【涼宮ハルヒの憂鬱】涼宮ハルヒを語れ その85

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1Haruhi
アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」の超ヒロインにしてSOS団団長! あたし涼宮ハルヒについて語りあうスレよ!
じゃんじゃん語りなさい! 過疎になんかさせたら許さないんだからねっ!
ただし【荒し】【荒しに反応する人】はダメ! もし見かけたら生暖かく見守るとよいでしょう。
SS、あたしとキョンのカップリングネタは、名前欄に「SS」「ハルキョン」と書くように…。
あたしが恥ずかし……くは別にないけど、部室のPCのNGワードに入れといてあげるから。

次スレは960が立てること。スレの進み具合によってはスレ立てが早まることもありうるから、臨機応変に対応しなさいよ!

前スレ
【涼宮ハルヒの憂鬱】涼宮ハルヒを語れ その84
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1205429360/

ハルヒスレSSまとめ Wiki
http://wikiwiki.jp/haruhi/
2Kyon:2008/03/24(月) 15:30:23 ID:rnDPmYM1
やれやれ……皆聞いてくれ、団長命令だ。
最近、荒らしのような発言をする奴が目立つが、そういうのはまず下記リンク先に目を通せとのことらしい。
それが出来ない奴は王様で団長なハルヒのスルー対象にされちまうので、気をつけるように。

【涼宮ハルヒの憂鬱】涼宮ハルヒを語れ【避難所】
http://jbbs.livedoor.jp/comic/3935/ (PC用)
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/i.cgi/comic/3935/ (携帯用)


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:.;:.ヽ'. >  >ヽ;:;:ヽ   ヽ;;;;=''"    _,,ィ  /_=!:;:;/  .l  /        優雅に、そして華麗にスルーしなさい
\;:;:,\へ!  ヽ;:;.`、、      l ̄ ヽj ,イ.!='' /;/ヽ、 /  〈_/i        じゃないとあたしを語らせてあげない
  ヽ;:;:;.,\   ヽ;::;:ヽミ'''ー- ,,,._`ー_'',/.//  /:'   )^''、  `ヾf゙〉     あたしが王様なんだから
   ヽ;:;:,<¨ヽ、  ヽー-≧ニェェ‐-=,,_ //   '  // i  `''、ー-'       王様の言うことは絶対っっなんだからねっ♪
3Haruhi:2008/03/24(月) 15:30:45 ID:rnDPmYM1
SSやAAを投下する前に注意!

一行目改行、且つ22行以上の長文は、エラー表示無しで異次元に消えるそうです。
SS文面の区切りが良いからと、最初に改行いれるとマズイみたい。
デザインとして最初に改行入れたいときは、スペースを入れておけばいいらしいわよ。
−−−
↑文頭にこういう単一キャラクタが重複するのもまずいらしいから、気をつけた方がいいかもね。


まだなにかあったかしら?
え、なによキョン、大事なことを忘れてるって?

このスレではメール欄に半角で「sage」と入れる事、良いわね?
うっかりageちゃったりしたら、暇を持て余した荒らしやアンチが来るって言うから気を付けなさいっ!

…………。ねえ、キョン。何でこんなこと言わないといけないのよ。あたりまえじゃないの。
4名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/24(月) 15:36:50 ID:2P0OHu9c
>>1
5名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/24(月) 15:42:51 ID:hsK4Jcnq
>>1
特乙っ!
6名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/24(月) 15:43:12 ID:FLrkquGi
>>1
7名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/24(月) 15:52:04 ID:mavCSiZU
>>1
8名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/24(月) 16:17:42 ID:agOzlh/q
>>1
Z
9名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/24(月) 16:19:36 ID:8YBVFYEq
>>1
10名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/24(月) 16:20:53 ID:467DImxD
>>1
乙です
11名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/24(月) 16:47:32 ID:EF8vYXBl
しかしまあ、結局のところ
最初に話すことは決まっているのだ
そう、まず・・・
>>1乙について話してやろうと俺は思っている
12名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/24(月) 16:58:33 ID:Qsb7/JL/
とんでもない>>1乙がそこに居た!
13名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/24(月) 17:00:58 ID:bwfRPB7/
>>1
14名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/24(月) 17:04:44 ID:iB9WFoaW
キョン君も涼宮さんも>>1乙なのね。
15名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/24(月) 17:11:18 ID:qIIfR4x0
>>1
16名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/24(月) 19:01:46 ID:gRG1kyLR
また性懲りもなくスレッド立てたのね。
な、なによ・・・嬉しくなんか無いんだからねっ!!!
まぁ、スレッド立てた労働に対してはお礼を言っておくわ。

一応一乙。

・・・しゃっ、洒落じゃないわよっ!!!
もう知らないっ///////
17前スレ908:2008/03/24(月) 19:15:24 ID:yLqY2e69
>>1
で、早速続き書いていいのっかな?
18名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/24(月) 19:20:16 ID:rnDPmYM1
一応前スレ埋まるまで待ったら?
19名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/24(月) 19:36:47 ID:87HH2oSM
>>1
キョンと付き合ってからはもうごく普通の女の子になってしまったハルヒ
それを歯痒く思ったのか今度はキョンがハルヒの手を引いて不思議探索に向かう妄想が止まらない
20名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/24(月) 20:02:13 ID:qEE4JH0A
なぁ佐々木スレはどこいったんだ?
21名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/24(月) 20:05:00 ID:/+J0/2HN
文芸書籍サロン
22名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/24(月) 20:09:08 ID:qEE4JH0A
ありがとう見つかったぜ(´Д`)
23名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/24(月) 20:14:01 ID:rnDPmYM1
>>17
無事前スレ埋まったみたいだね。
いつでもカモンだぜ!
24名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/24(月) 20:14:16 ID:Z8Wtp9d7
>>1
ハルにゃん乙かれにゃん
25名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/24(月) 20:40:35 ID:0Ij8rJya
超宇宙の旅の途中、偶然助けた小さな女の子に拳法を教わることになったSOS団。
着実に力を付けていく中で少女に不思議な共感を覚える勇者はるひ。
果たして少女の正体と、武闘大会の結幕は?
次回!不思議武闘伝涼宮はるひの鉄拳Episode00
第41話「前世の因縁」
お楽しみに!
26ハルキョンSS ハルヒは宇宙一かわいい:2008/03/24(月) 20:41:39 ID:lTnJrTcJ
「すまないハルヒ。そんなこと言わずに許してくれ」
「だったらあたしのほうが好きって証明してみなさいよ!」
「ハルヒは宇宙一かわいい。・・・これじゃだめか?」
「///そ、そんなのあてにならないわ!」

ハルヒを抱き寄せ、チューする

「///////!!!

「・・・これでもだめか?」
「/////卑怯よ・・・・・・普段はこんなことしてくれないくせに・・・」
27名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/24(月) 20:45:00 ID:lTnJrTcJ
>>26
あああああああコピペミスぅぅぅぅぅ!

一行目に「最近みくるちゃんばっかと仲良くしちゃって。あんたなんかだ大ッ嫌い!」
28名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/24(月) 20:46:38 ID:467DImxD
>>27
無くても悶えた
29名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/24(月) 21:12:34 ID:UFF/TswQ
は、は、ハルにゃあぁぁぁぁぁん!!
と唐突に叫びたくなる今日この頃。
30名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/24(月) 21:22:15 ID:+EuaRPcN
ハルだなあ。
31名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/24(月) 21:36:41 ID:JoRhxSFh
>>5のIDの
hs ハルヒ涼宮
K4 キョン(無理があるかな?)に
ちなんでSS書こうとしたが無理だ・・・
誰か良い電波を受信できる人いないかな?
32名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/24(月) 22:09:04 ID:87HH2oSM
シャボン玉を飛ばすハルにゃん
33名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/24(月) 22:59:14 ID:Qsb7/JL/
自分のつくったシャボン玉に入って空を飛ぶハルにゃん
34名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/24(月) 23:03:56 ID:E6942+/w
キョン、ちょっと貸しなさいよ。ってシャボン玉のストローを奪ってみる。
35名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/24(月) 23:04:42 ID:YCu/cO7a
自分のつくった巨大シャボン玉に入ろうとしたら
いとも簡単に割れて涙目のハルにゃん、なだめるキョン
36名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/24(月) 23:06:23 ID:w6PHtIeP
>>1乙ハルニャン
37名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/24(月) 23:07:26 ID:hsK4Jcnq
>>34
それでキョンが使ったのだから吸ったりしてしまう
だけどシャボン玉の液が口に入ってしまうので苦くて涙目になる
38名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/24(月) 23:33:06 ID:UFF/TswQ
いいねぇ…シャボン玉。
和むねぇ
39名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 00:14:21 ID:RYL9ybzf
>>1
なんか今日は過疎なのね
40名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 00:21:32 ID:ARk3Eyv1
眠いよハルにゃん
41名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 00:23:20 ID:SJDGA49o
12 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/22(土) 17:12:41 ID:YDe0DMOA
ハルヒみたいなキチガイよりキョン子のほうが可愛いと思う。

13 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/22(土) 19:13:20 ID:/uLDdChq
同じ顔だしな


腐女子マジで死ねや
42名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 00:24:59 ID:xY5we6wC
ハルヒコ(笑)
あれはさすがにねーわ
43名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 00:32:22 ID:SVJz5pO6
ハルヒコはないと思うがキョン子は可愛いと思う
ハルにゃんを大人しくしたら丁度ああなるんだろうなって感じだし
でもやっぱり本物のハルにゃんが一番いい
44名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 00:47:15 ID:L83dHVsZ
キョン子とかただのポニテハルヒだろw
45名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 00:48:55 ID:rwuszv9B
うん、キョン子は可愛いよね。
でもオリジナルキャラが一番いいと思うんだよね。

>>41
まあまあw 違う次元の生き物と思えばw
46名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 00:50:45 ID:Fkf2Wc8w
寝てるハルにゃんのほっぺたつんつん
47名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 00:57:42 ID:menS6dMR
キョン子とかキョン古は嫌いだからスルーしてる
48名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 00:57:45 ID:phtOjDWE
キョンが寝る前に電灯の紐を引こうとしたら
ポニテのハルヒの尻尾を引っ張った電波が
49名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 01:10:12 ID:g3dc8oPX
ハルにゃんについて語ろうぜ或いはハルキョン

>>1

性転換は嫌いだ!ってか別人だろ明らかに
50名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 01:20:08 ID:sDYgyHOL
結局二日もSS投下出来なかったorz
明日こそは…
おやすみハルキョン
51名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 01:29:00 ID:KJUtVgck
今更だが>>1
そしておやすみハルにゃん
52名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 01:33:28 ID:5xLYT0zp
ここはハルヒスレ。性転換はまた別物だろ
そしてハルにゃんおやすみー
53名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 01:39:36 ID:vq4mxhEi
自分も性転換ものは苦手だけど、あれはあれで「ユニーク(笑)」だとは思った。
性転換もの見た後で本物ハルヒ見るとハルヒの魅力を再発見するんだよね
(不覚にも転換後のハルキョンにも萌えてしまったがw)

ま、みんな飢えてんだろ。
驚愕も音沙汰ないし。二期だか新アニメーションだかもあれっきり情報ないしな。
54名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 01:49:04 ID:S3hcf0xW
いきなり自分の体が女体化して驚愕するが
キョロキョロした後、鏡の前でウットリするキョン
55名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 01:51:28 ID:Fkf2Wc8w
ハルにゃんとキョン一緒のベッド
56名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 02:01:30 ID:rwuszv9B
性転換話で盛り上がってるところぶった切ってごめん。
前スレの「屋上にて」のハルヒサイド書いてみた。
1レス消費します。
57名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 02:01:48 ID:RYL9ybzf
かもん
58SS 屋上にてverハルヒ:2008/03/25(火) 02:02:04 ID:rwuszv9B
春の陽気に当てられてポカポカとする気持ちのいい昼下がり。
貴重なお昼休みを食事だけで終わらすなんてもったいないじゃない。
あたしはさっさと学食で昼食を済ませ、今、一番気持ちがいいだろう場所にやってきた。

そこには先客などいるはずもなく。
「うーん、気持ちいい!」
思わず伸びをしてしまうほど気持ちがいい。やっぱり屋上に来て正解よ。
部室は外じゃないし、中庭は木陰が気持ちいいけど日光の暖かさが感じられないしね。

柵に手を掛け周りの風景をしばし見る。風がそよそよと吹いて肩の辺りで揃えた髪が揺れる。
そういえば、一度髪をばっさり切ってからずっとこの長さだわ。
キョンはどうしてもポニーテールにしてもらいたいみたいで、あたしが「もうそろそろ美容室でも行こうかな」なんて話をすると結構必死になって止めたりするのよね。
今度、部分ウィッグとかで完全ポニーテールを再現してあげようかしら?どんな顔するかしらね。

さあて。お腹はいっぱい、陽気は最高。ときたらお昼寝しかないわね。
キョンは今頃、谷口とかとアホ話でもしてるのかしら。
せっかくのいいお天気なのにあんなのの相手なんかしてたらもったいないわ。キョンも来ればいいのに。

あたしは寝転んで雲ひとつない真っ青な空を見上げる。
……そして意識を手放した。

しばらく経っただろうか、遠くでドアの開く音がした。それで意識が戻った。
だあれ?あたしの昼寝を邪魔するやつは。
足音はこちらへ向かっている。あれ?この歩き方ってキョンじゃないかしら。
あたしはまだ足音が遠いうちにチラリと目をやった。
やっぱりキョンだ!

キョンはあたしの横に座り込んだみたい。
なんか顔に視線を感じるわ、きっと覗き込んでほっぺたでも抓ろうと思ってるんでしょ。
そう思ったら、ふと空気が動くのを感じた。やっぱりね!
パッと目を開けて、ネクタイをつかむ。
「うおぁ!」
キョンはすっかり油断していたのか、あたしのなすがままに引き寄せられる。
そしてそのままキス。
思わず口元に悪い笑みが浮かんじゃう。

「スキありっ!まだまだ修行が足りないわよ。キョン」
ふふん、あたしに悪戯しようなんて100万年早いのよ!
「おまえなあ、起きてたらそう言えよ」
「む。あんたがあたしに悪戯しようとしたから罰よ。バツ」
ってあたしが言ったらキョンはなんだか複雑な顔をして……昼寝の体勢に入っちゃった!

「なによ!あたしが起きたのにあんたは昼寝しちゃうの!?」
「そうだ。当初の目的は昼寝だからな。邪魔するなよ」
そう言ってキョンはあたしの横に寝転がる。
しかも「おまえも昼寝の続きをしたらどうだ?気持ちがいいぜ」ですって。そんなの知ってるわよ!
「コラ!起きなさい!団長命令よっ!」
あんまりもあたしの言うことを無視して寝に入ろうとしていたから、完全に油断していたわ。
キョンの顔を覗き込んでいたはずが気が付いたらキスしてたなんて。

「んっ…!?」
一本取られたわ。

「……あんた、随分悪い顔してるわね」
キョンはしてやったり風な笑みを口元に浮かべてる。悔しい、けど嬉しい。
「そうかい、さっきのお返しだ」

そしてあたしはキョンに抱き寄せられる。このままキョンと昼寝をして授業をサボってもいいかしら。
59名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 02:07:18 ID:RYL9ybzf
>>58
GJ!睡眠導入にいい糖分でした。ってことで寝る
60名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 02:19:10 ID:UxHqcrnu
>>58
GJGJGJ! バカップル最高!!!
61名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 02:43:46 ID:1YHj7GoA
>>58
バカップル警報発令GJ

自分もSS投下します。
前スレどころか昨日にも間に合わなかった orz
そういえば前回の投下から十日以上も経ってしまったのか

無駄に長いです。全部で12レス。
さるさん対策で6レスずつ時間を空けての投下予定
後半B級ホラー映画ちっくな描写があるのでちょっと注意です。
ちゃんとハッピーENDっていうかいつものバカップルENDのつもりなんですがww
62SS:Werewolf Warning - Part A 1/6:2008/03/25(火) 02:44:51 ID:1YHj7GoA
 季節の変わり目になると、色々とどーにかなっちまう奴らが多いらしい。家のシャミセンもその例には漏れず、夜な夜な外に出て行っては近所迷惑な大騒ぎをしやがるのは正直勘弁して欲しいところだったりする。
 まあ、動物だけに限ったことじゃない。人間様だってこの時期はなんだかんだで頭のネジがどこかに飛んじまった輩が出没するようであり、ネット上などでも香ばしい光景を目の当たりにする機会も増えることと思う。
 で、今回の話というのは、とある哀れな人物、っていうかぶっちゃけ俺のことなんだが、その奇妙な体験談とでも言うべきだろうか。
 ただ、所々視点が他の誰かに切り替わったりすることもあるので気をつけて欲しい。
 早い話、その時点で俺がそこにはいなかったりとか、あるいは俺の意識が失われているということを頭の片隅にでも留めておいていただければ幸いである。

 というわけで、ある日の放課後の文芸部室のドアの前。なにやら中からゴソゴソと物音が聞こえるのだが、ノックしても返事は返ってこない。
 もし朝比奈さんが中にいらっしゃったとして、いくらなんでも着替え中ならノックに無反応なんてこともないだろう。うむ、完璧な理論だ、とか無理矢理納得する俺である。よし、入りますよ。
 と、部室内では、その朝比奈さんがパイプ椅子の上に乗って、本棚の上に乗っかっているものを動かしている。
「あ、あの、朝比奈さん?」
「ふえっ? あ、キョンくん。――ごめんなさい。今ちょっと手が離せなくって……お茶ですけど、もうちょっとだけ待ってもらってもいいですか?」
 いえ、朝比奈さんのお茶のためならいくら待たされても俺は構いませんけど、なんていうか、見るからに危なっかしいというか――、
「だ、大丈夫ですよ。このくらい――――ひゃぁ!」
 と、言った傍からバランスを崩してひっくり返りそうになる朝比奈さんだった。俺はというと、すっかり心の準備はできていたので下側に回りこんでその小さなお身体を難なく受け止めた。
「おっとっと。あんまり無理しないでください、朝比奈さん。高い所のものだったら、俺が代わりに取ってあげますって」
「あふっ! …………ご、ごめんなさい、わたし――やっぱりダメですよね。はあっ、どうしていっつも失敗ばっかりなんだろう」
 目に涙をうっすらと浮かべて落ち込む朝比奈さんを慰めようと、ふと天を仰いだ俺。その視界に本棚の上から崩れ落ちてくるガラクタが映った。
「危ない!」
「ひょえ?」
 落下物から朝比奈さんを庇おうと、俺は身を乗り出した。間一髪、俺の背中に当たって散乱するゴミだかなんだか解らんジャンク共。
「――朝比奈さん、大丈夫ですか? どこも怪我しませんでしたか?」
「えっ、あっ、あのっ――――キョンくん?」
 何がなんだか理解していらっしゃらない様子の朝比奈さん。って、ちょっと待て。床に倒れこんだ朝比奈さんに覆い被さった状態の俺。つまり、こんなところを誰かに見られたら…………。
「やっほ〜〜ぃ! なんだか喉渇いちゃったわねぇ。みくるちゃ〜ん、お茶!」
 と、そこにこれ以上ないというタイミングで、勢い良くドアを開けてハルヒの登場である。

「げっ!」
「ふぇっ!」
「へっ?」

 そのとき、地球の自転すら静止していたんじゃないか、って俺は思ったね。

 数秒後、部室の床に背中から叩きつけられる俺の身体。痛えな、何しやがる!
 気付けばいつの間にかハルヒは朝比奈さんを脇に抱えており、鬼のような形相で俺を睨んだかと思うと激しく怒鳴りつけてきたのだった。
「コラ〜っ、こんのエロエロエロキョンが! あんた、なに考えてんのよ? 白昼堂々と人目も憚らずに、あたしの大事なみくるちゃんに襲い掛かるなんて、言語道断迷惑千万! 不届き極まりないったらありゃしないわ、このケダモノめっ!」
 ちょ、ちょっと待てハルヒ! それは誤解だ。少しは俺の話を――、
「みくるちゃん、平気? 怖くなかった? あたしが来たからにはもう大丈夫だからね。さあ、涙を拭いて立ち上がりなさい」
「い、いえっ、あ、あの違うんです、涼宮さん。……キョンくんは別に」
「違わないのっ! みくるちゃん、いい? 男なんてのはね、みんな狼なのよオオカミ! みくるちゃんみたいな可愛い女の娘のことを虎視眈々と狙ってるの」
 狼なのに虎視眈々かよ、とかツッコミを入れられるような隙も見せることなく、ハルヒは朝比奈さん相手に滔々と、世の男から如何にして自らの身体を守らなければならないかということを説いていた。
 やれやれ、こうなっちまうと全く聞く耳持ちやしないのが涼宮ハルヒという人物である。本当にどうにかして欲しいもんだね、おい。
63SS:Werewolf Warning - Part A 2/6:2008/03/25(火) 02:45:37 ID:1YHj7GoA
「…………」
 いつの間にか、音もなくドアを開けて長門が現れた。室内に入るなり、俺のすぐ脇でパイプ椅子に腰掛け、いつものように読書を開始する。
「ちょっと、有希! ダメよ」
「?」
 長門は本から顔を上げると――俺がかろうじて解る程度の変化だが――不思議そうな表情をしてハルヒの方を見た。
 ハルヒは今まで抱きしめていた朝比奈さんを手放すと、今度は長門の首筋に取り付いて無理矢理立ち上がらせ、俺からの距離をとるように後退りした。
「いい、有希? 今後キョンの半径三メートル以内には立ち入り禁止よ」
「なぜ?」
「何故って、有希。あなたみたいな大人しい女の娘は気を付けてないと、キョンみたいなスケベな男に狙われちゃうのよ! ちょっとでも気を許したら、オオカミ男に変身して襲い掛かってくるのっ!」
「彼はいたって普通の人間。変身などしない」
「モノの例えよ、例え。……そうねえ、まあ確かにキョンが実は伝説の狼男だ、なんてことがあったら面白かったかもしれないけど、いくらなんでもこのマヌケ面のドスケベキョンに限ってそれはないか……ほんとつまんないわね、キョンって」
 いい加減抗議するのも面倒なのでずっと黙っていたところ、何だか酷い言われようである。
 そもそも俺は何一つ疚しいことなどしていない。勝手にハルヒが誤解しただけなのに、いつの間にか俺と女性陣三名の間には結界が張り巡らされようとしているではないか。
「というわけなの。有希、解った? うっかりキョンに近付いたりなんかしていやらしいことされちゃったらあなたもいやでしょ?」
「別に嫌ではない」
「な、ちょっと、有希ったら、なにを言い出すのよ?」
「わたしは構わない」
「はあっ? だ、ダメだったらダメよ! 有希が構わなくってもあたしは構うの! そんなの絶対認めないんだから!」
「……どうして?」
「ど、どうしてもこうしてもないの。とにかくSOS団の団長としてあたしは団員の風紀の乱れを見過ごすわけにはいかないんだから!」
 何故か慌てた様子で宣言するハルヒなのだった。
「だから、有希。もっと離れて、こっちに座りなさい」
「…………」
 長門はどこか縋るような瞳で俺の方を見ていたのだが、今の俺が何を言ったところで、ハルヒの奴はヘソを曲げるだけだろうし、どうにもならんぞ。
「解った解った。俺の方から離れればそれでいいんだろ」
 そう言ってドアの前に移動する俺。と、それにタイミングを合わせたかのようにドアが開き、古泉の野郎が姿を現した。
「おや、みなさん。一体どうかなさいましたか?」
 室内を見渡してさり気なく尋ねる古泉。って、何故そこでさり気なさついでに俺と肩を組む必要があるんだ?
「ああ、古泉くん。キョンにあんまり近付かない方がいいわ! 『狼キョン』が伝染るといけないからね」
 なんだそりゃ?
「はて、オオカミですか? 何か彼が問題でも?」
「問題よ、大問題! 誠に由々しき事態だわ。このバカキョンがこともあろうかみくるちゃんを襲おうとしていたのよ! ギリギリのところで駆けつけたあたしが何とか阻止したんだから」
「ほほう……それは本当なのですか?」
「い、いえ、ち、違うんですぅ。そ、その、キョンくんは――」
「ちょっと、みくるちゃんは黙ってて。いい、あなたは被害者なのよ、被害者! こんな女性の敵を庇う必要なんて全然ないの!解ってるわねっ!」
「……ぇぅぅ」
 俺を弁護してくれようとした朝比奈さんはハルヒの剣幕を前に空気の抜けた風船よりも萎んでしまった。
 古泉はいつにも増してニヤニヤとした調子で、
「あなたという方も、底の知れない人物ですね。いやはや、実に興味深いことです」
 おい待て、お前それ、解ってて言ってるんだよな?
「さて――どうでしょうか? 僕もあなたの餌にならないようにせいぜい気を付けることにしましょう」
 あのなあ……。
「ふふふっ…………冗談です」

 そんなこんなで、しばらくの間、俺に下された厳罰とやらは、『女子の三メートル以内に近付くことを禁止』と、『朝比奈さんのお茶を飲むことを禁止』という二点であった。まいったね、後者の方は、なんというか精神的にキツイんだがな。
 まあいいさ、どうせそのうち有耶無耶になってしまうことだろう、なんて暢気に考えていた俺なのだが、それが甘かったことをあとから思い知らされるハメになったのは言うまでもない。
 ハルヒはハルヒであってハルヒ以外の何者でもないのだ。こいつの適当な思いつきやジョークがそのまま何事もなく済むだなんて決して思ってはいけない。その鉄則をうっかりしていたなんて、油断するにも程があるだろ、俺。
64SS:Werewolf Warning - Part A 3/6:2008/03/25(火) 02:46:37 ID:1YHj7GoA
 翌日のこと。

 さすがに教室内では前後の席ということもあり、俺とハルヒの距離は三メートル以内になってしまっているのだが、何か話しかけようにも、ハルヒは威嚇でもするかのように俺のことを睨みつけたきり、徹底的に無視する構えのようである。
 しかも偶然だかなんだか知らんが、俺とハルヒの座席に隣接しているクラスメート連中が軒並み休みで空席となっており、なんとも気マズイことこの上ない。
 まるでバリアの如く張り巡らされたハルヒの怒りの結界に圧迫され、午前中の授業は居眠り一つしなかった俺なのだった。って授業内容なんざ、一つも耳に入って来やしないけどな。

 昼休み、珍しいことに古泉から呼び出しを受けた俺は、人目を憚るように屋上へと向かった。古泉曰く、
「涼宮さんに見つからないようにお願いします」
 とのことだったのだ。まあ、ハルヒは例によって学食にでもいるに違いないのだが、一応、念には念をというわけだ。
「よう。伝えたいことがあるからって、一体何のこと……」
 って、誰もいない?
 やれやれ、俺の方が先に着いちまったのか。全く、呼び出すんならそっちの方が早く来て――、
「ぐわっ!」
 突如、背中に激しい衝撃を受けた俺は前方に数回転しながら吹っ飛ばされた。
「――申し訳ありません。これでも手加減したつもりだったのですが……ああ、予想通りどうやら平気なご様子ですね」
 何しやがる古泉! って、あれ? 全然痛くないぞ。顔面からコンクリートに激突したはずなのに、掠り傷一つ負ってないなんて。
「何がどうなってるんだ、一体?」
「百聞は一見に如かず、これを御覧下さい」
 古泉は俺に一歩近寄ると、右掌を上に向けて差し出した――その真上に浮かび上がるのはいつぞやのカマドウマとの戦いで見せた赤い火の球、ってことは?
「まさか、ここは閉鎖空間なのか?」
「正確にはあなたを中心とした半径三メートル内が、です。言うなれば『極小限定的閉鎖空間』とでも呼ぶべきかと」
 そう言って古泉が退く。すると例の火の玉はある箇所を境に消滅してしまった。
「……おそらく昨日涼宮ハルヒが口にしたことが具現化しているものと思われる」
 あまりの急展開に気付くのが遅れたが、見れば長門と朝比奈さんが古泉の後方に並んでいたのだった。
「彼女はこう言った。『女子の三メートル以内に近付くことを禁止』と」
 まさかとは思うが、ハルヒは本当に俺の周囲三メートルに結界をこしらえたってことなのか?
「そう……従ってわたしも朝比奈みくるもあなたの周囲三メートルの内部に接近することは不可能」
「しかもそれだけではありません。あなたの体表を覆うかのように、更にバリア状の別の閉鎖空間が構成されています――僕の能力でも決して破ることができない位に強固なものが」
 古泉に言われて俺は自分の背中をさすったところ、なんと制服の背中部分に大穴が開いているではないか。
「どうも済みません。先程の実験のときに、ついうっかり」
 なんだよ、そのうっかりってのは。どうしてくれるんだ!
 俺が古泉に文句を言うなり、長門が何やら例の早口コマンドを唱えた――その途端、穴が急速に塞がれる俺の制服。
「現状のわたしの情報操作自体の効力範囲はあなたの体内にまでは及ばない。それが問題」
 長門は俺から三メートルギリギリの距離まで歩み寄るとそう告げた。
「その、問題ってのは何のことだ、長門?」
「涼宮ハルヒの言う通り、あなたはその身体を変化させる……『人狼』とでも呼ぶべき存在に」
「がはっ!」
 長門の言葉が終わるか終わらないかの内に、俺は激しい頭痛に襲われた。と同時に、自分の体が膨らんで弾けるような感覚に襲われた。
「畜生! これは――」
 自分の両手を見ると、皮膚は毛むくじゃらになり、骨が皮を破って突き出し、鋭利な爪がまるで刃物の先端のように……、
「俺、一体どうなっちまうんだ――」
 自分ではそう叫んだつもりが、まるで人の声ではない咆哮となってしまい、やがて俺の意識は遠のいていき……、

「って、アレ?」

 もう一度自分の手を見る俺。何の変哲もない、自分自身の人間様の手だ。
「キョ、キョ、キョンくん……?」
 先程からずっと沈黙していた朝比奈さんがようやく発した声に、俺は前方を見やる。
 無表情に突っ立っている長門、苦笑を浮かべながら腕組みをしている古泉、当の朝比奈さんは両手で顔を覆いながらも指の間から俺の方を窺っている、ってどうしてそんなに顔赤いんですか? 朝比奈さん。
「い、いえ、そ、その――――キョンくんの、ふ、服が……」
 そういわれて初めて俺は自分の体を見た。
「な、なんじゃこりゃあ!」
65SS:Werewolf Warning - Part A 4/6:2008/03/25(火) 02:47:34 ID:1YHj7GoA
 今まで身に着けていたはずの制服は跡形もなく、っていうかシャツもズボンも下着も――要するに生まれたままの丸裸の姿、いわゆるスッポンポン状態!
「うああ、す、済みません朝比奈さん、お見苦しいものを――お、おい、頼む長門!」
 必死で身を捩って色々と隠そうとする俺を、長門は黙って見つめている。
「…………」
 だから、何でそこで沈黙してるんだよ?早いとこ何とかしてくれないか!
「………………了解した」
 長門の呪文ですぐさま俺の衣服は元通りに復元されたのだった。って、なんでそんなに残念そうにしてるんだ、長門?
「別に」
 見れば古泉の奴は背中を向けて必死に噴出しそうなのを堪えているようだ。クソっ、後で覚えてやがれよ、古泉。

 その後、長門は俺から三メートルの位置でなにやら調査をしている様子であり、何かの度に俺の身体は獣化しては元に戻り、即ち丸裸から制服姿、というのを繰り返すことになったのである。
 ちょっと勘弁して欲しいところなのだが、何やら長門にも考えがあるに違いない。なあ、長門、そうなんだろう?
「…………」
 いや、そこはちゃんと肯定してくれよ、おい。
 そして、俺が素っ裸にされるその都度「ひょえぇ〜〜!」と悲鳴を上げる朝比奈さんなのだったが、完全に目を覆ってしまえば俺の恥ずかしい姿を見ずに済むのに、何故か指の間からこちらを覗くのは止めようとしない。
 それと古泉、いい加減お前は笑い過ぎだコンチクショウ!

 で、俺の身体が化け物に変わっちまうきっかけは閉鎖空間で構成されたバリアに何らかが干渉した時点とのことだが、いつそれが起こるのかは長門でも予測できないらしい。
 って、なんだ、俺はこのままずっと過ごさなければならないのか? なんてこった。
「変身状態への遷移を停止することは『原理的には可能』。ただしその方法が問題」
 この際どんな方法だろうと構わんから、なんとかしてくれ、長門。
「了解した。問題点を明確にするため、現時点で可能な限りの試行を行う…………古泉一樹、あなたにも協力を要請する」
 長門はそう言って古泉の方に目をやった。意外にも古泉は少々戸惑うような感じで、
「さて、長門さん。僕はどうすればいいのでしょう?」
 と、長門に向かって訊ねたのだった。

 長門の話によると、俺が化け物になっちまう原因は俺自身の体表面に存在する閉鎖空間にあるらしく、それは外部からの衝撃には強靭な反面、内部からの作用には脆いらしい、ということが今までの観測結果から導き出されたらしいのだ。
「古泉一樹の生み出したエネルギーを粒子状に分割してナノマシンに取り込み、あなたの体内に注入後、内部から同時に解放する」
 長門の説明に従って、古泉が俺に接近して例のボールを作り出す。すぐさまそれは光の粒になったかと思うと、銀色をした幾つかのの小さな弾丸状の塊になった。
 いつの間にか、長門は拳銃のようなフォルムの物体を手にしており、古泉から受け取った弾を手際よく装填していた。
「ほほう、狼男の弱点である『銀の銃弾』というわけですか」
 なるほどね。確か、銀は聖なる金属であり、魔除けに使われるとかいった話をよく聞いたことがあるな。って、まさかそれを俺の身体に撃ち込めってことなのか?
「実現可能であれば」
 って、長門。その『実現可能』ってのは一体どういう意味だ。
 俺が不可解に思っていると、さっさと理解したのか、古泉がいつものように解説を始める。
「つまり、この弾丸をあなたの体表面を突破して内部に送り込む方法が問題、と言うことですね。ちなみに長門さん。僕が彼のことを撃った場合はどうなるのでしょう?」
「弾丸には、あなた――つまり古泉一樹自身としての能力が作用してしまうため、体表面のフィールドを外側から越えることは不可能」
 じゃあ、長門。お前が撃ったとしたらどうなんだ?
「わたしにはあなたを中心とした半径三メートル内部に弾丸を送り込むことは不可能。一度発射した弾丸を情報連結解除して運動エネルギーを維持したまま空間内部で再構成することは可能だが、その場合ナノマシン中に封入した粒子の効力も消滅することになる」
 なんかよく解らんがダメってことらしい。長門が無理なんじゃ朝比奈さんでもだめだろうしな。
「そう…………仮に我々以外の第三者が発射したとしても、その人物に異相空間への介入方法がない以上、結果は同じこと」
「僕はこの閉鎖空間にはなんとか侵入することができますが、先の理由で体表面を突破することはできない、と。さて――困りましたね、これは」
 何だ、八方ふさがりじゃないか、この状況は。
66SS:Werewolf Warning - Part A 5/6:2008/03/25(火) 02:48:44 ID:1YHj7GoA
「あ、あのぅ――キョンくん。ちょっと、いいですか?」
 さっきから悲鳴を上げる以外はずっと黙っておられた朝比奈さんがおずおずと声を掛けてきた。ハイハイ、何で御座いましょうか?
「実は今朝、わたしの下駄箱に、なんか、こんなメッセージが入ってたんですけど……」
 さてはて、朝比奈さんの下駄箱にメッセージ……ということは、それは朝比奈さんの上司――おそらく朝比奈さん(大)――からの指令に違いあるまい。
 朝比奈さんがゴソゴソと制服のポケットから取り出した便箋らしき紙切れを眺める長門と古泉の両名。って、あの、そこからだと俺が読めないんですけど。
「えっ、あっ、ご、ごめんなさい! こ、古泉くん、お願いします」
 朝比奈さんから古泉の手を経由して、件の紙が俺に渡されたのだった。

『彼と彼女はいつでもその場に』

 さて、これは何の判じ物なのであろうか? まあ、あまり細かいことを書こうとしても、おそらくは『禁則事項』とやらに引っかかるので無理なんだろうけどな。
 てなことを考えている俺に朝比奈さんが訊いてくる。
「あの、キョンくん? 長門さんもわたしもダメみたいですけど、涼宮さんはキョンくんに近付いても大丈夫なんですか?」
 さて、そういえばハルヒは俺の三メートル内にいても何ともないってことになるんだよな。でなければ後ろの席に座ってられるはずがない。でも、それがどうかしたんですか?
「つまり、ここに書かれている『彼』と『彼女』とはあなたと涼宮さんのことを示しているのだ、と朝比奈さんは仰りたいのですよ」
 いや、一々お前に解説されなくても俺だってそのぐらい解るぞ。『その場』ってのも、きっと俺の周りの閉鎖空間のことなんだろう。
 なるほどな。ってことは――――いや、待てよ?
「なあ、長門。モノは試しなんだが、仮に俺が自分自身を撃ったとしたら、一体どうなるんだ?」
 長門は無言のまま、件の拳銃を例によって古泉経由で俺に渡してきた。冷たい金属の感触とズシリと手に感じる重みが妙に生々しい。
「えーと、その、どこを撃てばいいんだ?」
「どこでも構わない」
 どこでも、って言われてもな。
 とりあえず俺は、ロシアンルーレットの要領ってわけでもないが、みなさんも多分御存知のあのポーズで自分のこめかみに銃口を当て、思い切って引き鉄を――、

「って、アレ?」

「ふえぇっ、キョ、キョンくん!」
 またしても俺は頭痛と共に意識を一瞬失い、その後狼男から人間に戻って素っ裸状態の俺を見て朝比奈さんが上げた悲鳴で我に返ったのであった。再度、長門は呪文を唱えることとなり、しばらくして制服は完全に復元されたのであった。
「あ〜――長門、悪いな」
「……いい」
 平然と答える長門。
「朝比奈さん、その……重ね重ね申し訳ありません!」
「い、いいえ、その、わたし、キョンくんの、えっと、だ、大事なところなんて、あの、ぜ、全然見てません、見てませんよぉ!」
 あの、それは語るに落ちるってもんですよ、朝比奈さん。
「おい、古泉。すまんが一体何が起こったか、その、説明してくれんか」
「ええ、引き鉄に指が掛かったその瞬間、あなたの姿はまたしても『人狼』――即ちオオカミ男に変化してしまった、というわけです」
 古泉はいつもの両手を広げるポーズで教えてくれた。
 やれやれ。なんだ、その、つまり、俺自身が自分を撃とうとしても、結局それは無理だったってことか。
「…………そう」
 ポツリと返答する長門。だが、その様子にはどことなく焦りの色らしきものが窺えたのだった。
「……長門、どうかしたのか?」
「申し訳ない」
 はあっ? 何だ、いきなり?
「わたしの力が及ばないため、あなたを守るという約束を果たすことができないでいる」
 おい、長門――――まあ、あまり気に病むなよ。お前一人の力では確かに全てを解決できないかもしれないけど、ここには朝比奈さんも、古泉もいるんだ。そのおかげで何とか糸口は見出せたじゃないか。
「…………わかった」
 僅かに頷く長門。少々引きつりながらもスマイル状態を辛うじて維持している古泉。その二人を見てキョロキョロした挙句、可愛らしく俯いてしまう朝比奈さん。
 三人とも俺のために色々と力を尽くしてくれてるんだ。俺だって一人凹んでるわけにはいかないじゃないか。

 とにかく結論は出たんだ。
 この拳銃でハルヒに俺自身を撃たせる――そうしない限り、俺には未来はないんだ。

 昼休みの終わりを告げるチャイムの音と共に、俺たちは屋上を後にしたのだった。
67SS:Werewolf Warning - Part A 6/6:2008/03/25(火) 02:50:08 ID:1YHj7GoA
 お昼休みが終わって午後の授業が始まったのに、キョンのアホはとうとう戻ってこなかったわ。
 なによ、もう! あたしの周りの席のみんなまでが休みだし、これじゃたった一人で孤島に遭難状態みたいじゃない!

 キョン――――一体どこでサボってるのかしら。あたしから厳重注意を言い渡されている身で不謹慎じゃないの。
 それとも、調子が悪くなって保健室にでも行ったのかしら。確かに風邪は流行ってるみたいだしね。キョンもなんだか今日はあまり元気がなかったみたいだったし。
 あっ、でも、バカは風邪を引かないって言うじゃない? ほんと、どうなんだろう。
 それにしても、保健室に行くなら行くで、あたしに一言声を掛けてくれれば――――って、そういえばあたし、今日はキョンと一言も話してなかったっけ。
 まあ昨日の一件もあったし、教室内では三メートル離れるわけにもいかないから、代わりにそうしてみてたんだけど、なんだかあたしの方が罰を受けてるみたいなのよね、これって。ああ、なんだかつまんないわね。

 そもそも昨日のアレだって、大方ドジっ娘みくるちゃんがなにかやらかしたのを、キョンが助けようとしたのがどうにかなっちゃって、なんてところだとあたしは思ってる。
 えーと、その、ち、違うわよ! 別にあたしは、キョンのことを信頼してるからとか、そんなんじゃないんだからね。
 そうよ、そもそもキョンはそんな大それたことなんてできっこないわ。そんなの、あたしだって十分承知してるわよ。
 だけど、キョンがみくるちゃんの上になってるのを見て、あたしはつい、あいつを投げ飛ばしてしまった。なんであんなことしちゃったんだろう。
 いつもならキョンは慌てて弁解してくるはずだったけど、なんだかあっさり引き下がっちゃったし、何なのアレ?
 有希は有希でキョンの傍にくっ付きたがってたみたいだし、だったらあたしだって引っ込みの付けようがないじゃないのよ。
 大体あたしだって、なにも好んでキョンにペナルティを課したりなんてことをしてるつもりはないわ。
 いつもの市内探索の喫茶店のお茶代だって、少しでもキョンには早く来てもらいたいと思ってたから最初にそう言っただけだったのに、あいつったら毎回最後にしか来ないんだもん。仕方がないじゃないのよ。

 まあとにかく、できれば今日一日ぐらいで許してあげようとは思ってたんだけど、これじゃ心象悪過ぎよ、あたしにこんなに心配掛けるなんてのは最悪ね。

 って、あたし、キョンのこと、心配してるのかしら?

 いや、心配――――そうよ、団員の心配をするのは団長の務めなんだから。うん、そうよ、そうだわ。別になんてことないんだからね、って誰に向かって言い訳してんだろ、あたし。
 いつものクセでシャーペンを持った右手がつい前に突き出される。でもその先っぽは誰もいない――キョンのいない――その座席の上で空を切る。

 なんなんだろう、この気持ちは?

 イライラしてるっていうのとは、なんとなく違う気がする。そもそもあたしは怒ってるときはこんなこと考えたりしないんだもん。
 なんていうの、今のあたしの周りの座席みたいになにもない空間が、心の中にポッカリ開いてしまった、みたいな感じ――――って、ええっ?

 まさかあたし、キョンがいないせいで『寂しい』とか思っちゃったりとかしてるわけなの?

 ありえないわ! 違う、絶対に違うんだから! そ、そうよ。あたしは退屈してるだけなのよ。いつもあたしの目の前でバカみたいに無防備な背中を晒してるのを突っつくのがクセになっちゃっただけなんだから。
 大体、鬱陶しいのよあのマヌケ面は。いつもあたしの夢の中にまでしゃしゃり出てきて、しかもそういうときに限って普段は絶対言わないような格好つけたセリフが飛び出すし、どーなってんのよ一体?
 ってそこで気が付いた。まただわ。あたしは誰に対して言い訳してるのよ? まるでマヌケはあたしじゃないの、これじゃ。
 やめやめ、これ以上考えても無駄よ! はいお終い。

 はあっ――――それにしても、キョンの奴、一体どこに行っちゃったのかしら?
 って、またあたしキョンのこと考えてるじゃない! もう、どうしてこうなっちゃうのかしら…………きっとキョンのせいよ、あのバカっ!

 なんてことを考えてしまうのを何度ループさせたのかは、あたし自身ももう覚えていなかったわ。
 ただ気が付いたら、いつのまにか授業どころかホームルームも終わって放課後になってしまっていたのだった。

 でも結局、キョンは戻ってこなかったの。ほんとあのアホキョン、なにやってんのよ。
68名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 03:06:14 ID:UxHqcrnu
続きwktk
69名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 03:13:26 ID:rwuszv9B
>>62
面白い!自分も続きwktk
でも眠い。おやすみなさいノシ
70SS:Werewolf Warning - Part B 1/6:2008/03/25(火) 05:28:23 ID:1YHj7GoA
「…………」
「少々困ったことになりましたね」
「キョンくん、あの、大丈夫ですか?」
 肉体的には何てことないが、精神的には大ダメージだ。ああっ、この場にロープがあったら今すぐにでも吊りたい心境だぜ、本当に。
「既にあの女子生徒の記憶改竄は完了している。問題ない。あなたは彼女には『何も』見られてはいないことになっている」
 長門はそう説明してくれたし、きっとその通りであることには間違いない。きっとその通りなんだろう。ただ、俺の心理的な傷ってものが、その、なあ――――あははは。

 ここは文芸部室内。時刻は――――もうとっくに午後の授業は始まっている頃だろうか。

 一体先程、何が起こったのかを恥を忍んで説明すると、屋上から降りてきた俺と、見ず知らずの女子生徒――多分二年生だと思うんだが――が、すれ違ったときのことだ。
「きゃあっ!」
「えっ? うぐあぁ!」
 突然、その女子生徒が数メートルばかり押し退けられるように尻餅を付き、その途端、俺は例によって獣の姿に変身してしまったのだ!
「ひいっ! ちょっと、なにこれ? って、いやぁぁぁぁ!」
 俺が変身していたのはおそらく数秒間の出来事であり、例によって俺は、件の女子生徒の前に一糸纏わぬ姿を晒してしまっていたのだ。
 その後は言わずもがなだが、長門の高速詠唱呪文によって制服は元通りになったのだが、あまりのショックにその場に蹲ってしまう俺。
「まずいですね。少々、失礼させていただきますよ」
 そう言って俺の両脇に腕を突っ込むと、古泉は俺の体を抱えて引き摺るように運んでいく。
「…………」
 無言で後に続く長門。
「ふえっ、あ、あのっ、なんだかよくわかりませんけど、その、ま、待ってくださいぃ!」
 オロオロしながら必死で付いてくる朝比奈さん。

 後に取り残されたのは、尻餅を付いた姿勢のままポカーンと放心している女子生徒一人であった。

 心理的ショックと、状況的混乱のため頭が全く働かない俺を前に、宇宙人未来人超能力者が困惑していた。
「結界バリアの発動条件が変化している。わたしと朝比奈みくるのみならず、『女性』一般が対象となってしまった模様」
「あの、つまりそれって、キョンくんには女の人は誰も近付けなくなっちゃった、ってことなんですか?」
「どうやらそのようですね。しかも――――気掛かりなことがあります。どうやら周囲に展開されているものと彼の体表面に展開している二種の『極小限定的閉鎖空間』が拡大の傾向に転じる兆候を見せ始めている、ということです」
 そこで我に返る俺。
「おい、待て古泉。どうなってるんだ、一体?」
「ええ、先程の変身時のことですが、あの女子生徒とあなたとの距離を覚えていますか? どう見ても三メートル以上はありました。それに、あなたが変身している間は、僕はあなたに接近することができませんでした」
 な、なんだってー!
「勿論、今現在はそうではありません――このように」
 そういって古泉は俺に近付き、肩をポン、と叩くと、
「今の僕はまたあなたに触れることも可能になっています。しかし、次回あなたが変身して元に戻ったその時に、果たしてどうなっているのかは正直解りかねます」
「問題はそれに留まらない。今までの経過から判明しているが、あなたの身体が『人狼』状態に遷移している時間は毎回倍加している」
 ちょっと待ってくれ、長門。俺にはせいぜい数秒ぐらいにしか感じなかったんだが。
「獣化状態ではあなたの意識活動は低下しているものと推測可能。初回の獣化では一秒だった期間が、先程、即ち八回目の獣化時点では二分八秒を記録している」
 そんな、さっきは二分以上の間、あの見知らぬ生徒の前でオオカミ男の真似をしていたってことなのか。ってことは、次回は四分以上も変身が解けないってことなのか?
「そう」

 と、その時、
「あの、キョンくん。ちょっと訊いてもいいですか?」
 朝比奈さんがどこか遠慮がちに質問してくる。はい、何か気になることでもありますか?
「今のキョンくんの服は、その、長門さんの能力で元に戻ってるんですよね。でも――古泉くんのお話だと、内側の方の空間が拡がったまま、元に戻らなくなっちゃうかもしれないじゃないですか」
「ええ、僕の予測に過ぎませんが、いずれ臨界を突破してしまう可能性は高いかと」
「あ、あの、もしそうなっちゃったら、時間になって元の姿に戻っても、その、長門さんはキョンくんの制服、直せなくなっちゃう、ってこと、ないですか?」
71SS:Werewolf Warning - Part B 2/6:2008/03/25(火) 05:29:19 ID:1YHj7GoA
「……!」
 朝比奈さんの疑問に珍しく大きめの反応を見せた長門。その通りだ。このままだと、いくら長門の力でも俺の制服は元に戻らなくなってしまう。ってことは下手をすると――、
「おい、まさか……」

 俺は素っ裸状態でハルヒに銃を撃たせなければならないってことになるんじゃないのか? 『裸で銃を待つ男』ってなんて笑えない冗談なんだよ、これは。

 こうしちゃいられない、今すぐにでもハルヒにこの銃を渡して、俺を撃ってもらわないとダメだ。
「待って下さい。現在は授業中です。今あなたがご自分の教室に戻ったところで、他の女子生徒に反応して変身してしまっては元も子もありません」
 ああ、解ってるさ。でも、どうすればいいんだよ?
「もっと冷静になるべき。判断を誤れば致命的なミスを犯す。そうなっては取り返しが付かない」
 ……すまん、長門。お前の言う通りだよな。

 古泉と長門の説得で辛うじて冷静さを取り戻した俺なのだった。
 それから俺たちは、ハルヒに狼男退治をさせるための作戦会議を行った。外的なノイズの因子は可能な限り排除すべきである、という長門の意見には朝比奈さんも古泉も同意のようであり、放課後すぐさまこの部室内で決行することになった。
 そういえば、いつぞやの話ではこの部室内部は既に異空間成分で飽和状態とのことらしいし、何かと都合はいいのだろう。少々狭いのが難点ではあるのだが。
 さて、肝心なのは、どのようにしてハルヒにこの銃を撃たせるか、という点なのだが。
「その辺に適当に置いておけばいいんじゃないのか。ハルヒのことだから真っ先に俺に狙いをつけて引き鉄を引きそうなモンなんだがな」
「それで済めば何の苦労もないのですけどね。ただ、ああ見えて涼宮さんは常識的な方ですし、人に銃口を向けることは躊躇うのではないでしょうか」
 いつぞやの映画の撮影の時に、あいつが神主さんに向けてモデルガンをぶっ放してたのを忘れたのかよ。
「おや、そんなこともありましたっけ? まあ、とにかくここは王道的に、朝比奈さんあたりにご協力いただくのはどうでしょうか?」
「わ、わたしがですかぁ?」
 目をパチクリとさせて驚いた表情の朝比奈さんである。
「例えばこういうのは如何でしょうか。あなたは部室の一角に朝比奈さんを追い詰める。涼宮さんに対して救いを求める朝比奈さん。目の前には一丁の拳銃――果たして彼女はどういった行動に出るのでしょうか?」
「ふえぇっ!」
 色々と待て! 何で俺が朝比奈さんを襲わなければならんのだ? って、ほら、朝比奈さんも本気でそんなに怯えないでくれませんか。 第一、俺は襲い掛かろうにも朝比奈さんに近付けないじゃないですか。
「あっ!」
「そういえばそうでしたね。では代わりにその役目をこの僕が――」
 あのなあ、ふざけるのもいい加減にしろ! ……って、どうしたんだ、古泉?
「なるほど、確かにもうふざけている場合ではなくなってしまったようですね。どうやら僕にもその役目は務まらなくなったようですので」
 いや、だからその話はもうやめにしろ。
 と、古泉の表情が少し曇ったのと同時に、長門が朝比奈さんを抱くようにして一歩退く。
「両フィールドの拡大が検出された。……我々も退避する」
 そういうと、ドアの向こうに朝比奈さんを連れて出て行ってしまった。
 つまり、内側の方の閉鎖空間も拡大したせいで古泉も俺に接近できなくなった。そればかりか、朝比奈さんも長門も、部室内には留まれなくなってしまったということか。
「そう。既にわたしの外側からの情報操作能力も限界。おそらく今のあなたがその銃を手にすることも既に不可能と判断する」
 なんだ、それだとハルヒが自分から銃を手に取るように仕向けなければいけないじゃないか!
「それだけではない。内部空間内の構成要素にかなりの変動が確認された。あなたの『人狼』遷移状態も、以降はどのような挙動を示すか予測できない」
 ドアの向こう側からの長門の声は、やはりどことなく申し訳なさそうだった。いや、長門。さっきも言ったけど、お前はお前にしかできないことを十分頑張ってくれたさ。気にしなくていいぞ。
「さて、どうやら僕たちが協力可能なのはここまでのようです。ええ、涼宮さんは必ずあなたの前にお連れいたします。それ以降は全てあなたにお任せしますよ」
 そう言って古泉もドアから出て行った。まあ、ご苦労だったな、古泉。
 やれやれ、しかしなんというか、俺は正直アドリブは苦手なんだ。ここだけの話、そういうのは是非とも中の人に頼んだ方がいいぞ。

 やがて放課後を知らせるチャイムが鳴る。
 さて、ハルヒ、しっかり頼んだぜ。
72SS:Werewolf Warning - Part B 3/6:2008/03/25(火) 05:30:51 ID:1YHj7GoA
 放課後、念のために保健室を覗いてみたけど、キョンの奴は案の定いなかったわ。
 まさかもう、部室にいるなんてこと――そんなのあるわけないか、って!
「ちょっと、有希、みくるちゃん、古泉くん! 一体どうしたの、そんなところに並んで突っ立って。なんで中に入らないの?」
「…………」
「い、いえ、中には、そ、その、キョンくんが……」
 へっ? なによ、やっぱり中にはキョンがいるわけ?
「その通りです。涼宮さん――どうやら彼は、あなたと二人きりでお話がしたいようです。僕たちはお邪魔にならないよう、こうしてこの場で待機してるわけでして」
「へ、へえっ、そうなの?」
 ちょっと、キョン。なによ二人っきりで話だなんて。どういうつもりなのかしら、全く?
 あたしはちょっと不審に思いながらも、三人に促されるままに部室内へと足を進めたのだった。

「よ、よお、ハルヒ。案外早かったな」
 何故かキョンは窓際、っていうか部屋の隅の掃除用具入れの前に突っ立っていた。なにかしら、いつにも増して挙動不審じゃないの。
「どうしたのよ、キョン。あんた午後の授業すっぽかして一体どこでなにしてたの? ――まあいいわ。それで、二人きりでの話ってなによ?」
「お前に頼みがあるんだ、ハルヒ。そのまえに、まず、それを手に取ってくれ」
 キョンが指し示した先の長机の上には拳銃が転がっていた。モデルガンかなにかかしら。
「これがどうかしたの? ってちょっと、なんか妙に重いじゃない。……まさか、これって本物?」
 キョンは両腕を広げてとんでもないことを言ってのけた。

「ハルヒ、その銃で――俺を撃ってくれ!」

 はあっ?
「ちょっとキョン。なにを言い出すのよ? あたしをからかってるんだったら今すぐやめなさい」
「俺は至って真面目にお願いしてるんだが」
「だ、だって、これって、どう見ても本物じゃないのよ! 当たったら、その、痛いわよ。血とかも出ちゃうわ。そ、それに、死んじゃうかもしれないじゃないの!」
「それは平気だ――多分な」
「なんなのよ、その多分ってのは! ふざけんな! なによ、二人きりで話だなんて、期待しちゃったあたしがまるでバカみたいじゃないのよ! あたし――もう帰る」
「ま、待ってくれハルヒ。…………ぐがっ!」
「へっ? ちょ、ちょっとキョン、なにふざけて……キョン? どうかしちゃったの?」
 あたしが振り向いたその先には、床の上に崩れ落ちるキョンの姿があった。


「やっほ〜っ、みっくる〜! って有希っ子に古泉くんまで、そんなところでなにしてんのっ〜?」
「ふえっ、つ、鶴屋さん?」
「……いけない。その位置では彼が……」
「申し訳ありません、鶴屋さん。我々と一緒に、こちらまで来ていただけませんか?」
「おやおやっ?なんだかお取り込み中みたいにょろ?まあ、あたしはみくるに用事があっただけなのさっ。だってみくる、午後の授業を全部休んでどこにいってたのさっ?」
「えーっと、あの、そのぉ〜」


「キョン……キョン? ちょっとあんた、大丈夫? しっかりしなさいよ、キョン」
 キョンは床に倒れたまま痙攣している。ど、どうしたらいいの? こんなときって、あんまり動かしたりしたらいけないんじゃなかったっけ。
「ぅぉおおおおあああああ!」
「ひいっ!」
 突然キョンが人間のものとも思えないような咆哮をあげた。その次の瞬間、あたしは信じられないものを目にした。
 制服が裂け、中から肉を突き破って骨が飛び出した、かと思うと、その周りをゴツゴツした筋肉、そして白と灰色のまだら模様の毛皮が覆っていく。

 キョンの姿は、まるであたしが昔に見た映画のオオカミ男そっくりに変化してしまった。

「ちょっと、キョン。なにこれ…………冗談でしょ? ねえ、キョン。返事をしてよ!」
「ぐ……は…………るひ……い、ま――――すぐ……お…………レヲ――――ウ…………テ!」
「ええっ? で、でも――――いやよ、絶対にいや! だってそんなことしたら、キョンは……キョンは死んじゃうんだから!」
 あたしは手元の銃に装填されている弾丸を見た――――銀の弾丸を。
「知ってるのよ、あたし。オオカミ男は銀の弾丸が弱点なの! そんなの撃たれたら、あんたはあたしに退治されちゃうのよ! わかってんの、キョン?」
「ハ――――ヤ、ク……………タ―――ノ…………ム」
「バカーっ!」
 いくらキョンのお願いでもこればかりは聞いてあげない。あたしは手にしていた銃を後ろに放り投げた。

 その瞬間、キョンの化けたオオカミ男の身体がビクンと波打った。
73SS:Werewolf Warning - Part B 4/6:2008/03/25(火) 05:31:41 ID:1YHj7GoA
「じゃあね〜っ、みっくる〜!また明日っ」
「はふぅ、ビックリしちゃいましたぁ」
「一応何とか誤魔化すことはできたみたいですね。長門さん、涼宮さんたちのご様子は」
「彼は既に『人狼』状態へと移行済み」
「なるほど、では、あとは涼宮さんのお手並み次第、というわけですか」
「あ、あの、わたし、ふと思ったんですけど」
「何でしょう、朝比奈さん?」
「涼宮さんに、果たしてキョンくんのこと、撃ったりできるんでしょうか?」
「それは何とも――あとはもう、彼に期待するしかありません」


 バカはお前だ、ハルヒ。なんで今すぐ俺を撃たないんだ?
 俺がそう叫ぼうにも、もう声が声にならない。全てがわけの解らない咆哮になってしまう。
 そうこうしている間に、俺の意識は泡立つように分解されて、今にも消え去ろうとしていた。
 と同時に、走馬灯ではないだろうが、今まで俺の目にした色々な光景や音や声が頭の中を流れてはどこかに行ってしまった。
 最後に聞こえたのは、ハルヒのこんな声だった。

『男なんてのはね、みんな狼なのよオオカミ!』

 まさか、ハルヒ。それがお前の望みだったとでもいうのか?

 次の瞬間、俺の意識は完全に封印されてしまった。先程まで俺だった化け物は、ハルヒの白い喉元に手を掛けると、力任せに床の上に押し倒したのだった。


 突然、『狼キョン』はあたしに襲い掛かってきた。ちょっとだけ呆けていたのが致命的だったのか、ろくに抵抗もできずにあたしは背中から叩きつけられて、上から圧し掛かられてしまった。
「い、いやぁ、キョン! や、やめてよ!」
(何してんだ、ハルヒ! さっさと逃げろよ!)
 あたしの声なんてまるで聞こえてないとばかりに、『狼キョン』はあたしの両腕を押さえ付けると、頭の上辺りで片手で両方を一度に掴み、そのまま床に固定してしまった。
 『狼キョン』の自由になったもう片手の人差し指が伸ばされる。その先には鈍く光る爪が、まるで鋭利な刃物のように尖っていた。
 その指がゆっくりとあたしの身体の中心に沿って動かされる。
「えっ、ちょっと、まさか……」
(おい……何てことしやがるんだ、俺!)

 たった一つの動作で、あたしのセーラー服とスカートは、身に着けていた下着ごと切り裂かれてしまった。

 『狼キョン』の前に露出してしまったあたしの肌に、なんともいえない生臭い息が吐きかけられる。
(畜生、俺の身体なのに、何で自由が利かないんだ?)
 真っ赤で長く不気味な舌が、あたしの頬を舐めまわす。『狼キョン』の耳まで避けた口からは、泡状になった唾液らしいモノがあたしの顔の上にポタリポタリと滴り落ちてくる。
「んぐっ!」
 思わずこみ上げた嘔吐感を必死で堪えるあたしの目に、あまりにもグロテスクなものが映り、思わずギョっとしてしまう。
(おい、何考えてやがる、俺!)
 『狼キョン』の下腹部のソレは、まるで別の生き物みたいに、ビクンビクンと不気味に律動していた。
 反射的に身を捩ろうとしたあたしだったけど、『狼キョン』の怪力には敵わず、太股を掴まれて、脚を抉じ開けられてしまい、あたしの気持ちは絶望の深淵まで墜ちていった。
(やめろ、やめてくれ!)
 いや、いやだってば! そ、そりゃあ、あたしの初めての相手がキョンだったらいいなあとか、じゃないわよ違うわ!
 キョン如きでも構わないっていうか、諦めも付くってモンだけど、でも、こんなシチュエーションってのは、いくら普通じゃないにしてもあんまりよ。酷すぎるわっ!
(すまん、俺にはもう、どうすることも――)
「た、助けてよ、お願い――キョン! もうあんたには二度と無茶なこと言ったりしないから。あんたの言うことなんでも聞いてあげるから。だから……お願い、もうやめて!」

「だそうだ、オオカミ男さん。……オイタもその辺にして、大人しく眠っててくれないか」
 不意に頭上から、いつも聞いているような、でも――ものすごく懐かしい声がした。
(ええっ? 誰だこの声? 何だか聞き覚えがある気が……)
 『狼キョン』もそれに合わせて動作を停止する、その途端、轟音と共に、その毛むくじゃらの身体が吹き飛んで、窓の外に落下していった。
「……キョン、なの?」
「ああ――もう大丈夫だ、ハルヒ」
「そう、よかった――」
 やっぱりキョンはあたしを助けに来てくれた。ってアレ? そもそもあたしに襲い掛かってきたのもキョンで、で、そいつは今さっき窓から落っこちてしまって、で、今あたしの傍にキョンが――ああん、もう、知らないわ!

 急に緊張が解け、それと同時にあたしの意識は急速に遠くなってしまったの。
74SS:Werewolf Warning - Part B 5/6:2008/03/25(火) 05:32:33 ID:1YHj7GoA
 意識を取り戻した俺が目を開けると、目の前には朝比奈さん(大)の顔があった。って、この位置関係は、まさか?
「うふふっ、やっと目を覚ましましたね、キョンくん――――お久しぶりです」
 あろうことか、ゴージャスバージョン朝比奈さんの膝枕? なんという勿体無い状況なんだ、これは!
「あの、なにがあったんでしょうか?」
「あれっ、もう今の『わたし』がこっちにきちゃうみたい。説明してる時間、なくなっちゃった……じゃあね、キョンくん。またいつか、逢いましょう」
 頬を桃色に染めた朝比奈さん(大)は、俺になにやらメモらしき紙を俺に託して、早足でどこかに去って行ってしまった。
 と、そこでようやく気付いた。今の俺は先程侵入してきた『何者か』に例の銃弾を撃ち込まれ、部室の窓から勢い余って転落してしまったのだ。
 ってことは――獣化が解けて丸裸状態! ああっ、朝比奈さん(大)にまでこの姿を見られてしまった! とはいえ、朝比奈さん自体、何度もこの格好を目にしているわけだし、今更なのかも知れん。
 それにしてもあっさり受け流してたな。これが大人の女性の余裕ってなもんですかね?

「キョンく〜〜ん!」
 程なく朝比奈さんの声が聞こえた。って、マズイぞ、この格好のままじゃ、なんつーか、
「キョンくん、大丈夫でしたか? って、ひょえぇ〜!」
 案の定、俺の姿を見て固まる朝比奈さん、そのあとから相変わらず無反応な長門と、どこか安心したような笑みの古泉が姿を現した。
「待って……今すぐあなたの制服を再構成する」
 長門のコマンド一発で、今日一日で何度となく繰り返された俺の制服の再生が完了したのだった。
「お疲れ様でした。しかし、涼宮さんは、よくあなたのことを撃つことができましたね」
「いや」
「えっ?」
「俺を撃ったのはハルヒじゃない」
 今日一日混乱の極みにあった俺の頭脳は、その瞬間に明鏡止水の如く澄み渡ったのであった。今から俺がすべきこと全てが整理整頓状態で格納されているようだ。
 俺はさっきから固まったままの朝比奈さんに声を掛ける。
「朝比奈さん、その、一つ頼まれてくれませんか」
「は、はい! あの、なんでしょうか?」
 先程受け取ったメモ――俺にはなんて書いてあるのか読めないシロモノ――を手渡しながら俺は続ける。
「俺と時間遡行して欲しいんです。正確なことは多分それに書いてあると思いますから」
「ふえっ、そ、そんな急に言われても、色々と申請だって、その……って、ええっ、また最優先強制コード? なんなんですかー? どうしてキョンくんが、これを?」
 まあ、俺にも色々事情がありまして。それから、長門。
「なに?」
「部室の窓とかハルヒの制服とか、なんだかんだで面倒なことになってると思う。お前の判断で全部元に戻しておいてくれ」
「……了解した」
 さて、古泉。
「ふふっ、なんでしょう?」
「部室の傍の階段で『この朝比奈さん』が一人で待ってるはずだから、長門と一緒に三人で先に帰っててくれないか」
「いえ、せっかくですのでみんなでお待ちしてますよ」
 そうかい。まあ、好きにしてくれ。
「じゃあ朝比奈さん。お願いします」
「は、はい! キョンくん。こっちにまできてください」
 朝比奈さんと物陰に隠れた俺は、ほんの数分前に時間遡行したのだった。
 それからは特記することは何もないだろう。詳細を語ったところで繰り返しになっちまうしな。
 遡行を終えた俺は朝比奈さんを待機させ、堂々とドアを開けて部室に足を踏み入れた。

『彼と彼女はいつでもその場に』

 確かに、俺はずっと閉鎖空間内にいた。ということは今のこの俺だって、その中に入れても不思議ではない。
 普通の人間のお前がどうして閉鎖空間に侵入できたのかって? まあ理由は解らんが、多分これが『既定事項』なんだから、ってことだろうな。
 転がっていた銃を手に、先程と一字一句違わぬあのセリフを口にして引き鉄を引くと、変わり果てたもう一人の俺が窓の外に墜落していく。
「……キョン、なの?」
「ああ――もう大丈夫だ、ハルヒ」
「そう、よかった――」
 その言葉と共に気を失うハルヒ。やれやれ、これですべきことは全部クリアなのか?
 いつの間にか、派手にぶち破られた窓ガラスも、ど真ん中から切り裂かれていたハルヒの制服のセーラー服とスカートもすっかり元通りになっていた。まさか確認するわけにもいかんが下着類も同様なのだろう。
 リクエスト通りだな、さすがは長門。
 俺は、床に寝転がっていたハルヒの身体を抱き起こすと、すぐ傍のパイプ椅子に座らせ、長机に伏せさせた。
 しばらくして、ピクリとハルヒの身体が動いた。
75SS:Werewolf Warning - Part B 6/6:2008/03/25(火) 05:33:24 ID:1YHj7GoA
「う〜ん――――えっ、キョン」
「よお、やっとお目覚めか」
 しばらくぼんやりしたままのハルヒは、やがて飛び起きたかと思うと、両腕で自分の体を抱くようにして背を向け、顔だけで振り向いて俺に大声で叫んだのだった。
「バ、バカっ! ちょっと、あんたはこっち見んな!」
 どうやらハルヒは、さっき自分がどういう目に遭っていたかを思い出したらしい。
「……ってあれ、何ともないわ……ちょっと、キョン。これって一体どういうことなの? 教えなさいよ!」
 勿論本当のことは口が耳まで裂けても教えられるわけもない。俺の答えは決まっているのだ。
「さあな――お昼寝中に悪い夢でも見てたんじゃないのか?」
「えっ、夢? あたし、さっきまで寝てたの? って、まさか……でもあれは……」
 ハルヒはしばらく考え込んでいるような様子だったが、突然顔を真っ赤にして俯いてしまった。なんだその反応は?
「うるさい、バカキョン! もう――知らないったら!」
 ハルヒは俺のことを怒鳴りつけ、またしてもそっぽを向いてしまった。が、そのままこちらを見ることなく、
「ねえキョン、ひょっとして、あんた――あたしのこと助けてく…………その、あ、ありがと」
 と口篭りながらも礼を述べてきた。そのハルヒの言葉に少しドキッとしてしまう俺だったのだが、
「な、何のことだ?」
 と、どうにか素っとぼけておく。って、ちょっとワザとらしかったか? とか俺が思っているとハルヒは、
「い、いいじゃないのっ! ――――なんとなく、そんな気分になっただけなんだもん」
 と、いつものアヒル口で文句をブー垂れるのであった。やれやれ。素直なんだか素直じゃないんだか解らんな、お前は。
「なによそれ? へえ――そんなんじゃ、あんたのペナルティはもうちょっと延長しようかしらねぇ?」
 いやごめんなさい済みませんでした俺が悪かったですもう勘弁して下さいお願いしますこの通り。
「ふんだ…………まあいいわ、そろそろ許してあげることにしてあげてもね、えへへっ」
 そう言って振り向いたハルヒの笑顔が、今日一日の俺にとっては何よりの安心の種だったのかもしれない。
「って、ちょっと、もうこんな時間? ほらキョン、さっさと帰りましょう」
 へいへい。
「あーあ、有希もみくるちゃんも古泉くんも今日は来なかったわね。一体どうしちゃったのかしら」
 実はみんな外で俺たちを待ってるはずなんだが、俺はあえてそれをハルヒには教えてやらなかった。なんとなく、そんな気分になったんでな。


 さて、後日談になる。まあ、実はあまり語りたくもないのだが。

 あの日以来、表面的には以前と変化のない、つまり元気爆発傍若無人天衣無縫なハルヒに戻ってしまったかに見えるのだが、俺が知る限り、あいつは確かに変わったのだ。
 っていうか俺以外にそれを知っている者がいるのはちょっと困るんだけどな。
 なんというか、その、えーとだな、以前と比較すると、ハッキリと俺とハルヒが二人きりでいる時間が増加しているのだった。
 しかも、そのときに限って何故かハルヒは頻りに俺の身体に密着してくるのだ。って、おいハルヒ。一体これは何の真似なんだ? 大丈夫か? お前、頭でも打ってどこか壊れちまったんじゃないだろうな。
「ちょっと、うるさいわね! いいからあんたは黙ってじっとしてなさいよ」
 いや、そんなこと言われてもな。大体、どうしてお前は俺の身体にそうやってくっ付いてくるんだ?
「なによ、文句でもあるの、キョン? あんたが欲求不満を溜め込んでみくるちゃんや有希に変なことしないように、あたし自らが身体を張ってスキンシップで癒してあげてるんじゃないのよ。ちょっとはあたしに感謝しなさいっ!」
 ちょっと待て、どうしてそういった結論になるんだ? そもそも変に纏わり付かれたところで、なんつーか、かえって欲求不満になったりとか、ならなかったりとか、なんだ、その――、
「それとも、キョン。――あんた、あたしなんかじゃ――その、やっぱり嫌なの?」
 だから、そんな上目遣いで不安そうにこっちを見つめられてもだな…………えーい、
「きゃあっ! ちょ、ちょっと、キョン?」
「嫌なわけねーだろ」
 俺がそう言って両腕でハルヒを抱えると、こいつは真っ赤な頬を隠すかのように俺の胸に顔を埋めてくるのだ。全く、こんな調子じゃ、俺の理性もどこまで耐えられるか保証し切れんのだけどな。
「――バカっ! やっぱりあんたはエロキョンなんだから――」
 そう呟いて口篭ってしまうハルヒなのだが、その様子がどことなく満足そうだな、なんてことを思ってしまうなんて、どうやら俺もどこか壊れちまったに違いないね、やれやれ。
76名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 05:39:01 ID:1YHj7GoA
>>62-67
>>70-75

以上です。なんかバランスを取り損ねてあちこち破綻してますけどご容赦を。
しかし、ぬこハルにゃんと犬耳キョンって電波からどう間違えたらこんな話ができるんだろうwww

やはり久々なラクガキ。『狼キョン』にピンチのハルにゃん!……ではありません。
ついでに進歩の欠片も見えません!><
ttp://upload.jpn.ph/img/u15295.png
77名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 08:45:08 ID:Fkf2Wc8w
ハルにゃんおはようにゃん
78名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 09:45:45 ID:Pf0r7vfs
>>76
乙、おもしろかった。
79名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 09:55:39 ID:5xLYT0zp
>>76

おはようハルにゃん
80名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 10:08:46 ID:sDYgyHOL
おはようハルにゃん

>>76
乙でした
81名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 10:18:20 ID:XkMmI9eY
>>76
乙。虫歯がうずき出したよ。
82名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 10:21:22 ID:ybxf5L+s
しかし全然貼る倍する気配すらないな
すっげー悲しい
83名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 11:31:24 ID:PA+GQ+IT
>>76
上手い!GJ!いやしかしすばらしい電波変換機をお持ちでw
84名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 12:14:07 ID:PZhdfCXI
>>76
すごいねぇ、絵とSS書けるなんて
85名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 13:33:48 ID:fhqSvXhJ
ハルにゃんに手料理ご馳走したい、気持ち良い食べっぷり見せてくれそう
86名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 14:27:03 ID:RYL9ybzf
>>76
乙!なんか久々の長編。狼男は俺も妄想したが、SS書けなかった…
87名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 14:37:37 ID:kDn6sbDW
>>76
乙です。


ある放課後、ハルヒから期限が迫った宿題が溜まっていることを指摘され、あわてるキョン。
「猫の手も借りたい」と冗談半分に言った後、帰宅するとそこにはシャミセンと戯れるもう一匹の猫。
よく見ると黄色いカチューシャと大きな瞳を持った誰かさんそっくりな猫で…という電波を受信。
88名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 14:38:41 ID:LRZZAgXk
>>76
アリス!SOSのあの歌を思い出した
89名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 14:47:12 ID:XkMmI9eY
>>87
しゃみせんに・・・いや、彼は常識を持った賢者ぬこ様だったな
90ハルキョンSS 放課後:2008/03/25(火) 15:35:50 ID:LRZZAgXk
俺が入学当初、後ろの席で美少女だからってことでお近づきになった
現SOS団の団長涼宮ハルヒ。
もともと俺からアプローチを仕掛けたはずなのに今や完全に振回される
立場に逆転してしまっている。

とはいえ、まともな会話が成立しているわけでもないのに
一緒にいて退屈しない人間なんてめったにいないだろう。
確かに、人によっては全く合わないという人もいるだろう。
しかし、俺の穏和な性格とハルヒの烈火のような性格が
ほとんど衝突することがなかったということが
こんにちまで俺達の関係が続いてきた原因であると俺は推測する。

最近、ハルヒは俺の了解も得ずに放課後、勝手に俺の横についてくる。
やたらテンションが高く、ハルヒは俺の10倍は喋っている。
俺は相槌を打ちながら、気づくと家に着いている。

女子が俺の家を毎日出入りしていれば、当然、家族も気になるわけで、
生温かい目で俺を見てくる。いや、別にそんな関係じゃないですよと
釘を打っておくこともできたのだが、そうしなかったのはなぜだろう。

ハルヒは俺の部屋に入るなり、腰を下ろす。そのスカートの長さじゃ、前から見たら絶対見えてるんだろうなあ・・・
などと反射的にテレビの液晶画面を見てしまった俺が憎い。

しかしハルヒはやたらシャミセンが好きらしい。
シャミセンが好きというよりは、猫が好きみたいだな。
ハルヒのわりには動物の扱いが上手ように見える。

やさしく体を撫でられているシャミセンを見るとこっちまでついうっかり和んでしまう。
それにしてもなんて気持ち良さそうな顔してやがるんだ。くそっ。
俺が撫でてもすぐに嫌がってどっかいっちまうくせに。
そのくせに俺の布団で寝てるんだけどな。

ああ、そういうえばこいつは雄猫だったな。うーん動物とはいえ、複雑な気分だ。
ハルヒはシャミセンと戯れるのに夢中で、自分のパンツが俺から丸見えなのに
全然気づいていないらしい。注意してやろうかどうか迷ったが、
絶対怒るだろうから、そのままにしておくことにした。

と、高見の見物をしていると、いきなり部屋のドアが開いた。
いつものことなのだが、このときに限ってはいつもの数倍びっくりする。
ノックもしないで入ってくるのはたいてい妹だ。

しかも、こいつは小学生だから何を言ってもいいと許されるわけではないのに、
ハルヒに普段の俺のプライベートを平気で暴露しやがる。
ハルヒはそれをおもしろがって聞いてるし、ハルヒのほうから最近は聞くこともあるから困ったものだ。

しかし、俺の家とはいえ、人の家。というのはハルヒも分かっているようで、
チェーンをつけた大型ダンプカーように、いつもよりもどこか遠慮がちな雰囲気だ。
以外と言えば以外だが、当然と言えば当然だ。さて、俺は何が言いたいんだろうね。

おわり
91名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 16:17:51 ID:SkNO2To8
ハルヒって人前でケツ掻いてそうだよね。
92名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 16:50:58 ID:PA+GQ+IT
>>90
戸惑いのアミノ式 ハルにゃん思い出したw
93名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 17:13:46 ID:PZhdfCXI
陰謀のハルヒが見たい
アニメでやれ!
94名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 17:36:24 ID:Fkf2Wc8w
ハルにゃんとキャンプいきたい
95名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 17:49:28 ID:bYAXhq15
96名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 17:53:43 ID:LRZZAgXk
>>95
ちょwww団長なにやってんすかwwww
97名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 17:55:20 ID:kDn6sbDW
>>96
見ちゃらめぇぇぇ!
98名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 17:55:59 ID:sDYgyHOL
>>95
ハ「勝負よ!キョン!かかってきなさい!」
99名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 17:57:49 ID:LRZZAgXk
キョン「一度閉じたのにまた開いてしまう・・・なぜだろう。なぜだろう・・・」
100名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 18:27:17 ID:sDYgyHOL
今推敲中のSSを9時頃には投下しようと思う
宣言しとけば私事でまた投下しそこねることは無いと信じたい
信じてるぞ、俺
101名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 18:47:48 ID:/vLUifLX
ハルヒ「予告ホームランよ!」
102名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 20:32:56 ID:sDYgyHOL
ちょっと早いけど暇ができたからSS投下します
4レス消費予定
103ハルキョンSS ある『幸せ家族』 1/4:2008/03/25(火) 20:34:49 ID:sDYgyHOL
ある晴れた日のこと。
「また先輩のこと見てたでしょ」
太陽がぽかぽか当たる仕事の休憩時間。
隣に座る比較的仲の良い同僚の女性に不意にそう言われた。
「えっ」
「ずっとぼーとしてたし」
「そ、そんなこと…」
「またまた〜モロバレなんだから」
「うっ」
「まぁカッコイイもんね。ちょっとやる気なさそうなのも良いよね」
そう言ってデスクワークをしているその先輩の方に二人で目をやる。
4年上の先輩。
やる気の無さそうな仕事スタイルが妙にカッコよく見える。その割りには仕事もきちんとこなすし良く出来る方だと思う。
それに優しい。
女性には特に優しい。
お茶くみも手伝ってくれたり。
同期の男性社員にはちょっと辛口なツッコミをしているけれど、それは仲が良い証拠だと思う。
「でもねぇ…彼、結婚してるしね」
「知ってますよ」
「あ、そうだ、あんた彼の奥さん見たことある?」
「えっ、う〜ん無いなぁ」
「無いんだぁ残念ね。見たら驚くくらいスッゴい美人なのよ!前に一度お弁当届けに来たことあるんだけどね」
「へぇ〜」
「あれで子持ちだって言うんだから驚きよ」
「そんなに?」
「う〜ん、そうねぇ…」
ジッとわたしを見つめる彼女。若干視線が下目なのが気になる。
「あんたもねぇ…」
「?」
「可愛いし、胸もあるんだけどねぇ」
「なっ、ちょっと!」
「彼女には勝てそうに無いわね」
そんなはっきりと言わなくても…。
それに別に、
「わたしはそんなつもりじゃ…」
「あれ、そうなの?まぁ寝取るのも難しそうだから止めといた方が良いわね」
寝取るって…。
「寝取るってのは冗談だけど、」
冗談だったんだ。
「さっきも言ったけどさ、お弁当持って来たときなんか何処のラブストーリーよ、って言いたくなるくらいベタベタだったの」
あんまし分かんないんだけどな、その例え。
そんな友人との他愛ない話も時間になり一旦切り再び仕事の時間。
仕事をしながらちらっと先輩を見てみる。
どう見てもあんましやる気があるようには見えないよね。
ふふ、ちょっと可笑しい。
そんなわたしの視線に気が付いたのか先輩が顔を上げた。
「ん?どうかした?」
「あっいえ何でも」
やだ、わたしったら。
「そう?何かあったら言ってね。俺で良かったら手伝うからさ」
そう言って小さく微笑む先輩。
…一体今までどれくらいの女の人がおちたのだろう。
104ハルキョンSS ある『幸せ家族』 2/4:2008/03/25(火) 20:35:31 ID:sDYgyHOL
時間はゆるやかに過ぎ、昼休み。
「さっ、お昼食べにいきましょ」
隣の友人がそう言った。続いてお昼仲間の他2名もわたしのところにやってきた。
最近は近くのカフェに皆で行くのが習慣になっている。お手頃価格で美味しいパスタが目玉。
「うん」
そう答えて立ち上がろうとしたら斜め前の席から声が上がった。それは、
「うゎ、またやっちまったか?」
そんなちょっと戸惑いを含んだ呟きだった。
「どうしたんですか?」
もう一人の友人がすかさず先輩に声をかける。その声色はどうみても狙ってない?ねぇ。
「いや、どうやら恥ずかしいことに弁当を家に忘れたらしい…」
額に手をやっていかにも残念そうにする先輩。
かわいそうな先輩…あ、そうだ、
「じゃa…」
「じゃぁ先輩!あたしたちと一緒にお昼どうですか?」
わたしが言おうとしたことをもう一人の友人が先走った。
「近くに美味しいパスタがあるお店があるんですよ!」
更に先程の友人が言う。
…なんかライバルがホントに多い。
「パスタねぇ…最近食べてないしたまにはいいか。じゃ、悪いけど一緒にいいかな?」
悪いなんて、
「「是非!」」
「ねぇ、あんた負けてない?」
…ほっといて。
先輩を取り囲むようにしてわたしたちが歩いていると後ろから声がかかった。
「キョン!!」
きっとスピーカーでもこうはいかないと思う程の音量で。
ちょっと顔色が悪くなった先輩が文字通り恐る恐るというようにそちらを振り向く。
「あ〜…ハルヒ?」
「あたし以外の誰の声に聞こえるのかしら」
先輩以外は前を向いたまま振り向けない。
何ていうのか、静かな怒りというか、恐怖というか。見たら喰われるというか。
「あたしのお弁当を置いていくなんて許しがたい事をしておいて、自分は女の子と仲良く昼食、ね」
「ちょっと待て!落ち着け…ってうわぁ!」
「てりゃ」
そこでようやく先輩の奥さんを見ることが出来た。
飛んでたけど。
「ぐぁ!!」
凄い勢いで先輩が吹っ飛ぶ。
それはそれは美しいドロップキックが先輩の頭に直撃。
生きてますか?先輩?
「いってぇ…」
それは、
「当たり前でしょ」
奥さんが凛とした声でそう言った。
「あぁ…」
そんな風呟いてしまうほど、確かに綺麗な人だった。
仁王立ちのように鞄を下げた手を腰にやるその姿は、長い綺麗な黒髪のポニーテールが良く似合っている。
「あ〜まず、何故お前がここにいる」
105ハルキョンSS ある『幸せ家族』 3/4:2008/03/25(火) 20:37:10 ID:sDYgyHOL
よろよろと立ち上がった先輩が奥さんに聞く。
「はぁ、あんたはホンットに鈍いわね」
しかし何処か呆れ顔の奥さんそう呟き、ツカツカと先輩に寄ってきてビッと鞄から一つの包みを目の前に突き出した。
「はい、お弁当!」
「えっ…あ!あぁ」
「全く。お小遣いそんなにあげて無いし、お昼食べれなかったらどうしよう?とか思って急いで来たあたしがバカみたいじゃないのよ」
早口でそっぽを向きながらそう言う奥さん。
「…悪かった」
ホントに申し訳なさそうにそう謝る先輩。
「別に?あたしがしたくて勝手にやっただけだし」
「そう拗ねるなよ」
あ、拗ねてるんだ。
わたしには怒ってるようにしかみえないけど…。
「ありがと、嬉しいよハルヒ」
「「「わっ」」」
一度左手で額の髪をさらい腰に手をやり、顎に右手を当て、くいと少し上げそっと奥さんに口付ける。
「んっ…」
えっちだ、とかそんなのではなくて美しいとか綺麗だとかそんな言葉が当てはまる、まるで絵画に描かれた1ページみたいな長い長いキス。
「…んぁ…ばか」
息が続くのかと思うくらいの長いキスが終わり頬を紅く染める奥さんを見てわたしたちは確信した。
この奥さんにはどうやっても、地球が逆回転したとしても、勝てそうに無いな、と。
その後、奥さんは幼稚園に預けた双子ちゃんの様子を見に行くためとかですぐに帰って行った。でもまだ幼稚園のお迎えは早いよね?
それに対して先輩は、
「すまない、これ食わなきゃいけないから一緒に食えない。悪い」
と、薬指に綺麗なシルバーのリングをはめた左手と右手を合わせ申し訳なさそうにし、愛妻弁当を食べはじめた。
それはそれは幸せそうに。

「はぁ」
「ふぅ」
「ぁぁ」
場所は代わってわたしたちは最初の予定通りカフェにいる。
だけど空気が…
「ちょっとちょっとあんたたち辛気くさいって!美味しいパスタが美味しくなくなるんだけど。いい加減落ち込むのやめなさいよ」
「別に…」
「ねぇ?」
他友人ニ名が顔を見合わせる。
「落ち込むっていうか…」
「何ていうのかしらね」
「うん」
「こう、『幸せ』ってああいうことを言うのかなって」
「あ、そうよそれ!」
「でしょ?」
わたしたち3人がそれぞれ打ち合わせたようにお互い納得し合う。
「まぁ…そんね。確かに…あたしもあんな風な家族が欲しいとは思うわね」
最後の一人も多いに納得した風に頷く。
106名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 20:37:12 ID:vy/Wp43m
ども。>>17です。
実は今日の昼に続き書こうと思ってね右のポッケから携帯だしたんですよ。携帯。
で、パカッと開いて待受の猫耳ハルにゃんハァハァ。としてたらつまづいてね、落としたとこに2トンのフォークリフトがバックしてきて…orz
続きのデータ\(^o^)/消滅オワタ
107ハルキョンSS ある『幸せ家族』 4/4:2008/03/25(火) 20:38:39 ID:sDYgyHOL
さっきのお弁当だってちらっと見ただけど、どれも時間がかかるもので、しかも全部手作りのように見えた。
あれだけ作るのにどれだけ時間を使って頑張ったのかわたしなんかじゃ全然分からないくらい。
夫に対する敬意と愛。
それが見てる人にもきちんと伝わる。
「まぁでも?」
「そうね」
「まずは」
「素敵な相手探さなきゃね」
「それがまずは一番の目標だっ」
明るい笑いが起こる。
「何よ」
「なんでも〜」
「む〜」
さてさてわたしたちも午後の仕事頑張らなきゃ。
重なる明るい笑い声がオープンカフェに広がるお昼どき。
あんな風に愛し、愛されたい。
そんなことを思わせるある『幸せ家族』を見た、ある晴れた日のこと。
108名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 20:42:24 ID:vy/Wp43m
あ………。
せっかくの良SSが俺のせいで台無し…\(^o^)/スンマセン
しばらく自重して続き書き直してくるよ。
109名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 20:45:13 ID:sDYgyHOL
>>103-105
>>107
以上です。
ハルキョンを良く知る人(古泉とか)以外が夫婦のハルキョンを見たらこんな風に感じるんじゃないかと勝手に妄想。
一応、キョンのフラクラ的な部分やハルヒのツンデレな部分も出してみたつもり。

>>108
気にしないでください
期待して待ってます
110名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 20:53:21 ID:1YHj7GoA
>>108
ご愁傷様&ドンマイっす。
何とか作品を復元してくだされ

>>109
キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
結婚してからのアツアツぶりはそれまでの反動なのか?wwww
111名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 20:56:05 ID:a2ADAl50
>>109
オリキャラ嫌いな俺でも超楽しめたぜ!めがっさGJ!
こういうモブキャラからみたハルキョンってのもいいよなぁ
112名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 21:01:47 ID:+FJa2TU5
>>109
いいものを読ませてくれてありがとう。
こういう視点で見たハルキョン最高
113名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 21:24:20 ID:/vLUifLX
>>111
同意。モブキャラの使い方がスバラシイ。GJ!
114名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 21:52:26 ID:fi6BfAbs
ひょっとして輪舞の人?
115名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 22:14:25 ID:LRZZAgXk
>>109
微笑のときのハルキョンを思い出した
今夜はいい夢が見れそうです
116名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 22:14:46 ID:Fz6yIWjK
絶望のハルヒ
ムチムチの尻w

らき☆すたのハルヒ
ボヨンと揺れる大きなおっぱいw
117名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 22:18:40 ID:MER4CNZG
>>109
なんというGJ
ハルヒスレなのにキョンに萌える。
あんな先輩欲しいよ!
118名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 22:23:44 ID:pjR6HU9t
>>109
GJ!
やっぱハルキョンはいいなあ

>>115
微笑の話はちょっと…
119名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 22:31:17 ID:g3dc8oPX
>>109
GJ!すぐる
こんな最強SSに自分の妄想を繋ごうとしている自分が小さく見える
120名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 22:32:27 ID:sDYgyHOL
読んでくれた人ありがとう
自分の書くSSは自分が少しでも悲しい要素を書くのが嫌なのでハルキョンが幸せな設定しかないw

>>114
輪舞って『アンリミテッドブレイドワークス』?
それなら全然別の方です。俺はここにしか顔出ししてないので
121名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 22:37:20 ID:/vLUifLX
>>120
輪舞の人は長門スレの大御所さんかな。

いやぁしかしそろそろ暖かくなってきたね。
122名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 22:48:31 ID:ROTpflWs
正直にハルヒでオナニーしてる奴っているのか?
123名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 22:51:29 ID:GWaXRnGg
>>109
GJ!これはいい幸せ家族というかバカップル夫婦w
後輩たちもいい伴侶見つかるといいねと思ってしまう

>>108
がっつり推敲して投下よろしく
wktkで待ってます
124名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 22:52:16 ID:Fkf2Wc8w
ハルにゃんと一緒にジョギング
125名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 22:54:06 ID:a2ADAl50
>>120
君とはいい酒が飲めそうだ
ハルキョンは笑顔が似合うよな!
126名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 23:21:09 ID:Fkf2Wc8w
ハルにゃん笑わせたい
127名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 23:22:08 ID:bO2osBJn
>>126
遠慮せずにくすぐってやってください
128名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 23:24:42 ID:LRZZAgXk
じゃあ俺も寝る前に一個投下しとくよ
129ハルキョンSS 眠いハルヒ:2008/03/25(火) 23:26:52 ID:LRZZAgXk
車のライトが俺達を照らす。
彼女の横顔は逆光で暗くてよく見えない。
数えてもキリのないほどの車は、信号が青になれば我先とそれぞれの目的地へと走り出す。
道を行く人々も同じだ。行くあてもなくただ彷徨っているのは、
俺達以外に誰一人としていない。疎外感。
「やっぱり都会の空気はあたしには合わないわ」
そうハルヒが呟く。
沈みかけていた夕日は既に地平線の彼方に沈んでしまい、
昼間よりさらに俺達を感傷的な気分にさせる。
見上げれば星が既に輝きはじめており、
高層ビルの圧倒的な存在感との相乗効果で
さらに俺達の存在の小ささを思い知らされる。
「そろそろ・・・帰ろうか」
買い物にちょっといつもより遠出したのだが・・・
俺達はちょっとしたカルチャーショックを受けているようだ。
けっこういろんなところを回って精神的にも肉体的にも疲れたようだ。
それにしても・・・さっきからハルヒの足取りがおかしい。
俺と並んでいるはずなのにいつの間にか2,3歩遅れてはまたもとに戻る
というのを繰り返していた。

「ハルヒ・・・眠いのか?」
「う・・・うん。ちょっと疲れちゃったみたい。」
「駅までは頑張れよ。電車の中では寝ていいから。着いたら俺が起こしてやる。」
「だ、だめ・・・もう限界よ・・・」

困ったなあ。明日は学校だし。宿を借りる金もない。
そこらへんで野宿するわけにもいかないしな・・・
「しょうがないな。ほれ」
と俺は中腰になってハルヒにおんぶするよう命じる。
ハルヒはしばらく何か考えていたみたいだが、
倒れるように俺の背中に乗っかってきた。
そのまま立ち上がって歩き出す。
俺も疲れていたが、ハルヒの体重はそこまで俺を苦しめなかった。
・・・すっかり寝ちまったようだな。
しっかり支えてないとそのまま落っこちてしまいそうだ。
首筋にハルヒの寝息がかかってかゆい。
ハルヒのめったにお目にかかれない寝顔が拝めなくて残念だ。
しかし駅から降りたらどうしようか。
あそこからさらにハルヒの家までおんぶしてくのは大変だ。
やはり・・・今日はどっかで野宿・・・

俺は近くに公園がないか探した。
公園はなかったが、代わりにそこそこ大きなベンチを見つけた。
そこにハルヒをおろす。本当に熟睡してやがる・・・
しかし寝てるときのこいつは本当に罪のない顔してるぜ。
俺もこのまま寝てしまいたかったが、
この物騒な世の中、何が起こるかわからない。
朝になったらハルヒが連れ去られてた!なんて漫画のような
展開にはならないだろうが・・・
俺はハルヒが目覚めるまで起きているとしよう。
仕方ない。明日は学校は休むか・・・
そう思いながら俺はハルヒに自分の上着を掛けた。
「おやすみ。ハルヒ」
130名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/25(火) 23:50:23 ID:sDYgyHOL
>>129
終わりかな?
GJ!
キョンがホテルに泊まろうとか言わなくて安心したw

>>121
そうなんですか。
補助説明どうもです、助かります。

>>125
ありがとうw
ハルキョンは一生幸せで笑顔。これ重要

そろそろ寝よう…
おやすみハルキョン
131名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 00:16:18 ID:eiH2Vtyn
電車でウトウトして夜を明かすハルキョン
目覚めた時は青森まで来ていた
132名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 00:16:39 ID:5d7nTCmQ
素晴らしいSSばかりですね。次回作も期待してます

それにしてもSS見終わった後にニヤニヤしてるのは自分だけでしょうか?
133名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 00:20:02 ID:ATDeeRNx
>>132
心配すんな、俺もだ。
134名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 00:21:52 ID:Pj2sEVE4
>>132
おや?俺がいる

おやすみハルキョン
135名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 00:26:40 ID:t5AnPVK8
>>132
我が同志よ。
おやすみハルキョン
136名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 00:31:32 ID:dt+4hAUt
就寝前はハルキョンに浸ってからおやすみです
(つ∀-)オヤスミー
137名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 00:45:03 ID:2DL3jxd4
ハルキョンの甘いSSみるとその日の疲れが取れる
138SS?:2008/03/26(水) 01:05:07 ID:ATDeeRNx
アホネタでゴメン。季節はずれでごめん。

「あーもう、あっついわね」
 そう文句を言うな。俺だって暑いが言ったって涼しくなるわけじゃないだろ。
「うるさいわね! 我慢するより口に出した方が気が紛れるでしょ!」
 お前の気が紛れる分、俺がますます暑くなるような気がするのは気のせいだろうか。
「部室についたら着替えるわよ。この制服じゃたまんないわ」
 はて、部室にそんな涼しげな服があったかね、と思った俺はつまり去年のことなんかすっかり忘れていたわけだ。
「何よ、まだ誰も来てないじゃない!」
 そう言って部室のドアを相変わらずの勢いで開けると、俺の鼻先でドアを閉めやがった。はいはい、着替えるってわけね。
 しばらくして、ハルヒの不機嫌そうな声が聞こえてきた。
「入っていいわよ」
 お許しが出たのでドアを開けると、懐かしい格好をしたハルヒが面白くなさそうな顔をして団長席に座っていた。
「何でまたバニーガールなんだ?」
 と聞いて、ここで思い出した。去年も同じことやってたよな。確か暑いからと言って、それでも通気性が悪いとか文句を言っていたような気がする。
 しかし、暑いせいか網タイツもはかずに生足をさらけ出していて、なんつーか目に毒だ。
「同じことを去年もやっていただろうが」
 突っ込みつつ自分の席に着く。そういや他のメンバーはどうしたんだろうな。長門まで未だに来ないというのはとてもめずらしい。何か宇宙的問題でも発生しているんじゃないだろうな。
「そうだったかしら」
 忘れてるのかよ。
「これなら体操服の方がましかしら。あんたはバニーと体操服、どっち萌え?」
 暑いから着てるんじゃねーのかよ。俺の萌え要素を聞いてどうする。つーかどっちでもねえよ。
「エロキョンの萌え要素と合致しちゃったら危ないじゃない」
 ニヤニヤ笑ってそんなことを言いやがる。遊ばれてるのかもしれんが、あまりそう言う冗談を男に言うもんじゃねーぞ。
 ここでちょっと悪戯心が芽生えてしまった。
 ちょっと脅かしてやれ、そんな気分と、割と男の下心ってもんをなめているように感じられるハルヒに警告をしてやりたいって気分とがごっちゃになったような。
 俺は席を立つと、団長席のハルヒに近づいていった。
「そうだな、危ないかもしれねーよな」
 あえて真顔でそう言ってやる。
「な、何よ」
 俺の雰囲気がいつもと違うと感じているのか、強気で俺を睨んでくるハルヒはそれでも少し焦っているようにも感じられた。
「だから、そういう挑発的な格好でいるとあぶねーって言ってるんだよ」
 そんな広い部屋じゃない。もう俺はハルヒの目の前で、座っているハルヒを見下ろしていた。
「ちょっと、何する気よエロキョン!」
 まだ何もしてねーっつーのにエロキョン扱いかよ。まー、今はそう思わせるつもりで近づいたから無理もないけどな。
「さて、何をするんだろうね」
 わざとニヤリと笑ってハルヒの頭に手を伸ばす。
 殴られるかと思ったのだが意外なことにハルヒはきゅっと目を瞑って身体を強張らせた。
139SS?:2008/03/26(水) 01:05:32 ID:ATDeeRNx
 そうやって目を瞑っているハルヒの頭に手を置くと、そのまま乱暴にクシャクシャとかき回してやった。
「バーカ。何もしねえよ」
 それだけ言うと、頭をポンポンと叩いてやる。
 ハルヒは拍子抜けたのかぽかんとした顔で俺を見ていたが、次の瞬間真っ赤になって俺に殴りかかって気やがった!
「こんのエロキョン! あんた何すんのよ!」
「何もしてねえだろ! おい、痛い! やめろって!」
 見事な足払いで俺を床に倒すと、そのままマウントポジションをとり、ネクタイを掴んで俺を睨み付ける。
「あんたあたしのことバカにしたでしょ! この代償は高くつくわよ。どうしてくれるかしら……?」
 いや、俺が悪かった、頼むから離れてくれ。お前の格好でそれだけ密着されると色々困る。第一目のやり場にも困る。

 まあ、この先の展開もお約束ってやつさ。
 ハルヒが俺の上で不敵に笑っているときに、部室のドアが開いたってわけだ。
 入ってきたのはもちろんまだ来ていなかった3人。
 そして、俺とハルヒのこの状況。

「「「…………」」」

 なんで3人とも無言なんだよ。

「いや、これは失礼しました。ごゆっくり」
 強張った笑みを顔にはりつけて一言そう言うと、古泉は他の2人を促して出て行きやがった。
 待てコラ、俺を助けやがれ! 妙な誤解をしてるんじゃねえよ!!
「何よ3人とも。どうしたのかしら?」
 毒気を抜かれたらしいハルヒがまだ俺の上でそんなことを言っている。どうしたのかしら、じゃねえだろ。
「いいから、頼むからどいてくれ! 俺もいろいろとヤバイ」
「へ? 色々って……?」
 そのとき、ハルヒは何かに気がついたらしい。つーかどうせなら最後まで気がつくなよ、頼むから!

「この……エロキョン!!!」

 再び殴り倒された俺は半分意識を失いながらも思わず祈らずにはいられなかった。
 神さまか仏さまか知らないが、誰でもいい。頼むから、明日まで生き延びられますように…………。



以上、妙な話を書いてしまいましたorz
140名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 01:18:54 ID:54SK4sjm
神様、仏様、ハルヒ様
141名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 01:55:48 ID:nzVRmPxZ
ハルにゃんおやすみにゃん
142名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 02:16:45 ID:TCxMPhAg
ハルキョンSS禁に挑戦してみたが限界だ、体に悪い……
明日一気に読もうと思う。読んだら読んだで糖分過剰摂取になりそうだがww

おやすみハルにゃん
143名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 02:24:22 ID:J82yjWte
144名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 06:26:37 ID:lbyyfo8R
おはるにゃん
145名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 07:35:00 ID:tpkTSo/K
おハルにゃん
146名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 08:02:14 ID:Ada4+wX9
>>139
そのまま既成事実作っちゃえばいいのに、と思ってしまったw
GJ
147名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 08:40:34 ID:nzVRmPxZ
ハルにゃんベッドでもぞもぞ
148名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 09:24:58 ID:xSfVS+IP
おはようハルにゃん
149名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 10:30:46 ID:XLEZUNxE
>>143
何回見ても笑ってしまうw
150名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 11:03:37 ID:Es3Y2Xcf
>>139
これはいいエロキョンw

>>131
大阪から間違えて寝台特急「日本海」の2人用個室に乗っちゃったんだな?
おいキョン、そうなんだろ?
151名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 11:48:15 ID:7/WyfbZZ
>>95
再うp希望
152名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 12:20:15 ID:5d7nTCmQ
>>139
挿絵つきでみてみたいものですね
GJ!!
153名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 12:22:16 ID:lbyyfo8R
キョンになりたい
154名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 12:46:50 ID:7LLZoUO0
ハルヒかわいいなぁ
155名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 12:56:14 ID:PMfkh73y
キョンの家のクズカゴから使用済みゴムをサーチしたハルヒ
156名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 13:16:32 ID:XLEZUNxE
>>155
古泉が死ぬルートだな
157名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 13:20:55 ID:qXswUm7w
>>155
ちょっと!ちゃんとゴミの日にはゴミを出しなさいよ!
これ…////…週末の…じゃない…////
158名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 14:19:25 ID:rOufa3G9
>>155
なぜか消しゴムかと思った

>>157
●<いやー、死ぬかと思いましたよ
159名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 14:31:00 ID://80+Cfz
ゴムって何のゴム?
160名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 14:57:01 ID:qMqE7bv+
ゴルゴム
161名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 15:01:21 ID:O+3mLYTu
ポニーテルにはゴムが必要だろう
162名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 15:03:12 ID:O+3mLYTu
ポニーテールだった
163名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 15:31:17 ID:7aTWc1Ji
ポ・ニーテル(1674〜1723)
ローマ 数学者
164名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 16:01:45 ID:tpkTSo/K
そんな人がいるんか…きっとポニテの最も美しい長さと角度を計算してくれるにちがいない
165名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 17:49:58 ID:tAYeh/N9
後のキョンである
166名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 17:54:55 ID:g8qO89Sf
ハルにゃんを監禁緊縛したい
167名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 17:55:14 ID:ATDeeRNx
亀だが>>152
挿絵。色々微妙なのは目を瞑ってください。
http://upload.jpn.ph/img/u15397.jpg
168健吾教kウ祖 ◆nxCnFY2L2. :2008/03/26(水) 17:58:56 ID:Ws3+FtNA
>>159近藤に聞け
169名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 18:23:21 ID:W/vqYSMt
>>167

ちょwww>>139本人wwwww
このスレの職人は化け物か?
才能に嫉妬GJ
170名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 18:49:24 ID:5d7nTCmQ
>>167
有難うございます
このスレの人は奇才ばかりですね。将来有望。

次回作も期待してますm(__)m
171名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 18:58:53 ID:qbtwZ/Pl
true tearsDVD爆死。キミキス以下■■■■■■■■■
http://ex21.2ch.net/test/read.cgi/anime/1206456843/
true tearsDVD爆死。キミキス以下■■■■■■■■■
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true tearsDVD爆死。キミキス以下■■■■■■■■■
http://ex21.2ch.net/test/read.cgi/anime/1206456843/
true tearsDVD爆死。キミキス以下■■■■■■■■■
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172名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 20:18:05 ID:LCpD68jh
173名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 20:19:31 ID:qMqE7bv+
やばいな……ハルヒ中毒だ。
困った。
……いや、考えてみたら別に困らないな
174名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 20:26:44 ID:nzVRmPxZ
あかちゃんハルにゃんみたい
175>>17:2008/03/26(水) 20:27:41 ID:HEc3po+8
やっとこさ携帯の代機借りられたよ。
「は」行の予測変換で「ハルヒ」とか「ハルにゃん」って出てこない携帯に違和感。
だが続き書いたのでよろしかったらご覧あれ。
176名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 20:29:41 ID:x3cpB0GD
4 :優しい名無しさん:2007/08/27(月) 18:58:36 ID:jSFa3IYK
【自己愛性人格障害診断基準】

以下のうち5つ以上あてはまると、自己愛性人格障害が疑われます。

1. 自分は特別重要な人間だと思っている。
2. 限りない成功、権力、才能、美しさにとらわれていて何でもできる気になっている。
3. 自分が特別であり、独特であり、一部の地位の高い人たちにしか理解されないものだと信じている。
4. 過剰な賞賛を要求する。
5. 特権意識を持っている。自分は当然優遇されるものだと信じている。
6. 自分の目的を達成するために相手を不当に利用する。
7. 他人の気持ちや欲求を理解しようとせず、気づこうともしない。
8. 他人に嫉妬をする。逆に他人が自分をねたんでいると思い込んでいる。
9. 尊大で傲慢な態度、行動をとる。
177名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 20:33:21 ID:/gl1tLDf
ハルにゃんいいにおい
178名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 20:41:45 ID:qMqE7bv+
>>176
それ、佐々木スレでも見たなw 次は長門スレにでも持ってくのかな
179名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 20:44:24 ID:PdJ4GBRa
>>176
女に多そうだよな
180名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 20:46:49 ID:TvfoU4r/
ハルにゃあああああああああああああああん
181名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 20:52:25 ID:XLEZUNxE
さて、ハルヒは何項目当てはまるか

1 2 4(?) 5 6 8 9
かな?度合いは別として
まぁ問題なく好きだ
182名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 20:57:29 ID:qXswUm7w
ハルヒは8、9ぐらいじゃね?
183名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 21:00:29 ID:/M8AkP/0
5、9じゃないか?
184名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 21:21:25 ID:7aTWc1Ji
てか、よほどの人じゃない限り
程度の差は有れども大体当てはまるんじゃないか?
185名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 21:27:35 ID:tpkTSo/K
お前ら釣られてる暇があったらハルにゃんに萌えなさい
186名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 21:34:59 ID:XLEZUNxE
ハルにゃあああああああああああああああん!!!
187名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 21:37:28 ID:PjkV/Wiy
釣りにたいして反駁を必死に考えるキョンを受信
188名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 21:39:18 ID:/7OgH8WF

  涼宮さんの言葉を覚えてますか?
  恋とは 精神病の一種……
  つまり 恋する人間は人格障害患者に準じるわけですね
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                何が言いたい?
                ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄
       ,.-,ヘー.、      ,. ‐-ー- 、
     ノ 八ヽ`ヽヾ   ノ /    ヽ
.     i ハヽ リノバリゝ  ノハハハハハ !
     イ(l|⌒ |⌒リノ   !|─ ─ ,iリ)!
     Yル、 ー ノハ.   ’ 、 - ,ノル´
       〈iづ旦O     O旦と'!}
.      とi._,〉_.〉     〈_〈__i'つ
189名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 21:40:05 ID://80+Cfz
ホークス連勝\(^o^)/オワタ
相変わらずな松中にハルヒが一言↓
190名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 21:40:22 ID:eiH2Vtyn
釣った魚に逃げられてムキになるハルヒを受信
191名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 21:43:31 ID:/M8AkP/0
ハルにゃあああああああああああああああん!!!
         ↑
        今この辺
192名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 21:43:39 ID:YcGGZIqb
それはキョンのこと?
193名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 21:44:55 ID:UwbyHTOb
キョンはハルにゃんとは言わんだろ
194名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 21:48:48 ID:qMqE7bv+
>>190
何故かハルにゃんが「上手に焼けましたー!」をやってる映像が脳内に再生されたw
195名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 21:51:05 ID:qXswUm7w
>>190
なぜかハルにゃんが「デストロイヤーぶち曲がりいいいいいいいいいいい」
って言ってる電波が


ってかこのネタ知らないか
196名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 22:08:55 ID:wFuzFL0C
・西宮北口駅
・甲陽園駅
・夙川駅
・はるひ野駅

全部行った人っている?
197名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 22:11:48 ID:LDHfq+NM
上3つはまぁまとめて行けるけど、最後が離れすぎw
198名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 22:13:53 ID:rOufa3G9
はるひ野行ってこようかな
199名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 22:15:34 ID:ATDeeRNx
>>196
麻生区に友達いるので、最寄り駅じゃないが今度はるひ野使ってみようw
上3つは全部行ったことある元兵庫県民。
でも行ったときはまだハルヒのアニメどころか原作すらこの世に存在しなかったw
200ハルキョン?SS:2008/03/26(水) 22:24:10 ID:HEc3po+8
腕の中で泣きじゃくるハルヒ。
俺はハルヒに対してどう応えればいいのだろうか。
とにかくコイツの側にいてやりたい。そう思った。
しばらく泣いていたハルヒもしだいに落ち着いてきた。
涙をぐしぐしと払って顔を上げていつもの100Wの笑顔で笑って言った。
「ありがと。キョン。なんだか泣いたらスッキリしちゃった」
「そうか。ハルヒには笑顔が一番だからな」
俺も出来る限りの笑顔で応えた
その後俺達はハルヒの母の墓に花をそえ、手を合わせ祈った。
帰り道は日は落ちもう真っ暗だった。
「ねぇ、キョン」
「ん?」
「手…つないでいいかな…」
最後の方は蚊の鳴くような声になっていた。そっぽ向いてるけど耳たぶまで真っ赤なのが夜道でも分かった。
「べ、別に暗くて怖い訳じゃないわよ!」
あまりに絵に描いたようなツンデレっぷりである。
「な、なによ!せっかく団長のあたしがつないであげるって言ってるのにぃ!」
「やれやれ。団長様のご命令とあらば」
と、手を差し出す。
「全く。素直じゃないんだから!」
どっちがだ、と思う前にハルヒは俺の手をギュッとつないだ。
「お前の手って冷たくて気持ちいいな」
「あたしは低体温症なのっ!」
と、ハルヒを見る。
ハルヒも俺を見る。
なんだか可笑しくなって二人でクスクス笑ってしまった。
と、突然ハルヒは手を引っ張って走り出した。
「さぁ、キョン電車来ちゃうから走って帰るわよ!」
俺はハルヒに引っ張られて一緒に走った。
駅にはちょうど電車がホームにきていて駆け込み乗車してなんとか間に合った。
「ふーっ。やれやれ」
「で?キョン。まさかアンタこのままあたしを1人で帰らせる気じゃないでしょうね」
呼吸を整えながらハルヒはとんでもないことを言い出した。
「へ?つまりどうしろと?」
「ニブイわね!あんたの家に泊まるのよ!」
「ちょ…おま」
デカイ声で言うもんだから隣のおばちゃん達が「若いっていいわねぇ」的なことを言い出してるに違いない。
「あんたか弱い女の子を夜に1人で帰らせるって言うの?」
ここで「イエス」と答えればこの車両の乗客全員に「空気嫁」と思われる。
つかおばちゃん達から見えないプレッシャーが…。
「分かったよ。ただしうちの妹の相手してやれよ」
「妹ちゃんはまっかせなさいよ!」
はぁ…さっきまでの涙はなんだったんだか。
201名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 22:26:35 ID:0ntCec+e
>>196
芦屋川も追加なのね。
202名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 22:29:41 ID:Q85YlHOF
>>193
>>192>>190に対するレスかと
203名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 22:31:21 ID:qXswUm7w
>>200
乙!やっぱこのスレは平和でいいわ
204名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 22:45:21 ID:t5AnPVK8
>>200

いいもの見たよ
205名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 22:48:04 ID:HEc3po+8
まだまだSS続くんですが…前スレでハルヒファミリーの絵をUPしてくれた人いますか?
206名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 22:49:38 ID:ATDeeRNx
>>205
乙! 続き楽しみにしてる。
207名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 22:51:10 ID:YcGGZIqb
>>205
wktk!

>>202
その通り!
208名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 22:56:04 ID:TvfoU4r/
>>196-199
全国に春日って地名は沢山あるけど何故はるひ野だけネタに挙げる奴が多いのか理解不能。
ハルにゃんとは縁もゆかりもないし第一駅前自体何もないよ
209名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 22:59:20 ID:Q85YlHOF
>>208
平仮名だからでは?
そういえば「朝比奈」ってバス停もあるよな。
210名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 23:07:14 ID:Ada4+wX9
>>208
「春日」だと「かすが」と読むのが多いからじゃないかな。
うちの近くにも「春日」がつくものがあるが「かすが」だし。
211名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 23:19:44 ID:YcGGZIqb
桜ネタでSS書いてるんだけど、行った事がない土地を書くのって難しい。
このままだと散り終わった後に書きあがりそうだw
212名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 23:24:03 ID:Jen3YVL/
そういや
糟日部→春日部→はるひ部



中の人(ry
213名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 23:24:38 ID:JgYzfi5w
愛知県西春日井郡春日町は「はるひ」です。めずらしい。↓

tp://www.town.haruhi.aichi.jp/
214名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 23:26:16 ID:yGYRAX2U
クレヨンなシンちゃんがいそうだなw
215名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 23:27:11 ID:5d7nTCmQ
>>200
乙!!
おもしろい展開ですね
ニヤニヤしてしまいましたww
216名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/26(水) 23:32:20 ID:xSfVS+IP
>>205
http://r.pic.to/opg94
これのことかな?これなら自分ですが。
違ったらゴメンなさい
とりあえず続き期待してますw
217名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 00:09:34 ID:1rso7Wng
ハルにゃん100%
218SS: Dialogue III (Sunlight of spring):2008/03/27(木) 00:14:39 ID:9P6BvJan
「あら、みくるちゃん。有希と二人だけ? キョンの奴ってまだ来てなかったの?」
「あっ、はい。涼宮さん――――キョンくんと一緒じゃなかったんですか?」
「あいつ、あたしより先に教室から出て行ったのに、一体どこに行っちゃったのかしら、もう! ……って、なによ有希? 窓の外なんか指差して――まさか、キョンがそこにいるの?」
「そう」
「んもう、中庭にいるんならいるで最初からそう言っててくれたらいいのに! 急いで来たから渡り廊下通るとき気付かなかったじゃないのよ! まあいいわ――みくるちゃん、あたしちょっと行ってくるから。 ああ、お茶ならいらないわ。じゃあ後でね!」
「は、はいぃ!」


「こら、キョン! ちょっとあんた、こんなところでなにしてんのよ?」
「ああ、ハルヒか――――別に、大して意味はないんだけどな。ただの気紛れみたいなもんだ。……んで、俺に何か用か?」
「あっ、ううん、特に用事があるってわけじゃあないんだけどね」
「そっか…………何なら、ハルヒもここに座るか?」
「――うん」

「――――はぁ〜っ」
「ちょっと、なによキョン! そんなに不景気そうな顔して溜息なんか吐いちゃって。…………ねえ、あんた、何かあったの?」
「いや、何でもないって」
「ダメよ、キョン! いい? 溜息を一つ吐く毎に幸せってのは逃げて行っちゃうの。あんたが溜息ばっかり吐いてたら、あたしが困っちゃうじゃないのよ」
「――何でハルヒが困るんだ?」
「んぐっ、いいでしょ、そんなのはどーでも! それよりほら、もっとシャキっとしなさいよ、マヌケ面ばっかりしてないで!」
「へいへい――――ふわぁ〜〜」
「って、こらっ! 溜息の次はアクビ? あんた、よっぽど弛んでるんじゃないの?」
「しかたねーだろ。何か最近妙に暖かくて、今の陽射しだって結構気持ちいいし、『春眠暁を覚えず』ってわけじゃないが、俺は眠くてしょうがない」
「なによ、あんた散々授業中寝てたじゃ……ふわぁ〜」
「そらみたことか。ハルヒ、お前だって眠たいクセに」
「違うわよ! あんたのアクビがうつっちゃっただけなんだもん」
「――――ほらよ」
「えっ、何のつもりよ、それ?」
「肩貸してやるから、こっち、もたれても構わんぞ」
「なっ…………バカっ! あたしは、別に、その――――ありがと」
「…………やれやれ」
「――ねえ――キョン?」
「……何だ?」
「あんた――あたしと一緒に……ううん、じゃなくって、その、あんたって、SOS団に入ったことを、後悔とかしてないかしら?」
「えらく唐突だな…………まあ、最初はわけ解らんうちに巻き込まれて、気が付いたらもう、部室に顔を出すこと自体が毎日の習慣みたいになってたけどな。もし本当に嫌だったら、もっと早い時期にオサラバしてると思うぜ」
「そ、そう?」
「ああ。……ハルヒ、お前こそ、俺みたいな何の取り柄も無い平凡な普通人を団員にしちまって、失敗した、とか思ってたりしないか?」
「まあ、確かにあんたの団に対する貢献度とか能力的なところを考えたらそういう結論に達してもおかしくもないわね。……でもね、キョン」
「なんだ、妙に改まって?」
「今までのSOS団の活動……あんたはつまんなかったことが一度でもある?」
「いいや、つまらないどころか、正直勘弁してくれ、ってぐらいアレコレ振り回されたからな。まあ、退屈だけはしなかったと言わせてもらうぞ」
「でしょ? ……だから――あたしは――キョンの………反応を見てると――とっても…………」
「――ハルヒ?」
「………………」
「おい? どうしたんだ?」
「……すー、すー」
「って、こいつ――いつの間に眠っちまいやがったんだ?」
「――――くー、くー」
「全く、マイペースなところは本当にお前らしいよ、ハルヒ。……俺、さっきまでなんで悩んでたのか、すっかり忘れちまったぜ。……それに――そうやって静かにしてたら……寝顔とか…………結構――いいかもな…………」
「…………ん〜むにゃむにゃ――――キョン――――」
「――くかー、んご――」


「おや、朝比奈さんに長門さん。本日は涼宮さんも彼も来てないのですか?」
「あっ、古泉くん――――あれ、ちょっと見てください」
「――ほほう、これはこれは――ご両人とも、実に気持ちよさそうにお休みのご様子ですね」
「予測では、下校時刻を過ぎても目覚めないものと思われる」
「あんなに幸せそうなお二人を起こしちゃうの、なんだか勿体無いですよね。えへへっ」
「全く、嫉妬を通り越して、見るもの全てを和ませてしまうオーラに溢れていますからね。本当にご馳走様、と言ったところです」
219名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 00:16:11 ID:9P6BvJan
>>218
以上1レスのみです。前回長かったんで今度は短め。

恒例ラクガキは今回SS先行で描き終わってたんで、肝心の文章の方がgdgd orz
ttp://upload.jpn.ph/img/u15415.png
220名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 00:20:02 ID:ek3mpfmW
>>218
ほのぼのナイス!GJ!
イラストも上手くてGJだぜー!
221名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 00:20:59 ID:9auJuUCZ
>>218
和んだGJ
どこかの絵師さんが書いたお昼寝ハルキョンを思い出したyo
222名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 00:22:43 ID:9auJuUCZ
>>219
ってイラストもあったのか、すまん orz
ほんわかGJ!
エンドレスエイトのハルミク連想した俺は異端かもしれないw
223名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 00:41:58 ID:abX50W9w
>>222
自分もですww
さて、良SS見たところで寝るとします。
おやすみハルキョン…
224名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 01:08:55 ID:T9LSJKn4
ハルヒlove
225名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 01:33:35 ID:1rso7Wng
ハルにゃんおやすみ
226名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 02:19:26 ID:NlRmN4i2
SS見れてよかった
それではおやすみハルにゃん
227名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 02:29:32 ID:YatHkdy3
夜中眠ってるのに無意識でキョンに電話かけちゃうハルにゃん
228名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 02:35:35 ID:Ajideft1
>>218
長門は嫉妬してたのかな?
229名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 02:58:15 ID:kL1ltWLC
おやすみハルキョン
230名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 05:36:59 ID:wejWfkq7
>>218-219
SSもイラストもGJです! まさに春眠不覚暁。
231名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 06:27:11 ID:52j1tzyr
おはるにゃん
232名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 07:19:02 ID:nA/wVE+b
おハルキョン

>>218-219
GJ!!
なにこの寝顔!?朝から萌え死んだwwww
キョンウラヤマシス
233名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 08:03:06 ID:wXGjCLMQ
>>219
どうでもいいけど俺的にはハルヒが右側だった
234名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 08:31:35 ID:1rso7Wng
おはようハルにゃん
235名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 09:00:49 ID:EZQEZPhD
>>158
古泉、下半身がぼやけてるのは新しい技か?
236名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 11:32:24 ID:C1w3dUfQ
昨日はカチューシャの歌の日だったそうだ。
だれかこれをネタにSSたのむ
237名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 11:46:42 ID:jSziumv3
そんなのがあったのかw
238名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 12:04:31 ID:kOtcnYFJ
>>219
禿しく乙!萌え死んだよ折れは…
このバカップルどうしてくれようか…
239名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 12:20:46 ID:UpV/CfGc
6レスほどSSを書きましたが
今から投下してもよろしいですか?
240名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 12:21:24 ID:Yhg2XGVV
家紋
241ハルキョンSS 約束の場所 1:2008/03/27(木) 12:24:58 ID:UpV/CfGc
俺はまたここに来てしまった。
できればここに来るのはあれで最後にしたかった。
始めは、皆既日食が始まったのかと思っていた。
しかし、めまいがしたと思って数十秒ほどの時間差で
こんなに外が真っ暗になるなんてありえないだろ?
あたり一面灰色の空間。
そう。俺はハルヒがつくったであろう閉鎖空間にまた迷い込んでしまった。

近くにはやはりハルヒがいた。
いや、今回はハルヒだけではない。
古泉、長門、朝比奈さん・・・
SOS団全員が揃っている。
それも、いつもの部室に。いつもの席に。
みな、自分の置かれた状況を理解するのに必死だった。
朝比奈さんは、草原に突如ワープした野ウサギのように怯えている。
「ここ、どこですか?なんであたしたちこんなところに・・・?」
その質問に誰かが即答してくれることを俺は心のどこかで期待していた。
しかし、そのような反応はなく、
誰もその答えに辿り着いた者はいなかった。
ハルヒは以前にも同じような体験をしているだけあって、そこまで驚いた様子ではない。
しかし、不安げな表情であることには変わりない。

俺はとにかく閉鎖空間には特に詳しい古泉に耳打ちした。
「おい・・・これは一体どういうことだ?」
古泉は考えるのを中断し、
「僕も、理解しかねます。なぜなら、僕の見た限りは涼宮さんは
いつもとなんら変りない笑顔で生活していたように見えたからです。
最後に閉鎖空間が発生がしたのは今から1ヶ月ほど前。しかも悪夢によって
もたらされたストレスが原因のごく小規模なもの。今回のこれとは
全く関連性がありません。普通の閉鎖空間であればこのように
我々が迷い込むということはまず、考えられません。
だとすれば・・・涼宮さんはまたあのときのように世界を創り変える
つもりなのではないでしょうか・・・我々を残して。」
ここは笑うべきところだろうか?いや、絶対笑えない。
242ハルキョンSS 約束の場所 2:2008/03/27(木) 12:25:39 ID:UpV/CfGc
俺は瞬時に頭に神人という名の蒼い巨人が思い浮かんだ。
と、同時に俺の頭は危険を知らせる警報を鳴らしはじめた。
俺はこれから起こることが分かっていた。
「ここにいるのは危険だ!」
ここにいる全員に呼びかける。
「ここ、とは?」
古泉は本当に分かっていないような口調と表情で尋ねる。
「説明してる時間はねえ!はやく校舎から逃げないと・・・!!」
俺は言いながら部室のドアノブに手を掛けて、もう一度部屋全体を振り返る。
先に動いたのはハルヒだった。ハルヒは黙って俺のほうに走ってくる。
それを見た他の団員達も行動を起こしはじめたのを確認して、
俺はドアを開いて廊下に出た。暗い。電気が付いているのはここだけのようだった。
避難訓練のように、迅速かつ、冷静に階段を降りる。
その途中で、窓から蒼い閃光が入ってきた。
・・・神人が現れた。
それを見て、朝比奈さんが俺達の不安をあおるような声を上げる。
俺達の足取りも自然と速くなる。
校庭に出たときは既に神人は2人になっており、
障害物を破壊しながらゆっくりとこちらに向かってきているところであった。
最後尾の朝比奈さんが泣きながら俺達のあとを追う。
俺は神人を振り返りながら隣を一緒に走っている古泉に
「古泉、お前の力でなんとかならないか?」
古泉は息を切らしながら
「見てのとおり、あの人数では僕ひとりでは・・・」
確かに、それもそうだ。
「長門!」
「この空間の創造主は涼宮ハルヒ。この空間が持つ一切の情報は
全て彼女の管理下にある。わたしの力では何もできない」
先頭を走るハルヒが振り返り、
「みんな何してるの!早くしないとあのでっかいのに踏み潰されちゃうわよ!」
243ハルキョンSS 約束の場所 3:2008/03/27(木) 12:26:33 ID:UpV/CfGc
そうして俺達は学校から脱出した。道が左右に分かれており、
いったんそこで停止することにする。古泉が、
「ここは二手に別れましょう。集合場所は駅前で。」
俺は瞬時にハルヒを見る。暗黙の了解。
俺とハルヒ、古泉、長門、朝比奈さんのグループに分かれることになった。

坂の上から見下ろす俺達の町は、廃墟のようにただそこに存在しているだけだった。
そうだ。逃げたところでここは俺達の住む世界とは違うんだ。
今回は俺とハルヒの二人きりではないのに。
古泉、あの長門でさえ何もできない。くそっ。どうすりゃいい。
一番の問題はハルヒに何が起きたかということだ。
もしこれが世界を創り変える前兆だったとすると、
それ相応の理由があるだろう。お前はいつものように
周囲に元気と100Wの笑顔と少しの迷惑を掛けながらも、
いつもと変らぬ学校生活を送っていたようにしか見えなかった。
だが、こうなったのには絶対理由があるはずだ。
俺はその脱出の鍵を見つけ出さなければならない。
244ハルキョンSS 約束の場所 4:2008/03/27(木) 12:27:37 ID:UpV/CfGc
どれだけ走っただろうか。気づくと、いつぞやの踏切に来ていた。
俺の体力も限界に近づいていた。
俺がペースを緩めると、ハルヒも俺に合わせる。
そういえば、先ほどから一度も後ろを振り返っていなかった。
既に神人の姿は見えず、代わりに、神人が歩く音か、建物を破壊する音か
そのどちらかが遠くの雷鳴のように聞こえてきた。
俺達はしばらく無言だったが、
「ここまで来れば一安心ね。でも、みくるちゃん達大丈夫かしら・・・」
星のない灰色の空を見上げてハルヒがそう呟く。
ふと、ポケットに携帯が入っていることに気付き、
連絡を取ろうとするが、圏外であることに気づき、諦めた。
俺はいざという時のために、電源を切り、再び自分のポケットにしまいこむ。
あたりまえだが、ここまで来るのに誰とも会わなかった。
しかし、それをハルヒはそこまで気にしていないようである。
俺も今はとりあえず一命を取り留めたという安堵の気持ちでいる。
これから、どうなるのかは分からない。
245ハルキョンSS 約束の場所 5:2008/03/27(木) 12:28:13 ID:UpV/CfGc
「ハルヒ。最近ショッキングなできごととかなかったか?」
「ショ、ショッキングって、例えば?」
「例えばと言われても・・・ハルヒ。お前、何か心当たりがあるのか?」
沈黙が訪れた。その間に汗が乾く。少し寒い。
「ふとおもったんだけど・・・」
ハルヒがようやく口を開く。
「もし・・・SOS団のみんながいなくなったら・・・どうなるんだろう・・・?って思ったのね。」
秒針半回転ほどの時間を置いて
「そうしたら、あたしはひとりぼっちだと思うの。
たまに話かけてくる子がクラスにいたとしても、
携帯のメールアドレスを交換する程度の仲ぐらいにしかならない気がするの。」
俺はそれでもいいと思いかけたところでその考えを闇に捨てる。
それは俺には当てはまっても、ハルヒには・・・
「それで、そのままあたしもいなくなったら・・・
・・・あたしがいなくなったことを泣いてくれるような人はいないような気がするの・・・
・・・あたし今までいろんな人に迷惑かけちゃったし・・・」

「ハルヒ・・・」

「卒業したらどうするの?みんな離れ離れなんてそんなの絶対イヤよ・・・」
「俺だってそれは辛いさ・・・」
「あたしと結婚しなさい」
いくらなんでも唐突だった。冗談ではないことを、ハルヒの大きな瞳が物語っている。
「お前、高校卒業したらどうするつもりだ
俺は多分大学に行くだろうし・・・」
「そうしたらあたしも着いてくわ。それに・・・あんたが
一人暮らしはじめたら絶対ロクな食事取らないだろうし・・・
あたしがあんたの身の回りの面倒見てあげる。」
やれやれ。まったく甘えんぼうな団長様だ。

「わかったよ。約束だ。」
ハルヒが、雨上がりに、太陽が雲間から光を射すように
久しぶりの笑顔を見せた。
246ハルキョンSS 約束の場所 6 ラスト:2008/03/27(木) 12:29:24 ID:UpV/CfGc
そうして俺達は約束の場所に向かって歩き始めた。
駅前の広場には古泉たちの姿が既にあった。
手を振りながら、そちらへ向かう。
しかしその時だった。停電から立ち直った時のように、
電気が水分のように町全体に行き渡る。
大天空の一部が崩壊し、そこから新しい世界を構築する。
ちょっとしたスペクタクルだった。
こんな言葉を使うのは、普通の人生を送っていれば
一生のうち1回か、2回、くらいの使用頻度であろう。
そうして・・・俺達はまたもとの世界に戻ってこれたってわけだ。

足の痛みが確かにあの空間にいたということを物語っている。
驚いたのは古泉であった。
「また、あなたには感謝しなければなりませんね。
それにしても・・・一体どういう方法で涼宮さんを納得させたんですか?」
・・・なに、簡単なことだ。あのとき、俺には二つの選択肢があった。
「イエス」か、「ノー」か。いや、もともと選択肢なんてものは存在しなかったのだろう。
ただ、「イエス」と答えた。それだけが、今の俺達がここにいる理由。
空は雲一つない快晴だった。
247名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 12:52:19 ID:abX50W9w
>>241
乙&GJ!!
閉鎖空間でのストーリーは面白いのばかりですね
続編見たいです。
248名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 13:22:51 ID:NniAJnET
>>241-246
GJ! ハルヒが唐突に本音を言えたのは閉鎖空間だからなのか。
俺も続編希望!
249名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 17:03:12 ID:0L3/AGYl
キョン「全世界が停止したかのように思われた……!」
ハルヒ「……っていうのは嘘ぴょんで♪」
250名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 19:16:57 ID:Tz3dB9iz
>>249
想像したらハルにゃん可愛すぎて悶えた
251名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 19:35:55 ID:gh98Kv9p
ハルぴょん
252名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 19:41:07 ID:rduYZZcy
ハルヒの家の風呂を借りるキョン
湯船には無数のみかんの皮が浮かんでいた
253名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 20:00:04 ID:+Ajo+5pG
ハルヒの将来は多分、仮面ライダーアギトの某小沢澄子氏まんまだと思う
254名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 20:09:28 ID:GGfDHlgi
sageろ
255名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 20:12:00 ID:4g8uyn+u
そしてライダーの話題は該当スレいけよ
256名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 20:17:34 ID:Tz3dB9iz
いやこれくらいで過剰反応はどうか。
アギトとか知らんけど
257名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 20:23:42 ID:ykcgnDq7
ハルヒは、って言ってるしな。
258名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 20:26:03 ID:UpV/CfGc
この左下の着物ハルヒ?かわゆす
http://stat.ameba.jp/user_images/39/75/10055595224.jpg
259名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 20:32:05 ID:1rso7Wng
ハルにゃんと湖でボートのりたい
260名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 20:33:52 ID:ewFfABxn
>>259
やめとけ。
キョン以外の男(古泉は例外に分類されるであろうが)は、Nice Boatされちゃうぞw
261名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 20:41:16 ID:rduYZZcy
イルカに乗ったハルヒ
262ハルキョン?SS:2008/03/27(木) 20:53:09 ID:HT9FN4h/
>>216
おぉ。コレです。
SS内で使わせていただけますかね?
では続きドゾ。

ようやく我が家についた頃には8時をまわっていた。
ヤバいな。お袋カンカンだろうな。
なんせ連絡なしな上に女連れで帰ってくるとか…。
「ちょっちお前は待ってろ」
不満気な顔になりながらハルヒはうなずいた。
恐る恐る玄関を開けるとカンカンに怒った…

マイシスターがいた。
「キョンくんヒドイよ!今日はお母さん達が帰って来ないから晩ごはん一緒に作るって言ったでしょ!」
あ、そうだった。
お袋たちは結婚記念日で出かけるって言ってたな。
ふぅ。セーフ。
「あぁ。すまんすまん」
「もぅ〜!」
とご立腹な我が妹に謝っていると後ろからもご立腹な様子の声が。
「ちょっと!バカキョン!いつまで待たせるのよ!」
あ、すっかり忘れてた。
「あれ〜?ハルにゃんだ〜」
もう顔がキラキラしはじめている我が妹。
「こんばんは!妹ちゃん!一緒に晩ごはん作ろっか」
「うん!わぁいハルにゃんだ〜」
やれやれ。なんでこう女ってのは切り替え早いのかね。
のそのそとリビングに行くと妹とハルヒは早速台所で支度を始めていた。
「さぁてなに作ろうか〜?」
妹に笑顔で問いかけるハルヒ。
「う〜んとねぇ。カレーがいいなぁ。キョンくんわぁ?」
「あ〜腹ペコだからなんでもいいや」
「じゃあカレーに決定〜」
手際良くトントンと野菜を切っていくハルヒ。
なんだかんだでやっぱり女の子なんだなぁと改めて感じていた。
と、ここで俺は重大なことに気付いたのである。
ハルヒの格好が制服にエプロンという破壊力抜群なコスチュームであることに。
さらに我が妹が
「ハルにゃんの髪まとめてあげるね」
と、ポニテにした。
さすが我が妹だ!GJ!
と心のなかで言ったのは言うまでもない。
後ろを向いてるハルヒのうなじが妙に色っぽくておいしそ(ry
おっと。これ以上の妄想は禁則事項だな。
263名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 21:37:11 ID:rduYZZcy
背中に龍の刺青を入れたハルヒ
264名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 21:37:51 ID:1Q2gDmah
それはないな
265名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 21:40:54 ID:NwAxmhoV
>>258
それは坂本竜馬ルックのハルにゃんだ
266名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 22:05:15 ID:Tz3dB9iz
>>262
ハルヒうなじ(*´Д`)ハァハァ

>>258
うぉぉぉぉ!か、かわええ(*´Д`)
267名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 22:16:45 ID:WtdYoXLs
>>211氏とかぶるが、桜ネタSSをひとつ用意した。
一応2レス消化予定だ。
268SS 枝垂:2008/03/27(木) 22:18:48 ID:WtdYoXLs
 春の訪れは突然らしく、この間まで北風のやろうが俺に吹いていたのだが、いきなり太陽が活躍しはめてきて、
 そりゃ誰だって寒いよりは暖かいほうがいいには決まっているんだが、なにせ本当にいきなりだったから、
 気持ちとは裏腹に体のほうがついてこれず、つまるところ、俺は風邪を引いたわけだ。
 もっとも団長様が休んで良いって言ってくれてたもんだから、この2、3日はいたって平穏に過ごす事ができ、
 妹のやつも入ってくることもなかったので、俺としては貴重な日々だったを過ごす事ができた。
 しかし、それもつかの間で、せっかくの休暇も俺の体調が良くなり始めるとともに消滅しはじめ、
 今日にいたってはその団長様がじきじきに連絡をよこしてきやがった。
『10時に学校に集合ねっ!』
 ちょっと待てよ。まだ病み上がりなんだが。
『何言ってるの? もう風邪は治ったんでしょ』
 お前には遠慮という2文字はないのか。
『つべこべ言わずに学校に来るっ! いいわね?』
 復帰したらすぐに現場に戻るのがSOS団の流儀だそうで、俺の話なんか聞いちゃいねえ。
 まあ、古泉のやろうがハルヒの機嫌が悪い事をしきりに電話してきたし、
 朝比奈さんも心配してくれているらしいから、そろそろ顔をだして安心させてあげたものだ。

 俺は15分前に着いていた。休暇あけにしてはかなりの功績だ。だが、部室に着けば、やはり他の団員が全員集合していた。
「遅いっ! 罰金っ!!」
 3日ぶりの再会だったが100wの笑顔で俺を見つめるハルヒを見ると、劇的な変化なんてのはなかったらしい。
 いきなり長門がハニカミだしたり、古泉が女になってたりする事態は遠慮したいが、それはまた別の機会だ。
「ちょっと聞いてるの?」
 あ、ああすまん、少し考え事をしていて。
「しっかりしなさいよ。…もしかしてまだ風邪治ってないの?」
 お前もそういう人を心配するような顔が出来るんだな。安心しろ。いたって無事だし、風邪もどっかにいっちまったみたいだ。
「それならいいんだけど。…心配になっちゃったじゃない、バカキョン!」
 朝一番で呼び出しといてそれはないだろ。
「だいたい普段から用心が足りないから風邪なんかひくのよ。ちゃんと手洗いうがいはしてるの?」
 こうして俺はハルヒから風邪がいかに危険極まりない病気で、人類が有史以来戦ってきた経緯を聞かされることになった。
 病気が治った俺が何故叱られねばならんのだ。古泉、そんなに羨ましいならかわってやるぞ。
 俺への(一方的な)説教を終えたハルヒは、全員をグラウンドに行くように促がしてきた。
「涼宮さん、ここのところあまり元気がなかったんですよ」
 朝比奈さんの制服姿がじつに懐かしい。よい保養だ。
「きのうだって、今日呼ぶべきかかなり迷ってたみたい。それに…うんうん、なんでもない」
 どうやら朝比奈さんは今日の予定を知っているらしい。いつものバスケットでたくさんの料理を持ってきている。
 朝一番に呼び出されたらこれだけの準備はできなかっただろう。もっとも今はハルヒに言われて古泉に運ばれている。
 というか、先程から元気いっぱいに飛び跳ねているハルヒの姿からは、きのうの姿などちっとも想像できない。
 それに、いつもなら古泉の横に俺の姿もあるはずだが、妙な事にハルヒはそれを許さなかった。
「きっと、キョンくんのことがまだ心配なんだと思う」
 太陽の光に神々しく照らされた朝比奈さんはそう教えてくれた。だったら今日くらい休ませてほしいものだ。
269SS 枝垂:2008/03/27(木) 22:19:10 ID:WtdYoXLs
グラウンドに出て俺はおどろいた。
 たしかに暦の上では春になってはいるが、それでもまだまだ先だと思っていた。
「……枝垂桜(しだれざくら)」
 長門がそう教えてくれなかったら、またハルヒのとんでも能力かと疑うところだった。
 俺たちを覆いつくしても、まだ足りないほどに咲ききった桜。
 春風が、その枝を揺らしながら、薄いピンクと白が混じった花びらを俺の肩に運んでくる。こりゃまさに満開だな。
「ちょっとキョン。なにしてるのよ。早くこっちにきなさいっ!」
 ハルヒは古泉に命じてしかせたブルーシートの上にあぐらをかきながら、コップを片手に俺を呼んだ。まさかアルコール?
「何バカ言ってるの? そんなわけないじゃない。ジュースよ、ジュース」
 朝比奈さんがどうぞどうぞと、ハルヒの横のスペースを譲ってくれた。
「ほら、これはアンタの分」
 俺はハルヒからなみなみと注がれた紙コップを渡される。
「今日の目的はこれだったのか」
「そ、そうよ。アンタが早く治さないから、散っちゃうんじゃないかって心配してたんだから」
 どうせなら俺の心配をしてもらいたいものだ。
「別に、この桜が散った後でも他の種類の桜が咲くんじゃないのか。他にも色々スポットがあっただろうに」
「つべこべ言わない! あたしがここに決めたんだから、ここに咲いてる桜が今年のMVPなの」
 いつから桜の開花が競技になったんだよ。
「細かいことなんて、どうでもいいじゃない。それより休んでいる間に何か不思議なことはなかったの?
 急に異世界に迷い込んだとか、小さな妖精が現れたりしたとか」
 そんな新キャラを出さないでもらいたいね。設定を考えるだけでも一苦労だぞ。大体何も無さ過ぎて、逆に不気味に感じてたくらいだ。 だがハルヒはそんな答えが気にいらなかったのか、その後も俺が寝込んでいたときの事を根掘り葉掘り聞いてきる。
「とにかく今日は早めに切り上げるんだから、今のうちに話しなさいよ、団員の近況を知るのも団長の仕事なのよ」
 始まりが早ければ終了も早いというわけか。なら前もって教えておけよ、と言おうかと思ったが、
 みんなと楽しくジュースを飲みながら、楽しそうにはしゃいでいるハルヒを見ると、これはこれでいいかと思う。
 妖精なんか出てきてほしくはないが、今日はとくに何もおこらなそうだ。
 さて、俺ももう一杯いただくとするか。なにせ団長の事情聴取はまだまだ終わらなそうだからな。
270名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 22:39:48 ID:GS+/jdZk
>>262
どうぞどうぞw
続き毎度楽しみにしてます

>>267
枝垂桜いいね
GJ!

自分も桜SSかきはじめたが落ちなくて困ってるw
271名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 23:12:02 ID:1rso7Wng
ハルにゃんおやすみ
272名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 23:23:28 ID:ur7Fimb6
ハルキョンは癒されるね
273名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 23:37:51 ID:rduYZZcy
キョンからもらったロザリオをいつも首にぶら下げてるハルヒ
274名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/27(木) 23:47:51 ID:ek3mpfmW
>>267
桜ネタGJ!

>>273
マリ見てかい!
275名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 00:38:01 ID:pOrddR6+
ハルヒどこ?
276名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 00:58:16 ID:IyR7DzQu
>>275
キョンの腕の中。
277名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 02:09:48 ID:6B/8wdob
あたしがガンダムよ!
278名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 04:18:40 ID:RtbtwBe3
誰もいないようなのでこっそり置いていきますね……
ttp://imepita.jp/20080328/152880
279名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 04:40:12 ID:IMVemKfz
上手いな。
280名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 04:49:56 ID:NQ0X6kBF
これは素晴らしい猫ハルヒだ
281名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 05:46:13 ID:hkZsL77T
ハルにゃんと一緒に起床
282名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 06:28:05 ID:396bsiXI
>>278
可愛いなぁ〜
283名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 06:39:03 ID:KtENKYRz
拾わせて頂きました。
284名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 10:39:49 ID:FZ1O4grz
>>278
こ、これは!
285名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 10:39:56 ID:8ihq/s0I
うどん派のハルにゃん、そば派のキョン
286名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 10:43:32 ID:hkZsL77T
ハルにゃんが踏んだうどん食べたい
287名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 11:59:05 ID:MUkTPoXi
>>278
GJ!これは保護せざるをえないな。
288名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 12:10:55 ID:ofDZwP7A
>>278
キョン「すまんな。俺、実は猫アレルギーなんだ。
え?家に猫いるって?いやあれはタヌ(ry」
289名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 12:44:34 ID:6TUwlS2r
実は蕎麦アレルギーのハルヒ
290名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 12:48:40 ID:82bhHBCQ
某はお蕎麦好きだ!
291SS 桜の木の下で:2008/03/28(金) 13:17:47 ID:75gP7fAW
「今日の活動はお花見に出かけるわよ!」
という団長の鶴の一声で俺たちは柔らかな日差しが注ぐ中、学校から程近い土手に連なる桜並木までやってきた。
花もいいけど団子も必要よね、というハルヒの気が付きで、途中に買出しをし当たり前のように荷物持ちをさせられほんの少し花見に対してモチベーションが下がってきたところで朝比奈さんが
「後は私たちが準備するのでキョンくんは、お花、見てきてください」
となんともお優しい心遣いをしてくれたおかげで俺は花見のモチベーションを完全に失わなくて済んだのだ。

朝比奈さんのお言葉に甘えて暫くぶらぶらと桜並木を歩く。
おお、これは圧巻。ちょうど満開というところか。桜に見とれていたらいつの間にかハルヒが隣にいた。
ハルヒ、おまえ朝比奈さんに準備を全部押し付けてきたな?
「あら、やろうとしたら古泉君が代わってくれたのよ。彼、あんたと違って気が利くわよねえ〜」
ジト目でハルヒに睨まれ俺は古泉に向かって心の中で毒づいた。余計なことをしやがって。

「またなんでいきなり花見なんだ?今度の不思議探索ツアーでもよかったんじゃないのか」
俺はふと思った疑問をハルヒにぶつける。
「わかってないわねえ。今日は散る前の満開を堪能して、土曜日は散る桜を鑑賞するの」
「今週は花見三昧だな」
「いいじゃない。年に1度しかないのよ?たっぷりと楽しまなくちゃね!」
ハルヒらしい考えだ。まあ、花見に関しては俺も珍しく賛成だ。
「散り始めの桜吹雪もいいけど、やっぱり満開の方がきれいよね」
「ああ、日本人に生まれて良かったと思うよな」

しばらく俺はハルヒと並んで桜を眺めていたのだが、ふと視線を下げてハルヒの横画を盗み見た。
長いまつげに整った鼻筋、桜を見つめる清んだ瞳、柔らかそうな白い頬につやのある唇。
桜に見とれていたはずが気がついたらハルヒに見とれていた。
そんな俺の視線を感じ取ったのかハルヒの視線が桜から俺に移る。
「なに?」
不意に見つめられて俺の心臓がドキリとしたのは気のせいだと思いたい。
「いいや、なにも」
まさかお前に見とれてたなんて口が裂けても言えるかよ。
俺の意思とは関係なく勝手に動機が早くなる心臓の動きをごまかすかのように俺はハルヒの頭をくしゃくしゃとかき回した。
静まれ俺の心臓!
「きゃっ、なにすんのよ!いきなり!」
ハルヒが抗議の声を上げるも構わず続ける。
「精神統一だ」
「はあ?人の頭グシャグシャにしておいて精神統一ですって?いい度胸してんじゃないの!キョン、あんた頭貨しなさい!」
そういって今度はハルヒが俺の頭を目掛けて襲い掛かってくる。
「うおっ!やめろ、ハルヒ!」
もう何がなんだかわからなくなってきた頃、遠くの方から朝比奈さんの声が聞こえてきた。

「涼宮さあ〜ん、キョンく〜ぅん。お茶にしませんか〜!」
朝比奈さんに感謝。古泉と長門も既に揃っているようだ。

「ハルヒ。おまえは桜だな」
俺がボソリと呟いた言葉に乱れた髪の毛を整えているハルヒが耳ざとく反応する。
「あんたの言ってること、ぜんっぜん!意味がわからないんだけど」
少し怒ったような表情で俺を見る。今は意味がわからなくていいんだよ。

勝手に暴走していた心臓もおさまり気持ちにゆとりができる。
ふと見上げると、そこには我が我がと咲き乱れる桜の天井が。そうだ桜に酔ったことにしておこう。

「ほら、朝比奈さんたちのところにいくぞ」
俺は隣で「説明しなさい!」と顔に書いてあるハルヒの頭をポンと軽くたたき他の団員の元へと歩き出した。


つまらん会議の最中に花見の妄想をしてみた。
292名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 13:23:07 ID:ANUPUT+r
>>291
ちょww会議に集中しなさいといいつつGJ!!
まー俺も仕事中だし人のことは言えんかw
なんか自分も桜SS書きたくなってきたのでちょっと書いてみるかな。
293名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 14:01:24 ID:cKif+7La
294名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 14:56:46 ID:396bsiXI
最近過疎気味だな
なんか燃料になるものはないか
295名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 15:13:31 ID:IyR7DzQu
>>294

自然に優しく

つ核
296名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 15:40:05 ID:SoMTezD/
お前らyahooトップにカマドウマがw
297名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 15:44:00 ID:dqj45VRE
鶴屋さんに花見パーティーの段取りでも聞きに行くか
298名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 15:47:30 ID:NgCm4L+0
カマドウマよりも振らなきゃ飲めない炭酸飲料の方が気になってしまった
299名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 15:54:49 ID:ANUPUT+r
カマドウマの流れをぶった切って悪いがSS投下して良い?
300名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 15:56:07 ID:NgCm4L+0
カマドウマの流れなんて無いはずだ
投下たのむ
301SS 桜とハルヒと反実仮想 1/2:2008/03/28(金) 15:56:40 ID:ANUPUT+r
中学時代ののどかな日常から一転、NASAに就職した覚えもないのに訓練もなしにいきなり宇宙船に放り込まれたような目まぐるしい非日常と化した俺の高校生活も、早1年が過ぎていた。
俺は何とか無事に2年に進級し、進級したからと言っていきなりいつもの習慣が変わるわけもなく、相も変わらず北高に至るハイキングコースを文句たれつつ登っているわけだ。
いや、1年前に比べりゃこの坂も慣れたかな。

坂の上に目的地が見えてきた。
学校というのものはなぜか桜の木が好きで、俺の通う北高もご多分に漏れず、春霞と見間違えろとばかりに桜が咲き誇っている。
寒かった冬の影響か、少し遅めに開花した桜は今が満開だ。

春だな。

別に桜に強い思い入れがあるわけではないが、俺も日本人の端くれとして、それなりに好きな花ではある。
しかし何で日本人はこんなに桜が好きなのかね。
別に現代人だけが特別なわけではなく、古代から日本人は桜が好きだったようだ。
ふと、ある短歌が思い浮かぶ。

  世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし

別に俺は和歌に精通しているわけでもないし、季節ごとに短歌を鑑賞するなどという高尚な趣味を持ったわけでもない。
これは去年やった古文で出てきた短歌だが、ハルヒが
「これの歌意さえ覚えておけば反実仮想の構文は覚えるでしょ。これは絶対試験に出るからね!」
などと言って無理矢理俺に覚えさせた物だ。
歌意まで覚えるとなかなか忘れない物で、百人一首もろくに覚えていない俺がおそらく唯一覚えている短歌だと言っていいだろう。

世の中にまったく桜がなかったらね、と俺も考えてみる。
まー春の景色は寂しいかな。
でもなければないで、別の楽しみを見つけりゃいいだろ。
そもそも最初からないんだったら何とも思わないんじゃないのか?
花は桜以外にもたくさんあるわけだ。

なんて柄にもなく文学的なこと?を考えつつ、俺は教室に入った。
 
今年度の授業は始まったばかりだというのにすっかりやる気を見せている教師とは裏腹に、俺は去年と変わらず背中にシャーペン攻撃を受けながら惰眠をむさぼることによって本日の学生としての義務は終了した。
いい加減に俺の背中は傷だらけなんじゃないかと思いつつ、ここからは義務じゃないはずなんだがかといってこんな謎の団体に所属しているのを権利だと声高に主張するにはいささか躊躇するような団体が乗っ取っている文芸部室に向かい、ドアをノックする。
朝比奈さんは結局1年間、着替える間に鍵をかけておくなんて基本的なことを覚えてくださらなかったな。
家に帰ってちゃんと施錠しているのか不安になる。こんな世の中、朝比奈さんみたいな人が鍵もかけずに1人で家にいるなんて危険極まりないぞ。

「はぁ〜い」
俺の心配なんか伝わっているわけもなく、この季節の陽光そのもののような明るい声で返事が返ってきた。
というわけで、俺は安心してドアを開ける。
今日も律儀にメイド服に着替えた朝比奈さんが、春の日だまりに咲くスミレの花のような笑顔で迎えてくれた。
このお姿を拝見できただけで、この奇妙な集まりに参加している意義があるという物だ。

ハルヒ以外は全員揃っていて、掃除当番のハルヒが遅いのは当たり前なので気にもせずに、俺はいつも通りの席に着くとすかさず朝比奈さんが俺の前にお茶を置いてくれる。
うん、今日もお茶が旨い。
長門は相変わらず窓際で、春の光に溢れた窓を背景に絵画のように静かに読書を続けていた。

「今日はどのゲームにしましょう」
恒例となった勝負の見えているゲームに俺を誘う古泉の笑顔も相変わらずだ。
こいつはSOS団副団長なんて肩書きより、ボードゲーム同好会会長にでもしたほうがずっと現実に合っているんじゃないか?
「そうだな……」
と生返事をしつつ、俺はなんとなく窓の外に目を向けたままだった。
「どうかなさいましたか?」
俺の態度に不審を抱いた古泉がバカ丁寧に訊いてくる。
「いや、なんでもないんだが、ただ桜が満開だな、と思っただけだ」
「ああ、そうですね。今日あたりが一番綺麗かもしれません。涼宮さんが学内で花見などとおっしゃるかもしれませんね」
あいつなら言い出しかねないな。
しかしハルヒが主催となるとノンビリ花見とはほど遠い物になりそうで不安でもある。
朝比奈さんのお茶とどこかで仕入れた茶菓子を食して、後は桜の下で昼寝でもできれば充分なんだが。
302SS 桜とハルヒと反実仮想 2/2:2008/03/28(金) 15:57:42 ID:ANUPUT+r
唐突にハルヒの顔が頭に浮かんだかと思うと満開の桜に負けない笑顔で「みくるちゃんに着物を着せて観桜会でもやれば1人500円は出すでしょ!」などとわめき始めたので、俺は溜息をついてその幻影を追い払った。
せっかくのハルヒのいないのどかな時間を過ごしているのに何でわざわざ騒がしい想像をしなきゃならんのだ。
「まったく、あいつがいないと静かでいいんだがな」
そう言いながら、ふと朝に思い出した短歌がまた浮かぶ。
桜、そして静かでいいという気持ち。なるほどな。
「世の中にたえてハルヒのなかりせば、ってな気分だぜ」
「なるほど、在原業平ですね」
そう言うと何故かクスクス笑い出した。
なんで笑うんだ。何がおかしい。
「いえ、あなたがその歌と涼宮さんを対比させるのは、なんと言いましょうか。まさに『妙』ですね」
妙って、そんなに変か?
実際、ハルヒがいなければ俺は穏やかに過ごせているんだが。
「そうですね……その歌意はご存じでしょう」
そりゃ知っているさ。
むしろそっちのために覚えさせられたんだからな。
「そう、いつ咲くか、いつ散ってしまうか、雨が降ったら風が吹いたら散るのが早まってしまうのではないか、桜がなければそういう心配をしなくて済むのに、という心情を詠んだ歌です」
「何が言いたい」
その解釈を否定する気はないが、どうもこういう話の流れになると俺にとって面白くない方向に進む気がして警戒するぞ。
「業平は本当に桜がなければいいと思ってこの歌を詠んだのでしょうか。違いますね」
嫌な予感がする。
古泉は面白がっているとしか思えないようなニヤケ面を俺に向けると、
「世の中に桜が存在しなければ、春の心はのどかだろうと空想することによって、逆に桜に対する愛着の深さを強調しているわけです。それほど彼は桜を愛していたのでしょう」
そんなことを言ってのけやがった。
ええいニヤニヤするな気持ち悪い。
いまいましいことに俺の雑言など聞こえないといった風情で古泉は続ける。
「だから『妙』だと言ったんですよ。あなたからこのようなことが聞けるとは思ってもみませんから、その意味では奇妙の『妙』、そしてこの歌意を例えたとしたらそれは絶妙の『妙』ですね」
うるさい、黙れ。
そんな意味があっての発言じゃねえ、と反論しようとした俺は、結局これらの言葉を口にすることができなかった。

「おっまたせー!! みんな揃ってるわねー!!」
諸悪の根源登場。
相変わらずパワー全開でドアも全開にしやがる。
壊れたらどうする気だ。俺は修理しねえぞ、と言っても無駄だろうがな。
「今日は部屋に閉じこもってるなんてもったいないわ! 外行くわよ、外! 桜が満開なんだからお花見よ!」
さっきの古泉予想は見事的中。
まあ、単なる花見ならば異論はない。
「みくるちゃん、ポットある? お茶用意して! キョン、ボサッとしてないで、ゴザかなんかなかった? 敷物を用意しなさい! なければ調達してきてなさい!」
「ふぇ、はぁい、ポットですかぁ?」
ポットならそっちの棚にありますよ、朝比奈さん。
それより敷物ね。
そんなもんこの部室になかった気がするな。
どこに行けば借りられるのだろう。
生徒会室にでも行けばブルーシートくらいはあるか。喜緑さんに言えば融通してくれるだろう。

ハルヒの命令を遂行するために部室を出て、ふぅっと一息つく。
ハルヒが登場したとたんに騒がしくなりやがったぜ、まったく。
あいつさえいなければ本当に静かに過ごせるのにな。
それでもな。
もし本当にハルヒがいなかったらね、と俺は考えてみる。
正直言って寂しいなんてもんじゃないかもな。
こんなとんでもない部活に巻き込まれて、今更代わりの物を探せと言っても無理というもんだ。
SOS団は結局唯一であって、団長のハルヒも無二の存在なのさ。
まあ、だから、あればあったで落ち着かないが、無いなんて考えられないってとこには同意しておこうかね。

さて、ぐずぐずしていたら、その唯一無二の団長様がしびれを切らすに違いない。
桜を愛した誰かさんに倣って、俺たちも桜を愛でることにしようかね。

  おしまい。
303名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 15:58:56 ID:ANUPUT+r
ハルヒスレなのに全然ハルヒ出てない\(^o^)/
反省して続き書いてくる。
さ、SS書くために残業するか。
304名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 16:18:25 ID:ATwq4Cjp
>>303
仕事しろw
305名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 16:37:50 ID:uxh8DA25
そうして今日から>>291>>303は会議の時間にSSを書くのが日課になったのでした…GJ!
306名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 16:46:13 ID:/N32wq5o
桜のSSが…
かなり早く書きあがりそう→違う品種ってことで
ちょっと早く書きあがりそう→南の方に遠征という設定
ちょうどよく書きあがりそう→近場で花見
ちょっと遅れそう→東北に遠征
もっと遅れそう→北海道に遠征

というわけで3〜5月はいつでも桜のSSが書ける。

>>291>>303
いいぞ、もっとやれw
307名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 16:52:01 ID:8RXonz7v
桜のころならば
308名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 16:56:59 ID:ohLWO8zY
>303
GJ!
古泉の解説に思わずニヤリとしてしまったw
実は計算高いキョン。
309名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 17:24:48 ID:NgCm4L+0
全国どこでもGWには花見をするものだと思っていた時期もあった。
310名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 18:14:43 ID:ZRbDzVCu
入学式に桜なんて嘘だと思ってた俺は九州人
311名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 18:38:07 ID:6TUwlS2r
桜の枝を折ったハルヒ
312名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 18:38:09 ID:xuPYAkYv
>>310
北部九州での入学式は花見とほぼ同じだったな。今はGW中の所に住んでいるが。
313名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 18:40:02 ID:PxpbdHBe
>>310
九州の最南端の俺んとこでも入学式の頃はまだ桜残ってるわけだが
314名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 20:04:03 ID:ZRbDzVCu
>>312-313
あれ?俺の地域だけ散るのが早いのか?
ほぼ葉桜だったと記憶してるんだがorz
315名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 20:59:40 ID:fNlRChpy
桜吹雪が見たくて木に登って枝を揺らすハルヒ
316名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 21:01:02 ID:hkZsL77T
ハルキョンのために花見の場所とりしたい
317名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 21:06:44 ID:WvyM4bRd
>>301-302の続きを書いたんだが、投下します。4レス予定。
318ハルキョンSS 雨と桜と現実問題 1/4:2008/03/28(金) 21:08:44 ID:WvyM4bRd
ハルヒが校内花見なんて言い出し、朝比奈さんがお茶を、俺が敷物を準備したあげく結局近隣まで買い出しに行かされたのは昨日のことだった。
俺が心配したとおり、どうやら朝比奈さん目当てでちらちら見に来る男子生徒の姿を目にするや否や、ハルヒは「みくるちゃんと桜を見ながらお茶を飲む権利争奪戦」なるイベントを唐突に思いつき、
どこからか紙とペンを調達してクジを作ると(というか作ったのは俺だ)、1人100円の参加費を徴収してのくじ引き大会を開催しやがった。
結果、お茶を飲む権利を得たのは入学したばかりの女生徒であり、なんとなくぎこちない朝比奈さんと、初々しい新入生の女の子がブルーシートの上でお茶を飲んでいるという謎の光景が繰り広げられたのあった。
バレンタインのときといい、実はハルヒはこうイベントをしておきながら、朝比奈さんに男子生徒を近づけたくないのかもしれない。
その点は俺も大いに同意出来るので黙っておこう。

そして今日、前日のうららかな天気から一転、今日は朝から雨がしとしと降っている。
この季節、晴れたり雨が降ったりを繰り返すのが当たり前なのであって、殊更強調することもないのだが、毎朝毎夕強制ハイキングを行う身としてはつい愚痴の一つもこぼしたくなるってもんだ。
勘弁してくれ。

雨の日特有のウンザリした気分を引きずりながら教室に入ると、どうやら雨でウンザリしているのは俺だけではなかったらしい。
俺の後の席で、面白いことなんか何もないというオーラを発しているハルヒが頬杖をついて窓の外を眺めていた。
「よう」
鞄を置きつついつも通り声をかけると、ハルヒは不機嫌な様子を隠すつもりなんか微塵もないような声で返事を返した。
「おはよ」
それでも挨拶をしてくれるだけ昔よりはマシになったと思うべきか。
「なんだよ機嫌悪いな」
「雨降ってるじゃない。嫌になっちゃうわよ」
俺もこの雨でズボンの裾が濡れるし、いい気分とは言い難いけどな。
春の雨は農業している人には重要なはずだし、だいたい雨が降らなきゃ水不足で大変なことになるわけだから、ある程度は仕方ないだろ。
「そんなことあんたに言われなくても分かってるわよ! でもこの雨で桜が散っちゃうじゃない。せっかく明日の不思議探索も花見にしようと思ってたのに」
お前はそんなに桜が好きか。
そういやこいつは秋に桜を満開にしたこともあったんだっけか。
てことは、結構好きなんだろう。
考えてみれば、あの一気に開花して見る人を浮かれさせる派手さはハルヒ好みと言えるのかもしれない。
「桜は咲けば散るもんだろ。また来年を楽しみにすればいいじゃないか」
「だからあんたに言われなくても分かってるって言ってるでしょ!」
やれやれ、本当に不機嫌だな。分かってるけど納得出来ないのだろう。
こいつが常識を受け入れつつも不満がある、というのはいつものことだ。

そう、常識を受け入れつつ、なんて思っていた俺は大きな間違いを犯していたわけだ。

「気がついたのは長門さんです。さすがに微妙な変化なので、我々も気がつきませんでした」
その日の昼休み、のんびり教室で弁当を突くことを放棄させられた俺は、代わりに部室で長門と朝比奈さんと古泉を眺めながら胡散臭い話を聞くハメになってしまった。
これで古泉がいなきゃなかなかいい眺めだと言えるんだが。
「どういうことだ? また何か怒ってるのか」
「涼宮ハルヒによる情報改変が実行された」
またか。確かに朝から不機嫌だったが、今度は何が気に入らなかったって言うんだ。
「この地域に限定して、落葉高木のうちソメイヨシノと呼ばれる品種のみ時空間流体結合情報を凍結した」
すまん、後半まったく意味が分からん。ソメイヨシノがどうしたって?
「つまり、涼宮さんはこの地域のみですが、桜の時間を止めてしまったんですよ」
長門に変わって古泉が説明を始めた。
桜の時間を止めた? どういうことだ? なんの意味がある?
「そうです。ですから、この地域のソメイヨシノに限って、これから先散ることもなければ枯れることもありません。ずっと満開の花をつけたまま、ということになります」
風が吹いても散らないのか。
まったく、桜が散るのが惜しいって気持ちが分からんでもないが、だからといって桜を時間的プリザーブドフラワーにするやつがどこにいる。
319ハルキョンSS 雨と桜と現実問題 2/4:2008/03/28(金) 21:10:45 ID:WvyM4bRd
そういや、誰かが枝を折ろうとしたらどうなるんだ?
「不可能」
不可能って、枝は折れないってことか。
「そう。凍結された流体結合情報内で時空間連続行動を取ることは不可能」
えーと、具体的には?
「枝は折れない」
結局結論はそこなのか。分かったような分からないような。
「えっと、時間が進行しない場所で、時間を進行させるようなことは不可能なんです。
例えば『枝が折れる』というのは、折れない状態から折れる状態への経時変化ですから、時間が凍結された物に対して行うことができないってこと。詳しい理論はごめんなさい、わたしも言葉では説明できないですけど……」
いえ、もう十分です朝比奈さん。どのみち全然分かりませんから。
「上手く説明出来なくてごめんなさい」
申し訳なさそうな笑みを浮かべて朝比奈さんは謝った。そんな謝らないでください、多分俺の頭がついて行ってないだけでしょう。
「とにかく、まだ騒ぎにはなっていませんが、すぐに人々も気がつくでしょう。そうなれば大騒ぎになりかねませんし、涼宮さんに隠し通すことも出来なくなるでしょう」
古泉は言葉の割には晴れやかな笑みを俺に向けると、相変わらずとんでもない役目を俺に押しつけやがった。
「ですから、早急に涼宮さんに桜の花を諦めてもらわなければなりません。どうか、よろしくお願いします」
だから何で俺なんだよ。
「前から申し上げている通り、あなたは涼宮さんの現実世界担当なんですよ。僕が閉鎖空間を担当しているようにね」
古泉は、相変わらずむかつくほどの微笑であった。


結局それから妙案が出るわけでもなく、桜は自らの時間を無理矢理止められたままその日が終了、翌日は前日の雨が嘘のように快晴であった。
当然雨が降っても風が吹いても桜は散らないわけで、今日もこの辺りの桜は満開に咲き誇っている。
そろそろ誰かが枝が折れないことに気づいちゃいないだろうな。
そんな俺の心配をよそに、昨日の不機嫌はどこへやら、桜に負けないハイテンションの団長様は朝比奈さんに作らせた弁当を突きながら桜の下で元気に弁舌をふるっていた。
場所は、いつか朝比奈さんが自分の正体を告白したあの川沿いの公園である。
ついでに言えば、この県で3ヶ所ある日本の桜名所100選に選ばれたうちの1ヶ所である。
もう2ヶ所? 世界遺産の城と子午線の町の城跡だ。それはどうでもいい。
「やっぱり花見といえば外でお弁当よね! お酒はダメよ、邪道よ! せっかくの桜も堪能出来なくなっちゃうじゃない!」
古代から日本人は酒を呑みながら花見をしていたわけで、いきなりご先祖様の行為を否定しているが、ハルヒの理論が勝手なのは何も今に始まったことじゃない。

しかし、よく見ると異様な光景が広がっている。
確かに桜は満開なんだが、どんなに風が吹いても1枚の花弁も散ってこない。
満開の桜に散る花びらってのはつきものであって、その当たり前の物がないってだけでこんなに雰囲気が違う物なのか、とあらためて感じた。
本気で早く何とかしたいぜ。
こんな不気味な桜を喜んで愛でていられるほど俺は日常を捨ててはいないんだ。ある程度捨ててるかもしれないが。
さっきからやたらと古泉がアイコンタクトを取ろうとしているが、気づかないふりをしておこう。
だいたい、俺にどうしろっていうんだ。
ハルヒも今日の花見が終わったら諦めて花を散らすんじゃないのか?
今日の花見に拘っていたみたいだからな。
「どうせならずっと桜が咲いてりゃいいのよ! そうすれば毎週花見が出来るじゃないの! ね、みくるちゃん!」
「そそそそうですかぁ〜」
朝比奈さんは明らかに青ざめながら返事している。
俺も思わず額に手を当てた。
本気でそう思ってるのかよ、ハルヒ。

「あれ、もうお茶がないわね」
朝比奈さんがポットにお茶を用意してくださっていたのだが、割に暖かく喉が渇くので、すぐになくなってしまった。
「キョン! 飲み物買ってきなさい! 30秒以内!」
相変わらず人使いの荒い団長だ。
と思いつつ、立ち上がって買いに行ってしまう俺もどうかと思うが。
「あ、ちょっと待って、あたしも行くわ。見て選びたいし」
めずらしく同行を申し出たと思ったら、俺の手首を掴むと走り出した。
おい待て、まだ靴をちゃんと履いてねーんだよ!
「急ぎなさいよ! ほら、駆け足!」
相変わらず浮かれテンションのハルヒは、100Wの笑顔でそう言うと、俺が靴を履いたのを確認するや否やまた駆け出していく。
桜が嬉しいのは分かったがな。このままじゃ本気で困るんだよ。
さて、どうするかね。
320ハルキョンSS 雨と桜と現実問題 3/4:2008/03/28(金) 21:11:49 ID:WvyM4bRd
自動販売機の前までの強制ランニングの間も、俺は考えていた。
確かに満開の桜は綺麗だが、こんな不自然な咲き方を見ていてもちっとも楽しくない。
散らない桜なんて造花と変わらない。
日々の変化があるからこそ、桜は綺麗なんだろ。
ハルヒがそこまで考えているかは分からない。
ただ、今満開の桜を見るのが楽しいから、それを留めておきたいと思っているだけで、深く考えているわけではないのかもしれない。
俺はなんて言ってハルヒを説得すればいい?
「散らない桜なんてない」と言っても「当たり前でしょ」と返されそうだ。
今の桜を見て綺麗だと思うか? と聞いても思うに決まっている。
ハルヒに、桜の未来を感じさせるなんて芸当は俺には無理だ。
それこそ古泉あたりに任せれば良かった。
あいつの方が頭が回るだろうに、何故俺があいつに言われるままハルヒの説得を考えねばならんのだ。
「なあハルヒ」
上手く説得するべき言葉を持たないまま、それでも俺は話しかけてみた。
「なに?」
機嫌のいいハルヒは笑顔で答える。
まったく、俺たちがこんなに悩んでいるって言うのになんだってそんないい笑顔ができるのかね。
「その……な、満開の桜も綺麗だが、散っていく桜も綺麗なもんじゃないか?」
「は? そりゃそうでしょ。あんたいきなりなに言ってんの?」
まあいきなりではあるが、発言の唐突さで言えばお前には負けてると思うがな。
「だからだな、桜は散って、葉が出て夏の太陽のエネルギーをもらって栄養をつけて、秋には赤く染まった葉を散らして、また次の年に咲く準備をするわけだ。そういうもんだろ?」
「だからなに言ってんのよ。そんなの当たり前じゃない」
当たり前だと思ってはいるのだろう。だが、お前はそれを受け入れてないじゃねーか。
「だからだな」
俺は必死に頭の中から言葉を探してみた。
しかし、ハルヒを納得させる言葉なんか出てきやしねえ。
ハルヒは訝しげに俺を見つめている。
そのハルヒの顔を見ていると、何だか妙な気分になってくるんだが、この妙なってのがどういう物かは俺にもわからん。
ただ、だんだん焦っては来るわけで。

焦りすぎたのかもしれない。
雨でも風でも散らない桜、無自覚なハルヒ。
それらが頭の中でごっちゃになった挙げ句、俺はまた銃口をこめかみに当てたくなるような発言をしちまったのだから。

「また来年も再来年も、俺はお前と桜を見たいんだよ」

て、違う、ハルヒだけじゃなくてSOS団でって言いたかったんだよ!
と今更思ってみても遅い。
口から出た言葉を再び飲み込むことは不可能で、まったく災いは口から出ずとはよく言ったもんだぜ。

「あ、あんたなに言ってんのよ」

何故か慌てたようにハルヒがそう言った。
本当に、俺は何を言ったんだろう。
その辺に銃は落ちてないか。

そのとき────

一陣の風が吹いた。

「う……わあ……!」
「すげえ……!」
321ハルキョンSS 雨と桜と現実問題 4/4:2008/03/28(金) 21:12:53 ID:WvyM4bRd
いったい何が良かったのか、俺にはわからん。
ただ確かに言えることは、たった今、桜はその時間を取り戻した。
今吹いた風で、それまで散らすことの出来なかった花弁を一気にまき散らしたのだ。

今まで、見たこともないような、一面の花吹雪。
かすかに紅をさした白色の花弁が視界を覆い尽くす。

あまりの光景に俺もハルヒもしばらく言葉を失っていた。
ハルヒは目を輝かせてその光景に見入っている。
舞い散る花びらとハルヒはあまりに綺麗で、俺は思わず息を呑んだ。

て、俺は今何を考えた?
いや、ハルヒが美人なのは別に今始めて考えたわけでもなく、最初から認めているわけで、別に気にすることでもないよな。
それなのに何で俺はハルヒを直視できなくなってるんだよ!
「キョン!」
ハルヒの声に心臓が飛び出そうになる。
ええい、静まれ、一臓器のくせに自己主張するんじゃねえ!
「な、なんだよ」
努めて冷静になろうと努力するが、何故かハルヒの笑顔を見るとまた心臓が自己主張を始めた。
勘弁してくれよ、本当に。
「さっきのあんたのセリフ、約束だからね!」
「なんのことだ?」
俺がそう言うと、腰に手を当てて俺を睨み付ける。
「だから! 来年も再来年も、これからずっと、桜を一緒に見るの! 約束よ!」
そう言ったとたん、突然真っ赤になって
「先に戻ってるから、早く飲み物買ってきなさいよ!」
と命令して一目散に走っていってしまった。
飲み物見て選びたいんじゃなかったのか?
いや、そんなことよりだな。これからずっとって……。
「俺が言ったのより期間が延びてるじゃねえか……」
相変わらず勝手なやつだ。

「ご苦労様でした」
その労りは飲み物を調達してきたことに対するものではないよな。
「当然です。先ほどの花吹雪には驚かされましたが。圧巻でしたね」
「綺麗でした〜」
古泉も朝比奈さんもホッとした様子であった。
まあ、これでこの地域の桜だけ年中無休で花をつけるってことはなくなったわけだ。
「ソメイヨシノの凍結は解除された。影響は出ていない」
ここの桜も秋に咲かされたり時間を止められたり、ろくな目に遭ってねえな。
少し労ってやりたくもなる。
「しかし、どうやって涼宮さんを説得したんですか。後学のためにも是非お聞かせ願いたい物ですが」
後学もなにも、どうせ何かあったら俺に押しつけるんだろうが。
「おや、ばれてしまいましたか」
前からお前は一度殴ってやろうと思ってたんだよ。
「キョン! ボサッとしてないで飲み物よこしなさいよ! あ、あんた何買って来てんのよ! 飲み物の趣味悪すぎ!」
アホか、普通にお茶買ってきて何が悪い。
そりゃ朝比奈さんの入れたお茶に比べれば雲泥の差だが、お前みたいに奇をてらわないだけマシだろうが。
「仕方ないわね、それしかないならそれをよこしなさい」
あくまで命令するハルヒは、しかし何で俺から目をそらすんだろうね。
そう言う俺もハルヒの顔を正面から何故か見ることが出来ないんだが。

仕方がないな、さっきの約束は覚えておいてやるよ。
これからずっと、春になったら一緒に桜を見ような。
322名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 21:14:10 ID:WvyM4bRd
以上です。長々とスミマセン。
ちなみに「世の中に〜」に対する返歌
「散ればこそいとど桜はめでたけれ 憂き世に何か久しかるべき」
を意識して書きましたが崩壊。

さて、「ハルヒと俺の現実問題」に……続きませんwww
323名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 21:36:26 ID:ARCXK2qO
>>303
>>322

GJ
自分も花見ネタ書いてる最中だけど、なんか投下し辛くなってきた orz
324名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 21:37:14 ID:uYPjRTjM
>>301-302
>>318-321
ずっとの期限はいつなんだw
GJ&乙です!
325名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 21:39:11 ID:dqj45VRE
いいもん見させて貰ったぜ!GJ!
ハルにゃんと桜の相性のよさはばつぐんだ。
326名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 21:42:44 ID:6TUwlS2r
遠山のハルさん
327名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 22:18:19 ID:49HfpCZI
>>301-302
>>318-321
神と呼ばせていただきたい。
GJです!
328名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 22:30:17 ID:8ihq/s0I
自分の部屋模様替えしてるハルにゃん見たい
329名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 22:43:12 ID:574/DbZZ
GJJJJJ!!!!!
もう一生一緒にいろwwww
330名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 22:47:56 ID:cM4N/31i
GJ!!!
本にしてもいいくらいの神!!!
331名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 22:56:22 ID:Rq6rM16P
スマブラでソニック使ってるハルヒが見たい
332名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 23:08:28 ID:fHPCOadu
そこはピカチュウのほうがいいな
333名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 23:21:35 ID:xc0hsRtp
食事のマナーにうるさいハルヒ
334名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/28(金) 23:57:58 ID:hkZsL77T
ハルにゃんと夜桜見ながらお話したい
335名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 00:07:58 ID:LsqHBqo1
ハルヒかわいい
336名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 00:29:04 ID:DvcoXpcQ
花見ネタばかりで散々被ってしまいますが、せっかく書き終わったんで投下します。
3レス。あまり期待しないでkds。
337SS: 夜桜見物 1/3:2008/03/29(土) 00:29:27 ID:DvcoXpcQ
 今年の冬が冬将軍の大威張りのためか、妙に寒かったと感じていたのは俺ばかりではないだろう。その反動のせいか、最近はめっきり暖かくなったな、と思っていたのだが、どっこい夜中はそこそこ冷えるものである。
「へっくしょん! ええい、畜生――」
 春休み中、とある日の真夜中、レジャーシートの上で古新聞に包まって蓑虫状態の俺が一人で寒さに震えているのは、その日の夕方掛かってきた一本の電話のためなのだった。

 ………
 ……
 …

『こらキョン、出るのが遅い!』
 待て、俺は三コールでちゃんと出たぞ。これなら全然失礼には当たらないはずだ。ハルヒ、お前こそ挨拶ぐらいはしてくれたっていいじゃないか。
『うっさいわね、どーでもいいじゃないの、そんなこと。携帯に掛けてるんだから、相手があたしだってすぐ解るでしょ。それよりもキョン、明日はSOS団のみんなでお花見に行くことに決定したからね』
 相変わらず唐突だな、おい。
『場所はあの河川敷の桜並木のとこ。てなわけだから、あんたは今すぐいつもの集合場所の駅前まで来なさいよ! いい? 今から三十秒以内! 遅れたら罰金だからね』
 ちょっと待て、物理的に不可能なことをいわれても……って、切れちまった。
 俺が溜息を吐く間もなく、再度ハルヒからの着信。
「どわっ!」
『ああ、キョン。言うの忘れてたけど、レジャーシートの適当なのを持ってきてちょうだいね。それから、寒くないような格好してきなさいよ。解ったわね!』
 一方的にそれだけ告げるとまたしても通話は強制終了と相成った。
 色々と思うところはあるものの、俺は仕方なく出掛けるための用意に取り掛かったのだった。


「遅刻。罰金」
「おい、無茶言うな。これでも可能な限り大急ぎで来たんだ。レジャーシート探したりとかしたのを差っ引いても、今までの自己ベストといってもいいくらいしか時間は掛ってないはずだぞ。もうちょっと感謝してくれても――」
「なによ、その態度は? ふんだ。ここ二〜三日逢ってなかったんだし、気を利かせてもっと早く顔を見せてくれたっていいじゃないのよ」
 どういう意味だ、それは?
「! う、うるさいったらうるさい! とにかく、あんたはこれから河川敷まで行って、一番立派な桜の木のところで場所が空くのを待ってなさい。いいわね」
 ちょい待て。花見は明日なんだろ? それにあの河川敷は確か、場所取りは禁止なんじゃなかったっけか?
「あら、場所取りなんかじゃないわ。だって、キョン。あんたは今晩中、ずっと夜桜見物してるってことになるんだからね」
 おいおい、まさか俺一人で、一晩中その場に居続けなければならんのか?
「そーよ。古泉くんには他に準備するものとかお願いしてるし、あたしはこれから有希のところでみくるちゃんと一緒に明日のお弁当とか用意することになってるから。一番暇してるのはキョン、あんたでしょ? ほら、グズグズしてないで、さっさと行きなさい!」


 てなわけで、河川敷の並木を、最も枝振りの豪華な桜を尋ねて、俺はレジャーシートを抱えてうろうろさせられるハメになったのだった。
 こんなものだろう、と目星をつけた桜の下では、どこかのオッサン連中が酔っ払っての大騒ぎを繰り広げている最中だった。
 マナー的にもどうかと思うが、俺が注意したところで通じるとも思えず、少し離れたところで彼らが撤収するのをひたすら待機することにしたのだった。
 しかし、あんまりにも慌てて出てきたせいで、暇つぶしになりそうな類のモノは何一つ持ってきていない。この先のことを考えると非常に気が重い。一晩もどうやって時間を潰せばいいんだ?
 そうこうしているうちに夜も更け、オッサン連中が片付けを始めた。
 あまりにも暇だったため、俺が彼らの片付けを手伝ってあげたところ、なんだか妙に感謝され、残っていたらしいお茶のペットボトルを貰ってしまったりもした。

 さて、これからどうしたものか。辺りを見れば、夜桜見物なんて洒落込んでる物好きは案の定あまりいなかった。これじゃ、場所取りなんか必要ないんじゃなかったのか、とか俺が思ったところでどうにかなるわけでもない。
 少々夜風が冷たくなってきた。いや、少々なんてもんじゃないな。花冷えとはよく言ったもんだ。このまま何も対策せずにいるときっと風邪でもひいてしまうに違いないな。
 俺はその辺に捨てられていたスポーツ新聞とかを適当に拾ってきて、汚れていない部分だけ集めると、自分の身体に何枚も重ねて巻きつけたのだった。
 何かみっともない気もするが、背に腹は代えられないし、仕方ないではないか。
338SS: 夜桜見物 2/3:2008/03/29(土) 00:29:57 ID:DvcoXpcQ
 …
 ……
 ………

 というわけで、時刻は冒頭の辺りに戻る。
 それにしても、ライトアップされていて周囲は明るいものの、一人きりでこんな夜中にこんなところにいるってのもなんなんだろうな。退屈っていうのか寂しいっていうのか、自分でもよくは解らんのだが。

 と、そこに携帯電話の着信を告げる振動のモーター音が響く。マナーモードにしていても、辺りが静かだと結構気になる音だな。
『ちょっと、キョン! あんた今どこにいるのよ?』
 受話器からの音よりも大きな叫び声が、俺の真後ろの石垣の上の辺りから直に聞こえてくる。何だ、そんなに近くにいるんじゃないか。って、おい、ハルヒ! もう時間も遅いし、近所迷惑だぞ。
「って、キョン? なによ、あんたのその格好! とっても自然で似合ってるから、どこかのホームレスかなんかだと思って見過ごすところだったじゃないの」
 大きなお世話だ。大体、何でこんな時間にお前がこんなところにいるんだ?
「随分とご挨拶ね。あんた、晩御飯もなにも食べてないんでしょ? せっかくあたしが差し入れもってきてあげたって言うのに、何なのよ、その態度は? このまま持って帰っちゃおうかしら……」
「いや、その、すまん。俺が悪かった」
「ふん。まあ、わかってんだったら別にいいわ。 ……それと、あんたが寒がってないかちょっと心配だったから……これ、持って来てあげたわよ」
 そう言ってハルヒは、下げていた塊を俺の方に寄越した。それは見覚えのある――そう、あの十二月の病室で、ハルヒ自身が使っていた――寝袋なのだった。

 とりあえず俺は、まずはハルヒに持ってきてもらった夜食を頂くことにしたのだった。
 具沢山のサンドイッチと、細かく切り分けられたフルーツ類は、もっと明るい場所でじっくり眺めていたいくらいの彩りの華やかさであり、それが美味であるということは今更言うまでもないことだった。
「ご馳走様。しかし旨かったな」
「でしょでしょ? ふふん、みくるちゃんも有希も頑張ってたし、明日の分も期待してていいわよ」
 なあ、ハルヒ。ひょっとして、今食った分は、お前が作ってくれたのか?
「ええ、そうよ。キョン、それがどうかしたの?」
 いや、その、なんつーか――――ありがとうな、ハルヒ。
「な、バカっ! 突然なに言い出すのよ」
 何って、お礼を言うのが何かまずいのか?
「べ、別に。――大体、キョンは普段からあたしに対する感謝の気持ちが足りないのよね――だから、急にお礼なんて言われても、ちょっとビックリするじゃないの」
 んじゃ、どうすればいいんだ?
「知らないわよ、もう! …………まあ、いいわ」


「ところで、ハルヒ。もうすっかり遅くなっちまってるんだが、お前、家に帰らなくていいのか?」
 俺の問いにハルヒは俯いてしばらく黙っていたが、
「そうね、こんなところにあんたを一人で置いて帰るのも可哀想だし、あたしが一晩中付き添ってあげてても構わないわよ」
 と、ポツリと呟いたのだった。って、おい。親御さんとか、その、心配するんじゃないのか?
「ああ、それなら大丈夫。今日は泊まるって言って出てきたから」
 って、まさかこんなところで野宿だなんて思ってないだろうに。いいのか?
「いいの! ほら、キョン。あんたはさっさと寝袋を着なさいよ」
 言われるままに寝袋に潜り込む俺。と、ハルヒはハルヒで、俺の脱いだコートをちゃっかり着込んでいたのだった。
「なあ、ハルヒ。寒いんだったらお前が寝袋使えばいいじゃないか」
「ダメよ。ふんだ。そんなこと言って、あたしが寝てる間にあんたに悪戯されたりしたらたまんないわ」
 イタズラってなんだよ?
「な、何でもないわよ、このエロキョン! いいから、あんたこそさっさと寝なさい」
 へいへい。しかし、シートを敷いているとはいえ、下の地面が結構凸凹してるし、寝違えそうっていうか、起きてからあちこち痛くなりそうな予感がしてならんな。
「ああ、もう! 一々うるさいわね。……ほら」
 そう言って、ハルヒは俺の頭を持ち上げると、その下に自分の脚を配置するように座り直し、太股で俺の肩を挟むように固定させたのだった。って、この体勢は――膝枕?
「これならあんただって文句ないでしょ。それに、あんたばっかり温々と寝袋に入ってるんだから、少しぐらいはあんたの体温、こっちに返してもらっても罰は当たらないんじゃない」
 やれやれ、勝手にしてくれ。お前こそ俺の顔にラクガキとか、変なイタズラするんじゃないぞ。
「バカ! そんなことしないわよ」
 見上げる俺の目には、例によって口をアヒル上に尖がらせているハルヒの顔が映ったのだった。
339SS: 夜桜見物 3/3:2008/03/29(土) 00:30:22 ID:DvcoXpcQ
 その時、風に舞って数枚の桜の花びらが俺たちの目の前を通り過ぎようとする。ハルヒはごく自然に手を伸ばすと、そのうちの一枚を見事にキャッチしていたのだった。
「……綺麗だな」
「えっ、なに?」
「いや、その、桜の花びらが散るのが、な」
「あっ、ええ、そうよね。―――ねえ、キョン」
「何だ、ハルヒ?」
「ちょっとこれ見てごらんなさいよ」
 ハルヒは自分の掌の中の桜の花びらを俺の眼前に差し出す。
「なんだか不思議よね。花びら一枚だけだったら、ほとんど真っ白って言ってもいいぐらいの薄い色なのに、こうして遠くから離れてだと、濃いピンク色に見えるじゃない」
「――そうだな――」
 ハルヒに答えながら俺は考えていた。確かに、離れてみて初めて、自分が普段感じていたのとは全く異なる想いを抱く、なんてことは実際あるもんだからな。
 十二月のあの日のことが俺の胸に突き刺さる。思わず目を閉じる俺。
 ハルヒを――SOS団を失ったときの、俺のあの焦りと、病室で目を覚ましたときの、この寝袋に包まっていたハルヒの寝顔を見て思わず安堵したあのなんとも言えない気持ちのことを、つい俺は頭に廻らせていた。
「キョン? ――――キョン、寝ちゃったの?」
「え? いや、まだ起きてるが」
「もう――おかしいわね。なんでかしら? あんたが寝てるのを見てると、たまーにだけど――あたし、ちょっと不安になっちゃうのよね」
 ハルヒはそういって、その白く細い指先で俺の髪を撫で回していた。そうか、ハルヒも俺が入院していた――ということになっているはずの――あの病室のことを思い出していたに違いない。きっとこの寝袋のせいだろう。
「なあ、ハルヒ」
「なによ?」
「俺たちの関係って、一体なんなんだろうな?」
「ええっ?」
「その――他の人からどう映ってるか、とか、そういうのは抜きにして、どうなんだろうな、って思ってな」
「ん……そうね、キョン。あんたはどう思ってるの?」
「いや、よく解らんから、ハルヒに訊いてみたんだが」
「バカっ! あたしにだってそんなの……わかんないんだもん」
「……そうか」
「――そうよ」
 話しながらも、ハルヒの指は俺の髪を擽り続けていたため、俺はなんとも言えない妙な気持ちよさに抱かれ、いつの間にか睡魔に…………。


「キョン? ああ、もう! ほんとに寝ちゃったの?」
「…………」
「ほんと、マヌケ面なんだから、あんたって。……でも」
「――――――」
「なんだかとっても、幸せそうじゃない? その寝顔」
「……………………」
「キョン、あんた眠ってるのよね。――まさか起きてるわけ、ないわよね」
「――――――――」
「ちょっとだけ――ちょっとだけなんだから、いいわよね…………」


「おや、ようやくお目覚めですか?」
 朝、俺が目を覚ますと同時に古泉の奴の声が聞こえた。しかし姿が見えない。俺の顔の上に何かが覆いかぶさって――って、ハルヒ?
「う〜ん、おはよう――って古泉くん? 有希にみくるちゃんまで、みんな、なんでここに?」
「…………」
「あ、あのっ、お二人とも、おはようございます」
 慌てて跳ね起きるハルヒ。と、俺の身体が弾みで転がってしまう。クソっ、起き上がろうにも、身動きが取れん。
「なによ、みんな来てくれたんだったら、もっと早く起こしてくれてもいいじゃない」
「いえ、ご両人の寝姿を目にしてそのような野暮な振る舞いが可能な方がいるなら、是非とも御目に掛かりたいぐらいですね」
「うふふっ、涼宮さんもキョンくんも、とっても気持ちよさそうにお休みでしたよ」
「防寒上問題の起こらないよう毛布を装備したのみ。これ以上の手出しは無用と判断した」
 ちょっと待て、長門。まさかお前たち、もっと前からずっとみてたのか?
「そう」
「へっ? ま、まさか、みんな――あたしが、その、キョンに……」
 突然、ハルヒはその頬を真っ赤に染めて慌てていた。何だ、どうしたんだ、おい?
「さて、何のことでしょうか? 僕たちは何も見てないことになっています。一応」
「そ、そうですよ! わたしたち、涼宮さんがキョンくんに『禁則事項』しただなんて、全然見てませんから! ほ、ほんとですよぅ」
 おい、長門。何があったのか、お前なら知ってるだろ。教えてくれないか?
「…………教えない。このバカップル」
340名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 00:32:15 ID:DvcoXpcQ
>>337-339
以上です。お粗末さまでした。

いつものロダが見えなくなってたので別のとこにラクガキ投下。
構図が妙だけど下手をするとパンチラになりそうだったんです!><
ttp://kossie.net/up/src/kos2950.png
341名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 01:11:46 ID:ef2cNApt
GっJ!!
いいね。夜桜と二人の雰囲気がスバラシイ
342名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 01:20:15 ID:/QzS7UDd
さっき電波がびびっときたので速急で書いて見た。
花見な流れの中で申し訳ないんだが
花見じゃないSSは投下して大丈夫かな?
343名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 01:25:58 ID:/QzS7UDd
ちょっと見直したが誤字がひどかったから保留にしますわ。
そして遅れましたが>>340
GJ!!!
そしてその絵がまたGJだwハルにゃんかわいいよハルにゃん
344名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 01:29:27 ID:ef2cNApt
期待してるぜこのやろう!
345名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 01:29:31 ID:Pcp8RlRK
>>340
お見事です。
なんて幸せそうなSS&イラストなんだ。
346名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 01:34:15 ID:/QzS7UDd
よし、軽く見直しもしたので悪いが投下させてもらいます。
4レス消費予定。最初はあれかもしれんが勘違いしないで見てくれい!
347ハルキョンSS:Time Paradox 1/4:2008/03/29(土) 01:34:58 ID:/QzS7UDd
状況がわからない。
手足、そして口はロープかなんかに縛られ、体の自由は利かない。
そして狭くて暗いところに閉じ込められていて、スリットから見える風景が、
我らがSOS団の部室。不法占拠している文芸物室であることから、
ここが部室の掃除用具入れの中という事はわかる。
だが何故そうなったのか、それを説明できる奴がいたら俺の所に着てくれ。
新手のいじめか?しかしそれを気がつくまもなく出来る奴なんか知り合いに
数名居るが、それをする必要性をまるで感じない。
それになんだ、スリットの中から見えるハルヒの奴が、相手は見えないが
キスをしているという事から相手は男だろう、だが一体誰だ?
いや、まずもってこれは一体なんなのだ?一体だれの陰謀だ?
その辺りも含めて誰か説明してくれ!頼む!


ええい、まずは落ち着け、冷静に考えるんだ。


その日は適当に朝、妹に叩き起こされて学校へと向かい。
朝から無駄にテンションの高いハルヒと普段どおりの会話をして、
放課後に部室へと向かうという、なんの変哲も無い、ごくごく平凡な一日だったはずだ。
強いて言えば朝比奈さんのお茶でも頂こうかと、部室へと足を運び。
すでに習慣となったドアノックのあとの「はぁ〜い」という舌っ足らずな朝比奈さんの
エンゼルボイスを聞きつつ部室へと入ろうとしたのだが、
俺の一日の疲れを浄化させる朝比奈さんのお声を聞くこともなく
中には長門すら居ないという、これまた珍しい日ではあったな。

そして、俺は部室に誰もいなかったために俺はとりあえず暇なので寝た。
はっきりいってそれだけだ、それ以外のことなんか何も無い。

だというのにこれは何なのだ?
目が覚めれば俺は縛り付けられて声すら上げられない状況で用具入れに入れられ、
ハルヒはハルヒで、此処からじゃ顔すら見えない男とキスをしている?
本当になんなのだ。冬の季節、長門のエラーで起こってしまった世界の改変ですら
ここまで俺は動揺していなかったと言ってもいい。それ以降いろいろな事件があって
少しの事じゃ動じなくなったと思っていたが、心臓の鼓動が骨を伝導してやけに耳に響く。
その音と胸を締め付けるような確かな焦りが、今の俺にはたまらなく鬱陶しい。

スリットから見えるハルヒが
「ファーストキス・・・なんだからね」
とアヒル口で相手から目をそらしながら、顔を赤めている。

夢だとするならば早く醒めろ。俺。
これがどこかのどいつが俺に対する精神攻撃というのならほめてやる。
はっきり言ってこれ以上無いくらいに現在進行形で効いているぞ。
だがほめてやるから頼む、もうやめてくれ。
暴れてみるが体に上手く力がはいらないし、鍵でも閉められているのだろうか?
開く気配はない。ゴンッという音が一度したが相手は気づくことすらしない。

しかし何故俺はこんなにも焦っているのだ?
手足が縛られているからか?それは無いだろう、俺はこれまでの経験で多少の事じゃ
動じる事など無くなったのだからな。
ではハルヒが顔の見えないだれかとキスをしている事か?
それはどうなのだ?俺とハルヒは付き合っているというわけでもない。
ただの俺の穏やかなる日常を、そのどうしようもない思いつきでぶち壊すだけの
迷惑な女ではなかったのか?いや、本当に俺はこいつを迷惑と思っていたのか。
それすら判らない、ではこの焦りは一体・・・?

そもそも・・・そもそも俺にとってハルヒとは・・・・?
348ハルキョンSS:Time Paradox 2/4:2008/03/29(土) 01:35:23 ID:/QzS7UDd
交錯する思い、思い出される日々。
そこで一つの仮定が生まれる。
俺はひょっとして、ハルヒのことが好きなんじゃないのか?という仮定が。

あいつは俺に雑用を押し付けたりするし、他人は巻き込むし
気苦労が耐えないような女だ、そんな事は無いはずだ。と思いたい。

だが俺は全力でその仮定を否定する術を持たない。

それどころか目の前の景色をみて、どうしようもなく胸からあふれる
怒り?違う、嫉妬、そして喪失感にも似た形容しがたい、できれば生涯知ることなく
暮らせたらどれだけ幸せだろうという想い。この想いが、その仮定を肯定しているのだ。


──そうか、俺はハルヒが好きだったんだな・・・・。
俺もバカな奴だよな。あれだけ近くに居たのにそんな簡単なことにも
気がつかないで、眠ってる間に縛り付けられて挙句の果てに
誰かもわからない男とハルヒは・・・。相手は一体だれだ?古泉か?
いや、そんな事はありえないはずだ、ハルヒと古泉が一緒にいるところを部室意外で
俺はほとんど見たことがないし、別段古泉を気に入っているというように思える節もない。

今更自覚したところでどうしようもない。
取り返しの付かない事態、どうしようもない喪失感。
そして俺はこの気持ちをハルヒに打ち明けることすら出来ずに終わる。
その事実がどうしても認めたくなかった。

なんで・・・・
声にならない声で毒づく。精神的に追い詰められてきたと思ったら今度は眩暈と吐き気を
催してきた。本当にこれで俺は終わっちまうのかね・・・
せめて、気持ちを打ち明けることができるチャンスくらい
俺にだってくれてもいいじゃねえか・・・。

意識が落ちる前に見えたのは相手に抱きしめられて
俺が見たことも無いくらい幸せ一杯なハルヒの顔だった───。



あれは──夢?
できれば夢であってほしい・・・・。
だが俺は、縛られた手足の痛み、あの時の気持ち、情景。
そして眩暈、吐き気。その全てを体が覚えている・・・。
それら全てと、長時間その姿勢で眠ったときの体の痛みで
俺は目を覚ました。どれだけ眠っていたのか?それは判らない。


「やっと起きたわね、キョン。」
と団長席からイヤに機嫌の悪いハルヒの声が聞こえた。
さっきみた幸せ一杯の顔はどうしたんだ。
「皆はどうした?」
縛られてる状態で気絶して
起きたら寝る前の状態に戻っている。明らかに夢なのだろうが、
それにしてはリアルすぎる。そのあたりも含めて長門辺りにいろいろ聞きたいのだが。
「さあ、あたしが来たときにはあんたが寝てるだけだったわ」
まるで靴底にくっ付いたガムを見るような目で俺を睨むハルヒ。
「そうか、夢だったのか・・・・?」
正直夢ならばありがたい、あんな夢、もう二度と見たくは無い物だ。
自分の心をイヤに自覚しちまうわ、一度喪失感を味わっているだけに
やけに焦っちまうわで、ろくな物じゃねーな。
その焦り故だろうか・・・
349ハルキョンSS:Time Paradox 3/4:2008/03/29(土) 01:35:54 ID:/QzS7UDd
「なぁハルヒ」
よせばいいのに俺って奴は。
「何よ」
「結婚しよう」
「───!!」
あの悪夢のせいで妙に自覚しちまったからな。
そのせいで、こいつを見るだけで恥ずかしいし、焦る気持ちもあったからな。
自分で何を言ったのかまったく判っていないが、
俺の等身大の気持ちをハルヒに伝えることは出来たはずだ。
生涯で初めての告白。
「プ、ププ──アッハッハッハ!」
Why?何故笑われている?
俺はそんなにおかしいことを言ったのか?気持ちを伝えたはずなんだが
実は新手のギャグでも言っちまったのかね、俺って奴は。
「バカねあんた、4月1日にはまだ早いわよ?」
「俺は本気だ」
そうだ、俺は本気なんだ。何言っちまったのかしらないが
何も笑うことはないだろうに。だが俺みたいな捻くれ者が自分の正直な気持ちを言えた。
笑われているってのに、それだけでも妙に俺の気持ちは晴れ晴れとしたものだった。

ハルヒは俺に近寄る。
やれやれ、笑い者にするのは程ほどにしといてくれよ?
あんまり笑われるのはさすがの俺でも堪えるってもんだ。

「───!?」
思考の渦へと身を委ねていた俺の唇に暖かい感触が触れる。
「ハル──ヒ?」
「ファーストキス・・・なんだからね」
とアヒル口で俺から目をそらしながら、ハルヒは顔を赤めている。
はて、どこかで見たような気がするな───?

ふと用具入れを見るとゴンッと不自然にゆれて音を出している。
ひょっとしてアレは夢じゃなくて?現実?
そんであの時ハルヒがキスしていた相手は「今」の俺・・・?

思わず笑いたい衝動に駆られた。
だってそうだろう?あれだけ色々なことを考えさせられて、
ハルヒへの想いを自覚させられただけじゃなく、その自覚させた相手が
実は俺自身だという。

今用具入れに入っている「過去」の俺が嫉妬しているであろう相手は「今」の俺・・・。
それはあの時の俺がみた「未来」の俺であり、今は「今」の俺───。
そんな事、用具入れに入っているときは知る術もない。
だが、あの時俺が暴れて音でもださなかったら「今」の俺はそのことにすら気がつかず。
結局だれかもわからない相手を、夢の中かもしれなかったとはいえ、
嫉妬し続けていたかもしれない。
こんなくだらない胸の蟠りが、あのとき立てた音で、いとも簡単に消え失せた。
350ハルキョンSS:Time Paradox 4/4:2008/03/29(土) 01:36:58 ID:/QzS7UDd
考えて見ればバカらしい。まったくもってバカらしい。
大体なぜ俺は知らない間に体中を縛られて時間遡行なんぞをしているのか。
朝比奈さんか?それともあのいけ好かない未来人か、はたまた別の陰謀者か。
一度は恨んだし、イケすかないやり方だが感謝してやろうじゃないか。

「いいわ、結婚しましょう!」
と笑顔でいうハルヒはたまらなくかわいかった。
畜生、おもわず抱きしめちまったじゃないか。
まぁ今の俺とハルヒを見て、しっかりハルヒへの気持ちを自覚するんだな。過去の俺。
そして過去のハルヒに告白しろよ?

思わずハルヒを抱きしめちまったが、
思えばこれは未来の俺も未来のハルヒにしていたよな。
やれやれ、これが規定事項ってやつなのか?
「絶対だからね?」
なんて俺に聞いてくるハルヒは
意識が落ちる寸前にみた、幸せ一杯の顔をしていることなんだろう。
あの顔を見るのもいいが、こうしてずっと抱きしめても居たい。
ハルヒをずっと、ああやって幸せ一杯の顔に出来るのは断言しよう、俺しか居ない。
だからあの笑顔を何時までも守っていこう。俺みたいな奴に出来ることなんか
それくらいしか無いからな。
「ああ、約束だ」
ハルヒに、そして自分自身に誓いを立てる。
そんな俺も、きっと幸せ一杯の顔をしてるんだろうさ。やれやれ。
351名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 01:37:40 ID:/QzS7UDd
>>347-350
以上です。駄文失礼しました。
352名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 01:46:08 ID:LsqHBqo1
>>351
流石だな兄者!
伏線の回収が上手すぎるぜGJ!!
353名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 01:47:21 ID:RyAuNYlh
うわぁ起きててよかった!GJ!
354名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 02:00:35 ID:TOF95hE2
>>351
GJ!!

流れをぶったぎって悪いがハルにゃんかいてみた。
写メで画質悪いが、すまん。
ttp://imepita.jp/20080329/068860
355名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 02:05:29 ID:GmT6+nX3
はるひひひひいいいいいいかわゆす
おやすみ はるひ
356名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 02:06:07 ID:GmT6+nX3
うわ、アゲちゃった
357名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 02:06:17 ID:QbfLIvJr
今日は何だか凄いなあ・・・
SSの人も絵の人もみんなGJ!
358名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 02:37:24 ID:n8HloA2g
いやあ今日は投下ラッシュですね!SSの作者さんも絵師さんもみんな最高ですよ
359名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 04:35:10 ID:g9YJ3Fds
>>337-340
SSも絵も激しくGJ!!
桜関係はしばらく続くんじゃないかと思うし、被ってるとか思わない。
しかしこの短期間にどうしてそれだけの良作を書き(描き)続けられるのか。

>>347-350
その受信アンテナはどこに売っていますかというくらいGJ!
いきなり告白じゃなくてプロポーズなところがイイ!

>>354
猫ハルにゃんかわええ〜
てか長門www キョン哀れwww

まとめてレスすんませんでした。
360名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 06:34:24 ID:i+rzRSyV
おはるにゃん
361名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 08:24:23 ID:cjeGGwTm
おハルキョン

出張から帰ってきたら怒涛のSS投下しかもどれもGJ!!
あぁハルキョンと花見いきてー
362名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 08:49:20 ID:FElXu3xm
>>354
スゲー!
俺好みの絵柄だ!
GJ!
363名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 08:58:17 ID:12boSWpu
>>340
GJ!
それと、気のせいだろうか
段々絵が上手くなってる気がする
>>351
GJ!
364名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 09:30:24 ID:6l0ULguI
桜餅食べ過ぎちゃったハルにゃん
365名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 09:36:36 ID:2gIPZEk/
>>340
「少しぐらいはあんたの体温、こっちに返してもらっても罰は当たらないんじゃない」
と言いながら、キョンを暖めているハルヒがいいね!

>>351
GJ!
今度は4月1日ネタが楽しみになってきたw

ついでに>>258の拡大版甜菜
ttp://up2.viploader.net/upphp/src/vlphp172332.jpg
だんじりハルヒかっこいいよ。
366名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 09:41:45 ID:zVMdb3Ez
秋葉原w
367名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 09:53:18 ID:n8HloA2g
>>365
これってこの地域でしか買えないんかな?
それならコンプできねえな…
368名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 10:14:37 ID:rALqHfOy
>>318-321を読んで描いてみた
携帯でスマソ

http://imepita.jp/20080329/366750
369名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 10:44:50 ID:je84839C
キョンは自分がハルヒが好きなことは、憂鬱のラストで自覚しているよね。
370名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 10:46:38 ID:XCl3w5hg
憂鬱は両論あるけど、消失ラストはガチだな
371名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 11:12:33 ID:et/Zx/Jl
まあキョンはツンデレで素直じゃないからな
372名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 11:12:40 ID:6l0ULguI
>>369
そう、だから早く告白してほしいぜ

でもハルヒから告白するのもいいかも
373名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 11:22:31 ID:i+rzRSyV
ハルにゃんあたためたい
374名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 11:29:58 ID:STI8WTF0
話を若干無視してすまんが、『みくる=キョンの妹orその子供か孫』って話を聞いたことあるか?
理由はみくる(大)と妹の『自分の頭を叩く動作が同じ』だからだと
皆の意見を聞きたい
ちなみに俺はみくる=キョンの妹の孫だと思てる
375名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 11:31:38 ID:wJTIaq6P
>>351
ネ申
376名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 11:36:12 ID:XCl3w5hg
>>374
キョンの妹の直系にするんなら、むしろキョンの直系にしたほうが面白そうだな
別に血統的にはそう変わらないけど、ここの流れ的に…ね
377名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 11:39:37 ID:yRsh0pEP
みくるが最後に
「じゃあね、キョンくん…じゃなくて、ひいおじいちゃん!ひいおばあちゃんといつまでも
仲良くね!」
と台詞を残して未来に帰る。それでも「ひいおばあちゃんって誰のことだ?」と
鈍感なキョン。
378名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 11:40:26 ID:WXQM4CxP
先祖にキスまでならおkとか言えるかよw
379名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 11:41:12 ID:cVVOtVHV
>>367
各新幹線沿線に近い
三ノ宮・(近畿)・(中部)・秋葉原・(関東圏)・福島で揃うと思うが

と言う俺は新幹線出張組
380名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 11:45:56 ID:STI8WTF0
>>378
翁になったキョンの性格からして、やる度胸なんて無いと信じてたから。とかは?
381名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 11:55:36 ID:UMaYG+Hz
キョンが森でとある竹を切ったら中から黄色いカチューシャ付けた女の子を見つけた電波が
382名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 12:06:31 ID:b+08VFKL
>>368
おお、GJ!かわええw


〜長期休み前〜
キョン「ん?外国ではほっぺにちゅーくらい挨拶なんじゃないのか?」
ハルヒ「……っ!!(それだわ!!)」

な電波が来た
383名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 12:35:25 ID:BU0jOjId
おハルにゃん
ってもう昼かwwww

>>340
あんたのSSとイラストは
なんというか卑怯だw

>>351
やっぱハルにゃんは押しに弱いとみた
384名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 12:36:45 ID:czcEoWdM
>>365
これ作った人確実に
ハルヒ×長門のカップリング意識してるとみたw
385名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 12:37:33 ID:BU0jOjId
唐突だがおまいらハルヒ分が不足したときは
どうやって凌いでる?
386名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 13:02:27 ID:ev6gM7XQ
妄想に不足分という言葉は無いのだよ

まぁ、上手く行かないときは絵師さんのサイト巡りしたり
原作、アニメ、ゲームとかしながらエネルギー貯めてる
387名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 13:02:51 ID:1w2XP30U
星空を見上げながらハルヒの名前を呟く
388名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 13:07:03 ID:fPogWR/q
>>385
俺は買う気はないがどうしようもなくなったらこれとかw
ttp://mainichi.jp/enta/mantan/news/20080313mog00m200014000c.html
389名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 13:19:11 ID:DvcoXpcQ
>>385

ちょっと意味合いが違うかもしれないけど
SS書いては没を繰り返してどうしようもなくなった時は
ひたすら原作を読んだりアニメを観直したりをしてるかな?

この前はそれでも復活できなかったんで
サウンドアラウンドのセリフをテキスト起こししてたっけ。

あと、他によくやるのは激奏のハルヒのカゲアナを聞くのはお勧め
あれは強烈なカンフル剤だww
390名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 13:22:46 ID:CayR7Op4
>>365
何気にハルヒが一番まともなコスプレだw
391名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 13:29:27 ID:GmT6+nX3
>>374
先祖に「お嫁にもらってくれますか」ってのはどうなんだろう
392名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 13:49:49 ID:STI8WTF0
>>391
その場の雰囲気じゃないか?どんなにあがいても一緒の世界に居られないんだしさ
あと、恋心自体はモノホンかもしれんし
393名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 14:04:51 ID:89WzI0xB
394名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 14:26:04 ID:d2uGQZ5+
精神的ブラクラw
395名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 14:36:16 ID:6qiDQajZ
はあ…。同人だとか、予め二次創作だとは分かっていてもハルキョンカプじゃないの見ちゃったり、
あるいはキョンが初めてじゃなかったりするとちょっと凹むなー
…ネガティブな発言スマン、他に言える場所がなくてさorz
ハルキョンいいよハルキョン
396名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 14:44:07 ID:uB4CyJQV
俺はまとめサイトを適当に開いて昔のSS読み直したりしてる。
ここのは気軽に読めるから安心だw


>>368
雰囲気出てるw GJ!
397名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 14:54:55 ID:UMaYG+Hz
ハルにゃんの弾き語りが聴きたい
398名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 14:56:38 ID:hZ/FG7Xc
>>397
ソロはないよなあ
399名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 15:08:39 ID:6qiDQajZ
きっとソロでキョンへの想いを切なく歌い上げるんだよ
400名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 15:25:45 ID:/QzS7UDd
>>395
お前は俺か
401名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 15:51:33 ID:PAausRA0
>>399
『関白宣言』の替え歌を歌ってるんじゃないかな。
402名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 16:18:40 ID:HL1DwMnG
>>395
よう俺
403名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 16:20:59 ID:4yjqeR8e
>>395
それなんて俺
404名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 16:30:53 ID:ev6gM7XQ
>>395
あれ、俺何時書き込んだっけ?
表紙が思いっきりハルヒだったのに中身長門だけだったときとかもうね
405名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 16:44:32 ID:et/Zx/Jl
>>404
あれ?俺書き込んだっけ?

結構ショック受けるよな
406名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 16:52:28 ID:DvcoXpcQ
自分は例えハルキョンものでも鬱エンド・バッドエンドとかは大ダメージ食らうなあ
407名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 16:55:24 ID:nRkox/A0
ギャグものの方が無難なんだよな。
恋愛ものはすごくいいやつとすごく後味の悪いものがあるから…
408名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 16:59:33 ID:b+08VFKL
マリオカートするハルヒ。
すっかりハマって現物でカートレースをすることに!!
409名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 17:01:04 ID:OQTdpdy7
俺がたくさんいるw

>>395
激しく同意
ラストがハッピーエンドでも初めてがキョンじゃないSSは読んでいて吊りたくなる

>>406
鬱エンド、バッドエンドは書かないし、なるべく読まないようにしている
410名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 17:20:19 ID:i+rzRSyV
ハルにゃんと夕日みながら感傷に浸りたい
411名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 17:28:29 ID:UMaYG+Hz
ハルにゃんにカップ麺とか飲み物のハルにゃん的ランキングを付けて欲しい
412名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 17:29:17 ID:/QzS7UDd
>>409
だよな、折角もう原作でもくっ付いたも同然なのに
昼ドラでもないのに他のと1回くっ付けてからって言う必要性がないよなぁ
413名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 17:36:27 ID:fr78YLlS
俺大杉w
ハルキョンいいよハルキョン
414名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 17:36:50 ID:uB4CyJQV
>>408
なんかショートカットとか苦手そうなイメージがあるんだがw
415名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 17:49:39 ID:PAausRA0
「鬱」って↓のようなの?
二人別れる。
くっついたり別れたりしたあと、くっつく。
死別する。
血を分けた兄妹とわかり、心中する。
キョンの夢オチもしくはハルヒの夢オチで、
どちらかが実在しない。
416名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 18:02:09 ID:D4BMIh6M
その展開全部入れてたら斜め上いきすぎだろwww
今のご時世、似たような感じのゲームなり何なりあるんだろうけどさ
417名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 18:10:38 ID:nDj/Aeqt
いっそ「罪に濡れたふたり」みたいに
418名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 18:14:09 ID:scE2b1Dp
>>415
>くっついたり別れたりしたあと、くっつく。
は別れ方にもよっては良い場合もあるけど、他は全て鬱だな。
俺個人としてはだけど。
419名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 18:14:41 ID:/QzS7UDd
そういう系はハルヒシリーズに求めるよりふさわしい作品があるんじゃないか?
420名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 18:18:55 ID:cjeGGwTm
鬱話禁止!!
421名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 18:23:34 ID:mirTrovJ
ハルヒ「あたしはね、キョンと一緒ならどんな世界でもいいの!!!」

キョン「おい、そういう恥ずかしいことを大声で言うな」

ハルヒ「別にいいじゃない。皆もう知ってるわよ」

キョン「なにっ!!」
422名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 18:29:48 ID:6l0ULguI
花見に来たはずがハルヒ見になっちゃってるキョン
423名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 18:34:51 ID:LsqHBqo1
まあ谷川の他作品はやりたい放題だからなwww
424名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 18:45:50 ID:FElXu3xm
大ゲンカした後仲直りする
こんな展開が好き、溜息みたいな
425名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 18:48:23 ID:5I45u0IQ
>>408そのままF1に出てしまうハルにゃん
426名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 19:17:59 ID:nDj/Aeqt
音楽教師になるハルヒ
427名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 19:30:23 ID:TGBQFRog
>>422
キョンの場合常に「ハルヒ見」だと思うのは自分だけだろうか……
428名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 19:50:02 ID:3k01c3pr
運送業を営むハルキョン。ある日積み荷の中に受取人不明のレース用マシンが二台あることに気付き
「レースで活躍すれば受取人が現れるかもしれない」とキョンを巻き込んでグランプリに出場するハルヒ
429名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 20:06:23 ID:OKqPpPyc
ハルチュウを知ってからスマブラでピカチュウを攻撃出来なくなったのは俺だけじゃないよな?
430名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 20:35:01 ID:6l0ULguI
猫見るとすぐぬこハルにゃん出てくる
431名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 20:50:58 ID:nDj/Aeqt
みくるを吸い込んで萌えをコピーするハルにゃん
432名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 21:09:23 ID:QbfLIvJr
だが既に萌えというには十分過ぎる程可愛いハルにゃん


ハルにゃん「萌えよ萌え!」

キョン(そんな満面の笑みで言われてもな・・・まずは鏡見て来い)
433名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 21:14:16 ID:uB4CyJQV
「ハルヒ見」吹いたw
>>428
早くSSにする作業に戻るんだ。
434名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 21:17:10 ID:i+rzRSyV
お菓子作りしてるときに生クリームついちゃったハルにゃんの指なめたい
435名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 21:24:42 ID:I4WaquLG
今頃来た。すごい投下ラッシュだw
SS職人&絵師さんたちいい仕事してるぜ!
436名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 21:29:43 ID:UMaYG+Hz
部室でPCいじってる時に机の脇のコーラ瓶に肘がぶつかって
中身を隣の長門に盛大にぶちまけたハルヒ
437名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 21:49:15 ID:HL1DwMnG
>>430
あれ? ここにも俺ガイル
ひだまりで丸まって寝てるときとかもうね……
マスクが無ければいつ通報されてもおかしくない
438名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 21:52:28 ID:DZvOJcW/
ハルヒって威張ってるのに
SOS団の人たちから尊敬されてるのは何故?
439名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 21:53:34 ID:D6mClltd
ハルヒだから
440名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 22:06:39 ID:QbfLIvJr
威張ると尊敬するというよりかは、
ハルにゃんがちょっと子どもっぽいから思わず微笑まずにはいられないって感じだと思う

そして友達だと意識しつつもキョン以外はハルにゃんと話し辛いから一方的な付き合いになるのさ
441名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 22:07:52 ID:OQTdpdy7
>>437
マスクでたw

最近、自分はベビーカー押してる若い夫婦とか見ると脳内でハルキョンに自動変換されてしまう
442名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 22:10:37 ID:cjeGGwTm
>>441
あれ?俺が居る
443名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 22:23:13 ID:OQTdpdy7
あと近くにウェディングドレスのレンタルや販売やってる店があって、ハルヒがウェディング来てキョンと結婚式あげてるのを想像して店の前で悶えてる。
そろそろ捕まるかもしれない
444名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 22:29:10 ID:I4WaquLG
わかるわかるw
通勤電車の中にいつもいるバカップルがハルキョンに自動変換される。
だからウザくない。なんて便利な変換機w
445名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 22:32:40 ID:/UqxSsdK
このスレの住人は可愛い人が多いなぁww
一番可愛いのはハルにゃんだけどね( ^ω^)
446名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 22:32:49 ID:cjeGGwTm
今日は俺ばっかりだな。
>>444
あるある。
以前は氏ねとか思ったのに変換機搭載してから気にならない寧ろもっとやれ
ってな感じだ。手なんか繋いで歩いてたら瞬間ハルキョンで妄想だぜ

そろそろマッポが来るかもしれないな
447名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 22:33:48 ID:nDj/Aeqt
新入部員が入ったら男ならキョン
女ならハルヒがそいつの教育係になるんだろうか?
448名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 22:34:55 ID:PuTyHTKu
男なら●が
449名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 22:37:55 ID:OQTdpdy7
>>443
ドレスが抜けてたw
近くに結婚式場もあるから余計にくる
そろそろ捕ま(ry

他にもスキーとか行って小さい子ども連れとか見ると(ry
450名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 22:38:55 ID:TGBQFRog
仲睦まじい老夫婦を見てハルキョンの老後……とか思っている自分はもう駄目かも知れない
451名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 22:50:52 ID:cjeGGwTm
>>450
また俺が!!
81スレの『アフターライフ』は可也良い老ハルキョンだったな。
あんな風に年を取りたいものだ
452名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 22:52:21 ID:OKqPpPyc
>>450
大丈夫
俺も老夫婦が2ケツしてるのを見たときは老後のハルキョンだなあと思った
453名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 23:17:15 ID:D4BMIh6M
ハルキョンで幸せになる方法、それはこのスレそのものだな

ハルキョンで宝くじが当たった!
ハルキョンで身長が(ry
454名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 23:18:12 ID:HL1DwMnG
ぬこが合体してたときにはもうどうしようかと
あれ、サイレンが聞こえる
455名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 23:31:52 ID:b+08VFKL
妄想人だらけだなw
456名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 23:50:23 ID:g9YJ3Fds
あれ、今日は朝以外スレに来ていないのに何でこんなに俺がいるんだ?

ところで亀ですが>>368
俺の駄文に素晴らしい絵を描いてくださってありがとうございます!
ハルヒかわええ……
457名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 23:57:47 ID:i+rzRSyV
ハルにゃんと一緒にベッドでぬくぬくしたい
458名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/29(土) 23:58:30 ID:QbfLIvJr
>>454
ちょw

俺じゃん
459名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 01:13:45 ID:S9XjaNF+
キョンを追っかけて同じバイト先に入ったハルヒ
その時のキョンの反応で何かを察したのかキョンにハルヒの教育係を任せるバイト先の主任
この時キョンは主任を終生恨んだという
460名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 01:15:12 ID:KeS6V9XU
ハルにゃんとウォーリー探したい
461名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 01:28:34 ID:3+U2Dzrl
462名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 01:29:23 ID:xGl25imP
>>461
きさまあああああああああああああああ^^
463名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 01:39:12 ID:GS3bM1dO
乗り遅れたがなんて俺が多いんだw
俺の場合はバイトしてる店にくるカップルをハルキョンに変換してるぜw
464名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 01:54:45 ID:KeS6V9XU
ハルにゃんおやすみにゃん
465名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 01:59:28 ID:q8c8yoPs
>>461
ちょwww
466名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 02:02:05 ID:3+U2Dzrl
467名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 02:03:08 ID:3+U2Dzrl
468名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 02:04:01 ID:3+U2Dzrl
469名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 02:04:02 ID:TszYN0zw
>>461
ちょww
470名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 02:06:16 ID:TszYN0zw
反応被った……orz
それよりsageてくれないか
471名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 02:36:06 ID:t1CvGdQn
ハルヒかわいい
472名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 05:08:37 ID:oodhiRgV
かわいいハルヒ
473名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 05:25:53 ID:4n6tNyjv
ハルヒのスタイルの良さは異常
474名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 06:17:30 ID:7NWygZuH
おはようハルにゃん
475名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 10:53:20 ID:fFdp4of6
おハルキョン
476名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 10:57:32 ID:KeS6V9XU
おはるひ
477名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 11:30:52 ID:cHZmqIZG
おハルキョン

花見に行ったSOS団
軽くお酒(アルコール度5%以下)が入って酔っ払ったハルにゃん
キョンにべたべた引っ付いて離れない。
余りベタベタされるので良く見たら
ハルにゃん・ぬこハルにゃん・ハルチュウ・ハルワンに分裂していた

特にオチはない
478名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 11:47:03 ID:ja1OyddU
おハルにゃん
479名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 12:23:04 ID:1vPYHwVe
>>461それ前にも見たようなww
480名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 13:05:08 ID:cHZmqIZG
何か今日は過疎ってるな

よし!久しぶりに

10分間レスがあってもなくてもハルヒはキョンの嫁。キョンはハルヒの婿
481名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 13:47:50 ID:mQ+u0euN
それだと余計駄目だろw
しかしこう雨だと気が滅入るな
482名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 13:56:20 ID:VmmoyESX
書き込みテスト
483ハルキョンss帰り道:2008/03/30(日) 14:00:04 ID:VmmoyESX
同じテンポで聞こえてくる隣からの足音。
相手の方が――悔しいけれど事実として――足が長いのだから当然歩幅もあたしより大きく前に行きそうなのに、
わざわざ歩幅を小さくしてあたしとテンポを合わせて、ずっとあたしの隣にいる。
こっそりと覗き見るとふわぁ、と人目も憚らずに口を開けて大きな欠伸をしているところだった。
……そりゃご飯を食べて窓際の暖かい空気に触れて、尚且つ授業が退屈で寝ちゃってたのは知っているわよ、
あたしだってそうだったしね。でもあたしの前でこんなに大きな欠伸をするなんてなんだか気に食わない。
あたしは今まで同じだったテンポを速めてそいつより前に出た、けれど気付かれてすぐに追いつかれてまた隣に並ぶ。
このまままた速度を上げてみてもいいけれど、きっとすぐに隣に並ぶのだろう。
そう思うとどこかくすぐったく思えて、前に行こうという気持ちはなくなった。
そのテンポのまま再び隣を覗く。
けれど今度は目が合ってしまった、そいつは「どうした」とか言ってそれまでのしかめっ面を少しだけ緩ませる、
それはあたしの好きな顔。
いつも思うけれどその顔はずるい、ううん、そいつ自体ずるいんだ。
あたしがどうしたら嬉しがるのか知っているみたいで、でも確かに嬉しいと感じているあたしがいるから始末に終えない。
ぴん、とちょっとだけあたしは悪戯を思いつく。
真っ直ぐ歩いていたのを少しだけ斜めにした、すぐに隣にぶつかって間にあったはずの隙間がなくなる。
そしてあたしはポケットに入りっ放しのやる気がなさそうな腕にしがみ付いた。
「お、おい?」
あたしの予想通りうろたえるキョン、けれど離れないという意思を込めてぎゅっと抱き締めると
少し顔を歪めてあたしを離そうとするのを諦めた。どこか居心地の悪そうな顔はあたしにとって満足するもの。
ふふん、悪戯成功ね。
キョンは相変わらずやれやれ、なんて言いながらも腕にあたしをぶら下げたまま。
先程よりもずっと遅い速度で、二人並んで帰り道を行く。


484名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 14:09:24 ID:cHZmqIZG
>>483
さっさと結婚しちまえww
485名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 14:11:06 ID:mQ+u0euN
GJ!
いいなぁ。なんという日常w
486名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 14:14:20 ID:Z0Fn0K6r
>>483
ハルヒに萌え死んだGJ!
ハルキョンはガチと思いながらもキョンが羨ましいぜ。
487名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 14:30:33 ID:nmzHntDC
>>483
GJ!!
なんという帰り道ww
488名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 14:47:33 ID:oodhiRgV
>>483
単純にして絶大なる破壊力…萌え死ぬしかない
489名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 14:57:51 ID:VxNEDKFZ
そんなわけで、帰り道にある公園のトイレにやって来たハルキョン
490名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 15:01:05 ID:cHZmqIZG
なぜトイレ?
491名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 15:03:29 ID:BLvdnHE9
●「やらないか」
492名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 15:04:13 ID:PoO2Z9wh
>>483
何気ない日常系スキだー!
ってことでグッジョブ。
自分も何か受信しないかなーと言ってみる。
493名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 15:51:57 ID:q8c8yoPs
>>489
こらこら、若い男女がそんな個室で…
アッー
494名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 15:53:13 ID:80SeHydH
2人揃ってお縄
495名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 16:01:08 ID:0s1Ty9Ro
496名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 16:21:30 ID:Q3qUylfx
>>495
キョン! 
なにをガッツポーズしとるんでっか!?
497名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 16:31:14 ID:rOZYagKF
え、ガッツポーズしてるのはハルヒでしょ?
498名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 16:45:09 ID:oy3lioU2
>>497
もう一回画像見てみ
499名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 16:46:53 ID:tTTsIvQq
仲良く飛ぶ蝶とかトンボとかもハルキョンに見えてきたかおまいら…
500名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 18:14:25 ID:piU7dvSp
君達の妄想力は底が無いな
501名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 18:28:51 ID:S9XjaNF+
そういえばうろ覚えだけど幼稚園の頃によく遊びに来てくれた男の子がいたわね、と
帰り道にふとこぼすハルヒ
502名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 18:31:01 ID:8AiAa/Ww
>495
わらえた
503名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 18:36:18 ID:uyPWZ0E6
流れが全く読めないんですけど
SS投下してみます。4レスです。
自分的に今まで書かないような話なので変だったらすまん。
504SS:Legend of Necktie 1/4:2008/03/30(日) 18:36:43 ID:uyPWZ0E6
『もう知らない! キョンのバカっ……あんたの顔なんか、二度と見たくもないわっ!』

 ブツリ。
 ツー、ツー、ツー、……。

 やれやれ、ちょっと失敗だったかな。こうなっちまったら、ハルヒの奴、しばらくはヘソを曲げたままだろうし、俺の方から何を言っても聞いてくれやしないだろう。
 ああ、予め断っておくが、今回の一件は俺には何の落ち度もないぞ。
 ハルヒの我侭に耐えかねて、それをちょっと指摘したところ、あいつの方で勝手に逆切れして散々俺に向かって暴言を吐いた挙句に自爆しやがっただけなんだからな。
 しかし、それにしてもなんだか落ち着かんな。自分は悪くない、と認識していても、やはり喧嘩の後というものは気分がなんとも憂鬱になるものだ。
 そろそろ古泉から苦情の電話が入るかも知れんが、事情を説明するのも面倒なことだし、どうしたものやら。
 ふと時刻を確認すれば、もうとっくに日付は変わっていた。いくら春休みとはいえ、あまり夜更かしするのもよくないしな。ましてや、明日は――といっても日付的には今日なのだが――市内不思議探索パトロールの日なのだから……いや、まいったな。
 俺は集合場所の駅前で、どの面下げてあいつに会えばいいんだ? 俺の方から譲歩して謝るってのは筋違いだが、ハルヒが素直に詫びを入れてくると思えん。
 つい、サボっちまおうか、などという考えに囚われるも、きっとその方が余計に状況を悪化させるのは確実であり、何の解決にもなっていないという事実に打ちのめされる俺なのであった。
 あー、もう知らん。なるようにしかならねえよ、きっとな。
 俺は仕方なくベッドに潜り込んだ。しばらくは寝付けないかも、とか思っていたのに反して、いつの間にか俺は深い眠りへと落ちていったのだった。


 妙な感覚に襲われ、目を覚ました俺が見たのは、いつぞやと同じ、辺り一面灰色の世界だった。
 場所は北高、何故か俺の格好も制服姿、ただし今回は――俺一人だけだった。ハルヒの姿はない。

 無駄だとは思うが、念のため校門まで行ってみる。予想通り、周囲は透明なゼリー状のコンクリートとでもいった存在に阻まれ、学校外に出ることは不可能だった。
 諦めて重い足取りで校舎内に侵入する。暗闇の中、壁に取り付けられているはずのスイッチを探り当てて入れたものの、蛍光灯は点灯する気配を見せない。どうやら今回は電気まで止まっているのだろうか。
 やれやれ。思わず溜息が漏れてしまう。この先どうしたらいいものやら。
 ポケットには携帯電話が入っていたが、通話はおろか電源すら入らないので時刻も確認できない。まあ、閉鎖空間内の時間の流れは元の空間とは異なるみたいだし、あまり当てにもならんから別に構わんけど。
 しかし、元の世界と何とか連絡が取れないものか? 古泉か長門、朝比奈さん――にはちょっと荷が重過ぎるか――にでもコンタクトできれば状況もまた違ったものになるはずだ。
 何の確信があったわけでもないのだが、俺の足は自然と旧館部室棟三階の片隅の、例の場所を目指していたのだった。無論、その前に職員室にお邪魔して、鍵を失敬してあるのは言うまでもない。
 目的地の文芸部室。解錠して中に入った俺は、真っ先に団長席のデスクトップパソコンの電源スイッチに指を伸ばした。しかし、案の定というべきか、カチカチという空しい音のみで何の反応も見られない。
 念のためノートパソコン四台も試してみるが、バッテリーは先日全て充電し直しておいたにも拘らず、どれも起動することはなかった。
 いよいよ打つ手なし、か。
 赤球変体超能力者も現れる兆しが見られない。あの時も異常事態とかいって、やっと侵入できたようなことを言っていたと思うが、今度ばかりはそれすらも叶わないということなのか、古泉よ。
 本棚に納められていた書籍を一通り漁ってもみたが、栞のメッセージも残されていない。長門、お前でもどうしようもなかったんだろうな。
 朝比奈さん(大)も予め何かヒントをくれたわけでもない。そもそも前回と同じ方法で元の世界に戻ることができるとして、今の俺の傍には――ハルヒが、いない。

 なんだ、あいつひょっとして、俺のことをこの閉鎖空間に追放でもするつもりなのか?

 なるほど、大した罰ゲームだな、ハルヒ。電気も何もない世界に一人ぼっちか。退屈どころか、俺以外の人間の消失してしまったこの場所では、どう生き残るかということから考えなければならんのかも知れん。
 やれやれ、頼れるのは唯一自分のみか。でも正直自信がないな。なんだかんだ言って、俺は周りのみんなに頼ってばかりだったことを改めて思い知らされたのだった。なんとも情けないぜ、本当にな。
505SS:Legend of Necktie 2/4:2008/03/30(日) 18:37:19 ID:uyPWZ0E6
 しかしまた、どういうことなんだ? このところハルヒは以前ほど無茶苦茶に暴走したりすることもなくなっていたと思っていたのに。
 やはり、俺のせいなのか? 電話でのやりとりは顔が見えないこともあるし、思ったよりもハルヒは俺の言葉を深刻に受け取ってしまったのかも知れん。
 通話終了時点では俺も激昂していたためか全く余裕が無かったが、考え直してみれば、もう少しだけでもハルヒのことを気遣うべきだったのだろう。


 ふと、窓の外から青白い光が差し込んできたのに俺は気付いた。とうとう始まったか? と、グラウンドの方を見た俺は、散々心の準備をしていたにも拘らず驚かされた。
 六体の神人はまるで輪を作るかのように座り込んだまま、全く動こうとしない。
 そしてその手前の辺りに見覚えのある小さなシルエット――セーラー服にスカート姿――を目にした俺は、無意識の内に部室から飛び出していた。
 動揺と疑問を胸に慌てて階段を駆け下りる。
 ハルヒ、やっぱりお前もこの空間内にいたんだな。でも、なんだってそんなところに突っ立っているんだ? それにあの神人共、何であんなに大人しいままなんだ?

「ハルヒ!」
 息を切らせながら駆け寄りつつ、俺は大声で呼びかける。後にして思えば神人の奴らに気付かれてしまうかもしれなかったが、そんなことを気に掛ける余裕なんて全くなかった。
「えっ! ――キョン、何であんたがここに?」
 振り返ったハルヒの目の周囲は真っ赤に腫れていた――まるで先程まで泣き明かしていたかのように。
「お前こそ、こんなところで何やってるんだ?」
 ハルヒは俯いてしまうとポツリと呟いた。
「わかんない。あんたに電話した後、布団に潜り込んでたはずなんだけど、気付いたらあたし、五組の教室にいて、校内には誰もいないみたいだし、外に出てみたらあの変な青いのが……」
 何だ、教室にいたのか。迂闊だったな。もう少しいろいろ捜し回ってれば、もっと早く見つけられたかもな。
「あんたは? ――そう、部室にいたんだ」
 しかし、なんだかハルヒの様子が変だ。よくよく考えれば、いつものこいつの行動力なら、とっくに部室を覗いていたに違いない。
「ハルヒ」
「キョン」
 全くの同タイミングで声を発してしまう俺たち。
「な、何だ?」
「なによ、あんたこそ、言いたいことの一つぐらいあるんでしょ? あんたから言いなさいよ!」
 セリフだけ見ればいつものハルヒ節なのだが、なんというか、声に張りがない。
 やっぱりハルヒの奴、相当落ち込んでいるみたいじゃないか。そう考えればこの神人たちの様子にも納得がいく。
「ハルヒ…………その、さっきの電話の時のことなんだが――すまなかった、俺が言い過ぎたよ」
「はあっ? ちょっと、キョン、何であんたが謝んなくちゃいけないわけ? どうみてもアレはあたしの方が悪かったじゃないのよ!」
 これまた意外なことにハルヒが自身の誤りを認めている。いつもの自分自身がこの世のルールとでも言わんばかりのあの自信に満ち溢れた勢いなど、欠片も見られない。
 状況が状況でなければ、ドッキリか何かの陰謀なのではないかと疑ってしまうところである。それぐらい、今の目の前のハルヒは、ハルヒらしくないのだ。
「おい――お前、俺のこと怒っているんじゃなかったのか?」
「何でそうなるのよ、違うわ。……あたしは、ただ――キョン――あんたに謝りたかっただけなんだから! それなのに……」
 再び俯いてしまったハルヒに、俺は何も声を掛けられないでいた。
「気付いたらまた、変な夢の中にいるし――ねえキョン、これって夢なのよね? 前にも見たことがあるわ、あの変な奴。……自分の夢なのに、あんた、なんで夢の中でぐらいあたしに素直に謝らせてくれないのよ?」
 いや、その、なんというか、すまん。
「バカっ! だから何であんたが…………ごめんなさい、キョン。あたし……調子に乗って――つい、酷いこと…………言っちゃって――」
 目に涙を浮かべて、ハルヒは必死に声を絞り出すかのように告げた。
「何だよ、それならすぐに電話掛け直してくれればいいだろ?」
「だって……あたしの方から切っちゃったでしょ? 何だか気まずいし、しょうがないじゃないの! それに、あたしはただ…………」
 しばらく鼻を啜っていたハルヒは一つ深く呼吸をして、
「あたしは――キョンに会って――あんたの顔をすぐに見たかった、直接謝りたかっただけなんだもん!」
 と、表情をくしゃくしゃにして叫んだ。

 そうだったのか。
 ハルヒは俺に謝りたい一心で、閉鎖空間を作り出して、俺と二人きりになろうと考えたんだな。全く、なんて回りくどいことをしやがるんだ、こいつは。
506SS:Legend of Necktie 3/4:2008/03/30(日) 18:37:55 ID:uyPWZ0E6
 俺はハルヒの頭に手を載せると、軽く掴むような感じでグリグリと撫で回した。
「あっ――!」
「もういいんだ、ハルヒ。お前の気持ちはちゃんと解ったから」
「……キョン」
 ハルヒは抵抗する代わりに、俺の胸にその体重を掛けるようにもたれ掛かってきたのだった。

 さて、こうなればおそらく俺のすべきことはたった一つだ。何というか、照れくさい気もするが、そんなことを言っている場合でもないだろう。
「ハルヒ、もう落ち着いたか?」
「えっ?――うん、多分平気よ。…………キョン?」
 俺が黙っているのを不審に思ったのか、はたまた以前のアレを思い出したのか。
「ねえキョン。あんた、また――あたしに、その、キス――するの?」
「……えーと、まあ、ルールではそういうことになってるんだがな、一応」
 何のルールだか、というツッコミはこの際却下させてもらいたい。
「ふーん」
 これまた意外な反応だな。慌てるか憤慨するかのどちらかだろうと予想して、それに対する言い含め方を急遽用意していた俺は、肩透かしを食った格好だ。
「その……やっぱ嫌なのか?」
「べ、別にイヤなんかじゃないわっ! ほら、するんならちゃっちゃとしなさいよ!」
 そういって、俺のネクタイを引っ掴むと、グイっと顔を近づけたハルヒだったが、俺にはその瞳にどこか迷いのような色を感じてしまったのだった。
「ハルヒ、無理してないか?」
「えっ、だ、だから、無理なんかしてないってば。……ただ、ちょっと気になって」
 ん、何だ、一体?
「キョン――あんたは、その――あたしとするの、イヤイヤなんじゃないの?」
「お、俺は……」
 ああ、解ったよ。俺はきっと心の奥底ではハルヒとこうなることを望んでるんだ、ってな。今更誰に言い訳する必要もないだろう――自分自身にもな。
「俺は……ハルヒとしたいんだ。お前はどうなんだ?」
「あ、あたしだって、その――キョンなら構わない――違う! あたしはキョンに…………して欲しい、の」
 そう言って頬を赤らめたハルヒの表情は、今までで最高クラスの破壊力を秘めているといってもいいほど可愛らしかった。
 それを見たためか、却って覚悟か据わった。先程まで喉から心臓が飛び出しそうだった鼓動も、気のせいか落ち着いてきたみたいだ。
「なあ、ハルヒ」
「なによ、キョン?」
「やっぱりお前は最高に可愛いぞ」
「んな、ば、バカ! なに言って……」
「これはお前の夢なのかも知れんが、俺の夢でもあるんだ。だから俺は、俺のしたいことをしようと思う」
「キョン……」
「さて、そろそろ夢の世界からオサラバするかな。帰ったらみんなが待ってるだろうしな」
「……うん、そうよね」
 俺はハルヒの肩を抱き寄せる。
「あっ――!」
 さっきから引っ張られていたネクタイが僅かに緩んだため、ハルヒの全身から力が抜けるのが解る。
 俺は、目に涙を浮かべ、紅に染められたハルヒの顔を見据えると、目を閉じて互いの唇と唇を触れさせたのだった。
 柔らかく温かで、ほんのりと湿った感触と共に、俺の周囲は真っ白な光に包まれていき――。


「こら〜、キョン! 早く来たからって、なに居眠りしてんのよ、このマヌケ面!」
 耳元の大音量の声に俺は堪らず飛び上がる。って、ここは?
 見ればここはいつもの駅前の集合場所。目の前には既に朝比奈さんも長門も古泉のニヤケスマイルも全員集合だ。
「ほら、行くわよキョン。珍しく最後に来たわけじゃなかったけど、居眠りしてた罰よ。今日もあんたの奢りね!」
 なんだなんだ? 慌てて自身を確認するも、やはり制服など着ていない。古泉と被りそうだからという理由で着てくるのを避けていたジャケット姿に、ブラウンのネクタイをラフに締めた状態。何でこんな格好なんだ、俺?
「いつもと雰囲気が違いますが、とてもお似合いですよ。――それに、よくお一人でご無事でしたね。お疲れ様でした」
 って、古泉。その様子だと、お前全て知ってるのか?
「ふえっ、キョンくん。よかったですぅ」
 朝比奈さんは涙目で俺の手を掴みブンブン振り回している。あの、どうか落ち着いてください。
「あなたがこの時空に回帰したことには我々も……わたし自身も感謝している」
 そう言いながらも長門よ、何だか御機嫌斜めじゃないか?
「……別に」
「ちょっと、なにしてんのよ? もう、ちゃっちゃと来なさいったら!」
 そう言って俺のネクタイを鷲掴みにして、大股歩きでいつもの喫茶店に向かおうとしたそのハルヒの髪型は、いつかと同一の、まるでちょんまげみたいなポニーテールの出来損ない状態だったのだ。

 全く、本当にお前は可愛い奴だな、ハルヒ。
507SS:Legend of Necktie 4/4:2008/03/30(日) 18:38:30 ID:uyPWZ0E6
 なお、後日談というか、以降はどうしようもない蛇足なので、是非ともスルーしていただくことをお願いする。

 あの日以来、二人きりになると妙に素直になるハルヒなのであった。それだけなら特になんてこともないのだが、ことあるごとに、俺のネクタイを引っ張っては、キスをせがんでくるのである。
「なによ、キョン。あんた、イヤじゃないって――自分からしたい、って言ってたじゃないの!」
 いや、その、それは夢の中の話だろ、と正直に話すわけにもいかない。やれやれ。
「んむっ…………………………………………………………………………………………………………ぷはぁ。――――もう、油断させといてからいきなり、なんてずるいわよ、キョン!」
 とか言いながら、何でそんなに満足そうな顔してるんだ、ハルヒ?
「バーカ……えへへっ!」

 しかし、習慣というか一度癖になってしまったものは性質が悪い。
 ついこの前のことだ。ネクタイをハルヒに掴まれたのに対して俺は反射的にと言ってもいいだろう、うっかり衆人環視の下でハルヒを抱きすくめて長いキスを交わしてしまったのだった。
 静まり返るクラスメート。唖然とする担任岡部教師。泣きながら廊下に飛び出していく谷口。
「んもう、このバカキョン! なに考えてんのよ、このスケベ!」
 ああ、いや、悪かった、すまん。
「まあいいわ。海外ではキスなんてのは挨拶代わりみたいなモンなんだし。別に気にすることもないかしら」
 えーと、ハルヒ? 思いっきりここは国内なんだがな。































 俺たちは知らなかったのだ。

 数年後、我らが県立北高に『女子が男子のネクタイを掴んでキスしたカップルは、永遠に結ばれる』なんて伝説を生んでしまったのが、まさか俺たち夫婦だったなんてことはな。おいおい、洒落になってねーぞ、全く。
508名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 18:40:44 ID:uyPWZ0E6
>>504-507
以上です。
何かキャラが違うようであれですけど勘弁してください。

↓神人たちの図

      _,,..,,,,_   _,,..,,,,_
   _,,..,,,_/ ・ω・ヽ/・ω・ ヽ,..,,,,_
  ./ ・ω_,,..,,,,_  l _,,..,,,,_/ω・ ヽ
 |   /   ・ヽ /・   ヽ    l
  `'ー--l      ll      l---‐´
     `'ー---‐´`'ー---‐´


あとラクガキ投下。毎度アレでスマン。
ttp://upload.jpn.ph/img/u15638.png
509名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 18:46:44 ID:DdLI1QZ3
なんというGJ・・・
510名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 18:54:51 ID:KeS6V9XU
同棲始めたハルキョンと同じアパートに住みたい
511名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 19:10:33 ID:PoO2Z9wh
>>504-508
おおおお!GJでっす!
メランコリーな自分に養分が舞い降りた。
ありがとう。

しかし神人たちの図笑えるwww
カワユス。
512名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 19:23:52 ID:gaBLWBQ9
>>508
GJ
神人に萌えたw
ハルにゃんエロいよハルにゃん
こんな顔されたらキスだけじゃすまn(ry
513名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 19:51:53 ID:cHZmqIZG
>>508
GJ!!
駄目だこいつ等早く如何にかしないと・・・




こっちが萌え死ぬww

後、神人がCLANNADの団子大家族に見えたww
514名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 20:47:08 ID:fVQT3N7Z
キョンに弱みを握られるハルヒ

あたしにまとわり付くストーカーがいると嘘言ってキョンを連れ出し一緒にお出かけするハルヒ
それが7年くらい続いてやっとハルヒが嘘ついているのに気がつくキョン

515名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 20:52:32 ID:DdLI1QZ3
その嘘のせいで谷口が何度キョンにフルボッコにされたことか
516名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 20:55:20 ID:fFdp4of6
>>514
これは酷いw
517名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:34:42 ID:cHZmqIZG
こんな意見も何だが
ハルキョンの甘いSSも良いが極稀にハルヒvs『誰か』みたいなのが読みたくなるときがある。
時に自分で書こうかとも思ったが・・・
でも荒れる原因だし自重する。
518名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:36:57 ID:80SeHydH
>>517
恋のバトルか!?
519名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:39:28 ID:cHZmqIZG
>>518
そんな感じ。
只、扱い間違えると相手の信者から叩かれるしソレが元で荒れるから
此処ではやらない
520名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:42:08 ID:TkRkxfsn
>>508
毎度毎度GJです
なんというか・・・イラストのハルヒ、表情がめちゃエロい
情熱を持て余す
521名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:45:01 ID:nmzHntDC
>>508
GJ!
ハルヒ表情エロいですねw
522名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:49:36 ID:BnArOTEw
どうした?ハルヒ。元気ないな。
昨日録画予約してた番組を見ようとしたら録画されてたのがニュース番組だったのよ。最終回だったのに・・・
そうか…じゃあこれから家に来ないか?たぶんお前の見たかった番組って00だろ?
ありがとう。お礼に今度から自分のことをガンダムだって言ってもいいわよ。ガンダムって書いた腕章も今度作ってあげるからね。
523名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 21:51:21 ID:ja1OyddU
>>508
毎度毎度GJ!
砂糖が多すぎて困るぜw

>>517-519
相手のキャラを貶すような内容ならどこであれ受け入れられないよ。
逆に決着の付かない話なら問題ないだろうけどそれならここでやって欲しい
524名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 22:37:07 ID:cHZmqIZG
>>523
ご心配なく書きませんし、書いても此処には乗せません
正直あまり良い気分じゃないですからねアノ手のネタ
525名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 22:41:34 ID:su3hrA2V
通りすがりの携帯坊からお願いだかイラストを携帯から見れるようにしてくれ
o(><)o
526名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 22:42:48 ID:Vc3psUeV
坊は坊でも厨房は氏ね
527名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 22:44:25 ID:H1Uu44Od
大人しくPCで見よう
o(><)o
528名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 22:50:45 ID:6tLOaMKt
529名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 22:51:40 ID:su3hrA2V
PC持ってませんo(><)o
530名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 22:54:15 ID:mQ+u0euN
>>529
まとめの方でモバジラとか使ってみるとか

>>528
吹いたw 和むな
531名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 22:55:13 ID:cHZmqIZG
>>522
ガノタ自重www

もぅ!君のせいでガンダムに乗って世界に武力介入(?)するSOS団を妄想した

エクシア=ハルにゃん
デュナメス=キョン
キュリオス=みくる
ヴァーチェ=長門


古泉わすれた。

わからない人すみません
532名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 22:56:09 ID:su3hrA2V
>>528
www
533名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 22:59:21 ID:qOQFfT5W
早く受精したくてたまらないのに
学生の身分が邪魔をして悶々とするハルにゃん
534名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 23:01:05 ID:fFdp4of6
>>529
携帯からでも見る方法は沢山あるんだからちゃんと調べな
535名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 23:06:02 ID:5fbGKahX
>>517
原作では佐々木がそういうポジになる可能性あるし
最終的にはハルにゃんだが、佐々木もでばるってのはいいかもしれんね。
俺は別に見たくはないけど
536名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 23:15:05 ID:su3hrA2V
>>534
了解しますた

とゆーか友達から借りてしかハルヒ読んだ事ないんだけど全部でいくらくらいするの?
537名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 23:16:42 ID:q8c8yoPs
定価で5000くらい
538名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 23:23:55 ID:su3hrA2V
最初は読んでる友達を馬鹿にしてて友達が
「とりま読んでみろ」
ッて言って貸してくれた一巻の最初の方読んだら
「たのしー」
と思ってる自分が居ました
でも友達には恥ずかしくて言えないぜッて事でアニメは見た

アニメッてあれで終わりなんですか?

長文スイマセん
539名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 23:26:45 ID:jGrvuj1M
>>533
キョンとの初Hがいつでもいいように親の部屋からこっそりゴムを
キープするも「初体験の時はキョンの生身を感じとりたい///」と
思いゴムを捨てようと手にしたところをキョンに見つかり逆切れ
するハルにゃん
540名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 23:27:55 ID:fFdp4of6
>>538
アニメは2期があることは決定してる
541名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 23:28:37 ID:S9XjaNF+
朝付ける筈だったカチューシャを踏んづけて割ったハルヒ
仕方なく付けずに登校したがキョンに気付いてもらえず不機嫌なハルヒ

鶴屋さんに教わった恋の呪いをキョンに向けてやろうとしたハルヒ、しかしちょっとした手違いで
通りすがりの谷口にかけてしまい、大騒ぎに。

アスラーダGSXに乗るハルヒ、しかし運転していて
アスラーダ搭載のCPUと大喧嘩して以来車が嫌いになってしまう。

542名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 23:37:42 ID:cHZmqIZG
>>533>>539
既に付き合うとかいうレベルを通り過ぎてるw

あと>>539それってハルにゃんの家での出来事?それとも部室?
543名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 23:54:16 ID:T3WmcEjD
395〜415あたりの「鬱な展開」って話題に刺激されちゃったので
書きました。「なんだこれ」なんて思う方いたらどうかご容赦を。

が、これは「鬱」ではないのですっ!断じて。
544SS「キョン」1/2:2008/03/30(日) 23:55:26 ID:T3WmcEjD
私は都内の精神科の医院に勤めるものです。先日、自身に起こった事件からダメージを受け、い
まだに回復できません。いわば失踪事件という枠組みで語るほかないことなのですが、実は一般
には語れない事情があるのです。語れば私の社会的信用がなくなり、周囲の同僚・知人ばかりか、
家族親戚からも疎外されることは間違いありません。先生に語るのはこうした理由からです。と
もかく語らねば私はどうにかなりそうです。
一人の中年のご婦人が、私の勤務する医院の専門病棟に入ったのが始まりでした。三ヶ月前でし
た。名を仮にHさんとしておきましょう。私は彼女の主治医を任されたのです。Hさんの容貌は
丸顔で小さな目、体つきも丸い50代、いたって普通のご婦人です。ただ、固く結んだ口元には意
志の強さが感じられます。泣く日が多いのか、目元を赤くはらしておりました。Hさんが専門
病棟に入ったのには、込み入った家庭の事情があるらしく、はじめは彼女が社会不適応な重篤患
者には見えませんでした。しかしご家族の困惑は、診断してすぐ納得しました。

彼女は、自分を17歳の高校生と信じていたのです。

Hさんは半年前までは、健康で人付き合いもよく、長男の内定を喜ぶ普通の母・普通の主婦でし
た。それがガラリと変わってしまったのは、ラノベとか言われる、軽い少年少女向けの小説を読
み出してからだそうです。ご家族は「母は性格が豹変してしまい、怖い。どうしていいかわから
ない」と言われます。どうしていいかわからないのは彼女も同じですが。

「自分の認識に間違いはない」と訴えるときの必死な目は、健常者も患者も大して変わりません。
ですから私は、患者の目に「狂気が宿っていた」などという表現はフィクションと思っています。
はじめのうち、彼女は私を大いに警戒しておりました。この数ヶ月語っても誰にも理解されず、
理解されることはありえないという諦めが、彼女を支配していました。私は彼女が、現在の社会
に目をむけ、うまく適応して生きてゆく手伝いをしたいだけだと、繰り返し語りました。しぶし
ぶながら、彼女は私に「症状」を語りはじめたのです。

それは、今のHさんにどことなく似た状況の十代の少女の物語でした。
普通一般の現実認識は確かなのに、特定の事項では妄想に囚われている、といったことはよくあ
る症例ですので、特に驚きませんが、Hさんの場合異様だったのが、妄想の中の現実に、過剰な
ほどの情報が含まれていることでした。偏執的なまでに細部にわたって設定がほどこされ、意味
のない、持っていても仕方のない知識で彩られていたのです。

Hさんは一度自分の故郷に戻るために、地方まで出かけたことがあったそうですが、その場所は
似ているようで違っていて、彼女の心中にあったはずの自分の家もありませんでした。Hさんは
確信していました。自分のほんとうの故郷はここではなく、もう一つ別の世界の日本であると。もちろん、そんなことがあるはずもなく、第一、今まで数十年間の経験はなんだったのかを考え
れば容易にくつがえる虚言なのですが、彼女は本気で信じていたのです。この確信が妄想である
と理解させるのは、とてもとても長い時間が必要だと私は溜息とともに覚悟しました。
二ヶ月ばかりの入院の間に、日常の会話を少しずつしてくれるようになりましたし、私と話すの
も多少の気晴らしになるようです。しかしその一方で、彼女の体力はみるみる落ちてゆきます。
気丈にしていた心も折れて、やっと現実に目を向けてくれるようになったと思ったのですが、不
吉さも同じく感じたのは事実です。高熱を出し寝込むこともしばしばとなり、うわごとは決まっ
て自分の凶運を呪うものでした。
545名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/30(日) 23:59:34 ID:KeS6V9XU
ハルにゃん髪伸ばして
546SS「キョン」2:2008/03/31(月) 00:01:07 ID:9D6HHLyw
・・・そしてあの日。
その日は小雨のしとしとと降る、寒い1日でした。たまたま夜間勤務だったその夜、Hさんの病
室のモニターから奇妙な雑音が発しているのに気づきました。私は胸騒ぎがして、Hさんの部屋
へ向かいました。明かりを消した病室の扉ごしから、誰か人の声が聞こえます。私はこっそりと
隣のマジックミラーのついた観察室に入りました。
・・・・・病室にいたのは、立ち姿の見知らぬ二人の男女でした。眠るHさんを見つめていま
す。年恰好は高校生くらいでしょうか。一方の小柄な少女は制服姿。男性のほうはジャージらし
きものを着ているように見えました。「見えました」と表現をぼかすのは、彼らがなにか薄青く発
光し輪郭が奇妙にぼやけていたからなのです。
見てはいけないものを見た気がしました。彼らの会話を少しだけボイスレコーダーに入れられた
ので聞いてください。
547SS「キョン」3終:2008/03/31(月) 00:02:40 ID:T3WmcEjD
「やっと見つけたな」「・・・」「自分の能力でこんなハメに陥るなんて・・・そろそろこいつに
も真相を知らせなきゃな・・・ホントにこれがこいつの願望だったってのか?」「・・・・悪夢の
ほうと思う」「悪夢?」「こんな結末が待っているのではないかと彼女の心に生まれたかすかな疑
念」「なぜそんな疑いをもつんだ。普通もたんぞ。こんなの」「・・・・・彼女にとってあまりに
突然の幸福だったからかもしれない。幸福すぎると」「?」「・・・・・あなたとの交流が」「・・・・・
そんな・・・・そんなことで・・・・・ばかなやつ・・・」「もう時間がない。迅速な処置が必要」
「よし!」
・・・ここまでです。彼らはHさんを揺り起こしました。うっすらと目を開けたときの彼女のあ
の表情・あの声、今も忘れられない。巨大な稲光と思える白い光の中で彼女は鋭い叫びを発して
いました。
「キョンだ・・・・キョン――――――――――――ッ!!!!!!!!!!!!!!」

次の瞬間には、彼女は病室から消えていました。謎の二人も。その後の騒動は、新聞でも多少記
事になりましたのでご承知かと思います。
「キョン」とは何か?私もよくわかりません。そう、彼女のうわごとも「凶運」でなく「キョン」
だったのかも知れないですね・・・
・・・私はこの事件、不吉な前兆ではないかと思うようになりました。あなたもこのごろ感じま
せんか?この世界の存在感の希薄さを。眠るようなけだるい世界の破滅が待っているのではない
か、という忌まわしい予感を。
「なぜわかるのか」ですって?・・・わかるのだから仕方ないじゃありませんか。
548名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 00:08:15 ID:9D6HHLyw
途中投下失敗して3分割になりました。
では。
549名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 00:09:11 ID:8v5ESr13
>>539
そもそも親の部屋にゴムがあるの知ってるのかw
550名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 00:11:49 ID:pI1pLFwA
>>548
最後の行で世にも奇妙な物語的な寒気がしたぜ。
551名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 00:12:08 ID:H7uu9rPN
>>548
乙!!
なぜか最初のHさんという所で笑ってしまった自分は病院行くしかないですねorz
552名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 00:12:16 ID:G2KHcT0l
>547
おっ、その発想は無かった。
ホラー風でんな……
553名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 00:39:51 ID:vWgf/Z3p
>>548
乙!
急に幸せが手に入ってしまうと人はそれと無く逆のこと考えてしまう時ってありますよね。
>>550
しかし世にも奇妙な物語り的とはマトを得ている
554名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 00:55:07 ID:2MUwM4KS
暴れるハルにゃんをお姫様だっこしたい
555名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 00:58:58 ID:nuTWRpdr
>>543
橘乙w
いやいや、でも良いssだった
556名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 01:11:49 ID:vWgf/Z3p
>>554
それで大人しく出来るのはキョンだけだから
557名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 01:18:21 ID:VNIth9sI
ナイト2000に乗るハルヒが見たい
558名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 01:36:32 ID:Yozc0GC3
お姫様だっこなら足を挫いたハルヒをキョンがお姫様だっこして
「早く降ろしなさいよ」
「じゃあ急ぐぞ」
「あたしを1秒でもはやく降ろしたいってわけ?」
「早く降ろせと言ったのはおまえだろ?」
「足を滑らせないようにゆっくり運んでよね」

って感じのイベントが戸惑であったな。
一ヶ月前くらいにやったから記憶が確かじゃないけど
559名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 01:57:25 ID:pI1pLFwA
ちょっと今から戸惑買ってくるわノシ
560543:2008/03/31(月) 02:01:07 ID:9D6HHLyw
みなさま、コメントありがとうございました。
時間差なく感想がきけてうれしいです。
こんどはギャグが書けたらいいなー。
561名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 02:11:15 ID:2MUwM4KSi
ハルにゃんおやすみ
562名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 02:11:28 ID:8v5ESr13
>>558
たしかそのイベントのCGのキョンの右手が(ry
563名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 02:15:08 ID:tLaad/L+
先週からアニメを見始め、昨日小説全巻購入した自分が来ました
とりあえず分裂以外を読み、これからまとめサイトでSSを片っ端から読んでくる
ちょんまげカワユス
564名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 02:20:57 ID:mCQRlgIJ
>>563
なんて俺
565名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 02:24:06 ID:h+ncCi5M
>>550
世にも奇妙な物語と聞いて、語り手の医者のネームプレートに古泉って書いてあるのが幻視できた。


わかるんだから=ハルヒの心理状態は古泉達超能力者には分かる
とかなんかメタ的な感じ。
566名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 02:25:25 ID:VNIth9sI
怖い夢から覚めたら夜更けに関わらずキョンに電話するハルヒ
567名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 02:27:10 ID:AuFgtMYW
今からって…
お店閉まってるだろ
568名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 02:41:09 ID:2wXjzrje
怖い夢から覚めたら夜更けに関わらずキョンのいるベッドにもぐりこむハルにゃん
569名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 02:50:51 ID:CGv5diCA
そして寝ぼけてるキョンに抱きしめられちゃうハルにゃん
570名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 03:32:33 ID:V92I2ort
久しぶりに来たけど、落ち着くスレですね

ハルにゃんかわいいよハルにゃん
571名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 04:00:59 ID:ogoWmEy4
>>401
激しく亀なんだが、さっきふと思い立って試しに改変してみた↓

団員その一であるあんたに 言いたい事があるの
かなりきびしい話もするけど いいから団長の話は大人しく聴きなさい
あたしより先に帰宅してはいけない
あたしより後に登校してはいけない
重い荷物を運びなさい 喫茶店では奢りなさい
(…出来る範囲で かまわないからね)
忘れないでね 指示も下せない人間に
団の秩序を守れる はずなんてないってことを
あんたにはあんたにしか できないこともあるから
それ以外は口出しせず 黙ってあたしについてきなさい

メロディーとは合ってないと思う。長文失礼
そういや、いつぞやのスレでも関白宣言の話題あったな
572名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 04:41:04 ID:2wXjzrje
おやすみハルハル
573名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 06:22:10 ID:O59E9wB1
おはようハルヒ
574名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 06:47:55 ID:2MUwM4KS
おはるにゃん
575名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 09:33:40 ID:O89RUEMt
おはようハルにゃん
576名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 09:42:17 ID:9/mCGT6g
  ,r '´____// ̄ ̄ ̄ ̄\
. /  <   .  彳丿; \,,,,,,,,/ u lヽ
/ /\ \.   入丿 -◎─◎- ヽミ           STOP!! 荒らし 捏造
| |   \ \. (6| u:.::(●:.:.●)u:.::|6)
| |   /\ \ | :∴) 3 (∴.::|     〜 ハルヒ厨撲滅キャンペーンにご協力ください 〜
| | rnl`h  \ \.、  ,___,. u .ノnl`h、
| | l l l l l  r  \ \.ー-----一' .l l l l l  他アニメ叩き、自作自演、ギャルゲー自満
| | | ヽr'´つ     \ \   r 、.⊂' ヽ./ |
ヽ `ー一イ      \ \/ /`' `ー' -'         ダ ・ メ ・ 絶 ・ 対 !!!
 \ \京アニ工作員 > /
    ヽ、______,,/
577名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 09:46:17 ID:pa9yvnYI
おハルにゃん
578名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 11:33:23 ID:4cPIWUZJ
>>571
>喫茶店では奢りなさい
>(…出来る範囲で かまわないからね)

この部分いいなw
579名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 11:54:39 ID:2rX2RIT4
おはるにゃん
580名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 12:20:20 ID:yNQEu1/X
おひるにゃん
581名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 12:36:53 ID:VNIth9sI
職場で上司に新人キョンの教育係を任されるハルヒ
582名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 13:22:12 ID:MdQAzQRf
いいともで女性から見た男性の不快な行動に
語尾に「にゃん」をつけるwww
583名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 13:54:47 ID:w10ZX3x1
語尾?「ハルにゃん」は固有名詞だろ常考
584名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 14:07:14 ID:ogoWmEy4
仮にぬこハルにゃんが語尾に「〜にゃん」と付けてキョン(♂)に甘えても
ハルにゃんは♀なので無問題、むしろそれが良いw
585名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 14:10:59 ID:ogoWmEy4
連すま
ってか、リアルで語尾に「にゃん」って付ける男ってどんなだよwww
キョンがやったら、ハルヒなら内心萌えるのか?
586名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 14:23:34 ID:PCcbmFyv
語尾ににょろ・。
587名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 16:15:22 ID:2wXjzrje
いいともに出るハルキョン
588名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 16:29:41 ID:xj1Tdrlm
マジレスだけど、バカップルには「にゃんにゃん語」ってのが存在してだな…。
先日ついに脳内変換機が完成した俺に問題ないがw
589名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 16:54:26 ID:O59E9wB1
ハルキョンがにゃんにゃん語で話すなら許してやる
590名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 16:56:11 ID:rlzjzxRS
つまり二人きりの状況なら可なのかw

てか最近俺も、他のアニメとかドラマとか漫画とか映画とか小説とか鑑賞してても
良いシーンが全部ハルキョンに変換されるようになってきた…
もうそろそろ駄目かも分からんね
591名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 17:24:47 ID:8ELlzBEE
チャリ漕いでて来た電波

ハルヒを後ろに乗せて坂を登るキョン
しばらくして下りに差し掛かりラッキーと思っているとハルヒが漕ぐと言い出した
渋々ながらも下りだからと了承
後ろに座ったキョンはどこを掴むべきか悩む
その間に急発進し慌ててハルヒの腰に手を回す
ハルヒはキョンに抱かれているようでドキドキ
キョンはハルヒの柔らかさとかにドキドキ
結局数メートル進んだだけでまた前後交代したとさ
592名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 17:27:15 ID:tLaad/L+
>>591
114114
593名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 18:01:45 ID:VlBe4hFe
普段買わないラノベ買ったらしおりがハルにゃんだった
何たる偶然。最早愛だ!
594名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 18:19:48 ID:8Czc9lcP
ハルヒを一日無視してみようとして10分しかもたなかったキョン。

たった10分間無視されただけなのにで泣きそうになるハルヒ
595名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 18:54:44 ID:HLBbcPNe
先程書き終えたSSを投下したいと思う。
一応4レス消化予定だ。
596名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 18:56:37 ID:8ELlzBEE
よし、来い
597SS 乙女心:2008/03/31(月) 18:56:38 ID:HLBbcPNe
カーテンの隙間から差し込む光ってのはどうしてこうも人の眠りを邪魔するのかと思ったことはないだろうか。
全くいつも決まったように出てくるくせに、なければないで困っちまう。まったく誰かさんみたいだ。
とそんなことを考えながらも、部屋の温度が徐々に暖かくなりつつあり、布団の中でうずくまっている俺は、
実の妹からのダイビング爆撃を受ける事も無く、シャミセンのなま温かい体温を足元に感じ、
こんなに気持ちの良い朝を迎える事できるなら、まあ多少は我慢してやってもよいと思いながら、
徐々に起き始めた頭をそれなりに回転させて、今日の予定を改めて確認した。
壁にかかっているカレンダーはいかにも真っ白で、春休みのスケジュールがもう少しあってもいいんじゃないかとの無言の訴えを、
それとなくスルーし、唯一赤い字で記された――昨日ハルヒからの電話で書き込むことになった――文字に目をやる。
「10時、喫茶店、ハ」
どうせ何時に行っても俺が一番最後なんだろうと思い、布団のなかでもう一眠りしようかどうしようか迷ったが、
俺の平穏を減らすことにやっきらしい古泉からの電話で起こされ、どうやら昨日からハルヒが例の巨人を大活躍しているそうで、
さすがの古泉たちにもそろそろどうにかできなくなってきている、との内容を聞かされれば否応でも起きなければなるまい。
全く、機嫌が良くないと会う前から解るのと、会ってから解るのだと果たしてどちらが幸せなのかね。

朝のすがすがしい空気を吸いながら、自転車で駅前までやってきた俺は、駐輪場まで行くのがめんどくさくなり
まあ少しくらい大丈夫だろうと、銀行横のスペースにマイサイクルを駐車して、喫茶店へと向かった。
自動扉なんて便利なもののおかげで店の前で心の準備をすることも出来ず、俺は奥の席にさも当然のように座っている
我らの団長をいとも簡単に見つけることが出来た。おいハルヒ、その席は四人がけだぞ、図々しい。
「遅い。罰金」
アイスティーに添えられているストローを口ではさみながら怒るハルヒ。予想通り機嫌は悪い。
いつもより低いトーンだが、これはこれで怖いものだ。そして、どちらかといえば俺は悪くないぞ。
「もうちょっと早く来ると思ってたのよ」
集合時間の20分前に着いたにも関わらず怒られるという一般大衆には理解しがたいであろう理屈を聞きつつも、
俺はハルヒの向かい側に腰を落ち着ける。
「だったら集合時間を早くしろよ」
「関係ないでしょ、そんなこと」
おおいに関係あるだろ。と言いかけて俺は言葉を飲み込んだ。やはりハルヒの様子はおかしい。
いつもだったら笑顔で誰もが思いつきもしないトンデモアイデアを、
猫型ロボットが万能秘密道具を例のポケットから取り出すような調子で紹介するくせに、
今日に限ってハルヒの目はいつもの輝くを失っているばかりか、俺と目を合わせようともしない。
普段からは考えられないことだが、俺とハルヒによる言葉のキャッチボールが行われることなく、
と言っても普段からハルヒに投げかけた言葉はキャッチされるどころかほとんどの場合バックヤードまで飛ばされるのだが、
今日に限ってハルヒのやつはバッターボックスに入る事すらせず、つまりしばらくの間、無言の時間が流れたわけだ。

「…その、あんた、あれなんでしょ……」
しばらくしてから言葉を選ぶようにしてしゃべるハルヒは、いつになく小さく見える。
「この間、また有希と一緒に図書館に行ったらしいじゃない」
598SS 乙女心:2008/03/31(月) 18:57:02 ID:HLBbcPNe
「…は?」
「だから、有希と図書館に行ったんでしょ?」
どうやらお前は黙っていても問題だが、口を開いても問題しか出来ないつくりらしいな。
確かに俺は長門と、一昨日の出来事だったか、図書館に行っていたが、それは長門から呼び出されたわけだし、
そうそう、たしか図書館のカードの更新をお願いしたいとかで、だから特に問題があったり、トンデモ発言があったわけではない。
そう説明する俺を、取調べ中の刑事みたいなまなざしで観察するハルヒ。
俺の説明をどう受け止めたのか、それからもしばらく俯いて黙りっぱなしだ。
何を考えているのかわからんが、普段の騒がしいさが懐かしく思えて、今度からうまいことバランスとってもらいたいね、
などと考えつつも特に話すことも見つからなかった俺は、飲みたいわけでもないのにコーヒーをお代わりしたり、
ハルヒが食べそうなケーキを注文してみたりしたが、ハルヒは食べるだけ食べたものの、それ以外の口の使い方を忘れちまったらしく
結局のところ財布の中身に対する不安が増えただけで効果的な役目を果たさすことはなかった。

「みくるちゃん、この間一人で買い物してたんですって。古泉くんもアルバイト忙しそうよね…」
退屈そうに話し出したハルヒの瞳は、わずかに潤んでいるように見えないでもない。いや、きっと見間違いだろう。
だが、ハルヒの様子は間違いなく落ち込んでいるわけで、一体何が原因なのかさっぱりだ。

先程からのハルヒへの説得交渉を試みた俺だったが、そんな努力も実ることはなく早くも暗礁に乗り上げてしまっている。
そもそも俺はそんな技術を持っていないし、数少ない人生経験をひっくり返してみても、そんな経験があるはずないのだから仕方ない。
健全な一高校生である俺にいくらなんでも今回の任務は重すぎるような気がする。そろそろ誰か助けてくれないか。
「キョンくんじゃないかっ!! 何してるのさっ?」
前言撤回。このテンションはいくらなんでも今の雰囲気ではない。しかも朝比奈さんもご一緒に。
「向こうから見てたんですけど、涼宮さんの様子がおかしそうだったので、つい」
ああ朝比奈さん。あなたは本当に優しいですね。って俺たち見られてたのか! 
「もしかして勘違いしちゃったかなっ?」
なにを想像されていたのかは知りませんが、おそらく今回は鶴屋さんの間違いみたいですよ。
「そっか…それはすまないことをしちゃったね。…よしっ、ここはキョンくんに任せようっ。じゃっねっ」
俺の視線が通じたのか、鶴屋さんは朝比奈さんを連れて、いかにも申し訳なさそうにそそくさと店のレジへと向かってくれた。
しかも俺が払う予定だった伝票を持って。すみません。あとでちゃんと報告にいきますね。
「俺たちも出るか」
そういってハルヒを店の外へと促がす。また誰が来るとも限らないし、俺も色々と考えがまとまらなくなってきてるからな。
ここらで散歩でもすればハルヒもちょっとは落ち着くかもしれん。ハルヒは俺の発案に僅かに頷いてくれたが、
下を向いたまま、まるで病気にかかったシャミセンのように俺の後ろについてくる。まったくどうすりゃいいんだよ。
599SS 乙女心:2008/03/31(月) 18:57:35 ID:HLBbcPNe
「ああ、それじゃあな。」
店を出た後、携帯電話での会話を終えて俺は、ハルヒを伴って商店街の通りをとぼとぼと歩いている。
「古泉のやつが宜しくってよ」
「そう……」
「長門だってお前にそんな思いをさせちまって申し訳なく思っているだろうよ」
「そう……」
さっきから俺は一体誰と話しているのだろう。ただ歩くのがこんなに疲れるとは思わなかったね。
「これから…どこ行くのよ」
ぶっきらぼうに聞いてくるハルヒ。まあ待て。もうちょっとの辛抱だ。頑張ってくれ。
「ちょっとそれどういうことよ」
文字通りの意味だよ。無い頭必死に振り絞って考えたんだ。たまにはちょっとくらい付き合え。
「意味わかんない」
それで結構。俺だってお前のことをよく解ってなどいやしない。だからな、
「ほら、見てみろよ」
そういってハルヒを促がした先にいたのは、萌え要素抜群の上級生と、にやけた顔をした時期はずれ転校生と、
無口キャラの読書係だ。結構大変だったんだぞ。呼び出しの説得。

「お待ちしておりました」
「まだかなって話してたところだったんですよ〜」
「……次の指示を」

つまるところ、俺はお前が何を悩んでいるのか、残念ながら検討がつかんかった。それはすまんと思う。
だが、まだ打つ手はある。三人よればなんとやらと言うだろ? しかもそれぞれお得なオプションつきだ。俺以外。
「なんかあるなら皆で解決しようぜ」
そうすりゃなんか解決策の一つでもきっと思いつくさ。さ、何で悩んでたんだ、言ってみろよ。
「…もう解決しちゃったじゃない」
ぽつりと呟くハルヒ。そして徐々に笑顔を取り戻して行く。
「バカなんじゃないの! さ、みんな不思議探索ツアーよ!! 行きましょ、みくるちゃん」
朝比奈さんの手を奪い取るかのように引き寄せてハルヒは走り出した。ちょっと待てよ、相談はどうした。
「そんなの関係ない!! いいから行くわよキョン!」

「みんなが自分のために集まってくれた。その事実が彼女のわだかまりを消してくれたようですね」
極度の疲労感を全身に感じていた俺は、ありがたくも少しばかりの休憩中時間を頂いたわけだが、
ここぞとばかりに今回の解説役に回り始めた古泉が声をかけてきた。
「涼宮さんは不安だったのです。いつも自分がリードしてきたが、気が付けば回りに人がいなくなっていた。
自分という存在よりも優先すべき事柄がある。それはつまり、自分は特別な存在として見られてないんじゃないか、という風にね。
強気に見せていますが、人一倍寂しがりやなんですよ、彼女は」
本当にそうなのかね。大体誰もがそうなんじゃないのか。
「おそらく涼宮さんも理解されているのでしょう。ですから僕たちはそれぞれの活動を行う事ができる。
涼宮さんが本当に望めば、僕たちはSOS団の活動しか出来ないようになってしまいます。
その人が大切にするものは尊重したい、しかし自分のことも見てもらいたい。複雑な乙女心というやつです」
やれやれ。解ったようで解らんな。
「…根本的な原因が誰なのかは、当分解ってもらえそうにありませんね」
ん? 何かいったか古泉。
「いえ。何でもありません」
そういう古泉はちょっと疲れた表情をしていた。何かへんな事言ったのか、俺。
600SS 乙女心:2008/03/31(月) 18:58:01 ID:HLBbcPNe
不思議探索ツアーはその後2時間も続けられた。というか、俺と古泉とでどうにか説得したんだ。
そうでないと明日の朝までやっていたのかもしれん。全くあいつに病み上がりなんて言葉は通用しないのだろうか。
解散後、時間も遅いということで俺はハルヒを家まで送ることになったんだが、最後の最後で俺はある決断を迫られることになった。
それは次のハルヒの質問から始まった。
「それで……あんたはどうなの? あたしたちと一緒にいて…楽しい?」
完全アウェーの予想斜め上を狙った質問だ。
「俺か? そうだな…」
いささか動揺した俺は、その動揺をハルヒに悟られないように空を見上げる。
周りから見る分には楽しいだろうが、当の本人には甚だ迷惑な話なわけで。結構大変なんだぞ、世界を救うのも。
だが、そんなことを伝えるってわけにもいくまい。
「悪くないぞ」
「…そう。そうなの」
ハルヒは、また俯いてしまった。
あー、そうじゃないんだよ、俺が言いたいことは。だがその何と言うか、男には意地というものがあってだな、
それに今更照れるじゃないかよ、認めたくないってやつだ。大体いつもベタ過ぎるんだよ展開が。
そろそろお前だって分かってるんだろ?
「…………」
無言かつ不安交じりの表情で俺を見てくる。長門みたいなハルヒを見れるのもこれが最後かもしれん。
しかし、俺の口から出てくる言葉は、何が間違っちまったのか、なかなか俺の感情をうまく表現してくれない。
まあ俺がなんだか解ってないんだからそれもしょうがないって話だろ、いや、そんな誤魔化しも今は許されそうも無いか。
なんか、こういうの一回あったな。あれは、もっと灰色な空間だったけど。
「ちょっと何黙ってるのよ」
そんな目で見るなよ。俺だって色々迷うところなんだ。
なにせこれは現実世界で、この間みたいな夢落ちに出来ないんだぞ、ってお前に言っても解らんのか。

父親に教えられたことがある。長い人生にはどうしても決断しなければならないときがあると。
誰もがこういう話をきいたときはそんな事態になるのはずっと後のことになると思うものだが、
とかいう俺だってそうだったわけだが、まさか、こんなに早く、しかも何の前触れもなく、
唐突に来るもんだったとは思いもよらなかったね。と言ってみてもなんら考えが整理できるわけでもなく、
いつもだったら夕方の商店街は人通りの多いはずなのだが、どういうわけか店はシャッターがしまり、通行人はゼロと来たものだ。
なにやら宇宙的なパワーと組織的な動きを背面に感じつつ、俺はとうとう覚悟を決めた。

「ハルヒ…」
「なっ…」

ここから先の描写は遠慮させてもらいたいね。俺だって思い出したくないんだ。
だが、相変わらず俺の切り札の効果は確実だったらしく、夕日の赤さと混じってハルヒの顔も真っ赤になっている。
もっとも俺もそうなっているんだろうがな。
601名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 18:59:04 ID:HLBbcPNe
以上だ。
少々長くなったわりにベタなオチで申し訳ない。
602名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 19:28:58 ID:H7uu9rPN
>>601
いえいえ。GJ!!
キョンのキスは説得力抜群だなぁ
603名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 19:38:15 ID:2MUwM4KS
ハルにゃんに新しいポニーテールゴムプレゼント
604名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 19:57:34 ID:k3HHYccp
>>601
やっと仕事終わった〜と覗いてみたら…。
読ませますね。GJ!
605名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 20:02:05 ID:VNIth9sI
キョンを餌にハルヒを釣る
606名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 20:41:54 ID:XBoCmuBx
>>601
GJ! 取りあえず思い出して細かい描写を希望w
607名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 20:44:23 ID:2wXjzrje
キョンの匂いを嗅ぎ分けるはるにゃん
608名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 20:46:13 ID:VNIth9sI
寝る前にハルヒに本を読んであげるキョン
609名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 21:19:13 ID:O89RUEMt
SS投下良い?
桜ネタSSで『幸せ家族』ネタをという要望(っぽいもの)を頂いたので書いてみた。
ハルキョンかは微妙…
3レス消費予定
610名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 21:24:55 ID:8ELlzBEE
いいに決まってる
611ハルキョンSS 桜いっぱいの幸せ 1/3:2008/03/31(月) 21:25:50 ID:O89RUEMt
「やっぱり桜は良いわね!」
「そうだな」
「ちょっと何であんたはそうテンション低めなのよ!」
「何でって言われれば目の前で繰り広げられている桃色空間のおかぐで早くも帰りたく…って桜だから桜色空間か?」
「ぜんっぜん上手く無いんだけど」
「とりあえずどうにかしろよ」
「出来たらやってるわよ…」
「はい、キョン、口開けなさい」
「いや、ハルヒ、流石にもう俺たちだって良い歳なんだから…むぎゅ」
「はい、あ〜ん」
「…俺を殺す…むぐ」
「どう?あたしが今日のために朝早く起きて作ってあげたお弁当は?」
「美味いに決まってるだろ?」
「当たり前でしょ!」
そう言い放つ我が妻は満開の桜にも負けない高校生時代から変わりの無い100Wの笑顔だった。

春、雪国なら雪が溶け植物たちが新たな命の息吹を見せはじめる頃、ここでも同じようにその命を輝かせているモノがある。
桜。
薄い白色をした花が咲き乱れるここは例の川沿いの桜並木の通りであり、毎年変わり無く咲き続ける桜たちは今年も見事な桜の花を咲かせていた。
木々の間で名前も分からない鳥たちのさえずりが聞こえる。
そんな中、何をやってるかと言えばそれは勿論、
「花見をするわよ!」
と言うことだ。
時はある日曜日。
朝、その発言を聞いた我が娘、ハルナは、
「起きろ!バカキョン!」
との声と共に高校生2年生にもなる娘は妹直伝とか言っているフライングボディプレスを思いっきりかましてくれた。
おかげで目は覚めたがたまの休日、週一であるが、くらい休んでいたいんだがな。
あとお前、バカキョンって言うのが癖になってないか?
息子のキョウの方はと言うとハルヒによって叩き起こされたらしい。
俺とどっこいどっこいなのは悲しむべきか喜ぶべきか。前者だな。
とまぁそんなことで急きょ花見に行くことになった。
場所取りしなくて大丈夫か?と心配したがそんな心配はするだけ無駄であった。
食べ物や飲み物を手分けして持った俺と息子が何も持って無い妻と娘に案内され着いた場所には、
「どうも」
と、相変わらずの微笑みの古泉一樹とその奥さんの古泉園生さん、そしてその娘の夏樹ちゃんがいた。
「お久しぶりです」
とは何ももうそんな丁寧な挨拶をする必要は無いんじゃないかと思うくらいの園生さんである。
「こちらこそ、場所取りなんてさせてしまいましてすみません」
「いえいえ、これくらい構いませんよ」
古泉、お前には言ってない。
612ハルキョンSS 桜いっぱいの幸せ 2/3:2008/03/31(月) 21:26:56 ID:O89RUEMt
「一樹の言う通りお気になさらないでください」
とメイド服を着込んだ時と同じ微笑みを返してくれた。
ちなみに今日は当たり前だがメイド服なんかでは無い。
女性陣は皆、何処から調達してきたのかそれぞれ色鮮やかな着物を着ていた。
なんと言うか眼福だな。
「僕の方で用意させて頂きましたが、どうでしょう?中々悩んだのですが」
「そうだな…」
鳩の群れを着物姿で追い回すハルヒを見る。
危ないから走るなよ、転ぶぞ?
真紅の基調色、そこに描かれた薄い桜色の一本のソメイヨシノ。
合わないようで絶妙なコントラスト。
「…何か物凄く高そうに見えるのは気のせいか?」
「回答になってませんが、そちらもお気になさらずに。毎回言ってますがあなたたちにはお世話になってますから娘ともども、ね」
そう言ってキョウと話込んでいる娘の姿を見る古泉は高校時代時々見せた偽悪的な笑みがそれこそ嘘だと思わせる優しい笑みだった。
「やれやれ、後での請求は受け付けないからな」
「さて、どうしましょうかね?」
前言撤回。
古泉相手にそんなやり取りをしていると、
「あ、先生」
キョウが声をあげた。
男二人が桜の間をぬうように歩いて来た。
「よう、お前まで呼ばれたのか」
「うん。朝、キョンの奥さんからメールが来ててさ」
そう答えるのはどういった廻り合わせかハルナとキョウの担任をやっている国木田。
物凄く苦労をかけてると思うが、本人は至ってマイペースと言うかあまり気にしてないと言うか楽しんでる感さえあるので良しとしよう。
「へぇ、お前が呼んだのか」
「そうよ。あんたの友達が古泉くん一人だとかわいそうだから呼んどいたわ」
なんだそれは。
友達が少ないみたいに聞こえるんだが。
「おいお前ら俺を無S…」
「まぁまぁキョン」
「高校生時代と同じ扱いかこの野郎ども!」
「なんだ、居たのか谷口」
「居たのかじゃねぇ!国木田と一緒に歩いて来ただろ!」
「っていうか、誰が野郎よ!」
「そこかよ!じゃなくて待て、涼宮!」
「もう涼宮じゃないわよ!このアホ谷口!」
「ぐぁ!」
全く進歩が無いなお前は。
大人になってもどこかアホ面の谷口。
これまた何の廻り合わせか、俺の仕事のお得意様の社員になっていた。時々会って酒を飲んだりしている未だに悪友と言った限りか。
「あんたたちの娘さんと息子さんはどうしたのよ?」
613ハルキョンSS 桜いっぱいの幸せ 3/3:2008/03/31(月) 21:28:36 ID:O89RUEMt
谷口を軽く行動不能にしたハルヒが思い出したように国木田に問い掛ける。
「ちょっと買い物頼んだだけだからすぐ来ると思うよ」
「そう、やっぱり花見は皆でわいわいやった方が楽しいに決まってるからね!」
ハルヒの笑顔に応えるように空模様は快晴を示し、桜は満開、絶好の花見日和であった。
それから、国木田の娘と谷口の息子が合流しさらに賑やかになった。
谷口の息子はハルナたちと同学年、と言うか何故か同クラスで、国木田の娘は夏樹ちゃんと同じクラスである。
何も皆揃って北高に来なくても良いのにな。聞いた事は無いがよっぽど親が北高での生活が楽しかったのか心に残ってるのかしたんだろうな。
まぁ、俺もそうだったから分からないでもないが。
「賑やかですね」
そんな事を思っていると隣でゆったりと日本酒を飲んでいた古泉が呟くように言った。
「そうだな」
「高校生時代を思い出しますよ」
それは以前聞いたぞ。
と言うかお前、毎回俺ら家族に会うたんびにそんなこと言ってないか?
「こんな時間を過ごせるのもあなたのおかげですよ」
古泉はお子著にふいと落ちてきた桜の花びらを拾いあげ見つている。
川辺を見れば子どもたちは子どもたちで何かしていて、
「俺は何もしてないさ」
ハルナが中心に何か言っていて、
「ただ、俺とハルヒが『普通の幸せ』を望んだ。ただそれだけだろ」
ハルヒが更に上から何かを言っている。
何やってんだあいつらは全く。
「ふふ」
少し心配になり立ち上がったところで古泉が変な微笑をもらした。
お前少し酔ってないか?谷口と国木田と一緒になって飲み過ぎだぞ。
「これは失礼。しかし、『普通』ですか、あなたらしい。まさに『青い鳥』ですね」
意味わからん。絶対酔ってるだろお前。
「それよりそろそろお昼にしませんか?良い時間でしょう」
古泉に言われ腕時計を見れば太陽が輝きを増す頃、12時をまわっていた。
高校生時代から時が経つのが早く感じるのはなんでだろうね。
「そうだな」
そう答え園生さんを見れば既に人数分のお茶の用意をしていた。
全く、この手際の良さは流石としか言い様が無い。
さて昼にするにもまずは全ての中心であろう我が妻を呼ぶとするか。
春風に桜の花びらが乗るように声を乗せて、
「ハルヒ、昼にしよう」
咲き誇る桜の花に相応しい春色の『幸せ』を呼ぶように愛する妻へ呼びかけた。
614名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 21:38:39 ID:UU3nsBTp
>>613
GJだぜ!
615名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 21:44:39 ID:O89RUEMt
>>611-613
以上です。
冒頭部分へはラストから繋がる感じで。
何て言うか非常に申し訳無い
orz
616名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 21:48:26 ID:8fSzFDow
>>611-613
キタ――(゚∀゚)――!!
幸せ家族!待ってた!
幸せいっぱいいただきました。GJ!
617名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 21:54:55 ID:36eqaMRQ
>>615
みんな幸せそうで何よりGJ
最強母娘と突っ込み父子に幸あれ
618名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 22:22:20 ID:XBoCmuBx
>>611-613
待ってましたぁあああああああ!
やっぱり幸せいっぱいだ幸せ家族!!
非常にGJ!!!!!!

まさか谷口と国木田まで出てくるとはw
それぞれがみんなそれぞれに幸せそうで、面白かったです。
619名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 22:48:32 ID:8fSzFDow
思いっきりキョンハルになってしまったけどSS落としてもいい?
しかもしつこく桜ネタ。
620名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 22:51:05 ID:8ELlzBEE
いいに決まってる

さっきからこれしか言ってねぇな、俺
621名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 22:52:36 ID:XBoCmuBx
かもん
622SS 散り行く桜の下で:2008/03/31(月) 22:53:03 ID:8fSzFDow
桜も咲いて満開の盛りを過ぎた今日、役目を終えた桜が雪のように散る中、俺たちSOS団の面々はもう何回目か数えるのも分からないくらいの花見をしにきている。
「今日もお花見よっ!」と元気いっぱいのハルヒに言われちゃ誰も反論できないし、せっかくのこの時期にわざわざ他の事をする必要もないわけで必然とハルヒの言ったことが実行されることになるわけだ。
初回は食べ物飲み物持込で宴会のように盛大に開催したのだが、さすがに高校生という身分の自分たちに毎回そんなに派手にやれる資金もあるわけではなく、花見といってもみんなで色んな所の桜を散歩見物するというライトなものになっている。

そんななか今日は学校から程近い土手に連なる桜並木に来ている。
ここも何回来たことだろうか。
いつまでも尽きることがない散り行く桜の中をぶらぶらとしているとベンチに座りうつらうつらしているハルヒを見つけた。
お花見に行くわよ!なんてキラキラ目を輝かせて高らかに宣言していた元気はどこへ行ったのやら。
連日の不思議探索ツアーで疲れが溜まってるとみた。疲れるなら休みにすりゃいいものをこいつは「今休みにしたら桜が散っちゃうじゃないの!」なんて言って開催してるんだな。ま、ハルヒが疲れてるなら俺なんか10倍くらいお疲れなわけで。
少し休ませてもらうぞ。とハルヒの横に腰を下ろした。

そういえばこの間、満開のときにもこの並木道に来たっけな。
そのときはハルヒに不意打ちを打たれ不覚にも心臓が暴走しちまったなあ、なんて思いながら俺は隣で船をこいでいるハルヒを見る。

こっくりこっくり。

随分気持ちが良さそうだがこのままだと見ているこちらの首が痛くなりそうだ。
「ハルヒ」
俺は軽くハルヒの肩を揺さぶって起こす。
「ほれ、寝るんだったら寄りかかれ。そのままじゃ首が痛くなるぞ」
「ふにゃ、…キョン?」
寝ぼけまなこのハルヒは意外と素直に「ごにょごにょごにょ」と何か言ってそのまま寄りかかってきた。
そして頭を置く所を確保した安堵からかハルヒはあっという間に眠りの世界へ旅立って行ってしまったようだ。


右肩にかかる重さを感じながら俺は降りしきる桜を眺める。

ああ、きれいだ。

この間は桜に酔ったことにした感情。認めたくはないが俺はハルヒが好きなんだと思う。
……思う、いや違うな。好きだ、かな。
さてと、認めちまったら次はどうすればいいかな。ハルヒに好きだ。と打ち明けるのか?

と不意に俺の右足に何かが当たった。それはハルヒの左手。まるで手をつなごうとでも言っているように見えるのは俺がこの気持ちを認めてしまったせいなのか。
俺より一回りほど小さな手のひら。自然と俺はハルヒの手に自分の手を重ねた。

止むことを知らず舞い続ける桜を眺めているうちに次第とまぶたが重くなってきた。
そうだ、俺なんかハルヒの10倍くらいお疲れなんだったよな。
隣で団長様もお休みだし少しくらい居眠りしても責められまい。

少しだけ……と思った瞬間、俺は意識を手放した。


「おや、これはこれは」
ベンチで仲良く寄り添いながらお昼寝中のお二人を邪魔するのは忍びなく。
一緒に二人を探しにきた朝比奈さんと長門さんに僕は向こうでお茶でもしましょうかと提案しその場を離れました。

「ふぁ〜、涼宮さんとキョンくん、恋人同士みたいでしたね」
まったくもってそのとおり。早く彼には自覚していただきたいところですね。
……いえ、もう自覚しているのかもしれません。
先ほど見たお二人は仲良く肩を寄せ合い、手をつないでいましたからね。

「……風が吹く」
そう長門さんが呟いた途端、一瞬だけ勢いのある風が吹き、それまではらはらと静かに落ちていた桜が一斉に舞い散った。
「……きれい」
「わぁー、すごくきれいです」

さて、しばらくこの美しい桜吹雪を堪能した後、あの二人が目覚める頃に迎えに行きましょうか。
623名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 22:57:37 ID:8fSzFDow
>>291 桜の木の下で
の続きみたいなもの。
今日は会議なかったんだけど仕事中に逃避行してみたw
624名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 23:02:01 ID:tLaad/L+
なにてえにぎってんだキョンんんんん
にやけちまったじゃねーか
625名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 23:02:52 ID:XBoCmuBx
>>623 GJ!!
キョンが素直になって、この後デレデレの2人が見られるわけだなw
626名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 23:04:11 ID:TsX1xrMF
こいつら寝るの好きだな
627名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 23:12:45 ID:H7uu9rPN
sleeping beauty
628名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 23:27:10 ID:2MUwM4KS
ハルにゃんとピロートーク
629名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 23:31:08 ID:VNIth9sI
何故か北高のヤンキーのリーダーから惚れられるキョン
630名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 23:39:22 ID:4OaQ0UyA
ハルヒ<わわわ忘れ物〜♪
631名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 23:40:56 ID:Zd+04fg4
かなり長いSSをあげても良いでしょうか?14レスくらいを予定。
前回バッドラックプリンセスという長い駄文をあげて、反省したはずだったのに1万9千字オーバーになってしまいました。
3月のネタということと、明日はエイプリルフールネタ多数と予測されるので、今日中にあげてしまいたいのですが・・・
632名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 23:44:34 ID:tLaad/L+
かもん
633名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 23:45:15 ID:tLaad/L+
長かったらSSでもない気がするが
634ハルキョンSS 未来はバラ色 1/14:2008/03/31(月) 23:45:52 ID:Zd+04fg4


いわゆる卒業式シーズンなのであった。
3年生抜きで発足した我々SOS団にとっては卒業式など会場設営を手伝わされるくらいで
ほとんど関わりない行事だったのだが、全体としては3年生がいなくなった北高は
閉演後のコンサート会場のような祭りの余韻を漂わせつつも閑散とした雰囲気である。
脳内常夏のようなハルヒも三寒四温の春の気候に足並みをそろえたのか、
上機嫌と不機嫌を目まぐるしく入れ替え、先月のようにまた何かやらかすのではないかと俺を不安にさせていた。
SOS団が間借りする文芸部室が存するこの旧校舎に吹き込むスキマ風はまだ冷たいが、
植物の内蔵メモリには日々の気温の蓄積がしっかりと記録されているようで、
いくつかの植物は芽吹き始めた。
植物の芽吹きにあわせ、ハルヒの頭の中にも何か芽が出たんだと思う。
「タイムカプセルを埋めるわよ!」
……きっと大賀ハスとか、そういう特殊な芽だ。
春だからな。仕方がない。

「タイムカプセルを埋めるわよ!」
老朽化したドアが断末魔のような激しい音を立てて開いたと思ったら、
回転数はすでにレッドゾーンに入ってしまったらしいハルヒが現れて開口一番そんなことを言った。
「……何を埋めるって?」
文芸部室には俺のほかにいつもの3人が集合しているわけだが、
特に感想がないのか誰もなにも言わないので、倒れた王将を静かに引き抜きながら、
俺がなおざりに声の主に尋ねる。よっしゃ、次長門だな。
さっきまで古泉と将棋をしていたのだが、あまりに弱すぎて飽きたので、
朝比奈さんと長門を巻き込んで4人で将棋崩しをしているのだ。
「……」
文芸部部長にしてこの部屋の主、長門有希は片手で文庫本を読みつつ、
反対の手で軽々と歩を抜き取った。本からまったく目を逸らしていないのに、
その動きには一点の迷いもない。さすが対(中略)スだ。略しすぎた。
「タイムカプセルよ、タイムカプセル!みくるちゃん、お茶ちょーだい」
「ふぇ……」
声をかけられた朝比奈さんは、だがハルヒの先輩を先輩とも思わぬ言葉に応じなかった。
もちろん無視しているのではない。ただ目の前の桂馬を運ぶことに夢中で、
耳に入っていないのだ。朝比奈さんは息まで止めてゆっくりぷるぷると動かしていたが、
どうにか駒を盤から取り除くことに成功した。
「みくるちゃん、お〜茶!」
ハルヒは左腕で朝比奈さんを抱き込みつつ、無造作に右腕を伸ばして
盤上の3段重ねになった駒を無音で滑らせた。
こいつの指からは何か特殊な磁力線でもでているのだろうか。
「あっ、ふぁい!」
「タイムカプセルですか、それはまた結構ですね」
イケメン超能力者が山に手を伸ばす。おまえ、そこはやめておいたほうが…
古泉はそれなりに慎重な手つきで角を取り除こうとしたが、
案の定軽い音を立てて山は崩れた。
635未来はバラ色 2/14:2008/03/31(月) 23:46:55 ID:Zd+04fg4
1-1

さて翌日。
文芸部部室の長机にはボイジャーレコードでも収納するのかと言いたくなるほど
大仰な銀色のケースが鎮座ましましていた。大きさは学生かばんの倍ほどで、
中は低反発のクッションが敷き詰められている。
Sf映画の小物みたいなサイバーチックなケースと古びた机が大いにミスマッチであるが、
そもそも団員からして寄せ集めなこのSOS団にはミスマッチでないものなど有りはしないので、
このケースもマッチしているのかもしれない。
「いいじゃない、古泉君!SOS団のタイムカプセルにふさわしい代物だわ!」
当然派手好きな団長様は大喜びである。
「あたしたちの活動の記録を残すんだもの、やっぱりこれくらい本格的なケースじゃないとね!
何トンの衝撃まで耐えられるのかしら」
いや、たかが学校に埋める程度の用途に何トンもの耐久性はいらないから。
「それで古泉君は何を持ってきたの?」
「僕はこれです」
古泉が手にしていたのはステープルされた紙っぺらの束。
「去年の夏と冬にやった推理劇の原稿です。稚拙な作品ではありますが、
苦労した分思い出もありますね」
ワープロソフトで打ち出されたそれには、古泉のものと思われる乱暴な書き込みが多数あった。
まあ悪くないな。タイムカプセルにふさわしい物のような気がする。
朝比奈さんは何だろう。
「えへへ、これです……」
古ぼけた厚手の和紙……なんか見覚えがあるな。もしや。
「バレンタインのときの宝の地図ですよ」
うむ、あれはいい思い出だ。俺の人生で3人もの女の子からチョコをもらえるなんてイベントが発生するとは、
全く予想外だった。たとえ義理でもうれしいものだ。
「えっ……」
なぜかハルヒが変な顔をしてこちらを睨んできやがる。なんだよ。
「なんでもない!」
今の会話のどこに不機嫌になる要素があったんだか、口を尖らすハルヒ。
「それで、長門さんは?」
古泉の助け舟に長門はコクリとうなずいて、かばんから大事そうに冊子を取り出す。
それは文芸部の会誌だった。この前怪しい生徒会長に煽られて作った、今年度唯一の活動の証。
「とても大切なもの」
「そうね……」
喉もと過ぎればってやつかな、その当時は大変なことばかりだったけど、
今となっては鼻の奥がツンとするような、目が痛くなるような。案外タイムカプセルっていいかもしれん。
「……で、キョンは?」
鼻を鳴らしながら、ハルヒが尋ねる。
「すまん、正直思いつかなかった」
俺が持ってきたのは、SOS団の活動とは縁もゆかりもないCDだった。
だってそうだろ?とっておきたいほど思い出深いもので、しかし埋めてしまっても生活に困らないものなんてそんなにない。
俺は悩んだ挙句好きなアーティストのCDを持ってきた。これはリッピングしてあるから埋めても大丈夫なのだ。
「呆れた!あんたねえ、これまで一年間活動してきた成果がこれ?
みんなのを見てみなさいよ、どれもあたしたちの努力と成長の証じゃない!
それなのにあんたときたら……あたしは団長として情けないわ!」
言葉とは裏腹にハルヒはやたらうれしそうだ。俺に説教をたれるのがそんなに楽しいのだろうか。
「そういうお前は何なんだよ。」
「あたし?あたしは……秘密よ」
なんだそりゃ!人のこと散々けなしといて自分のは教えないのかよ。
「開けるときのお楽しみよ!あたしが最後に入れて鍵閉めるんだからね!見ちゃダメよ!」
ハルヒは俺たち4人を部室から追い出し、自分の分をケースにしまいこんだようだった。
636名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 23:47:06 ID:NXqfFJoa
さるさんにならないようにカモン
何レスずつかに区切るんだったらみんなで支援可能だぜ。
637未来はバラ色 3/14:2008/03/31(月) 23:47:30 ID:Zd+04fg4
1-2

さて、SOS団的5人の思い出を収納した立派なケースを持って我々は体育館の裏に移動した。
何しろタイムカプセルである。誰かに勝手に掘り返されては困るわけであり、
加えて無認可の団体が無許可で高校の土地を掘り起こすのだから、教師などに見つかっては支障がある。
そこであまり人が来ない体育館裏に埋めるというわけだ。
移動中もハルヒのワクワクゲージは自動的に上昇を続けているようで、
「5人しかいないのに6個入ってるとか!それとも全部無くなってしまっているとか!
埋めた後に失くしたものが入ってたってのも面白いわね!」
お前は感動巨編にしたいのかSF巨編にしたいのかどっちだ。
「ああ早く掘り返したい!早く掘り返して今を懐かしみたい!」
まだ埋めてもいないっつうの!
「ここにしましょう。さあ古泉君、キョン、じゃんじゃん掘っちゃいなさい!」
俺と小泉はなぜか部室の備品となっていたスコップを地面に突き立てた。

先月も宝を探して穴を掘ったりしたのだが、決して慣れたわけではなく、
俺は掘り始めて5分もしないうちに腕が痛くなってきた。
古泉のやろう、こんなにでかいケース持ってくるんじゃねえよ。埋めやすいようにちっちゃいのにしておけよな。
「なによ、だらしないわねえ。なにも埋蔵金やオーパーツを掘り出せって言ってるんじゃないの。
十分な深さと広さを確保すればいいだけなんだから、簡単じゃない!ほら、古泉君を見習いなさいよ」
古泉は掘るという行為には何か執着があるのか、熱心にスコップを動かしている。
「……」
不意に背中に枯葉が乗ったかと思うくらい柔らかい力を感じた。
振り返ると長門が手を差し出している。
「手伝う」
「いや、こんな汚れ仕事を女の子にやらせるわけにはいかねえよ」
そうだ、長門だったらこんな穴掘りくらい文庫本のページをめくるのと同じくらい簡単なことかもしれないが、
女の子に任せて見ているなんてできるわけがない。それに古泉が根を上げないのに俺だけ休むなんて格好悪いしな。
「……そう」
長門はしぶしぶといった感じで引き下がった。
さて再開しようとすると、
「あ〜もう、じれったいわねえ!ちょっと貸しなさい!」
とハルヒが俺のスコップをふんだくって穴掘りを始めた。
ハルヒは多分10馬力くらいはありそうな腕力でどんどん掘り進めてゆき、
あっという間にケースが納まるくらいの穴が出来上がった。はじめからお前がやればいい。
「このくらいでいいかしら。あんまり深いと掘り起こすのも大変だしね」
古泉がピルトダウン人の化石を扱うかのような恭しい手つきでケースを穴に置き、
俺たちはせっせと土をかけて埋め戻した。
「なあ、これはいつ掘り返すんだ?」
「……来年の卒業式よ」
ずいぶん早いんだな。こういうのは10年とかもっと長いスパンにしないと変化が感じられないのではないだろうか。
「……だって10年後にまたみんな一緒に集まれるかわからないじゃない」
ハルヒは竜宮城から帰った直後の浦島太郎のような表情をしていた。
長門も朝比奈さんも、古泉も何も言わなかった。
このお祭り騒ぎみたいな毎日もいつまでも続くわけじゃない。
朝比奈さんはいずれ未来に帰る日がやってくる。古泉はそのまま学生かもしれないが、
長門だってどこかに行っちまうのかもしれない。
ハルヒは彼ら3人の素性は知らないはずだが、何か感じるところがあるのだろうか。
泣き笑いのような顔をしたハルヒに、俺は何も言えなかった。
638未来はバラ色 4/14:2008/03/31(月) 23:48:11 ID:Zd+04fg4
1-3

タイムカプセルを埋めた日から数日後の土曜日。
駅前商店街に向かって自転車を漕ぐ俺の脚は、今日の天気と同様に快調そのもの。
これはハルヒの呼び出しではない、もっと重要なミッションだからだ。
昨日の帰り、下駄箱に封筒が入っていた。その封筒は驚くなかれ、
朝比奈さん(大)からのものだった。また訳のわからん指令かと恐る恐る開けると、
―――明日デートしませんか?K駅前のXデパートの前で、待ち合わせ。
いや、わかってるよ俺も。朝比奈さん(大)がただデートしに来るはずがない。
なにかお使いイベント的な展開になるんだ。ああ、わかってるさ。
でもな、ただ会えるだけでもうれしいってものだろ?
待ち合わせ場所は人通りの多い歩行者天国に面するデパートの前。通りに面してデパート前にちょっとした広場ができていて、
付近の待ち合わせ場所となっている。通りは駅から続くアーケードで雨でも傘を差さずにお買い物ができるようになっているのだ。
自転車を駐輪場に置き去りにし、いろいろ否定的なことを考えて顔のニヤけを抑えつつ指定された場所に到着した俺だったが、
果たしてそこに待っていたのは朝比奈さん(大)ではなかった。
ところがそれで俺ががっかりしたかというと、そんなことはない。
落ち込む暇はなかったのだ。
指定された場所には一人の少女が俺に背を向けて立っていた。その子は俺の胸くらいの背丈で、
ランドセルを背負っているから小学生だろう。知らない人が見れば、
それはまったくどうという光景ではない。
だが俺は、トランプの束にウノが一枚だけ混ざっているような、日常に入り込んだ非日常の気配を感じていた。
デパートのウインドウに少女の顔が映っていて、その顔を見た俺はいよいよ日常を疑うことになった。
なぜなら彼女は俺がよく知る人物にそっくりだったからだ。
すなわち、涼宮ハルヒに。
639未来はバラ色 5/14:2008/03/31(月) 23:48:43 ID:Zd+04fg4
2-1

「おい」
「なによっ」
振り返った少女は、もはや似ているなどという形容では表現できないほどハルヒそのものであった。
でかい目、きりりと吊り上がった弓形の眉、形のよい鼻、引き締められた口、
そしてけったいなリボンつきカチューシャ。
どのパーツもハルヒであることを俺に知らせてくる。髪は今よりもだいぶ長いが。
「一人か?親とか兄弟とかいないのか?」
「なに、あんた?変態?誘拐犯?怪しいわね」
確かに誘拐犯やそれに類する者が言いそうな台詞ではあるが、俺が期待することはこいつが一人きりであることではなく、
どこからか正真正銘のハルヒが現れ「あたしの妹に何すんのよ!」と怒鳴ってくれることだったのだが。
反応からして、俺のことは知らないようだ。ということはハルヒがちっちゃくなったということではないだろう。
自分で言っててなんともいえない気分になるが、こんな可能性を酌んでかからないといけないのがうちの団長様だ。
「いや、変な目的じゃないんだ。知り合いに似てたもんでな。……名前は?」
「ナンパにしたら月並みな台詞だわ。それから人に名前を聞くときは自分から名乗るものでしょ」
このよく回る口。口で競ったら勝てる気はしない。
「あたしは涼宮ハルヒよ」
どうやら今日のデート相手は朝比奈さん(大)ではなく、こいつらしい。
640未来はバラ色 6/14:2008/03/31(月) 23:49:21 ID:Zd+04fg4
2-2

「このブレザーは制服じゃないの。今日卒業式でね、その帰りなのよ。
……お母さんがしばらく着られるようにって大きいのを選んじゃったのよね」
ガードレールに二人並んで座る。ハルヒは器用にバランスをとって足をぶらぶらさせている。
ハルヒの言葉の通りブレザーはちょっと大きめで、肩も落ちていた。
ちなみにこのハルヒの衣装は、上はかっちりとしたグレーのブレザー。シャツはあどけなさを象徴するかのような純潔たる白。
チェックのスカートの下から、さらに白のフリルスカートがちょっとだけ覗いていて、カタめの服装ながらも少女らしいかわいらしさが無理なく付け加えられている。
重ねての蛇足になるが、そのブレザーは今のハルヒにはもう着られないだろう。……胸まわりとか。
「卒業式の後なのに一人で散歩してたのか?」
「そうよ、悪い?……本当は卒業式の後にクラスのみんなでお別れ会をしようってことになってたんだけど、
全然つまんなそうだったから行くのやめたわ」
言い訳じみて聞こえた。小学生といってもいろいろ微妙な関係があるのかもしれない。
それにしても同じ小学生であるうちの妹とはずいぶんな違いだ。あいつもあと一年でこんなに変わるのだろうか?
「でもね、帰り道に不思議なことがあったのよ!道の真ん中にキラキラ光る紫色の霧が出てたの!
なんだろうと思って入ってみると、まあ何もなかったんだけど……」
その霧がタイムトンネル的な何かだったのだろうか?
「さっきは何を見てたんだ?」
「食品売り場のチラシだったんだけど……なんか変なの。
有効期間が2008年3月って書いてあるのよ。間違えるにしても不自然よね。」
今は2004年じゃないの、と。
ここで俺の携帯電話がバイブレーションを起こした。サブディスプレイには古泉一樹とある。
「声かけといて悪いな、ちょっと電話させてもらうよ」
古泉は俺に挨拶の間も与えず、ついぞ聞いたことがない切迫した声で話し始めた。
「すみませんが非常事態なので、いきなり本題に入らせていただきます。
今涼宮さん、ええと小学生の涼宮さんと一緒ですか?」
何でお前が知ってんだ!?機関とやらも油断ならんな……
「彼女を連れて逃げてください!現在の涼宮さんがそちらに向かっているんです!」
ああ、ここにいるハルヒのほかにもう一人いるんだよな。それはやばい。
ちらりと小学生のハルヒを見ると、俺の携帯をしげしげと見つめている。
もしかしたらこの機種はまだ発売していないのかもしれない。
まだぼけっとしていた俺の頭に古泉の悲鳴が飛び込んでくる。
「世界崩壊の危機ですよ!絶対に涼宮さんには見つからないでくださいね!!」
「あらキョン!」
通話口から出てくる古泉の声に重なり、背後から声をかけられた。アーケードの反響具合から少し遠くだろうが、
喧騒の商店街でも一際通る馬鹿でかい声の持ち主。もちろんハルヒだ。
すまん古泉、いきなり見つかっちまった―――
「おい、走るぞ」
「え?ちょ、ちょっと!」
俺は現在のハルヒの声には応えず、小学生のハルヒの手をつかんで走り出す!
(それにしてもややっこしいな、これから現在のハルヒを『ハルヒ』、小学生のハルヒを『ハルヒ(小)』と呼ぶぞ)
「ちょっと、キョン……こぉらぁー!」
悪いな、ハルヒ。罰ゲームはあとでいくらでも受けるから、今は見逃してくれ!
ったく、この貸しは高くつくぞ、古泉!
641未来はバラ色 7/14:2008/03/31(月) 23:51:40 ID:Zd+04fg4
2-3
「ハッ、ハッ、はぁ……」
女子小学生の手を引いて、色付く春の商店街を走り抜ける。流れる景色、俺たちに注目する家族連れ。
世間は穏やかな休日なのに、ああ、まったく俺はなんだってまたこんな厄介ごとに巻き込まれているんだろうね!
「キョン、待ちなさーい!!」
相変わらずハルヒは怒号を飛ばしつつ俺たちを追いかけてくる。
「ねえ、何で逃げてるの?あの女の人誰?悪者?」
小学生とはいえ、さすがにハルヒである。全力で走る俺についてくるどころか、
ランドセルをがしゃがしゃ言わせながら余裕で話しかけてきやがる。
それにしても答えづらい質問だ!
「たとえるならあいつが剛田で、俺が野比だ」
走りつつ話しつつ考えるのは無理だ。これで納得するやつなんかいるわけねえ。
「よくわからないけど、あんたが困ってるのはわかったわ!」
そりゃどーも!
おっと、走っているので分かりづらかったが、また携帯が着信を告げている。
「もしもし!古泉か!?」
「あ、あの〜キョン君ですか?」
朝比奈さん、ちょうどいいところに!助けてください!
「そのことなんですけど、逃げなくていいらしいです。えっと、詳しくは禁則事項なんですけど、
禁則事項の涼宮さんが現れたのは、えと、規定事項で、あっ!もうお金が」
無情にもぷつっと切れた。もしかして公衆電話だったのだろうか。
しかしこりゃあ一体どういうことだ?
古泉は会わせるなといい、一方で朝比奈さんは会わせていいという。古泉と朝比奈さん、どっちを信用すべきなんだ?
長門がいれば正解を言ってくれるんだろうが……
正直分からん。放り出してしまいたいが、世界の命運がかかってる(かも)というのなら疲れたっつうくらいで投げ出すわけにもいかないよなあ!
ハルヒ(小)は輝くような笑顔で俺の隣を走っているが、俺はもう息も絶え絶え、つないだ手は既に汗だくだ。
「おい、まだ走れるか?」
「うん!全然平気よ!!」
後ろからは「その女誰なの!」とか「雑用が団長から逃げるなんてあってはならないんだからね!」
とか聞こえてくるし、何がなんだかもう分からない!
何個目かの角を曲がる。すると進路上に見知った顔が!
「も、森さん!?」
「こちらにどうぞ」
古泉の所属する機関の一員であるらしい森さんが手招きしている。
メイド、OLに引き続き今日はパン屋さん風のゆったりしたワンピースにエプロンだ。
「ここでやり過ごします」
俺たち二人はプレハブの物置に押し込められ、背後で扉が閉められた。
しばらくすると扉の向こうで「あ、あれ?」と、ハルヒの声。どうやら見失ってくれたようだ。
そのまま行ってくれよと願っていると、もぞ、とハルヒ(小)が動く。
「ち、ちょっと……」
プレハブには物が積まれていて、俺たちはその一角に無理やり押し込まれたわけで、気づけば俺はハルヒ(小)を後ろから抱きしめる体勢になっていた。
「……わ、悪い!」
身をよじって空間を作ろうとするが、狭いわランドセルは邪魔だわで体を逃がすスペースがない。
結果的にハルヒ(小)との密着が増してしまう。暗闇に視覚が奪われたためか、体中の触覚神経が俺にハルヒ(小)の体のラインを伝えてくる。
やばい、小学生なんて妹の世話で慣れているつもりだったが、こいつは違う。顔立ちは無駄に整ってる。
細っこいくせに妙にやわらかいし、ハルヒと同じあまったるい汗の匂いがする。
狭い密室にハルヒ(小)の息と夏場の犬みたいな俺の荒い呼吸が満ちていく。
心臓はすでにドラムロールのようにビートを刻んでいたけども、ハルヒの心音を感知してさらに限界までスピードを上げて俺の全身に酸素を送ろうと暴れまわる。
ハルヒ(小)は俺の腕の中でくるりと反転し、急角度で俺を見上げてきた。
その瞳は暗闇の中でなお夏の浜辺みたいに熱に浮かされて潤んでいる。
「あんたって何者なの……?」
「言うなれば未来人かな……」
おいおい、何で俺たちは見つめ合ってるんだ!一体今までのやり取りのどこにフラグ要素があった!?
ハルヒ(小)が何か決意をしたような表情で目を閉じる。少しあごを上げて、まるで準備オッケーみたいに。柔らかそうな唇がアーケード越しの光に照らされてぷるんと輝きを放っている。
……光?
「こほん、もう大丈夫ですよ」
プレハブの戸が開いて森さんが顔を覗かせていた。前に孤島で見たのと同じ笑顔だったが、なんとなく引きつっていたような気もする。今のは見なかったことにしてください。
「通りの外れに車を手配します」
と、森さんは走り出す。
642未来はバラ色 8/14:2008/03/31(月) 23:52:08 ID:Zd+04fg4
この通りは土日は歩行者天国なので、直接止めることはできない。だが通りの外まで行ってしまえばこの逃避行も終わりだ。
機関に送ってもらって、後は朝比奈さんなり長門なりに連絡してハルヒ(小)を送り返してもらえばいい。
「ふう、ようやく終わったか。まったくうんざりだ」
照れ隠しのため息と一緒に悪態を吐き出した俺の手に、ちっちゃい手がきゅっと絡まる。
手を握ったままだったこと、すっかり忘れていた。
「妙なことに巻き込んで悪かったな。……そんな顔するなよ。俺は楽しかったよ。……ええと、元気でな」
ハルヒ(小)は眉を吊り上げ、口をへの字にして何も言わない。見た目はあれだが、怒っているわけではないのだろう。
一年くらい近くにいたから俺にはわかる。これはどういう表情をすればいいのかわからないときの顔だ。
俺は鼻から苦笑いを逃がし、膝を折ってハルヒと顔の高さを同じにした。走ったため跳ね上がっている髪の毛を撫でてやる。
「あたしまだ―――」
ハルヒ(小)が口を開いた瞬間。
「キョンじゃねえか!」
クラスメイトの声が別れを邪魔した。


2-4

「キョッ!?キョキョキョ、おま……」
「やあキョン。奇遇だね」
クラスの友人、谷口と国木田だ。アホなのが谷口でマイペースなのが国木田と覚えればいい。
そのアホの方がハルヒ(小)を見てプルプルと震えている。まずい、こいつハルヒと同じ中学だったし、もしかしてハルヒだって気づいたのか!?
「おまっ……お前子供いたのかあ!そーか、わかったぞ!!こないだのバレンタインでキョンが涼宮を“可愛がった”んだろう!
たくさん“いい子いい子”してやったから二人のラヴの結晶がたまひよクラブなんだろう!!」
「いやだなあ谷口。ハツカネズミじゃないんだからそんなにすぐ生まれるわけないじゃない」
……頭痛くなってきた。谷口は真性のアホだが、国木田、お前も楽しんでるだろう?
つうかハルヒが聞いてるかもしれないから大声出すな。
「ま、冗談だけどな。キョンのことだからもっと前から仕込んでたんだろ?」
仕込んでねえよ!
「それにしても涼宮さんに似てるよね。彼女の妹さん?」
あくまでマイペースを守り通す国木田。
「なんなの、この人たち……?」
足が96本あるタコを見るような目をしてつぶやくハルヒ(小)。気にすんな、ただのアホだ。
「こんの馬鹿谷口ーーーっ!!」
ああ、来ちまった!ハルヒイヤーは地獄耳なんだ。
谷口の笑えない冗談を聞きつけて、撒いたはずのハルヒがこっちに向かってくる。
俺と世界絶体絶命!いろんな意味で!
ハルヒ(小)が俺の服の裾をきゅっと捕む。
「うわ、やべ!涼宮もいたのかよ。じゃな、キョン!」
「僕たちは失礼するよ。涼宮さん怒ってるみたいだしね」
世界を滅ぼすかもしれない爆弾の導火線に火をつけて友人二人は去っていく。いや、この友人関係は見直すべきか?
しかし、ハルヒとハルヒ(小)が遭遇して、これで本当に世界が滅亡してしまったら。
そう思うと火照った体は急に冷え、汗でぬれたシャツが急に重く感じられた。
「ばっかじゃないの!!なによ子供って、ばっかじゃないの!」
ハルヒはお湯が沸きそうなくらいぷりぷりと怒りながら近づいてきた。
俺とつがいにされるのが不愉快なのはわかるが、そんなに嫌がられると俺のなけなしの自尊心もさすがに傷つくぞ。
「別に、それが嫌なわけ!……あー、もう!馬鹿谷口!失礼するわよ!」
ハルヒがハルヒ(小)の肩をつかむ。
もうだめだ。呼吸はだいぶ収まってきたが、朝飯分のカロリーを使い果たしたのか目の前が青っぽく見えてきて、
俺はみっともなくも通りにへたり込んだ。逃げる気力もない。
不安な表情を張り付かせたままハルヒ(小)がハルヒのほうへ振り返る。
とうとう二人のハルヒがご対面―――
643名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 23:52:22 ID:XBoCmuBx
さる対策支援
644名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 23:52:30 ID:dgdYL9A1
txtでうp
645未来はバラ色 9/14:2008/03/31(月) 23:52:48 ID:Zd+04fg4
3-1

とうとう対面したハルヒとハルヒ(小)。ところがハルヒは雲丹かと思って開いたら栗が出てきたみたいな顔をして、
「何よ、ぜんぜん似てないじゃない」
なんだって?俺には瓜二つに見えるが……案外子供のころの自分の顔ってわからないものなのか?
もちろん俺は昔の自分に遭遇した経験はないので想像もつかない。
「あたしはSOS団団長涼宮ハルヒ!あなた、名前は?」
「あ、あたし涼宮ハルヒです!」
「涼宮ハルヒちゃん?いい名前だわ!」
カクンと全身から力が抜けた。自分とそっくりな人から自分と同じ名前を告げられた時のリアクションがそれかよ!?
……もしかして俺はドッキリに巻き込まれているだけなのか?シャミツーみたいに古泉がつれてきたハルヒ似の子なのか?
だが、そこに現れた第4の人物によって俺の疑問は氷解した。
いつの間に現れたのか、俺のそばにはセーラー服の女子が立ち尽くしていた。まだ寒いのかカーディガンを羽織って。
「お前か、長門」
こんなことをやってのけるのはSOS団の秘密兵器、長門をおいてほかにない。
「あら有希!偶然ね!ハルヒちゃん、この娘は長門有希。元めがねっ娘で読書好き、SOS団が誇る無口系素直キャラよ!」
長門は挨拶のつもりかハルヒ(小)に向かってコクリと首を動かす。
当然というかなんというか、長門は二人のハルヒを見ても眉一つ動かさない。
やはり事情を知っているのだろうか。
……ところでハルヒ、長門を紹介する際にはぜひ文芸部部長という肩書きを付け加えてやってくれ。一応そっちが本職だろう。
ハルヒがハルヒ(小)にかまっている間に長門に話を聞いてしまおう。
「彼女は涼宮ハルヒの異時間同位体。およそ4年前のもの」
あいつらは目の前のが自分だって気づいていないようだが?
「涼宮ハルヒ及び涼宮ハルヒの異時間同位体の周囲に、
有機生命体が知覚できる全てのチャンネルにわたって周波数を選択的にろ過変換するフィルターを展開した」
難しいことを言わんでくれ。こちとら走りづめで脳に酸素が回っていないんだよ。
「彼女たち二人には互いを別人だと認識している」
オッケー、理解した。
「それはそうと。こら、キョン!あんた逃げるなんてどういうつもりよ!」
ハルヒが俺をびしっと指差す。俺が地面にへたり込んでいるのに気づき、
突き出した手で俺の首根っこをつかんで無理やりひき起こした。ハルヒはこう見えてもだらしないのは許せないのだ。
立ち上がった俺を再び指差すと、
「こら、キョン!あんた逃げるなんてどういうつもりよ!」
わざわざ言い直した。
「えーっと、それはあれだ、ほら……」
なぜ逃げたかといえば古泉からハルヒ二人が遭遇すると世界が滅びてしまうと脅されたからだが、当然そんなこといえるはずもなく。
「俺がこの子と一緒にいるとお前が怒るんじゃないかと思ってな」
って、何言ってるんだ俺は……
「……ば、ばか、何言ってるのよ!なんで、あんたが誰と歩いていようがあたしはどうでもいいわよ」
ハルヒはくねくねしている!
「で、だれなの?」
「……いとこでな。たまたまこっちに来たから案内してたんだ」
「あんたが誰と歩いていようと私は知ったことじゃないけど!そういうことは前もって団長たるあたしに連絡しておきなさいよね」
そんなやり取りをしていると、息を切らせて近づいてくる男が一人。
「やあ、み、みなさん、奇遇ですね……」
それは息を切らせて言う台詞じゃないだろう、古泉。
その古泉は顔を上気させ、眉間にしわを寄せつつも全体ではやけくそ気味のスマイルを保っており、ハルヒなみに複雑な表情をしていた。
「古泉君!……それにみくるちゃんまで!」
見れば古泉の後方には朝比奈さんまでもが到着していた。
646未来はバラ色 10/14:2008/03/31(月) 23:54:05 ID:Zd+04fg4
「……」
きっと一生懸命走ってきたのだろう。朝比奈さんは一言もなく、お顔は青くなっていた。
朝比奈さんが息を切らしているのを見ると、なんかこう胸にこみ上げてくるものがあるね。
変な意味じゃなくて、いじらしいというか、まるで小学校の運動会でうちの妹が全力疾走しているのを見たときのような。
「ハルヒちゃん、紹介するわね。こちらは古泉君。SOS団の副団長で、美男にして文武両道、
なんにでもよく気が利く良い男よ!ナイスガイってのは古泉君のためにあるような言葉ね!
それからこの娘はみくるちゃん!見ての通り、萌え要素が服を着て歩いているような女の子よ!
脱ぐともっとすごいんだけどね!!」
朝比奈さんの紹介が酷い気がする。とはいえ、俺はもっと酷いこと言われるんだろうけどな。
「キョンについては紹介するまでもないわよね。性格とかは知っての通りだと思うけど、うちの貴重な男手としていつも貢献してもらってるわ!」
ハルヒが俺を褒めるのは出会って以来初めてではないだろうか。
長門と古泉はいつもの表情だが、朝比奈さんは息も忘れて驚きと喜びが混ざったような顔をしている。
かく言う俺も驚きを隠せなかった。なんだかんだ言ってもやっぱりハルヒはこういうやつなのだ。
もちろん今のセリフは俺を褒めるためじゃないんだろう。
俺の従兄弟ということになっているハルヒ(小)の顔を立てるためにそう言ってくれたもので、って結局俺のためか?
破天荒で、やることなすこと周囲に迷惑ばかりかけているけれども、こういうところは俺も素直に誇らしく思うね。
「それにしてもあたしは嬉しいわ!あたしが命令を出さなくても自発的に集まるなんて、
それでこそSOS団よ!みんな、覚えておきなさい。この団結力こそが勝利の鍵なんだからね!」
今度は一体何と戦わせられるのかと聞きたくなったが、ハルヒは得意満面だし、
ハルヒ(小)は未来の自分に見とれてるし、水を差すこともないな。
「涼宮ハルヒちゃん!ここに立ち会ったからには、あなたもSOS団準団員として認定するわ!
大いに楽しんで、大いに盛り上がっていくわよ!」
647名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 23:54:24 ID:XBoCmuBx
さる防止支援
648未来はバラ色 11/14:2008/03/31(月) 23:54:28 ID:Zd+04fg4
3-2

「隙ありぃっ!」
「あ、こら!おまえなあ!」
ハルヒの手が目にも留まらぬスピードで俺のたこ焼きを奪っていった。
たこ焼きはまだ熱々でかなりの温度なのだが、ハルヒは一口に食べて平気な顔をしている。
「甘いわよ、キョン!この世は弱肉強食なんだからね。食べられる側になりたくなければ力をつける。
力がなければ、ハルヒちゃんみたいにかわいさを身につけなければいけないのよ!」
ハルヒは爪楊枝を長門に渡すと、ハルヒ(小)に抱きついた。
「ひゃっ、ハルヒお姉ちゃんたら!」
くすぐったそうだがまんざらでもない顔をするハルヒ(小)に、朝比奈さんも抱きつく。
「はうう、もう、かわいいなあ!」
ハルヒ(小)に対するときの朝比奈さんは聖母の笑みで、それに引っ張られてハルヒまでかわいく見えてくる。
甘い蜜をたらしたような光景に目を奪われていると、
ひょいぱくひょいぱくっと長門が俺のたこ焼きを次から次へと胃袋に収めていく。
「……弱肉強食」
見た目は雪うさぎみたいなんだが。
「おやおや、これは災難ですね。はい、あーん」
たこ焼きを差し出す古泉。
そしてそれに当然のように食いつくハルヒ(小)。
ちなみに古泉は爪楊枝を反対に持ちかえて差し出していた。細かいやつめ。
「って俺にくれるんじゃないのかよ!」

所は移って川原の並木道。朝比奈さんのトンデモ告白を聞かされたり、亀を捨てたり拾ったりと実は不思議指数の高い場所でもある。
俺たち6人は川原をてくてくと散歩していた。
せっかく集まったんだし、というハルヒの提案で町を探索することにしたのだ。
ただし今回は不思議探しよりもハルヒ(小)の接待の意味合いが多いのだろう。
ハルヒはきょろきょろすることもなくハルヒ(小)と談笑している。
朝比奈さんはハルヒたちの会話に参加し、子供に好かれる性質なのかハルヒ(小)にも懐かれている。
長門は3人の後ろを歩き、普段の5割増しくらいでぼーっとしているように見える。
もしかしたらフィルターの展開とやらは疲れる作業なのかもしれない。
場にいる人数が増えたから、その分もフォローしなければならないのだろうし。
そんな中一人やけくそ顔をしている男が一人。
「冷や汗を隠しきれてないぞ」
古泉はご苦労にもニヤけ面を続けているが、暑くもないのに汗をかいている。
「……我々は今、薄氷の上を足音を立てて行進しているようなものなんですよ。今は長門さんが協力してくれていますが、
もしも彼女の上が意見をひるがえすようなことがあれば、その瞬間に世界の破滅が訪れるのかも知れません」
古泉は汗をぬぐって、
「宇宙人や超能力と違って、タイムトラベルが現実になってしまうことはこの世界にとって致命的です。
あの有名なタイムトラベル映画3部作にもあるでしょう、些細な出来事で自分が生まれなかったことになってしまうような危険性が。
もし涼宮さんやあなたが生まれなかったことになってしまえば、どうなるか想像もできません」
だが朝比奈さんがいまここにいる以上、タイムマシンはいずれ現実のものになるんだろう?
「それは技術や時代が成熟した結果でしょう。ですが涼宮さんがそれと認識してしまうと、
一気に日常のものになってしまいそうな予感があるのです」
それには俺も賛同だ。
「長門さんによろしく言っておいてくださいね」

「ありがとな、長門」
「……礼には及ばない。現況を維持することは私のためでもある」
「でもお前の親玉はハルヒが超常現象を起こすのを待ってるんだろ?」
ハルヒが目の前の少女を昔の自分であると認識すれば、きっと世界が変わる。
俺の質問に対し、長門はしばらく考えてから、
「私という個体も、今この瞬間を貴重なものだと感じている」
長門の温度の低い声が春の日差しのように俺の中に染み渡ってくる。
「……そっか」
「……そう」
すまないな、長門。そこまで言わせちまって、俺はまだお前を見くびっていたみたいだ。
649未来はバラ色 12/14:2008/03/31(月) 23:54:54 ID:Zd+04fg4
3-3

長門との会話が途切れると、前を行くハルヒたちの会話が聞こえてきた。
「でね、こないだ小学校のクラスでタイムカプセルを埋めたの。
でもね、あたし埋めるものがなくって……仕方ないからCD埋めたんだ」
どこかで聞いたことのある話だなあ、おい!
朝比奈さんは目を丸くして聞いているが、ハルヒは俺に向かってニヤリと笑いかけてきた。「あんた小学生並みよ!」という声が聞こえてきそうだ。
って、いやいやいや!その子お前だから!!
「あのう、タイムカプセル埋めたのっていつですか?」
年少者に対しても控えめな朝比奈さんの質問に対し、ハルヒ(小)が答えた日付は俺たちSOS団が埋めた日と同じであった。
ハルヒがタイムカプセルを埋めようと言ってきたときは何を唐突にと思ったが、
何のことはない。小学校時代のリベンジをしたかったということなんだろう。
「楽しいことは待ってちゃだめよ。そう、待ってたって向こうからやって来てはくれないんだから!」
ハルヒは自分の台詞にテンションが上がってしまったらしい。
「ねえハルヒちゃん!あなた中学にあがったらSOS団支部を作らない?SOS団は不思議を追いかけるだけじゃないわ。
素敵な思い出を作る紳士淑女の団でもあるんだから!」
ハルヒの瞳が全盛期の無敵艦隊のような光を宿している。
それがうつったのか、ハルヒ(小)の瞳も朝日を反射する海面のように輝き始める。
それはともかく。
「おい、無理強いするなよ。呆気にとられてるじゃないか」
おまえがSOS団を作るのは高校生になってからだ、とは言えないが。
「何言ってるの、キョン!今や小学校でも英語が必須科目になろうとする時代よ、
中学校にSOS団がなくってどうするの!?」
英語教育の必要性とお前の趣味の関連性が分からん。
「あなたたち、付き合ってるの?」
思わず鳩豆顔になる俺とハルヒ。ハルヒ(小)は見事なアヒル口を披露する。こいつは将来立派なハルヒになるぞ。
しかし発言の内容はいただけないね。言ってやりたまえ、ハルヒ君。俺たちの関係を!
ところがハルヒはうまいこと旅人に外套を脱がせた太陽のような顔で次のように言った。
「うーん、どうかしらね」
否定しないのかよ!?
「あら、あんたは否定してほしいの?」
ユーフォーキャッチャーでクレーンが景品をつかんだときのようなハルヒの笑顔を見たら、
口が勝手に変なことを言いそうになったが、こんなSOS団全員に聞かせてやる会話ではないと気づき、俺はうめくしかなかった。
650名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 23:55:28 ID:NXqfFJoa
さっき変なところで割り込みすまんかった
でも支援
651未来はバラ色 13/14:2008/03/31(月) 23:55:31 ID:Zd+04fg4
4-1

今俺の膝枕で猫が眠っている。涼宮ハルヒという名の猫が。

みんなで町を散歩し尽くして、その後解散した。別れ際に朝比奈さんから封筒を渡されたのだ。
中の便箋には、ハルヒ(小)をつれていつもの公園に来てください、と。
ベンチに座ると、遊びつかれたのかハルヒ(小)はすぐにうとうとし始めた。

ハルヒ(小)は俺に全身預けるようにして、くうくう言っている。風邪を引くといけないから、俺の上着をかけてやった。
まったく無防備だ。数時間前に知り合ったばかりの他人にこうまで心を許すかね。
むずがゆいやら暖かいやらで、心の中にじんわりと砂糖のような甘さが広がるのを禁じえない。
ハルヒ(小)は俺に背を向けているので表情は見えないが、そうしてくれて助かった。
もしアホみたいに安心しきった寝顔を見せられていたら、俺の体は簡単に理性を裏切りそうだ。
(……ん?)
何か太ももの辺りが冷たい。げ、もしかして涎か。
「ん、ゆふ……」
涎の冷たいのを嫌ってかハルヒ(小)が寝返りをうって仰向けになった。素直な髪がさらさらと俺のひざを滝のように流れる。
はだけた上着をかけなおしてやると、ハルヒ(小)の呼吸にあわせてゆったりと上下動を繰り返した。
すでに夕闇、ハルヒ(小)の顔はオレンジ色の街灯に照らされている。その寝顔はハルヒと同じで、黙っていれば本当に美人だ。
額にかいた汗で前髪が張り付いている。起こさないように注意しながらそっとハンカチで拭いてやる。
「うゆ」
口の端から涎がたれていて、あどけない寝顔ながらもある種扇情的な趣を加えている。
勝手に体は動き、理性がそれを押しとどめる。
蜜に浸した桜の花びらみたいな唇は本当に柔らかそうで、その柔らかさを確かめずにおれなくなる……
「あのう」
……うわっ!!うわあ!脳が沸騰するかというくらい、本当にびっくりした。魂がずれてないだろうか。
見上げれば遅れてきたデートの相手、朝比奈さん(大)が微笑んでいた。
「済みました?もう少し引っ込んでましょうか?」
いえ、もう結構です。


4-2

ハルヒ(小)はまだ寝ている。そろそろ足がしびれてきたが、その重さと熱が心地良い。
推測なんですけど、と前置きして朝比奈さん(大)は事の顛末を話し始めた。
「涼宮さんは今自分は楽しいって事を伝えたかったんじゃないかな。だから小学校のころの自分を呼び寄せたんだと思います。
今日のことは涼宮さんの人格形成に大きな影響を与えたと私たちは思ってるの」
確かにハルヒは小学校の最後のほうはつまらなかったと言っていたな。怪しい行動を始めたのは中学に入ってからだったか。
「今回のことでやり場のない思い出に決着をつけられたんじゃないかしら。
古泉君たちは二人を会わせたくないみたいだったけど」
長門があのタイミングで現れなければ、古泉の懸念の通りになっていたかもしれませんよ。
「長門さんには直接お願いに行ったんです。
長門さんはずいぶん迷っていたんですが、やっぱり協力してくれました。長門さんの想いを利用したみたいで悪かったんですけど」
朝比奈さんはハルヒ(小)とは反対側の、俺の隣に腰掛ける。
「あとは私がこの子を4年前に連れて行けば、おしまいです」
「こいつは戻ったら俺たちのことを憶えてるんでしょうか?」
「これも推測になっちゃうんですけど、長門さんの呪文のおかげでちょっと変わった人たちに遊んでもらった、
くらいにしか記憶されていないと思います」
ようやく事件の終わりが訪れたのだが、俺の中にはまだくすぶるものがあった。
拾い猫ではないが、近づきすぎてしまって情がうつってしまったみたいだ。
今日の数時間でハルヒ(小)はSOS団と仲良くなったのに、目が覚めたら一人きり。
こいつがまた一人からやり直しなんて、かわいそうだ。
それが当然なのはわかっている。ハルヒが帰らなきゃパラドクスが生じることも。だけどさ……
「やっぱり、キョン君はやさしいね」
なぜか朝比奈さん(大)が目を赤くして。
そうか、朝比奈さん(大)も俺たちとの別れのあとにいるんだ―――
「これもタイムカプセルって言えるのかも。大切な想いにふたをして、きっと涼宮さんもキョン君との出会いを心待ちにしてると思います」
652名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 23:56:18 ID:NXqfFJoa
頑張れ支援
653名無しさん@お腹いっぱい。:2008/03/31(月) 23:57:25 ID:NXqfFJoa
もう一回
654未来はバラ色 14/14:2008/03/31(月) 23:57:37 ID:Zd+04fg4
エピローグ

眠ったままのハルヒ(小)をおんぶした朝比奈さん(大)が去っていく。
なあハルヒ、せっかちなお前にはつらいかもしれないが、もう少し待ってろよな。
高校に入ったらお前の無茶に付き合ってくれるお人好しが4人も見つかるからさ。
そしたら思いっきり羽を伸ばすといい。そのうち1人は文句を言うかもしれないが、
内心では結構楽しんでいるんだ。だからさ、たくさん引っ張りまわしてやってくれよな。
お前だけのタイムカプセルが開くのは3年後。
バラ色の未来を保障するぜ。


「どうしたのキョン。こんな時間に」
その夜、俺はハルヒに電話をかけた。
SOS団の今後の活動について、新入団員獲得の作戦について、俺は未来の俺に対する責任を放棄してまくし立てた。
SOS団で楽しみたいことを思いつくまま並べた。
どうってことはない。ただ俺の中にもなんか変な芽がでてしまったというだけの話だ。
なんたって春だからな。
仕方がないだろ?

ハルキョンSS 未来はバラ色 以上です。
支援してくれた方どうもありがとう。長々と失礼いたしました。
つか今回はホントにダメだった。ちなみに紫の霧ってのは大長編どらえもんのオマージュということで。
655名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 00:00:07 ID:2MUwM4KS
ハルにゃんふわふわ
656名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 00:05:53 ID:uymdGiKO
良かったぜ!
中学の頃のハルにゃんは辛かったんだろうな。
キョンとは是非幸せなまま一生を過ごして欲しい
657名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 00:10:38 ID:hD05WsLh
>>634-635
>>637-642
>>645-646
>>648-649
>>651
>>654

乙!!

要らん世話かもしれんが安価まとめてみたんで専ブラな人はドゾー
658名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 00:19:55 ID:t5f/Nnp4
>>654
長編乙&GJ!
どうしても言いたくなったので言わせてもらう。
谷川先生仕事しろ!
659名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 00:22:00 ID:K1J/17Qm
長文乙!
ハルヒ(小)はいいもんだ。
谷口国木田の発言吹いたw

エイプリルフール電波。
「人を幸せにするような嘘」をつこうとキョンに「あたし、赤ちゃんが出来たわ!」と言うハルヒ
4月1日だということに気がつかず本気にしてしまったキョンは「ふたりで育てよう」と……。
660名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 00:24:33 ID:5oB5H8Np
ハルにゃんと夜更かし
661名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 00:33:48 ID:Ud4j9QNw
海のド真ん中の船の上で夜明けと共に目覚めるハルキョン
662名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 00:51:15 ID:+rgrNUVj
>>654
GJ!!なんという大作
文豪決定!!
663名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 01:18:31 ID:kds8RrnG
ハルヒ(キョンの肩にでっかい埃がついてる・・・
面白そうだからそのままにしておこうっと。)

キョン「なんだこのホコリは!おいハルヒ!お前知っててわざと言わなかったな!」

ハルヒ「なんのことかしら?あたしはあんたの肩のホコリを気にするほど暇じゃないの。」

キョン「じゃあせめていつ気づいたか教えてくれ。」

ハルヒ(ま、1時間目の授業のときには気づいてたけどね♪)
664名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 01:45:46 ID:5oB5H8Np
ハルにゃんおやふみ
665名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 01:54:39 ID:hPlZokge
ハルキョンおやすみハルキョン
666名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 02:42:32 ID:0yyqTPeO
連投規制対策として簡単なのは、01:50〜02:00みたいな時間の切り替わりを狙うと良さげ。

しかしハルにゃんはエイプリルフールとかは嫌いそうな感じがするよな。
667名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 03:02:44 ID:dBLif56t
エイプリルフールでキョンがハルヒにハルヒのこと嫌いと嘘言って
それを真に受けて大泣きしてしまうハルヒ。

必死にハルヒに嘘だと説得するキョン。嘘を裏返して真相を理解して泣き止み
顔を真っ赤にしてキョンに怒りながら抱きつくハルヒ
668名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 03:27:11 ID:hD05WsLh
なんかgdgdになってしまったけど
エイプリルフールネタSSを5レス投下します。
669SS:四月バカキョン! 1/5:2008/04/01(火) 03:28:03 ID:hD05WsLh
 Side:H

 新年度最初の市内不思議探索パトロールの日、あたしが駅前の集合場所に着いたのは丁度八時十分の事だった。
「やっほ〜! おっはよう、みんな!」
「どうも、おはようございます、涼宮さん」
「あ、あの、おはようございます」
「……おはよう」
 ジャケットにネクタイ姿の古泉くん。みくるちゃんはまたおニューのワンピかしら? 女のあたしからみてもぐっとくるわ。まさに北高一の萌えアイドルだけのことはあるわね。
 有希は相変わらずカーディガンを羽織った制服姿。ちょっとファッションに無頓着すぎないかしら? でも、それが有希らしい、といえばそういうものなのかもしれない。
「って、やっぱりキョンの奴はまだ来てないのね」
「まあ、さすがにいつもの集合時間まで後五十分程もありますしね。僕の予想では彼は集合時間の十五分から二十分前の範囲で現れるもの、と思っていますけど」
 まあ、古泉くんの予想したぐらいの時間にならないと、あのマヌケ面はこないでしょうね。って、あら?
「どしたの、有希。なにか言いたいことあるんじゃないの?」
「なにも」
 なんだか、あたしは有希の様子がいつもと違うように見えたんだけど、やっぱり気のせいだったのかしら。
「まあいいわ。ところでみんな、今日はちょっと、あそこに入りましょう」
 あたしは駅ビルの一階にあるカフェ付きのベーカリー店を指差してみんなに促した。
「ええっ、今からですかぁ? でも、あの――キョンくんが――まだきてないんですけど」
「いいの、みくるちゃん。寧ろキョンがいない今がチャンスなんだから」
「おや、涼宮さんには何か考えがおありのようですね」
「まあね。ほら、有希。あなたも早くいらっしゃい!」
「…………」

 みんなで適当にドリンク類をオーダーすると、あたしたちは窓際の席を陣取った。ここからなら集合場所の様子もよく解るじゃない。
「さて、これから何が始まるのでしょうか?」
 古泉くんだけじゃなく、みくるちゃんも有希もさっぱり解らないみたいね。
「ねえ古泉くん。今日は一体何の日?」
「ええ、本日は四月一日……なるほど、エイプリルフールというわけですね」
「その通りよ! まあでも、ただ嘘を吐いたりするだけじゃつまんないし、せっかくだからちょっとキョンを驚かせてやろうと思ってるの」
「えっ、えっ、あ、あのー、どういうことなんですか?」
「僕が想像するには、待ち合わせ場所に現れた彼が、時間になっても我々の姿が見えない場合、果たしてどのような反応をするのか、というのをみんなで観察しようという趣向だと思うのですが」
「まあ、そんなところね」
「ふえっ? で、でも、それだと何だか、キョンくんが可哀想じゃありませんか?」
「いいのよ、みくるちゃん。大体キョンは普段から緊張感が足りないんだから。もっとSOS団のことを真剣に考えるためのきっかけをわざわざあたしたちで作ってあげてるようなモンでしょ? 感謝してもらってもいいぐらいよ」
「……………」
「ところで、みんなのケータイをちょっとここに出してくれる?」
「はあ、携帯電話を、ということでしょうか?」
「は、はいい! で、でも、これどうするんですか?」
「…………これ」
 みんなの携帯が電話テーブルの上に並ぶ。あたしもそこに自分の分を、裏蓋を外して電池を取り出してから置いた。
「さあ、みんなのも電池を外してもらうわよ。いいでしょ?」
「ひえっ、で、電池ですかぁ?」
「…………外した」
「ちょっと、古泉くん。どうしたの?」
「申し訳ありません。あの、どうしても外さなければダメでしょうか?」
「なによ、今すぐにでも緊急の電話連絡がありそうなの? だったら、あたしたちなんかと一緒にいないで、家で待機してないといけないんじゃない? 古泉くんのバイトって、そんなに大変だったわけ? どんなバイト?」
「いえ、あの――解りました。僕のも外します」
「別に、無理しなくてもいいのよ」
「いえ、彼が合流するまでの間ならちょっとの間でしょうから」
「…………来た」
 有希の言葉で窓の外に注目するあたしたち。
 キョンは不思議そうにキョロキョロ辺りを見渡している。うふふふ、思った通りのマヌケ面よね。ここからならバッチリ観察できるわ。
 って、しまった。逆にキョンからもこっちが見えちゃうかもしれない。
「ちょっと、みんな。伏せて!」
「ふえぇっ!」
 逆に立ち上がろうとするみくるちゃんを捕まえて俯かせる。有希も古泉くんも何とか身を逸らしてくれたみたい。
 キョンは頭を掻きながらまだキョロキョロしている。よかった。どうやらバレてなかったみたいね。
670SS:四月バカキョン! 2/5:2008/04/01(火) 03:28:43 ID:hD05WsLh
 そうこうしてる間に集合時間の九時が来た。

 キョンはポケットから自分のケータイを取り出すと、どこかに電話を掛けているみたいだった。
 通話を試みること四回、って結構あっさり諦めちゃったみたいじゃない? あの調子だと、あたしたち一人に一回ずつしか掛けてないってことでしょ?
「それはどうでしょうか? もしかしたら四回とも全て涼宮さんのところに電話していたのかもしれませんよ」
 そ、そりゃそうかも知んないけど、わかんないじゃないの、そんなの。あーあ、電池抜いちゃったのは、ちょっと失敗だったかしら。
「あっ、でも今、キョンくん、頭を抱えてケータイさんとにらめっこしてるみたいですよ。やっぱり、とっても困ってる感じだし、早くこっちに呼んであげた方がいいんじゃ――」
「まだダメよ、みくるちゃん。あの調子だと、いつもの遅刻の反省はまだまだ足りないんだから」
 正しくは遅刻してるわけじゃないんだけど、あたし的には最後にノコノコと来るなんて遅刻も同然なんだから。
「しかし、このまま放置しておくというのもどうでしょうか?」
「このままでは、彼は我々が現れないものと判断し、そのまま帰途につく可能性は高い」
 古泉くんと有希に指摘されたあたしが考え込んでいると、キョンはしばらく操作していたケータイをポケットに仕舞って、そのまま駅の方に向かって歩き始めたじゃないの!
「ああっ、涼宮さん、キョンくん、やっぱり帰っちゃいますよぉ!」
「ちょっと、なに考えてんのよ、あのバカ!」
 ついあたしは席を立ってキョンを追いかけたくなってしまったけど、うっかりしてた、あたしのケータイ、電池をバラしてテーブルに置きっぱなしだったじゃないのよ!
「ああん、もう! さっさと帰っちゃうなんて、酷いんだから、キョンは!」
「酷いのは僕たちの方なのかも知れませんけどね」
 と、そのとき、急に有希が立ち上がった。
「!」
 と、ほぼ同時に、外から急ブレーキの音がした。何だろう、交通事故かしら? ってちょっと有希、あんた、自分のケータイ!
「……迂闊」
 あたしたちの席からはちょうど事故現場らしきところが陰に隠れて見えない。そういえばキョンはさっき帰ろうとして駅の方に歩いていった。――まさか!
 外からは救急車のサイレンが聞こえてくる。
「ちょっと、みんな急ぐわよ!」
 あたしはいてもたってもいられなくなって、すぐにでも飛び出していきたかった。でも――、
「うわひゃぁ!」
 慌てて急っ突いたのがいけなかったのかしら、みくるちゃんは躓いた弾みに隣のテーブルに前の客が置いてあったトレー一式をひっくり返してしまったのだった。
「ふ、ふえぇっ、ごめんなさーい」
 見事なドジっ娘ぶりを発揮したみくるちゃんを責めるなんてこともできないし、あたしたちは仕方なくみんなで床に散らばったモノを必死に片付けた。店員さんたちが妙に恐縮してくれたんだけど、今はハッキリ言ってそれどころじゃないわ。
 あたしたちが店の外に出た時には、救急車はもう走り去ってしまっていた。あたりの野次馬共はいまだにざわついている。
『ひき逃げだってよ』
『ひでーな、おい』
 ひき逃げ、って、まさか――。
「キョン――キョン?」
「涼宮さん、落ち着いてください」
「古泉くん、だって、キョンが」
「確かに彼は救急車に乗って病院に向かっているようです。搬送先はどうやら、以前のあの病院のようですね。今タクシーを手配しました。僕たちも急いで彼の元に――」
 そのとき、あたしのケータイがメールの着信を知らせた。――キョンからのメールだった。

 大したもんだな、ハルヒ。
 すっかり忘れてたぜ。
 きょうはエイプリルフールか。
 だまされた俺がマヌケなんだろうけど、でも
 ハルヒ、お前がが電話してきたのは昨日だろ
 ルール違反って感じがちょっとしなくもないんだがな。
 ヒマ潰しとしてはまあわるくないとは思うぜ。じゃあ、俺はもう帰るわ。

「キョン……」
 あたしの視界は突然滲んでしまった。
 あたしがあんなイタズラさえしなかったら、きっとキョンは……。あたしのせいだ、あたしがキョンを――、

「……大丈夫」
 気付けばそこはタクシーの後部座席だった。
 あたしを真ん中にして有希とみくるちゃんが、あたしの肩を抱きかかえるように寄り添ってくれていた。
「そうですよ、涼宮さん。キョンくんなら、きっと平気ですから」
「有希、みくるちゃん――ありがと」
 あたしはそういうのが精一杯だったわ。
 タクシーが病院に近付くにつれ、あたしの目の前はぼやける一方だった。
 お願い、キョン。あたしが行くまでちゃんと待っててよね。
671SS:四月バカキョン! 3/5:2008/04/01(火) 03:30:02 ID:hD05WsLh
 Side:K

 突然ハルヒが映画次回作の予告編を撮影するとか言い出したために、春休みだというのに毎日のように北校内で面を付き合せている俺たちSOS団のメンバーだったのだが、そんなある日の帰り間際の事。
 下駄箱を開けた俺は見覚えのある可愛らしい便箋を発見すると、誰にも見つからないように制服の内ポケットに滑り込ませたのだった。
 帰宅後にすぐさま自分の部屋に篭ると、俺はとある予感を胸に、乙女チックな封書の内容を確認すると、そこには――やはり見覚えのある几帳面な文字で――以下のようなメッセージが記されていたのだった。

『明日の不思議探索には、いつもより一時間早く出かけてくださいね☆ みくる☆』

 やはり思った通りだ。朝比奈さん(大)からの手紙に間違いない。しかし、明日に不思議探索? 今日はハルヒの奴、何も言ってなかったような――。
 その直後、携帯電話が着信を告げるべく鳴り響く。
『ねえキョン、さっき言うの忘れてたんだけど、明日は撮影の作業はお休みにして、久しぶりに市内不思議探索パトロールを決行することにしたわっ! いい? ちゃんと遅れずに来なさいよ!』
 一方的に捲し立てた挙句、切れてしまう通話。まあ毎度のことだから今更何を気にする必要があろう。
 やれやれ、しかし一時間早く出るとなると、逆算して今晩俺は何時に寝なければならないんだ?
 いつもなら夜更かしとかしてしまったりするのだが、その日俺は夕飯後にさっさと一風呂浴びると、まるで心を入れ替えたかのように早い時間からベッドに潜り込んだのだった。


 翌朝、予め仕掛けた目覚まし時計の設定時刻よりも早く目覚めた俺は、いつもこんな感じならハルヒたちに遅れを取ることもないのかも知れんな、とか思いながら自転車を引っ張り出していた。と、そこに背後から、
「おはようございます、キョンくん」
 との声。振り向いた俺の目には、自宅前の路上に佇む朝比奈さん(大)の姿が映ったのだった。
「えーと、その、おはようございます」
「うふふ、何だかやっぱりちょっとだけ眠そうね。無理言ってごめんなさい」
 いえいえ、別にこんなの全然平気ですから。それよりも、あなたが今ここにいるってことは……、
「キョンくんにお願いがあります。今日これから、このメモに書いてあることに従って行動して欲しいんです」
 えーと、今回は俺一人だけなんですか?
「はい。……例によって詳しいお話は『禁則事項』なのでできないの。いつもごめんなさいね。――それじゃ、よろしくね」
 そう言ってウインクすると、ヒールの軽やかな音と共に朝比奈さん(大)は歩き去って行ってしまった。
 受け取ったメモを片手に頭を掻く俺。ははは、さて、今度は何が待っているんだろうな。


『集合場所から少し離れた位置で、みんなに見つからないようにキョンくん以外の四人が揃うまで待っていてください。集合時間の五十分前にはみんな集まっていると思います』

 五十分前ね。それでは俺なんかがちょっとばかり早めに行ったところで全然間に合ってないってことじゃないか。
 溜息を吐きながら俺は、遠巻きに駅前の集合場所を見通せる位置に陣取った。って何だ? あの見覚えのあるカーディガンを羽織ったセーラー服姿――長門は既に集合場所に到着しているではないか。
 あれ、今一瞬こっちを見られてしまったような気がする。俺がここに隠れていることなんてきっとバレてしまったんじゃないか?
 まあ、長門のことだ。自分一人で知っていながら、他のみんなには知らぬ振りを通してくれるってのを祈るしかない。実際そうなりそうな予感もするのだが。
 しばらくして古泉、更に数分後には朝比奈さん――今日の俺のことは多分知らされてないんでしょうけど――そして集合時間の五十分前丁度にハルヒが到着したのであった。
 って、やっぱりこれでは俺が最後、ってことだよな。やれやれ、今日も奢りなのか。
 半ば諦めきれない心境で次のメモを見る俺。

『みんな駅前のカフェに移動するはずです。いつもの喫茶店じゃありません。みんながお店に入ったのを確認してください。ちなみに、これは今日限定のことみたいです』

 そういえば駅前にはすぐ近くにパン屋さんもやってるカフェの店舗があったが、何故か一度も利用したことが無かったっけ。と、メモに書いてある通り、ハルヒたちは揃ってその店内に入っていくではないか。
 と、ここで今更気付く。俺ってひょっとして仲間ハズレにされてるのか?
 いや、メモには『今日限定』って書いてあるし、大方ハルヒがロクでもないことを思い付いたとかそんなことだろう。

 でもなあ、どうしてこんなに寂しい気分になってしまうんだろうね、コンチクショウ!
672SS:四月バカキョン! 4/5:2008/04/01(火) 03:31:31 ID:hD05WsLh
 いい加減ヤケクソ気味に次のメモを確認する。

『いつもキョンくんが到着するぐらいの時間、大体集合時間二十分前に合わせて集合場所に行ってください。みんなを探すように適当にキョロキョロと周りを見てね。あっ、お店の方はあんまり見ないで』

 何だろう、こんな妙な小芝居の真似事をする意味は? これだったらいつも通りの時間に何も知らずに来た方がよっぽど自然な気もするんだがな。
 まあいい、指令通りに辺りを見回す俺。ついうっかり店の方を見てしまうと、なんと窓際の席にハルヒたちの座っていたのが丸見えである。
 って、何だそのワザとらしい隠れ方は。これじゃあ気付かない振りをするこっちが凄くマヌケみたいじゃないか、おい。

『集合時間を過ぎたら、みんなの携帯電話に掛けてみてください。きっと誰にも繋がらないと思います』

 言われるままに四人全員に通話を試みる俺なのだったが、誰に対して掛けた場合でも、無機質な女性オペレータの音声案内が返ってくるのみだ。
 しかし、ここまでくればさすがに鈍いと言われる俺でもそろそろピンとくるものがある。

 今日は四月一日、エイプリルフールだ。

 どうやらハルヒの奴は他のみんなと協力して俺に幼稚なイタズラを企んだに違いない。集合場所に誰もいなくて焦る俺のことを、そこの店内から笑いものにでもしてるのだろう。
 だが、もし朝比奈さん(大)から何も伝えられていなかったとしたらどうだろう? きっとハルヒの思惑通りにハメられて散々うろたえていたかも知れんな。

『今のキョンくんの素直な気持ちを涼宮さんにメールしてください。文面はお任せしますね』

 素直な気持ちね。『ふざけるな!』とか『いい加減にしろ!』とか、そんなのでもいいんだろうか? いや、さすがにそれはマズイか。うーん、何て書けばいいんだ?
 今日はエイプリルフールだし、何か気の利いた嘘でも吐ければいいのだが、生憎俺にはそんなもののストックなんてのは持ち合わせていない。

 まあ、素直に騙されたことを認めるフリして、帰っちまう素振りをしたら、あいつも慌てて姿を現すかもな。そんな感じを狙った文章を適当に入力すると、俺はハルヒにメールを送信したのだった。


 さて残るメモは一枚だが……。

『これで最後です。そのまま駅の方に歩いて行ってください。今日はお疲れ様でした。あっ、黄色の帽子の男の子には気を付けてね』

 なんだ、要するにこのまま帰るフリをすればいいってことなのかな。まあ、さっきのメールの文面からすれば自然な行動だし、さっさとこんな茶番は終わらせるに限る。
 俺は駅の方に足を進める、と、後ろから男の子が俺を追い抜くように走って行った。その黄色い帽子をかぶった少年は、駅の方で待っている母親らしい女性の方に駆けて行く――、
「危ない!」
 そのとき、脇からスピードを落とす気配の無い自動車が突っ込んでくるのが俺の視界に入った。
 いつかの記憶が呼び覚まされる。踏切近くの十字路で、俺と朝比奈さんが遭遇したあの、ハカセ君が交通事故に遭いそうになったあの時の光景が。
 無我夢中、というものなのかよく解らんが、やはり俺の身体は勝手に動いていた。
 跳ね飛ばされた少年の身体がふわりと宙に浮かぶ、それにタックルでも咬ますように飛びつくと、俺は自分の背中からアスファルトに落ちて転がった。
 くそっ、受身を取り損ねたか。思ったより強い衝撃で一瞬呼吸ができなくなる。
 まあ、頭を打ったりしなかったのは幸運だったな。しかし、この子は大丈夫だろうか?
 と、そこに妙に良すぎるタイミングで救急車のサイレンが聞こえてきた。って、おかしいぞ、いくらなんでも早過ぎるんじゃないのか、これって?
 母親だろう女の人が、真っ青な顔で俺の腕の中の男の子に呼びかけている。
 やがて少年は野次馬を掻き分けて現れた救急隊員の担架で運ばれ、母親共々、何故か俺まで救急車に乗り込み、病院――前に俺が入院していた場所――に担ぎ込まれることになってしまったのだった。

 少年は俺が考えていたよりも重傷で、病院に到着してから程無く手術が始められることになった。
 偶々血液型が俺と同じだったため、何故か輸血をするハメになってしまったのは思いもよらないことだったが、何とか手術は無事に成功し、俺は泣きじゃくる母親と、慌てて駆けつけたらしい父親の両者から大いに感謝され、困惑することしきりであった。

 しかし、何が何だかわけが解らん内にいろいろあったな。そういえばうっかり忘れてしまいそうになるが、俺はハルヒたちのことを放ったらかしてここに来ちまったわけだし、ひょっとして心配かけてしまったんじゃなかろうか?
673SS:四月バカキョン! 5/5:2008/04/01(火) 03:33:02 ID:hD05WsLh
「キョン!」
 と、噂をすれば影、か。
「って、ええっ? 何でキョンがこんなとこ――まさか、幽霊? 足は……ちゃんと付いてるわよね」
 何だそりゃ? ってハルヒ。どうしたんだ、その表情は? おまえ、まるで泣いて――、
「バカーっ!」
 ハルヒは体当たりでもするような勢いで俺の胸に飛び込んできた。
「おい、あんまり動かすな。さっき輸血に協力したせいで、ちょっと貧血気味かもしれんのだ」
「へっ? 輸血に協力って、あんたが事故に遭ったんじゃないの?」
 違う! っていうか、仮に事故に遭ったのが俺だとして、お前はそいつに体当たりをぶち咬ますっていうのか、おい?
「うっさい、バカキョン! あんたなんか大っ嫌いよ! あたしは全然心配なんてしてないんだから! もう二度と顔も見たく――ないんだからぁ!」
 口ではそう言いつつも、ハルヒは俺に抱きついた腕の力を緩めようとはしなかった。こいつ、一体どういうつもり――、

 そうか、今日はエイプリルフール、嘘を吐くのは当たり前のことだったな。

「俺にはお前の言ってることは全然解らんな。俺だってお前の顔なんか見るのは御免だし、心配掛けて悪かったとはこれっぽっちも思ってない。何より、俺も世界で一番、ハルヒのことが嫌いなんだからな」
「うぐっ!」
 ハルヒは一瞬顔を上げて俺の顔を窺ったが、すぐにまた胸元にくっ付いてしまった。
「ずるいわよ、キョン。そんな顔してさっきのセリフ、全然説得力ないじゃないのよ!」
 俺は返事をする代わりに、ハルヒの背中を両腕でゆっくりと抱きしめてやった。
「キョン――やっぱりあんたなんか――大嫌いよ」
 あのなあ、そう言いながらもっとしがみ付いてくるなんて、お前の方こそ説得力の欠片もないんだがな。
「いいのっ!」
 やれやれ、泣き顔の次は膨れっ面かよ。いつものあの笑顔を取り戻させるためにはどういった嘘を吐かなければならないんだろうな、俺は。
















「おやおや、ご両人とも、すっかりいい雰囲気ではありませんか」
「あのぅ、涼宮さんもキョンくんも、嘘を吐こうと必死で、却っていつもより素直になってる気がするんですけど」
「ちなみに…………今日は、私の誕生日……………………うそ」
674名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 03:36:23 ID:hD05WsLh
>>669-673
以上です。自分でも無理があるというかいろいろと反省点が orz

ラクガキさん。絵が先行だとSSがgdgdになるのは仕方ない?
どっちももっと丁寧にやれってことですね、ハイ。
ttp://upload.jpn.ph/img/u15765.png
675名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 03:40:24 ID:J5KqsiIQ
>>674
乙。眠れない夜には、ハルヒの甘い話が良いですね。
最後は今日の長門時k・・・ですか・・・
676名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 03:55:49 ID:t5f/Nnp4
>>674
面白く読めました。いつもGJです!
677名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 04:50:48 ID:uxa4mkr3
>>674
GJ!!
毎回エネルギーをありがとう。4月もがんばれそうだ。


ペンタブを買ったので描いてみた。むずかしいもんだな。
これからも投下するかも
ttp://upload.jpn.ph/img/u15769.jpg
678深夜の突撃隊:2008/04/01(火) 04:56:58 ID:mEbXcMLD
ハルヒの幻覚が今見えてます!
どうしたらいいですか?
679名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 07:38:12 ID:9eaP3ZVf
おはようハルにゃん
680名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 07:53:07 ID:W/QVh30G
すごいどうでもいいことなんだが
電池外したってことは長門ってケータイ持ってるんだな。
681名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 07:54:57 ID:oJHJOOLo
エイプリルフールネタがまったく思い浮かばない

ハルヒが嘘をつく→キョンが信じる→キョンが信じた上での行動をとる→団員はハルヒの嘘に合わせる
→キョンがハルヒの予想の斜め上を行く→ハルヒが悲しむ→キョンが「嘘に気付かなかったのが嘘」→ヽ(゚∀゚)/(←甘そうなオチ)

って感じまで考えて、寒さでヤル気殺がれた
682名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 08:08:18 ID:t5f/Nnp4
貫徹しちまったよ。おハルにゃん。仕事行ってきますって遅刻ギリギリだ。
683名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 08:24:39 ID:pgGNK+UI
>>678
上手いなあ、乙

>>680
結構出てるぞ長門が携帯持ってる描写
684名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 09:14:13 ID:5oB5H8Np
ハルにゃんおはよーのキス
68550:2008/04/01(火) 09:22:54 ID:YSXz9bEA
>>683
アニメでも原作でも見た覚えが無いんだけど、どっかにあったっけ?
686名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 09:38:00 ID:i9r4MtBv
幽体離脱したハルヒ
687名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 09:39:08 ID:/VN4/ri0
>>674
GJ!!

キョンのメールとか、芸が細かいなw
688名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 11:05:30 ID:uymdGiKO
おハルにゃぁああああああああああああああああああああん
689名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 11:34:55 ID:+PSYy12G
何を思ったのか佐々木スレを覗いたのだが、やはり俺に佐々キョンは合わない。
鬱になったorz

ちょっとまとめを読んで回復してくる。
好奇心は身を滅ぼすって本当だな……
690名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 11:50:10 ID:tNGvbL+c
>>689
それは報告しなくていいです
691名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 11:53:51 ID:0yyqTPeO
>>685
分裂ではハルヒが長門の携帯に掛けてるっぽい描写があるね。
692名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 12:04:14 ID:+rgrNUVj
>>674
GJ!!
桜ネタもよかったですが、エイプリルフールネタもよいですね
693名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 13:05:04 ID:h+W+MvAf
ハルにゃんの顔についた桜の花びらをとってあげるキョン
694名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 13:22:44 ID:i9r4MtBv
ハルヒ特製パスタをご馳走になるキョン
695名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 13:29:27 ID:Hg/TwimK
涼宮ハルヒの憂鬱の舞台って

兵庫県の実在するところなんだなwww
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1738654
http://jp.youtube.com/watch?v=WmEyE-9W3V4
696名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 13:46:00 ID:2SsG1V4R
ハルヒの胸元にあった桜の花びらをとってあげたのに何故かハルヒに殴られるキョン

キョン「や、柔らけぇ」
697名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 13:49:58 ID:Ttd2xbYH
>>696
何故かじゃねぇよw
698名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 13:59:24 ID:i9r4MtBv
ハルヒの制服の中に手を突っ込んで入り込んだ桜の花を取ってあげるキョン
しかし何故か殴られる
699名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 14:09:14 ID:2SsG1V4R
ハルヒのスカートの中の桜の花びらをとってあげたのに何故か殴られるキョン

「温もりヤベェたまらん」
スミマセン吊ってきます
700名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 14:10:33 ID:lAihrYED
中西やすひろさん達本当にありがとうございました
701名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 14:15:46 ID:eBJ9Th0t
やかましいわwwwww
702名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 14:28:10 ID:YSXz9bEA
>>691
そっか、ありがとう、捜してみるね。
703名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 16:19:27 ID:0yyqTPeO
ところで皆、エイプリルフールて言うのは、4月1日午前中だけという話らしいぜ?
704名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 16:25:13 ID:Yw0O4M3i
>>674
亀だがよかったぞ。
ハルヒの表情が最近どんどん色っぽくなってきたw
この調子だとGWの頃に萌え死にそう。
705名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 17:17:19 ID:kds8RrnG
冒険でしょ?的なSSを書いてみましたが、
あまりに勢いで書いたので途中で終わってます。
テスト的な意味で投下するつもりなんでよろしく
706SS 涼宮ハルヒの夢の中 1:2008/04/01(火) 17:26:44 ID:kds8RrnG
俺は夢を見ているんだ。そうだ。これは夢なんだ・・・

どこだここは・・・暑い。暑過ぎる。蒸し暑い。まるで赤道直下のアマゾンにいるみたいだ。
俺達SOS団は、高さ20メートルはある植物がわんさか生えている
ジャングルに迷い込んでしまった。

「おい長門、これは・・・いったい・・・」
長門は近くの植物を手に取ったり、あたりの風景を見回している。
「このシダ植物は、どう考えてもこの時代のものではない・・・
・・・この時代は少なくとも1億年前以上であると推測される。」

こんなことをするのはいつも、決まってハルヒだ。
しかし、なんでまた、俺達は1億年以上前なんかに飛ばされたんだ?

「おそらく・・・これは彼女の夢の中ですよ。
昨日、そういえばテレビでジュラシック・パークをやってました。
それを涼宮さんが寝る前に観て、感銘を受けたのでしょう。」

「それが・・・俺達が今ここにいる理由か?
待てよ・・・じゃあこの時代には恐竜がわんさかいるってことだよな?
俺達はこれからどうなるんだ・・・?」

「それは彼女次第でしょう。涼宮さんが目を覚ますまで、どんな展開になるかは想像もつきません。
人は一晩に複数の夢を見るといいますから、次の瞬間には
江戸時代あたりにでも飛んでいるのかもしれません。
彼女は意識的にしろ無意識的にしろ、これを「夢」であると解っていますから、
ここで何が起きようと、現実の世界には影響はないはず・・・ですが。
万が一、ということも考えられます・・・おっと。こんな話をしている場合ではないようですね。」
707SS 涼宮ハルヒの夢の中 2:2008/04/01(火) 17:27:38 ID:kds8RrnG
地面の水溜りが重低音とともに振動し、波紋をつくりだしている。
そう、まるでジュラシックパークのワンシーンような・・・
「みんな!逃げるわよ!」
ハルヒは待ってましたと言わんばかりだった。
もちろん、他の団員もそれが何を暗示していたかは
スピルバーグ演出的に分かっていたわけで、
俺達はその音の聞こえる逆方向に瞬時に走っていた。
朝比奈さんだけは状況が分かっていなかったようだが、
自分が置いてかれるという恐怖からか、
「ふぇ、まってくださぁ〜い!」
などという黄色い声を上げて俺達のあとをついてくる。

後ろを振り返ると、木々がメシメシとへし折られ、
溶岩のような肌を持つ大型肉食恐竜特有の巨大な顎が
シダの葉の間から現れた。
朝比奈さんがそれを見ていなくて正解だった。
腰が抜けてその場から動けなくなってしまう可能性があったからな。

しかし・・・なんでいつの間にか探検隊のような格好を俺達はしてやがる。
いや、探検隊というよりは、密林で行われるゲリラ戦を思わせる扮装だった。
しかしジュラシックパークは失われた過去の時代を
再現したテーマパークであったはずだ。じゃあ、長門の言っていたことは・・・?
ふと目の前にジープがぽつんと誰かが用意したかのように置いてあった。
そうだ。これは全て夢なんだ。時代設定なんて関係ねえ。
この世界は全てハルヒの思い通りに動いてるんだ。
宇宙人?未来人?そんなのいるはずねえって思っていても
夢の中なら十分出てくる可能性はあるというわけだ。

とりあえず、さっきから自分の置かれた状況を理解していない朝比奈さんを
レディファーストの精神で先にジープに乗せる。この人は放っておくと、おどおどしながら
あっという間にやつらのエサの標的になってしまいそうだからな。
しかしそれより先に運転席には既にハルヒが堂々と座っていたがな。
一億年前のアマゾンに、第二次世界大戦で活躍したジープが
存在しているなどということをこいつは路地裏のミジンコ並みに気にしていないだろう。
木がよけてる!って言いたくなるくらい、進行方向には障害物と呼べるような存在が皆無であった。

そこで初めて朝比奈さんは後ろから追いかけてくる
暴君竜の圧倒的なスケールを目の当たりにする。
本当に驚いたときは声も出ないというのは本当のようで、
顔を真っ青にしてそのまま動かなくなってしまった。

オイ、古泉よ。何をヒーロー気取りに朝比奈さんの隣で
涼しい顔をして髪を風に靡かせてやがる。
「しかし、よもやこんなスペクタルな急展開になろうとは。
流石の僕でも想像外でしたよ。」
そりゃそうだろうな。古泉とハルヒの頭では根本的に何かが違うんだ。

それにしても・・・ティラノサウルスの走るスピードが
生物学的におかしい。こんなに速かったか?
実際、それは追われているという立場から連想される強迫観念のような
ものからきているのではなく、本当に速かった。なぜなら、車のスピードメーターは
70キロを超えているにも関わらず、やつとの距離がほとんど変わらないからだ。
などと考察をしている暇はない。
708SS 涼宮ハルヒの夢の中 3:2008/04/01(火) 17:28:21 ID:kds8RrnG
「ハルヒ!もっとスピードを上げてくれ!」
走行風とエンジン音で声が多少消されかけていたが、
「だってあたし運転免許持ってないもん!これ以上は無理よ。
だって事故りそうで怖いもの」
「じゃあ、後ろのでっかいのに喰われるのと事故ってあぼんするのとどっちがいい!」
「どっちもイやぁぁぁぁ!!

でもね。そういうのは出きる限りのことをしてから言いなさい。」
ハルヒは黙って俺にP90を黙って放り投げる。
これでやつを撃てってことか?
考えている暇はなかった。既にマガジンはセットされている。
あとは引き金を引くだけだ。
俺は自動砲台のように体の向きを反転させて、
迫り来る大怪獣に照準を合わせる。

ダダダダダダダダ・・・!!
モデルガンでは味わえない反動が俺の腕に伝わってくる。
ティラノはそれに嫌がっていたが、
ぶっ倒れるような気配は見せない。なんていう分厚い皮膚だ。
「足を狙うんです。」
いつの間にか古泉が攻撃に参加している。
古泉は両手銃を片手で扱いながら、
狙いを定めた一発を数秒おきに発砲する。
すると、序々にやつの足回りが落ち、安全であろう距離にまで
突き放すことができた。やつの悔しそうな呻き声が聞こえた。
そうして、ズシンズシンという脳を揺さぶるような音がしなくなり、
聞こえるのはジープの走行音だけになった。
「ふう、どうにか助かったぞ。」

709名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 17:35:40 ID:kds8RrnG
>>706->>708
ここで終わり?!って感じですが、
以上です。
710名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 17:38:38 ID:Q2kzswxD
ワッフルワッフル
711名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 17:57:25 ID:Ttd2xbYH
ふもっふ
712名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 18:43:52 ID:h+W+MvAf
桜の枝に願い事を書いた短冊を結び付けるハルにゃん
713名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 19:44:58 ID:K1J/17Qm
>>699
ハルヒのパンツの中の桜の花びらをとってあげたのに何故か殴られるキョン
……と読んでしまった
714名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 19:56:23 ID:DMPiT/a+
>>709
コレはあれか!リレーSSフラグか!?
715名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 20:45:23 ID:uymdGiKO
>>709
何やらドラえもんにあったようなネタがw
面白かったぜ
716名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 21:17:17 ID:25y05NVd
ハルヒはアニメしか見たことないんだけど、SSを投稿してみます。
エイプリルフールネタです。

少女マンガテイストです。
717涼宮ハルヒと嘘:2008/04/01(火) 21:19:27 ID:25y05NVd
俺にはエイプリルフールなんて関係ない………って言うのは去年までの話。今年は何が起こるかわからん。

あいつのことだ。無茶苦茶な嘘を考えてるんだろう。
なんて考えるとぞっとした。
あいつの嘘は現実になりかねない…
さて…今日1日でハルヒはいくつ嘘を吐くのだろうか。
どうか今日1日無事に過ごせますように。
なんて考えてる内に学校に着いた。


『おはよ、ハルヒ』
『おはよ』
ハルヒは窓の外を見ながら素っ気なく返事した。
今日が何の日か知らないのか?
『ハルヒ今日何の日か『知ってるわよ』』

『エイプリルフールでしょ』
俺の方を見てそれだけ告げるとまた空の方に向き直った。
調子狂うなぁ……
とは言えず、俺は黙って前を向いた。

それからも、ハルヒは俺と話そうとせず、あっと言う間に昼休みになった。
俺は昼飯を食べ終え、いつものように文芸部室に行く。
朝比奈さんにお茶でも入れてもらおう。
そうと思いながら、部室の扉を開けると、そこにいたのは、


ハルヒだけだった。
718涼宮ハルヒと嘘 2:2008/04/01(火) 21:20:52 ID:25y05NVd
『朝比奈さんや長門は?』
『席をはずしてもらったわ』
重い空気。この空気に後二十分も耐えるのは苦痛だが、入った手前、でることも出来ず、適当に座ろうと椅子を引いた瞬間だった。

俺のブレザーの裾をぎゅっと掴んでハルヒは言った。
『私のことどう思う?』『どうって…』
俺は言葉に詰まる。
あいにく、コイツの事を上手く言葉で言い表せるようなボキャブラリーは持ってない。


『私のことすき?』
『!』
予想もしなかった言葉に俺は戸惑った。
『…お前はどうなんだよ』
答えにつまり尋ね返す。
『…あんたがすき』
再び返ってきた予想外の言葉。

時計の音とどこからともなく聞こえる生徒の声が、妙に大きく感じる。

すきか嫌いかどうか聞かれれば…
『…好きだ』

『!…私と…付き合う?』

…今日はエイプリルフール…
きっとハルヒの冗談だ
719涼宮ハルヒと嘘 3:2008/04/01(火) 21:21:57 ID:25y05NVd



『あぁ、付き合う』

『言ったわね!』
ハルヒの嬉々として声が室内に響く。
『??』
『光栄に思いなさい!私が付き合ってあげるんだから!』
『な?!冗談だっ!エイプリルフールなんだから…』

『バカキョン!エイプリルフールは4月1日の午前中を指すのよ!さぁ今日からあんたは私の彼氏なんだからね!』

そんなこんなで、俺はハルヒの彼氏になってしまった……
これからどんな事に巻き込まれるのやら…
やれやれ。
720名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 21:23:59 ID:25y05NVd
>>717-719
終わりです。グダグダでごめんなさい。

>>703さん、ネタをありがとう(笑)
721名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 21:35:58 ID:5oB5H8Np
ハルにゃんと手つなぎたい
722名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 21:54:05 ID:V76fBu0l
ハルヒってどんな笑い方だっけ?
723名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 21:58:56 ID:tjWnI5of
>>720
さすがハルにゃん策士だなwwGJw
724脱出不可能? 1/2:2008/04/01(火) 22:02:45 ID:t5f/Nnp4
アホネタ投下します。(後半の改行はわざとです)
------------------

 俺がいったい何をしたって言うんだ。
 何で俺がこんなところにいなきゃならんのだ。
 古泉、解説係の仕事を放棄してないで早く来て説明しやがれ。

 いや、それより早く俺をここから出してくれ。

 俺が居るのは小さな部屋。
 窓には鉄格子、ドアには鍵。外は暗い。
 そして、部屋の中にあるのは病院の診療台のような堅いベッドのみで、他には何もない。

 これが脱出ゲームだと言うのなら、怪しげな紙片や半分くらいジュースが入ったコップとか、いかにも読んでくれとばかりに数冊だけ本が並んでいる本棚とか、
用途の分からない小さなブロンズ像があったりするはずなのだが、本当にここには何もない。
 何もないからすることもなく、俺はベッドに座り込んだ。

 どれくらいそうしていたのだろう。時計すらないから時間の感覚もない。
 最初から心に小さく巣くっていた不安の種は、だんだん成長を始め、今では俺の中のほとんどを支配するまでになっている。
 俺はここから出られるのだろうか?
 まさか、このままずっとこの部屋に……。

 思わず身体を震わせる。
 ずっとこのままなんて冗談じゃねえ。
 何とかしてここからでないと。だが、どうすればいい?

 いや、方法は一つしかないんだ。















725脱出不可能? 2/2:2008/04/01(火) 22:04:40 ID:t5f/Nnp4
 








「ハルヒ! 俺が悪かった! いい加減ここから出してくれ!」
 俺はドアに向かって叫んだ。その瞬間、ドアが開く。お前はずっとドアの前で待機してたんじゃないだろうな。
「やーっと素直に謝る気になったのね。今度こんなことしたらこんな罰じゃ済まないからね!」
 まあ、確かにちょっと調子に乗ったかもしれない。
 だが、エイプリルフールに「ごめん、他の女の子の家に泊まったことある」なんて言うくらい可愛いもんだろ? 次の瞬間には嘘だってばらしたんだぜ?
 それくらいで「お仕置き部屋」に放り込むことはないだろうが。
 てか、何で俺の家にはお仕置き部屋なんて謎の部屋があるんだよ! 誰だよ設計した奴! ローン払ってるのは俺だぞ!
「まったく、俺が他の女なんて目に入るわけねーだろ……」
「え? なあに?」
 すっかり機嫌を直した我が妻が、俺の独り言を聞きつけて振り返る。
「なんでもねーよ」
 過剰な罰を与えられて多少は腹が立ってるんだ。わざわざ言ってやんねーよ。
「それにしてもあんたも根性ないわよね。10分しか保たなかったわよ!」
 してやったりの笑顔でハルヒはそう言うと、食事の支度をするために台所に向かった。

 10分しか保たないって? ハルヒと同じ家にいながら10分も顔を見ないなんて、耐えられるわけないだろ、バカ。


  おしまい。うん、反省はしていない。
726名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 22:09:25 ID:t5f/Nnp4
>>720
素直じゃない素直さのハルにゃん萌え〜GJ!!
727名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 22:09:38 ID:9eaP3ZVf
>>724-725
リアルに古泉来たら困るだろw
面白かったGJ!
728名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 22:28:59 ID:t5f/Nnp4
今頃気がついたけど>>724-725、SSって書き忘れてるorz 申し訳ない
>>727 確かに困るw まあお約束の流れで書いてみたw GJありがとう。
729名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 22:50:35 ID:K1J/17Qm
>ハルヒと同じ家にいながら10分も顔を見ないなんて

ってことはキョンとハルヒはお風呂も一緒に入ってるのか、まで連想してしまった自分はもうだめかもしれない。
GJ!こういうの好きだ
730名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 22:55:58 ID:9eaP3ZVf
SS投下良い?
とりあえず自分もエイプリルフールネタ書いてみた。
いつもは夫婦モノが多いので告白モノにしてみたがgdgd感は否めない
前半3レス消費予定
731名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 22:56:32 ID:t5f/Nnp4
かもん
732ハルキョンSS ウソとホントの狭間で(前半) 1/3:2008/04/01(火) 22:58:30 ID:9eaP3ZVf
4月1日、エイプリルフール。
誰が考えたのか起源は何なのか知らないがとりあえず今日1日は嘘をついても良いということになっているのは皆が知るところであろう。
だからといって俺は特に嘘をついてみるつもりは無い。
何故なら古泉相手に嘘をついたって見破られるか、わけのわからない解説を勝手につけるかしてくるのは目に見えてるし、長門相手に嘘何かついても無駄なことはどんな嘘をつくことよりも本当のことである。
朝比奈さんに嘘をつくなんて俺には出来ない。
残るは我らが団長様だが、きっとあの妙に感の良いアイツのことだから即刻見破られ罰ゲームを課せられることもこれまた何よりの事実だ。
谷口か妹相手なら出来そうだがアイツらに嘘をついても何の得にもならないし時間の無駄だ。
鶴屋さんは引っかかってくれそうだが、それは見かけ上だけで本当は見透かされてるに違い無いしな。
と言うことで、春の暖かさもようやく肌で感じるほどになり睡眠にはもってこいだと思った俺はベッドの中で1日中寝ることに決めた。
しかし、そんなことをアイツが許すわけが無く、惰眠から直ぐ様起こされた。
ハルヒ専用の着信メロディが電話だと教える。携帯を手に取り通話ボタンを押す。
「もしもし?」
『3コールで出るなんてえらいわよ!キョン!』
「はぁ?」
俺はそんな声を上げ、思わず耳元から携帯を離しメインディスプレイを見る。
えらい、だと?
いつもなら1コールで出ろってうるさいコイツがえらいって…そこまで考えて一つの答えに行き当たる。
ああそうか、
「ウソだろ」
エイプリルフール。
『ホントかもよ』
だが返ってきた答えは予想外で、もう一度耳元から携帯を離し部屋を見渡す。
閉鎖空間では無い。
外は明るいし、窓の外の電線の上でスズメが群をなしている、紛れも無い現実世界。…のはずだ。
『ねぇキョン?聞いてるの?』
そんな確認をしているとハルヒの声が携帯から聞こえた。
何となく喋り方もおかしいような気がするのは気のせいだろうか。
「え、あぁ、すまん聞いて無かった、もう一度言ってくれ」
『もう。まぁ良いけどね、』
ホントにハルヒなのか疑いたくなるが声はいつも聞いている年中騒がしいハルヒの声で間違いない。
『今日の夜の11時に学校に来てくれない?』
いつもなら「来なさい!」とか命令口調で言うハルヒが「来てくれない?」だと?
一体何がどうなってるんだ。
『ダメ?』
733ハルキョンSS ウソとホントの狭間で(前半) 2/3:2008/04/01(火) 22:59:45 ID:9eaP3ZVf
「いや、分かった、集合は学校の何処だ?」
『夢の中で最後に行った場所』
「え?」
『待ってるから』
聞き直す暇も無くそれだけ言って電話を切られる。
なんで最後だけいつもと同じなんだよ。
しかし、どうしたんだアイツ。
どう考えてもおかしい。色々と腑に落ちないと言うかしっくりこない。
最後の「待ってるから」。悲哀がこもっていたと言うかいつかの踏切での長い長い独白をされた時の声に似ていた。
「…一体なんだってんだ?」
それに場所の指定が、「夢の中で最後に行った場所」だって?
これも何かの嘘か冗談なのか?
「…考えても分からないな」
いくら思考に励んでも明確な答えどころか答えらしきものさえ全く浮かんでこない。
しかし、指定場所に俺は行っても良いのか?
あれは夢の出来事になっているはずだから俺が行くのは大変なことになるんじゃないか?
そう思った俺は古泉に電話をかけることにした。
『おはようございます』
1コールで出た古泉の第一声。
「よう、朝から悪いな」
『いえいえ、あなたからのお電話なら年中無休、いつでも結構ですよ』
…どういう意味だ、それは。
『で、ご用件は何でしょうか?あなたからかかってくるということは重要な事柄だと考えますが』
「ああ、その通りだ」
俺は先程のハルヒとのやり取りをそのまま伝えた。
『成る程…』
お前の悪い癖はな、勝手に理解して納得して終わることだ。
『失礼。実はですね、あなたに言うほどでも無いと黙っていたのですが昨晩から小さな閉鎖空間の発生を確認しています』
…やっぱりか。何となくそんな気がしていた。
『数は多く断続的に発生しているのですが規模が小さいので危機感は抱いていなかったのですが…あなたの話を聞いて発生理由までは分かりませんが状況把握が出来ましたよ』
勿体振るなよ。
『これまた失礼。閉鎖空間の質としては迷い、戸惑いという感じでした。これらから推測出来るのは彼女はあなたに関して何らかの不安を抱いていてそれを解放するか迷っていたのでしょう』
「悪いが、全然話が見えん」
『葛藤とでも言うのでしょうか。それからこれも推測ですがそこで彼女からあなたにとっても彼女にとっても大切な話をされると思います。ですから必ず行ってくださいね』
そりゃ最初から行くつもりだが、
「大切な話だと?」
734ハルキョンSS ウソとホントの狭間で(前半) 3/3:2008/04/01(火) 23:01:14 ID:9eaP3ZVf
『ええ。きっとあなた方の未来に関わる大切な話だと思いますよ』
「お前はいつから未来人になったんだ」
『ただの憶測ですよ。ただ、』
「ただ?」
『自分を偽らないでください。今日は真実を語らないで済んでも明日は真実を語らなければならないのですから』
「………」
マジで意味が分からん。普段から理解しにくい湾曲した物言いだったが今日のはずば抜けて意味不明だ。
『あなたは今ウソとホントの狭間にいるんですよ。あなた次第ではこの世界もウソになってしまうことでしょうね』
「悪いが全く持って意味不明だ」
そう俺が言い放つと電話越しでも分かる耳障りな笑いが届いた。
「なんだ」
『いえ、今のは失言でしたね。どうかお忘れください。ご健闘をお祈りしますよ。さて、僕はまだ閉鎖空間の処理がありますのでそろそろ失礼しますね』
「おい!ま…」
『では』
それっきり電話は切れツーツーツーと電子音が受信部分から聞こえるのみだった。
「…余計混乱しただけなんだが古泉」
通話を終えた携帯電話を充電器にセットする。
まぁ、ハルヒから何らかの大切な話がありそうだってことだけは分かったな。
しかし大切な話ってなんだ?
まさか恋の悩みか?
…まさか、な。
やれやれ、考えても分からないことは放棄するに限る。
それきり思考を捨てそのまま特に何かするわけでも無く怠惰な時間を過ごし、夜の10時50分に俺は北高に着いた。
思い当たる場所、校庭に行くと空を見上げているハルヒを見つけた。
やはり場所はここで合っていたらしい。
澄んだ夜空には薄く光る星が点々と存在し、夜風が少し肌寒い。
そんな中一人でぽつんと佇んでいるハルヒの何処か寂し気な後ろ姿に声をかける。
夜だからか声が良く通る。
「ハルヒ」
呼び掛けても返事が無い。
近づきながらもう一度声をかける。
「ハルヒ」
「ねぇ、キョン」
振り返らずに声だけが返ってくる。
その後ろ姿はこっちを見るなと言っているようで俺はハルヒの数歩後ろで同じように立ち止まる。
「なんだ?」
「今日は何の日か知ってる?」
「4月1日、エイプリルフールだろ?」
「だからね、」
そこで区切ったハルヒはくるりとこちらを振り返り、
「今からあたしが言うことはウソかもしれない」
今にも泣きそうな声で続ける、
「あたしは…」
そうして出てきた言葉は、
「あんたのことが好き」
俺にとっては嘘か真か、
「え?」
瞬時に理解するには時間を要する事だった。
735名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 23:03:58 ID:W/QVh30G
やっぱ告白モノはいいなぁ
736名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 23:04:56 ID:9eaP3ZVf
>>732-734
前半は以上です。
後半は1時間後くらいに。
737名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 23:05:56 ID:t5f/Nnp4
>>732-734 前半乙! 後半はパソコンの前で正座して待ってる。
738名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 23:15:00 ID:wS/Qr3IF
な…生殺しだと?!
あと一時間も待てというのか…

賞賛は最後のがいいんだろうか
とりあえず待ってる
739名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 23:22:33 ID:0yyqTPeO
こんなにニヤニヤするエイプリルフールがあっただろうか…

亀だが>>677GJ!
雰囲気出てるなw
740名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 23:23:58 ID:kds8RrnG
支援支援支援
741名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 23:34:24 ID:I0FPtP/T
今来たー
今日もSSラッシュじゃないか!
ほくほくしながら読ませてもらいます。
742名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 23:40:10 ID:PBmVdsL9
>>736
支援
楽しみにしています
743名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 23:47:02 ID:5oB5H8Np
ハルにゃんに見つめられたい
744名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/01(火) 23:56:07 ID:9eaP3ZVf
支援ありがとうございます

『ウソとホントの狭間で』の『後半』を投下します
3レス消費予定
745ハルキョンSS ウソとホントの狭間で(後半) 1/3:2008/04/01(火) 23:56:57 ID:9eaP3ZVf
ハルヒは今なんて言った?
「あたしはあんたが好き」
再びハルヒの口から直接繰り返される言葉。
俺の事が好き?
「ハル…」
「あんたは喋らないで」
再度聞き返そうとするがハルヒに静止される。
「あたしは今まで恋愛感情なんて精神病の一種だと思ってた。ううん、今もそう思ってる。だって…」
泣きそう…じゃ無い、
「あんたのこと考えると他のことは何にも考えられなくなるし頭の中がごちゃごちゃになって…」
暗闇の中でも分かるほどハルヒはもう泣いていた。涙が綺麗な頬を伝い落ちる。
その瞳には戸惑い、不安、色々な感情がかき混ぜられた色をしていて、
「ハルヒ…?」
俺を同じ色に染める。
「あたし、こんな感情初めてもった…今まで一度も感じたことの無いモノ。だから、」
そこで再び口を閉じたハルヒは涙を拭き、
「あたしはこの感情がホントのモノか分からないの!」
吐き出すように言った。
「好き、好きよ、あんたのことが好き!だけど好きって何?ただ夢みたいにキスして欲しいとかそれだけなの?あたしには…分かんない!」
溢れ出す感情。
俺が中途半端な気持ちでキスなんかしたから、トートロジーでごまかすつもりはないなんて言っておいて、ずっと、ずっと引き伸ばしてきたモノ。
俺はハルヒのことをどう思っているのか?
その問の答えを俺はこんな性格だからだらだらと答えを先伸ばしにしてきた。
けど、目の前で必死に自分の感情を探すコイツは我慢が切れてしまったんだろう。
自分の気持ちがウソかホントか分からなくなるまでに溜めて込んで。
「自分を偽らないでください」と電話越しに言った古泉。
星々が輝く暗闇の空を仰ぐ。月は雲で隠れて見えない。
場所と相まって閉鎖空間を思い出す。
結局、あの時の答えを俺自身が見つけなければいけないのだろう。
俺はハルヒのことをどう思っているのか?
その答え。
ハルヒを真っ直ぐ見つめる。
「………」
「………」
お互い無言。
けどコイツといるときの気持ちはウソじゃないと思う。
今見つけたと思う答えをハルヒにぶつけよう。
「俺は…」
ハルヒのことが…
「待って!!」
「す……は?」
おいおい、そこで止める奴がいるか?普通?
…目の前にいるか。
少しは落ち着いたらしいハルヒが再び叫んだ。
746ハルキョンSS ウソとホントの狭間で(後半) 2/3:2008/04/01(火) 23:58:08 ID:9eaP3ZVf
「あたしははっきりしないのが嫌になったから今日あんたをここに呼んだの。何時までもこんな気持ちじゃいられないから。だからあんたにもちゃんと考えて欲しい」
「今から言うのはきちんと考えた答えだ」
「きっとね。だけどまだ今日はウソの日。明日になるまでホントかどうか分からない。だから後少し…待って」
思わず時計を見れば23:58を示していて、24時、つまり4月2日まで残り2分ある。
「…分かった」
「ありがと」
それだけ呟くように言ったハルヒは再び後ろを向いてしまった。
来てから1時間経とうとしているのか。
時間が経つのが早く感じる。
…それもコイツがいるからだろうな
残り1分。
俺の気持ちは見つけた。たくさんの自分自身を偽っていた気持ちから。
残り30秒。
今までのハルヒとの出会いからを思い出す。
残り15秒。
そこで気が付く。
ああ、そうかきっと俺は―――
「ハルヒ、俺のホントの気持ち、お前に伝えたい」
―――出会ったその時から―――
「…教えて」
―――ずっとずっと

「俺もお前のことが好きだ」
振り向き真っ直ぐに俺を見つめるハルヒ。
その瞳にはもはや戸惑いも不安も無く、ただ真実を見ていた。
「それは、キョンの、ホントの気持ち?」
俺は1歩、
「ああ、」
2歩、とハルヒに近付き、
「間違いなんかじゃ無い、嘘なんかじゃ無い、俺の本当の気持ちだ」
「そう…」
ハルヒは俺から視線を外し地面に移し、自分の手を胸に当てる。
「キョン…」
「ん?」
「あたし今すごいどきどきしてる」
バッと顔を上げたハルヒは俺の手を取り、同じように胸に手を重ねる。
「お、おい」
「…どう?キョン?」
上目遣いに聞いてくるハルヒ。
「ああ、そうだな」
「良かった。あたしの気持ちもホントだったみたい。今あたし、すっごく嬉しいかも」
その微笑みは―――
「ハルヒ…」
俺はハルヒの肩にそっと手をやり、
「…好きだ」
現実世界でのファーストキスをした。
「っん」
―――ずっと離したくないね。
キスを終え俺が手を離すとハルヒは1歩後ろに下がった。
「ハルヒ?」
「キョン!」
「なんだよ」
いきなり元気を回復したな、おい。
さっきまでのおしとやかなお前は何処いった。
「あたしはキョンのことが好きです。あたしと付き合ってください」
なんだその目は。
747ハルキョンSS ウソとホントの狭間で(後半) 3/3:2008/04/02(水) 00:00:04 ID:ooe+oAXX
ハルヒはいつものとっておきの罰ゲームを思いついたような悪戯っ子のような目をしてニヤリと笑った。
全く、やれやれだ。
「当たり前だろ?」
俺はハルヒに片手を差し出し、ハルヒがそれを掴む。
その一回り小さい華奢な手を引き、抱き寄せる。
「愛してるぞ、ハルヒ」
耳元でそう囁き、目を閉じたハルヒに、俺は生まれて通算3度目のキスをした。
748名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 00:05:07 ID:W/QVh30G
終わりか?
マジで乙
749名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 00:05:29 ID:QJZ7m8sE
>>747
GJ!
750名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 00:05:56 ID:PBmVdsL9
>>747
乙です
751名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 00:06:15 ID:ooe+oAXX
>>732-734
>>745-747
『ウソとホントの狭間で』
一応、以上です。
もう何をしたかったのか…非常に申し訳無い
ホントに蛇足なエピソードも書いたけどいるかな?
752名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 00:06:59 ID:O6g5MKPm
>>732-734
>>745-747
GJ!!!!!! ハルヒもなれないことだと葛藤するんだな。
753名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 00:07:08 ID:4w8hEsLl
GJです!このハルヒは可愛いwwww
754名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 00:07:15 ID:o5kSRj2a
ぜひみたいです( ^ω^)
755名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 00:07:27 ID:GNpYgDX5
>>751
いる。とてもいる。ものすごくいる。
756名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 00:07:37 ID:O6g5MKPm
見たいに決まっている
757ハルキョンSS ウソとホントの狭間で(追記) 1/2:2008/04/02(水) 00:11:14 ID:ooe+oAXX
学校でのウソとホントの狭間での出来事の後、ハルヒを家まで送る途中。
「なぁハルヒ」
「なに?キョン」
今までで一番ご機嫌な様子の隣を跳ねるように歩く彼女に問い掛ける。
「何て言うかか、悪かったな」
「何が?」
ハルヒは不思議そうな顔で下から覗き込む。
「いや、待たせたと言うか…」
今まで本当の自分に嘘をついてたようなモノだからな。
「あら、言うじゃないキョン。でもホントにね、あたしがそういう素振りをしてもぜんっぜん反応無いし」
いや、普段のお前の行動じゃ絶対分からないと思うぞ。
「そんなことないわよ。あたしがこういう風に話すのキョンだけよ。あ、古泉くんは団員だから別だけど」
ぷいと夜空の方に顔を背ける。
確かに考えて見ればコイツが他の男子と喋ってるのを見たことが無い。
「なぁ、それじゃ最初っから…」
「そうかもね」
返って来た答えは肯定の言葉。俺と同じ。最初からずっとお互いを思っていたんだ。
なんという―――
「はぁ」
バカ野郎だ。
どれだけ遠回りしてるんだよ、ハルヒも俺も。
「何よ」
アヒル口にして睨み付けるようにこちらを見ているが口元や目元が笑ってるぞ。
「別に。なんも」
「もう!」
そんなことを言いながらも俺の腕にしがみついてくる。
「あ!そうだ!」
「どうした?」
「いいこと思いついた」
ハルヒの額十センチ上空で電球が瞬く様が見えた気がした。
「あたしのうち、今日誰もいないんだけど」
「却下だ」
「まだ途中!」
その後何を言い出すのかくらい俺にだって分かるぞ。
泊まっていけとか言うんだろ。
「あら、良くわかったじゃない?」
「いくらなんでもダメだ」
付き合うことになったからって高校生の男女が二人で泊まりなんて許しません。
「あんたどこの親父よ。いいじゃない、一人は寂しいのよ?」
うっ。
そんな目で俺を見ないでくれ。
決意が揺らぐ。
「それともなに?あんた、あたしにナニするつもり?」
何故そうなる!
ころころと表情を変えやがって。
こういう時は話題を変えるに限る。
「ハルヒ」
「何よ、泊まっていく気になったの?」
いいや、そうじゃなくて、
「本来エイプリルフールってのは午前中だけらしいぞ、ウソ付いていいのは」
「えっ?そうなの?1日中ウソつき放題の日じゃないの?」
ウソつき放題ってどんなだよ。
「だからわざわざ日跨ぐ必要なかったんだぞ」
「…いいじゃないのよもう済んだことだし」
758ハルキョンSS ウソとホントの狭間で(追記) 2/2:2008/04/02(水) 00:12:52 ID:ooe+oAXX
「まぁな」
話のすり替え成…
「で、泊まっていかないの?」
やれやれ、ハルヒには敵わないな。
下から覗く上目遣いな彼女はとことん嬉しそうな笑顔で、俺は惹かれるようにその唇に再びキスをした。
全く、もう尻にひかれてないか?俺。ひょっとしてひょっとしなくてもこの先ずっとこんなか?
…でもまぁ、こういう関係が俺たちには一番合ってるのかもな。
月が雲の間から顔を出し星々が祝福するように輝く夜空の下、手を繋いだ俺たちはゆっくりと歩きだした。
759名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 00:15:21 ID:tfrU4or2
今頃キョンとハルヒは・・・乙!
760名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 00:15:34 ID:GNpYgDX5
>>757-758
GJです
761名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 00:16:44 ID:O6g5MKPm
>>757-758
GJ! ニヤニヤしちまいました。
762名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 00:16:52 ID:63lJEry4
挙式はいつだぁぁぁぁぁぁぁぁぁあっぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああっぁっぁぐぼげヴぁっは・・・AAAAAAAAAAAAAAAAAHAN!!!!
763名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 00:17:16 ID:ooe+oAXX
>>732-734
>>745-747
>>757-758
『ウソとホントの狭間で』
以上で完です。
お騒がせしました。

自分は大人しく夫婦モノか家族モノ書くことにするw
764名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 00:25:04 ID:Xv86nIRo
>>758
GJすぎる…
ちょっとインスリン注射打ってくるわ。
765名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 00:26:56 ID:rGjmxrrs
家族物とかノホホンとしてていいよな〜
是非描きまくってくれえええ
766名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 00:59:34 ID:vnhV1akG
ハルにゃんと恋人繋ぎしたい
767名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 01:03:10 ID:hBt+QFsJ
GJすぎる…!!
つスニーカー大賞
768名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 01:57:03 ID:pocJWsHe
ここ1ヶ月だけでもひなまつり、ホワイトデー、花見、エイプリルフール・・・

何でもないような日常が、ハルヒとSOS団がいるだけでこんなに楽しくなるとは。
769名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 02:07:39 ID:vnhV1akG
ハルにゃんおやふみ
770名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 02:35:09 ID:fJECwWUV
ハルヒ特製桜餅が食べたい
771名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 08:25:10 ID:zfp9QHbX
>>768
キョン乙
だがここで言うな。本人に言ってやれ
772名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 09:05:21 ID:TI+0Jpsh
花粉症にあてられたキョンのくしゃみは「ハ…、ハッ…ハルにゃん!」

いやきっと既出か
773名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 09:21:01 ID:vnhV1akG
ハルにゃんおはよ
774名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 12:15:41 ID:S+k6HDHj
今度引っ越しするんだけどハルヒのフィギュアとか同人誌どうしよう
家族に見られたら死ぬ
775名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 12:18:57 ID:tfrU4or2
俺にくれ
776名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 12:22:18 ID:IYO3Ar9b
>>774ちなみにどの位持ってる?
777名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 12:33:29 ID:S+k6HDHj
>>776
フィギュア4個だけど、一つだけ大きめのバニーハルヒがあるからそれが問題
同人誌は50〜60位
あと公式ガイドとか約束と戸惑の攻略本、アニメの線画集とカレンダーが二枚、ポスターも三枚位丸めて押し入れに隠してる
バレたらどないしよ
778名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 12:38:37 ID:rIeKIhfh
>>777
きっともうばれてる
ただそれを言ったら気まずくなるからみんな黙認してるだけ
家族の偉大な愛に感謝汁


って可能性もあるかもよ
779名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 13:13:21 ID:S+k6HDHj
>>778
大丈夫、姉ちゃんには見られたけど親にはまだ見つかってない
780名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 13:14:27 ID:tfrU4or2
姉の反応は?
781名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 13:29:53 ID:S+k6HDHj
無言
782名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 13:45:26 ID:HaNyohQW
>>779
> 大丈夫、姉ちゃんには見られたけど親にはまだ見つかってない

あ ま い な
783名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 14:12:29 ID:ZaL0ce3c
どうせあいつは知らないだろ
どうせあいつにはわからないだろ
と思ってる事は大抵把握されているものだ
784名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 14:13:56 ID:O6g5MKPm
>>783
そのレスだけを見て、じゃあハルヒは自分の能力やみくる長門古泉の正体なんかも把握しているのかも、
なんて考えてしまった俺は末期。
785名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 14:21:25 ID:ul/psWSJ
>>784
なんとなく違和感は感じているんじゃないかとは思う。
786名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 14:38:43 ID:tfrU4or2
古泉は閉鎖空間以外ではただの人だから正体には気づかない
と思う
787名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 14:40:16 ID:ByOKIj4/
ハルにゃんは勘がいいと思う
788名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 14:41:09 ID:fCpF/4t6
だけど大きな組織がバックにいるのは気付いててもおかしくないと思う
789名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 14:42:36 ID:tfrU4or2
>>788
そうだね。いくらなんで多丸氏とか暇すぎるww
790名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 14:47:51 ID:9UEt02qK
普通じゃないと感じてはいるかもしれないけど
その辺は関わらないというか無意識で関わりたくないと思ってるというか。
でもいつか知ってしまう展開は十分ありそう。
791名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 15:39:58 ID:vnhV1akG
ハルにゃん写真集ほしい
792名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 15:46:17 ID:OCRNu2/D
ハルにゃんは勘が良く気が利くが、それと同じくらい大雑把なところがあるからな…

>>791
カメラマンKに頼み込んで来るか…
793名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 15:49:01 ID:IYO3Ar9b
>>777
いっそ親にバラせば良い
どうせ後で見つかるんだろ。
794名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 15:49:34 ID:7M6eholi
流れをぶった切って>>774に戻すが

・友人に一旦預かってもらって引っ越してから受け取る。
・自分の荷物の段ボール数箱に分散して入れる。
 (その際、袋などに入れて底の方に入れること)
・大きいフィギュアは箱に入れてから空っぽにした机の引き出しの中に動かないように固定し、
 引き出しが移動中に開かないようガムテープ等で止める。

こんなところか……
795名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 16:57:06 ID:S+k6HDHj
>>794
ありがとう、参考にさせてもらう。
796名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 16:58:50 ID:vm2m/Cgs
ハルにゃんがお引越しするようです
797名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 17:04:11 ID:SUHWCCLx
「涼宮ハルヒの婚約」

ドレス姿のハルヒとタキシード着たキョンが手をつないで
教会から出てきてね・・・
798名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 17:07:19 ID:IYO3Ar9b
超サイヤ人になったハルにゃん
799名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 17:25:30 ID:GRhSZwt1
Xウイングに乗ったハルにゃん
800名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 17:27:46 ID:tfrU4or2
筋斗雲に乗ったハルにゃん
乗れるのか?
801名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 17:35:06 ID:ZaL0ce3c
>>800
「乗れる」んじゃなくて「乗る」んだよ
802名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 17:35:57 ID:tfrU4or2
>>801
な、なるほど。ハルヒらしい
803名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 17:41:27 ID:V7oHJjpB
キョン斗雲か。
804名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 17:43:47 ID:ByOKIj4/
ハルにゃん以外の女性が乗ろうとすると
805名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 18:04:13 ID:MiWB2Tke
>>797-798の流れで読んでワロタ
806名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 18:16:37 ID:IYO3Ar9b
なぜかトラックに乗るハルキョンを凝視した
807名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 18:22:02 ID:7M6eholi
>>806
どこで見た!
808名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 18:40:54 ID:dBzaoOWH
テレビで西宮北高校がうつったと思ったら、
教師が逮捕されたらしい。

でもググってもでない。
見間違えたかな・・・。
809名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 18:51:41 ID:+i/72UuF
岡部・・・
810名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 19:00:33 ID:5p3TuErJ
岡部教諭はいい先生なんだぜ?
811名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 19:14:36 ID:4w8hEsLl
西宮ってなんか最近犯罪多いよな
どーしたものか
812名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 20:13:34 ID:9UEt02qK
>>797
見たいなぁ。ハルにゃんはウェディングドレスが凄く似合うと思う。
813名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 20:17:36 ID:GRhSZwt1
ある夜月を眺めていたらデス・スターが見えたハルヒ
814名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 20:22:16 ID:LC0d06+3
その隣りで
「また宇宙人か」
と、キョンがぼそり
815名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 20:38:22 ID:DOoZ2is3
>>797
>>812
いいねー、誰かSS書いてくれないものか…。
816SS 背中:2008/04/02(水) 20:53:51 ID:DOoZ2is3
連稿ごめん
結婚式すっ飛ばして結婚した後のSS書いてみた
1レス消費

夜中にふと目が覚めると目の前にはキョンの背中。
高校時代からずーっと見ていたけど今のこの背中はあたししか知らない。
昔のようにつんつんと悪戯してみても眠りに落ちているキョンには届いてないみたい。

なんだか急に寂しくなって思わず後ろから抱きついた。

「ん……?ハルヒ?どした?」
眠りの精から開放されたキョンが寝返りを打ってこっちを向く。
完全に覚醒していないあたししか知らないかすれた声。

あたしは何も言わないでキョンの胸に擦り寄った。
「ハルヒ?」
「……ん、なんでもない」
何も言わないあたしから何かを感じ取ったのかキョンは大きな手で優しく頭を撫でてくれた。
しばらく頭にかかる優しい感覚を味わってると、さっき感じた寂しさが解けるようになくなっていくのが分かる。

「ねえ、キョン」
あたしはあたししか知らないキョンの胸に顔を埋めてひとつお願いをした。
「ギュってして」

キョンはちょっと笑って何も言わずにあたしを抱きしめる。
あたししか知らない力強いキョンの腕。すごく安心する。

ああ、そっか。急に寂しくなったのは背中を向けられていたから。

「キョン」
「なんだ?」
あたしはもうひとつキョンにお願いをする。
「背中、向けないで」

「……ああ、わかったよ」
少しキョンが笑ったような気がして、そしてあたしを抱きしめる腕に力を入れた。

これでもう大丈夫。寂しくない。
817名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 20:54:08 ID:vfCrLYnq
オイラー
818名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 21:09:20 ID:ooe+oAXX
>>816
GJ!
背中つんつん
ハルヒかわいいよハルヒ

結婚式SSはいつか書きたいよねやっぱり。書けないけどw
819名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 21:19:16 ID:vnhV1akG
ハルキョン夫婦の子供になりたい
820名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 21:23:59 ID:ooe+oAXX
自分もSS投下良い?
今度は違う方にリク(的なもの)を頂き『桜いっぱいの幸せ』の続きを書いた…が、昨日の『ウソとホントの狭間で』の影響か長くなってしまったorz
前半3レス消費予定
821名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 21:32:35 ID:tfrU4or2
かもん
822名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 21:33:16 ID:DOoZ2is3
わくわく
823ハルキョンSS 桜咲く幸せ(前半) 1/3:2008/04/02(水) 21:33:44 ID:ooe+oAXX
桜咲く春の訪れを告げるように爽やかな風が吹く。
その風に桜の花びらが舞うように乗り辺りをピンク色に染め、真上を過ぎた太陽の光に反射しキラキラと輝く。
「桜、綺麗ね」
「そうだな…」
今俺たちは例の川沿いでお花見をしている。
たち、と言うのは、
「なぁ早く食べようぜ」
「お花見なんだから少しは桜見ようよ谷口」
と、相変わらずアホな会話をしている谷口と国木田、その息子と娘さん。そして、
「すみません、ちょっと酔ってしまったようです」
「一樹、水飲みなさい」
とその谷口に勧められるがまま酒を飲んで飲んだくれた古泉を介抱するその奥さんの園生さん、娘さんの夏樹ちゃん。
後は言うまでも無い、
「疲れた…」
「あんたはホントに体力無いわね」
「だからお前や母さんと一緒に見るな!どちらかと言うと父さん基準で見てくれ」
「親父基準は低過ぎじゃない?」
なんて何か親不幸な会話をしている我が双子である。
そして、
「さ、お昼にしましょ!」
「なぁハルヒ」
元気にそう宣言する紅い着物を着こなした妻と俺。
「何よ、テンション低めねキョン」
「いや、そんなわけじゃないんだが…」
目の前に広げられた大量の料理を見るとな、
「いくらなんでも作り過ぎじゃないのか?」
「そう?こんだけ人数いるんだから平気よ平気」
ハルヒが朝早く起きて作った手料理に園生さんが作ったと思わしき手料理、そして大量に買い込まれたおやつ類。
菓子類はどうみても買いすぎだろ。谷口息子め。
「まぁ、いいか」
どうせこんだけあってもハルヒとハルナがいるんだ食べきれるだろ。
「じゃ、皆!座ってちょうだい!」
ハルヒの声に従ってそれぞれ広げられたブルーシートの上に座り込む。
場所も取りすぎのような気もするが触れないでおこう。
他のお花見に来てる人、申し訳無い。
「いただきます!」
ハルヒの号令でそれぞれ食事に取りかかり、桜の花びらがひらひらと落ちてくる中、食事は進む。
「ねぇキョン」
ハルヒのと思わしき料理を食べているとそれを見ていたハルヒが声をかけてきた。
「なんだ?」
「はい、キョン、口開けなさい」
箸で唐揚げをつかみ俺の口まで持ってくる、
「いや、ハルヒ、流石にもう俺たちだって良い歳なんだから…むぎゅ」
「はい、あ〜ん」
「…俺を殺す…むぐ」
「どう?あたしが今日のために朝早く起きて作ってあげたお弁当は?」
そりゃ、
「美味いに決まってるだろ?」
824ハルキョンSS 桜咲く幸せ 2/3:2008/04/02(水) 21:34:28 ID:ooe+oAXX
「当たり前でしょ!」
全くそんな嬉しそうな顔されたら拒否する気もなくなるじゃないか。
「この野郎未だにノロケやがって」
そんなことをしながら食事をしていると隣から明らかに酔ってやがる野郎が一人口を挟んだ。
「いつ誰がノロケてんだよ」
「今だ、今。ニヤケやがって気持ちわりぃ」
お前に言われると無償にムカつくんだが。気のせいか?
「まぁまぁキョン」
横で娘ちゃんの相手をしていた国木田が口を挟む。
「そういやお前らの奥さんはどうしたんだ?」
「谷口の奥さんや他の奥さんたちと買い物だって」
何処の奥さんもあんまし変わらないな。
…うちのはちょっと特別なカテゴリに入りそうだが。
「ん、食べたわ!」
ハルヒはさんざん食べた後、ペットボトルのジュースを一気飲みしバッと立ち上がった。
「ちょっとその辺回ってくるわね」
そして、そう俺に言い、微笑みかけると上流の方へ走って行ってしまった。
全く、相変わらず落ち着き無いな。
そんなところも高校時代から変わらない。
「ふふ」
その後ろ姿を目で追っていると古泉が変な微笑みをもらした。
「本当にあなたがたは変わらない」
だからそれ、前も聞いたんだが。
それに谷口なみに酔ってやがるな。帰りどうする気だよ、お前。
「出来ればずっとあなたたちには変わらないで欲しいものです」
答えになったないんだが。
「わたしが運転して行きますからご心配しないでください」
園生さんが茶碗についだお茶をくれ、古泉の代わりに答えた。
「あ、すいません」
暑いお茶である。
それを一口、口にふくむ。
うむ、美味い。体が暖まるな。
「平和ですね」
目を細め桜の木を見つめながらそんなことを呟く古泉。
寒くなってきたら起こしてやるから、谷口見倣ってとりあえず寝ろ。
そんな古泉から目を離し子どもたちの方へ目をやると、
「あ、ほら来たわよ!エサ投下!」
「なぁ、鳩捕まえてどうすんだよ。まさか食うのか?」
「アホキョウ!食べるわけないでしょ!」
「ぐぁ」
鳩に向かって残った菓子を投げようとしていた。
ちなみにキョウはハルナに頭突きされた。
あれ、中々痛いんだよな。
それを横で傍観する古泉娘と国木田娘。
谷口息子は父に倣ってか眠っている。こちらも良く似た親子だ。
まぁ、この陽気じゃ眠たくなるのも分からなくは無いが。
甘酒も美味しかったし。ってそれは関係ないか。
「ん?」
825ハルキョンSS 桜咲く幸せ(前半) 3/3:2008/04/02(水) 21:36:53 ID:ooe+oAXX
園生さんが入れてくれたお茶を飲んでいると1匹の鳩がひょこひょこと隣までやって来た。
「あいつらから逃げて来たのかお前」
何となくシャミセンが喋ったときを思い出す。
しかし、まだ生きているシャミセンに誰も疑問を持たないが良いのか?
「なんだ、食い物でも欲しいのか?」
せかすようにちょっと離れたところを歩き回る白い鳩。
「ほら」
残っていたスナック菓子を放ってやるとつつくようにしてそれを食べた。
「確かに『平和』だな」
その鳩の様子を見て思わず呟く。
俺も少し酔ったかな。
「親父!」
「っ!?」
「驚きすぎよ」
白い鳩が桜の花びらを避けるように飛び去った。
突然の声に後ろを振り向けばさっきまで鳩を追い回していたハルナが呆れ顔で立っていた。
「ほっとけ。それよりどうかしたのか?」
「あたしちょっと出かけてくるから。すぐ帰ってくると思うけど一応言ったからね?」
一応言っておいてくれるのは父親として嬉しい限りだが何処へ行く気なんだ?
「すぐそこまでよ」
ぷいと振り返り怒ったように歩いていく。
「おい、車に気をつけろよ!」
「分かってるわよ。子どもじゃないんだから…もぅ」
鳩を一斉に散らしながら声だけでそんな返事をして桜の木々の間の道を歩いて行った。
「なんだったんだ?」
「アイツを迎えに行くんだってよ」
「キョウか。アイツって例の男の子か?」
「ああ。ハルナ姉、誘いの電話かけるの忘れてたらしい」
どうだかな。
俺とハルヒの娘だ。電話するのが恥ずかしくてする気にならなかったんじゃないかと思うね。
「ん?ってことは俺はようやくその子とご対面出来るってことか」
「まぁそうなるな。それより父さん、母さんが呼んでる」
「母さんが?」
「ああ、早く行ってやってくれ。じゃないと後で俺がとばっちりくらうような気がする」
よく分かってるじゃないか息子よ。
「息子さんたちはわたしが見ていますからどうぞ行ってあげて下さい」
古泉を寝かし付けていた園生さんが俺の思考を先読みしたように言った。
古泉、お前は子どもか。
「すみません、よろしくお願いします」
園生さんが見ていてくれるって言うんだこれ以上安心なことは無いだろう。
息子に「迷惑かけんなよ」と言い残しハルヒが昼終わりに走って行った方向へ向かう。
しばらく川を眺めながら探し歩いていると高いところから声が降ってきた。
「キョン!遅いわよ!」
826名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 21:42:23 ID:DOoZ2is3
支援支援
827名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 21:46:51 ID:ooe+oAXX
>>823-825
『桜咲く幸せ(前半)』は以上です。
後半は30分後くらいに。
言うまでも無いですが設定は『幸せ家族』そのままです
828名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 21:49:34 ID:ZaL0ce3c
>>819
それはつまりハルヒのお(ry
829名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 21:55:19 ID:OCRNu2/D
んじゃ俺は子どもたちの教育係に…
830名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 22:01:39 ID:9UEt02qK
隣人になってハルキョン家と仲良くなりたい
831名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 22:12:59 ID:ooe+oAXX
後半投下します
2レス消費予定
832名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 22:13:00 ID:zfp9QHbX
お向かいさんの座は頂いた!
毎朝キョンが出勤する時チューするハルキョン夫妻に「おやおやいつまでもお熱いですね〜」と言いたい。
833ハルキョンSS 桜咲く幸せ(後半) 1/2:2008/04/02(水) 22:15:12 ID:ooe+oAXX
お前何でそんなとこにいるんだよ。危ないから今すぐ降りろ。
ハルヒは周りで一番背の高そうな1本の桜の木の上にいた。
よく着物姿なんかでこの木登ったな。
「気合いよ、気合い。それよりキョンあんたも登って来なさい」
無理言うな。
「大丈夫よ」
大丈夫じゃありません。
「意気地無し」
「なっ」
結婚してから、いや付き合い出してからもヘタレとか鈍感とはさんざん言われたが、意気地無しとは初めて言われたぞ。
…同じか?
まぁいい、
「そこまで言うなら登ってやろうじゃないか」

……………

「…無理でした」
「ヘタレキョン」
面目無い。
つうかだいたいどうやって桜の木なんか登るんだよ!足かけらんねぇよ。
「いいわ、あたしが下行くからしっかり受け止めなさい」
「は?いや待てハルヒ!…ってうぉう!」
ハルヒが飛び込んで来たが支えられるわけもなくドサッ!という音と共に倒れ込む。
「いてて…」
ホントに飛び降りる奴がいるか?
高さ考えろ高さ。
あの高さから落ちたら結構な位置エネルギーもらうに決まってんだろが。
いや、詳しくは分からないが。とにかく、
「危ないだろ!お前が怪我でもしたら…」
「だって…」
「俺は…ん?」
俺の胸に顔をうずめていたハルヒがすうと顔を上げる。
どうやら怪我はしていないらしい。一安心だ。
「キョンならちゃんと受け止めてくれると思ったから…あたし…」
「はぁ」
そんな瞳を潤すこと無いだろうに。
「分かった分かった。とりあえずどいてくれ。そろそろキツい」
「あ、うん」
素直に俺の上からどくハルヒ。
さて、その桜の木の下にでも移動しよう。
腰をおろしたい。
よろよろと立ち上がり桜の木の下に移り地面に座る。
その横にハルヒが少し申し訳なさそうにしながらちょこんと座った。
よっぽど俺が痛そうな顔でもしていたんだろう。実際痛かったんだが。明日仕事大丈夫か?俺。
「どうした、もっとこっち寄れよ」
「うん」
そろそろと寄って来てピトッとくっつく。
「あたしね…今とっても『幸せ』なの」
「ん?」
「キョンは今、『幸せ』?」
コイツはどうしたんだろうね急に。
「当たり前だろ?」
俺はハルヒを抱き寄せ頭を撫でる。
「俺は今、宇宙一『幸せ』だぞ?」
「何よ。宇宙一だなんて」
上目遣いに見つめていたハルヒがくすりと笑う。
おい、笑うなよな。
「キョウがいてハルナがいて。他にも古泉や他の友達がいて、」
834ハルキョンSS 桜咲く幸せ(後半) 2/2:2008/04/02(水) 22:16:52 ID:ooe+oAXX
しばらく止んでいた風が、見計らったように一陣吹き、辺り一面の桜の花びらが一斉に舞う。
それは―――
「なによりも」
―――美しく
「お前がいるからな」
―――輝く命を思わせる
「だから、俺は『幸せ』だ」
「ばか」
そう言ったハルヒは俺の唇へと自分の唇を重ねた。
―――これからの俺たちのことを祝福するかのように空高く何処までも続く青い空を昇っていった。
満開の桜が散る頃は新しい芽の誕生を祝う頃。
春が終わり夏が来るのと同じように。
季節は廻る。
まるでいくつもの出会いが新しい命を育むように。
俺たちは頭上に咲く桜のような『幸せ』をいっぱい感じ、春の心地良さに心を許すように、二人一緒に夢の世界へと旅だった。
835名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 22:22:37 ID:tfrU4or2
836名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 22:24:04 ID:DOoZ2is3
>>823-825
>>833-834
GJ!桜もハルキョンのために咲いているんだ!
ところで次回はハルナのお相手登場でFA?
837名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 22:34:30 ID:ooe+oAXX
>>823-825
>>833-834
『桜咲く幸せ』は以上で完です。
一応『桜いっぱいの幸せ』の昼以降のお話。
ただ昨日以上のgdgd感…短くする努力しよう…
orz
838名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 23:17:09 ID:+s5meOPP
初投下、失礼します
少し前に描いたものですが
http://upload.jpn.ph/img/u15872.jpg

おやすみハルにゃん( ^ω^)

839名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 23:23:18 ID:vnhV1akG
かわいい
840SS ハルキョン 日常会話?:2008/04/02(水) 23:34:51 ID:4w8hEsLl
「いや、ニキビとかできまくってる女子とか見るともうね・・・
それに比べ、お前をはじめ、SOS団の女子は本当に綺麗だなって」

「ふーん。でも綺麗なだけじゃだめね。弾力性があって引き締まってないと」

「まあ確かにそうだよなハルヒみたry(おっと危ない)」

「ん?」

「しかし肌の手入れとか大変だな女子は。俺なんて洗顔くらいしかしてないぜ」

「あたしもそこまで神経質になることはないわよ。
そうね。最低限のことはしてるけど 食生活とかのほうが大事なんじゃない?」

「そうだな。(ハルヒは普段喋ってるだけで顔の筋肉が鍛えられてそうだからな)」

「ん?あたしの顔になんかついてる?」

「いや、なにも」

「そう。ならいいわ。」

「ひとつ気になるんだが。」

「何よ?」

「中学のとき付き合った男っていうのはどんなやつだったんだ?」

「そんなの覚えてないわ。」

「そうか・・・そんなにいっぱいいたのか・・・ってことはもしやもう経験済みか?」

「なんでそうなるのよ。大体、電話で告白するような小心者が
そんなことできるわけないでしょ?」

「電話で告白ねえ・・・メールとかよりはよっぽどいいんじゃないか?
それに時代が時代だし・・・」

「それもそうね。でも、やっぱりそういうことはちゃんと面と向かって言わないと」

「・・・ハルヒ・・・俺と付き合ってくれ」

「はぁ?」

「ちゃんと面と向かって言ったぞ これじゃダメなのか?」

「いや・・・でも・・・あたしは部活内恋愛は禁止って決めてるの。
でももしあんたが体を持て余してるようなら
ちゅ、ちゅーくらいはしてやってもいいわよ」

俺は遠慮なくハルヒの言葉に従うことにした

「んっ・・んんん・・・」

「はぁ・・・なにも今いきなりしなくてもいいじゃない。
エロキョン」
841名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 23:35:26 ID:tfrU4or2
かわいいけどなんかこの態勢は・・・アッー

驚愕まだ?(´・ω・`)
842名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 23:35:45 ID:hOO2+EDH
幸せそうにお腹をさするハルにゃん
843名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 23:36:40 ID:tfrU4or2
>>841>>838
844名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 23:39:25 ID:4w8hEsLl
>>838
かわいいですケータイの待ちうけに・・・

投下のタイミングミスりました・・・すみません
845名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 23:45:48 ID:GRhSZwt1
ハルキョンでエアロビ、な電波が
846名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 23:48:18 ID:zfp9QHbX
もうみんな乙&GJだぁぁああ!
あぁハルキョンハルキョン……
はやく孫の顔がみたいぜ
847名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/02(水) 23:56:10 ID:vm2m/Cgs
>>838
かわえええ(*´Д`)
848名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 00:02:02 ID:ooe+oAXX
>>836
どうもです
オチだけ言うとキョンは会えませんw
そのうち蛇足エピソード投下します(たぶん)

>>838
可愛いw
即待ち受け決定
849名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 00:10:28 ID:l/SflIOS
>>844
>>848
ありがとうございます、嬉しいです。
調子にのってもう一個投下しました><

http://upload.jpn.ph/img/u15875.jpg
850名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 00:18:18 ID:otoW+1sI
かわいい
851名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 00:22:20 ID:deORQwDX
>>849
なんというか至福をありがとう。こちらも即保存させてもらいました。
おかげで今日は良く眠れそう

おやすみハルキョン
852名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 00:22:55 ID:9QEVA7g2
カワユス〜。
いただきまっす。
853名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 00:27:09 ID:oU2S4Jmk
おやすみ 俺キョン
854名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 00:39:07 ID:MWQ0OYYS
そして俺のSSは見事にスルーされたとさ
855名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 00:56:18 ID:EkHFkbzw
おやルにゃん
856名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 01:00:20 ID:tyokAHIS
>>854
いや良かったよ
857名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 01:00:29 ID:MWQ0OYYS
もうこのスレに男はいないの?
858名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 01:01:38 ID:zMoyvtA7
>>857
男ノ
859名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 01:05:11 ID:0YYu/kjO
>>857

お前このスレ初めてか…?力抜けよ
860名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 01:10:18 ID:MWQ0OYYS
>>859
いや ずっといるけど
ここはなんか合わないこれ以上荒らしたくないので消えるよ
861名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 01:37:49 ID:otoW+1sI
眠ってるハルにゃんのほっぺたつんつんしたい
862名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 01:47:16 ID:qUVqqQyG
>>860
俺もスルーされたことはあるよ
そうでなくても前に投下されたSSと比較されて「なんかイマイチだな(=内心うぜえと思われてる)」的な評価を受けたこともある
でもきっと読んでくれてる人は居るし、諦めずに書いてれば傑作が書けるはずさ
お前も諦めんな
863名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 01:54:55 ID:plUCj8LQ
>>838>>849
こいつはGJ過ぎるぜ、ニヤニヤが止まらないw
864名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 02:15:52 ID:BF9t3UmL
ハルにゃんハルにゃんハルにゃんハルにゃああああああん!!!

ホアッー!ホ、ホアーッ!ホアッー!!!!!1
865名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 02:34:59 ID:otoW+1sI
ハルにゃんに抱き着かれたままおやすみ
866名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 03:23:13 ID:EkHFkbzw
>>864
もう充分でしょ!
867名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 03:26:43 ID:4OQjZzUL
>>860
GJを貰えるまで頑張るのが醍醐味ですよ
これでも前に比べたらだいぶ安くなった気もするが
>>865
ハルにゃん? いいえケフィアです
868名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 03:30:10 ID:qUVqqQyG
>>867
安くなったどころか貰えるのが普通になってしまった感じはする
だから逆にスルーされた時の気まずさや劣等感が増したというのはあるかも試練
869名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 03:38:37 ID:LpErJg1E
おやすみハルにゃん

ハルにゃんの寝巻き姿でも妄想してねることにするぜ…
870名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 03:47:12 ID:plUCj8LQ
ハルにゃんは寝る時は生まれた時の姿です
871名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 05:01:38 ID:l9kvKj46
2日連続明け方まで起きる生活していたら、夜8時にパソコン前に突っ伏して寝ていたorz
寒いし身体痛い。せっかくの良作投下に立ち会えなかったorz
まとめてですんませんが皆様GJです!
絵師の方、保存させて貰いました。

>>860
>>840みたいなの好きだが、他の投下とタイミングがかち合ってスルーされるのはよくあること。
絵だとインパクト強いんで尚更な。気にすんな。
つーか俺は今起きたのでスルーも何もレスつけられなかっただけだし。
俺だって完全スルーされたこともあるし12時間後に初めてレス貰ったこともあるし、そんなもんだろ。
次回も期待してるからがんばってくれ。
872名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 08:49:59 ID:n8EOLoAe
>>854
俺も、この前力作のAAが2コメほどでスルーされたけど、よくあることさ。
みんなコメントするタイミングが取れなかっただけで、きちんと読んでくれてるよwww

というわけで、GJ!
873名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 09:29:21 ID:Ko+8BYRd
ハルキョン、早くちゅっちゅする作業に戻るんだ
874名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 10:09:02 ID:UtSvKlao
>>873
キョン「おっ、もうそんな時間か。
ええと…今は10時だから10回だな…」

チュッ チュッ チュッ…
875名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 10:19:08 ID:tZhbP5F8
●<おやおや、日付が変わるのは0時ではなく24時なんですね、お二人は。
876名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 10:28:09 ID:otoW+1sI
ハルにゃんおはよう
877名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 10:34:06 ID:deORQwDX
おはようハルにゃん
878名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 10:42:23 ID:ZU/xxog6
早く、キョンとハルヒのフィグマでイチャコラさせたい( ^ω^)
879名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 11:53:39 ID:B7fILQtC
ハルヒのフィギュア全部買ったら、えらい金額だ。
880名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 12:11:42 ID:nqArln6X
881名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 12:13:57 ID:zMoyvtA7
>>880
おはよう、はるにゃん。靴下だけじゃ寒いぞ
882名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 12:20:07 ID:tZhbP5F8
腕章もあるぞ。
883名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 12:22:36 ID:ZU/xxog6
>>879
どのくらいもってる?
884名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 12:25:00 ID:nqArln6X
>>881 かちゅーしゃ

ゴスロリハルヒ早く欲しいんだが...
885名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 12:32:32 ID:nqArln6X
test
886名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 13:01:16 ID:ZU/xxog6
887名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 13:05:26 ID:4OQjZzUL
>>886
おまいさんさっきからsagaになっとるぞい
888名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 13:13:20 ID:ZU/xxog6
>>887
ごっごめん!。・゚・(ノд`)・゚・。
教えてくれてありがとう、気をつけます。
889名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 13:15:55 ID:Hmtoh4wt
キョンの前だと恥ずかしくなって段々コスプレが出来なくなるハルヒ
890名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 13:39:32 ID:IFhQ+u25
コスプレしてもモジモジしてすぐに隠れちゃうハルにゃん。

「あっあんまりみないでよ!」
「いや、目立つ為にコスプレしてるんだろ?」
「うるさい!このエロキョン!」
891名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 14:54:40 ID:1JnGRYMU
2分ハルキョン
892名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 15:00:22 ID:Ko+8BYRd
やれやれ、阻止だ
893名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 15:04:42 ID:mosQ5/2u
>>892
阻止できてねえぞ、キョン。
涼宮も怒ったフリしても顔がにやついて……WAWAWA悪かった! 痛え! おい、キョン、助けろ!!



まぁーったく、いちゃつくなら教室以外でやってくれよな! なあ、国木田。
894名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 16:48:10 ID:LpErJg1E
ハルにゃんのチャイナコスからそろそろ一年が経とうとしているのか…
895名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 17:28:26 ID:zMoyvtA7
そして長門はぶっ倒れたままか
896名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 17:41:50 ID:qPqr5fK1
ハルキョンに登別温泉に泊まりに来て欲しい
ついでに地獄ラーメンにも挑戦して欲しいw
↓地獄ラーメン
http://blog.mag2.com/m/log/0000187553/107106684.html
897名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 17:48:54 ID:U64xCfsA
>>879
まさか等身大頼んだんじゃw
898名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 17:56:30 ID:0l8S5VKx
部室の団長PCでいっしょにネットを見ているハルヒとキョン。
ハ「キョン、あんたどうせこういうツンデレってのが趣味なんでしょニヤニヤ」(←自分がツンデレだとは

まったく思ってない)
キ「なに言ってんだそんなわけねえだろ。俺はこんな素直じゃない奴はごめんだね。チラッ ・・・ま、まあ

例外がないわけではないがゴニョゴニョ」
ハ「なに? 途中からよく聞こえなかったけど、ふふん、そうやって赤くなってるってことは図星みた

いねこのエロキョン! 言っとくけど、あたしはこんなマンガみたいにあんたにお弁当なんか作ってあ

げないんだからね!」

古「ああ、今日もいいツンデレ日和ですねえ」
朝「あたしたちもいるのに二人きりの世界でしゅ〜」
長「・・・バカップル」
899名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 18:15:24 ID:otoW+1sI
ハルにゃんに寝技かけられたい
900名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 18:22:31 ID:U1qcrAXu
>>898
いつもいつでもいつまでもツンデレ日和
901名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 19:06:06 ID:Ko+8BYRd
ツンデレ日和っていいな。響きがいい
902名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 19:06:41 ID:Ko+8BYRd
ツンデレ日和っていいな。響きがいい。
903名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 19:07:53 ID:Ko+8BYRd
  ∧‖ヘ
 ( ⌒ヽ
  ∪  ノ
  ∪∪
904名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 19:12:33 ID:mosQ5/2u
>>903 どんまい。イキロ。
905名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 19:34:42 ID:plUCj8LQ
付き合い始めたら二人とも心が満たされデレまくりそうだがそれはそれで凄くいい。
906名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 20:13:45 ID:qTU9P1vX
本人達がデレていないと否定しても周囲からは桃色が増したといわれる展開希望
907名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 20:35:21 ID:Hmtoh4wt
クラスの集合写真では必ずキョンの横にハルヒがとっても嬉しそうに中央真ん中に写っている。

あるときのクラス写真でハルヒ、キョンを中心に周りの皆がハートマークを作って写真を撮る。
それが後日ハルヒにばれ、ぎゃんぎゃん騒いでいるが嬉しそうな反応しか見えない。
908名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 21:21:34 ID:deORQwDX
次スレが見えて来てるけどSS投下良いよね?
絶対誰かやってると思う夫婦モノ
昨日、一昨日と長めだったから今日のは思いっきし短くしてみた
1レス消費
909名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 21:24:24 ID:U1qcrAXu
気にしないでゴー
910ハルキョンSS ある夜のこと:2008/04/03(木) 21:27:08 ID:deORQwDX
月が暗闇を照らす頃、自室で残った仕事をする。
そんな俺だけしかいない静かな部屋にカタカタとパソコンを打つ音だけが響く。
突然ガチャとドアが開く音がして、俺が振り向くと、
「あなた、まだ寝ないの?」
入って来た何処か眠そうな眼をした我が妻がいた。
「ああ、これだけ終わらそうと思ってな」
「そう…何か飲む?」
そろそろと寄って来て心配そうに覗き込む。
「いや、いい。眠れなくなりそうだから。ありがとな」
「ん」
愛する妻に短いキスをする。
「先寝てていいぞ」
高校入学時くらいに伸びた綺麗な長髪を鋤き促す。
「んー、待ってるわ」
「そうか」
「うん」
そう言う妻はやはり何処か眠たそうで、
「じゃ、先にベッドにもぐっててくれ。すぐ終わらせて行くからさ」
「分かった」
夜の闇に導かれるように愛しい妻の唇にもう一度キスをした。
911名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 21:32:12 ID:O3XLdyHa
>>910
甘甘甘甘最高だぜもうあああああああ
912名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 21:35:39 ID:Ko+8BYRd
いかん、ちゅっちゅしたくなってきた
913名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 21:38:21 ID:O8DGDO5G
あぁああああああ!
ハルキョンに悶え萌え殺されるのなら本望ですぐっじょ?
914名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 21:39:39 ID:deORQwDX
>>910
以上です。
中途半端ですいません
orz
何を思ったのか別けてしまったモノ(続き)もあるけどいるかな?
915名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 21:44:27 ID:5YQQqmlI
えぇい御託はいい。さぁ早く!
916ハルキョンSS ある夜のこと(続き):2008/04/03(木) 21:45:22 ID:deORQwDX
月が輝き闇が飾る夜。
残った仕事を終え寝室へ行くと、先に行くように言っておいた妻が俺が言った通りにベッドの上で布団をかぶっていた。
「ん…」
ただし眠っていたが。
俺の枕を抱いて眠るその姿が何処か可愛らしく思わず微笑んでしまう。
ついで『眠り姫』なんて言葉が頭をよぎる。
キスをしたら起きるのだろうか?なんてことを考えるが気持ち良さそうに眠るそいつを見ていると、とてもじゃないが起こす気にはなれず、むしろこちらが眠りに誘われてるような感じさえしてしまう。
こいつも疲れてたのだろう。
俺は家事なんか時々手伝うくらいでその苦労は分からない。
が、きっととっても大変なこと、なのだと思う。
毎日俺たちの朝食を作り夕飯の献立を考え、掃除に洗濯、考えるだけ疲れる。
それらを何の文句も言わずにやってくれてる。
そんな奥さんをもてた俺はとても幸せなんじゃないか、と思う。
そんなことを考えながら起こさないよう静かに布団に入り隣のそいつにも深く布団をかける。
「いつもありがとな」
彼女の前髪を少し払い額にキスをする。
感謝の意味を込めたおやすみのキス。
「おやすみハルヒ」
高校生時代から変わらない可愛らしい横顔にそう言い、灯りを消す。
また明日もよろしくなハルヒ?
心の中でそう呟くと寝返りをうってこちらを向き小さな寝言を呟いた。
「…ぅん」
無性にその姿と声が可愛らしく思え優しく抱きしめた。
そして抱きしめ返されたのを確認し俺は夢の世界へと旅だった。
そんな月明かりが心地よいある夜のこと。
917名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 21:48:00 ID:4OQjZzUL
これはハルにゃんなのか……?
まあ脳内甘甘変換機能があるから問題ないと言っちゃないんだが……
918名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 21:54:06 ID:5YQQqmlI
なんという幸せ夫婦!(*´Д`)
919名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 21:57:59 ID:deORQwDX
>>910
>>916
『ある夜のこと』以上です。
短くしすぎて繋ぎが分からなくなった

>>917
予定は1本通しだったので文が別れるとハルキョンだと分からなくなりましたorz
920名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 21:59:02 ID:O8DGDO5G
なんつーかさ
もうハルキョン夫婦見てるだけで満足だよ。
もう自分結婚出来なくてもどうでもいいや、って気になってくる。

……終わってる?orz
921名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 22:07:25 ID:0YYu/kjO
>>920
あれ?俺何時の間にレスしてたんだ?
922名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 22:14:13 ID:l9kvKj46
>>910 >>916
なんというハルキョン夫婦甘ええええええ!!!!!

>>920
よう、俺。
923名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 22:18:34 ID:9QEVA7g2
>>910 >>916
なにこれなにこれ!
おおお、こんなことされたい!!!

>>920
>>922
あ、自分がいるw……orz
924名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 22:25:55 ID:o9saXcrf
俺多すぎだろorz
925名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 22:55:45 ID:otoW+1sI
ハルにゃんの湯飲みほしい
926ミニハルキョンss:2008/04/03(木) 23:42:19 ID:Hmtoh4wt
最悪だ。俺のちょっとした仕事のミスでこんな時間まで残業するとこになるとは。

ハルヒには夕方に電話で遅くなると言ったからもう風呂入って寝ているかもしれん。

そっと家の扉を開けハルヒを起こさない様に慎重に行動する。

ん?台所が明るい・・・。

「あ、キョン帰ってきたのね!随分遅かったじゃない!
ご飯食べないでまったあげたんだから少しは感謝しなさいね」

昔ながらの幼馴染風に言ってくれる。

何時しかの俺が行ったアホみたいな発言を今になって忠実に再現してくれているみたいだ。

味噌汁を温めなおしているハルヒを後ろからそっと抱き、耳元で呟く。

「ありがとなハルヒ。そして愛している」

んもうと顔を真っ赤にして味噌汁を温め続けているハルヒ。

ハルヒがこちらを見る。目を閉じて距離が近くなる。

半日ぶりのキス。息が続かなくなるまで長く長く続いた。

そんな夜。今日食べた晩御飯はいつもより美味しく感じた。

明日もこいつのために仕事をがんばれそうだ。
927名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 23:45:13 ID:LpErJg1E
(*´Д`)GJ
928名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 23:46:49 ID:l9kvKj46
>>926 うわあ……仕事から帰ってきてこんなんだったら毎日死ぬ気で頑張るのに……GJ!

さっきからなんだこの甘甘夫婦物続きは!
いいぞ、もっとやれwww
929名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 23:47:06 ID:0YYu/kjO
うおおおおおおおおお
一日の疲れがとれるぜ!w
930名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/03(木) 23:55:16 ID:tUWIJ5pi
畜生!

なんてGJ!!な作品ばかり投下されるんだ!!
しかも甘甘夫婦物かよ!!

まとめてで悪いが皆さんGJ!!
931ミニハルキョンss:2008/04/04(金) 00:04:19 ID:WusRnm6Y
もう一個できたから調子こいて投下

***********************

家に帰ると白衣のコスプレをしたハルヒが出迎えてくれた。

なつかしの腕章には超整体士というよく分からんものが書かれていた。

と言うかもうそろそろいい年なんだからコスプレとか辞めたらどうだ?

「何よ。あたしのコスプレが見るに耐えないみたいじゃないの。
今日はあんたに感謝の気持ちとしてマッサージしてあげようと思ったのに、
それと久しぶりにコスプレするとキョンが喜ぶかなってやったのに・・・、
ふんだ。そんなこと言うんだったらマッサージはなしにするわ」

あらら、ハルヒの奴拗ねてしまいやがった。
やれやれこいつは・・・。

スマンかった。正直言うとお前はコスプレしなくても十分綺麗で可愛いんだから
普段のままでいいと思うぞ。肌もすべすべしていて気持ちいいしな。
それにお前だって口には出さないけど毎日家事が辛いだろ。
ゴメンな、俺ってまだ仕事慣れていないから給料安いし残業多いから家事手伝えなくて・・・。
だからさ、お前が俺にマッサージしてくれるんだったら俺もお前に感謝の気持ちとしてマッサージするからさ。
機嫌直せよハルヒ・・・。それと愛してるぞ。

「愛の言葉は言い訳の付け足しに言うもんじゃないわよ。ま、いいわ。
キョンがそういうんだったら甘えましょ。あたしがマッサージした後宜しくねキョン。
それとあたしも愛している」

俺に抱きつき軽めのキスを交わす。

おいおい、愛の言葉の付け足しはダメじゃなかったのか。

その後マッサージは深夜まで及んで寝不足確実だったのだが、
不思議と朝の目覚めはバッチリだった。

ハルヒ特製の朝ごはんを食べ昨日までの疲れは完全に取れた。

今日は何とか定時に終わられてこいつに何かお土産を買ってこよう。

嬉しそうに俺の朝飯を食べている姿を見ているハルヒをチラッと見て俺はそう思った。

そんないつもの日常。

終わり
932名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 00:05:03 ID:wlB73WOU
甘いの最高だああああ!!
GJ!!


そして俺多すぎワロタww
933ミニハルキョンss:2008/04/04(金) 00:07:02 ID:WusRnm6Y
926、931のss書いたんだが何か誤字が多いな・・・Orz
推敲したのにお目汚しすいません。
934名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 00:09:20 ID:/ArVoAaw
>>926
>>931
自分のより遥かに読みやすくて良いハルキョンw
GJでした!

おやすみハルキョン
935名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 00:09:58 ID:WJqBHX0a
ニヤニヤしちまったぜ ツルテカ液晶じゃなくてよかったぜ
936名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 00:24:22 ID:xNEMm2IS
やばい
俺大杉www
937名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 01:18:36 ID:L21s00i/
ハルにゃんの吐息
938名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 01:31:14 ID:GFmvxlX9
>>933
有る程度の誤字なんか脳内フィルターでどうとでもなるさ!GJ!
いいぞもっとやれ〜〜!w
939名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 01:32:59 ID:XyW0JJQa
ハルヒの吐息が顔にかかってくすぐったい
940名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 01:39:28 ID:WEvaZ61p
>>939
キョン、一々報告しなくて良いよ
941名無しさん@お腹いっぱい。:2008/04/04(金) 01:53:51 ID:L21s00i/
ハルにゃんおやふみにゃん
942 ◆RAXLFIwrP6
 
    あの娘から 不思議の匂いがプンプンするわ!
    何としてもSOS団に入れるわよ!
    ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      やめとけ
      長門と属性かぶってる上に、
      意味もなく脱がなきゃならなくなるぞ…
      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
.       , -‐―- 、-U                   _,.  , -‐―‐-. 、,、
       /rシ/ニニヽ.ヽヾ. コアクマ ナラ        / (/.  @  @ ヾ \
      ハ芥.lノメ从从iバハ> メイヨコモン ガ     <9⌒゙i  ,.===ソ==、ノ ⌒>
      i l (| | ┃ ┃i! ─|!  イルカラナ…         ヽ/i iリ从ハ从リ)
      i从リ、.'' ワノ〜,ノ'                  | (ト| ┃ ┃ ト!
.        /{´i'づと二i゙}       , -‐.、―-U. ↑  j |リ、'' ワ''ノ!|
.        く,/_i_l_.l^´T`'!      /   ,ィ┬-ftjヽ..〈  ,ノリ_、○ヘ‐z○リ
.       (__ハ_〈__八_,〉      |   ,ハ‐ト 廾i| .ソん> /ズ゙ミ>マ っ
.                       !  | ┃ ┃ | |  (_Z レ'ハレ从ハリゝ っ
.                       ヽwッ ''' ヮ''ノN   .ス (レ゙> リ |ハ
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                         くメ_f_k,ゝ      ⊂i}´ Y R{/
                        (__j__)          i` 'T`'!
                                    〈__八__〉