●○●アニメ版ヒカルの碁 第1局○●○

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858う〜む
ビデオに撮ったのをやっと見たのですが、絵はとても綺麗で、丁寧に作ってありますね。
声優も今後役作りができてくれば、はまるかなと言う感じで、
違和感なく聞けました。
ただ、話が詰め込みすぎで、
1話でライバルに会わせて主人公ヒカルと佐為の関係も解らせて、
今後の展開を視聴者に感じさせるという構成なのでしょうが、
はっきり言ってもったいなかったです。
ヒカルや佐為やアキラのキャラクターに、
感情移入ができるように作ろうとしていないと感じました。

シリーズアニメの第1話は設定話とよく言いますが、
その形にこだわって、
この作品の原作にあるコマとコマの行間とでも言うべき所を全く拾っていないばかりか、
キャラクターに起こる事件のリアクションがまったくこちらに伝わらず、
見ているうちにすーっと流れていってしまう間の無さ。
私が原作を読んでいるせいもあるのでしょうが、見ていて悲しくなりました。
この漫画は囲碁を読者に教えるというより、
囲碁を題材にして少年の成長を描こうという物で、
「ど素人がプロくらいの強者に勝って行く」という無理な設定を
佐為の存在で、「なんとなくあったら面白いね」と言うファンタジーの匂いのする良くできた物語であるのに、
今回アニメでは「嘘は嘘だから」という感じで
当たり前のように話を進めてしまった印象がありました。
ヒカルが佐為に憑かれたリアクションも、
アキラが素人に負けたリアクションも、
物足りないのはお話を語って人を語っていないからだと思います。
良くできた原作だからそのままアニメにすると言うのと、
良くできた原作だからアニメでもっと良く表現しようとするのは
かなり違うと思います。
今回音楽もあまり印象がないのも、
「良いシーンに良い音楽が盛り上がった高揚感」みたいな物が無いからだと思います。
人間の心がどう反応しているのかを見たかったなー。
見終わって印象が「絵が綺麗・・・」だけになってしまうのも、
そのせいではないでしょうか?
何も残らないアニメにしてほしくないですね。
スタッフの今後の努力を期待してやみません。