鉄のラインバレル 16Barrel

このエントリーをはてなブックマークに追加
227オトナアニメ白井宏旨インタビュー
―「鉄のラインバレル」の話が決まったときの感想はいかがでしたか?

白井 「とうとう、自分にもロボットものが回ってきた!」とうれしい感じでしたが、原作のほうが
今風の達者な絵で、毎回激しいアクションをしているので、「こりゃ、大変だ・・・」と思いました。

―3Dディレクターという仕事の内容を教えていただけますでしょうか?

白井 3DCGパートのまとめ役です。スタッフの配分や、制作方法や方針を決めたりしています。
また、可能な限り、カット担当や、モデリングなどの実作業も行っていますが、今は、何でも屋
みたいな感じになってます(笑)。

―今回、板野一郎さんが特技監督として参加されていますが、どのようなやりとりをされている
のでしょうか?

白井 板野さんにはおもに、3DCGパートの絵づくりにおける演出的な方向性やアニメーション、
レイアウトなどディレクションを行っていだたいています。3Dスタッフが作成したカットは、基本的
に板野さんの第一次チェックを行って、OKになったものから監督、演出の方々に回しています。

―板野さんからの要求でとくに苦心されたシーン、描写などは?

白井 板野さんは、作中での自然な動きや、絵的な収まりなどにこだわりをもたれているようです。
板野サーカスにたいな派手な空中戦ばかりがフィーチャーされがちですが、それと同時に、重力下
での動態的な制約の中で、いかに”らしく”巨大なロボットが動くか、3Dスタッフを指導していただいて
います。3Dスタッフにとっては、そちらの方が難しいのではないでしょうか。
228オトナアニメ白井宏旨インタビュー2:2008/10/12(日) 20:07:46 ID:nKm8Yyqh
―白井さんの参加されたロボット物というと、過去に「ヴァンドレッド」「トランスフォーマー
ギャラクシーフォース」がありました。それらと比べて、「ラインバレル」はどこが決定的に
違いますか?

白井 決定的な違いというのは、とくにありません。過去作の良いところをできるだけ抽出
しつつ、新しく挑戦している感じです。「ラインバレル」は、過去作と基本的には同じであり
ながら、おそらく、印象はまったく異なって見えるはずです。

―GONZOならではのCG表現の売りは?

白井 ワンパクなところですね。けっこう、自由裁量がきくんです。3D側のやりたい方向性
を、アニメーション制作スタッフに前向きに聞いていただけます。多少無茶でも、可能な
限りいろいろな表現をやらせていただいてます。

―今、ロボットアニメに求められるものは何だとお考えでしょうか?

白井 元気さ、だと思います。ラインバレルはロボットでありますが、乗っているキャラクターに
よって、かなり性格づけされています。ですから、あくしょんだけでなく、キャラクターの演出
に沿った芝居づけも3Dのスタッフは頑張っています。そこが成功すると、嬉しいですね。また、
画面上の質感は、90年代OVA的な作画テイストを入れ込んでいます。ワカメハイライトみたい
なのをわざと入れたり(笑)。昔ながらのアニメファンには懐かしく、若いファンには、目新しい
雰囲気になると良いなと思っています。

―最後に、読者へのメッセージ、意気込みなどをお願いします。

白井 監督いわく”カッコかわいいロボットアニメ”を目指し、3Dスタッフ一同、日夜奮闘してい
ます。ぜひとも、応援よろしくお願いいたします。

―お忙しいところ、ありがとうございました。