>>547の続き
憂が怯んだ隙に風呂場から正に身一つで外へ逃げ出した唯であったが、憂が今にも怒り狂って追いかけて来ると思うと、気が気でない。
捕まったら最後、激しいお仕置きが待っているという思いで唯の頭は一杯である。
しかし、全裸で外へ飛び出した所で、もう唯がお仕置きを受けるのは時間の問題であるのだが、池沼の唯にはその先の結末を考える能力など無い。
全裸で外へ飛び出してしまう位だから、そんな能力などある筈が無い。
現に、家を飛び出して直ぐに、憂が追いかけてくるという恐怖で足がもつれて転んでしまった。
アスファルトの路上で全裸ですっ転べば痛いだけでなく、何も防御するものは無いから体のあちこちを擦りむいて血だらけになり悲惨なことになる。
唯もその通りに、全身に擦り傷を負いそこから血を流し哀れな姿になった。
ただ、いつもの唯ならこれで道路に倒れたまま池沼泣きをして憂にあえなく御用となるのだが、今日は余程憂のお仕置きが怖いと見えたのか、転んでも直ぐに起きてまた走って逃げて行く。
池沼の唯には珍しく我慢したと見えるが、顔はいつものように池沼泣きをしている。
ただ、恐怖と痛みと走る息苦しさからか、いつものような大声が出ない。
その代わり「んひぃぃ!んひぃぃ!」と妖しい声を発しながら走るところはやはり池沼である。しかも、今回の池沼泣きには涙や鼻水に加えて、血も混じっている。
道路で転んだだけなのだが、何故か顔も擦りむいて血を流すところは、やはり池沼であった。
しかし、唯は逃げることしか頭にない。
唯自身は走っているつもりなのだろうが、デブで鼻詰まりなのでとても走るような速さでは無い。しかも、裸足でアスファルトの上を走っているから足の裏がジワジワと傷む。
だが憂に捕まるのが余程怖いようで、それでも我慢して走っている。
もっとも本人は既に痛みの感覚が麻痺しているのかもしれない。
それに憂から逃れるのであれば、逃げるだけでなく隠れるとか考えようがあるのだが、もちろん池沼の唯にそんな知恵など無い。
ただ単純に出来るだけ遠くに逃げることしか頭に無い。
珍しく痛みに耐えて我慢しても、やっていることは相変わらず残念である。