1 :
名無し陸戦隊 ◆ozOtJW9BFA :
2 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/17(火) 20:33:32 ID:UgMP9zlq
2げと
うんこくえ
つ●
/´゙`ヽ、
/ ヽ
,/./ ,...., ;ii、
('/.i ( (,,) i::b
i' i `゙゙´ :「:::b
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r' | `゙'- ノ⌒ヽ 地球人
>>1よ、、、、、
/´tl i 〈,´゙`ソ/´'' ヽ メトロンはこのスレをしばらく観察する。
i:i 丿i;:::ti| ( `ヽソ/::::::ゝ 'i
. ,i;i、 /´` `i;t:| i`'''ノ/::::λ::;;} | 存在の価値無しと判断した時点で、消去する。セブン君は手を出すな。
i;;;;;;i | |ノ::ヽ,,ソノ::::::/´⌒ヾノ
,,..;;-|;;;;;;|-|,,,|-----;;::;;::::::;;;;/ 'λ
(..,,,,________,,..)::´/λ ノミi
| |__,| |____| |;;;;/ノ//)ノノ
|,,,,| | | |,,,.|
4 :
名無し陸戦隊:2007/07/20(金) 21:12:15 ID:gQ4h9nqf
回想 1944 昭和19年11月21日 太平洋 空母大鳳艦内
「二人とも、酒の席で何時化た事言ってるんですか」
二人が視線を向けると、日本酒を豪快に飲み干した山口大尉が、
勢い良くコップを置いて大きく身を乗り出した。
いや、そもそもいつからここが酒盛りの場になったのだろうか?
アルコールを充満させている大尉は、自信満々に口を開いた。
「中佐、心配ありませんぜ。コイツを選ぶ時にですね。
航本(航空本部)の嘱託から、どんなに絶望的でも必ず生き残るってお墨付き貰ったんですから」
「へえ、航空本部の嘱託ね・・・もしかして水野と言う御仁じゃないかい?」
中佐が関心を示すと、大尉は大きく頷いた。
「ええその人です。予科練の中からうちの補充要員を選ぶ時に、その人だかが言ったんですよ。
この青年の顔には、死相が自ら避けていく・・・ってね」
話を進めながら、赤ら顔の大尉はコップをくぐらせた。
そういった話なら少尉も噂で聞いた事があった。 航空本部の人事課には水野と言う民間人がおり、
その人物は、人相見と言う手相占いのような方法を用いて、
人の顔を見ただけで、その者の航空適正をズバリと判断すると言う。
どんな根拠から来るのかは解らないが、ほぼ当たるらしい。
とは言え、まさか自分がそんな理由で選ばれたとは、正直ショックであった。
「まあ1週間の間、俺の訓練指導について来れたんですからね。
そう簡単に死ぬようなタマじゃございませんよ。ととっ」
豪快に笑う大尉は、自分のコップに酒を並々と注いだ。
その顔には、不安など微塵もないように見えた。
「そうか・・・大尉が言うのなら大丈夫だろう。
さてと、腹も膨れたしそろそろ行くかな。少尉はどうする?」
腕時計を見て中佐は、席を立った。
「はい、僕も自分の部屋に戻ります。明日も早いですし・・・」
一方の大尉はもう少し飲んでから帰ると言い、その場に残った。
士官食堂を出た二人は、少尉の部屋に続く通路まで向かった。
少尉は入り口で別れようとしたが、
帰りの道も覚え切れていないのだろうと心配した中佐が、途中まで案内をしてくれた。
今日ようやく更新出来ると思ったら。
PCがまたもやプロキシ規制に掛かってしまいましたorz
今回、携帯から書き込んでおりますので、文がおかしいかもしれませんが、御了承の程をm(__)m
次で上田中佐と白浪少尉の出会いにも一区切りつく予定なので、
続きも近日中に何とか打ち込めれば、と思います。
/´゙`ヽ、
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r' | `゙'- ノ⌒ヽ
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>>4よ、地球の言葉で乙だ。
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| メトロン || |ノ::ヽ,,ソノ::::::/´⌒ヾノ
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(..,,,,________,,..)::´/λ ノミi
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6 :
名無し陸戦隊:2007/07/22(日) 22:50:26 ID:5aWLiQw2
回想1944 昭和19年10月21日 太平洋上 空母大鳳艦内
「ここまで来れば君でも判るだろう」
兵員室の区間近くまで来ると、中佐は一方を指を差した。
その先を見ると、自分の部屋に続く通路だとすぐに解った。
「ありがとうございました。ここなら部屋に帰る事ができます」
「いやいや、兵の面倒を見るのも勤めの内だ。気にしなくていいさ。
これからの業務に比べれば軽いもんだし」
「中佐は・・・まだ仕事があるのですか?」
「ああ、まあね、作戦参謀ともなると色々とあるのさ」
中佐は面倒臭そうに両手を広げ首を振る。
これが素なのか、わざと振舞っているのか判らないが、
こういう所を見ていると、凄い人物なのかもしれないと思えてくるから不思議だ。
無論、色々な意味も含めてだが・・・
「でも、今日は本当にお世話になりました。
まさか中佐と食事をするとは思いも寄りませんでしたが・・・」
一礼すると中佐は照れくさそうに笑った。
「いや、いいよ、僕も白浪少尉と知り合う事が出来たからね。
我が家で話題の人物とこんな所で会うとは、世間は意外と狭いものだよ」
「えっ?」
顔を上げると、含み笑いを浮かべた中佐はこちらの目を見つめている。
どうしたものか・・・いぶかしげている少尉に向けて、中佐は思わぬ言葉を吐き出した。
「莉子から話は聞いていたよ。名前を聞いた時はまさかと思ったけど、
さっきの写真で確信できた。まさか予科練に入っていたとはね・・・」
少尉は莉子という名前に、とっさに反応し声を上げた。
「ええー!!でっでは中佐は」
「うん?そうだよ。君の彼女、莉子は俺の義妹にあたる子だ。
そうだ、内地に戻ったら一度家に来るといい。
君の様な好青年なら、うちの奥さんも喜んで歓迎してくれるだろうし。
と言う訳で彼女の事、これからもよろしく頼むよ。じゃ」
上田中佐が莉子の義兄さん・・・・・そういえば!?
そこで少尉は先日、彼女から届いた手紙の文面を思い出した。
中佐の奥さんは海軍軍人で佐官・・・じゃあ、あの人が!まさか・・・
手を振って去っていく上田中佐を尻目に、混乱する頭の整理に精一杯な少尉は、ただただ、その場に立ちすくんでいた。
こうして白浪少尉の着任一日目は、慌ただしく過ぎていった。
7 :
名無し陸戦隊:2007/07/22(日) 23:28:39 ID:5aWLiQw2
すみません訂正です。
日付 10月21日>11月21日
終わり?
9 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/27(金) 18:23:25 ID:iYXrS5zF
あげ
10 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/27(金) 20:35:40 ID:BUCuytt6
早く続きを!!
11 :
名無し陸戦隊 ◆ozOtJW9BFA :2007/07/27(金) 21:41:27 ID:ZjhC7hdK
回想1944 昭和19年 11月22日 空母大鳳
白浪少尉が格納庫にやってくると、中では既に作業が始まっていた。
装甲空母である大鳳の一層式の格納庫内は、多数の機体が所狭しと並べられ、
直掩や哨戒任務に出ている機体を除けば、航空機は格納庫に収容されているので、端から端まで余分な空間が無い程だった。
現在大鳳には、昨日やってきた白浪少尉達の機体も合わせると、
定数の50機弱を大きく越える。70機近い航空機が載せられていた。
今回の作戦に際して、大きく編成が変わり、
その搭載機の殆どが戦闘機が占めており、残りに僅かな攻撃機と偵察機が入っていた。
元いた艦爆・艦攻隊は、第一航空戦隊等の陽動部隊に加わる。
空母瑞鶴、千歳、千代田の3隻と共に別の艦へ回され、
別働の西村提督指揮下の乙部隊に組まれた、隼鷹、瑞鳳、龍鳳の3隻に搭載されていた。
それぞれの機体には、整備員が取り付き。
手漉きの搭乗員も作業に加わり、自分の機体をいじっているのも見受けられる。
予定の海域に向かっている中、時間の空いていた白浪少尉は戦闘に備えて、
自分の乗機を万全にして置きたいと思いここに来たが、
やはり他の者達も同じ気持ちなのだろう。
多数ある烈風や零式艦戦の中を進んでいくと、
分遣隊に所属する、艦載型の閃電22型が一列に並べられている場所が目に入った。
前から順番に確認していくと、ようやく少尉の愛機が見つかった。が、
少尉の機体は、カウリングが外されており、むき出しになったハー43発動機は、
部品が細かく分解されて床に並べられていた。
PCが使用できたので、少しですが携帯から書いていた物を移して
改定した上で投稿します。
これから先の更新は、文の構成とPCの使用できる時間の関係で、
かなり遅くなってしまうかもしれません。
お待ちして頂いている方々には、本当に申し訳ありませんm(__)m
万が一の時は代わりに、こちらの話における設定解説を、
時々載せたいと思いまので。ご了承を・・・
12 :
名無し陸戦隊 ◆ozOtJW9BFA :2007/07/28(土) 21:42:30 ID:N0Lehs2b
回想1944 昭和19年 11月22日 空母大鳳格納庫
少尉が慌てて駆けて行くと、指揮をとっていた整備員がこちらに気付き話しかけてきた。
「おう、アンタがこの機の操縦士か?」
「はい、そうですが…」
白浪少尉が戸惑いながら頷くと、整備員は仏頂面で名乗った。
「俺は整備班長の高田だ。よろしく頼むぜ」
自己紹介を受けた少尉は、自らも名前を言うと、分解されている機体と高田班長を均等に見比べながら聞いてみた。
「それで、自分の機体なんですが…どうしたのでしょうか?何か大きな修理が必要なんですか?」
「いや、別にそんな大した事じゃない。
ただ、念のため中まで点検させてもらってるだけだ。
新品とは聞いているが、昨日は長い距離飛んできたんだからな。
このハー43もしっかり整備しとかんと、すぐ参っちまうし・・・」
そう言いながら顎でしゃくった先で、整備員が分解されたパイプの中を磨いていた。
高田班長の説明によると、搭載されているハー43発動機は、2千馬力級エンジンとして小型の部類に属し。
中島の誉発動機程ではないが、排熱処理などに問題があり、よく整備しないとエンジンの焼き付き等の不都合が起こるらしい。
その為、ここに運び込まれた機体は1機ずつ点検して、不都合な部分を整備し直しているのだそうだ。
「この機体に積んであるハー43は、馬力が増した型だから、尚更だ。
過給機や吸気マニュホールドとかも、しっかり手入れしとかなきゃならん」
白浪少尉は次々と出てくる一つ一つの単語に苦労しつつも、高田班長の話を聞き続けた。
詳しい事はまだ飲み込めていないが、今行っている作業と言うのは、
この機体が少しでも強くなる事に繋がるとは理解できた。
話が終わった後、少尉は自分に手伝える事がないか聞いてみた。
折角来たのに、このまま眺めているだけでは、どうにも居心地が悪い。
「そうか、じゃあお前さんは胴体を磨くのを手伝ってくれ。
全体をワックスやガソリンで磨いて、空気抵抗を減らしておくんだ。
発動機が規定通りに馬力を出せば、速度はかなり増す筈だぞ。と言う訳でほれ」
そう言うと、高田班長は白浪少尉に向けて雑巾を投げ渡した。
雑巾を手にすると少尉は、先に磨いていた整備員からやり方を教えてもらい、
反対側に回り胴体を磨き始める。
力を混めながら擦り出すと、ジュラルミンの胴体の光沢が増す様だった。
そのまま下の方へどんどん磨いていると、ふと気になる光景が現れた。
注意して見てみると、向こう側に駐機している3機の逆ガル翼の攻撃機に塗装作業をしている。
俗に言う流星改と呼ばれる艦上攻撃機は、見慣れた深緑色の上から、はけで濃紺色の塗料をたっぷりと塗られていく・・・
他にも何機か流星改の姿があるが、塗装は何故かあの3機だけしかしていない。
その傍では艦攻の搭乗員なのか?
飛行服姿の者が何名か複雑そうな顔をして作業を見守っていた。
どうやら彼等は、好きで自分の機体の塗装を変えている訳ではないらしい。
「おい新品少尉、手が止まってるぞ!ぼさっとするな、手を動かせ!!」
「はっはい、すみません」
高田班長の怒鳴り声を浴びせられた少尉は思考を中断させ、視線を戻すと再び腕を動かし出した。
全部磨き上げるまで、まだまだ時間が掛かりそうだ。
13 :
名無し陸戦隊 ◆ozOtJW9BFA :2007/07/30(月) 15:24:04 ID:NUU4lJWR
回想1944 昭和19年 11月22日 空母大鳳格納庫
あれから半日近く掛かり、全体のワックスがけは終わった。
高田班長からその辺りでいいだろうと声が掛かり、
整備員達が散乱した工具や予備部品を片付け始めた。
少尉も雑巾を持った手を離すと、背筋を伸ばした。
ずっと同じ体勢で雑巾がけをしていた為か、体中の筋肉がこわばり、腰にも鈍い痛みが走った。
堪えながら姿勢を戻した少尉は、こりにこった肩を揉みほぐしながら機体を見上げる。
整備された発動機にも既にカバーが掛けられ、元の通りに戻されている。
全体も丁寧に手入れをされた機体は、以前にも増して精悍な雰囲気が滲み出ていた。
「少尉、ちょっと中に入ってくれ。フラップの調子を確めておきたいんだ」
わかりましたと班長に返事した少尉は、操縦席に潜り込み、操縦桿とペダルを操作してみた。
縦、横にラダー、フラップを振ると、整備員が横で手を振った。
「ようし、もういいぞ」
操作を止めた少尉はそのまま降りようとすると、先程の艦攻が視線に映った。
一回り大きな日の丸以外濃紺一色に塗りつぶされた流星改は、今は人気も無く隅にひっそりと駐機されている。
今までワックスがけに忙しくて失念していたが、何故あの3機だけが色が違うのだろう?
疑問に思う少尉は傍にいる高田班長に聞いてみると、高田班長は要領を得ない顔で首をかしげた。
どうも上からの命令らしいが、関係者以外はあまり詳しい話を聞かされていないらしい。
飛行長よりも上部の方から指示が出された様だが、高田班長達もどういった用途で使うのか、見当が付かないみたいだった。
さほど気にする事もないだろうと言う班長は、早く帰って休めと促した。
釈然としないが、無理に知る事でもない・・・結局何も分からないまま、少尉は格納庫を後にした。
14 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/01(水) 03:27:05 ID:YRmNIN8l
期待age
15 :
名無し陸戦隊 ◆ozOtJW9BFA :
回想1944 昭和19年 11月23日 日吉台 連合艦隊司令部
作戦室内の空気は、非常に息苦しいものだった。
地下壕と言うのもあるだろうが、それに輪をかけて実行中の作戦が、今の状況が作り出しているのだと感じる。
海軍省から戻ってきた連合艦隊政務参謀の湖西大佐はヒシヒシと実感出来る。あまりに張り詰めた雰囲気に嫌気が指した。
部屋にいる他の参謀は、険悪な表情で座っており、ある者は回りながら思案にくれている。
皆どこか一抹の不安がある様に思えた。
やはり直前に作戦を変更したのは厳しかったか・・・湖西大佐はそう考えた。
きっかけは今回の作戦に先だって行われた、陸海軍での会議だった。
海軍は当初の予定通り、捷一号作戦を実施するつもりでいたが、ここで齟齬が生じた。
陸軍側より、米艦隊の主力は健在なのではないかと意見が出たのだ。
先の台湾沖海戦で壊滅したと発表された後も、台湾などの基地には艦載機が飛来しており、
ある所では、陸軍の参謀が全滅させたと豪語していた矢先に空襲を受け、基地ごと吹き飛んだと言う事態まで起こっていた。
この為、陸軍側でも発表された戦果は誤りで、実際にはあまり損害を与えていないかもしれないと、疑問に思う声が出始めていた。
実際に海軍側はこの事実を確認していた。
しかし、一度大々的に発表してしまった手前、今更間違いであったなどと言える筈も無く。
GF司令部や軍令部は、面子を保つ為否定した。
だが陸軍は、海軍の意に反して正確な情報を持っていた。
当時、鹿屋には視察途中の陸軍大本営の情報参謀が居合わせており、
戦闘に参加した搭乗員や航空隊司令部から聞き取った話を元に、
情報を分析した結果から、確たる損害を与えていない事が判明した。
大本営へ数日に渡り連絡を送った情報参謀は、米艦隊を捉えた航空写真を入手すると、
予定を変更して急遽東京に舞い戻り、今回の会議に参加していたのである。
参謀の行動に陸軍側でも一騒動起きたらしいが、結局この件について会議で取り上げられる事になった様だった。