【涼宮ハルヒ】佐々木とくっくっ part14【変な女】
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l: ハ:トヘ  ̄ j ` - _
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・前スレ
【涼宮ハルヒ】佐々木とくっくっ part13【変な女】
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1183045550/ ・佐々木SSの保管庫
http://blog.goo.ne.jp/sasaki_ss ・佐々木 = 例の変な女
自称「キョンの親友」、中学時代はキョンの自転車に二人乗りで塾に行く間柄
キョンとは学校内外でつるむ回数がクラスメイトの誰よりも多かった
キョンは否定するも傍からみるとどう考えても...
古泉曰く「十人中八人が一見して目を惹かれる、実に魅力的な女性」
恐るべきことに名実共にハルヒと対になる神的存在であることが明らかに
・次スレは
>>970が立ててくれたまえ。立てられない時は遠慮せずに言うといい。
このスレの住人は快くキミの代役に名乗り出てくれるだろう、くっくっ
乙
>>1 くっくっ、キミには乙と言うべきなのだろうね
7 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/08(日) 22:17:54 ID:h8lwRiC2
乙パンジー自重しるwww
お前らまず前スレ埋めろww
前スレ998はナシの方向で。
前スレすげえな
1002なんて始めてみた
>>1 佐々木さん乙
このスレで1000を超えるとはw
ちょwww
前スレ1001ってww
初めて見たww
ふんっ、埋めてきたぞ。何でも佐々木の笑顔はこれから絶えるそうだ。
規定事項ではないがな。
前1000GJ
あとポンジー乙
てか投稿時間おなじじゃにいか。
同じじゃないか。
24 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/08(日) 22:41:38 ID:uDEKNj1z
定期あげ
スレの法則をねじ曲げるなんて…
さすが佐々木さんなのです!
>>26 ねじ曲げないから良いんじゃなかったのか佐々木はw
きょこたんにはよくあること
29 :
1乙:2007/07/08(日) 22:50:06 ID:RN2sZ9JF
フンッ、1001を超えたのはそれが規定事項だからさ
別に僕も1000を狙ってたからとかそういうわけじゃない
そんな佐々木は嫌だw
>>27 キョンが左曲がりなのはねじ曲げられたからではないのか
最大で1030ぐらいまで行ったことがあったよね
1030とかどんだけ〜としか言いようがないわ
それもきっと佐々木パワーが働いたんだろうな
2期で消失やったら長門スレはそれくらい行くかもなw
1030はさすがに実況くらいか?
実況はラピュタの「バルス」も凄かったけど
ライアーゲーム最終回のきのこ寝返りシーンも凄かったな
1300くらい行った
このスレに1乙しろよww
なんという人多杉…
やっぱり二期が決まって人が増えたのかな
このスレでは関係ないけど
>>40 いや100%出ないと決まったわけでは…
一縷の望みくらい持とうぜ
あ、
>>1乙です
5分佐々木
, -‐- 、. ,. ‐-ー- 、
,'. / ト、 ヽ. ノ / ヽ
. i. ((从ソ u从〉 ノハハハハハ !
l. (|┳ ┳i!l .!|─ ─ .iリ)!
.ハNiヘ ー ノハ!. ’ 、 - ,ノル´
. {iつ旦O O旦と'!}
. とくュュュュ〉 〈_.〈__,i'つ
第二期・第三期は全国区放送であることを祈る。
それも2011年までに。
ボクラ モ コマーシャル ヲ ウツベキダネ
ミヒラキ ニメン クライノヲ
ソ ソンナオカネ ナイノデス…
. , -‐- 、、 …ボクダッテ ココニイルヨ キョン
. :〃 ; ヽヾ: , -‐- 、
:ハミ((メノリ从)): .,'. / # .ト、 ヽ ┣━” ┃┃
:| i(|;┃ ┃ |!|: i. ((从ソlll.从〉. ┗━ . ┃
. アッ :| トリ、''' ヮ''ノ'!|: _l._(|┳ ┳i!.__
ケータイ ガ. :レ゙ :{i'づと): リ: }lllllilll!>. ヮ ノ >i朝〈
フルエテル… :ノ_/__l_jヽ: ○llllil<ニ ☆ ニ<lll曰○
. `~(__i_)~´ {lill1乙ニ ☆ ニ<lllllillj
. /'"/ l\ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ \
/ ,'-ーー 、 wawawa .|l\\. \
. /∩ミ((`ソ") オレ ハ ソ__|,\l二二二二,二,二,二二二l
. / ヽミd,,゚∀゚)-, ココニ ノ;;ノ:|| |ノ/((::!┯ ┯l!::!. || |
// ヽ}'i{†}'{V/. ノノ;;ノ;;:ソ__|ノ;;;l;;;l;∩ - ∩八.ン__|
"  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
今から3分以内にレスがあったら
佐々木がキョンの嫁なSSを書く。
. , -‐- 、
. ――――――――― ,'. / ト、 ヽ
;;`ヽ ー ‐‐ ―‐ ――― i. ((从ソ 从〉
⌒) ‐‐ ―‐ ツルー――― l. (|┳ ┳i!l
) ;;;`ヽ⌒`)⌒. . _ _ _ (`;ヘハNiヘ '' ヮ''ノハ!
⌒;;)´⌒;;)⌒;);; )._ ___ (_《:_:__,{_i'づニソつ
佐々木式SOS団の作り方
「キョン、これをみてくれ」
入学して間もないある日。
入学してからずっと俺の後ろの席にい続けている親友、佐々木が一枚のプリントを持って話しかけてきた。
渡されたお世辞にも上質紙といえないよう中身に書かれた文章を黙読する。
「部活案内か」
「そう、新入生勧誘の人から貰ってきたんだ」
もう一度プリントに目を通すと部活の紹介と先輩の言葉が3行ほど載っている。
「で、これがどうしたんだ?何か部活やるのか?」
佐々木と知り合ったのは中3だが引退は中3の夏だったはずだ、須藤がないていたのを覚えている。
俺に佐々木が部活にいそしむ姿はメモリーされていないので佐々木は帰宅部だったはずだ。
「まぁそんなところといえばそんなところだね、ここをみて欲しい」
佐々木指し示したところは文芸部の紹介欄だった。
なぜかここには先輩の言葉が載っていない。
「そこは去年の三年生が卒業した後部員がゼロになった部活らしくてね、このままじゃ廃部だそうだ」
「この部活を廃部の危機から救うって事か?お前そんな文学少女だったか?」
「まぁ文学少女を気取るのもやぶさかではないが・・・・・・まぁ聞いてくれ
僕らはこのたび目出度く高校受験というある意味人生最初の戦争を勝ち抜いたわけだ
三年後には大学受験というさらに大きな戦争が待ち構えているとはいえ今は人生最初で最後の高校生活だ
少しぐらい楽しんでもバチはあたらないだろう」
「だったらこんな廃部寸前のところより活気のある運動部にでも入ったほうがいいんじゃないか?」
「それは少し違う、僕が望んでいるのは気の会う友人・・・・・・主に君だが・・・・・・と共有できる穏やかな時間なんだ
決して運動に汗を流すことじゃない、そのためにはそりの合わない先輩がいることはやはり好ましくないんだ」
「なるほど」
「平たく言うとだね文芸部を乗っ取ってしまわないか?君と、僕とで
君は受験が終わって早々塾を止めてしまったからね、僕としても君といる時間が減って寂しく思っていたんだ」
「そう言ってもな、俺は本はほとんど読まないし小説も書かないぞ?」
「そんなまじめにやる必要は無いんだよ、なにせ今のところ君と僕しかいないわけだからね
まぁ生徒会に文句を言われるのも嫌だからたまに会誌くらいは出すかもしれないけど・・・・・・それも年一回で十分だろう
文芸部の名を借りた仲良しグループさ、どうかな?君が嫌というならこの案は棄却するが・・・・・・」
そこまで言うと佐々木はこちらをいつもの不敵な目でこちらを見てきた。
しかしわずかながら不安も入り混じったような目だ、断られたらどうしようというような。
さて、返事はどうしようか?
・・・・・・まぁ佐々木がやりたいっていうならいいか。
「いいぜ、それで廃部を逃れるためには何人いるんだ?」
「3人だね、大丈夫もう1人にはアテがあるんだ、入学式のときに仲良くなった橘京子さんって子がね」
その橘さんにも首尾よくOKを貰い、連れ立って部室に行くと周防九曜という女の子が既に入部していた。
その後転向後最初の体育で花壇に突っ込んだためあだ名が決定したパンジーこと藤原が入部し、現在の人員となったのだ。
このあたりのリーダーシップを見るに佐々木は人の上に立つ才能があるかもしれない。
そういえば以前そういう話しを佐々木にしたときは
「くっくっ、僕は参謀タイプだよ、リーダーみたいなカリスマは無いが補佐ならできる、今もこれからもそのつもりだ」
とか言っていたな。何のことかはよく解らなかったが。
最後に、我が似非文芸部の部長は何故か俺で佐々木は副部長だったことを明記しておこう。
53 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/09(月) 03:26:16 ID:0iX+RYVv
パンジーw
キョンと佐々木が同じ高校だったらとか妄想しちゃうよなw
>>51 GJ!
「こんばんは、
>>1乙。さて、七月になり、暑さも増してきているね。そんな中、TVアニ
メーション『涼宮ハルヒの憂鬱』第二期シリーズ製作決定という有力な噂はキミも耳に
していると思う。もし、本当なら、とても喜ばしいことだね。また、動くキョンが見られると
いうのはとてもよい。うん、とてもよいな。
さて、変な女こと佐々木スレッドも順調に14スレッドに突入だ。面白いね、アニメシリーズ
第二期も14エピソードで作られるというじゃないか。今回のepisode0は何なのだろうね。
『長門ユキの逆襲episode0』なのではないかとにらんでいるのだが、どうだろう? といっ
ても、『長門ユキの逆襲episode0』は予告編だから、30分アニメ一本にするにはどうにも
尺が足りないような気がするね。う〜〜ん、これはないかもしれない。毎回episode0があ
るのも面白いと思ったんだけど。さて、今回は文庫第四巻である『消失』がメインエピソード
だと噂されているね。キミは、知っていると思うけれど、『涼宮ハルヒの消失』という長編は
その伏線となった短編エピソード、その伏線を回収する短編エピソードがとても多く、関連
するエピソードが完全に終わるのは第七巻に相当する『涼宮ハルヒの陰謀』にまでたどり
着いてしまう。
時制順に記すと七夕の『笹の葉ラプソディ』、夏休みの『エンドレスエイト』は外せない
重要なエピソードだ。『消失』本編に加え、直後である『ヒトメボレLOVER』、『雪山症候群』も
欲しいね。『消失』本編が6話で構成されるとした場合、使えるのは8話、欲しいエピソード
が4話、残りが4話、そのうち1本がepisode0、もう1本がシリーズ最終回、これは残りのエ
ピソードも絞られるという物だろう。ねえ、キミ。キミなら残りの二話分に何を入れる?
僕はアニメ第二期シリーズに登場できるだろうか。そう。たとえば、だね。12月18日に登校
したキョンの後ろの席に座っているのが僕だったりしたら、面白くならないかな」
佐々木はそういって、大きな瞳をプレアデス星団のように輝かせた。
今日の佐々木さんはずいぶんと喜んでいるようです。
GJ!
毎度よくできてるな
超監督ささっきー きたー
>>55 毎度のことながらgj!
何スレ目から登場したんだ?過去のやつも読みたいんだが。
>>59 まとめにあるよ
>>47のSSにwktkしてるのは俺だけじゃあないよな?
佐々木は人に指示したりするのは苦手そうだ
佐々木「……」パチン
橘「佐々木さんが指を一回鳴らしたらコーヒーを、二回鳴らしたらウィスキーを出して下さい」
藤原「なんで僕がこんな事を……」
九曜「――」
佐々木「……」パチンパチン
藤原「……」つコーヒー2つ
こうして、佐々木は一杯のコーヒーと二杯のコーヒーに困らなくなった
鈍感な佐々木さん。
「キョン、ちょっと話があるんだが」
「なんだ、佐々木。改まって校舎の裏に呼び出したりして」
「うん、その事なんだけどね、キョン。僕は、君の自転車の荷台にのせてもらって塾に向かっている。その間、いわゆる
二人乗りをしているわけだが、あれは、法律的にはあまりよろしくないことだ。いや、正確には法令、かな?」
「ああ……それはそうだが、人通りの多いところや車がきそうなところではやめてるだろ? お目溢ししてもらえる範囲
だと思うがな。まあ、お前がバスでいくというなら……」
「いや、バスはやはり時間がかかるし、昨今の不穏な情勢を鑑みると一人歩きよりは、二人の方が望ましい。なにより、
君と話しているのは実に楽しいからね」
「ふむ。それは光栄だが、なにが言いたいんだ?」
「うん、実は、いろいろ調べてみたんだ。で、これが答えさ」
ばーん、とあるものを出してくる佐々木さん。
「……二人乗り自転車?」
「三輪タンデム自転車だね。二輪だと長野県を除いて、たとえ乗車機構……この場合はシートということだが、それが二つ
以上あっても、二人乗りは正確には条例違反になるんだそうだ。三輪の場合、二輪自転車とは区別されるので、条例違反
にならないという理屈さ。四輪軽車輛でももちろん言い訳だが、たまたま僕の伯父が三輪のこれを所有していてね」
「あ、ああ、そうか……」
「そういうわけで、今日からは、このタンデム自転車を使おう! 前々から、僕だけ楽をしていることにも、ちょっと気が
咎めていたんだ。それに、これなら、前後で話をしながら漕げるしね。一石二鳥じゃないか!」
「あ、ああ……そうだな、うん……」
「……キョン? なんで、そんな残念そうな顔をしているんだい」
>>63 いつもと逆だwwwwww
いつも散々フラグ折ってるからたまにはキョンも折られないとなww
フラクラ佐々木ww
佐々木「乗るの!?これ、乗るの!?ねぇ!自転車!自転車乗るのかい!?」
キョン「あぁ、乗るよ」
佐々木「本当!?大丈夫なの!?大変じゃないかい!?」
キョン「あぁ、男だから大丈夫だよ」
佐々木「そうかぁ!僕女だから!女だから男性の体力わかんないからね!」
キョン「そうだね。わからないね」
佐々木「うん!でも大丈夫なんだね!そうなんだぁ!じゃぁ乗っていいんだよね!」
キョン「そうだよ。乗っていいんだよ」
佐々木「よかったぁ!じゃぁ乗ろうね!二人乗りしよう!」
キョン「うん、乗ろうね」
佐々木「あぁ!荷台付きだから二人で乗れるね!ね、キョン!」
キョン「うん。しがみついてていいよ」
佐々木「あぁーキョンと僕は二人乗りで自転車に乗っているよー!気をつけようねぇー!」
うん、ごめん。なんかこのコピペみてたら改変したくなったんだ。
犬のやつか
>>67 駄目だ、そのコピペ見ると反射で笑っちまうww
佐々木のテンションにワロタw
佐々木は雨が好き
74 :
犬しゃしゃき:2007/07/09(月) 22:12:14 ID:/pZVZyDf
佐々木さん犬しゃしゃきじゃなくて犬佐々木になるの巻
キョン「どうした佐々木、こんな人目を避けるような公園の隅に呼び出して。
しかもそんなフードまで被って。なんかえらく怪しいぞソレ」
佐々木「……キョン、驚かないで聞いてほしいんだ。僕にも理屈はわからない。
正直、僕自身混乱している。ただ、朝目覚めたら、こうなってしまっていたんだ!」
キョン「うわ! 佐々木に犬耳!? しかもふさふさの尻尾まで!!」
佐々木「君には迷惑だと思うが、他に相談できる相手も考え付かなかったんだ」
キョン「九曜とかそっち方面詳しそうだけどな」
佐々木「……考え付かなかったんだ(力説)! やっぱりこんな僕はイヤなんだね。
気持ち悪いとか関わりたくないとか思っているんだね」
キョン「いや待て落ち着け佐々木。分かった分かった。正直俺に何が出来るかわからんが、
お前を見捨てるような真似はしないから安心しろ」
佐々木「キョン……、ありがとう」パタパタ
キョン「まあ、とりあえず人目につくとアレだから、ウチにでも来るか?」
佐々木「そうさせてもらうよ。さすがにこの姿を両親に説明する言い訳は思いつきそうにないからね」
(中略 とくに妹とか中略)
キョン「何とか妹に見つからずに部屋までたどり着けたはいいが、
こらシャミ、全身の毛を逆立てて威嚇するのはやめなさい。気持ちはわかるがこれは佐々木だ」
キョン「それにしても、本当に毛がフサフサの犬耳だな。普通の耳とは別に生えてるのかコレ」
佐々木「き、キョン、そんなに耳をやさしく撫でないで……アン」パタパタ
キョン「ああすまん、気持ち悪かったか。きちんと感覚もあるんだな」
佐々木「もっとやっても……いやいや、僕も動転してきちんと確かめなかったんだが、
確かに今の僕は生物学上異質に過ぎる体のようだ。
今更突っ込む話でもないが、耳が4つあるということは、つまり僕の聴覚神経が
犬耳の方にもついているのであって、頭蓋骨の形から変形していると見るべきだろう。
まあつまりどうにも、常識的な見地からすれば、今の僕はナンセンスの極みというわけだ」
キョン「まあマトモにつっこみはじめると切りないしな。尻尾とかも」
佐々木「き、君の好奇心は次は尻尾の付け根がどうなっているかに向かうんだね。
これでも年頃の女性として羞恥の極みだが、事態解決のためにどうしてもと言うのなら、
君が不埒な気を起こさないことを条件に観察を許さないでも……」パタパタパタパタ
キョン「いや俺が見てもどうにかなるもんじゃないしなあ。
ここはやっぱり、ウチの長門か、そっちの九曜のコズミックパワー関係者にでも
来てもらうしかないだろ。とりあえずここに長門呼ぶから。お前も九曜呼んでくれ」
佐々木「……わかった。でもキョン、もし、このまま僕が元に戻らなかったらどうしよう……
衆目に知れたら、僕は学術機関に解剖されたり、マスコミの晒し者になってしまう。
キョン「お前でも不安になることはあるんだな。いやすまん、でもお前のそういう顔、初めてみたよ」
佐々木「僕をなんだと思っているんだね。僕はただの平凡で臆病ないち高校生に過ぎないよ」
キョン「すまんすまん、なんか、まわりに異常な現象ばっかりおきるもんで、
どうにも常識的なセンスがずれちまってらしい。俺にできることは何でもするから、
許してくれ」
佐々木「じ、じゃあ、もし僕がこのままだったら、君がずっと匿ってくれるかい?
その、君の……いわゆるひとつの愛玩動物としてでかまわないから」
パタパタパタパタパタパタパタ
キョン「まあ冗談が言えるくらいならまだ平気だな」
佐々木「ちょ、冗談なんかじゃ」
キョン「大丈夫、長門ならきっと何とかしてくれるって。あ、もしもし長門、すまんが、
またトラブル……、え? 来てくれる? 話が早くて助かるよ。
いつものこと? あなたなら問題ない? いや本当すまん、恩に着る」
佐々木「…………」
(色々あって治りましたとさ)
佐々木「……寝る前に! ふと考えたんだ! どれだけ言葉を連ねても分からない人に、
犬の尻尾みたいに! 見てすぐ分かる指標があれば! 少しは伝わるかなって!」
橘「佐々木さん、泣きながらなまこをグーで殴らないでクダサーイ!!
拳は痛まないけど、見ていて人の尊厳がギュンギュン傷ついていきますー!」
>>74 gj!佐々木カワイソス。
>>僕はただの平凡で臆病ないち高校生に過ぎないよ
ないちち…?と思ったのは俺だけでいい。
>>74 丁度うちの犬の散歩から帰った所だぜww
佐々木は犬耳似合いそうだな
犬に例えるなら何犬だ?ラブラドールとか?
佐々犬・・・それは佐々木最後の希望
「これでいつでもいっしょだよキョン・・・・」
しかし、彼女の前に巨大な敵が立ちふさがる!
シャミセン「・・・・そう(猫語)」
佐々木はポメラニアンかチワワだな
犬耳アイビスを連想した
意表をついて佐々木ガリクソンとか。
小さいころに名前で苛められて男の子とは接しなくなったが
キョンは名前(あだ名)が変という共通点で意気投合。
一方、ハルヒが「自分をちっぽけだ」と言わしめた親父との野球観戦、
マウンドにはガリクソン(本物)の姿が・・・
キーンコーン
答えはいつも私の胸に〜
>>80 佐々木は負け犬だと、そう言いたいのかね?
息子の名前がキョンになるフラグw
もいっちょ。
佐々木さん、文化祭であえて小説版の方で映画を作るの巻
佐々木
「キョン……。よく聞いてほしい。
君がこのビデオを見ている頃、僕は多分、この世にはいないと思う。これは、僕の親友への、最後の頼みだ。
君に渡した包みの中には、手編みのマフラーのほかに、涼宮さんの能力についての僕なりの推論を収めた品が入っている。
君が、僕や涼宮さんの対象になったわけを、僕の知る限り納めた。
もし、クリスマス手編み作戦が失敗したら、これを、機関か、統合思念体の人に届けてほしい。人外の機関が本当だと信じてくれたら、
君はこれ以上トラブルに巻き込まれることはないと思う。僕から、もうひとつのクリスマス・プレゼントというわけさ。
僕が自分で届けようと思ったんだけど……悲しいけど、僕も佐々木団の団長なんだ。やっぱり涼宮さんを、この手で討ち取ってやりたい。
そう思う。別に、高校に入ってからキョンを独占したことが憎いとか、なんで涼宮さんだけ名前で呼ぶんだよとか、そんなんじゃないんだ。
ただ、こんな僕を選んでくれた橘さんや九曜さんに、団長として、少しでも恩返ししたって……。わかってもらえるかな? キョン……。
キョン。僕のフラグはたぶん折れるだろうが……そのことで、涼宮さんや、とりわけ涼宮さんを恨んだりしないでほしい。
彼女だって、僕と同じで、どうしても譲れないものを、勝ち取ろうとしているだけなんだ。これは僕の、最後の頼みだ……。
もし、運良く生き延びて、この騒動が終わったらさ。必ず、一緒の塾に通おう。また二人で月夜の下を歩こう。約束だよ。
じゃあね、キョン。元気で暮らしてね。涼宮さんによろしく。くっくっ」
(自主制作映画「ポケットの中のフラグ」じょうえいちう)
橘「佐々木さーん、これ死んじゃうじゃないでずがー(号泣)」
佐々木「いや、ちょっと待って。小説版では……」
キョン「佐々木ー(号泣)」
佐々木「ちょっと! キョンまで!」
九曜「−−安らかに−−眠れ」
佐々木「九曜さんまで!」
藤原「俺の出番は……」
佐々木「ポンジーはカツかハザウェイ、好きな方を選んで」
藤原「ちょっ!」
(エンディングテーマ「ポケットの中にはフラグがひとつ〜♪ ポケットをたたくとフラグが折れる〜♪ 以下略」)
小説版のネタバレ
実は生きてるんですよ、小説版だと。
嘘だと言ってよササッキー!
つうかエンディングテーマなにげに名曲
パンジーは後にマフティー・ナビーユ・エリンとなるのか
パンジー「腐った機関や未来はパンジーが粛正する!」
橘「佐々木さんのためにも、この戦、負けるわけにはいかないんです!」
九曜「───目標───確認───これより────破壊─────────────」
佐々木「やらせはしない、たかが一年の付き合いの女に、キョンとのフラグ成立なんてやらせはしない!」
キョン「フラグクラッシュは伊達じゃない!」
90 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/10(火) 02:50:22 ID:c3XR0IVm
定期あげ
ガンダム化進行中
>>74 そして佐々木が帰ったあと部屋でゴロゴロしているときにふと、
「そういえばあいつ、どうやってパンツ穿いてたんだ?」
と、いまさら過ぎる疑問を感じるキョンであった。(ツッコミ役不在。)
ぱたぱたゆれてたら、スカート全開だしなあ。
それでも動じないキョン!
……なにか彼には致命的な欠陥があるのだろうか、と悩む佐々木。
そして真相究明のため、SOS団女性陣に個別面談を実施。
……。
朝比奈みくるが仲間になりました。
長門有希が仲間になりました。
涼宮ハルヒが仲間になりました。
仲間の数がいっぱいです!誰かリストラしますか?
ニア 藤原
藤原――(闇)パンジー
\
(光)ポンジー
聖剣自重
藤原「俺はついに生まれ変わった! 光のパンジー、闇のポンジーを併せ持ち、
一つに昇華した最高の形態、そのなもベンジー!」
キョン「……『ラブいぬベンジー/はじめての冒険』を高校生に分かれというのは、
ちょっと無理があると思うぞ未来人。20年ばかり時代間違えてないか」
佐々木「……キョン、彼は多分、ブランキージェットシティの浅井健一のあだなが、
ベンジーだったという方でつっこんでほしいんだと思うよ」
キョン「ああ、映画「グローイング・アップ」の主人公に似てるから、って理由でついた奴な」
佐々木「なんで君はそう、年齢に似合わぬ雑学に詳しいんだろうね」
キョン「おいおい、ほとんどはおまえの受け売りだよ」
藤原「……(こっちみてよー)」
九曜「−−バカップルの−−話のツマ−−」
橘「そ、そもそも変な名前って誰かつっこんであげましょうよ。ポンジ−さんがかわいそうなのです」
藤原「うわあああああん」(逃走)
佐々木「ああ、自分がオチ担当にならないってなんて爽快なんだろう」
橘「まったくなのです。ヒエラルキーというのは大事なのですね」
ベンジー「イシヤキィモォッ!」
九曜「ー私をーーGretschでぶってーーー」
Gretschって何?昆布?
楽器ブランド
102 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/10(火) 15:01:35 ID:NZ+i0pea
ちょいと長めのSSができたんだが
需要あるー?
SOS団絡めたんでちと薄くなってるけど
佐々キョンもの
めっさありまする職人様
めがっさにょろにょろ
久しぶりのSS投下にwktk
107 :
1:2007/07/10(火) 17:03:59 ID:KhLm4Q1V
何が始まりかと言えば、それは昨日の回線上のやりとりなのだろう。
「くっくっくっ、なるほど。それでキミたちは文集を書くことになったというわけだ。
それにしても涼宮さんの行動力と牽引力は目を見張るものがあるね、これがカリスマと
いうものかな?」
「そんな大層なもんじゃねえよ。単に自己中でわがままで自分勝手なだけだ。引っ張り
まわされるこっちの身にもなってみろってんだ」
時間は夜の1時ごろ、相手は中学時代からの友人佐々木だ。春先に会って以来、また
付き合いが始まって最近では夜な夜な取りとめもない話を電話でするようになった。
はじめは身の回りで起こったことなんかを話していたんだが、健全な高校生活を送っ
ていてはそうそうネタになるようなこともなく、佐々木は早々にネタ切れ宣言をしてきた。
というわけでそういったネタには尽きることのない俺がハルヒ絡みの話をして、佐々木が
それを聞くという中学時代とは真逆の構造ができあがってしまった。
俺は今までどおり聞き役のほうがよかったのだが、なぜか佐々木がハルヒのことを熱心
に聞きたがっていたという理由もある。まあ、遠くから眺めている分には楽しいんだろ
うな、あいつは。
「しかし、キョンの書いた作品というのは興味があるね。今度機会があったら読ませて欲
しい。まさか中学のときに読ませてもらった日記とも詩とも判別のできない読書感想文の
ようなものではないんだろ?」
「その話はよせ、今思い出しても悶えたくなる。それに俺の書いたラブストーリーなんか
一読の価値もないさ。文集の中で言うなら、そうだな、鶴屋さんって先輩の書いたのはベ
ストセラーになるくらい面白かったぞ。あれは死ぬまでに一度は読んどくべきだろう」
「……キョン、今何と言った?」
「?だから鶴屋さんの作品はすごく面白くて―」
「そこじゃない、その前だ。キミはどんな作品を書いたって?」
「ああ、だからラブストーリーだよ、一読の価値もない」
「是非読みたい」
実際に佐々木がそこにいたら10センチは顔が近づいたんじゃないかってくらいの食いつ
きぶりだ。なんなんだ一体。俺の書いたラブストーリーのどこに琴線に触れる要素があっ
たんだ?
「ん、いや、その……なんだ。ギネス級の鈍感さを持ち合わせた、朴念仁の最上級ともい
えるキミがどんなラブストーリーを書いたのか気になってね。うん、それだけだ。他意は
ないよ」
「ちぇ、冷やかしかよ。そういや谷口なんかもえらくからかってきやがったな」
ラブストーリー!お前が!?ぶははははは!大笑いする谷口の顔が目に浮かんできた。
くそ、腹が立つ。明日会ったらぶん殴っておこう。
「それで、その文集というのは今君の手元にあるのかい?だったら明日にでも借りに行こ
うと思うのだが」
「いや、今手元にはないんだ。この前妹の友人に読ませたら、なんか気に入ったのがあっ
たみたいで『コピーさせてください』って頼まれてな、貸し出し中なんだ」
「そ、そうなのか……」
佐々木はさっきまでの勢いはどこへやら、急に落ち込んだような声を出した。その落差
があまりに激しかったためか、俺は思わずこう言ってしまっていた。
「まあ、部室に一冊置いてあるからさ。今度それを借りてきて読ませてやるよ」
108 :
2:2007/07/10(火) 17:06:58 ID:KhLm4Q1V
「ダメよ」
一言で却下された。電話の翌日、つまり今日、俺はハルヒに文集の貸し出し申請をした
のだ。はじめは「別にいいけど、何で?あんた自分の持ってるでしょ」と軽く許可したの
だが、問われるがままに俺が自分の文集の行方や昨日の電話のやり取りを話していくと、
だんだん眉間にしわがよりはじめに、最終的に先ほどのセリフへと行き着いてしまった。
「なんでだよ。さっき別にいいって言ったじゃないか」
「さっきはさっき今は今よ!自分で読むならまだしも人に貸そうなんて何考えてんのよ!
この文集は私たちSOS団の歴史を綴った最初の公式文書なのよ!今にプレミアが付いて
天文学的な値段になるの!ほいほい部外者に貸し出すもんじゃないの!」
「佐々木なら汚したりなくしたりするようなことはないって。ああ、もういい。長門、文
芸部部長のお前からも言ってやれ」
「ダメ」
「ほら長門もこう言って……、な、長門?」
「部の備品。持ち出し厳禁」
それだけ言うと長門は顔を伏せ読書に戻ってしまった。まさか長門にまで許可されない
とは……。古泉はハルヒのイエスマンだし、朝比奈さんは……戦力外だし。むう、これは
無理だな。すまん佐々木。あきらめてくれ。
「それはいくらなんでもあっさり引き下がりすぎだと思うよ」
振り返ると、国木田が立っていた。風通しをよくするために開け放したドアのところか
ら、相変わらずのにこにこ顔を向けている。
「国木田か。珍しいな、お前がこっちに来るなんて」
いつもは帰宅部仲間の谷口と連るんで帰ったり、いつの間にか消えていたりで放課後に
顔を合わすことはめったにない。部室で会うと新鮮、というか違和感があるな。
「うん。ちょっと用事があってね。人を案内してきたんだ」
案内?ここに?
まさか国木田のやつ依頼人なんか連れてきたんじゃないだろうな。喜緑さんにせよ阪中
にせよ、今までの経験上うちにくる依頼はろくなものじゃない。頼むぞ、国木田、余計
なことはするなよ。
などと心の中の祈りが通じたのか、国木田が連れてきたのは依頼人ではなかった。依頼
人ではなかったが、そんなものよりもっと厄介な、
「佐々木!?」
「やあキョン。電話は毎日のようにしているが、顔を合わすのは久しぶりだね」
そう、国木田に連れられて登場したのは我が中学時代からの友人佐々木その人だった。
「なんでお前がここに、っていうかその格好は……」
その上SOS団を訪れた佐々木は私服ではなかった。制服を着ている。ただし有名進学
校の制服ではない、北校のセーラー服だ。
「友人に借りたんだよ。言ったろ?北校に行った友人はキョンだけではないと。もっとも、
親友と呼ぶには遠い関係だったけどね。実際突然の申し出にかなり戸惑っていたみたいだ
よ。僕がSOS団に用があるといったら、ひとしきり納得したあとに、『がんばってね』と
エールまで送られたけどね。きっと取り返せる云々とか言っていたけど、彼女の中でどの
ような判断がなされたんだろうね」
さあな、大方パソ研部部長みたく何か強奪の被害に遭ったとでも思ったんじゃないか。
「まあ、あながち間違いじゃないだろうね。実際はもともと僕のものじゃないし、涼宮さ
んもまだ手に入れてないのだけれどね」
そう言うと佐々木は団長机で憮然としてこっちを見ているハルヒに視線を向けた。
「挨拶が遅れたね。こんにちは涼宮さん、お邪魔しますね」
「いらっしゃい、佐々木さん。ようこそ我がSOS団本部へ」
笑顔と笑顔の対話。なのになぜだろう、ものすごく居心地が悪い。真夏なのに背筋が寒
くなってきた。空気の異変を感じたのか朝比奈さんもおろおろしている。ああ、いいなあ。
本人には悪いけど、やっぱり朝比奈さんはおろおろしてなんぼだなぁ。癒される。
109 :
3:2007/07/10(火) 17:09:10 ID:KhLm4Q1V
「癒されているところ申し訳ありませんが、いい加減事態の収拾に乗り出してもらえませ
んか」
なんだ古泉。俺の至福のときを邪魔する気か。
「それはまた明日にでも堪能してください。それよりもこの状況です。一体どうまとめて
くれるんですか」
詰め寄ってくる古泉の言葉には非難めいたものがあった。俺のせいだって言うのか。
いささか不本意ながらも促されるままに現状を確認してみた。
ハルヒと佐々木は「うふふ」などと微笑みながら見つめ合っている。それをみて朝比奈
さんが「ひぃえぇぇ」と震えている。長門は本を閉じ佐々木に敵意のこもった視線を向け
ている。(天蓋領域の仲間として認識しているんだろうか、今度しっかり言い聞かせないと
な。)少し離れたところで国木田がニコニコしている。お前まだいたのか。で、俺と古泉が
隅っこのほうでこそこそしている、と。
なるほど、妙なことになったもんだ。
俺が悪いみたいな言い方は心外だが、仕方ない。このままで朝比奈さんに入れてもらっ
たお茶も充分に味わえそうにないしな。現状打破に乗り出すとするか。
「それで、何でまたセーラー服借りてまで乗り込んできたんだよ、お前は」
と混沌の原因たる友人に話しかける。すると佐々木はさも当然のように言い放った。
「何でって、昨日キミが言ったんじゃないか、部室に文集があるって。だから拝読させて
もらおうとこうしてやってきたんだよ」
「わざわざ読みにくることはないだろ?俺が借りれば済む話なんだから」
「さっきのやりとりを聞く限りじゃ、それも無理だと思うけどね」
む、持ち出し厳禁、貸し出し禁止のくだりか。確かにあいつらを説得するよりかはよっ
ぽど早いかもしれんが。それにしたって失敗する前から尋ねるとは気が短すぎやしないか。
「どうせ、こうなることは予想が付いたからね。キミのことだ、何も考えずいらないこと
まで喋るだろう、とね。だったら後手に回るよりも一気に畳み掛けるほうが得策じゃない
か。あのままいけば文集は団長が厳重に保管、なんてことにもなりかねなかったしね」
くっくっくっと佐々木が例の笑いを浮かべながら言った。いや、いくらハルヒでもそこ
まではしないだろう。
「そ、そうよ。するわけないじゃない、そんなこと!」
「そう。それじゃあ読ませてくれるかしら、文集」
「それはダメ!」
「どうして?理由を聞かせてくれる?」
「えっ……いや、それは……」
110 :
4:2007/07/10(火) 17:10:38 ID:KhLm4Q1V
なにやら口の中でもごもごと呟くハルヒ。ずいっと距離をつめる佐々木。
おお、俺はまさかハルヒが追い込まれるという非常に稀有な現場に居合わせたのか!な
どとちょっとした感動を味わっていると、あたふたうろたえ中のハルヒと目が合った。
その口は横一文字にきゅっと結ばれ、目は完全にすねたときのそれだ。そのまま上目遣
いに睨まれると「う〜〜〜」という心の中のうなり声まで聞こえてきそうだった。
そんなハルヒを見ていると流石にいたたまれなくなってきた。別に俺が悪いわけではな
いが、何故か罪悪感めいたものを感じたので、
「まあ、落ち着けよ佐々木。ハルヒも気心の知れた奴ならまだしも、よく知らない奴に目
の前で読まれるのは恥ずかしいんだろ」
とフォローを入れておいた。
とたんにハルヒの顔は花が咲くのを時間短縮で流すみたいにぱあっと明るいものになり、
逆に佐々木は間違えて渋柿に噛り付いたような顔になった。
「はぁ……。そうやって誰彼かまわず優しくするから……」
「ん?なんか言ったか古泉」
「いいえ、何も。それにしてもこれでは話が進みませんね。佐々木さんもせっかくご足労
頂いているのですから、文集は読んでおきたいでしょうし、涼宮さんも涼宮さんなりの理
由で文集を読ませたくない。ならばこういうのはどうでしょう。優れた物事にはいつも対
価が付きまといます。物語には物語を、文集を読む対価として、佐々木さんには何か小話
の一つでも披露していただいては。特に、中学校時代の話などを」
そういいながら一同を見回す古泉。待て、何だその条件は。それだとネタにされるのは
九割九分九厘、十中八九俺じゃないか。
「それよっそれ!ナイスアイディアよ、古泉くん!」
「ふぅむ。まあ、代価無しに得ることはできないか。そうだね、涼宮さんたちの武勇伝を
一方的に聞いているのはフェアじゃないしね」
「待てよ!これはハルヒと佐々木の話だろ。なんで俺が被害に遭わにゃならん!」
しかし俺の至極当然のはずの反論はその場に居合わせた全員のため息によって返された。
長門、お前ため息つけたのか……。
「前々から、あなたには何らかのペナルティを与えたほうがよいと思っていました」
どういうことだ。俺が何をした。
「あのう……。私もそう思います」
そんな、朝比奈さんまで。
「……同意」
長門、お前もか!
「そういうことよ。観念してみんなの肴になることね」
「キョンにとってこの程度のペナルティでは何の意味もないだろうけど。僕らの心の平静
を保つためには有効だろうね」
五人からの視線に追い詰められ、後ずさる。なんだこの状況は、こんなのならさっきま
でのほうがよっぽど過ごしやすかったぞ。いっそこのまま部室から逃げ出してしまおうか、
いやいや俺がいなくなったらどんな話をされるかわかったものじゃない。佐々木にも良心
があるだろうから、修学旅行のあの話や、プールの授業のあの話はしないと思うが……。
考えつつも念のため逃走経路を確認しようと振り返ると、間近に国木田のニコニコ顔が
あった。お前まだいたのか。ていうか近い、顔近い。
「キョンが文集に書いたのはラブストーリーだったよね」
あれがラブストーリーと呼べるかどうかは甚だ疑問だがな。それがどうした。
「だったら恋愛絡みでちょうどいい話があるよ。佐々木さんほら、『ラブレター騒動』につ
いて話したらいいじゃない」
とりあえず一段落
続きます
長門の「同意」に萎えた
おまえのレスに萎えた
GJ!
続きが気になるな
長門の怒りの原因を、天涯領域の仲間と誤解しているというのもわらう
115 :
5:2007/07/10(火) 18:45:31 ID:KhLm4Q1V
続き
「だったら恋愛絡みでちょうどいい話があるよ。佐々木さんほら、『ラブレター騒動』につ
いて話したらいいじゃない」
「なあっ!?」
「うぐ!」
凍りつく部室、思わず声を上げる俺と佐々木―――佐々木?
「なんでお前まで焦ってるんだよ」
「い、いや、別に。なんでもないよ。ははは」
普段とは違う笑い方が怪しさを際立たせている。しかしそのことを追求する前に、怒涛
の攻めが俺を襲い来た。
「ラ、ラブレターって!誰が誰に!?まさかキョンあんたが書いたの?」
「ラブレターって好きな人に想いを書面で伝えるものですよね!この時代にはまだそんな
文化が残っていたんですか!」
「……詳細を」
ラブレターって単語に乙女センサーが反応しちまったようだ。どうすんだよ、これ。
「いや、そんな期待するような話じゃないんだって、マジで!」
「そ、そうそう!別に面白い話じゃないし、他にもっといい話があるよ」
意外なことに俺の抗弁に佐々木が援護を入れてきた。恩に着るぜ佐々木、やっぱりお前
は親友だ。
しかし俺と佐々木の言葉など本領を発揮したハルヒ率いるSOS団三人娘の前には台風
の前のビニール傘程度の防御力しかなく、結局俺は忘れてしまいたいエピソードトップ10
に入るその話を白状しなければならなくなった。
佐々木が話すんじゃないのかって?他人が話すのを聞くのより、いっそ自分で話したほ
うがまだ恥ずかしくないさ。細かいところはごまかせるしな。
さて、どこから話したもんか。
そうそう、あれは確かいよいよ受験が足音を立ててきた秋ごろのことだった。
116 :
6:2007/07/10(火) 18:49:00 ID:KhLm4Q1V
「最近カップルが増えてきたねぇ」
中学三年のある日、登校中の俺に横から国木田が声をかけてきた。
「いよいよ終わりが近づいてきて、このままじゃいけないって考えるやつが多いんだろ」
「キョンは誰かと付き合ったりしないの?例えば佐々木さんとか」
「国木田、あのなあ……」
まったくどいつもこいつも。自分たちがくっつくならまだしも、人をくっつけるのも好
きときてやがる。どうして俺が佐々木と付き合うんだよ。
「わかってるよ。佐々木さんとはただの友達なんでしょ?でもさ、今はそうじゃなくても
今後そんな関係になるかもしれないじゃない。だったら試しに付き合ってみたら?」
「そんなもん、佐々木のほうがお断りだろうが。大体俺は思い出作りに走れるほど、学力
に余裕はないんだよ」
「向こうの気持ちも、学力向上も問題ないと思うんだけどなぁ……」
とまあ、そんな会話をつらつらとしていると学校に着いていた。いい加減いちいち否定
すんのも疲れてきたな。いっそのこと佐々木と口裏合わせて付き合ってることにしちまう
か。嫌がるだろうなぁ、恋愛は精神病だなんて言ってる奴だし。止めとこ止めとこ。
「ん?」
「どうしたの?」
「いや、下駄箱の中になんか……手紙が」
はい、そこのお前、何を連想した?恥ずかしがらずに大きな声で言ってみな。大丈夫、
きっと俺と同じこと考えてるから。ついさっきまでしていた話題が話題だし、何より下駄
箱に手紙っつったらアレっきゃないだろ。
しかしここで騒ぐか落ち着いていられるかが俺と谷口の違いだ。いや、このときは谷口
なんか知らなかったけど。とにかく、俺は浮かれ騒ぐことなく、冷静に対処したわけだ。
手は震えて、喉はからっからだったけどな。
実際のところ何とか理性を保っていられたようだが、そこは思春期真っ盛りの男子中学
生だ。ラブレター(らしきもの)をもらって浮かれるなと言われても、無理というものだ
ろ。ふとした弾みで頬が緩み、その度に佐々木に気味悪がられた。
肝心の中身については、確認しようと何度もトイレに向かったが、こんなときに限って
先客がいやがる。別のトイレに行くのは目立つし時間もかかる、個室に入るのは別の意
味でリスクが高い。そんなこんなで結局中身が確認できたのは四時間目の直前だった。
で結論から言うと、ハズレだったんだな、これが。
手紙は確かにラブレターだった。が、俺宛ではなく俺の隣の下駄箱を利用している成績
優秀、スポーツ万能、品行方正なモテ男くん宛だった。間違えるなよ、紛らわしい。
ちなみに送り主はうちのクラスの女子の、あんまり話したことのない、どちらかといえ
ば優等生グループの娘だった。結構可愛いかっただけに、脱力感も一入だ。
117 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/10(火) 18:49:34 ID:c3XR0IVm
定期あげ
国木田自重
119 :
7:2007/07/10(火) 18:51:16 ID:KhLm4Q1V
「くっくっ、なるほどそれで今日はやけに落ち着きがなかったというわけか。君は今日6
回も僕の話を聞き逃し、4回も先生に注意されていたんだよ。先生の話を聞かないのはいつ
ものことだが、僕の話を聞き流すなんて珍しいと思ってね、カウントしていたんだよ。も
しかしたら熱でもあるのかと懸念していたが、取り越し苦労だったようだね」
昼休み、佐々木と駄弁りながら、早速俺はことの顛末を話していた。こんなのはいっそ
笑い話にしたほうが気が楽だ。それに佐々木はどんなにマヌケな話をしても、嘲笑しない
奴だからな。そういったところでも俺はこの奇妙な友人を信頼している。
「ま、どうせこんなオチだろうとは思っていたけどな。にしたって、なんとも情けない話
だ。俺にお似合いといえばお似合いだが」
「まあ、これに懲りたら恋愛なんかにかまけずに、学業に専念することだね。前の模試の
結果も芳しくなかったのだろう?放課後の勉強会の回数を増やすかい?」
「いきなりそっちに話を持ってくなよ。これでもけっこう凹んでんだ。もっとこう、明る
くなるような話題にしてくれ」
「へえ、思ったよりショックだったようだね。そんなに嬉しかったのかい、恋文をもらえ
たことが」
佐々木の視線が鈍く光る。やめてくれよ、そうやって意味もなく意味深に振舞うの。
「別に意味を込めてないわけじゃないんだけどね。まあいいよ、それより肝心の恋文はど
うしたんだい?まさか捨ててしまったわけじゃないんだろ?」
「ああ、ここにあるよ。正しい相手に渡すつもりだけど、中身を確認したのが四時間目の
前で、今まで軽く凹んでたからな。暇がなかった。ちょうどいいや、今からちょっと下駄
箱に行ってくる」
そう言って立ち上がると、佐々木は拗ねたように、
「これで先の6回と合わせて計7回、僕はキミとの会話を邪魔されたことになるね。まっ
たく、手紙の送り主は厄介な間違いをしてくれたものだよ」
などとうそぶいていた。
「そんな対したこと話してないだろ」
佐々木の軽口を流しながら席を立つと、
「ああぁーーーーーー!!!」
耳をつんざく絶叫が響き渡った。何事かとあっけに取られていると、バシッと手の中の
手紙を奪い取られた。そして目の前にいるのは、件の手紙の送り主。……おいおい、まさ
かこれは。
「な、なんであんたがこれ持ってんのよ!変態!!」
嫌な予想というのは当たるものだ。まさか自分が相手を間違えたとも知らず、彼女は大
声で「中身を見られた!回し読みされた!」と吹聴して回っていた。いや確かに隠しもせ
ず堂々とラブレターを見せていた俺も悪いし、他人が自分のラブレターを持って談笑して
いるのを見たら心穏やかではないのは解る。解るがもう少し落ち着いて行動して欲しかっ
た。弁解の余地すらないじゃないか。
かくして俺は人のラブレターを勝手に覗き見る変体男という世にも不名誉な肩書きを手
に入れたのだった。ことが恋愛絡みなだけに多感な年頃の女子たちからは親の敵でも見る
ような目で睨まれ、クラスの女子全員を敵に回した俺に味方する度胸もない男子からは巻
き込むなとばかりに距離を置かれてしまった。ラブレターの宛先違いってだけでも充分間
抜けなのに、さらに間抜けなオチがついちまったってわけだ。
120 :
8:2007/07/10(火) 18:56:41 ID:KhLm4Q1V
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
「……で?」
「で、とは?」
「それで、どうなったのよ!まさか何の反論もせずにそのまま残りの一年を過ごしたわけ
じゃないんでしょ?」
「いや、そのまさかなんだが……」
「はあぁ!?何考えてんのよ!明らかに間違えたそいつが悪いじゃない!何泣き寝入りし
てんのよ!」
自分のことでもないのにやかましい奴だ。
「放っときゃ収まると思ってたんだよ。実際三日ぐらいで向こうから謝ってきて、クラス
の誤解も解けたしな。その後は今まで通り普通のクラス生活だ」
あんまりすんなり終わるんで俺自身も拍子抜けしたくらいだ。
「う〜〜ん。なんか気に入らない結末ね……」
そんなこと言われてもな。実話なんだし、ラストをいじることもできんだろ。だから言
ったんだよ、大した話じゃないって。ただ俺が情けないだけだ。
そうやって話を終わらそうとしていると、
「まあ、キョンが知ってるのはそこまでだよね」
と今まで黙って聞いていた国木田が口を挟んできた。
「く、国木田!キミ、まさか」
「? どういうことだ?俺が知ってるのって、当事者の俺が知らないことでもあるのか?」
「うん。後日談っていうか、裏話みたいなのがね。そうでしょ、佐々木さん」
皆の視線が佐々木に集まる。佐々木は真っ赤になりながらあうあうと呻いている。お、
こんな佐々木を見るのも初めてだな。今日は珍しいものがよく見れる日だ。野山に行った
らツチノコの一匹でも見つかるかもしれん。
「そんなどうでもいいとこ拾ってんじゃないわよ!何よ裏話って!ほら、あんた、もった
いぶってないで話す!」
「や、止めろ国木田!そればっかりはダメだ!」
「うーんとね。あれはキョンが遠巻きにされてから二日後くらい、事態が収まる前の日だ
ったかな」
佐々木の懇願を無視して話し始める国木田。なんなんだ、俺の知らない裏話って。それ
に佐々木のこの取り乱しようは……。まあ聞けば解るか。
「キョン!何腰を落ち着けているんだい!僕がこんなに嫌がっているのに、キミという奴
は黙って見過ごそうというのかい!この裏切り者ー!」
わめく佐々木を尻目に国木田の話が始まった。
121 :
9:2007/07/10(火) 18:59:08 ID:KhLm4Q1V
「まだ女子の怒りは解けないみたいだねー」
「気楽に言ってくれるなよ。こっちはほとほと参ってんだから」
机の向こう側でキョンがうんざりしたようにぼやいた。
ラブレターをもらって変体扱いされてから二日、キョンは未だ女子たちからの総無視攻
撃を受けていた。男子たちも巻き添えを恐れて、また人のラブレターを盗み見たキョン(結
局そういう風に伝播してしまった)を非難して、今やキョンに話しかけるのは男子の中で
は僕一人ぐらいになっていた。
「これでも心配してあげてるつもりだけど。ほら、こうしていつもどおりに接してあげて
るじゃない」
「ああ、そのことについては感謝してるよ。こんな形で友情のありがたさをかみ締めると
は思ってなかったけどな」
軽口にもいつもの切れがない。こりゃほんとに参ってるみたいだな。
「だったらさ、本当のことを言えばいいじゃない。ラブレターは間違ってキョンのところ
に入っていて、中身を見ちゃったのは不可抗力だって」
「俺がんなこと言って、聞いてくれると思うか?」
「……まず会話自体ができないだろうね」
思わず苦笑い。対してキョンはため息も出ない様子だった。
「なら僕が橋渡しをしてあげようか?」
振り向くと後ろに佐々木さんが立っていた。僕同様にラブレターの真相を知っていて、
今や女子の中では唯一キョンと接している人だ。
「あの娘本人とはそれほど交流はないけれど、あの娘のいるグループには何人か友人もい
る。弁解の機会ぐらいなら作れると思うよ」
いい提案だと思った。佐々木さんは変な女として広く認知されているけど、「奇人変人・
腫れ物扱い」って感じじゃなくて、むしろ「ちょっと変わってて癖のある面白い人」程度
の扱いだ。実際交友関係も広くて、件の娘のいる優等生グループとも何度か連れ立ってい
るのを見たことがある。最近はもっぱらキョンとばかりいるけどね。
けどそんな申し立てをキョンはあっさり拒否した。
曰く「たとえ弁解の機会を得ても、どうせ嘘だ本当だの水掛け論になるだけだ。それに
事実が知れたら向こうの立場がなくなってしまう」と。
「でも、それは自業自得じゃないか。向こうが勝手に間違えて、逆上したんだ。面目を失
ったとしても、仕方のないことだろう」
珍しく佐々木さんが食い下がるけど、結局キョンは
「なに、人の噂も七十五日って言うだろ。そのうち収まるさ。半日夢見させてもらった代
価ってことで、我慢するよ」
そう言ってへらへらと力なく笑うと、トイレに行くといって教室を出て行った。
その足取りは傍目にはしっかりしていたけれど、僕の目から見れば無理をしているのは
明らかだった。
「何を強がっているんだ、まったく」
苛立ちを隠そうともせず、佐々木さんが吐き捨てた。
うわ、これはかなりご立腹みたいだね。普段はクールなのにキョンのことになるとすぐ
熱くなるんだから。ここは下手に刺激したらこっちに火の粉が飛んでくるかも。気をつ
けないと。
「うん、さっきの水掛け論だの相手の面子だのって話も建前だろうね」
無難な話題で話を合わす、っと。
「ああ、実際はもう彼女に関わりたくないだけなんだろう。長くはないがそこそこ深い付
き合いだ、それくらい僕でもわかる。まったく、そこまで疲れているんなら、もうちょっ
とこっちを頼ればいいのに。不器用な奴だ」
素直に手を差し出せない佐々木さんも充分不器用だと思うけどね。
「どう思う?キョンの言うとおりその内収まるのかな、これって」
「さあね。あいにくと今までこういった事態には出会わずに生きてきたから、予測も立た
ないよ。ただこれを世間一般で言ういじめと同列に捕らえて考えるなら、時間が解決する
ことはないだろうね」
122 :
10:2007/07/10(火) 19:00:27 ID:KhLm4Q1V
言いながら、佐々木さんは眼光を鋭く尖らせていく。もしも時間が解決しなかったら、
自然に現状が収まらなかったら、彼女はどうするつもりなんだろう。想像もつかないけど、
敵にだけは回らないほうが良さそうだ。
けど、少なくとも彼女たちはそんなこと考えてもいないみたいだな。
ドアが開き、女子の一団が教室に入ってきた。件の送り主とそのグループだ。
けらけらと笑いながら、会話に花を咲かせている。時折、「デリカシーがない」だの「女
の敵」だのと言った単語が耳に入る。誰のことを言っているのかは、言わずもがなだ。
休み時間はもう残りわずかで、クラスメイトの多くが帰ってきて騒がしいくらいなのに
彼女たちの声はよく響いた。わざと響かせているのかもしれない。
そんな彼女たちを見ていると不意に言いようのない怒りが胸の内から湧き上がってきた。
理不尽じゃないか。なんで元凶の彼女が笑っていて、キョンが責められるんだ?
僕は普段からよく飄々としていると言われるし、そうありたいとも思ってる。けどこれ
はあんまりだ。キョンが例え建前だったとしてもあんたの立場を考えてたんだぞ。
僕は常にない感情に揺さぶられた。このまま大声で真相を話してやろうか。腹の中でそ
んな算段をしていた。
だから僕は、そのとき隣の彼女がどんな顔をしていたのか見ることができなかったんだ。
気付いたときには佐々木さんは女子の一団に向かって、ずんずんと突き進んでいた。
その迫力は背後からでも充分に察せられ、とてもじゃないが声をかけることなどできなか
った。
そしてその勢いのまま、問題の送り主の前に来ると、その顔を真っ向から睨み付けた。
向こうは何が何だか解らない様子で、首をかしげ、
「え……、佐々木さん? どうしたの――」
そう口に出そうとして、
スパアァーーン
すべてを言い終える前に平手打ちをくらっていた。
クラスにいた全員がいっせいに振り向き、教室内は沈黙に包まれた。
叩かれた本人はぽかんと口を開けていたが、やがて自分が何をされたのか理解したらし
く、わなわなと震えだした。
クラスの連中も状況を把握しだすと、互いに目配せをし、自分の判断が正しいのか確認
しあった。そうして沈黙が騒然に移る瞬間、
「いい加減にして」
凛とした声が教室内に響いた。
「彼はあなたの手紙を読もうとして読んだんじゃない。あなたが、間違えて彼の下駄箱に
入れたから中身を確認しただけなの。自分の過ちに気付きもせず、被害者と呼べる人間を
あざ笑う今のあなたはとても不愉快だわ」
声はとても静かなものだった。同時にとても冷たく、とても鋭く、まるで氷のような言
葉だった。あまりの切れ味に相手は反論することもできず、たじろぎ後ずさった。
水掛け論にすらならない、圧倒的な発言力。
氷が融け水になるように、言葉の余韻が消え全員がその意味を飲み込むまで少し時間が
かかったようだ。しかし状況を理解しだすと、反応は一様に早かった。まず罰の悪い顔を
し、その後非難の目を彼女に向けた。
反論もできず、白い目に囲まれ、件の送り主は焦ったのだろう。
「あ、あなたには関係ないじゃない」
考えもせずそんな抗議をしていた。それが自分の間違いを肯定していることには気付い
ていないようだった。そしてそんな精一杯の抵抗すらも佐々木さんは許しはしなかった。
123 :
11:2007/07/10(火) 19:02:40 ID:KhLm4Q1V
「私は、自分の想い人が理不尽に傷つけられて、安穏としていられるほど寛大ではないわ。
もし今後もあなたが反省せず、同じことを続けるのなら、目には目を、たとえでっち上げ
てでもあなたに同様の苦しみをしてもらうから」
覚悟して、と言いよどむことすらない、一方的な通告をしてのけた。この状況で、あの
迫力で言われて、戦意を保っていられ人間は果たして何人いるのだろう。
これが本気の佐々木さんか。思わず僕は舌を巻いた。敵に回らなくて本当によかった。
多少肩身の狭い思いをしても、キョンと接し続けて本当によかった。キョン、僕も今君と
の友情をかみ締めているよ。
けれど、佐々木さんがすごかったのはここからだったのだ。
完膚なきまでに言い負かされ、うつむく彼女に
「あなたも誰かを好きになったのなら、この気持ち解るでしょ?」
一転して優しい言葉をかけた。
それはそれは見事な手際だった。叩かれ、罵られ、制裁通告され、ぼこぼこにされた彼
女にとって、それは救いの言葉となったんだ。不意に掛けられた言葉に、彼女は泣き崩れ
た。同時に頑なになった心もほどけたのだろう、
「ご……、ごめんなさい」
と素直に口にしていた。
「その言葉はキョンに言ってあげて。私のほうこそ、叩いたりしてごめんね」
謝罪をあっさり受け止める佐々木さん。
感動の和解だ。クラスの皆もさっきとは違い温かい眼差しを二人に向けている。
もしもあのまま打ち負かせただけだったら、彼女はクラスから浮いた存在になっていた
かもしれない。佐々木さんはその口から謝罪の言葉を引き出し、自分があっさり受け入
れることで、無理やりハッピーエンドを作り上げたのだ。なんて手腕だ。
まあ、なんにせよ、これでこの騒動も一件落着かな。さっきまでの緊張も解け、思わず
顔が弛緩する。クラスのみんなも同じようで、暖かな空気が教室を包んでいた。
けれど、そんな空気などこれっぽっちも読まない男がいた。そう、キョンだ。
「お〜い、国木田。次の古文の予習見せてくれよ。日付から見て今日俺当たるかもしれな
いんだ」
間抜けな声が耳に入ってきた。
暖かい空気が一瞬で凍りついた。みんなが恐る恐る佐々木さんのほうを見やる。僕の角
度からは顔が見えないけど、向こう側にいた中河には見えたようだ。固まっている。
「い、いや、今はちょっと……」
「何だよ、他の奴に貸してんのか。しょうがねえな」
必死になって現状を伝えようとするけれど、そこはキングオブ鈍感、まるで気付きもし
ない。そして
「じゃあいいや。おい、佐々木、古文のノート見せてくれ」
よりにもよって一番選んじゃいけない選択をしてしまった。
「……キミってやつは……」
「ん?何だ?お前も誰かに貸してるのか?」
「キミのために僕がどれだけ……」
「どうしたんだ、佐々木?体調でも悪いのか?」
「くぅっ!!」
スパアァーーン
本日二度目の音が教室内に響き渡り、クラス全員のため息が合唱された。
ここまででまた一段落
まだ続きます 申し訳ない
続きが気になりまくりだ
佐々木かわいいよ佐々木
そろそろ冷えてきたよ
全裸でwktkして待機してるから
wktk
>>125此処はエロパロ板じゃねえぞ
とりあえず上着を着ろ
国木田のポジションが素晴らしすぎる
靴下とエプロンと腹巻だけの佐々木か
これはいい
>>133 それがどうかしたのかな?
俺はここの書き込みを見て靴下佐々木を脳内に描き出した
それで十分じゃないか
腹巻はねーよww
>>125 温かい風呂に入って
温かい布団で寝やがれ
この野郎
べ、べつにお前が風邪ひいたって心配なんてしないんだからなっ!
>>136 かけらもドキリとしないのはなぜだろう・・・
パンジー乙
>>137 俺が暖めてやるよ。
このホッカイロでな
>>123 最高でござる。もはや勇者。
夏だから全裸待機余裕だな。明日雨みたいだからちょっとあれだけど。
国木田「さあ。みんな今日佐々木さんがキョンに告白するって言う話だよ。
フラグ折る、折らない?どっちに賭ける?」
連日こういう行事が行われ、平穏を愛するキョンは人知れず誰よりも有名になっていた
>>142 折らないに賭けるのが佐々木しかいない罠
まさに必至だな
>>144 必死な佐々木
佐々木「もう!今度こそ大丈夫なんだからぁ!」
同情票獲得
146 :
12:2007/07/10(火) 22:28:29 ID:KhLm4Q1V
「…………」
「あ、いや……」
「…………」
「そ、その……」
「知らなかった……」
「!!」
国木田の語りが終わり、明かされる事実に驚きその余韻に浸りながらも、俺は何とか
声を絞り出した。
「ち、違うんだキョン!お、想い人というのはその、言葉のあやで!あの場はほら、嘘で
もはっきり言い切らなくちゃ、格好がつかないだろ?言いよどんだら負けって言うか。だ
から、その、ほんと全然そういうんじゃなくて、つまり僕が言いたかったのは――」
「ああ、解ってるさ。確かにそういうときは嘘でも勢いをつけとかないとな」
「そうそう!そうなんだ―――え?」
「いやあ、それにしても全然知らなかったぜ。まさか裏で佐々木が解決してくれていたと
は。貸し一つだな、こんどなんか奢るよ。カレーでいいか?」
「え、あ……うん……」
まったく、そんなに勢い込んで弁解しなくても、お前が本気であんなこと言うなんてお
もわないさ。俺とお前の仲だ、そんぐらい心得てるって。
なんだ佐々木急におとなしくなったな。カレーじゃだめなのか?どうした古泉、頭痛か?
アスピリンは持ってないぞ。
「あなたは本当に……。もしかしてわざとやってるんですか?だとしたら正直に仰ってく
ださい、お願いします。怒りませんから」
ペナルティを与えると言ったり、怒らないと言ったりわけの分からない奴だ。それに何
度も言ってるが俺には何の心当たりもないぞ。
盛大に溜め息をつく古泉。溜め息の数だけ幸せは逃げていくんだぞ。
「くっくっ、まあ、いいよ。こんなところだろうとは思っていたさ」
気が付くといつの間にかさっきまでうなだれていた佐々木がいつもの笑みを浮かべてい
た。そのまま不適な視線を滑らし、ハルヒの方に向くと、
「それにあながち悪いことばかりでもない。一年間出遅れたかと思っていたけど、この様
子だとまだ誰も先んじているわけではなさそうだからね」
その後しばしハルヒと無言で顔を合わせていたが、急にきびすを返すと
「今日は楽しかったよ、キョン。予想していたものとは違ったけれど、なかなか実りのあ
る一日だった。制服を用意してまで乗り込んできたかいがあったよ。くっくっ」
じゃあ、また電話するよ、と言い残してさっさと帰ってしまった。
後に残されたのは、仏頂面のハルヒと不機嫌そうな長門(俺判断)、もはや半泣きの朝比
奈さんにケータイに出ている古泉だった。
「ふう、何やらどっと疲れたな」
「あなたが言わないでください。しまいにゃ殴りますよ」
何だよ、さっき怒らないっていったばかりじゃないか。情緒不安定な奴だ。
「しかし、なんだろな。なんか佐々木が帰ってから、こう、胸の中がもやもやするんだが」
「「「「!!」」」」
「何か……、気づくべきことがあるような……」
「キョ、キョン、あんたまさか……」
「そうか……、そうだった、今ようやく気づいたぞ……」
「あいつ文集読んでねえ!」
「このドアホンダラぁあぁあああああ!!!」
ズパアアァアーーーーン!!!
ハルヒの平手打ちは、佐々木のそれよりずっと痛かった。
147 :
おまけ:2007/07/10(火) 22:29:37 ID:KhLm4Q1V
「すまなかったね、わざわざ案内までしてもらって」
「気にしないでよ。キョンほどではないけど、僕も君の友達を自負してるんだ」
「それに、仕事でもあるから、だろう」
「ふふ、まあそれもあるけどさ」
「……何であの話をしたんだい?」
「そんなに睨まないでよ、僕だって好きでしたんじゃないんだから。上からの命令だよ。こう着状態が続いて久しいから、少し揺さぶりをかけろってね」
「揺さぶるのはキョン?それとも僕?」
「ふふ、さあ。そこら辺は上司の方に直接聞いてよ。僕は所詮末端の人間なんだから」
「……君は、相変わらず底が読めないな。食えない奴だ」
「そんなつもりはないんだけど、ね。ああ、ここまで来ればもういいかな。橘さんによろしく。僕のボーナスはあの人の査定しだいなんだよね」
終わりです 途中間が空いてすみませんでした
個人的に国木田は、イラストなどを見ていて
こいつ絶対腹黒いよ、と妄想していたので
今回こう使ってみました。
あとキョンと佐々木の共通の友人てこいつぐらいですし
それでは 長々とお目汚し失礼しました
GJ!
途中の焦らしプレイもたまらない!
GJ!
国木田の策にまんまと填められちまったぜ
いい奴だと思ってたのに……
しかし、こうなるとキョンのあのフラクラっぷりはまさに無意識の自己防衛?
そして谷口が実は機関のエージェント?!
なんだかパタリロの警察長官の正体がわかった回のようだぜ
何の続きか解らんからここだけ読んだけど面白いw
これから検索してくるよ GJ!!
>>147
国木田…!よりにもよって橘の、それも部下かよw
とりあえず久々に面白いSSが読めた。一時期に比べれば
職人も投下する数も減ったし、みんな飽きたのかなと思っていたが、
まだこんな良作があるんだな。
GJ!
しかし佐々木に文集見せたリアクションも見たいな…
>>147 うはー佐々木に萌えました。才能ありますね。
たしかにながるんは国木田を使ってくるかもしれん…
しかし気が付けば佐々木スレも14か。
鶴屋さんを超えて古泉と同じとは。
実質未完の話しか出ていないのに
今更ながら特殊な魅力ですな。
めちゃGJ!!!
最後の国木田はめんくらたwwwww
156 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/10(火) 22:49:39 ID:c3XR0IVm
定期あげ
>>154 前にも書いたが、正に谷川流の真骨頂って感じのキャラだな。
しかし俺の中では、(古泉+国木田)÷鶴屋さん=佐々木という感じなんだが。
むう、国木田そうくるか。
でも、腹黒そうなのは同意w
谷口に対してきっついもんな。
何かBLEACHの水色っぽいよね、国木田。
├\ ├\
-‐ '´ ̄ ̄`ヽ
/ \
/ / / .ィ ./ヽ.Y l .', ヽ
,' ! -/7'Y /|' "´ヽ|. !!i ' 悪い子はいないかね?
! !.ト● ● ! !ノ、i ! フラグをへし折るキョンはいないか〜
,'' l l l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ l丿 !
/⌒ヽ!;!l|ヘ j/⌒i/
\ / | l>,、 __, イァ/ /!ノ´
. / /| | |___|{ヘ、__∧
`ヽ<.| | 彡'
>>146 GJwwwww
キョン氏ねwwwwwwwwww
良い意味でwwwwwwwwwwwwwww
俺涙目wwwww(笑いすぎたという意味で)
テンションたけえw
くっくっくっ………くぅーっくっくっくっくっくっくっくっく、待ってたよゼーロー!
GJ
何気にコピーを希望しているミヨキチにも萌えた
しかしミヨキチに読ませたのは……やはり佐々木の最後の壁は妹か
ミヨキチは自分のことが書かれてるわけだしな。
読んでてどう思ったことやら。
しかもキョンが恋愛小説を書けと言われてたと知ったら…
てーへんだてーへんだスジってるー
佐々木さんの恋文の巻
拝啓 我が親友殿
普段、言葉にできないことも、手紙でなら伝えられるかと思い、
こうして君に文をしたためている。
メールや携帯の方がずっと楽なのに、と多分君は笑って、
それでもこの手紙を大切に受け取ってくれるのだろう。
それが確信できるくらいには、君の親友をやっているつもりだ。
この手紙に込めた思いが伝わるかどうかはともかくとして。
どれほど文字を連ねれば、僕の思いが分かってもらえるだろうか。
中学3年の1年間、僕が君の傍らで、いつも君の横顔を見つめていたことも、
クラスに打ち解けない僕が、君のおかげでどれだけ救われていたかということも。
君は気づいていないかもしれないけれど、僕は、君にとてもとても多くのものを
貰っていたんだよ。
そして、離れていた一年で、あの時からずっと育んできた思いは、
消えることなく、帰って強く、大きく育ち、僕の胸に根を張り巡らせているんだ。
それが、自分を言葉にしろと、僕をせきたてるんだ。
キョン、僕はね、君のことが……
キョン「よう、どうした佐々木、やけに眠そうな顔をして」
佐々木「ん、ちょっと予習復習が大変でね。進学校に通うというのは、
やはり楽ではないね」
キョン「そりゃまた大変なこって。季節の変わり目だからな、風邪とかひくなよ。
夏風邪は長引くぜ」
佐々木「うん、心しよう」
何度も書き直しては、引き出しにしまいこむこの手紙。
いつか勇気を出して、君に送ることができるだろうか。
衒学と冷笑をまとった僕ではなく、臆病な本当のこの僕を、
君にさらけ出すことができる日が、いつか来るのだろうか。
その日が来るまで、今はまだ、この距離のままで。
橘「佐々木さーん、手紙を書き直す度に、神人を大量発生させるのは
許してくださいなのですー」
佐々木「……人がせっかく”いい話”で〆ているのに。
意外に空気読めない人だったんだね、橘さん」
橘「いやー!! 群れなす神(ry」
橘さんwww
170 :
166:2007/07/11(水) 12:05:42 ID:8RQi8aND
だ、誰も気付いてないのか。例のほぼ毎日更新サイトで佐々木がスク水を披露してるんだ!
つまり、ついに妹までヘンタイ路線に突入と。(待て
佐々木の閉鎖空間って神人いたっけ?
>>172 本当はおりません。
なんかえらく静かで生き物はなんもいない場所でござる。
まあそれも佐々木さんの精神が落ち着いているおかげという可能性があるので、
親友のフラクラ君があまりにフラクラだと、ハルヒと一緒で、
無意識領域ではなんか色々ぶっこわしたくなるんじゃないかと。
あと佐々木さんの閉鎖空間が凄いと、あまりに橘がほめるので、
なんとなくヘタレ臭がする橘女史なだけに、
「イヤー! 佐々木さんの空間になぜか神人がー!」
という展開が妙にハマるなあという妄想の産物でござるよニンニン。
6回フラクラしたら神人がきたでござるの巻
人大杉のせいで過疎ってるな
佐々木かわいいよ佐々木
専用ブラウザ導入は、必須条件ではないのかい?
ネット環境が学校や職場であるために制約があるというなら仕方が無いが、僕と一時を
すごそうとする人なら、その程度の技量は当然だと思ってたんだが、それは少々僕の買い
かぶりがすぎていたのかな。
おっと、僕自身のスキルについては、追求はしないでおいてほしい。
原作で一行足りとも言及されていない上に、長門さんのような存在を知ってしまっては
多少のスキルは自慢にもならないからね。
177 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/11(水) 19:53:11 ID:QoD1IUn4
定期あげ
佐々木かわいいよ佐々木
>>170 ちょっと見ないうちに話数伸びまくっててワロタ
「JO-HTB」でぐぐるんだ
あそこの佐々木さんは色っぽくて包容力があって好きよ
普通に調べるかスレ見てたらわかるんだけどな
あそこの佐々木は逞しい感じがするな。
考察も面白い
なんか突然ほぼ全板で規制くらってしもた。何事だソネット。
>>175みて 過疎ってる⇒寂しい⇒佐々木さんが寂しい(腐ってます)
佐々木さんの雨の夜と寂しい午後はの巻(誰がさだまさしのマイナーな歌なんぞ知っていると)
♪忘れらない人がいる 青春のきらめきの彼方に
その人は 季節はずれの薔薇のように
いつも あざやかに ひそやかに 咲いてる♪
佐々木「おやキョン、今日の天気で傘を持たずに走って下校とは。
かばんの中までぬれると、教科書がだめになってしまうよ」
キョン「おう佐々木、そういうお前も雨宿りとは珍しいな」
佐々木「まあ、とりあえずこちらで一休みしていきたまえよキョン。
ほら、あちこちこんなにびしょぬれじゃないか。
実は、学校の帰りに本屋に立ち寄ったら、傘を別の人に持ち去られてしまってね。
買いなおすのもしゃくだし、雨が小降りになるのを待っていたというわけさ。
ほらほら、首の後ろもべっとりだ。ほら、かがんで」
キョン「ああ佐々木、お前のハンカチがダメになるからいいよ。どっちみちもうずぶぬれだし」
佐々木「以前はよくやってあげただろう。いいからいいから」
キョン「お、おう。すまんな」
佐々木「こうしていると、昔を思い出すね。君が身の回りをかまわない質だというのは、
あの頃からあまり進歩がないらしい。くっくっ」
キョン「悪かったな。どうせ素材が平凡なだけに、飾っても効果ないんだよ。
しかし昔って言い方もどうなんだ佐々木。たかだか中学時代の話だろう」
佐々木「年寄りくさい、とでも言いたいのかね、キョン?
まあ、そうかもしれない。僕にとっては、中学の、とりたて最後の1年間というのは、
それだけまぶしくて、特別な一年だったんだ。それだけに、回顧する気持ちも強くてね」
キョン「そんなに受験が楽しかったのかお前。前から変な奴だとは思っていたが。
安心しろ。あと1年で、またお前の大好きな受験戦争に突入だ。俺は今から気が重いよ」
佐々木「くっくっくっ。キョン、相変わらず君の返しの鋭さには脱帽するよ。
もし言葉のボクシングなるものがあったら、君は最強のクロスカウンターとスウェイの使い手として、
あらゆる女性の恐怖の的となることを保証するよ」
キョン「なんじゃそりゃ」
♪おそらく あゝ一杯のスープ分け合うような
ささやかなぬくもり 求め合う恋だった♪
佐々木「……」
キョン「……」
佐々木「こうやって、雨音の調べに無言で耳を傾けるというのも、時には心楽しいものだね、キョン」
キョン「本気で年寄りくさいと思うが、まあ悪くはないな」
佐々木「雨と言えば、知っているかい、キョン。水というのはね……」
♪あゝ雨の夜と淋しい午後は
君という名の花が咲く季節(シーズン)
あゝ雨の夜と淋しい午後は……
翌日
ハルヒ「なんですってぇ!」
長門「事実。雨の中でずっと観察していたから間違いはない。
彼と佐々木という女性は、公衆の面前で「もうずぶぬれ」や「こんなにびしょぬれじゃないか」
「だめになってしまう」などの会話を交わしつつ。相手と接触を楽しんでいた」
朝比奈「き、キョンくん、なんてハレンチな。あわわわわ」
●「あの、長門さん、それはもしかして非常に恣意的な観察結果のごく一部では……」
長門「…………」
●「何でもありません」
長門「……最初に私が図書館に雨宿りに誘う予定だった」
キョン「何故か凄い悪寒がするんだが、昨日ので風邪ひいたか?」
……なんで、「いい話」を書こうとして自分で下にオトしてしまうのだろう。不思議だ。
>>184 そこで「雨宿り」をもってこないあたりがしぶいw
♪それはまだわたしが神様を信じなかった頃
しまった、それだとキョンの前歯から右に四本目が虫歯だ(ぇ
むちゃくちゃだw
このスレで言うのもなんだが、あそこは九曜を愛でるサイトな気がする
なんかいろいろあって佐々木さんが神になりました。
佐々木「くくっ・・・・・・さて、せっかく能力を手に入れたことだし何をしようか」
キョン「おいおい、いじる気満々かよ」
佐々木「安心してくれ、あったかい雪を降らすような真似はしないよ」
キョン「まぁお前なら大丈夫だろうが・・・・・・」
佐々木「ヘブンズドアー!『佐々木に対してフラグクラッシュすることが出来ない』ッ!」
キョン「何ィ!?」
佐々木「さぁ、キョン。せっかくだからどこかで食事でもしようか」
キョン(そうだな、他の奴らも誘って・・・・・・)「そうだな、二人っきりなのも悪くない・・・・・・!?」
佐々木「くくっ・・・・・・これから楽しくなりそうだ・・・・・だがある意味地軸を曲げるより無茶した気もするよ」
>>188 この後はどうなりますか?
まさかの展開クル━━(゚∀゚)━━!?
きっとフラグクラッシュに代わる必殺技を身に着けるんだぜ
偶然ハルヒと会って、3人で食事
偶然古泉と会って、3人で食事
偶然みくると会って3人で食事
偶然帰りの遅くなった妹に会って、食事断念
食事に行った店で九曜さんと藤原がバイトしている
和風ハンバーグを注文したのに、ネギラーメンが来る
残念ながらキョンはフラグクラッシュの他にも
フラグデストロイ、フラグブレイク、フラグパニッシュメントetcを標準装備
フラクラ具現化しすぎw
>>191 しまいには頼んでないのにコーヒーが来たと。
>>191 君はスーパーアルバイターを忘れちゃい無いか?
そう、どの店に行ってもそこで喜緑さんがアルバイトしてるんだよ!!
「局地的な個人情報の改竄はその個人に後遺症を発生させる可能性がある」
「後遺症て、どんな感じ?」
「寿命の短縮、致命的な遺伝病の発症、免疫力の異常な低下」
「で、でも可能性でしょ?」
「重要な情報の改竄は特に重大な影響を及ぼしかねない。彼のあれは・・・」
「た、たいへんです、キョン君が倒れました!!!」
てな感じで神となった佐々木にさえ、改変できないかも・・・・・・
>>188 キョン「すまない佐々木。家族から電話があって猫にエサをあげ
なきゃならなくなったんだがいいか?
コーヒーくらいならウチでも出せるんだが」
佐々木「ああいいよ。まさか僕のわがままで猫君のお腹を空かせる
訳にも行かないだろう。お邪魔しよう。
(むしろ最高の展開じゃないか、くっくっ)」
キョンの部屋に辿り着いたふたり。
キョン「ちょっとの飯用意してくるからくつろいでろ」
佐々木「ああ(今日こそ誰の邪魔も入らないな、くっくっ)」
「ーそれにしても可愛い三毛猫ね。何てお名前?なんちって」
シャミ「私か?私はシャミセンと呼ばれておる」
佐々木「ーーーーーーーーーーー!!!」
シャミ「ほう。君はあの少年の友人か、よくぞ参られた」
佐々木「・・・・・・・・・」
シャミ「なるほど、君は話が得意ではないようだな。それでは
私の事について話をしよう。私が生まれたのはーーーーー」
「ーだから私はこう言ったのだーーーーーーーーーーーーー」
「ーーすると向こうから頭に赤い洗面器をのせたーーーーー」
「ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
佐々木「・・・・・・・・・」
…一時間後
シャミ「ーーーそれで私はだな」
バタン!
キョン「ったく、お袋の奴、人に物を頼んどいてエサをきらしてる
とは。俺が買いにいくはめになっちまったじゃないか。
またせたな佐々木・・・ってお前なんで泣いてるんだ?」
シャミ「おお少年、いまこの客人に退屈な思いをさせてはならない
と思って私の一代物語を語っていたのだよ。いや、久しぶり
に人間に話かけたので随分長い事話してしまったよ。」
>>197 藤原「いらっしゃいませ〜。何名様ですか?」
佐々木「な、なんでいるんだ……二人だが、一人は遅れてくる」
藤原「かしこまり〜。注文が決まったら呼んでくださいねー」
佐々木「キョン……遅いな……」
佐々木「すいません」
九曜「――」
佐々木「うわぁ!九曜さんまで……和風ハンバーグ」
九曜「――かしこまり――」
佐々木「……キョン……まだか……」
藤原「周防さん、コレお願い。……どうした?」
九曜「――名前で――呼んで――くれないと――イヤ――」ツーン
藤原「バイト中は名字でって二人で決めたじゃないかぁ」
九曜「――呼んで――」イチャイチャ
藤原「く・よ・う、コレお願い」イチャイチャ
佐々木「……」イラッ
俺までイラッとしたじゃないかw
>>199 佐々木「キョンも料理も何時まで待たせるんだ……」
佐々木「すいませーん!和風ハンバーグ頼んだんですけど〜」
藤原「少々お待ち下さ〜い」
九曜「――ネギラーメン――お待ち――」
佐々木「私は和風ハンバーグ頼んだの!」
九曜「――すいません――」
藤原「申し訳ありません、石焼ビビンバですねー」
佐々木「真面目にやれっ!」
佐々木「……キョン……」
喜緑「どうぞ」コトッ
佐々木「えっ……頼んでないですよ」
喜緑「いいからいいから」
佐々木「ありがとうございます……(凄く疲れた……)」ウウッ
藤原「ありがとうございましたー(終わったら家に来る?)」イチャイチャ
九曜「ありがとう――ございます――(え〜――どうしよう――かなぁ――)」イチャイチャ
佐々木「二度と来るかぁ!」ウワーン
wwwww
この二人はwww
橘「――という段取りで宜しいですか?」
佐々木「ああ。かまわないよ」
九曜「―――いい」
藤原「…ふん。何でこの僕が現地民の立てた作戦などに」
橘「…ポンジーさんノリが悪いですね」
佐々木「まぁ何だかんだ言っても協力してくれるんだからいいじゃないか。
ね、ポンジー君?」
九曜「―――ポン――ジー」
藤原「誰がポンジーだ、誰が!?」
橘「え?あなたの他に誰がいるんですか?ポンジーさん」
佐々木「キミは確か名前などただの識別信号だとか言ってなかったかい?ポンジー君」
九曜「――素敵な――名前―――ポンジー」
ポンジー「違う!僕はパンジーだ!!・・・・あ」
橘「すいませんでした。パンジーさんw」
佐々木「そうだった。キミはパンジー君だったねw」
九曜「―――ぱんじー」
パンジー「だああああぁぁぁぁあ」。゚(゚ `Д)ノ
橘「こんな感じで良いですか…?」
佐々木「うん」
橘「でもいったい突然どうして」
佐々木「いやまあちょっとね…」
フラグブレイク発動かw
保管庫更新まだっすか
人大杉でこれない罠?
だから専ブラ使いなよ。
何回この流れを見たことか
210 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/12(木) 16:33:58 ID:YVUGVMLV
定期あげ
また既視感w
だからwikiにしとけよ
wikiにしても初期作業やった奴しかメンテナンスしないから同じなんだよなw
意味不明
佐々木って本当にかわいいよな
むしろ佐々木ってかわいくね?
僕のこと可愛いって思ったことないかい?
キョン「たしかに佐々木は可愛い。きっといい彼氏ができると思うぞ」
ここまでかわいいのだから驚愕の表紙は佐々木で決定だよな。
定例どおりみくるが担当とかありえないよな。
クラスで虐められる佐々木が見たい
佐々木は女の子からたくさんバレンタインチョコもらうタイプとみた
女の子の前では僕っ子も消えて、りりしい女って感じだから女にモテるタイプかは微妙だな
出しゃばらない朝倉みたいなイメージなんだろうか
222 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/12(木) 20:38:09 ID:2muRWWGZ
佐々木はきょこたんからの愛のこもった手作りチョコでお腹いっぱいじゃね?
胃にもたれそう
高一のバレンタイン、女生徒からたくさんのチョコレートをもらって途方にくれる佐々木。
いかんなあ、脳内佐々木ボイスが高山みなになってる・・・・・
うーむ、最近の声優をよく知らんせいかのう・・・・・
退屈でキョンが妹じゃなく佐々木連れてきてたらどうなったろうな。
>>225 試合開始前に古泉が早退。
急遽メンバー補充にミヨキチが呼ばれ、さらに修羅場。
>>225 佐々木のプレイで普通に勝ったりしてなw
>>224 むしろ、羨ましい。
俺なんか最初、男だと思っていたから、浅野まゆみの少年声で再生していたよ。
なんとか桑島法子まで軌道修正したけど、ちょっとなぁ…
それに桑島だと死亡フラグ立つし…
橘「キョンさん!佐々木さんを神にしましょう!」
キョン「やかましい!これ以上は話すことは無い!」
佐々木「まぁまぁ、そんな邪険にすることも無いじゃないか。そんなに僕らと会うのが嫌かい?」
キョン「お前と二人ならいいがあいつらがいるんじゃな」
佐々木「・・・・・・」
キョン「・・・・・・どうした?」
佐々木「・・・・・・君は恥ずかしいことを言うやつだな」
キョン「なにがだ?」
キョンは自分が言ったことを何とも思ってないだろうなw
佐々木は僕の神様だよ
232 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/12(木) 21:55:59 ID:YVUGVMLV
定期あげ
(佐々木団+キョンIN喫茶店)
キョン「佐々木、ちょっと話したいことがあるんだが」
佐々木「君から話題を振るなんて珍しいな……いいだろう、聞こうじゃないか。何だい?」
キ「いや、他の奴らには聞かせたくない。二人だけで……ぜひ、お前だけに相談したいんだ」
佐「な、何をあらたまって……し、仕方ないな。橘さん、九曜さん、藤原、悪いけど、ちょっと席を外してくれないか」
…………………………
佐「よし、三人とも外に行ってくれたよ。で、話って?」
キ「実は、今日は親友としてじゃなく、一人の女性としてのお前と話がしたいんだ」
佐「えっ……ど、どういうこと?」ドキッ キ「俺のことを、今までみたいなただの友人だと思わず、一人の男だと思って、ある質問に答えてほしい」
佐「……き、キョン……い、異性としてだって? 何を言う気なんだ……?」ドキドキ
キ「お前なら、きっと誠実に答えてくれると思う。どんな答えが出ようが、俺は受け入れる覚悟だ」
佐「……君に、そこまで言ってもらえるなんて……わかった、何でも聞いてくれ!」
キ「ありがとう、佐々木。じゃあ聞くが…………」
佐「…………」ドキドキドキドキ
キ「九曜と付き合いたいんだが、女としてはどんな風に告白されると嬉しいんだ?」
ガシャーン(喫茶店の窓が割れる音)
橘「ひい!?」
窓かよ!wwwwwww
まず九曜に告白するとして
佐々木に聞くのは実際どうなんだw
さすがフラクラのキョンww
佐々木「なら、僕で練習するといい。まずこの紙に氏名と判子を押し・・・」
立ち直りはやーいw
ガシャーン!!
喜緑「ああ、申し訳ありません!濡れませんでしたか?すぐにお拭きいたしますね」
佐々木「くっくっく・・・少しやる気が出てきたよ」
キョン「やる気?なんのだ?」
佐々木「・・・今ならこの世を好きに動かせる気がする」
ガシャーンのAAで戻ってくる佐々木
>>170 のいぢ絵の佐々木よりそこのサイトの佐々木の方が俺の脳内イメージには合うんだよな。
毎日チェックするのを楽しみにしてる。
佐々木さんのバレンタインデイの巻
を書こうと思ったけど最近忙しくて眠いのでお休みなさいの巻
季節外れだし無理しなくていいぜ
佐々木かわいいよ佐々木
ここで2時間佐々木と言ってみる
キョン「残念だがそれは無理だ、佐々木は俺の嫁だからな」
>>245 だったら何でフラクラするのかと、小一時間(ry
247 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/13(金) 08:59:11 ID:Niw2Zlve
キョン「ハルヒの能力のせいなんだよ。やれやれ、全くはた迷惑な奴だ。」
ハルヒ「そうやって、何でもあたしのせいにしてればいいのよ……」
ポンジー「ふん、現地民どもが・・・ちなみに今発言したのも規定事項だ。決して会話に交ざりたいとかそう言うのではないからな。」
西宮から電車で通える私立で共学の進学校ってあんまり思いつかないんだが。
関西だったら、公立中学からいく進学校といえば、公立か国立が多いと思うけど
どこをモデルにしているんだろうか。
白陵高校あたりは共学だと一番高いんじゃないか?
私立だけど。
甲陽学院は男子校だしな。
公立だと神戸高校なんかもアリだな。
しかも灘区にあるし。
現実では男子校な灘高があの世界では共学なんだと思う
というか関西ではなく、関東のイメージで設定しているのでは
関東圏だと私立のほうが進学校が多いからね
灘高だろ
少なくとも関東ではない。
灘高って中高一貫じゃなかったっけ?
現実と整合性を追求してもあんまり意味がない気もするが……。
あくまでフィクションであって、あの世界はあの世界の中での整合性を持ってるわけだし。
>>255 高校受験でも入れるよ、灘。
まあ、たいていの中高一貫校は、高校から入学可能。
(難易度の高低、募集人員の偏り、外部生呼ばわりとかの諸々はおいといて)
>>251 甲陽だと北高のすぐとなりだから話が面倒になりそうだ
女子校の進学校にすれば神戸女学院もあるのに
わざわざ共学校で電車通学にしているのは何か意味があるんだろうか
てかまずキョンの家がどの辺か知らん
>>259 てか家なんか関係なくて学校手前でチャリ停めてるじゃん。
そこまで分かってるならどうして自分で探さないんの?
つうかその地図JR西ノ宮かよ
>>261 どうやって探せっての。
土地勘ありそうな会話してたからわかるかと思ったんだが。
まあスレ違いだったな。スマソ。
265 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/13(金) 21:18:11 ID:ypVUv7GG
定期あげ
不思議探索の時に自転車停めてる場所か、通学の時に停めてる場所かはっきり言ってくれよ。
キョンが通学の時に停めてるのは阪急甲陽園駅駐輪場だと思うぜ。
駐輪場の正確な位置まではわからんが。
関連して
不思議探索の時に使ってる駅はアニメの描写だと阪急西宮北口だと思うんだが、
分裂の佐々木初登場時の記述で「ローカル私鉄駅」とあったのはどういう事なんだろう。
ハイソな空気が漂っているわね。
補足頁の更新まだかな
このところ 「角川夏の百冊」を書店で見るたびに思うんだよ
「驚愕」が発売日通りに出ていたら、
ここに並んでいるのは 「分裂」と「驚愕」の二巻じゃないだろうか、とね
そうすれば 僕とキョンは、
一般層に対しても事実カップルとみなされて・・・
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
, -‐- 、. ,. ‐-ー- 、 6月にちゃんと出てても、
,'. / ト、 ヽ. ノ / ヽ それはまず ないと思うぞ・・・
. i. ((从ソ 从〉 ノハハハハハ !  ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
l. (|┳ ┳i!l .!|─ ─;iリ)!
.ハNiヘ ー ノハ!. ’ 、 - ,ノル´ アノ センテイ
. {iつ旦O O旦と'!} ダイ2キ ハ エイキョウ シテルノダロウカ?
. とくュュュュ〉 〈_.〈__,i'つ
>>262 残念だったね、
水を差すようで悪いが3月18日にJRも西宮になってノが抜けたのだよ。
さくら夙川という謎の駅が西宮・芦屋間に出来てだな…。
佐々木とキョンは中学が同じってことは結構家近いのかな?
案外1kmも離れてなかったりして。
>>273 > 案外1kmも離れてなかったりして。
1mに見えたからこんな妄想した。
コンコン
「夜分遅くだが、お邪魔させていただくよ」
「もう深夜2時じゃないか。さっさと寝ろよ。それに家が隣同士だからといって、屋根を渡って窓から入るのは止めろと言ったろう?」
「くっくっ。キミはそんな事を気にするのかい?深夜に若い男女がベッドに腰掛けている事の方が問題ではなかろうか」
「その問題こそ些細な事じゃないか。お前が俺の部屋に入るときに落ちてケガでもしてみろ。俺は心配で気が気じゃないぜ」
「そ、そうか…ありがとう…」
「それにもう間違いも済ませてあるんだ。俺が佐々木から奪う物は残っちゃいないさ」
「…僕の姓を奪う気はないのかい?」
「…それはもう少ししたら、な…」
「…あ、ああ…」
これなんて幼なじみ?
佐々木かわいいよ佐々木
キョンと結婚したら佐々木って呼べなくなっちゃうな
キョンが婿養子に入ればおk
逆に考えるんだ
キョンが婿入りすると考えるんだ
「佐々木さんを消滅させようだなんてこの私が許さないのです!!」
絶賛勘違い中の忠臣橘が乱入。
実はキョンの苗字も佐々木
>>280 .,__ ., \
‐-;-.,_ "''=;- .,_\ \\
"‐ニ‐-> "`"'-' \
______二) ヽ
 ̄"'''─-、 ヽ
__ ____-─ ハ,,ハ ヽ,
 ̄ ̄ ̄ ̄ 三 ( ゚ω゚) 全力でお断りします
/ / |
――= ⊂ / /っ |
―― ( ヽノ |
_____ ノ>ノ !
 ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ヾ、 レレ /
ヾ./_ _ //
、ー`、-、ヾ、、, 、, /i/
// ./// /
/ / / /
さすが佐々木スレ住人
BBSPINKまでポンジー広めるのはやめてけれ……
自分でもなんでああ打ったか不思議なくらいなんだようorz
まあ、気にするな、
とはいえ、他スレに持ってくのは嫌がられるわな。
佐々木「そこでこの僕は考える、はたしてキョンはどの程度立ったフラグをおれるのかと?2本か?3本か?」
佐々木「ひょっとして無限に折れることを理解しているのに知らないフリふりしているのではないだろうか・・・・・・とね」
佐々木「・・・・・・まさかそんなことはないよね?信じてるよ?キョン?」
キョン(佐々木がなんの事をいっているのわからねぇ・・・・・・フラグがなんなのかも解ってないとこいつにばれたら一巻の終わりって奴だ・・・・)
佐々木「そこでキョン!君が何本折れようと関係のないフラグ成立方法を思いついたよ!」
キョン「?」
佐々木「鈍感な君は気づいていないようだな・・・・・・さっき涼宮さんからいただいてきた・・・・・・」
佐々木「逃れることはできないよ!君はチェスや将棋で言うチェックメイトにはまったのだ!」
佐々木「世界改変能力(ザ・ワールド)!」
佐々木「閉鎖空間に突入した・・・・・・これで二人っきりだよ・・・・・ふふ、一本目!」
佐々木「僕は君と二人なら何処だっていいんだ・・・・・・二本目!」
佐々木「君が状況を理解したとき、いくら君のフラグクラッシャーの能力でもこの数のフラグ・・・・・・果たして全部の本数を折れるかな?」
佐々木「ここで一緒に暮らそう・・・・・三本目!」
キョン「・・・・・・こんなとこじゃ困るだろ、妹も心配だ」
佐々木「ふふ・・・・・・それだけかい?・・・・・折れるのは・・・・やはり折れるのは数本だけというのが証明されたようだね」
佐々木「どれ、駄目押しにもう一本・・・・愛してるよ、キョン」
キョン「佐々木・・・・・おまえ・・・・」
キョン「フロイト先生も爆笑だっぜ!・・・・・やれやれ・・・・・しこたま立てやがって」
キョン「閉鎖空間を警戒してさっき事前に眠っといた・・・・・・これで夢オチだ」
キョン「もう一度アレだけの数のフラグをあめあられのように立てられたら・・・・・・2度も夢オチじゃ読者がゆるさないな」
なんという世界かw
佐々木さんのフラグを9本折ったところで、割り込んでフラグを立てに来るハルヒを夢想したw
もしくはフラグをはじき飛ばして、イベントだけ発生させる未来人とかw
なんというDIO様wwwwwwwww
そんなに嫌かwww
>>288 ラスト三行で爆笑した。
いや、マジでワラタ。
策士にもほどがあるwww
ショートカットでは、ポニーテール似合わないなww
>295
あんたって、ショートポニー萌えだったの?
あまりショートポニーを舐めない方がいい
あのフラクラKに「似合ってるぞ」と言わしめたほどだからな
あれってフィルター解除状態?
キョンがフィルター解除したらもっとすげーハズだ。1分間解除するだけで女の子軽く50人は落とすだろう。
それに困った佐々木がキョンのフィルターをより強固な物にしたんだ。
しかし、そのフィルターは強力過ぎて佐々木のフラグを簡単にへし折る。
「くっ!計算ミスだ!」
まて、これは重大なヒントかもしれん
ショートポニーはキョンフィルターを解除までとはいかなくとも、
効力を弱めることができた
他にも同様な働きを持つモノを同時多発的に投入できれば・・・
キョン「俺のフラグキャンセラーはどんなフラグも防ぐ事ができる」
佐々木「ポニーテールやその他諸々により全てを突き通すフラグが完成したよ」
ハルヒ「佐々木のフラグでキョンのキャンセラーを突くとどうなるの?」
キョン「お、俺のフラグキャンセラーがっ……!」
佐々木「あ、あぁ…あんなに苦労して立てたフラグが……」
ハルヒ「今だっ!キョン!ポニーテールにしたわよ!」
キョン「ハルヒ、似合ってるぞ」ポッ
ハルヒ「計画通り!」ニヤリ
佐々木「うわぁ〜ん」ダッ
他には…
“情熱を持て余す”朝比奈さんのバニーとか
消失時の長門とかかな?
という訳でショートポニーで眼鏡をかけてバニーの格好をしながら
アプローチする佐々木さんに果たしてアタックチャンスが巡って来るかについて↓が審議
俺、眼鏡属性ないし
逆転の発想、キョンのフラグクラッシャーは中学時代から佐々木と付き合っているが秘密にするという
約束を守りつつ浮気をしないためわざとやっている説。
>>304 キョン自重ww
キョンが佐々木に俺僕っ娘属性ないしって言ったらどうなるんだろう
『ウチ』になる
やだ…可愛いじゃない
基本に戻って考えてみるんだ。
キョンが「俺、女に興味ないし」とかツレに話してるのを
まだ話する前の佐々木が聞いてたと考えれば
つじつまは合う。
「!? キョンは男色だったのか……」
と誤解したということか。
>>311 もっと「ホントは最近同級生の女の子とかにドギマギし始めたけど友達の手前硬派ぶってる」って感じの解釈でたのむ。
ああなんかSSが書けそうな気がしたがそんなことはなかったんだぜ…
こうやって、イサコが通信してる相手も、実は実在してないってオチじゃ・・・・・
誤爆しちゃった。(´・ω・`)
佐々木、ごめんな。
317 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/14(土) 19:02:02 ID:kbNOHtct
定期あげ
「涼宮さん、キョンに好かれたかったら僕のマネをするといい」
「マネってどうすりゃいいのよ」
「どうって、ほら。一人称を僕にすればいいのさ」
マネしたところで親友どまりだけどね、くっくっ
佐々木はキョンがポニテ好きなのを知ってるんだろうか。
「僕、実はポニーテール萌えなんだ」
「いつだったかキョンのポニーテールはそりゃもう反則的なまでに似合ってたよ」
「佐々木、お前もポニーテールにすれば似合うんじゃないか?」
フラグさささささささキタ━━━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━━━ッ!!
佐々木の髪が短すぎてポニテにできないよ。
きっとがんばってポニテにしても
「ポニーテールバカにすんな」
とフラグごと叩き潰してくるにきまっているよ。
ハルヒのときは似合っているといったけど
佐々木だと似合わないってことか
キョン「・・・何か違うな」
クラスの髪の長い子がたまたまポニーにしてて、せっかく佐々木がポニーにしてもキョンは見てくれないんだぜ。
「おい佐々木、見ろよポニーテールだ。いやあ、やっぱりポニーテールは最高だなあ」
「……」
「どうした佐々木。ん?お前が髪を結んでるなんて珍しいな」
「き、気づいてくれたかい? そ、その、君から見てこの髪型はどうだろうか。変じゃないかな?」
「あいにくヘアースタイルには詳しくなくてな。悪いが他の奴に聞いてくれ。ところで何て髪型なんだ、それ?」
「……」
キョン 死ね
>>320 数日後
「やあキョン(彼、喜んでくれるかな…)」
「よう佐々木…ところでどうしたんだその髪型?イメチェンでもしたのか?」
「あ、ああ…たまには僕にだってそんな気分になるときだってあるさ(あれ?なんか変…)」
「珍しいな、お前がそんな事するなんて…まあお前も一女子だし、たまにはいいんじゃないか」
「…」
「あれ?なんで解くんだよ?」
「気が変わったんだ…僕には少々合わないらしい(もう、君が言ったのに…)」
「??まあ、お前の好きにすればいいさ」
おい、本気でキョンが憎らしくなってきたぞww
まさにFCK
あれ、キョンってこんなに憎らしいキャラだっけ
佐々木とキョンが1年会わなくても平気だった訳
「やぁキョン、いらっしゃい」
眠っている俺の頭上から声が聞こえた。
聞きなれた声だ。
俺はゆっくりと目を開けた。
俺の横には中学のときの親友、佐々木が座っていた。
「久しぶりだね、キョン」
俺は目をこすりながら起き上がる。
体を見ると着ているのは中学時代の制服だ。
周りを見るとどうやら俺の通っていた中学のようだ。
やれやれ、またか。
「何が久しぶりだ、今月はもう5回目じゃないか」
因みに今日はまだ15日だ。
「くくっ、現実世界であっていないのだから久しぶりには変わりないさ」
あたりを見渡す、やはり人っ子一人いない。
そう、ここは普通の場所ではない。
閉鎖空間だ。
もっとも、俺がその名前を知ったのは最近だがね。
「やれやれ、それじゃいつものとこ行くか?」
「ああ、そうだね」
俺と佐々木は高校が別々に会ってから疎遠になっていた。
・・・・・・と、いってもそれは現実世界での話し。
この閉鎖空間・・・・・・ハルヒの奴と似てるからそう呼んでいるだけであってもしかしたらぜんぜん違うものかもしれないが・・・・・・。
とにかく、ここでは俺たちはしょっちゅう会っていた。
ここは、俺が眠りにつくとたまに呼び出される。
俺は古泉いわく完全な一般人らしいから恐らく佐々木の能力なのだろう。
最初はびっくりしたが今はもうなれた、数時間佐々木と適当にしゃべっていれば朝方目が覚める。
もっとも、俺が起きたときここのことは一切覚えてないけどな。
俺たちはこの閉鎖空間を歩いて喫茶店に入る。
ここに呼び出されたときはこの喫茶店に入るのが慣例になっているのだ。
「キョン、いつものでいいかい?」
「ああ、頼む」
佐々木がカウンターの奥に入ってコーヒーをいれる。
なんでもそつなくこなす奴だけあってコーヒーもうまい。
しばらくすると佐々木がカップを二つ持ってやってきた。
「最近は頻度が多くなってるな」
「そうだね、僕もどうにか制御が出来ればいいんだけどやり方がさっぱりわからない」
「ま、これが俺の見ている勝手な夢じゃないって保障は何処にもないんんだがな」
「くっくっ・・・・・・もしそうだとしたらキョンは頻繁に僕のことを夢に見ているわけだ、こんな嬉しいことはないよ」
ハルヒと出会ってから異常な事件に遭遇した俺はそこで得た知識を佐々木に話した。
佐々木は興味深そうに聞いていたがやはり自分もハルヒと同種だという実感はないらしい。
俺をここに呼んでしまうのもまったくの無意識だそうだ。
夢じゃないかと話し合いもしたが胡蝶の夢がどーたらこーたら言われて良くわからないがたいした問題じゃないそうだ。
まぁ確かに俺は起きたらここのことは覚えていないし佐々木も覚えていないらしいから確かめようがないんだけどな。
慣れてしまった今では閉鎖空間だから特にどうだということはない。
取り留めのない話をしてここを出るだけだ。
今日も4時間ほど適当に話して閉鎖空間をぶらぶらした。
「さて、そろそろ時間だね」
佐々木がそういってこちらを向き、少し笑った後目をつぶった。
これはいわば脱出の儀式みたいなものだ。
「じゃあな、佐々木。また呼んでくれ」
そういって俺は佐々木にゆっくり顔を近づけた。
俺と佐々木の距離がゼロになったとき、世界は歪み始めた。
毎回思うが覚えてないってのはやはりもったいないな。
そうそう、一つ言い忘れたここでは俺と佐々木は親友ではない。
恋人だ。起きたら覚えちゃいないがな。
334 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/14(土) 23:31:48 ID:kbNOHtct
定期あげ
>>332 さて、憎らしいと思った側からこれだ
全く、さすがはキョンと言ったところか
>>332 なんていうか、佐々木ルートの可能性を見出してくれるssだね
っということで続き希望w
むしろ、続けば続く程切なくなりそうな予感
夢でしか会えない、目覚めたら忘れてるってだけで十分に切ないが
切ない佐々木萌えな俺としては、それはそれでアリだな
勿論、佐々キョンエンドでも全く問題無いけどね
要するに俺はどんな佐々木さんでも好きだって事だな
ていうか保管庫更新マダー?
>>332 夢で逢えたらってやつの改変?
だが簡潔にまとまっていてGJ
「キョン、キミは女性に対する萌えなどの趣向を持っているのかい?」
「持ってないことはない。ポニーテールは女性の最強の武器だと思う」
くっくっ、今日はいつもの仕返しにキョンのフラグを折ってやる。
「くっくっ、だけど僕はポニーテールにしたりはしないよ」
「やっぱりな、まあ似合うとは思うけどお前はキャラじゃないかもな」
「……。」
●「こ、ここはどこでしょう。何で僕は連れてこられたのですか、何で、しし神人がいるんですか?いっつたい何を、」
動揺しすぎwww
>>274 待て、どうやら俺達はとんでもない見落としをしていたようだ…
キョン一家は全員名無しになる。ということは、
キョンの嫁と呼ばれるためには名無しになれなければいけないということ…
つまり、キョン一家が名無しなのは佐々木が苗字を奪われてキョンの嫁になる、
その規定事項のための長い長い前フリだったんだよ!!!
ちょっっw
348 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/15(日) 10:01:43 ID:YVWNCCCp
Ω ΩΩΩ<な、なんだってぇ〜
考えてみると、客観的にみてキョンよりもてるはずの古泉が、佐々木を籠絡しておけばすむ話では?
そうすれば、橘一派に佐々木が影響受けることもないし、ハルヒが嫉妬のあまり神人を毎晩発生させる
こともないから、古泉のアルバイトも減るし、そのエネルギーを佐々木のケアに回せる。
佐々木は、勉強優先だから、毎週休日を潰す必要もなく、団活への影響も少ない。
これでなんの問題もないのだが。
ん……? 朝か……。
目覚めたばかりの霞がかった思考を覚醒させる味噌汁のにおい。やれやれ、俺の嫁さんよりも早起きできたためしがないな。
未だ重い頭を抱えながらリビングへと向かうと、キッチンに立っていた俺の嫁さんが振り向いて笑った。
「おっはようキョンくん。やっと起きたにょろ?」
おはようございます***さん。
>>349 佐々木スレでそんな話題ふるとは
いい度胸だな。
>>349 キョンは、古泉や佐々木の長ったらしい小話を延々と聞いてくれたり
話し手が驚くような発言もする。そういうところが古泉や佐々木を惹きつけてる。
N極にはS極、キョンと佐々木はまさにベストマッチなのさ
国木田「そういえば、佐々木さんが涼宮さんとこの古泉君とつき合いだしたらしいね。古泉君だったらもてるだろうに
どうして、わざわざ他校のそれもあんな変な人ととつき合いだしたんだろうね〜 恋愛なんて分からないもんだね。キョンは、知ってた?」
キョン「へえ〜それは知らなかった(古泉 聴いてねえぞ)。まあ、誰が誰とつき合おうと自由だろ。」
国木田「でも、佐々木さんはキョンとつき合ってたんじゃないの?大丈夫なのか?」
キョン「お前、入学した時から言ってるけど、変な噂流すな!佐々木とはなんでもないぞ!!
そういえば、佐々木とは春休みの最終日に駅前で会ったな。古泉とはそのときが初対面のはずだが、思ったより手が早いヤツだな。
まあ、佐々木と古泉だったら似合いのカップルだな。美男美女、優等生同士だしな。」
その後部室にて、古泉とキョン
キョン「佐々木とつき合ってるって、本当か?」
ハルヒ「へえ、古泉君の浮いた話しなんて始めてね。」
古泉「あれ、もうばれましたか。機関の指令がありましてね(ごほっ)。まあ、佐々木さんは十人中八人が認める魅力的な人だし、彼女との
ペダンティックな会話はなかなか楽しめますよ。おかげで、深夜のバイトも今日からは減りそうです。そうそう、佐々木さんはあの通り進学校での
勉強が忙しいので、なかなか逢う時間が取れないのが悩みです。そのおかげといってはなんですが、団活動には差し障りはありませんから」
ハルヒ「そうよね、団員は恋愛より団活動を優先すべきだわ。ねぇキョン」
キョン「なんか嬉しそうだな、ハルヒ。まあ、佐々木が誰とつき合うと俺とは関係ないからな〜 せいぜいSOS団以外のまっとうな青春を楽しめよ。
でも、のろけ話だけは勘弁してくれよ。」
古泉「わかりました。」
古泉「残念なお知らせがあります、佐々木さん。彼に嫉妬の徴候はこれっぽちもありません」
佐々木がキョンの次に付き合う可能性があるのが古泉っていうのはおかしいだろ…
いろいろ敵対してるしまだ国木田の方がくっつくのはありえるよ
佐々木の気持ちを無視してさらに古泉が好きなのはハルヒなのにそれも無視してくっつくのがありえないキャラ同士を無理矢理くっつけるところが腐女子臭がするよ
敵対以前に佐々木の認識内では、古泉は「ああ……キョンの仲間の中にそんな人もいたっけ?」程度だと思われ。
古泉「これも機関の指令なのでしょうがないのです。そして、こうすることが涼宮さんの精神を安定させ、
橘一派のキョンさんへの干渉を防ぐためには一番なんです。佐々木さんにはちょっとかわいそうですが。」
それに、もてることと実際に恋愛関係になるのはまた別だしなあ。
キョンと積み上げてきた思い出よりも、さらに佐々木を惹きつけるものがないと。
>>353 佐々木団ファーストエンゲージ直後。
佐々木「…………」
橘「……どうしたんですか佐々木さん……。さっきから、ずーっと押し黙って……」
佐々木「……あ、ああ。ごめんなさい。ちょっと考え事してて」
橘「……彼のこと、ですよね?」
佐々木「……!!」
橘「あー。図星ですか?なんですか、もしかして嫉妬しちゃったとか?」
佐々木「……からかわないでよ。
(フッと苦笑。)……でも、そうかもね。
話には聞いてたから気持ちの整理はついてたと思ってたんだけど、
いざ本人を目の当たりにしてみると、やっぱり」
橘「わかりますよー。
そうですよね、気になりますよね。
『私の知らないキョンのこの一年間を、この人はずーっとそばで見てたのか』みたいな?」
佐々木「ふふ、めんぼくない。
そういう感情とは無縁な自分なんだと、思ってた頃が懐かしいよ」
橘「だーいじょうぶ、絶対キョン君は、『あの人』より佐々木さんを選んでくれますよ。
そう信じましょ?ね?わたし頑張りますから!」
佐々木「いやまあ、そっちの話はね、前にも言ったけどもう少し考えさせてもらいたいところだけど。
でも、ありがとう橘さん。ちょっと落ち着いた気がするわ」
橘「いえいえどういたしまして」
佐々木「……それにしても、あれが……(脳内録画再生)」
佐々木「今のキョンの解説係なのか……。(ギリッ)」
橘「え、そっちですか!?」
佐々木のライバルは古泉。
>>358は古泉は好きだけど佐々木は好きじゃないってことはわかった
佐々木かわいいよ佐々木
だって親友ポジションだしな!
>>360 ワロタwちょっとズレてる佐々木かわいいよ佐々木
そうか、佐々木は解説萌だったのか
佐々木は変な性癖を持ってるなw
確かに佐々木さんは
「説明しよう!」
という掛け声と共にキョンの解説を始めそうだ
そのポジションは危険だ!
「説明おばさん」と呼ばれることになる
佐々木役:松井菜桜子か。
あの人だって昔はファルフォースだとかサイレントメビウスとかの主役を(ry
「富山敬の正当後継者はこの僕だ!!」
といきりたつ佐々木。
佐々木「説明しよう」
古泉「いえいえ、佐々木さんを煩わせる程の事はありません。ここは僕が」
佐々木「くっくっ、何を言うんだい。たまには休憩したまえよ」
古泉「ありがたいお言葉ですが、彼は僕の解説をこそ望んでいるはずです」
佐々木「彼は同性に近づかれても喜ばないよ。僕こそ相応しいだろうね」
古泉「はっはっはっ」
佐々木「くっくっく」
キョン「やっぱり俺の思った通り、古泉と佐々木は話が合うな。引き合わせてよかった」
ハルヒ「それにしても盛り上がってるわね」
キョン「まぁ、後は若い二人に任せて、飯でも食おうぜ」ヤレヤレ
ハルヒ「あんたがいいならそれでいいわ」ニッコリ
佐々木と古泉自重www
なんかキョンハルフラグが立ってないかw
佐々木「解説したい解説したい解説したい解説したい解説したい
解説したい解説したい解説したい解説したい解説したい解説したい
解説したい解説したい解説したい解説したい解説したい解説したい」
佐々木が閉鎖空間を発生させた理由
375 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/15(日) 14:31:08 ID:A1xIkSJr
古泉「むっ、あ、あれは!?」
佐々木「知っているのか、古泉!」
佐々木「そういえば聞いたことがある…」
古泉「知っているのですか、佐々木さん。」
佐々木「というわけで、間を取って」
古泉「二人で驚き役と解説役を交互にすることにしました。」
キョン「なぜそれをわざわざ俺に報告する…」
>>376 交代で解説ということはSOS団に新たな団員が増える
しかし、交代なので団員は見た目5人のまま!
つまりキョンの言っていた半分当たりで半分ハズレとはこの事だったんだよ!
古泉「僕たちは、もう終わりにしましょう。」
佐々木「どうして!?急に。僕が嫌いになったのかい。それとも他に好きな人が…」
古泉「いや、言いづらいことですが、僕があなたに接近したのは、あなたが好きだった
からではありません。ある目的のためだったんです。でも、その任務もどうやら終わった
ようです」
佐々木「任務って何?ひょっとして君の関わっているSOS団と関係があるの?やっぱり
君は涼宮さんのことが好きだったのか。
それとも、僕の変な喋り方が気に入らないのかい?」
古泉「いや、僕の性志向は(ry でも、あなたはようやく僕たちが危惧していた力を失いました。
そしてあなたを崇拝していた組織も存立根拠を失い、あっさり壊滅できました。
この功績で僕は、2階級特進して鉄十字クラスの勲章をいただいたのですよ。
まあ、あなたには関係ないことですが。」
佐々木「僕には、君の言っていることがさっぱりわからない。どうか捨てないでくれ。」
古泉「おや、佐々木さんには珍しく陳腐で月並みなセリフですね。もっとスマートな対応を
予測していたんですが… ともかく、今後二度と逢うことはないでしょう。
念のため言っときますが、SOS団のメンバーに迷惑をかけるようなことをすると、
どうなるか保障できませんよ。ここは払っておきますから。では。」
佐々木「どうして・゚・(つД`)・゚・ 」
流れがおかしいぞwww
佐々木嫌いな人が紛れ込んでるんだろう。
佐々木が古泉同様ボードゲーム激弱だったら可愛いよね。
「さぁどうした佐々木。何とかしないとあと二手でチェックメイトだぞ」
「急かさないでくれ……むっ、そこだっ。ていっ!」
「ああビショップが取られたな。だがほら」
「ああっ、最後のナイトが! な、ならば、せやっ」
「自分から道を開けてどうする? それと一々奇声を出すな、とチェックメイト」
「ああっ」
「ふふ、どうやら僕らはどこまでも互角なようですね」
「そうだね………」
なんか昼ドラみたいww
初SSを書いてみたんですけど、投稿して構いませんか?
カモンカモォォン!
ドゾー
「佐々木……話がある。」
俺は長門の事件が解決した日に電話に向かってそう切り出した。
『話……?どんな話だい?』
佐々木が怪訝そうに訊いてくる。
大切な話だ。お前と逢って話したい。明日あいてるか?
『明日か……本来なら予備校の自習教室に行っている日だがね、
他ならぬ君からこんなお誘いが来たんだ。開けておくよ。』
予備校の日だったか……だが今俺はそんなことをこだわってられないほど……
そうだな……怒っている。
「悪いな。頼んだ。」
結局俺はそれだけ言って、
電話を終えた。
佐々木……どうしちまったんだ……?
お前はこんな奴じゃなかったはずだ。
俺はいつもの喫茶店で佐々木に向かって言った。
「『こんな』と言うのは先日の長門さんのことかい?
あれは僕がやろうとしてやったことじゃない。
九曜さんの独断専行だ。
まったく……せっかくの休日にわざわざ模試が迫っている僕を呼び出して、
はじめにいうことがそんなことかい?
重要な話があるなどと君が言うから……
落ち着いて考えれば、この前からの私の振る舞いから考えてみても、
そんな話じゃないのは自明の理だったはずなのに……」
妙に怒った口調で佐々木が言ってくる。
なんだって?最後が聞き取れない。
なんなんだ?全て九曜のせいだから関係ないとでも言うつもりなのか?
「その通りだ。彼女達の行動は私の関知するところではないからね。
私は彼女達が何をしようと知らない。」
「お前な!!だがその勝手な行動のせいで俺の仲間は傷ついたんだぞ!!!」
喫茶店の中だということも忘れて、
佐々木の冷たく突き放す口調が頭にきた俺は佐々木を怒鳴りつけていた。
佐々木はひるんだ様だが、
俺は頭に血が上ってしまってそれどころではなかった。
「どうしてこんな事をする!!お前を中心にしてあいつらは集まっているんだろう!?
お前が止めようと思えば止める事だって出来たんじゃないのか!!!」
俺は一息にそう怒鳴りつけていた。
気付いてみると、俺は席から立ち上がって、
佐々木を上から見下ろし、
手をテーブルについて、佐々木に向かっていた。
周りの視線が自分達に集まっている事に気付いた俺は席に座りなおした。
佐々木は下を向いている。
「キョン……ちょっと良いかな……?]
なんだ?いつもと少し違う佐々木の様子に少し良い過ぎたかと思っていると、
すぐにそれは少しどころではなかったと言うことに気がついた。
佐々木の目から光るものが落ち始めている事に気がついたからだ。
佐々木……?
「キョン……キョン……君にとって、この一年間で出逢った人たち。
――SOS団の人達は……どんなに重要な存在なの?
……私なんかよりも。キョン……私だって貴方と一年間一緒に居たんだよ?
ねぇ……キョン……キョン……」
泣きながらそう問うて来る佐々木に俺はすっかり怒りは収まってしまっていた。
全く俺は何をやってるんだ。佐々木だって女の子なんだ。
女の子を泣かせちまって……俺は最悪だな。
だが……佐々木の問いに答えないわけには行かない。
「キョン……私は進学校に通っているのは知ってるよね?
そこでは皆勉強に追われていて、
誰一人心を許せる人も、
歩み寄ってきてくれる人はいなかった。
キョン……僕は臆病でね。
友人を作るほど器用じゃないんだ。
中学の時だってね。
君の方から声をかけて、
歩み寄って来てくれたから僕は君と親友になれたんだ。」
衝撃的な告白だった。
佐々木が新しい高校でそんな思いをしているなんて思っても見なかった。
佐々木は友人をつくるのが巧いと持っていたから、
俺は佐々木が俺の事なんか殆ど思い出さず、
新しいクラスメイト達と仲良く話したり笑ったりしているんだろうとおもっていた。
「キョン……さっきの質問の答えがまだだよ。
私には歩みよってくれるような人はもう……
九曜さんや橘さんや藤原さんくらいしか居ないんだ。」
優しい声で佐々木は俺に問いかけてくる。
佐々木……
「佐々木……悪いが俺は今まで俺は佐々木よりも、
SOS団の面子の方が大切に想っていた。」
佐々木は下を向いてびくっと動いたきり、
動かなくなってしまった。
「だがな……」
「もう良いよ……キョン……」
俺が続けようとした時に、
かぶせるように佐々木が言ってきた。
「もう良いんだ……下手な慰めなんかして欲しくなんかない。
私は勝手に生きるよ。」
人の話は最後まで聞け。それが訊く方のマナーってもんだ。
「いいか……俺は確かに今までSOS団の方が大事だった。
今も正直言ってそうだ。だがな……
まだ俺達には長い時間が有るんだ。
これからお前が一緒にいてくれれば、
お前の事だって大切になるに決まっているんだ。」
なぜかだって……?
そりゃあお前が中学3年生の時を俺と一緒に過ごした、
大切なパートナーだからに決まっているだろう?
「大切なパートナーか。また君は僕のほうに歩み寄ってきてくれるんだね?」
まぁ……早い話はそうだな。
「くっく……ありがとう。君のおかげでまた元気が出てきたよ。」
そういった佐々木はしばらく泣き続けていた。
佐々木がやんだ後、
俺は店員に生暖かい眼で見送られ、喫茶店を後にした。
「全く……酷い顔になってしまったものだよ。
幸い今日は両親が家に居ないからよかったものの、
もしも居たらなんと言われていたことだろうね。」
佐々木がそう話しかけてきた。
確かに佐々木の目は真っ赤だったが、
手で目をこすっていたなかったのが幸いしたのか、
腫れたりはしていないようだった。
それだったら明日には確実に治るだろうよ。
「そうである事を祈っているよ。」
なぁ……ところで佐々木……
「なんだ?突然。やっぱり友人になるのは止めるなどと言い出すのではないだろうね?」
そんなことは言わないさ。ただ……北高に来ないか?
「なんだって……?今なんて言ったのか良く聞き取れなかったようだ。」
いや……北高に来ないかって。
「君は正気かい?こんな時期に出来るわけないだろう?」
ああ、それについては大丈夫だ。問題ない。
こっちには小泉も長門もいるからな。
そのあたりはどうにでもなる。
「そうか……しかしそうなると涼宮さんが……いや……それはそれで面白いかもしれない案だ。」
何か悪戯を考えた子供のような顔をして佐々木がくっくとのどを鳴らしている。
「いいだろう……考えておくよ――」
そういった佐々木は心の底から楽しそうだった。
以上です。
お目汚しでした。
GJ!
GJ!
佐々木はキョンの前では私って言わない気がしたがキニシナーイことにする
佐々木も北高にきたら楽しくなりそうだな
初SSグッジョブ。
惜しむらくは誤字脱字が少し多いか。
>>396 すみません。こっちの方が本心で語るのが表現できそうな気がしたもので。
ああ、そうだったのか
確かに本心語るときは私って言った方が雰囲気出るな
このスレではフラクラキョンが多いから
こういうまっすぐなキョンは新鮮だなぁ
乙なんだぜ
401 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/15(日) 17:44:44 ID:F+aAYG5o
定期あげ
進学校でも普通にいい仲間に巡りあえるし、いくらでも馬鹿やったりできるけどなぁ。
佐々木さんは引っ込み思案で内向的だから、よほど条件に合う人に運良く巡り合わないと駄目なんだろうね。
要するにGJ!
なんか青春だよなあw
でも、さすがに人名は見直しをして間違わないほうがいいと思うだよ。
どうして、古泉の機関は、佐々木とキョン、ハルヒの一次接遇を阻止できなかったの?
そりゃあ、陰で橘の機関と暗闘や折衝があったんだろう。
>>404 野球大会のチラシ一枚阻止できない彼らに
そこまで要求するのは酷じゃまいか?
>>406 野球大会は、ハルヒの退屈紛らわす目的があったからな
佐々木との接遇は全く想定外だったようだけど
キョンは善意の協力者みたいなものだし佐々木に至ってはコンタクトさえ取れてない状況じゃ
武力以外の方法で親友同士が会うのを阻止する方が無理だろう。
んで、キョンとあってしまえばハルヒと会うのも仕方ないと。
>>405 橘の機関と佐々木が接触することすら油断して見逃していたからな〜
>>404 古泉「もちろん、佐々木さんの存在は、4年前から把握していましたし、
徹底的に調査しマークしていました。私たちの機関の中には、橘一派に利用され
るまえに抹消するべきという強硬論もあるにはあったのですが、キョンさんが高校入
学後は佐々木さんの存在を忘れているようなので、目立つ行動は止めることにした
んです。
そこで、われわれ機関のエージェントが佐々木さんの高校に潜入して、恋人同士に
なるという作戦を立てました。中学時代の思い出を忘れさせるためにね。
でも、どんなイケメンエージェントも失敗しました…なぜだと思います。佐々木さんの心
の中からキョンさんの存在を忘れさせることが出来なかったからですよ。これは誤算でした。
結局、一年間何の成果もなく、あの日を迎えてしまいました。」
>>410 可愛い女性エージェントを送れば良かったんじゃないか?
佐々木かわいいよ佐々木
413 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/15(日) 21:34:58 ID:F+aAYG5o
定期あげ
何か昼辺りから妙な流れ(古泉×佐々木)になってるみたいだが、何かあったのか?
エロパロスレで恨み買ってるのは知ってるが…
>>414 佐々木アンチで古泉大好きな人が紛れこんで変な流れになったんだよ
佐々木かわいいよ佐々木
まぁあの変な流れから佐々木が解説お姉さん化した時は
このスレにある佐々木パワーの真髄をみたね。
佐々木かわいいよ佐々木。
●×佐々木もたまにはいいじゃない
佐々木はかわいそうなことになりそうだけど
○月×日
キョンの家で二人でDVDを鑑賞する。
キョンが「声が朝比奈さんに似ている」というキャラクターが
中身の入っていない鍋をかき回していた。
成程、人の情念を表現するにも色々な方法があるものだ。
いっそのこと、このような病的な行動でキョンの気をひくのは?
・・・いや、彼のことだ、やるだけ無駄だろう。
ん?この主人公の声、キョンに似ている・・・
佐々木「キョン、このDVD僕に貸してくれないか?」
>>419 佐々木・・・そのENDは・・・・・
ほら、こっち見ろ。
つKAN○N 第二期 ○魂
佐々木とキョンを足して2で割った後に爆発させたら銀時になる。
>>419 翌日「ハッロ〜ゥ」
と背中を叩きながら挨拶する佐々木
そんな佐々木は見たく…ちょっと見てみたいw
そんな佐々木の口癖が
「ねぇ、みんな幸せになろうよ」とか「なんとかなるかな」とかいい加減で
毎度毎度キョンが尻拭いに奔走しなくちゃならない
佐々木「物騒な事になったようだね。」
キョン「おい、人事みたいに言うなよ」
佐々木「あれで授業はちゃんと受けてるし、校則は守ってるからなんともいえないね」
キョン「仮にも学校サークルが職員相手に喧嘩沙汰なんか正気じゃねえだろ。」
佐々木「誰も教育委員会にたれ込もう何て愚かしいことはしないだろうね。校長も自分の首がかかっているのだから」
キョン「やれやれ・・・なんだってこんな面倒なことに・・・」
佐々木「さてね、僕に言えるのは偉い人が無茶をするのは迷惑だということぐらいかな。
・・・・所でキョン、もしかしたら涼宮さんはさ。大人になりたくない人なのかもしれないね」
キョン「な、なんだよ急に」
佐々木「SOS団も今回の騒ぎも彼女にとっては仲良しグループの冒険の一端。
この学校も子供の頃遊んだ公園の延長なんだよ。きっとね」
キョン「まさかな。そんなデリカシーがあるとは思えん」
佐々木「くっく・・・大人の男にはわからないかな」
すまん、一回書いてみたかった
最近キャラスレ全然つながらないのだが…
ようやくつながって喜んでたら、特にSSの投下は無かった・・・orz
ここは、佐々木×キョン派しかいないのですか?
キョン×佐々木
佐々木×キョン
う〜ん 他派閥は存在できなさそうですね
まあ他派閥を繰り出すとアンチ認定されるから黙ってるが吉
>>424 そのセリフはむしろキョンが佐々木とハルヒにこんな感じで言うと思うんだ
みんなで幸せになろうよ(・∀・)
佐々木の対抗馬はハルヒということになってるけど、
あえて佐々木vs長門が見たい。
>>425 ハルヒ「谷口は?」
藤原「ハッ!昨日SOS団コンピ班人民民主民主戦線事務局派
カッコ左派カッコとじの急進派分派何を言ってるんでしょうか?
もとい「鉄目の団」に買収された「ツナギの会」の戦闘員
と思しき数名に襲撃を受けて善戦虚しく袋叩きにあい
負傷して意気消沈で寝込んで…ハァハァ……」
ハルヒ「バカじゃないの!アンタ達に人権は無い!だから、病気もケガも無いわっ!
アタシの若い頃はねー!」
得る物の少ない事からも人は教訓を学ぶものである。
今回の件から強いて教訓をあげるとすれば
仏ほっとけ神構うな
合掌
徹夜 キタ━━━━(°Д°)━━━━!!!!
佐々木×橘とか佐々木×九曜とか佐々木×パンジーなら、まあ、あっちの連中のエピソードを積み重ねれば
共感得られると思うけどね。
SOS団側の人間とはキョンを除いて、原作でもまだまだ関わりがないので、どうしても無理が……なあ。
>>430 まぁどんなカップリングであれ単体で佐々木に萌えれるならいるべきだろうけどね
お前が言う佐々木×誰かのカップルのときの佐々木にしか萌えないなら別だけど
一発ネタならそんなにこだわらなくてもいいと思うけどね
SSならある程度は限られるだろな
まぁ、佐々木団の面子なら佐々木×キョン以外の組み合わせでも問題無いんじゃないかな
今のところ佐々木が接点を持ってる男キャラはキョンと藤原くらいだけどこの二組以外では誰とも関わってないのに萌えれるのか…
結局どういう組み合わせがいいのか言わないで逃亡か
441 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/16(月) 00:53:56 ID:LwSJdWiD
国木田がいるじゃん
>>431 いや、あれは佐々木アンチって言われてもちょっと仕方ない希ガス
>>349は佐々木を物として見てる感じだったし
443 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/16(月) 01:00:33 ID:Kd+JWz/S
佐々木はなぁ…
外国で一生独身だよ
まあ原作でほとんど絡んでないキャラとのカップリングはさすがにどうかと思う人も多いのでは。
佐々木だと今のところキョン、藤原、国木田くらいか…
と言っても国木田は卒業以来会ってないっぽいが。
恋愛てさあ、すんごいくだらない理由とか成り行きでくっついたり離れたりするけど、
それでもなんらかの動きはないとくっつくのも離れるのも無理だよね。
接点のない人間は関心のもちようがない。
まぁハルヒと違って佐々木は誰ともくっつかずキャリアウーマンになりそうだけどね
さて、パトレイバーファンか押井ファンかで対応が異なるぞ
勿論単体の佐々木もそれはそれで良いんだ。
相手によって口調が変わるのが特徴的な、知的で理性的なクールガールだしな。
でもキョンに長々と小話を披露したり、一緒に塾を行き帰りしたり、折角立てたフラグを折られたりする佐々木はもっと良いんだ…
結論はこうだろ?
折られるのを除けば合ってる
どいつもこいつも誰ともくっつかずにサザエさん時空に巻き込まれて永久に2年生のグルグル展開していればいい物を・・・。
そこは佐々木さんとしては中学三年生時空で。
佐々木×九曜なら受けいれられる
無論プラトニックな意味でな
>>450 サザエさん時空ってwwww
それもまたSF的展開だな。
佐々木「?hーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
457 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/16(月) 04:01:59 ID:VKLS0T53
定期あげ
>>454 まぁなんつうか、GJ!
佐々木かわいいよ佐々木
IF・佐々木が同じ学校で、キョンの席の後ろならどうやってキョンの気を引くのだろうか。
1・ハルヒと同じくシャーペンでツンツンして振り向かせる。
2・何もしない。ただ、キョンが退屈になると首をややかしげるところを発見したりして暇つぶししてる。
3・キョンのうなじを見ながら誰にも知られることなく絶頂に達している
>>459 キ「なんだ、佐々木」
佐「くっくっ、さすがキョンだな。どうして僕が君に話しかけようとしたのがわかったんだい」
キ「背中に気配を感じたぜ。 いや、殺気かな。佐々木だけに殺気 ププッ」
佐「君って奴は……」
あ、地震だ デカいよ@東京
>>427-431 昨日から思ってたんだが
佐々木×○○がどうのこうのと
カプ厨同士の派閥争いがしたい奴はヨソでやってくれよ。
昨日のアレが問題だったのは「相手があいつだったから」じゃねえ。
「佐々木アンチだったから」だ。
佐々木の萌える姿が拝めるんならたとえそれが
シャミセン×佐々木でも喜んで読むわボケ。
いまさら蒸し返すのはアンチと変わらん
佐々木×橘が大好物です
>459
普通に居眠りしているところをそっと注意すればいいだろう 普通の人だったら
>>459 佐々木さんは真面目だから授業に集中してると思う。でも時々キョンを観察してると思う。
キョンの背中ってけっこう大きいんだよね。あ、襟足に寝癖ついてる。もう、キョンはだらしなから僕がちゃんと見てあげないと駄目だな。
あ、キョンの首に虫刺されがある。赤くなってるけど大丈夫かな。
でも、今冬だよね……
佐々木が無意識にシャーペンで背中をツンツンやったりするとか
凄く可愛く思えてくるぞ
まあ佐々木さんはいつだって可愛いんだけどね
佐々木さん授業中の巻
佐々木「……ふむ、この公式を」
キョン「おい佐々木、佐々木ってば」
佐々木「む、なんだいキョン、授業中だよ。僕は今ノートを検証している」
キョン「じゃあなぜ右手のシャーペンで俺をつつく?」
佐々木「え? ……本当だ。すまない。無意識のうちにやってしまったらしい。
どうやら先ほどの休み時間に君と話せなかったせいで、
キョン分が不足していたようだね」
キョン「……なんだその俺分って。糖分とか塩分みたいなものか?」
佐々木「知らないのかい。人間、とりわけ僕が生きるのに必須の成分で、
定期的に君との接触等で摂取しないと減ってくる」
佐々木「キョン分が足りなくなると閉鎖空間に神人が現れるなどの症状が現れるんだ」
キョン「俺分ってのは……、俺に含まれてるのか?」
佐々木「くっくっ、当たり前だろう」
キョン「大変だ! 佐々木が、佐々木がもうダメだ!!」
教師「こらそこのバカップル、授業中にいちゃつくのもたいがいにしろ!」
涼宮「……………………」
●「カンベンシテクダサーイ」
469 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/16(月) 15:44:34 ID:072xgp/1
471 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/16(月) 16:11:20 ID:VKLS0T53
定期あげ
ハルヒは誰かのものを奪うてことはしそうにないよな。
もしも、キョンと佐々木が恋人関係なら「いいなあ」とは思うが、「いいえ、あたしには
もっといい相手が!!!」ぐらいは思っても「殺してでも奪い取る!」は無さそう。
ただ、佐々木も北高に来た時点では、二人とも「親友」だと言い張り続けそうで、そこ
から学園ラブコメになりかねんが。w
きょう、ハルヒ閉鎖空間と佐々木閉鎖空間が接合し、神人(ハ)と神人(佐)が戦う白昼夢を観た。
ウルトラマンを想像したよ
>>472 涼宮さんちのハルヒさんは、
他の何かであれば、他人のものをむやみに欲しがったり奪ったりはしませんが、
こと特定の人物に関しては、
涼宮「キョンに恋人! はん、こんなさえない奴に恋人ができるわけないでしょ!
だいたい、キョンみたいに鈍感な奴と付き合ったりしたら、その娘がかわいそうよ!
だからあんたはSOS団で「あたしの」団員やってればいいんだから」
などなど、
「誰かと付き合っているキョン」という事柄は、全力で認識しない/否定するという
ヤンデレ/依存系の素質と、傍若無人さを十分に兼ね備えていると思われます。
佐々木さん、あいや痛がる子を見て手を離すが真の母親の巻(
>>468続き)
涼宮「ちょっと、佐々木さん、授業中にあまり騒がないでくれる。そうでなくても
キョンは授業きちんと聞いてないんだから。余計成績悪くなっちゃうじゃない!」
佐々木「ああすまない。中学時代からの癖なんだ。代わりにといってはなんだけど、
キョンの勉強の面倒くらい、僕が見てあげるよ」
キョン「ああ、そういや昔から、時々人に触れる癖あったよな佐々木」
涼宮「(ビキビキ)そ、そうなんだ。でも結構よ。SOS団団長として、団員の面倒はあたしが見るから。
1年の休みはあたしがつきっきりで勉強みたから、ずいぶん成績も向上したんだから」
キョン「いや、お前教え方は確かにうまいがスパルタなんだよなあ」
佐々木「(ビキビキ)へえ、まあ君がやればできる人だっていうのは、受験の時に一緒に
勉強してたときからわかってたけどね。あの時に基礎は身についてるはずだよ」
涼宮「(ビキビキ)うふふふふふ」
佐々木「(ビキビキ)くっくっくっ」
キョン「なんで突然二人とも笑いだすんだ?」
朝比奈「な、なんですか、何でこの教室が突然爆心地みたいになってるんですかぁ?」
長門「……グラウンド・ゼロ」
九曜「−−それでも、彼は、気づかない−−」
●「アーモシモシ橘サンデスカ、我々ハマズモッテ生存ノタメニ、長年ノ対立ヲ超エテ、
協力スベキダト思ウノデスガイカガデショウ」
橘「なんであたしの携帯の番号知ってるんですかー」
その夜
キョン「で、何で俺がこの妙な二重写しの閉鎖空間に閉じ込められて、
神人どうしのウルトラファイトをかぶりつきで見物せねばならんのだ。
大体これ、ハルヒのか、佐々木のかもわからんてどういうことなんだ古泉」
●「えー、わかってない振りをしているのであれば、今すぐあなたの顔面にパンチをグーで
ぶちこみたいところですが、本気で分かってないようなのでご説明しましょう」
●「とある原因で、涼宮さんも佐々木さんも、ご自分の閉鎖空間で神人を頻出させておりまして、
誰のせいとは申しませんが、我々も、橘さんの一派も、生命の危険を感じている状況なわけです。
そこで我々はひとつのDVDを見まして、そこでヒゲの元格闘家の艦長が言っていたのです。
「後のことは後で考える。怪獣を倒すには、ゴジラを目覚めさせろ」と。
あいにく我々には、神人に対抗できるだけのモンスターの備えはありませんので、
神人には神人、ということで、互いの閉鎖空間を何とか接合させ、共倒れを狙っているというわけです」
キョン「あ、まきぞえでポンジーがつぶされた」
●「余所見しないで聞いてクダサーイ。ところが神人の能力は、涼宮さんがまっくのうち式の
パワーファイター、佐々木さんが宮田ばりのカウンタータイプという差はありますが、
まったく互角で、勝負がつかないのです。そこで我々はさらに考えました。
そもそも、この騒動の元凶を放り込んで、二人に思う存分取り合いをしてもらえば、
決着はつくし、両方とも一応スッキリして、閉鎖空間の安寧を取り戻せるのはないかと!」
キョン「なんか猛烈にイヤな予感がしてきたんだが……」
●「さて、あなたには大変恐縮ではありますが、ここはラグビーボールばりに、お二方のチームの
ターゲットとして奪いあわれていただきます。命が惜しいのでしたら、キスなり不純異性交遊なり3Pなりで、
何とかお二方をなだめてください。健闘を祈ります」
キョン「こーいーずーみー!」(神人に両方からひっぱられつつ)
特にオチはない
>>475 キョン「バカ野郎!! おいハルヒ!佐々木!二人ともやめろ!!
これ以上暴れ続けたら……新潟が壊滅するぞ!!!」
>>477 ウケるとでも思ったかこの不謹慎野郎。
とりあえず新潟に向かって100回土下座しろボケナス。
佐々木は地震がきたときの為に非常食とかいろいろ備えてそうだ
キョンとハルヒって普通の雑談はあんまりしてない気がするな。
佐々木がSOS団に来ようものなら佐々木とキョンがずーっと雑談してる横でビキビキしてそうだ。
佐々木が北高へ転校、SOS団入りをしたら、ぜったいに発生しそうな変化がある。
団活中の長門が読書を止めて、キョンをじっと見てる。
こんな佐々木はいやだ
佐々木「二人は幸せになんてなれないと思う。
いや、むしろ『幸せになんてさせない』
と言うべきかな。」
484 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/16(月) 19:27:12 ID:072xgp/1
佐々木の公式水着画像まだー?
487 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/16(月) 19:46:00 ID:072xgp/1
>>483 ハルヒ「何いってんのよ!一応こんなんでも我がSOS団の雑用なの!
居なくなったらなったで困るのよ。だから佐々木さんには悪いけどあたしが引き取るから」
佐々木「だったら他の君のファンにでも任せたらいいじゃない。新一年生、たくさん入部したってキョンが言っていたよ。
2年生に、キョンに雑用なんて才能の浪費だね。私ならキョンの才能を引き出せるけどね」
ハルヒ「なによ、あいつまたあたしに黙って会ってたのね。敵対組織の幹部に会うなってあれほど」
佐々木「涼宮さん、キョンは君の持ち物ではないはずさ。それに彼の方からアプローチがあったんだよ。電話でね」
ハルヒ「・・・あいつ、あたしには電話なんかかけないくせに」
佐々木「これでわかった?キョンは誰のものでもない。最後にはキョンが選んでくれるはずさ」
うわ・・・De syura
でもそれはきっと二人の杞憂に終わるんだろうねw
たぶんフラクラされるんだろうなw
すまん、妹から泣いて頼まれてな、今度の日曜はミヨキチに付き添うことになった。
このスレ的にはフラクラするのが正解だよなww
元ネタの展開だと鬱ENDだものなぁ〜
佐々木「絶望した!!!」
なんかいろいろとドロドロした流れだなw
キョンのフラクラで佐々木もハルヒも白けさせればいい
>>490 ハルヒ「ねえキョン」
キョン「お、うお!顔近いぞ、なんだよハルヒ」
ハルヒ「そ、そんなことどうでもいいでしょ!と、あのね。新入部員も増えたとこだし
団長のあたしも忙しいから秘書をつくる事にしたの、でもあんた以外みんな役があるから
あんたをあたし専属の秘書にするわ。もう決定ね。」
キョン「・・・秘書もなにも今までどおり雑用だろ、いいだろどーでも」
ハルヒ「・・・・もういいわよ、バカ」
●「(一日・・・二日徹夜ですかね・・・)」
佐々木「キョン」
キョン「うお!なんだよ、お前といいハルヒといい」
佐々木「(ムカ)へ・・・へぇ・・・涼宮さんもねえ・・・それは良いとして(良くないけれど)
今週末に親友の誕生日があってね。それで誕生日プレゼントを選んでいるんだけれど
キョン、ちょっと付き合ってくれないかな?高いプレゼントになりそうなんだ、完璧を期したいんだ。」
キョン「いや、わるい。さすがにそういうセンスが俺にはないから橘とかに頼んでもらえないかな。」
佐々木「・・・・・・・キョン、僕怒っても良いかな?」
素晴らしい、この回避率
なんかさすがに二人に同情してきた
けどスレとしてはこの流れが正常だよなw
朝比奈「続いて接近する物体、2つあります」
涼宮「なんだ!」
朝比奈「男子生徒のようです!」
涼宮「フラクラか!?」
阪中「でも涼宮さん! このスピードでフラクラできる生徒はありはしないのね」
朝比奈「一機のフラクラは通常の3倍でフラクラしてます!」
佐々木「キ、キョンだ……茶色の彗星だ・……。
クラスルウム戦役で5人のチョコがキョンひとりの為にフラクラされた。
……に、逃げろぉ!!」
キョン「見せてもらおうか、SOS団のフラグの性能とやらをっ!!」
あれ?さっきコナンにでてた越水に佐々木をはじめてみたときくらいに燃えてしまったんだが・・・・・・
どうやら俺は僕っ娘にとことん弱いらしい
スマン、訂正
×燃えて
○萌えて
強ち意味は間違ってないけど・・・・・・
「古泉君、いっつも大変ですねえ……」
佐々木と一緒にすっかり部室に定着してしまった橘が
朝比奈さんの淹れたお茶をすすりながらしみじみと呟いた。
どうも最近のこいつは、当初の目的をすっかり忘れ去っているというか
意識的に記憶を封印しているかのように見えるな。なんでなんだろう。
まあ面倒が無くて助かるといえば助かるんだが。
お、なんだ古泉帰ってきたか。どこ行ってたんだ?
……なんでそんな肩で息しながら
親の仇を見るような目で俺を見るんだ。
みんなキョンのことが好きみたい見えるけど実はそんなことなかったぜ
それがキョンフィルターの正体。
佐々木以外にもフラクラの被害に合ってる奴多いなw
キョンのフラクラパワーどんだけー
驚愕の事実
真犯人は僕っ娘
犯人はヤス
>>505 俺が喜ぶ事実ですね
>>504 結局越水犯人だったんだよな・・・・・・
マジで(´・ω・`)
>>502 キョンのフラクラが世界を救うことを祈って!
ご愛読ありがとうございました!
キョン
「フラグってのは…立てるんじゃねえ、折るんだ!」
キョン
「出会いが欲しい……」
キョン「折れねぇキョンはただのキョンだ・・・」
佐々木「わかったかい涼宮さん、キョンはこーやって与えられたチャンスに気づかず『なんかいいであいないかな〜』
『誰か俺を幸せにしてくれないかな〜』といい続けて死んでいく男なんだ」
ハルヒ「くうっ・・・・・・タチの悪い」
ところでキョン、僕としりとりでもしないか。
僕も無限のボキャブラリーがある訳じゃない。
たまにはこんなのもいいじゃないか。
佐「け、ケスラーシンドローム」
キ「む、無重量用軸受け」
佐「ケレス」
キ「す? す…スピン抜け」
佐「け…計器飛行、う!」
キ「ウインドウ開け」
佐「ケネディ宇宙センター、あ」
キ「あ」「アナンケ!」
佐「け、鍵盤ハーモニカ」
キ「髪の毛」
佐「君はケが好きなようだね」
キ「もうないだろう?」
佐「け、くっくっくっ…あるよ。結婚しよう。キョン」
キ「よっしゃ!『ん』が付いた。お前の負けな!」
キ「じゃあな、佐々木。」
なんというスペースデブリw
というか先輩の風格すら漂っているな
>>512の佐々木にはw
あの、さっきから上げてくれるやつうれしいがめる欄にsageをつけてくれ
たしかこのすれはサゲ進行だからな
おまいはどの辺のことを言ってるんだ?
こうなったらこの手でキョンを殺めて、彼を僕だけのものに……。
>>520 あれに触れちゃ駄目だよ
>>521 ヤンデレ佐々木か
そういえば最近ヤンデレっぽい佐々木を見てないな
予備校にて
キョン「佐々木、ちょっと」
佐々木「ん?コレだろう」つ消しゴム
キョン「そうそう、サンキュ」
佐々木「どういたしまして」
佐々木「あ、キョン悪いんだけど」
キョン「コレか」つシャーペンの芯
佐々木「すまないね」
キョン「お互い様だ」
生徒一同(あの会話でわかるんだ……)
こう見ればいい夫婦
しかし普段からフラクラ爆進中・・・
キョンってわからん香具師だな
正妻 佐々木
恋人 ハルヒ
愛人 長門
メイド みくる
で解決。
うん、そういう話じゃないんだ
そもそも恋人・正妻までいかないんですよ
愛人・メイドなんて(ry
佐々木の中学生時代のお話で、キョンが髪型の変化に反応するかどうかと
クラスメートに炊きつけられて、せっかくポニーを経由したのに
最終的にバッサリ切ってしまって、「これはやってしまったのか…」みたいに
後悔するっていうの、どなたか心当たりありますか?
大いにありますね
>>512のネタに便乗
怪我をしたキョンにハルヒが包帯を巻く場面
ハルヒ「SOS団の活動でケガなんかして化膿でもされたら
世間体が悪いじゃない!」
キョン「おお、すまん。でもコレは下手だから
きっとすぐほどけると思うんだが」
ハルヒ「死ね!」
キョン「死ね!?」
532 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/16(月) 23:43:14 ID:VKLS0T53
定期あげ
この配役で行くとキョンは佐々木大好きキャラになるんだけどな。
534 :
531:2007/07/16(月) 23:58:47 ID:+ZdRG8rQ
ごめん、勢いで書いたが佐々木ネタじゃないじゃん・・・
ちょっと佐々木空間に監禁されてくる。
佐々木空間…むしろ俺も行きたい
>>534 お前が行く事無いよ。ここは俺が代わりに行ってくる
座敷わらしwww
誤爆ごめん
ハルヒ「明日の日曜日は団員同士の親睦を深めるの。
邪魔をしないでもらえる?」
佐々木「平日も休日も活動ではかえって
息が詰まるんじゃないかな?」
キョン「あの二人、何を話してるんだ・・・?
そんなことより、明日一緒に図書館に
来てほしいのか?」
長門「そう」
キョン「別に構わないぞ、特に用事もないしな」
ハルヒ・佐々木「!!」
>>539 「……んーん、んむ?」
………朝、か。って今何時だ!?
じゅ、十二時! 長門との待ち合わせは十時だぞ!
「ふーんふーん♪」
おい! 何で起こしてくれなかったんだ!
「あれー? キョンくんまだ寝てたのー? (今頃起きても遅いよキョンくん♪)」
妹…恐ろしい子ッ!!!
古泉「2人の不満で苦労も2倍だな。」
>>540 「キョンくん昨日起こせなくなっちゃったっていったの聞いてなかったの〜?
(本当は言ってないけどね〜難しい話しかたのお姉ちゃんに起こさないように言われてたんだ)」
「ちょっと待て訊いてないぞ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!
やばい!!!!!!」
キョンはもしかして妹のせいで佐々木やハルヒとくっつけないんじゃないかw
だったら妹のキョン独占力は異常だなw
佐々木が来たときもいろいろしてたりして
「吾は妹旗を無と帰す幼女―――――ようこそこの素晴らしきフラクラ空間へ」
妹よ、何だそれは。
「てひっ☆」
キョンは素、妹は黒と考えるべきだな
なんておそろしいフラクラ兄妹だ…
まあ、妹はキャラソン聞く限りでは、あの状態の兄をみても「誰にももててない」と思ってるからな。
はっ、実は神様は妹なの(ry
妹と佐々木はソリが合いそうだろうか
>>529 ぜんぜん心当たりがないので親切なほかの人を待つでござる。
佐々木さんポニーに再挑戦の巻
佐々木「中学時代の苦い思い出を踏まえ、
きちんと髪を伸ばしてからポニーにしようと思ったんだ」
橘「そうなのですか」
佐々木「でも、涼宮さんが無理やりポニーにしたという情報を妹さんから入手したので、
とりあえずウイッグで仮ポニーにして偵察してこようと思ったの」
橘「いわゆるヅラって奴ですね……ごめんなさいごめんなさい、睨まないでください」
佐々木「でも、それでは今までと変わらないと私は気づいたんだ。
おそらく私のシミュレートでは、キョンは髪型を変えても、気づかないか、
似合わないと言下に切り捨てられるかしかありえない。
ここはまず、慎重な偵察の上で、キョンにうまく髪型を意識させる
最善のタイミングを選ぶべきだと考え直したんだ」
藤原「なにをくだらないことでシミュレートなどと……ああごめんなさい!
それは癖になるからやめて!」
九曜「−−ポンジーは、いい声で鳴く−−」
佐々木「やあキョン……、キョン? どうしたんだね。まるっきり上の空じゃないか」
キョン「おお佐々木か、すまんすまん。
最近な、SOS団で妙なイメチェンが流行っててな。そのことを考えてた」
佐々木「イメチェン?」
キョン「ああ。長門がこの前、突然メガネを掛けてきたんだ。何かあったのかと聞いたら、
『……気分転換』とか答えるもんだから、まあそれはそれで人間ぽくっていいことだ、
って答えたら、なんか一日返事をしてくれなくってな」
佐々木「……へえ」
キョン「ところがそれを見たハルヒが、何故か突然翌日からあの髪をショートポニーに
無理やり変えてきて、「イメチェンよ!」とか怒鳴るんだよ、こっちが何も聞かないうちに」
佐々木「……そのせいか」
キョン「あいつが誤解してるようだから、お前はポニーテールの奥深さを分かってない、
って説明してやったら、何故かここ数日やたら不機嫌で活動も休止なんだ。
おまけに古泉も学校休んでるし」
佐々木「……君という奴は」
キョン「挙句に朝比奈さんも、何故か最近メイドルックやめて、朝比奈さん(大)みたいな
妙に胸元が開けたシャツ着るんだよな。『暑くなってきましたから』って。
まあ、こちらとしては正直嬉しいが、目のやり場に困るんだよな。
なあ佐々木、最近女子の間でそーゆーイメチェンって流行ってるのかね?」
佐々木「…………」
橘「佐々木さん!? いくらなんでもウイッグにメガネに豊胸パッドを一度にやるのは、
どこから見ても異様だと思います! 特に最後のがムリありすぎです! 何枚重ねてるんですか」
佐々木「わかってる! 自分でもわかっちゃいるんだよ!
でも、SOS団が自爆覚悟でああも積極的に攻勢に出ている以上、
私も何かしなきゃならないじゃないか」
橘「さ、佐々木さんが血の涙を……」
>>529 あーと、それ個人サイトさんだよ。ここに貼っていいのか? よく出没する方なのだけれど…。
名前ならいいかな? 「あるたな」でぐぐーる。
>>551 カオスすぎるw
最近フラグクラッシャーのせいで
物凄い苦労している古泉に萌えてきた。
ごめん。全然違った。すみません。
佐々木「ファイズ!」
>>何枚重ねてるんですか
ギャハアアアwwww
↑のテンションにワロス
さすがきょこたんw
2-441 参照でみんな幸せになれ
あのまとめは全文検索なくて、あてにならんgoogleしか無いからねー
保管庫更新マダー?
保管庫をwikiに移行したほうがよくないかい?
少なくとも中の人の負担は減る(可能性がある)と思うのだが。
wikiにしても人任せで荒廃するよ
>>551 神人出ないのに古泉より大変そうだな橘www
需要薄いかも知らないが
自由気ままに気に入った現代のテレビゲームを遊び倒すパンジー
皆にマスコット扱いされる九曜
オフレコでは素直で良い子な橘
一人部屋の隅で静かに読書する佐々木
ホント裏佐々木団は天国だぜ!フーハハハ!
反省はしていない。
神パワーの入れ替えに成功したため
裏SOS団各メンバーの配置が変更になりました。
橘「○○高校から転入してきました、橘京子です!
よろしくお願いしまーす!!」
男子一同「うおおおおお!!かっわいいいいい!!」
担任「……あ、あの、九曜さん?自己紹介を……」
九曜「――」
担任「ひっ!え、あ、ごごごめんなさい!別に無理に」
九曜「――九曜――周防――」
一同(……いや、先生に向かって言われても……。というかどっちが苗字なの……)
九曜「ここは――時間と――空気が――違って――」
担任「ごごごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!」
担任「えー、このたび我がクラスに転校してきた」
藤原「藤原だ。以上」
ザワザワザワザワ
(え、なに、ダ、ダブリ……?)
(ど、どう見ても大学生以上でしょ……なに平然と学生服着てるの?)
橘「……というわけで、配置変更はつつがなく終了したのです。
あらためてよろしくお願いしますね、佐々木さん!」
佐々木「うん……。でも、あの、キョンは……?」
橘「転入試験で落とされました」
佐々木「うおおおおおおおお!!それ一番大事なのにィィィイィィッ!!」
567 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/17(火) 14:02:42 ID:vcyt8MjO
佐々木はダメポ
旅行ネタでなんか書こうとしたが力尽きた。以下2レスくらい。
『プアァァァァァン』
列車の前の方で警笛が聞こえる。次の瞬間に列車はトンネルから抜け出し、小さな川を鉄橋で渡る。
なぜ俺がこんなローカル線に乗っているのか、それは一ヶ月前に遡る。
昼休み、谷口達とメシを食いつつ前日の失敗をぼやいていた。毎年恒例の、妹を連れての祖父の家への
小旅行のための特急の指定席券の発売日、派手に寝坊した上に帰省シーズンとあってJRの駅に着いた
時には既にその方面への全列車が満席になっていた。俺一人なら自由席で数時間立ちんぼでもいいが、
妹がそれを我慢できそうにはないし、自由席の座席を確保するために蒸し暑いホームに延々並ぶ羽目に
なりそうだ、と言ってたら隣のグループから声がかかった。
「なんだ、キョン。どっか行くのか?」
そう聞いてきたクラスメイトの顔を見て、ああ、コイツは旅行とか鉄道とか詳しかったなと思い事情を
話すと、机の脇のカバンから時刻表‐なんでそんなもん持ち歩いてるんだ?‐を取り出し、ほんの数分
ページをめくっただけで一枚のメモを俺によこした。
「そのルートならちょっと遠回りだけど多分空いてるぜ」
どうせ急ぐ旅でもない、空いてて座れるならと礼を言うと、自分の旅行に使う切符を買いに行くから、
ついでに指定席券とか買っといてやろうかと言われた。JRの駅まで出るのは面倒だと思っていたので
ありがたくその申し出に甘えさせてもらった結果、この名前も知らなかった路線に乗っているわけだ。
俺の隣では、山が見える街が見えるとはしゃいでいた妹がようやく疲れてくれたのか寝息を立てていた。
それはいいが、なんでおまえが俺の向かいの席に座ってるんだ?
「旅は道連れ、と言うじゃないか。それとも僕では不満かい?それならしばらく辛抱してくれ。終点で
僕は君とは逆の方向へ行く列車にのりかえることになっているから」
佐々木はそう言って、喉の奥でくっくっと笑った。いや、不満とかじゃなく、地元の私鉄ならまだしも
こんなローカル線で知り合いと偶然に乗り合わせるなんてことは確率論から言ってもありえないだろ。
いや、確率論なんか無視できる奴も知ってるけどな。席替えのたびに俺の後ろになる奴とか。
「ふむ、偶然か。偶然と言えば偶然なんだが、それは今日、君とこの列車に乗り合わせたこと自体では
ないんだよ」
怪訝そうな顔をしてるであろう俺に佐々木は言う。一ヶ月前、母方の実家に行くための指定券を買いに
駅に行った時に偶然中学時代のクラスメイト、そう、俺にこの列車を薦めた奴だ、に会ったこと。その
クラスメイトは佐々木の話を聞いて、佐々木が乗る予定にしていた列車は満席だろうからとこの列車を
やけに熱心に薦めたこと。
「彼が中学時代から日本中を旅行してたのは知ってるしね。その彼のアドバイスだしこの列車に乗って
みることにしたんだよ。まあ、彼が薦めてくれた理由は今日になってわかったんだがね」
確かに、景色もいいしたまにはこういう旅もいいよな。そう言うと佐々木は小さく溜息をついてから、
「駅の窓口は混んでいてね。並んでる間に随分といろんな話を聞かせてもらったよ。君も充実した高校
生活を送れているようでなによりだ」
そう言った後、付け加えるかのように、
「ただ、彼が面白おかしく話してくれた君の高校生活のエピソードの多くに涼み・・・SOS団の名が
ついてくるのが・・・」
佐々木はなぜかそこで口をつぐむと、急に思い出したかのように俺に菓子を薦めてきた。なんだろうね。
まあ、SOS団の評判はもはや近隣の全校に広まっているだろうし、主に団長様が引き起こす数多くの
エピソードを知ってれば俺を親友と呼んでくれる佐々木が心配するのも無理はないか。
大丈夫さ、SOS団って言うか、ハルヒの暴走なら最近はなんとなくブレーキをかけるコツがつかめて
きたし。そう言うと佐々木はなんとも複雑な顔をしたがそれも一瞬、すぐにいつもの顔に戻ると、
「で、彼が指定席券を渡しながらこの列車の終点まで2時間半かかると教えてくれた後、別れ際にもう
一言『ま、頑張れよ』って言ったんだよ。さて、何を頑張れと言ったんだろうね」
頑張れ、か。おまえが行ってる学校がウチと違って結構厳しい進学校なのは知ってるだろうし、2年の
うちから成績別にクラス分けされたり大変だろうけど頑張れよってエールだろ。むしろ、俺と競い合う
成績のあいつこそ頑張れって気もするがな。
「・・・実に君らしい解釈だね」
>>570 (・∀・)イイヨイイヨー
さりげなくアピールしてる佐々木かわいいよ佐々木
こんなに近くで(長門ver)を視聴。佐々キョンMADが猛烈にみたくなった。
キョン「残念だが二期にお前の出番は多分無いぞ。親友。」
佐々木(そういう意味だけじゃ無いんだよ。くくっ)
というわけで誰か作ってください。(><)
朝倉verが切なくて好きだが。
佐々木verは、どうやって素材を集めるかが問題だw
MADは無理だけど、はじめてのSSを書いてみた。
投下しても良い?
576 :
166:2007/07/17(火) 20:05:00 ID:4zl6i3k8
あざーす。
橘京子スレとどっちに投下しようか迷ったけど、
佐々木好きな俺はこっちに落とします。では。
↓↓↓
「ええ、そうです。ここにはアレは出ないし、最初からいないの」
その日、私はたったひとつだけ嘘をついた。
正直に全てを話せば、ひょっとしたら彼の考えを変えられたのかもしれない。
でもしなかった。そんなアンフェアなことは、彼女が一番望んでいないことだから。
私は、時の止まったようなオックスフォードホワイトの空を見上げる。
この空間に、確かにいたのだ。あの茜色に輝く優しい巨人は―――――
『巨人の歌』
自分にその力が芽生えたのは、4年前のことだった。力を同じくする仲間ともすぐに会えた。
そして、私たちに力を与えた「彼女」をこの目にするのにも、それほど時間はかからなかった。
静かな人だな、というのが、私が彼女に抱いた第一印象だった。
じゃべらないという意味ではない。口数に関していえば、彼女はそれまで出合った誰よりも多かったから。
でもその語り口はあくまで穏やかで、機知に富んで、私の心に静かに染み入った。
とても同年代とは思えない、落ち着いたたたずまい。
だから私は敬意も含めて、彼女のことが好きになった。
彼女にはまだ接触しないでおこう、ということになった。そのかわり見守る、それも四六時中。
もちろん抵抗はあった。だれも好き好んで、同年代の女の子を見張りたいとは思わない。
でも、私たちにとって彼女はかけがえのない存在だ。なにより情報も不足していた。
現状を維持するために静かに彼女を見守る、それが一番いいように思えた。
彼女と話ができなかったのは、ちょっと残念ではあったけれど。
-------------------------------------------------
私たちの前に「彼」が登場したのは、彼女が中三になった春のことだった。
学習塾でたまたま同じ教室になった、中学校のクラスメイト。
ふたりはぽつぽつと話し出し、やがて笑い合うようになり、無二の親友になった。
実際、彼は彼女にとってこのうえない話し相手のようだった。
他の男子には敬遠されがちだった彼女の長口上をごく自然に聞き、
気のない返事をしたり言い負かされたりしながらも、たまに彼女すら驚くような返答をよこす。
そんな時、彼女はとびっきりの笑顔を見せた。
いつしか私も、私の仲間たちも、自転車に乗るふたりを見つめるのが楽しみになっていた。
そんなある日のこと。
私が見たわけではないので伝聞になるのだけれど、
中学校の教室で、彼は彼女にこんなことを言ったそうだ。
―――おまえ、回りくどくて理屈っぽい言葉遣いを直せばさぞかしモテるだろうに―――と。
彼女は笑いをこらえながら、恋愛感情なんて精神病の一種だと、いつもの調子で返したという。
えー、それはあんまりじゃない? という当時の私が抱いた感想は置いておいて、
この会話がきっかけになったのだろう、ある変化が起こった。ここではない場所で。
いつものように、私は仲間とともに彼女の空間に向かった。
いままで何も起こったことはないけれど、空間に異常がないかを定期的に見回るのは私たちの慣習だ。
それに、私はこの空間が好きだった。現実感に乏しい、でも暖かな光に満ちた穏やかな世界が。
彼女の心の中のようなこの空間に入れることを、私は密かに誇りにしていたのだけれど…
その日、空間に入った私は、そこに一生忘れられない光景を見た。
オックスフォードホワイトの空を背景にそそり立つ、夕焼けのような茜色をした巨人の姿を。
何度も話合いの席を設け、でも決裂に終った組織から話は聞いていた。
もうひとつの空間の主である少女が生み出す破壊の象徴、「神人」のことは。
でも、この空間にはそんなものはいなかったし、第一私たちは戦う力など持っていない。
思わず恐怖して後ずさりする私たちの耳に、あの「音」が響いた。
―――――それは、巨人の歌だった。
およそヒトの言葉ではなく、男か女かも判然としない不思議な声…でも、私にはそれが歌だと分かった。
なぜって、私はこれほど喜びに満ちた旋律を、いままで聞いたことがなかったから。
あくまで優しく穏やかに、でも高らかに響きわたる歓喜のコラール。
暖かく力強い歌声に満ちたこの空間は、喜びにうち震える彼女の心そのものだった。
彼のたったひと言が、彼女にこれほどの変化をもたらすとは。
いつしか巨人に対する恐怖は溶け、私たちはいつまでも、その歌声に聞き入っていた。
-------------------------------------------------
その日を境に、巨人のいる風景は彼女の空間の常となった。
普段の巨人は何もせずただそこにいて、私たちも巨人に対して何かをすることはなかった。
でも、巨人がそこにいるだけで不思議と心は落ち着き、私は彼女同様、この巨人も好きになった。
そして巨人は、時おりあの歌を聞かせてくれた。
夕焼けの道を走る自転車の荷台で聞いた、彼がまだ小さかった頃の話に。
バス停までの星空の下、彼が贈った励ましともつかない励ましの言葉に。
昼下がりの教室、借りた本が面白かったと言いながら見せた彼の笑顔に。
何気ない日常の中の小さな輝きに、彼女はあの理屈っぽい口調で理屈っぽく答え、
いっぽうで茜色の巨人は、全身を震わせながら喜びの歌を歌い上げた。
そんな光景を何度か見ているうちに、私はあることに気がついた。
あれほど饒舌な彼女に、なぜ「静かな人」という第一印象を持ったのか…
それは、けっして彼女が本心を明かさなかったからなんだ、と。
本心を伴わない彼女の言葉はなんの刺激も与えずに、私の心にただ静かに届いたのだ。
巨人の歌を知っている私には、彼女が自分を枠にはめているように見え、それがちょっとだけ残念だった。
今になってみて思えば、この頃は私たちも楽しかったのだと思う。
微笑ましいふたりの日常風景に、優しい巨人の歌声。
穏やかな日々に、彼女を観察するのが仕事であることを私たちはしばしば忘れかけたが、
時の流れは否応なく現実を運んでくる―――彼女は、卒業式を迎えた。
これも、伝え聞いた話になる。
卒業式が終った校門前で、彼女は彼に、こんな言葉をかけたという。
―――これでお別れだね、キョン。でも、たまには僕のことを思い出してくれよ。
忘れ去られてしまっては、いくら僕でも寂しくなるというものだ。覚えておいてくれ―――
また連絡してくれ、とは言わなかったそうだ。
私には、自分の枠を精一杯の気持ちで外した、彼女の心からの言葉に思えた。
そして、この日を最後に、茜色の巨人は歌うことをやめた。
-------------------------------------------------
県内でも有数の進学校に入った彼女は、表面上はなにも変わらないように見えた。
新しい友達に囲まれて、勉強にも持ち前の才能を発揮する彼女は、いつも笑っていた。
でも変化はあったのだ。歌をなくした巨人は、まるで何かを待つように、虚空を見上げるようになった。
桜が散り、梅雨が明けた。彼からの連絡は来ていない。彼女は笑い、巨人は虚空を仰ぐ。
進学校は短い夏休みに入る。彼からの連絡は来なかった。彼女は笑い、巨人は虚空を仰ぐ。
残暑が終わり、木の葉が色付く頃。まだ連絡は来ていない。彼女は笑い、巨人は待ち続ける。
そして、冷たい雨が枯葉を濡らしていたあの日。
これは、私が実際に目にしたことだ。
その日、いつものように市内の進学塾に向かう彼女の後を付けて、やや距離をおいて私は歩いていた。
数年前からずっと続いている、彼女の観察行動。今日は私が担当だった。
彼女の正確な歩幅を追いながら、「彼に連絡入れちゃいなよ」とこのまま声をかけてしまおうかと考え、
でも観察者である自分の立場を思い出し誘惑を断ち切ったその時、彼女が止まった。
気付かれた? と視線を投げたその先、彼女の視線を横切る形で―――――
彼と、もうひとりの空間の主―――涼宮ハルヒが、ひとつの傘に収まって歩いて行った。
ふたりが彼女に気付くことはなかった。彼らが去って、彼女はしばらく呆然と立ち尽くした後―――
何事もなかったかのように歩き始めた。歩幅を乱して。
とてつもない悪寒が、私の背中を走りぬけた。
任務も忘れて反対方向に走りだした私の脳裏に、夕焼けの自転車、星空のバス停、陽だまりの教室、
それに茜色の巨人といった光景が断片的にフラッシュバックし、現れては消えていった。
冷たい雨が肌を刺す。あれ、傘はどうしたんだっけ? …よく分からない。
私は走った、私の大好きな彼女の空間に。私は走った、優しい巨人がいるあの空間へ。
そして、壁を抜ける感覚がして世界が変わり―――私は天に向かって絶叫する、巨人の姿を見た。
あの歓喜の歌がこぼれた口から、こんなにも悲しげな声が出せるのかという声を上げ、巨人は泣いていた。
頭を抱え、巨体を揺らし、大気と、おのれの魂を震わせながら全身で泣き叫び続けていた。
視界が滲む。喉が痛い。ああそうか、私も泣いてるんだ。どうりで頬が熱いわけだ。
大好きだった巨人との別れの時が来たと、子供のように泣きながら私は悟っていた。
やがて巨人は私の前で、体をのけぞらせ、ひときわ切なく叫んだ後、茜色の火花となって砕け散った。
オックスフォードホワイトの空から、茜色の雪が降っている。
クリーム色を希釈したような空に映える、いつか見た夕焼け色の雪が。
その幻想的な光景の下で、私は泣いていた。
巨人のいない、引き裂かれた彼女の心の底で、私はいつまでもいつまでも泣き続けていた。
-------------------------------------------------
これも、後から仲間に聞いた話だ。
巨人が消えたあの日、塾から帰った彼女は、自室で号泣していたのだという。
お互いちぐはぐな行動をとってきた彼女と巨人は、最後の最後で、ともに泣いたのだ。
それがあまりに悲しくて、私はまた泣いてしまった。
その後、私と仲間たちは考えを変え、彼女に対して積極的に干渉することになった。
あれほどの絶望の中でも、彼女の巨人はいっさい世界を破壊することなく、逆に自らを消滅させた。
彼女を神様にしたい、彼女のような人に神様になって欲しい。みんなの思いは一緒だった。
はじめて彼女と話ができた時は、とても嬉しかった。でも、あの巨人のことは彼女には話していない。
自分の心がそこまで覗かれていることが分かったら、誰だって嫌だろう。私だって嫌だ。
まして、誇りすら感じるほどに自分を律している彼女なら、なおさらだろう。
私は自分ができる方法で、彼女にアプローチしていこうと思う。
いつか彼女とあの巨人が、ともに喜べる日が来るように。
だから、今日はじめて彼女の空間を訪れた彼に向かって、私はこう言うのだ。
「私はここにいると落ち着くの。とても平穏で、優しい空気がするでしょう、あなたはどう?」と。
↑↑↑
以上っす。読了ありがとうございましたー。
俺も泣いた
GJ
>>581 こんな作品をリアルタイムで読めた事に感謝。思わず読み返したぜ。
確かにこれは橘スレか佐々木スレかで迷ったと思うがこっちに投下してくれて本当に感謝、感謝だぜ!!!
最後になるがGJ!!!
これは久々に感動したね
>>581 GJ!!
きょこたんが好きになって、
キョンが少し嫌いになった。
ありがとうございます。
ご好評いただけたようでホッとしてます、あードキドキした。
風邪ひいて寝ながらこのスレを読んでいて、
みんなの書いたSSに刺激されて書いてみました。
設定なんかはメチャクチャなので、まぁ突っ込まんでやってください。
ちょっとガチで泣きそうになったジャマイカ…
GJ!
ちょっと短いんだけど一つ投下してみようと思う
良いかな?
めっちゃ感動。
設定も無理はそんなにないんじゃないかな?
GJ!!
>>581 素晴らしすぎ。泣ける。
>589
かむかむ。
では投下します
↓ ↓ ↓
キ「いい日だな、佐々木」
佐「まったくだね」
キ「いいところで会ったよ」
佐「僕もそう思ったところさ」
キ「それに申し分ない散歩日和だし。このままぶらぶら家まで歩いて帰ろうと思ってな」
佐「ほんとかい?歩くのが何よりいいらしいね」
キ「ところで佐々木、近頃はずいぶん気分が良さそうじゃないか」
佐「くっくっ、嬉しいことを言ってくれるね」
キ「そうか? どうだ、お茶でも一杯」
佐「キミも俗物だなぁ。この地域では、そういうのはそうとうに趣味が劣るんだよ、
そうは思わないかい?」
キ「同調しかねるな、この場合は。しかし趣味と言えば、
お前のお気に入りの本、エラリーの国名シリーズだったか?
このあいだ図書館でちょっと読んできたさ。たった1個の証拠から、
事件の推理を巧妙に仕上げたのにはまったく関心した。
しかし俺としてはそんな本を読んでるより、ポニテにでもしたほうがお前には合うと思うがな」
佐「くっくっ、どうかなぁ。しかし一つ確かなのは、僕は趣味の議論に頭を悩ませたりしないということさ」
キ「へぇ、全然悩まないと?」
佐「正確に言えば杞憂がないね」
キ「同じものだと思うがな」
佐「それが庭訓ならの話だが、くっくっ、たいへんな違いさ」
キ「あれ、確かお前、ギターを弾くんじゃなかったか?」
佐「あぁ、あれは僕の友達だよ。あの娘はしょっちゅう変なマネをするからね。
しかし僕はご免だ、要らんギターに触るなんてのは」
突然、谷口がどこからともなく現れ、二人を発見すると、現れたときと同じように突然姿をくらます。
谷「WAWAWA・・・ハッ!ご、ごゆっくりぃ〜!」
_,,....,,_
,r‐:":.:.:ヽ!:.:`ヘ
.r'ー--:.:._:.:.:.:.:.:.:|:`'i
i:.:.:.:.:.:ィ-{:.!"´゛!:.}、:.lヽ
}ニニ{l/__l/ |ノ__i:}
l_:.:fリ `' '´ |
f Y  ̄ i  ̄ |
ヽ,_ 〉 l
}、 _ / ・・・・・
| ヽ /
,,rへ、_ ` 〔´__
/l :ヽ、 ゙7'r'Yヽ、゙ー、
: : |: : : ヽ/、;:;;;}イ: :ヽ: \
.: :.>': : ヽ/::::| .l: :<: : ヽ
キ「あぁ、アレは俺のダチだよ。あいつはしょっちゅう変なマネをするからな。
しかし俺はご免だ、要らん期待に触るなんてのは」
佐「あれ、確かキミもギターを弾くんじゃなかったかい?]
キ「それが提琴ならの話だが、たいへんな違いさ」
佐「くっくっ、同じものだと思うがね」
キ「正確に言えば弓がないな」
佐「へぇ、全然悩まないと?」
キ「さぁ、どうかな。しかし一つ確かなのは、俺は趣味の議論に頭を悩ませたりしないということさ」
佐「同調しかねるね、この場合は。しかし趣味と言えば、
キミのお気に入りの髪型、ポニーテールだったかな?
このあいだ喫茶店でちょっと見かけたのさ。たった一か所結んだだけで、
あれだけの好印象に仕上げたのにはまったく関心したよ。
しかし僕としてはそんなのに興味を抱いているより、本でも読んだほうがいいと思うけどね」
キ「お前も俗物だなぁ。この地域ではそういうのはそうとうに趣味が劣るんだよ、
そうは思わないか?」
佐「そうかな? どうだ、お茶でも一杯」
キ「おう、嬉しいことを言ってくれる」
佐「ところでキョン、近頃はずいぶん気分が良さそうじゃないか」
キ「ほんとか?歩くのが何よりいいらしいな」
佐「それに申し分ない散歩日和だし。このままぶらぶら家まで歩いて帰ろうと思ってね」
キ「俺もそう思ったところさ」
佐「いいところで会ったよ」
キ「まったくだ」
佐「いい日だね、キョン」
以上です。
お目汚しすみませんしたw
WAWAWA自重www
600 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/17(火) 21:41:23 ID:ay34lwY7
>>581 佐々木スレ住民全員が泣いた…
もうGJとしか言いようがない
>>597 二人のちょっとおかしなテンションに吹いたw
>>601 ・`)
逆から読んでほしいな
とか言ってみたり
>>602 言われて逆から読んでみたらこれ結構すごいな
気付かなかった
谷口=娘に笑いました。
605 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/17(火) 21:55:56 ID:USntCIfX
定期あげ
ん?そういえば今ふと思ったんだけど、
キョンって昔からフラクラだったのか?
昔からだったとしたら、
何時からなんだろうか?
幼稚園の先生や同級生をフラクラする園児とか想像できないんだけど……
思うに初恋の従姉妹が結婚してから、そういうことには気づかないようにしてるんじゃないだろうか?
また悲しい思いをしたくなくて、無意識にそういう気持ちを抱かないようにしてるとか。
無意識のうちに「ふられるぐらいないふってやる!!」と決意してるのか・・・・・
人でなしだな、キョン。
それはそうと、
>>581は切ない話を書いた責任を取って腹を切るべきだ。(棒
実は中学時代はキョン→佐々木だったりしてな
キョンはトラウマやら佐々木の発言やらが原因で一歩踏み出せなかったとかだったらおもしろい
なんか今日は、久々のSSの多数投下があって、いい日なのかも
という訳であっしも小ネタを投下いたしやす
wktkで待ってます
「キョン、僕ってむっつりすけべらしい」
なんだ、そりゃ。唐突にンなこといわれてもな
「キョン、キミはむっつりすけべと言われた事は無いかい?」
「或るわけ無いだろう」
小難しい顔をして教室に戻ってきたと思ったら、またエライ無茶振りだな
「佐々木よ、状況を説明してくれ。でなきゃ答えられん」
「そうかい、じゃあこれ」
と言って佐々木がスカートのポケットから取り出したのは一枚の便箋だ。
「今朝方、僕の下駄箱にコレが入っててね。で、さっきこの手紙の差出人の所に行ってきたのさ。」
てことは佐々木宛のラブレターかこいつは。
「結局、僕はその差出人の意に沿えなかった。で、最後に言われた言葉がむっつりすけべだったのさ」
「………」
「どうしたんだい、キョン急にしかめっ面なんかして」
佐々木を勝手に呼びつけた挙句、意に沿わないと知るや否や
先ほどの罵詈雑言、俺は佐々木の友人の一人として怒りを禁じえない。
恐らくは佐々木特有のあの言い回しのせいかもしれないが、それでも一人の女子に対しては
言っていいことと悪いことがあるんじゃないのか。どこの馬の骨か判らんがはっきり言って許せん。
「…キョン、キョン、まだ話は続きがあるんだ、いいかい。」
佐々木は便箋の中身を取り出すと一枚の写真が入っていた。
「実は、隣のクラスにいる知り合いの家で仔猫が何匹か産まれたらしくてね。
僕もできれば一匹欲しかったところなのだけど、生憎両親の反対にあってしまってね。
結局断る事にしたのさ。」
で、それがむっつりすけべとどう繋がるんだ?
「この写真を見て欲しい。一番右端にいる子だよ」
見るとあどけない表情をみせる5匹の内、1匹だけ不貞腐れたように横を向いているのがいる。
「僕はこの仔が一番カワイイというと、他のみんなはこんなむすっとしてスケベそうなのが
どこがいいの?っていうんだよ、キョン。挙句の果てには、飼い主は自分に似たタイプをペットに
選ぶとかって、そんなのどこに根拠があるっていうんだい?」
…あー俺のさっきまで有った憤りはどこにいっちまったんだ。
ていうか、佐々木さっきからクスクス笑っているのはなんでだ?
「ところで、その仔猫キョンに似ていると思わないかい?」
「やかましい!」
その後しばらく、佐々木は俺の顔を見るたびに、喉の奥であの独特の笑い声を転がすようになる。
まったくやれやれだ
>>581 不謹慎だが、これでこそ佐々木って感じだな。
俺が佐々木に惹かれた理由を思い出させてくれるSSでした。GJ!
>>614 GJ!
実は俺もSS書いたんだ。
投下するよ。
町を歩いていると物陰から変な人に呼び止められた。
普段なら華麗にスルーを決め込むところだが今日の俺には時間がある。
少なくともどんな奴に呼び止められたのかは見たい気がした。
一歩進んで路地の裏を見る。
水晶玉にタロットカード、虫眼鏡と節操の無い置き方をした「いかにも占い師」がそこにいた。
その占い師は俺に言った。
「珍しい相が出ているね、いいような悪いような・・・・・・失敗する・・・?でも幸運に会いそうな・・・・・どうだろう、詳しく占わせてくれないか?」
物言いにはすごく興味が引かれる。
しかしこの手の占い師は一件何千円とか取ったりするものだ、俺にそんな金は無い。
「おっと、料金なら要らない。今日はもう店じまいだ、これは僕の純粋な興味だよ」
俺が金が無いという前に占い師は見透かしたかのように発言をかぶせた。
まぁ、俺みたいな何処にでもいる高校生の兄ちゃんが金持ってなさそうだなんてのは誰にだってわかることだ。
しかしそれでも俺はこの発言によってさらに興味を引かれた。
気がついたら占い師の前の椅子に座っていた。
占い師は俺が座ったのを見るとにやりと笑った。
俺は占いなんてさっぱり知らないので何をやっているかはさっぱりわからない。
生年月日と血液型を書かされ、しげしげと手相を見られたと思えば今度はカードをいじっている。
「・・・・・・で、塔か・・・・・ふーん、本当に珍しい」
塔ってのは目の前に出されたカードのことらしいが俺はさっぱりわからん。
「おっと、すまない・・・・・君はね、これから君の最もも得意なことで失敗する」
俺が占いの結果を待っているのを思い出したのか占い師は語りだした。
おいおい悪いじゃねぇか。
「だが、その失敗は君を幸福にする。矛盾するような結果だが・・・・・何か思い当たる特技ってなにかあるかい?」
特技って言われても特にそんなものは無い、強いて言うなら超常のやつらとお友達になりやすいことか。
しかし多分それに失敗したら俺を待っているのはデッドエンドだろう。
俺の人生は意外とタイトロープなのだ。
「ふーん・・・・・・なにかそれっぽいことがわかったら教えてくれるかい?占い師として非常に興味があるんだ、僕は大抵ここにいるから」
適当に占い師に礼と言ってその場を後にする。
例え解っても教えにくるかどうかは気分次第だな。
「あれ?キョンじゃないか」
その後適当にぶらついていると後ろから声をかけられた。
「ん?おお、佐々木か」
声をかけてきたのは親友、佐々木だった。
「キョン、なにをやってるんだい?」
「いや、ただぶらついてるだけさ。佐々木は?」
「僕もそんなところだね、暇をもてあましているところさ」
佐々木が暇とは珍しいな。
ん?佐々木がなんだか目配せをしているような・・・・・・気のせいか。
そうだ、佐々木ならさっきのアレをうまい事分析してくれるかもしれない。
「そうだ佐々木、暇なら一緒にどっかいかないか?」
「え?・・・・・・あ、うんいいよ。キョンと一緒にいたほうが楽しそうだしね」
「んじゃとりあえず喫茶店でも行くか?」
「そうだね、任せるよキョン」
俺と佐々木は連れ立って歩き始めた。
ん?なんだか違和感がある、えーと・・・・・・なんだろう。
あ、そうか。
「佐々木、髪切ったか?」
「え、ああ。実は美容院の帰りなんだ。・・・・・・それにしてもよく気づいたね、キョンは絶対気づかないと思ってたよ」
む、なかなか心外なことをいわれた気がする。
俺にまったく洞察力が無いみたいではないか。
「おいおい、それじゃ俺がぜんぜんお前のこと見てないみたいじゃないか」
とりあえず抗議はしておかないとな。
あれ、佐々木顔赤くないか?
「・・・・・・キョン、君は恥ずかしいことをいうようになったね」
何のことだかさっぱりわからない。
そうこうしているうちに喫茶店に着いた。
当然最初の話題は例の占い師についてだ。
「得意なことに失敗して幸せに?」
「なんかそんなようなことを言ってたな」
佐々木はしばらく考えてからハッとしたようなしぐさをした。
「あ、なるほど。そういうことか。とすると・・・・・・くっく、キョンの特技はアレか」
「お、解ったのか?」
「うーん、多分だね。今日一日で実験してみることにするよ」
「おう、そうしてくれ」
まぁ別に解らなくてもなんの支障もないだろうが気になるからな。
ん?佐々木がなにか思い立ったような顔をしている。
そうか、それなら・・・・・・とか、今ならもしかしたら・・・・・・・とか言っている。
それから佐々木は何かを決心した顔になってこちらを向いた。
「キョン。実は今日僕の家は誰もいないんだけど・・・・・・」
俺は、俺たちは占いどおり幸せになった。
占いの結果
キョンの最も得意なこと(=フラグクラッシャー)が失敗して幸せ(=フラグが成立)になる。
620 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/18(水) 00:25:50 ID:SDgPDIqi
定期あげ
さて、今日も今日とてどれくらいの人間がROMってるか調べようじゃないか。
それでは我らがFCK、頼みます
キ「まったくやれやれだな……いくぞ、三分佐々木」
佐々木さん意外と人気あるんだな。
ここは初めてきたんだが、こんなにスレが伸びてるとは思わなかった。
まあもちろん自分も佐々木さん好きだが。
てかまだアニメじゃあ出てきてないよな?
アニメ二期で出るかどうかすら怪しいもんだな
99%出ないだろうが
ものっそいどうでもいいことだがROMって何の略?ReadOnlyM・・・・かと予想してみるがMの続きが思いつかん
アニメに佐々木が出たらもう驚愕はどうでもいい
R:ろくな事がない佐々木を
O:大いに応援する
M:Mな俺
>>626 Memberじゃないかい?
ReadOnlyMember、つまり読むことだけの人ってことさ。
と言っても確かめた訳じゃないから確証はもてない。
参考程度に、と思ってくれると嬉しいよ。
今日は一体なにがあったんだ。
良作が大量に投下されてるじゃないか。
遅レスだが
>>572、MADはないが「こんなに近くで(佐々木ver.)」をテーマに
書かれたSSなら保管庫7-904に上がってる。
>>626 「ROM、“半年ROMっとく”とかで使用されるスラングだね。元々ROMというのは
コンピュータ用語として使用されているものでリードオンリーメモリー (Read Only
Memory)の略語だ。家庭用ゲーム機でいうところのロムカセット、CD-ROMなどの
言葉で意味を知らずに使っている人は多いのではないかな。基本的には不揮発性
の読み出し専用メモリのことさ。これに対して書き込めるメモリのことはRAMと呼ぶ
ね。こちらはランダムアクセスメモリ(Random Access Memory)の略語で、記憶媒
体の通称として使用されているね。DVD-RAMなどで目にしている人も多いのでは
ないかな。 ちなみにROMの対語として紹介したけれど本来メモリというものは書き
込めるのがデフォルトなのさ。だから読み出ししかできないメモリに、ROMという言
葉が生まれたのだね。ああ、脱線してしまったね。さて、スラングとしてのROMは、
>>629の言うとおりリードオンリーメンバーの略語だね、ちなみに日本ローカルの言
葉のようだよ。もう想像はついているだろうけど、掲示板を閲覧するだけの人間を揶
揄した言葉だ。使用した本人にその意図はなくとも蔑視的排他的なニュアンスを含
むから使用する際は注意するべきだね。なぜROMが蔑視されるのかというと、これ
はパソコン通信の黎明期にさかのぼってしまう。ここで、その言葉の歴史的考察に
ついて解説しても良いのだが、それは脱線だね。ウィキぺディアのROMの項目が
簡易にまとめているので興味があったら、見てみると良いよ。結局、ここ2chのよう
な大規模なBBSでは参加者の殆どがROMにならざるを得ないから、そこに差はあ
まりないね。もっとも、mixiのようなSNSだとまた話は違ってくるようだね。コミュニティ
のサイズが小さくなれば、またROM蔑視のような風潮が生まれてしまうのだろうね。
まぁ、人間はこういう仮想空間でも縄張り意識を持つことができるということをこの
スラングは思い出させてくれる。ね、キミはどう思う?」
そういって佐々木は、目を細めて、じいっと見つめた。
なんとなく懐かしい言葉にぶつかったので、つい書いてしまいました。
>>581 すげー泣いたよ糞!
サムデイ・イン・ザ・レインがもう見れなくなったじゃんかよGJ!!!!!
>>597 アンタ変わったSS書くね、逆さに読んだらGJ!!!!!
逆さに読んでも意味がわからなかった
難解に思う奴もいる作品ってことは、分かる人には味わい深いんだろうなぁ…
>>581 橘での語りは新鮮だ
佐々木が表立って感情を出さないから余計に辛くなるぜ
>>581 マジで初めて?すげえ。GJ!!
その他にも今夜は豊作だな…俺も次スレくらいで挑戦してみるわ
>>637 最初から↓に読んでも
最後から↑に読んでも
どっちから読んでもSSとして成り立つ
>>577-581 佐々木のことを「静かな人」って表現する、その洞察力は凄いね。
佐々木の言動の多くを仲間からの伝聞として語るのも現実味を増してる。
情景描写も明晰で、かなりのイマジネーションをもってると判る。
原作との親和性も高い。
書き手のあなたに惚れそうだよ?オリジナルも書く人なのかな。
643 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/18(水) 06:23:57 ID:nNlU9Jv0
>>617 占い士が佐々木の変装だと思ったがちがったな。
俺もそう思ったwけどその後の佐々木の反応は嘘じゃなさそうだしなぁ…
実は未来からやってきた佐々木の変装だよ。
だから、「現在」の佐々木は知らない。
と言う事は、ポンジーの暗躍があったのね
某未来人「あ、あたしとくっつけないなら、あたしをおもちゃにする涼宮さんより佐々木さんとくっつけちゃいましゅ」
>>581読んで、なんとなく佐々木さんにあいそうな
さだまさしを思い出した。
♪もうこれ以上 迷わせないで
気まぐれにやさしい それが辛いよ
ああ あなたの その微笑を
いっそにくめたら さらにつらい
大声で歌うだけが 歌うことではないように
抱きしめることだけが 愛の形で ないだろう
静かに 口ずさむ 恋でいい
だからもうこれ以上 迷わせないで
気まぐれにやさしい それが辛いよ
ああ あなたの その微笑を
いっそにくめたら さらにつらい♪
ははあ
僕は
>>581の巨人の様子を読んで、なぜかビートルズの
The Fool on the Hillが浮かんだ。
橘が雨の中を走り出してからのとこ、切ないね。
>>581 素ん晴らしいSSだった。
クイズブログ経由でここのSSはいつも見させてもらっているけど、
いままで見たSSの中でも5本の指に入る。
ありがとうございました。
検索したらあのサイトだったか
捕捉とかされてるんだな凄い
うは、SS投下しようかと思ったら神作が来てた
>>581 凄すぎます!
それでも挫けずに投下
かなり見劣りすると思いますが
枯れ木み山の賑わいってことで
↓↓↓
653 :
1:2007/07/18(水) 16:14:03 ID:Ork2I9AH
『敗因』
「なんか佐々木さんと一緒にご飯食べるの久しぶりだねー」
向かいに座った岡本さんが嬉しそうに言った。
「そう?」
「そうだよ。最近はいつもキョンと一緒じゃない。一学期の頃はよく一緒に食べてたのに
さー。あーあ、やっぱり友情は愛情に勝てないのかな」
ため息混じりに言うが、本気で言っているわけではなさそうだ。苦笑で応える。
今は昼時、誰もが少人数のグループを作り、お弁当なりパンなり思い思いの食事を楽し
んでいる。かく言う私も岡本さんを含む女子三人と机を合わせ、自分のお弁当をつまんで
いるところだ。
「今日は何で一緒じゃないの?」
誰と、が抜けているが充分文脈から補える。平々凡々としたわりに奇妙なあだ名を持つ、
あの友人のことだろう。
「お弁当を忘れたんだって。購買でパンを買って、ついでにパン派の人たちと外で食べて
くるって言ってたかな」
「おー、さすが細かく押さえてるね」
そう言うと三人でキャイキャイと嬉しそうにはしゃいだ。
うーん、参ったな。どうもこういう空気は慣れない。彼女たちとの会話も楽しいんだけ
ど、やっぱりキョンと取りとめも無い話をつらつらと話しているほうが性に合っている。
……それも女としてどうか、とは思うのだけどね。
それから進路の話、昨日のテレビの話、芸能人の話など話題を転々としながら食事は続
いた。余分な解説は必要とせず、余計な解釈もいらない普通の会話だ。たまにはこういう
のもいいものだとは思うけど、どこか物足りない気もする。今の話題の中にもツッコミ所
はたくさんあったのだ。これがキョンとの会話だったら、すぐさま指摘して解説して、反
論してくる彼を論破して、よく解ってないのに解った振りをする彼をからかうことができ
るのに。
そんなことを考えながら少しぼうっとしてしまったのか、
「あ、佐々木さん、今あいつのこと考えてるでしょ〜」
ものの見事に看破されてしまった。これが女の勘という奴だろうか。
「まあ、否定はできない、かな。ちょっとニュアンスに違いがあると思うけど……」
「も〜、ぞっこんだなぁ。ささっきーは〜」
後半の部分は都合よく無視されてしまった。
あとそのささっきーって何? もしかして私のことかしら。
「毎日宿題見せたりしてるし、お弁当のおかずも分けたげてるし。ささっきーって意外と
尽くすタイプ?」
「そこはほら、惚れたが負けってやつだよ。解るなー、私」
「うそつけ!」
私の疑問をよそに、彼女たちは別の方向に突き進んでいく。
まずい。何か空気が変わってきている。変なあだ名も固定化されてきているし、話題を
変えないと――
「それで、佐々木さんはあれのどんなとこが好きなの?」
たちまちに三人分の好奇に満ちた視線が注がれる。はあ、遅かったか。
キョンをあれ呼ばわりするのは、まあ置いとくとして、いい加減この手の話にも疲れて
きた。皆はどうして飽きないのだろう。
654 :
2:2007/07/18(水) 16:15:16 ID:Ork2I9AH
「別にキョンとはそんな関係じゃないよ」
苦笑しながらそう答えた。
いつもどおりの答え。もう何十回と繰り返してきた、私の答え。
好きかと聞かれたらそれは好きだろう。彼は大切な友人だ。自分のまだ短い人生を振り
返っても、彼ほど親しくなれた人はいない。多分これからもできないだろう。
けれど異性として、すなわち恋人として好きかと問われれば、否定しかできない。
何故なら解らないから。
今までにそこまで進んだことが無かったから。
今までに人に恋したことが無かったから。
「彼はただの友達だもの」
私は自分が見たものしか信じない。体感したことしか信じられない。
だから感じたことの無い恋愛感情なんて、そんなもの信じることができない。
あるかないかも解らない恋より、今確かにある友情のほうが大事だ。
未知の領域に踏み込んで壊れるくらいなら、今のままでいい。
悲恋に終わるくらいなら、今のままがいい。
初恋の相手に据えてみるには、彼は大切になりすぎてしまった。
とはいえ、こんな返答では到底納得してもらえないだろう。この手の話題に対する同年
代の女子たちの粘り強さは尋常じゃないものがある。休み時間終了まであと二十分か、今
日の昼休みは潰れたかも。
ところが、彼女たちの反応は予想とはまるで異なり、
「だよねー!ありえないよね、やっぱり!」
「ないない!絶対無いって!あはははは!」
「ささっきーならあんなのよりもっと上狙えるもんねー!」
「え?あの……、へ?」
自分でも解るくらい素っ頓狂な声が出てしまった。多分顔のほうもそれに付随するもの
になっているだろう。……なんだろう、これは。話題が流れてくれてありがたいのだが、
釈然としないものが残る。
「大体、キョンってなんか面白みが無いのよねー」
「そうそう、こう普通すぎるっていうかさ」
「個性ないよね。いつもぼけーっとしてるし」
「それに頭悪いしねー。三連続赤点とかありえないっしょ」
「スポーツはどうだっけ?」
「この前のサッカーでずっこけてたよ」
「うわ、それじゃいいとこなしじゃん」
「ちょ、ちょっと待って!」
本人がいなことをいいことに、彼女たちは散々ないいざまだ。そこまで言うことはない
だろう。だんだんと腹の底からムカムカとしたものがこみ上げてきた。
655 :
3:2007/07/18(水) 16:17:05 ID:Ork2I9AH
「確かに、一見するとキョンは個性に欠けたように見えるけどそんなことはないよ。会話
の最中に入れてくる相槌やツッコミは絶妙だし、聞き上手ということに関しては、この学
校内に彼の右に出る人はいないんじゃないかな。
性格は確かに怠惰なものだけど、そんな手のかかるところが逆にかわいいっていうか、
母性本能をくすぐることもあるし。
それに学校の成績なんて所詮要領のよさじゃない。そんなもので頭の良さは計れないよ。
実際いつもの会話からすると、キョンって物分りもいいし飲み込みも早いし、なんだかん
だで記憶力もいいのよ。この間なんて、前もって何も言ってなかったのに私の誕生日覚え
ててくれて、プレゼントくれたし。よくわかんないぬいぐるみだったけど。
あと、サッカーで転んでたのは敵の卑怯なチャージが原因であって、キョンに落ち度は
ないの。むしろ、怪我の痛みをこらえてプレイを続けるさまは男らしいかったと思うな。
そもそもキョンのいいところって言うのは―――」
よっぽど頭にきていたのだろうか、そこまで一気にまくし立てたところで、ようやく私
は周りの状況に気が付いた。
目の前三人はにやにやした笑いを顔に浮かべており、その他のクラスメイトも何事かと
視線を送っている。
これはもしかして……はめられた? 私、ひっかかっちゃった?
「なるほどねぇ〜。そんなところに惚れたってわけかぁ〜」
「いや、ちが……そうじゃなくて」
「ささっきーってば普段は完璧優等生なのに、あいつのことになると隙だらけになるんだ
よねー。好きだけに隙ができるってわけね」
「だから! 今のはそういうのじゃなくて!」
「で? 続きは? そもそもキョンのいいところってのは?」
「し、知らない! もう知らない!!」
顔を背けてお弁当をかきこむ。精一杯抵抗の意を示すが、彼女たちの追及は止まない。
くう、何でこんなことに。それもこれもみんなキョンが悪いんだ!キョンが普段からし
っかりしていたら、私があんなにフォローすることもなかったのに!大体キョンはいつも、
「おい佐々木、そんなに一気に食ったら体に悪いぞ」
「!!」
気がつかないうちにキョンが背後に立っていた。い、いつの間に。
驚愕と動揺から思わず噴出しそうになるのをすんでのところでこらえる。すると今度は
逆に充分に噛み砕いてなかった唐揚げを飲み込んでしまった。
「ぐ、う。かはっ!か」
「ほらみろ。よく噛んで食べないからだ。ほら、これ飲め」
一体誰のせいでこんな苦しい思いをしているのか、とうとうと語って聞かせたいところ
だが、喉が詰まってはそれもできない。キョンが差し出したのは紙パック入りのジュース、
到底唐揚げには合いそうにないけれど、四の五の言ってはいられない。ストローに口をつ
けると、そのまま一気に飲み下した。
「はあ、はあ。あ、ありがとうキョン。責任の所在はともかくとして、今の善意には感謝
の言葉を述べさせてもらうよ」
「なんだよ、俺のせいだってのか? 普通に声をかけただけじゃねえか。なあ?」
そういってキョンは岡本さんに同意を求めた。ところが彼女はぽかんと口を開けてキョ
ンの手元をみている。他の二人も同様に、いやどころかクラスにいるほぼ全員がキョンの
手元に視線を送っていた。
656 :
4:2007/07/18(水) 16:19:01 ID:Ork2I9AH
不審に思い、その手元を見るが何も変わったところはない。私がさっき飲んで返した紙
パックのジュースがあるだけだ。
……待って。紙パック? 紙パックということは当然飲み口にはストローが挿さってい
る。私もさっきそこから飲んだのだから。ところでキョンは私が喉を詰まらせてすぐにジ
ュースを差し出した。ストローの袋をあけ、伸ばし、パックに挿すにはあまりにも短い時
間だ。すなわちストローはすでにパックに挿さった状態だったということで、それはつま
りすでにキョンが口を……いやいやいや! その考えは危険だ。パックにストローが挿さ
っているということと、キョンが口をつけているということはイコールではない。たまた
まストローを挿した状態で持ち歩いたり、これから飲むところだった可能性もある。充分
ある。むしろ高いくらいだ。
「何を真剣な顔して考え込んでるんだ、お前は?」
キョンはのんきな顔をして返したジュースをチューチュー吸っていた。
……キミってやつは。
こっちの気持ちも知らないで、キョンは相変わらずとぼけた顔を向けている。あの顔は
本当に何も考えていない。私が苦しがっていたから助けた、それだけのことなんだ、彼に
とっては。
まったく。自然と顔が緩むのが解る。
まったく、適わないなキミには。
解りにくいけど個性があって、成績は悪いけど変なところで頭はよくて、時々手がかかって、時々かっこよくて、そしていつだって優しい。
さっき言いかけたキョンのいい所、それはこの優しさだ。拒むことを忘れさせるような、
何の抵抗もなくするりと入ってくる自然な善意。
私は今まで人間は皆利己的な生物だと考えていた。自己犠牲の精神にしても、無償の愛
にしても、それは目に見える利益がないだけで結局は「相手を助けたい」という自分の欲
求に従っているだけなのだと。誰もが自分の欲望のために行動する、つまりは偽善者なの
だと思っていた。
けれどキョンは違った。彼の優しさは打算も計算も、欲望すらもなかった。本当に何も
考えず、ただ相手が困っているというだけで当然のように彼は手を差し伸べる。自然体の
善意、それはもはや情景反射のようなものだった。
彼に出会い、彼の優しさに触れ、私は考えを変えた。
私の世界は変わった。彼が変えてくれた。
「はぁ、別になんでもないよ。大したことじゃない」
「そうか? なんか悩みがあるのなら相談にのるぞ?」
そう言いながらも、まだジュースを飲んでいる。悩みの種はそれだというのに。やれや
れ、これは岡本さんたちにまた色々言われそうだな。
ため息混じりに苦笑して、私はその一番大切な友人を見た。
私の世界を変えたキョン。私の大好きなキョン。
願わくは、その鈍感さをもう少し何とかして欲しいと思う。
fin
以上です。お目汚し失礼しました。
前回はキャラを出しすぎて、佐々木が薄れた感があるので
今回は少なめにして佐々木視点で書いてます。
そもそもなんで佐々木がキョンごときに惚れるのか、
本編のセリフから推測(妄想)してみました。
GJ!
GJ!
>>657 GJ
2つ目を読みながら思わずニヤけてしまった
ん?なんか画面にニヤニヤした顔が映ってるんだが
662 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/18(水) 17:24:17 ID:PD24IBzG
664 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/18(水) 18:13:00 ID:SDgPDIqi
定期あげ
GJ!
>>663 おかしいな、まだ俺は書き込んでいないはずだが
適わないと情景が気になったけど、とても良かった。メシ前なのに満腹
GJ
アニメ見てたのに
いつの間にかこっちに集中してたぜ
>>657 キョンごときってww
お前はキョンと佐々木好きの俺を敵に回したw
でもSSはおもしろかったよ
GJ!
669 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/18(水) 19:16:17 ID:t5FCm57n
GJ!
この後別れが待っている二人に涙
投下します。既出ならすまん。
Lost my music 佐々木Ver
星空見上げ 僕らだけの 光探して
君は今どこで 誰といるのだろう
楽しくしてた頃思うと寂しくなって
二人通った道 一人きりで歩く
大好きな君が遠い 遠すぎて切なくなるよ
明日目が覚めてもまだ この思い変わらない Good night!
I still I still I love you!
I'm waiting waiting forever
I still I still I love you
止まらないのさ
記憶の淵で君がくれた 思い出のOne day
僕が選んだこの 道に悔いはないけど
変わらないよと いつまでもと 笑いあった日々
あのときの言葉も 今は時の彼方
大好きな君の笑顔 今も記憶の中に
いつかまた君と二人 語り合える日夢見て
I lost I lost I lost you!
You're making making my music
I lost I lost I lost you!
もう逢えないの?
大好きな君が遠い 遠すぎて切なくなるよ
明日目が覚めてもまだ この思い変わらない Good night!
大好きな君の笑顔 今も記憶の中に
いつかまた君と二人 語り合える日夢見て
I still I still I love you!
I'm waiting waiting forever
I still I still I love you
止まらないのさ
I still I still I love you!
I'm waiting waiting forever
I still I still I love you
また逢えるよね? ね!!
>>657 (゚Д゚)ウマー
佐々木の憂鬱ってのが存在したらそれに載ってそうなエピソードですなあ。
>>669 これは切ない…
この曲とFirst-goodbyeはもう佐々木の歌だな
橘「天が呼ぶ地が呼ぶ人が呼ぶッ!」
佐「こっちに来て☆ってキョンを呼ぶー」
藤「・・・やりたくないって言ったのにぃー・・・」
九「――――意外にノッてる――――未来人―――――」
佐「いつか成る真の佐々木団を夢み」
橘「欲しがりません勝つまではぁーッ!」
藤「我ら、4人揃って!」
九「――――アンチSОS団戦隊――――」
全「「「「佐・・・
涼「誰、そいつら」
キ「・・・し、知らん。断じて知らん」
なんというかその、ごめんなさい。
>>668 「で? 続きは? そもそもキョンと佐々木のいいところってのは?」
677 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/18(水) 20:11:54 ID:SDgPDIqi
定期あげ
>>679 おお!やっぱ上手いな!
GJ!
ただちょっとカオスw
佐々木とくーちゃんかわいいよ
きょこたんはひぐらしのレナかと思ってしまったw
あと佐々木の母親は娘とキャラ違い杉ww
「キョンさんは協力……してくれますよね?」
「ま、待て橘。その手にある物は何だ!?」
「あはっ、あはは、あはははははははははははははははっ! アハーハー!」
なんという鉈女…
>>679 Q 佐々木に『よ!今日もいい天気だな!』と挨拶したくなっちゃうのは仕様ですか?
A 仕様です
眠かったのにGJ過ぎて一瞬で目が覚めちゃった…
てへっ☆
このSSブームに便乗して長編SSを落とします。
じゃあ全裸で待機しとく!
687 :
1:2007/07/18(水) 22:48:29 ID:yhJWEOkn
5月のゴールデンウィークも終わり、いよいよ本格的に新年度が始まる気配に包まれる。
6月には休日がないというのが、何か国家的な秘密組織の嫌がらせに感じられるね。
今年は例年と比べて暖かいようで、まだ5月だというのに半そでで歩きたいくらいの暑さだ。
早朝強制ハイキングも1年経つともうずいぶん慣れたもんであり、これはもはや俺にとってはありきたりの日常の1ページと化している。
そのハイキングコースを踏破して、教室に入る。
これもまた、俺にとってはありきたりの光景だ。
教室の窓際、ザ・セカンドベストポジションの後ろに座る我らが団長、涼宮ハルヒ。
いつも俺よりも早く学校に来ているあいつに挨拶をして、俺の学校生活は始まる。
そう、いつも通りのありきたりの学校生活が始まるはずだった―
「よぉ、ハルヒ。」
鞄を机に置いて、椅子に腰掛がてら後ろを向いて軽く挨拶をする。
いつも通りに。
そして思えば、ここから全てがおかしかった―
一瞬ハルヒは面食らったような表情で目を丸くした後、すぐに眼光するどく、唇を尖らせ、不機嫌極まった声でこうのたまった。
「何よ。なれなれしく声かけないでよ。」
今度は俺が面食らう番だ。
いくらこいつが機嫌が悪くても、ここ最近はこんな対応を取られたことはない。
「何だよ、朝の挨拶しちゃ悪いのかよ。」
精一杯の皮肉を込めて言ってやった。
まったく、機嫌が悪いのはかまわんが、朝から俺に八つ当たりするなよ。
しかし、帰ってきた返答は俺の予想を大きく裏切るものだった。
「違うわよ。気安く名前で呼ぶなっていってんのよ。」
そう言って、ますます眼光鋭く俺をにらみつける。
なんだよ、全く。
それじゃ、まるで一年前みたいじゃないか―
さわらぬ神に祟りなし、だ。
今日一日はこいつのことは放っておこう。
「悪かったな。」
そうつぶやいて俺は前を向き直った。
なんか、こうやって相手にされないと、こう落ち着かないな。
って、ちくしょう、ハルヒとの朝の会話がそこまで俺の日常生活に当たり前のように組み込まれていたのか。
なんか、改めて驚愕の事実を押し付けられ愕然とする思いだ。
そう嘆息しながら、頬杖をつく俺に本当の意味での驚愕の事実が突きつけられたのは、それから間もなくのことであった。
688 :
2:2007/07/18(水) 22:50:34 ID:yhJWEOkn
「おはよう、キョン。」
「おう、おはよう。」
そう、挨拶を返した直後に不思議な違和感が残った。
聞きなれたイントネーションだが、何かが違う。
俺にそうやって挨拶するのは、国木田か谷口くらいなものだ。
しかし、今の声はそれらよりも明らかに高い。
そして、全くの初見ではなく、俺にとってはどこか聞き慣れた声。
誰だ―
「どうしたのだい?そんなに目を丸くして。あぁ、ご心配なく。僕の風邪はもうほぼ完治したから大丈夫だよ。」
さっ―
「佐々木?」
そう俺は間の抜けた声を上げていた。
隣の席では、佐々木が席について鞄をフックにかける動作をしていた。
少し苦笑いに近い笑みを浮かべながら、
「そんなに僕が学校に来たのが不思議かい?
しかし、キミには僕はインフルエンザでもなく、ただの風邪であるとちゃんと告げたと思うのだが。
だとしたら、一般常識的に3日間の自宅療養は風邪の完治には十分なものであり、別段僕が今日登校していることに対してなんら驚愕すべき点はないと思うのだがね。」
そう苦笑いしながら俺に語りかけると、大丈夫だとでも言わんばかりに右手のひらをくるっとまわした。
違う、そうじゃないんだ―
そうじゃない。
なぜ、お前がここにいるんだっていうことだよ。
689 :
3:2007/07/18(水) 22:51:39 ID:yhJWEOkn
「すまない、キョン。質問の言質が僕には取れないのだが。
これは一週間前の席替えで決まった僕の席順であり、キミもその場にいたはずだし、何よりそれから数日はこの席順で授業を受けていたと僕は記憶している。」
そこまで、しゃべると佐々木はふと気づいたように、俺の顔を覗き込んだ。
よく光る二つの双眸が俺を見ている。
違う、そんなことじゃない。
俺が訊きたいのはそんなことじゃ―
目の前の景色がチリチリする。
まるで、行き先のわからない電車に間違えて乗ってしまったみたいだ。
俺は今どこにいる?
そしてどこへ行こうとしている?
そんな俺の表情を佐々木は見つめている。
「大丈夫かい、キョン。ずいぶんと顔色が優れていないようだが。それに、その汗はあまりよくないものと見受けられる。」
心配そうな声で俺にそう優しく語り掛けてきた。
なぜか、そんなことだが、少し落ち着くことが出来た。
「いや、なんでもない。なんでもないよ。」
俺はこれと似た経験をしている。
あれは忘れもしない、12月の話だ。
現状は全く把握できないが、あの状況と酷似しているのは事実だ。
そのときの教訓。
こういう場合は無理に行動を起こさず周りに合わるほうがいい。
でないと、得られる協力も得られなくなるかもしれんしな。
「すこし、暑さでぼーっとしてしまってるだけだ。大丈夫だ。」
そう精一杯の引きつり笑いを見せる。
「しかし、その汗の量は。熱があるのではないかい?まさか、僕の風邪が―」
そういいながら佐々木は俺の額に手を伸ばしてきた。
反射的にその腕を掴んでしまう。
リアルなやわらかい感触。
間違いない、これが夢である可能性は消えた。
「大丈夫。少し暖かくなったから、つい、走って学校に来てしまっただけだ。大丈夫だ。」
そういいながら右手で佐々木を制し、もう席に着けとジェスチャーを送る。
我ながらへったくそなウソだ。
佐々木は納得いかない表情で俺を見ていたが、始業のベルを聞くとおとなしく席に着いた。
「気分が悪くなったら、いつでも言ってくれたまえ。」
そう、言い残して。
690 :
4:2007/07/18(水) 22:52:42 ID:yhJWEOkn
こういうときに授業があるのは幸いだ。
誰にも話しかけられることなく、考えを巡らせられる。
いったい何が起こっているのか、今自分がどこに、どのような世界にいるのか―
それを把握するのが第一だ。
どうすればいいだろうか。
やはりここで頼りになるのはあいつしかいない。
文芸部の部室の椅子にずっと座りながら読書しっぱなしの、宇宙人製アンドロイド、長門有希。
この状況を打破できる可能性があるのはあいつしかいない。
『前のとき』も結果的にはあいつに助けられたんだ。
よし、昼休みになり次第、文芸部室に行こう。
そう、心に硬く決意を固めると、少し気分が楽になった。
そうなると、善は急げ、だ。
さっさと授業が終わってしまうことを切に願う次第である。
そう思って、やっと黒板を見上げたとき、また奇妙な感覚にとらわれた。
見たことがあるぞ―
いや、そうじゃない。
俺の記憶にある授業の内容はこれじゃない。
違うんだよ。
だって、この授業は1年のときに受けたものじゃないか。
ってことは、まさか―
気がつけば、大学出たての女性英語教師がおびえるような目で俺を見ている。
クラスメイトも全員だ。
「えっ。」
やばい、気がつけば俺は立ち上がっていた。
まずい、目立つような行動は避けると誓ったばかりなのに。
どうする―
「すみません。彼は朝から気分が悪かったみたいなので、私保健室に連れて行ってきます。」
そう言うが早いか、俺の手は隣に座っていた女子に引かれていた。
「あっ、佐々木?」
「早く保健室に行こう。今日の君は明らかにおかしい。」
そう言いながら、俺の手を引きずいずいと教室の出口へ向かっていく。
この佐々木の細い体のどこにそんな力があるのだろうか。
それとも、俺の体から力が抜けていたせいなのか。
とにかく俺は佐々木に引かれるままに歩いていった。
廊下に出る間際に、教室の中を振り返った。
クラスの全員が口をぽかーんとしていやがる。
ハルヒも含めて。
691 :
5:2007/07/18(水) 22:53:45 ID:yhJWEOkn
「なぁ、佐々木。」
佐々木に腕を引かれながら、俺はそう呼びかけた。
「なんだい、キョン。」
佐々木は振り返ることなく、短く切り返してきた。
先を歩く佐々木の髪が歩くたびにサラサラとゆれている。
間の抜けまくった質問だが、ここまでくれば、もうかまわないだろう。
十分すぎるほど俺は変だと思われている。
「いったい今日は何年何月何日だ?」
あぁ、もう恥ずかしかったさ。
振り返った佐々木の目にはもはや憐れみすら浮かんでいた。
そして、佐々木から告げられた日時はやはり俺の危惧していたとおりだった。
ちょうど一年前、ハルヒの奴があの馬鹿げた団を結成した、あの5月に俺はいる。
普通の人間なら卒倒して、本当に熱が出てもおかしくない状況だったわけだが、
いかんせん1年間でたらめ極まりない現実を送ってきた俺には、この手の事件には耐性がついてしまっているようで、
熱が出るなんてこともなく、平熱そのものだった。
「平熱です。」
そう告げると、体温計を保健の先生に返した。
「熱はないみたいだけど、本当に大丈夫かい。」
俺のすぐ隣に立つ佐々木が心配そうに俺を覗き込んでいる。
保健室に着いた時点で、もう大丈夫だから帰ってくれていい、と言ったのだが、心配だ、と言い張って佐々木は俺の検温に付き添っていた。
そういえば、こいつの不安そうな顔なんてほとんど見たことがなかったな。
「あぁ。少し、なんつうか疲れたというかしんどいけどな。」
出来うることなら、家に帰って布団でもかぶって現実逃避したい。
あぁ、なんで俺ばかりこんな目に。
「今日は学校を早退するといい。キミの荷物は次の休み時間にここまで持ってくるから、それまで待っていてくれたまえ。」
悪いがそうはいかない。
昼休みに文芸部室へ行くというのは、今の俺にとって何よりも重要な予定なのだ。
一刻も早く、そうしなければ、本当に熱を出して寝込んでしまう。
「大丈夫だ。すこし、疲れているだけだから。少し休むだけで治るよ。」
佐々木は、キミの体調はキミが一番よくわかっているだろうし、としぶしぶ納得して教室に戻った。
はぁ、しかし、今日俺は朝からいったい何回大丈夫と言ったのだか。
692 :
6:2007/07/18(水) 22:54:52 ID:yhJWEOkn
とりあえず保健室のベッドに横になる。
ここで状況を整理しよう。
今俺のいる世界と今まで俺のいた世界の違い。
わかっている限りでは、ここは1年前の世界であり、前回とはちがってハルヒがどっか別のクラスにいるということもない。
朝倉涼子はいないようだが、代わりに佐々木が俺の隣にいる。
この程度か。
くそ、状況を判断する材料が少なすぎる。
早くこの現状を把握しないと。
早く長門に会わないと―
そんなことを考えているうちに気がつけば眠っていたようだった。
誰かに揺り起こされて目が覚めた。
すいません、ついつい寝こけてしまい―
って、目を開けるとそこには、ハルヒがいた。
「やっと起きたわね。」
「何の用だ?」
ベッドの上半身を起こす。
ハルヒは腰に手を当てて仁王立ちで俺を見下ろしている。
いつものあの輝かんばかりの笑顔―
とまではいかないが、それでもガソリンを満タンに充填した光をその瞳は放っていた。
「ねぇ、あんた。」
獲物を見つけたかのような笑顔。
ただでさえ、いろいろと厄介なのに、これ以上何を引き起こそうっていうんだ。
「今日のあんたの振る舞い、明らかにおかしいわ。そう、まるでこう異世界から迷い込んできたみたいに。」
得意満面な笑顔。
唾を飛ばすな、まったく。
あぁ、残念ながらそのとおりだよ。
「あたしの目はごまかせないわよ。あなたきっとなにか、不思議な目にあったわね。
そう、たとえば宇宙人に誘拐されたとか、いきなり超能力に目覚めて混乱していたとか、実は自分は未来から来たということに気づいたとか!」
宇宙人には誘拐されたというより、改変された世界に放り込まれたって感じだな、前回は。
あと、それ以外はお前の身の回りの人物で説明できるよ。
百ワットの笑顔で俺を見つめるハルヒ。
まるで、ヒーローショーでサインをねだられているような気分だ。
ただ、着ぐるみの種明かしにはまだ早い。
「なんでそんなことに興味があるんだ。」
適当にすっとぼけてやる。
「だってわがSOS団はそういった不思議を求めているんだから!」
頼むから、保健室でそんな大声を出さないでくれ。
ってSOS団?
「おい、ちょっと待て、SOS団?あるのか、今この学校に?」
「何よ、知らないの?まぁ、ビラ配りは途中で邪魔されちゃったからね。」
そう、思い出し憤慨をするハルヒ。
あのバニー姿でやったあれか。
「SOS団のメンバーはどうなっている?長門や朝比奈さんや古泉もちゃんといるのか?」
「何よ、ちゃんと知ってるじゃないの、私たちのこと。だったら変なこと聞かないでよ。いや、でも変なほうがいいか。」
お前の価値観なんか知るか。
そうか、SOS団のメンバーは同じなのか。
いや、違う。
肝心なことがおかしい。
そうだよ―
「なぁ、ハルヒ。俺はSOS団のメンバーじゃないのか?」
「はぁ!?」
目を丸くして固まるハルヒ。
あぁ、名前で呼んでしまったな。
しかし、当のご本人様にはそんな些細なことはどうでもよかったらしく、
「やっぱりあんた何かおかしいわよ。
何?宇宙人が私たちの組織に送り込んできたスパイに改造でもされたの?自分がSOS団メンバーだと洗脳するような手術を受けて!」
目がキラキラしてきやがった。
同じ改造されるなら何か特殊な能力でも付けてほしいよ。
憎らしいほど今は何も出来ない自分の平凡さが身にしみる。
693 :
7:2007/07/18(水) 22:55:54 ID:yhJWEOkn
「変わった組み合わせだね。」
入り口のほうから声がした。
佐々木がこちらを見て立っている。
心なしか少し声がとげとげしくないか?
「昼休みでお腹が空いただろうと思って、キミの鞄を持ってきたのだが、僕はお邪魔だったかな?」
「いや、別にそういうことはない。」
「そうかい?」
佐々木は手に持った鞄を俺に手渡した。
「本当はキミの昼食だけ持ってくればよかったんだろうが、人の鞄に許可なく手を突っ込むというのはモラルに欠ける行為に思えてね。鞄ごと持ってきたというわけだ。」
「そうか、わざわざありがとう。」
昼休みか、長門のところへ行こうと思っていたんだが、この状況じゃな。
まぁ、長門がこの学校にいるということがわかったし、放課後でも問題あるまい。
少し安心した。
「涼宮さんは彼に何の用があったのかな?」
今度は佐々木はハルヒの方へ向き直り問いかけた。
「別に。大した話じゃないわ。」
ハルヒはくるっと背を翻すと、お得意の右手を払ってどうでもいいというポーズを取った。
「そう?正直、あなたが彼の見舞いに来るなんて、意外だったから。」
見慣れたはずの佐々木の笑顔。
しかし、なんだ、この背筋が凍るような恐怖感は。
「ちょっと訊きたいことがあっただけよ。ほんじゃね。」
そう言うが早いかハルヒはサッと保健室から出て行った。
佐々木は俺のほうへ向き直り
「涼宮さんとはどんな話をしていたんだい?」
どんなって―
「俺の改造人間疑惑について。」
2秒ほど間をおいて
「まったく、彼女は。本当にそういうのが好きだね。」
そう言うとあきれ返るようにため息をついた。
694 :
8:2007/07/18(水) 22:56:56 ID:yhJWEOkn
せっかく佐々木が弁当を届けてくれたので、ありがたくそれを賞味させていただこう。
しかしながら、保健室で弁当を食うというのも何か変な感じだな。
そんなことを思いながら弁当を広げていると、佐々木が俺の隣にチョコンと座った。
「?」
訝しがる俺の横で、佐々木は自分の弁当をテーブルに置き、包みを解いた。
「ん?あぁ、一人で昼食では寂しいだろうと思ってね。」
俺の視線に気づいた佐々木はそう答えた。
こいつが隣にいる昼飯は中学時代を思い出させる。
実は気が滅入ってすこし食欲が失せていたのだが、佐々木が隣にいるおかげで気分が落ち着いた。
「キミの様子がおかしいのを面白がってわざわざ保健室まで来るとは。まったく、なんとも形容しがたい人物だね、彼女は。」
と独り言のようにしゃべりながら箸を動かす。
ハルヒの奇矯な振る舞いは、俺にとってはもう慣れてしまったことなので、なんとも思わないがね。
「でも、彼女がクラスでまともに会話をするのは何の因果か、キミだけか。まったく、実にキミは人から好かれ―人に話しかけられやすい体質をしているよ。」
俺自身望んだわけではないけどな。
「しかし、涼宮さんではないが、今日のキミの振る舞いは実に奇妙だ。宇宙人に改造されたとは思わないまでも、まるで、こう白昼夢の中にいるようだよ。」
卵焼きを箸で口に運びながら、目だけを俺のほうへ向けて佐々木はそう言った。
「あまり気にしないでくれ。なんというか、こう…そういう気分だったんだ。」
最低な言い訳だが、俺にはこの状況を一切の齟齬なく伝える語彙力はない。
「そうかい。まぁ、そうやって世界の見方を変えようとすることは悪くはないと思うが。ただ、もう少し、スマートな方法を取ってもらいたいものだね。」
そして、佐々木は喉の奥からくっくっと笑い声を上げた。
「ところで、これからどうするのかね。顔色はずいぶんよくなったようだが。早退する?それとも教室に戻るかい?」
昼休みの校庭の喧騒が俺を追い立てているような気がした。
695 :
9:2007/07/18(水) 22:57:58 ID:yhJWEOkn
結局、俺は教室に戻った。
正直、クラスの連中から向けられる奇異の視線は痛くて仕方なかったが、放課後文芸部室を訪問するという最優先課題があるため仕方がない。
保健室でももうこれ以上寝かせてはくれないだろうしな。
谷口のアホがうれしそうに近づいてくる。
「お、うらやましいねえ。かわいい彼女が保健室まで連れて行ってくれて、あげくお弁当まで届けてくれるなんて。」
「だって佐々木さんはわざわざ、もっとレベルが上の高校へ行けたのに、先生と両親の反対を押し切ってキョンにあわせて北高に来たくらいだからねー。」
国木田が余計なフォローを入れる。
うるさい。
悪いが、お前にかまっている余裕はないんだ。
「あー、つれないねー。俺も早く彼女作りてー。」
両手を挙げてあきれ返るようなしぐさをして谷口のアホは離れていった。
国木田もなんともいえない笑みを浮かべながら谷口についていく。
まったく。
お前だけはいっぺんくらい性格を変えられろ。
佐々木も何か言い返してやれ。
そう佐々木のほうへアイコンタクトを送る、しかし
「ん?まぁ、いつものことだ。気にする必要はないだろう。」
とあっさり笑い飛ばされてしまった。
まぁ、こんなことで今は神経を使っている場合ではないな。
席について、気がついたように後ろを振り返ってみる。
やはり、あいつの姿はない。
また、休み時間ぎりぎりまでどこかをほっつき歩いているな。
あいつだけは本当に変わらないな。
696 :
10:2007/07/18(水) 23:00:08 ID:yhJWEOkn
6時間目の授業も滞りなく終わった。
最後のHRを終えて、教室がざわめきだす。
さてと、俺もこちらの世界での長門と朝比奈さんとついでに古泉の顔でも拝みに行くか。
そう思って、立ち上がろうとした俺の背中を後ろから叩く奴がいた。
涼宮ハルヒ。
俺が振り返ると「わかっているでしょ?」と言わんばかりににやっと笑った。
わかっているよ、こっちだって一刻も早く助けを求めに文芸部室に行かねばないんでね。
ただし、お前に助けを求めるわけではないけどな。
それからハルヒは何かを言いかけたが、ちらりと右隣を見ると、左手を軽く上げてさっさと教室を出て行った。
ハルヒの視線の先で佐々木がこちらの様子を見ていた。
「いつのまにか随分と親睦を深めたみたいではないか、キョン。」
そう皮肉に包まれた笑顔を俺に向ける。
何が言いたいんだ。
そんな俺の心情を察したのか、その皮肉の色合いはすぐに和らぎ、
「さてと、それじゃあ帰ろうか、キョン。」
鞄を担ぎ上げた佐々木が俺の目を見つめている。
「悪い。今日は寄るところがある。」
何かうまい嘘でもついてごまかしたいような衝動に駆られたが、別に佐々木相手に隠すようなやましいことをしているわけではない。
けど、なんで佐々木に見つめられてこんなにうしろめたい気分になるんだ。
「わかった。では、また明日。じゃあね。」
数秒ほど間をおいて、佐々木はそう挨拶すると俺より先に教室を出て行った。
なぜかこの小さなウソが、今日一番俺の心に重くのしかかった。
697 :
11:2007/07/18(水) 23:01:32 ID:yhJWEOkn
歩きなれた旧校舎への道を歩く。
むかつくくらいにいつもと同じだ。
文芸部室の扉の前に立ち、ドアノブに手をかける。
おそらくハルヒがあの時言いかけた言葉は―
「やっぱり来たわね!」
ドアをあけるとハルヒが脳内核融合でも起こしているのではないか、と見間違わんばかりの笑顔で俺を出迎えた。
本当に用があるのはお前じゃないんだけどな…
部室内を見渡す。
長門はいつもの位置で時間が止まったかのように読書中。
メイド服姿の朝比奈さんが、「わ、お客さんですかー。」とかわいいらしい声を上げながら、ぱたぱたとお茶を入れる準備をしている。
古泉の奴は目が合うとむかつくくらいにさわやかなスマイルで会釈をした。
さて、果たしてこの部屋にいるメンバーがどれだけ俺の知っているSOS団なのか…
「で、なに?わがSOS団にやってきたということは当然不思議なネタを持ってきたんでしょ?宇宙人にさらわれた、実は自分が未来からやってきた未来人とか、自分の超能力者に気づいたとか!もったいぶらずに早く教えなさい。」
ハルヒ、お前にこんなことを言うだけ無駄だと思うが、敢えて言わせてもらう。
空気を読んでくれ。
それと今の俺はお前のご注文の中では異世界人に近い。
しかし―
冷静に考えればこれはネタフリとして悪くない。
そう、このSOS団の正体を確かめるんだ。
「さすが、ハルヒ。そうなんだ。俺がここへ来たのは、今朝自分の正体を知ってしまったからなんだ。」
ハルヒの瞳孔が獲物を見つけた猫のように広がる。
心なしか古泉のスマイルが若干硬くなった気がする。
「実は俺は未来から送り込まれてきた未来人であるということに今朝気がついたんだ。そして―」
「そして?」
「そこにいる朝比奈さんも俺と同じ未来からやってきた未来人だ。」
そして朝比奈さんを指差す。
お茶を入れようとポットに手をかけた朝比奈さんの表情がみるみる変わっていく。
驚愕の度合いが臨界値を超えてしまったようで、震えながら今にも泣き出しそうな目で俺を見ている。
古泉の野郎は一瞬険しい表情を見せたような気がしたが、すぐにいつものスマイルに戻った。
不気味なくらいに安定したスマイルに。
長門は―
まぁ、今の長門の表情の変化を読み取るのは俺には無理な話だ。
ハルヒの奴はぽかーんとしていやがる。
しかし、今の反応でわかった。
古泉や長門にはカマをかけてもこっちの思惑には乗ってくれないだろう。
だとすれば、この人しかいない。
純真無垢なこの人を騙すような真似をするのは心が痛むが、仕方が無い。
許してください、朝比奈さん。
けど今ので、大体わかりましたよ。
さて、この微妙な空気をどうするか―
698 :
12:2007/07/18(水) 23:02:48 ID:yhJWEOkn
「なんていうのは、うそピョンだ。」
我ながら最低ここに極まれり。
その瞬間世界が停止したかと思った。
ハルヒの奴は開いた口からさらにもう一段階あごを落としたが、すぐに気を取り直し、
「ちょっと、なんなのよ、それ!」
唇をすねたペリカン状にし、俺を鋭い目でにらみつける。
「冗談だよ、ただの。」
「私は忙しくて仕方が無いっていうのに、そんなしょうもない冗談を言いにわざわざ来たわけ?」
わざわざ俺の登場を待っていたお前のどこらへんがどう忙しいのか、400字以内で説明してくれ。
「みくるちゃん!こんなアホにお茶なんて淹れる必要ないわよ!」
ポットに手をかけたまま固まっていた朝比奈さんにハルヒの一喝が飛ぶ。
朝比奈さんは正気に戻ったように、「は、はい。」と返事をするとお盆を抱えて後ろに下がった。
「まったく、ほんっとくだらない。今朝からあれはこのしょうもない冗談の前フリだったわけ?」
拗ねまくるハルヒ。
こっちも冗談だったらどれだけうれしいことかね。
「あ、わかった!」
「…なにがわかったんだ?」
「ふふーん、そういうことね。」
拗ねていたかと思うと、一転不敵な笑みを浮かべてあごに手を当てていやがる。
「何だって言うんだ?」
「あんた、みくるちゃんとお近づきになりたくてあんなしょうもない冗談をいったんでしょ!
あ、それとも有希かしら?あの子もちょっと変わってるけどマニアックなファンがいそうだわ!」
おい、何、脳内妄想を繰り広げていやがる。
「けど、あんたもねー、有希やみくるちゃんとお近づきになりたいっていうのはわかるけど、あんたにはちゃんとした彼女がいるでしょ?
そういうモラルのない恋愛は団長として断じて許せないわ。」
腰に手を当てて、どうだ、と言わんばかりに俺を不遜ににらみつける。
「悪いが、俺には彼女なんていない。」
「何言ってんの。あんたが佐々木さんと付き合っていることくらい私だって知っているのよ。それをすっとぼけてごまかそうなんていやらしい。」
「それは誤解だ。」
「何が、誤解よ。そうやって、ごまかせると思っているの?
ちゃんと、佐々木さんっていう立派な彼女がいるくせに、それでみくるちゃんや有希に手を出そうっていうんだから、ほんっとあんたって最低。人間のクズね。」
「だから違うって言っているだろ。」
「しつこいわね。この期に及んでまだ言い逃れするの!」
今朝から色々あったせいだろうか、ハルヒの軽蔑しきった目で見られた俺は一瞬で頭に血が上ってしまった。
「断じて違う!」
気がつけば自分でも信じられないくらいの大声で叫んでいた。
俺の迫力にハルヒも思わずたじろいでしまったようだった。
部室内に静寂が訪れる。
そして、その静寂を破ったのは意外な人物の声だった。
699 :
13:2007/07/18(水) 23:04:11 ID:yhJWEOkn
「それは何が違うって言う意味かな?」
聞き慣れた声が俺の背後からした。
まるでナイフを後ろから突き立てられたように、俺はあわてて振り返る。
佐々木―
佐々木が両手に鞄を持って、俺が開けっ放しにしたドアのところに立っていた。
「佐々木…」
「キミの事が心配で様子を見に来ただけで、盗み聞きするつもりはなかったんだが。」
目を伏せたまま。
深海に沈んでいくような錯覚すら与える重い声だ。
「キミがそこにいる女子たちを目当てで涼宮さんに近づいたことを否定しているのか、それとも僕と恋愛関係にあることを否定しているのかは僕にはわからない。」
少し間を置くと、佐々木はその大きな瞳で俺を捕らえた。
「でも、もし後者を否定しようとしていたなら、確かに僕たちはそういう誤解を受けてきたわけで、それは僕も認めるところだ。けど―」
佐々木の瞳に今まで見たことのない表情が浮かんでいた。
「そんなに力強く否定しなくてもいいじゃないか」
空虚な笑み。
胸が痛む。
心に突き刺さる。
返す言葉が見当たらない。
どう返せばよかったんだ?
佐々木はそのまま身を翻すと、廊下を走って去っていった。
うつむいたあいつの横顔は前髪に隠れて、その表情を伺うことはできなかった。
700 :
14:2007/07/18(水) 23:05:24 ID:yhJWEOkn
俺はその場にアホみたいに突っ立っていた。
完全に思考停止。
気がつけば、元の世界に戻ることなんてどうでもよくなるくらいに。
「あたしさ。」
ハルヒが重たそうに口を開いた。
「最初はあんたをSOS団に誘おうと思っていたのよ。あの英語の時間に思いついたときに。」
顔をあさっての方向へ向けながらハルヒの独白が始まった。
「で、それからあんたを連れ出してやろうと思った瞬間に、佐々木さんがこっちを見ているのに気がついたの。
なんていうか、こう、あたしまで切なくなるような目で。だから、結局わたしはあんたを誘わなかったのよ。」
そんなこと初耳だよ。
この世界では。
「あんたは馬鹿みたいに鈍感だから気づいていないかもしれないけどね。」
お前にだけは言われたくないよ。
「後で佐々木さんに謝っといて。悪かったって。」
「自分で言えよ。」
「うるさいわね。わたしの言うことにはちゃんと従いなさい、キョン。」
この世界へ来てハルヒにはじめて名前を呼ばれた。
結局のところ、俺は長門に助けを求めるような気分にとてもなれず、そのまま部室を出た。
佐々木はどこへ行ったんだろう。
そのまま家へ帰ったのだろうか。
気がつけば、そんなことばかりを考えていた。
「あの、キョンくん、でいいのかな。」
廊下を一人歩く俺を甘い声が呼び止めた。
「朝比奈さん。」
メイド服の上級生は肩で息をしている。
走って俺を追いかけてきてくれたみたいだ。
「あの、その、あの佐々木さんって女の子とはちゃんと仲直りしてくださいね。え、と、なんていうか、その…」
「わかっていますよ。俺もあいつとこのままなんていやですし。」
それは偽らざる俺の本心だ。
「はい。」
そうやって微笑みかける俺に応えるように、朝比奈さんも微笑んでくれた。
「あ!え、え〜と。あのわたしが未来人っていうのは、その…」
あぁ、あなたにとってはそっちが本題ですよね。
「あぁ、それですか。それはですね…」
「それは?」
「禁則事項です。」
そう言って、俺は人差し指を口に当てた。
701 :
15:2007/07/18(水) 23:06:41 ID:yhJWEOkn
部室から校門までの道で佐々木らしき影を見ることはなかった。
本来なら、走ってでも追いつくべきなのだろうが、今の俺にはあいつにかける言葉が思い当たらない。
重たい足取りで帰路に着く。
ちょうど家の前くらいの道で予想通りあいつが待ち構えていた。
「よう。待たせたか?」
「まるで僕がここであなたを待っていることを知っていたような言い草ですね。」
そいつは爽やかスマイルのまま右手で髪をかき上げる。
お前の行動なんてワンパターンだしな。
「で、俺に色々と聞きたいことがあると思うが、疲れてるんで手短に頼む、古泉。」
「わかりました。まず、取り急ぎ僕が確認しなくてはならないのはあなたの正体です。」
「ハルヒに近づく人間の身辺調査は『機関』とやらがやっているんじゃなかったのか?」
「よくご存知ですね。確かにあなたは我々の調査では涼宮さんと全く関係のない普通の人間、のはずでした。」
「過去形ってことは何だ、今は違うっていうのか。たとえば能力を発揮する場所を限られた超能力者になってしまったとか。」
古泉はふっふっ、と笑うと
「いえ、あなたは僕たちの仲間ではありません。長門さんに確認をとったところ、未来から来たわけでもない、この時代のただの何の変哲もない普通の人間であるとのことでした。」
長門のお墨付きなら間違いないな。
「そうか。んで、何がご不満だ?」
「だからこそです。あなたが我々『機関』や未来人、もしくはそれに対立するような組織と接触した形跡が全くない。
にも拘らず、我々の正体について、ひいては涼宮ハルヒの能力についてもよくご存知のようだ。
あなたはせいぜい涼宮さんがまだ少し好感を持っている程度の人物に過ぎない。
それが我々には納得できないのです。」
まぁ、それらについては体験学習させていただいたしな。
「実はそれは俺にも納得できない事態なんだ。」
「と、いうと?」
「そうだな。俺はお前にとっては一年先の未来から来た異世界人といったところか。」
古泉は額に手を当ててあきれ返るようなしぐさをすると、
「一見冗談のように聞こえますが、けど納得はできる答えですね。」
そういうことだ。
また、俺について新しい情報が入ったら教えてくれ。
「わかりました。特に問題もないようですし、今のところはあなたの説明を信じることにしましょう。」
新川さんや、森さん、多丸兄弟にもよろしく言っといてくれ。
古泉は前髪を軽く指ではねると、爽やかスマイルのまま
「伝えておきましょう。では。」
702 :
16:2007/07/18(水) 23:07:47 ID:yhJWEOkn
「あぁ、そうだ。一つ訊きたいんだが。」
「なんでしょう?」
「佐々木は…いや、なんでもない。」
「あなたのお友達、でいいんですよね、あなたの言葉を信じるならば。」
その回りくどい表現は何が言いたいんだ。
「彼女は普通の人間ですよ。それこそごくありきたりの。」
「そうか。」
なぜか俺は少し安心した。
橘京子や自称藤原が出てくる心配はなさそうだな。
「ええ。」
古泉はにこやかに相槌を打つ。
「そういえば、相変わらず不思議探索という名の市内散策はやっているのか?」
「ええ。涼宮さんの気が向けば。」
「そうか。あいつは相変わらずくじ引きでグループ分けをしているのか?」
「いえ?我々は4人一緒に行動していますよ。」
「そうか。」
支援
支援
705 :
17:2007/07/18(水) 23:09:01 ID:yhJWEOkn
疲れ果てた。
一日がここまで長く感じられるとは。
家の玄関を開けると、一足先に家に帰っていた妹がうれしそうに駆け寄ってくる。
「キョンくん、おかえりー。」
ただいま。
っていうかお前はこの世界でも俺をそう呼んでいるのだな。
「ご飯出来てるよー。」
「わりぃ。今日は疲れているから少し部屋で休んでから食うよ。」
正直、妹の相手をする体力も精神力も残っていない。
「ふーん。」
お前は悩み事がなさそうでいいな、妹よ。
「ところで、お前。」
「何?」
「佐々木って知っているか?」
何気なく聞いた質問の答えは意外なものだった。
「佐々木って?佐々木のおねえちゃん?当たり前だよー。よくうちに遊びに来るもん。」
キョンくんなんか変だよ、という妹の声を無視して質問を続ける。
「あいつはよくうちに来るのか?」
「うん。キョンくんの勉強が心配だからって、勉強を教えに。あと、キョンくんが問題集を解いている間暇だからって、たまにお母さんの晩御飯の用意も手伝ったりしてるよ。それで晩御飯も一緒に食べるの。」
相変わらず俺はあいつに心配ばかりかけているのか。
いや、それ以前にこれじゃ本当に付き合っているみたいじゃないか。
「お母さんがキョンくんのお嫁さんの心配はこれでいらないわーって喜んでいるよ。」
母親と佐々木が並んで台所に立って料理しているところを想像した。
俺の文句などを言いながら、二人で笑いあって料理している姿を。
それで、佐々木と一緒に晩飯を食っている俺の姿を。
「で、晩御飯を食べたら、キョンくんが佐々木のおねえちゃんを自転車でおうちまで送っていくのー。」
俺には知りうるはずもなかった。
あいつがどんな顔で俺に勉強を教えてくれているのか。
あいつがどんな顔で母親と一緒に晩飯の支度をしているのか。
あいつがどんな顔で俺たちと食卓を共にしているのか。
そのとき俺はあいつにどんな言葉をかけているんだ。
自転車で送っていく間、あいつがどんな表情をしているんだ。
俺たちはどんなことを話しているんだ―
そう、俺には知りうるはずもなかった。
今のこの「俺」には。
支援
支援
708 :
18:2007/07/18(水) 23:10:07 ID:yhJWEOkn
暗い部屋のベッドに腰掛ける。
そして俺は考えを巡らせていた。
この世界は以前の場合とは違って、ほとんど全てが俺の知っている世界と同じだ。
唯一の例外は佐々木、俺の中学校のクラスメイトが同じ教室にいることだけ。
あの時佐々木はどんな気持ちでいたのだろうか。
今の俺にはわからない。
この世界でのあいつとの思い出を俺は何一つ共有していないのだから。
そう思った刹那、今朝の国木田の言葉が頭に浮かんだ。
―佐々木さんはキョンと一緒にいたいから北高に来た。
確かに、そんなことを言っていたはずだ。
ベッドから跳ね上がり、俺は部屋の電気を点ける。
そして、机の上のアルバムを開いた。
ここにはあるはずだ。
この「俺」の知らないもう一人の「俺」の記憶が。
中学の卒業式の写真―
しかめっ面か笑っているのかよくわからない表情をしている俺の隣で、卒業証書を持った佐々木が笑っている。
あいつのこんなにいい笑顔、俺は見たことはなかった。
そして、次のページには、入学式。
北高の制服を着た俺と、セーラー服姿の佐々木が桜並木を背景に写っていた。
両手を後ろに組んで、少し胸を張ったあいつは年相応に幼く見えた。
そんなに嬉しそうな顔をするんじゃねえよ―
胸が締め付けられる。
俺のいた世界で、佐々木が県外の私立高校へ行くと告げたとき、あいつは何を思っていたのだろうか。
そういえば俺のいた世界であいつがどんな制服を着ていたのかすら知らなかったな。
机の上に無造作に置かれたホッチキスで留めたレポート用紙の束が目に入った。
見覚えのある字で、『中間テスト対策』と書いてある。
テストに出そうな問題と、そのチェックポイントを丁寧に色ペンで書き込んであった。
俺なんかのために、ね―
お前がどんな気持ちで、どれだけの想いで、俺と同じ高校を選んで、俺なんかの面倒を見てくれたかなんて、まるで知らないっていうのに。
お前が教えてくれた勉強も、お前の作ってくれた晩飯の味も知らないんだよ、俺は―
709 :
19:2007/07/18(水) 23:11:12 ID:yhJWEOkn
ベッドの上にうなだれるように倒れこむ。
蛍光灯が憎らしいくらいに白い光を放っている。
もしも、この世界にいる俺と今の俺が入れ替わってしまったっていうなら、早く元いた場所に帰らないといけない。
俺自身のためにも、佐々木のためにも。
携帯電話を開く。
俺の予想が正しければ、そこにあいつの番号があるはずだ。
電話帳の中身を確認する。
そこにハルヒや朝比奈さんや古泉の番号は登録されていない。
長門の家には電話はつながるだろうか。
いや、今は長門を頼るべきではない。
俺が今やるべきことを俺自身がやらなくてはいけない。
携帯の着信履歴を開く。
携帯のディスプレイは佐々木の番号を表示している。
けど、コールをかける勇気が俺には出なかった。
俺はあいつの知っている俺とは違う。
俺は、この世界の俺があいつとつくってきた思い出を何も知らない。
会ってどうするっていうんだ。
どうしたらいいんだ。
支援
支援
支援する意味があるのかわからないが一応支援
>>712 支援は連続投稿規制を避けるために必要なのですよ
そうかなら大いに支援しようの団SOS団だ!!
この 間 は ソレになってしまったのでわ
成る程
あり?
支援してるのにもしかして引っ掛かったか?
717 :
20:2007/07/18(水) 23:28:04 ID:L3ElLzp9
握り締めた携帯を開く。
漠然とした期待と不安が頭をよぎる。
受信メールボックス。
そこに昨日届いた佐々木からのメールが入っていた。
―
From: 佐々木携帯
Subject: Re:風邪
風邪は大丈夫。インフルエンザではないようです。だ
いぶ楽になってきたから明日には学校に行けると思い
ます。キミの家を訪問した夜に熱が出たので、キミに
も風邪がうつっていないかが心配です。まだ夜は冷え
るから体には気をつけて。じゃあ、明日学校で。
―
馬鹿野郎。
自分が風邪引いているくせに、俺の心配なんかすんなよ―
俺はお前との思い出なんて何も知らないのに。
携帯を持つ手が震える。
携帯のディスプレイに表示された文字が滲む。
今日の部室での俺の言葉をあいつはどんな気持ちで聞いていたんだろうか。
あいつをどれだけ傷つけたんだろうか。
もしも、俺が元の世界に帰れなかったとしても、せめてあのときのあの言葉だけは取り消させてくれ。
なぁ、悪戯好きの神様―
924スレッドじゃダメなスレ内規制だっけ?
支援
720 :
21:2007/07/18(水) 23:29:07 ID:L3ElLzp9
コール音が5回ほど鳴る。
ガチャ、と静かに電話のつながった音がした。
受話器越しに聞こえる沈黙―
「佐々木か。」
重たい口を開いた。
沈黙がどうしようもなく痛い。
携帯を握る手に汗で滑る感触がする。
「あぁ。」
一呼吸置いて短くそう切り替えされた。
「佐々木、少し話をしたいことがあるんだ。今からでも、その、会って話せないか。
電話じゃなくて、お前と直接話がしたいんだ。」
また、沈黙。
勘弁してくれ、まるで心が削られるようだ。
「もう、夜7時を過ぎるところなのだが。」
「非常識なのは十分承知だ。それについては俺も謝る。けど、俺はお前と今すぐ話さなきゃならない。話が…したい。」
俺の一人きりの部屋で俺の呼吸音だけが聞こえる。
「わかった。君の家の近くの角のコンビニと言えばわかるだろうか。そこで、待ち合わせよう。」
「キョンくんご飯はー?」
「悪い、急用が入った。少し出てくる。」
そう妹に告げて、俺は家を飛び出した。
自転車にまたがり指定の待ち合わせ場所に向かう。
夜の空気は少し肌寒かった。
コンビニの明かり。
無機質に清潔な店内は、まるで俺を拒絶しているような気がした。
駐輪場で待つことにした。
佐々木はまだ来ていないようだ。
晩飯を食い損ねたな。
…佐々木の作った晩飯ってどんな味がするんだろうな。
この世界の俺が少しうらやましく思えた。
俺にもこんな風になっていた可能性があったのか。
この世界の俺は佐々木のことをどう思っていたんだろうか。
その答えはわかっている。
この俺も、こっちの世界の俺も、俺は俺だから。
721 :
22:2007/07/18(水) 23:30:13 ID:L3ElLzp9
「やぁ、キョン。」
背後から声がした。
振り返る、普段より少しだけ遠い距離に佐々木は立っていた。
「佐々木、すまないな。こんな夜中に呼び出してしまって。」
「…こんなところで立ち話もなんだし、場所を移さないか。」
近くに公園がある、そう言って佐々木は先に歩き出した。
後を追う俺の足取りは少し重い。
不安と期待と緊張と。
自分の中で、佐々木の存在が大きく変わっていることを改めて、認識していた。
この微妙な距離がもどかしい。
でも、触れられない。
あのころ佐々木は俺の自転車の後ろで何を思っていたのだろう。
住宅街にある小さな公園。
俺たちは何気なくブランコに腰掛けた。
佐々木は小さくブランコを揺らしている。
その振動にあわせて揺れる前髪の奥の瞳は、ただ静かに地面を見ていた。
その唇、透き通るような白い頬、そしてその瞳に思わず見とれてしまう。
俺の視線に気づいたのか、佐々木と目が合ってしまった。
なぜか目を逸らしてしまう。
何か話さないと―
「その、今日はいろいろすまなかった。」
佐々木は再び視線を地面に落とす。
「いろいろって?」
「朝からお前の世話になったこと。そして、今日の放課後のこと。」
沈黙。
佐々木のブランコを揺らす音が止まる。
「僕の方こそ取り乱してしまってすまない。」
「それとあのメール、心配してくれてありがとうな。」
「当然の事だよ。僕にとっては。」
街頭と月明かりが俺たちを照らしている。
「なぁ、佐々木。もしも―
もしも俺がお前の知らない世界から来た全くの別人だって言ったらどうする?」
「―――――納得は出来る、けど理解は出来ないというところかな。」
「鼻で笑われるかと思ったよ。」
「キミは鈍感だけれども誠実だからね。僕はキミの言葉を疑ったことはない。」
初めて、佐々木が俺のほうを向いた。
明るいやわらかい光のような柔和な笑顔。
「それに、僕はキミと話していて、いや、キミと一緒にいて楽しいから。だから、僕にとってどこの世界から来たキョンでも、キョンだよ。」
佐々木の一言で救われた気がした。
佐々木はこの世界でも俺を見つけてくれた。
そうだった、俺は俺なんだ。
wktkSOS団
佐々木…
支援
724 :
23:2007/07/18(水) 23:31:16 ID:L3ElLzp9
「馬鹿馬鹿しいことを訊いてすまなかったな。なんか、おかげで安心できたよ。」
「そうかい。なら、僕も別世界から来たキミに、お返しに馬鹿馬鹿しいことを訊いてもいいかな。」
佐々木の瞳の中に、やわらかく俺が捕らわれる。
その白い喉元の呼吸が少し荒くなった気がした。
俺はその瞳に吸い込まれるように、ただ静かに向き合う。
「もしも―
もしも、僕が本当にキミの彼女になりたい、と言ったらキミはどうする?」
「―もしも、もしも俺がイエスと答えたらお前はどうする?」
佐々木は喉の奥でくっくっと笑い声を上げた。
「…その答えが返ってくるとは思っていなかったから、何も考えていなかったな。」
「じゃあ、今すぐ考えてくれ。」
くしゃくしゃの佐々木の顔。
笑っているのか、泣いているのか、はっきりしてくれよ。
「佐々木、俺の彼女になってくれないか。」
今度は「もしも」は付けない。
佐々木は頷くように頭を下げると、そのまま俺に額を押し付けるようにもたれかかってきた。
俺は佐々木を倒れないように抱きしめる。
本当に、こんな小さな距離だったんだ―
俺と佐々木の間は。
そして、こんな小さな距離を飛び越える勇気がなかったんだ。
佐々木の体温が伝わってくる。
「ずっと好きだった。」
あいつの鼓動が歌を歌う。
俺はそのまま子守唄に包まれるように、ただ抱きしめているだけだった。
どれくらいの時間そうしていたのか、俺にはわからないが、やがて佐々木は顔を上げた。
あの間、必死に泣き止もうとしていたんだろう。
泣きはらした目で俺を見る。
「こんな顔を見られるのはいやだけど、こうしないと君の顔が見えないからね。」
平穏で優しい空間。
俺は答える代わりに、あいつの唇に自分の唇を近づけた。
ただどうしようもなく。
いっそこのまま深海にでも沈んでしまえばいい。
もしも、そこに俺たちしかいないのなら―
それでいい。
725 :
24:2007/07/18(水) 23:32:18 ID:L3ElLzp9
そして、突然に、一瞬にして方向感覚がなくなる。
気がつけば地面に背中が当たっていた。
そして、俺は目をゆっくりと開けた。
わかっている、わかっているよ。
それが夢だったってことくらい。
時刻は午前2時を指していた。
カレンダーを見る。
今日はあれから1年後の日付。
帰ってきた、みたいだな。
ただ、俺の流した涙の跡だけは、はっきりと残っていた。
アルバムを開いてみる。
そこにはあの写真はなかった。
また、現実という名の夢を見ていたんだな。
そして、俺は一体誰の夢を見ていたのだろう。
ほんの少しだけ掛け違えたボタン。
「人の夢と書いて儚いというんだよ、キョン。」
そういえば、いつかお前は笑いながら俺にそう言ったことがあったよな。
『もしも』
支援
727 :
725:2007/07/18(水) 23:33:42 ID:L3ElLzp9
神SSに刺激されて、長く書きすぎた。
くそ長い長編にお付き合いいただきありがとう。
さるってる間の支援ありがとう。
とてつもなくGJ!
最高だぜ泣きたいよGJ!
このスレは神の溜まり場か?はげしくGJ!!
GJ!
まさかの夢オチか
なんていうか佐々木が北高に来てたらこうなってたのかもしれないとか
考えただけでもう感慨深くなるな…
なんて切ないんだ…
何でこのスレのSSはレベルが高いんだと(ry
佐々木の言葉がなんか深いなぁ…
とにかくGJ
ラブレター騒動で抜けた腰がまた抜けたよ いいもの読めて幸せだ〜
734 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/18(水) 23:51:54 ID:Vkgmmu8a
全俺が泣いた GJ!!
佐々木スレ 再 起 動
すげえ。ひたすらにGJ。
佐々木を扱うだけで、SSの知性レベルが上がるんじゃね?
儚さと聡明さが滲み出ていてGJ。
>>727 うるとらすーぱーGJ!
佐々木スレは、超サイコー!
寝る前にいいもの見せてもらったぜ
GJ!
力強くGJと叫ばせてもらう(´;ω;`)b
GJ!!
なんか今日はみんなよすぎて、
SS投稿してみようかと思ってたけど、
とてもじゃないけど出来ないな……
また今度する事にします。
明日がまた来るかどうかは分からないんだぜ?
>>743 まったく同感、ここ二日はすごいな。連休効果かしらん。
ハルヒの力が、元々佐々木のものだとしたら、
”消失”の世界は長門により改変された世界ではなく
佐々木の力がハルヒにコピーされていない世界。
747 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/19(木) 03:51:11 ID:P68KFp8t
今からテスト勉強しよーと思い起きたがなんだこの神SSは?
この時間に切なくなるのは辛いが、なんか頑張れる気がする!
ありがとう。
車輪の唄
二月の朝は寒い。世界は凍り付いており、口は煙突みたいに真っ白な煙をもくもくとはき出した。
俺はそんな中、ふたり乗りの自転車をとばしていた。風を切り裂く自転車、寒風に凍り付く顔、
そして背中にはかすかなぬくもり。 佐々木の体温が告げるぬくもりを俺は感じていた。
「しかし、キョン。こんな朝早くからすまないね」
いい。俺が勝手にやっていることだ。
「まさか、キミが僕の家の前で待っててくれるなんてね。今日帰宅したら両親になんと言おうかな?」
別に、どうでもいいだろ、お前は今日の試験のことだけ気にしてろよ。お前を駅まで運ぶのは
俺の日課みたいなものだ。ましてや今日はお前の第一志望の受験日ではないか。お前には
いろいろ世話になったからな。せめてもの恩返しだよ。
「ふぅむ、持つべき物は友情、だね」
佐々木は何かを確かめるように、そう言った。
気合いを入れてペダルを踏み込む。赤いママチャリは重量オーバーにギシギシと悲鳴を上げる。
線路沿いの上り坂を佐々木を乗せて駆け上がる。いつものラストスパート。
「さぁ、気合いだよ、キョン。もうちょっと、あと少し」
いつものように、佐々木は俺を応援する。今日は俺がお前を応援しに来たんだがな。
だが、その声に励まされて、自転車は俺たちふたりを坂の上に押し上げる。
いきなり視界に広がる街には、動くものはほとんど見あたらない。正面の空は朝焼け、オレンジ
の空と紫に彩られた雲が俺たちを迎えた。
「街はまだ寝ている。あの朝日は僕たちのために昇る」
あ、ああ。芝居がかった佐々木のセリフへに生返事を返し、俺は乱れた呼吸を整えていた。
なぜだろう。朝日が染みた。いつもより、多めの汗が流れた。
券売機で、佐々木が買う切符を見ていた。往復するだけで小遣いが結構な割合で吹き飛ぶような
遠くの街まで、佐々木はこれから毎日、通っていく。その金額がこれから俺たちの間に開く距離だ。
改札口で、佐々木は振り返った。
「送ってくれてありがとう。助かったよ」
そういって、右手を差し出す。その手をそっと握った。
「大丈夫。お前はきっと受かるよ」
どうしようもなく、こんなことしか言えない自分がもどかしい。
「うん、ありがとう」
そう言って、佐々木は手を離した。そして、もう振り返ることはなかった。
動き出す街を見ながら、身を切るような風の中、自転車を走らせる。
佐々木を乗せた電車が追い抜いていく。
自転車が電車を追い越せるはずもない。それでも俺は走らせていた。
なぜなのだろう。俺は佐々木が泣いているような気がしていたのだ。
あいつはこれからもっと遠くに行くだろう。
俺のような凡人ではたどり着けないような場所にああいう優秀な人間は進んでいく、
進んでいくことを求められるのだ。
「すまないな、佐々木」
俺はひとりつぶやいた。
自転車の車輪が答えるようにギシリと鳴った。
というわけで、BumpofChickenで『車輪の唄』でした。
一体なんなんだこの神スレはw
佐々木スレpart14は、俺にとって忘れられないスレになった。
>>727 長編力作お疲れさま。凄いエネルギー持ってるな。
たった1本のメールで1年のブランクを埋めるくだりが、
ふたりの信頼関係をよく表していて素晴らしいです。
>>748 『巨人の歌』と『もしも』の両SSを呼んだ後だと、
佐々木の本心と現実とのギャップが余計に切なくなる。
中学卒業間際のふたりは本当にこんな感じだったのかも。
750 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/19(木) 06:22:19 ID:fWIjiaJY
定期あげ
聡明だけど薄幸そう
そしてあのことば使い
なにげに大正時代の香りがするよ
「やぁキョン。」
突然俺は後ろから声をかけられた。
なんだ佐々木か。
「この前はずいぶんと迷惑をかけてしまったね。
本当に申し訳なく思っているよ。」
確かにあれは大変だったな。迷惑もこうむったが、それは佐々木のせいではないさ。
「そういってもらうとこちらも気が楽になるよ。
どうだいキョン?もしも時間が有るのなら、一緒に歩かないかい?」
お前の方からそんなことを言い出すなんて珍しいな。
悪戯を考えた子供のような顔をしてそんなことを訊いてくる。
分かった。一緒に歩かせてもらおう。
時間?勿論十分に有るさ。
「そうかい……くく……相変わらずだね君は。」
馬鹿にされている気がそこはかとなくするが……
高校生にだって休息は健全な学生生活を謳歌するためにも必要なのさ。
「その辺りが変わっていないといっているんだよ。キョン?」
まぁ良いだろう?細かい事は気にせず。
それとも、誘ったのは俺をからかうためか?
「そんなことはないさ。ただたまには一緒にお茶でも飲んでみようともってね。
さっき歩かないかと言ったがね、この先においしいコーヒーを出す店が新しく出来たんだ。
そこに君を誘ってみようと思ったんだよ。」
なるほどな。それは一度飲んでみたいものだな。
佐々木は行ってみたのか?
「残念ながらまだそのお店のコーヒーを味わう事はできていないんだ。
なかなか敷居の高い感じのお店でね。白状しよう。
一人で入るのは少し気後れがしてしまってね。
それで君をこうやって誘ってみているのだよ。」
少し恥ずかしそうに、そう言って佐々木は笑った。
そういうわけなら、
何か裏があるんじゃないかと思う必要がなくなって心置きなく飲む事が出来るよ。
「では行こうか」
そういって俺達は歩き始めた。
そのまま15分ほど俺達はそれぞれの学校の話をしながら、
歩き続けた。
ちょうど信号が赤になったので横断歩道の前で俺達は立ち止まっていた。
この道路は最近まで2車線しかなかったのだが、
最近になって4車線になった道路で結構交通量がある。
そんなことを考えながら、
さっきから俺のほうを向いて話している佐々木の方を向いた。
その時俺はあることに気がついた。
俺達のほんの少し先を走っている黒のセダンのドライバーが舟を漕いでいる事に――
そう思ったとき、そのドライバーがハンドル操作を誤ったのだろう。
そのセダンは俺達の方へと突っ込んできた。
「佐々木――!!」
俺はとっさに佐々木を突き飛ばした。
だが、その反動で俺は逆に動けなくなってしまい、
次の瞬間俺の視界は迫るセダンでいっぱいになった――
初め私には何が起こったのか分からなかった。
いつもの様に彼に話していたら突然彼に突き飛ばされてしまった。
そして、突き飛ばされ倒れてしまった後、
ドン!!ガン!!と言う音に前を向くと、
黒い乗用車が近くの店の壁面にフロントをぶつけて止まっていた。
だが、そんなことよりも、私を突き飛ばした彼がありえないほど遠くにいた。
なぜ彼はあんなところに突然いるのだろうか?
私は目の前で起こった事が分からず、
ただ呆然としてしまっていた。
(そうだ……彼のところに行かなきゃ)
ようやく少し理解が追いついてきてそう思い彼へと近づいていった。
遠くで見ていると気がつかなかったが、
近づいていってみると、
彼の下に血だまりが広がっているのが分かった。
私はその非現実的な光景にどこか呆然と彼の元へ歩いていった。
「おい!キョン!!大丈夫か!!??」
ようやく彼の元へたどり着きそうになった時に、
視界の端から二人の少年が駆け出してきた。
「キョン!キョン!!聞こえるか!!!聞こえたらこの手を握れ!!!!」
少年の一人が彼の名前を叫びながら、
手を握っている。
「くそ!!駄目だ出血が多すぎる!!!脈も弱い。国木田!周囲の安全確保を頼む。」
そう言った後少年の一人は私の方を指差して119番に連絡をするように言った。
(119番……何番に連絡すれば良いんだ……!!)
とっさの事にどうしようもなく思考が空回りする。
そうしている間にも、私に指示を与えた少年はベルトを使い、
腕の出血を抑えたあと、気道を確保して、内臓に損傷がないか触診をしたり、
適切な処置を取っている。
ようやく私が119番通報をしようとしたとき、
もう救急車やパトカーのサイレンが聞こえ始めていた。
どうやら誰かが通報をしてくれたらしい――
3時間後私は病院の待合室にいた。
彼の手術はまだ行われている。
彼の両親や彼を助けてくれた彼の友人らしい人も一緒にいる。
「佐々木さん……きっとキョンは大丈夫だよ。」
助けてくれた少年の一人が私に声をかけてきた。
どこかで見た事がある気がする。
「あ、ひょっとして覚えてないかな?国木田だよ。」
そうだ。国木田くんだ。
中学の頃彼と一緒のクラスだった時に同じクラスだった。
「久方ぶりだね……」
私は精神的に参ってしまっていたのでそれしか言う事が出来なかった。
私はそんなことよりも、彼の事が気になって仕方がなかった。
そんな私の事を分かってくれたのか、
国木田君は何も言わずに一度私に微笑むと、
もう一人の友達のところへと歩いていった。
その少年もどうやら彼のことをすごく心配しているようだった。
8時間後ようやく手術中のランプが消えた。
どうやら手術が終わったらしい。
医者が出てきて一命をとりとめたことを私達に伝えると、
空気が緩むのが分かった。
しかし医者によると予断を許さない状態らしい。
一命は取り留めたものの脳に後遺症が残ったり、
このまま目覚めない可能性もあるそうだ。
私はベッドに横になっている彼の姿を見て、
そういった医者の事を思い出していた。
私の何ができるだろうか……?
実際事故の現場にいても全く何もできなかった私に。
私には世界を変える力があるらしい。
今まで私はそんなものは入らないと思っていた。
しかし、今私は彼が助かるならどんな事でも受け入れるつもりでいた。
(どうか……どうか……彼を助けてください……!!)
そう祈ったとき、
私は自分自身の閉鎖空間の中にいた。
私自身は来た事がなかったが、
話には何度も聞いていたので動揺する事はなかった。
そして何よりもそこには彼がいた。
しかし、地面に倒れて動かないでいる。
恐怖に駆られながら私は彼の元に駆け寄り彼をゆすった。
「ん……」
そういって彼は目を覚ました。
どうやらただ単に眠っていてらしい。
(良かった……)
そう思って彼に話しかけた。
「佐々木か……どうしたんだ……ここは……閉鎖空間か……?」
そう彼は言った
「分からない。気がついたらここに僕はいた」
私は彼を助けて欲しいと思ったらここに居た。
詳しくその事を話すと、彼はあっけらかんとこういった。
「じゃあ、ここを出たらもう助かってるのかもな。」
私は彼のそのあっけらかんとした口調に思わず呆然としてしまった。
くっくく……
思わずそんな笑いがのどの置くから出てきてしまう。
全く彼らしい。
「ありがとな佐々木。わざわざ俺のために力を使ってくれて。」
『彼以外になんて使うつもりはない』
とでもいえたらこの気持ちは解決したのかもしれないが、
先ほどの彼の言葉に影響されてか、
私は意地っ張りな自分を出してしまった。
「保健室のお返しだよ。僕と君はこれで貸し借り無しだ。」
「保健室……?」
彼はしばらく悩んでいたようだが、
ややあって、とにかくありがとうといった。
彼は覚えていないのかもしれないな。
少し残念だが仕方ない。
そしてこの夢の空間ももう終わりのようだ。
この空間での事は彼はきっと覚えていないだろう。
なんとなくそんな気がした――
私は病院の廊下で目を覚ました。
彼は一般の病室に移ったようだ。
何とか面会も出来そうだ。
私は彼の面会に行く事にした。
彼は病室のベットの上で眠っている。
なんとなく彼はすぐ目を覚ます気がした。
彼に肩に手をかけようとしたその時、
病室の扉が勢いよく開かれた――
「キョン――!!」
涼宮さんたちだった。
どうやらようやく連絡が行ったらしい。
全く間が悪いな……少しそう思ったが、私は後を涼宮さんたちに任せて出て行こうと思った。
彼が目覚めたときにいるのは、
廊下で眠っている二人の少年でも、
私でもなく彼女達だと思ったから。
最後に彼女達に「もうすぐ目覚めると思うよ。」
とだけは言って戸に手をかけた。
「どういう意味よ!?」
涼宮さんたちが聞いてきたが、私にもそういう感覚がすると言うだけで、
具体的な理由はないのだから説明のしようもない。
ちょうどその時彼が目を覚ます気配がした。
大慌てで戸をあけて出ようとする。
長門さんに手をつかまれた。
「大規模な情報フレアが観測された。
その発信源は貴方。貴方は彼を治すように情報を改変した。
私は貴方に感謝している」
彼女はそういって私の方を見た。
彼女が手を離してくれないから、彼が目を覚ましてしまった。
「キョン!!何度心配をかけるつもり!?罰として……罰として……」
「佐々木……怪我はないか?」
彼は涼宮さんの話すのを差し置いて、第一声でそういった。
自分の怪我じゃなく私なんかの怪我を聞いてきたのだ。
本当に嬉しさで涙が出そうになってきた。
(もう……ばか……そんなのだから……もう……)
長門さんが手を離してくれたので、
大丈夫とだけ伝えて、部屋を出た。
目から落ちる涙を隠すために――
(ありがとう……心配してくれて。大好きだよ。キョン。君の役に立てたのかな?)
以上です。名作達の後に申し訳ありませんでした。
本当はもう少し続く予定だったのですが、途中で力尽きてしまいました。
すみません。
>>759 感動した…
GJ!
>>760 今の保管庫よりはいいと思うな
更新率も今よりは良くなりそう
764 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/19(木) 12:52:06 ID:tqPDEnGi
なぜ『佐々木14スレ』は豊作なのか?
【仮説】
佐々木‘14’スレ
↓
佐々木‘十四’スレ
↓
‘十’に横線を足して‘キ’
↓
佐々木‘キ四’スレ
↓
佐々木‘キョン’スレ
…そうゆうことだ。
>>759 前後にもうちっと話が欲しかったかな。
そうじゃないと、佐々木が切なすぎるぜ・・・!
なぜ佐々木は豊乳でないのか?
【仮説】
佐々木
↓
SASAKI
S 凄く小さくて
A 赤ちゃんみたいな胸だけど
S さりげなく
A 当てても
K キョンには気付かれないから
I いっぱいギュゥって出来ちゃうんだ
…ごめんね
どらまん。 - 「ゲゲゲの鬼太郎」次回予告で最近猫娘が積極的にアプローチしているのに鬼太郎が華麗にスルーしている件
ttp://d.hatena.ne.jp/doraman/20070701/p2 ………、最近の商用作品の男主人公は親しい女の子のアプローチをスルーせねばならないッ!!
とかいう決まりごとでもあるのかねえ…
いや鬼太郎はなんだ、いままで親しい人を失ってきたり妖怪同士のタブーだとかそんなものを考慮して
『敢えて』スルーしているのだろうけれど、キョンは無意識スルーだからねぇ…一番やりづらいんだよ
ハルヒ「ねんがんの キョンをてにいれたわよ!」
そう かんけいないね
ニア殺してでも うばいとる
ゆずってくれ たのむ!!
今日は人がいないなぁ。
ここで何故佐々木がここまで人気があるかを勝手に考察。
1.男相手に男言葉、女相手に女言葉。
このわかりやすいまでに「相手に合わせてキャラを変える」という彼女の
習慣が、日ごろ「ああなんで俺は素の自分でいられないのか」と悩む
青少年のハートをがっちりときゃっち。
2.知性
古泉も知性だけなら負けはせぬ。長門もハルヒもそれは同じ。
だけれども、前者は男子、後者二人はいわば規格外。
もっともいやみったらしくないのは佐々木であると。
3.むくわれぬ恋
原作では確定されていないとて、このスレでは佐々木の恋心は周知の事実。
そしてハルヒがいる以上、けしてその恋はむくわれぬ。
その切ない境遇は万人の心を捕らえてはなさぬ。
つくづく思うことは、ハルヒや長門に関しては人は「憧れ」を抱き、
佐々木に関しては人は「シンパシー」を抱く。
ある意味もっとも「普通」のキャラ、そんな佐々木に幸あれよ。
チラ裏で失礼しました。
あーでも確かに俺片思い好きだわ
非常に感動的なSSが続いて、なんかキョンがフラクラに見えなくなってきた。
これはいけません。
てなわけで俗悪「その他」を気にせずスレ消費。てりゃ。
佐々木さん台風は苦手の巻
佐々木「ねえキョン。今度の週末、台風直撃の時に、両親がそろって不在なんだ。
柄にもなく心細くてね。非常に申し訳ないんだが、不測の事態に備えて、
我が家に来てくれないだろうか」
キョン「いいぜ。ウチなら親父がいるし。なにより妹がはしゃぎまわって煩くてかなわないんだ」
佐々木「ああ、助かるよキョン」
橘「佐々木さん、妙にウキウキしてますね。何かいいことありましたか?」
佐々木「ううん。何でもないよ♪」
九曜「−−その、本は、……料理本−−」
佐々木「いや、週末は台風で家に閉じ込められそうだから、ちょっと手料理でも練習してみようかと思って♪」
橘「さすがなのです佐々木さん」
キョン「おーい佐々木、来たぞー。開けてくれ」
佐々木「や、やあキョン。待ってたよ、すまないね。もう雨も本降りのようだ。
シャワーでも浴びてゆっくりしてくれたまえ。ご足労いただいた分、
ちょっと豪華な料理でも献上してさしあげるよ♪」
キョン「いやー男手は多い方がいいと思ってな。国木田と、あとウチのクラスの谷口もつれてきたんだ」
谷口「HAHAHA始めまして」
国木田「……キョン、君絶対選択を誤ったと思うよ」
佐々木「……………………」
橘「佐々木さーん! なんで閉鎖空間で風速80キロの大嵐が吹き荒れてるんですかー」
>>772 シンパシーを抱く を パンジーを抱く と誤読したおれに幸あれ
777 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/19(木) 19:24:15 ID:tqPDEnGi
>>775 最近のSSによるキョンに対しての高評価が一気に元通りになったぜw
チビモン
⊂_⊂_ヽ
(( ・∀・)<ハルヒって何?
(( ⊃ ⊃
⊂(__)_)
ウパモン
(\/ ̄\/)
( ( ´ ∀ ` ) ) <たぶんこういう話の漫画だよ↓
(/\_/\)
世界は300X年、世の中はマッチョであふれかえっていた、しかしマッチョはプロテインを求めて殺しあった。
そんなマッチョたちの暴走を阻止するためにオーキド博士に作られた、サイボーグマッチョ009その名も「ハルヒ」
いやバカ二人も空気嫁よとw
お前らは早く帰れオーラ浴びながら食う飯は美味くないだろ、いやいやまじで
>>770 あんま関係なくて悪いんだけど選択肢の隣にあるニアってなんなのかな?
他のスレでも時々見るんだけど、矢印?
>>781 FFとかの指の形したカーソルあるだろ、あれだよ
ニア←のほかには
rア←こんなのもあるでよ
>>781 正解かどうかわからんけど、
人差し指で指してる右手に俺は見えるのでそれかなと思っている
>>775 キョンは相変わらず佐々木のことがわかってないww
WAWAWAはアホだけど国木田はよく分かっていらっしゃるw
やっぱ指なのか
それはそうと、数日振りにきたら、神SSがたくさん来てるな
(・∀・)カンドウシタ!!
僕のことが 好きになる スキにな〜る〜
……ダメかな?
, -‐- 、. ,. ‐-ー- 、
,'. / ト、 ヽ ノ / ヽ
. i. ((从ソ 从〉 ノハハハハハ !
l. (|┳ ┳i!l !|─ ─ ,iリ)!
. ハNiヘ.''' ヮ''ノハ!.∩ ’ 、 - ,ノル´ ……?
⊂)"ー'゙.!ニア∪ 〈}゙|†'|´{'> 俺は別に お前を嫌いじゃないが
/ュュュュゝ i´T `i
〈__八_,〉 〈_,八__〉
風速80「キロ」ってヤバスギだろ
>>786 キョンに意味が伝わってないw
佐々木かわいいよ佐々木
>>787 マジレスすると、
「風速80キロ=秒速約22メートル」
ギリギリ台風とは呼べないなww
でも「嫌いじゃない」だけで割りとご満悦な佐々木さん。
235 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/07/19(木) 19:39:36 ID:XQ9Vmk0o
驚愕だったら二日くらい前から紗羅とかで流れてる
内容飛び飛びだけど
はっきり言ってつまんなかった
236 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2007/07/19(木) 19:41:47 ID:XQ9Vmk0o
途中で送信しちゃったぜ
つまんないから新刊として出せないのかなあとか、勘ぐりたくなる
取り敢えず佐々木が思いっきり黒くて橘は悲惨に可愛かった
>>790 佐々木「キョンのいいとこ、ひとつめーっけ!」
>>775 佐々木「お茶です」(茶葉の缶を置く)
谷口「ああ、こりゃオイシイ さすが高級茶葉だ!」
国木田「やっぱり僕らは帰ったほうがいいんじゃないかな」
>>775 佐々木「まぁ、せっかく来たんだしお茶漬けでもどうです?」
国木田「……せっかくだけど(ry」
谷口「いただきます!」
国木田「た、谷口…(駄目だこいつ……早くなんとかしないと)」
796 :
760:2007/07/19(木) 21:28:13 ID:L1Umlfer
ただいまwiki保管庫の更新をしているのものですが、SSがあまりにも多すぎて苦労しております。
ということで、今までの奴で先にこれだけはさっさと保守しておけ!ってなSSがあったらそれを優先的に保管しようと思っております。
というわけで、お気に入りSSのタイトルを教えてくれ。
あと、part10-12のログがあったらうpしてもらえるとうれしい。
798 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/19(木) 21:35:55 ID:fWIjiaJY
定期あげ
>>789 亀マジレスすると「風速」は毎秒単位なのでそれは間違い
純粋に「大気の流れが毎秒80000メートル移動する」と言う事になる
太陽系を軽く脱出するな
>800
地球脱出速度の約7倍。
宇宙のお星様に…
見えるかい? あれが「きょこ座」だよ……。
Wikiにdut置くとこ作るのもいいかも?
リロードしてなかった・・・orz
>>805 乙です
809 :
760:2007/07/19(木) 22:57:44 ID:sOO1hydX
今は過去ログ作業中?
調子に乗ってまたSS書いてきたのですが
投下しても大丈夫ですか?
>>799 やはり秒速80キロだったか。これは失礼。
>>804 ‥‥あの人はね‥‥星になったのよ。
それでは失礼して
最近は切ない系が多いので
熱いものを書いてみました
↓↓↓
814 :
1:2007/07/19(木) 23:02:23 ID:VqfSYTVb
春の柔らかな日差しも終わり、暖かさが暑さに変わり始めた初夏の週末、俺たちSOS
団は例によって不思議探索へと繰り出していた。以前は二人か三人のチームに分かれてい
たが、春頃に起きたハルヒの気まぐれによりくじ引き制度は廃止され、五人全員で固まっ
て行動している。
ハルヒは一人ずんずん進んでは、路地裏を覗いたりゴミ箱をひっくり返したりそこらへ
んの隙間に棒を突っ込んだりしている。あいも変わらず元気な奴だ。朝比奈さんは時々ハ
ルヒにいじられながらも献身的についていき、愛くるしい笑顔を振りまいている。ああ、
見ているだけで疲れが吹き飛ぶようだ。長門は着かず離れずぼんやりとついてきているが、
時折書店を見つけては意味深な視線を送ってくる。本はこの前買ったでしょ、またにしな
さい。で、あとは、ああ、古泉ね。なんかそこらへんにいるよ。どうでもいいけど。
「さすがにその扱いは傷つくのですが……」
うるさい。さっき一人で逆ナンされやがって。お前は全国のもてない男の敵だ。
「逆ナンの一つや二つ、あなたに比べれば可愛いものだと思いますが」
俺のどこに比較される要素があるってんだ。確かにナイフで刺されるような修羅場は経
験済みだがな、あれはまた別の話だろ。
「ええ、それはまったく別の話です」
「キョン! 古泉くん! 何してんの、次行くわよ!」
声のしたほうを仰ぎ見ると、ハルヒははるか遠くで腕を振り回して叫んでいる。
いつの間にそんな所まで行ったんだよ。やれやれ、古泉曰く落ち着いたとは言ってもそ
の行動力は衰えることを知らないな。
そんなことを思いつつ、急かされるままに早足で足を進めていると、通りの向こうに知
った後姿を発見した。あまり見慣れない私服姿だが、あの髪型には見覚えがある。そもそ
もあいつの後姿を俺が見間違えるはずがない。中学からの友人の、
「佐々木、だよな……?」
だが、それでも俺は一瞬それが佐々木かどうかわからなかった。格好云々の話じゃない。
その挙動が普段の佐々木からかけ離れたものだったからだ。
佐々木はあたりをきょろきょろと見回しながら、ふらふらと歩を進めていた。それは誰
かを探しているというよりも、逆に誰かから逃げているようだ。心なしか顔も青ざめてい
る。それほど長い付き合いではないが、佐々木のあんな様子を俺は見たことが無かった。
「おい、佐々木」
「きゃあ!」
思わず近づきながら声をかけると、佐々木は悲鳴をあげて二三歩飛びすさった。その顔
にはおびえの色が濃く浮かび、体は縮こまり震えている。目にはうっすら涙が溜まってす
らいる。普段からは想像もできない、俺の知らない佐々木がそこにいた。
「しっかりしろ。俺だ」
落ち着かせるため、できるだけ優しい声を出すよう心掛ける。
「キョ、キョン……。キミ、か……」
「お、おい! 佐々木!」
俺のことを認識したとたん、佐々木は力が抜けたようにその場にへたり込んでしまった。
慌ててそばに駆け寄り顔を覗き込むと、遠目で見たよりもはるかにその顔色は悪く、全身
も初夏には不釣合いなほどの汗をかいている。
「いやすまない。キミの顔を見たら安心して、腰が抜けてしまったようだ。くっくっ、み
っともないところを見せてしまったね」
いつもの笑い方にもまるで力が無い。無理をして笑っているのがばればれだ。
「どうしました? 具合でも悪いのですか?」
異常に気が付いたのか、古泉が駆け足で近づいてくる。その後ろにはハルヒ達もいる。
その姿を見て俺は安心感を覚えると同時に、これはただ事では済まないだろうと予感した。
815 :
2:2007/07/19(木) 23:03:31 ID:VqfSYTVb
「ストーカーに狙われてる!?」
場所を移した喫茶店で佐々木の口から語られた真相は、しかし俺の予想を大きく上回っ
ていた。同席しているハルヒ達もあまりのことに絶句している。
「ああ、ここ二週間ほどずっとなんだ。はじめは朝下駄箱に手紙が入れてあるだけだった
のだけど、そのうち家のほうにも手紙や電話がかかってくるようになって……。最近では
付け回されている気配があるんだ」
ミルクティーを飲んで落ち着いたのか、佐々木の顔色はだいぶ良くなっている。それで
もまだ本調子ではないのは、その疲れた表情からうかがい知れる。
「だったら、何で一人歩きなんかしてるんだよ。余計危ないじゃないか」
「……家にいるとね、電話が鳴り止まないんだよ。線を抜こうかとも考えたんだけど、そ
したら今度は直接来るんじゃないかって思えて……」
言いつつ佐々木はうつむいた。こうしてみると、以前より少しやつれたように見える。
何よりいつもとは比べ物にならないその様子から、佐々木がどれだけ疲弊しきっているの
かが解る。
「それに、それにね。外に出たら……もしかしたらキョンに会えるんじゃないかって、そ
う思って……。くっくっ、まったくどうかしているよね? この広い街中で僕とキミが出
会う確立なんて、」
「けどこうして会えたな」
佐々木の言葉に割り込む。
それ以上自虐の言葉を言わせないために。
「もう大丈夫だ」
できるだけ力を込めて、できるだけ優しさを込めて言った。
少しでもこいつの傷を包み込むために。
「あ――」
そして佐々木は泣いた。あの佐々木が。人前で涙どころか、感情を出すことさえよしと
しない佐々木が大粒の涙をこぼしながら、俺にしがみついて泣いた。
ぎりっ。自分の奥歯が軋むのが解る。硬く握り締めた拳は爪が食い込み、痛みの電気信
号に脳へ送ってくる。
だが、そんなものはどうだっていい。俺ならいくら傷ついたってかまわねえよ。だがな、
こいつを傷つけることだけは許さねえ。それだけは絶対に許せねえ。
拳をほどいて、いまだ泣きじゃくる友人の頭を撫でた。小さく震えるそれは、か弱い女
の子の頭だった。
「許せないわね……」
今まで黙っていたハルヒが口を開いた。その声には強い怒りが込められ、その眼光は鋭
く尖っていく。いつもの烈火のような怒りではなく、静かな、しかし凄まじい怒りだ。
「たった今、そのクソストーカーをSOS団の敵と認定したわ。これより私達の持ちうる
全戦力をもってこれを排除する、文句無いわね」
団員一人一人の顔を見ながら、力強く宣言した。
古泉が頷く。その目には常に無い剣呑な光が宿っている。
朝比奈さんが頷く。その拳の震えはいつものおびえとは違うものだ。
長門が頷く。このときばかりはきっと俺じゃなくてもこいつの気持ちが解るだろう。
俺が頷く。ああ、是非も無えよ。佐々木を泣かすような奴はたとえ大統領だろうとぶち
のめしてやる。
816 :
3:2007/07/19(木) 23:04:58 ID:VqfSYTVb
それから俺達は作戦を練るためさらに場所を移すことにした。
やってきたのは我らがSOS団本部こと文芸部室。ここなら佐々木の泣き顔を人前にさ
らすこともないし、不審者が侵入したらすぐにわかる。なにより作戦は本部で練るものな
のだとハルヒは力説していた。
「はいどうぞ」
朝比奈さんが入れた紅茶の香りが部屋を満たす。柔らかな香りに包まれて、興奮してい
た心も平静を取り戻してきた。
気概がそがれる気もするが、今は佐々木を落ち着けることが最優先だ。何より、ちょっ
とやそっとのことでは今の俺達の怒りは収まらない。
「キョン、その……さっきはすまない。情けないところを見せて……」
まだ力はないが、さっきよりはずいぶんとマシな声で佐々木がおずおずと言ってきた。
流石は朝比奈さんの紅茶だ。喫茶店のものとは威力が違う。
「さっき……なんのことだ? 小泉、お前心当たりあるか?」
「いえ、何のことでしょう。特に思い当たりませんね」
古泉と一緒にすっとぼけてみる。
ここら辺の察しのよさは頼りになる。
「……ありがとう」
そんな俺達の様子を見て佐々木は静かに笑った。
これもさっきとは違う、本当の笑顔だ。
「うん。どうやらだいぶ回復してきたみたいね。それじゃ、そろそろ作戦会議を始めよう
かしら。佐々木さんには少し質問したいんだけど、大丈夫?」
ハルヒが気遣わしげに聞いてくる。今まで静かにしていたのも、こいつなりに気を遣っ
てのことなのだろう。
「ええ、大丈夫。始めて」
「それじゃ、まずいきなりなんだけど、佐々木さんはストーカーについて心当たりある?」
「……いいえ、ないわ」
ストーカーという単語に一瞬身を強張らせたが、すぐに持ち直ししっかりと受け答える。
「本当に? 例えば、付き合っていた相手とか、告白されて振った相手とかは?」
佐々木の様子を見て、大丈夫そうと踏んだのだろう。ハルヒが質問を重ねる。
「今まで誰かと付き合ったことはないし……。高校に入って告白されたことは何度かある
けど、全部その場で断ってきたし、最近はそういうのもなかったわ。今の高校には親しい
異性もいないし……」
佐々木はちらちらと俺を伺いながら答えた。やはりまだ不安が残るのだろうか。
安心しろ。ハルヒも古泉も長門も朝比奈さんも信頼できる。俺が保証するよ。
「……。まあ、そんな感じで」
「……。ええ、そんな感じね」
佐々木とハルヒはため息をついて締めくくった。
くそ、交際関係からはホシの特定はできないか。
817 :
4:2007/07/19(木) 23:06:24 ID:VqfSYTVb
「うーん。以前振った相手が付きまとうにしては、タイムラグがあるわね」
「そうとも限りませんよ。病気の潜伏期間のように、水面下に溜め込んだコンプレックス
が今になって現れたのかもしれません」
確かに古泉の言うことにも一理あるが、それだと相手を特定することなんて不可能じゃ
ないか。それこそ高校に限らず、今までに出会った男全部が対象になってしまう。
「どころか、もしかしたら佐々木さんが出会っていると認識していない場合もあります。
道端ですれ違っただけで一目惚れし、妄想に取り付かれてストーキングに及ぶというケー
スもありますから」
「つまり、ホシの素性を挙げて直接叩くってのは無理ってことか。となると……」
そういいながらも次の言葉が続かず、沈黙する。
他の皆も同様で、いい作戦が思い浮かばないようだ。
いや、逆か。いい作戦はあるんだ。単純で最も効果的な、誰もがまず思いつく作戦が。
けれどそれは、
「僕が囮になろう」
「!」
佐々木はさも名案だろう、というようにこちらを見返しながら言った。
「僕が囮になる。これが今打てる手の中で最も簡単で効率的だと思うよ」
「いや、けどそれは……」
そんなことさせるわけにはいかない。
お前さっきまであんなに震えてたじゃないか。
「気遣いありがとう。けど僕の問題を解決するのに僕だけ何もしないというわけにもいか
ないだろう。確かに、確かにとても怖いけれど、でも」
佐々木は俺の目を見た。その目の中には、恐怖や不安の色が浮かんでいるが、その奥に
不思議な光が見える。俺を引き込む、あの佐々木の目の光だ。
「守ってくれるんだろう?」
俺は何と答えていいか解らず、思わずハルヒのほうを向きそうになった。
けれど寸でのところで踏みとどまる。
佐々木は俺に聞いているんだ。
だったら、俺が答えなければならない。
そして俺が答えるなら、その答えは決まっている。
「もちろんだ」
その後の会議によって、流石に夜間の囮作戦は危険すぎるということになり、作戦決行
日は翌日の日曜に回され、佐々木は万が一に備え、今晩は長門の家に泊まることになった。
ハルヒは二人だけでは心配だから自分も泊まると言い張り、強引に長門の部屋に上がり
こんでいる。心配しなくても、長門のそばにいれば地球上のどこよりも安全だよ。
「本当にすまない。何から何まで世話になって」
「気にするな。困ったときはお互い様だろ。それに中学時代に受けた俺の恩はまだまだこ
んなもんじゃ返し足りねえよ」
それだけ言うと申し訳なさそうにしていた佐々木の顔も幾分か晴れたようだ。
「それじゃあな。今日は疲れたろうから早く寝ろよ。ハルヒがうるさいかもしれんが」
「大丈夫さ。今の家に比べたらこっちのほうが何倍も安心できる。久々に落ち着いて眠れ
そうだよ。それに――」
佐々木は俺のほうを向くと、いつもとは違う女の子のような笑顔で言った。
「今日はいい夢が見れそうだ」
818 :
5:2007/07/19(木) 23:07:44 ID:VqfSYTVb
翌日、作戦決行日。俺はいつも以上に早起きし、朝食のパンを多めに腹に詰め込んだ。
一晩経ったが、気合は充分。ストーカーに対する怒りは欠片も収まっちゃいない。それ
は長門の部屋に集合した全員ともに言えることだった。
「それじゃあ、昨日の作戦通り行くわよ。これからキョンと佐々木さんは二人して町に繰
り出す。ただストーカーがこっちを見失ってる可能性もあるから、一旦佐々木さんの家ま
で行くこと、いい?」
佐々木と俺が一緒に行動することは昨日俺が提案したものだ。その時はただ佐々木を一
人にするのが不安だっただけなのだが、ストーカーを吊り上げるにはいい餌になるだろう。
「私達は昨日の喫茶店とかで顔を見られてる可能性があるから、念のためかなり距離をと
って追跡するわ。だから何かあってもすぐには駆けつけれないかもしれない。少しでも不
審なことを感じたらすぐに連絡するのよ」
「了解だ。それにもしものときは一応俺も男だ。ちっとは気合を見せてやるよ」
「よし、いい心がけね。それとキョン、ちょっと」
ハルヒが俺の襟をつかんで隅っこに引っ張って行く。こら、伸びるだろうが。
何事かといぶかしんでいると、何やらもごもごと口を動かしたあと、上目遣いにこちら
を睨みつけてきた。
「ほんとはこんな塩を送るような真似したくないんだけど。あんたバカだから、解ってな
さそうだし、言っとくわ。今回のこの任務、」
「デートじゃないってんだろ。そんなことわかって――」
「デートしなさい」
「は?」
ハルヒの予想外の言葉に、俺は間抜けな声を上げてしまった。
「昨日に比べたら、そりゃ元気には見えるけど、佐々木さんはまだ無理してるわ。昨日あ
んたが帰ったあとのしょげっぷりなんかひどかったんだから。周りに注意を怠るのは忘れ
ちゃダメだけど、それはこっちでできるだけバックアップするから、あんたはできるだけ
佐々木さんを楽しませることに集中しなさい」
ハルヒは不機嫌そうにそれだけ言うとすぐに背中を向けてしまった。
「……ああ、わかった。任せとけ」
そうだよな。ストーカーをぶちのめすのは当然のことだが、それ以上に佐々木に元気に
なってもらわなくちゃいけないよな。
「言っとくけど、今回だけよ。こんな特例は」
「おう。わかってるって」
「……あんたは絶対解ってないわ」
819 :
6:2007/07/19(木) 23:08:58 ID:VqfSYTVb
ハルヒのため息を背に受け、俺と佐々木は出撃した。途中佐々木の家に寄って佐々木が
余所行きの服に着替えると準備は万端だ。ハルヒたちに報告を入れて町へと足を進める。
ウィンドウショッピングをしたり喫茶店に入ったりしながら、ハルヒから助言を受けた
俺はひたすら話題を振りまくり、とにかく喋り通した。恋愛経験のない俺にできることな
んざ口を動かすことぐらいのものだからな。
SOS団の今までの活動と俺が被ってきた被害のこと。国木田の変わらない飄々ぶりの
こと。新しくできた谷口というアホな友人のこと。アホな谷口が起こしたアホなこと。ア
ホだと思っていた谷口が予想を超えて本当にアホだったということ。
はじめはどこか硬かった佐々木の笑顔も会話が重なるにつれ、自然なものへと変わって
いった。佐々木の笑顔の糧になれたのなら、谷口も本望だろう。
「くっくっくっ、なるほどね。どうやらキョンは涼宮さんたち以外にもよい友人に恵まれ
ているみたいだね」
「いや、よい友人ではないな、あいつは。強いて言えば悪友の類だろ」
「それにしたって羨ましいよ。僕は高校に入ってまともな友人一人作れなかったんだから」
佐々木の声のトーンが変わった。
思わず立ち止まり顔を覗き込むと、微笑を返された。
俺の見たい笑顔はそんな寂しいものじゃない。
「……橘とか、いるじゃねえか」
「確かに橘さんはいい人だよ。けど、僕の友人かと聞かれたら疑問が残る。結局のところ
彼女たちは僕の能力とやらに用があって近づいてきたのだから」
「それは……」
否定の言葉が続かなかった。
断言できなかったわけじゃない。
言っても届かない気がしたからだ。
目の前にいるはずの佐々木がどこか遠くにいるように感じた。
「それとも疑問に思わなかったのかい? どうして僕が今回のことを彼女たちに相談しな
かったのか」
もちろん、思わなかったわけではない。
佐々木の話を聞きながら、すぐにその考えには思い至っていた。
橘は古泉の機関とタメを張るだけの組織の一員だ。ストーカーの一人や二人、何の問題
もなく処理して見せるだろう。
けれど佐々木は橘に相談しなかった。助けを求めなかった。
「前にも話したと思うけど、僕はね、常に理性的でありたいと思っているんだ。昨日の喫
茶店で見せたように人前で泣いたりおびえたりすることは、僕にとっては醜態以外の何物
でもないんだよ。確かに橘さんはいい人だよ。けど、醜態をさらせるほどに心を開くこと
はできない。彼女達には悪いけどね、くっくっくっ」
佐々木は喉を震わせて笑った。
俺が聞きたいのはそんな哀しい声じゃない。
820 :
7:2007/07/19(木) 23:10:29 ID:VqfSYTVb
「俺にも……か?」
「え?」
「俺に相談しなかったのも、同じ理由なのか?」
声が震えているのが解る。
俺にとって佐々木は大切な友人だと思っていた。
けれど、もしかしたら佐々木にとって俺はただの元クラスメイトなのかもしれない。そ
んな思いが恐怖となって俺の心に忍び込んでくる。
「違う!」
佐々木は珍しく声を荒げて否定した。
「違う、そうじゃない。キミには、キミになら僕は全てを委ねてもかまわないと思ってい
る。キミは僕が心を許しているたった一人の親友だ。でも……」
佐々木は苦しそうに、傷口から血を絞り出すように続けた。
「でも、キミのそばには涼宮さんがいる。僕は彼女には、彼女にだけは弱みを見せたくな
い。それだけはどうしても我慢できないんだ」
「……わかんねえよ」
言いながら、頭の中ではうっすらと理解できていた。
こいつは人に頼るのが苦手なんだ。
俺と違って何でも一人でこなしてきたから、誰かに頼ったことがない。
だから頼り方が解らないんだ。
何でも知ってるくせに、こんな簡単なことも知らないんだ。
「!! キョ、キョン!?」
気が付いたら俺は佐々木を抱きしめていた。
器用なくせに不器用なこの友人が、急に愛おしく思えた。
「バカだなぁ、お前は」
苦笑して耳元で呟く。
佐々木の顔はこちらからは見えないけれど、不思議とどんな表情なのか解る気がした。
「まさかキミにバカと言われる日が来るとはね。くっくっ、けど反論はできないな。ああ、
確かに僕はバカだった」
「今遠まわしに俺のこと馬鹿にしなかったか?」
「くっくっくっ、さあどうだろうね」
離れてみるとそこにはいつもの笑みを浮かべた佐々木がいた。
俺が見たかったのはその笑顔だ。俺が聞きたかったのはその笑い声だ。
俺は久しぶりに見るその笑顔にしばしの間見とれてしまった。
だから、背後から近づくそいつに気付くことができなかった。
支援
822 :
8:2007/07/19(木) 23:11:51 ID:VqfSYTVb
「彼女から離れろ」
後ろからかけられた声に、心臓が縮み上がった。
慌てて後ろを振り返る。至近距離といってもいいほどの近さで一人の男が立っていた。
普通の男だった。脂ぎったデブでもなく、やせ細った眼鏡でもなく、街中にいれば誰に
も気付かれないような普通のどこにでもいる男だ。
ただその瞳だけは、まるで掃除前のプールの水のように濁り虚ろな視線を向けている。
佐々木は俺の後ろに回り、シャツの裾を握り締めている。
その反応から確信した。こいつだ。
こいつがストーカーだ。
こいつが佐々木を泣かしたんだ。
こいつが佐々木を追い詰めたんだ。
こいつが佐々木を傷つけやがったんだ。
腹の底からぐらぐらと怒りが湧き上がってくる。その怒りを隠すことなく、そのまま男
の空虚な目を真正面から睨みつける。
「彼女から離れろ。嫌がっているじゃないか」
しかし俺の視線などお構い無しに男は、話しかけてくる。
気持ちの悪い声だ。目も虚ろなら声も虚ろだ。まるで感情が読み取れない。
「嫌がらせてるのはどっちだよ」
「僕は彼女の恋人だ。彼女に手を出すな」
まるで会話が通じない。初期の長門だってもう少し意思疎通できたぞ。
「良かった。やっぱり悪い虫がついていたんだね。最近電話してくれないから心配してた
んだ。でも大丈夫、すぐに追い払ってあげるから」
「!!」
男は俺じゃなく佐々木に話しかけた。虚ろな目のまま口元だけ吊り上げ笑うさまは生理
的な恐怖心を引き起こす。
俺は両手を広げて佐々木を庇う。この男の濁った言葉が、この男の淀んだ視線が佐々木
に届かないように。
男は一瞬顔を歪めたが、すぐに元に戻しそのまま懐に手を入れた。その動きがあまりに
自然だったので、一瞬名刺でも出すのかと思ってしまった。
果たして男の手には小ぶりのナイフが握られていた。
はん。朝倉のに比べたらずいぶん可愛い凶器だな。
支援
824 :
9:2007/07/19(木) 23:13:10 ID:VqfSYTVb
「キョ、キョン!」
背後で佐々木が声を上げる。なんだ佐々木、お前はナイフに慣れていないのか。俺は慣
れてるぞ、一回刺されたこともあるしな。
「こんなときにふざけている場合か! 早く逃げよう!」
「いいや、こいつはここでぶちのめす」
すでにポケットの中の携帯は短縮ダイヤルを発信している。すぐにでも援軍が駆けつけ
てくる。こいつをぶっ倒すのにこれ以上の機会はない。
それにな佐々木。俺の堪忍袋の尾はとっくの昔にぶっちぎれてんだよ。
「何が、おかしい?」
ここに来て男が初めて表情らしい表情を見せた。怪訝そうに俺の顔を覗き込んでいる。
俺は笑っていた。自然と口元が歪んでくる。
「いやなに、昨日のうちに佐々木に会えて良かったと思ってな。今まで信じてなかったけ
ど、案外あるのかも知れねえな、運命ってやつは!」
言い終える前に男の腹に蹴りを打ち込む。
不意をつかれた男は二三歩後ずさり、しりもちをつく。
こちらを睨み返す目には危険な光がともっている。だがそんなもの、ハルヒの目の光に
比べれば灯台の前の蝋燭みたいなもんだ。
周囲が騒がしくなってきた。ようやく事態に気付いたようだ。
これで安心だ。万一俺に何かあっても、佐々木は守られる。
「佐々木、よく聞け」
男の殺意を全身で受け止めながら、俺は佐々木に話しかけた。
「橘はお前の友達だ」
「え……?」
佐々木の閉鎖空間の中。俺に向かってその素晴らしさを説明する橘は、自分の神を誇る
宗教家なんかじゃなかった。自慢の友人を紹介するただの女の子だった。
「それから忘れてやるなよ。国木田だってお前の友達だろ。いつも飄々として、第三者気
取ってる奴だけど、あいつだって頼りになるんだ」
男がゆっくりと立ち上がる。目をナイフのようにぎらつかせ、こちらに歩み寄ってくる。
男を見据えながらも俺は背後の佐々木に語りかける。
「それとな、佐々木。お前が何でハルヒに弱みを見せたくないのか知らないが、これだけ
は言っておく。あいつは、お前の言う醜態なんかこれっぽちも気にしやしないぞ!」
もう目の前に男が迫ってきている。
それでも俺は佐々木に語りかける。
「どっかの団長さんが言ってたぜ。今はもう果報は寝て待ての時代じゃないんだと。穴掘
ってでも見つけなきゃいけないんだってよ」
俺がSOS団に入って学んだこと。ハルヒたちに教えられたこと。
それを今、俺から佐々木に伝える。
「待ってるだけじゃダメなんだよ! 助けて欲しいならそう言えよ! つらかったら泣き
つけよ! 勝手に遠慮して距離作るな、友達だろうが!!!!」
支援
しえ〜ん
私怨
shien
ここまで俺の支援
もいっちょ
しえん
支援
紫炎
しえーん
支援〜
どさくさにまぎれて佐々木は俺の嫁と言ってみる。
ふんっ、紫煙しておいてやる
詩宴
>>836 あえて勇気を出して言おう
佐々木は、このスレ住人みんなの嫁であるとッ!っていう支援
>>838,840
いやだからおいらの嫁だと何回言えば…
ところで
>>824で終わりなんじゃないの?
佐々木はきょこたんの嫁と言ってみる
支援
dkmj
じゃなかったwktk
支援するぜ
待ておまいら
佐 々 木 は キ ョ ン の 嫁
くっく、もし
>>824で終わりなら僕らは実に滑稽だね…
しえ〜ん
キョンが佐々木の嫁と考えてる俺は異端か?
___ クルッ…
/ || ̄ ̄|| <⌒ヽ )) ?
| ||__|| < 丿
| ̄ ̄\三⊂/ ̄ ̄ ̄/
| | ( ./ /
終わり?
下手するとこのまま1000まで支援
終わりか?終わりなのか?
>>850 ちょっとわからないでもない
ただフラクラな嫁を持って佐々木は大変だなw
停電か?
>>858 おお!わざわざd
最初のほうは読んだことなかったのでありがたい
とりあえずガンガレ〜
佐々木かわいいよ佐々木
やたら伸びてると思ったら支援ばっかでワロタww
佐々木とキョンはドラえもんのジャイアンとのび太の関係に似てるなぁ
支援しようと思ったら、
ものすごい数になってきたので止めました。
>>858 見に行ってみます。
>>861 佐々木「やぁ、キョン。面白そうな物持ってるね。ちょっと貸してよ」
キョン「あっ、まだ俺が……」
佐々木「うん?キョンの癖に生意気だね」
キョン「……」
キョン「助けてナガえもん〜!」
某所のスク水佐々木がまた性的なことに
867 :
10:2007/07/20(金) 01:08:30 ID:TdSb95QA
言い切った瞬間、右の頬に衝撃が走る。
男の拳が目の前を横切る。
左フックか。ナイフばかりに気を取られていた。
顎には入らなかったようだが、バランスを崩す。
男の気持ち悪い笑顔が目に入る。
鈍い光を放って、ナイフが踊る。
「キョン!!」
佐々木の悲鳴が聞こえる。
俺のわき腹にナイフが突き刺さ―――らない。
さらさらと、俺に当たる端から砂のように崩れ、風に飛ばされていく。
「情報連結解除」
男の後ろには駆けつけた長門の姿があった。
「っらあ!」
驚愕に目を見開く男の顔面に右の拳を叩き込む。
「ぐあっ!」
男はのけぞりたたらを踏む。いい位置だ、そのまま動くなよ。
「うおりゃああああああああ!!!!」
怒号と共に全力疾走してきたハルヒが渾身のドロップキックを放つ。
高さ、角度ともに完璧に男の横顔を捕らえ、道の向こう側にまで吹き飛ばす。
二転三転し男はゴミ箱に突っ込み、少しの間ぴくぴくと痙攣していたが、やがてそのま
ま動かなくなった。
「…………」
唖然として固まる周囲をよそに、ハルヒは
「例え天下の公僕が見逃しても、私たちSOS団の目の黒いうちは、佐々木さんには指一
本触れさせないわ! さあ、この念書にサインして、金輪際佐々木さんの半径4000キロメ
ートル以内に近づかないことを誓いなさい!」
などと勝ち口上を挙げ、動かない男の腕を引っ張り、無理やり拇印を取ろうとしている。
まったく、その傍若無人な暴れっぷりは味方にしている分には心強いな。
「……確かに彼女は僕の弱みなんか一片も気にしないだろうね」
後ろで佐々木が呟くのが聞こえた。
「それではよろしくお願いします」
男はその後駆けつけた警察官(の格好をした田丸兄弟)に引き取られ連行されていった。
小さくなっていくパトカーを眺めながら俺は古泉に尋ねた。
「あいつ、あれからどうするんだ? 警察に引き渡すのか?」
「いいえ。ストーカー犯罪に対する警察の腰の重さは定評がありますからね。内々で処理
させていただきます」
「具体的には、どうすんだよ」
「そうですね、橘さんの組織にのしでも付けて送ろうかと思っていますが」
「そりゃいい。少なくとももう二度と佐々木には近づけないだろうぜ」
しかし、だったらもう一発くらい殴っとくんだったな。
「やれやれ、物騒なことを口にするね。キミは一年見ない間にずいぶんやさぐれてしまっ
たようだ」
佐々木が苦笑しながら近づいてきた。
さっきまで朝比奈さんに介抱されていたのが効いたのだろう、その顔は以前のように生
気を取り戻している。あの人の癒しパワーはある種最強だからな。
868 :
11:2007/07/20(金) 01:10:11 ID:TdSb95QA
「まあ、この一年猛獣のもとで鍛えられたからな」
「誰のことよ、誰の」
佐々木の後ろからハルヒがじとっと睨んでくる。
ああ、これに比べたらあの男の視線なんてほんと大したことないな。
「気軽に言ってくれるけどね。つい先ほどまで僕は生きた心地がしなかったよ。僕のこと
でキミがあれほどまで怒ってくれるのはとても嬉しいよ。けどもう少し危険を省みてくれ、
後生だ」
そういって佐々木はまっすぐに俺の目を見据えてきた。
ああ、すまなかったな。心配かけちまった。次からは自重するよ。
「解ってくれたならそれでいい」
満足げに頷くと、佐々木は少し距離を置き俺たち全員に向き直り、頭を下げた。
「今回は本当にお世話になりました。心の底からお礼申し上げます。本当に、ありがとう
ございました」
佐々木が顔を上げる。そこにはここ二日どころか俺が知る限りでも見たことがないほど
の飛び切り上等な笑顔があった。
皆がその笑顔に、安堵の息をつく。
これで事件は無事解決、と思われた……のだが。
「ただしこれはこれ、それはそれ。今回の恩は必ず返させていただきますので、例の件に
関しては今後も遠慮なく挑まさせてもらいますから」
佐々木はにっこりと笑顔を浮かべ、宣言する。
さっきまでの笑顔とは異なり、妙な圧力が押し寄せてくる。
「どうぞ。この程度のことでやいやい言うほどSOS団の懐は小さくありませんから。そ
れよりそちらこそ、あんなこと今後も許されるとは思わないでね」
その笑顔を真っ向から迎え撃つハルヒ。
気が付けば長門も朝比奈さんも、妙な威圧感を放っている。
「うふふふふ」
「くっくっくっ」
笑顔と笑顔が交差する中で、途方に暮れる俺と古泉。
事件は無事に終わったが、もしかしてもっととんでもないことが始まっているんじゃな
いだろうか。
キター!支援支援
すみません!
連投規制くらって時間置こうとしたら
妹にパソ占領されました
これで完結です
お騒がせしました
おわび)つ「アナザーエンド」
鈍い光を放って、ナイフが踊る。
そして次の瞬間、
「「「私のキョンになにすんじゃあああ!!!」」」
怒号がハミングして、
男の背中にハルヒのドロップキックが突き刺さる。
男の顔面に佐々木の後ろ回し蹴りが決まる。
男のみぞおちに長門の肘鉄がめり込む。
男の顎を朝比奈さんの掌底が貫く。
「がはあっ!」
四方からの攻撃に、ダメージを受け流すことも出来ず、男はその場に崩れ落ちた。
しかし四人からの攻撃は止まない。
女子供でも絶大な攻撃力を誇ると言われる踵での踏みつけ攻撃を執拗に繰り返す。
あまりの迫力に身動きが取れずにいると、古泉が俺の肩に手を置いた。
「あなたが将来どのような道を進まれるかは存じませんが、これだけは言っておきます。くれ
ぐれも喧嘩だけはなさらないように」
普段なら軽く聞き流す古泉の言葉も、今回ばかりは真摯に受け止めることにした。
>>870 キター!
起きてて良かったGJでした!萌えました。
乙なんだぜ
キョンは苦労しそうだな
アナザーエンドにもワラタwwww
乙です、アナザーエンドがかなりツボりましたw
>>870 熱い熱いよ、燃えたし萌えたよ!
やればできるじゃねーかキョン!
ホントに今スレは豊作だな、超GJ!!
佐々木「ダヅィヴァナザン!! ヘェヘェ!!ナズェミデルンディス!! ダディャーナザァーン!!」
「佐々木さんとケンカ」
きっかけは俺の何気ない質問だった。
「佐々木って男の好みとかあるのか?」
たしかこんな様な質問をしたはずだ。
すると佐々木はくっくっといつもの笑いを見せた後これまたいつもの長台詞をはいた。
「いいかい?キョン、君も健全な男子中学生なのだからそういったことに興味があるのはわからないではない。
けれどね、前にも言ったとおり僕にとっては恋愛なんて精神病に過ぎないんだ。内面を考慮に入れてさえそれなのだから
外見なんてそれ以前の問題さ、むしろほとんど問題にならないといっていいだろう。
まぁ僕だって人間だから余り不潔だったりするのはいやだし、今のところそんなものに出会ったことは無いけれどもしかしたら
生理的に受け付けない顔だってあるかもしれない。でもそんなものは僕にとってはどうでもいいことなのさ。
時折外見だけを人間の評価基準にする人を見かけるけど僕には信じられないね。
でもまぁそうだね、親交を深めるという点においてはキョン、君見たいタイプが理想かな」
なんともまぁ佐々木らしいお言葉だ。
しかも最後に結構恥ずかしい言葉を付けやがった。
「はぁ・・・・・・なんともお前らしいな」
やっぱりこの手の話題は佐々木にはだめか。
そう思ってこの話題を打ち切ろうとしたとき佐々木から追い討ちが入った。
「それで、君はどうなんだい?」
「あ?」
「好みの異性のタイプだよ、僕は答えたじゃないか、君みたいなタイプがいいって。君が答えないのはフェアじゃないよ」
「ぬ・・・・・・」
なんだかだまされてる気がする。
あの長台詞で、散々恋愛を否定した上にこいつが言ったのは友人の好みだ。
しかしここで俺が友人の好みを言おうとしてもこいつのことだから口車で俺に恋愛的異性の好みを言わせて来るだろう。
くそ、やっぱりこいつに口では勝てないのか?
ここまで考えた後で俺はちょっとしたいたずらを思いついた。
そういえばこいつはさっき恥ずかしいことを言ってくれたな・・・・・・。
「そうだな・・・・・・まず髪はショートのほうがいいな」
「ほう」
俺の言葉を聞くと佐々木は自分の髪を触った。
「それでだな、知識量は多いほうがいいな。話してて楽しいのがいい」
「ふ、ふむ・・・・・・」
「体系は細身で、多少ボーイッシュな感じのほうがいいかもな。」
「・・・・・・・」
佐々木の顔がだんだん赤みを帯びてくるのがわかる。
「そうだな、後は・・・・・・気兼ねなく話せる奴がいいな、恋人だからって変に意識しなくてすむようなのがいい」
「キョ、キョン・・・・・・それって、それって・・・・・・」
佐々木の顔は既に真っ赤だ。
なんだ、こういう顔も出来るんじゃないか。
「それって・・・・・・僕の」
「ああ、佐々木の特徴を言っただけだからな」
「僕のこ・・・・・・へ?」
普段の佐々木では絶対に見せないような顔になった。
大成功。ひごろやられっぱなしなぶん言いようの無いカタルシスを感じる。
「はっはっは!どうだ佐々木!面白かったか?」
「・・・・・・・」
「佐々木?」
「キョン・・・・・・君って奴は・・・・・・君って奴は」
佐々木が下を向いてぶつぶつ言っている。
良くは聞き取れないが俺に一本取られたのがそんなに悔しいか。
ん?でもさっき挙げた特徴って・・・・・・。
「本当の好みでも8割くらいこのまんまだな」
具体的に言うと髪形とか。
「君って奴は!・・・・・・へ?」
俺のこの発言を聞いた佐々木はさっきと同じに見えても少しベクトルの違う驚き顔をした。
おお、こんな顔も出来るのか。
今まででも真っ赤だった顔がさらに真っ赤になっている。
「っ・・・・・もう知らない!」
そういって佐々木は教室から出て行ってしまった。
しまった、結構怒らせてしまったようだ。
帰りになっても佐々木は怒っていたようだが、結局二人乗りで塾に行った。
顔はまだ赤かった。
こんな夜中でも来てみるもんだな
おかげで良い夢が見れそうだ。
>>879GJ!
久々に来たら何だこの豊作ぶりはwww
>>858はもう消えちゃったんだね…
昨日が激しすぎていつも以上に
過疎ってる気がするな…。
wikiの保管庫、なんかやたら機能が充実してる。
すごいわ。お疲れさまです。
DATもずいぶんはいったし、昨日のSSも収録されてるし。
あとなんか人気投票までできてるw
すげえ。
正直人気投票は蛇足だろ
ああそういうのはちょっとな
人気投票とか不等号は荒れる原因になる事が多いからなぁ
まぁ、試験運転だからな
何はともあれ中の人乙です
前スレくらいからの新参者なんだが
佐々木スレってスゴイな…
特にpart14なんて良作SS大収穫祭じゃないか
住人になっちまいそうだ…
893 :
北高在学:2007/07/20(金) 14:08:28 ID:Ks6MPxdL
いま高校が夏休み前で半どんなんだでここが過疎ってると
てな訳で五分佐々木
895 :
北高在学:2007/07/20(金) 14:12:03 ID:Ks6MPxdL
く、ならば団長を連れていかしてもらうぜ
>>892 もう住人になればいいよw
佐々木かぁいいよ佐々木
このスレの流れと設定的にはありえないんだろうが
佐々木とキョンが結婚してるとこから始まるSSってないのか?
>>897 長編ではなかったが短いのならあったような気がしないでもない
なければ書けばいいじゃない
人生ササキ 川VーV示 ノ
上手く出来無いな
「あなたが神か」
目の部分をもうちょい大きく出来無いかなあと思うんだ
迷惑だったらごめん
次¬_¬示ι 「つまる所、現実とはかように確固たる法則によって支えられているということさ」
次¬_¬示ι「人生ササキ」
進化したかも。ジト目気味だけど(・∀・)
先人さん有り難う。
そろそろ次スレの季節ですね。
明日か明後日ぐらい?
今日中にいけそう
佐々木かわいいよ佐々木
略してささかわ
907 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/20(金) 20:52:01 ID:SDhEklBR
定期あげ
今日は神の降臨が無いようなので俺の駄作でもおkかな。
ちょい聞きたいがプリンで投下されてた佐々キョンSSの行方が知りたい
なんか佐々木さんと男が抱き合ってるとこを目撃したキョンが悶々としてるやつ
あれ未完なんだろか?
911 :
908:2007/07/20(金) 21:05:09 ID:HQj9Ha1f
────やはり、来るのではなかった。
そもそもが俺に楽しい時間など望むべくも無かったのだ。
今日は土曜。健全に生活をされている普通人の皆さんなら優雅なる休日を満喫するはずの日。
幸運なことに、年中無休が信条ではないかと誤解しそうな我らがSOS団も本日は休業。
よって本来ならば俺も優雅なる休日組に回り、布団と熱い抱擁を交わしながら惰眠を貪るはずだった。
しかし、現実ってのは意外と厳しい。
とある事情により、俺の明るい未来計画は既に破綻していた。
何故かって?それはだな、
「くくくくく、ふーはっはっははははは!!
これこそ茶番だ。滅多に見れない、音感ゼロじゃないか、はっはっ。」
こうやって普段無愛想なくせに嫌なところを付いてきて馬鹿笑いをかます未来人と。
「笑っちゃダメですよぉ……ぷぷっ。」
相変わらず俺の神経を逆撫でする能力は天下一品らしい超能力者と。
「────あなたの──音程は────とても、独特ね────。」
地球人類とのコミュニケーション能力が未実装としか思えないTFEI。
よりにもよってこいつらと、カラオケなんぞに来る羽目になり、あまつさえ今しがた俺のミラクルボイスを披露したからだ。
ギャラリーの反応はご覧の通り。
いつぞやの喫茶店では、こいつらとの会合に妹に委任状を持たせて参加させるべきだったかと悩んだものだが、訂正しよう。
こいつらへの代理にはシャミセンで十分だ。妹ですら惜しい。
俺の暗い気分をさらに増長させるように、目の前のモニターが無機質な音と光を映し出す。
『曲目 bird cage あなたの採点結果は40点です!』
忌々しい、ああ忌々しい、忌々しい。
作られし機械の分際で人間様の声に点数を付けるなどとは神をも恐れぬ暴虐。
まあ神といっても、俺の知っている神はその存在そのものが暴虐だが。
今頃ハカセ君なる小学生の勉強でもみている頃だろうか?
散々な結果にふてくされながら隣の佐々木にマイクを渡す。
そんな俺の顔が可笑しかったのか、佐々木が少し話しかけてきた。
「いやいや、なかなか知る機会のなかった君の音楽の成績について考察を深めさせてもらった。
しかしこの曲は僕も知っているのだが、アーティストの声が君によく似ていたように思う。
なかなかいいチョイスだったと思うよ?。」
「そのいいチョイスの結果があれか?」
未だに笑いが収まらないと言った感じの2人+顔色を変えない一人の方を向きながら言う。
お前ら、いつまで笑ってるんだ(一人除く)。
「くっくっ、拗ねるなよ。ある音をどう感じるかはその人次第さ。
例えば鈴虫の音など、僕たちには心地よく聞こえるが、外国の人には雑音にしか聞こえないとも聞く。
そんなに気にすることもあるまい。」
もっともらしく慰めているように聞こえるがな、佐々木。
……目が笑っているぞ。
「おや、そうかい?しまったな。これでも隠しているつもりだったのだが。」
もう隠す気もなくなったのか、おかしくて仕方が無い、といったような表情になる。
対して、俺の表情は苦虫を噛み潰したようになっているだろう。
……もういい、お前の番だ、歌えよ。
「そうさせてもらうことにしよう。僕の歌が君にとって雑音でなければいいが。」
そう言うのもそこそこに、イントロが流れる。
曲名は『First Good Bye』か。聞かない曲だな。
まあいい、友人の歌声をおとなしく拝聴することにしよう。
♪もっと解り合えたなら
今仲良くしてる あの娘が 私で
いつも 帰り道 Paradice
アイスを舐めながら 人生無駄遣い
912 :
908:2007/07/20(金) 21:07:12 ID:HQj9Ha1f
さすが佐々木だ、何でもそつなくこなしやがるな。
雑音どころか、不覚にも少し聞き入ってしまった。
「ふふ、どうですか?佐々木さんの歌は?」
いつの間にか橘が隣に寄ってきていた。
歌を邪魔しないよう、小声で会話する。
「ああ、上手いな。俺とは比べ物にならん。」
「ええ、本当にお上手です。さすが佐々木さん。
ですが、私が聞きたいのはのはそういう感想ではないんです。」
どういうことだ。
あいにく俺には音感の持ち合わせが無いので、専門的な分析はしかねるぞ。
「そんなことさっきからわかってま……睨まないで下さいよぅ、すいません。
それよりですね、私が言いたいのは、この曲の歌詞についてですよ。」
歌詞?
ちょうどモニターに映っているので確認する。
♪何も見てないフリで背中見てた
暗くなって走り出す
I miss you Baby
知った恋はジェラシーの悔しさだけ
置いて 逃げていったけど
もう Good Bye,Bye! First Love
「おお……。」
思わず感嘆する。
「感じ取れましたか?」
もちろんだ、お前も気付いていたか。
「ああ、悔しさの『悔』と言う字は『梅』に似ているな。」
「誰がそんなところの感想を言えと言ったんですかぁ!!もうっ!!」
憤懣やる方ない、といったような声で橘が言う。
そう言われても困るのだが。
本当に似ていないか?『悔』と『梅』。
「はぁ…もういいです。
苦労しますねぇ…佐々木さん。」
待て。
何故あいつが苦労を背負い込むことになる。
俺は人畜無害が信条の一般人だぞ。
その熱意をもった主張にも、最早橘は溜息をつくのみだった。
納得がいかない。
そうこうしているうちに佐々木の歌はつつがなく終了。
「やあ、どうだったかね。
自分の歌、というのは自らでは評価しにくいものでね。客観的な評価が欲しい。」
あれだけ上手いなら俺の感想なんて要らないと思うんだがね。
そうだな、まあ。
「……生憎と雑音には聞こえなかったな。」
「くっくっ、それは何よりだ。さあ、次の人は誰だい?」
913 :
908:2007/07/20(金) 21:08:34 ID:HQj9Ha1f
そんな感じでしばらく時間が経過した。
それぞれがそれぞれ、好きな曲を歌っていく中で、恐るべき事実が発覚する。
音楽の神の寵愛を受けていないのは俺だけだったらしく、皆一様に上手いのだ。
これではまるでちょっとした晒し者ではないか。
「くっくっ、ご機嫌斜めだね。
しかしだよ、キョン。今のこの状況は、とても喜ばしいものだとは思わないか?」
どういうことだ。
俺が晒し者になっているのに喜ばしいとは、お前との友情もここまでか?
「そういうことではないよ。考えても見たまえ。
いつぞやの喫茶店では、僕らの間には常に険悪な雰囲気が終始漂っていた。
それが今、僕らは誰一人欠席することなく仲良くこんなところに来ている。
その事実に、思いを致すとね。」
呉越同舟状態は今も変わっていないぞ。
あの時から状況は何も変化していないのだからな。
だいたい、このカラオケはお前が有無を言わさず俺を来させたように記憶しているが。
「それは言わぬが花、というものだよ。
だが、僕らがあの喫茶店のままの状態なら、それでも君は今日ここには来なかっただろう。
それだけでも、格段に進歩していると僕は思うよ。君はどうだい?」
佐々木が視線を合わせてくる。
なんとなく耐え切れなくなって、目を周りに逸らす。
そうすると当然、あいつらが目に入る。
橘、藤原、九曜。
こいつらは敵なのか否か、そもそも各人の目的すらも分かっていない。
SOS団の立場からすると、こいつらはいい影響を与えるとは思えない。
だが、今は。
少なくともカラオケに来ているだけの今は。
「……まあ、悪くは無いんじゃないか。」
思わずそんなことを呟いちまったが。
言った瞬間、後悔した。
何故ならば、
「いやいや、そう言って貰うと、僕も予定を組んだ甲斐があるというものだ。」
こうやってニヤニヤしている奴が目の前にいるからだ。
「妄言だ、失言だ、忘れろ!!」
俺の必死の訴えにも耳を貸さない。
ちょうど曲が終わったところらしく、佐々木はマイクに手を伸ばす。
「さて、次は僕の番だからね……と、おやおや。」
♪〜♪〜♪♪
聞き覚えのあり過ぎるイントロに脱力する。
……佐々木、お前って奴は。
「くっくっ、すまない、どうやら入力を間違えたらしい。
どうだろう、せっかくだし、君が歌ってくれないだろうか。
サポートは僕に任せてくれればいい。」
そういいながら、佐々木は新たにもう一つマイクを握る。
何が間違えた、だ。こいつめ。
こんな間違え方があるか。明らかにこれが狙いだっただろう。
やれやれ。
まあ、あれだ。
入れてしまった以上、歌うしかないだろうよ。
だからだな、その。
佐々木が両手に持っているマイクのうち、一本を受け取った理由は。
キャンセルボタンを押すのがめんどくさい、そう、それだけだ。
決して、今日、ほんの少しぐらいは楽しかったかもしれない、と思ったせいではない。断じて。
♪日常を壊すなよ 俺は普通に怠ける
冒険とかいいから もうどうでもいいから
♪I believe you
914 :
908:2007/07/20(金) 21:09:41 ID:HQj9Ha1f
以上です。
何スレか前に書いたCDネタの続き。
前の時点ではまったく書く予定は無かったけど、頂いたレスに
「カラオケ編マダー?」とか「bird cageとかFirst Good Byeとかやるんですね?」とあり、
インスピレーションを得たので作成。生涯2作目なので荒いのはご勘弁。
実は佐々木に『First Good Bye』と『倦怠ライフ・リターンズ』のコーラスを歌わせたかっただけという真実。
GJ!
なんというキョンフィルターw
こういうほのぼのしたの好き
原作でも佐々木団とこんな風に平和に過ごしてほしいな
カラオケ編待ってたんだよ〜
乙ですた
918 :
908:2007/07/20(金) 22:20:33 ID:HQj9Ha1f
おまけ NG集(ボツネタ)
NG 1
「はっはっは。歌の採点40点とはな、傑作だ。」
この野郎。本当におかしそうに笑ってやがる。
やはりシャミセンに来させてネコミミモードでも歌わせれば良かった。
「ほう、では次はキミが歌ってみたまえ。」
佐々木がそんな提案をする。それには俺も同意だ。
「過去の現地民に指図されるのは気に食わんが、まあいいだろう。
僕をそこの間抜け面と同じだと思うなよ?」
♪〜♪♪
何処かできいたような曲調に首を傾げながらも、スタート。
「みッみッみらk」
ガチャ。
『お飲み物お持ちいたしましたー。』
このタイミングでか。
「ああ、どうも。そこに置いていってください。」
自信満々の藤原の歌声は無様にも侵入者によって妨害の憂き目に合っていた。
…まあ、何だ、気を落とすな。
NG 2
おっと、次は九曜の番だ。
あいつに歌という概念があるのか、まずそれを聞きたいところだがな。
「──曖昧──3cm──そりゃぷにっt」
プツッ
いささかの躊躇いも無く停止ボタンを押す。
「────何故──?」
「禁則事項だ。」
「────そう。────────残念。」
NG 3
それは、カラオケルームに入るときのこと。
ふと目に付いたものに俺は疑問を持った。
「橘、その手のタンバリン、まさか持参か?」
橘はさも当然のように、
「ええ、佐々木さんの歌をしっかりとサポートするためですよ!任せてくださいね!」
自信満々にそう言った。
何と言うか、コメントが見つからない。
「……いや、折角だがそれは遠慮しよう。」
佐々木の言葉が、全てを物語っていた。
NG 4
「歌は、上手さじゃない。────ハート────。」
「……ますます気分が沈む慰めありがとよ。」
「しかし君はCDを出すときどうしていたんだい?」
「……聞きたいか?ほんっとーに聞きたいか?」
「いや、いい。……顔が恐いぞ、キョン。」
む、いかんいかん。あのときの悪夢の特訓を思い出してしまった。
リテイク、リテイク、リテイクの嵐だったんでな。あれは朝倉に次ぐ俺のトラウマだ。
ワロタww
便乗ネタでごめんなさい
九曜「とびっきり────タフな──妄想ね」
橘「もう止める隙すらありゃしない♪」
藤原「FEVER☆」
佐々木「キョン、どこへ行く。僕を一人にする気かい!?」
キョン「放せ!放してくれ!ここにこれ以上留まるのは命に関わる!」
First Good Byeを佐々木のピアノ弾き語りで聞きたい
ずーっと佐々木スレを見てきたが、今回も2週間程度で次スレに向かう運びと
なりそうですな。
この回転の速さは、やはりSSの投下数によるものが多いんだろうなぁ。
>>897 保管庫の8-493がそうだよ。
確か。
保管庫のSSみるとすぐ泣いてしまうぜ
保管庫が微妙に更新されてるのは俺の気のせいか?
>>925 本当だ。
少しだけ更新されている。
前まで10-54までだったはずだけどな。
927 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/20(金) 23:56:21 ID:SDhEklBR
定期あげ
>>923 thx
読んできた。なかなかに甘かった
でもやっぱハルヒがいて報われぬ想いってのが
佐々木の醍醐味なのかな?
>>760 いい仕事してますね、お疲れさま。
見やすいつくりで満足してます。
あと、人気投票削ってくれてありがとう。
チキンな俺はSS書けなくなっちゃうよw
自転車二人乗りしてたときは佐々木は何を考えてたんだろうな
キョンと一緒に自転車に乗ったまま街中走るなんて頭がフットーしそうだよおっっ
じゃなかったっけ
ああ、佐々木をぎゅーってしたい
いや、むしろされたい
>>930 キョンの背中……ハァハァ
キョンの匂ひ……クンカクンカ
あ〜キョンキョンキョンキョンキョンキョンキョン!!
(*´Д`)ハァハァ/lァ/ヽァl\ァl\ァ
『プラン』
夕食後、風呂にのんびり使った後冷たいお茶を飲みつつだらけていると俺の携帯が着メロを流した。
充電器から引っこ抜いて発信を見る、一月ほど前に再開した中学時代からの親友、佐々木だった。
「よぉ、佐々木。どうした?」
「君とお話ししたくてね、時間いいかな?」
「ああ、いいぜ」
中学時代佐々木も俺も携帯を持っていなかったのでお互い番号を知らなかった。
この間の再開のときに番号を交換したのだが、俺は一つ失念していた。
佐々木は俺の人生で出会った中で恐らく最も話し好きなやつだったのだ。
番号を交換して以降、ほとんど毎日といっていいくらいこの時間に佐々木は電話をかけてくる。
そして小一時間ほど会話した後眠りにつくのがここ最近の日課になっていた。
そんなに着信の多いわけではない俺の携帯の履歴はほとんどが佐々木の名前で埋まっている。
今も佐々木の話を聞きながらあいづちを入れている。
これが話しのつまらない奴なら適当に切り上げるのだが困ったことに佐々木の話は面白い。
だからついつい長電話になってしまうのだ。
・・・・・・そういえば何時もかけてくるのは佐々木のほうだよな。
俺は一つ疑問を抱いた。
適当に話しのタイミングを計ってその疑問を口に出す。
「なぁ、佐々木。ここんとこほとんど毎日電話してるが料金は大丈夫なのか?」
「え・・・・・・迷惑だったかい?」
「いや、お前の話は楽しいからいいが、かけてくるのは何時もお前からだろう」
「くっくっ、それなら心配要らないよ、きちんと計算してるからね。でもそのせいで時間制限つきなのは悲しいけどね」
さすがというか佐々木に抜かりは無かった。
って毎日これだけ話してもまだねたが尽きないというのかこいつは。
一体佐々木の頭の中にはどれだけボキャブラリーが詰まってるんだが。
っても時間制限か、たしかに何時も話の途中でも佐々木は話を切り上げてたな。
いいところで話が終わって俺もちょっぴり残念だと思うことがたびたびあった気がする。
あれ、なんかこういうの無かったっけ。
「そうだ、佐々木。アレ入らないか?」
「くっくっ、いくら僕でも超能力者じゃないんだからそれじゃわからないよ。アレってなんだい?」
「えーと、ほらアレだよ。携帯のプラン・・・・・あーなんてったっけ?」
「・・・・・・すまない、ちょっと解らないな。」
「あ、そうだ。思い出した。あれだよ。LOVE定額!」
「え?」
どこぞのメーカーがやっている定額制。
恋人同士なら通話がどうにかなるとかいうプランがあったはずだ。
「まぁ恋人じゃないけどさ、どうせ俺も長時間電話する奴なんてお前くらいだし」
「あ、ああ」
「せっかく男と女なんだから利用しようぜ?」
「え、え?えっと・・・・・・」
なんだか佐々木の言葉の歯切れが微妙に悪くなっている。
なにか不満でもあるのか?
「あ、でも佐々木が嫌って言うなら別に」
「い、いや。そんなことは無いよ!?うん、いい考えだ!さすがはキョンだね」
おいおいどうした佐々木、いきなり声が一オクターブ上がっているぞ。
「んじゃ、今度の日曜に二人で手続きしにいこうぜ」
「こ、今度の日曜・・・・・・」
「ん?都合悪いか?」
「い、いや大丈夫だよキョン。二人で・・・・・・その、LOVE定額の手続きに行こうじゃないか」
「よし、じゃ今度な」
「うん、えっと・・・・・・あ、もうこんな時間じゃないか。じゃあキョン。僕はこれでお休みさせてもらうよ」
「おう、お休み」
「うん、お休み」
挨拶をすると電話は切れた。
俺のほうも通話を切り携帯を充電器に戻す。
さて、俺も寝るかね。
ってあれ、いつもより20分くらい早かったな。
佐々木の計算ミスか?
定額制の内容とかまったく調べずに書いたので突っ込み無用。
これはいい定額
LOVE定額の次はファミリー割引だな。
時期的に考えるとちょっと昔な
実は男同士でも問題なく組めると言うLOVE定額 アッー!
キョン「ごめん、俺ソフトバンクじゃないんだ・・・」
キョン「作戦成功。しっかり舞い上がったな。さーてどう落とすかな」
>>938 それ言っちゃうと別にペアである必要もないんだけどなwwww
うん、名前だけしか知らずに書くもんじゃないな。
っていうかもうやってないのか。
最近このスレでキョンのフラグクラッシュがなくてむしろ違和感を覚える
同名別種のものと思えば問題ない
なければ自分で作ればいいじゃない!
何をだ?
フラクラSSじゃないのか
948 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/21(土) 09:30:36 ID:8hu+VDxi
今更ながらカラオケネタ見て、なんか思いついたので投下します。
原曲は喜緑さんのキャラソン
fixed mind 佐々木Ver
胸の気持ち 隠してる 日常はいつか終わり
記憶にだけ 残っていれば良い 結末が
相応しいと 思ったよ だからあの日
別れ告げた 選択だった 不器用な自分
必要ならば 呼んでかまわない
呼ばれるの 期待してしまう
何だろう こんな 気持ち
違う未来では 君と寄り添って 歩けたのかもね
考えたけどダメだよ
君のいない日々 何か足りないよ
恋愛なんて 気の迷いなのに
胸が痛むのは何故
今君に会いたいのは何故
ポンジー「現地人どもめ、さすがにこの時間にはいないと見える…食らえ、30分佐々木ッ!!」
ポンジーは阻止
橘「ふふっ…、花畑未来人の失敗の
不意をついていまこそ30分佐々木
なのです!」
阻止してツインテ引っ張る
30分――佐々木――
それは――何―?
健康の為、昆布は摂取・・・じゃなくて阻止
キョン「ぬるぽ」
>>956 ガッと言って欲しい、そういうわけかい?ならば、僕もガッと言うことに吝かではない。
くっくっ、君もなかなか面白いことをしてくれるね。
来たるべきアニメ第アニメ第三期のEDは「ハレ晴レユカイ裏SOS団Ver」だったら京アニを神認定する
でも一人足りんね(´・ω・`)
佐々木団にキョンを入れたらいい
ただ実際本人は踊るのを拒否しそうだけどw
>>760の保管庫今までのスレも見れていいな
次スレでは今の保管庫か
>>760の保管庫のどっちを使うんだ?
二つ入れれば問題なしでしょ
両方いっとこうぜ
相互補完、良い言葉だと思わないかい?
保管庫は二つも要らない希ガス
リスクヘッジのために複数存在すべき、
って嫁が言ってる。
どちらかに完全に保管されてるならね・・・
現時点では両方の保管庫でPart1-14までを保管できるという関係。
>>958 佐々木が筆頭だとなんだか喫茶店で集まって延々と変な話してるイメージがあって踊ってるところが想像できんw
969 :
YUKI:2007/07/21(土) 20:56:31 ID:moV8CAf+
はじめまして。
仲間になってもいいですか??
970 :
YUKI:2007/07/21(土) 20:59:51 ID:moV8CAf+
ここハルヒのですよね?
驚愕が楽しみです!!
さて、痛コテが
>>970取ってしまった訳だが・・・
あ〜、やっと追いついた
それにしてもGJの嵐だ、皆さんGJ!
今スレは豊作なんてレベルじゃないなww
974 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/21(土) 21:42:49 ID:m8rJH3Ph
>>佐々木、キョン、パンジーが超嫌そうな顔で踊ってる姿が想像できるwww
というわけで立ててきます。
連レスゴメ、
結局保管庫はどうすればいい?
二つ入れればいいと思うが立てる人の判断で良いかと
新スレ、14のままだぜ…
>>979 まちがえてEnter押した俺のバカァァァorz
スレ立て直す?
自治厨・・・じゃないな、
何あれ?
前スレのURLは変えてんのに13て
まぁ立っちゃったものはどうしようも無い、どうする?
立った以上使い切ろうぜ
半角エンターで立っちゃうとかどんなブラウザだよ
>>984 気にしてはいかんざき
お、俺はちがうからな!
さて埋めますか
長門「
>>992の言葉を無効化。並びに有機情報連結の解除を申請する」
>>994なら次スレは支援1行レスが1/3を占める
>>1000なら驚愕の発売日が次スレ進行中に発表される。
正直そろそろ待ちきれないんだぜ。
1001 :
1001:
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。