【ドッコイダー】小鈴タン(;´Д`)ハァハァでドッコイ
ねんどねんどより次郎、ちょっと聞きなさいよ。二歳児には分からないと思うけど。
さっき、近所の公園に行ったのよ。公園。
そしたら何だか子供がいっぱいいて騒がしいの。
で、よく見たら二つに分かれて、花いちもんめなんてやってたのよ。
もうね、瑠璃をバカにしないでよ。
あなたたちね、今日日流行らない花いちもんめなんてやってるんじゃないわよ。
勝って嬉しい、負けてくやしいなのよ。
なんか最後まで指名されない子もいるし。一人だけ仲間外れにして喜んでるの?おめでたいわね。
相談しよう、そうしようなんて言ってるの。もう見てられないわ。
あなたたちね、リンゴあげるから他の遊びをしなさいよ。缶蹴りとか。
公園っていうのはね、もっと風流であるべきなのよ。
ママさん同士が他愛の無い会話をする横の砂場で作った城が飛んできたボールで潰される。
一触即発の大泣き、そんな雰囲気がいいんじゃないの。花いちもんめはすっこんでなさい。
で、ベンチに座ってたら隣に来た人がリンゴ食べたいなぁとか言ってくるのよ。
そこでまたキレちゃったわよ。
あのね、このリンゴは私が剥くために持ってきたものなの。馬鹿?
呆けたような顔をして何が、食べたいなぁ、よ。
本当にリンゴを食べたいのかと問いたい。問い詰めたい。夕日が暮れるまで問い詰めたいわ。
あなた、単に空腹なだけなんでしょ。
ゆくゆくは地球を制圧する私に言わせれば・・・あれっ。もう夕方?
ってなんでまだいるのよ。落ちたリンゴを食べようとしてるし。意地汚いわね。
えっ。変な人が来ないようにずっと見守ってたですって?何よ、それ。
あなたなんかに心配される筋合いは無いわ。
ナイフナイフ、と。あった。無視してリンゴを剥かなきゃ。
痛っ。切れて血が出てきちゃったじゃない。
何よ。バンドエイドを渡して優しくしたつもり?そんなもので騙されないわ。
妾はゴーレムを操るエルロード一族の末裔。これまでも、これからもずっと一人なのよ。
それなのに。
まぁ、次郎は、おとなしくお母さんと一緒でも見てなさい。粘土はあげられないわ。
なんで泣くのよ。