ドラえもん 35

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3風の谷の名無しさん@実況は実況板で
ヽ  ノ        `ヽ r´       ヾ ソ
  ~ヽヽ         U        /ノ
   ヽノ

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 _ソ.   |::( 6  ー─◎─◎ )     ヾ__
.       |ノ  (∵∴∪( o o)∴)お、俺は良い歳ぶっこいてリニューアルしてから
      |   <  ∵   3 ∵>毎週ドラえもん見続けてるけどオタクじゃない!
     /\ └    ___ ノドラえもんは子供向けだからオタクじゃない!
       .\\U   ___ノ\ち、違う!子供向けアニメ見る大人とは違うんだ!
         \\____)  ヽ気にしないで下さい。身障の友達が・・・・
                   ハグしちゃお最高!子供に大フィーバー!
 患者:ドラオタ  性別:男  年齢:39歳             
 身長:162センチ 体重:103キロ                  
 職業:無職     最終学歴:代々木アニメーション学院声優科 
                                        
 当人は容姿に対するコンプレックスが異常に強く、しかも興奮   
 しやすい体質で、強烈なルサンチマンと妬み嫉みや日頃の    
 うだつのあがらなさから、粗暴な行動や、暴言を吐く等の行動  
 により周囲に危害を与えており、病的と判断するのが適当である。
 当人の病名は反社会性人格障害と推測される。          
                                        
           2005年10月      2ch似非臨床心理士会
4風の谷の名無しさん@実況は実況板で:2005/10/29(土) 08:00:09 ID:hZIi8USP
平日の昼下がり。
ドラえもんに抜擢されてはや半年のわさびは近所の公園で一人、のんびりとしていた。
夕暮れにさしかかった頃、砂場で遊ぶ一人の少年をみつける。小学校低学年と見られる
その少年は、小さい体に似合わない大きな黒ぶちの眼鏡をかけ、一人黙々と砂山を作る。
「お姉ちゃんもお手伝いしていいかな?」
少年はパッと顔をあげ、か細い声で
「うん・・いいよ」
と答えた。少年の横に座り、砂山に砂をかけていくわさびと少年。
「一人で遊んでるの?お友達とは遊ばないのかな?」
砂山にまっすぐ視線を向けたまま、少年は答える。
「僕・・・今日は友達と喧嘩しちゃったんだ・・あいつすっごい凶暴な奴でさ、気にいらないとすぐ
僕の事殴るんだよ」
わさびは目を細めながら少年を見つめる。あぁ、君みたいな子を私はずっと知っているよ・・と。
「僕ちゃん、ドラえもんてアニメ知ってる?」
「知ってるよ。僕分身ハンマーが欲しいな。あれがあればもう学校なんか行かなくていいのに!」
「お姉ちゃんね、ドラえもんの物真似ができるんだよ。」
「本当に?やってみせてよ!」 少年は初めて小さな笑顔を見せてくれた。
「・・・・・ノビ太くぅん、何でいつもジャイアンに負けるのん?君は本当にだめだなぁん。」
ふと見ると、少年の顔がうっすら雲っている。「おばちゃん・・・」
「ドラえもんの声は、そんな変なキモいキンキン声じゃないよ。全然にてないじゃないか。うそつき!」
砂山をぐしゃりと潰し、走り去っていく少年。わさびは何もいえなかった。
あたりは暗くなり始めていた。






「・・・・・・・・・・僕ぅ、ドラえもんですぅん・・・・・・」
5風の谷の名無しさん@実況は実況板で:2005/10/29(土) 08:09:30 ID:eQCJPPjg
 私は、おはようのキスがしたくて――その欲求が抑えきれずに――彼の口枷を外そうと手を伸ばした。
彼だってもう、私がどんな風に彼のことを思っているか理解してくれたはず。無闇に声を上げたりはしないと思う。
口枷に手が掛かる。なぜか彼の顔は怯えているように見えた。そんなわけないのに。
口枷が外れて、
「朝倉くん――」
「このキチガイッ! 近寄るな、触るんじゃねえ!縄をほどいて俺を家に帰せよっ!」
朝倉くんは絶叫した。
「キチガイ?」
無意識に、私は朝倉くんを平手で殴っていた。無意識なのだから、加減なんかできるはずもない。
パンッ、という甲高い音が七、八回もしただろうか。気が付くと、両の頬を真っ赤に腫らした朝倉くんが倒れていた。
酷いことをしてしまったと思う。
今の彼はあの女の影響を受けているから、私を受け入れてくれるに時間がかかるのはしかたがないのに。
私は謝ろうと口を開いて、
「ごめん――」
けれどそれは、朝倉くんのさっき以上の大音量の叫び声にかき消されてしまう。
「助けて! 助けてくれっ! 音夢っ!」

 一瞬、目の前が白くなったような気がした。
顔面を膝で蹴った。
なんで、なんで私の気持ちを分かってくれないんだろう。こんなに大切に思っているのに。
馬乗りになって、握った拳を無茶苦茶に叩き付けた。
どうして、あの女の名前なんて呼ぶんだろう。よりによって、あの女の名前を。
拳が痛くなって叩くのをやめると、両手を拘束してあるせいで顔を庇うこともできない朝倉くんは、
ぼろぼろになって鼻からは血を流していた。
「やめて……やめてくれよ……」
弱々しく呻く彼にまた口枷をはめて、手足の拘束を確認してからクローゼットに押し込める。
一緒に朝食を摂ろうと思ったのに――。

 まあいい。私が学校にいってる間、ひとりでいれば頭を冷やしてくれるだろう。
そうすれば、誰が本当に朝倉くんをかけがえなく思っているか理解してくれるはず。