【BAMBOO BLADE】★千葉紀梨乃 3★【キリノ】

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119名無しさん@お腹いっぱい。
>>115の続きでございますことよ。
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「たのもぉ!先生、連れてきたよー」
「う、うおっ、いきなり3人もか?…無茶な事してないだろうな?」
「ええ〜、もっと褒めてくれると思ったのにぃ。」
「センセー、俺ら経験者だから稽古着と防具借りてテキトーにやってていいすか?」
「おおーいいよーいいよー好きにやりなぁ、勝手にやりなぁ。」

 (経験者、ねえ…? まぁ、手がかからなそうでいいか。)

「んじゃ、ええっと…」
「サヤだよ!桑原鞘子!サヤって呼んでね」
「うん!じゃあ桑原さ…サヤは体操服はあるよね?それに着替えてアタシと基礎トレだぁ〜」
「おぅ!基礎トレいいねえ〜 青春だぁ!燃えるぅ!」
「う〜ん、よく分からないけど熱い子だねえ…」

 (お前もだけどな…)
 心の中で2つ突っ込みを入れつつ、黙ってるコジロー。



 それぞれ着替えて出て来る4人。

「じゃあ、校内の走り込み、行ってみよー」
「おう!桑原鞘子、行きます!」

 二人でランニングに出ようとすると後ろから声がかかる。

「あっ、ちょっと待ってよ、千葉…さん?」
「…うん?外山くんどうしたの? あと、私の事は、キリノでいいってば!」
「走り込みは一人でもいいじゃん、お互い実力知りたいしさ、俺と地稽古しねえ?」
「うーんと、私はいいけど、桑原さん、一人でもだいじょう…
 って、ありゃ? もういないね; じゃあ外山くん、やろうか!」

 (外山…またかよ… あーあ、知らねえぞ俺は。)
 大体顛末は分かってても、止まらないので黙ってる岩佐。

120名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/20(火) 23:58:37 ID:oP/Xb1iv
 (…はぁ、はぁ、はぁ。)
 (よく考えたらこれ何周くらいするのかな…)
 陽も傾きかけるくらい走り込んだ後、キリノが居ない事に気付くサヤ。

「えっと、千葉さん!? …うう、なんでアタシ一人なのぉ?
 これが噂に聞く新入部員イジメってやつかあ、ちくしょー!へこたれるもんかぁ!」



 サヤがダッシュで道場に戻って来ると、剣道の試合をしてる(?)キリノと外山。
 (むーこれが剣道の試合ってやつかぁ!いいねぇ、いいねぇ!)

 (…あれ? でも、千葉さん… なんか凄くシンドそうだよ?)
 (それに外山…くん、だっけ、なんか痛そうなとこばっか叩いてない?)

「ねえ先生、あれって大丈夫なんですか? 千葉さん、辛そう…だよ?」
「んー、ちょっとありゃ、流石にマズいなあ。」

 そんな会話はつゆ知らず、Sっ気満載でキリノを叩き伏せる外山。

「弱ぇぇなあキリノ… 中学の時から剣道やってんだろ?オラ!オラ!」
「あいだだだぁ…(涙声)」

 ぶちっ。

「(そろそろ止めんといかんな。)おい、ちょっとそこ…!!」
「バッカ野郎ォォ!!!! この、外山ッ!!!! っざっけんなぁーーーッ!!!!」

 コジローの竹刀を奪い取り、全身全霊の力で外山をシバき倒すサヤ。

「女の子相手にビシバシビシバシ叩いて何考えてるのよアンタは!?
 それでも経験者か!恥を知りなさいよ、恥を! …ってアレ?」
「(ん、あら?あらららら?)お、おい外山くん?」

 後頭部にいいのが入り、完璧にのびる外山。
 元々止めに入ろうとしていたコジローが慌てて診る、が。

「おーい。外山くーん。 …あちゃー、完全にノびてるな。」
 こりゃ、しょうがないな。岩佐、お前ツレだろ?保健室にでも連れてってやれ。」
「うぃーす。」

「…あ、待て。まぁ大丈夫とは思うが、犯人は黙っといてやれよ?」
「はぁ?なんでっスか?」
「一応そいつも段持ちらしいから、素人にどつかれて気ぃ失ったんじゃ面子もないだろ。
 俺が止めようとしてやり過ぎたって事にでもしといてやれ、な?」
「いっすけど… こいつドSだから先生に復讐するかもっスよ?」
「生徒にやられるほど落ちぶれちゃいねぇよw」
「そッスか。んじゃ。おら外山〜行くぞぉ」

 外山を担ぎ上げ、出て行く岩佐。

121名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/20(火) 23:59:38 ID:oP/Xb1iv
「先生、ゴメンなさい…」
「いや、俺も止めに入るの、遅かったしな。それよかお前もそっち、キリノを介抱してやれよ。」
「うっ、うん!」

 とてててて、ヘタり込んでるキリノの元へやって来るサヤ。

「あう〜、さっきはありがとう〜桑原さん〜」
「大丈夫?全く酷い奴もいるもんだね!青春の敵だぁ!」
「うーん、ちょっと止め所わかんなくなっちゃってぇ〜 でも…桑原さんは、きっと強くなるよぉ〜」
「ほ、ほんとかな?」
「うん、男子一発でのしちゃうなんて、大したもんだよ!すごいすごい!」
「あっ、ありがとう… その、…千葉さん?」
「き・り・の。」
「えっ?」
「桑原さ…サヤにはまだ、ちゃんと自己紹介してなかったよね。あたし、千葉紀梨乃!"キリノ"って呼んでね!ふふっ。」
「千葉…キリノ… うん、キリノ! あたし、桑原鞘子!"サヤ"だよ! よろしくね!えへへっ!」
「こちらこそ、サヤ、これからもよろしくっ!」

 …そんな感じの、出会いでした。とかなんとか。



[おわってないけどおわり]