【お肉壺】QB師匠の窪みを語るスレ【股間が竹の子】
この物語は完全なるフィクションであり、実在する人物・団体には一切関係ありません
(第二章 その五)愛の一方通行〜桃色の思い出〜
俺の名前は窪田彰浩、世間で言うFラン大学の3回生だ。
その日俺はアメフトの後輩クニと、ショッピングモールに向かっていた。
運転席では「デートぉ!デートぉ!」とクニがはしゃいでいるが、
なんてことない、ここんとこめっきり涼しくなってきたので秋物を買いにきただけ。
隣から聴こえるアニメソングの鼻歌に、気力がどんどん奪われていく。
それでもヤツは意外と几帳面なところがあり、安心して運転を任せていられる。
俺はシートベルトをしたまま座席を倒して、たまに囁かれる愛の言葉を完全に拒絶していた。
信号待ちで口づけをねだったりしてくるから油断ならない。
はずみで肉体関係を持ってからのこいつは、常に甘いムードを俺に要求してくる。
それがなんとも言えずキモいのだった。
突然車体がガクンと揺れる。
急いでシートを元に戻して前方を見てみると、どうやら対向車と接触しそうになったらしい。
クニは急ブレーキをかけたようだ。
相手側の車の中から、貧弱な身体の小男が出て来てこちらに近づいて来た。
クニと顔を見合わせていると、そいつが助手席の窓を叩き、
神経質そうな顔をこちらに向けて何か言いたげだ。
仕方ないので、ウィンドウを下げるとその小男が早口で、キャンキャン喚き出した。
「自分は関京学院で法学を専攻しています加島といいますが、
今、あなたがたはわき見運転をしていましたね?
わき見運転は道路交通法第70条に違反します。わかっていますか?
法を遵守するつもりがあるのですか?
私は今善良な一般市民としてあなたがたに忠告しています。道路交通法とは・・」
俺とクニはきょとんとしてしまった。ここは一方通行でどう考えても逆走してきた加島に非がある。
なのにこの小男は、法学部の学生と名乗り、相手の非をなじり、
道交法についての講釈をを唾を吐きながら熱弁している。
関京学院と言えばFランである俺らの大学よりはマシだが、中堅程度のレベルで決して超難関校ではない。
俺には弁護士の叔父がいるが、「弁護士は案件を処理してなんぼ」といつも言っていた。
こいつは学生で、たぶんまだ司法試験に合格したわけではない。
法務の仕事すらしたこともないはずだ。ただ、俺らより「ちょっと法律について詳しいだけ」の人間だ。
・・惨めで見苦しいヤツ。俺は心底そう思った。きっと法しか心の拠り所がなんだろう。
しかも他人より、それが多少詳しいことで、何か特殊な力を身につけたと勘違いしてしまっている。
習得した知識を披露したくてしょうがない、子供みたいな自己顕示欲。そして独善。
「あの〜、じゃぁ、警察に連絡しましょうか?」携帯を取り出し、警察に電話しようとしたその時、
「道路交通法について、理解いただければ結構です」と、加島は脱兎の如く自分の車に駆け込み、
車をバックさせ去っていった。
「先輩、ありがと。はい、あ〜んして」クニに言われ条件反射で口を開けると、たけのこの里入ってきた。
「先輩のちんこみたいで、俺好きなの」そう言うと、クニは箱ごと持って、口に流し込んだ。
「美味しいぃ、先輩、美味しいよぉ」その声を聞くと、俺はなんとも言えない複雑な気持ちになった。
別々に買い物をし、ショッピングモールの駐車場で時間を決めて待ち合わせる。
少し遅れてしまった俺にクニは文句も言わずに助手席の扉を開ける。
「何買ったの?何?ねぇ、何?」クニが車のエンジンをかけながら、そう聞いてきたので、
「厚手のパーカー」とだけ答えると、満足そうに頷いている。
「おまえは?」
「俺、俺ね、先輩へのプレゼント買ったよ!」
「誕生日でもないのに?」
「うん」
「自分の分は?」
「買ってない」
「何も?」
「うん、なんにも」
・・重い、重すぎる。どうしてこいつはこうなんだ?気が滅入ってくる。いつになってもケジメをつけられない俺が悪いのか。
流されるままに一緒にいるからいけないのか。
そんなことを考えていたら、車が帰路から外れ、すっとラブホテルに入っていった。
「クニ!俺やんないからな。何考えてるんだよ!」
「休憩だから。ちょっとお休みするだけ。俺疲れたし。寝るだけ。仮眠。本当だよぉ」
捨てられた子犬のような顔に負け、俺は渋々車を降りた。
部屋に入るとすぐに「せ・ん・ぱ・い」と、いつもの嫌な呼び方で俺を呼ぶクニ。
「これ、これ、これね。着てみて、ね?」
きれいにラッピングされた包みを渡される。・・やばい。ちょっとだけ嬉しい。いや、かなり嬉しい。
俺は現金なのかもしれない。包装紙を破いて開けてみると中から出てきたものは・・・・・・・・・・・。
「ふざけんな!おまえ、こんなん着れるかよ!!」桃色のナースの制服に度肝を抜かれながら、
ありったけの怒号をあげる。パーティ用のコスチュームとはいえ、実に生々しい。
「だって、だって、似合うと思ったんだもん。来て欲しかったんだよぉ」消え入るような小さな声で言い返してくる。
「お願い、お願い、ちょっとだけね、ね?」俺が何も言えないのをいいことに、言葉を続ける。
「先輩、綿棒と言えば、ナース。ナースと言えば綿棒ですよ?」触れられたくない綿棒という単語を出して脅しに入る。
綿棒でオナニーをしようとしたところをこいつに見られてから、
その単語は俺を隷属させるための呪文として過去数回ほど唱えられていた。
俺は渋々立ち上がり、着替えをした。
何故かパチンコで勝ったとき渡した、戦利品の元気ハツラツドリンクを一気飲みしている。
やる気十分なそのご様子に俺は完全に抗う気力を奪われた。
「今日はこのビンにも活躍してもらいます。先輩、一緒に天国へゴー!!!」
翌日何気なくクニの携帯を覗くと
待ち受け画面には、桃色ナース服を着て気絶をしている俺の画像があった。