【らき☆すた】こなた×かがみPart20【こなかが】

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今日もいつもと変わらない日。
こなたと、かがみと、つかさと、みゆきの4人はお昼ご飯を食べながら、いつもの談笑をする。
取り留めもなく続く、些細な出来事の会話。
しかし、彼女たちはそれに終始することが日常であり、また彼女たちにとってはその会話をすることこそ有意義な時間なのであった。

「あはは、愚妻よね〜」
「そうですね、愚妻ですね」
「ほんとに愚妻だもんね〜」
「愚妻ね〜」

一体、どこの嫁の悪口を言ってるのか、ということはさておき。

柊つかさは、その中である異変に気が付き始めていた。
(お姉ちゃんとこなちゃんはすごく仲がいい。…最近は、ますます仲良しになってるように見えるなあ)

でもでも。

「お姉ちゃんとこなちゃんてすごく仲がいいよね!」って言うと、

「な、何言ってんのよ…別にそんなことないわよ…!」

て言う。


「…ふ〜ん」

頭ごなしに否定するが、かがみの性格のことだからそれが本意ではないと知っているのはつかさだけではない。


…ここまではいつもの日常だった。ある人達にとっては。



放課後。
つかさの携帯電話に、母・みきから、『かがみと晩ご飯のおかずを買ってきて』との内容のメールが届き、つかさは早速、かがみに会うため、C組のクラスに向かった。

だが、かがみはそこにはいなかった。そういえば、こなたもいつの間にかいない。

そこで、みゆきと一緒に二人を探していると、こなたの従姉妹のゆたかの姿を見つける。同級生のみなみも一緒にいる。
すると、ゆたかが近くに来て聞いてきた。

「あのう…こなたおねえちゃん見ませんでした?」
「ううん。見てない。私もお姉ちゃんとこなちゃん探してるんだけど、見なかったかなあ…?」
「いいえ、見てないです…」
「そっか…」

どこに行ったんだろう。

「ハーイ☆どうシマシタ?」
「こんにちはッス先輩方」
ひよりとパティが来た。

「ねえ、ひよりちゃん、パティちゃん。お姉ちゃん見てない?」
「かがみ先輩っすか…?そういえばさっき見たような…」
「コノ上の階に行くのを見マシタ。コナタも一緒でしたヨ」

そして、6人は上の階に向かう。しかしその階にもこなたとかがみはいなかった。
…となると、あとは屋上しかない。一応、確認してみようかと彼女達は屋上に向かった。
6522:2008/06/09(月) 05:26:41 ID:p92oikbi
屋上への扉を開けると、赤い日の光がまぶしく照らされてくる。
夕日は、沈みかける陽の光の最後の抵抗なのだろうか。


屋上のある一角に、青い髪の背の小さな女の子と、紫色の髪を後ろ二方向にさげている女の子が座っていた。


つかさとゆたかが口を揃えて言った。
「「あ、お姉ちゃんだ〜」」

そう言って扉を開いて行こうとする二人を、ひよりが静止した。
「ちょっと待つッス!なんだか、いつもと様子が…」
ひよりは“何か”を察知したようだ。


少し開いた扉から、声を潜めて見ていると、二人の声が聞こえてくる。

『かがみ…』
『こなた…』

夕日の中、二人はお互いに向き合って座っている。
かがみは、こなたの頬にそっと手をあてた。こなたは一瞬目を大きく開いたような表情をして、
顔を赤くしながら恥ずかしそうに微笑んだ。
それに合わせてかがみも優しく微笑む。

「…何してんだろ。お姉ちゃんたち?」
「ちょ、ちょっと…!!!これは、これは、まさかまさかっ…!」
興奮を抑えきれないひより。



その時、かがみが口を開いた。


『こなた……好きよ………』



「「「「「「!!!」」」」」」

「お、お姉ちゃん…!?」
つかさが口を押さえてびっくりしている。
「おおおお……!」
「Humm…これはヨイ“こな×かが”デスネ☆」
「ふぉおお…マジっすか…やっぱりそうだったんすかあの二人…なんだかすごくいい感じっすよ…まさか、この場に居合わせることができようとは……」


ドキドキしながら見守る一同。


6533:2008/06/09(月) 05:28:27 ID:p92oikbi
こなたは、かがみの手を両手でぎゅっと握って、言った。

『…私も………かがみのこと、大好きだよっ!』

これ以上ない可愛らしい笑顔でかがみに微笑んだ。


「「「「「「おおおお〜〜〜〜っ!!!」」」」」」

「こ、こんな乙女な泉先輩始めて見たッス…!」
「おねえちゃんとかがみ先輩が…」
「きゃ〜!!絶好ノ萌えシチュデスね☆」



屋上の二人は、ぺったりとくっついて手を握りながら、座って話をしている。
どことなく甘い空気が漂う。

それはやがて、いつもの他愛のない話に移っていく。
こなたは最近やったゲームの話を始め、かがみはそれにうんうんとうなづきながら聞いていたが、
やがてかがみの表情に陰りが見え始める。

『でさ〜、そのキャラの攻略が難しくてね〜』
『…』

ギャルゲーの話ばかりをするこなたに、かがみはぷいっと顔を背けてしまった。

『あれ…かがみどしたの?』

『…なによ!こなたったら他の女の子にデレデレしちゃって…!』


かがみはスネてしまった。

『こなたには…もっと私を見てほしいのに………………ばか……』



『ごめんねかがみ。こんな話して…でもね、私はそのゲームがただ楽しいからしてるだけなんだよ。
それにね。…ツンデレキャラを攻略して…かがみのことをもっとよく知りたいと思ってるからなんだヨ。
私が、リアルでほんとに好きなのは……      …かがみだから……』
こなたが顔を赤くしながら、言った。

6544:2008/06/09(月) 05:30:22 ID:p92oikbi
『…ほんと?』
『うん』

『…ほんとにほんと?』
こなたを見つめ、不安そうな顔をしながら、指を加えて頭を傾けて聞くかがみ。

『うん!私が一番好きなのは…か、が、み、だ、よっ☆』

と言ってかがみの鼻につん、と指を触れた。

かがみの表情がだんだんと嬉しい顔に変わっていき…

『こなたぁ〜!』
かがみに抱きしめられるこなた。

『かがみぃ♪』

お互いに愛しい人の名前を呼び合う。


『こ〜な〜た♪』
つん。

『か〜が〜み♪』
つん。

お互いの名前を呼びながら、頬をつつきあう。
『えへへ…』
『うふふっ…』



「うわあ…す、すごい仲いいよね…」
「……これは、ちょっと………良すぎじゃないかと…………」
「あ、甘いですね……」
「ねえ、ゆきちゃん。あの二人は恋人さん同士だったの?」
「私は知りませんでした…つかささんはご存じなかったのですか?」
「…うん。最近、お姉ちゃんの部屋の壁や天井のあちこちにこなちゃんの写真が貼ってあって、
毎晩こなちゃんの写真に話し掛けながらおやすみって言ってちゅーしたり、こなちゃんの名前を
叫びながらおっぱいさわってるところは見た事あるけど………………………………………気付かなかったなあ」

「…そうですか(なんでやねんなんでやねん)」

6555:2008/06/09(月) 05:32:36 ID:p92oikbi
『あぁ…』
かがみが、こなたの体に倒れこんできた。
『どうしたの…かがみ?』
『…こなたとの愛が甘すぎて…私、とろけちゃいそう……』
思いっきり可愛らしく言うかがみ。

『もぉう…かがみったら…』
かがみの可愛さに心打たれ、頬をますます夕日に染めるこなた。

『………ねぇ、こなたぁ』
こなたの体に寄り掛かりながら、猫なで声で言うかがみ。
『なぁに?』
『好き…って、言って…。私のこと…だ〜い好き、…って言ってぇ、おねがいよぉ…こなたぁ…』
『かがみぃ…』



「お、お姉ちゃん、どんだけ〜…」
「す…すごい甘えてるね…」
つかさは、普段見られるクールさが微塵もない姉を。
ゆたかも、頼れる姉として慕っているこなたの、こんな様子を見るのは始めてだった。



『かがみん!』
こなたがかがみの方にずいっと近寄る。
『なあに?』


『だぁい………………………………………………………………………………好きっっっ!!!!!!!!

だよ!かがみん☆…ちゅ』


こなたが、かがみの口にキスをした。


6566:2008/06/09(月) 05:34:33 ID:p92oikbi
「わーっ!わーっ!!こなちゃんどんだけ〜……!」
つかさは、目の前のあまりに恥ずかしい光景に耐えきれず、顔を背けてしまった。
ゆたかも、顔を真っ赤にして俯いてしまった。

「パティ…………………ティッシュを……………………ガクガク」
ひよりは鼻からの出血が止まらなかった。だばry



こなたが、唇を離すと、かがみが言った。
『……うふっ、ありがとっ……こなたん♪』

『えへへ…かがみん♪』



ぷーっ、と吹き出すギャラリー一同。
「…こなたん…」



『か〜がみん♪』

『こ〜なたん♪』

『か〜がみん♪』

『こ〜なたん♪』

お互いに顔をすりすりしながら、抱き合う二人。

抱き合うと、体の小っちゃいこなたは、かがみにすっぽり包まれる形になる。
『…あ〜ん、もう!こなたったらほんとに小っちゃくて可愛いんだからぁ〜!!』
そんなこなたを、かがみはぎゅぅと抱きしめて、なでなでする。
こなたは、かがみの胸に顔を埋めて、子供のようにすりすりしてくる。とても嬉しそうに。

『ほんとに子供みたいでかわいいでちゅね〜!☆お〜よちよち♪』



「…赤ちゃん言葉!!!」
「ふぉおおおおお!!!!たまんねえっすたまんねえっすたまんねえっすたまんねえっす!!!!」
ひよりは床に頭をガンガン打ち付けている。
「ひよりちゃん!!落ち着いて!!落ち着いて!!!」



『もぉ、そんなにかわいいと、お前を食べちゃうゾ!こ・な・た♪』
『あん、こわぁい!…でも、かがみになら…食べられちゃってもいいよ♪』
『…や〜ん!!可愛すぎるよぉこなたぁ〜〜〜!!!』

『えへへっ…ねえかがみぃ………こなた、そんなに可愛い?』
こなたは上目使いでかがみを見つめながら言った。

『うん!とぉ〜〜っても!可愛いでちゅよ!』
かがみは指をくわえながら、ますますでぃーぷな赤ちゃん言葉でこなたに言う。

『だからね…かがみはねぇ、こにゃたのことがぁ〜…だあ〜いちゅきなの☆』

6577:2008/06/09(月) 05:38:59 ID:p92oikbi
 



「お姉…………ちゃん…………………………」

呆然とするつかさ。その肩に、みゆきの手がぽんと乗せられる。




『えへっ。ありがとかがみん!赤ちゃん言葉のかがみ萌え〜!』
こなたは、かがみをぎゅう〜っと抱きしめる。

『じゃあ〜、こなたはぁ、子猫ちゃんになる!かがみがご主人様ね!』
そう言って、こなたは、どこからともなく猫耳を取り出し、頭につけた。
そして、かがみに擦りよって…

『あ〜ん、かがみご主人さまぁ……大好きだ、にゃん♪』




「こなた…………お姉ちゃん…………………………」

呆然とするゆたか。その肩に、みなみの手がぽんと乗せられる。




『こにゃたん、お手♪』
かがみが手を出す。
『にゃん☆』
こなたは、かがみの手に自分の手をのせる。

『じゃあ〜、“スキスキ”して?』
こなたはかがみのほっぺをぺろぺろなめた。
『…ちょっと恥ずかしいにゃぁ…』


『こ〜にゃた☆』
かがみは、こなたの頭についてる猫耳をふにふにとさわる。

『にゃっ…ぅ〜、くすぐったいにゃん、かがみぃ〜〜………』
『はむっ☆』
『ふにゃっ、…そ、そこは、ほんとの耳だよぅ…………にゃん…』
『あっ、ごめんねぇこなた♪こっちでちゅね☆』

ふにっ。

『あん♪かがみぃ〜……おっぱいさわっちゃだめぇ……』
『あっ、ごめんねぇ。やわらかくて耳かと思っちゃったwえへ☆』
『もぅ…かがみのえっちぃ……///』




6588:2008/06/09(月) 05:40:38 ID:p92oikbi
 馬 鹿 す ぎ る 。



だが、それがいい!!!!!!!


とはひよりの談。



『は〜い、こなたちゃ〜ん、いーこいーこ!』
かがみはこなたの頭をなでなでする。
こなたは気持ちよさそうに、ごろごろとのどを鳴らしながら、かがみの腕を抱きしめて擦り寄る。
『うれしいみゅ〜、かがみん☆』

こなたは言う。
『ねえぇ、かがみぃ〜ん、私いい子だからぁ…ちゅー…して♪』


こなたは、かがみに抱っこされてるような形になっている。
『じゃ〜あ、お薬の時間でちゅよ〜』
『え〜、こなたおくすりきらぁ〜〜い!』
『大丈夫!あまぁいお薬でちゅからね〜!』

んちゅ…

『んっ…』
『ぷは…』
『ど、どぉ…?こなた…』
『はぁ、はぁ…とっても気持ちいいよ、かがみ…でもね、私、かがみにこうされてるとなぜかドキドキしちゃうの…
私も病気になっちゃったみたい……だから…おくすりもっとちょうだい…』
『いいわよ…いっぱい…いっぱいあげるね…こなた…』

ちゅう…

『んふ、はあ、はあ、私…っ、幸せだよ…かがみ…ん、ちゅっ』



『…ぷは!かっ、かがみに…んっ!……ちゅ、くちゅ、……ん、はぁ、かが、み…に、
ちゅっ、んん…!、ん…はあ…こんな、に…愛して…んむぅ!!んちゅう、んちゅっ、
ちゅっ、………ちゅ………も、もらえて……
ん、んん!!…す、すきぃ……んちゅ!!ん、あっ!好き…好きぃ…』


『こなたあ…ちゅっ、ちゅっ、好きよ……すき……くちゅ、くちゅっ…ちゅぱぁ、んむ、
…っは…すき……すき……大好きっ……ん、ちゅうぅ……ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ…ぷは、
はあはあ…んっ!!んんんっ!!…は、あ、愛してる……わよ…こなたぁ…』


6599:2008/06/09(月) 05:42:45 ID:p92oikbi
 


それからも、二人の濃厚なディープキスがずっと続く。
目を瞑り、顔を夕日より赤く染め、ただひたすら二人の唇や舌の合わさる音が、夕方の屋上に響く。


つかさたちは呆然としてもはや何もできない。
この、どうしようもなく恥ずかしい光景をただ見守ることしかできなかった…





『ぷはぁ…………今日は………これくらいにしとこっか…………』
『はっ、はっ、はあ…はぁ………うん…………』


『…すっかり暗くなっちゃったわね。そろそろ帰ろっか』
『うん…もっとかがみと一緒にいたいけど…帰らなくちゃね』
『また、明日…会えるから大丈夫よ…』
『…そだね♪』



『…はい☆』
こなたがかがみの前に手を伸ばす。

『うん♪』
かがみはその手をぎゅっと握った。

二人は、このまま屋上から去ろうと、扉に手をかけ、開いた。

ぼーっとしてたつかさ達は、二人が突然目の前に現れたことに驚く。

「「「「わああっっ!!!」」」」

突然、目の前に現れた人間に双方が驚く。


「…な、な〜んだ、つかさ達か…びっくりしたぁ。どうしたのよ?こんな遅くに」
「ふえっ!!…えっと…その…あのぉ………ぅにゃぁ…」
つかさは、ただもじもじしているだけで何も言えない。

「あれ?ゆーちゃん達もいるじゃん」
「あっ、あの…えーと…えと………………ふにぃ……」
ゆたかも、顔を赤くするだけで、なんと言っていいのか分からなかった。

66010:2008/06/09(月) 05:44:18 ID:p92oikbi
 

こなたとかがみの中に、ざわっ…と、どうしようもない不安が舞い降りてきそうになった時、

ある欧米人女性から必殺の一撃が放たれた。


「さき程ハ、お楽しみデシタネ♪」


「「!!!!!!!!!!!!!!!!」」


顔色を失う二人。それから一瞬で顔が真っ赤になる二人。
「二人トモとっても可愛かったデス☆こなたん♪かがみん♪ちゅっ☆て。トテモ良いものを見せて頂きマシタ…」
「先輩たち…すごかったっす………!!!こんな甘い空間がこの世に存在するとはっ…ぶはっ」
「オゥ、ひよりんまた出血ネ」

「「あああああああ!!!!!!!!!!」」
頭を抱える二人。後悔先に立たず。

「でっ、でも!お姉ちゃんたち甘えんぼさんで、とっても可愛かったよ!!」
つかさ、フォローになってないぴょん。
「…ええ、お二人の仲の良さがこちらにも大変よく伝わりました。…濃厚なキスも、見ていてこちらまで熱くなってしまいそうでした…」
と、みゆき。

「ぎゃあああああああ!!!」
かがみ絶叫。頭からは湯気。

「うぅ…ゆーちゃんにも…見られてしまったんだね…………姉としての……威厳が……」
「…う…ぅん……あ、でも、かがみ先輩とは……とってもお似合いだと思うから、良かったね、お姉ちゃん!………ね、ねえ?みなみちゃん」
「……(コクリ)」とうなづくみなみ。



「わっ、私は別に……こなたとなんか…………、こなたと…なんか………………ぁぅ…」


どうみても、今の状況でかがみのツンは全くもって通用しない。


66111:2008/06/09(月) 05:46:41 ID:p92oikbi
こうして、頭から湯気を出しながら、どうしようもなく恥ずかしい帰路につく彼女たち。


そして、こなたとかがみは思った。


明日が来なければいいのに、と。


そして、これからもずっと愛しい彼女と一緒に居られますように、と。






ちなみに。
つかさから、『かがみと晩ご飯のおかずを買ってきて』のメールの内容を聞いたかがみは、
早速、こなたを柊家にお持ち帰りになったそうな。





性的かつ卑猥かつ色情的な意味で!!!

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完。

タイトルは、「甘過ぎる放課後・どうしようもねえバカップル」


なんだか自分のやってる事に愚かさを感じます。
ストックがなくなったので、しばらく失敬w