極上生徒会 〜第51期生〜

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604風の谷の名無しさん@実況は実況板で
動くドゥルーズが見たい、という人にはモンパルナス出版社から1996年に発売された全3巻
のヴィデオ「ドゥルーズのABC(アベセデール)」をお奨めしたい。クレール・パルネ
によるインタビューで、AからZまで一つずつの単語を選び、それについて語っている。
アニマルからジグザクまで、約7時間30分である。オンライン書店のAlapage.comなどで
購入できるが、ご存知のように、フランスと日本では録画および再生形式が異なるので、
このままでは見ることができない。
この連載でも以前にちらほら書名が出てきたが、ここ最近のドゥルーズをめぐる
論壇の動きの中で目立ったものには、ジョン・ライクマンの『ドゥルーズ・コネクションズ』
MITプレス2000年10月、シルヴェール・ロトランジェ編集によるドゥルーズの
単行本未収録論文集『マイナーワークス』MITプレス2001年 5月予定のほか、かつて
「サウス・アトランティック・クォータリー」誌1997年 夏号で「ドゥルーズの世紀?」
と題した印象深い特集(のちに単行本化されて いる)を組んだイアン・ブキャナンによる
『ドゥルージズム:メタコメンタリ ー』デューク大学出版2000年6月や、来月(2001年3月)
にラウトレッジ社から刊行予定の、ブライアン・マスミ(『ミル・プラトー』の訳者でもある)
の編集による『思考への一撃:ドゥルーズ=ガタリ以後の諸表現』というのもある。
なおMITプレス(なんだかこの版元ばかり本号では取り上げているが偶然なの です)のブランド
であるゾーン・ブックスから、今年の6月に『純粋な内在性:生命についての試論』という
ドゥルーズの英訳書が、アンヌ・ボイマン訳で予告されており、くだんのジョン・ライクマン
が序文を寄せる予定。100頁程の分量であることとタイトルから察するに、これはドゥルーズ
が生前最後に、ミニュイ社の『哲学』誌47号1995年9月刊で発表した論文「内在:ひとつの生」
を中心に編んだものではないかと思う。どのような構成になるのか楽しみである。この生前最後
の論文は『文藝』河出書房新社1996年春季号に掲載されてい る「追悼:ジル・ドゥルーズ」
のコーナーに、小沢秋広氏による邦訳と改題で読むことができる。