【スイートプリキュア♪】キュアビート/黒川エレン/セイレーン07
私、子どもの頃に怖い体験をしてるんだよ。
私が小さかった頃、パパもママも仕事が忙しくてね。
ある家に私と同い年くらいの女の子が住んでて、
その子のお母さんがよく面倒を見てくれてたの。
パパの帰りが遅い時なんかには私にもご飯を作ってくれたり、
すごく親切にして頂いたの・・・。
私はよくその家の女の子と一緒に遊んでいたんだけど・・・。
ある時面倒を見てくれてるその子のお母さんが買い物に出かけて・・・。
私とその子で留守番をする機会あったの。
お母さんが出かける前、その子は眠っててお母さんが出かけた事に気づかなかったんだけど・・・。
その子が目を覚ましたときに、私はその子に言ったの。
「さぁ!お母さんはどこにいるでしょう?」って。
そしたらその子は「お家にいる」と言ったの。
私はまだ気づいていないんだろうなと思って、買い物に出かけた事を伝えたんだけど・・・。
その子は「いるもん。」と言いはるの。なんだか怖い空気を感じたんだけど・・・。
私は何気なく「じゃー、どこにいるのよ?」って聞いたのかな、確か・・・。
そしたらその子はここにいると言わんばかりに押入れを指差したんだよね・・・。
私は何か嫌な予感がしたんだけど・・・思い切って押入れの戸を開けたの。
そしたら中にすっごい白い肌の黒いワンピースの女の人が立ってて・・・。
私、怖くなって自分の家に飛び帰ったの・・・。
怖くて怖くて・・・パパが帰ってくるのを震えながら待ってた・・・。
それからしばらくしてその家の引越しが決まって、
すっかりそのご家族とは疎遠になっちゃったんだけど・・・。
もうあれから10年くらいになるのかな・・・。
ある時、フッと当時の事を思い出してパパに聞いたの。
「私が小さかった頃、よく面倒見てくれてたおばさんがいたじゃない?」
「あぁ、○○さんだね。」
「あの家にさ、私と同じくらいの女の子がいたよね?」
「あの家には子どもはいないよ。子どもがいないから響の面倒を見てくれてたんじゃないか?」
・・・パパの言葉を聞いて私は小さい頃の記憶にまた身を震わせる思いをしちゃったんだ・・・。
それで、ちょっと考えてみたの。
あの時にあの女の子が言った「お母さんはお家にいる」って言葉は間違いじゃなかったのかなって・・・。
あの女の子のお母さんは押入れの中にいた黒いワンピースの女の人で・・・。
あの家に住んでるおばさんは、自分の家にそんな母子が居る事に気づいてなかったんじゃないかって・・・。
その家ってね・・・。エレンの今住んでる調べの館なんだよ・・・。