【ピロットちゃん♪】極上生徒会の金城奈々穂応援スレ3
17話、俺の脳内妄想
・・・・・
「もしかして、初めてですの?」
「聞くな!」
壁に手を当てたまま項垂れる奈々穂。
「本番、前に少し練習した方がよろしいのでは?」
気合だけでなんとかなる話ではない事は本人が一番わかっている。
「リハーサルか・・」
久遠がずいーっと顔を近づけてくる。
「わたくしで練習なさっても構いませんわ」
「女同士だし・・」
「問題ないと思いますわ。」
「・・しかし・・・」
「それにウソをホントにするのは会長命令のはずですわ、モー助くん」
そう、ここで失敗するワケにはいかない。せっかくのみんなの努力が無駄になってしまう。
「いいのか?」
「ええ、どうぞ」
青い瞳に自分の姿が映っていて、そこに吸い込まれそうな気がする。
「す、すまないが目を閉じてくれないか・・」
久遠は言われるままゆっくり瞼を閉じた。
肩に掛る奈々穂の手が緊張で震えてるのが伝わってくる。
ここまで必死なのは会長の為なのだろう。そう思うと久遠は少々不快な気分になる。
「!!」柔らかな感触が唇を襲った。
驚愕に見開かれた目には困惑の色が混じっていた。久遠の体が一瞬小さく震える。
「あ、ありがとう、後は頑張る」
頬を赤く染めながらニッコリ笑って、礼を言うと奈々穂は足早に去っていった。
久遠はその背中を見ながら、さっき重なりあった唇に手を当て
「寝る前のキスは頬ですわ・・・奈々穂さん・・」