平城遷都1300年を記念し、日本と中国、韓国の交流の歴史を花鳥画を主に
たどる特別展「花鳥画―中国・韓国と日本―」(読売新聞大阪本社など主催)が
28日、奈良市の県立美術館で始まる。国宝や重要文化財を含む116件を展示
する。11月14日まで。
同展では、中国・唐の壁画断片や韓国・慶州の雁鴨池(アナプチ)出土の「花鳥
文骨装飾」から、雪舟や伊藤若冲まで、様々な花鳥画や工芸品が並ぶ。
室町時代の絵師・狩野元信作の「四季花鳥図」(重文、京都・大徳寺大仙院蔵)は、
背景や岩、地面などを墨で描く一方、花や鳥を赤や緑など鮮やかな色で彩る技法
に、中国の花鳥画と山水画の影響がうかがえる。
稲畑ルミ子・主任学芸員は「日本の花鳥画が、中国と韓国の技法を参考に発展
したことがよくわかる。貪欲(どんよく)に美を追究した先人たちの思いに触れて
ほしい」と話している。
10月26日から展示を入れ替える。
開館時間は午前9時〜午後5時(金・土曜は午後9時まで。入館は閉館30分前
まで)。休館日は10月4、12、18、25各日。入館料は大人1300円、高校・
大学生900円、小・中学生500円。問い合わせは同館(0※42・23・3※68)。
(写真)
http://www.yomiuri.co.jp/photo/20100928-795962-1-L.jpg ▲ 狩野元信作の「四季花鳥図」。中国の山水画と花鳥画に影響を受けたとされる
(奈良市の県立美術館で)
ソース:読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/nara/news/20100928-OYT8T00043.htm