アニメ板最萌トーナメント準決勝・Round58

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784ギャルゲ風。 ◆OsaKa/TA
[[ANI19-yqZZ.AUK-Hs-754]]   当方CATV。



<<春日 歩>>  ――少女の見る世界――

転校生が女子だという話が伝わった時、クラスの男子の誰もが可愛い娘であることを期待した。
勿論僕もその例外ではなかった。無論、そんなことは宝くじで一等を当てるのと同じぐらいありえないということはわかっていた。
そして当日――
僕らの前に現れた少女は、確かに、そう、何かが違っていた。
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ほっそりとした肢体、大きな瞳、そしておっとりとした物腰。
「春日歩といいます。よろしくお願いします」
名は体を表すということわざの実例を見るような、“春”を想像させる柔らかで暖かい声。
あとから考えてみれば、このとき既に運命の歯車は回りだしていたのだと思う。

どちらかといえばのんびりとした彼女は、ときどき会話の輪から外れることがあった。
そんな時彼女は大抵一人で外を眺めていた。
一人でといっても、別にいじめられていたとかそういうわけではなく、ただ付き合おうという人間がいないというだけだった。
なにしろ、休み時間の間ずっと外を見てたりするのだ。
いつまでも、飽きることなく。
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そういうときの彼女を一番良く見ているのは間違いなく僕で、それが僕のささやかな自慢だった。