【らき☆すた】こなた×かがみPart13【こなかが】
_ ‘ー’ (⌒)
. ,-、 //⌒ / (こ○こ)
てOう 〈.::.{ __, ベ.ー-< ‘ーヘ_ノ
‘ー’ ,ゝ'´.::.::.::.::.::|.::.::.::.::`丶、
/ :.::.::.::.::.::.::.::j.::.::.::.:: く ̄
{ヽ ,'.:/.::.::⌒/|.::.::ハ⌒.::.::.:ヽ ハ
∨\_ {/.::.::/:./ |::/ ヽ\.::.::|.::V }
. / / ∨イ.::/≡≡l/ ≡= ハ.:.|ヽ「∨
ヽ_{ |.:ハ:::::: 、_,、_, ::・{:.W ∨ かがみーん
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ー=こ⌒\: : : : : : : :\厂^\\
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/ / __/ / |:ト: : 入∨り// /`´ |: ムイ: : : : :',
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{ヽ ,'.:/.:(´⌒ ⌒ ⌒ヾヽ ハ. }ー{_{〈 / / / ノ _ノ ..| : : |
∨\_ {('⌒ ; ⌒ ::⌒ )V } 厶 _ト、__/ / / /ー{ .| : : |
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ヽ_{ (´⌒;: :⌒`):; )∨. // ヽ、_ /; | │ │.:.:.|
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/:/.::./ヽ ヾ ノノ ノ.::.::l .. ∧ | ヽ: . }| ∧ l ノ∧│
本スレでの冬コミおすすめ同人誌
一般
はぐ☆ハグ☆かがみん (ゆ〜のす通信)
は・ぴ・ら・き (虚弱畑)
破顔一笑 (クラスメイト・ショック)
セブンすたー2 (GUNP 杜講一郎xさくらあかみ)
柊さんちのリラッコナ(おでんや)
CapriceStar (ししゃもはうす)
R18
蒼☆菫 (CELTRANCE)
CICADA DRIZZLE (しもやけ堂)
HOME SWEET HOME (いちごさいず)
まそっぷ (ごべらっつぉ)
?
らぶ☆すた (彩也学園)
うぃんたぁ☆ふぃーばー (BBBえくすとら)
もちもち (スペースオレンジパンケーキ)
あーこなたとセックスしてー
8 :
6-774:2008/02/03(日) 01:36:35 ID:ti7VFHUP
乙です。
さ〜始まるザマスよ。
>>1 乙!!
じゃあやりますか
さあ、今回もゆりゆり〜っと始まるザマスよ!
いくでがんす
ふんがー!
>>5にある?の項目ってどんな内容なの?
もちもちのこなたがかわいいから買うかどうか迷ってるんだけど・・・
まともに始めなさいよ!
16 :
7-438:2008/02/03(日) 02:00:53 ID:l1BQKXW7
>>5の
らぶ☆すた (彩也学園) R18
うぃんたぁ☆ふぃーばー (BBBえくすとら) R18
もちもち (スペースオレンジパンケーキ) 微エロくらい?w
全部持ってるから間違いないZE
>>16 GJ!そう、
かがみんだけじゃなくてこなたにもデレ要素があるんだよ!
今スレでも私たちの愛に祝福を!
/⌒V⌒\ ひ
>>1らぎ かがみはこなたの嫁なんだからねっ!
| | >2かさ < チョコの作り方は全部教えてあげるよ、
\ / お姉ちゃん
\/ >3ゆきさん < 永遠の愛を誓いますね?
´`) >4らいしって誰? 私たちの邪魔をしないでよね!
,; ‐,、‐ 、 ,; ‐'‐ 、
>>5なた……愛してないわけがないんだからね?
ヨ>ノノハ))<E. l _ノ)ノハヽ そうじ>6うお父さん、もちろん神前婚だよ!
|iリ、゚ ー゚ノil| | i、゚ω゚.l| 岩崎 み>7みちゃん×
ノハl^iVi^コつとl_^iVi^l| こば>8かわ ゆーちゃん 二人もおめでとう!
((ノU_´`,l ハ) .| ll_´`_U >9ろい先生、ごめんなさい。 お先に失礼します。
</_i_l_i> ノノ/_i_l_i> パティことパトリシア・マー>10ちゃんへ
U U ´ U U 日本文化にも百合はあるのだよ……ふふふ
>14りん、妄想は自重せずにSSにぶちまけてね。
>33きち、ごめん、かがみんは私のものだっ!
>>10-13、
>>15-32、
>>34-1000 みんなも式場に来てね!
AAは12-676さん(?)のものを引用させていただきました
半分以上のアンカーは専ブラ用
前スレ939はかがみん
>>17 サンクス!こなかがは微エロぐらいがちょうどいいよね。
表紙のこなたがかわいいから買おうっと
>>1 激しく乙!ついに13スレ目…思えば遠くに来たもんだ( ´∀`)
>>18 ちょwwwGJすぐるww
すげー!感動したwww
22 :
12-676:2008/02/03(日) 02:33:47 ID:Pi4bXX/v
>>16 ぐっじょぶ、照れこなたもさらに照れてるかがみんもかわいいよ
>>18 ありがとうございますwwwwまさか使っていただけるとはwwww
>>16 GJ!
バレンタインって来週なんだなぁ、早いもんだ。
>>18 こりゃあ見事w
そして前スレ1000もGJ!
27 :
12-570:2008/02/03(日) 03:11:10 ID:hJA6Fmoz
バレンタインデーのネタなんれ思いつかないよー(汗
>>1 スレ立て乙っ
>>16 落書きGJ。
ツンデレこなたは新鮮だっw
さて、スレも新しくなったのでSS乗っけます。
たぶん、8レス程度で終わる。。。。はずorz
最後に劇終と入れますので、8レス以上になったらスマン
28 :
1/8:2008/02/03(日) 03:13:41 ID:hJA6Fmoz
広い、広い、どこまでも続く青い空。
8月上旬という暑さを優しく和らげてくれる風が私たちを撫でていく。
見渡す限りの草原と、草原のはるか向こうにわずかに見える山々。
私とこなたは、そんな場所を二人で歩いている。
『風の魔法』
”せめてコレくらいは済ませておきなさいな”
そんな台詞と一緒に渡されたのは、結婚式の段取りの書かれた用紙と旅行のパンフレット。
今まで頑張った私たちへのご褒美だと、お母さんは笑って渡してくれた。
こなたと私の、結婚式と新婚旅行。
身内の、それもほんのごく一部だけの慎ましやかな式を上げたあと、私とこなたはこの場所に来た。
こなたと繋がる右手はそのままに、あまった左手で青空を彩る白い雲をつかんでみた。
「かがみー」
「んー?なあに、こなた」
当然つかめるわけも無く、でも何かの手ごたえを左手に感じる。
「来て良かったね」
そんな事を言ったこなたを見ると、その幼い外見からは不釣合いなほど綺麗な微笑みで私を見ていた。
あれから、少しだけ月日が経って。
私たちの逃避に終わりの日が来た。
あの日、電話越しに聞いた母との会話は今もハッキリ覚えていて、きっとこの先も忘れる事はないだろう。
29 :
2/8:2008/02/03(日) 03:15:18 ID:hJA6Fmoz
『かがみ・・・そろそろ帰ってきなさい』
『父さんと母さんが認めてくれるなら、今すぐにでも帰りたいわ』
『・・・辛くないの?』
『・・・・・・辛いに決まってるじゃない』
『確かに、父さんや母さんの言うとおりだったわよ・・・・・・皆、私たちのことを軽蔑するか引いて接するかだわ』
『・・・まだまだ、もっと辛い事も起こるわよ?』
『・・・うん。分かってる、つもり』
『それじゃあ』
『でも』
『・・・』
『でも、こなたと二人で耐えてきたわよ。今まで』
『耐えられるのは今だけよ』
『そんなことないっ』
『耐えてるならいつか無理がくるわ。5年先か、10年先か・・・20年先か』
『・・・』
『若いうちはまだ良いわ。でもね、ある程度年がいくと後戻り出来なくなるのよ』
『そのとき、きっと二人とも後悔するわ・・・それからじゃあ遅いのよ』
『後悔なんて・・・』
『周りに味方は居ない、血の繋がる子供も居ない。たった一人だけを頼りに生きていくなんて、無理なのよ』
『私だって、そんなの分かってる!』
『だから、母さんに、みんなに分かってもらおうとしたんじゃない!一生懸命説得したじゃない!』
『・・・』
『この状況のままでこの先どうなるかなんて、大体の見当はついてるわよ!・・・私も!こなたも!』
『でも、分かってくれなかったじゃないっ、こなたと別れさせようとしたじゃない!』
『かがみ、別に別れさせようとしたんじゃないわ。ただ、恋人にするのは』
『一緒よ!”好きなのはかまわない、でも恋人になるのはダメ”なんて、別れろって言ってるようなものよ!』
『・・・かがみ』
『何回も言ってるけど、もう一度言うわね』
『私とこなたの仲を認めてくれるまでは、絶対に帰らない』
30 :
3/8:2008/02/03(日) 03:16:26 ID:hJA6Fmoz
「ほんとねー。すっごく気持ちがいいわー」
「いくら標高が高いとはいえ、とても8月の暑さとは思えないよー」
「そうよねぇ。吹いてくる風もすっごく涼しいし、ほら、見てっ」
空を見上げ、左手でもう一回雲を掴む。
「ふふっ。ゲットっ」
なんて、柄にも無いくらいおちゃらけて、横に居るこなたに笑顔を向けた。
『・・・・・・』
『これは、こなたとの約束なの。みんなが認めてくれるまでは絶対にあきらめないからね』
『・・・・・・覚悟はもう出来てるのね?』
『そんなの、そっちを出るときに済ませてるわよ。最悪、一生帰れなくても諦めない』
『・・・』
『・・・だから、まだ、帰れない』
「おやおやー。今日は何時に無くデレてますなー。かがみんや」
そういって、私の前に回りこみながらからかい始めた。
「だぁぁぁ!だからデレとか言うなって何回も何回もっ、それこそ高校の頃から言ってるだろうがー!」
「だってツンデレがかがみの基本仕様じゃーん」
「しつこーい!」
お知りの辺りまである髪を風にたなびかせながら、こなたは私をからかっては逃げる。
それを、私が怒鳴りながら追いかける。
あの頃の光景そのままに。
・・・少しだけ、違う現在を見せて。
「うりゃあ!」
「んにゃ!?」
私から逃げるのに、決して解かない繋がれた手。
それは、こなたと私の色々なものを表している。
これが今の私たち。
そして、何時ものように逃げるこなたを、何時ものように引っ張って自分の胸に引き寄せた。
『・・・うん。分かったわ』
『・・・』
『じゃあ、帰ってらっしゃい。かがみ』
『・・・は?』
『お父さんは、もう許してるわ。こなたちゃんのお父さんも、みゆきちゃんも・・・当然、お母さんもね』
『・・・・・・・・・ほんとに?』
『本当よ。ずっと前からみんなで集まって話してたのよ。二人を認めるか認めないのかってね』
『・・・・・・・・・ほ・・・・・・とに?』
『信じなさいな。・・・漸くみんなの意見がまとまったの。この前だけどね』
『かがみの覚悟が本物なら、認めてあげようって』
『・・・こなたは?』
『大丈夫よ。かがみの後にこなたちゃんも電話するんでしょ?その時に泉さんから同じ事を直接言われるはずよ』
31 :
4/8:2008/02/03(日) 03:19:02 ID:hJA6Fmoz
「んぎゅ・・・えへへ。かーがみん」
「ふふふ・・・こーなた」
左手でこなたを抱え、こなたの右手が私の首に回ると、それが合図となって私とこなたの唇は優しく重なった。
あの後、電話BOXから出てきた私を見てこなたは酷く驚いていた。
こなたに言われて、私は、自分が泣いていることを知る。
色々心配してくれるこなたを無理やり電話させ、私はBOXの横で止まない涙と格闘しつつこなたの様子を見ていた。
そして、こなたが私に弾けたように振り向くやいなや、笑顔で、やっぱり涙を流してくれた。
広い広い空を見ながら、私たちは草原に実を預けている。
風がそよぎ、雲が流れ、光がそそぐ。
なんて、素敵な瞬間なんだろう。
「こなたー」
「なーに?かがみ」
「私たちってさ、子供作れないでしょ?」
「そだねー。私が性転換してアレくっ付けても無理だねー」
相変わらず一言多い奴だ。
「多分、養子とかも難しいと思うのよ。日本じゃあね」
「日本人はまだ固いからねー。レズの夫婦に養子は流石に認めないかなー」
教育上がどうのこうのとかで、ね。
「だからさ、せめてなにかペットでも飼おうよ」
「ペットかー・・・犬とか猫とか?」
うん。それも良いし、インコとか九官鳥とかの鳥類でも良いわねー。
そんな私にこなたは楽しそうに同意してくれた。
「まぁ、何を飼うかはゆっくり考えようよ。時間はたっぷり出来たんだからさっ」
「ふふ、そうねっ。今はこの旅行を満喫することにしましょうか!」
そういって、私がこなたの右手の甲にキスをすると、こなたは私の左手の甲にキスの返礼。
そして、久しぶりに見る家、久しぶりにくぐる玄関・・・久しぶりに顔を合わせた、家族、友人、小父さん。
私は、お父さん、お母さん、そしていのり姉さん、まつり姉さん、つかさの順に抱きしめてただいまと伝えたのだ。
そして、そこで一つだけ約束を交わした。
『二人の関係は、絶対に秘密にしなさい』
『私たちはかがみとこなたちゃんの関係を認めるけど、周囲も認めるとは限らないでしょ?』
『かがみさんと泉さんの関係がこの先どのような形になったとしても、これだけは守って欲しいんです』
『こなた、これはね、二人を守るために絶対守って欲しい事なんだ・・・今なら、分かるだろう?』
うん、分かる。
二人で生きてきて、嫌になるほど理解させられたから。
これは、私たちだけでなく、私たちを許してくれた皆のためにも必要な事。
こなたと私は、当然、固く約束した。
「さて、かがみん。向こうに見える丘まで行って見ようよ」
「おー、いい感じに展望台っぽくなってるわね。見晴らし良さそう」
今の位置より高いところにある丘の頂上から見るこの草原を想像しつつ、私はこなたに引かれるように歩き出す。
「こなた」
「なーに?かがみ」
今更だけど、定番過ぎて面白みの無い言葉だけど。
なにより大事な言葉だから、万感を込めて伝えよう。
「大好きよ・・・心から愛してるわ。本当に、今、幸せよ」
そんな私に、こなたは最高の言葉を私に返してくれたのだった。
32 :
5/8:2008/02/03(日) 03:19:57 ID:hJA6Fmoz
揺れるカーテンの隙間から零れる日差しが私の顔を照らす。
クーラーは体に悪いからと、開けた窓から入り込む風が気持ちよく私を凪いでくれる。
「・・・・・・また、この夢」
土曜日。
とくに出かける用事もなく、無理に外出してお金を使うのもアレだなーという事で、こなたと二人でゲームで遊んでいたのだが。
お父さんとお母さんが用事で近所まで出てしまい、いのり姉さん以下3人の姉妹は揃って用事で外出中。
家は私とこなたの二人だけとなった。
・・・・・・気を使われたのだろうか。
こなたは二人きりだと凄く甘えてくる。
私もそんなこなたが愛しくてたまらないので、キスをしたりしながら寝転がっていたのだが、どうやらそのまま寝入ってしまったらしい。
こなたはまだ、私の右手を枕にして寝息を立てている。
それにしても。
「2回目・・・ね」
最初に見たのは月曜だっけ?
私とこなたが二人で逃げる夢だったかな。
まったく、とんでもない夢だった。
「今のは・・・・・・・・・割と、良かったわよね?」
自分に言い聞かせるように、疑問系でつぶやく。
うん。なんか、すっごく幸せな夢だった。
なにより、こなたと一緒に幸せだというのが最高だ。
右側に寝るこなたの頭をゆっくり撫でながら、前回と違った夢をかみ締めていた。
「・・・やっぱり、夢ってそのときの心理状況が影響するのかしらねー」
33 :
5/8:2008/02/03(日) 03:20:43 ID:hJA6Fmoz
月曜日。
放課後みゆきやつかさに集まってもらい、こなたとの関係を伝えた。
火曜日。
こなたのお父さんとゆたかちゃんに、二人揃って伝えた。
水曜日。
お父さんとお母さん、いのり姉さんとまつり姉さんにこなたと二人で伝えた。
流石にこなたのお父さんや私の両親には少し渋い顔をされたが、それでも認めてくれたのだ。
何より、夢と違ってみゆきが正面から受け入れてくれたのが嬉しい。
あんな夢を見た後だから凄く怖かったのだけど、それでも自分の気持ちやこなたとの関係への覚悟をしっかり伝えた。
それが良かったのかもしれないわね。
不安だった先週と、幸せな現在。
夢の中の私たちは本当に幸せだったのだ。
つまり、今の私も本当に幸せなのだろう。
・・・ちょっとこじつけっぽい感じだけど、ま、いっか。
窓から、少し強めの風が入り込んできて、私の髪がこなたの顔に覆いかかる。
その髪がこなたをくすぐったからだろうか。
「・・・んにゅ・・・・・かがみ〜?」
こなたが目を覚ました。
目を擦りながら私を見、すりよって来る。
「おはよう、こなた。良く寝れた?」
うんー。と、寝ぼけ眼で返事してくるこなたに、私は先の夢を話してあげようと思った。
こなたはどんな感想をくれるかな?
こなたの反応に淡い期待を持ちつつ、私はこなたを抱きしめながら話しかけたのだった。
「こなた、あのね」
‐8月初頭、窓から入り込む風が送り届けてくれた昼下がりの素敵な夢とひとときのこと‐
劇終
34 :
12-570:2008/02/03(日) 03:25:48 ID:hJA6Fmoz
ありゃ?5レスで終わった(汗
あれれ。。。下手したら8レスじゃあ終わらんとか思ってたのに。
一度に投稿できる範囲がいまいち把握できんorz
今回は構成に突っ込みどころ満載。。。
投稿して気付くとか(汗
SS書くときは何時もBGMをかけるのですが、ちょっと曲に乗りすぎたかも。と反省(汗
ちなみに前回はひぐらしのYOUで、今回はポポロの風の魔法だったり。
構成や表現に、なにかご指導ありましたらよろしくお願いします。
>>34 GJ〜
なんかいいね。こういうのは。
関係が関係だけに不安になってしまうものだろうし、
だからこそ認めてもらえた時は一層嬉しいんだろうなー。
って感じが伝わってきた気がするのです
36 :
12-926:2008/02/03(日) 07:50:25 ID:Xl0vCp4P
>>34 gj!爽やかな感じでよかった。
けど八月初頭はめがっさ暑いから雰囲気的には梅雨前くらいのほうが自然かな、と思った。
>>1乙 !!
>>16 イラスト一番乗りおめでとうございますw
>>18 前スレのAA使い道多そうw
>>34 SS一番乗りおめでとうございます ! 二人が幸せになれてよかった・・・
39 :
6-774:2008/02/03(日) 09:18:37 ID:ti7VFHUP
>>34 GJ!!何だかポカポカする内容でした。
ほんわかほのぼの、二人の関係。荒んだ心を癒してくれるのです。
40 :
7-428:2008/02/03(日) 10:19:01 ID:t0DNJ5O4
スレ立て乙です。
朝起きてみたら「始まるザマスよ」もあるし、気を使いながらのスレ埋めが行われているし、1000レクションもあるし、
作画もされているし、SSもあるしで、このスレのよさが一晩で凝縮されていたようですね。
それらに関わっていた方々、お疲れ様。
・シリアスです
・長編です
・かがみ視点で3年生の2学期くらいの話です
・まとめサイト、7スレ目無題2「劇場版(笑)かがみの恋2」の続きです
・17レス使います
題名をスイーツ(笑)と同義語の劇場版にしたんですが、(笑)つけるの忘れてました。
それでは「劇場版(笑)かがみの恋3」投下します。
41 :
1/17:2008/02/03(日) 10:21:06 ID:t0DNJ5O4
「かがみ、駅着くよ」
こなたの小さな声が聞こえる。
私は黒井先生の車に乗り込むとすぐ、こなたに膝枕をせがみ、その柔らかな身体を
冬服で厚いスカートの生地越しに満喫していた。
こなたに優しく頭を撫でられながら、車に揺られているといつしか眠っていたようだ。
早朝に目が覚め、つかさの携帯電話を盗み見て、まつり姉さんと話をし、弁当作りに励んだ結果の
睡魔がいま襲ってきたのだ。こなたに守られている、そんな安心感に付け込まれたのだろう。
私は夢を見ていた。茶屋の前で昔の自分と別れる夢を。
昔の私はもういらない、こなたとの新しい日々が待っているから。
こなたの小さな右手を、大切に両手で握っているのに気付き、左手だけ離して起き上がる。
しかし私は忘れ物を思い出した子供のように、すぐにこなたの膝に頭を乗せた。
「もうちょっと、いいでしょ?」
「かがみ、もう駅前だよ。ここ長く車止められないよ…」
「うん、もう少しだけ」
「柊、今日はもうええやろ、泉は逃げへんぞ」
「はい、すぐに出ます」
言葉とは裏腹にこなたから離れない私。
こなたの膝や腿の感触を確かめるように、頭を動かす。髪を結んだリボンが緩む。
後ろからクラクションが鳴らされ、驚いた私は頭を勢いよく上げた。
覗き込む格好のこなたに気付かず、左の後頭部に衝撃が走る。
「か、が、み…」
「大丈夫か? 泉! 柊!」
こなたはとっさに頭を上げたようで、私の頭はこなたの顎に当たっていた。
黒井先生は車を、駅前から少し離れたところに移動させた。完全に止めてから、後ろを振り向く。
「大丈夫か? 泉! 柊!」
繰り返し聞く。
私の髪が乱れていたため、それがクッションになったようだ。
それに、こなたがとっさに左手で私を抑えたため、驚きほど痛みは無かった。
こなたも
「かがみ、大丈夫?」
と気遣ってくれた。
私は身体をひねり、こなたの胸にすがりつく。
「ごめんなさい。こなたに迷惑掛けた。けど、気持ちが抑えきれないよ」
「かがみ、痛いよ。そんなに掴まないで」
こなたの薄い胸は肋骨すら感じられるほどだった。
この小さくすぐにでも壊れそうな身体、いっそのこと私が壊してしまいたい。
こなたをつかむ腕に力が入る。
「柊、やめい」
肩をつかまれ、こなたから引き離された。
「泉、はよう降りい」
「あ、はい」
こなたはすばやくドアを開け、身を外に出す。そして私が動かないのを確認しながら、ドアを閉める。
私はこなたの居なくなった空間に倒れこんだ。
座席からこなたのぬくもりを感じ、涙がこぼれる。
私の面している部分以外が冷えていく。こなたが離れていく、そんな感覚。
42 :
2/17:2008/02/03(日) 10:23:03 ID:t0DNJ5O4
いつも一緒に居られるようになったのに… あの告白はうそだったの?
運転席の少し開いた窓越しにこなたの声がする。
「かがみ、今日は帰るね。明日、絶対会えるから。絶対会ってよ」
「泉、すまんな、今日はこれで帰ってんか。柊はウチが家まで送るわ」
私は涙に溺れながら再び眠りについた。
桜の木の下でつかさが笑っている。
桜の木の下でこなたが笑っている。
つかさの周りに、お父さん、お母さん、いのり・まつり姉さんが集まる。
こなたの周りに、こなたのおじさん・おばさんが集まる。
私はその中間に居る。どっちに行こうか考える。
つかさ達は私が居ないことに気付かないくらい笑っている。
こなた達は私が居なくても笑っている。
私はどっちに行けばいいの? どっちに入れてくれるの? どっちに行きたいの?
一歩でも歩き出したら、背を向けたほうの家族は私から消える、そんな予感。
どうして選択しないといけないのよ。みんなが私に近づいてきてよ!
私、一歩も踏み出せない。
だんだん周りが暗くなる。正確には私の周りだけ暗くなる。足元を見た。
穴が空いていた、どこまでも続く黒い闇。不思議と落ちない、浮いている。
私のいる場所はどこなの?
体のゆれで目を覚ます。お父さんが私をおぶって家に入れてくれていた。
玄関の外ではお母さんとまつり姉さんの声、黒井先生の声も混じって聞こえる。
「あ、もう大丈夫だから」
お父さんに声を掛け、下ろしてもらう。
車の走り去る音と共に玄関がにぎやかになる。入ってきたまつり姉さんは私を見て、
「あんた、最近どうしたのよ。あんたらしくないわね」
と、さらに眉をしかめながら続ける。
「ひょっとして彼氏が出来ないことに、苛立ってるの? あんた受験生なんだから、色恋事なんて必要ないじゃない」
「そんなんじゃないわよ」
「じゃあ友達関係? 新しい悪い友達が出来たんだ。あんた長続きしないわね。そんなんじゃ、大学行っても一人ぼっちだよ」
「そんなんじゃないって言ってるでしょ」
「じゃあ何よ、つかさだって最近のあんたに振り回されて、最近全然笑わないよ。ずっと考え事してるみたい。
つかさにとっては、あんたは姉なんだからしっかりしてよね。誰がつかさの面倒見るのよ」
「どうして私なのよ」
「同じ歳なんだから当然でしょ? それとももうつかさの世話に飽きたの?」
「世話って… つかさは子供じゃないんだから、私が面倒見ることないじゃない。私だって自分の…」
黒井先生の顔が浮かぶ。
『泉のこと頼む。柊の力で泉を幸せにしたってくれ』
今、私はこなたの人生を託されている。その自負で告白できた。そして返事をもらい、新しい二人の未来を築こうとしている。
今の私はこなたが一番大事。つかさは他の人でもみられるが、こなたは私しか心を開けない子、私しかいない。
「…自分の幸せ、見つけたんだよ! 邪魔しないで」
43 :
3/17:2008/02/03(日) 10:25:05 ID:t0DNJ5O4
目の前にいるまつり姉さんに叫ぶ。校庭の隅まで届くような声で。遠い姉さんの心に届くように。
深い穴に落ちた私の心が見上げる、たった一つの光に向かって…。
ひるみながら、まつり姉さんは言う。
「ど、どうしたのよ。大声出すなんて、本当にあんたらしくないよ」
「私らしくって、なんなのよ! 私は私よ」
さらに声を荒げる私に一同唖然。私の荷物を持ち隣に立つ、いのり姉さんが、
「かがみ、落ち着きなさい。まつりも心配して…」
と言うのも聞かず、
「もう、ほっといて、私はもっと大切なことしないといけないんだから。皆にはわかんないわよ!」
と叫び、ニーソックスのまま外に飛び出す。神社の境内を力なく歩く、玉砂利が足の裏を細かく刺激するが少しでも距離を置きたい、
その一心で早足になりつつ進む。まっすぐに伸びた杉に、私の心の歪みを戒められているようだった。
奥の社の裏に隠れる。誰から? 家族? 神様? こなた…?
修学旅行で行った京都の夜を思い出す。
私は男子から告白されると思った。今までそんなことなかったから、道行く男子全員が私を見ていると思った。
この中に私のことを『彼女にしたい』と思って見ている人がいるんだ…。
嬉しくもあり、抜け駆けするのが皆に悪い気がする。けど、ようやく訪れた私の春に祝福されるだろ。
あの人だったらいいな、この人だったら… まあ、悪くない… できればこっちの…。
などと、考えているうちに夜。しかし男子を待っている間に広がる心の隙間。どうして隙間が生まれるの?
バスの明かりに照らされた私が、最初に見た影。それは小さい少女の影。頭の上に大きなアホ毛。
手紙をもらってから、一言も話をしていない。あれだけワクワクした一日だったのに、生涯で一番つまらなかった一日。
声が聞こえない。会話が思い出せない。姿が見えない。
私の心に住んでいた、大切な人の姿…。私、好きなんだ、あの子のこと…。
一日離れただけでこんなに辛いなんて…。わかったよ、私の幸せ。
男子からの告白を断る重圧から解放された私は、旅館の朝食をひたすら食べた。それを思い出したところでひと笑い、服の上から脇腹を掴む。
予想以上の弾力は、冬服の上からだから… ふぅ、ダイエットしなきゃ…。
社にもたれて見上げる木々は、私を現実から隠してくれている。
かくれんぼは得意だった。相手がつかさだったからだけどね。
「お姉ちゃん、みーつけたっ」
横を見るとつかさが社の角から、顔だけ出して笑っている。
「うぉ、つかさ、まだ起きてたの?」
パジャマ姿のつかさを見て、私はコートを脱ぎそれを掛ける。
「あったかくなったとたん、寒いの思い出したよ」
「もう、風邪引いたらどうすんのよ」
「えへへ。お姉ちゃんすぐ見つかると思ったから」
つかさの足元を見る。通学用の靴を履いた素足のかかとが赤い。パジャマの足すそが泥だらけだ。
「つかさはかくれんぼしても、私を見つける前にお母さんに呼ばれて先に帰っちゃうのに、今日はよく見つけられたね」
「今日はお姉ちゃんに呼ばれたからね」
「私に?」
「うん」
「私、つかさのことなんて…」
44 :
4/17:2008/02/03(日) 10:27:08 ID:t0DNJ5O4
「お姉ちゃん、前言ったよね。つかさもこなちゃんみたいに『私が面倒見ます』って言えて。
あれの返事まだだったから、それを言いに来たんだよ」
「ああ… そういえばこなたとふざけていた時、言ったわね」
「お姉ちゃんの面倒は見れません!」
「え…?」
「面倒を見るとか、見られるとかじゃなくって、一緒に乗り越えていきます」
「乗り越える?」
「うん。私は私のできることをして、お姉ちゃんの力になるよ。だからお姉ちゃんも、お姉ちゃんができることをして、
私の力になってください」
「つかさ…」
どうしたんだろう。なぜつかさのことを重荷に感じたのだろう? つかさはいつも自分ができることをしている。
時には私が出来ないことでも、やりとげていたのに…。
怠惰で甘えているんじゃない、だから私はつかさの手伝いをしていた。面倒を見るんじゃない、あくまでも
私達は助け合ってきたのに、つかさのこと邪魔だって思った。
つかさの顔を正面から見られず、うつむく私の腰に手を回し促す。
「かくれんぼ、お姉ちゃんの負け。うちに帰ろうよ」
「うん」
心のもやが晴れないまま家に向かう、湿ったニーソックスが歩くのを不快にさせる。
「お姉ちゃん、靴はいてないね。私がおんぶしてあげるよ」
背中を屈めるつかさに素直におぶさる。つかさは少しよろけて2・3歩前後し、体勢を整えると力弱くしょぼしょぼ歩き始めた。
急に目の前が白くなる。目を凝らすと池のほうから、懐中電灯でいのり姉さんが私達を照らしている。
そして手にした携帯電話で連絡しているみたいだ。光軸をずらし、駆け寄ってきた。
「探したよ。家帰ろう」
手を出すいのり姉さんにつかさは言う。
「私がおぶっていくから、先に帰ってて。お父さん達も家で待っててって伝えといて」
私を一目見て、私の額を人差し指で一突きし、
「風邪引かないうちに戻ってくるのよ」
と言いながら携帯電話を再び手にし通話する。
「あ、お父さん。うん、見つかった。境内。家で待っててって、あ、お母さんとまつりにはメールしといた」
話の途中から歩き出したいのり姉さんの遠ざかる声を聞きながら、
「なんか、お姉ちゃんをおんぶできるなんて、夢みたいだよ」
「そうね、乗り心地悪くないよ」
「先生にすごく怒られたの?」
「違うわよ」
「お姉ちゃん遅いから、ゆきちゃんに電話したんだ。そしたら『先生と話をしてる』って聞いたから、心配しちゃった」
「心配いらないわ」
「私、まつりお姉ちゃんに迷惑掛けちゃった。けどメール打ってる途中で電話になんか
出れないよ。鳴り終るまでじっとしてたら、何回も何回も掛かってくるし。もうわけわかんない」
「う、うん… 後でいい方法教えてあげるね」
「うん。じゃあ、はやく家に入ろう、お姉ちゃん」
「ちょっと待って」
つかさの肩越しに大鳥茶屋が見える。その前にたたずむ一つの影を見つけた。
45 :
5/17:2008/02/03(日) 10:29:06 ID:t0DNJ5O4
その影は街灯の明かりに薄く浮かんでいる。
つかさの背中から飛び降りて参道を突き進む。この少女に去られては私のすべてが無くなる。
石畳がニーソックスだけの足を突き上げる。一歩ごとに心臓に直接響く地面との応酬。
感覚は何も無い、ただあの少女を目で居止める。
茶屋の前に立つ少女は、ライトパープルのロングヘアで、それをリボンでツインテールにしている。
ツリ目の彼女はどこか寂しげだ。
昔の私の前に立ち、まっすぐ見つめ合う。寂しげな瞳の中に、落とし主が現れた喜びが光る。
「私、探し物してるの。あんた見なかった? 昔の私なんだけど」
「…」
「それがないと、だめなの。帰ってきて欲しいの」
「…」
「私があんたに入るわけにはいかないの。だから、お願い」
二人の距離が縮まる。昔の私は私の中に入る前に尋ねた。
「どうして、私を受け入れるのよ。あんたにとって私は必要ないじゃない」
「こなたは昔の私を見て好きになってくれたんだ。そんな大切な自分を捨てれるわけないじゃない」
二つの影が一つになった。
「かがみ」
空間から小さな声がする。
「かがみ」
やさしく呼びかけるその声のする方向を見る。
茶屋の掲示板の横に立っている少女。
「こなた…」
「来ちゃった」
上目遣いで見つめる姿は悪戯がばれた子供のようだ、しかし自分がしてることに後悔の念はない、
そんな確信犯的な視線で見つめられて私は、
「あんた、明日会おうって言ってたのに、どうして来るのよ。明日まで待てなかったの?」
と嘘ぶり、ニヤリとにらむ。
薄暗い街灯に照らされたこなたの顔が輝きだす。私から視線をそらし、少し遠くを見つめる。
こなたが考え事をしている時の癖だ。もちろんそうして生み出した物は、いつもろくでも無い事ばっかりだったけど。
こなたのいたずらが出る前に、
「なんだ? なんだ? 普段は『かがみは私の嫁―』なんて言ってるからって、嫁に逃げられた旦那みたいな顔しなくてもいいんだぞ」
先制攻撃を仕掛ける。
こなたの顔が紅潮しはじめている。2,3度口をパクパクさせるが、言葉にならないようだ。
思いが伝えられないもどかしさが私にも伝わる。見つめ合っているだけなのに、こなたの声が、気持ちが次々と私を襲う。
これ以上こなたの気持ちを受けるほど、今日の私の行動は立派なものじゃない。私の中の罪悪感がこなたから視線を逸らさせる。
こなたの胸元に視線を落とす。いつもの家着のトレーナー姿に気が付く。
「なんてかっこしてるのよ。風邪引いたら、どうするの」
私は慌ててこなたを抱きしめた。冷たい。
こなたのトレーナーは汗を吸って濡れていた。この冬の寒空の下、こんなに汗をかくなんて…。
「あんた、走ってきたの?」
「電車より早いかな? ってね」
こなたはそう言って照れ笑う。
46 :
6/17:2008/02/03(日) 10:30:49 ID:t0DNJ5O4
「私の…為に…」
「かがみの為じゃないよ。あんな別れ方したら辛いよ。私にできることってなんなんだろうって考えてて、
気が付いたら走ってて、何もまとまってないうちに着いちゃた」
「馬鹿ねぇ」
「かがみこそどうして靴はいてないのさ」
「わ、私は… 私も馬鹿なのよ。あんたほどじゃないけど」
「素直じゃないなぁ、一言『こなたに会うために!』って言っちゃえばいいのに」
こなたが私にまとわりつく。冷たい服が私から楽しさを奪う。
「ちょっと、早く着替えないと。しゃれにならないって」
「着替えなんてないよ」
「あ… そうよね。うち入りなさいよ。私の服、貸すから」
「もうこんな時間だし…」
「一名様ご案なーい。こなちゃん、早く入って」
鳥居の下につかさの姿があった。コートの下から出ているピンクのパジャマが、家へ向かうようせきたてる。
つかさがリズム良く飛びながらこなたに近づく、こなたの肩に手を置いて、
「わあ、本当にこなちゃん、びしょびしょだね。お風呂も入っていけばいいよ」
突然やってきたお泊り会の予感に、喜びを隠せずはしゃぐ。
「そうよ、ゆっくり温まってから帰ってよ。なんだったら泊まっていく?」
「ありがたいけど、お父さんにはバイト先に忘れ物したからって言って出てきたから」
「そうなの? けどその格好じゃ、嘘ばればれじゃないか?」
「いやぁ、そんなの気にせず飛び出したから…」
「ははっ、こなちゃん、お姉ちゃんの心配しすぎだよ。まるでお姉ちゃんのこと、恋人に思ってる人みたい」
微妙な言い回しにつかさは本当に何もわかってないのかと、落胆し安心した。二人の関係は当分秘密、その約束は守らないと。
「ちょっと先に行ってこなたが家に寄る事伝えてくるから、二人はゆっくり来てね」
と言い残し、私は走って家に向かう。足元の感覚なんてどうでもいい、こなたが私に会いに来てくれた、そのことで頭が一杯だった。
玄関の明かりが私を迎えてくれる。戸を開けるなり、
「お母さん、今からこなたが来るけどいい?」
と叫ぶ。
居間から顔を出す家族。
「あんたその前に…」
「まつりは黙ってなさい。こなたちゃんとけんかしたのが原因なの?」
「うん、お母さんごめんなさい。お父さんもいのり姉さんも、まつり姉さんにも謝らないとね」
「こなたちゃんがもう来てるんなら、早く入ってもらいなさい」
「うん、お風呂にも入ってもらっていいかな?」
「いいわよ、温かい飲み物用意しておくね」
「ありがとう… じゃあ、呼んでくるから」
「ちょっと、お母さん…」
「まつりは黙ってなさい」
不服そうなまつり姉さんの顔を脳裏に刻み、二人を迎えに行く。玄関の前には誰もいない。
いくらなんでも遅すぎだろ? 不安になりながらもと来た道を進む。
鳥居が見える位置まで来て、二人を見つけた。駆け寄る。
「でね、冬場なのにくさくってー」
「あ… うん…」
「こなちゃんも、困るよねー」
「あ… うん…」
「でもね、なかなかこれが止められなくって」
「あ… うん…」
47 :
7/17:2008/02/03(日) 10:32:12 ID:t0DNJ5O4
私が去った後もここで話をしていたのか…。
「ちょっと、つかさ。こなたを殺す気か?」
「ああぁ! ごめん、こなちゃん。私すっかり話に夢中で今いる場所忘れてたよ」
「あ… うん…」
「こなたが壊れてる…」
「あ… うん… うん…」
すっかり冷たくなったこなたの手を引く。辛そうな瞳で見つめられる。
私は右手をこなたの肩に回し、左手で太ももの裏を持ち上げた。慌ててこなたは両腕を私の首に回す。
「わあ、これはお姫様抱っこだね!」
つかさのツッコミを無視して、こなたを抱いたまま家に向かう。
「かがみ… かっこいい… 私の… 旦那様…」
旦那様と言われ、嫁がいいのに… と不満を漏らしそうになるが、体重以上の重さを抱えた私にはそんな余裕は無かった。
つかさが玄関の戸を開け、中に入る。二人の姉は自室に戻ったようだ。
「どうしたの、こなたちゃん。大丈夫なの。早くお風呂入って温まりなさい。お家の人には連絡してる?」
私に抱えられたこなたを見てお母さんが心配する。
「お母さん、何か温かい飲み物ない? 私もこなちゃんも外で話してたから、寒くって」
「今用意してるから。つかさも着替えて、居間で温まりなさい」
「うん、じゃあすぐ着替えてお母さんを手伝うよ。こなちゃん、後でね」
「こなた、歩ける?」
「いや… すこし感覚が無いです…」
つかさは階段を少し上がったところで振り向き話す。
「お姉ちゃん、一緒に入ったらいいよ。私も一緒に入ろうかな」
「いや、いいわよ。うちのお風呂そんなに大きくないし… 私が一緒に入る」
「なんだか海の家に遊びに行った時みたいだね。私も入りたかったなー。今度は私と入ろうね」
嬉しそうに残りの段を上がっていく。
こなたと二人きりの脱衣場。つかさと一緒に入るときは感じなかった緊張感が場を支配する。
「こなた、自分で脱げる?」
「腕が上がらないよ」
「じゃあ、私が脱がすからね」
「お願いします。かがみ様」
「様って付けるな」
「あはっ」
汗で重くなった衣類を脱がせる。子供と変わらない身体に愛着が湧く。今すぐ抱きしめたい気持ちを細かく震えるこなたを見て抑える。
こなたの裸を見ながらふと気付く。
そういえば私、毛の処理してなかった…。
つかさと入るときでさえきちんと処理しているのに、よりによって愛しい人の前でこんな姿を晒すとは…。
躊躇する私に、
「かがみ、私一人で裸なのは、恥ずかしいな…」
遠慮がちに呟く。
「そうなんだけど、私は… あの…」
うつむき赤面する。
「いいよ、私、かがみのどんな姿でも好きだよ。今日あった事も忘れない。かがみの本当の姿だもん」
48 :
8/17:2008/02/03(日) 10:34:01 ID:t0DNJ5O4
「そうよね、今更見栄張っても仕方ないわね。寒い思いさせてごめん」
私はそろそろと制服を脱ぐ。もってけセーラー服!
再びこなたを抱えて浴室に入る。さっきまでは服の冷たさを私は支えていたが、裸で抱き合っている今はこなたの身体がじかに冷たい。
浴槽の温度を確かめると、少し熱めだった。水を入れて冷ます。
洗い場でこなたの膝下くらいに少しお湯を掛ける。
「熱くない?」
「う… わからない」
洗面器に半分お湯を入れて、それを流しながら、
「どう?」
「大丈夫」
お湯を掛けきる。だんだん浴室に湯気がこもる。
この様にしながら少しずつ全身にお湯を慣らしていった。こなたの身体に血色が戻る。
「一回入ろうか、もう動けるでしょ?」
と言って私は浴槽に入った。乳白色の入浴剤が私の身体を隠す。こなたが入りやすいように、足を折り曲げ対面を空ける。
こなたは右足を入れると、私に背を向けもう片方もお湯の中へ。私の足をまたぐような格好で腰を下ろす。
慌てて足を伸ばす。今まで私の膝があった位置に、こなたの小さなお尻が入りそれはそのまま私の太ももの上に着地した。
こなたの背中が私の胸に密着する。
「いやあ、極楽だねぇ」
こなたは呑気に呟く。私は極楽どころではない。心臓が一生分鼓動する。
「こ、こ、こなた。わ、私の… 裸… どう? 嫌いになった?」
何聞いているんだろう。
「え? そんなに気にすること無いよ。かがみはやっぱり気にしすぎだよ。体重が1,2キロ増えても、見た目は変わんないよ」
「あ、そっちじゃなくて… 毛…」
幸いこなたと同じ方向を向いているので顔を見られることはない。目が合ったら恥ずかしさで死んでしまいそうだ。
「毛? 普通じゃない?」
「普通…」
「うん、私は薄いからよくわからないけど… 気にならないよ」
「そう」
「そう」
「…」
気にしすぎだったか。けど今度からは抜かりなく用意しとかなければ、と決意する。
入浴剤に守られているため、裸であることを忘れ始める。
「こなた、今日は取り乱して、悪かったわね」
ぴくっと反応する。怖かったんだろうな。
「少し驚いたけど大丈夫だよ。かがみは何か落し物してたんじゃない?」
「そうね、落し物。けど見つかったから」
「茶屋の前でしょ? なんだかかがみの表情が変わったよ。私の好きなかがみの顔に」
「見てたのか…」
「私、かがみにお別れを言おうか、とも考えたんだよ」
再び鼓動が激しくなる。こなたとの別れ、今日の私の乱心にそんなひどい罰が待ち受けていたのか。
「けど、走ってたらみんな忘れちゃったよ。最後に残ったのは『かがみに会いたい』ってことだけ」
「こなた、顔、見せて」
49 :
9/17:2008/02/03(日) 10:35:05 ID:t0DNJ5O4
こなたは私の上で回転する。両手をついて腕立て伏せの姿勢だ。
私は両手でこなたの顔を包む。こなたの瞳に私が映り、緊張が走る。どちらともなくお互い唾を飲み込む。
私は目を瞑った。こなたの速くなった息を感じる。ゆっくり顔を近づける。いいよね、同じ気持ちだよね…。
「お姉ちゃん達は甘酒でいい? 甘酒って酔っ払っちゃうから、私はココアにするんだ」
浴室の戸が開く。溜まっていた湯気が外に流れ、その入れ替わりに脱衣場の冷気が入ってくる。
驚いたこなたは手を滑らせ、顔は水中の私の胸の上。
「こなちゃん、潜ってる。肩まで入って温まるのは知ってるけど、頭ごとってどんだけー」
「つ、つかさ。急に開けたらだめでしょ。脱衣場が濡れたらどうするのよ」
「そんなに激しく遊んでないでしょ?」
「そ、そうだけど…」
「んぅーん… 私も入れそうだね。ちょっと待ってて」
つかさがピンクのパジャマを脱ぎはじめた。
「汚れたままだと、気持ち悪くって。入るねー」
そう言って洗い場に入り、身体を洗いはじめる。再び湯気で覆われる。
「三人じゃいくらなんでも狭いわよ。私は先に出るから、二人で遊んどきな」
水没したままのこなたの顔を見ることなく私は外に出る。戸を閉めると二人のお湯の掛け合いが始まった。
鏡に映る自分の唇を見つめる。こなたはこの顔を見ていたのか…。
キスするつもりだったよね? 自分に問いかける。答えはYES。こなたの唇を思い出す。
目の前まで迫るこなたの顔。嫌な顔していたかな? 拒否してなかったよね?
自分がした大胆な行為より、こなたの反応が気になる。
先に目を閉じたから、こなたがどうしていたかってわからない。
きっと、こなたも目を閉じて私を受け入れてくれていたはず…。
根拠のない自信で自分を励ます。
鏡の自分に軽くキスをする。冷たい鏡が私の行動を冷静に批判する。鏡の中の私は赤面して俯く。
手早く身体を拭き、お母さんが用意してくれたと思われる服を着る。そして居間に戻り両親と対面する。
お父さんはいつもの優しい笑みを浮かべているが、お母さんは厳しい表情。
「ごめんなさい」
「こなたちゃんとけんかしたの?」
「うん」
「かがみが友達とけんかするなんて、初めてね」
「こなたは特別な人なの」
「特別?」
私は大きく息を吸う。ここまできたらもう隠せない。
「うん、私の大切な人。かけがえのない人。好き… かも」
「好き? どういうこと?」
「その… 離れたくない。一緒にいたい。愛してる…」
お母さんは目を丸めて驚く。今まで浮いた話が一つもない、年頃の娘の告白を信じられない展開で聞いているのだから。
「二人とも女の子でしょ」
「そうだけど…」
「おかしいと思わない?」
「思えない」
「おかしいのよ」
「私、こなたのこと好きなの!」
「落ち着きなさい。かがみ」
「お父さんはかがみに甘いから。絶対駄目よ。今、外に飛び出しても探さないから。帰ってこなくてもいいから」
50 :
10/17:2008/02/03(日) 10:36:11 ID:t0DNJ5O4
「もう、そんなことしないし、逃げ出さない。お父さんとお母さんにわかってもらうまでは外に出ない。
好きな人が目の前にいて、こそこそ付き合うなんて私できないし、したくない。
二人にわかってもらって、みんなから祝福されたいの。女同士だからおかしいのはわかってる。
けど、好きな人と一緒にいたい気持ちだって、わかってもらえるでしょ?
最初はこなたを友達だと思ってた。最高の友達だと思ってた。
けどね、きっかけがあって男子と付き合いかけたの、告白されるかもって思った。
告白される前、考えたの。どんな人が私のこと好きなのかって。クラス全員の顔を見たわ。学年全員の顔を見たわ。
けどね、その中に好きになれる人っていなかった。私気が付いたの、私のことを好きな目で見てくれている人を探していないことに。
私が探してたのは、『泉こなた』だったことに。
いつも隣にいたから気がつかなかった。いて当たり前すぎて気がつかなかった。
私が男子の顔を眺めている時間はこなたのこと忘れてたわ。けどね、この時間こそが私にとって大事な時間だったの。
こなたのことを考えていない時間が、どんなに無意味な時間になるかって気付いたから。
女同士だからって諦めるのなら私はもう誰も愛せない。だって、今まで出会った人でこんな気持ちになったのはこなただけだから。
この気持ちを切り捨てるなら、今後どんな人に出会っても簡単に切り捨てられるから、もう私は人を好きになることなんてない。
だからわかって欲しいのよ、私がこなたを好きになったことは、これからの私にとっても簡単に反対されて諦められることじゃないってことを。
お母さんの心配もすごく嬉しいわ。私が同じ立場だったら同じことを言うと思う。
けど、そのことをわかってなくてただ付き合いたい、一緒に遊びたいって思うだけで言ってるんじゃないの。
女同士って目で見られる恐怖はあるわ。けど、その視線から目を逸らして、同時にこなたからも視線を外したら、
私はいったい何を見たらいいの? やってることは今日の私と同じじゃない。逃げるだけの人生でしょ。
周りから心配されて、甘やかされるだけの人生なんて私はごめんだわ。
迷惑かけるかもしれないけど、私は乗り越えていく。そんなこと一人じゃ出来ないけど、一人じゃないから出来る、こなたと一緒だから。
もう一度言います。
私、柊かがみは泉こなたのことを愛してます。女同士であることを理解して愛してます。
お父さんとお母さんにはわかってもらいたいです。
私達が付き合うのを、許してください」
頭を下げた私のほほにすっかり冷たくなった濡れたままの髪が引っ付く。
私は髪がそのような状態になるまで、気付かず話し続けていた。
言うことは言った、後は返事を待つだけ。わかってくれるはず、だって私のお父さんとお母さんなのだから。
51 :
11/17:2008/02/03(日) 10:37:32 ID:t0DNJ5O4
「そんなこと言っても、実際迷惑かかるのは私たちなんだよ」
まつり姉さんが後ろで呟く。
「かがみは自分のことだからいいけど、私達まで変な目で見られるのは嫌だよ」
こたつに入りながらそう続ける。
「おおっぴらに付き合うんなら、ここから出て行ってよ。あんた大学どこ行くの? 下宿でもしたら?」
「いいわよ。それも考えてるから」
「ちょっと、かがみはすぐむきになる… それじゃあ逃げてるのと同じでしょ?」
いのり姉さんがふすまを閉めながら語り、同じくこたつに入る。
「まつりもすぐ喧嘩腰になるんだから。だめだよ、それじゃあ。けどね、かがみ、まつりの言うことは間違ってないよ」
「だから、迷惑かからないよう、出て行けばいいんでしょ?」
「出て行けば済む問題なの? そんな簡単ならお母さんだってきっと反対しなかったよ」
「…」
簡単に考えていた自分が恥ずかしい。人目に触れなければいいだろうと浅はかに考えていた。
やっぱりただこなたと一緒に居たいだけなんだな。けどそれが一番大事。居たいから。
沈黙が続く。気持ちの譲り合いが始まる。そんな中、お父さんが口を開く。
「まつりはもし、同性で付き合っている人を見たらどう思う?」
「それは… 見たことないからわからないけど。何も感じないわ。人前でべたべたしてたら気分悪いけどね」
「じゃあ、男女が人前でべたべたしているのを見るのは、気分悪くないんだね?」
「そりゃ、気分悪いわよ。家でしろ! って言いたくなるわね」
「結局同じじゃないか。場をわきまえなかったら、他人に不快を与える。それは同性、異性関係のないことだ」
「けど、他の人が見て…」
「じゃあ、まつりの彼氏を見て他の人が批判したらすぐ別れるのかい?」
「そんなこと、しないけど…」
「たまたま、かがみは同性を好きになったんだ。それを批判することはできないよ」
「そうだけど…」
「お父さんは安心したよ。かがみが黙って付き合いを始めたり、男女なら何してもいいって考える子がいなくって。
八百万の神がいるんだから、その内の一人くらいはかがみを祝福してくれるはずだよ」
いつもの優しい微笑みを浮かべ、一人一人の顔を見つめながらうなずく。
「仕方ないわね、かがみ、あんたそこまで言ったんだから、頑張りなさいよ」
言葉とは裏腹に不満たっぷりに立ち上がり、まつり姉さんは出て行く。
「ありがとう。お父さん。みんな」
私の肩を一つ叩いて、いのり姉さんも部屋に戻る。
「甘酒冷めちゃったかしら、かがみ飲むでしょ?」
台所に行くお母さんの言葉に、二人を思い出す。
「こなた達まだ入ってるの!」
疑心を抱きながらお風呂場に向かう。脱衣場にはまだ二人の出た形跡はない。浴室に耳を傾ける。
「でね、冬場なのにくさくってー」
「あ… うん…」
「こなちゃんも、困るよねー」
「あ… うん…」
「でもね、なかなかこれが止められなくって」
「あ… うん…」
私が出てから一時間近く経っている、まだ出ないで話をしていたのか…。
52 :
12/17:2008/02/03(日) 10:39:03 ID:t0DNJ5O4
慌てて扉を開け、湯気で隠れた二人を探す。
「ちょっと、つかさ。こなたを殺す気か?」
「ああぁ! ごめん、こなちゃん。私すっかり話に夢中で今いる場所忘れてたよ」
「あ… うん…」
「こなたが壊れてる…」
「あ… うん… うん…」
すっかりのぼせたこなたの手を引く。辛そうな瞳で見つめられる。
私は袖をまくるのも忘れて、こなたを抱きかかえる。服がお湯を吸い、肌に張り付く。
乳白色のお湯から現れたこなたの肌はうっすらピンクがかっていて不覚にも「美味しそう」
と漏らしてしまう。
「かがみ… 病んでるの?」
こなたは火照ったほほを赤くしたまま、青ざめるという器用な表現をした。そこまで怖かったのか、
車の中の私は。
「あんた、大丈夫なの? 話できる?」
「無理」
そう言い残しうなだれた。こなたは旅立って行った。さようなら、あんたのことは忘れない。
私の恋した想いそれは永遠に忘れることはないだろう…。
「おい。猫口のまま棺桶に入るのか?」
「あはっ」
「あ、こなちゃん、目が覚めた。どうせなら、お姉ちゃんとキスして目覚めたらよかったのに」
「ちょっとつかさ、何てこと言うのよ。こなたが恥ずかしがって顔を赤くしてるじゃない」
「いやいや、かがみん。かがみさんの方が尋常ではない顔色ですよ」
「わ、私はただ服着たままだから、暑いのよ。あんたたちも早く出て、着替えなさい。こなたは
私の服持ってきてあげるから、それ使って頂戴」
私は服の準備をしに浴室から出ようとした。すると後ろから、
「かがみ、服びしょ濡れだよ。そんなに慌てて行かなくてもいいじゃない」
とこなたが抱きついてきた。背中にこなたの頭がリズムよくぶつかるのを感じながら、自分の
服の状態を思い出した。
「ちょっと濡れちゃうじゃない。まとわりつくな!」
「これ以上濡れても変わりないよ」
「こなちゃんのお尻に蒙古斑あるかと思ったけど、ないねぇ」
「ちょっ、つかさ、私のお尻そんなに見ないでよ」
慌てて私から手を離し、自分のお尻を覆う。その隙に私は服の濡れた所を大雑把に絞り、浴室の外に出た。
扉を半開きまで閉めて、
「つかさ、ちゃんと見ないとだめだからね。こいつにはまだ残ってるわよ、子供なんだから」
にやっと笑い、ウインクする。浴槽に戻って入浴剤に身を隠すこなたの左手が水面を走るのを見て、
戸を完全に閉めた。
『ばしゃー』とひとすくい分の水音がして、
「かがみのばかぁ!」
「こなちゃんのお尻っ。こなちゃんのお尻っ」
「ちょっと、つかさ、どこ触ってるのさ」
「本当にありそうだから、探してるの」
今度は激しい水の掛け合う音に変わったところで部屋に戻り、濡れた服を着替えてこなたに合いそうな服を探した。
しかし私はあまりラフな格好を好まないため、こなたに貸せる服がない。
この際だから部屋着でもいいかと思うが、帰路電車を使うのにラフすぎる格好も悪い気がする。
ふと壁にかかった来年のお正月用準備のためクリーニングに出す予定の巫女装束が目に入る。
「これ、こなたに似合うかな…」
53 :
13/17:2008/02/03(日) 10:40:16 ID:t0DNJ5O4
正月の鷹宮神社。つかさと二人で初詣。拍手を打ち、願う。
「こなたは私の嫁…」
隣ではつかさが、なにやら熱心にぶつぶつ言っている。聞き取れないことはないが、そっとしておこう。
参道を歩いている私たちに、
「かがみ、ご苦労様ー」
と声が掛かり振り向くと、巫女装束を身にまとったこなた…。
空想に笑いが止まらない。こなたほど巫女に遠い存在はないだろう。けど…、一緒にできる日が来るのを期待している。
「こなたが私の嫁になりますように」
私の巫女装束にお願いしてみた。これを着るのは私、つまり私ががんばらないとこの願いは叶わない。
「あんたの願い、叶えるからね」
一人でつぶやく。私、かっこいいな。
ドアが2回ノックされる。
「お姉ちゃん入るね」
つかさとこなたが入ってきた。つかさは動物柄のパジャマ、こなたはつかさのトレーナーを着ている。
「かがみ遅いから、つかさに服借りたよ」
「あ、そうなの。貸せそうな服無いから悩んでたのよ。よかったらちょっと私の巫女装束着てみない?
萌えるんでしょ?」
「かがみんは間違ってるよ。自分が着ても萌えないよ。他人が着てるからいいんじゃないかぁ」
「私だってその、萌えって言うのを感じたいじゃない。けどまあ、あんたじゃ無理か、感じれないか」
「失礼だな。私だって好評なんだよ。この前の巫女デーなんてお客さんずーと並んでたんだよ」
「その人たちと同じ発想をしたのか… 私は…」
「お姉ちゃんそこで落ち込むと、失礼だよ」
つかさは持ってきたコップが三つのったトレーをテーブルの上に置き、私とこなたの前に甘酒を、
自分の前にココアを置いた。
「こなちゃん泊まっていくの?」
「いや、お父さんに何も言ってなかったから、今日は帰るよ」
「そっか、残念だな。けど楽しかったから私満足」
「それにかがみは受験生だし。早く勉強に戻らないと」
「そうだよね、私ももう専門学校から入学の案内届いたし、こなちゃんは体育大学行くしね。
決まってないのお姉ちゃんだけかぁ」
「でさ、かがみは実際どうするわけ? 弁護士になるの?」
こなたと生活する将来しか考えてなかった私は、その質問に正面から答えることができなかった。
弁護士になったところで、ゲームやドラマのように法廷で気を吐く場面ばかりじゃない。
やはり実際はもっと事務的に事案を片付けていく、そんな毎日を過ごすのだろう。
資料に囲まれ、テンプレートどおりに書類を作成していく。無罪の人を助けるのはやりがいを
感じるが、量刑を減らすために犯罪者を弁護する…。
それが私のやりたいことか? 私の正義感を給料と代えていいのか?
「私はね、イタリア料理の調理師さんになるんだ。そうこのバルサミコ酢に誓ったんだよ」
と、得意げにバルサミコ酢トラップを掲げる。
あんたそのゲーム買ったんだ…。特典に釣られたか? ソフト本体をうちで見たこと無いぞ…。
54 :
14/17:2008/02/03(日) 10:41:28 ID:t0DNJ5O4
「そしてね、陵桜の学食でイタリア料理を出すんだ。うちの学食ありきたりのものしか無いから
つまんないでしょ? 後輩のために一肌脱ぐよ」
「うわぁー、もっと遅く生まれていれば、チョココロネの出番は3分の1くらいになってたのか…
つかさ、遅いよ、遅すぎるよ。私の青春を返してよ」
「私だって味噌ラーメン食べたかったんだよ。コーンたくさん乗っけて、わかめだって…。
私の方こそ返してほしいよ」
「つかさ… 根に持つ人なんだ…」
二人の雑談を聞きながら教室でのやり取りを思い出す。勢いで「教師になる」と言ったけど、
私結構本気だったかも。そしてつかさの「後輩のため」の一言も私に響いた。
一年生の知り合いの顔が浮かぶ。あの子達に私、きちんと先輩していただろうか?
みゆきのおばさんの顔が浮かぶ。あの方は… 立派な娘を育て上げた。
そう、なによりも私たちがここで育ったんだ、かけがえのない仲間と大切な人を用意してくれた。
この陵桜で働くことって私ができる最大の恩返しではないのかな?
「わ、私も教師になりたいな…」
「かがみん、今つかさが陵桜で働きたいって言うのを聞いて、無理やり言ってるでしょ?
いっつも私たちと離れていたから、今度こそってね」
「違うわよ。私のやりがいよ。弁護したり、代理人になって困ってる人を助けるのもいいわ。
けどねそもそも事件を起こさない、巻き込まれないような人間を育てる方がやりがいのある仕事と思うのよ」
「お姉ちゃん、今から間に合うの?」
「間に合わせるのよ。つかさ、こなた、私に協力してね」
「はい」
「うしゅ」
「と言うことで二人とも帰んなさい」
「あー、そうですよね、お邪魔ですよね… 私達、勉強できませんしね」
「ばか、心配かけさせないでよ」
「冗談だよ、今度からかがみがお弁当当番のときは、私が用意するからね」
「チョココロネはだめよ。あんなのばっかり食べるから子供のままなのよ」
「チョココロネをばかにするなー。徹夜で討論だ」
「ちょっと、こなちゃん…」
「いいわ、つかさはもう寝なさい。こなた正座」
うらやましそうにこなたを見つめ部屋を出て行くつかさを見送りこなたと対峙する。つかさの足音が消える。
二人きりになった優越感をお互い醸し出し、しばしの沈黙。時を刻む音が私の心音に追いつかない。
ほんのりと温かさを残した甘酒を一口、しかし口に広がる甘ったるさが私を後悔させる。
のどの渇きを紛らわせることができなかったから。
「かがみ、のど渇いてるでしょ? 口の中が甘くて不快でしょ?」
今更こなたに私の気持ちが読まれていることに動揺は無い。
「今日は… 悪かったわね」
「かがみってさあ、やっぱりかわいいよね」
「な、なに急に言うのよ。あんたも、その…」
「今日はもう帰るね。お父さん心配してると思うし」
「そ、そうね… 来てくれてありがとう。あの、今日、私…」
「いいよ、私、かがみのこともっと好きになったよ」
胸が張り裂けそうとはこういうことか。かけがえのない人と出会えた喜びを言葉にはできない。
言葉が出ない代わりに瞳から何かがこぼれ出た。
「かがみっ、うろこ落ちた」
いたずらっぽく上目使いになり人差し指を猫口につける。
「今、そういうこと言わないだろ。普通」
と目元とほほを同時に拭いながら腰を上げ、前かがみにすごむ。
55 :
15/17:2008/02/03(日) 10:43:02 ID:t0DNJ5O4
するとこなたも腰を上げ、顔を私に近づける。どこまで近づくのだろう? と思うまもなくこなたの顔が
私の視界から消え、残ったのは左半面水色一色の世界。もう半面は真っ白。
そして同時に私の左ほほにやわらかい感触。
「お風呂場のお返し」
そう私の耳元でささやき、こなたは私から離れて立ち上がる。
「じゃあ、明日ね」
軽く左手を上げ部屋から出て行く。
「うん」
そう言うだけで精一杯の私。しばらく放心状態だった私は、こなたの気配が家から消えたのを感じて腰を下ろした。
正確には腰が抜けた。
時計が秒針を刻む音に心地よさを感じながら時の流れに身を任せる。くー、とお腹が鳴る。
今ひとつ乙女になりきれてない自分に苦笑し夕食がまだだったことを思い出した。
のそのそと起き上がり、ふと窓に映る自分の顔を見た。目が合った瞬間私はとっさに目を逸らした。
なぜ? 自分に問いかける。答えは出ている。こなたとキスしたから…。同性愛者になった自分から目を逸らしたのだ。
「女の子とキスした…」
そっと人差し指を自分の唇に当て窓を見る。半透明の私の瞳が怯えている。
マイノリティーになった恐怖が外の闇から襲ってくるのを恐れているからだろう。
窓に映った私の身体を無数の手が背中から今にも闇の中へと引っ張り込む感覚が再び私の腰を床へと導く。
「怖いよ… こなた…」
頭を抱え床に伏す私。今まではただこなたを振り向かせること、そしてこなたと同じ時間をすごせるようになることだけが
私の目標であり幸せだった。
しかし今は違う。こなたから私にキスをしてくれた。私達は相思相愛の関係だ。
大切なものを手に入れて安心した私に次に襲い掛かる試練は世間の目、さっき私自身がした『見てはいけないものを見てしまい、とっさに逸らす視線』
を受け止めなければならない。
二人だけの世界で、二人だけの時間を過ごせるならこのような心配はいらないだろう。
しかし私達は大勢の日本人に囲まれたこの世の世界の住人だ。逃げ出したり引きこもってなどいられない。
それに今しがた私は教職に就くと宣言したばかりでもある。社会生活をせずに生きていくことは選択外なのである。
「怖いよ… こなた…」
夢を見ていた自分が始めて直面した現実、同性愛者になって初めてわかった世間の目、私の目。
まつり姉さんの言葉を思い出す。
『同性愛の人がいても気にしない』
それは姉さんがまったくこの世界に関わっていない、いわば無関心な世界の出来事だから言えるのだろう。
以前の私もテレビなどで見聞きしたとき同じ感想だった。だからこなたのことを好きになっても、ためらうことなく気持ちをぶつけられていた。
しかし、当事者になった今は違う。好奇の目で見られる恐怖を知った。それも同性愛者になった
自分の姿を見た、自分自身の視線によって。
「これが差別なんだ…」
自分は持っていないと思っていた差別する心の発見もまた私を絶望させた。
56 :
16/17:2008/02/03(日) 10:46:25 ID:GU9vUnMj
夢遊病者のようにゆるゆると立ち上がり部屋を出た。向かう先はまつり姉さんの部屋。
ドアをノックする。
「いいよ」
短く聞こえる返事にドアを開け忍び込むように入る。
「ちょっとどうしたのよ。あんた顔真っ青じゃない。目が死んでるよ」
机に向かっていたまつり姉さんは振り返りながら眉をひそめる。そうなんだ、今の私ってそういう顔しているんだ。
「私、変、かな?」
その質問にまつり姉さんは答えず、
「そこ、座んなさい」
と椅子に座ったまま床の一点を指す。
私は最初正座したがすぐ足を崩した。まつり姉さんの瞳を見つめようとしたが、自然に視線がそれる。
どこにも視線が定まらないので私は疲れて、うつむき目を閉じた。
「私のせいなの?」
まつり姉さんが不安げに聞く。
「違う。私のせい」
「あんたはいつも一人で問題を背負おうとするから潰れるのよ。格好つけず、いい加減弱いところも見せてみな」
「別に格好なんてつけてないわよ」
顔を上げ、まつり姉さんを睨む。しかし目を合わせることは心が拒んだ。握ったこぶしがかすかに震える。
「ふっ、じゃあいいわ。私はあんたの話してる事聞かないから、独り言でも言ってさっさと自分の部屋に帰りな」
そう言うとまつり姉さんは机に向きなおし雑誌をめくる。
「私… 間違ってたのかな?」
「…」
無言の返事。私の弱い心を守る鎧が脱げる。
「好きな人と一緒にいることって、つらいのかな?」
まつり姉さんは「ふー」っと大きくため息をつきながら立ち上がり私の前に座った。
そして両手で私の顔を挟み正面に見据えた。
「独り言でも今日は目を見て話しなさい」
真剣に私を直視するまつり姉さんの視線に耐え切れず、私は目を閉じる。しかし閉じた視界に映るこなたの唇、それが徐々に私に迫る。
急いで目を開けた。嫌悪感が生まれる。私はこなたを拒否した…。
自分に負けた自分に罰を与えるつもりでまつり姉さんの瞳を見つめる。いつもは憎たらしいと感じていたはずなのに、
今は神々しさすら感じられる勝者の瞳。負け犬の私には眩しすぎる。
「…」
無言で話を促された。
「私、こなたとキスした。同性愛者になった。そんな私を私はさめた目で見たのよ。これから私はこの視線と戦わなくてはいけないと思うと… 怖い、怖いよ」
「それがわかったんならいいじゃない。恋に恋するお子様だったら、そうは思わないよ。かがみは本気だったんだね。
私は最初からあんたのこと助けたり、邪魔する気はないわよ。自分のことは自分ですればいいのよ。
重要なのは問題が起こったときどう対処するか、誰の力を借りるかなのよ。かがみは今自分で問題を見つけた。世間の目ね。
がんばって悩みなさい。そして乗り越えなさい。もちろん私は助けないわよ。けどね、もしかがみが壁から落ちてきたら、
私は下で受け止めてあげるから。いつも下にいるとは限らないけどね」
57 :
17/17:2008/02/03(日) 10:48:39 ID:GU9vUnMj
そう言うと何事もなかったかのように、机に戻り再び雑誌に目を落とす。
「あ、独り言ついでに聞くけど… ファーストキスどうだった?」
こなたにキスされた一箇所が熱くなる。私はそっと熱くなった左ほほを手で押さえる。
「あんたまさか、ほっぺたにキスされたの?」
「え… うん、そうだけど…」
「どんだけお子様だよ!」
「わ、悪かったわね。私にとっては一生に一度の思い出なんだってヴぁ」
恥ずかしさで混乱したとはいえ、あいつの口癖が出てしまった。思わず笑い出してしまう。
「ちょっと、かがみ、なにその『ヴぁ』って」
まつり姉さんもつられて笑い出す。そういえば日下部が言っていたな、『ヴぁって言ってたら、元気になる、幸せになる』って。
二人して笑っているとお腹が疲れた。それにお腹もすいたしね。
「独り言言ったらすっきりした。けどもう一言独り言… ありがとう」
まつり姉さんは返事の変わりに雑誌のページを逆に3ページめくった。
静まりかえったつかさの部屋を横目に見ながら台所へと向かう。その途中自室から持ち出したメールの着信ランプが光る私の携帯電話を開く。
こなたからのメール。
『家に着いた』
恐らく長々と送ると迷惑になると思って一言だけにしたんだろうな。じゃあ私も、
『Re:』
とだけ送った。わかるよね、これだけで。
軽く食べられそうなものを探して見つけたものは、これだけは食べまいと心に決めていた『メガチョココロネ』
何キロカロリーあるんだよ…。まあいいけど。今日だけは特別だし。
周りに人がいないのを確認して、こなたのように先のとがった方をかじる。数回かじったところで、チョコがはみ出してきた。
慌ててひっくり返し垂れ始めたチョコを舐める。しかし面倒くさい。そのまま一口。
しかし反対のとがった方からチョコがはみ出す。
「あー いらいらする!」
普通に先をちぎってチョコを塗って食べた。けどそっか、こなたはこうしてどうでもいいことを楽しんで生きているんだ。
楽しみも自分で見つけないといけないんだな…。私も問題を自分で見つけた。それによって先手を打つことが出来る。
黒井先生達と交わした秘密の約束は、私達の先を見通した助言だったのか…。
とりあえずつかさにばれないように気を付けよう。言っても気がつかない恐れがあるけどね。
いつも一緒にいるから私も気を抜く事がないだろう。つかさ、協力してください。
お腹を満たした私は洗面所に向かい歯を磨く。顔を洗う時一瞬手が止まる。こなたにキスされたほほがもったいない。
出しっぱなしの水が私の掌からこぼれ続ける。
「今度は私からー」
そう決心し一度手を開き溜まった水を捨て、再び溜まる水で勢い良く顔を洗う。
鏡に映る私を見つめる。しっかりと私の瞳を見つめる。誰にも負ける気がしない瞳は私に自信を与える。
久しぶりに本当の私を見た気がした。
誰にも恥じることのない、柊かがみ様の復活だ。
連投規制大丈夫かな?
59 :
7-428:2008/02/03(日) 10:50:31 ID:GU9vUnMj
以上です。
「投稿しすぎじゃないですか? ばいばいさるさん」って言われました。
いやあ、SS荒らし認定を運営にされて焦った。
自重しないといけないのかな?
だいたいかがみ編は半分くらい終わりました。
次は同時系列のこなた編を今から書きます。
規制解除されると書く気がでてきますね。
今日は一日書こうと思うので夜また来ます。
ぐっじょー。
>「わ、私も教師になりたいな…」
>「かがみん、今つかさが陵桜で働きたいって言うのを聞いて、無理やり言ってるでしょ?
……二人とも陵桜で働くようになったら、こんな感じか?
「天原先生、ちょっといいですか?」
「あらあら、どうされましたか?」
「似てねぇ! ……って、こなた?」
「むー、学校では泉先生って呼んでよー。最近生徒にもこなちゃん呼ばわりなんだよ?」
「フレンドリーでいいじゃない。……それはさておき、なんであんたが保健室にいるのよ。天原先生は?」
「んー、留守任されてるんだよ。今体育の授業ないし」
「そっか。……ところで」
「んむ?」
「こなたー、結婚してくれー」
「……変なトコだけ桜庭先生に似たね、かがみん」
61 :
6-774:2008/02/03(日) 14:28:26 ID:ti7VFHUP
>>59 まずはGJ!!
いや……凄いですね。なんと言うか、深いし。
ちゃんと柊家の皆さんまで描写入っていて、丁寧。凄すぎる……。
同時系列のこなた編も楽しみにしていますよ。
62 :
10ー79:2008/02/03(日) 14:34:34 ID:2YYKE+aO
GJです!こういう話は大好きです。周囲の皆との絆話は好物なのでw
続きも期待していますね!
今回で判ったのは
主戦力はやはり朝日!!
人違いの可能性が高いから止めろと定期的に言われてたのに
聞く耳持たずに考古学がどうのこうの言ってた馬鹿が千葉だった!!
影の工作人の●持ちがいる!!
保土ヶ谷は叩かれてるほど荒らしてはいないが
たった1レスの内容が痛恨の一撃級だった!!
他は便乗の類だな!!
>>59 GJなんだってヴぁ。続きも待ってます。
玄関に飾られた柊を見るまで忘れていたけど、今日は節分だったのか。
「節分は歳の数だけ豆を食べるって言うけどさー
こたつに入りながらポリポリ食べてると、ついつい手が止まらなくなって、
気がついたら年齢の3倍くらい食べてるときってあるわよねー」
「…なんて言うか、かがみが痩せられない理由がわかった気がするよ」
「・・・通常の3倍・・・奴か!(≡ω≡.)」
「はい、妄想そこまで!」
>>65 「むしろ私よりも、そういうのは角のあるあんたの方がお似合いなんじゃないのか?」
「ふおっ?! かがみがアニメネタで返してくれた!
これもひとえに愛ですか!?」
「ち、違うわよ!
べ、別にあんたの話題について行こうとして勉強なんてしてないんだから!」
「照れるな照れるなー。
さすが私の嫁!
私の為の勉強も欠かさないだなんて、それなんて花嫁修行?」
「ううううるさいっ!」
>>59 長編乙なんだってヴぁ。
不安になるかがみの心理描写がすごく引き出せててすごいよ。GJ
68 :
8-784:2008/02/03(日) 20:39:39 ID:CBHW73F0
69 :
12-926:2008/02/03(日) 20:54:53 ID:DlgGEJh2
>>59 gj!! 色々と考えさせられた。楽しませてもらいました。
>>68 こちらもgj!! 次の展開には期待せざるを得ない!!
>>59 うーむ・・・GJ!いろいろと考えさせられるものですなぁ…
まつり姉さんがいい味出てると思うのです。
>>68 オヤジ…自重し…なくていいや。もっとやれww
71 :
1-166:2008/02/03(日) 21:22:16 ID:Caf/jlUW
スレ立てお疲れ様です。
>>59 長編GJです。シリアス展開の仕方がうまいです。
>>68 これはいい泉親子。頑張れかがみ。
では、私も行かせていただきます。
前作(プロローグ)の続きです。
・こなた視点
・シリアス展開あり
・6レス拝借
万が一書き込めない時は、避難所に投下します。
72 :
1-166:2008/02/03(日) 21:24:04 ID:Caf/jlUW
『なんやて泉!? それ本気で言うてんのか?』
『はい。もう父親には話したんで、後は先生に……』
『せやけど……。ほんまにそこを受験するんか?
泉がそう決めたっていうのなら反対なんてせえへんけど』
『はい、大丈夫です。あ、あと先生に頼みたいことが……』
――大学受験。その中で私は今までの人生で最大の選択をした。
それは、お父さんやゆーちゃんを始めとした親戚の人達と、
黒井先生以外にはまだ話していないこと。
当然、その『話していない人』の中には友達を初めとした色々な
人達が含まれていた。かがみにつかさ、みゆきさん達。バイト先のみんな。
だけど、いつかは話さなくちゃならない。その為に勇気を出そう。
それに、最初にこの事を話す相手はもう決めているんだしさ……。
『彼方へと続く未来』 第一章 (前編)
「あのさ、かがみ……」
「な〜に? 何か言いたいことでもあるの?」
センター試験や二次試験といった大きな試験も殆ど終わり、
卒業式や大学の入学手続きを待つだけとなったとある金曜日。
ふわふわと粉雪がちらつく通学路を、私とかがみは
ゆっくりと歩いていた。ちなみに、つかさは例のごとく寝坊
した為遅刻してくるらしい。かがみいわく、受験疲れなんだそうだ。
ようやく、いつもと変わらない日常が返ってきた。
だけど、今日の私はそこを緊張しながら歩く。
かがみに言わなければいけない事があったから。
「どうしたのよ、いつもよりテンション低いわね。
なんかあったの?」
「う、うん。そうなんだよ、実は合格した大学のことなんだけど……」
「あ、そういえばアンタがどこの大学に行くのか聞いてなかったわね。
ほら、恥ずかしがらずに話してみれって」
かがみが、いつも以上に悪戯っぽく笑って私を見ている。
その笑顔に、私は安堵を覚えて呼吸が楽になった。
「ありがと、かがみ。 じゃあ話すね、実は……」
私は、『言わなければいけない事』の内容をかがみに告げた。
だけど、今思えばこの方法はあまりに身勝手過ぎたと思う。
――かがみを、傷つける事になってしまったのだから。
73 :
1-166:2008/02/03(日) 21:25:18 ID:Caf/jlUW
「……ていう訳なんだよ」
「えっ!? アンタ、今なんて?」
用件を伝え終わった瞬間、かがみの歩みが止まった。
冬の寒さとは関係無い悪寒がかがみだけに襲いかかった
かのごとく、全身がカタカタと震えている。
私は、話すタイミングを誤ってしまったと確信し、かがみに
もう一度話しかけようとした時。一閃の雷が落ちた。
「なんで今まで話してくれなかったのよっ!」
そう言うとかがみは、いつにない勢いで怒り出していた。
さっきまでの、冗談っ気まじりの笑顔ではなく、目をとがらせ、
顔を火照らしながら私をにらみ続けている。
「なんで!? どうしてそんな大事なこと、今まで黙ってたのよ!」
「だ、だからぁ。ついうっかりしちゃっててさぁ……」
かがみが怒っている原因は、当然のごとく私にあった。
事の発端は、とある大学の合格発表日までさかのぼる。
その日、私は東京の方にある大学に受かっていた。
本当なら、その大学が私の第一志望であるハズだった。
だけど、その発表と同じ日に私は進学する大学を決めていた。
それは北陸地方―― 石川県にある大学だった。
「うっかりじゃ済まされないでしょ! 一体何があったってわけ!?」
「ほら、ず〜っとこっちだけで生活してると視野が狭くなるっていうじゃん。
それに、お父さんの実家から大学に通うから、生活も……」
「だからっ。そういう問題じゃないでしょ!!」
ヤバい、言い訳をすればするほど泥沼だよ。
私は、底なし沼に足を取られた様な感覚を覚えた。
それに加えて、かがみの口調はさらに激しくなっていった。
「私はね、そういう真っ先に伝えて欲しかったことを、
今までずっと黙っていたのが許せないって言ってるのよ!」
「だ、だったら向こうにいってもすぐに連絡するよ。
電話もするし、メールだっていっぱいするしさ。それに……」
「――――っ!」
74 :
1-166:2008/02/03(日) 21:26:46 ID:Caf/jlUW
パーーーーーーンッ!
「えっ……?」
一瞬、なにが起こったのか理解できなかった。
右のほっぺたが急に熱くなって、同時にじんじんと痛み出してきた。
その原因が左手を振り抜いたまま微動だにしない状態の、
かがみであることに気づくまで、少し時間がかかった。
「……知らないんだから」
「か、かがみ?」
「アンタのことなんか、もう知らないんだからっ!
こなたのバカーー!」
そう言うとかがみは、私を置いたまま走って行ってしまった。
私は、状況を飲み込めないまま、呆然と立ちつくしていた。
ただ、真っ先に理解できた事は、このほっぺたの痛みが
本物であること。ただそれだけだった。
それから――
かがみは、私と一切口を聞いてくれなかった。
通学路を歩く時も、バスの中でも、学校に着いた時も。
後から合流してきたつかさが、その度に私たちの間に入ってくれるけど、
私とかがみの距離は縮まらない。微妙な雰囲気。
「どうしたのお姉ちゃん。こなちゃんとなにかあったの?」
「なんでもないわよ。さ、早く行きましょ」
「かがみ……」
朝の内に謝るのは無理そうだった。顔とかふくれっぱなしだし。
……次に会うのは、お昼の時かな。よし、お昼を食べた後に謝ろう。
つかさとみゆきさんに進路の話をするのは、その後かな。
心の中でそう決めて、私は校舎に向かって歩みを進めていった。
***
「あれ、かがみは?」
「あ、こなちゃん。実はね……」
お昼時の、いつもの集まりの中に、かがみの姿がなかった。
つかさが確認しにいった所、みさきち達と食べるからと言ってきたらしい。
再び、後悔が私を襲った。やっぱり、まだ怒ってるんだ。
「かがみさん、どうされたのでしょうか。
いつもなら、こちらで召し上がりますのに」
「ん〜。ま、かがみもたまには向こうで食べたかったから、
そうしたんじゃないかな。別に深い意味は無いと思うよ」
柄にもなく強がってしまった。いつもならかがみの様子位見に行くのに。
同時にお腹の下辺りがぎゅ〜っと締め付けられる感じがした。
ホントはかがみの所に行きたい。行って、話をしたいのに。
後一歩が、踏み出せなかった。
75 :
1-166:2008/02/03(日) 21:28:03 ID:Caf/jlUW
「という訳だから、早くお昼食べちゃおうよ。もうお腹ペコペコだよ」
「……ねえ、こなちゃん。お姉ちゃんとなにかあったんでしょ?
朝から何か様子が変だよ?」
「うっ……」
それは、普段のつかさからは想像も出来ない程、鋭い声だった。
私は、今まさに蓋を開けようとしたお弁当箱を机の上に置くと、
つかさの方を直視出来ないまま、苦し紛れに言い訳をした。
「な、なんでもないよ。別に私はかがみとはなんとも……」
「なんでもなくないよ! そのくらい、私にだってわかるよっ!」
つかさが、この三年間の中で聞いたこともないような大声をあげていた。
他のクラスメイトの内の何人かがこの声に気付いて視線をこちらに向けて
くるのを感じたが、今の私の中にそんなことを気にしている余裕なんてなかった。
「そのくらいっ、わかるよ。私にだって、わかるよぉ」
「つかさ……」
つかさは、今にも泣き出しそうな顔をしながら左手で目をこすっていた。
トレードマークのリボンも、心なしかしおれている様に見えた。
それと同時に、今まで静観していたみゆきさんが、私に話しかけていた。
優しさの中にほんの少しの悲しみを秘めた、厳しい声で。
「……泉さん。かがみさんと何があったのか、話していただけませんか?」
みゆきさんの表情が、さっきのつかさと重なってみえた。
これ以上、ごまかしてもしょうがない。正直に話そう。
進路の事。かがみにそれを話した事。
そして、その後あった事も全部。
76 :
1-166:2008/02/03(日) 21:29:36 ID:Caf/jlUW
「そうだったんだ、それでお姉ちゃんは……」
「うん。だからあんなに怒っちゃってたってわけ」
「泉さん……」
理由を話したら、少しだけ気持ちが整理できたような気がする。
でも、これからどうすればいいんだろう。答えはまだ、見つからない。
「でも、寂しくなりますね。泉さんと会えなくなるのは……」
「そうだね。せっかく三年間、ずっと一緒だったのに」
二人の言っていること。それは私の心の中にある声と同じだった。
私も、みんなと離ればなれになるのは寂しい。できれば一緒にいたい。
だから、思わず聞いてしまった。二人が私をどう思っているのかを。
「ねぇ、つかさとみゆきさんはどう思ってる?
私が向こうの大学に行くってことに」
瞬間、机越しに座っている二人が言葉に詰まる。
十数秒の沈黙。そして、その沈黙を破ったのは、みゆきさんだった。
「――向こうの大学に行くこと。それが、泉さんが自ら望んで選んだ未来
であるのなら、泉さんを笑顔で見送ってあげたい。私はそう思います」
「私も、ゆきちゃんと同じ意見だよ、こなちゃん。だけど、お姉ちゃんは……」
つかさが、再び泣き出しそうな顔になった。
それにつられて私も自然に目が滲んできた。再び訪れる沈黙。
食事の時間の最中とは思えない程の、重い空気。
しかし、二度目の沈黙を破ったのは、意外にもつかさだった。
「ねぇ、こなちゃん。私、お姉ちゃんと話してみるよ。事情は大体わかったし……」
「私も……。何かお力になれることがあれば」
「ううん、つかさ達にこれ以上迷惑かけらんないよ。大丈夫、どうにかなるって」
「こなちゃん……」
正直、大丈夫なんていう保証はどこにも無かった。
だけど、今回ばかりは私自身の力でどうにかしなきゃ。
既に冷え切っていたお弁当を手に抱えながら、私は決心した。
77 :
1-166:2008/02/03(日) 21:30:48 ID:Caf/jlUW
――その後、お昼の出来事の影響から、私は自主的にかがみと距離をとった。
下校も別々。借りていた教科書は週明けにつかさ経由で返すことにした。
後悔に支配された時間が数時間続き、その日はつかさと二人で学校を出た。
そして、家に着いた後も私の頭の中には、いいようもない感情が渦巻いていた。
「う、う〜ん。ちょっと休憩するかぁ」
じわりと熱を持ったPCから離れ、私はベッドに頭から突っ伏した。
時計を見ると午後の八時、まだまだ夜はこれからだった。
ふと、棚の上にある本が視界に入った。ブックカバーの新鮮さが目につく。
「これ、確か昨日買った……」
本の正体は、某作品のラノベシリーズの最新作だった。
かがみが執拗に勧めてくるので、近所の本屋で買ったものだ。
そう、私がかがみに進路の話をする前日の出来事。
かがみの瞳の中に、私が映っていた頃。
「そういえば、読んだら感想聞かせてって、言ってたなぁ」
そんな事をつぶやいた矢先、机の上から携帯の着信音が聞こえてきた。
携帯を掴んで画面をみてみる。つかさからの電話だった。
たぶん、かがみ絡みの内容だろうと察したが、出てみる事にした。
***
「もしもし、こなちゃん? お姉ちゃんのことなんだけど……」
案の定、かがみについての話だった。
こんな切り出し方をしてくる所から察するに、
かがみと何らかの話し合いをした後のようだった。
「お姉ちゃんね、家に帰ってきてからも全然元気ないんだよ。
さっきも、こなちゃんのことを話しにいったら、追い出されちゃって……」
携帯を通して聞こえてくるつかさの声は、微かに震えていた。
きっとさっきまで泣いていたに違いない。
だけど、私がかがみに触れようとしても、きっと拒絶される。
そう、今の私はただの北風。かがみにとっての、北風。
「そっかぁ。かがみに嫌われちゃったのかな〜、私」
「こなちゃん……」
分かってる。この言葉が本音なんかではないことは。
だけど、言わずにはいられなかった。
言わなければ、滲む涙を紛らわすことなんて、出来なかったから。
携帯を持っていない方の手が、ベッドのシーツを固く掴んでいた……。
78 :
1-166:2008/02/03(日) 21:32:23 ID:Caf/jlUW
以上です。自分はこういう展開書くのは
初めてなので、至らない部分があるかもしれません。
今後は一部のキャラに独自の設定を置きつつ、話を
進めていきたいと思います。ではまた。
79 :
8-784:2008/02/03(日) 22:27:58 ID:CBHW73F0
>>69 次もがんばります !
>>70 ごめんなさい、そうじろうの出番はこれだけなんです (汗)
>>71 かがみには次回、すごい命令がw
SSGJです ! 続きはどうなるのでしょう? かがみ相当怒ってますね・・・
80 :
6-774:2008/02/03(日) 22:42:38 ID:ti7VFHUP
>>68 絵GJ!!いい親父だ。流石そうじろうさん。そういえばかなたさん(中の人)も相当変わったお父さんですねと苦笑していましたが。
>>78 GJ!!です。
かがみが怒って二人の距離は……うぅ、切ない。続きをwktkで待機しています。
81 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2008/02/03(日) 22:43:39 ID:gJvYI+Ij
うあーsage忘れましたー申し訳ない・・・・orz
いきなりだが失礼
あっちのスレで節分ネタが出たので、なんとなく書いてみました
かがみ「鬼は〜外、福は〜内。鬼は〜外ー」
こなた「(ぱくっ!)」
かがみ「っ! ちょっとあんた、一体なにやってんのよ!? そんなき…着ぐるみなんか着て!///」
こなた「いや〜、なんかただ節分するするのもつまんなくってさ〜。
いっそのこと鬼になってみたくなったのだよ。かがみんちなら神社でシチュぴったりだし」
かがみ「だからってそんな格好で遊びにくるな! あんた、そんなんでウチまで来たんか!」
こなた「イヤそこまでは。ちゃんと隠れて着替えてきたよ」
かがみ「隠れてかよ…(つかそんな着ぐるみ、どっから持ってきたのよ…)」
こなた「んっふっふ…そんなわけでかがみんや、今日は思いっきり節分プレイを楽しもうじゃないか」
かがみ「プレイって言うな! ったく、あんたにかかればなんでもコスプレよね…」
こなた「それじゃ改めてがおー、豆をよこせーがおー」
かがみ「(っ! ……か、可愛い…///)
ってあんた! それ鬼じゃ」
こなた「がおー、豆をくれなきゃ悪戯するぞー」
かがみ「って、なんでハロウィンになっ」
こなた「がおー」
かがみ「………」
かがみ
84 :
6-774:2008/02/03(日) 23:18:39 ID:ti7VFHUP
>>83 節分プレイ……新しい萌えの形ですね。
いや、見事な発想w
拙作も続き出来ました、投下してもよろしいですか?23時30分まで様子見ます。
85 :
83:2008/02/03(日) 23:18:52 ID:Wd6Suv44
かがみ「福は〜内〜、鬼も〜内〜。おにも〜うち〜///」
こなた「あ〜んかがみ様〜、もっと〜(っぱく)」
つかさ「(な、なんかすごいことになっちゃってるよ〜!)///」
すまない、内容が途中で切れましたorz
PS2版、やっとこなかが&かがこな編が解禁された
これは…すごいな…色々と…これが公式で出来るギリギリかな
とりあえずあの箱絵は詐欺でなくて安心したw
俺的にかがみ視点のほうが両選択肢も一番2人らしいオチかな、と
>>68 GJ!さすが、あのオヤジはわかっているw
>>78 GJです!次回も期待しております。
>>81 すっかり忘れていた、節分には太巻きがあったじゃないか!
GJです!
今更だけど、コミックアラカルトとコンプエース買ってきた。
……あれ、俺いつの間に鼻から砂糖と
口から鼻血出してたんだろ?
89 :
6-774:2008/02/03(日) 23:36:50 ID:ti7VFHUP
えっと、投下して良いふいんき(ry かはちょっと分かりませんので、こなたん時の避難所にコッソリと投下させていただこうと思います。
拙作、記憶の片隅にでも引っかかっていてくださると嬉しいです。以前のタイトルは1月12日・中編その2
思い出していただけましたでしょうか?
今回、タイトルの方は「1月12日・後編」です。
黒みゆきさん注意、ですかね。私的に今回もあまり黒くない気もしますが……
あ、後お風呂展開がありますが、それでも性描写は入れてないつもりです。
90 :
7-428:2008/02/03(日) 23:39:20 ID:AwtPi7lC
>>89 こっちでいいんじゃないの?
私も向こうがいいのかな?
91 :
12-926:2008/02/03(日) 23:41:53 ID:DlgGEJh2
>>90 こっちでおk
6-774氏はもうあっちに投下始められたか
92 :
7-428:2008/02/03(日) 23:44:28 ID:AwtPi7lC
では私はこちらにお邪魔します
レスありがとうございます。
メモには「告白後 かがみ なやむ」と書いてあるのを文章にしたので、皆様に伝わっていてよかったです。
節分ネタ、楽しみました。
それでは今日の書いた分です。
・シリアスです
・長編です
・こなた視点で
>>41-57「かがみ3」と同時系列です
・まとめサイト11スレ目「劇場版(笑)こなたの愛5」の続きです
・17レス使います
それでは「劇場版(笑)こなたの愛6」投下します
93 :
1/17:2008/02/03(日) 23:45:55 ID:AwtPi7lC
静まりかえった校舎を二人歩く。足音だけが二人の会話。寄らず離れずの距離に居心地のよさを見つける。
玄関に着いた時思わずかがみを見上げる。クラスの違うかがみの靴箱は、私の場所から少し離れているからだ。
しばしの別れに胸が締め付けられる。そんな私の気持ちを察してか、かがみはくすっと笑い
「先に履き替えなさいよ。その後私のところに一緒に行こう」
と言ってくれた。
かがみに見守られながら靴を替える。もしお母さんが生きていたら、こうやって私を見守っていてくれていたのかな?
失敗しないようにしなくては、そう緊張する私の手は自然とぎこちなくなる。
かかとを踏んでいたら怒られるんじゃないかと思いながらしゃがみ、人差し指を突っ込んで直す。
きちんとできたよ。と伝えるように得意げにかがみを見つめると、目を細めて微笑み返してくれた。
こんな時間を過ごせるならもっと早くかがみのこと好きになればよかった…。
私は人を好きになることなんて無いと思っていた。
ギャルゲやエロゲで知った男子の攻略対象としての女の子の見方。
コミケで見た同人のエロパロに群がる男子の視線の真剣さ。
そして中学時代の忘れたい思い出。
結婚制度の利点を利用したネトゲの世界。結婚くらいはしてもいいと思ったけど、現実では結婚してもメリットなんて少ないよね。
そしてゆい姉さんみたく、旦那が単身赴任なんてことになったら結局一人だし。
一人で生きる気楽さと楽しさを知っている私にはパートナーなんて必要ではなかった。
しかしその言葉はこの人の前では言えない、いや考えていた自分を呪いたくなるそんな気分にすらなる。
柊かがみ…
思えばつかさとの出会いがすべての始まりだった。純粋無垢なつかさの言動。何の殻も無くまっすぐにぶつかってきた。
そしてすぐにかがみを紹介してくれた。一目でツンデレキャラとわかる彼女をからかう日が訪れたのは、
私に自分を守る為の防御方法を考える余裕すら与えないほどあっという間だった。
それはまるで生まれながらに私のすべてを受け止めてくれる、お母さんのような存在。
その人に今日、私は包まれた。無くした物が帰ってきた瞬間だった。
靴を履き替えたかがみが私の手を引く。
「先生どこで待ってるかな?」
ちょっとわがままをしたくなる。
「いいじゃん、ゆっくり行こうよ」
かがみのスカートの裾を引っ張り、動きを止める。
仕方ないわね、という目で見つめられるが醸し出す雰囲気はかがみ本人も、もっとゆっくりしたそうだ。
しかし玄関の前に車のライトが近づき、止まるのが見えた。黒井先生が到着したようだ。
二人でうなずいて、歩を進める。スカートをつかんだ私の手はいつの間にか、かがみの左手に握られていた。
かがみが玄関の扉を開けてくれた瞬間、外の寒さが私達を襲う。先を争うように私達は握った手を強く握り返した。
何があっても離さないからね…。
かがみの冷たい手が私にそう伝えた気がした。
車の中では黒井先生が暖房の噴出し口に手をかざし、暖を取っていた。
助手席の扉を叩き、私達をアピールする。
「後ろ開いてるでー」
口の動きと指差す後ろのドアに私達はうなずき、後方へと移動する。ここでもかがみがドアを開けてくれて、
「こなた、先乗りな」
とエスコート。ひょこひょこと黒井先生の後ろまで後部座席を横移動して、かがみを待つ。
94 :
2/17:2008/02/03(日) 23:47:09 ID:AwtPi7lC
暖房を最大に効かせた車内は既に暖かく、早くかがみとこの幸せを分かち合いたい。
一呼吸置いてかがみの姿が車内に現れる。しゃがんだ姿勢で顔は下を向いているが、少し眠そうな表情。
扉を閉めると遠慮がちに小さくあくびをした。
「かがみ、眠いの?」
「うん、ちょっとね」
「そやな、柊は今日朝早かったもんな」
「それにつかさに代わってお弁当作ってたよね。今日のお弁当すごく手が込んでたよ。美味しかったよ」
「ありがとう、こなた。ちょっと… 横になってもいいかな?」
「う… うん」
私の返事を待ってかがみは私の膝に頭をおいた。かがみの頭の重さが愛しい。
私はライトパープルの髪に包まれたかがみの頭を優しく撫でる。勝気な瞳をまぶたがゆっくりと隠していった。
「なんや、柊、寝てしもうたんか」
黒井先生は運転しながら車内の鏡に映った私に問いかける。
「なんだか、幸せそうな寝顔ですよねー かがみって寝顔は可愛いんですよ」
「『寝顔は』って、柊聞いたら怒るで」
「いや先生、事実ですから」
「なんや、ノロケやんか…」
「先生も早く寝顔見てくれる人現れたらいいですね」
「ウチかてな…」
「あー先生。前!前!」
咄嗟にかがみの頭を抱きかかえ、衝撃に備えた。ちらっと前を見たら、前の車にぶつかる寸前まで近づいて止まっていた。
ちょっと先生危ないよ…。胸の前で組んでいるかがみの手を握って、かがみを固定する。
「ウチがいのうなっても、だーれも悲しんでくれへんもんな…」
「病まない病まない、需要はありますよ」
「まあな、ウチも選り好みせんかったら、きっかけはあったし。こう見えても人気あんねんで」
けらけらと笑う黒井先生。これは当分だめかもしれない。
私はかがみの寝顔を見て、自分の幸せをかみしめる。いつもは怒ってばかりのこの顔が、子供のように寝息を立てる光景に、
からかう回数を減らそうかな? と心の中で反省した。この安らかな顔をいつまでも、いつまでも眺めていたい。
駅前のロータリーが見えた。暖かい車内とのお別れ、かがみの寝顔ともお別れの時間がきた。
私はできれば起きて欲しくない、そういう心理を反映したかのような小さい声で
「かがみ、駅着くよ」
と声を掛ける。私の右手はいつしかかがみの両手で握られていて、動かすことが出来ない。
空いておる左手を使いかがみの左肩をさする。
「ん、うんぅ…」
声にならない声を発しかがみは起き上がる素振りを見せる。一瞬私の膝からかがみの体重が無くなり、
次に掛ける言葉を捜していると、再びの圧力。
「もうちょっと、いいでしょ?」
甘えるかがみの声に戸惑う。この前、駅前に止めた車に邪魔だって毒を吐いていたよね?
私の声が聞こえなかったのかな?
「かがみ、もう駅前だよ。ここ長く車止められないよ…」
「うん、もう少しだけ」
95 :
3/17:2008/02/03(日) 23:48:51 ID:TYxAvZXu
普段とは様子の変わったかがみに黒井先生も当惑しながら、
「柊、今日はもうええやろ、泉は逃げへんぞ」
優しく諭す。
「はい、すぐに出ます」
言葉とは裏腹に私の膝から離れない。それどころか頭を使ってじゃれてきた。
かがみの髪を結ぶリボンが緩み、髪が乱れる。
今まで見たことの無いかがみの姿に掛ける言葉が見つからない。私はただかがみの顔を上から覗き込むことしか出来ない。
途方にくれていると後ろからクラクションが鳴らされた。
そうだよね、邪魔だよねー。と私が思うより早く、かがみの身体が反応した。
一瞬にして目の前がライトパープルに染まる。右手が掴まれている為身体を反らすことが出来ない。
かろうじて左手の甲でかがみを押さえる。顎に衝撃が走る。
「か、が、み…」
「大丈夫か? 泉! 柊!」
そう言いながら黒井先生は車を、駅前から少し離れたところに移動させた。完全に止めてから、後ろを振り向く。
「大丈夫か? 泉! 柊!」
繰り返し聞く。
かがみのことを守ってあげられなかったばかりか、痛い思いをさせてしまった後悔に
「かがみ、大丈夫?」
としか、気遣えない。
その言葉をどう捉えたのだろうか、急にかがみは身体をひねり私の胸にすがりついてきた。
「ごめんなさい。こなたに迷惑掛けた。けど、気持ちが抑えきれないよ」
「かがみ、痛いよ。そんなに掴まないで」
愛情表現だと拡大解釈するには無理がある、そのような力で私は抱きつかれた。
女性とはいえ小さな私から見ればかがみは大きすぎる。恐怖が生まれる。心臓が危険を察し活発に動き始める。
物理的に突き飛ばすのは簡単だ。しかし心理がそれを止める。かがみのすることだ、きっと私の為なんだろう、
私が持った恐怖はきっと勘違いなんだろう。まだかがみの気持ちを察しきれていない自分を恥じなければ…。
「柊、やめい」
黒井先生によってかがみは私から引き離された。
「泉、はよう降りい」
「あ、はい」
気持ちの落ち着かない私は、黒井先生に言われるまま車から降りる。
かがみが追いかけてくる気がして、ドアを閉めるのをためらう。しかしかがみは動かない。
外の寒さに身を震わせ、この寒さを車内のかがみに送らないようドアを閉めた。
運転席の窓に少し開いた隙間を見つけた。
「かがみ、今日は帰るね。明日、絶対会えるから。絶対会ってよ」
かがみの気持ちを察し切れず、恐怖を感じてしまったことを知られて嫌われてしまったと思った私は、心の底からそう願った。
明日も会える。そして倍の力でかがみを抱きしめよう。『痛いから離せー』って殴られるんだよね。
そしてつかさかみゆきさんが止めてくれる…。そんな期待をしながらかがみに話しかけた。
「泉、すまんな、今日はこれで帰ってんか。柊はウチが家まで送るわ」
走り出す車を見送ると後部座席のかがみの目から、光るものが流れるのが見えた。
96 :
4/17:2008/02/03(日) 23:50:01 ID:TYxAvZXu
駅前に一人たたずむ。電車やバスが着くたび、帰宅する人々の波に私は埋もれた。
コミケ会場の参加者とは違う情熱のかけらも無い人々は、浮遊物の私を見事に避けて流れて行く。
窓越しに見たかがみの涙が語るのはなんだったのだろう。答えが出るまで家には帰りたくなかった。
「やや! ちびっ子じゃないか?」
みさきちの声に我に返る。みさきちは体育会系の下級生数人を引き連れていた。
「どうしたの? みさきち、こんなに遅くまで何してたの?」
みさきちはその質問には答えず、
「こんなにちぃせえけど、私と同じ三年生。泉先輩だぁ」
下級生の私を見る目が変わる。目が合った数人の生徒が頭を下げる。
「それにちびっこは私の永遠のライバルなんだぜぇ」
『尊敬する先輩のライバルか…』そのような意念の視線が向けられた。
「ちょっとみさきち、どうしたのさ」
いつしか羨望の眼差しへと変わった下級生の視線から逃れるように質問を繰り返す。
「あー、みんな陸上部の後輩なんだ。大学も決まったことだし、ちょっと先輩風を吹かしてきたんだ」
恐縮しながら否定する陸上部の後輩達の姿に、みさきちへの尊敬の念が感じられる。
私の知らないところでみさきちも上級生をやっていたんだと、ゆーちゃんの顔を思い出しながら微笑む。
「わりいけど、ここで解散。みんな気ぃ付けて帰れよー」
統率の取れた後輩は一糸乱れず、みさきちと私に挨拶をして去って行った。
脇腹に手を当て得意げなポーズ。
「私だって結構尊敬されてんだぜ」
「みさきち、そういうことは自分から言わないよ。なんか安っぽいね」
「うにゅー。折角ちびっ子にも私のすごいところ見てもらおうと思ったのにぃ」
「ところでなんで私がライバルなの?」
「わかってるくせに! ひぃらぎだよ。ひ・い・ら・ぎ」
「かがみ?」
涙を浮かべたかがみの顔が浮かぶ。それを悟られないよう笑みを浮かべる。それをみさきちは勝者の余裕と受け止めたのか、
「まだ勝負は決まってないんだかんな。逆転もあるんだかんな」
と私に勝負の続行を宣言した。
「そんなに『ひぃらぎぃ』がいいんなら、つかさでよくない?」
「つかさ… 柊の妹か?」
「そうそう、料理得意だからみさきちの好きなもの何でも作ってくれるよ」
「そうなのか! 前々からあいつ可愛いな、とは思ってたんだ」
「ちょっ! みさきち、百合属性あったの!」
「ゆり?」
「ああ… 同性愛、レズってこと」
「そんなもんねえよ。ただ私達より下がいて安心できるってだけ、だってヴぁ」
…つかさ、どんだけー。
「けど柊は、そのゆりなんとか、ってやつなんだろ?」
一瞬言葉が詰まる。私達が付き合うのは内緒の約束。しかしかがみだけに恥ずかしい思いをさせるわけにはいかない。
あまり間を空けるとみさきちに勘ぐられる。直接の返事はせず、
「みさきちはそういう関係どう思うの?」
質問を質問で返しておく。
97 :
5/17:2008/02/03(日) 23:51:06 ID:TYxAvZXu
「女が女を好きになるってぇのは、違和感あんなぁ… けど私も柊のこと好きだかんら、おかしいのか?
あれ? この場合の好きは愛してる好きじゃないから、いいのかな?」
「なんだ、みさきちはかがみのこと愛してないのか」
「何かその言い方、引っかかんなぁ。柊は渡さないぜ」
「じゃあ、みさきち、百合だね」
「え! そうなんのか? うぅー、私レズだったんだー」
涙を浮かべるみさきちに呆れる。
「うそうそ、冗談だよ。一緒に居たいだけでは百合とは言わないよ。私も一応百合じゃないからね。ノンケだよ」
「じゃあ柊はどうなんだよ」
「あれはガチ百合だな」
「あぁー 柊が遠くに行ってしまうー」
左手を前に突き出して空気のかがみを掴もうとする。
「なーんだ。かがみのことあきらめるんだ。私は百合なかがみも好きだよ」
「ひ、卑怯だぞ。私だって柊がそんなんでも気にしないぞ。けど… やっぱり柊はちびっ子のこと好きなんだよな…
百合って奴なんだろうな…」
「かがみのこと嫌いになった?」
「いや、柊の性格はよく知っている。柊、一途だもんな。好きになったら止まんない奴だぜ」
「私達がどうなるかわからないけど、見守ってくれる? 応援してくれる?」
「それは断る。私だってまだ諦めた訳じゃないぜ。柊は私が貰う」
そう言うと八重歯を見せて悪戯っぽく笑った。
しかし、その笑顔を見て急に腹立たしくなる。
「ところでさ、昨日の晩、みさきちはとんでもなことしなかった?」
みさきちの顔色がみるみる青ざめる。
「な、何のことかなー」
両手を頭の後ろで組み宙を見る。
「あれ? みさきちじゃなかったっけ? つかさだったっけ?」
矛先が変わったことに安心したのか、みさきちの目に安堵が映る。
「柊、しんじゃった」
出来る限り似せたみさきちの声で呟く。うなだれるみさきち。
「勘弁してくれー。あの後あやのに、こっぴどく怒られたんだってヴァ。深夜なのに家まで来んだぜ。
二時間正座は辛れえよ。なんで家、近所なんだよ。帰りは兄貴に送られて楽しそうだしよ」
さっき青ざめたのは私に怒られることではなく、昨晩の峰岸さんの説教を思い出していたのか…。
峰岸さんGJ! 心の中で親指を立てる。もう許してあげよう。
「本当に心配したんだぜ」
「本当に心配したんだね」
二人同時に感想を述べた。あまりのタイミングのよさにお互い噴出す。
「柊かがみは私達の嫁!」
合わせた訳でもないのにハモる声。道行く人々が私達を見つめる。慌てて定期券を取り出し改札を抜ける。
私のほうが大きな声だったよと、私は聞こえないようにそっとみさきちに勝利宣言をした。
98 :
6/17:2008/02/03(日) 23:52:16 ID:TYxAvZXu
みさきちは不思議な子だ。話をしてると自然に元気がわいてくる。
つかさが天然癒し系なら、みさきちは天然アドレナリンだ。とりあえず家まで帰る元気は出た。
普段はかがみ達と別れる所で、みさきちと別れた。かがみと同じ方向に向かうみさきちを少し羨ましく思う。
かがみの涙の理由はなんだったのだろう。答えの出ない問題を繰り返し考える。
いつの間にか家に着いていて、お父さんに遅くなった謝罪をした。
「大学が決まって浮かれるのもいいけど、ゆーちゃんや他の人に迷惑掛けちゃだめだぞ。かがみちゃんはまだ決まってないんだろ?」
「わかってるよ。もうお父さんは一々うるさいんだからっ」
「うるさく言うのが親の役目なんだよ。親じゃなかったらほっといてるさ」
もう一人の一々うるさい人が脳裏に浮かぶ。そっちはツンデレな分やっかいでもあり、扱いやすくもある。
『うるさく言うのが親の役目』 かがみに言われたい気分だな。
「お父さん、娘って可愛い?」
「なんだ急に。そりゃあこなたは可愛いよ。そう、なんていうか… かなたとこなたが重なった感じかな。
もう、二倍にも三倍にも可愛さが…」
「ちょっとまって。なんだかお父さん怖い。変態みたいだよ」
「親を変態呼ばわりするとはなんだ! せめてぷち変態です! て言いなさい」
「お父さん、相変わらず小さい子好きだね… 本当に捕まる様なことしないでね」
「大丈夫だ。小さい子だけじゃなく、大きな子も好きなんだから」
「胸張って言うことじゃないでしょ!」
自分の部屋に入り手早く着替えてベッドに横になる。私の膝で眠るかがみの顔を思い出し、一人悦に入る。
どうして急にかがみは私に抱きついたのだろう。それも尋常ではない力だった。
考えを堂々巡りさせていたら、少しずつ意識が遠ざかる。このまま少し眠ろう…。
誰かの腕の中で目が覚めた。私はその人の顔を見つめる。ライトパープルのロングヘア、ツリ目の女性は間違いなくかがみだった。
私が寝坊をして迎えに来てくれたのかな? そう思い、いい訳と謝罪の言葉を口にする。
口が動く感覚はある、しかし声にならない。
私が起きたことに気付いたかがみは不機嫌そうだった。どうして?
言葉が話せない私は、問いかけるように見つめる。するとかがみの顔に疲労が走る。
その瞬間、かがみの左手が私のほほをぶつ。唖然とする私。再び振り下ろされるかがみの左手。
咄嗟に払おうとするが私の手は思いとは裏腹に虚しく空を切るばかり。二度目の痛みが走る。
「うぅ… わあーん!」
私が自然と発した言葉は赤ん坊みたいな泣き声。赤ん坊?
自分の手を見る。遠くの方に紅葉みたいな赤ん坊の手が見える。私の意志と同調して動くそれは、間違いなく私につながっている。
私は赤ん坊になっていてかがみに抱かれていた。
しかしなぜかがみは私をぶつの? 当然の疑問が頭をめぐる。息をするように無意識に泣き続ける私にかがみは困り果てている。
どことなく顔色は悪く、肌に張りがない。自慢のロングヘアにも艶は見られず、一言で言うと育児に疲れたノイローゼの女性の姿だった。
私のせいでこうなったの?
99 :
7/17:2008/02/03(日) 23:53:34 ID:TYxAvZXu
日頃かがみにかけていた迷惑を振り返る。
宿題見せて。ノート写させて。解んないところ教えて。帰りお店寄っていこう。ポイントちょうだい。お祭り行こう…。
かがみに負担ばかりかけていた。しかしその都度かがみは、『仕方ないわね』と私に付き合ってくれていた。
かがみにとって私は手の掛かる赤ん坊と同じだったんだ…。
私の伝達手段は無意識の泣き声から後悔と謝罪の涙に変わった。
するとかがみも涙ぐみ、私をきつく抱き締めた。ちょうど黒井先生の車の中で別れ際に私を抱き締めた時と同じ力で…。
私はかがみの負担になっている。私の涙は絶望と別れの涙に変わっていた。
これ以上かがみと一緒に居たら、かがみが壊れてしまう。私の存在はかがみにとって重荷にしかならない。
かがみとお別れしよう。私の出した結論。
夢であることを自覚した夢が醒めた後の気分はいいものではない。
いつまでも夢の続きに居る感覚に不快を感じるが、時計を見ると横になってから三十分も経っていない。
決心した私は明日の朝まで待つことが出来なかった。今ならかがみも起きていて、私の話を聞いてくれる。
電話やメールで伝えることではない。直接会って話をしなければいけない用件だ。
……。
今、私は大鳥茶屋の前にいる。お父さんに「バイト先に行く」と伝えたことは覚えている。
後はひたすら走った。どういうルートを通ったか、そんなことはわからない。ただかがみの居る気配のする方向に向かって走った。
見覚えのある小さな商店街を抜け鷹宮神社の鳥居が視界に入ったとき、私のすべてが終わった気がした。
少しだけ心の片隅にこのまま道に迷ってかがみに会えなかったら、お別れすることはないのかなと期待していたのだ。
神様が導いてくれた結果だ、それに逆らうことはできない。
肩で息をする私は落ち着く為に、大鳥茶屋の掲示板にもたれて休憩する。
足元には商工会の人が作った、双子の巫女さんの石版が飾っている。このことはかがみが照れながら教えてくれた。
『なんだか私達がモデルみたいなのよ。ちょっと恥ずかしいわね』
あの時どう返事しただろう。この町の一つ一つにかがみとの思い出が染み付いている。
すでにこの町は私の第二の故郷だった。
しかし、我侭はもう言ってはいけない。かがみの負担でしかない私は、かがみの前から去ることしか、かがみに幸せを与えられない。
ごめんね、かがみ…。
涙で揺れる視界に一人の少女が映った。
その少女は私に気付かれることなく、いつの間にか茶屋の前に立っていた。
ライトパープルのロングヘアをリボンでツインテールにしているツリ目の少女。
しかしその瞳はどこか寂しげだった。
「かがみ」
静かに声を掛ける。私は彼女と目をあわせて視点を当てているが、向こうからの視線は感じられない。
まるで私がこの世に存在しないかのように…。
100 :
8/17:2008/02/03(日) 23:55:05 ID:S7aYdl4P
偽物と言うには抵抗のある本物そっくりのかがみの目の前に立つ。人形ではない証拠に微かに上下するセーラー服の胸元。
「かがみ… だよね?」
あくまでも私を空気のように見つめる少女。私の先に何が見えるのだろう?
「別にあいつのことなんて、好きでもない」
独り言だとわかっていても、目の前で急に話し出したことにびっくりする。私のこと言っているの?
「あいつと一緒に登校するのは、たまたま時間が同じだから」
「あいつとお昼を食べたくて、隣の教室行くわけじゃない」
「あいつと休み時間遊ぶのは、つかさの隣に居るから」
「あいつと買い物行くのは、私も用事があるから」
「あいつと夜電話するのは、暇つぶしの為だから」
「あいつのこといつも考えているのは… 別に考えてない」
無表情に呟き続ける光景に私は苦しくなる。その台詞の後には顔を赤らめて自分の言葉を無言で否定しなきゃ、
それじゃあツンデレじゃなくってツンツンしている人だよ。かがみじゃないよ。
両肩を掴んで少女の身体を揺り動かす。自分がなぜ自然に前後するのか解らなく、当惑気味の少女はあくまでも無表情だった。
私の何がいけなかったの? 友達との距離のとり方が分からないよ。
かがみなら私が近づき過ぎたら突き放し、遠ざかりすぎたら無理にでも引き寄せる。そうしてくれていたと思っていたのに…。
今までの近づくと遠ざかって行く、遠ざかると追いかけてこない人達とは違った特別の人、心から親友と思った人だったの。
そして今はその親友のことを好きになってしまった。家族のようにいつも一緒に居たい。
その関係を『百合』と言うなら私は『百合』でいいだろう。私達の関係をカテゴリー化することなんてできないのだから。
偽物かがみを突き飛ばし、かがみの家に向かおうとした時、鳥居から続く参道の石畳の上に人影が見えた。
ロングヘアを地面と水平になびかせながらものすごい勢いで迫ってくる。
慌てて掲示板の横の路地に身を隠す。やってきた人物は… やはり偽物のかがみ、しかし車の中で別れた彼女とは少し様子が違う人。
二人は向き合い話始めた。
「私、探し物してるの。あんた見なかった? 昔の私なんだけど」
「…」
「それがないと、だめなの。帰ってきて欲しいの」
「…」
「私があんたに入るわけにはいかないの。だから、お願い」
かがみ同士の会話を聞く。不思議と違和感はない。私の中で一つの希望が湧き出る。
「どうして、私を受け入れるのよ。あんたにとって私は必要ないじゃない」
その希望が叶えられそうな流れに私はすべてのものに願った。
「こなたは昔の私を見て好きになってくれたんだ。そんな大切な自分を捨てれるわけないじゃない」
新しい私達の関係に、かがみも苦しんでいたんだ…。自分の嫌な部分を捨てて新しい自分で付き合おうと。
私も同じことを考えていた。我侭で子供っぽい私はかがみとの別れを選択することで、新しい自分をかがみにプレゼントしようとした。
そんなことかがみが望んでいるわけないよね。
「かがみ」
小さく囁く、これは昔のかがみへの挨拶。これからもよろしくね。
「かがみ」
かがみに優しく呼びかける。私に気付き表情が生まれる。
101 :
9/17:2008/02/03(日) 23:56:06 ID:S7aYdl4P
「こなた…」
「来ちゃった」
かがみの目に力が入る。どうくるのか楽しみだ。
「あんた、明日会おうって言ってたのに、どうして来るのよ。明日まで待てなかったの?」
ニヤリとにらまれた。ツンデレかがみだ。周りを見ても二人の偽物かがみはいない。いるのは一人だけ、私の好きな柊かがみだけ。
「なんだ? なんだ? 普段は『かがみは私の嫁―』なんて言ってるからって、嫁に逃げられた旦那みたいな顔しなくてもいいんだぞ」
いつもより余計に話すかがみは調子に乗っている証拠。お帰り私のかがみ。
何かを話したい、しかし頭の中は真っ白だ。口をパクパクすることしか出来ない私は赤ん坊の様、また赤ん坊になっちゃったか。
けどもう満足。早く家に帰って録画したアニメ見ようっと、寒いからお風呂に入ってからかな…。寒いな…。
「なんてかっこしてるのよ。風邪引いたら、どうするの」
かがみに抱きつかれた私。濡れたトレーナーが密着して冷たい。かがみ離れて、直接肌に触れてない部分は冷たくないんだから。
「あんた、走ってきたの?」
「電車より早いかな? ってね」
呆れ顔のかがみは急に真面目になって。
「私の…為に…」
と問う。
「かがみの為じゃないよ。あんな別れ方したら辛いよ。私にできることってなんなんだろうって考えてて、
気が付いたら走ってて、何もまとまってないうちに着いちゃた」
「馬鹿ねぇ」
かがみの足元の異変には最初から気付いていた。そこをちょっとからかおう。
「かがみこそどうして靴はいてないのさ」
「わ、私は… 私も馬鹿なのよ。あんたほどじゃないけど」
そうですか、そうですか、可愛い反応だねぇ。背伸びしてかがみの頭をなでながら、
「素直じゃないなぁ、一言『こなたに会うために!』って言っちゃえばいいのに」
と茶化した。
「ちょっと、早く着替えないと。しゃれにならないって」
「着替えなんてないよ」
「あ… そうよね。うち入りなさいよ。私の服、貸すから」
「もうこんな時間だし…」
「一名様ご案なーい。こなちゃん、早く入って」
鳥居の下につかさの姿があった。通学用のコートの下から見えるピンクのパジャマが平常ではないことを物語っている。
私にリズム良く飛びながら近づいてきたつかさは私の肩に手を置き、楽しそうに話す。
「わあ、本当にこなちゃん、びしょびしょだね。お風呂も入っていけばいいよ」
「そうよ、ゆっくり温まってから帰ってよ。なんだったら泊まっていく?」
「ありがたいけど、お父さんにはバイト先に忘れ物したからって言って出てきたから」
「そうなの? けどその格好じゃ、嘘ばればれじゃないか?」
「いやぁ、そんなの気にせず飛び出したから…」
「ははっ、こなちゃん、お姉ちゃんの心配しすぎだよ。まるでお姉ちゃんのこと、恋人に思ってる人みたい」
微妙な言い回しにつかさは本当に何もわかってないのかと、落胆し安心した。二人の関係は当分秘密、その約束は守らないと。
「ちょっと先に行ってこなたが家に寄る事伝えてくるから、二人はゆっくり来てね」
そう言い残しかがみは走り去った。かがみの後姿はつかさよりも嬉しそうに、はしゃいでいるように見えた。
102 :
10/17:2008/02/03(日) 23:57:12 ID:S7aYdl4P
冬の夜空の下、大鳥茶屋の前でつかさと二人きり。
私は汗で濡れたトレーナー、つかさはパジャマに通学用コート。誰が見てもおかしなシチュエーションだ。
つかさにその格好の真意を問いただしたい。しかしそれは同時に私の格好を説明せねばならない。
つかさは空気が読めない子。黙っていたら向こうから質問してくることもあるだろう。
どうしよう… 間が持たないよ…。
「こなちゃん、あっのねっ」
沈黙を破るつかさの無邪気で明るい声。この天然記念物め、空気嫁、KYだ、K・Y!
「私ね、悩みがあるの」
「ん、どうしたの?」
「どうして私、甘酒飲んだら酔っ払っちゃうんだろうって」
「え?」
「寒い日は、みんなで甘酒飲むでしょ? それが苦手でさぁ」
「ちゃんと火を入れて、アルコールを飛ばしたらいいんじゃないの?」
「そしたら風味がなくなるでしょ。あれは美味しくないの。アルコールと言えば、お屠蘇を振舞うでしょ、私達がお正月に。
あの時も匂い嗅いだだけでもう頭がぼーっとしちゃうんだよね。困っちゃうよね」
「うん…」
いや、頭がぽーっとしてきたのは私の方です。寒くてもう考えることが出来ません…。
しかしつかさの話は続いているようだ。
「でね、冬場なのにくさくってー」
「あ… うん…」
「こなちゃんも、困るよねー」
「あ… うん…」
「でもね、なかなかこれが止められなくって」
「あ… うん…」
「ちょっと、つかさ。こなたを殺す気か?」
「ああぁ! ごめん、こなちゃん。私すっかり話に夢中で今いる場所忘れてたよ」
「あ… うん…」
「こなたが壊れてる…」
「あ… うん… うん…」
かがみの声が混じる。幻想? 寝たら楽になるよね。もうゴールしてもいいよね。おやすみ…。
急に身体が宙に浮き、微かに香るかがみの匂い。左のほほにかがみの柔らかい感触。スカーフの滑らかさが心地いい。
閉じかけた目から見えるかがみの顔に、無意識でかがみの首に手を回す。
「わあ、これはお姫様抱っこだね!」
「かがみ… かっこいい… 私の… 旦那様…」
私達の声に反応することなく、黙々と私を運ぶかがみ。本当にかっこいい、やらないか? うほっ。
かがみの家に入り玄関に出迎えてくれたらしい、かがみのおばさんの声が聞こえる。会釈した気分が伝わればいいがと、今は心で願うことしか出来ない。
室内の暖かさが私を正気へ戻す。
「こなた、歩ける?」
「いや… すこし感覚が無いです…」
私は足をバタつかせているのだが、かがみの反応を見て一ミリも動いてないことが分かった。
103 :
11/17:2008/02/03(日) 23:58:28 ID:S7aYdl4P
「お姉ちゃん、一緒に入ったらいいよ。私も一緒に入ろうかな」
「いや、いいわよ。うちのお風呂そんなに大きくないし… 私が一緒に入る」
「なんだか海の家に遊びに行った時みたいだね。私も入りたかったなー。今度は私と入ろうね」
姉妹の会話をほほえましく聞く私。え、かがみが一緒に入る? かがみが私をお風呂に入れてくれるのか…、赤ん坊だった夢の続きかな?
「こなた、自分で脱げる?」
「腕が上がらないよ」
「じゃあ、私が脱がすからね」
「お願いします。かがみ様」
「様って付けるな」
「あはっ」
脱衣場でのやり取りが、私が私である証明をしていた。しかし手早く服を脱がされるのは、私を子ども扱いしているからか?
私も乙女なんだぞ、敬って脱がして欲しいよ。
しげしげと私の裸を眺めるかがみ。小刻みに震えているのは寒いからだよ。かがみが怖いわけじゃないよ。
「かがみ、私一人で裸なのは、恥ずかしいな…」
遠慮がちに呟く。
「そうなんだけど、私は… あの…」
なぜかかがみは言葉に詰まり、うつむき赤面する。
「いいよ、私、かがみのどんな姿でも好きだよ。今日あった事も忘れない。かがみの本当の姿だもん」
『寒いから早くお風呂に入ろうよ』と言うのはきっとお風呂から遠ざかる一言だろうと思い自重した。
「そうよね、今更見栄張っても仕方ないわね。寒い思いさせてごめん」
その言葉とは逆に未練たらしく制服を脱ぐ。少し大きなかがみの胸に羨ましさを隠せない。ウエストも引き締まっている。
この身体で恥ずかしがるなんて本当にかがみは見栄っ張りだな。
洗い場まで運ばれ座らされる私。浴槽から立ち上る湯気が幸福へ手招きしている。
しきりにお湯の温度を適温へと調整してくれるかがみの甲斐甲斐しさに萌えながら至福の時を待つ。
膝下から徐々にお湯の熱さを慣らしていく手際のよさに、私のお父さんの老後を託す決意をした。いい嫁だ。
もちろんそんな冗談を今言えば冷たい水をかけられるのは必然だ、自重、自重。
足の指をグーパーと動かし遊ぶ私。それに気付いたのか、
「一回入ろうか、もう動けるでしょ?」
と言ってかがみは乳白色の入浴剤の入ったお湯に満たされた浴槽へと入る。
かがみは背中をぴったりと浴槽の壁に引っ付け、自分の前面を大きく開けてくれている。
向かい合って入りなさいよ。そう無言の命令。甘いよかがみん、赤ん坊になった私を舐めてもらっちゃ困るよ。
まず右足からお湯の中に、そしてかがみに背を向けて、そのまま真っ直ぐ下にいるかがみの中に入っちゃお。
私のお尻がかがみの太ももに着地するのを感じて作戦成功。身体の力を抜くと背中にかがみの胸の柔らかさを感じた。
「いやあ、極楽だねぇ」
わざと呑気に呟いてみた。お湯が溢れるんじゃないかと思うくらいのかがみの心臓の鼓動を楽しみながら。
104 :
12/17:2008/02/04(月) 00:00:05 ID:X6/AVcdn
「こ、こ、こなた。わ、私の… 裸… どう? 嫌いになった?」
何聞いているんだろう。
「え? そんなに気にすること無いよ。かがみはやっぱり気にしすぎだよ。体重が1,2キロ増えても、見た目は変わんないよ」
「あ、そっちじゃなくて… 毛…」
「毛? 普通じゃない?」
「普通…」
「うん、私は薄いからよくわからないけど… 気にならないよ」
「そう」
「そう」
「…」
かがみが気にしていたのはそういうことか、未だに外見を気にするかがみに失望。私だって胸がないのを克服しているのにね。
背中に感じる弾力に自分の言葉の嘘を恥じた。あのユニットから早く卒業したいな。
「こなた、今日は取り乱して、悪かったわね」
急の本題に身体が反応する。ちゃぷっとお湯が揺れた。
「少し驚いたけど大丈夫だよ。かがみは何か落し物してたんじゃない?」
二人のかがみのやり取りを思い出す。
「そうね、落し物。けど見つかったから」
「茶屋の前でしょ? なんだかかがみの表情が変わったよ。私の好きなかがみの顔に」
「見てたのか…」
ここで言うことではないのかな、と躊躇したが私の中でけじめをつけたい。自分の下した愚かな思いやりを叱ってもらうために。
「私、かがみにお別れを言おうか、とも考えたんだよ」
「…」
「けど、走ってたらみんな忘れちゃったよ。最後に残ったのは『かがみに会いたい』ってことだけ」
「こなた、顔、見せて」
微妙ないい訳っぽい話に後悔しながら身体を回転させて、かがみの前に腕立て伏せのように手を着き、顔を向けた。
するとかがみは私の顔を両手で挟み私を見つめる。何が起こるのか見当がつかない。怒られるの? それとも別れを切り出されるの?
唾を飲み込み成り行きに備える。
かがみはまぶたを閉じゆっくり顔を近づけてきた。私は瞬きすることも忘れてかがみを見つめ続ける。
これは… キス… 私はかがみにキスされる?
キスするときはやっぱり私も目を閉じなきゃいけないのかな。そんな考えしか頭に浮かばない。
不思議と… これは必然だろうか、拒否する気持ちはなかった。
「お姉ちゃん達は甘酒でいい? 甘酒って酔っ払っちゃうから、私はココアにするんだ」
つかさが呑気な声と共に登場した。私は頭を冷やすため温かいお湯の中に潜った。水の外ではどんな会話が行われているのだろうか。
かがみが浴槽から出て行き、顔を上げるとつかさが一人で身体を洗っている。
「つかさ、K・Yって知ってる?」
「誰、それ。や… ゆ… よ… あっ!よっこいしょういちさん!」
「つかさはこのままでいてね。これ以上にもこれ以下にもならずに」
「なんだかこなちゃんは私のことみくびってるね」
そういうとつかさはシャワーの温度調節を回して私にノズルを向けた。
「ちょっと、つかさ、これ冷水。冷たいよ。ごめん、ごめん」
そう言いながらつかさにお湯を掛ける。外からかがみの溜息が聞こえてきた気がした。
105 :
13/17:2008/02/04(月) 00:01:09 ID:X6/AVcdn
ひとしきり遊んで疲れた私達は、お風呂本来の入り方を堪能していた。
「極楽だねぇ」
「そ、だね」
入浴剤は身体を温めるが、つかさはゆるい時間を作り出す。どっちが勝っているか、人工の物より天然者であることは身をもって知るまでもなかった。
時間の概念がなくなる場所としてお風呂はもっとも危険な場所だった。
「でね、冬場なのにくさくってー」
「あ… うん…」
「こなちゃんも、困るよねー」
「あ… うん…」
「でもね、なかなかこれが止められなくって」
「あ… うん…」
思考が止まっている、再びなんとなく思う。もうゴールしてもいいよね…。
「ちょっと、つかさ。こなたを殺す気か?」
かがみらしき人物が扉を開けて怒鳴り込んできた。
「ああぁ! ごめん、こなちゃん。私すっかり話に夢中で今いる場所忘れてたよ」
「あ… うん…」
「こなたが壊れてる…」
「あ… うん… うん…」
「美味しそう」
え、かがみさん今なんとおっしゃいました? のぼせた身体が恐怖に震える。
「かがみ… 病んでるの?」
「あんた、大丈夫なの? 話できる?」
「無理」
いつのまにか浴槽から出されていた私の思考は元に戻りこの状況を楽しむ。かがみの腕に抱かれて私はうなだれた。
「おい。猫口のまま棺桶に入るのか?」
「あはっ」
「あ、こなちゃん、目が覚めた。どうせなら、お姉ちゃんとキスして目覚めたらよかったのに」
「ちょっとつかさ、何てこと言うのよ。こなたが恥ずかしがって顔を赤くしてるじゃない」
「いやいや、かがみん。かがみさんの方が尋常ではない顔色ですよ」
「わ、私はただ服着たままだから、暑いのよ。あんたたちも早く出て、着替えなさい。こなたは
私の服持ってきてあげるから、それ使って頂戴」
「かがみ、服びしょ濡れだよ。そんなに慌てて行かなくてもいいじゃない」
私の濡れた身体をかがみの背中に押し付ける。それ、私の胸の感触を味わうがよい。
「ちょっと濡れちゃうじゃない。まとわりつくな!」
「これ以上濡れても変わりないよ」
「こなちゃんのお尻に蒙古斑あるかと思ったけど、ないねぇ」
「ちょっ、つかさ、私のお尻そんなに見ないでよ」
浴槽の淵に顎を乗せてつかさが私のお尻を観察していた。慌ててお尻を手で隠し、浴槽に飛び込む。
それを見たかがみは、
「つかさ、ちゃんと見ないとだめだからね。こいつにはまだ残ってるわよ、子供なんだから」
と捨て台詞を吐き逃げだした。
「かがみのばかぁ!」
私が放ったお湯はかがみに届くことなくドアに阻まれた。
「こなちゃんのお尻っ。こなちゃんのお尻っ」
「ちょっと、つかさ、どこ触ってるのさ」
「本当にありそうだから、探してるの」
つかさにお尻を撫でまわせれる。つかさのくせに…。
しかし姉妹っていいな。友達には出来ないお仕置きを心置きなくつかさに施してみた。
106 :
14/17:2008/02/04(月) 00:02:16 ID:X6/AVcdn
「こなちゃん…」
つかさの目付が変わる。お仕置きの効果はてきめんだ。二度と私に逆らうことはないだろう。
「でね、さっきの話の続きなんだけど、止める為にはどうすればいいのかな? わかんないかな、わかんないよね」
いつもと変わりない無邪気な素振りに、私は目を疑った、あのお仕置きが効かない人物がいようとは…。天然恐るべき。
「もう出ようか。こなちゃんには私の服貸してあげる」
かがみの言葉聞いてなかったの? 天然恐るべき。もう私の負けでいいです。
心持ち大きめのつかさの服を着てお風呂場を後にする。つかさは台所に飲み物を取りに行くと言い残し、私は一人階段の側で待つ。
するとかがみのお姉さん、まつりさんが近づき私の肩に手を置き懇願した。
「こなたちゃん、かがみのことよろしく頼むね。かがみは知っての通りの子だから誤解することもあると思うけど、
決して裏切ったりする子じゃないから、いつまでも側にいてあげてね。
いつかこなたちゃんだけが頼りになる時が必ず来ると思うの、その時はどうかかがみの力になってあげてください。
二人で力をあわせて、二人だけの幸せを掴んでください」
背の低い私の頭よりも低くまつりさんは頭を下げた。あまり仲がいいとは聞かない間柄なのに、かがみの為に取るこの態度。
姉妹って不思議な関係だな。私はこの中に加われるのかな?
「まつりお姉ちゃんどうしたの? こなちゃんと何のお話?」
両手でお盆を持ったつかさが話に加わろうとする。
「ん、なんでもなよ。つかさ、ちゃんと歯を磨いて寝るのよ」
そう言いながらちらっとお盆の上を見て、ココアを取り上げ一口飲むまつりさん。
「つかさのココアはいつも味が一定で美味しいわね」
「えへへー ありがとう。まつりお姉ちゃん」
まつりさんが右手をひらひらさせて去っていく姿はツンデレオーラ全開だった。話の逸らせ方うまいなぁ。流石かがみの姉。
「お姉ちゃん入るね」
両手の塞がっているつかさに代わり、かがみの部屋のドアをノックして開ける。いきなり開けて飛び込みたいが、つかさの頼みを断るわけにも行かない。
部屋の中でぼーと壁にかかった巫女服を眺めていたかがみが振り向く。
「かがみ遅いから、つかさに服借りたよ」
「あ、そうなの。貸せそうな服無いから悩んでたのよ。よかったらちょっと私の巫女装束着てみない?
萌えるんでしょ?」
興味はないけどからかい半分で言っています、という演技がばればれだ。
「かがみんは間違ってるよ。自分が着ても萌えないよ。他人が着てるからいいんじゃないかぁ」
「私だってその、萌えって言うのを感じたいじゃない。けどまあ、あんたじゃ無理か、感じれないか」
「失礼だな。私だって好評なんだよ。この前の巫女デーなんてお客さんずーと並んでたんだよ」
「その人たちと同じ発想をしたのか… 私は…」
「お姉ちゃんそこで落ち込むと、失礼だよ」
違うよかがみ、お客さんは巫女服を来た小さな女の子に萌えているんだよ。かがみは私に萌えたいんでしょ?
よし、それなら今日は本気でかがみを落とすか。お風呂の仕返しだ。
私はつかさが私の前に置いてくれた甘酒を飲みつつ心の瞳を怪しく光らした。
107 :
15/17:2008/02/04(月) 00:03:28 ID:X6/AVcdn
飲み物を配り終えたつかさが話を代えた。
「こなちゃん泊まっていくの?」
「いや、お父さんに何も言ってなかったから、今日は帰るよ」
「そっか、残念だな。けど楽しかったから私満足」
「それにかがみは受験生だし。早く勉強に戻らないと」
「そうだよね、私ももう専門学校から入学の案内届いたし、こなちゃんは体育大学行くしね。
決まってないのお姉ちゃんだけかぁ」
「でさ、かがみは実際どうするわけ? 弁護士になるの?」
私の言った一緒に陵桜で教師をする話にちょっと乗り気だったけど、かがみはやっぱり弁護士が似合うよね。
お父さんが捕まったときはよろしく頼みますよ。その時だけはお父さんを裏切って厳罰を与えてくれたまへー。
「私はね、イタリア料理の調理師さんになるんだ。そうこのバルサミコ酢に誓ったんだよ」
と、私のあげたバルサミコ酢トラップを得意げに掲げる。大切に使ってね、あと4個あるけど。
「そしてね、陵桜の学食でイタリア料理を出すんだ。うちの学食ありきたりのものしか無いからつまんないでしょ? 後輩のために一肌脱ぐよ」
「うわぁー、もっと遅く生まれていれば、チョココロネの出番は3分の1くらいになってたのか…
つかさ、遅いよ、遅すぎるよ。私の青春を返してよ」
「私だって味噌ラーメン食べたかったんだよ。コーンたくさん乗っけて、わかめだって…。
私の方こそ返してほしいよ」
「つかさ… 根に持つ人なんだ…」
「わ、私も教師になりたいな…」
黙って考え事をしていたかがみが急に話し出す。私に変な期待を持たせないで欲しいよ。
「かがみん、今つかさが陵桜で働きたいって言うのを聞いて、無理やり言ってるでしょ? いっつも私たちと離れていたから、今度こそってね」
「違うわよ。私のやりがいよ。弁護したり、代理人になって困ってる人を助けるのもいいわ。
けどねそもそも事件を起こさない、巻き込まれないような人間を育てる方がやりがいのある仕事と思うのよ」
本当? かがみ…。
「お姉ちゃん、今から間に合うの?」
「間に合わせるのよ。つかさ、こなた、私に協力してね」
「はい」
「うしゅ」
「と言うことで二人とも帰んなさい」
「あー、そうですよね、お邪魔ですよね… 私達、勉強できませんしね」
「ばか、心配かけさせないでよ」
「冗談だよ、今度からかがみがお弁当当番のときは、私が用意するからね」
「チョココロネはだめよ。あんなのばっかり食べるから子供のままなのよ」
「チョココロネをばかにするなー。徹夜で討論だ」
「ちょっと、こなちゃん…」
「いいわ、つかさはもう寝なさい。こなた正座」
つかさが消えた部屋の中を私達の思いが満たしていく。先のかけた時計が遠慮がちに時を刻む。
かがみは甘酒を一口のみ、後悔の念を浮かべた。
「かがみ、のど渇いてるでしょ? 口の中が甘くて不快でしょ?」
その言葉には反応せず、
「今日は… 悪かったわね」
と、ぽつりと一言。
「かがみってさあ、やっぱりかわいいよね」
「な、なに急に言うのよ。あんたも、その…」
「今日はもう帰るね。お父さん心配してると思うし」
「そ、そうね… 来てくれてありがとう。あの、今日、私…」
「いいよ、私、かがみのこともっと好きになったよ」
108 :
16/17:2008/02/04(月) 00:05:01 ID:l9EDPYqM
目に浮かんだ涙を見なくても、高揚したかがみの気持ちが痛いほど伝わる。次々生まれる感動に場所を空けるかの様に、
一粒のかがみの分身がこぼれ落ちた。
「かがみっ、うろこ落ちた」
シリアスな雰囲気に馴染めない私は、そう茶化すことしか出来ない。
「今、そういうこと言わないだろ。普通」
とかがみは目元とほほを同時に拭いながら腰を上げ、前かがみにすごんできた。
近くなったかがみの顔を見て、咄嗟に取った私の行動をかがみはどう思っただろうか?
かがみのご両親にお礼を言って帰路に着く。何回も振り返りかがみが追いかけてこないか確かめながら歩いていると、
大鳥茶屋の前の駐車場に止まっていた、一台の車から私を呼ぶ声がした。
「こーなたぁー 迎えにきたよぉー」
「あ、ゆい姉さん。どうしたの?」
「おじさんに『こなたを迎えに鷹宮神社まで行ってくれ』って頼まれてさぁ。急に言われてお姉さんびっくりだ」
「私、お父さんに神社に行くこと言ってなかったけど…」
「そうなの! でもいるじゃん。いいからいいから、早く乗りな」
勢いだけは人を跳ね飛ばすくらいの元気のよさで、法定速度を守りながら走るゆい姉さんの車に気分を悪くする寸前、私の家に着いた。
ブレーキの音を聞きつけたのか、お父さんが家から飛び出してきた。
「こなた! 心配したぞ。あんな薄着で外に出たら、悪い人に変な目で見られたり、恥ずかしいことされたり、危険じゃないか!」
「ちょっとー、そっちの心配なの? 年頃の娘の揺れ動く心の心配はしてくれないの?」
「かがみちゃんのことで悩んでるんだろ? こなたのことを受け止めてくれるのはあの子ぐらいだからな」
「そうだけど…」
「けどどうしてつかさちゃんの服を着てるんだ?」
「なんでこの服がつかさのってわかるのさ」
「そりゃあ、かがみちゃんとつかさちゃんの匂いは区別付くよ」
「すごく… 気持ち悪いです」
かがみが弁護士を辞めてくれてよかった。こんなお父さんの件で、かがみ先生にはお世話になりたくない。恥ずかしすぎる。
「いや、ゆいちゃん。ごめんね迎えに行って貰って」
引きつった顔のゆい姉さんが気の毒だ。
「寒いから家の中に入ろうよ。姉さんもお茶飲んでいくでしょ?」
「う、うん… ゆたかの顔見て帰る… 心配だけど…」
「ゆいちゃん大丈夫だよ。最近ゆーちゃん元気にしてるから」
私とゆい姉さんの身体が震える。寒さで澄んだ夜空に輝く星を見て、ゆーちゃんの無事だけを願った。
居間で過ごすマッタリとした時間。
「でねでね、今度みなみちゃんが私にケーキを作ってくれるって言ってくれたんだよ」
「そっか、ゆたかも学校でいい友達できたんだね」
「ゆーちゃんと、みなみちゃんはいつも一緒に居るよね。同じクラスだと会いやすくていいね」
「こなたお姉ちゃんはかがみ先輩と違うクラスなのに、どうしていつも一緒にいるの?」
「それは… 私のところにつかさもいるし、私もノート借りに行ったりとかで…」
物理的に一緒にいる理由を答える私。心の中では同じクラスより近い席に座っているんだよ、と言えないのがもどかしい。
「私そろそろ寝ないと、明日起きられないかも…」
そう言うゆーちゃんの言葉でこの日は解散となった。
109 :
17/17:2008/02/04(月) 00:06:28 ID:uQ/dAIYJ
ベッドの中で考える。私が別れ際にかがみにしたちょっとした悪戯を思い返しながら。
前かがみにすごんできたかがみの顔を覚えていない。狙いを外したら大変だから一点しか見ていなかった。それはかがみの赤く色付いた左ほほ。
「お風呂場のお返し」
そう言って私はテレを隠した。しかしお風呂のかがみは私の唇を狙っていたように思える。私の考えすぎなのだろうか。
『柊はちびっ子のこと好きなんだってヴぁ』
みさきちの言葉の『好き』ってやっぱりかがみは私のことをそういう目で見ているのかな…。
攻略対象外のヒロインの隠しイベントに対応する準備は出来ていない。セーブしたいけど出来ない現実。
お風呂場で私がかがみのキスを受け入れようとしたのも、ごまかし様のない現実。
ゆーちゃんとみなみちゃんの仲より、私達の方が近い関係だと主張したかったのも現実。
そして、かがみのことだけを想って走り続けた私の気持ちも…。
そっと唇を指でなぞる。かがみのほほの感触を思い出す。
そっと唇を指で押す。かがみの唇の感触を想像する。
『こなたのこと… 愛しているの!』
かがみの告白にどう対処できるのかわからない。断るのか? 受け入れるのか?
断るとどうなる? 気まずくなり、友情関係の存続は難しいだろう。私達の関係はそんなに脆いものだったのか…。
受け入れるとどうなる? 私は百合の世界の住民になる。そして… かがみと一生一緒に暮らせる。悪いことじゃない、むしろ歓迎。
『こなたのこと… 愛しているの』
「うん、私もかがみのこと… 愛している」
暗い天井に向かって言えた。ためらうことなく、恥らうことなく、言えた。言った後も後悔はない。
「うん、私もかがみのこと… 愛している」
言える。何度でも言える。かがみの前でも… きっと。
かがみは私のお母さんじゃない。お母さんの代わりでもない。
親友の一人でもあり、私のたった一人の愛する人。うん、それでいいよね。今度かがみが迫ってきたらそう答えられる。
憂いの無くなった私は目を閉じた。時計の針が私にささやく。
「やば! 今日の深夜アニメの録画するの忘れてる!」
明かりを付けてテレビ欄と時計とカレンダーを交互に見ながら状況確認。
あと16分余裕がある。ほっと一安心。オープニングの曲だけ聞いて眠ろうか、いやリアルタイムで見るのを拒否する理由は無い。
録画のセットも済んで、実況の準備もOK。
ツンデレキャラの活躍にうちのツンデレを思い出す。アニメに出たらかがみも人気出るのかな?
けど、かがみの本当のよさが解るのは私だけだよ。そしてかがみのことを幸せにできるのも私だよ。
今度コンプに手紙だすときこう付け足そう。
『かがみはこなたの嫁』って。
110 :
7-428:2008/02/04(月) 00:09:01 ID:uQ/dAIYJ
今日は以上です。
次回は「かがみ4」か、バレンタインネタを書きたいです。
ゆっくり書いていますので、また皆様が忘れたころに現れます。よろしくお付き合いください。
すいません、なんか割り込んだっていうか空気読めてなくて。
111 :
6-774:2008/02/04(月) 00:16:28 ID:SwDL4Ekr
避難所の方コッソリと終了してます。
まぁ、何ですね。今回、悩みました。どうしようか、正直、みゆきさんの頭脳に私付いていけないよ、と。
作戦?オラクル来たれ!! 来ないなぁ。
何回も書き直しました。うん、疲れました久々に。
楽しんでいただけたら幸いです。
>>110 避難所にした自分の判断がこれほど正しいと思った瞬間はなかった!
あなたの前に投下していたら、私、拙作の出来の悪さに糸色望してましたね。
裏でも充分、恥ずかしいです。もっと私も空気読めばよかた……。
相変わらず深いですよ!!GJ!!黒井先生大丈夫。私、あなたのファンですよw
本当、これだけ深い描写が出来るのは羨ましいです。ひとえに愛ですね。
あなたのおかげでいいこと思いつきました。今回のコンプエース、アンケートに『かがみはこなたの嫁』と書いて出しましょうw
良いことだらけなのですが、一つ。もしかしたら17レスは少々長いかと。
人のこと言えないのですが(苦笑 私の後にも避難所投下をされた方もいるみたいですし、10レス超えるssは少し何らかの案を出した方がいいかもしれませんね。
勝手言ってすみません……ちと消えます。
112 :
7-428:2008/02/04(月) 00:19:23 ID:u8Bhzdho
113 :
4-465:2008/02/04(月) 00:19:30 ID:z3zwtlMw
114 :
6-774:2008/02/04(月) 00:22:54 ID:SwDL4Ekr
>>7-428氏
いえ、こちらこそ誘導設けてもらい、申し訳ない。
今回も忘れてました……orz
あなたのssホント楽しみなのです、謝る必要は無いです。寧ろこっちが謝りたいくらいです。
>>4-465氏
読ませていただきましたよ、GJ!!
1ダースの発想、笑いました。いいですねチワワこなた。
115 :
12-926:2008/02/04(月) 00:34:26 ID:yq3cLK+S
>>110 二人の考え方の同じところと違うところが描かれてて面白い!まつり姉さんに惚れた。
>>111 なんかいい感じに壊れてきたぞwww 楽しかったよgj!
>>113 こういうのもいいなー。ちょっと暴走気味のかがみに期待ww
6-774氏 卑屈になるのはよくないよ。結構楽しませてもらってるから、もっと自信もっていいとおも。
>>110 おおむね同じようで若干違うわけですなぁ…
こなたから見ればまつり姉さんもツンデレかw
>>111 日下部はどこまで本気なんだろ。
みゆきさんの策も徐々に終盤に近づいてるのかな。次はどうなる?
そしてゆい姉さん哀れw
>>113 かがみんちょいと落ち着けww
さ、鬼は誰かな?順当に考えるならこなたなんだろうけど。そうじろうかな?
スレ進みすぎだろwww
まとめてで申し訳ないがみなさんGJ。
そういやずっと気になってたんだけど保管庫ってもう1つでよくね?
3つもあるスレって珍しいと思ってたんだけど今後どうなるんだろ。
>>120 いらない奴はいいすぎだwwwwwつかさ涙目w
しかし、神SS連投でおいつかん…!
でも、何よりスレの流れが速いのはいい事だ。
ここで、2時半から今までちょっとアニメを見直してみたんだが、
小ネタっぽいデータを投下しときますね!
■かがみとこなたが隣り合わせで歩いてるシーン(各話・複数人の場合)
※中には独断と偏見も入ってたりするかも。
【○=オンリー △=どっちもある ×=まったくない (×)=そもそも歩いてるシーンがない?】
1 (×)
2 ×
3 ×
4 △
5 △
6 ○
7 ○
8 ×
9 △
10 ×
11 ○
12 ○
13 △
14 (×)
15 ○
16 (×)
17 ×
18 ○
19 ○
20 △
21 ○
22 ○
23 ○
24 ○
見ての通り、最後の方にいくにつれて、隣り合わせが多くなってくる!
どこでフラグがたったのか、ちょっとだけ気になってしまったw
つか、寝る時間削ってまで、私は何をやってるんだ…!
>>120 これが本当の表紙だったらこなかが厨歓喜!として買ったんだがなぁ
うむ。ここはこなかがに萌えるスレだ。
他キャラを叩くような行為はあってはならない。
>>120 改造絵GJ!
だがつかさはこの二人の仲を見守る天使のような存在なんだぜ?
いらない筈が無いさ。
阿呆を褒めるな
居着かれても困る
>>119 ゆーのすさん新刊出るんだ。元気そうでほっとした。
来週のサンクリに参加するらしいね。
改めてゆーのすの同人誌を見てみると、初期の頃はそうでも無かったのに、
刊が進む毎にこなかが分が増量していくなw
前回のでもかなりの破壊力だったから、新刊が楽しみ。
お前ら1分1秒でも早くお絵かき掲示板に駆けつけろ!
今 す ぐ に !
>>131 ぐふぉあっっ!!!(血)
なんというデストラップ…!!どういうシチュだったんだろ…
作者の人、グジョ…ガクッ。
>>130 おk。これは私たちに対する挑戦状ですねだばだば
何がいいたいかというと超絶GJということなんですが!
そして
>>131が混乱のあまり自分にレスしてるwww
あれなんか俺叩かれてるー?
対立煽るとかしてないって、こなかがスレとしては
>>120のほうがいいじゃねーかよ
2人でメロンパン食べるシチュつかさにとられたんだぜ?
>>130 神絵投下キタ━━(゚∀゚)━━??
いま外出中の携帯厨だからみれないいいいいい
134 :
131:2008/02/04(月) 14:12:38 ID:MxmnR4Df
「いらない奴」って言葉が叩かれてるんだよ
そのキャラを好きな人が聞いたら気分悪くするだろ、つかさファンも多いんだし
こなかが最高ーとか言ってただ画像あげただけなら何も言われなかった
これでも分からないならお前は真性か荒らし 以降は相手にしない
>>133 他キャラをいらない奴とかシチュとられたとか、そういう配慮に欠けた事は言うもんじゃ無いだろ、って事だよ。
さておき
>>130 これはたまらんねw
この二人なら2、3時間は抱き合ってディープキスしていられそうだな。
終わる頃には服まで唾液でびしょびしょに…
普通に唇ふやけるよ。
>>130 これは・・・!いいものだ。凄くいいものだ!!
140 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2008/02/04(月) 19:26:26 ID:EEbt3yxN
今日の昼休み
こなた「今日の朝家をでたらすぐに雪で転んじゃったのよ」
つかさ「こなちゃん、大丈夫だった」
こなた「大丈夫だよ、つかさとみゆきは」
つかさ「私は転ばなかったよ」
みゆき「え〜私は家を出た時と駅の途中、駅前、学校の近く・・・」
つかさ「怪我ないの」
みゆき「え〜なんとか」
こなた「ん・・これがみゆきの萌え要素なんだよね」
こなた「で、かがみは」
かがみ「わ・・私が転ぶわけないでしょ」
つかさ「あれ、お姉ちゃん朝私を追いかけてた時すごい転んだような音がしたんだけど・・・」
かがみ「ち・・・・ちがうわよ」
こなた「あれ?かがみん顔が赤くなってるよ」
かがみ「ゆ、雪が降るから悪いのよ」
>>140の続きを勝手に妄想。
シチュ:学校帰りとか?
こなた「まだ路面に氷が張ってるね」
かがみ「危ないから気をつけるのよ、つかさ」
つかさ「大丈夫だよ、お姉ちゃ……きゃっ!?」かがみ「ちょっ! つかさ押さないで……いやっ!?」
こなた「か、かがみ! 髪を引っ張らないで……ひゃあっ!?」
つ「いたたた……お姉ちゃん、こなちゃん大……ぇ?」
か「…………」
こ「…………」
つ「うそ……キスしてる……」
か・こ『〜〜〜〜〜〜っ!?』
つ「ご、ごめんなさいっ!
先に帰ってるね!」
か「あ! 誤解よ、つかさっ!
こなたも何か……こなた?」
こ「(気持ち良かったかも……)」
か「こなた?」
こ「い、いやっ、そのっ!
別に何でもないよっ!」か「そ、そう?」
こ「(何でも、ないよ……)」
その日、こなたは覚えてしまった。
柔らかいかがみの胸の感触、甘酸っぱい口付けの味。
こなたがかがみに告白したのは、この事件から数ヶ月後。
告白が成功したか、或いは失敗したか。
それは皆様のご想像にお任せしよう。
>>141 もちろんせいこうにAランチの食券20枚!!
143 :
12-926:2008/02/04(月) 20:19:20 ID:NGwZxVxV
>>140-141 成功しててくれ!
破顔一笑の表紙をさっき初めて見た。かなり素敵だった。
とらのあなってwebサイトとお店はどっちが品揃えいいの?
>>120に限らず、自分の狭い価値観の中でしか生きられないかわいそうな奴が多いな。このスレは
うひゃあ!でっけぇ釣り針だなぁ!
>>143 らきすたでしょ?単純な取り扱い数ならWebのほうが間違いなく品揃え豊富
秋葉原店と比べてもWebのほうが種類が多いかも
>>143 地方だったら間違いなくweb
本店は行ったことないので解らん
147 :
12-926:2008/02/04(月) 20:32:54 ID:NGwZxVxV
>>145 >>146 そっか。レスサンクス!!じゃあwebで待っとこう。でも輸送料高いんだよなあ・・・。
148 :
8-784:2008/02/04(月) 20:52:44 ID:5gLNgFzd
>>80 >>81 >>87 お返事ありがとうございます ! 私が描くと、そうじろうが変わった人というより変態っぽくなります (汗)
>>110 長編GJです ! そうじろうとつかさwww お話はシリアスなのに、二人で笑うw
>>111 みゆきさん・・・暗躍してますねw
>>113 季節ネタお上手です ! 時間があれば節分ネタも描きたかった orz
>>141 カワイイですw 続き希望しますw
>>144 俺は雑食だからこのスレも見てるわけだが・・・
はっきりいってこなかがは敵を作りすぎなんだよな
おかげで俺の中のCPランクも下がりまくりだ
そのうち原作者からも相手にされなくなるかも知らん
・・・もうされてないかもしれないが
このスレで幾つか同人誌が挙がっているが、一度もセーラー服キャワイイ同盟(1,2)が挙がってないのは何故?
俺的にあれ凄いツボだったんだが…
151 :
10ー79:2008/02/04(月) 21:40:59 ID:nn/HqYgn
こんばんは!朝からスレを見てなかったんですがいつの間にか凄いいきおいで進んでいて驚きですw
職人さん方、まとめで申し訳ないですがGJ!ですw
甘いのからシリアスまでおいしくいただきました!これからも期待して待っています!
では私も微力ながら、投下させていただきますね。「日常の楽しみ方」シリーズ4話目です。
注意
長編です
パラレル設定です
ほのぼの系です
5レス程借ります
こなた。こなちゃん。そう呼んでくれるトモダチが出来て約3ヶ月。最近は泉さん、と呼んでくれるトモダチもできた。
「ふぅ・・・」
「何よ、ため息なんてついちゃって。」
「んー、何でもないよ。」
中学校に通っていた時には想像していなかった今。あの時は、トモダチって言える人は何人いたかな?
「・・・私が夕飯当番だからか?」
「・・・それもある。」
「オイっ!それは偏見だぞ!?私だって上達してるんだから。」
「冗談だよ。」
そう言いながらも私の鼻をかすめる焦げた匂い。かがみめ、鮭を焦がしたな。
「何かあったら言いなさいよ。私で良かったら相談にのるわよ?」
私の記憶では、こんなセリフを言うのはアニメのキャラだけだった。
現実では聞いたことがなかった。だから、私の口からはため息がでる。
「ふぅ・・・じゃあ、夏休みの宿題を・・・」
「それは断る。ていうか、まだ夏休み始まってないだろ?」
「予約だよ、予約。」
「意味が分からん。ギャルゲーもいいけど、いや、ホントは良くないけど・・・宿題は自分でやりなさい!」
頭の中を捜して見付かった記憶。そこに映るのはお父さん。
一生懸命、世話をやいてくれるお父さん。一緒にゲームしてくれるお父さん。ギャルゲーを一緒にやってくれるお父さん。
「明日が終業式だっけか?」
「そうよ。午前中で終わりだったはず。だからお弁当は無し。良かったわね、早起きする必要なくて。」
「そだね。今日はゲーム漬けかな。」
「じゃーさ、この間のシューティングゲームやらない?少し練習したんだ。」
「いいよー。」
でも、今私に刻まれるメモリーに映るのは、かがみ。私を怒ってくれる。私を気に掛けてくれる。私に笑ってくれる。
「ふっ。かがみが負けたら夏休みの宿題見せてね。」
「それは断る。」
だから私は笑ってしまう。かがみにつられて。幸せを感じている、自分が、おかしくて。
‐‐‐‐
「でね、間違って酢の物にバルサミコ酢使っちゃったの・・・」
「どんだけよ?」
「むぅ。つかさにもドジっ娘属性があったとは。」
「あ、あれゆきちゃんじゃない?」
「ホントだ。おーい!みゆきさーん!」
早くも夏の日差し。綺麗に咲き誇っていた桜に変わり、今は緑の葉が木々を覆っている。
今校門の近くに映える桜色の髪。羊のようにモフモフしている。
私の声を聞いて振り替える女性。私達に微笑みかける姿は、高貴なお嬢様のようだ。
「おはようございます、泉さん、つかささん、かがみさん。」
「おはよー、ゆきちゃん。眠そうだね?」
「おはよ、みゆき。遅くまで勉強?」
「勉強ではないんですが・・・虫歯がまた痛みだしまして。気にしていたらいつの間にか夜中だったんですよ。」
「あー!分かるかもそれ!虫歯って気になるよね?」
「歯医者に行けばいいのですが・・・お恥ずかしながら怖くて行けないんですよ・・・」
「みゆきさん、あなたって人は本当に得だよね。」
「もっと一般人に分かるように説明してくれ。」
つかさとみゆきさん、そしてかがみ。その中を歩く、私。
つかさとみゆきさんの緩い会話。私のディープなコメント。かがみのツッコミ。
そして、かがみと二人で暮らす。これが今の、私の、普通。
「あ、そういえば午後どうする?みゆきは暇?」
「はい、今日は特に用事はありませんよ。」
「じゃあさ、皆でどこか行かない?つかさは?」
「私賛成!4人でどこか行こうよー!いいよね、こなちゃん?」
嬉しい。楽しい。最近はそんな感情ばっかり。これが『トモダチ』。
だから私は、分からなくなる。戸惑う。頭が真っ白になる。
「うん。いいよ。」
「じゃ、決まりね。皆行きたいトコ考えといてね。それから・・・」
かがみの声を聞きながら、私は扉を閉める。私は器用なのかもしれない。
そして、いつものように、自分に話し掛ける。私は本当に皆の、かがみの友達なのかな?
‐‐‐‐
「えー、この式がXの解になるので、右辺の式を整理してみると・・・」
教室から見える空。ゆらりゆらりと動く雲。あの雲はチョココロネみたい。
チョークが生む音。黒井先生の声。重なるように響く飛行機の飛ぶ音。ぼーっとしていても私の中で反響する。
それと共鳴するように、3つの声がする。
『こなちゃん』
『泉さん』
『こなた』
みんなと仲良くなればなるほど、分からなくなる。どう接したらいいんだろう?どう笑えばいいんだろう?
どうすれば、つかさ、みゆきさん、そしてかがみに伝えられるのだろう?
私が、皆といて楽しいと思える事を。皆にも私といて楽しいって思って欲しい。
大切な友達だから。
「以上の事からXの解は3ちゅー事になる。ここ、テストに出すでー!」
でも、大切な友達だから、いつも皆と一線を引いていた。勝手に壁を作っていたんだ。
オタクは隠したくなかった。皆を騙しているような気分になるから。
嫌われたくない。そう思うから、私は変われない。なくさない為に、得ようとはしてこなかった私。
無機質、無表情、無関心。ずっと装備していた鎧。外したい。でもやっぱり、恐がっている私がいる。
「前回のテストで悪い点とったヤツ、覚えとき!・・・泉?おい泉!」
いつも、話し掛けてきてくれるつかさ、みゆきさん。そしてこんな私を、一番に受け入れてくれたかがみ。
だから、変わりたい。本当に大切だから。初めて、欲しいと思った『友達』。
装備を外して、壁も境界線も壊して、生身で皆と友達になりたい。
ううん、なりたい、じゃダメだ。なろう。怖くても、一歩を踏み出すんだ。頑張れ、こなた。
「泉っ!ぼけっとすな!」
「ふぎゃっ!」
‐‐‐‐
「なぁ、こなた?この状況を説明してくれないか?」
「あ、私が説明させていただきますね。私とつかささんは特に行きたいところがなかったので、今日は泉さんに任せたんですよ。」
「そーゆう事。私はここに来たかったんだよ。何故ならば、私がオタクだからだよ。」
「だからって・・・女子高生4人でアニメイトに来るか普通?」
やっと終わった1学期。明日は休み。今日は何をしよう?
いつもだったら、そんな事を考えてたのに、今はそんな余裕がない。
ちょっとだけ震える体。小さな体から振り絞って勇気を出してみた。みんなをアニメイトに。それが苦肉の策。無い頭を絞って考えた結果。
「私は賛成だよ!だってオモチャ屋さんに来たの久しぶりだもん!」
「つかさ、ここはオモチャ屋じゃないよ。日本国内で最大のアニメグッズの販売店なのだよ。」
「なんだか子供の頃に戻ったような気分ですね。」
「あ、ケロロ!見て見て!ゆきちゃんケロロ軍曹って知ってる?」
「名前だけは聞いたことがありますよ。可愛いですね、このカエルさん!」
アニメイトには似合わない二人がはしゃぎながらフィギュアを見つめる。
「ったく・・・みゆきまで夢中になって。」
「嫌、だった?」
「え?」
得意になっていたのかもしれない。ギャルゲーを一緒にやったから。かがみは受け入れてくれる。そう、勝手に決め付けていた。
「ごめんね、無理矢理で。でもね、つかさにも、みゆきさんにも、かがみにも、本当の私を見て欲しくて・・・」
「本当のこなた?」
「嫌われてたくないけど、でも・・これが私だから・・皆とは、かがみとは、別世界の人間だよ。」
嫌われたくないから、怖いから、大切だから、初めてだから。
だから、私を、曝け出したい。すべてを皆に。失敗しても後悔しない。
「それでも、今更だけど、『友達』になってくれませんか?」
言いたい言葉。伝えたい想い。これを皆に、かがみに届けられないほうが、ずっと後悔するから。
‐‐‐‐
沈黙が続く。店に流れるアニソン。でも今はよく聞こえない。聞こえるのは私の心臓の音だけ。
沈黙に耐えられなくて、かがみの顔を見る。そこには、いつもの凛とした笑顔があった。
「バーカ!私はあんたに、嫌だ、なんて言った?」
「・・・言ってない。」
「だったら、それでいいじゃない。私達もう、友達、でしょ?それに・・・私は、つかさも、みゆきも、アンタがオタクだって知っていて、アンタの傍にいるのよ?言っている意味、分かる?」
頬がどんどん緩んでいく。耳が熱くなっていく。同時に、鎧が音を立てて崩れるのが分かった。
やっと、始まるんだ。
「ナイスツンデレ!」
「う、うるさいっ!ツンデレとか恥ずかしいから言うなっ!」
「いいじゃん、本当なんだからさー。かがみは萌えるよ?」
「うるさぁーいっ!」
その瞬間、おでこに鈍い痛み。かがみのデコピンが私のおでこを打つ。
「いった!かがみん酷いよ・・・」
「ふん。仕返しよ!」
怒った口調。それでも、かがみは満面の笑みで私にあっかんべーをした。
「あ、その表情もなかなか萌え・・・」
「またやられたいのか?」
「お姉ちゃん!ちょっと来てー!これ見てよ!」
「ホラ、つかさが呼んでるよ!」
「運の良い奴め。また言ったら宿題見せないからなっ!」
そう言いながら、つかさとみゆきさんの元に駆け寄ってゆく。
デコピンされた場所がやけに熱い。でも、痛くない。熱い場所を私は優しく撫でる。
「へへ・・・」
零れ落ちる笑み。今の私の顔、どうしようもなくニヤニヤしているんだろうな。でも、それが嬉しい。
「こなたー!ちょっと来てよ!」
「色々教えて欲しいのですがよろしいでしょうか?」
「こなちゃん、早くー!」
初めて得た物。その代償はおでこの細胞。余韻に浸る暇もなく、友達が私の名前を呼ぶ。
「うん!今行くよ!」
始まった夏。そして、鎧のない、無防備な私の冒険が始まる。
でも、もう怖くない。みゆきさん、つかさ、そして大切な同居人、かがみ。皆がいるから、大丈夫。
これからは、1秒もムダにできないストーリー。
「ありがと、よろしく。」
‐‐‐‐
157 :
10ー79:2008/02/04(月) 21:50:49 ID:nn/HqYgn
以上です。やっとみゆきさん、黒井先生登場。みゆきさんの活躍はもうしばしお待ちを・・・
これ、長くなりそうです・・・まだ1年生という遅さ。3年生まで書こうか、迷ってます・・・
いつも意見や感想ありがとうございます!参考にさせてもらってます。これからもよろしくお願いします。
GJ!
黒井先生が世界史じゃなく数学教えてるのもパラレルだから?
GJです!
こなたの明るさの裏には、不安や寂しさがあると思ったりするのですが
それを乗り越えて新しい仲間を得るのは大切だと思うわけです。
こんな時、どんな感想を言えばいいか
分からないの……こな者
∨
´`) 妹者
, ‐'‐ 、 ↓
,; ‐,、‐ 、 i/ノハヽ_ l
ヨ>ノノハ))<E (゚ω゚.ノl | , -<Y7 、
|iリ *゚дノil| / ̄ ̄ ̄ ̄/と'^iVi^l| | i ノ/ハヽ!
__,ノハl^コつつ/ FMV / ゙l´` U| | W、゚ ヮ゚ノ ノシ
 ̄ ̄ ̄\/____/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧
GJすればいいと思うよ……姉者
流石兄弟風(みゆきさんごめん)
>>157 GJです ! ぜひ三年生まで続けてくださいw オタカミングアウトって勇気いりますよね・・・
>>159 AA吹いたw
今、ちょこっと保管庫を覗きに行ったんだけど、バレンタイン仕様になっていて感動してしまいました・・・
管理人のおやつ氏GJ !
ほんとだwwwナイス
あのぅ…先日に一レスだけのものを書いた者ですが…
そのネタ集て、勝手にWikiにあげちゃいけないんでしたよね?
そのあたりのルールに疎いのですが…宜しければお教えいただけないでしょうか?
165 :
12-926:2008/02/04(月) 22:45:27 ID:NGwZxVxV
>>157 gjやあ!ほのぼのだなあ・・・。
俺もパラレル書きたいけど未完のパラレルが二つあるから今は自重。色々と推敲しときます。
おやつ氏、御苦労様です!
>>164 どうなんだろう・・・。俺も新参だからわからない。
かがみってよく考えるとラブひなの成瀬川みたいだよな。
ツンデレだし勉強教えるし素直じゃないしツインテだし面倒見いいし。
>>81 亀ながら、激しくツボった。GJ!
なんだかんだいいつつ、ぺろりと戴いちゃいそうだw
さっきから保管庫ずっと更新してるみたいだね。
見やすくなったり見にくくなったりしてるから
かなり苦労してる感じが伺いとれる。
更新するたびにレイアウトも変わるからびっくりする。
おやつ氏本当にご苦労様です。
169 :
おやつ:2008/02/04(月) 23:36:42 ID:8+F9JIlS
職人さん、スレ住人の皆様お疲れ様です。
しゃしゃり出て申し訳ありませんが、
住人さんにお伺いしたいことがあります。
今までは800*600サイズの人が横スクロールしなくても
項目が全て表示されるように作っていましたが、
作業中に、高解像度のモニタをお持ちの方から
「表示サイズを可変にしてほしい」という要望を
いただいておりましたので、
一般的に普及しているのは1024*768のようですし
とりあえず先ほど試験導入してみました。
タイトル画像は以前のサイズのままで作ってしまいましたので
モニタ解像度によっては表示が見苦しかったり、
ブラウザをフルサイズにした際に
ページデザインはやや崩れると思いますが、
表示枠はウィンドウサイズに合わせて伸縮すると思います。
閲覧環境の違いで意見の違いもあると思いますので、
よろしければご協力願います。
以前の固定幅の時と比べて、可変幅になって
見づらい・見やすい・見苦しい などありましたら
遠慮せず正直にお答え下さい。
回答はスレではなくWikiトップの伝言板フォームに書き込んで下さい。
ご協力よろしくお願い申し上げます。
スレ汚し失礼致しました!
>>169 毎度拝見しやすい環境を整えてくださりありがとうございます。
全く個人的なことで恐縮なのですが、私が最初に投下したSSの一行が長かったため、
現在の可変仕様になって大変助かっております。
>>159 何言ってんの、みゆきならFMVと同化して超頭脳になっているじゃないか。
>>157 いつものことながらGJ!
続編も期待しています
/ ̄ ̄ ̄ ̄/
/ みwiki / <そうです、ここにいますよ
\/____/
>>173 Wikipediaより信頼性が高い情報源として、みゆきさんとSkypeで話してるんだよ。
>>174 そっちだったか。
関連して……るか分らないけど、こなたは私用パソコンあるけど、
かがみの家ってパソコン自体あったっけ?
それ関係でSS一個書こうと思った事あったけど、どうだったか知らなくて挫折した。
.. .... .. .:.:.:..: .:.:.:. . ... :. .:.:.:.: .: .... .:.:.:..... .. .... .. .. . ... :. .:.:.:.: .: .... .
" ; ;ヾ ; " " ヾ ; " ; " ; ; ヾ, .. .:.:.:.: .: .... .:.:.:...... .... .. .:.:.:.:. .. ... ....:.:.:.: .: .... .:.:.:.. .. :... .. ..
; ;ゞ ;" "ゞ ; ; ; ゞ ; ;ヾ ; ; ヾ ;ゞ . .:.:.:.... .:.:.:..... .. .. :. .:.:.:.: .. .:.:.:.:.:.:.:.... .. . . ..:.:.:..: .:.:.:... .
" ; ;ヾ ; " " ヾ ; " ; " ; ; ヾ, . .. .... .. ......:.:.:.:.:... .. . .. ...:.:.:.:.:.... .. .. .... .:.:.:.:.:...... .. ... .
; ;ゞ ;" "ゞ ; ; ; ゞ ; ;ヾ ; ; ヾ ;ゞ .. .... ...:.:... .. . . .. .:...:... .. . .. .. . .. .... .. ..
" ;ヾ ; ;";ヾ; ;"/" ; ;ヾ ;ヾ "" .. . .... ... . . . ..... .
ヾ ;"; "i "; ;ヾ; ;ヾ; ;メヾ "
゛ ヾ;i;;ii ;iiメソ ヾ; ;ゞ "。 o 0 (ど、どんだけ〜……)
""|l!|| ll| , -<Y7 、 .i ))ノハ)))
l;l!ll |l|i ノ/ハヽ!,,,,, , ,,,,,, , ))i(゚)ー(゚i,,,,, , ,,,,,, , ,,,,,, , ,,,,,, , ,,,,,, ,
|:l||l |l|W; ゚ヮ゚ノ,iiiii;;;::. ゙ ,,iiiii;;;::. ゙,,iiiii;;;::. ゙ ,,iiiii;;;::. ゙,,iiiii;;;::. ゙ ,,iiiii;;;::. ゙,,iiiii;;;::. ゙ ,,iiiii;;;::. ゙
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二llil|l l!|/_i_l_i> .二二二二二二二.`┳━━━━━┳ 二二二二二二二二二二二二
、.,.|::l|| !!|、!ノヽ) ,.、.,┴ ,.、.,.,,.、.,. ┴ ´`)
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Σ |iリ;゚| ::::;;;|
ノハ,と| :::;;| )))
((ノU_ li ::::;l
</_i</_i_Yリ!
U U ヽ)ヽ)
このスレの新時代が始まったな
いきなり質問ですみません
らき☆すた関係の本を調べていたら、原作の単行本以外に「はっぴーストライク!」というものを見つけたのですが
これはこなかがを好む者としては買うべきでしょうか?
>>178 全部ではないがこなかがな話も何本か載ってるのでオススメ。
ただ、以前コンプエースに付録でついてた「ら・ら・ら らき☆すたファンブック」の再録も含まれてるので
もし持ってるなら、その辺は留意して買うべし。
>>178 こなかがは3つか4つ入ってるが俺的にはイマイチだった。
過度な期待をせずに買えばちょうどいいと思う。
181 :
8-616:2008/02/05(火) 01:40:25 ID:24QXA9hL
>>169 いつも本当にご苦労様です。貴方様の仕事っぷりに感謝感激です!
職人の皆様もまとめてになってしまいますがGJです!しかしこのスレは一日見なかっただけでも伸びが半端ないですね…。皆様のこなかがへの愛に改めて感動を覚えます。
>>157 GJ!
みんなのことが大切だから在りのままの自分を見て、
受け入れて欲しいってのはわかるかも。
さて、今後はどうなっていくのかな?
183 :
12-926:2008/02/05(火) 07:07:00 ID:nS7JUIUw
>>175 三年のときに一台買ってたよ 家族共用だけど
>>178です
>>179 >>180 回答ありがとうございました
原作と一緒に先ほど某コンビニで注文してきました
こなかがだけでなく、らき☆すた自体も好きなのでのんびり待機してます
>>169 おやつさんGJです !
大変だとは思いますが、これからもよろしくお願いします。応援しています。
>>178 高津ケイタ氏の「らき☆すた攻略法」のデレかがみが個人的には最高にカワイイですw
きっと萌えると思いますw
今ほどこなかが分は少ないが、さりげにゆーのすさんも参加していたよ。
>はっぴーストライク
アニメ版のドラマCD発売中止らしい…ショック。
>>176 乙。この様なこなxかがAAも新鮮です。
189 :
8-784:2008/02/05(火) 21:07:38 ID:J9Cp74xS
>>176 最近AA増えてきて、個人的に嬉しいですw
>>187 それ本当ですか !? なんで中止になったんでしょう・・・
アニメ二期信じていたから微妙にショック・・・。なにやら大人の事情がありそうですね・・・
それでは今夜の落書き行かせていただきます
ついにやってしまいました・・・反省は・・・ちょっとだけしています (汗)↓
http://momoiro.s4.dxbeat.com/up/img/momoiro04249.gif 次回もこなたのセクハラが続きます (いいのかな・・・こんなので)
ところで4-248さんの漫画を心待ちにしているのですが、あれから音沙汰無いですね orz
せかしてるわけじゃないんですけど、凄く楽しみなので・・・
発表はバレンタイン当日なんでしょうか?
>>189 や、やりやがった――ッ!!
ズキュウウゥゥゥン
191 :
12-926:2008/02/05(火) 21:17:14 ID:dftPQXaW
193 :
10ー79:2008/02/05(火) 21:21:16 ID:Cslg124F
>>189 鼻血がとまらないwネピアなくなったじゃないかw
GJですっ!いつも楽しみにしています!次のセクハラに期待w
>>189 こなた一気に行きすぎwww
次辺りかがみが暴走してしまいそうだ
197 :
8-784:2008/02/05(火) 22:37:29 ID:J9Cp74xS
あわわ・・・なんだか皆さんの反応がいい気が・・・ひょっとしてキスシーンってみんな好きなのでしょうか??
>>190 よくわからないのですが、JOJOネタですか? 私が知ってるのはこれくらいしか
ドドドドドドドドドドドドド (←コレ)
>>191 いいんですね? w
>>192 もっとやっていいんですね? w
>>193 鼻血 ! ほ、ほうれん草を !
>>194 なんと ! 氏はブログをお持ちでしたか ! ・・・でも、せかすようなマネはせずにじっと
待ちますw
>>195 こなた攻めモードですw
>>196 えっちなのはいけないと思います ! w
>>187 逆に考えるんだ、企画がOVAに方向転換したとな
>>194 キリサヤが見れて感動した
あの二人も好きなんだ…
ゆ〜のす通信の新刊サンプル出たねー
これはwktkが止まらない内容になりそうだ
201 :
6-774:2008/02/05(火) 23:12:20 ID:rTwLHjqV
いやぁ、本当に進むのが早いとしか言いようがありませんね。
恐るべし、こなかがパワーw
職人の皆様方も纏めてで申し訳ありませんが、GJ!!
また、コメントフォーム使いながら感想などをやっていきますよ。
後一件個人的に
>>115 12-926氏
そうですね、卑屈になっては良くなかったですね。申し訳ない。
あの日は少し欝入って色々敏感だったので。
さて、これから私はバイトです。泉さんの閉鎖空間を何とかしないと……やれやれ、困ったものです。
イチャつけば済むかと思ったら、桃色の閉鎖空間ですよ。
私のバイトシフトは当分空きがありませんね。
先に離した方が負けのポッキーゲームなのに
目をつぶってるとは。準備万端ですか。
かがみはこなたがなんか悪戯するなと気付いても
わざとひっかかってる気がする。
204 :
12-676:2008/02/05(火) 23:59:32 ID:K+8/ReBj
>>189 や やったッ!!!
いやあ、素晴らしいですなあ。 ついにここまで到達しましたか。
突然ですが投下させていただきます、9レスほど。
こなた視点で。
205 :
氷解 1:2008/02/06(水) 00:00:44 ID:40rOrCMW
『氷解』
怖いんだ。
どれほど私を親切に扱ってくれる人がいても自分は孤立していると思っていたのに、
今まで集団の外に放り出されていたから、これからもそのまま生きようと覚悟したのに、
結局誰かが、いや、誰にも代えられない、たった一人が分けてくれる愛情に
しがみついていないと生きていられないことに気づいてしまったんだ。
目を開けば、全身が凍ってしまいそうなくらいに澄んだ青。
広がる一色の空間に、白い彩りひとつなくて、今日は快晴。
お日さまは偉い。
別に私の趣味から引用してきたんじゃないよ?
誰からも見返りを求めるわけじゃなく、ただただ生物を養いつづける。
全世界のあらゆる場所に光と熱を分け与えてくれる。
…… どっかの現実主義者さんが聞いたら、普段と違うじゃないか、なんて言いながら
あっさりと笑い飛ばすんだろうね。
いいじゃん。 ああいう私もいれば、こういう私もいる。
この話にはちゃんと締めがあるしね。
―― でも、みんなに行きわたる太陽の温もりよりも、
その「現実主義者さん」の温もりのほうが、私には大事なんだよ。
私にだけ行きわたってくれているはずだから――
って。
勝手な想像かな、そうだよね。 でも、ついつい、自分にだけだって信じちゃう。
木々は色あせ、地面には枯れ葉も重ならずに、乾いた土と無機質な舗装が
生命感のなさという共通点を持って交じりあっている。
けれども、次の春になれば、ただ立ちつくす「モノ」にしか見えない一本一本の木が、
地下で芽生えに備えて耐えている何千何万の種が、
内側に蓄えた養分を少しずつ消費しながら眠っていた動物たちが、
命の喜びに沸く。
ついでだけど、お父さん、ありがとう。
今の小難しい表現、90%は締め切り間際の原稿用紙からもらったよ。
「私の趣味から引用してきたんじゃない」ってさっき言ったばかりだとは思うけど。
嘘はついてないよ。 小説は趣味じゃないから…… ごめんね。
ライトノベルくらいなら読めるようになってきたよ。
誰のおかげか、言わなくてもわかるよね?
今の私には風景のことを考える余裕はあんまりないんだ、頭にも心にも。
頭を包み込んでくれる大切な人に肌を寄せて、
空気の冷たさを伝わる体温で打ち消す、それで精一杯。
206 :
氷解 2:2008/02/06(水) 00:01:21 ID:40rOrCMW
公園にたった二人。 見えている限りではそう。
私の視界は狭いから、ある人が狭めているから、
誰が遠くを歩いていても、その人のことしか目に入らない。
「かがみ」
「こなた?」
名前で呼ぶ、名前で返してくれる、これだけで幸せ。
ベンチの裏に雑木林、二人で一本の木に休んでいる。
土の上には私の用意したビニールシートを乗せて、
かがみは太くしわの深い幹に背中を預けて、
一方の私は、伸びきったかがみのひざに頭を預ける。
寒くないよ、冷たくないよ。
あなたがずっと温めてくれるから、なんて冗談も似合う日だね。
いつからかな、こんな関係になったのは。
つかさが双子の姉を紹介してくれて、違うクラスなのに同じ集団になって、
向こうのクラスからわざわざ来てくれたり、
私の他人から見たら絶対におかしな趣味にも付き合ってくれたりするようになって、
お互いの家でゲームやアニメ鑑賞やくだらない日常のおしゃべりを延々としたり、
それから…… それから?
順々に追っていってもつながらない。 どこかに溝がある。
学校にはみゆきさんとつかさが、かがみの家にも当然つかさがいて、その二人とは親友。
合わせて四人、何かをするたびに一緒にいた記憶はいくらでもある。
でも、家でも学校でもないこの場所で、私たちはどうしてここにいるのかな?
どうして、何もしないで、触れあえるだけで時間を過ごせるのかな?
愛だって?
―― 嘘だ。
三次元の愛なんて、どんなに純粋だとか言っても
どうせ最後は「アレ」に行きついて、本気だったら結婚まで一気に流れ込んで、
子供を産んで、倦怠期に入って、そのままつまんない人生一直線なんでしょ?
世間で騒がれる「愛」ってやつには、見返りが必要なんだ。
女の子と二人っきりで食事の後は自分での支払いか体での奉仕、
嫁を持ったら結婚指輪や養育費に金をかけて、離婚したら慰謝料だし、
もっと身近なところでは、2月にもらったチョコは3月に返さなきゃいけないし、
かがみにはちゃんと返してるからそれは除くとして、
…… おっと、いけない。 私は男の子じゃないんだった。
エロゲのやりすぎかな、自分の性別を忘れるのも日常茶飯事になっちゃったよ。
207 :
氷解 3:2008/02/06(水) 00:01:58 ID:40rOrCMW
そんなことはともかく、現実での愛には見返りが必要だ、…… だと、思う。
だったら二次元でいい、むしろ二次元がいい。
画面の向こうにいる子たちは太陽。
触れられはしないけど、無償でいくらでも愛をくれるんだから最高じゃないか。
だとしたら、私たちはどうしてここに、二人きりでいられるのだろう。
私はかがみがいるだけで安心していられるし、満足できる。 見返りは十分。
けれども、かがみは? 何にもないのに、こんな風に過ごしてていいの?
どうしようもなく心細くなって、もう一度呼びかける。
「…… かがみ」
「こなた」
私を呼ぶ声が、また静かに降り注いだ。
視線を真上にやると、飾りのない満面の笑みが浮かんでいた。
透明な空のどこか遠くで照っている太陽より、すぐ近くで輝いている笑顔がまぶしい。
なんなんだろうね、この気持ち。
まさか、本当に?
―― 嘘だ、嘘だ、嘘だ!
私はあっちの世界で男の子を演じて、ネトゲでは嫁を持っている。
その中身が男でも気にしない、会うことなんてないんだし、私も偽っているんだし。
前にお父さんが「生まれ変わったら女の子になりたい」って言ったときには、
ちょっと…… って思ったけど。
ギャルゲやエロゲでも、主人公にそのまま感情移入する。
ひよりんみたいな腐女子的思考や嗜好は持ち合わせてないし、女の子にしか萌えない、
向こうでは自分が女の子であることを忘れて生きていると言ってもいいくらいだ。
ここは現実。
二次元と三次元を混同しない、これはオタクの、それ以前に人間の常識。
胸がなくても、体が小さくても、私の性別は変わりようがない。
男の子にも恋愛対象としての興味ないけれど、女の子にも同じくらい興味ない。
私にその気はない。 外でも主張したし、他の人も聞いている。
もっとはっきり言うと、三次元に恋愛対象を作るつもりはない。
妄想に生きて、妄想の中で生活しつづけている、いいじゃないか、
誰も迷惑をかけないはずだし。
だけど、どうあがいても気づいちゃうんだ。
触れあっている部分から伝わるかがみの体温が伝われば伝わるほど、
それに応じて胸の奥がますます熱を帯びてくることに。
…… やだなあ、これじゃあ自分が攻略対象じゃないか……。
208 :
氷解 4:2008/02/06(水) 00:02:38 ID:40rOrCMW
さすがに冷えてきた。
手先や足先の感覚が鈍くなって、これ以上指を動かせなくなるような感覚に襲われる。
なのに、かがみに包まれた首より上の部分はちっとも温度を変えない。
そして、心臓の辺りは逆に一秒一秒の間に熱さを増す。
何日か前のみゆきさん曰く、
「冷え性の原因の一つとして、末梢部、つまり両手両足に血液が行きわたらなくなることが
挙げられます。 気温が低くなると、まず内臓を保護するために」、とかなんとか。
―― ああ、こういう考えをしちゃいけないんだけどさ。
いつもそれなりに有益な情報をありがとう。
でも、あなたは知識以上のことを教えてくれないのかな?
医学の話じゃなくて、もっとさ、精神的な問題なんだよね、だから。
突然、手袋が近づいて、私の左手と重なった。
「だめだぞ? 冷たくしちゃ」
その言葉が聞こえた後、突然指先に高い温度とやわらかさを感じた。
…… かがみの、ほっぺた?
「まったく、こんな寒い日に素手だなんて。 風邪ひいても知らないわよ」
「あ、ごめん……」
「こなたの心は温かいのかな」
左腕を毛糸に覆われた両手に絡めとられたまま、かがみの言葉に耳を澄ませる。
「だってさ。
言うじゃない? 手が冷たい人は、って」
「あれ。 自称現実主義者のかがみが、どうしてそんなことを信じるのさ」
「まあいいでしょ、たまにはこんな日があっても」
「おかしいよ」
「そう?」
おかしいよ。
今日のかがみは普段のツンデレしたかがみじゃない。
ただ私を見つめて、二房の紫を揺らめかせて、ほほ笑みを止めないで。
やっぱり、おかしいよ。
いつもの、友達としての顔に戻ってほしい。
そうじゃないと、私のほうが先に押しつぶされてしまいそう。
助けて。
209 :
氷解 5:2008/02/06(水) 00:03:24 ID:40rOrCMW
怖いんだ。
大切な人が親切にしてくれることより嬉しいことはない。
でも、私はどういう意味で「大切」にしているのか、
その人はどういう意味で「親切」にしてくれるのか、
最後の答えが見えそうなところに高すぎる壁があるんだ。
乗り越えなきゃいけないの?
乗り越えるにはどうすればいいの?
乗り越えた先、乗り越えられなかった先には、それぞれ何が待っているの?
怖い、怖いよ――
「――おかあ、さん」
私の口から出たのは、目に映った記憶がない人の呼び名。
頭をかがみのひざから太ももに、太ももから腰に近づける。
上着を被ったお腹に耳を当てて、布ごしに伝わる皮膚と内臓の温度に目を閉じて、
私は胎児のふりをする。
生まれる前、
写真で知ったあの小さな体にもっと小さな私が宿っていたときも、
きっとこんな空間にいたんだろうね。
勝手な想像の世界に浸かっていると、不意に、首筋に強い力を受けた。
まぶたを開いて振り返った先には、絡み合う両腕があった。
「こなた」
私の上半身を抱き寄せて、かがみはまたこの名前を口にした。
見上げる。
一番近い人の顔がある。
ただ青い空、ただ立っている木の枝、ただ白い太陽、
他のどんな風景よりも、この顔が活きている。
かがみが私を呼んだのは、かがみが私を求めているから。
私がお母さんを呼んだのは、私がお母さんを求めているから?
違う。
物心つく前にその人はもういなかった。
だから、失った悲しみを持ってはいない。
持っているのは、お母さん自身じゃなくて、
知ることができなかった母性、母性が持つ優しさへの淡い憧れ。
210 :
氷解 6:2008/02/06(水) 00:03:57 ID:40rOrCMW
子供じみた本能が、かがみからあふれる優しさを求めているんだ。
でも、かがみはお母さんの代わりじゃない。
公園まで行って、二人で木のそばにいるだけ、
そんなの親子のやることじゃない。
私だって、ある程度は自覚しているさ。
お互いが友達とは違う、一歩以上進んだ感情を抱いていること、
だからこそこれで満足していられることなんて。
だったら、どうしてわざわざお母さんを呼んだのかな、自分は?
――怖いんだ。
たった一つの事実を認めるのが、怖いんだ。
私が他でもないかがみに依存しきっていること、かがみを求めていることを。
やっぱり、
愛なんだ。
ごめんなさい、お母さん。
こんなバカ娘に育っちゃって、天国で怒ってるかな。
ごめんなさい、お父さんも、ゆーちゃんも、ゆい姉さんも、
つかさも、みゆきさんも、黒井先生も、その他私を知っていてくれる人たちも。
ごめんなさい、…… 私の、一番大切な人。
「あのさ、かがみ」
いっそ直接言ってしまえば、どうにかなってくれるかもしれない。
結果がどう転んでも、このまま溜まった想いを吐きだせないよりは
よっぽどマシだ、だったら、今。
「ん?」
「いや、何でもないよ、うん」
ああ、なのに、やっぱりこの気持ちを声にすることはできない。
怖いよ。
このままでも幸せでいられるのに、どうして先に足を踏み入れそうになるのかな?
「いいよ。 こなたが言えるようになるまで、いつでも待ってあげるから。
それに、私もね……」
かがみは一度話をやめると、
軽く息を吸って、ゆっくりと言葉を続けた。
「…… ひとつ、言いたいことがあるの。 いい?」
「いいよ」
白い笑顔に、少しずつ紅が交じっていくように見えた。
211 :
氷解 7:2008/02/06(水) 00:05:52 ID:40rOrCMW
「あんたが少しでも辛くなったり、苦しくなったりしたら、私に言いなさい。
宿題とか受験勉強とか、自分でやんなきゃいけないことは
ちゃんとやってもらうけど、
どうしてもあんただけじゃ解決できない問題ってあるでしょ。
そういう時は悩まないで、私を頼ってほしいのよ」
今日のかがみは素直だ。 これも一面、なんだよね。
ツンデレで二次元の萌えを提供して、この純情で現実の私を苦しめて……。
なんて素晴らしい性格をしているんだ。
だったら、私も聞かせてもらわないとね。
「ねえ、どうしてかがみはそんなことを言うの?」
「え、あの、それはね」
「どうして、こんなに私に構ってくれるの?」
「いや、その」
「どうして、大切な勉強の時間を削ってまで一緒に公園に来て、ひざ枕してくれて、
しかも、悩みごとの相談に乗ってくれるってのさ?」
慌てられても、私は止めない。
今が絶好の機会だから、今を逃すともういい時期が来そうにないから。
「言うわよ」
「うん」
「お願いだから」
「うん」
「おかしい、って思わないでね」
「いいよ」
「今から言うこと、私は本気なんだからね」
「早く言いなよ、かがみんや」
肌の紅が強くなって、風景にひときわ彩りを加える。
さあ、心の準備だ。
今こそ、私がずっと求めてきた一つの答えが明かされる時。
212 :
氷解 8:2008/02/06(水) 00:07:43 ID:40rOrCMW
「私とあんたは友達、それはいいわよね?」
「うん。 友達だね」
「親友って言ってもいいくらいよね?」
「もちろんだよ。 こんなことできるくらいだし」
「だったら、だったらね。
私が、あんたと、その。
…… 親友より、上に、上になりたいって、思ってるんだったら、どう?」
「どういうことかな、かがみ」
「だから、分かるでしょ、親友より上だって」
「もっとすごい親友とか?」
素で言っているわけじゃない。 期待しているんだ。
かがみなら、かがみが本当にそう思っているなら―― 。
「違うの! 私は」
―― ちゃんと、否定してくれるはずなんだ。
冬を吹き飛ばすほどの熱さ。
下がることを知らないかがみと私の体温。
「私は、あんたのことが」
「私のことが?」
「あんたの、こと、が、 ……す、き……」
負けたよ。
正真正銘、それがかがみの気持ちなんだね。
そこまで正直になってくれるんだったら、私も言わなきゃダメだよね。
「良いこと聞かせてもらったよ」
「え?」
「私もお願いがあるんだな、これが」
最後まで言いきって放心しているかがみに、とどめの一言をあげよう。
「私が好きなんだよね、友達とかそういうのとは別の意味で」
「そうよ…… ごめんなさい」
「謝らなくていいんだよ、だけどね」
「なに、かしら」
213 :
氷解 9:2008/02/06(水) 00:10:08 ID:40rOrCMW
「お願いだよ、かがみ。
私を好きでいてくれるの、どうか、やめないでくれるかな」
ようやく分かったんだ。
愛には見返りが必要だって思ってたけどさ、
大切な人を愛することの見返りは、大切な人が愛してくれることなんだね。
でも、どうしてだろう、なんだかそれだけじゃ足りなくなってきたな。
そうだ、もらった愛への見返りとして、もう一つあげよう。
かがみが赤面したまま次の言葉を紡ごうとする、そのちょっと前に。
私はひざから背中を起こして、向き合った人の愛しい顔面に、
自分の顔を、唇を近づける。
ためらいなんてない、これで二人とも満足できるに違いないんだ。
そして、お互いの薄い皮膚が初めて直接触れ合った時。
―― 私は、最高の温度を感じとった。
考えるのをやめる。
季節、時間、場所、何もかもを忘れて、相手の存在を求める。
木に預けられていたかがみの背中に両手を回して強く引くと、
私の後ろからも同じ力が加わる。
体を離す。
立ち上がって、脱力したかがみに目をやる。
「ば、バカ! 何考えてんのよあんたは」
普段どおりに戻ってきていることを確かめる。
「好きって、こういうことでしょ」
「人がいるかもしれないのに…… ここ、公園よ?」
「それはそれで刺激的なシチュじゃないか、かがみん」
私は安心している。
自分たちの関係はシリアスよりもちょっとゆるい方がお似合いだよね、と思いながら。
それよりも、二人の気持ちが同じだったことに喜びながら。
けれども、次に聞こえてきたのは、私をいい意味で失神させてしまいそうな言葉だった。
「だって、だって、キ、ス……」
「まだ興奮してるみたいだねえ、こりゃあ嫁にしがいがあるね」
「…… 私が先にしようと思ってたのに」
甘い。 この上なく甘い、ツンデレのデレ100%だ。
「ちょ、かがみさん、それはマジですか!?」
「嘘じゃないわよ、嘘だったらわざわざ言うわけないでしょ!」
「そりゃあ良かった。 でもね、これでいいんだよ。
キスにするもされるもないもんね。
だってさ、二人の口が同じようにくっついて、両方とも同じように満足するでしょ?」
我ながら、よく堂々とこんな恥ずかしいことを外で口にしているな、と気づいた時にはもう遅く。
「なんだ? どうせまた変なゲームから仕入れた知識だな?」
強気の後に、男言葉も戻ってきていた。
「違うよ、これは自分で考え付いたんだよ」
「まあ、こなたのことだし、どっかから影響を受けてるのは間違いないけどな」
「ひどいなあ、もう」
忘れてはいけない。
「それとさ、かがみん」
「ん、どうした?」
「ちゃんと答えてあげないといけなかったね」
もう一つ、大事な言葉が必要だ。
「私も、かがみのこと、好き。 大好き」
鎮まりかけていた紅が、勢いを持って、かがみの顔にもう一度広がっていくのを見た。
「ななな何よ!?」
「だって、確認してなかったでしょ? かがみは」
「私も!
…… 私も、こなたのことが、好きじゃないわけ…… ないんだからね!」
「ありがと、かがみん」
「あ、ありがとうね。 こなた」
感謝は愛情。
215 :
氷解 11:2008/02/06(水) 00:15:46 ID:gd5yi57b
「このままじゃ収まりつかないから、ね。 私の家に来てくれないかな」
今まで友達として一緒にいたことのある場所。
「どう? 久しぶりに」
「いいわよ、別に。 あんたの家だから、あんたの自由でしょ」
「うん、それだよ。 そのツンデレな態度がいいのだよ」
「うるさいっ!」
初めて、恋人として一緒にいる場所になる。
「じゃあ決まりだね! かがみ、私の家に来たら何する?」
「何でもいい」
「本当に何でもしちゃうよ? いいのかな?」
「……勝手に、しなさいよ」
まあ、私は気が強い人じゃないから。
しばらくはこれ以上のことはしないと思うけどね。
でも、こうしていられるだけでも楽しいよ。
「じゃ、さっそく行こっか」
「……うん」
だって、お互いに通じ合えるんだから。
「愛してるよ、かがみん」
「こ、こんな所で言うな、ばかっ」
自然と、二人の手がつながる。
するもされるもない行為、両方が等しく満足できる行為。
かがみは手袋をしているけど、そんなのに気づかないくらい体温が伝わってくる。
この温もりがあれば、いつでも寒くない。
地面から完全に立ち上がって、シートを片付けて、
服を整えて、目的地へ向かう。
「……私も、愛してるから」
二人が一つになって、新たな一歩が始まる。
(おしまい)
216 :
12-676:2008/02/06(水) 00:16:47 ID:gd5yi57b
以上です。
一度規制されたので、繋ぎ直しました。
IDが変わっているのはそのためです。
217 :
6-774:2008/02/06(水) 00:37:01 ID:QPtXebrk
>>216 おお、リアルタイムでしたよGJ!
リアルタイムだと即レス出来ていいですね。
氷解、というタイトルも意味深で、内容も深い。心理描写はグッと来ますね。
さて、バイトが突然中止となった為、私のほうもss完成しました。
いつ頃投下しても大丈夫でしょうかね?
12-676氏の余韻に使ってもいたいので、時期を皆様のご意見を参考にしたいと思っています。
まぁ、1時には寝ちゃってますがね。
218 :
6-774:2008/02/06(水) 00:37:46 ID:QPtXebrk
使っても、ではなく浸かってもいたい、ですね。すみません。
>>217 6-774さん間合いを取るなら、一寸一服ついででお絵かき掲示板見てきたらいかがでしょう
>>216 GJ!構図だけで見ると凄い穏やかな光景なのに
こなたの心の中はシリアスで、最後はやっぱり二人らしくて凄いよかったですぜ
221 :
8-616:2008/02/06(水) 02:45:45 ID:PpZqDEfl
>>189 こなたはかがみを美味しくいただいたようですねw
私も貴方様の作品を美味しくいただき、大変GJでございました。
>>216 なんて奥が深いssなんだ…愛ってことに大して凄い深く考えさせられました。描写もとても綺麗で、よく纏まったお話でした。
>>217 もう寝ていらっしゃるでしょうし、起きて時間がある時に投下で良いと思いますよ?期待していますね。
222 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2008/02/06(水) 07:12:20 ID:WrW35nWJ
最近忙しくて来れなかったらもう次スレかぁ
やっぱりこなかがとこのスレの勢いは止まらないっ
ところで誰か前スレのログをくれる方いらっしゃいませんか?
223 :
6-774:2008/02/06(水) 07:17:55 ID:QPtXebrk
今起きました。
お絵かき掲示板見てきました。
一発で目が覚めましたw
アク禁神ってなんか普通に用語化しそうな勢いだw
では、拙作の方、投下させていただきたいと思います。
1月○日シリーズ(仮題)完結編です。何故かシリーズ化してしまったことに自分でも驚き!
最初は筆馴らしのはずだったのに。
タイトルは「1月12日・最終章〜そして詰め将棋へ〜」です。
224 :
6-774:2008/02/06(水) 07:20:45 ID:QPtXebrk
このシリーズもついに最終章を語るときが来た。
ついに、ついに――
――気がついたら、いつも、いつも彼女のこと思い。そして一緒に歩いていた。
――いつ頃かな、この微妙な気持ちの変化に気がつき始めたのは……
こなたとかがみ、今、互いに同じ事を思っている。感じている。
明かりが消え、真っ暗になった部屋。窓から入る雪明りだけが淡く世界の全てを映し出していた。
かがみに包まれるこなた、こなたを包み込むかがみ。蒼が下に、菫が上に。
触れ合うのは布越しの互いの体温。伝わってくるのはいつからか同期し始めた互いの心音。
――ドクン、ドクン。
一回芯が鳴る度に、それに比例して、気持ちが大きくなる。そう、この
――好き、なんだ。
という気持ち。数日間2人をヤキモキさせた気持ち。
親友として?悩んだこともあった。そう思い込もうとした。でも、いつもどこかで引っ掛っていた、違和感。
その正体が、今、具体的な形を持って、2人に入り込む。この気持ちは親友に対するそれと、もう一つ、恋である、と。
視線が交錯する。暗い中、見えるのは互いに上気した顔。聞こえるのは微かな息づかい。
何も考える必要なんて無い。ここまで来たらすることは一つ。
ふわ、と香る、先程お風呂で使った石鹸の香りが、心地良かった。
さてはて、ここまで来ておいてなんだが、一体何故、こういう状況になっているのか。それには少々時間を遡って描写せねばなるまい。
まずは、後編の後、お風呂のその後の出来事を書こうと思う。
お風呂でのぼせたこなたとかがみが復活した後、夕食と相成った。7人で泊まりこむ、しかも気心知れた仲、ということで、
「鍋パーティなどいかがでしょう?」
と言ったのはみゆき。外は寒いし、手を込んだものを作るのは面倒くさい。故に反対するものは誰もおらず、ゆいが一人で買い出しに行っている間、食事用スペース作りから始まったのだが、
「家族が少ないもので、そんなに大きなテーブルは……すみません」
頭を垂れるみなみ。昼食はそれぞれが弁当を持ち寄ったので問題はなかった。
「み、みなみちゃんは悪くないよ。そうだ、私がみなみちゃんの家族になれば、人数が増えて、大きなテーブルも買えるね」
と言って必死にみなみを慰めているゆたか。その姿を尻目につかさが、
「いくつかテーブルを繋げればいいんじゃないかな?」
と、珍しく妙案を提出した。
「それもそうね。3つくらい繋げれば7人くらいは入るんじゃない」
かがみも首肯。
「では、そうしましょうか。泉さんとかがみさんはあちらのテーブルを、私とつかささんでこちらのテーブルを持ってきますね」
みゆきの言葉で作業が始まった。
225 :
6-774:2008/02/06(水) 07:22:42 ID:QPtXebrk
「ちょ、こなた、ちゃんと持ってよ!」
さて、身長差10センチ以上の人間2人がテーブルの端と端を持ったらどうなるか?
「これでも限界だってば……ん〜」
答えは、傾く。作業は遅々として進まない。
「はぁ……しょうがないわね。みゆきかつかさに応援を頼みましょうか」
と言って、一旦は持ち上げたテーブルを下ろすかがみ。こなたもテーブルを持つ手を離すが、一緒にアホ毛まで萎れていく。
「ゴメンね、かがみ。私の背が低いせいで……」
こなたらしくない殊勝な態度にかがみは戸惑った。お風呂でのことも影響しているのだろうか、何だか、互いに距離が近づいた気がする。
「そんな……あんたのせいじゃないわよ。まあ、誰にでも出来る事と出来ない事はあるし、こなたはこなたなりに出来る事をやればいいでしょ。違う?」
慌てて手を振り、こなたを慰めるかがみ。その言葉に萎れたアホ毛がシャキンと立ち上がる。
「うん、ありがとっ、かがみん♪」
そう、こなたに似合うのは笑顔。かがみもつられて笑みを作る。と、
「仲が良さそうで何よりです」
「お姉ちゃんたちは向こう行ってて、後は私たちがやるから」
みゆきとつかさがやって来た。本当は少し前から見てはいたのだが、みゆきがつかさを制止いていたのだ。
「ねえ、ゆきちゃん。なんで行ったらダメだったの?」
つかさの疑問に、みゆきは形のいい唇に人差し指を当てると、
「禁則事項です♪」
とだけ答えた。
さて、鍋は皆で突付くもの。しかし、席位置によっては肉が取れずに野菜ばかりと言った悲惨な目に会う。
故に、
「はい、くじびきです」
絶対運命決定力くじが発動された。異論?答えは聞いてない。結果、こなたとかがみはテーブルの角にそれぞれ、斜め45度の角度に配置された。
詳しくは省くが、人間、これが一番話しがしやすい角度位置になる。向かい合うと圧迫感が、隣だと威圧感があるためだ。この法則は全てに当てはまると言うわけではないが、詳しく知りたい人には心理学を学ぶ事を強くお勧めしたい。
「でね、アレが臭くってさ〜」
「だね〜、臭さにも色々あるけど、アレは最悪」
食事中の話題じゃない。まあ、それはいい。みゆきにとって重要なのは鍋の位置。
さり気なく、こなたの身長では届かない、でもかがみの身長なら届く位置に鍋を設置。ある意味鍋奉行。
「はい、こなた。お肉」
「お〜、かがみ、サンキュー」
ニヤリ。歪んだ口元を隠す為、みゆきは眼鏡の位置を直す振りをして表情を隠した。
「はい、ゆたか……熱いから、気をつけて」
「ありがとうみなみちゃん。次は、私がみなみちゃんに白菜、取ってあげるね」
こちらの2人には届く位置なのだが、何故?
「こら〜!お姉さんにも肉をおくれよぉ!!」
「あ、ごめんなさい。お肉は無くなっちゃいました」
ゆいとつかさの会話。
大いに盛り上がった。鍋パーティだった。
226 :
6-774:2008/02/06(水) 07:23:47 ID:QPtXebrk
さて、ここからが本題。忘れそうになるが、一応‘勉強合宿’なのだ。就寝前に少しでも進めておかなければならない。
「つまり、216事件がノストラダムスの陰謀であり、454事件で重要なのは中央のお2人を祝福しているキューピッドたち。ある種、この2人もカップルと言えるでしょう。いえ、カップルなんです」
「えと……成る程ぉ、さっすがゆきちゃん」
「かがみん、ここ教えておくれ」
「ダ〜メ。少しは自分で考えなさい」
4人が一つの部屋に集まっての勉強。みゆきがいれば心強いと最後の追い上げに入ったのだ。
一時間、二時間と経過していく中、ふと窓の外を見れば、
「わ〜、雪だぁ!」
つかさが声を上げる。そう、微かにではあるが雪が舞い始めていた。
「蛍雪の功、と言いますか。幻想的です」
このタイミングか。みゆきは後ろ手に隠した携帯電話のボタンを押す。ポチっとな。
その瞬間、明かりが消えた。
「嘘、停電!?雪のせいかしら?」
かがみの声がする。立ち上がる気配。が、みゆきはそれを押しとどめ、
「待ってください。単にブレーカーが落ちただけかもしれません。私とつかささんで見てきますから、泉さんとかがみさんはここに残ってください」
そう言って、みゆきはつかさの手を引いて部屋の外へ出た。後に残されたのはこなたとかがみの2人。
「何だか、寒くなってきたね」
ボソッとこなたが呟く。
みゆき達が出て行って10分経過。未だ電気は復旧しない。
同時に暖房も落ちたのだろう。雪が降ってる気温だ、どんどん寒くなる。
「あ、毛布取るわね。ちょっと待ってて」
立ち上がるかがみ。携帯電話を開き、それを明かりとしてベッドへ向かおうとする。その姿を目で追ったこなたが、あることに気がついた。
「あれ?それ私じゃん」
かがみの携帯のディスプレイに表示された待ち受け画面。それはこなたの寝顔だった。
ギクゥッとしながら、
「あ、いや、なんかさっきみゆきから送られてきてさ、この画像。せ、折角だし、待ち受けにしたのよ。深い意味は無いわ、うん」
必死に弁解を始めるかがみ。しかし、こなたは呆けたような表情で自分も携帯を開くと、
「え、私……?」
こなたの待ち受けはかがみの寝顔。どちらも先程みゆきが、あやのに電話をかける前に撮って送ったものだ。
どちらからともなく顔を見合わせる2人。こなたが買った二つで一つのストラップが揺れる。
何故だろう、さっきまで寒かったのに、今は熱い。
「も、毛布取るわね!」
いたたまれないのか、踵を返そうとしたかがみ、
「待って」
追いすがるこなた。掴んだ掌、かがみがバランスを崩した。
「きゃあっ!」
「うわっ!」
かがみがこなたの上に倒れこんでくる。
こうして、冒頭の状況の出来上がりだ。
227 :
6-774:2008/02/06(水) 07:25:08 ID:QPtXebrk
さて、つかさをゆたか達の部屋へと送り、その様子をそっと見守っていたみゆき。
二人の唇が触れる寸前、そっと踵を返す。
暗い廊下に、微かに動く人の気配。
パチン、と電気が点く。
「これで、よかったのかな?」
「はい、大変素晴らしいタイミングでした」
明かりを消したのは、ゆい。みゆきの合図で、ブレーカーを落とした。これが本日最後のサプライズ。チェックへ至る一手。
みゆきはポケットからチェスの駒を取り出すと指先でくるくると弄んだ。
「ン、何それ?」
「チェスの駒です。黒のキング。一局どうです、成実さん?」
「い、いやぁ、お姉さんチェスはちょっと……」
「そうですか?今なら誰にでも勝てそうな気がしますのに。チェックメイト、この目に焼き付けましたからね」
その言葉に怪訝そうな顔をしたゆいが何かを言う前に、みゆきは一礼してその場を去っていった。
こうして、勉強合宿は終わり。次の日13日、帰りの車でのこなたとかがみはそれはとても仲睦まじく見えたそうな。
で、14日。自室で勉強していたみゆきの携帯に、着信。発信者、柊かがみ。
何だろう、と思い電話に出る。もしもし、と親友の声が通話口から漏れ出す。
「あ、あのさ、みゆきに、相談したいことがあるんだけど」
「はい、何でしょうか?」
「じ、実はね……私、こなたのことが好き、みたいなの。親友としてじゃなくて、一人の女の子として」
ああ、その話しか。成る程、付き合い始めた事を律儀にも話してくれようと言うのか。かがみらしい。と、みゆきは頷き。
「そうなんですか、おめでとうございます」
「は?な、何でおめでとうなのよ!?変とか思わないの?」
「いえ、以前にもお話した通り同性婚を認めてる国もありますから。特になんとも思いませんよ。お付き合いを始めたのですね?」
すると、かがみは驚いたように声を張った。
「ち、違うの、まだ、告白とか出来てなくて……勢いで、キス、しちゃったけど、こなたは、どう思ってるか分からないし。私も、どうしたら……」
……はい?とみゆきは首を傾げる。あれ、この前の合宿でチェックメイトはかけたはず?
その沈黙をどうとったか、かがみは聞く方も無理してると分かる声で、
「あ〜、ゴメン。こんなこと相談されても困るわよね。今のは忘れて」
電話が切れた。と、思ったらまた着信。発信者、泉こなた。
猛烈に嫌な予感がした。出るのを躊躇った、けど出る。
「もしもし、みゆきさん?相談したいことがあるんだけど……私、かがみのことが好き、みたいなんだ。親友としてじゃなくて、一人の女の子として」
ああ、デ・ジャヴ。強烈な既視感。
「でも、こんなことかがみに言えないし、どうしたらいいかって……あ〜、ゴメン。こんなこと相談されても困るよね。今のは忘れて」
切れた。ツーツー……無機質な電子音を聞くみゆきの視界に、ふと、やりかけの詰め将棋問題集が入った。
「今度は、これ、ですか……やれやれ、以心伝心、なのに肝心な所は伝わらない。困ったお二人です」
苦笑しながら、問題集を取り上げるみゆき。毒を喰らわば皿まで、乗りかかった船だ、とことん面倒を見ようじゃないか。
「まったく……今度は私一人じゃ足りませんね」
そういったみゆきの苦笑はどこまでも深く、どこまでも慈愛に満ちていた。
228 :
6-774:2008/02/06(水) 07:26:02 ID:QPtXebrk
突然ですが「みっゆーき↑スペクタクル」
「私が何とかしなければ、多分お2人は親友で終わってしまうでしょう。困ったものです。
彼女達は、お2人では気付いていませんが、両想いです。
これは、ちょっとした奇跡ですよ」
どこから 説明しましょうか?
変わりゆく関係の中で
お2人何も出来ないならば
私がしてあげましょうと
知識と眼鏡を持って シチュエーション作り
笑顔は癖のような感じですよ
Miyuki Spectacle!
出来る限りのお節介を焼いてもいいでしょう?
時に策を弄する私は過激でしょうか?
Miyuki Spectacle!
絶対にくっついてもらいたいのです
お2人見てると……心配なのです
困りものです
229 :
6-774:2008/02/06(水) 07:27:06 ID:QPtXebrk
突然ですが「みっゆーき↑スペクタクル」
「私が何とかしなければ、多分お2人は親友で終わってしまうでしょう。困ったものです。
彼女達は、お2人では気付いていませんが、両想いです。
これは、ちょっとした奇跡ですよ」
どこから 説明しましょうか?
変わりゆく関係の中で
お2人何も出来ないならば
私がしてあげましょうと
知識と眼鏡を持って シチュエーション作り
笑顔は癖のような感じですよ
Miyuki Spectacle!
出来る限りのお節介を焼いてもいいでしょう?
時に策を弄する私は過激でしょうか?
Miyuki Spectacle!
絶対にくっついてもらいたいのです
お2人見てると……心配なのです
困りものです
230 :
6-774:2008/02/06(水) 07:41:56 ID:oaemzrtk
アク禁食らったので携帯から。
以上です……最後二回送信してますね、すみません。
最後に誤爆するとは、詰めが、甘かった、か……ぐはっ!
と言うわけで、詰めが甘かったのは私だけではなく、みゆきさんもそうだったようです。
本当は、2人告白→恋人で完にしようと思ったのですが、こういう終わりもありかなと。
231 :
6-774:2008/02/06(水) 07:46:10 ID:oaemzrtk
個人的に続きはあります。
またみゆきさんが前に出るのでやるなら新シリーズになっちゃいますね。
拙作に長々お付き合いくださいまして、ありがとうございました。
232 :
12-926:2008/02/06(水) 08:10:17 ID:yuPLizqr
>>216 GJです!静かな雰囲気のSSですね。内側に向かう話にマッチしててよかったです!
>>231 甘い・・・。二人が純な感じでとてもよかったです!GJでした!
ああなんか幸せな夢を見た気がするのに思い出せない・・・
SSのネタも浮かんだ気がしたけどな・・・
>>222 保管庫にログおいてなかった?
>>231 長編お疲れ様でした。
改めて最初から読み直したくなるような内容でした。
234 :
8-616:2008/02/06(水) 12:07:24 ID:PpZqDEfl
>>231 長編お疲れ様でした。
まさかの結末に私もみゆきさんも驚きでしたw
ついつい最初から読み直してしまいました。
もし続編を書かれるなら、みゆきさんの活躍に期待しています!
さてと、バレンタインまでまだ時間があるので、ちょっとしたss投下したいと思います。
前に書いたかがみが猫の世話をする話の、かがみがそのまま猫の飼い主になったパターンの話です。
今回こそここに投下できますように…。
4レス程お借りします。
僕の名前は柊こなた。
この家に貰われてもうすぐ一週間になります。
「こなた、ご飯だよー!」「にゃあ」
この人はかがみさん、僕の飼い主で御主人です。
見た限り少し怖い印象があるんだけど、本当はとても優しい人なんです。
あても無くさ迷っていた僕にご飯をくれて、可愛がってくれる素敵な人。
僕はこんな御主人が大好きです。
「ちょっとかがみん!さっきから猫に構いっきりで、私は放置!?」
「うるさいわねー。今はこの子と遊ぶ時間なの、あんたはネトゲでもしときなさい!」
「かがみが私を家に呼んだくせにー!」
御主人に突っ掛かっているこの人は泉こなたさん。僕の名前はこの人から由来しているみたいです。
二人は仲良しみたいだけど、御主人はいつもこなたさんに冷たくしている気がします。
「私も構ってよー!かがみに構って貰えなきゃ、寂しくて死んじゃう…」
「し、知らないわよそんなの…私には関係ない!」
「むぅ………」
あ、何だか非常事態みたい…。こなたさん寂しそうな顔してる。だけど御主人はそれに気付いてないみたいで、何故か複雑そうな顔をして僕の頭を撫でてる。
「…もういいもん!かがみのバカー!!」
「ちょ!?こ、こなた!」
こなたさん、走って出て行っちゃった…。御主人は玄関の方をじっと見てる。
「はぁ…」
「にゃ?」
後ろ姿の御主人が溜息をついてる…何だか心配だなぁ。こなたさんも何だか元気が無かったし…。
二人とも、どうしちゃったのかな…。
僕、悪いことしちゃったの…?
―――。
その日の夜、何だかとても眠たくて御主人のベットで寝ていたら、急に声が聞こえた。
「ねぇ、こなた」
「………にゃ」
今この空間に、こなたは僕しかいない。つまりこれは僕にかけられた声。小さく鳴いて返事を返す。
「私さ…何で素直になれないのかな…?」
「………」
素直?誰に対してのことを言っているのかな?
まさかつかささん?じゃないよね。それじゃあ…
「私ね、自分の気持ちをこなたに伝えることがさ、出来ないのよ…」
「………にゃ」
ああ、やっぱりこなたさんのことか。
御主人はさっきのこと、相当引きずってるんだ。
「こなたはいつも私に想いをぶつけてくれるのにさ…私は何もしてあげれてない気がする」
「…」
そうなのかな?僕には人間世界のこと、良く解らないけど…御主人は御主人らしさでこなたさんに気持ちをぶつけてる気がする。
今日はたまたま………うん、こじれちゃっただけで。
「こなたと向かい合って話そうとすれば、恥ずかしくて…。今日こそ甘えてみて、改めて好きだよって伝えようかと思ってたのにさ…」
「…」
…そうか。御主人はこなたさんのことが大好きなんだ。でも自分に素直になれないから、いつも素っ気ない態度ばっかり取って、ごまかしてたんだ。
「結局その考えも、こなたを不機嫌にさせて終わっちゃった…」
「にゃ…」
どうしよう。御主人、とても不安そうだ。
僕に何か出来ることはあるのかな?
そう考えていると、御主人は僕の身体を抱き上げた。今、僕と御主人の目線は同じになっている。
「仲直り、するべきなんだよね?」
「……にゃ………」
僕には、御主人とこなたさんがどういう関係で、どういう気持ちなのか、まだよく分からない。
だけど、仲直り出来るならそれに越したことはない。ただ鳴くことしか出来ない僕は御主人に自分の考えは伝えられない。
だから、僕は御主人の顔をペロっと舐める。大丈夫だよ、きっと仲直り出来るよって気持ちを込めて。
「わっ、くすぐったいって!」
「にゃあ」
御主人は照れ臭そうに笑っている。うん、笑った顔の御主人は…大好きだ。
出来るならば、いつでもこの笑顔を見ていたいな。
「ふふっ…まさかあんたも応援してくれてるの?」
「にゃー」
「そっか…」
「…」
御主人は携帯電話を見つめている。そういえば、いつもならこのくらいの時間に誰かと電話してたような…。
「よし、頑張ってみるか…」
「にゃあ、にゃあー」
「あはは、しかし私ってば何を真面目に話し込んでんだろ?こんなこと、あんたに話しても分からないし、迷惑よね?」
そんなことないよ。御主人が幸せなら、僕も幸せ。
早く仲直りしてね。
今度はそんな気持ちを込めながら、顔を擦り寄せる。
「ふふ…あんたのおかけで気持的にスッキリしたわ、ありがと。後でこなたに電話してみるわ」
「にゃあー」
良かった。元気になってくれたみたいだ。
僕に出来ること、後は何もないけど…御主人ならきっと上手くいくから。
御主人の腕から下り、咽を鳴らしながらその顔を見上げる。
「しかしまぁ…私のこともそうだけど、早くあんたも素敵な女の子見付けなさいよ?私みたいな…ね♪」
「み、みゃぁ?」
な、何をいきなり!?
御主人、それとこれとは話が全く別物では…。
「な、なによー、その返事は。冗談に決まってるじゃない!そんな憐れむ目で私を見るなー!」
「にゃ、にゃあ〜…」
ははは、参ったなぁ。
まさかそんな心配されるなんて、大丈夫だよ御主人。言われなくても、僕には“貴方”がいますから。
そんなこんなで、僕の“恋する乙女、悩み相談室”は幕を閉じた。
―――。
数日後、例の仲直りが上手くいったらしく、御主人は再びこなたさんを家に呼んでいた。
「でね、あのキャラが臭くってさー…」
「それは嫌よね、せめてもう少しマシにならないかしら?」
二人は仲良さそうに会話をしている。
僕はと言えば…そんな二人をベットの上から観察中。構ってもらえなくて寂しいんじゃないかって思われるかもしれないけど、案外そうでも無かったり。
二人を見てるだけで楽しくなるから。
「あ…私ね、新しいゲーム買ってきて持って来たんだ!リビングでやらない?」「いいわね、なら行こっか」
え?リビングに行くの?
そんなとこに行ったら…御主人………。
そんな僕の考えとは裏腹に、二人は立ち上がって場所を変えようとしている。
ダメだ、ここで何とかしないと…。
そう思った僕は最終手段で、御主人の背中に向かって全力でジャンプ、所謂体当たりをお見舞いした。
「きゃっ!!」
「…っ!?かがみっ!」
突然の衝撃にバランスを崩した御主人は、前のめりに倒れそうになった………が、それはこなたさんが御主人を抱き留める形によって未遂に終わった。
「大丈夫?足とかケガしたりしてない?」
「う、うん…」
「…良かった」
よし、作戦成功。後は放っておいても大丈夫だよね。
「そ、それよりこなた、この状態は…」
「あっ、あわわ!ごめん、かがみ!!今離れるからっ…」
「ううん…いいの。しばらく、このままにしてて…」「え?う、うん…」
「こなた、ありがと」
「ふぇ?」
「………好き、だよ」
「も、も、ももももぅ!こんな時にデレは反則だよぅ…」
初々しいなぁ、この二人。もう少し見ていたいけど…ダメだ。
僕にはもう時間がない。早くしないと…。
ドアのすき間から部屋を抜け出し、庭の方へと向かう。庭へのドアは、僕の散歩用に少し開けられているので、そこから外へ出る。
キョロキョロと辺りを見渡していると、とても愛おしい声が聞こえた。
『遅いわよ、“こなた”』
『ごめんねー。それじゃあ行こっか、“かがみ”』
終わり。
239 :
8-616:2008/02/06(水) 12:16:30 ID:PpZqDEfl
以上です。ねこなたが何だか無駄に男前になってしまった…。
今回はちゃんと書き込みが反映されました!
原因はやはり文の最初の改行だったみたいで…指摘して下さった方に感謝感謝です。
>>239 猫の方もこな×かがとは、恐れ入りました。GJ!
……まさか、ラストでねこなたが酔って水瓶に落ちちゃうとか……ないよね?
ねこなたかっこいいですね。
>>231 お疲れ様、GJです
やはり現実の出来事はゲームのようには進まないわけですな。
さて、本当のチェックがかかるのはいつになるのかな、なんて思う今日この頃。
>>241 こなかがは種族の壁をも越えるのか…凄いw
人でも猫でもニヤけが止まらない、GJ!
243 :
8-784:2008/02/06(水) 16:51:42 ID:MbVuKMm3
>>203 >>204 >>221 お返事ありがとうございます ! 次回もいちゃいちゃさせますw
>>216 冬なのに、なんだかじ〜んと心が温かくなるお話でした。GJ !
>>230 GJです ! カップル成立と思いきや・・・最後のオチで笑いましたw
>>239 ねこなた、かっこかわいいですね
一匹欲しい・・・
PS2版のおまけシナリオのこなたとかがみ、何処までが本気なのかわからんなw
デアゴスティーニは早く「週刊こなかが」を創刊すべき
週刊はきついなwww
>>239 タイトルでこなたがネコ(二重の意味で)になったのかと思ったw
いいニヤニヤをありがとう!!
>>244 実は背景の影にギャラリーを呼んで見せつけるつもりだった二人。
しかし、キスシーン直前に急にみゆきさんの携帯電話が鳴り、
同時につかさが耳を押さえ、みなみは天空を見つめる。
「迂闊、CEROか…」
「大変!」
「これはいけませんね。濃厚なラブレズキスシーンだと少なくとも15才以上対象になってしまいます。
ゲームショップの店員さんにえっちなゲームだと思われてしまうかも知れません。」
「まかせろってヴぁ!」
ここで間一髪、カンペを持ったみさおが乱入。
事無きを得た、というサイドストーリーがある。
>>230 GJ、そしてお疲れ様!
しかし最後の最後でみゆきさんを古泉君になぞらえるとはwwww
>>239 こういう第三者の形は新発見です。
猫にその名前をつけちゃうあたり……
かがみはこなたがずっとそばにいないと生きていられなくなったようですね。
温かい二人の関係と「柊こなた」に祝福を。良い仕事です。
>>245 例の4コマ、連載間違いなしですなwww
>>245 創刊号はA1サイズこなかがラブラブポスターがついて570円!とか?
週刊でこなかがが色々分析されてるんですかね?
若しくはこなかがのイチャついてるところに突撃取ざry
>>245 「週刊 らき☆すた〜こなかがセレクション〜」創刊!
昨年、日本のアニメ界に旋風を巻き起こした「らき☆すた」のこなかが専門誌がついに誕生!
こなかがポイントを徹底解説!充実した資料と解釈があなたの妄想力を刺激します。
毎号、職人によるSSやイラスト、おすすめ同人誌情報などを掲載!
創刊号は特製ポスターが付いて390円!書店にて!
こうですか?わかりませry
これは数日中に「週刊こな☆かが」のコラ画像がうpされる展開ですか
254 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2008/02/06(水) 22:09:17 ID:CSeF9YDL
>>245 ひよりんの連載漫画「ひより様がみてる」とかみwikiさんの雑学コーナー、
鷲宮神社提供の「こなかが占い」とかあるんだなw。
創刊号は巫女のコスプレ服がついて890円。書店にて。
すいません、それ発売日はいつですか?ww
連載が単行本化された暁にはK×Kベストセラーズで
この際書籍にするより、カメラ付けて24時間LIVE映像とか……あべしっ!
週刊 こな☆かが
今週のふたり 24時間監視中 ……3
連載小説・近未来恋愛ファンタジー
『此方に眠る希望、鏡に映る夢 邂逅篇』
― 原作 泉そうじろう/挿絵 田村ひより ……7
おしえて! みWiki先生
― 花開く女性同性愛の歴史 ― ……17
お姉ちゃんのための
『恋人に捧げる料理講座』 ― 柊つかさ ……21
連載4コマ『自重できないお年頃』 ― 田村ひより……25
実践『先輩方に学ぶ』
― 小早川ゆたか/岩崎みなみ ……31
こなかが通信(投稿SS・イラスト)……33
ひよりとパティの編集後記……37
>>259 全裸で待ってます(・∀・)b
wktk!
あ、自分でこなかがいっといてなんだが、たまにはかがこなの方の特集も組んでくれ
鷲宮神社の絵馬付きだといいなw
全巻集めたら、コレクションファイルが貰えるらしいね。
ていうか、スレで有志集めて
>>260みたいな合同本作ってみたいよな。
ここ職人さん、多いから結構、中身の濃いのが出来そうな予感。
俺、同人とか書いたことも作ったことも無い初心者だけど、呼びかけたら集まるんだろうか。
>>267 限界ってwww
限界突破してるよこれwwwww
270 :
12-926:2008/02/07(木) 01:11:29 ID:37q4JyWt
>>267 キタコレwww
これはもう買うしかないwww
>>267 すげええええwww
「こなかが占い」今日の二人の運勢がわかる とかテラおせっかいw
だがそれがいい
このスレの潜在人口の多さにお兄さんびっくりだwwww
>>267 GJ過ぎる!
明日からでも発売出来そうだ
>>267 すごく…欲しいです…
こなた買い必至wwww
どの項目も気になるが、特に「ひよみて」に惹かれるww
保管庫もう保管してたよwww
仕事早過ぎる。
なんだかんだでみんな見てるんだね
>>266 ちょっとやってみたい自分ガイル…
私も自分で出したことないから全然やり方わかんないけどw
>>267 GJ!!
上手いwwwとりあえず三冊予約した
これはすばらしい携帯待ち受けにしとこw
280 :
12-676:2008/02/07(木) 01:52:38 ID:z5kgbW4Y
>>267から勝手に借りさせていただきました
超小ネタ・「週刊こな☆かが 試し読み」
・ひより様がみてる 序章
「おもちうにょーん」
「おもちうにょーん」
さわやかな朝の挨拶が、澄みきった青空にこだまする。
ひより様のお庭に集う乙女たちが、今日も天使のような無垢な
笑顔で、背の高い門をくぐり抜けていく。
汚れを知らない心身を包むのは、白の制服。スカートのプリーツは
乱さないように、紅いセーラーカラーは翻らせないように、ゆっくり歩くのがここでのたしなみ。
もちろん、友人をネタに百合同人を描くといった、自重できない生徒など存在していようはずもない。
私立陵桜学園高等部。
昭和五十五年創立のこの学校は、もとは華族の令嬢のためにつくられたというわけでもない、
伝統があるかどうかと聞かれても答えづらい男女共学校である。
埼玉県下。三次元の面影を未だに残している緑の多いこの地区で、腐女子に見守られ、
高校から高校までの一貫教育が受けられる乙女の園。
時代は移り変わり、元号が昭和から一回しか改まっていない平成の今日でさえ、
三年通い続ければ神社育ちの純粋ツンデレお嬢さまが箱入りで出荷される、
という仕組みが未だに残っている貴重な学園である。
///昭和〜のくだりは、春日部共栄を参考にしました。
・みwiki先生のうんちく?相談室(元ネタ:林先生)
【13】家の中にオタクがいます
Q: 同じ年の友人のことです。
もう2〜3ヶ月、宿題に手を付けず私の家にいます。
以前から、親友である私に対して、ポッキーを押し付けたりしていましたが、
最近はそれがエスカレートしております。
高良:では……。
まさかとは思いますが、この「友人」とは、あなたの想像上の存在にすぎないのでは
ないでしょうか。もしそうだとすれば、あなた自身が百合分欠乏症であることに
ほぼ間違いないと思います。
あるいは、「友人」は実在して、しかしここに書かれているような正常な行動は
全く取っておらず、すべてはあなたの妄想という可能性も読み取れます。
この場合も、あなた自身が百合分欠乏症であることにほぼ間違いないということになります。
定期購読ケテーイ!ヽ(´ー`)ノ
>>120みたいな勘違いなのがどこかに甜菜してアンチを増やさないか気になって素直に喜んで見れない
原作→アニメ→同人と移って湧いていたイナゴがSSに遅れてやってきているのかなあ
>>282 荒らしや天然さんへのたった一つの対処法は
荒れない場の流れを作る/荒れない場の流れに乗る
ということです。
284 :
282:2008/02/07(木) 02:06:07 ID:6xDsHMlh
>>285 いやあしかし何度見ても素晴らしいですwww
そして
>>260の一部採用、ありがとうございます。
>>248 そんな裏話が…みゆきさんと日下部のおかげだったのか!
>>245 >>250 >>251 そんなのが創刊されたら買うしかないじゃないか!
そして書店とかでその雑誌を買うほかの誰かを見かけたら
「同氏発見」とかほくそえむわけですね
>>267 そこのURLで見れなかったから保管庫で観てきた。
本格的すぎww
290 :
12-926:2008/02/07(木) 10:10:41 ID:H21kgegB
>>291 どもです〜。
これは……ニヤニヤが収まりませんw
別に将官でもCPUであがって良いと思うんだけどねぇ
ホームもガンダム好きなおっさん達やめていったし
土日でもサテ選び放題なんで撤去されないか冷や汗ものだよ
誤爆失礼しましたorz
ビルダー自重w
アヤ・スワンポートはつかさ
愛するかがみへ
私は怒っているかがみも優しいかがみも大好きだよ。
だから、私とかがみの関係が変わっても、今まで通り仲良くやっていこうね。
あ、でも寂しくなったらいつでも言ってね。
私はいつでもかがみを愛する準備ができているから。
その代わり、私も寂しくなる事があると思うから、その時は沢山愛してね。
こなた
299 :
かがみ:2008/02/07(木) 17:07:16 ID:al6jAW+0
300 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2008/02/07(木) 18:20:45 ID:2kHj+vhp
かが☆こなってなにでできてる?
かが☆こなってなにでできてる?
お砂糖 スパイス 素敵なものたくさん。
そんなものでできているよ。
かが☆こなってなにでできてる?
かが☆こなってなにでできてる?
お砂糖 スパイス たがいへの愛情。
そんなものでできているよ。
>>300 みゆき博士が間違ってケミカルXを入れたら……
ラッキースター☆ガールズの誕生か
本屋言ったけど、週刊こなかが売ってなかったな・・・。
持ってる人いたら誰か1万円orDSライトのネイビーブルーと交換して・・・。
>>178です。今日受け取ってきました
原作、はっぴーストライク、ともに申し分ない内容ですね
今年中には1つでもいいから、小ネタかSSが投下できるように頑張ります
今更ながらこなかがに出会えてよかった!
ではいつものROM専に戻りますね
そういえば
かがみの部屋に友達との写真に混ざって
こなたの写真が貼ってあった気がするが
あれはこなたが遊びに来ている時には巧妙に隠されているような気がする
307 :
8-784:2008/02/07(木) 21:06:05 ID:SC5g65j2
>>307 おお。すごい。毎回楽しみにしています。
300だけど元ネタはイギリスの童謡だったはず。
エロゲで知ったんだけどね。
313 :
12-926:2008/02/07(木) 22:19:03 ID:H21kgegB
>>307 4コマ目…こなたのあごの持ち方が何ともいえない何かを感じさせる…
GJ!次まってます!
316 :
8-784:2008/02/07(木) 22:37:21 ID:SC5g65j2
いっぱいのお返事ありがとうございます !! 感激です !
>>308 次もがんばります 1
>>309 イギリスの童謡ですか・・・って、エロゲにはそんな知識まで載ってるんですか !?
>>310 こなたは成長したら母親に似て美人になると思うのです
>>311 どうでしょうね? (ニヤリ)
>>312 ああっ甘いイラスト・・・大好物ですw
>>314 肩をつかむか、あごを持ち上げるか悩みました (←裏話)
3/26 らき☆すた コミックアラカルト〜ラッキーたーん♪〜 アンソロジー 798円(本体760円)
アラカルトは来月発売なんだね
>>307 続きが早く見たいですw
>>312 雰囲気でてますねえ。GJ!
こうしていい作品を見ていると思うのですが
たまに本を作りたいとの発言がありますがスルーなのは
>>283発動なんですか?
週刊こなかがもしくはそれに準ずるこのスレ発の物が欲しい人っていますよね?
問題点があってスルーしているなら教えてください。
私も
>>266 >>278 両氏のように「なければ作ればいいのよ」と考えます。
もし作品のレベルが問題なら大人の対応をお願いします。
320 :
12-926:2008/02/07(木) 22:47:01 ID:H21kgegB
>>312 失礼しました・・・。ツボだったから尚更です。じゃああらためてGJ!
>>315 サンクス!面目ない。
あと遅くなったけど
>>307もGJ!二人の間にストッパーがいないからどんどん加速ww
幹事的なことを言い出してくれる人待ちという空気に思える
322 :
12-926:2008/02/07(木) 23:00:47 ID:H21kgegB
>>319 ごめん。リロードしてなくてスルーしてしまった・・・
たぶん両氏の発言の前後ににGJなネタがきちゃったからみんなそっちに気をとられてたんだとおも
あと「本を作る」という提案が現実的なのか俺には判断できなくて(こういうスレは初めてなので。結構本作るとかはあることなの?)スルーしてしまった。
不快にさせたのだったら謝ります。
323 :
8-616:2008/02/07(木) 23:04:51 ID:5NVqxGvI
遅くなりましたが皆さん感想ありがとうございました!
>>307 なんという生殺し状態wこれは続きを正座しながら待機しなければ…
>>312 ほんと、素晴らしき身長差ですね…ニヤニヤしますw
>>278ですが、やはり経験がないのでできれば経験者にやり方などを教えて貰いたいなあと。
アンソロ形式であれば、誰かがリーダーになった方がやりやすいと思いますし
>>317 かがみんが「ばっかもーん!」て感じだな
週刊こなかがの表紙を勢いで作った者です。
たくさんのGJありがとうございます(´・ω・`)
>>245氏を始めとする、ネタ提供してくださったみなさまありがとうございました。
>>312 コテがないけど、これは10-478氏ですかね!?
そのまま唇をくっつけてしまえば…ぐぐぐぐっじょぶ!!!
>>323 現実的に考えると、作るにあたって色々と壁があるかなぁと考えてたり。
経験がないのでどこがどう難しいんだ!と聞かれると困りますが。
やはりリーダー的な存在が必要なのかなぁ。
真面目にレスするならスレで合同誌作るのは結構大変だよ。
お金の問題も絡んでくるし。
公募形式にすれば人や原稿は集まると思うけどクオリティは下がっちゃうんだよね。
まあ記念誌的なものならそれでもいいんだけど
329 :
6-774:2008/02/07(木) 23:26:24 ID:24I0fo3P
アク禁解除されたかな?
とにかく色々な作品が投下されていて、もう一つ、GJ!!としか言わざるを得ない。
皆様、最高です。
私も以前、ちょっと皆で何かやらないかと発言したことがありましたが、難しいと言う話は出ましたね。
リーダー的存在もそうですが、何を、何所に、どう送るのか、なんかも絡んできますね。
スレ参加者だけに配布するのか、それとも同人即売会で売るのか。
もし、サークル持っている人がいれば、職人さんたちが絵やssを持ち寄って(避難所等に)
それを纏めてもらう、と言う形になるんでしょうかね。倫理基盤も必要ですか。
真面目な話、やってみたいです。こなかが好きだから。
後、拙作に御感想くださいました皆様、ありがとう御座います。
みゆきさんがあそこまで活躍するとはね……私もビックリです。
でも、みっゆーき↑スペクタクルを入れたからアク禁喰らった罠w
今度やるなら、つかささん達も巻き込みましょうかね。
本を作る=金銭面で問題=グダグダになる可能性高いだろうね。
>>327さんの意見に記念的な物にするが一番いいかも。
リーダー的な存在は候補を出してみるのがいいかも。
1人じゃなくて複数人がおすすめ
別に有志が集まってやるのは自由だけど何を作るかとか、目的はちゃんと決めといた方がいいよ
スレの連帯感から、ただ皆で集まって何かやりたいってだけだとただのオフ会になっちゃうぜ
>>319 「荒れそうだからスルー」じゃなくて、
いろいろ大変そうとか難しそうとか、そういうことだと思う。
本作りの経験なんて無いから詳しくわからないけど、
作者の承諾、発行部数や価格決定、流通、損益処理などお金の問題も出てくるだろうし。
こういうことに精通し、かつ、信用が置ける人に音頭をとってもらわないと難しいんじゃないかな。
まあ、自分みたいにそもそも表側に出る時間がない人もいるとは思うんで。
SSでひそかに貢献、もありだけど。
確かに実現できたらそれはとても嬉しいですが、本当に色々な壁がありますよねぇ……。
ネット上で本みたいにして公開する、ってのもひとつの手段としてありだとは思いますが、
それだとやっぱり味気なくなっちゃうのかも……?
335 :
319:2008/02/07(木) 23:45:18 ID:afJLIANm
問題点
・幹事(リーダー)
・経験
・お金
・クオリティ
・配布方法
・倫理基盤
・目的
・作者の承諾
提案
・記念誌的にする
今のところこんな感じですね?
明日の夜もしくは週明けにもう一度まとめて出来そうならやりませんか?
あとこの話は板違いスレ違いになるのかの意見も欲しいです。
336 :
10-478:2008/02/07(木) 23:47:29 ID:rVrfbtUL
2〜3年前に某週刊誌連載漫画のファンサイト(2ちゃん発祥)の常連絵師が集まって合同誌を出した例は知ってる
サークル持ち数名が中心になってオンリーイベント等で3冊くらい頒布された
>>329の「職人さんたちが絵やssを持ち寄って(避難所等に) それを纏めてもらう」
という、まさにその形
第1回オンリーで島一つ分そのサイトの絵師だらけだったりしたっけ…
懐かしいわ
338 :
10ー79:2008/02/08(金) 00:10:54 ID:i9Z599cU
以前らき☆すた以外のジャンルのイベントで本を出したのですが、その時はゲストとして執筆しただけでしたので、詳しくは分からないです・・・
やはり、現実を見ると、金銭面や経験者がいないという事を考えると厳しいようですね。
でも皆で1つの本を作りたいという気持ちは強いので、そのような話が可能になったら微力ながらお手伝いはしたいです。
個人的な意見失礼しました
339 :
12-926:2008/02/08(金) 00:12:20 ID:pPbe7c7k
>>336 なんでそんなにツボらせるん?
>>335 スレ違いではないと思うけどここでその話でもちきりになってSSとか投下できなくなったら本末転倒だと思う。
真剣に話し合うには別に専用スペースを作ったほうがよさげかと
>>339 こな×かがでハァハァして楽しむのが目的のスレなのに
なぜに別の専用スレを作れって言うのか小一時間…
>>336 GJすぐる
さらなる進展を期待せざるを得ない・・・!!
>>339 ぶっちゃけここはこなかがスレであってSSスレではないよ
>>336 何という焦らし、続きを妄想せざるを得ない
この絵は破壊力がありすぎる
しかしこんな風に絵が上手く描ける人がうらやましい
自分も微力ながら2月中には初めてのSSを投稿したいと思います
>>336 GJ!この身長差でおでここつんは強力すぎる。
350 :
11-269:2008/02/08(金) 06:55:27 ID:5WUXudjr
こんにちは。
SSを書いてみましたので、もしよろしければ読んでみてください。
・大学卒業間近という設定です
・5レスほど使わせていただきます。
352 :
1/5:2008/02/08(金) 09:28:23 ID:QQ/xjY8T
ふぅ…」
レポートを書き終えた私は一息つくと、カップのミルクティーを飲み干した。
「後はプリントアウトして、表紙を貼り付けて…あ、保存しとかないと」
何故だろう、最近独り言が増えた気がする。
別に、大学生活に嫌気が差したというわけではない。
アルバイトやサークル活動、インターンシップなど、色々な事に参加した結果、友人もそれなりに出来た。
しかし…最近どういうわけか、自分の心の中に隙間が出来てしまったような気がする。
飲み会に行っても、学校で友達と世間話をしても、自分は心から楽しんでいない。
ふと本棚に目をやると、高校の卒業アルバムが目に入った。
『陵桜学園高等学校 ××年度卒業生』
何気なく手に取り、ぱらぱらとめくる。そこにはまだ10代だった私たちが笑顔で写っている。
就職活動や卒論などでバタバタしていたせいか、ゆっくりアルバムを眺めるような余裕もなかった事に気づいた。
353 :
2/5:2008/02/08(金) 09:30:37 ID:QQ/xjY8T
私も数年前までは、セーラー服に身を包み、花の女子高生と言われる身分だった。
物知りなお嬢様のみゆき、ドジで天然入ってる妹のつかさ、アニメやゲームがあれば生きていけそうなオタク少女のこなた、そして、私。
この四人で、いつも一緒に行動していた。特にこなたとは、家が近いこともあり、学校の外でもよく遊んでいた。
そして、気がつけば受験シーズンに入り、クラスの雰囲気も変わった。誰もが最後の追い込みと言わんばかりに勉強に打ち込んでいた。
私も例外ではなかったが、驚いたのはこなたの変わり様だった。
今までは勉強に対して完全に無気力だったこなたが、別人のように受験勉強を始めた。一年生の教科書からやり直し、わからない所は職員室で聞き、休み時間は単語カードをめくり、
近寄りがたいオーラを放つほど真面目に頑張っていた。
家に帰っても夜中まで机に向かっていたらしい。
その結果、四月の学力ではとても受かりそうになかった大学に見事合格したのだ。これにはクラス中が驚き、ほとんど口も利いたことがなかった生徒まで、「どんな勉強したの」と聞きに来るほどだった。
「ネトゲで鍛えたからね」などと言って笑っていたのを覚えている。
私は郊外の大学に合格したため、一人暮らしせざるを得なくなった。最初は不安でいっぱいだったが、そのうち炊事、洗濯など、一通りの家事をこなせるようになり、今ではこの生活も気に入っている。
「こなた…元気にしてるかな」
ふとそんな事をつぶやいた。
高校卒業後、私たちは全員違う大学へ進学した。一年の時は時々集まっていたが、徐々に大学の方が居心地がよくなり、気がつけば電話やメールも全くしなくなっていた。
「今、何してるのかな。あいつ…」
354 :
3/5:2008/02/08(金) 09:33:07 ID:QQ/xjY8T
「ただいまー!んあー、いい匂い」
「おう、お帰り!今日は照り焼きチキンを作ったぞ」
お父さんの元気な声が玄関まで聞こえてくる。
洗面所で手洗い、うがいを済ませると、駆け足で台所へ駆け込んだ。
台所ではゆーちゃんが、せっせと皿を並べている。
「あ、お姉ちゃん、お帰り。早かったねー」
「あぁ、ゆーちゃん、今日は走って帰ってきたんだよ」
「え…そんなに照り焼き好きなの?」
「…まぁね。最近外で食べること多かったから。家庭料理の味が恋しくてさ…」
食事の後、自室に戻り、PCの電源を入れてぼんやりしていた。
ゲームでもやろうかと思ったが、なぜかあまり気分が乗らない。
最近、時間の流れがとても早く感じる。
今日は久々に大学が早く終わったので、家族と一緒に食事することが出来た。
多くの学生はこの時期、残り少ない大学生活を満喫するために遊びほうけているそうだが、私はあまり単位を取っていなかったので、毎日遅くまで学校に残っている。
今考えると、かなり学業を疎かにしていた。よく学校をさぼってアキバのアニメショップやゲームセンターを回っていた、
しかも、自由な時間が増えたためか、朝寝してしまうこともあり、学校へ着くころには夜になっている事もあった。
必修科目を落とさなかっただけでも奇跡だと友達から言われた。
大学ではサークルに入ったり、辞めたりを繰り返した。特にやりたいことも見つからず、結構だらだらと過ごしてきた。仮装喫茶のアルバイトは、受験直前に休職願いを出して、それっきりになっている。
別に仕事が嫌になったわけではないが、高校の時ほど欲しいものが無くなったので、
時々短期のアルバイトをする程度で十分だった。
あの頃は同じ同人誌を三冊も買っていたのだから、お金が早くなくなるのも仕方ないだろう。
就職はお父さんのコネを使って、何とか大手の出版社から内定を貰えた。
後は単位さえ落とさなければ、春から社会人となる。
「はぁ〜」
柄にもなく、ため息をついてしまった。なぜだろう。別に不満はないはずなのに。
355 :
4/5:2008/02/08(金) 09:34:07 ID:QQ/xjY8T
「う〜〜ん…」
ふと、かがみのことを思い出した。
いつも私と一緒に遊んで、冗談言い合ったり、ふざけあったり、宿題写させてもらったり、色々な思い出が頭の中を駆け巡った。
最後に会ったのはいつだったか…そうだ。二年前の夏。
かがみが久々に帰ってきたので、四人で海へ行こうということになったが、直前につかさが夏風邪をひき、みゆきさんは親戚が急に亡くなったので、中止になった。
あれ以来、全く会っていない。みんな、自分の事で精一杯の生活が続いていたから。
「(今何してるんだろう…元気かな。ちょっと電話してみようかな)」
356 :
5/5:2008/02/08(金) 09:34:44 ID:QQ/xjY8T
ピピピピピッ!
呼び出し音が鳴った。以前は着メロを入れていたが、最近は面倒になったので、全員同じ音。
「はい、もしもし」
「ハロー、か〜がみん」
「え、こ…こなた?」
相手を確認せずに出てしまったので、うろたえてしまった。
「どっどっ、どうしたの?な、何かあったの」
「どもりすぎだよ。いやね、最近全然会ってなかったから、元気してるのかなって」
「あ、う、うん。元気元気。あんたはどうなのよ」
「ん〜、まぁ、それなりに」
こなたからの電話。久々に胸が高鳴るのを感じた。
以上です。
今のところ、まだ完結しておりません。
もしよろしければ、感想などいただけたら幸いです。
長さのバランスが悪くてすみませんでした。
>>357 こなたの大学生活がほとんどそのまま俺でワロタ
四回生で60単位残ってて、64単位(取得限度数いっぱい)取ってどうにか留年せず……
これで終わりかと思ったよw
ぜひ続きが読みたい
>>350 この意味のなさそうなスキンシップがバカップルらしくていいなw
>>357 気になる終わり方だ、続き待ってますぜ。
PS2版のこなかがエピソード見て思った事
微妙にネタバレ?
こなた視点:かがみの告白がどうも本音混じりというか
肝心の部分だけ(こなたにしか聞こえないように?)小声なんだよね・・・
まぁ雰囲気出すためにそうしたとか言われればそれまでだが
この機に乗じてかがみがちょっとだけ素直に語った台詞じゃないだろうか
・・・等と都合の良いように補完しつつ
今日も起動→こなた&かがみのラッキーエピソードでニヤニヤ
>>357 こういう展開は無性に寂しくなるな。
俺はアニメ版が好きだから、今年でこなた達も卒業かと思うと最近切くて仕方がない。
……かなりあイタタだけど俺の他にもそんな人いませんか?
>>357 これは続きが気になるですよ
大学…じゃなくて専門だったけど中退した身としてはいろいろなんというか、な気分
つかさとみゆきは次あたりで出てくるのかな
>>357 胸が高鳴ったのか・・・
これは続きを期待 !
367 :
10-45:2008/02/08(金) 18:50:08 ID:07D4QIUh
>>357 気になる終わり方ですねー。
高鳴る胸が、ここからどのように変化していくのでしょうか……。
続き期待しております!
すいません、新しい長編を1つ投稿させていただきます。
こなたとかがみが付き合い始めて数ヵ月後、という設定です。
3〜4レス程、失礼します。
「私はそんな都合の良い人間じゃないわよ!!!」
昼休み、3年C組の教室中に響いたその怒鳴り声は、誰よりも私を驚かせた。
「か、かがみ……?」
驚きながら、名前を呼ぶ。
私の声は喧騒の中だったら聞こえないくらい、小さな声だった。
なのに、いつもよりも響き渡っていた。
それくらい、教室全体に静寂が広がっていた。
誰も何も言わない。
教室にいる人はみんな、その異様な雰囲気に何も言えず、ただ私とかがみの方を呆然と見つめるだけだった。
いつもの冗談のつもりで何気無く言った言葉。
けれど、返ってきたのはいつもと違った返事。
私は、何も言えなかった。
言えないくらい、動揺していた。混乱していた。
かがみも、何もいわなかった。
どんな顔をしていたのかは見なかった。見たくなかった。
―――キーンコーンカーンコーン。
鳴り響くチャイムの音。
それは授業開始の合図。
普段なら、かがみと別れなきゃならない嫌な宣告をする電子音も、今だけは天からの助け船かとすら思えるほどありがたいものとなった。
「そ、それじゃ私は戻るね〜」
私は動揺を隠すようにいつもの口調で言って、急いで自分の教室の方に逃げ出すように向かった。
……ように、じゃないね。
実際、私は逃げた。
―――窓から見える茜色の染まった葉が、木々から逃げていくように。
私は逃げ出したんだ―――。
かがみから。
恋人から、私は逃げたんだ――――。
自分の教室に着いたとき――――
たった数十メートルなのに、私の息は普段以上にあがっていた―――。
☆
数ヵ月前、私はかがみと付き合い始めた。
その経緯については、……うん、なんてゆうか……その……恥ずかしい……ので割愛。
私とかがみ。
二人で色んなことをした。
二人で色々な場所に行った。
二人だけの思い出も増えた。
「――ちゃん!」
いつも私の冗談に呆れながらも突っ込みを入れてきてくれるかがみ。
そんな今までの関係は、付き合い始めてからも変わることはなかった………ハズだったんだけど……。
あんまりにも冗談ばっかり私が言うから……かがみ、私のことが嫌いになっちゃった……のかな……。
それとも、やっぱり―――。
――――かがみ――――。
「こなちゃん!」
「ふわっ!?な、何!?」
突然の呼び声で、私は我にかえる。
声の主、つかさの方を向くと妙に焦ったような顔をしている。
「どうしたの、つかさ?」
「『どうしたの?』じゃないやろ、このバカ!」
「むぎゃっ!」
突然呼ばれたかと思うと、今度はゴンッという威勢の良い音の後に、突然頭に痛みが……。
「せ、先生……」
そういえば、今は授業中だったっけ……。
「授業中くらい、勉強に集中せい!」
ううむ、恋愛の悩みで周りが見えなくなるなんてゲームやマンガの中だけだと思ってたけど、
まさか私もそうなるとはネ……。
「す、すいません」
授業中こそ、ついつい眠くなったりする……とは、流石に言えないよね。
……まぁ、家でも眠くなるんだけどネ。
でも今は、眠くなったわけではない。眠くなるわけがない。
かがみにあんなことを言われちゃったから……。
『私はそんな都合の良い人間じゃないわよ!!!』
頭にその言葉が木霊する。
言霊ってものが、昔日本で信じられていた。
そんな話を、いつかにマンガで読んだっけ……。
私が冗談で言った言葉は、かがみを怒らせる力を持っていた。
かがみのあの言葉は、私をこんなにも悩ませる力を持っていた。
本来の意味とはずれるけど……言葉って、ホント怖いんだなぁ……。
はぁ、と思わずため息をついてしまう。
「いーずーみーッ!」
再び先生の声が後ろから聞こえてきた。
「あっ!す、スイマセン先生、実は昨日、24時間間隔で出現するモンスターを他のプレイヤーにとられたのがショックでして……」
咄嗟に言い訳。
「んなもん、自分のせいやろッ!!」
「いやー、そうともいえないんですよ〜!先生も知ってのとおり、最近チートやらツールやらの違法プレイヤーがいますからねぇ、一概に私のせいとは……」
実際、色んなネトゲで深刻な問題となってるしね〜。
RMTもいくつかのMMORPGで黙認しちゃってるからなぁ……。
まぁ、一部では垢BANしてるみたいだけどね。
「そんなんどうでもええわッ!今は授業中や!ゲームの話は授業以外でやれッ!」
「す、スイマセンーーッ」
とりあえず謝るのが吉っ!!
私はそう判断して、すかさず謝る。
「せやけど、泉……」
「何ですか?」
「……いや、なんでもあらへん。罰として、今日の放課後は泉一人で掃除や!」
先生の無慈悲な宣告。
「そ、そりゃな……」
『そりゃないですよー!』と言おうとして、私は止めた。
「……わかりました」
私は、渋々了承した‘フリ’をした。
☆
本日全部の授業が終わって、やっと放課後。
「こなちゃん、ごめんね……もっと早く言ってあげればよかったよぉ……」
つかさが泣きそうな目で私に謝ってきた。
「いいっていいって。つかさ、言ってくれてありがとね」
「でも……。手伝おうか?」
「いや、いいよ。もし見つかったら、黒井先生に二人とも怒られちゃうし」
「こなちゃん……」
「ですが泉さん、教室は本来一人で掃除するものではないですよ」
みゆきさんが私たちの話に入ってきた。
「まーそうだけど、仕方ないしね」
「黒井先生も、おそらく本気で仰ったわけではないですよ」
「いやいや、それはないね。あの人はいつだって理不尽なくらい本気だよー?
この前だって、ネトゲでメチャクチャなこといわれたからねー」
「でもこなちゃん、それはゲームの中だけじゃないの……?」
むぅ、二人ともなかなか折れてくれないな……。
「実はちょっとワケがあって、少し時間潰したいんだよね」
この言葉………ウソではない。
「ワケ、といいますと……?」
みゆきさんが心配そうに聞いてくる。
「それは、乙女のヒ・ミ・ツ」
「こ、こなちゃん……どんだけ〜」
つかさが苦笑しながら言う。
「……そうですか……。分かりました、ではお先に失礼しますね」
「うん。二人ともわざわざありがとね」
「どういたしまして、こなちゃん」
「いえいえ、お礼を言われるほどのことじゃないですよ」
「あ、それと……」
一瞬言おうか迷って、結局言う。
「かがみも、もしこの教室来ようとしてたら、帰ったって伝えてくれる?」
まぁ、そんなことはないだろうけど……。
「えっ?」
つかさが不思議そうに言った。
みゆきさんも驚いたような顔をしていた。
二人は私がかがみと付き合ってることを知っている。
もしかしたら私がかがみと二人きりになりたいから、二人の申し出を断った、と思われたのかな?
まぁ……そう思うのが普通……だよね。
でもさ……今は普通じゃないんだ……。
「ほら、勉強時間を邪魔しちゃいけないしさ」
「あ、そっか〜。お姉ちゃんにそう伝えとくね。また明日〜バイバイ」
つかさは、納得したようにそう言った。
が、みゆきさんはまだ納得していないような顔。
けれど、それ以上言及してくることはなかった。
「失礼します」
「二人とも、またねー」
つかさとみゆきさんも教室から出て行き、残すは私だけになった。
まだ、かがみと会いたくない。
いつもの調子で言った冗談が、あんな風にかがみを怒らせてしまった。
もしかしたら、かがみは前々から冗談を言われるのが嫌だったのかもしれない。
――――それだけじゃない。
出来れば考えたくない……。
けど、いやでも私たちの前に立ちふさがってくる『それ』。
―――『女同士の恋愛』である私たちに対する社会的な立場。
かがみは、『それ』に耐えられなくなったのかもしれない……。
そんなことはない、と思う私。
もしかしたら……、と思う私。
どっちも、心の中にいる私だった。
……どっちのほうが思いが強いんだろう……?
かがみの気持ちが分からない。
それどころか、私の気持ちも分からない。
かがみと会ったら、顔を見たら、どうすればいいのかわからない。
だから、会いたくない。
いつもと時間をずらせば、かがみと会うこともないハズ。
その口実として、黒井先生の課した罰は、私にはとてもラッキーなものだった。
これなら、ゆっくり一人で考えられるよね……。
「とりあえず、やっちゃおう」
私は箒を手にとって掃除を始めた。
―――結局、掃除中どころか一日かけても、私の考えがまとまることはなかった。
372 :
10-45:2008/02/08(金) 18:59:03 ID:07D4QIUh
前作の後日談の投稿前に新しいのを投稿するかどうか迷ったのですが、結局投稿してしまいました。
今回はライトな感じにする予定だったのですが、かなりヘビィな息吹がしますね……。
ううむ、やはり自分は甘甘なものが書けない性質のようで(つД`)
こんな物ですが、後数話分付き合ってもらえれば幸いです。
373 :
12-926:2008/02/08(金) 19:51:00 ID:Z81A+Epp
>>343 それもそうだな。本末転倒は俺のほうだったか・・・
>>344 期待して待ってます!
>>347 すげー!GJ!
>>349 萌えた。初めて見た。
>>350 さあもっとデレるんだ
>>357 俺の友達にもそんなんいるわww 確かにこなたらしい。こっからの発展が気になります!続きwktkして待つぜ!
>>372 こなたのネガティブさが俺に似てる・・・。個人的にシリアス大好きなので楽しみです。
>>372 GJです !
喧嘩の原因が何なのか激しく気になります
続きをwktkしながら待ちますね !!
後ろからこなたに抱きつかれてセーラー服の上から乳首揉まれてあえぎ声あげるかがみん妄想して抜いた。
376 :
(319):2008/02/08(金) 21:20:27 ID:yJ/HIaAa
皆様お疲れ様です
製本話です。
まずは話し合いの下地作りから。
皆様思うところがいろいろあるかと思いますので基本的に「名無し」で発言していただいたらと思います。
そして現段階では準備委員会として叩くなら私(319)を叩いてください。
そしてもし話がまとまったらほかの適任者で作る製作委員会へ移行して遺恨は残さないようにしませんか?
話がまとまらず失敗したらこれは準備委員会の私と一部の名無しさんの責任で
こな×かがスレの力不足ではないと自己保護に努める方式でいかがでしょう?
間違っても作る雰囲気に流されて言いたいことがいえないスレにはしたくありません。
反対意見は煽りや叩きではありませんどんどん「避難所」のほうに書き込んでください。
それと意見は早い者勝ちではないので遅いレスでも躊躇せずお寄せください。
作品を投下するだけがこのスレの参加方法ではありませんあなたの意見でこの企画を動かしましょう。
では避難所で
>>350 デフォルメされた2人がとてもかわいいです。
>>357 これからどう展開していくか興味深いです。
>>372 次回は黒井先生とですね。どうなるのでしょうか?楽しみにしています。
かがみんのツンデレに隠れがちだけど、なにげにこなたもあんまり素直じゃない所あるよな
ツンとはまた違うが・・・
>>380 誘い受けか。んじゃ、結局こなたもウサちゃんなのかもな
寂しいがり同士お互い構いあってればエンドレスだし相性いいよな。微笑ましい
382 :
6-774:2008/02/08(金) 22:48:38 ID:McjcwUnU
うむむ……GJが追いつかない。
皆様、ホント一括で申し訳ないですが、GJ!!
>>381 こなたもウサちゃん。言い得て妙ですね。
ちなみにウサギは年中発情期、と聞いたことがあります。
どんなSSでもかがみが暴走しがちなのはもしかして……
>>379 かがみんは『ヘタレ暴走機関車攻め』、こなたは『誘いひねくれ策士受け』←自分結論
>>379 甘え方を知らないという可能性も。小さい頃に母親亡くしたのもあってあまり親に甘えられなかっただろうし
とか妄想にふける俺キメェw
>>384 大丈夫だ!おまいを一人にはしない!
眠りにつくまで延々頭の中で二人のいちゃいちゃがフルアニメーションで流れる自分きめぇ(´・ω・)
ciaociaoのコミトレ新刊の委託が始まりましたよ
まあすぐに在庫が無くなる様なサークルでもないですが一応報告まで
いや、こなたは甘え上手じゃね?
だけど甘えるときの距離感が近すぎて逆にかがみんの色々なものを刺激してしまってると思うw
>>385 この人のSS好きだ
他のも世界観がちゃんと練りこまれてていいよ
こなたはどうも中学以前は内気だったんじゃないだろうかと思ったり
普通の人に比べて劣等感を抱くような部分が多いし
ひねくれた陽気さを持つこなたと
その内気さをしっかり見抜きながら支えるかがみが個人的には理想
俺的にはこなたは結構大人だと思う。価値観が確立してるからマイペースで流れに流されない。
中学時代とかも特に付き合いたいような相手がいなかったからスルーしてただけのような気がする。
自分のことを韜晦してみせるのも、自己としてのいわば自信の表れに思ったり。
そんなこなただから、かがみとの出会いは白黒の世界に色がついたほどの電撃性を帯びていたのではないかと思う
>>390 少なくともハブられたりイジメられたりする感じではないよな
過去の友達は多くないのかもしんないけど、選り好んでるからって感じ
そしてかがみんはそんなこなたの御眼鏡に叶ったのだった
393 :
385:2008/02/08(金) 23:45:47 ID:JrEIO+9R
やっぱりこのスレの住民のアクティブさはすごい
>>385で貼ったリンクのSSページのアクセス数が昨日9アクセスなのに
リンク貼った時読み直したとき20くらいだったのがもう50超えている
>>391 とらだね。出庫情報にはまだ載ってないから店頭売りは明日以降かな
>>385 ニヤニヤだけ残して消えるという状況を想像できない><;
こなたってどうも人によって評価が別れるよな
俺はイジめとかはないけど、例の「魔法使い」とか、かがみが地元の話した時の微妙な態度からして
趣味の話だけで繋がってるような薄い付き合いしかなかったんだと思う
だから好意がだだ漏れなかがみってのは新鮮だったんじゃないかと
かがみが同じクラスになりたいがために文系選んだって聞いた時、実はすっごい嬉しかったんじゃないかな
398 :
6-774:2008/02/09(土) 00:40:53 ID:fPJsbY+Q
深い論議が始まりましたね。
確かに、こなたの人格形成には、母親の欠如と言う因子が大きく影響しているのは確実ですね。
そして、小さい頃から何かと手のかかる妹の面倒を見てきたかがみ。
最初はやはり、こなたの事を妹、と思っていたんじゃないかな。
底からあの性格か、実はそれなりに達観しているか、内側に別の感情を隠しているか。
確かに分かれると思いますが、私は三番目だと思っております。
ただ、かなたさんはこなたの物心付く前に天国へ向かわれているので
悲しみという要素は少ないかもしれません。
400 :
10-45:2008/02/09(土) 00:56:58 ID:DxivX8wg
読んで下さったかたありがとうございます〜。
こなたは母親がいないので甘えることを知らず、
かがみはつかさをフォローしたりして甘えさせることを知っていた。
こなたはそんなかがみの母親らしいところにだんだん惹かれていき、
かがみは母親がいないのに明るく振舞っているこなたに最初は強いなぁ、と関心していた。
けれど、時々見せるちょっとした弱さとかに徐々にこなたの内面に気づくかがみ。
そんな部分のこなたを見て、こなたへの今までのイメージが変わっていく。
そして、いつしか―――。
こんな感じだと脳内で勝手に想像してました。
実はSSに入れようと思っていたのですが、結局出番がなく……。
……後日談に取り入れそうなら頑張ってみようかなぁ……。
初期の「クールこなた」が、かがみと漫才している内に
今の「猫口なこなた」にデレてきたのだと思うとニヤニヤ。
>>395 あの下りは「不思議の国のアリス」ネタだろう。
>>372 …一体なにをこなたはかがみに言ったんだ…
本気で怒るなんてよほどのことだとは思うけど…
同性愛に関することも少なからず関係はしていそう。
さて・・・次はどうなってしまうのか。楽しみに待ってます。GJ!
404 :
4-465:2008/02/09(土) 07:35:57 ID:qfp+Cm0Y
節分はすっかり終わったけど、小ネタでなく普通のSSになると極端に遅筆になる俺が豆を蒔きに来ました(笑)
豆まきをしようの続きです。
(タイトルはおやつ氏につけてもらいました!
正直タイトルに悩んでいたので有り難かったです(^^))
後編……ではなく今回は中編にしますた。
出来たところからうpしたいし、バレンタインネタも書きかけなんでそっちにも力入れたいんで……。
という訳でバレンタインネタの後くらいに節分後編になりそうですがお許しをー。
3レズくらい使います。
405 :
4-465:2008/02/09(土) 07:38:03 ID:qfp+Cm0Y
前回から舞台が変わって、ここは泉家。
こなたの部屋に居るのは、私。
「意思弱いな、私……」
そう、結局こなたに押し切られて、泉家の節分に付き合わされる事になったのだ。
それで、私はいまこの部屋で準備ができるまで待っている。
何を準備しているのかは、既にこなたから聞いて承知している。
それがあまりにも魅力的な提案だったから私はこなたの家にまで来たし、その為ならきっと私は何時間だろうと飽きもせず待っていられる自信がある。
その提案というのが……。
『だって鬼は私がやるから。
ちゃんとコスプレだって用意してるんだよ?』
……我ながら即物的というか、欲望に忠実よね。
こなたへの欲望なら、それこそ泉のように……って上手い事言ったわね今。
上手い事言ったご褒美にぜひ泉家の一員に加えていただけないものか。
そこのところお願いしますよ、そうじろうお義父さry
「かがみー、見てー」
キターー(゜∀゜)ーーッ!
私が高鳴る胸を抑えながら顔を上げると、そこには……。
406 :
4-465:2008/02/09(土) 07:40:01 ID:qfp+Cm0Y
「ほらほらー」
う○星やつらのラ○ちゃんのコスプレをした、身の丈1m42cmの可愛いらしい子鬼がいた。
「どう、似合ってる?」
「………………」
私は何も言えなかった。
だって、ねぇ?
「な、何か言ってよ。
この格好相当恥ずかしいんだヨ?!
その、似合わないなら似合わないってはっきり言ってくれた方が……」
「ち、違っ! そうじゃないのっ!」
「かがみ?」
似合わないなんて事無い!
むしろ……。
「そ、そうじゃなくてね?
へ、変な事言っちゃうけど怒らないでよ?」
「う、うん……」
「あ、あのね?
こなたがあまりに可愛くて、その……見惚れてた」
そうなのだ。
私は子鬼なこなたにすっかりメロメロ(死語)になってしまっていたのだ。
それを言ったらこなたってば、
「へあっ!?」
って、M7○星雲から来た某宇宙人みたいな声を出して、わたわたと慌て始めた。
407 :
4-465:2008/02/09(土) 07:43:12 ID:qfp+Cm0Y
「か、かがみ!
わ、私の攻略フラグを立てようとしてるの?!」
「な、何の話よ?」
「だだだだだだだ」
……OP?
「だ、だって、そんな事言われたら、胸が凄くドキドキして……うあ……」
目を白黒させるこなた。
顔を赤面させ、それを悟られないように頬を両手で隠しているがハッキリ言って全く隠しきれていない。
……うわー、何だろコレ?
この目の前の生き物(こなた)、凄い萌えるんですがー。
何が“みゆきさんは萌え要素の塊”よ。
みゆきには悪いけど、私からすればあんたの方がよっぽど萌えるわよっ!
ああもう可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い……(残響音含む)
「そ、それじゃ豆蒔きしよウか!?って声が裏返るしっ!」
「そそそそうねっ!」
何かギクシャクした雰囲気の中、次回はいよいよ豆を蒔きます。
408 :
4-465:2008/02/09(土) 07:54:18 ID:qfp+Cm0Y
投下終了です。
次回をお楽しみに。
ところで前の鬼予想に対して、ありきたりなオチですんまそん。
どうせなので。
「は、恥ずかしいよぉ……がおぉ……」
ゆーちゃん鬼とか。
「きよたかさん、喜んでくれるかなぁ……」
ゆい姉さん鬼とか。
「お、男の俺にこんな格好(ラ○ちゃん)させても萌えないぞ!」
そうじろう鬼とか。
泉家総出で鬼とかが良かったですか?(笑)
番外編。
「何でウチにこんな格好させるんや!」
鬼と言えば黒井先生(笑)
昨日は黒井先生の誕生日でしたというオチで。
>>408 朝からGJ!
こなたに萌えるかがみの心の声にすごくニヤニヤさせられちゃいましたw
ゆーちゃん鬼もこれはこれでGJw
3レズに吹いた
GJ!ゆいさんの人妻鬼もいいかも・・・
ciaociao新刊プレビュー見てきてさっそくおっ立ったww
明日サンクリ帰りに買ってこよう…直参してくれてればもっと良かったんだが
413 :
6-774:2008/02/09(土) 11:41:25 ID:0KhAgIm0
学校のPCから失礼。
>>408GJ!!
かがみのこなた溺愛ぶりが実にいい。それを面に出さないよう懸命に努力。
しかし、こなたもそんなかがみに萌えている。
オマケも堪能しました。ゆーちゃんのコス、みなみちゃんが見たら速攻で攫って行くでしょうねw
>>408 GJです!
照れるこなた、可愛いですね……( ´¬`)
かがみの惚けっぷりもまた凄いですw
ゆーちゃんやゆいねーさんは想像していていいですが、そうじろうは……ww
そして先生は普段からおn……あれ、部屋の扉が開く音が……。
>>408 ロリラムたんで照れるこなた激しく萌えww
さすがにかがみも口に出してしまったかw
・・所で実は自分もこなかがの日常SSっぽいの(一部つかさ混じり)を
作ってみたんだけどここの職人さんのSSとか見ると描写とか下手で
気後れしてしまう・・orz
・・けどせっかくだから投下しようと思ってるんですが色々付け加えてる内に
グダグダと30レス前後いきそうな感じにorz
5,6分割して間隔を2,3日空けて投下とかが無難でしょうか?
>>415 1レス分の文章に何行使ってる?
ある程度まとめられるようであれば、行数制限ギリギリまで詰めるという手もあるけど。
一番なのは『第○話』とか『前編・後編』みたいに話を分割することかな。
それだけレス数が多いと読むほうも大変だし。
>>415 前投下したとき同一IPで連続16レスで規制されました
1回投下したら1分以上間隔を開ける
横に50文字縦に60行くらい書けます
夜連続過ぎる投下はいくない
>>1をよく読む
参考までに
レスありがとうございます。
自分もギリギリまで連続投下しすぎたら読むのが大変になるのは
感じていたのでキリがいい所で一旦切り上げて分けて
いこうと思います。
・5,6レス×5回位を予定
・最初はともかく、全体的にまったり&ギャクシナリオぽいかも、一部キャラ壊れてますw
かがみ「ちょっとこなた!?あんたずぶ濡れじゃない!」
つかさ「こ、こなちゃん大丈夫!?」
真冬の冷え込みが激しいある日曜日、私は玄関先に立ってるこなたを見て唖然とした。
私達の家に遊びに来る途中に予報になかった大雨にやられたみたいで上着の中まで全身グッショリになって震えてたからだ。
こなた「うー・・天気予報じゃ雨が降るなんて言ってなかったのに・・」
つかさ「わ、私お風呂沸かしてくるね」
そう言って浴室へトテトテ走っていくつかさ。
かがみ「こなたも早くあがって服全部脱いで!そんなの着てたら風邪ひくから!」
こなた「ぜ、全部脱ぐの!?かがみ・・私が可愛いからって変な気を・・」
かがみ「ふざけてる場合か!・・私はこなたが心配なだけで・・」
こなた「へぇ〜かがみ優しいんだぁ〜」
かがみ「う・・」
思わずいつもみたいに言い返しそうになったけど
よく見るとこなたは口ではいつも通りに軽口を言ってるけど寒さでガチガチ震えてる。
さすがにこんな時までこれ以上意地張って言い合う気にはなれなかった。
かがみ「そ、そうよ心配だもん!!悪い!?」
こなたの事だからまたからかって来るだろうと覚悟した上でそう言ってやったんだけど
意外にも何も言わないでキョトンとした顔で私を見つめていた。
かがみ「ほ、ほら、早くしなさい!」
こなた「はぅ!」
これ以上こなたを寒い玄関先にずぶ濡れで立たせてたくなかった私は
こなたの腕を引っ張って暖房の効いた居間に連れてくと、下着以外の服を一気に剥ぎ取ってやった。
こなた「ひゃっ・・ううう・・(ガクガク)」
濡れた体が空気に触れて、先ほどにも増してガチガチと震え出すこなた。
かがみ(こなた・・こんなに震えて・・)
暖房が一番当たる所に座らせてたけどそれでもまだこなたの震えは止まらないみたいで
私の渡したバスタオルで体を拭いてる動きもをかなりぎこちなかった。
かがみ(無理もないか・・雪が降ってもおかしくない寒さの中でずぶ濡れになりながら
ずっとここを目指してたんだから・・)
かがみ「・・あんたなんで無理して雨の中きたのよ。どこかで雨宿りしてから来ればよかったじゃない」
バスタイルをもう1枚持ってきてこなたを後ろから拭いてあげながら聞いてみる。
こなた「かがみに早く会いたかったからねー。この雨いつ止むか分からないし
もしかしたら今日のかがみ達と遊ぶ時間ほとんど無くなってたかもしれないじゃん♪」
かがみ「・・そんな事でっ・・!」
予想外の嬉しくもあると同時に拍子抜けする理由に喜びと憤りが同時に込みあがってきて
私は思わず声を荒げながらこなたを後ろから抱きしめていた。
かがみ「そんな事で心配かけさせるな!!」
こなた「・・・かがみ・・?」
抱きしめてるこなたの体は体温がすっかり奪われてしまっててかなり冷たくなっていた。
かがみ「こんなに冷たくなっちゃって・・」
少しでもこなたを暖めようと、包み込むようにして抱きしめる力を強める。
まだ少し濡れてるこなたの髪が私の服を湿らせてしまってるけどそんな事どうでもいい。
かがみ「・・今度からはちゃんと雨宿りしなさいよね。電話してくれれば傘もって迎えにいってやるから」
こなた「うん・・かがみ・・心配掛けてごめん・・」
かがみ「・・もういいわよ」
こなた「あ、かがみ、ちょっと1回離して」
そう言われて、ちょっと物足りなかったけど抱きしめてた手を緩めたら
こなたは正面に向き直って今度は向こうから抱きついてきた。
こなた「かがみ・・暖かい・・」
そう言うながら頭を私の胸にうずめてくるこなた。
かがみ「うん・・」
大好きなこなたを離さない為に・・じゃない!、凍えてる状態を少しでも軽減させる為に
私もしっかりと抱きしめる。
かがみ(こなたってこんな甘い香りがするんだ・・)
私達はしっかりと抱き合ったまま、しばらく無言の時を過ごした。
つかさ「・・・・どんだけ〜」
かがみ(ハッ)
不意に廊下のほうから声がして振り向くといつの間にか
顔を真っ赤にしたつかさが私たちを食い入る様に見ていた。
つかさ「え、えーとお風呂沸いたよ(汗)」
かがみ「あ、つ、つかさ!!えっと、これはねっ・・」
慌てて何か弁明しようとしたけど、下着姿のこなたを抱き込んだこの状況を見られたせいで
中々言葉が出てこない。
つかさ「こなちゃんとお姉ちゃん凄く仲良しだねー(汗)」
こなた「ああつかさ、これはかがみが寒いだろうからって直接自分の体で暖めてくれてるんだよー」
つかさ「へーそうなんだぁ、お姉ちゃん優しい〜」
うぅ・・つかさに純粋な尊敬の眼差しを向けられて恥ずかしくなってきた(///)
こなた「そ、それはともかくお風呂沸いたんだからこなたは早く入ってきなさいよ!」
恥ずかしくなってこなたを引き離そうとするけどしっかりと組み付かれてて中々離れてくれない。
こなた「やだーもうちょっとかがみに暖めてもらってから〜♪」
とりあえず無理やり立ち上がったら引き離せるだろうと思って何とか実行したら
こなたは両足を私の腰に絡ませて来て私がこなたを抱っこしてるような体勢になってしまう。
つかさ「わ、こなちゃんちっちゃい子みたい」
こなた「ふっふー、かがみお姉ちゃん♪」
かがみ「誰がお姉ちゃんだ!」
こなた「お風呂入るならかがみも一緒に入ろうよぅ」
かがみ「な、何で私まで入らなきゃいけないのよ!!」
つかさ「お姉ちゃんの服もちょっと濡れちゃってるみたいだしそれがいいと思うよ」
体が少し暖まっていつもの調子を取り戻してきたこなたにつかさまで加勢して来る。
そしてこなたはやっと私から降りてくれたと思ったら・・
こなた「むっふっふ〜今度は私がかがみの服を剥ぎ取るばんだね」
そう言いながら両手を私のほうに伸ばして指先をワキワキと動かして来る。
かがみ「ちょっあんた何する気!?」
こなた「さっき私の服を剥ぎ取ってこんなあられもない姿にしちゃったのは誰だったかな〜?♪」
かがみ「そ、それはこなたが濡れた服で風邪ひくといけないから・・」
こなた「私も大好きなかがみに風邪ひいてもらいたくないもん♪つかさ、ちょっと手伝って」
つかさ「う、うん、お姉ちゃんごめんねぇ」
こなたから逃げようとする所をつかさに背後から組み付かれて身動きが取れなくなってしまった。
こなた「さあさ、かがみん。全てを私に委ねるのだぁ!!」
かがみ「わ、分かったから!!私も一緒に入るから!!!ふ、服は自分で脱ぐから!!!お願い許してー!!!!」
結局私の叫びもむなしく衣服は下着もろとも全部こなたに剥かれてしまい
つかさ「いってらっしゃーい」
と言うつかさの見送りの元、今までの人生で一番恥ずかしい入浴を体験する事になった。
・・・・・まあ、こなたとの洗いっこは結構面白かったけどね。
424 :
13−415:2008/02/09(土) 16:48:05 ID:upzh+OEn
タイトルは今の時点ではまだ意味が分からなくて申し訳ないですが
ほかに思いつかなかったので、作品の目印にでもどぞw
>>424 いや。なかなかどうして。うまいSSじゃないですか。
>>424 誰が何を言っているのか分かりやすい書き方なので、
行頭のキャラ名は不要じゃないかなー。
続き待ってます。
これは続きに期待。
>>426 まぁ〜なくてもわかると思うけど個人的にはあった方がわかりやすい気が・・・
分かりやすい以前に読みづらいので俺もキャラ名不要
セリフにキャラ名をつけなくてもわかるようにするために、各キャラは違う口調を持ってるわけで。
そして、
>>424氏のSSはきちんとキャラの口調を把握して書かれてる。
だから、キャラ名はなくても誰の発言かわかるし、つける必要なし。
てか、ぐっじょぶ!
ciaociaoの新刊買ってきたー
前作は変化球だったけど今回は直球ど真ん中なこなかがで満足しますた(*´Д`)
431 :
12-926:2008/02/09(土) 20:03:41 ID:8j7VZDIW
>>424 1レスにつきもっと行を増やしても大丈夫だと思います。
にしても続き楽しみだ〜!GJです!
キャラ名不用というのは誉め言葉。
文章力があって初めて言われる言葉だしな。
434 :
8-784:2008/02/09(土) 21:12:00 ID:bVhTG96I
ヒヨークwww
どこから侵入したwwww
436 :
6-774:2008/02/09(土) 21:20:37 ID:fPJsbY+Q
>>424 うむ、GJ!!なんというかほわほわしてる話だな〜と思いました。
まったりは、らき☆すたの本分でもあるので、そこを捉えて書けるのは上手いなぁ、と思いますよ。
続きもwktk
>>434 こちらもGJ!!いや、もう既にラブラブではないかと。
もっとラブに走られたら、私が四駒目のひよりんになってしまいますよw
ciaociaoって前回の本でかがみと男をHさせたところか。
全くの別物なら読んでみたいが前回の続きならきついな。
買った人レポートよろしくなのですよ。
明日はサンクリだがいろいろこなかが物買えたら良いな。
雪が積もっているのでかなり危険な状態だと思うし
充分気をつけないといけないが。
>>434 パン工場wwww
そりゃー撲殺もされますぜ。
タンコブが二段ということは二人に殴られたなww
439 :
8-784:2008/02/09(土) 22:02:18 ID:bVhTG96I
>>435 どこからともなく百合の香りを嗅ぎつけて来たみたいですw
>>436 わかりました ! 次回はまたラブラブ路線にしますw (←ひねくれ者)
>>434 ちょwww
そういや、『らき☆すた殺人事件』の表紙で死んでるみさおも「パン工場」って書きかけてるのを思い出したw
441 :
8-784:2008/02/09(土) 22:07:53 ID:bVhTG96I
>>438 ご名答です ! ダイングメッセージからすると、主犯 (でっかいタンコブ) はかがみのせいですw
邪魔されたのがよっぽど悔しかったようですw
>>440 その通りですww
>>437 ついさっき買ってきたけど2人だけ(前とは関係ない話)だったよ
俺も前回同じ理由でスルーしたから買う時心配だったけど安心した
そして俺も明日サンクリ参加する、楽しみだな
前回の話には全く触れてなかったって意味ね、うまい言い方が思いつかない
午前中秋葉とら行ったら見かけなかったが、タイミングが悪かったか>ciaociao
後楽園で馬券買うついでに池袋行ってみるとしよう
神奈川県民だが、俺も明日サンクリ行く。
雪降っているけど大丈夫かな?
とりあえずゆーのすと東ガルは要チェックだな。
東ガル会はオフセが間に合わずコピー本だから気をつけるのですよ
サンクリって何かと思って調べてみれば、池袋でやるのか…!
行きたいが、体裁を気にする自分乙orz
448 :
4-465:2008/02/09(土) 23:54:30 ID:qfp+Cm0Y
朝のSSにGJくれた方々、まとめてで申し訳無いですがありがとうございます!
「本当に小さいネタばっかり頭に浮かぶのよねー」
「ちょ、何でかがみんってば人の胸を見ながら言うかなあ!」
……申し訳無いですが、普通のSSは遅筆ですので気長にお待ち下さい。
そういえばどこぞの板の甜菜ですが。
ttp://www.raki-suta.com/img/src/1202461210886.jpg 最近流行りの奴です。
こっこっこなかがー♪
この他に最近自分の中で、男女がこなたかがみに変換されて困ります(^^;)
こなた、かがみ、こなた、かがみで交互に並べ!みたいな(笑)
もう重度のこなかが病患者です。
>>434 あなたの作品のファンです(>_<)
もっと殺r……じゃなくてもっとやれwww
先生!女子が隣のクラスに行ったまま帰ってきません!
450 :
12-926:2008/02/10(日) 00:10:54 ID:QL8D4fmI
>>449 (椅子よ、私は椅子、私は椅子、大丈夫、こなたも気づいてない・・・)
「かがみ〜、座りにくいよ〜」
(こ、こなたが座ってきた!!ま、まずいわ鼻血が・・・そうだ、素数を数えて落ち着くのよ
2,3,5,7,・・・5,7,5,7,5,7,5、7、5,7、!)
「こ、こ、こ〜な〜た〜〜〜〜!!!!」
「おおおう???!!」
こうですか?わかりません!!
>>449 うるさい!黙れ!こなかが雰囲気崩すな!こな×かが、こな×かがで妄想してろ!
すまない。私の脳ミソじゃこれが限界なんだ(´・ω・`)
先生!かがみがさっきからくっついて離れません!
自分もこれが限界です(´・ω・)
453 :
13−415:2008/02/10(日) 02:04:07 ID:U2WX9N+9
SSに感想くれた人達ありがとうごうざいした。
第3者的に見てどうなのか自分じゃ中々分からなくて
不安だったたけに嬉しいです。
セリフの前の名前の件は確かに言われてみれば読みにくいですね・・
早速消してみたんですけど、誰のセリフか大体分かるなら
このほうが断然スッキリするみたいで勉強になったですw
>>343 多少ネタ被っててもぜひ投下もw
ぶっちゃげ自分のSSも以降の展開に、他の人が先にかかれたものと
少し被ってしまってた所がありますし;
まだ半日しかたってないですがここ2時間スレの流れが減速してる間を見て
寝る前に更に投下w
1レスあたりの行をもっと増やせるとご指摘いただいて
2話分を8レスに収めてみましたw
>>423の続き
30分後、脱衣所。
「ふぃ〜暖まった〜ありがとうかがみ♪」
「お礼ならつかさにいいなさいよね、あんたの為にお風呂掃除からしてくれてたんだから」
「そだね、後でお礼言っとくね。つかさもかがみと一緒で優しくて嬉しかったよ」
「わ、私はただ風邪をうつされたくなかっただけだからね!」
「おっと、早速ツンツンモードに戻っちゃったか〜
さっきは私の事が心配だって散々言ってたのにね〜♪」
ポカポカに温まってすっかりいつもの調子に戻ったこなたは私の頬っぺたをツンツンしてくる。
「風邪うつされたくないんなら何でさっきは自分の体で暖めてくれたのかな〜?♪」
「う、うるさいわね!ちょっとしたはずみよ」
(はあ・・何でさっきみたいな時しか素直になれないのよ私・・)
こなたがいつもの調子に戻った途端、私自身もいつも通りの
意地っ張りに戻っちゃった事に軽い自己嫌悪を感じてしまう。
「それじゃお礼言ってくるね〜」
先に体を拭き終わったこなたは、幸い濡れずに済んでた下着だけを身に付けると
そそくさと脱衣所を後にした。
「ちょっと!いくら今温かくて家には私達だけだからって、ちゃんと服着ないとダメで・・(ハッ)」
そこまで言い掛けて初めて気づいた。
(そ、そうだ、こなたの着替えどうしようか)
お風呂に入る時はこなたとつかさ相手に激しくも恥ずかしい攻防をしていたせいで
今まで気づかなかった。
(元々こなたが着てた服は当分乾きそうにないし・・私かつかさの服はこなたにはサイズが
ブカブカかもしれないけど・・それで我慢してもらうしかないかな・・)
そう思いながら何か小さめの服はあったっけか?って考えてたけど、私自身の服もここには用意してないのに
気づいて、止む終えなく下着姿で自分の部屋に向かった。
(やれやれ、こなたに注意しておきながら結局私も同じ事をするハメになる訳ね・・)
「おーい、かがみーん」
部屋でとりあえず自分の着替えを適当に選んでたらこなたがやってくる。
「あ、こなた、ちょうど良かったついでにあんたも何か着れそうな服を・・ってオイ!!」
どういう訳かこなたはお父さんのワイシャツをボタンを閉めてない状態で羽織ってる。
「あ・・あんた何でそんな格好してるのよ!」
「ふっふっふ〜誰かの家でお風呂あがりとくれば、これは絶対に外せないシチュなのさ」
私にですら大きすぎるお父さんのワイシャツはこなたの体格にはとてもじゃないけど合っていなくて
裾の部分は膝より下まで垂れ下がってて地面にも付きそうだ。
「訳分からん、それに勝手にお父さんのを着るんじゃないわよ」
「一応つかさにお願いして許可もらったよ」
「全くあの子は・・」
(こいつは甘やかすとすぐ調子に乗るんだから・・つかさにもあとで注意しとかないと)
そう思いながらもまずは自分の着替えを済ませようと服を着ようよすると・・
「着替えてる所のかがみん萌え(=ω=.)」
「は、恥ずかしいからジロジロ見るな!」
いつもの調子で怒鳴っては見たものの、それでこなたが素直に止めてくれそうにないのは
今までの経験から明らかだ。
(はぁ・・なんか今日の私は色々と怒ってばっかだ・・)
気を取り直してとりあえず早いとこ着替えを終わらせようとスカートを腰まで上げてたら
膝辺りまで上げた所でこなたにいきなり奪われた。
「ちょっとこなた、邪魔しないで・・」
「かがみ、さっき脱がせちゃったから今度は着るの手伝ってあげるね」
そう言ってスカートを丁寧に腰まで上げて脇のファスナーを上げられる。
「ちょっと・・小さい子じゃあるまいし一人で出来るわよ(///)」
「照れながらも露骨に嫌がらないかがみん萌え♪」
「だ、黙れ!」
そればかりか今度はブラウスを着ようとすると羽織った所でこなたが正面に回り込んできて
ボタンを留めてくる。
「だからやめなさ・・「ほらかがみ、じっとしてくれないと留めれないよ」・・むぅ・・」
着替えを手伝って貰うなんて幼稚園の時位までで高校生にもなってされるのは
恥ずかしいだけなはずなんだけど・・
(何だろう・・このくすぐったい変な気持ちは・・)
結局これも最後まで抵抗できないままこなたに全部留められしまって
何故か靴下は「絶対領域がどうのこうの・・」なんて訳の分からない熱弁を奮い出したこなたに
強制的にオーバーニーにされてしまった。
まあ、家の中でもスカートだと少し寒いし別にいいんだけどね。
「じゃあ次はこなたの服を何とかしなくちゃね」
「え・・?」
とりあえず最低限の服は着たから今度はこなたの服を探そうとしたら
こなたは何故か意外な顔をした。
「かがみ、それだけなの?」
「それだけ?何の事言ってるのよ?」
こなたが何言ってるのか訳が分からなかったけど、とりあえずタンスの中を探し始めようとすると・・
「ていや!」
何故かこなたがいきなり後ろから何かを被せてきた。
「うわ! こなた、いきなり何するのよ!」
「はいかがみ、もう1枚だよ」
「え?」
それはタンスの中にあった私のセーターだった。
「寒いんだしもう1枚は着なきゃダメじゃないのさ。はい、腕出して」
「ちょっとこなた!それより自分の心配しなさいよ」
「だってかがみが私のせいで風邪ひいたりしたら嫌だもん。はい、下の襟出すから上向いて」
「だから恥ずかしいから着せるのやめなさいよ!」
「そういいながらもちゃんと私の指示通りに体動かしてるかがみん萌え〜♪」
「い、言うな!!!(///)」
(はあ・・何かこなたの世話をするつもりが世話されてばかりじゃないのよ私〜(汗))
結果的にスカートとブラウスを初め、ほとんどの服をこなたにテキパキと着せられてしまった事によって
さっきからの変な気持ちが余計に強くなってしまった。
「はい、終わりだよかがみ」
「えっと・・こなた・・」
「ん?何?」
「あ・・・あ、ありがとう(///)」
「いえいえどういたしまして〜♪大好きなかがみの為なら・・・へっくちゅんっ!!」
やっと私の着替えが終わった所で大きいくしゃみをするこなた。
「ちょっとこなた!?、大丈夫!?」
「うぅ〜ちょっと体が冷えてきたかな・・」
正直迂闊だった。
この騒ぎのせいで、こなたはお風呂から上がってからずっと隙間だらけの
ブカブカワイシャツ1枚でいる事に注意がいってなかった。
お風呂で温まってたとは言ってもその前までずぶ濡れで震えてたんだ。
その上湯冷めなんかしたらどうなるかなんて分かりきった事で
普通に考えて私なんかよりこなたを先に温かい格好にすべきだった。
「ちょっと待ってて!、今こなたでも大丈夫そうな服探すから」
急いでこなたにもサイズが合いそうな服を探すけど、やっぱり今タンスの中にある服はどれも
こなたにはぶかぶかになりそうな物ばかりだった。
「・・かがみ、サイズが変でもとりあえず着れればそれでいいんだしさ、
無理して色々探す事は無いよ・・?」
「うん・・」
気を使ったこなたがそう言ってくれてるけど、出来れば後回しにしてしまった分
こなたの服もちゃんとしたかった。
だけどこうしてる間にもこなたの体は冷えていくだろうし
あまり探すのに時間かけて、それが原因で風邪をひかれたら元も子もないし・・
かがみ(つかさの部屋に探しに行っても無かったなら諦めるしかないか・・)
「てやぁっ!」
「うわぁっ!ちょっと!」
そう思っているとこなたがいきなり後ろから、今度はピタッと抱きついて来た。
「いっそまたかがみに暖めて貰おうかな〜♪」
「もう、そうやって茶化すな!」
「それにしてもかがみんの服を着るのなら、これってかがみんのコスプレになるのかな〜?」
私のセリフは華麗にスルーされて、いつも通りの訳の分からない話を振ってくるこなた。
「ただの服を貸すだけでコスプレになるんだったら
そこら中コスプレしてる人ばかりになるじゃないのよ」
「じゃあもし私がかがみんの巫女服を着たらかがみんのコスプレになるのかな?
それとも巫女さんのコスプレになるのかな?」
「知らないわよ・・・・・ん?」
・・・コスプレってアニメキャラとかの格好したり、職服とか学校の制服とかを
本当は違うのに着たりする事よね・・・・・・学校の制服・・・・
「・・・・・・あ、そうだっ」
その時私の頭の中にある妙案が閃いた。
「・・・ふっふっふ・・・♪」
「ど・・どしたのかがみ?」
「こなたー、そこまでコスプレに興味あるのなら望み通り私のコスプレさせてあげようじゃないの」
「・・へっ?」
こなたにはいつも散々からかわれてるお返しをするいい機会だわ。
それに・・ちょっとあの格好をしたこなたはどんな感じか見てみたい気もするし・・
私の様子を見て思わず離れて身構えるこなたをよそに
私は押入れの奥からある洋服を収納した箱を何年ぶりかに取り出した。
・・5分後
「あははははは♪こなた可愛すぎぃ〜!♪」
「むーぅ(=ω=.;)」
私の目の前には制服を着たこなたが立っていた。
ただし制服は制服でも高校の制服とかじゃなくて小学校の制服だけどね♪
「まさか私の小学生の頃の制服のサイズがここまでこなたにピッタリだとは思わなかったわ〜
正直かなり似合ってるわよ」
多分知らない人が今のこなたを見たら絶対に小学生だって思い込むだろう。
っていうか恥ずかしがりながら頬をプクーって膨らませて剥れてるこなたは
見ていてかなり萌えるんですけど。
(・・そうか・・これがこなたがいつも言ってる萌えって奴なんだ・・)
それにしてもなんて可愛い生き物なんだろう。正直妹にしてあげてもいいかも。
「ねえ、さっきみたいにまた抱っこしてあげようか?今度は私もちゃんと抱いてあげるから」
「もう!かがみの意地悪!」
おぉ、いつもみたいに軽口で返す余裕ないなんて、こなたの奴大分堪えてるじゃないの。
「いつも散々私のことからかってるお返しよ、少しは私の気持ちが分かったか♪」
「もうやだ、これ脱ぐ〜」
「あ、ダメよ、寒いんだし」
慌てて服に手を掛けようとするこなたを制止する。
「こめんごめん、さすがにからかい過ぎたわ・・でも今こなたにピッタリな服ってこれしか無いの。
家のどこかに同じ位の頃の私服とかあるかもしれないけどよく分からないし・・」
「でもさすがにこれは私でも恥ずかしいよぉ〜」
まだこなたは納得してない様子だったけど、私はそんなこなたの肩をそっと手を掛けて
出来るだけ優しく諭してみた。
「こなた・・あんたさっき自分のせいで風邪ひかせくないって私に服着せてくれたでしょ?
それと同じで私だって自分のせいでこなたに風邪なんてひいて欲しくないのよ。
とりあえずその服で我慢しててくれないかな・・?
あんただって私がこのセーター脱ぐとか言い出したら嫌でしょ?」
「うぅ・・そう言われると脱げなくなっちゃうじゃん・・」
こなたはそれを聞いて渋々承諾してくれたみたいだったけど
やっぱり恥ずかしいみたいで最初の内は落ち着きが無くてそわそわしていた。
・・だけどしばらくすると・・・
高校生になった今ではこんな特殊な状況で無い限りは絶対に着る機会はない、
『作り物ではない、本物の小学校制服』にコスプレ本能がくすぶられてるのか
鏡の前で着てる服を物珍しそうに眺めたりし始めて、そのうち色々ポーズまで取り始めた。
次第にノリノリになっていって、ウキウキしながらあの服で悩殺ポーズを取ってるこなたは
なんというか・・その・・反則的に可愛い。
何だかあの服を来たこなたを見てると、友情とは違った変な感情がどんどん大きくなっていく感じがして
後ろめたさを感じてしまう。
「ねえかがみ、ちょっとベットに横になってみて」
「ふぇ!?、な、何でよ?」
迂闊にも変な想像してしまってた所にいきなり話しかられてちょっと驚いてしまう。
「いいからいいから♪」
少し変に思ったけどとりあえず言われたまま私はベットに仰向けになった。
すると枕元に立ったこなたは私の肩を優しくゆさゆさと揺らして
本物のちっちゃい子にそっくりな声色で
「ねえお姉たん、もうお昼だよ、おっきして」
って言ってきた。
・・・・それから数分間の事はほとんど覚えてない。
私はこなたの名を何度も叫びながら何かしていて
こなたはそんな私に何か必死に呼びかけてた様な気がしたけど
それ以上の事はサッパリと記憶から抜け落ちてしまってて
気が付くと私はベットの上で制服の乱れてるこなたを膝抱っこしてほっぺにすりすりしていて、
こなたは「かがみっ、いい加減正気に戻ってよ〜!」って涙目で訴えていた。
「・・あ、あれ?こなた?」
「ああ、かがみ!正気に戻ったんだ〜良かったぁ〜」
私の胸の中でホッした様子で脱力していくこなた。
「いやぁ〜今までのかがみ凄かったよぉ〜」
「えっと・・ちょっと記憶があやふやになっちゃってるみたいなんだけど
・・・凄かったって私一体どんな事してたの・・?」
よく覚えててないけどこなたに何かとんでもない事してた様な・・
「よく思い出させないなら無理に思い出さない方がいいと思うよ、かがみの名誉のためにもね・・。
・・・私も恥ずかしいし・・この事は胸にしまっとくから・・(///)」
少し頬を赤く染めながら言うこなたの意味ありげなセリフにかえって不安を煽られてしまう。
「それにしてもかがみって暴走するとかなり危ないな・・これからは注意しないと」
「あ、あの・・こなた、何やってしまったのか分からないんだけど・・ごめんね」
「もういいよ。恥ずかしくて少しだけ怖かったけどかがみんの意外な一面みれたから。
・・・それよりもそろそろいい加減下ろしてくれないかな・・?」
「え?・・・あっ」
そう言われて初めて、正気に戻ってからもずっとこなたを膝抱っこしたままなのに気づいた。
「うぁっ・・ご、ごめんね」
「デレデレかがみんの構いたいがり屋〜♪」
「う、うっさい!」
・・その時っ!!
「お姉ちゃん、こなちゃん、着替え済ん・・・・・マタデスカ!!」
様子を見に来たつかさにいきなりドアを開けられて私達は固まった。
小学生の制服を着たこなたとそれを抱き上げてる私を目の当たりにして目を見開いてるつかさ。
そして少ししたら顔を真下に向けるとそのまま動かなくなってしまった。
「・・・・・・・」
「あ、あの・・つかさ?」
とりあえず恥ずかしそうにしてるこなたを下ろした私はつかさの顔を覗き込もうとしてみたけど
かなり深く俯いてて表情はよく分からない。
「アチャー、また恥ずかしい所見られちゃったなぁ・・」
「・・・・・・・・・」
「えっと、つかさ、これはね・・」
「・・・・こ・・」
とりあえずこの状況を何とか上手く説明しようと言葉を探していると
俯いたまま先に何かを口にするつかさ。
『こ?』
「こ・・・・こ・・・こなちゃんお持ち帰りぃぃぃぃいい!!(>▽<)」
つかさはニパー(>▽<)とゆるゆるに緩みきってる顔を上げると有無を言わず
こなたに突撃して抱き上げてしまった。
そしてぽっぺ同士をスリスリしている。
「はぅはぅ〜こなちゃん可愛すぎぃ〜♪お姉ちゃんだけずるいよ〜♪」
「ちょっ!・・つかさまでかがみと同じ様な事を〜!、お持ち帰りってここはもうつかさの家じゃん!」
「こ〜〜なちゃん♪つかさお姉ちゃんだよ〜♪」
こなたの叫びはつかさには全く届いて無いみたいで
前にこなたに貸してもらったゲームに出てくる鉈女みたいな口調で何か色々叫びながら
今までの私と同じ様にベットの上でこなたを膝抱っこすると
後ろからしっかりと抱きしめてこなたの髪や首筋をクンクンしたり
頬っぺたに唇を押し当てて「チュッ、チュッ」っと軽いキスをしだす。
私はその異様な光景を呆気にとられて見ているだけだった。
「つ、つかさ〜!正気に戻って〜!かがみも見てないで助けてよ〜!!」
「・・・・(ハッ)ちょっとつかさ!こなたが嫌がってるじゃないの!」
こなたの声に我に返った私は慌ててこなたをつかさから引き離そうとしたけど
こなたはしっかりとつかさに抱き込められてて簡単には離れそうになかった。
「おーいっ、つかさーーー!もどってこーい!」
「バルサミコス〜♪」
しかたなく今度はつかさの肩を強く揺すってみたけどつかさは相変わらず意味不明なセリフを
発するだけで行為をやめる様子は無かった。
「ううう・・・、まあこれでもさっきまでのかがみよりはまだマシなんだけどね・・」
「ちょっ!!それマジですか!!?」
「どこかのアニメ化する時に年齢を変えられてた苺達のお姉ちゃんみたいに『この子私のー!』
とか言って変な所を・・ひゃんっ!!ちょっとつかさ!、かがみみたいな事までしないでっ!」
記憶が飛んでた時の私は一体何をしてしまってたんだろう・・?
気にはなるけど知らない方が幸せだと私の本能が告げていた。
>>460の部分(7/8)つけ忘れたorz
・・ともかく今回はここまでです。
ちなみに気づいてる方もいらっしゃるかと思いますが
このSSの中ではかがみ&つかさは小学校も制服だった事にしてるけど実際は違うかも。
メロンブックスでらき☆すたの公式ガイドブックを発見して、見本ページに
「小学生時代のかがみ」とか言ってリコーダーを吹いてる小学生かがみが載ってて
それをチラっとだけ見たら制服ぽかったからそういう設定でいったけど
SS書いてる途中にその絵をネットで改めて見たら結構私服っぽかった。
よく考えるとアニメ本編でチラっと登場してたのも、アングル的に見えずらかったけど
私服っぽかったし・・
オリジナル設定という事でよろしくお願いしますw
駄目だこの双子…
早く何とかしないと…
とりあえず服に関しては入学式の時と思しき記念写真で
姉妹違う服を着ていたので多分私服なんじゃないかと
まあ「普段は制服だけど式は私服」ってのもありえますが
>>452 そういえば、こなたは他の誰かと会話しているだけなのに終始かがみがこなたにくっつきっぱなしというシュールな漫画の画像がどっかにあった気がする。
誰か持ってない?
こなかがじゃ男女じゃなくて女女になってしまうが便乗
こなた!そろそろ、理性の抑えが、効きません!
かがみ?わたしに、リアルで同性興味は、ありません!
うるさい!今更!?だったらフラグを立てるな!
こなた×かがみ、こ な た × か が み で交互に絡め!
か、かがみ?だけどね、どうしたらいいか、わかんないよ!
そうね……、だったら、
かがみ→こなた→かがみ = かがみ⇔こなた = か が み × こ な た ね!
かがみ→こなた←かがみ = こなた←かがみ = か が み → こ な た ですカ???
違うわ!よく聞け!こうやって(省略されました)
>>462 おっきして吹いた
あれをやったのかw
>>462 おっきして…あれか!
確かにあんなのやられたら理性がもつわけがないなw
しかし何をやったのか…ナニか?w
>おっきして
あれか!中の人のネタかw
>>465 すまない、ガチで感動したわwやっぱり脳の構造の問題か(´・ω・`)
今度から男女聞く時は間違いなくこれが脳内再生されるw
うわー職人さんたち纏めてで申し訳ないですがGJ!
堪能させて頂きましたー!
470 :
6-774:2008/02/10(日) 11:08:51 ID:Ll2AdGoH
>>462 GJ!!う〜ん、何と言うこなフェ(ry
いや、楽しませていただきました。
>>462 潤いをありがとう!!
ロリコスこなたがいたら、そりゃ柊姉妹も暴走するよ
>>474 ちょwwwwwうますぐる!
さぁ!そのまま動画も作るんだ!
サンクリ行ってきた。
例のサークルのこなかが新刊、遂にキス行っちゃった。
所で今会場出た所だけど乙女ロードはこの付近かな?
サンシャインの食堂街から出てアニメイトのある通りだよ。
サンクス。
しかし凄い混みようだ。
サンクリの影響もあるんだろうな…
>>477 例のって…例のですか!?
うおお!!ちょう楽しみ!早く委託始まんないかなー
>>62 いまのDOP様はソロ撃破は厳しいと思う。その割りにドロップおいしくない。
だからこそ放置されてるのだろう。
・ハイプリでアリス盾&回復剤(イグ種実クラス)積み込みまくってME(できればスピリンつけて)
・阿修羅、ADSで逃げ打ち
・タオもちVITパラでRS&V肩の反射で自滅させる
くらいしか思いつかないんだが。(パラ反射は動画見たことはあるが、条件が非現実的すぎる)
ヒールの分散は取り巻きの馬にも同時にダメージ入れればいいと思うが。
いずれにしても素騎士じゃ不可能だし、他職でも散在は覚悟。
よっぽど腕前があればアンクルハンタでいけるのかも知れんが。
↑激しく誤爆・・・orz
それだけではなんなので。
サンクリいってきたが、例の所以外でもう1つこなかが本(18禁)ゲッツ。
帰りにとらによってciaociao本も買ったし、まずまずの収穫でした。
こなかがでオンラインゲームするSSあったな
はっぴーストライクでもいい感じのがあったし
>>481 ROわろすw
丁度RO+こなかがの絵を描いてたからニヤけてしまったw
konatan「レバ剣、もとい火宝剣拾った!」
kagamin「マジで!? エドガが落としたの!?」
konatan「い〜や、メダル1500枚でゲットしちゃった♪
どうせなら錐とかが良かったけどね〜」
kagamin「あー。アンタのハマりっぷりには、時折感心するわ……」
>>486 かがみも十分ハマってる気がするぞ、その会話w
個人的今日の収穫@池袋(こなかが中心/オールキャラ)
○コピー誌:0/4冊
○オフセ:4/5冊
○秋葉とらでciaociao
・14時頃池とら寄ったらciaociao見当たらず…探し方が悪かったのか何なのか
・今回会場で18禁は買ってない
一箇所注目してたのはあったが立ち読みして守備範囲外の内容と値段で回避した
・例の所は…「おっぱい!おっぱい!(AA略)」とか敢えて叫んでみる
・たまたま見かけたこなかが本のまつり姉さんに惚れそうになった
489 :
売国マルハン:2008/02/10(日) 19:56:33 ID:dRH9UDWP
>>482 > サンクリいってきたが、例の所以外でもう1つこなかが本(18禁)ゲッツ
それはリアルひよりんで定評のある、例のアソコのことか?
今回は文章が多めに入ってる
その代わり絵が少なめ、さすが通の選び方だな
ひよりんはこなかが本を描かないのだろうか
492 :
13−351:2008/02/10(日) 20:32:26 ID:tlS0tPZL
お久しぶりです。SSの続きが出来ました。
もうちょっと続きますが、もしよろしければご覧ください。
4レスほど使用させていただきます。
感想を下さった方ありがとうございました。
自分の大学生活を思い出しながら書きました。
時々、もう一度学生時代に戻りたいと思うことが…。
そういえば、タイトルつけてませんでしたね。
完結したとき、何かいいアイディアが浮かんだらつけようかと思います。
ではいきます。
493 :
1/4:2008/02/10(日) 20:33:39 ID:tlS0tPZL
こなたに会える。
正直に言おう。嬉しくてたまらない。
昨日、久々にこなたと長話をした。
学校のこと、進路のこと、思い出話、などなど、時間がいくらあっても足りないほどだった。結局、会って話をしようということになり、週末に真宿で待ち合わせをすることになった。
当日、こなたとどうしてもやりたいことがあるので、早速大学の友人に電話した。
「…はい」
「もしもし、柊だけど」
「あ、何」
「あんたに頼みたいことがあってさ」
「何だよ面倒くせーな…つーか、菓子食いながらしゃべんな」
「うるさい。私は寝る時間を削ってあんたのレポート代わりに書いてやったんだから、お礼はちゃんとしてもらうわよ」
「…あぁ?かったりーな…」
「コンロの火で燃やしてもいいんだぞ」
「…へいへい、何でございましょうか」
494 :
1/4:2008/02/10(日) 20:34:36 ID:tlS0tPZL
今日はかがみに会える日だ。
私はいつもより早く目を覚まし、朝食や身支度を済ませると、ダッシュで家を飛び出した。
今日はお父さんもゆーちゃんも家にいない。だから外泊しても問題ない。
こんなすばらしい偶然にめぐり合えるなんて、私は幸せ者だ。
いつもは通るたびに憂鬱になる駅の改札も、軽い足取りで通り抜けた。電車の乗客も少なく、車内がいつもより広く感じられた。
真宿に着いたので、電器店や、ゲームショップを回った。意外とオタク向けの商品を扱う店が多い事に気づいた。
(うーん、この街も侮れないなぁ…)
そんなことを考えていると、携帯が鳴った。
「ほーい」
「もしもし、こなた、今どこ」
「今南口にいるんだけど…」
「星武真宿駅のほうに来て!赤い看板のパチンコ屋の近くにいるから」
「…どしたの?あせってるみたいだけど」
「車で来てるのよ」
「…マジで」
「あまり長く止められないから、頼んだわよ」
「う…うん」
電話は切れた。
(かがみ様…何をなさるおつもりですか…)
495 :
3/4:2008/02/10(日) 20:35:48 ID:tlS0tPZL
慌てて言われた所にいくと、車の運転席に座るパープルヘアーの美人さんに呼び止められた。
「おっす!こなた」
「って、かがみん!!」
かがみが乗っている車は、誰もが知るあの高級車だ。
だが、驚いたのはそれだけではない。女の私でもドキッとするほど、かがみはきれいになっていた。大人の色気とでも言えばいいのだろうか。
可愛らしさに加えて、人目を惹きつけるような魅力が備わっていた。
「ほら、早く乗って」
「あ、はい」
なんで敬語になっているんだと自分に突っ込みを入れている間に、車は走り出した。
「久しぶりね。元気にしてる」
「…まぁ、そこそこにね。どうしたのこの車」
「借りてきたのよ。大学にボンボンがいてね。課題を代わりにやったお礼ってこと」
「ふ〜ん……実は金づるにしちゃったんじゃ…」
「いやいやそんなことないって、あ、でも、飲み会とかで多めに出させたことはあったわね」
「魔性の女かがみ様〜」
「う、うるさいなぁ、もう…」
恥ずかしそうな顔をするかがみ。
(あぁ、やっぱり可愛い…)
「ところでさ、わざわざ車で来たってことは、どこか連れてってくれるの」
「そうよ。最高の場所。あんたにも見せてあげる」
「え、どこどこー?まさか心霊スポット?それとも魔の三角地帯??」
「…行かねーよそんな所」
気がつくと車は高速道路に乗っていた。どうやら、西のほうへ向かうらしい。
496 :
13−351:2008/02/10(日) 20:39:00 ID:tlS0tPZL
今日は以上です。
あれ、3レスで終わってしまった。
次か次の次あたりで完結させようと思います。
職人の皆様の発想や技量には感服させられるばかりです。
それでは皆様、花粉症のシーズンだそうですので、お気をつけください。
>>468 脳内再生って不思議だよな。てかそんなすごいもんじゃないよw
>>474 おおお!動いてるぞ
これはテラ嬉しいwそしてかわいい
映像化してくれてありがとう
>>496 再会ktkr
このかがみんは随分大人になったな
498 :
12-926:2008/02/10(日) 21:27:13 ID:LsRQOFC+
>>469 gj!俺は花粉症と風邪が一緒にきたよ・・・。
という訳でSS投下させていただきます。看病(?)ものです。かがみが壊れ気味です。
めがっさ短いです。暇つぶし程度にご覧ください。
風邪のつらさを紛らわせるために書いたので支離滅裂かも・・・。お許しください。
499 :
12-926:2008/02/10(日) 21:28:45 ID:LsRQOFC+
「あー、一人暮らしってこういう時きついのよねー・・・。」
口に出して言ってみても辛さは変わらない。
まあ一人暮らしって言っても近くに住んでいるこなたが毎日のように遊びに来るからなあ・・・。
実際は1.5人暮らしくらいね。まあ今日もあいつは来るだろうし、悪いけどいろいろお世話になっちゃおう・・・。
え?いろいろ、の内容?
そりゃご飯作ってもらったり、飲み物買ってきてもらったり、歩くのに手かしてもらったり、お風呂入れてもらったり、あ〜んしてもらったり。
・・・最後らへん変な思考が混ざったような気もするけどきっと風邪のせいよね。
ちょっと考えるのも億劫になってきたから寝るわね・・・。お休み・・・。
『熱暴走』
こなたが私の腕のなかで寝てる・・・。前からずっと思ってたんだけど、寝てるときのこいつの寝顔は本当に可愛い。
無邪気な子供が遊び疲れて寝たような。まあこいつは外見が子供だからそのまんまか。
ああなんか・・・変な気分になってきたわ。こなたのやわらかそうな唇。魔法みたいに私の眼をとらえて離さない。
ちょ、ちょっとだけなら・・・。
・・・・・
500 :
12-926:2008/02/10(日) 21:31:37 ID:LsRQOFC+
「こんにちは〜・・・」
ん?こなたのヤツ、やっと来たか・・・。
なんか夢を見ていたような・・・。それもいい夢だった気もするけど・・・、まあいいか。
早くこなたをあげなくちゃ。
「あがっていいわよ〜」
「お邪魔しまーす・・・」
なによ、やけに元気ない声ね。
「やふ〜、かがみん・・・」
うわっ、相当やつれてる!
「な、あんたどうしたの!?風邪?」
「うん。かがみに看病してもらおうと思ったけど、この状態を見ると・・・」
「・・・私も風邪よ。」
「だよね・・・。とりあえず布団をかりていいカナ?」
「!!・・・う、うん、いいいいわよ?」
ま、まあこいつも病人なんだし。ちょっと端によって、と。さあ入ってくるといいわよ。
「?かがみ?じゃあいつもの布団かりるからね。」
ああ、そうだった・・・。
時々泊まってくこいつのために布団を常備してるんだったわ。
・・・き、期待なんてしてなかったわよ。うん。
ちょっと熱のせいでボ〜っとしてただけよ・・・。
「う〜、こういうときは妙に心細いよね」
「そうねえ。満足に動けないし。思考までネガティブになっちゃうのよね。」
「はあ、はあ・・・。かがみ、私ちょっと寝るね。一応飲み物と軽い食べ物は買っておいたから。」
うわ、こいつ私より数段きつそうだよ。
・・・しかし、こなたのこういう姿にはなんというか、保護欲をかきたてられるわね。私のほうがまだましな分、頑張らなくちゃ。
こいつったらこんなに顔を真っ赤にして、息まで荒くしちゃって・・・。
それで目を閉じてるなんて、まるで誘っ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「・・・・てるワケないじゃないのおおお!!」
「う〜、かがみどうしたの?」
やば、叫んじゃった。ごめんねこなた。私抑え・・・じゃなくて!
「な、なんでもないのよ。ほら、しっかり寝なさいよ。私は起きとくから。」
「うう、かがみも寝なよ・・・。お休み。」
相当きついのね。必要なこと以外一切言わないなんて。
こんな姿見せられたら私が看病するしかないじゃない・・・。
で、このあと私はボ〜っとして何を考え付くかも分からないキケンな頭で
多少ふらふらしながらこなたにあんなことしたりこんなことしたりして看病したワケだけど、
それはまた別のお話、
ってことでいいわよね?
501 :
12-926:2008/02/10(日) 21:36:20 ID:LsRQOFC+
終わりです。使用予定レス数書くの忘れたorz ごめんなさい。
しかも予想以上に短かった・・・。
続編は希望があれば書きます。
今日はもう休んでおきます。
お読みくださってありがとうございました。
ciaociaoの本
今回は前回みたいな変化球じゃなくて直球勝負で良かった…
バニーかがみかわいいよ
>>492 GJだけどやっぱりタイトルはちゃんと考えてから投下した方がいいと思う
>>501 続編希望!
あんなこととはいったい・・・
504 :
13−351:2008/02/10(日) 22:19:21 ID:tlS0tPZL
>>503 申し訳ございません。反省しています。
以後気をつけます。
505 :
464:2008/02/10(日) 22:26:17 ID:EaRbzSPb
>>471 迂濶だった!消えてる…
ごめん、もし良ければ再うpお願いします。
506 :
6-774:2008/02/10(日) 22:46:52 ID:Ll2AdGoH
>>496 GJ!!です。大人になった魔性のかがみん……想像すると怖いですねぇw
>>501 こちらもGJ!!熱暴走。いいぞもっとや(ry
>>496 GJ ! ででででも、かがみにおおお男の影が (汗)
>>501 かがみ壊れてるw 二人ともかわいいし、ぜひ続編希望ですw
こなかがスレだし、ただのMOBさ
510 :
9-176:2008/02/11(月) 00:11:54 ID:YNW/XXsM
覚えて下さっている方、お久しぶりです。
誰あんた?な方、はじめまして。9-176です。
この間はご迷惑おかけしました。
実はまだ3週間経っていませんが、色々な事情で書き込みさせて頂きますm(_ _)m
正直、職人さんもまた増えて来ていますので私の出る幕はないのでは…とも思いました。
が、結局こなかがの熱は冷めきりませんでした。本当にすいませんorz
もう少しだけ私の駄文に付き合って頂けるとありがたいです。
では、SS投下させていただきます。
・一足先にバレンタインネタ
・かがみ視点
・4〜5レス使用
511 :
9-176:2008/02/11(月) 00:12:52 ID:YNW/XXsM
「今年もチョコくれるの?」
「はぁ?」
空気が色めくこの季節。バレンタインまで、あと1日。
『しょっぱいチョコ』
「だから、もうすぐバレンタインでしょ?今年も用意してくれてるのかなって」
「す、するわけないでしょ。こっちは忙しいんだから」
「ふふ〜ん?」
こなたが私の顔を覗き込む。
例によって、あの猫口ニマニマ顔だ。
「…けっこう期待してたんだけどなー」
「なによ?」
「じゃあさ、一緒に作らない?」
「作んない。あんた、もうちょっと受験生の自覚持ちなさいよ」
「センター終わったんだしー」
「いや…っていうか、なに?あんた、もしかして誰かにあげる予定でもあるの?」
「まぁねー」
こなたに、男。…それはなんだ、何かのネタなのか?
「気になる?」
「……べ、別にそんなんじゃないわよ!」
しまった。
こんなこと言ってもこなたは喜ぶだけだ。
「むふ〜♪大丈夫だよ、私の嫁はかがみだけだから♪」
「こ、こら!暑苦しいから引っ付くな!!」
「今は冬でしょー」
おしくらまんじゅうを歌いながら、ぎゅうぎゅう押してくるこなた。
周りの連中はまたか、みたいな目で私たちを見ている。
「…早く解放しろ。みんな見てるでしょ」
背中にはりつくバカを一喝する。
「2人っきりならいいんだ?」
「そういう意味じゃない!」
くそ、やっぱり効果なしか。
仕方ないのでつかさにSOS。た・す・け・て。
512 :
9-176:2008/02/11(月) 00:13:13 ID:YNW/XXsM
「う、うん…分かった!ゆきちゃん、先に行こっ」
結論。双子のテレパシーはファンタジーでした。
そそくさと帰るつかさ、みゆき。
その他大勢もつられて教室を出て行く。
お〜い。誰か助けろー。
☆
――今の私たちの状況。誰もいない教室で抱き合う2人組。
さすがに誤解されそうな気がする。
「…っこなた!」
「むぅー」
何とか腕を振りほどき、机にもたれかかる。
「…さっきの話、本当なの?」
「うん。かがみは私の嫁」
「そうじゃなくて…だ、誰かにチョコあげるとか何とか」
「あぁ、それもホントー」
「…またネトゲの話とかじゃないだろうな?」
「リアルだってば」
「マジ?」
「マジですよ」
「……そう」
「そう」
家に帰って、私はそのままベッドの上へ倒れ込んだ。
こなたに、男。…やっぱりイメージ沸かん。
どうやって渡すんだろ?げた箱?人づてに?
…いや、あいつなら多分手渡しかな。なんとなく。
頬を染めておずおずと差し出すこなた。…ないな。
あいつなら、そうだな。
帰り際とかに『はい、これ』とか言って、いつも通りな感じで渡しそう。
内心ドキドキしてて、それでも必死で表情を崩さないように強がるこなた…。
あ、いいな…それ。ちょっと萌え…じゃない、かわいいかも。
――でも、なんか…嫌だな、やっぱり。
机の奥にしまっていた雑誌を取り出す。
つかさは今出掛けてる。1人で……できるかな?
☆
513 :
9-176:2008/02/11(月) 00:13:43 ID:YNW/XXsM
「はい、こなちゃん♪」
「おぉーありがとつかさ」
翌日、放課後、私はいつものようにB組へ行った。そこまでは良かった。
「じゃあこれ、私からも」
「ありがとう、こなちゃん」
とりあえず、自分のほっぺをつねってみた。うん、夢じゃない。
つかさがこなたに?
こなたがつかさに?
へ?つかこな?こなつか?
じゃない。
なんだ、これは。
「あ、かがみ」
「お姉ちゃん」
教室を飛び出す。
意味が分からない。
大急ぎで家まで帰り、ベッドの上で状況整理をする。
つかさとは何の打ち合わせもしていなかった。
特に話題にも出てなかったから、今年は何もしないのかと思っていた。
前日、そうだ、昨日…つかさはみゆきん家に行ってた。多分、そのときに作ったんだ。
こなたは?
男じゃなくて、女だったってことか。
しかも、つかさ。私の双子の妹。
2人とも、どうして黙っていたの?
「…もう、嫌だ」
考えることを放棄した私は、側にあったチョコをかじる。
砂糖と塩、間違えたのかな?
チョコは、なぜかしょっぱい味がした。
☆
514 :
9-176:2008/02/11(月) 00:14:11 ID:YNW/XXsM
「か〜がみ♪」
「ん……こなた?」
体を起こす。どうやら眠っていたらしい。
「おはよ。はい、これ」
「…何これ」
「かがみ、いきなり帰っちゃうんだもん。渡し損ねるとこだったよ」
「………」
包みを開けると、小さめのチョコがいっぱい詰まっていた。
「甘い…」
こなたは、また例の顔でこっちを眺めている。でも、心なしか頬が朱に染まっていた。
「あのさ、かがみ。もし誤解したなら言っとくけど、つかさにあげたのはただの余りだから」
「…あんたがもらったやつも?」
「当たり前じゃん。チョコはみゆきさん家に置いてたらしいから、気が付かなかったんだね」
かがみの分もあるよ、と言って鞄からチョコを取り出すこなた。
「あー…さすがにそこまで入らん。さっきも食べたし…」
「さっき?」
…しまった。なんで墓穴掘るかな、私。
「い、いやそのっ…こ、小腹が空いてたから作ったの食べちゃって」
「ほぉ〜♪やっぱり作っててくれたんだ♪」
「ち、違うわよ…」
否定すればするほど、こなたが喜ぶことを私は知っている。
またこいつの思うつぼか……。
「ツンデレかがみん萌え〜♪」
「う、ううううるさい!!」
「…でも惜しいことしたなーかがみチョコ」
ほっぺをぷくーっと膨らませるこなた。…うん、素直にかわいいと思う。
するとこなたは、何かを閃いたようにまたにんまり顔に戻った。
「じゃ、かがみ。もっと甘いものもらっていーい?」
「…何よそr
セリフが途切れる。
私はベッドに座っていたので、こなたは上から迫ってきた。…変な光景。
「くになまさゆりじゃないんだよね」
「こ…こな……!?」
「…最初から言ってるでしょ、私の嫁はかがみだけだって」
「は、はぁ?」
「もっと信用してよね。私、愛妻家だから浮気なんてしないよ」
こなたが私の隣に座る。
「大好きだよ、かがみ」
耳元で囁かれたその言葉は、私の理性を崩壊させるのに十分過ぎる威力だった。
515 :
9-176:2008/02/11(月) 00:14:36 ID:YNW/XXsM
以上です。
ありきたりですいませんorz
バレンタインネタもう1個あるので、今日の朝(寝過ごしたら昼)に投下します。
出来の微妙さは量でカバー…orz
今回は進み具合が遅かったのでそのまま投下しましたが、
今後は15分様子見で、レスがないorKYの場合は避難所に投下…という形を取らせていただきます。
↑異論があれば言って下さい。
あと復活して早々ですが、もうすぐテストなので火曜日からまた書き込みできません。
しかもそれが終わればすぐに修学旅行という有様…。3週間前よりも忙しいってどういうことですかorz
読んで頂いてありがとうございました
516 :
13-415:2008/02/11(月) 00:40:47 ID:g1N96HTv
>>496 高級車を乗り回す大人な雰囲気のかがみん・・ちょっと見てみたいですw
>>501 お互いフラフラで寄り添う二人・・本人達には悪いけどかなり
そそるシチュw 断然続編希望です
>>509 なんというヤキモチこなたとお姉さんなかがみんw
かがみに依存しまくりでべそかくこなたに萌えましたw
>>515 この話をお蔵入りにしようとしてたのはもったいないです
書きたい話がある限り、色々深く考えすぎず投下してくれた方が
読めるSSが更に増えて嬉しいです。
自分もSS作成が慣れない事で、ちょっと自信ない所もあるけど
多少編でもいいやと投下してますw
>>509とは逆にヤキモチかがみん萌え♪
517 :
13-415:2008/02/11(月) 00:42:54 ID:g1N96HTv
×多少編でも
○多少変でも
あと自分のSSにレスしてくださった方ありです^^
まっさらというサークルのサンクリ新刊ってどんな感じかな?
>>519 Q:4コマ目。
A:ウエディングドレス姿のこなたがタキシード(かがみにジャストフィットなサイズ)を片手に走って来るとか。
「かがみ、やろ〜?」
「何をだ!?」
ちなみに後ろに牧師姿のみゆきさんも待機中。
そのまま萌えドリルのDXパック的な展開へ。
あるいはメガミマガジン的なry
>>515 全然微妙じゃないですよ〜?まさにGJの一言です。
最後の一連のこなたの男らしさがいいですねぇ〜。
かがみも最初はヤキモチ焼いてたのに、その後はもう……w
>>520 こなたの身長が高くなり、丁度、アニメのD.C.ネタの純一のようになっている、とか……。
そんな自分はかがこな派でs
Q:4コマ目
A:こなたが結婚指輪とベルギー(等)行きのチケットとかを持って優しい笑顔を浮かべている。
「かがみ…私、本気だよ。幸せになろう?」
「こ…こなたぁ〜(号泣)」
俺の脳内にはこれしか(ry
こなたがチョココロネの着ぐるみ姿で立っている絵が浮かびましたw
525 :
8-664:2008/02/11(月) 11:55:53 ID:qViFblD9
本当に久しぶりに来ましたGod knows...書いてる者です。
とりあえず、新保管庫に番号があったんでこれからはこっちを使わせていただきますね
クリスマスからアクセス規制によりずっと自重してきました・・・
そのため結局鏡開きも参加できずorz
今日は後編のこなたパートがやっとできたので投下しにきたんですが
時間を置いて夜には投下できなかったクリスマスSSも投下しちゃってよろしいでしょうか
学校祭当日
『がんばって はりきって My Darlin`darlin`P L E A S E!!』
チアダンスは無事成功を収めることが出来た。
総練習の時のようにみんな息が合っていて完璧だ。
でも、私の不安は消えない、あと何時間かしたら次は私のライブがあるのだから。
「えぇ〜チアダンス一同の皆様ありがとうございました!続いては・・・」
ステージ裏にて
「みんなお疲れ様!完璧だったわね!」
「んぁ〜!!これで柊のきつい練習とはおさらヴぁだな〜」
「よかった〜本番は大成功だったね!私、緊張して間違う気がして怖かったよ〜」
「本当によかったデ〜ス♪みんなの息もぴったりだったネ〜」
「マジ、ここまでやってきてよかったっす!!感動ものっす!!!」
「やったね、柊ちゃんのコーチのおかげね」
「かがみさん本当にありがとうございました」
「かがみ先輩!ありがとうございました!」
「ありがとう・・・」
「いやいや、みんな頑張って練習したからだよ!
私もみんなにいろいろ迷惑かけちゃったけどここまで出来たのはみんなのおかげだから、
みんな本当にありがとうね!」
みんなすごくうれしそうだな、私もうれしいんだけど不安で不安でたまらないよ・・・
「ん?こなた?」
「え?あ、うん!やったねかがみん♪」
「大丈夫?不安なの?」
「うん・・・」
やっぱりかがみは私の心境をわかってくれていた、
私とかがみだけにあるテレパシーみたいなもんなのかな?
かがみだけが私のことを気にかけてくれる。
「あんたらしくないわね、大丈夫よ!今までずっと練習してきたんだし、
珍しくあんたも本気で取り組んでたみたいだしね!それに、私のためにライブ見せてくれるんでしょ?
不安な気持ちもわかるけど、あんたがそんなだったら素直に喜べないじゃない」
「かがみ・・・うん!ありがと!」
かがみの言葉で私の不安はあっという間に無くなった気がした、
むしろ、かがみに早く自分の歌を聞いてもらいたくなった。
「よ〜し!がんばるぞ〜」
「じゃあ、私がリラックスに一発芸でもやってあげるわ♪」
「え?ちょ・・・かがみさん?」
「いい?こなた、一回しか見せないからよ〜く見てなさいよ!私が考えた力作だから」
私はもう大丈夫だったのだが、かがみはまだ私が不安がってると思ってたみたいで。
「ぶぅ〜、かがぶ〜だぶぅ〜」
かがみは人差し指で自分の鼻を押しぶ〜ぶ〜と言う。
ネタがあまりにもシンプルすぎて私は思わず笑ってしまった、
今の時代にこんな小学生がやりそうなネタを使う高校生なんているだろうか?
たぶん、かがみくらいじゃないかな。
でも、こんな不器用なところがまた可愛いんだけどね♪
「ぷっ!ちょ、かがみ、馬鹿っぽいよ」
「う、うるさいわね!私がこんなこともあろうかと考えておいたとっておきのネタなんだから、なんか文句でもある?」
「影で変な努力するかがみ萌え〜♪」
「まったく、で、どう?リラックスできた?」
「もう満足なくらいに、こんなことしてるかがみも初めて見れたしね♪ぶぅ〜ぶぅ〜」
「だぁぁぁ!まねするな!!」
「ツンデレかがみん萌えだぶぅ〜♪」
「や・め・ろぉぉぉぉぉぉ!!!」
「お姉ちゃんとこなちゃん相変わらずどんだけー」
「あの二人は本当に仲がよろしいんですね」
「やっぱりこなたは仕事が早いネ〜かがみべた惚れデ〜ス♪」
「おぉ!?これは私の百合センサーが反応している!まさか先輩たちも!?」
かがみのおかげで不安がなくなった私はパティとみなみちゃんと一緒に控え室に向かうことにした。
「ワ〜ォ、みなみすごい似合ってますヨ〜」
「おぉ〜やっぱ想像通りぴったりだね♪バイトの人から借りてきた甲斐があったよ〜」
「ちょっと・・・恥ずかしい・・・」
私たちの衣装はコスプレ喫茶で使用している衣装である。
結局、衣装なんて作ってる時間もなかったし、みなみちゃんが某キャラクターに似てるから
バイトの人から借りればいいだろうということになった。
「あ〜!やば!」
「ん?どうしたんデスか、こなた?」
「かがみにどこの席に座ればいいか教えるの忘れてたよ!」
「え?でも、席ってクラスごとじゃないんデスか?」
「むふふ〜甘いねパティ〜、私の作戦はもう始まっているのだよ♪」
「オ〜ゥ、こなたまた作戦考えたんですネ〜どんな作戦なんデスか?」
「名付けて、ラブレター大作戦!ってね、題目の通りだよ」
「こなたのラブレターでかがみをデレデレにさせるってことデスね」
「その通り〜、で、ラブレターをより良く読んでもらうために
かがみには私が指定した席に座ってもらわないとダメなんだよ〜
ちなみに、ライブだから席はクラスごととか関係ないんだよ〜」
「なるほどネ〜さすがこなたデ〜ス」
「というわけで、ちょっくらかがみのとこに顔出してくるね」
かがみ達がいる体育館へ向かった、
歩きながら私はラブレターを書いていた時を思い出してみる。
私は字も下手だし人を感動させるようなうまい表現も出来ない、
そんな私がラブレターなんて書くんだもん、何度も書き直したっけ・・・
内容のほうは私が歌う曲の歌詞に、私のかがみへの気持ちを当てはめて書いたつもりだ。
かがみ、これ読んだら喜んでくれるかな?もっともっと、私のこと好きになってくれるかな?
そんな期待を胸に私はかがみの元へ急いだ。
体育館に着くとちょうど着替えが終わり雑談しているかがみ達がいた。
「お〜い、かがみ〜」
「あ、こなちゃんだ!」
「あれ?こなたじゃない、控え室にいるんじゃなかったの?」
「いや〜どこに座ればいいか教えるの忘れててさ〜」
「もう、相変わらずおっちょこちょいね、あんたは」
「萌え要素は誰にでも必要なんだよ、かがみ〜♪とりあえずみんな案内するよ」
みんなを席に案内する、
席は最前列でもちろんかがみには最前列のなかで一番見やすいところへ案内する。
「ここだよ〜」
「ありがとう、こなた」
「あ、あと、はいこれ!」
「え?これって・・・」
「う〜んと、私からのラブレターだよ♪出来れば私が歌ってる時に読んでくれればいいな」
「あんたが・・・私にラブレター!?」
かがみは驚きながら顔を真っ赤にしている
「おやおや〜?かがみ、どうしたのかな?」
「え!?いや、べ、別になんでもないわよ!」
「やっぱかがみはいじり甲斐があるね、これだからツンデレはやめられないよ♪」
「悪かったわね!ただ、ちょっとうれしかっただけなんだから・・・」
「もっと素直になっていいんだよ〜」
「ばか・・・」
「ふふ、それじゃあもうそろそろ行くね」
「うん、頑張ってね・・・」
照れてちょっと俯き顔のかがみの元を去る、ここからが本番だ。
「えぇ〜十分ほど休憩を挟みます、続いてはライブイベントとなっているので
皆様ぜひ見ていってください」
ステージの幕の裏で私たちは準備に取り掛かっている。
「ふぅ、これで準備は完了だね」
「ワ〜ォ、こなた、みなみ見てくださ〜い」
「?どったのパティ?」
パティがステージの隙間から外の様子を見ているようだ、
私も見てみると観客で埋め尽くされてる。
あの日とまったく同じ状況下だ・・・
「ちょ、パティもう始まるのに緊張させてどうすんの」
「イヤァ〜なんだか気になってですネ、それよりかがみにはちゃんと会ってきたんデスか?」
「うん、もう作戦はばっちしだよ♪あとはかがみに歌を聞かせるだけかな」
「オ〜ゥ、それなら絶対に成功させてかがみを感動させまショウ!」
「うん!みなみちゃんもゆーちゃんのために頑張ろうね!」
「うん・・・」
「?そろそろ休憩が終わるみたいですネ〜」
辺りがまた暗くなりセバスチャンの声が聞こえてくる。
「さぁ!続いてのプログラムはライブイベントです!
今日歌ってくれるバンドの名前はHKK団(柊 かがみを 感動させる団)
エレキ&ボーカルは三年の泉こなたさん、ベースは一年の岩崎みなみさん、
ドラムも同じく一年の留学生パトリシア=マーティンさんの三人で構成されたバンドです!
彼女たちはこのライブのために一ヶ月前から厳しい練習を積んできました、
特にボーカルをやる泉さんのエレキが相当難しい楽譜らしく指には常に包帯を巻かないといけないほど
皮膚がボロボロになりながらも練習してきました、今から歌う曲は泉さんの一番思い出に残ったライブの曲を
大好きな人へ向けて歌う曲です、曲名はGod knows...それではお聞きください。」
ブザー音とともにステージの幕が開いた。
「よし!いくよ、二人とも!」
「ハイ!」
「うん・・・」
パティのドラムがリズムを刻み始める、私もそれに合わせ弦を弾き始める。
God knows.../歌・・・泉 こなた
「渇いた心で駆け抜ける ごめんね何もできなくて
痛みを分かち合うことさえ 貴女は許してくれない
無垢に生きるため振り向かず 背中向けて 去ってしまう on the lonely rail
私ついていくよ どんな辛い世界の闇の中でさえ きっと貴女は輝いて
超える未来の果て 弱さ故に魂こわされぬように
my way 重なるよ
今二人に God bless...
届けて熱くなる思いは 現実溶かしてさまよう
会いたい気持ちに理由はない 貴女へあふれ出すLovin'you
せめて美しい夢だけを 描きながら 追いかけよう for your lonely heart
やめて嘘は貴女らしくないよ 目を見てこれからのことを話そう 私覚悟してる
暗い未来だって 強くなって運命変えられるかもね
my wish 叶えたいのに
すべては God knows...
貴女がいて 私がいて ほかの人は消えてしまった
淡い夢の美しさを描きながら
傷跡なぞる
だから 私ついていくよ どんな辛い世界の闇の中でさえ きっと貴女は輝いて
超える未来の果て 弱さ故に魂こわされぬように
my way 重なるよ
今二人に God bless...」
改めてかがみのほうを見てみる、
かがみはラブレターを読み終えたみたいで手に握り締めて私のほうをただ呆然と見ていた。
そう、例えるならあのライブの日にかがみに席を替わってもらった時の私の表情のような感じ、
あの時は何かわからなかったけど、胸の奥が疼くようなそんな感覚がした。
多分、かがみも同じ感覚なのかもしれない、今ならわかるその感覚の意味・・・
歌いきると観客の生徒達が歓喜の声を上げて拍手を送ってくれた。
「すげぇかっこよかったぞ〜!!」
「もう一曲歌ってくれ〜!」
『アンコ〜ルアンコ〜ル』
生徒達が一斉に手を叩きながら連呼する。
「えぇ〜皆さん、落ち着いてください」
「ワァ〜ォ、こんなことになるとは思いませんでしたネ!こなたどうしマスか?」
「まぁこんなこともあろうかともう一曲分の楽譜は用意したんだけど、
ピアノを弾ける人が欲しいんだよね」
「みゆき先輩が・・・弾ける・・・」
「おぉ!みゆきさんか!じゃあちょっと呼んでくるから、
二人ともこの楽譜を一通り見ておいて〜
あ、あとセバスチャン!ピアノ用意できるかな?」
「えぇ〜とはい、用意できますよ」
「それじゃ、よろしく〜」
とりあえず、時間が押してるから急いでみゆきさんの元へ向かう。
「お〜い、みゆきさ〜ん」
「あら、泉さんどうなされたんですか?」
「いやぁ〜今もう一曲歌おうと思ってるんだけど、ピアノ弾ける人が必要でさ〜
みゆきさんが弾けるということを聞いてね、もしよかったら協力してもらえないかな〜」
「わかりました、私でよければ協力しますよ」
「ほんと!?ありがとう♪それじゃ、いこっか〜」
みゆきさんを連れてすステージへもどる。
「二人とも〜大丈夫そう?」
「大丈夫デ〜ス」
「大丈夫・・・」
「おっけ〜じゃあみゆきさん、この楽譜大丈夫そう?」
楽譜を渡しみゆきさんは真剣な表情で目を通している。
「これなら私でも大丈夫そうですね」
「よ〜し!じゃあ改めてみんながんばろ〜!」
皆配置に着きいつでも弾ける準備をする。
「えっと、みんなアンコールありがとう!
まさかこんなに喜んでもらえるとは思いませんでした!
それに、私の大好きな人も感動してくれたみたいで・・・本当にライブやってよかったです!
とりあえずみんなの期待に答えてもう一曲歌わせてもらいたいと思います!
次に歌う曲名はEspeciallyという曲で、これも私の大好きな人に送る曲です。」
みゆきさんのピアノで音を合わせ再び歌い始める。
Especially 音源→
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm1961475 「はしゃいだ声に紛れた 眩しい君の眼差しを
一人占めしてしまいたい なんて いつしか 思いはじめていた
誰もが息を弾ませ 描く時間のパレード 何かが変わる そんな予感が
ゆっくり 二人を照らす
こんなにもただ 胸が疼くのは 今 君を見てるから
人並みを抜けて そっと 恋は走り出す
揺れる 気持ち
きっと言えるよ 降り積もった想い 君の心に届け
どんな時も ずっといたいよ 新しく始まる恋が 今溢れ出すから
いつもはふざけ過ぎてて 気付かないでいたけれど
近づいてゆく日々が 教えてくれた 君の大きさ
いつまでもただ 笑い合えるのは ねぇ 素敵なことだけど
凍える手のひら 暖めてくれる瞳 もっと・・・欲しい
だから言えるよ 降り積もった想い 二人 導くように
輝いている星屑たちが 優しく背中を押してくれる
ずっと隣で 見つめたい 少し触れた頬に 誓った
忘れたくないこの瞬間を 耳を澄ませばまだ 騒がしい見慣れた街
きっと言えるよ 降り積もった想い 君の心に届け
信じていてはぐれないように これから私は素直になる
新しい朝 降り注いだ想い 夢の中で感じた
溶けるようなそのぬくもりを ちゃんと確かめたい
‘特別’な人になりたい」
こうして私のライブは幕を閉じた・・・
体育館裏にて
「かがみ、来てくれるかな・・・」
私は体育館の裏の木の下でかがみを待っていた。
ラブレターの最後に『このライブが終わったら体育館の裏の木の下で待ってます』
と書いておいたのだ。
理由はもちろんここでかがみに告白するから・・・
「だ〜れだ♪」
「え・・・?」
誰かが後ろから両目を隠してきた。
まぁ声でわかってるんだけどね
「むぅ〜このごっつい手はかがみのかな〜♪」
「なんだと?」
「ぶぅ〜かがぶ〜だぶ〜」
「ちょ!だからまねするなと何度も・・・あ!こら、待ちなさい!」
「ふふ、かがみ〜んこっちだよ〜♪ぶぅぶぅ〜」
「こなた〜!!」
私たちはしばらく木の周りで追いかけっこをした、
追いかけて来るかがみの表情は素敵な笑顔で
日の光に照らされてドラマのヒロインみたいに綺麗で
逃げている私の胸は高鳴るばかりだった。
一瞬それに見惚れていると・・・
「ほら、捕まえたわよ〜♪さぁ〜覚悟しなさい」
「はぅあ!?か、かがみ様〜お許しを〜あだだだ!!!」
ほっぺを左右に引っ張られる。
「どぉ?これでちょっとは反省した?」
「むぅ〜もうちょっと手加減してよ〜痛かったんだから〜」
「ふふ、ごめんごめん、ほらこれで痛くないでしょ?」
かがみが私の頬を優しく撫でる、私の胸はさらに高鳴りもう限界だった。
気が付いたらかがみに抱きついていた。
「こなた・・・」
「ねぇ、かがみ・・・私のライブどうだった?感動できたかな?」
「うん、こなたの歌すごい上手かったよ♪感動して泣きそうだったんだから」
「よかった・・・かがみ感動してくれたんだね・・・うぅ、本当によかったよ・・・」
「ちょ、こなた急にどうしたのよ」
あれ?なんで私泣いてるんだろ
自然と涙が出てきてしまう、うれし泣きなんて私の性に合わないのに。
「かがみぃ、どうしよう、うれしくて涙が止まらないよ・・・」
「大丈夫?ほら、落ち着いて」
次は優しく頭を撫でてくれた。
「かがみは本当に優しいよね・・・」
「な、べ、別にそんな優しくないわよただこなたが心配なだけで・・・」
「ありがと、かがみ・・・」
私は甘えるように強くかがみを抱きしめる。
「もう、今日はどうしたのよ本当にあんたらしくないわね・・・・・・
ねぇ、こなた、ライブも終わったしもう私の気持ち伝えてもいいよね?」
「うん、いいよ・・・」
「よし、こなた今度こそよく聞いててね」
かがみが少し体を離しちょっと涙目の私を真っ直ぐに見つめている。
私から告白しようと思ったけどこんな状況じゃ任せるしかないかな・・・
「今までずっとあんたは一番の親友だって思ってた、
だけどね、少し前から違うんじゃないかなって、私はあんたにそれ以上の気持ちを感じたの・・・
それからずっと『それ以上の気持ち』ってどういうことか考えてさ、
あんたが私のことを必死に守ってくれた時にどういうことかわかったの。
これは、世間から見たらいけないことなのかもしれないけど、
私・・・こなたのことが好きなの・・・」
言い切ったかがみの顔は微かに赤くなっていた。
「ねぇかがみ、一つだけ聞かせてほしい事があるの」
「ん、何?」
「本当にかがみは私なんかでいいの・・・?
かがみはすごい可愛いからすぐにかっこいい男の人だって作れるだろうし
私なんかなんの取り柄も無いオタクで将来だって不安なのに・・・」
「こなた・・・まったく何言ってるのよ、私は伊達にあんたと二年間一緒に過ごしたんじゃないのよ、
私が一番あんたの良い所わかってるんだから!取り柄が無いなんて誰にも言わせない、
それに、あんたは私にどこまでもついてきてくれるんでしょ?
それなら私だってこなたがどんな将来を歩んでもずっとついていってあげるから!」
「かがみ・・・」
「ほら・・・」
かがみが私を再び胸の辺りに抱き寄せる、
かがみの心臓が高く脈打ってるのがわかる。
「こなた、聞こえる?私の鼓動、こなたといるだけでこんなに高鳴ってるんだよ。
私ね今とっても幸せ、こなたが頑張って私のためにライブで感動させてくれてさ、
正直もっとこなたのこと好きになっちゃったもん♪こんな状況でどうやって男を作れって言うのよ?
神様に誓っていいわ、これから先どんなにかっこいい人が来たって、どんなに人がいい人が来たって、
私はずっとこなたのことを愛し続けます、私はずっとこなたの傍にいますってね・・・」
あぁ、やっぱあの占い師のおばあさんが言ってた通りだったんだ、
かがみは私の運命の人で、私がこれから先ずっと守っていく人・・・
かがみ、私も本当に幸せだよ♪かがみのおかげでもう何の不安もなくなった、
だから私も誓う・・・
「かがみ、私もね神様に誓うよ、これから先どんな苦しい事や、悲しい事があっても
私はかがみのことを一生守ります、愛します、ずっと傍にいますって・・・」
「じゃあ、誓いのキスしてくれる?」
「うん、喜んで・・・」
『こなた、かがみ・・・・・・大好きだよ』
ゆっくりと唇同士が触れ合い暖かい日の光が私たちの始まりを祝福するように降り注いでいる。
「むふふ〜そういえばさ〜さっきの神様に誓うって♪」
「え!?いや、あ、あれは〜あれよ!そのもっといい言葉ないかなぁ〜って思って・・・」
「いやぁ〜かがみん、実にくさい台詞だったよ〜♪もう萌え死にそうになったよ〜」
「う、うるさいな!こんな言葉しか思い浮かばなかったのよ、仕方ないでしょ」
「いいんだよ〜かがみんの愛情が直接伝わってきたから私も思わず同じように返しちゃったし♪」
「もう・・・ばかこなた・・・」
「えへへ〜か〜がみ〜ん」
さて私たちの始まりの物語はここまで、
その後のお話は想像におまかせってことで
だって、この先のことは
God knows...
神様しかわからないからね♪
おわり
以上です!いきなりの投下で申し訳ありませんでした。
消費スレ書くのわすれてたし・・・
とりあえず9スレ使わせていただきました汗
今回は最後のほう微妙だったようなきがしますが
気にしないで読んでくれればうれしいです!
では、また夜に来ますね
全角のSAGEでキスシーンまで投下するとは…
>>535 待ってましたGJです。
Jから始まる某団体に襲われやしないかと冷や冷やニヤニヤしながら読んでました。
クリスマスのSSも楽しみにしてます。
後Especiallyの歌とMADは初見でしたけど、いいものですね。
GJ! 両曲をバックでかけながら読ませてもらいました。
ただ、少しだけ。
上の人も心配されておりますが、歌詞を全部そのまま乗せるのはヤバイかと。
Jの人がこの辺境板を見てるか知らないけど、変な荒らしも引き寄せかねないので。
動画へのリンクも、SS中に入れるのは微妙かな。
後書き等に補足でつけておくといいと思います。
作品自体はすばらしいので、その辺は気をつけてください。
かがみパートも期待しておりますぞ。
カスラックがどうの以前に、他者の作った言葉を丸々持ってくると言う時点でちょっと……
540 :
9-176:2008/02/11(月) 13:20:11 ID:YNW/XXsM
>>535 おぉーGJです。
前編から軽く読み返して来ましたよー
>>516>>522 こんな駄文にコメントどうもですm(_ _)m
では、もう1個バレンタインネタ投下します。
前回はかがみ→こなた、今回はこなた→かがみを意識して作りました。
この時間なら大丈夫そう?なので、そのまま投下しますー。
・こなた視点
・4〜5レス
541 :
9-176:2008/02/11(月) 13:21:08 ID:YNW/XXsM
2月14日。私は悩んでいた。
『むしばにごようじん』
パターン1
『かがみ…私の愛、受け取ってくれる?』
却下。こんなセリフ真顔で語れないって。
パターン2
『べ、別に深い意味なんてないよ!何となく作っただけ!!』
却下。あっちもツンで返してきたら収集つかなくなりそう。
パターン3
『か〜がみん♪これあげるよ。照れるな照れるな♪』
…やっぱり、これが1番無難かな。
よし、これでいこう。
この日の為に用意したブツを鞄にしまう。
忘れたー…なんてオチは勘弁だもんね。
「行ってきま〜す!」
思わず声が弾む。私も乙女だねぇ。
☆
朝。
いつもの待ち合わせ場所に、いつもの顔ぶれ。
「おはよ、こなた」
「おはよーこなちゃん」
「オハよウ。つかサ、かかかカガみン」
「…バグった?」
しまった。声上ずったかも…。
「まぁいいわ。早く行きましょう」
「あ……か、かがみ!」
「何よ、大声出して」
「その…あの……な、ナンでもナい」
「…変なの」
うぅー…渡せなかった………。
いいや、まだチャンスはある!!
542 :
9-176:2008/02/11(月) 13:21:36 ID:YNW/XXsM
またさっきみたいにならないように発声練習しておこう。
あー
あー
うん、快調。
「何してんのー。先行くわよ」
「ごめンごメん」
☆
お昼休み。
よし、今度こそ!
「か」
「そうだゆきちゃん、このチョコあげるよ」
「まぁ、ありがとうございます」
「………」
「はい、こなちゃんも」
「…ありがと」
「つかさ、来年こそ友チョコから卒業しなさいよー」
「ま、まだいいよそういうのは…」
顔を赤らめるつかさ。
かわいいけど、今回はそれで許されると思ったら大間違いだよ。
「そういえば、あんた今日もチョココロネ?」
「ふぇ!?そ、そうだけど…」
「そうだ!去年あげたことだし、お返しにそれちょうだい」
「…なんで?」
「いいでしょ、何となく食べたい気分なの。私のお弁当あげるから」
「で、でもこれ…食べかけだし……」
「私のも食べかけだから、おあいこよ」
チョココロネを頬張るかがみ。
ダメだ…。恥ずかし過ぎて直視できない。
結局、お弁当にはほとんど手が付けられないままお昼が終わった。
う…お腹減った。
☆
543 :
9-176:2008/02/11(月) 13:22:02 ID:YNW/XXsM
「どうしたものか…」
放課後、机に置かれた紙袋をじっと見つめる。
教室には誰もいない。
かがみは掃除当番らしいけど、ちょっと遅すぎない?
やっぱり、つかさと一緒に帰ればよかったかな…来るかどうかも分かんないし。
それに、もうチョコは渡しちゃったし。コロネだけど。
でも、せっかく昨日ゆーちゃんと頑張ったのに…もったいないなー。
――ん?ゆーちゃん?
ま、まさか!
中身が間違ってるとかそんなオチが!?
箱を開けて確認する。
…さすがにそれはないか。
ハート型の中に収まった文字は、間違いなくかがみ宛てだ。
………。
………。
………。
………。
………。
夜のテンション怖っ
こ、こんなの渡せるわけないよ!告白同然じゃん!!何書いてんの私!?
どどどうやって処分…お、お腹空いてるし食べちゃおう!!
「I Love Kag…って何これ?」
「のぅわあぁぁぁ!?」
証拠隠滅を計ろうとした私の背後には、既に奴が待ち構えていた。
「ここここれはそのあれだよほらあれ」
「…なんだ、用意してたなら言ってくれれば良かったのに」
「違っ!!これは何かのまちが…」
「食べていい?」
はぅ…その笑顔は……反則だよ、かがみ。
私はただ頷くことしかできなかった。
☆
544 :
9-176:2008/02/11(月) 13:22:22 ID:YNW/XXsM
「ど、どう?」
「うん!上出来じゃない」
「ほ、ホントに!?」
「嘘付いてどうすんのよ」
良かった…。
ガクッと力が抜ける。
そういえば、ゆーちゃんはちゃんと渡せたのかな?
…あの2人なら、心配ないか。
「こなた」
「ん……ぁ?」
甘い味が口に広がる。
「…これ」
「実はさー、昨日つかさと一緒に作ってたんだけど、ちょっと失敗しちゃって…」
「……モグ…」
「さっきひとっ走り行って来たのよ。市販ので悪いけどね」
飲み込むまで、やけに時間が掛かった。
「……ありがと」
「こなた、顔真っ赤よ」
かがみの手がほっぺに添えられる。
さらに顔の温度が上昇した気が……。
「…覚ましてあげるね」
それ、治療法間違ってるよね。
かがみの顔が近付いてくる。それに従って、私も目を細めていく。
「ええなー若いもんは」
「「!?」」
とっさに体が離れてしまう。
「……あ」
「幻聴…かしら?誰も居ないし」
教室の外を見渡すかがみ。
唇にそっと触れてみる。
また、顔が熱くなってきた。
「ほら、行くわよこなた」
「う、うん…」
かがみに腕を引っ張られ、しぶしぶ教室を後にする。
もうちょっとくらい、余韻に浸りたかったな…。
声の主を恨もうとしたけど、なぜかそれはできなかった。
☆
545 :
9-176:2008/02/11(月) 13:23:46 ID:YNW/XXsM
以上です。
最近ヘタレ攻めこなたにはまってたり…orz
それにしても自分のSSは短い…というか中身すかすか…改行もっと詰めたら節レスできそう。
もっと長い文書けるように精進せねばorz
読み返せば読み返すほどその拙さが目立ってきますよ。
また間隔空けてもう1個SS投下しにきます。
連投すいませんorz
明日からまた来れなくなるので今のうちに…。
あと、黒井先生ファイト!なおまけ…↓
「まったく、今の学生は平気でお菓子持ってきよって。なぁ桜庭センセ」
「そうですな。ホント困ったものですねぇ」
「……それは?」
「ふゆ…天原先生にもらいました」
「………」
萌えた。GJ!!!
>>545 おおGJ !
バレンタイン近づいてきたから、それ関連のSS増えてきたな〜
砂糖吐きそうw
ゆーのす通信新刊のあとがき、「ガチ百合ファンには申し訳ない」って言っているけど物凄い共感できるな。
あと関係無いが、今回お馴染みの阪神キャップが全く登場してないな。
552 :
13-415:2008/02/11(月) 18:44:23 ID:VB0dPTio
実は最近までまとめWIKIばかり見てて、このスレ読み出したのは最近なのですが
職人さんたちが次々SSが投下していってるのに驚きですw
バレンタイン話も学園祭エピソードもニヤニヤ出来ました
それはそうとそれらみたいなドラマチックな展開は無いですが
自分のをここらで一気に完結までうpろうと思います
>>461の続き
「ふーん、そうだったんだ。確かにこの服だったらこなちゃんのサイズにピッタリだもんね」
数分後、何とか正気を取り戻したつかさにこなたの格好の訳を説明し終えた。
「全く・・目の色変えてこなたにベッタリしちゃって・・」
「かがみも人の事いえなかったけどね」
更に制服が乱れきってしまってるこなたから最もな指摘をされる。
「あ、あれはこなたが変なこと言うから・・」
「変な事?こなちゃんどんな事言ったの?」
「えっとね、 ねえお姉たん、もうお・・」
「やめい!!またつかさを暴走させたいのか!」
「おっと、危ないところだった・・一緒にかがみまでまたおかしくなる所だったよ」
「お姉ちゃんもこなちゃんに萌えちゃったんだー♪」
「変な単語使うなぁ!」
「あの・・所でつかささん?」
「何ー?」
「・・そろそろ下ろしてくれないかな・・?」
つかさはさっきの私と同じで、正気に戻ってからもずっとこなたを膝抱っこしたままだった。
「えぇ!?せっかくだからもうしばらくこのままでいたいよー」
そう言って逆ににこなたを抱きしめる力をギュッと強めてしままうつかさ。
「えへへ、小学校の制服着ちゃってるこなちゃんって可愛いー♪私にも妹が出来たみたい♪」
私とは違って正直な所がこの状況ではかえって良くないみたいで、正気を取り戻しても
つかさはこなたにベッタリなままだ。
「むぐぅ・・恥ずかしいよぉ・・」
「ちょっとつかさ、私も我慢したんだしいい加減離してあげなさ・・」
さすがにこなたが可愛そうになってきてつかさを叱ろうとした時
こなたとつかさの全体を見渡した光景が視界に飛び込んできて私の口は止まった。
ただでさえ小学校の制服を着ているこなたが、一応女子高生の平均位の身長はあるつかさに
膝抱っこされてるせいで、小さい子独特の雰囲気が余計に漂ってしまってる。
(・・いいなぁ、つかさ・・抱っこしてて・・)
・・気づいたら私は二人の目の前に移動して、つかさの胸あたりにある
こなたの頭を撫で撫でしていた。
「・・?・・かがみ?」
「こなた・・あんたやっぱり可愛いわ・・」
「だよねー♪」
「かっ・・かがみっ・・ひょっとしてまた・・」
「(ハッ)だ、大丈夫、私はちゃんと正気よ!」
身の危険を感じて本気で怯えた目をしているこなたを見て慌てて気をしっかりと持ち直す。
可愛いこなた・・(ゴホン)友達に怖い思いをさせてまでベッタリするのは気が引けるしね。
「ほらつかさ、こなたが嫌がってるから我慢しなさい。さすがにこれ以上はこなたに嫌われるわよ」
「はぅーこなちゃん、嫌いにならないでー(>_<)」
つかさは私の最後の一言に反応して渋々と腕を放してこなたを開放した。
「ぷぁぁ、助かったあ・・一時はどうなる事かと思ったよー」
久しぶりに自由を取り戻したこなただったけど
私とつかさに連続で変な事されまくったせいでかなりヘロヘロになってるみたいだ。
「だってこなちゃん可愛いんだもん」
「たしかに・・その服を着ているこなたはいろんな意味で危ないわね・・」
「二人とも散々好き勝手して私のせいにしないでよ〜(汗)凄く恥ずかしかったんだからね」
「あんたも最初変な事言って誘惑してきたでしょう」
「あれはちょっとした一発ネタのつもりだったのにな・・まさかかがみんがあんなにエロかったとは」
「うっ、うるさいなっ」
「つかさなんて見た瞬間襲ってくるし」
「お姉ちゃんが羨ましくてつい・・ごめんねこなちゃん」
なんだか今のこなたにつかさが謝ってる所を見ると
小学生の小さい子に大きいお姉ちゃん謝ってる様に見えて可笑しい。
やっぱりその原因はあの制服だろう。
「・・・こなた・・やっぱりその服、ヤバすぎるから代えた方がいいかもしれないわ・・」
「ええ!?なんでなんでどうして!?」
当然つかさは不満そうな顔をする。
「だって知り合いの私達でさえこなたの事を5歳以上年下の子としてしか見ることが
出来なくなってしまって何か不自然だし・・
こなただって小学生にしか見てもらえないのは嫌でしょう?」
実際今目の前にいるこなたは、実は私達と同い年・・・更に実は誕生日の順番は私達の中では一番早くて
梅雨の時期の一月半ほどの間は私達より年上になる子だとは到底思えなかった。
(まあ、それはこの服を着てなくても、普段から感じてることだけどね・・)
「う〜ん・・私は二人がもう変な事しないのなら別にどうだっていいよ?
サイズの合う服これだけなら仕方ないし・・」
正直あんたは構わなくてもつかさの理性がちゃんと持つかどうか心配なのよ。
・・・・・・・・・・私の理性もね・・・・・
「・・・やっぱり着替えてもらった方が無難だと思うんだけどそれが問題なのよね・・
他の私達の昔の服とかあったらいいんだけど・・」
「あ!それなら下の階の押入れの奥にあったよ」
ちゃっかりこなたの乱れた服を整えてあげていながら思いもよらない情報を教えてくれるつかさ。
「え?マジ!?」
「うん、お母さんが整理してるの見たから間違いないよ」
結構沢山あったしせっかくだから色々来てみるー?」
「なるほどー!、それは面白そうじゃないの♪」
それを聞くとなんだか無性に、久しぶりに懐かしい服を見たくなってきた。
しかも衣類だけ見るんじゃなくて誰かが着た所を見れて、
その上実際に着るのは可愛いこな・・ゴホン(ry
・・・ま、まあとにかくこれは少し・・いや、かなり興味あるかも。
何だか今の時点で既に小学生の頃の思い出が蘇ってきてて
本来の目的はどうでも良くなってきた。
「あの・・お二人ともまたテンションがやばくなってきてるみたいなんですけど・・」
「いいからいいから♪」
「こなた、いらっしゃい♪」
こうして私達は再び不安がるこなたの両脇に片方ずつ腕を通して確保すると
「もうやだーっ、お家に帰らせてー!ゆうちゃん助けに来てー!!」
っとか叫んでるのを華麗にスルーしながら下の居間へと連行して行って
その日は一日中、今までの友達と遊んだ経験の中ではトップクラスに入る至福の時を
過させて貰った。
次の日、昼休み
「そんな事があったんですか」
「うん、本当にあの時のかがみとつかさは凄かったよ〜。私モテモテ〜?♪」
結局昨日はあれから暗くなるまでずっと
久しぶりに見た沢山の懐かしい洋服を見てつかさと思い出話に花を咲かせたり
その服でこなたを着せ替えごっこしたりして遊んだりしてた。
「あんたあの時は嫌がってたけどちゃっかりサイズが合う服はほとんど持って帰ってたじゃない」
「まあ、意外といい服ばかりだったからね。ゆうちゃんにも何着かもって帰ったけど喜こんでたよ」
最初は嫌がってたこなたも
「どうせもう着る人居ないんだし欲しいのは全部持って帰っていいよ」
っていう私達の言葉を聞いてからは吹っ切れたのかコスプレ感覚で楽しんでた。
女の子なのにあまりおしゃれに気を使わないこなたの事をちょっと心配してたから
コスプレ感覚とは言っても私達のアドバイスを参考にして色々おしゃれしてるのを見ると
こいつにも結構女の子らしい所もあるんだと思って何だか安心した。
「でも本当に良かったよ〜、もうあの服は誰からも着られないままいつか
捨てられてたと思うとなんか悲しかったもん」
確かにつかさの言う通りだ。
どんなに思い入れがあってももう私達は二度と着る事は出来ないと思うと少し寂しくて
それをアッサリ着ちゃうこなたはちょっと羨ましかったけど
それ以上にもう役目を終えてこのまま誰にも着られる事はないはずだった服を
大好きな・・じゃない、親友のこなたにバトンタッチさせる事が出来たのは凄く嬉しい。
「あんたもせっかくあげたんだから大事に着なさいよね」
「もちろん、服に染み付いてるつかさとかがみの香りをクンクンしながら大事に着るよ」
「は、恥ずかしい事いうな!」
「昨日の夜着てた時もつかさとかがみの香りがしてたんだけど、なんか二人が私の事を
ギュッって包んでる様な感じがして気持ち良かったんだよねぇ〜」
「こ、こなちゃん恥ずかしいよぉ」
「泉さん、昨日は本当にギュっとされて恥ずかしがってたとお聞きしましたけど?」
「うぐっ、みゆきさ〜ん(汗)」
おお、みゆきナイスツッコミ。
そうよね〜いつもは平気で絡んでくるのに
いざああなると恥ずかしがったり怖がったりするこなたはちょっと意外で結構可愛かったわ〜。
「それにかがみさんとつかささんも今は恥ずかしがってますけど
昨日は喜んで抱きしめてたはずでは?」
「ちょっ、ちょっとみゆきっ」
「言わないでぇ〜><」
私達にまでツッコミ入れなくていいのよ!
おっとりしていながら中々痛い所ついてくるじゃないの・・
「そ、そういえば、私は可愛かったからそうしただけだけど
お姉ちゃんはこなちゃんの事凄く大事にしてたよねー」
うわっ、つかさの奴開き直ってから攻撃側にまわりやがった。
「そうみたいですね。自分の服が濡れるのにかまわず自分自身で泉さんを暖められるなんて、
泉さんの事を大切に想っている何よりの証拠だと思います」
「ち、ちがう・・私は別にそんなつもりじゃ・・」
「ありがとうかがみ♪暴走してきた事をチャラにしても嬉しいよ〜♪」
「う・・う、うるさいっ」
いつの間にかみんな私に一斉攻撃かよ!!!
「お姉ちゃん昨日あの後、こなちゃんに服を譲った事をお母さん達に
私よりたくさん、嬉しそうに何度も話してたねー」
「自分の大事な服を大事な人に着てもらうのは凄く嬉しい事だと思いますよ」
「そういえば私の方も、夜にかがみから『何度も着替えさせたせいで風邪ひいちゃってないか』
って電話あったよ」
「あ、お姉ちゃんその事を凄く心配してたよー。今日こなちゃんが学校休んでたら
自分のせいだって、朝に元気なこなちゃんを見るまでずっとソワソワしてたよねー」
「み・・みんな・・・止めてよ・・」
「まあ、制服着てる時にかがみとつかさに沢山ギューってされて
暑い位に暖まってたから全然平気だったけどね」
「えへへ・・」
「かがみさん、何事もなくて本当に良かったですね」
「・・・い・・加減にしろーー!!」
・・みんなに聞かれたら照れくさい話をどんどんされてるのに
耐えられなくなった私は思わず声を張り上げてしまった。
「濡れたこなたを抱きしめたのはとても見てられなかったからよ!
あんなに寒そうに震えてるこなたを見たら可愛そうで放っておけるわけないじゃない!
しかも私に早く会うために無理したなんて言われたらキュンとして抱きしめたくもなるわよ!
それにこなたが私に風邪ひかない様に服をしっかり着せてくれたのは物凄く嬉しかったんだから!
風邪ひかないようにセーターを着せるこなたがお姉さんみたいに思えて凄くくすぐったくて
ついついお風呂抜きで寝るまであの服着てたりもするわよ!
あと制服着たこなたを抱っこしたりしたのは悪かったけど
反則的に可愛いすぎるあのこなたがいけないのよ!
これでも本当はずっとこなたを抱っこしていたかったのを必死に我慢してたのよ!!
そんな可愛くて大好きなこなたに私達の昔の服を着てもらえるなんていう事になったら
そりゃあニヤニヤが止まらなくもなってみんなに言いふらしたくもなるわよ!!
その分後になって私のわがままのせいでこなたに風邪ひかせてたらと思うと
気が気でなかったのに・・それをみんなしてからかう様な・・・(ハッ!!!)」
「お・・お姉ちゃん・・・?」
「かがみさん・・(ニコニコ)」
「・・・かがみ・・・(///)」
うわ・・最悪だ・・orz
・・・・恥ずかしさのあまり取り乱して、心にも無い事・・もとい
心の中だけに留めてる事を洗いざらいぶちまけてしまったよぅ・・・
「・・あんた達!!何私に変な事言わせてるのよ!!!」
「いや・・今のはかがみが勝手にしゃべってた様な・・(///)」
「・・かがみさんは本当に泉さんの事が大好きなんですね」
「そうだね・・お姉ちゃんごめんね・・お姉ちゃんは本当にこなちゃんの事
大切に想ってるのにそれをみんなで変な言い方してしまって・・」
「・・っ!」
つかさやみゆき本人達には自覚は無いんだろうけどダメ押しのセリフまで言われて
当の本人のこなたの反応が気になって思わず目を向けてしまうとこなたと目が合ってしまった。
こなたの顔は耳まで真っ赤で本当に今にも顔から火が出そうなほどだった。
だけどそれをからかう事は今の私にはできなかった。
何故なら今の私の顔もこなたに負けない位真っ赤になってるのが
自分でも分かるからだった。
「え・・えっと、あのね・・か、かがみ・・昨日はありがとね・・」
開き直ろうとしてるのか照れ隠しで素直なフリしてるのか、真っ赤な顔のまま
私の胸に飛び込んでくるそうこなた。
かがみ「ちょっ、ちょっとっ!こんな所で恥ずかしいじゃないの!」
恥ずかしさのあまり思わず目をつぶってしまう。
「・・かがみがそんなに私の事を想ってくれてるなんて」
必死にこなたに手をまわすけどこなたが離れる様子はない。
「わ、分かったからとりあえず離れなさいよ!」
「うぎゅぅっ・・ちょっと、かがみそんなに力込めないでよ・・」
「は、恥ずかしいじゃないのよ!」
「あ、あの・・かがみ様・・?気づいてない?
離して欲しいのはこっちなんだけど・・(=ω=.;)」
「・・・・え?」
そう言われてつぶってた目を開くと・・とっくに抱き付くのをやめて離れようとする
こなたの体ををしっかりと抱きしめてる私の両腕・・
「!!!!」
し、しまった・・パニックになってて、無意識に私も抱きしめ返してた・・
「私は少しギュッっとだけして離れるつもりで抱きついたんだけどね・・
いきなりかがみが力いっぱい抱きしめてくるんだもん・・」
それにしてもこの状況・・
今手を離してみんな落ち着きを取り戻したらまた3人に物凄く冷やかされてもおかしくない・・
・・・それに・・・・いつもよりしおらしいこなたが今私の胸の中に・・
「・・・・・・・」
「かがみ、正気に戻った所で離し・・むぎゅうう!・・ちょっとかがみ!?」
「は、離さないんだから!!!」
「は、離さないって・・(=ω=.;)」
「ここまで収まりが付かなくさせてしまったこなた達が悪いんだもん!」
そう言いながらも体が勝手にこなたを痛い位に強く抱きしめてしまう。
「お姉ちゃんがデレデレになっちゃったよ〜う(汗)」
「こうなってしまったら当分泉さんを離す事は無さそうですね」
「そ、そんなぁ〜(汗)」
「もう!!こなたなんか知らない!!!(ギュ〜)」
「知らないなら離してよ〜(=ω=.;)」
結局昼休みが終わるまで私はこなたにベッタリしてしまって
そのリスクとしてその日を境にしばらく毎日
開き直ったこなたからはもちろん、さっきの謝罪はどこへとやらでつかさとみゆきからも
冷やかしの嵐で恥ずかしい日々を送る事になったのは言うまでもなかった。
562 :
13-415:2008/02/11(月) 18:55:10 ID:VB0dPTio
ありゃ、12レス使うつもりが3分の2で終わっちゃったorz
それと
>>553さんかぶってしまってごめんなさいです;
>>562 おつかれ。かがみんのこなた大好きっぷりがひしひしと伝わってきましたよ(=ω=.)
もしかして某スレのバルス?
乙
>>518 二人があることで口論になり、かがみがある人にたしなめられて仲直りを試みる話
>>551 スペースでスケブ描いてる阪神帽の人がいることに最近気付いた
本人だったのね…
>>562 GJ !
なんというバカップルw なんていうか、二人の間にラブオーラが渦巻いていて、他の人が近づけそうに無いw
これで完結かな? 新作できたらまた投下してね
>>562 ロリコスこなたがかわいいのはもちろんのこと、
暴走かがみにニヤニヤが止まらなくて…もう……GJ!!
>>553 すいません。レス忘れてた orz
GJです ! な、なんだかエロいんですけど、これからいったいどうなるんだろう (ドキドキ)
>>551 阪神キャップは作者本人のイメージキャラだから…
後はお察しください。お大事に
GUNPさんとこにまた新たな動きが。コンプエース再降臨?
最近更新しないなーと思ってたら
そういうことだったんだ。
572 :
464:2008/02/11(月) 23:30:31 ID:m6abmBUM
>>548 おおおお、これでした!
僕からもありがとうございます。
今度こそ保存しました。
欲を言えば大きい画像をできれば希望。
574 :
8-664:2008/02/11(月) 23:47:32 ID:qViFblD9
遅くなりましたがご指摘ありがとうございます!
歌詞を丸々入れてしまったことをすごい後悔しています・・・orz
>>539さんの言うとおりやはり歌詞を丸々使ってしまうところで
著作権にも引っかかりますし自分の想像の足りなさが出てしまってると思います
本当に申し訳ないです汗
次回の時はそういうことがないように気をつけますね
>>537さん
暖かいお言葉ありがとうございます!かがみパートのほうは
今回のことがないようにするんでもしよろしければまた次に投下するときも見てくださいね
>>538さん
ご指摘ありがとうございます!まだEspeciallyを聞いたことない人がいるかな?
と思ってSSにリンクを貼ったのが間違えでしたorz
今度から気を付けますね
>>536さん
さっき見てみたら全角になってました汗
ちゃんと半角にしといたんで次から大丈夫です
9-176さん
コメントありがとうございます!
バレンタインSS読ましていただきました!
キスするギリギリで止められるとこがまたGJでした!
次回は長文期待してますね
それでは遅くなりましたが今から遅れてやってきたクリスマスを投下しますね!
さっき読み直したのですがキスシーンで『微エロ注意』です!もし無理だったらスルーしてください!
では6スレ消費しますね
「ジングルべ〜ル ジングルベ〜ル♪鈴が〜鳴る〜♪」
「へぇ〜あんた、珍しい曲歌うわね〜」
「だって、もうちょっとでクリスマスだよ〜かがみん♪」
「そっかぁ〜もうそんな時期なのね」
綺麗な透きとおった水色の髪に、ちょこんとてっぺんにあほ毛を付けてる子が言う。
この子は私の一番大切な人で、私の運命の人である・・・そう、名前は泉こなた。
こなたと私は今、親友以上の関係を築いている、女同士なのだが恋人同士なのだ。
私たちの関係が始まったあの日から数ヶ月が経った、やはり時が経つのは早いものだ・・・
12月の風が下校途中の私たち二人の間を通り抜けていく。
「うぁ!さむ!!」
こなたが私の腕に抱きついてくる。
「ちょ、こ、こなた!急にやられたらびっくりするじゃない!それに周りに人がいるでしょ!」
私の頬が火照ってくるのがわかる。
「えぇ〜いいじゃんかがみ〜♪こっちのほうが二人とも暖かいよ、
それに、もう私たちに壁なんてないんだしさ・・・人の目なんか気にしないの♪」
こなたがちょっと照れくさそうに言う。
「も、もう・・・仕方ないわね!わ、私は別にこんなにくっ付きたい訳じゃないんだから!」
いつも通り私は照れ隠しで顔を赤くしながらそっぽを向いて言う、
本当はすごいうれしいんだけど、どう言葉にしていいかわかんないし・・・
「ふふ!顔は正直だよかがみ♪」
こなたはニヤニヤしながらぎゅうっと私の腕にさらに強く抱きついてくる。
「ばか・・・」
うれしさと恥ずかしさでほぼ真下を見ながらしばらく歩く。
「そだ、かがみ今日ゲマズ寄ってっていいかな?今日はコンプの発売日なんだ〜」
「あ、そういえばラノベの新刊も出てたわね、いいわよ寄って行きましょ」
私たちはゲマズへ向かうことにした。
ゲマズに着き手ごろな雑誌を手に持ち読みながら色々と話していた。
「ところでこなた、あんた・・・クリスマスはバイト忙しいの?」
少し緊張しながら聞いてみる。
「あれあれ〜?かがみ、そんなこと心配してたの?」
こなたはちょっとニヤついたが後に優しい笑顔で
「心配しなくても大丈夫だよ!ちゃんとバイトは早めに上がらせてもらうように頼んであるから♪」
「ほ!ほんと!?」
うれしさのあまりちょっと声が大きくなってしまう、
あ、一応店の中なんだから静かにしないとだめだよね
「うん♪たぶん7時くらいには終わるよ〜」
「そ、そしたらさ、終わったら家に来てくれる?私が腕によりをかけて豪華な料理をこなたに作ってあげるからさ!」
「むぅ〜かがみの手料理を食べるんなら胃薬を持参しないとな〜」
「今何か言ったか??」
「冗談だよかがみ様〜♪・・・でも、うれしいよかがみ!さすがは私の嫁だね!」
「な、よ、嫁はちょっと早いだろ!でも・・・こなたなら毎日料理作ってあげてもいいかな・・・」
「あ〜かがみ様〜また顔が真っ赤ですよ〜♪」
「わ、悪かったわね!とりあえず本買ったんだからもう行くわよ!」
「あぁ〜待ってよ〜かがみ様〜」
早歩きで店を出ようとする私の手をこなたがつかむ。
「ねぇ、かがみ、手つなご〜♪」
「まったく、実はあんた、私よりも寂しがり屋なんじゃないの?」
「そ、そんなことないもん!ただ私は、かがみとずっと一緒にいたいだけだもん・・・」
こなたの顔がみるみるうちに赤くなる、
あぁ・・・なんでこんなにこいつは可愛いんだろう・・・
自分の手をこなたの手に絡める、これがよく見るカップルの手のつなぎ方だろう。
「こなた♪」
私が満面の笑顔で愛しい人の名前を呼ぶ、
愛しい人もそれに気が付き満面の笑顔で私の名前を呼ぶ。
「かがみ♪」
「ねぇこなた、さっきの歌一緒に歌いながら帰ろう♪」
「うん!いいよ♪それじゃ行くよ、せーの」
二人で一緒に、子供の頃一度は歌ったことがある懐かしい歌を歌いだす。
『ジングルべ〜ル ジングルベ〜ル♪鈴が〜鳴る〜♪』
ちょっとだけ薄暗くなった夕暮れに二つの影が並びながら歩いていく、
そこには冬の寒さなど感じられない空間が広がっていた。
クリスマス当日
私は、今台所で一人、料理と格闘をしている、
今日はクリスマス当日でみんな外出していた。
つかさはみゆきの家でともにクリスマスを過ごすらしい、
父や姉さん達は家族でどこか外出してくるらしいのでだいぶ遅くなるらしい。
だから、今日の夜はこなたと二人きりなのである・・・
「えーっと、これにこれを入れればいいのね」
今は最後の一品と格闘中だ、
ほかの品々は我ながらいい出来栄えだと思う、つかさに教えてもらいながら練習したかいがあるものだ。
「よし!完成!」
時計を確認する、時間は7時を回ろうとしていた。
「よかった、間に合ったみたいね」
急いで食卓に皿を並べて準備を整える。
「準備完了っと、あとは待つだけね♪」
居間のソファーに腰掛けラノベを読みながら待つことにした。
・・・・・・
・・・・・
・・・・
・・・
遅い・・・
ラノベを一旦置き時計を見る、時間は9時30分を過ぎている。
いくらなんでも遅すぎだろう。
バイト先から家までだってそんなに遠い距離じゃないし、こなたの家からだってそんなに時間はかからない。
結局バイトが忙しくて延長してやってるのかな?
携帯を開いて着信がないか確認する。
何も着信はなかった。
「あんた、ちゃんと7時に終わってから来てくれるって言ったじゃない・・・」
携帯の待ち受けに向かってしゃべりかけるが無言のまま。
私の携帯の待ち受けはこなたの画像だ、でもただの画像と言う訳ではない、
こなたの案でお互いのキスする瞬間の画像を待ち受けにしようということになったのだ。
画像のこなたは目を瞑っていてちょっと恥ずかしそうに頬を赤く染めている。
「せっかく私が作った料理だって冷めちゃってるわよ・・・ばか・・・」
携帯の画像に軽くキスをしながらソファーで横になる、
そうしているとだんだん眠気が襲ってきた。
こなたが来るまではちゃんと起きてないとだめなのに・・・
「スー、スー」
深い眠りに落ちる。
BGMの件は保管庫の人に頼んで曲名のみに差し替えて貰うのはどうよ。
個人的にはBGM直接聴けて良かったんだが、色々事情ありそうだし。
プルルルル プルルルル
「もしもし!こなた!?あんた今どこにいるのよ!」
「あれ?かがみ、そんなに怒ってどうしたの?」
「どうしたのじゃないわよ!!いつまで私を待たせるのよ!!」
「あ、いい忘れてたけど私、今日他に用事あったんだよね」
こなたの声がとても冷たい。
いったいどうしたのよ・・・こんなのこなたじゃないよ・・・
「ちょ!あんた、何があったのよ!」
「え、別に何もないよ。そろそろ彼氏との待ち合わせ時間に遅れちゃうから・・・
さようなら、かがみ」
「え?彼氏・・・?」
その瞬間地面は崩れて私の体は闇の中へと落ちていった・・・
え・・・?
目を開けるとサンタクロースの帽子をかぶった見覚えのある顔がキスをしようと迫っていた。
「ん〜・・・!!!???」
気が付いたら逆に私が抱きついてキスをしていた。
「ん!・・・くちゅっ・・・ん・・・むぅ・・・」
「ん・・・ぷは!ちょ、かがみ!・・・ん・・・ちゅっ・・・んぁ!落ち着いて!」
やっと唇を離す、そして涙目で怒りの言葉をぶつける
「どうしてこんなに遅いのよ!!携帯にも連絡入れないで!!」
「いやぁ〜ごめんねかがみ、バイトは時間通りに終わったんだけど、
かがみにあげるクリスマスプレゼントが中々見つからなくてさ〜」
「私・・・寂しかったんだから!怖かったんだから!
おかげでこなたに彼氏ができる夢まで見せられて・・・私・・・私・・・うわぁぁぁぁん!!!」
あれは夢だったこと、それに加えてこなたが来てくれたことの安心感で久しぶりに大泣きしてしまった。
「あぁ、もう〜よしよし♪」
こなたが優しく抱きしめて頭を撫でてくれる。
「こなたのばかぁ〜・・・!!う、ぐしゅっ・・・」
「私が彼氏なんか作るはずないじゃん♪もう私にはかがみしか見えないんだから!
本当にかがみは心配しすぎなんだよ〜」
「だって・・・だって・・・・」
「かがみ、顔見せて・・・」
「え・・・?」
私がこなたに顔を見せるとこなたは優しい笑顔で
「ふふ、泣いてるかがみも可愛いよ♪」
「ばか・・・」
そして再びお互いの愛を確かめ合うようにキスをする。
時間はもう11時30分を過ぎようとしていた。
こなたが来てから少し遅い晩御飯を取った。
「わぁ!!かがみ!すごいおいしいよこれ!!」
「え?本当!?なんだか頑張ったかいがあったかなぁ〜♪」
よかった・・・こなた、こんなに喜んでくれた♪
「あ、かがみ〜食べさせて〜♪」
「え!?あ、うん・・・いいよ♪」
「かがみもだいぶ素直になったねぇ〜」
「べ、別にいいでしょ、将来もどうせやることになるんだし・・・」
「かがみは私の嫁!!もうこれは決定事項だね♪」
「ほら、口空けなさい」
「あ〜ん・・・パク、もぐもぐ」
「どう?」
「かがみの愛情が口いっぱいに♪」
「ふふ、何それw」
居間にある携帯が急になり始めた、確認するとお父さん達とつかさが明日帰ってくるという内容のメールだった。
「こなた!今日は誰も家に帰ってこないらしいから泊まっていきなよ♪」
「本当!?じゃあちょっとお父さんに連絡するよ!」
携帯をいじっているこなたを改めて見る、バイトが終わってから急いできたのかサンタクロースの衣装を着たままで
とても似合っている。
「あ、そうだ!かがみに渡したいものがあるんだ♪」
こなたは何か思い出したようでポケットから綺麗にラッピングされた小さい箱を取り出す。
「あ、それってもしかして・・・」
「うん!そうだよ!改めて、かがみ!メリークリスマス」
こなたからのクリスマスプレゼントをもらい開けてみる。
「!?これ・・・」
「そう、これが私が来るのが遅れちゃった理由なんだ」
見てみるとすごく綺麗な指輪が入っていた、
よく見ると指輪の内側に私の名前が掘り込まれていた。
「もっといい指輪にしたかったんだけど、やっぱり相当値段が高くてさ〜
いろんなとこ回ってやっとそれを見つけたんだよ。
ごめんねかがみ、将来ちゃんとした仕事に就いたらもっといいの買ってあげるからね♪」
「こなた!!!」
「おわ!か、かがみ苦しいよ・・・」
こなたをきつく抱きしめる、こんなにうれしいことをされたのは生まれて始めてだ・・・
「大好き!!もう一生離さないんだから!!!」
「私もだよ、かがみ♪」
ふと、時計が目に入る、すでに0時を過ぎていた。
「あ、もうクリスマス終わっちゃったね・・・」
「え?何言ってるんだいかがみんや〜、私たちのクリスマスはこれからでしょ?」
え・・・?あ、そっか、今日はイブだもんね。
ということは今日が本当の・・・
「そういえば、私まだかがみからプレゼントもらってないよ〜」
私からこなたに渡す予定だったプレゼントは二人用の大きめのマフラーだったけど、予定変更・・・
「プレゼントはもうこなたの腕の中にあるよ♪」
「え?もしかして・・・」
こなたをソファーにゆっくりと倒す。
「私を・・・全部あげる・・・メリークリスマス、こなた・・・」
私たちはさっきよりも深い深いディープキスをする。
「ん・・・ちゅっ・・・大好きだよかがみ♪」
「んぁ・・・私も・・・大好きだよこなた♪」
私たちのクリスマスはまだ始まったにすぎない・・・
fin
以上です!季節外れで浮いていますがそこは突っ込みなしでorz
>>578さん
突然の投下で申し訳ないです汗
さっき保管庫見てみたらちゃんとリンクの部分消えてました。
とりあえず今回は何も知らないで歌詞丸々やった自分が悪いので次回からはマジで気をつけます!
消してくれた管理人さんに感謝です!
汗とかorzとか多用されると鬱陶しいんだが
>>582 こなかがに季節の境は関係ない。今クリスマスSSを見ても萌えるものは萌える。
用はGJ!ごち!
もう少し自重した方がいいのでは
ひよりとは別の意味で
586 :
9-176:2008/02/12(火) 00:55:28 ID:cpZBHutR
えーと、投下けっこう出ているようなので今日はもうやめておきます。
職人さん、GJです!まとめてで申し訳ない…。
それから、コメント頂いた方どうもです。
なんで今日こんな荒れ模様なんだ?
職人の皆様GJです
しかしこのスレ
どんどんと投下ペースが上がってますな
そしてこの勢いでバレンタインへ
おお
数日空けただけで膨大な量の投稿が
まとめてで申し訳ありませんが、職人様・絵師様方、いい仕事です。
>>587 どこも荒れていないと思います。 落ち着いてください。
亀レスで悪いんだけど
>>546の絵師について
誰か詳細をお願いします
593 :
7-438:2008/02/12(火) 03:48:49 ID:QS7jQh47
>>593 ひゃっほおおおおおおう一番乗りっGJw
うははははは。これはさっさと食べてしまえwwww
色塗りうまいな
>>593 なんというクオリティの有効活用…!
GJっす
>>535 GJ!まさかアンコールでEspeciallyが来るとは。
そして音源があのMADとわ!二重にやられました。
>>545 …甘い。甘いものなんて何も口にしてないのに口の中が甘い気がする。
何が言いたいかというとGJ
>>546 そこの人は今年もいい感じに飛ばしてるなぁ。最高だ
2ヶ月ぶりに保管庫のほうも更新されるかな。
598 :
12-926:2008/02/12(火) 09:15:25 ID:jNFyd024
>>582 GJ。こなたが照れるのがいい。
>>593 往来でそんな恰好を・・・!早く柊家に連れて帰らなけれ(ry
SS気長に待っておきます。
俺も続き書かないと・・・
599 :
(´・ω・`):2008/02/12(火) 17:42:59 ID:0+i2RMSt
600 :
600:2008/02/12(火) 17:43:56 ID:0+i2RMSt
↑チンコ画像とかデブ女とかそんなんばっか
見なくてよかったTHX
くっ・・・見ちまった
即キャッシュ削除。
やっぱURLだけってのは気をつけないとダメだな俺・・・
文なしURLを何故踏むw
てか踏んでもいちいち反応するな
いや、反応してくれるお陰で俺らは助かるわけで
チンコ画像と聞いて開きました
608 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2008/02/12(火) 20:52:18 ID:aWdSlZDy
プラウザ導入すればいいじゃん
無料なんだし
konatakigae.jpg .exe
↑これでかがみんが釣れる
かがみ「ん?こ・な・た・き・が・・・ええっ!?(カチカチッ!!!)」
611 :
8-784:2008/02/12(火) 21:11:36 ID:/BQjTjuq
612 :
10ー79:2008/02/12(火) 21:18:09 ID:wfynYqff
8ー784さん
GJ!!次回が楽しみでたまらないw続き、待ってます!頑張って下さいね!
>611
GJっス! とうとうかがみが…!
「まずは落ち着いてリミッターカットを……」
「あ、あの〜、かがみさん……?
>>611 あなたはまいかいまいかいすばらしいものをみせてくださりますね
かがみの暴走が楽しみだ
>>609 「……って事があったのよ、ひどい話でしょ?」
「いやいやかがみん、いくらなんでも判断力なさすぎだって。
一発で釣りだってわかるような名前じゃん」
「だって、こなたの着替えよ!?
どんなに騙されてるって分かっててもクリックしちゃうじゃない!」
「そんなに見たいんなら」
「……?」
「私に頼めば、いつでも見せてあげるのにな」
「じゃあ、今」
「えっ! そりゃないよ、かがみん」
「いつでもって言ったんだから、今でもいいでしょ?」
「ちょ、待ってよ!」
「遠慮なく頂くわよ」
「か、かがみんっ! 上着を勝手に取らないでよ!
これじゃもう着替えでもなんでもないじゃん!」
「フヒヒ……こんなの見たら自重できないっスよ。
柊先輩があのファイルにあんなに簡単に引っかかってくれるとは……」
kagamidelemode.jpg.exe
>>611 ついにぷっつんしちゃった!
次回は大変なことに!凄い楽しみですよ?
621 :
8-784:2008/02/12(火) 22:23:55 ID:/BQjTjuq
ありがとうございます、今回オチ弱かったので不安でしたw
>>612 がんばります ! でも、かがみが暴走して言うことを聞いてくれませんw
>>611 原作のセリフですね? w
>>614 正直、頭の中で収拾がついていません。どうしてもエロっぽくなります (汗)
>>615 冗談抜きで、次回は投下自重するかもしれませんw
>>619 本当に大変になってます・・・投下どうしましょう・・・31話に飛ぶかも?
622 :
8-784:2008/02/12(火) 22:31:23 ID:/BQjTjuq
すいません
>>613さんを611と打ち間違えていました
申し訳ないです
それと
>>620さんありがとうございます !
>>621 まあアウトな展開になれば
エロパロのスレに投下する方法がありますから
>>616 フィギュアには全く興味はないが、ねんどろいどとやらにちょっと惹かれ、入場料を見て引いた
とりあえず前日の板橋でおとなしく本を漁る程度に留めておこうと思う
__
/ -―‐- 、:丶
〃´ \:ヽ
{{ __ }.::}
_, - ―‐‐┤ \ー‐――'<
/.::_/.::.::.::.::|.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::.::\
______//_/____::/|.::{.::.::.::.::.::.::.::.::.ヽ::.::ヽ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ~|lll|'.::|.::|.::.::.:|.::.::.::.::.::.::.l.::.::. ',
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│ |lll|::ハ.l:.::.:: | ヽ.::.::.: |.::.::.::|
│ |lll| ',.::.::.│ \.::.|.::.::. |
│ |lll|三 ヽ ::.:|三三7:ヽ|.::.::.`ヽ
│ |lll|" \| ""・l.::.::|⌒l:ド、l
│ |lll|、 ‘ー'ー' j.::.::|-イ.:|
│ |lll|:l>ー‐rーt< リ .::|.: l :| どうせ見てるだろうからここでいいや。
│ |lll|:|_j;斗<_,>/.:: /! ::.: | 明日数学の宿題よろしく〜。
│ |lll|:| >、 __/.:: / ヽ.::. |
├‐tュ‐‐┬‐tュ――|lll|:| / /.:: / i.::.|
│ ‖ ‖ ll |lll|:V ,'.::.:/ .|.::.|
│ ‖ ‖ |!____ |lll|.::ヽ i/.:/l |.::.|
_j ̄|! ̄`|! ̄|! /  ̄ l\{ W / |.::.|
宿題は置いといて
明後日の計画を練っているのだ
コンプティークの付録のかがみ下敷きは実に我々の妄想を膨らませてくれる・・・
明日、かがみんは↓
つかさを師としてチョコ作りの特訓
SSがなかなか先に進まないです
キャラの台詞回しや背景描写など細かいところが気になって、
本筋がなかなか進みません
2月中に終わることやら
こなた「今度の日曜日のデート何処にしようか?」
かがみ「そうね、秋葉原なんかどう?」
こなた「え?かがみんどうしたの!?」
かがみ「だって秋葉原が一番こなたが楽しそうだし、他の所だとこなた黙っちゃうんだもん」
こなた「なるほど、私の趣味に合わせてくれたのか。所でかがみはこういう趣味で行きたい所は無いの?」
かがみ「私の趣味は楽しそうなこなたを見守る事だから、ここよ。」
635 :
12-926:2008/02/13(水) 01:13:10 ID:/T9BRWFn
>>632 そんなあなたを横目に適当なSS投下してごめんなさい。がんばってください!
ということで前の『熱暴走』の続きです。題名は同じです。5レスほど頂きます。
かがみ壊れたり二人で弱ったりしてます。
基本的にセリフは苦しそうにして言っている、と想像してください。
では。
「こなた〜・・・、こなた〜・・・?」
・・・寝ちゃったか。まあ正直私も結構きついから寝たいんだけど、こいつの看病しなきゃね。
お母さんのこともあるし、案外こいつ体が弱いのかもしれないしね。
まずは濡れタオルを用意、っと。これがあるだけで随分ラクよね。
で、こいつの頭に・・・、いや、まずはおでこの熱さを確かめるべきかな?
・・・べきよね、うん、むしろ調べなくちゃね・・・・・私のおでこで。
起こさないようにそーっと近づけて・・・ああ、どんどん近づくわ・・・今歴代二位タイくらいの近さね・・・
これで一位タイくらい、まだまだいくわよ・・・よし!新記録!
でもまだよ。記録は伸びるときに伸ばさな・・・・・・・・・・・・・・・・・・っておい!
なにやってんのよ私!こんなことしてる場合じゃないわよ!こいつこんなに苦しんでるのに!
ああもう、ホントごめんねこなた・・・。とりあえず熱は・・・うわ、熱い・・・!
39度近くあるんじゃない?
冗談抜きで遊んでる場合じゃないわ。とりあえずおでこを冷やさなきゃ。
氷枕もしいて、とりあえずはこのくらいよね・・・・
あ、後頭部にタオルまきの保冷材あてがって・・・うん。完璧。
私もちょっと休もうかな。
ん、体が熱い・・・なんか熱が上がったような・・・。
外が暗いわね。・・・七時か。やっぱり夜になるとちょっと悪化するか・・・。
「はあ、はあ」
「こなた!?」
「う〜ん、か、かがみぃ・・・」
こいつも悪化してるわ。
「こなた、今飲み物持ってくるからちょっと待っててね!」
熱が出たときに注意を払わないといけないのは水分の補給。脱水になったりしたら大変だから。
私も飲んどこう。ってあいつ、6リットルも持ってきてる・・・!
まあこれだけあれば二人でも足りるか。ありがとね、こなた。
しかしなんかふらふらするわね・・・。息も熱い。壁に手をつかなきゃ歩けないじゃない・・・。
私も人の看病してる場合じゃないわね・・・。
「こなた、スポーツドリンクよ。飲んでおきなさい。体、起こせる?」
「う〜」
無理そうね。しょうがない。
「私が起こしてあげるから・・・ってあ、れ・・・?」
うわ、体に力が入んない・・・!こいつも起こせないなんて・・・。でもこいつは自力じゃ到底起き上がれそうにないわね。
・・・・・これしかない、か。
「ごめんね、こなた。」
スポーツドリンクを口に含んで、飲み下しやすいようにこなたの頭の位置を少し高くして・・・
普通ならこんなこと緊張して出来ないんだろうけど、なんかもう煩悩なんて消えてるわね・・・。
この熱じゃ無理ないか・・・。
今はただこなたを助けたい・・・。
ちゅ・・・
「コク、コク、コク・・・」
「もう少し飲んでおいたほうがいいわね・・・。もう一回、失礼するわね。」
ちゅ
「コク、コク・・・はあ、はあ」
「はあ、はあ・・・いい?喉が乾いたら遠慮せずに言いなさいよ?」
「う〜・・・」
頭がくらくらするのは熱のせい、かしら・・・。あ〜だめだ・・・。千鳥足になってるわ。
まあコップだけ片付けて・・・ってあれ?
「これは・・・?」
・・・チューブ状のストローね・・・。こんなものウチにあったのかよ・・・。
ていうことは、さっきの私、無駄骨?
ま、まあいっか。こなたに渡しとこう・・・。
「こなた、やっぱりストロー渡しとくから、これで飲んでね。」
「う〜・・・」
あれ?なんか私本当はストローあったけど出さずにこなたに・・・その・・・口づけした・・・みたいになってない?
ああ、けどだるいからどうでもいいや。もう歩けない・・・。お休みこなた・・・。
・・・・
「う〜ん、かが、みぃ・・・」
「ど、どうしたの?」
「う〜ん・・・」
「・・・うなされてるだけか。」
「か、かがみい・・・かがみい!!」
「こなた、大丈夫よ。私はここにいるから。」
・・・隣に毛布しいて寝るか・・・。手も握ってやろう。
「う〜ん、かがみ〜・・・」
「こなた、ゆっくり休みなさい」
「か、が・・・み・・・・・・スゥ・・・スゥ」
「どこまでも世話の焼けるヤツね・・・。お休み。」
まあお休み、なんて言葉が似合わないほどこいつと私の体調は酷いものだけど、
そうすればこいつもちょっとは元気になりそうな気がするし。
ああ、でも本当にやばい、かも・・・・。ごめんもう無理。寝る・・・。
「・・み、かがみ?」
「う〜・・・ん?」
「かがみ!!ヤター!やっとかがみが起きた!!」
「え、こなた?もう元気になったの?」
「あれ、かがみ覚えてないの?」
・・・どうやらこなたによると、あの後私は丸一日更に高熱を出して寝込んでいた、らしいけど記憶がないわ。
少し回復していたこなたがいろいろと面倒見てくれた、って。
あれ?ということはこなたにも看病していた私の記憶がないのかな?
まあ残念な気もするけど、忘れててくれたほうが・・・
「にひひひ、かがみぃ〜、なんであの時はわざわざ口うつしで飲ませてくれたのかなあ〜?」
「おまっ!覚えてたのかよ!!」
「あたり前じゃ〜ん。あんな熱いくちづけ、忘れるはずないでしょ?」
うわあ、恥ずかしい・・・。
今日一日、いや一週間、下手したら永遠にネタにされそうだわ・・・。
ああだめだ、また熱が上がって・・・
バタン
「え?ちょ、かがみ?かがみぃ〜!?」
うう、しんどい。やっぱりまだ無理できないわね・・・・。
・・・そういえばさっき上から覗き込むこなたを見て思い出したんだけど、
なんだか朦朧とした意識の中で口に何か含んだこなたの顔が上から近づいてきた気がするんだけど・・・
まあ気のせいかしらね。
起きていきなりで悪いけど、私体調あまりよくないから寝るわね。じゃ、お休み〜・・・。
ちょ、なんというレス数予測の下手さ・・・。
という訳で投下終了です。もう自分でもなにがなんだかww
まあ暇つぶし程度に読んでもらえれば。
最後までお読みくださってありがとうございました。
とびー最高だよとびー
641 :
8-616:2008/02/13(水) 03:10:39 ID:defa3N1D
スレの勢いが早くて追い付きませんね…まとめてですが皆さんGJです!
>>611 かがみの何かしらの線が切れましたねwこれは期待せざるを得ない!
>>639 口移しパラダイス最高です!これじゃあいつまで経っても風邪が治らないwww
さて、バレンタイン前日になったのでシリーズものの続きを投下したいと思います。
>>639さんのすぐ後で申し訳ないですが、今やらないと今日は投下する時間がなさそうなので…御勘弁を。
・『決戦はバレンタイン!準備編』の続きになります。
・9レスお借りします。
「べ、別にあんたの為に作ったんじゃないからね!偶然家にチョコが沢山あっただけで…」
「お姉ちゃん、そろそろチョコ固まるよー!」
「はぁ、これじゃあまさにツンデレじゃないか…」
「あれ、何してるの?」
「ここはやっぱり素直に押していくべきか…」
「お姉ちゃん?」
「こなた、好きよ…。これ、受け取ってくれる?」
「ど、どんだけー!?」
「『ありがとう、かがみ。私もずっとかがみのこと…』」
「あのー…」
「そしてそのまま二人は…なーんてっ!ふふ、何だかこんなの恥ずかしいじゃなーい!!」
「あのさ、お姉ちゃん…取り込み中悪いけど、そろそろいいかな?」
「あー、はいはい………っでえぇぇぇ!!!!つ、つかさっ!?あんた何時からいたのよ!」
「さ、さっきからずっといたけど…」
「う、嘘………?」
「………」
「つ、つかさ…?」
「『ありがとう、かがみ。私もずっ「のぉぉぉ!!それ以上は何も言うなぁぁぁ!!」
―――決戦はバレンタイン(前日編)―――
つかさにチョコレート作りを教えてもらって、もう13日目になる。明日はいよいよ…バレンタイン本番。
私が作ると決めていたのは生チョコ。
美味しい割に簡単に作れると奨められたのだが、それはつかさや料理が得意な人に限ってのことで…私には苦難の道程だった。
「チョコ、ちゃんと固まってるかなー?」
「そ、そんなの知らないわよ…見てみないと」
「お、怒らないで、お姉ちゃん。真似したことなら謝るから…」
「別に怒ってないから。そしてこれ以上傷を掘り返すな…」
つかさの言葉にさっきまでの一人芝居を思い出し、頭が痛くなる。私ってば相当疲れてるのかもしれない。思えばこの二週間、本当に大変だったもん…。
―――。
まずはやってみないと…と決め込んだのはいいけど、つかさによる完璧な生チョコ作りの工程を見せつけられた私は、何一つ手を動かすことが出来なかった。
頭では何と無くイメージが浮かんでも、身体が何のコマンドも実行しなかった。いや、寧ろコマンドが無かったと言った方が適切かもしれない。
そんな私が最初にとった行動は…
「つ、つかさ…湯煎ってどうやるの?」
「えーとね、湯煎はボウルを二つ用意して…一つにお湯、もう一つに刻んだチョコを入れるの」
「ふむふむ…」
「それから…チョコが入ったボウルをお湯が入ったボウルに浸けるんだよ。じゃあ簡単にチョコが溶けるから」
「ああ!だからボウルが二枚重なってたのか…」
「うん。これが湯煎だよー」
もう一度説明を聞くことである。
細かいところまでしっかり聞けば、きっと私の脳でも理解してくれると思ったから。
「そうそう、生クリームが液状だったのはどうして?」
「あれはねー、生クリームは元々液状だから、泡立て器でホイップ………つまり混ぜるとクリーム状になるんだよ」
「なるほどー」
「他に何か分からないことある?」
「冷やす時に紙を敷く理由は?」
「あれはね…」
私は…とにかく工程を覚えることだけに集中した。
それだけじゃ何が何なのかよく分からないので、頭の中で何と無くシミュレーションもしながら。
不得手なことは全く理解する気配を見せない辺り、私もこなた達と大して変わらない、欲望に貪欲な脳をしていると思う。
「…と、こんな感じかな?」
「ふーん、流石は料理が得意なだけあるわね」
「得意だなんて…。私は料理が好きなだけだよ」
「そっか…」
「まだまだ時間はあるからさ、頑張ってこなちゃんに美味しいチョコ作ってあげようね!」
「う、うん…」
―――。
こんな感じで、何から何まで一からのスタートだった。
え?…実際にチョコを作っている時の私の描写が割愛されてるって?
そんなの、説明する必要なんてないじゃない。
も、もも…問題なんて、何一つ無かったもの。
家の壁紙の色が全体的にちょっと茶色くなって、この二週間は家の辺りで異臭騒ぎが起きたりしたけど…わ、私には関係ないんだからね!
「じゃあ、いくわよ…」
「うん…」
冷蔵庫の扉に手をかけ、私達はお互いを見遣る。
あぁ、神様。どうか上手くできていますように…。
意を決して冷蔵庫の扉を開く…。
「………」
「………」
その途端、私達は言葉を失った。
チョコを固めていた容器は、他の物と重なった状態になっていた。
簡単に言えば、容器が傾いて…固まったチョコの表面は斜めになっている。
それどころか、チョコは少し零れてるし。
「…あは、あはは」
「お、お姉ちゃん?」
私の渇いた笑い声に、つかさはどうしたのかって感じの声を上げる。
だって、最後でこんなことになるとは思わなかったから…笑うしかないでしょ?私が、もっとちゃんと確認してれば良かったのに…。
「だ、大丈夫だよー!とりあえず最後まで作ろうよ…ね?」
「………」
つかさは容器を取り出してテーブルに置き、私に包丁を手渡した。私はただ呆然としながらチョコを切る。つかさはその間にココアパウダーを用意していた。
改めて小さく切られたチョコを見てみるけど…ああ、やっぱり変。表面からでも分かるけど、横から見たらあからさまに分厚さが違うじゃない。
「…これ、生チョコよね?」
「そ、そうだよー」
「傾いてるよね…」
「う、うん…」
「形、変だよね…」
「で、でも美味しいよ!ほら、お姉ちゃんも食べてみれば…」
つかさは端っこの薄っぺらい部分を口に運んでいる。味は確かに美味しいと思う。だってつかさが作り方を教えてくれたんだから。
だけどこの形は…この形だけ許せなかった。
たった一人の大好きな人にあげるんだから、やっぱり完璧なものが良かった。
「はぁ〜…もういいわ」
「へ?」
「コンビニでチョコ買ってくる」
「そ、そんな!お姉ちゃん、頑張って作ってたのに…」
「いいのよ、どうせ私には無理だったんだから…。じゃあつかさ、申し訳ないけど後は頼むわ…」
「お姉ちゃん…」
つかさが残念そうにしながら私とチョコを交互に見ていた。つかさは誰よりも協力してくれて、助けてくれていたから…本当に本当に申し訳無かった。
私はこれ以上つかさを見ていられなくて、そそくさと家を出た。
外に出ると、パラパラと雪が降り始めている。それらは街灯に照らされて、暗い空を神秘的に色付けていた。
その中を傘をさしながら一歩ずつ進んで行く。
吐く息はとても白く、私の頭の中のモヤモヤも一緒に吐き出せならな…なんて思ってしまう。
折角二週間も頑張ってきたのに、それが最高の結果で報われることは無かった…。
「やっぱり私には、料理のセンスがないのか…」
悲しい独り言を呟きながら、目の前に見えたコンビニに入る。
中にはでかでかとバレンタイン特設コーナーが作られており、私への当て付けのように沢山のチョコが並んでいた。
「うーん、どれが良いかなぁ?」
流石、自分で作るのとはワケが違う。チョコの種類だけでもホワイト、抹茶、ストロベリーなど沢山あり、更にはチョコケーキやクッキーなど、私の考えを逸脱したチョコ菓子が揃っていた。
私はその中から、9種類のチョコが詰め合わせられた箱を手に取った。
赤い包装紙にピンクのリボンが綺麗に映えて見える。それだけでなく、色んな種類のチョコが入っているのはとても魅力的だ。それに1番無難な感じもする…。
「これでいいか…」
私は心の中で妙に納得しながらレジへ向かい、支払いを済ませる。
今ならバレンタインチョコ二つ購入で、三つ目が半額なんて書いてあったけど、私はすぐに店を出た。
相変わらず、雪は止むことなく降り注いでいる。
片手に安っぽいコンビニ袋を下げながら、私は家は黙々と向かう。
ふと、後ろから水を跳ねる足音が聞こえた。
気になって後ろを振り返ると、街灯に照らされて小さな人影が写った。
あの人影、どこかで見たことあるような…って!
「………こ、こなた?」
「あれ、かがみじゃん?こんな時間にどうしたの?」「そ、それはこっちの台詞だ!あんた何してんのよ!?」
「いやぁ、つかさに借りてた物があって…散歩がてらに返そうかと思ってね」
こなたは片方の手にビニールのバッグをさげていた。きっと漫画か何かだろう。わざわざ今返しに来る辺り、なんという偶然なんだろう。神様ってこういうところだけはちゃっかりしてるわね。
「散歩って、こんな時間に危ないじゃない…」
「むふー。かがみは心配してくれてるのかな?」
「ち、違うわよ!」
「ふーん。でもかがみだって危ないよね?」
「わ、私は………どうしても外せない用事があって」
こなたにあげるチョコを選びに行ってたなんて、とてもじゃないけど言えない。だけどこなたは、私の袋をじーっと見つめている。
まさか…感づいたわけじゃないでしょうね!
「な、何よっ!?」
「用事ってー、コンビニに行くこと?」
「そ、そうよ!悪い?」
「いやいや、悪いなんてとんでもない」
「………」
こなたが特有の猫口をモゴモゴと動かしている。
そ、そんな目で見るなぁ!わ、私は別にあんたの為にコンビニに行ったんじゃ…
「かがみにとって夜食は命の次に大事だもんねー」
「は?」
「それ、おでんか何かでしょ?」
「はぁぁぁ!?」
「あれー、違うの?」
「違うわよっ!!勝手に変な印象をつけるなー!」
何よ、驚かさないでよ。
でも良かったわ、バレてなくて。…いや、ここは変なイメージがついていたことは嘆くべきなのか…。
そういえば、こなたは明日空いてるのかしら?
バイトとか何とか言ってたよね、確か…。
「ねぇこなた、あんた明日はバイトあるの?」
「ううん、明日は無いけど…どうして?」
「いや、明日はバイト先で…バレンタインのイベントがどうこう言ってたじゃない?だからこなたもかなって…」
「私はそんなイベントに参加するの嫌だもん。興味ないよ…」
そう言ってこなたはつまらなさそうに空を見上げた。この子、前に教室で話していた時もこんな表情をしてたよね…。
「どうして?」
「何が?」
「どうして…嫌なの?バイトのイベント」
こなたは目線を私の方に戻し、フッと笑いかける。
何と無く優しい表情になったこなたは、私の全てを見透かしているようだった。
「だって、気持ちの篭ってないチョコを渡すのは…嫌じゃない?」
その言葉は、私の心に深く突き刺さる。
気持ちの篭ったチョコ、それはどんな物?
こなたならどんなチョコを貰えれば嬉しいの?
形も味も良い、けど気持ちの無いチョコ?
形が悪くても、頑張って作られたチョコ?
「好きでもない人にあげたくないよ。仕事でも流石にねー」
「………」
私はどうすればいい?
形にこだわってばかりで、本当に大事な物…見失いかけてる。
みゆきにも言われてたじゃない。頑張って作れば、喜んでもらえるって。
それなのに…私の馬鹿。
「んー、どしたの?」
「そっか…」
「へ?何が…」
「…何でもない」
「か、かがみ?」
こなたは私の素っ気ない態度に、少し慌てたようなそぶりを見せている。
私の心で起きている葛藤、こなたには分かるハズがないもんね。
「…こなた、つかさに返す物貸しなさい。渡しておくから」
「え?でもかがみの家もうすぐじゃん?」
「いいから、風邪でも引いたら大変でしょ!あんたは早く帰りなさい!!」
「ぶーぶー。かがみの意地悪ー!」
「何でもいいわよ…」
こなたから荷物を取り上げ、私は全速力で家へ向かい駆け出した。
「あ、かがみ…」
「あんたも早く帰りなさいよー!じゃーねっ!」
こなたに振り返ることなく呼び掛け、私はひたすら走り続けた。
あんな言葉聞いたら…どうすれば良いか分からない。いや、本当は全部分かってるけど…どうしても踏み出せないよ。
息を切らしながら、家の前に着く。風を切って走ったせいで、手がかじかんで仕方ない。
そっとドアノブに手をかけ中へ入ると、独特の甘い匂いが私の脳を刺激した。
「お姉ちゃん、お帰り」
「ただいま。はい、つかさ。これこなたから…」
私は自分のコンビニ袋を机に置き、こなたの持っていたビニール袋をつかさに差し出す。
「え…こなちゃんに会ったの?」
「うん。つかさに返す物があるからって、近くまで来てたみたい」
「そっかー」
つかさはまじまじと袋を眺めている。といっても、私のコンビニ袋の方だけど。
「…つかさ、チョコはどうしたの?」
「あ、さっきのやつ?」
「うん」
「それなら冷蔵庫に入ってるよ。勝手にココアパウダーしちゃったけど、良かったかなぁ?」
「…うん、ありがとね。」
私は冷蔵庫の扉を開けて、それを確認する。
綺麗にココアパウダーを塗されたチョコは、さっき見た時より格段に良く見えた。
「どうしよう…」
「何がー?」
「チョコよ、どっち渡そうかなって…」
「私には何も言えないけど、お姉ちゃんが決めたことなら反対はしないよ?」
「うん…」
決めるのは…私。
この不恰好なチョコを渡すか、買ってきたチョコを渡すか…二つに一つ。
優柔不断な私には未だどちらを渡すべきか決断出来ない。
「あ、そうだ。折角だからラッピングしようよ!」
「…そうね」
つかさは二週間前の買い出しで用意していた、チョコ用の箱、それに包装紙とリボンを取り出す。
包装紙の色は水色でリボンはピンクに近い、淡い紫色をしていた。
チョコをいくつか取り出し丁寧に箱の中に詰める。
そしてしっかりと蓋をして、包装紙で綺麗に包んでいく…もちろんつかさの協力を得ながらだけどね。
最後に、とびきり可愛く見えるようリボンを巻き、ラッピングが完成した。
「なかなか、綺麗になるもんね…」
「そうだねー。私、こんなの貰えたら絶対嬉しいなぁ!」
「…そうね」
「うん、そうだよ」
私は買って来たチョコと、今完成したばかりのチョコ、二つのバレンタインチョコを冷蔵庫にしまう。
「そういえばつかさ、あんたは何か作ったの?ていいか、私のせいで何も出来なかったんじゃ…」
「大丈夫だよー。お姉ちゃんのチョコを冷やしてる間にね、ガトーショコラを作ったの。ゆきちゃん喜んでくれるかなぁ?」
「そっか…みゆきなら喜ぶわよ」
「わーい!楽しみだなぁ」
つかさの作ったやつなら、絶対に美味しいからね。
きっと上手くいくわよ。
「じゃあ私はお風呂に入って寝るから…」
「あ、うん。私はもう少しやることあるから…それからにするね」
「いつも早く寝るくせに、張り切っちゃって。程々にしないよ、それじゃあね」「はーい」
明日はいよいよ決戦本番。一大決戦が幕を開ける。
愛しのこなたに捧げるのは、形崩れの想いか否か…。
その結果は…まだ誰にも分からない。
―バレンタインまで、あと1日―
651 :
8-616:2008/02/13(水) 03:37:20 ID:ev3AoRQi
以上になります。
途中で規制をくらったため、別のIDになっています。続きは明日投下予定ですがまだ完成していなくて不安が募るばかり…。
更に規制にもかかったので、非難所に投下になりそうです。
というワケで、さっさと作業に戻ります。
おー、これは続きが楽しみだ
>>651 かがみさんや、これは期待できそうな展開ですよ。
どんなに不器用でも気持ちの篭ったものなら必ず…!GJです
あと各レス1行目で妙にスペース入ってるのは規制対策か何かですかね?
>>651 いいねいいねいいねGJ!!
続きを待ってるよ。全裸で。
>>654 風邪引かないようにネクタイだけは締めとけよ
+ +
∧_∧ +
(0゜・∀・)
(0゜∪}∪ +
と__)__) +
>>654 靴下も忘れんなよ☆
さてとうとうバレンタインが明日に迫ってるわけですが
さっぱり書いてない(゚∀゚)あばばばば
今回は読み専になるかもしらん…
いよいよお祭りかあ。wktk
659 :
1-166:2008/02/13(水) 13:43:58 ID:iCdzdUIb
>>651 GJです。さて、かがみは当日どうするのでしょうか。
明日はいよいよバレンタインですね。
といっても自分はさっぱりネタが思いつかなかったです。
その代わり、前回の続きを投下します。
・こなた視点
・シリアスありです
・5レスお借りします
660 :
1-166:2008/02/13(水) 13:45:35 ID:iCdzdUIb
翌朝。空虚な気分に押しつぶされそうになりながらの目覚め。
涙で濡れてしまった私の顔にも、太陽の光は真っ直ぐに降り注ぐ。
右の頬に微かな痛み、消えない昨日の記憶、それが枷となっていた。
まだ、ベッドから動けない。私にとって、昨日はあまりに長すぎて――
『彼方へと続く未来』 第一章 (後編)
「お〜い、こなた〜。起きてるかぁ?」
間延びした声を出しながら、お父さんが私の部屋をノックしたのは、
つかさと電話で会話してからきっかり半日後の、午前八時頃だった。
結局、つかさとはまともな情報交換が出来ないまま、通話は終了。
かがみについての話も、ほとんど私から聞くことはなかった。
「うん。起きてるよぉ。何か用?」
滲んだ目をこすりながら身を起こしてドアを開ける私。
どうやらお父さんには気づかれずに済んだようだ。
「さっき、ゆいちゃんから電話があってな。当日は、きよたか君が
こなたをお袋の所まで送っていってくれるそうだ」
「きー兄さんが?」
「ああ。近々こっちに戻ってくるらしくてな。ここから石川までは遠いっていうのは
説明したんだが、ほかならぬ叔父さんの頼みなら……ってことでな。それと――」
作務衣の袖をゆらゆらさせながら、明るく振る舞うお父さん。
だけど、私が最初に石川の方の大学を受けたいと言った時、
お父さんの顔が一気に曇っていったのを、よく覚えている。
私は、必死に説得した。かがみ達やお父さんに頼らないで
自分の力だけで生きていこうと決意したこと。
そして、お父さんとお母さんが生まれ育った場所で、
生活してみたいと思ってこの決断をしたということを。
その後も、私はお父さんにずっと説明し続けた。多分、人生の中で
一番お父さんと長く向き合った時間だったと思う。そして数十分後。
黙って私の話を聞き続けていたお父さんが、口を開くと
「わかった。それがこなたのやりたいことだというのなら、
お父さんはもう止めない。それが、父親としてこなたに
してあげられる、精一杯のことだ」
といって、いつもの明るい顔に戻っていた。
だけど、向こうに行くのを認めるかわりに、お父さんは条件を出してきた。
条件は三つ。
向こうの方では一人暮らしではなく、お父さんの実家に住むということ。
長い休みの時にはなるべくこっちに帰ってくること。
そして……。かがみ達のことを、絶対に忘れないようにすること。
661 :
1-166:2008/02/13(水) 13:47:00 ID:iCdzdUIb
「……た。……こなた。お〜い、こなた〜」
「ふわっ!? お、お父さん!?」
「どうしたんだ? 急にぼんやりとして。こなたらしくないぞ」
突然響いたお父さんの声によって、私の思考は中断セーブされてしまった。
今すぐ再開しようにも、一度切り替わってしまった思考は簡単には変わらない。
それがさらに、私の胸の中を締め付けていた。
「……ところでさ、お父さん。さっき何か言いかけてたけど、まだ何か用?」
「おっと、スマンスマン。忘れる所だった。実は、こなたに頼みたい事があってな」
「何? 新作のギャルゲーでも借りたいの?」
「いやぁ、実はその逆なんだよ、こなた〜」
と言って、苦笑いを浮かべて無精ひげの生えた顎をさするお父さん。
何か、猛烈に嫌な予感がした。
***
「うわっ。また違うゲームのディスクが入ってるじゃん! まったくもぅ」
気にしていなくても感じる埃っぽさが、私の鼻と目を容赦なく襲う。
ここは、お父さんの仕事部屋……じゃなくて、
三階にあるお父さんのコレクションルーム。
その中で、私は一人で必死に捜し物をしていた。
こんな面倒くさいことをしている理由は一つ。
お父さんに貸したままの漫画やゲームを回収する為だ。
さっきお父さんが私の部屋に来たもう一つの目的が、捜索の
手伝いの依頼だったことを知った時には正直あきれた。
娘から借りたもの位、ちゃんと整理しておけばいいのに。
とは言ったものの、私の部屋もあまり状況は変わらないのでこれ以上
文句は言わないことにした。だけど、広く確保されていたハズの空間の中は、
漫画やらフィギュアやら積みゲーの箱やらで埋め尽くされ、唯一机の上に
置いてある、予備用のノートパソコンだけが、被害を免れていた。
662 :
1-166:2008/02/13(水) 13:48:44 ID:iCdzdUIb
ぬぬぬ、敵は手強いね。だけど意地でも持って帰らなくちゃ。
もうすぐお父さんもここに来るけど、それまでに決着つけなきゃね。
半ば要塞と化している壁ぎわの積みゲーの山に突撃する私。
そして、その壁際の捜索が軌道に乗ってきた時、急に視界が開けた。
――なんだろう、ここ……。
見通しの良くなった部屋の向こう、そこに小さな空間があった。
本来はここも部屋の一部だったハズだが、まるで別の世界の様だった。
そこには、色々なものが置かれていた。一昔前に流行ったような古いカメラ。
家庭菜園入門と書かれた本。中でも、特に私の気をひいたもの。
それは綺麗な白い布が被せられた、木製の大きな三脚の様なものだった。
「……? どうしてこんなものがウチに?」
ていうか、これってなんて呼ぶもんだっけ。
誰にでも聞こえるような声でブツブツと独り言を続ける私。
すると、突然私の耳に今の疑問の答えが後ろから響いてきた。
「それはイーゼル。かなたがいつも絵を描くときに、使っていたものだ」
思わずハッとして振り返ると、そこにはお父さんがいた。
憂いを帯びた顔。よれよれの服装。そして、寂しげな瞳。
「悪いなぁ、こなた。別にお父さんもそこを隠すつもりで箱を積んでた訳じゃ
ないんだが、いつのまにかそうなってしまってなぁ」
バツの悪そうな声だ。明らかに普段よりも動きが怪しい。
「それは別にいいんだけど……。今の話って本当なの?」
「ん? お父さん、何か言ったっけ?」
「とぼけないでよぉ。これが、お母さんの使ってたものだったのかってこと」
「ああ、それは本当だぞ、こなた。かなたはな……」
――お父さんから聞いた話を簡単にまとめてみると、
お母さんはどうやら高校生の頃から絵を描き始めたらしい。
だけど、詳しいきっかけとかについては、高校だけ別々だった
お父さんに、細かいことは話していなかったそうだ。
「かなたは、高校の頃の話をあまりしてくれなくてな。
そのうえ、あの頃は上京の話で手一杯だったからなぁ」
腕を組んで懐かしそうにお母さんの話をするお父さん。
そういえば、お父さんは高校卒業後に、お母さんを連れて
こっちの方に出てきたんだっけ。きっとお父さん、この頃には
もうお母さんの攻略フラグ殆ど立て終わってたんだろうねぇ。
663 :
1-166:2008/02/13(水) 13:50:17 ID:iCdzdUIb
「でもさ、お母さんはこれを持ち歩いて色々絵を描いてたんだろうけど、
ウチにはお母さんが描いた絵って殆ど残ってないよね」
「そう言えばそうだな。ここや実家に飾ってある分を含めても、二、三枚位だしな。
もしかしたら、大切な誰かにあげたのかもしれないな」
「大切な、誰か……」
ふいに、かがみの顔が脳裏に浮かんだ後、
シャボン玉の様に割れて消えていった。
私にとって、かがみは大切な人なのかどうか。
答えは確認するまでもない。
だけど、かがみは私のこと、どう思ってるのかな。
仮に、このままケンカ別れなんてことになったら、
もう二度とそれを確認出来ないような気がするよ。
仲直りするきっかけ自体は、探せばいくらでもある。
問題は、切り出すタイミング。
今強引に私の方から話しかけても、多分逆効果。
状況は好転しないどころか、一層悪くなる。
だけど、私が向こうに行くまでの期間内……。
遅くても卒業式までにはなんとかしたい。
でも、かがみに謝って仲直りする。
本当にそれだけでいいのかな?
私には、かがみにしてあげなきゃいけない
ことが、あるんじゃないのかな?
……私の脳内会議の進行度が最高潮に達し、お父さんの存在ですら
記憶の果てに放り込もうとした時、足下に何かざらついたものが触れた。
それは、一枚の画用紙だった。
おそらく、お父さんがメモ用にと買ったものだろう。
瞬間、私の脳内に何かがインストールされた。
大切な誰か。絵、画用紙。そして、私の部屋にあるもの。
――答えが、一本に繋がった。
「お父さん、ごめんっ。ちょっと部屋に戻るねー」
「あっ、おい。こな――」
ギリギリでかすれたお父さんの声を耳に入れながら、
私は自分の部屋に戻った。一直線に机に向かい、
周囲をガサゴソと漁る。目的はすぐに達成された。
664 :
1-166:2008/02/13(水) 13:51:36 ID:iCdzdUIb
出てきたのは、小さな頃に私が使っていたクレヨン。
ついこの間久しぶりに発見したもので、銀色と金色が
追加されているのが、当時の私の自慢だった。
『どれどれ画伯。どんな絵描いたか見せてみー?』
『やだよ。まぁ、気が向いたらどっかで見せるよ』
この間のかがみとの会話が、鮮明に蘇る。
屈託のない笑顔を浮かべた、いつものかがみ。
私は、取り戻したい。もう一度向き合いたい。
このクレヨンを使って、もう一度……。
「だから、それまで待っててね、かが――」
私の声が出たのと、ベッドの上の携帯電話が
鳴り始めたのは、ほぼ同じタイミングだった。
昨日と同じパターンで手に取ってみる。
またつかさからかな……?
『柊 かがみ』
画面には、そう表示されていた。
想定外の出来事に、おもわずベッドにへたり込む。
緊張して、のどが渇く。顔もなんだかぼうっとする。
だけど、この電話に出ればかがみの声が聞ける。
通話ボタンを押す理由は、それだけで充分だった。
「もっ、もしもし、かがみ?」
「あっ……、こなた? 実は、昨日のことなんだけど――」
凍っていた時間が、ゆっくりと溶け始めていた。
665 :
1-166:2008/02/13(水) 13:53:31 ID:iCdzdUIb
以上です。
次回より第二章、かがみ編に入ります。
所為長いので、二章は前、中、後編に分けようと思います。
それでは、良いバレンタインを。
>>665 GJ!
あのクレヨンの話がこう来るとは…続きも期待してます。
>>639 GJです ! 私の妄想も熱暴走しそうなラブっぷりでした !
>>641 GJです ! こなたにかがみの想いバレバレですねw バレンタイン当日にどんな事が起こるのか楽しみです
>>665 GJ ! 先が全く予測できません。いったいどうなるのかwktkです
俺もねんどろ買ってみたよ。全部集めるのは金銭的に無理だから
2つで我慢するか…と思って適当に選んだら見事にこなかが(・∀・)キター
とりあえずチアみゆきさんを4体集める旅が始まるお…
もまいらの書き込み見た直後に近所のサンクス飛んだら
すでに箱ごと消えてた件
でもいいよ…すでに秋葉メイトで予約してあるから……
正しく紳士ですね
紳士以外の何物でもないな
ねんどろ探して10店回ったけどどこにも置いてなかった><
さすが田舎クオリティ
私はおとなしく通販です
>>673 なんだ、普通の光景だな。
俺の頭のなかではいつも二人はこうして(ry
GJ
そういや明日バレンタインだな
スレがひっそりしているのはそのせいか? 日付が変わった途端に職人さんたちが投下始めるのかね?
なんにせよ、明日が楽しみ
残り35KBなので新スレの話でもして待ちますか。
683 :
4-465:2008/02/13(水) 22:36:13 ID:2NK3fVfa
バレンタインデー前日なので、前日ネタ投下します。
注)かがみがぶっ飛んでます(笑)
タイトルは『バレタンデーイン(前日編)』
2・3レズ使います。
684 :
4-465:2008/02/13(水) 22:37:59 ID:2NK3fVfa
……と思いましたが、次スレまで投下待った方が良いでしょうか?
明日まとめて投下か、避難所が良いですかね?
ここで大丈夫ですよ。
もうねんどろいど出てたのか・・・
近くのコンビニにおいてあるか不安だ・・・
なかったら遠出してでもこなたとかがみは揃える!
687 :
4-465:2008/02/13(水) 22:48:58 ID:2NK3fVfa
大丈夫とコメントをいただいた&自分でもレス数少ないんで大丈夫だと予想して投下します!
それでは行きます。
688 :
4-234:2008/02/13(水) 22:49:19 ID:EnihNaIs
689 :
4-465:2008/02/13(水) 22:51:48 ID:2NK3fVfa
明日はバレンタインデー。
好きな子とキャッキャウフフお持ち帰りぃ〜する事が許された、とてもありがたい日。
そんなイベントを目の前にして、私はいま気合を入れてチョコを作っている真っ最中。
ちなみに、チョコ作りのために用意した器具:ビーカー、フラスコ、試験管、メスシリンダー、各種薬品etc...
もう一度言おう。
私 は チ ョ コ を 作 っ て い る !
決して怪しい物は作っていない!
…………多分。
「さて、この薬を加えて、と」
とある薬を垂らした瞬間、湯煎によって溶かされていたチョコから紫色の煙が上がる。
チョコ本体も紫色に発光したが、かき混ぜたらどうにか茶色に戻ってくれたのでよしとしよう。
後はこれを冷やして……。
「出来た! 私のチョコが出来たわよ!」
「お姉ちゃん、さっきから何だか魚の腐ったような匂いがするよぅ……」
「見てなさい、泉こなた!
このかがみ特製チョコであんたにぎゃふんと言わせてあげるわ!」
「……ぎゃふん」
こなたは一体どんな顔でこのチョコを食べてくれるだろうか?
今から楽しみで仕方がない。
焦っても嘆いても決戦は明日――!
今日やれるだけの事はやったのだから、私も体力温存の為に早く寝ておこう。
……とりあえずは倒れた妹を寝かせてから、ね。
690 :
4-465:2008/02/13(水) 22:53:38 ID:2NK3fVfa
それにしても私のチョコの匂いを嗅いで倒れるなんて、失礼な妹よね。
「……そうだ♪」
ちょっと私のチョコを試しに舐めさせてみよう。
そのための妹だ、きっとつかさもわかってくれるはずよ。
「ほら、つかさ。 あーん」
「ん……あ…ん?」
溶けたチョコが入っていたボウルにこびり付いていたチョコを、ゴムのヘラですくってみる。
そして、それを眠っているつかさの口元へ。
さて、つかさは一体どんな反応を……。
「うおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉっ!?」
「きゃっ!」
今まで出した事がないであろう漢らしい雄叫びを上げ、劇画タッチの顔になるつかさ。
こんなキャラ北○の拳にいたなー、って顔をする妹を前に。
「そっか……。
そ ん な に 美 味 し か っ た の ね !」
もうこれは勝利を確信せざるを得ない。
ますます明日が楽しみになってきた。
「うふふふ……バルサミコ酢がおもちうにょ〜んって、どんだけー」
妹が意味不明な事を言っても気にしない。
「でもそんなの関係ねぇ……ガクッ」
妹が倒れてもそんなの関係ねぇっ。
「あ、そうだ」
メッセージカード付けておこうかしら……。
691 :
4-465:2008/02/13(水) 22:56:34 ID:2NK3fVfa
以上です。
バレンタインSSの取りかかりは早かったはずなのに、全然出来てなくて泣けたorz
というか途中まで作ったSSが自分の前に作ったSSとネタがかぶっててやり直しって、どんだけー……。
>>691 GJ!
かがみ…あなたは一体ナニを作ってしまったんだぁああ!!
決戦の日を楽しみに待たざるを得ない。
>>691 割り込みすみません…
GJ!ちょ、かがみそれチョコってレベルじゃねーぞ!!ww
あ、あと私のは自分用に描いてたものなのでクオリティ低いですorz
>>691 メッセージカードには何と書かれているのか・・・
次回楽しみです。
>>688 環境が整ったら全容がわかるのですよね?
待ってますよ。
あと、誕生日おめでとう。
つ●〜
695 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2008/02/13(水) 23:31:39 ID:fjxMLvxv
糞スレage
初めてこなたのアルバイト先へ行って店のドアを開けた時のシーン、こなたを見おろすかがみからの視点を見て、改めてこの二人は身長差が激しいんだなと思った。
697 :
12-926:2008/02/13(水) 23:47:23 ID:Q7H3/7ML
>>696 確かに結構見下ろしてるよね
画像うpの仕方が分からないorz
ちょっとそのへんで勉強してきます。
ここは紳士の多いインターネッツですね
ちょっと前に次スレの話をしましょうと出ていたがそろそろか?
明日は投下多そうだし、もうこのスレも埋まっちゃうかもね
470KBで700レスとか微妙……
いっそ早めに立てて準備しておいてもいいのでは?
というわけでハッピーバレンタインっ!
>>688 うは・・・なんていうか、滅茶苦茶描線が素敵だ。
もっと大画面で見たいって言うか、
CG彩色が映えそうな絵柄だよね。
投下ラッシュに備えておいたぜ!長編も短編もどんと来い!
IDチェック
IDに数字があれば、その分かがみからこなたに貰うチョコの数
無ければ一足早くかがみがこなたを貰う
704 :
10‐79:2008/02/14(木) 01:30:09 ID:P2d1C2lT
こんばんは。バレンタインという事で、皆さんの糖分摂取に協力させていただきます!
4レス拝借。
繋がって、くっついて。切れて、離れて。繋がりそうで、切れそうで。くっつきそうで、離れそうで。
窓に張りついた雫。溶けてゆく雪。我慢出来ずに流れてゆく水滴。
1つの雫が、もう1つの雫にくっついて。1つの雫が2に離れて。1つの雫がもう1の雫に、くっつきそうで、離れてゆく。
命のない、窓の上の無機質な動きを、私はキッチンから眺めていた。
つかさと一緒に、明日の為のおかしを作りながら。無機質な動きに、切なさを感じながら、眺めていた。
「お姉ちゃん、形はどうするか決めた?」
「まだかな・・・つかさはどうするの?」
「ちょっと大きめのハートにする事にしたよ。ほら見て!どうかな?」
大きなハート。そこにはもう『HAPPY VALENTINE ゆきちゃん!』と白いチョコで文字が書かれていた。
「可愛いじゃない?つかさらしいわ。」
「ありがと!こなちゃんとゆきちゃん、喜んでくれるかなー?あ、お姉ちゃんにも後であげるね!」
きっかけは簡単。ただ、気持ちを伝えたい。そう思ったから。
『こなたは今年、チョコ誰かにあげるの?』
何日か前の私の言葉。普通の会話。どこにでもあるような変哲もない言葉。でも、私には何よりも重い意味があった。
『んー、去年貰った人には作ろうかな。あとは・・・』
だけど、やっぱり、期待したように事は進まない。私の望むように、世界は動いてくれない。
『今年はね・・・本命チョコ、作ってみようと思うんだ。』
そう、だよね。こなたも何だかんだで女の子。可愛いトコや家庭的なトコ、いいトコはたくさんある。
恋したってそれが、普通、だもんね。私がとやかく言えることじゃない。
『そっか・・・頑張りなさいよ!』
頑張りなさい。今は、その言葉を自分に与える。
頑張って、藻掻いて、あがいて。失敗したっていい。だから、伝えよう。私の想い。こなたに届けよう。はっきり見える形にして。
例え結果が、繋がらず、くっつかず、切れても、離れても。
‐‐‐‐
「おーっす、こなた!」
「おはよ、かがみん。あれ?つかさは?」
「あの子ったら昨日夜更かししてまで料理してたから朝はゆっくり寝かせてあげたの。今日は遅刻ギリギリに来ると思うわ。」
「つかさは凝り性だね。でも料理できる女の子ってやっぱり得だよね?」
「・・・私に対する嫌みなのか?」
いつもの何気ない会話。おはようで始まり、また明日で終わる毎日。
いつからなんだろう?こんな毎日に幸せを感じるようになったのは。
「いやー、でもかがみはそれを補えるくらい萌えるポイントがあるから心配しなくて大丈夫だよ!私は充分、かがみの可愛いトコ知ってるからさ。」
「心配してなんかないわよっ!それに可愛いとか良く恥ずかし気もなく・・・」
「おっ!照れてる照れてるー。全く可愛いねー、かがみは。」
「う、うっさいっ!」
こんなことばかりだから。あどけない笑顔で、真っ直ぐな心で、素直な言葉で、私の心は乱される。
女の子同士。普通とは違うんだ。そう、分かっていても、理屈じゃない。
理由なんてない。私はただ、こなたが好き。今も胸の高鳴りは止まない。
「そ、そういえばチョコの出来はどう?」
「うん、まぁ、結構自信はあるよ。」
「良かったじゃない。」
「まぁね。」
高鳴りと共に、胸に痛みが訪れる。締め付けられるような、針で刺されたような痛み。
結局、朝2人で登校したのに、渡すチャンスはあったのに渡せなかった。
気が引けた?こなたに迷惑がかかる?ううん。ただ、びびっただけ。
臆病な兎は、覚悟していたつもりだったけど、やっぱり怖かったんだ。
バックの中に大切にしまった、甘い想い。口に入れたらすぐに消えてなくなる淡い想い。
それを届けるのが、怖かったんだ。拒絶される事を恐れて。絆を壊すのがとても怖くて。
‐‐‐‐
お腹が減った。気が付いたらもう12時半を過ぎていた。
「はぁ・・・寒い。」
当たり前か。ここは屋上だから。3年B組には行きにくくて。それと1人になりたくて。自分自身に、問い掛けたくて。
気が付いたら屋上にいたんだ。
「柊かがみはどうしたいの?」
チョコ、渡したい。頑張って作った想いを届けたい。
届けて、次は言葉で気持ちを伝えたい。好きだって伝えたい。
「じゃ、覚悟決めなよ?」
うん。今のままじゃ、何もしないより、辛い。何よりも絶対後悔するから。
「頑張れ、かがみ。」
「何を頑張るんだい?かがみんや。」
心臓が飛び出るかと思った。いつの間かに、背後にいた少女。
その少女は、まさに今、私が想い描いていた姿だった。
「こ、こなたぁっ!?い、いつからいた!?」
「気が付かなかった?柊かがみはどうしたいの?からかがみの後ろにいたよ。」
「・・・いるならいるって言いなさいよ。」
恥ずかしい。色んな意味で心臓が早く拍動する。
「それより、こなたは何でここに?」
「え?そ、それはだね・・・これだよ。」
そう言って私に見せたものは小さな箱。可愛い赤色の模様に、紫のリボン。
見た瞬間、分かってしまって、全てを悟ってしまって、泣きたくなった。
「あ、ご、ごめんね!今からここで本命チョコ渡すのか?じゃ、私邪魔だよね・・・」
今からここに、こなたの好きな人が来る。だから私はいなくなろう。この空間から早くいなくなろう。
せっかく覚悟、したのに。せっかく頑張ろうと思ったのに。神様は、残酷だ。
私はそそくさと荷物をまとめる。渡そうと思ったチョコも、カバンの奥深くにしまい込んで。
「お待たせ・・・いい返事、貰えると良いね。きっとこなたなら大丈夫よ。じゃ、頑張ってね・・・」
泣きそう。泣くな。泣かないで。お願い。そう、願いながら走りだそうとした瞬間、こなたに強く、腕を引かれた。
「今の言葉、本当?」
「・・・え?」
こなたの真剣な瞳。真剣な声色。何が起こっているのか分からない。でも、確かに分かる感覚。
「はい、かがみ。」
私の手には、小さな箱が乗っかっていた。
‐‐‐‐
「かがみ、受け取って、くれる?」
分からない。何が何だか上手く認識できない。それでも何かが崩れた。
泣くな。泣かないで。もう、そんなお願いしなくていいんだ。この空間、こなたが存在する此処にいて良いんだ。
「っひく・・・うん・・・うん・・・ありがと、こなた・・・」
繋がる。くっつく。切れない。離れない。私の涙は綺麗に流れる。
「・・・私、喜んでいいの?」
「・・・うん。ありがと、こなた。ありがと。」
「ありがと、かがみ。」
温かい。寒さよりも、何も言わずに、抱き締めてくれたこなたの体が凄く温かい。
「・・・かがみは、私と・・・その・・・恋人になるの怖くない?」
「・・・こなたが一緒なら大丈夫。それに・・・」
「それに?」
こなたの背中に回した手を器用に使い、バック奥深くから想いを取り出す。
「私は、泉こなたを愛してるから。」
もう、怖くない。そんな言葉も伝えきれない愛してるも、飛びっきりの笑顔と、星型のチョコに乗せて、こなたに届けた。
「・・・大胆なかがみに萌え。」
「バーカ!それよりさ、チョコ、食べてみてよ。」
「本命?」
「恥ずかしいんだから言わせるなっ!」
「ふっふっふー。いただきます!」
モグモグとチョコを噛みしめるこなた。反応が凄く気になる。
「ど、どうかな?」
「おー・・・かがみのクセにやるなぁ。うん、凄く、おいし。」
「ホントに!?ホントのホントに?」
「かがみ・・・」
「なぁ・・・」
なぁに?って言おうとしたが言えなかった。私の唇が、こなたの唇で塞がれていたから。
「ぷはっ。ね?凄く、甘いでしょ?」
「・・・うん。」
「大好きだよ、かがみ。」
「・・・うん。」
初めてのキスの味は甘い、チョコの味。こなたのぬくもりが重なる優しい味。
繋がって、くっついて。でも切れる事も、離れる事もない。ずっとずっと永遠に続く、甘い、絆。
‐‐‐‐
709 :
10ー79:2008/02/14(木) 01:36:01 ID:P2d1C2lT
以上です。急いで作ったので、誤字脱字、稚拙なトコがあるかもしれませんが見逃してやってください・・・
皆さんとこなかがに、いいバレンタインが訪れますように。
では失礼します。
>1つの雫が、もう1つの雫にくっついて。1つの雫が2に離れて。
>1つの雫がもう1の雫に、くっつきそうで、離れてゆく。
イイヨーイイヨーイイヨーGJGJGJ!
こういう、比喩っぽいのにリアリティのある情景って好きだ
そうなんだよね、ついああいう水の動きとかって目で追うよね。
それにしても、こなかがはやっぱ、甘いのが似合うなー。
ちょっと切なめの書いてる自分は不安だったり
711 :
12-926:2008/02/14(木) 01:51:07 ID:ttuWo0hI
>>709 GJ!想いが届かないと思っていながらもきちんと気持ちを伝えようとするかがみが健気でよかった。
>>710 切ないのも需要ありますよ!俺とかに。
>>696 は・な・せ〜の時とかも身長差が如実に表れてていいよね
>>709 健気ですよかがみん・・・それこそある種の玉砕覚悟ですね
14日一発目にしてとてもいいものに出会えたと思うのです、GJ!
「ああぁぁっ!こなた、うれしいっ!!私、私のチョコを受け止めてくれるのねっ!
はああっ!分かったわっ、出すから、もう、もう、全部こなたに受け止めてもらうからぁっ!!
ね、見てね、ずっと見ててね!
私がたくさんたくさんひり出しちゃうところ見てっっ!
私のウンチの匂い、オナラの匂いたくさん嗅いでえぇっーーーっ!
ここ一週間カカオ豆ばかり食べてたからチョコの味がするはずよ!
お口いっぱい、お腹いっぱいチョコたくさん食べてえぇぇーーーーーっっ!!」
ビビバブビビビーーーーーーッッ!!ブブブゥゥッ!!
ぬりゅっ!みぢみぢみぢみぢみぢみぢみぢっっ!!ビブブッ!ブリブリブリブブブッ!!
ぬちぬちぬちにちゃっ!にゅるうううっ!!ブリブブビブババババッッ!!
ぶぶぶうううっ!ぶぴいいいっ!ブッ、ブッ、ブッ、ブブウウウウウッッ!!
かがみの肛門から信じられないほど大量の大便がひり出された。その量も臭いも凄まじく、かがみ自身も今まで経験したことの無いほどのものだった。
そしてそれをすべて愛するこなたの顔を便器にして排泄しているという事実がかがみの官能を暴走させていた。
「ふごごっ!!おごおおっ!うぶうううっ!むううっ、むはああっ!おぎょっぉぉっ!
げはっ!おむむむぅ・・・げほおおっ!ごほっ、げほっ!おごぐおっ、おむぅぅ・・・・っ!!」
その大量の大便は当然こなたの口内に収まる筈も無くほとんどが顔面を汚した後すっかりぬるくなった湯船の中に落ちていく。
先ほどのこなたの大便とかがみの大便とが混ざり合った湯は奇妙な生暖かさを2人の肌に感じさせていた。
「おおおぁぁぁーーーーーっ!!こなた!!
私のウンコッ、ウンコッ、汚いウンコ見てぇぇっ!!すごいのおおっ!
ウンコでこんなにいい気もちになったの初めてよぉっ!もっと、もっとしたい、ウンコしたいぃ!!
こなたのウンチ食べて、私ウンチ大好きになっちゃったのぉっ!ねえ、これから、これから毎日私にこなたのウンチ食べさせてええっ!
私、こなたのウンチたくさん食べて、もっと、もっとたくさんウンコするからあっ、こなたの前でたくさん、たくさんウンコしたいのぉっ、好きいっ!こなた愛してるわぁっ!!
もう、もう、絶対こなたのことはなさないからっ!!あああーーーーーっ!
イク、イク、こなたっ!私ウンコしながらイッちゃうよぉっ!!私、私、あひいいぃぃーーーーーーーっ!!」
ビチビチビチビチビブビイイイィーーーッッ!!ブババッ!ブジャアッ!ブピピッ!
ぬりぬりぬりむりむりりりっ!!ぼちゃぼとぼとっ!ブビブビッ!ずるずるずるるるるうぅぅーーーーっっ!!
ブッボオオオッ!!
「あうあぁぁーーーーっ!か、かがみぃ・・・・んっ!!かがみの・・おごっ!
んぶうっ!ウンチ、すごいよぉぉ!はああっ!熱いいっ!かがみのウンコ、ウンコが熱いいっ!!
ウンコしてるかがみも可愛いよ……。
好きだよ、かがみのチョコ、大好きだよおおっ!!うああっ!はああーーーーっ!!」
2人の絶叫とかがみの水っぽい屁の音がバスルームに響き渡る。
禁断の快楽に絶頂を迎えた2人は糞だらけの湯船に抱き合ったまま肩までつかり、身体中に互いのチョコを塗り付け合った。
もう笑うしかないなww
あと17KBなんで、そろそろ次スレ立てますか。
こなた「努力の成果が以前より顕著に現れてるけど
やっぱり今年も不得手だったかがみん萌え」
かがみ「うるさい! だまって締まっとけっ!///」
>716の華麗な受けに感動したw この平和さが好きだw 皆さんGJ!
「はぁ。バレンタインだし、こなたに何かあげたいんだけど、
私、料理苦手だし……どうしようかな……あ…餃子が安くなってる」
待て、柊家三女wwwwww
場所柄、宇都宮餃子・・・
/: : : : : : : : : : : : : : : `ヽ
/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ---、 o
/::了弋___: : : :/: : : : : : : : : : :.〉: : : : : `ヽ.__ヽ___,
/::::/ 7::::::::{: :`>': : : : : : : /: : : : :/ト、: : : : : : ヽ---rイ´ ○
{:::::::: | /::::::::::::∨ /: : : : : : /: : : : :/:.:| !: : : : : : : : \:::ヽl
ヽ::::: |.!:::::::::::: /: :{: : : : : //: : : : ,イ: :/ |:ト、 : : : i: : : : ヽ::::〉 っ
\|l::::::::::::/: :,イ: : : : ィ7ー-、 / |: / |:.! ,X: : :}: : : : : :.V ゚
/l、::::: / / |: : : :/ イ: : / !/ l:.|´ ∨ |: : :i、.: : ! o
. l: :l ̄ |/r‐、l: : :.//|/ |/__ ,ィ.: :|: : :|ヽ: : :!
l : :!: : :.:.{ ヽ.|:.:.:/ヤ乍牙气 斤ァ/ハ:|: : :l \|
. | : :!: : :.! ト、_.l/ { "ひ ) イびゞ{: :∧!: :/ < 是、義…義理!!
. | : :l: : :.l≦ミヽ ヽ ,,¨/ / / ,./ / / }/:.:!:.∨|
l : : ! : / \\\ .____(^ーァ____,. イヽ:.!: :.:.:| 否、本命!否!
| : : l:.:,' ,.ヘ_と}_}_}_]≧、 `ヽー┴‐-、:|
| : : l:.| '"´ ヽヽヽヽ- 、 }!
| : : l:.{ {:.:{:.:{:.{ 〉 {--―ァ
|: : :.l:.|ヽ、 }:.:}.:.}.:}ィノ____〉<´
|: : :.:/ /\_______,. -‐一'¨´i ̄¨´:.i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
|: : / /:.:.:./:.:.:./:.∧:.:./:.:.:.:,イ:.:.:.:.:.:.:.}:.:.:.丶:.:\.:.:.:.:.:.:.\
|: :.{ {:.:.:/:.:.:./:.:(__):!:.:.::./ |:.:.:.:.:.: ∧:.:.:.:.:.ヽ:.:.ヽー----ゝ
|: :.l/ !:.:.!:.:.:.:!:.:.:.:.:.:.、l:.:.:/ .!:.:.:.:. / ヽ/:.: i:.:.:.:ヽ
|:.:/ .|:.:.!:.:.:.l:.:.:.:.:.:../「:メ、__,|:.:.:.:/ 、_/ ヽ:.:.:.|:.:.:.:.:.i
l:/ |:.:.! :.:.!:.:.:.:.:/ |/_ |:.:./ ____ ∨:|:.:.:.:.:.| < 宇偶…!(餃子!?)
|{ |:.:.!:.:/!:.:.:./| "ひ) .!./ イびゞ. ト、ト、:.:.:.:|
|: >、___|:.:从_|:.:./: | ’|:.:.|:∧:. |
|/ /|:/:.:.:!|:/:.:.:.! xxx __ xx ノ:.:.l/ ∨
730 :
4-234:2008/02/14(木) 22:50:02 ID:GRuE+VvR
>>694 実はまだ完成してないんですw
ちゃんとした紙に描いて公開出来たらなあと思ってます。
その際はまた見て頂けたら嬉しいです
あ、祝って頂きありがとうございます!
>>700 絵を褒めて頂きありがとうございます!もっと精進さますね!
画像が悪いことで隠れてるものがありますw
ここで東ガル会の奇襲が!
>>730 間に合ったかな…?
ハッピーバースデーなんだぜ!
まだ10kbちょっと残ってる(=ω=.;)
もうこっち埋める方向でいいよね
あきら様の苗字をみると、どうしてもこなたとかがみを思い出してしまうんだ。
735 :
4-234:2008/02/15(金) 18:52:07 ID:4rarOObH
>>732 ありがとうなんだぜ!
また一つ歳をくってしまった…
所用で秋葉原に行って大変楽しい一時を過ごして来ましたw
こがみさんじゃないですかww
>>736 これはwww
こなたとかがみの間に生まれた子供ってことだね? w
>>735 私からもハピバ〜♪
なんていうか、こなかがスレは本当に雰囲気いいよね
>>736 はっはっは。非コンビニ組なんで延期だよーと。
(ノ ̄□ ̄)ノ~ ┻━┻
…… ( )ベ┳━┳ ガタガタ
741 :
4-234:2008/02/15(金) 23:40:04 ID:4rarOObH
ちゅー☆チュー かがみんも明日から委託なのか
ちゅー☆チュー かがみん ムニムニ ムラムラ プリンプリン ボロン ヌルル レロレロ
とか浮かんだ
「ちゅー☆チュー かがみん」のMVPはゆき坊だと勝手に思ってる
>>742 まじか!今日もう他のやつ注文してしまった・・・
明日注文したら送料はまた別にかかるんだろうか・・・
746 :
8-616:2008/02/16(土) 04:04:53 ID:gbYaPRgi
唐突だけど昨日このスレみて自分の高校時代を思い出したよ
俺には三年間クラスがずっと一緒なヤツがいなかったorz かがみよりひでーや
ω
>>749 俺は学科の関係でクラス替えが無かったけど
それがいいのか悪いのかはわからない。クラスって括りはそんなもんだよ。
だけど、もしかがみがこなたたちと同じクラスになれていたら、どうなっていたかな。
新スレも順調に動いているわけだし、さっさとここは終わらせてしまいましょーか(=ω=.)
というわけで、
さぁ、埋めるザマスよ!
いくでがんす
んがー!
『前スレが埋まらない』
気がついたら新しいスレできてる そしていつもの埋め作業に入る
諦めずに500Kまで持っていきたいけれども すぐに減速するよ
何かいいネタがあれば10Kなんてすぐに埋まるけど 何回書いても何日たっても前スレが埋まらないよ
絵を描いてもUPの仕方が分からない 代わりにネタを振ってみるけどよくて続いて3レス
自虐ネタに走ってみるけど やっぱり食いつくワケがない!
だから次は絶対埋めるため 僕は小ネタSSは最後までとっておく
全然こなかが関係ねー!まあ埋めだからいいよね?
まあスルーして埋めちゃってください!
>>751 そういうネタのお話が某エロパロ板で書かれてたよ。こなた+かがみ+みさお っていうメンツのクラス。
500まで届けー!
しかし1000レクションは誰がやるんだろうか
「こなた、今年のバレンタインはこれよ!」
かがみの創作料理、チョコ弁当の攻撃!
おおこなたよ、死んでしまうとは何事だ(しかも至福の笑顔で)
さーて本格的に埋めるか!
____
/:;:;:;:;:`ヽ.
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/ ヘ ヽ\ ',::::/
/ .:./ | |: ! \ ヽ ',:::|. |/ , --、
. / ,/:.:.:| :| | ヽ. ト、 _゙_、 ', !::|. | , </ `i |`!
///.:.:.:.l \|_| 斗 '\ ヘ. |、 N. | , '´//// 、| ̄T_/ 〉
| /!:.:| |ヘ!` ヾ \ |: |弌 | |:.:| , < | | | !-ヽ__l `Tj
|/ |:.:.', | === == `!/" ル' |:.:| / ! | !| _ヽ |_i∠
ヽ.:.:.:Vl /// 、 /// ノ` ´/ 斗-イ. ヽヽヽ| , -テ、 }
ヽ!|个 -‐ _ ィ_/ / フ ̄ 7 / | Y
| | | _!`テフ /:::/ / / , '′ //_/ |__|、 あんた誰からも貰えてないんでしょ?
| |/:::::/ ̄ y’:/ / / > '′ | |
| ∧:::::l /::::/ / / _, ′ | |
Y | ',::::| /::::/ / / / / ´.:| ヽ ___ ノ
| !/ヽ| /, イ|/! / ヽ イ :.:.:|
| K !/ / | / / | .:.:.|
/ |/ ,、下、 !' / ! :.:.|
| | / ヽ } / | :.:.!
,.. -―‐- 、
/ ,. -――- 、\
// \ ヽ
|′ /`ヽ、 \!
, ‐''´ ̄ ̄ ̄`|: : : :  ̄ ̄ ` '' ‐- 、 /`>
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,. ‐´'"/ : : : : /: : : : | |: : : : | !: :|: : : : : : : : : : ヽ ヾ'"´
/: : : : : //: : : :_:/:||:|: : : : | .!: lヘ: : : : : :ヽ: : : :ヽ lニコ
/ : : : : ://: : : :´ `/、:|: : : : | l_|__ヽ__: : : :|:ヽ: : : ハ
/: : : : :,//: : : : : /:/ !:| ! : : | l :! ',: `ヽ: l: :|: : : : l
|: : : / l l: : : : : /!:|--| | l : : | l/ ヽ : : : |: :l : : : :|
| : :/ /:|: : : : :/!´| ̄|`l |: : :| Tテミヽ'、 : : l: :| : : : :!
r‐、 i´'! |: / !:/!: : : /:,| ト、_| ヽ; :| |_ `∧: : |: l: : : :/
{ 、ヽ! | l/ |:| ! : :/:/:! . トり ヽ| r'、_,r'/ ∧: :l l: : :/
l ヽ'i l, , ‐; |:! | : :|/: {  ̄ ` ‐-' /: :〉:l/: : :l
. { _ゝ ... `´/ | l : :|: : ヽ'"'" 、__,、_,"'"'・ /: : !_ゝ |: :|
. ', ::::: / /:ヽ|: :::::::> 、 l } ,./: : :/::::::ヽ',:lヽ.
ヽ、 i l' ̄∧ /: :l: | ,. --┬‐` 丶--‐'<|∨: : / :::::::::|ヾ|: :\ さすがかがみん
ヽ ':、/ ! l : :| / |:| |:| |::::::::/___ /:/: : /:::::::::::::|: :|: : : :ヽ 私の嫁だね
/':,. ‐'"/ /∧|: : i' /!| |:| |:::::::l `ヽ,./:::!: : /\ ::::::::|: :|::::: : :
l、/ / / / ヽ :| /:::|| |:| |:::::::| ,:':::::| : /´, ‐\::::|: :|:::::: : :
ヽ/,. '" /l 〉:| !::: !| |:| |::::::| /::/l: :/'" _,. -、ヽ|: :|:::::::::::
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