藤吉晴美は憂鬱だった。原稿に追われて今年のハロウィンパーティに間に合わなかったのである。
当日の夕方もてれてれと参考資料を読みながら帰路に付くだけであった。
どかっ 住宅街の角で出会い頭にぶつかってしまう。
見上げた先にどこかで観た事があるような青年が立ち尽くしていた。
紫味を帯びたストレートの髪が美しい。切れ長な瞳に知性的な眼鏡が光っている。
その美しさに不釣合いなファンシーなピンクのカーディガン。
えっ?ティ‥‥ ・・・・・先生?
それまで憂鬱だった彼女は、絶望砲の衝撃に吹き飛ばされた!
「ティエリア先生っ!」
『私はティエリアではありませーん!!』
「先生、嬉しいです。あんなに嫌がる素振りをしていたのに
私のプレゼントしたウィッグ愛用してくれているんですね!
しかもピンクのカーディガンまで着て。」
『私はズラじゃありませんから!』
いつものように突っ込み返してくるものの、少し様子がおかしい、
ぼーっとして何か考え込んでいるようである。少し心配になって話し掛けようとしたその刹那セイe
『あなたはどなたですか?私はティエリアという名でしたね。あなたとは初対面ですよね。』
凄い‥なんか微妙だけど先生なりきってるのね!
『実は私、記憶を無くしてしまったようなのです。あなたの話から私がティエリアという名だった事を思い出しました。
私について知っている事があるなら教えてもらえませんか?』
ははあ、記憶喪失の振りをするなんてキャラをよく知らないのに頑張ってるのね。じゃあ私も応えてあげなきゃ!
「はじめまして、私は藤吉晴美、あなたの大切な存在よ。
先生は悪の秘密結社、それ廃れてるビーイングのガンダムマイスターなのよ。
力には力で対抗してジャイアンみたいに世界を改革しようとしているのよ!」
ちょっと間違っていてもわかりやすいように極端にさらっと教えてみた。
『ありがとう、大切な事を思い出しました。』
「先生、今日は間に合わなかったけど今度一緒に行きましょう。先生が自分からその気になってくれて嬉しい!
それじゃ私、また締め切りあるからこれで、さよならティエリア先生!」
返事を聞くや否や、ティエリアのようなものは使命感に燃え猛然と駆け出していった。
先生、頑張って!上手下手は関係ないわ、その勢いが大切なのよ。
ハロウィンの夜更け 安田講堂によじ登りわめいていたコスプレ教師御用
「私はティエリア先生!ソ連スタイルのガンダムオイスターだ!
俺がマンダムだ!ジークイオン!岡田ミニストップ!」
などど仮装姿で意味不明な声明をわめき散らし、駆けつけた警官隊に取り押さえられた。
同容疑者は以前にも類似の手口で垂れ幕を掲示するなどの事件を起こしており
引き続き取調べ余罪の追及に当たっています。
警官にもみくちゃにされ、紫が地に堕ちた瞬間、望は帰ってきていた。
はっ、私は一体何を!? ‥そうだ、藤吉さんに押し付けられたこのヅラ、
コスプレなんて何がどこが良いのかと試しに鏡を見たところまでは覚えているのですが‥
⌒ヽ-、_
_,.--`‐ヽ \、_
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v' / ゙‐-、 ヽ \ /. \/ \/ \/ \/ \
/ / /'´/ / / . | ∨ .ノ 幺ク 亡 月 | ┼‐ .|] |]
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 ̄ `'ヽ / /'´/ / / .| ∨∧ ヽ
/ ' / | // // / ィ /| /┤| / 試しに被ったヅラの呪いに絶望した!!
/ / | | |/ /∠、 彡 ´/ /∠イV /
l// | |/代汀ヘ≧='彡ィfjアノ / イ / 神谷のアホ〜!お調子者〜!
|/| ( ト l|`/  ̄ ´ヽ__,_i' ̄イイ l|  ̄ ̄.| /ヽ、 /\ /\ /
′ | しゝ ゝ、 rソ⌒V` / イ| (ヽ、//\/ \/ \/ \/
|ヘヘ  ̄ - / イ l / ヽ´ヽ、ヽ
V|ヽ ,. __¬ /| /|/ (,ゝ、 \ ヽ l、
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すみません、ハロウィンと
>>455あたりに触発されたんです
場違いでもここに置かせてください