エレメンタルジェレイド EREMENTAR GERAD Rigel.4

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619シスカに恋した人
聞いてくれ。誰かお願いだ。俺の話を聞いてくれ。俺はシスカを見た。
すべてが言葉にならない、何もかもが混乱している。俺の頭はおかしいに違いない。だが・・・・・
いや、今部屋に居るんだ。シスカが俺の部屋に居る。坐っている。
坐って俺の方をじっと見ている。何も喋らない。それが俺は怖い。
あれは昨日の朝方だった。俺が夜も眠れず、家の中を動き回っていると、部屋の隅の方に小さな小さな翳がわだかまっていた。
俺は、気になってそっちの方に目をむけると、やがてシスカであることに気付いた。
直感的に気付いた。そしてそれは時間を経るごとにちっぽけな少女の姿を形成していった。
狂っていると思った。だがどうでもよくなった。狂っていてもいいじゃないか。俺はシスカに会えたんだ。
それは完全なシスカだった。シスカ以外の何者でもなかった。
しかしそれは何も口にしなかった。そんなのはシスカじゃない。
俺は思った。きっとこの世界に気圧に彼女は耐え切れないんだろう。この醜い世界の気圧に。
確かにシスカは顔を歪めていた。
俺は苦しくなった。