http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/081213/crm0812131253007-n1.htm 【衝撃事件の核心】解明の鍵か「アニメ」と「つかむ」 東金女児遺棄事件の勝木容疑者
勝木諒容疑者 冷たい雨の中、5歳の保育園児、成田幸満(ゆきまろ)ちゃんを裸にして道路脇に捨てた容疑で逮捕されたのは、現場の目と鼻の先に住んでいた勝木諒(りょう)容疑者(21)だった。
が、2人の接点や死亡の経緯は判然としない。
勝木容疑者は核心部分になると「覚えていない」と口を閉ざすが、周辺からは解明のカギになり得る2つのキーワードが浮上してきた。
「アニメ」と「つかむ」である。
「逮捕する」に「うん」 12月6日午前7時。
幸満ちゃんの遺体が見つかった現場から100メートルしか離れていないマンション3階の1室に、注目が集まった。
千葉県警東金署捜査本部の捜査員が体を滑らせて室内に入ってまもなく、フードを目深にかぶり、顔を隠した勝木容疑者が姿を現した。
白昼の地方都市の真ん中で、全裸にされた女児が無造作に路上に捨てられるという衝撃的な「千葉・東金の女児遺棄事件」の発生から約2カ月半で迎えた“重要参考人”の任意同行の光景である。
その日の午後2時25分。東金警察署の取調室で、捜査員が逮捕状を読み上げた。
「死体遺棄容疑で逮捕する」
そう言う捜査員に対し、勝木容疑者は取調室の机に両ひじをつき、身を乗り出すように大きくうなずき、短く答えた。
「うん」
この事件は物証が乏しく、加えて、白昼にもかかわらず、雨だったためか、有力な目撃証言も少ないと伝えられた。なかなか早期解決は難しいとの観測が強かった。
しかし、実は警察はひた隠しにする“決定的なブツ”を手にしていたのである。幸満ちゃんの衣服が入れられていた袋に付着していた「指紋」だった。