プラネテス -ΠΛΑΝΗΤΕΣ- 21stDebris
---原作を読まれた感想からお願いします。
千羽:作品のキャラオーディションを受けるときに原作をいただいて、すごくおもしろかったので、
もし私のキャラクターにならなくても参加させていただきたいと思ったんです。それに、
谷口(悟朗)監督から「こういうふうにやろうと思ってる。」ってって話もうかがって。
今、アニメでつくってるのがそうなんですけど、この原作でこういうふうに
作りたいっておっしゃってるのを聞いて、「あ、すごいな。ちょっとないなあ、たしかに」
と思って、もうぜひ参加したいと。
---谷口監督がやろうと思われたこととは?
千羽:今までのアニメにありがちな描き方ではなくて、宇宙をもう少し......リアルにという言い方も
ちょっと違うかもしれないんですけど。今までは「こうきたら当然こうだろう」という描き方を
していたところを、そうではない話にするとうかがって、
この原作でそれが出来るなら面白いだろうと予感したんですね。
---「プラネテス」のキャラクターを作るうえで、影響された作品などはありますか?
千羽:直接影響を受けたというのはないですね。あえていうなら、普通のTVドラマ。
一般に受け入れられやすいドラマとか、思い入れやすいドラマとか。
「このキャラの立ち位置は、あのドラマのあの人みたいな感じなんだな」
「今、このキャラの状況は、私がドラマを見ていてこんなふうに思ったときの
あの人みたいな感じなんだな」みたいなところで、
表情やリアクションの参考にはなっているでしょうか。
プラネテスには2ちゃんも網羅するようなポータルサイトって出来ないのかなあ。
---いろんな国から人々が集まってきているふいんき(なぜか変換できない)も出ていますね。
千羽:ええ。監督からいくつかの国籍の人たちが混じっている感じにはしたいと言われましたし、
私もそうしたいと思いましたし。監督やライターの大河内(一楼)さんが作る世界は、
ゲストキャラのひとりひとりにまで、ほんとに存在するみたいに設定がつけてあるんです。
それについていける絵を描かなくちゃいけないというプレッシャーが(笑)
「この人はロシア人です」って言われたら、言われたとおりに、ロシア人に見えて、
性格はこんな人に見えて、こんな社会的位置にいるように見える人にしなくちゃいけないので。
でも、意味ありげな人がいっぱい出てくる作品は楽しいですけどね(笑)。
---1話限りのゲストキャラにも設定が?
千羽:聞くといくらでも出てきますよ(笑)。で、簡単なキャラなのに実は伏線だったりする事もあるので。
言われると、「ああ、そうなんだ」って感心します。
予言ちゅうか、先週の予告みたら解かりますがな。
ギガルトさんの回と同じ作画でそ。
あの時は作画崩れが気にならないぐらい動いてたから、
今回もそうだといいね。
---それぞれのキャラについて、コンセプトデザインを教えてください。まずハチマキは?
千羽:彼はふつうの男の人です。ひねくれているわけでもないし、いつもふざけているわでもないしっていう。
ほんとにふつうの人なので、あんまり型にはめて動かしたくないですね。
ふざけることもあるし、怒ることもあるしっていう。表情の設定を描いたんですけど、
全然間に合ってません。話数ごとに修正表情集がどんどん出ています〈笑〉。
毎回、何か起こると違う表情が出てくるんですね。いろんな面が出てくるので、
今までの表情集では対応できないんです。
笑ってる顔はいつもこれでいいよっていう訳にはいかない。
作画するたびに、「ああ、こういう顔するんだ」っていうことになりかねないひとですね〈笑〉。
造型としては、美形ではない、ただなんか色気があるといいなあと思いながら描いてます。
女の人からみるかっこよさでもいいし、男の人から見る生っぽさでもいいし。
思い入れされて、この人が頑張ってくれるといいなとか、この人がこんなこと言うとがっかりだなとか、
彼がやったことを受け取ってもらえるようなキャラにしたいな、と。
---タナベも感情移入しやすいキャラだと思いますが?
千羽:全てが初めてという視聴者と同じ立場で、入りやすくはありますよね。原作でも新入社員ですが、
顔立ちとかふいんき(なぜか変換できない)とかは幼くなっていると思います。
アニメでは何も知らないところから始まるので、少し幼くして、
いかにも後輩という子にしてほしいとオーダーがありました。
タナベは感情がストレートなので描き易いですね。
むしろ何かを含んだ表情にしないように、なるべくストレートにストレートに。こどもが笑ったり、
怒ったりしてるような気分で描いてました。回が進むにつれてさすがに大人になってきて、
そうもいかなくなりましたが(笑)。最初に比べると深みが出てきちゃいましたね。
---姉御肌のフィーはいかがでしょう?
千羽:フィーは外国映画のかっこいいお姐さんをイメージしました。
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パレッタの記事その5:04/01/24 01:01 ID:eNQiEURG
---アニメでは人間像に厚みが出てますよね。
千羽:昔話が多くなりましたから。キャラオーディションの後、実際のキャラ表を起こすときに、
監督からすごく細かいメモが来たんですよ。この人は何歳でっていうところから始まって、
直接話には関係ないような、学生のころはこんなでとか、こんなふうな考え方をしてるとか、
こういうことがあるとしたらこう反応するとか。キャラを決定づけるようなメモが結構あって、
その中に、すでにある程度書いてあったように思います。
---原作からさらに細かく作ってあるのですね。
千羽:ええ。原作を変えているってわけではないんですけど。
原作からもうちょっと踏み込むと、こうかなっていう。
---原作でもドラマチックなユーリですが。
千羽:彼の話は結構泣けたというご意見をいくつか聞きました。
原作ではあのエピソードが最初に来るんですけれど、アニメは10話で。
ある程度、みんなの関係がわかったところで、あの話になりました。ただ、原作には
それ以前のユーリがどんな人だったか描かれていないんです。監督からは、あの話までのユーリは
生きてるけど生きてないような、考えないようにしていきてるような感じで、心から笑ってるとか、
怒ってるとかいう表情は多分でないと言われました。でも、むっつりしているわけではなく、
むしろ人当たりはいい、そういう表情をとりあえず作ってほしいと。
宇宙をぼーっと見ている彼を見たときに、
視聴者の奥様方が色っぽく感じるようなキャラだといいとか(笑)。
で、あとでまた表情、追加してもらうかもしれないって言われたので、
これからは表情がちょっと変わってくるんじゃないでしょうか。
---ユーリはこれから変わってくるかも?
千羽:そうですね。少しづつ、みんな、そうなんですよね。前の話ででこれがあったから、
今こんな感じというのがあるので。スタッフは上がったラッシュを見て、前の回であったことを
把握しておかないとできないんですよ。前にこれがあって、次にこれがあったから、
今はこうという因果関係が結構重要なんです。
---ノノは12歳だけど、体は大きいというところで、工夫されたところは?
千羽:顔を12歳っぽく、すごく幼くすることも考えてはみたのですが、骨格的に顔立ちが
幼くなるかどうかも不明なのに、高い背丈とのバランスが変になるのも嫌だったので、あのくらいが
いいかなと。まあ、発育具合はどうかなあ思ったんですけど(笑)。
あんまりよくない感じのほうがいいかなあと。タナベもあんまり発育よくないですけどね(笑)
実は結構胸の大きさにこだわりがあるので。
---チェンシンはいかがでしょう。
千羽:彼は家がお金持ちで、頭も良くって、おそらく何不自由なく生きてきて、曲がったところもなく、
いやみなところもなく。「それなのに気取ったところがなくて、ステキよねえ」って
噂されるような人(笑)。でも家に頼って生きて行こうとも思ってない。
自分の力で木星行きの船の船長になると言ってますから。
---チェンシンの造型のコンセプトは?
千羽:「かっこよく、いい男を描け」って言われたんです。でもアニメ風のいい男にはできないので、
どうしようか悩みました。台湾出身ということだったので、東洋人らしい、かっこいい、
爽やかな感じで。いいですよね。チェンシン。2話で登場したとき、
「ああ、ステキ!」って思いました(笑)。
さりげなく洗練されています。ぱっと見、高そうっていうものは着てないんですけど、
実はこのTシャツ高いとか。ひとつひとつ、シンプルでいいものを選んで着るタイプ。いいですよね。
とりあえず上であがってたパレッタの記事、キャラデザに関する部分だけ。他にもJAXAの取材や、
千羽さんの考える宇宙とかの記事もあったけど、そこらへんは実際本見て確認してください。
読みにくかったらスマンです。誤字脱字はスルーで。
何気なく買ってみたら、中身が濃くてビクーリでした。
通報しますた
---千羽さんにこだわりが?
千羽:はい。この人はこのくらいって、キャラそれぞれの大きさと形にこだわってます(笑)。
タナベの胸が大きいと、タナベっぽくなくなっちゃうし。フィーは胸、大きいですけど、
年齢的なふいんき(なぜか変換できない)は出したいと思いました。あと、大きいというと、
アニメの記号的な大きい胸に描かれがちなので、そのへんは注意してもらってます。
---エーデルはアニメオリジナルキャラですね。
千羽:はい。どういうオーダーで作ったのか、あんまり細かいことは覚えてないんですけど。
きつい印象で、仕事はきっちりまじめにやって、終業時間になると「帰ります」っていう、
そっけない感じの人、だったかな。それに、私が「でも、仕事着の下は派手な格好なんですよ」
と言ったら、監督も「ああ、なるほど!」って(笑)。外国ドラマで、固い仕事をしてるんだけど、
終業時間になったとたん、派手な格好して帰るような人がいるじゃないですか。そのイメージで、
エーデルも、事務服の下はナマ脚に短パン。でも1話目からばれると嫌なので、
フェレットが走るシーンでは、エーデルの脚を急遽、膝掛けで隠しました(笑)。
ずっと事務服を脱ぐシーンを楽しみにしてたんですよ。やっぱり、そっけないっていうだけだと
あんまり人間ぽくないじゃないですか。「ふだん何してるんだろうあの人」っていうほうが楽しい。
あとで、監督がノーラくん好きにしちゃったり(笑)。
総じてひとつの面しかみえない人はいないですね 。
とくにエーデルは少ないセリフで気になる人ですよね(笑)。
---ハチマキの元カノのクレアですが。
千羽:南米のエルタニカ出身で、髪をドレッドにしています。「ドレッドっぽくしていいですか」って
監督に尋ねたら、「作画のひとがいいって言うんなら、いいですよ」って言われて。
作画の人ひとりふたりに聞いたら「いい」って言われたので、「皆、いいって言ってます」って(笑)。
クレアはちょっと無理してる「白鳥さん」とギガルト先生もおっしゃっていますけど(笑)
すごく気を張っていて、張っていないと弱いんだろうなと思ったので、強気すぎない顔立ちにしました。
ハチマキの元彼女という設定だったので、この中ではわりと女くさい感じが出るように。でも、本人は
仕事をガリガリやるぞっていう気の張り方をしている。実は内面にいろいろあるんじゃないかなって
感じさせる人。描いててすごく楽しいです(笑)。
---リュシーは中でもかわいいですね。
千羽:「かわいいキャラを描け」と言われたんです(笑)。ただ、世界観があるので、どこまで
「かわいい」を押し出していいのかは考えました。このくらいが『プラネテス』における「かわいさ」
のはじっこかな。フランス人なので、ほんとはタナベより背とか高くて、
すらっとしてなきゃいけないはずなんですけど。むしろ、いかにも男の人からの人気の出そうな。
アニメとしてではなく、ほんとに何人か目の前にいたとき、「あ、俺はこの子がいいな」って
思ってくれそうな感じにしたかったんです。背がちっちゃくって、顔立ちが可愛らしくって、
すごく美人でもないんだけど可愛らしくって、胸が大きくって、愛想がよくってっていうような。
あまりストレートに女の子らしい女の子が出ない番組なので、このへんが限界かな、と(笑)。