ここは「咲-Saki-」の登場人物こと、宮永咲と原村和のカップリングに萌えるスレです。
妄想シチュ、SS、イラスト等何でもどうぞ。
和やかに会話の花を咲かせましょう。
1.荒らしは徹底スルー。構う人もまた荒らしです。
2.過度なエロネタ、グロ、暴力表現は禁止。18禁SSについては保管庫に直接投下したのち、スレで投下報告をしてください(URLを貼るのもOK)。
3.他カプの話題や脳内設定の押し付け等はスレが荒れるのでご遠慮ください。
4.次スレは980を取った人がお願いします。
2スレ目の936氏によってまとめ保管庫が作られました。
【咲-Saki-】咲×和 @ウィキ
http://www40.atwiki.jp/sakinodoka/ 前スレ
【咲-saki-】咲×和(和×咲)スレ2
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ヾi 、:.\:.:\:.]〈 っ::::;:i  ̄` _,∠|:|: ::ノ ┃ 乙 フ
ヽ!:.i、`゙ー-r≧ >≠ , " " / |:! : :) ┃ 乙 }
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私、原村さんになら
>>1乙って言ってもらえたら嬉しいかも。
ついに前スレ完走したな!
>>1 乙です
前スレ無事に完走できたし、このスレでも楽しくやっていきたいじぇ
1乙です
完走やったねわーいわーい
今日やっと最終話だ
みんなが悶絶したラストとやらを、しかとこの目に焼き付けてきます
見ると悶死するぜ
保管庫にSS移行完了
抜けてるのがあったら教えてください
あと小ネタの画像入りコーナーも作ってあります
んで、すみません
咲和の人形作った方がいらしたと思いますが、どなたか再うp出来ればお願いします
それも保管庫に入れたいと思います
深夜でも周りに誰も居ないか確認しとけ。ニヤニヤが止まらないぞw
>>17 一通り確認しましたが不足はないように思われます
ありがとう、更新作業お疲れ様でした
>>16>>18 了解、悶え死にしてくるww
>>17 咲和人形の製作者ですが、保管庫に置いて頂けるなら光栄です
更新たいへんお疲れ様でした
ただしED注意
寝る前にできたので投下
設定は文化祭です。和好きはみづらいかも
今日は清澄高校の文化祭です。
部長が色々な企画を実施したこともあり、沢山の他校生が清澄に訪れ、中学の文化祭とは比べ物にならないほど盛り上がっていました。
私はというと、宮永さんと一緒に出店を回ったり、軽音部の演奏を見たりしました。
こういったことは夏祭り以来ですごくはしゃいでしまいました。
一通り回り宮永さんとぶらぶら歩いていると、知らない2人組に話しかけられました。
「あれー可愛い子いるー」
「あ、俺見たことある。原村和じゃね?」
「ああ!この前テレビに出てた!」
「やっぱ生だと一層可愛いーねー」
「ねえ、案内してくんない?」
「あの…困ります…」
「いーじゃんいーじゃん!」
「ほらいこ!」
私は2人の男子校生に腕を掴まれた。
「あの!原村さん嫌がってますけど…」
「ああ?んだてめー」
「…あ、こいつも麻雀部じゃね?」
「放してあげてください…」
「あのねえ、和ちゃんは僕らといいことするからすっこんでくれる?」
「嫌です。放してください…」
宮永さんは決してひかなかった。
不謹慎だけどちょっと嬉しい。
「じゃあさ、俺らと麻雀で勝負しよ。君らが勝ったら和ちゃんは返してあげる。俺らが勝ったら…邪魔すんなよ」
「宮永さんっ!こんな勝負…」
「わかりました。私が勝ったら原村さんを解放してください」
私が制する前に宮永さんは勝負を受けていた。
私たち4人は麻雀部の部室へ行った。
「お!ベッドあんじゃん」
2人は下品な笑みを浮かべた。
「早く卓についてください」
宮永さん…なんか、怖いです。
こんな宮永さん初めて見ます。
正直、私は宮永さんなら大丈夫だと思った。
あの魔物、天江さんにも素晴らしい逆転劇を見せた宮永さんが負けるはずない、と。
しかし東一局。
「ロン!満貫!」
宮永さんが振り込んだ…
いや、それより…テンパってたんですか…?
捨て牌からはまったくそのような気配はしなかった。
偶然でしょうか…
東四局
「ポン!」
「チー!」
まさか…
「ロン!親っぱね!」
またしても振り込む宮永さん。
ニヤニヤする2人組。
やはり…やけに鳴くと思いました…
この2人コンビ打ちです…
異常な手の進み具合からみて、おそらく、卓下で牌の交換もしているかもしれません…
どうしよう…
コンビ打ち相手にスピードで勝てるはずなく、オーラスを迎える頃には大差がついていた。
どうしよう、どうしよう。
このままでは負けてしまう。
そしたら私は…
初めては宮永さんがよかった。
ううん、宮永さん以外は考えられない。
嫌…宮永さん…
今にも泣きそうな私の手を宮永さんがそっと握った。
「宮永さん…」
「…大丈夫。私が…原村さんを守るから。」
宮永さんの真っすぐな目を見て、出かけた涙をこらえ、なんとか気持ちを落ち着けた。
オーラス
「へへ…余裕だな」
「約束は守ってもらうよ?」
この2人…逃げ切るつもりでしょうか…
切る牌は安牌ばかり…
このままでは…
「原村さん、大丈夫だよ。」
宮永さん…
数巡後
「これで流局だ!」
そう言って乱暴に牌を捨てたそのとき……
「ロン。国士無双」
「私もロンです…字一色」
「な…ダブロンだと…」
「しかも…役満…」
__,,,..、、_
_,;:・''"´ `丶、、
_,.:;‐'"´ _,;:・''"´ ̄ `丶、、`:、、
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,;レ-=='''"~,-";-'" _,.:-‐===- `i, `:、
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,i"´ L,..-フ´/,.:",.-'"´ ``‐=、 ‘i、 `i,
,!_,,..---=‐'"´l '" i'",.;'" / ,- ,. `i, `:、 l,
〉" 二_>=、`、 l (/´ ∠<-'"--、.,_,. _ `i ミ彡=
f ,.:'"´二二`>、 ヽ l ,!´.-‐、ニフノ:==ニ |r--=、ミミ
レ/'"´、`ヽ、ヽヽ、! f' '"ー='""´丿=-、 f;;;;;;,, `iミ
j´、、- _,.>-、_ ) l: 、_``ー〜=-、`- i;;;;;;;;;; lミ 世界中のキャンディを食べてやる
l、`- _,.:-ナ''フ/ ( .l ヽ、二ー-- 、 `:、 ノl;;;;;;;;;, lミ あと世界征服をしてやる
't、- <=ニ'"´ノ 丿 l, __ ~`''=-、., `丶、 ,i'"l;;;;;;;;,,;;lミ
,../`i ‐、_,.ノソ / l,.:- !、 `ヽ, `::、 `i、l .l;;;;;;;;;'lヾ
,,,..彡〃; ´,!" ,i' ,i´ .( ;)--,,ノヽ、 `i、 `;、 t;;;;ノ ノ
,!'"´彡ミr-! i / l' ,:'(`--,,.<..--―''"`-、__、 `!、 `l ノ /
! ( ノr >ヽ、l l' '",i´フ" _,,,,,,,.....,,,,,.,、_、 )、 !、 ),i´ /
彡彡い(ヽ、l l ,;:'" ,,.;;"iゝ !コ-'‐"、ヽ `i、!、 レ'´ /
、..,,,,..彡彡;i、ヾ j .i ( ,,.;:'~-''"^~´,.ィ´ ':; !, l ノ / /
,.,:;-彡彡彡ミゝ t"i 'i、'"-;;''``ー'ニ´一''"`;, ;; ,l ノノ / / ノ
,.=''"ソ´ノ彡''"´´i`-.い ヽ, ,;'" ノー (´ '';; ノ" ノ ノ / ノ
;"ー彡/" j `i`::、、 ' `iー":、__,ノ"`ー ノノ ,i´ノ / ノ
フi il'ミノ ,i´`i、.ヽ、`i、 ''" ! ` ノ,;;:''"/_,,.;:"/ "",!´
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_.ィ´ lゝ `ヽ-、_,,,,,...;;::''''"´ / /
2人が信じられないといった顔をしている間に部長がきて、その2人組の処理をしてくれた。
びっくりしていたが、「よくやったわ」と誉めてくれた。
「はあ〜何とか勝ったよ〜。2人で役満あがるなんてすごいね!原村さん!」
ふにゃ〜と雀卓に突っ伏す。
あ、いつもの宮永さんに戻ってる。
「何回も…駄目かと思いました…」
今更、涙が溢れてくる。
「原村さん…」
そっと涙を吹いた手はそのまま私の頬へあてられた。
「原村さんを守れて、よかったよ。原村さんのこと…誰にも汚されたくなくて…」
「宮永さん…!私もっ…宮永さん以外…考えられなくてっ…」
嗚咽まじりに、だけどはっきりと伝えた
「宮永さんのことが…好き…です」
「私もだよ、原村さん」
散らかった雀卓の奥で、部屋に差す夕日がつくる2つの影が重なった。
おしまいです
前置きがちょっと長かったかもしんないすね
お目汚し失礼しました
GJだし
咲は和のナイトだもの
野郎は氏ね
>>31 スレ最初のSSきたあああああああああ
GJ!
テレビとかで有名になると実際にこういうことはありそうだよね。ましてや和みたいな美少女なら
しかしそこで物怖じせず、見事和を守った咲は素晴らしかった。さすがは夫ですね。野郎は氏ね
最終話見た今なら、この凛々しい咲も簡単に受け入れられます……
最終話、すごかった……
otokoirane
GJ
GJ!
咲かっこよす
電車の中でちょっと顔がにやけてしまった
普段は和が咲のナイトの役割だが、立場が逆転するのもいいな
雨がふりだした。
部活が終わった時だった。
傘はなかった。
雨がふるのは、想定外だったから。
「…入りますか?」
でもね。ほら、あなたがいるから。
いつも頼ってばかり。
いつもいつも、あなたに支えてもらっていて。
気がつくと、側にいてくれて。
雨の中、2人で歩く。
速すぎずに、遅すぎずに。
傘の下は別世界だった。
お揃いの空間そこにはあった。
雨はあまり強くない。
風もそれほど吹いてない。
そんな中を、私とあなた、ただ歩いた。
SSSでした
題は相合い傘
乙です、なんか散文詩みたいな感じだね
ほほう
文学少女の咲がちょっとポエムちっくに書いてみました的な感じがしていいね
これを書いてる最中に和に覗き込まれて、あたふた焦ったりとかw
乙
「何をかいてるんですか?」
「ふぇ!!和ちゃん!?なっなんでもないよ」
「どうして慌てているんですか?私に話せないような事なんですね」
うつむく和
「ち、違うよ…日記、うんただの日記だから…」
こんなん?
咲ペン思い出したw
>>42 そうそう、そんなんww
>>43 この人は相変わらずいい咲和を描くなあ
最萌に勝ったせいで和スレが荒らされはじめてる……
いつ見ても酷いね、あれは
あの程度大した問題でもないでしょ
反応したら負け
荒らされてるってほどでもないでしょ
そういうのは日記帳にでも
和ちゃんが咲さんの仇を討てたのは最高だったw
とはいえ最萌は勝ち上がるほどアンチが増えていくからな・・・
流れ切ってごめんね
寝れなくて書いてたものを投下します
いつもは和の一人称だけど今回三人称に挑戦したから読みにくいと思います。勘弁を
部活が終わると和が咲を誘い一緒に帰る。
今ではこれが日常になっていた。
2人は他愛もない会話を交わし、それぞれの家路の分岐点へ。
いつもならそこで別れるが、今日はそうはいかなかった。
和が決心した面持ちで口を開いたからだった。
「宮永さん!」
「ん?なに?原村さん」
「あ、あの…」
和は顔を赤らめ、咲の顔は見ずに言った。
「私のこと…下の名前で読んでくれませんか?」
「…そうだね!こんなに一緒に居るのに名字で呼ぶのもおかしいね」
「私も…下の名前で呼びたいですし」
「ん、わかったよ!」
「あ、ありがとうございます。では、そろそろ。また明日」
「うん、また明日!」
(やっと…言えました)
和は小さな達成感を感じ明日が楽しみで仕方なかった。
その頃咲は、自室で「和ちゃん…和ちゃん…」と一人明日の練習をしていた。
しかし、今まで名字で読んでいた相手を急に名前で呼ぶのはなかなかに恥ずかしい。
「どうしよう…恥ずかしいよう〜絶対照れちゃうよ…原m、和…ちゃん…」
(でも、せっかく頼まれたから名字では呼べないしな…)
早めに布団の中へ入ったがなかなか寝れなかった。
翌朝。
和は期待で、咲は緊張で寝不足だったため、2人とも寝坊をした。
少し小走りの和に、咲が追いつく。
「あ、おはようございます。…咲さん」
「ん、おはよう!もしかして…寝坊した?」
「はい、少し…」
「私もなんだ。急ごっ!」
咲は和の手をとり加速した。
和は咲に手を握られ思わず顔を赤らめるが、心にひっかかるものを感じた。
(なかなか名前、呼んでくれませんね…)
それでも1日過ごせば最悪1回は呼んでくれるはずだ、と自分に言い聞かせ、咲に手を引かれて学校へと向かった。
しかし和の期待とは裏腹に、その日の咲の口から和という名前は出てこなかった。
なるべく名前を言わないような不自然な言い回しをしてるように、和は感じた。
(宮n、咲さん…なぜ、名前で呼んでくれないんですか…)
(うう…どうしよう…朝言い逃したら名前呼びにくくなっちゃったよ…
原村さんが名前呼んでくれたときに私も言えばよかった…)
その日の部活が終わった後、そんな咲の態度に傷ついた和は咲を誘わず1人で部室を出た。
「のどちゃん行っちゃったじょー」
「あら、喧嘩でもしたの?」
(原村さん…)
「すいません、お先に失礼します!」
「咲ちゃん行っちゃったじょ…」
「ありゃーなんかあったのう」ニヤリ
咲は走った。
かつて雷の中和が咲を追いかけたように。
(原村さん…どこ…?)
見回すと視界の隅にピンクの髪が見えた。
(!!いた!!!)
咲は急いで和のいるベンチの方へかけていった。
「原村さん!!」
「…やっぱり…"原村さん"なんですね…」
「え…?」
「なんで名前で読んでくれないんですか…?」
うつむいているため、表情は見えないが明らかに悲しげな色を含んだ声だった。
「私は……私は…」
和はスカートの裾をぎゅっと握った。
「…私は、あなたが…咲さんが好きだから…名前で呼びたいし呼ばれたかったんです…」
「原む…」
「ほらまた」
咲は原村さん、と自然に発しようとした口を固く閉じた。
「もう…いいです。…押し付けてすみませんでした…」
和は逃げるようにその場を去った。
(私のことを…好き…?)
さっき和が言ったことを反芻した。
「…しっかりしなくちゃ」
涙を拭き、顔を軽くぴしぴしと叩いた後、咲も家へと向かった。
(はあ…最低です…どさくさに告白まで…)
翌朝和は肩を落とし、なんとか足を動かしているというような足取りで、いつもの道を歩いていた。
(いつもならこの辺で咲さ…宮永さんが来るのですが…)
脳内だが自分だけ名前で呼ぶのが悔しくて言い直した。
止まって咲がくるのを待ってみた。
謝って、宮永さん、といって前のように戻りたかった。
しかし咲がくることはなかった。
時間もギリギリなので仕方なく学校へ向かうと、少し歩いた先に誰かが立っていた。
「お、おはよう!和ちゃん!」
「宮永さん…!なんで…」
「いつも私の方が遅いから今日はちょっと、原…和ちゃんを待とうと思って…」
(宮永さん…)
「昨日は…ごめんね。どうしても照れちゃって…でも今日いっぱい和ちゃんって言って慣れるから!
和ちゃんも…また下の名前で読んでくれる…?」
「はい、もちろんです…!…咲さん!」
「よかった〜!ありがとう、和ちゃん!
それと…」
和は首を傾げ、咲の次の言葉を待つ。
「私も…和ちゃん大好きだよ…」
「宮永さん…」
和の目から涙が溢れた。
「え、和ちゃん泣かないでよ〜」
「だって…嬉しすぎます…」
「…よかった。ほら、和ちゃん早くいこっ!」
「はい!」
2人は固く手を繋ぎ学校への道を歩いた。
互いの名前を呼びあいながら
放課後
「咲さん…」
「なに?和ちゃん」
「やっぱり…"和"がいいです…」
「ええっ?!」
おしまい
これ書いたらよく寝れそう
お目汚し失礼しました
おやすみ
ふぅ…キマシすぎだぜ…
名前イベントはどう料理しても美味しく出来るくらい優秀な素材だということが改めて分かったね
いいもん読ませてもらった
GJ!
名前イベントは何回見てもニヤニヤしてしまうw
>>57 GJですよ。アニメ版のシチュエーションは場所が場所だけに神聖な感じがしたけど、こういう日常の中での大切な一ページみたいなノリもいいですね……なんか和辺りは初めて名前で呼びあった記念日とかにしてそうだね
61 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/08(木) 07:38:19 ID:GrtBwCbi
>>57 超GJ!
名前イベントおいしいです
名前と言えば和と咲の2文字が本名にある私は勝ち組www
>>57萌えつきたしGJ
台風だけど怖がる和を咲が護ってるってよ
>>57 GJ
最終話をつい昨日見終えた俺には破壊力抜群の話だったぜ……
なんかもう「咲さん」「和ちゃん」の文面だけでニヤけられるw
GJ
一瞬これを思い出して吹き出しそうになったのは秘密だ
743 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/10/07(水) 23:57:04 ID:j6YBpVmS
和「さん付けなんて他人行儀な呼び方嫌です!」
咲「う、うん…そうだね、じゃあ名前で呼ぶね?」
和「はい!」
和「咲さん!」
咲「原村!」
で、続きは?
咲スレの雰囲気が嫌いな人もいるから、そこらへんは気をつけたほうがいいよん
漢らしい咲さんも素敵ですよ
うむ
和に酒が入るとどうなるのか
>>70 そりゃあれですよ
発熱状態になって咲さん咲さぁんと甘えた声を発しながらべったりべったり
咲も「和ちゃんお酒臭いよ」と苦笑しつつも、無理には引き剥がそうとはせず……
そして朝目覚めると……
和「頭がガンガンします……あれ、どうしてハダk」
咲「おはよう和ちゃん」
完
咲和同人は、数は少ないが内容は良質みたいだな!
メロンで探してくるか……表紙に騙されないよう気をつけながら
ネットで探すとのどっち本ばっかりで困る
咲和に見えて男出てきたりとか多すぎだし
でも上で張られてるのは全部よさげだな
陵辱系はそれっぽい臭いのする表紙だから騙されないでしょ
貼ったのは全部18禁(咲×和・和×咲のエロ)だから詳細はノーコメントw
ちなみに
>>75は前スレ最後の方で貼った咲和の「結婚おめでとう」イラスト描いた人
貼ってない同人誌でも内容がすごく良いのがあったりする
今後の予定をサークルさんに聞いたら、良い返事と微妙な返事が返ってきたことが残念かなw
自慢厨乙
某ブログの咲和小説更新でテンション上がってきたぜっ!!
昔はSSを馬鹿にしていた俺も今では咲和SSに飢えまくっている現状
同人誌の話題は同人板に専用スレがあるから、そっちでやってくれ。
>>72 咲に酒が入るパターンも面白いかも。
祝勝会で、久やまこが持ってきた酎ハイを咲が間違って飲んでしまう
↓
少し幼児退行した咲が和のおっぱいにむしゃぶりつく
↓
嬉しいです!
でも、皆の前ですし…
和、タコスに助けを求める
↓
「のどちゃんのおっぱいは私の物だじぇ!」
↓
タコス参戦。
状況は益々カオスに
そこに二つの影。
和は先輩二人に助けを求めようとするが
「後輩の発育具合を確かめるのは先輩の義務じゃ」
「部員の身体状態を確認するのは部長の義務よね」
いやぁぁぁぁぁ
>>83 > 少し幼児退行した咲が和のおっぱいにむしゃぶりつく
日頃の願望が酔いによって表出してしまったんですねわかります
咲はアルコールが入ったら即寝だと思うよ…って夢もロマンもないことを言ってみる
,>─.:::.──- .ィ─-、._
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ヽ ! .{: :{:| | | 」|:.| :|: :ィ‐十ト|:|:} : : }:::::\
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ヽ:::::.{',从|レィ==、 ィ==x .リ/:|」|
├┤| :沁 :::::::: :::::::: ノ/: : !
|:.:.|',| : :人 r─‐┐ ハ/ /:|
>>85 |:.:.|::| : : |> , `.-- ' ,∠// /! :| いいことを聞きました
|:.:.|::| .:|ィ‐=_,,} ー {.__//゙ /_.| i|
|...:|::| ! :リ.|::::{_ __.//゙ / ヽ!|
|:.:.|:.| ! / /_,ヽ.∠ィ'/ /─=||
hrmrさんちぃーっす
夜を跨いだとはいえ完全にスレを止めてしまった
申し訳ない……
咲「昨日の台風はすごかったね」
和「本当に……窓がガタガタ揺れていて、すごく怖かったです」
久「怖がりな和は一人で大変だったんじゃない?」
和「……」
咲「……」
久「あ、あれ、なんか私変なこと言った? どうして二人して黙ってるの? ねえ、ちょっと!」
咲「えへへ……」
和「ふふ……」
自分のレスを最後にスレが止まるなんてよくあること
GJだぜ
GJ!
台風の間、二人でトランプとかしてるのを想像した
「それじゃあ今日の特打ちは終了。この後は自由時間よ。折角温泉に来たんだからみんな楽しんでね」
「お疲れさまでしたー」
合宿二日目のカリキュラムが終わった。
闘ってみて再確認したけれど、県予選の決勝まで残った人達はやっぱり強い。
カツ丼さんのまくりも相変わらずで、どの対局も気が抜けないものばかりだった。
そんなこんなで夕方までずっと緊張し続けていたせいで、体も心ももうクタクタ。
麻雀卓に突っ伏したまま眠ってしまいたいくらい。
なのに、何だか楽しくて顔がほころんでしまう。だって
「お疲れ様でした。咲さん」
「うん。お疲れ様……和ちゃん」
原村さんが私の名前を呼んでくれるから。
「咲さん」
そう呼ばれる度に距離が縮まっていくみたいな気がする。
原村さんの心の中に私がいるんだって感じがして、嬉しい。
自分でもびっくりするけれど、もっと一緒にいたいという気持ちを止められない。
それで思わず
「そう言えば、鶴賀の加治木さんに聞いたんだけど、あの露天風呂から夕日がとっても綺麗に見えるんだって。
良かったらこれから二人で行ってみない?」
と誘ってしまった。
原村さんは私の言葉を聞いて一瞬驚いた顔をし、頬を真っ赤に染めた。
「ふ…二人で…ですか?」
か細い声で言うとそれっきり、私の視線から逃げるように俯いてしまう。
自分でも驚く位だから、いつもより積極的な私が原村さんには尚更意外だったのかも。
「えーと、駄目かな?」
恐る恐る尋ねると、原村さんは困ったように睫毛を伏せ、益々顔を赤くした。
(変に思われちゃったかな)
折角名前で呼び合えるようになったから、私はもっと一緒にいたいと思ったんだけど……。
原村さんは違ったのかな……。
心が急に冷たくなって行くのを感じながら俯いたところで
「いいですね。行きましょう」
原村さんの声が降ってきた。
顔を上げると、原村さんが真っ赤な顔のまま精一杯という感じで微笑んでいた。
たったそれだけのことで嬉しくなって、
「良かった。加治木さんの話を聞いてからずっと、原m……和ちゃんと一緒に見たいなって思ってたんだ」
思わず原村さんの手を握ってしまった。
「私も…咲…さんと一緒に見れたら、嬉しいです」
そう言って原村さんも私の手を握り返してくれた。
「でも、対局中は他のことを考えずにちゃんと集中してくださいね」
「えへへ、気を付けます」
原村さんと二人で夕日を見て、それで色々な話をして――――――
そう思っていたのに
「はらむらののかー。一緒に入ろー」
「原村和! 相変わらず無駄な脂肪をつけてますのね!」
龍門淵の人達と入浴時間が重なってしまったみたい。
(折角二人で居られると思ったのに)
夕日は丁度沈んでいこうというところ。
連なる山々の尾根が赤く滲んで、夜の帳が下りる前の最期の輝きに満ちている。
あまりにもその景色が綺麗だったから、私は尚更落胆した。でも…
(何でこんなにがっかりしてるんだろう)
それに何だか天江さんが原村さんにじゃれついているのを見ると
(面白く、ないよ)
原村さんに抱きついて、嬉しそうに目を細めて、それに
「はらむらののかー」
だなんて。
(名前を呼べるようになるまで、私は随分時間がかかったのに)
そんなことばかりが頭に浮かんできたから、私は落ち着かなくなって湯船から出た。
「咲さん?」
原村さんの声が聞こえたけれど、その瞬間心が締め付けられるように痛んだ。
(そっか。私、天江さんに嫉妬してるんだ)
その気持ちを悟られたくなくて私は振り返らずに石造りの床を走り、脱衣所に逃げ込んだ。
(どうしてこんな気持ちになるんだろう?)
(どうして原村さんを独り占めしたくなるんだろう?)
いくら考えても答えは出なくて、私は体をなおざりに拭くと脱衣所の椅子に腰掛けた。
どうしよう……こんなんじゃ原村さんに変に思われちゃうよ。
私だけのものになんてなる筈がないのに。
些細なことで一々傷付いていたら原村さんと一緒にいられない。
その時ドアを開ける音がして、原村さんが入ってきた。
「どうしたんですか?」
と心配そうな顔で尋ねられたけど、
(そんなこと言われたって、何て答えたらいいかわからないよ)
気遣われるのが逆に辛くて、私は顔も見ないまま
「何でもないよ」
と笑って誤魔化した。だけどやっぱりそれでは納得出来ないみたい。
返事は無くて、訪れた沈黙から原村さんの怒ったような、悲しいような気持ちが伝わってくる。
やがて床を踏む音が聞こえ始めて、それがどんどんこっちに近付いてきて、私は原村さんに手を握られた。
「ふぇっ!?」
「私で良ければ、話して下さい。それとも、私じゃ駄目ですか?」
原村さんの目は真直ぐに私を見つめていた。
それはいつも通り優しくて、強い、私の大好きな眼差しだった。
(気持ちが挫けそうになった時、原村さんはいつもそうやって私を励ましてくれるね。
原村さんのその眼差しには……適わないよ…)
「あ、あのね、自分でもよくわからないんだけど」
顔を見ることが出来なくて俯いていたけれど、原村さんが私の隣に腰を下ろし、耳を傾けてくれるのがわかった。
「最近気になる人がいるんだ。
どうしてわからないんだけど、その人と一緒にいるとそれだけで嬉しいの。
その人は私の心が挫けそうな時にいつもそばに来てくれて、励ましてくれて、それが嬉しくて、一緒にいたいって思う。
その人のためなら何だって頑張れる気がするの。
でもそれだけじゃなくて……。
凄く自分勝手なんだけど、その人が私以外の人といるのが嫌なんだ。
私のそばにいて欲しいって、そんな風に独り占めしたくなる。
何でなのか、自分でもわからないんだけど」
手を握られた瞬間からドキドキしていたけれど、話し始めると心臓の鼓動は一層大きくなって、離し終わってもまだうるさい位に響いている。
こめかみの辺りが熱くて、目を開けていられない。
こんな緊張、県大会の決勝でもしなかった。
私が思わず拳をぎゅっと握ったところで、原村さんが口を開いた。
「それは、恋じゃないでしょうか。咲さんはその人に恋してるんだと思います」
「ふぇっ!? 恋って……! だってその人女の子だよ!?」
思わず言ってしまってから後悔したけれど、もう遅い。
暫く経っても原村さんの返事は無くて、きっとびっくりしているんだと思う。
相手が女の子だなんて、やっぱり変だよね。
嫌われたらどうしよう。
原村さんに嫌われたくないよ。
怖くなって、また心臓の鼓動が大きくなるのを感じた。
「相手が女の子だって、関係ないですよ。
魅力的だったら、そんなことに関係なく恋をしてしまうと思います。
私にだって、いつも目で追ってしまう人がいます。
その人の笑っている顔が見ると凄くドキドキして、嬉しくて、
だからいつも笑っていて欲しくいんです。
自分に出来ることがあったら何でもしてあげたい。
いつまでも一緒にいたい、そのためにはどんな辛いことだって乗り越えられる。
そんな風に思うんです。
それは自分でもどうしようもない気持ちですから、同じように相手を想う咲さんの気持ちを変だなんて想わないですよ」
恐れていたことが起こらなくて、それどころか原村さんは私の気持ちがわかるって言ってくれた。
顔を上げると目が合って、思いがけずびっくりしたけれど視線を逸らすことが出来なくて……
「和ちゃんは、今誰かに恋をしてるの?」
「はい。咲さんと、その…お、同じです」
「相手は、誰?」
思ったままに尋ねると、
「えっ!? あの、その、また私からですか?」
原村さんは眉尻を下げて、ちょっぴり泣き出しそうな顔をした。
「神社でお願い事を聞いた時も私から言ったじゃないですか。
今度は咲さんが先に教えて下さい」
原村さんの顔は真っ赤で、それを見ながら私も同じように赤い顔をしてるんだろうな、と思った。
きっと原村さんも同じように緊張しているんだ…………あれ?
(私と、同じ?)
その瞬間、リンシャンカイホウをつもる時と同じような確信が心の中に生まれた。
伏せられた牌がわかるようなこの感覚。
原村さんの好きな人って、もしかして……。
(今日はこれ、あがっていいんだよね)
私はおずおずと手を伸ばして、でもしっかりと原村さんの手を握り締めた。
これできっと伝わったはず。握った瞬間体が小さく震えるのを感じて、それが確信に変わったけれど、
「ちゃんと言って下さい」
原村さんは私の目をじっと見ながら先を促した。
握っていた手を握り返されて、その温もりに勇気を貰って、私は頷いて口を開く。
「私、和ちゃんが好き」
「はい。私も咲さんが好きです」
返って来た言葉を受け止めて、何度も何度も心の中で繰り返した。
心臓ってこんなにドキドキするものだったんだ。
それより、気持ちが通じ合うことがこんなに嬉しいことだったなんて。
「あ、ありがと。これからも宜しくね」
「は、はい。こちらこそ宜しく御願いします」
「あ、あのさ。和って呼んでいい?」
「も、勿論、いい、ですよ」
「うん」
「和、好きだよ」
返って来たのは
「嬉しいです。咲……さん」
という言葉。何となく呼び捨てで言って欲しかったけれど、それでもいい。
だって私達にはきっとこれから沢山時間があるから。
そう。あの時はそう思っていたんだ。
だって原村さんが転校するなんて思わなかったから。
原村さんのいない帰り道で夕日を見上げると、私はいつも切なくて、たまらなくなる。
結局原村さんに「咲」と呼んでもらうことは出来なかった。
何の前触れも無く投下してしまって申し訳ない。
書き込みは初めてだからテンパッてしまいました。
そんな俺ですら思わず書き込んでしまうくらい咲×和がジャスティスってことで
許して下さい。
乙かれGJ!
これは続き期待していいね?
GJ!!
読んでる間ずっとニヤニヤが止まらなかったw
続きおおいに期待
GJです。思わず昼飯食う手が止まってしまいましたよ。
先の展開にも期待したくなりました。遠恋は嫌いじゃないし
おおお、素晴らしいじゃないか……
GJ 二人の想いが徐々に繋がっていく感じが読んでいてドキドキしたよ。ほどよく嫉妬咲の側面も見られたし、すごくよかった
しかしまぁ、保管庫作っといてよかったね
書き手がどんどん増えてくる。非常によいことです。ワクワクしてきます
誰も自分で作ろうと行動しない他力本願な奴ばかりだけどなw
917 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2009/10/04(日) 23:44:46 ID:8Mr0t2In
>>915 ピクチャードラマのことか?
ついに900超えたのか…
しかも保管庫まで出来るなんて…
ありがたやありがたや
919 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2009/10/04(日) 23:54:10 ID:/QQy2xqL
900超めっちゃ嬉しい
では保管庫設立だな、やったね
>>914激しく同意
テンプレにエロ・暴力厳禁を入れたいな
925 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2009/10/05(月) 00:07:52 ID:Noj/j0C6
百合スレの保管庫を使わせてもらえば良いんじゃない?
向こうでそんな話出てなかったっけ?
927 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2009/10/05(月) 00:16:41 ID:gWk3O+Pe
>>922 今サービス内容見てきて、あわよくば登録しようと思ったんだけど、携帯からはwiki編集できないらしい
俺携帯だから無理だ……
管理者にはなれるらしいけど、いざというとき迷惑かけそうだからな……
>>923 今テンプレ案考えてるところだけど、
・行為の直接描写は禁止。事後などで軽く匂わせるのはOK
・グロ、暴力描写は禁止
でいい気がする。どちらも百合スレとエロパロの範疇だし
>>925 個人的にはこのスレが完全に過疎ったときに、咲和wikiごと百合wikiに転載してくれるよう依頼するでいいと思う
あちらはしばらく潰れないだろうからね
今はまだ咲和スレも健在だから、機能しているうちは個別保管庫でもいいと思う
GJ!
タイムショック見ながらにやにやした
自分もこーゆう作品書けたらいいと思う
とりあえずハッピーエンドで完結させてくれ
眠れないぜ
SS素晴らしかった
ラスト…切ないよぅ
SSグッジョブだぜ
オチを読んで、ちと鬱になっちまったがw
ここまできたら続きを書いてもらわんとな
咲の一人称文体SSってのはありそうで意外とないんだよな
基本的に和の心の動きのほうが書きやすいからか
そういう意味で>101の書いたSSはある意味で実験的なSSだった
最後すげー切なくなっちまったぜ・・・
っ夏祭り
咲は作中で喜怒哀楽が定まってない感じがした。特に怒
つまりはおおらかな性格というわけなんだが、いかんせんそういうキャラの内面を描くのは難しいんだろうと思った。和の喜怒哀楽がはっきりしているというのもある。和はアニメでずいぶんと感情豊かになった
GJ!
SS一発透華
115 :
間接握手:2009/10/10(土) 00:27:14 ID:sY9scv+H
それは帰路のこと。
今日の宮永さんの鞄は重そうだった。
「中に何が入ってるんですか?」
「今日、たくさん本借りちゃったんだ…欲張っちゃったよ」
流石は文学少女。
でも見ただけで重そう。
「重くないんですか?」
「うん…重いよ」
宮永さんの細い腕では辛そうだ。
…そうだ。
「…一緒に、持ちましょう?」
「え?……悪いよ」
「何言ってるんですか…私とあなたの仲…じゃないですか…」
言ってて少し恥ずかしかった。
「じゃあ…恋人の原村さんに…お願いするよ」
「…はい!」
宮永さんの鞄の取っ手を、2人で持った。
116 :
間接握手:2009/10/10(土) 00:29:49 ID:sY9scv+H
「重いですね…何借りたんですか?」
「うーんと…小説とか、詩集とか…」
「素晴らしいですね…」
活字離れの昨今、本好きの彼女。
私も見習わないと。
「…でも借りすぎたよ」
「ご利用は計画的に、ですね」
「それって…借金だよぅ!」
「くすくす…冗談ですよ♪」
ちょっとからかってしまった。
「もう…あ、美容の本も借りたよ」
「なんのですか?」
「…原村さんみたいに胸が大きくなる方法…」
「な…!?」
なんて本を借りるのですか…!
「…嘘だよ♪そんな本、学校の図書館にないし…♪」
「…もう…人が気にしてることを…」
「でも…原村さんにこのままじゃ釣り合わないからなぁ…」
「…そんなことないです!私にとってあなたは…自慢の恋人です…!」
だから…そんな考えは間違ってます…!
「ちょっと…原村さん、恥ずかしいよ……道の真ん中で…」
「あ…」
田んぼで農作業してる叔母さんがニヤニヤしながらこっちを一瞥した。
117 :
間接握手:2009/10/10(土) 00:32:56 ID:sY9scv+H
「…い、田舎ですから!」
「…言い訳になってないよ」
「あぅ……もう、帰りましょう」
「…うん」
あなたと再び、歩き出す。
「…さっきは、ありがと」
「…?なんですか?」
「…自慢の…恋人って言ってくれて…」
「…本当ですもん」
「…本も持ってくれるし…」
「宮永さんの腕が可哀想ですから…」
「…ありがとうね…大好きだよ」
さらっと言うものだから…顔がきっと真っ赤っか。
「あ…わ、私も大好き…です」
しばらく、無言で歩いた。
ドキドキが止まらなかった。
「…ねぇ、今…間接的に握手してるね」
「…握手?」
鞄の取っ手越しに…繋がってる?
「…本当ですね…」
「間接握手…?」
「ですね…♪」
何があっても、繋がってる。
きっと、そうなんだ。
「…私、離しませんよ…間接握手」
「…私だって」
…また、宮永さんがたくさん本を借りればいいな。
終わる
GJ!!
イチャイチャしやがって…
けしからん!もっとやれ!!
よくやった
こういう日常の咲和ってのも良いお題だな
122 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/10(土) 07:46:46 ID:vO6vjVpc
GJ!もうみんなGJ!
wiki見れなくなってるんだけど俺だけ・・?
wikiが消えた?
俺SSナメてた。こんなにも素晴らしいなんて。
自分も見れない
泣きそう
今日の10時頃にサポートに問い合わせた。が、未だ返信はなし
鯖異常などで404は有り得ないので、管理者が退会したかwikiが削除されたかのどちらかだと思う。恐らく管理者の退会かな。アットウィキ側がwiki凍結・削除する際には事前通告があるらしいし
で、昨日の他力本願レスが若干癪に障ったので、面倒くさいから新しいの作った
咲×和 @ まとめウィキ
http://www40.atwiki.jp/saki-nodo/ 削除された可能性もないわけじゃないから18禁メニューは載せないほうがいいかも。アットウィキがアダルト禁止なんで(形骸的っぽいけど
あくまでこのwikiは避難所的扱いね。本家が復活すればそれでよし。次スレまでに復活がなかったらこちらを本家として使うという感じにしたらどうかな
俺は携帯だから直接の編集とかはちょっと難しい。だから今まで通り住人に編集を任せる形になっちゃうけど、それでも協力してくれる人がいたらどうかよろしくお願いしたい。まぁ、また一からなんだけどね……
なんだって
新保管庫乙
>>128 なんというか、ありがとう
ってか本当に御免
俺も他力本願だったな・・・
管理者です。
今朝削除しました。
ここの住人かどうかは分らないけど、SS編集中に邪魔されたりしてこちらとしても困ることがあったので。
IP同じだから多分同じ人がやってたんだろうけど。
いじられてる間はこっちも動けないし、しばらくして様子を見に行ってもSS等の更新を代わりにやってくれてるわけでもない。
誰かが中を触れていれば、こっちとしては何らかの作業をやってくれてると思うわけですが、
何もしてくれてないわけです。
ただこちらの動きを止められただけっていう、それって時間の無駄ですよね。
こっちは合間見て作業してるのに、何もしてない相手に無駄に時間を止められて。
結局邪魔の入らない時間の為と、最初に協力をお願いしてたにも関わらず他の人が何もしてくれなかった為、深夜や早朝に一人で全部やってたわけですが。
SSや各ページを形にするのにかなり労力と時間を使ってもったいないと思いましたが、
非協力的な上に邪魔されるっていう事にこっちとしてもちょっと困る事態だったので。
咲和スレは初期からいて、2スレ目立てたのも俺ですがもう来ないと思います。
何言っても叩かれそうですけどね。
労力と時間を使えたのは咲和好きだから出来たわけです。
新しく保管庫出来たみたいなので頑張ってください。
咲「…消えちゃったね」
和「はい…」
咲「…ねぇ…」
和「はい?」
咲「和ちゃんは…消えたりしないでね」
和「…?」
咲「…いなくならないで…?」ウルウル
和「…!」キューン
和「勿論です!」
咲「…和ちゃん!」
でも転校
>>131 本当に乙でした
のどch私が夜な夜な変態MAD作りばっかりに気を取られていて・・・
さk宮永さんとの大切な場所を失ってしまうなんて・・・
きっとまた覗きに来てくれると信じてるj
信じています
>>131 そうだったのか…任せまくりですまなかった
SS書いて投下しっぱなしですみません
自分受験生でそんな頻繁にはできないけどこれから少しは編集手伝うよ
wiki編集したことないから大変だと思うけども
だから
>>131戻ってきてくれ頼みます
それと
>>128乙
>>131今までありがと
咲和と書いてさきのどと読んだのはさきのどSSから
やっぱりこういうのやるのっておかしな人なんだね
>>131 事情は解った
お疲れ様です。俺がさきのど書こうと思ったのも、あなたが2スレ目を立ててくれたからでした。なんとか落とさないようこれからも頑張るんで、気が向いたら見に来てください
で、だ
現状wikiの更新に周りを頼るのは難しいようなので(嫌味ではなく敷居の高さ的に)、今後はFC2かどこかのブログスペースを借りて、全部俺がやっていこうかなと思ってる。ブログなら携帯からも更新できるんでね
SSまとめサイトの闇速みたいな感じかな?
ついさっきwiki作ったばかりだけど……たぶんこちらのほうが機能すると思うんだ。仕事量も大したことないから負担はない
どうだろう?
やってくれるならそんなにありがたい話は無い
是非やって欲しい
>>134です
>>137がいいなら頼みたい
協力できることがあったら言ってくれ
咲-Saki-第二期が始まるまでこのスレに幸あれ
まぁ、まださほどSSが多いわけではないし
これが何百という数だったらとんでもなかった
>>136 確かに意図的に何もしないで邪魔してたならかなりおかしな人だね
とりあえずSSが投下できないこの微妙な空気を早く何とかしたいので、ちょっと試しに作業してくる
問題が起きたら随時相談させてください
まだスレも浅いし、投下を控えていた職人さんたちは遠慮せずどんどん投下してくださいね
てわけで、
>>128のwikiは使用しない方向で……
ではー
143 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/11(日) 10:45:03 ID:Li3n0Ttl
ありがたいことです
本当にお疲れ様です
では投下してみます
146 :
大学生:2009/10/11(日) 10:56:23 ID:GWddTxGW
学校を卒業して、和ちゃんと一緒に暮らすようになった。
同じ大学に行った私たちは、やっぱり麻雀部に入っていた。
「今日、どこかに食べに行きませんか?」
「うん、いいよ。」
いつも一緒。
それが当たり前だった。
「なに食べますか?」
「うーんと…パスタとか?」
「わかりました。そうしましょう」
そうして着いた、小さなレストラン。
禁煙かつ2人席に座って、注文した。
大学生になった和ちゃんは、より一層美しくなった。
髪を縛らなくなっていて、それがまた大人の女性にさせていた。
まわりの人が、彼女を振り返る。
…私だけのものなのに。
なんて、我が儘も言ってみたくなっちゃう。
「…悔しいなぁ」
「え?」
「ううん、何でもない…」
今日あった出来事とか、友達のこととかを喋る。
静かに時が流れた。
注文した料理が届いて、一緒に食べた。
交換こしたりして、美味しかった。
147 :
大学生:2009/10/11(日) 10:57:36 ID:GWddTxGW
店を後にして、帰路につく。
「…ねぇ、和ちゃん…聞いて?」
「はい…」
前々から、思っていたことを言った。
念願の大学に入れて。
好きな人と一緒に過ごせて。
友達がたくさんできて。
好きな麻雀も続けられて。
何一つ陰りのない日常だった。
なのに…あの頃を思い出すと何でこんなに悲しいのだろう。
高校生だった時のことを思い出すと、なぜか、あの頃の方がよかったな…だなんて。
思ってしまったりするんだ。
「…おかしいね…私、我が儘なのかな…」
あの頃。高校生だった時。
みんなで全国目指していた時。
「…咲さん…寂しいですか…」
「…うん…」
なんでなんだろう。理由がわからないけれど、寂しい。
すると和ちゃんは…私を抱きしめた。
「…泣いて、いいんですよ…」
「…和ちゃん…」
和ちゃんの胸で、泣いた。
帰路、人がいないからといって、道で。
「…ぐすっ…和ちゃん…慰めて…」
「………はい…」
それから、家に向かった。
夜通し、慰めてもらった。
148 :
大学生:2009/10/11(日) 10:58:40 ID:GWddTxGW
朝がきた。
「おはよう、和ちゃん」
「…ん…咲…さん…おはよございますぅ…」
「…昨日はありがとうね」
「私こそ…もう、寂しさはないですか」
「…昨日ほどじゃなくなったよ。ありがとう…大好きだよ、和ちゃん」
「…!」
朝から顔真っ赤になるあなた。
「もぅ…不意打ちは反則です!」
「あはは…朝ご飯、食べよっか」
「…はい」
大丈夫。もう涙は出ない。
おしまい
大学生になっても支え合ってる2人萌え
GJ!
やっぱ嫉妬咲はいいな
とりあえずできた
一応PCサイトビューアでも表示確認したからおかしな箇所はない、はず……
咲×和 まとめ保管庫
http://sakinodoka.blog28.fc2.com/ とりあえず前スレSSから順に追加していくよ
で、
>>148 GJ!
これは……前半で思わずニヤけてしまった。完全に独占欲の塊ですね咲さんw
高校時代を思い出してノスタルジックに浸ったりとか、いいテーマだなと思いました
仕切厨うざ
アンチ乙
>>149 GJだじぇ
高校卒業後の咲和は見てみたいような見たくないようなw
甲子園を目指していた頃を懐かしがる元高校球児っぽい
>>151 ありがとう
何か手伝えることがあれば手伝うよ
>>149 GJ!
まだまだ甘えん坊な咲かわいいよ咲
>>151 なんか任せっきりですまない
wiki編集する知識もSS書くセンスも無い自分が申し訳なく思えてくる・・・
とりあえずサンクス
159 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/11(日) 19:28:57 ID:Li3n0Ttl
>>151 ありがとう!
何かあったら私も手伝うから!
>>148 GJです!
私も今一応SS書いてるんだけど、思ったよかむずくて大変
めちゃくちゃ長くなってるしwww
明日には完成させたいなあ・・・(・ω・`)
>>151 乙です。
自分はWikiについて殆ど何も知らないから、SS書きっ放しで
管理に関してはみんなに丸投げしてしまってたんだけど、
Wikiといった周辺環境も含めてなるべく長くこのスレが
続いて欲しいと思っています。。。
それであんまり管理や編集に詳しくない自分が出来ることは
何だろうと考えて、こんな時期に不謹慎かもしれないけど、
気合を入れて92〜100で書いたSSの続きを作ってみました。
感想を見ていたら遠距離恋愛のリクエストがあって、
一応頑張ってはみたもののちょっと難しくて挫折してしまいorz。
代わりにスレにあった咲の「怒」に自分なりに触れてみました。
かなり長いし、こんな時だから不快に思う人もいると思いますが、
その時は優しくスルーして頂けたら幸いです。
このスレが盛り上がってくれることを願いつつ、投下します。
「オーラスが終わってトータルトップは白糸台高校。
清澄高校の大将・宮永も健闘しましたが、僅かに届きませんでした。
これで白糸台高校は去年に続いての団体戦連覇。
高校麻雀の歴史にまた一つ新しいページが書き加えられました」
全国大会の決勝戦。
前年度の優勝校、白糸台高校の前に清澄高校麻雀部は惜しくも敗れてしまいました。
対局終了のブザーが鳴った瞬間、私達の控え室は長い溜息に包まれました。
そこにはあと一歩で手が届かなかった悔しさが篭もっていましたが、
部長も、優希も、染谷先輩も清々しい顔をしていて、
後悔の色は見受けられませんでした。
優勝は適わなかったけれど、決勝の舞台に辿り着くまでの日々が
無意味になってしまったわけではない。
そんな心内が伝わって来ます。
全てを出し尽くし、満足感に包まれているその三人の横で、
私はたった一人、深い悲しみに沈んでいました。
「全国大会で優勝出来なければ、東京の進学校に転入する」
誰にも言わないまま抱え込んでいたお父さんとの約束が引っ掛かり、
笑顔で大会を締めくくることが出来なかったのです。
「残念だったけど、みんなで団体戦を戦えたこの何ヶ月かはとても楽しかったわ。
さあ、笑顔で咲を迎えに行きましょう」
部長に促されるまま控え室を出て、対局室へと歩いていく廊下がとても長く感じられました。
(このまま時が止まってしまえばいつまでも宮永さんといられるのに………)
けれどそんな想いが適うはずも無く、私はじきに対局室の前に辿りついて、
そこで宮永さんがお姉さんと笑顔で話し合っているのを目にしました。
(麻雀を通して分かり合って、昔の関係に戻れたんですね……)
お姉さんを前にした宮永さんは本当に嬉しそうで、私は思わず目を背けてしまいました。
いつもなら宮永さんの笑顔を見ると心が温かくなるはずなのに、
今は悲しみしか浮かんできません。
(宮永さんの思い描いていた未来の中心にはやっぱりお姉さんがいたんですね)
(もし私が全国を目指していた理由を話していれば、そこには私がいたのでしょうか?)
いつか話そうと思ってはいたのですが……宮永さんのことを好きになるにつれて、
私はお姉さんと天秤にかけられるのが怖くなっていきました。
(宮永さんはまた家族一緒に暮らせればそれでいいのかも知れない)
(そこに私は必要ないのかも知れない)
もしそうだったらと思うと怖くて、結局私は本当のことを話せないまま
ここまで来てしまいました………。
やがてお姉さんとの話を終えた宮永さんが私に気付いて近寄ってきて、
そして曇りのない笑顔を浮かべます。
「私、麻雀部に入って良かったよ。和ちゃんに励まされて全国大会に出られて、
お姉ちゃんとまた分かり合うことが出来た」
宮永さんを祝福してあげなくてはいけないとわかっているのに、
その言葉を聞いて全てが崩れ去ってしまったような気になりました。
「良かったですね、咲さん」と言おうとしましたが、言葉になりません。
「ど、どうしたの和ちゃん!?」
宮永さんにそう言われて、私は自分が泣いていることに気付きました。
(咲さんがお姉さんと会うために全国を目指していたことは知っていたのに)
(私と違って全国優勝を目指していたのではないって知っていた筈なのに)
それなのに………
(酷いですよ……宮永さん)
私は涙を止めることが出来ませんでした。
「『宮永さんといつまでも一緒にいたい』
そう言ってくれて、凄く嬉しかったよ。
私もずっと和ちゃんと一緒にいたい」
全国大会が終わったらこの気持ちを伝えたいって思っていた。
だけど、原村さんはもういない。
全国大会が終わってすぐ、秋学期が始めるのを待たずに転校してしまった。
後で聞いた話だけれど、ずっとお父さんに転校を薦められていたらしい。
連絡先は誰も知らされていなくて、何処に行ってしまったのかもわからなかった。
(どうして? 原村さん……)
頭に浮かぶのはそればかり。私はその問いの前に立ち尽くして、どうすることも出来ない。
全国大会での涙の理由も聞けずじまいになってしまった。
原村さんのいなくなってしまった部室は以前に比べて活気が無くなって、
優希ちゃんも、染谷先輩も……あと恭ちゃんも、口数が少ない。
私は気付くと窓の外ばかり眺めている。
ひょっとしたら、旧校舎に続く川沿いの道を
桜色の綺麗な髪を揺らして歩いてくるんじゃないか。
そんな風に思いながら原村さんの姿を探してしまう。
雷が怖いのにあの嵐の日に私を追いかけてきてくれた原村さん。
合宿の時、逃げ出してしまった私を追いかけてきてくれた原村さん。
いつも私を暖かい手で包んでくれた原村さんがもういないなんて……。
あの時神社で交換したお土産が肌寒くなった秋の風に吹かれているのを見ると、
何だか泣きたくなってしまう。
「咲………咲!!」
「わっ! ぶ、部長!? どうしてここに?」
「あんたがあんまり元気がないから、来て貰ったんじゃ」
「引退したんだから、もう部長じゃないわよ。それより調子はどう?
やっぱり和のことが気になってるの?」
「え、えと、えと………はい」
私が頷くと、部長は労わるように優しく笑った。
「あなたはもうお姉さんに会うっていう目標も達成したのだし、
無理して麻雀を続けることもないのよ。
辛いなら、少し距離を取ってみるのも悪くないと思うわ」
そんな風に言われると、もう原村さんに会えないと言われたみたいで悲しくなる。
思うそばから目頭が熱くなってしまって、私は俯いて唇を噛んだ。
続きあるよね?
wktk
書き込みすぎでエラーになってました
長いのでたまに時間置きますね
「ずっと麻雀が嫌いだった私に麻雀の楽しさを教えてくれたのは原村さんです。
もうここにはいないけれど………でも、
私と原村さんを出会わせてくれたのが麻雀であることに変わりはなくて。
だから、その繋がりを自分から手放したくないって思います。
それに、続けていたらまた会えるかも知れないじゃないですか。
そんな気がするから、私麻雀部を辞めません」
「そう」
(自分でも馬鹿みたいな話をしていると思う)
けれど、部長はそんな私の言葉を聞いて嬉しそうに笑った。
「部長、これからも麻雀部に居ていいですか?」
「当たり前じゃない。いつか和と再開した時に恥ずかしくないようしっかり練習しなさい」
部長の言葉を聞いて、少しだけ心に垂れ込めていた雲が晴れた気がした。
いつも私を励ましてくれた原村さん。追いかけて、つかまえてくれた原村さん。
今度は私から気持ちを伝えるよ。麻雀を続けていれば、またいつか、きっと会えるよね。
何の進展もないまま年が明け、春を迎えた。
一つ変化があったとすれば、原村さんの中学時代の後輩二人が
清澄高校の麻雀部に入部してくれたこと。
部長と原村さんの抜けた穴を埋めて女子部員は丁度五人になった。
これでまた団体戦で全国を目指せる。
そう思うと、嬉しくなった。
そんな風に感じたのは、進入部員が原村さんの後輩だったからだろう。
なんだか原村さんの忘れ形見のように感じられて、私は何度も特打ちに付き合った。
合宿をして、部室でお茶を飲んで、そして時折原村さんの思い出話をしたりもした。
まほちゃん達は中学時代の原村さんについて教えてくれたけれど、
それは私が知っている原村さんの輪郭をなぞって、
一緒に過ごした時間の残り香を立ち昇らせた。
何の進展もないまま年が明け、春を迎えた。
一つ変化があったとすれば、原村さんの中学時代の後輩二人が
清澄高校の麻雀部に入部してくれたこと。
部長と原村さんの抜けた穴を埋めて女子部員は丁度五人になった。
これでまた団体戦で全国を目指せる。
そう思うと、嬉しくなった。
そんな風に感じたのは、進入部員が原村さんの後輩だったからだろう。
なんだか原村さんの忘れ形見のように感じられて、私は何度も特打ちに付き合った。
合宿をして、部室でお茶を飲んで、そして時折原村さんの思い出話をしたりもした。
まほちゃん達は中学時代の原村さんについて教えてくれたけれど、
それは私が知っている原村さんの輪郭をなぞって、
一緒に過ごした時間の残り香を立ち昇らせた。
>>174 お気になさらず。
落ち着いてゆっくりでOKっすよ。
「和先輩、ああ見えて凄い頑固で、
ネット麻雀のアバターが気にいらないからって四時間もかけて自分で作ったんですよ」
「ふふ。何だか目に浮かぶよ」
そんな風に言葉を交わしていると、原村さんが隣にいるような錯覚を覚えてしまう。
勿論それは現実ではなくて、それに気付いた時に訪れる寂しさが、
心に引っかき傷を残していくんだけど……。
束の間の幸福と、果てしない絶望を繰り返しながら、
私は段々その痛みを受け入れるようになっていった。
悲しい顔ばかりしていたら
「また泣いてるんですか、咲さん?」
そんな風に心配させてしまう気がしたから。
二年連続の全国大会出場を目指して臨んだ団体戦の県予選だったけれど、
部長と原村さんという去年の中心メンバーが二人も抜けたダメージは大きく、
私達は決勝戦で敗れてしまった。優勝は全員が全国大会を経験している龍門淵。
団体戦で全国大会に進めなかったのは残念だったけれど、
私が個人戦で全国への切符を手に入れたことをみんな本当に喜んでくれた。
ささやかな祝賀会の会場は去年と同じあのラーメンの屋台。
「はいよ、チャーシュー煮卵大盛り」
「相変わらず美味いな親父! ところでタコスラーメンは作ったか!?」
「はぁ〜。まったくあんたは、またそんなこと言いおって」
「おお、あの時のお嬢ちゃんじゃないか。
また来てくれるなんて嬉しいねぇ。リクエストされたタコスラーメン、ちゃんと開発したよ」
「って、あるんかい!?」
「おおっ!! 話がわかるじぇ。親父! 早速そのタコスラーメンを作れ!!」
(優希ちゃんはどこに行っても変わらないなぁ。でも、染谷部長も楽しそう)
二人がいつものように丁々発止のやりとりをしている横で、
一年生達が随分可愛らしく麺を冷ましながらラーメンを食べている。
「美味しい?」
「はい、おいしいです」
「そう。良かった」
私の問いかけに大きく頷いた二人を見ている内に、
なんとなく一年前の原村さんのことを思い出した。
(まるで初めてラーメンを見たように、おっかなびっくり食べていたっけ)
(髪を片手で押さえながら、
まるで小鳥が餌をついばむみたいに少しずつ麺をすすっていて、可愛かったな)
今ここに原村さんはいないけれど、それがたまらなく寂しいけれど、
「ん? なんじゃあ、咲は全然箸が進んどらんのう」
「咲ちゃん、いらないのか? それなら私が代わりに食べてやるじぇえ!!」
「駄目ですよぉ! それは咲先輩のなんですから」
「そもそも今日は咲先輩の祝勝会じゃないですか?」
「えっと、そういうことだから。優希ちゃん、ごめんね」
「ちぇえ、肩透かしだなんて、咲ちゃんも人が悪いじぇ」
「えへへ。頂きます」
私は悲しむ代わりに笑顔を浮かべる。
もし原村さんが麻雀を続けていたら、きっとまた巡り合えるって信じているから。
ラーメンを食べ終えて、屋台の前でみんなと別れた私は
草深い田畑を両手に見ながら家路を歩き始めた。
見上げた夜空で一際美しく瞬いているのは夏の大三角形。
こと座のベガとわし座のアルタイルは、織姫と彦星なんだったっけ。
遠くに離れていても、瞬き合ってお互いの存在を確かめているんだよね。
(私は頑張ってるよ、原村さん。全力を出すっていう約束を今も守ってる)
漆黒の夜空を覆うような天の川の中で輝き合う二つの星を眺めながら、
私は心の中で原村さんに呼びかけた。
(もしかしたら、どこかで私と同じようにこの空を見上げているのかな)
そんな風に思いながら。
あれはデネブ、アルタイル、ベガ
咲ではそれ解説してたくせに、その後宙のまにまにで
同じこと解説されてるのどっちに萌えたw
この時点で読んでいて切なさのあまり胸が張り裂けそうだぜ…
>>181 続きです
「おい、あの子って、去年の全国大会でも活躍してた子だよな」
「あ? ああ、そうだな。確か元インターミドル王者の」
「なんか、学校が変わってないか?」
「そう言えばそうだな。なになに、私立咲和ジャスティス学園? 聞いたことあるか?」
「いや、知らないな」
「しかし、あんな名前も知らないような弱小校に移ってたなんて」
「一体どういう風の吹き回しだろう」
云々
お姉ちゃんが優勝していたことすら知らなかった位麻雀界の話題に疎い私だから、
その年の全国大会に起こった波乱も勿論知らなかった。
「随分面白いことになってるみたいだね」
解説に来ていたカツ丼さんに言われて初めて知ったのだけど、
その波乱というのは西東京地区で起こったらしい。
「例年、西東京の個人戦出場者枠は白糸台高校の生徒で埋まってしまうんだけど、
今年は何年か振りに他校の生徒が出場権を勝ち取ったんだ。
部員が一人しかいない学校にも関わらず、白糸台の選手達を抑えて優勝してね。
しかも学校創立以来の初出場だって言うんだから。
まったく、よくあんな風に無駄を削ぎ落とした打ち方を身につけたものだよ。
デジタル打ちを極めた結果、あの子も全国区の魔物になったのかも知れないな」
「えっと、初出場って言ってましたけど、
カツ丼さんは前からその人を知っていたんですか?」
私の問いを聞いて微笑を浮かべつつ煙管から紫煙を燻らせると、
カツ丼さんはおもむろに視線を巡らした。
「いたいた。ふふっ、知らないわけないさ。あの子だよ」
そう言って指差した先に居たのは―――――――――――
「は、原村さん!!!」
突然名前を呼ばれた原村さんは辺りをきょろきょろと見回してから、
ようやく私に気付いてびっくりしたような、恥ずかしいような、
それでも凄く嬉しそうな顔を浮かべた。
私は暫く言葉を失ってから、弾かれるようにして人混みを掻き分け、
夢中で彼女の元へと走った。
全国から集まっているということもあって前を塞ぐ人は多く、
真直ぐ進めないことがもどかしい。
心はもう原村さんで一杯になっているのに、現実では人波に飲まれてそうはいかない。
想い人を視界にとらえているのに、近付けないまま過ぎ行く一秒、一秒が
これまで会えなかった一年に匹敵する位に長く感じられた。
それでも何とか辿り着いて
「原村さん!!」
私はその体に抱きついた。
「さk………宮永さん」
目の前にあるのは忘れもしないあの優しい眼差し。
「どうして? どうして何も言わずにいなくなったの?」
「そ、それは……」
「私、凄く寂しかったんだよ。あの時いつまでもずっと一緒にいたいって言ってくれて。
それが凄く嬉しくて、私も原村さんといつまでも一緒にいたいって思ったから、
ずっと待ってたんだよ?」
「………そう、だったんですか?」
「あの後、東京に引越してまた家族四人で一緒に暮らさないかって話も出たんだ。
だけど、もしかしたら原村さんが清澄に戻ってくるかも知れないって
そう思って、あっちに残ったの。私、ずっと待ってたんだよ!?」
押し込めていた気持ちが膨れ上がって、私は一気にまくし立てた。
そうすることで会えなかった間の寂しさを原村さんにわかって貰いたかった。
口をついて溢れる感情の中には何も言わずにいなくなってしまったことに対する
怒りもあって、私の口調は随分激しいものになった。
この怒りをぶつけたくて、私がどれだけ悲しかったかわかって欲しくて、
心のどこかでそんな風にも思っていたけれど、でもその気持ちは急速に萎んでいった。
原村さんが、泣きだしてしまったから。
二つの青い瞳から涙の雫がこぼれるのがスローモーションみたいにはっきり見えた。
それはすぐに二本の筋になって、白いつややかな頬の上で照り返した。
いつもクールな原村さんが私の手の中で身を固くして、
そして声を上げて泣いてしまうなんて思いもよらなかった。
その声は周りの人なんてまるで気にしていないみたいに大きくて、
私は原村さんも自分と同じ気持ちでいてくれたことを知った。
もう怒りなんて消えうせて、ただ抱きしめてあげたいって、そう思った。
心の一番大事なところを抜き去られてしまったようなあの寂しさ。
もし原村さんも私と同じように感じていたのなら、それを慰めてあげたかった。
(あんな辛い気持ち、原村さんには味わって欲しくないよ)
それで癒されるのかはわからないけれど、私は抱きしめる腕に力をこめた。
さっきの怒りよりもずっとずっと強い気持ちで、大切にしたいと思った。
「原村さん、大丈夫だよ。私はここにいるから」
「うぅっ。も、う、、の、……ん、でく、……んで、すか?」
「え?」
「もう、の、和とは、よ、呼んで、くれないん、ですか?」
嗚咽で震える声を振り絞るようにして発せられた声が、すぐ近くから降ってきた。
私は涙で濡れた青い瞳を見つめて、首を振った。
「和ちゃん、ずっと会いたかったよ」
「私も、です。咲、さん」
原村さんの頬はいよいよ涙に濡れて、抱き合った私の頬を濡らした。
どうして原村さんは居なくなってしまったのか。
その理由なんてもうどうでも良くて、
今はただ目の前にいる原村さんがいるという事実を感じたいと思った。
「和ちゃん」
「咲、さん」
会えなかった時間を埋めるように、『私達』は抱き合う腕に力をこめた。
その日は開会式だけでまだ本戦は始まらなかった。
団体戦に出ないということもあって私達には時間があったから、
ゆっくりどこかで話をしようということになった。
偶然私と原村さんのホテルが同じということもあって、
制服を着替えて最上階の展望スペースで落ち合った。
平日のためか人は少なく、私達は殆ど二人きりで眼下の眺めを味わった。
「東京って凄いね。こんなにビルが沢山」
「そうですね。私もこっちに来たばかりの頃は驚き通しでした。
今でもまだ少し馴れないんですが」
「そっか」
「ええ」
私達は少し緊張していて、上手く会話が繋がらなかった。
気持ちが通じ合っているのはわかるけれど、
やっぱり会えなかった一年という月日が私達の間にはっきりと横たわっていた。
「みんな元気だよ。個人戦が始まるのに合わせて
こっちに応援に来てくれることになってるんだ」
「そうですか。久し振りに会いたいです」
「うん。きっとみんな喜ぶと思うよ」
原村さんの方を見ると、その目は東京のビル郡の上に掛かる夕日を見つめていた。
あの時合宿の露天風呂で見た夕日とは少し違っていて、
改めて会えなかった月日が感じられた。
(どうやったらこの空白を飛び越えることが出来るのかな)
わからなくて、私はただ赤く滲む東京の街を眺めた。
(この夕日が沈んで明日になったら、全国大会が始まる)
(それが終わったら、また離れ離れになっちゃう)
ぽつんと一人取り残されてしまうようで、気分が落ち込んだ。
すると、それを感じ取ったみたいに
「咲さん」
と声を掛けられた。
「ふぇっ。何?」
突然の言葉にびっくりして顔を向けると、
原村さんが少しの翳りも無い澄んだ顔で私を見ていた。
「私、怖かったんです」
「え? な、何が?」
「咲さんとずっと一緒にいられないんじゃないかって、そう思って」
「ど、どうして?」
「咲さんはお姉さんと仲直りするために麻雀をするんだって、教えてくれましたよね。
だから、全国大会までは隣にいられても、その後咲さんは
お姉さんと一緒に歩いていくんじゃないかって、思っていたんです。
咲さんの思い描く未来で咲さんの隣に居るのは、
私じゃなくてお姉さんなんじゃないかって」
「そんなことないよ!!」
私が思わず大きな声で言うと、原村さんはちょっとびっくりしながらも嬉しそうに笑った。
「……嬉しいです。私が、ちゃんと気持ちを伝えれば良かったんですね。
そうすれば、少なくとも何も言わずにいなくなることだけはしないで済んだのに」
「……え? どういうこと?」
「私が全国大会で優勝しなければいけなかった理由。
それは清澄高校に残って、いつまでもみんなといるためだったんです。
全国大会で優勝出来なければ、東京の進学校に転入する。
そうお父さんと約束していたから、私はどうしても優勝したかったんです。
優勝すれば咲さんと一緒にいられる。
でも、もし咲さんの思う未来の中に私がいなかったら。
そう思うと言い出せなくなってしまって。ごめんなさい」
原村さんはそう言って、申し訳なさそうに微笑んでみせた。
その顔はとても自然で、余計な感情が全て剥がれ落ちているみたいで……
その分なんだか儚くて、諦めのようなものが感じられて私は少し胸が痛んだ。
「団体戦で優勝した後、みんなでプールに行ったことを覚えていますか?」
「うん……覚えているよ。泳げない私の手を和ちゃんが引いてくれたよね」
「あの時咲さんはとても嬉しそうで、やっぱりお姉さんが大事なんだろうって、
そんな風に醜い嫉妬をしてしまったんです」
原村さんはそう言って何かを思い出すような遠い目をしながら窓の外を見つめた。
「個人戦の予選のでも部長に気を遣って本気を出していませんでしたし、
団体戦で全国にいければそれでいいのかなって。
咲さんは優勝を目指しているわけじゃない。だから途中で私と咲さんの道は別れてしまう。
そんな風に思えて仕方無かったんです。
こんなことを言われても、嫌な気分になるだけですよね? ごめんなさい。
私は本当に弱くて、さっき咲さんがしてくれたみたいに
自分の気持ちを伝えることが出来なくて………」
「ううん。そんなことないよ。自分の気持ちを伝えられなかったのは私も同じ。
『いつまでも、ずっと一緒にいたいって言ってくれて、凄く嬉しかった。
私もずっと和ちゃんと一緒にいたいんだ』
全国大会が終わったら、和ちゃんにそう言おうと思ってたんだ。
だから、和ちゃんがいなくなってから、もっと早く言えれば良かったって、凄く後悔した。
どうして和ちゃんがいなくなる前に言えなかったんだろうって、そればかり考えていたよ。
和ちゃんはいつも私を励まして、手を差し伸べてくれたのに、
私からは何もしてあげられなかったね。
いつも頼ってばっかりで、その上不安にさせちゃって、ごめんね。和ちゃん」
夕日が地平線にかかって、街は暮れなずんでいた。
原村さんの顔も赤い斜光に照らされ、柔らかな稜線を描いていた。
沈みゆく太陽の光が描き出す、束の間の光景。
やがて夜の帳が落ちればそれは闇の中に消えてしまう。
そのまま留めておけないのが悲しくなるくらい、原村さんは綺麗だった。
終わりつつある夕刻の世界で、私は名残惜しくなってその頬に触れた。
柔らかくて、温かくて、まるで幸せそのものに触れたみたいに思えた。
それっきり、私達は黙って見詰め合ったまま何も言わなかった。
それは先程のような不自然な沈黙ではなくて、心地よい静寂だった。
やがて頬に触れている私の手の上に、原村さんの手が添えられた。
どちらからともなく顔が近づいて、私達は初めての口付けを交わした。
唇の先に柔らかい感触が生まれて、それと同時に心が満たされて、
何だかよくわからないけれど、唐突に私は今幸せなんだろうと思った。
夕日が地平線にかかって、街は暮れなずんでいた。
原村さんの顔も赤い斜光に照らされ、柔らかな稜線を描いていた。
沈みゆく太陽の光が描き出す、束の間の光景。
やがて夜の帳が落ちればそれは闇の中に消えてしまう。
そのまま留めておけないのが悲しくなるくらい、原村さんは綺麗だった。
終わりつつある夕刻の世界で、私は名残惜しくなってその頬に触れた。
柔らかくて、温かくて、まるで幸せそのものに触れたみたいに思えた。
それっきり、私達は黙って見詰め合ったまま何も言わなかった。
それは先程のような不自然な沈黙ではなくて、心地よい静寂だった。
やがて頬に触れている私の手の上に、原村さんの手が添えられた。
どちらからともなく顔が近づいて、私達は初めての口付けを交わした。
唇の先に柔らかい感触が生まれて、それと同時に心が満たされて、
何だかよくわからないけれど、唐突に私は今幸せなんだろうと思った。
どれくらいそうしていたのかわからない。やがて触れ合っていた唇が離れた時、
僅かに開いたその隙間から
「咲」
という原村さんの声が零れ落ちるのが聞こえた。
ずっと呼んで欲しいと思っていたその名前に心臓が大きく反応して、
少し苦しい程の胸の高鳴りを感じながら
「和」
と夢中でその名前を呼んだ。
見詰め合った原村さんの顔は今まで見たことが無いくらい綺麗で
私は我慢出来ずにその唇を奪ってしまった。
「東京の夜は明るいね」
「そうですね」
夕日がすっかり落ちてしまってもまだ、私達は展望スペースに並んで、
窓の外を眺めていた。
満たされる喜びを感じた後で、その場所を離れ難かった。
いつの間にか手を握り合っていて、私がそのことに気付いた瞬間
不意に原村さんが口を開いた。
「もう隠し事をしたくないので、言いますね」
「うん」
「お父さんは去年の頑張りを認めてくれて、
東京の進学校に転入した後も麻雀を続けることを許してくれたんです」
「うん」
「でも、それには条件があって……。
私は今回の個人戦で優勝しなければいけないんです。
もし今年優勝出来なければ、きっぱり麻雀を辞める。
お父さんとそう約束しました。だから………」
言葉に詰まった原村さんの手を、私はそっと握った。
原村さんは俯いて呼吸を整えてから、私の方に向き直った。
「だから、全力を出して下さい。もし最期になるのなら、私は全力の咲と闘いたいです。
勝っても負けても、一生胸に残るような思い出にしたいんです。
だから絶対に全力で私と闘って下さい。
もしここで負けるようなら、
きっとこの先麻雀を続けていくことなんて出来ないと思います。
いずれ終わってしまうのなら、
咲ともう一度会えたこの大会で区切りをつけたいんです」
原村さんの目はあの時と少しも変わらない意思の強さを秘めていた。
その気持ちが痛い程伝わって来て、私は黙って頷き、右手の小指を差し出した。
うん。約束するよ……和」
「絶対、ですよ…?…咲」
私達は小指と小指を繋いで、
再び出会えたこの大会を一生胸に残る思い出にすることを誓い合った。
そして、個人戦の幕が上がった。
取り合えずこんな感じです。
長々とスレを消費して本当に申し訳ありません。
皆様の御口に合えばいいなあ、と思っております。
もし御口に合わなくても、咲×和がジャスティスであることに変わりはない!!
ということで許して下さい。 てはては ノシ
GJ!
お疲れ様でした。
GJ
和の「咲」に心臓が反応したのは咲だけじゃないはず
いやはや、これは大作だなぁ
前回投下されたSSを読んだ後に俺も続きを書いてくれることを希望したけど、
今回も希望しちゃおうかなw
ますます咲和熱がヒートアップしてしもうた
大作GJ
SSってこんなにも素晴らしいんだな
ドキドキしたし
GJ楽しかった
211 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/12(月) 08:50:17 ID:iN4wMfPR
涙腺が・・・
なんてぇ大作だ…GJと言わざるを得ませんね。
涙がちょちょぎれました。朝からなんで泣かせんだよ
ガチで感動した
そして何故かのど父に言い知れぬ怒りがこみ上げてきたw
娘の大好きなものをことごとく奪う権利が親にあるのか?、と
まぁ、本編では最終的に丸くなりそうだが
娘に試練を与える:父の役目
試練を乗り越える:愛の力
もうこのSSを2期本編で2クールかけてやればいいのに
ストーリー的にもラストが咲和頂上決戦とか盛り上がるし
ちょ、これ第二期は悲しすぎる
感動するが
シリアス+ほのぼのを2で割ったくらいがちょうどいい
保管庫管理人です
前スレのSSの保管が完了しました
携帯からだと文字数が多すぎる一部SSは、調整中にして、後日PCのほうから更新します
3スレ目のSSもおいおい保管していきます
※職人の皆さんにお願いがあります
現在タイトルが記入されていないSSは全て「無題」で統一し、解りやすいようにあらすじを付けさせてもらっています
が、携帯からではどうしても文字数に制限があるので、過去に投下したSSにタイトルを付けてくださる方はどうかご一報ください。あらすじを外し、タイトル表記をさせてもらいます
タイトル報告でスレを汚したくない方は、保管庫のほうに直接ご連絡をお願いします。「無題」のままでよければ連絡は不要です
以上、長文失礼しました。今朝も素晴らしい作品が投下されたようで……。手が空いたらぜひ読ませてもらいますね
では!
>>219 毎回乙です!
このところ投下SSが増えてきているので、
猫の手を借りたくなったら遠慮なく言って下さい
>>219 お疲れ様です。粗筋のセンスが良すぎてすごいんですが…
感動的なSSの後にめっちゃほのぼの投下
『先生』
明日から定期テスト。
私は早めにテスト勉強を始めていたので今日は夜更かしせずに済みそうだ。
「テストを気にせず麻雀が出来そうですね」
そう思いながら部室の扉を開けた。
「ああ、和。今日はもう終わりじゃ」
「え?何故ですか?」
「テスト勉強にするわ。赤点3つ以上はIHには出られないからね」
部長が優希を一瞥する。
「東京に行けないなんでやだじょ〜」
ああ、なるほど…
優希を見て納得した。また準備を怠ったのだろう。
IHは合宿と違い、誰一人欠けることは許されない。
これは優希に頑張ってもらわないと…
「優希、頑張りましょう」
「そうだよ、優希ちゃん!私も手伝うから!」
「咲ちゃん…ありがとうだじょ〜!」
?!宮永さんと優希が2人で勉強?!
させません!!!
「優希!私も手伝います」
「のどちゃんまで…皆ありがとうだじょ!
よーし、タコス仕入れて勉強だじょ!」
「では…どこで勉強しましょうか?」
「そうだねえ…図書館じゃ静かすぎるし…」
「私はタコスさえあればどこでもいいじょ!」
適当なところを考えていると、ある場所を思いついた。
(いやでも…いけません!まだそんな…)
(でも、ここで悩んでいても始まりませんね…)
「わ…私の家はどうですか?」
つ…ついに宮永さんを家に誘ってしまった…!!
顔から火が出そうです…
「私はOKだじぇ!」
「あ、そうでした」
「ん?」
優希がいるのを忘れていた。
安心したような、がっかりしたような…
「い、いえ!宮永さんはいかがですか?」
「うん!原村さんの家、行ってみたいな」
嬉しすぎです…優希がいてよかったかもしれません。
2人きりだと心臓がもちません…
「じゃあタコスを買ってのどちゃんちに行くじぇー!」
私たちは優希のタコスを買い、家へと向かった。
部屋につくと早速勉強を開始する。
「まずは英語だじょ!」
「数学は大丈夫なんですか?」
「数学は捨てるから大丈夫だじぇー!赤点は2つまで取れるから数学は諦めるんだじぇ!」
「まったく…では英語をやりましょう」
でも明日に迫った今、その作戦の方がいいかもしれない。
「あ、あのー原村さん…」
「?なんですか?宮永さん」
「英語は私も苦手なんだ。だから…私も優希ちゃんと一緒に教わっていいかなあ?」
「も…もちろんです!」
私が宮永さんに勉強を教える…夢にまでみたシチュエーションです!
「では、私が言う英文を日本語に訳してくださいね。」
「わかったじょ!」
「わかったよ、原村さん!」
「では…I have a pen.」
「私はペンを持ってるじぇ!」
「テストではじぇって書いちゃ駄目ですよ…
The girl standing over there is cute.」
「えと…向こうに立ってる女の子は可愛い…かな?」
「正解です。宮永さん、そんな苦手じゃないじゃないですか」
「そんなことないよ〜」
しばらくこれを続けていると、私は名案を思いついた。
良心が咎めやめようかとも思ったけど…少しくらいならいいですよね…
「で、では宮永さん…I love you.」
「私はあなたを愛してます」
生きててよかったです…!
「なんか咲ちゃんの問題簡単だじょ」
「そんなことありません。優希、I can't distinguish a frog from a toad.」
「さ…さっぱりだじょ…」
「カエルとヒキガエルの区別ができない、です。宮永さん、ノ…Nodoka is my wife.」
「のどかは私の嫁です」
ああ、もう死んでも悔いはありません!
宮永さんの口からそんな言葉を聞けるなんて…
それからはまた普通に3人で勉強して、今日はお開きとゆうことになりました。
2人を玄関まで送り、部屋を片付けていると…
ピンポーン
こんな時間に誰でしょうか…パタパタと玄関へ向かいドアを開けると、宮永さんが立っていた。
「宮永さん?!どうしたんですか?忘れ物ですか?」
「ううん…そうゆうんじゃないんだけど…」
「では…どうしたんです?」
私は宮永さんの言葉を待った。
宮永さんはしばらくして、真っ直ぐ私を見て口を開いた。
「I love you,Nodoka.」
私が驚きと嬉しさで黙っていると宮永さんは顔を赤くして言った。
「は、原村さんみたいに上手く発音できないけど…」
「……して……さい……」
「え?なに?」
「さっきの英文…日本語に…訳してください…」
ちゃんと聞きたかった。宮永さんの気持ちを。
宮永さんは少し笑みを浮かべていた。
「…原村さんの方が英語得意でしょ?」
「…意地悪ですね」
「私はもういっぱい言わされたもん♪」
「〜〜!!!……お願いしますから…」
ほとんど涙目だった。多分顔は真っ赤だろう。
そして宮永さんは優しい声で言った。
「あなたを、愛しています。和。」
「私も…私もです」
涙がこみあげ、気づいたら宮永さんに抱きついていた。
「け…結構恥ずかしいね、これ…」
「いっぱい言えば大丈夫です」
「もう…」
私も、愛しています。…咲さん
おしまい
なんか途中わけわかんなくなってしまった
すまない
にやにやがとまらないwwwww
すごいおもしろかったw
GJ!
これはいいwww
GJ!!
恥ずかしすぎるww
おかげで心が軽くなったぜ
こんなふうにシリアス系とほのぼの系がバランスよく投下されるといいな
しかし、こんな時間にニヤニヤさせおってからにw
原作は今週金曜に再開らしいね
ただ、まだ団体戦が終わってすぐだから咲和にスポット当たらなさそうなのが残念だ
234 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/13(火) 07:17:45 ID:0cNYyapK
>>234 立たん仕事の仕方忘れてなければいいけどねw
SS投下がないと過疎るのは寂しいなあ
何か話題は……話題は……
……夏場でもあの二人はずっと恋人繋ぎをするのだろうか?
蒸れる……
236 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/13(火) 16:12:20 ID:0cNYyapK
>>235 そだねwww
2人だけの世界を広げていくんだよ、きっと!
カキ氷とか食って咲が和にあーんとかねww天然ジゴロ魔王^^
237 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/13(火) 18:45:58 ID:0cNYyapK
>>219 今思ったんだけど、SSのタイトル決まったやつの
あらすじ消すのもったいなくないかな?
管理人さんが大変ならいいんですけども・ω・`
238 :
sage:2009/10/13(火) 20:30:15 ID:KsEKARcD
「和……ちゃん」
「!!……はい(し、幸せです)」
「咲……さん」
「!!……はい(う、嬉しいよ)」
「な、なんか“蒸れるね”……」
「ええ、まだ、ちょっと……」
「そこは“照れる”だったはずだじぇ」
「蒸れる」………こんな感じかな?
>>219 いつも有難うございます。
>>222 たまりませんわ〜。読んでいて思わずにやけてしまいました。
このところずっとシリアスなのを書いていたので、凄く癒されました。
この流れで投下してしまうのは気が引けるのですが、
ごつい用事が控えていて暫く書き込み出来なそうなので、
一応リクエストがあった204の続きを投下させて下さい。
本当にスレを消費しまくって申し訳ないです。
239 :
sage:2009/10/13(火) 20:31:12 ID:KsEKARcD
「さあいよいよ個人戦も決勝を残すのみとなりました。
勝ち上がって来たのは龍門淵の天江衣、鹿児島の神代、
清澄の宮永咲、そしてジャスティス原村和の四人です」
「まあ、残るべくして残った四人だろうな」
「藤田プロはこの決勝戦をどのように予想しますか?」
「どうなるかは全くわからないが、注目すべきは原村和だろう」
「というと?」
240 :
sage:2009/10/13(火) 20:32:46 ID:KsEKARcD
「天江、神代、宮永の三人は牌に愛された打ち手だ。
言わば、持って生まれた才能で勝ち上がって来た魔物。
それに対して原村だけが唯一、何千、何万という対局の中で
少しずつ腕を磨いて来た努力型だ。
前述の三人とは対極に位置する打ち手と言えるだろう。
三年前の宮永照の登場から始まって、この全国大会の歴史は
そっくりそのまま努力型が魔物達の前に敗れ去って来た歴史だと言える。
今年は果たしてどうなるのか? 私は個人的にそこに注目しているよ」
「なるほど―――。
さあ、卓では席と親が決まった模様。いよいよ決勝戦が始まります」
241 :
sage:2009/10/13(火) 20:34:28 ID:KsEKARcD
「ツモ 海底撈月(ハイテイラオユエ)」
「ここで天江衣の海底ツモ。
第一局、いきなり神代の二重立直(ダブリー)一発ツモから始まり、
続いて宮永の嶺上開花(リンシャンカイホウ)、再び神代の二重立直、
そして天江の海底、宮永の嶺上、今局でまた天江の海底と、
とんでもない展開になって来ました。
まだ上がりがない原村は我慢の時間が続きます」
「いや、それは違う」
「え?」
「二局前に天江が海底を上がった時、
唯一原村だけが一向聴(イーシャンテン)にまで手を伸ばしていた。
そして今局は聴牌(テンパイ)だ。
原村は確実に上がりに近付いている」
242 :
sage:2009/10/13(火) 20:35:13 ID:KsEKARcD
「ノーテン」
「ノーテン」
「ノーテンです」
「テンパイ」
「おっとここで原村の一人テンパイ」
「そろそろ、来る!」
GJだがsageミスってない?
「ツモ六千オールです」
「親の三本場を迎えていた原村に倍マンが飛び出しました。
これで天江、神代をまくって二位に浮上。
トップの宮永の背中もすぐそこに見えて来ました」
「……」
「藤田プロ?」
「これは……まさか……九星極技……?」
「キュウセイキョクギ?」
「間違いない。雀鬼と恐れられた桜井章一が語った、
玄人(バイニン)が最後に辿り着くという至高の打ち方。
手成りに沿ってミスなく一直線で上がるというものだが、
私も見るのは始めてだ」
「桜井さんは手積み時代の雀師ですよね?
積み込みが出来ない全自動卓でそんなことが可能なんですか?」
「わからない。だが今局の七巡目で3ピンを引いた時、
本来のデジタル打ちをしていたなら、原村は浮いていた7ソウを落としていた筈だ。
だが結果は8ワン切り。次の巡目で6ソウが繋がったから、
結局その8ワン切りで正解だった………。
原村は今デジタルで身に付けた効率重視の打ち方を越えて、
座っている卓の真理に沿って手成りで打っているとしか思えない」
(あの子はこの一年の間、一体どんなものを見て、
何を想いながら麻雀を打ってきたというんだ?)
「カン――――リンシャン…」
「そのカン通りません」
「え!?」
「槍槓(チャンカン)です」
(宮永さん、負けませんよ)
(やっぱり凄いね、原村さん)
「ふっ。そういうことか」
「藤田プロ?」
「いや、何でもない」
(宮永さん、ごめんなさい)
(お姉さんと天秤にかけられることが辛くて………)
(私はあなたから逃げ出そうとしました……)
(それで、あの時交換したお土産を捨ててしまったんです)
(だから東京へは宮永さんとの思い出の品を何も持たずに来て……)
(だけど私は、やっぱりあなたのことが好きでした)
(忘れることなんて出来るわけがなくて……)
(雑誌に掲載されたあなたの牌符を切り抜いて、
それを見ながらあなたを想い浮かべていました)
(そうする内に濁っていたあなたへの想いはどんどん透明になって、
お姉さんに抱いていた下らない嫉妬も、
あなたが私を選んでくれなかったという筋違いの恨みも無くなって)
(ただ純粋に会いたい、あなたに会ってもう一度ちゃんと気持ちを伝えたい)
(そう願う気持ちだけが、最期に残りました)
(あの時は逃げ出してしまったけれど、でも、今度こそちゃんと言わせて下さい)
(この対局に勝って、麻雀を続けていいとお父さんに納得してもらって)
(いつまでもずっと一緒にって)
(原村さん、相変わらず凄いね)
(私、原村さんと一緒に打っている時がやっぱり一番楽しいよ)
(だから、また会えて凄く嬉しいんだ)
(この時のためにずっと原村さんとの約束を守って来て、本当に良かった)
『あなたが手加減していたら、私は楽しくありませんよ。
私も楽しませて下さい』
『じゃあもう手加減とか、なしですよ』
『私と約束したのは一緒に全国に行くことだけでは無かった筈です。
本気を出すって、約束したじゃないですか』
(原村さんと再び出会えたこの道の上に、私達の未来があると思うから
守り続けて来た約束は、絶対に最期まで守り通すよ)
(そして今度は私から気持ちを伝えるんだ)
(いつまでもずっと一緒にって)
「カン―――――嶺上開花」
「おっとここでまた宮永の嶺上開花。一度はトップに立った原村を逆転しました」
「……」
「藤田プロ?」
「これは……無想転生……?」
「むそうてんせい?」
「ああ、間違いない。
友との死闘を通じて悲しみを知ったケンシロウが
ラオウとの闘いの中で開眼した北斗神拳最終奥義(以下略)」
「しかし、今は世紀末ではないですし、核戦争も起こっていないんですよ?
そんなことが可能なんですか?」
「わからない。だが原村の待ちをかわして上がった今局の
流れるような一連の打ち筋、無想転生としか思えない」
「はあ……」
「宮永は元々気持ちに左右されやすい打ち手だった。
去年までは些細なことで手造りが変わってしまう脆さを持っていたんだが、
しかし、ここに来ての嶺上開花。今の彼女に気持ちの迷いはないようだ」
(この子は、一体どこで悲しみを知り、そしてこれほどの愛に目覚めたんだ?)
「ロンです」
「あーっと、原村が宮永の当たり牌を掴まされていました。
これで再び二人の差が開きます」
(手加減しないよ、原村さん)
(そうではなくては。まだこれからですよ、宮永さん)
「ふっ、そういうことか?」
「藤田プロ?」
「いや、何でもない」
(竹井久に言われてあの二人と打ってから、もう一年以上も経つのか。)
(随分成長したものだ。さて、この勝負が果たしてどんな結末を迎えるのか)
(最期まで見守らせて貰うよ、北斗の後継者達)
「さあこれで全国高校女子麻雀大会個人戦の決勝戦もオーラスを迎えました。
一位の宮永と二位の原村との差は僅かに二千点。どちらに転ぶか最後までわかりません」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「七巡目の宮永が引いてきたのは3ワン。
これで宮永は聴牌ですが、ここは恐らくダマで行くでしょ…」
「リーチ」
「み、宮永がリーチ!? 上がれば点数に関係なく勝ちが決まるのに
……これはどういうことでしょうか?」
「………いや、私にもわからない」
「……おっと一向聴で待っていた原村にも5ピンが入って聴牌。
しかし浮いた7ピンはション牌、原村にとっては切りにくいかもしれませ……」
「リーチです」
「え!? 宮永のリーチに続いて、原村までノータイムでおっかけリーチ……?
卓では……一体何が起こっているのでしょうか?」
「完全にセオリーを無視しているな。
二人ともダマで十分な手を張ったのに、敢えてリーチをした。
しかも原村はノータイムでション牌を切ってのおっかけ。
最初から出上がりを期待せずに、自分で上がることだけを考えているのか?」
「ということは、積もり合いですか?」
「ああ。だが、宮永は二面待ち(リャンメンマチ)を捨てて、
暗子(アンコウ)含みの単騎待ちでリーチをかけている」
「ということは有効牌が半分。つまりは原村が有利…」
「いや、暗子含みということは嶺上開花が生きているということでもある。
宮永はこの大舞台で最期まで己の気持ちを貫くつもりなんだろう…………
……果たしてこの勝負、どちらに運が傾くのか………いや…
もう運などでは決まらないところまで来ているのかも知れないな」
(宮永さん、あなたに勝ちます!)
(約束を守り通すよ、原村さん!)
((そして))
((ずっと一緒に!!))
「カン――――」
(例え森林限界を超えた嶺にだって――(…そんな)――百合の花を咲かせてみせる!)
「ツモ 嶺上開花」
ん、終わりかな?
それとも連投規制かな?
一応支援するが、一つ。
>>244の6000オールは跳満ですじょ?
倍満は8000オール。
「優勝は清澄高校の宮永咲!そして続く準優勝には原村和が輝きました!」
鳴り止まない拍手の中で、私と原村さんは敵としてではなく
想いの通じ合った恋人として見つめ合った。
かつては一緒に並んで歩いて、そしてついさっきまでぶつかり合って、
今それを終えて新しい一歩を踏み出すんだって、そんな気がする。
私達が歩む道の上には、二人で麻雀をする時間はもう無いのかも知れない。
でもね、原村さん………。
「負けてしまいましたね。
でも最後に本気の咲さんと戦えたから、私は今凄く幸せです。
きっと、今日のことは一生忘れません」
清々しい顔で原村さんが差し出した手を握り、私は首を振った。
「ううん。忘れるよ、きっと」
「え!?」
「だって、これが最後じゃないから」
「さ、咲さん…」
「今日のことなんて忘れる位、これから和ちゃんと沢山思い出を作るから」
「…………」
「だから、泣かないで。和ちゃん」
原村さんの頬を伝う涙をすくって、その体を抱きしめた。
「これからまた離れ離になっちゃうけど、会いに行くよ」
「はい」
「今度はちゃんと、私が原村さんを捕まえるから」
「はい」
泣かせたくなんて無いのに、そう思って抱き締める手に力を込めたけれど、
結果は変わらなかった。でも、原村さんが泣き顔のまま一生懸命微笑んでくれて、
悲しくて泣いているんじゃないんだって、そう思えた。
「私、再会してから、何だか泣き虫ですね」
「うん。でも、泣き止むまでここにいるから、泣いてもいいよ?
嬉し涙なら、私が拭ってあげるから」
「……咲さんの馬鹿。忘れさせるだなんて。
こんなに嬉しい日のこと……忘れられるわけないじゃないですか」
「それで、和はやっぱり麻雀を続けられないのね?」
「そうみたいです。法学部を受験して、それから司法試験を目指すって」
全国大会が終わった後、夏休みの残りを利用して私は再び東京へ向かった。
訪ねた先は部長が下宿しているアパート。
部長…じゃなくて竹井先輩は麻雀の強豪校から推薦を貰って、
卒業と同時に東京に越していた。
「ちゃんと片づいてるんですね」
「あら、心外だわ。咲の中で私は片付けられない女になってたのね」
「え? あ、あの…そういうわけじゃなくて、すいません」
竹井先輩はわざと怒った顔をして見せてから、
ミルで引いたコーヒー豆にお湯を注ぎ、渡してくれた。
「でも安心したわ。もうちょっと落ち込んでるかと思ったけど…
大丈夫そうね?」
私は渡されたコーヒーに砂糖とクリームを足して、その言葉に頷いた。
「自分でも不思議なんですけど、落ち込んでちゃいけないなって。
だって、今度は私の番だと思ったから」
「咲の番?」
「はい……出会った日からずっと、原村さんは私を追い掛けて来てくれて。
だから今度は原村さんを追い掛ける番だって」
「そう」
竹井先輩はブラックコーヒーに口を付けて、カップ越しに私を見つめた。
眼差しは昔と同じ優しいもので、その変わらない雰囲気に私は勇気を貰った。
そして、今日こうしてやってきた理由を話そうと決意した。
「た、竹井先輩。原村さんの近くにいるために、わ、私…」
「この学校の推薦が欲しいのね?」
「……ふぁ、ふぁい」
「ふふ。わかったわ。私からコーチに頼んでおくわね」
「あ、有難う御座います!!」
257 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/13(火) 23:05:35 ID:KsEKARcD
それから私は竹井先輩に大学の麻雀部のことを聞いたり、
清澄高校のその後について話したりした。
暫くして時計を見ると約束の時間が近付いていて
慌てて暇を告げることになってしまったのだけれど、
それでも竹井先輩は嫌な顔一つせずに近くの駅まで私を送ってくれた。
「それじゃあ、連絡が行くのを待っててね、咲」
「はい。有難うございました、竹井先輩」
ホームに立って見えなくなるまで手を振ってくれた竹井先輩に
心の中で何度もお礼を言った。
それから地元とは比べ物にならない程混み合った東京の電車を乗り継いで、
目的の駅で下りた。
ホームから階段を上り、初めて来る駅の作りにあちこち苦労しながら
やっとのことで指定された改札口へ。
少し肌寒い秋を避けるために両手をポケットに入れる。
人波の中にその姿を見つけようと、爪先立ちできょろきょろしていたら、
突然、後ろから両腕ごと抱きしめられた。
「わ!!……の、和ちゃん!?」
「…はい」
「もう。びっくりしたよ」
そう言って振り向こうとしたのに、原村さんが離れてくれなくて
ちゃんと体が動かない。あたふたしていたところに
「暫くこうしてていいですか?」
と言われて、私は後ろへ向けようとしていた顔を慌てて前に戻した。
ドキドキしながらこくりと頷いたんだけれど、
(見えてないかな……)
そう思い直して、おっかなびっくり声を出した。
「う、うん。だ、大丈夫だよ」
間を置かずに抱き締める腕の力が強くなって、
服を通して鼓動が伝わってしまうじゃないかと思う位、心臓が高鳴った。
そんな風にガチガチに緊張しているところに、
「ごめんなさい」
と言われたから、私は
「なななななな、な、何が?」
なんて、舌が回らないまま馬鹿みたいに同じ言葉を繰り返してしまった。
次の瞬間、原村さんがくすくすと笑い声を上げて、
「予備校があって、会うのがこんな時間になってしまって」
と、どこか満ち足りたような穏やかな声音で言った。
それを聞いたら不思議と心が落ち着いて、私はようやく言葉を紡ぐことが出来た。
「ううん。あ、会えただけで、嬉しいよ」
そう答えると、原村さんは私の首筋に額を押し付けて
もう一度抱きしめる腕に力を加えた。息が掛かってくすぐったくて、何となく
(照れているのかな?)
なんて思ったりした。確かめようと思って振り向こうとしたけれど、
原村さんはそれに合わせて体の向きを変えてしまって………
顔を見られまいとするその様子が可愛かったから、
「和ちゃん」
と知らず知らずの内に言葉に出していた。
「なんですか?」
当然の如くそう尋ねた原村さんに、心に浮かんだ気持ちを
そのまま言葉にして伝える。
「な、何でもないの。ただ、可愛いいなあって思って」
そしたら、首筋に掛かる原村さんの息が一段と熱を持った。
それに当てられたみたいに私も胸が熱くなって、
何となくポケットに入れていた両手を出してみた。
でも、それをどうするかまでは考えていなくて、どうしようかと考えている時に
私を抱き締めるために組んでいる原村さんの掌が目に入って………
私はこめかみの辺りが熱くなるのを感じながら、おずおずとその掌に触れた。
その瞬間
「あっ!?」
と言って原村が震わせたから、悪いことをしてしまったように思って
私は慌てて手を離した。離してしまった後で、少し後ろ髪を引かれた。
寄せて来た波が浜を濡らして返っていくみたいに、
触れ合っていた感触の名残が、心に寂しさの染みを作った。
「咲さん……」
「あ……ご、ごめんね!」
「……どうして謝るんですか?」
「え? だ、だって」
「それに、どうして折角重なった手を離してしまったんですか?」
「え? えぇ?」
「…咲さんの、馬鹿」
「あ、あの、ごめん、なさい」
原村さんはいつの間にか気をつけの姿勢を取っていた私の後ろで
耳に心地良い声で笑った。
「咲、さん。あの、その……も、もっと楽しませて下さい!!」
「え!?」
「だって……あの日のこと、わ、忘れさせてくれるって、
言ったじゃないですか?」
言いながらどんどん声を小さくしていき、最期は
消え入るように呟いた原村さんの言葉を聞いて、頭が沸騰した。
同じ気持ちだったことがわかって凄く、凄く嬉しいのだけれど……
それで緊張が解けるなんてことはなくて……むしろ
気付いてしまったからこそ、胸の鼓動は大きくなった。
私は原村さんが抱きしめていた力を緩め、体を離すのを感じ、
(ちょ、ちょ、ちょっと待ってよ。原村さん)
と心の中で弱々しく助けを求めた。
考えがまとまらなくて、振り向くことも出来ずにいたら、
原村さんは何も言葉をかけてくれなくて、必然的に沈黙が訪れて……
その沈黙に責められている気がして意を決して振り返ると、
原村さんが上目遣いで、恥ずかしそうに私を見つめていた。
(や、や、やっぱり、ドキドキするよ。あの、せめて……)
「和ちゃん…目を、と、閉じてくれないかな……なんて」
息苦しい程緊張しながら、私はやっとの思いでそう言った。
原村さんはこくりと頷いてまつ毛を伏せて、それがあまりに綺麗だったから
私はつい今しがたの緊張が嘘だったみたいに、いつの間にか
口付けをしていた。まるで吸い寄せられたみたいだった………
気付いてから慌てて顔を離して……
そしたら原村さんも真っ赤な顔で俯いてしまって………
私も同じように俯いて、お互い黙ってしまったのだけれど、
原村さんがそうやって、顔を下げた拍子に何かを見つけたみたいで、
「あ………」
と小さく声を漏らす。
「それ……」
不意に注がれた視線を追って、鞄に付けていた御守りに辿り着く。
「あ、これ? うん。あの時交換したお土産だよ」
それを手に取って渡すと、原村さんは少し悲しそうな顔で受け取った。
「まだ、持っていてくれたんですね……」
「うん。和ちゃんがいなくなってから、残った想い出の品が
これしかないことに気付いて、ずっと大事にしてたんだ」
「そうですか…………
決勝で負けた理由が何となくわかるような気がします。
咲さんはずっと変わらずに私を思っていてくれたんですね」
「うん…和ちゃんのことをずっと想っていたよ」
「ありがとうございます。私は………私は自分で捨ててしまったのに…」
その言葉を聞いても私は別に失望したりはしなかったし、怒りも沸かなかった。
代わりに、原村さんに寄り掛かって傷付けていた時のことが思い出されて、
もう二度とそんなことをしないと、そう強く心に誓った。
「気にしないよ? 私が不安にさせちゃったんだよね? ごめんね、和ちゃん」
「………」
(自分を責めないで、原村さん)
(私、もう原村を不安にさせたくないんだ。頼って欲しいんだ)
「また買いに行こうよ。時間も一杯あるんだし」
そう言った後で、予約していた新幹線の時刻が迫っていることに気付いた。
「あ………」
「咲さん?」
「そろそろ、新幹線の時間……みたい」
「あ……そう、みたいですね」
「うん……離れたくないけど、今日は行かないと」
「はい」
いよいよ終焉も近いかな?
wktkして待ってる
wktk
寂しそうな色を滲ませながら、
それでも振り絞るような笑顔を浮かべてくれた原村さんが愛おしくなる。
自分の気持ちを伝えたくて、でも何と言っていいかわからなくて、
私は思わずぎゅっとその体を抱きしめた。
「ま、また、会いに来るから」
「……はい」
頷いた原村さんが、何だか私の腕の中で一回り小さくなったように感じた。
でも、気のせいじゃないのかも知れない。
(クールで強そうに見えていた原村さんも、心の中では不安を感じていた)
(私と変わらない、まだ大人に成りきれていない一人の女の子だった)
そのことを知ったから、余計に気のせいではないと思った。
(もたれ掛からないで、ちゃんと隣に立って一緒に歩きたい)
(そして、あなたを守っていきたい)
その気持ちを伝えたくて私は原村さんの耳元で言葉を紡いだ。
「寂しくなったら、いつでも電話をして?」
「…はい。何度も、電話しちゃいますよ? 迷惑に思いませんか?」
「和ちゃんの声を聴けたら、凄く嬉しいよ」
「咲さん………」
「もう、私に対して我慢しないで? 何でも聞かせて?」
「……はい」
「うん。ありがとう。嬉しいよ」
「私も……嬉しいです」
30
そう言って原村さんは私から体を離し、出発に遅れないように、
乗り過ごしたりしないようにと注意した上で、
「じゃあ、行ってらっしゃい、咲さん」
と笑顔を浮かべてくれた。私は初めて聞くその言葉が嬉しくて
車窓の向こうに消えていく原村さんにいつまでも手を振り続けた。
(必ずただいまって言うからね)
電車の窓に自分の唇が映りこんで、先程の口付けの感触が蘇る。
そして、初めて原村さんの唇に触れた時のことを自然と思い出した。
(もっと一緒に居たかったな)
車窓の向こうにはあの初めてのキスをした時に、
ホテルの展望スペースから眺めたのと同じ東京の夜景が広がっている。
それは私の前から次々と急ぎ足で立ち去って行き、少し残念だった。
「咲ちゃんは明日もう行っちゃうのか?」
「うん」
「寂しいじぇ」
「遊びに来てね、優希ちゃん」
唇を尖らせて不貞腐れている優希ちゃんに声を掛けると
「私達も、遊びに行っていいですか?」
と、まほちゃん達が身を乗り出した。
「うん。今日の引退試合で勝てたらね」
「そんなぁ」
「咲先輩〜」
「ご、ごめん。冗談のつもりだったんだけど……きっと遊びに来てね」
春休みに入った頃から引越しの準備を始めたため、
卒業式の日にはもう荷造りは全て終わっていた。
後はもう東京に行くだけ。
(もうすぐだよ。原村さん)
卒業式に合わせて行われたその引退試合の翌日。
私は東京駅に降り立った。出迎えに来てくれた原村さんと一緒に
アパートに向い、そして二人して慌しく新しい生活の準備をした。
春の日はまだ短くて、空はあっという間に暗くなってしまって…
だから、電気が通った時には本当に嬉しくて、
ようやく映るようになったテレビを見ながら意味も無く笑い合った。
その拍子に少し体が触れ合って、すぐに無言になってしまったんだけど……
仕切りなおすように二人で引越し蕎麦を茹でて、紅茶を淹れて。
それは本当にずっと待ち望んだ生活に違いなかった。
でも、原村さんと一緒に麻雀を出来ないことを思うと寂しかった。
だって、それは私達を出会わせてくれたものだったから。
(授業が始まって、お互い別々の大学で別々の生活を送る時間が増えたら、
心に空いたこの空洞は大きくなっていっちゃうのかな?)
引越し蕎麦を食べ終わって自分の家に帰っていく原村さんを見送りながら、
私は何故かこの寂しさの芽が育っていってしまうように思えて仕方がなかった。
そして迎えた入学式。
「新一年生は入学式の会場となる記念館に集合してください」
大学は物凄く混雑していて、しかも
「フットサル同好会です。一緒にフットサルやりませんか?」
「ユーロロック研究会でーす。オリエンやりまーす」
等と次々に勧誘の声が掛けられるから、全然身動きが取れなかった。
「咲さん、寝坊しないでちゃんと入学式に行けますか?」
「咲さんは文学部でしたよね? 集合場所と時間、ちゃんとわかってるんですか?」
電話越しに次々と尋ねてきた原村さんに
「だ、大丈夫だよ! それより原村さんも明日自分の大学の入学式でしょ!?
ちゃんと自分の心配をして! 子供じゃないんだから、何だか恥ずかしいよ………」
なんて言ったけど、大丈夫じゃないかも知れない。
私はこういう時にはっきりと断れない性格だから
「テニスサークルなんどけど〜」
と声を掛けて来た派手な格好の先輩達に捕まってしまった。
「君可愛いね」
「学部どこ?」
「新歓に呼ぶからさ、連絡先教えてよ」
顔を近づけてそう言われ、挙句の果てに肩に手まで回されて、
(うぅぅ、助けてよぉ)
ぎゅっと目を瞑って心の中でSOSを送ったら、
「この人はもう麻雀部に入ることが決まっているんです。
だからその手を離して下さい」
思い浮かべた人の声がして、思わず目を開いた。
(あれ、こんなところにいる筈がないのに)
(でも、スーツの上で揺れているあの桜色の髪はやっぱり……)
混乱している私の手を握ってその人はどんどん人混みを掻き分けて、
やがて静かな校舎裏まできてようやく振り返った。
「咲さんははっきりしなさすぎです。
あれじゃあ声を掛けて下さいって言っているようなものですよ。
もし、誰かに告白でもされたらどうするんですか?」
「ふぇっ!? え、えーと、そ、そうしたら
和ちゃんと付き合ってるからって言って、ちゃんと断るけど…」
「み、みんなに言いふらしてどうするんですか! もう!!」
「そ、そうだね……ごめん、なさい」
「ちゃんとして下さい。今日から大学生なんですよ?」
「う、うん。でも、どうして和ちゃんがここに?」
原村さんはその問いに顔を真っ赤にすると、着ていたグレーのスーツが
窮屈そうに見えるくらい、しどろもどろになった。
「それは……それは…私がここに入学したからです」
校舎を渡ってきた風が原村さんの髪を揺らして、空へと舞い上がった。
桜の花びらがどこからかちらちらと降ってきて、スーツによく映えた。
「和、勉強は順調か?」
「はい、お父さん」
「そうか………今の生活は楽しいか?」
「え?」
「楽しくないのだろう?」
お父さんはそう言って、大きく溜息を吐いた。
それで胸のつかえが取れたかのように、顔には笑みが浮かんでいた。
「勉強して、社会人としてそれなりの地位を築いて、
そうやって私が思う通りに進めば和は幸せになれると思っていたんだが、
どうやら違ったみたいだな」
「お父さん……」
「麻雀がしたいんだろう?」
「……」
「隠さなくていい。全国大会の中継を見たよ。
あの時の和はとても幸せそうだった。それに気付いたら、
自分の無理強いしてきたことが酷く馬鹿馬鹿しくなってしまった。
だから和、今日からは自分のやりたいように生きなさい。
そんな和を見ている方が、お父さんはきっと幸せだから」
「……ありがとう、ございます」
原村さんの話を聞いて、私はお父さんに深く感謝した。
同じように原村さんを大事に想っているから、
お父さんの気持ちが少しわかるような気がした。
「お父さんに、ありがとうって言いたい……かな…」
「咲さん」
(もしお父さんが許してくれなかったら、こうしてここで会えなかったんだね)
(色々な人に助けられながら、私達はこうして一緒にいられるんだね)
(原村さんがここにいる。それが特別なことなんだって、そう思えるよ)
本当に嬉しくて私は思わず原村さんを抱き締めてしまった。
けれど引っかかっていたものが消えたわけじゃなくて
「でも、どうして教えてくれなかったの?」
そう尋ねたら、原村さんは
「追いかけてきてくれる咲さんを、迎えにいってあげたくて。
それで、最初から迎えに行くことがわかっているより、
予期していない方が嬉しいだろうって、思ったんです」
今まで見たことがない悪戯が成功した時の子供みたいな顔で舌を出した。
おいおい・・・この時点で目から塩水が・・・
つか、すさまじいまでの咲和愛に脱帽
何だか少し釈然としないけれど、でもいいんだ。
だって今度こそ本当に私達は一緒にいられるんだから。
あなたがここにいることがどんなに特別なことかわかったよ。
もう離れたくないからあなたに気持ちを伝えることを迷わない。
いつまでもずっと一緒にいたいって、何度でもその想いを言葉にするね。
「和」
「咲」
「「愛してる(ます)」」
長々書いてきましたが、これで終りです。
咲×和を主人公・ヒロインっぽく成長させていこう!
と思って書き始めたらシリアスになってしまいました。
進むにつれて二人の初々しさが抜けていったので、
そこが嫌な人も多かったと思います。スレ汚しすいませんでした。
咲×和でシリアスって本当にいいのかなぁ、と思ってるところに
>>222さんのほのぼのSSが投下されてめちゃめちゃ癒されて、
自分もこういうのを書けたらいいなぁと思ったんですが、
読んで思わずにやけてしまうようなものを書こうとしても、
対局中の描写とかが変にギャグっぽい感じなってしまうだけで、
俺には無理みてえだ……orz……と痛感しました。
忙しくなるので暫くSSはお休みしてROMだけになりますが、
毎日チェックしてにやにやしてると思います。
ではでは、スレを消費し続けてすいませんでした。
楽しんで頂けたら幸いです。このSSで何を伝えたかったかというと……
咲×和はいつまでもジャスティスですよ! ということです。
では別れの挨拶に代えて、「咲×和、ジャスティス!!」
GJ
素晴らしい
長編乙!よかったよ
苦労があったぶんハッピーエンドが嬉しいよおおおおお
今まで本当にお疲れ様でした
このスレ始まって以来の大作になったなぁ…
それだけに読みごたえがありそうだ
いやはや、マジで感服致しました
また何かインスピレーションが来たら是非とも読ませてくれ!
咲和ジャスティス
>>281 GJです。
大作お疲れ様っす。シリアスでしたが、自分的にはジャスティス学園で某格ゲーを思いだし、麻雀とは名ばかりのキャットファイトが頭によぎり…
氏の咲和愛に脱帽です。
286 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/14(水) 07:39:12 ID:My6eVIW0
>>281 超GJ!お疲れ様!本当に素晴らしい作品だった!!
大局中のもおもしろかったし、何より感動したよ!
咲和ジャスティス!!
お疲れ様!もう素晴らしい以外表現しようがない
つかSSのスケールじゃねーぞコレw
密度的にアニメ半クール分のプロットに相当するかもしれん
俺も氏の咲和愛に脱帽、そして咲和ジャスティス!!
>>243 sage間違いすいません。
>>251 点数計算出来ないのでいつも人任せにしてたんですが、
いざという時に駄目ですねw
アクセス禁止に巻き込まれた都合で、160〜、239〜のSSを
知り合いに頼んで書き込んで貰ってたんで、
(どんだけガチなんだよお前! って話なんですが……)
レスが遅れてしまいました。すいません。
>>285 ニコ動だったのだと思うんですが、「咲×和はジャスティス」っていう
書き込みが沢山あって、そこから取ってきた感じです。
ジャスティス学園ではバンと校長を使ってました。SS中の
「ジャスティス学園」は元ネタは285さんの頭によぎった通りです〜。
今学校の授業を抜け出してパソコンルームでこの書き込み書いてて……
(お前どんだけガチなんだよ!!)
皆さんのレスが嬉しくて思わず午前十一時の脱走計画でした。
ですが一つだけ訂正させて頂きたいことがあって、それは
「俺だけの咲和愛じゃねえ!
このスレを立ててくれたり、保管庫を作ってくれたり、書き込んでくれたり、
そういうみんなの咲和愛があってのこのスレだ!!
このスレが大好きだから、盛り上げられたのなら嬉しいよ!!」
ということです。
ROMの人もたまには書き込んでこのスレを盛り上げてくれれば感謝です。
また長くなってしまいました……orz……。
では別れの言葉に代えて、「咲×和(和×咲)スレ、ジャスティス!!」
OK、落ち着け
言いたいことは解った。とりあえず授業は出よう、な?
良い作品を書いてくれてありがとう。だがあえて丁寧に言うならば、自分に向けられた感想にいちいちレスする行為はキリがない上、不快感を催す人もいるということだ。荒れる原因にもなる
無理してレスする必要はない
まぁ投下ははじめてだったらしいから、あまりキツくは言わないが……
投下する前に自分のレスを見返すことも必要だぞ。それが長文なら尚更な
超お疲れ様でした!!
こういう雨降って地固まる展開はカタルシスがあって好きだな
最後ハッピーエンドでほんとよかった
あと、俺も老婆心から言わせてもらうけど、
学業に支障をきたさない程度に創作活動をするように、以上
ここにきて急激に馴れ合いだすなよ
まあまあ仲良く仲良く
穏やかにいきましょう
申し訳ないです。はしゃぎ過ぎました。
スレが荒れてしまわないようにこれからちゃんと気をつけます。
お騒がせしました。
ほ
296 :
一発ネタ:2009/10/14(水) 22:27:53 ID:Z/oUXp7O
第26話 はじまり
ある結婚式場にて、咲と京太郎の結婚式が行われている。
政略結婚だった。
新婦はずっと浮かない表情だったが、そんな彼女の思いなどお構いなしに式は進行していく。
式も終盤になり、誓いのキスとなった。
二人の唇が触れようとしたまさにその時、入り口のドアがバン、と開かれた。
何事かと皆の視線が集まる。
そこに立っていたのは、ピンクの髪のおっぱい魔人だった。
「咲さん!!」
「和…ちゃん?」
「ようやく決心したのね、和」
「真打ちのご登場か。待たせすぎじゃ」
「のどちゃん、タイミングばっちりだじぇ!」
「咲さん!愛しています!!」
「和ちゃん…でも…」
踏み出せない咲を、京太郎が後ろから優しく抱く。
「本当に、しょうのない奴だな」
「京ちゃん…?」
「行ってこい、咲」
そう言うと京太郎は、咲の背中を押した。
>>296 懐かしいw
宮永家と須賀家は何が目当てだったのだろう?
俺はコメディが好きだから
「本当に、しょうのない奴だな」
「京ちゃん…?」
「行ってくる、咲」
そう言うと京太郎は、ピンクに向かって駆け出した。
とギャグに走っちゃうんだよなぁ…
原作はまた休載か……
くっ……ここのSSがあるから辛うじて生きていられるわけで、普段ならそろそろ発狂してもおかしくないんだぜ
俺もいいかげん発狂しそう・・・
21日発売のドラマCDを楽しみに待つとするか
百合要素は限りなく薄いけど話自体はわりと面白そうだし
さっき本スレで確認した
そして絶望した
咲和ボックスに癒されてくるわノシ
その分きっと質の高い咲和があるさ
きっと
それにしてもりったんは大丈夫なのか?
さすがに心配になってくる
前の保管庫の管理人がつけてくれた、咲和が夜遊びした翌朝の話のSSの題名覚えてる人いる?
いたら教えて
しょうがないよ立たんは高校通いながら原稿描いてんだから
>>309 SS題名d
あの管理人のつける題名が実は気に入っていた件
立を多分永遠に応援するし
…だから頑張ってください
>>307 ごめん俺も覚えてないわ…
役に立てなくてスマン
うわごめん遅れた…
>>311のレスは気にしないでください
短いけど透華
314 :
耳掻き:2009/10/15(木) 16:41:43 ID:cqi4gUNd
「和ちゃん、耳掻きしてあげる♪」
咲さんが耳掻きしてくれる…!幸せです!
「お願いします♪」
「じゃあ、はい。膝枕」
ドキドキ…。
咲さんの柔らかい脚に、触れる…。
「…お願いします」
…温かい…。
柔らかくて、ほんわかしたそこは…まさに天国です…。
「…和ちゃんの耳、可愛い」
…!!?
咲さんがいきなり私の耳朶を触りだした…!
315 :
耳掻き:2009/10/15(木) 16:46:29 ID:cqi4gUNd
「あ、いや…くすぐったいですよぅ…!」
「…可愛いなぁ…」
咲さんの細い指が私の耳朶を弄る。
くすぐったい…というより…変になってしまいそうだった。
「も、もう勘弁してください…」
「あ…ごめんね、やりすぎた…ちゃんとお掃除するよ」
そうして、ようやく細い耳掻きが中に入ってくる…。
あぁ…いい、感じ。
316 :
耳掻き:2009/10/15(木) 16:47:30 ID:cqi4gUNd
「…気持ちいい?」
「はい…っん、きもち、いいですぅ…」
「…ならよかった…」
暫く、頭にごそごそという音が響く。
そのたびにくる、なんともいえない心地よさ。
私は今、天国を知った。
「…はい、仕上げに…ふーっ」
「ひゃぁあっ!」
吐息が通る。
彼女の艶っぽい唇から、温かいそれが私の体中を駆け巡る…。
…もう…駄目かもしれない。色々と。
「なんでぐったりしてるの!?」
「…し、幸せだったからです…」
「…それならいいけど…あ、今度は反対側だね」
…!!!
そうでした…。
まだ片耳残っていた。
耳…それは、恋人にいじられると狂いそうになる部位。
…身が持つでしょうか…?
おしまい
俺ん中の咲の天然攻めはもはやデフォ
そんな露骨なものにニヤニヤするとでも?
ふぅ・・・ニヤニヤ
319 :
700:2009/10/15(木) 20:17:18 ID:FEkdcSSj
咲の天然攻めとか最強
320 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/15(木) 22:09:54 ID:BSi0bkj7
いつもの学校の近くの木の下で咲は本を読んでいた。
読んでいるのは活字の小説ではない、あの時、お父さんから貰った雑誌をまた読んでいた。
『今年も優勝を目指します』 お姉ちゃんが載っているページを何度も読み返す。
全国大会に出場して、きっと会いに行くからね。
「宮永さん、こんな所で…」
学校に向かう途中の木の下で見慣れた女の子を見つけることになった。
気持ちよさそうに眠っている。
何時もよりも幼く映る姿の彼女を起こすのを躊躇ってしまう。
学校開始までにはまだ時間はある、それまで起こさずにもう少しだけ、その可愛らしく眠っている宮永さんを見ていたい。
「ん、お姉…ちゃん」
突然のことにビクリとして起こしてしまっただろうかと焦ったが寝言である事に安心する。
そう呟いた咲はどこか悲しそうで目には涙が溜まっていた。
胸がチクリと痛む、宮永さんは私にとって掛け替えのない大切な人。
だけど私は宮永さんの悲しみや気持ちをきちんと理解できているのだろうか。
咲の膝の上には開かれた雑誌、そこには宮永さんの姉が載っているのに気が付いた。
きっと、これを読んでいるうちに寝てしまったのだろうと把握した。
自分はその姉に嫉妬しているのかもしれない。
和は膝の上の雑誌を閉じて横に置いた。
私は宮永さんの隣に座ると自分にもたれかかるようにした。
「私では…ダメですか?」
目に溢れていた涙を拭う。
あなたが悲しんでいると私も辛いです。
だから、少しでもその悲しさが和らぐように、目が覚めたら優しく包み込んであけだい。
右手を背中に回して軽く抱き締める。
「だから、はやく起きてください」
悪いですがお姉さんに宮永さんは譲りませんよ。
二期では是非、和と照が咲を取り合うシチュが観たいです。
どうして2chの連中は姉を同列に並べたがるのか理解不能だな
咲照は家族愛
咲和は恋愛
まあそう熱くなるなよ
寛容でないとこの手のスレはすぐ過疎るぜ
>>321 GJ!
のどっちが切なくて二期がつらい
>>307 亀レスだが「新婚○○」(←○○の部分は覚えてない・・・)
新婚がタイトルについていたのは覚えてるんだが・・・
華菜ちゃんが全国に挑むし!
久しぶりにさきのど行きますか……
さるさんがすっかりトラウマです
#28
合同合宿前
咲「昨日原村さんが夢に出てきたよ」
和「本当ですか? どんな夢だったんですか?」
咲「うーん、あまりよく覚えてないんだけどね。麻雀部のみんなで麻雀やってたら、原村さんが――」
合同合宿後
咲「昨日もね、夢に出てきたよ……和ちゃん」
和「本当ですか? 嬉しいです……」
咲「う、うん……」
和「どんな夢……だったんですか?」
咲「………………秘密」
和「さ、咲さぁん」いちゃいちゃ
京「なあ、どうしてこうなった?」
優「二日目にはもうこんな状態だったじぇ」
ま「またお前さんの仕業か?」
久「まさか。私もあそこまでなるとは夢にも思ってなかったわ」
331 :
さきのど。:2009/10/16(金) 09:41:24 ID:yxzUVxM1
#29
咲「どこに付けてる? この間のお守り」
和「実はどこに付けたらいいか迷っていて、まだ机の上に置いたままなんです」
咲「私もなんだ。常に身につけてるものに付けたらいいって、本には書いてあったんだけど」
和「常に……」ちらっ
咲「身につけて……」ちらっ
咲「で、でもそれじゃお守り交換した意味ないもんね!」
和「そ、そうですね! 通学鞄にでも付けておきましょうか!」
332 :
さきのど。:2009/10/16(金) 09:43:31 ID:yxzUVxM1
#30
和「すみません、ちょっとだけ仮眠します……」
優「のどちゃんまた夜更かしかー?」
久「ネット麻雀界の天使は忙しいのよね」
和「そんなんじゃありません! もう……」しゅる
咲(あ……髪のリボン)
和「それじゃ、おやすみなさい」
ま「どれ、わしが代わりに卓に入るかのう」
半荘戦
ま「ローン! チンイツドラドラでトップに返り咲きじゃー!」
優「咲ちゃん、痛い振り込みだな」
咲「うん……」ちらっ
久「さっきから何を見てるの? 咲」
咲「え? いえ、別に何も……」
久「それならいいけど」
咲「……髪」
久「?」
咲「伸ばしてみようかな、なんて……」
一同「!?」
333 :
さきのど。:2009/10/16(金) 09:46:45 ID:yxzUVxM1
#31
優「さ、咲ちゃん、髪伸ばしたいのか?」
咲「うん……でも似合わないかな」
久「そんなことはないと思うけど……ねえ?」
ま「あまりに突然じゃったからのう」
咲「ほ、本当に気にしないでくださいっ。さ、続きやりましょう。続き!」
和「ふわぁ……おはようございます」
ま「オーラスで咲にまくられるじゃと……」ガクッ
優「……ビリよりマシだじょ」
久「あらおはよう。ちょうど今終わったところだけど、代わる?」
和「お願いします。あ、髪結ばないと……」
咲「……」じーっ
久(?)
咲「……」じーっ
久(ああ、そういうことだったの)
和「さ、咲さん。そんなに見られると恥ずかしいです」
咲「うん……」じーっ
和「ううっ……」
334 :
さきのど。:2009/10/16(金) 09:48:11 ID:yxzUVxM1
#32
久「咲がね、さっき髪を伸ばしたいなあって言ってたのよ」
和「え?」
咲「ぶ、部長……!」
和「いいじゃないですか! 私も見てみたいです、咲さんの長髪」
久「そうね。髪が長くなればリボンで結えるだろうしね」
和「リボンで?」
咲「〜〜……っ」
久「赤いリボンとか似合うんじゃない? 誰かさんみたいな」
優「あ」
ま「ほう。そういうことか」
咲「酷いです、部長……」
久「今さら恥ずかしがる仲でもないでしょ、あなたたち♪」
和「あの、話がよく見えないんですけど」
咲「見えなくていいよ、和ちゃん……」
335 :
さきのど。:2009/10/16(金) 09:49:52 ID:yxzUVxM1
#33
帰り道
優「じゃーな! のどちゃん、咲ちゃん!」
咲「ばいばい、優希ちゃん」
和「優希、また明日」
咲「今日も沢山打ったねー」
和「はい。……あの、咲さん。さっきの髪の話なんですけど」
咲「うっ」ギクッ
和「結局どういう意味だったんですか?」
咲「……どうしても言わないとダメ?」
和「無理にとは言いませんけど、教えてくれたら嬉しいです」
咲「……和ちゃんとね」
和「はい」
咲「和ちゃんと何かお揃いのものが欲しかったんだ。だから髪を伸ばそうかなって。髪が伸びたら、もしかしたら一緒のリボンを使えるかなって思って……」
和「さ、咲さん……」
咲「和ちゃんは嫌? 私とお揃い」
和「そ、そんなことはありません!」
ぎゅっ
和「ぜひ! ぜひ何か一緒のものを!」
咲「う、うん。あのっ、和ちゃん」
和「?」
咲「顔……近いね」
和「――!! ご、ごめんなさいっ」
和・咲「……」
和「……あの」
咲「……うん」
和「今週のお休みに、どこかへ行きませんか? そこで買いましょう……お揃いのものを」
咲「――! うん! 約束だよ、和ちゃん!」
ここまで
良質なシリアスSSが増える中、あえて俺はこういう路線を貫くことにしました
でもシリアスはいいね……最終話以降そう思えるようになってきました
さきのど乙
萌え死んだ
いいねぇ
乙
はい死んだ
合同合宿前と後で関係が変わりすぎだw
是非ともその部分をアニメでも見たかったぜ
リボンをシュルッとほどく和の仕草の色っぽさと
それを見つめる咲の可愛らしさにニヤニヤ
342 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/16(金) 16:45:14 ID:K8eES0uI
>>336 はいGJ〜はい死んだ〜よすぎるわ〜ありがとうwww
あかん、萌えすぎた
このスレにSS職人がいる限り俺は戦える
BOX絵の中学時代の咲和いいなぁ
さきのどキマシタワー!
延びた咲の髪の毛を結んであげる和を想像した
むふふ
>>336 GJ!
原作が休載でも、このスレがあれば生きていけるぜ!
GJせずにはいられないな!
落ちる!
初めてこのスレ来たんだが、カプスレの割りにずいぶん賑わってるんだな
>>349 乙
確かになんか重いな
避難所があれば後々役に立つときが来るかもね
>>350 他のカプスレよりSS色の濃いスレだから、過疎るときはとことん過疎ってるけどな
>>351 咲×咲スレ避難所スレ立ててたんで修正しましたw
緊急用にお使いください
咲×咲……ww
咲「和ちゃん可愛い」
咲「そ、そんな……咲さんのほうが可愛いです」
咲「和ちゃんのエトペンになりたい」
咲「咲さん……///」
咲「……はぁ」
咲「休日で会えないからって何やってるんだろ、私」
和「咲さん、可愛いです、本当に・・・」
和「えへへ、そんななでなでされたらヘンな気持ちになっちゃうよ・・・」
和「ヘンに・・・?」
和「えい、和さんのおっぱいに甘えちゃう〜ごろごろ〜ごろごろ〜」
和「きゃっ!やめてください♪もぅ〜甘えんぼさんなんだから〜」
和「・・・ふぅ、ネット麻雀でもしましょうか・・・」
二人とも愛が暴走しとるwww
『ふぅ』って、のどっち賢者モードかよwww
のどっちの性格が変わっとるwwwwwww
エトペン抱きながら、
和「咲さんに会〜え〜な〜い〜。つ〜ま〜ん〜な〜い〜」
とか言ってベッドをごろごろしてたんだよきっと
そして日が暮れる
のどっちは常に発情してるか賢者モードのどっちかだろ
賢者モード・のどっち…か
他にもモードがあるのかい
恐妻モード・のどっち
優希と咲にだけ発動
発熱モード・のどっち
麻雀と咲にだけ発動
八方美人モード・のどっち
その他に向けて発動
和って案外顔使い分けてるよね。咲があっけらかん過ぎるのもあるがw
意外と表情が豊かだしな
咲に対して基本はデレモードだが、時には厳しく叱りつけるからいいんだよな
まさに理想的な嫁
のどっちは考えてることがわかりやすすぎるんだが、逆に咲は・・・
>>362 「飴と鞭は基本中の基本です。」
ロマンスお子様モードも追加させてくれ
「この子はエトペンって言います、
コンニチワ!咲チャン!ボク、エトペン!」
「あはは、こんにちは・・・」
和のお茶目な一面がww
最終話で咲がエトペンに感謝してたけど、和本気で嬉しそうだったもんな
>>364 いいな、それw
のどちゃんのエトペン腹話術とそれを見て楽しそうに笑う咲ちゃんの光景が浮かんだ
>367
普通に乙女な原村さんの絵久しぶりに見たかも
和は変態じゃないし
和=変態という図式はある意味非常に解りやすい
で、その認識をそのまま保った人たちが咲スレに行き、
それだけじゃない、和の初恋乙女的な側面を見つけられた人たちがここに来た
ってところだと思う
いつ和が変態に見えたんだ?
指を舐めたから?
いやいや、咲さんスレに行ってみたら和ちゃんがあんまりにもネタキャラ・変態扱いされてたから
それが嫌で他のスレを探したって人の方が多いと思うよ?
軽いネタとかは別にいいけど、引っ張りすぎる奴はうざいな
>>371 ネタが高じてしまうのは2ちゃんではよくあること
多少は大目にみてあげるのが吉
ネタスレの空気をこのスレに持ち込みさえしなければ
他所でどう盛上がろうと問題ない
そうか
自分の中では和は淫乱ではないからつい…
むしろ咲の方が
>> むしろ咲の方が
その話、kwsk
ヒント:尿意
確かに咲のほうが色々溜め込みそうではある
性格が内向的だからかな
あんな本とかこんな本とかも読んでて
和より余計な知識もありそうだし
380 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/18(日) 17:46:18 ID:nUsJahRx
あ、確かに・・・ww
言われてみればそうかもね!
2ちゃんの外だと、むしろ咲の方が積極的な場合もあって、それが何か違和感あるんだよな。だから意外と咲スレが心地よく感じてしまう
咲がヘタレ攻めだろ!
受け攻め、リバ有無は人によって変わってくるが、咲のヘタレ攻め&天然攻めは最高だととりあえず言っておこう
いや、咲と和は攻め受け切替え可能なハイブリッドカプだな
まぁ個人的には咲が魔王攻め、和がのどっち受けが至高だな
俺の中では咲が受けだけど
どっちも攻守逆転しても違和感無い
386 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/18(日) 20:54:23 ID:nUsJahRx
最初は咲が責めだけど(天然でもへたれでも)
途中からは和が覚醒しておはようのどっちになって
攻守逆転してくれると私は悶え死にます
健気に攻める咲と一生懸命受ける和だっけ
流れぶったぎってごめんね投下するよ
初シリアスだから文面は未熟です
ご了承ください
かなりなシリアスだから苦手な人はスルーでよろしく
あとヤン照注意。照好きは見ない方がいいよ
『あなたへの想い』
カーテンから差し込む光がきつくて目が覚めた。
私は、知らない部屋にいた。
「ここ…どこ…?」
頭がガンガンする。私は必死で最後の記憶を呼び戻そうとするが、随分長く眠っていたのか思い出すことはできなかった。
ガチャ
「!!!」
突然の物音にびっくりする。
扉が開かれたようだった。
「おはよう。咲…」
「お、お姉ちゃん?!どうして…」
「お前は覚えていないんだね、無理もないけど。母さんと一緒に東京で暮らしてわかったんだ。私にはお前が必要、咲。これからは毎日一緒に麻雀を打とう…いつまでも。」
「お姉ちゃん!」
私はお姉ちゃんに抱きついていた。
単純に嬉しかった。
でも…長く離れていたからかな。お姉ちゃんの僅かな変化に気づけなかった…
「咲、これからはずっと一緒だよ」
「うん!久しぶりだなあ…」
「ふふ、そうだね。」
「…ってもうこんな時間!学校行かなきゃ!」
「……だめ」
「え…?」
「咲…学校に行ってはいけない。お前はずっと私と一緒にいて」
「え…でも…」
「お願いだから!!!」
こんな姉は初めて見た。
以前の穏やかな姉はどうしたのか…見たこともない剣幕に私の口はうん、とだけ言葉を発
ガチャ
私は重い足取りで部室までやってきた。
この重さは他でもないあなたがいないせいです…
「のどちゃんきたじぇ!」
「あら和、咲は一緒じゃないの?」
「はい…それが今日は学校に来てなくて…」
「風邪かなんかじゃろ。さあ面子もそろったことだし一局打つけえ」
「むむ、染谷先輩には負けないじぇ!」
(宮永さん…どうしたんでしょうか…)
ガチャ
「うーす」
「あ、須賀くん。咲なんで休みか知らない?」
「いやー分からないです。無断欠席らしいっす」
宮永さんが無断欠席…?
なにか…おかしい。
放課後、宮永さんの家へ行ってみよう。
(なにがあったんですか…)
放課後。
(この辺ですね…)
私は部長から聞いた宮永さんの住所を頼りに、彼女の家へ向かっていた。
「宮永…宮永…あ。ありました」
なんか…緊張するな。
私は早く宮永さんが見たくて、はやる気持ちを必死に抑える。
ピンポーン
………
「留守でしょうか…あ、鍵が空いてます。」
勝手に入るのは失礼とわかっていた。
でも彼女に会いたい思いが私の足を動かした。
「あの…ごめんください!宮永さんいらっしゃいますか…?」
私は今椅子に座っていた。いや、座らされていた。もっと言えば椅子に縛られて動けなくされていた。
「お姉ちゃん…どうしてこんなことするの…?」
「咲が…麻雀部麻雀部って…楽しそうだから。私だけを見てくれないからだよ」
そう言ってお姉ちゃんは麻雀牌を私に投げつける。
「ごっごめんなさい!ごめんなさい!痛いよお姉ちゃん!ごめんなさい!」
「私は!こんなにお前が好きなのに!!」
「私もっ!私も好きだから痛くしないでっ!」
お姉ちゃんの手がピタッと止まる。
私の目は死んでいただろう。
自分の身を守るためだけに自分の気持ちを偽った絶望で。
「本当…?」
「本当!本当です!だから…牌投げるのやめてください…」
「咲…嬉しいよ」
ピンポーン
誰かきた!
私は助けてと叫ぼうかと思ったが、狂気に満ちたお姉ちゃんを見ると声を出すのさえ躊躇われた。
「あの…ごめんください!宮永さんいらっしゃいますか…?」
「!!!原村さ…」
「咲…原村って誰?」
まずい、今のお姉ちゃんに下手なこと言ったら原村さんが危ない。
私はどうなっても、それだけは絶対に嫌だ
「学校の、友達…」
お姉ちゃんはふうん、とだけ言うと私の拘束を解きはじめた。
「咲、帰ってもらって。」
お姉ちゃんは冷たい目で付け加えた。
「絶対に変なこと言っちゃだめだよ」
「…はい…」
お姉ちゃんは私のポケットに通話状態の携帯を入れた。
「これで咲の声聞いてるから。誰かに言ったら…わかるよね?」
私は恐怖で首を縦に振るしかできなかった。
(宮永さん…やはりいらっしゃらないのでしょうか…)
帰ろうとした殺那、階段をかけおりる音が聞こえた。
「宮永さん!」
「…原村さん。」
気のせいだろうか。
今日初めて見た宮永さんには生気が感じられない。
涙の跡のようなものも見受けられる。
色々と心配になって尋ねた。
「宮永さん…何故今日やすんだのですか?」
「…ぐ…具合悪くて…」
何かあったのだろうか…
心なしか脅えているように見える。
そこで私は彼女のポケットに入っている携帯を見つけた。
…アンテナが光っている…?
「あの…宮永さん。その携帯…電話きてるんじゃないですか?」
「!!!!!そ、そんなことない!悪いけど頭痛いからもう帰って!」
そう言って宮永さんは私を無理矢理外へ押し出した。
(宮永さん…?そんな…)
私の目からは拒絶された悲しみから来る涙が溢れた。
原村さん…来てくれてありがとう…
ひどいこと言ってごめん。
本当はね、すごくすごく嬉しかったよ。
原村さんを一目見ただけで心が満たされる。
こんな絶望の中で一瞬でも安心を感じた。
送り返すのがこんなに辛いなんて思わなかった。
「咲、おかえり」
「…うん」
でも…原村さん、あなたを危険な目には合わせない。
絶対に。
私は家に帰ってからずっと考えていた。
宮永さんの挙動不審な態度、何かに脅えたような表情、生気の感じられない目、そして何より不自然な通話状態の携帯電話…
突き飛ばされて悲しいのもあるけど、いつもと明らかに違う宮永さんが気がかりだった。
しかし悩んでも答えは出ず、夜風にあたろうと外へ出た。
散歩がてら学校への道を歩いていたとき…
「宮永…さん?」
「…!原村さん…」
宮永さんは私を見るやいなや走り出した。
「っ!待ってください!!」
死ぬ思いで走ってようやく捕まえた。
「何かあったんですか?」
「…何もない」
「嘘です。話してください。お願いします…」
「は…原村さんには関係ない」
私はその言葉に悲しみと怒りを覚えた。
「関係ありますっ!!…今の宮永さん心配なんです。悩んでるなら私も一緒に考えます。辛いならその辛さ半分持ちます。悲しいならその悲しみ受け止めます。宮永さんのこと…好きなんです」
「原村さん…」
宮永さんは涙を浮かべ私を抱き締めた。
「私も原村さん大好き…誰よりも」
「…話してくれますね…?」
「……うん」
私は原村さんに全てを話した。
お姉ちゃんが突然帰って来たこと、拘束されて学校に行けなかったこと、原村さんを追い返すように言われたこと、携帯は盗聴器代わりだったこと、今はお姉ちゃんが眠ってる隙に出てきたこと…
牌が投げられた痕も見せた。
途中涙が溢れて何度も途切れたが原村さんは急かすことなく、優しく聞いてくれた。
「私が言ったことバレたら…原村さんが危ないから…」
「危ないからほっといて、ですか?そんなことできません」
「でも…」
「…お姉さんの"好き"は違うと思います。
宮永さんを傷つけているだけです。私なら、その傷癒してあげられます…」
少し涙目な原村さんの顔が近くなる。
暗くてよくはわからないが、その整った顔は赤かったように思う。
近づくにつれ心臓が早くなる。
動けない。
―――そして、重なった。
原村さんの唇は柔らかく、私に安心を与えてくれた。
「明日…また行きますから」
翌日の放課後。
私は部活を休み、宮永さんの家へ向かう支度をした。すると1件のメールがきていた。
[宮永さん]
本文:おうちで待ってるよん♪(^O^)v早く来てね〜い!!!(o^v^o)早くしないと何するかわかんないよ
「っ!!!!宮永さんっ!!」
明らかに他人が打ったメール。
私は急いで学校をでる。
どうか無事でいてと、そればかりが頭を支配していた。
ガチャッ
「宮永さんっ!!!」
「随分早かったね」
「!!!あなたは…宮永照…?」
「そう…あなたが原村だね。」
「…そうだったらなんですか」
「昨日見てた。咲があなたに会ってたの」
「!!!」
「だから、あなたを消そうと思って。咲は私のだから。」
「あなたの大好きな咲の前でころしてあげる」
私は部屋へと連れていかれた。
そこにはボロボロの宮永さんが椅子に拘束されていた。
痣がいくつもでき、目は焦点があっていない。口が切れてるのか、口角から血が出ていた。
「宮永さん!!!」
「はら…むらさ…」
宮永さんのもとへ行こうとしたそのとき、ツインテールをぐいっと引っ張られた。
「咲のとこにはいかせないよ」
宮永照の手にはナイフが握られていた。
うわぉ
暴力的描写はさすがにNGじゃないか?
まぁ続けて
ハッピーエンドなんでしょう?
照が病みすぎてる・・・
「私は咲と愛し合ってるの。邪魔しないでくれる?ねえ咲」
「うん…」
「咲、愛してるよ」
「うん…私も愛してる…」
嘘だ、嘘に決まっている。
あれで宮永さんが幸せなはずない。
完全に言わされているだけだ。
許せない許せない許せない
「宮永さんっ!私は宮永さんが好きです!宮永さんはどうなんですか?!好きって言ってくれたじゃないですか!」
「ハハハっ!!!咲は私が好きなんだ。それ以上しゃべると…殺すよ」
「宮永さん!答えてください!もしあなたも同じ気持ちでいてくれるなら死んでも宮永さんを助けます!!私は宮永さんを愛してます!!!!」
私は声の限り叫んだ。
宮永さんが目を覚ましてくれるように。私の想いがとどくように。
「うるさい!黙れ!咲が好きなのは私だと…」
「私…原村さんが好き!!」
「咲?!やめろ…!!それ以上言うな!!!」
「何度だって言う!!原村さんが大好き!!!本当に愛してる!!!!!」
「宮永さん…」
宮永さん、今いきます。
私は一気に宮永照の腕から抜けだした。
その瞬間にナイフをふりおとされ、右側の髪が切られた。
「宮永さん!!!」
「原村さん…」
私は宮永さんを抱きしめる。
ファンファンファン…
「け、警察?!」
「私が呼びました。ご自分の罪を…償ってください」
特に、私の宮永さんを傷つけた罪は重いですよ。
こうしてお姉ちゃんは逮捕された。
「原村さん…ごめんね。綺麗な髪だったのに…」
「いいんです…宮永さんが無事なら…」
「…ありがとう」
私たちはどちらともなく口付けを交した。
もう離れないように、お互いの存在を確かめるように。
「咲さん…愛してます」
「私も愛してるよ…和ちゃん」
おしまい
途中規制に引っかかって投下が遅れました
申し訳ない
そしてやっぱシリアスは向いてないな
今度は激甘なの書きたい
>>399 >>1に過度な暴力表現は禁止ってあったから割りとソフトめに書いたんだけど、許容範囲越えちゃったかな
不快にしてすまなかった
とりあえずGJ
でもあまりに突拍子もない展開でシリアスというかある種のギャグになってる気がw
今すぐ激甘を書いたら許しますわ
>>406 日曜日。
全国行きを決めてからというもの、久の企画した強豪校との練習試合ラッシュによって多忙を極めていた麻雀部には久々の休みだった。
和は咲に会えないのを残念に思ったが、咲も疲れているだろうし、自身も疲労がかつてないほどたまっていたので、のんびりと過ごすことにした。
少し朝寝坊をした和は、ラフな服に着替え適当に朝ごはんを食べる。
特に何をするでもなく、ぼーっとしたりTVを見たりしていた。
(…暇です…咲さんに会いたいなあ…)
そのような思考を巡らすうちにうとうとと眠ってしまった。
和が起きると時計は正午であることを告げた。
(そういえば、お腹空きました)
和は冷蔵庫にある有り合わせの物で手際良く昼ごはんを作った。
「…ちょっと作りすぎましたね」
テーブルには一人では食べきれそうのない量の皿が並んだ。
一人での食事は、皿の量も手伝って寂しく感じられた。
結局、食べきることはできずラップをかけ保存することにした。
午後になると、やはりぐうたらするのは性に合わないのか、気づけば宿題や自摸切りの特訓など、結局いつもと変わらない時間を過ごしていた。
時計が午後3時を告げたと同時に、誰かが和の家へ来た。
ピンポーン
「?誰でしょう。」
パタパタと玄関まで小走りで行き、ゆっくりと扉を開けた。
「さ、咲さんっ?!」
「えへへ、こんにちは〜」
「こんにちは…って、どうしたんですか?」
「いや〜久々の休みで落ちつかなくて…あと和ちゃんに会いたいなあと思って」
「!!
い、いきなり言うなんて…ず、ずるいです…」
和は顔を真っ赤にして目をそらし言った。
「?なにが?和ちゃん」
(…無自覚なんですね…)
「と、とにかく上がってください。私も暇してたんです。」
「お邪魔しま〜す!
あ、さっきそこのツ●ヤでDVD借りてきたから一緒に見ようよ!」
「いいですね。では私の部屋へ行っててください。お茶を持っていきます。」
「わかったよ、和ちゃん!」
(突然宮永さんが訪ねてくるなんて願いが天に届いたんでしょうか…)
(いや、そんなオカルトありえません)
(でも…嬉しいですね)
和は2人分の紅茶を盆に乗せ階段を上った。
「咲さん、どうぞ。」
「ん、ありがとう!すごく美味しいね!」
「あ、ありがとうございます…」
「ん?和ちゃん顔赤い…熱?」
そう言うと咲は和のおでこと自分のおでこをくっつけた。
「さ、咲さんっ?!」
「熱はないみたいだね!よかった〜」
(これも無自覚ですか…)
「早く観よ〜…和ちゃん?」
「えっ、ええ!!では観るとしましょうか…」
咲が借りて来たのはコテコテの恋愛ものだった。
それも洋画だったため、そういった方面の描写が濃厚だった。
(き…気まずいです…)
(うわ〜…何で無駄にき、キスするの…)
咲も和も顔を赤らめながらも画面から目をそらさなかった。
ラブシーンを繰り返し目にするうち、和は咲を意識せざるを得なくなってきた。
(だ…駄目です!咲さんに嫌われてしまいます!)
和が自分と必死に戦っていると、咲が口を開いた。
「ねえ和ちゃん…キス…しよっか」
(?!?!)
「え、宮永さん?!」
「嫌、かな?」
和同様顔を真っ赤にした咲を見て、今度は無自覚ではないことがわかった。
「で、でも咲さん!その…こういったものに影響されてするのはやめたほうが…」
「私、和ちゃん好きだよ」
「!!!」
(ちょ、ちょっとタイムください…)
「み、水飲んできます!!」
いっぱいいっぱいの和は自室を出た。
キッチンへ行き、グラスに水を注いで一気に飲み干した。
「ふう…」
(咲さん…本当にいいのでしょうか。私もできることなら…)
落ち着きを取り戻し思考が回転しはじめたとき、お腹に妙な圧迫感を感じた。
「いつまで飲んでるの…?和…」
咲が後ろから和を抱きしめていた。
「ささささ咲さん!!!!!!」
(さ…咲さんがついに和って…)
和の思考は再び停止した。
「早く…部屋戻ろ…?」
「…はい…」
部屋に入るやいなや、咲は和を抱きしめ唇を重ねた。
そのあと、咲は和の耳に口をつけて囁いた。
「愛してるよ…」
「〜〜!!!」
(心臓がもちません…)
「また…無自覚に」
「???」
「…私も愛してます」
おしまい
咲は免疫なくて影響受けやすいと素敵だなあって思ったんだ
後悔はしてない
やっぱ甘いのがいいね
た…たまりませんわ
いかん鼻血が
うぁあああ!この和ったらしめ!
こ、これは甘すぎる・・・
照病みすぎwタイーホってw
お、甘甘で来たか
GJです
夜の間にこうも毛色の違う二作品が投下されとるとは……w
両方ともGJ
最初の話は、暴力表現をもうちょっと抑えたほうがよさそうだったけど、強い咲和愛は感じられてよかった。照……w
二つ目はなんちゅう甘甘wwこれは吹くww
咲さん、次からは意図的に恋愛映画ばっかり借りてくるんじゃないだろうか。そしてそのたびにちゅっちゅちゅっちゅするんですねわかります
417 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/19(月) 07:31:57 ID:we1p/xvQ
両方ともGJ!
暴力表現は・・・まあヤンデレ愛ならしかたないね!ww
激甘ちょっと笑ってしまったww咲が色んな意味でよすぎてwww
ヤンデレなら仕方ないよねw
すげーベタだけど誘拐ネタあたりで咲和SSが書けそう
池→キャプ×部みたいに、他キャラを当て馬に使ってカップリングを引き立てるのに抵抗のある人もいるから、その辺はさじ加減が大事だねえ
個人的にシリアスはシリアスでも、二人の間で起こる軋轢とか、勘違いによるすれ違いとかを題材にしたほうがハラハラしないで済むw
すれ違いはたまらないな
些細なことから…とか
どっちが先に体洗ってあげるかとか
咲さんは体洗ってくれる時手付きがイヤラシイとかそんな些細なことから
それただのバカップルにしか見えないよwww
痴話喧嘩ですね、わかります
原村さんが咲のために弁当を作る
毎日作ってるじゃない
当時は気づかなかったが、
今考えると何混ざってるか知れなくて、怖い。
>>425 だとしても…オレはそんなSSを期待している…!
あれ絶対咲がいるから沢山作ってきたよな
作りすぎたとは言え、あんな大きなお弁当箱にはそもそも作ってこないだろうし
あの頃からベタボレだったんですね
430 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/20(火) 07:24:07 ID:DtCD6wsi
>>431 これは一体……
韓国の同人誌、なのか……?
あ、保管庫管理人です。
調整中だったものも含めて、現時点で全てのSSを保管し終えました。
長らくお待たせして申し訳ありませんでした。
さらに他のSSについても、一部改行が足りなかった部分などを全て修正いたしました。職人の皆様にはきちんとした形で保管ができていなかったことをお詫び申し上げます。
いや、なんか本当にすみませんでした……orz
どうやら携帯からだと複数改行が消えてしまうみたいで。まさかこんなに不備があったとは思いもしませんでした。
次からはなるべく気をつけますが、また同じようなことが起きてしまったらごめんなさいね……
では!
本当に大変お疲れ様でした
咲和スレは割りとssが豊富だからまとめるのも大変だったでしょうに
>>432 韓国人が書いた咲和本の抜粋
読めないのが残念
それはそうと、SS保管乙でした
>>432 乙です
保管庫とこのスレで2期までの間を乗り切るぜ
>>432 管理人さん乙すぎて泣ける…
超乙でした!!
皆さんありがとっす
こちらのことは気にせずどんどんSS投下してくれると嬉しいっす
>>438 韓国漫画のコマ割りはこういう感じなのかもしれん
俺はまず韓国に咲和ファンがいることにびっくりしたわ。しかもリバをきちんと表現している。この作者解ってやがる……!!
管理人本気でありがとう
感謝
>>431どうやって買ったんだ
同人誌代3000円に送料2500円か・・・
たけぇwwwwwwwww
443 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/20(火) 21:19:00 ID:c0olnW3P
こんな韓国人なら好きになれそうだ
SS書きました
投下しますね
「初恋」
私はたった今、恋をした。
今までだってずっと好きだったけれど。
でも確かに違う想いが、生まれたんだ。
原村さんが言った。
「宮永さん…帰り、ちょっと寄り道していきませんか?」
いつも真っ直ぐ帰る私たちにとって、あまりない出来事。
優希ちゃんの勉強の為に部活が一年生だけ停止になって、ある程度勉強会が終わったので、私と原村さんは暇になっていた。
「いいよ。どこ、行くの?」
「えーと…まだ、内緒です」
内緒?なんでなんだろう。
早く行かないと駄目らしく、速めに歩く。
「すいません、我が儘に付き合ってもらって…」
「ううん…いいんだよ」
坂道を登る。
あまり来たことのない場所に向かっていた。
「間に合いますように…!」
「…??」
しばらく歩いた。
ただ前へと進む原村さんが、私の手を引く。
私とは言えば、ずっと後を追うだけで。
「つ、つきました!」
ついたのは、かなり上にある場所だった。
田舎の街を見渡せる、高台だった。
とりあえず舗装された地面に、林が並ぶ脇道。
ガードレールが落ちないようにとたっていて、車は全然通らない。
あたりは静かだった。
「ほら…見てください…宮永さん」
原村さんが指さした先は――
燃えるような夕日が、ゆっくりと。
だんだんと落ちてゆくところだった。
真っ赤なそれは…音も立てず、一人でに落ちてゆく。
「…きれい……」
思わず口から出た。
だってまるで…小説のような情景だったから。
目に映る世界は、幻影にも似た淡い暖かさと、燃え上がる夕日だけだった。
私が見たのは…それが消え失せる一瞬だった。
夕日が落ちる。
辺りが次第に暗くなる。
闇が、だんだん広がり始める。
「この景色……宮永さんと、見たかったんです」
「…凄く、綺麗な景色だったよ…ありがとう…」
「…少し前…たまたま、通った時に見つけて…感動してしまいました」
「私も…感動しちゃった……」
夕焼けを見て、心が疼いた。
今見てるものが、すべてに感じられた。
…少しだけ、泣きそうだった。
「…告白するなら…ここにしようって…決めていたんです」
「え…?」
次に私の耳に飛び込んだのは、時を止めてしまった。
「大好きです、宮永さん」
ただ、一言そう言ったあなた。
「…は…原村さん…」
「………いきなりごめんなさい…もう、ずっと言わないでいるのは無理でした…」
暫く、なにも考えられなくて。
「……ありがとう」
「…いえ…帰りましょうか」
「……うん…」
帰り道はゆっくりと歩いた。
私たちは知らない間に手を繋いでいた。
今までだって、ずっと好きだった。
ついさっきまで、変わらない想いだった。
だけど、どうしてだろう。
今さっき、原村さんに恋をした。
…恋に落ちる音が聞こえたんだ。
ああ、これがそうなのか。
これが…人を好きになるってことなんだ。
多分きっと、これが…。恋なんだ。
薄暗い帰り道、温かいあなたの手は、私のことを護ってくれるかのようで。
ドキドキした。
もう明るいとはいえない来た道をたどる中、あなたと肩を並べる。
今が全て…そう思えた。
「…原村さん…」
「…はい…」
「…私もね……」
たった今、恋をしたんだよ。
終わり…咲は恋を自覚するまでが可愛い気がする
グッジョブだぜ!!
高台で日の入りを眺めながらの告白シーンはベタだけど
咲和だと何故か新鮮に感じられるから不思議だ
寝る前に良いものを読ませてもらった
453 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/21(水) 07:24:17 ID:FqzYYpfw
>>451 あー、なんかいい。すごくいい。
文体が超気に入った!ありがとう。GJ!!
>>451 わかる。なんかすごいよくわかる
GJでした。情景が浮かんできていい感じだったよ
>>451 俺もよく分かる
自然描写が丁寧ないい文章だ
咲和SS見たら何故か泣いてしまう
>>451 流石文学少女…地の文の綺麗さが半端ないですね。
鈍感な子ほど意識した瞬間化けるんですよねぇ…
困ったもんです
GJ!ベタだけど綺麗な文だった
この二人のどちらかが「好きです」と口にできる日は、一体いつ訪れるのだろうか……
どちらも口下手で恥ずかしがりやだから、真正面に構えたまま揃って硬直とかは普通にありそうだ
紆余曲折を経たあとになりそうだ
さてと、そろそろ例の作業に取り掛かるかな
ほ
昨日はずいぶんと過疎ってたのう
こんなに人いなかったのは久しぶりじゃないかってくらい。まぁ2スレ目開始時に戻ったと思えば(ry
にゃんこいの画像、咲と和が見つめ合ってるように見える。無理やりすぎかな…
初代からまだ3ヶ月もたってないんだぜ
>>464 わかります
とてもよくわかります
なぜ隣に並べてくれなかったのかと小一時間
hrmrさんちぃーっす。
468 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/22(木) 16:35:10 ID:9wZtVuFu
471 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/22(木) 19:55:04 ID:9wZtVuFu
>>469 >>470 ありがとん!
ってこれどーみてもそうじゃん?ww
なんかちょっと得した気分w
にゃんこい?どゆこと?
ここまであからさまだと却って清々しいな
結論:のどかは桃髪が一番
>>472 モブで遊んでる、って感じかと
話題作りもあるだろうね。夏のあらしとかでもそれらしいモブが出てる画像見たことある
栗色の和はなんかあれだな…微妙
おいおい、一人いないぞ!
京太郎がよ!
咲は渡しません
まこ「さて…………」
まこ「来週のサザエさんは…」
咲「咲です。最近和ちゃんが私のことを宮永さんって呼びます。
どうして? と尋ねると、だってこれから名字が一緒になるんですから呼べるときに呼んでおかないと、だって。もう……///
さて次回のサザエさんは、
・はじめてのデート
・和のデジタル料理教室
・咲、絵本を作る
の三本です」
ま「来週もまた見るんじゃぞ。ジャンケン……ポン! ほほう(笑)」
ちょwwなにこの流れwww
吹いてしまったwwww
・咲、絵本を作る
なにそれ可愛い
ていうか一人だけ除外て普通にひどくね?
485 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/23(金) 07:22:59 ID:RkHJA6Ar
和スレのスレタイがどんどん成長していく……w
いいぞもっとやれ
咲の絵本を誰か書いて
吹いたじゃねーかwww
・デジタル料理
あの雄山メニューをついに手中に納めたのか・・・
和「料理はフィーリング? そんなオカルトありえません」
咲「の、和ちゃん……」
和「調味料の量、食材の切り方、その他諸々をきちんと計算してこそ至高の料理は生まれるんです!」
→ドラマCDの完璧なタコス
492 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/24(土) 18:56:20 ID:KfcB5N6s
ここで急だけどss投下してみようと思ふ
ドラマCDのメイド話後の設定ね!ギャグテイストっす
【らぶれたー?】
493 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/24(土) 18:57:54 ID:KfcB5N6s
――それは、とある朝の昇降口。
「それじゃ原村さんっ!また部活でね!」
「ええ♪」
タタッと小走りで去る宮永さん・・・ああ、かわいい!
今日もまた部活がすごく楽しみになりました。
・・・それにしても、
見えてるのか見えてないのかわからないあのスカートの中身は一体どうなっているのでしょうか。
まるでオカルト・・・ってあら?
(宮永さんの鞄からなにか落ちましたね・・・)
宮永さんは気付かずに行ってしまいましたし、
今から声をかけようにも・・・あ、教室に入ってしまいました。
ここは私が拾っておきましょう。
落し物に近付くと、それが紙だということがわかりました。
(何かのプリントかと思えば・・・ルーズリーフ?)
ぺらっ。
二つ折りにされていたそれを、何の気なしに開いてしまったのが失敗でした。
494 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/24(土) 18:59:22 ID:KfcB5N6s
『急にこんなことしちゃってゴメン。
でも、どうしても伝えておきたかったんだ。
君への想いを。
私がどんなに君の事を・・・好きかっていうことを!』
(・・・・・え?)
『君は私のこと・・・なんとも思ってないかもしれないけど
私は君のことが大好きで、ずっとずっと想ってて・・・・・』
(こ、ここ、これはもしかして・・・!!)
『私以外のこと仲良くしてるのみるとすごくイライラして・・・泣きたくなったりして・・・!
・・・ごめん、ホント急にこんなこと。迷惑だよね。ごめんなさい。
でも、もしよかったら私のことを・・・・・・
私を、君の彼女にしてくれないかな・・・?』
ガガ―――――ン!!!!
(や、やっぱり・・・どこからどう見てもラブレター・・・ですよね!?
み、宮永さんにこんな相手がいたなんて・・・!!)
「そっ・・・そんなこと信じませんっ!!!」
それこそオカルトじみてますっ!!
これは・・・じっくりと話を聞く必要があるようですね・・・・・
495 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/24(土) 19:01:32 ID:KfcB5N6s
――時と舞台は移り、麻雀部の部室。
ガラッ
「あ!原村さん!今日は早いんだね♪私が一番乗りだと思っt」
「宮永さんっ!!」
「ふぇっ?!ふぁっ、はい!!」
「これはいったいどうゆうことですかっ!!」(ばっ)
「え!?あ、それは・・・」
「私は認めませんよ!!こんな、こんなラブレターなんてっ」
「それどこで拾っ・・・って え?ら、らぶれたー!?」
「忘れてしまったんですか!?今まで貴女が私にしてきたイロんなことをっ!
所かまわず私に飛びついてきた貴女はどこへ行ってしまったんd」
「ちょっ原村さん!?原村さん落ち着いて!!違うから!
それラブレターじゃないからっ!」
「だいたい相手は誰n」
「は・ら・む・ら・さんってば!落ち着いてよ〜!」(ぱしっ)
「ふぇっ!?あっす、すみません!?
・・・あっ」
宮永さんが・・・私の手を・・・っ!
496 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/24(土) 19:03:09 ID:KfcB5N6s
「ふう・・・やっと止まってくれた・・・
(原村さんてたまにこーいうことあるよね、なぜか手を握ると止まるけど)」
「あ、あああの、えっと・・・?」
「ああ、だからね?あれはラブレターなんかじゃなくて
ただのセリフの一部なの」
「え?せ、セリフですか?」
「そう!こないだ私たち、染谷先輩のお店のお手伝いに行ったときに
・・・め、メイドのかっこして・・・あとなんか色んなセリフ練習させられたでしょ?」
「ああ、属性・・・」
「うん、それそれ!・・・でね?
私、原村さんみたいに上手にできなかったから、染谷先輩に
『咲には慣れが必要じゃな☆』って課題出されちゃって・・・えへへ」
て、照れ笑いの宮永さん・・・!!
「『まずはこのセリフを覚えんさい★』って言われたから、
とりあえず書いて覚えようと思って書いてみただけなんだよ!」
「な、なるほど。そうゆうことだったんですか。
・・・・・・・・・・・・・・・・・よかった」(ぼそり)
「え?」
「あっいえ!なんでも!」
「?? それならいいんだけど」
497 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/24(土) 19:05:42 ID:KfcB5N6s
そう、穏やかに笑いながらスッと手を離す宮永さん。
少し、いや正直言ってかなり名残惜しかったですが、
ラブレターの件が私の誤解だったんです。今はそれでよしとしましょう。
ここは気を取り直して。
「みなさんが来るまでお茶でも淹れてましょうか」
「私も手伝うよ♪・・・あ!そうだ!」
「? どうしました?」
「あの、原村さん・・・ちょっとお願いがあるんだけど」
「お願い?なんでしょう?」
「う、うん!あのぅ・・・
よかったら、さっきのセリフの練習相手になってもらえないかなあ?って」
・・・。
・・・っええぇ!!?
498 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/24(土) 19:10:28 ID:KfcB5N6s
つ、つまりそれは・・・
「れ、練習相手というと・・・(まさか・・・!?)」
「うん・・・。いくらセリフを覚えても、それをうまく言えなきゃ意味ないでしょ?
だ、だから原村さんにお客さん役になってもらって・・・・・・ダメ?」
「だっダメだなんてそんな!とんでもないです!!」
ということは宮永さんからあのセリフを直に聞けるというわけですね!?
セリフはすべて記憶済みです!!
「私でよければお手伝いさせていただきますっ」
「ホント?ありがとうっ♪」
「い、いえ・・・お安い御用ですから・・・!!
・・・宮永さんから・・・宮永さんから、愛の告白・・・・・!!」
「え?何?どうしたの原村さん?」
――かくして、和のためのメイドレベルアップ2が始まったのであった。
*
おしまい♪
続くか不明!お目汚し失礼しました!
GJ
ニヤけたw
二人だけの台詞練習会ですねわかりますww
さらにメイド服で練習しようとムラムラさんが提案
→[初々しい告白の台詞+メイド服]×宮永さん^(宮永さんの階乗)
→ムラムラさん壊
→押し倒す
→某誌グラビア
いいよいいよ〜♪
のどっちが幸せそうで良かったw
こういうのもいいな
くそう、ニヤニヤするぜw
のどっちがどこまで理性を保てるかが心配だ・・・
携帯からでは見れないんだが、中身は何だ?
のどっちが咲と…キマシ展開
>>507 元ネタとかはわからんけど…
「今だけは〜」って和の発言から、咲総受けものかな?
あるいはNTRか
511 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/25(日) 09:00:40 ID:SoaPXaJS
>>507 これまた濃厚な・・・2828
予選のときの仮眠室での出来事かと思ったけど
のどっち髪結んでるし違うよなあ
もし仮眠室なら今宮女子が来てまう
まいまい「仮眠しようと思ったらとんでもない光景を目にしちまった。一緒にいた葉子は隣で恥ずかしげにモジモジし出すし……一体どうすればいいんだ!///」
514 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/25(日) 14:53:03 ID:SoaPXaJS
あの二人の絡みは凄いな
悪い意味で
ほ
大丈夫、まだ落ちないよww
前にも同じレスあったけど、咲和スレ立ってからまだ三か月経ってないんだね。意外
最近人減りだしたかね
…い、一年くらいは保たせたいし
>>518 だがSSに対するGJは間違いなく増えてるんだぜ
一応放送終わった作品なのにね。嬉しい限りです
落ちない程度に書き込めば大丈夫よ
死ね短パンマン
短パンマンって何かと思ったら携帯で見たときに出るエラーのことか。びっくりした
ところで今週号には咲載るん……?
ヤンガンは毎月第1第3金曜日
なので来月にならないと出ないよ
増刊号なら今週に出るけど、公式サイトを見る限り載らないっぽい
悲しいし!
クリスマスに向けてSSを書きまくろうね、ROM含め職人の皆様
やっぱバレンタインもはずせないよね。でも原作展開次第で
夏以降のイベントは離れ離れになってる可能性も…
ということで職人さんに期待
・ハロウィン
・クリスマス
・正月→初詣
・豆まき
・バレンタインデー
・ホワイトデー
他になんかある?
>>522 トン
くっ……そうか、まだなのか……
クリスマス、バレンタイン……初詣も追加で。
やっぱり当面の問題は和の転校フラグだけど、まぁSSなのでその辺全部吹き飛ばしてラブラブあまあまな話を読めればいいと思ってる
>>507 あるかな倶楽部『confusing』
この後乱入してきた京太郎に(ry
京太郎に(ryにとか誰得だよw
最悪…最低
泣きたい
なにその鬱展開
531 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/26(月) 07:26:44 ID:wDKUTjjJ
我々は咲和&和咲ジャスティスを信じていればそれでいいんだ!
鬱展開なんぞ知るか!きょーたろとかおええ吐きそう
誰か特効薬ssください
お前らww
いや気持ちは痛いほどよくわかるがww
京太郎め・・・本編では空気男のくせに・・・
ギギギ・・・くやしいのう・・・
凶太郎はハギヨシと仲良くしてください
ほ
まぁ京の人とアレコレなるのは論外だが、個人的には京咲の気の置けない感じもまた羨ましいなと思ったり
あの感じを咲和に持ってきたらどうなるのかね。ああ、優希みたいに厳しく叱られる咲の姿しか見えないやww
>>531 やっつけながらSS書いた
一応透華します
秋は深まり、冬の足音が近づき始めた頃のこと。
部長が引退し新しく生まれ変わった清澄麻雀部。
今日も楽しい時間を過ごして、学校帰りの今。
今日もたくさん、原村さんと話せたな…。
口が緩むのがわかる。
いやだ、だってまだ家についてないから…ニヤニヤしちゃ駄目だって。
でも原村さんを想うと、どうしてもそうなっちゃう。まいった。
帰宅すると、お父さんがもう帰っていた。
次の瞬間、我が耳を疑った。
「…風呂が壊れたぞ」
…え?
「…帰宅早々、冗談…?」
「…いや、ホントに」
……そんな。
どうしよう。
今日お風呂にはいれない。
…原村さんに嫌われちゃうよぅ!
「そんなぁ!なんとかならないの!?」
「…今からじゃムリだな」
…明日学校休もう。
そう決意した時。
「今日は銭湯で我慢してくれ」
…銭湯?
--------------------
「ごめんね…急に誘っちゃって」
「いえ、いいんですよ」
銭湯には原村さんを誘った。
…だって一人じゃ寂しいよ。
寂しい時に、いつもあなたの名前を呼んでしまう。
すっかり依存してる私。
「まさかお風呂が壊れるなんて思わなかったよ」
「ですね…でも今日は壊れたお風呂に感謝しなくちゃ」
「え?」
「だって…宮永さんと一緒にいられる時間が増えちゃったんですよ?
お風呂さんに…感謝しちゃいます」
…なんで。なんでこんなにあなたは私をドキドキさせるの?
また…ほら。
キュンと来ちゃうよぅ…。
「…ありがとう」
「いえ…。今夜はきっと冷えますから、よく温まりましょう」
「もう十分に温かいけどね…」
「?」
銭湯についた頃には日は沈み、夜になろうとしていた。
--------------------
「広い…!」
合宿以来の大きなお風呂。
当然、女湯。
湯気が広がる空間、富士山が描かれた壁。
タオル一枚体に巻いて、2人立ち尽くす。
「…あまり人いませんね」
「…原村さん、自重してよ?」
「な…何もしません!」
「くすくす、冗談だよ」
…実は自重しなくてもいいけれど。
原村さんはなかなか私にそういったことしてくれない。
大切にしてくれてるのはわかってる。
それは凄く嬉しいし、幸せだ。
…でももっと、あんなことをしてほしかったりする今日この頃。
湯船に浸かる。
熱いくらいのそこは、気持ちがよかった。
「たまにはいいね、銭湯…」
「…ですね」
「…ねぇ…聞いていい?」
「…なんですか?」
「…私のこと、好き?」
なぜか聞いてしまった。
以前互いの気持ちを伝え合ったことがあるけれど…。
顔を赤くして、もじもじする原村さん。
「私の気持ちは…あの時と一緒ですよ」
あの時とは以前の、互いの気持ちの交換をした時のこと。
好き、と一言ずつだけど。
たしかに伝え合った。
「…ちゃんと言わなきゃやだ…」
「…宮永さん?」
「……ごめん、変なこと言っちゃって…」
なんでだろう。今日の私は我が儘だ。
…でも。
どうしても、聞きたいの…。
「…好きです」
ぽつりと言ったあなた。
「…好きで好きで…たまりません」
…凄く嬉しかった。
「…ありがとう。私も…大好き」
熱いお湯の中、手を繋ぎあった。
-------------------
髪が乾くのが早い私。
ショートな私はすぐだから、少し涼もうと思い外にでた。
あたりは真っ暗で、月が照らす中は、冷たかった。
少しだけ寒かった。
…寒くなったのは、外に出たからだけではないのだろう。多分。
ただ、景色を眺めていた。
田舎。田圃だらけで、最近近場にコンビニが出来たくらい。
この近くだったかな…帰り、寄っていこうかな…。
そう思っていたときだった。
私は後ろから抱き締められた。
「…お待たせ、しました」
いい匂いが飛び込んできて、回された腕は私を優しく包んでいた。
「……洗い髪が冷えちゃってますよ」
「……赤い手ぬぐい、持ってないや」
「ぷっ、ふふふ……冷たいね」
アノ歌の歌詞を言うあなた。
「…って言ったのよ…?」
「あはは、なんで疑問系なんですか?」
「えへへ…なんとなく」
「なにやってんだじぇ」
「「 !?!? 」」
なぜか優希ちゃんがいた。
「ゆ、優希!なんでこんな所に…!?」
「コンビニでタコス買ってきたんだじぇ!
…人がいないからってー、だ・い・た・ん だじょ?」
「…恥ずかしい」
馬鹿やってる所を見られちゃった…まいった。
「…原村さん、私たちも帰り寄ろうよ」
「…いいですね」
「私も行くじぇ!」
「またですか!?まあ…いいですけど」
そうして、その場を私たちはあとにした。
おしまい…ネタ古い?
前々からやってみたかったから…
一応だけれど、アノ歌とは無関係です
関係者や知らない方は知らんぷりしましょう
GJ!
二人なら赤いマフラー似合いそうだね
赤い〜マフラー手拭いにして〜
あれ?元々はマフラーなの?手拭いなの?
ともあれGJ
GJ
熱いお湯がさらに熱くなるww
SSキタコレ!
しかし元ネタが分からん俺がいる(´・ω・`)
初めてこのスレ見たけどほのぼのするな
他スレで変態キャラのhrmrさんに慣れてたから尚更w
原村さんは変態なんかじゃないよぅ
554 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/27(火) 07:18:57 ID:EMCJfiXj
ここにはオアシスを求める人たちが集まるので、ほのぼのしているのは当然なのです
556 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/27(火) 16:12:47 ID:EMCJfiXj
まあなんでも歓迎するけどww
うむ
うーむ、二人のデートシーンを書きたいのだが、どうにも本編での私服描写が少ないせいか想像が湧かない……
部屋着は何度かあるんだけどなあ
GJです!
>>558 確かに私服と言われるとあんま想像できないな
和なんかフリフリのイメージしかない
一枚目初見、いい絵だな
放課後の制服デートにしちゃうとか
つか一枚目咲じゃないだろ
咲キャラの前世だよ
すみません、ちょっと長いSS投下しますよ
だーっと貼っていくつもりなので、途中で書き込み途切れたら規制食らったと思ってください
な、なるべく気をつけます
567 :
永久に。:2009/10/28(水) 20:03:49 ID:vnAKQldG
気がつくと見知らぬ雀卓のほうを見つめていた。
県予選で戦ったあの試合会場とは少し違う。漂う雰囲気も、卓を囲んでいる人たちも、全てがまるで記憶にない光景だった。その中で唯一見覚えのある桃色の髪が視界の奥で揺れていた。
和ちゃんだ! ほっとした咲は試合会場に足を踏み入れようとする。が、足は床に貼りついたまま動こうとしてくれない。会場の明かりが消え、それぞれの面子が卓から離れる。和もやや遅れて椅子から立ち上がる。
「え……」
咲は思わず言葉を失った。こちらを向いた和の表情が、ひどく暗いものだったからだ。
どうしてあんな顔をしているのだろう。気のせいか目尻には涙まで浮かんでいるように見える。あの気丈な和が……泣いている。
「の、和ちゃん」
一歩ずつ距離を縮めてくる和に、咲は慎重に声をかけた。何を言えばいいか解らず頭の中がぐるぐるしていたが、何か言わなければならないという漠然とした予感だけは胸に宿っていた。咲の声を聞いても和が顔を上げる気配はない。
「お疲れ様。その、元気出し……、」
桃色の髪が、咲のすぐ横を通り過ぎた。
「え?」
台詞半ばで口をつぐみ、咲は目を見開く。
あたかも咲のことなど最初から見えていなかったかのように、和は重い足取りで廊下を歩いていってしまった。会場の入り口で咲は一人ぽつりと佇む。何が起きたのか本気で理解できず、ただただ呆然と和の背中を眺める。
「ま、待って和ちゃん!」
我に返り、咲は和に大声で呼びかけた。足は相変わらず動かない。その間にも和との距離はどんどんと離れていってしまう。胸の前で拳を握りありったけの声をぶつけるも、一向に反応らしい反応は返ってこない。
いつの間にか咲の頬を一筋の涙が伝っていた。
どうして止まってくれないの? どうして振り向いてくれないの? どうして……。
「嫌だよぉ……」
嗚咽にまみれた声で喘ぐ。
「和ちゃん、言ってくれたのに……こんなの、ひどいよぉ……」
ぼやけた視界はそのまま暗闇の底に落ちていった。目の前から消え失せた少女に対して咲は延々と言葉を放ち続けた。和ちゃん、嫌だよ……お願いだから戻ってきてよぉ……。一人にしないでよぉ……!
その日の朝。史上最悪の寝覚めと共に、咲は生まれてはじめて和の夢を見た。
568 :
永久に。:2009/10/28(水) 20:07:49 ID:vnAKQldG
○
全国出場が決まって一週間が経ち、清澄高校麻雀部はある程度の平穏を取り戻していた。
清々しい早朝の通学路を歩きながら、和は今後のことについてあれこれ思考を巡らせていた。
平穏を取り戻したと言ってもそれはあくまで束の間のことだ。部長の作った全国用の特訓は今日から始まることになっているし、大会自体も徐々に開催日が迫ってきている。
一日一日が過ぎるごとに麻雀部全員の表情が引き締まっていくのが解った。部長も染谷先輩も優希も、咲も。全員がそれぞれの想いを胸に抱いて。
決勝三校で行った合同合宿は様々な思い出を残してくれた。昨日の敵は今日の友と言うが、それを心底実感できた数日だった。そして何より神社でのやり取りは……今思い出しても顔から火が出そうになる。もちろん嬉しかったことに変わりはないのだけども。
咲とはまだ出会って半年も経っていない。その現実にただただ驚くしかなかった。もうずっと長いこと一緒にいるような感覚さえする。この先もっと仲を深めていけたらいいのだが、しかしそのためには……。
「和ちゃん!」
背後から聞き覚えのある声が届いた。和は思考を中断して後ろを振り返る。
ブロンドのショートカットに円らな瞳。なんとも愛らしい外見の少女が息を切らせてこちらに駆け寄ってくるのが見えた。まさに噂をすれば何とやらというやつだ。
「おはようございます、咲さ――」
ぽすん。全てを言い終わる前に、咲がものすごい勢いで胸に顔を埋めてきた。
抱きつかれたという事実に数秒遅れて気がつき、和は胸元を慌てて見下ろす。
「さ、咲さん?」
「よかった……」
心の底から安堵したような口調で言われ、和はついつい首を傾げてしまった。顔を上げた咲と目が合う。
569 :
永久に。:2009/10/28(水) 20:14:08 ID:vnAKQldG
「和ちゃん、ちゃんといてくれた……」
「あの」
話がよく見えないんですけど。そう言うより早く咲が何の躊躇もなく手を絡めてきたので、これにはさすがの和も驚くしかなかった。
こんな早朝、しかも通学路のど真ん中で手を繋ぐというのはその、今さらという感じもしなくもないがやっぱり恥ずかしいもので、いや本当に今さらなのだけど。
「咲さん」
このままでもいいかという衝動を理性で制し、和はやんわりと手を解いた。
「一応ここは通学路ですから。他の人も見てますし」
「和ちゃん……」
咲の顔色がみるみるうちに曇っていく。「ち、ちょっと咲さん」半べそになった咲を前に、和はすっかりうろたえるほかなくなってしまった。震える肩を抱きながらどうしたものかと必死に頭を働かせる。
どうにも状況が把握できない。この人はこんなに情緒不安定だっただろうか。
全国行きが決まったときにおかしな浮かれ方をしていたのは覚えているが、今回のこれはそれとは全く別のもののように思える。一体彼女の身に何が……。
結局手を繋ぐことは諦めさせたものの、代わりに学校に着くまで制服の裾を握られる羽目になってしまった。
これはこれで恥ずかしかったが正直に言ってしまうと咲が本気で泣きかねなかったので黙っておいた。しかし彼女のおかしな行動はこれだけでは終わらなかったのである。
570 :
永久に。:2009/10/28(水) 20:18:43 ID:vnAKQldG
「やだ……」
昇降口を抜けた先で咲は足を止めた。本来ならここで別れることになっているのだが、彼女は頑なに和のそばから離れることを拒絶していた。
「でも咲さんの教室は」
「わかってる。わかってるけど、でも……いやなの」
とりつく島もないとはまさにこういう状況を指すに違いない。思わず溜め息をついてこめかみに指を当てた。本当に今日はどうしてしまったのか。
心配な気持ちを抑えつつ、和はあえて声色を厳しいものに改めた。
「咲さん」
びくりと咲の肩が上下する。
「昼休みにまた会いましょう。それに部活もあります。それまで我慢、できますね?」
「……はい」
頼りない返事と共に、制服の裾を掴む指が離される。おぼつかない足つきで反対方向に歩いていく咲を和は不安な心境で見送った。
あの過剰な甘え具合……できれば昼までには治っていればいいのだが。
治っていなかった。いやむしろさらに酷くなった。
普段なら横に座るくらいの距離だったのが、今日に限ってはぴったりとすぐ隣にくっつかれている。
これだけあからさまに甘えられると羞恥心も麻痺してくるうえ、和も嬉しさを覚えていたのは事実だったので、その日の昼休みはもう思う存分甘えさせることに決めた。
今朝は意識していなかったが今日の彼女は何か危うい可憐さに満ちていたのだった(当然優希と須賀君には驚愕の視線を送られた。無理もないと思う)。
「今日の咲さん、なんだか様子がおかしいです。どうかしたんですか?」
昼休みも終わりを迎えかけた頃、和は意を決してそう問いかけてみることにした。しばらく口ごもってから咲はぽつりと、
「和ちゃん……どこにも行ったりしないよね?」
そんな一言を返してきた。……どこにも?
それってどういう――言葉の意味を訊き返そうとしたとき、折悪しくチャイムの音が校庭に響き渡った。
返事のタイミングを逃した和は後ろ髪引かれる思いを感じながらも「戻りましょう」と短く促す。
どきりとした。咲の放った一言に。まるで心の中を見透かされたかと思ったから。
571 :
永久に。:2009/10/28(水) 20:26:31 ID:vnAKQldG
○
放課後の部室でも咲は相変わらずだった。
和の傍らを離れない咲を見て、部長が戸惑った表情を浮かべた。
「ねえ和、一体これって」
「それが私にもさっぱりなんです」
「咲ちゃん、まるで赤ちゃんみたいだじぇ」
優希のそんな言葉にも咲は顔を伏せるだけで和の隣からどこうとはしない。部長共々顔を見合わせて深く嘆息。
「どうするんじゃ、これ」
「どうするって言われてもねえ……」
みんなの視線が一点に集中する。咲は涙目のまますっかり俯いてしまっていた。理由は解らないがその姿があまりに痛々しくて、半ば無意識に咲の頭を撫でてしまう。
「どのみちこれじゃ全国用のメニューなんてこなせないわ」
「じゃあ今日は……」
「普通に打つしかないんじゃないかのう」
染谷先輩がそう言った途端、咲が身じろぎして和から身体を離した。袖で涙を拭いてから対面の席に腰を下ろし、
「……ごめんなさい。その、もう平気です」
とてもそうとは思えない弱々しい笑みを周囲に向ける。膝の上で拳を作りながら絞り出すように言葉を紡ぐ。
「私のせいで全国の特訓ができなくなるなんて……嫌ですから」
「咲さん……」
言い表しようのない苦しげな笑みが胸に刺さった。
咲もまた何かと戦っているのだろうか。胸の内に秘めた大きな不安や恐怖といったものと。
先ほどの問いを思い返す。なぜ咲があんなことを訊いたのかずっと不思議で堪らなかった。自分は何か、咲を不安にさせるようなことをしてしまったのかもしれなかった。
「やれるのね、咲」
「はい」
部長の言葉に咲は首肯する。部長はぱんと強く手を叩いた。
「はい、じゃあみんな注目して! 今から全国に向けての特訓を始めるわよ!」
ホワイトボードを見つめる咲の横顔が、やけに儚く和の視界に映った。
572 :
永久に。:2009/10/28(水) 20:31:36 ID:vnAKQldG
一度麻雀を開始すると咲の様子はどんどん元に戻っていったので、打ち筋に影響するかもという和の心配は杞憂に終わった。だが、
「はい。今日はここまでね。みんなお疲れ様ー」
部長の声がかかった瞬間、咲はすぐさま和の腕に自らの腕を回してきた。どうやら元に戻ったのは本当に部活中だけだったらしい。
なんだかここまで来ると甘えんぼうの咲がとてつもなく愛おしくなってきて、和も赤面を隠すのに必死になっていた。こんな一面なかなか見られたものではない。これはこれで……いいかもしれない。
ところが咲の顔色がまただんだんと陰ってきたのを見て、和はすぐに自身の考えを恥じた。
やっぱり何とかしないといけない。甘えてもらえなくなるのは悲しいが、このまま咲が笑ってくれないのはもっと悲しかったから。
「今日の部活」
帰り道、ぴったり身を寄せてくる咲に向けて和は柔らかな笑みを浮かべた。
「よく頑張りましたね。本当はずっとこうしていたかったんでしょう?」
「うん……でも」
部活中とは違った安堵の微笑みで咲は言葉を返してくる。
「部活の間は、和ちゃんが一緒の卓にいてくれたから大丈夫だったよ。だけど授業中とかは……ずっと不安だった。和ちゃんに触れていないと、怖くて怖くて壊れちゃいそうだった」
思った通り、咲は何か強い不安を抱いているようだった。その不安が彼女をこれほどまでにか弱くさせてしまっていた。
普段の咲を取り戻すために、自分はその理由を聞かなければならない。
「話してくれますか、一体何があったのか」
咲はこくりと小さく頷いて、暮れの夕陽に視線を移した。すでに上空には夜のとばりが落ちはじめ、鮮やかな橙と紺のグラデーションが描かれようとしている。
夏の匂いを含んだ風が横を通り過ぎていく。
「――夢を見たんだ」
ひときわ強い向かい風に互いの髪が煽られる。「夢、ですか?」和の問いかけに咲は無言で首を縦に振った。
573 :
永久に。:2009/10/28(水) 20:38:11 ID:vnAKQldG
「あれは、全国の舞台だったのかな。和ちゃんが試合会場で知らない人たちと卓を囲んでた。私はそれを入り口で見つめていて……」
試合が終わり、卓から立った和はひどく暗い顔をしていたのだという。咲の呼びかけにも応じず、元気のない足取りで廊下を歩いていってしまう和。
咲にはそれが、和と離ればなれになる暗示に思えてしまったらしい。
笑えなかった。それはまるで……予知夢なのではないかと。和は愕然とする気持ちを抑えて咲の話に耳を傾けた。
「朝目が覚めて、今のが夢でよかったーって思いと、でも現実になったらどうしようかって思いがごちゃごちゃになっちゃって、そのときのことを考えたらすごく怖くなっちゃって……」
「それで、あんな……出会い頭に抱きついてきたりしたんですね」
「うん。何度も離れようとしたんだけどダメだった。ごめんね、迷惑だったよね?」
「いえ、そんな! むしろ、」
その後に続く台詞は間一髪ごくりと呑み込んだ。しかし咲には「むしろ」の部分がしっかりと聞こえていたようだ。不思議そうに顔を覗き込まれた。
「むしろ……なに?」
「い、いえ。聞かなかったことにしてください」
「えー、教えてよ。気になる」
ついには絡めた腕を引っ張られてその場に留めさせられてしまった。真剣な光を宿した咲の双眸が真っ直ぐに和を見据える。しばらくそのままお互いに見つめ合うこと、数秒。
574 :
永久に。:2009/10/28(水) 20:43:45 ID:vnAKQldG
「私はね、嬉しかったよ。和ちゃんが神社で、ずっと私と一緒にいたいって言ってくれたとき。私も心の底からそう思った」
「咲さん……」
「だから私が見た夢は……現実にはならないよね?」
確かめるような口調の質問に、しかし和は口を閉ざさずにはいられなかった。
真実を話せるほどの勇気は、もしかしたら転校するかもしれないと伝えるだけの気力は、今の和の中には存在していなかった。
解っている。いつか、いつかは話さなければならない日が訪れるということは。だからせめて今だけは、たとえ束の間でしかなかったとしても、咲に満面の笑顔を取り戻させてあげたい。
彼女の笑顔が大好きだから。目の前の少女を……自分はどうしようもなく愛してしまったから。
「もちろんです」
今はまだ、未確定の甘い夢に身を委ねて。辛い未来が少しでも霞むように。
「私はずっと咲さんと一緒にいます。神社でそうお願いしましたからね」
「よかった。本当にずっとだよ? 高校だけじゃなくて、その先も、さらにその先も……」
「ずっと、ずっとですね」
いつしか日は沈み、空気も冷えて、通学路を虫の音が包み込んでいる。お互いしっかりと頷き合ってから再び足を前に踏み出した。恋人繋ぎで繋がったそれぞれの利き手から、不意に泣きたくなるほど温かいぬくもりが伝わってくる。
575 :
永久に。:2009/10/28(水) 20:50:16 ID:vnAKQldG
「やっぱり、嬉しいです」
視線は前方に向けたまま、和はぽそりと呟いた。
「咲さんに触れられていると、胸がどきどきします」
「……じゃあ」
頬の表面を柔らかい感触が襲ったのはそのときだった。唇の触れた場所が痛いくらいにじんじんと反応を起こしている。本当にただ触れるだけの遠慮がちなキス。
振り向くと、はにかみ顔の咲と目が合った。
「今のはどうだった? どきどき……した?」
「……」
それについての答えは声に出さず、行為で直接示してあげることにした。
暗闇を察知した街灯が明かりを灯し、一つに重なった影を映し出す。虫の音が祝福の音楽を奏で、頭上には満天の星空と半分に欠けた月。夏の風がスカートの裾を翻す。
はじめての味は切なさと不安定さと、そして狂おしいほどの幸福感で満ち溢れていた。繋がる箇所が二つになって、気づいたときには二人とも嬉しさのあまり涙を流していた。そこでやっと「好き」という言葉が、ごく自然に口からこぼれた。
現実は時に鋭利な刃となって多くのものを切り裂こうとする。しかし永久の約束を交わした二人の絆が途切れることは、もう永遠にない。
二人がこの世にいる限り。
以上ですた
久しぶりに地の文のあるSSを書いたなあ……
長々と投下してしまい申し訳ありませんでした
人違いだったら申し訳ないが、もしかして例の大作SSを書いた職人さんか?
文章全体が咲和にかけるエネルギーでみなぎっていたものだから
それにしても地の文の情景描写がまるで映画のカメラワークみたいだ
特に「暗闇を察知した街灯が明かりを灯し、一つに重なった影を映し出す」は巧いなぁ
いいものを読ませてもらった
>>576 いやはや、GJです。
切なさもあり、にやりもありで文句なし!
お疲れ様でした^^
みなみけおかえりの最終回ネタを思い出したw
ニヤニヤと切なさが程よく混ざった良作だわ
たいへんGJでした
>>576 これはGJと言わざるをえないな
寝る前にいいもの読ませてもらいました
GJGJ
たまらないぜ
皆さんGJありがとうございました
>>577 一応普段はさきのど書いてます……たまには地の文のあるSSが書きたくなりましてw
誰か台本形式でもリレー形式でもいいから頻繁に妄想書いていこうぜー!
ハロウィンだしな
お決まりの「お菓子くれなきゃ悪戯しちゃうぞ」的な
和「ハロウィンですか。お菓子たくさん作っておきますね」
翌日
咲「とりっくおあとりーと」
和「すみません……作るのすっかり忘れてて」
咲「じゃあ、いたずら……だね」
和「はい……♪」
もちろん故意犯です
和「じゃあ・・いたずらしてください・・・」
*=3=
キュッキュッキュ
;=3=「・・・?」
肉
咲はいたずらの意味を清く正しく理解していたようです
咲は誘い受けだし!
>>586 これは……ww
ショートの子は完璧に咲ww
咲が受けというのは激しく同意だが誘い受けってどんな感じなんだ?
誘い受けとは?
誘っていながら(行動としてはポジティヴながら)キャラとしては「受け」という、
やおい(ボーイズラブ)小説の登場人物におけるキャラ設定・属性。
優等生を落とそうとする小悪魔的なキャラなどに使われる。
という事らしい
ヘタレ攻めの和にぴったりの属性
592 :
589:2009/10/29(木) 22:37:45 ID:rO0N4rNw
天然誘い受けって考えたらとんでもない属性だよな
だから魔王攻めとか呼ばれる
>>593 「和ちゃん」
咲は和の腕にしがみ付きながら、上目遣いで和を潤んだ瞳で見つめた。
「さ、咲さんっ、何でしょうか」
「今日お父さんが仕事で帰ってこないから、和ちゃん遊びに来ない?」
咲は何も考えてないが、和は胸のエンジンに火がついた状態に。
こうですか? わかります。
夜
咲「和ちゃん、それって……」
和「はい。勝負エトペンです」
咲「……えっと。勝負下着とかはよく聞くけど」
和「いいえ。エトペンです」
>>596 おーきな声で元気よく
何故だろう、その光景が頭の中でたつねこ絵で再現された
和がツンデレだったらもっとこのスレは賑やかになるな
>>596 「原村さん、ブラ何カップなんだろう」
「これは大胸筋サポーターです」
「えぇ?だってどうみてm」
「だから大胸筋サポーターです」
>>600 いつかボディビルダーみたいに力入れればおっぱいピクピクさせられるようになるのか
>>599 確かに和はツンデレだな。咲がお弁当忘れたときには、
「空腹で麻雀に集中できなかったら困りますから」
とか言って自分のお弁当差し出してたし。顔真っ赤にして
ツン時期が短すぎたね
もうデレデレ状態
オールウェイズデレデレ
ツン(少)デレ(多)だからな和は
「べ…別に宮永さんのこと……
…す、好きですけど……///////」
デレが早いことに定評がある和っち
和「咲お姉ちゃん大好き!」
咲「の、和ちゃん……?」
和「練習です。染谷先輩のメイド喫茶の」
咲「そっか。練習だったんだね。いきなりびっくりしたよ」
和「咲お姉ちゃん大好き!」
咲「あ、ありがとう」
和「咲お姉ちゃん愛してる!」
咲「な、なんだか恥ずかしい……」
和「咲さん大好き!」
咲「うん……え?」
和「練習です」
咲「あ、うん。そうだったね。ごめん」
和「いえ、練習ですから」
いいねwこういうの好きだw
咲かわいいよ和
どっちだよ
咲に和服の着付けをする和
先に餌付けをする和
咲に口付けされる和
和が誘い受けでも違和感neee
今日はハロウィン
ハロウィンといえばお菓子
お菓子といえばポッキー
ポッキーといえばポッキーゲーム!!
さあ!!!
素晴らしい連想wwww
「ねぇ、和ちゃん…とりっくおあとりーと」
「いまお菓子ないですね…」
「…うそつき」
「え?」
「和ちゃんはこんなに甘いお菓子、もってるよ…」
「あっ…な、撫でないでくださいぃ…!」
「お菓子、くれなきゃイタズラしちゃうよ…」
どっちにしても食べられちゃうのさ
これはいいツン顔
そういえば最初はツンデレだったな
京太郎せつないなあ
とりあえずGJ
最初はツンツンやがてデレデレ
ほし
久「突然だけどカードを使って念力テストをやるわよ」
咲「念力ですか?」
和「そんなオカルト……ありえません」
久「はい、じゃあこのカードのマークを当ててみて」
咲「うーん……クローバー」
和「星形でしょうか」
久「残念、マルでした。じゃあこれは?」
咲「ダイヤ」
和「渦巻きで」
久「スペードね。ちょっと二人とも全然駄目じゃない」
和「こんなの当たるわけありません!」
久「じゃあ、これは?」
咲「あ……」
和「なんか、解るような気がします」
咲・和「ハート!」
久「正解! あら……二人してハートのときだけは当てるのね♪」
和「ふ、深い意味はありません! 大体こんなテストに信憑性なんか――」
咲「わあ、当たったよ和ちゃん。やったね」
和「そ、そうですね。……たまにはこういうのも悪くないかもしれませんね」
可愛いなw
もっと下さいな
咲「おトイレ探してたら迷子に(ry」
和「そんなもの私が飲みます!」
タコス「…って内容の同人誌が夏コミだけで3冊もあったじょ」
和「ありえません」
というネタを某同人誌で読んだら、まさかの大御所がやってて茶吹いたでござるの巻
誰?
>>630 薄荷屋が去年出した総集編に収録されてた4コマで見た
和「私が飲みます(キリッ)」
咲「…」
で終わってたけど
和「いくら私でもそこまでは思いません! え? 指切りした指にキス……?
ああああれはその、あの、すっ、好きな人と繋がった部分を愛でて何が悪いんですかっ!」
>>631 d
>>632 原村さんここでは二人の間を邪魔する人はいないので
思う存分にやってくださいw
キスっていうかアレ
指挿れてたよね
べろちゅー
「こんにちは………あれ、まだ誰もいないのかな?」
授業が終わって部室に来たのだけれどちょっと早すぎたみたい。
そこに人の気配は無くて穏やかな午後の光が差し込むだけ。
部屋の真中に置かれた麻雀卓も電源が落ちている。
(おかしいな。鍵は空いてたんだけど)
「……………………」
「…………………。…………………」
その時微かに話し声が聞こえた気がして私は耳をすませた。
どうやらお茶の準備をしながら流し場で誰かが話しているみたい。
(原村さんと…部長?)
「……?」
「……。………………」
(何を話してるんだろう?)
二人がどんな話をしているか気になった私は
ちょっぴり悪いと思いつつ聞き耳を立ててしまった。
「う〜ん、咲には困ったものね。
いまいち何を考えてるのかわからないところがあるし」
「そうですね。少し私達とは見ている景色が違うというか……」
( ! ……え!?)
「すぐ迷子になって、泣いてたりするからね。
根が人に頼る体質だというか、なんというか」
「自分を抑えて人に合わせてしまう所もありますから、
私は、一緒に居て不安になる時があります。
宮永さんは、本当はどう思っているんだろうって」
(………原村さん…そんな風に思ってたんだ…)
「全く手のかかる子ね」
「麻雀で見せる強さを普段から出してくれればいいんですが。
そういうはっきりしない所が、とてももどかしいです」
(…………)
私は二人の会話を盗み聞きしたことをすっかり後悔した。
まさかそんな風に思っているなんて知らなかったから。
今までずっと聞きたいと思っていた。聞きたくて仕方がなかった。
私のことをどう思っているのか。彼女にとって私はどんな存在なのか。
そんなことが一々気になって仕方がないのは
彼女、原村さんのことがいつしか好きになっていたから。
でも、聞けなかった原村さんの本音をこんな形で知ってしまって
凄く傷付いている自分がいる。
私と同じ気持ちでいてくれたら。ううん。
そんなところまで望んでいない。少しでもいいから、
私のことを好きでいてくれたら……………
原村さんの心の中に、私を想う気持ちがあれば………
そう切に願っていた分、失望は大きかった。
(気持ちを伝える前に失恋しちゃったのかな……)
居た堪れなくなって、私は流し場から離れた。
二人の話し声が届かない場所まで来ると、
部屋は誰もいないかのように、静寂に包まれる。
旧校舎は元々誰も使っていないから、一人ぼっちになったみたい。
(……一人ぼっちか…)
午後の日差しが差し込む部室で、他家のいない麻雀卓に座っていると、
思いがけず涙が出そうになった。慌てて熱くなった目元を押さえた時、
自分の気持ちが大きかったことに、改めて気付いた。
(原村さん。私、原村さんのことが本当に好きだったんだよ…)
大切なものを失ってしまったようなこの感じは、かつて経験したことがある。
それは、お姉ちゃんが私と話をしてくれなくなった時。
でも、今はあの時よりももっと心が痛い。
(原村さん……)
このままだと涙がこぼれてきそう。そう感じて、私は部室を後にした。
階段を降りている途中で鉢合わせた染谷先輩が驚いた顔をしたけれど
何て言ったらいいかわからなくて、そのまま逃げ出すように走った。
「あ、染谷先輩。こんにちは」
「遅かったわね」
「のう」
「はい?」「ん?」
「咲が帰っていくのにすれ違ったじゃが、何かあったんか?」
「「え、な、何かって?」」
「いや、泣いちょるように見えたんじゃが」
部長の言葉を聞いた瞬間、胸が熱くなるのを感じました。
「「な、泣いてた!?」」
「ん? 何か心当たりでもあるんか?」
「う、ううん。無いわよ」
染谷先輩と部長が横で話し始めたのも耳に入らないくらい、
自分の気持ちを知られてしまったことに、私は激しく動揺しました。
(まさか、宮永さんが聞いていたなんて)
「全く手のかかる子ね」
「麻雀で見せる強さを普段から出してくれればいいんですが。
そういうはっきりしない所が、とてももどかしいです」
「デジタル打ちの和にとっては、計算が通用しない咲は
一番やっかいなタイプかしら」
「はい。でも、そういう所を含めて好きなんです」
「そう。まあ、頑張りなさい」
出会った時から特別だった宮永さんが、私の中でどんどん
その存在を大きくしていくのは、当たり前だったのかも知れません。
でもその感情が“好き”という気持ちに変わってから、
私はそれを持て余すようになっていきました。
宮永さんと一緒にいられるだけで、凄く嬉しい。
でも同時に彼女の気持ちがわからなくて、恐くなる。
(宮永さんは私のことをどう思っているんですか?)
そこから一歩踏み出す勇気が欲しくて、部長に相談したのを
まさか宮永さん本人に聞かれてしまったなんて……。
「それより本当に泣いてたの?」
「確かに泣いちょるように見えたんじゃが」
でも、どうして宮永さんは帰ってしまったんでしょう。
それに泣いていたなんて……
(まさか、私の気持ちが嫌だったから…?)
そう考えた瞬間、全身が熱くなりました。
思わず窓に近付いて下を見下ろすと、丁度彼女の走って行く姿が。
「宮永さん!!」
私は声を掛けましたが、しかし彼女には届かなかったようで、
そのまま走って行く後姿だけが見えました。
その姿がまるで私の気持ちを拒絶しているように見えて、
とても悲しくなりました。
部活が終わって家に帰ってからも、
沈んでしまった私の気持ちは晴れませんでした。
(ちゃんと宮永さんに話をしなければ)
そう心に決めて、布団をかぶりましたが
不安と緊張で胸が一杯になり、中々寝付けませんでした。
結局私は落ち着かないまま朝を迎え、学校へと向かいました。
地平線に近い場所から太陽が投げる光を受けつつ、
普段とは違う気持ちで緑が繁る田舎道を歩いていきます。
暫くそのまま通学路を踏みつつ、はたと気付きました。
いつもと違っていたのは私だけでは無かったことに。
(宮永さん……)
いつもなら彼女が私の名前を呼びながら追いついてくる場所に
差し掛かっても、一向にその声が聞こえて来ないのです。
私は少しの間そこで宮永さんを待ってから、やがて歩き出しました。
(宮永さん、やはり私の気持ちを知って……)
授業が終わり、部室で顔を合わせた宮永さんですが、
やはりいつもと様子が違います。
私と目を合わせてくれないばかりか、
声を掛けようとしても間を外してしまうのです。
私は麻雀卓を囲みながら、普段と違う彼女の様子に翻弄されて
散々な出来に終始しました。
「和ちゃん、今日はおっぱいいかさまの調子が悪いのか?」
「……」
「和ちゃん?」
「あ、何でもありませんよ。優希」
「それに咲ちゃんもいつもみたいにカン材が集まってないし
どうかしたのか?」
「う、ううん。何でもないよ…」
(宮永さん……)
結局私も彼女もいい所がないまま部活を終えました。
普段なら部室でお茶を飲んでから帰るのですが、
そのまま帰っていこうとする宮永さんを追って皆に別れを告げます。
旧校舎から出た所でその後姿に追いつき、
私は彼女の手を掴みました。
「宮永さん!」
「は、原村さん………」
「率直に言います。昨日の私と部長の話を聞いていたんですか?」
「ご、ごめん。聞いてたんだ……」
「じゃあ、あなたに対する私の気持ちも知っているんですね?」
「う、うん………」
(よければ宮永さんの気持ちを教えてください)
そう言い掛けたところで、私より先に宮永さんが口を開きました。
「ご、ごめんね。私、原村さんがあんな風に思っているなんて
知らなくて。今まで色々嫌な思いをさせてたんだね。ごめんね」
「え……。そんな嫌な思いだなんて!」
(御願いです。宮永さん)
「私、こんなだから、原村さんの期待に応えられなくて」
(私の気持ちを………拒まないで下さい)
「ごめんなさい」
そう言うと、彼女は踵を返して走り去ってしまいました。
私は一人その場に取り残されて、気付くと涙を流していました。
前触れなく投稿してしまいすいません。
久し振りに書いてみました。
前回ははしゃぎ過ぎて皆様にご迷惑をおかけしましたので
今回はそういうことがないよう気を付けたいと思います。
取り合えず今回の投稿はこんな感じです。
皆様のお口に合えばいいんですが、もしそうでなかったら
咲和はジャスティスということで今回も許して頂けると幸いです。
ではではノシ
>>646 乙
これはこれで完結なのか、所謂レイニー止めなのかはわかりませんが…
麻疹のような恋でしたって感じですかね。一応GJ?と言わせてもらっとくよ
今からちょっとのどっちのとこ行って事の真相全部げろってくるわ
GJ!!
続きあるなら待ってる!
GJ!
ただ、ちょっと後味が悪いのが・・・
続きをぜひとも希望
これは是が非でも続きを期待したい
>>646 ひとまずGJ。
続き希望。
誤解が誤解を招く展開…君に届けみたいだ。
最後はハッピーエンドだと信じてるぜ…!
押して押して引くのは萌える?萌えない?
>>654 恋は駆け引きとも言いますし
アリだと思います
>>646 GJ!
誤解ってハタから見るともどかしいんだよなあ、
でも、それもそれでありかな
リクエストがあったんで645の続きを書きました。
次から投下します。
「じゃあ、あなたに対する私の気持ちも知っているんですね?」
(うん。悲しいけれど、私とは違うってことを………)
原村さんを振り切って帰ってしまったあの日から、
私は部活に行かなくなった。それは、顔を合わせるのが辛いから……。
それまで私の生活の中心には麻雀部があって、そして原村さんがいた。
彼女の笑顔が、強い意思を秘めた横顔が、優しい眼差しが。
それまでずっとお姉ちゃんとのことを引き摺っていた私を、
喜びに満ちた生活に連れ出してくれた彼女がいた。
それが全て夢だったみたいに、呆気なく無くなってしまった……。
(好きにならなければ良かったな………)
部活に行かなくなって三日目に、
図書館に本を返しに行ったところで部長につかまった。
B
「咲、どうして部活に来ないの?」
「えっと、そ、それは……」
「誤魔化さずに聞くけれど、あの日、私と和の話を聞いていたの?」
「……はい」
「それで、気まずいのね?」
「…はい」
「それはあなたの気持ち次第だから私は何も言えないけれど、
咲、あなたは和のことをどう思っているの?」
あの日、原村さんの本心を知ってしまって以来、
私は何も考えられないくらい、傷付き疲れていた。
だから、部長から真剣な目でそう尋ねられると、
それまで溜まっていた鬱屈がこぼれるように後から後から言葉が続いた。
「わ、私は…………
頼りなくて、何を考えているかわからない、不安な気持ちにさせる人。
原村さんにそう思われていたのが辛くて、悲しかったんです。
私は原村さんのことが好きだったから……」
「え?」
私の話を聞いた部長は驚いた顔をした。
「咲、あなたはさっき私と和の話を聞いたって言ったけど
ちゃんと彼女に本心を尋ねたの?あなたの気持ちを伝えたの?
部長にさっきよりももっと真剣な顔で尋ねられて、私は言葉に詰まった。
あんな話を聞いた後で原村さんに自分の気持ちを伝えようなんて思えない。
でも、俯いた私を叱るように部長が口を開いた。
「咲、あなたはいまいち何を考えているのかわからない所があるけど
(う……そんなこと言わなくたって)
自分がどうしたいのか、何を思っているのか、
それをしっかり相手に伝えなくちゃいけないんじゃない?」
「……気持ちを伝える……」
「そうよ。本当に手遅れになってしまう前に、きちんと伝えなさい。
部室で待っているから、今日はちゃんと来るのよ」
(手遅れになってしまう前に、か)
お姉ちゃんとのことを思い出して、私は激しくその記憶を打ち消した。
原村さんとそんな風になってしまうのは絶対に嫌だったから。
授業が終わって部室の扉を開けると、そこには原村さんしかいなかった。
気まずくて咄嗟に顔を背けると、原村さんも落ち着かない様子で俯いた。
「だ、誰も来てないの?」
「はい。まだ、私だけです」
「そっか」
その言葉を最後に沈黙が訪れる。言葉が続かない。
私は対局中の待ち時間用に作られた本棚に向かい、
原村さんは山を開いて一人麻雀を始めた。
楽しかった彼女との想い出が嘘みたいに、
私達の間を静かで重苦しい時間が流れて行った。
彼女の桜色をしたストレートヘアを眺め、
こっちに振り向きそうな気配を感じては目をそらす。
(もう、あんな風に笑い合える日は来ないのかな)
(嫌だよ。そんなの嫌だよ、原村さん)
「しかし、今日の部活は中止ってどういうことなんじゃ?」
「意味がわからないじぇ」
「いいのよ。たまには休息も必要だってこと」
「休息と言えば、やっぱりタコスだじぇ」
「しょうがないわね。今日はみんなでタコスでも食べに行こうかしら?」
「一体、何なんじゃ。咲と和は来とらんし」
「そんなことどうでもいいじゃない。さあ、行くわよ」
「うおう!!」
「はいはい」
誰も来ないまま時間だけが流れて、
そのうちに雲行きが怪しくなってきた。
空一杯に黒い雨雲が立ち込めて、徐々に部室の中まで暗くなる。
私が電気を点けるのと同時に、水滴が激しく窓を打ち始めた。
すぐさまガラスの上で雨粒が繋がって、小さな流れが出来る。
そして次の瞬間稲光が走ったかと思うと
「ドオオォォッォン」
という激しい雷音が響き、部室を包んでいた沈黙が破られた。
「きゃあ!!」
一瞬停電に見舞われた部室の中、麻雀卓に向っていた原村さんが、
そう叫んで屈みこむのが見えて、
(そうだ。原村さんは雷が苦手なんだ)
はたと思い当たった。
自分の体を抱き締めるようにうずくまる彼女を、安心させたい。
そう思うと同時に、私の足が勝手に動き始め、そして
原村さんの隣に腰を下ろすと、そっとその肩に手を置いていた。
「宮永さん!?」
私が顔を向けると、彼女は驚いた顔をして
肩に乗せていた手を離してしまいました。
それが悲しくて、何だか宮永さんが遠くに行ってしまうようで、
寂しくて、私は離れていこうとするその手を掴みました。
「は、原村さん……」
「もう少し、そばに居てくれませんか?」
「う、うん。でも、いいの?」
「何がですか?」
「原村さんは、私のことが、その、苦手なんじゃないのかなって…」
「そ、そんなことありません!
私は、宮永さんのことが大好きで……!!」
思わずそう言ってしまってから、顔を背けました。
彼女に想いを拒まれた時のことが思い出されて、体が熱くなります。
(どうしてこんなことを言ってしまったの…?)
(宮永さんは私の想いを拒んだというのに……)
それでも、たとえそうだとしても、私は彼女のことが好きだったんです。
黙って顔を伏せていると
「原村さん……。それ、本当なの?」
宮永さんの声が降って来ました。顔を上げると
すがるように私を見つめる宮永さんの顔が……。
(また、そんな気弱な顔をしないで下さい)
彼女のおずおずとした態度を見ると、
その不安を拭ってあげたい。そばに居てあげたい。
いつもそんな風に感情が一歩前へと踏み出します。
だから、私は心を決めて口を開きました。
「嘘じゃありません。私は、宮永さんのことが好きです。
変ですよね。困らせてしまってごめんなさい。でも、好きなんです」
私の見つめる先で、宮永さんの瞳から涙がこぼれました。
「ありがとう。嬉しいよ。応えて貰えないと思っていたから」
「……どういうことですか?」
「頼りなくて、何を考えているかわからない、不安な気持ちにさせる人。
この前原村さんと部長が話しているのを聞いて、
そんな風に嫌われているんじゃないかって思ったから」
………宮永さんがそんな勘違いをしていたなんて。
気の抜けた私が少し噴出すと、彼女はまた少しすがるような顔をしました。
「宮永さんらしいですね」
「ど、どうして?」
「頼りなくて、何を考えているかわからない、そんなあなたが好きだから
私は思い切って部長に相談していたんですよ?」
「そ、そうだったんだ。ごめんね」
「もう、いいんです。それより、宮永さんの気持ちを、聞かせて下さい。
私はあなたのことが好きです。あなたは、私のことをどう思っているのですか?」
私が見つめると、宮永さんは少し驚いた顔をしてから、
飛び切り明るい、花が咲くような笑顔を浮かべました。
「私も同じ気持ち。原村さんのことが好き」
その瞬間また雷が轟いて、思わず体が固まりそうになったのですが、
気付くと温かいものに包まれていました。
「み、宮永さん!?」
「大丈夫?」
「はい。あの……」
「何?」
「もう少し、そうしていて下さい……///////」
「うん……///////」
先程部室に垂れ込めていたものとは違う、
満ち足りた、言葉の要らない時間が流れていくのを感じます。
「宮永さん。前に言いましたよね」
「え?」
「雨の日に部屋の中にいると、まるで外はみんな海になって
その中を一人漂っているような気分になるって」
「うん」
「宮永さんと二人で、この二人だけの空間で、
ずっと一緒にいたいです」
「うん。私もずっと一緒にいたい。
………の、和ちゃんと二人で」
突然名前を呼ばれてびっくりした私の体を、
原村さんが少し力を込めて抱き締めました。
彼女の気持ちが、温もりと一緒に私に流れ込んでくるようで、
もう言葉にならないほど……。
「はい。ずっと一緒に……咲さん」
それでもなんとか気持ちを伝えたくて、私が頬に口付けすると、
宮永さんは再び、飛び切り綺麗な笑顔の花を咲かせてくれました。
K
「雨の日に部屋の中にいると、まるで外はみんな海になって
その中を一人漂っているような気分になるって」
「うん」
「宮永さんと二人で、この二人だけの空間で、
ずっと一緒にいたいです」
「うん。私もずっと一緒にいたい。
………の、和ちゃんと二人で」
突然名前を呼ばれてびっくりした私の体を、
宮永さんが少し力を込めて抱き締めました。
彼女の気持ちが、温もりと一緒に私に流れ込んでくるようで、
もう言葉にならないほど……。
「はい。ずっと一緒に……咲さん」
それでもなんとか気持ちを伝えたくて、私が頬に口付けすると、
宮永さんは再び、飛び切り綺麗な笑顔の花を咲かせてくれました。
長々とスレを消費してしまって申し訳ありません。
取り合えずこんな感じです。
なお、669で投下ミスをしてしまいました。
668→670の順で読んでくださると幸いです。
670における669の訂正箇所は以下です。
9行目
「原村さんが少し力をこめて」(669)
「宮永さんが少し力をこめて」(670)
重ね重ねすみません。
スレが盛り上がってくれればいいなあ、と思います。
それでは別れの挨拶に代えて、「咲和ジャスティス!」
お疲れGJ
GJ!
>>671 GJです。
良い雨上がり編でした。
部長やまこは橋架け役もこなせるから使いやすいのに…優希は賑やかしにしかならないっぽい?
外は雨が降ってるのに雨上がりとはこれいかに
GJでつた
これからもSSよろしくね
たいへんな力作、まことに乙でした!
こういう誤解が誤解を生んで状況が悪化していく展開は
もどかしいけど、そこから最終的に持ち上げられるパターンはカタルシスがあっていいなぁ…
それと、上の書き込みにもあったけど、部長のような姉(あね)さんキャラは確かに橋渡し役として重宝するね
白タキシードの咲とウェディングドレスの和・・・見たい!!
そこは両方ともウェディングドレスだろ!
679 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/03(火) 17:07:47 ID:6k5Dh0G1
>>678 そう言われるんじゃないかと思ってビクビクしながら
書き込んだけどやっぱり言われてしまった・・・
許してくれ
咲さんのウェディングドレス…たまらん!
尼からボックスきた。二人ともかわええええええええ
次のボックスは二人ともウェディングドレスだね。
立ったんならやってくれるはず
エロい描写って書くの難しいのな。
でも書いたとしてもここは全年齢対象だから、百合スレに投下したほうが良いんだろうか
俺はエロおk
もう少し他の人の反応見て決めてもいいと思う
他の人の反応もなにも
ここは
全年齢板
だ
>>682 保管庫は…blog形式だから無理か
まあ百合スレあたりが妥当だと思う
じゃあちょくちょく百合版でも覗きながらまってるよ
18禁SSはこちらに直接投下はNGだけど、保管庫のどこかにコメントで送ってくれればきちんと保管するよ@管理人
ただ最近PCに触る機会がないので更新は遅れてしまうが……
掲載されるだけでいいならこちらに、きちんとした感想をもらいたいなら百合スレに、ってところかな。
>>682に判断は任せるよー
いつも管理人本当にありがとう
恩返しにSS頑張って書くし!
>>676 俺は肯定派
フリフリはエンディングで補完できる
管理人さんお疲れ様です
いつも使わせてもらってます
「宮永さん、いえ、咲さん!」
「は、はい」
「これを見て下さい!」
そう言って手渡されたのは一枚のパンフレット。
写っていたのは仕立てのいい純白のドレス。
「プラン・ドゥ・スティルアン……?」
「はい。ここでウェディングドレスの試着が出来るんです。
それで……今度一緒に、行きませんか?」
突然放たれた言葉の意味を取りかねた私は、
覗き込むように顔を寄せてきた原村さんの顔を見つめ返した。
「えっと……な、何のために?」
「さ、咲さんのウェディングドレス姿を見るためです!」
あんまりにも真剣な口調でそう言われたから、
私はびっくりして、考えなしに心に浮かんだことを口走ってしまった。
「いいけど、和ちゃんのウェディングドレス姿は見せてくれないの?」
「え………はい。咲さんが見たいんであれば、いいですよ……///////」
ほっとして胸を撫で下ろしてから、
「良かった。楽しみにしてるね。和ちゃんの花嫁姿」
そう言うと、原村さんは顔を真っ赤にして俯いてしまった。
「わ、私も楽しみです。咲さんの、その……///////」
こんな夢を見ました。
咲和ジャスティス!
いいよいいよ〜♪もっと書いて下さい
「新婦と新婦の入場です」
咲の男装ネタはSSサイトなんかでたまに見かけるな
若干ショタキャラっぽい面があるせいか
その点、のどっちは女の子らしさ全快だな
咲 お姫様
和 王子様
でこっ恥ずかしい演劇やらされてるところをニヤニヤしながら観賞したい
全国の時の咲がかっこよすぎる件
>>696 あれでファンが増えて和はヤキモキするんだけど、咲は「大丈夫だよ」と言って和の手をしっかりと
和「せーかーいで一番おひめさまー…」
咲「?」
和「いえ、な、なんでもないです…」
和(咲さんこそが…世界で一番、王子様…)
咲「和ちゃんはお姫様だよ?」
和「え!?」
咲「私が、お、王子様…には不甲斐なさすぎるけど…いいかな?」
和「い、いいに決まってます!!」
咲のどは譲れない
のど咲は自然の摂理に反してる
百合の時点で自然の摂理なんて(ry
譲れないときはスルーするといいよ
和「昨日あのまま寝てしまったみたいですね…咲さんの寝顔…」
「輝け!部活少女!!」
「今日の輝け部活少女は清澄高校の宮永咲さん。
ボーイッシュな髪型が良く似合う中性的な一年生です。
麻雀部に所属する宮永さんは今年のインターハイに
団体戦、個人戦の両方で出場する予定の実力者で、
正に花実揃った部活少女なんです」
「ど、どうも。宮永咲です」
「咲さん」
自宅のテレビに向い、画面上の彼女を見つめながら、
私はその名前をそっと呟きました。
きちんとした機材を使って撮影されたためか、普段宮永さんが纏っている
まだ咲き誇る前の蕾のような可憐な雰囲気は、少しも損なわれていません。
いつも私に接してくれる姿そのままに、
少し自身の無さそうな様子を画面の上に再現しています。
「もう少し自信をもってもいいのに、宮永さん」
学校を離れてしまうともう会えない彼女を、こうして
テレビでも見られるというのは嬉しいことではあるのですが、
少し心配にもなります。
(人気が出てしまいそう)
この放送を機に色々な人が宮永さんに寄って来て、もしその中に
彼女の心を射止めてしまうような男の子がいたら………
そう思うと、嫌でも気分が塞ぎます。
案の定、私の心配は現実のものとなりました。
次の日一緒に登校した時早速、一人の男子が宮永さんに手紙を渡したのです。
「良ければこの手紙を読んで返事を下さい」
だなんて…。下らない嫉妬だとはわかるのですが、私は当然面白くありません。
「え!? えーと、あの、はい」
おどおどしながらその男の子に頷いている宮永さんを置いて下駄箱へと向います。
それに気付いた彼女が、すぐに
「あ、待ってよ。原村さん」
声を掛けつつ追いかけて来ましたが、振り向かずにそのまま足を進めます。
「ど、どうかしたの? 急に行っちゃうなんて」
「何でもありません」
そう言うと、彼女は途端におどおどして、子犬のように頭を垂れながら
私について来ます。普段は守ってあげたいと思うその姿が、心を逆立てました。
(もう、わからないんですか?)
「教員室に用事があるので、ここで失礼します」
「あ、うん」
『原村さぁん』
そんな声が聞こえて来そうな様子の宮永さんを置いて、歩き出します。
少し酷いかとも思いましたが、私は首を振ってその思いを打ち消しました。
(私はあなたが好きなんですよ? 宮永さん)
その後も宮永さんの人気が衰えることはなく、終には
部室に見学に来る人まで現れました。その中には女子生徒の姿も……。
部長はそれを見て、何かを思いついたようで
「咲。文化祭に向けて特訓するわよ」
と言ったきり、本当に次の日から二人は部活に出なくなりました。
(一体何をしているんでしょう?)
文化祭での麻雀部の出し物は、染谷先輩の御実家を真似た「麻雀メイド喫茶」。
須賀君以外の女子部員は全員メイド服を着て給仕する予定……
だったのですが…………………
「咲ちゃん格好いいじぇえ!」
当日やって来た宮永さんは、Yシャツにスラックスを履いた男装姿。加えて
「ありがとう、優希」
「!?………じぇえ………//////」
なんて、言葉遣いまですっかりホストのそれになっています。
「特訓ってのは、これだったんか?」
「そうよ。しっかり麻雀部をアピールしないとね」
私は思わず睨みましたが、そんなものどこ吹く風というように、
部長は一向に気にするそぶりを見せません。
(もし女性からもラブレターが来たらどうするんですか!!)
今にも溢れ出しそうな苛立ちを必死に我慢していると
「今日も和は可愛いね」
耳元で甘い言葉を囁かれました。振り向くと宮永さんが
私の髪を一房手に取り、そこに口付けをするではありませんか。
「な、何をしているんですか!?」
「どうしたの? 大きな声なんか出して?」
「そんなことされたら誰でも大きな声をだします!!」
「そうかな? 和は結構恥ずかしがりやなんだね」
「わ、私は怒っているんですよ!!」
「ふふ、怒った顔も可愛いよ」
「し、し、知りません!!」
腹立たしいやら、嬉しいやら、恥ずかしいやら。
私は自分でもよくわからなくなって、宮永さんに背を向けました。
(もう!!…………………馬鹿……)
(あれ、原村さん……)
怒って行ってしまった彼女の背中を見つめながら、
私は少し期待が外れた空虚感のようなものを感じた。
「きっと和も喜ぶわよ。もうメロメロになるくらい」
そう聞いたから、恥ずかしくてもやる気になったのに…
(話が違うじゃないですか、部長)
何が何やらわからなくて気持ちが落ち込んだけど、
それに浸る間もなく文化祭が始まった。
「麻雀メイド喫茶」は結構な盛況で、私はテーブルに詰めたり、
ボーイとして人の足りない麻雀卓に入ったりと大忙し。
合間合間で原村さんと目が合ったのだけれど、彼女はすぐさま
目を反らしてしまうから、その度に落ち込んだ。
休憩時間に一度控え室で鉢合わせしたのだけれど、私が何か言う前に
彼女が出て行くのを目の当たりにした時は、本当に悲しくなった。
突然の投下ですいません。
今回の書き込みはこんな感じで、
「やきもき和」と「王子様(?)咲」で書いてみました。
もしスレの皆さん良ければ、続きが出来次第また書き込みます。
ではではこの辺りで失礼します。
「咲和ジャスティス」 ノシ
いいよいいよ
続く待ってる
GJ!期待しとく
輝け部活少女懐かしいなぁww
GJ! 続き頼むよ!
続きマダー?
zipは貼らんほうがいいぞ
>>709 日頃の妄想を120%の形で文に起こしてくれてありがとう
超GJっす!
続きを待ってるよ!
709の続きいきます。
午後の休憩時間に入っても休む気になれなくて
私はそのまま出ずっぱりで働くことにした。
「麻雀メイド喫茶」は丁度新規の客足が途絶え、
所謂、凪という状態に入ったところ。
わざわざ休憩を取る必要もないと思ったし、何より
どうせ控え室に行っても原村さんに無視されるなら、
休憩なんていらないと思った。
結局、あれから一度も彼女は目を合わせてくれない。
(何がいけなかったのかな……?)
(部長に言われた通りにやったのに……)
旧校舎の窓から眺めると、清澄高校は普段とは違い
沢山の人で溢れていて、誰も彼も楽しそうに見える。
周りの山々は紅葉で明るい秋化粧をしていて、
その落ち葉を巻き込んで渡っていく風は、当然肌寒い。
でも、出店を縫う人達はみんな笑顔を浮かべていて、温かそうだった。
(原村さんと一緒に色々回りたかったのにな……)
元々才色兼備の女の子として中学生の頃から
名前が知られていた原村さんは、今日も引っ張りだこ。
(前に染谷先輩のおうちの手伝いに行った時も
すぐに順応して初めての接客をこなしていたっけ)
手際よく注文を取っては、人数の足りていない麻雀卓に入り
滞りなく店を回すという具合に、笑顔の中心にはいつものように彼女がいる。
視線を合わせて貰えない私はその世界から弾き出されてしまって、
文化祭特有の華やいだ雰囲気の中で、一人違う空気を吸っているみたい。
(こっちを見てよ。原村さん……)
空気の入れ換えのために開け放っていた窓から風が吹き込み、
山の秋化粧の一滴みたいに、楓の紅葉が舞い込んできた。
(もう、冬が近いんだ………)
そんなことを考えながら窓の外を眺めていたら、
「もし空いているなら相手をしていただけますか、宮永さん?」
突然声を掛けられた。
「あ、はい………って、原村さん?」
少し思い詰めたような顔で私を見ていた彼女は、
「……その名前で呼んでくれるのですか?」
一筋の意志を感じさせる目で、そう言った。
(えっと、こういう時はそうするんだっけ)
「ごめん。さっき怒られせちゃったみたいだから、つい。
改めてよろしく、和。メイド服、似合ってるね」
私の答えに原村さんは寂しそうに笑い、テーブル向かいに腰を下ろした。
「……はい。有難うございます。“サキ”さん…」
「うん………あれ?」
(目元が赤いような気がするけれど、気のせいかな?)
じっとその顔を見つめていると、それに気付いた原村さんは、
視線を反らしてしまった。
「何か注文はある?」
ホストとして尋ねた私に、メイド姿の原村さんが答える。
「ではこの……このカップルジュースを御願いします……」
「うん、いいよ。でも、和は一人だけど…?」
(二股に分かれたストローが一本だけ付いたカップルジュースを頼むなんて)
そう思って尋ねると、彼女は一瞬唇を噛み締めてから、口を開いた。
「サ、サキさんがいるじゃないですか?」
「ああ、そうだね……」
(………って、原村さん!何言ってるの!?)
言葉の意味を理解した瞬間、私は激しく動揺した。
心臓が高鳴って仕方がないのに、でも
「い、嫌ですか?」
そう聞かれると、部長との特訓のせいで反射的に
「断ると思った? 喜んでお相手させてもらうよ」
と答えてしまう自分がいる。
ここは部室だけど、でも今日は「麻雀メイド喫茶」で、
私も普段着ている制服とは違うホスト姿の「サキ」で、
そしてメイド服の原村さんは、理由はわからないけど
やっぱりまだちょっと怒ってるみたいに見えて、
(もう、何が何だかわからないよ!)
そんな風に混乱している私をよそに
「カ、カップルジュースを一つ、御願いします」
原村さんは手際よく注文を取った。それを受けた染谷先輩が
「ほーう」
なんて笑うのが目に入ったけれど、それどころじゃなくて……。
(は、原村さんとカ、カップルジュースを飲む……)
緊張のあまり顔が熱くなるのがわかった。
どうしていいかわからなくて俯いていると、原村さんが声を掛けて来た。
「サ、サキさんは大変ですね。
こんな風に急な申し出にも応えないといけないのですから」
「そんなことないよ。お客様は皆恋人だから」
「そうですか……そんな風に躊躇い無く恋と言えるサキさんが、
羨ましいです。私にはそんなこと出来ません」
「恋をするのなんて、とても自然なことだと思うけどな。
和は今誰かに恋をしてるの?」
(な、何を言ってるんだろう、私)
「……はい。私にはずっと前から好きな人がいるんです……」
「良かったら、教えてくれないかな? 何かアドバイスが出来るかも知れないし」
(ちょ、ちょっと待ってよ。聞きたいけど、でも……聞きたくない)
「そうですね“サキ”さんなら、客観的に見てくれそうですし……
お言葉に甘えていいですか?」
「勿論」
(だから、聞きたくなかったのに……客観的にって、言われちゃった……)
(当事者じゃ、無いってことだよね……)
部長との特訓のせいでホストとしての所作が身に付いた私は、
本心に反して原村さんの問いに頷いていた。
「その人とは、高校に入ってから知り合ったんです」
「そうなんだ」
「初めは仲良くなるなんて思わなかったんですが……」
「そういう人ほど、イメージが変わった時に気持ちが動かされる?」
「は、はい。私には無い、不思議な鋭さを持っていて、
ふ、普段は頼りない分、そのギャップに心が惹かれるというか……」
「気になるんだね?」
サキの問いに、原村さんは黙って頷いた。それを見て、私は益々心が落ち込んだ。
こんなにも真剣に語る彼女を見ていると、その相手が私じゃないって、
そう風に思えて仕方がないから……
「そうかと思うと、気持ちを見すかしたように、私をからかう一面を持っていたり……」
「和をからかうなんて、大した人だね」
(………絶対に、私じゃないや……)
「はい……その人のことを思うだけで、胸が高鳴って仕方ないんです。
誰かと一緒にいるのを見るだけで苦しくて……」
「それは、間違いないね。告白はしたの?」
(切ないよ……。原村さん、それ以上何も言わないで……)
「それは、間違いないね。告白はしたの?」
そう聞かれて、私は俯きました。
「いいえ。考えるだけで胸が締め付けられて……告白なんて……」
今日一日、宮永さんが他の生徒に優しくしたり、
甘い言葉を囁いたりするのを間近に見てきて、
本当に胸が痛くなりました。
いいえ、今日一日だけのことではありません。
彼女が皆の注目を浴びるようになってからずっと、
自分ではどうすることも出来ない嫉妬に苦しめられて来ました。
そして、誰も宮永さんの心を奪ってしまわないように、
そのことだけを一心に願ったんです。
けれど彼女は、そんな私の想いをよそに、
やって来るお客さん全てに、魅惑的な笑顔を向けました。
それはまるで、今まで咲き方を知らなかった蕾が
ふとした拍子にすっかり花開いてしまったかのよう……。
(いずれこうなる運命だったのでしょうか……)
たまたまその蕾を見つけたのが先だった。
それだけのことなんだと、思い知らされた気がします。
宮永さんを魅力的に思う人は他にも沢山いて、
その中の一人に過ぎない私は、彼女が花開いた時、
呆気なくその隣に居る資格を失ってしまう。
きっと………。
宮永さんが恋をした時、私はいとも容易く忘れられてしまう。
どんなに強く願っても、彼女は嶺上咲花をツモる時のように
私の切実な思いを飛び越えて、手の届かない遠くへ行ってしまう……。
(宮永さん、あなたが好きなのに……)
(それだけでは、駄目なんですか……?)
切ないね
あの日、手紙を渡した男の子がやって来て、
“サキさん”と一緒に麻雀卓を囲みました。
対局の間ずっと、彼女は今や大輪の花となった中性的な笑みを
惜しげもなく咲かせていました。
(そんな顔をしないで下さい)
(いつもの笑顔で私を見てください、宮永さん)
けれど私の願いは届かずに、彼女はどんどん遠くに行ってしまうよう……。
「宮永さんはやっぱり麻雀強いね」
「そうかな? あなたも十分強いよ?」
「あ、ありがとう」
それが辛くて、私は彼女と目が合う度に視線をそらしてしまいました。
もう手が届かないように思われる魅惑的な笑顔を見つめるのが、
辛かったからです…………。
午後の休憩時間になっても、宮永さんはそのまま店に出ていました。
私は新規の客足が途絶えたのを幸いに、彼女の卓へと向いました。
「もし空いているなら相手をしていただけますか、サキさん?」
「あ、はい………って、原村さん?」
「……その名前で呼んでくれるのですか?」
「ごめん。さっき怒られせちゃったみたいだから、つい。
改めてよろしく、和。メイド服、似合ってるね」
思わず顔が熱くなって、私は目をそらしました。
もう、私はその他大勢の一人でしかないのだと感じられたからです。
でも何とか彼女の気を引きたくて、
「サ、サキさんは大変ですね。
こんな風に急な申し出にも応えないといけないのですから」
「そうですか……そんな風に躊躇い無く恋と言えるサキさんが、
羨ましいです。私にはそんなこと出来ません」
私は少しずつ自分の気持ちを、ずっと言えなかった
「あなたが好きだ」というその想いを紐解いて、それを
言の葉に乗せ、宮永さんへと送りました。しかし、
返ってくるのは、冷たい“サキさん”………。
「それは、間違いないね。告白はしたの?」
「いいえ。考えるだけで胸が締め付けられて……告白なんて……」
「和なら大丈夫だよ。君は、とても魅力的だから」
(酷いですよ。宮永さん………)
やがて私が頼んでいたカップルジュースが運ばれて来ました。
「じゃあ、飲もうか?」
「………はい」
「いや、かな?」
「……いいえ」
『そんな風に躊躇い無く恋と言えるサキさんが、羨ましいです』
宮永さん、私はあなただから頼んだのですよ?
精一杯の勇気を出して、あなたに気付いて欲しくて……。
宮永さんは魅惑的なホストの微笑みを湛え、
そして私の目を見つめながらストローの一方を咥えました。
「和、飲まないの?」
促された私は項垂れつつもう片方を……。
こんなに悲しい気持ちで宮永さんと一つの飲み物を
分け合うことになるなんて、思いませんでした。
もう彼女は私のことなんて気にもならないよう……。
「のどk、原村さんどうしたの!?」
「え?」
宮永さんがハンカチを取り出して私の眼尻にかざします。
私はそのままいつまでもそのハンカチを濡らし続けました。
こんな感じです。
短く収めるつもりがやたらと長くなってしまいました。
以前にスレを大量に消費してしまったことがあるので
反省していたのですが、すいません。
何だか自分が書くSSはどれもレイニー要素があって食傷気味だと思います。
なので、続きは皆さんの心の中にということで。
ではでは、咲和ジャスティス!! ノシ
GJです
けど…投げっぱなしレイニーとかどんなフィニッシュホールドですか…
悲恋好きな僕には幸せな結末には結び付かないんだよね…
レスの消費は気にせんでもいいから続きを…
まぁ、咲和には色々なパターンがあってもいいよね
乙です
いいよいいよ
次スレから百合板に引っ越さない?
あそこだったらエロおKだし・・・ここよりもssの窓口は広い気がする
まあここのままで良いなら別にいいんだけどね
面白いんだからスレの心配とか需要の心配とかしないで完結したものを投下して欲しい
書いたからには完結させて
もやもやする
GJはその時までとっておく
ふおぉ……ここで終わってしまうのか……
確かにレス数とか気にせず完結させて欲しいです。てわけで期待ageならぬ期待GJ
>>736 百合板は全体的に人少ないのがなぁ……
でもSSの間口を広げられるって点では賛成
みんなエロいな
まぁ別にどっちでもいいよ
ひとまずGJ
続きが是非読みたい…!!
引っ越すのは悪くないと思うけど、まとめサイトがややこしくならないかな…
>>733とりあえずGJ!
引っ越しは保管庫管理人に申し訳ないよ
前保管庫を引き継いでもらって頑張ってくれてるのに
エロはあっちでおkって感じ?
百合板は荒らしが怖いかな
せっかくまったりしてるし
例のごとく保管庫管理人です
SSについては18禁SSと今までのを別メニューで分ければいいので、大した作業量ではないです。なので引っ越し自体に問題はないのですが……
>>744でも指摘されている通り、百合板そのものに粘着荒らしがいる状態です。せっかくいい雰囲気を保ってきたこのスレが荒らされるのは嫌だなあと思います
あと百合板にはすでに部キャプの隔離スレがあるので、これ以上咲関連のスレは増やさないほうがいいかと……
前にも書いた通り、18禁SSは保管庫のほうにメッセージなりコメントなりで送ってくだされば、きちんと更新させてもらいます。更新報告もします。18禁SSの感想は直接このスレでも大丈夫でしょう
皆さんにはお手数かけますが、18禁SSについてはそんな感じでやっていければなと……
直投下できないのはやっぱり面倒ですけどね。長文失礼しました。ではー
いつもお疲れ様です。エロは投下したのを教えてくれれば覗きにいくよ。
普段覗かない板だから投下報告してくれるとすごい助かる。
個人的に受け咲のエロがすごく読みたい。
管理人さん、いつもお疲れ様です
個人的には板はこのままでもいいかと
SSの幅が広がるのは確かに魅力的ですが、荒らされる危険性を考えると現状維持のほうが得策ですね
忘れないうちに追記
管理人さんにお聞きしたいのですが、例えば保管庫のトップページとかに
咲和関連のイラストや写真などを貼り付けて頂くことは可能でしょうか?
>>748 できますよ
本当に普通のブログ形式なので
じゃ最終回の結婚式シーンのを…
レスを見て投げっぱなしはよくない、と思い踏ん張りました。
731の続き行きます。
「あんた、ちとやりすぎたみたいじゃのう?」
「そうみたいね。まさか二人があそこまで真直ぐだとは思わなかったわ。
咲はいずれボロが出て、本心を隠しきれなくなると思っていたし、
和にしたってあそこまで営業用のスマイルに振り回されるなんて」
「カップルジュースを持っていたこっちまで気まずくなったわ。
なあ、一体これからどうするんじゃ?」
「うーん、神のみぞ知る、かしらね」
「おいおい、なんじゃそれは?」
「障害の多い恋ほど燃え上がる。そういうもんでしょ?」
「相変わらず鬼じゃのう……」
「もう卒業なんだから、これくらいは楽しませて貰わないと。
それにきっと大丈夫よ。ああ見えて咲は芯が強いから」
「和はああ見えてお子様なんじゃがのう…」
「それでバランスが取れているんだから、心配無いわ」
「はあ……。だといいんじゃが」
原村さんは私の差し出したハンカチの陰で、暫く泣き続けた。
「どうしたの?」
何度そう尋ねても、返って来るのはただ一つ
「何でもありません」
という答えだけ。
(何でもないわけない。どうしたの原村さん?)
彼女を励ましてあげたくて仕方がないのに、
私は自分がそのやり方を知らないことに気が付いた。
「そういう時は黙って女の子の肩を抱いてあげるのよ」
部長から特訓の際にそう教えられたけれど、ホストのサキとしてではなくて、
宮永咲として、私は原村さんの涙を止めてあげたかった。
彼女のことが好きだから、他の誰でもない、
自分の手で悲しみを取り去ってあげたかったのに……。
私は結局どうすることも出来ずに、立ち尽くすだけだった。
やがて原村さんは泣きやんで、最後に消え入りそうな笑顔を浮かべた。
一緒に出店を回りたかった。
面白そうな出し物があったら二人でそれに参加して、
たった一度の想い出を作りたいと思っていた。
クレープを食べて、お茶を飲んで、そして手を繋いで。
そんな一つ一つが掛け替えの無い時間になると思っていた。
でも結局、文化祭の間一度も原村さんと出歩く機会は無かった。
私は声を掛けることが出来なくて、彼女も声を掛けてくれなかったから……。
最終日も終わって、「麻雀メイド喫茶」は片付けに入った。
客席代わりに使っていた机をばらし、染谷先輩のお家が営む喫茶店や、
交流が出来た風越、龍門淵の麻雀部から貸して貰った雀卓を、
業者に運んで貰うために梱包する。
私と原村さんが最後まで飲めなかったカップルジュース用のグラスを
洗って戸棚にしまい、もう使わないストローをゴミ箱に捨てる。
思わず溜息が漏れたその瞬間、不意に部長に声を掛けられた。
「咲、和。これを処分してきて」
そう言って部長が指し示したのはもう使わないパネル。
私達はその言葉に従って、校庭で焚かれているキャンプファイヤーへと向った。
出店の売れ残りを食べている生徒達。そんな彼らと一緒に片づけをする先生。
まるで返す波から漏れてしまった水滴が浜辺を濡らして日に照り返すように、
文化祭の高ぶりや感動の名残が、校舎の至る所に満ちていた。
私と原村さんはその中を無言で歩き、やがて火柱を上げる井桁へと辿り着いた。
「御願いします」
ファイヤーキーパーをしていた美術の小林立先生にパネルを渡すと、
「文化祭は楽しめた?」
と尋ねられた。私も、そして原村さんも無言でいると、
「もったいない。まだ終りじゃないんだから、今からでも楽しみなさい」
立先生はそんなことを言った。
井桁から立ち昇る炎の周りには多くの生徒が集まっていて、
ファイヤーフォークを踊っていた。
太陽が地平線の向こうへと姿を消した西空は、僅かに残る光で赤く染まり、
昇ったばかりの満月が煌々と輝く東空は、まだ宵には早い紫色に包まれている。
一日が終わる直前の、最後の残り火のような時間。
私と原村さんの吐息が白く曇って風に流れていく。
出店の売れ残りを食べている生徒達。そんな彼らと一緒に片づけをする先生。
まるで返す波から漏れてしまった水滴が浜辺を濡らして日に照り返すように、
文化祭の高ぶりや感動の名残が、校舎の至る所に満ちていた。
私と原村さんはその中を無言で歩き、やがて火柱を上げる井桁へと辿り着いた。
「御願いします」
ファイヤーキーパーをしていた美術の小林立先生にパネルを渡すと、
「文化祭は楽しめた?」
と尋ねられた。私も、そして原村さんも無言でいると、
「もったいない。まだ終りじゃないんだから、今からでも楽しみなさい」
立先生はそんなことを言った。
井桁から立ち昇る炎の周りには多くの生徒が集まっていて、
ファイヤーフォークを踊っていた。
太陽が地平線の向こうへと姿を消した西空は、僅かに残る光で赤く染まり、
昇ったばかりの満月が煌々と輝く東空は、まだ宵には早い紫色に包まれている。
一日が終わる直前の、最後の残り火のような時間。
私と原村さんの吐息が白く曇って風に流れていく。
♪ 今ちょっとだけ 目を閉じたら ♪
♪ せめて私が落ち込んでるの隠せるのかな ♪
私は一度目を伏せてから、真直ぐ原村さんを見つめた。
「原村さんと一緒に文化祭を回りたかったんだ。
二人で想い出を作りたかったから」
「………」
「だから、ずっと話が出来なくて、凄く寂しかった」
「……私も、です」
「どうしてこんな気持ちになるんだろうって、そればかり考えてた」
「…答えは、出たんですか?」
「うん」
繋いだ手に力を込めて、私は本心を打ち明けた。
「あのね、私、原村さんのことが好きなんだ。
原村さんと一緒に居たい、その目で私を見ていて欲しい」
「み、宮永さん……」
「急にこんなこと言って、ごめんね。
でも、もう原村さんと話が出来ないなんて、嫌だから」
夜の帳が折り始めた星空の下、私達は炎に照らされながら暫く無言でステップを踏んだ。
「原村さんの気持ちを、教えて?」
風が吹いて、流れた彼女の髪の毛が私の唇に触れる。
「私も、宮永さんのことが好きです。
他の人を見て欲しくない。私だけを見ていて欲しい。
そんな風に思ってしまうくらい、あなたのことが好きです」
♪ ただひとつ願い抱えて ♪
♪ それぞれの運命 賭ける負けないよと ♪
額をくっつけると、原村さんの温もりが感じられる。
鼻先が触れ合うのがくすぐったくて、
笑い声を漏れるのと同時に、彼女の瞳から涙がこぼれる。
私はそれを止めたくて、口付けをする。
Yシャツとメイド服が触れ合う衣擦れの音が微かに、けれどはっきりと耳に届く。
私達は火に照らされながら、ステップを踏む。
「好きだよ、和ちゃん」
「何だか、格好よくて複雑です。咲さん」
「でも、本当に好きなんだ」
「はい………///////」
「もう少し、こうしていてもいい?」
「……勿論です……///////」
「戻って来ないと思っていたら、こんなとこに居たのね」
「ほう。まあ、上手くいったみたいじゃのう」
「そうね」
「おや、議会長の竹井君に、二年生の染谷君じゃないか」
「あら、立先生」「おお、小林先生」
「ファイヤーキーパーですか?」
「ああ、もう少しだけ頑張らないと」
「「お疲れ様です」」
「いやいや。それより、アニメの第二期が楽しみだね」
「ふふ、そうですね」「楽しみじゃのう」
「さあ、君達も踊ってきなさい。今日はお祭りなんだから」
「「はい」」
「命短し、恋せよ乙女」
ファイヤーフォークを踊りながら、お互いの気持ちを確かめ合った
私と宮永さんは、暫く火の周りでステップを踏んだ後で、
校舎脇に広がる雑木林の暗がりへと、入っていきました。
「二人きりになりたい」
宮永さんがそう言ったからです。断る理由などない私が頷くと
彼女は繋いでいた手を引いて、火柱が上がる井桁の前を離れました。
やがて人目に付かない場所まで分け入ってから振り向いた宮永さんは、
微かに届く井桁の炎光と、空を覆う星々の瞬きに照らされて、
普段とは違う雰囲気に包まれているように見えました。
「麻雀メイド喫茶」のホストをしていた関係で、ノリの効いた白いYシャツに
スキニー(細身)タイプの黒いスラックスという男装姿の彼女は、
そのボーイッシュなショートカットも相まって、月並みな言い方ですが
「何だか、王子様みたいです……//////」
「え?」
宮永さんが驚いた顔をするのを見て、私は思ったことを
そのまま口に出してしまっていたことを知りました。
「お、王子様かな…?……///////」
「す、すいません。でも本当に今日の宮永さん、格好良くて」
「ううん、嫌とかじゃなくて。えっと、原村さんはこういう方がいい?」
「え?……いえ、普段の宮永さんも十分素敵です。でも……
そういう姿も新鮮で、ドキドキします……//////」
「そっか、じゃあ、王子様としてエスコートするね………
…………………和」
「!?」
「どうしたの、和? 名前で呼ばれるのは嫌かな?」
「い、いえ。そんなことありません、咲さん………///////」
繋いでいた自分の手が彼女の口元へと引き寄せられ、
そして薬指の付け根に軽くキスされる。
その一連の動きが、まるでスローモーションのように
はっきりと見えました。唇が触れた瞬間思わず体を強張らせた
私を見て、宮永さんが魅惑的に笑いました。
それは「麻雀メイド喫茶」でホストをしていた時の姿そのまま。
いいえ、それよりももっと洗練され、それでいてどこかこの闇が似合う、
まるで夜の気配を帯びた退廃的な王子様のようでした。
(部長、こんなことまで特訓していたんですか?)
そんなことを思っていた私に、宮永さんがショートカットに整えられた
中性的な顔を寄せて来ました。その瞳に映るキャンプファイヤーの火が
どんどん大きくなり、思わず後ずさりしましたが、しかし背後を木に塞がれた
ところで彼女に追いつかれ、人差し指で唇の稜線を軽くなぞられました。
「和、目を瞑って」
その言葉の意味を悟って、私は硬く瞼を閉じました。
しかし、暫く待っても“期待した感触”は訪れません。
不思議に思って目を開くと、そこに先程と同じ魅惑的な
笑顔を浮かべる宮永さんの姿が…………
「からかわないで下さい」
思わずそう言おうとしましたが、しかし言葉になりませんでした。
彼女の唇によって自由を奪われ、声を発することが出来なかったからです。
(み、宮永さん………………っえ!!?)
思いがけない事態に体が反射的に抵抗しましたが、しかし宮永さんは、
私の言葉を奪うだけでは満足出来なかったようです。
口蓋に割り入って来た彼女の舌に、私は残っていた最後の
意識まで絡め取られてしまいました。
「……宮永、さん……………」
力が抜けて腰砕けになった私の体。
そのまま尻餅をつくかと思った所で、しかし宮永さんに拾われました。
私の両足の間に彼女が膝を入れ込んだのです。
背後の木に、宮永さんの膝でピン留められた私に、彼女が囁きました。
「和。膝が、温かいよ?」
全年齢版はここで終わりです。
続きは18禁版で、大人の方のみ。
連投規制があるので明日になると思いますが。
どこに投下すればいいんでしょう?
スレタイとURLを教えていただけると助かります。
>>745 いつもお疲れ様です。
百合版に引越しするにしても、しないにしても、
アニメの第二期が始まるまで(いつになるかはわかりませんが)
みんなでこのスレを盛り上げていいなあ、と
個人的にはそんな風に思っています。
ではでは、別れの挨拶に代えて(大人の方はまた後程)
咲和ジャスティス!!
>>755と
>>756の間がぬけていたので、補足します。
その時
♪ 諦めたら終わり 気持ちをリセットして ♪
立先生が流していた音楽を変えて、新たに別の歌が始まった。
(諦めたら終わり………そうだよね)
私は麻雀部の部室へ帰ろうとする原村さんに声を掛けた。
「一緒に、ファイヤーフォークを踊ろうよ、原村さん」
Yシャツにスラックスを履いた男装姿の私を見て、彼女が尋ねる。
「ホストとしての言葉ですか、サキさん?」
「違うよ。宮永咲としての御願い。私、原村さんと一緒に文化祭の想い出を作りたいんだ」
そう言って右手を差し出すと、躊躇いがちではあったけれど、
原村さんは左手を出してそれに応えてくれた。
彼女の手をしっかりと掴んで、その体を自分の方へと引き寄せる。
吐息が掛かる程原村さんを間近に感じながら、私はステップを踏み始めた。
「あんまり踊りは上手くないから、足を踏んじゃうかも知れない。
その時はごめんね。原村さん」
「はい……。私も上手くないので、踏んでしまったらごめんなさい」
GJ…!
続き有難う!!
続き楽しみにしてる
まさかの立先生登場w
ともあれGJ!
咲和いいな、
R-18キマシタワー
でもいきなり百合板に投下しちゃっていいのかな
>>763乙!
百合板しか無いよね…
エロパロの方には投下できないし。
保管庫に直接投下は駄目なのかな?
うわおGJ。
最初から読んできたけどまさかR18ルートに突入するとは
イイ意味で期待を裏切られたwww
えっと、投下は保管庫にするのでは…?
>>768 そこまで執拗に百合板を嫌がる理由がわからないが
管理人は連絡くれれば直接保存するといってるから、嫌ならその手段もあるんじゃない
なるほど、ありがとう
保管庫に投下がいいね
こういうことがあるなら百合板に引っ越しでよくね?
そりゃ荒らしは気になるがここでもいたしどこでもいっしょな気がする
連絡とりあってとかずるずるやり続けるのは後々辛くなっていくのが目に見えてるしな
まあな
やっぱ次から百合板行くか
今はまだ結構な人が居るんだからここでこのまま続けようよ
人が居なくなってすぐに落ちちゃうような状態になったら、
百合板に移動するなり百合板の咲スレの方に行くなりでいいじゃないか
じゃあ多数決ダナ
いまから
>>800までに継続or移動でレスきぼん
2ちゃんで多数決なんてナンセンスだよ
その気になればIDを変えて多重書き込みだって出来るしな
個人的には咲和について平和に語れるのならアニキャラ板でも百合板でも構わない
もっとも、百合板の状況はあまりよくは知らないが…
荒らしが沸くとは聞くが…
自分もどっちでもかまわんです。
エロなしでないと無理だって方が多いなら百合板にいってもいいし…移ったせいで無理にでもエロ入れなきゃみたいな感じになったら作家さんにもつらいでしょうし(そんな事ないんですが)
現状維持でも全然構わないですしね
せっかく単独CPスレで平和にここまでやれてるんだから現状維持でいいと思うんだ…
それに百合板って単独スレほとんどないし一応18禁板なわけで敷地上がっちゃうし
あと
>>1に保管庫ないんだね
咲×和 まとめ保管庫
http://sakinodoka.blog28.fc2.com/ 管理人さんの言うとおり18禁SSはここのどこかに直接コメントで送ればいいんじゃないかな
百合板はむっきー×南場とか有り得ない組み合わせの妄想書き散らすのが流行りみたいだよ
咲和とかには風当たりが強い
風当たりが強いってのは聞いたことあるがホントだったの?
単独CPでスレが立ってるのは嬉しいしこのままでも俺はいいよ
764です。
出先から戻って来てスレを確認して、慌てて保管庫の管理人さんに送って来ました。
前に合宿から大学までを書いた長いSSを投下した時もスレが荒れるきっかけを作ってしまい反省したのですが、
今回もまた自分の書き込みが原因でこのような事態になってしまい本当に申し訳ありません。
引っ越しの件ですが、個人的にはこのスレの環境を整えて下さっている保管庫の管理人さんの意向に従いたいと思っています。
今後18禁を書くかはわかりませんが、書いた時は保管庫に送って管理人さんの判断を仰ぎたいと思います。
皆さん本当に今回は失礼しました。
うん…そうかもしれない。
咲のどとかの王道CPが昔と比べて少ないね、百合萌板は
部キャプも隔離されてるし…
でも部キャプ板はすごく和やかな空気が流れてるような気がしたけど
いやあなたとあなたの作品を責めているわけじゃないよ
エロでもなんでも自由に書いて下さいな
ではこのまま継続ですね
>>781 誰もあなたが原因だなんて考えてはいないよ
迷惑をかけているだなんて思わずに
当然という顔で作品を投下していただければそれで十分です
>>782 今でこそ和やかだが、色々あったのだよ。そう色々…
そうだっけ
学校はお昼休みになり、この時間は麻雀部のメンバーで昼御飯を食べる事になっています。
「タコスタコス〜!やっぱりタコスが一番だじぇ!」
「優希は本当にタコスが好きじゃのぅ」
「和は今日も手作りなの?」
「はい、沢山作って来たので皆さんもどうぞ」
「じゃあ、頂こうかしら」
「咲さん?咲さんも良かったら、どうぞ」
皆が和のお弁当を咀嚼していると、遠慮そう言って、咲にお弁当を勧めた。
「え!あ…うん、ありがとう」
と、中々お弁当には手を出そうとはしない、何時もなら食べてくれるのに…。
「どうしたの?咲、さっきから自分のお弁当も食べていないみたいだし」
「ほほう、もしや…ダイエットですかい?旦那」
「ううん、ダイエットじゃないよ。ただ、ちょっと食欲がなくて…」
「どこか具合が悪いのですか?」
先程からあまり元気がない様子に気が付いていただけに食欲がない、どこか具合が悪いのだろうかと心配になって和は聞く。
「ん…でも、大して事ないよ、本当に!ごめんね、折角の和ちゃんのお弁当が食べれなくて…」
と、本当に申し訳なさそうにシュンとなる。
「いえ、仕方ないですよ。でも無理はしないでくださいね?」
どうしたんでしょう、咲さん…。
部活には出ていたもののやはり本調子ではない様子で風邪とかではないみたいですが…。
終わった後、心配な私は聞いてみることにしました。
「昼間も調子が良くないように見えたので…どうしたんですか?」
「え、そうかな?」
見るからに挙動不審でバレバレである。
それでもまだ隠そうとする、これは何かあるに違いない。
「…私にも言えない事なのですか?咲さんにとって私はそんなに頼りない存在ですか?」
「そんな事ない、ない…よ」
「なら、話してくれますね?」
観念した咲はやっと本当の事を話す気になったようで、こくりと小さく頷いた。
「実は」
和はじっと黙って聞いている。
「歯が、痛くて…」
「……歯…、ですか?」
「うん、昨日の夕飯食べた後からずっと痛くて…」
それで、お弁当が食べられなかったのですか…思ったより深刻ではない答えで和は安心した。
いえ、左顎を手に添えている事から相当痛いのかもしれません。
「口、開けてくれませんか?」
「え?で、でも…」
「見ないと分かりませんし、悪いようなら歯医者さんに看てもらわないといけませんから」
そうして咲はおずおずと口を開けた。
「もう少し、大きく開けてください」
和は咲の口を開けさせると、左の奥歯…これは…。
「歯茎が腫れているみたいですが…これは親知らずですね」
「親知らず?」
「はい、大人になったら生えてくる歯ですが今では未成年でも生える人も多いらしいですよ、ちょっと待っててください、確か救急箱の中に…」
和は棚から救急箱を持って、箱を開けると薬を取り出した。
「痛み止めと腫れ止め、ありました。薬、飲めますよね?」
「え…、うん」
すると和は水を入れたコップを持ってきて、そのまま咲に渡さずに薬を自分で飲むと水を口に含んだ。
「は、原村さっ!ん!?んんぅ…!」
顎をグイッと上げると口を塞ぐと、先ほど含んだ薬を口移しして送った。
「ん…」
ゴクンッと飲み込んだのを確認し、
「よかった、飲み込んでくれて、飲めましたか?」
咲は顔を真っ赤に手を唇を押さえ、コクコクと頷いた。
「少し、強引だったかもしれませんね、薬を飲んでもまだ痛むようでしたらお医者さんに行かなきゃダメですからね?」
そして満足げに救急箱をしまい、どこか勝ち誇ったように微笑む和であった。
書いた主が歯が痛いということで、こんな和咲を書いてみました。
咲が痛い時はのどっちがケアしてくれると思います。
俺の知る限り、カプスレは大抵どこも排他的だね
ノマカプも百合カプもBLカプも共通して言える
だいたい色んなカプ派閥がひしめく中、平和的な流れなんて土台無理な話だよ…
それにしてもここは居心地がいいな
gjgj!顎をぐいっととか咲が真っ赤になってコクコク…とか咲が受けっぽくてすごいツボった!
なぜ口移ししたしw
咲の反応が可愛いな
普段は咲和派だが、和の攻めもいいなあ
GJ、口移しとか素敵すぎだろ…
>>780 あそこにも出入りしてるが風当たりが強いなんて聞いたことない
常に話題にならないってのが風当たり強いことになるならそうかもしれんが
まあ、あっちは十八禁板だし作者の判断で好きにすればいいと思うよ
>>795d
それならそれで嬉しい限り。
原作はついに全国メンバー出てきたね。名前イベは原作だとどうなるのか
気になるけどあの終わり方だとまだまだ先かな?
自分も継続希望で。
このスレ雰囲気いいから職人さんたちも投下しやすいと思うしこのいい雰囲気のままもうちょい維持したいね。
そして議論の最中御免よSS投下します
>>677>>695のネタです
タイトルは『Happy Wedding』とかでいいか
タイトルつけるの苦手
「もうすぐで文化祭だねー」
「そうですね。部長もその準備で随分忙しそうです」
「そだね!あ、ねぇ和ちゃん…」
「なんです?」
「文化祭の日、一緒に回ろ?」
「…はい!もちろんです!」
彼女はえへへと笑みを浮かべた。
その笑顔は照れてるという様子ではなく、心からの喜びを表してるように見える。
それに対して私は咲さんの言葉に赤面してばかりだ。
(…私だけどきどきしてるみたいです…)
「あー誘うの緊張したぁ」
「…本当でしょうか…」
「ん?」
「い、いえ!誘ってくれて嬉しいです」
「私もOKしてもらえて嬉しいよ!」
…断るわけないじゃないですか。
咲さんの馬鹿。…大好きです。
「ぶ、部活行きましょうか」
「うん!」
私たちは和やかな空気のまま一緒に部室へと向かった。
校内は文化祭直前だけあって活気のある忙しい空気が漂う。
そんな中、私たちのこの穏やかでのんびりした空気は異質だったかもしれないが、非常に心地のよいものだった。
咲さんと話しながら歩いていると、クラスメイトが何かトラブルのようだった。
「ねぇねぇ、どうかしたの?」
「あ、宮永さん…実は……」
どうやら事情はこういう事らしかった。
演劇部の彼女は当然ながら部活の出し物の劇に参加するのだが、主役を務める先輩がインフルエンザに感染してしまった。文化祭直前なので代役がなかなか見つからなくて困っているらしい。
「それは大変ですね…」
「そうなのよ…先輩たちにとっては最後だから辞退は避けたいんだけど…」
「困ったねえ…」
「……原村さん!」
「は、はい!?」
「無理を承知でお願いするわ。私たちを救ってください!」
「え…」
ええぇぇえぇ?!
「わ、私ですか?!」
「ええ、あなたなら台詞もすぐ覚えられそうだし、知名度もあるからお客さんも増えると思うの」
「でも…そんな「すごいよ和ちゃん!」
…はい?
断わろうと弱気な声を発した私を遮り、何故かノリノリな咲さん。
「その先輩って何の役なの?」
「あ…えと…皆に慕われるお姫様だけど…」
彼女もノリノリな咲さんに驚いているようだ。
……ってお姫様?!
そんな…恥ずかしすぎます…!
「えー!じゃあドレスとか衣装で着るんだよね?!」
「えぇ、まあ…」
「すごいよ和ちゃん!きっとすっごく似合うと思うよ!」
私の顔が真っ赤に染まる。
なんでこんな嬉しいことさらっと言ってしまうんでしょうか…
「で…原村さん、やってもらえない?」
困った目と好奇心に満ちた目が私に答えを促す。
「お困りのようですし…か、構いませんよ…」
「「やったあ!」」
何故か咲さんまで喜ぶ。
劇なんてできるか分からないけれど、あなたが喜んでくれるなら精一杯頑張ろう。
「じゃあこれ、台本。よろしく頼むわね!」
「わかりました。」
私は台本を受け取り、部室へと歩みを戻した。
部室に着くとさっそく咲さんと台本に目を通した。
(よかった…キ、キキキキスシーンはないようです…)
「私が相手役やるからちょっと読んでみようよ!」
何故か楽しそうな咲さん。
それを見てると何だか幸せな気持ちになってくる。
咲さんが楽しそうなので引き受けてよかったかもしれない、と思った。
「あぁ、美しい姫!あなたを愛しています!」
?!?!?!?!
いきなりクライマックスですか?!
心臓が飛び出そうになった。ああ、頭がくらくらする。もちろん喜びからくるものなのだけれど。
「わ…私も愛しております…王子…」
「わ、和ちゃんもう覚えたの?すごいね!」
「と、当然です!早く次お願いします!」
私は次を急いだ。
だって次の台詞は…
「えーと、姫!どうか私と結婚してください!」
時が一瞬止まったように感じた。
夢にまで見たこの光景。
好きな人からのプロポーズがこれほどの威力を持っていると知らなかった私は、思わず涙をこぼしてしまった。
「和ちゃんすごい!それも演技?!女優さんになれるよ!」
…この人は…
「本当に…鈍感なんですから…」
それからの部活は、部長が多忙を極めていたこともあり、文化祭までは休みという形になった。
その間私は咲さんに手伝ってもらい台詞の練習に励んだ。
そして当日。
私はピンチに立たされていた…
最悪なことに前日に生理がきてしまったのだ。結構重めな私は立っていられない程の腹痛に苦しんでいた。
「和ちゃんドレスすっごく似合うよ!
…って大丈夫?!顔真っ青だけど…」
「だ、大丈夫です…」
「どうみても大丈夫じゃないよ!」
「大丈夫ですから…」
大丈夫ですから咲さん…そんな顔しないでください…
咲さんは真っ青な顔で大丈夫だと言い張る私を見て決心したような目を向けた。まるで、嶺上開花するときのあの目だった。
「和ちゃん」
「は…はい…」
「脱いでもらえる?」
「え?!そ、そんな!でも!い、嫌じゃないんですけど…」
「私が、代わりにやる」
「え…」
「そんな状態の和ちゃん、ほっとけるわけないよ」
「でも台詞は…」
「和ちゃんの練習に付き合ってたから何となくは覚えてる」
「咲さん…す…すみっ…まっ…せん…」
私は泣きながら着ているドレスを脱いだ。
「和ちゃん…泣かないで…。私、頑張るから!」
「そろそろ出番よ!」
「はーい!じゃ、行ってくるね…和ちゃん」
「はい…行ってらっしゃい」
舞台袖から咲さんを見送った。
舞台は順調に進んだ。
所々分からないところは、舞台袖からカンペを出したりして皆でサポートし合った。
そしてラスト。クライマックスがきた。
「姫!あなたを愛しています…」
「…………」
咲さんの台詞が止まった。
ざわざわとする観客。演劇部の人たちも焦っている。
「咲さん…どうしたんですか…」
咲さんはすうっと息を吸ってからこちらを向いた。
舞台袖でお腹を抱えしゃがんでいる私をまっすぐに見つめた。
観客から見れば王子の方を向いてるように見えるかもしれないが、実際の咲さんの視線は王子をすり抜け、ただ私を見つめていた。
「私も…」
その目が私を捕えたまま、咲さんの口が開かれた。
「愛しています。誰よりも。」
「咲さ…!」
驚きと嬉しさが私の心をかきまわした。いつしか溢れ、自然と涙が頬を伝う。
その後の王子の台詞なんか頭に入ってはこなかった。
…それは私に言ったって思っていいんですよね?
期待しては考え直し、いつの間にか腹痛はどこかへ飛んでいった。
その後、何事もなく劇は進み、無事に終わった。
咲さんのあの台詞はすごくリアルで良かったと観客の間で高い評価を受けていた。
「宮永さんお疲れ!最後のアレンジすっごく良かったわよ!」
「あ、ありがとう」
「本当に助かったわ。なんてお礼したらいいか…」
「そんな〜お礼なんて…あ、そうだ!ねぇ…」
「なに?」ごにょごにょ
「あぁ、それならあると思うけど…それでいいの?」
「うん!」
「わかった。部室に準備しておくわ」
「ありがとう!」
雑談を終えた咲さんは私のもとへ走り寄った。
「和ちゃん!お腹の調子はどう?」
「今はだいぶ…本当にありがとうございました。とても素敵でしたよ」
本当に本当に素敵でした。
誰かが咲さんを好きにならないか心配だったくらい、本当に魅力的でした。
「えへへ…和ちゃんの代わりだからね!」
聞いても…いいかな。
私はどうしても最後の台詞のが気になっていた。
「咲さん」
「うん?」
「あの、最後の台詞って…」
「最後の?」
「王子にこ、告白するところです」
「ああ…あれ実は私、王子様に言ってないんだよ〜」
「え…で、では誰に?」
期待していた。
私の名前を言ってくれるんじゃないかって。
でも返ってきたのは…
「内緒!」
肩透かしをくらってしまった。
同時に少し不安になった。
でもそんな私の手は咲さんに握られ、
「ちょっときて!」
と引っ張られた。
「さ、咲さん?どうしたんです?演劇部の部室なんてきて…」
「ん、ちょっとね」ガラガラ
「あの…勝手に入っていいんですか…?」
「大丈夫大丈夫」
本当でしょうか…
「あ…」
咲さんに手をひかれ部屋に入ると、そこには一着のウェディングドレスがあった。
純白のそれは見るものを惹き付けて離さなかった。
「和ちゃん、着てみてよ!」
…え?!
「じゃあ外で待ってるから着たら呼んでね!」
「ちょっ、咲さん!」ガラガラバタン
「行ってしまいました…」
まあ…今日は咲さんに助けられたし。彼女の望みをきこう。
それに私もこういったものに憧れていないと言えば嘘になる。
本当は咲さんのも見たいところですけど…
「咲さん、着ました」
「どれどれ……!!!!」
見た瞬間固まった咲さん。
あまりに沈黙が長くて不安になる。
「…咲さん…?」
「はっ!あまりに綺麗で…」
「!!!」
ぽろっと出た。
そんな感じだった。
「そ、そんなことないです…」
「そんなことあるよ!すっごく綺麗だよ…」
恥ずかしさのあまり顔を背けていたから気付かなかった。
咲さんがそう言いながら私をぎゅっと抱きしめるのを。
「え…さささささ咲さん?」
「佐々木じゃなくて、咲だよ」
耳元で囁かれた。
ふっと笑った吐息もかかった。
耳が急速に熱をおびてく。
「わかってます!!!あ、あの急にどうしたんですか…?」
「…愛しています…誰よりも。」
み、耳が死にます!そんなこといきなり囁くなんて…反則すぎます!
きっと自覚なんかしてないんでしょうね。
私は馬鹿かもしれません…でも私はあなたのそんなとこも、どうしようもないくらい…
佐々木さんワロタwいいよいいよ〜♪
GJ わくわくどきどき
昨日のつづき
「この台詞ね…実は和ちゃんのこと思って言ったんだよ…
さっき内緒って誤魔化したのは…ちゃんと和ちゃんだけに向けて言いたかったから…」
嬉しくて一瞬理解できなかった。
でも咲さんが抱きしめる力を弱め私に軽く口付けをしたとき、ようやく全てを理解した。
「和ちゃん…愛してる。ずっと一緒にいてください。」
「プ…プロポーズみたいですよ…」
「そのつもりだよ?」
「――――!!」
私は涙が溢れ、ただうなずくことしかできなかった。
私も好きだと伝えるように必死に咲さんにしがみついた。
咲さんは自分の肩で泣く私の頭をよしよしと撫でていてくれた。
それはとても心地よくて安心するものだった。
ねえ咲さん、ちゃんと伝わってますか?
多分私はあなたの何倍もあなたのことが大好きです。そして多分あなたよりも前から。
この気持ちがこんなに大きくなってしまったから、いくらしがみついても伝えきれません。言葉でいくら愛してると言っても足りません。
だから私は誓います。
私の一生をかけてあなたにこの気持ちを、この大きすぎる愛を伝えます。
毎日、この気持ちの何分の一ずつでもいい。全てを伝え終えるころにはおばあさんになってるかもしれません。いえ、もしかしたら死ぬまでかかっても伝えきれないかもしれません。
でも私は人生で一番おっきな愛をあなたにあげたい。
咲さんが伝えてくれたように私も伝えたい。
全てを伝えるには今日中にはできません。
だから今日のところは
「咲さん…私も愛してます」
残りはこれからちょっとずつ伝えます。
「…ありがとう!」
だから…
健やかなる時も、
病める時も。
「私もずっと一緒にいたいです…!」
ずっとずっと一緒にいます。
ずっと、ずっと。
おしまい
時間かかってすまなかった
>>790 口移し和GJです。
>>810 舞台を見ている観客の気分でにやにやしてしまいました。
お二人のお陰で憂鬱な日曜の夜にいい夢を見ることが出来ました。
その話を少し…。
「宮永さん、いえ、咲さん!」
「な、なに?」
昼休みに二人でご飯を食べていたら、原村さんが突然身を乗り出すようにして声をかけて来た。
「11月11日は何の日か知っていますか?」
「え?知らないけど…」
首を振った私に、原村さんが
(しょうがないですね)
という言葉が聞こえてきそうな、まるで子供を叱る母親のような顔を向ける。
「ポッキー、プリッツの日ですよ」
「そうなんだ。知らなかったよ」
私の返事に頷いた原村さんが、
(ここからが本題です)
そう仕切り直すように一つ咳払いをする。
「ポッキー、プリッツの日は、ポッキーもしくはプリッツを一本を口にくわえながら、
好きな人にそれを差し出す。もしOKならば、差し出された相手は反対側の端をくわえる。
晴れて両想いになった二人は、端と端から食べ始めて、やがてぶつかった所でキスをする。
そういう日なんです!」
「ぜ、全然知らなかった」
「恋人なんですから、ちゃんと時々の行事をチェックして下さい」
「うん。ごめんね、原村さん」
謝った私を見て目を細めると、彼女は鞄からポッキーの箱を取り出した。
そしてその中からチョコレートでコーティングされた一本を取り出し、
前触れなく私の口に差し込んだ。
「ふぇ?」
「咲さんの心は私のものですから」
そう言い切るや否や、反対側からポッキーを食べ始めた原村さん。
彼女は見る間に私の方に近付いて来て、そして………
ちょこんと私にキスをした。
「ごちそう様です。咲さん」
「う、うん…」
「嫌でしたか…?」
「…そうじゃなくて」
(もう終わっちゃったのかって、そう思って)
早々去ってしまった唇の感触を思い出しながら、私はあることに気付いた。
そしてそれを実行に移すべく、開いていたポッキーの箱から一本取り出し、
今度は自分から口にくわえた。
「まだまだ沢山あるね、和ちゃん。何度も好きって聞かせて?」
「は、はい………//////」
こんな夢です。
790、810のお二方は俺のジャスティス!!
昨日は久しぶりに沢山の方がスレに遊びにいらしてくれて嬉しかったです。
この調子でまったり出来たらなぁ、と思います。
ではでは ノシ
なんか最近活気あるなw
みんなGJ!!
すごいな…今日は豊作じゃないか
ウェディングドレスの話も、ポッキーの話も読んでてニヤニヤが止まらんかった
いやあ、職人さん方に感謝だべ
SSが投下しやすいスレはいいなあ
このスレがあるから生きていける
これまじで
みんなGJ!
SSが増えたな
もっとやれ
ぽっきーいいよぽっきー♪
ポッキーゲームってあれ口の中にはポッキー残ってるんだよな
つまり下手したら口移s(ry
OK!ポッキー!
ひとつのものが2人で口の間で行ったりきたり…
飴とか氷みたいな
↑なにそれえろい
立て続けに素敵すぐるSSが連続爆撃されてもう俺はどうすれば!?
SS書いて応戦せよ
>>824 チョコの口移しは普通にやるよね。
溶けるの早いけど
829 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/10(火) 13:21:05 ID:gOPNIoCj
これから毎年バレンタインはそれで。咲さんが望むなら毎日でも…!
和「咲さん、何食べてるんですか?」
咲「ん、チョコだよ♪和ちゃんにもあげる!」
和「え、いいんですか?」
咲「うん!」(がさごそ)
咲「ん?あれ〜…?もいっこあると思ったんだけど…
…ないみたい。ごめんね」(シュン)
和「あ、いえ、私は大丈夫ですから気にしないでください」(ニコリ)
咲「うん…」
咲&和(…こんなとき……――)
咲『うん…。あ、そうだ!いいこと思いついた!
和ちゃん、ちょっとこっち向いて?』
和『はい?なんでs――ッ!?
…んっ……!!/////』
咲『ん……ぷはっ!
えへへ、どう?おいしかったでしょ?甘くて』
和『は、はい…ありがとうございます……//////』
―――――なんてことが。
咲『うん…』
和『……。
咲さん、ちょっといいですか?』
咲『ん、なあに?―――ッ!?
…ん、む……っ/////』
和『んっ……。ふふ、すごく甘いんですね。
ごちそうさまでした、咲さん』
咲『う、うん…どういたしまして……//////』
―――――なんてことが。
咲&和(できたらいいのにな……)
お互いがお互いにまだ少し遠慮している付き合い始めの2人のとある日常でした。
ちゃんちゃん♪
R-18の口移しキャンディー思い出した
糖分高すぎるよw
両思いだがもどかしい咲和神髄をみた
また規制…
ううううう
またかああああああ
規制ウザス
昨日解除されたってのにとんだぬか喜びだぜ
そういや咲和のポッキーネタは某ブログのSSにもあったな
>>831 グッジョブ、いやゴッドジョブだし!
スレが賑わっているのを見て嬉しい気持ちで眠りについたら、
不思議な夢を見ました。その話を少し…。
「ここどこ? また道に迷っちゃったよ……」
気が付くとそこは360°どこを向いても
荒涼としたステップ地帯が地平線まで続く見知らぬ土地。
辺りに目を引くものは何も無くて、渡って行く風が肌寒い……。
いつの間にか私はその荒野を見下ろせる赤茶けた崖の上に立っていた。
「やっぱり道がわかってる仮眠室の方に行けば良かった……」
心細さと不安から目頭が熱くなって、思わず涙ぐんでいたら
「咲さん!!」
いつものように大好きなあの人の声が聞こえた。
振り向くと、やっぱり見慣れた桜色の髪がこっちに近付いて来るのが見えて
「和ちゃん! 来てくれたんだ!!」
嬉しくて思わずそう言ってから、でも私は瞬間的に身がすくんでしまった。
その顔が怒った時のものになっているのがわかったから。
案の定、
「どういうつもりですか!?」
開口一番強い調子で言われ、私はまた例のごとくその勢いに押されるまま
しどろもどろになってしまった。
(そんな風に落ち込んで見せたって、許しません)
(どれだけ心配したと思っているんですか?)
私は心を鬼にして、捨てられた子犬のように寄る辺無い表情をしている
咲さんに詰め寄りました。
「ここがどこだかわかっているんですか!?」
「え?」
「もう! わからずに来てしまったというんですか?
ここはオーストラリアの中央部、ノーザンテリトリー(準)州の
ウルルという場所ですよ!? 気付いたらこんなところに来てしまったなんて
そんなオカルトありえません!!!
こっちがどれだけ心配したと思っているんですか!!!!???」
一息に言って呼吸を整えていると、咲さんは体を強張らせながら
それでも一生懸命といった様子で何とか言葉を紡ぎました。
「ご、ごめんね…。私はただ、和ちゃんに『もっと本気で好きと言って下さい』って
言われたから、どうしようか考えながら歩いていただけで………。
心配をかけるつもりは無かったんだよ? 本当だよ?」
彼女の言葉に、私は雷に打たれたような衝撃を受けました。
(まさか……。そんな……)
ここウルルは先住民アボリジニの聖地にして、
聳え立つ崖の周りを見渡す限りの荒野が取り囲むという外観から
『世界の中心』という有名な二つ名を持つ場所。
その事実が宮永さんの行動と重なって不思議な気分に包まれていた私に、
咲さんが嶺上開花をツモる時のような真剣な顔で言いました。
「和ちゃん、愛してる」
(そ、そんなオカルト………でも今日は……あっていいです………//////)
胸が苦しいほど高鳴って俯いた私の頬に、宮永さんが軽くキスをしました。
「!!!?」
「心配掛けちゃってごめんね?」
「………もう、いいですよ。でも、今度からはそんなに本気を出さないで下さい…」
「え、どうして?」
(宮永さんの馬鹿。今日みたいなことが何度もあったら
私はキュン死してしまいます………全く、鈍感なんですから…)
「な、なんででもです!」
不思議そうに首を傾げていた宮永さんですが、私がそう言って口付けを返すと
次の瞬間にはもう花が咲くような愛らしい笑顔を浮かべていました。
(もう。大好きです、宮永さん……//////)
こんなかんじです。夢の話なので、
何で控え室から!? どうやって海を渡ったんだよ!? あり得ねえだろ!!
という突っ込みは無しの方向で。
咲和ジャスティス!ということで許して頂けたら幸いです。
ではでは ノシ
夢をそのまま文章化しただけあって、すごいカオスな内容だなw
しかも何故オーストラリアw
>>844 原村さんのことを考えるあまり、いつの間にか
『世界の中心で愛を叫んでいた』宮永さん、という感じです。
>>845 超うけたwww
オーストラリアまで迷子になるとかまじSOAwwww
最後はちゃんとハッピーエンドだしさ!
咲和万能っすねwww
保管庫管理人です。
18禁SSのほうを保管しました。メニューにも若干の変更を加えました。
ご確認よろしくお願いいたします。
※18禁SS投下についてですが、拍手コメントだと改行などが全て無視されてしまうので、通常のコメント欄を用いていただければと思います。今回は作者様には申し訳ありませんが、管理人が独自に改行させてもらいました。
見づらかったらすみません。ではではー。
管理人さんどうもGJです
3スレで44作品とは感慨深いなー
18禁verの咲攻めスゴww職人さんGJ
あと管理人さんもしかしたらSSメニュー3スレ目から例の18禁SSへのリンクミスしてませんか?
>>848 わわ、すみません。修正させてもらいました。
ご指摘ありがとうございます!
>>849 どうも素早い対応GJです
管理お疲れ様です
エロキマシタワー!
管理人さん乙
のどっち可愛いっすなぁ
管理人さんお疲れ様です!
いつもお世話になってます
原村咲
原村咲とアオムラサキって似てるよね
二人は虫とか大丈夫なのかな
エドムラサキ?
和ちゃんは虫全般駄目っぽい
咲ちゃんは…グロくない虫なら大丈夫なイメージがある。
咲和スレ初のエロSSご馳走様でした
のどっち可愛いな・・・
Gが出てきて涙目になるのどっちと、平然としている咲の構図が浮かんだ
や、Gは咲もアウトだろうw
蝶とかとんぼを眺めるくらいなら和も全然平気そう
そういや二人で蛍狩りしてたっけ?
和ちゃんはトンボとか蝶とかも少し離れた位置で見てそう…で近づいたらプチパニックとか…
で、それを見た咲ちゃんの悪戯心が刺激され、トンボを捕まえて和の指に留まらせようと…
蛍狩りってwww
何がおかしいのか分からんが良くイメージされる蛍見物の事を俗に蛍狩りと言うんだぜ
使われ方としては紅葉狩りと同じなんだけどね。
狩りって言葉に反応しちゃいましたかね?素直に蛍見物ってしときゃよかったですね。
スマンかったっす
紅葉狩りはいいSSネタ
季節的にもね!
あとなんかよさげなネタないかな…
月見とかもいいね
秋から冬はネタの宝庫だしな
>>864 休日に咲と紅葉狩りの約束をした和が
前日、ウキウキでお弁当(フルーツサンド)の準備をしていたら、
照と紅葉狩りに行くからとドタキャンされちゃうお話?
玉青ちゃんの屍は無駄にしないので安らかに巣へお帰りなさい
そういや時期は過ぎたけどオリオン座流星群とかあったね
咲和のいる町は田舎っぽいから、さぞかし素敵な夜空を見られたんだろうな
たくさんの流星群の下寄り添う二人
アニメでのどちゃんが織姫と彦星の話するとき顔赤らめてたけど
あれって咲と自分を当てはめて考えたからだよね?(・∀・)
一年に一度しか会えなくなるという暗喩かい?
そーゆーことじゃねえよ
今日アニメイトに行ってみたらタコススナックが置いてあったので買ってみた
ブロマイドは咲和、といっても既出の版権イラストだが
全10種類が既出の版権イラストだとしたら、咲和ファン的には全部当たりだな
俺の知る限り、公式版権絵の9割強は咲和(+おまけ)だったし
しかし1箱600円台は高いよ・・・50グラムだし
878 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/13(金) 14:39:24 ID:CrGGEsxf
スレで紅葉狩りが話題になっているのを目にしてから寝たら
夢を見たのでその話を少々。
(明日は二人で紅葉狩り。楽しみだね、和ちゃん)
期待に胸を膨らませながら布団に入ったのだけれど、
その前に降り続いた雨によって、翌日訪れたハイキングコースは
一足早く冬枯れしてしまっていた。
「残念ですね。この季節にあんなに雨が降るなんて、そうそうないのに…」
悄然とした様子で呟いた和ちゃんを笑顔にしたくて
「せっかくだから、最後まで回ろうよ。もしかしたら、
まだ紅葉が残っているかも知れないし」
私はそう声を掛けた。
苦し紛れの提案ではあったけれど、嫌な顔をせずに和ちゃんが頷いてくれたから、
その手を取って歩き出す。
ハイキングコースは起伏のある中級者向けで、
文化部に所属する私達は進み始めて直ぐに息が上がった。
それに加えて見所である筈の紅葉が散ってしまっていたから、
変化の無い景色が尚のこと心身にこたえる。
(折角の紅葉狩りなのに、和ちゃん嫌になっていないかな…)
心配になって、私は何か話の種になるものは無いかと頭を巡らせた。
「あ、あのさ。どうして紅葉狩りって言うか、知ってる」
目を向けると、和ちゃんは息を弾ませながら、その問いに首を振った。
「昔の人は、どうして紅葉があんなに綺麗な色に染まるのか、
不思議に感じていたんだって」
「はい」
「その理由をみんなで色々と考えたんだけど、
結局納得出来るようなものが見つからなくて、最終的に
『きっと植物には特別な力があるからだ』
っていう結論に落ち着いたみたいなんだ」
「そうなんですか」
「うん。植物の持つその不思議な力に憧れた昔の人達は、
出来ればそれを自分にも取り込みたいと思って、
それで『紅葉』を『狩る』、という言葉が生まれたの。
今はお花見って言うけれど、伊勢物語では『桜狩り』って書かれているんだよ。
他にも蛍狩りなんて言うでしょ? 潮干狩りはちょっと違うんだけど」
長々と続いた私の話を聞き終えてから、和ちゃんは
「知りませんでした。咲さんはやっぱり文学少女なんですね」
と微笑んでくれた。
嬉しくなって彼女の手を握り締め、再び前を向いたその時、
紅葉の一群が赤々と山の端に残っているのが目に入った。
「和ちゃん見て、あそこ。まだ紅葉が残ってる。
きっと山の陰になって雨に打たれなかったんだね」
「本当。素敵な偶然ですね、咲さん」
それから一頻り私達は微笑みあった。
その後で少し沈黙に包まれてから、それを破るように和ちゃんが口を開いた。
「咲さんは不思議ですね」
「え?どうして」
そう尋ねた私に向かって彼女は嫣然と微笑んだ。
「咲さんと一緒にいるだけで、嬉しくなるんです。
咲さんのその不思議な力を自分のものにしたいです」
言い終わるのと同時に唇を奪われる。
「んん(和ちゃん)??」
見ると彼女の頬は赤く火照っていて、目元もとろけたように緩んでいて」
(こういう時の和ちゃんは本当に凄いんだ……)
私は最後に残っていた意識でそんなことを思い出した。
こんな感じです。
流れ的に続きは18禁になりそうです。
リクエストがあれば出来次第保管庫に投下します。
ではではこの辺りで、咲和ジャスティス ノシ
リクエストする以前にエロをずっと待っている
>紅葉狩りの由来
へぇー×20
また1つ利口になったよ
そして、エロ待ってますw
>>882 GJ!紅葉狩りの由来雑学とかも全部含めてGJ!w
すごく読みやすいんでぜひとも続きを読みたいですww
GJ
紅葉って今の時期綺麗だよなあ
>>882 GJです。
紅葉狩りの由来ってそうだったのか…知らんかった。
雑学と言えば部長ってイメージだけど、咲ちゃんでもハマるね。
文学系発信のネタには強そうですし
文学系発信のネタか……
久「攻めの反対は?」
和「守り」
咲「受……守り」
久「ネコの反対は?」
和「イヌでしょうか」
咲「タ……イヌです」
大衆文芸は下手なラノベより過激ですからのう
花袋先生とか読み漁ってる咲ちゃんだったら素敵すぎるだろ
ドキドキしつつキュンキュンしつつモジモジしつつ咲は期待しちゃう
女の子だもん
>>888 綺麗なhrmrさんが眩しい
てか部長も何を聞いてるんだw
(咲の読んでるジャンルがだいたい分かったわね・・・把握)
「逆、は英語でなんていうのかしら?」
「リバ、ですk
リバース、ですね!」
(ガチね、この子)
「部長、私の咲さんにいかがわしい質問しないで下さい。
していいのは私だけです」
言葉攻めか
でも咲に反撃されてリバ展開っすね
咲和も和咲も
どちらもおいしくいただけます
咲のヘタレ攻めがおいしいです(^q^)
のどちゃんの攻めもおいしかとです
話題の紅葉SS書いたよ
木が赤や黄の葉をたくさん纏って、絶景とまでは言えないけれど。
地元はなかなかの紅葉だった。
「みてみて、ちいさい葉っぱまで赤々としてる」
「わぁ…きれいですね」
落ち葉を拾って私にみせる咲は楽しそうで。
学校帰り、少しだけ寄り道。
青空の下、赤と黄色がそこにはあった。
「あれ?」
ふと目を離した隙に…咲を見失った和。
まさかはぐれたのか、いやまさか……不安になって、あたりを見回すもいない。
「…咲さん…?」
不安になった。
そんな…どうしよう。
などと、心配性な和はついつい嫌な方に考えを傾ける。
「のーどかちゃん」
いきなり、和の肩に後ろから腕を回される。
「さ、咲さん…」
「あっちの方が綺麗だよ…行ってみよう?」
「………」
返事がない。
「…どうしたの?」
「……なんでもないです」
明らかにムスッとして、あからさまに距離を置く和にオロオロする咲。
はたして何をしてしまったか、全くわからない。
そんな咲をみて、少し可哀想に思うもまだ許してあげない。
(…私を不安にさせたのですから…
あなたもちょっとだけ不安になって下さいね?)
「…私、なんかしちゃった?」
「…紅葉、きれいですね」
「え?…ねぇ、怒ってる?」
「そろそろ、帰りますか?」
「…和ちゃん…なんで…」
目を潤ませて上目遣いする咲。
流石にもう可哀想だったから、手を引いてぎゅっと抱き締める。
いきなり抱き締められて驚く咲。
「……和ちゃん…」
「…冷たくしてごめんなさい…」
「ぐすっ、嫌われちゃったかと思ったよ…」
「…私があなたを嫌いになる時なんて永遠に来ませんよ?」
それだけは断言できる。絶対にこの気持ちは変わらない…。
「…じゃあなんで…いきなり怒ったの?」
「…私を置いて先に行って不安にさせたから…」
「…だから私を不安にさせる作戦?」
「…はい」
今度は咲が少し怒ったのか、ふてくされたような表情になる。
「…私、本当に嫌われちゃったのかと思ったんだよ?」
「…ご、ごめんなさい…やりすぎました」
「…もう…許してあげない」
「えぇ…そんな…!この通りです…ね?」
立場が急に逆転して、和がオロオロし出す。
「…じゃあ、こうしたら許してあげる」
「なんですか!?」
耳元に咲が唇を近付ける。
甘い吐息がかかって、少し震える和。
和にしか聞こえないくらい小さい声で呟く。
「…キス、して」
顔を真っ赤に染める和。
咲も咲で、言い出したくせにもじもじしている。
「……ごめんなさい…咲…」
「……和、ちゃん…」
どちらともなく唇を近付けて、どちらともなく目を閉じて。
仲直りのキスを交わした。
ごめん、最後もう紅葉関係なかった
乙
いいよー
ふてくされる咲可愛い
和「紅葉なんて咲さんの前では炭同然です」
いいよいいよ〜!!
こういう日常シーンはわりと好きなほうだ
どちらもGJ!
やっぱり咲和はいいな、
保守
>>902 もうあれだね。紅葉だろうが満月だろうが雪だろうが蛍だろうが、この二人にとっちゃあ一背景に過ぎないのね。ザ・ワールド
GJでした
900超えたか
なんだかんだで4代目に突入?
留まることを知らない我らの咲和愛に乾杯!
いつぞやの人か!
上もかわいいw胴体はつくらないのかな?
いつぞやの神降臨じゃないか
タコススナックどこに売ってる?
超ほしい
胴体か、今はかなり忙しい時期だけど、なんとか合間をぬって作ってみるかな
やっぱ頭だけでは物足りないしな
おお、例の人か! 相変わらずかわいいなコレww
>>915 どうやら予約制らしい
だが秋葉原で買ったという報告も見た
普通にアニメイトで売ってるよ
現に俺は渋谷のメイトで買った
買うか
タコススナックの食べさせあいか……
指についた塩気を互いに舐めとり合うとか……
ふむ……
まさかまた口移しか
スナック菓子を…
今日もタコススナックを買って帰るかな
ブロマイドは全部既出絵だけど
スナックの口移しはさすがに想像できんww
ブロマイドも新しかったらもっとよかったのになあ
実は一枚極上のカードが…
過疎りんぐ
やっと解除キタ!ふたりのちちくりあいが見たいとです
規制解除ktkr!!
これで歯がゆい思いをしなくて済む
おお、規制組が戻ってきたか
よかったよかった
これホントにいつになったら解けんだかね?
規制かかってからどんくらい経ってんだろ…
もしもしの俺にはわからない
規制の事はtellにはわからない…テルにはわからない…照にはわからない!!
ここの流れも照にはわからない!!
この速度なら970でも余裕
今月中には次スレが立つであろう
一応テンプレに980と書いて…あ……る……
規制組の皆様お帰りなせえませ!!
>>935 ドンマイです。まだ少しあるのでまったり行きましょう。
>>913 「わ、この手作りの可愛いね」
「買いましょうか?」
その後
「私のこれと」
「私のこれを」
「「交換しようよ(しませんか)」」
「でも、交換してもこの子達、離れ離れになっちゃうね……」
「そうですね……」
「折角二つセットなのに……」
「はい……」
「私、この機会に和ちゃんと一緒に暮らせたら、嬉しいかも……//////」
「私も咲さんと一つ屋根の下で暮らしたいですよ……//////」
和父登場
「東京の進学校を蹴ってまでやりたいことが女の子との同棲なのか?」
和咲
「「はい。御願いします」」
父
「そうか。仕方ないかもしれないな。命短し、恋せよ乙女」
可愛すぎてこんな夢を見てしまいました。
プロマイドは買えても、上のやつは金じゃ買えないんですよね……
いつか大量生産されることを期待しつつ、咲和ジャスティス!! ノシ
ひとつ屋根の下キタ (・∀・)!
お布団はもちろんひとつだけですよね!
おとんが認めてくれるとは・・・
さすが咲和だな
和んちはおかん不在?
どこぞの毛利さんとこみたく別居中とか?
あや?宮永さん家とだだ被りだぁね
咲和人形から同棲ネタに走るなんてw
そろそろ胴体の制作に入るか
さぁ早く作業に移るんだ
管理人です。投下されたSSと、18禁SSを保管しました。
そろそろスレも終わりますので、この場を借りて皆さんに感謝の言葉を。
毎回乙コメや拍手ありがとうございます。非常に励みになっております。
この調子で行けるとこまで行きましょうね。ではではー
>>943 いつもお疲れ様です。
>>941 「ふつつかものですがよろしくお願いします、咲さん」
「あ、こ、こちらこそよろしくね、和ちゃん」
「ごはんは私が作りますので」
「え、そ、そんな悪いよ。私も作るから、ね?」
「大丈夫ですか? 咲さん、さしすせそ、と言えば?」
「さとう(砂糖)
しお(塩)
す(酢)
せうゆ(醤油)
みそ(味噌)」
「違います。
『さ』…咲さん、
『し』…死が私達を分かつまで一緒に、
『す』…過ごせたらいいですね、
『せ』…折角ですからこの記念日に、
『そ』…その唇でキスして下さい、
ですよ」
「あ……//////……はい」
「ではお願いします……//////」
…………咲和が足りなくてこんなものしか書けません。
>>941さん早く新しい顔、もとい胴体を……。
管理人さん、いつもお疲れ様です
18禁小説は帰宅したら早速読みたいと思います
いやぁ、楽しみだねw
管理人激しく乙
いつも乙です
和「過疎ですね…」
咲「うん…でも、嬉しいかも」
和「え?」
咲「だって2人っきり…//////」
和「……/////」
読ませてもらった
この前のSSとは一転して今度はのどっちがドSモードになってたなw
つか、本当にSSを書き慣れているんだなってくらい文章がこなれているねぇ
管理人さんもSS職人のみなさんも
時たまはさむ小ネタもみんなGJ!!ww
保守るよー
今後の展開に期待しつつ埋め
原作はちゃんと合同合宿をやるみたいだね
ということは咲和の名前イベントが来るかもしれんな
>>956 もうバレ来てたのか!
これは……期待せざるを得ない!
でも今回は二人ともほとんど出番無かった…
>>958 ほとんど…ってことは少しはあると思っていいんだよな!?
なっ!?
この過疎ぶり……
次スレいる?
いります
これで終わりなんて、そんなオカルトありえませんっ!
ここまで来てなぜ急に過疎ったし
規制のせいだと思いたい
あたらしいネタが最終話以降無いからね
妄想力が足りないのか・・・
試しにコメしたら書き込めたwww規制解けてるしwww
>>964 一番の原因はそれだと思う
原作は次回から合宿編に突入だし、そろそろ新しい咲和ネタが来てくれることを願う
その前に、来週は散々待たされたドラマCDの発売か
ドラマCDはギャグに特化しているから百合成分は少なめだろうけど
それでも久しぶりの公式燃料に期待せずにはいられない
燃料があってスレがあるならここにいるし
ドラマCDは来週の水曜日か
今からwktkが止まらない
さて原作はあのTVエンドの答えをどう出してくるのか…
やはり別離フラグなのか…
あ970が次スレだったか?どうする?
立てれたら俺立てようか?しかしこの速度だと埋めるのも時間かかるね
じゃあ次スレ目指して咲のど神展開期待。
SS投下します。
最近流星群が来てたらしいので、それをネタに。
次スレに行くための燃料になればいいのですが。
「獅子座流星群の鑑賞会?」
いつも通り旧校舎にある部室に集まったところで、部長から連絡事項があった。
何でも麻雀部で流れ星を鑑賞するらしく、それを聞いて尋ね返した私に向って、
部長はにっこりと微笑んだ。
「そうよ。学校を開放して有志の生徒達が流れ星を見られるようにする
らしいんだけれど、麻雀部には絶好のビューポイントがあるじゃない」
そう言って指差した先には、屋根の上に設えられたビーチパラソルと
リクライニングチェア。
「私ももう卒業だし、折角だから思い出作りにみんなで星を見ない?」
部長は少しだけ寂しさを滲ませながらそう言ったけれど、
元より私に反対する理由なんかない。それはみんなも同じだったようで
「ほう。あんたにしては珍しくいい提案じゃの」
染谷先輩も
「楽しみだじぇ。タコスを沢山仕入れておかなくちゃな」
優希ちゃんも
「合宿所では見られませんでしたが、今回は一緒に見られるといいですね、咲さん」
そして和ちゃんも参加の意を示した。
そして迎えた当日。
幸いなことに夜空には雲一つなくて、そればかりか月も出ていない。
私達は旧校舎の屋根の上にそれぞれシートを広げて寝転がり、満天の星空を見上げた。
部長がホッカイロを買って来てくれたのでそれを上着の中に貼り、
カセットコンロを持ってきた染谷がお汁粉を作ってくれたのをご馳走になりながら、
体を温める。けれど11月の夜は冬の気配を湛えていて、
空気を裂いて風が渡って行く度に、身を切られるような寒さに包まれる。
両手に息を吹きかけながら擦り合わせていると、
それに気付いた和ちゃんに声を掛けられた。
「寒いんですか、咲さん?」
「うん。ちょっと防寒対策が甘かったみたい」
「もう、咲さんらしいですね。ここなら温かいですよ?」
そう言って和ちゃんが示したのは、
「えぇぇ!!?」
コートの中………。
驚く私に向って彼女は閉じ合わせていたボタンを外して、迎え入れるように
その前身ごろを開いてみせた。
「お父さんのコートを借りて来たんです。温かいですよ?」
「で、でも?」
「嫌ですか……?」
「ううん、そういうことじゃなくて。その、は、恥ずかしくて………//////…」
「照れないで下さい。こ、恋人なんですから………//////……」
二人で俯きあっていたら、染谷先輩に声を掛けられた。
「何を照れとるんじゃ。こっちは気にせんがのう」
その言葉に部長が続き、
「そうよ。普段から仲のいいところを見せ付けているのに、
今さら何を言ってるの? からかったりしないから、風邪を引かないうちに
入っちゃいなさい、咲」
優希ちゃんもタコスをほうばりながら口を開いた。
「咲ちゃんも和ちゃんも、一足早く大人の世界に行って羨ましいじぇ。
私もタコスみたいな恋人と巡り会えるよう、流れ星に祈るしかないな」
「お父さんのコートを借りて来たんです。温かいですよ?」
「で、でも?」
「嫌ですか……?」
「ううん、そういうことじゃなくて。その、は、恥ずかしくて………//////…」
「照れないで下さい。こ、恋人なんですから………//////……」
二人で俯きあっていたら、染谷先輩に声を掛けられた。
「何を照れとるんじゃ。こっちは気にせんがのう」
その言葉に部長が続き、
「そうよ。普段から仲のいいところを見せ付けているのに、
今さら何を言ってるの? からかったりしないから、風邪を引かないうちに
入っちゃいなさい、咲」
優希ちゃんもタコスをほうばりながら口を開いた。
「咲ちゃんも和ちゃんも、一足早く大人の世界に行って羨ましいじぇ。
私もタコスみたいな恋人と巡り会えるよう、流れ星に祈るしかないな」
そんなみんなの言葉に後押しされて、私とのろのろと和ちゃんの前へと進み
「お、お邪魔します………//////」
と声を掛けた。それに答えて和ちゃんが
「はい。いらっしゃいませ、咲さん………//////」
とコートを開いたので、その中に潜り込む。和ちゃんは私が両足の間に腰を下ろすと、
後ろからぎゅっと抱きしめてくれた。言葉通りそこは温かくて、
彼女の腕に包まれながら、自然と体をもたれさせてしまった。
「温かいですか?」
「うん。とっても温かいよ。ありがとうね、和ちゃん」
「いいえ」
和ちゃんの顔はすぐ後ろにあるから、吐き出す息が耳に当たってくすぐったい。
でも、彼女とこんな風に初冬の夜に巣篭もりすることが出来て、
何だかとても嬉しくなった。気分が高揚するまま空を見上げると、その瞬間
丁度流れ星が夜空を横切っていくのが見えた。
部長(来年も麻雀部が続きますように)
マコ(部長が留年でもすれば、もう一年一緒にいられるんじゃがのう。
おっと、いけんいけん)
優希(タコス、タコス、タコス!!)
咲和ジャスティス(このスレが盛り上がってくれますように!!)
流れ星が空を渡っていった後で、私は口を開いた。
「和ちゃんはどんなお願いをしたの?」
「咲さんといつまでも一緒にいられるようにと。
そういう咲さんは何をお願いしたのですか?」
聞き返されて、少し言葉に詰まってから、後ろから抱きかかえてくれる
彼女の温もりを感じつつ、言葉を紡いだ。
「え? あの、これからも和ちゃんの色々なことをしっていけたらなって」
微かに和ちゃんが動く気配が伝わって来て、次の瞬間お腹に手を回され
こそばゆい感覚に包まれた。
「例えばどんな?」
「え、えと…うーんと。前に、染谷先輩のお家の手伝いをした時に
メイドの格好をしたでしょ? それがとても似合っていたから、
ああいう意外な一面を知れたらなって、そんなことを考えたりもするよ」
そこまで言った後で首筋に息がかかって、少し身をよじった。
そんな私の反応を楽しむように和ちゃんは笑いながら、
「じゃあ教えてあげますね?」
と耳元で囁いた。
続きは18禁で。
SSを書き始めたのはこのスレからなので、終わると思うと
感慨深いです。次の投下は次スレになると思います。
ではでは、咲和ジャスティス!! ノシ
乙でした!
獅子座流星群を眺めながら1つのコートに一緒に包まれる咲和に萌えた
あと、至極どうでもいいことだが、京太郎の存在が完全に抹殺されてるなw
染谷先輩はさりげなく何を願ってるんだw
長野は獅子座流星群を眺めるのに絶好のスポットだろうな
このスレが盛り上がりますように…
GJGJ
さぁ梅る時がきた
すまない、980を踏んでいたことを見落とした
GJ!
久しぶりの咲和でニヤニヤさせてもらいましたww
>>985 代わりにスレ立てをさせてしまって本当にスマン
>>979 GJ!
不足していた咲和分を補給できました
次号の名前呼びイベントに期待埋め
なんだかんだで今日だけでかなり埋まったね
そして過疎り落ちる
993だったら和は咲の嫁
咲「落ちるだって、和ちゃん………」
和「大丈夫ですよ。わからないところがあったら聞いて下さい。
頑張って同じ大学に行きましょうね」
咲「あ、ありがとう。私が頑張るよ。頑張って必ず同じ大学に行く」
和「はい」
咲「私、和ちゃんと一緒に暮らしながら大学に通えたら嬉しいかも」
和「私も、同じ布団の中で、あんなことやこんなことがしたいですよ?」
咲「………//////」
和「照れないで下さい。咲さんが照れたら私も恥ずかしくなります……」
咲「う、うん。ごめんね。早く一緒に暮らそうね、和ちゃん」
和「はい。早く次スレに、大好きな咲さん」
ということで次スレ行くべく埋め。
GJ!
最高!
気付かず書き込んでしまった。
>>994 「可愛いね」
「はい。これを見ると益々離れ離れにするのが可愛そうですね」
「や、やっぱり一緒に暮らそうよ、和ちゃん」
「勘違いしちゃいますよ?」
「え?」
「プロポーズの言葉だって……」
「う、うん。いいよ、勘違いしても。幸せにするね」
「………//////」
和父登場
「娘を頼んだ」
待ってました!!
トンクス!!
咲和ジャスティス!!
1001 :
1001:
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。