エウレカセブンは視聴率1%台の糞アニメ 31

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504京田その1
京田知己×神山健治

(中略)
神:(監督の仕事は)一言で言えば説得業(笑)。例えば自分が右に行くべきだと判断を下していても、
  左に行きたい人はいっぱいいる。そのとき彼らにどういう方法で右を選ばせるか。延々話し合う場合もあれば、
  あたかも本人が最初から右を選んでいたかのように、いろんな準備をした上で説得したり。
京:監督になると、各話の演出では考えつかないレベルで作品を見るようになるんですよ。全然思考が変わる。
  こういうのが監督なんだろうって見えてくると同時に課題もわかってきた。俺は右に行きますって宣言してるのに、
  それを聞いてる周りのスタッフがみんな左に向かっちゃうとか。
(中略)
京:スタッフをどう納得させるのか、彼らの感情導線をどう導いてあげるのかという部分はすごく悩んでますね。
  みんなのことを考えてやったことが、かえってヘンな方向に曲げる原因になったり。
(中略)
京:実は、そういうコントロールをしたいんですけど、そこまでたどり着けてない感じが強いんですよね。
  今気をつけているのは、これはお客さんに見てもらっているんだと。俺はこう思ってるから、お前らもこう思え
  ではなくて、お客さんが知らないうちにそういう方向に導かれてる。それが演出というものだと思うんですよね。
505風の谷の名無しさん@実況は実況板で:2005/11/01(火) 18:32:26 ID:mfyhVdMy
それ以前に
まだ作品半分残っているのにもう終わったかのごとく
色々語るなと言いたいんだけどね。
(実はもう終わってたりして。いろんな意味で)
506京田その2:2005/11/01(火) 18:34:52 ID:QKKUlHA2
神:これは傲慢に聞こえるかもしれないけど、よくスタッフに「お客様をどうしたいのかが大切なんだ」って言ってたのね。
  今回は泣かせたいんですか。それとも泣かせたいんですか。「泣かせます」と言った以上、脚本段階でも
  絵コンテ段階でも泣けなきゃダメ。目的を獲得できてないんだから。基本的に主導権は我々が握っている。
  でもそこがコントロールできなければ、完膚なきまでに打ちのめされるわけで。
京:一昨年前までの俺って、ものすごい傲慢だったんですよ。どんなシナリオが来ても、俺がコンテを切れば
  泣かせることも笑わせることもできる。というか、実はまだそう思ってて、「俺に4週くれたら、ちゃんとそういうものを
  作るよ」と思うんだけど、そういうのにも飽きてきたんです。ベタに泣かせたり笑わせるんじゃなくて、裏に別な感情や
  事情がある。その裏のつながりだけで翌週まで引っ張れないかと。それがエウレカの最初の3話で試みたこと
  なんですけど、結局そこがうまく伝わらなかった。そこはすごく反省してて、「すみません。私、天狗になってました」と。
神:我々にはそういう基本ができてないのだという前提でアプローチすべきじゃないかと思うんだよね。
  お客さんを泣かせたいとか笑わせたいとか、そういうことが僕らの世代は全くできてないんじゃないか。
  「S.A.C」はそういう可能性に立ち返ったんだよね。
507京田その3:2005/11/01(火) 18:39:37 ID:QKKUlHA2
(中略)
京:うん、だから日々成長中なんですよ。ぶつかってはこうしよう、ぶつかってはこうしようって・・・。
(中略)
京:だからたぶん、スタート当時とは全然志向が変わってる。
  さっき話したことと、今はもう全然違っちゃってますからね。
(中略)
京:本当にいろんな実験ができるんですよ。「今回は脚本にこだわってみよう」「音響にこだわってみよう」とか。
  わざとコンテのチェックを緩くしておいて、カッティングで作っていくとか。逆にヘンに肩の力が入ったりすると、
  計算しすぎちゃって、グルーヴが出なくなる。
(中略)
京:俺はやっぱりお客さんに気持ちよくなってもらいたいんですよ。喜怒哀楽を含めてすべての感情を揺さぶられる
  というのが見たいんです。「俺が揺さぶられるものはお客さんもきっとそうだろう」と信じながらやってるんですけど、
  どうやればうまく伝わるのか。そこは試行錯誤の日々ですね。
(対談終了)