夢世界:
人類全体が共有する意識世界。
すべての人の無意識は奥底でひとつにつながっているというのがこの作品の設定。
フェイドゥム:
人の悪夢が生み出した怪物の総称。
眠ることによって記憶から整理され消されていくさまざまな人間の負の感情が具現化したもの。
人の記憶の中に戻りたいという本能を持っている。
悪夢のすべてが人の心に戻れば、人は互いに慈しみあう心を忘れてしまうとされる。
不確定量子選択奉呈術2式
運命変革者の能力を倍化させる秘術で、宗家頭首が編み出したもの。
だが後にネイトによって、宗家頭首は朋子に施術する時には
すでにフェイドゥムの意識逆流を受けていたらしいことがわかり、
この術式自体が本当に運命変革能力を強化するものであったのかどうかは疑わしい。
事実、この術式はなぜか運命変革能力者を守護する役目であるはずの七瀬に施され、
七瀬の肉体を死に至らしめてしまうからだ。
運命の矢と眠りの巫女
どちらも宗家の巫女に与えられる役割のひとつ。
「運命の矢」に選ばれた巫女は夢世界で強大な力を得るかわりに現実世界で命を削っていくことになる。
「眠りの巫女」は永い眠りによって夢世界でのエネルギーを蓄え、自らを爆弾にする秘術である。
「眠りの巫女」は本来最終決戦であったはずの朋子の時代にはどういうわけか発動しなかった。
また、智和の導く運命の行く末によって(つまり誰を攻略するかによって)は、
発動しないまま終わる。要するにあってもなくてもいいひどい人権抑圧的秘術である。