マリア様がみてる ハァハァスレッド3

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661風の谷の名無しさん
 そういえば、由乃さんは令さまと家族旅行とか行かれるそうだけど・・・
やっぱりその時も・・・なのだろうか? そう考えて急に恥ずかしくなった。
「そうよ。令ちゃんとお風呂に入る時は、私はいつもフルヌード。隠したりは、しないわよ」
「・・・由乃さん」
「もっとも令ちゃんは恥ずかしがり屋だから、多少は隠すけど」
何を今さら恥ずかしがっているんだか・・・由乃さんの呟きを聞いていると、
隠すことがとてつもなく非常識に思えてくるから恐ろしい。
 そう考えながら志摩子さんに目を移すと、なにやら一点をじっと見つめたまま動かない。
視線の先は・・・由乃さんの胸のあたり。
「何、志摩子さん」
由乃さんの言葉に志摩子さんは、はっとしたように視線を上げた。
「あ、ごめんなさい。」
「ああ、これ? いいわよ、別に。私は勲章だと思っているから」
そういって由乃さんが指差したのは、去年受けた心臓手術の後だった。
「もう大分、目立たなくなっているでしょう?」
確かに胸の下の手術跡は、遠目には殆どそれだとわからない。
662風の谷の名無しさん:04/02/08 21:59 ID:DrU3cCIq
跡を残さないように、糸を使わず縫合したその傷跡は近づいて見ると一本の線のようだった。
って思って、はっと気付いた。目の前には、由乃さんの胸のドアップ。
自分の顔に再びどっと血液が昇ってくる。気取られないように自然を装って視線をそらした。
多少は顔が赤くなったかもしれないけど、湯に浸かっているのだから多少は火照っているし、
多分、分からなかったと思う。
「わかるわよ」
・・・・・・由乃さん、頼むから人の思考を読むのは、やめてくれないか。
「なにが、わかるですって?」
隣で、蔦子さんの声がしたので、祐巳は振り返った。
と、同時に180度顔を方向転換。まるで、ひとりあっち向いてホイ。
びっくりした。蔦子さんは「由乃さんタイプ」の人だった。タオルを持っているのに隠そうともしない。
「薔薇ファミリー、裸の密談。ってね」
真美さんが、志摩子さんの隣にゆっくり体を沈める。
ああ、良かった。「志摩子さんタイプ」だ。って、何でこんなにほっとするのだろう。
「いつからリリアンかわら版は、風俗新聞になったわけ?」
由乃さんの突っ込みに、真美さんは「いえいえ」と、意味不明の返事をした。
663風の谷の名無しさん:04/02/08 22:00 ID:DrU3cCIq
「にしても、惜しいなぁ」
蔦子さんは、いつものように両手でファインダーを作ってつぶやいた。
「蔦子さん・・・」
「わかってるって。いくら蔦子さんでも、この状況でカメラを持ち込むのは無理」
「もろ、ヘンタイ盗撮マニアよね」
「ヘン・・・」 普段はそんな毒舌など吐きようもない真美さんが、ぼそっとつぶやいた。
なんだろう、やっぱり旅行で気付かずにはしゃいだりしてるのかな?
大きなお風呂で、気が大きくなるのは分かるけど・・・。
「ハハハ・・・」
蔦子さんは、笑いながら指を組んでいる。と、同時に勢い良く放たれたお湯が、真美さんの
顔面を直撃した。
 ああ、昔祐麒と一緒にお風呂に入っていた頃、こうやってよく遊んだなぁ、なつかしい。
って、感傷に浸っている場合じゃない。
「やったわね!」「おお、やりますか?」
こともあろうに、2人は前も隠さず立ち上がって、両手でお湯を掛け合い始めたのだ。
 ああもう、淑女らしからぬ行為・・・プールで遊ぶ小学生か?。
664風の谷の名無しさん:04/02/08 22:01 ID:DrU3cCIq
ああ、ほかの生徒達が亜然とした顔でこっちを見ている。
とにかく二人を止めようと思った瞬間、
「っあ!」
蔦子さんが足を滑らせて背中から豪快に転んだ。
しかも、大股開きのおまけつき。
 一瞬、何か見てはいけないようなものを見た気がした。
「ちょ、ちょっと、大丈夫!?」
「まあ、大変!」 
 祐巳が呆然としている両側で、由乃さんと志摩子さんが立ち上がった。
「☆×■◎※△━━━!!!?」
 突然の出来事に祐巳は、声に出ない叫び声を上げた。そして頭に急激に血が上るのを感じた。
由乃さんはともかく、志摩子さんまでが余りの突然の出来事に、体を隠すのを忘れている。
学年を代表する美少女二人の、生まれたままの姿・・・フルヌード・・・
すっぽんぽん・・・そんな言葉が祐巳の頭を駆け巡る。
「すっ・・・ぽん・・ぽん」
祐巳はそのまま、ブクブクと湯船の中に沈んでいった。
665風の谷の名無しさん:04/02/08 22:01 ID:DrU3cCIq
気がつくと祐巳は、志摩子さんに膝枕をしてもらいながら、長椅子の上で横になっていた。
「ああ、祐巳さん、気が付いたのね。良かったわ」
志摩子さんの声が、志摩子さんの膝枕のふにふに感が、なんだかとても心地よい。
「はい」
由乃さんが、自販機から買ってきたスポーツドリンクの缶を頬に当てる。冷たくて良い気持ち。
「水深70センチのお風呂で、二人も溺れるなんて前代未聞だわ」
由乃さんがあきれたようにつぶやいた。
「反省してます・・・」「いや、申し訳ない」
真美さんはともかく、蔦子さんは笑っている。
「年頃の乙女がよ、すっぽんぽんで上へ下への大騒動、恥かしいったらありゃしない」
突っ込みどころ満載の由乃さんの発言だったが、湯あたりでのぼせ上がっている祐巳にそんな
気力はなかった。
「・・・もう、すっぽんはいいよ」
「え、なに?すっぽんがどうかして?」志摩子さんの声を聞きながら、祐巳は再び目を閉じた。