キャスター「あらおはよう、涼子。今日は早いのね」
涼子「おはよ姉さん。今日はちょっとやることあるしね。いただきまーす」
銀「おはよぉ姉さぁん…あら、ヤクルト切れかかってるわぁ、買っておいてねぇ」
タクラミ系やられ役3姉妹のスレです。
余裕の2get…
銀「誰がヤラレ役よ!せめてライバルって言いなさいよぉ!」
銀様ほどのやられ役はそうそういない
三姉妹スレに必要なもの
●事件(ネタ)を引き起こせるキャラ
(ex.ハルヒ、ボケモード綾波)
●引き起こされた事件に面白い反応のできるキャラ
(ex.長門、翠星石あるいはアスカ)
●事態をまとめることのできるキャラ
(ex.ルリ、アスカあるいは翠星石)
そして
●複数の情熱的な職人
このスレの前途に期待。
Fate
ハルヒ
ローゼン
^^;
またすごい姉妹だな…
その発想は無かったわ。
どっちかっていうと水銀燈は一番上か真ん中の姉だと思う
キャスターが分からないから書けない
キャスターって…誰?
マジでわからん。
12 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/20(日) 04:55:59 ID:TlbDJhlo
出演作品「Fate/stay night」
本文「Wikipedia」より
キャスター(声優:田中敦子)
身長:163cm 体重:51kg スリーサイズ:B82/W57/H84(cm)
イメージカラー:紫
好きなもの:寡黙で誠実な人、可愛らしい服と少女 苦手なもの:筋肉ダルマ
特技:結界作成、道具作成
属性:中立・悪
魔術師の英霊。女性の英霊で、神代にしか存在しないはずの高等な魔術を自在に操る。
魔法こそ習得していないものの、魔法の域の超高等魔術を平然と扱い、魔術師としての能力は魔法使いと同等、もしくは上回るレベル。
しかし、大抵のサーヴァント、特に三騎士のクラスに召喚されたものは対魔力を備えているため、魔術が主な攻撃手段となるキャスターは全サーヴァント中最弱とも言われる(万全の状態のキャスターには青崎青子も敵わない)。
そのため、策略を巡らして着実に力を蓄えている。ファンからは「キャス子」の愛称で呼ばれる。
13 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/22(火) 07:21:01 ID:/tA1EoIY
腹黒三人衆か。一瞬キャスターがライダーに見えたので、いじめられるのかと思った。
>>12をもとにすれば、キャスターは銀を溺愛しそうな気がする
着せ替えなんかさせちゃったり
>>5 これもかなり重要だと思う・・・
●それぞれのキャラの知名度
(これが足りなかったせいでさくら・大阪・ユリカの3姉妹スレは落ちた)
キャス子さんと朝倉好きな俺の為にあるスレですね
水銀灯?誰それw
俺はキャスターに関する知識が曖昧だな〜
何となくなら分かるが、なかなかネタにされないキャラだし……
>>18 私もキャスターについては若奥様なイメージしかないし。
アニメ版Fate見直してなんか思いついたら投下するかもしれません。
>>12 中の人で
決めゼリフ「じゃあ氏になさい」
新川につきまとわれてるイメージ
長女に撃たれ、次女に刺され、三女に斬られるイメージ?
AAは?
>>16 その3人は知名度が足らない訳じゃない、皆一級の人気キャラ。
共通点がはっきりしなかった、ただ人気キャラを集めただけに見えた。
キャス子は銀を着せ替え遊ぶな。
可愛い子好きだし。
耳も動くし。
やはり過疎ったか
何か投下する前に落ちてたら悲しい。
ネタらしきものは浮かびかけているのですがn
27 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/06(水) 15:33:23 ID:eGpsU1ww
共通点がいまいち。
核になるキーワードやキャラがあれば。
水銀燈はわかる。キャスターも少しわかるが
朝倉涼子が何のキャラかわからない
共通するのは3人のうち2人はわかるが3人目がわからない。
3人目が誰なのかは書き込む人によって違うけど…
>>28 涼宮ハルヒの憂鬱に出てくる宇宙人。
1年6組委員長。セミロング・ゲジ眉・むっちり太ももが魅惑的な美人女子高生。
任務遂行にあたり独断で級友の男子生徒の殺害を企図し、当該生徒を教室に閉じ込めたうえ
サバイバルナイフで襲撃したが、無口クールな姉が現場でこれを阻止。
その場で姉に処刑され粉になった。
その容姿、笑いながら殺害を試みる狂気・死に際の笑顔などによりファン多し。
つってもサブヒロインって程でもないし、1巻途中退場(後で少し出るが)で
ファンが多いと言ってもやっぱりヒロインズでは少ない方。
ちょっと妄想してみたが朝倉さんの動かしづらさは異常
>>5 個別のキャラスレや既存の3姉妹スレに、このスレが誕生した事を伝えた?
3姉妹スレや朝倉さんスレなど巡回してるけどこのスレの存在知らなかったよ。
過疎らせない様にするポイントとして、他の3姉妹スレと相互共存の関係を
きっちり作り上げておくのも必要じゃないかと思うけど?
そういや、この3姉妹の設定だが、住居はどこって扱いにするの?
柳洞寺を住まいと設定するのがいいのでは?と、提案しますが。
(本来のホロウでは桂木とキャス子は同居だけど、このスレでの独自設定で
それぞれ別室住まいで朝な夕なに通い妻状態って事でw)
柳洞寺を住居にしておけば、士郎たちFateキャラを登場させやすい利点があると
思うのですよ。
書き込んでて思い出したけど、柳洞寺の門前には小次郎もいるし、同じ刃物使い?の
朝倉さんとSSのネタ等でからめ易いと思いますがw
普通にマンションじゃダメなの?
パラレルワールドでの話だしそこは職人任せがよいと思う。で、安定する場所が見つかればそこでいいじゃん
最初は設定を特別決めたりせず、
個々のSS同士で矛盾があっても深く突っ込まないのが良いと思うよ。
職人さんの中で「使いやすい設定」が使い回されるうちにいつの間にか設定が固まっている、
みたいなのが良いと思う。
つか桂木って誰だよ
宗一郎様は葛木(くずき)だろ
>>36-37 あくまで提案だったんだが、マンションだと長門とかぶるので
話を広げるのにいいんじゃないかと思っただけ。
SS職人さんがいい作品作ってくれたりするとその時に使われた設定が
このスレでの設定として固着するってのは道理ですね。
ちょっと急ぎすぎたかもしんない・・・反省。
>>38 普段「かつらぎ」で変換させてるから誤った_| ̄|○
流れを読まずにちょいとなんとなく…
「…今、出て行ったら確実にやられるわ」
柳洞寺の周囲に出口のない結界を張られ、ご丁寧に情報操作で鏡からnのフィールドへの入り口もふさがれた。
『この私がやられるなんて、ローゼンメイデン第一ドールとしてのプライドが許さないわ』
ただ、有利なのは寺自体の敷地が広いため、追っ手が探すべき場所が多い。
そして水銀燈が追っ手よりも小柄なので隠れ場所が多い、ということだ。
『とにかく、夜まで逃げ延びれば』
そう、夜まで逃げ延びれば必ず結界に出入り口が出来る。そのときまでなんとか…
今は庭にある土蔵の中に隠れている。しかしここもそのうち創作の手が伸びるだろう。
「み〜〜つけた〜〜!あなた、いつもここに隠れるんだもん、わかるわよ」
涼子の声とともに納戸の扉がを開く。
「涼子!!あんたから逃げ延びてみせる!!!」
扉の前に立っているセーラー服姿の涼子に羽根をとばして目くらましをかける水銀燈。
「え?」
『しめた!!』
涼子の傍らをすんでのところで飛んですり抜けた水銀燈。
『次はどこへ?』左右を見回す水銀燈。
急に何か見えないねっとりとしたモノにぶつかる。それが蜘蛛の糸のように絡まり次第に体の自由がきかなくなっていく。
「しまった!!」
「銀ちゃん、つかまえたわよ♪」
朝倉涼子だと思っていた女性の姿が次第に他のシルエットに変わっていく。
そしてそれはエプロンドレス姿で微笑むキャスターへと形を変えた。
『油断したわ。キャスターだったら魔法を警戒しただろうに。涼子の姿出来たから目に見える攻撃だけ警戒すればいいと思ったのに!』
「どうしてこの私がピンクのフリフリのドレスを着なきゃいけないのよ!!」
居間で微笑んでいるキャスターと涼子の前でごてごてとひらひらとしたモノがついたドレスを着て2本のお下げにされた水銀燈明が仁王立ちで怒鳴る。
「あら、似合ってるんだからいいじゃないの」とモノトーンなゴスロリドレス姿でチェーンソーを抱えた涼子がにっこりとほほ笑む。
「ええ、ほ〜んとに似合っていてよ」
お下げ姿で仁王立ちした水銀燈の姿にご満悦でいかにもうれしそうにほおに手を沿え小首をかしげてとろ〜んとほほ笑むキャスター。
「せめて旦那様が帰って来るまで着ていてもらえないかしら」
今にもとろけてバターになりそうな微笑み浮かべて水銀燈に頼む若奥様のキャスター。
「なんだってこんなみっともない姿を総一郎にも見せなきゃいけないの!」
「じゃあ今撮ったのを写メしてJUNさんに送れば翠星石さんとか真紅さんとかにも広まるわね」
「ひ、卑怯よ涼子。じゃあ、あんたの今の姿をあのキョンとかいうやつに見せれば…」
「いいわよ、でも、送るんだったらポニーテールにしてからがいいな。キョンくん、私の新しい魅力に惚れ直してくれるかもね。」
『あんた、あのキョンが涼子に惚れてるなんて、いついったのよ!!』
「この間の皇帝ペンギンの着ぐるみもかわいかったけど、これもなかなかね」
「そうでしょう、涼子。水銀燈は元がいいから何を着ても似合うの。今度は何にしようかしら」
まるっきり水銀燈の言葉に耳を傾けないで別の世界に入ってしまっている二人。
「あんた達のこんなお遊びにはもう金輪際、つきあわないわ!!!」
そう叫びながらなんだかんだいってもいつも姉たちの趣味につきあう水銀燈。
そんな日常を彼女はうっとうしくもそんなに悪いものだとは思っていないのだろう。
「んなわけないわよ!!!」
>>40 記念すべき一番槍SSご苦労様です。
そしてGJ!
>>40 キャス子さんにかかっては、流石の銀様でも敵わないw
第1号SSからいいもの読ませてもらいました(*´Д`*)GJ!
次回作もよろしくね〜
43 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/09(土) 01:15:17 ID:cxGHa49A
キャスターのヴィジュアルが分からない。
どうしてもライダーがでてくる不思議
朝倉とキャスター髪型被ってね?
まぁ3人ともロングではある
47 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/09(土) 21:23:44 ID:cxGHa49A
>>44 かなりトントンクスクス。
これはおっきなレンさんですね
見事にヒールキャラなこの3人には期待したい。
ただ、ツンデレ三姉妹と無口三姉妹、この三姉妹で揃ったら、
何故か三女の自慢合戦になりそうな気がするんだw
49 :
三姉妹×3?:2007/06/10(日) 09:00:12 ID:lRHV3fEC
ハ「おっじゃまっしまーす!」
ア「ハル姉はもう少し常識的なあいさつできないの!?」
長「……ひさしぶり」
レ「………」
涼「みんないらっしゃい」
ハ「はい!お土産よ!!」
ア「翠星石の作ったスコーンです。今日これないからって」
涼「そういえばうちの水銀灯もなんか用があるってどこかに行っちゃったわ」
ア「薔薇乙女で集まってるのかもね」
ハ「そんなことより早く食べましょ!翠の作ったスコーンはそれはもう一個3ドルぐらいの値打ちはあるんだから!」
ア「円になおしたら……高すぎる気がするけど確かに翠星石はおかし作るの得意だもんね」
ハ「どこにお嫁にだしても恥ずかしくないわ!」
長「………」
涼「あら、うちの水銀灯だってお菓子ぐらい作るわよ?」
ハ「ふーん?たとえば?」
涼「この間つくってたのはホイールケーキかな」
レ「やけに本格的だわ」
ハ「ぐ。」
涼「あら?負けを認めるのね」
ハ「なにがよ!」
涼「だって言い返せなかったじゃない」
長「うちのるりは……」モグモグ
涼「なぁに?長門さん」
50 :
三姉妹×3?:2007/06/10(日) 09:01:44 ID:lRHV3fEC
ハ「ちょっと!まだ話はおわってないわよ!!」
長「ゴクン……一番可愛い」
ハ涼「Σ!?」
レ「そのとおりね」モグモグ
ハ「う、うちの翠星石だって可愛いわよ!
朝目を覚ましたときにベランダで花に水をやりながらくるくる回ってるのを見たときにはまだ夢の中かと思ったわよ!」
ア「ハル姉落ち着いて」
涼「うちの水銀灯だって可愛いわ!雨の日に雷がなってしばらくしたら私のベッドにもぐりこんできたの。
涼子お姉ちゃんが恐がってると思っただけよぉっていいながら震える翼をみたら抱き締めるしかないじゃない?
もうあれは天使としか思えない可愛さだったわ」
キ「そんなことが?」
レ「ゴクン…あら、いたの?」
キ「……そんなに存在感ないかしら」
長「気にしないでモグモグ……ゴクンこれを書いてる人があなたを知らないだけ」
キ「……そう」
長レ「そう」
―――その日の晩
水「ただい……まぁ、う!?」
涼「おかえりなさい」ガバッ
キ「おかえりなさい」ガバッ
水「な、なによぅ。急に抱きついてきたりして。お姉ちゃんたち変じゃない?」
涼「そんなの水銀灯が可愛いからに決まってるでしょ?」
水「ば、ばっかじゃないのぉ?」
キ「照れてる水ちゃんも可愛いわ」ギュム
水「……うるさいわよ」ギュッ
こうですか?わかりません!!
イインダヨー!!
今思った
「灯」じゃなくて「燈」じゃないかn(ry
でもGJ!
よーし!お兄さん首吊ってきちゃうゾう?
ごめんよ水銀燈……いや、むしろごめんよキャスター…キャスパー?(←かなりひどい)
携帯からの即席だったので変なところも多々ありますが。
楽しんでいただけたのなら幸いでした。
54 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/11(月) 13:04:03 ID:lifNLh3I
次女の眉毛保守
55 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/11(月) 14:30:32 ID:lifNLh3I
べ、べつにあんたのためじゃないんだからね保守
56 :
40:2007/06/11(月) 20:23:30 ID:quOsJHJg
>>40です。ちょっと日曜日に具合が悪かったのでふと思いついた話を保守代わりに走り書きしてみました。
3レスほどですがよろしくお願い致します。
「長女が風邪を引いた日」
「キャスター、本当に側についていなくても大丈夫なのか?」
私の枕元に座り、少し心配そうな表情を浮かべて私の顔をのぞき込む旦那様。
他の人にはわかりにくいといわれますが、旦那様はとても感情豊かな方です。
ただ表現の仕方が不器用なだけですわ。
私、不覚にも季節外れの風邪を引いてしまいました。
旦那様が忙しかったり、妹たちに遠慮してあまり魔力の補給ができなかった(きゃ!恥ずかしいですわ)ことですとか…
昨晩泥酔して川に落ちた葛城三佐を助けたときにいっしょに川に落ちてしまったりですとか…
そんなこととかがありましたけれど、まったくもって不覚ですわ。
「大丈夫ですわ。さあ、早く行かないと学校に遅れてしまいますわ」
「しかし…」
旦那様はまだ心配そうに、優柔不断に座っています。まったく子供みたいですわね。
「ちょっと風邪を引いて熱が下がらないだけです。半日も寝ていればすぐに直りますわ」
「そうかい」
「ですから、はやくお出かけください」
だるくて頭がぼうっとしていますが心配をかけないようにつとめてにこやかに言います。
「わかった、今日はなるべく早く帰る。何かできることはないか」
まだ、腰を中途半端に浮かせたまま、出かけかねています。
「大丈夫ですわ。晩ご飯は涼子ちゃんに頼みましたし、水銀燈ちゃんもいますから」
そういえばこの世界に来てから旦那様のお子様度合いが強くなってきているような…
なにかまだ、後ろ髪を引かれるようにしていた旦那様をなんとか学校へ送り出しました。
涼子ちゃんが作ってくれたうどんを少し食べてから横になろうと思い、居間へ参りました。
涼子ちゃんはもう学校へでかける用意をするために部屋に戻ったので食事をとっている時は水銀燈ちゃんと二人きりでした。
水銀燈ちゃんはテレビを見ています。
学校へ出かける涼子ちゃんが居間をのぞきました。
「お姉さん、食べたらちゃんと横になってよ」
「ええ」ぼうっとしながら涼子ちゃんに答えます。
「洗濯物なんか私が帰ってきてからやるからほったらかしにしておいていいわよ」
「わかりましたわ。ごめんなさいね、涼子ちゃん」
「お姉さん、いいわよ別に。…水銀燈、テレビなんか見てるなんて珍しいわね」
「そんなの私の勝手でしょう?結構おもしろいのよ、人の馬鹿な相談事とか…」
水銀燈ちゃんは涼子ちゃんの方も私の方も向かずテレビの方を見たまま答えます。
でもそれ、朝のニュースですよ。本当にテレビを見てるのかしら。
「とにかく、水銀燈、お姉さん風邪を引いて寝てるんだからいい子にしてなさいよ」
「そんなの知ったこっちゃないわよ。涼子も早く学校行った方がいいんじゃないの〜」
涼子ちゃんは私の方を見て眉をハの字にして困った表情で肩をすくめました。
私は努めて微笑んだ表情を作ると「早くお行きなさい」と涼子ちゃんを送り出しました。
「じゃあ、行ってきます!」
涼子ちゃんもようやく学校へ向かいました。
少なめによそってもらったおうどんをようやく食べきりました。
まだ水銀燈ちゃんはそっぽを向いてテレビの方を見ています
やはり熱でだるいので水銀燈ちゃんにことわってから寝室へいって布団に入ることにしました。
お薬を飲んでから布団の中でうつらうつらします。
遠くではテレビの音が聞こえています。
まだ、水銀燈ちゃんがみているのかしら。
今度注意しておかなければいけませんね。
おでこだけでも冷やしておかないと…などと思いながらそのまま意識が遠のいていきました。
おでこと後頭部がひんやりとしているのに気が付いてうっすらと目を開けます。
いつの間にか眠ってしまっていたようです。
なぜか、ぬれタオルと氷枕でおでこと頭を冷やされていました。私、無意識にやったのかしら?
枕元には少し冷めてしまっていますがおいしそうな雑炊がおかれています。
…もしかして水銀燈ちゃん?
ぼうっとしたまま雑炊をいただきました。
少し冷めてしまってちょっと味付けが薄かったけれどとてもおいしい雑炊でした。
だるさの抜けないまま、枕元におかれたお薬をいただき、また横になることにしました。
「やっぱりお姉さん、ちゃんと寝てなかったでしょう!?」
涼子ちゃんの少し怒ったような声で起こされてしまいました。もう夜?
「…お帰りなさい、涼子ちゃん。もう夜かしら?」
「『もう夜かしら』じゃないわよ〜、お姉さん。どうしてお洗濯とかお掃除とかやっちゃったのよ?」
両の手を腰に当てて、やっぱり眉をハの字にして困ったような怒ったような表情の涼子ちゃんにお小言をいただいちゃいました。
「あら、それ、水銀燈ちゃんがやったんじゃないの?」
「今さっき、外から帰ってきたわよ。JUN君のところにいってたって。
私もそう思って念のため、聞いてみたけど、昼前に出かけてから、寝室なんか見ずに、ずっと外で遊んでたっていってたわよ」
頭にたくさんの『?』マークがうかんだまま、私は涼子ちゃんに促されて晩ご飯を食べるために居間へ行きました。
今日の晩ご飯は涼子ちゃんが中心に旦那様としぶしぶといった様子でしたけれど水銀燈ちゃんも手伝って用意してくださいました。
私はお膳の前に座ったまま…、立って手伝おうとすると3人に怒られてしまいましたわ。
その晩、たまたま玄関の側を通りかかったときに電話がかかってきましたので受話器を取りました。
『今時黒電話なんて希少価値よね』なんて涼子ちゃんはいいますけど、結構気に入ってますのよ。
「はい、柳洞寺です」
「もしもし。あの〜、わたくし、桜田のりと申します」
「あ、ああ、JUNさんのお姉さんの…」
たしか、水銀燈ちゃんがよくお世話になっているお家のお嬢様でしたわね。
「はい、それでキャスターさんのお加減はいかがですか?」
どうして私が風邪を引いたのをご存じなのかしら?今日、水銀燈ちゃんが遊びに行った時にお話ししたのかしらね。
「はい、大丈夫です。すっかり元気になりました」
「そうですか。あのお昼ご飯、大丈夫だったでしょうか?」
「ええ、おいしかったですよ、あ、あの雑炊はもしかしてあなたが」
「はい。水銀燈ちゃんに後は電子レンジで温めれば大丈夫だっていったら電子レンジの使い方まで聞かれて、それから洗濯機と掃除機の使い方まで…」
「そうでしたか…」
謎は解けましたわ。やっぱりあれはすべて水銀燈ちゃんがやってくれたのですね。
「ええ、昼休みに急に水銀燈ちゃんが今にも泣きそうな顔して教室に飛び込んできて、『のり、お願いだからご飯の作り方おしえて』って…
それで廊下の鏡の中に連れて行かれて…」
それならそれでいってくれればいいのに…。やっぱり気恥ずかしかったのでしょうか?
朝ずっとテレビの方を見ていたのもたぶん、心配そうにしている顔を見せたくなかったとかそんなところでしょうね。
「それは大変でしたね。学校の方は大丈夫でしたか?」
「ええ、お昼食べ損ねちゃいましたけど授業には間に合いました」
あとで何か水銀燈ちゃんにお礼を持って行かせましょう。
「それはおなかがすきましたでしょう。すみませんでした。水銀燈に成り代わりお礼を申し上げます。大変ありがとうございました」
水銀燈ちゃんにもなにか…明日の夕飯はあの子の好きな花丸ハンバーグにしましょう。
「いいえ、水銀燈ちゃんにも真っ赤な顔で、小さい声だったんで聞き取りにくかったですけどありがとうっていわれましたし…
あとこれは絶対にキャスターさんには内緒だっていわれてるんですけど…」
思わずクスリと笑ってしましました。
「え?なにかおかしかったですか?」
「だって本人に向かって内緒だといわれましてもねえ」
「あ、ええ〜、そ、そうなんですか、てっきり、キャスターさんは寝ていて、私もう一人のお姉さんかと思ってお話ししてました。
あ、そういえば出来たらもう一人のお姉さんにもいっちゃだめだったんでした。」
「ではみんなには内緒にしておきますのでお願いですからのりさんも黙っておいてくださいね」
その後、また、のりさんにはお礼を言って少し世間話をしてから電話を置きました。
寝室へ戻る途中、居間からは何か水銀燈ちゃんの怒鳴るような声と涼子ちゃんが何か言い返しているような話し声が聞こえます。
聖杯戦争もなく、アリスゲームもない、そして涼子ちゃんが情報連結解除されなかった、不思議で少し騒がしいけど穏やかな世界。
今はこんな不思議な世界で生きていてもいいのかもしれないなんて思っております。
書斎の前を通ったとき、旦那様が私に声をかけて参りました。
「もう、そんなに歩き回っても大丈夫なのかい?」
「ええ。もうすっかり大丈夫ですわ」
「何かうれしそうだな、キャスター。今日、何かいいことでもあったのかい?」
「ええ、わたくし、今とても幸せだなと感じておりますのよ」
こんな私が総一郎さんと普通の夫婦でいられて、そしてとっても優しい二人の妹達と姉妹でいられる、この世界での日常が。
「長女が風邪を引いた日」終わり
映 画 化 決 定
60 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/12(火) 12:33:27 ID:+/hfUwLv
兆乙
蝶素敵
gj
非常に美味しくいただきました。
あと俺もSS書いてるんだけど、真紅が結構出ちゃってる。
ここのスレをのぞく人たちってやっぱり真紅はタブー?
んなこたーない
●<僕の出番は無いのでしょうか?
64 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/12(火) 15:52:35 ID:+/hfUwLv
抱いて頂戴
には心臓バクバクにして漫画を投げました。
大好物の一つです
細かいことで申し訳ないんだが
× 総一郎
○ 宗一郎
ですよ。
66 :
61:2007/06/12(火) 18:46:43 ID:Oq+MgorF
一応書けたけど、ローゼン関連のウィキを見てると漫画(単行本)とアニメ(トロイメントまで)だけの知識で
書いたのは無謀だったと思い知る。それでもよければどうぞー。
以下本編。
水「まぁったく、困ったものよね」
真「あなたがここに逃げてくるくらいだものね。ある程度は察せるわ」
桜田家では、非常に珍しい状況(真紅と水銀燈が一緒に紅茶を飲んでいる)が展開されていた。
ジュ「………なんか、意外だな」
そしていつもならば喚いて追い出そうとするジュンも、気後れしてしまい所在無さげに真紅の横で紅茶を
啜っている。
というのも、水銀燈の格好がその全ての原因だった。
いつもの漆黒のドレスではなく、白と黒のコンストラクトが目立つフリフリ過多の超ゴスロリ状態なのだ。
そんな状態でさらに疲れきった顔をして現れた水銀燈は、家から逃げてきたこと、いつも退避している
ハルヒの所へはこんな格好では行けないこと、あんたも着せ替えをさせられたことがあるんだし察しなさい
とかいうことを述べて、一時休戦と相成ったのであった。
まぁこの世界では気勢を殺がれるから、というのが一番の理由だろう。
真「変われば変わるものね。あなたが甘んじてそんなことされるなんて」
水「そっくりお返しするわぁ。最近はミーディアムと付かず離れずとか言うじゃなぁい」
真「………そうね。否定できないわ」
水「あら、つまんなぁい。ま、私もあんまり突っつかれたくないしねぇ」
そして二人同時にジュンの方を向き、
真・水「お茶が切れたわ(ぁ)、次を持ってきなさい(てくれないかしらぁ)」
ジュ(………まぁ下手にうるさいよりマシか)
色々と有り得なかった。
一方―――。
キャ「す、水銀燈ちゃーん、どこへ行ったのー!? 服はまだあるのよー!」
涼「うん、姉さん、まずは落ち着きましょう」
67 :
61:2007/06/12(火) 18:47:58 ID:Oq+MgorF
ジュ「でもさ、お前のその服バランス悪いな」
ジュンがお代わりを持ってきて、一息ついた頃に唐突にそんなことを言い出した。
水「………あぁら、ずいぶんな言い方ねぇ、真紅のミーディアム」
真「よしなさい水銀燈。ジュンは服のことなら嘘は言わないわ」
一瞬にして険悪になりかけるが、身構える水銀燈がふん、とそっぽを向くことでその場
は収まった………かに見えた。
ジュ「ほらやっぱり。人間ベースで紙型作ってる。人形には人形の紙型があるってのに」
水「………あんた誰の許可を貰って触ってるのかしらぁ?」
が、ジュンは取り合わずに台紙にちょっとした下書きを書き始める。
さすがにむっとする水銀燈だが、台紙に書かれていく下書きに眉を動かす。
水「へぇ………」
真「言ったでしょう、ジュンは物を作ることにかけては天賦の才を持っている、
と」
程なくして、ジュンの台紙にドレスの下書きが出来上がる。
ジュ「ほら、大本はそのドレスだけど、問題点あげといたから帰ったら渡しておけよ」
水「直接手を加えられるかと思ってたわぁ」
ジュ「触っただけで怒っただろうが。そこまで命知らずじゃないぞ、僕は」
奇妙なやり取りをするジュンと水銀燈に、少し面白くなさそうな真紅。
真「ジュン、明日のりが洗濯をするといってるの。代わりのドレスを一着頼めるかしら?」
ジュ「ちょっとまて、流石に1日じゃ………」
真「この際押し入れに入ってる昔の作りかけに手を加えても構わないわ」
ジュ「なんでお前がそれを知ってるんだよ!」
以降いつもどおりに喚くジュンにロールウィップをかまして制圧終了。
水「………変わったわねぇ、真紅」
真「お互い様よ」
夕方になり水銀燈帰宅。服を持って突撃してくるキャスターに台紙を渡す。
キャ「ふぅん………」
しげしげと無表情でそれを眺め回している。
涼(分かりやすいわね。物凄い悔しそうだわ)
水(本職は別でしょうに………、何をそんなに敵視しているのかしらぁ)
妹二人にはばっちり看破されていたが。
キャ「………凄いわね。概念、理念がしっかりしてるわ。正しくこれは天賦の才ね」
水「あらぁ、珍しく殊勝ねぇ」
キャ「ええ、これでも魔術師だもの。敵の戦力を過小評価するなんて真似はしないわ」
涼(いつ敵になったのかなぁ)
水(スイッチ入っちゃったみたいねぇ)
キャ「見てなさい真紅のミーディアムとやら。神代の魔女の底力みせてあげるわ!」
涼・水(魔女は関係ないでしょうに(と思うわぁ))
思ってもつっこまないのは、たぶん優しさ?
水「………責任をとってほしいわぁ」
ジュ「………僕にどうしろってんだ」
雛「わぁ、水銀燈可愛いの! 真紅も新しいドレス作ってもらってるし、ひなも新しいお洋服欲しいの!」
真「ジュン、紅茶を持ってきて頂戴」
翠「こんにちはですぅ。寂しいだろうと思って来てやったですぅ。感謝しやがれですぅ」
蒼「翠星石、君はまた窓を破って………」
ジュ「ああもうお前ら、でてけー!」
水「………いくらなんでも代えのドレスは五十着もいらないわぁ」
姉にはたじたじの水銀燈だった。
68 :
61:2007/06/12(火) 18:50:46 ID:Oq+MgorF
gdgdになってしまったorz
吊ってくる…
いやいや、俺が代わりに吊ってくるよ
いやここはオレが
じゃあ私は水銀燈にでれでれしますね?
具体的には膝枕したりそのままあたまなでたり
翼をなぞったりみみをなめたり
はぐはぐしたりおかゆをくちうつしでたべさせるようなかんびょうをしたり
ほっべたについたごはんつぶをkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkk
―強制介入により終了しました―
74 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/14(木) 09:31:17 ID:0Zui0JEF
SS書いた奴が吊るのはここのデフォなのか知らん
つれないなぁ
ヒュン!
朝の柳洞寺にナイフがきらめく。
寺の境内でセーラー服を着て物騒なナイフを振り回しているのはもちろん朝倉。
得物はナイフだが獲物はやはりキョンなのか。
そこへ寝起きらしいキャスターがサンダルをつっかけてやって来た。
キャ「・・・朝からなにやってるのよ。
朝倉「おはよう姉さん、単なる素振りよ。ナイフの。
キャ「あんたねぇ・・・危ないからやめてっていってるでしょ。
高校球児がバットの素振りしてるのとはわけが違うのよ!
朝倉「あら大丈夫よ、硬度をゴム並みにしてるから。
そういってツンとナイフを曲げてみる朝倉。
朝倉「ほら、ね?
キャ「ほらじゃない!見た目は鋼にしか見えないでしょ!
朝倉「も〜、うるさいなぁ・・・
ナイフがポウ、と光った瞬間、千の塵になって分解する。
朝倉の得意技、情報結合の解除だ。
朝倉「さてじゃあ朝ごはん作ろっか。姉さんはねぼすけさん達を起こしてきてね。
キャ「わかってるわよ。
一言だけ発してさっさと玄関に向かって歩き出すキャスター。
態度はぶっきらぼうだが頬を緩ませているのは宗一郎を起こすのが毎日の密かな楽しみだからだ。
但し寝起きの悪い水銀燈を起こすのは毎日命がけ。
本人は寝てるはずなのに羽根が伸びてきて首を絞めるわ口をふさぐわ目を潰すわ。
水銀燈を問い詰めても
水銀「寝てるからわからないわぁ。
である。
キャスターを見送りつつ ん〜、と伸びをして
朝倉「よ〜し、今日も快晴!
元気良く玄関に駆け出す朝倉であった。
77 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/15(金) 08:00:03 ID:RJCf3fz/
ぐっジョブ!
もってけ!朝倉おでん
キャ「………晩御飯を作るのは私よ」
涼「水ちゃんのためとなったら、たとえ姉さんでも容赦しないわ」
二人して微笑みながら、焼け落ちた台所で対峙する。
………そしてどこでなら晩御飯を食べられるのか思案している水銀燈。
何とかして晩御飯にありついてから帰ってきたらまだやってた。
79 :
76:2007/06/15(金) 21:04:21 ID:WP9In/Qd
一同「いただきま〜す」
今朝の献立はごはんにとうふの味噌汁、焼き魚、ほうれんそうのおひたしと
真っ当な日本の朝食である。
ちなみにご飯を作るのは朝倉の役目で、
それというのも水銀燈がキャスターのご飯にダメだしをしたからである。
これは1年前に父と母を事故で亡くし、柳洞寺に嫁いでいったキャスターの所に
朝倉と水銀燈が引き取られた次の日の朝の話。その日も今日と同じくご飯に味噌汁であった。
キャ「たくさんたべてね〜
エプロン姿で微笑みながらご飯をよそうキャスター。
若奥様が板についてる感じよね、などと気楽なことを朝倉が考えていると
キャスターの作った味噌汁を一口飲んだ水銀燈が一言。
水銀「愛する旦那にこんなまずいご飯を毎日食べさせてるわけぇ?
キャ「 ガ━━(゚Д゚;)━━━ン!!!!!
朝倉のナイフより鋭い刃がキャスターの心臓をえぐる。
鬼の末っ子、水銀燈は姉だからと言って容赦することはないのであった。
これからお世話になるというのに、と困った顔をしている朝倉。
どうフォローしようと考えていると・・・
葛木「水銀燈。
水銀「な、なによぉ。本当のことをいったまでのことよぉ?
葛木「どんなご飯でも作ってくれた人への感謝を忘れてはいけない。
最後まで食べなさい。
水銀「・・・(なによぉ調子狂うわねぇ)
朝倉「(ほっ)
キャ「宗一郎様〜(ノД`)
さすが人格者葛木、3姉妹を相手にしてもペースは変わらないのであった。
ただし水銀燈がキャスターのご飯を激しく嫌がったため、また朝倉も居候なのでこれくらいは、
ということでその日以降の台所を任されることとなった。
キャ「いつか必ず美味しいって言わせてみせるわ!
水銀「期待しないで待ってるわぁ・・・
大変良いのだが、
キャスターが分からない俺にドラゴンボールに例えて教えてくれ。
ドラゴンボールにはいないんじゃないか?w
クセがありすぎるw
そうかw
とりあえず朝倉を25くらいに成長させた感じで脳内補完してるんだが
84 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/16(土) 05:30:20 ID:PjViAu5f
それが朝倉と姉妹な訳か
あれ?宅配便か?なんか早いがいてくる
85 :
76:2007/06/16(土) 18:50:49 ID:z4+NSY4U
ご飯を食べ終わり、男らしく準備が少ない葛木がいつも一番に家を出る。
本当は一緒に学校に行ってもいいのだが先生が一緒だと友人たちと気楽な会話ができないだろう、
という葛木の気遣いからである。いい人だ。
にこにこしながら靴を履く葛木を待っているキャスター。
履き終わった葛木にはい、と鞄と弁当を渡し、
キャ「行ってらっしゃい、あなた〜♪
葛木「では行ってくる。戸締りと火の元の確認を忘れないように。
ぶんぶんと手を振って満面の笑みで見送るキャスター。
いつもの代わり映えしない情景だ。
こちらは水銀燈の部屋。水銀燈の髪を朝倉が楽しそうにとかしている。
水銀燈も大人しくとかされている。こうしていると仲のいい姉妹のようだが、
このSSでは本当に仲がいいことになっている。
水銀「一体あの堅物のどこがそんなにいいのかしらぁ。
朝倉「堅くて誠実なところでしょ。
水銀「本人は裏切りの魔女のくせにねぇ。
朝倉「そういうことは言わないの。はい、これで終わり。うん、今日も銀ちゃんは美人♪
水銀「はぃはぃ。
朝倉「じゃあ私達も行くよ、学校。
水銀「え・・?私達って私も?
朝倉「当然じゃない。そうじゃなかったらなんで制服着てるのよ。
水銀「・・・い、何時の間に・・・
水銀燈は北高の制服にカーディガン・・ようは長門と同じ格好である。
この世界ではバーサーカーがイリヤを肩に乗せて商店街を歩いていても平気な人たちなので
水銀燈に羽根が生えていても誰も気にしない。便利な世の中だ。
玄関で靴を履く朝倉と水銀燈。キャスターも見送りに来た。
水銀「なんで私が・・・
キャ「ぶつぶつ言ってないで早くしなさいな。
朝倉「はい姉さん、今日の買い物リストね。
キャ「ええ、わかったわ。あなたたちも気をつけて行ってらっしゃい。
朝倉「行ってきま〜す!
水銀「ほんとに私も行くの〜!?
水銀燈の心の叫びに応える人はいないのであった。
やはりこのキャス子さんは衛宮家に料理を習いに行っているのだろうか
GJ
良い感じに役割分担定まってきた?
なんか銀様総受けだなぁw
どの三姉妹も末っ子は総受けになる運命なんだなw
91 :
76:2007/06/17(日) 20:15:47 ID:FpekGxPx
朝倉「おはよう、小次郎さん。
寺の門にはもちろんアサシンのサーヴァント、佐々木小次郎が鎮座している。
小次「おはよう朝倉殿。・・・どうしたのだ水銀燈は。なにやら難しい顔をしているが。
水銀「・・・わが身の不幸を呪ってるのよ。気にしないで。
小次「ふむ、それは構わないがいつもそんな顔をしていると目じりに皺が増えるぞ、水銀燈。
水銀「うるさいわねぇ・・!
はっはっはと笑う小次郎にぎりぎりと歯噛みする水銀燈。
さすがの水銀燈も戦闘能力ではサーヴァントにかなわないため、無駄なことはしないのであった。
小次「いやなに、せっかくの美人が台無しではないか。華も盛りの年頃にもったいないであろう。
朝倉「そうなんだけど今朝はちょっと、ね。
小次「ほう、訳ありか?なら原因から取り除かねばな。
朝倉「うーん、それはちょっと無理っぽいかな?
あはは、と今度は朝倉が苦笑いを浮かべる。
水銀「いいからさっさと行くわよ!
朝倉「あ、まってよ銀ちゃ〜ん。じゃ行ってくるね小次郎さん。
小次「道中気をつけてな。
言ったとおりさっさと階段を駆け下りる水銀燈に小次郎に手を振りながら追いかける朝倉。
長い階段を降りた先に水銀燈と朝倉を待ち受けているものは―――――――――――――
――――衛宮家の面々であった。ここはいつもの交差点。
朝倉「おはよう衛宮君、間桐さん、セイバー。今朝はみんな一緒なのね。
衛宮「おはよう、朝倉に水銀燈。
桜「おはようございます朝倉先輩、水銀燈さん。今朝は弓道部の朝練が休みだったんですよ。
セイ「おはようございます朝倉先輩、水銀燈。
水銀「・・・一つ聞いていいかしらぁ?セイバーが居るのはいいとして、なんで制服を着てるわけぇ?
セイ「なぜもなにも私が穂群原学園の生徒だからではないでしょうか。
もしやクラスメイトの顔を忘れたのですか、水銀燈。
水銀「クラ・・なんですってぇ!?
新たな適当設定に水銀燈の受難は続くのであった。
水銀燈(や他のクラスメイト)の弁当が危うい!!
93 :
襲撃:2007/06/18(月) 00:11:17 ID:43AMA2KS
セイバーが成敗しに来た!
しかし、銀さまの通っている学校には誰がいるのやら…
クラスメートも興味ありますが。なんかカオスかな。
いや、別に「死徒二十七祖」の第十位が担任をしているというわけではありません。
いわんや学生服来て学生やっているわけでもありません。
いやだよね、学生服のポケットから蛇出されたり、セイバーの前で学生服広げられてオオカミみたいのやら恐竜みたいのやら出されても。
しかし、教室でセイバーの前で学生服広げようとして変態扱いされるネロ・カオス君が幻視されてしまった。
休み時間ともなればセイバーに求愛しに上級生のギルガメッシュくんがくるわけだな?
士郎とキョンは苦労人どうしで気があいそうだw
97 :
40:2007/06/18(月) 21:43:44 ID:DPTGmGa/
「ねえ、どうしてうちの妹のお弁当を全部食べちゃったのかしら?」にこやかな顔のまま仁王立ちしている涼子。
「士郎に作ってもらったお弁当だけでは足りなかったので、おいしそうな彼女のお弁当をお断りしてから一口いただきました」
恐縮している風だが、前に仁王立ちしている涼子から立ち上っている殺気に身構えているセイバー。
「じゃあ、もしかして一口でお弁当全部を?」
「それについては謝罪します。まさか一口で食べ終わるとは思っていませんでした」
「謝罪とかで済む問題じゃないと思うな。だってなによりこの私が今、とっても頭に来ているのだもの」
涼子の手にはいつの間にか大きめのナイフが握られていた。
「サーバントに刃を向けると言うことは、また、私との勝負を望んでいると言うことですか?」
制服からいつもの姿に変わるセイバー。
「今度こそ、決着をつけさせていただくわ、セイバー」
そして教室、廊下、屋上と戦いの場を移しながら昼休み中、二人の戦いは続く。
「ばかばかしいから学食でも行こうかしら」
姉とクラスメートの対決を尻目に冷めた表情でぽりぽりと頭をかいている水銀燈。
「ねえ、水銀燈、よろしかったらお弁当おわけしてもよいのだわ」と真紅はサンドイッチの入ったバスケットを水銀燈の前に差し出した。
「あ〜ら、真紅、珍しいわね、ありがとう」
彼女も悪友の真紅に珍しく感謝の言葉を投げてその中の一つに手を伸ばす。
「だってあの状況じゃあ仕方がないのだわ」
「翠星石もセイバーよりは心がとっても広いので少しくらいならお弁当分けてもかまわないですよ」
と翠星石もお弁当箱のふたを水銀燈の前に置くと爪楊枝のついた唐揚げをその中に入れた。
「じゃあ、僕もおにぎりを」蒼星石も小さなおにぎりをそのお弁当箱のふたの中に置いた。
「ローゼンメイデン一のグルメ、金糸雀も秘蔵の卵焼きを少しわけてあげようかしら〜」
「…カレー食べて」
どこからともなく現れた、長門有希ではなくて薔薇水晶もカレーパンを半分割って中のカレーを差し出す。
「あら、セイバーは?」
水銀燈のクラスに顔をのぞかせた凛が目があった真紅に友達の消息を聞く。
「屋上での騒ぎ、セイバーと朝倉涼子なのだわ」
「あらまあ、またやってるの?…アーチャー、止めてきて」
「ああ」
凛の後ろに立っていた学生服姿のアーチャーがすっと姿を消した。
「行く途中で、喜緑さんに声をかけてからね」
「わかった」虚空からアーチャーの声だけがする。
「また、あのケルプ女が朝倉涼子を止めるですか?」
「大丈夫でしょう。でも大丈夫じゃないのはあなたかもね」とにやにやしている凛。
「翠星石さん、ところで、ケルプ女ってどなたですの?」
翠星石の後ろに音もなくいつの間にか喜緑江美里が立っていた。
「え、あ、あの大変ですぅ、朝倉涼子とセイバーがまた、けんかをしているですぅ〜。止めに行かないと」
「では、あなたにも手伝っていただきましょうか」
と翠星石の首根っこを捕まえてずるずると引きずって連れて行く江美里。
「午後の授業が始まるまでには戻ってくるんだよ、翠星石」とおにぎりをほおばっていた蒼星石はドナドナされていく翠星石に声をかけた。
「蒼星石の薄情者〜、不幸な姉を早く助けるですぅ〜」
「翠星石も無駄なあがきはやめた方が楽なのだわ」紅茶を飲みながらそうつぶやく真紅。
「「やれやれ」」
どこかでそんな男子生徒二人の声が聞こえたような気がした、そんな平和な昼休みの日常。
>>97 「ところで私の出番は?」
エプロンの裾をかみ、涙するキャスター。
「…ないようでござるな」
『拙者にも出番はないようではござるがな』とため息をつくアサシン。
アサ次郎はござる口調じゃないぜ
にんにん
なんかセイバーに対して殺意が芽生えた
セイバー人気あるなw
103 :
76:2007/06/19(火) 02:37:01 ID:eFlYU8aF
セイ「朝倉先輩、どうしたのですか水銀燈は。記憶に混乱があると見受けられますが。
桜「水銀燈さん、私のことも忘れちゃってますか?
朝倉「そういうのとは微妙に違うんだよね。。。いい、水銀燈。
朝倉は水銀燈の正面に立ち、その両肩にやさしく手を置いて言った。
朝倉「戦わなきゃ、現実と。
水銀「・・・・・・・・・・・・・・
朝倉「・・・・・・・・・
水銀「・・・・・・・・・・・・・・
朝倉「・・・・・・・・・ううっ
水銀「・・何か突っ込んで欲しいなんて言わないわよねぇ、涼ねぇ。
まぁいいわ。何時までもこんなことで驚いてたら私らしくないものねぇ。
水銀燈はスゥと息を吸うとスカートの裾をつまみお辞儀をしながら言った。
水銀「ごきげんよう衛宮先輩、セイバー、桜。お見苦しい所をお見せして
申し訳ございませんわぁ。
朝倉「銀ちゃん・・可愛いけどひどい〜
衛宮「なんだか妙だなあ。本当に大丈夫か?
朝倉「大丈夫大丈夫。ちょっと遊んでるだけよ。
衛宮「それならいいけどな。さぁもう行こうか。
はい、と頷いて歩き出す衛宮家一同と水銀燈、朝倉。
並んで歩く水銀燈に話しかける朝倉。
朝倉「ねえ銀ちゃん?
水銀「今度は何?涼ねぇ。
朝倉「もう何が起きても大丈夫よね?
水銀「・・・ええ。気配はわかるもの。
溜息をつき、ゆっくりと振り向いた視線の先にいるのは、
真紅「あらおはよう水銀燈に皆様。今朝は早いのね。
金糸「おはようかしら〜
翠星「おはようですぅ。
蒼星「おはよう水銀燈にみんな。
雛苺「おはようなの〜
薔薇「・・・おはよう・・・・
雪華「おはようございます、お姉様方。
JUN「なんで僕まで・・・
柏葉「桜田君、気にしちゃだめ。
薔薇乙女軍団+αであった。
水銀「朝の挨拶だけで2度と登場しないのが何人いるのかしらねぇ。
朝倉「銀ちゃんそれは禁句よ♪
なんという良スレ・・・
なんという良SS・・・
朝倉「突然だけど、私に和食の作り方を教えてくれない?」
衛宮「なんでさ」
朝倉「あら、家族のためにたまにはおでん以外のものを作るのがいけないの?」
衛宮「そうじゃなくて、俺はキャスターに料理を教えて欲しいと電話で
呼ばれたんだが」
朝倉「ああ、それは私。声を変えるぐらい簡単よ。それに、姉さんがあなたに
教わるんならあなたの家でやるでしょ」
衛宮「言われてみれば…、って、声を変えた!?」
朝倉「何か問題があるの?」
衛宮「…(つっこんだら、負けだな。まぁ、しょうがない)」
朝倉「問題ないんなら早くやりましょ」
そんなこんなで朝倉に料理を教えることになった衛宮。
衛宮「次はこの食材を切ってくれ」
朝倉「ええ、まかせて」
おもむろにサバイバルナイフを取り出す朝倉。
衛宮「ちょっ、何を使おうとしてるんだ!!」
朝倉「あら、刃物は使い慣れたものを使わないと危ないのよ」
衛宮「…(さすがは、キャスターの妹だ…)」
妙な納得をしてしまう衛宮であった。
>>105 姉妹に意外な共通点w
「武器は短剣」
銀様はロングソードだな…
この3姉妹の物騒さは異常w
あと、三人とも人間じゃないw
108 :
76:2007/06/20(水) 18:09:56 ID:ww1Hye6y
水銀「真紅のミーディアムに雛苺の元ミーディアム・・あなたたちは○学生ではなくて?
JUN「いいだろ。ちょっとくらい歳変えたってパラレルワールドだから何でもありだ。
真紅「私が家に引きこもってないで外に出ろと言ったのだわ、水銀燈。
でなければ誰が私の紅茶を淹れるのかしら。
JUN「真紅〜おっまえな〜!引き篭りっていうな!!
それにお前専用お茶淹れマシンみたいにいうな!!!
雛苺「ヒナはね、巴と一緒の学校でとってもうれしーの〜!
柏葉「私もよ、雛苺。ここならずっと一緒にいられるわね。
いがみ合う真紅達と微笑み会う雛苺達。この扱いの差はなんなんだろう。
水銀「ま、いいわ。あなたたちが居たところでどうなるものでも無いし。
にしても、きらきーまでいるとはね。なに?セイバーと食いキャラ対決でもするつもり?
雪華「お姉様がお望みなら。ふふ・・・
朝倉「それなら長門さんも呼んで3強対決ね♪
セイ「し、失礼な!私は食いキャラなどではありません!
え??誰もがその発言に目をむいた。
翠星「セイバーほどの食いキャラはそうそういねーのですぅ。
真紅「いないのだわ。
金糸「いないのかしら〜
雛苺「いないの〜
薔薇「いません・・・・
JUN「異議なし。
柏葉「食いキャラ???
蒼星「あはは・・
理性派の蒼星石にすらフォローを入れてもらえず、ちょっと泣きそうな表情で
頼みのfate組に救いを求めるセイバー。
衛宮「いやいや、セイバーが美味しそうに食べるから料理するこっちも
腕をふるえるってもんだぞ?なあ、桜。
桜「え?ええ、そうですよね、先輩。
目が泳いでいる士郎とできればこっちにはふってもらいたくなかった桜であった。
セイ「・・・orz
水銀「どうして自己否定するようなことを言うのかしら。理解できないわぁ。
朝倉「本当はわかっていても否定しなければいけない時があるのよ、銀ちゃん。
セイ「私は断じて食王などではありません!
そこまでは誰も言ってないぞ、セイバー。
109 :
76:2007/06/20(水) 19:54:22 ID:ww1Hye6y
こんなに長くなるならもうちょっと考えてから投下すればよかった・・・
そんなつもりはなかったんだよママン。
キャスター「みんな学校に行かせたら私の出番がないじゃないの!!死になさい!!
許せキャスター!朝倉メインにしたかっただけなんだーー!!くぁwせrftgyふじこlp
76のキャスターへの愛(のなさ)は異常www
111 :
105:2007/06/20(水) 23:28:23 ID:58i+h1QL
>>108 セイバーの人気に嫉妬w
ここで、105の後日談的な話を
ア「ふむ、これで買い物は全部か。全く、サーヴァントは
小間使いではないというのに。」
朝「あら、こんにちはアーチャーさん。」
ア「む、朝倉か。ああ、こんにちは」
朝「アーチャーさんも買い物?」
ア「まぁ、そんなところだ。もっとも、全て凛に頼まれて買ったものだがね」
やれやれといったふうに肩をすくめるアーチャー。
朝「ふぅん、ところで話は変わるけどアーチャーさんは料理が
上手って聞いたけど、本当なの?」
ア「まぁ、人並み以上にこなす自信はある」
朝「そうなんだ。なら、よかったら今から料理を教えてくれない?
今晩のおかずにハンバーグを作るんだけど、初めてだから自信がなくて」
ア「悪いが、早く帰らねば凛の機嫌を損なってしまうのだ。
誰か、他をあたってくれ」
帰ろうとするアーチャー。そこへ朝倉が余裕を持った声で呼びかける。
朝「あら、衛宮君は急に呼び出しても、素直に料理を教えてくれたわよ」
衛宮の名を聞いた瞬間、目を見開くアーチャー。
ア「ふっ、よかろう。あの男との力量の差を見せてやる」
朝「そうこなくっちゃ。じゃ、行きましょ」
朝倉の口車に乗せられ、料理を教えることになったアーチャー。
その後、彼が凛にこっぴどく叱られたのは言うまでもない。
アーチャーの扱いに慣れている朝倉さん
つまりアチャ倉さんって訳ですn(情報連結が以下略
>>113 二刀流の朝倉を想像してしまっt(情報連結が以下略
今日は柳洞寺の大掃除の日
キ「私は宗一郎様の手伝いをしてくるわ。せっかくだから、あなたたちも
自分の部屋を掃除したら?」
朝「そうね、そうさせてもらうわ」
水「ま、たまにはこういうのも悪くないわねえ」
自分たちの部屋へ向かい、掃除を始める二人。
それから、数時間後。
葛「これで、一段落ついたな。キャスター、休憩をとるといい」
キ「はい、宗一郎様。ついでに、二人の様子も見てきますわ」
そう言い、まずは水銀燈の部屋へ向かうキャスター。
キ「銀ちゃん、掃除は終わった?」
水「ええ、とっくに。もともとそんなに散らかしてなかったから」
椅子に座り、優雅にヤクルトを飲む水銀燈。
キ「あれ、冷蔵庫のヤクルトってもう残ってなかったと思うけど?」
水「そうね。でもここにはたくさんあるわよぉ」
そう言い、机の上の小さい箱、もとい卓上冷蔵庫を開く水銀燈。
その中には、大量のヤクルトがストックされていた。
キ「その冷蔵庫、どうしたの?」
水「ちょっと前に自分のお小遣いで買ったのよ。
ほらぁ、これなら自分の部屋でいつでも飲めるでしょ」
そんな水銀燈にちょっと呆れた顔をするキャスター。
キ「まぁ、自分で買ったんならいいけど…。
それじゃ、次は涼子の部屋に行って来るわ」
部屋を出ようとするキャスターに水銀燈が言う。
水「今度、向こうの冷蔵庫のヤクルトを補充しておいてねぇ」
キャスターはさっきの部屋の隣にある部屋に入ろうとする。
キ「涼子、掃除は終わっ…」
キャスターは部屋の中を見て、固まってしまう。
そこには、大量のサバイバルナイフが部屋を埋め尽くすように転がっていた。
朝「あら、姉さんどうしたの?」
キ「…様子を見に来たんだけど、これはいったいどういうこと?」
朝「これって?」
キ「その大量のナイフのことよ」
朝「ああ、これのことか。うん、せっかくだから全部みがいておこうと思って」
キ「そう…」
若干ひきつった笑みを浮かべるキャスター。
キ「それじゃ、邪魔しちゃ悪いからもう行くわ…」
朝「うん、また後で」
嬉々とした様子でナイフを磨き始める朝倉。
キ「ふぅ、二人ともらしいわねぇ」
廊下でため息をつくキャスター。
キ「でも、こういうのも悪くはないわね」
そう、こんな穏やかな日々は以前からみれば考えられないものだ。
だから、ちょっとぐらいこの幸せをかみしめたって罰はあたらないだろう。
そんなことを考えてからキャスターは、今日の晩ごはんは何にしようか、
なんてことを考え始めた。
みんな寺に住んでるってことは一成大変そうだなw朝倉と一緒のところ凛に目撃されてからかわれたりして。
118 :
76:2007/06/22(金) 20:00:33 ID:XnqaGlfE
衛宮「みんなそんなにセイバーをからかわないでくれよ。
さ、話が進まないからもう行こう。
リアルでもSS内でもかなり時間がかかったがようやく学校に到着。
司会進行役は士郎が適任、次点は蒼星石だろうか。
朝倉「銀ちゃんまたね。
水銀「ええ、涼ねぇ。
薔薇乙女+αと別れた朝倉、士郎は2年の教室へ。
すれ違う人達にあいさつをしつつ、教室のドアを開けると一直線に彼らの元に。
朝倉「おはようキョン君、涼宮さん。今日もいい天気ね。
キョ「おはよう朝倉。
涼宮「おはよう委員長。今日は珍しく遅いのね。
朝倉「今朝は色々あってね、涼宮さんにも見せたかったわ。
あ、もう先生が来る時間ね、それじゃ。
さすがに「あたしがいくら話しかけても、なーんも答えてくれない」
ということは無く、普通に話せるようだ。
虎「遅刻遅刻遅刻ーーーーーーーーーーー!!
廊下から聞こえてくるのは虎の声。ざざざーっと急ブレーキをかけて急停車するその人は
このクラスの担任、藤村大河である。
虎「みんな、おっはよー!じゃあ早速だけど時間ないから出席とるわよー!
虎「・・?あれれれ??
虎「?・・・?なんか変。何、これ・・
衛宮「どうした?藤ねえ。
虎「って、あっ!ちょっとあたしだけ何よこれ!
虎「←虎って!!みんな苗字か名前なのになんであたしだけ虎なのよーーー!!!!!!
バックグラウンドに虎を背負って絶叫する冬木の虎。
藤村や大河より虎のほうがわかり易いかと思うのだが。じゃあこれで。
藤ね「うーん・・しょうがないから我慢するかぁ。じゃあ出席とるわよー。
朝倉さん、衛宮君、国木田君、後藤君、キョン君、涼宮さん、谷口君、柳洞君。
みんないるわね〜。全員まるっと。じゃ、みんな英語の時間にね〜
手をひらひらさせて退場する藤ねえであった。
遠坂「私は?
古泉「別クラスかと。
長門「・・・・今後も出場機会が少ないことが推測される。
情報統合思念体に対して周囲の環境情報について修正を要求する。
>>119 個人的には虎でもいいと思うのだが、最近だと大河&虎って書くと
(きのこ先生も認知済みの)「手乗り?」って返答が返ってきかねなくなったしw
121 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/24(日) 02:08:27 ID:gHLHWhJ9
ドラゴンの大河可愛いよドラゴンの大河
大河で虎といったら武田信玄
キャ「ええと、ここでお塩?」
涼子「そうよ姉さん、それと一緒に…」
今日は休日、先日士郎に教わったメニューを涼子がほぼそのままキャスターに教えている
銀「毎回休日になるとここは料理教室になるのね」
宗一郎「料理の腕は確実に上がっているのだから問題なかろう?」
銀「あらぁ? と言う事は初めの方はかなり酷かったと?」
宗一郎「食べられない物ではなかった、私専用の隠し味があったからな」
銀「隠し味?」
宗一郎「ああ、愛という名の隠し味だ」
宗一郎が真顔でそう言うとそれを聞いていた水銀燈はため息を付いた。
銀「はぃはぃ、ご馳走様ですぅ…姉さんも赤くなってないで」
キャ「あ、赤くなんて」
涼子「姉さん、耳まで赤いわよ?」
涼子にそう言われキャスターは俯くよりほかになかった。
これはやばい…。宗一郎GJ
125 :
76:2007/06/25(月) 19:32:04 ID:7VMmU6tl
JUN「さ、最悪だ・・よりによって・・・これならネロ教授のほうがよっぽどまし・・・
梅岡「おー、桜田ぁ!よくきたなー!先生は嬉しいぞーーー!!!
彼女らの担任はJUNの繊細な精神をぶっ壊した梅岡であった。
梅岡「それにしてもニートのお前がよく来てくれたなー!!なにか心境の変化でもあったのかー?
桜「せ、先生・・ニートでは無いと思いますが・・・
梅岡「ああ、そうだった!!ニートじゃなくて引き篭もりだったなー!!
いやー、先生嬉しくて間違っちゃったよー!!
青ざめる普通の生徒達。普通じゃない生徒も「ちょwwwwwおまwwwwwwwww」とでも思ったろう。
JUN「・・・(いつか死なす)
普段は穏やかなJUNがこう思ったとしても仕方なかろう。だが大丈夫。今の彼は一人ではないのであった。
真紅「JUN。この程度の試練を乗り越えられないようでは私の家来とは言えないのだわ。
柏葉「大丈夫よ桜田君。私がついてるから。
翠星「チビ人間の敵は翠星石の敵ですぅ。まかせろですぅ。スイドリ・・
蒼星「ま、待った翠星石!!
庭師の如雨露を構えた翠星石を後ろから羽交い絞めにする蒼星石。
翠星「離せですぅ〜!
蒼星「お、落ち着いて!それはやりすぎ!
苦労が絶えない蒼星石である。頑張れ。
なんとか落ち着いた翠星石を離す蒼星石。
蒼星「JUN君のことになると一生懸命なんだね?
翠星「そ、そ、そんなことないのですぅ!ただマスターに壊れてもらっては翠星石が困るだけですぅ、
勘違いするなです!
ちょっと可愛らしいところを見せる翠星石だった。
真紅「翠星石。あなたがそんなに心配することはないのだわ。JUNは私の家来なのだから。
柏葉「桜田君のことは私に任せて。
なんとなくJUNをめぐって火花を散らす3人に、
水銀「ふうん・・・あんな人間の何がいいのかわからないけど、からかいがいがありそうねぇ。
どうやって真紅をからかってやろうか考えをめぐらす水銀燈であった。
梅岡「それじゃあ出席をとるぞ!柏葉、金糸雀、雪華綺晶、桜田、真紅、水銀燈、翠星石、
セイバー、蒼星石、薔薇水晶、間桐、みんないるな!じゃあまた授業でな!はっはっは!
水銀「暑っ苦しい担任ねぇ・・・他にいなかったのぉ?葛木でもネロでもシエルでも。
なんとなくJUNをいじめたかっただけなんだ。いいじゃないか女だらけのハーレム状態だし、ちょっとくらい。
>>123 キャスターかわいいよキャスター
>>125 JUM愛されてんなw
以下、ネタ
凛「士郎、私は夢でも見てるのかしら?」
士「いや、俺にも見えてるから現実だと思うぞ」
水「だめぇ、笑いすぎておかしくなっちゃいそう」
蒼「水銀燈、笑っちゃ悪いよ…」
長「この現象は非常に興味深い。情報統合思念体にもぜひ知らせるべき」
キ「長門、それはネタとしてか?それとも、本気か?」
朝「しかしまぁ、こんなことが起こるなんてね…」
全員「「「まさか、ワカメが増えるなんて!!」」」
慎二、喜緑「「ワカメって言うな!!」」
その発想はなかったw
>>126 古泉「興味深い現象ですね。おそらくこれも涼宮さんが望んだから増えたのでしょう」
キョン「そうなのか?」
じゃあ朝比奈さんだけでなく桜さんという二大超巨乳がそろったのも、
セイバー、長門という貧乳寡黙系食いしん坊武闘派二強がそろったのも、
朝倉、水銀燈という色物刃物美人系コンビがそろったのも、
遠坂、ハルヒというダブルツンデレがそろったのも、
これもすべてハルヒが望んだからと貴様はそういいたいのか?」
古泉「…いいえ、おそらくそういう基準で選んだのではないと思いますが…
しかし、あなたの嗜好というものは結構偏っているようですね。
偏っているついでに僕や渚君と心身共にコラボしてみる気はありませんか?」
キョン「断る!」
夜。窓から差し込む月の光が一人たたずむ黒のドレスを蒼くそめる。
「どうしたの?」
後ろから急に声をかけられるもまったく動じないのはさすがローゼンドールといったところか。
「……別になんでもないのだわぁ」
そう答えられ、何も言えなくなるTFEI朝倉涼子。
こういうとき涼子は自分のコンタクト用インターフェイスとしての能力が疎ましく感じる。
それは涼子に『ほうっておけ』と伝える。何もしないのが最善だ、と。それがもどかしい。
しかし、愛する妹の頬を伝う水滴は、ただの水であるはずなのに涼子を焦燥で包む。
―――何かしてあげたい。
そんな考えが浮かぶ。だから、勝手に唇は単語を紡ぎだしていた。
「何かあたしにできることはないの?」
言って、後悔。末子の性格からして一笑に伏されて終わりだろう。ため息を吐きそうになり、それでも返ってきた言葉はただ一言ではあったが予想外に涼子の心を揺さぶった。
「抱いて頂戴」
自分に心があるのか、それはただの幻想なのか、そんなことは今はどうでもいい。
朝倉涼子は、水銀燈を抱きしめた。
キ「私の出番は?」
ユ「だからこれを書いた人が(ry」
べつに深紅の抱いて頂戴を水銀燈に言ってほしかっただけなんだから!
泣いてる理由はお父さまをおもいだしてたとか
ジュンくんがきになりだしたとかどうせそこらへんなんだから!
キ「……出番」
ごめん☆それ無理♪
だってあたしは本当にあなたを知らないんだもの。
……精進させていただきます
今思ったんですが…3姉妹たちの中でキャスターが唯一勝ち組でわ?
ほら、結婚してますし旦那は優しいし公務員だし浮気しないし…
ぶっちゃけキャスター以上の勝ち組っていない様に思うんだが…これいかに?
>>132 有希さん。
どうもツッコミ役に使い易くてついつかってしまいます。
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいキャスターごめんなさい
134 :
76:2007/06/26(火) 18:53:57 ID:kunCTfGH
朝倉と水銀燈を送り出した後、キャスターの役目は茶碗洗い、洗濯、掃除。
元王女はそんなことをしたことはなかったが、そこは葛木への愛。
一人前の主婦たらんとして数年、今では手馴れたものである。
掃除機や洗濯機といった文明の利器のおかげでもあるが。
キャ「今日の天気なら干したまま出かけても大丈夫そうね。
洗濯物を物干し竿に干しながらつぶやいた。思考はもう完璧に主婦である。
そして、天気がいいなどという些細な事にも幸せを感じられるキャスターであった。
キャ「じゃ、出かけるから留守番お願いね。無いだろうけどもし雨が降ったら洗濯物はよろしく。
小次「心得た。帰りには江戸前屋の大判焼き、今日はこしあんで頼む。
キャ「しっかりしてるわね、、わかったわ。
小次郎もすっかり小間使いである。
時はもうすぐ昼、キャスターの向かった先は商店街ではなく遠坂邸であった。
キャスターが遠坂邸に何の用が?ということで回想スタート。
キャ「虚数の魔術の講義?
遠坂「ええ、ぜひお願いしたいわ。
キャ「五大元素使いがまた贅沢なことね。それはやっぱり妹のため?
遠坂「桜に自信を持たせたいのよ。自分はできるんだってね。
第一の目的はもちろん妹の桜のためだ。なにせDNAは自分と同じ、鍛えれば間違いなくモノになる。
それに――――
遠坂「私のためでもあるわ。将来工房を持ったときに、信頼できて優秀な弟子が欲しいじゃない。
士郎は基本的な魔術はからっきしだしね。
キャ「ふうん。今からよく考えてるわね。ということは二人とも時計塔に連れて行くつもり?
遠坂「もちろんよ。それに、士郎をコレみたいな曲がった性格になんかしてやらないんだから。
コレと言われたアーチャーはやれやれと肩をすくめている。
キャ「本当にお人よしね、あなたって。
人としては正しいけど魔術師としては寝首をかかれかねないわよ。
無駄なことだと思いつつ先輩魔術師らしく忠告するキャスター。
遠坂「お人よしになるのは私が大切にしたい人だけよ。
それに寝首をかかれるなんて間抜けな真似はしないわ。
キャ「若いっていいわねえ、、その自信が時として身を滅ぼすのよ。覚えておきなさい。
魔術のほうはわかったわ。時間がある時に教えてあげましょう。
若く才能もあり、自分の未来を疑うことなくまっすぐ先を見据えている、
そんな遠坂をキャスターは嫌いではなかった。
135 :
76:2007/06/26(火) 19:32:32 ID:kunCTfGH
ようやくキャスターと遠坂凛の出番。
キャ「フッ・・・首の皮をつないだようね。
遠坂「遅すぎよ!
古泉「僕らの出番はいつなんでしょうねぇ。
長門「・・・
ごめん。それ無理☆
>>131 水銀「アリスゲームに勝ってお父様に会えれば勝ちかしらぁ。でも原作がアレじゃ無理っぽいわぁ。
朝倉「私は大きな情報爆発が観測できればそれで勝ちよ。
キョン君を殺す以外にも手段はありそうだから、銀ちゃんより可能性はあるわね。
137 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/26(火) 22:40:05 ID:2yLoMLsM
Yuki.N>そういういみではない。
彼がいいたかったのは『女性として』という意味。
つまり私が本当の勝ち組。
……うかつ。出る場所を間違えた。
>>131 キャスター「そうね、今の私は勝ち組かもしれない。
でもねあなたはとても大事なことを忘れている。
あなたが並べたこと以外に、私にはこんなに可愛い妹たちがいるから…
そんな家族と一緒にいられてとても幸せを感じていられるから…
だから今の私は勝ち組だと胸を張っていえるのですわ」
>>138の台詞に泣いた。
……ちょっとFate持ってる知り合いに借りてくる。
140 :
76:2007/06/27(水) 11:00:11 ID:RycwsZqS
遠坂「あ、もちろんただとは言わないわよ。
魔術の基本は等価交換。遠坂が口を酸っぱくして言っていることである。
虚数の魔術の講義と同等のものと遠坂が提示したものは。
遠坂「キャスターは士郎に料理教えてもらってるんでしょ。でも士郎は昼間は学校だし、
教わる時間が限られるじゃない。コレなら昼間暇だし、
あなたの暇な時間にも合致するでしょ。自由に使っていいわよ。
アー「待て凛。それは初耳だが。
遠坂「初めて言ったんだもの当然じゃない。
アー「いつも言っていることだが君はサーヴァントを何だと思っているんだ。
そんな勝手なことは断じて認められん。
遠坂「いいじゃない、どうせ昼間は暇してるでしょ。文句があるなら家計のために
ランサーみたくバイトでもしなさいよ。
アー「ランサーのバイトとこれとは話が違う!
遠坂「どう違うのよ!あーもううるさい!やれっていったら黙ってやるの!
いつかみたいに令呪で言うこときかせられたいの!
喧々囂々と言い合う遠坂とアーチャー。だがこれは時間の無駄。
なんだかんだ言っても最後には折れるアーチャーである。
アー「くっ・・・覚えていろ凛。
遠坂「忘れるわ、こんな些事。というわけでどう、キャスター?・・って何笑ってるのよ。
キャ「く・・くくく・・・・・え、ええいいわ、面白いもの・・見せて、もらったし・・・ぷっ
腹を抱えて笑っているキャスターに憮然としているアーチャー。
今更ながら顔を赤らめて恥ずかしがる遠坂であった。
キャ「あなたたちっていつもそんな感じなの?いい主従よね。
回想、終わり。それ以来キャスターは遠坂邸によく足を運んで料理を習うのであった。
また、遠坂邸には真紅もよくお邪魔する。
真紅「この町で一番おいしい紅茶が飲めるのはここなのだわ。
アー「褒められるのは嬉しいが・・・なんで私が君のために紅茶をいれなければ・・
真紅「そうね、あなたは見所がありそうだから特別に私の家来にしてあげてもいいのだわ。
アー「誰が家来になどなるか!!
色んな人からいいように使われるアーチャーだった。
>>138 ぐは! そう返されるとは…
何だこの猛烈にキャスタールートが無い事を悔やむこの気持ちは!
それを抑えつつ投稿です
キャ「ふん、ふんふふ〜ん♪」
銀「…今日はキャス姉さぁんが夕食当番でしたかぁ?」
涼子「私も作ったわ…」
宗一郎「今作っているのは?」
涼子「あなたと水銀燈ちゃんの分よ」
銀「わ、わたしぃ〜!?」
涼子「取りあえず覚えたものだけだから量はそう多くないわ…」
宗一郎「あれは?」
宗一郎が指差す先には少々歪な料理がどう少なく見積もっても一人分あった。
涼子「あれは姉さんの失敗作の内私が上と相談して『食べられる』と判断したものよ」
銀「失敗作ぅ?」
涼子「ええ、ついでに水銀燈ちゃんのは量が少ないけど今まで作った自信作、
宗一郎さんの分は新たに挑戦したもので姉さんと私がOKを出したものよ」
宗一郎「…私は味にこだわらないが」
涼子「姉さんがこだわるの」
宗一郎「それで失敗作は誰の元へ行くのだ?」
涼子「ん? 小次郎さんの分よ」
宗一郎「…そうか」
宗一郎はそう言うとじっと失敗作を見ていた。
水銀燈はその様子を見て何か思いついたのかクスッと笑った。
キャ「はい、できましたわ宗一郎様…それとこれは水銀燈ちゃんの分よ」
キャスターはそう言うと自分の料理と涼子の料理を並べた。
水銀燈の分は小さい鍋で作った味噌汁だ。
銀「まあいいわぁ、ここに来てからどれだけぇ腕を上げてるかしらぁ」
宗一郎「うむ…それでは「「「いただきます」」」」
キャ「…どうですか?」
宗一郎「普通に他人に出せるほどだ」
キャ「ありがとうございます」
キャスターは顔を赤くしながらそう言った。
銀「まだ涼子姉さぁんの方が上だけどぉ、まあ毎日食べられるレベルねぇ」
キャ「ありがとう水銀燈ちゃん!」
続く水銀燈からの評価にキャスターはさらに嬉しそうに微笑んだ。
宗一郎「まだ少し足りないな」
涼子「それならまだお代わりがありますよ?」
涼子がそう言うと水銀燈がそれに茶々を入れた。
銀「そぅじゃなくてぇ、こいつはキャス姉さぁんが作った料理を食べたいんですよねぇ?」
キャ「まあそうなんですの! ならばご用意しますわ!」
水銀燈の言葉に宗一郎が反論する前にキャスターが嬉しそうにスタスタと台所に向った。
宗一郎は最初反論しようとしたが嬉しそうなキャスパーを見て口を閉ざした。
その横で水銀燈が涼子に先ほど宗一郎が小次郎の分の夕食に目を向けた事をこっそり話した。
キャ「はいお待ちどう様、宗一郎様…あら? 二人ともなんでニヤニヤ笑ってるの?」
涼子「別に何でも…」
銀「…ないわぁ」
二人はそう言いながらニヤニヤと笑っていたが、宗一郎はまったく気に留めていなかった。
キャスターは不思議そうにしていたが、宗一郎が言葉少なげに料理の評価をして、
それを聞くことに集中した。
なおこの日門番の佐々木小次郎の夕食はいつもより少なかった事を追記する。
投稿終了
…ここで一つ疑問が
宗一郎はともかく姉妹が姉や妹に対してどう呼んでいるのか美味くつかめない…
特に水銀燈…次に涼子
取りあえずキャス姉、涼子姉とやったが…他の人は違和感がないでしょうか?
146 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/27(水) 12:48:52 ID:7jRo4Lax
キャスターって誰だよ
>>143 キャスパーということは、ヒロインの声は坂本真綾さんが吹き替えるわけですね
…あ、一箇所間違ってる。
すみません、ちょっとそこで首つってくる
いや、俺が代わりにつってくるよ
>>145 遅ればせながらGJ (・ω・)b
ホロウしかやってない俺が言うのも何だが葛木先生は身内は名前、年下とかなら敬称なしとかじゃないかな?一成とか零観とかは呼び捨てだったし。
だから『涼子』と『水銀燈』でいいんじゃないか?(参考意見)
朝「あなたを女装させて涼宮ハルヒの出方を見る」
は?今、朝倉は何を言った?
…お、落ち着け俺。とりあえず、これまでの状況を整理しようじゃないか。
確か、俺はSOS団の活動が終わった後、忘れ物を取りに教室に入ったはずだ。
そしたら、朝倉だけが教室にいたんだったよな。で、さっきの言葉を言われたと。
まさか、冗談だよな?
朝「まぁ、涼宮さんの出方を見るってのは冗談よ」
ってことは、それ以外の部分は冗談じゃないのか!?
朝「ええ。どうやって機会を作ろうかいろいろ考えてたんだけど、まさかあなたの
方から来てくれるなんてね」
冗談じゃない、俺にはそんな特殊な性癖はない!
そう思い、俺はなんとかして逃げようと後ろへ振り向いた。
そこにはいつのまにかひらひらのドレスを持ったキャスターと化粧箱を持った水銀燈がいた。
おいおい、あんたが服を着せるのはかわいい女の子だけじゃないのかよ!
キ「基本的にはそうよ。でも、最近ちょっとスランプなのよ。
で、涼子ちゃんにそれならいつもと違うことをしてみればって言われてこうして来てるってわけ」
やっぱり、朝倉の差し金か。
朝「あら、でもおもしろそうでしょ?」
そりゃ、お前らはな。
でも、俺よりも似合いそうな人間はたくさんいるだろ?碇とか桜田とか古泉とか。
キ「それも考えたわ。でも、碇の坊やはあんまり接点がないから頼みづらいし、桜田の坊や
とはよく作った服をお互いに見せ合ったりしててそれなりに仲がいいから変なことは言えないし、
あのニヤケ面の坊やは素直に着そうでおもしろくないし…」
確かに古泉ならやりかねん、ってこんなことを考えてる場合じゃない!
なんとかしてこの場を切り抜けねば。よし、あの手でいこう。
キャスター・・・涼子、水銀燈
朝倉涼子・・・姉さん、銀ちゃん
水銀燈・・・キャスねぇ、涼ねぇ
自分の場合はこんな感じ。
153 :
151:2007/06/27(水) 19:06:26 ID:4YRHRXbI
水銀燈!もし見逃してくれればヤクルトおごってやるぞ!
水「ふぅん、何パック?」
何パック?何本じゃなくて何パックって言ったか?足元を見やがって。
だが、背に腹は変えられん。出血大サービスで2パックだ!
水「じゃ、無理。涼子姉に3パックで手伝わされてるから」
くっ、買収失敗か…。いや、ここは本丸を攻めるべきだ。
朝倉!もし見逃してくれるなら駅前に新しくできたおでん屋さんで好きなだけおごってやるぞ!
朝「ああ、あそこのお店?ちょっと前に食べにいったけどあんまりおいしくなかったわ。
だから、無理」
朝倉もだめか…。万事休す…、いや、まだ最後の手段がある!
長門、聞こえてるんだろ!あのときみたいになんとかして助けてくれ!長門!
俺は大声で長門の名前を呼ぶ。
朝「うん、それ無理♪長門さんは事前に買収済みよ。
今回の写真を焼き増しするって条件でね」
そう言い、カメラを取り出す朝倉。
そんな、長門…。最後の希望に裏切られた俺はがっくりと肩を落とす。
そして、そんな俺に3人の姉妹、もとい悪魔たちがにじり寄ってくる。
だ、誰か!古泉でも谷口でもいいから誰か俺を助けてくれー!
154 :
151:2007/06/27(水) 19:11:37 ID:4YRHRXbI
後日談
朝「はい、長門さん。約束の写真よ」
長「…とてもユニーク」
>>145 GJ!やっぱ、小次郎はいじめられる宿命にあるなw
後、呼び方だけど今はまだ適当でいいんじゃない?
時間がたてば、そのうち呼び方も固定化されていくと思うよ
156 :
76:2007/06/28(木) 16:01:30 ID:ndHzmwWq
セイ「だぁぁぁぁぁぁ!!
蒼星「でぃやぁぁぁぁ!!
カシィーン!ぶつかる竹刀が澄んだ音を鳴らす。そこから鍔迫り合いに持ち込む両者。
今は体育で剣道の授業中で、手を抜くことを知らない二人のガチバトル中でもある。
なにせお互い良く似ている。役に立たないマスターに忠義を尽くし、
普段冷静なくせに戦いになると熱くなってピンチを招くこともしばしば。
真面目、頑固、融通が利かない、etc・・。色も青いし。
セイ「この程度ですか、蒼星石!
蒼星「ぐっ・・
パワーではもちろんサーヴァントにはかなわない。だがこれはハンデ戦でもあった。
蒼星「レンピカ!
セイ「むっ!?
真横にステップをしてレンピカをかわすセイバー。だが相手は自動追尾機能付である。
それほど広くない試合場でかわし続けるのはセイバーとてたやすいことでは無い。
蒼星「せぇぇい!!
ラインぎりぎりにいるセイバーを場外にするべく、竹刀を叩きつける蒼星石。
だがやはり攻撃自体が軽い。難なく受けられてしまう。
蒼星石とレンピカの2重攻撃をかわし、あるいは受けながら攻撃の機をうかがうセイバー。
彼女の直感はまだ仕掛けるべきではないと伝えていた。
翠星「蒼星石、負けるなですぅ〜!
桜「頑張れ、セイバーさ〜ん!
応援しているのは二人だけではなく、クラスのほとんどが勝負の行方を気にして声援を送っている。
どうでもよさそうにしているのが、
水銀「・・・なんで体育の授業であそこまで熱くなれるわけぇ?
JUN「・・・同感。
やる気ねーところが意外とあっている二人だった。
真紅「ちょっと水銀燈。私の家来を悪の道に進ませるような真似はよすのだわ。
水銀「私は別に何にも言ってないけどぉ?
JUN「そうだぞ真紅。別に何にもされてないし。
真紅「なっ・・・!JUN!あなた裏切るつもり!
JUN「いてっ、ぐーで殴るな!裏切るとかそういう話じゃないだろ!
水銀「あらぁ、なかなか良いところがあるじゃない人間。
真紅なんかより私のミーディアムになってみるぅ?
真紅「ちょっと水銀燈!?
水銀「冗談よぉ、本気にしちゃったぁ?
けらけらと笑う水銀燈と地団太を踏む真紅であった。
初めて来たけど、ここは無口&ツンデレ姉妹とは別世界ってことでいいのかな?
(ドール達が学校に来てる&学校にエヴァ組がいない&ハルヒと翠が姉妹じゃなさそう)
エヴァメンバーがいないのも、別世界かどうかも、書き手によってどうとでもなるから
その辺はおおらかに。考え出すとそもそもなんでこのメンバーが一緒の世界にいるのかって
ところから考えないといけなくなりそうだしw
160 :
76:2007/06/29(金) 09:05:52 ID:CKOMfYIM
水銀「大体この竹刀。私たちの体のサイズにあってないじゃなぁい。
FF7のクラウドじゃあるまいしぃ。
真紅「蒼星石は普通に振り回してるのだわ。
水銀「蒼星石はいつもあの大きな鋏を振り回してるもの、きっと手に吸盤でもついてるのよぉ。
真紅「違いないわね。
聞こえてないと思って言いたい放題の二人であった。
桜「あ、それならいいのがありますよ。ちょっと待っていてください。
いつの間にか応援から離れ、二人の会話に混ざる桜。
水銀「いいもの?
真紅「なにかしら。
桜「これ、ちょうどよくないですか?
桜が体育倉庫から持ってきたのは士郎が二刀流の練習のために使っている、
短めの竹刀であった。
桜「なんでも同じクラスに北辰一刀流の使い手がいるとかで、
剣道の時間に相手になってもらってるそうです。
物騒な剣術の使い手がよくいたものである。
水銀「へぇ。これならなかなかいいじゃない、のっ!
不意に真紅の胴を薙ぎに行く水銀燈。
真紅「不意打ちとは卑怯なのだわ、水銀燈!
真紅も竹刀を立ててそれを受け、反撃に転じる。
水銀「戦場では何時どこで敵が襲い掛かってくるかわからないのよっ!
真紅「ここは道場で戦場ではないのだわっ!
言ってることは真紅のほうが正しいように聞こえるが、まぁこの二人にはどうでもいいことだろう。
どうやらこっちでもガチバトルが行われるようだ。
JUN「・・・はぁ。勝手にしてくれ。
柏葉「桜田君、私たちも練習しましょ?
JUN「え、だってお前剣道部だろ?
柏葉「まかせて、教えてあげるから。
おいしいところは柏葉の独り占めであった。
真「紅茶の優雅さがわからないなんて哀れな人たちね」
水「そういうあなたもヤクルトの偉大さがわかってないんじゃないのぉ?」
長「…カレーこそが究極かつ至高の食べ物」
朝「あら、その名はおでんにこそふさわしいと思うけど」
キ「あいつらは何を話してるんだ?」
士「なんでも、何が一番うまい食べ物かで張り合ってるらしい」
キ「紅茶やヤクルトは食べ物じゃなくて飲み物だと思うんだが…」
士「まぁ、本人たちは気にしてないし良いんじゃないか」
言「ふふふ、麻婆豆腐が最高の食べ物であることを証明する時がやってきたな」
キ・士「「おまえは帰れ」」
>>160 北辰、士郎と同じクラスなのかよw
162 :
76:2007/06/30(土) 15:32:39 ID:1vRADApE
163 :
40:2007/07/02(月) 00:19:09 ID:nFKMg0MC
ちょいと保守代わりと“リベンジ”で2レス分ほど投下いたします。
我が愛刀を竹箒に持ち替えて、私が行ける範囲内の石段を掃除する。
我がマスターから命ぜられたことだから仕方がない。…しかし、アサシンのサーバントたるこの私が全く悠長なことだ。
ちなみに我が愛刀、備中青江は滅多のことでは使わないと約束させられた。そう、命令ではない約束だ。
この世界でのマスターはよほど甘くできているようだ。
今、そんな石段の掃き掃除をしている私を側にしゃがんでじーっと見あげているのはたしか、マスターの“妹”である水銀燈とかいう名前の不可思議な動く人形だ。
「あんた、それ、楽しい?」
「お前にはこれが楽しそうに見えるのか?」
「全然」
「なら、そうなのだろうな」
「あっ、そう」
……
「あんた、その格好似合ってるわよ」
「そうか」
今の私は、いつもの着物の上に、水銀燈と同じくマスターの“妹”朝倉涼子に渡された割烹着というものを着せられている。
「その服が汚れたらもったいないわよね」とのことだそうだが。なんともはやはた迷惑なことだ。
手を止めずに時折そのような会話を交わしながら黙々と掃除をする。
「あら、そこから先は掃除しないの?」
「やらないのではない、出来ないのだ」
「なんで?」
「私はこの山門を依り代として召還された。だからこの山門から離れることが出来ない」
「本当に?」
「少なくとも、前の世界ではそうであったし、今回このような世界になってからもマスターの命により試してはみたが離れることはできなかった」
「じゃあ、試してみてもいいかしら?」
「好きにすればよい」
「好きにするわ」と人形が俺の腕を引っ張ると石段を駆け下りる。
駆け下りているさなか、急に動けなくなる人形。必死に私の手を引っ張る。手を離すとするりと降りられた。
「そういうことだ」やはり無理か。わかってはいたことだがな。
「な〜んか納得いかないわ」
今度は私の手を取り、石段を駆け上る。
共に境内に入るのかと思ったがそうではなかった。人形は間際で手を離すとどこかへと飛んでいった。
あきらめたのか、と思ったがそうではなく、その小さな体に余るほどの大きな鏡を抱えて戻ってきた。
「お前、何をする気だ?」
「ようは他のところへ行ければいいのでしょう?」
人形は鏡の前に立つと私の手を取り、水の中へでも入るようにするりと鏡の中へと入っていった。
「なんと面妖な」
鏡の中には見たことのない妙な空間が広がっていた。その空間の中を私たち二人はふわりと浮いていた。
「あんたの存在ほどは変じゃないでしょう?」自慢げな人形、いや、水銀燈の笑い。
「かもしれぬな」私の顔には自嘲の笑いを浮かんでいるのがわかる。
不意に意識が遠のいていく。
「あんた、…小次郎、どうしたの?」
隣にいるはずの水銀燈の声が遠くで聞こえる。
人形の手の冷えた感覚も次第に薄れていく。
…水銀燈、お前、泣いているのか?
彼女がこちらを見て何かを叫んでいる。私の名前らしいが、もう聞こえはしない。
そしてもう、その姿を私の目は確かにはとらえることはできなかった。
「…もし、また会えたら…」
もっと話がしたい、だったのか水銀燈、お前が知っている外の世界の話をしてくれだったのか、何かそんなことをいったような気がする…
その日の夕方、涼子が山門を通ろうとしたとき、キャスターの部屋にあるはずの鏡台の前で膝を抱え、顔を伏せている水銀燈を見かけた。
「あら、それ、お姉さんのでしょう?返しておきなさいよ」
「いやよ、面倒くさい」水銀燈は顔を伏せたままぶっきらぼうに答えを返した。
「いいわよ、じゃあ、私が返しておくから」『泣いているの、銀ちゃん?』
涼子はよくわからないが水銀燈はそのままそっとしておいた方がいいだろうと思い、鏡台を抱えてキャスターの部屋に返しに行った。
翌朝、涼子と水銀燈が山門を出るとき、涼子がそっと水銀燈に聞いてみた。
「昨日、ここで何をしていたの?」
「さあね」水銀燈は伏し目がちにつぶやいた。
「だったら、小次郎さんにでも聞いてみようかな〜。山門あたりでのことなら彼、とっても詳しいだろうから」
「聞けるもんなら聞いてみればいいでしょう」『もう、あいつは消えてしまったんだから』
「聞いてもいいの?」
「好きにすれば」
「好きにしてよいのか?水銀燈?」
「え?」いなくなったはずの小次郎の声がした。あたりを見回す水銀燈。
その彼女の後ろにいなくなったはずの小次郎が割烹着姿で竹箒を持って立っていた。
「あんた、…小次郎、どうして…」
「いや、俺にもわからん。…また召還されたのだとしても何故この世界での昨日までの記憶が残っているのか。皆目見当がつかん」
「いたんだったら早く姿を現せばいいでしょう!!」
何故か無性に腹が立っている水銀燈。何故腹が立っているのか彼女自身もわかっていないが。
「心配してくれていたのか?」
「そんなことあるわけないでしょう!」
涼子はやれやれとばかりにため息をつくと「先に行くわよ」と水銀燈を残して石段を駆け下りていった。
その日の水銀燈が学校をなぜ遅刻したのかはたいした話ではないのかもしれない。
それからの水銀燈に特に変わった様子はない。
強いて言えば、たまに小次郎の側で最近あった話をぽつぽつとしゃべることが増えたくらいか。
後は小次郎のことを『あんた』だけではなく名前でも呼ぶようになったこととか。
それからの小次郎にも大して変わった様子はない。
水銀燈の話に時折、相づちを打ち、たまに手を止めて質問や話を返す。
あと、強いてあげれば水銀燈のことを『お前』だけでなく名前でも呼ぶようになったことくらいだ。
「最近、水銀燈と小次郎が一緒にいることが多いようだが…」
そんな二人を見て宗一郎がキャスターに問いかけた。
「あら、妬いていらっしゃるの?」
いたずらっぽく少し上目遣いに微笑むキャスター。
「いや、そういうわけではないのだが…」
『あらあら、旦那様にしては歯切れが悪いこと。わかりやすくてよいのだけれど』
「かわいい妹に彼氏ができた心境でしょうか?」
「そ、そんなことはない。第一、いや、しかし、キャスター、君は心配じゃないのか?」
「いいえ、二人のことは信用しておりますし、それに案外よい組み合わせかもしれませんよ」
「冗談でもそういうことをいうのはやめたまえ」
心持ち顔を赤くして視線をそらす宗一郎。
くっくっとのどを鳴らしてさも楽しそうに笑うキャスター。
この不思議で混沌とした世界は今日も穏やかに過ぎていく。
おお、静かながらいい話じゃないか
とりあえずキャス子さん。アサ次郎の寄り代を持ち運びが簡単なものに変えるんだ!
たしかホアタで一時的に山門から葛木の眼鏡に寄り代を変えた時があったはず(ホアタはアンソロしか知識が無いのでアレだが・・・)
170 :
76:2007/07/02(月) 18:46:55 ID:lg1mZi3H
キーンコーン・・・
お昼休みの時間。人気のパンをゲットしたい生徒にとってはダッシュ力と
購買への教室の距離がものを言う時間である。
だが薔薇乙女達は普段はそろって弁当持参で、購買のお世話になることはあまりない。
水銀燈の弁当は朝倉作だ。今日のメニューはご飯、厚焼き玉子、ぷちとまと、
アスパラのソテー、鳥の唐揚げといたってシンプルなメニュー。ヤクルトは食後の楽しみである。
水銀「いただきます。
手を合わせて感謝の言葉を述べる水銀燈。意外と律儀なのは葛木の教えのおかげである。
では早速、と箸に手を伸ばしたところで横から感じる視線。
金糸「・・・・
水銀「・・なにかしらぁ?金糸雀。
金糸「な、なんでもないのかしら〜
水銀「そう。
金糸「・・・・
水銀「金糸雀。見られていると食べにくいのだけれど。・・・今日はお弁当じゃないのぉ?
金糸「今日はみっちゃんが忙しくてパンなのかしら、、、、
金糸雀の手には菓子パン、視線の先は厚焼き玉子。
ふぅと溜め息をつく水銀燈。
水銀「金糸雀。食べたいのならそういいなさぁい。誇り高きローゼンメイデンが物欲しそうに
するものではないわぁ。
そういって弁当の蓋に厚焼き玉子を乗せる水銀燈。
金糸「い、いいのかしら〜?
水銀「構わないわぁ。そのかわり、好きなものだからといってがっついて食べないように。
わかったわねぇ?
金糸「は、はいなのかしら〜
水銀「ホラ、椅子持ってきなさぁい。一緒に食べましょう?
あわてて椅子を持ってくる金糸雀とその様子を見て微笑む水銀燈。
金糸雀に対しては不思議と優しさを見せる水銀燈だった。
翠星「水銀燈の奴、どういう風の吹き回しですぅ?
真紅「たまたま虫の居所がよかったのだわ。でも品良く食べるということには同感ね。
きらきー、あなたも食いキャラだからといってがつがつしてはいけないのだわ。
薔薇「大丈夫・・・きらきーは行儀正しい・・・
雪華「わかっていますわ、お姉様。
そういいつつ2段重ねの重箱をつつく雪華綺晶。
セイ「(私はがっついてなどいません!・・いない・・はず・・)
桜「セイバーさんどうしました?難しい顔してますけど・・・
今日のお弁当、美味しくなかったですか?
決して自分が言われているわけでは無いのに身につまされるセイバーであった。
>>168 とらブル道中記のことだな。花札のヤツ。
>>168 キャスター「でも、今度も眼鏡というのは芸がありませんわね」
涼子「だったら竹箒を依り代にすれば万事解決ね」
小次郎「部屋の中に竹箒抱えていくのか」
キャスター「涼子ちゃん、それでは部屋が汚れてしまいますわ」
涼子「残念ね、いい案だと思ったのに」
水銀燈「少しはまじめに考えたらどうなの?」
キャスター・涼子「「!」」
キャスター「わたくしとてもよい案を考えましたわ」
涼子「偶然ね、私もグッドアイデアが浮かんだわ」
キャスター・涼子「「水銀燈を依り代にすればいいんだわ!そうすれば二人は一心同体」」
水銀燈「あんた達何考えてんのよ!!」
宗一郎「却下だ!それは許さん!」
小次郎「まあ、水銀燈にも選ぶ権利はあるからな…」
水銀燈「小次郎はそんなでたらめな案でいいわけ?」
小次郎「ここから出歩いてもどうせ水銀燈が話をしてくれていたものを共に見ようと思っていたからな。たいして変わらん」
水銀燈「あ、あんたね〜」
>>172 水銀燈「一時的なものなのよね?」
キャスター「ええ、永続的な依代になれとはさすがに言わないわ」
涼子「病人を背負ったと思えばいいのよ」
小次郎「びょ、病人? 俺が……」
宗一郎「しかし、小次郎が水銀燈にべったりとなってしまうわけだろう?」
涼子「一時のことですし。なんでしたら、姉さんもお義兄さんにべったりと…」
キャス・宗一郎「「な、な…!」」
小次郎「俺は、水銀燈の重荷になるつもりはない。済まなかったな」
水銀燈「小次郎?」
小次郎「元はと言えば俺の我が侭だ。召喚された身で贅沢を言うものではないということだ」
水銀燈「くっ……舐めないでもらえる?」
小次郎「ん?」
水銀燈「ローゼンメイデン第一ドールのこの私が、依代の一つや二つで重荷ですって?」
キャス・涼子(なんか面白くなってきたわね)
水銀燈「いいわ。私が依代になりましょう。貴方の独りや二人、どうってことないことを見せてあげるわ」
wktk
そういやギャグ小説でお地蔵様が寄り代になってて常にお地蔵様を背負ってるアサ次郎というのがあったなぁ
小次郎「水銀燈、しかしお前はそれでよいのか?」
水銀燈「誇り高いローゼンメイデン第一ドールに二言はないわ!」
キャスター「そういえばどこかの世界で
>>175みたいなこともあったような…」
宗一郎「すると水銀燈が依り代のうちは小次郎がずぅっっっと水銀燈のことをお姫様だっこかおんぶしているということか。
許さん!却下だ!却下だ!我が拳にかけてそれは断固として阻止する!」
キャスター「水銀燈はとても軽いですから大丈夫ですわ」
小次郎「私も一応は剣士の端くれ、それくらいのことは大丈夫なはずだが、しかし…
宗一郎「そういうことではないのだ!」
涼子「まあ、お姉さんはお義兄さんがお姫様だっこするにはちょっと重いからとか…」
キャスター「そんなことはありませんわ。まあ、そりゃあ最近、幸せ太りでちょっと…」
宗一郎「それは大丈夫だ…最愛の妻にそれくらいのこと出来なくてどうする…。だからそういうことではないといっておるだろう!!」
キャスター「旦那様…」////
涼子「あらあら、ごちそうさま。…でもお義兄さんも少しは妹離れしないと」
177 :
173:2007/07/03(火) 20:58:02 ID:Xo8OGE35
翌日(日曜日)
水銀燈「いい天気ね、こんな日は、メグに会いに行ってみようかしら」
小次郎「出かけるのか? それなら、俺もついていくことになるが?」
水銀燈「可能な限り離れていてくれない? 友達に会いに行くのよ」
小次郎「仕方あるまい…」
ちなみに、部屋一個分くらいなら距離を空けても平気らしい。
キャスター「あら? おでかけ?」
水銀燈「めぐの所よ」
キャスター「柿崎さんにヨロシクね?」
飛ぶ水銀燈。
小次郎「飛ぶのかっ!」
水銀燈「なーに? 何か問題でも」
小次郎「俺は飛ぶことなどできん!」
水銀燈「だったら、せいぜい走りなさい」
小次郎「ちょ…おまっ!」
小次郎のことなどお構いなく我が空を飛ぶ水銀燈。
必死でそれを追う小次郎。木があれば昇り、ビルの中を突っ切って。
小次郎「おい、水銀燈! いい加減に……」
その正面には遠坂邸。
小次郎「いかん、水銀燈! 回避しろ! この屋敷を突っ切るわけには!」
水銀燈、鼻歌中
小次郎「…って、人の話を聞け!」
小次郎「す、すまん! 訳は聞かずに通してくれっ!」
屋敷の壁を乗り越える小次郎
セイバー・ライダー・アーチャー・士郎・桜・凛・真紅・ジュン「何事ッ!」
小次郎「なんでこんな時にわざわざ揃っているんだ貴様らはっ!」
ちょ・・・おまっ
小次郎「くっ……これしきの事でうろたえるなど、私らしくもない……平常心平常心……」
水銀燈「前をよく見なさぁい」
ドカッ
小次郎「むっ!?」
ハルヒ「んなっ、何よあんたら!」
アスカ「かっ、壁を突き破ってサムライ!? 非常識にもほどがあるわ!!」
翠星石「まぁた翠星石の可愛さに嫉妬して喧嘩でも売ろうってんですかあ」
水銀燈「お姉ちゃんの影に隠れながら言っても決まらないわぁ。寝言は寝て言って頂戴」
小次郎「邪魔をする……」
ズカズカズカ……
アスカ「ちょっ、ちょっとあんたたちぃ! これどーしてくれんのよ! 直していきなさいよ! どんだけ非常識なの!」
翠星石「これぐらいなら翠星石ならお茶の子さいさいですぅ♪」
ハルヒ「……よし! 壁を直したらあの二人を追いかけてみましょう! きっと面白い事があるに違いないわ!」
アスカ「一番非常識な人がいるの忘れてたわ……」
小次郎「すまんがもう少し速さを合わせてもらえないか。たとえこの身がこの世のものなれど、空を飛ぶそなたとは
どうしても勝手が違うのだ」
水銀燈「やぁよ面倒くさい。サーヴァントって言っても、所詮は人間よねぇ」
小次郎「ふっ、そうか……まあよかろう(人が下手に出てれば……)」
水銀燈「あ、また家だわ。私はこのまままっすぐ行くから。この辺遠回りになるから急いでねぇ〜?」
小次郎「なっ!? ちょっ……。あそこまで気ままに振舞えるとは、もはや感嘆の言葉すら出ぬわ……」
ガチャ
小次郎「失礼する」
レイ「……あなた誰」
有希「柳洞寺の門付近に現れるという噂のサムライ。物質的にこの時間軸に存在している為、幽霊ではない」
レイ「ルリ、有希、こんな時、どんな顔をしたらいいかわからないの」
ルリ「どんな顔もしなくていいです。はいどうぞ」
ガラッ
小次郎「む。かたじけない……(さっきの家とは表裏といえるほど対応が違うな……)」
タタタタタッ……
レイ「なんだか最近、うちの周りがより一層騒がしくなってきた気がするわ」
有希「新たに別の次元と交錯し、それに伴い私たちの周りでも何者かからの現実改変が行われている。
ただ、今のところ危惧すべき状況ではない」
ルリ「ふう……バカばっか」
キュピーーン!
セイバー「長門有希、彼女こそ私のライバルとなるべき存在!」
アーチャー「まあ、食い意地とプロポーションには同種のにおいを感じるがな」
有希「サーバント・アーチャーの悪意に満ちた発言に対して彼の情報連結解除の申請する。…私は節度のない、度を超した大食漢ではない」
セイバー「アーチャー、今の私に対する中傷誹謗ともとれる事実無根な発言、私に対する敵対行為と認めます。私は真っ平らな洗濯板ではありません!!」
「朝倉さん、今の長門さんの発言、どう思う?」
凜のその質問に対する答えの代わりに肩をすくめる涼子。
「そうよね〜。私もセイバーの発言について聞かれたら答えに困るもの…」
そのとき、二人の男子がほぼ同時に同じ言葉を心の中でつぶやいた。
『『やれやれ…』』
そのときもなお、一人のサムライが障害を物ともせずに一直線に走り続けていた。
障害をものともせずというか小次郎のステータスなら屋根の上を八艘飛びできるだろうな
3姉妹3組勢ぞろいSS GJ!
賑やかになってきたな
キョン「あんたは確か、柳洞寺にいた佐々木小次郎じゃないか
こんなところで何してるんだ?」
小次郎「む?涼子の友人か。実はかくかくしかじかでな。」
キョン「なるほど、お前もあの姉妹には苦労してるんだな…」
小次郎「ということは、そなたもそういう経験が?」
キョン「そんなところだ。まぁ、俺の場合はほとんど一人にだが」
小次郎「なるほど。ふむ、ここで会ったのも何かの縁だ。あの姉妹のことで困ったことがあれば
私に相談に来るといい。出来る限り、力を貸そう」
キョン「そうか。じゃあ、俺もお前が同じように困ってるときは出来る範囲で力を貸すよ」
堅い握手をする二人。
そして、小次郎は再び走り出す。
186 :
76:2007/07/04(水) 18:34:59 ID:1BYM853l
キーンコーン・・・
授業が終わり、帰り支度をするセイバー。
セイ「今日は特に予定は無し・・と。シロウのバイトも無かったはずですから、
一緒に帰れるでしょうか。
シロウの教室に向かうセイバー。だが油断はならない、
当面のライバルである凛や桜がどう動くか・・・
考え事をしながら廊下を歩いていると、肩をポンと叩かれた。
振り返るとそこには――――――――満面の笑みを浮かべた涼宮ハルヒ。
?直感Aのスキルがこの人は危険だ、とささやいている。
(見た目は普通の人間だし、魔力も感じない。危険など何も無さそうですが?)
涼宮「ね、あなたセイバーよね?
セイ「そうですが、あなたは?
涼宮「私は2年の涼宮ハルヒ。ね、ちょーっと付き合ってもらいたいんだけど、いいかな?
セイ「?いったい何の用ですか?
涼宮「いいからいいからこっちこっち!
セイ「ちょっとなんですか、私はシロウと・・
涼宮「そんなの後でいいって!こっちよ!
最初からセイバーの話など聴く気は無いハルヒであった。
涼宮「やあやあみんな、釣れてきたわよ〜
セイバーを引き連れて部室に入ってきたハルヒ。
部室にはSOS団の面々。長門は読書中、キョンと古泉はボードゲーム中、
みくるちゃんはやかんでお湯の温度を測っている。
朝比「お客さんですかぁ?今お茶を入れますね。
キョ「今度は何だ?
セイ「なんですか一体!無理やりこんなところに連れてきた訳を聞かせてください!
セイバーさん、怒り心頭である。無理も無い。が、こっちはお構いなしである。
涼宮「訳?それはねぇ〜
キャ「写真を撮りたいだけよ。
セイ「キャスター?何故こんなところに?
キャ「ちょっと宗一郎様の忘れ物を届けに、ね。
部屋の端っこに隠れていて、しかももう放課後だと言うのに大嘘である。
セイ「写真など撮る必要はありません!帰らせてもらいます!
ハルヒの手を振りほどこうとするセイバー。が、
キャ「甘いわねセイバー。この部屋には魔力放出に対する結界を張らせてもらったわ。
あなたは筋力自体はそれほどではないわよねえ・・?
セイ「キャスター、貴様!
涼宮「話は終わった?それじゃあ・・・
キャ&涼宮「いいからとっとと脱げーーーーーーー!!!!!!!!
セイ「な、なにをする!わ、わ、ちょっと、きゃぁぁぁぁ!!
キョ「またこの展開か・・・
やれやれと溜息をつくキョンであった。
187 :
173:2007/07/05(木) 23:09:33 ID:K8ivKylc
今さらだが、Fateもハルヒも未プレイ、未見だ。
エヴァとローゼンしか知らない。
だから言葉遣いおかしいのや細かい設定は勘弁。
ようやく病院にたどり着いた二人。
水銀燈は嬉しそうに病室の窓からめぐの部屋へ。
そして小次郎は、窓の下で一息ついて、座り込んでいる。
小次郎「まったく、酷い目にあった…」
キャスター「何をやっているかと思えば」
小次郎「!? なんでここに」
キャスター「先回りしただけです。行き先は判っていましたから」
小次郎「俺が信用できないと?」
キャスター「門番としての貴方は信用していますけれど」
「水銀燈の友としての貴方も信用に値しますね」
小次郎「所詮、制約だらけのこの身。今さら一つ増えたところで」
キャスター「確かにそれも一興かもしれません」
「戦に身を投じることもない、この世界では」
宗一郎「とはいえ、自ら制約を増やすような馬鹿者もいるようだ」
キャスター「宗一郎様、お車は?」
宗一郎「駐車場に止めてきた」
お前ら実はドライブ込みだろ。と言いたいのを堪える小次郎。
宗一郎「お前なら、その気になれば、水銀燈の動きを制限することもできるだろう。
小次郎「病床の友を見舞いに行くという娘に、そんな真似ができるか…」
宗一郎「妹が、迷惑をかける」
小次郎「何を今さら」
ちなみにその頃(
>>179参照)
翠星石「壁が余計に壊れていくような気がするですぅ」
ハルヒ「おかしいわね」
アスカ「ハル姉が手を出す先から崩れているような気がするんだけど」
ハルヒ「どうせ直すなら、綺麗に改造したいじゃない」
翠星石「余計なことをするなですぅ!」
ハルヒ「な、なによ! 人かせっかく手伝っているのに!」
アスカ「それは妨害って言うのよ、私が見本を見せてあげるわ」
翠星石「二人とも邪魔しやがるなですぅ!」
その後、急遽呼びつけられたシンジとキョンと蒼星石が壁を直したという…
とりあえずキャス子は小次郎に敬語は使わない。
キャス子が自分の都合のために呼び出したサーヴァントだし。
少なくともでキャラの元の設定はググって覚えようぜ
ふと思った。
宗一郎車なんて持ってたっけ?あと小次郎の一人称は「私」
どうでもいいが小次郎の耐久力ってキャス子以下なんだなステータス表見てびっくりした
朝倉 「この間、珍しくキョン君と衛宮君が言い争いしててさ〜」
水銀燈「へぇ、あの二人が珍しいわね。一体何を話してたの?」
朝倉 「それが、キョン君が衛宮君に彼女が3人も居ていいよな〜って。」
水銀燈「えー、だってキョンだって3人いるようなものじゃない。」
朝倉 「そーそー、それで衛宮君が巨乳未来人と無口宇宙人とツンデレ美少女の何が不満なのかって。」
そしたらキョン君ね、いや違う。あの3人は断じて彼女じゃない。特にハルヒ。だって。」
水銀燈「えー?キョンだって涼宮さんに気があるでしょ?素直じゃないわね〜」
朝倉 「ね〜、お似合いの二人なのにね。意地っ張り同士で。」
でね、衛宮君がね、女泣かせな奴だなお前、だって。」
水銀燈「どっちがよ〜それについてはお前が言うなって感じよね。」
朝倉 「ねぇ〜。それでね、そんな話をしてたらクラスの男子達が集まってきて。」
水銀燈「なんで?」
朝倉 「お前らのノロケ話は聞こえないところでやれってボコボコに殴る、蹴る。」
水銀燈「きゃはは、なにそれ、男の嫉妬ぉ?格好悪いわねぇ〜」
朝倉 「ね〜、でも私委員長じゃない?止めに入ろうとしたんだけど、せっかくだからキョン君に
デコピンでもしちゃえ〜ってやったら勢い余って情報連結解除しちゃった☆」
水銀燈「なにそれ、姉さんやりすぎ〜・・・・ってちょっと待て。」
朝倉 「そしたらクラスですっごく大騒ぎになって長門さんに怒られちゃった・・・涼子かなし〜」
水銀燈「悲しいですむ話じゃないでしょ・・・限度ってものを知りなさいよ。」
朝倉 「でもね、完全に消え去る前に元の残ってる情報からちゃんと復元したのよ?99.9995%くらい。」
水銀燈「残りの0.0005%は?」
朝倉 「そのくらい誤差の範囲よ?記憶も操作したから誰も覚えてないし。」
水銀燈「あんたねぇ・・・その調子で私とか小次郎とか間違って消して無いでしょうね?」
朝倉 「えへっ☆」
193 :
時期ネタ投下:2007/07/06(金) 23:08:07 ID:YQw6mID9
本来、七夕は7月6日の夜明けの晩、つまり7月7日の早朝に行うものである。
7月6日のうちに笹を飾り、7月7日未明に笹を海に流すことになっている。
柳洞寺では着々と飾りつけが進み、後は各々が願い事を短冊に書き、笹の葉に結わえるのみとなった。
「お願い事…、そうね。これがいいかしら」
キャスターが願い事をしたため、笹に下げた。
「やっぱコレよね」
涼子が願い事をしたため、笹に下げた。
「願い事なんて端から決まってるわぁ」
水銀燈がが願い事をしたため、笹に下げた。
三姉妹の願い事はこのような内容である。
キャスター:この世の全ての筋肉ダルマが滅びますように
涼子:キョン君を誰にも邪魔されず殺せますように
水銀燈:第二〜第七ドールと薔薇水晶がジャンクになりますように
「……世界平和、か」
宗一郎が願い事をしたため、笹に下げた。
『この笹に下げられている全ての願い事が叶いませんように』
三姉妹「……書き直させてください」
三姉妹は願い事を当初より割合平和的なものに書き直すことで、宗一郎の短冊を取り下げてもらう事にした。
キャスター:銀ちゃんに可愛い服を喜んで着て貰えますように
涼子:銀ちゃんに「お姉様」と呼んで貰えますように
水銀燈:キャス姉と涼姉のテンションがほどほどになりますように
宗一郎:家内安全
ささやかな星祭の夜は静かに更けていくのであった。
194 :
40:2007/07/06(金) 23:58:55 ID:O4COVZvn
いつの間にか小次郎の隣にたっていた水銀燈が小馬鹿にしたような表情で小次郎を見上げた。
「ああ、知らんな。以前召喚された私はこの山門を守るだけの、そしてその山門を通ろうとするものと果たし合うだけの存在だったからな。
サーバントとなる前もただ、殺し合うだけの人生であったような気がする」
「ふ〜ん、聞いて悪かったわね」
「いいや、別に何とも思ってはいない」
二人の間に少しだけ重苦しい空気が流れていく。
そんな小次郎の前に水銀燈は何も書かれていない短冊とサインペンを差し出した。
「なんだこれは」
「短冊よ。これに願い事を書いてあそこにつるすと願い事が叶うんだそうよ。お気楽な話よね」
「まったくだ。…しかし、なぜそれを私が書かねばならないのだ?」
「宗一郎もキャス姉も涼子姉も、…私でさえも書いてつるしたのよ。
あんたもここの家族なんだから願い事を書いてつるせってキャス姉と涼子姉がいってたわ」
「そうか」『家族、か』その語感に居心地の悪いくすぐったさを感じる小次郎。
彼は書き慣れないサインペンと格闘しながら短冊に願い事を書いた。
「何よ、それ」
「ああ、今の私にはこれで十分だ」
“日々平穏”
短冊にはその四文字が書かれていた。
『これが少しでも長く続けばよい』
「じゃあ、私がつるしてきてあげるわ。どうせ、小次郎はつるし方もしらないんでしょう」
「ああ、頼む」
水銀燈は小次郎の短冊を押し頂き、七夕飾りのところへふわりと飛んでいった。
「あれ、小次郎の短冊?」
小次郎が彼の短冊をつるそうとしている水銀燈を眺めていると、いつのまに近づいてきた涼子が彼にそう話しかけた。
彼女はいつもまったく気配をさせずに背後に近づいてくる。
敵であったらおもしろい果たし合いをできたかも知れんと彼はふと思った。
「ああ、私も家族だから願い事を書けとそういったのだろう?」
「まあね。でも最初にそういいだしたの水銀燈よ」
「そうか」小次郎はなんとなくくすぐったそうに笑った。
「あなた、そんな表情もできるのね」
「いや、初めてだと思うが」
「そうなんだ」いかにもおもしろいものをみたように笑う涼子。
短冊をつるし終わった水銀燈が彼らの方へ飛んできた。
「じゃあ、邪魔者は消えるね。まあ、あっちでもお邪魔虫なんだろうけど」
「…いや、ああ」別にそんなことはないがという間もなく涼子はキャスターと宗一郎の方へ走っていった。
「小次郎、あんた、涼子姉と二人でこっちみて笑ってたでしょう?」
小次郎の近くまで飛んでくると水銀燈は彼をギロリとにらみつけた。
「いや、たまたまそちらをみていただけだ。特に水銀燈をみて笑っていたわけではない」
「本当?」
「ああ、嘘ではない」
「信じらんないわね」
こんなささやかでくすぐったくて平穏な日々がもう少し続くのだろうかと小次郎は再び笑みを浮かべた。
195 :
76:2007/07/07(土) 05:21:51 ID:R77Pcrxt
水銀「七夕、ねぇ。こんなので願いが適うと思えるなんて人間てほんと馬鹿よね。
朝倉「あら、涼宮さんみたいに未来から恋人が会いに来てくれるかもしれないわよ?
水銀「そんな時空を超えるような話が・・ってあるんだったわねぇ。でも人間の願いは適えても
サーヴァントや人形やTFEI端末の願いはかなうのかしらぁ?
朝倉「そ、それはやってみないとね、あはは・・・
彦星と織姫にも想定外の願いに違いなかった。
小次「そういう話は雅ではないな。
水銀「ふん。現実は甘くないのよ。願いなんてものは天に祈るんじゃない、自分で勝ち取るものじゃない。
小次「はっはっは、それだけ強い意志があるなら水銀燈の願いは天の川にも届くだろうよ。
で、どんな願いを書いたのだ?
水銀「べ、別になんでもいいじゃない。
そういうと水銀燈は家の中に戻ってしまった。
小次「・・・なにか人に見られてはいけない願いでも書いたのか?
朝倉「ううん、めぐが元気になりますようにって。銀ちゃん素直じゃないから。
小次「なるほどな。
それは水銀燈には如何ともしがたい願いだった。
小次「では私にも短冊を一枚貰おうか。水銀燈の願いが適うように、とな。
朝倉「うん、そうしてあげて。
ささやかで強い願いは天に瞬く星まで届くに違いなかった。
このスレも軌道に乗ってきた感じだな
>この世の全ての筋肉ダルマが滅びますように
いかん、バーサーカーと弓と槍が危ういw
んじゃまあ、まとめwikiの準備をボチボチ開始しますです
良スレだ
200 :
40:2007/07/07(土) 14:01:02 ID:eQAYLLga
>>197 アーチャー「いや、私は大丈夫らしい。凜が言うには私は少なくとも凜にとって『バッチグーなプロポーションのイケメンなカレシ』だそうだから。
筋肉だるまというほどではないようだ」
凜「ばばば馬鹿なこと、いってんじゃないわよ、アーチャーどうして、それ、ししし…」////
アーチャー「私が姿を隠していたときに側にいるのも気がつかずに勝手にメールとやらにうれしそうな評定しながらそう書いていたではないか?」
凜「あああ、あんた、のぞき見してたの!」
アーチャー「凜、気がつかなかったお前が未熟なのだ。別にのぞくつもりはなかったがな」
凜「アーチャー、あんたって奴は〜〜〜〜!!!!」
アーチャー「イケメンなカレシ様はこの辺で退散させてもらうとするかな♪」
キャスター「まあ、どっちにせよ、旦那さまには負けますが」
涼子「う〜〜ん、キョンくんもなかなかだと思うけどな」
水銀燈「そこのバカ姉達、のろけない。第一キョンは涼子姉のカレシじゃないでしょう」
涼子「う〜〜ん、予定、かな。もうすっかり彼は私にめろめろだしね」
水銀燈「…だいたい、あんたらいつの時代の言葉使ってんのよ」
小次郎「む、宗一郎か。あの姉妹と短冊の飾り付けをしていたのではなかったのか?」
宗一郎「私の分はもう書いたのでな」
小次郎「そうか。で、あの三人は?」
宗一郎「今は願い事を考えている」
小次郎「なるほど、それで時間がかかりそうだからこっちに来たと」
宗一郎「そういうことだ」
小次郎「ふむ、どうせ暇なら私と酒盛りでもしないか?星空の下で飲む酒も優雅なものぞ」
宗一郎「では、いただこう」
小次郎から杯を受け取る宗一郎。
そんな彼の顔を小次郎は見つめる。
宗一郎「どうした、私の顔に何かが付いているのか?」
小次郎「いや。そなたもずいぶんと穏やかな顔をするようになったな、と」
宗一郎「そうか…。これも彼女たちのおかげだろう」
小次郎「だろうな。まぁ、私も人のことは言えんが」
そう言い、やや自嘲気味に笑う小次郎。
小次郎「それで、そなたはどんな願い事を書いたのだ?」
宗一郎「ああ、それは……
キャス「宗一郎様ー!準備ができたので早く来てくださーい!」
……だ」
小次郎「む、キャスターが呼んでいるようだな」
宗一郎「そのようだな。では、この続きはまた後で」
そう言い残し、姉妹の方に行く宗一郎。
一人、山門に残された小次郎は先ほどの宗一郎の言葉を反すうしていた。
小次郎「ふむ、どうやらそなたと私の願いは同じようだな」
二人の共通の願い。
いや、それは二人だけでなく三人の姉妹も共通して持っている願いであるだろう。
『この穏やかな日々がいつまでも続きますように』
あ〜もう、ニヤけるじゃないかwww
204 :
40:2007/07/08(日) 00:31:07 ID:xDKyKwTP
済みません、今見たら
>>194に頭3行が抜けておりました。
「…これが七夕の飾りというものか」
キャスター、涼子、水銀燈により庭先に色とりどりに飾られた笹を眺める小次郎。
「小次郎、あんたそんなことも知らなかったの?」
以上3行です
それから
>>200も
アーチャー「私が姿を隠していたときに側にいるのも気がつかずに勝手にメールとやらにうれしそうな評定しながらそう書いていたではないか?」
は
アーチャー「私が姿を隠していたときに側にいるのも気がつかずに勝手にメールとやらにうれしそうな表情しながらそう書いていたではないか?」
でした。
凜に小田原評定させてどうするよ。
すみません、すみません。
まとめwikiに載せる際は修正のほどなにとぞなにとぞよろしくお願いします。
抑止の守護者として再召喚されたアーチャー・・・
アーチャー「涼宮ハルヒ。お前は霊長の敵だ。・・・死んでもらう。」
ハルヒ「違う!!!あたしそんなこと望んでない!!!!」
古泉「覚悟は決まりましたか?」
キョン「・・・・ああ。」
俺は、ハルヒを、この手で――――――――――
姉をその手にかける朝倉涼子・・・
キャスター「りょ、涼子・・・?」
朝倉「さよなら、姉さん。寂しく無いように後で葛木さんも地獄に送ってあげるわね。」
妹と決別する水銀燈・・・・
水銀燈「ばいばい、可愛い妹たち。仲良しごっこはもう終わり。・・・悪くはなかったけどね。」
蒼星石「やめるんだ、水銀燈!!!」
霊長の敵と認定されたハルヒはどうなるのか?そして3姉妹に何が起こったのか?
感動の長巨編、全ての結末は劇場で明らかに!
____ r っ ________ _ __
| .__ | __| |__ |____ ,____| ,! / | l´ く`ヽ ___| ̄|__ r‐―― ̄└‐――┐
| | | | | __ __ | r┐ ___| |___ r┐ / / | | /\ ヽ冫L_ _ | | ┌─────┐ |
| |_| | _| |_| |_| |_ | | | r┐ r┐ | | | / | | レ'´ / く`ヽ,__| |_| |_ !┘| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|‐┘
| r┐| |___ __|. | | | 二 二 | | |く_/l | | , ‐'´ ∨|__ ___| r‐、 ̄| | ̄ ̄
| |_.| | / ヽ | | | |__| |__| | | | | | | | __ /`〉 / \ │ | |  ̄ ̄|
| | / /\ \. | |└------┘| | | | | |__| | / / / /\ `- 、_ 丿 \| | ̄ ̄
 ̄ ̄ く_/ \ `フ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | |____丿く / <´ / `- 、_// ノ\ `ー―--┐
`´ `‐' ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`‐'  ̄ ` `´ `ー' `ー───-′
※公開日未定
しなくていいです
公開せんでいい
そしてもちろん
超監督:涼宮ハルヒ
編集、撮影、雑用、その他:キョン
な訳だ
>>208 さらに
技術協力:ウリバタケ・セイヤ
エキストラ:ネルフ職員の皆さん
でお送りします。
ウリバタケ「任せろ。完璧なセットを作ってやる。」
ルリ「自爆したり変形したりするセットはやめてくださいね。」
冬月「いいのか、碇。この大事な時期にネルフ職員を総動員するなど。」
ゲンドウ「問題ない。映画にルリルリを出演させることで涼宮ハルヒとの折衝は済んでいる。
ロリ補完計画は1%も遅れていない。」
冬月「…税金の無駄遣いだな。」
>>208 ついでにこれも
衣装協力:キャスター、JUM
ぶっちゃけこんだけクロスオーバーしてりゃ不可能はなさそうだw
3姉妹はやはりやられ役
>>212 キャスター「私が作った衣装を皆様に着ていただければかまいませんわ」
涼子「長門さんが格好よければ別にいいわ」
水銀燈「…納得いかない。どうして誇り高きローゼンメイデンの第一ドールたるこの私が…」
真紅「あきらめるのだわ。私なんか出番すらほとんどなさそうなのなのだから」
小次郎「ところで私の出番は…」
涼子「うん、それ無理」
214 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/09(月) 10:42:27 ID:yImBbcjY
衣裳がかりに入れてもらえないみっちゃんに泣いた。
ギルガメッシュ「おい雑種共、セイバーがどこに行ったか知らんか?」
朝「さっき、衛宮君たちと屋上に行くのを見かけたけど…って、どしたの水銀燈?」
水「(プルプル)…ジャンク…ですってぇ?」
ギ「たわけ、我はジャンクでなく雑種と言ったのだ。あ…」
水「(プチッ)…覚悟は…出来てるんでしょうねぇ?」
ギ「待て!いきなり何を?……ギャー!!」
朝「ご愁傷様…」
217 :
76:2007/07/10(火) 20:38:32 ID:bGQYf3tx
>>186 の続き
部室の外。中からは嬌声と怒号とが聞こえてくる。
キョ「少しは大人しくする気はないのかあいつは。
古泉「僕としては構いませんけどね。涼宮さん、とても楽しそうにしてたじゃないですか。
最近の涼宮さんは精神が実に安定していて僕のバイトも減り、喜ばしい限りですよ。
それより少し、気になることがあるのですが。
キョ「なんだ、言ってみろ。
古泉「あなたは気になりませんでしたか?
キョ「何の話だ。ハルヒが突拍子もないことを思いつくのはいつものことだろ。
古泉「いえ、そうではありません。彼女の力・・この世界に作用する力が強まっているのですよ、
数日前から。特に人に対してです。
キョ「なんだと?
そんな話は聞いていない。まったく気づきもしなかった。
キョ「前ふりはいいから早く核心を話せ。
古泉「いえ、詳しいことは全くわかってないのです。ただ、数日前から涼宮さんの力が強まった
ということ以外は。逆にあなたならなにか知っているかもと思ったくらいですよ。
そうですね、例えばです。涼宮さんが僕に「川に落ちろ」と命令したとします。
すると僕はなんの疑いも無く自ら川に転落するでしょう。また、「死ね」と言われたら
なんらかの手段を用いて自殺するでしょう。それほどまでに強制的な力が
今の彼女の言葉に宿っているのです。どうやらあなたは例外のようですけどね。
キョ「・・・・・
なんだそれは。今度は一体誰の仕業だ。また長門以外の宇宙人か、それとも全く別のなにかか。
古泉「ですからあなたにはこれまで以上に彼女の手綱をしっかりと握り締めていて欲しいのです。
まあ、今の彼女は先ほど言ったとおり安定しています。なんの気もなく誰かを殺す、
などということはまず無いと思いますが。
キョ「冗談じゃない。あんな暴れ馬、乗りこなして欲しかったらライダーから騎英の手綱でも
借りて来い。
古泉「ご謙遜を。十分すぎるほど乗りこなしているではありませんか。
涼宮「入っていいわよーーー!!!
バタンとドアを開けるハルヒ。
部屋に入った二人を迎えてくれたのは、
セイ「なぜ私がこのような格好を・・・
セイバー メイドver.であった。
キャ「何言ってるのよセイバー。これでマスターの坊やもよりあなたの魅力に気づくってものじゃない。
セイ「シロウにはこんな服装の趣味はありません!
キャ「わかってないわねぇ。その服で坊やに「お帰りなさいませご主人様」って言って御覧なさい、
一発で堕ちるわよ。
セイ「べ、別に私はシロウを堕とすつもりは・・
キャ「あら、無いの?そんなことじゃあの魔術師のお嬢ちゃんに持っていかれるわよ?
セイ「そ、それは・・その・・
キャ「ここで写真撮り終えたらこの服あげるからやってみなさい。それでどう?
セイ「え・・いいのですか?
キャ「いいのよ。じゃあ決まりね。
ここに交渉は成立した。普段ならそんな戯言に耳を貸すセイバーではないのだが
シロウには普段と違う服の自分も見てもらいたいという気持ちもあるだろう。
あっさりと丸め込まれて大人しくなるのだった。
218 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/12(木) 09:20:33 ID:Do16s3qG
219 :
76:2007/07/12(木) 18:20:10 ID:jpqGmfA4
涼宮「やっぱり私の見立ては確かよねー!セイバーの凛々しくてちょっと少年ぽいところなんて
女の子女の子したみくるちゃんとのコラボで威力が通常の3倍だわ!
何の威力かは謎だ。
そして自分の体形にフィットしたメイド服を不思議そうに見下ろすセイバー。
セイ「はぁ・・そうですか・・それにしても、採寸した訳でもないのにどうしてここまでサイズが
ぴったりなのですか。
涼宮「ああ、それは1年の眼鏡にセイバーにあうメイド服作ってー、ってお願いしたのよ。
すっごいわよねー、こんなに似合う服をサイズぴったりに作れるんだもの。
セイ「な!?まさかJUNがこんな悪事に手を貸すとは・・!
いや、彼はこんなことに作った服を利用されるなんて夢にも思ってないだろう。
涼宮「はいはい、時間が勿体無いからさっさと撮影会にするわよ。古泉君、レフ板持って。
キョンは撮影係ね。じゃあまず二人並んでみくるビームのポーズね!
キョ「なっ・・!
ハルヒを除くSOS団に緊張が走る。が、
涼宮「あ、今日は映画の撮影じゃないから何も出さなくていいからね。
今日はレーザーやその他諸々は無いらしい。胸をなでおろすSOS団の面々だった。
セイ「みくるビーム??
涼宮「左手をこう目にあててね・・・
セイ「こ、こうですか?
涼宮「そうそう、それでみくるビーム!って言うのよ。二人一緒にね!
セイバー&みくる「み、みくるビーム!
パシャ。
セイ「・・・・
朝比「・・・・
キャ「それじゃ、次は二人で指でピストル作って。セイバーは右手、みくるちゃんは左手ね。
涼宮「?それはなんのポーズ?
キャ「らき☆すたのオープニングの「いーかげんにしなさい!」の時のかがみんとこなたのポーズよ♪
涼宮「(・・・・な、なにかしら・・知らないわ・・・・・)
さすがに深夜アニメまではよく知らないハルヒだった。
セイバー&みくる「いーかげんにしなさい!
パシャ。
セイ「・・・・はぁ。
朝比「・・・・ふぅ。
涼宮「じゃあ次はねぇ〜
セイ「ま・・まだあるのですか・・
涼宮「あったり前じゃない!撮影会はこれからよ!
キャ「次はチャイナにナースにスク水に・・どれにしようかしら。
ぐったりするセイバーとみくる。
だが長門が本を閉じるまで撮影会は続くのだった。
>>219 ちょ、キャスターw
深夜アニメまで手を出してんのかよw
ちょっと水銀燈の口癖を誰かまとめてくれんか
イメージが沸かなくて困ってるんだ
「〜だわ」
「〜ですぅ」
「〜なの」
「〜かしら」
アニメの「乳酸菌とってるぅ?」のように語尾に「ぁぃぅぇぉ」が付いたりする
224 :
221:2007/07/13(金) 00:43:10 ID:JiS3MJ8K
>>222-223 あんがと、今書いてるの直したら書き込むよ
さらにアドバイスあったらよろ
足コキスレを読むのがてっとり早い…なんて言えないよなあ…
227 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/13(金) 08:29:43 ID:Prj+EOy7
Σ思考がダダ漏れだわぁ!?
バックアップの憂鬱
朝倉「え。あさって?台風直撃じゃない。
長門「涼宮ハルヒがその台風で氾濫しそうな川に行きたいといっている。
朝倉「またあの人は・・・誰も何にも言わないの?
長門「私は反対する立場に無い。
朝倉「えーでも濡れるし・・
長門「防護フィールドを展開すれば問題ない。
朝倉「そりゃそうだけど。長門さん一人で大丈夫じゃない?
長門「涼宮ハルヒの行動パターンから推測して台風の進路をねじまげることが想定され、
その場合の周りへの環境情報への影響が私の情報操作のキャパシティを超える可能性がある。
朝倉「はいはい、行きますよ。いけばいいんでしょー
長門「当日午前10時に××川堤防に。涼宮ハルヒからは100m以上離れて行動すること。
気象状況からして気配を消す必要は無い。
パチンと携帯を閉じる朝倉。
朝倉「はぁー、最悪。ねぇ二人とも
水銀燈&キャスター「いかないわよ。
朝倉「そりゃそうよね〜・・
キャ「行く前にコロッケ作ってね。20個くらい。実況してるから。
水銀「涼ねぇの分は残しておくわよ。
朝倉「もうなんなのよー!!!
朝倉涼子の憂鬱は続くのだった。
229 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/15(日) 01:53:48 ID:xZKLGYKT
. |
‐──┼.=r.r=、ヽ ロ ー ゼ ン メ イ デ ン r 、_ィi _lニ!_
. | .|:.| }:.:) _ ___ __ ーレ'に|:/ィュ:ト, アニメ最萌トーナメント2007
. | .|:Κ:<´ .,ィ'''''ト, |_r ァ:./,イr_、:YT:T"「ヽ __ ヽ,=<_ 今年もローゼンメイデン オーベルテューレキャラに熱き1票を!!
__|:.| \:ヽ__l:.:l l:.:l /∠イ !:ヽニr;._|:.:|_ |:.:|_"|:.:| <こ〈 最萌2007の概要、投票方法、現在の状況などはコチラ↓
. └―‐〈 ゙ー '`''_-_''└―__-! `ー '',r:‐、 ‐┘|:.:| lフト-
http://animemoe2007.hp.infoseek.co.jp/ _/:て、 ト:ヽ /:.:.| _..--.、 >=< ,..--|:.:| ,.-.ト, _...-i_...-、
、ィr:ニヽ_ ,.、__|:.ト、ヽ/:/!:.| 〉=!:.| T:.| f:.f"`|:.:| /:'三:.YT:.:r'''l:.:| 現在一次予選開催中 以下投票日程
ゞツン-レK( |:.|. ヽ:./ |:.:!.{:.゙ーLァ._|:.:|_ヽ.ニイ:ァヘ.゙ー:.ア_|:.:.!__|:.:|_・7月16日(月)一次予選第10組 水銀燈
ソ ー' `,ー|:.|.., ' ,...!:.:!.,  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ・7月18日(水)一次予選第12組 雛苺
 ̄ ̄  ̄ ̄ | ・7月21日(土)一次予選第14組 蒼星石
・7月24日(火)一次予選第17組 サラ
現在までに、翠星石、真紅、金糸雀、柏葉巴(本選出場)
桜田のり、薔薇水晶、柿崎めぐ(二次予選進出)となっています
保守
ほす
干す
233 :
76:2007/07/17(火) 18:40:52 ID:U49A+ex/
夕日が傾く時間。穂群原学園の正門には顔をにやけさせたキャスターの姿があった。
キャ「うふふふふ。セイバーもよかったけどあのみくるちゃんって子も可愛かったわね♪
今度は何を着せようかしら〜♪
ご機嫌で帰途につこうとするキャスター。だが落とし穴はすぐそこにあった。
葛木「そこでなにをしている、キャスター。
キャ「いっ!?くぁwせdrftgyふじこlp;@
あわてて振り返り釈明するキャスター。
キャ「あ、あああのこれはですね宗一郎様、けして怪しい真似をしていたわけでは・・
朝倉「なーんてね♪びっくりした?姉さん。
キャ「り、涼子・・・あんた私をショック死させるつもり・・・・
朝倉「あら、殺すならナイフで一突きよ?
へなへなとくずおれるキャスター。無理も無い。
朝倉「今日はずいぶん楽しそうだったわね、姉さん。
あんなに涼宮さんと仲がいいなんて知らなかったわ。
キャ「はぁ・・はぁ・・ええ、ちょっとね。
ちょっと腐女子繋がりだった。
キャ「どこで様子を見てたのよ。
朝倉「ちょっとくらい離れてても中で何してるかなんてわかるんだから。
長門さんがいるから何も心配はいらないし。
つまり長門がなんでも出来るのでバックアップは暇なのだった。
キャ「水銀燈は一緒じゃないの?
朝倉「銀ちゃんは病院にお見舞い。
キャ「・・・そう。治らないんですってね、あの娘の病気。
朝倉「そうみたいね。
キャ「情報操作でなんとかならないの?
朝倉「んー・・・できなくはないけど。そういうの、銀ちゃん嫌がりそうだし。
キャ「難しいわね。ただ見守るしかないのかしら。
朝倉「そうね。それに・・・
キャ「それに?
朝倉「銀ちゃんいじるのは私じゃなきゃダメよ。
キャ「そ、そう・・・
水銀「くしゅん!
めぐ「水銀燈が咳なんて珍しいわね。風邪?
水銀「な、なにか急に寒気が・・・気のせいかしらぁ・・?
好きな子ほどいじめたいお年頃の朝倉さんだった。
キャスキョン
235 :
山門にて:2007/07/17(火) 20:51:52 ID:EkdJPyu4
水「小次郎、何してるの?」
小「見ての通り山門の修理だ。先日の台風で少々壊れてな」
水「ふーん。でも、こんなの涼子姉に頼めば簡単に直してくれるんじゃないの?」
小「いや、なんだかんだでこの山門にも愛着があるからな。
できれば自分の手で直してやりたいのだ」
水「ホントに物好きねぇ」
小「かもしれんな」
水「……ちょっとぐらいなら私が手伝ってもいいでしょ?
別に涼子姉みたいにズルするわけじゃないし」
小「おや、珍しいこともあるものだな」
水「……別にいいでしょ。このままにしといたら景観も良くないし」
小「ふむ、そういうことにしておこう」
水「何? 文句でもあるの?」
小「いや、日が暮れないうちに早く終わらせてしまおう」
水「……なんか納得いかないけど、まぁいいわ」
小「(やれやれ、素直でないな……)
小次郎&水銀燈がここまで和む組み合わせだとは思いもよらなかったな
銀「…ここで真紅がこう来るから、あたしがこうやって…、雛苺がここから…(ぶつぶつ)」
朝「銀ちゃん、何やってるの?」
銀「これから真紅達を襲撃するからその作戦を練ってるの」
朝「ふーん、面白そうね」
キ「そんなことしてないでお姉ちゃんと遊びましょうよ〜」
銀「やぁよ、久しぶりにやる気になったのよ。必ず真紅を倒して見せるわぁ」
朝「ふふ、その意気よ。頑張らないとね。ただ…その作戦、まだ甘いわ。
敵が逃げないように退路を断たないと。ここでこうやって…」
銀「!!そんな手があったなんて」
キ「…」
朝「支度できた?頑張ってね!」
銀「行ってきます!」
キ「いってらっしゃい…」
(数時間後)
銀「ただいま!」
キ「おかえり。ずいぶん遅かったわね」
朝「どうだった?」
銀「…まあそこそこ…やっつけてやったわぁ」
朝・キ(…ジー)
銀「ゲプ、、失礼」
キ「銀ちゃん、その口元についてるのは何かな?」
銀「えっ、えっ?」
朝(ペロっとなめて)「ソースですね。ハンバーグにちょうどいい感じの、、」
銀「…あはは、向こうに着いたのがちょうど夕飯時で、その…、誘われたもので…、つい」
朝「こっちは夕飯食べずに帰りを待ってたんだよ!それなのにっ!」
キ(作るのが面倒だっただけなんじゃ…)
朝「罰として今日から一週間、食事担当は銀ちゃん!いいわね?!」
銀「はいぃ」
キ「いいのかな?こんなんで?」
朝「いいんじゃない?…楽だし」
(洗い物を片付けつつ)銀「ふぇ〜ん、どぉしてこうなるのよぉ」
姉には逆らえないw
239 :
76:2007/07/18(水) 18:43:24 ID:5/A3eBie
キャ「今度は涼子もコスプレやりなさいよ。ハルちゃんと一緒にメイド服ってどう?
朝倉「遠慮しとく。捕まることだけはしないでね、姉さん。
キャ「バニーにはなってるじゃない。
朝倉「・・・あれは気の迷いよ。
並んで歩くキャスターと朝倉。
そろそろマウント深山商店街の入り口である。
キャ「そうそう、小次郎に帰りに江戸前屋の大判焼きを買ってくるよう言われてたわ。
確かこしあんだったかしら。
朝倉「私はどら焼きー!銀ちゃんのと併せて2つね。・・・ってあれ銀ちゃんじゃない。
こら銀ちゃ〜ん!寄り道で買い食いとはなにごとだ〜!
不意に掛けられた声に、びくっとする水銀燈。
水銀「うぐっ・・・ごほっごほっ
・・・驚かさないでよ涼ねぇ。キャスねぇまで。どうしたのよ二人して?
キャ「ちょっと学校に用事があって一緒に帰ってきたのよ。
水銀「用事って何?
キャ「・・・宗一郎様に忘れ物を届けに。
水銀「それでこんな時間になるわけぇ?・・まぁいいわ。
キャ「そうそう、細かいことはいいのよ。さてと私と小次郎と宗一郎様の大判焼きと涼子のどら焼きと、
水銀燈はもういらないわよね?
水銀「んなわけないでしょ。食べるわよ。ってちょっと涼ねぇ!それ私の食べかけ!
朝倉「えへへ、銀ちゃんと間接キス〜♪
キャ「あんた達、恥ずかしいから静かになさい。水銀燈、いいけどご飯をちゃんと食べてからよ。
水銀「わかってるわぁ・・ああ、私の可愛そうなたい焼きが尾ひれだけに・・覚えてなさい涼ねぇ〜
朝倉「もちろん、この甘い銀ちゃんの唇の味を忘れるわけないわ。。。
水銀「それは単に餡子の味よ。
3人寄ればかしましいとはよくいったものだった。
キャ「こしあんの大判焼き3つとどら焼き2つ。
バゼ「ありがとうございまーす。460円になりまーす。
キャ「はい。
500円玉を差し出すキャスター。
バゼ「おつりの40円になりまーす。またどうぞー。
キャ「ねぇ一つ聞いていいかしら?
バゼ「なんでしょう。
キャ「あなたここで何してるの?
バゼ「見ての通りバイトですが。
キャ「そう・・
バゼ「・・みなまで言わなくても結構です。
封印指定の執行者が江戸前屋でバイトとは酷い世の中になったものである。
これも格差社会って奴なのか。
なごむなぁw
バゼット登場w
さすがダメットさん、江戸前屋でバイトしてても何とも無いぜ
243 :
40:2007/07/18(水) 21:02:40 ID:x45a2zuh
某所で見かけた張り紙から思いついた小ネタのつもりだったのですが書いてみたら3レスほどになってしまいました。
では流れを読まずに投下いたしますがよろしくお願いします。
『早い夏の宴』
柳洞寺の山門の辺りからでも夜の風に乗って遠くから祭り特有の喧噪と太鼓の音が聞こえる。
どこかで縁日か何かが開かれているらしい。
小次郎は石段に腰をかけ、目をつぶり、その遠くに聞こえる喧噪に耳を傾けていた。
「アサシンのサーバント。貴様、迂闊すぎだぞ。この俺が側に立つまで気がつかないとはな」
彼が目を開くと側にはアーチャーが立ち、腰掛けている小次郎を見下ろしていた。
「お前が来ていたのはわかっていたが、面倒だったのでな。
しかし、アーチャーよ、お前、マスターについていなくてよいのか?」
「ああ。何でも今晩は女同士で縁日をまわりたいということらしくてな。ついてくるなと念を押された。
あの涼宮ハルヒとやらや貴様のところの朝倉涼子や水銀燈、それから大勢の女どもやドールが集まっていたぞ」
「ほう」
小次郎は今日の夕方、水銀燈が山門をくぐるときの事を思い出した。
彼女はいつもは無造作に垂らしていた髪をアップにし、白地に青い朝顔か何かを散らした浴衣を着ていた。
彼はその姿を見て一言『美しい』と素直に思った通りの感想を述べた。
だが水銀燈は怒りのためか顔を真っ赤にしてまったく小次郎の方を見ずに慣れぬ下駄をカラコロと音を立て石段を駆け下りていってしまった。
何か気に入らぬ事でもいってしまったのかと少しあわてた小次郎を水銀燈と同じく浴衣を着たキャスターと涼子がにやにやと眺めていた。
彼にはなぜ彼女らがそんな表情でみているのか、彼の言葉の何が水銀燈を不機嫌にしたのか、皆目見当がつかなかった。
「その上、皆さん浴衣姿でとてもお美しかったですよ」
下の方から古泉一樹がクーラーボックスらしいものを抱えて石段を上ってきた。
「ほかの女性がどのような姿であるかは見てはいないが今日の浴衣姿の水銀燈が美しいのは知っている」
「そうか、“彼女”のは“知っている”のか、なるほどな」
アーチャーがさも楽しそうにクククと忍び笑いをしていた。
「アサシンのサーバントよ、ちなみに朝倉涼子と貴様のマスターの姿はどうだった」
「知らん、いちいちそんなことは覚えていない」
「ほう、不思議だな。全く持って不思議だな。まあ、俺はあの中では凜の浴衣姿が一番だったが」
アーチャーは彼が『美しいな』と感想をいったときのそのとき着ていた浴衣の柄以上に顔を赤くした凜を思い出しだらしなくにやけていた。
訳のわからないことをつぶやき、妙な表情を浮かべているアーチャーを無視して小次郎は古泉に話しかける。
「それはともかく古泉一樹よ、お前も涼宮ハルヒの監視をしていなくてよいのか?」
「アーチャーさんと同じ理由です。涼宮さんのことは代わりの人にお願いしています」
「もしや、あのメイド服の女か!」
古泉の言葉に反応してこちらの世界に戻ってきたアーチャーが如何にも苦手という表情を隠さずに叫んだ。
「ええ、そうです。森さんにお願いしています」
「あの女、あれでメガネでもかけたら、この間、朝倉涼子から借りた漫画とやらに出ていた物騒な女にそっくりな雰囲気だ」
小次郎はクスリと笑った。涼子は『銃撃戦の方が多くて少し美しくないんだけどね』と物騒な感想をもらしていたが。
「なるほど、東南アジアかラテンアメリカで一騒動起こしていそうな雰囲気ではあるな」
アーチャーがうんうんとうなずく。
「なんだ、アーチャーよ、お前もあれを読んでいたのか」
「俺は朝倉涼子が凜にそれを無理矢理貸していたのを読んだ。凜は余り好きではないといっていたがな」
アーチャーが見るにその作品は内容が余り女性向きの物とは思えなかった。
「彼女は僕の上司なので少なくとも僕の前ではあまり彼女の批判的なお話は控えていただければと思いますが」
古泉はにこやかにそういいながら石段を登り、二人の目の前にクーラーボックスを置いた。
「済まなかった」小次郎は素直に謝った。
古泉は一瞬目を丸くすると「それも水銀燈さんの影響でしょうか?」と小次郎には理解の出来ないことをつぶやいていた。
「これはなんだ?」
小次郎は古泉が彼の目の前に置いたクーラーボックスが気になり質問してみた。
「皆さんに頼まれまして、ラムネと缶ジュースを差し入れに」
「それは済まない」
「いえいえ、僕は単なる運び屋ですから……それと後から焼きそばとたこ焼きの差し入れが来ます」
古泉はさも楽しいことをみたとばかりに今まで以上の笑みを浮かべて小次郎に言葉を返した。
「何故またそのような……」
「水銀燈さんが涼宮さんや凜さんにお願いしたそうですよ。小次郎さんが一人だと寂しいだろうからと。
……あ、これは内緒にしてほしいと言われていますので」
「アーチャー、まさかお前も……」
そこまで聞いて思い当たる小次郎。特に親しくもないアーチャーがこのような時刻にここへ来るわけがないのだ。
「俺は凜に言われたからではなく、さっきもいったとおりついてくるなと念を押されたのでな。
しかたなく貴様の事を思い出してこちらによったのだ、……ということにしておいてくれ。
俺が言ったというのが凜にばれるとあいつのご機嫌が斜めになる。そうなると後のご機嫌取りが大変なのでな」
アーチャーは言葉ほど困った様子を見せずにどちらかというと自慢げである。
「なんだ、古泉一樹にアーチャー、水銀燈から内緒にしろと言われていただろう……」
両手に水滴のついた如何にも重そうなビニール袋をぶら下げた宗一郎が石段を登ってきた。
「私の差し入れはビールだ。アサシン、今晩はつきあえ。お前に少し聞きたいことがある」
「ビールとは?」
「酒だ。貴様、いけるのだろう?」
「まあ少しは」
その後を両手いっぱいに何かを抱えて汗だくで石段を登ってくるキョンとJUN。
その後ろから「おいキョン、WAWAWA忘れ物だ〜」とかいいながら見ず知らずの男が何かを抱えて駆け上がってくる。
そして次第に石段の周りはさながら宴会場の様相を呈してきた。
差し入れを頼んでいたことからして水銀燈の小次郎に対する訳のわからない怒りも収まったらしいようなので彼はほっとしていた。
――水銀燈の言葉がきっかけでここまで人が集まるとはあいつは皆に好かれているのだな。
と小次郎は感心するとともに何故か誇らしげな気分すら感じていた。
いつの間にか縁日へ行っていたはずの浴衣姿の女性陣とその他大勢の者達が“宴会”に合流し、そこには闇鍋のようなお祭り騒ぎが繰り広げられていた。
キャスターが浴衣姿にたすきを掛けた姿で料理の入った重箱を持って皆の間を駈け回っている。
柳洞寺の台所を借りてアキトが料理を作っている。
遠くでハルヒと凜が顔を真っ赤にして浴衣姿のままで腕まくりをして肩を抱き合って何かを叫んでいる。
“大きけりゃあいいってもんじゃないのよ〜〜!!”とかいっているようだ。
彼女らの前ではだけた浴衣を両手でかき寄せ、うずくまって涙目になっているのはみくると桜のようだ。
セイバーと有希が重箱を前に箸でチャンバラをしている。
その二人の合間を縫って雪華綺晶が重箱の中身をほおばっている。
雛苺とイリヤと薔薇水晶が楽しそうに苺大福を両手にとり、ぱくついている。
のりとJUNの周りで巴と真紅と翠星石が何かを言い合っている。
それをのりは困ったような表情で、JUNは顔を真っ赤にしながら聞いている。
アーチャーと涼子が刃物について議論を戦わせている。
時折甚平姿のギルガメッシュがつっこみを入れても二人は白い目で一瞥し、また議論に戻っていく。
ランサーと蒼星石と喜緑江美里が影がどうのとか出番がどうのとか暗くなりながらも意気投合したようにぽつりぽつりと会話をしている。
シンジを左右に挟みレイとアスカが冷たい火花を散らしている。
余り見たことがない少年二人がハルヒとアスカに言われて買い物に走りまわっている。
彼らは時折「どうしてわいがこんなことを……」とか「WAWAWA……」とかいっているように聞こえる。
そんな光景を見ながらキョンとルリが盛大にため息をついていた。
そこに繰り広げられたのは摩訶不思議な宴。
……敵同士であるはずのサーバント達、
……同じく敵同士であるはずのドール達、
……そして世界を異にするもの達、
そういった本来交わることのない存在達による宴。
しかし、どんな宴にもいつかは終わりが来る。
いつしか石段の周りにあふれていた人々の声は消え、夜の静寂と木々と草たちがそよぐ音、風のなぐ音……。
そんなものだけが支配する時間がいつの間にか柳洞寺山門のあたりに訪れていた。
宴会の間、宗一郎にビールとかいう慣れない酒をしこたま飲まされた小次郎はいつの間にか眠ってしまっていたらしい。
宗一郎が“うちの妹”がどうのとかしきりに話していたような記憶があるがそれも定かではない。
その後に見た夢の方が記憶に鮮やかなくらいだった。
――この私が人前で眠りこけるとはなんと生ぬるくなったことだ。
とふわふわとした気分の中、小次郎は自分の甘さを心の中で嘆く。
何かが小次郎の髪をやさしく撫でているような感触。
そして何か布地を巻いた芯のあるような、それでいて柔らかさをもつなにかを枕にしているような感触。
その二つの感覚が不思議と今の小次郎には心地よく何か安心する気分にさせていた。
まだふわりふわりと相当に酔った感覚のまま、薄ぼんやりと目を開けてみる。
すると夜空を見上げ、かすかに微笑んでいる水銀燈の顔と夕方に見た浴衣姿の上半身がその視界に映し出された。
――美しい。やはり美しいな。
小次郎は水銀燈のその姿を見て素直にそう感じていた。
「しかし、私はまだ夢でも見ているのか?」
横になったまま、とろんとした目で水銀燈を見上げる小次郎。
彼はまだ全く酔いが抜けていない様子だ。
「あら、小次郎、あんた、やっと起きたのぉ?」
ひざ枕をしていた水銀燈が小次郎の頭をなでていた手を止め、彼に満足そうに微笑みかけた。
「いや、まだ夢の中らしい。
……夢で美しい天女にあった。
水銀燈という名の少女によく似た天女に。
そしてそれまで死合うしか知らなかった、この私がそこでは穏やかな日々を送っている。
……そんな私のようなサーバントにはあり得ない夢だ」
うわごとのようにそれだけ言葉を絞り出した。
「あんた、それ相当気障よ」
――まだずいぶんと酔っているようね、と水銀燈はクスリと笑った。
「だったらまだ夢の中にいればいいんじゃないのぉ?あんたが満足いくまで、好きなだけ、ずぅっとね」
「私はまだ、この夢の中にいてもいいのか」
何故かうれしげな表情を浮かべる小次郎。
「ええ、その天女も気が向けばもうしばらくはあんたの夢とやらにつきあってくれるんじゃない?」
「そうか、それはよかった。
……しかし、そばにいてくれるのなら水銀燈に似ている天女ではなく水銀燈本人がよいのだがな」
そういって彼はまた目を閉じてまどろみの中へと落ちていった。
「あんた、本当にバカよねぇ」
――照れるじゃないのよ。
と彼はうつらうつらとまどろむ中で天女か天女によく似た少女かが遠くでそういっているのを聞いたような気がした。
なんというSS・・・思わずニヤニヤしてしまった・・・このSSは間違いなくGJ
よし決めたfate買おう
オールスターじゃないか!!
>>243-245 m9( ゚д゚ )GJだ
>「ええ、そうです。森さんにお願いしています」
>「あの女、あれでメガネでもかけたら、この間、朝倉涼子から借りた漫画とやらに出ていた物騒な女にそっくりな雰囲気だ」
それなんて元FARCのテロリストのロベルタ?間違ってたらスマソ
まさに良ss
GJとしか言いようがない
これだけのメンバーでよくまとめたな!GJ!!
あと、「WAWAWA」だけで誰かわかるってすごいなw
うぉあ!
>>243-245 GJ!
楽しませてもらった
しかし見事にオールスターズだな
ゲンドウ乱入があr(ry
255 :
40:2007/07/19(木) 23:35:21 ID:MU4z5IfB
>>246-254の皆様、ありがとうございます。
>>243-245を投下させていただいた40です。
>>249様
よくおわかりで。
森園生「すべての不義に鉄槌を」(ニッコリ)
>>254様へ
私の中ではこんな感じの光景が浮かんでいたのですが……
………
途中でハルヒは二人で手をつないで縁日を楽しんで歩いていたルリとアキトを捕まえ、そのまま柳洞寺へと引っ張っていってしまった。
「まずいぞ、冬月、我が愛しのルリルリが……」
ルリが歩いているルートをすぐ後ろからトレースしていた甚平姿のゲンドウがうなる。
「なあ碇、そろそろやめておいた方がいいぞ」
それに最初からあきれ顔でつきあっていた着流しの冬月。
今晩のゲンドウのおかげでかすかに頭痛を感じていたが、彼の言葉にとうとう我慢しきれずに忠告した。
――なにが『我が愛しのルリルリ』だ。碇、貴様がストーカーとして捕まったら困るのは俺達なんだぞ。
「いや、問題ない。想定の範囲内だ。……そうか、我々二人で宴会に参加してしまえばルリルリに急接近できる好機!」
ゲンドウの表情がぱあっと明るくなる。彼の脳裏にはツインテールでプラチナブロンドっぽい髪の天使達が飛び交っていた。
――そうか、そのうえイリヤ=スフィールとばらしーまでもが一緒にいるとはこれは何たる好機。
補完計画を発動するまでもなく我が目の前に桃源郷が広がっていく。
なあユイ、もうしばらく待っていてくれないか。男としてこの好機をモノにしないわけにはいかんのだよ。
口元はニヒルに、そしてめがねの奥で目だけはニヘラっと気持ち悪いほどだらしなく笑みを浮かべるゲンドウ。
そのとき、碇ユイは『残業のため遅くなる』といっていたゲンドウのために遅い夕飯を作り、自宅で愛しい夫の帰りをいまかいまかと待っていたのだった。
「申し訳ありません、ネルフの碇司令。我々としては彼女らへの不用意な接触は極力控えていただきたいと思っているのですが……」
いつの間にか二人の後ろについていた濃紺の浴衣にえび茶の帯という地味な装いの森園生が碇司令の腕をとり、注意を促す。
「何かね、機関がネルフに敵対するとでもいうのか。見くびってもらっては困るな。我々はいつでも君たちと戦う意志も準備も十分にあるのだよ」
――おいおい碇、貴様、自分の趣味を貫くために機関とネルフを戦争状態にしたいのか?
次第にこめかみのあたりにいいようもない痛みを覚え始めてきていた冬月。
「いいえ、不用意な接触を避けていただきたい、それだけです。もしここで接触を控えていただければ……」
「今度はこの私を脅そうというのか?ネルフ司令のこの私を?」
「機関としては我々が調査した際に入手したホシノルリの寝間着姿の写真を差し上げようかと思っていたのですが……」
とニッコリと話す森園生。
「まあ、仕方がなかろう。我々も好きこのんで機関と事を構えようとは思ってはいないのだからな」
「ご理解いただけて恐縮です」
「で、ブツはいつもらえるのかね」
「後日、極秘裏に司令のオフィスへお送りさせていただきます」
「うむ、わかった」
回復不能に思えるほどのひどい頭痛のため、その場で頭を抱えてうずくまる冬月コウゾウ60歳。
「では冬月、帰るぞ。ん?どうした?いい歳をしてかき氷でも食べ過ぎたか。
そうかそうか、俺だけがルリルリの寝間着姿の写真を手に入れるのがそんなに悔しかったか」
「では冬月副司令にもお送りいたしましょうか?」
「私ばかりか冬月まで。……本当にすまんな」
ああ、これなら補完計画なんてないな。世界はまだ大丈夫だw
ゲンドウのルリに対する考え(いわゆるロ○○○)ははどこの姉妹SSでも健在なんだなww
258 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/20(金) 12:24:29 ID:tdMiH/Uo
言動はロリ○コン……?
Σメイデン達が危ない!!
>>258 ロリ○コンだから大丈夫だ
ロリ○コン?
ロリ☆コン じゃない?
その発想はなかった
>>255-256 SOUND ONLY「碇め。独断専行が過ぎる。これ以上看過するわけにはいかぬ。」
SOUND ONLY「さよう。ルリルリなしに補完計画の完成はない。ルリルリの寝間着姿写真の奪取こそ急務。」
SOUND ONLY「忌むべき存在のエヴァ。」
SOUND ONLY 「またも我らの妨げとなるか。」
古泉「ホシノルリの寝間着姿写真を焼き増し、至急お願いします。」
ノンノン……ロ♪リ♪コ♪ン♪
もっと愛をこめて♪
264 :
76:2007/07/20(金) 20:21:23 ID:vLt+qaPQ
水銀「いつも思うけどこの長い階段、なんとかならないのぉ?
キャ「文句を言わずに歩きなさい。健康に良いわよ。
水銀「人形でも?
キャ「・・・さぁ。
水銀「いい加減ねぇ。
柳洞寺に続く長い階段。歩くのが嫌なら飛べばいいじゃんということだが、
制服姿で空を飛ぶことはキャスターから厳禁されている。普段の格好ならOKだ。
葛木が教員だからそこの生徒であるとわかる時に目立つ行動をするなということだが、
目立つ生徒ばかりだから意味は無い。キャスターが気にするだけだ。
朝倉「あれ、小次郎さん誰かと話してる。
キャ「誰かしらね。
小次郎と話しているのは小柄な女性の姿であった。
朝倉「小次郎さん、ただいま〜
キャ「ただいま、小次郎。
水銀「ただいま。
三枝「あ、皆さんお帰りなさい。
小次「おお、お揃いでお帰りか。少々遅かったではないか?
キャ「ちょっと用が長引いたのよ。洗濯物は?
小次「とりこんでおいた。全く人使いが荒いことだ。
三枝「それじゃそろそろ失礼します。
小次「ああ、またな。
ぱたぱたと階段を下りる三枝由紀香。
それをつまらなそうな顔で眺める水銀燈。
水銀「・・・誰?
朝倉「2年の三枝さんね。確か遠坂さんと同じクラス。
水銀「・・・ふうん。
朝倉「何?気になる?
水銀「別に。早く中に入りましょう、涼ねぇ。
そう言うと水銀燈はさっさと門の中に入ってしまった。
小次「朝も難しい表情だったが今も妙に機嫌が悪かったな。なにかあったのか?水銀燈は。
朝倉「さぁ、どうしてでしょうね〜
キャ「鈍感が許されるのはエロゲの主人公だけよ、小次郎。
朝倉「姉さん、その例えはちょっと・・
小次「??
わけがわからないといった表情の小次郎だった。
修羅場
あれ、凛とかって三年じゃなかったっけ?
267 :
76:2007/07/21(土) 19:09:37 ID:Gpq2TCbG
>>118にあるけど
>朝倉さん、衛宮君、国木田君、後藤君、キョン君、涼宮さん、谷口君、柳洞君。
こいつらが同じクラスだったら面白そうだなーって。stay nightでは2年だったしね。
>>266 ゲーム開始時は2年
まぁ、時計塔に留学させるのもありかと
>>267 わかめも入れてあげてw
喜緑「……私は涼宮さんより1学年上のはずですが」
間桐慎二「あんた、自分がわかめって認めてるのか?」
喜緑「あら?!」
270 :
40 その1:2007/07/22(日) 02:12:59 ID:39ONzKrZ
「あ、さぼっている人発見」
昼前、屋上の影で寝転がっている水銀燈を涼子は発見した。
朝から終始不機嫌そうで、挙げ句の果てに授業をさぼった水銀燈を真紅が心配して涼子に相談してきたのだ。
涼子も授業をさぼって水銀燈を捜していたらようやく屋上で発見した、とそういうことだった。
彼女が真紅に『心配をしてくれてありがとう』とお礼を言うと
『別に、水銀燈が友達として心配で相談しにきたのではないのだわ。授業をさぼられるとみんなが困るから私が代表して姉のあなたに相談に来たのだわ』
と彼女は真っ赤になって否定していたのが印象的だったが……
――銀ちゃんもいい友達を持っているのね。
「何よ涼姉、こんな時間にここにいたらあんただってさぼりでしょうぉ?」
「あたしはいいのよ。先生に信用あるし」
――だって授業よりもあなたのことが大事だから。な〜んていったら銀ちゃん、真っ赤になって怒るだろうな。
――でも葛木先生に二人が授業をさぼったのを知られたら大変ね。
涼子はくすぐったそうにクスリと笑った。
「何よ、それ」
「よいしょっと……」
水銀燈の隣に腰掛ける涼子。
「なんだ、ここ結構涼しいのね」
「……だからお気に入りの場所よ」
「そうなんだ」
二人そろって寝転がり、風音を立てながら青空を渡る雲たちをしばらくぼうっと眺めていた。
「……何も、聞かないの?」
「聞いてほしいの?銀ちゃん」
「……別に……」
「だったら聞かないね」
校庭でどこかのクラスが体育の授業を行っているのか笛の音と時折、嬌声と歓声が聞こえてくる。
「……なんで、私、昨日から不機嫌なのよぉ」
「さあ?私、銀ちゃんじゃないし、わからないわよ」
――たぶん、それだけ小次郎さんのことが気にかかってるって事だと思うけど、自分で気がついてほしいからね。
遠くで学校の周りを走る車の音がする。
「……まったく、アイツ、私が知らない女の子とへらへら、へらへらとして……」
「私、別にまじまじと見ていた訳じゃないけど、へらへらしてなかったと思うけど」
「……別に小次郎のことなんかどうでもいいのよ!」
「ああ、やめやめ!こんなの私らしくないじゃないのぉ!何で小次郎のこと、うだうだ悩まなくちゃならないのよ!
訳のわからないことで落ち込むのはやめておくわよぉ!」
ガバッと起き上がり、水銀燈はそう言い放った。
――小次郎のことで落ち込んでる自覚はあったんだ。まあ、銀ちゃんのそれが結局のところ“草津の湯"なのか“最愛の兄を他の女の子にとられた妹の嫉妬"なのかはよくわからないけどね。
涼子はスカートがまくれ、ライトブルーの何かが見え隠れするのもかまわず仁王立ちする水銀燈を寝っ転がったまま眺めていた。
「涼姉、もうすぐお昼だから戻るわよ!」
「はいはい」涼子も起き上がり、ぱたぱたと自分のスカートをはたくと、彼女は水銀燈のスカートの裾も直してあげた。
水銀燈が小声で涼子に『ありがとう』といっているときに、足下で丁度、昼休みを告げるチャイムが鳴った。
しかし、結局のところ、そのあとも一日中、少なくとも小次郎の前と彼の名前が出るたびに水銀燈は不機嫌にはなっていたが。
宗一郎とキャスターの寝室。
かつては眠る間際までスーツ姿ではないかと思われていたほどの生活をしていた男だった葛木宗一郎。
彼もこの世界でキャスターと結婚して以来、着る物について大きな変化があった。
キャスターとのお揃いを着るのもへっちゃら。それがたとえキャスターお手製のアップリケ付きの物だったとしても。
学校でも『最近、葛木先生の趣味変わったよね』と同僚の先生や生徒に言われる始末。
今も彼女とお揃いのピンクのパジャマを着て正座をしてキャスターと話をしていた。
「水銀燈のやつ、昨日の晩あたりから小次郎の名前を出すたびに不機嫌そうにしていたが……小次郎の奴、水銀燈に何かしたのか?」
宗一郎はそんな不機嫌な水銀燈を見るたび、逆にキャスターと涼子が何かくすくす笑っていたような気がしていた。
「いいえ。彼女に何もしていないから不機嫌なのでしょう」
「なんだそれは。……キャスター、君は何かこの状況を何か楽しんでいるように見えるのだが」
「ええ、どちらかというととうれしくてしょうがないのかもしれませんわ」
「そうなのか?私は心配でたまらんのだがな」
――ああ、そうですわ。
私はまた家族ができてそんな心配ができるという状況がうれしくて仕方がない。
宗一郎さんは初めてできた家族のことが心配でたまらない。
そういうことなのですわね。
この人の方が私よりも善良にできているという事かしら。
そういう人だからこそあの世界でも私を助けてくれ、この世界では私と結婚までしてたのでしょうね。
「ちょっと出てくる」
宗一郎はパジャマの上からカーディガンをはおり、そう言い残すと部屋を出て行った。
「いってらっしゃいませ」
微笑んで旦那様を送り出すキャスター。まるでこれから何をするのか知っているかのように。
「小次郎、いるのだろう?」
夜も更けていく山門を出た辺りに立ち、小次郎を呼ぶ宗一郎。
「ああ、当然だ。私はこの山門の守護者だ。どこへも行けん」
小次郎の自虐的な言葉にはつきあわず右手に持っていた一升瓶を小次郎の前に突き出す。
「つきあえ」
「酒か。この前のビールという奴は俺は好かん。わからなくて量を過ごした」
「これなら大丈夫だろう」
「まあな」
左手には湯飲みが二つ。そして手首にはビニール袋。その中には割り箸とタッパーが一つ。
宗一郎は石段に座るとタッパーを開き、割り箸割り、をその縁に置いた。
湯飲みに酒をつぎ、一つを小次郎に差し出す。
「……珍しいこともあるものだな」宗一郎から湯飲みを受け取る小次郎。
「まあ、そんな晩もある」
「そうか」
しばらく黙って酒を飲む二人。
小次郎がタッパーのお新香に手を出す。
「箸ぐらい使え」
「面倒くさい」ぽり、ぽり、ぽり、ぽり「……うまいな」
「当然だ。我が妻、キャスターが丹誠を込めて作ったお新香だからな。あいつも最近は料理がうまくなってきた」
「ずっとのろけていろ」指をなめ、湯飲みをぐっと飲み干す小次郎。
「ああ、そのつもりだ」と小次郎の湯飲みにまた酒をつぐ宗一郎。
「……なあ、葛木宗一郎、私はどうしたらよいのだ?」
「知らん。それを決めるのはお前だ」
「時折、俺はこの世界に来て考えることがある……何故、俺やキャスターがこの世界にいるのかと」
宗一郎は星空を見上げながら急にそんなことをいいだした。
「そうか」
「あの世界でキャスターと共に聖杯戦争を戦い、そしてに敗れ、気がついたらこの世界にいた。何故かお前もいっしょにな」
「すまんな」
「そして、キャスターと結婚し、前の世界では知りもしなかった朝倉涼子や水銀燈と義理の兄弟となりこの寺で平穏に過ごしている。
まあ、たまにとても騒がしいこともあるがな」
「違いない」
くすくすと笑う小次郎。
「ところで佐々木小次郎、貴様、今幸せか?」
「ここに来るまでそんなこと考えたこともなかったがな。……おそらくはな」
「何故だかわかるか。いや、どんなときに幸せを考える?」
「わからん。わからんが、この世界は美しいな」
――いや、世界だけではないか……
……酒を過ごして寝てしまった時に夢に出てきた少女。
……顔を赤らめて石段を駆け下りていった浴衣姿の少女。
……この世界で存在が消えかけたときに涙を流していた少女。
……台風の後、小さな手で山門の修理を手伝っていた少女。
一人の少女の姿が脳裏に浮かぶ。
「幸せ、と聞いて貴様の頭に誰が浮かんだ?」
「さあな」――そういうことなのか?
「そういうことだ。少しは気を遣ってやれ。……俺は貴様と違って明日が早い。もう寝るぞ」
急に立ち上がり、湯飲み一つ持って山門の中へと戻っていく宗一郎。
「こいつらはどうする?」
宗一郎の背中に話しかける小次郎。
「貴様にやるよ。秘蔵の大吟醸と大事なお新香だ。特にお新香は風にさらしておくと悪くなる。……大切にしろ」
――大吟醸をか?お新香をか?それとも……。
翌朝、不機嫌なままの水銀燈と涼子が学校へ行くために山門をくぐる。
「おはよう、水銀燈、朝倉涼子、相変わらず朝が早いな」
その朝、珍しく小次郎の方から彼女らに挨拶をした。
「おはよう、小次郎さん。いってくるね」
「……おはよう……」
「おお、いってらっしゃい朝倉涼子。……そういえば水銀燈、その姿もなかなか可愛いものだな」
小次郎の言葉に立ち止まってしまう水銀燈。
「な、何よぉ、小次郎。あんた最近ほぼ毎日この格好で朝いるのにいまさら何を言ってんのよぉ!」
小次郎へ振り向くと彼を下からキッとにらみつけて真っ赤になって怒鳴る水銀燈。
「いや、すまなかった」
「だから、あんたね〜……」
「私、先行ってるね〜」涼子はまだ怒鳴っている水銀燈を残して楽しそうにゆっくりと石段を下りていった。
涼子が石段を下りきり、坂を下っている最中に水銀燈が走って追いついてきた。
「な〜に、涼姉あんた、私を置いて一人で学校へいくつもりだったの〜?」肩で息をしながらぶーたれている水銀燈。
「べっつに〜」――銀ちゃん、ご機嫌直ったね。わかりやすくていいな〜この子。
「あ、あんたまたなんか変なこと考えているでしょう!だいたいあんた、私は小次郎のことなんか何とも思っていない!」
「別に私、小次郎さんのことなんか一言も言ってないわよ」
「だ〜から〜!アイツのことは関係ない!涼姉は勝手に人のこと普段は毎朝学校に連れて行っておいて今日に限って……」
学校へつくまでずっと、水銀燈のハイテンションは止まることはなかった。
そして水銀燈が学校で三枝由紀香を探しだし『あんたのこと、私は大嫌いよ!』と宣言したのはまた別のお話か。
銀様かわいい
274 :
40:2007/07/23(月) 01:19:19 ID:jaMzEpb4
>>258 「そうか、そうだったのか!!」
ネルフの第一発令所で急に叫び出すゲンドウ。
「ルリルリ、ローゼンメイデンのドール達、長門有希、セイバー……。
そうか、そうだったのか。
これが私が望んだ世界、これぞ私の人類補完計画のあるべき姿。
すでに人類補完計画は完成していたのだ!
フッ!問題ない!まったく問題ない!!大幅に予定との狂いがあってもまるで問題ない!!!」
両手を腰に当てて反っくり返って高笑いを始める碇ゲンドウネルフ司令。
――碇、とうとうあっちの世界へ行ってしまったのか。元々野心家で悪趣味で性格のねじけたとても変な奴ではあったが……。
少しうつむき気味にこめかみを手で押さえる冬月副司令。
――ユイ君、君の愛しい旦那さんは、もう君の手の届かないところへ行ってしまったらしい。
冬月副司令はそんなことを思いながら最近常用している頭痛薬をポケットから出すと、辺りに水がないか探すことにした。
「そろそろ転職とか考えた方がいいのかな」
上の方から聞こえる高笑いを聞きながら青葉シゲルがふとつぶやいた。
――やっぱり機関かネルガルかな。機関にも履歴書とか必要なのかな。
ちょっとマジで考えている青葉。
「僕はまだここにいるつもりだけどね」
日向マコトは近くで上司の高笑いに盛大に青筋を立てぴくぴくと怒りに体を震わせている葛城ミサトをちらりと見た。
「わたしも、まあ、まだいるかな」
伊吹マヤも複雑な表情で上を眺めている赤木リツコをちらちらと見ながらそうつぶやいた。
「でも、このままだったら碇司令、職場でセクハラとかやりかねないぜ。それも若い子に」
「ヒッ!不潔!」
――センパイ、私を守ってください!
三人はリツコが一瞬、青葉を睨んだには気がつかなかった。
――碇司令の趣味はもっと年齢が上かもっと下よ。だからあたしは老けて見えるように染めたんだから。
しかし、ちらりとマヤの方を見て考え直すリツコ。
――でも貧乳なら碇司令のギリギリ守備範囲よね。『ステータス』とか騒いでいたし。
職場の新たな潜在的なライバルに気がつくリツコ。
――碇司令に狙われないうちになんとか誰かにマヤの胸をもんでもらって大きくしてもらわないと。
守ってもらおうと思っているセンパイに邪悪なことを思われていることにいっこうに気がつかないマヤ。
碇司令の高笑いはまだまだ続く。
――――その同じ頃、ある古そうな一軒家
「有希、ルリ、どうしたの?」レイ、有希、ルリはレイがネルフからくすねた早いお中元の水ようかんを姉妹で仲良く食べていた。
急にブルッとふるえた妹たちをみて心配そうに声をかけた。
「統合思念体主流派と同種の危険な波動を検知」
「夏だというのに背筋に強烈な寒気を感じました」
「大丈夫、あなた達はあたしが守るもの」
「……姉さん、少し違うけどそれ、私の台詞。姉さんの台詞は別」
「……てへ」
「……似合わない」
「やっぱりバカばっか」
――――同じくハルヒ宅
「翠、どうしたの!」
「なにかものすごくどす黒い気配が翠星石に向けられたのを感じたんですぅ。何か悪い予感がしますですぅ」
「「そんなもの、私たちが守ってあげるわよ!」」力強く答える姉二人。
「き、期待しないで守られてやるですぅ」ちょっと涙目の翠星石。
――――また同じく衛宮邸
「どうした、セイバー」
「何か邪悪な気配を感じました。あの聖杯とも比較にならないほどの邪悪な気配を……」モグモグモグ
「……そんなに邪悪な気配なら、鯛焼きを食べる手を止めてからいえよ」
「ウグゥ!それとこれとは別です!!俗に甘いモノは別腹と言うではありませんか」
「セイバー、それ使い方間違ってるぞ」
――――またしても同じく桜田家、JUNの部屋
「どうした?真紅、雛苺、蒼星石」
「ヒナ、急に寒くなったの」
「僕も何か寒気を感じました」
「なにか肌寒い気配がしたのだわ。JUN、暖めて頂戴」
「じゃあこたつでも出してくるか」と部屋を出るJUN。
「……チッ!こいつ、国宝級のヘタレかいけずか無神経なのだわ」
「もし、気づいていたとしても僕たちがいる前でそれは無理だよ、真紅」
――――またまた同じくnのフィールド
「どうしました、雪華綺晶?」
「急にとても冷えた感じがした。今晩は暖かいウサギ鍋にする」
「ご冗談を?冗談ですよね?!私は顔以外は人の形をしていますから……」
「頭だけでもウサギ鍋ができるかも」クスクス
――――そして某ドールショップの工房
「……お父様、なにか怖い感じがする」
「愛しい薔薇水晶、君は僕が絶対に守ってあげるよ」
「お父様……」ウルウル
『それより槐、まずは僕を助けてくれよ!』
『あらあら、ウサギ鍋は逃げてはダメ』クスクス
――――それで某マンションの一室
「何?カナ、どうしたの?」
「まるで急に連載打ち切りにでもなったみたいな薄ら寒さを背筋に感じたのかしら〜」
――――柳洞寺の山門付近
それまで石段に腰掛けていた小次郎は何かを感じ、急に立ち上げると備中青江を抜き、何かを切った。
確かに何かを切った手応えは感じていた。
――何かよからぬ思念のようなモノだったが……
「小次郎、どうしたのよぉ?」隣に座っていた小次郎のその行動に驚いた水銀燈。
「わからん、しかし何か邪悪なモノが飛んできたので切り伏せた」
『水銀燈に向けて飛んできた』とは決していわない小次郎。
「何よ、それ?」水銀燈の頭にはたくさんのはてなマークが並ぶ。
「で、その真紅とやらがどうしたと?」備中青江を片付け、また水銀燈の隣に座り直す小次郎。
「あ、そうそう、あのバカがね〜」また先ほどの続きを話し出す水銀燈。
さすが小次郎w
気配遮断のスキルと幽体化を組み合わせればロリコンから水銀燈を護ることなど造作もありません
このスレが出来た時はどうなるのかと思ってたけど、
まさかこの二人の組み合わせで盛り上がれるようになるとは思わなんだ
新しい未知の組み合わせだぜ
279 :
76:2007/07/23(月) 20:17:07 ID:VoPAIZMU
水銀「ただいま。
誰もいない家に一足先に帰った水銀燈。自分のへ部屋に入るなりどさっとベッドに横たわった。
水銀「なんだか今日は疲れたわねぇ・・
ふぅっと息をはき、つい先ほどの場面を思い返した。
水銀「ふん。別に気になんてしてないわよ。それに・・・
ぎゅっとくんくん人形を抱きしめる水銀燈。
水銀「私にはくんくんがいるものね。ただいま♪くんくん♪
早く着替えてくんくん探偵見なきゃ。キャスねぇちゃんと録画してくれたかしらぁ?
くんくんのおかげか随分と切り替えが早い水銀燈だった。
朝倉「ただいま〜
キャ「ただいま。
朝倉「さぁ、着替えてご飯作らなくちゃ。姉さんはお風呂の準備してね。
キャ「ええ。
といっても掃除は昼間にすませてるのでボタンを一つ押すだけだ。
台所。おそろいのエプロン着用のキャスターと朝倉。
髪型も二人とも髪を後ろでまとめていて、いわゆるポニーテールである。
朝倉「ぼっくは大きなうさぎさん♪にんじんさんが大好きさ〜♪
キャ「・・・
調子の外れた歌を歌いながら人参の皮をむく朝倉。包丁さばきはさすがに手馴れている。
キャスターは歌に突っ込む余裕は無い。真剣にじゃがいもの皮をむいている。
キャ「・・・っと、これでおしまいね。
朝倉「あ、今日は指切らなかったね〜
キャ「私だっていつまでも初心者じゃないわ。
朝倉「そうだよね、ごめん。
キャ「今日はカレー?
朝倉「うん。
キャ「カレーのルーは買い物リストには無かったわよ?
朝倉「何言ってるの、ここにこんなにスパイスがあるのに。市販のルーなんて使わないわよ。
キャ「 Σ(゚д゚lll)
今日の晩御飯は朝倉さん作の本格カレーのようだ。キャスターにはまだまだ手の届かない所だった。
ああもうなんだ!みんなカワイイな畜生www\(`A´)/
なかなか良い組み合わせになってたんだなぁ
最初は色々言われたけど蓋を開ければ予想以上にいい感じだな
まさか水銀燈と小次郎がここまで相性がいいとは誰が思ったのだろうかw
「きりーつ、礼、ありがとうございましたー」
今日も退屈な授業がやっと終わった。
こんなに退屈なのに涼姉たちは毎日文句も言わずよく通えるなと感心する。
そんなことをしばらく考えていた私に誰かが話しかけてきた。
「水銀燈、お願いがあるんだけど」
はたしてそこにはSOS団の団長と雑用係がいた。
彼女がわざわざ私のクラスまで来てお願い?どうせろくなことじゃないわね。
その証拠にハルヒはニヤニヤしているし、後ろのあいつはいつものように少し困った顔をしていた。
「一応、聞いてあげるわ」
「単刀直入に言うとね、私たちが作る映画に出て欲しいのよ」
「嫌よ、そんなめんどくさいの」
やっぱりろくなことじゃなかった。
でもハルヒはそんな私を気にせず、後ろの彼に持たせていた紙袋から何かを取り出した。
「もし手伝ってくれたらこれをあげるわ」
「こ、これは……」
彼女が持っていたのはくんくんのぬいぐるみだった。いわゆるクレーンゲームの景品のやつだ。
え? なんで知ってるかって? そんなの私も取ろうとしたからに決まってるじゃない!
5千円ぐらい使っても取れなかったけど……。
「このまえゲームセンターで山ほど取ったのよ。だから1つあげるわ。
まあ、水銀燈がどうしてもいらないって言うんなら真紅にでもあげようかしら」
「やるわ!! 映画撮影だろうがなんだろうがやってやろうじゃないのよ!!」
いつのまにか私はそんなことを叫んでいた。
その後、撮影は準備が終わってから、と言われた私は家に帰った。
「おかえり。聞いたわよ銀ちゃん、映画に出るんですって?」
「キャス姉、さすがに聞きつけるのが早すぎるでしょ」
「さっき涼宮さんから電話があったのよ。何でも、水銀燈のぶんの衣装を私に
大至急用意して欲しいって♪」
ふぅん、準備ってこれのことか。
「銀ちゃん、最高の服を用意してあげるから頑張ってね」
「はいはい」
まったく、趣味のこととなるとずいぶん張り切るわね。
数日たって、キャス姉が作った服が完成した。
ハルヒの要望なのかいわゆるメイド服に近いものだった。
まあ、いつものよりはましだから良しとしますか。
そしてその日の放課後、私は彼らに呼ばれ部室に行った。
「やっと来たわね、水銀燈」
そこにはいつもの5人と、加えて2人ほどいた。
「じゃあ、みんな集まったことだしさっそく説明するわ。今回の映画のタイトルは
『朝比奈ミクル&水銀燈 VS 怪人WAKAME』よ!!」
なるほど、それで彼がいるわけね。
なんか、なんで僕がこんなことを、ってさっきからうめいてるけど。
それにしても安直な名前ねぇ。
「水銀燈はミクルのピンチを救う新たな仲間って設定だから」
「おい女、我の役は何だ?」
「あなたは敵のボス、今回の黒幕ね。あなたの演技力に期待してるわ」
「ふん、まかせろ」
はいはい、もう好きにして。私はあのぬいぐるみがもらえればそれでいいから。
その後、いろいろ細かい説明があってようやく撮影がはじまった。
撮影は思ったより順調に進んだ。
なぜかというと、彼女の理不尽な命令の多くは雑用の彼と怪人WAKAMEに向けられていたから。
そんなこんなでやっとラストシーンの撮影になった。
「ふははははは、怪人WAKAMEを倒したところで、また第2第3の怪人がお前たちのところへ
向かうだけだぞ」
「怪人キンピーカ、あなたの思い通りになんてさせましぇん」
「そうよ、私たちは絶対に負けないんだから」
「ふん。その強がりをいずれ後悔するときがくるだろう。ではさらばだ!」
――かくして怪人WAKAMEは倒れ、その黒幕、怪人キンピーカが現れた。しかし、どんな敵が
現れようと2人はあきらめないだろう。負けるなミクル、負けるな水銀燈――
「オッケーー! みんなお疲れさま。有希、最後のナレーションも良かったわよ」
ふぅ、やっと終わったぁ。
こんな恥ずかしいことは2度とごめんだわ。
でもまぁ、楽しくなかったと言えばウソになるけど。
そんなことを考えていると、彼が私に話しかけてきた。
「お疲れ。やっと終わりだな。といっても、俺はまだ編集をやらなきゃいけないがな」
「まったくよぉ。ホントやれやれだわ」
と、そこで彼が苦笑しているのに気がついた。
なるほど、彼がいつもまんざらでもなさそうな顔をしてる理由、やっとわかったわ。
そんな彼に私も苦笑を返した。
「キョーン、水銀燈! 打ち上げに行くわよ。早く準備しなさい!」
「わかったよ、今行く。ほら、行こうぜ」
「はいはい、それじゃ行きましょうか」
ふぅ、たまにはこんなふうに誰かとバカ騒ぎするのも悪くないわね。
285 :
76:2007/07/24(火) 21:16:36 ID:FbD04TGZ
くん「謎は全て解けた!
警部「ほんとかねくんくん。犯人はいったい誰なんだね。
くん「ずばり犯人は・・・
水銀「は、犯人は・・?
くん「テレビの前のみんな!犯人が誰だかわかったかい!
わかった人には番組特製オリジナルくんくんストラップを抽選で100人にプレゼント!
宛先はこちら!みんなの応募まってるよ!
よろし〜くんくん!
水銀「な、なんですってぇ!応募しなきゃ!!
TV「なお来週のこの時間は野球中継を放送し・・
水銀「はぁ!?ふざけるんじゃないわよTB○!誰が横浜○イのデイゲームなんて見るのよぉ!!
台所で料理中の朝倉さん。
朝倉「銀ちゃーん、テレビは壊さないでねー
水銀「くっ・・仕方ないわね。オリジナルストラップに免じてT○S襲撃はしないでおいてあげる。
涼ねぇー、葉書の買い置きってあったっけー?
朝倉「電話台の引き出しの下から2番目にあるわよー
水銀「ありがとー涼ねぇー
がさごそと引き出しをあさる水銀燈。
水銀「5枚かぁ・・明日は葉書を買いに行かないと。
えっと宛先が東京都・・・番組特製オリジナルくんくんストラップ抽選係・・
住所、年齢、電話番号、犯人ね。
それで犯人は―――――――
犯人――――――――――
犯・・・・・・・・・・
・・・ええっと・・・
水銀燈は推理は苦手だった。
水銀「ど、どうしようかしらぁ・・・真紅には死んでも聞きたくないしぃ・・・
いえ、聞くのは一時の恥・・でも・・あ、彼女なら・・
ピッピッと携帯を操作する水銀燈。設定が女子高生なので携帯は標準装備だ。
キャリアはキャスターがソフトバンク、朝倉がKDDI、水銀燈がDOCOMO・・いやこれはどうでもいいか。
蒼星「もしもし。珍しいね、水銀燈が電話するなんて。
水銀「た、たまにはいいじゃない?
蒼星「そうかもね。それで、一体何の用なんだい。
水銀「今日のくんくん探偵、見た?
蒼星「ああ、なるほどね。ストラップだよね?
水銀「そ、そうなのよ。念のため、答え合わせをしようと思って。
蒼星「でも今日のは簡単だったんじゃないかな?現場には猫の毛がたくさんあったじゃないか。
水銀「え、じゃあ犯人はにゃんこ婦人?
蒼星「いやいや、あれは犯人の偽装トリックさ。にゃんこ婦人に罪を着せるためのね。
犯人は羊男爵、間違いないよ。
水銀「え、あ、そうよね、羊男爵よねぇ〜、うん、私もそう思ってたのよぉ。
蒼星「ふふっ、そうだよね。ねえ水銀燈。
水銀「な、何?
蒼星「ストラップ、当たるといいね。
水銀「え?ええ、ありがと。
蒼星「用はそれだけ?それじゃ明日、学校で。
水銀「ええ、また明日ねぇ。
薔薇乙女の良心、蒼星石は誰に対しても優しいのであった。
銀さまより蒼い子に萌えた俺はちょっくら燕返しくらって三枚におろされてくる
>>283 何気に英雄王も撮影に協力してて吹いたw
このスレは三姉妹スレのグループに新風を呼び込んだ良スレだと思う。
289 :
補習:2007/07/26(木) 15:32:11 ID:J2YlJzPm
水「あーー、せっかくの夏休みなのに補習だなんてやってられないわぁ」
朝「いっつも屋上でさぼったりしてるからでしょ」
水「授業なんて退屈なだけよぉ」
朝「そんなこと言ってるとみんなと一緒に進級できないわよ」
水「……う、そんなことわかってる! それじゃ行ってきます!」
朝「はいはい、いってらっしゃい」
水「(……二学期は少しだけさぼるのやめよう)」
朝「(ホントに素直じゃないんだから)」
290 :
76:2007/07/26(木) 19:44:24 ID:U/Yxbpdt
>>285の後日談
真紅「JUN。さっさと書きなさい。
JUN「いいのかー?これで。
真紅「間違いないわ。犯人はにゃんこ婦人よ!
延々と間違った答えを書かされるJUNであった。
――― 一ヵ月後 ―――
水銀「みて真紅。オリジナルストラップあたっちゃった〜♪
真紅「そ、そう。よかったわね。
水銀「真紅も応募したんでしょ?当たるといいわね〜♪
真紅「そ、そうね。一つ聞くけど水銀燈。犯人はなんて・・?
水銀「そんなの羊男爵にきまってるじゃなぁい♪
真紅「・・・・・
帰宅後。
真紅「そ、そんなことが・・・水銀燈に負けるなんて・・・orz
JUN「そう気にするなよ。
ピンポーン
JUN「あ、誰か来た。
黒猫「宅急便でーす。ハンコお願いしまーす。
JUN「はいはいっと・・
JUN「真紅、お前にだぞ。○BSから。
それは番組特製ストラップだった。
真紅「え、でもこれは犯人がわかった人しか・・・
JUN「さぁ、なんでだろうな。
実はJUNは真紅にばれないように何枚か犯人を羊男爵と書いておいたのである。
なんだかんだいっても真紅のことを一番思いやっているJUNであった。
(*´д`*)
292 :
40:2007/07/27(金) 00:58:20 ID:w9tUDyY5
「おい、凜、これをやる」
そういってアーチャーは凜にくんくんオリジナルストラップを差し出した。
「何よ、これ?」
手にとって確認してから凜は怪訝そうな顔でアーチャーを見つめた。
「ドール達に『今、女の子の間で大人気のアイテム』だときいていたが……違ったのか?」
あきれる凜。
「ここらへんじゃあこんなの喜ぶのドール達くらいよ」
「そうか……すまなかった。返してくれ。誰かドールにでもくれてやってくる」
凜の手の中にあるストラップを取り返そうとするアーチャー。
凜はストラップを両手で握りしめ、アーチャーに返そうとはしなかった。
「い、いいわよ、どうせあんた苦労してとってきたんでしょう。もらっといてあげるわ」
「ああ、JUNにビデオを見せてもらい、抽選とやらで何枚かはがきを送ったが、……別に無理せずともよいぞ、凜」
「べ、別に無理してなんかないわよ。あんたに同情してもらってあげるだけなんだから!」
――くんくんだろうがなんだろうとアーチャーが私のために苦労して手に入れたものを、大切にしないわけないじゃないのよ!!
彼の手前、しかめっ面をしていたが凜はアーチャーからのプレゼントが心の中で踊り出したいほどにうれしかった。
それで貰ったストラップを凛がセイバーに自慢して、セイバーが士郎にねだるわけだな。
凛「いいでしょセイバー♪」
セイバー「シロウ、私にも。」
士郎「え?メシ食ったばっかりだろ?」
セイ「違います!!!!!」
>>294 セイバーや桜に自慢しまくっている凜……
勘違いしたアーチャーは桜田ジュンに他のくんくんグッズを教わり、収集してことあるごとに凜にプレゼントする。
そうして凜の部屋にはしだいにくんくんグッズが増えていくのであった。
(別にくんくんのことは好きじゃないんだけどな……でもアーチャーからのプレゼントだから……)
そう思いながら今日も今日とてくんくんのぬいぐるみを胸に抱いてうれしそうにベッドでごろごろととしている凜。
(なんだかんだいいながらやはりくんくんのことをあれほど好きだったとは……)
大きな勘違いをしているところは“英雄エミヤ”。
本質はやはりかわらないといったところか。
「ハックシュン!」
「シロウ、風邪ですか?
夏風邪はたちが悪いと言います。気をつけてください。
そのためにはやはり体力をつけた方が……、夕飯は鰻とかがいいのではないですか?」
296 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/29(日) 00:14:54 ID:nNWIu5Bo
早いけど保守
297 :
40:2007/07/29(日) 01:04:07 ID:PY6vXBwW
では、保守代わり。
夏休みも始まり、柳洞寺にも暑い夏がやってきた。
「わ〜た〜し〜は〜う〜ちゅーから〜やっ〜てきた〜」
「涼姉、なにやってんのよぉ?」
水銀燈は居間の扇風機に向かってへんな声を出している涼子を見つけて声をかけた。
「嘘ついてないも〜ん。それにこれ、声が変わっておもしろいのよ?」
「へ〜んなのぉ」
「しっかし暑いわねぇ……」
首を振る扇風機に合わせて体を振る水銀燈。
「そうね」
同じく体を振る涼子。
「どうしてここの部屋にはクーラーがないのかしらぁ」
「どうしてかしらね……そうだ、冷蔵庫に麦茶あったよね」
と立ち上がり、内側のふすまを開けて台所へ向かう涼子。
「あたしの分もねぇ〜」
「わかったわよ」
「あちぃ」
居間に寝転がる水銀燈。
周りには蝉の音と木々のさえずり。
そして扇風機の音。
ふと、扇風機に目がいった水銀燈。
ふすまの外を眺めて、まだ涼子が戻ってこないことを確かめる。
そして彼女は扇風機の首振りを止めて意を決して……
「あ〜た〜し〜は〜世界一〜幸せな〜かぞくをもつ〜ロ〜ゼンメ〜デン第一ド〜ルの〜すいぎんと〜」
扇風機に向かって声を出した。
「……ちょっとおもしろいかも……」
ごろんと寝転がるとその視線の先には目を丸くしている縁側の廊下に立っている宗一郎の姿があった。
「りょ、涼姉がこうするとおもしろいって……」
体を起こし、真っ赤になって言い訳する水銀燈。
「……そうか」
「だ、だって、嘘はついてないわよぉ。」
「……そうか」
そういって口元に笑みを浮かべて廊下を歩いていく宗一郎。
「だって、おもしろかったし……」
「……そうか」
「どうしたの?銀ちゃん?」
お盆に氷の入った麦茶の入ったグラスを2つと麦茶の入ったボトルを持った涼子が居間に入ってきた。
「な、なんでもない!」
水銀燈は顔を真っ赤にしたまま、お盆の上の麦茶を一つとると横を向いてぐっと飲み干した。
かわいいね
なんて一服の清涼剤の様なSS(*^ー゚)b グッジョブ!!
_
,'´r==ミ、
卯,iリノ))γ⌒ヽ
|l〉l. ゚ -゚ノli ミ(二i
|!/l⌒-っ、,,_| |ノ
l†/ノ__)__) r-.! !-、
~ `----'
_
,'´r==ノノ ブオォォォ
卯,ノノノ γ⌒ヽ
ノノノ ゚ -゚ノli ミ(二i
ノノノ l⌒-っ、,,_| |ノ
l†/ノ__)__) r-.! !-、
~ `----'
_
,'´r==ノノ
卯,ノノノ γ⌒'ヽ
ノノノ ゚ o゚ノli ミ(二i アーターシーヷァァァ
ノノノ l⌒-っ、,,_| |ノ
l†/ノ__)__) r-.! !-、
~ `----'
301 :
76:2007/07/29(日) 19:55:19 ID:KAKrn8UF
朝倉「後は弱火で煮込むだけね。
キャ「ええ。
トゥルルルル・・
水銀「キャスねぇ、電話ー
キャ「はいはーい。
もしもし、葛木です・・宗一郎様、どうしました?・・はい・・はい。わかりました。
お気をつけて帰ってきてください・・はい。
カチャリと受話器をおくキャスター。
水銀「宗一郎から?どうかしたの?
キャ「職員会議が長引きそうだから遅くなりそうですって。ねぇ水銀燈、たまに、
朝倉「じゃあ先にお風呂入ってよ銀ちゃん!!
さっと水銀燈の首根っこをつかみ脇に抱えてドアを開け、バタンと閉めるまで1秒弱。
キャ「・・たまには・・一緒に・・お風呂・・・・・・くーっ!また先越されたっ!
水銀燈争奪戦はいつも朝倉に軍配があがる。TFEI端末のスペックをフルに生かした早業に
キャスターはまったくついていけなかった。
朝倉「フッ・・・甘いわね姉さん。
水銀「涼ねぇぐるじぃ〜
髪を洗っている朝倉。水銀燈は朝倉の背中を流している。
朝倉「てもてーてもてーてもてー♪
水銀「何?それ。
朝倉「はっ!?何かこう、天からこうしろと命令が来たような。
水銀「TFEI端末って正常動作は3〜4年なのかしらぁ・・ソ○ータイマー内臓だったとは知らなかったわぁ。
朝倉「ちょっと銀ちゃんひどい。私だってたまには情報統合思念体から指令を受けるときだってあるわよ。
と、天を指差す朝倉。
水銀「そのなんとか思念体がやれって言ったの?
朝倉「え、えーと・・・あ、実は天蓋領域から、なんてね〜
水銀「・・・・・・・・・・・・・・涼ねぇ。
水銀燈は背中を流す手を止めると急に真面目な声になった。
朝倉「どしたの?
水銀「今の冗談、長門さんの前でだけはやめてよね。あの人冗談通じないから即、敵認定されて
消されるわよ。
朝倉「だ、大丈夫よ〜、たぶん。
水銀「・・・・涼ねぇ。
朝倉「ごめん、心配してくれてるんだよね。ありがと銀ちゃん。
水銀「わかればいいのよ。涼ねぇ、たまに冗談が過ぎるから。
珍しく水銀燈に諭されてシュンとなる朝倉だった。
水銀「それにそんなことになったら3姉妹スレじゃなくなるじゃない。
朝倉「銀ちゃんそれは心配しすぎ。
ソ○ータイマーに吹いたw
長門も誤動作してるしな
全端末にタイマーかww
じゃあ喜緑さんもいずれ…
喜緑「実は私、既に壊れておりまして……
ある方のことを考えると胸が熱くなります。
その方とは……ネルフの……冬月副司令です」
涼子「なんてね。……そんなわけないわよね」
会長「そうか。君がそれを望むのなら仕方ないな。私は君から身を退こう」
喜緑「え?……あ……ち、違うんです会長!」
水銀燈「VIPに帰れ」
涼子「口が悪いわよ?銀ちゃん」
水銀燈「仕様よぉ?」
喜緑「そのタイマーとやらが発動すれば私の髪もきっと普通に……」
長門「ならない」
朝倉「なるわけないでしょ」
喜緑「……」
慎二「まあ、そのなんだ。これからも一緒にがんばろう」
保守
310 :
76:2007/07/31(火) 20:11:26 ID:VV8OUAZe
湯船につかっている朝倉さん。
朝倉「はぁー、極楽、極楽♪
水銀「涼ねぇ、そういうオヤジくさい言い方はやめたほうがいいわよ。
朝倉「ぎっ・・銀ちゃんにオヤジって言われた・・・・
水銀「嘘よぉ。落ち込んでないで羽洗って。
朝倉「はーい。
水銀燈の羽は朝倉の趣味で低刺激で高価なサラブレッド用シャンプーを使って洗われる。
戦闘に使うくらいなのでそんなにヤワだとは思えないが、水銀燈が洗うのをサボると
朝倉「羽は銀ちゃんのチャームポイントの一つなの。いつもつやつやピカピカにしておかないと駄目でしょ?
水銀「そんなの別に・・・
朝倉「私が気にするの。
と、強制的に洗われることになる。
両手で必要以上に大量の泡を作り、ふぅーっと息を吹いて水銀燈を泡まみれにさせると
朝倉「銀ちゃんあわあわ〜♪
水銀「そうやって遊んでるとまたキャスねぇにお風呂長すぎって怒られるわよ。
朝倉「わかってるよぅ。
いつものことなので水銀燈も特に気にしなかった。
朝倉「ね、銀ちゃん。
水銀「何?
朝倉「まだ真紅ちゃんと喧嘩してるの?
水銀「喧嘩って言うか・・からかってるだけよ、アリスゲームしてるわけでもないし。
朝倉「そうなんだ。
水銀「それがどうかした?
朝倉「んー、からかいのネタ、かな?確かJUN君と真紅ちゃんは仲がいいわよね?
水銀「それは間違いないわね。
朝倉「あ、左向いて。
水銀「ん。
朝倉「もし私が銀ちゃんにプレゼントしたいからドレス作って欲しいってJUN君に頼んだら、
引き受けてくれそう?
水銀「そういうお願いならきっと引き受けるでしょうねぇ。真紅のミーディアム、人がいいもの。
朝倉「そうすると、JUN君は真紅ちゃんの目の前で銀ちゃんのドレスを作ることになるのよね?
水銀「・・・!確かに、ひどい喧嘩になりそうね。さすが涼ねぇ、悪知恵が働くわぁ。
朝倉「むーっ、せっかく考えたのにその言い方ひどい。そんなこと言う銀ちゃんはこうだぁー!
水銀「きゃあっ!ちょ、ちょっと、くすぐりはやめ、だめっ、ゴメンっ、許してぇーーーっ!!!!
水銀燈のくすぐりポイントは全て把握済みの朝倉だった。
>>310 うお。
本編では何かと殺伐としてる二人だけに
こういうのはかなりクる。GJ
エロいな。
( ・∀・) <エロいな
314 :
61:2007/08/01(水) 23:00:50 ID:P5bZ6Tap
どんどんと良スレ化してきてるなーw
久方ぶりに書き込むがFateキャラが完全にデフォルト化したのなら、また書ける…かな?
315 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/01(水) 23:04:45 ID:zUHPEdYf
是非書いてください
念のため保守
念には念を入れて保…(ry
朝になったから保(ry
319 :
76:2007/08/03(金) 11:56:50 ID:9bupk7Tz
キャ「あら?水銀燈、ずいぶん顔赤いじゃない。のぼせたの?
水銀「なんでもないわよっ
朝倉「〜♪
腹筋がよじれるほど笑わされたせいとは言えるわけが無かった。
キャ「なんでもないならいいけど。・・涼子。その格好、だらしないわよ。
朝倉「だってあっついんだも〜ん。
朝倉は下はパンツ一丁に上はバスタオルだけという豪快な格好だ。
朝倉「葛木さんも私の魅力にノックアウト?みたいな。
キャ「馬鹿言ってないで宗一郎様が帰ってくる前にちゃんと着替えなさいよ。
私も先にお風呂入ってるわ。
朝倉「馬鹿とかオヤジとか二人とも酷い・・・
水銀「自業自得って言うのよ。
朝倉「ふーんだ。
そう言うとスタスタと冷蔵庫の前に行き、中から牛乳を取り出した。
朝倉「銀ちゃんもヤクルト飲む?
水銀「ええ。
二人でこくこくと飲んでいると玄関からがらがらがら〜と引き戸を引く音が聞こえてきた。
葛木「ただいま帰った。
朝倉「あ、葛木さん帰ってきた。
飲み終えたコップを流しに置き、玄関に迎えに行こうとする朝倉。
水銀「その格好で行くつもり?
朝倉「あ。
まだパンツ一丁のままだった。
朝倉「銀ちゃん出迎えよろしくっ
ダッシュで自分の部屋に向かう朝倉。やはり恥ずかしさはあるようだ。
水銀「まったくしょうがないわね。
やれやれと溜め息をついて玄関に迎えに行く水銀燈だった。
水銀「おかえり、宗一郎。
葛木「ただいま水銀燈。一人とは珍しいな、キャスターはどうした?
水銀「お風呂よ。
葛木「・・・そうか。
水銀「職員会議で遅くなったって?
葛木「ああ、聞いていたのか。それについては皆関係あるかもしれないからそろってから話そう。
水銀「私も?
葛木「そうだ。
水銀「(な・・・なにか問題になることでもして・・無い・・よね?)
特に何もしてないのに不安になる水銀燈だった。
>>319 おいおい気になるじゃないか
続きお願いしまーす
わっふるわっふる
322 :
40:2007/08/03(金) 23:13:47 ID:/KqQgS1G
わっふる、わっふる。
しかし、76さんがくるまでの保守代わりということでなんとなく割り込みます。
3レス分ほどですがよろしくお願いします。
「第1回、3姉妹、末の妹会議を開くですぅ!」
洞柳寺の山門の前でルリと水銀燈を前にして腰に手を当て高らかに宣言する翠星石。
彼女の出で立ちはライトグリーンのサマードレス姿にサンダル。
「どうでもいいけど、どうしてあたしんとこで何とか会議とやらを開くわけぇ?」
暑いので昼寝でもしようかと思っていた矢先、押しかけてきた翠星石にここまで引っ張り出された水銀燈はややごきげん斜めに見えた。
こちらは少し背中の開いた薄いピンクのタンクトップに白っぽいショートパンツ。
そして、白とピンクのニーソックス。
コーディネイト バイ キャスター(強制的)
だが足元はなぜか玄関から突っかけてきた赤い鼻緒の木のサンダル。
「翠星石の家では邪悪な姉たちの妨害が入りやすいんですぅ!
そんでもってルリルリのところは隣で近すぎるですぅ!
あんたの家が名誉ある第1回会場に選ばれたんですからそんな肝っ玉のちっこいこといってんじゃねえですよぉ!」
熱弁をふるいながらバンバンと門の柱を叩く翠星石。
「ほんっと、どうでもいいけど、人んちの門、叩かないでくれるぅ。
あんたの非力な手じゃあ壊れないとおもうけどなんかあったら直すのは小次郎の仕事なのよぉ。
小次郎の仕事、増やさないでくれるぅ?」
「だっから、そ〜んなちっちゃなこと、どうでもいいですぅ。
問題は我々の尊厳を否定する姉たちの横暴にどう対処するかですぅ!」
「尊厳、ねえ?」
「あの〜、翠ちゃん。また、おうちでなんかあったんですか?」
小さく手を挙げて発言するルリ。
こちらは襟と袖口に赤が入った白いTシャツにゆるめのオーバーオール姿。
「げっ?!」
「で、あんたはその鬱憤を晴らしにホシノルリをつれて私のところにきたってわけ」
「うぅっ!」
「あ〜ら、ず、ぼ、し、ねぇ?」
「図星ですね。ま、見え見えでしたけど」
「あ、暑くなってきたですだねですぅ……」
「そうぉ?じゃあ、ちょっと待ってなさい。
あんたみたいな失礼なヤツでも客には違いないし、ホシノルリはお客様だから。
心の広い水銀燈様は麦茶くらい持ってきてあげるわよぉ〜」
母屋の方へ、文字通り飛んでいく水銀燈。
323 :
40 その2:2007/08/03(金) 23:15:40 ID:/KqQgS1G
「すまんな、水銀燈があんな口をきいてしまって」
備中青江ではなく六尺棒のようなものを手にしている小次郎が石段を上り彼女らの前に現れた。
「そんなものどうしたんですか?えっと、たしか佐々木小次郎さん」
「ああ、佐々木小次郎だ。
この近くに水銀燈達をのぞき見していた不埒な者を見かけたので少々痛い目に遭わせておいた」
「そうなんですか」
「ま、まあ心のひろ〜い翠星石は水銀燈の暴言なんてちっとも気にしてませんですぅ〜」
「まあ、しかしその水銀燈も楽しそうなのでな。遊んでやってくれ」
「ま、翠星石も水銀燈がいくら不出来でも姉妹の一人ですから、あいつの態度によっては仲良くしてやらないこともないですぅ」
「ええ、水銀燈さんは私たちの大切なお友達ですから。
ところで水銀燈さんも小次郎さんのことを気にかけているようですけど。
小次郎さんは水銀燈さんのことをとても大切に思っているんですね?」
「ああ、おそらくな。水銀燈は私にとって非常にかけがえのない大切な存在なのだろう」
真っ赤になるルリと翠星石。
「真顔で何を言ってるですかぁ」
――チビ人間も真紅となんかじゃれてないで、これくらいの台詞、真顔でいいやがれですぅ!
「は、恥ずかしい発言ですね」
――アキトさん、あなたにこんなこといってもらえる時がくるのでしょうか?……
「だから、二人ともいつまでも水銀燈の友達でいてやってほしい。
心からお願いする。
……あいつに聞かれてにらまれるといかんので私はこの辺で退散させてもらう」
そう言い残してとっととその場を退散する小次郎。
ちょうど彼の姿が見えなくなったころに水銀燈が汗をかいている麦茶のボトルとグラスを3つ抱えて戻って着た。
「あら、二人ともここ、真っ赤になるほど暑い?だったら中、入る?」
「ええ、とってもアツかったですぅ」
「ほんとですね」
笑みを浮かべて水銀燈を眺める二人。
「幸せそうですね、水銀燈さんは」
「??わけわかんないこときくわね?
……でも、まあたぶんそうかもねぇ、他人に言われるとなんかくやしいけど」
「……ゲンドウ死すとも(幼女を愛する)自由は死せず。
……(ルリルリの盗撮という)大きな目的を達成するためならこれしきの障害、たいしたことはない。
これくらいの苦労、苦労のうちには入らん
人はそれぞれの目的のために人生を生きる。
そういうものだろう、冬月」
「おい、いい加減にしておけよ、碇。恥をかくのは俺たちなんだからな……」
機関から碇ゲンドウが柳洞寺下の石段で倒れているとの連絡が入り引き取りにきた冬月。
彼はボコボコにされていたゲンドウを背負い、碇ゲンドウの家へと歩いていた。
「冬月、貴様にはいろいろと苦労をかける」
「そう思ったら金輪際、こんなことはやめてくれ」
「それは出来ん。自分の信条を曲げてまで生きていたいとは思わんよ」
「いっぺん死んでみるか?」
「いや、遠慮させてもらう。
……ただ、その台詞を言うのならもう少し無表情な感じで頼む。
それも、できれば長い黒髪の瞳が赤い少女がよいのだが」
――こいつ、おそらく地獄に堕ちても変わらんな。
感心していいのか、あきれていいのか悩んでいる冬月。
――とはいえ誰かに夜中、どっかのサイトに地獄に流すよう依頼されても困るんだがな。
「なあ、冬月……」
「なんだ碇?」
「この世界に霊機融合前限定のアニマムンディ達が現れたりしないものだろうか?」
「このまま、そこら辺に放り出すから一人で帰るか?」
「いや、いい。
……人とは誰しもそんなものだ。人は誰しも心に満たされないものを持っている。
そして俗に『かわいいは、正義』、『貧乳はステータス』というからな」
「いい年をした大人があまり言わんだろう」
冬月はまた頭痛を感じて、十字路で立ち止まる。
「……冬月」
「なんだ、碇」
「まっすぐGO、だ」
「貴様、いい加減にしろ」
「その台詞もツインテールの双子の姉がツンデレ風に頼む。……いや、あれは違うな。
どちらかというと髪のとても長い非常に小柄な少女が、歌う中に……」
「やれやれ」
おいゲンドウw
もうダメだこのオッサンww
つーか、ただのヲタじゃないか。
ゲンドウはなぜここまでロリ☆コンのヲタになったんだよww
ゲンドウヤバいなw
元ネタがさっぱりわからんw
まあ、ゲンドウは本編からロリコン疑惑はあったがw
奥さんも童顔だし
3姉妹が時を経つに増え、スレが進行していくにつれどんどん
ゲンドウの症状が酷くなっていってるなw
スレが進行すると「この頃のゲンドウはまだましだったw」と
言われるのかもしれんな
ていうか、冬月がキョンの親戚っぽいw おじ・甥の関係があるように思う。
>>332 キョン・冬月「「やれやれ。」」
違和感無いなw
そう言われたら目元が似てる気がするw
特に眉間に少し皺を寄せたあたりw
迷惑な上司と団長が相手だと、自然とそういう顔になるんだろうか…
ゲンドウ「最近、不名誉な称号が定着しつつあるのでなんとかしたいと思う」
冬月「……(100%お前自身のせいだろう)」
ゲン「それで、何かいい案はあるか?」
冬月「いつもの変態的な行為をやめればいいんじゃないか」
ゲン「何!? 私から唯一の楽しみを奪おうというのか!?」
冬月「……(本当にどうしようもないやつだな)」
本当にどうしようもないw
>>334 ゲンドウ「冬月、貴様、何かボランティア団体にでも所属しているのか?迷惑な団長が相手とは貴様も大変だな」
ハルヒ「キョン、あんた学生のくせにどこか会社にでも入っているわけ?迷惑な上司が相手だとか言われててさ」
キョン・冬月「「やれやれ」」
338 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/05(日) 12:38:19 ID:eUxXE5zr
339 :
76:2007/08/05(日) 18:45:27 ID:TO9hm6Lt
一同「頂きま〜す。
4人そろってやや遅めの晩御飯。献立はもちろんカレー。
野菜や肉は水銀燈が食べやすいように小さめにカットされているのは葛木家のデフォである。
水銀「で、なによ会議の話って。
はむはむと食べながら話す水銀燈。
キャ「食べながら話すんじゃありません。
水銀「わかってるわよ・・・んぐんぐ。
とは答えるものの直すつもりはない。いつも華麗にスルーである。
葛木「TVで報道されて知っているだろうが、最近新都で女子中高生の拉致・監禁事件や液体をかける事件が
頻発しているだろう。それで下校時間を早めようということだ。明日、担任から伝えられるはずだ。
3人とも新都に行くときには注意して、暗くなる前に帰宅するように。
水銀「な〜んだ。そんなことぉ?
あからさまにほっとする水銀燈。
キャ「宗一郎様、心配しすぎですわ。この子達にそんなことしようとしたら・・
朝倉「この世に生まれてきたことを後悔させてあげるわね☆
ふぅと溜息をつく葛木。
葛木「これまでにそういった油断や慢心から敗北を味わったことが無かったのか?
水銀「べ、別に油断したからってわけじゃ・・・
朝倉「油断、あったかなぁ。あったかも。
キャ「魔術師のお嬢さんを多少みくびっていたのはあるかもしれません・・
やられキャラには耳の痛い話だった。
葛木「これはあくまで例えだが。いるだろう、ネルフに特殊な性癖の持ち主が。
水銀「でもあいつオッサンでしょ?腕っ節が強いわけでも無いしぃ。
葛木「だが高い地位にあり、命令をくだせる立場にあるのは間違いない。
力が無ければ強いものに命令すればいい。
朝倉「そんなことに加担しそうなサーヴァントや魔術師なんていそうにないけど・・・
葛木「もちろん、正面切って頼むわけではない。対象となる女子中高生がネルフにとって邪魔だから
拉致せよというだけでいい。そして、腕が立って騙され易い人物が冬木にはいるだろう。
水銀「あ〜・・・、彼女ねぇ。
キャ「そういえばあの言峰を信用するくらいでしたし・・・
朝倉「むしろ自分の能力を生かせるバイトだって喜んでやりそう。
そうならないことを切に願うばかりである。
葛木「あくまで例えだ。が、絶対無いというわけでもない。3人とも、新都に行くときは
注意を怠らないようにな。
今度は素直にうなずく3人だった。
(;゚∀゚)=3ハァハァ
341 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/06(月) 01:41:22 ID:dyJ9ggEl
☆
>>339 >騙されやすくて腕っ節が立つ。
>言峰を信用する。
○ゼットさんのことかー!?www
ルリを拉致ってこいと言われ、最初は断るも提示された法外な額の報酬に悩むバ○ットさんw
この姉妹は葛木がいい味出してると思うんだ。
下の二人は男っ気ないし。
>>343 > 下の二人は男っ気ないし。
柳洞寺の一室で生徒会の仕事を手伝いながら
「それでも銀ちゃんはまだ良い方よ。最近は小次郎さんといい雰囲気だし。
あたしなんて本当に全く何の気配もないもの。あーあ、どこかに格好いい男の子が落ちてないかな。」
と一成に向かってぶーたれる次女の姿が見えた。
残念ながら一成の相手は古泉だ。
>>345 正直俺も、涼子と一成がカップルになってる図は想像できないw
でも一成って口堅そうだし、愚痴をこぼすには良い相手だと思うんだ。
茶飲み友達じゃね?
一成……相手は苦手な女どころか、宇宙から来てる人間以外の奴だぜw
40です。
流れを読まず、リベンジ(なんの?)に2レスほど書かせていただきます。
今回、たまには碇司令抜きの話、のはず。
冬月「いや、わからんぞ。話に出ていないだけで隠れているのかもしれん」
ゲンドウ「冬月、貴様にそう思われていたとは心外だな。これでも私もなかなか忙しい身なのでな」
冬月「そうか……(信じられん?)」
ゲンドウ「まあな(結界が邪魔な上にルリルリがおらんようなのでな)」
冬月「とにかく、学校にも目をつけられているようだから気をつけてくれよ。(このままじゃただの変質者だからな)」
ゲンドウ「ああ、“捕まるようなヘマ”はしない」
冬月「だから、“捕まるような事”をしないでくれ……頼むぞ、碇」
ゲンドウ「(ニヤリ)(『うん、それ無理』といったところか……何せ『やらなくて後悔するよりはやった方が』というしな)」
その丁度同じ頃、背筋にゾワリと寒気が走る涼子。
「どうしたの?涼子姉?」
「えっと、何か私の尊厳をとても大きく損なうような、アイデンティティに泥を塗りたくられるような行為があったような……」
「なに、それ?」
「よくわかんないんだけどね」
一成ネタはそのうち少し考えてみたいと思ったり思わなかったり。
>>348 逆に人間の女性ではないから苦手じゃないかも知れないと考えるとか。
ああ、普通の女性とはなんか違うな……みたいな。
ではどうぞよろしく。
そんなに狭くはないと思っていた柳洞寺の境内も今夜は狭く感じられた。
ハルヒ達が『SOS団拡大版、花火大会第1弾』と称して遊びに来ていたから。
最初はもう少し少ない人数で川縁で、ということだったが諸事情により保護者の目が届くところでと相成ったわけだ。
ハルヒ曰く『今回は急だったから人が集まらなかったけど次は絶対に人を集めて第2弾を川縁で盛大にやるわよ!』ということらしいが。
「あれ、キョン君、こんなところで油売って休んでいていいの?」
壁に寄りかかりしゃがんで小休止していたキョン。
彼の横に涼子が現れ、同じように隣にしゃがんで彼に話しかけた。
「ハルヒはほれ、あの通り、姉妹達で仲良く花火の飛ばし合いだ。
……しかし、あんなことしてて火事になったりしないもんかね」
ハルヒとアスカ、凜と虎?が両手に花火を持って振り回している。
『虎じゃなくて藤村先生とか藤ねえとか呼んでよ!保護者として参加よ!』と当人はいっていたが……
しかし、彼女が一番はしゃいでいるように見える。
そんな彼女らの花火に追われ、あわてて逃げまわる翠星石とみくる、桜、そして谷口。
彼の少し服は焦げているように見えるがさりげなく誰かが力を使って消火しているようだ。
それらの光景を見て苦笑気味に微笑んでいる古泉とアーチャー。
少しあわてている蒼星石と士郎、そしてマスターのあわてている姿をみて途方に暮れているライダー。
そんな騒ぎに我関せずとばかりに士郎の隣でひたすら山盛りの焼きそばを食べる事に集中しているセイバー。
その騒動をぼうっと眺めながらやはり山盛りの焼きそばを食べている有希。
「それは大丈夫。
涼宮さんにはわからないように姉さんや遠坂さん達が結界を張ったり魔法でなんとかしたりしてるし。
……危なくなったら私もなんとかするし」
「それは心強いな」
「でしょ?……でもじゃあ、しばらく私たちはふたりきりね」
涼子の言葉に目を丸くするキョン。
「何でそうなる。……勘弁してくれ、お前と二人きりというとあのトラウマが蘇るからな。
ところでこんなところにしゃがみ込んで浴衣汚れないか?」
「ありがと、別に汚れたら汚れだけ情報連結解除しちゃうし。
……まあ、“あれ”はあれでいい思い出だと思ってくれればいいんだけどなぁ」
「なるわけがない。どういうシチュエーションでそうなるんだ」
「そうね〜……
たとえば将来、二人の子供に『パパとママがつきあうきっかけってなんだったの?』って聞かれちゃったとするでしょう?
そしたら『パパがママにナイフで刺されそうになってね』、『それでパパはハートにグサリときちゃった』って答えるとかね」
「……それには一つ大きな間違いがある」
「あら、そう?」
「出会いっていうならそいつは同じクラスになってハルヒのことで俺に話しかけてきたことだろう?」
「あれ?二人の子供、の方は訂正しないんだ?」
「そっちは明らかに冗談ってわかっているからな」
「それは残念」
――今はあんまり冗談のつもりもないんだけどな。だってこの世界だったらどんな願いもがんばれば叶いそうな気がするしね。
「そういや、その浴衣、似合ってるぞ。それからポニーテールも」
「……あ、ありがと」
彼の言葉に顔の辺りだけ体感温度が急激に上がり、心拍数も上がったため、少しうろたえてしまう涼子。
花火で戯れている彼らの喧噪から一人外れ、山門に寄りかかり、その騒ぎを眺めていた小次郎。
そんな彼の傍らにいつの間にか、いつかの浴衣を着た水銀燈が後ろ手に何かを持って立っていた。
「なに、こそこそしてんのよ。もうちょい中に来て見ればいいじゃない」
「みなの邪魔をしても悪いのでな」
「何を部外者面してんの。小次郎、あんたもここの家族なんだから」
「そうか」
「そうよ。……はい」
小さいこよりのようなモノがついたとても細い棒2本のうち1本を差し出す水銀燈。
「水銀燈、なんだこれは?」
「……花火よ、一応ね」
「ほう……」
二人は寄り添ってかがみ、そして水銀燈がそれぞれが持った2本の線香花火に火をつける。
闇の中に浮かぶ二つの小さな火の花。
その淡い光に浮かぶ浴衣姿の少女の整った白い横顔。
「風情があるな」
小次郎はその幻想的な光景に思わずそうつぶやいた。
「でしょ?」
自慢げに彼にほほえみかける水銀燈。
その笑みに答え、不器用な笑みを返す小次郎。
縁側でハルヒ達が花火をする様を眺めていた宗一郎とキャスター。
不意にキャスターがため息をついた。
「もしや魔力の補給が必要となってきたのか?」
今晩、ハルヒ達のためにそれとわからないように細かい結界を作り続けている。
そのため、かなりの力を使っているであろう妻を気遣う宗一郎。
「いいえ、私、魔力のことよりも、今幸せすぎて、でも、ただあなたの……」
目の前に広がっている幸せすぎる光景。
今、手の中にある彼女には分不相応な幸せな生活。
それを見ているとなおのこと感じてしまう。
……ただ一つ不満なこと、それは彼と自分の……
そこまで思い、思いを言葉にしようとしてキャスターは気付く。
人ならぬ英霊となりしその身に子供が宿せるはずもなく、詮無いことを言葉に出そうとしていたことを。
表情を曇らせうつむいたキャスターを抱き寄せる宗一郎。
「……わからんぞ、メディア」
「え?」
「おまえと夫婦になり、そしてかわいい家族まで出来、幸せな生活を送ることができているような世界だ。
おまえが望むくらいの奇跡、ここではたいしたことではないのかも知れん」
「でしたら私、夢を見てもよいのでしょうか?」
「かまわん、私といっしょに同じ夢をな」
「……はい」
おまえは8時で早起きなのか
やっべ、ちょっと泣けてきた
甘あああああい!!
>>154 銀「翠からSIの例の物をもらってきたわぁ」
つtp://shinjikyun.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/src/shinjikyun0089.jpg
キャ・涼『…性別間違えて生まれたのね、この子』
357 :
76:2007/08/07(火) 23:38:08 ID:mxnt3xxI
ご飯を食べ終わり、食後のお茶の準備をするキャスター。
熱いお茶を魔法瓶に入れている。お盆に各自の湯飲みを用意するのは葛木。
朝倉は江戸前屋の大判焼きとドラ焼きが入った紙袋を持っている。
玄関のドアを開けるのは水銀燈だ。4人は山門へ歩く。
朝倉「今日は三日月ね。よく晴れて星も綺麗。
水銀「あの気障野郎が「ふっ・・今宵も月が綺麗だ」とでも言ってるんでしょうねぇ。
朝倉「銀ちゃん・・・
キャ「似てないわよ。
水銀「ええ!?嘘っ!?
朝倉「ほ・ん・と・う。
葛木「・・・
山門にはやはり月を眺めている小次郎がいる。
朝倉「小次郎さーん、お茶の時間だよー。
小次「待ちかねたぞ、朝倉殿。
水銀「毎日月を見て楽しい?
小次「ああ。毎日表情が変わるからな。だが――――
水銀「だが?
小次「今は月より佳麗なものが目の前にいるのだ、そちらを見ねば失礼であろう。
水銀「相変わらず口だけは達者ねぇ。
朝倉が何事かを唱えると、そのあたりの石ころが背もたれの無い小さな椅子とテーブルになる。
キャ「いつもながら便利な能力ね。
朝倉「いいでしょ。はい、小次郎さん、お茶。
小次「かたじけない。
ずずずとお茶をすする小次郎。
小次「ほう、これはキャスターのいれたお茶か?なかなかの出来ではないか。
キャ「当然よ。
小次「朝倉殿には及ばぬが。
キャ「あんたは一言余計なのよ!
葛木「まだ修行中なのだ、これからもっとうまくなる。そうだろう、キャスター。
キャ「もちろんですわ、宗一郎様。
空には月と瞬く星。風が優しく草木を撫でる。虫が合唱を始めるにはまだ早い季節。
キャスターの灯した小さな明かりを頼りに5人はしばし空を眺めていた。
葛木「今日は特に変わったことは無かったのか。
朝倉「そうねぇ〜・・・
ちらっとキャスターを見てから、
朝倉「銀ちゃんがたい焼きを買い食いしてたくらいかな?
キャ「あまり甘いものばかり食べては駄目よ、水銀燈。
朝倉「あれ?姉さんだって戸棚の奥にたくさんお菓子を隠蔽してるくせに。
葛木「・・・それは本当か、キャスター。
水銀「なにそれ、初耳よぉ?
小次「・・・全く風情に欠ける話よな。
風情より食い気な葛木家の面々だった。
>>356 ゲンドウ「ハァハァ…ハァハァ…ハァハァ…ウッ。(バタリ)」
小次郎「案ずるな、峰打ちだ。」
冬月「最低だな、碇。」
ふと思ったがこの3姉妹にエヴァキャラっていないんだな
まあ、例えマダヲがいなくても、
統合情報思念体とかローゼンとかラプラスとか
「なんか怪しくて何考えてるか判んないけど、どうせろくな事を考えていないであろうオヤジ」
には事欠かないからな。
ブェーックション!
∧主∧
( ( `д´) ',*'
/っ日o-_。_-.、
(´ c(_ア )
[i=======i]
誰だ噂してるのは…
∧主∧
( ´д`)
/っ日o-_。_-.、
(´ c(_ア )
[i=======i]
>>360 Fate:言峰、ぞーけん爺ちゃん
ハルヒ:情報統合思念体の主流派と過激派と穏健派(特に主流派
薔薇乙女:ローゼン、ラプラスの魔、小野D声の人(ばらすぃー限定)
最低でもこんだけいるな
ぞーけん爺ちゃんは好々爺化しそうだが
ボケて朝新に介護されているとかが多いな
>>362 思念体各派はマダオ並に弄れるな。
ttp://sinentai.spaces.live.com/ 急「りょ、涼子が家出した…。」
穏「家出も何も、涼子ちゃんなら最初から一人暮らしじゃないか。」
急「あのマンションの505号室からいなくなった。
連絡を取ろうとしたのだが変な力に妨害されてアクセスできない。」
穏「何かしたんじゃないのかぁ?」
急「別に。変わったことと言えば久しぶりに一緒にお風呂入ろうって言ったぐらいかな。」
穏「…。」
主「うーむ、それは関係ないだろう。他に何か無いか? 交換日記を覗いてしまったとか。」
急「涼子に限って交換日記などというふしだらなことはしない!」
穏「(こいつら…)」
涼子「姉さん、ありがと。」
キャス「なぁに、突然改まって?」
涼子「なんだか急にお礼を言いたい気分になったの。」
急「涼子ぉ〜〜〜〜っ!」
おいおい……何なんだこの良スレは……
小次郎と水銀燈に萌えちまったぜ
>>359 メインキャラの中にはエヴァ系キャラはいないが、その代わりに
ロ●コン司令が頻繁に登場して小次郎に切られまくるからw
>>359 まあ、エヴァやナデシコのキャラを出しても問題はないと思う
ロリ○ン司令なんかはよく出てるしw
369 :
76:2007/08/09(木) 20:06:10 ID:7X0+IZCQ
朝倉「銀ちゃん、もう寝る?
水銀「だいぶ眠りの時間をすぎちゃったし、もう寝るわぁ。ふわぁぁぁ。
キャ「たまには前の日のうちに宿題やりなさい。
水銀「いいのよあんなもん。
キャ「全く・・・宗一郎様も何か言ってやってください。
葛木「水銀燈がそれでいいなら構わん。お休み、水銀燈。
朝倉「お休みー、銀ちゃん。
キャ「もう、仕方ないわね。・・お休み、水銀燈。
水銀「お休み〜
眠い目をこすりながら自室のドアを開ける水銀燈。他のドール達同様、夜は早い。
水銀「おやすみぃ、くんくん。
パタリと鞄を閉じて、眠りにつく水銀燈。今日も一日、お疲れ様でした。
朝倉さんは自室で勉強中。優等生らしく課題などは忘れたことが無い。
カリカリとノートにシャーペンを走らせている。ふと、時計に目を留めた。
朝倉「あ、もう定時連絡の時間。
携帯をとりだし、直デンメニューで長門有希を選択。
朝倉「もしもし、長門さん?
長門「授業中は。
朝倉「特に無し。SOS団活動中も何も無かったわよね?
長門「無かった。
朝倉「天蓋領域にも、特に何も無いわね。
長門「周防九曜についても私の感知する範囲では特に動きは無い。
朝倉「了解。今日も何も無し、と。じゃあまた明日。お休みなさい、長門さん。
長門「お休み。
何も無くても定時連絡。お互いの無事を確認する意味もある。
再びノートにシャーペンを走らせる朝倉。1時間ほどするとペンを置き、んーっと伸びをした。
朝倉「ちょっと休憩〜、ぽちっとな。
と、テレビをつけた。ちょうどニュースの番組のようだ。
TV「次のニュースです。児童ポルノ取締法違反による全国初の逮捕者です。今回児童ポルノ単純所持により
逮捕されたのは第3新東京市に住むネルフ総司令の碇ゲンドウ氏(48)です。
ゲンドウ氏は特務機関ネルフのコンピュータシステムであるマギに大量の児童ポルノを保持している
疑いで逮捕されました。
特務機関ネルフの指令が逮捕されたことによる対使徒殲滅作戦への影響が懸念されます。
総司令逮捕によるネルフ職員の反応は――――――――――
職員A「あいついっつもやらしー目でこっちみてるんだもの。逮捕されてせいせいしてるわ。
職員B「・・・私が通報しました。
TV「などと職員はおおむね今回の逮捕を歓迎しているようです。また、日常的に職員を
盗撮していた疑いもあり、警察では余罪を追及しています。
朝倉「あれ、もうこの法案通ったんだっけ?ま、いっか。一人でもロリコンが減るのはいいことよね。
ふぁぁあ、私ももうねよっかなぁ、いいニュースのおかげでゆっくり眠れそう。
パジャマに着替え、もそもそとベッドに入る。
朝倉「お休み、銀ちゃん。
朝倉さんもお疲れ様でした。
>>369 ゲンドウw
ところで、その時間帯のキャスターに言及がないのは
やっぱり宗一郎相手に全年齢板では書けないようわなんだやめr
タイ━━━━||Φ|(|゚|∀|゚|)|Φ||━━━━ホ!!!
三姉妹スレのゲンドウは
「這ッ、這ッ、這って動く……、白ッ!!」
「君は、初老だ」
とかやってもおかしくないなw
373 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/10(金) 00:10:58 ID:/viNYetY
>>373 ゲンドウは庵野にとっての宮崎だそうだから、 何 も 問 題 は な い
>>374 >ゲンドウは庵野にとっての宮崎
その一文で全てに納得した(´Д`;)
376 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/10(金) 22:25:19 ID:7hh+vF2U
保守
実はこのスレを立てたのは俺なんだが、大変ご愛顧いただいているようで
嬉しい限りだ。
あと碇指令に強く共感
こんな男になりたいな。
まとめ作成していただいてる職人神にもう一度感謝と最敬礼。
では、ROMに戻るw
※よいこのみんなはぜったいにマネしないでね!!
ゲンドウ「いつの間にかこんな紙切れが背中に貼ってあった」
冬月「それが人類の総意と言う事だよ、碇」
なんかファーザー混ざってきたぞ。
380 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/11(土) 09:42:25 ID:tCDhIhIw
急進派「大丈夫だ。情報操作は得意……俺と涼子の親子関係を断つ」
涼子「やった♪(小声)」
急進派「あーっ、あーっ、きこえなーい。……代わりに俺は涼子の婿ということにする」
涼子「うん☆それ無理♪だって私は本当にあなたのことを毛嫌いしているんだもの(耳元大声)」
急進派「あーっ、あーっ、きこえなーい!!」
水銀燈「……おばぁかさぁんばっか」
382 :
76:2007/08/11(土) 20:06:51 ID:o2JEwdcf
葛木「すまんがキャスター、テストの採点を手伝ってくれ。
キャ「はい、宗一郎様。
リビングのテーブルで黙々とA4の紙に○と×をつける葛木。キャスターはチェック役だ。
テストの点は生徒にとって家族関係や小遣いの額にも影響する大きな問題。ミスは許されない作業だ。
もっともキャスターが手伝った限りでは一度のミスもなかった。
キャ「(次は水銀燈のクラスね。)
(金糸雀・・95点。うっかりさんっぽいけど頭はいいのよね。)
(翠星石・・45点。期末テストじゃなくてよかったわね〜)
葛木「キャスター。
キャ「なんでしょうか?
葛木「水銀燈は100点だな。
キャ「ええ、そのようですわね。
葛木「普段、あまり勉強しているようには見えんが。・・・今日学校で藤村先生とこんな話をした。
藤ね「あ、葛木先生、今日は小テストですか?
葛木「ええ、藤村先生。
藤ね「葛木先生の義妹さん達は優秀ですよねー。今日の授業でこんなことがあったんですよー。
----------------------------
教科書も開かず窓の外をぼーっと眺めている水銀燈。
藤ね「こらそこの水銀燈。ちゃんと授業聞きなさーい。
水銀「・・・
藤ね「返事くらいしなさい!じゃ、ここ訳してみなさい。
水銀「教科書の何ページの何行目でしょうか。
藤ね「56ページの上から8行目。It からよ。
水銀「事実に基づいていないことに対して謝罪をするということは・・・
----------------------------
藤ね「で、最後まで教科書も無いのにちゃんと訳したんです。教科書の内容、
全部暗記してるんですかねー?
葛木「まさかと思ったが、そうなのか?
キャ「ええ、そうですよ?教科書を学校にもっていくのが面倒だって言って。
葛木「そうか。それは凄いな。ふむ・・・
あごに手をやり考え込む葛木。
葛木「それほどの才があるのなら、将来は国家の要職にでもなってもらわねばな。
キャ「は?
葛木「いや、だから水銀燈の将来の話だ。
キャ「随分と大げさですわね、宗一郎様。
葛木「そんなことはないだろう。せっかくの才能を埋もれさせるわけにはいかん。
キャ「水銀燈なら自分の進む先くらい自分で見つけますよ。
葛木「涼子ならしっかりしているから何も言うことはないだろうが、
水銀燈はやや不安定なところがあるからな。
キャ「水銀燈はしっかりしてないと?
葛木「そんな意味ではない。・・・例えば涼子はクラス委員長を務めてリーダーシップを
発揮したりしているだろう。そういう、わかりやすいことでしか人というのは評価されない。
キャ「つまり、周りの人に水銀燈をもっと評価してもらいたいと。
葛木「そういうことだ。テストの点がいいだけでなく、な。
そこまで聞いて、キャスターは喉の奥でくっくっと笑いだした。
383 :
76:2007/08/11(土) 20:08:12 ID:o2JEwdcf
葛木「何おかしなことがあるか?
キャ「ええ、ええ、そこまで親ばかだとは思いもしませんでしたわ。
葛木「親ばか、か。それは悪いことか?
キャ「度を越してなければ、悪くはありません。
そう言って今度は穏やかな笑みを浮かべるキャスター。
葛木「笑うなキャスター。悪いことではないのだろう。
キャ「でもおかしなことですもの。
こんなに皆に深く愛されている水銀燈が間違った方向に進むわけないじゃありませんか――――――
そう思ったが口にはせず、ただ微笑むのみのキャスター。
普段何の感情も無いような振る舞いの葛木がキャスターに笑われるくらい
深く家族に愛情を持つようになったのは、さて誰のおかげだろうか?
葛木「もういい、今日はもう寝るぞ。
キャ「はい、宗一郎様。
キャスターの微笑みは眠りにつくまでとけることがなかった。
キャスターも就寝。お疲れ様――――――――
時は午前1時59分。キャスターはパチと目を覚ました。
音を立てないようそろそろと布団から出ると、そっと障子を開ける。
忍び足でリビングへ行き、テレビをつけた。
こな「さあ、始まるザマスよ。
みゆ「いくでガンス。
つか「フンガー!
かが「まともに始めなさいよ!
深夜アニメの時間だ。キャスターの夜は遅い。
――― 30分後 ―――
キャ「何?この白石実写エンディング。明日京アニに凸電しようかしら。
まったく今期はロクなアニメが無いわね・・・今日はもう寝ましょう。ふぁ〜ぁ。
そしてまた音を立てないように部屋に戻り、布団へもぐりこむ。
キャ「お休みなさい、宗一郎様、可愛い二人の妹たち。あとついでに小次郎にも。
いい夢を。
そして明日からも幸せな日々が続きますように――――――――――――
「3姉妹の長い一日」
おしまい。
384 :
76:2007/08/11(土) 20:11:27 ID:o2JEwdcf
ようやく終わりです。
とりあえずこんな世界じゃね?という感じで始めましたが、
こんな長くなるとは思いませんでした。
世界観や設定がSSを作る参考になれば幸いです。
では、また。
GJ…ってキャスター電凸しようと考えるなww
だが白石もED自重しろと(ry
保守
保…
“6.1”ってパッチあててんのかww
「……で、キャス姉に涼子姉、夏休みの旅行って何よぉ?」
そういいながらツルヤ焼き肉のたれを小皿に追加する水銀燈。
髪をポニーテールにして薄いピンクのエプロンが可愛い。
キャミソールにホットパンツなので前から見ると裸エプロンにしか見えない。
「SOS団拡大版の主催でバスを借りて海に行こうって話があるのよ」
何故か山門の側で鉄板を持ち出してこの暑い中、バーベキューというよりは焼き肉をしているキャスター達。
「子供達だけじゃまずいってわけで宗一郎さんにも声がかかって……奥様もどうですかって言われたそうですのよ♪」
“奥様”の辺りで特にニンマリしているキャスター。
こちらも髪をあげて白い割烹着姿。宗一郎の皿に肉をてんこ盛りにしている。
「そうか、では楽しんでくるがいい。俺は留守番をしているから……水銀燈、そこの肉、焼けてるぞ」
何故か相伴に預かっている小次郎。彼も長い髪をあげて白い割烹着。可愛くない。
「私もいいわよ、めぐが心配だしぃ……小次郎、あんた、野菜ばっかりじゃなくて肉も食べたら」
「まあ、私たちのいないうちに小次郎さんと二人でイチャイチャしたいのはわかるけどね〜」
涼子もポニーテールに黄色いエプロン。こっちも裸エプロンにしか……以下略。
「だ、誰がそんなこと……だから、小次郎、野菜乗っけすぎよぉ」
「それは水銀燈に対して失礼であろうよ。……生臭物はあまり好きではないのでな」
「じ・つ・は・めぐちゃんも外出許可を取っているのよ。
イネスさん、リツコさんが同行するという条件付きでね。
それもネルガルとネルフの全面的な医療バックアップというおまけ付きよ!」
「こんな時こそ、小次郎は水銀燈と一心同体で遊びに行けばよろしいのではなくて?」
「い、一心同体って何よ、キャス姉……どうして、そんなことができたのよぉ?!……それに小次郎、あんた、今日は飲み過ぎよ」
升酒をぐい飲みする小次郎に文句を言う水銀燈。
「え〜と……、綾波さんと長門さんにはたっぷりお礼はしておいたけど、ね」
「有希姉さん、やっぱり恥ずかしいです……」
「ルリの水着姿の写真をネルフ(のごく一部)とネルガルに配れば、二つの組織の全面協力が得られる。そういう約束」
「そうすれば病院から柿崎めぐの外出許可が出る」
「ルリ、あなたのわずかな努力で、三人の女の子と一体のドールと一人のサーバントが救われる。がんばって」
「一人の女の子と一体のドールと一人のサーバントはわかるんですが、あと二人の女の子は誰なんですか?」
「「それはわたしたち」」(ジュルリ)
「なんか、怪しいわね。……だから小次郎、もう、飲むのやめなさいよぉ」
「しかし、部外者の私が参加しても良いのか?……大丈夫だ、麦酒ではないから分はわきまえておる」
「あ、ちなみにネルフの総司令と副指令は留守番だから」
「それは良かった」と真剣に胸をなで下ろす宗一郎。
「長門さん達が結構強硬に反対したらしいわよ」
「私もがんばりましたのよ、旦那様」
「メディア、ありがとう」
「いいえ、旦那様の心配事を減らすのも妻としてのつとめですわ」耳まで赤くしてうつむくキャスターさん。
「しかし、冬月、どうしてもダメか?」
「機関、ネルガル、教会、そして統合情報思念体からも参加しないようにゼーレに対して強く要望が出されている。
碇、お前が参加するのなら中止もしくは4者が実力を持ってネルフに対して強硬手段に出るといっている」
「主流派め、あいつ抜け駆けをするつもりだな。心の友が……見損なったぞ。
ルリルリの水着姿の写真で我慢しろと言うことか……」
「まあ、今回は我慢しろ。というよりもこれからも自重しろよ」
(仕方がない、撮影のためのアルバイトを雇うか。今回は写真だけで我慢するか……)
「へっくしぃ!」
「あら、赤毛のバイトさん食べ物を扱ってるんだから、くしゃみはやめてよ」
「すみません」
「日程については後日涼宮さん達から連絡あるから。うちは全員参加よね」
「だから、私は参加するなんていってないわよ。……だから、小次郎、私の皿に肉を足さないのぉ」
「私も参加するとはいっていないぞ。……水銀燈、肉を食べないと大きくならんぞ」
「しかし、水銀燈、小次郎、お前達……」
「宗一郎、なに?」「なんだ、宗一郎」
「いや、いい……」
389 :
40:2007/08/12(日) 23:59:27 ID:LsAc+nR5
忙しくて夕飯これからなので思わずなんとなく食事ネタを殴り書きしてみました。
いや、何となく暑かったし。
焼肉って地味に怖いよね、焼いてるそばから肉の脂で
炎がボワって出たときには竹の箸しかよこさない店を恨んだっぽ
お肉、嫌いだもの…
>>390 ここはオメーのスレじゃねぇですぅ。綾波は帰るですぅ
それを言ったらゲンドウもいらんことになるな
まぁエヴァナデが無いせいか、なんとなくここは他の姉妹スレと毛色が違う感じではある
士郎ー!いくら大食漢の無駄飯食らいが二人いるからって犯罪臭のするアルバイトしちゃダメぇーッ!
アサ次郎先生の飲みすぎを心配する銀ちゃん(*´Д`)ハァハァ
394 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/13(月) 09:32:57 ID:7BY76UIg
ツルヤWWWWWWWW
当たり前のように出てきて吹いたw>ツルヤ焼肉のタレ
つーか胡散臭さ満点の全ての組織からマークされてるゲンドウはどんだけ不審者なんだw
>>392 orz
ごめん。……翠星石のスレでもねぇよって、返して欲しかったんだ……
>>393 セイバー「シロウ、あなたはライダーとイリヤスフィールのためにいかがわしいアルバイトをするといううわさですが本当ですか?
もし本当だとすれば軽蔑します。私はあなたのサーバントとして非常に恥ずかしい」
ていうかライダーはホアタでアルバイトしてたし
>>398 セイバー「私はいかがわしいアルバイトなどしない!」
朝倉「銀ちゃん、起きて起きて。
水銀「なぁにぃ〜?まだ夜じゃない。
朝倉「いいから、早く、早く。
水銀「なんなのよ、もう・・・
無理やり外に連れ出される水銀燈。
水銀「何?つまんないことだったら拘束してわきの下を羽でくすぐりの計よ?
朝倉「今日はペルセウス座流星群が見えるんだって。銀ちゃんも一緒に見ましょ?
水銀「流星群〜?
朝倉「そ。地面に寝転がって空の全体を見渡すようにするのがコツだそうよ。
水銀「嫌よ、砂埃がつくじゃない。
朝倉「飛べばいいじゃない。
水銀「それもそうね。
朝倉「姉さんはもういるわよ?ほらあそこ。
そういってキャスターがいる空中を指し示す朝倉。見た目は果てしなく間抜けだ。
水銀「・・あまり格好のいいものではないわね。
朝倉「あはは・・私もそう思う。
ふわりと飛んでキャスターの隣に行く二人。
キャ「もう5,6個、見えたわよ。
朝倉「すごーい。願い事もそれだけかなうかな。
水銀「七夕になんか願ったばかりじゃない?
キャ「それはそれ、これはこれ。
水銀「現金ねぇ。で、空のどこを見れば良いわけ?
キャ「真上の空でいいわよ。
しばし無言で空を見る3人。
朝倉「あ、みえたっ!
水銀「どこ?
朝倉「上のほう。
しかし今更見ても遅い。
朝倉「あ、またきた!
水銀「どこぉ?
朝倉「左のほうよ。
キャ「今度は下のほうに2つきたわよ・・水銀燈、落ち着いてみなさいよ。
水銀「なんで私だけ全然みえないのよっ!
空が明るくなるまで夜空を眺める3人だった。
水銀「結局ひとつだけ・・何が流星群よ!
一方別の某所では
涼宮「ちょっとキョン!全然見えないじゃないのよ!
キョ「俺はもう4つも見えたぞ。
涼宮「うそ!なんであんたばっかり!?
水銀燈&ハルヒ「私の見てるところに落ちてきなさいよー!!!!
>>393とか
劇画Fate/stay night
15年後、再開した士郎の家にて。
士郎妻「ねえ、なんとかしてよ。
毎食20杯でしょ。ゲームならお笑いですむけど現実の問題となると深刻よ。」
士郎「もうしばらくがまんしてくれよ。」
士郎妻「ねえ、セイバーさんいつ帰るの?」
という会話を立ち聞きして凹むセイバー。
>>402 元ネタがわかる俺は、タイムパトロールぼん世代。
そういえば…食事が貧しかったってのは
給仕A「いくら王様でもくいすぎだよなぁ?」
給仕B「んだんだ、こんじゃあ食材も他の連中に
回らなくなっちまうスープ薄めて量増やすか」
「「それいいNE!」」
まあ、ブリテンは今でも食事が不味いことで有名だし
ブリテンというかイングランドだな。スコットランドやアイルランドは
普通に美味いメシ出すし。
なぜかここまで書いて魚を綺麗に食べれなくて、朝倉に骨を
とってもらう銀様が浮かんだ。
>>408 某SSで詳しく書かれてたなぁ
有名なフィッシュ&チップスは
ほんとに揚げてあるだけで下味もついてない、味付けは個々人で塩を振るだけ
長時間煮込んだポロ葱のスープは煮込みすぎで筋張ってて飲み込めん、とかw
わかってるんだ、本当はでもネタ転がすとなるといぢめてしまうw
カヲル「ポニテはいいね、ポニテは……。リリンが生み出した萌えの極みだよ」
カオル?
>>401 昨日友人たちとまったく同じことしてたわw
GJだぜ
>>412 キョン「おお渚、趣味が合うな。」
●「おや、あなたが渚君と同じ趣味の持ち主とは意外でしたね。
ならば今夜にでも早速如何ですか?」
キョン「なぬ? 待て古泉はなs
アッー!
カオルと書かれると最強伝説の方を思い出す
418 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/15(水) 11:27:20 ID:KbfxP5s/
カヲルってなんだよ
>>418 sageろ屑。これくらいググれよゴミ。
名前の由来は、映画監督の大島渚から(渚は海関係の言葉である)。
または姓は偏と旁を分けると「シ者」、すなわち使者(→使徒)であり死者、
名前は「オワリ」をアイウエオ順で1字後にずらしたものから「カヲル」、
姓とあわせると「シ者オワリ」→「渚カヲル」となる言葉遊び。
>>419 なんでそんなに偉そうなん?
下げ進行って書いてないのに質問で上げたらクズだのゴミだの言うスレなの?
ググったけど、エヴァンゲリオン見てない人は分からんのね
さすがに三姉妹の作品以外のことでググれゴミはどうかと。
見ていること前提とは言い切れないしね。
>>421 >>419は自分の知識を人に見せびらかしたいかわいそうな人なんだよ
まあ、ここでグダグダと人を馬鹿にしてスレを荒らす気なら消えて欲しいわ
423 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/15(水) 14:22:58 ID:BmCdFR8D
古泉「ここらでひとつ悪い流れを変えるためにも僕と一緒にめくるめく新世界へ行きませんか?」
キョン「訳のわからんことを言うな。それに余計悪くなるだろう」
カヲル「つれないねぇ」
キョン「お前の相手は俺じゃなくてシンジだ」
カヲル「海藻類はあまり好きじゃなくてね」
キョン「そっちのシンジじゃない!」
ああ、できれば姉妹スレでそっちの話題は勘弁して欲しい
ほ
ほす
水銀灯ってw燈の字違うwww
でも、
■ おすすめ2ちゃんねる 開発中。。。 by FOX ★
このスレを見ている人はこんなスレも見ています。(ver 0.20)
Rozen Maiden ローゼンメイデン総合 749 [アニメ2]
党員の幅広い巡回先にワロス
40です。
とても暑い夏が続きます。
保守代わりに暑い夏休みの日常風景を一つ。
扇風機では容易に振り払えない、まとわりつくような湿気を帯びた暑さ。
強すぎる日差しと共に降り注ぐような蝉時雨。
この暑すぎる時に無駄な努力とわかっていても涼を感じさせようとけなげに鳴る風鈴の音。
柳洞寺の庭が見える居間にカタコンカタコンと揺れる扇風機を前にお膳に突っ伏して繰り返しため息をついているキャスター。
「あら、お姉さんどうしたの?そんなお膳に突っ伏しちゃって」
廊下の方から顔を出す涼子。
むくれた表情丸出しでふにゃりと顔だけ涼子の方へ向けるキャスター。
「宗一郎さんがぁ、また今日もぉ、学校へいってしまわれたのですわぁ」
あたかも“へたれキャス子さん”として商品化されてしまったような感じでほどよくお膳に突っ伏しているキャスターであるはずの何か。
「まったく、今は夏休みのはずですのにどうして毎日のように旦那様は学校へ行かれるのでしょう?」プンスカピン。
『私のことを愛してはいないのね』とは冗談でも決して言わないキャスター。
絶対にそんなことはないと思っているのではなく、本当にそうだったら怖いから。
いにしえの魔女は言霊の力を信じている。だから恐ろしくてそんなことは口に出せないのだろう。
そんなたわいもない一言で今の幸せな生活がこの猛暑の夏の見せる蜃気楼のように消え去ってしまうのが怖いから。
「ところで涼子ちゃんはそんな格好してどうしたの?」
キャミソールにホットパンツ、そして髪はポニーテールにしてトートバックを肩にかけている涼子。
「えへへ、図書館へ行って勉強しようと思って」
「ふ〜〜ん。学生とは因果なものですのね」
『暑いですから帽子とかかぶった方が良くないのでは』と注意するキャスター。
「別にいいわよ。そういえば、その因果な学生のはずの水銀燈がどこにいるか知らない?」
「おそらく山門の辺りですわ。
さっき、そわそわしてみかけは仏頂面でもとてもうれしそうにスイカアイスを二つ持って文字通り飛んでいきましたから」
「まったく、素直じゃないんだから」
「ほんとですわね」
顔を見合わせてクスリと笑う二人。
「ところで涼子ちゃんは誰と図書館へ?長門さんとキョンくんですの?」
「ど、どうしてわかっちゃったの?べ、別に二人のじゃましようとかあわよくば、なんて考えてないわよ」急に真っ赤になり挙動不審に目をそらす涼子。
「はいはい」
キャスターの耳がピクリと動く。
「誰かが玄関の方から涼子ちゃんの事を呼んでいますわ、早くお行きなさい」
「あ、は〜い、行ってきま〜す」
「いってらっしゃい」
――でもどうして一成さんが涼子ちゃんと図書館へ行くのかしら?
たしかにあの声はここの一成の声だった。
「ま、いいわ」
張り付いていたお膳から立ち上がり扇風機を止めるキャスター。
暑いうちにお洗濯をすませてしまいましょう。
そして夕方、少しでも涼しくなったら銀ちゃんといっしょにお夕飯の買い物へ行きましょうか?
働いてきた宗一郎さんとそれからみんなに暑くてもがんばれるように何か精の付く物を……。
それともあっさりした物のほうがよいかしら?
一緒にいられないことを愚痴るよりもみんなと一緒にいられる時間の方を大切にしましょう。
今、家族と、大切な人たちといられるこの時間を。
キャスターの耳がまた、ピクリと動く。
山門の方から水銀燈の怒鳴り声がかすかに聞こえる。
「あらあら」
――まずは冷たい麦茶を2つ持っていって銀ちゃんのご機嫌を取った方がよいかしらね。
そしてキャスター自らまた二人をからかってもっと水銀燈を不機嫌にしてしまうかも知れないが。
幸せそうな笑みを浮かべて台所へ向かうキャスター。
取り残された風鈴が蝉時雨の合唱を背にすねたようにチリリンと一つ、控えめな音を立てた。
GJ!夏の日の3姉妹の情景が目に浮かびました(*´д`*)
前作に引き続き素晴らしきSSを書いてくれた氏に感謝を。
>>430 GJ!!!
涼子×一成ってのはこのスレ的にありか?
>>433 お互いに意識はしていないが気が付くとよく一緒にいる、
みたいなびみょーな関係だと萌えるな。
キャ「涼子ちゃん、もしかして一成さんと付き合ってますの?」
涼子「あら、どうしてまた?」
水銀「だって最近よく一緒にいるじゃないのぉ。」
涼子「残念だけど違うわよ。(しれっと)」
一成「ええ、別に付き合ってるわけではありません。
単に近時は用事の重なることが多いだけです。(平然とよどみなく)」
キャ「(からかい甲斐のない子たちね…)」
水銀「(面白くないわぁ)」
でも何故か登下校とも一緒だったりするんだぜ。
なんつーか、あれか。
周りには恋人にしか見えない友人状態かw
も一つ。
谷口「おい柳洞。最近よく朝倉と一緒に帰ってるようだが、
お前ら付き合ってたのか?」
一成「(またこの質問か…) 別に付き合っているわけではない。
下校が同じなのは夕食の買い物の手伝いをしてるだけだ。ただの荷物持ちに過ぎぬ。」
谷口「なんで柳洞が朝倉の買い物を手伝うんだ?」
一成「家事の分担だ。彼女が夕食の用意をしているのだから、
俺も荷物持ちぐらいはせねばなるまい。一緒に住んでいるのだからな。」
谷口「い、いっしょにっ? それはつまりどどどどうs…。(ぐっ) おっ、おしあわせにーっ!(ダッシュで去る)」
一成「変な奴…。」
士郎「一成、もう少しちゃんと説明してやれよ。」
一成「説明する暇など無かったではないか。」
今気づいたんだがこのスレには生徒会長が二人いるんだよな
何か不思議だw
>>438 会長「そういえばそうだ……では決選投票をせねばなるまいよ。手配してくれたまえ、喜緑くん」
江美里「おやめください、会長。負けたときのことをお考えください」
会長「私は負けないよ。機関がサポートしてくれるはずだ」
江美里「会長、もしあなたが落選したら、ただの名無しになりませんか?」
会長「?!」
>>439 普通に学年が違うとかで、一成が副会長とかハルヒの会長が元会長とかは考えたが、
そ の 発 想 は な か っ た w
441 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/18(土) 22:00:59 ID:yGry9899
>>439 「名無し」というポジションが設けられようとしていますww
会長「どうせ、僕の名前は“ただのななし”になっちまうんだ〜〜!!」
江美里「錯乱しないでください、会長」
会長「その肩書きもどうせもう少しでなくなってしまうんだ〜〜!!
そして喜緑君も『あなたなんて知りません。第一名前がありませんし』『名前もない人が話しかけないでください!』とかいわれてしまうんだ!
喜緑くんに生徒会室で、いっしょにお弁当食べたり、膝枕してもらったり、内緒で手をつないでもらったり、一緒に勉強したりとかできなくなるんだ〜〜」
江美里「最初っからそんなことしてません!(今後はわかりませんけど)」
江美里「と、いうわけで副会長ということで妥協していただけませんか?」
一成「別にいいけどね。……君も大変だな」
江美里「はあ」
涼子「喜緑さんも大変よね」
江美里「朝倉さん、なんでこんなところに?」
涼子「一成くんと買い物しようかと思って探してたんだけど」
会長「なに?貴様、まさか朝倉涼子といっしょにお弁当食べたり、膝枕してもらったり、内緒で手をつないでもらったり、一緒に勉強したりしているのか?」
涼子「膝枕はないわよね。内緒じゃないけど手はつなぐし、ご飯食べたり、一緒に勉強したりはするわよね」
一成「ああ、そうだな」
会長「なに〜〜〜???!!!」
一成・涼子「「そんなこと別に普通だ」よね」
会長「んなわけあるか!」
江美里「やれやれ」
いかん、ハルヒの会長に萌えてしまう・・・
ゲンドウ「かまわんよ。萌えとはすべては人の心の中だ。今はそれでいい」
とりあえずここは他の3姉妹スレとは孤立した世界でいいのか?
Fateやハルヒのキャラが同じ学校に通ってることになってるし
原作無視のカップリングはあるし
>>447 そういうのは深く考えない方がきっとみんな幸せになれる。
>>447 だから書き手の自由だってば(汗
したい人はすればいいし、したくなければしなければいい。
変にしばると職人さん、いなくなっちゃうぞー
正直、スレ自体が孤立してる感は確かにあるんだよね。
ルリと翠星石みたいな交流があるわけじゃなし。
他のスレがあくまでも各三姉妹を中心としたスレであって
それぞれの世界の登場人物は添え物に過ぎないのに対して、
このスレは世界同士のクロスオーバーがメインになってて
特にFateキャラの存在感が大きい点が特徴的だと分析する。
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1181685477/761 で書いたことだけど、
全ての作品に触れた人が見ればかなり楽しめるスレになっているのは確かなはずだし
それ故にこのスレは良スレだと思うんだけど、
一方でスレの敷居を高くしてるというデメリットもあるんだよなぁ。
―――
とりあえず、Fateキャラのうちキャス子さんぐらいは他のスレにも進出させたいな、
という野望を表明しつつまとまりなく終わる。
>>450 それはちょっとわかるなぁ。以下長文スマソ。
他姉妹スレとの作品共通、3姉妹の共通点の問題もあるんじゃない?
無口姉妹とツンデレ姉妹は3作中2作が共通。
こことツンデレ姉妹は2作共通だけど、ここと無口姉妹は1作しか共通が無い。
で、他の姉妹スレと共通しない作品Fateキャラの知名度がちょっと。
かつての萌えヒロイン女王ルリや最萌チャンプの翠星石に比べるとね。
だからキャスター進出させると誰?ってなるかも。
あとは無口スレにもあったけど、キャラの括りが難しいかも。
他の姉妹スレは、それぞれのキャラが強烈で、かつ特徴の共通も明確。
ここの姉妹は当初から言われてるように、共通点が不明瞭。
だから、なんとなく同居させにくいというか、
姉妹そのものを主役にして他姉妹と絡ませにくいというか。
その辺が孤立感の原因じゃない?あとは単にスレの歴史の長さとか。
かくいう俺もFateが分からずここでは感想レスのみの半ロム専。
お手軽にFateを知りたいと漫画版を買おうと思ったけど、漫画スレでの評判が・・・。
もし漫画でも十分楽しめて、Fateの世界がわかるようになるなら、
読んでみて試しに他姉妹とのコラボをここに投下してみようと思ってるんだが。
コラボ楽しみにしてるよ
特にあかいあくまVSどっかの次女とか
毒舌しすたーVSどっかの長女とか
>>450-451 まさに両方ともずっと思ってたことだわ。
あと、スレの流れ的に他のFateキャラがあまり出ないんで、
自分がSS書く時にちょっと他のキャラ出すのに躊躇したり。
ライダーと長門の読書繋がりで色々妄想したりしてるけど。
>>453 今のところ柳洞寺界隈でのSSが多いからか
ライダーあたりはあんまり出てこないね。
ライダーと長門の絡みなんかは俺も読みたい。
あと、遠坂が谷口的美的ランクAA+になってたりして
一成が「谷口がAA+をつけてる女は変人ばかりだ」と溜息ついてる図とかを
個人的にはよく妄想してる。
そこらへんも含めてこれからの展開に期待ってとこかな
Fate好きの俺からするとFateのこういうほのぼのした
クロスって少ないからぜひこのまま続いてほしいと思ってる
しかもキャス子さんが絡むものとなるともっと少ないからな
一成・涼子・凜の絡みが見てみたいな。
450 451 もそうだけど、恋愛分だよ
姉妹みんなに「想い人」、それがかぶっちゃったりしてると
コラボになりやすい
459 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/21(火) 13:11:53 ID:KATCjN+S
>>458 それはあるね
長女は本編でがちだし唯一の既婚者、三女も門番とらぶってるし、
次女もキョンにちょっかいをかけにくいキャラと言うか…
やはりここは職人が頑張ってやらないと難しいだろうな…
ただ上手く出来たものはかなり良作になる匂いがぷんぷんするが…
私にはまとめきる自信が…エヴァはがちで、ナデシコまあまあ、Fateは2次のみ
ローゼンは最近動画で知った俺からすれば一成・涼子のキャラが掴みづらいんだ…
それさえ掴めれば書けるんだが…
460 :
459:2007/08/21(火) 13:13:29 ID:KATCjN+S
すまない下げ忘れ
後水銀燈って風呂はいるときどうしてんだっけ?
お腹がぽっかり開いてるはずだけど…何か着てたっけ?
スレ補正の入ったローゼンの変態ジジイが銀様を完成させないはずありません。
それは冗談として、原作漫画ではその設定はないし、そこら辺は職人しだい。
俺としては上の説を推すがな!
>>460 それ言い始めたら、ドールは風呂の必要ないんだけどな。
(アニメで翠星石が明言してたよ)
原作だと胴体は完備してますよ
一回全裸になってたからわかる
他所様に迷惑かけちゃいけませんってママにいわれなかったかい?
キョン「Fate・ハルヒ・ローゼン・エヴァ・ナデシコと、これだけキャラが揃っているのに、何故ポニーテールがお前だけなんだ小次郎?」
小次郎「いや・・・我に言われても。」
キョン「ハァハァ。」
小次郎「はは、可愛い奴め。」
キョン「アーーー!!」
ガバッ・・・・・・!?
ハルヒ「夢か・・・。ああもう最悪、何であんな夢見ちゃうのかしら。」
キョン「よお」
ハルヒ「・・・ふん」
キョン「どうしたんだ?」
ハルヒ「・・・ちょっと夢見が悪かっただけよ。」
キョン「ふーん・・・ところでハルヒ」
ハルヒ「・・・なに」
キョン「似合ってるぞ。」
答えはいつも私の胸に〜
469 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/22(水) 07:18:03 ID:2E+7sXSi
〉〉467
すまんFateやってないんだ
レスアンカーのつけかたくらい覚えて半年ROMれ
キョン「好きだ‥、魅音!!」
>>471 ポニーだけでスレ違いだろwww自重www
朝「これでよし!」
キ「どしたの涼子? 急にポニテに変えたりして」
朝「いつも私が正面からばっかりいくかと思ったら大間違いよ!」
キ「何だかよくわからないけど……、がんばってね」
朝「ふふっ、明日涼宮さんとキョン君に会うのが楽しみだわ」
なんか、ハルヒやローゼンやエヴァには目をつぶる癖に、
Fateキャラのミスにだけは食いついてくる奴がいるんだよなぁ。ウザ。
エヴァナデあたりは時代も違うし、よく知らないんじゃないか?
ま、原作エロゲーだし、そっちのファンでハルヒやローゼンも知ってるってやつがいて
おかしくないかと。エロゲキャラを入れた以上は、その辺覚悟しとかんとね。
別に目くじらを立てるほどのことでもないんじゃない?
まあ、自分の好きな作品なら気になるし、
そうでもないなら気にならないし、って話でしょ。
特に口調の違和感は元作品が好きなほど気になるだろうし。
でもどうせ指摘するなら喧嘩腰じゃなく、建設的な方向でおながいしたいところではある。
原作中での代表的な一人称・二人称・三人称がまとまってたりすると便利かなーとかよく思うし。
476に同意だ。
指摘は受け止めればいいし、それが喧嘩腰でも目くじら立てなきゃ荒れない。
なんかここ立った当初から思ってたけど、早くそういう方向性やルールみたいなのを固めようと
ちょっとだけ必死じゃないか?
元祖姉妹スレだって何スレかかけてある程度固まったし。
変にあれこれ決めると書き手を縛るだけでいいことないぞ。と個人的に思う。
479 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/23(木) 00:25:16 ID:Syv2Uq7c
保守
キ「だーれも…」
涼「いない…」
水「わねぇ…」
キ「ほ」
涼「しゅ」
水「するわぁ」
最近Fate見始めたんだがキャスターはいつになったら出てくるの?
全然出てこないんだが。おかげですっかり遠坂萌えじゃないか。
でもセイバーもいいんだよな。
キャスター「どうせ悪役で脇役だもの……せいぜいお嬢ちゃんたちに萌えてなさいな……フフッ……」
水銀燈「やぁねぇ〜。キャス姉ったら遠い目なんかして」
涼子「やっぱりゲーム版ね。PS2なら声もついてるし」
個人的には藤ねえ萌え。
涼子「そう言えば最近キョンくんが藤村先生といい雰囲気らしいわよ。」
水銀「みくるが空鍋を作り始めるのも時間の問題だわぁ。」
キャ「何の話?」
(省略されました。詳細を知るにはSHUFFLE!(シャッフル!)で検索してください)
>>483 谷口「なるほど……だからキョンのヤツ、妹と仲がいいのか……」
古泉「これ以上余計なバイト増やされる原因作られたら……」
有希「……ハーレムルート」
古泉「? 何か言いました?」
有希「何も」
486 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/23(木) 22:11:31 ID:Syv2Uq7c
保守
>>482 そんなことない!俺はキャス子さんと金赤アーチャーズ目当てでFateを見てましたよ!
488 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/08/24(金) 23:14:39 ID:1ibMCfrt
保守
保守
水銀「涼ねぇ、本読んでるなんて珍しいわね。何読んでるの?
朝倉「空の境界よ。
水銀「面白い?
朝倉「ええ、これには私に足りないものがあるわ。
キャ「何よ、それ。
朝倉「直死の魔眼よ!これがあればキョン君どころか長門さんだって!
水銀「あの人に死の線や点があると思う?
朝倉「・・・・全然。
キャ「ダメねぇ。
保守
保守
ほす
保守
涼子「そうそう、姉さんに銀ちゃん。
あたしは明日から1週間、喫茶店でアルバイトすることになったの。」
キャ「突然ね。」
水銀「藪から棒にどうしたのかしらぁ。」
涼子「うん、格好いい男の子を探すならバイトかな、と思って。
そうしたらちょうどランサーさんのところで臨時のバイトを探してるって聞いたから。
バイトは夕方だけだけど、しばらく夕食は姉さんにお願いできる?」
キャ「それは構わないけれど…、一成さんは?」
涼子「(きょとん)どうしてそこで一成くんが出てくるの? 一成くんはただのお友だちよ?」
水銀「(涼子姉には『青い鳥』の童話を読ませるべきかしら…。
それにしても、どうしてこんなことでキャス姉の夕食に1週間耐えなければならないのぉ?)」
という保守。
>>490の続き保守
朝倉「というわけでキョン君、私が直死の魔眼を会得するために協力して欲しいの。
キョ「何がというわけかわからんが・・どう協力すればいいんだ。
朝倉「私は有機生命体の死の概念がよくわからないのよ。でもこの能力は死と長く隣り合わせの
状態にあることが必要じゃない?
キョ「ってまさか。
朝倉「そ。じゃ、死んで。
ざくっ
キョ「ぎゃぁぁぁぁあああ!!!!
朝倉「大丈夫よ、完全に殺すわけじゃなくて昏睡状態からしばらくしたら復帰させるから。
その間、じっくり観察させてもらうわね。
水銀「鬼ね・・・
キャ「恐ろしい子・・・
長門に見つかったらどうすんだw
>>497 朝倉「よくわからないの。私、二人目だから♪」
有希「三人目はないと思って」
あっ朝倉さァァァァァん!後ろ!うしろ!
でもまぁ、朝倉さんが
「彼を好きにできるのよ?」
とか言ったら流石の長門さんm(情報連結解除
涼子「細かいことは気にしないの! あたし、二人目だからぁっ♪」
ルリ「ギリギリ科学少女ですか?」
有希「情報結合の解除を(略)」
涼子「あーれーっ。」
>>496の続き保守
朝倉「はぁー・・・・
水銀「どうしたのよ、溜め息なんてついて?
朝倉「長門さんにキョン君に危害与えるの禁止にされちゃった。
せっかく半死半生にしたのも治せって言われて治しちゃったし・・・
水銀「キョンがだめなら谷口とか国木田にしたらぁ?
朝倉「あんな端役なんて相手にしてられないわ。
水銀「うわぁ・・・
キャ「いつからそんな毒舌キャラになったのよ。
>>501 ゲンドウ「わ、私で良ければ、ハァハァ」
涼子「うん、それ無理。だってあたしは本当に変態が嫌いなんだもの。
というわけだから小次郎さん、後はお願いね」
小次郎「承知した」
(ドカ、ボコ、ガス、ズバッ、ザクザク)
冬月「あー、碇。姿が見えないと思ったらやはりここにいたか。帰るぞ」
ゲンドウ「りょ、涼子ちゃ……(ガク)」
水銀燈「この人も懲りないわねぇ」
ゲンドウ、冬月に引きずられながら去る。柳洞寺境内にヒグラシの声が響く。
>>501の続き保守
朝倉「銃殺、毒殺、射殺、刺殺・・・全部ダメね。危害を与えずに殺すなんて一体どうすれば・・・
キャ「悩殺なんてどう?
朝倉「それよ!悩殺で萌死!!
水銀「そんなんで直死の魔眼なんて会得できるの?
キャ「面白そうだからほっときましょう。
雑誌の付録のポスターでとんでもない水着を着てた朝倉ならありえる……
メガミマガジンの事か!
あれは鶴屋さんもエロかったが、朝倉さんはもっとエロかった。
結局ニュータイプの付録で手に入れたのだがな。
保守
>>503 取りあえずそれの練習相手に一成を選んで冷静に返される事が頭に浮かんだ
>>509 涼子「というわけでまずは一成くんを悩殺するね」
一成「何が『というわけ』なのかさっぱりだが……」
キャ「衣装は私が用意いたしましたわ。では早速1着目」
涼子「どぉ〜(はぁと)」
一成「……(無表情)」
キャ「2着目はこれよ」
涼子「うっふ〜ん」
一成「……(冷静)」
キャ「3着目。今度こそ」
涼子「あは〜ん」
一成「……(無反応)」
キャ「4着目」
一成「……(平然)」
キャ「5着目」
一成「……(無言)」
キャ「6着目」
一成「……(平静)」
キャ「……もう衣装の用意がないわ」
涼子「そんな、姉さん!」
水銀「そもそも一成を悩殺するなんて最初からハードル高過ぎよねぇ」
保守
「キャス姉、暑〜い」
商店街の道の真ん中で真っ白いワンピースの裾をばたばたと仰ぐ水銀燈。
ばたばたと仰ぐたびに麦わら帽子が小さな頭から落ちそうになっている。
「銀ちゃん、みっともないですわ。下着、見えても知りませんよ」
ぴたりと止まる水銀燈の手。
アリスを目指して作られたローゼンメイデンのドールとしてはさすがに往来で下着が見えるのは
恥ずかしいらしい。
夕飯の買い物をしに商店街へと出かけたキャスターと水銀燈。
夕方になっても全く衰えることを知らない暑さに水銀燈は少しグロッキー気味であった。
「だいたいなんで私がキャス姉と買い物に来なきゃならなかったのよぉ」
「スイカアイス」ニッコリ
「うっ!」
「くんくんフィギュア」ニコニコ
「グッ!ひ、卑怯よ! キャス姉!」
2本のスイカアイスと1個の食玩……
まさか誇り高きローゼンメイデン第一ドールの水銀燈がそんなものにつられて買い物につきあった
などとは誰も考えが及ぶまい。
「まあ、お夕飯の買い物もだいたい終わりましたし、少し休憩しましょうか」
「スイカアイスがまだよぉ……」
「ハイハイ。帰り際に買わないと溶けてしまうかも知れなくてよ」
「わかってるわよぉ」
「帰ってからすぐに食べるのかしら」
「そうねぇ、それもいいわね」
「小次郎と?」
「ええまあ、二個もあるんだからアイツにあげないことのないかもねぇ」
「あらあら」
――二つ買うと先に言い出したのは銀ちゃんの方なのに。とクスリと笑うキャスター。
「キャス姉、なんか妙なこと考えてない?」
「いいえ、別に『妙なこと』はまったく考えておりませんわ」
「そう?……信じらんない」
「まあ、姉の言うことが信じられないなんて」
よよとばかりに泣き崩れるふりをするキャスター。
「似合わないわよ、大根役者」
水銀燈はキャスターを見捨ててさっさとその近くの喫茶店に入っていく。
「ここでいいんでしょ、キャス姉。さ、はやく」
水銀燈は『大根役者』といわれて固まっているキャスターを促した。
地球温暖化防止や節電からはほど遠く冷房をフル回転させたようなひんやりと冷えた喫茶店のテーブルに
着く二人。
水銀燈はメニューも見ずにすぐさま注文を決めた。
「かき氷ヤ○ルト味にするわね♪」
「あら、珍しいものがあるのね」
「最近出来たんだそうよ。この夏限定メニューだとかでねぇ」
「私は銀ちゃんとここへ来たことはありませんが銀ちゃんはここによく来るんですねぇ?」
「え?! ま、まあ、そんなこともあるかも知れないわね……」
不審人物が如く視線を泳がせている水銀燈を眺めてまた、くすくすと笑うキャスター。
――下校時の買い食いや立ち寄りは校則で禁止されていないのでしょうか?
オーダーを取りに来た少しスカートが短いように思える制服の女の子にアイスレモンティーと
かき氷ヤ○ルト味をオーダーするキャスター。
ふと、聞いたことのある声に隣のテーブルに目をやるキャスター。
そこには何かを聲高に熱く語っていた女性と何故か目が合ってしまった。
「あら、ライダー……」
「キャスターのサーバント……」
ライダーの正面に座っていた人物がゆっくりとキャスターの方へと振り向いた。
「長門さん?」
キャスターを深い色をした瞳でじーっと見つめている長門有希がコクリとうなずいた。
「しかし、珍しい組み合わせですわね」
キャスターは改めて二人に話しかける。
「え、あの……実は図書館で待ち合わせていたのですが。
……今日、図書館が休みだと知らなかったもので、それでここで涼みながらお話でもと……」
何故かまずいものでも見られたかのようにしどろもどろになって答えるライダー。
「別に悪いことをしていたわけではないでしょうに」
ほほえましいものを見たように表情をゆるませるキャスター。
「いえ、マスターには図書館へ出かけるとしかいっておりません。
長門さんに会うことについて許可を得ているわけではありませんので」
弁解?を続けるライダー
「桜がそんなことで機嫌を損ねるとも思えないけどね」
と水銀燈は氷を口に含みながら感想を述べた。
「そうですよ。『さくらちゃんがそんなこと気にするなんておもえませんわぁ』」
かわいかわいい声を作るキャスター。
そのとき周囲の時間が止まった……
しばしの間、そのままの姿勢で固まるライダーと水銀燈。瞬きすらしていない有希。
その静寂を有希の言葉が破る。
「……壊滅的にユニーク。
おそらく『桜』という人名から木之本桜を連想し大道寺知世の口調をまねたものと思われる。
しかし、物まねというにはその単語に対してあまりにもかけ離れた雰囲気と仕草。
やはりその外見上の特徴その他において中学生のまねはとてつもなく非常に年齢的なギャップが
大きすぎたと推測される。
なおかつ、対象はかわいい系のキャラクター。その点においても非常に無理があったと考えられる」
「長門さん、そんなとどめを刺さなくても。
……全然合ってなくて、無理が大きすぎて似ていなくてもキャスターのサーバントが場を和ます
ためにやったのですから」
あわててフォローになっていないフォローを入れるライダー。
「ようはダメダメって事でしょ?キャス姉、歳考えてね」
だめ押しをする水銀燈。
「皆さん、そこまで言わなくても……」
ソファーの縁に抱きつき、よよとばかりに涙するキャスター。
「せめて動物の耳やしっぽがある巨乳系の傭兵とかどっかの公安の少佐とかのまねをしとけばよかったのに。
とにかくネタがちょっと古いわよ」
とぶつくさ言う水銀燈。
「それでは意外性に欠けますわ。
……それにこの間、商店街の中古CD屋さんでDVDまとめて安く出ていたんですもの」
「もしかしてキャス姉、それ、全部買ったの?」
「えっと……『桜ちゃんのためでしたらそれくらい当然のことですわぁ』」
「だから似てもいない年甲斐のない物まねはやめなさいよ!」
「銀ちゃん冷たい……」
ソファーの上で体育座りをしてのの字を書き始める半泣きのキャスター。
キャスター達の注文の品がテーブルに置かれる。
シャリシャリとヤクルトの氷の山をスプーンで崩しながらせっせと口へ運ぶ水銀燈。
「ん〜、おいしいわぁ」
「で、何をお話ししていたのですか?」
キャスターは仕切り直しとばかりに二人に質問した。
「現在は主に『ペリー・ローダンシリーズ』と『グインサーガ』における相関性について」
静かに応える有希。
「はあ……」
どちらもよく知らないキャスター。
「……私の周囲にこの2シリーズを現状発行されているものすべてを読破していると思われる者が
ライダーのサーバント以外に見あたらなかった」
「それは大変でしたわね」
まるでわかっていないキャスターはようやくそんな生返事だけを返した。
(確かその2シリーズ合わせて450冊くらいはあったんじゃないの?
……でもこの二つに相関性なんてものあるのかしらぁ)
キーンとした頭痛を感じて眉間にしわを寄せる水銀燈。
乙
田中ボイスで想像したら吹いたw
>>512-513 GJ!
「ホントに、似てないモノマネやめてよねぇ?」
「『うん、それ無理。』」
「言ってるそばから…。なんでよぉ?」
「なんでって…。囁くのよ、私のゴーストが。」
「…もういいわぁ。」
516 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/03(月) 10:10:39 ID:aEBO4QWi
>>510 GJ!!
では便乗して続き
涼子「衣装がもっときわどくないと駄目か…」
キャ「衣装が駄目なんじゃなくてあなたの悩殺の仕方が悪いんじゃなくて?」
涼子「む…だったら姉さんはどうなのよ?」
キャ「私? そうね、それじゃ…(同じタイプのキャスター用衣装を着てポ−ズ)…これなんてどう?」
涼子「な、何でおんなじ様なポーズなのにそんなに色気があるのよ!?」
キャ「これが『大人の色気』ってものよ…あら? 宗一郎様いつお帰りに?
と言うかあの腕をつかまれて私をどこへ連れて………」
そのままキャスターを引きずりどこかへ行った宗一郎、
帰って来たのは翌日の朝食前だったことを追記する
水銀「話はずれたみたいだけどぉ取りあえずキャス姉のぉ、
悩殺ポーズに一見無表情でもかなり来た見たいねぇ」
涼子「そ、そんな…」
翌朝朝食後
キャ「あんなに激しく求められるなんて………
魔力補給と言う口実でしたが私の工房じゃなかったら寺中に声が響いていたわ」
水銀「そんなに凄いのぉ?」
小次郎「最初の時は門の所まで響いていたものだ…」
キャ「……うふふ♪」
517 :
516:2007/09/03(月) 10:12:26 ID:aEBO4QWi
下げ忘れすまんorz
なんというエロス・・・
519 :
516:2007/09/03(月) 14:20:29 ID:aEBO4QWi
翠星「うむむ…」
ルリ「…」
水銀「どうしたのかしらぁ?」
翠星「水銀燈の所は保護者とパートナーに恵まれているって話ですぅ」
水銀「そう?」
ルリ「翠星石の所は明確な大人がいる訳ではないし彼氏もうちの姉と取り合いの状態」
翠星「ルリルリの所は保護者があの変態髭で、ルリルリの想い人にはもう奥さんがいるですぅ」
水銀「そうねぇ」
翠星「それに比べて水銀燈の所は長女は身持ちの固い先生と結婚してるですし…」
ルリ「次女もパートナーと言える人と一緒にいますし…
さっき部屋の前を通りかかったら二人で何か話してました」
水銀「そういえば文化祭がどうのといっていたわねぇ…二人とも真面目だからぁ」
翠星「それに水銀灯ですぅ」
水銀「?」
翠星&ルリ「門番の彼氏がいます(いるですぅ)」
ここは水銀燈の部屋、現在第2回末の妹会議が開催されている。
水銀「こ、小次郎は別に彼氏って訳ではないわよぉ!?
…そう言えば翠星石のミーディアムは真紅のミーディアムでもあるのよねぇ」
翠星「べ、別にJunは関係ないですぅ! あんな奴何とも思ってないですぅ!!」
水銀&ルリ(態度に嫌ってほどでてるわぁ(ます))
ルリ(もっとも水銀燈もですけど)
さて、いよいよ9月、文化祭の準備などのシーズンですね…
何かとクラスを監督する役目の多そうなメンバー(宗一郎、涼子、一成)が揃ってるこのスレではどうなることか…
保守とは言えなくなってきたかもだが
>>503の続き保守
自室のベッドで雑誌を読みながらまったりとくつろいでいるキョン。
そこにコンコン、とドアをノックする音が。
キョ「誰だ?
カチャリ、とドアを開けたのは朝倉涼子。
朝倉「こんにちは、キョン君。
キョ「あ、朝倉!?今度はなにしにきやがった!!!
朝倉「あら、せっかくポニテ萌えのキョン君のためにこの髪型にしてきたのにそんなに邪険にしないでよ。
そう言いつつ、後ろ手にドアを閉める。
キョ「・・・・あのな朝倉。お前が前回やったことをもう忘れたのか?
朝倉「前回?
キョ「ナイフで刺したのを忘れたとは言わせんぞ。
朝倉「刺したけど、それが何?
キョ「・・・ほんとにわかってないで言ってるのか?
朝倉「ええ、さっぱり。
キョ「あのなぁ、いくらポニテ萌えだからってナイフで刺された相手にどうやって萌えられるんだよ!!!
身の危険しか感じないわ!!!
朝倉「え、そういうもの?有機生命体の思考回路ってよくわからないわね・・・それはさて置き。
ポスッとベッドに腰掛ける朝倉。
キョ「あんまり近づ・・
朝倉「じゃあ、こんなのはどう?
キョンに最後まで言わせずに、パチッと指を鳴らした朝倉。その瞬間、服装が変わった。
キョ「な、ななななんだその格好は!!
朝倉「見ての通り、裸エプロンよ。・・・でも、これはちょっと・・恥ずかしい、かな・・
キョ「まてまてまて、そんな恥ずかしそうな上目遣いでこっちを向くな!反則だろ!
キョンは後ずさろうとするが、後ろはすぐ壁。逃げ場は無い。
朝倉「ねぇキョン君、さっきの指を鳴らした瞬間にここを位相をずらした空間にしたの。
だから二人きり。誰にも邪魔されないわ。
キョ「まてまて、一体何が目的だ!
朝倉「目的なんてどうでもいいじゃない。それより、好きにしていいのよ・・?
521 :
520:2007/09/03(月) 16:25:56 ID:SFjYKH7x
キョンにせまる朝倉。逃げ場所も無く動きようが無いキョン。
二人の距離はあと10cmというところで
ガッ!!
という音と共に朝倉の額がキョンの鼻に当たる。
キョ「いてっ・・・・・・お?
気を失ったらしい朝倉を脇にどかしたキョンの目に入ってきたのは
金属バットを振り下ろした格好の長門だった。
キョ「おお長門、助けに―――
長門「・・・・・・・・・
キョ「あのー、長門さん?無表情なのに何かたいへん怒っている感じが・・・・
長門「・・・・・・・・・
長門は何も言わずに振り返るとシュン!という効果音を残して消え去った。
キョ「っておーい!!!長門ー!!!助けにきたんじゃないのかー!!!
目の前には裸エプロンのまま、気を失った朝倉。
出れるはずの無い位相のずれた空間に取り残されたキョン―――
キョ「どーしろっていうんだー!!!!長門ー!!!
もちろん返事は無いのだった。
しばらくして―――
ズキッ
朝倉「あいたたたた・・・何、この頭痛?
キョ「やっと起きたか・・・やれやれ。
朝倉「あれ、なんでキョン君が目の前に?・・・・え?
自分の服装を見て絶句する朝倉。
朝倉「殴って気絶させた挙句こんな格好させて何したのよキョン君の変態ー!!!!
キョ「まてまて!!それはものすごく理不尽な勘違いだ朝倉ー!!!!
言い合いはしばらく続いたのだった。
>>521 インスパイアされたのでさらに勝手に続き。
涼子「もうお嫁にいけない……。キョンくん、こうなったら責にn(ガスッ)」
パタ。
有希「うかつ。この展開は当然予想すべきだった。しかし……。(ゆら〜り)」
キョン「おお、再び助けてくれてありが、と…、う……。な、長門、やっぱり怒ってないか?」
有希「涼宮ハルヒの玄関への到着を確認。112秒後、涼宮ハルヒが部屋に入ってくる。それまでに選択を。
1.裸エプロンの朝倉涼子とともに涼宮ハルヒと遭遇する。
2.朝倉涼子を情報連結解除し、裸エプロンの私とともに涼宮ハルヒと遭遇する。
3.私が朝倉涼子を連れてここから退避する代わり、あなたと一緒にこの部屋を爆破する。家族の安全は保障する。
……選んで。」
キョン「い、いや待て、とりあえず落ち着いてくれ長門。」
有希「涼宮ハルヒがこの部屋に到着するまであと68秒。
選択肢に一つ追加する。
4.裸エプロン姿の私および朝倉涼子とともに涼宮ハルヒと遭遇する。
……選んで。」
キョン「って!! なんで長門まで裸エプロンに?!」
有希「………………………。
20、19、18、17、16、15、14、13、12、11、10……………。」
ハルヒ「キョーン、いるなら返事しなさいよー。」
オチはない。
悩殺から実にあだるてぃなスレになってきたな。
>>522 古泉「それでは、こう答えるのはどうでしょうか?
その1、出来れば2番を選びたいが、長門さんの裸エプロンは涼宮さんにも見せたくはないとお答えになる。
……この場合、その場は収まりますが長門さん一筋確定ですね。ごまかしようがないですね。
その2、裸エプロンなら、この僕、古泉一樹の裸エプロンが見たいと正直にお答えになる。
……これが一番の僕のお薦めの解答です。
その3、裸エプロンは胸のない女性には似合わない、とあなたが常日頃思っている真情を吐露する。
……長門さんがフリーズしている間に逃げることが出来るか、瞬殺されるかのいずれかでしょう。
その4、実は碇司令なみに○リコンなんだとカミングアウトする。
……もしかすると旧神になれるかもしれませんよ。
さあ、どうお答えになりますか?」
ひとつもまともな答えがないw
>>525 ゲンドウ「古泉、貴様は甘すぎる。男は一言こういいきればいいのだ。
私はすべての美少女(と貧乳の女性)を同時に愛することが出来ると!
そうすればすべてが解ゲオjs:kgせ:kgs」gsks;えkg」
エヴァ初号機に握りしめられて碇ゲンドウ退場。
冬月「やれやれ。……ユイ君、気持ちはわかるがほどほどにしておいてやってくれ」
>>526 ヽゝ゚ ‐゚ν<……ニヤニヤ(新劇場版で増量された乳をシンジの背中に押し付けつつ)
>>526 ゲンドウ「安心しろ、レイ。美少女は胸の大小にかかわらず十分、守備範囲のうちだ」
キャス「宗一郎様、お夕食の用意ができましたわ」
宗一郎「ああ、今行く」
翌日。
涼子「義兄さん。夕食の用意できてますよ」
宗一郎「……。ああ、今行く」
さらに翌日。
水銀燈「宗一郎。夕食の用意ができたわぁ」
宗一郎「分かった」
さらにまた翌日。
一成「葛木先生。夕食の用意できましたよ」
宗一郎「ああ」
ヤマもオチもイミもないが、
一度涼子に宗一郎を「義兄さん」と呼ばせてみたかったんだ。
>>529 ちょっと戸惑ってるのかもしくは一瞬理解できてなかった先生萌え
深夜
キャス「ひっく……ひっく……」
宗一郎「…む、どうしたのだキャスター?」
キャス「宗一郎さま〜(そう言って宗一郎に抱きつく)」
宗一郎「?」
キャス「もし、もしですが…あの…その………」
宗一郎「…」
キャス「あの…もし私が宗一郎様の子供を生んで、
その子供が生まれてから半年もたたない内に私が死んでしまったら宗一郎様はどうしますか?」
宗一郎「ふむ………キャス、いやメディアお前が生んだ子ならお前同様に愛する…
もっともお前の妹達もいるから男で一つと言う訳にはいかんがな」
キャス「宗一郎様(感動中)」
宗一郎「だが…(キャスターを抱き寄せる)」
キャス「え?」
宗一郎「出来ればお前と二人でその子の成長を見守りたいものだな」
キャス「…はい(宗一郎の腕の中でこくんと頷く)」
宗一郎「メディア」
キャス「そう…旦那様」
翌夕食準備中
キャス「…という事があったの」
涼子「ふ〜ん、だから今日は朝から機嫌が良かったんだ」
水銀「けど何でいきなりそんな話になったのぉ〜?」
キャス「え? ああ実はね…(そう言いながらパソコンを持ってくる)」
涼子「あれ? 姉さんパソコンなんて持ってたっけ?」
水銀「涼子姉ぇだけが使えるんだと思ってたわぁ」
キャス「これくらいは出来るわ……あった、これ見て?」
キャスターがそう言うとパソコンはある深夜アニメの一部分を流していた。
キャス「………どう?」
涼子「ジーンってきたわ、なんかこう胸が熱くなると言うか…」
水銀「…」
涼子「銀ちゃん?」
水銀「は! べ、別になんでもないわぁ。
二人ともたかがアニメに何でそんなに共感しているの? おばかさんねぇ〜」
キャス「そういいながら」
涼子「何でそんな目を潤ませてそっぽ向いてるのかな〜?」
水銀「う、うるさい! 何でもないわぁ〜」
キャス「まったく…あ、宗一郎様が帰ってきたわ!」
水銀「よく解るわねぇ〜」
涼子「これが愛の力…かしら?」
夕食後
一成「…なるほど、だから今日は先生も機嫌がいつもより良かったのか」
涼子「うん…ねえ、もし私がそうなったら一成君はどうする?」
一成「ふむ…母親に似て刃物を振り回さない様にしっかりと育てるだろうな」
涼子「なによそれ〜」
水銀「ちょっといいかしら〜?」
涼子の部屋の扉が開いて水銀燈が入ってきた。
涼子「どうしたの銀ちゃん?」
水銀「今の話たまたま聞こえたんだけどぉ…それって二人が夫婦になっていたとしてってことぉ〜?」
涼子「まさか」
一成「別に教育は親だけでする訳ではないからな」
水銀「そうねぇ…(けど今のってどう見てもキャス姉ぇ達と同じ雰囲気だったわぁ)」
一成「では夜も深けてきたし部屋に戻るか」
涼子「あ、おやすみ〜。
銀ちゃんも明日学校なんだし早く寝たら?」
水銀「そうするわぁ〜(この二人って本当に付き合ってないのぉ〜?)」
翌放課後、山門にて
水銀「て事があったのよぉ〜?」
小次郎「なるほど、だから昨日は二人とも上機嫌だったのだな」
水銀「あらぁ? キャス姉ぇは解るとしてどうして宗一郎までそうだって解ったのぉ?」
小次郎「これでも水銀燈達よりも付き合いは長いからな、それくらいの感情はわかる」
水銀「むぅ…(何か悔しいわねぇ)」
小次郎「もっとも(そういいながら水銀燈の頭を撫でる)」
水銀「ん〜?(気持ちよさそうに撫でられている)」
小次郎「この寺の中で一番よく解るのは水銀燈だがな」
水銀「それは私が単純ってことぉ?」
小次郎「いや、一番知りたいと思っているからだ…だが人の全てを見極めるにはまだまだ足りん」
水銀「ふ、ふ〜ん」
そっぽを向くが耳まで赤くなっている水銀燈であった。
途中名前の所の数字を変えるのを忘れていた。
ちょっとそこで首を吊って来る
>>535 あなたが神か!
えげつないほど、GJ
ところで見てた深夜アニメって、「〇〇☆〇〇」か?
>>536 ういっす、たしか前キャスターがこっそり見てたっていうネタがあったのでそれに便乗して
そして私も見てたら急に目の前がぼやけてきて…ぐずぐず
>>537 いや、なんかそのぐずぐず感(失礼許してくれ)が良かったよ。
水銀燈の潤んでる瞳に乾杯!
乾杯
>>538 そういう時は身を隠s………じゃなくて、ほのぼのしてるって言うんだ!
キャスターは腐女子
>>541 一成「葛木先生……」
宗一郎「一成……」
小次郎「待て、宗一郎。私とのことは遊びだったのか?」
 ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
O 。
キャス子「(ぽわぽわぽわ〜ん) ……はっ。
駄目っす! 旦那様方でこんな妄想したら駄目っす!!」
こうですか? 分かりまs(略
撫でられる銀様いいね
素直に撫でられてる水銀燈も良いが、
撫でられて照れ隠しにふてくされた顔をしてる水銀燈もなかなか。
こなたじゃなくひよりんかよ
台風一過、鳴りやまない蝉時雨の音。
夕方も近づいたというのにまだいっこうに弱まらない日差し。
「まったく、キャス姉も涼子姉も何やってるんだか……」
ちょうど木陰になっている石段に座り、ガリガリ君をかじりながら愚痴をこぼす水銀燈。
「そりゃ、私には悩殺するような魅力なんてキャス姉と比べればまだまだなのかも知れないけどねぇ」
その隣で竹箒を抱え、割烹着を着たまま、小次郎がガリガリ君をなめていた。
「悩殺、というものはよくわからん。しかし水銀燈にも十分魅力があると思うのだが」
「あ、あんた、真顔でそんな恥ずかしいこというんじゃないわよぉ!!」
真っ赤な顔で怒鳴る水銀燈。耳まで紅いのは怒りのためかそれとも……。
思わず動揺して少し残ったガリガリ君を落としてしまう。
「あ!」
「別に恥ずかしいことを言った覚えはないが……ほれ」
自分が食べていた、まだ半分以上残っているガリガリ君を差し出す小次郎。
「あんたねぇ」
「いらないのか?」
「……い、いただくわ」
水銀燈は一瞬ためらい、彼の持っていた食べかけのガリガリ君に手を伸ばした。
彼女はそれを受け取ると少し赤い顔をしながら少し恥ずかしげに少し大事そうにしゃりしゃりとかじり始めた。
いつの間にか気配もさせずに水銀燈の後ろに立っていた涼子がニッコリと水銀燈の耳元へ唇を寄せて彼女にだけ聞こえるように一言。
「それ、間接キスよね!」
むせる水銀燈。
「大丈夫か?」
小次郎は慌てて彼女の背中をさする。
「あ、あ、あんた、どこから……」
『きいていたの』だと訊こうとしているのだが怒りと恥ずかしさにふるえて声が続かない
そんな水銀燈に涼子は再び耳元へ口を寄せ、また小声で一言。
「しかし水銀燈、おまえは十分魅力的だぜ!」
「りょ・う・こ・ね・え!!」
ガリガリ君をくわえたまま、仁王立ちして怒りの表情を浮かべ黒い羽を広げる水銀燈。
「な〜に?」
そんな水銀燈を前にしてもニコニコと笑みを浮かべて立っている涼子
小次郎はアサシンのサーバントとしての威厳もへったくれもなくおろおろと二人を交互に眺めている。
ベコッ!
後ろから鞄で涼子の頭をこづく一成。
「あたた〜。全く……なんでぇ。
でも対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェースである私にそんな命知らずな……」
「知るか? インターフェースだろうがなんだろうが涼子は涼子だろうが?」
「……言われてみれば、ま、そうなんだけどね」
「遊んでいるんだったら、おいてくぞ」
涼子を置き去りにして石段を下りていく一成。
「あ〜〜ん、ちょっと待ってよお〜」
涼子は彼の後をあたふたと追いかけて石段を下りていく。
そしてほどなく二人は並んで何かを話しながら坂道を降りていった。
「なんなのよ、あれ?」
「さあな。で、何があったんだ?水銀燈」
「べ、別になんでもないわよ!! ……で、なにを話してたんだっけ?」
ごまかすために話を戻そうとする水銀燈。
「だから水銀燈には十分魅力があると……」
「そこは繰り返さなくていい!!」
「あらあら、いっしょにお夕飯のお買い物とでも思ったのですがお取り込み中のようですわね」
今度は水銀燈の後ろに買い物かごを片手にかけたキャスターがにこやかにたたずんでいた。
「べ、別に取り込み中なんかじゃないわよ」
「ひゅーひゅー……」とわざとらしい声を出しながらキャスターはにこやかな表情を崩さず後ろ向きに石段を下りていく。
「全く……。でも後ろ向きで降りるのは危ないわよぉ。……
……あ、やっぱりこけた、それも最後で……。キャス姉、足、すごく痛そう……」
「……なにを石段に八つ当たりをしておるのだマスターは……しかし『そいつをよこせ』といわれてもこれは竹箒なのだが……」
むしろ殺伐分が足りないな
>>546 ほのぼのGJ!!
と言うか不覚にも最後の一段でこけるキャス姉に惚れた!
なんと言うかさりげないドジと言うか…は! これが『萌え』か!
あと「そいつをよこせぇー」のネタがよく解らなかったのでちょっと首吊って来る。
キャス子「アサシンそいつをよこせっ!」
小次郎「水銀燈はやらん!」
ガタガタ、ザーザー
水銀「強い雨ねぇ」
小次郎「ああ」
水銀「私が言って寄りしろを変えて貰わなかったらそのままだったじゃない?」
小次郎「ああ、水銀燈には感謝している…本当に雨の時門の所で立ち往生した事もあるからな」
水銀「ふっふ〜ん♪」
現在水銀燈の部屋には小次郎が胡坐をかき、
そこに水銀灯が据わって部屋に備えてある小さめの冷蔵庫からヤクルトを出してそれをちびちび飲んでいる。
小次郎は腕を回して水銀燈のお腹の所に片手を置き、
もう片方の手でジャマにならないよう軽く水銀燈の頭を撫でていた。
キャ「銀ちゃんはっと…あら?」
水銀「すぅ…すぅ…」
小次郎「…ん、マスターか」
キャ「銀ちゃんは寝ちゃったみたいね」
キャスターが寝る前に水銀灯の様子を見に来ると、
小次郎の足の間に水銀燈が座っており、体を完全に小次郎に寄りかかって眠っている。
小次郎「すまないがそこのシーツを取ってもらえないか?
私が動くと起こしてしまうかも知れ無いからな」
キャ「クス、実際はそのまま動きたくないんでしょ?」
小次郎「ああ」
小次郎がそう頷くとキャスターはあららと少し残念な顔をした。
キャ「銀ちゃんと違って小次郎はからかいがいが無いわね」
小次郎「すまないな」
キャ「まあいいわ、はいこれ」
小次郎「重ねてすまない」
キャスターが布団の上に乗っているシーツを渡すと小次郎はそれを自分と水銀燈にかけた。
キャ「それじゃおやすみ」
小次郎「ああ」
キャスターはそう言うとそっと部屋の戸を閉めた。
実際小次郎は水銀燈が言わなかったら忘れられてたり?
まあご飯はちゃんと持って来て貰ったりしてるっぽいからそれは無い…のか?
そしてこれからは夜に雨の時は寄りしろをいつも水銀燈に変えてたり
>>553 > そしてこれからは夜に雨の時は寄りしろをいつも水銀燈に変えてたり
そんなことを繰り返すうち
夕方に天気が悪いと何故か機嫌が良くなる水銀燈に萌え。
仲良すぎて萌える
朝倉「はぁー・・・・
水銀「また溜め息?最近多いわねぇ。
朝倉「悩殺作戦も失敗しちゃったし・・・これからどうすれば・・
キャ「涼子は手段と目的を履き違えてるのよ。これ最初から最後まで読みなさい。
朝倉「涼宮ハルヒの憂鬱?
キャ「そう。どうせ自分が消えた所までしか読んでないでしょう。
朝倉「よくわかったわね、その通りよ。
1時間後―――
朝倉「私が消えた後、結局涼宮さんの嫉妬で新しい世界が生まれる直前だったのよね。
水銀「そうねぇ。
朝倉「なんか私、無駄死にっぽくない?
水銀「今頃気づいたのぉ?
キャ「遅いわよ。
朝倉「・・・・フォロー無し?
水銀「だってぇ。
キャ「あなたの姉妹だし。
朝倉「銀ちゃんと姉さんの意地悪!うわぁぁぁぁん!!!
水銀「・・・いっちゃったぁ。
キャ「意外と打たれ弱いわね。
水銀「晩御飯の前までに帰ってくるかしらぁ?
キャ「じゃ、今日は私がご飯の準備をしましょう。・・どこ行くのよ水銀燈。
水銀「え?セイバーの所にでも遊びに行って来るわねぇ〜!
キャ「待ちなさい、水銀燈〜!!
夕飯時―――
葛木「どうしたのだ、二人は。
キャ「ええ、ちょっと・・・
二人きりなのに少し寂しいキャスターさんだった。
そういえば一成は夕食の時どうしているんだろう?
>>556の時は慰めに行っているかも知んないけど…
>>556 乙
ところでセイバーと真紅ってなんか似てる気がする
>>556 今思ったのだが小次郎は忘れられているな…
寄りしろ移動はキャスターのみができるはずだし
実はこの日は天気が悪かったとか……
>>557,
>>559-560から電波を受信したのでなんとなく走り書きしてみんとするなり。
ポツポツポツと傘をたたく雨音。
アスファルトをこする草履の音。
そして彼の胸元の辺りから聞こえる小声ではあるがいかにもうれしそうな水銀燈の歌声。
薄闇の中、小次郎の周りでそんな音達が合唱を続けている。
――今左手に持っている傘は蛇の目ではないし、私は母さんでもお迎えに来たわけでもないぞ。
と歌詞の内容に胸の内でつっこみを入れる小次郎。
――だが重要なのはそこではない、か。
「なあ、水銀燈、しかし、よかったのか、あれで?」
彼は右腕に半身で座り、足をぶらぶらさせて楽しそうに鼻歌を歌っている水銀燈に声をかける。
「……いいのよ。どうせ涼子姉は一成がフォローを入れてどっかでご飯食べてくるだろうし……」
水銀燈は今以上に小次郎に寄りかかり、彼へと、にぱっと笑顔を向けた。
「だったら奥さんのご飯は旦那が食べて、たまには夫婦水入らずの方がね。
晩ご飯、あんたも私といっしょに食べるならおいしい方がいいでしょう?」
「あまり食事のうまいまずいは考えたことがないな。……ま、酒はうまい方がよいが」
「そういえば最近飲み過ぎよ。気をつけなさい」
「では今後は気をつけよう。しかし、前はもっと飲んでいたぞ。
以前、楽しみは果たし合うこととたまに酒を飲むことくらいしかなかった。
食事のことをどうこう考えることはなかったな」
小次郎は以前のあの世界での自分を思い起こしていた。
「あきれた……。
じゃあ、小次郎、あんたに私がもっとおいしいご飯や楽しいことを教えてあげるわぁ。
まずは今日の晩ご飯ね。
今から行くセイバーの家のご飯はとってもおいしいのよ。
シロウと桜の料理は絶品よ」
「そうか、では今日の夕食、たのしみにさせてもらうとするかな」
うんうんうんとうれしそうに頷く水銀燈。
「そうだ、明日、天気がよくなってもあんたのことはこのままにしてもらって二人で遊びに行くのもいいわねぇ。
どこでもいいから楽しいことを探しにねぇ。
そして夕方くらいにはめぐのところへお見舞いに行って3人でくだらない話でもしましょ。
たぶん、あんたとめぐにはそれも楽しいでしょうからねぇ」
ここに涼子かキャスターがいれば『それってデートよね?』とかいって大いにからかったことだろう。
「まったく、ハルヒに影響でも受けたのかしらねぇ」
「では、明日のこと、期待していよう」
水銀燈のハイテンションは止まらない。
「明日といわず、明後日といわず何度も楽しいこと教えてあげるわぁ」
「そうだな、水銀燈とはずっと一緒にいたいものだな」
「な、何恥ずかしいこといってんのよ!」
しかし水銀燈はうつむき、耳まで真っ赤にして消え入りそうな声で、小次郎に聞こえないように言葉を続ける。
「……私だってそうよ……」
ここに宗一郎がいなくて幸いであった。
彼がいたなら小次郎の顔といわず腹といわず拳の連打を問答無用で入れていたであろうから。
そして姉たちがいたら即刻明日には水銀燈には白無垢、小次郎には紋付き袴を着せていたかも知れない。
水銀燈のつぶやきが聞こえてしまった小次郎はクスリと笑いを浮かべる。
「なによぉ!」
「いや、明日、どこへ連れて行ってもらえるのだろうかと思ってな。
……期待しているぞ、水銀燈」
「まかせなさい!
でもまずは今夜の夕飯ね。急ぎなさいよ、小次郎!」
今まで以上に寄り添い、小次郎にしがみつく水銀燈。
「ああ、わかった。では急ぐとするか」
――そうだな、重要なのは今ここでこうして水銀燈と共に日常を過ごしているということだな。
小次郎は今まで以上に足取りも軽く“おいしい夕飯”を食べるために道を急ぐことにした。
小次郎はセイバーと違って雨が降れば霊体化しているし
ひょいひょい寄りしろを代えれるってのも無しだわ。
>>561 GJ!!
まさにそれですね、元の世界ではそれぞれ思い人いなかった二人、せめてこのスレでは幸せになって欲しいです
>>562 そうですか? 私はありですわ。
ま、原作云々は抜きで、このスレオリジナル展開って事で、
戦争だって起きそうにないスレの流れならこういうのもありでしょう
それだけキャスターが凄かったと言うことで
和む
>>563 まったく逆、単発SSのみならともかくこのスレの設定にして欲しくない。
>>565 殺伐としたのは書けないんですが…
設定は各職人がそれぞれ持てばいいのでは?
んでその職人が多く支持されればそれがスレの設定と…
だからこのスレの設定は職人しだいですね
>>566 設定は各職人ごとってのは同意だけど、職人の被支持次第でこのスレの設定が決まるってのは何だかな
このスレの設定なんて3人が姉妹ってことと原作背景以外に決める必要あるのかな
それにしても、殺伐としたものは「書けない」とは不思議なことをいうね
別に
>>566=563の書いたSSに文句つけてるわけじゃなかろうに
シリアスなSSなら小次郎が門に縛られてた方が雰囲気出ると思う一方、
ほのぼのやコメディならどっちゃでも良いなと思う。
コメディSSで門に縛られてるのが邪魔なら寄り代を移せばいいし、
門に縛られてことがネタになるならそれでいいし。
門に縛られたサーヴァントという設定は美味しいと思うけど、
突き詰めればSSごとに使い分けたら良いことだと思う。
所詮本編無視した二次創作に何をぐちゃぐちゃ言っているのだ。
面白いかそうでないか。
自分の趣味に合わないと言うのなら断固スルーしろ。ここは2ちゃんだ。
どっちでもよくはないな。
>>556は小次郎が山門から動けない前提で書いている。
続きは
>>561ではなく
水銀「ちょっとセイバーのところに行ってくるわぁ。
小次「気をつけてな。
のような形をイメージしていた。
>>556は見ての通り細かいことは何も書いてない短編だが
だからこそ小次郎が山門から動けないという前提が崩されると困る。
寄りしろを移したSSを書くなと言うつもりは無いが
これについてのデフォルトは原作の設定でやってほしい。
水銀燈「乳酸菌摂ってるぅ?」
キャ「取りあえず一杯の紅茶を飲んでその味を堪能しましょう。
大抵の憤りはこれで収まります」
>>572 涼子「姉さんそれは本当は『大概の問題は、コーヒー一杯飲んでいる間に、心の中で解決するものだ。
あとはそれを、実行出来るかどうかだ』よ?」
キャ「え? あら? 紅茶じゃなかったのかしら?」
涼子「わざわざ上にまで問い合わせたんだから間違いないわ」
キャ「そう…」
hoshu
水銀「ここは涼しいわね〜」
めぐ「あ、水銀燈」
小次郎「お邪魔する」
めぐ「あ、どうも…」
水銀「こっちが小次郎でぇ、こっちが私のミーディアムのめぐよぉ〜」
小次郎「水銀燈が世話になっている、私は山門の番をしている小次郎だ」
めぐ「こんにちわ、私は柿崎めぐ…あなたが良く水銀燈が言っていた恋人さんね?」
水銀「ちょ、ちょちょちょっと待って、なんでそうなるのぉ〜?」
めぐ「そう言いながら」
小次郎「顔が真っ赤だな」
その後看護婦に注意されるまで顔を赤くしながら騒ぐ水銀燈だった。
保守
アサ次郎と銀さまの組み合わせはもはや聖杯かアンリかローゼンが生み出したとしか思えない
>>579 「水銀燈なんて所詮ジャンクだし別にいらないよ。
どっかの侍とでもくっついたらいいんじゃね?
ボクは蒼星石きゅんだけいれば十分さ。ハァハァ」
という腐れローゼンが脳裏をよぎったが、
これだと水銀燈があまりに可哀想だな。
水銀「保守るわぁ〜」
めぐ「ふが」
セイバー「ふふん」
>>582 キャ「ふふふ」
涼子「クスクス」
水銀「あらぁ〜?」
めぐ「クスクス」
>>583 …とりあえず、この三女は無駄に勇気がある発言をしたことは理解した。
ほしゅ
保守
保守
涼子「保守するですぅ……!!ごほん!ほ、保守するね!」
水銀燈「仕事が多いと大変ですわね…って私まで…orz」
キャスター「(ここは私もそいつをよこせー!とか言っておくべきかしら…)」
水銀燈さんじゅうななさい
水銀燈「あんた、それ『水銀燈さん、十七才』よねぇ?まさか……」
キャスター「まさか私よりも18才も年上なんてことはありませんわよね」
涼子「お姉さん、それ、サバ読み過ぎ」
水銀とうさんじゅうななさい
↓
水銀父さん十七才
水銀燈三十七歳!
594 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/09/17(月) 09:36:26 ID:kEpiuxc9
まあ水銀燈はドールだから気にしてなさそうではある
まあ、実際作られてから百年以上経過してるわけだし
40です。
7月後半頃に
>>243-245のハルヒサイドのバージョンをほとんど書き上げていたのですが……
なんとなくしまっておいたのですが書いた物をしまっておいてもなんなので保守代わりに投下させていただきます
5レス分ほどですがよろしくお願いします。
ちょいと早い夏の宴 アナザーバージョン 1/5「きっかけ」
その前日の放課後、SOS団の部室?のドアがバタンと大きな音を立てて開くなり涼宮ハルヒは叫んだ。
「有希、みくるちゃん、あしたの晩は縁日へ繰り出すわよ!!」
「はいはい、SOS団みんなであしたは縁日か、やれやれ……」
キョンはぼやきつつも頭の片隅にみくるや有希の浴衣姿が頭をよぎる。
そして彼曰くついでに、本当についでにポニーテールにしたハルヒの浴衣姿が鮮やかに頭をよぎった。
(ビュ〜ティホ〜!!……いや朝比奈さんや長門の浴衣姿がだぞ。
ポニーテールにしたハルヒのうなじがちょっといいなとか、
いつもと違うあいつのおしとやかそうな浴衣姿がかわいいだろうなとか、
そんなことは断じて考えていない!)
「それはいいアイデアだと思います、涼宮さん。」
執事喫茶にでもいそうな笑みを浮かべてハルヒの意見に賛同する古泉。
「ほえ〜、縁日ですか〜」
いつものメイド姿でお盆を胸元に抱え目を丸くしているみくる。
はたしてみくるの時代に縁日はまだ残っているのか?
「ごめ〜ん、古泉君にキョン、そうじゃないの、残念だけど違うの。女の子だけよ。
うちの妹達も涼子も凜もみんな誘ってね!」
ハルヒは当初、SOS団とその他大勢で行く予定で、周りのみんなに声をかけていた。
「いいわね〜だったら今日は女の子だけでいくことにしない? みんな浴衣着てさ」
それを聞いた遠坂凜の一言に周りの女性陣が乗ったため当初の計画は方向転換を余儀なくされることとなった。
『SOS団縁日捜索』は『女性だらけの浴衣大会(人選の)ポロリもあるよ!』に変更された。
その結果、キョンと古泉はメンバーからポロリと抜けてしまったのだった。
女性陣は浴衣の調達のためそろってどこかへ消えてしまった。
そのため、珍しく古泉一樹とキョンという組み合わせでの下校となってしまった。
「せいせいしたぜ」
はたから見ると明らかに不機嫌そうなキョン。
「そうですか?ところであなたは明日の晩、どうするおつもりですか?」
古泉は『あなたが思っていることは全てお見通しです』という微笑みを浮かべていた。
「どうもこうもないだろう?明日の晩はハルヒのわがままにつきあう必要もなくなったしな。
最近あいつのおかげで無駄に忙しかったからな。
ま、暇になったんだから好きにさせてもらうとするさ」
「もし、明日、僕が縁日に誘ったらキョンくんあなたは来ていただけますか?」
いかにも楽しそうに質問する古泉一樹。
「気持ち悪いこと言うなよ。
……朝比奈さんに同じ台詞を言われたら何はなくとも出かけるがな。勘弁してくれ」
「それは残念です」
一樹は肩をすぼめ、いかにも残念そうな表情を見せた。
そして縁日当日。10名を超える浴衣を着た美少女達が固まりあでやかな嬌声をあげて縁日を巡る。
集団の先頭を切ってアスカと遠坂凜が浴衣の裾が乱れるのもかまわずあっちこっちの夜店を見て回る。
そして二人は夜店の一つ一つにいちいち楽しげな歓声を上げている。
翠星石は今晩はハルヒやアスカの腕という指定席にのっていなかった。
色違いの浴衣を着ている蒼星石と手をつないで楽しそうに辺りを見回しながら仲良く歩いている。
そしてそのハルヒの腕には今は白地に青い夕顔を散らした浴衣に身を包んだ水銀燈が腰掛けていた。
ハルヒに『これが縁日の代名詞!』といって渡されたラムネ。
それを胸の辺りに抱きしめ、水銀燈は曇った表情を浮かべ終始うつむいていた。
「どうしたの?水銀燈?ラムネは嫌いだった?」
ハルヒは心配になって水銀燈に話しかけた。
「あのさ、ハルヒ、おねがいがあるんだけど……」
胸の中のラムネの中でビー玉がカラリと音を立てる。
「なあに、この私にできることだったら、何でもいってみてよ!」
「……できたらでいいのよ。できたら今、柳洞寺の山門にいる奴にラムネを1本、差し入れてきてもらえないかしら?」
普段の水銀燈からはまるで想像も出来ないおずおずとした態度で歯切れも悪くハルヒに頼んだ。
「「え?!なんでよ?」」
ハルヒとたまたまそばにいた凛の声がハモる。
山門に小次郎という名前の“門番”がいること。
彼は故あって山門から離れることができない。そして今晩は寺に一人だということ。
この世界にきてからもおそらく縁日なんてものにはまったくいったことがないだろうこと。
だから縁日の雰囲気を味わってもらいたい。
だからせめてラムネを飲ませてやりたいと思ったこと。
ただ、出かけるときに浴衣姿を『美しい』といわれてからなんとなく顔を合わせることができないこと。
だからできたら水銀燈からということは内緒で差し入れてほしい。
そんなことを普段の彼女には似合わない訥々とした口調でハルヒと凜に打ち明けた。
「いいわよ、1本といわずに10本でも20本でもね!」
にぱっと明るい表情を浮かべ、何か楽しげな口調でそう宣言すると携帯電話でどこかへ連絡するハルヒ。
「あ、古泉くん。悪いんだけど冷たいラムネを持てるだけ持って柳洞寺の山門にいってくれない?
それからたこ焼きと焼きそばとかもたくさん持ってね。
……なんだったら他にも飲み物追加してもいいわよ。
どうせキョンは暇してるんだろうから荷物持ちに使えばいいわ。
そこに小次郎っていう人が一人でいるの、その彼に縁日の気分を味あわせてもらいたいの。
うちのかわいい妹と私の大親友である水銀燈のお願いだからね。
絶対にかなえてあげたいのよ!!
ただね、彼には水銀燈から頼まれたことは出来たら内緒にしてほしいわ」
『翠星石の大親友なんかじゃないですぅ〜』
そんな翠星石の声を無視して電話を続けるハルヒ。
「いいから山門で縁日でも宴会でもいいから盛大にやっちゃってちょうだい!」
「いや、だからそこまでは頼んでないわよ!」
言葉は強がっているもののハルヒの言葉に珍しくおろおろしている水銀燈。
そんな彼女の態度はいつもの角張った態度とはほど遠い、至極当たり前の少女が強がっているような風であった。
水銀燈がアサシンのサーバントのことを、それも普段の彼女に似合わない仕草でハルヒにお願いしている。
そんな様子を見ていた凛はクスリと笑い、ハルヒに内緒でアーチャーを呼び出す。
「何たくらんでるのよ、凛」
アスカが燐の隣でにやにやと笑っている。
「べっつに〜。だって楽しそうじゃない? アスカもそう思うでしょう?」
「ま、そうねぇ」
アスカも携帯電話で誰かに連絡を始める。
「あ、シンジ、あんた今どうせ暇でしょう? だったら……」
そして凛は小次郎には訳を内緒で彼のもとへ行き、宴会を催すように言いつけた。
「承知した」
(あの堅物のアサシンのサーバントがドールとはいえ女性に心寄せられるとはな、全く持って愉快なことだ)
アーチャーはなぜか知らず知らずに笑みがこぼれるのを止めることができなかった。
(これはからかわない手はないな)
キャスターも携帯電話で宗一郎に連絡して山門で宴会をするようにお願いする。
訳を打ち明けられた宗一郎は非常に不機嫌そうな声を出していた。
(許すまじ、佐々木小次郎!! 我がかわいい妹は、この私が守る!!)
めらめらと黒い闘志がわき上がる水銀燈の義兄葛木宗一郎。
「ここを一回りしたら、今度は柳洞寺の山門へ繰り出すからね!
そして縁日でも宴会でもなんでもいいから楽しく騒ぐわよ!!」
のりのりのハルヒ。そのハルヒと同じくらいに浮かれている凜、アスカ、涼子。
如何にもうれしそうな笑みを浮かべるキャスター。
楽しそうな雰囲気に乗せられて喜んでいるのりと雛苺、イリヤ、薔薇水晶。
やれやれといった表情の蒼星石。
何のことかさっぱりわかっていない様子のセイバーと雪華綺晶。
しかし二人とも何かおいしいものが食べられるかも知れないくらいには思っているようだ。
水銀燈の珍しい姿を見てしまった真紅と翠星石もおもしろがってのりからJUNへ連絡させて柳洞寺の山門へ向かわせる。
特に真紅はかつての出会ったばかりの頃の水銀燈を思い出し、多少複雑な気持ちも胸に去来していた。
だからこそ彼女としては彼女なりに何とかしてやりたい気持ちでいっぱいだったのだろう。
そんなみんなの姿を時折、少しきつい言葉を並べ止めようとしている水銀燈。
しかし終始困った表情を浮かべ、彼女がいかにもおろおろとしていることがわかる。
途中へ彼女らの友人知人を吸収し、一足先に柳洞寺の石段へ先に着ていた連中と合流したときは大人数となっていた。
車座になったみんなの前でラムネ瓶を高く掲げるハルヒ。
「では、改めまして、『超々拡大版SOS団、出張縁日あ〜んど宴会』を祝して乾杯!!」
「かんぱ〜い!!!」
各所で乾杯の声が上がる。
「これはなんなのだ水銀燈?」
先ほどまで宗一郎にビールとやら今まで彼が飲んだことのない酒をしこたま飲まされていた小次郎。
今度は訳もわからず宴会の中央に据えられてラムネという飲み物を持たされ、同じく隣に座らされてた水銀燈に質問する。
「もう、知らないわよ!こんなどんちゃん騒ぎ!! 私が知ってるわけないでしょう!」
「……そうか」
「そうよぉ!」
「しかし、楽しいな。こんな楽しい思いをしたのは初めてかもしれん」
「あ、そうぉ?」
何故か自分でも知らずパァッと明るい表情になる水銀燈。
「ああ、サーバントになってから、……いや、おそらくなる前もこんな楽しい宴はなかった。
しかも隣に水銀燈がいるとはな」
「な、何わけのわからないこといってるのよぉ!」
(水銀燈もたまには素直になった方がいいと思うよ。私が思うことじゃないかも知れないけどね!)
会話は聞こえていないが小次郎の隣で何かをしゃべって真っ赤になっている親友をハルヒは優しく温かい目で見つめていた。
「やれやれ、結局こうなるのかよ」
ラムネを手に取り、いつも通りにぼやくキョン。
しかし言葉ほどいやがっていない風に見えるのは気のせいか。
「こんなにたくさんの人が水銀燈さんのために集まったのも涼宮さんが望んだからのように見えます。
これも涼宮さんの力の結果なのでしょうか」
キョンの息がかかるすぐ側まできて彼に話しかける古泉一樹。
「気に入らん」
露骨にいやがって距離をとるキョン。
「何がでしょうか?」
顔を近づけたことを言われたのかと思い、わざとらしくニコリと微笑む古泉。
「ああ、気に入らんぞ。まったくな。大いに気に入らんな!
ハルヒのトンデモパワーのせいにして、ハルヒを始め、水銀燈を含めここに集まってきたみんなの気持ちを無駄にする、
そんな無神経な発言はな。
それにもし、自分の力を自覚していたとしても自分の力でここに人を集めるなんてあいつは絶対に望んじゃいないと思うぜ。
あいつはきっかけを作っただけだ。自分のできる範囲のな。そしてみんなはそれに乗ってくれた。
だからあいつはあんなに楽しんでいるんだと思う。
…………いや、今の俺の言葉は忘れてくれ。
この雰囲気とラムネに酔ったらしい。絶対に忘れろ。失言だ。
お願いだからお前の記憶からすべて抹消しておいてくれ!」
「そうですか。失礼いたしました。いや、僕もこの雰囲気に酔っていたようです」
今度は先ほどよりはさわやかな笑みを返す古泉。
「そうか」
ちょっとホッとした面持ちのキョン。
(しかし残念ながら忘れはしませんよ。珍しくあんなまっすぐなあなたの本音が聞けたのですから)
一樹の手の中でラムネの瓶がからりと音を立てた。
(こんないい機会は滅多にありません。あなたに本当によい物を見せていただきました)
「キャスターさん、唐揚げあがりました!」
「アキトさん、すみませんね。涼子ちゃん達がデートの途中に無理矢理連れてきてしまったのに……その上料理までして頂いて」
「いや〜、デートとかそんなんじゃないです。それにみんな楽しそうだから別にいいですよ。
ルリちゃんには後で俺から埋め合わせをしておきますから」
「よろしくお願いします」
「だ〜から〜、ほんっとあんた達って頭にくるくらい胸、大きいわね」フニフニフニ
「あ〜れ〜、涼宮さん、あ、え、ハフン」
「まったく、よくもまあ姉を差し置いてここまで大きく育ったものよね」ムニムニムニ
「姉さん、やめてください……あ、そ、そこは……」
グビグビグビ。ハフ〜「「まったく、大きければいいってもんじゃないわよ!!」」
「「誰か助けて」くだひゃ〜い」
「やれやれ、しかし、涼宮さんも遠坂さんもラムネであそこまで盛り上がれるとは……でも今日は“アルバイト”はなしのようですね」
「長門有希、今あなたの口に入ったタコさんウィンナーは私の目の前の皿にあり、先ほどから私が目をつけていたものです」
「ハムハム……早い者勝ち。俗に『勝負は下駄を履くまではわからない』という。それと、同じ」
「卑怯な!!」ガキィ!!
「モグモグ。ポテトフライおいしい……」キーン!
モキュモキュモキュ「雪華綺晶、そのポテトフライはーー!!」
「……隙あり(パクっ!)」
「あああ、長門有希、あなたは! 一度ならずも二度までも!」
「油断大敵、火がぼうぼう」
「うにゅ〜〜おいしいの」
「この苺のおまんじゅう、甘くっておいしいわ、今度シローに買ってきてもらおう。もちろんバーサーカーにもあげなくちゃね」
「おいしい。今度、私もお父様に“うにゅ〜”を買ってもらう」
「ヒック、だからJUNは私のミーディアム。心もつながった、いわば一心同体の存在なのだわ。ヒック」
「……ジュンくんのことは昔から知っているの。幼なじみというアドバンテージはとってもとっても大きいのよ……ヒック」
「ウェ〜イ、私だってJUNとは心も体もつながっているです〜。
だからチビ人間は残念ながら翠星石だけのものですぅう」カックン、カックン。
「あらあら、JUN君もてるのね。残念ね、今日は二人もJUN君がいるのだからもう一人増えればみんなでわけられるのにね」
「……だれだよ、こいつらにへんなもん飲ませたのは……」
「やっぱりね、長物よりは短いナイフのほうが取り回しもきくし接近戦にはもってこいだものね」
「まあな、俺も片手で使える程度のものではないとな。長物で振り回されるのは性に合わん」
「だいたい貴様、弓兵のくせに。……まあ、そんなことどうでもいいだろう、一流の宝具を一度に大量に使えば……」
「貴様には刃物のなんたるかを語られたくはないな」
「獲物に思い入れがないなんて最低よね」
「……しかし、最初のうちは派手に出てくる割には扱いが軽い。挙句の果てにかませ犬とか青いのとか呼ばわりだ」
「僕だって青い方とか影が薄いとかツンデレじゃない方とか、やられ役だとかさんざんなこといわれてるけど」
「私も黄緑とか“わかめ”とか、名前を間違えられたあげく出番があまりにすくないと思えるのはどうしてでしょう」
「「「はあ……」」」
「ま、今日は楽しむか……」
「そうですね」
「何か皆さんとは気が合いそうですわね」
「……ファースト、シンジからもう少し離れなさいよ」
「イヤ。あなたこそ腕、碇君から離して」
「イヤよ!」
「逃げなきゃダメだ、逃げなきゃダメだ、逃げなきゃダメだ、逃げなきゃダメだ、逃げなきゃダメだ……」
「どうしてわいがこんなことを……惣流にあごでこき使われてコンビニまわって野菜やら肉やら買うてこなけりゃあかんのや」
「WAWAWAわけわかんねぇ〜!どうして涼宮に買い物を頼まれなきゃならんのだ!」
『『ぐずぐずしてないで、とっとといってこ〜い!ジャージ男にナンパ男!』』
「「なんでやねん!」」
「す、鈴原、買い物手伝ってあげ……」
「やれやれやれ……」「ほんっと、みんなバカバッカ……」
不思議で楽しい宴もいつか終わりの時が来る。
夜風が少し肌寒い境内と石段に散らばったゴミをまとめたり、箒ではいたりと、自主的に片づけを始めるハルヒ達。
「本日はそこまでにしてお帰りいただいてもよろしいですか?片づけは明日改めて私がいたしますので」
キャスターは片づけをしているハルヒ達になぜか声を殺してそうお願いした。
「いいえ。私たちが汚したのですから片づけくらいさせてください」
そういって一向に片づけの手を止めないハルヒ。
「いえ、出来ましたら今晩はもう静かにしておいてやりたいので」
微笑むキャスターの視線の先には水銀燈と小次郎の姿があった。
水銀燈は浴衣が汚れるのもかまわず石段に腰掛けて、眠ってしまっているらしい小次郎を膝枕して彼の頭をゆっくりとなでている。
そしてその水銀燈の顔には普段は見せたことがないような柔らかい笑みが浮かんでいた。
「……そのようですね。では甘えさせて頂きます。
どうもすみません、キャスターさん。私たちが勝手に押しかけて騒いでそのままにして帰ってしまって」
「いいえ、本日は妹と小次郎のために来て頂いて大変ありがとうございました。これからもお友達でいてあげてください」
「当然です!水銀燈は私のかわいい妹分で大の親友ですから!」
と小声で叫び? 得意げに胸を張るハルヒ。
しばらくすると、カラコロという石段を下りて消えていく下駄の音、夜風の凪ぐ音、虫の鳴く声……
そんなものだけが山門の周りに聞こえていた。
「あ〜楽しかった!」
石段を下りきったアスカは何かに解放され、ここまで来れば大丈夫だろうとばかりに大きく伸びをして本当に楽しそうに笑った。
「ほんとにね!!」
喜色満面、いかにもこれ以上楽しいことはなかったという楽しげな表情で賛同するハルヒ。
――不思議なことはなかったけど楽しいことはたくさんあった気がするわ。
「特に水銀燈のいろんな表情が見られておもしろかったですぅ」
にんまりする翠星石。
「ハル姉、あの小次郎って人と水銀燈ってうまくいくかな」
アスカは急にトーンを落としてぽつりとつぶやいた。
「う〜ん、わかんないわね。
でもね、あの二人って恋人同士っていうよりも仲のいい兄弟とか家族みたいな感じにもみえたけど」
ハルヒはあの水銀燈の小次郎へと向けられた暖かい目は時折アスカが翠星石に向けている視線にも似ているような気がしていた。
「そうなんですかぁ?翠星石はあの水銀燈とちょんまげデカ人間はなかなかお似合いに見えたですよ」
翠星石はこの世界で新しい居場所を見つけた自分と同じように水銀燈達にも新しい何かを見つけてほしいと願っていたから。
「なるほどねぇ……」
アスカはハルヒに内緒で凜に聞いた話を思い出していた。
小次郎はサーバントという存在で、特に彼はあの山門を触媒として召喚されたのであそこから遠くに行くことはできない。
前の世界ではあそこを通ろうとする敵を倒す、ただそれだけの存在だったと。
そして前に翠星石に聞いた話ではドール達姉妹は元々はアリスゲームというつぶし合いをする敵同士。
彼女らが目覚めた時に出会った親しい人間とミーディアムとしてある契約を結ぶがミーディアムとはいわば力のストック先。
水銀燈も長い時を過ごす間もいつも共にある人工精霊を除けばたった一人で“家族”と思える存在はいなかったのかも知れない。
――だったら二人が家族としての絆を求めてもおかしくはないわね。私たちみたいな姉妹もいるんだし。
「アス姉にはわかるですか?」
「このアスカ様は、あんたっほどお子ちゃまにはできていないからね。へへ〜ん」
「翠星石は十分すぎるくらいレディですぅ。お子ちゃまっていう方がお子ちゃまなんですぅ!」
「お〜ほっほっほっほっほっほっ!」
「な〜んかむかつくですぅ、アス姉のくせに生意気ですぅ!」
頭にきてアスカを追いかける翠星石。笑いながら逃げるアスカ。
カタカタと下駄の音がせわしく響く。
そのうちハルヒを中心にぐるぐると追いかけ回るアスカと翠星石。
アスカは不意に立ち止まり、ハルヒと翠星石をギュッと抱きしめる。
「きゅ、急にななななな何をするですか〜??!!」
急にアスカに抱きしめられてじたばたと彼女の腕の中でもがく翠星石。
「アスカ、なによ、急に!」
妹に不意の行動に面食らうハルヒ。
「いや〜、この世界の私達って幸せだな〜って思ってさ」
二人を抱きしめている腕に少し力を込めて楽しそうに笑うアスカ。
「なにを今更当たり前のこといってんですか、このぼけぼけのアス姉は!」
と翠星石はその小さい腕で姉を抱きしめ返そうとする。
「そうよ、幸せで当然でしょ! この私とあんた達二人が姉妹になって一緒にいるんだからみんな幸せに決まってんでしょ!!」
この世界を作ったのかも知れない長女は妹たちを抱きしめ返して力いっぱいそう宣言をした。
603 :
40:2007/09/17(月) 20:55:04 ID:Naa7RVUh
すみません、最後、5レス目が字数制限を超えてしまったので分けました。
お目汚し、失礼致しました。
>>603 激しくGJ
やべぇ、さっきからニヤニヤしっぱなしだww
良いもの見せてもらったぜ!!
WAWAWAわけわかんねぇ〜で吹いたw
>>603 GJ!いいもの読ませてもらいました。
次作も期待させてもらいますね。
GJ,すげえほのぼのした
保守
保守
保守
小刀でギュッ
お久しぶりです、40です。
保守、ということで仕事から帰って就寝前にちょいと走り書きおば……
残暑というにはまだ熱すぎ、蝉時雨もまだやまない休日の夕方。
とはいえ図書館の中はひんやりとして静かだった。
その図書館の中で一成と涼子、そして凜の3人が集まって黙々と何か書き物らしきことをしている。
「ん〜〜、終わったぁ〜!」
書き物をしていた手を止めて、不意にのびをする凜。
「凜、ご苦労様。こっちもだいたいめどついたわ。一成は?」
「だいたいこっちもけりはついたよ」
「じゃあ、今日のところはお終いね。二人ともご苦労様」
「ごめんね、凜。休みの日までつきあわせちゃって」
涼子は二人から紙の束を受け取って鞄にしまう。
「いいわよ。こっちは暇だったし。
それに文化祭の実行委員長なんて涼子に押しつけたのはこっちなんだしね。
まさかハルヒにやらせるわけにはいかないでしょう?」
凜も帰る用意をしながら涼子に答える。
「まあね。それもおもしろそうではあるけどね」
いかにも『おもしろそうよね』とばかりに笑う涼子に手を止めて勘弁してくれという表情をする凜と一成。
「ねえ、凜。ところでつきあいついでに晩ご飯、うちで食べていかない?」
「いいの?」
「ウン。なんだったらアーチャーもいっしょでいいわよ。一成くんもいいでしょ」
「ああ、かまわないよ」
「まあ、アイツはどうでもいいけどね。どうせ聞こえているから勝手についてくるわよ。
……でも二人も増えて、いいの?」
「うん。今晩は山門の側で鉄板焼きだってお姉さんはいってたし。少しくらい人数が増えても大丈夫よ」
「へ〜、あんたんとこ、珍しいことするのね」
「たまにそういうことしないと銀ちゃんがすねるから」
「あ〜、なるほどねぇ。水銀燈もおアツいことで」
ニヤニヤとした笑みを浮かべる凜
「当人は否定してるけどね」
「あ、ツンデレってヤツね! ハルヒと翠星石以外にも身近にいたのね、そういうヤツ」
と凜は感心したような表情でウンウンとうなずく。
そんな凜を見て眉毛をハの字にして困った表情をする涼子。
眉間にしわを寄せて(お前が言うなよ!)と心の中で突っ込みを入れる一成。
>>614 一成の言葉づかいに違和感が…
だがそれ以外はGJ
保守
保守
>>614 GJ
…スレの皆に質問なんだが水銀燈のクラスの文化祭の出し物
どれがローゼンメイデン「らしい?」
まあ食いキャラがいくらかいるので喫茶って手もあるんだが…
後さらに涼子のクラスの出し物も一緒に考えてくれるとありがたい
>>618 キャスタープロデュース、衣装協力ジュンによるゴスロリコスプレ大会とか。
女性客はゴスロリに、男性客は執事っぽい服に着替えてもらって、
ドールズを抱いてみつさん(相田ケンスケが出張してきても可)に写真を撮ってもらう。
真紅の趣味でお茶会(あえて喫茶店とは言わない)ってのも良いかもね。
涼子のクラスは演劇を。
監督ハルヒ、脚本涼子、主演女優のり、雑用キョン&士郎その他で。
のり「えーっ? わ、わたしが主演だなんて無理だよー。
凛さんやハルヒさんや涼子さんの方が……」
ハルヒ「あたしは監督だし、涼子は脚本だもの。主演まで手が回らないわ。
SOS団や実行委員の仕事もあるしね。
凛にはもちろん出てもらうけど、凛は男装してもらう予定なの。
大丈夫よ、のりは磨けば光るわ。あたしの目を信じなさいって」
キョン「って! クラスだけじゃなくSOS団でも何かやるのかよ!!」
>>619 では中をとったらゴスロリ執事お茶会、オプションメニューで写真撮影つき?
凜「男装……ってもしかしてハルヒはあたしが胸薄いっていいたいわけ?」
ハルヒ「誤解よ〜。そうじゃなくって凜は凛々しいくてかっこいいから」
アーチャー「凜、俺は知っているぞ。おまえの胸が洗濯板d グワッ!」
凜「余計なこといわない」
ハルヒ「しっかし、ほんとすごい裏拳ね……格闘モノでもいけるかしら」
>>620 こういう展開はいつ読んでも=ャ=ャしてしまうw
>>620 >>621 こんな感じですか?
凜「で、でもあたしはいやよ。そういう趣味ないし、これでもやっぱり女の子だから」
ハルヒ「凜〜、そういわないで頼むわよ〜。あんたみたいな逸材そうそういないんだし」
アーチャー「まあ、おまえが女らしいことは私がよく知っているぞ。
先日も通販で寄せてあげr ゲォフォ!」
凜「アーチャー、あんたは『口は災いの元』ということわざをしっかりと覚えておくべきよ」
ハルヒ「今のは肘がみぞおちに入ったんだと思うけどよく見えなかったわ……。でもやっぱ適材適所よね」
保守
ゴスロリ喫茶となると、近所の無口3姉妹の次女・三女、
そして一成あたりが着せかえ人形として生贄にされる可能性が…
ん?誰だこんな時間に…(ry
>>624 まあ、無口3姉妹の次女・三女ならかわいいから結構似合うだろうな。
え?ここの次女?
かわいいという表現はちょっと……
……と、どこかの弓道部の副部長か、どこかの組織の司令が言っていたことにしておこう。
>>625 涼「うふふふふふふふふふふふふふふふふふふ」キ「りょ、涼子…ちゃん?」
水「りょうっ、涼姉…?お、落ち着いて?ね?」宗「…………冷静にな」涼「うふ、うふふふふふふふふふふふふふふ」
キ 水 宗「聞こえてないし…」
水銀燈「だ、だから涼子姉は可愛い系じゃなくて美人系だから、……小次郎、あんたもなんかいいなさいよぉ!」
小次郎「いや、水銀燈の方が美人だ」キッパリ
水銀燈「こ、こんな時にそんなこというんじゃないわよぉ!」
小次郎「どんなときでもいえるが?」
水銀燈「そうじゃなくて……」
涼子のことはそっちのけで耳まで真っ赤にしながら小次郎に怒鳴りはじめる水銀燈。
キャスター「あら、銀ちゃんと小次郎は別の世界にいってしまったようですわ」
涼子「うふふふふふふふふふふふふふふふふふふ」
キャスター「さて、こちらはどうしましょう」
宗一郎「ど、どうすれば直るのだ?」
キャスター「わかりませんわ? バーサーカーでも連れてきて一発殴っていただくとか……それともルールブレイカーかアヴァロンか……」
涼子「うふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ」
ペシ!
涼子「いた!」
一成「おい、文化祭の準備で忙しいのだ。実行委員が遊んでいる暇はないぞ」
涼子「あら、一成くん、別に遊んでいるわけではなかったのだけれど」
一成「だったら、これから手伝ってほしいのだがな」
涼子「ま、いいけどね。でもひどいのよ、
>>625くんったらね、私のこと可愛くないみたいなこといって」
一成「まあ、涼子はどちらかというと忌々しいことにかわいいというよりは美人だからな」
涼子「で、でも私だって女の子だもの、可愛いとか言われたいじゃないの……」
キャスター「……あら、まあ」
一「(こういう時、衛宮なら何と言うだろう…よし…)ああ、そんな事を思い悩む所など、とても可愛いと思うぞ」
涼「え……えぇー?……そうかな?そう思う?」一「うむ、思うとも(恥ずかしいぞ衛宮)」
涼「えへ、えへへへへへ(///)」
キ「あらあらまあまあw」
宗「………………………………………………」
保守
このスレみてると予想外のカップリングに萌える
涼子×一成とか銀×小次郎とか想像もできんかった
さて、ニコニコで行われる愛されキャラ選手権…
今まではお隣の無口な次女ややかましい3女に負けましたが、
今度こそこちらの水銀燈が勝てる様6時より応援を開始いたします
保守
保守
保守
改革
ワロタwww
谷口「くそ。柳洞の奴、女に興味ないような顔して上手くやりやがって」
国木田「本人たちは別にそういうつもりじゃないみたいだけどね」
谷口「それでも羨ましいものは羨ましい。うーむ、流行は予想外のカップリングか。
となると桜田か、いやここは頑張って遠坂と……」
のり「ごめんなさい。今日は早く帰って夕食の用意をしないと」
遠坂「冗談じゃないわ。なんで谷口なんかと」
国木田「やっぱりあれじゃ駄目だろうなぁ」
保守
谷口「では、ここは大穴狙いで間桐辺りを」
桜「済みません、急いで帰ってセンパイと晩ご飯の支度をしないと……」
谷口「くそ〜、どうして衛宮や碇ばかり持てる?! 俺の方がいい男だろうが?!」
イリヤ「あ〜、WAWAWA男がサクラにチョッカイだしてた〜!」
谷口「あ〜、ガキは選考対象外だから帰った、帰った」
イリヤ「レディに向かってその言い方は何よ?!」
谷口「ガキンチョにガキンチョっていって何が悪い」
イリヤ「ムカ〜! バーサーカー、このWAWAWA男を死なない程度にこらしめて頂戴」
谷口「あwせsrdftgfytfhygふhj」
WAWAWA男ww
WAWAWA男よ
みっちゃん
と言う選択肢が有ったり無かったり
>>641 WAWAWA「年増に興味はない!」キッパリ!
みっちゃん「……と、年増……」
キャスター「あら、そう……じゃあ死になさい!」
>>642 テラ少佐wwww
でもこの三人ほとんど不老みたいなもんだから先を考えるとキャス子さんもありだぞ谷口。
まあその前に先生倒さないとなw
保守
>>643 宗一郎「うむ、私は誰の挑戦でも受ける」
谷口「だから、先生の奥さんなんか、手ぇださないって。年増には興味ないから」
宗一郎「そうか……、谷口、赤点。……人には許せない一言というものがある、ということをしっかりと覚えておくのだな」
谷口「ぎょへ〜〜〜?!」
葛木は倫理担任だからそういうことには無表情ながらも敏感なのかとオモタ
保守
648 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/10/08(月) 23:43:11 ID:Yo9+id5P
保守age
保守
水銀燈「わ、私、補習は回避したからね! あんた達、3度も言わないでよぉ!」
小次郎「補習ではない、保守だ、よく見ろ水銀燈……」
プチ萌えた。
姉妹スレ全体に言えることだが最近SSがめっきり減ったよね
>>652 書いてるのは素人だけど読んでいるのはある意味スペシャリストみたいなもんだから
いろいろケチつけちゃうからね
あと単純にスレ増えすぎなんじゃない
ほとんど人口いっしょでしょ
三分の一になってもしょうがないのかな
スレ増えすぎって新参スレで言うことかいw
ケチつけるってのもあんまり関係ない気が。
以前やたら長編が多かった時期は小説作法みたいな批評されたりしても
一定のペースで投下されてたと思うけどなあ。
職人さんのネタが尽きてきたというか、職人さんがいなくなったのかね。
保守しながら職人の降臨を待つ
投下しようと思ったらいっぺんにしたほうがいい?書いたのを順次うpでもおk?
>>656 書きたいことがオチまでしっかりしてるならまとめて投下した方がいいかも。
とりあえず投下して、他の人が勝手に続きを書いて、
それに触発されて更に続きを、って展開も楽しいけどね。
一部の作品知らずに書いたら叩かれるもの。
知らなさ杉もどうかと思うけど
>>656 とりあえず投下してくれ。それだけで十分だ。
保守
保守
1/3
水銀燈がいる。手を伸ばせば届く位置に。
しかし、水銀燈には自分の姿は見えていない。
夢なのか?
自分も夢を見るのか?
小次郎は問うた。答はない。
別の世界がある。
殺し合う世界が。
セイバーが、ライダーが、アーチャーが、キャスターが戦う世界。
士郎が、桜が、凛が、宗一郎が叫び、悩み、苦しみ、謀る世界。
その世界こそが現実ではないかと疑ったこともある。
涼子がいて、水銀燈がいて、微笑みあう世界こそが偽りなのではないかと。
綾波とアスカの巨人も、ルリの星船も、異世界の妄想ではないのかと。
この世界はどれでもない。
そこには水銀燈がいる。何かと対峙している水銀燈が。
2/3
――真紅。
水銀燈に立ちはだかるのは真紅。
水銀燈の憎しみを小次郎は感じていた。そして、真紅の哀しみを。
違う。
小次郎は叫ぼうとした。
姉妹で争うのは違う。水銀燈、お前は憎しみ以外のものを持っているはずだ。
声は出ない。それどころか身体すら動かない。
やめろ、水銀燈。やめてくれ、真紅。
しかし、憎しみの矛は収まらない。
二人のドールの戦いが始まっていた。
自分は何をしているのか。
小次郎は傷ついた水銀燈を見下ろしていた。
この世界が、ドールたちの本当の世界だというのか。
姉妹で殺し合い憎しみ合う世界が。
ならば、この世界は間違っている。
例え、自分が殺し合いを演じたとしても。
屍山血河を作り上げたとしても。
サーヴァント同志で永遠に殺し合う運命を受け入れたとしても。
水銀燈は違う。そんな運命は許されない。
護らなければならない。
ならば、自分が護ろう。この世界で。
力を失っていたとしても、微力であろうと。
護る力の有無ではない。護る意志の有無が問題なのだ。
今持っている全ての力で水銀燈を護ろう。
この世界にいる限り。この世界が続く限り。
3/3
水銀燈を護る。
決意が自分の身体を輝かせている。
小次郎はそう錯覚した。
やかで、水銀燈が名を呼ぶ。
小次郎ではなく…この世界での名前を。
「…行くわよ、メイメイ」
>>665 新しい切り口だな…
その発想はなかったGJ
>>665 GJ!
文化祭の出だしを取りあえず投下します
水銀「え〜? 小次郎は無理〜〜!?」
夕食時、柳洞寺に水銀燈の声が響き渡った。
キャ「そう、小次郎は元々門を依り代にしているの。
今まではそれを時間を区切って移動していたんだけどそれのしすぎよ」
涼子「銀ちゃん結構自分に変えてたもんね〜」
水銀「ううう」
今の話題は学校の文化祭の時の小次郎の居場所についてである。
キャ「そういう訳でしばらくは小次郎は寺から動かせないの…」
水銀「…解ったわぁ〜」
水銀燈はそれだけ言うとしょぼんと項垂れながら自分の部屋へ歩いていった。
その翌日、水銀燈は気もそぞろに教室内でやっている文化祭の出し物の案を聞いていた。
ジュン「だから! なんでそう食べ物にこだわるんだよ!」
セイ「文化祭の文化とはすなわち食文化の事を指しているのです」
ジュン「んな訳ないだろ!」
金糸「それよりもその衣装撮影ってもしかして私達に着せ替え人形でもしろというのかしら〜?」
真紅「あら? 誇り高きローゼンメイデンとしてその程度の事簡単に出来なければいけないのだわ」
翠星「そうです、それくらいは朝飯前のはずですぅ〜!」
教室内ではおもに撮影会か喫茶店かで揉めていた。
水銀「だったらどちらもやればぁ〜?
キャス姉ぇに頼めば衣装はいくらでも作ってくれるだろうしぃ、
涼子姉ぇや桜達に下ごしらえでもしてもらえれば私達でも調理はできるしぃ」
教室内「「「「「「………それだ!(わぁ)(ですぅ)(かしら〜)」」」」」」
梅岡「今の水銀燈の意見に誰か異議がある者はいるか!?」
久しぶりの登場である梅岡の質問に教室はシーンと静まり返った。
梅岡「無い様なので水銀燈の意見を採用、
取りあえず許可が出るかどうかはこの後の職員会議で決まるからそのつもりでなー!」
梅岡がそう言うと一旦この場での議論は終わった。
なお水銀燈は自分の意見があっさり通った事に今更ながら驚いてたりするがそこには触れない。
勿論この案は職員会議でも簡単に通った事を追記する。
この3姉妹描きたいんだけどキャスターだけわからないからアニメ観ることにする。
思えば全部わかるのハルヒ姉妹だけだな
保守
お久しぶりです。40です。
>>665様、
>>668様GJであります。
なんかベタな話を思いついたので保守代わりに投下させていただきます。
2レスほどですがよろしくお願いします。
今日も水銀燈は小次郎に山門の傍の石段に座って徐々に準備が始まっている文化祭のことを話していた。
毎晩のように愚痴るともなく、自慢するでもなく、ただうっとうしそうに、それでいて楽しげに。
「済まんな、水銀燈。そのように楽しげな催し物を見に行くことが出来なくて」
と小次郎はいかにもすまなそうにため息をついた。
「別にあんたにきて欲しくていってるんじゃないからいいわよ。
そんな面倒くさいことが学校であるってだけの話だから」
そういわれても小次郎はいかにもすまなさそうな暗い表情をみせる。
「そうか」
そんな暗い表情の小次郎が見ていたくなくて水銀燈はまた今日、学校であった話を続けた。
「それで文化祭のスケジュールをホームルームで確認していたら、薔薇水晶が変なことを言い出したのよ。
『後夜祭にキャンプファイアとダンスがどうしてないの』なんて」
「“キャンプファイアとダンス”とはなんだ?」
「あんた、知らないの?! まったく。それはねぇ」
とひとしきり水銀燈は小次郎にキャンプファイアとダンスについて聞いたことのある内容を説明し始める。
そのとき、文化祭の実行委員の仕事で学校に居残りしていた涼子がようやく帰ってくる。
そして水銀燈と小次郎に挨拶をしながら彼女達の横をすり抜けた。
「ただいま、銀ちゃん、小次郎さん」
「ああ、お帰り、涼姉」
「お帰り、涼子。遅くまで大変だな」
「まったく、文化祭の実行委員も面倒よね。ああ、そういえば後夜祭のダンスの話をしてたみたいだけど……」
「ないのは知ってるわよ」
涼子に茶々を入れられるのを阻止するために途中でぴしゃりと言葉を遮った。
「あ、そう。銀ちゃん、小次郎さんと踊れなくて残念だったわね」
「早く着替えてご飯食べたほうがよくないかしらぁ、涼姉?」
やはり茶々を入れられてしまった水銀燈は小次郎の隣から立ち上がり、涼子を上目遣いに半眼でにらみつける。
「あ、お邪魔虫は消えるね! ごめんなさい、二人とも」
と涼子は笑いながら母屋の方へと走っていった。
「全く、涼姉のヤツ……ま、いいわ」
また、小次郎の隣に座り直す水銀燈。
「で、なんだったっけぇ」
「ダンスについてだ」
「あ、そうそう」
と水銀燈は体育祭でのフォークダンスの話や最近テレビで見た舞踏会でのダンスの話などを小次郎にしゃべる。
気がつくと二人の耳に、かすかにフォークダンスの音楽が聞こえてきた。
「え、この曲は?」
「ダンスの曲なのか」
「まあ、そうだけど」
なぜ夜にそんな物が聞こえてくるのか、水銀燈にはわからなかった。
「なら、踊るか、ここで」
と立ち上がる小次郎。
「ここでぇ?! 第一あんた、ダンスなんか踊れるの?」
小次郎の意外な申し出に驚く水銀燈。
「マスターに教えてもらった」
「はあぁ?! キャス姉にぃ?」
――何考えてんのかしらぁ、キャス姉は?
「マスターが『このようなものがこの世界ではあるのですよ。絶対に覚えておいて損はありませんわ。
特に今のあなたには絶対に必要になると思いますわ』とか笑っていっていたが……」
「で、キャス姉と踊ったわけ?」
「いいや、持ってきた水晶玉に映し出されていたのを見せられ、一人で練習させられただけだ。
『あなたの初めてのお相手はもう決まっていますものね』とかいわれてな」
「キャス姉〜! ま、いいけどね」
水銀燈はキャスターの茶々も今は気にならない。むしろ少し楽しいくらいだった
たぶん水銀燈の初めてのダンスの相手が同じく初めての小次郎だから気が楽だという理由だと彼女は結論づけた。
「では、踊るか?」
「ま、まああんた踊りたいっていうなら相手をしてあげるわ。
あんたのダンスの相手なんかするような奇特なやつは私以外にはいないだろうし」
「しかし、大丈夫か? 『初めては痛い思いをするモノですわ。特に女性の方は』といっていた。
不得手な男性と踊ると女性は足を踏まれるらしいからな」
――それってもしかして社交ダンスのことじゃないのかしらぁ?
やっぱり、と水銀燈はぼけぼけなマスターと世間知らずなサーバントにかすかな頭痛を感じてしまった。
「それなら大丈夫よぉ」
と漆黒の翼を広げてふわりと浮き上がり、小次郎の顔を少し見上げるくらいの高さで止まる水銀燈。
「飛んでいる私の足はさすがにあんたでも踏めないでしょう?
それにこれくらいの高さの方が踊るのにちょうどいいでしょう?」
水銀燈は今晩の格好がいつものドレスで本当によかったと何故かとても安堵していた。
羽が楽に広げられたから? それとも初めてのダンスがいつものドレスだったから?
その両方の理由だったのだろう。
「ああ、そうだな」
「じゃあ、踊りましょうかぁ」
「ちょっとまて。
……わたくしと踊っていただけますか? 水銀燈」
「え?! あ、何?」
急に真剣な表情を造りお辞儀をし、右手を差し出した小次郎をみて彼女は柄にもなく照れてしまった。
「い、いや、踊る前には男の方がこういうものだと教わったのだが、違ったのか?」
――やっぱり、小次郎、社交ダンスとフォークダンスを混同しているわぁ。
しかし水銀燈は彼が真剣な顔でダンスに誘ってくれたのがうれしかったのでそんな些細なことは黙っていた。
――ま、いいわ。こいつと舞踏会のダンスとしゃれ込むっていうのも乙かもねぇ。
「ええ、喜んで」
スカートの裾を両手でちょんとつまみ、普段の彼女からしたら考えられないような満面の笑みを浮かべ、
黒い羽を広げた淑女は時代錯誤で不器用な紳士の誘いに応じた。
その笑みの美しいに心奪われてしばしの間、彼女の手を取るのを忘れる小次郎。
「どうしたのぉ? さっさと踊らないの」
「あ、ああ」
気を取り直して小次郎は彼女の手を取ってダンスに誘った。
かすかに流れるフォークダンスの音楽と、木々を揺する風の音、そして初秋の虫の声。
そんな音楽達の中、月明かりに照らし出されて水銀燈と小次郎はフォークダンスとも社交ダンスともつかない
奇妙な二人だけの舞踏会をしばしの間、楽しむのだった。
おまけ
「おい、涼子、おまえはさっき帰ってきたばかりのはずだがここで何をしているのだ」
帰ってきたばかりのはずの涼子が縁側で座っているのを見つけて一成が話しかけた。
かくいう彼も、涼子とは別の作業が終わって先ほど帰宅して夕食が終わったばかりだった。
涼子はさも楽しそうな表情を浮かべて制服姿のまま縁側でCDラジカセの横で体育座りをしている。
CDラジカセからは山門に向けてフォークダンスで踊れそうな曲が流れていた。
「ん? えっとね、……魔法使いのおばあさんの役」
「はあ? なんだそれは? 今度の文化祭のクラスの出し物のことではないことは理解できるが……」
「日本刀背負った不器用な王子様と、黒い羽を背中にはやした素直じゃないお姫様の仲を取り持つためにね、
魔法使いのおばあさんになって今晩だけ二人だけの舞踏会を開催してあげているの」
「はあ。それはまた大変だな」
やれやれ、とばかりに一成は一つため息をつく。
――また、小次郎と水銀燈のために何か手助けをしているというわけだな。
一成は涼子の何かの邪魔をしないように自分の部屋へと戻ろうとその場できびすを返す。
「別に、全然大変じゃないわよ」
部屋へ戻ろうとする一成に涼子が声をかけた。
「ああ、そうか、そうだろうな」
彼女に聞こえるかどうかわからないが、立ち去りながらそんな答えを返してみた
――しかし、こいつ本当に妹のことを、いや家族のことを大切にしているのだな。
いつもそうだ、と彼は思った。彼女は家族のためなら、周囲の人のためならたいした苦労だとは思わないのだろう。
――学校にいるそこら辺の中身のない女子共とはずいぶん違うものだ。
彼女が統合情報思念体の対ヒューマノイド用インターフェイスだとかなんだとかということとはまるで関係なく。
そう、ただ、ふつうの少女として。
――こんなヤツだからこそ、そばにいても気が楽なのかも知れないが。
なんとはなしに彼の表情に自然と笑みが浮かぶ。
――少しは家族や周りのことばかり考えずに自分のことも考えればよいのだがな。
ふと、彼は彼女が学校から帰ってきたばかりだということを思い出した。
――だとしたら俺がそばにいて見ててやらないといかんのかな、全く危なっかしいものだ。
彼は自分の部屋へ戻らずに台所へ向かう。
たしか彼でも温め直すことが出来る食事があったはずだと思い出して。
GJ!
だが、キャス子と小次郎のフォークダンスを想像して、うっかり嫉妬しかけたのは内緒だ!
風流すぐる…
ツンデレ・無口姉妹とはまた違う雰囲気持ってるよな。これは良い仕事
>>674 GJ!
何かこう他の姉妹と比べてなぜこのこの話は大人というか柔らかいと言うか…
とにかくGJ!!
>>674 いいもの読ませてもらいました、ありがとう。
保守
保守
40さんのファンであります。
ほしゅ
保守
保守
保守
保守
保守
保守
キャスターが分からん
企み系イジラレキャラって他にメジャーなのいないなぁ
企みがことごとく外れている上に、
間違っても長女キャラじゃない上に、
水銀燈と被るけど
金糸雀。
鷹野三四
保守
鷹野三四の知名度あったかもな。ネタも豊富だし。
↑鷹野三四の方が ね
とすると宗一郎のポジションがトミーになるのかw
ほす
保守
こんばんは。
40です。
では保守代わりの1レスものを。
――秋の日はつるべ落としとはよくいったものね。
遠坂凜はそんな日本のことわざになぜかひどく感心してしまった。
今日も今日とて彼女は朝倉涼子と二人、図書室で日課のようになっていた学園祭の資料を作成していた。
そして図書委員から閉館時間だと告げられ彼女がふと我に返り、窓の外を見る。
するとここにきたときは夕日にすらなっていなかったのに今はとっぷりと日が暮れていた。
あまり時間がたったとは思えないのにあまり様変わりした夕闇をみて、そんなことを実感している彼女だった。
――最近日が落ちるのが早くなったのね。
とっぷりと暮れた夕闇の中、凜と涼子の二人は校舎を出てそろって帰宅の途につく。
「凜、今日もつきあわせちゃってごめんなさいね」
「別にいいわよ。劇の練習以外は暇だからね。今はまだ大脚本家がシナリオの手直しをしているところだからね」
「ほんと、ごめんね。……でも涼宮さん、あいかわらずみたいね」
「ほんと」
二人は顔を見合わせて笑った。
それから二人は並んで歩きながらその日のたわいもない出来事を話題に盛り上がる。
谷口が今度は喜緑さんにナンパをしかけたら急に謎の生徒会仮面が現れて彼に根性焼きして立ち去ったとか。
休み時間に誰かが宮本武蔵の話をしていたら偶々それを聞いていた水銀燈が出鱈目を言うなと暴れ出したとか。
そんな世間話が途切れた時、急に凜が真剣な口調で涼子に話しかけた。
「ねえ、涼子、私時々思うんだけど。
本当に私たちマスターとサーバントがこの世界にいていいのかしらってね。
この世界は騒々しいことは確かだけれどとても平和よ。
だけどこの世界には本来ならば聖杯戦争で争っているはずのマスターとサーバントが平和に暮らしている。
それだけじゃなくてお互いに真のアリスを競い、お互いを傷つけあっているというドールとかもね。
そして星の一つや二つ吹っ飛ばせそうな宇宙戦艦や人型決戦兵器なんてものがあるのに。
でも誰もそれを不思議に思わない。変だと思わない?」
「う〜ん、どうなんだろう。私にはそんなことどうでもいいんだけどね。凜はまじめに考え過ぎよ。
私達姉妹はサーバントとヒューマノイド型インターフェイスとドールだし。
で、ドールの親友が電子の妖精だったり私の元の世界では神様扱いされていたり……
ドールと別のサーバントが端から見たらうらやましいほどに仲が良かったりね。
まあ、いわれてみればとっても不思議な世界だけど、別にね」
「そう? でもこの世界で私は生きていていいのかしら? なんて思うときがある。
この世界の私は偽物なんじゃないかって」
「ところで、凜、あなたは今幸せ? もし幸せなら誰が傍にいれば幸せに感じるかしら」
目の前の親友は屈託ない笑顔でそんな重くて単純で当たり前な質問を凜に投げかける。
正義の味方を目指して永遠とも思える時間の中で心がすり切れそうになった不器用なヤツ。
今もすぐ側に姿を隠しているそいつのシニカルな笑みがふと脳裏を横切った。
――ああ、そうか、そういうことね。
彼女の疑問に対する答えはすぐ近くにあったのだ。
――偽物かそうじゃないかなんて関係がない。自分がどう思うか、どう感じるか、そんな簡単なことだったのよ。
「まあ、そうね。幸せだわ。あんたを含めてとってもいい友達やそれからいい相棒に恵まれてると思うわ」
そこらへんで気配を隠して聞いているだろうパートナーにも聞こえるように答えた。
「なら今はそれでいいんじゃない? ……まあ、実はこれ、義兄さんからの受け売りなんだけどね」
「へえ。でもそうかもね。ところで涼子はどうなの?」
「とっても幸せよ。お姉さんや銀ちゃん、そして柳洞寺の家族みんながいて、そして凜や長門さんがいて。
ほんと幸せすぎるくらいに」
はあ、とため息をつき、あんたって子は本当に……と凜はぼやいた。
――それもこの子とあいつ柳洞一成の絆の形かしらね。
「どうしたの?」
「別になんでもないわ。ま、あんたらしくていいけどね。それにあんたも結構ちゃんと家族してるじゃない」
そんな凜の言葉に涼子は暖かい微笑みを返した。
そしてまた、二人の話は他愛もない日常の話に戻って行く。
「じゃあ、私はこっちだから、バイバイ、涼子」
軽く手を振る凜。
「じゃあ、凜、また明日ね。それからアーチャーさんもバイバイ」
涼子はブンブンと手を振ってからクルリと回り、美しいターンを見せると柳洞寺の方へと走っていった。
鞄を手にしたまま伸びをする凜。
――今日もいい日だったわ。
彼女は今、そう胸を張っていえる自分に気がついてフッと軽く笑みがこぼれてしまうのだった。
「アーチャー、出てきていいわよ」
涼子が立ち去り、一人になった凜は見えない彼に声をかける。
「私の存在、分かっていたようだな、朝倉涼子のほうでは」
彼女のすぐ後ろにアーチャーが姿を現した。
「まあ、彼女も一筋縄ではいかない存在だからね。
実際のところ、戦ってもランサーとかといい勝負するんじゃないかしら」
この世界でそんな機会はないと思うけどね、と彼女は笑って付け足した。
時折、セイバーとはけんかをしているようだが。あれはお互いに本気ではないだろう。
「私とはどうだ、凜」
「そんなこと、全然、考える気にもなれないわ」
――親友と彼が戦う姿なんてそんなことは。
「とにかく、帰るわよ。早く帰って夕飯の支度でもしなさい」
「それでは先に帰っていようか?」
「そこまでは急がなくてもいいわよ。一緒に帰るっていってんのよ」
「わかった」
アーチャーはやれやれとばかりに肩をすくめて凜にそう答えた。
アーチャーは凜が歩くのを待ってそのまま後ろをついて行こうとする。
「アーチャー、あんた、アーチャーの分際で後ろを歩かないの!」
「すまなかったな。しかしなんだアーチャーの分際とは……」
「なんでもいいでしょう? あんたはアーチャーなんだから。……といって私の前を歩かない!」
「凜よ、では、私にどうしろというのだ」
無理難題をいうわがままなマスターにあきれ顔になるアーチャー。
「……!」
不意に凜に手を握られたアーチャーは息をのむ。
「よ、横を歩きなさいよ。わかりにくいようだから私がコントロールしてあげる」
凜が赤い顔でそっぽを向いたまま、少し早口でそうつぶやいた。
「じゃあ、お願いしようか」
「まったく、しょうがないわね」
凜は顔を真っ赤にしたままで無理矢理微笑を浮かべた。
「まったく世話のかかる相棒ね。私がいなきゃどうにもならないじゃないの」
――いつまでも側にいなさいよ、絶対に。
「ではよろしく頼むぞ、凜」
――これから私がこの世界でおまえの傍にいる限りずっとかな。
>>699-700 GJ。
えーい、こういうの読まされたらまた書きたくなるじゃないか。コミケの原稿もあるっつーのに。
他の三姉妹スレと違って、このスレにまとめがないのは、
まだ1スレ目だから必要ないって事だよね?
>>701 まとめサイトは2スレ突入あたりで誰かが作ってくれるのでは(他人任せw)
保守