>>819 エドは、400年前に分岐した時点に戻って錬金術と賢者の石を歴史から抹殺する。
そして、分岐した世界をひとつに再構築して練成。
新しい世界。
東部のある村で暮らすホーエンハイム・トリシャの夫婦と一人息子のアル。
隣のロックベル家は機械装具師の祖母と医者夫婦、おてんば娘に犬一匹。
東方司令部。マスタング大佐のところには、今日もセントラルの悪友から娘自慢の電話が。
苦笑いしつつも受話器を手にした大佐の表情は明るい。部下達は普段どおり多忙そう。
大総統官邸。最愛の息子の誕生日を祝う大総統夫妻。久しぶりの団欒を満喫する大総統。
ダブリスの肉屋ではちょうど昼食の時間。今日は、夫のシグのもとに筋肉の盟友であるあの少佐が来訪。
イズミが一人息子といっしょに作った料理に舌鼓を打つ。
繁華街の飲食店では、店主&郎党達がようやく目覚めたところで、昨夜の酔いの残滓を迎え酒でやっつけている。
イシュバール自治共和国では、独立5周年の祭りが開かれていた。にぎやかな大通りを楽しげに散策する
イシュバール人の恋人たち+それぞれの弟。
村はずれの墓地。夕刻、その風化しかけた墓の前に一人たたずむホーエンハイム。
かすれたアルファベットがただ4文字記されただけの墓石。
この新しく作られた世界にエドの姿は、どこにもない。