エンタテインメント企業グループの角川グループホールディングス(角川GHD)は、
4月28日に平成21年3月期(20年4月〜21年3月)の決算発表を行った。
連結売上高が前年比6.1%減少の1416億1100万円だったほか、営業利益は30.5%減の35億6500万円、
経常利益は31.7%減の40億6200万円とやや停滞感の漂う結果となった。
また、投資有価証券評価損39億9700万円、減損損失22億5300万円を計上したことから、
当期純損失は52億500万円と前年に続き最終赤字となった。
出版事業の売上高は、前年比1.2%減の711億5800万円、営業利益は14.1%増の56億1000万円である。
映像、ゲームとの連動によるビジネスが依然うまく回っている。
ライトノベル分野は引き続き業界トップシェアであり、ヒット作の多くがアニメ化作品、もしくは予定作品である。
同様にマンガでもテレビアニメシリーズを中心としたメディアミックス展開が好調で、
関連出版物やグッズなどの商品展開の拡大につながっているとする。
一方、映像事業は売上高339億1900万円と18.7%減、営業損失は11億800万円である。
製作・配給で平成21年3月公開の『ドロップス』が大ヒットになったが、海外から買付けた作品を中心に
興収目標に達しないケースが多かった。逆にDVDでは邦画作品にヒットがなかった。
クロスメディア事業の売上高は262億6600万円前年比9.5%の減少で、
前期15億6600万円あった営業利益は営業損失2200万円と赤字に転じた。
クロスメディア事業はテレビ情報誌や地域情報誌、モバイルサイトなどの事業を行っている。
期間中はYouTubeに角川アニメチャンネルやウォーカーチャンネルを開設している。
角川GHDは平成22年3月期について、出版事業の高収益率の維持を目指す一方で、
映像事業は出版事業と協業でヒット作を狙う。
また、シネコン事業ではデジタル上映対応を進める一方で、不採算劇場の見極めを行い選択と集中を行う。
そのうえで平成22年3月期の連結業績予想を売上高1400億円、営業利益50億円、
経常利益50億円、当期純利益20億円と定める。
http://animeanime.jp/biz/archives/2009/04/post_605.html