さわ子のこの態度、どう考えても楽しんで唯を押し付けているとしか思えなかった。
さわ子「それじゃ後は任せたわ♪」
和「…」
和は唯の事が大好きだった。子供の頃、唯の家が近所だったのが全ての始まりである。
唯は毎日のように遊びにやってきて、色々なことをして和と遊んだ。
たまに予想外の行動をすることもあったけど、それを含めて和は唯と過ごす時間を楽しく感じていた。
小学校に上がったら唯と離れてしまうのでは…と考えていたが、その考えは杞憂に終わった。
常に「唯の幼馴染だから」という理由で唯の世話係に任命されるからだ。
高校に上がり、生徒会に属したら今度こそ唯からの距離が開いてしまう…と考えていた和にとって、
今回のさわ子の計らいは和にとっては嬉しいことだった。
和「ここが、軽音部ね…」
ガララッ
唯「あっー和ちゃん、こんにちわー」
何の悪気もなく唯は和に擦り寄る。
しかし、唯の笑顔があまりにまぶしくて、和はその分後ろに下がるのだった。