後付けの設定や超展開的な特殊能力をいくらでも後からつけれるようになっているからね。
読者にはやさしくないが、作者にはやさしい。
作品において模索できていない不十分なこともインタヴューで「やったことにできる」。これまた作者にやさしい仕様。
ルールを後から語って「それ以外は推理すべきではない」といった途端に、それ以外は責任回避できるというロジックになっている。
まあ、何と言うか、きわめて作者にやさしい世界なんだ。
作者にとっての縛りって正体不明の「初期構想は変えない」と「連作形式で読者の期待にこたえる」という点ぐらいか。
前者は読者に確認できない以上、どのような変更があっても気付けないし、後者は連作形式ゆえに読者をいくらでも保留させられる&考察読者を無限に引っ張れる。
作品をとりまく仕掛けの点では周到だよな。新人がこの楽な形式を濫用するといった風潮にならないことを期待しよう。