やれやれ……皆聞いてくれ、団長命令だ。
最近、荒らしのような発言をする奴が目立つが、そういうのはまず下記リンク先に目を通せとのことらしい。
それが出来ない奴は王様で団長なハルヒのスルー対象にされちまうので、気をつけるように。
【涼宮ハルヒの憂鬱】涼宮ハルヒを語れ【避難所】
http://jbbs.livedoor.jp/comic/3935/ (PC用)
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/i.cgi/comic/3935/ (携帯用)
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.:.:.;:;:;/`>、:;:;:;:;:|;:/i l:::::illii;:::::リ // ' " l.|;:;:;:;:;!/f=‐'゙ /
:.:./ /,/lヽ;:;:;:;レト{ ヽっ::ノ:::{ ゝ ノ.|:;:;:;/ .| / いい?
:.;:.ヽ'. > >ヽ;:;:ヽ ヽ;;;;=''" _,,ィ /_=!:;:;/ .l / 優雅に、そして華麗にスルーしなさい
\;:;:,\へ! ヽ;:;.`、、 l ̄ ヽj ,イ.!='' /;/ヽ、 / 〈_/i じゃないとあたしを語らせてあげない
ヽ;:;:;.,\ ヽ;::;:ヽミ'''ー- ,,,._`ー_'',/.// /:' )^''、 `ヾf゙〉 あたしが王様なんだから
ヽ;:;:,<¨ヽ、 ヽー-≧ニェェ‐-=,,_ // ' // i `''、ー-' 王様の言うことは絶対っっなんだからねっ♪
SSやAAを投下する前に注意! 投下が複数レスにまたがる事が確実な場合は別のテキストファイルに纏めておいた方が無難かしら。 その場合、分割数が予め解っている場合は、名前欄に書いたタイトルの後に分数表記しておくとみんなも安心だと思うわ。 1行の最大文字数は全角で125文字、1レスの最大行数は60行ってことになってるから気をつけなさいよ。 また、1レスの最大書き込み容量は4096バイト、つまり全角換算にして2048文字分ってわけなの。 でも改行コードがただのテキストファイル場合の2バイトと違って6バイトってことには要注意なんだからね。 専用ブラウザの中には書き込み容量計算をしてくれるものもあるから、それを利用するのもアリかもね。 まあ、別に1レス/1行ににギリギリまで詰め込むような必要は全然ないとあたしは思うんだけど。 でも一応レス数を無駄にしないって意味では頭のどこかで意識してくれた方が嬉しいわね。 ちなみに1行全角60文字ぐらいに収めるようにしてる職人さんもいるみたいだし、要は読み手のことを考えてあげてよね。 あと、スレの容量には一応気を配っておいた方がなにかと角が立つことはないと思うけど、あまり神経質になって萎縮する必要なんかは全然ないからそこのところよろしくね。 まだなにかあったかしら? え、なによキョン、大事なことを忘れてるって? このスレではメール欄に半角で「sage」と入れる事、良いわね? うっかりageちゃったりしたら、暇を持て余した荒らしやアンチが来るって言うから気を付けなさいっ! …………。ねえ、キョン。何でこんなこと言わないといけないのよ。あたりまえじゃないの。
___
,.. ‐ : : : : : : : : : `丶、
r‐ 、 /: : :/-――――‐-\:\ _ィァ┐
} - 7:/: :.:/ _.. -――、┬--ヽ: ∨ }
フ¨ヒl.:l: : :/7´ .:{: : : : : : :.:!:}:.ヽ:.:ヽ :|‐<
〈 / ,イ:{: : :!.:|: :.:∧: : : : : .:,|∧: :}: : ! ト、 〉
V>ー|:.ヽ: |:A .:L_ ヽ: : : :/リ.斗:什:リ ト、}/
く ハ: : ト{ ,z≧ミヽ\/イz≦、ノイ: :ト、 >
「: : l: : l 《 トィ::.:}` ´トィ::.:} 》l: : |:.:「|
| :l:ヽ:ハ 辷.ソ 、 辷:ソ .リ: : ! !: !
! .:|「`i:.ヽ r --┐ /:/ /:ハリ
>>1 乙
ヽrヘ jー、:\.. _ `ー‐ '_ _..ィ7イイ/ ′
ドニ{_フ iドヽ: : ト ̄ イ: :ト、_ ′
`弋__ム__j|: : :l´ ̄| : |_ j
j !: : ヽmj : [`/
/ \: : V∠{='
〉、 >ヒj二!
/: `:`ニ〈.イFへ`7
く : : : : : / : : :|_ト、: :`}
` ┬<!_:_ : イ´
|`:ー/ |‐:´:|
|:::::/ !::::::|
ト-j ビニ>
 ̄
スレ立て&梅乙。 月一さんもおめでとう!後でゆっくり読むぜ!
ィi〔:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.、:.:.:.:.\
/:.∠二二二二二二 \:.:.:.:.:.:ヽ
,:':.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ l:.:.:.:.、ハ
__. イ:.:.:./:.:.:.:.:.:.:ハ:.:.:.:.:.:.:.:.:l:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:「 ̄ i
\/:.:. /:.:.:.┼‐ミ.!:.:.:.:.:.:.:ハ:.l:.l:.: |:.:.:.:.:i _!
.イ:.:.:.:l:.:.:.:.:ハ:.l __`l:.ト :.:.:.厶斗匕:|:.:.:.:.:| \
く.l:l:.:.:.:.:.:.:.:l ,ィ笊卞l{ \:.:.l Vヽ:|:.:.:.:.:ト、 /
|ハ:.:.:.:ヽ:.:| トt刈 z=≠ミ:.:.:.:.:|:.:.Y
li |:.:.:.:.:.:N Vzツ 、 |:.:.:.:.:|):.:.:.|
>>1 乙
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ト:.:':.:.:.八 ー 一 ,|:.:.:/:.:i:.:./
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、:.:| V:/>=彳 y===/イ_レ'.ノ r ┴ミ
ヽ:! / l廴__/ ′ .〃 に !
_/ , {l {__ ノ
/ ` l! ヽ 乂__.ゝィ
11 :
月イチ投下人 :2013/08/01(木) 20:41:39.07 ID:218xF/CY0
>>1 スレ立て乙!
昨日に引き続き、第1話投下します
よく見てみたら短くて1レスしかないのですが、
2話がちょっと長いので今日はこれだけで
昨日、全4話と言いましたが、実際は全3話+エピローグでした
お詫びして訂正いたします
では、どうぞ
>>8 あざす!よろっす!
「詳細なご説明、ありがとうございます。それで、僕はこれから何 をすればいいのでしょうか?」 あまり広くはない俺の店の片隅で、イツキ・オールドポンドは屈 託のない顔で微笑んだ。 「とりあえず、そうだな。王様の城で適当にやって、ハル……謎の 女王Hを攻める許可をもらって来い。ついでに貰えるだけ金を貰っ て、俺の店で必要な道具をしっかり揃えて行けよ。そのあとは、ミ クル姫を救うなりなんなりすりゃあいい」 「了解しました。……しかし、伝え聞くところによると、王は武術の 達人であるとのこと。僕は剣士という設定ですので、剣術の心得 はありますが、素手での戦いとなるとあまり得意ではないのです。 何より、女性に手をあげるというのは、僕の立場上の主義に反し ますし」 何をイケメンくさいこと言ってやがる。確かに王様は女性だが、 そこらのチンピラよりよっぽど強いぜ。かつてひどい目にあわされ た俺が言うんだから、間違いない。 「王様のことに関しては、なかなかお詳しいようですね。よろしけ れば、一緒に来ていただけませんか?」 俺がか? 役に立つとも思えないが…… 「ええ。ですが、あなたに来ていただかないと、状況説明をする人 がいなくなってしまいますので」 ……役に立たないって言ったところは否定しないんだな。まあい いだろう。夜の仕事にまでは影響なさそうだしな。やむなく俺は妹 に店番を任せ、イツキについて行くことにした。 ところ変わって王の間。王様はイツキを見るなり、 「うん、採用っ!」 「ありがとうございます」 おいおいおいおいちょっと待て! 鶴屋さん、じゃなかった、王様、 こいつ何もしてないのに、決めるのが早すぎでしょう! 「えー、でもイツキくんに行ってもらわないと、お話が進まないから ねー。いいじゃん、見た目いい男だし、衣装とか、なんかそれっぽ いし」 いやいやいや、世の中には厳格な手続きってものがあってです よ。それをきちんと履行しないと他の人と不公平になるっていうか。 「キョンくーん、ただの道具屋なのに役人みたいなこというにょろ? うーん、それじゃねー、あ、そうだっ! 町外れに魔法使いの女の 子がいるから、彼女を仲間に入れてきてよ! そしたら、イツキくん は十分強いってことで、あたしを倒さなくてもみんな文句言わない んじゃないかなっ?」 来たぞ、RPG特有のお使いイベント。イエスノーの選択肢でノー を選ぶと無限ループするアレだ。 「承知しました。では行きましょう」 「あ、キョンくん、地図とか用意するのめんどっちーから、有希っこ のところまで案内してあげておくれよっ!」 鶴屋さん。じゃない王様。ここではまだ魔法使いの名前は出てい ません。っていうか役名で呼んでくださいよ。 「うむ。じゃあ魔法少女ユキのところへ案内するっさ。王様命令だ よっ!」 「では、参りましょう、よろず屋さん」 ……へいへい。そんなわけで、この話は第2話へと続くのだった。 そこ。笑っていいぞ。 (つづく)
乙 やっぱり鶴屋さんはいいな イツキもいい感じだね
乙乙だよ ハルヒもふもふ
15 :
記念日 :2013/08/01(木) 22:38:45.79 ID:ntBLVAfI0
>>1 スレ立て乙です!
>>11 月イチさんGJです!
毎回楽しみに読ませて頂いてます。続きまってます
ぬこ乙! 月イチさんも乙!
8月だってのに涼しいよ ハルヒもふもふ
まとめの人やめちゃった?
スレも埋まったし、土日でやるんじゃない?
ハルヒに似合うかき氷は何味だろう。 王道のいちごかな?どこらへんがハワイなのか謎なブルーハワイかもしれない。 シロップをいくつもかけて汚くしてしまわないようキョンがストップをかけないとな。
何となく奇をてらわずに王道なかき氷を選びそう イチゴとか
いろんなもの物を入れたメチャクチャなカレーをつくるだろうといってるからなー
宇治金時食べたいよ ハルヒもふもふ
ぬこ乙!
ぬこ乙!
ぬこハルヒは伊達じゃない!
夏は祭りの季節だな ハルヒと太鼓叩きたい
太鼓を叩く時、袖を捲り上げた際に見える二の腕について熱く語るキョン
浴衣着る時はポニテにすべき
髪が短いのに無理してポニテにしなくていいだろ 特別な理由があれば別だけど
ぬこ乙!
ぬこ乙!
またお化けがいそうなところへ
スカートめくれたら黒いレースのパンツが見えて鼻血出たキョン
昨日は野郎だけで祭りに行ってきたぜ 嗚呼、ハルヒと祭りに行きたい…
ハルヒに脳内変換するんだ!
ぬこ乙!
そろそろエンドレスエイトの準備か
ハルヒはキョンに会えなくて寂しくなってる頃だな
夏休みは毎日あってるかも? 団活や家庭教師とか
1〜16日まではキョンが田舎に帰ってるから会えなかったんだよな 17日にハルヒが会える喜びを隠していかに平静を装ってたのか考えると悶える
ぬこ乙!
ぬこ乙
雲行きが怪しいよ ハルヒもふもふ
ハルヒ「ちょっと川の様子を見てくるわ」
キョン「じゃあ俺は芝刈りに」
53 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2013/08/06(火) 10:49:26.87 ID:qPUZM8780
みくる 木刀もって珍走団刈ってきます。
そして川上からは長門入りのももがどんぶらこどんぶらこと
鬼は谷口で決まりだな …古泉は?
甘い白桃食べたいよ ハルヒもふもふ
ぬこ乙!
ぬこ乙 はしょりすぎーw
もう汗だくだよ ハルヒもふもふ
なんかエンドレスエイトの8の数字のせいで8月8日からエンドレス始まるイメージある
帰ったらアイス食べるよ ハルヒもふもふ
ハルヒが大事にしていたアイスを食べてしまったキョン
64 :
月イチ投下人 :2013/08/07(水) 22:38:01.68 ID:LYwyuMMh0
多少あいてしまいましたが、「古泉イツキの冒険」第2話を投下させていただきます 5レスほどお借りします
古泉イツキの冒険2 長門……じゃない、村のハズレに住む魔法使いのユキの家までは、 歩きで半日ほどかかる。今日のうちに帰れるかは微妙なところだ。 この後の仕事に間に合うか気にしつつ、俺はイケメンスマイルを崩さ ないイツキの数歩前を歩き続け、日もだいぶ傾いたところで、ようやく ユキの家に到着した。 「魔法使いさん、ご在宅ですか?」 イツキは丁寧に扉をたたく。音もなく扉が開き、中にはいつか見た黒 い帽子に黒マントの、ちっこいショートカットがつっ立っていた。 「私は、ユキ・ロングゲート。村はずれに住む、いい魔法使い」 唇以外の顔のパーツを一切動かさずに、魔法使いはそう自己紹介 した。部屋の中では、いかにもな巨大鍋がぐつぐつ煮えたぎっている。 イツキはにこやかに微笑むと、事の次第を説明して、協力を要請した。 「つまりそういった事情で、謎の女王Hさんを討伐するのに、お力を貸 していただけませんでしょうか?」 長門はじっと俺の方を見つめている。今回は俺に決定権はないはず なんだがな。俺が一応首を縦に振ると、長門は一言「いい」とつぶやい た。「私は、いい魔法使いだから」と付け加えるのを忘れずに。 「よし、これで話は決まりだ。早速戻って、王様に報告するぞ」 「待って」 帰る方向へ身体を向けようとした俺たちを、ユキが制止する。 「何でしょうか?」 「あなたたちはまだ、力不足。このままでは、謎の女王Hに勝つことは できない。彼女の実力は想像以上」 まるで会ったことがあるみたいな言い方だな。 「彼女に対抗する力をつけるため、あなたたちには特別メニューに挑戦 してもらう」 特別メニューってなんだ。特訓とか、修行っていうやつのことか? 絵 的に地味だし、俺は早く帰りたいんだが。 「問題ない。20分から30分程度」 俺とイツキは顔を見合わせた。そこで安易に了解しちまったのが、大 きな間違いだった。
「これ」 ユキが皿に載せて俺たちに差し出したのは、部屋の中でぐつぐつ 煮込まれていたアレである。いかにもなその外見は、トカゲの尻尾 やらイモリの黒焼きやら入っているのかと思ったが、皿を覗いてみる と、なんてことはない。そいつはただのカレーだった。 「…こいつを食えばいいのか?」 「そう」 「これを食べるだけで、謎の女王Hさんに対抗する力がつく、というの ですか?」 黒ずくめの魔法少女は表情を変えず、 「てきめん」 「うーむ」 どうにも胡散臭いが、ユキはこちらを見つめたままじっと動かない。 俺たちは顔を見合わせ、やむなく、ひとさじすくって口に運んだ。 もぐもぐ……ん?……んんっ…!? まあ普通のカレーか、と思ったのは一瞬だった。ワンテンポ遅れで 舌を覆い包む強烈な刺激。辛い。なんだこれは…! とんでもなく辛い ぞ、このカレー! 全身が総毛立ち、体中の毛穴が開いていくのを感じた。隣に視線を やると、古泉の野郎も涙目になって口を抑えている。それでもイケメン スマイルは徹底して崩していないんだから見上げたものだ。 長門はグラスいっぱいの冷えた水のような目で、わずかに首をかし げる。 「美味しい?」 「こ、これは……なかなかのものですね……その、水は……」 俺もテーブルの上を探すが、見つからない。 「ない」 「あんだと!?」 「貴方達には火のエレメントが不足している。この秘薬にはそれを補う 効果がある。水によって薄めた場合、火の属性は本来の威力の半分 程度にしか身につかない。それでは無意味」 そして、長門は俺たちを氷のような目で見つめた挙句、 「おかわりもある。もっと食べて」 背筋が寒くなるようなことを言い放った。 世界の外側で、悪の総元締めが腹を抱えて笑うのが見えた。当然、 これもお前の差し金なんだろうな。覚えてやがれ。
大盛り激辛の秘薬に散々な思いをさせられた俺たちは、ラスボスと 戦うどころか旅立つ前にしてすでにかなりの手負い(口の中に)だった。 「おい、こんあんで本当(ほんほう)に炎の力(ひから)が宿(ひゃど)っ はのか」 長門は舌を出している俺を見て、こくりと頷く。そこで俺は大変なこと に気づいた。 「そういえば、俺はこいつを案内するために来ただけだ。冒険者でも ないのにあんなもの食わされる必要はなかったじゃないか」 「いえ、貴方にも謎の女王Hさんのお城までついてきていただきます から、全くの無駄というわけでもないと思いますよ」 古泉が代わりに答える。 「何だって? 何で俺が?」 「一番の理由は今までと同じです。もっとも、表向きには、……戦力 は少しでも多い方がいい、とでも言っておきましょうか」 俺が戦力になるとは思えない。俺はあくまで普通の人間っていう 設定だからな。ここでも。 「いえ、あなたのアイテムに関する知識や、地理に明るい点は我々 の旅にとって、必要不可欠なものと言えるでしょう。今後ともよろしく お願いしますね」 俺が古泉とそんなやり取りをしている間、長門はさっさとカレー皿 を片づけていた。 「出立のご準備はよろしいですか?」 「いい」 「では、王様のところへ戻りましょう」 「了解した。では、ワープの呪文を使う」 長門は俺たちに手を伸ばしてきた。そいつをつかもうとすると、 「あんたはこっち!」 見えない外的作用によって、立ち位置を移動させられ…… 「どうぞ」 にっこり笑った古泉の手を握らされる羽目になった。 そんな目を向けるな、気持ち悪い。 「ワープ」 長門がその辺の石ころにでも話しかけるような声でつぶやいた。 少しして、周りが真っ暗になった。
気がつくと、俺たちは見覚えのある部屋に立っていた。 「やあやあ、おかえりキョンくんたちっ! ちゃんとユキっこも連れて来 たみたいだねっ!」 王様がニコニコしながらこちらに向かって∨サインを出す。ええ、俺 たちの苦労(主に口で)の甲斐あって、こうして連れてくることができ たわけですよ。 「では王様、予定通り魔王討伐の許可をいただけますでしょうか?」 ところで古泉、もういいだろう。いい加減に手を離せ。 「もちろんOKさっ! イツキくんにはこれっ、我が王家に代々伝わる伝 説の剣をあげるよ。ユキっこには、ええっと、これこれ……すたー、り んぐいん、ふぇるのうのプロトタイプさっ!」 鶴屋さんはちっぽけな紙切れを見ながらなんとか名前を言い当てる と、これまたチャチな小道具を、重々しく手渡した。 「拝領いたします」 「了解した」 ……あれ? 資金援助は? 俺の店にたんまり金を落としてくれる予 定じゃなかったのか? 「あー、うちの国って貧乏だからさー。代わりと言っちゃ―なんだけど、 キョンくんにはこっちのご褒美をあげるっさ! はいこれっ!」 鶴屋さんが手渡してくれたのは、小さなプラスチック製のボールだっ た。俺の小道具だけ、その辺の百均で買ってきたような適当さだ。 「あたしにもよくわかんないんだけど、古くからの言い伝えによれば、 この玉には不思議な力があってさ、世界が闇に覆われんとするとき、 その闇ってーのをとっ払って、光をとりもどすんだって!」 ベタっすね。 「いやいやキョンくん、ベタが使いまわされるのは何でだか知ってるか いっ? ベタはね、やっぱり面白いからなんだよっ!」 鶴屋さんは明るく言い放つと、「それでは、いってらっしゃーい!」と 俺たちに手を振り、袖に引っ込んだ。
「ところで、俺がこんな重要なもの持ってていいのか?」 俺が受け取った小さな玉。見た目こそ相当に安っぽいが、話の流 れからいって、ボス戦専用の重要アイテムなんだろ? 「あなたにも来ていただくわけですし、問題はないでしょう。僕たちの 持てる荷物にも限界がありますからね」 「魔法使いは体力がないため、持てる道具は一つが限界」 長門が星付きの棒をくるくる回しながら言う。世の中には箸より重 いものは持ったことがないなんてやつもいるらしいが、こいつもそう なのか。ずいぶん虚弱体質なんだな。しかし、それだけ大きいマント を着ていれば、中にナイフでもたくさん仕込めそうだ。 長門は小首をかしげて、 「ナイフは私の獲物ではない。しかし、貴方にナイフ属性があるなら そうする」 ……ナイフ属性って何だ。 「戯言。忘れて」 「会話が弾んでいるところ失礼しますが、僕は打撃担当、彼女は攻 撃・支援呪文担当というわけで、このパーティには回復役が不足し ているのです。そういった面から、あなたにもお手伝いいただきたい と思いまして」 この話の登場人物でもっとも僧侶の衣装が似合いそうなお方は、 すでに囚われの身になってるわけだしな。残りの人物で味方になりそ うなのは妹くらいのものだが、あの妹を連れて行っても役に立つわけ がない。 「わかったよ」 できればあの魔王との戦闘は避けたかった。しかしやむを得ん。俺 は自宅へ戻り、手近な袋にありったけの回復アイテムと、一応いつも の荷物を詰め込んで、店番を引き続き妹に任せ、もうすっかり見飽き たあの城へと足を向けた。
70 :
月イチ投下人 :2013/08/07(水) 22:56:48.89 ID:LYwyuMMh0
今日は以上です 第3話はまた一週間ほど開いてしまうと思います おそくなりましたが、まとめサイトの方、ありがとうございました!
ぬこ乙!
ダブル乙!
大遅刻だよ ハルヒもふもふ
出陣だな!
仕事中に携帯の地震速報が鳴って驚いたわ
アイス買って帰ろう ハルヒもふもふ
団長なら多少の地震にも落ち着いて行動できるだろう
ぬこ乙 どこに落ちるのだ
地震なんてあったのか… 全然知らんかった。誤報?だったみたいでよかったぜ しかし今日はまた暑い
本当に地震があったのかもしれない 無かった事になっただけ
天候不順だよ ハルヒもふもふ
ぬこ乙!
ちょっと外歩いただけで死にそうになるほど暑いけど、ハルヒは大丈夫だろうか
暑くて干からびそうだよ ハルヒもふもふ
ぬこ乙!
昼間に砂漠歩くと死ぬぞ ガンダムUC見んかったんか
薄いショートパンツで下着が透けてるハルヒ
クーラードリンク飲めばOK
凄く喉渇いたよ ハルヒもふもふ
ハルヒと水浴びしたい
ハルヒ「バカキョン!パンツ買いに行くから付き合いなさい」
ぬこ乙!
熱すぎてミイラになりそうだ
ぬこ乙 ポクロさんとこのぬこも終わっちゃったよ・・・
水分補給はしっかりするよ ハルヒもふもふ
ハルヒの三期が出るか、もしくは休憩して来年あたりにまたひょっこり描いてくれるさ 俺は待ってるぜ、原作もアニメもその他SS描きさんもな
無いんだったら自分で描けばいいのよ!
ひどい雷雨だよ ハルヒもふもふ
なんとくなくだが久しぶりにエンドレスエイトを見たくなった。 何かがおかしかったわけでもない。 久しぶりにBDを起動する。 ハルヒの顔を久しぶりに見た。 何となくだが、「珍しいじゃない」って声が脳内に響いた。 浮気って訳じゃないが確かに久しぶりだ。 では
エンドレスエイトのBDはランダム再生機能があれば楽しそうだったんだがw
1枚に全話入ってるわけでもないからそうでもない
ぬこ乙!
乙乙
お盆休みなのに人がいっぱいだよ ハルヒもふもふ
エンドレスは確かに連続で見るとちょっとちょっと!だが たまに一話だけ見ると、なぜかもう一話見るかってなる
原作のEEは好きだ あの時期に珍しくキョンも所々デレてるし
流れるプールでキョンにおんぶされるハルヒ
夏バテで食欲ないよ ハルヒもふもふ
失われたニャーク?
ぬこ乙!
この位でも涼しい気がするよ ハルヒもふもふ
ハルヒの夏、キョンの夏
口内炎が痛いよ ハルヒもふもふ
雨振らないよハルヒ
ぬこ乙!
ハルにゃそ〜
寝坊したよ ハルヒもふもふ
どんどん深部へと
納涼エンドレスエイト
ハルヒと帰省
汗ばんだハルヒを抱きしめたい。
からの高い高いコンボ
そして投げっぱなしジャーマン
ジャーマンポテトを食べたくなったよ ハルヒもふもふ
投げっぱなしでなく最後までやりなさいと言われそうだな
ぬこ乙!
実家から帰ってきたよ ハルヒもふもふ
ぬこ乙
朝なのにもう暑いよ ハルヒもふもふ
お墓参りするよハルヒ
ハルヒ一族で盆参りみたい
久しぶりに雨が降ったよハルヒ
全然雨降らないよ ハルヒもふもふ
143 :
記念日 :2013/08/16(金) 22:55:14.47 ID:euvwC+Ye0
この2週間以上ネットどころかPC開けなかった… 気が付いたらもう16日だ…SSの続き書かずになにやってるんだろ
ぬこ乙!
キョンくんでんわー!
今年もEEの時期か
カレー食べたら思ったより辛かったよ ハルヒもふもふ
明日は浴衣買って盆踊りか
キャラスレの勢い ハルヒ 8.5 佐々木 7.6 長門 5.1 2chに限っても今は佐々木さんとハルヒの2TOPだな
すまん誤爆
今でもまだハルヒに思い入れのある仲間同士という感じだな
静かに3期を待ちつつ、静かに原作の展開を待っているよ
最近になってハルヒ見てハマったよ
ゆっくりいこうよ。みんな揃うまで おっと、谷川氏は休憩なしだ。
ぬこ乙!
ハルにゃそ〜
キョンくんでんわ!
ガッチャマンクラウズにハルヒみたいな声のパンダ出てるけどめっちゃかわいいぞ
パンダと言えば笹の葉のハルヒ
まだまだ暑いよ ハルヒもふもふ
ハルヒ「笹もぐもぐ…」 キョン「食べちゃだめ!」
ぬこ乙!
今日も暑くなりそうだよ ハルヒもふもふ
今日の日程はセミ採り合戦か
セミファイナルに騙されてビビったよ ハルヒもふもふ
169 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2013/08/19(月) 20:41:25.01 ID:My2iJD9j0
圧縮落ち回避age
ぬこ乙!
そんなに慌てると転ぶぞ
転がってくる丸い石とかなら良くあるが 砂漠で水はすごいなw
喉渇いたよ ハルヒもふもふ
今夜も雲行きが怪しいよ ハルヒもふもふ
涼しくなるといいなあ
久々に涼しいよ ハルヒもふもふ
今日は地元スーパーでバイトだな
天体観測じゃなかった?
雨降ってきたよ ハルヒもふもふ
エンドレスエイトには出なかったが、いろいろバイトとか行動してるよな
ぬこ乙
ぬこ乙!
雨止んでるよ ハルヒもふもふ
カラオケとか普段ハルヒは行かなさそうだけど 夏休みは団員とノリノリで熱唱してたよな
日常的な事を嫌っていた時と高一夏休み時のハルヒの対比が良かった アレこそ普通でも普通じゃなくての答えなんだろうな
仲間と過ごす日常はそれだけで普通じゃないんだよ! なあれだね
久々にプリン買って帰ろう ハルヒもふもふ
ぬこ乙!
トレにゃーハンターだ
湿度が高いよ ハルヒもふもふ
エンドレスで雨といえばすけすけハルヒだな
ハルにゃそ〜
雨止んでる隙にダッシュだよ ハルヒもふもふ
今日は久しぶりに涼しいよハルヒ
ぬこ乙!
生まれたままの姿で眠っているハルヒにタオルケットをかけてあげ鯛
俺はそこからデカい南国団扇で仰いであげたい
キョン「(…隠れ巨乳だよな)」
長門「・・・・」
下校だけでなくいっしょに登校したいZE
ぬこ乙!
ぬこ乙 聖地イベントの日だな ハルキョン物はあるかな
連日の大雨だよハルヒ 相合い傘するっきゃない!
ぬこ乙!
今日は隣町で花火大会がある予定だったが、突如の中止である。 雨はすっかり上がっており、気温も涼しく最高のコンディションであったが 会場が河川敷という状況でもあり、最終的に中止の判断 花火大会責任者として苦渋の選択であったが、納得していない奴が一人いる。 甲陽園駅の切符販売機に書かれた、本日XXの花火大会中止案内をにらめ付けるハルヒを 想像して頂いたら幸いだ。 「ねえ、キョン、これどういう事よ?。今日はやるってパソコンにあったわよね」 たしかに、本日は開催するとXX市のHPにはそう書いていた。 午後になり、ますますコンディションが良くなり、中止はないだろうと考えていたのは 俺も同じだ。 まあ、いいじゃないか。まだチャンスはあるだろう。だよな?古泉 「ええ、調べますよ。多分大丈夫かと」 宝塚と神戸は終了したやれるのか? 「予想外の展開。本日の中止は遺憾」 長門も怒っている。 「今日、屋台は出ないのでお弁当作ってきましたあ」 無駄になんかさせません、朝比奈さん 一ヶ月以上続く猛暑も本日はなりを潜め、非常に涼しい 河川敷は危険との判断で、例の公園で朝比奈さんのお弁当を頂く事となった。 ここは、ハルヒ以外の4人で会合を開いたり、朝比奈さん(大、小)とデートする秘密の 場所だが、ハルヒが今日はここにいる。 秘密なんてない方がいいよな。そんな5人に成れるのだろうか? 秋か
XX市の花火大会中止に怒りのSSを投稿してしまいました。すんません ぬこ乙
快晴でも涼しいよ ハルヒもふもふ
もし色々あってキョンの田舎に行くことになったらハルヒは祖父母に気に入られるだろうなあ キョンのいないとこで「あの子のどこに惚れたんだい?」とか「結婚はいつするんだい?」って聞かれて、あはははは……って苦笑いしながら受け流すハルヒが思い浮かぶ
ハルヒサマフェスで買った本の中にガムシロップの人のハルキョンSSがあった やはり素晴らしい
サマフェス、豪雨の中行って来たけど楽しかったわ 光陽園の正門の風景を中からじっくり観察できて感動した
涼宮ハルヒを見た他アニメキャラは /:.:.:.:.:./ /: : : : : ´ ̄ ̄ ̄ `丶 __/___厶_/ : : : : /:: : : : : : : : : : : : : \ {ー一/´/´/:::.:.:.:.:.:.:/::.: : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ { く(/ /:::::::.::.::.:/.::.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ } \, /::::::::.::.:.:/.:: /::/.::. /.::/.::.:: |.::. |.::.::.::.::. iハ {__/∨::/:::.::.: /|::_/::/.::. /.:://.::.::.j.::.::|.::.| :.::.: |.::i / / /:|::,'::.::.::.::i斗z≧x/.: //.::.::./| ::/_:/.::j.::. |.::| / / ,/ レ|::.::.::.:小 {i//j゚トミ//::.:: /斗/.::/.:::,' ::. |.::|  ̄〈 / (.(|::.::.:: i:| Vうン  ̄ ri抃ァ .::./.::i.::八| これはSSSVSSOS団の劇場版やるべきね / ̄{_____,人|::.::.:: i:| ヒ)ソ〃 :/.::/|/ /.::.::.::. /.::.:.:::::|::.::.::.:i:| 、 / :::// まあ一万歩譲ってSOS団VS鷹○爪団でも良いけど /.::.::.::. /.::. ::::::::|::.::. .::.:|、 __ .::.:/ .::.::.::.::::/.::. ::::::::: |::.::i.::.::.| \ ..イ|/ /.::.::.::.::/.::.::.::::::::::::|::.::i :.::.| ` r-::<|:.::.:i:| . /.::/.::.: /.::.::.:::::::::/|::.::i::.::.:| L、.:i::|:.::.:i:ii :./.::.::.::| .::::::: / :|::.::i .::.::| :ト、\ :|:.::.:i:i| |/|:.::.: 八::.:∠二二_|:::.:i .::.::|ー-、 r'V `|:.::.:i :| . |::|.:│〃 -─‐-、|::.:八::.::|\_____| |:.::.:i :| . |人::Vイ ∨\i:.::| 〉ー‐卜八 :.:i :| ∨l| l:.::|、//\ | ∧.:i :| | l| i |:.::| \ ヽ| /j人i :| | |l | |: ノ\ \ |/ノノ V、
220 :
sage :2013/08/26(月) 22:49:19.61 ID:UwtIC+/R0
ツガノガクのマンガが次回で終わるとか お疲れさまでした
221 :
sage :2013/08/26(月) 22:51:37.79 ID:UwtIC+/R0
久々だからミスったよ 名前までsageちゃった
ぬこ乙!
もうハルヒを書いてくれるサークルさんはいなくなったな ポクさんが去った時点で −−−−−−−−−− 終了 −−−−−−−−−−−
ファラオ見るとアクトレイザー思い出すな
最近もふもふぷにぷにした感じの画風のハルキョン本出してる人も居るぞ pixivでエロい絵描いてる人も次からはコミケ参加するようだ
君たちは知っているのか わたモテの主人公の席がハルヒの席だということを
ハルヒ「もてないし夏休みをエンジョイするわ!」
リア充ハルヒと比べられるもこっち憐れ
ぬこ乙!
ハルヒの席といえば、スニーカーから出る「俺の教室にハルヒはいない」ってタイトルの ラノベが気になってる
台風が近づいてきてるけど ハルヒの反応はどんなもんだろう 「子どものころは傘差して飛んだもんだわ」 とかw
お、規制解除されてる
>>235 メリーポピンズハルヒか
ハルヒが家庭教師の先生としてやってきたら毎日が大騒ぎだな
規制解除だあああ アニメ3期をいつまでも待ち続ける
うむ(・8・)
原作もね
ずっと待つぜ!
学校もアニメ化しないかねえ 2巻にハルヒみたいなサブヒロインが出てくるというのに
ぬこ乙!
ぼっしゅーとフラグ?
ハルヒがたまに出すエロい人妻みたいな声が好き
野球見に行った話のくだりか 人妻かどうかは分からんが、普段と違って、まじめで落ち着いたしゃべり方は 確かにいい意味でのギャップを感じる
例え方ワロタけど、俺も好きだわ
七夕の16年か、長いなあ、とか?
甘いものが食べたいよ ハルヒもふもふ
ハルヒ「ハンマー・パワー!」
ぬこ乙!
inosisi見てるか!?
すがすがしい落ちっぷり
ハルヒ「新車がほしいわ。小粋なパリジェンヌのあたしにシトロエンをプレゼントしなさいキョン」 キョン「…」
シトロエンってカリオストロの城に登場だっけ?
これはオシャレだなぁ 助手席のハルヒがハシャいでるのが目にうかぶな
年代が古過ぎて日本で走らせるには問題が出てきそうだな
実はフランス人とハーフのハルヒ
また暑くなったよ ハルヒもふもふ
また負けたかタイガース 負ければ負けるほど続編が遠のいていく…
266 :
月イチ投下人 :2013/08/30(金) 22:10:20.13 ID:TUajmkk90
皆さんご無沙汰です 今月いろいろと忙しく、SSの続きの投下が随分遅くなってしまいました 今日のうちに、現在途中の「古泉イツキの冒険」を最後まで投下し、 明日か明後日にEEネタを投下してしまいたいと思います 8レスほどお借りします 話を忘れてしまった人は、スレの上の方を見るか、SSまとめサイト(いつもまとめありがとうございます!)に飛んでいただけると幸いです では、どうぞ
古泉イツキの冒険3 「と、いうわけで!」 どういうわけだ。 「すっかりお待たせしちゃったわね。とうとうあたしの出番よ! あんた たちみんなひれ伏しなさい! あたしが恐怖の大王だーっ!」 城の入り口にある巨大な扉を開くと、そこは中世バロック調の荘厳 な大広間であり、いきなり魔王らしき女が現れて、高々とそう宣言した。 玄関即魔王の部屋って、どういう構造なんだ。ダンジョンとか隠しア イテムとか落とし穴とか一切なし。どこぞの悪魔神官に見せてやりた いね。 「みなさぁーん、助けてくだ、さあぁい」 縛られて吊るされる、というのが第一希望だったらしいが、予算と天 井の関係で叶わず、太い柱に縛られているのは囚われのミクル姫だ。 うむ、これはこれでいいね。 「こらキョン! 何じろじろ見てるのよ!」 諸悪の根源がわめいている。姫、しばしのご辛抱を。今すぐにこの 俺がお救い致します。 俺たち3人は、それぞれ自分の獲物を構えてハルヒに向き直った。 俺の武器は木刀だ。店で一番扱いやすそうだったんでな。 「行きますよ、謎の女王様!」 「ふふふ、命が惜しくないならかかってきなさい! あんたたちのハラ ワタを食らいつくしてやるわ!」 古泉が剣を振り上げ、ハルヒへと駆け寄る。一応適当に、刀を合わ せるショボい殺陣がこなされた。 「くっ、やりますね。流石は謎の女王だけあります」 「あんたもね! あたしとここまで長く剣を合わせた人間は始めてだわ」 「それはどうも、恐れ入ります」 実際にちゃんばらをやってたのは30秒くらいだったと思うが。
「このままじゃ埒が明かないわ。いでよ、下っ端モンスター!」 ハルヒが高らかに声をあげると、長門のいた側から、2人の下級動物が 登場した。順番が逆だろう。そういう雑魚キャラは最初に出せよ。 「おいてめえ、俺たちを何だと思ってやがる。もう少し設定を考えやがれ」 下っ端コンビのおもしろい方が文句をいう。 「まあまあ、僕たちの出番もこれだけなんだし、あまり細かいところに時間 を割くのも変だよ」 見慣れたクラスメイトの顔をしたモンスター2人は、長門に背後から迫り、 細い肩を抱え込んだ。 「あ」 「ごめんね、長門さん。ちょっとこれ、預からせてもらうよ」 真っ当なツラをした方のモンスターが、長門の所持する棒を手から抜き 取り、ハルヒの元へと持っていく。 「でかしたわ、下っ端。これでユキの魔力はもう使えないわね」 何と、そうだったのか。じゃあワープの呪文はどうやったんだ。というか 長門のやつ、さっきから何もしていなかったな。古泉がハルヒとやりあって いる間も、後ろから眺めているだけだったぞ。 「うかつ」 そうつぶやく長門を、アホ顏の方のモンスターが後ろから抱え込んでい る。あんまり密着するな。腕を握るくらいでいいだろうが。 「おいキョン、何もそんな怖い顔することないだろ。役得役得」 俺が目から放つ殺人キョンレーザーを物ともせず、谷口はもじもじもがく 長門を抱え込んでいる。 「ふふふ、さあ、そこの勇者くん。今から左右を同時に攻撃するわ。あなた が守れるのはどちらか一人……。もう一人は間違いなく、命を落とすこと になるでしょうね」 「くっ……それは卑怯な!」 「ちょお待て、それじゃ俺にもあたるじゃねえか! おい涼宮、聞いてんの か!」 ハルヒが普段同様、悪の帝王みたいな表情で唇を歪めて笑う。古泉は いつもと正反対に、唇を歪めて苦悶の表情を浮かべた。どうでもいいが お前ら、俺の存在を忘れてやしないか。 「いくわよ……たぁーっ!」 掛け声とともに、ハルヒの両手から閃光が走った(特殊エフェクト)。 「きゃぁーっ!」と、朝比奈さんの悲鳴が響く。 古泉は一瞬の躊躇の後、地面を蹴った。
「はぁぁっ!」 ズバシャァっ!と豪勢な音がして、古泉の剣がハルヒの波動の一方を 切り払った(特殊エフェクト2)。囚われのミクル姫は、無事難を逃れた。 しかし…… 「……どうして」 反対側にいた長門は、ハルヒの一撃をまともに食らったらしい。そのま まくたくたと倒れこんでしまった。 「わわわ……」 谷口の野郎が慌てている。もう貴様の出番は終わりだ。とっとと失せや がれ! 俺は棒切れを振り回して長門の元に駆け寄った。 「うわっ!あぶねえなキョン!当たったらどうすんだ!」 心配すんな、当てるつもりでやってんだ。谷口を追い払って、俺は長門 を助け起こす。 「おい、大丈夫か!」 長門が大丈夫じゃないところなんてそうそう見られるものじゃない。… …いや、最近じゃ大丈夫でもないことも結構多い気がするな。 「ユキさん!」 ハルヒを挟んで反対側、朝比奈さんの隣から古泉も呼びかける。長門 は俺の膝の上でむくりと起き上がった。 「イツキ・オールドポンド(そういえばそんな名前だったな)。……あなたを、 信じていたのに」 「すみません、ユキさん。あなたのことも助けたかったのですが……」 「言い訳無用。私の心は深く傷ついた。たった今から私は悪い魔法使い になり、末代までかかっても必ずあなたを手にいれてみせる。その時を 震えて待つがいい」 相変わらずの棒読みでそう呟くと、長門は俺にひとつ目線をくれて、す たすた歩いて去って行った。再起不能な大ダメージを受けたようには見 えない。復讐がしたいなら、今ここであの極悪大魔神と一緒にあのニヤ ケハンサムをやっつけてしまえそうだ。それなら俺が協力してやってもい い。
俺が長門を見送っている間に、古泉は朝比奈さんをハルヒの呪縛から 解放していた。しまった、先に写真を撮っておくんだったな。 「ふぅぅ……いたかったです……」 「大丈夫でしたか?」 古泉は朝比奈さんの手を取った。縄が食い込んだあとが妙にリアルで 痛々しい。相変わらず、ハルヒのやつは手加減を知らないようだ。 「ふっふっふ、勇者くん、あの魔法使いを裏切った罪は重いわよ。きっと 未来のどこかで、あなたの子孫が復讐に追われるに違いないわ!」 そこで俺はぽんと手を叩いた。ああ、なるほど。これが例の事件、朝比 奈ミクルの冒険エピソード00につながるわけか。リメイクの機会があった ら長門に教えてやろう。お前が狙うべきはあのイケメン高校生じゃない。 お前をいじめた張本人がいかにも悪そうな超監督の方だったってな。 「許しませんよ、女王様。これで最後です!」 「あ、あっ、あたしもお手伝いしまぁす! み、未来パワーでぇす!」 古泉は剣を高く掲げる。みくる姫の未来パワー(おいおい、いつのまに 未来人設定が登場したんだ?)が古泉の剣に力を与えていく(特殊エフェ クト3)。古泉が輝気を放つそれを振り下ろした。一直線にハルヒへと向 かう必殺光線(特殊エフェクト4)。光の柱がハルヒの身体を焼き尽くそう と迫る。 ヤバい。俺はその時、自分を抑えることができなかった。
「ぐああーっ!!」 俺はハルヒの前に身を踊らせた。怪光線をまともにくらって、全身を 刻まれるような激痛が走る。ずいぶん長い時間、俺はそれに耐えて いたような気もするが、実際には数秒だったかもしれん。光が消える と俺は膝から地面へと崩れ落ちた。何とか意識は途切れずに続いて いる。 「ちょっ……キョン!」 「よろず屋さん!」 ハルヒが俺の後ろで数歩後ずさる。ハルヒがダメージを受けた様子 はなさそうだ。古泉が駆け寄ってくる。首をもたげようにも身体がきし んでうまく動かせない。 「あのあの、なにがおこったんですかぁ……?」 間一髪、飛び出した俺の体は、なんとか間に合ったようだった。大 ガマをもった黒服のドクロが、5秒ごとに俺の何かをかっさらおうとし ていたが、ミクル姫のセリフはかろうじて俺にも届いた。俺の頭が何 か柔らかいものの上に載せられる。 「ちょっ、バカ……! 何やってるのよ、あんた!」 俺の顔の正面に、逆さまになったハルヒの顔があった。見りゃわか んだろ。どこに目をつけてやがる。その無駄にキラキラ光る双眸は なんだ。ただのダイヤモンドか? 「そりゃわかるけど、でも……。どうして、あんたが……」 「よろず屋さん、あなた、まさか……」 「ああ、そのまさかだよ。俺は……」 「な、なかまだったんですかぁ?」 「正確には違うな。俺はずっと、こいつを支えてきてやったんだよ」 「いったい、どういうことですか?」 「考えてもみろ。湖の孤城に引き篭もってるこいつの生活に必要な物 資……例えば食料はどうしてたと思う? 燃料は? 魔術の素材は? お前らの情報は? ……夜が更けてから、俺が運んでやっていたん だ。こいつのために、毎晩ずっとな」 「しかし、彼女は悪の女王、我々の敵だったはずではありませんか」 「そいつがそもそもの誤解なんだ。こいつは、最初から悪いやつじゃ なかったんだよ。こいつはただ……」 その時、俺の腰につけた袋が強く輝いた。痛む右腕で中を探ると、 王様にもらった謎の球が眩い光を放っている。 「あんた、それ……!」 俺はそいつを天にかざした。光がますます強くなる。もう目を開け ていられない。
気がつくと、光は収まっていた。もう一度目を開けても、変わった ところは何もない。……ハルヒの衣装を除いては。 「あっあっ、あなたは……!」 朝比奈さんがハルヒを見て口を覆う。そこに座っていたのは、ごく 普通の、というにはちょっと綺麗目な服を着た、ただの可憐な少女 だった。 「これが謎の女王さんの、本当の姿だったのですね……」 「ああ、そうさ。こいつは、お前たちと仲間になるやり方を知らない、 単なる照れ屋で意地っ張りの女だ。……ユキのやつも、そこまでは 見抜けなかったみたいだな」 「そうだったんですかぁ……」 「本当なら、適当にケンカして、適当なところで仲直りさせて、ハルヒ も俺たちの国に迎えてやれるはずだった……。よくあるだろ? マン ガとかで、ライバルキャラを倒して仲間になるって展開がさ。 ……だがイツキ、お前は強すぎたんだ。ミクル姫の愛のパワーの せいかもしれないが、その光線をまともに浴びちゃ、こいつだって ただじゃ済まない。ハルヒを傷つけないためには、こうするしかな かったんだよ」 「だからって、生身のあんたが出てこなくたって……」 ハルヒの涙が俺の顔に落ちる。俺は痛む腕を伸ばして、ハルヒの 目尻を拭ってやった。 「どうして、そこまで……」 「決まってんだろ。……愛してるから。 そうだ。初めて会ったあの日から、お前の役に立てると気づけた その日から、俺はずっとお前を意識するようになっちまった。一見 何を考えてるかわからんが、そのくせ変に常識的で、なんのかんの で頼り甲斐もあって、いざという時は俺の味方になってくれる、…… そんなお前に、俺は惚れちまったんだよ。 俺はお前のためなら、多少の無茶な要求だって聞いてやれる。 時にはブレーキ役にだってなれるさ。この世界をもっと面白くするこ とだって、お前とならできるはずだ。 ハルヒ、それからイツキ。これでもう、わかったろ? 長く続いたこ の戦いに、もはやなんの意味もなかったってことを。だからお前たち、 さっさと武器を収めるんだ。男が命を張って頼んでるんだぜ? まさ か、聞いてくれないってことはないよな……? ごほっ!ゲホ……」 「キョン……バカよ、あんたって奴は……大バカよ……」 ハルヒが俺の頭の上にうずくまる。 「ああ、その通りだよ。すまねえな、ハルヒ。幸せに……して…………」 俺は最後にハルヒに微笑みかけると、そのままゆっくりと目を閉じた。
* * * 「謎の女王さん。いえ、ハルヒさん。どうやら僕たちが間違っていた ようです。数々の無礼を、お許しください」 「いいのよ。あたしの方こそ、ちゃんと話していれば良かったわ」 「でも……キョンくんのおかげで、お互いの誤解が解けて、よかった です……」 「そうね。彼の尊い犠牲があってこその解決だったわ!」 「では、これまでのことは水に流すということで」 「そうね、そうしましょう!」 「あっ、でも、ユキさんはダークサイドに堕ちて、悪い魔法使いになっ てしまいました……」 「それは心配ですね。未来の世界でなにか悪さをしなければいいの ですが……」 「わかりました。じゃあ今回は活躍できなかった私が、未来に行って ユキさんを止めてきます!」 「えっ、ミクル姫は未来へ行くことができるんですか?」 「ごめんなさい、今まで黙っていましたが、実はあたし、未来からきた 戦うウエイトレスなんです!」 「なんということでしょう」 「では、私は未来へ向かいます。お二人はこの世界を大いに盛り上 げてください」 「ええ、あたしに任せておきなさい!」 「では、私はこれで」 「あっ、ミクルさん。そっちは過去。未来はこっちですよ」 「きゃ、間違えちゃいました!」 「あはは」 「うふふ」 「こうして、世界は平和を取り戻したのでした。めでたしめでたし」 そして伝説…じゃない、スタッフロールへ……
古泉イツキの冒険EP 「……って、ちょっと待てぇぇっ!」 長ったらしいまとめのセリフ、100万人に一人も受けないだろうオチ、 その他諸々の無茶苦茶設定に満を時して突っ込むべく、俺は高々と 声をあげた。 「きゃぁっ! ……ちょっと、何よバカキョン! 急に大声出して!」 「何もかにも有るか! どうなってんだこのストーリーはっ!」 場所はいつもの文芸部室。確認しておくが、俺たちはいつものように、 ここで部活の時間を過ごしている。今までやってきたこの鳥肌モノのス トーリーは、ハルヒのやつが一週間で書き上げたという、新作映画の脚 本だ。表紙には「古泉イツキの活躍 EPISODE00」と書かれている。 「何がそんなに不満なのよ。あんたにはもったい無いくらいのおいしい 役にしてやったのよ!」 そういう問題じゃねえ。脚本を書いてきたことは評価してやってもいい が、それにしてもストーリーがぶっ飛んでいる。 「いいか、死ぬ前の俺のセリフが長すぎだ。っていうか長門がダークに 落ちるところに無理がありすぎる。朝比奈さんの未来人設定も突然すぎ だろう。エフェクトも難しすぎだ、こんなの作れるか!」 「観客は前作で大いに満足してくれてるのよ! エフェクトだってストー リーだって、あれを超えるもので無ければ納得してもらえないわ。それ にエンターテイメントって言ってるでしょう? 細かいところは気にしなく ていいの!」 「細かいところ以外でも問題があんだよ! 大体なんだ、湖の孤城に、 中世バロック調の荘厳な広間って。こんなのいったいどこで撮影するつ もりだ!」 「それが、あるんだよっ! 絶好のロケ場所がっ!」 早々に出番を終えて、俺たちの残りの台詞を笑いながら聞いていた 鶴屋さんが突然声を上げた。つかつかとハルヒの隣に歩み寄り、ハル ヒと同じ表情で、ハルヒと同じポーズをとる。嫌な予感しかしない。 古泉の表情を確認する。予感は確信に変わった。 「じゃああーーん! ここよ、ヨーロッパのとある国にある、歴史あるお城 ……」 「そうなんだよ、たまたまじーさんの昔の知り合いが持ってるとかで、貸 してくれるって言ってくれたのさ!」 ハルヒが何やらバラバラと写真を広げる。よ、ヨーロッパだと? それと これと、何の関係が…… 「鈍いわね。ここで撮影するに決まってるじゃない!」 ……何を。 「映画」 ……誰が。 「あたしたちが」 ……どうやって? 「そりゃもちろん、現地へ行ってよ!」 そしてハルヒは、卓上をばしんと叩いて、高らかに宣言した。 「今年の夏休みは、SOS団初の! 海外活動を実施します!! あんた たちパスポート持ってる? ない人は今すぐ手続をしてきなさい! 往復 のチケットはもう用意できてるんだから! いい? 飛行機の車輪格納庫 に隠れて密入国するのが嫌なら、何が何でも間に合わせなさい。不参 加なんて、絶対、あたしが許さないからね!」 ハルヒの笑顔が今度こそ、本物の悪の帝王に見えた。 (つづかない)
275 :
月イチ投下人 :2013/08/30(金) 22:29:19.64 ID:TUajmkk90
以上です。これ7月中に投下する予定だったんだけどなぁ… 仕事の遅さに自分でがっかりしてます。頭のなかで季節置き換えてください 感想いただけると幸いです それでは、また明日か明後日に!
乙ですよ
くそ、可愛い
ぬこ乙! 月イチさんも乙!
ぬこ乙可愛い
月イチさん、ぬこ乙!
古城症候群キター
GJ! こういうの好きだぜ
西宮の坂はキツいな 毎日こんな所をハルキョンは登り降りしてるのか
男子高校生にとって、いや全男性にとって、毎朝の起床や出発ほど辛く厳しい苦行はないのではないだろうか。 かくある我が身も今まさにその修行の最中であったが、 今日に限っては突然悪魔のような嬌声により睡魔が途絶えて苦行も終了したのである。 「起きなさい!キョン」 何故勝手に人の家の人の部屋に上がり込んでいるのかというところから聞きたいところではあったが、 この女にそんな事を聞くだけ無駄である。 よっこらせと重々しい肉体を夢の世界から呼び覚ますと、一旦外に出て行ったハルヒに合わせて、ハルヒ流に言えば超特急で支度を済ませた。 それにしても、我らの高校は山の上のエラい高い場所に所在するのは皆さんご存じだろうか。 特に寝不足な身体に深刻な影響を与えてしまう事は宇宙の定理よりも明らかである。 「そんな事でへこたれてどうすんのよ!SOS団団長としてあんたの将来を危ぶむわ! 足に羽でも生やして飛んで来なさいよね」 逆にこいつは本当に羽でも生えているのだろうか。 やたら華奢で可愛らしい割にどこまでも常軌を脱したエネルギーに満ち溢れている女である。 「ちょっ……ちょっと、あん……」 すまんがまだ頭は完全に覚め切っていないようだ。ちょっとも何も数秒前の事でさえ思い出せやしない。 「あんた今なんて……」
と、ハルヒが謎の興奮をしながら言い掛けた時、ハルヒの足が排水溝の溝に引っかかっていたことに気付く。 「きゃっ!!」 咄嗟にハルヒの身体を支える。まだまだ捨てたもんじゃないな、俺の寝不足な頭脳も。 「ケガはないか、ハルヒ!?」 ハルヒの状況を確認するが、ハルヒは顔をしかめたままだった。 「捻挫……したみたい」 「今日は学校休むか?」 するとハルヒは力なく首を横に振ったのである。 そんな辛そうな顔のハルヒを見ると、不思議とその身体が弱々しく見えてきてしまう。魔が差したという奴だろうか。 畜生。この疲れた身体をそこまでいたぶりたくはなかったが、仕方がない。 だってそうだろう?ハルヒのこんな姿を見て世界が平穏なままである訳がない。学校に拘る理由も知っちゃいないが、とりあえずこいつを学校まで送り届ける必要はあるだろう。 仕方がなく、我が身を削って世のため人のため奉仕をしようというわけだ。 「あんた何やってんのよ!?幾らあたしだからっておぶさったままあの学校まで行けるわけ……」 うるせえ。病人は安静にしていろ。 尤も行動したのは良いがこの行動に実用性があったかどうかは別である。
ホームルームを通り越して一限をすっ飛ばし、その後も更に時間をかけて我らの学校へと到着したのは二限も終わろうかという所だった。 教室のドアを開けた瞬間、叫び声やら何やらできょうしつ内が埋め尽くされる。 そりゃそうだろうな。普段団長様の雑用係であった俺が遂にただの足へと変わってしまったのだから。 ところでハルヒ、熱くならなくていいぞ。さっきも安静にしていろと言っただろ? そうこうしている間に昼休みとなり、俺は本日の栄養補給に取り掛かる……が、あるはずの弁当箱がない。 「今日のお弁当はあんたのお母さんが作ったんじゃなくて……」 おもむろにハルヒが、小さくても想いの詰まったその箱を差し出した。 クソっ、汗が噴き出てきやがる。 それも目からだ。 どうしてくれるんだ、ハルヒよ。 狼狽えるハルヒを容赦なく抑えつけ、その小さな身体を両手で包み込む。 そして、俺も一連の出来事のお返しとばかりに文句を言ってやる。 「ありがとな、ハルヒ」 顔を見せないまま、ハルヒは静かにうなづいた。
登っていたらインスピレーションを受けたので即興で書いてみました! ありがとうハルキョン!ありがとう西宮!
うおおかわええ 乙!
やっぱり暑いよ ハルヒもふもふ
292 :
記念日 :2013/08/31(土) 21:59:52.26 ID:VFMHhJis0
…夏が終わってた
>>285 乙!
ところで、この8月は何シークエンス目だっけ?
おいおい、今日はなんて日だ これはもう脱出間違いなし!
ぬこ乙!
297 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2013/09/01(日) 14:53:37.54 ID:dos8TtawO
テスト
298 :
月イチ投下人 :2013/09/01(日) 18:22:56.76 ID:TydhgujI0
一日遅れてしまいましたが、エンドレスエイトネタを投下します ・タイトルは、「エンドレスエイト(別解釈)」です ・8レスほどお借りします ・相変わらず長いので、3日に分けることにしました ・エンディングが2つあります では、よろしくどうぞ
エンドレスエイト(別解釈) 「うーん。こんなんでよかったかしら」 ストローでコーラフロートのバニラアイスをつつき回すハルヒを見 ながら、俺は忸怩たる思いだった。 「でも、うん。こんなもんよね。ねえ、他に何かしたいことある?」 長門は答えない。朝比奈さんはうなだれて、古泉は微笑んでいる だけだ。 俺もそのとき、言葉を発することができなかった。 「まあいいわ。この夏はいっぱい色んな事ができたわよね。色んな 所に行ったし、浴衣も着たし、セミもたくさん採れたしね」 そうじゃない。ハルヒ、お前はまだ満足できてないはずだ。 「じゃあ今日は」 ハルヒは伝票を俺によこして、 「これで終了。明日は予備日に空けておいたけど、そのまま休みに しちゃっていいわ。また明後日、部室で会いましょう」 席から腰を浮かせてハルヒはすっとテーブルを離れ、俺は焦った。 同時に襲ってくる、強烈な既視感。今まで一万数千回繰り返してき たという、記憶の残滓が俺の脳内にフラッシュバックする。そうだ、 俺はここで言わなきゃいけないことがある。俺は、何度も何度もその 機会を逃し続けて、そしてまた今、離れゆくハルヒを逃がそうとして いる。俺が言うべきことは何だ。離れていこうとするハルヒを繋ぎと める言葉。 ダメだ、ここでハルヒを行かせたらまた同じ日々の繰り返しだ。俺の 中で、言おうとする言葉の候補がないではなかった。でも、こいつを 口に出してしまっていいものか? ハルヒの望んでいることは何だ? ……だめだ、わからない。こうなったらダメもとだ。迷っているくらい なら、言っちまえよ。どうせ失敗しても、次の俺たちに任せればいい。 俺が今できるのは、明日に後悔を残さないこと、それくらいのもんだ ろう? 喫茶店の自動ドアが開き、ハルヒと俺たちとの空間を断絶するよう に、ゆっくりと閉じていく。ダメだ。行くな、ハルヒ。まだ間に合うか。 その瞬間からわずかに遅れた俺は、席を立って外へ駆け出した。 食い逃げの常習犯も舌を巻くようなスピードで。
「俺の課題はまだ終わってねえ!」 喫茶店を出て、10メートル先のハルヒに向かって声を張り上げる。 ハルヒと同時に、周囲の大人たちが一斉に振り返った。今考えれ ば、また海馬から消し去りたい記憶が出来上がった瞬間だった。 「なに言ってんの?」 ハルヒはペンギンの檻に紛れ込んだカモノハシを見るような目 で近寄ってきた。 「あんたの課題? 終わってないって?」 「ああ、そうだ。俺はこの夏に大きな課題を残している。それをし ないと、俺の夏は終わらないんだ」 「何よ、言ってみなさいよ。一応聞くだけなら聞いてあげなくもない わ」 「……涼宮ハルヒ、お前にデートを申し込む。長門も古泉も朝比奈 さんも抜きで、二人っきりでだ。明日午前10時、いつもの駅前で待っ てろ。いいか、遅れたら罰金だからな!」 何も決闘を申し込むような言い方でなくても良かったとは思う。そ の時のハルヒの表情など覚えてはいない。確かめる前に振り返っ て店へ戻った。俺の顔もこれ以上見られたくはなかったしな。 俺はそのままの勢いで元の席へ尻をぶつけると、残りのアイスコー ヒーを一気に喉へ流し込んだ。 ……言っちまった。 無計画にも程がある。よりによってハルヒとデートだって? 本気で 言ったのか、俺。ギリギリのタイミングで無理やり捻り出した台詞だ が、俺の中の一体何がそんなことを言わせたのかわからん。きっと ……、そうだ。ハルヒがもし、普通の女子高生と同じような思考回路 を僅かでも持っていたら、あいつも人並に一夏の思い出を作りたいと か思っていたかもしれないと考えただけだ。あの非常識天然ダイナ マイト娘が普通の女子高生と同じ感覚を持っているとすれば、それ はそれで奇跡に近いが、奇跡ってのは起こして始めて奇跡になるも んだ。その相手が俺だっていうのも、偶然そいつを思いついたのが 俺だったからで、古泉とは打ち合わせる暇が無かったせいだ。古泉 とハルヒを二人きりにするのに心が痛んだわけでは、決してない。
「おい古泉!」 「は、何でしょう」 古泉は、俺が座ってからずっとぽかんとこちらを見ていた。今も いつものペルソナ的表情は外れて、間の抜けた顔をしている。 「お前、デートしたことあるか?」 「デート、ですか? ……まあ、それらしいものでしたら」 「じゃあコースとか一緒に考えろ。朝比奈さんも、お願いします。 ハルヒが喜びそうな店とか場所とか、知っていれば教えてください」 「え……、はぁ……」 「それから長門、お前にも頼みたい。いちかばちか、協力してくれ」 「……」 一番最初に事の次第を理解したのは古泉、少し遅れて朝比奈 さん。長門は黙ったままはじめから動かない。 「なるほど。つまり、あなたが涼宮さんをデートに誘ったと、そういう ことですか。なるほど、それはこの状況を打開するにはかなり魅力 的な方法だと思いますよ。先だっての僕のアドバイスも、多少は参 考にしていただけたようですね」 「えぇ〜、キョンくん、本当ですかぁ〜?」 そして、翌日に向けた対策会議が始まった。
そしてやって来た運命の8月31日。一応言っておくがここでいう 運命っていうのは、この無限ループを終らせられるかどうか、って いうただそれだけの意味だ。 古泉に言われた通り、きっちり15分前に着くように自転車を飛ば してきた俺だったが、ハルヒは当然のようにそこにいた。当たり前 だが、ただ一人で。 「一応、来てやったわ。あたしはあんたみたいに暇じゃないんだか らね。あんたがあんまり急にいうから……」 ハルヒはやたらと髪をいじっていた。いつもの「遅い!」とか「罰 金!」は聞こえない。ハルヒがぶつくさと文句を言っている間、俺 は古泉に言われたとおり、素早くその全身に視線を走らせた。髪 型、変化なし。アクセサリー、見覚えあり。香水、……そんなもん わからん。スカート……よし、これだ。 「そのワンピース、見た事ないな。似合ってるじゃないか」 人生でそうも言ったことがない台詞に、上下左右の奥歯がまとめ てぐらぐらいいはじめる。 「なっ……! これなら先々週も着てたわよ! 何よ、気持ち悪い……」 ハルヒは一瞬怒った顔をして、すぐにうつむいた。失敗か? 本 当にこんなんでいいのか、古泉? 「それで!今日のデ……、デートってやつの行き先は、当然、決め てあるんでしょうね?」 「あ、ああ、もちろん決めてあるさ! ええと、あれだ、いつもの不思 議探索……で、今日はどこか……」 「はぁっ!? あんたふざけてるの? それは部活でやることじゃない! デートはデート、一緒にしないで!!」 ハルヒは燃え上がる天ぷら油に水をぶっかけたように怒っている。 しまった、いきなりミスったか? ええと、何をだ?
* * * 昨日の喫茶店で、古泉のレクチャーの内容はこうだった。 「待ち合わせ場所に遅れて行くことは厳禁です。15分前には到着 しておきたいですね」 「しかし、あいつはいつも待ち合わせ場所に、俺より早く来ている ぞ」 というか、あいつはいつも集合時刻の何分前に来てるんだろう。 お前らも含めてだが。 「そうですね……。あえて早く来る競争のようなことをしなくてもい いでしょう。涼宮さんに早く会いたくて、急いで来た。そういう雰囲 気を出していれば問題ありません。急いで来たという仕草を、お 忘れなく」 そんなものかね。 「そんなものです。それから、折に触れて相手を褒めて差し上げる ことを忘れずに。直接に容姿を褒めるのは難しいですから、服や アクセサリー類のセンスや、髪型の工夫を褒めるといいでしょう。 些細な変化に気づいてもらえると、女性としては嬉しいものですよ」 本当かよ。 「本当です」 古泉は妙に楽しそうだ。しかし、そんな話を朝比奈さんや長門の 前で垂れ流してしまっていいもんかね。 古泉は気にも止めず、 「一番の問題は、場所選びですね。涼宮さんほどの方を喜ばせる には、よほど奇をてらっていくか、逆に思い切り王道を攻めるのが 効果的かと思いますが……」 俺たちは今日まで、思いつく限りの夏の遊びをしてきた。同じ場 所を繰り返しても面白くはないだろう。祭りとか海水浴とか、今から じゃいけないイベントもあるしな。 「涼宮さんの好みに合わせるのでしたら、やはり不思議なもの探索 ツアーが王道ではないでしょうか? 涼宮さんも、あなたと二人で行 きたがっていたようですし」 「うーん……」 俺は黙り込んでしまった。確か例の事件……記憶の底に封印し てあるあの事件だが、その後に二人で行ったこともあったような気 がする。どういう経緯で行ったんだかもう覚えていないが、あの時 はデートって感じではなかったな。そもそも、それじゃ目的は決まっ ても行き先が決まったことにはならない。
「あのぅ…」 おそるおそるといった小さい声で、朝比奈さんがそっと顔を あげた。 「そういうのは、ちょっと…、涼宮さんも女の子ですし、部活と 同じようなのはあまり良くないと思います…。もうちょっと可愛 いところとか…」 「例えば、どんなところですか?」 「たいしたところじゃなくていいんです。公園とか、河原でお散 歩したりとか、普通の、ショッピングセンターでも…」 確かにそれぞれ別の目的で行ったことがあるが、今さらそん な場所で大丈夫だろうか。 「涼宮さんなら、大丈夫だと思います。どこに行くというより、誰 といくかが大事だと思いますから」 朝比奈さんの貴重なご意見として、心の奥にしたためておこう。 * * * 昨日のそんなやり取りをうろ覚えにしていた俺は、ついボツ案 のほうを口にしてしまったわけだ。しかしハルヒをここまで怒らせ るとは予想外だったな。 「す、すまんすまん。じゃあ不思議探しはまた今度にしよう。見つ かったら、ラッキー♪くらいで…」 「全く、なんにもわかってないんだから、バカキョン……」 己の下手な取り繕いが胸を締めつける。 「で、結局場所は考えてないってわけ?」 「……すまん」 朝比奈さんの提案はおおざっばすぎて、そこから絞り込むのが 一晩じゃ間に合わなかったんだよ。 「呆れた。それじゃ本当に、ノープランであたしを呼び出したのね?」 有り体にいえばそうなる。だんだん自分が情けなくなって来やが った。 「……まあいいわ。最初からあんたに期待なんかしてないわよ。今 日休みだったら行こうと思ってたところがあるから、あんたもついて 来なさい」 ハルヒはついと横をむくと、いつもの大股で歩き出した。
* * * 「それにしても、涼宮さんを突然デートに誘うとは。あなたもなか なか、思い切った行動に出ましたね」 場面は再び喫茶店に戻る。古泉は残り少ないウインナーコー ヒーを傾けて言った。 「ごく一般的な高校生としちゃ、そういうのを望む可能性もない訳 じゃないだろ。あいつにそんな常識が通じるかはわからんが、も しかしたらの可能性でも、この作戦にかけてみる価値はあるかも しれないからな」 「そうですね。僕は初めからそういった手段が効果的だと思って はいましたが……、まさか僕から申し出るわけにもいきませんの で。以前にも言ったと思いますが、涼宮さんはああ見えて、意外 に常識的なものの見方をしているように感じます。あなたのいう 通り、この作戦は実行する価値が十分にあるでしょう。もっとも、 作戦、という物騒な言い方が正しいかは、また別問題ですが」 その相手に、俺が相応しいとは到底思えない。が、言っちまっ たもんは仕方がない。後はハンプティダンプティが無事に着地す るのを祈るだけだ。 そして、……これは確かに、俺自身がやり残した課題と言えなく もなかった。
俺は、テーブルの上にこぼれた水滴に視線を固定している 長門に向き直った。 「長門、お前にも協力して欲しい。明日のデートを、なんとか うまくいかせたいんだ。ハルヒを満足させられるような何か、 できないか」 あいつの喜ぶ、かつギリギリ常識的な事態とは、一体なん だろう? いざとなったら長門の情報操作で何とかしてもらう こともできるだろうか。例えばとびきり美味しいデザートを登 場させるとか、いいタイミングで花火を打ち上げるとか、雨が 降りそうなら天気を良くする……のはダメだったな。 そんな具体案をぽつぽつ言ってみたが、……長門は黙った まま、睫毛一本動かさない。 「……長門。頼めないか?」 沈黙に耐えかねた俺がそう続けると、長門はぽつりと言った。 「……協力は、できない」 「どうしてだ? 無限ループから抜け出すチャンスなんだぞ?」 長門はたっぷり間を持たせたあとで、 「……わたしの役割は、観測だから」 二週間前に言った言葉を繰り返し、ゆっくり首を上げて、まっ すぐ俺を見た。数秒の静止があって、すぐにゆっくりとうつむき、 その視線はまた卓上に固定される。 「そうは言っても……」 「……私と言う個体が、それを拒絶する」 「え……?」 長門はそよ風にも飛ばされそうな、桜の花びらのような声で それだけ呟いた。俺がその意味を糾そうかと逡巡しているうち に、古泉が先に口を開いた。 「……まあ、今回は、長門さんに負担をかけることも無いでしょ う。あなたが普通に行動すれば、おそらくは上手くいくはずです。 困ったときは、あなたの思うようにすれば大丈夫です。自信を もって、無理せず素直が一番ですよ」 「そ、そうですね。キョンくん……。キョンくんならきっと大丈夫で す!」 わけ知り顔の古泉に励まされて勇気が湧いてくるほど、俺は 単純な人間じゃない。もっとも、朝比奈さんが両手を握りしめた 可愛らしいお姿に元気づけられる程度には単純なんだが。 確かに、この方法が確実だと言う保証はない。長門も、ハルヒ の不満の原因を「解らない」と言っていたしな。もしかしたらこう いうシークエンスが過去にあって、俺たちが失敗しているのをす でに見てきているのかもしれん。 だが、俺たちはもう後戻りできないんだ。これ以上の後戻りを しないためにもな。
307 :
月イチ投下人 :2013/09/01(日) 18:42:19.96 ID:TydhgujI0
今日はここまでです 分岐とエンディング@は次回で、次々回に2つ目のエンディングを投下します 次回は数日中に投下します 前作もご覧頂きありがとうございました ではまた!
月イチさんGJ! 課題ってそっちかw これはハルにゃんの反応が楽しみだ。
なんだ面白いじゃあないか
GJ エンドレスエイトは何回となく話題になりいくつもの考えも出てくるよな 「今日休みだったら行こうと思ってたところがあるから、 夏休みの最終日にハルヒのなにをする予定だったのか気になるな
ハルヒスレで言うのも何だが長門の反応がいちいち可愛い SOS団でもハルヒと長門とキョンの関係って実は凄い微妙なバランスで成り立ってるよな。
人工知能に与える外的ショックとしてハルヒほど影響力のある存在もなかなかないだろうしね 長門をハルヒの娘というのはそういう意味合いもある
ぬこ乙! 月イチさんも乙!
〜10年目を迎えたとある男女の話 『ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、 あたしのところに来なさい。以上!』 「やぁぁめぇぇてええぇぇぇぇええええっ! 人の声色使ってモノマネすんなああぁぁあっ! せっかく忘れかけてた人の黒歴史ほじくり返すなああぁぁあっ! もういやあぁぁあっ! 恥ずかし恥ずかし恥ずかし恥ずかし恥ずかし恥ずかし恥ずかし恥ずかし恥ずかし……」 ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ 『俺、実はポニーテール萌えなんだ。いつだったかのお前のポニーテールは反則的なまでに 似合っていたぞ』 「やめろおおおぉぉぉぉおおおおっ! 人の声色使ってモノマネするんじゃねええぇぇえっ! しかもこれ見よがしにポニーテール作って言うなああぁぁあっ! やめてくれぇぇえっ! 恥ずかし恥ずかし恥ずかし恥ずかし恥ずかし恥ずかし恥ずかし恥ずかし恥ずかし……」 ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ
「あれ?」 「どうした?」 「ポニー褒められたのすっごく恥ずかしかったわ。でもあんたから好みを聞いた覚えがないの。 ポニーが好きって話、よく思い出してみればアレ前の晩に見た夢の話だったわ。 あんたが夢に出てきてクッサい事言って、それであたしの唇を…… ねえ何であんた、あたしの夢の話で身悶えてたの?あんた自身の体験じゃないのに?」 「あ!それは……」 「……ねえなんで?」 <<続かない>> そういや原作の方ではもう十周年か。長かったな。
地下迷宮に牛の化け物を倒しに行くハルヒ
>>315-316 黒歴史w キョンはともかく、ハルヒがそう思う日も来るのか。
そうか、原作10周年か……自分も年食ったなー。
>>317 キョンが剣と糸を渡すわけですね、わかります。
「無事に帰って来れるのか? 気をつけて行けよ」
「何言ってんのよ、あんたも行くに決まってるでしょ!」
「なんですと!?」
元ネタが違ったらごめんなさい。
しばらく2ch落ちてたな
鯖落ちか 閉鎖空間かも思ったじゃねーの
エンドレス夏休み脱出祝い と思ったらSSも来てんじゃねーの! 小ネタSSも好きなんで嬉しいねぇ
一期の名場面線画集見てたらハルヒのパンツ見えてて焦った。 …なんか焦った
古泉「あなたが見たのは本当にパンツだったのでしょうか?」
ぬこ乙!
327 :
月イチ投下人 :2013/09/03(火) 18:36:52.06 ID:tg85wMMF0
どうもです 一昨日の続きを投下します 分岐からエンディング@まで 7レスほどお借りします
* * * いつものハルヒなら、どこへ行くのでも俺の前をずんずん歩いて いくんだが、今日に限っては少し歩幅が狭い気がした。 そういえば、いつも騒がしいハルヒが今日はずっと黙ったままで いる。ハルヒは俺より数歩先を歩いていたかと思えば、急に俺の 隣に並び、俺の顔に視線を走らせては慌てたようにまたすぐに先 に出る。さっきからずっと、そんな変則ペースを繰り返していた。 誰かと並んで歩くってのは、意外に難しいもんだね。 そうしているうちに、俺たちはショッピングセンターに入った。 残暑はまだしばらく勢いを保ちつづけそうで、屋外と屋内との人 口比率にも大きく差がついている。俺たちのような行くあての無い カップルだろうか、若い男女も少なくない。 ハルヒは髪留めが欲しいと言って、普段俺が見向きもしないよう な店に入って行った。狭い通路に、どうやってすれ違うんだという ほど若い女が詰め込まれている。そういえばいつも同じカチュー シャのハルヒだが、髪留めなんか使うことがあるんだろうか。 置いてある商品を見たところで俺にはちっとも理解できないんだ が、ハルヒの後ろについて、こまごました無機物を眺めてみる。そ れにしても、ハルヒのやつはどうしてここにいない人の名前を出し て「みくるちゃんが好きそう」とか「有希に似合うんじゃないかしら」 なんてことを言い出すんだろうね? 俺はハルヒの話に適当に頷き、適当に返事を返しながら、何の気 なしに、そこに並んでいた緑色の髪留めを手にとってみた。デザイン は悪くない。しかしこれは、どうやって使うんだろう。 「……あんた、そういうのが好きなの?」 ハルヒが横から首を伸ばす。こういうのはわからん。ただふっと、 お前に似合いそうな気がした。そんだけだ。 「ふぅん……」 ハルヒは俺の手からそいつを受け取ってしばらく眺めていると、自 分で選んだひとつと、やけに派手な水色と黄色のシュシュ(これは 今日覚えた言葉だ。店のポップに書いてあったからな)と一緒にレジ まで持って行った。しまった、俺が払う……つもりが、人の群れに阻 まれて、レジまでたどり着けそうもない。すまん、古泉。また減点だ。
戻ってきたハルヒを情けない顔で迎えると、ハルヒはそっぽを 向いたまま、小さな紙包みを俺に突き出してきた。あの派手な シュシュだけは別の袋にしてもらったらしい。 「……俺にか?」 俺に女装の趣味はないぞ。 「バカ。妹ちゃんによ。こういうの喜ぶかもしれないと思って。ちゃ んと渡しなさいよ?」 へいへい。何故ハルヒが突然俺の妹にプレゼントなどする気に なったのかは不思議だが、断る理由もないので預かっておこう。 それからは、いつも見慣れた道を歩いたり、時々座って話をし たりするうち、時間は刻々と過ぎて行った。特に不思議なものが 見つかるはずもなく、ハルヒももちろんいつものままで、今日だけ 急に女らしくなったりするわけもない。 しゃべる内容といえば、他の団員連中や、授業の話。取り立てて 目新しい話でもなかったが、それでも話が途切れることはなかった。 そういえば、ハルヒと2人だけでこんなに長時間話し込んだのは 初めてだったかもしれないな。 ハルヒとの話が盛り上がる一方で、俺にはずっと気がかりが残っ ていた。 危うく忘れそうにもなっているが、このデートの一番の目的は、 何でもいいからハルヒを満足させて、もう夏休みを繰りかえしたい と思わせないようにすることだった。俺が楽しんでも意味はない。 そんなことはわかっていた。 ……だったんだが。 時間が過ぎるにつれて、そんな目標はいつの間にか入道雲の 向こうに消し飛んでしまったらしい。ハルヒと過ごすこの時間が、 俺にとってもどうやら悪くないものになっていた。見飽きるほど見 ていたはずだったが、俺の隣でころころ表情を変えるこいつをずっ と眺めていられるのが、こんなに幸……、退屈しないものだったと はな。
朝比奈さん一押しの店でなんちゃらワッフルを食べ終わると、 日もずいぶん傾いていた。夏休み最終日は一年でも一番短い と昔から自覚していたが、それにしても今年は異常なんじゃな いかね。屋根に半分隠れた太陽が、なんとなく恨めしい。もう 少し長時間働いても、罰は当たらんと思うぜ? 8月31日がもう 少し長くなれば、宿題を余している全国の中高生から大いに 感謝されることだろう。無論、今の俺だってそうだ。感謝状くら いならいつでも発行してやるさ。 俺が太陽に残業命令を出せる上司はアポロンかアトン神か と考えていると、隣で揺れていたカチューシャが、思い出した ようにつぶやいた。 「ねえ、あんた、どうしてあたしをデートなんかに誘ったの?」 俺は言葉に詰まった。 「……もちろん、お前と二人で会いたかったからさ」 「それだけ?」 「……それだけ。だ」 「嘘。あんた、ここ一週間くらいずっと変だったもの。あたしに 何か隠し事してるでしょう」 心がズキっとした。全く、油断するとこれだ。整体師並みの 適格さで核心をついてきやがる。何を言えばいいかわからず、 言葉に詰まった俺を見て、ハルヒは大げさにため息をついた。 「やっぱりそうなのね。バレバレよ。ヒラ団員のあんたが団長 のあたしを騙そうなんて、百億年早いわ」 ハルヒはさらに続けて、 「で? なんなのよ、あんたの隠し事って。はっきり正直にいえ ば、まだ許してあげなくもないんだけど」 ハルヒに対する隠し事か。たくさんありすぎてここじゃ言い尽 くせないが、今に限れば、俺が言えないでいることは二つだっ た。 一つはもちろん、今まさにエンドレス夏休みが発生していて、 その原因が他ならぬお前にあるということ。ただ、これを正直に 言うわけにはいかなかった。ハルヒに自分のヘンテコパワーを 自覚させることになるし、それはリスクが大きすぎる。世界がひっ くり返るような事態につながりかねないわけだしな。 そしてもう一つは、……こいつも、やはり言うわけにはいかな かった。これはずっと俺が抱えている課題の一つだ。自分でも 持て余すくらいで、時間が立てばうやむやになるかもしれないと 思って、厳重に鍵をかけて閉じ込めてある代物だ。ずいぶん深く しまいこんだはずだが、ふとした瞬間にすぐ首をもたげようとしや がる。今日なんかひどいもんだぜ。隣を歩く女のせいで、騙し騙し を繰り返すのもそろそろ苦しくなってきた。
結局、俺の口から出てきたのは、単なる出まかせと変わらな いセリフだった。 「いや、たまには団長サービスでもしてやろうと思ってな。とに かく、お前を楽しませてやりたかったんだ。せっかくの夏休みだ し、お前も後悔の無いようにしたいだろ」 「……なんで、あんたがそんなこと考えるのよ。おかしいじゃな いの」 ああ、おかしいさ。何で俺がお前のご機嫌とりをしなきゃなら んのだ。そればかりじゃない。今日の俺は一日おかしい。この ハイテンションワガママ娘に一日中顔付き合わせて、どうして こんなに気分が明るいんだ? お前の顔を見つめ続けて、なん で俺は飽きないんだ? 自分が楽しむばかりで、団長サービス にしたってロクに出来ていなかったじゃないか。 「悪かったな、ハルヒ。無理やり呼び出したりして」 俺は素直に謝ることにした。 今日一日ハルヒを楽しませられたかどうか、俺にはまるで自 信がない。朝一の発言から始まって、本来の目的を見失って、 今日は一日失敗だらけだ。 俺のしているだろう苦い顔を、ハルヒは横から覗き込む。ハル ヒは表情を少しだけ変えると、意外な調子でこう言った。 「……やっぱりあんたはバカキョンね。なーんにもわかってない」 ……ああ、わからんね。なんでお前が今、そんな顔をしている のかもな。
「そろそろ帰らなきゃ」 「ああ……」 俺たちは無言で歩を進める。ただし、足は何故か駅の方を向 こうとはしなかった。 気づけば都合よく、人波も途切れていた。昼間の暑さも過ぎ去 って、時間や空気まで静止したような、夕方の散歩道。ハルヒが 急に立ち止まる。 「ねえ、キョン」 「何だ」 ハルヒは突然駆け出すと、俺の目の前に、こちらを向いて立ち ふさがった。 「あんたがなんであたしを誘ったのかわかんないけど、何か理由 があって、どうしてもあたしを喜ばせようとしてるなら、」 ハルヒのキラキラした目が、まっすぐ俺に狙いをつける。やばい。 よせ。 「最後にもう一回だけ、チャンスをあげるわ」 「……俺に、どうしろって言うんだ」 「それをあんたが考えるんじゃない。チャンスは1回だけよ」
(α) 傲慢で破壊的な世界一の微笑み。お前のその顔は反則だ。 俺はない頭をひねって考える。こんな質問は想定外だ。なあ 古泉、朝比奈さん、長門でもいい。俺はどうすればいい? 「困ったときは、あなたの思うようにすれば大丈夫です。無理 せず素直が一番ですよ」 古泉の声がこだまする。無理せず素直、そんな単純すぎて 難しい事が俺にできるとでも思ってるのか。どうしたらいい。 手をつなぐのか。抱きしめるのか。耳元でやたらいい発音で アイラービューと囁くのか。いいのか。そうしていいのか。 ハルヒにこの笑顔を向けられるたび、俺の中で最悪の課題 が爆発しそうになる。……長々引っ張って悪かったな。もうわ かってるんだろう? もう一人の俺。 俺がこの女をどう思っているのか、っていうこと。それを認め るなと全力で俺を抑え込むもう一人の俺がいる。何をそんなに 抵抗する? ああ、わかっているさ。なんか癪に障るっていう感 情的な問題もあろうし、今のSOS団を瓦解させちまうんじゃな いかっていう不安、ますます自分が常識ハズレの世界に踏み 込むんじゃないかっていう身の危険だって感じている。そして そういう言い訳を用意してがっちり守っている、別の恐怖感。 単純さ。拒まれるのが怖いんだ。 だからどうしても言えなかった。お前が好きだ、という、ただ 一言が。
俺はハルヒへの視線を何とかねじ切った。 「ハルヒよ」 「……何?」 「俺が今日、お前を誘った本当の理由は言えない。お前の言った とおり、別にもわけがあったんだ。今は言えないけどな。ただ、俺 は今日、ずっとお前といられて、本当に楽しかった。そんな理由な んてどうでも良くなっちまうくらいに」 「……」 ハルヒの顔をまともに見ることができない。俺はつづける。 「最初は俺にもよくわからなかったが、今になれば言える。俺は、 今日お前を誘って良かった。お前とふたりでこうやって、デートみ たいなことをするのが本当に楽しかったんだ。だから……」 そこで、俺には寸毫の躊躇があった。ただ、どういう訳か知らな いが、喉に引っかかった言葉に、抑えがきかないことってのもある もんだね。 「夏休みが終わっても、また、誘わせてくれないか」 ハルヒと視線がかち合う。デタラメで始まった今日の一日だった が、この言葉には偽りがない。笑わば笑え。こいつが俺の本心だ。 「それからな、今日買った髪留めは、多分、制服のお前によく似合 うと思うんだ。よかったら今度、つけてみてくれないか」 しばらくの沈黙のあと、ハルヒは大きく息を吐いていった。 「それで、終わり?」 「……ああ」 「あんたって、本当にどうしようもない男ね。……まあいいわ、気 が向いたらつけてあげる」 そうして俺たちは別れた。最後まで、手も握らずに。 勿体無いと思うかい? その夜。俺は途方もない量の宿題に延々と追い回されていた。 結局あの理不尽娘のせいで、いつも俺は地獄を覗く羽目になる。 だが、暗澹たる思いの中でも、俺は希望を失わなかった。それは カブトムシの一歩程度の前進ではあったが、俺の中で一区切りつ けられた達成感のようでもあるし、次にまたあるかもしれない2人 きりの不思議探索と、明日のハルヒの髪型に、多少の期待があっ たからかもしれない。 (おしまい)
αなんだね?わっふるわっふる
336 :
月イチ投下人 :2013/09/03(火) 19:03:06.23 ID:tg85wMMF0
以上です。エンディングAも数日中に投下できると思います
>>308 今日の見てもらえれば、「課題」にはさらにもう一つ意味があるのに気づいてもらえると思います
>>310 年頃の女子高生…ってことから考えると、夏休みにいろんな私服見たりしたので、
やっぱりハルヒも自分の服を探したいとか思うんじゃないかと思いました
ただ試着室でのファッションショーをするとデートの時間が短くなるので、
まあこんな感じかなぁ、と
>>311 ありがとうございます!
一人を立たせると他が立たないのは世の常ですが、もちろん長門も長門なりに幸せになってほしいと思います
皆さんご覧頂きありがとうございました
ではまた
乙ですよ
天気悪くなる前に帰るよ ハルヒもふもふ
乙 幻のデートすね
甘すぎず程よいお加減で・・・GJ!
ぬこ乙! 月イチさんも乙!
日本昔話に出てきそうな箱だな
今日は某ネコ型ロボットの誕生日
お、続き来てたか
電車が激こみだよ ハルヒもふもふ
最近雨ばかりで涼しいよハルヒ
9月『マテ茶の日』 日本マテ茶協会が制定。 マテ茶の生産国・アルゼンチンでこの日にマテ茶の収穫祭が行われることから。 ======================================= 消失にならって北高近くのファミマ ハルヒ「まだまだ熱いし帰り道にコンビニがあるのは助かるわね。」 キョン 「チャリ通にはまだまだ厳しい季節だ。」 ハルヒ「北高は坂の上にあるから自転車通学も徒歩も変わらないんじゃない?」 キョン 「走ってる時はいいが気が付いたら汗だくなんだよ。」 ハルヒ「だから毎日着替え持ってきなさいって言ったのよ。」 キョン 「毎日制服のシャツを2枚も洗濯してたら何着あっても足らなくなる。」 ハルヒ「汗臭いよりいいでしょ。」 キョン 「それなら一応消臭剤つけてるんだがな〜」 ハルヒ「臭いが混ざってかえっておかしくなるわ。」 キョン 「まぁお陰で太らずにすんでるともいえるが。」 ハルヒ「なに?あんた太ったの?」 キョン 「まさかハルヒじゃあるまいし。」 ハルヒ「あ・た・し・がーー!!何時太ったって言うのよ〜〜〜!!(ギュム〜〜〜)」 キョン 「痛いっつの!毎回そんな過剰反応されたらかえって勘繰るだろ!」 ハルヒ「あたしは毎日食事にも気を付けてるし太る要素は微塵もないわ!」 キョン 「は?喰いたいだけ喰ってる奴がいうセリフか?」 ハルヒ「い・ち・い・ち・あ・げ・あ・し・と・る・な!!(ギリギリ)」 キョン 「分かった分かった!…たく『太る』って言葉に一々反応し過ぎだ。」 ハルヒ「ウッサイわね。それよりあたしよりキョンは如何なの?自転車こいでるじゃ運動不足になるわよ。」 キョン 「そうか?う〜〜ん。だったらダイエット効果のあるお茶とか飲んだりするのは如何だ?」 ハルヒ「またそういう系?本当に効果あるのこういうの。」 キョン 「特保マークの奴とか効果ありそうじゃないか?」 ハルヒ「でもそんな量入ってない割に高いわよこういうの。」 キョン 「じゃぁウーロン茶か?」 ハルヒ「ウーロン茶って在り来たりじゃない?」 キョン 「緑茶とかか?『お●いお茶 濃い味』とか。」 ハルヒ「カフェインを取り過ぎるとトイレ近くなるだけよ。」 キョン 「男に向かって女が言う台詞か?」 ハルヒ「あたしとキョンの仲じゃない。今さらでしょ。」 キョン 「ちょっとは恥じらいも見せろ。偶には素でお前に萌えたい。」 ハルヒ「人に何求めてるのよこの変態!」 キョン 「なんでやね。」 ハルヒ「話し戻すけどこっちのお茶は?なんか凄い売れたってネットで見たけど。」 キョン 「これか?スゲー苦いとかそっち系じゃないだろうな?」 ハルヒ「そんな事はないみたいよ。まぁ味は普段飲んでるお茶とかは違うみたいだけど。」 キョン 「ふ〜ん。…しかしコンビニ価格でも1本125円か。毎日1本でも結構懐に響くな。」 ハルヒ「結局普段の食生活と運動が大事って事ね。」 キョン 「だったらハルヒの数年後が心配だな。」 ハルヒ「だ・か・らぁ〜〜〜!!あたしは太ってないっての〜〜〜!!!」 キョン 「痛い!痛い!痛い!!」 店員T 「…さっさと帰れバカップル!」
ぬこ乙! 記念日さんも乙!
どっちも萌えた
彼女がハルヒのコスをするのだが、26にもなってコスプレってどうなのよ・・・
ハルヒなら26歳になろうが36歳になろうがコスプレするだろう そんなハルヒのコスプレをするのだから何も問題ない
キョン「彼女の趣味がコスプレでして…」
ハルヒなら何のコスプレしても似合いそう
長門「日常は常にパターン化の危惧に晒されている。それは社会というシステムにおいて、人間の行動範囲はごく限られている為であるのと同時に理性が行動を制限している為」 長門「そして、それらの軋轢は自己の抑圧にも繋がっている。変身願望というのはそういったパターン化による自己の抑圧を非日常行為である変身を用いて、別の自分に体験させる事で発散しているからと考えられる」 長門「また幼少時代に見た漫画やアニメなどの憧憬も変身願望を開花させる要因となっていると推測できる」 長門「しかし、彼女が変身する事で得られる満足感は決して現実や自らの立場を否定する訳ではない」 キョン「その作品が好きだってのを主張したいってのもあるだろうが、それを否定されるのは辛いもんだと思うぜ?」 ハルヒ「大事なのはあなたがそれを含めて彼女を好きかどうかじゃない! しっかりしなさいよ、もう!」 ってみんなが言ってますね
ハルヒならまだしもいい年した大人が何やってんの?と思います
_r‐v‐-、 ,r┤_⊥⊥___「下>、 / y ヾユ/ヽ //, '/ リ ヽハ 、 ヽ/」 し〃 {_{ノハ人ノソハリ| ノ i|_/ レ!小l ノ `ヽ 从 .|、 | みくるーん ヽ|l ● ● ).|ノi( |ヘ⊃ 、_,、_,⊂⊃j | ヽ | /⌒l,、 __, イァト | .\ | / /::|三/::// ヽ. ヽ | | l ヾ∨:::/ ヒ::::彡, ハ ソ|
エンドレスエイトにはロマンが詰まってるよな
360 :
月イチ投下人 :2013/09/05(木) 18:44:12.69 ID:wexbgInP0
EEネタのエンディングAを投下します 6レスほどお借りします …すいません、αとβにしたことに特に意味はありません 最後に統合して古泉が解説したりはしませんのであしからず
エンドレスエイト(別解釈の別解釈) (β) 傲慢で破壊的な世界一の微笑み。お前のその顔は反則だ。 俺はない頭をひねって考える。こんな質問は想定外だ。なあ 古泉、朝比奈さん、長門でもいい。俺はどうすればいい? 「困ったときは、あなたの思うようにすれば大丈夫です。無理 せず素直が一番ですよ」 古泉の声がこだまする。無理せず素直、そんな単純すぎて 難しい事が俺にできるとでも思ってるのか。どうしたらいい。 手をつなぐのか。抱きしめるのか。耳元でやたらいい発音で アイラービューと囁くのか。いいのか。そうしていいのか。 俺が立ち止まっていたのは、ほんの数秒だったと思う。 だが、一般的にはわずかと言っていいその時間、ハルヒの 目の中に、ほんの少しの焦りと不安が見えたような気がした。 俺の脚は止まらなかった。
「んっ……」 ハルヒが腕の中で息を漏らす。 「ハルヒ、……」 名前を読んで、もう一言続けた。ハルヒが息を飲む。悪いな、 ちょっと力が強すぎるかもしれん。我慢してくれ。これくらい力を 入れないと、震えが止まりそうにないんだ。 包み損ねたハルヒの腕が、所在なさげに彷徨っていた。俺の 腰に触れ、骨盤を掴まれ、押し戻されるかと心配したら、今度 は背中に回り、少し上へずれて、……そのまま強く引きつけられ た。背中に食い込む指が痛い。この馬鹿力め。爪を立てるな。 弱々しく拳で叩くな。頼むから、俺の胸で泣くな。 気づけば俺の右手は、ハルヒの頭をそっと撫でてやっていた。 その行動の異常さに気づくまで、お互いに結構な時間がかかっ たように思う。 ハルヒはどんと俺の腹をどついて離れると、 「なにっ……何してんのよあんた。えっ……ぐすっ、あたしの方が 団長で立場は上なんだからね。あたしの……ひぐっ……頭を撫 でるなんて、おこがましいにもほどがあるわ!」 ハルヒは両手で顔のあたりを拭いながら、ひどくぶさいくな顔で そう言った。 「あんたのせいで……ますます悪くなっちゃったじゃないの……」 「……何が」 ハルヒは嗚咽を堪え、呼吸を整え、たっぷり1分は溜めを作っ て、おずおずと俺の手を握ると、小さな声でつぶやいた。 「…………精神病」
* * * その後はずっと、俺の手を握ったままだった。手汗やら何やら 気になっても、離してくれそうにない。 「こうしてないとますます悪化するの。あんたのせいなんだから、 責任もって治療に協力しなさい」 聞いてもいないのに、ハルヒはわけのわからないことを言って いる。 ハルヒは俺の手を握ったまま、ケータイでどこかにメールを送っ たらしい。俺もそうしたかったが、時間が勿体無くて電話で済ませ ることにした。晩飯はいらない旨告げると、電話口で妹が「宿題見 てくれないのー?」と、不安そうな声を出す。すまん、今日は母親 かシャミセンを頼ってくれ。俺も自分の宿題を残しているが、それ 以上に厄介な課題を一つ、ようやく片付けたところなんだ。 「あんた、家の方は大丈夫なの?」 ああ、問題ない。お前の方こそ、何時までこうしていられるんだ? ハルヒは俺の手をじっと見て、「……もういいわ」とあっさり離しや がった。おい、どういうことだこの野郎。 「いいのよもう。発作は起こりそうにないし」 何だ、精神病の発作って。 「そういう症状もあるの。……でもいいわね? 夜とかにまたそういう ことが起こるかもしれないわ。そしたら……、ちゃんと、治療に協力 しなさいよ?」 どうしろっていうんだ、医師免許もないのに。 「とりあえず、あたしからの電話は何時であっても必ず出ること。3 コール以上待たせたら、死刑だから」 やれやれ、久しぶりに聞いたな。……善処するよ。死刑は嫌だか らな。 「それから、あたしが呼び出したら5分以内で絶対来なさい。時空を 歪めてでも、加速装置をどっかから調達してもいいから、とにかく 最短最速でくること。いいわね?」 いいわけないだろ。朝比奈さんに頼み込んで時間移動の方法を 教えてもらわなきゃならなくなる。 「あと、……これは一応なんだけど、あんまりみくるちゃんや有希と イチャイチャしないこと。あたしが見てないところでも禁止ね。古泉 くんは、……まあ少しなら許してあげるわ」 あのな、……ええい、ツッコミが追いつかねえ。
ハルヒは歩きながらも弾んだ声を続けていた。 「それから、今日のことはみんなにはまだ内緒ね。あたしも何て言っ ていいかわかんないし、みんなもびっくりするでしょうし。まあ、カン のいい誰かは気づくかもしれないけど、無駄に混乱を起こすことも ないわ」 いいのか? それで。 「仕方ないわよ。何たって今のあたしは、個人としての涼宮ハルヒで ある以前に、世界とあんたたちを大いに盛り上げる団、略してSOS 団団長、涼宮ハルヒその人なのよ!」 ハルヒがいつもの100ワットで俺の目を眩ませた。今なら言える。 やっと言える。世界中を前にして堂々と言える。可愛い。こいつ、 世界一可愛い。 ……まあ、声には出さなかったけどな。 「あ、でも今日のことは、絶対に忘れちゃダメだからね! あんたの心 のメモリー全部使って覚えておきなさい! あたしも、ぜっっっったい、 忘れないから!」 ……訂正する。宇宙一だ。 「……何が?」 しまった。聞こえちまったか。 「なんでもねえよ」
そんなやり取りをしているうちに、俺とハルヒは駅まで戻ってきた。 もうとっぷり日も暮れている。なんとなく、俺たちはまた手を握り合っ ていた。 「……帰るわ」 「……ああ、気をつけてな」 「……うん」 ゆっくりと、指先がほどけていく。完全に離れたところで、不思議 な引力でまた引き寄せられそうになった瞬間、ハルヒが振り返って、 おもいきり、俺の体を抱きしめた。 「うわ……!」 ハルヒが何か囁いた気がした。俺がよろけた姿勢から立ち直って、 抱きしめかえそうとすると、ハルヒはすぐにパッと離れて、 「おやすみーっ!」 俺を突き飛ばして、いつもの方向へと走って行ってしまった。 ……なにかいろいろ、忘れてしまったような気がしないでもない。 俺は唇を歪めた。
その夜、眠い目をこすりながら残った宿題をやっつけていると、ケー タイが騒ぎ始めた。1コール半で通話ボタンを押す。 「何だ?」 10秒ほど、沈黙が続いて、 「明日、遅刻しちゃダメよ! 変な妄想とかしてないで、さっさと寝なさ いっ!」 それだけ言って、勝手に切られた。 俺は残ったケータイを眺めた。画面が暗くなって、間抜けなツラが そこに映っていた。 やれやれ。ようやく課題を片付けたつもりだったが、こりゃ、今まで 以上に厄介なモンを抱え込んじまったのかもしれないな。 こいつとは長い付き合いになりそうだ。多分、残りの人生分くらい は、悩まされ続けるんだろう。 この、幸せな大問題に。 (おしまい)
367 :
月イチ投下人 :2013/09/05(木) 18:58:27.96 ID:wexbgInP0
以上です 最初はαのエンディングだけ書いて、しばらく温めていたのですが、 なんか物足りないなぁと思い、こっちのエンディングも書いてしまいました エンドレスエイトという、数多くのSS職人さんが書かれた王道に乗っかるなら、 内容もハルキョンSSの王道を行ってやれ!と思った次第です 原作っぽさだとαの方だと思うんですけどねw 次回作も近いうちに投下する予定です いつもご覧頂きありがとうございます また感想ください ではでは
乙ですよ
月イチ投下人=inosisi
おかしいな、ブラックのコーヒーだったんだけど甘くなってるぞ…?
乙! 一生悩んでろ幸せ者め!
ぬこ乙! 月イチさんも乙!
>>367 EEネタはSS書くのにはおいしいもんな。
そしてここまで正統派なのは今や逆に新鮮に感じる。
あまーい!GJ! ぬこの昔話的な風景もいいな
>>370 なんだか懐かしい気がする表現だw
俺とお前で缶コーヒー2つ、飲もうじゃないか。俺のオゴリだ
甘々なSSもイイネ
コーヒーこぼして大惨事だよ ハルヒもふもふ
>>376 分かる同志がまだ居てくれた事に感激だ
バカップルハルキョンは不滅です
ぬこ乙!
おやすみー
ぬこ乙 ぬこは逞しいなw 普通の奴なら寂しくて憂鬱になりそう
ぬこいつから描いてるん?
ぬこかわええ ぬこの人のSSも好きなんでまた書いて欲しいな〜
ぬこおやすみ いい夢見ろよ!
ハルにゃあああああん
寝坊にも程があるよ ハルヒもふもふ
消失ネタを見るたびにいつも思う 病室でのハルヒは、キョンの家族に向かってキョンを「本名+さん」で呼んでたのではないかと 少なくとも本来の家族を差し置いて泊まり込みで看病をするなら、 婚約者とみなされる最低限のハードルぐらいはクリアしてないと話にならないから あまりにも自分の中で当たり前になりすぎて、SSに昇華できないのが残念だが
うーん、キョンの家には夏休みに行ってるときにキョンと呼んでるのでは? 文化祭で会ってる可能性もあるかな 妹ちゃんがキョン君と読んでるし 「本名+さん」も上品なとこのあるハルヒならありか 古泉がうまく補助するだろうし
そのネタいいな、ちょっと書いてみるかw
実はキョンの両親もキョンと呼んでたりして それならハルヒがキョンと呼んでも、そんなに角は立たないけど
SSでけたがハルヒがキョンの本名+さん呼びをしたかどうかを書くことには失敗した。 それでもいいなら読んでくれい。 * * * 入院とは暇なものである。 何か病気や怪我をしている人が行くところなので当然といえば当然だが、安静第一なのは困り者だ。 まして昼ともなると飯とおばさまたち御用達のワイドショーしか楽しみがない。 ワイドショーも「名前を聞いたことがあるような……」程度の芸人の事になると 拍車を掛けてどうでもよく、もうTVのスイッチを切ろうかなあ、と考えていた。 暇だ。 「お邪魔しますね」 おや、誰だろう……なんだ、古泉か。だが今の俺なら誰が来ても歓迎なほど暇ではある。 「おう、入れ」 「退屈なさっておいでのようで」 「まったくだ」 肉体的に何かダメージを受けているならともかく、健康体では正直時を持て余す。 「涼宮さんは帰られたのですか?」 何故そこでハルヒの名前が出るのか……まああいつがいれば退屈はしないが。 「俺が起きてしばらくは居たんだがな、流石にずっといるのはしんどいらしい」 「実は起きられたあなたと二人っきりでいるのには思うところがあるのでは……おっと、失言です」 失言だか湿原だか、手がとどくところに古泉の頭はなかったので睨みつけたが古泉は苦笑して首を振った。 「しかしあなたも退院してからは大変でしょうね」 「何がだ?……うけられなかった授業なら長門がノートをくれたが」 教科書ガイドをインクジェットプリンタで印刷したようなのをな。 「いえ、家族さんのことです」 「だから何がだ、周りくどいのはなしにしようぜ」 「いえ、公認の彼女が出来たとなれば、退院後質問の嵐になるでしょうということです」 彼女!?誰がだ、WHO? 「涼宮さんにそのようにあなたのお母さんがおっしゃったそうですよ?」 何だその妄言は、てかお母さんとか言うのか古泉は。 「流石に所属している部の部長というだけでは泊めてもらえなかったようで、 涼宮さんの態度を見られて、あなたのご家族は『ああなるほど』とそう判断されたそうです。 涼宮さんも特に誤解を解かれなかったようです」 ハルヒ……いくら動転してたとはいえ超えられない一線考えろよ…… 「あ、ご安心ください、結納とか婚約まではいっていないようですよ?」 誰が安心できるかコラ、大阪城じゃあるまいし内堀と外堀を同時に埋められてたまるか! 「でしたら涼宮さんが戻られたら一緒に誤解を解きに行くことですね、 僕は正直そうなっていただけると機関的にも万々歳なのですが…… おっと再び失言ですね」 俺が口を挟もうとしたところで、 「たっだいまー!あ、古泉くん来てたの?」 ハルヒが帰ってきた。 「いえ、もう帰ろうと思っていたところです。ではまた学校で」 俺は古泉を睨みつけながら妹とオカンにどう説明するか、 あるいはハルヒをチラ見してそもそもコイツがどういうつもりで誤解を解かなかったのか、 また面倒なことになったなあとか考え考え、 とりあえずテレビでフライデーを弁解している芸人に今となってはとても同情していていた。 終われ
いいね 意識もなく入院中のハルヒのしぐさと普段とのギャップと 退屈でのあんたがそれでいいなら、射手座の日のエネルギー注入、ライブアライブ中庭での終盤のハルヒとキョンなどなどを 古泉が携帯あたりでこっそりと写真を撮ってれば一目瞭然だよな
9月2日『くつの日』 銀座の婦人靴専門店「ダイアナ」が1992年に制定。 「く(9)つ(2)」の語呂合せ。 ========================================= ハルヒ「主婦になってから気が付いたけど。…あたしってハイヒールとか履かない人だったかも。」 キョン 「ん〜〜(高校時代の思い出→大学生時代の思い出→結婚→現在) …そういや買ってやった記憶がないな。」 ハルヒ「別に欲しいとは思わないし、それに今は妊娠中だから踵が高い靴とかちょっとね。」 キョン 「まぁハイヒールの妊婦ってなんか違うかもな。」 ハルヒ「それよりも、ハルカとキョウの新しい靴が気になるのよねママとして。」 キョン 「もう合わなくなったのか?『7月7日』の2人の誕生日に買っただろ?」 ハルヒ「まだ買い替える必要はないんだけど。こういうのはあの子達に似合うかな〜って思うと目移りして。」 キョン 「ふ〜ん靴屋さんのチラシね〜。」 ハルヒ「通販とか有るけど、やっぱり実物見て履き心地とか確認しないとダメだと思うのよ。」 キョン 「確かにな。こっちの『ライダー』とか『プリ●ュア』はどうだ?」 ハルヒ「う〜〜ん…あの子達あんまり日曜朝のスーパーヒーロータイムには興味がないみたい…」 キョン 「今だけじゃないか?」 ハルヒ「でももう2歳になったんだし自分の好き嫌いとかもっとハッキリするでしょ? そっち方面は興味がないのかもしれないわね〜。」 キョン 「つ、つまり『ガン●ム』や『マ●ロス』や『●マト』とか買ってきても地雷になるのか?」 ハルヒ「…それって単にキョンが興味がある物じゃない。」 キョン 「正しくは書いてる阿呆だな。」 ハルヒ「どのみちキョウとハルカの弟と妹の分を揃えなくちゃならないかあたしが出産終えたら見に行きましょ。」 キョン 「もう予定日だもんな。」 ハルヒ「また賑やかになるわよ♪」 キョン 「頑張らないとな〜親として。」 ハルヒ「そうね。ママとしてパパとして一層頑張ろうね。」
ぬこ乙! 記念日さんも乙!
どんな夢みてんだw
確かに泊まり込みはどうやって説得したのか気になるよな 妹ちゃんの口添えがあったのは間違い無さそうだが。あいや、夏休みのときもキョン宅に来てるから 初対面とは違うのか・・・?
・休みの日は良く出掛けている ・一度連れてきた事がある ・一緒に旅行へ行った経験あり この3つと献身的な看病でキョン母は「あっ…(察し)」てなったと思うな
キョンを連れ回し始めた時点でキョン母とは仲良くなってそう 鶴屋さんとも恐ろしい程仲良くなってる位だし
成績優秀で容姿端麗なんで、母としても確保しておきたいだろうな エンドレスエイトでも結局宿題してるし、宿題しなければ夏休み終わらなったが
胃袋はがっちりつかんでるし、 母親とも仲良いとなればもう完璧だな
ハルヒ「ごはん食べに行くわよ」 キョン「なんでお前は手ぶらなんだ…」
ハルヒ「? 材料ならすでにあんたん家に置いてるわよ?」
ハルヒ鍋 一度でいいから 食べてみたい
まずハルヒを鍋に入れます
現実世界でのハルヒ的な人物を探してたら 故マーガレット・サッチャー元英国首相に行き着いた 並み居る大英帝国議会の議員の無能なアホ議員共を一括して、 イギリスにとって国としての正着打である戦争を決意して勝利に導いたという点で ワガママ加減でいえば西太后に近いんだけど、決断力と人望の篤さも考えればサッチャーに近いかと
某スレでこんなAAを見つけた。 -──-ミ / ニニニニニ \ // \〉 ___ に才 \ / ヽ_) {_.ノ ‐─一 ー─‐ 廴} 〈// "" "" ト 〉 〈/ 〜〜 lУ / ! / ヽ ′ \ / } / 、_) (__ノ ヽ . / ゚, ′ は る ひ ノ ! . / } 人_ __ __ノ  ̄ ̄ ` ー−…… 一 ´ 何が凄いってハルヒの特徴をきちんと捉えてる所だ
世界三大美女 クレオパトラ 楊貴妃 ハルヒ
>>412 その三人で政治力競えば頭二つぐらい余裕でハルヒが勝つけどな
クレオパトラはシーザーに性器使わせなければ国を保てなかったビッチだし、
楊貴妃はどちらかというと優柔不断すぎた玄宗の犠牲者だし
414 :
月イチ投下人 :2013/09/08(日) 22:35:55.55 ID:nQPu+Fqh0
>>412 谷口式判定法ではどんな評価なんでしょうね、ハルヒ
話ぶった切って申し訳ないですが、明後日からまたSSを投下します
そして、本作で「月イチ投下人」としての活動はおしまいにします
使えそうなストックが無くなり、来月から仕事が忙しくなりそうなのもありますし、
自分が初めて作品を書いて投下させてもらったのが昨年のたしか10月で、
それからまる1年たって一区切りつけるころかと思いました
今後は定期的な投下ではなく、スレからネタ拾ってぽつぽつ書く程度にしようかと
次の作品のタイトルは「涼宮ハルヒの『家族ゲーム』」です
…某ドラマとは全くの無関係です。構想したのはこっちが先w
4話構成になっていて、今までの作品群で最長です
今月中に投下が終わるかは微妙ですが、気長にご覧ください
これまでたくさんの乙&GJ、ありがとうございました
今後ともよろしくお願いいたします
うぉおおお居なくならないでぇえええ 是非また書いておくれよ
ぬこ乙! 月イチさんも乙!
乙〜
>>390 406 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2013/09/09(月) 02:25:55.05 ID:l2TpJb/Y
OAスケジュール
※放送内容、放送時間は予告なく変更される場合がございます。
2013
09/08(日) 24:00〜26:50 HD放送 ONE TWO NEXT
09/21(土) 07:00〜09:50 HD放送 ONE TWO NEXT
キョンの中のハルヒの認識って最初の頃は"優雅独尊の団長様"だったけど、 段々等身大の女の子に変化してきてるよね
地上波でカットされるよりは・・・とも思うが、衛生放送だとそもそも見れないっていう 月一さんまだ早いけど、ぼちぼちマイペースでまたよろしく! 長編待ってるよ
ちょっと涼しくなってきたよ ハルヒもふもふ
谷口がハルヒを悪く言うのは酸っぱい葡萄だな
ぬこ乙!
のんびり待ってるよ
428 :
月イチ投下人 :2013/09/10(火) 18:38:01.91 ID:vSGs4F0b0
みなさんありがとうございます 予定通り、SS投下します 以下、いつもの諸注意 ・タイトルは「涼宮ハルヒの『家族ゲーム』」です。『』付きで本タイトルってことで ・プロローグ+4話構成です。本日はプロローグのみで、4レスお借りします ・キョンはハルヒの家に行ったことがない設定で では、よろしくお願いします
涼宮ハルヒの『家族ゲーム』 プロローグ 俺が気づいた最初の異常、そいつは猫の色だった。 目が覚めると、いつも俺の腹の上か足元で寝ているはずの シャミセンが、今日に限っては俺の枕元にいた。普段は俺が 目を覚ますと面倒くさそうに薄目でこっちを見るんだが、今日 に限っては真っ黒な瞳をぱっちり開いて、じっとこちらを見つ めている。 「ん……? こいつ、シャミセンじゃないのか……?」 眠い目をこすってよく見ると、その猫は三毛猫ではなかった。 赤みがかったグレーの単色猫が、じっとこちらを見つめている。 毛並みは良さそうだし、どこかいいところの飼い猫のようだ。シャ ミセンが連れ込んだのか? あいつもなかなか隅に置けないな。 俺はその初対面の猫を気まぐれに撫でてやると、ベッドの上に 起き上がった。そこで俺は二つ目の異変に気づいた。 「……どこだ、ここ……?」 当然ながら、夕べはいつも通り家に帰って来て、俺の部屋で 寝たはずだが、その部屋が、いつのまにか見知らぬ間取りに なっている。……とはいえ、枕や布団はいつも使っている俺の ものに相違なく、机やカバンなどの俺の所有物も一揃いが部 屋の中にある。 「……どうなってるんだ?」 起床からわずか1分で、俺が口にした疑問文は3つ目になっ た。俺が寝ている間に家族がまるごと引っ越して、睡眠中の俺 もついでに運び込まれたとでもいうのか。一体ここはどこなんだ?
俺はベッドに座り込んだまましばらく呆然としていたが、とりあ えず部屋を出ることにした。扉を開けると、さっきの猫氏がする りと前にでて、振り返ってこちらをじっと見つめている。……こい つはメスか。猫嬢は俺を導くように、目の前の階段を下って行っ た。 階段を降りて、リビングらしき扉を開けると、次の異常が俺を 待っていた。 「おはようございます。まだ眠そうですね。早く顔を洗って来た方 がいいと思いますよ」 ダイニングについて新聞を捲りながら優雅にコーヒーをすする ハンサム男……そう、まるで古泉のような笑顔をたたえた爽やか な……中年男がそこにいた。いったい誰だろう。この家の主人だ ろうか? それにしても古泉によく似ている。俺はその男が誰なの か聞いてみようかとも思ったが、態度から見るに、向こうは俺のこ とをよく知っているらしい。俺はとりあえず、愛想笑いを張り付か せながら、男の言うことに従った。 見慣れない洗面所で顔を洗う。一息ついてすっきりした頭で考 えを整理しようと思う間もなく、俺は鏡の向こうに、ダントツで今日 一番の驚きの光景を目にすることになった。 「終わったんならさっさとどきなさいよ。邪魔」 涼宮ハルヒが俺の後ろで腕組みをしていた。
「……お前、なんでここにいるんだ?」 「はぁ? 朝起きたら顔を洗うのが当たり前じゃない」 「いや、そうじゃなくて……」 じゃばじゃばと豪快に水を撒き散らすハルヒの背中を見ながら、 俺は考えた。ハルヒのこの自然な振る舞い。まるでここがハルヒ の家のようだ。となると、さっきのはハルヒの父親か? 俺はいつ の間に、こいつの家に引っ越して来たんだ? 「なにぼーっと突っ立ってるのよ。朝ごはんいらないの?」 俺は首をかしげつつ、ハルヒの後について、謎の男の待つダイ ニングへと向かった。 もう何度目の吃驚だろう。数えるのも面倒になってきたな。 「おっはよう、キョンくん! さあさあ、冷めないうちに食べておくれ よっ! 早くしないと、また遅刻しちゃうにょろー?」 ……どう見ても鶴屋さんだ。いやしかし、どう見ても鶴屋さんじゃ ない。つまり、どう見ても鶴屋さんにしか見えない、だが年齢的に は俺たちよりかなり上のハイテンションな長髪女性が、割烹着姿 でおたまを振り回している。 俺は声に出さずにはいられなかった。 「あ、あの……、鶴屋、さん……?」 「おーいおいキョンくん! 急にお母さんを旧姓で呼ぶもんじゃ ないっさー! 確かにあたしは『元・鶴屋さん』だけどもねっ!」 はぁ……? お、おかあさん? あなたが、誰の……? 「こいつ朝から変なのよ。顔洗っても、まだ寝ぼけてるみたい」 ハルヒはごく当たり前のようにハンサム男の向かいに座り、 トーストにかみついている。 「そうなんですか? 夜更かしはほどほどにしておいた方がいい ですよ」 「あっはっは! キョンくんももう高校生なんだから、しっかりして くれなきゃだめっさ! あーそうそうハルにゃん、それ食べたら、 みくるのこと、起こしてきてくれっかい?」 みくるだって? 朝比奈さんがここにいるのか? 「はーい。ほらキョン、いつまでも変な顔してないでさっさと食べな さい。学校、おいてくわよ」
味もわけもわからないままに四角い小麦製品を口へと押し込ん でいると、ハルヒがもう一人の少女を連れて、ダイニングに戻って きた。ハルヒが起こしてきた「みくる」とは、もちろんあの朝比奈さん である。そのはずだ。そうに違いない。違いないんだが……。 「ふぁぁ〜……おかあしゃん、おとうしゃん、キョンくん、おはよー……」 俺もいろんな朝比奈さんを見てきたが、これはどの朝比奈さんと も違う、いわば朝比奈さん(極小)だった。見た目は小学生くらい。 俺の妹より小さそうだ。身長その他いろんな部分がとにかくミニサ イズになっている。 「ち、小っちゃ……」 思わず口をついて出たその声を聞きつけると、朝比奈さん(極小) は小さなほっぺたをぷうっと膨らませて、てちてちと近づいて来た。 「キョンくん、ひどいー。あたしだって今はちっちゃいけど、大きくなっ たら、お姉ちゃんみたいになるのー!」 いや、あなたが成長すればハルヒを凌駕するパーフェクトボディ になると思うんですが……と、いうか、これは本当に俺の朝比奈 さんなんだろうか? そいつを確かめるには……、そうだ。例のほ くろを見せて……いや、やめておこう。さすがにまずい。いろいろ と。 「ちょっと、朝からボケまくるのもいい加減にしなさいよ。あんたま だ着替えもすんでないじゃない。さっさとしなさい!」 ハルヒがまた俺を怒鳴りつける。可愛らしいフォークを握りしめ て何かしゃべっている朝比奈さん(極小)と、優しげな笑みを貼り つかせている古泉風中年男を横目で見つつ、俺の第六感が、 これはまた面倒なことに巻き込まれたと騒ぎ立てていた。 (第1話へつづく)
433 :
月イチ投下人 :2013/09/10(火) 18:51:49.85 ID:vSGs4F0b0
以上です
つづきの第1話も数日中に投下できると思います
>>424 国鶴ネタとか、中学生時代の谷ハルも面白そうですよね
…前者はどこに投下していいのかわかんないですけど
カレー食べて帰ろう ハルヒもふもふ
ぬこ乙! 月イチさんも乙!
大気みてるか?
ぬこ乙!
乙乙
まさかの忍者屋敷w
>>433 ハルヒのビミョーな仕草が可愛い
たまに指をクルクルするのが可愛い
掛軸裏にダンジョンって風来のシレンかとオモタわw
仕草なら、退屈で 「野球大会に出るわよー!」って腕ぶん回してるの好き
ぬこ乙!
ハルにゃそ〜
>>444 俺も思ったw
ハルヒの仕草だとやっぱり「ブーン」なあれが焼き付いてるなぁw
今日は暑いよ ハルヒもふもふ
ハルヒはどんな仕草も可愛い
アニメだと「ハルヒ」「なによ」「似合ってるぞ」と草を投げつけたのに風で自分の方へ反ってきたシーン 原作挿絵だと陰謀の豆まきと驚愕の上に乗ったキョンにびっくりするシーン 公式絵だとキョンの上着を着てにおいを嗅いでるように見えるやつかな
「おい」「なによ?」 「ねえ」「なんだ?」 は様式美
完全に夫婦の会話だなw
呼称が「あんた」「おまえ」の時点で手遅れ
ふったりは、わっかぁ〜いぃい♪
ぬこ乙!
乙乙
>>457 三つの次元は閉じていたが、第四の次元は開いていた
時間だ
トラップが発動する前の時間に戻れば、簡単に脱出できる
>>460 そういうネタ昔のSF傑作選で読んだ記憶がある。
アクマが作った三次元的に閉じた密室からどうやってアクマの力で抜け出すかっていうやつ。
タイトルは忘れた。
台風来てるからハルヒの手作りコロッケが食べたい
いよいよ雪山のアニメがみたい オフェンス側もルールに縛られている世界感が好き
>>461 アスタロト公爵v.s.悪魔ベヘモトネタのつもりだった
魔夜峰央の事だから、さらなる元ネタがあっただろう
多分それの事かも
ぬこ乙!
かわいい
台風が来てるがハルヒ達は大丈夫だろうか
ハルヒのDカップを枕にして眠りたい
某所で「お饅頭化」と呼ばれるAAのハルヒバージョンが作成されてた . -‐……‐-ミ ,,∠._;.:.:.:,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:、:.\__ {__/:.:.:/ニ二二二二ヽ:.:ヽ} .':./i:.:.:.:!:.:/:∧:.:.:i、:.:.i:.:.:',:.:,:マ i:.ヽ/!:.:.:.|/|/ \| ヽハ:ハi:.:}:.i |:.:.:.:.l:.:.:.:| = _ = jイ:i:| レ、:.:.:',:.:.:|xwx (_ソ xwノ:/リ \l\|≧=‐- -‐=≦レ' ,x<:::::\─|:::`>、 ・・・いいよね!
Dなの?
>>470 あんまりよくない
AA作ったやつちゃんとハルヒ知っているのか疑問
お饅頭化ってのがよくわからない
そうか、不評だな・・・ちゅるや化が受けてたからいいかと思ったんだが お饅頭化ってのは要はやる夫のサイズにリサイズすることだな パーツから組み立てなおしだから結構AA技がいる
やる夫関係か 原作読まずにキャラをゴミのようにしか扱わない人種は二度と来るな 次はやったら作った人間が……じゃなく・・・を使うかどうか調べてから ジェントルマン達に相談する
そこまで言うほど酷いわけでもないが
可愛くていいじゃん ハルヒでもハルヒちゃんでもない感じだが悪くはない
調べてみたら特に問題なかった
>>475 は撤回する
>>475 なんつーか刺があるねえ。自作自演だとでも思ったの?
・・・については例えばここに投下したSSでは……にはしてるさ。
でも中黒3つのほうが雑談では間ができて好きなんだよ。
↓以下何事もなかったかのようにハルヒの好きなセリフについて語る
/  ̄ ̄ '´ ̄ ̄ヽ、 ノ/. /二二二ヽヽ \ <V/, '/ 人 | ヽハ夊 、 | 〃 {_{`ヽ Vヽノリ| l >" i| ハ小l● ● レ|、 | | |│ l⊃ rー- ⊂⊃|ノ |│ /⌒ヽ.| .ヘ ヽ ノ jレ/⌒i ! \ /:::レ l>,、 __, イァ/ /ノ . /:::::/ / ヘ:::|三/::{ヘ、__∧ `ヽ< ヾ:∨:::/ヾ:::彡 まあ、エレットが書いてないちゅるや系ハルヒAAがあるくらいだし ただの人間には興味ありません。この中に、宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。以上。 やっぱりこれか
ぬこ乙!
ハルヒがみくるとか長門にやたら抱きつくのは、 中学時代に人の温もりを感じる時間がすくなかったからか
>>483 それ絶チルの薫やん
中の人繋がりとか関西人原作の愛に飢えたヒロインとか、どこまで同じ路線突っ走れば気が済むんだかw
>>484 薫が人の温もりを感じる時間が少なかったのは中学より前じゃね、というか能力覚醒以降ずっとでチルドレンが揃うまで
ハルヒは小学生の時に親と野球観戦に行くまでは普通の楽しい生活してて、変人扱いされてるのは中学からだからたいして長くない
まあ路線は似てるけど、薫の方が惨い
ハルヒがみくるとかと楽しげにしてるのは見てて微笑ましい
姉妹っぽくて可愛いよな
みくるが知らずにヤスミを可愛がりまくってるのもなんか対比になってていい
そのときのハルヒはなにかひっかかったことでもあるようなんだよな
ハルヒのあの表情と台詞は自分が可愛がられるのは苦手(慣れてない?)って示唆してるんだと思った 苦手ならハルヒ母がお弁当を作ろうとして構いたがる理由にも繋がるし
そうかも でも、別のことを考えてるようでもあるんだよな
団を作ってからは家での態度も変わっただろうから母としても中学時代の分も構いたくなるだろうね
それはそうだな ハルヒがSOS団のことを両親に話題にするときに団員その一のキョンがどのように評価されるのか?
ぬこ乙!
ヤスミはもう一人のハルヒなんだから、「たまには可愛がられたい」という気持ちが特性として付与されたのかも パソコン使えるのも、ハルヒはパソコンオンチだから「サイトを作り替えたい」って気持ちの表れだったとか 「長く付き合えたら」とか「嫌いにならないで」とか、意味深だよなあ ハルヒの言えない事をヤスミが言ってるとしたら萌える
今日はハルヒの笑顔のような秋晴れだったよ
一期のハルヒの背中が華奢過ぎてムギュッとしたくなる
ヤスミにみくるフォルダを見られてるよな
ヤスミとハルヒの記憶を統合しているなら、ありえる まあ実際はハルヒA,Bの統合でヤスミの記憶は切り捨てだと思うけど
ぬこ乙!
ダンジョン探索型からアクション系にw
ロックマンのノリに近くなってきたなぬこ いっそしばらくロックマンネタで通す? その間に次のネタ仕込めるし
無理せず、好きなようにやりやすいようにでOK
元ネタは有りそうだけど、この手のアクションゲームは多いから分からんなw
なんか一気に残暑終わったな ハルヒの薄着も見納めか
ぬこ乙!
ぬこ乙 必殺のねこじゃらしw
今日中秋の名月か ハルヒはキョンとお月見してんのかな
513 :
月イチ投下人 :2013/09/19(木) 20:26:30.57 ID:p+HPOwVu0
SSの続き、第1話前半を投下します 7レスほどお借りします
部屋に戻って、北高の制服に着替え、教科書やら何やらが放り 込まれたカバンを取る。それから家を出たんだが、……やはりこ こがどこだかわからない。ハルヒの後について歩くうちに、気づけ ばどこか見覚えのある場所にたどり着き、そして俺はいつもの学 校への坂道を上がっていた。 坂道を登りながら考えを整理する。どうやら今日俺が目覚めた あの家には、俺たちSOS団が、一つの家族になって住んでいる ……ということになっているらしい。ハルヒと俺、それに朝比奈さ ん(極小)が兄弟で、母親が鶴屋さんだ。彼女は正確にはSOS団 員ではないのだが、まあ名誉顧問みたいなものだからな。そして、 あの中年男はおそらく古泉の成れの果てだ。そういえば長門は どこに行ったんだろう? 他に人はいないようだったし……まさか、 部屋にいたあの猫。もしかして、あれが長門だったのか? 自分が明らかに常識はずれなことを考えているという自覚は あった。しかし、散々世界のヘンテコな事態に付き合わされて きた俺だ。こんなことができるやつの心当たりが、俺には一つ だけあった。首をあげて、威勢良く坂道を登るハルヒの背中を 見る。また、こいつのヘンテコパワーに巻き込まれたっていう のか。 今までのハルヒの改変は、閉鎖空間に俺を閉じ込めるとか、 9組をまるごと坂の下に再配置するとか、長門の性格を変える とか、そんな程度だったと記憶しているが、まさか人の見た目 やら、遺伝子まで変えられるものとはね。古泉のいう、ハルヒ 神様説も危うく信じてしまいそうになるぜ。
もしこれが夢オチじゃないとすれば、これから先どうしたもの だろう。考えているうちに、俺たちは学校についた。いつもの 靴箱へ足を向けると、ハルヒは隣の列へ行こうとしている。 そっちは朝比奈さんたちのクラスの場所だ。 「そうよ。あたしの靴箱はこっちじゃない。……あんた、本当に 大丈夫?」 そうか。この世界では、どうやらハルヒが一つ進級して2年に なっていて、俺は変わらず1年のままらしい。なんとなく感づい てはいたが、……俺が弟かよ。ハルヒのやつはいきなり2年に 飛び級しているが、学力は大丈夫なんだろうか。まあ普段から 成績は優秀な方だし、人並みにはやっていけるのかもな。 教室に向けて階段を上がる。俺は慣れ親しんだ1年5組へ向 けて廊下を曲がり、ふと振り返ると、後ろをついてくるハルヒと 目が合った。 「……こっちで、いいのか?」 「……そうね、こっちは1年の教室で、あたしは……2年だわ」 ハルヒはキョトンとした顔をして、慌てて踵を返す。 「何でもないわよ。あ、あんたが朝からボケまくるせいで、あた しまでなんか変な感じになっちゃったじゃないの!」 ハルヒは文句をいいながら階段を大股で駆け上がって行った。
教室には見知った顔が揃っていたが、一つだけ明らかに変 わったところがあった。俺の後ろに机は無い。俺は、先に来て いた国木田を捕まえて、聞いてみた。 「俺の後ろの席、ずっと空席だった……よな?」 「キョンの後ろ……? うん、そうだったと思うなあ。前回の席替 えからそうだよ」 「一応聞いておくが、涼宮ハルヒとかいうやつのことを、覚えて いないか?」 「2年の涼宮先輩? 何言ってるのさ。キョンのお姉さんじゃない か。顔も性格も、キョンとはあまり似てないみたいだけどね」 そうか。ハルヒは俺の教室にいなくても、学年を超えた有名人 であることに代わりはないらしい。……ちょっと待て、涼宮だっ て? 俺は慌てて自分の学生証を取り出した。俺の苗字の欄に見 慣れた文字はなく、そこには「涼宮」のふた文字が、得意げに こっちを見上げていた。なんてこった。 俺は失意と共に学生証をしまいながら、もう一つ質問をする。 「SOS団という言葉に、心当たりはないか?」 「なんだい、それ? 漫画に出てくる悪の組織みたいな名前だ ね。何をしている団体なの?」 ……元の世界のままだったとしても、その説明は困難を極め るんだけどな。谷口にも似たような質問をしてみたが、返答は だいたい同じだ。 授業が始まっても、当然俺の背中をシャーペンでつつくやつ は、今ここにいない。いたらいたで面倒なもんだが、いなかっ たらいなかったで、なんとなく、背中がうすら寒い気がした。授 業中、何度か教師が「涼宮」と呼びかける度に、ハルヒはいね えよ、と心の中でツッコミを入れていたが、当然それは俺を呼 んでいたのであって、教師に文句を言っても仕方ないんだが、 そう何度も涼宮と呼ばれると妙な居心地の悪さを感じる。 昼休みに入ると、俺は文芸部室に急いだ。予想はしていたが、 そこに「SOS団」の文字はなく、扉には鍵がかかっていて、中に 入ることはできなかった。文芸部っぽいあの時の長門も、ここに はいない。9組も存在はしていたが、当然古泉もいやしない。2年 の教室には、行く気にもならなかった。
そして放課後。 俺はすることもなかったのでメールでハルヒを呼び出し、校門 わきで待った。朝はずっと考えごとをしていたせいで、「自宅」へ の道順が不安だったからな。ハルヒはすぐに現れたが、見るから に不機嫌そうな顔をしている。 「何よ。なんであたしがあんたと一緒に帰らなきゃなんないのよ」 ハルヒはそう言いながらも、俺の3歩前を大股で闊歩し始めた。 「……あーあ、今日も全然面白いことなかったわ。早く帰りましょう」 ハルヒの不機嫌そうな様子を見ているうちに思い出した。こんな 表情のハルヒをどこかで見た気がしていたが、これはあの時、去 年の消失世界で出会った、甲陽園ハルヒのと同じだ。そして、入 学当初、俺のネクタイを引っつかんで何やらまくし立てる以前に、 こいつが教室で見せ続けていたあの表情でもある。国木田も言っ ていたし、文芸部室が塞がっていたように、この世界でハルヒはS OS団やその類似組織を作ったわけではないらしい。 そりゃ、退屈だろうよ。お前にとって、あの時期がずっと続いてい るなんてさ。 「ハ……姉ちゃんは、部活とかやらないのか?」 ハルヒの肩がぴくっと浮いた。 「なっ……! 急に気持ち悪い呼び方しないでよ!」 気を利かせたつもりが失敗だったらしい。ハルヒはぶつぶつと何 かつぶやいたあとで、 「あんたも知ってるでしょ。入学してすぐ、一通り全部の部活に仮 入部したけど、全部やめてやったわよ。どれもこれも普通すぎて、 全然あたしの期待したようなものじゃなかったわ!」 なるほど。どうやら俺の記憶とあまり変わらない入学当時を過ご していたらしい。俺のようにハルヒにくだらない思いつきをさせる奴 もいなければ、ハルヒが好みそうなキャラクター……無口キャラや 萌えマスコットや謎の転校生も、この学校にはいない……というわ けか。 「授業が終わったら、いつもすぐ帰ってたのか?」 「そうよ。うちにいる方が楽しいもの」 家にいるハルヒを俺は見たことがないんだが、想像とはだいぶ 違う。少なくとも俺の知っているハルヒは何かにつけて外に行きた がるし、家によりつくイメージじゃない。 「でも、何か変な気もするのよね。……学校ってなんだかもっと、 面白いところだった気がするんだけど」
「あ、キョンくん、おかえりなさぁい」 家に着くと、今朝の猫を抱えた朝比奈さん(極小)が迎えてくれた。 朝比奈さん(極小)の弾ける笑顔は我が妹に比べて一億倍は可愛 らしいが、しかしこの状況も素直には受け入れ難い。俺はこの異常 事態について、何が起こっているのかを早く確認したかった。こうい うときに頼れる奴といえば……、こいつでいいんだろうか。 俺が猫と見つめあっていると、 「晩ご飯もうすぐだって。ごはんだにぁあ、ユキー」 ……やっぱりか。白猫でもないのにそんな名前をつけるのは不 自然だ。朝比奈さん(極小)にユキと呼ばれた雌猫は、行儀良くお すわりしたまま、黒飴みたいな丸い瞳でじっと俺を見上げている。 「あの」 俺は猫を指差し、尋ねてみた。 「この猫はいつからこの家にいましたっけ? 誰が連れてきたか… …」 「あんた、何で妹に向かって敬語使ってるのよ」 そうだった。ええい、やりにくい。朝比奈さん(極小)は口をぽかん と開け、 「えと……3年、くらい前かなぁ? お姉ちゃんが連れてきたよ?」 「……そうだったかしら?」 「うん、どこかで拾ってきたんじゃないかなぁ。ねー、ユキー」 朝比奈さん(極小)……面倒だから以下は「みくる」で統一する が、そのみくるは、ユキの隣にしゃがみこんで、滑らかそうな背中 を撫でている。以前の朝比奈さんは長門のことを苦手にしていた ようだったが、猫であればそんなことも関係ないんだろう。みくる の小さな手が額を通過したときわずかに目を細めたユキだった が、何かの意志を含んだような表情で、俺からずっと視線を外さ ない。
「ちょっと借ります」 猫をひょいと持ち上げる。ちょっと乱暴かもしれないが、あまり 大事に抱きかかえるのもなんだか変だ。文句いうなよ、ユキ。 「こいつと話をさせてくだ……いや、こいつと話がある。二人きり で。だからあさ……みくるは部屋に入らないでく……は、入るな よ」 「え? キョンくん、ユキとおしゃべりできるの? ほんとに?」 「できるわけないでしょ、そんなこと。あんた、今日は一日頭おか しくなってるみたいね」 ひょっとしたら本当かもしれないことを言いながら、ハルヒは部 屋に入って行った。今回は……いや、今回も俺は大丈夫なはず だ。そうであってほしい。 「ええと、……ユキ」 俺は部屋に入るとユキを下ろし、その前に座り込んで、床にちょ こんと座る雌猫に問いかけた。 「お前は、俺の知っている長門有希で間違いないか?」 美猫は一度瞬きをする。 「……俺の言ってることが解るのか? 喋ることはできないのか? だったらイエスの場合は鳴いて、ノーの場合は尻尾を左右に振っ てくれ」 「……にゃー」
ユキ……長門との会話でわかったのは次のようなことだ。 すなわち、この妙な家族は、それぞれがかつてのSOS団+ 鶴屋さん本人であることに間違いはないこと。これがハルヒに よる改変の結果であること。長門の力は猫化によって大幅に 制限されてしまったようで、長門による再修正は期待できない ということ。イエスとノーしか言えない相手から情報を引き出す のは骨が折れるもんだね。 「長門に頼れないとなると、どうすれば元に戻れるんだろうな」 俺は天井に向かってやるせなく呟いたが、長門は黙ったまま だ。 こいつを含め、俺たちを元に戻すには、ハルヒ自身に世界を 再改変させるように仕向ける他にないらしい。この変化を認識 してるのが俺と長門だけで、長門が猫になっちまったことを考え れば、……それができるのは、消去法で俺しか残っていない。 「また面倒なことになっちまったぜ……」 以前つぶやいたのと同様の言葉が口をついて出る。長門が 小さく、「にゃ」と鳴いた。 ……ああ、わかってるさ。お前も早く戻りたいと思ってるんだ ろう。このやわらかい肉球じゃ、ページもめくりづらいだろうしな。
521 :
月イチ投下人 :2013/09/19(木) 20:47:36.94 ID:p+HPOwVu0
以上です
続きはたぶん、明日投下できると思います
>>512 ハルヒ「いい月ね。有希も本ばかりじゃなくて、たまには月とか見なさい」
長 門「……」
キョン「お前こそ、さっきから団子ばかり見てるじゃねーか」
古 泉「そういうあなたも、先程から涼宮さんばかりご覧になっているようですが?」
みくる「(古泉くんがキョンくんばかり見ているのは黙っていよう…)」
おつー
乙ですよ
キョン……
ぬこ乙! 月イチさんも乙!
つまりキョンが獣のようにハルヒに襲いかかる・・・と ゴクリ!
「……月が、綺麗だな」 死に物狂いで勇気を振り絞り、ようやく俺はその言葉を口にした。 今や紙幣の肖像にまで昇進した小説家が、何十年も前にとある英語を自分流に訳したものがこれである。 この言葉の意味を奴は知っているだろうか、知っていたらどう思われるだろうか、けれどもいい加減気持ちを押し込めるの もうんざりだし、この程度なら、いやでも――という葛藤を中秋の名月の今日コイツと一緒に夜出歩く、という事になってか らずっと考え悩み、葛藤し続けてきた。 そんなこんなでどうにか言ってしまった訳であるのだが、しかし隣を歩くニトログリセリンはそんな俺の心など全く意に介 さない様子で告げた。 「そうね!この調子なら宇宙人がUFOからお月見しててもおかしくないわね」 ダメだこりゃ。 俺はここ数日頭を悩ませた最大の不安が、パーっと消えていくのを感じた。これは安堵だと一瞬思ったのだが、僅かにマイ ナスな気持ちも含まれている。 「UFO探すわよ、キョン!」 ハルヒが満月どころか太陽よりも輝かしく笑った。本当にこの言葉の意味を知らないのだろう。 「……やれやれ」 この生ぬるい関係が続く事に安心しつつも、少し残念。といったところか。 俺の気持ちに気づけよな、とポロっと言いそうになってどうにか踏みとどまりながら、俺は夜を駆け出したハルヒの後ろ姿 を追いかけるのだった。
GJ! 今日は月がホントに綺麗
キョンとキョロの名前が似すぎてて困る
「……月が、綺麗だな」 隣を歩く男は、斜め上方45度、夜空に青く光る天体を眺めながらそんなセリフを吐くのだった。 コイツの風流心が芭蕉の小指の爪の先程も無い事は知っている。夏目漱石も知っている。I love you.をそんな台詞に訳した事も知っている。 そしてこの付き合いが長いのか短いのかよくわからない、夜の散歩に文句も言わず付き合ってくれるお人好しな異性の級友が、あたしの事をどう思っているのかも知っているのかもしれなかったりホントは知らなかったり知ったことじゃなかったり、知り…たかったり。 さーて涼宮ハルヒ、貴女に聞くわ。返答は如何に。 1「…そうね」 2「あんたには似合わないセリフね」 3「月じゃなくてあたしを見て欲しいの」 ……脳みそを取り出してゴミ箱に叩き込みたくなる。 (言っちゃえばいいじゃない。色々と楽になるわよー。あのマヌケ面を瞼の裏から消すのに四苦八苦しながら長い夜を過ごす事も無くなるし)黒だが白だかの羽根を生やした小さいあたしが、耳の横でそんな事を囁いた。煩いわね、黙ってなさい。 じっとりと汗をかいた手を後ろにまわし、 「そうね!この調子なら宇宙人がUFOからお月見しててもおかしくないわね」 ……。スベる以前の問題ね。あたし、何をやってるんだろ。 隣の男はトボけたポーカーフェイスを続けていたが、あたしはその瞳に落胆とほんの少しの安堵を浮かべているのを見てとった。 ゴメン、キョン。 もう少し……待ってて。もう少しだけ。ほんのちょっぴりの勇気を振るい起こせる、ほんの少しの時間を、あたしに頂戴。 駆け出しつつあたしはそんな事を考えている。後ろであたしを追う足音が聞こえた。キョンはあたしを追いかけてくれる。これまでも、これからもそうだろう。 あたしとキョンが腕を組んで並んで歩く日も(ひょっとしたらキョンをあたしが追いかける日が来るのも)そう遠い日の事ではないのかもしれなかった。
ハルヒサイドを書いてみた。
SS祭りか。十五夜に全くお前らにくいことしやがるぜ にゃがとの語呂の良さは異常だし、お約束のエセ鈍感カポーもたまらんな 合わせ技GJだっぜ
GJ 意味合いは読み取れてるのに微妙に勘違いしてるのが原作の関係っぽくていいね オイラー知ってたり百人一首覚えてたりハルヒは博学だよな 流石に百人秀歌まで網羅してはいなかったけどw
ハルヒはアニメ屈指の可愛さだと思う 恐ろしく可愛い 今後ここまで可愛いキャラは早々現れないだろう
実際、キョンにも「偉い美少女」って評価されてるしね 黙っていれば普通にモテる(男の方が黙っちゃいない)タイプだね
元はのいぢの勘違いだけど、デフォルメしてもひと目で分かるキャラデザは秀逸
538 :
月イチ投下人 :2013/09/20(金) 20:37:43.34 ID:5l9/R2uu0
SSまつりだワッショイワッショイ そんなわけで、昨日の続き、『家族ゲーム』第1話後編を投下します 5レスほどお借りします
「ハルヒ、ちょっと入っていいか?」 「……どうぞ」 夕食後、ハルヒの部屋に入ると、ハルヒは宿題をやって いるらしかった。 「あんたが来るなんて珍しいわね。あと少しで片づくから、 ちょっと待ってなさい」 珍しいも何も、ここに来るのは俺の記憶では初めてのこと なんだけどな。俺はざっと部屋を眺めると、ベッドに腰かけ るのも悪い気がして、床に座り込んだ。しばし時間を持て余 し、猫になっているとはいえ長門も連れてくるべきだったか と思いはじめたところで、ハルヒがこっちを向いた。 「何か用? あたし、あんたのバカに付き合うほど暇じゃない んだけど」 「うん、ああ……、用ってほどでもないんだが……。最近どう だ? 元気でやってるか?」 何を言っていいかわからなかったから適当に聞いてみたが、 ……無言のハルヒの視線が痛い。我ながら、出てくる言葉の つまらなさにがっかりするね。 「ちょっと聞きたいんだが……SOS団って言葉に、覚えはない か?」 俺はいきなり本題っぽいものを聞いてみることにした。 「知らないわよ。何それ。何かの略?」 ……まあ、予想はしていたが。あまりにハッキリ言われると、 多少はこたえるもんだね。 「長門……とか、朝比奈さんっていう名前にも、覚えはない か?」 「どうだったかしら……。昔の友達とかなら、いたかもしれない けど」 こっちも同じか。全く、自分で作ったSOS団も、自分で引っ張り こんだ団員も忘れちまうとは、ずいぶん薄情なやつだ。自分の 怒りが無意味なことはわかっていたが、どうにも収まりがつか ない。
そこでふと、疑問が現れた。こいつがハルヒによる世界の改変 だとしたら、この妙な状態もハルヒが望んだっていうことになる。 これは古泉の見解だが、……そうだとすると、ハルヒは俺たちと、 家族になりたがっていた、ってことなんだろうか。 俺は、何を言ってるのかわからないという顔をしているハルヒ に、家族について聞いてみることにした。 「ハルヒ、お前、この家族のこと……ええと、どう思ってる?」 「この家族? って、うちの家族?」 「そ、そうだな。だからつまり……理想的な家族像についてのレ ポートなんだ。現社の」 現社ってのは公民系の一科目、現代社会の略だ。うちの学校 にそんな科目があったかどうかは定かじゃない。 「家族……そうね、目的があって集まったわけじゃないけど、逆 に簡単に切れるような関係じゃないわね。それと……、いつも 一緒にいられる人たち、かしら」 「いつも一緒に?」 「そう。なんていうのかしら。どこへ出かけても、帰ってくる場所 があって、そこに待っててくれる人がいるってことは、すごく幸 せなことだと思うのよね」 「それが……今の家族の面々ってわけか?」 「そうよ。おかしい?」 いともあっさり言いやがった。
ハルヒが願えばそれが高確率で実現する……古泉たちの 理論でいけば、今の状況がハルヒの願い、っていうことにな る。ハルヒが期待しているのは、俺たちSOS団が、いつも一 緒にいられる人たちになること、だったんだろうか。今までだっ て十分、ほとんど毎日顔を付き合わせてた気もするんだが。 ハルヒの望んだ家族像、そいつをおかしいというつもりはな い。だが、それじゃまずい点がひとつある。学校を終えたばか りのハルヒが、ひどく退屈そうにしていたのがそれだ。 ハルヒがSOS団を作ったもともとの理由は、宇宙人やら何や らをとっ捕まえて遊ぶとか、ハルヒの退屈しのぎになりそうな ことをする、そんなところにあった。だが、そのメンバーを集め て家族にしてしまったらどうなるだろう。家族に安定を求める のだとしたら、ハルヒは一体、誰と不思議を探して冒険できる んだ? 理想の家族っぽいものは手に入れたのかもしれない が、その反面学校で退屈するようじゃ、意味がないじゃないか。 俺だって同じだ。SOS団のない北高の生活など、俺にはもは や想像ができない。ハルヒが退屈を持て余しているように、こ んな世界が続いてしまえば、俺だって世界をどうにかしてやり たくなる。普通の人間の俺には、もともと無理な話なんだが。
「家族はともかく……じゃ学校はどうなんだ。学校生活をもっと 楽しくしたいとか、そのために何かするとか、考えたことはない のかよ」 「そうね、確かに学校は全然おもしろくないけど……でもその ぶん、あたしは家が好きだし。……それでいいのよ。無理に どうこうしようってつもりはないわ」 それじゃダメだ。そんなもの、俺が知ってるハルヒじゃない。 「でも、不思議なこと探したり、一見普通だが実は変な奴らと 遊ぶのもいいだろ? そういうのは家族じゃちょっとやりづらい しな」 「ふん……まあ、そうね。そういう仲間がいればの話だけど」 「そういうことするなら、例えばもっと年齢の近いどうしが集まっ て、部活みたいなもんを作るほうがよかったりしないか?」 「そうね、まあ、そうかもね」 「猫も人間の方がいいよな?」 「なにバカなこといってるの? それ、ユキのこと?」 「あ、……ああ、そうだ。仮にそういうことをやるグループがあっ たとして、そこに長……いや、そのユキみたいに無口だがなん でもできる万能選手が一人いたら、面白いと思わないか?」 「まあ、そうね」 「それから朝比奈さん……じゃない、ええと、みくるみたいな萌 えキャラがちょっと年上でいたりするのはどうだ」 「ちょっとあんた、実の妹のこと萌えキャラとか、そんな目で見 てたの?」 俺が言ったんじゃない。萌えがなんとか言ったのはお前の方 だ。俺はそう言いたいのをぐっと堪えて、 「いや、例えばだ、例えばの話。そういうキャラクターがいたら どうだ」 「うーん、確かに、萌えも重要な要素かもしれないわね」 「後は謎の転校生……」 と言いかけて俺はやめた。古泉の今の立ち位置からは(ここ でいう「今」っていうのは、俺がもといた世界の方の「今」だ)、 すでに転校生の要素はほとんど消えちまってるといっていい だろう。あいつの存在意義は他にある。 「グループの影のまとめ役ができるような、表向きしっかりした メンバーが一人いてもいいよな」 奴が裏でなにをやってるのかはよくわからないが。 「うちのお父さんみたいなってこと?」 「まあ、そうだ。そういう世界に……なったら、面白いと思わない か?」 「ふうん……あんたもなかなかユニークなこと考えるのね」 ハルヒは思案顔になった。こいつが何かを考えだすと、回り 回って俺が苦労することが殆どだが、今回はけっこう重要だ。 なんせ世界が復活する可能性がかかってるんだからな。
ハルヒはふとこちらを見て、 「……ねえ、そんなことまでレポートに書くの?」 「いや、まあ、何というか…」 「ちょっとその課題見せてみなさいよ。何かずいぶんめんどく さそうね。担当誰だっけ?」 まずい、これ以上続けたら嘘がばれて面倒なことになる。何 か決定的なところには踏み込めていない気もするが、今日は ここで引き上げておいたほうがよさそうだ。 「あ、ああ、提出はまだ先だから、今やらなくてもいいんだ。また 後で相談しにくるから、もう少し、その辺のこと考えといてくれ」 俺はそそくさとハルヒの部屋を出て、自分の部屋に逃げ込ん だ。 さて、これでよかったのかね。一息ついてベッドの上に目を やると、枕元で丸まっていたユキが、俺を見上げて、何か不 満そうな長い声をあげた。 念のため宿題を適当に片付けて、ベッドに潜り込む。全く、 妙な一日になっちまったぜ。……しかし俺は微睡みのなかで、 一瞬だけ、こんな生活も悪くないと思ってしまった。家に帰れ ば、元気な母親と可愛い妹、胡散臭いが役に立ちそうな父親 に、話の通じる猫だ。そして、何よりハルヒが……。いや、ちょ っと待て。ハルヒが姉として、毎日俺の上に君臨し続けるだっ て? 冗談じゃねえ。せめて対等でなければ我慢できない。や めやめ。やめだ、こんな生活。 さて、明日は元に戻っているだろうか。ハルヒの気まぐれに 賭けるしかないなんて、全く自分の無力を思い知らされるね。 布団の中で一つため息をつくと、猫が枕元に上がってきた。寒 そうなので、俺は布団にそいつを入れてやった。 翌朝。 朝のまどろみの中で手を伸ばすと、何か柔らかいものに触れ た。細く目を開けると、俺の隣で、ハルヒがアホづらで眠ってい やがった。 ……何だ、これは。 (第2話につづく)
544 :
月イチ投下人 :2013/09/20(金) 20:50:04.22 ID:5l9/R2uu0
以上です つづきも数日中に投下できると思います
意外とお嬢様というかキレイ系な顔立ちなのが良いよね。 ねんどろいどとかもまつげ長いし
にゃがとの次はハルにゃんか
鶴屋さんなら母親役をできそう
ぬこ乙! 月イチさんも乙!
pen***** / 評価:81=あまてつ
ハルにゃそ〜
ねんどろいど久しぶりに旧式の出してきたけど、やっぱ可愛いわ
ねんどろの新作が出るといいな
ねんどろいどはやはり古泉が足りんよな 古泉出たら学ラン着せて消失ハルヒと並べたい
冬服キョンもセットで出してくれると尚ベネだな キョンコートとマフラー&ねんどろ古泉本体でもいいぞ
古泉がハルヒを好きらしいってのはSS的に王道だけど、 消失でのアレ以外でそれっぽい場面あったっけ
消失ではあっちの古泉もこっちの古泉も、キョンに対して羨ましいような事言ってるから、それが大きいんだろうな
今はちょうど溜息のシーズンだな
ハルヒに選ばれた超能力者で、ハルヒに近い人物と言えるし 谷川流は主人公を超能力者にする考えもあったらしい 古泉はキョンにすべて預けてもいいと考えてたりするよな
ハルヒが長門みくるに嫉妬するシチュはよくあるけどキョンが古泉に嫉妬ってあんまりない気がするな 原作では分裂でちょこっと嫉妬してたけど
たまにこいつどんな服着ても似合うな みたいなこと言ってる
退院した翌日、「今日から俺がお前の寝袋になってやるけぇな…」と耳もとでささやいて、 ハルヒにぶっ飛ばされるキョン
ぬこ乙!
ぬこも乙 今gyaoで見てたけど、ハルヒってかなり初期の段階からキョンの事を意識してたんだな キョンの髪型発言からちょっとずつ距離が縮まっていってる 第一回の不思議探索の時には既に嫉妬でプンプンモードだったし
話しかけんなと言われつつも話題探して話そうとするキョンも なかなかタフだよな
キョンもかなりハルヒを気にしてたな 何度と無く話しかけたりハルヒを目で追ったり
一生大事にとっとけ 死んだら棺桶に入れてくれと遺言も書いておこうね
GyaOってそれかー 作業用BGMの代わりにでもするか ハルヒのフィルムは俺も持ってるけど、光陽園の後ろ姿だわ
まあ、これからはデジタル製作された作品は みんなデジタル上映だろうからな
ぬこ乙!
大ピンチだ
FF14でキャラ作ったらハルヒそっくりのが出来上がったキョン
恋は精神病の一種って言ってた時には既にキョンにコロッといってたんだろうか
風邪気味ならぬ精神病気味の予感を覚えていたのかも
ハルヒがキョンを明確に意識しだしたのってキス辺りからかな
やっぱあの夢は決定打になった・・・とは思うが ハルヒも自分の恋愛感情とか分かってなさそう
キョンも「ただのクラスメイトでも進化の可能性でも時間の歪みでもましてや神様でもない、あるはずがない」 →じゃあなんなのか?という答えは保留したままなんだよな お互いに閉鎖空間の出来事は色々意識するキーポイントだろうね
キョンが閉鎖空間に入り込んでるから気にはなってるんだろうね
585 :
記念日 :2013/09/23(月) 21:15:57.42 ID:MJcPsOah0
携帯から失礼します 閉鎖空間に2人きりの時点で色々妄想出来ますが… あの時点ではお互いに『好きだ』て自覚まではいたってない可能性も
それはいいとして、俺がここにいるのはどういうわけだ 本当にお解りでないんですか? あなたは涼宮さんに選ばれたんですよ。こちらの世界から唯一、涼宮さんが共にいたいと思ったのがあなたです。 とっくに気付いていたと思いましたが 閉鎖空間ではキョンはわかってないみたい
ぬこ乙!
乙
ぬこ乙 閉鎖空間では分かってないけど、その後の不思議探索では少なくとも無意識下ではデートに誘ってるんだよね 自分の方が遅れて来ても奢ってくれるか甲斐性まで確かめようとしてるし まあ悪夢って言ってるからやっぱり気の迷いとして処理したんだろうけれど
溜息ではふざけんな!と叫んで外にでるけど キョンをチラチラとみているんだよな
592 :
記念日 :2013/09/24(火) 21:05:54.46 ID:QiJbZOYQ0
解釈は人それぞれですが、 閉鎖空間ないで『ポニテ萌え』と言われ、翌日のチョンマゲポニテ これだけで言葉や表情などいらないと思います
あっさりと似合ってるぞと言えるキョンはさすがだね
普段もあのくらい素直なら
教室で「似合っているぞ」と言える段階でイケメンだろ
【秋分の日】《*2012年〜2043年の期間はグレゴリオ暦で9月22日か23日》 秋分の日(しゅうぶんのひ)は、日本の国民の祝日の一つである。日付は天文学上の秋分日。 しばしば、「昼と夜の長さが同じになる。」といわれるが、実際は昼の方が若干長い。 =========================================== ハルナ「…あ、秋になってる…」 ハルヒ「この馬鹿8月上旬辺りからSSどころかPC開く時間なかったからね。」 ハルナ「…うぅ…色々とネタになる記念日とかいっぱいあったのに。」 ハルヒ「でも大抵のネタにし易に記念日はあたしとキョンで使い切ってるし。」 ハルナ「…まぁいいや…気持ちを切り替えて…【秋分の日】だよお婆ちゃん!!」 ハルヒ「【秋分の日】ね〜最近涼しくなったわね。」 ハルナ「【秋分の日】ていったら『彼岸の中日』だよね!」 ハルヒ「今年は『おはぎ』は作ってないわよ。」 ハルナ「えぇぇぇぇぇ〜〜〜〜〜〜!!!」 ハルヒ「そこまで残念そうな顔しなくても。」 ハルナ「お婆ちゃんの『おはぎ』楽しみにしてたのに。」 ハルヒ「その代わり今年はハルカが『おはぎ』作ったから。」 ハルナ「えぇぇぇぇぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!」 ハルヒ「さっきより残念そうにしないの。」 ハルナ「だってお母さんのよりお婆ちゃんの方が美味しいんだもん!!」 ハルヒ「孫に褒められるのは嬉しい反面、実の娘の料理の腕に一抹の不安を感じてしまうわ。」
ぬこ乙! 記念日さんも乙!
乙ね
アグレッシブなようでちょっと奥手っぽい そんな不思議なミリキもハルヒの好きなところだ
601 :
月イチ投下人 :2013/09/25(水) 20:46:21.89 ID:espf2uwc0
こんばんは。SS「家族ゲーム」第2話前半を投下します 6レスほどお借りします
602 :
月イチ投下人 :2013/09/25(水) 20:48:42.70 ID:espf2uwc0
前回までのあらすじ 長門は俺の猫 涼宮ハルヒの『家族ゲーム』 第2話 「何だ、これは…」 目が覚めて、思わず口をついて出た言葉に、誰が文句を つけられるだろう。なんたって、ハルヒのやつが俺の隣で大 口開けて眠ってやがるんだからな。俺が飛びおきた反動で ベッドが揺れたらしい。ハルヒはゆっくりと、目を開いた。 「おはよ、キョン……どうしたの? そんなところで突っ立って」 「どうしたもこうしたもあるか。なんでお前がそこで寝てる」 「はぁ? だってここ、あたしたちの寝室じゃない」 「俺たち、の……?」 「そうよ。一緒になったときから、あたしたち夫婦の寝室はこ の部屋って決めてたでしょ?」 「夫婦……?」 そこで俺は、ようやく昨日のけったいな家族ごっこを思い出 し、頭を抱えた。なんてこった、一晩たったら、今度は俺とハ ルヒが夫婦になっちまったのか? ハルヒは全く無警戒な目で 俺を眺めている。 「あんた、いつもぎりぎりまで寝てるのに、今朝は早いのね。 変な夢でも見た? でもちょうどいいわ。たまには子供たちを 起こしてきてくれない?」 いつのまにそんなものこしらえていたんだ俺は。そこでふと 気がついた。昨日の両親役は、たしか古泉と鶴屋さんだった が、2人とも年相応の見た目をしていた。しかし、今日のハル ヒは年をとった様子がない。俺の見慣れたいつものハルヒだ。 俺は自分の顔にひたひた触れて、余計なシワやたるみがな いことを確認しながら、聞いてみた。 「一応聞いておくが、その子供たちっていうのは…」 「あんたなに寝ぼけてるのよ。3人全部に決まってるじゃない!」
俺はとりあえず部屋を出て、3人の部屋を探すべく見覚えの ある階段を登った。この家の間取りは昨日いた家と同じだ。階 段を登った2階の各部屋には、ご丁寧にもそれぞれの名前の 書いてあるプレートが貼り付けられている。その名前ってのは、 ……そんなこと、言うまでもない。 さて、誰の部屋から入ろうか。一番話の通じそうな長門の部 屋が第一候補だ。自前の部屋があるってことは、今日の長門 はおそらくすでに人間に……もとい、対有機生命体ナントカ フェイスに戻っているんだろう。しかしいきなり女の寝ている部 屋のドアを開けるのも緊張するな。まずは古泉の部屋にしてお くか。 昨日俺が使っていた部屋の扉を小さくノックすると、短い返答 があった。その瞬間、しまった、と思った。古泉のやつ、今度は 俺を父親と信じ込んでいるにちがいない。何て言うか考えてか らノックすれば良かったぜ。説明はいつもされる側であって、俺 がするもんじゃなかったしな。南無三、心を決めるしかねえ。さっ きから頬が引きつりっぱなしだ。 「い……一樹、父さんだ。入るぞ……」 ドアを開けると、朝っぱらからムカつくぐらいのにやけハンサム がそこにいた。昨日の中年男とは違う、いつも通りの古泉だ。 「おはようございます。まさかあなたにそう呼ばれる日が来るとは 思いませんでしたよ。どのような心境の変化ですか? ご自身を 『父さん』と呼んだようにも聞こえたのですが、僕の聞き間違えで なければ……」 ああ間違いない、こいつは古泉だ。朝から普段の2割増の笑顔 を向けられて、右ストレートで黙らせたくなる男コンクールがあれ ば、審査員特別賞に推薦してやろう。しかし、こいつは頭の中ま で元どおりになっているのか?
「古泉、俺がわかるか?」 「もちろんです。我々SOS団の影の主役、涼宮さんによる世界改 変の鍵となる人物。お名前は……すみません、ちょっと本名が思 い出せませんが、……それよりここは一体どこでしょう? それか ら、さっきの父さんというのは……」 「詳しい説明は後だ。俺たちは妙な事態に巻き込まれている。俺 とハルヒが夫婦で、お前たち3人はその子ども、……ってことになっ てるらしい」 古泉は一瞬、今まで見たことのない表情をしたあとで、あっさり と事態を理解したように、 「それはそれは……涼宮さんの力によるもの、と考えて、間違い なさそうですね」 「おそらくな。少なくともハルヒはこの異常さに気づいている様子 はない。ともかく話は後だ。俺は他の2人を起こさなきゃならない」 「では、あなたは長門さんを、僕は朝比奈さんを起こして…」 「ダメだ。朝比奈さんは俺が……いや、それよりお前は先に一階 に降りて、ハルヒの相手をしていてくれ」 朝比奈さんの寝室に、お前など一歩たりとも入れさせるものか。 「了解しました。できるだけ、この世界についての情報を集めて みましょう。一体何が起こっているのか……これは大変興味深 い事態ですね」 古泉は鼻歌なぞ歌いながら、足取りも軽く階段を降りて行った。
対する俺の足は重い。さて、次は長門だ。長門のキャラクター にはまるで合わない可愛らしいドアプレートに、「ゆきの部屋」と 書いてある。いったい誰の趣味だろう? 俺はプレートの10センチ下を、遠慮がちにノックした。 「長門、俺だ。起きてるか?」 ここでまた、にゃあとか言われたらどうしようかと思ったが、返 事はない。普段の部室では無言の返答を勝手に解釈してドア を開けているが、さすがに寝室となると気が引ける。 「長門、起きていたら開けてくれ。10秒以内に返事がなければ 勝手に入るぞ」 「……いい。入って」 長門の声で、返事があった。いいんだな、入るぞ。 長門はベッドに座って、こちらをじっと見ていた。すでに制服 に着替えている。見たことのあるようなないような制服で、それ が北高のものじゃないことは確かだ。 長門にも、古泉に対してしたのと同じ質問をする。 「長門、俺がわかるな?」 こくり、と小さな顎が引かれた。 「お前は、今の状況を把握しているか?」 こくり、ともう一度。やっぱり頼りになるのはこいつだ。 「昨日のことも覚えているか?」 「覚えている。昨日深夜に、二度目の改変が行われた」 やっぱりか……。 「詳しい話をしている暇はない。長門、すまないが朝比奈さんを 起こして、今の状況を手短に説明してやってくれ。それから今後 の対処を考えよう」 「了解した。ただし、あなたにはするべきことがある」 「……なんだ」 「わたしのことは、有希、と呼ぶ必要がある」 長門はまっすぐに俺を見て言った。 「そうして」
ハルヒの前でボロを出さない方が良い、という長門なりの配慮 なんだろう。俺が一階に降りると、ダイニングに腰かけた古泉は 笑顔が3割増しになっていた。全く、何がそんなに楽しいんだ。 「おはようございます、『父さん』。今日も『母さん』の朝食は美味 しいですよ」 妙なところを強調するな。それより何か使える情報は集まった のか? 俺が澄まし顔を続ける古泉を睨みつけていると、二階から長門 が朝比奈さんを連れておりてきた。 「お、おはようございます…キョ……じゃなくて、お父さん…」 朝比奈さん(極小)でも、もちろん大人バージョンでもない、いつ もの俺の朝比奈さんが、顔を赤くしてそう呼びかける。長門はき ちんと説明してくれたらしい。しかし、全くこれじゃままごとプレイ だぜ。 全員が食卓についたとき、古泉が待っていたかのように、大仰 に手と口を開いた。 「みなさん、おはようございます。これで『家族全員』が集まった ようですね。『父さん』は今日も『会社』に行くんですね?『財布』 と『社員証』、それから『携帯電話』を忘れないようにしてください。 場所はいつも通り、『寝室の机の上』にあると思いますよ。『母さ ん』は、今日は『仕事』はおやすみで、買い物以外に外出の予定 はないそうです。買い物はおよそ3時から4時にかけて、最寄りの 『Aマート』で済ませるようです」 お前はRPGの説明役村人か。しかしいろいろヒントが入っていた な。あとで確認してみよう。 「で、お前はどうするんだ」 「無論、『僕たち3兄妹』は、学校に向かいます。『みくるお姉さん』 と僕は『北高』へ、『有希』さんは『東中』へ。いざという時の連絡の ためにも、携帯電話は忘れないようにした方がいいでしょう。二人 とも、忘れ物のないように注意してください」 どうやら上から順に、みくる、一樹、有希となっているらしい。 俺たちは手早く朝食を済ませると、それぞれ支度をして玄関に 集合した。古泉に言われたように、社員証を確認したんだが…… 知らない会社の名前が書かれているのはいい。知らない部署の 「係長」なのも、まあ文句をいうような内容じゃない。それよりも一 番の大問題は、なんでまた俺の苗字が「涼宮」になってるのかって ことだ。どういうこった。婿養子か。
ハルヒは玄関まで俺たちを送りに出てきた。 「みんな試験が近いんでしょう? しっかり授業聞いてこないとダメ よ」 「わーってるよ」 「……なんであんたが返事するのよ」 しまった。いつも似たようなことをオフクロ(そういえば俺の家族 はここ二日どうしているんだろう?)に言われてるから、つい返事 をしてしまった。 「お、おとーさんは優しいから、私たちの代わりに答えてくれたん でーす!……ね?」 朝比奈さんの役者っぷりも上がってきたらしい。こんなアドリブ ができるようになっていたとはな。幼稚園の学芸会に参加する父 親っていうのはこういう気持ちなんだろう。台詞が相変わらず棒 読みなことなんて全く気にならないぜ。 「みくるちゃん。あたしはあなたに一番言ってるのよ。わかってる?」 「ぴぃ!……は、はぁい……」 この辺のノリは全く変わらないな。 「まあ、有希とこいず……い、一樹は心配ないと思うけど」 おや、と、俺と古泉の眉が反応したのはほぼ同時だった。素早 くアイコンタクトをかわす。ただ、これだけではまだ解決策が見え たわけでもない。場所を変えて、作戦を立てた方が良さそうだな。 「じゃあ行ってくる」 「ああ、『父さん』。『いってきますのキス』は、今日はしないんです か?」 NANANAなんだって!? この世界じゃ俺たちは毎朝そんなこと をしている設定なのか? おそるおそる視線を滑らせる。長門、無 表情。朝比奈さん、顔を手で覆っている。指の隙間が空きすぎで す。そして当のハルヒは…… 「なにバカなこと言ってるの! さっさといきなさいっ!!」 古泉は離れたところで口元を抑えている。……謀りやがったな。 古泉、お前はころばす。 (第2話後半へ続く)
608 :
月イチ投下人 :2013/09/25(水) 21:04:31.78 ID:espf2uwc0
以上です。なんかもう、月末投下人にしておいたほうが良かったかもしれないw 続きは明日か明後日に。今月中に投下しきれるか心配ですが、なんとか頑張ります 第1話は長門がアシスタントですが、第2話は古泉の説明祭りです こういう、ややこしい部分を説明してくれる担当がいると非常に書きやすいですね 第3話はみくる、第4話はハルヒにスポットを当てています ではまた
乙 古泉がいいね
月イチさんも乙
ハルキョンの将来図か
>>610 大事にとっておきなさい
アニメ2板のスレならレスがあるかも 捨てるには惜しいものはあるよね イベントでもらったセル画とか全プレのグッズとかさ
ぬこ乙! 月イチさんも乙!
乙、ラストバトルか
616 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2013/09/26(木) 01:39:44.80 ID:dCzOQcxGO
緊急浮上
おハルキョン
その発想はw 普通に鵺じゃね?
ハルヒ可愛いけどキョンの屁理屈脳内ナレーションが嫌い エリート気取りの挙げ足取り アニメとはいえ、つまんない男だなぁ
だが屁理屈がないとハルヒは暴走しっぱなしなんだ あの屁理屈はハルヒとキョンの双方に人間味を付けて庇護してる
暴走させとけばいいじゃん 所詮他人なんだから 嫌なら関わるなと やりすぎれば学生であっても警察に捕まるんだから それじゃ話終わるかw
625 :
安部高知首相 :2013/09/26(木) 11:45:39.36 ID:VK92NI380
626 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2013/09/26(木) 11:48:10.92 ID:AwttA7fH0
流ちゃん…仕事して…
文句をいいながらsos団に付き合ってるのがポイントだね アニメの後に原作を読むとキョンのモノローグの酷さにショックを受ける人が多いけど 溜息が一番酷いけど、殴ってでも躾けようとしたり、ハルヒに映画を成功させようといったりと落差が大きい 原作の売り上げの急増ぶりとファンによって書かれたSSの多くが原作のモノローグをまねているから ファンには受け入れられているんだよねー
溜息も昨日見たら、途中まではキョンも何だかんだで乗ってるんだよな みくる達を気遣ってもいるんだろうけど、基本的にどこまでもハルヒに寄り添ってる
つまりお互いツンデレだった
ここ暫くアニメもちゃんと観たのか疑いたくなる脳足りんが来てるみたいだな
アニメ2のほうはATXやギャオでの再放送で話題になってるね 消失以降は後になるほどモノローグも変化して、好意的になってくる
633 :
月イチ投下人 :2013/09/26(木) 20:15:21.63 ID:COyumGps0
こんばんは。SS第2話後半を投下します 6レスほどお借りします
俺は家を出て駅に向かう途中、全員に連絡して、いつもの喫茶 店に集合することにした。スーツの男と制服の高校生3人が朝っ ぱらから喫茶店というのも妙な感じだが、気にしてもいられない。 「あのう、ええと……どうなっちゃってるんですかぁ?」 「涼宮さんによる、ちょっとした世界の改変でしょう。先ほど友人何 人かに連絡をとってみましたが、僕の苗字が『涼宮』であることに 違和感を持つ人は皆無でした。どうやら我々だけが、元の記憶を もったまま、世界から取り残されているようですね」 「古泉、お前、昨日何があったか覚えているか?」 「それは僕も納得がいっていないところでして……僕には『昨日』 が来たという記憶がないのです。あたかもカレンダーの日付を、 ちょうど1日間違えていたような感覚を持っていましてね」 「あ、あたしもです…昨日は火曜日だった気がするんですけど… 今日はもう木曜日なんですよね? 曜日をまちがえたかな、って思 いました」 「俺の記憶では、昨日は確かにあったんだ。ただ今日以上に妙な ことになっていた」 「と、いいますと?」 「俺たちが同じ家に住んでいたのは今日と同じだ。ただ、両親役が、 鶴屋さんと古泉、お前で、俺とハルヒ、そして朝比奈さんが兄妹で した。……覚えてませんか?」 「そんな、全然ですぅ…」 「僕もです。そちらも大変に面白そうな状況だとは思いますが……、 一切の記憶が残っていないのが残念ですね。そのとき、長門さん はどちらに?」 「ああ、こいつは……猫だった」 「ええ? ……本当ですかぁ?」 「……そう」 俺が黙って長門を見ると、長門は目の前に置かれたミルクをじっ と見たままで言った。一応言っておくが、ミルクはちゃんとグラスに 入っている。皿じゃなくて。
「それで、長門さんには昨日もそれ以前の記憶もある、ということ ですか?」 「ある」 「他に変わった点は?」 「ああ、お前と鶴屋さんは何というか……、親の年相応の見た目 だった。だいたい40過ぎぐらいだな。朝比奈さんはその反対です。 7、8歳くらいに見えました」 「なるほど、それはつまり……この世界よりもかなり大幅な変化で すね。あなたのいう『昨日』に比べると、今日の我々は比較的、元 の世界に近い状態にある、ということになります。……それで、こ れら2度の改変のきっかけについて、思いあたる節などはありませ んか?」 その辺のことは俺にもよくわからん。長門なら、もしかして何か知っ ているんじゃないかとも思ったが、……黙ったままでいるので、俺 が話すことにする。 「一回目の原因は知らん。だが2度目の改変の前に、ハルヒとは少 し話をしたんだ」 俺は、昨日の夜、SOS団についてのヒントのようなものをハルヒ に告げたことを、かいつまんで話してやった。
「なるほど……そういうことですか」 古泉は何やら納得したような表情をしているが、いまの説明だけ で何か理解できるのか? 俺の灰色の脳細胞は何の合理的な解答 も導き出してはくれない。 「一度目の改変は、さほど難しくありません。もちろん、そうなること を涼宮さんが望んだから……」 古泉は朝比奈さんをちらりと見て、「と、僕は考えています」とつけ たした。 「それがあなたの昨夜の発言で、多少の変化があったとみるべきで しょう。昨日の時点で、涼宮さんの中には迷いのようなものがあった のだと考えられます。涼宮さんは昨日より前の時点で、あなたと、そ れから僕たちもですが、家族のような関係になることを望んでいた。 一時的に、その状態を実現することには成功したようですが、…… それがあなたの昨日の発言で、今まであったSOS団について指摘 され、そのような形式に戻ることも十分魅力的であることを再認識 した。あくまで無意識のレベルで、涼宮さん自身は気づかなかった と思いますけどね。そして、その両立は実際には不可能です。そう いった悩みから、このようないびつな世界を作りだしてしまったので はないでしょうか」 古泉のいう「いびつ」というのは、俺の年齢と見た目が一致してい なかったり、俺たちの記憶が微妙に残っていたりすることをいうん だろう。 「その通りです。我々は、SOS団の存在する方の世界の記憶をほ ぼ完全な形で保っています。涼宮さんが、現在の家族構成を所与 のものとしているのとは対照的にね。ですが、これは涼宮さんのな かで、元に戻る可能性を留保していることの現れではないでしょう か。あなたの昨日の発言で、その可能性がより現実的なものとなっ たのでしょう。おかげで、長門さんは元の姿を取り戻し、僕と朝比 奈さんはこうして記憶を取り戻すことができたわけですが」 滔々と語る古泉の隣で、朝比奈さんも難しそうな顔をしている。
さて、現状を認識したはいいが、これからどうすればいいだろう? 「昨日同様、涼宮さんの気持ちに任せるほかに方法はなさそうです ね。元に戻すには、涼宮さんにそうしてもらえるよう働きかける必要 があると思いますが、おそらくそれをもっとも有効になし得るのは、 昨日同様、あなたの他にはいないでしょう。また、今の世界とも元の 世界とも違う、更に別の新しい世界を作り出すことも、あなたと涼宮 さんでしたら不可能ではないと思います。まあ、このままの世界を生 き続けることも、考えられなくはありませんが……」 説明する内容が多いようで、古泉は楽しそうだ。しかし、ここで朝 比奈さんが珍しく割って入って来た。 「それは……あの、今のままじゃ、いけないと思います……」 結論においては俺も同意見だが、その理由はなんだろう。 「どうしてですか?」 「私たちの今いる世界は、その……一か所でいろんな時間の流れ が交錯しちゃってるんです。例えばキョンくんが、40歳近いのに見 た目は高校生のままだとか、涼宮さんが……その、えっと……子ど もを産んだことがないのにそういうことになっているとか……一人 の人間のなかに、そういう複数の時間が混ざってしまうのは、とて も良くないことなんです」 「僕も同意見ですね。そういった背反する事情を抱え込んだ世界 は矛盾に満ちています。今の時点に限っていえば、どうやら一応 の安定が見られるようですが、何かをきっかけにして、世界がそ の状態を拒絶することがあるかもしれません。そうなれば……結 果、この世界がどうなってしまうのかは、想像したくもありません ね」 先に言えよ、そういう重要なことは! 「長門はどう思う?」 「今は有希。……私が何らかの方法で情報の再修正を行うことは、 現状においては不可能。情報統合思念体との同期が取れなくなっ ている」 もともと長門の力に頼るつもりはない。ハルヒがひっかきまわし たせいでこうなってるんだ。自分で散らかしたものは、きちんと本 人に片付けさせないとな。 「長門とその親玉は、元の世界に戻ると都合が悪いとか、そういう ことはないんだな?」 「ない。……有希」 随分こだわるね。ハルヒの前でボロを出さないように徹底して いるんだな。さすがは長門……もとい、有希というべきか。
それにしても、ハルヒに元のSOS団の存在する方の世界に戻 させるように仕向けるにはどうすればいいだろう。昨日もそうだっ たが、ハルヒは以前の記憶を失っているようだったしな。 「その点についてですが……さきほど、涼宮さんの発言に、不自 然な点がありませんでしたか?」 「お前を古泉と呼びかけたことか」 「そうです。僕たちは完全な記憶を有していますが、涼宮さんも、 元の世界のことを全く覚えていないわけではないようですね。こ の世界同様に、彼女の心のなかにも、僅かながら以前の世界の 一部が存在していると思われます。ですから、涼宮さんの中にあ るSOS団の記憶を顕在化し、かつ、これを取り戻したいという心 情になれば、修復のきっかけになるでしょう」 SOS団の記憶を呼び起こす……一体何を言えばいいんだろう。 昨日もやってはみたんだが、あれじゃ足りなかったようだしな。 俺一人では無理だったとしても、あと3人の力を借りれば何とか なるだろうか。 「もちろん、僕としては協力を惜しみませんよ。今の状況もなか なか面白いことに変わりはありませんが、僕個人にとっても、以 前に比べて好ましいものとは言えませんので。それと、念のため、 ではありますが、注意していただきたいことがあります」 「なんだ。もったいぶらずにさっさと言え」 「あまり時間がかけられない、ということです。先ほど言ったよう に、現在の世界は不安定で、このまま放置するのは望ましいこ ととは言えません。涼宮さん自身が矛盾点に気づいてしまった 場合、時間をおかずに、世界を安定化を図るための3度目の改 変を行う可能性がありますが、その結果がどうなるか……僕に は想像もつきません。不安定な世界を安定化させようとした場 合、この状況に近い方向で固定化させる可能性の方が高い。 その結果、今の状況が固定化し、僕たちに元の記憶が失われ てしまったら、……元の状態に戻すのは不可能です。まあ、そ うなった場合、全員の違和感もまた消えてなくなるわけですか ら、なんの問題もないとも言えそうですが」
そのときまた一瞬だけ、俺はこれからの生活を空想した。今度 は長門も人間だし、朝比奈さんのような素敵な娘がいて、まあ 古泉みたいな息子がいても嫌ではない。何より、俺とハルヒは 一応だが対等な関係にある。しかし、その空想には俺の中で妙 なぎこちなさが抜けなかった。それじゃダメだ。仮に、元の世界 に戻った後でそれに近い事態になるとしても、そこには一番大 事なプロセスが抜け落ちている。 「俺はこの現状に納得していない。元の世界に戻すことを考え た方がいい」 「では、元の世界を取り戻すために、我々も協力しましょう。よ ろしいですね、朝比奈さん、長門さん?」 「あ、はい……」 「問題ない」 ……長門、今日だけは有希って呼ばせるんじゃなかったのか? そう思って俺は長門に視線を送ったが、予想通り、長門の反応 はなかった。 支払いは俺が済ませたが、財布の中身が高校生の頃とたい して変わりないっていうのはどういうことだ。ハルヒのやつ、俺 への小遣いをケチっているんじゃないだろうな。財布をしまった ところで、古泉が近づいて来た。 「まだ何かあるのか?」 「いいえ、たいしたことではありませんよ。ただ、……あなたの 見た、20年数後の僕がどのようになっていたか、伺いたいと思 いまして。顔つきや頭髪など、覚えている範囲で教えていただ きたいのですが」 「そうだな、将来のお前は、一言でいうと…」 「いかがでしたでしょう?」 「……禁則事項、だ」 隣で朝比奈さんがちょっと驚いて、小動物的表情を見せた。 (第3話につづく)
640 :
月イチ投下人 :2013/09/26(木) 20:40:19.42 ID:COyumGps0
今日は以上です 理屈っぽい文章が長いなぁ、と反省しています 説明ゼリフは書いている方は楽ですが読む側は大変だと思います ついてきていただけると幸いです 続きも近いうちに投下できると思います ではまた!
乙乙
ぬこ乙! 月イチさんも乙!
溜息で歌いながら歩くハルヒが可愛すぎる
なかなかのハイペースだな! 乙乙なんだぜ!
ハルヒにくすぐられるのもまたアリだ
くすぐりあいっこするハルキョン
ハルヒちゃんでそんなシーンあったな!
651 :
月イチ投下人 :2013/09/27(金) 21:15:33.30 ID:DadLu8jE0
SS「家族ゲーム」第3話を投下します 7レスほどお借りします
前回までのあらすじ ハルヒが俺の嫁 家族ゲーム 第3話 喫茶店を出た俺たちは、学校や仕事が終わる時間まで、 どうにかして時間を潰さなければならなかった。長門は当然 のように図書館へ向かい、古泉はもっと情報を集めたいといっ て、長門に続いて何処かに消えて行った。大方、機関の連 中の様子でも探りに行ったんだろう。 残された俺と朝比奈さんはその場に立ち尽くしてしまった。 「あのう、キョンくんはこれからどうするんですか?」 「そうですね、仕事場には休みの連絡を入れておきましたし、 ハルヒに見つからないように家から距離を取りつつ、適当に ぶらぶらしますよ。朝比奈さんは?」 「私も、ちょっと、行くあてがなくて……。あの、キョンくんさえ よろしければ、少しだけご一緒させてもらっていいですか?」 そんな素敵な申し出を断れる男なんか、世界をひっくり返し ても出てこないだろうな。ただ、さっきも言ったが、リーマンと 女子高生が並んで歩いている絵には若干の違和感がある。 周りの連中に妙な邪推をされかねない。 「うふ。大丈夫です。キョンくんも顔つきは高校生ですから、上 着を脱いで、ネクタイを外せば……ね? ちょっと制服っぽくみ えます」 ちょっと寒いが、そのアイディアいただきましょう。高校生ど うしが平日の昼間からデートというのもあまり褒められたもん ではないが、まあさっきよりはマシだ。
俺と朝比奈さんが並んで歩けば、足は自然といつもの川べ りに向かっていた。北高一の美女を隣に連れて歩くのは気分 がいいが、対象的に朝比奈さんはどうも沈んでいらっしゃるよ うだった。 「あの、何か元気がないようですが……」 「ううん、大丈夫。なんでもないです……」 そういいながら、小さなため息をくりかえし、時折俺を見上げ ては、驚いたような顔をして、すぐにうつむいたりしている。 俺は空いていたベンチを勧め、隣に座った。なんとか元気付 けようと、こっちもカラ元気を張ってみる。 「大丈夫ですよ。俺たち4人でやれば、SOS団だってすぐ復活 しますから」 「ええ、そうですね……」 「この妙な世界も、すぐに元通りになりますよ」 「はい……」 いったいどうしたんだろう? この落ち込み方、いつぞやの夏 の夜に似ているような。そこで俺はハタと思い当たった。朝比 奈さんが、未来から来た人だというのをすっかり忘れていた。 「朝比奈さん、もしかして、いま、未来との連絡が……」 「えっ……。は、はい、そうなの……」 なるほど、それで不安になってたのか。 「それもありますけど、それだけじゃないんです」 朝比奈さんはまっすぐ俺に向き直って言った。 「あの、ここで言ったことは、誰にも内緒にしてもらえますか? できれば、キョンくんにも忘れてもらいたいの」 いつになく真剣な眼差し。こんな顔を見るのはあの春の日以 来だ。 「難しいですが……努力はします」 「ごめんなさい。あまり気にしないで。実は私……世界が、この まま戻らなくてもいいかもって思っているんです」
俺はあまりに意外な発言に、一瞬だが我を忘れていた。 「それはまた、……どうしてですか?」 さっきまで、今の状況は良くないことだと言ってたのは朝比奈 さんじゃありませんか。 「ごめんなさい。あたしだけ、おかしいですよね。古泉くんの前 では言いづらくて……」 朝比奈さんの言葉で古泉が何を思おうと、関係ない気もする んだが。立場上いろいろあるんだろう。 「今の私は未来との連絡がつかなくなってて、……ええと、未 来に帰ることもできません。当然よね。私はこの世界では、キョ ンくんと涼宮さんの娘になっていて、未来のことなんて全然な かったことになってるんだもの」 「ええ、でもそれって困るんじゃ……」 「私がここに来た役目を考えれば、そうです。でも、そういう与 えられた役割がなくなってしまえば、私が未来に帰れなくなっ ても、問題はなくなります。ずっとこっちの世界にいられるん です」 「つまり、未来に帰る必要がなくなる、と……?」 「そうなの。詳しいことは話せないんだけど、こっちでのお仕 事が終われば、本当なら、私は未来に帰らなきゃいけません。 こっちに来たばかりの頃は、文化も全然ちがくて困ったりもし てたんだけど、今ではこちらにもだいぶ慣れました。そうした ら……」 僅かばかりの沈黙。朝比奈さんはそして、じっとこちらを見 据えて、いつもより潤んだ瞳で、思い切ったようにこう言った。 「キョンくんや、みんなとお別れするのが、寂しくなって来ちゃっ たんです」
「今の私は、この時代に生まれた人になっていて、この時代が 自分のいる場所だってはっきりしています。私の記憶にある未 来にも、もちろんいろんな想いはあるんだけど……、この世界 のままでいられたら、私は未来の人じゃなくなって、こちらでもっ とお友達や家族を作ることもできて、きっと長門さんや古泉くん とも、これまでよりもっと仲良くできると思うの」 普段の不幸への巻き込まれっぷりや、愛らしいお姿からつい 忘れてしまうが、朝比奈さんはれっきとした未来人で、いつかは、 というか、遅くとも朝比奈さん(大)の年齢になるまでには、未来 に戻らなきゃならないことになっているはずだ。そいつはどうや ら『規定事項』というものらしく、それを変えてしまっていいのか、 そもそも人の力で変えられるのかどうかも、俺にはよくわから ない。 「ごめんね、キョンくん。この世界が不安定で危ないっていうの もわかってますし、こんなこと、言っても仕方が無いってわかっ てるんだけど……、私……」 朝比奈さんはぎゅっと下を向いて言う。小さな肩が震えてい るような気がした。流石の俺でも今はこの人を抱きしめたいと 思わない。それこそ、意味のないことだ。 少し間があって、朝比奈さんが赤い目でちらりとこちらを見た。 俺がどんな顔をしていたかはわからないが、慌てたように声を あげた。 「あっ、でも……、お話聞いてもらえて、すっきりしました」 朝比奈さんは、無理に作り込んだような笑顔を向けてくれる。 相変わらず、演技の下手なお人だ。 「だから、もう、大丈夫。世界を元に戻せるように、あたしもちゃ んと協力しますね」 朝比奈さんは何だかお姉さんぶってそう言ってくれたが、すぐ に両手を重ねて、またうつむいてしまった。
朝比奈さんはいずれ未来に帰ってしまう。だからあまり仲良く しないでほしい、と言われたこともあった気がする。朝比奈さん はそれがわかっているから、俺たちと微妙に距離を置かざるを 得なかったところもあるんだろう。俺だって朝比奈さんと離れる のはつらいし、もちろん長門が同じような状況になったとしても 同じように思うはずだ。ついでにそれに古泉をいれてやっても いい。 ただ、別離は誰にでもやってくる。朝比奈さんの卒業も、あま り遠いこととは言えなくなってきた。俺たちだって、近いうちに 北高を卒業して、それぞれの進路へ向かって行く。おそらくSO S団も解散になるんだろう。高校卒業後までこんなことが続け られるとは思わないしな。いずれにせよ、俺たちはそうやって、 時間の経つごとに関係が変わっていく。それは、人の力では どうしようもないことだ。 でもな、と俺は思い直す。人との関係の奥底にあるのは、人 間どうしの繋がっていたいという感情じゃないか。俺たちをはめ ていた枠が消えちまったところで、その感情さえあれば、俺た ちはきっとバラバラにはならない。それは俺と朝比奈さんとだっ て、他の連中とだって同じことだ。少なくとも俺はこいつらとの 関係をさっくり終わらせるつもりはないし、それは誰がどんな に遠くへ行ってしまっても同じことだ。たとえそれが俺の想像 すら及ばない、時空間の果てだったとしても。 希望的観測を込みで言えば、朝比奈さんもきっと同じ気持ち を持ってくれているんじゃないかと思う。それならば、話はさほ どややこしくはない。
「朝比奈さん、あなたが何処かへ行ったとしても、SOS団は消え ませんよ」 「……ふえ?」 「いや、なくなるのはなくなるんだと思います。ですが…」 俺がこれから言おうとしていることが、『禁則事項』とに当たら ないか心配だが、言葉を続ける。 「朝比奈さんが未来に帰るころにはきっと、俺たちもそれぞれ別 の場所で、別の進路に向かってると思います。それでも、俺は、 朝比奈さんやハルヒと縁を切るつもりはありません」 ハルヒの方が切らしてくれないような気もするが……それは、 俺の自惚れって奴なのかね。 「それに、きっと……大人になってからも、こっちへ戻ってくる機 会はありますよ。いや、はっきりとは言えません。たぶん、です が……。もし、もしそれまでに朝比奈さんが出世していたら…… 禁則もゆるくなっているかもしれなくて…」 朝比奈さんがもともと丸い目をさらにまん丸にして俺を見つめ ている。俺の顔が熱くなって声が上ずってくるのは、話している 内容のせいか、聞いてくれる人のせいか、一体どっちが原因な んだろうね? 「そうしたら、時間旅行のついでに、俺たちにまた会うことがで きるかもしれません。同窓会みたいなのでもいいし、また長期 滞在ができたり、こっちの時代にもう一つ住民登録ができた り……」 「じゅ、住民とうろく、ですかぁ?」 前にも似たようなことを言った気がするな。 「いや、例えばの話ですが……。とにかく、いまの時間にいて も、未来に帰ってしまっても、そのへんはあまり変わりません よ。距離とか時間がどれだけ離れていたって、俺はあなたを 大切に思っていますし、朝比奈さんと会うためなら、何だって するつもりです。ハルヒのやつも、間違いなくそうですよ。気 持ちがつながっていれば、何とか……なります」 ……最後は強引にまとめてやった。こぶしで胸など叩いて みたが、芝居がかっていて、妙に恥ずかしい。結局俺の背中 はすぐにまた丸まることになった。やれやれ。
朝比奈さんはぬいぐるみのような綺麗な目で俺を見てくれ ていたが、一連の動きが終わるとくすっと笑ってくれた。うん、 やっぱりこっちのほうがいいね。女の一番の化粧は笑顔だ。 「ありがとう、キョンくん。いろいろ気になることもありますが、 納得しました。私だって、ずっとみんなと仲良しでいたいです し、それに、……本当は、涼宮さんやキョンくんと親子になっ ちゃうのは、ちょっともったいないとおもってるの」 そこでまた、思い当たった。ハルヒが望んでいた「家族」も、 似たような感じだったのかもしれないと。うまく説明できないが、 家族みたいな切っても切れない関係で、俺たちを繋いでおき たいと思ったのかもしれない。 ……だがなハルヒ。そんなことのためだったら、わざわざこ んな超展開に頼らなくても良かったんだぜ。俺たちがお互い どう思っているかを分かっていれば、な。 俺と朝比奈さんは、そのままベンチに座って、他愛ない話を つづけた。そう言えば、朝比奈さんとゆっくり話したのは、一番 最初の不思議散策以来かもしれない。朝比奈さん(大)とは、 3年前の7月7日と、あともう一度くらい、少し話をしたが、あの 時はほとんどが禁則事項と思い出話だったもんな。 俺たちが何を話したか、それをここで言うわけにはいかない。 俺の心のMIKURUフォルダにテキストデータと音声データで保 存しておけば十分だ。実際、あまり長く感傷に浸っているわけ にはいかなかった。これから俺たちがする再改変への誘導、 その時間が近づいていた。 (第4話へつづく)
659 :
月イチ投下人 :2013/09/27(金) 21:31:02.83 ID:DadLu8jE0
第3話は以上です。次回で最終回ですが、第4話も明日明後日で投下…できるかな。わかりませんw 原作から離さない、というのが自分の一つのポリシーでしたが、今回の話は明確に、原作でのみくるの態度とは違っています あれから時間が経って…という説明を自分に言い聞かせて書いてきましたが、違和感があるのはやむをえないと思います ただどうしても、言わせたかったんですよ、こういうことを。立場考えなければ言ってくれるんじゃないかなーって… 最終回はちゃんとがっつりハルヒです。お楽しみに それでは!
乙ですよ
いやいや、なかなか良かったぞ
乙
ぬこ乙! 月イチさんも乙!
そのドクロが懐かしいな
二人とも乙 まーたおしおきだべぇしてしまったか
ハルヒと食欲の秋するか
ハルヒってつくづく安産型だよなあ キョンとの間に授かる子供は3人くらいと予想
ハルヒはいいお母さんになりそう
ミクルの冒険は芸術の秋だったりして キョンもいい親父になりそうだよな
たしかにどちらかといえば下半身がしっかりしたスタイルだな おしりは小さいけどね
台風ネタで書き始めたの秋も過ぎ行く時期… 未完だけにはしたくないので続きを…それでもまだ書きかけですが
…アレからもう2ヵ月か… 空の色も夏から秋に変わり、少しずつ冬の足跡が近付き始めた。 もう直ぐ衣替えの時期になったな。まだまだ昼間は暑さは残るが衣替えを迎えると 季節が移り替わるっているのを実感するな。 はぁ〜、この2ヵ月の間実に色々な事があった。 小説にしたら軽く3冊は書ける様な出来事だ。が、そんな事は過ぎた事は如何でもいい 2ヶ月前の嫌〜な記憶が俺の夏の思い出をも如何でもいいものにしちまってた。 あの地獄の様な料理会の性で『コロッケ』がトラウマになっちまった。 まぁ俺以上にトラウマを抱えてるのは谷口と古泉だがな… ハルヒの『ハバネロコロッケ』、長門の『激辛カレーコロッケ』、 朝比奈さんの『激甘コロッケ』、鶴屋さんの『ナニかがにょろ〜んと出てくるコロッケ』 朝倉の『おでんコロッケ』とか喜緑さんの『ワカメ…っぽいコロッケ』… 佐々木の『山葵と生姜と辛子とその他コロッケ』、九曜の『名状しがたいコロッケ(?)』 橘の『…ただの炭』 もういい早く忘れてしまおう。アレはもう過去の出来事だ。 いずれいい思い出の変わる日が来る事を願って。 しかしあの出来事にはもう少し続きがあったのだ。 それから数日がたったある日の事。その日お袋が弁当を準備していなかった。 まぁそんな日もあるさと思い学校にむかった。 特に変わった事もなく何時もの日常が始まり終わると思っていた。 教室の自分の席に『ある物』が置いてあるのを見るまでは… 「…弁当?」 俺の机に弁当箱が置いてあった。誰のだ? 取り合えず自分の後ろの席に目をやった。…ハルヒは席にいなかった。 教室を見まわしてみたが、う〜ん知ってそうなのは国木田、阪中、あと朝倉位か? あ、谷口と目が合った。…なんだアイツ、まるで負け犬の目だな。 「なぁ国木田。俺の机の上に弁当箱が置いてあったんだが誰のか知らないか?」 「お弁当箱?…あ、あ〜うん、僕は知らないな。」 「そうか。阪中は知らないか?」 「私は知らないのね。全!然!知らないのね!」 「…朝倉は?」 「知っても知らない事にした方が面白いと思ってるわ。」 「………」 知ってやがるなこいつ等。一応谷口にも…って聞いても無駄な気がするからやめるか。 となるとハルヒに聞くしかないかな。 で結局ハルヒはホームルームが始まるギリギリに教室に戻ってきた。 「なぁハル『全員席につけ。』 岡部が入ってきた。ホームルームが終わってから聞くか。
その後ハルヒに話しかけようとするのだが邪魔が入ったり休み時間になると直ぐに ハルヒが姿を消したりで結局聞くことが出来なかった。そのまま昼になっちまった。 「キョン〜飯にしようぜ〜」 「あぁ、ちょっとまっててくれ今日俺は弁当が」 「あ?何言ってんだよ涼宮からの弁当があるだろお前。」 「…やっぱコレはハルヒが持ってきたのか。」 「羨ましいよな〜リア充は。俺も弁当を作ってくれるような彼女が欲しいぜ。」 「…なぁ国木田、こいつ何言ってるんだ?」 「非リア充の僻みだよ。気にしない気にしない。それよりお弁当を開けてみたら?」 「…本当にこれは弁当なんだろうな〜」 色々と思う所はあるが。開けてみれば分かるか。 期待半分、不安半分の気持ちで弁当(?)を包んでいる布をとり箱を開けた。 「コロッケ?」 「ひぃやぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」 「た、谷口?」 谷口は逃げ出した。…別にどうでもいいか。 「…なぜコロッケなんだよ。」 「へ〜、見た感じ既製品じゃなくて手作りみたいだね。よかったねキョン。」 「よくねーよ。お前2ヵ月前の事忘れたのか?」 「あぁアレね。あの出来事も少しは関係してるんじゃないかな。」 「…やめてくれ。谷口程じゃないが俺も『コロッケ』はトラウマなんだよ。」 「まぁまぁ。食べれば分かるよ。」 「お前は被害受けてないから気楽なもんだよな。まったく…」 この弁当を無視して学食に行くという手もあるが、俺の懐は相変わらず寒いのだ。 食えるものである事に望みをかけ、俺はハルヒお手製(?)のコロッケに口をつけた。
675 :
記念日 :2013/09/28(土) 22:11:43.62 ID:YVLnlUDD0
後2週間以内には書き上げます それでは
乙、谷口逃げるなw
ぬこ乙! 記念日さんも乙!
ワープスター扱いだな
みん乙 スーパーハルヒちゃんのカチューシャは赤色になるのかな?
コロッケ来てたんか
ハルもふもふ〜
683 :
月イチ投下人 :2013/09/29(日) 18:14:18.80 ID:89NqCtFf0
SS「家族ゲーム」第4話の前半部分を投下します 7レスほどお借りします
前回までのあらすじ 朝比奈さんが立ち直ったっぽい 家族ゲーム 第4話 長門、古泉、朝比奈さん、俺の順番で帰宅して、再改変計画 の決行は夕食どきとなった。全員が揃った食卓で、ハルヒだけ がずいぶんご機嫌だった。俺たち4人の出す微妙に張りつめた 緊張感に全く気づいちゃいない。……もともとこの女にそんな こと期待する方が無茶ってもんだが。 「ねえーキョン聞いて。今日は魚屋のおっちゃんに、肌が若くて 女子高生みたいって言われちゃった」 結婚するとこんなくだらない話を毎日聞かされる羽目になるの か。お喋りな嫁を持つ男性は苦労するね。結婚するなら静かな タイプのほうがいいのかもな。 特に意味もなく長門に視線を留めると、長門は珍しく箸を止め て、俺をじっと見つめている。隣の古泉も似たようなものだ。わ かってるさ。わかってるが、せめて話を始めるタイミングくらい、 任せてもらえないもんかね。
ほっておくとしばらく続きそうなハルヒの話を軽く制して、まず は俺が、昨日したのと同じ質問を、もう一度繰り返してみた。 「なあハルヒ、SOS団って言葉に、聞き覚えはないか?」 「SOS? 救難信号がどうかしたの?」 いや、そうじゃない。俺も確かに最初の発表を聞いた時はそう も思ったんだが、全然関係なかった。しかし、やはりSOS団とい う名称は思い出せないのか。 「うーん、どうだったかしら。世界規模の秘密結社でそんな名前 があったような……フリーメイソンの次に大きいところが、そん な名前だったかもしれないわね」 思い出せないどころか、ハルヒの記憶はずいぶん適当に改竄 されているらしい。 「北高の部活です。ご存知ありませんか?」 「なんだ、部活なの。あたしが北高の部活なんて知ってるわけな いでしょ。で? SOSって?」 「SOSは略称。正式名称は、『世界を大いに盛り上げるための涼 宮ハルヒの団』」 「ふうん……、って、なんであたしの名前が入ってるのよ」 お前がお前のために作った団、だからだ。作ったのはハルヒ、 お前なんだ。
「有希も冗談をいうようになったのかしら。そんな部活が本当に あるの? あったとしても、活動内容が全然わからないわね。何 かのボランティアサークルかしら?」 こっちのハルヒが常識的な分、向こうのハルヒの異常さが際 立つ感じがしてくる。やっぱりこのままの生活の方が、平穏な 日常を平和に過ごせるんだろうな。 「ええと……宇宙人や、み、未来人や、超能力者を見つけ出し て、一緒に遊ぶこと……でぇす」 「へえ、面白そうじゃない。オカルト研究会なのね」 違う。 「でも高校生にもなって、本気でそんなもの探してるのかしら」 だから、本気になっていたのは誰あろう、お前自身なんだよ! 俺がハルヒに目で訴えていると、古泉に視線でなだめられた。 「いまの高校生って変わってるのね。みくるちゃんも気をつけな いと、可愛いって理由だけで拉致されて、その変な部活に無理 やり入れられたりしそうね。変な衣装着せられて、歩く広告塔に されちゃったりして」 「は、はぁい……」 「……それで? 何でそんな話をあたしにするのよ。あんたたち 誰かが入ってるの?」 「いや、その……なにか思い出すことはないか? 興味あるだ ろ?」 「思い出すも何も、最初から知らないわよ、そんな部活」 「作って……いえ、仮にそういう場所があれば、入ってみたいと は思いませんか?」 「思わないわね、別に。今の生活が忙しいし、満足もしてるから」
むう、予想以上に手応えがない。SOS団そのものを思い出させ ることができないなら、活動内容はどうだろう。 「ところでハルヒ、野球は好きか?」 「別に好きでも嫌いでもないわ。小さいころに1回連れて行っても らったことがあるくらいね。人がいっぱいいた印象はあるけど、 試合内容もよく覚えてないし」 「父さんも野球経験者でしたね? リリーフエースとして素晴らしい ピッチングをされたとか」 「そ、そうです! ええと、ほーむらんをたくさん打ってました……」 「ホーミングモード」 ……長門。ハルヒはそれ知らないだろ。 「あんた野球なんてできたの? 当然4番だったんでしょうね?」 ああ、くじ引きの結果だけどな。野球の話も記憶にないか。 「みくるお姉さんは、部活でいろいろな衣装を身につけている ようですね?」 古泉が話題を変える。 「そうです……あのう……あたし、いつもメイド服を着て……」 そうだそうだ。ナースにチアに、浴衣にカエル。多少頭をぶつ けたくらいじゃ消えないほど、俺の記憶には深く刻まれている。 「みくるちゃん、何時の間にコスプレなんか覚えたの? あんまり はまり込んじゃだめよ。お金も時間もかかるし、何より男どもに 変な目で見られるんだからね」 ……俺のことを言ってるんじゃないよな。ところで長門、さっき から手を十字にクロスさせて何やってるんだ? スペなんとか光 線でも出してるつもりか?
「文化祭のステージで歌ったことはありませんか?」 「どうだったかしら。文化祭は他のことをやっていた気がするわ。 ……チアダンスだか桐だんすがどうとかって」 「長……有希を隣においてだな、ガールズバンドをやってたよな」 「あたしが? ……なにしてんの有希? それ、エアギター?」 長門が片手を上げて指先をぴくぴくさせている。おそらく例の超 絶ギターソロを再現しているんだろう。無音かつ無表情で高速の 指遣い。何だか凄みが増している。 そろそろネタも尽きてきた。後はなんだ、何があった? 「あと、そうだ。映画も撮ってたな、そのSOS団は。ハルヒも知って るだろ? 戦う未来のウエイトレス……ほら、朝比奈さん、ちょっと ポーズとってください」 「え、ええ、……あ、あの、大丈夫ですかぁ……?」 朝比奈さんがおどおどして、古泉が耳打ちする。朝比奈さんは 小さく頷いて立ち上がると、一応ハルヒから視線を外し、 「み、みくるビーム……!」 懐かしのポーズを再現してくれた。長門は箸を一本持って、くる くるしている。古泉も立ち上がって「でゅわっ」とか言いながら妙な ポーズをとった。……なんだっけ、それ? まあどうでもいい。一応 俺もカメラを構える格好だけしてみる。 「どうだ、ハルヒ?」 全員の視線がハルヒに集まった。ハルヒはぐるりと俺たちを見回 して、はっきりと言ってくれた。 「……何やってんの? あんたたち」
全く、こっちのハルヒはなんて常識的なんだ。それはそれであり がたいことだが、俺たちの狙いはまるで達成できそうにない。また 別の方向から攻めるほかなさそうだ。古泉、何か他に切り口はな いか。 「そうですね……。そういえば、父さんと母さんはいつ出会ったの ですか? 以前伺った時は、高校のときと言われた気がするので すが……」 ……よりによってその話か。その辺りの話はできれば聞かない でいてほしかったんだが……きっかけになりそうなら仕方ない。 「そうよ。たまたまあたしの前に座ってたこいつが話しかけて来た のが運の尽きだったわね」 「それから仲良くなったということですね。それで、どのようにして 結婚に至ったんですか?」 「あ、あたしもききたいです」 「何よ二人して……そうね、ええと、いつだったかしら」 ハルヒは何かを思い出すように、小首をかしげている。 「どっちからプロポーズしたんだっけ? あたしからするはずないし ……あんたよね、キョン」 俺が言うわけないだろ。お前からに違いない。 「あたしから言うわけないじゃないの!」 この辺のことも記憶になさそうだな。少し、ホッとした。なぜだろ うね。 「ちょっとキョン、そういう大事なことはちゃんと覚えておきなさい よ!」 そうはいっても、ない記憶を捏造するわけにもいかないだろう。 そう言うお前はどうなんだ、お前は。
「なんか今日はみんな変ね。変なことばかり聞いて……。もうい いかしら? 片付けもしなきゃなんないし、みんな、まだ宿題やっ てないんでしょ?」 ハルヒはその場で少し考え込むような仕草をしたあと、席を立っ て、洗いものに行ってしまった。残された俺たちは互いに顔を見 合わせるしかなかった。ハルヒの記憶をひきだそうと、あれやこ れやと試したが、ほとんど前進が見られない。 「みんなー、順番にお風呂入っちゃいなさーい」 台所からハルヒの声が聞こえる。 「今の僕たちにできるのは、ここまでのようです。今日はこれまで にして、もし出来ることがあれば、つづきはあなたになんとかして いただくしかなさそうですね。大変申し訳ありませんが……」 古泉がそう言うと、長門は無言で、朝比奈さんは心配そうな顔 で席を立った。
691 :
月イチ投下人 :2013/09/29(日) 18:36:23.13 ID:89NqCtFf0
以上です。続きはすぐにでも投下します ではまた
乙です
いよいよって感じだな
ぬこ乙! 月イチさんも乙!
ハルキョンはお互いを好き合っていながら、 1万数千回夏が繰り返しても付き合ったりしないんだな
背後から抱きしめて、耳元でアイラブユーとでもささやくんです
600年以上2週間を繰り返したわけだ。
600年以上2週間を繰り返すのと、2週間以上600年を繰り返すのは どっちがきついのだろう・・・と、ふと思った
繰り返すほうが付き合うより長いこと一緒にいられますよね
ぬこ乙!
ハルヒは丈夫そうに見えて実は体が弱そうな気がする。 よく偏頭痛とかお腹痛くなってそう。
ぬこはこういうの苦手そうだな
ハルヒもまた例外ではなく、テンションで体調がガクっと変わりそうではあるな
おハルキョン
フジのBSか 再放送の視聴率がよければ三期もあるかな 毎日が充実してるから絶好調だろ
ハルヒとお月見したい
ぬこ乙!
>>708 フジは先月放送したばかりなのにねえ
来月も放送しそう
あまてつ死ねよ
ハルヒはデレて素直になればかなり可愛い 常識はある方だからな
おハルキョン
ハルヒ「簡単にデレたら負けかなーって」
キョンを含めて現状の関係を楽しんでる節もあるけどな 破天荒で革新的な行動とは裏腹に意外と保守的で王道が好きで年中行事もきちんとやるってのがハルヒの魅力だと思う
もともと優しくて活発で頭もよく友達も沢山いた人気者の女の子だったんだけど、野球見に行ったことがきっかけで、今の状態になってしまったのではないかと思う だから、また何かのきっかけで元に戻ることは十分あり得るね
ハルヒは破天荒な態度でなければ友達多く作れそうだな
小学生の時はクラスの中心人物的存在だったみたいだしね
ハルヒは今のクラスではどんな感じなんだろ 原作の描写も憂鬱以降では殆どないけど
おいKくんよ。 そろそろいい加減にしとけよ。
思春期真っ盛りに捻じれてしまったから、素直にデレるやり方がわからないとか なんか耳年増なイメージがあるんだよなぁw
ワンダリング・シャドウでは、クラスメートとの球技大会の様子があるし 編集長一直線ではあちこちに原稿の依頼をしているよ 分裂ー驚愕ではαルートを読み返せばいい
阪中たちとハイタッチするレベルには馴染んでるみたいだけど クラスメイトたちの方がどう接しているのかってことでしょ
阪中にキョンの事を相談できる位にはなってるんだろうか
休みの日に遊んだりはしてるんじゃない? 阪中はその時にキョンの事を聞いてるだろうか?
ぬこ乙!
>>720 違うクラスの佐々木がハルヒに憧れてロングヘアーにしたというぐらいだからねえ
ハルヒはエロかわ
キョンは佐々木からハルヒのうわさを聞いていなかったのかな
>>733 おかしくなる前のハルヒしか知らなかったからでは?
もっとも僕っ娘口調の割にメチャクチャ女子女子して独占欲の強そうな佐々木が、
男の子であるキョンに自分より女の魅力に溢れたハルヒの話をするとも思えないけど
話したらハルヒにキョンを取られるだろうし
それはないんじゃないか 話題にしても憶えてないのかも
佐々木のハルヒ像とキョンの思うところのハルヒは一致しないだろうしなw
ぬこ乙!
佐々木と会う頃にはハルヒも小学生の時と殆ど変わらなくなってそう 佐々木は暴走しまくりのハルヒを見ずに終わってるのかも
球技大会だったかでチームを引っ張っていただろうハルヒ見て、キョンは本来の姿はアレでそれに戻りつつあるのではないかと言っていたっけ。 佐々木は当時のハルヒに憧れに近いものをもっていたようだが。 二人ともある種の中二病わずらっているあたり面白いところではあるな。
佐々木は中学進学してから家庭の事情で名前変わったけど、 以前の名前を言えば、ハルヒがわかるかもとキョンに話してたな 今後登場する機会あれば、ハルヒにそのこと伝えるエピがあるかもしれない キョン巡る一件が無ければ、あの二人はウマが合いそうだし
ハルヒって女性口調のおかげで破天荒な性格が和らいでいると思う もしあの性格で「〜だからぁ」とか「うぜぇ」とか 「〜じゃねーし」って口調だったらここまで愛されるキャラになってなかったはずw
ハルヒは女性からの人気も高いらしいね
744 :
記念日 :2013/10/04(金) 22:15:01.97 ID:R/lVQ0f/0
>>647 の続きです。
色々考えましたが、半ば強制的に終わらせました。
最近SSを書こうにも妄想力が薄くなってるのを実感してます
そしてその日の放課後である。 結局今日一日ハルヒとは一言も会話していない。昼休みの間もハルヒは姿を消しており 午後に入ってからの休み時間も話し事が出来なかった。 ただ午後の授業中背中に視線を感じ続けてはいたんだがな。 こんな日に限って俺は掃除当番であり部室に行くのも遅くなってしまった。 旧館に向かう途中外から部室を眺めたが窓際に長門が座っているのが見えるだけである。 …まさかハルヒ帰ったんじゃないだろうな? 「ノックしてもしも〜し!」 『どうぞ。』 …返って来たのは古泉からの返事であった… ガチャ ドアを開けて目に入ってきた人物は3人。 勿論、長門に古泉に朝比奈さんであった。…やっぱりハルヒはいなかった。 「…ハルヒはいないのか?」 「今日は用事があるそうで先に帰られましたが。」 「そうか。」 「ご存じなかったのですか?」 「…あいつが俺にそういう伝えたためしがあったか?」 「ですよね〜。」 「分かってていうな。」 「いえ念の為と思いまして。」 「で?お前等は帰らずに何してるんだ?」 「帰っても暇なものですから、あなたと一局設けたく。」 「…読みかけの本があるから。」 「私もなんとなく残ってますね。」 …結局全員暇人なわけか。事件が無くて平和だと喜ぶべきなんだろうな。 「それであなたは涼宮さんに何か御用時でも?」 「まぁな。」 「察するにその包みが関係してますね(ニヤニヤ)」 「ニヤニヤすんじゃねーよ気色悪い。」 「で?それはなんですか?(ニヤニヤ)」 「…お前分かってて聞いてるだろ。」 「さぁ何のことでしょうか?僕にはさっぱりです(ニヤニヤ)」 「…弁当だよ。…ハルヒの手作りのな。」 「ほほ〜」 「ふぇ〜〜良かったですねキョン君!」 「…ちっ!」 何だその目は。古泉は一段とニヤケ顔をなり、朝比奈さんは歓喜の笑顔を満面に浮かべ、 長門は何故か舌打ちした。 分かり易いお前らも。 「それで、中身はなんだったのですか?」 「あぁ、ただの『コロッケ』だ。」 「ひぃぃぃぃ!!!!」 古泉のニヤケ顔が一気に青ざめ、何かに脅える様に部室の隅逃げ出した。 足は震え立っているのがやっとの様である。…そんなにトラウマなのか?お前も
「…そんなに脅える事か?」 「あの時一回だけなら僕も此処まで脅えませんよ…しかしアレ以後橘さんが事有る毎に 僕に手料理を持ってくるのです!」 「なんだ惚気か。」 「…毎回『炭』しか持ってこないんですよ彼女は!!それを食す身にもなって下さい。」 「なら食わなきゃ良いだろ。」 「しかし折角の女性の手作りを無下にも出来ず…」 「…何時か死ぬぞお前。悪い意味で。」 「そうならない事を切に願っています。」 まぁトラウマの塊となった古泉はこれ以上役に立ちそうになかった。 それに肝心なハルヒがいないのでは此処にいる意味がないな。 「それでキョンく〜ん。」 「なんですか?朝比奈さん。」 「涼宮さんの『コロッケ』は美味しかったですか?」 「え?それは、ま〜。」 「美味しかったですよね!と言うか美味しい以外の感想は無いですよね!」 「…さっきから質問ではない気がしますが。」 「え〜、今日の為にキョン君に内緒で料理の腕を磨いていた涼宮さんが可愛らしくて そんな涼宮さんの頑張りを無駄にするようならキョン君でも容赦しないつもりだなんて これっぽちもないですから〜。『美味しかった』以外の言葉以外は禁則ですからね〜」 「もう脅迫ですよ!朝比奈さん!!」 なんだろう朝比奈さんの背後に白い特攻服を着てマスクをつけバットを持った 女性のオーラ浮かび上がってるのだが。怖いですよ! 「…辛かった?」 「え?何がだ長門。」 「…甘かった?」 「もしかしてハルヒの『コロッケ』の事か?」 「カレーにする?それともカレーにする?それともカ・レ・ー?」 「『カレー』しか選択肢ねーし!つか『コロッケ』の話しでもねーし!」 「高級レストランのカレーのレトルトが手に入って、今度どう?」 「結局カレーでしかもレトルトかよ!!ボ○カレーで良いから手作りしろ!!」 「………分かった。善処する。」 そんなにガッカリする事なのか? 結局この日は何をする訳でもなく部室でダラダラ過ごし、下校時間になって全員帰った。 帰り道、今日のハルヒの行動を振り返りながら。あいつは何がしたかったのかを考えた。 アイツの飯が上手いのは1年の時から知ってるし、『コロッケ』の件もハルヒの気の迷い 程度にしか俺は思っていないが。今日の件と繋がってるのだろうか。 そんな事を考えながら家に帰った。 …さてハルヒに弁当の感想をどうやって伝えるかな。
晩飯を食ってる最中やたらお袋が今日の弁当について聞いてきた。 やっぱり今日弁当を準備してなかったのは故意にだったんだな。お袋はハルヒ側かよ。 その後風呂に入りながら『色々悩むより行動だな』という結論に達した。 それって結論も何も最初から分かってる事であるがな。 部屋に戻り携帯をとり、俺はハルヒに電話をかけた。 プルル プルル プルル 『…なに?』 「お、素直に電話に出たな。無視されるかと思ったが。」 『…なんの事よ。』 「さ〜てな、それはお前が分かってるんじゃないな?」 『…何の事だか分からないわね。』 「そうかい。」 『用事がないなら切るわよ。あたしは暇じゃないのよ。』 「そりゃ悪かったな。まぁなんだお前に伝え忘れた事があってな。」 『…何よ。』 「『美味かったぞ。今度は出来たてをご馳走しれくれ。』じゃあ明日学校でな。」 『!!!!!』 ハルヒの奴が何か言っていたが俺は気にせず電話を切った。 今日1日無視してくれたんだ、この程度別にいいだろ? しかし、そんなに弁当の感想を聞くのが嫌だったのかね団長様は。 気まぐれで自分勝手の癖に一々臆病な奴だな全く。 まぁ明日は何時も通りの俺達だ。今日は団長様の気まぐれって事で済ませておくかね。 その気まぐれが何なのかは今は知らない方がいいのが俺達なんだろうからな。
で、ここで話が終われば何も問題無かった筈だ。 この出来事の後に俺が佐々木に会わなければ、そしてその場面をハルヒが見て無ければ。 『し、神人が!!神人がぁ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!』 携帯から古泉の悲痛な声が聞こえた。 長門からもさっき宇宙から謎の艦隊が攻めて来てると連絡があった。 朝比奈さんからまたも未来と連絡がつかないと連絡がきた。 そして俺はまた灰色の空を眺める事になった。 またもハルヒと2人キリだった。 そしてこの世界は嵐の真っただ中にあった。 いつぞやの孤島を思い出させる。 「キョン〜〜〜〜。ここなら誰にも邪魔されずに浮気について尋問出来るわよね〜〜」 「…あの〜気ってなんのことでせう。」 「胸に手をあてて聞いてみたら〜」 「身に覚えが全くありませんのですが。」 「ほほ〜」 嵐は更に激しさをました。俺はこの灰色の世界からハルヒを連れて還れるのだろうか… 俺は心に誓った。 今後は決して『コロッケ』を侮らない事を もう『コロッケ』はコリゴリだ!!
749 :
記念日 :2013/10/04(金) 22:20:58.61 ID:R/lVQ0f/0
以上です。 当初考えていたのからかなり変わってしましました… 駄文にお付き合いいただきまして有難う御座いました。
お二人とも乙です!
ぬこ乙、最終決戦ですか コロッケは日本を代表する料理の一つですよ
岡田
悪魔城ドラキュラ的な城だなw
ぬこ乙! 記念日さんも乙!
>>749 いいじゃん。GJ!
まぁあんま気にせずにのんびりやろうず
ハルヒ「肉まんハムハム」 キョン「(…可愛い)」
射手座の日のセリフで暴露してたけど、キョンを見てるとドキドキするんだよな ハルヒかわいいw だからこそキョンをジト目で見てたアニメ射手座の日の演出は戴けない あれはジト目より、新婚のお嫁さんみたいな微笑みの方が正しかった あのジト目は、シャミセンの声が若本氏じゃなくて緒方さんだった事と合わせて、 アニメハルヒに対するただ二つの不満点 (緒方さんも悪い声じゃないが、原作の「バリトンの効いたいい声」とは程遠い) この二つに比べたら、エンドレスエイト8回繰り返しなんて本当に瑣末な問題
>>758 アニメ射手座ハルヒの目元を隠すと…ってのが当時話題になってな
まあ試してみればわかる
エンドレスエイトは肌が焼ける描写が無かったけど TVだと肌の色をあからさまに変えるのはNGだったりするんかね
日焼けハルヒ見たかったなぁ
長門古泉みくるは白い肌なのにキョンとハルヒだけ日焼けしてるって絵は見てみたかったな
>>760 同じ京アニのけいおん!ではあずにゃんがしっかり日焼けしてたから、単に作劇の都合でやらなかったんじゃないかな
放送当初はこげハルヒ期待してた人が我慢ならずにコラ作ってたよね 見たかったなあ、こげハルヒ ぬこも乙
ま、ばっちりUVカットしてるのも女子高生ぽくていいけどね
ぬこ乙!
>>766 その言い回しはナイス。
その方向でイメージ膨らまして補完しよう
>>769 その方向で妄想を膨らませるとすると、誰がハルヒに日焼け止めを塗ったんだろ
みくると長門はハルヒが塗りそうだけど
「ちょっとキョン来なさい」
という団長さんの声が脳内再生される
みくるに頼めばいいだろ 八回もあるのに再現されてないのがなー 真っ黒になるまで日に焼ける、それくらい楽しんでるてことになるんだよな
>>771 長門の言うエンドレスエイトの回数からすれば、一度くらい奇跡があったと期待してもいいじゃないか…
日焼けした顔の皮が剥けておそろいのまだら模様になっちゃうハルヒとキョン それをからかう5組の面々
>>770 あかんそれは板的にあかん
雑用係にオイル塗らせたら、団長さんが女の本能目覚めさせてしまう
深夜まで暇なのでちょっと書いてみる タイトルはエンドレスサマードリームジャンボ(仮)
終わらない夏休み。 ある意味、小学生の最後の希望みたいなその夢の状態に、俺達は今いるらしい。 この、常識で考えればどう考えても理解も納得も出来ない状況も、説明してくれたのが長門で、原因がハルヒにあると言われたら、自然と納得してしまえる自分が少し嫌だ。 ループする期間の終り、つまり振り出しに戻るまでの時間は……あと数分らしい。 ベットの上に寝転んでいる俺は、視線だけ机の上にある時計へと向けて、時計の横に山積みになったままの宿題から視線をそらした。 ま、どうせ今から足掻いても意味は無い。終わらせた所で提出期限には辿りつかないんだし、今からじゃ終わらせられる量でもない。 ……まあ、もし気づかない間にループを終わらせてたとしたら困る事になるんだろうが。 夕方、喫茶店で解散した時の虚な様子の長門からして、その可能性は少ないだろう。 自然と漏れていたため息の理由はわからなかったが、それももう、どうでもいい。 緩やかに訪れていた睡魔に身を委ね、一度寝返りをしてから俺は目を閉じ 「……」 瞼の隙間に見えたのは、ベランダに続く窓から静かに入室してきた、見慣れた宇宙人の姿だった。
……えっと。 「こんばんわ」 あ、ああ。今晩わ。 時間帯に沿った挨拶を交わすと、寡黙な宇宙人は普段と変わらない様子で室内に入り、窓を閉めて施錠した。 とりあえず、体を起こしてみる。ついでに頭をかいてみた。どうやら夢ではないらしい。 どうしていいのかわからないでいる俺を、ベットの横に立ったまま長門は眺めている。 「座るか?」 机の椅子を勧めてみたが、 「いい」 長門は僅かに首を横に振った。 ……。 「何かあったのか?」 というか、ハルヒならともかく、長門が何の理由も無く深夜に突然やってくるわけが 「何も起きてはいない」 ……。 いかん、思考が停止しがちだ。 眠いのもあるが、状況についていけない。 額に寄った皺を指で抑える俺に 「貴方に提案がある」 長門は淡々と口を開き……結果として、俺に更なる混乱を与えてくれるのだった。
「今回も、ループを終了させる事は出来なかった。後三分二十七秒後に、世界はループ開始時点まで遡る事になると思われる。 ただ、涼宮ハルヒに近い人間には、これまでのループの影響が出始めている。その変化によって、統合思念体はいずれループが終わる可能性と、もう一つの可能性を示唆した。 それは、ループの終りを迎える前に、貴方達人間の心的負担が許容限界を超えてしまう事。 繰り返すループの残滓は認識外の領域に僅かずつではあるが蓄積されている、それがもたらす影響を軽減したい。許可を」 自動音読ツールのように淀みなくいい終えた長門は、俺を眺めたまま沈黙している。 「……えっ?あ、いや、聞いてなかったわけじゃないんだぞ?ただ、その、何だ」 動き出す気配の無い頭をかきつつ 「すまん、今の話って俺に何の許可を得る必要があるんだ?」 何だか知らないが、長門の上司が労ってくれるとか、そんな感じだろ? 「貴方が望まなければ、この提案は廃案になる」 いや、望むのかって言われても 「もう少し具体的な内容で教えてくれ」 時計の針は正確に歩みを進めており、どうにも残り時間はなさそうだ。 「統合思念体は直接の介入を望んではいない、あくまで観測が前提。でも、ただ繰り返すだけの毎日は貴方達にとって負担」 いや、それならまずお前が負担を軽くしてもらうのが先なんじゃ。 「私は大丈夫。平気。統合思念体の提案は、貴方達の願望を僅かに後押しする事。 人間は、アルコールや各種薬物によって強制的に心身をリラックスさせる文化がある。でも、未成年者にはそれは出来ない」 いや、薬の方は年齢に関係なく駄目だからな。 「だから、少しだけ理性の働きを緩慢にする。その結果、貴方達は少しだけ普段より自分の欲求に従った行動を取る事になる。ただし、効果は限定的。 あくまで心的負担の解消が目的であるため、今の状況を解決する事に直接繋がらない程度」 いや、出来るんならさっさとループを終わらせてくれた方がいいんだが。 色々と言いたい事はあるが、どうやら時間切れらしい。 「貴方に選択を委ねる、ここでの選択を貴方は覚えておく事は出来ない。 でも、能動的な行動をしたという記憶の残滓は、貴方達の負担を軽減してくれるのは確か」 時計の秒針がラストラップに入るのを見て、長門は口を閉じた。
出来ればもう少し早く聞きに来て欲しかったが、まあ今更そんな事を言っても仕方ないか。 長門の言葉に嘘があるはずは無いし、疑うつもりもない。 ただ、気になるのは 「長門、その影響ってのはお前にも出るのか?」 俺の最後の質問に、長門は頷いた。 そっか、なら迷うまでもない。 「じゃあやってくれ」 数秒の間を置き、長門は頷き……時計の秒針は頂点へと辿り着いた。 「あーもう!遅い!もっと早く漕ぎなさいよ!?」 その日、久しぶりに声を聞く事になったとある元文芸部を根城にする団長さんの命令により、俺は指すような日差しと罵声を浴びつつ自転車を漕いでいた。 もちろん俺は不満だったし、普段の三倍もの定員を載せた俺の自転車も不満そうに金属音を奏でていた。 事の始まりは、まあ何時もの事なんだろうな。 端的に言えば、ハルヒが思いつき、そして行動に移った。ただそれだけの事だ。 それはいい、何の問題もない。ただそこで問題なのは、その行動に巻き込まれて居る被害者がいるという事だ。 もし被害者が俺の前方を颯爽と走る自転車のハンドルを握っている、自称超能力者だけだったなら、俺にはボイコットという選択肢もあったのだろう。 しかし 「キョンくーん頑張って〜」 超能力の漕ぐ自転車の荷台に座り手を振る天使、ではなく天使の様な朝比奈さんが被害者の中に名を連ねている以上、俺に選択肢など存在するはずもないわけで。 「こらキョン!早く古泉君に追いつきなさい!」 俺は渋々乳酸の溜まり始めた足に負荷をかけつづけるのだった。
ようやく目的地である市民プールに着いた時、既に俺の体力は限界だった。 入口前で止まった自転車の荷台から飛び降り、さっさと長門を連れて歩いて行くハルヒに文句を投げるだけの余裕すらない。 とりあえず、あれだ、日陰だ。 俺は茹で過ぎた鳥胸肉の様になった足に鞭を打ち、駐輪場へと自転車という名の戦友を運んだ。 その後、わざとのんびり着替えてからプールへと向かうと。 「おっそいわよ!」 プールサイドでパラソルの下を占領していたハルヒから苦情が飛んで来た。 そもそも、俺は何故ここに来たのかすら聞かされてないんだけどな。 「あんたねぇ、プールよプール。ここでするべき事なんて泳ぐ以外に何もないじゃない」 そうか、俺が聞きたいのはそんな事では無いんだが……って。 「だったら何でお前は泳がないんだ?」 パラソルの下で座ったままのハルヒは、水着姿ではあったが泳いだ様子は無かった。髪も濡れてないみたいだしな。
「日焼け止めを塗り忘れたのよ」 口を尖らせて、ハルヒはプールを眺めている。その視線の先には朝比奈さんや長門、ついでにあと一人の姿が見えた。 「有希は元々あんまり日焼けしない体質みたいで日焼け止め持ってないんだって、みくるちゃんは家で塗って置いて来ちゃったって言うし」 そうかい。 しかし、お前も日焼けとか気にするんだな。とは言わなかった。 プール監視員に余計な心配をかけたくはない。 「それなら、何処か別の屋内で遊べるとこに行けばいいんじゃないか?」 「みんなもそう言ったけど、せっかくここまで来たんだからそんなの駄目」 何が駄目なのか俺にはわからんが、まあいいさ。たまにはのんびりも、いいだろう。 泳ぐだけの体力も回復してないし、俺はハルヒの隣に座 「何座ろうとしてんのよ。日焼け止め買って来て、今すぐ」 休ませろって。
どう見ても市民プールというより庶民プールと呼ぶべき施設だったが、幸いなのか売店は存在していた。 えっと日焼け止め……これか?太陽の絵と、肌に優しいといった内容が書かれたチューブをひとつ手にとってみた。 値段は……高いな。多分高い。市場価格は知らないがおそらく定価、もしくはそれ以上の価格ではないだろうか。 とはいえ炎天下をまた自転車で買い出しに行く事と引き換えならば、納得出来なくも無い値段なのかもしれない。 自分で使うならの話だけどな。 この支払いは経費で落ちるんだろうか? 提出先などありはしないのだが、一応レシートは貰っておこう。 会計を済ませていると、 「あ、日焼け止めあった?」 ハルヒも売店へとやってきた。 ああ、一応な。 レジ袋を見せてやるとハルヒはご機嫌スマイルを浮かべ……その笑みに企みという成分が混ざる瞬間を、俺は目撃してしまった。
問答無用で俺からレジ袋を奪い……取るのではなく、手を掴んだハルヒはプールではなく外へ向かって真っ直ぐ歩き始めた。 「ちょっと来なさい」 聞くのが遅いって言うか、その企んでる様な声が怖いというか。 「何処へ行くつもりだ」 帰るのか?だったらこの日焼け止めは返品してくるから。 「何言ってるのよ、日焼け止めは塗るために存在してるに決まってるじゃない」 いや、まあそうなんだろうが。 入口まで来た所でハルヒは立ち止まり、何やら辺りを見回し始め……施設案内を見つけると、それを目で追い始め 「あった!」 すぐにまた歩き始めるのだった、っていうかそろそろ手を離そうぜ?な? 次にハルヒが足を止めたのは、救護室と書かれた部屋の前だった。 入口は開けたままになっていて、部屋の中には幾つかのベッドがカーテンに仕切られて並んでいる。 「こんな所に何の用だ」 まさか、朝比奈さんが日射病で倒れたとかじゃないだろうな? 「そんなわけないでしょ?みくるちゃんなら、有希と古泉君から泳ぎの練習受けてたわよ」 そうか、じゃあ俺もそっちに合流しよう。プールへと戻ろうとする俺の意思とは裏腹に、物理的な力によって俺は救護室の中へと入らされるのだった。 「誰も居ないみたいね、ちょうどいいわ」 一番部屋の隅のベッドまで俺を連れてくると、ハルヒはベッドをカーテンで覆い始めた。 おいハルヒ。 何となく小声になりつつ 「いったい何をするつもりだ」 「決まってるでしょ?クリームを塗るのよ」 そうかい、なるべくシーツを汚すなよ。 レジ袋ごと押し付けると、ハルヒは中身を俺に手渡しベッドに寝転ぶのだった。
一応、聞くが。 「まさか俺に日焼け止めを塗れと?」 「当たり前でしょ?他に何の用事があるのよ」 ……なあ、ハルヒ。お前は自分で何を言ってるのかわかってるのか? いやまあ、お前にとって男子なんてのは根菜類程度の認識なのかもしれんが 「いーい?キョン。これは論功行賞よ」 論功行賞だと? 「そ、あたしだって労働には対価があって然るべきだと思ってるわ。ここまで自転車を漕いできたあんたに、その報酬をあげようってわけよ」 すまん、言葉の意味はわかったが、報酬と日焼け止めを塗らされる事が繋がらないんだが。 「ふ、ふ〜ん。あんただってエロい男だって事はお見通しなんだからね。いっつもみくるちゃんをエッチな目で見てるでしょ」 返答を保留させて貰おうか。 「でもみくるちゃんはあたしの物だから駄目よ?あの子気が弱いから、あんたに無理矢理傷物にでもされたら取り返しがつかないわ」 そうだな、全くもってその通りだ。 無理矢理傷物にしかけたお前にだけは言われたく無い。 「有希も大人しいから不安だし、かといってずっと見るだけでお預けってのも可哀想よねぇ」 可哀想なのはお前の頭だ。 「で、思いついたわけ。この心優しいあたしが、特別にサービスしてあげようかなって。と言っても、背中だけだからそのつもりで」 あのなぁ、俺は一度も頼んでも、いないわけなんだが。 「何よ、クリーム塗るくらいでそんなに恥ずかしがらなくてもいいでしょ」
それは、内容こそ違ってはいるものの、俺とハルヒからすると普段と変わらぬやり取りだったんだと思う。 ハルヒが無茶な事を言い出し、俺が付き合わされる。 が、これはまずいだろって思った時には俺が説得する。その結果は古泉の休日出勤へと繋がったりするのだが、そこまでは俺がどうにか出来る事ではない。 ただ、何故かその時の俺は……その、魔が差したとでも言い訳すればいいのか。 「もーキョン、早くしなさ……えっ、あ!?」 ベッドにうつ伏せになったハルヒの背中に、俺は半透明のクリームを伸ばし始めた。 ふむ、思ったより塗りやすいもんなんだな、これ。 背筋にそって手を動かすと、 「……」 何か言いたげな顔で、ハルヒが振り向いていた。 その顔は本当に俺が塗るとは思ってなかった、って所だろうか? まあその辺を確かめるのは後にして、作業を進めるとしよう。 チューブからクリームを掌に取り出し、背中に広げる。 ハルヒは何度か振り返ってその様子を見ていたが、やがて枕に顔を埋めたまま動かなくなった。
あーあ、仕事時間だ
スマホじゃこのペースが限界、またいつか続き書きにきます
>>784 乙です、何時も見てます
続き楽しみにしてます
wflwfl
ここでかよぉ! てめぇ!GJ!
マジgj ハルヒ可愛すぎ
みくるほどではないが、ハルヒも結構スタイル良いんだよな
ハルヒくらいの胸の大きさがベスト
キョンはハルヒの背中を触ってもおちついてるな みくるは、めちゃくちゃ可愛いでしょで、拉致ってくるからすんげー美少女だよ
改めてハルヒの最初の団員勧誘のセリフ聞くと滅茶苦茶だなw キョンに関してはそんなのが一切ないあたり流石というべきか
だが、そこがいい
ぬこ乙!
そこから壁抜けバグ技使えば残りの中ボス全部無視していきなりドラキュラのところにいけるよw
壁の中にいる!
キシン流ですね
ぬこ乙!
ぬこ乙
>>805 続き書いてるから気長に待ってて
このスレが描写としてどの辺りまではありなのかわからないから、とりあえずぎりぎりで責めてみてる
やっちまえ
気長に待ってるわ
台風来たと思ったらあっさり通り過ぎたな これも涼宮ハルヒってやつの仕業なんだ…
なんだって!それは本当かい!?
ガチのエロはアウトだからその辺はボカしてな
所謂ギリギリOUTですね
>>809 ここ一週間ほど気温がいやに高いのは
ハルヒが何かしらでテンションが高いからなんじゃないかと思ってるw
あちゃくらさんはこれで失敗したなw
個人的には忍者龍剣伝である
じゃじゃ丸君阿修羅の章かな
今日の暑さで普段は咲かない桜が咲いたらしい どっかでハルヒとキョンが仲直りしたんだろうか
キョン「俺には夢がない。でもな、あいつや…あいつらの夢を守ることは出来る。変身!」
10月10日『目の愛護デー』 中央盲人福祉協会が1931(昭和6)年に「視力保存デー」として制定。 戦後、厚生省(現在の厚生労働省)が「目の愛護デー」と改称した。 「10 10」を横に倒すと眉と目の形になることから。 また、1963(昭和38)年のこの日、アイバンクが開設された。 ============================================= キョン 「なぁハルヒ。」 ハルヒ「ん?なに?」 キョン 「俺達って1年の最初の席替えから永遠『窓側後方二番目と一番目』を不動のモノとしているのだが。」 ハルヒ「そんな事?今更じゃない。」 キョン 「俺も今更この席に関してとやかく言うつもりはねーよ。つかどっかの誰かさんが飽きない限り 後10年経ってもこの位置は不動な気がしてる。」 ハルヒ「後10年て、あんた何年高校生やるつもり?」 キョン 「物の例えだ。でだ、たまに気になるんだがなハルヒ。」 ハルヒ「なによ。」 キョン 「お前はちゃんと黒板の文字見えてるのか?」 ハルヒ「見えてるわよ。」 キョン 「あっさりと切り返したな。真面目にマジにか?」 ハルヒ「真面目にマジよ。こう見えてもあたしは視力にも自信あるからね。」 キョン 「まぁ正直お前が目が悪いと言うのは想像できんが。」 ハルヒ「なら良いじゃない。」 キョン 「しかしだな男の俺の後ろにお前みたいなチンマイのが座ってるに黒板が見えるのが理解出来ん。」 ハルヒ「チンマイってあたしそんなに小さくないわよ。」 キョン 「いや小さいだろ。」 ハルヒ「キョンが背が高いのよ。」 キョン 「いやいや俺は男子高校生の平均だぞ。」 ハルヒ「ウソ!立ったらいつもあたしがキョンを見上げてるのに!」 キョン 「だからハルヒが小さいからだろ。」 ハルヒ「キョンが大きいのよ!」 キョン 「ハルヒが小さいからだ。」 ハルヒ「キョンが大きいの!」 キョン 「ハルヒが!」 ハルヒ「キョンが!!」 外野 谷口 「…あいつら何を言い合ってんだ?」 国木田「最初は涼宮さんが何時もキョンの後ろだから黒板が見えないじゃないかって話しだったけど。」 阪中 「途中から身長の話しに変わったのね。」 朝倉 「もう最初の話しなんか忘れて『自分の方が相手を思いやってる』って話になってるわ。」 谷&国&阪&朝「「「「…………」」」」 一同『別のモノ見て目を労わろう』
ぬこ乙
言われてみるとキョンとハルヒの身長差だと黒板見えにくそうだな
でも心配した岡部に席替えるかと聞かれてもハルヒは頑なに拒否しそうだな これはもうキョンの肩からひょっこり顔を出して授業を受けるしか
キョンの肩に顎乗っけて授業を受けるハルヒ 動けないわ耳元に息がかかるわいい匂いするわで授業どころでないキョン
>>825 肩に顎乗っけたら、背中にも何か柔らかいモノがあたるだろうな
たしかに授業どころじゃないな
みくると長門が小さいから目立たないけど、ハルヒは以外に小さい?
158cmってどこの設定だっけ
ちょうど平均くらいの身長なんだけど 発してるエネルギー量の割には小さいなーって印象がある
消失ハルヒは160は軽く越えてるイメージ
可愛い声
ぬこは小さい
ハルヒはジャンプ力高いから背が高く感じる理論
夏服姿が可愛い
837 :
ss :2013/10/12(土) 00:41:24.43 ID:/NLh2Pob0
遠くから聞こえる子供達の歓声、他には何も聞こえない部屋の中で黙々と手を動かす。 と言っても、だ。日焼け止めを自分で塗りにくい場所なんてのは、背中くらいしかないわけ なんだが、 「……」 それも数分で塗り終わったってのに、ハルヒは体を起こす様子もなくうつ伏せになったまま だった。 寝てしまったって事はないんだろうが……まだ塗れって事なのか? これは。 「ハルヒ、終わったぞ」 背中だけなんだろ。 ……クリーム塗れの手を気にしながら暫く待ってみたが、反応無し。 他に自分じゃ塗りにくい場所ってあったか? 試しに自分の手を背中側に回してみようと思ったが、全然背中に届かなかった。俺ってこん なに体が硬かったのか……。ちゃんとストレッチとかした方がいいのかもしれん。 肩の周りと首の後ろも自分じゃ難しそうだし、塗ってやるか。 日焼け止めのついていない手でハルヒの髪の毛をずらし、首筋から肩にかけてクリームを伸 ばし始め……ハルヒの体がびくっと動き、そのまま硬直したのはその瞬間だった。 くすぐったかった、のか? 思わず離していた手を、もう一度首元に伸ばしてみる。 今度は大きく反応はしなかったものの、やはりハルヒの体は硬直していて、手はシーツを握 り締めているようだ。 ふむ……どうやらハルヒは首元を触られるのが弱いらしいな。正直言えば、楽しい。 止めろと言われたわけでもないし、手を止める理由は無いな。ああ、一つもない。 誰に断るわけでもなく頷きつつ、俺は日焼け止めを塗る作業に戻った。それと、少しだけ朝 比奈さんに悪戯をするハルヒの気持ちが理解できた気がしなくもない。 より動きやすい様に座る位置を上にずらし、俺は作業を再開した。 首筋も反応が良かったんだが、それよりもハルヒは耳元の方が弱いらしい。髪に触れない様 に気をつけながら耳元へ指を伸ばすと、面白いように反応する。 そんなにくすぐったいなら声を出せばいいのに、と思っていると 「……っ……ふぅ…………ぁぅっ」 枕の奥から聞こえてきたハルヒの小さな声は、その……えっと、くすぐったいとか、そんな 感じの声では無かった訳で……。
838 :
ss :2013/10/12(土) 00:43:34.16 ID:/NLh2Pob0
誰も居ない部屋、カーテンで仕切られたベットの上、そこに居るのは水着の男女。 今更だが、俺は自分が置かれている状況を理解した。 これってまずくないか? 色々と。もし誰かに見られたとしても、ハルヒが気分が悪くて休 んでたとか言い訳は出来なくはないだろう。 まずいのは、だ。 「……」 ついさっき、これまでに一度も聞いた事が無い声を漏らした団長さんが、今もベットの上か ら動かない事。 そして、俺にはそれが続きを待っているように見えるって事だ。 これ以上はまずい。 「おいハルヒ」 さっさと起きろ。 そう口にするつもりだったのに、 「……足も、塗るぞ?」 実際に出てきた言葉は、考えていたのとは真逆の内容だった。 もちろん、ハルヒが嫌がれば止めるつもりだったし、それ以前の問題で物理的に排除される 可能性の方が高いんだろうとは思っている。その後の報復も熾烈な内容になるであろう事は容 易に想像できる。 だが、これはハルヒによれば俺に対する論功行賞なんだよな。 となれば、俺は俺で好きにしてしまってもいいんじゃないだろうか。 脳内で言い訳と大差の無い理論武装を組み立てつつ、まずは足先からクリームを伸ばしてみ ることにした。ハルヒに拒否する動きは無いが、さっきの様な声も聞こえない。 この辺ははずれか……。 クリームを塗り終えてハルヒの足から手を離すと、寝転んだままの姿勢でハルヒが僅かに動 いている事に気づいた。 クリームを最初に塗った背中、そして今ベットに降ろした足。 その中間地点にある、水着に覆われた二点の膨らみ。有体に言えばおしり。あまり長々と眺 めていて、俺の身体に影響が出てはまずいと思って見ないようにしていたんだが……。 寝転んだまま殆ど動きが無いハルヒだが、こうしてじっと見ていると確かにおしりの辺りが 時折揺れているのが解る。 ハルヒは未だに顔を枕に埋めたままで、この動きに何の意味があるのかは解らん。しかし、 ゆるゆると揺れるそのおしりを見ていると湧き上がってくる欲望は本能的に理解できる。 据え膳オンザベット? いや、それは無いだろ。ないない。 というか場所と状況を考えろって。 いくらハルヒに常識という概念が著しく欠乏しているからって、こんな公共の場所で欲望を 持て余す何て事はしないはずだ、相手が俺だって事を考えればよけいにありえない。 妄想に対する否定材料はいくらでもあったんだが、今の状況を止める理由は特に無いわけで。 俺は再び、足首からふくらはぎへと順にクリームを延ばす事にした。 ゆっくりと上へと進んでいく手がふとももに差し掛かった時、またハルヒの声が聞こえた気 がしたんだが。
839 :
ss :2013/10/12(土) 00:44:55.78 ID:/NLh2Pob0
「……」 ハルヒは更に隠れるように枕へ顔を埋めており、こうなってしまうともう声の方が期待出来 そうにない感じだ。 ふとももにもクリームを塗り終えたし……これ以上は流石に、な。 俺も健全な男子高校生なわけで、もちろん色々と好奇心旺盛だ。色々と触ってみたいし、触 る以上の事もしてみたい。 この、一方的に悪戯……じゃなく、日焼け止めを塗れるってシチュエーションに色々と感じ る物があるのも事実だ。 状況は魅力的過ぎるが、ここでブレーキをかけなかったら止まれる自信が無い。 とりあえず深呼吸し、自分の体の変調が収まるのを待ってから 「おい、ハルヒ……終わったぞ」 時折こちらを横目で見ていた団長さんに声をかけた。 ――プールへと戻ったハルヒは、キャッチアンドリリースの精神で川に戻された淡水魚の如 く常温の水の中へと飛び込むと、人混みの奥で泳いでいた長門と朝比奈さんの下で顔を出した。 せっかくプールまで来たんだし、少し泳ごうかとも思ったが……帰りも自転車を漕ぐ事にな るんだろうし、体力は温存しておこう。 手近なパラソルへと避難し、日陰の下に腰を下ろした。 やれやれ。 自分でも理由が解らない溜息をつきながら、喧騒の中で遊んでいるハルヒ達の姿を何となく 目で追っていると……さっきまでの状況が現実だったのか自信が無くなって来る。 あれは本当にあった事なのか? ベットに伏せるハルヒ、誘うように動く無防備な体、そしてあの――声。 鮮明に浮かびそうになる記憶を頭を振って妨害していると 「お疲れ様です」 ご機嫌な様子の超能力者が横に腰を下ろし、プールサイドの床を水で濡らした。 「おや、せっかくプールに来たのに泳がないんですか?」 来たくて来た訳じゃないってのもあるが、 「もう少し休んでから考える」 営業スマイルから視線を逸らしつつ、俺は適当に返事をしておいた。 「そうですか」 古泉の声が妙に楽しそうだと感じたが、下手に詮索すると薮蛇になるのは解っているので無 視する事にしよう。 そんな俺の態度に気づいたのか、 「ああ、そうそう。これは特に重要なお話ではないのですが……」 古泉は世間話でもするような口調で口を開いた。
840 :
ss :2013/10/12(土) 00:46:04.38 ID:/NLh2Pob0
顔を向けようともしない俺に 「実は、この施設は機関の管理下にありますので、多少の無理はききます。涼宮さんの勘の良 さを考慮して、売店等で直接応対する者は部外者なのですが、管理職は機関の者ですので御用 があれば何なりと申し付けてください」 「そうかい」 「……もし必要であれば、日焼け止めでもお塗りしましょうか?」 不覚にも、一瞬反応してしまった。 古泉は、無視を続ける俺と同じ様にプールを眺めている。こいつが何を知っていて、何を言 いたいのかは解らん。知りたくも無い。 何にしても、もう終わった事だ。 そう自分を納得させる様に頷いていると、誰かが俺の手を掴み 「さ、キョン行くわよ」 強引にその場に立たせると、そのまま俺の手を引いて歩き始めたのは……やはりというか、 ハルヒだった。 「おい、待てって。行くって何処へだ?」 帰るのか? 「あんた何言ってるの? まだプールに来たばっかりでしょ」 そりゃまあ、そうだが……じゃあ何処へ? 「日焼け止めを塗りなおしに行くの」 「はぁ?!」 さっき塗ったばかりだろ? 「小まめに何度も塗りなおす物なの、さあ〜さっきの続き続き!」 え? つ、続きって? 「ちょっと待てってハルヒ? とりあえず手を離せ?!」 徐々に足を速めるハルヒに引きずられる様にして、俺はまたプールサイドを後にした。 エンドレスサマードリームジャンボ(仮) 〆 おじゃましました
ふぅ・・・
うっ……ふぅ 乙だぜ
大人しいハルヒは可愛いな ところでおい、誰だ俺のコーヒーに砂糖を居れたのは
ふう
しおハルヒいいねえ 結婚したらキョンを尻にひくと思われがちだが実は亭主関白とか有りだと思います
普段は穏やか奥さんと評判のハルヒだけど、有事になると 「その服誰が縫うと思ってるの」 と肝っ玉母ちゃんに早変わりするんですね
ふぅ…… ハルヒの誘い受けは反則だと思う
冬の学校 鶴屋 「ハルにゃんがニーソックスっていまいちなんだよね」 ハルヒ「いつも、私のソックスを奪っといて何を言うんだが」 鶴屋 「何の事だニョロ」 ハルヒ「じゃー鶴屋さん予備の黒ニーソックスあげるから履いてみなさい」 鶴屋 「わかったニョロ。みくるも四折りからストッキングに変えてるよね」 みくる「足が寒いんでストッキングだと腰とか暖かいですよ」 ハルヒ「ストッキング良いかもね」 鶴屋 「履いてみたニョロ」 ハルヒ「鶴屋さんもいまいちよね」
ぬこ乙!
やっぱり悪魔城だったのかw
再放送の流れが
快楽天の表紙を飾ったハルヒ。と買い占めに走るキョン
3期マダー
映画消失のキョンの最後のセリフを思い出せ
ぬこ乙!
>>857 デス「これはこれは、ベルモント様……じゃなーい!」CV:サマンサ・ケリー
セーラー服美少女
ジャージハルヒもまた至高
消失映画のTシャツジャージ姿は、目のやり場にこまったわw
消失の光陽園ハルヒも可愛いよなぁ 制服は北高よりも光陽園の方が好みかもw
光陽園はどちらかというと美人枠 可愛いのは北高
深窓の令嬢なハルヒもいいが、元気一杯夢いっぱいなこども系ハルヒがやはりいい
武藤まひろと同じ声
ぬこ乙!
ロリな中1ハルヒからお姉さんな大学生ハルヒまで、幅広いニーズにお応えできるのが涼宮ハルヒです
ドラキュラ様w
中の人がバニーコスしていたみたいね
ハルヒがガルガンティア船団に遊びに行ったって?
ハルヒの後からラノベなどでバニーガールが多くなったような感じ
876 :
872 :2013/10/16(水) 00:15:46.42 ID:akjUTBbA0
>>875 カイザァーーーース(r!
電波受信完了したので投下します
877 :
ss :2013/10/16(水) 00:16:35.15 ID:akjUTBbA0
まず結論から言おう、早起きは三文の徳ではない。 タイトル ある早起きの日の事 その時、俺の脚は痺れていた。 痺れている原因は血行不良であり、血行不良の原因は……だ。 「……」 明日の朝には、食肉売り場で売られる事になる家畜を見るような目で俺を見下ろすハルヒは、 いつものパソコンの前の椅子に座っている。 つまり俺はその目線より下に位置しているわけで、端的に言えば正座させられていた。床に 直接。 痛み、冷たさ、痺れ。そのどれが一番きついかと言えば、ぶっちゃけどれも痺れのせいでよ くわからなくなっている。 むしろ、この後動き出す時の方が怖い。マジで。 ちなみにここはSOS団の部室で、今は授業時間中だ。当然これは明確なエスケープ行為で あり、後で教師に何を言われるかは想像に難しく無い。 さて、そろそろ俺がこの末期的な状況に置かれているのかを説明しておこうか。ハルヒの表 情を見る限り、まだまだ開放されそうにないしな。 事の始まりは数十分前、いや一時間程前になるだろうか。 特に理由も無く早く起きてしまった俺が、普段より少し早く家を出た所から――それは始ま る事になる。 いつもより人通りの少ない通学路に何となく新鮮な物を感じながら、その時俺はいつもの通 学ルートを歩いていた。 たまには早起きもいいもんだな、とは思わなかったが……まあ、これはこれで新鮮な経験な んじゃないだろうか。 もしかしたら、学校に行くまでに朝比奈さんとか長門と顔を合わせることになるかも? と、 多少の期待を描いていたんだが、光陽園の前を通りすぎ、溜息しか出ない北高まで続くエンド レスの坂道の前まで来ても、知った顔と出会う事は無かった。 ここから先は殆ど一本道だし、特に誰かと会うって事もないだろう。 学校までにかかる残り時間と、現在時間。 その二つを考慮した結果、俺が選んだのは――
878 :
ss :2013/10/16(水) 00:18:14.38 ID:akjUTBbA0
「いらっしゃいませー」 坂道の途中にあるコンビニの店内は、店員だけで客の姿は無かった。 今日は学食の予定だったが、ここで何か買っていってもいいかもな。 そんなつもりで弁当やパンのコーナーへ行こうとしたんだが、丁度店員が品出しをしている 最中だったので少し待つ事にした。 まだ時間には余裕があるしな。 ――さて、ここまで長々と話して来たわけだが、今の話と現在正座中である俺の状況との間 に何の関係があるのかとお思いの方も居るだろう。まあその疑問はもうすぐ解決するはずだ。 俺はこの後二つミスをしたんだ……正直、思い出したくは無いんだが、そのミスを数える事 にしよう。 最初のミス、それは店員の品出しが終わるまで何か雑誌でも読んでいようかと雑誌コーナー へと行き、そこでとある雑誌の存在に気づいてしまった事。 そして二つ目のミス、致命的なミス。 それは、俺がその雑誌を購入し、店を出ようとした時に、だ。 「ちょっとキョン、その袋の中身を見せなさい」 我等が団長様がコンビニの出入り口に立っていて、問答無用で俺の手から購入済みのレジ袋 を奪っていくのを、阻止出来なかった事だ。 さて、俺は自分の罪を数えたわけなんだが……。 「――じゃあ、そろそろ理由を説明してもらおうかしら」 ハルヒは冷徹な声でそう言うと、机の上に置いてあった雑誌を強く叩いた。 派手な音が部室に響き、そして消える。 未だに沈黙を守る、というか言い訳が思いつかないで居た俺にイラついたのか 「神聖なるSOS団の団員が、朝っぱらからコンビニでエロ本何か立ち読みしてた時点で厳罰 物だけど、その上その本を買っていくって何なの? いくらなんでも欲望を持て余しすぎじゃ ないの? っていうかあんた……学校にこんな本を持ち込んで何をしようって考えてたわけ?」 そう、俺がコンビニで見つけて購入したその本とは、所謂ところの閲覧に年齢制限がかかる 部類の青年誌であり、その本を立ち読みしていた時に……ハルヒは窓ガラス越しに俺を見てい たんだそうだ。 あの時の俺に一言だけ言ってやりたい「前方注意」と。 ともかく、今はこの状況を何とかしないとな……どうにもならない気がするが。
879 :
ss :2013/10/16(水) 00:19:55.62 ID:akjUTBbA0
「えっと……それは、その……だな」 下手な言い訳は無駄なんだが、正直に言ってもやはり無駄だと思う。 だが、ここで正座をし続けても無意味何だろうしな……。 やはり、伝えるしか無いんだろう。 「なあ、ハルヒ」 「何よ」 自分の目の前に地雷があるのに、それを踏む様な奴が果たして居るのだろうか? 「その本を、ちょっと見てくれないか?」 居るんだな、ここに……踏みたくないんだけどな。 「はぁぁ?! 何言ってんの?! こんなエロい本をあたしに読ませたいわけ? あんたそん な特殊な趣味でもあるの?!」 予想通り激昂したハルヒに、すぐさま首を横に振る。 無い、全然無い。マジでな。 これ以上誤解を広げないように否定しつつ、 「読むんじゃない、見てくれ。表紙だけでいい」 レジ袋の中身を指差しつつ、溜息と一緒にそう付け加えた。 ハルヒはまだ疑いの眼差しを俺に向けていたが、渋々といった様子で袋から問題の雑誌を取 り出した。 ほぼ全裸、挑発的なポーズ、そして悩ましげな視線を向けるグラビア女性が表紙に描かれて いるはずだ。ちなみに写真ではなく二次元、雑誌名は伏せるが快楽という物を連想させる名称 で長く親しまれている、というか俺は長らくお世話になっている。 ハルヒは暫くの間その雑誌を眺めていたが 「で、これが何なのよ」 どうやら俺の言いたい事は伝わらなかったらしい。 「あんたのエロ本の趣味でも教えたかったわけ? 何、やっぱり女はおっぱいが大きい方がい いとか言いたいの?」 ただでさえ低くなっているハルヒの声が、下限を振り切りそうだ。
880 :
ss :2013/10/16(水) 00:20:42.21 ID:akjUTBbA0
確かにその絵の女の子は巨乳なんだが、 「そうじゃなくて、だな」 ええぃっ、俺はまた地雷を踏む事になるのか? っていうか間違いなく地雷だ、絶対に。 朝っぱらから胃に痛みを感じつつ、 「……その絵、誰かに似てないか?」 俺はまた、地雷を踏んだ。多分な。 ハルヒは訝しげな顔で俺を睨み、再び雑誌へと視線を向ける。 そして数秒後。 「キョン」 雑誌越しに呼びかける声に、感情は感じられなかった。 「……はい」 思わず敬語で答えていた俺。 「まさかと思うけど……この表紙の絵があたしに似てるって言いたいんじゃないでしょうね?」 雑誌を自分と比べる様に持ち、ハルヒは……何とも複雑な顔で俺を見ていた。 さっきまでの明確な怒りはそこに感じられないんだが、むしろ不安度は増したな。しかも急 激に。 ここで何と答えるのが正しいのかは解らないが、大人しく正直に答えておこう。 ……結果がどうあれ、自分にはなるべく嘘を吐かない方が精神衛生上いいだろうしな。 「そのまさか、だ。お前に似てるって思ったから買った」 そう、最初にその雑誌の存在に気づいた時は背筋が凍ったぜ。なんせ、見慣れた団長さんを そのまま全裸にしたかの様な表紙の本が平積みで置いてあったんだからな。 肩辺りで揃えた髪、黄色いカチューシャ、好奇心旺盛そうで卑猥な視線。最後以外はハルヒ の特徴をそのまま当てはめた様な絵だった。 小悪魔的な笑顔のその少女が描かれた雑誌の在庫は一冊、倉庫にはまだあったのかもしれな いが、少なくとも店頭にはその一冊しか置かれていなかった。 こんな通学路に面したコンビニでそんな本が置かれていて、それが万一ハルヒの目に止まっ たらどうする? 発行されたこの雑誌を全部買い占めるってのは予算的に実行不可能だが、と りあえずは今そこにある危機を何とかするしかない。 そう考えたら答えは一つしか思い当たらず……結果として俺は万が一を実現してしまったわ けだ。 心から思う、やっぱり神様なんていなかったんだ、と。 ハルヒは何かを考えているのか、ずっと無言だったんだが、 「……ふ〜ん」 何やらつまらなそうな声を出し、雑誌を机の上に戻す……のではなく、自分の鞄の中へとし まった。 「おい、ハルヒ」 「何」 いえ、何でもないです。
881 :
ss :2013/10/16(水) 00:21:25.50 ID:akjUTBbA0
「まあ……そりゃあ、あんただって健全な男子高校生なんだし? 体を持て余す事があったっ て、それはおかしくはないわ」 何やら一人で頷きつつ、 「でもやっぱり、知ってる子に似てる絵で……ってのは、ちょっと頂けないわね。うん、そこ はよろしくないわ」 おい待て。 「ハルヒ、お前何か誤解してないか?」 「大丈夫よ、あたしだって理解がある方だし……その、下手に溜め込んで変な方向へ走られる よりは、ちゃんと管理した方がいい事だって思ってるから」 何やら全力で誤解しているらしい団長さんはそう言うと、何故か自分の首元からスカーフを 外しはじめた。 「何をするつもりだ」 「言っとくけど、見るだけだからね?」 だから、何をするつもりなんだって?! 俺の抗議を無視しつつ、ハルヒは躊躇いつつもセーラー服の上を脱ぎ……正座を続ける俺の 前で、上半身だけ下着姿になるのだった。 強調された胸を支えるブラジャーを隠そうともせず、ハルヒは俺を見ている。 「……どう?」 「いや、何の話だ?」 っていうか、お前は何がしたいんだ?! 「だ、だから……その、あたしに似てる絵の雑誌を買うのは駄目だけど。取り上げるだけじゃ 可哀想でしょ? 我慢させすぎて、暴走しちゃうかもしれないし」 座ったままスカートのホックを外し、お尻を浮かせてそのまま床へとスカートを落とすと、 ハルヒは雑誌と同じ様に足を組み、俺をじっと見つめるのだった。 「みっ見るだけ、だからね?」 そう念を推すハルヒの顔は紅潮しており、やはりというかこいつでも恥ずかしいという感情 は持ち合わせている様だ。 というより、俺が恥ずかしい。 正座をさせられ、クラスメイトのセミヌードを見せられる。この状況で、いったいこいつは 俺に何をさせようと言うのだろうか。 視線を逸らすのもまずい気がするが、凝視するのも憚られる。 その上、だ。 「……」 ハルヒはじっと俺の視線を追っているから、もうどうしようもない。
882 :
ss :2013/10/16(水) 00:22:35.27 ID:akjUTBbA0
こんな時にどうすりゃいいのか……。 まるで検討もつかないんだが、正直、俺もハルヒが言うところの健全な男子高校生なわけで して……視界の中に入る映像情報に対して、自然に反応し始めていた。色々と。正座をしてい る事に感謝しておこう。 現実的にはありえないサイズや形状だった雑誌の絵とは違い、そこに見えるハルヒの体には 破壊的な現実感があり、俺の理性をガリガリと削ってくれている最中だ。 朝比奈さん程ではないが、やはりかなりのサイズなのではないかと思わせる双球。その殆ど は下着に遮られているので見る事が出来ないが、僅かに見える肌の部分だけでも正直、滾る物 がある。 胸の大きさの割にくびれた腰、そして丸みを帯びたおしり。思っていたより大きめだな。 そして、組まれた足と下着の先には男子の妄想の集大成がある。こんな状況で肉体的に反応 しないのであれば、一度心療内科を受診した方がいいのだろうが、幸いにも俺にはその必要は 無い様だ。 いつの間にか、俺は正座をしたままハルヒの顔と体を交互に見ていて、そんな俺の様子をハ ルヒはじっと見守っている。 多分、俺以上に赤い顔をしていると思われるハルヒだが、今の状態を止めるつもりはなさそ うだ。 ハルヒは俺を暴走させない為だとか言っていたが、手を伸ばせば届く位置でこんな下着姿を 見せられたらむしろ暴走するとは考えないんだろうか。 というか、遠からずそれは現実になりそうだぞ? なあ、ハルヒ? もう十分だ。 終わらせる為の言葉は何故か口から出てくる事は無く、俺はいつしかハルヒ体をじっと見つ めてしまっていた。視界の中で呼吸に合わせて上下しているハルヒの体、映像でも雑誌でも無 いリアルが目の前にある。 そのままどのくらい時間が過ぎたのか……じっと俺が見つめる中、ハルヒが組んでいた足を ゆっくりと外し始め、その動きに正比例して俺の心拍数が過去最高数を記録し――バタン。 「……」 物音のした方向に俺とハルヒが視線を向けると、そこにはいつもの様にハードカバーの本を 持ち、こちらへと向かって無言で歩いてくる長門の姿があった。 同時に、廊下から休み時間を告げるチャイムが鳴っているのが聞こえてくる。どうやらさっ きから鳴っていた様だが……全く気づかなかった。 正座中の俺、椅子の上で下着姿のハルヒを気にする様子も無く、長門は普段使っている自分 の椅子に座り、持っていたハードカバーを読み始め。 「ゆ、有希? あのね、これは違うのよ!」 慌てた様子で弁明を始めるハルヒに、長門は感情の無い視線を向けていた。 「……出て行った方がいい?」 「ち、ちち違うってばっ? 誤解しないで? ね? これは違うんだから!」 「大丈夫、邪魔はしない」 「そ、そうじゃなくって!」 窓も気にせず下着姿で弁明を続けるハルヒ、それに淡々と答える長門。そんな二人を眺めつ つ、俺は血流の途絶えた脚の痺れに、ただひたすらに悶えていた。 結論は最初に言ったよな? そう、早起きは三文の徳ではない。 三文どころの徳ではない。 ある早起きの日の事 〆
前回のサンオイルの話でエロ成分がNGという指摘が無かった事をいい事に 多少抑え目でもう一つ書いてみました また何か受信したら投下しにきます、お邪魔しました〜
GJ!!(*´Д`)
これはいい公開処刑w GJ!
GJ! 快楽天といえば鳴子ハナハルのイメージなんだが、ハナハル絵のハルヒも素晴らしかったな
…ふぅ 全くけしからんな
ルーズソックスが似合う
ニーソかニーハイの世代だろ
ぬこ乙!
>>888 そうだな・・・『メキシコに吹く熱風!』という意味の「快楽天」という名は魅力的ですが
普段はイブツと名乗っております、ここだとガムシロと呼ばれているようです
ぬこ乙です
スレチだけどサンタナ(サントーナ)って実は平穏って意味なんだよなw ああいう道理を無茶で押し通すセンスが欲しいわ
マジかよガムシロの人快楽天だったのかよ
ハルヒ「我がSOS団の活動は世界一ィイ!」
なんか板に凸の予感がするので書き込み
ここまでのエロはOKだな 週間少年コミック誌ならなんてことはない
急に寒くなってきたからハルヒもふしたい
夏服セーラー服姿が可愛い
ぬこ乙! セーラー服とブレザーの組み合わせで最強にみえる
ブレザーじゃねえやw カーディガン!
キョンのブレザー着てるハルヒて最高じゃね?
公式絵のキョンのコートに顔をうずめるハルヒが最高
ハルヒはキョンともふもふすると最強モードになるよ
ぬこ乙!
ぬこ乙 ボッシュートw
終末のこの開放感
ごめん、週末だった
終末の過し方
セーラー服美少女
ぬこ乙
ぬこ乙!
そういや新入り猫の依頼だったなw
918 :
月イチ投下人 :2013/10/20(日) 12:48:03.58 ID:dFTgJDfH0
おまたせして申し訳ありませんでした。…待ってた人いるかな。
SS「家族ゲーム」第4話後半+エピローグを投下させていただきます。
・合計6レスお借りします。
・ここだけ読んでも、なんのこっちゃ?なので、長いんですが前作から見ていただければと思っています。
プロローグ
>>429 第1話前半
>>514 第1話後半
>>539 第2話前半
>>602 第2話後半
>>634 第3話
>>652 第4話前半
>>684 では、よろしくどうぞ。
風呂に入り、今朝目を覚ましたベッドに転がって、俺はこれから のことをぼんやり考えていた。考えているうちに何時の間にかうと うとしていたらしい。パジャマのハルヒがドアを開けるのに気づい て、俺は目を開けた。 ハルヒが目の前を通過して動いた空気に、俺はふわりと吸い寄 せられそうになった。ハルヒは鏡の前で何やらぺたぺたと顔に塗 りつけている。そこで俺は重大な事実に気づいた。ハルヒと俺は 今夜、ここで一緒に寝るのか? 夫婦ならば当然なんだろうが、今 の俺は必要なものを用意していない。……心の準備だ。 顔やら髪やらの手入れを終えたハルヒがこちらに振り向いた。 なんとなく、直視することができなくて、俺は視線を外した。どうや らハルヒもこちらを向いたまま動いていないらしい。 長い沈黙に耐えられずに、俺は口を開いた。 「何、やってるんだ」 「……なんでもないわよ」 ハルヒはずかずかとベッドに近づいて来て、立ち止まってしばら くすると、俺が腰までかけていた布団を持ち上げて、片脚を差し入 れた。そこで数秒止まって、一気に身体を滑り込ませて来た。こち らに背中を向けて、布団をかぶる。背中が震えているように見え た。俺はそんなことはない。ただ、左手が言うことを聞かないだけ だ。
俺の手の震えがおさまるまで、ベッドの上に上体を起こしたまま でいると、ハルヒが黙ったまま、首をひねってこちらを見た。俺と 目が合うとすぐに顔を背ける。 「何、してんのよ」 「……なんでもねえよ」 俺は観念して、布団に潜り込んだ。ハルヒの息遣いが聞こえる。 体温が近い。部屋はほのかに明るいままだが、このまま電気は消 せない。物理的な距離の問題もあるが、主に心情的な問題で。 また長い沈黙の時間がすぎた。ハルヒが眠っていないのは背中 でわかる。向こうもおそらく、俺が起きているのに気づいているだ ろう。 「夫婦、なのよね。あたしたち」 背中越しに、ハルヒの声が聞こえた。 「そうらしいな」 「今日、なんか変だったわね。あんた」 それはお前も同じだ。この世界も俺にとっちゃ十分変だが、その 中でのハルヒも、さらにどこかおかしかっただろう。見た目もそうだ が、自分の息子であるはずの男を古泉と呼んだり、今のお前の態 度も明らかに夫婦として自然なものじゃない。今の世界に感じてい るだろう、微妙な違和感。SOS団の記憶の残滓。それがどの程度 残っているのかは、結局わからずじまいだ。 「お前だって変じゃなかったか?」 俺は試しに口に出して聞いてみた。ハルヒは反論してくるかとも 思ったが、 「そうね、一日中変な感じだったわ。……なんか、自分がここにい るのが変に感じてたの。あたしのいるべきところは、ここじゃない かもしれないって」
「ここじゃない、か……」 俺は元の世界を思い出してなんの気なしに言ったつもりだった が、ハルヒは慌てたようにこっちを向いて言った。 「別に、あんたと一緒になったことを後悔してるとか、そういう意味 で言ってるんじゃないのよ? 子どもたちも3人いて、みんなすごく いい子で、それもすごく幸せだし……。でもね、」 「……でも?」 俺もハルヒの顔を見て、その先を促す。ハルヒは鼻から下を布団 で隠して、 「なんか、いろいろ思い出せないのよね。高校とかその後の記憶が すごくあいまいなのよ」 と、つぶやいた。 俺はしばらくためらっていたが、意を決してこう言った。 「覚えている範囲でいい。ハルヒが知っていることを、話してくれな いか」 本当なら聞きたくはなかったことだ。俺たちがどんなプロセスをた どって、今のような状態に落ち着くことになったのかなんて。だって そうだろう? 認めてやるのも癪だが、もしかしたら、そいつはこれ から起こりうる未来の可能性の一つかもしれないじゃないか。 「高校のとき、どういう出会いをしたのか。……それからどうなって 今に至ったのか。覚えてる範囲で構わないから」 ただ、どうにかしてきっかけをつかまなければ、この世界から抜 け出すことはできない。この状況のまま世界が固定されてしまう ことは、俺の望むところではない。 ハルヒは顔を半分隠したまま、目だけで俺を見て、 「あんたも忘れちゃったの? ほんと、使えないわね。バカキョン」 ハルヒの眉尻が微妙に下がった。
ハルヒはぽつり、ぽつりと話してくれた。出会いは俺が知ってい るとおり、曜日ごとの髪型を俺が指摘したことから。ただその後、 SOS団のことは出てこない。平凡な高校生活を少し聞けたくらいで、 大学生活やその後のこと、そして『子どもたち』の出生のことに至 っては全く触れられなかった。今のあいつらをそれぞれどう思って いるのかは、教えてくれたけどな。 交際のきっかけになった告白も、結婚の申込みも、どうやら俺が 言ったらしい。ハルヒのやつはつい最近まで一字一句覚えていた ようだが、今になってなぜか、全部忘れてしまって一言も思い出せ ないという。そこは正直、聞かなくて良かったところだ。 「おかしいわね。あんたから言ったのには間違いないんだけど…… あんた、本当に覚えてない?」 ハルヒには珍しく、縋るような視線で俺に問いかける。でもな、 ハルヒ。さっきから心の中では繰り返しているが、「覚えてない」ん じゃない、「そんな事実は存在しない」んだ。少なくとも俺の頭の中 では。 「なんだか、すごくもったいない気がするわ。いろいろあって、すっ ごく楽しい時間だったはずなのに」 「なぜそんなことがわかる? 記憶にないんだろ?」 「なくたってわかるわよ。当たり前でしょう? 高校から大学なんて、 人生でいっちばん自由に遊び回れる時期じゃないの。その間に あったいろんなことを、全部忘れちゃうなんて……! きっと、あた しとあんたの間にも、いろんなことがあったはずなの。楽しいこと も、そうじゃないことも……。そうよね、キョン? 覚えてない?」 ハルヒが布団をめくり、唇が覗く。その目に惹かれるものはあっ たが、それでも俺は確信していた。そんな事実はないんだ。 ……だが、ないことに失望する必要もない。ないものは作ればい い。あの日、お前がとびきりの笑顔で言ってくれたように。 「思い出が見当たらなくても、もし今からあの頃に戻って、そいつを もう一度作れるとしたら、どうする」 「できるわけないでしょ、そんなこと。……うん、でも、そうね。もし 戻れたら、あんたたちが言ってた、SOS団? それを作ってみても いいわ。本当にいるかわかんないけど、宇宙人や未来人や、そう いう人を集めて一緒に遊べたら楽しそうね。スポーツしたり文化祭 楽しんだり、勉強だってもちろんするわ、みんなでね。それに……」 そこでハルヒが黙ってしまった。何度目かの沈黙を、俺が打破する。 「それに?」 「……なんでもないわよ。ただちょっと、あんたとの高校とか大学生 活を、もう一回、ちゃんとやってみたいと思っただけ」 ハルヒは、ぷいっとそっぽを向いた。俺は黙って、天井を見上げた。
「まぶしいから、電気消しなさいよ」 「お前の方が近いだろう。お前が消せ」 「……」 ハルヒは突然起き上がり、紐を引いた。ハルヒが布団に潜り込む。 俺との距離は少なくとも50センチは離れている。俺もその距離に不 満などなかった。今はそれでいい。そうでなければいけないんだ。 それは、これから俺が詰めていこうとする距離だ。この50センチを 長いと思えば、逆にやりがいを感じたりもするじゃないか。 そのまま目を閉じれば、俺のまぶたの裏に、これから起こりうる、 いろいろな可能性が浮かんでは消えていった。元の世界に戻った として、この先、俺たちはどうなるんだろう。喧嘩なんざ日常の一部 だし、また世界をひっくり返すようなヤバい事態が待っているかもし れない。それでも、俺はなぜだか全部がうまく行く気がしていた。こ いつとなら、あいつらとなら、何だって越えていけるさ。 そうだろ? 信じていいよな、ハルヒ。 俺は暗闇で顔を向けた。ハルヒはむこうを向いたまま、 「ねえ、キョン?」 「何だ、ハルヒ」 「もしそうなったとしても、ちゃんと……」 言葉はそこで途切れる。……やれやれ。どこまでも不器用な奴 だ。 「ああ。心配するな」 その背中が小さく揺れて、ほんの少し、こちらに近づいたような 気がした。
翌朝。俺の隣から、そいつの姿は消えていた。 俺は見慣れたいつもの天井を見て目が覚めた。3日ぶりの我が 家に、どうやら帰って来たらしい。……久しぶりだな、俺の部屋。 見飽きた妹に起こされて、朝飯をかっこんで、弁当やら何やらを 持って家を出る。学校に行く間は、誰とも会わなかった。 教室に入って、俺の席に座る。後ろにはちゃんと、一揃えの机と 椅子があった。なんとなく、そこに手を置いていると、まもなくハル ヒがやって来た。 「よう。調子はどうだ?」 「よくはないわね。夕べは変な夢を見たから」 そいつは興味深い。夢は深層心理を現すっていうからな。どんな 夢だったんだ? 「あたしとあんたが……って、なんであんたにそんなこと言わなきゃ なんないのよ!」 ハルヒは怒った顔を外に向けた。 まあ確かに、俺もここ2日かけて見た長い夢を話せと言われたら、 全力で拒否するつもりでいる。夢なんてのは見るばかりじゃ意味が ない。叶えてこその夢だ。 ……いや、別にそのことと今回のこととは何の関係もないんだけどな。 (おしまい)
925 :
月イチ投下人 :2013/10/20(日) 13:15:15.01 ID:dFTgJDfH0
以上です。お楽しみいただければ幸いです。 ひと月前に言っておいたとおり、これで月イチの投下はおしまいです。 まとめサイトの方で、自分の作品もまとめていただいてますので、 よろしかったらご覧になってください。 154スレ 迷路 涼宮ハルヒのキノコ狩り 155スレ 涼宮ハルヒの温泉旅行 涼宮ハルヒの訪問 「おみくじ」 涼宮ハルヒのお使い 156スレ 涼宮ハルヒの運転免許 涼宮ハルヒの撮影会 涼宮ハルヒの発熱 涼宮ハルヒの未来予報 157スレ 涼宮ハルヒの告白 涼宮ハルヒの雨宿り 「古泉イツキの冒険 Episode00」 158スレ 「エンドレスエイト(別解釈)」 本作 では、またいつか!
おおおお、完結乙!
乙! お疲れ様でした
よく考えたら乙ってお疲れ様って意味だよな ごめん
乙!
声が可愛い
ぬこ乙!
月一さん乙だよぉおおお またいいハルキョンを見せてくれよな
月一のひと、はげしく乙。 また待ってます。
涼宮ハヒルの憂鬱なんてAVがあったなぁ
ただ圧縮するだけとかな 最近のあの手のネタAVは人気に便乗するだけじゃなくて何かしらやらかすのが流行りっぽい
ぬこ乙 どうしたw
ぬこ乙 まさかのボッシュートじゃなくて帰られないw
お風呂でハルヒを抱っこするキョン ふぅ…俺もお風呂でハルヒ抱っこしたいぜ
ハルヒは手で水鉄砲やったり空気包んだタオルを沈めてブクブクとかやりそうなイメージ かわいい
ガムシロの人で長門がいなかったらと思うが いるから、これだけはできるのだろうな 月一さんだと、子供が三人いるのに50センチ離れていて布団で顔を隠してるし それほど、エッチなのがないところもハルヒシリーズの良いところだしね
ハルヒの健康的エロスにはわしもいつもメロメロよ
女子高生
「その猫はもうこの世にはいない……生きていたのは百八年前のこと」
ニャー! 全然新入りじゃないニャ! あたしよりもずっと大先輩ニャ!
「洋館に掛けられた呪いが解かれるとき、猫の魂も同時に消滅する」
悪い奴を全部やっつけたニャ! 精一杯やったニャ! でも……もう安全だって報告できなかったニャ……。
「……大丈夫。あなたの好意は無駄ではない。それは『新入り』の猫にも伝わっている」
ttp://up8628.s361.xrea.com/upload/img/up681.png
ぬこ乙!
なんと!
台風だよハルヒ
台風で学校から帰れなくなるハルヒとキョン
空気を読まずにどこでもドアを持ってこようとする長門と止めようとするみくる
どうしようか悩む古泉
ぬこ乙
フジは笹の葉と消失を同じ日に放送するとは・・ わかってるな
955 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2013/10/24(木) 19:21:01.48 ID:XfIas7DE0
ウジテレビの癖にやるな。
新たな事件だ
ぬこ乙!
ぬこ乙
女子高生
台風がそれたよハルヒ
いよいよ寒くなってきたな 俺の部屋の京アニの昔のカレンダーが石焼き芋ハルヒになったわ
食欲の秋か
ぬこ乙!
さすがに最近の速度だと、次スレは980の方がいいかな? 焼き芋SOS団っていうと08年のカレンダーだな。
それでいいと思う まったり進行でゆっくり楽しもう ハルヒなら色んな料理を作ってサツマイモパーティーにするだろうな で、キョンがオナラの話題を振っておやつ抜きになる
ハルヒ→健康的にそれなりの量を食べる みくる→もちもちと大きめな一個に端から取り組む 長門→「お前それバイオエタノールでも作るのか」ってな量を黙々と食べる 古泉→こっそりスイートポテトを作って優雅に食べる キョン→やれやれ、と全員が食べる分を焚き火で用意する こんなイメージ。
古泉はしばらくしたらキョンと交代するんじゃね 鶴屋さんがお土産をもってきて加わる
ちょっと有希!本読みながら焼き芋食べるのはやめなさい! と、長門の口についた芋を拭き取って、一緒に座って食べるハルヒとかそんなん
「本は別腹」 何意味不明な事いってんの? ちょっと見ないまに本が三冊と新聞紙3枚?これって3個目? 「モクモクモク」ペラリ ・・・・ 天高く馬肥ゆる チエンカオマーペー誰が言ったか良くできた言葉だわ ただ納得行かないのはあたしだけが肥えるこの事実 みくるちゃんはお茶しか飲まないし、有希はひたすら食べている。 でも肥えるのはあたし一人 「お前も3本目食っているだろ」 うっさい! うっさい馬鹿キョン! これは別腹なの!! モグモグモグ 美味しい>< モグモグモグ><
美少女
ダブ乙 確か天高馬肥の出典は漢書だったかな? 元は冬に痩せた馬が夏に肥えて、秋になると遊牧民が漢へ侵攻してくるの意だったか ハルヒの場合、乗っ取ったり奪ったりってのはもうないかな キョンに怒られたくないだろうし
ぬこ乙!
ハルヒ自身も成長しただろうしな
ハルヒと人生ゲームしてみたい
ぷよにあったな
ぬこ乙
982 :
980 :2013/10/29(火) 00:41:00.85 ID:YS2zhWnr0
ぬこ乙! スレ立て乙!
建て乙!
未だにハルヒと比較されてるなんて、やっぱハルヒはスゲーな!
ダブルおつ あの花の映画とか観たらハルヒ泣きそう
結末を書き換えそうだなw
まぁ感受性高そうだしね
梅
と
竹
と
松
と
鰻
と
鮨
と
キ ョ ン !
1001 :
1001 :
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