撫子の家の欠陥
高さが違う二段の地盤(二つの煙草の箱を階段状に並べた感じ)をまたぐようにして建設したいわゆるやじろべえ住宅。
本来であれば、上の段の地盤に家を建てなければならないが、基礎工事の際に気づいたため、再び基礎工事をやり直すには、
手間と経費がかかるので大変であることがわかり、その手間と経費をけちって、そのままの基礎で工事を続行。
その結果、このような家となったのだ。
中心に階段があるが、ダミーの階段で、上はコンクリートの基礎で塞がれており、これは本当の建築であればやってはならない工法である。
その欠陥が故に、地盤の高さが何らかの原因(地震など)で変わると、家の安定を保てなくなり、最終的には家が真っ二つに割れてしまうという。
問題点をよーく凝らしてみると、二つの高さの異なる造成地で、中心の階段と
二番目の擁壁(ようへき)をまたぐようにして建物を建築していること。
日向マコト
「擁壁にはねえ、建物を乗せちゃいけないんだよ。
擁壁は土を止めるものであって、建物を乗せるものではない。
そんな簡単な理屈が解っていないんだよな。」