「81で流れが止まった」というのは、それまで常に何かしらの衝撃を伴った
新作発表を続けてきたWRらしさが無かった、ということかな?
たしかにA面の「ボルケイノ」や「NYC」なんかは超ド級の演奏なんだけど
当事のWRの実力なら、あのくらいは恐らく朝飯前だったんだよね。
そのせいか演奏の壮絶さに比較して鬼気迫るモノは無いよね。
だけど、それこそあのアルバムの(特にA面の)コンセプトだと思うのだよ。
特筆すべきは、緊張していないせいか、リズムの生き生き感が
あの金字塔「ナイト・パッセージ」さえも、大きく上まってると思うのだが
どうだろうか?
でB、面ですがいろいろ既出な話も多いですが、ジャコパスに注目すると
サポート・ベーシストとしてのジャコの新境地ですよね。
ベースは本来、サポートするのが本分ですからその点で感動するのも変な話
ではありますが、「WR81」のB面では「おお、こういうジャコもありだな!」
と、おもわせるベースを弾いていると思いますよ。
個人的にはこの路線のジャコにかなり期待したのですが、その後にまったく
つながらなかった。相変わらずの「ジャコ・フレーズ」ばかり弾き続けて
そのまま正気を失ってしまったのです。
私は「WR81」のB面を聞くたびに、ジャコが歩んだかもしれないもう一つの
道が垣間見えるような気がします。こんなアルバムは他にはない。
そんなこんなで「WR81」は大好きです。