http://www.aozora.gr.jp/cards/000129/files/695_22806.html {
僕は硬派の犠牲であった。何故というのに、その頃の寄宿舎の中では、
僕と埴生(はにゅう)庄之助という生徒とが一番年が若かった。
埴生は江戸の目医者の子である。色が白い。目がぱっちりしていて、唇は朱を点じたようである。
体はしなやかである。僕は色が黒くて、体が武骨で、その上田舎育である。それであるのに、
意外にも硬派は埴生を附け廻さずに、僕を附け廻す。}
鴎外が若かった時代にも、硬派=男色家は、
ジャニーズ系よりも野郎系を好んだということがよく分かる。