「そっかぁ……あずにゃん、ぎゅっ」
「もう、唯先輩ってば」
「えへへ、あずにゃん温かいね」
「唯先輩も温かいですよ」
「ねぇ、あずにゃん」
「何ですか?」
「寝る前にもう一曲だけ聞いてもらってもいいかな?」
「はい、いいですよ」
そう言ってギターの準備をする唯先輩。だけれどなかなか始まらない。気になって声をかける。
「唯先輩どうかしたんですか?」
「もうちょっと」
何が?唯先輩は何をしようとしているのかな?私は首を傾げながら何かを待っている唯先輩を見つめていた。
しばらく静寂の時が流れる。そしてそれは、思いもしなかった形でやぶられることになった。
聞き覚えるのあるメロディが唯先輩のギターから流れる。そして、唯先輩の口が開く。
「Happy birthday to you♪Happy birthday to you♪Happy birthday dear あーずにゃん♪
Happy birthday to you♪」