型月×リリカルなのはクロススレ35

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1名無しさん@お腹いっぱい。
ここは、『TYPE−MOON関連作品』と『リリカルなのはシリーズ関連作品』の、
キャラクター同士の交流等を想像したり、SSを書いたりするスレです。


【前スレ】
 型月×リリカルなのはクロススレ34
 http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1253890131/

【まとめ】
型月×リリカルなのはクロスまとめwiki
http://www9.atwiki.jp/tmnanoha/pages/1.html


 規制時の連絡・代理投下依頼etc.はこちらに

  型月×リリカルなのはクロススレ緊急避難所
  http://www2.atchs.jp/test/read.cgi/tmnanoha/2/

 外部のサイトで掲載されている作品についてはこちらで

  型月×リリなのSSについて語るスレ
  http://www2.atchs.jp/test/read.cgi/tmnanoha/4/


【注意】
 ・作品を投下される方はトリップの着用をお願いします。
  (名前・タイトルの最後に『#■■■■』。■は任意の文字列)
 ・キャラの強弱、戦う両者の戦闘内容等の議論は荒れる原因にもなるので自重しましょう。
 ・次スレは>>980が、反応が無い場合は>>990が立てること。重複を避けるため、必ず宣言をお願いします。
2名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/30(金) 16:45:49 ID:rIQyDQyo
>>1
3名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/30(金) 23:16:15 ID:H2l6Rsw8

だが前スレで煽りに反応するのはいただけないな
4名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/31(土) 00:23:21 ID:DM7ml8z7
乙かレイジングハート
まとめWikiが100万ヒットいきそうだね
5名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/31(土) 00:43:47 ID:HsqRFsj1
一つ覚えの>>1乙…通ると思ってか

ここもクロススレの中ではよく伸びてるしな
これも良質なssを投下してくれる職人達のおかげだ
彼等には白いわんこをモフる権利をあげよう
6名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/31(土) 07:30:50 ID:DPtplRhi
>>1
今日からあなたは乙王です
7名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/31(土) 07:56:10 ID:xnvhcOpo
あえて言おう!>>1乙であると!
8名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/31(土) 09:36:17 ID:e/mxqewT
1…あなたを乙してる
9名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/31(土) 14:52:11 ID:DM7ml8z7
ぼくのかんがえたカッコいいサーヴァント

CLASS:キャスター

マスター:高町なのは
真名:ユーノ・スクライア
性別:男性
属性:秩序・善
筋力:E‐魔力:B
耐久:E 幸運:B
敏捷:D 宝具:A

陣地作成:C‐
魔導師として、研究に有利な研究室を作り上げる
小規模であっても攻性陣地、および研究所の形成は不可能
道具作成:E‐
アーティファクトの簡単な調整が可能

魔術:C
オーソドックスな「ミッドチルダ式魔法」を使用可能
単独行動:C
マスターの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力
ランクCならば、マスターを失っても1日間は現界可能
芸術審美:D
古代のアーティファクトに対する知的好奇心
特定文化に存在したアーティファクトについて、それなりの確率で効果を看破できる
蔵知の司書:B
膨大な情報処理の経験による記憶の最適化
LUC判定に成功すると、少しでも関連した情報を明確に検出・整理できる
10名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/31(土) 14:58:21 ID:DM7ml8z7
宝具

勇躍の杖(レイジングハート)
ランク:B
魔力を供給することで筋力・耐久・魔力E、対魔力Dを保証、霊格を上昇させる出所不明の魔杖型インテリジェントデバイス
人間にも使用可能だが、相性判定が存在する
タカマチ・ナノハ召喚の触媒となるがAランクの召喚スキルが必要

無限書庫(アンリミテッド ライブラリ)
ランク:A/種別:結界宝具/レンジ:1/最大補足100人
キャスターにA++ランクの魔術スキル・宝具対処能力を与える空間への扉
内部への侵入にはキャスターの許可が必要だが、入出時に同座標で出現する本体を破壊することにより解除可能
自壊による内部空間の破壊が可能
11名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/31(土) 20:18:01 ID:qbnGqZJg
なのははともかくFateの劇場版は激しく不安だ
あの製作会社は色々とダメ過ぎる
12名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/31(土) 20:40:27 ID:P/1tBqLj
いやどっちも心配なんだが
特になのは…
13名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/31(土) 20:47:49 ID:Vt4ZEpWw
DEENは某うみねこが既にお通夜状態だな
あの会社、根本的にファンの期待に応える気持ちも作品に対する愛もないし

七斧は金と時間をかければそこまで酷いものは作らないんじゃないか?
14名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/31(土) 21:06:15 ID:HsqRFsj1
アークスはスタッフが育ってないのと制作費が安いのが問題
その内片方はクリアできたから少し心配という程度

ディーンはよく知らんけど作画は心配なさそう
でも脚本には期待しないが吉
15名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/31(土) 21:11:57 ID:DM7ml8z7
自分が悪かった
許してくれ

映画はどっちも一期分だからなあ
しかもFateはテレビでも足りない、UBWルートのが情報量多いと不安要素どころではない
なんで空の境界はあんなにリッチにできたんだろう
16名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/31(土) 21:23:58 ID:Vt4ZEpWw
空の制作はDEENじゃないのでは
17名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/31(土) 21:57:55 ID:DM7ml8z7
そりゃそうなんだけど、全七章を丸々配給って…という
18名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/01(日) 01:01:11 ID:S2aARcrQ
グレアムと遠野槙久が友人で、はやてが遠野屋敷に預けられてたらどうなるの?っと
19名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/01(日) 01:44:12 ID:PzPRKAne
まとめの小ネタを見ると幸せになれる
下的な意味で
20名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/01(日) 02:26:57 ID:q29p17d9
>>18
闇の書に遠野家を巻き込むからグレアムがさせないかな、
はやてが一人暮らししてたのもその辺りが理由だと思うし。

>>10
引き篭もりすぎて心象風景まで無限書庫に染まったか・・・フェレット。

>勇躍の杖(レイジングハート)
この設定、なのは達に後を託してユーノ退場と見た。
21名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/01(日) 03:31:32 ID:eU8bhqA+
槇久がはやてを琥珀のかわりにーというのは一度書かせてもらったけど
エロとしての尺と工夫が足りなかったと反省してる。
22名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/01(日) 06:39:44 ID:v6uEUi7L
空の境界は根本的なケツモチが金に糸目を付けないことでおなじみの講談社にあったのが生きた


fateはどんな良作映画が出来ても尺の短さで信者が暴れることが確定してそう
なのはの方は善くも悪くもバトる面から見た総集編になりそうだなー
23名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/01(日) 08:26:42 ID:JHedQ01x
ということはどちらもあと一歩何かが足りないとかになるのかな
24名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/01(日) 08:49:25 ID:izFTDaJm
尺は常にアニメ化の天敵か
でも少ない尺の中で何が出来るかってのも製作の手腕だからな

Fateは見せ場がいくつもあって大変だが
なのははその点、フェイトと友情バトルしてフェイトをゴミのように吹っ飛ばした後
愛の告白するところをやってくれれば場は締まるからまだ良い
25名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/01(日) 10:06:22 ID:S2aARcrQ
>>19
はやてがちゃんと預かって貰えるような陽性の話でお願いします
純粋に秋葉の友人として居候してるような
26名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/01(日) 11:34:31 ID:meL6KCVC
秋葉が槇久死後殆どの使用人を解雇、居候を実家に帰す。

はやては身寄りがいない。どうしよう。

仕方ないからこのまま預かっ「そこで久我峰の登場だ! 幼女!幼女!凌辱!」

まあ秋葉の友人だったら、秋葉は友人のためにも遠野家から外に出すと思うけど。
それに遠野家は地域の怪異に対する治安維持もやってるから若槇久もしくは月姫時の秋葉に
闇の書の危険が知れたら最終的に遠野家として処理する選択肢を間違いなく取るだろうし。

後、月姫開始時点で秋葉は琥珀の策略に気づいてそれで死んでもいい位の感情だったはずで、陽性な感じの設定だとどう考えても他人のはやてを傍に置いておかなければいけない理由がない。

月姫終了後、かつA's終了後の状態なら居候の可能性もあるけどA's後のはやてなら騎士たちと住むからいらないと突っ撥ねるだろう。
27名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/01(日) 20:12:10 ID:izFTDaJm
>>26
まあ、そこに志貴さんを加えれば
全てが上手く混ざり合ってくれるんですけどねー
28名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/01(日) 20:28:45 ID:Uc9qyTXq
あいつを武力介入させたらどんな不思議空間も丸く収めちゃうだろ
今の三咲町、どんだけ混沌の坩堝だよって話で
29名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/01(日) 21:57:50 ID:VukV0pBk
おっぱいマイスターなるものが思いついた。
「フェイト・T・ハラオウン、貧乳を駆逐する!」
みたいな
30名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/01(日) 23:24:36 ID:meL6KCVC
「私がおっぱいや」
いや
「私のおっぱいや」
の方がいいか。
31名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/01(日) 23:27:45 ID:S2aARcrQ
やっぱり敵勢力のが数は多くなるかな

橙子さんは小さい/大きいという二重存在
32名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/01(日) 23:53:48 ID:PzPRKAne
なのはさんは貧乳帝国から巨乳共和国に寝返ります
33名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/02(月) 00:18:02 ID:MQ8I+N5F
はやて「ふーんだ、巨乳キャラが多いアニメやから貧乳というのは希少価値なんやで」

キャロ「フェイトさん、最近身体の節々や胸が痛いんです」

フェイト「キャロ、それは成長期だよ。つまりキャロはこれから大きくなっていくってこと」

はやて「……キャロ、これから牛乳飲むの禁止な。これ部隊長命令やから」

なのは「は、はやてちゃん……(汗)」

チンク「私もドクターに頼んで胸にシリコンを詰めてもらった方がいいのか……?」

フェイト「それはちょっと違うような……」
34名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/02(月) 02:42:54 ID:ByYVNIKJ
セイバーン「ナノハ! 『エース・オブ・マナイタ』と呼ばれたあなたが、何故!?」

―― 巨貧戦争の最中起こった一つの変革
この物語そこから幕を上げる ――

ナノハー「今までずっと貧乳だった私には、どちらの気持ちもわかるんだ。
おっぱいは皆わかりあえるはずだよ!」

―― 変革を遂げし者 ナノハー・タカマッチ ――

リンリン「単独で『急性バスト・アップ現象』を引き起こした――!?」

アキーハ「お黙り!
マナイタ騎士団よ――この裏切り者を始末なさい!」

―― 揺れるおっぱい達 ――

セイバーン「いや、しかし…友を斬るなどと………私は――!」

ヴィター「ナニョハ…」

―― 引き合うおっぱい達 ――

フェート「ナノハーはこちら側のおっぱいだ!
あんな所にいちゃいけないんだ!」

ジグナム「フェート! 一人では行くのは危険だ!」

―― 巨乳の恐るべき計画 ――

サクロ「共鳴現象による乳振動…
貧乳共の滅びはもうすぐですね…クスクス…」

ライダァー「(サクロ…)」



―― これは数多のOPPAIが奏でる協奏曲 ――

「乳神装甲ユレンモメン」
TVミッド系にて1月より放送開始


―― 世界が、揺れる
35名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/02(月) 06:42:59 ID:IuLdvEz4
噴いたw
男どもは裏番組か?
36名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/02(月) 06:53:10 ID:kwkj3MXT
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   ./       / \\  l| !ニニ}   /    ,./ |           \:.:.:.:.:.:.:',
  /.        ;' //  | |::|    /'     \ |           \:.:.:.:.|
 「 \         /  \\   .|/⌒ニニニ/      〉〉 |        /  〉:.:.:|
37名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/03(火) 00:45:52 ID:u5g982xO
逃げろー!
頭冷やされるぞー!
38名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/03(火) 07:14:26 ID:0n6P5915
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     ,r'′     /;r'´ ̄`.:: .::         :.  :ヽ:::..    ヽ‐'′ヽヽ,!、
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39名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/03(火) 10:15:14 ID:c4uySX3s
>>38
どうしたヴィータ?
主士郎に「女の子は闘っちゃダメだ」とでも言われたのか?
40名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/03(火) 11:51:07 ID:NAD1xUoQ
セイバーは巨乳であるべきだった

それで王として女を隠すためにサラシというギミックの使用を義務づけられる騎士王様
この点に限り、きのこ分かってねえな!と言わざるを得ない
41名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/03(火) 12:36:06 ID:zB5ffS5X
セイバーは御大の趣味じゃね?
まあ、海外キャラにサラシは難しい
むしろ今となっては巨乳セイバー誰得かな

ヴィータとライダーの相性って最悪な気がする
42名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/03(火) 22:43:14 ID:pcyRJCNu
えらく過疎ってるな
バトロワに流れたんだろうか
43名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/03(火) 23:32:34 ID:Du7w5vBc
規制の影響じゃね?
44名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/03(火) 23:56:19 ID:0n6P5915
リリィの衣装は巨乳の方が似合うと思うんだよネー
45名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/04(水) 00:14:10 ID:vHzwyF0u
なのは 「貴方も巨乳になぁれー」
フェイト 「なぁれー」
はやて 「なぁれー」
46名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/04(水) 01:05:15 ID:8FdEXZNH
セイバー『私の素肌を見たところで気にすることはない、と言いたいのです。
私は女である前にサーヴァント。そのような気遣いは無用かと』
47名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/04(水) 06:53:59 ID:AYWKszCV
はやて「勘違いせんといて」
はやて「士郎は大きい方が良かったって思っとるんや!」
48名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/04(水) 08:21:15 ID:vHzwyF0u
そういう事言う娘には裸エプロンの常備着用を義務つけてやりたい
49名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/04(水) 08:36:48 ID:IVnIff9S
ここはビキニアーマーで戦ってもらうしかないな
50名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/04(水) 08:37:38 ID:KUA8ssJ0
なのはも裸見られても涼しい顔してそう
フェイトに至っては逆にあ、ごめん‥とか謝ってきそう
51名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/04(水) 12:04:23 ID:AYWKszCV
俺らの中でなのはさんがどんどん一人歩きして、アマゾネス化してね!?
52名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/04(水) 12:28:59 ID:qvV47Aj/
まあ、魔王だの冥王だの言われている時点で大分一人歩きしているが…。
53名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/04(水) 12:46:05 ID:gX/wL8pG
>>52
冥王はイクスベリアいるから今となってはなあ
、後々に聖王、覇王とか出てくるとはおもわねえよな普通w
54名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/04(水) 12:51:30 ID:4U6t2QwN
なのはは逆に覗く側だろう
55名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/04(水) 13:08:35 ID:AYWKszCV
なのは「今日の風呂(狩場)はどうしようかな……―――

・帰ってシャワーにする(TIPS:黄金の女たち)

・衛宮邸ですませる(遭遇、英雄王)

・銭湯に行く(VSヘラクレス)
56名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/04(水) 13:13:53 ID:qvV47Aj/
>>53
そのうちに界王とか夜王とか嬢王とかでてくるよ。
それで周囲の力を収束して魔力の大玉を作ったりとかするよ。
誠実な真正面からの心からのぶつかり合いでなんか困難を突破していくんだよ。
敵は自滅していくんだよ。
間違いない。
57名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/04(水) 13:30:54 ID:8FdEXZNH
なのはさんはそろそろゴッド〜な名前の技を使ってもいいと思う
58名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/04(水) 13:47:05 ID:AYWKszCV
ディバインバスターがあるじゃないッスか
Gというならレイジングハートがシャイニングハートになったり?
59名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/04(水) 13:58:17 ID:qvV47Aj/
神の破砕撃…くらいかな。ディバインバスター。

型月的な宝具にするのなら、どういう感じになるだろう。
60名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/04(水) 18:11:25 ID:AYWKszCV
ディバインバスターはなのはの宝具枠に入らないと思う、けど
キャス子のヘカティック・グライアーにも「灰被りの花嫁」なんて漢字ネームあるんだよね
うーん
中二っぽく、「砲華の礼賛」とか
61名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/04(水) 18:31:03 ID:8FdEXZNH
宝具にするのであればSLBとACSかな

SLBは「掻き集める勇気」とか

ACSは「流星、夜を切り裂いて」とか
62名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/04(水) 18:48:50 ID:76JUa+sF
>>61
ACSのほうがスパロボのステージ名みたい

つーか宝具名に句点はつかんでしょ
63名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/04(水) 19:02:57 ID:AYWKszCV
ランスロットの宝具名は不規則的で知ったとき疑ったな
別にいいんじゃない?句点
SLBには是非とも「この生、全ての善」を使いたいなぁ
64名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/05(木) 00:33:30 ID:ZiOzJSSG
みんな良く考えとるなあ
自分のセンスだと

『でっかい(スターライト)―――――』

『―――――花火(ブレイカー)!!!!』

みたいな?
65名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/05(木) 06:29:54 ID:ej7ZTTBu
なら、デアボリックエミッションは『汚え花火』でFAですね
66名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/05(木) 07:13:05 ID:7VxM2j6D
『トライデント(当社比の)ーーー
スマッシャー!!(三倍です!!)』
67名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/05(木) 09:58:03 ID:2Lf9tJMO
クリスタルケージ「水晶牢獄」

レストリクトロック「やがて下されしは裁き」
68名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/05(木) 10:10:28 ID:MzI068Sr
ユーノスクライア 「おっぱい話の方が面白かった」
69名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/05(木) 12:26:38 ID:ZiOzJSSG
駄目やないのユーノ君
はやくネロ叔父さんの体内(おうち)に帰らなあかんで?
70名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/05(木) 12:59:49 ID:ej7ZTTBu
教授の股間からにょきっと生えて「やあ、なのは」 っつったら
さすがのなのはさんもレイプ目
71名無しさん@お腹いっぱい:2009/11/05(木) 14:52:38 ID:lBczH53Q
なぜ規制が外れぬ、解せぬ。
ちなみにこれは携帯
72名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/05(木) 16:39:16 ID:ZiOzJSSG
岡田規制は運営でも期間が揉めてるみたい?


ユーノ君と恋人にできそうなタイプムーンキャラ
73名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/05(木) 16:43:59 ID:nFxQOb7a
士郎
74名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/05(木) 17:47:58 ID:2Lf9tJMO

ポジションが同じ者同士(ただしユーノは無印限定)
75名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/05(木) 18:30:27 ID:MzI068Sr
なのはと似たタイプという事でセイバーを
76名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/05(木) 20:45:54 ID:2Lf9tJMO
似てると言っても、自身の正義に生きる人という表面的な部分のみだと思うけどね
中身は似てないどころか対極と言ってもいいくらい
77名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/05(木) 20:56:19 ID:QVMzuLvP
王様と一般兵を比べないでください。

伴う責任も違うだろうし。
78名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/05(木) 21:00:43 ID:nhXYvC/l
基本的になのはさんは上に行きたがる人じゃない。昇進も断ってるし。
上に行こうとするのはどちらかというとはやて。それを下について後押しするのがなのはさんかな。
ハガレンでいうマスタングとヒューズ的な感じ。
79名無しさん@お腹いっぱい:2009/11/05(木) 21:27:44 ID:lBczH53Q
まだ・・・・・・・・規制が外れない・・・・。
ネコ歩く、投稿したいのに・・・・・皆が期待してるかは別にして。
80名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/05(木) 21:32:14 ID:gnvHzq4K
うぉぉぉぉ!!
規制よとけろぉぉぉ!!

81名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/05(木) 21:55:32 ID:ZiOzJSSG
ルールブレイカーあああああああ!!
戒めよ解けろおおぁあああ!!!!


こっちも規制で代理投下無理ぽー
82名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/06(金) 08:29:19 ID:buxU+kSb
純正のサーヴァントって何気に防御の方が強い奴ばっかりだよね
リリカルキャラで防御>攻撃ったらザッフィー、ユーノ、聖王ヴィヴィオくらいかな
83名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/06(金) 09:31:36 ID:AiiKFhZ6
>>61
いまさらで大変恐縮だが……。


ACSのそれはリーズバイフェだろ。(中の人的な意味で)
84名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/06(金) 14:44:05 ID:yikg8cUU
あきのんと甲斐田裕子の汎用性は異常



まあ、ジョージには負けるがな
85名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/06(金) 20:10:51 ID:BeHHyVPS
つまりナカタ屋連合最強ですね
86名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/06(金) 21:12:40 ID:Ef/snVbF
セイバーはフェイトに近いと思うけどな
自分のこうしたいというエゴはあんまり持ってないで
与えられた環境を懸命に生きるという感じ
87名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/06(金) 23:21:04 ID:buxU+kSb
ん、セイバーさんはけっこう自分流に拘る人やで?
皆のための理想の王も、自ら望んで「決めた!」ってやつ
逆境には文句いわんが、なんだかんだで主体的すぎるくらいに行動しとるし
88名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/06(金) 23:42:39 ID:q8RbaF5C
滅びの結末を知りながらそれでも王となる事を選択。
王は人の心がわからないと言われる。そして息子に王位を譲れと言われてもお前は王の器ではないとつっぱねる。
予言通り国が滅びたら無かった事にしたい。


かなり自由にやってると思うよ
やり直しは共に時代を生きた者を否定する行為だとイスカに言われてるし、間違いなくセイバーのエゴ
アンチっぽい言い方になってしまうが事実だと思う


フェイトは士郎と似てると思う
愛情と甘やかしを履き違えてるとことか
どちらも人を堕落させるタイプ
89名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/07(土) 00:10:16 ID:Zzrux4fq
琥珀さんとシャマルはどうした
90名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/07(土) 00:44:33 ID:fOUgCyQo
カレーの使徒に断罪された
カレーを料理と認めない罪、カレーを冒涜した罪で
91名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/07(土) 01:27:33 ID:0bTKWUCP
>>88
前から思うんだけど、なんでフェイトってエリ・キャロ(・ヴィヴィオも?)まともに更生させてるのに子育て失敗者みたいな言われ方するんだろう

あとセイバーは、周りの身勝手なエゴが強くそれでも己の信念(ある意味エゴ)を通そうとしてることが身勝手だと指摘されて、結果的に失敗し
そのことに心を痛めて本編のストーリが開始されるところがフェイトに似てるのではないかと
92名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/07(土) 02:09:11 ID:UHQQPtZD
>>91
子育て失敗者ではないよな
でも、「なのははフェイトやはやてに比べて現実的な母親」っていう公式発言があるからかな

実際に、身寄りの無い子供を際限なく受け入れるっていうのはあまりにも非現実的だし、無責任な自己満足ともとれる
StS本編でもエリキャロやヴィヴィオへの過保護な対応もダメ母の印象を強くしてる

その境遇もあって、フェイトは突き放す愛情を持てない。おそらくこの先も
エリキャロが更正したのは、二人がもともといい子だったからだと思う。普通、甘やかしてばかりだとロクな人間に育たないし
結果的な子育て成功では?


言峰だったら貶しまくれそうだとか思ってる俺は歪んでますね
93名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/07(土) 03:04:07 ID:0bTKWUCP
>>92
>身寄りの無い子供を際限なく受け入れるっていうのはあまりにも非現実的だし、無責任な自己満足ともとれる
>非現実的
正直それをいっちゃぁ創作のすべてを否定知るような気が…
それに現実的に考えるなら個人的にはフェイトより、仕事人間型のなのはさんのほうが失敗すると思う

たぶんコトミーならエリキャロの成功例を見ても、しっかり貶めてくれる安心と信頼度
これはある意味フェイトのヘタレヒロイン度に対する信頼度でもある
94名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/07(土) 03:06:01 ID:0bTKWUCP
あげてしまった、スマン
95名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/07(土) 04:18:26 ID:4HBuZnHN
セイバーは王の子として王に、王だから自分を殺してでも理想の王にならなければ
王だから国を回復するために聖杯をと
王という勤めに縛られてるからなぁ

それから解放されてアルトリアに戻れたのは言峰教会の地下でのことだろうね
96名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/07(土) 04:21:17 ID:Qgws/WmV
プレシアの親として悪い部分が似ちゃった印象があるんだよなぁフェイトは。スカの指摘も合ってる部分も多そうで
なのはの場合は「いい母親」っていう結果だけ出されて肝心の過程がお粗末でそう見えない……アイナに任せすぎとかヴィヴィオのとかStS後も自分の夢優先で危ない前線に残るとか

個人的に一番母親に近そうなのがA'sのはやてだったり
97名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/07(土) 04:38:58 ID:4HBuZnHN
なのはは母親というより親父
背中で語る系
98名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/07(土) 05:51:54 ID:UHQQPtZD
なのはは…まず母親にする、というのに無理があったと思うんだよな

本編と逆に、アイナに任せっきりにならないように朝から晩まで面倒見ますってやれば、職務放棄かい責任持って新人育てろよ、とかってつっこまれただろうし
どちらを選んでも正しいとは言いきれないのよね

何でも長く続ければ必ず綻びが出てくるものだな


危険な任務はダメ!もっと母親らしく! という点を考慮したのか、ViVidでは内勤になってるけど
まだまだこれからに期待
99名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/07(土) 06:26:07 ID:4HBuZnHN
まぁ未婚で未成年の女にいきなり母親やらせる意図は不明だわな
母じゃなくて姉で十分だったのではとも思う
100名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/07(土) 07:02:38 ID:EWksrQNJ
まぁ初めはなのはさんも「自分は空の人間だから」とか言って、別の引き取り先を探してたけどゆりかご戦で双方が感情を吐露して、
もうどうしようもなく相思相愛で互いに離れたくない、一緒に居たいって思っちゃった時点でもう理屈は関係無くなっちゃったんだろ。

でもそのまま前線の仕事を続けたりしてるあたりは、"ヴィヴィオだけ"のことを考えたらやっぱり最善ではないよね。
この辺の良くも悪くも仕事人間なところは賛否あってしかるべきだなと思うよ。

あ、でも仕事中は家政婦さんにみてもらって、っていうのは別に悪くないと思う。
フェイトやティアナみたいな長期の任務ばっかでろくに家に帰れないならともかく。
101名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/07(土) 07:13:14 ID:315Qg9Kc
そろそろ、でもヴィヴィオよりも任務を優先するんだよねと言い出す奴が出てくる悪寒
102名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/07(土) 07:24:38 ID:4HBuZnHN
それは嫁から私と仕事どっちが大事なの
と、昔から問い詰められると困る男の性だから
突っ込むのは野暮ってもんだがな
103名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/07(土) 07:31:52 ID:0bTKWUCP
つまり

なのはさん=漢

という公式が成り立つ、というわけですな
104名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/07(土) 07:50:14 ID:4ASSpIY0
母親議論か、型月じゃなかなかでてこないジャンルの話だな

>>101
本人的には優先度なんてつけられないのが実際のところなのかな
もっともStsでヴィヴィオが聖王のクローンであることは明らかになったわけだから組織としてはヴィヴィオのことも放ってはおけないよな
つまり有事の際になのははヴィヴィオの為に傍にいつつ任務をこなすことができる・・・難しいか
調査任務だと専門がいるし、大人しく護衛についてるような性格でもないだろうし、前線に出てちゃ意味ないし
105名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/07(土) 07:59:52 ID:Btag+zj9
>>104
そういうものに優先順位をきっちりつけていて低いものを高い物のために躊躇なく切り捨てられるやつってのは人間性疑うぞ
106名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/07(土) 08:03:55 ID:UHQQPtZD
次にまた同じ状況に立ったときは、ヴィヴィオよりも仕事を優先する

これは伏線だと思ってたり
再び選択を迫られる気がする



「そうやって悩んでいいんです。
むしろ、娘に剣を向ける事を悩まない人間の方が困ります。
でも、迷わないで下さい。
あなたが迷えば迷うほど、人が死にます」
107名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/07(土) 08:41:26 ID:ow3XfCfV
>>106
次に選択を迫られるのは自分の生死じゃないかな、多分
なのはの最後は職務中に生死不明になりそうな気がする
108名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/07(土) 09:39:38 ID:fOUgCyQo
ヴィヴィオの母親ってむしろ父親っぽい方がいいのかもなぁ
鍛えるだけ仕上がっていく成長速度だし
109名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/07(土) 15:11:07 ID:p9/4iErf
>>42
前スレでアルバ短編を書いてた人ならアニロワで見かけたぞ
110名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/07(土) 18:20:41 ID:UHQQPtZD
猫歩くの人マダカナー
今ってそんなに規制酷いのか


ヴィヴィオ格闘王への道とか面白いかもしれない
戦ったり技を伝授してもらったり

3R 2:37秒
アインハルトに脳天直下バックドロップでKO勝ち
111名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/07(土) 18:37:11 ID:ow3XfCfV
>>110
そして知らずに葛木に師事して暗殺拳の使い手に……ねえかw
112名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/07(土) 18:48:19 ID:fOUgCyQo
ヘラクレス「格闘と言えば勇猛スキルですぞ。ヴィヴィオちゃん」
なのは「間に合ってます」

言峰「拳法と聞いて」
なのは「残念、娘はシューティングアーツですので」

パンダ師匠「嗚呼、困った――――教えることが、ないな……」
なのは「……………」

英雄王「小娘、我とオイルレスリングせ『ディバインバスター!ディバインバスター!ディバインバスター!』ガ――――!!!!????」
113名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/07(土) 18:51:04 ID:4ASSpIY0
>>111
葛木 切嗣 七夜 高町 ハサン
これだけ選択肢があればどれかひとつくらいは・・・やっぱねぇかw
114名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/07(土) 20:54:13 ID:NVdWgzym
「あれはまさか……天地魔闘の構え……!?」
「知っているのか雷d(ry」

こうですか? わかりません!><
115名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/07(土) 21:17:04 ID:4HBuZnHN
なのはのキャラはあっさりしててネタの度合いが低いというか
壊れてないから色んな技能を覚えてもふーんだからで終わってしまうのが残念
実際ヴィヴィオなら葛木の拳、七夜の技いずれも覚えられるだろうけど
116名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/07(土) 21:25:59 ID:fUQprxwO
>>115
七夜の技は遺伝による肉体改造の産物らしいぞ
四脚獣なら習得可能とのことらしい
117名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/07(土) 21:30:18 ID:fUQprxwO
sage忘れすいません
118名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/07(土) 21:33:24 ID:0bTKWUCP
家政婦犬「なのは界の四脚獣の存在が必要と聞いて」
119名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/07(土) 22:09:15 ID:fOUgCyQo
ヤク中先輩「一緒に頑張ろう兄弟」
120名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/07(土) 23:29:11 ID:4ASSpIY0
淫獣「四脚も二脚も自由自在、ぼくの時代がきたか」
  「盾の人はペットになってるので除外します」
121名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/08(日) 06:11:55 ID:ZZEZeoF1
ザッフィーは中の人ネタで痴漢になったりしてもらえるから貴重だ
真面目な顔して型月キャラを痴漢して欲しい。
FATEの三人娘とか狙うとぐっとです
122名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/08(日) 06:46:16 ID:0vcMITH/
生き物らしく死ねないね
誰を狙っても
123名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/08(日) 08:30:44 ID:ExZhtSV1
中の人ネタか…


高町家構成員

高町士郎
高町桃子
高町ディルムッド
高町美由紀
高町なのは
高町ヴィヴィオ
124名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/08(日) 14:58:53 ID:0vcMITH/
>>123
最強家族すぎるが恭ちゃんディスったホクロは許せねえ
125名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/08(日) 17:53:16 ID:yi/phBUP
ディル兄さんで戦車男思い出した
126名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/08(日) 20:32:41 ID:N6kOLwKF
型月側からカナンを出したらマズいですかね
127名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/08(日) 20:38:23 ID:feOV/dqZ
>>126
普通に関係ない別物じゃねえか
まさか型月と428の世界と混ざってるとかいうオリ設定とか言うんじゃないだろうなw
128名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/08(日) 21:12:38 ID:ExZhtSV1
世界観は全くの別物だが型月作品だし、リリカルなのはと絡ませる分にはいいんじゃない
129名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/08(日) 21:47:14 ID:yi/phBUP
TYPE-MOONエースに載ってたし、型月に含めてもいいのかな
世界観は社内で完結してないけど……
書いてくれる分にはどちらかというと大歓迎
130名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/08(日) 21:59:40 ID:feOV/dqZ
まあ、書くなら上手いこと屁理屈つけてくれりゃおk
131名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/08(日) 22:09:01 ID:ZZEZeoF1
>>122
由紀香ら3人のことを言ったつもりだったのだけど
まぁセイバー、凛、桜を狙ったら確かにセイバーにはやられそうだな
桜は感じてくれたあと影で飲み込みそうだわな
凛の場合は凛の声聞いてザフィーラが罪悪感にかられ撤退という感じかな
132名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/08(日) 22:29:37 ID:bL+EWzPO
>>131
罪悪感を覚える様な奴が痴漢なんてしねえWW
133名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/08(日) 23:37:18 ID:yi/phBUP
はやてに構ってもらえないストレス→痴漢
しかし、彼女の声はまるで主だった!
ってことかな
……桜の扱いヒドス(´・ω・`)
134名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/09(月) 07:00:26 ID:Af/XKKrP
>>126
正直公式とはいえ二次創作に興味ない俺としてはZEROネタもプリズマネタもとらハネタも全く分からない為、なんとなくおいてけぼり感
一応型月作品でもない以上、カナンは出来れば自重ほしいかなぁ
135名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/09(月) 08:07:18 ID:o7vaK8bv
ゼロは魔法騎士ネガティブ☆ランスロットだけでも読む価値あるよ
俺もとらハは知らないけど、二次創作で知ってて当然みたいな書き方されなきゃ、知らないからこそ楽しめる部分もあると思ってる
136名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/09(月) 09:06:35 ID:SHcvxQ4J
>>126はSSを書く用意があるということ?
そうであれば是非呼んでみたい

KANAANとのクロスか
バトルものなら共に犯罪組織と戦うって感じかな
日常系なら女同士でイチャイチャ?
137名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/09(月) 09:51:56 ID:Af/XKKrP
>>135
>二次創作で知ってて当然
このスレいるとしょっちゅう見るけどなぁ
お陰でZEROとかすこしは読むようになったけどさw
んでも時々キャラの本編に出てこない仇名とかアニメ本編でも見ないようなキャラをジャカスカとネタに出されると「誰?オリキャラ?」って思ってたりするよ

なんで「書くな」とは絶対に言わないけど、投下する方たちは書く前に注意書きとか書いた後にキャラ説明などをしてくれると個人的には嬉しい
勿論強要は致しません

>魔法騎士ネガティブ☆ランスロット
本当にそういう名前のキャラがいるのかと一生懸命探しちゃったじゃねえかこの野郎www
138名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/09(月) 11:04:40 ID:l2U7PFCJ
>>126
全然OKだと思うよ
前にDDDネタもあったし、あれが受け入れられるならCANAANもOKだろう
共感覚と魔法絡めたネタとか見てみたい
139名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/09(月) 12:05:00 ID:caIG8aYc
たまに「俺はこれ知らないから知らない奴に合わせろ」みたいな見当違いな意見書く馬鹿がいるけど
何か勘違いしてないか? 知らんなら調べろ 勉強して来いボケ
底レベルな方に合わせてもらえると思ってる典型的ゆとりか
140名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/09(月) 14:22:14 ID:LRY5IOSq
投降出来るでしょうか?
141リリカルブラッド ◆wNWqTYjbSrMp :2009/11/09(月) 14:24:26 ID:LRY5IOSq
いけそうですね
ようやく規制解除された…

―――前回の指摘を頂いたところ

・魔力回路ではなくリンカーコアではないのか
魔術回路=魔力回路という事ではなく
リンカーコアという心臓から体内に広がる血管のように
全身に魔力を送り込む回路という意味でイメージして書きました
紛らわしかったのは事実――混乱させてすみません

・シュランゲフォルムの使用頻度
今までは敵との相性が悪いのと地形に恵まれなかったので使用に踏み切れなかったのです
フェイトなどの一撃離脱型を追いかけるには適しているのですが、ランサーなどはインファイト一択
自分より速度が上の相手がガチガチ距離を潰してくるので、防御に弱い蛇腹剣は使いにくいのです
ライダー戦においては……住人の方が変わりに答えてくれましたが木に絡まっちゃいますし…
でも、そろそろ―――

・時間軸
これはバラバラなのは確信犯です
この世界でのサーヴァントを顕現させている力
その形態と秘密が後の話にも関わってきます
はっきり言ってピンチなのはセイバーです
こんな召還の仕方すんじゃない!と聖剣撃たれるレベルです

以上

ではフェイトルート中編の続き、投下します
142フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 14:27:50 ID:LRY5IOSq
四つの光が弾けて集う

金の稲妻と、紅蓮の炎と
蒼い疾風と、紫紺の怪異

とある事件を追ってこの地に降り立った機動6課ライトニング隊
その隊長と副隊長を突如、襲った怪人たち
これに拮抗できる戦力は戦技教導隊のスペシャルフォースを除けば
同6課のスターズ隊のみ、とさえ言われていた
そんな二人を圧倒する謎の敵―――サーヴァント

戦いは既に人の常識をゆうに超えて加速を続け
どこまでも昇り積めていく四条の光――

舞い踊る彼らがついに場に交錯する、その瞬間
四つの思考は刹那の刻を駆け巡って場に弾ける


――――――

稲妻は遥かな高みにおいて紅蓮の光を見下ろしていた
天より降り注ぐ磊落な彼女にとってそれはいつもの光景なれど
しかし彼女は今、眼下に友を置き去りにしてきてしまった悔恨に胸を焦がす

今からでは間に合わない
地上最高速を以って駆け抜ける雷光をして
もはやそれを留める術など持ち得ない

それを理解してなお―――

シグナムッ……!!!

あまりの突然の出来事に
目から滲む涙が溢れる暇すらなく
雷の鉄槌を構えし黒衣の女神が数秒後の友の死に慟哭し、

声の無い悲鳴を挙げる

――――――

紅蓮の熱き魂が盟友を守るために
今、己が命を煌々と燃やす

この窮地を招いたのは他ならぬ
我が炎が敵を焼き尽くせなかったが故の事

降りかかる火の粉も払えぬ烈火の何と小さく滑稽な――

常勝無敗の女神と女将軍が知らずのうちに奢り高ぶり
敵を過小に見ていたというのか――?

ならば許せ……戦の神よ
そのツケを払うのに何も二人の命はいらぬだろう

炎は彼女が最も信頼を置く稲妻に全てを託し
死の刃を受ける事を覚悟する

もはや是非も無し――言葉で飾る必要も見出せない
死を運ぶ蒼と紫の光を双方に迎え
紅蓮の炎は身体の一部となった二刀を構えて立つ
143フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 14:29:38 ID:LRY5IOSq
――――――

それは到底、思考の及ぶ一瞬ではなかっただろう
それが一刻でも考える余地があったなら、このフェイトであれば助けられたはずだ

対象発見を認めて確保するのにかかる時間がコンマを上回る彼女
一瞬でも思考の及ぶ時間があるのなら――十分、行動を起こせたはずだ
だがこれだけの思いが内で爆発していたにも関わらず
彼女はこの時、指一本動かせなかった

だからそれはきっと刹那の瞬間

意識、時間が引き延ばされたように
何倍にもゆっくりとなって感じるというあれに違いない
そして指をこまねいている者の眼前において起こるは
予定調和の如く何の意外性もない結果のみ

青と紫の閃光が中央で交差し
三つの膨大な力がぶつかり
金属が、魔力が、凌ぎを削り
切り裂かれる甲高い音が鳴り響く

「あ、ああ………」

フェイトのトリガーを持つ手が震える

左下方から襲い来る槍兵と右斜めから飛来する女怪の直撃をまともに受けたシグナム
オーバードライブを用いる暇すらありはしない
烈火の将を……かけがえの無い戦友を救う、ありとあらゆる手段が閉鎖し
自分はこうして馬鹿みたいに上空から友達が串刺しになるのを見ている事しか出来なかった

勿論、その馬鹿に託された役割は一つ――

こうして彼女が命懸けで作ってくれた相手の致命的な隙を
自分は穿ち、突き崩す

そのために装填した砲撃魔法
騎士が仕留められるのをこの目で見据えながらに紡ぎ出した三叉の豪槍

「……っ! ッ!!!」

滲む涙も、吐き出しそうになる嗚咽も飲み込んで
彼女は下方、光の交錯地点――
三者の影が絡み合っている地点へ標準を合わせて叫ぼうと、、

<Wait...Sir>

「………!??」

――叫ぼうとした魔道士を彼女のデバイスが寸での所で推し留めていた

ハッと息を呑むフェイト
魔力と闘気が迸り、目を覆うほどの奔流を作り出していたその地点を直視出来ずにいた彼女にとって
デバイスの喝破はその擦り切れた思考に今一度、火を灯すに十分なものだった
144フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 14:31:00 ID:LRY5IOSq
高度に位置する雲に覆われた彼女の視界が
上方から粉塵を掻き分け、三者の様子を見据えると――
それは確かに一見、中央の女騎士が串刺しになっているように見えただろう

しかし、、

「ぬ、ううっ!!」

そこで悲しみと絶望にくすんでいたフェイトの目がはっきりと見開かれる
絡んだ影のうち、真っ先に躍動感を取り戻し状況を打ち砕いたのが他ならぬ――

「シ、、シグナムっ!!」

ヴォルケンリッター・烈火の将シグナムであったから!

自身の呼吸すら止まっていた邂逅の折
潰れそうだったフェイトの心臓に今、ようやっとまともな酸素が送り込まれる

その遥か眼下、トドメを刺しに行った二者――ランサーとライダーの体制が崩れる
レヴァンティンの刀身でランサーの槍を、鞘でライダーの短剣を見事、同時に受けきり
女剣士はその場で駒のように回転して双方を弾き返す

サーヴァントとて重力の縛りには完全には逃れられない
故にその身体はいつまでも宙空に鎮座してはいられない
人外の脚力で醸し出された突貫力の全てを受けられては、その身が落ちるは必定

「撃てッ!!!」

「はいっ! トライデントッ………スマッシャァァーーーッ!!」

将の怒号を受け
先ほどとは明らかに違う力強い仕草で指にかかったトリガーを引き放ち
中距離狙撃砲をぶっ放すフェイト

「「むう―――、!」」

それは当然、来るであろう反撃だ
頭上にて飛来する雷光を見据えて両サーヴァントが宙で身構える

この時、バルディッシュに叩き込まれたカートリッジは三発
練りに練られた純正の魔力がフェイトの体内で凝縮され
デバイスを通して増幅されて今、雷神の怒りの鉄槌となって吼え狂う

左手の甲にデバイスの柄を添えて掌から放たれた極太の砲撃は
あの高町なのはのエクセリオンバスターと比べて些かの見劣りも無い
翳した手首から方円方に広がる魔法陣の中央からぶっ放されたそれが
左右に一本ずつ枝分かれし、一本はシグナムをすれすれに掠めて通り過ぎる

そして一本がランサーを、また一本がライダーをそれぞれ滝のように飲み込んだのだ!

耳を劈く落雷の轟音にバチバチと感電を促す歪な矯音が重なり
場はさながら、子供の頃に話し聞かされたカミナリ様の大合唱の様相を呈す

両サーヴァントを巻き込んだ金の魔砲が暴れ狂って
人一人を飲み込んでなお失速せずに地面に向かい
その寸前、三叉の魔力の左右が中央の一本――着弾点で結合し、一つの強大な砲撃と化す
145名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/09(月) 14:31:59 ID:SHcvxQ4J
リリカルブラッドきたぁーー!!
支援
146フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 14:32:14 ID:LRY5IOSq
ああ、、それはまるで異なる配水管に流された水が
大元となる一本と合流し、巨大な水流となって貯水の渦に落ち込むような――
その集束した全ての威力を対象であるサーヴァント二体にまとめて叩きつけた巨大な砲撃が
地上に壮絶な爆雷となって降り注いだのである!

さながら大地に突き立つ一本の柱―――

フィールド全体に落雷独特の重低音が
次いで鼓膜を裂きかねない凄まじい爆音が鳴り響く
そしてこの峠全体の地面をM6クラスの地震と同等の規模で揺り動かす

フェイトの全開砲撃、、Sランク魔道士の全力――
身の毛がよだつとはまさにこの事だ

その天災の中央
巨大なクレーターを作り出した落雷の中心地点にて二つのヒト型が地表に叩きつけられ
10回ほどバウンドしながらそれぞれ地面を滑り―――
ゴミのように投げ捨てられて場に落着していた

「…………ふ、」

それを見て苦笑とも取れる溜息を静かに漏らす女剣士
卓越した魔道士のコントロールによって自身の体スレスレを通り過ぎた砲撃
本来ならアレを自分も食らっていたと思うとゾッとしない…
ボロ雑巾のように投げ出された敵の有様を見て、心胆が寒くなる彼女であった

「シグナム……! よく無事で……!」

「……………」

そしてその稲妻を撃ち放った主
フェイトが上空から彼女の隣に降りて来る

血相を変えて飛び込んでくる黒衣と金髪の魔道士
自分を心配する献身的な瞳には、目尻に滲んだ跡がある
それが彼女にとって最も過酷な選択をさせてしまった事の証だという事は明らかだった

「何だ……? 今の腑抜けた攻撃は」

それを敢えて見ないように無視して
騎士は淡白に言い放つ

「す、すみません……一瞬、躊躇してしまって」

「いや、違う、、そうじゃない
 敵のそれについてだ」

そう、それは受けた将が怪訝な思いを隠せない――
相手と接触した時の事についてだった

あれほどの強敵から同時に攻撃を受ければ
いくら自分の騎士甲冑でも耐えられないはずだった
どうにもならないと覚悟をしかと決めた瞬間であっただけに…
無傷で凌いだという事実を額面どおりに受け入れられないのだ

「対角線上の同士討ちを恐れたか…?
 にしても粗末に過ぎる」

「………」
147フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 14:33:46 ID:LRY5IOSq
確かに連携において味方同士が同一線軸上に位置すれば
互いを打ち抜いてしまうという最悪のミスを誘発する危険はある

だがそれは素人同士の場合であり、熟練の者同士が犯す失敗ではない

なのは&フェイトの黄金連携においても見れる、相手を挟み込んでの全力砲撃
その一撃で見事に敵を陥落させるシーンをミッドの武装局員の多くが教材として拝見したがるように
一定の技量を有した者たちであれば同士討ちの可能性など常に計算に入れた挙動を取っているのが普通だ

それを踏まえた上で、やはり相手を挟み込んだ状態の優位性は絶対なのだ
そこで詰めを誤るなど、、ましてやあれほどの力量を持つ者達が仕損じるなど有り得ない

「ともあれ手応えは十分だったけれど………倒したのでしょうか?」

「まだだ、、見ろ」

二人の眼下――
地上においてのそりと起き上がる影が二つ

野生のカンか、優れた戦闘者の本能か
結果的に将と切り結んでいる状態から解放された槍兵と騎兵が
何とか最低限の受身が間に合っていたようである

互いに高い対魔力を誇る二人
そして皮肉にも不発に終わった宝具発動によって、収縮した魔力を共に叩き付けたがゆえに
魔力ダメージによる雷撃を軽減し、何とか現世にカタチを残せた……
直撃ならば間違いなく二人とも消滅していただろう

(……、、あの人たち…)

そして今
フェイトが戦闘開始直後から抱いていた微かな違和感が――
確信に変わろうとしていた


――――――

「「―――、」」

人を超えたサーヴァントとは言え、あれだけの轟雷を受ければただでは済まない

先の自然干渉系の雷撃はいわば現象、災害のようなものだが
今の雷光は紛う事無く―――剣
敵を撃つために練り上げられた戦意と意思を持った刃
ケタが違うのは当然の事だ

地面に亀裂をつけるほどに叩きつけられたランサーとライダーがその体をゆっくりと起こす
重々しい挙動――深いダメージを負っている事は明らかだった

「ったく……いいザマだぜ」

男の重い口調は自己の損傷によるものだが
同時に何かに苛付いているようにも感じられた

「まったくです――これでは埒が明かない」

返される声も同様のものだ
全身を襲う感電のショックが、既に負っていた損傷に上乗せされ
しかもまたも宝具不発――いい加減、愚痴の一つも言いたくなるというものだ
148フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 14:35:38 ID:LRY5IOSq
―― ここにおいてシグナムの抱いた疑念は実に正しい ――

あの瞬間
サーヴァント二体の凶刃は将の身体を狙ってはいなかった

毒牙はシグナムの眼前にて交錯し、彼女越しに迫る対面――
つまりは相方であるライダー、ランサーにそれぞれ狙い放たれており
それを互いに防御するといった不可解な結果に終わっていたのだ

シグナムはその見当違いの攻撃、
自ずとこちらの肉体を逸れた刃を叩き落したに過ぎない
デバイスの手に残る感触の何と他愛ない事か

トドメとして放たれた絶死の牙はその実
宝具による一撃ですらなかったのだ―――


――――――

疾風が稲妻を穿つべく吹き荒れるその先に
彼は彼の求めた相手とそれを喰らおうと迫る怪物の姿を認める

貫き穿つはずの黒衣は天に舞い上がり
場に立ち塞がるは求めて止まなかった相手
しかしその立会いは彼の望んだ展望からはあまりにも懸け離れ
真紅の牙は刹那―――振るうべき相手を見失う

胎に溜め込んだ呪いの力は行き場を無くし
対峙するは紅と、紫

その奥から迫る紫紺の大蛇が好敵もろともに
自分を飲み込もうと巨大な顎を覗かせた

二度も俺に宝具を向けるか、―――

そも………あれは自分の相手のはずだ
愛すべき敵は戦士にとって恋人も同じ
失った矛先は怒りと共に新たなる獲物を求めて猛り狂い
彼は紅蓮のその向こうの紫に向けて狂犬のような眼差しを向けた

しかして迎え撃つ光は二つ
かの牙の及ぶは個に対しての絶対的な殺傷であり
二兎を追うには及ばない

疾風は今一度、大いなる無念と共に
その牙を仕舞わざるを得なかった

――――――

紫紺の髪が翻り
空を切り裂いてその身を躍らせる怪異

我が身を焼いた無礼な炎を今、完膚なきまでに吹き消そうと
駆ける眼前で三つの光が弾けて飛んだ

彼女が殺意を以って求めて止まぬ紅い光は踏み止まってこちらへ相対
彼女が歪な好意で求めて止まぬ金の光が上空へと舞い上がる

そして彼女が求めぬ蒼い光が今――殺気を以って彼女を刺した
149フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 14:37:03 ID:LRY5IOSq
彼女にとって英霊は元より怨敵
ソレに全開の殺意を向けられては反応せずにはいられない

何のつもりか――?

その汚い槍が自分の心臓に向いている
その汚い槍で自分の獲物を散々に傷つけてくれたようだ

照準の定まらぬ大砲
その全身を覆った強大な力を持て余した中で
彼女は無粋な横槍に激しい怒りを灯す

獲物を遮る壁二つ
だが先にそれを排除すれば
其を抜いた上方にある雷纏いし金色の蝶には届くまい

自身の紅き命の水で描いた方円陣は今一度――
その行き場を失い、霧散するのだった


――――――

「「――――、」」

かくしてあの瞬間
四つの光が至った思考が出揃ったわけだが……全く笑い話にもならない

二人の取った選択は結局、「保留」――
意気揚々と飛び込んでいってこれでは、、あまりにも粗末な結果だろう

「槍術を極めた男にしては幼稚な誤爆ですね
 アイルランドの御子――早くもヤキが回りましたか」

「てめえこそ邪魔しやがって…何のつもりだライダー」

「貴方が先に間合いに入って来たのでしょう?
 あそこで互いに宝具を打ち合えば上空のフェイトに狙い打たれていた」

「…………」

なのはとフェイトの砲撃連携のようにいくわけが無い

彼らの切り札――宝具はあまりにも、、威力がありすぎて
デバイスのような細かな調節も出来ない
唯一無二の尊き幻想は連射が効かず、連携するように作られてはいないのだ
しかも放つ前後に膨大な隙が出来る

つまりは手詰まり――
目の前の敵を撃てば上空のフェイトに撃たれ
フェイトに狙いを変えれば正面の敵に撃たれる
かと言って踏み止まれば相方の宝具発動に撃たれる

彼らにとっては絶好の機会が一転、三竦みの檻に閉じ込められたような戦況に陥り
フェイト、シグナムの運や機転も相まって
場はジャンケンでいうグー、チョキ、パーの出揃ったあいこのような状況に成り代わっていたのだ

フェイトは友を見殺しにした薄情な選択を自ら責め苛むだろう
だが、時に冷徹なまでの最善がか細い糸のような希望を手繰り寄せる事もある
150フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 14:38:29 ID:LRY5IOSq
シグナムの重き覚悟と心胆、自身の命すら賭けて揺るがぬ合理的判断が
天秤が相手に傾ききるのを寸でのところで踏み止まらせた
そして決して私情に崩れず己が役割に徹したフェイト

この二人だからこそ――事態の好転は起こった
もし魔道士が感情に任せて走っていれば、二人は諸共に宝具で焼き尽くされていただろう
互いに信頼していなければ為しえぬ二人の絆が、絶対の窮地を凌いだのだ

「ライダー……一つ聞いていいか?」

「―――、」

そして対するサーヴァントの両者に
彼女らと同じような信頼を求める事はないだろう
何故ならこの二人はもともと―――

「さっきのアレは俺も巻き込む気だったのか?」

「―――アレとは?」

「とぼけるんじゃねえ
 一度目に森からすっ飛んで来た時の事だ」

「さて何のことやら――貴方など眼中にありませんでしたから」

「………」

敵を上方に迎えているというのに
今、立ち上がった両者の瞳に写るのは――

「ライダー、お前は――俺の敵か?」

「何を馬鹿な事を…」

共に協力し、この窮地を脱する心など断じてない

「―――敵に決まっているでしょう?」

「………だよなぁ」

ただ互いの関係を、、

改めて認識する事になったのみ―――


――――――

臍の横の深い傷から止め処なく溢れるモノを右手で押さえ
拭っても拭っても一向にそれは止まる気配さえ無い
それでも烈火の将は剣を構える
敵が起き上がってくるのを眼下に見据えながら

その口から漏れる軽い舌打ち
魔道士のあの砲撃を食らってなお立つ耐久力は見ていて嫌になるほどだ
だが、いくら何でもダメージがゼロであるとは思えない
ならばすぐさま追い打ちをするのがセオリーであるのだが――
151フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 14:39:54 ID:LRY5IOSq
「シグナム……ひとまず待って下さい」

いつもなら迷い無く踏み込み一気に制圧するこの場面で
踏み込もうと追い足に力を篭める将に制止をかけるフェイト

「詰めの好機、、奴らの体勢が整ってからでは遅い
 せっかくのお前の砲撃が無駄になってしまうぞ?
 それとも……何か考えがあるのか?」

「それは私達も同じです
 こちらのダメージも重い…今、闇雲に攻めても攻め切れずに
 先の二の舞になる可能性が高いと思います」

降って湧いたようなチャンスにおいそれと飛びついて
それでどうにかなる相手で無いのは疑いようも無い事実だ
さっきはそれであわや敗死の憂き目にあった
パートナーの片方が死に掛けたのだから
今は平静を装っているフェイトが慎重になるのも当然である

だが、どうする―――?
このまま馬鹿みたいに指をくわえて待っていて
敵を立ち直らせてしまっては元も子もない
ここは一刻も早く攻勢に出ねばならない場面なのだ

「コンビネーション」

「?」

思案に耽る事、一秒――
眉をしかめて一瞬考え込む仕草をしたフェイトが
現状を打破すべくぽつりと呟いた一言がこれだった

「敵は非常に強力で危険な相手です
 悔しいけれど一対一でまるでアドバンテージを取れない以上
 1on1は一度封印して常に二人で仕掛けるべきです」

一対一ではアドバンテージを奪えない――

言い放つフェイトの言葉に内心、複雑な表情を見せるシグナムである
屈辱的な意見だ

―― 一騎打ちでベルカの騎士に負けは無い ――

そう称されるほどに彼女らヴォルケンリッターは白兵戦に絶対の自信を持っている
あの高町なのはでさえ、封鎖領域のドッグファイトでは6:4でシグナム相手に分が悪いほどだ

それがこの体たらく……

裂けたBJから露出した肉体に数々の裂傷や腫れを覗かせる二人
相棒にこの言葉を吐かせてしまったのも納得であろう

赤く腫れ上がった口元を拭う
この剣にて守るべき隊長、フェイトテスタロッサの全身に無数に刻まれた蹂躙の跡
手にも足にも胴にも、そして顔にも傷が覗き
西洋人形のように整った容姿に痛々しい痣が残っている

己が目の届く内にありながら
友をこれほどまでに傷つけさせてしまったという事実を前にして自身の誇りなど小さな事だ
今はそんなものを封印し、事態の打開に当たるべきだろう
152フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 14:41:12 ID:LRY5IOSq
「だがそれでは一対一が二対二になっただけだぞ
 数の有利が働くわけでもあるまい?」

「それなんですが……気に掛かる事があるんです」

フェイトが敵から視線を外さずに、

「…………彼らは本当に味方同士なんでしょうか?」

「何だと?」

内に抱いた疑問を口にする
目を白黒させる騎士

「馬鹿な……共にこちらに攻撃を仕掛けてきたのだぞ?
 それが味方同士でないなら何だ?」

「確かに二人とも私達の敵である事は間違いありません
 ですが、それが=味方同士であるとは限らない
 利害の一致か、状況によって仕方なく手を組んでいるか……
 そういう成り行きで組まされてしまう事は珍しい事じゃない、、」

「……」

確かに敵の内情によってそういう事もあるだろうが――

フェイトの横顔を改めて見守るシグナム
どう考えてもその理論は唐突過ぎる様に見受けられるが
彼女の瞳には少しも臆したところはなく、冷静な司令官の顔が戻っている

「さっきの敵の連携の乱れでそう思ったのか?
 あれだけで判断するのは性急過ぎないか…?」

「それだけではありません
 実は初めから……違和感を感じていたんです」

そう――初めから彼らはどこかおかしかった

轡を並べて現れた謎の怪人
だが険悪な空気というのは黙っていても滲み出てくるもの

当然、フェイト達には知る由もないが
目の前の相手は元は本来、命を削って殺しあう者同士
信頼や友好的な空気などを醸し出せる筈が無い

それを、詳細は分からずとも彼女はずっと不思議に思っていた―――

執務官は戦闘において前線の兵士を統括し指揮する立場にある
当然、敵と真っ向からぶつかるだけでは被害が大きすぎて話にならない
故に人的損害を最小限にすべく、自ずと人を、戦況を、
場に渦巻く人の感情を読む能力に長けてくる

「あの二人……目を合わさないんです」

そのフェイトの洞察眼が捕らえた
敵の二人の間に渦巻く感情

目を合わせない――
153名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/09(月) 14:42:34 ID:IrJpF6uT
おお、待っておりました
支援
154フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 15:02:28 ID:LRY5IOSq
他の者が言ったのならば、そんな瑣末な事でと笑うところだが
他ならぬフェイトテスタロッサの言葉である
この思慮深い執務官が何の確信も無い事を口に出すはずが無い

初めから言葉を交わしていながらあの二人はずっと目を合わそうともしなかった
野生動物が、目が合った瞬間に喧嘩が始まるが故に互いの目をおいそれとは見ないように

―――どこか壁を作っていた

「そして戦闘開始直後、すぐにこちらを分断して一騎打ちに持ち込んできた
 当然、自分達の戦力に絶対の自信を持っての事でしょうけど、、」

一騎打ちでは負けないという自身の元にこちらを分断し、各個撃破しようと企む
それ自体はいい、、間違った戦術ではない

だが―――本当にそれだけであろうか?

単騎の戦闘に自信があるのではなく
単独で行動したい理由があるのだとしたら?
轡を並べて戦う事に何らかの抵抗を感じているのだとしたら?

先ほどこちらのチェンジに対応できず
一時は完全にペースを明け渡した事を見ても分かる
四者が集ったあの場にて、敵は互いをフォローしようとする動きさえなかった
それどころか森から飛び出してきた自分らを見て明らかに強張った槍兵の様相を鑑みれば――
微かにだがそこには確実に、混戦を嫌う感情が見え隠れしているのが分かる

「しかしな……初めに奴らが自転車に乗ってきたのはどう説明する?
 仲の悪い者同士がああやって相乗りなどするものなのか…?」

「わ、私も……それは最後まで引っかかっていたんですが、、」

歴戦の貫禄を伴っていたフェイトの口元が少し引きつる
自身の理論を詰め切れない居心地の悪さを感じてしまう魔道士
こめかみに垂れる一筋の冷や汗――若干、弱気になりつつある瞳
あれだけが、、あれだけがどうしても説明出来ないのだ…

「………分かった」

しかし場に100%の理論などは無い

元より手詰まりのこの状況
こちらから動かねば話にならず、動くならば早い方が良い

「元よりこの剣はお前に預けた身だ
 ライトニング2……隊長の指示に従おう」

「シグナム……ありがとうございます…」

信頼する友の出した答えに乗るのに何の不満があろうか
ここは歴戦の執務官の観察眼と勘に全額賭けてみよう

「お前と肩を並べて戦うのは久しぶりだな
 初期パターンはいつも通りで構わんか?」

「はい……ただし、くれぐれも気をつけて
 初めは踏み込みすぎず、徐々にペースを上げて行きましょう」

「了解だ」
155フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 15:04:08 ID:LRY5IOSq
言ったが早いか――

開けた視界にて今、空を取ったライトニング隊が左右に分かれ
見下ろすサーヴァントを中心に旋回を始める

中盤戦、第二幕―――

数々の苦戦に見舞われながらも今
空戦魔道士の本領を発揮出来る空にてサーヴァントと相対する二人

軋む肉体に鞭打って
滲む脂汗もそのままに
荒ぐ呼吸を整えながら

再び開かれる殺劇の宴に身を投じる――フェイトとシグナム


――――――

「……面倒くせえ事になったぜ」

人知を超えた存在であるサーヴァントに対し
曲がりなりにも優位に立てるものがいるとするならば
それは羽を有している者だろう

―――飛べる

当たり前過ぎる事だが空の優位性
敵の頭上を取れるという事の恩恵は計り知れず
高速で凄まじい膂力を振り回してくる彼らを相手にした場合
それは限界領域での攻防にそこはかとなく生きてくる

勿論、ただ宙に浮いているのではダメだ
それでは叩き落とされるハエと変わらない
あくまで空での戦闘を「モノにしている」事が絶対条件

―― 即ち、「空戦」が出来るという事 ――

当然、ランサーもライダーもあの敵を宙に上げる事のやっかいさは身に染みている
だからこそ数々の予防線を張って彼女らを飛ばせないようにしてきたのだが…
その行い空しく今、ミッド随一とも噂されるライトニング隊を中空に見上げる形となってしまったのだ

両翼に展開するように飛び
こちらを挟み込みつつ機会を疑う剣士と魔道士

―――術がないわけではない
羽持つ幻想種すら地に堕としてきた英霊達
対抗する術は十分に持ち合わせているのだが、

さて、、あの二人に対抗すべく宝具を全開にしてしまっても良いものか

それをしてしまい
隣に侍る 「本当の敵」 に決定的な隙を晒してしまって、、

――― 本当に良いものか…? ―――

高速で左右に分かれる敵が徐々にその輪を狭めてくる
今にも飛び掛って来ようと構える猛禽がニ匹
もはや秒の暇もなく戦闘は再開される
156フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 15:05:39 ID:LRY5IOSq
こちらの損傷もまた決して軽くは無い
これで動けなくなるほどサーヴァントはヤワではないが、
だが―――不安を抱えたままでは満足な戦闘は行えない

「――――、」

山なりに緩急をつけて距離を測るライトニング隊
ソレに対し迎え撃とうと鎖剣を構えるライダー

「っ、ぐ――!?」

その彼女の腕に突然―――衝撃が走った

予想だにしないところから来た、攻撃?
隣の男の紅い槍の穂先が
ライダーの二の腕に思いっきり叩きつけられていたのだ

後ずさりする騎兵
効いたというより驚いて、その場につんのめる

「―――何のつもりですランサー」

「てめえはもういい………引っ込んでな
 やはり信頼の置けぬ相手に背中を預けられねえ」

肩を並べる味方 (味方ではないのだが) の突然の申し出
暫くポカンとなった後、嘲りの視線を返す女怪である

「彼女達を一人で相手にすると?
 音に聞こえしその槍とて、荷が勝ちすぎると思いますが」

「邪魔だから消えろと言っている
 あまり俺に近づくと一緒に殺しちまうかも知れないぜ?」

外堀を埋め尽くす万の敵よりも天守に押し入った一人の刺客の方が遥かにタチが悪い

改めて敵を望むこの局面――
ランサーの下した決断がこれだった

「近づくなとはご挨拶ですね
 私の背中にべったりと張り付いていた者の言葉とは思えない」

「おかげで安物のハブ酒みてえな匂いが染み付いて取れねえ…どうしてくれる?」

「――――安心するといい 
 洗っていない犬の匂いしかしませんから、貴方は」

両者は思い出したかのように氷のような殺気を共にぶつける
まるであの冬木の地で遭遇した時のように、、
今、それを向けるは違う相手だというのにどうしても心情的に割り切れない
彼らは聖杯戦争のサーヴァントなのだから――

「―――いいでしょう……私は私で好きに動かせてもらう
 死ぬのは構いませんが、せいぜいサーヴァントの名に泥を塗らないように」

「名、だぁ? 
 英雄みてえな口利いてんじゃねえよ化け物が
 ―――さっさと行きな」

「ふん……」
157フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 15:06:35 ID:LRY5IOSq
槍兵と騎兵、まさかの決別

短い会話がほどなく終わるのと
戦況が動き出すのが―――同時だった!

「おおおおあぁぁあっっ!!!」

吼え狂う烈火が円を描く軌道から一転
高速で上空より飛来した瞬間、

「ハッハァ!!!」

男が槍を翻してそれに答える
再び待ち望んだ瞬間に歓喜に震える騎士と槍兵
空を舞う猛禽と地を駆ける猛獣が再び相対し殺しあう

そして騎兵は爆ぜるように後方へと飛び荒び――
再び、森の中へと消えていったのだった


――――――

獲物を狙って滑空する紅蓮の鷲が
地上を駆ける疾風の獣と再びの邂逅を見せる
その形相は共に猛り狂った肉食獣のそれだ
双方、決して浅くない傷を負っているというのにそんな素振りは微塵も見せない

いや――手負いの獣は恐ろしいという格言通りか
牙を剥き出しにして互いの喉笛を食い千切ろうと翻る肉体は見るものの心胆を凍えさせる事だろう
その場で二人の戦いを見守るフェイトもまたその一人
明らかに自分とは違う、近接での「犯し合い」に冷たい汗が止まらないが…

だが、そこで凍ってしまうような者に烈火の将が剣を預けるわけがない

槍兵が迎え撃つ剣士の脇から、新たに放たれる何かがあった
金色の細い短剣のようなそれが将に先行するかのように飛来し、ランサーの身に降り注ぐ

「―――ぬっ!?」

対して目にも止まらぬ真紅の槍捌き
前方で長物をニ、三閃するだけでそれを難なく払っては見せたものの、

「ちっ!?」

十全の体制を崩された所に滑空する将の剣を受け損ねてしまう
勢いを止められずに当たり負けして横に吹き飛ぶ

(――あれは?)

目を凝らすランサー
放物線を描き、ほどなく戻ってくる女剣士の周囲を守るように
いくつもの金色に光る線上のものが浮かんでいる
先ほど戦った時にはあんな武器はなかったはず、?

それは――雷の矢だった

将の周りに顕現し、並行して飛ぶ一糸乱れぬその矢こそ
フェイトテスタロッサハラオウンの放った指向性狙撃魔法――プラズマランサー
158フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 15:08:11 ID:LRY5IOSq
遠隔操作でありながらそれは、シグナムの周囲から1mと離れずに追随する
でありながら激しい軌道を描く騎士の体にかすりもしない
これぞ前衛を任された騎士を守る最強のオプションだ

「くそが…!」

流石にあんな狙撃を受けながら彼女と正面から切り結ぶのは自殺行為
ランダムに打ち出される矢を叩き落しながら、剣士の猛襲に合わせるように併走する男

「……あの女はどうした」

「さあな? その辺でカエルでも丸呑みしてるんじゃねえか?」

紫の髪の女はこちらが仕掛けた途端
男を一人残して森の闇に消えていった

「まあ気にするこっちゃねえやな」

「ぬかせ、、伏兵のつもりか?」

「俺を前にして他に気を取られる余裕があるのかねっとッ!!」

敗走? 男を殿にして逃げた? 
それとも何らかの企みがあるのか?

意外な方向に出鼻を挫かれた形になるフェイトとシグナム
ことに魔道士は最初、ライダーを牽制しつつシグナムの援護という役割だったのに
相手の片方が早々に立ち去ってしまったのだから当惑を隠せない

些か手持ち無沙汰気味で併走するライトニング隊であったが
何にせよ、これで必然的に、

「貴様一人で我らの相手をすると言うのか?」

「そういう事になるな――不足かい?」

そう、、二対一になってしまう
敵は自らこちらに圧倒的な優位をプレゼントしてくれた事になるのだ

「舐められたものだ…」

当然、そんなものを喜んで頂戴する将ではない
これは侮蔑だ
険しくなる相貌にはっきりと怒りの色を灯す

(シグナム……冷静に)

(分かっている)

嘲笑うでもない、誇るでもない
その将の憤怒も一身に受けて地を踏みしめている敵

一騎打ちを好むシグナムにはこれ以上の屈辱はないであろう
あの男と是が非でも雌雄を決したいのはこちらも同じなのだ

だが――それは私情
ここで個人の誇りを部隊の安全よりも優先させるわけにはいかない
敵が一人になったから自分も単騎で向かうなどという事をしていたのではキリがない
先にフェイトに私情を殺させる辛い選択を強いておいて
ここで自分が我が侭を通せるわけも無い
159フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 15:10:45 ID:LRY5IOSq
自分は今はこの魔道士の副官
そして管理局員として、隊の命を危険に晒すような選択などは出来ないのだ

ゼストの時とは違い、自分が罪を引っ被って済む問題ではない
ここで万が一にもフェイトの命を散らすような事があれば主にも申し訳が立たない
敵が一人になったなら好都合
こちらは変わらず目の前の犯罪者を無力化するだけだ!

頭上より降りかかるフェイトの矢を、槍を駒のように回転させて弾き落としながら蒼の獣は林道を疾走
その影を挟み込むように追走するライトニング隊
この期に及んで敵は撤退の兆しをまるで見せない
後方に槍を抱えて腰を落とし――自分らに対し断固迎撃の姿勢を取る

いくら何でも勝てるつもりなのか?
この状況、航空機動隊Sランクの二人に空を取られて、、

(遠慮する事はない
 速攻で制圧するぞ、テスタロッサ)

(……はい)

正々堂々、剣を交えたいという思いは抑えてもなお溢れ出る
フェイトとてそれを感じ取れないほどに騎士との付き合いは浅くない
断腸の思いで将の誇りを折った事への負い目をひしひしと感じてしまうが、

(アレと打ち合うには周りの事など気にかけていられん、、頼むぞ)

(分かっています……私は貴方の援護と同時に森へ消えたライダーを牽制)

私情を互いに割り切るのがプロだ
作戦行動において感情を制御出来ないほど彼女たちの経験は浅くない

それに素直に数の有利を信じるわけにもいかない現状
森に消えたライダーがいつ戦前復帰するかも分からないのだ
彼女を追っていた追跡のサーチはあっさりと振り切られてしまった
魔力スフィアなどで、あの敵を追える筈が無い
周囲にオートスフィアを張り巡らせ――どこから襲ってきてもいいように警戒の網を張る

これで安心、とは到底言えないが…ひとまずの備えは出来た

あとはやるべきことは一つ
あの強力な槍の戦士を早急に沈黙させる事!

様子見は終わりだ
紅と金色の閃光が今、堰を切ったように

蒼い男を挟み込むように切りかかった――!


――――――

「ぬううっ!!」

「らぁッッ!!」

ニ者の怒号が場に響く
その翼で空を真っ赤に切り裂きながら飛来する灼熱の鷹の一撃を
真っ向から打ち返す槍の英霊

一太刀ごとに大地を炎上させる凄まじい空襲を前に男は微塵の遅れも見せない
160フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 15:12:02 ID:LRY5IOSq
「そこっ!」

そしてシグナムに一寸遅れるように
影を重ねるように追随したフェイトの黄金の鎌が男を襲う

巨大なザンバーは連携には不向きゆえ、大剣から復帰させたバルディッシュ
フェイト愛用の多種機能デバイスが術者の思考に応じて縦横無尽に振るわれる

その両の刃を一身に受けるランサー
紅と金の魔力光にサンドイッチにされる蒼い肢体だが
大人しくパンの具になってやるほどこの男は大人しい食材ではない

「くっ…!」

シグナムとフェイトの膂力を同時に受けながら、地に食んだ両足はまるで大木
膝をつく気配もなく出力任せに潰そうとしてもビクともしない

二人を相手に鍔迫り合いを成り立たせ
刃先で剣を、柄部分で鎌を受け止める

双方の接地部分からギャリギャリ、と歪な音が漏れる

「むうっ!!」

すかさずランサー
右足を軸に一回転し
横合いに薙いで二つの刃を受け流し
いなし――コマのように二人を弾き飛ばした

バランスを崩すフェイトに先んじてすぐさま体勢を立て直し
踏み込み、叩きつける将の剛剣
額を真っ二つにする筈の刀身を刃先1ミリの域で後方に下がり、かわす

一瞬遅れて対面
アッパースイングで振り上げられるフェイトの高速の鎌から金の刃が現出

「ハーケン、セイバー!!」

凄まじい速度で後方より襲い来る金色のソーサーを最小限の軸移動で受け流す槍兵

威力も太刀筋も速度も、属性すらも違うフェイトとシグナムの
息のぴったり合った同時攻撃は局内でも指折りのコンビネーションだ
それを一人で往なし受ける者など、、
教導隊のトップレベルの怪物たちでもなければ不可能だというのに…

敵は今の所、二人を相手に五分の立ち回りを見せていた

「来やがれ――!!」

その爛々と光る魔獣の眼差しは何に渇望しているのか――

戦場を駆け巡るその姿に彼の心情を垣間見る術は無い

======

サーヴァント・ランサー 
生前の名をセタンタ
真名は英霊クーフーリン――「クランの猛犬」の異名を持つアイルランドの大英雄
161フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 15:13:08 ID:LRY5IOSq
現代の世界史において彼はアーサー王やアレクサンダーのような
世界にその名を響かせるような威名はない

だがそれは無理もない事で、生涯を戦に生きた彼を初めとする純一戦士は
国の覇者となって内外に名を示した者らに比べてどうしても知名度補正が弱くなってしまう
これはどうしようもない事だ

だが、軍神――戦鬼として生きた英霊は
その一地方においてまさに神の如き崇拝を集めている

日本においてもそうした英霊は多くいるが
(戦国最強と呼ばれた武将や、鞍馬の天狗に奥義を授かった悲運の将など)
祖国においてはあのアーサー王すら凌ぐ威名を誇るこの男もまた――
冬木の奇跡・聖杯戦争に召還されたサーヴァントの一人であった

聖杯戦争とはマスターと招聘されたサーヴァントの尽きせぬ欲望を叶える渇望の宴
だが、、彼らサーヴァントにとってはもう一つ――重要な意味を持つ

それは特に男のような武と誇りを抱いて世界に名を刻んだ英霊が抱く想い
場所、時代を超えて一度に集い、最強の御名の下に己が力と武名をかけて戦う事が出来るという
まさに夢のような願望が叶う舞台でもあった
奇跡とは本当にこういう事を言うのだろう

人類は進化し文明と文化を手に入れた今となっても
結局、腕力に対する憧れを捨てられない
古代のコロッセウムに始まり、格闘技や武道の見世物が
まるで色褪せずに残り続けている事からもそれは分かろうというものだ


―― 故に、この戦いは祭だった ――

 
確固たる意思と目的を持ち
果てに陰惨な殺し合いをするだけの蠱毒の檻の中にあって
心を震わせる光は確かにあった

これに参加できただけでも――
生涯を戦に生きた英霊にとっては冥利に尽きるというもだったのだ

======

「でえあっ!」

将の剣は豪炎だ
刀身はおろか、その周囲の空間ごと薙ぎ払うような一閃を幾度となく叩き付けて来る

「はああっっ!!」

魔道士の動きは雷迅だ
もはや体全体が一本の細い線にしか視認出来ず
縦横無尽に張り巡らされた網の目のように翻り、男に襲い来る

炎と雷が織り成す刃と魔法の弾幕は
間断なく張り巡らされ、文字通り猫の子一匹逃げ出せる隙間も無い

だが男は手に持つ一本の槍を以ってその弾幕を抉じ開け、掻い潜り
針の穴のような隙間に体を滑り込ませて相手の間合いを犯してくる
162フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 15:14:35 ID:LRY5IOSq
どれだけ寸断しようとただ一心に――
数万の敵を斬り、刺し、突き、裂いた一撃を将に突きつける

どれほど敵が遠き空に位置しようとただひたむきに――
死してなお砕き、抉り、拉ぎ、屠った一閃を魔道士に叩きつける

彼が窮地にいるのは間違いない
こんな絶望的な戦いに自ら従事するなど正気の沙汰ではない
どうかしてる……この相手の思考に何の意味を見出せというのか?

なのに、、なのに、、槍兵の顔には笑みが――
狂気とは別の歓喜に震える満面の笑みが浮かんで消えないのは何故なのだ!?

======

第五次聖杯戦争に招聘され
まだ見ぬ最強を相手に槍を震える喜びに胸躍っていたランサー

だがしかし彼を待っていた運命は過酷極まりないものだった

サーヴァントが始めに通らねばならない関門はマスターとの相性だという――
彼らは仕えるマスターを選べない 
だから初めにブタを引かされても、どんな下衆を引き当てられても従わねばならない

その点、男が召還された際……自分は僥倖だと苦笑交じりに笑ったものだ
こんなべっぴんで心通わせられるパートナーに巡りあえた事を――
口煩いのが玉に傷だが、とにかく自身にとって最高の主を頂く事が出来たのだから

======

「くうっ!?」

深く入った間合いにて、かち合う槍とサイス
フェイトの低く入った滑空にランサーが先回りして飛び掛る
眉間を皮切りに彼女の正中線に次々と穿たれるその槍、実に五閃!

何とか身を捻り、体に穴を開けられるのを防いだフェイト
その横を五つのレーザー光線のようなモノが通り過ぎる

九死に一生、、ぶわっと全身の毛穴が開く感覚に襲われる魔道士
敵の得物が自分の体を擦った焦げ臭い匂いが鼻をつく

「油断するな! まだだっ!!!」

「は、…! うぐっ!?」

短い悲鳴をあげる魔道士
真紅の刃先の側面に位置するフェイトをBJで緩和してなお呼吸が止まるほどの衝撃が襲った
突きから移行した薙ぎ払いが魔道士の胴体に叩きつけられていたのだ

「うおおおおりゃあああああああっ!!!」

獅子奮迅の怒号と共に長物を振り切り、フェイトを弾き飛ばす
障壁がなければ――アバラなど粉々に粉砕されていた事だろう
腰から不時着し、地面を滑るように転がって何とか体勢を立て直す彼女
こほ、と嗚咽にむせび前方を見据えると――既にシグナムがフォローに入ってくれていた

槍兵の横っ腹めがけて剣を叩きつける将をニィ、と歪な笑みと共に男は迎え撃つ―――!

======
163フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 15:16:16 ID:LRY5IOSq
「――――パゼット……」

「間抜けなサーヴァントの到着か――
 遅かったな……もはやお前は私のモノだ」

黒衣の神父が光の灯さぬ双眸を向け
腕に宿った令呪を彼に見せて言った……

薄気味の悪い相手なのは理解していたのに
マスターの気の許した相手だと油断したのが悪かった

そのドブのような目をした男にマスター・パゼットフラガマクレミッツは倒され
令呪を剥ぎ取られ、、男は―――主を、護れないままその身を奪われる事となったのだ

その後の彼の聖杯戦争は語るも惨々、見るも無残の一言だった

心通わぬ新しき主の元で槍兵はついに全力で戦うことも適わず
主の仇を討つ事も、役目を果たす事も出来ず、、
光り輝く生涯の名を貶めただけの最悪の幕を引く結果に終わったのである

「ついて…ねえなぁ…
 パゼット……仇くらいは討ってやりたかったが――」

黄金の王の鎖に囚われ止めを刺される直前
眉をしかめて小言を飛ばす女マスターの顔が、浮かぶ――

生前、死す時までついには己の信条を全うして生きたこの英霊にとって
何も為せずに終わった此度の戦争の無念はいかばかりのものか
常に戦の先頭を駆け抜け、光り輝く生涯を送ってきたその身が何も残せずに―――

100の宝具をその身に受けて

彼の聖杯戦争は―――終焉を迎えた………

======

「その」記憶が所々、断片的に脳に残っている違和感は当然、ある

鬱陶しい違和感は何故か霞がかっていて
深く考えようとすると思考が強制的に閉じそうになるので、
男は今は考えるのを止めた

――今は、良い
現在、自分の中にある衝動は目の前の敵と戦い、倒す事
それ以外の事はいらない

あの神父がマスターになってより初めての感覚が男を突き動かす

――体がウソのように軽い

あの忌々しい制約の一切合切が剥ぎ取られたこの体
こんなに奔放に闘えるのは生前以来か…
震える魂、力が止め処なく溢れてくる

確か一度目に見えた敵とは全力で戦えないのではなかったか?

どうでもいい!
そんな事はどうでもいい!

戦え、闘え、と!
164名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/09(月) 16:00:20 ID:SHcvxQ4J
流石ランサーつえぇw
支援
165フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 16:03:20 ID:LRY5IOSq
前回の分まで闘えと!
その肉体を突き動かすのだ!!

「シャァァアアッッッ!!!」

「つうっ!?」

中央、シグナムとクロスレンジで目にも止まらぬ打ち合いを展開する

無形の位から放たれる正確無比な刺突に
あのシグナムが空にいながら付いていくのがやっとだ

ジリジリと押されていく女剣士をサポートするフェイト
男の追い足を寸断するフォトンランサーを彼の全身に打ち込むが、、未だ被弾無し!

凄い――本当に凄い…!

直接相対している時はとても相手の技を見る余裕などなかったが
こうして横で見ると、凄まじさに鳥肌が立つ

自身の経験上、速度と精度は
本来反比例するもので両立させる事は難しい
速く動こうと思えば思うほど、正確さは欠けていくのは当然のことだ

だがこの相手は最小限の動きで最短を
最大速度を維持したまま走り、槍を振るう
彼が描くは間違いなくエコノミーラインと呼ばれる、理想の挙動
何ら無駄の生じぬその動作は対象の動きを二倍にも三倍にも速く見せると言う

これは――極意だ、、
決して出力だけでは到達し得ぬ達人の醸し出す技の極地
その姿は狂気じみた美しさすら醸し出す

(また加速したか…化け物め!)

将が、体の所々に刻まれた穿ち跡に舌打ちをする
空戦におけるクロスレンジでの撃ち合いは地上のそれとは一線を画すものだ

(引き続き中間から相手の足を止めます!)

(迂闊に飛び込むなよ! 一瞬で終わるぞ!)

(了解……! 貴方も無茶だけはしないように!)

速力、膂力は地上の戦いと同様に重要なウェイトを占めるが
地上のそれが細かい回転と技術に大きな比重を取られるのに対し――
空はすれ違いざまの一撃、重さと精度が勝負を決める

ことに全ての攻撃が助走をつけたフルスウィング
被弾が即、カウンターに繋がる恐ろしい殴り合いと化す空戦の接近戦は
いわば当たるか外すかの大雑把かつダイナミックな攻防になる事が通例だ

その中にあって彼ら航空機動隊は強力な剣と同時に鉄壁の鎧、盾をも装備していて
真芯で攻撃を受けない限り、360度どの角度へも衝撃を受け流すことが可能であった
そして高速で飛び回る彼らから地上にて直撃を取れる相手などそうそうはいない

故に、それがミッドチルダ式・空戦魔道士が無敵と称される所以
本来ならば地を這う敵などSランク武装隊の敵になるはずが無いのだ
166フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 16:05:12 ID:LRY5IOSq
だが、あの男は例外だ
その常識に全く当て嵌まる事は無い

奴ならば――難なくやってのけるだろう
あの槍を滑空するこちらにピンポイントで合わせてくるだけの技量を確実に持っている

それをされたら――絶命は免れない……
雷速で飛来するライトニング1を、業火のように滑空するライトニング2を
狙い打って一撃の下に串刺しにし、堕とす事が十分に可能なのだ

「………っ」

近接のエキスパート同士の打ち合いを前に後方支援を任されるフェイト
確かに要所要所で敵の攻撃を寸断し、シグナムを助けてはいるが――
やはり決定的な決め手には欠け、消極的な介入しか出来ない事に焦りを隠せない

単純な速度こそ騎士に勝るフェイトだが、近接における寸の見切りの業はやはり専門家に一歩劣る
圧倒的な武装で完封するザンバーならばともかく、サイスによるクロスファイトではあの二人の間に入れない

(焦るな……気を急いたら駄目だ…!
 ならば自分に出来る事を全力でやるだけだ!)

だが、入れないなら入れないなりのサポートの仕方を彼女は持っている
「全範囲攻防支援」とまで言われたフェイトのバックアップの汎用性は凄まじいの一言
その機動力と多彩さで、オフェンスからディフェンスまでほぼ一人で行えてしまうのだから
故にだからこそ彼女の前衛を努める者は後方を一切気にせずに敵と向き合う事が出来るのである

しかし、、、!

その絶妙なサポートを受けてなお――将の剣は未だ男を崩せない!

円圏―――男の周囲を縦横無尽に暴れ狂う一本の槍は
もはや点でも線でもなく、面を形成するフィールドそのものだった

あのか細い得物が彼の身に振りかかる剣を矢を鎌を、全て叩き落す!
槍を極めし者には鎧も盾もいらないとはこういう事か
その一振り一振りが既に堅牢な結界となって何人たりとも通さない

シグナムの剣を叩き落し
捌いて抜けた蒼い肢体が振り向き様に彼女の後頭部を薙ぎにかかる!

フェイトが相手に負けない速度で猛追し、その追い討ちを止める!

すかさず併走し、駆け抜ける蒼と金色
八の字を幾多にも描き交錯する刃と刃

(後方に回って下さい! 挟み撃ちに…!)

(くそ……! おのれっ!)

念話で叫ぶフェイト
二人を遁走させてしまうと自身の機動力では追いつけない
距離を離されてフェイトを孤立させてしまっては危険だ

「レヴァンテイン!」

<ja! Schlangeform!!>

剣士が己がデバイスに命じる
蛇腹の剣で敵を追い立てよ!と
167フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 16:06:18 ID:LRY5IOSq
槍兵相手に一度だけ見せたこのフォーム
本来、速力で劣る将が相手の高機動に相対する時に用いるのがこの剣だ
手元から伸びた鞭と化した鋼鉄が男を回り込むように展開し、その足を止める

「覚悟!」

あの一瞬で既に二十合――男の刺突に死に物狂いで拮抗させ
息も絶え絶えだったフェイトに入れ替わるように女剣士は男の側面に回り込み
肩から激突するように、ランサーに向かってチャージを敢行!

槍兵、言うまでも無く即座に反応!
直角に切り返し、方向転換してシグナムに迫る

槍と剣が時速1000キロ以上で激突し、衝撃に顔を歪める両者
肩と肩が、額同士がガチンとぶつかり合い
互いに渾身の力を込めて両者の突進を受け止めていた

「ぐっっっっ、、、!!!」

「おおおおぉぉおおッッ!!!」

ただぶつかり合っただけで世界を震わせる戦いとはこういうものか
衝突の余波で周囲の木々がぶち折れ
アスファルトが剥がれて真上に吹き飛ぶ

「はあああっ!」

そして双方の動きが止まった瞬間、すかさず対面からフェイトが飛来し
二人に負けじと槍兵の後方より斬り付ける

しかし脅速のサイスが振り下ろされる―――その前に!

何と魔道士の下段から突き上げるように
男はカウンター気味で下から刃を斬り上げて来たのだ!

「なっ!?」

相手はシグナムと鍔迫り合いの最中
刃先は向こうへ向いている筈…!
どうやってこちらに――!??

その時、男は振り返りもせずに
フェイトの踏み込みに合わせて槍を中央で回転させた
正面から見たらそれは時計の針を高速で回したように見えただろう

将の上段斬りによる刃が、急遽相手を失って地面に突き立つ
そしてそれを受け流した槍がテコの原理で風車のように回転し
後方のフェイトの股下からバズソーのように競り上がってきたのだ!

「は、ぁッ!!!」

秀逸の反応でサイスを軌道変更し
真紅の刃先へと思い切り叩き付けるフェイト
だが騎士の斬撃すら利用した男の斬り上げの威力は凄まじく
黒衣の肢体はそれを受けきれず上方へと浮き上がる

そこで勢いに逆らわず、そのまま後方へとバク宙し
魔道士は真っ二つにされるのを回避する
回転のこぎりのような刃先が寸前で、体の中心から顎を掠めて空を切っていた
168フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 16:07:13 ID:LRY5IOSq
だが回転する槍はなおも止まらず時計回りに一回転し
再び前方のシグナムの肩口を引き裂くべく唸って迫る

それは本当に一瞬の出来事
男に往なされ地を割ったレヴァンティンが復帰するよりも遥かに速い!
故に将はそのまま男へ踏み込み、槍を肩口の装甲で受ける
ミシ、と鎖骨の軋む感触に顔を曇らす将だが受けたのは刃先でなく柄の部分、、これくらいなら安い――

「ぐ、ふっっっっっ!!???」

――などと気を抜く暇などありはしない!

戦場において槍兵は決して止まらぬが信条
肩口へ意識の行ったシグナムが腹部に強烈な衝撃を感じ、吹き飛んだ
意識外からの男の正面からの前蹴りで飛ばされたのだ

吹き飛ぶシグナムの両足が地を食んだまま6mほど後退
凄まじい脚力! 吐き気に咽ぶ剣士だったが、、
だがそれで肉体が停止するほど彼女は虚弱ではない
離れ際に合わせるべく、再び蛇腹に変形したレヴァンティンを前方に放ち
敵を串刺しにしようと振り被って、――

(な、にっ!?)

もはや穿つ相手が正面にいない事に驚愕する

男は既に今の蹴りの反動で空に飛び上がり
シグナムを足場に跳躍しつつ空中に逃れたフェイトを猛襲していた

男のいた空間を薙ぎ払ったシグナムの蛇剣はコンマ5秒は遅い
残像すら斬らせて貰えない!

そして対面のフェイトに向かって飛翔するランサー
蒼き閃光となってフェイトに肉薄する槍のサーヴァント
その黒衣に包まれた魔道士の体にロックオンされる真紅の魔槍

「貰ったぜぇぇぇえぁぁッ!!!!!」

そのまま上空に向けて突きの弾幕を繰り出したのだ!!

「こ、、のぉ…ッッ!!!!!」

フル出力によるシールドを前面に展開し紅き五月雨を弾き返そうとするフェイト
だが金色の盾に突き立つ刺突は容赦なく容赦なく
彼女の魔力壁を削り、掘り進み――!

「あっ!? くううう!!!」

為す術もなくバリアブレイク――!
魔道士が大きく後方に弾け飛ぶ!

空中でならば敵の追随を受け止められると思い至った執務官だったが
その常識を超える男の絶技――

一つ二つの突きならば受け止められただろうが
水滴が岩をも穿つように50の乱撃を同時に貰っては
いかなバリアとて崩壊するに余りある


両側に弾かれたライトニング勢を中央で見据えて悠々と着地する蒼き槍兵
169フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 16:08:30 ID:LRY5IOSq
「シィィィ―――」

二者を両脇に見据え、静かに息吹を一閃
美しい軌道で槍をバトンのように回し
ゆっくりと後方の腰元に回し―――その場に佇んでいた

「………!!」

「そ、、そんな…っ」

男を中心にして立ち尽くす魔道士と騎士が――絶句!


――― 強すぎる ―――

甘く見てなどいない
敵の力量は重々承知の上で相対している
只者ではないと思っていたがしかし………これほどとは

こちらとて管理局でその名を馳せた本局内でも指折りのコンビ
駿足と剛力の両翼を担う機動6課ライトニングの隊長と副隊長だ
それをたった一人でこうまで虚仮にする存在などあって良いものなのか?

(あ、あの守りの堅さは異常です…シグナム
 何か特殊な術を使用しているんでしょうか?)

(いや、、困った事にあれは種も仕掛けも無い
 全て奴の素の技量によるものだ)

(そんな……馬鹿な……)

甘く見ないと言っておきながらやはり二対一だという驕りと油断があるのか?

………それは無い、断じて無い
管理局局員が作戦行動中、それも最も危険な任務である制圧作戦の最中に
敵を甘く見るなどという最悪の愚行をおかすはずがない

だが―― ならばこうまで差があるものなのか!?
二人係で負けるほどに――!?

―――、、、、、、

…………………

いや………

おかしい……


確かに彼は強い――
果てしなく強い―――

これほどの戦技の使い手は見たことが無い

だが、それでも
自惚れでなく自信を持って言える事―――

こちらだって決して、絶対に

―――弱くなど無いのだ
170フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 16:10:00 ID:LRY5IOSq
時空管理局のSランクオーバーの称号を与えられた自分たち
奢る事無く精進した力と技
局から与えられた最上級の装備

それらに賭けて―――これほどの差は断じてあり得ない

現に一対一で戦った時、確かに圧倒されはしたが
勝負として十分に成り立っていたのだ

ならばこれは…………恐らく、、

「…………」

「どうしたよ? もう息が上がったのかい?」

構えを微塵も崩さずに男はこちらを挑発する
指摘通り、こちらの方が息が上がっているというのに
向こうは掠り傷一つ負っていない

「久しぶりに良い感じだ――もう少し頑張ってもらうぜ
 俺をガッカリさせるなよ」

「心配するな
 すぐにこいつを叩き込んでやる」

返答を返す将の声が据わっていた
物静かで礼節を重んじる烈火の将シグナムは
その名の通り、戦場では苛烈に燃え盛る猛将へと変貌する

爛々と輝くその瞳はもはや抑えの利かぬ溶鉱炉
ニィ、、と笑いを返す槍兵もまたその熱さを愉しんでいる故か
見据えてゴクリと唾を飲むフェイトに再び念話が入る

(どうする? 敵はああ言っているが…
 このまま二人揃って奴の武功に花を添えるか?)

(………)

(テスタロッサ)

それは急かすようでいて
どこかこちらに問いかけるような口調だった

プライドの高い騎士だ
一騎打ちを断念してなおこのザマ
もっと怒気に染まっていてもいいはずだが
自分は連携による攻めを返されて焦っているのにそんな感情は見て取れない

(もしかしたら……)

そう、感じていた疑問が氷解していくのを感じる

(そうか……そういう事だったんだ…)

(何か気づいたのか?)

(はい……この劣勢
 むしろ私たちに問題があったんです
 シグナム……彼の今の戦術は、、」
171フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 16:12:12 ID:LRY5IOSq

―― 数の優位を逆手にとっている ――


フ、と口元に笑いを浮かべる将

言い放ったフェイトの言葉に微塵も驚愕する気配が無い
どうやら騎士は一足先に気づいていたらしい
こういうところは未だに厳しいというか、意地悪だ…

管理局局員が戦闘行動に従事する際
当然だが一騎駆け………一騎打ちを提唱する概念は無い

よっぽどの事がなければその作戦をとることも無い
単騎で動けば生存率は極端に低くなる
だから基本は常にチームで、多数を以って少数に当たるのが原則だ

10年を誇るフェイトのキャリアだが、意外にも単機突撃の経験は少ない
希少なキャリア組である執務官を敵陣のど真ん中に突っ込ませて殉職させてしまうなど
人手不足の管理局にとっては痛手以外の何物でもないからだ
味方の被害を最小限に留め、敵を「捕縛する」という行動方針の元に動く彼らにとってそれは当然の指針だった

――そしてそこに隙を見出すのが「無双」の戦技

コンビ、多人数であるが故に生じる隙
人は他人と協力する時、個で動いている時の半分の力しか出せないという
訓練や事前の取り決めでそれを60、70%にしていく事は可能だが――それでも全力には程遠い

それは偏に他者と自分の思考のズレ、タイムラグ
意思疎通の困難さに起因するものである

一瞬の目配せ
一方が崩された時に生ずるもう一方の焦燥
フォローしようとする時、理想のラインから外れた余分な動き
それらの要素 (ノイズといっても良い) が個々を100%の挙動から遠ざける

その隙を―――突いていたのだ………この紅き魔槍は

並の戦士では攻防の折、敵の攻撃に神経を割き
敵を打破することに夢中でとてもそこまで思考が回らない

だが彼は反応する事も困難なその微かな隙に割り込み、分断し
二人の動きを逆手にとって打ち据えた

フォローに回ろうとしたその隙を
窮地に陥った味方を前に崩れたその隙を
ことごとく突いて回って、相手の出鼻を潰す

これが戦場で常に多対一の戦いを駆け抜けてきた無双の騎士の絶技
これぞ最速のサーヴァントが可能にする神域の槍

かつてセイバーに 「凌ぐ事、生き残る事にかけては最強」 と言わしめた男の極みがここにある

(なら、要はどうすれば良い……?)

(……)

将の問いかけ
口調こそ静かだが、フェイトには分かる
172フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 16:13:58 ID:LRY5IOSq
その奥で渦巻いている炎が……

誇り高きベルカの騎士が散々に武をねじ込まれ、敵の技巧の添え物にされたのだ
騎士にとって戦場で武の花を咲かせるのは最高の栄誉
それを目の前でいつまでもさせたまま、大人しく槍の武伝を飾ってやるほどお人よしではないのだ……この女剣士は

(ライトニング1……指示を)

(了解、簡単な事……このまま、、、思いっきり行きます)

隊長としてこの誇り高き騎士に不甲斐ない思いをさせてしまった事にまずは謝罪を――
次いで、取った不覚を注ぐべく今、再び中央の蒼き魔人へと構えを取る両者

「そうだ、行くぞ」

「はい……バルディッシュ」

<Yes Sir>

ジリ、と摺り足で間合いを詰めるシグナムに
宙で旋回しながら射撃の矢を召還するフェイト

ふん、と鼻を鳴らし男も再びその槍の穂先を起こす

更なる緊張を見せる戦場に―――

「GOッッ!!!」

フェイトの号令の元、
今こそライトニング隊の本気を魅せる時!

二人のSランクオーバーが槍兵に向かって駆け抜ける!


――――――

再び動く戦況に
三つの人影が所狭しと駆け抜ける
相変わらずの凄まじい戦いは一見、先ほどと変わらない様相を呈していた

だが、、

「ち、ぃ!」

今、明らかに槍兵の表情に余裕が無くなっている

頭上に落ちる紫電の太刀を寸の見切りで横に流そうとするが
その両脇に打ち込まれるフォトンランサー
軸移動を封じられ、まともに受ける羽目になった烈火の将の最強奥義

ギリリ、と歯を食い縛る男――
両足が膝下まで地面にめり込む

その両の足を、これまた執拗に狙うフェイトの魔法射撃

「よいしょっとぉ!!」

全身のバネで埋まった両足を引っこ抜き
アスファルトを撒き散らしながら豪快に跳躍するランサー
そこに打ち落とされるフェイトの斬戟も、先ほどまでとは明らかに勢いが違う!
173フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 16:18:38 ID:LRY5IOSq
(気づいたか……やっぱり子供騙しは通用しねえな)

ド単純なトリックだ
今時こんなので煙に巻けるのは少年兵くらいだろう

流石は自分が見込んだ敵だけの事はある
相当の手錬れなのは今更言うまでも無い
いつまでも騙し通せるはずがないのだ

先に記した、連携であるが故に生じる隙は
互いの技量を心の底から信じる者同士において
その信頼の度合いが大きければ大きいほど、小さい

男のやった事はすなわち1+1を2にさせないという事
多数を相手にする時の基本だ
だがそれに対して心の通じ合ったベストパートナーは
1+1を5にも10にもしてくる

―――それは小細工など入り込む余地のない黄金の連携

要は互いの覚悟と信頼が連携を完璧なものへと近づける要因になるという事だ
聞くほどに基本的なことなのだが――それを実行に移せる者は意外なほど少ない
やはりこの二人のように数年、数十年と心を通じ合った者同士でないと至れぬ境地である

がっぷり四つにて激しく激突するシグナムとランサー
下から切り上げようとする将の二の腕を蹴り付け、後方に飛翔する

後ろに目がついているのかと疑うほどに正確なタイミングで
旋回して背中を向けたフェイトに今一度襲い掛かる蒼き死神

「おぉりゃっ!!!」

飛ぶ鳥を堕とす獣の咆哮と共に繰り出される渾身の一刺しが
フェイトの背中――脊椎を貫き通そうと唸りを上げて迫るが、

瞬間、、

「ソニックムーブ」

黒衣の背中を隠す白いマントまでが
一瞬でランサーの視界から掻き消えた

目を見張る槍兵
刹那とはいえ、この最速の英霊のお株を奪う爆発的な速度で
ロケット砲の様な男の突きを見事透かすフェイト

「野郎………誘いか!」

サーヴァントは確かに4、50mの高度を一瞬で潰す跳躍力を持つ
それは時に空を駆ける猛禽すら一撃で仕留める凄まじさであろう
だが、、、、やはり、当然の事ながら――


――― まともにやれば、羽を持つ相手に空で適うはずがない ―――
174フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 16:19:53 ID:LRY5IOSq
ことに飛び上がって放った一撃を外してしまった時は最悪だ
中空へと舞い踊るその肢体――エアハイクが終わるまで数秒
しかしてそれはコンマの位を奪い合う戦場において気の遠くなるほどに長い時間であった

「くそ………俺としたことが、みっともねえ…!」

フェイトもシグナムも、もはや相棒が凶刃に狙われようとちょっとやそっとでは崩れない
敵に倒されても構わないと、そういうつもりで戦っている?

否――違う

いかに敵が強かろうと、その凶刃に狙われようと
相棒がそう簡単に堕ちる事はないと思い直し、再認識したに過ぎない
そうなればもはや彼女らには微塵の隙もない
それどころか、こうしてこちらの隙を狙い打つ余裕すらある

そして今の自分はまるで餌に釣られた魚だった
無様に晒した横っ腹――
飛来する猛禽の爪を、牙をただ黙って貰い続けるサービスタイムの始まりだ!

「「ブレイクッッ!!」」

共にデバイスに全開魔力を叩き込んだ炎と稲妻
その中心に位置する蒼いサーヴァントに刻み込むようなクロスラインを描く

「が、ぐっっ、、」

何度も何度も、対象が地に落ちるまで何度も描く
ギィン、! ギィン、!という炸裂音が間断なく響き渡り
その度に槍兵の肉体が弾け、飛び、のけぞり
中空で、きりもみしながら地面に向かって堕ちていき――
受身も取れずにコンクリの地面に盛大に落下した!

「ぐ、は―――」

何かが潰れる鈍い音と共に叩きつけられた肉体
影すら踏ませぬを信条とするこの英霊が
瞬く間にボロ雑巾のような肢体を晒していたのだった

「ぐ、がああああぁぁあッッ!!」

地に伏せるを断固拒否するその肉体が咆哮と共に跳ね起きる
一瞬たりとも背中を泥に塗れさすなど男のプライドが許さない
しかして受けた傷から大量の血飛沫が吹き出して、、足元をぐらつかせてその場に佇む槍の魔人

地を這う獣が空を舞う鳥に空中戦を仕掛けた報い――

「こ、りゃ……次からは迂闊に跳べねえな、ぁ――」

負傷した側頭部からどろりと流れる赤い液体
それを拭おうともせずに槍兵は
大地に突き立つ槍を抜き放ち、、憤然と構える

(………戦果は?)

(クリーンヒットは左大腿と脇腹、背中
 受身を取れずに右肩から落下したようです)

本来ならばこれで決まりだろう
どう考えても動けない負傷を与えた筈だが――
175名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/09(月) 16:47:54 ID:+dCvnecJ
支援
176フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 17:00:55 ID:LRY5IOSq
(まだやるつもりらしいな……丈夫な男だ)

(見習いたいものです)

共にこの槍兵の凄まじさを体感した騎士と魔道士である
これで終わりとは到底思えなかったし、ここで気を緩めるような事もない

引き続き、周囲を旋回し、揺さぶりを続けるフェイト
可能ならばまた上空に打ち上げて――今度こそ止めを刺す算段だ
ここまで来たらもはやノイズはない
冷徹に着実に詰めていくだけだ

「流石にきついか…」

大口を叩いたが、敵は予想以上にやるようだ
千の軍勢、過酷な退却戦などあらゆる絶望的な戦場に身を置いてきた彼をして
そのどれよりも厳しい手応えに武者震いを禁じえない

仕方が無い……
もともと味方などいない戦いだ
一対ニのこの状況は仕方が無い……

しかしながら両者とも刃を交え、その技量を測り
何とかやれるだろうと踏んだ見積もりを遥かに超えてくる相手の連携

先も記したようにベストパートナー同士の連携は1+1=2ではない
単純な数字で測れるものではない事くらい、男にも分かっている
だが敢えて大きな計算違いを指摘するならば
これほどの連携の精度は彼の生きた時代では常識的にあり得ないという事

それは科学的、論理的に突き詰め
あらゆる計器を元に叩き出したデータによって構築され
それに沿って修練を積んできた完璧なるコンビネーション

神話の時代にはこれほどの精度の連携は望むべくも無い
実際の数値に裏付けされた理想の挙動
これは近代に至るまで進化を重ねたニンゲンの業――研鑽を積んだ戦技の結晶なのだ

「何の、まだまだ……これくらいで丁度良い!」

無事なはずが無い
軽装がゆえに最速である彼、最速たらんと軽装である彼は
即ち一発の被弾も許さぬ彼岸の域に自己を置く事によってその身のこなしを手に入れた

それがこうして敵の攻撃を受けた以上、ただで済むわけがない
男が未だ、口元に笑みを浮かべながらに構えるが
莫大な損傷を負った事は傍から見ても明らかだった

「………」

その槍に蛇のように巻きつく鉄の鞭はレヴァンティンのシュランゲフォルム
刃を合わす事すら至難だった真紅の魔槍をこうも容易く捕らえられる
やはり明らかに効いているのだ

「………自業自得もいいところだぞ」

武器を奪おうと、それをさせじと互いに渾身を以って引き合う両者だったが
まるで無表情に淡白に呟くシグナム
苦渋に満ちた、どこか男を責めるような思いは決して外に出さない
177フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 17:03:01 ID:LRY5IOSq
むざむざ自分から窮地に落ち込んだ愚か者を淡々と仕留めるだけの作業だ
騎士同士の決着としては下の下の部類に入るが、、それもまた致し方なし

「………戻れ!」

相手をこちらに引き付けておいて
再び刀剣に姿を変えたデバイスを持って彼女は突進
その足元おぼつかぬ相手に容赦なく叩きつける

「いいんだよ……これでいい」

その打ち込んでくる剣士に
後方からこちらを牽制する魔道士を相手にしながら
男はこの期に及んで獰猛な笑いを崩さない
彼にとっては劣勢すらも愛すべき戦の一つであるのか、、?

いや、違う……決してそれだけではない

男は英霊
此度のようにこの魂がニンゲンの呼びかけに応じ
奇跡として顕現し怪異の前に立たされる事も一回や二回ではない(本人に記憶を引き継ぐ事は出来ないが)

だが現世のニンゲンの御業で英霊を完璧に召還する事は出来ない
そこには確実に生前の自分とは異なる――
酷い時になると全くの別物としか言えない器が用意されているのだ

そうした中で彼が一番初めにする事は決まっていた
それは自分が生前と比べて何が出来て何が出来ないか、今の自分の器を量る事だ

練磨――器と意識の軸合わせ
いわば性能テストのようなもの

フレームは? エンジンは? トルクは? 武装は?
その正確な数値を実際に一つ一つ試す事が
男の愉しみであり、また試運転を兼ねたオーバーホールであった

確か……今回は酷かった
あの糞神父に下らない制約をつけられ
全力で戦える機会など与えられなかった
オーバーレブ付近でリミッターがかかり、失速するこの身を何度歯痒く思った事か
いっそこのまま自刃してやろうかと思い至ったくらいだ

それが今、劣勢に立たされているとはいえ――こんなに切れているのは何時以来だろう?
たとえあのセイバーやバーサーカーが相手でも微塵も負ける気がしないほどに今の自分は充実していた

もっと試したい――!
もっと強大な力をぶつけて欲しい――!

痛みなど感じなかった
栄えある戦いに身を投じられた歓喜の前では
あらゆる苦痛が快楽へと変わっていく

しかし―――

(そろそろ―――潮時かもな)

敵は思った以上に強かった

これ以上、槌を叩きつけられてはいかに丈夫な剣とて折れる
もっともっと愉しみたいが、残念ながらこちらが持ちそうもない
178フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 17:04:15 ID:LRY5IOSq
さて、どうするか――

悲しいかな、意中の相手は空の猛禽
やはり地を駆ける者とは決定的には交わらない
もっともっと戦り合っていたかったが、、交わらない以上
この先は簡単な図式の勝負になってしまうだろう

「仕方ねえ――これで負けたら、いくら何でもマヌケ過ぎるからな…」

打ち込まれた刃の痛みを燃料に変えて
クランの猛犬がその覚悟を決める

―――だんだんに読めてきた、敵の動き

そう、彼とてあんな子供騙しの策頼りで無謀な戦いを挑んだわけではない
むしろあれは敵を十分に観察するに足る時を稼ぐ、その程度の役割を果たせればよかったのだ

今の今まで何も考えずに猛攻を受けていたわけではない
相手が精巧なデータや発達した計器で戦術を練るのなら
こちらは卓越した感覚、刻み込まれた相手の刃によって敵を測る

旗色が悪くなってはいるが、ことここに至るまでが彼の戦の全てを形成する要因だった
そして今、槍兵の目にはやはり勝利しか映っていない

―――槍を片手に持ち変えるランサー

左手を前方に、指を立てて添える
その様はまるで狙撃手が相手に定める照準のようだった

狙いはただ一つ

相手の空中での軌道、
恐らくは何千と訓練を重ねてきたのだろう
そのリズムは正確で一糸乱れぬ見事なものだった

――― だからこそ、読みやすい ―――

その炎と雷が交わり重なるポイントは確実にいくつかある

その対角線上、、
二人が交わった時、、

同一軸線上にその身を置いた瞬間――

「狙い撃ちだ―――心躍るじゃねえか……
 久しぶりに心底、熱くなってきたぜぇ!」

男の言を受け、真紅の槍は三度吼える

今やその二敵を射抜く確率は針の穴を通すほどしかないが
それを通すのが面白いのだ

見せ損なったその牙を
クランの猛犬の切り札を
再び轟の一文字を以って起動させる
179フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 17:05:50 ID:LRY5IOSq
(構えが……変わった?)

男と熾烈な剣戟を重ねてきた将が今
槍兵の佇まいの変化に険しい目を向けていた

(シグナム……)

(ああ、気をつけろ)

フェイトも気づく――相手の体重移動、シフトの変化に

常に前傾でこちらの距離を潰そうとしてきた男が
今はサイドステップを含んだ歩法でフェイトの射撃を往なし
シグナムと切り結ぶ事も避けて距離を測っている

何かを狙っている――明らかに

敵の持つ槍から発する殺気
それは本能に訴えてくるレベルの危険、、恐怖
この強力な敵が満を持して抜き放つ真剣――
どれほどの脅威を含んだ代物なのか、想像も出来ない

だが、、

(何の――こちらとて止めの図式は見えている…!)

相手の切り札を待つ気も出させる気もない
勝負において敵の切り札など切らせないに越したことはない

こちらにはその筋のエキスパートがいる――
相手が少しでもタメの長い挙動などを見せたら
その行動ごと斬って落とす最速の魔道士が!

「その」瞬間―――

クイックシフトで前衛とサポートが入れ替わりフェイトが前衛になる
そして彼女が最速の踏み込みで相手の技を潰して斬り抜ける

後方支援に終始していたフェイトの突然のチャージに対応できる者はいない
何か大きな仕掛けを取る瞬間なら尚更だ
敵は目にも止まらぬ雷光の凄まじさを今一度知ることになるだろう

そして――切り札はこの手に、、
今、剣の騎士のもう一つのカード
隠し持っていた「隼の爪」を解放する準備を終える将

抜き放てば……一撃だ
敵がどれほど強力な耐久力を秘めていても耐えられるはずがない

共に激しい動きにて相手を牽制し、その機会を待つ両雄

地を蹴る音
空を裂く音だけが場に響き
静寂とは程遠いというのに――場の空気が静まり返っていく

それはサーヴァントかライトニングか
どちらが先に必殺の牙を叩き込むかに息を呑む
場の空気の緊張の高まりに他ならない
180フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 17:07:55 ID:LRY5IOSq
今が勝負をかける時
双方がその思考に達した今――

決着の刻を遅らせるクロノスの神など、もはや無力な長物である


その戦場が終局を迎えようとする最中、、
後はどちらかの躯が場に横たわるのみ

そんな未来の姿を幻視させる
今まさに全ての決着がつく、その時――



――― 三者が予想だにせぬ ―――


世界を覆う紅き鮮血の帳と共に―――――


異変は起こった


――――――

足を掬われた――という表現が一番しっくりくるのだろう
「ソレ」に一番初めに犯されたのがフェイトだった

流星の尾のように金色の魔力を引きながら彼女は
クラウチングスタートからのダッシュを敢行し、敵に斬り込んでいくはずだった

その発射直後―――
まるで何かにつまづいたようにフェイトは空中でつんのめってバランスを崩し
黒衣の肢体が急激に制御を失い、ランサーへの軌道を大きく外れて、地面に勢い良く墜落したのだ

「な、、なにっ…!?」

彼女の後方、フェイトに次いで
槍の男に切り札を打ち込むはずだったシグナムが声を詰まらせる

失敗………!?

あのフェイトテスタロッサハラオウンがスタートをミスった?
馬鹿な――!?

初めは目の前で起こった光景が理解できずに上げた驚愕
しかしその異変はすぐに、この女剣士の身体をも侵食する

「……、は、、! な、んっ!?」

突如、足に重りを付けられた鳥のように
ゆっくりと空より堕ちゆく体

「何……こ、これは……?」

フェイトもまた地面に堕ちた体勢のまま両手を付き、周囲を見渡す
奇襲を失敗したのもさる事ながら、その突然の異変に焦燥を隠せない
181フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 17:09:06 ID:LRY5IOSq

―― それは血の様な一面の赤に彩られたセカイ ――

重くヤスリのように絡み付いてくる毒々しい空気
その血のようなアカに触れているだけで、まるで肌を焼かれるような感覚に襲われる

(………AMFか!?)

その重苦しい感覚に二人は覚えがあった

魔道士殺し―――
アンチ・マギリンク・フィールド (通称A・M・F)

先のJS事件にて猛威を振るった
スカリエッティサイドの使用した特殊フィールドである

リンカーコアを出力に変える時空管理局局員の文字通り天敵となった装置
魔力を減退させて打ち消す狂気の兵器だった
それを張られた状態では魔力総量、魔力運用、魔力効率全てが減退し
魔力によって全ての行動を担う者にとっては致命的な状況を作り出す

ニアSランククラスになればその凄まじい出力によって、中でも力任せに行動する事は可能だ
しかし、もしそのフィールド内で自分と同等かより強い敵と出会ってしまった場合……言うまでも無いだろう
―――詰み、である

(計られたか……?)

今更、という感は強いが彼らがジェイルスカリエッティの送り込んだ刺客ならば当然在りえる展開だ

とはいえ、何故今になって――? 
これを張るのなら初めからそうしておけばよいというのに

だが、しかしてそれは大いなる勘違い
二人もすぐに誤りだと理解する――否、させられる

「こ、これは……違う!?」

フェイトが寒さに震えるように両肩を抱きしめて言う

急激に荒くなる息――
内蔵が迫り出すような感覚――

この体に掛かる負荷
それは、AMFなどより遥かに…!

「何だ……!? これは魔力を減退するどころか…」

――― 吸い取られている? ―――

まるで全身から搾り出されるように
今、己が魔力が強制的に外に放出してしまっているのだ

すぐに眼前の敵を睨み据える騎士と魔道士
疑うべくも無い
この異界を施した張本人は間違いなく、目の前にいる二人の敵に他ならないのだから
182フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 17:10:16 ID:LRY5IOSq
「――――、」

だが男は今の相手の致命的な隙を突くどころか
構えを解き、二人と同様に呆と虚空を見上げている
今の現象が己が与り知らぬものだと証明するかのように

「あの野郎……………俺ごとか」

低く唸るような声で、彼は空を――
否、自身の頭上にある木々の闇を見据える

「ライダーッ!!!!」

そして男は叫んだ
怒気を含んだ声を張り上げて

その視線の先――
木々の間に、腰まで伸びる長髪をなびかせて彼女は枝に立っていた

この女怪こそかの異変の仕掛け人――サーヴァントライダ

「おや? ランサー……いたのですか?」

「空気の読めねえ馬鹿女が
 舐めた真似をしてくれる――」

これは……囮作戦!?

片方が残って敵の気を引き片方が囲う
ライトニングのお株を奪う見事な連携――コンビプレイ…!?

これならばランサーが無理をしてまで一人で残った理由が全て説明がつく
まんまとしてやられたというしか言葉が出てこない

…………もっとも普通に逃げ遅れている槍の男の、怒り心頭のあの態度

囮の同意を得ていたのかは激しく疑問だが――

フェイトとて森の中からいつライダーが仕掛けてきても良いようにあらゆる防衛網を張っていた
だが、流石に味方ごと犠牲にする投網を放たれてはどうしようもない

警戒もクソも無い
あのサーヴァントが10の分を刻むほどの時間を費やして行ったこの現象は
もはや間合いとか隙とかが介入するレベルにはなく、

敵はこの戦場全体を己が胎内へと変貌させ――
フィールドそのものを飲み込んでしまったのである


――――――

空間を覆う紅い空気が視力すら遮ってくる
まるで人の住めぬ熱砂の惑星の中にいるかのようだ

いや、、地面までが不気味に躍動しのたうつような感覚は
いわば生物の胃の中と言った方が近い

満を持してライダーが切り出してきた
これぞ彼女の切り札――他者封印
183フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 17:12:28 ID:LRY5IOSq
鮮血神殿・ブラッドフォート・アンドロメダ―――

かつてギリシャ神話において
人々を震え上がらせた悪神の住処を現世に蘇らせる彼女の結界型宝具
耐性のない並の人間がここへ落とし込まれた場合、ものの数十分と持たずに衰弱し、体を溶解させられてしまう
生物の生息出来ぬ毒の沼、酸の海、いわば邪悪なる人喰いの封絶結界

「下品な棲家だ……お前にゃ相応しいがな
 しかし10分やそこらでポンと出せる代物だったか? コレ」

「―――、」

ランサーがうんざりしながら問うた質問は
むしろそれに関して一番驚いているのがライダー本人であった

正確には10分そこそこではなく
シグナムの剣から逃れた際に些細な違和感を抱いた時から森を駆けずり回りつつ用意したものである

それでも、これほどの規模を持つ大呪法だ
神話に記される懐かしき我が住処を顕現させるほどの大呪法
これは言うなれば異界の召還である

当然、それを現世で行うには膨大な魔力と何より「地盤」が必要であった

現在のヒトが住まう土地の基盤は
彼女らが存在していた頃に比べ、魔的な要素が見る影もないほどに薄い
今を生きる人々が神秘を忘れ、営みを起こして久しく穢された大地たち

精霊、地霊、幻想種――
あらゆる神秘的な要因を排他し遠ざけてしまった現代という荒んだ時代
だから……かつて冬木の地でライダーがこの結界を張るには大掛かりな下準備が必要だった

家を建てる時、基盤となる土壌にコンクリートを流し込んで下地を作るように
土地の根幹に自身の魔力をふんだんに送り込み
寝かせて、地ならしをするところから始めなければならなかった

だというのに、、
ライダーがこの地に身を溶け込ませて改めて驚愕したのがそれ

下地が――初めから整っているのだ…

信じられない事だった
この大地は神話の時代のそれと比べて遜色の無いほどのマナとオドに満ちている
どこかで見たような風景が垣間見える世界でありながら
これは昨日まで自分が立っていた聖杯戦争の地とはまるで別物であったのだ

何という舞台―――まるであつらえたかのような、、

いわば伝説の存在である自分たちが何不自由なく戦うために形成されたバトルフィールドのような、、

嬉しい誤算であった
そこに追求の念を抱くのは後で良い
木の枝に悠然と立っていたライダーがふわりと、三人の立つ地面に優雅に降り立つ

「……ライダー」

重き重圧に苛まれながら
新たな警戒と共に彼女に向き立つフェイトとシグナム
184フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 17:13:57 ID:LRY5IOSq
そして怒気の孕んだランサーの視線もどこ吹く風の騎兵
彼女がゆっくりと、金髪の魔道士に向かって歩を進めようとした

「下がれテスタロッサ!」

フェイトを庇い手に前を遮るシグナム
そして、その前に更に動く影が一つ

敵であるはずの男の真紅の魔槍が
悠然と歩くライダーの首筋に突きつけられる

「貴様―――俺の戦の邪魔をしたな?
 笑えねえぜ………三度も宝具をしくったのは流石に初めてだ
 そんなに死にてえかライダー」

「フ、――まさに宝具詐欺ですね
 しかし先に好きにやらせてもらうと言ったはずですが?
 下賎な歩兵に気を使ってやる義理など私にはありません」

「――――――ほう、」

槍が危険な光を灯して女の喉に突き立つ
その穂先を片手で掴み、捻り挙げようとする騎兵の右手

唖然としつつも成り行きを見据える女剣士と魔道士を前に
サーヴァントニ隊は互いに狂おしいほどの殺気を放ち、その場で力比べを始めるサーヴァント二体

「よく言った――ならば貴様が先に死ね」

両者の足が地面に亀裂を作る
ランサーの二の腕、ライダーの手の甲に浮かぶ青筋が
その凄まじい膂力のかかりようを現している

「神殿の中で私に勝てるとでも?
 お望みならば貴方を先に引き裂いてしまっても良いのですよ?」

「たわけ――この程度の結界でサーヴァントを縛れるとでも思っているのか」

ギィ、と口元を吊り上げて嗤う狂犬
人を食らう赤熱の大気など何するものぞと気勢を放つ蒼き肢体が
この汚らわしい胎内を、その創造主諸共に食い破ろうと猛り狂う

「なるほど………さすがは三騎士
 他人の家に招かれて行儀の悪い事この上ない
 ならば私も―――それなりの持て成しをせねばなりません」

「………?  な、貴様っ!?」

槍兵が、、あのランサーが
互角の睨み合いをしていたとは思えぬほどに――
今までのふてぶてしい態度からは想像もつかぬほどに血相を変えた

敵に対し押し切るのみだった槍を、男は始めて引き
その場から飛び退ぼうとする

だが得物の穂先を彼女に握られて動けない
この恐れ知らずの戦場の魔犬が――
今、明らかに騎兵を前に焦燥していたのだ
185フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 17:15:09 ID:LRY5IOSq
ならば彼の前に立つ女こそそれに見合う脅威でなければならず
それに足るものの開放こそ―――真の地獄の始まり

「―――――ブレイカー」

子を安らかな眠りへと誘うような歌姫の如き声で
謳い上げるはその真名

決して急く事なく、優雅な仕草で
彼女は目に装着した眼帯に手をかける

「ぐ、!」

息を飲む男
ただならぬ気配を感じるライトニングの二人も彼らの間に咄嗟に介入する事が出来ない

そして全てが―――


「―――  ゴルゴーン  ―――」

――― 凍 り つ く 、、、


「「「!!!??」」」

三者の声にもならぬ声が場に揃い
しかしそれが世界にカタチになる事はなく――

先ほどのランサーと同じく沸き立つ力の解放に喜び勇む騎兵のサーヴァント
その相貌――
ついに美しき魔性の全貌を現した女怪の笑み以外に、、

その場の空気を震わせるモノは残っていなかった


――――――


止まる、、トマル、、全てが静止する―――


後ろで成り行きを見守りつつ、いつでも動けるように身構えていた二人の四肢が
心臓が、呼吸が、、止まって動かず、

カチカチで、莫迦みたい―――


「――――フェイト」

そしてその静止した紅いセカイで一人
行動の自由を許された化生の女が誘うような声で囁く

「森での続きをしましょう
 何……苦しいのは最初だけ
 もう決して―――逃がさない」

静かでそれでいてぞっとするような声は
この瞬間、全ての者の生殺与奪を握る絶対者の響きを以って
場にいる三者の耳に響く
186名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/09(月) 17:24:39 ID:o7vaK8bv
支援
187名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/09(月) 17:58:36 ID:u4jQVWup
支援。続きがコーイ
188フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 18:00:29 ID:LRY5IOSq
女の目の奥にたゆたう長方形の瞳が――どこまでも怪しく、蠢き光っている

「魔、力を通、せッッッッ!!!!!」

「っっ、、、!!!!」

溺れる者が藁をも掴んで搾り出す、他者への助けを請う声
それほどに喉の奥から必死に掻き出す声とはまさにこれの事

シグナムが、全てが終わってしまう前に戦友に向けて放った怒号

共に意識すら止まりかけたフェイトがハッとして
何がなにやら分からずに全ての機関に魔力を供給
内蔵された防護機能の全てをマックスにして、その場に身を佇ませる

「………………は、、」

そして一呼吸遅れて――

「か、、はっ……!? 、ぁッ…!?? 、げほっ!?
 はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、、、!?」

気管支が蠕動し、その場に激しく咳き込む魔道士

背中を震わせて涙に咽ぶその肉体
体の急激な異変に耐え切れず――悲鳴を上げる全身の各種機関

剣を杖代わりに地に突き立てて
両の足を震わせながらに立つ将もまた同様の有様だった
極寒の大陸に裸で放り出されたかのような寒気に全身を苛まれ
冷汗と脂汗をポタポタと地面に落としながらようやく立っている

(こ、、これは……さ、っきの、…)

間違いない―――

先ほどシグナムがライダーにトドメを刺そうとした際
この身を襲った原因不明の壊死現象
身体の機関を強制的に電源OFFにされたかのような不可解な感覚

そう、まるで全身が石になったかのような――

行動はおろか、呼吸も、内臓も、血液も、
止められたというより自分で動く事を止めてしまったかのような

確実に仕留めたと思ったこの剣が彼女を逃がしてしまった原因
先ほど間違いなくフェイトの心臓は動く事を止めており
シグナムはそのプログラムを強制的にシャットダウンされていた
恐るべきは彼女の魔眼――
神話の時代を震え上がらせたライダーの主力武装がついにそのベールを脱いだのである


サーヴァントライダーは「戦うもの」ではない

この場において一人、異質な空気を纏う彼女はいわば「捕食」するもの
かつて並いる英雄を取り込み、体の自由を奪い
恐怖と絶望と共に魂ごと貪りつくしてきた恐るべき化生が彼女の正体だ
189フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 18:03:17 ID:LRY5IOSq
魔境の神殿に今宵、招待されたのは三人の戦士

その渦中において神殿の主たる女がついに――
「彼女自身」とも言える神話の怪異を全解放する

鮮血神殿・ブラッドフォートにキュベレイの魔眼の開放
この二つを以って初めてライダーは真の力を奮う場を与えられ
何人たりとも抗えぬ食人の檻の中で
勇者の魂を貪り喰い、しゃぶり尽くす怪物が具現化するのだ

「本気だな……てめえッ、」

三人の中で比較的まともに動ける槍兵が歯を食いしばってライダーに詰め寄る
この男をして険しい表情を浮かべさせる現状が
女の神殿内がどれほどの絶望空間であるかを如実に現すものであろう

「無論――その二人には色々とやられた借りもある
 貴方に渡す気は毛頭ありません」

「ふざけんじゃ……ぐおっ!?」

至近で彼女の魔眼を受けて、なお抗うとは流石に光の御子の異名を持つ半神の英雄
だが――そこまでだ

女の短いスカートから伸びる駿馬を思わせる強靭な横蹴りを
槍を掴まれたまま棒立ちで受けてしまうランサー

「邪魔です」

鳩尾に炸裂したそれが深々と男の体にめり込み、衝撃を流すも往なすも出来ぬまま
凄まじい脚力の洗礼を受けた肢体が樹木立つ森の奥にまで吹き飛ばされる

「ご、、あッ!!?」

男の体が木々をなぎ倒し
それでも止まらずに森の奥へと消えていく
その力強い両足の感覚も既に無くなっているようで
踏ん張りの利かない肢体を押し留めることすら適わない

高い対魔を誇る槍兵をして強制的に排除されてしまう絶対空間
自己封印解放と他者封印の顕現たる二重の結界の中ではあのランサーとて、、ライダーには適わない

この女怪の二つの宝具の同時併用――
普通に戦っていてこんな展開になる事はほぼ無いといって良いだろう

圧倒的好条件で100%の準備が整い、更に彼女の魔力が最も充実している事で成り立つこの騎兵の無敵空間は
真剣勝負において、おいそれと成り立たせるには条件が厳しすぎる

だからこそその条件を全てクリアした時、彼女はまさに無敵状態――

この中で彼女と互角に戦える者など神代の時より数えても
あらゆる魔術的要因を無効化するセイバーを含めて数名といったところだろう

「あとは私がやります
 貴方は隅っこで骨でもしゃぶっていれば良い」

ましてやその原理も知らぬまま、食人の檻へ放り込まれたシグナムとフェイトの二人は…
190フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 18:04:48 ID:LRY5IOSq
「ぬ、うう…」

「シグナム、、こ、これは……」

もはや前後不覚も良いところだ

肌を焼く大気
五感を凍りつかせるゴルゴンの呪い
何とか逃れようと体のあらゆる要素に魔力を流し込む二人だったが――

「大したものですね
 一応は動けるのですか……しかし―――」

その対処は騎兵から見て滑稽に余りある

魔力運用の膨大な数値自体には驚かされるが効率は滅茶苦茶
極寒の地で寒さに凍えているのに空腹を埋めるべくバカ食いをしているのと同じだ

「――そろそろ始めても良いですか?
 次は私と遊びましょう……例によって二人掛かりでも構いません」

獲物を前にしてもはや待ちきれないといったところか
微笑すら称え、ライダーがゆっくりと歩を進める

「く、来るぞっ…!」

掠れたような声を精一杯ひり出して相棒を叱咤する騎士
フェイトも言葉を返そうとするが、舌が回らない
バルディッシュを地面に突いて体を起こし
下を向いた視線を前方に向けようとするが、それすら至難の業

これでは到底、打ち合えない……!

二人が敵の襲来を前に空へと飛び立とうとするが、

「遅い」

ライダーの手から投じられた鎖が両者の足首に絡みつく

「あ……ッ、」

短い悲鳴と共に無様に地面に引きずり落とされる魔道士と騎士
嘲り笑う騎兵の声だけが耳障りなほどに彼女らの鼓膜を震わせる

「き、さまぁ!!」

鉛のような体を推して地を蹴り
鋼鉄の意志を以って今、敵に切りかかる烈火の将
その火山の噴火を思わせた太刀筋は――

「――――ふ…」

言うまでも無い
子供や老人の素振りにも等しい速度と威力しか引き出せず
業火を思わせた彼女の剣技はもはや見る影も無い

緩慢とすら言える刃をかわすでも受けるでもない
紫の女はその右手で、剣の腹を無造作に払うだけ――
それだけで将の剣は力なく跳ね飛ばされ、彼女の体もバランスを崩して泳いでしまう
191フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 18:06:05 ID:LRY5IOSq
(っ…! 何てことだ……!?)

森の戦いではクロスファイトでライダーに決して力負けしなかった
だというのに、この力差は大人と子供以上…!?
絶望を通り越して冗談としか思えない

だが、これが現実
現状の戦力差である事は紛れも無い事実
それは即ち、、


――― 全滅必至の絶望的状況 ―――


座して死ぬか、それとも華々しく戦って散るか
その違いしか今や見出せない

紅き世界は そんな凄惨な現実のみを――情け容赦なく、二人に突きつける


――――――

人は子供の頃、他愛の無い稚拙な妄想に耽って楽しむものだが
ことにスポーツや取っ組み合いなどで不覚を取った時、

――ビデオのスローモーションのように時間を遅らせたり止めたりした世界の中で

――自分だけが普通に動けたらどうだろう…

――そうなったら無敵なのに…


こんな想像を一度はすると思う
誰もが一度は思い描いた夢物語

それが今―――目の前で現実のものとなっていた

ただし少し違うのはスローになるのが周りではなく自分たち
動いているのがこちらに殺意を抱く敵、、だという事

つまり―――これ以上無いくらいに最悪の悪夢

こちらが一歩踏み込むごとに相手は10歩の距離を詰めてくる
こちらが剣を一振りするごとに相手は20の挙動を以ってこちらの体を犯し続ける

既に蹂躙は始まっていた

打ち込まれ、弾け飛ぶシグナムの上体――

しかし何と歪な光景か
肉体の蹂躙に、打たれて苦痛に咽ぶ反応すらが遅れてしまってしまうデタラメ

その歪な現象が
終焉を迎えようとする獲物を更なる恐怖と絶望に落とし込む
192フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 18:08:11 ID:LRY5IOSq
「うああああぁぁあッ!!」

フェイトが悲痛な叫びにも似た絶叫を張り上げて敵に斬りかかるが、駄目
軽量の短剣の払いに踏み止まる事すら出来ずに紙屑のように吹き飛ばされ
そのまま、たたらを踏んで尻餅をつく有様
曇天の空を支配する雷帝が、まるで酒浸りの泥酔者ではないか…

そして――嗚呼、、

地を這いながらそれでも向かおうとする先
目の前で尊敬する騎士――戦友でもある女剣士に加えられる一方的な暴力
それをまざまざと見せ付けられるのだ

――― 拷問空間 ―――

自身が切られる痛みには耐えられても他人の傷つく姿には耐えられない
そんな心の持ち主に対して、まさにそれは精神を苛む拷問だった

全てが凝固し遅れる時空間の中で
意識だけは、、その緩慢な動作に反比例するように通常に働いてしまう

「シグナム…! シグナム!!」

マルチタスクが20の戦術を錬り、実行に移そうとしても
それの1,2しか行動に移せない

移せないが故に――友達が死ぬ
耐えられない――耐えられる筈がない 

こんな現実に彼女が、、

サーヴァントとベルカの騎士を、地上を駆ける猛獣と空を飛ぶ猛禽に例えたが
これはもう―――そんなレベルですらない

それは海中深くに沈んだ鳥が巨大なタコやイカの化け物に捕獲され、なぶられる様に似ていた
地上を求めて浮き上がろうとするのを嘲笑うかのように
引きずり込んで徐々に弱らせていく

勝ち目など、、あるはずがない
鷲や鷹が地上でライオンに勝てない以上に
水中で海の捕食者に勝てる道理がない

敵はフェイトに対しては致命的な一撃を入れる事を避け、往なし、吹き飛ばすのみ
まずは邪魔な前衛を全力で潰す事に専念する

もう戦術も何もなく必死に斬りかかるフェイトを煩げに払うライダー
温厚な人格をして精一杯の罵声を浴びせて何とか騎兵の意識をこちらへ向けさせようとするが
そんなもの――仲間が朽ちていくのを遅らせる事も出来ない

烈火の将は、その場においてただ、ただ、防戦
一斬も返せず、丸まって攻撃を受けていた

否、防戦ではない――

本当にただ丸まっているだけ
急所を最低限庇うだけの防御行動とも呼べぬもの

戦場において軍神さながらの戦いを見せる彼女ですら現状を打破する手段をまるで見出せない
いくら耐えても待っても自分のターンが来ないのだ……受けも攻めももう意味が無い
193フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 18:09:32 ID:LRY5IOSq
「、、、…」

しかし――それでも決して彼女は膝をつかなかった

もはや勝機はゼロだろう
しかしそれでも折れないのが古代ベルカの騎士の誇り
崩れぬ事が、この敵に対する最後の抵抗

無残に敵を蹂躙しながら
その涙ぐましい抵抗を無機質な瞳で見据えるライダー

「―――なまじ打たれ強いと地獄ですね
 あまり貴方に時間をかけるつもりは無いのですが」

人間を大きく超えた耐久力と精神力
もはや大木を切り倒すだけの作業でしかないとしても――

自分を相手に立派に戦った戦士をこれ以上、嘲笑うわけにもいかない
十分に痛めつけ、先ほどの借りも返したし
あとは一応の敬意を表して速やかに葬ってやる事がせめてもの情け

「やはりこれが曲者です」

言うライダーが、もはや意識があるかも分からない騎士の胸倉をおもむろに掴み上げる
戦士の本能からか、斬り返そうと抵抗を試みようとした彼女の肢体はしかし、

「、、、、は、」

思いに反してその白刃が走る事はない
ダメージを受け過ぎて体に反撃を行える要素が既になくなってしまっているのだ

―――みし、みし、ばり、、

両手で女騎士の白と薄紅のジャケットの襟首を捻り上げてくる相手を
跳ね除ける事すら出来ず、なすがままになるしかないシグナム
目だけが自身の敗北を受け入れずに相手をキッと見据えるが――ただ、ただ、空しい抵抗だった

―――みしみし、ばりり!

女怪の両の爪に力が篭る
既に限界を超えた剣士の守りはなすすべもない

そのまま将の勇壮な戦装束を
主が自分のためにと図書館を駆けずり回って装飾を
バリバリ!と無造作に引き裂いたのである

重厚不貫のパンツァガイストがまるでダンボールでも裂くかのように撤去され
紅い魔力の残滓が場に飛び散る
騎兵が、手に握られた白地の布をゴミのように捨て去ると
それもまた薄紅の魔力光となって塵と消えていた

そして観音開きになった騎士甲冑の中――露になった女剣士の生肌
短剣によって抉られた彼女の臍の横付近に
ライダーの渾身の膝が叩き込まれたのだ
194フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 18:10:18 ID:LRY5IOSq
「、、、、、、」

思考に、視界にノイズが走る

苦悶の声すら上がらない

プログラムに重大な支障が出るほどの
それは守護騎士プログラムの根幹に届く一撃

衝撃で3mは浮き上がる騎士の体が
傍から見ても分かるほどに脱力する

「、、、テスタ、ロッサ…」

もはや壊れたマネキンのような肢体
光を灯さぬ目で彼女は空を舞い
魔道士に手を伸ばそうともがいて友の名を呼ぶ

「、、、逃げ、ろ…」

そしてただ一言――

もはや思考が正しく働いているかも怪しい
逃げられるような状況でもないだろうに、それでもただ一言

完全に自分が潰される前に魔道士にそれだけを告げた―――

その視界が、無造作に、急激に流れる
体が、脳が、大きく揺れるほどの遠心力を感じ
先に森で放り投げられた時に匹敵するGが彼女を襲う

丁度良く浮き上がった将の体
その足首を騎兵が無造作に掴み上げ、、
例によって腕力任せに振り回したのである

大きく振りかぶったそのフォーム
肩越しにぐにゃりと曲がる将の体はなすがまま
野球やソフトボールにおけるオーバースローのフォームで彼女を
人体を、モノでも放るように全力で投げつけたのだ

ゴゥ!という風を切る音と共に砲弾のように飛ぶシグナムの体
凄まじい膂力の元に地面と平行に飛んでいく、もはや何ら力を残さぬ肢体

飛び荒ぶ先―――
戦闘によって駆逐され叩き折られた多くの木々の一つ
ささくれ立って槍のように尖った突起と化した枝に向かって、飛んでいく!

それを成す術もなく眺めているフェイト
時間がゆっくりに感じるのはライダーの魔眼のせいだけではない

さっきの、時と同じだ――
決定的な瞬間を前にして――

見開かれた瞳から入る情景が頭の中でスパークし、、普段の数百倍の回線を開いて垣間見せている

俗にいう死に際の集中力
死を感じる寸前、景色がコマ送りになり
自身の一生を走馬灯のようになぞれるほどの時間を感じるというもの
他人の死に際してそれを感じ取ってしまうのも
彼女が友の死を自分の死以上に重く見ているからに他ならない
195フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 18:11:50 ID:LRY5IOSq
さりとて動かぬこの体
情けないほどに無力なこの腕、この足

またか、、またなのか、、!
また自分は大事な人の窮地を前に呆然としているだけなのか!

―――殺してしまいたい

相手をじゃない
あまりにも無力なこの自身を

―――動けなくなるほどに打ちのめしたい

相手をじゃない
あまりにも鈍重なこの手足を

――こんな筈じゃないのに

――間に合うのに

たとえああやって仲間が死の寸前に追いやられていたって
いつもなら余裕で間に合うのに…!
一息で飛んでってその体を抱えてあげられるのに…!

悔し涙に濡れるその瞳
心優しい彼女をして抑え切れないほどの怒り

―――「それ」は自分が何より求めた力だった

「それ」はたまたま自分に特化していた、というわけではなかったのだろう

小器用に一通りの分野に精通できる事が唯一の取り柄である自分に特化した素質があったとは考えにくい
仲間に比べて力強さも頑健さも持ち合わせていなかった自分

でも、それだけは誰にも負けたくなかった
誰にも負けたくなかった――

真っ先に誰よりも速く、救いを求める人の下に行ってその手を掴みたい

その思いだけは誰にも負けたくなかったのだ――


その一途な思いが―――

――― 彼女を「こう」した ―――


「……バルディッシュ」

<Yes Sir...stand by――>


その彼女の至った境地こそ――

「オール・パージ……ソニックフォーム」


――― 最速 ―――
196フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 18:12:51 ID:LRY5IOSq
誰もが動けぬはずの紅い世界
怪物の魔眼の呪縛に犯されたこの大地に――


真なる雷光が――――爆ぜた


――――――

「――――む、!?」

それが視認出来なかったと―――
初め、彼女は「そう」認識することはなかった

あの邪魔な騎士を排除してから存分に相手をしてやろうと思っていた金色の雀
後方より必死に健気に打ち込んでくる戦斧を
子供をあやすかのように払い、はたいて飛ばす

確かにこちらに追随するほどの脚を持つ獲物だったが
その体も手足も既にクモの巣に絡まり動けない
捨て置いてももはや彼女には何も出来ない筈だったのだ

だから―――今、目の前でこちらに射殺さんほどの眼光をぶつけてくる
黒き魔道士の姿を見ている自身の瞳が信じられない

百舌の早贄えのように木に串刺しになって果てるはずだった女騎士を小脇に抱え、
金の髪を憤然と逆立たせて佇む彼女の姿に意外の念を抱いたとしても無理からぬ事

「……先にそちらを片付けたかったのですが」

弱々しく咳き込み、苦しそうに彼女に抱かれる剣士の姿を見て言う騎兵

「テ、スタ……」

「シグナム、、もう、大丈夫です」

「馬鹿、な……
 止めろ、、それは…」

「大丈夫」

半死半生で掠れるような声を魔道士にかける剣士だったが
フェイトは優しく微笑み、その身を抱いて木陰に寝かせる

「少し休んでいて下さい」

何かが――何かが違う…

こちらに背を向けるほどの余裕
しかしてその背から発する凄み
全身から放電するプラズマのような魔力が彼女の心を如実に表す

「―――、」

どうやら更なるスイッチを入れてしまったらしい

恐らく隠し持っていた戦力
秘めた力を開放したのだろう
この状況下で切るカードがまだあったという事だ
197フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 18:13:41 ID:LRY5IOSq
こういう事はよくあること
ことに邪神などをやっている身としては
正義側の不思議覚醒超パワーなどはしばしば目にするものである

だが、所詮は消える前の蝋燭――
圧倒的な力差を都合よく埋めてくれるものなど現実にはありはしない

少し驚いたが、、どれほどの力を秘めていようと
この神殿の中で我が身を脅かすものであるとは到底思えない
そんなものを人間が保有しているはずが――

「――――、!?」

などと考えを及ばす事が、
この騎兵がほんの少しでもたじろいでいた証だったのかも知れない

ライダーの顔が――瞬間、弾け飛んだ!

「く、ふ、――!?」

視界が爆発したように揺れて
のけぞる全身が横にずれる

露になった両の眼が驚愕に見開かれる

先ほどの意外の念――こちらの……勘違いではなかった

ありえない事ゆえ失念していたのか?
この敵は今度こそ――
自分の眼前においてこちらの視認から、、消えた

一条の光がこの身の横を通り過ぎ
瞬間、危機を感じて真横に飛び、致命傷を避けたが――

その頬につう、と鋭利な刃物で裂かれた傷が浮かぶ
顔に傷をつけられた事に一瞬、激しい怒りを感じたが
今はそれよりも驚愕が勝る

急場の回避により聊か体制を崩しながらも即座に後方を見やると
今しがたこの身を通り過ぎ、切り抜けた肢体が変わらず背中を向けていた

「あり得ない――この神殿の内で…
 何故、貴方は私よりも速く動けるのです!?」

「………」

捕食者は捕食対象に脅威を抱かない――

それは敵がこちらを脅かす可能性など皆無であり
あくまで一方的に蹂躙し、捕食する対象であるからだ

しかし、、

もし捕食者が、対象に逆に食われる事態に遭遇したらどうなる?

海の中に引きずりこんでおきながら、サメが鷲に引き裂かれるような事態に陥った時、
果たして取り乱さないサメがいるだろうか?
そう、怯えよりも旋律よりも真っ先に彼らの思考を占めるのは――混乱であろう
198名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/09(月) 18:42:43 ID:HM3l2r4l
支援
199名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/09(月) 18:59:34 ID:u4jQVWup
支援したい
200フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 19:00:48 ID:LRY5IOSq
こんな状況であっても彼女は
相手を出来るだけ殺傷しないように努力はするだろう

だが感情を称えぬその顔は、つまりは彼女最大級の怒りを表す
それは研ぎ澄まされた剃刀と同じ
どこまでもシャープに鋭く――対象を撫で斬りにする極上の凶器に他ならない

保証は出来ない――
もはや相手の安全など――!

「こ、――小癪なッ!!」

その凶器――

「最速」という名の稲妻が
負けるはずのなかった騎兵を今、、、、脅かす


――――――

血のように真っ赤に染まった世界の中
どろりとした大気を切り裂いて金の閃光と紫の長髪が乱れ飛ぶ

未だ驚きと動揺を隠せないライダー
この脅速の攻防事態はサーヴァントであれば日常茶飯事
彼女らにとっては慣れたものだ

だが、、、それをこの空間内
己が神殿内にて繰り広げることになろうとは夢にも思わなかった

敵が動けるはずが無いのだ――
もはや決した勝負のはずだ――

この必勝の空間を作り上げた時点で
戦いなど成り立つ状況に無いはずだ

なのに、、、なのに、どうして自分は今こうして敵と切り結んでいる?
相手との交戦が成り立っているというのだ?

八の字を描いて交錯し、ガチン、ガチンとぶつかり合う二対の光
直撃こそ許さないまでも、抜ける度にライダーの皮膚が切り裂かれていく

理解できない――

疾走するが騎兵の本分
こういう戦いこそ彼女のもっとも得意とするところであり
超高速併走戦においてはサーヴァント随一であるライダーのサーヴァント

トップスピードに乗った騎兵に付いていける者など上位英霊の中にも何人いるかも怪しいものだ
それが、競り負けている――? この騎兵が…!?

美しき金の魔道士の姿は先ほどまでと、どこか違っていて
半身を覆う白いマントもタイトなスカートも纏ってはいなかった
肌にジャストフィットしたスパッツのようなもので最低限の箇所を覆っただけのその格好
先の凛々しい威厳を伴った魔術師然とした姿に比べ、一見みすぼらしい姿に見える
201フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 19:03:03 ID:LRY5IOSq
だが、もうそんなものは関係が無い

姿そのものが立ち消えて目で追えないというのに
みすぼらしいも何もあったものではないだろう

騎兵の鼻先に金髪の凛々しい顔が一息で飛び込んでくる
その表情は特に感情に歪んではいないが
目には隠しようのない大いなる怒りを称え、こちらの視線を真っ向から受ける

(私を追い立てると言うのですか…? どこまでも貴方という人は!)

ライダーとて余裕など初めからない
ブラッドフォート、キュベレイの魔眼の併せ技は本来の自分の切り札
いわば必勝のカードであり、それに比例して魔力消費も膨大極まりない
故に彼女は今、全ての手札を切って相手にトドメを刺そうとしているようなもの
これを凌がれる事など考えてもいない

(よもやペガサスを呼ぶ羽目に――いや…)

騎英の手綱に手をかけようとするライダーだったが、すぐに思いとどまる
いくらその身に魔力が充実しているとはいえ
それでも三つの宝具を重ねるのは彼女自身、到達した事のない未知の領域だ

先に「本来の」と記した通り、鮮血神殿、石化の魔眼は
確かに邪神メドゥーサの宝具と呼ぶべきものである
に対し、騎英の手綱はあまりにも異色――根本的に「本来」の彼女とは違うモノだ

伝承において悪神メドゥーサが天馬にまたがり敵を屠ったという記述はない――

それは即ち、騎兵……「ライダー」のクラスに招聘された事によって
彼女にカスタマイズされたいわば英霊としての武装

英霊ライダーの宝具と、邪神の主力である前二つ
抱き合わせて食い合わせが悪いのはむしろ必然である

第一、どこの世界に自分の家の中で暴れ馬を疾走させる阿呆がいる…?
互換性以前に常識的に有り得ない
シュール過ぎる……見るからに最悪の光景だ

「おのれ…」

紅き神殿にて二つの最速の影が止まらない
えもすれば地の果てまで一瞬で到達してしまいそうな二人の疾走は
まだまだレッドゾーンを拝む事は無い

ことにフェイトが凄まじすぎる!
本当に魔眼が効いているのか?
まさかあまりの速度に呪縛すら置き去りにしているなんて事は……そんな非常識な事があるはずが――

埒外の塊である英霊にさえ常識を問われるほどに今の彼女はメーターを振り切っている
一見、際限なく上がっていく昇り竜はどこか危うい光を称えて騎兵を切り刻みながらに飛ぶのだ

「このまま真ソニックに繋げる」

<No Sir...energy does,nt pile up...>

「っ…」

オーバードライブに移行し、一気に決めようと思い立つフェイトテスタロッサハラオウン
202フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 19:03:54 ID:LRY5IOSq
であったのだが、ここで誤算
あらゆるステータスが万全でなければアレは制御するどころか発動さえ困難だ

――限界突破に至るための魔力を得られない

体内で高めても高めても、底に穴が開いた袋のように魔力が外へ出て行ってしまうのだ
防御機構に軒並み回している魔力も下手に使えない
これを裂いてしまっては、謎の呪縛に苛まれ、この体は一瞬で動かなくなる

だから今、フェイトが使えるのはこれだけ――
かつて 「カミカゼ特攻モード」 と、恐れと苦笑交じりの異名を付けられた
この旧ソニックフォームで凌ぐしかない

騎兵の心胆を震わせるこのフェイトの奥の手は種を明かせば実に簡単無比なものだった
己が身に纏っているBJをパージし、ほぼ装甲無しの状態で全開飛行を行う
ただ、それだけの事である

攻撃に使う出力すらカットして、その手に握られるはバルディッシュ待機モードである戦斧のみ
ありとあらゆる兵装を極限まで削ぎ落とした状態が、今の彼女の全容だ

こんな事で埒外のスピードを得られるのなら誰もがやるはずである
だが、誰もやらない――それは何故か?

簡単である……

―― デメリットの方が遥かに大きいからだ ――

魔道士がBJを捨てるという事は、敵の攻撃を食らえば一撃でゲームオーバーだという事と同義
あくまで彼らは生身の人間――
その身体は鉄でもなければコーディネイトされた人工皮膚でもない

故に砲撃を受ければ熱で皮膚が焼け焦げ
刃の直撃を受ければ容易くその身は両断され
障害物や壁に接触するだけで五体はあっさり砕け散る

こんな状態で制御ギリギリの速度で飛び
あまつさえドッグファイトを敢行するなど誰がやるのか?
自殺行為以外の何物でもない愚行、、誰もがそう認める所業

だからこそ―――この魔道士が天才と言われるのだ

なのはの空間把握能力は感覚的な才能であるが
それとは対を成す、膨大なデータと地形計算によって自身を完璧に制御できる演算能力の「センス」
それを有する彼女だからこそ可能にした、この超々高速飛行戦闘モードの完全解放

(私の反応速度を超え始めた――!!?)

神話の騎兵を驚嘆に焦燥に落とし込む所業
もはや常人には狂気の域だ

ものは使いよう――応用次第とは言うが、こんな事は誰もやらない

使い古しでも使う者がスペシャルならば主力武器に随する効能を得られると言うが
ものには限度というものがあるだろう…!
203フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 19:05:05 ID:LRY5IOSq
ライダーの体に次々と打ち込まれる戦斧
明らかにスピードで競り負け始めた騎兵は
すれ違い様に首を飛ばされないよう防御するのが精一杯だった

金色の流星は、紫紺の英霊と切り結ぶ瞬間
更に、更に、シャープにソリッドに加速して斬り抜け始めていた
そして彼女が駆け抜けた後にカラン、と――空薬莢が落ちる

カートリッジシステム―――

あの高町なのはを一段上のステージへと引き上げるきっかけとなった古代ベルカ禁断の技法
この技術を――フェイトもまた保有していた
そして今、ソニックモード中に更にカートリッジを叩き込む事によって
一瞬ではあるが限界を更に二桁は超えた魔速を叩きだし
ライダーをして視認出来ない領域へと飛び込んでいるのだ

(このまま押さえ込む…)

怒りだけではない
冷静な判断を同時に併せ持つ彼女の出した結論

ここで、ここで踏み止まらねば自分達はもう終わる
シグナムもそして自分も抵抗する術をもぎ取られ、たちどころに殺されてしまう

前衛である烈火の将が堕ちた以上、自分が何としてでも踏ん張らなければならない
執務官として幾多の戦場を駆けてきた彼女がここに最後の背水の陣を敷いたのだ

「く、くぅ……フェイトッッ!!!」

「ライダァーーッ!!!」

もはや最速の騎兵のプライドはズタズタだ
明らかに走りで負けている現状
英霊らしい尊大な態度など見せられるはずが無い

金の光と交錯する度に自身の肌に刻まれる屈辱の証
自分の住処にあってこんな狼藉を許すなど恥辱の極み

「シァァッッ!!」

蛇が発する威嚇音のような声と共にがむしゃらに金の稲妻にぶち当たる
もはやライダーとて奢りも余力も無い渾身
接触の度に頬に、脇腹に、肩口に熱い感触が残り、そこからじわ、と血が滲む
もう無傷の勝利など望むべくもないどころか――このままでは本当に、負ける?

手に持つ杭剣で黒い鉄隗を全力で打ち返し――
体勢など知った事ではない
蹴りと呼ぶのもおこがましいフォームで、しなやかな脚を本能の赴くままに振り回す

これもまた恐るべき身体能力の賜物だ
視えぬ相手にそれでも反応し、敵の刃に最低限の受身を取り
宙空で前後不覚同然の体勢から、それでも反撃に移行するのだから

しかして角度を問わぬ女描の烈脚――当たらない
柔軟な股関節がしなるような鞭の如き蹴撃を繰り出すが――当たらない

こちらは被弾し、向こうには傷一つつけられない
こんな体験は彼女は初めてだった
204フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 19:06:39 ID:LRY5IOSq
追う――追う――

ライダーのサーヴァントの誇りにかけて必ず捕まえて――

「く、――ッ、!?」

ブシュン、と鎖骨の辺りが裂けて血飛沫が飛ぶ
またも一方的に打ち込まれたアクスの柄に顔を歪ませて後ろによろめくライダー

だが、、その時

がつん、――と

自身のつま先に感触があった


当たったのか――?

(……いや―――浅い)

これだけの近接戦だ
振り回していればいつかは相手に当たる事もあるだろう
だが、その感触はクリーンヒットには程遠い

何とか当てはしただけだ
何せ体勢が体勢である
力の入った蹴りなど望むべくも無く、あの相手の装甲を打ち抜けるはずが無い
こちらは新たな深手を負わされ、対してこちらはつま先で掠らせた程度

お話にならない――こんなに悔しい事は無い

(おのれ――おのれ――おの、、、、)

「、、あぁ、、、は、……ッ」

(!?)

その時、、

おおよそ考えられる最も屈辱的な劣勢に歯噛みしていた騎兵の耳に
はっきりと――相手の魔道士の声が聞こえた

両者の戦いにはもはや「音」といった概念はなかった

既にそんなもの、彼女たちの動きに追いついて来れないのだ
だから、声も、爆音も、炸裂音も、その鼓膜を煩わす事の無い
即ち無音の戦いを繰り広げてきたのだが、

だというのに、、聞こえたのだ
彼女の悲鳴のような、搾り出す声が

「―――、?」

驚いて振り向くライダー

その対面
体をくの字に曲げて嗚咽を漏らす彼女の姿があった
205フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 19:08:00 ID:LRY5IOSq
――耐え難い苦痛に目を見開いたその表情は、、

こちらと目が合った瞬間、消え去り
魔道士は再び視認不可の稲妻となる

だが、、、だが……

(攻撃が効いたのですか――?
 あんな当たり損ないで…?)

当てた方が狐に摘まれたような顔をする珍しい光景
ダメージを与えたのだという事は今の相手の表情が全て物語っている
まさか、、どういう事なのか?

そういえばあまりの高速戦闘ゆえ気にしている暇も無かったが
あの時、自身のつま先に感じた感触はどうだったのか?

敵の纏う障壁は神代の時代においてもお目にかかった事のないもので
こちらの攻撃を時には柔らかく包み、時には硬く弾き返してしまう
その独特の感触に幾度も臍を噛んだものだが――

あの時の当たり損ないは
豆腐でも蹴ったかのような、脆い手応えは、

確実に生身の人間のそれ――???

(纏って―――いない? 彼女は今、あの障壁を…?)

そう考えると現状
あの桁外れの速さはどう考えてもおかしい

何の対価も無しにあれが出来るのだったら彼女は
自分との闘いでとっくに使っていても良いのではないか?
それをしなかった理由――今の今まで使わなかった理由は……

予想の域を出ない、憶測に過ぎないものだが
あのスピードが……特殊装甲を脱いだ事によるものだとしたら、、?

「――――、」

考えている暇は無い
躊躇っている間にも相手の鈍器が自分の身を狙っている
最低限の防御が間に合わなくなった時が自分の最後だ
重武装である戦斧の一撃をまともに受ければただでは済まない

「ならば―――」

スタイルには反するが
もし勘違いであったなら自滅するのはこちらだろうが
それでもやるしかない

「はあああっっ!!」

「シァッ!!」

幾度目の邂逅か……時間にすれば5分と立っていない
しかし300合はゆうに超えた激突の果てにフェイトのバトルアックスが
一瞬速く、ライダーの短剣越しに体を捉えるが――

―― それ以上の衝撃がフェイトの体を貫いた
206フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 19:09:05 ID:LRY5IOSq
「あッッッ、ううッッ!!!」

同時に交錯し、互いに後方に抜けた両者
だが、フェイトの飛ぶ軌道が明らかに変化する
蜂のようにシャープだったそれがグラグラと揺れるような乱れを見せたのだ

「そうですか……やはり――」

ライダーも打たれた右の腕を抑えている
だがそれはあの魔道士の変容の比ではない

騎兵の目が――戦慄に染まっていた両の眼が
再び得物を前にした光を灯し始める

フェイトの速さは彼女を僅かに上回っているが……それも紙一重
サーヴァントもまた驚速を誇る騎兵だ
そして「この過程」が正しいという確信を得た今ならば――

いくらでもやりようはある

(この身を相手にした時のセイバーはきっとこんな気持ちだったのでしょうね)

得意の早駆けで遅れを取った事で少々ナーバスになったのか
いらぬ事を思い出す騎兵

結局はこういう事なのだ
相手があの速度と引き換えに差し出してきたものは、

―― 打てば弾ける生身の身体 ――

種を明かせば簡単な事だ
要は装甲を捨ててスピードを増したというだけの事

故に今の彼女は普通の人間と何ら変わらぬ
決して当たり負けのしない相手
ならば最悪……相打ちでも十分に勝ちうるという答えに繋がる

あの忌々しい騎士王の戦法と同じだ
共に被弾覚悟の殴り合いを仕掛ければ、多少の速度の優越など何の意味も無い
打たれ弱い方が負ける――哀れなほど一方的に

「く、、うああっっ!!」

「我慢比べ……些か美しくありませんが――良いでしょう!」

先の当たり損ないでヒビの入った肋骨の痛みを
フェイトは鋼鉄の精神力で抑えて裂帛の気合で飛び荒ぶ

ここで失速したら、気づかれる!
この優勢が実は砂上の楼閣
背水の陣によって成り立つ最後の抵抗だという事に

――嗚呼、だが無念に過ぎる
その頑張りは無意味なものだ

敵は、もう気づいてしまった
怒りと覚悟の元に踏み込んだ領域ですら
この絶対空間を打破するには至らなかったのだ
207フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 19:10:15 ID:LRY5IOSq
三度、四度と交錯する二つの影

だが先ほどまでとは明らかに違うその結果
紫紺と金色がすれ違った後の光景はあまりにも凄惨で
まるでミツバチとスズメバチのぶつかり合いのようだった

金の光が紫の光に明らかに力負けし
交錯ごとにフラフラと乱れた挙動を見せる

ライダーがいつもの小さく、素早くを身上とした戦闘スタイルからは考えられない
体を開いた大きな構えで敵と相対する
何という無様……華麗に鋭く相手を刺す
蜂の如き闘いを旨とする彼女にはきっと耐え難いものだったに違いない

だが、これしかない
あの相手を決して逃がさず、確実に仕留めるにはこうするしか無いのだ
その全身で激突し、身体のどこかとどこかが接触さえすれば良い
こちらは致命傷を避けつつ、受け止め、当たり、激突を繰り返すだけで――

これで敵は勝手に削られ、自滅する

「う、、うう…」

<all right...?>

「はぁ、、、はぁ……ッ、、平、気…」

その一合一合がフェイトの体力を根こそぎ削っていく

ライダーの攻撃が明らかに変わった
針の穴を突くような鋭い一撃で相対してきた彼女が
今は肩から強引にこちらへとチャージしてくる
まるで騎士や、重装歩兵の突撃の如く

最後まで騙し果せる相手とは思わなかったが
さしたる痛手を与えないうちに気づかれてしまったのが――全ての敗因か、
残る可能性の全てを賭けて望んだソニックフォームでさえ
生還へ続く道に手が届く事はなかったのだ

一合、一合ごとに
まるで鐘の中に閉じ込められて除夜の鐘を聞くかのような衝撃が
肉体に矢継ぎ早に響き渡り、彼女を確実にコワしていく

それでもこの無謀な攻防を止めるわけにはいかない――

「くう、、うう……!!」

込み上げる胃液が口の中に充満し
鼓膜はガンガンと警鐘を鳴らす
これがサーヴァントと生身の人間の身体能力の差
装甲車とバイクが激突を繰り返しているようなものだ

一撃ごとに脳からはみ出そうになる意識を必死に繋ぎ止めて
勝ち目の無い激突を繰り返す

止まったら終わり――

止まれば、一撃の元に殺されてしまう
208フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 19:11:32 ID:LRY5IOSq
「、、ぁ」

だが、そんな鉄の意識と覚悟は
肉体の損傷という結果の前では何の意味も為さない

幾度目かの激突を経て限界は唐突に訪れる――

魔道士の身体がついに失速し
スケートの演舞のように空中でくるくる、と力なく回転し
地面に落着して、、止まる

ライダーも対面に着地した
こちらも激しく息を切らし、体中傷だらけ
露になった肌が、頬が赤く蒸気して精一杯の様相を呈してはいるが、
ヨロヨロと力尽き、地に膝をついてしまうフェイトの消耗とは比べようも無い

四肢を地に付き、気管支から搾り出すような呼吸音をひり出す魔道士
珠のような汗が全身から止め処なく溢れて地面を濡らす
呼吸困難に咽ぶその身には既に戦力と呼べるものなど何一つありはしない

そのフェイトの足首に―――魔の鎖が巻き付いた


――――――

「―――――捕まえた…」

騎兵の胸が激しく上下する
肩で大きく息をしているその身には何ら余力などなく
自身、捨て身の攻防だった事を如実に物語ってる

魔力の大半を消費して敵を鳥篭に囲ったこの絶対有利の状況で
相手の予想外の奮戦がいかに凄まじかったか――
このか弱い獲物でしか無い娘が、いかにこちらを苦境に陥れたか分かるというものだ

しかしながら、これで本当にチェックメイト…!
今ようやく相手を縛鎖に捕らえ
拘束する事に成功した事実に騎兵は安堵を禁じえない

鎖を力任せに引き付けて黒衣の魔道士をこちらへ手繰り寄せる
じゃらじゃらと鉄の擦れる鈍い音は破滅へのカウントダウンのよう、

何とか再び飛ぼうと足掻く彼女だったが、もうほとんど体力が残っていないのだろう
その姿は、足を紐で括られ柱に縛り付けられて
それでもなお羽ばたいて飛ぼうとする小鳥のように滑稽で嗜虐心をそそられる
焦がれた獲物を手の内に捕らえる満足感――苦労の甲斐があったというものだ

未だ抗おうと両手で地面を食み、爪を立てて留まろうとするが無駄な事
ずりずりと為す術も無く騎兵に引き寄せられていく

「………」

ギリ、と足に食込む敵の鎖
ライダーの膂力にされるがままに引き付けられていくその体

やがて逃れる事を諦めたのか
右足を引かれた不自然な体勢で床に尻餅をつきながらも
彼女は正面からこちらを見据えて、未だ戦意を失わぬ瞳でライダーを睨みつける
209フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 19:12:41 ID:LRY5IOSq
捕まればジ・エンドだ
完全パージした装甲を再構築するに必要な魔力を
この人食い空間では即座に得られない

だから今のほとんど生身に等しい状態で敵の攻撃を受ければ
彼女の体など、あの怪物は容易く引き裂き、折り曲げてしまうだろう

だというのに何と凛々しく誇り高い娘か
金の髪を、黒い法衣を血と泥で汚しながら
最後まで弱気になる事も許しを乞うて泣き叫ぶ事もない
騎兵を射抜く両の瞳に些かの陰りもない

もはやライダーとフェイトの間の距離は10歩半
一息で詰まる間合いしか残されてはいない

クロスレンジに入った瞬間、当然フェイトはライダーの懐に踏み込んで一閃逆転を狙うだろう
だがその最後の抵抗は当然、このサーヴァントも読んでいる
来る方向、速度の知れた打球を打ち返せぬほどこの相手は甘くは無い
肉体の消耗ももはや臨界………成功率は低い

背水の心構えで望んだ攻防だった
それでもこの呪界を超える事叶わず、敵を上回る事も出来なかった
ならば支払われる代償はこの命以外にはないのか――?

床を無様に引き摺られ、腰を、背中を、地面に擦られながら
執務官の両の瞳が強大な相手の相貌を見据えてデバイスの柄を握り締める

その最期の瞬間が迫り、―――

決して望みを捨てぬフェイトテスタロッサハラオウンの元に、

「テスタロッサ!!!!」

再び奇跡が起きた

いや、奇跡などという安直な見方はすまい
これは彼女の頑張りが招いた結果
決して諦めずに飛び続けた魔道士が掴んだ――地獄に垂れたクモの糸

怒声が飛んだ! ライダーの側面!
フェイトの斜め後方からの声!

「……!!!!!」

聞き間違いようのない
戦場に響き渡るその声が鼓膜に届いた瞬間、反射的に爆ぜるフェイトの体!

ライダーがそれに気を逸らした一瞬を彼女は逃がさない

跳躍し、ぐんと空中で丸まって鎖の伸び代の余裕をなくす
そしてその場で回転し――
遠心力で翻る重厚な戦斧を、足に巻きつく縛鎖に叩き付けたのだ!

甲高い音を立てて断ち切られる鉄の呪縛

「くっ!? フェイトっ!!」

捕らえた獲物の感触を失った女怪の鎖が場に散らされ
必死の思いで囲った鳥が再び手から逃げていく
ギ、と歯を食い縛り、その邪魔をした元凶
210名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/09(月) 19:36:58 ID:7DeD2if0
いけるかしら
211フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 19:41:38 ID:7DeD2if0
まだ無駄な抵抗を、と憤る騎兵の遙か側方にて――

――― 火山の噴火の如き火柱が天を突く ―――

アスファルトを容易く溶解させ
マグマと化した地にしかと両の足を沈ませて
再び、敵の前に姿を現す――炎熱の修羅!

「だいぶ休めた……あいつが頑張ってくれたおかげでな」

地の底から響くような声
激情は既に臨界を突破
肌を濡らす己が血液すら焦がし
蒸発させる凄まじい熱気を放ち
引き結んだ唇の内で食い縛った奥歯がビキ、とひび割れる

友がその身を賭して作ってくれた時間
言葉と裏腹に瀕死の状態は何ら変わらずとも――
ここで立たねばベルカの騎士の名折れであろう!

手に握られるは剣の騎士シグナムのデバイス
レヴァンティンのもう一つの姿

もはや斬り合いでは相手にならないその身が「此処」に辿り着くはむしろ必然
炎の中から蘇るその姿はまさに不死鳥
真紅の翼を翻したような魔力を伴う――それは一条の矢!

「―――、! くッ!!?」

ここに来て近接一辺倒だったあの「剣」士が
左手に構えるはクレリアの輝きを放つ―――弓!

ライダーの痩身を襲う戦慄はいかほどのものか
ただの弓などこの身には利かない
そんなもの一息に叩き落して終わりにしてくれる!

だが、ここは彼女のいわば胎内と同じ
そこに落とし込まれたものが何を持ち、どれほどに暴れているかくらい体感で分かる
あの手に握られるモノはそんな生易しいものではない

いわば邪神の心臓を穿って余りある勇者の弓
満を持して放つは烈火の将の切り札
一撃必殺――ボーゲンフォルムから繰り出される最終兵器!

「――――死に損ない、!!」

「私を死に損なわすには少し足りなかったな……化け物」

憤怒に瞳を輝かせる闇の化生のスクエアが騎士の心臓を
皮膚を、指先の神経までもを侵そうとするが、もはや無駄な事
滾りに滾ったこの血潮を凝固させられるものならさせてみよ!

「翔けよ、隼ッッッ……」

限界まで引き絞った弦に装填されたレヴァンティンの刀身が
灼熱の矢へと完全に変貌を遂げて吼え狂う
極限にまで凝縮された彼女の炎を内包したそれがボルケイノの如き激しい火の粉を周囲に撒き散らす
212フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 19:42:44 ID:7DeD2if0
宝具級の一撃が――来る!

怒りも、憤りも、今はいい
これは受けてはいけない攻撃だ
ライダーがその身に秘めたあらゆる性能を回避と防御に回して身構えたのとほぼ同時――

「シュツルム、、、、ファルケンッッッッ!!!!」

巨大かつ豪放なカノンをぶっ放したかのような
爆雷砲の轟音と地響きを場に伴って――

プロミネンス火山の噴火を髣髴とさせる凄まじさを以って――

今、シグナム最強の直射型兵装が火を噴いたのだ!!

「くっ、ぬ―――ッッ!!!」

放たれた矢は音速の壁を軽々と突破して飛翔
サーヴァントを射抜くに十分な速度と威力を秘めたまま
至近距離で放たれたそれが爆炎と衝撃波を撒き散らしながら騎兵の身に迫り
あっという間に彼女の肉体の真芯に到達する業火の矢

死に物狂いの回避――形振り構ってなどいられない

体の半身に到達するそれを、体を捻ってなおかわしきれない
こんなモノを受ければひとたまりも無い
恐らく、その半身に掠っただけでも衝撃波だけでごっそりと「持って」いかれるっ!

「は、ッ!!!」

手に握られる杭剣を、その力の塊に叩きつける騎兵
少しでも矢の軌道をずらそうと、もしくは反動でこちらの身をずらそうと思い至っての行動は
瞬間、、ビキャ、!!!という鈍い音と共に――

至近距離から爆発に巻き込まれたニンゲンのようにその長髪を宙に舞わせて、

彼女は―――弾け飛んだ――

コマのように回転し――

否、回転させられて――

7m弱の高さまで直情に跳ね上がって空を舞い――

きりもみしながら、、地に堕ちた……!


――――――
213フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 19:43:42 ID:7DeD2if0
剣の騎士だ何だと散々嘯いておきながら
この期に及んで出してきた彼女の切り札は剣でも何でもない――弓矢による一撃
それはまさに反則級の投擲だった
本職の弓兵と比べても威力の面では決して劣るまい

フレイムロード―――

火炎帯びたそれが初速から音速をゆうに超えて一直線に飛来した後に
まるで空間を裂いたような一条の紅い道を作り上げる
何人たりともその直進を止める事など叶わない
仮に止めようとして間に入ろうなどと考えるのなら―――あの有様だ

――― 新幹線の前に飛び込む方がいくらかマシだという目に会ってしまう ―――

地面に叩きつけられた彼女の体は、その場でなお止まらず
アスファルトにその身を擦られながら跳ね続ける
その華奢な体が慣性の法則により、ようやっと静止した時――

「か、―――ふ、ぅ、……」

口からの大量の吐血が地面を朱に染め上げた

炎に包まれた半身
だらりと下がった肩は間違いなく脱臼し
肘から歪に曲がったその腕は見るまでもなく骨折し
地面にだらしなく投げ出した無残な肢体に彼女本来の躍動感は感じられない

しかしながらそれでも、、、

「は、―――ぁ、……何とか……」

そう――根元から砕かれた利き腕を初め
一瞬で満身創痍に叩き込まれながらも
その多大なる犠牲と引き換えに将の投擲の直撃を防いだ騎兵の姿があった

「、、つ――」

空を見上げ、苦しそうに喘ぐライダー
こんな衝撃はセイバーの剣をその身に受けた時以来だ
全身が痺れて上手く動けず、感覚もほとんど無い
まさに電車に轢かれたかのような有様とはこういう事を言うのだろう

だが、、同時に彼女は確信を持てる

動かぬ首を無理やりずらして
今しがたこちらをこんな目に合わせてくれた騎士を見る

そう、本来ならば追撃の心配をせねばならぬ身
そして迎撃の体勢など到底整っていない身
明らかに危機的状況でありながら――やはり彼女には確信がある
214フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 19:45:00 ID:7DeD2if0
そして、その確信は間違ってはいなかった

地に横たわりながら見た騎士の姿
案の定、追撃どころではない
再び地面に膝をついて力なくうな垂れる彼女
その残った体力の全てを注ぎ込んだ――あれが本当に最後の切り札だったのだろう
死にかけの体で放ったラストシュートだったわけだ

フェイトももはや力を残してはいない
鎖から逃れたまま宙に投げ出されたその身を地に横たえて
真っ青な相貌に虚ろな瞳――この結果を正しく理解しているかどうかも怪しいものだ

勝った
相手の全ての抵抗を今、間違いなく受け切り、凌いだ
紛れもなく今、この身が確実に勝利を手にした瞬間だった

この空間は閉じ込めた相手の精気を吸い上げ自身のものへと変換する
多大な損傷を受けてしまったが相手にとってはまさに報われない事実
他ならぬあの二人の魔力、精気によってこの程度の傷などすぐに回復してしまうのだ

―― やはり神殿の中でその主に逆らう事など愚の骨頂 ――

勝ち目など初めから1%もありはしなかった

ありがたい事に双方、並の人間と比べ物にならない魔力量の持ち主だった
それがこちらの更なる力となってしまうのだから皮肉なもの
もはや二人には止めを刺す必要もないだろう
このまま捨て置いても神殿の中で全ての魔力を吸精されて朽ち果てるのみ

ああ、だけど――

そんな味気ない結果は認めない

せっかくここまでお膳立てをして
ここまで苦労して、手こずったのだから
結末は自分の手で引きたいものだ

もうすぐこの身も再び動力を得るだろう
その手も、足も、元通りに動くようになるだろう
その時までどうか朽ちずに―――待っていて欲しいもの、――――


「――― 、、、なっ!!!」

その時、、、、

ライダーの肉体に更なる衝撃が走る

先と比べようもない凄まじい地鳴りが周囲を震わせる

既に決着の付いた勝負だった
これ以上何か起こるなど有り得ないことだった
心底の驚愕に身を震わせて――ライダーがその異変に目を見開く
215名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/09(月) 19:45:33 ID:SHcvxQ4J
まさかのソニックフォーム
前編のシーリングフォームといい懐かしいやつが出てくるな
支援
216フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 19:45:54 ID:7DeD2if0
(な、何が起こったのです!?)

言うまでもない

何が起こったのか、何が起こっているかなど分かっている
この胎内はいわば自分の体内にリンクしているようなもの
だから内で起こった出来事は全て把握出来る

ああ、故にこんな事はありえない!?
体を無理やり寝返らせて、衝撃の発生地点――
凄まじい轟音のした方を見やり、、

「ぐ、う………こ、のッ―――」

彼女は尽きせぬ怒りに任せて地に爪を突き立てる

「これが狙いだ……初めからな」

うな垂れた女剣士が苛烈な笑みと共に灯す言葉の通り
将は初めから騎兵の身を穿つだけの目的で最終奥義を放ったのではない

勿論、これで敵を倒せれば越した事は無いが
フェイトと五分の機動力を持つ相手に
騎士である自分が大砲を命中させるのが困難である事は承知の上だった

故に――紅の翼は、、その真の標的は――


―― この鮮血に染まった世界そのもの ――


血の赤で囲われた結界
自分らを閉じ込め、喰らわんとするクローズド・サークル
野卑で貪欲な胎内に今、風穴を空けるために!
穿たれた炎熱の隼が求めるはその出口――!

今、炎の矢は世界の内と外の境界に接触し――
抜くか弾くかの鬩ぎ合いの元に火花を散らしていたのだった!

結界・バリア破壊効果を持つシグナムの矢は
かつて闇の書の闇と呼ばれた最悪の怪物との戦いで
相手の複合防壁の第三層を見事ぶち破った

烈火の隼に抜けない壁は無い!

中空にたゆたう赤き天井と業火を纏う矢が激突し
ギリギリギャリ、と凌ぎを削って相争う

世界が終焉を迎えたかのように悲鳴をあげていた
三者の耳の鼓膜を破るほどの歪な狂音を場に響かせていた

「無駄な事を―――私の結界を中から敗れると思っているのですか!」

だが、抜けぬ壁の無い矢を相手が提唱するのなら
こちらは決して出られぬ魔境の強固さを以って相対する
217フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 19:46:59 ID:7DeD2if0
自らの構築した神殿に絶対の自信を持つライダー

確かに凄まじい投擲だった
致死寸前まで痛めつけ、更に魔眼で縛ってなおこの威力
もし十全の状態で放たれていたなら正直、危なかったかも知れない
回避も間に合わず、この結界も破られていたかも知れない

だが、既に瀕死の状態で放った一撃にそこまでのものが望めるはずがない
巨大な生物に丸呑みされた餌が
消化されながらその胃を胎内から突き破る事など不可能なように
外からならともかく、内側からこれを破って脱出するなど出来るわけが無いのだ


「――― そんじゃついでにコレも追加だ ―――」

「――、!!!???」

ライダーがやはり勝利は揺るがないと
改めて確信を固めたその瞬間、

シグナムとフェイトの更に後方の森の奥にて―――

「ゲイ―――ボルグ」

先のシグナムに勝るとも劣らぬ真紅の魔力が――

赤い血の結界よりも更に紅く立ち昇った


――――――

呼吸過多気味に肩を蠕動させて喘ぐフェイトが
過度の損傷で膝をついたまま動けないシグナムが
その声に反応し―――青ざめる

自らの後方から上がったその声は今、もっとも聞きたくない者のそれ
眼前の恐ろしい敵と比べて遜色ないあの槍の魔人のものだった

振り向き、絶望に絶望を重ねた状況に歯噛みし
それでも軋む体を無理やりに立たせて身構える

その前に――――

事は全てを終えていた


この戦いにて三度試された呪いの魔槍の真名解放
此度はあっさりと成功する

歓喜に震える槍がようやくかと猛り狂い
それは呆気なく男の手を離れ
その牙を剥き出しにして飛び荒ぶ
218フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 19:48:43 ID:7DeD2if0
「「!!!??」」

あまりにも不意を付かれたその状況
誰も一歩も動く事さえままならない

地面を削りながら低空飛行で
驚くフェイトとシグナムを纏めて貫く、、

、、事なく彼女達の間を瞬の域で通り過ぎ

「な、、ランサー! 貴方、―――!?」

唖然とするライダーの横をも通り過ぎ

気流に乗ったかのようにライナー気味に上昇し
先の将の矢を追うかのように同じ軌道をなぞって飛び抜ける

放たれれば必ず敵の心臓を貫き奪ってきた槍が
ついにはフェイトの、シグナムの、そしてライダーの心臓をも眼中無しと通り過ぎ
此度定めた標的は、

――― この世界の心の臓 ―――

シグナムの矢と凌ぎを削り、その威力を真っ向から受け止め
弾き返さんとしていた世界の境界に――新たなる楔が叩き込まれる!!

終焉を思わせる地響きと轟音は更に苛烈さを増し
二対の閃光が怪物の胃袋を内部から突き破らんと暴れ狂い
その魔力を撒き散らし、地面に降り注いでクレーターを作る!

「シ、シグナム…! 捕まってッ!」

その余波に巻き込まれては無事には済まない
力の入らない足腰を無理やりに立たせ
動けぬ将を抱き、フェイトが残った魔力を振り絞って破滅の大地を駆け抜ける

次々と降り注ぐ魔力の残滓が地に突き立ち
赤と、紅と、炎と、アカと、アカと、ホノオが乱れて狂う

「ランサーッッ!! この、何というッ――!!!!」

その滅び行く世界の中心で邪神の怨嗟の声が木霊する

神殿は彼女の住処であり、先に記した通り彼女自身の胎内でもある
故にそれを犯される苦しみは想像を絶するものだ
身を内から破られる不快感に身を捩じらせながら――
彼女は槍兵に憎しみの声をあげる

ビチリ、!と――空に亀裂が走る

それは鮮血神殿の
ブラッドフォート・アンドロメダの断末魔の叫び
勇者を飲み込んできた人食い結界の最後の刻が来ようとしている

上空でドリルか削岩機のように暴れ狂う矢と槍
二つの強引な力による突貫をあくまで拒み続ける境界
さりとて亀裂の入った空間にその頭部を捻じ込もうと猛り狂う暴力にいつまでも耐えられるはずもなく――
219フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 19:49:44 ID:7DeD2if0

ガッシャーーーーーン、!!!という巨大な音が世界に響く―――


ガラスが割れたような音諸共に………空が割れる
砕けた空間が中空に飛散して空に溶ける

やがて血の赤に支配されていた空が蒼天を取り戻した時
その蒼い空を切り裂くように――
槍と矢は、なお勢いを止めずに我先へとランデブーを敢行
雲を突き抜け、どこまでも上空へと飛び去ったのだった


まるで三つの命が無事、生還を果たしたのを祝福するかのように―――


――――――

悪夢の世界はようやく終わりを告げる

邪神によって囲われた鮮血の檻はその機能を完全に停止し
世界はまるで何事もなかったかのように平静さを取り戻していた

「良い天気だぜ、まったく――絶好の槍投げ日和だ」

その地獄のような戦いの締めとは思えぬほどに
ひょうげた男の言葉が場を飾る

目の上に手を当てて遠方を見据える槍兵
死地からの生還を果たしたというより
まるで散歩から帰ってきたかのような気軽さだ

「―――そうは思わねえか?  ん?」

そのサーヴァントが魔道士と騎士を見据えて言う

身構えるシグナムとフェイト
軽口に付き合える状況ではない
強敵の帰還……歯を食い縛り、共に厳しい視線を男に叩きつける

二人にランサーのような余裕があるはずがない
あの空間において騎兵に陵辱され、蹂躙されたのは他ならぬ彼女たちなのだ
見事脱出を果たしたとはいえ、すぐに戦える体で無い事は明らかだった

膝が脱力してガクガクと笑う
互いに支えあわなければ、もはや立っている事もままならない

焦燥を微塵も外に出さない二人なれど――とても応戦できる状態ではない…!

「―――――少し休んでろ」

故にそこでかけられた声はあまりにも意外で
二人に向けて放たれるはずの槍が、こちらへ襲い掛かってくる事はなかった
220フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 19:50:52 ID:7DeD2if0
その槍の穂先が虚空にふ、と構えられ、
ガチン、!!と――

前方から飛来する鋭い刃先を受ける

そのまま槍に巻きつく光沢を放つ鉄鎖
伸びた鎖の先にはフェイト、シグナムに次いで立ち上がった騎兵のサーヴァントが佇んでいた

ランサーに獲物を投げ放った彼女の髪は怒りに逆立ち
両者の武器が交錯し、互いに絡み合う
憤怒に染まったライダーの視線は再びアイマスクの下に隠れており
美丈夫な男の口元を釣り上げた笑みと相対する

何の因果で共闘する事になったのかは知らない
だが元々、目の前の相手も己が排除する敵に他ならない

それを、、イヤというほど再認識できた、、、、!

「あの馬鹿女と話をつけてくる
 帰って来たら続きだ」

背中越しに交わされる男の言葉
冗談のような響きを持ったそれが示す意味は一つしかない
今からあの女怪と殺し合いにしゃれ込む、といったところだろう

理解できない
敵の行動がまるで読めない
息も絶え絶えながらシグナムが鷹のような視線をぶつけながら問う

「…………お前たちは何だ? 何がしたい?」

「さあな」

その一言を最後に、

「それを含めて話しつけてくるってんだよ――」

彼の背中が二人の視界から消え失せる


地面を削り取るような跳躍の跡を残して
男と女怪は、その場から飛び荒び
互いの武器を交錯させながら――

森の奥へと消えていったのだ


――――――

どうやらあの二人が仲間ではないというフェイト執務官の見立ては…
―――全面的に正しかった、らしい

あと一突きで間違いなく陥落するであろうフェイトとシグナムそっちのけで
彼らは殺気を放ちながら互いを組み伏せようと針葉樹の向こうへ飛んでいってしまった

あとに残された二人の頬を、風が静かに撫で付ける
221名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/09(月) 19:58:48 ID:u4jQVWup
支援?
222フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 20:01:17 ID:7DeD2if0
「「…………」」

期せずして訪れた静寂

途端
ヘナヘナとその場にへたり込み
地面に尻餅をつく形で崩れ落ちるフェイトとシグナム
肩を支え合ってようやっと両の足を立たせていた二人だったが流石に限界だった

蒼白を通り越して土気色になった顔には、敵には絶対に見せてはいけない表情
苦痛と疲労に押し潰された弱気の色を隠せない
天を見上げ、肩で息をしながら、全てを投げ出したい衝動に駆られる弱りきった心身
リタイヤ寸前の肢体は、あと少しでも気を抜けば魂が抜け出てしまうのでは?と危ぶむほどに頼りない

「………大丈夫か、?」

「あまり、、、でも、生きてます…」

「そうか、何よりだ」

片言で互いを心配し、ねぎらいの言葉を交わす
だが次の言葉が出て来ない
痛みどころか寒気すら感じる最悪のコンディションで舌すら上手く回ってくれない

身を寄せ合う二人はまるで極寒の地に取り残されたエスキモーのよう
地にその体を沈ませて、ようやっと――ひとまずは命を拾ったのだという事を、
絶体絶命の窮地を脱したのだと実感した

弛緩した体に染み入る酸素がおいしくて悶えそうだった
これで受けたダメージがすぐさま回復するわけは無いが
それでも一分、二分、こうして期せずして訪れたインターバルは
熾烈を極めた戦闘、張り続けた極度の緊張で擦り減った心身を癒してくれる

つくづくボロボロにされたものだ

そして―――よく残せたものだ…

これも日頃の鍛錬の賜物か

実戦で10の力を出すには訓練で20の事をやっておかねばならないといわれる
長期任務や敵陣に取り残された場合の生還と
管理局に勤める上で様々なシチュエーションを想定し、武装隊の訓練は行われる
ことに教導隊のシゴキは苛烈極まりないもので
高町なのはのように手取り足取り丁寧に教えてくれるものばかりでは無い

―――「地獄巡り」と呼ばれる苦行

死を連想させるほどの過酷な状況に追い込んで追い込んで、
極限領域において決して折れぬ心身を作り上げる方法もまた彼らのセオリーの一環だった

当然、それは若くして空戦トップエリートの地位に上り詰めたなのはもフェイトも通ってきた道だ
223フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 20:02:38 ID:7DeD2if0
曲がりなりにもあの強大なサーヴァントと戦い
苦しめられながらも心身が折れる事無く、ここまで互角に渡り合えてきたのは
きっとあの地獄のような修練の日々があったから……

思い出しただけで吐き気が込み上げてくる、あの日々にひとまずは感謝を――

「テスタロッサ」

だが、それでもフェイトの心の暗雲は晴れない
今なら確実に離脱できるという状況も、それを鵜呑みにするわけにはいかない
敵にこちらをモニターする手段があるとしたら――逃げたとしても無駄
またあの二人の追撃を貰えば今度こそ凌げるかどうか…

徹底的に捻じ込まれた力
教導の日々を引き合いに出したが
逆に、あれほど戦技を磨く事に費やした自分がまったく通用しなかった

槍の男に言われた痛烈な言葉が脳裏を過ぎる
ミッドの魔道士として見せた戦技を頭から否定され
その甘さによって味方までも窮地に陥れた

自分が躊躇わずにあの槍兵の命を奪えたならば、このピンチはなかった
局員としてあるまじき行為に見えるが、自身や仲間の命と天秤にはかけられない
この仕事は時にはそういう冷徹な判断も必要になってくるのだ
ずっと心に引っかかっている……それが不甲斐無い

シグナムがこちらを慮って汚れ役を引き受けるつもりだったのも気づいていた
それを知りつつ、何のアクションも起こせなかった自分が情けない

「テスタロッサ……」

「……え? あ、、はい! 
 すいません…何ですか?」

「どうした?」

「………」

魔道士の深刻な表情
決して怪我の具合によるものだけではあるまい
不振に思い、尋ねる将

「……あの槍の人に、言われました」

「ランサーか」

「はい…………シグナム、
 私は……そんなに、未熟ですか?」

静かに一言一言を噛み締めるように言葉にするフェイト
先の一戦で男と交わした問答の内容を騎士に語って聞かせる

やがて黙ってそれを聞いていたシグナムが

「戯言だ、気にするな」

一言で片付け、切り捨ててしまう
224フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 20:03:38 ID:7DeD2if0
「でも……」

あの槍兵ははっきりと自分ではなくシグナムを名指ししてきた
自分では役不足だと、相手にならないと公然と言い放った
そして将もまた、彼に迎合する要素があるように見て取れる

それは確かにそうだろう

あれは……あの男は戦いの化身だ
あのような男と剣を交えられる喜びに打ち震えぬ騎士ではない

ライバル―――好敵手

男はこの古代ベルカ最強の騎士を虜にするほどの力を確実に秘めていたのである

彼女は確かに自分の事もライバルとして認めてくれた
幼少の頃より10年、互いに切磋琢磨して技を磨き、競い合った

だが、前提条件として決して忘れてはならない事実がある

それはあの闇の書事件において幼少の頃、この騎士と五分に渡り合えた理由
あの時、シグナムは決して全力でこちらの相手をしたのではないという事だ

それは互いに 「不殺」 という条件の下で行われた戦いであったが故、

その条件下においてミッド式魔法の使い手であるフェイトは力をほぼ100%出せたのに対し
元々が敵を掃討し、殺傷する事に長けた守護騎士たちが
「不殺」という縛りを自己に課して戦った時――果たして60%の力すら出せたかどうか、、

この騎士は自分の事をとても買ってくれて未だに好敵手と言ってくれるけれど
本当に、彼女と本気の命の奪い合いになった時……
恐らく自分は烈火の将シグナムには到底、及ばない

あの槍兵レベルの敵でなければ真に彼女を熱くさせるには至らないのではないか――?

「それがどうした……? 
 まさか、私に慰めの言葉を期待しているのではあるまいな?」

フェイトの言葉に厳しい視線を向ける将
声色に怒りの色が見える
こうした弱音、自虐の念は彼女のもっとも嫌うところ

「羨ましいか?」

ことにライバルの関係を否定する類の言葉など不快に思わないはずがない
責めるような問いかけに晒されて、下を向いてうな垂れてしまう魔道士である

「答えろテスタロッサ
 人を躊躇いなく斬れる私やあの男が羨ましいかと聞いている
 お前はそんな力を欲する者だったというのか?」

「そ、それは……」

「私やあの男のような者は………心に鬼を飼っている
 人の命など容易く吹き消すことに躊躇いの無い戦場の鬼だ
 確かに殺し合いにおいて、それは有利に働くだろうな」
225フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 20:04:36 ID:7DeD2if0
騎士の批難しようとしている事は分かる
それは自分が槍兵に向かって叩き付けた信念でもあった

殺せない者が殺せる者に劣っているという考えは絶対に間違っている

―― 殺せないのではなく殺さない ――

命を奪うための戦いではなく、明日を迎えるための戦い
その信念の元に、争いをなくすために、争いの象徴たる剣を取るという矛盾

――― 不殺 ―――

戦いにおいてその信念が不毛であるか否か、
それは長年に渡って論じられてきた永遠の命題だ

「お前はそれでいい……」

騎士は静かに言い放つ

高町なのはや自分をも凌ぐ素質と才能を持ちながら
評価ではエースオブエースに比べ地味な印象を抱かれがちな彼女

「お前のような心積もりで戦う者がいるからこそ
 我らは寸でのところで滅びの連鎖に身を堕とす事無く進んでいける
 正しい道を示すものがいるからこそ、力もまた正しい方向へと向くのだろう?」

決して戦いに向く性格ではない
容赦なく攻め込んで敵を粉砕するに相応しい様相とはお世辞にも言えない

しかしながら戦いにおいてマイナスに働くとしても――
それを短所として断ずるのは人として切なすぎる

彼女の持つ――慈愛の心

――― 優しすぎる、という事 ―――

それは宝だ
それは決して悪徳ではない

戦いに身を置きながら決して血に狂い、狂気に堕ち込む事なく
その剣に優しさを持ち続けられる者
そんな人間だからこそ主以外で唯一、かつて罪に塗れたこの剣を預けるに値すると騎士は考えるのだ

「今はお前が隊長だ……私の剣を正しい方向へと導く者だ
 それが外道の力に魅せられてどうする? お前の信念はそんなに安くはないだろう?」

眉間に皺を寄せていたシグナムの表情が柔らかい笑みを作る
その表情を前に、思わず心の防波堤が決壊しそうになるのをフェイトは全力で耐えねばならなかった

度重なる劣勢と不利な戦況で弱気になっていたとはいえ何てバカな事を言ったのか、、、
自らを恥じると共に、己が思考を切り替える執務官

「すいません……」

「良い……たまにはお前の弱音を窘めるのも乙なものだ
 実は最近、お前がしっかりとしすぎて些かつまらんと思っていたところだからな」

「………もう、、面白がられても困ります」
226フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 20:05:44 ID:7DeD2if0
気恥ずかしさに頬を真っ赤に染める魔道士
幼少の頃を知られているというのはやはり歯痒い
まだまだ子供扱いされてしまうのも無理もないという事か

(しっかりしないと……
 これ以上、自分に全幅の信頼をかけてくれる人を失望させるわけにはいかない)

一瞬、見せた弱気発言など吹き飛ばし、

「さっそくですが以後の事について提案します
 私はこのまま相手を追撃した方が良いと思いますが、どうでしょうか?」

名執務官の表情をすっかり取り戻したフェイトが今後の方針を口にする

「……てっきり退却して体制を立て直すものかと思ったが、、
 分かっているのか? 我らの損傷も極めて重い
 恐らくもう、長くは持たんぞ」

「理解しています
 残された戦闘可能時間は少ない
 加えて確かに危険な相手ですが……虎穴にいらずんば虎児を得ず
 スカリエッティの手がかりを掴むチャンスでもある」

小学校で勉強した地球のことわざだ
危険でリスクのでかい勝負ほど、勝てば見返りが大きいという事

「ただし様子見はもう無しです
 空からの、オーバードライブで一気に殲滅しましょう」

賭けるは全額ペット
敵との最終決戦に有り金全てを抱えて臨む

「全開で行く以上、こちらの行動時間も限られてくる
 その上、外せば……分かっているな?」

「10分以内にかたをつけます」

力強く言い放つ執務官

これでこそフェイトテスタロッサ
発破をかけた甲斐があったと内心苦笑する騎士である

こちらが最大限有利な状況での奇襲に全戦力を投入するのは悪くない
囮などを立てて透かされたら最悪だが、今までの交戦状況から見てそれも無いと見て良い
そして相手の仲間割れが続いているのなら絶好のチャンス

それに、、

後が無いのも、また事実…
先ほど自分が、賢明な判断として一時撤退をほのめかすも
それが無理だという事は承知している

それはライダー、ランサー両名の埒外の機動力に起因する

あの敵を振り切るのは―――難しい
今、逃げても間違いなくやがては後ろを突かれるだろう

――――主に自分の鈍足が原因で、だ…
227フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 20:06:34 ID:7DeD2if0
退却戦になれば四人の中では一番足の遅い自分がお荷物になるのは自明の理
かといってこの身を捨て置いて逃げろと言っても彼女は聞かないだろう

そも、それで彼女を一人逃がして騎士が討たれ、その後はどうする?
艦に戻る事も出来ず、あてもなく彷徨って、結局は敵の第二波に捕まり最後を迎えるだけだ

咄嗟の事で已む無くこの身を盾にするのはともかく
自分が率先して犠牲となり、殿を務めて壮絶に討ち死になどという
ヒロイックな気分に浸りたいだけの下策なぞ論外

任務中である以上、それを務めるまで死ぬ事は許されない
二人揃って生還するしか道は無いのなら――全力でそれに賭けるだけの事だ

それ故の勝負
それ故のオーバードライブ

この隊長の見立ては思い切った者なれど決して冷静さを欠いた物ではない

(隊長らしくなったな…)

幼少の頃に覗かせていた頼り無さはもはや微塵も無い
その精悍な佇まいは、自分の剣を預けて微塵の後悔も無いものだ

母艦のバックアップがない状態での全開戦闘は局内では基本的に認められていない
フルドライブがブーストならば、今から突入する領域は――ニトロ
凶悪な出力を得られる代わりに、ガソリンと駆動系が一瞬で焼け付く類のものだ

途中でガス欠で動けなくなればそれで終わり
伸るか反るかの大博打……文字通りの電撃作戦となる

「私がオフェンス、お前がバックアップ
 これは変わらずで良いな?」

「はい」

「ならばこちらも一つ進言だ
 ………お前のオーバードライブは使うな」

「! シグナム! それは…」

「私はともかくお前の傷ではアレの制御はキツすぎる
 高い確率で制御を外れ自滅するだろう」

「大丈夫です…! 出来ます!」

「駄目だ」

甘やかして言っているのではない
この期に及んで出し惜しみをするわけでもない

単に効率の問題だ
後衛に必要なのは過剰な火力でなく正確さ
突破力は前衛にあればいい

同フィールド上にSランク武装隊の余剰火力を二つ重ねる事ほど無駄な運用はない
全く同じ箇所に同時にナパーム弾を落とすようなものだ
228フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 20:07:27 ID:7DeD2if0
「お前のほうがサポートに適しているというだけの事だ
 私は変わらず近づいて切る事しか出来んからな
 お前が限界突破したら誰が私のフォローをしてくれる?」

「…………、」

――――確かに、そうだ…

理に叶ってはいる

だが、一つだけこの騎士はウソを付いた

損傷具合では………彼女の方が遥かに酷いのだ

並の人間ならばとうの昔に絶命している傷
それも全て、自分の盾になって負った傷だった
そんな体を推させて、更に全開で敵に突っ込ませるなど本来ならば絶対に下してはいけない命令だ

他に術がないとはいえ、自分の体とてガタガタで
あの真ソニックを暴走させずに使いこなせる保障は無い
彼女のユニゾンの方が制御の易さも燃費の面でも自分のより優れている

…………

「分かりました……それで行きましょう」

ここで相手を気遣って最善を見失い、シグナムを下がらせるような選択をすれば
恐らく自分達は生還できず、それ以前にここでシグナムの鉄拳が飛んでくるだろう
甘えはもはや許されない
ゆえにフェイトは、ここに冷徹にして断固たる決断を下す

引き出しの多さというのはこういう時に役に立つ
アサルトと旧ソニック、あとはカートリッジの併用で何とか自身の戦力を底上げし
組み合わせ次第では出力を無理やり上げるオーバードライブよりもバランスの良い運用が出来る
問題は古いプログラムとアグレッサーの相関部の調整くらいだが、、何とかするしかないだろう

「決まりだな、、、アギト!」

将が森の虚空に向かって叫ぶと
木々の間から物凄い勢いで飛んでくる者がいた

「馬鹿野郎……馬鹿野郎ッ!
 こんなになるまで放置しやがって!」

目に大粒の涙を称えて、それは将の肩に激突する勢いで抱きついた

剣精アギト――
烈火の将シグナム専用の融合型デバイスにして
彼女に最強の力を与えるラストカード

将の言いつけを守って木々の高台に身を隠していた小さな妖精が
シグナムを睨みつけて恨みがましい視線をぶつける

「こんな、、、こんな、お前!
 死んじまったらどうするんだよ! この馬鹿! 馬鹿!」

一気にやかましくなったパーティ
肩口をがつがつと叩いてくる火の妖精
229フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 20:08:23 ID:7DeD2if0
今はそれだけでも傷に響くのだが……

主の不甲斐無い姿を特等席で見せ続けられた彼女の心の痛みほどではない
せめてもの償いに暫くされるがままになるシグナムだった

「……よく動かなかった、、待たせたな
 今、お前の力が必要だ」

やがて静かに――だが、力強く呟く女剣士

それはこの小さな戦士にとっての鬨の声
苦痛の極みに達した我慢の時を経て
今、ようやく彼女は開戦の狼煙を上げる事が出来る

涙を拭い……スン、と鼻を吸う仕草を見せる小さな戦士
再び泣き笑いじみた笑みを見せて、

「ああ! ギャフンと言わせてやろうぜ!」

彼女は体の前で力強く拳を握る

もはやこの炎の妖精も止まらない
主人を散々にやってくれた借りを返す
敵を蹴散らすまで決して鎮火出来ない追い火の根源だ

「シグナム…頼りにしてます」

「任せておけ」

かつてない強敵を前に
彼女達はついに全戦力を投入する時が来た

空気が震える
戦意が高揚する
嫌がおうにも緊張する心胆

「行くぞ」

「はい」

この緊張は良い
好都合だ…

敵の槍兵がもたらした予定外の休息は正直ありがたかったが
これ以上、体を休めてしまったら逆効果

集中力が切れて肉体が今の状態を――蓄積したダメージを思い出してしまう
そうなってはもう戦えない
痛みと疲労が一気に吹き出し、再び立ち上がる事さえ出来ないだろう

「テスタロッサ」

「はい」

表面上は修復されている甲冑もBJももはや継ぎ接ぎだらけ
一撃ニ撃で、その効力を失ってしまうだろう
そしてその下に隠された満身創痍の身体もまた同様…
230フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 20:09:48 ID:7DeD2if0
反撃の狼煙を上げる心意気で望む二人だが
やはり危険な攻勢である事は一目瞭然だった

彼女らの姿を傍から見れば多くの人が交戦続行? 馬鹿を言うなと…
頼むから逃げてくれと願わずにはいられないだろう

もっと早くに全力の関を切るべきだった?
こうして深く傷つき、後が無い状況まで引っ張る理由などなかった?

いや―――それは違う

彼女達の全力は決して後の展望の見えぬうちに使ってはいけない類のものだ
リミットブレイクとはまさに読んで字の如し
肉体の100%を超えるという事がどういう事か――

制御を失敗した魔道士が幾人も
その後の人生をベッドの上で過ごす事になっている事実からも見て取れる

敵もまた弱ってきている今だからこそ、確信を持って使用に踏み切れる
これを凌がれたらアウトという、最後の切り札を使用するタイミングは
遅くても速くてもこちらの身を滅ぼす諸刃のカードなのだ

しかしてあの二人がスカリエッティの送り込んだ刺客である可能性
ここを凌いだとて次の手は、、

考えるな…!
今は目の前の強敵を
眼前の脅威を払う事に専念しなければ!

「死ぬなよ」

「貴方も」

Sランクオーバーが最大戦力を解放した時
町一つを容易く焦土と変えるほどの破壊を場に齎す
文字通りの破壊神と化す、その身が捉えるは殲滅すべき敵の姿のみ

戦いが始まればもう、近づくどころか念話で言葉をかわす事さえ困難になるだろう

故にこれがこの戦い、、
フェイトとシグナムが交わした最後の言葉となる

「ユニゾン」

今、シグナムが澄んだ泉のように静かなる面持ちで――その言葉を発す

途端、融合型デバイス・アギトが騎士の胸に重なり、その身がゆっくりと同化していく

幻想的な光景はやがて眩いばかりの光によって視覚を遮られ
変わりに周囲に撒き散らされるは
ただそこにいるだけで身を焦がされるほどの凄まじい熱気

まるで太陽を前にしたときのよう、、
触れるもの全てを焼き尽くす恒星の如き熱と光を称え
彼女の背中より生えた鋭角的なフォルムの翼が場に翻る

今――最強のベルカの騎士が戦場に降り立った
231フェイトルート第一章・中編本編:2009/11/09(月) 20:11:08 ID:7DeD2if0
襲撃者に炎熱の鉄槌を下すために
愚かなる敵に審判を下すために

周囲数10mの大木を、その余波で瞬時にケシズミにして、、


真なる烈火の将が、再び空に舞い上がるのであった


――――――

音を超えて衝突する杭と槍の無機質な音が響き
それだけで木々を揺らし
枝を余さずぶち折っていく

二人の疾風が通った後はその傷跡を残すのみ

ああ、随分となつかしい
これが本来のサーヴァント同士の戦いだ

外国に長期赴任に赴いた身が
久しぶりに故郷の土を踏んだ感触と比喩すれば良いのか?
慣れ親しんだ、互いの幻想の潰し合い
慣れ親しんだ、見ているだけで反吐の出そうな敵

慣れ親しんだ、英霊同士の殺戮の宴を起こすべく
二人は樹林の闇に影絵の如く舞い踊る

「どうした? 足に来てるぜお前…?」

だが、、些か故郷へ帰る前に飲み過ぎたらしい――

既にお互い、ベストに程遠い損傷を受けた身だ
その打ち合いは迫力も鋭さも本来のものには到底及ばない
とても神話の時代の再現と銘打たれるサーヴァント戦ではなかった

「誰のせいだと――」

「お互い様だな」

既に息を切らしているライダーが恨み混じりに盛大に吐き捨てる
自分の全魔力を注ぎ込んだ神殿を破られたのだ……痛手で無いはずがない

「そんなザマで俺に勝てる可能性など万に一つもあるまい
 このまま殺してやろうか? ああ?」

「森の奥で漁夫の利を企んでいた犬畜生がよく吼える……
 貴方如き一瞬で灰にする切り札を私が残しているのを忘れたのですか?」

「忘れちゃいねえさ……んで、それが正真正銘お前さんの打ち止めだって事もな
 どうする? それを使った後、追いかけてくるあの二人に倒されるかい?」

ギリ、ギリ、と力比べをしながら言葉を交わしあう両者
232名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/09(月) 20:19:15 ID:o7vaK8bv
しえん
233名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/09(月) 20:50:02 ID:WKma6XD0
しえん
234名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/09(月) 21:34:24 ID:OSeTizoi
しえん
235名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/09(月) 21:35:28 ID:WKma6XD0
今気づいたが、避難所に続き来てるべ
236名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/09(月) 21:35:41 ID:OSeTizoi
と、珍しく避難所にリリブラ氏が投下してる。
代理投下するよ。
237フェイトルート第一章・中編本編代理:2009/11/09(月) 21:36:34 ID:OSeTizoi
「やはり―――なーんか違うんだよなぁ
 なあ、ライダー……一旦、落ち着く気はねえか?」

長物を横に振るい、ライダーを吹き飛ばして間合いを取る男が意外な提案を突きつける

後方にたたらを踏んでバランスを崩すライダー
すかさず身構えるが――
男は頭をぼりぼりと掻きながら、今一釈然としない様子

「何がしたのですか貴方は?」

「それが分かれば苦労しねえんだよ」

「発言が莫迦丸出しですよ…?
 頭のネジでも飛びましたか」

「取りあえずな、今したい事はある
 お前なんぞと組んで敵と戦えなんて抜かしやがった阿呆を
 頭のネジが飛ぶまで殴ってやりてえ」

「その時は私にも殴る場所を残しておいてくれませんか?」

まったく何の因果でいけ好かない奴と組んで戦わねばならないのか

一糸乱れぬコンビプレイを見せる強力な敵に対して
一挙一足が互いの足を引っ張るこちら側

これでは個々の戦力で上回っていようと勝てるものか
こんな命令をシャレ以外で下すボンクラマスターなど死んでしまえば良いのだ

「それだ――俺はな、自分トコからこの事を聞いた覚えが全くねえ
 覚えが無いまま戦ってきた……強烈に戦意を掻き立てる何かに従ってな」
 
それは考えるに不可思議な会話

どちらもてっきり相手のマスターが仕組んだ事だと疑っておらず
それに疑問すら感じぬままに敵と交戦し、相手に夢中になり
そして今の会話でも誰を殴れば良いのかいまいち分かっていないのだから

「お前はどうだ? ライダー
 あの餓鬼から何と言われてここに来た?」

「………」

槍を肩に抱えて途端に鋭い視線を騎兵に向け
探るような目つきで問いかける槍兵のサーヴァント

途端、噴き出した違和感
無言のままに長い髪を掻き揚げるライダーもまた、、

「………」

言いようの無い居心地の悪さに今更ながらに気づく

「――――はて、?」

「ケッ……俺の頭のネジが何だって?」

互いに顔を見合わせたまま、うーんと唸ってしまう
238フェイトルート第一章・中編本編代理:2009/11/09(月) 21:37:29 ID:OSeTizoi
妙だ――
これではまるでノータリンそのものではないか

「確かに記憶、状況に不都合があるようです
 それは認めましょう」

ノータリンでなければ――意思を剥奪された傀儡だ

自分たちはひょっとすると
何か別の意図を持つ者の術中に既に落ちているのかもしれない

「まあ、それはこの戦いを終わらせた後で考えても遅くありません
 取りあえず私は――あのフェイトの元に早く戻ってやらなくては…
 あの身が私の蹂躙の爪を、今か今かと待ち焦がれているかと思うと――」

「えらくあの嬢ちゃんにご執心じゃねえか?」

「ええ―――どうやら一目惚れをしたようです」

言って唇を艶かしくペロリと舐め上げるライダー
美貌の元・女神のおぞましくも妖艶な仕草は
心弱い者が見れば一瞬で魂を持っていかれてしまうだろう

「イヤだねえ……本能が食欲にのみ直結しているやつは」

「粗野な野犬に極上の美酒を見つけた時の感動など理解できませんよ
 私の趣向など貴方にはどうでも良い事――違いますか?」

違わなくは無いが――
冬木の地でもこの女怪は気に入った人間(あくまで味覚的に)をストーカーしまくって
ノイローゼにしてしまった前科がある

グルメの貪欲さは他の追随を許さないというが……
犠牲になったのが、弓と長刀を扱う切符の良い淑女で密かにランサーも狙っていた良女だけに
それに関しては苦々しい思いを拭えない

「そんな事より気乗りのしないランサー……貴方はどうするのです?」

「ううむ…」

気乗りのしないどころか、さっきまでノリノリだったから始末が悪い

特にあの赤髪の騎士――
時間を忘れて戦いに興じる事の出来る相手などそうそういるものではない

心震える戦いは大好きだ
そこに余念を抱く余地は無い
しかし本来騎士が一番大事にしなければならないのは信念
239フェイトルート第一章・中編本編代理:2009/11/09(月) 21:40:10 ID:OSeTizoi
誰がために
何のために戦うのか

それをいつまでもおざなりにするわけにもいかず
それを今まで考えてもいなかったという事実に今は壮絶な違和感を感じる

「まあ、いつもは敢えて考えないようにしてるトコあるんだけどな…
 何せウチのは性根が腐ってやがるから」

「奇遇ですね――私も大半は思考を切って行動していますよ
 ウチのも頭が腐っていますので」

他の家ではマスターとサーヴァントは大概、上手くやっているというのに……
恋の花を咲かせたり、、結婚しやがった奴までいるのに……

とんだ貧乏くじ、、、
顕現した時から不幸が決まっているなんてあんまりだろう
額に手を当ててくっ…と、地面に涙を落とす両サーヴァント

こうなっては伝説の英霊も、うらぶれた日本のサラリーマンと変わらない

「………とにかく」

コホン、と一度咳払いをし、改めて話を戻すライダー

確かに不詳の事態に陥っているのかも知れないが
だからといってこんな男と漫談に費やしてやる義理は塵芥ほども無い

「貴方はどうするのかと聞いているのです
 仮にも音に聞こえた槍の使い手が戦いを放っぽり出しておめおめと帰りますか?」

「……」

それも、、
一つの選択なのかもしれない

帰って確かめたいことがある
何より……このまま取り憑かれたように興に従って
得体の知れない相手と戦い続ける事に不安と疑問を感じ始めている

「生憎、この槍に誓っちまったんだよなぁ…」

だが、しかしそれでも
何よりも優先せねばならない事が今の男にはあった

―――アトゴウラ
―――四枝の浅瀬

この誇りにかけて必ず
敵か己の死を以ってのみ戦いを終わらせるという赤枝の騎士の大禁戒
これを……男は既に発動させてしまっている

故に帰れない
その身は誓いを果たすまで強制的に戦場に留まらざるを得ないのだ
240フェイトルート第一章・中編本編代理:2009/11/09(月) 21:43:26 ID:OSeTizoi
「何ですか……回りくどい事を言っておいて結局それとは」

「確かにな――余計な息継ぎだった
 どの道こいつを相手にブチ込まずには帰れねえんだ………なぁ?」

言って肩越しに上空を見上げ
その空に異様な存在感を以って佇む好敵手に同意を求める

愛すべき敵は既に其処に居た
こちらの様子を猛るでも憤るでもなく静かに見下ろす空の雄
ベルカの騎士シグナムその人だ

「共食いは終わりか?」

「ああ、紆余曲折あって何とかな
 待ってろって言ったのにわざわざ出向いてくれるとは
 まさか俺が恋しかったってんじゃないよな?」

「いや、焦がれて狂うかと思ったぞ
 私の生涯であれほどの施しを受けたのは初めてなのでな」

その怒りに燃える瞳は既に敵である両者に向けられている

「私もあまり気が長い方ではない
 その槍にも、隣の女にも随分と世話になった
 一刻も早く返したいのだが、、、もういいか?」

「律儀な女だぜ……いつでもいい――来な」

「大きな口を叩く
 私の胎内で死に掛けていた者が
 猶予を与えてやったのだから、その隙に尻尾を巻いて逃げれば良いものを……」

もっとも逃がす気などありませんが、と付け加えて
ライダーが嘲りの笑いを漏らす
そんな両サーヴァントを眼下に見下す烈火の将

「尻尾か」

そのデバイスを中距離形態――
シュランゲフォルムへと変容させる

「ならば竜の尾の一撃、受けてみるか…」

空恐ろしいほどに低い
唸るような声で――

彼女は静かに呟いた

途端、広がる空を一面の焼け野原のように薄橙色に染め上げる
其は彼女の抑え切れない炎熱の魔力
ガスバーナーのように放出する四対の翼が背中から吹き出し――
241フェイトルート第一章・中編本編代理:2009/11/09(月) 21:45:21 ID:OSeTizoi
「まずは返すぞ――剣閃、、」

<ほい来た烈火!!>

<Max Macht!!!>

異なる三つの意思が
重なり、溶け合い
剣へと集中していく

轟々と空の大気を震わせ、体の周囲を歪に歪ませる騎士の様相
騎兵も槍兵も馬鹿ではない
もはや無駄口を叩く事も、余裕の笑みを灯す事もない

この尋常ではない気配
肌をチリチリと焼く殺気
脳に警鐘のように鳴り響く危機感


間違いなく来る
先の矢に勝るとも劣らぬ――


―――宝具級のナニかが!!!


「火竜――」

この日、初めてサーヴァントの二人の表情が戦慄に凍る

その場から踏み込まずに、横薙ぎのフォームから放たれるそれこそ
烈火の将シグナムが剣精アギトとユニゾンした時にのみ可能とされる最強を超えた最後の一撃


「いいいいいいっせんんっ!!」

それを今、眼前に向けて薙ぎ放ったのだ!!!


――――――

火・竜・一・閃・!!―――

連結刃の広大な範囲全てを薙ぎ払い、焼き尽くす炎帝の業火

アギトとレヴァンティンが思考を同化・同調させて膨大な炎熱を変換、加速して放たれるそれは
近距離特化型であるシグナムが剣精との出会いで新たに手にした究極の刃であると同時に
初めて己が全てを引き出してくれる主と出会えたアギトの秘めた力の発現でもあった

それは属性は違えど、まるであの聖剣の一撃に比するほどの凄まじさを以って敵に降り注ぎ
かつて空を埋め尽くすほどのガジェットドローン100体近くを一瞬で薙ぎ払った桁違いの力を発揮した

そんな常識外れの暴力が――槍兵と騎兵のいた地に降り注いだのだ!!
242フェイトルート第一章・中編本編代理:2009/11/09(月) 21:49:27 ID:OSeTizoi
「はっ、こいつは――!!!」

シグナムの咆哮と共に振るわれる炎竜の尻尾
舞い上げられた槍兵が絶句する

薙ぎ払われた森は一瞬で焦土と化し
アスファルトは焼け焦げて剥がれ落ち、下の地面を地層レベルにまで抉り取る
刃に少しでも触れた断崖は、そこだけ歪に削り取られてまるでザクロのよう――

「火力と範囲、共に対軍宝具並ですか――」

未だ収まらぬ大破壊
ライダーもその威力に驚愕せずにはいられない

手の内を隠しているのは自分だけではなかった
これほどの巨大な牙を今の今まで温存していたのだ、、あの相手は…!

刃が通り過ぎた大地に魔力の残滓が火柱となって巻き上がる
それは正しく煉獄の炎
草木一本残さない炎熱地獄の具現だ

―――――、、、、……

虫一匹逃がさないとはこの事か
其が降り注いだ後に生き残った者は無し

シグナムの一撃によって地形は大きく変貌し
突起に富んだ峠道は一瞬で平坦な焼け野原となってしまった

これが、、
これがSランクオーバーの全力

戦略兵器とまで比喩される彼女らの本気の力であった

「「―――、」」

で、ありながら
彼らもまた人を超えた英霊という事か、、

その炎から滅びを免れていたのだから
こちらも常識外れと言わずにはいられない

カリバーほどの速度が伴っていなかったのがせめてもの救い――

何とか直撃だけは免れた両者が
既に何も無い大地にぽつんと地に伏せながら――将を見上げる

煽られる熱気、超広範囲にまで及ぶ炎の蹂躙により
チリチリとその肌を焼く感触に不快感を露にする二人

何とか即死だけは防いだ二人だったが……
何の障害物も足場も無いこの状況で
空を飛ぶ相手を前にした時の絶望感たるやどうだろう?

一発で仕留められなかったとはいえ将の一撃は
この戦の天秤を、確実に傾かせてしまったのだ
243フェイトルート第一章・中編本編代理:2009/11/09(月) 21:51:10 ID:OSeTizoi
だが、、、、


――― 燃え盛る炎の怒りはこんなものでは収まらない! ―――

「おおぉぉぉおッッッ!!」

<一閃だけど一閃じゃねえんだなこれが!!>

今度という今度こそサーヴァントの表情から一片の余裕もなくなり
初めて息を呑んで真っ青になる

シュランゲ=フォームで横なぎに振るわれた鞭の様な炎を
再び、今度は頭上にたゆませて――

「火竜一閃ッッ!!!!」

将は溶岩の塊のような熱帯びる蛇腹剣を
一気に振り下ろしたのだ

「っ! 連打だとぉ!!!???」

「馬鹿な、―――!?」

灼熱の鞭が今度はランサーとライダーの頭上から襲う

これほどの火力、これほどの出力
これほどの範囲の攻撃を連続で振るうなど考えられない!?

それぞれ左右に分け放たれる形で横に飛び
何とか黒焦げになるのを免れた両者

終末の炎が場に降り注ぐ
彼らを分け隔てるように地面に突き立った炎の壁は
ゆうに上空20mにも及び――

そのニ閃によって槍兵、騎兵共に
腕、足の感覚が奪われてしまっていた

当然だ
あれは宝具クラスの一撃
一度振るわれれば必ず相手を屠るレベルの攻撃だ

速度と予備動作が大きいが故に何とか直撃は受けずにいるが
それを無傷でやり過ごせるわけがないのだ
244フェイトルート第一章・中編本編代理:2009/11/09(月) 22:00:08 ID:OSeTizoi
ジリジリと肌を焼け爛れさせるその熱気だけでも人を殺傷するには余りある
人外のサーヴァントは今、炎竜の巣穴にこぞって放り込まれたようなものだった

「驚いたねこりゃ……
 バカ力だけならマジでサーヴァントを超えてやがる」

二発続けて対軍宝具級の攻撃を放ってきたこの埒外
男の言った言葉は出力面で言えば、まさに的を射たものだ

「まともに向き合えば焼き鳥だなこりゃ…」

「ホットドッグの間違いでは?」

「洒落を効かせてる場合か――来るぞ!」

衝撃に弾かれ、左右に分け放される両者を見下ろし、


「今度は私が二人同時に相手をしてやる……纏めて来い!!」


一騎当千の英霊を前に――

ベルカ最強の騎士が雄々しく言い放つのであった


――――――

245名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/09(月) 22:02:15 ID:IrJpF6uT
代理投稿お疲れ様です。
246フェイトルート第一章・中編本編代理:2009/11/09(月) 22:06:35 ID:OSeTizoi
リリカルブラッド 2009/11/09(月) 20:30:06 ID:NmTq5J72

中編終了ですが……所要で出かけなくては
なのでお手を煩わせてしまって申し訳ない
誰かわしに気づいてっ!


リリカルブラッドはリリカル側、型月側のどちら寄りという事はなく
あくまで双方の物語、全員が主人公のつもりで描いています
全員に戦う理由があり全員に見せ場があります
その上でシナリオ的に優遇されるのがリリカル、戦力的に優遇されるのが型月と取ってもらえれば…

では後編に続きます
今回は引き分けでなく、ちゃんと勝敗が決まる、かも……?
ではまたノシ


………

というわけで代理投下終了ー。
つか、代理投下でも一回さるさんひっかかったしw
相変わらずの質量…。
まったくもって見事なもんです。
GJでした!

あとついでですが、豆知識。
メモ帳でのテキスト容量×1.25倍でおおよそ原稿用紙(400枚詰め)の枚数になります。
これは文字数での換算ですから、改行とか多いともっと増えるんですが、その計算でいくと、だいたい200kb書けば文庫一冊分は普通に達するのでした。
リリブラ氏はどんだけ書いてるのか、それで計算して見ると…

自分、15kbとかでひーこらしているのにw
本当にいつ書いてるんだかw
247名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/09(月) 22:06:41 ID:FPkdTOA6
>>244
代理投稿乙!そしてリリブラ氏GJ!サーヴァント陣は戦闘力は高いけど共闘にとことん向かないなW
248名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/09(月) 22:33:27 ID:SHcvxQ4J
代理乙!

リリブラ氏GJ!
面白かった!そしてまたもやドえらい長文に  大 満 足 ! !

いつ決着がついてもおかしくない、そんな状況が何度あったことかw
前回も、もうどうしようもねぇ! と思わされましたが、なるほどな、と。

正直、この四者の戦いはいつになったら終わるんだろうか、と思うときもありますが、毎度ながら読ませますね。気付いたら引き込まれています。
今回もGOOOOOOD!!!


一つ質問をいいでしょうか。
フェイトルートは一章だけでなのはルートの倍以上ありますよね。
これほどの文量で、二章・最終章と続くのでしょうか?
だとしたらフェイトルート完結に後何年???
アア…オソロシイ…


気になったところ
>>228に「古いプログラムとアグレッサーの相関部の調整」とありますが、『アグレッサー』ではなく『インパルス』の誤りではないでしょうか。
249名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/09(月) 22:44:21 ID:c6Aag1kj
セイバーとなのは:両想い
ランサーとシグナム:まんざらでもない
ライダーとフェイト:ヤンデレ片想い

……ライダー
250名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/09(月) 23:50:54 ID:o7vaK8bv
GJ!

ついにアギトに出番が!火力まじパネエ
シグナムさんマジでイイ女
フェイトはルート主人公の真価を発揮できるのか……

投げボルクはわりと詳細不明だから、あっさりだけど適した使い所なのかなー
アトゴウラはすっかり忘れてたわー
ライダーつええ、けどむしろ鮮血神殿無双?

誤字
×:パゼット・フラガ・マクレミッツ
○:バゼット・バゼガ・バゼレミッツ
251名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/10(火) 00:20:47 ID:tOFGaPhH
代理投下乙
リリブラ氏乙

長げえ・・・w
とても一気に読み切れないので続きは明日読むとして

この作品結構リョナ的な要素あって倒錯的な気分になる
シグナム観音開きの所想像して色々と持て余しちゃったよ
252名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/10(火) 08:29:03 ID:e5C4UwVx
ためしに、リリカルブラッドの外伝を昼休み編までテキストで保存して容量を見ると80kb弱。
面倒なんで残りの十五話もほぼ同様の容量があると仮定すると、三話で80kb×五倍とかなんとかで…
480kb…あ、プロローグは割と少なめだったから、三話で80kbはちょっと少なすぎるか。
いずれ文字数だけで500kbくらいはいく。
これはほぼ、ライトノベルの文庫で二冊分から三冊分に相当するんだぜ……。

いろんな意味ですごいなw
253名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/10(火) 09:14:03 ID:RTuG5J2w
GJ
ライダーがレイプマンすぎるw自重しろよエロ姉さん

しかしこの人たちこの先10年くらいずっと戦ってそうだよな
バスタードみたいに
254名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/10(火) 10:40:17 ID:WLzEFvg5
>>252
1スレ埋まるな
255名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/10(火) 10:57:32 ID:tOFGaPhH
>>252
道理で
読むのに1日掛かりとかおかしいと思ってたんだ・・
ラノベ一冊読むより間違いなく時間かかってる


しかしやっぱり女のコが必死に戦うシーンは美しい
一人混ざってる槍のおっさんが銭湯で間違えて女湯に入っちゃったの?ってくらい場違いなのも吉
256名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/10(火) 11:59:52 ID:YrpCFDUD
バゼットの他にもう一個誤字あるな
×全額ペット
○全額ベット

ともあれリリブラ氏乙
今回も面白かった
次回も楽しみにしてます
257名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/10(火) 12:27:50 ID:eal2Plsn
>>255
兄貴の年齢でおっさん…だと……?
じゃあ四期がおb……ウワ、ナニヲスルキサマラー

役者も舞台裏の存在に気付いてきたんだが、ここで疑問
バーサーカーってどうなるんだ?
聖杯戦争モードでも、イリヤの命令がなけりゃ石像のごとくいつまでも立ってそうなイメージがある
258名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/10(火) 13:46:33 ID:RTuG5J2w
今回のライダーみたいにナインライブス解放してきたりして

無いか
さすがにそこまでするとチートすぎるというか別物になっちゃうしな
259名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/10(火) 17:02:06 ID:BV8yK3SW
バーサーカーはでないんじゃないかな
心理戦にも定評があるリリブラだと微妙に扱いにくいと思うし
260名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/10(火) 17:39:43 ID:eal2Plsn
ホロウについての描写があるからバーサーカーのかわりに英霊最弱が出てくるかもね

しっかし、本人たちも言ってたが、よくランサーライダーを共闘させられたもんだよ>ロストロギア
きのこの言う属性的にも、相性の悪さはガチじゃね、この二人
261名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/10(火) 19:49:30 ID:l7PH5Vma
原作じゃ絡みがほとんどなかったからどんな関係でもありといえばありだよな
262名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/10(火) 20:05:42 ID:tOFGaPhH
案外凸凹コンビで上手くやってるようにも見えるから困るw
263名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/10(火) 23:38:38 ID:eal2Plsn
さて、一方のフェイトそんだが

まだルート第一章
しかも章題『雷光始動』
明らかに体力もたないのではと言いたくなる……
下手するとフェイトが休んでる間に話が終わってしまうやも、なんて
264名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/11(水) 00:57:50 ID:eEJ8+qpP
リリカルブラッドは相変わらずの面白さだな
でも、ぶっちゃけると、早いとこ決着付けてほしいかな…
265名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/11(水) 12:16:52 ID:MolKYf77
まあ、仮にこのままのペースだと100スレ突入余裕でしただからね
あと、さすがに一回分の投下として多すぎるのはある
まだ今回分を読み終わってない人がいる可能性を考えれば、感想との関係でネコ歩く氏がしばらく代理投下してもらいづらい……と思うかも
266名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/11(水) 13:38:40 ID:eEJ8+qpP
一回の投下量が多いこと自体は嬉しいんだ。凄く読みごたえがあって
ただ、一つの戦闘をここまで長引かせる必要はあったのかなぁ…と

リリブラ氏は非常に文章力の高い書き手さんで、その内容に毎度唸らせられるんだけど、ここまで長引くとさすがにダレてしまうというか…
テンポがあまり良くないと感じるせいで、「単なる後出しジャンケンの繰り返しでは…」と、冷めた目線で見ている自分を自覚してしまって
ご本人がプロレス的と評しているので、それが当たり前なのかもしれないけど、なのはルートではそんな風に感じられなかったし…


いや、読むことしかしない奴が偉そうな事言って申し訳ない
いつも楽しませてもらってます
267名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/11(水) 13:42:08 ID:Fq282LcY
書き手さんは好きな量投下すればよいと思うぞ。
読むなんてのはまとめられていつでも読めるんだし。
今しか読めないわけでもあるまい。
268名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/11(水) 14:12:27 ID:MolKYf77
まあねw
個人的には今のままでオッケィだし

なのは達が(適性関係なし、余りのクラス的に)バーサーカーになったら、やっぱり目とか肘とか歯が変化すんのかな〜
269名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/11(水) 14:14:07 ID:bblm9+cc
思っててもわざわざ主張することじゃないだろうとは思う
270名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/11(水) 17:10:38 ID:8B7HSk9w
まあ自分も書いたけどバスタードのコンロン戦みたいになったらさすがに・・って事じゃないの?
結末に辿り着けるかも怪しいし、あくまでいい意味で一つの戦闘をもうちょい短くして話をサクサク進めて欲しいと


ただ他が投下しにくい云々はな
せめて一日 合間を置くなりすればいつでも投下すりゃいいじゃんと思う
271名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/11(水) 18:58:48 ID:DqVWh1L+
年末にリリブラが読めた!!
最高!!
もう最高!!
272名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/11(水) 21:24:26 ID:MwV4Ohlb
>>271
今年はまだおよそ40日残っている
この意味がわかるな?
273名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/11(水) 21:26:03 ID:MwV4Ohlb
50日だった

まだ今年中に続きが来るかも知れんよ
274名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/12(木) 00:56:23 ID:XKOVJThn
それにしても規制が酷いな
275名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/12(木) 01:18:24 ID:fQgaRJBm
いきなりだけど、ソニック、真ソニックってかなりサーヴァントに有効なスキルだと思う
雷速……はアレなのでとりあえず名前の通り音速だとする(人間の〜は条件不明なので無視、加速力も無視。許してね)
これだと瞬発系の敏捷Aに匹敵、近接ではアーチャーも視認は難しいレベルなわけだ
これに、見たこともないだろう上下左右自由自在で予備動作なしの動きが加わるわけだ
パーフェクトなわけだ

もっとも恐るべきはBJがただでさえ薄いのに、真ソニック時の衝撃にも形を崩さないライトニング胸部装甲だけどな……!
276名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/12(木) 08:10:58 ID:TPkCj8zH
雷速(笑)はおいとくというよりありえないだろ
あと音速と定義する理由もわからん
277名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/12(木) 09:48:37 ID:NFZAhMBF
とりあえず、旧ソニックはA〜A+、真ソニックはA+〜A++位の敏捷になるって
考えればいいのかな?A+++やEXはやりすぎだし、もともとパラメーターの
ランク付けって曖昧な部分が多いからね。音速と定義する意味はわからないけど
ようは敏捷Aに匹敵、あるいは上回ることが出来るって言うことを言いたかった
んじゃないかな?
278名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/12(木) 09:48:38 ID:PERJeuPH
煽るなよ

メタ的な意見を上げてみる
フェイトの(真)ソニックフォームの強さはその設定に支えられてると思うんだよな
被弾≒死(良くても四肢吹き飛ぶ程度)
つまり絶対直撃を受けない。フェイトを殺すわけにはいかんし。酷くても掠り傷程度
作品世界の補正だ
だから制作側は、フェイトによる一方的な戦いにせざるをえない


と、まあこう書いといて何だが、ソニックフォーム時に初代リインのブラッディダガー食らってたけど、ピンピンしてたのよね
ああいうのを見ると、矛盾じゃねぇのかオイ! とツッコんでしまう


ソニックフォームは書き手にとっての一種の鬼門だと思う まる
279名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/12(木) 10:41:36 ID:tjajdfTK
必殺技としての超加速と考えればそんなに困ることはないと思う
280:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/12(木) 11:46:23 ID:gm2ONzSj
>>275
真ソニックは時に人間の反応速度を上回る程度だろ?
なんで音速とされるのかが不明なんだが
281名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/12(木) 12:10:16 ID:YmkK3Zsu
作者は雷と同義にしたいようだしそれでもいいんだけど
別に速さで勝負が決まるわけでもなし
Sランク魔導師と鯖が同等なら文句はない。
282名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/12(木) 12:18:47 ID:Ae/e3ToH
型月にも神速(笑)があるので特に問題は無いね
283名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/12(木) 12:24:52 ID:PERJeuPH
音速でも雷速でもいい
ただ、「速い=強い」にならなければ

主人公覚醒→敵の第一声「疾い!」で圧倒
安易過ぎてありがちだからなぁ
速いだけで勝てるなら設定とも矛盾するし
284:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/12(木) 12:29:22 ID:gm2ONzSj
>>282は何と戦ってるんだw
285名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/12(木) 12:40:30 ID:fQgaRJBm
>>282
御神の剣士?
286名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/12(木) 16:32:10 ID:fQgaRJBm
>>283
両儀式vs荒耶……
荒耶は見えてはいたんだよね
異様に早いはずの魔術師のシングルアクション中に一撃されたけど
287名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/12(木) 18:15:55 ID:Pp0DEFVC
異様に早いっていうレベルじゃないけどな。
祝っていう一文字だぜ?
288:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/12(木) 20:00:08 ID:gm2ONzSj
祝→粛

あと人間の反応速度ってどのくらいなんだろうな・・・・
289名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/12(木) 20:24:57 ID:F5MlzFY1
人間一人楽々空高くぶん投げられる筋力を持つスバルのパンチとか確実に人間の反応速度超えてる気がするけども。
あと質量兵器全盛期で前線に立って脅威とされてきたヴォルケンや聖王や覇王が拳銃の速度にも対応できないとは考えづらいような。

まぁフィクションの設定にあまり深く突っ込むと損しますよねって話。
特に設定にアバウトな都築作品ならなおさら。

というかリリカルキャラが絶対100%確実に音速攻撃対応できないとして作中上位クラスの隊長陣が、鯖や戦闘可能なマスターはもちろん
弾丸回避できる名も無きモブ死徒にも負け、マシンガンのごときガンドを打てる凛に負け、投影覚えたての士郎にも負ける。
下手したら鮮花クラスにもフルボッコです。

そんな作品を見て面白いのか、とね。
上記の条件でどちらのキャラも貶さずに面白おかしい作品を書けるというのなら、もう何も言わんけど。

とりあえず、ここはバトルスレではなくクロススレであることを理解しようぜ。
290名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/12(木) 20:28:09 ID:fQgaRJBm
両世界の人間の幅が広すぎる
一応、反応速度=反応時間
人間だと0.1〜0.2秒が限界だとか
291名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/12(木) 20:31:09 ID:TPkCj8zH
悪い悪い
別にそんなつもりで書いたわけじゃないけどそんな風に見えるなw

自重しとく
292名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/12(木) 21:34:24 ID:DThVFOHk
なのは勢が強いのが納得いかない
型月勢の一部が強いのが納得いかない
コトミーやヘラクレスのように死ぬかもしれないような鍛錬を積んでる奴等に、ちゃらんぽらん
なやつらが勝つのが許せない
悟空だって牛乳瓶を運んだり、徒歩で地球を渡り歩いたりして修行してるのに
なのは勢の連中のきたら
293名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/12(木) 21:58:27 ID:bUBqrndc
とりあえず言っとくが、なのははレイジングハートに頼んで九歳から魔力のギブスをしたりと、日常が修行の毎日だったりしてたぞ?
294名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/12(木) 22:03:08 ID:s2yrPgmn
まぁアニメにおいて速さとかは特に表現曖昧になるからそんなに気にせんでも
リリブラで見るなら旧ソニックでライダーと互角以上の速度出てるけど、蹴り掠っただけで悶絶するスーパー紙防御だし
ようはバランスだよ。何度も言われてることだが
295名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/12(木) 22:13:33 ID:PERJeuPH
どうせただのアンチだろうけど釣られてみる

士郎には良き師がいたけど、過酷な鍛練というほどのものでは無かった
そして聖杯戦争はたったの二週間
それでも鯖には勝てるんだよ
>>292はFateの全否定がしたいのだろうか


つーか、とても互角に扱われてるようには見えないが
296名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/12(木) 22:13:47 ID:Pp0DEFVC
それよりも、両作品に一番足りない物は、話し合いの精神だと思う。
まともに話し合えるのって、士郎やティアナやウェイバーの凡人'ズかスバルかイスカンダルのお気楽さん達ぐらいじゃね?
297名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/12(木) 22:23:57 ID:nGDhG6y0
いやいや、一応なのはも最初は普通の対話を望んでるぞw
基本的に相手が「話したってわかるもんか」みたいなスタイルだから対話にはならんが
そこで「ならば力づくでも話し合いの場に立たせるまでよ」と言わんばかりにぶつかっていくとこが
普通の小学三年生?ななのはさんの由縁だろうがw
298名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/12(木) 22:30:52 ID:mtUZvr2I
>>292
大河「虎は強いから(ry
それはともかくとして魔人ブウやセルが厳しい修行をしてきたわけでもないしヘラクレスは
赤ん坊の頃に毒蛇を握りつぶすようなヤツだぞ
基本スペックの差が絶対とは言わないがくつがえせない差はあるだろ

あと士郎は未来の自分から学習するというチートが
299名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/12(木) 23:01:40 ID:AEZBdh7e
>>292
無印の頃はなのはもフェイトに対抗するために一生懸命頑張ってるふうにみたよ
A'sから口だけリスクのカートリッジみたいな「〜したんだよ」と説明だけ終わらせてで努力した感じが薄れてしまったり
StSだともうちょっと訓練描写をなんとかしてほしかったりして微妙だけど
300名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/12(木) 23:01:56 ID:fQgaRJBm
うむ
魔術の師匠は協会歴代二桁の天才、同居人は剣道五段、妹は合法ロリ人工精霊お姉ちゃん、後輩は通い妻、本人はEX宝具入り

なんという廃スペック
バビロニアの神よ、我に力を!
301名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/12(木) 23:06:01 ID:XKOVJThn
規制が解けたのか香ばしいレスが増えたな
302名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/12(木) 23:15:03 ID:PERJeuPH
何かの方針に従うわけでもなく、当たり前のように話し合いで解決しようという姿勢を見せるのがなのはさんの個性だしな
無印かA'sをみれば嫌というほどわかる


話し合いか
なのは側なら、少なくとも機動六課の面々なら誰だってそうする

型月側は…いるか?
話し合いに応じそうな奴はいるが、話し合いに持ち込もうとする奴はいないと思うな
303名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/12(木) 23:20:31 ID:fQgaRJBm
皐月「【待ってくれ】【話し合おう】」
304名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/13(金) 00:04:38 ID:5tF8Nlh+
六課が問答無用な態度でもない限り、士郎なら話し合おうとぐらいはするんじゃない?
305名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/13(金) 00:41:39 ID:0PQfMy6z
A.問答無用な相手(敵)でも話し合う
B.自分が敵と判断しなければ話し合う
C.話し合いには応じる
D.問答無用

大別するとこの4タイプかな

管理局側はA
士郎はB
306名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/13(金) 07:16:33 ID:m2BZAHUR
セイバーにしてもまず殴って優位を得てから話し合うタイプだよな
307名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/13(金) 07:45:13 ID:+w6KwOLy
型月の戦闘班は、穏健派でも話し合いの前に相手を観察済みでないと安心しないんだよな
組織というより個人プレーだから仕方ない面もあるが

慎二は別の意味で話し合い好きだよな
「僕がライダーのマスターだ。話し合おうぜ高町」
ついでに言峰
「我々には話し合いが必要だ」
308名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/13(金) 08:00:12 ID:EAjEmH2o
>>305
スカリエッティ側と話し合った事あったっけ?
あと、士郎は女の子なら、相手が問答無用でも話し合いから始めると思うぞ。
309名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/13(金) 08:25:38 ID:m2BZAHUR
士郎がドスケベにしか見えない書き方だな
310名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/13(金) 08:36:26 ID:yXn+7HtK
なのははティアぶち抜いて黙らせちゃった前科があるからね
聞き分けの無い奴は殴って大人しくさせてから話を聞くタイプ
311名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/13(金) 08:41:21 ID:JrMXFB6i
>>307
何故か数分後に砲撃の藻屑になるワカメが見えた
312名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/13(金) 08:57:20 ID:Yc8xS3zE
凛ルートでライダーといきなり戦ったり、
どのルートでも大体キャス子はまず警戒したような?
まぁなのは勢が相手なら話し合いから始めるだろうけど

なのはに関してだが

無印、ASは立場上一応民間人のうえ、
ASは当初自分が狙われて訳が分からず(結界に反応して飛び出したわけだが)なところがあった
STSのなのはは公僕とテロリストと言う図式だから局員として投降を呼びかけるシーンはあったが話し合ってはいない
(ヴィータが地上本部襲撃時にゼストと話そうとしたのと、最終決戦時にキャロがルーを説得しようとはしたが)

それに
無印→右も左も分からない状態でいきなり現れたライバル(フェイト)
AS→いきなり有無を言わさず襲い掛かってきた(ヴィータ)
STS→市街地テロの現行犯
だからSTSに関してはいわゆる「話し合い」の余地はあまり無かったかと
313名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/13(金) 09:07:20 ID:0PQfMy6z
>>310
模擬戦前に、誤射ったティアナと話し合って無茶すんなと約束までしてるよ
それにその言い方だと、8話の模擬戦の印象だけで全体像を決めているように聞こえるんだが


士郎ってライダーやキャス子さん達と話し合ってたっけ?
一旦敵と判断した相手には、殺すことにも容赦無いイメージがあるんだが
元々、セイバーだけの正義の味方になるってスタンスだったし
314名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/13(金) 09:22:28 ID:m2BZAHUR
ライダーはマスターとの交渉が決裂した時点で改めて話し合う必要性を感じなかったんだろう
315名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/13(金) 10:03:05 ID:Yc8xS3zE
STS8話の模擬戦なんてぶっちゃけてティアナの無謀以外の何もでもない
あそこで有無を言わさずぶん殴るんでなくて花丸あげるような教官だったらそれこそ無能だろ

>>313
誰かだけの正義の味方〜という思考は桜ルートだけでは?
一旦敵と判断した相手には、殺すことにも容赦無いのは確かだが
316名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/13(金) 10:08:55 ID:zrRRAhus
なんか変な議論になっているな。士郎は話し合いが出来る、出来ないじゃなくて作風の違いだろ。

聖杯戦争の基本は七組のマスターとサーヴァントの蹴落とし合いなわけだから、話し合いで解決しようと言ったところで解決案があるなら言ってみ?と言われるぞ。

キャスターとか話し合うも何も、令呪を剥ぎ取る為に誘き出したり、人質をとったり、天敵のバーサーカーがいなくなった途端に強襲をかけたりと話し合いの余地が無いんだが。
平和的に解決しようしたら杖にされたBADENDもあるしな。

話し合いしようと軽く言っても、問題を解決できなければ話し合いの意味がないだろ。
「〇〇という理由があって××しなければならない」と説明しても、「あなたは間違っている!」じゃ話し合う必要がないよ。
317316:2009/11/13(金) 10:19:12 ID:zrRRAhus
付け加えると、だからこそ最後にモノを言うのは拳なんだろ。型月もリリカルも。

>>315
士郎の敵の定義が曖昧なんだよ。
学校にブラッドフォートを張った慎二に首を折ると脅したけど、拉致した上に慎二やアーチャーをバーサーカーがな殺させたイリヤにマスターを辞める様に呼び掛けたり、
選択肢だけどキャスターのマスターだった葛木に投降を呼び掛けたりとか。かなりギリギリまで平和に解決しようとしているよ。最も、それが仇にもなっているけど。
318名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/13(金) 10:32:55 ID:Yc8xS3zE
たしかに316の言うとおりかな

ところで、カレイドスコープ十七話とEX『There is it must be. 』二話の投下準備が出来たんだけど、
どっちが先がいい?
319名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/13(金) 10:42:37 ID:jyGU1cHd
>>317
曖昧って、何が?
慎二は今まさに一般人を大量虐殺する寸前だったから他の2人の場合とは違うんだが
イリヤは聖杯戦争のルールを守って一般人には手を出さないし
葛木はキャスターが死んだからもう何も出来ない状態だったし
320名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/13(金) 10:43:22 ID:jyGU1cHd
>>318
じゃあEXで
321名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/13(金) 10:45:59 ID:Yc8xS3zE
了解
ではEX『There is it must be. 』02投下開始します



#1

「と言うことだ、
この件はミス・トオサカ、君に一任する」

眉間にしわを寄せた黒髪の男が、
表情に相応しい憮然とした態度でそう言った

「はぁ……」

時計塔、ロード・エルメイロイ二世執務室
寮の入居に関するひと悶着が落ち着いた頃
呼び出された内容に遠坂凛は気の抜けた声を上げた

限りなく科学的な魔術形体を持つ異界の組織、
その捜査部門からの協力要請

「何か質問があるか?」

双方の組織の都合上、正直に言って、相当機密度の高い任務である
それ自体を仰せつかるのはやぶさかでもない、自分のやることは簡単な報告だけだ
やってのければそれなりに箔が付く上にコネも作れる
問題は、極東の田舎モノに面倒を押し付けようと言う意思が透けて見える気がすることだ

「いえ、何も
ノーリッジ学生寮での騒動の汚名を返上する為にも、
謹んで受けさせてもらいます」

数日前入寮するはずだった寄宿舎のロビーを壊滅させ、
入るどころか立ち入り禁止を喰らった顛末は
ノーリッジ学生寮―――否、魔術教会に置いて後に語り草となる
『トオサカVSエーデルフェルト』最初の一戦として記憶に新しい

322名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/13(金) 10:53:26 ID:0PQfMy6z
>>315
すまん、言い方が悪かった

> 「ああ、他のマスターがどんなヤツかは知らない。
> もしかすると、中にはすごくいいヤツだっているかもしれない。
> けど、俺はセイバーの味方をするって決めたんだ。そのセイバーが聖杯を手に入れたいって言うなら、最大限手を貸すのが当たり前だろう」

このセリフから、セイバーのためなら他を蹴落とすことも厭わない、という決意が感じられたので


変な流れにして悪かった

以下、凛・秋葉・ヴィータといった乳が育たないヤツはどうして赤いのか考察する流れ
323ko-j ◆98.80uUOME :2009/11/13(金) 10:53:38 ID:Yc8xS3zE

「結構、これが関連資料だ、
くれぐれも言っておくが、騒動は起こすなよ、
私としては君を庇うなどと言う事に労力を割く気など毛頭無いからな」

そこは建前でも先方に迷惑を掛けることを気にするべきではないか?
と凛は思ったが口には出さなかった
最初に倫敦での後見人と言うことで引き合わされた時点からこの調子だったからである
口が悪く、開くと文句ばかりだが、講師としては超が付く一流であり、

「彼に師事して『王冠』の地位を得なかったものは居ない」

「弟子を集めれば時計塔の勢力図が塗り変わる」

と言われているが、本人にはそんな気は全く無い、むしろ大いに不満であるらしい

資料を受け取って執務室を後にし、来客用の応接室へ向かう
一抱えもある資料だがその実現時点で意味のある内容は少ない、
そもそも正直言って今組織概要に関する資料など渡されても邪魔でしかない
(むしろその説明資料がある時点で、
今後も厄介ごとはこちらに押し付ける気だと見ていいだろうと凛は思っている)
こと資料整理に定評のあるロード・エルメロイが整理してこの量なのだから、
他の講師陣に任せれば極めて遠回りな内容になっていただろう

名門の魔術師に限って“如何に難解に書けるか”と言う事に重点を置くことが在る、
初歩の研究し尽くされた術式に関する論文ならともかく、
簡潔さを重視すべき報告書や自らの最新研究に関する論文、
果ては遺言に至るまで難解すぎて読む気が失せるとあっては、
よく家が存続できたなとむしろ感心する程でである

適当に内容を読み飛ばし、今回の一件に直接関係ある部位を探す
幸い目次付であったため目当ての部分はすぐ見つかった

「複数個のアーティファクトの捜索、及びその所有者の特定……か」

資料によればもともと『向こう側』の発掘品で事故で地球に落着、
その後紆余曲折を経て『ある人物』の手に渡るも、
暴走事故を起こし当人ごと『いずこか』に堕ちて消え去ったモノであるらしい

「どこまでいっても人がやることは一緒ってことか」

などと一人納得したところで、
目的の応接室を通り過ぎていたことに気づき慌てて引き返す

「お待たせしました」

ノックの後そのようなことなど微塵も感じさせない態度で入室する、
驚いたことに来客用のソファーに座っていたのは自分と同年代の二人の少女だった


324ko-j ◆98.80uUOME :2009/11/13(金) 11:01:50 ID:Yc8xS3zE

#2

素人目にも高級品と分かる家具、その内の来客用ソファーに座り
居心地悪そうにティアナ・ランスターは眉を顰めた

「どうしてこういう所の調度品って、如何にもな高級品が多いんでしょうね」

実際居心地が悪い、
隣にいる先輩は苦笑交じりに「なれないと駄目だよ」と言ってくれるが
根っからの庶民思考である彼女にしてみれば、むやみに高級感あふれる環境は鬱陶しい
―――用は『場違い』と言う奴である、
仕事柄こうした場所での交渉ごとが出来なくてはいけないのは分かっているのだが

「お待たせしました」

入り口のドアが開けられたことに慌てて居住まいを正す、
入ってきたのは一抱えも在る紙束を持った自分たちと同年代の少女
そのまま向かいの席に腰を下ろしたところを見ると彼女が先方の担当者らしい

「本件の魔術教会からの担当になります、遠坂凛ともうします」

「時空管理局・本局捜査部執務官補佐シャリオ・フィニーノです、
こちらは同僚のティアナ・ランスターです」

先輩の紹介にあわせ会釈する、少々無作法な気もするが特に気にした様子は無いようだ
交渉そのものはシャリオに任せ、状況に応じて相槌を打ちながら、
交渉のノウハウを勉強しつつ―――遠坂凛という人物の一挙一動を警戒する

325ko-j ◆98.80uUOME :2009/11/13(金) 11:10:40 ID:Yc8xS3zE

この世界の魔導師―――魔術師と言うそうだが―――は、
ミッドチルダの魔導師に比べて精神操作、暗示と言った技術が高い
後ろから声をかけられて振り返った瞬間には術中に陥っている、などと言う報告もある
気にしておくに越したことは無い

「―――分かりました、
それでは実際の捜査に関してはそちらに一任と言うことになりますがよろしいですか?」

「えぇ、初動捜査はこちらのティアナが担当します、
私が交渉担当、そして後日合流予定の執務官がこちらの責任者になります」

この後は当分の間ティアナが一人で走り回ることになる、
幸いこちらが来るまでの間に件のロストロギア『ジュエルシード』は
幾つか魔術教会が発見、回収していたが、出所は依然不明であるらしい

話を終えて、応接室を後にする、
迷路のような地下道を抜け、表の博物館を通って街に出ると、
ティアナの懐で電子音が鳴り響いた

不審に思いながら取り出してみると、この世界特有の携帯端末が出てきた、
管理外世界であるここでおおっぴらに空間モニターを使うわけにもいかない
と言うわけで、こちらでの通信時用に渡された物であるがすっかり忘れていた

「はい、ティアナです」

『クロノだ、どうだそっちは?』

通信に出て、返ってきた声に彼女は反射的に背筋を伸ばした
通信相手が上司の更に上だったからである

「魔術教会との交渉と、先方の回収していた当該ロストロギアの受け取りは終わりました、
詳しい報告は後ほどシャーリーさんが報告書にまとめて提出します」

『そうか、取り合えず二人とも指定したポイントに向かってくれ、
当面の拠点としてアパートを確保してある』

「了解」

通信を終了し、歩き出す
今回の現場は次元艦を使う任務ではないとされた為、現地での拠点確保は不可欠である

326ko-j ◆98.80uUOME :2009/11/13(金) 11:13:08 ID:Yc8xS3zE

「前の時はアースラが担当したんですよね?」

「形式上は今回は現地組織の協力を得られた形になってるからね、
数も少ないし、人手にあるなら暴走の危険度も以前ほどじゃないって事かな」

あくまでも建前上である、
実際の現場の苦労を上が分かってくれるならそもそもJS事件は起きてない
まぁ、上は上で苦労があるのだろうが

「拠点があるなら、次は足だね」

「でもミッドの免許って使えないんですよねぇ」

管理外世界では基本的にその世界での資格以外はよほどのことが無い限り使えない、
バイクの使用許可出ないかなぁと、地図の表示にウンザリしながら
ティアナ達は魔術協会を後にした

327ko-j ◆98.80uUOME :2009/11/13(金) 11:20:17 ID:Yc8xS3zE

#3

冬木市・衛宮邸

「同調、開始」

深夜の土蔵、一人いつものように魔術の訓練に明け暮れる
開いた魔術回路の数は二つ、軽くあげた両の手にそれぞれ白と黒の剣をイメージする

「投影、開始」

カチンと鋼の響く音と共に両の手にそれぞれイメージした剣が収まる
右に薄曇の白い陰剣莫耶、
左に黒地に赤い亀甲模様の陽剣干将

二度、三度と振るううちにイメージにぶれが生じたのか、それはガラスのように砕けた

「もうちょい『投影』の持続時間伸びないかな……
せめてアーチャーぐらいできるといいんだけど……」

それが簡単な事ではないことは理解しつつもつい詮無いことを口にする
形だけを再現したそこら辺のガラクタと違い、
英霊の宝具や其れに順ずる武具はイメージが鮮明に描ける分ぶれやすい
より細かく見える分だけ、僅かな違いが気にかかるのだろう

もう一度双剣を『投影』し、その投影品の構造を丹念に解析し『強化』をかける
流された魔力を受け、陰陽の刀身が刹那翼のように広がりかけ、
直後鈍い音と共に砕け散り、魔力のフィードバックに士郎は腕を押さえて跪いた

「ずっ……」

『投影』した物に『強化』をかける
先の聖杯戦争でアーチャーが実際にやって見せた以上可能なのは間違いない
だが、実行するとなるとイメージの維持がやはり難しい

「今日はこの位にしとくか……」

右半身の魔術回路がダウンしたのか体が思うように動かない、
これ以上は無理だと判断し、右足を引きずるようにして土蔵を後にする
328名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/13(金) 11:26:43 ID:jyGU1cHd
支援
329ko-j ◆98.80uUOME :2009/11/13(金) 11:28:30 ID:Yc8xS3zE

本当は土蔵で寝てしまいたかったのだが、
倫敦に居る凛から「緊急の連絡が付かないから」と言う理由で禁止されている
その前にまず時差ボケに気づいて貰いたいのだが言うのも野暮というものだろうか?

「ふぅ……うん?」

屋敷の中に戻ると電話が鳴っていた、
噂をすれば影という奴だ、この時間だと向こうは何時だったか?

「はい、もしもし衛宮……」

『遅い! どんだけ人を待たせる気よアンタは!!』

大声に思わず受話器を耳から放す
どうやらずいぶん長いことこの状況だったようだ

「あのなぁ遠坂、そっちが何時か知らないけど日本は深夜だぞ?
俺はともかく普通の人ならとっくに寝てる時間だ」

あれ、そうだっけ?
と些か呆けた返事を返し、そのまま時差の計算を始める凛、
放置しておくと話が進まないので何の用かと問い直す

「―――それで遠坂、何があったんだ?」

日ごろは国際電話は高いと言う理由で使いたがらない凛が自分からかけてきたのだから
その内容はよほどの事だろう

『ちょっと協会の外交沙汰でね、
―――士郎、うちの学校のアリシア・テスタロッサって一年生知ってる?』

「それって金髪に赤い目の女の子か?
三日くらい前に新都で会ったけど」

つい先日夜半に家まで送った少女を思い出す、
名前は聞いていないが、なんとなくそんな横文字の名前は彼女一人な気がする

『ふぅん……それで、いつ何処であったのかしら?』

「バイト帰りにヴェルデの前あたりでだけど……
なぁ遠坂、微妙に話が脱線してないか?」

そうかしらと返す凛の声がなんだか恐ろしい
なんとなく向こうでいい感じの笑顔なあかいあくまが居る気がする

「なんでさ?」

俺何かしたか? と言う疑問が浮かぶが理解できない
説明を求めたところでしてくれないだろうなぁと思いつつ何とか話を戻そうとする
330ko-j ◆98.80uUOME :2009/11/13(金) 11:40:41 ID:Yc8xS3zE

「で、あの娘がどうかしたのか?
協会に関係あるようには見えなかったけど」

言峰と面識があることに関しては知っているが、
それはあくまでも表向きの言峰綺礼神父に対してである
聖堂教会代行者にして聖杯戦争監督役としてのあの男ではない

『えぇ、時計塔には関係無いわ、
詳しいことは帰ったら話すからそれまでにその子を確保しといて』

「確保?」

なんとなく穏やかならざる物言いである、一体何があったのか

『いいから、確保って表現が嫌なら保護で良いわ、
詳しいことは帰ってから説明してあげるから』

ガチャン!

早口でまくし立てるとこちらの返事も待たずにきってしまった、
おそらく帰り仕度の最中に思い立ってと言ったところだったのだろう
だとすればチケットを取り損ねでもしていない限り近日中に帰ってくると言うことだ

「まぁ、とりあえず言う通りにしておくか……」

問題はそのあたりの同意をどうやって彼女から得るかだが、
何とか適当に言い繕うしかないだろう

其れよりまずは寝よう、
麻痺した半身を引きずったままでは考えるのも覚束ない

「あぁ……明日は桜より早く起きないとな」

このところ新たな口癖になりつつある言葉を口にすると、
士郎は自室へと足を向けた

331ko-j ◆98.80uUOME :2009/11/13(金) 11:41:53 ID:Yc8xS3zE
今回は以上です、

カレイドスコープはまた後日投下ということで
332名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/13(金) 11:51:56 ID:0PQfMy6z
GJ
リロってなかったorz
割り込みすいません
333名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/13(金) 12:26:22 ID:+w6KwOLy
GJ

やっぱりアリシアちゃんでしたか
ジュエルシードが絡むとなると、泥・鞘・蟲あたりに注意か……
いや、大事にならなくてもアリシア自体が問題かも
334名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/13(金) 12:39:57 ID:EKzoUziU
GJです。
アリシアが高校一年生で、享年5歳ということ、
なのは側は無印から約10年たっているということ、
これらから、約10年前に生き返ったと推定すると……
プレシアが4次で聖杯を手に入れたのかな?
335名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/13(金) 18:49:34 ID:VTH3dsUc
>>334
あの聖杯がまともに願いをかなえると思うか
かなえたとしてもその代わりに人類滅亡とかオチが付きそう
336名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/13(金) 18:55:23 ID:jyGU1cHd
実際聖杯に死者の蘇生を願ったらどうなるんだろう
キャスターは葛木を蘇生させたけど、普通の魔術師だったら間違いなく曲解が入るだろうし
337名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/13(金) 18:58:51 ID:VTH3dsUc
>>299
アニメでは訓練シーンは地味でお客に喜ばれないからカットされるらしい
銀魂でそこらへんの事情がはっちゃけられてた

338名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/13(金) 19:02:07 ID:+w6KwOLy
ちゃんと勝ち残ってイリヤに頼んどけば、素直に叶えてくれると思う
死にかけてアヴェンジャーに頼む裏技(劣化)もある
339名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/13(金) 19:37:40 ID:m2BZAHUR
イリヤも等価交換を重んじる魔術師だからいくら勝ち残ってもただじゃかなえてくれないと思うけどな
人の命一つ分に相当する取引材料があるとは思えないし
340名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/13(金) 20:28:32 ID:+w6KwOLy
聖杯の使用権そのものは認めてくれるはず
イリヤのことだから案外あっさり頷くかもしれないぞ?
一人分の命といっても、それこそどうでもいいってね
まぁ、気に入らないと言われたら駄目か
341名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/13(金) 20:31:54 ID:VTH3dsUc
冬木の聖杯では願いはまっとうにかなわないのでは
士郎が生き返ったのって聖杯で願いをかなえたんじゃなくて、魔法使いになった
イリヤが魔法をつかったからじゃないのか
聖杯はどのルートでも最後まで汚染されたままだし
342:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/13(金) 22:19:13 ID:1llI0boM
GJでした

ID:0PQfMy6zは氏ね
343名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/13(金) 23:16:38 ID:+w6KwOLy
我のログにはなにもないな!

ところで、Asの格ゲーでリイン生存のifルートが確認されたわけだが、こいつをどう思う……?
344名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/13(金) 23:20:26 ID:jyGU1cHd
もう発売されてたのか
どういう話だったん?
345名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/13(金) 23:22:30 ID:EAjEmH2o
並行世界の一つで、そんな可能性もあっていいんじゃないか?
その後、六課で天条院リィンとして働く姿とか
346名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/13(金) 23:52:56 ID:+w6KwOLy
>>344
いや、コンプ?かなんかの雑誌情報
ちなみにリインは近接キャラになってしまうようだ
347名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/14(土) 00:07:30 ID:ZHU34Iff
今のヴォルケンで最強の保有戦力って言われてるのに
そこにリィンまで加わったら手がつけられないな
局内で誰も狸に逆らえなくなっちゃう
348名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/14(土) 00:16:41 ID:pME3ee8y
なんかかなりの弱体化したようですよ?アインスとはやて

>>341
士郎の魂調律は魔法そのものじゃないです
死者蘇生はキャスターができた以上は、専用の願望機であるイリヤなら可能ではないかと思います
349名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/14(土) 00:28:48 ID:809naKK8
>>343
それはまさかリインUが誕生しない世界ということか・・・?
As的にはハッピーエンドだがStSまで見てると少し悲しいものがあるな。
350名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/14(土) 00:42:30 ID:xIL4qsht
アインス「妹が欲しい…」
はやて 「よっしゃ任せとき!」


解決したな
351名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/14(土) 00:54:57 ID:uyhp//9w
つまり
はやて+アインス+ツヴァイのトリプルユニゾンが実現するということか
左右の手にそれぞれ夜天の書と蒼天の書 シュベルトクロイツは口に加えて
八神家三位一体三刀流だな
352名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/14(土) 07:53:59 ID:pME3ee8y
はやて「って、口塞いだら詠唱できへんやんっ!」
ツヴァイ「はやてちゃん、ファイトッ」
アインス「(二人ともテラカワユス)」
353名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/14(土) 10:38:32 ID:MaEiEVaP
>>348
それじゃラストのイリヤの科白はなんだったんだ
「みんなが見たがっていた魔法なんちゃら」
ってのは
354名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/14(土) 15:06:47 ID:ZHU34Iff
切嗣 「僕は魔法使いなんだ」
355名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/14(土) 15:56:46 ID:uyhp//9w
(自称)魔法使いに助けられて始まり
(人工)魔法使いに助けられて終わった物語だったんだな、HFは
356名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/14(土) 16:10:14 ID:BxVCb2j3
イリヤが使ったのは不完全な第三魔法で、肉体が完全に死んでるところに魂だけ
蘇生させたらしい。その後肉体を与えたわけだけど、肉体が魂の形になるのは
魔法とは関わりはないっぽい。
357名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/14(土) 17:50:56 ID:pME3ee8y
橙子さんも魔法使いと自己紹介してませんでしたっけ
あの界隈では素人さんには魔法使いと名乗るのが通例なんでしょうか
逆に、いまだ根源目指している荒耶さんは魔術師と名乗りますけれど

そういえば、両作品世界には魔導の使い手がいっぱいいますが、意外にも杖使ってる人は少ないですよね
358名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/14(土) 18:15:28 ID:MaEiEVaP
>>357
型月世界では道具ばかり使ってると基本腕がなまるからじゃないか
妹が師匠に怒られてた
359名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/14(土) 18:30:27 ID:U2UIlVsI
>>357
なのはの方はモブ連中とかみんな杖だぞ?メインキャラ達はなのは、クロノ、微妙だが一応フェイトと杖率はまあまあある。
360名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/14(土) 19:32:22 ID:uyhp//9w
バルディッシュの基本は斧だと思っておりました
なのは、はやて、クロノは杖だよな、書もあるけど

しかしユーノは無手、シグナムは剣、ヴィータは鉄槌、シャマルが指輪
スバル・ギンガがナックルとシューズ、エリオが槍、キャロはグローブ

・・・どんな杖があるかなと思っただけだったんだけど、メインキャラの杖率意外と低いぞ
361名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/14(土) 19:38:11 ID:MIKnGRPZ
型月だと凛と五次キャスターはすぐ浮かぶけど、他にいたっけ?
リリカルの方ではミッドは基本杖みたいだし、相当数いるのは確かでしょうね。
しかしバルディッシュは、あれは杖なのか……?
362名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/14(土) 19:43:54 ID:4LMAhtok
お前ら遠坂パパディスってんのか
363名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/14(土) 19:51:20 ID:Igt/1zuY
リリなのは、杖にする必要があまりないからな……
というよりも、杖だと魔法以外の機能がないから。
携帯性を考えれば指輪になるし、
武器としての機能を持たせようとすれば、剣や槍の形になる。
杖である理由って、何なんだろう? 
364名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/14(土) 20:09:06 ID:pME3ee8y
ミッド式の基本理念として非殺傷・魔法主義を表しているのかもしれません
圧倒できないなら、武器型による近接は相手も自分も危険ですしね
もしくは、杖が練習初期の集中・祈祷に優秀で、一般人にも使いやすいやも
365名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/14(土) 21:01:08 ID:BQi67rVH
>>363
メタな話見た目が一番でかいと思う
366名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/14(土) 21:11:16 ID:K99uNI+C
>>365
見る物に与える心理的影響まで考慮して設計された管理局用ストレージデバイスである
367名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/14(土) 21:22:50 ID:3i1DaW9u
専門知識のない人間が目にする機会が多いなら見た目のイメージは重要だぜ
いや、そういう話じゃないだろうけどねw
368名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/14(土) 23:02:47 ID:68q/zXBk
やれやれ
             もしも次に同じような
             【大規模規制 】 が発生した場合には
              Bちゃんねる・・という掲示板が在ります。
                      ________
             Google 検索 | Bちゃんねる  |
.   ∧__,,∧                 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   (  ^ω^)    
.   /ヽ○==○    【大規模規制 解除】 【ぬるぽ】
  /  ||_ |    【大規模規制 解除】 【 ヤレヤレ 】
  し' ̄(_)) ̄(_)) ̄(_)) ̄(_)) ̄(_)) ̄(_)) ̄(_)) ̄(_)) ̄(_))
369名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/15(日) 00:36:46 ID:up233C23
ラジオにはやて来ないな…
植田だから?
370名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/15(日) 18:00:15 ID:3Sf/Hsft
はやて「テキトーに見つけた新魔法『Hero Instoll』!!いと高き座におわす偉大なる魂よ、我が身をもって顕れたまえ!」










はやて『停滞せずして何がスレか』
371ネコ歩く:2009/11/15(日) 20:10:22 ID:RSyu0+pH
こんばんは、ネコ歩くです。
第三話が完成しましたが、未だ規制が続くため避難所に投下させていただきました。
どなたか代理投下をお願いします。



P・S
投下する際、
一度ミスを犯してしまい初めから再投下しています。
投下する際はご注意下さい。
372代理:2009/11/15(日) 20:51:27 ID:pjJi5TGn
了解しました。
9時ごろから代理投下させていただきます。
373代理:2009/11/15(日) 21:11:07 ID:pjJi5TGn
すみません、遅くなりました。
それでは代理投下を始めます。
374代理:2009/11/15(日) 21:11:38 ID:pjJi5TGn
◇――――――――――――――――――――――――――――――――――――

































◇――――――――――――――――――――――――――――――――――――
375代理:2009/11/15(日) 21:12:12 ID:pjJi5TGn
「………………………」

静かに、自然に瞼が開いた。


時計に目をやる。時間はいつもの起床時間よりだいぶ早い。
にもかかわらず頭の中は非常に冴えていた。最近仕事に打ち込む余りに寝不足がちで、
昨日も深夜頃までパソコンの前で睨み合いを続けてたというのに。
これ程熟睡出来たのは久しぶりだ。

「………………………」

爽快さと煩雑さとが入り混じった頭で忘とするフェイト。



夢を見ていた、気がする。

頬に触れると、僅かに濡れた感触を感じる。どうやら涙を流していたらしい。
夢の内容は、よく憶えていない。その部分だけ持ち去られたように抜け落ちてしまっている。
まあ夢というのは普通憶えていないものだろうが。

けれどとても幸せな夢だった気が、そんな気がした。

「………………………」

不思議な気分だ。
頭は今までにもない程醒めているというのに意識が定まらず、
体には気にも留めないほどだが、けれど僅かに重みを感じる。
376代理:2009/11/15(日) 21:12:43 ID:pjJi5TGn
矛盾した感覚に未だ夢の中なのかとも疑う。


「ん…………………」

けれど隣にはまぎれもない現実の証。
一〇年来の友人とその義娘は寄り添いあい小さく寝息を立てながら未だ夢の中に落ちている。
その寝顔はとても幸せそうで、眺めているだけで疲れや不安も消えていくようだ。

出勤にも登校にもまだ余裕はある。もうしばらくゆっくり眠らせておいてもいいだろう。


その前に、悪いと思いつつも少し毛布を持ち上げて中を見回す。が、目当ての姿は見当たらない。
確か床に就く前は娘に抱きかかえられていたが…………………




ちりん




背後から、鈴の音ひとつ。振り返った先に机に座る黒い小さな影を見付け、
小さく安堵の息をつく。


「おはよう、レン」

言葉は返って来ない。その代りににゃあ、と小さく鳴き声が届く。
他愛もない僅かなやり取りだが、今はそれだけでも満足だった。
377代理:2009/11/15(日) 21:13:21 ID:pjJi5TGn
昨日出会った新しい住人との挨拶で、わたしの朝は始まった。







ネコ歩くep03:いいネコはパンダだけだよ!byロリチャイナ




◇――――――――――――――――――――――――――――――――――――

===== 二日目 ======



「んっ…―――――」

身支度を整え、隊舎寮を出て軽く背伸びをする。
ミッドチルダは四季の変化に乏しいが、地球でいうなら秋の半ば頃に相当するだろうか。
頬にあたる冷たい風が、元々冴えていた頭をより覚醒させる。
後ろをついてきたレンも異世界の風に当たりながら体を伸ばしていた。



機動六課に突然迷い込んだ猫の使い魔――レンの存在はあっさりと受け入れられた。

次元漂流者の保護は管理局全体の重大な役目であるし、
元より軍属的な上位関係に縛られず和やかな雰囲気を持つ六課にとっては
素性の知れぬ異邦者に対しても特に不信感を抱くこともなく、若干名を除いてほとんどが快く歓迎している。
その若干一名―――かつてないトラウマを植えつけられたリインは複雑な、
親の仇でも見るかのような表情をしながらぶつぶつと呟いていたが。

とはいえリインとて心から邪険にしてるわけではないだろう。あそこまで警戒心を
むき出しにしてるのは、馴れ初めとしてはおよそ最悪の部類に入る出遭い方をしてしまったが故の結果である。
378代理:2009/11/15(日) 21:14:05 ID:pjJi5TGn
少し時間を置けば生来の明るさですぐに打ち解けてくれるだろう。そう願いたい。


軽い自己紹介(といっても本人は喋らないのだが)を終え、
その後データ採取も兼ねた身体検査、魔力反応をデータベースに登録し、来客用のIDカードを渡した(ちなみに猫の状態のサイズを考えてリイン用の小型サイズにしてある)。
さすがに地上本部等の別の施設や少し離れた市街地には許可なり付き添いが必要だが、六課の隊舎内ならほぼ自由に行き来出来ることになった。


「今日は随分と早いな、テスタロッサ」

風を感じているところを後ろから声をかけられる。振り向くと
こちらも身支度を整えたシグナムが経っていた。

八神はやてに使える守護騎士・ヴォルケンリッターの一人であり、
望まぬとはいえかつては敵として、そして今は共に歩む仲間としてしのぎを削る良き好敵手だ。

「うん、なんか、ふっと眼が覚めちゃってね。おはよう、シグナム」
「ああ、おはよう……そちらも早いな。昨夜は寝付けなかったか?」

改めて挨拶を交わす2人。次いでフェイトの足元にいたレンに気付き言葉をかける。

「………………………………」

案の定というべきか、返事は返らず、声をかけたシグナムを見つめている。

「―――――――――」

シグナムもまた視線を逸らさない。言葉など必要ない、
心など目だけで通い合えるわとばかりに見つめ続ける。
烈火の将として誉れ高い女騎士が無言で、膝ほども無い黒猫とひたすら目を合わせ続ける光景は、
379代理:2009/11/15(日) 21:14:30 ID:pjJi5TGn
なんというか、この上なくシュールなものだ。


そんな見つめ合いに約一分、先に目を離したのはレンだった。
もう目の前の人物に興味は無いのか、そのまま外へと歩き出した。

「―――――む」

口惜しそうに小さく唸るシグナム。無視されたのが残念なのか去っていく背中を
少し寂しそうに眺めているように見える。

「…ごめんなさい、まだあまりここに馴染めていないみたいだから―――」

「いや、そこは気にしていない。目が合った時点で警戒されているのは分かっていたしな」

気にしないと言いながらもその目は去っていく小さな背中を離れない。
余り目にしない姿にフェイトは少し疑問を持つ。

「シグナムって、猫好き?」

本当に何でもなく、ふと考え付いただけの言葉を口にしただけだった。
だがそんな言葉を受けたシグナムの表情が見るからに曇ったのをフェイトは見た。


「……好きという訳ではないが、以前触れ合う機会があってな。少し思い出しただけだ」

懐かしそうに、やや苦々しそうに過去の記憶を省みるシグナム。



「まだお前たちと出会う前の頃だ。主が捨て捨て猫を拾ってきたことがあってな。
しばらく家で飼うことになったのだが、主やヴィータにシャマル、
ザフィーラも懐かれていたが、私だけはどうにも嫌われていてな。
近づくとすぐに離れ、それでも近づけば威嚇され、最悪は引っかかれることもあった。」
380代理:2009/11/15(日) 21:15:01 ID:pjJi5TGn
その顔は、反抗期を迎えた子供に拒絶され、疎まれ、
それでも子を愛し続ける親のようだった。と、フェイトは後に語る。

「その後里親が見つかって預けられることになっても結局最後まで懐かれることがなかった。
心残りといえば心残りだが、幸せに暮らせているのならそれで―――」



彼女にしてはやや饒舌に話をしたところで目の前の相手が何か含みのある、
というより苦笑に近い笑みをしているのに気が付いた。

「……何が可笑しい。」

ばつが悪そうに不満と気恥ずかしさが入り混じった表情になるシグナム。
本人にしてみれば与えられた役割を満足にこなせず、
最後まで主の役に立てなかったという騎士の面目に関わる事態なのだろうが、
他人が聞けば微笑ましい日常の一幕にしか聞こえない。

「ううん、何でも」

それはフェイトも理解しているためあえて何も言わない。

時代を超えて戦い続けた騎士の無意識の威圧か、それとも生来から猫に疎まれる定めなのか。
だが子猫に遠ざけられながらも、
手に剣でなく、ねこじゃらしやぬいぐるみを取り必死に気を引こうとするこの女傑の姿を想像すると、
やはり笑みがこぼれるのを抑えられない。

「―――――まあ、それよりだ。時間が空いてるというのなら―――」

このまま話を続けても墓穴を掘るだけだと判断したのか、話を強制的に切り上げ、
フェイトに向かい合い、仕舞い込んでいた剣状のペンダント、
即ち自身のデバイスを手に取る。
381代理:2009/11/15(日) 21:16:06 ID:pjJi5TGn
「朝食前にひと汗かかないか?最近打ち合う機会も無かったろう。」

不敵な笑みと共にかけられたのは試合の誘い。さすがは六課きっての武闘派、
先程のろうはい振りが嘘のように、闘志に満ち溢れている。


自覚はないが、自分もバトルマニアと呼ばれる程に好戦的であるらしい。
早起きをすれど特にする事などなく、仕事を始めるには中途半端な時間だ。
そうして素直に誘いに―――





「あ、ゴメン、レン追わなくちゃ。一人で外出歩いていたら危ないし」

思い出話に花を咲かせている間に黒い影はすっかり姿を消してしまっていたようだ。
闘争心より庇護欲が勝り、申し出を断る。

「テスタロッサ……過保護が過ぎるぞ」

意気込んでいたところから大きく肩を落とすシグナム。
誘いを断られたことにではなく、断った理由の相変わらずさに対して呆れを感じていた。





機動六課において、フェイト・T・テスタロッサの子供への溺愛ぶりは有名である。

彼女の分隊の隊員でもあるエリオ・モンディアルやキャロ・ル・ルシエもまた
彼女がその悲惨な環境から救い出し、心身共に献身的なケアを行い続けていく内に
382代理:2009/11/15(日) 21:16:43 ID:pjJi5TGn
本当の家族のように感じているし、それは二人も同様である。

それ以外にも孤児院などに度々立ち寄ったり資金援助を行ったり、その活動は数えるときりが無い。
その溺愛ぶりには彼女自身の生い立ち、義兄の結婚、出産等
昔から子供と触れ合う機会が多かったことも影響してるのだが、
それにしてもやはり行き過ぎている気がしなくもない。

最近は1人の騎士、魔導士として独り立ちしつつある2人に安心しつつも
自分の手を離れていくことにどこか寂しさも感じている。
などと親友に愚痴をこぼしていたとか、いないとか。



「……けどレンまだ子供だし、ここの地理も詳しく教えてないし、いきなり飛ばされちゃって不安だろうし、…………」

おろおろとうろたえながら口々に不安をこぼすフェイト。これが戦場で閃光の如く駆ける
管理局屈指のエリート魔導士だと言われたら、首を傾げざるを得ない。

「それならなお好きにさせておくべきだろう。縛り付けていては逆に窮屈だろう」

シグナムにしてみれば四六時中他人に張り付かれていたら骨を休める所ではないと思うが、
母親モードと化したフェイトにはもはや届かない。こうなってはもう試合どころではない。

「……もういい、行け。そんな顔をされてはとても打ち合う気になれん」

「……ごめん。後で埋め合わせするから」


383代理:2009/11/15(日) 21:17:26 ID:pjJi5TGn
“あの分では暫くは無理だな――――”

走り去る背中を再び眺めながら独り胸中で思うシグナム。その姿を見たものがいたら、何ともいえない哀愁を感じただろう。

「仕方ない…素振りでもしてるか…………」

すっかり萎え切った身を入れ直すべく、ひとりシグナムは呟いた。



◇――――――――――――――――――――――――――――――――――――




第1世界ミッドチルダ。

数多く存在する次元世界でも特に魔法文化が発達した世界。
名の通りミッドチルダ式魔法発祥の地であり、時空管理局、その地上本部が置かれている。


意図的にも実質的にも次元世界の中心となるべく開発されているだけあって
設備は常に最新の物に置き換わり続け、市街地もその恩恵を受け活気に溢れている。
これで魔導士の不足という大問題が無ければ真に世界の中心と名付けられるものだが、
JS事件が終結した今も根本的な解決には至ってないのが現状だ。

復興作業も既に終わり、外見上の戦いの傷跡はすっかり修復されているが、
地上本部において守護神の如く君臨していたレジアス・ゲイズの喪失は予想以上に広く、
未だ市民の間には言い知れぬ不安が漂っている。
384代理:2009/11/15(日) 21:18:01 ID:pjJi5TGn
そんな不安を覆い隠すように、市街は普段以上の人が集まっている。
街の中に潜む姿のない怪奇から互いを守るように寄りそい合い、街を賑わせている。



「うん、いつ食べてもここのアイスはおいしい〜!」

管理局の制服を脱ぎ私服へと身を包んだスバル・ナカジマもまた、
5段重ねという驚異の高さを誇るアイスクリームに舌鼓を打ちながら街の賑わいを楽しんでいた。


「……良くもまあアンタも飽きずに食べるわね、ソレ」

相も変わらぬその食欲に同じく私服のティアナ・ランスターは呆れを越えて感心する他なかった。

スバルとは六課に入るよりも前、訓練校からの腐れ縁だがその食欲が衰えることはない。
確かにこの店のアイスクリームは味も良く値段も良心的ときており
彼女も幾度と付き合わされる内にそれなりに好きになっているが、
さすがに毎日食べていれば飽きが来る。

その食べた量はいったいどこへいっているのだろうかと考え彼女の胸元に目をやり―――
ああ、そこかと一人納得する。


「だって好きなんだも〜ん!」

三個めのアイスが胃の中に収まる。このままでは六個目が嚥下されるのは数分も持たないだろう。

「食べるのはいいけどちゃんと周り見てなさいよ、遊びに来たわけじゃないんだから」


ティアナの言う通り、彼女たちはたまの休日に街へと遊びに繰り出したわけではない。
385代理:2009/11/15(日) 21:18:34 ID:pjJi5TGn
今ミッドチルダを包む謎の噂の数々、及びそれに関連すると思われる被害、
それらの噂の目撃証言が最も多いこの街でこうして私服で見回りを行っている最中だ。

一応現地の局員達も巡回をしているが一応とはいえ今回の捜査を命じられたのは自分たち機動六課の面々だ。

彼女もまたフェイトと同様に自分たちがこの任務に割り当てられたのに疑問と不満を持っていたが、
だからといって不真面目に任務に当たるほど彼女の性根は曲がってはいない。
任務を与えられたからには忠実にこなす。文句や不満はその後に垂れても遅くは無い。


「それにしても驚いたねー、突然フェイトさんが猫を連れてきて」

「ん―――ああ、そうね」

突然振ってきた話題を、だが空返事で応えるティアナ。

「む、何か反応薄いねティア」

ドライな対応に顔をしかめるスバル。ちなみにアイスは既に完食した。

「別に、それほど騒ぎ立てることもないでしょ。次元漂流者の保護は管理局全体の義務だし、
それが使い魔であっても変わらないでしょ」

「……ティアって猫嫌い?」

「好き嫌いの問題じゃないわよ」


昨夜より急に六課に保護されることになったた使い魔、レンだが、
決して言葉を発さず他者とは常に距離を置いており、スバル達からのアプローチにも
そっけなくあしらっていた。
386代理:2009/11/15(日) 21:19:09 ID:pjJi5TGn
鳥獣と心を通わせられるキャロにはいくらか興味を引いたようだが、
傍らにいた小竜のフリードや、動物形態のザフィーラには警戒態勢を見せており、
逆にリインが目に見えて敵意の視線を送っていたりと
六課の面々との関係は余り友好的とはいえない。
自発的に近づくのは最初の発見者、及び保護を請け負ったフェイト位だ。

まあ。いきなり見知らぬ場所に飛ばされ、見知らぬ人間に囲まれていてはストレスが
溜まっていくのも無理はないだろうが。

そういった経緯でいえば、半年程前に六課に同じように保護され、
今は自分たちの隊長の義娘となった少女と似たところがある。
フェイトの言うところでは“声も似ている”ということらしい。
まだ一言も聞いてない自分たちからすれば頷きようもないことだが。

ティアナは直接対面していないが良い結果は得られないことは想像に難くない。
そのため、この場に慣れるまでは余り刺激せずにそっとしておくべきだと判断していた。
もっとも慣れる程長く居続けるよりも、早々に元のマスターが名乗り出てくるのが望ましい結末だが。


「むむ―――――――――あ、パンダだ」

何やら不満そうな表情を見せるスバルはだったが人混みの先に見つけた物体にすぐさま興味が移った。

指さす方向には、雄々しくも愛くるしい白黒の巨体が家族連れに
奇異の目で見られながらその場で立ち尽くしていた。

デパートかなにかのキャンペーンかのマスコットだろうか、
成人男性よりも大きく、ずんぐりとした体躯。黒と白のみで彩られた模様、
無表情だがどこか不満そうな顔、その額の中心には大きな星印。
細部の違いはあれどその姿はジャイアントパンダ―――の着ぐるみである。
387代理:2009/11/15(日) 21:19:58 ID:pjJi5TGn
「わー、おっきいなぁ、可愛いなぁ、抱きしめたら気持ちよさそうだなぁ………」

「まったく……はしゃぎ過ぎよ」

「だってパンダだよ?ティアも地球で見たことあるでしょ?すっごく可愛かったじゃん!」

「…………まあ可愛いは可愛いけど……」

その言葉を否定できず口を濁すティアナ。確かにあの動物と出会った時の衝撃は今も忘れがたい。


パンダという動物はミッドチルダではほとんど知られていない。
ティアナたちも自分の上司達の出身世界に遊びに行ったとき、
その世界の動物を間近で観察できる動物園なる遊楽施設で初めて実物と出くわしたのだ。

その世界―――第97管理外世界・地球は呼称の通り、魔法技術が存在しない管理局の管轄外の世界であり、
全く学ばないわけではないが、“そういった世界がある”程度の認識でしかなく
専門書でも読まない限りはない限りはその世界の歴史や文化に関しては余り詳しく知る機会は無い。

故に、初めてその動物を目にした六課の新人はそのあまりの愛くるしさに一瞬にして心を奪われた。
スバルやキャロが喜び勇んで買ったパンダのぬいぐるみ(ミニサイズを)を
妙なプライドが邪魔して買わなかったことを、後になってちょっぴり後悔したのはいまだ内緒だ。



そこまで過去の思い出を回想している中で、ふと小さな、けれど決して見過ごせない疑問が湧く。


388代理:2009/11/15(日) 21:20:44 ID:pjJi5TGn
「ティア?」

友人の雰囲気が一変したことに戸惑うスバル。その反応を無視してティアナは質問を投げかける。

「ねえスバル、私たちはパンダを見たことがあるわよね」

「え?う、うん」

「けど一般の人はパンダを知らない」

「うん……」

「なのに当たり前のように“パンダ”が噂として流れている。これ、どう思う?」

矢継ぎ早の質問に考え込むスバル。

「えっ……と、知ってる人が噂した……から?」



先の通りパンダという動物はミッドチルダにおいては殆ど知られていない、
いってみればかなりマイナーな生物だ。

件(くだん)の噂のうちの一つ、路地裏を徘徊するパンダの着ぐるみ―――
その目撃件数が最近上昇しつつあるという情報。

だがパンダがいったい何の名称なのか、について正しく知る者はいなかった。
ただ“白と黒の模様の巨大ななにか”程度の曖昧な認識だ。
それがパンダだという名だと―――いったい誰が定義したのか。

事実何人かは、あの着ぐるみの異常さについて薄々感付いているが、
目の前のそれを“パンダ”として認識している者はいない。

ちなみに管理局側は、幸いにしてその生物が唯一生息する世界、地球出身、
もしくは滞在していた者が六課に多くいたため混乱に陥ることはなかった。
恐れるどころかむしろ愛くるしさに満ちた存在、赤子に至っては天使と見紛う程、
と会議において重役たちに真剣に説明してる様は正直滑稽極まりないが、
389代理:2009/11/15(日) 21:21:22 ID:pjJi5TGn
それ程に“識る者”と“識らない者”との差は歴然だった。

「……やっぱそうなるわよね」

そういう意味でスバルの答えは簡素かつ的確だった。
誰も知らないのなら、知る者が意図して噂を流したと考えるのが妥当だ。
そしてその意図とは―――


「……いずれにしても、アレには立ち退いてもらわないとね」

自分たちの推察の信憑性はともかく、あれ以上アレをこの場に留まらせておくのは
色々と目立つ。視覚的にも、精神的にも。


「あ、でもティア、もう局員きてるみたいだよ」

スバルの言う通り、既に着ぐるみの傍には二名の管理局の制服に身を包んだ男が立っている。
恐らく巡回中の局員だろう。彼らも目の前の物体の危険性を理解しているらしく
なにやら話し込んでいるようだ―――話しているのは局員のみだが。

なにはともあれこれで一件落着、となるか。何らかの事情があり連行されるにせよ、
無罪放免で解放されるにせよ向こうが上手くやってくれる。


その時今まで無表情、無抵抗、無反応を貫いていたパンダが僅かに揺らいだかと思うと、





―――否、揺らいだと認識した時には既に、





目の前の局員が、その丸々とした腕からは想像しようのない速さと力強さが込もった
アッパーによって華麗に宙を舞っていた。
390代理:2009/11/15(日) 21:21:48 ID:pjJi5TGn
「―――な」
「―――あ!?」

二人の声が重なり合う。日々訓練を重ね、幾度の実戦を経験していた2人だからこそ
まだまともな反応が出来たが、
あまりに突然に起きた事態に、戦い等とは無縁の人々は事態を理解出来ず言葉を失くしていた。


もう一人の男も目の前の状況にしばし呆然としていたが、それでも彼も管理局に属する身、
スバルらに後れを取ったものの一般の人々よりははるかに早く忘我状態から復帰できた。

我に帰ってから男の判断は早かった。暴行犯の抑止か、もしくは同じく周囲を巡回する仲間に救援を求めるか。
目の前の相手は自分の手に負える相手ではない。ならば取るべきは後者の選択。



だが男は後者を選ばなかった。前者すら選ぶこともなかった。
腰に据えた通信機を手に取り緊急のシグナルを伝える。二秒もかからないその行動。
それすら叶わず、代わりに伝わるのは腹部への衝撃。
そのあとの胃液を逆流させる鈍痛を感じることもなく男の意識が断絶される。
自分の鳩尾に腕を突き入れている白黒の悪魔が、彼が見た最後の光景だった。


五秒と掛からずに行われた凶行。初めに宙を飛んだ男が地に落ちた音でようやく、凍りついた街の時間が動きだす。

そして、響く悲鳴。恐怖は瞬く間に周囲へと伝わった。
391代理:2009/11/15(日) 21:22:16 ID:pjJi5TGn
騒動の元凶は周囲の反応を一瞥すると、踵を返し、
その体躯からは想像も出来ない素早さで近くの路地裏に吸い込まれるように跳びさっていった。


「スバル!」

「分かってる!」

その中で我を見失い逃げ惑うことなく、その役割を瞬時に理解し疾走する二人

スバルは下手人の追跡、ティアナは被害者の安否の確認、及び応援の要請。

取り乱しもせず僅かな応対のみでパートナーと通じ合う姿は、まさに阿吽の呼吸。
長く寝食を共にし、背中を合わせ共に戦い、お互いを理解し信頼し合えた者同士のみに出来る
連携だった。

倒れた局員に駆け寄り容態を診るティアナ。どうやら気絶させられただけであり命に別状は無さそうだ。
負傷もさして深くない。

大の男の意識を鮮やかに刈り取って見せた手腕。一足飛びでおおよそ一〇メートルは
離れた路地裏へ飛び込む脚力。どれを見ても素人に出来る芸当ではない。

スバルの消えた路地裏を眺める。彼女の力量は十二分に見知っている。
今し方見た動きをした相手でも決して後れを取るとは思わない。


だがあの着ぐるみの存在には、形容し難い違和感が感じられた。
今まで戦った敵のような威圧感や強大さとは違う、この世のものではない、
まるで幽霊か何かと相対したかのような得体の知れなさを覚えていた。


近隣の応援が来るまで早くても三,四分。周囲の市民はパニック状態。
それまではスバルの援護に向かうことは許されない。。
動けない焦燥さを感じながら、再び彼女の消えた路地裏を見つめていた。
392代理:2009/11/15(日) 21:22:43 ID:pjJi5TGn
◇――――――――――――――――――――――――――――――――――――



“追いつけない……!”


追跡を始めて一分弱、進展しない状況にスバルはほぞを噛む。
始めからある程度距離が離れていたとはいえ、既に逃亡者とはかなり引き離されている。
魔力で脚力を強化させ、全力で追跡してるが一向に距離は縮まらない。

対して相手から魔力は感じない。魔導士の類ではなく、何らかの身体強化魔法による
機動力でないのは確かだ。

それでいてこれだけの差。

相手が格別に速いわけではない。あんな着ぐるみを着た状態とは思えないほどキビキビと動いているが、
それでも自分の速力とそう大差はない筈だ。


それを覆すのはあの奇怪な動き。逃亡者は通路ではなく、その両脇にそびえる壁に足を着いていた。

ビルの壁にまるで吸盤でもあるかのように自在に張り付き、
そこから一気に隣のビルへと跳躍する。

垂直に壁を這う姿は蜘蛛のようであり、静止状態から一瞬で最高速で駆ける姿は獣のよう。

おまけに狭い路地裏を縦横無尽に駆け回りこちらをかく乱しているおかげで
何度も姿を見失いそうになる。
393代理:2009/11/15(日) 21:23:19 ID:pjJi5TGn
重ねて言うが相手は着ぐるみなのだ。しかもパンダの。

あれ程の動きを、何の魔法のサポートも無しに行っているというのか。パンダが。
それとも、自分と同じ、新たに開発された戦闘機人の形だというのか。パンダの。
というかもう人じゃないじゃないか。




陸一面に立ち並ぶパンダの集団が戦場を駆け抜け、銃を構え、剣を携え、砲撃を、
斬撃を放ち、並み居る敵を打ち破っていく。そんな素敵な楽園を想像して―――




「………はっ!」

頭の中に沸いた邪念を叩き出すべく両の頬を思い切り叩き、気持ちを切り替える。
今は任務中、ましてや相手は人二人殴り飛ばした暴漢だ。気を緩める余地などない。


市街からは大分離れた筈だ。ここでなら「力」を行使しても被害はない。
長く続く持久走に幕を下ろすべく常に共にいる「相棒」に手をかける。


「マッハキャリバー、セットアップ!!」

『Standby ready』



「相棒」の名を叫び、それに応える、機械的な―――だが確かな意志が込められた
声。

瞬間、スバルの全身が青い光に包まれる。
光は一瞬。そこから姿を現した少女の姿は、既に戦士と化していた。
394代理:2009/11/15(日) 21:24:04 ID:pjJi5TGn
白と蒼を基調とした戦衣装、バトルジャケット。
右手には文字通り鋼の拳、リボルバーナックル。
そして両脚には彼女を空へと昇らせる鉄の騎馬、唯一無二の「相棒」―――
インテリジェントデバイス・マッハキャリバー。

これこそ陸戦魔導士スバル・ナカジマとしての戦闘フォーム―――


「ウイングロード!」

間髪入れず呪文を口にした途端、スバルの足元から光の帯が噴出していく。
使用者の意のままに展開され、虚空に道を生み出す帯状魔方陣・ウイングロード。
車輪を唸らせ道が示す先―――前方の着ぐるみへと一気に加速する!


動きこそ人を外れてるが速さ自体は決して大きく逸してはいない。
遮蔽物や高低差のアドヴァンテージから解き放たれ、加えて走行速度が飛躍的に増大したスバルとの差は、
時間が経つにつれみるみる内に縮んでいった。


前を往くのが壁を多角的に跳ね回る球ならば、後を追うのはその球を目指し軌跡を描く彗星。


このまま疾走を続けていれば追い付けるだろうが、この迷路もやがては果てる。
長引かせていては市街へと飛び出しまた凶行を行う可能性もある。

バインド系を習得しておけば手早く捕獲できるのだ、近接戦闘に傾倒してる自分には余り縁が無い。
それをこの場で嘆いても仕様が無いことだ。

故に直接的な打撃で相手を行動不能にさせる。荒々しいが一番確実だろう。
急所に当たらない限りは致命傷には成り得ないし、加えて非殺傷状態なら気絶させる程度で済む。
395代理:2009/11/15(日) 21:24:38 ID:pjJi5TGn
目を向けずとも背後から迫る脅威を感じ取ったのか、前を駆けるパンダが曲がり角へと姿を消す。
時間をかけてはいられない。次のカーブで勝負を決める。


路地裏で人知れず火花を散らすデッドヒートも終盤を迎え、
スバルは曲がり角へ突入していった。




◇――――――――――――――――――――――――――――――――――――








路地裏を抜けると、そこは一面のネコ畑だった。




「…………………あれ?」

予想の全く外の事態に思考が停止するスバル。


状況が理解できない。

ここは何処なのか。何故自分がこんなとこにいるのか。あのパンダは何処へ行ったのか。
次から次へと疑問が沸き出て行く。


周囲には童話に出てきそうな家々が立ち並び、
遠くにはこれまた御伽噺にでも出てきそうな厳かな城が見える。
空は夕焼けよりなお赤く染まっている。とうか空のみならず景色全てが赤い。
だがなにより、空気というか雰囲気がそんな変化が瑣末に思えるほどに変化していた。


なんて、不幸で不吉で不気味な空間………………!
396代理:2009/11/15(日) 21:25:30 ID:pjJi5TGn
「ここは……………?」

『現在地、不明。ミッドチルダのどの地区にも該当しません。通信も不可能です』

冷静に現在の状況を告げるマッハキャリバー。だがその言葉の意味するものは重い。


これは転移魔法でも次元震とも違う。前者は何の予兆もなしに、対象の意思を無視して行われるものではないし、
後者は起こすだけでも大事だ。
そしてそれ以外にこんな場所に来た原因が分からない以上、場所を出る手段も思い付かなかった。



「―――――とりあえず、歩こう」

考えていても仕様がない。この場に事態に講ずる策がないなら、探して見つけるだけだ。

とりあえずはあたりにある家に当たってみようか。そう決めて足を動かした矢先に、
妙な耳鳴りを感じた。

「―――――」

何かがこちらに向かって来る。大気を切って空を飛ぶ甲高い音。
飛行魔法などではなく、飛行機なんかが飛べばこんな音がするかも知れない。

『上空より未確認飛空物体確認、接近中』

真上を見上げる。音の主は既に肉眼で姿が確認できる程に近づいてきた。

見る限りは小型の戦闘機、人が乗れるサイズではない。



その姿が、ガションガションと、ここからでも聞こえる程派手な音を鳴らしながら大きく変貌していく。
どこからともなく聞こえてくる壮大なBGMは幻聴なのだろうか。
397代理:2009/11/15(日) 21:26:12 ID:pjJi5TGn
そんないつかどこかのアニメで見たような変形シーンを終え
スバルの目の前に降り立ったのは果たして鉄(くろがね)の戦士ではなく、



およそ鉄の香りとは無縁の、華奢な体付きの少女であった。



人工的な色を帯びた紫の髪、白いというより色のない肌。首や手首にはコードらしき端子が覗いてる。
時折鳴る歯車とゼンマイのねじれる音の奇妙で雑多な合唱、
なにより今しがた見せた奇天烈な登場シーンの始終が、目の前のソレが人にあらざるものだと明確に語っている。


身に纏う服装はロングのスカート、控えめなフリルで飾られた白エプロンに赤いリボン、
そして頭には白いホワイトブリム、つまりはカチューシャ――――

豪邸等で使用人が着る給仕服、所謂メイド服という奴である。




「…わー………」

正直、この怒涛の展開に付いていけない。

市街で見回り中にパンダの着ぐるみが暴力沙汰を起こして……
追跡してたらいつの間にか不思議の国にいて……
途方に暮れていたら突然空からメイドロボが降ってきて……


398代理:2009/11/15(日) 21:26:49 ID:pjJi5TGn
『ピピ、侵入者発見。排除シマス』


その細腕には不釣合いな、ましてやメイドになど言うまでもなく似合わない
黒光りする質量兵器(ロッケトランチャー)を手に攻撃宣言してきて……



「って、ええ!!?」

ようやく我に返り目の前の状況の危険度に気付くスバル。というかどこからその武器を出したのか。


「ちょ、待って!ストップ!!は、話を聞いて下さい!」

『シカシ断ル』



慌てて制止を求めるが相手は問答無用。釈明不要聞く耳持たず見敵必殺。
機械的で、無機質な声で引き金を引く。



そして―――轟く爆音。地を唸らせる程の衝撃が周囲に響き渡り、天まで届かんとばかりに砂埃が舞い上がる。

それは一つの戦いを告げる、巨大な狼煙のようだった。







戦闘機人と愉快型都市制圧兵器、決して出遭ってはいけない世界の二人。

二つの世界の境界を侵す戦いの火蓋が、ここに切って落とされた。
399代理:2009/11/15(日) 21:27:18 ID:pjJi5TGn
と、いうわけで三話終了です。待たせた割には出来はアレですが……

ちなみにパンダ師匠(仮)は灯油の入ってないストーブなので持ち前の暗殺術を発揮できていません。
中の人であるはずの「彼」が逃げるというらしくない立ち回りなのもそのあたりが関係してます。あとナイフも握れないし。
嫁の調教効果?さて何の事だか。

次回よりいよいよバトル編なのですが、相手が相手のためシリアスにはなり切れないかもしれません。
加えて戦闘場所と後の展開を鑑みるにアレが出張る可能性もあるわけで……うん、無理だ。
メカが王国にいる理由も後の複線になっています。といってもバレバレなんだろうなぁ。
ではまた次回。一〇〇万までに出せたらいいなぁ……


余談
メイン使用していたpcが故障のためノートpcで投稿したので
色々不都合が起こっているかもしれません。
あと代理投下の際投稿ミスのため再投稿したり……

なんかもうダメダメですいませんorz
400代理:2009/11/15(日) 21:27:48 ID:pjJi5TGn
以上で代理を終わります。
401名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/15(日) 22:00:29 ID:aiCQ99iU
路地裏世界は固有結界なのか!?
そういや、リリカルなメカと、マジカルなメカが戦うのは初めてだな。
402名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/15(日) 22:21:04 ID:up233C23
GJ
今、鉄拳6やってるから
パンダの殺陣がやけに鮮明に脳裏に描かれてしまったじゃないか
どうしてくれる
403名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/15(日) 23:23:24 ID:up233C23
誤字見つけた

使える→仕える
404名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/15(日) 23:54:59 ID:pjJi5TGn
>>403
wikiを修正しました。
405名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/16(月) 00:14:36 ID:FVdPeUSA
GJです!

ヴィヴィオがいるという事は既にJS事件後の出来事か
機動6課は再結成したのか解散前の出来事なのか

しかし声優ネタを挟むなら是非、今一番美味しいと思われるネロアさん=スカもやって欲しいですなw
続き期待してます
406名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/16(月) 00:18:48 ID:A9eQFU91
シリアス風なのになんか和だ

とりあえずこの六課
パンダが攻めてきたら全滅じゃないか
407名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/16(月) 07:13:59 ID:+IgzW1Dq
ノーキャッツ、ノーライフ―――――相手は死ぬ

いやあGJ!!
これは面白いぞ猫
すごくシリアルでドキドキした
六課メンバーが可愛いのも高ポイント
……主役が猫からネコになってしまったりしないか心配だが



ところで、フェイトもヴィヴィオの母親だっけ?
408名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/16(月) 13:41:57 ID:FVdPeUSA
どんなにシリアスな展開でもアンバー、化け猫、汎用人型決戦メイドのいずれかのルートにはいってしまえばもう最後…
なのはさんくらいマイペースでないと引き込まれるっ!

まあ猫やメイドにマジで殺戮を繰り広げられても困るしねw
真面目に漢の殴り合いがしたけりゃリーズルートに行くべき

409名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/16(月) 16:39:33 ID:+IgzW1Dq
ゼストが なかまになりたそうに こちらをみている
なかまにしますか?


・ゼストを助ける
・ゼストを助ける
ニアゼストを助ける




裏路地といえば、さっちんはリリカル的になかなか凶悪な切札をもってるのに、話題にすらならないな
サチーン
410名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/16(月) 17:46:54 ID:fKyYWfG6
枯渇庭園なら過去に話題に上がっていたな
AMFより厄介


ディルムッドって、管理局メンバーをマスターとした場合、相性のよさそうな鯖だなーと思う
*忠義に篤い騎士
*友情が好き
*確実に相手を弱らせる宝具

魔貌は…まぁ、効かんということにして
411名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/16(月) 17:49:02 ID:jqBOrRr/
>>409
それって相手が空から攻撃して来てこっちからは攻撃できない状況で
枯渇庭園
相手は墜落死
ってか
412名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/16(月) 20:46:12 ID:3BNKFNde
枯渇庭園
BJは脱げる

……だったらいいなあ。
413名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/16(月) 20:57:02 ID:kz5xw3L9
>>412
BJが解除されても元の衣服に戻るだけですから。残念!
414名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/16(月) 21:20:48 ID:mWbH6BTc
魔力で分解、再構成してるから、魔力が無い以上再構成が出来ないんじゃまいか?
415名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/16(月) 22:00:29 ID:OV5k3rxk
じゃあフェイトはBJ展開した状態で枯渇庭園に突っ込むと布面積が増えるのか?なんてこった……
416名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/16(月) 22:27:03 ID:JoZqRkdH
とりあえず言える事は、蜂の巣にされる前にスバル逃げてーー!w
417名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/16(月) 23:11:20 ID:tWXJlw9I
なんか乗り遅れた感バリバリですがGJ
パンダ軍団から某鋼鉄騒乱のボン太君軍団を連想してしまったのは自分だけではないはず?!
パンダvsボン太vs数の子で・・・え、スレチ?

変身バンクの無いエリオ君は枯渇庭園に突っ込むとどうなるんでしょうか
418名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/16(月) 23:16:03 ID:VO8R0tKI
>>417
エリオは精神的に枯れて縁側で茶すすってます
419名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/16(月) 23:26:50 ID:+IgzW1Dq
バリヤジャケットは既に発動した魔法効果ということで解除されないかも……んなことはないな!
(そういえば、ロアも固有結界もってたな……)

ユーノやザッフィーはこういうのとかジャルグとかどうなるだろうな
変身魔法は体そのものを変化させるから大丈夫なのか?
ユーノに至っては魔力消費が本来より少なくなる謎仕様だし
420名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/17(火) 00:00:26 ID:U7B1qK0q
ヴォルケン’sはそもそも存在の危機かもしれん
あいつらってたしかはやてからの魔力供給で実体化してるんだよな・・・よく覚えてないけど
仮にそういう意味でさっちんがヴォルケン’sの天敵となりうるなら
さっちんはサーヴァントに対するジョーカーにも成りうるのか
421名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/17(火) 00:21:20 ID:eu2CsMgV
ジャルグで消滅することはないと思う。
喰らったセイバーも鎧消されただけだし。
422名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/17(火) 00:41:33 ID:s/3wDzpQ
>>410
肉体のある人間にボウなんて使ったら、そのたびに槍を壊さないと死んでしまう
ディルは忠誠心が高いというより、忠誠を誓いたいって面もある
スカ陣営のが意外といいかもしれない


>>420
対象は体外のマナだから、ヴォルケンズやサーヴァントの存在がどうこうはないはず
ヴォルケンズはカートリッジを使える可能性がある分、魔導師ではマシな方
423名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/17(火) 01:16:58 ID:ZyH2nFXB
ロア=プロジェクトFの因子を取り込んだスカ


という妄想
424名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/17(火) 06:18:48 ID:C+Y6E28L
はいはい型月は上位互換上位互換
425名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/17(火) 07:15:06 ID:U7B1qK0q
ヴォルケン'sも鯖も、そもそも肉体がないからいけるかなーと思ったが無理か
そうするとヴォルケン'sみたいなプログラム生命体(だっけ?)に対する有効打ってどんながあるだろう
鯖はその辺弱点が多そうな気がするけど・・・
426名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/17(火) 07:49:47 ID:s/3wDzpQ
ルールブレイカーと起源弾、ブラックバレルくらいしか思いつかない
ヴォルケンズはほとんど人間に思える独立性があるのに、人間以上ですごく優秀
427名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/17(火) 07:54:14 ID:QqjmVp5L
枯渇庭園の「空間から魔力を奪う」っていうのは、「空間内の魔術師本人からも魔力を奪う」という考え方で合ってる?
428名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/17(火) 08:43:09 ID:s/3wDzpQ
ノー
他人の体内は異界です
直接の干渉はありません
429名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/17(火) 09:12:49 ID:QqjmVp5L
>>428
サンクス

そうなると枯渇庭園は魔導師にとって致命的、というほどのものではないかな
驚異であることは間違いないが

なのは世界には、体内で練り上げた魔力を運用して魔力行使を可能とする「魔力運用」というものが存在する
隊長陣が、強力なAMFが展開されるゆりかご内やスカ研究所で戦えたのもそのため
故に、枯渇庭園内での戦闘は十分可能とみられる

ちなみに、陸士訓練校でその訓練が行われるそうな
430名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/17(火) 10:03:28 ID:SVHhzbxg
>>429
きつくないか?
枯渇庭園は体内の魔力は吸わなくても、体外にだした魔力は枯渇するっぽいぞ
魔術師だってオドだけでも戦えるけど、それでも魔術師にとって致命的な地形効果らしいし
431名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/17(火) 10:10:54 ID:Ovues1ZM
>>430
魔導師も魔術師と同じような魔力の使い方をしているとは限らないんだが
432名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/17(火) 10:17:25 ID:SVHhzbxg
>>431
魔導師の魔法は作るのに魔力が必要なだけで、別の物質に変換されてるってこと?
433名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/17(火) 10:24:50 ID:5WfGSXTO
>>431
魔導師のリンカーコアは大気中の魔力素を体内に取り込む器官。大気中の魔力を枯らされたら何も出来なくなる。
体内の魔力を運用しても、外に出した途端に魔力が枯れていくから身体能力強化ぐらいしか出来なくなるんじゃないの?やっぱりというかBJは解除されるから防御もガタ落ちになる。
434名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/17(火) 10:34:43 ID:sSiLPnIo
飛行しても通常以上のスピードで魔力消費するんだろうな


この奪った魔力を何かに使えれば資源が無駄にならないのに
435名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/17(火) 10:40:17 ID:5WfGSXTO
>>434
飛行魔法を使おうとした側から霧散されていくんじゃないか?さっちんが枯渇庭園を自分の意思で張れる様になれば二十七祖も夢じゃないが……性格的にも無理そうね。
436名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/17(火) 10:44:42 ID:QqjmVp5L
>>430
体外に出した魔力を枯渇(減衰)させるのは枯渇庭園もAMFも同様
程度の差はもちろん不明
ちなみに、AMFは基地やガジェットの型によって濃度に差がある


AMFは多重に展開することでより強力なフィールドが出来上がる
スカとの最終決戦で、モブの陸士連中がガジェット相手に手も足も出なかったのは、ガジェットが群れて大量に現れたため
しかし、隊長陣はゆりかご内であろうと単騎でガジェットの大群を余裕で蹴散らせる


「魔導師」「魔導師」とひっくるめて語るからややこしくなるんだろう

上位・下位のキャラクターで分けるべきだな
437名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/17(火) 10:58:58 ID:5WfGSXTO
>>436
枯渇とAMFを一緒にしていないか?AMFが一般魔導師に脅威になったのは多重弾殻射撃が出来るか出来ないか。アインヘリアル守備兵はこれが出来ないから潰されたんだし。
(「多重弾殻を出来る奴はいないか!」と叫んでいた)
枯渇の場合は魔法を使おうにも体外に出した端から霧散されるから意味ないよ。
そもそも>>429の『魔力運用』というスキルは公式なのか?Nanohawikiとか探してみたが見当たらないんだが。
438名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/17(火) 11:13:22 ID:QqjmVp5L
>>437
確かに、出した傍から消えるのと抜けるか抜けないかでは違うな
認識を誤っていたみたい。失礼した

しかし、枯渇庭園の枯渇とはどの程度のもの?
魔力を体外に出した瞬間に消滅なんてレベルではないよな?


「魔力運用」はnanohawikiの「魔法/strikers/ミッドチルダ式」という項目の最後の方に載ってる
439名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/17(火) 11:24:01 ID:5WfGSXTO
>>438
確かに載っていたthx。枯渇については何とも言えないな。とりあえず魔術師と精霊にとって致命的になるくらい。あとは作家さんのさじ加減。
440名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/17(火) 12:02:09 ID://JkNDi3
AMFは魔力結合・魔力効果発生を無効にするもので、魔力がなくなるものではない。
枯渇庭園は周囲の魔力を枯渇、なくす能力。枯渇した魔力はさつきには還元されない。
いうなら、魔力が使えなくなるのがAMF、なくなるのが枯渇庭園となる。この性質上
枯渇庭園内ではスターライトブレイカーは使用できないと思われる。蛇足だが、
枯渇庭園は生存に魔力が必要な精霊、攻撃に魔力が必要な魔術師には天敵ともいえるが、
マナをあまり必要としない人間などには劇的な効果はないとのこと。
441名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/17(火) 12:23:37 ID:JGOzw9Fi
対枯渇庭園なら魔導師組よかナンバーズとかGDの方が相性よさげかね
442名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/17(火) 12:44:26 ID:0exFlTW9
>440
コミック版STSによると、AMFはあくまで魔力の結合や運用を阻害する物で、内部で全く使えないというわけでは無い模様。
枯渇庭園はリリカル勢だとヴォルケンリッターや使い魔のような存在にはまさに天敵ですね。
443名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/17(火) 13:00:23 ID:s/3wDzpQ
ライン供給は仕組みによるがカットできない可能性大
契約による魔力供給は空間を越えてどこからともなくやってくるし
例えば固有結界に取り込んでもサーヴァントが弱体化することないし
444名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/17(火) 20:07:47 ID:i9Gq/3tb
とりあえず型月に限らず、魔術だの魔法だのは突き詰めて考えると何処かよくわからん矛盾がでてくるもんだわな。
こういう時の最終結論として、「クロスで書く場合は書き手さんの自由に」でFAということで。

最後の最後にあまり役に立たなかったさっちんが枯渇庭園でラスボスのリインフォースに立ち向かうのも燃え。
ファイナルさっちん的に死徒に目覚めたさっちんの枯渇庭園でみんなが苦しんでいる中、最後の力で突撃してくなのはさんも燃え。
445名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/17(火) 20:39:46 ID:lERZXWTO
個人的には上位の吸血鬼とか鯖が主な敵で隊長陣以外はいまいち足手まとい感が強かったところで、
例えばさっちんに枯渇庭園発動されて純魔道師のなのはさんピンチ!ってところに機人モードスバル奮闘とか、
ちょうどUBWの士郎対ギルみたいな相性でせまる、とかいう展開が好き。
446名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/17(火) 21:12:20 ID:ItBLA31B
確かに、高度のAMF下で存分に戦闘能力を発揮できる戦闘機人なら枯渇庭園の中でも戦闘力の低下は少なそうですね。
Fateのサーヴァント戦は地力の差こそあるものの、ある程度の相性で戦力の差を覆す事が無くも無かった。
StrikerSの終盤だと、ティアナ以外は殆どが力と力のぶつかりあいだったからな……もう少し戦い方に幅を持たせて欲しかった。
447名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/17(火) 21:33:45 ID:s/3wDzpQ
相性と言えばFateでは地形効果が超優遇されてたな
山門、階段、屋上、墓地、ビル街、高層ビル外壁、地下室、黒い影、地下大空洞
それぞれが勝負の趨勢に侮れない補正を与えていた
stsも任務によって制限はかなり多い
地形や状況のシチュエーションを凝らすのも面白いかもしれない
448名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/17(火) 22:14:03 ID:LfcXrLT4
最近某エロげーをやってから思ったなのはへの突っ込み
空中でどうやって踏ん張って、剣で斬りあいしてるんだ
どうやってホバリングしてるんだ
449名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/17(火) 22:58:44 ID:s/3wDzpQ
魔法、魔法陣
450名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/17(火) 23:09:08 ID:smveXD1t
空中に足場を作ってると思えばいいんジャマイカ?
451名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/17(火) 23:11:22 ID:sSiLPnIo
魔力放出してんじゃない?
452名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/17(火) 23:31:30 ID:wimvval7
>>448
おまいが言ってるのは浮いてる場合の話じゃないか?

浮いてるだけなら押されれば流れていくけど
飛べるのなら逆に押し返せばいい、そういうことだと思うんだが
見当違いだったらスマン。
453名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/17(火) 23:37:09 ID:N6v5VApQ
ドラゴンボールはどうやって空中戦やってるのってのと同じレベルの質問だな
454名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/18(水) 00:08:55 ID:bsDvu/fJ
よくわからない部分は「魔法です」で解決すればいい。
リリなのも型月も設定凝ってるようで割とアバウトだし。
455名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/18(水) 00:21:53 ID:XewzCCK2
型月でいえば歴史は現実世界と同じなのに
歴史上の人物達が超人揃いっておいwと突っ込みたくなる世界観だからな。

エクスカリバー一振で戦が終わってしまうわw
456名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/18(水) 00:43:08 ID:IJl9Al0D
なにいってんだコイツ?
457名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/18(水) 00:51:06 ID:NvZF0h+a
>>452
地面にいるときと違ってモーメントに対して静止摩擦力が働かないから
くるくる回転すると思うんだ
次元がそろってないから物理的には間違いなのはわかってる
458名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/18(水) 01:09:45 ID:8URm5yeQ
完全に真正面からぶつからなくとも、ある程度はBJとデバイス補正が吸収しちゃいそうではある

>>455
一撃で全て決するという触れ込みなのが対城宝具だからそれで合ってる
騎士を養う必要がある王として、そんなもんの使用は疑問だが
地上へ薙払ったら最低でも半径数キロが焼け野原、もしくはいつまでも残るような大断層が発生だし
459名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/18(水) 01:15:21 ID:bsDvu/fJ
>歴史上の人物達が超人揃い

どっちかっていうと尾ひれのついた伝説が実は全部真実ですって感じじゃね?
あと確かどっかのきのこコメで読んだ覚えがあるんだが、セイバーは生前エクスカリバーの真名解放は殆どしなかったらしいよ。
460名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/18(水) 01:19:22 ID:mS+g8jvj
魔法はじめ、不思議パワーを科学するのが間違ってる
映像や設定からの考証に留めときましょ
461名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/18(水) 01:39:36 ID:8URm5yeQ
アルク「いずれ全てのモノには滅びがくる」「それでもやることがあるの?」

レジアス・ゲイズ中将「いまできることに足掻くこと。それこそが我々の命そのものなのだ」
中将閣下「それを知らない者に地上を語る資格はない!」

はやて「レジアス様すてき!!すごいなーあこがれちゃうなー!」
462名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/18(水) 03:10:44 ID:K/qYxLg+
>>457
飛ぶというのは空中で任意のベクトルに力を向ける事が出来るということだと分かってないのか?

ところで固有結界同士がぶつかり合うとどうなるんだろ。
後出しした方に上書きなの?それとも精神力とか魔力とかが多い方が勝つの?
463名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/18(水) 04:41:08 ID:Zh1/EZMC
最近変な子が増えたなぁw
464なのぎる ◆8HxgUzornc :2009/11/18(水) 05:52:50 ID:mGAypJoD
まあとりあえず、何事もほどほどにね。

というわけで、ほどほどになのぎる外伝を投下します。
休みがなかなかとれないのに今日一日しか開いてないので、できてる分から小出しにいこうかと。

五時五十五分から。
多分、開いてるとは思うけど。
465なのぎる ◆8HxgUzornc :2009/11/18(水) 05:56:31 ID:mGAypJoD
 ◆ ◆ ◆



「父さん」
 と美由希がその背中に話しかけるのには、幾分か勇気がいった。
 何故ならば、彼女たちの父であり師でるところの高町士郎は、御神の剣士としての黒装束の下に、考えられる限りの武装を覆い隠して出ようとしていたのだから。
 こんな姿をしている父というのを、彼女はほとんど記憶していない。
 道場での稽古、神社での仕合、……様々な場所、状況での鍛錬は何年も続けていたが、士郎がこのような完全装備をしてのことはなかった。
 する必要もなかった。
 御神の剣士のとしての修行は主に兄妹として二人の間で行われており、士郎は時折に二人の様子を眺めながら、たまに助言をさしはさむ程度だったからだ。それは士郎が恭也の指導を信用し、美由希の資質を信頼しているからだった。
「自分はすでに一線を引いている」
 そういう風に、言っている。
 それは本当のことだろうけど、全てのことではないのだと美由希は思っている。
 そんな風に思うのは、士郎がたまに見せる眼差しの鋭さを知るからであり、その足捌きの精妙を知るからであり、その剣技の巧妙を知るからであった。
 高町士郎は現役の剣客である、と。
 少なくとも美由希の中ではそれは不動のものである。
 だから、それだから、稽古で自分たちを指導することはあまりないのだろうと美由希は考えていた。
(父さんは、本当の自分の剣を見せたくないんだ)
 というのは、まず間違いないだろう。

 永禅不動八門・御神流二刀小太刀術――さらにその裏である不破。

 剣術とは何か、と問われたのならばそれは殺人術だと答える他はない。どれほど綺麗ごとを言おうとも、それは変わりない。剣とは古くより伝わる殺人の技巧である。
 精神修養だの優れた身体文化だのという言説は、その綺麗ごとのために生まれた修辞でしかない。少なくとも、高町家ではそうなっている。
 だが、時代は、少なくとも日本では、それは表立っては奨励されることではなくなっていた。
 武術の技は平和な時代においては不必要とまでは言わないが、受け入れられるための方便が必要とされた。新陰流の使い手であった柳生宗矩は兵法家伝書にて

 兵法は人を切るとばかりおもふは、ひがごと也。ひとをきるにあらず、悪をころす也。
 
 と述べているが、まさに方便だった。
 殺人刀としては一人を殺し万人を生かすとも書かれている。どちらにせよ、平和時においての剣はそのままでは受け入れらにくいものとなっていたのである。
 勿論、そんな時代であっても「夫れ、剣術は殺伐の術也」……と言い残した兵法者もいたが、ごくごく稀な例外に過ぎない。
 命の価値が上がる中、武威が不要とされる中で、兵法が生き延びるためにはどうしても綺麗ごとが必要なのである。
 そして、平和のための剣を説きながらも、精神のためと述べながらも、真の剣士とは戦いを忘れることはない存在でもあった。
 活人剣というもっとも綺麗ごとな言葉の、そのさらに深奥にある無刀について、前出の兵法家伝書では

「無刀と云うは、人の刀をとる芸にはあらず、諸道具を自由につかはむ為也。」
466なのぎる ◆8HxgUzornc :2009/11/18(水) 05:58:13 ID:mGAypJoD
 としている。
 つまり、相手と戦うためには何でも使え――ということなのだ。
 表にあってもそのような心が残されているのならば、裏である御神の剣はその精神と魂を維持していて当たり前である。
 方便など必要とせずに生き延びた真の剣術である御神流は、打ち物(手裏剣)などを始めとした古流で使われている武器は当たり前に使うし、鋼糸などというものさえ取り入れている。
 まさに、殺人のための技巧。古流ではない、現役の戦闘術――それが御神流なのだ。
 美由希もそれを学ぶ身である。どれほどに過酷な修行であろうとも耐える覚悟はできているし、どれほどに凄惨な事態に直面しようとも踏み抜く決意を持っている。
 それなのに、あるいはそれだからこそ、士郎は御神の、あるいは不破の剣の本当を見せることを躊躇っているように思えた。
 恐らくはその士郎の戦いというのは、想像を絶したものであるに違いない。
 地獄という言葉そのままの壮絶な死地であるのだろう。
 そんな場所を、いかに覚悟を決めていようとも、未だ未成年の二人に見せたくない――そう、美由希は推測している。
(きっと、今も戦っているんだ)
 朝のご飯を食べながらも。
 昼の憩いのさなかでも。
 夜の閨でさえも。
 高町士郎という剣士は、自分のため、家族のために戦いの姿勢を保っているのだろう。
 常在戦場というのは言い古された言葉であったが、まさにそのままに、そうでありながらも平然と普段の生活を過ごしているという父にとって、武装というものは特段に必要なものではないのかもしれない、というのは兄である恭也の言葉である。   
 何故ならば、常に戦闘態勢であるのならば、その手にあるものがそのまま武器となるからだ。平素が戦いの中にあるのなら、特別な武器を用意する暇など必要とすまい。
 その準備のための時間は、そのまま隙となる。わざわざ用意などせずにその場にあるものを使えばいいのだ。まさに新陰流に云う無刀の境地である。
 その士郎が武装していた。 
 常に手入れを怠らない武器の具合をいちいち確認し、手足の筋をほぐしてアップをしている。
 それはつまり、一つの事実を意味している。

 今のままでは勝てないモノが相手なのだ。

「父さん」
 と美由希がそう声をかけてしまったのは、そのせいであった。
「なんだ?」
 と聞き返しなからも、士郎は振り向こうとはしない。その態度に、さらに彼女は不信感を募らせる。
「父さんは、誰と戦いにいくの?」
「―――――――」
 彼女の質問に対する答えは、躊躇いのためでもない無言であった。
 どういう言葉を選んでいいのかを迷っているというのではない。
 最初から、そう聞かれても答えようがないという判断のもとに行為として決定された沈黙。
(どうして、今からなんだろう)
 美由希は理不尽だと思った。
467名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/18(水) 05:59:14 ID:Zh1/EZMC
なのぎる氏キテターー
支援
468なのぎる ◆8HxgUzornc :2009/11/18(水) 06:00:33 ID:mGAypJoD
 ついさっきまで、自分たちは宴席の中にいた。
 たまにやってきてくれているお客様であるところのギルさんが、常になく上機嫌のままに大金を出して飲めや歌えやの宴会となった。楽しい時間だった。父も母も兄も、なのはも。みんな笑い、歌っていた。
 そんな時間が過ぎ去った後での父の変貌は、彼女にとっては到底理解できるものではなかった。
 あんな楽しい時間の後に、どうして微塵の躊躇いもなく戦いにいけるのか。
 戦いというものは不条理で理不尽なものであるということは美由希も知っているはずだが。
 この時はそう思ったのである。
 二人の沈黙と静止を終わらせたのは、同じく彼ら二人に近しい血を持つ三人目の剣士の登場であった。
「親父」
 と部屋の奥から父と同じく黒装束の恭也が、手に美由希のそれを持って現れた。美由希が一人で所持できる限界の武装がある。
「恭ちゃん」
 と美由希は目を見開き。
「恭也」
 と士郎は目を細めた。 
「――なんの、つもりだ?」
「俺たちも、ついてゆく」
 そう言って、美由希の前に差し出した。
 美由希は恭也の言葉に大方を察し、それを受け取って二人からやや離れたところに立ち、手馴れた動作でその場で服を脱いで武装を始める。
 親子兄弟の前でも恥ずかしいといえばそうだが、戦いの前に男女のそれをいうのは愚かだと知っていた。黙々と下着になってから装束を着込む。
 士郎と恭也は美由希の方を見ずに互いの眼差しを凝視していた。睨み合っているというのとも違う。双方がそれぞれの心の内を覗き込んでいるようだった。
 やがて。
「足手まといだぞ」
 と士郎が言うと。
 恭也は眉も動かさずに。
「それほどの相手に、一人で立ち向かうのか」
「三人で一人に挑む連携は、まだ稽古してない」
「連携が無理なら――親父が殺された直後に攻める」
「恭ちゃん!」
 さすがにあまりな発言に、袖の下に鋼糸を仕込んでいた美由希が声を出した。
 士郎は何か瞼を伏せた。
「できないことは、口にするな」
 それは――どういう意味があるのか。
 美由希は一瞬、それを図りかねた。少したってから気づいた。
(父さんが殺されるまで、恭ちゃんが静観できるはずもないか)
 相手がもしも士郎をして倒せぬ相手だとして、その士郎が殺された直後に攻めるというのは理にかなっている。
 どれほどの怪物だとしても、高町士郎と戦って無傷でいられるはずがない。高町士郎を殺して平然でいられるはずがない。
 必ず、刹那にも満たぬとも「虚」の瞬間があるはずだ。
 そこを狙えば、高確率で命を奪えるだろう。
 あるいは、そうと匂わせているだけでも相手の集中を乱す効果があるかも知れない。
 士郎は、諦めたように頸を振った。

「そんな程度のことで勝てる相手ではない」

 それ、は――、
 武装を終えた美由希は立ち尽くし、恭也も微かに眉を寄せたが。
 結局、二人は士郎の反対を押し切ってついていくことにした。
 相手の名前を聞いても、それは変わらなかった。

「相手はギルさん――ギルガメッシュだ」

 遙か古代の英雄の名を持つ、翠屋の常連さんだった。
469なのぎる ◆8HxgUzornc :2009/11/18(水) 06:05:12 ID:mGAypJoD
というわけで、一度目の投下終了。
今日中に後何回か投下できると…できるといいなあ。
さすがに次からバトル始まります。
うん。書いてる分では始まってる…多分、バトルになってる。

あとトリップは先日なんやかんやとプラウザがどーこーでクッキーがなんたらとかでキーワードやら履歴消したら、うっかりとorz
そういうわけで今使ってるのは多分、一番最初に使ってたやつ。
別のところで使ったやつかな。
ただ、これっとすぐ抜かれるからやめたんだったなあと、今思い出した…次の投下ではこのまま使うけど、うーん…また考えないと。

それでは、お昼ごろにもう一度。

ではー。
470名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/18(水) 07:04:31 ID:S05XQ7Tr
GJ


>>459

あれだけ国を守ることに固執したセイバーならいざという時使わないはずないからね
キャラと歴史との間に矛盾は存在してる。

歴史上の人物を使ったので感情移入はしやすくなったけど設定上に矛盾を抱えてしまった。
月姫の世界観だけならそんなこともなかったけど。
471名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/18(水) 07:29:39 ID:ppB3WANm
>>470
矛盾矛盾って言うけど、そもそもサーヴァントは全員が存在していたわけじゃない
大体セイバーだけが超人だったわけじゃなくて、あの時代は一般兵ですらなんとかセイバーの斬戟を受け止められるわけだし
昔の侍なんてデフォで体を作り変えて音速越えの踏み込み余裕の世界だし
現代の人間はもの凄く劣化してるって設定
472名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/18(水) 07:59:41 ID:8URm5yeQ
なのギル氏GJ
感想はとっておこう


>>462
魔力、精神力、修正力補正による幻想の力比べじゃないかな

>>471
HUMIKOMIの音速根拠は確定できる解釈ではないので注意
侍がセイバーに準じる踏み込みしてもおかしくないけど
473名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/18(水) 08:25:21 ID:1mfgSuQQ
伝説の大日本帝国……いや、なんでもない
474名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/18(水) 08:58:06 ID:Zh1/EZMC
GJ
昼の投下待っとります
475名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/18(水) 09:17:11 ID:P4pg0Hi/
GJと言いたいが一つだけ
あまり職人が場を仕切ったりデカイ口叩かない方がいいと思うぜ
叩かれる要因になりかねない
476名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/18(水) 12:00:01 ID:EAv/w4qq
別にでかくはないでしょ
敏感すぎる
477なのぎる ◆8HxgUzornc :2009/11/18(水) 12:24:41 ID:mGAypJoD
>>475
まあほどほどにしとく。

というわけでほどほどに続きの投下。
25分から。
478なのぎる ◆8HxgUzornc :2009/11/18(水) 12:25:40 ID:mGAypJoD
 ◆ ◆ ◆


 
 世界は静かだった。

 鞘から抜かれた二刀を抜き放った高町士郎であったが、そのまま彼はぶら下げるようにそれを持ち、無言のままにギルガメッシュと対峙した。黒く染め抜かれた彼の愛刀・八景の刀身は夜に溶けたかのようで、目を凝らさねば何も手にしていないかのようにさえ見えた。
 ギルガメッシュは悠然と右手に持った剣――彼の言に拠るなら草薙之剣――を右肩の上に乗せ、立っていた。
 二人の対峙する距離は十メートルほど。
 この距離を越えて相手を攻め得る技術は、通常の剣術にはまずない。
 相手に致命打を与えようとするのならば、一足一刀の間と呼ばれる場所にまで身をおかねばならない。それは一歩踏み込めば相手を打てる距離ということであり、相手もまた自分を斬れる場所ということである。
 御神流の本義は小太刀である。ならば、その刀身の長さに見合った距離にまで接近する必要があるが――
 美由希は父とギルガメッシュを視界に収められる距離から、思う。
(だけど、御神流には飛び道具がある)
 飛針。
 鋼糸。
 それでも、不意をつかない限りは十メートルという空間を越えて達人レベルの相手に当てるというのは不可能に近い。つい数分前にも美由希が打った鋼糸はギルガメッシュに迎撃されたのだ。
(私の場合は十五メートルあった。完璧なタイミングだと思っていたけど、あるいは風を裂く音が生じていたのかもしれない)
 自分には聞き取れなかったが、そうでもなければあの機において迎撃されるというのは考えにくい。それが彼女の経験と知識に及ぶ限りでのその現象の解釈だった。他に考えようはなかった。
(心か、神速に近い集中力の高め方をしているのだとしたのなら、それができても不思議ではない――)
 人間の構造は世界中何処にいっても大差はない。それならば、もしかしたら何処かで御神流に近い集中力の高め方をしている流派もあるかもしれないし、技術体系とまではしていなくとも、そのような技を実戦の合間に掴み取る者もいておかしくはない。
 美由希はそのように考えた。重ねて言うが、それは彼女の経験と知識の及ぶ限りでの判断であり、それは同時に彼女の限界を示している。

 御神流と同様にしてそれ以上の技術があるなどとは、彼女には想像できないでいた。

 最上の剣術と、それを使う歴代において最高といわれてさえいる剣士の組み合わせは、考え得る限り最強という他はない。
 漫画のような最強無敵の具現――それが、高町美由希の中での高町士郎の評価だ。あるいは願望というべきかもしれない。だが、それを妄想と断じ切れる者もまた、士郎の力を知る者の中にはいまい。
 高町士郎という剣士は、それほどの存在なのだ。
 その最強に挑まれた者は、「ふん」といやみな笑みを浮かべた。悔しいほどに絵になる笑顔でもあった。

「我を殺すと、そうほざいたか」
「はい」

 士郎の答えは即座に返った。微塵の迷いもない声だった。
 ギルガメッシュは、それでも表情を変えなかった。

「呆れ果てたものよ。当世では多少とものを知れている部類と思っていたが、それは我の買い被りであったか。――我と知りながら刃を向けるなど、そのような不敬な者などは我の時代にはいなかったぞ。我の王気も感じ取れぬほどの愚昧など、盲人にもおらなんだ」
「はい」
「偶さか己の力も図れぬ身の程知らずと会うこともあったが、そのような者とて我の一瞥を浴びれば不明を詫びて自害したものだ」

 常識で考えるとありえない言葉であったが、その全てが真実なのだと、どうしてかここにいる者に伝わっていた。
 この男の言っていることは紛れもない事実であると。
 ギルガメッシュはそこまで言ってから。

「――いや、一人だけいたか」

 微かに目を細める。
 誰かを思い浮かべているのか、美由希には心当たりがあったがその名前を口にするのは憚られた。自分が如き卑小の存在がその名を呼んではいけないと、素直に思った。一瞬だが、彼が何かとても大切で尊いものを想いうかべているような気がしたのだ。

 その瞬間が過ぎた後に。
479名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/18(水) 12:25:46 ID:8URm5yeQ
>>475はむしろツンデレ
480名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/18(水) 12:26:42 ID:8URm5yeQ
支援
481なのぎる ◆8HxgUzornc :2009/11/18(水) 12:27:34 ID:mGAypJoD
「我の名を知り、我を前にして、なお殺すとほざくか――」

 ぞわり、と世界が揺れた。
 それは足元から背筋まで駆け抜けた怖気によってであったが、美由希と恭也はそう思わなかった。この男の怒気によって世界が揺れたのだと思った。それはつい先ほどにも感じたものであり、より強烈なものでもあった。
 そして答えた士郎は、

「はい」

 強く、そして静かな声だった。
 鋭く、そして柔らかな声だった。
 
「つくづく、現世の者の度し難きことよ……此方に戻ってより我と知りながら挑むのは貴様が二人目だが、一人目はそれ相応の器を見せた。貴様はそれにも到底及ばぬ」

 ギルガメッシュは怒気を発するままに笑みを深める。

「我の手ずから殺す価値もない――と言って理解できるようならば、我の前に立つこともあるまい。貴様は我に挑むということがいかなる意味を持っているのか、そのようなことすらも解っておらぬ」
「死は覚悟の上です。――我が身も剣士ならば」

 するり、と士郎は歩き出した。
 一歩一歩、何かを確かめるように。
 夜の空の下、砂浜の上を。
 歩いていく。
 
 それは何処か殉教のために死地へと向かう聖者の如きものに見えて――

「はっ」

 とギルガメッシュは吐き捨てた。

「貴様程度が剣士を名乗るか! 我の時代なら棒も触れぬわ! 身の程をしれ!――よい。遊んでつかわそう」

 かかってこい、と言ったのか否か、それは美由希には解らなかった。
 ギルガメッシュが何かを発そうとした時、士郎の姿は消失したのだ!

(神速――!)

 美由希の視界がモノクロになった。視覚情報に全ての感覚が集約され、その上で不必要な情報はカットされたのだ。脳の処理速度は通常の十数倍に至り、一秒は十数倍にまで引き延ばされた。この状態では肉体もその枷を外され、あり得ない速度での移動を可能とする。
 これこそが御神流の奥義之歩法・神速――。
 御神の剣士を最強たらしめるそれは美由希にも恭也にも可能とするところだが、士郎のそれは二人のそれをなお上回っていた。
 消えたと思った瞬間には、士郎はコマ落としをかけたかの如くギルガメッシュに接近していた。
 空間を乗り越えたそれは瞬間移動にも似ている。
 いかなる技がそれを成し得たのか、二人の間には砂煙もあがらなかった。
 ――砂地に足跡すら残さぬ御神流の運足!
 夜の中にあっては、その影すら見出すことは誰にもできないはずだ。
 はずだった。
482なのぎる ◆8HxgUzornc :2009/11/18(水) 12:29:36 ID:mGAypJoD
 鋼を打ち鳴らす音は三度――常人にはほとんど一度としか聞こえなかったそれを、はっきりと二人の御神の剣士は聞き分けた。

 一度目は左の小太刀を草薙之剣で打ち払った音で。
 二度目は右の小太刀を別の長剣で打ち払った音だ。

 そして三度目は――

 頭上に掲げた二剣をもって同時に振り下ろしたギルガメッシュの剣撃を、士郎が二刀を重ねて迎撃した音だった。

 ざくり、と音を立てて四メートルほどの距離を置いて着地した士郎は、再び消え
 ――る前に、眼前にまで迫っていた剣を叩き落す。

「なんで!?」

 美由希が思わず叫んだのは、その投じられた剣の速度ではなく。
 それが左右の剣の両方だったからでもなく。

 高町士郎という剣客が打ち落とすことしかできなくて、その場に立ち尽くしたからだった。

「体勢を崩された」

 無言のままに戦いを見つめていた恭也が、やっと口を挟む。
 しかし、それは美由希にも解っていたことだった。それだからこそ士郎は移動できなかったのだ。
 だが、それは二人にしてみれば滅多に起こりえることではない。

 武道に限らず、運動を能くする者は筋力の量だの反射神経だけではなくて、バランス感覚に長けていることが重要である。
 重心の位置を定め、移動させ、ようやく打撃力を発揮したり高速での歩法が可能となる。
 人間の体は複数の筋肉と骨によって構成されているのだが、それはつまり複数もの筋肉が作り出すエネルギーのベクトルが常に体の中で働いていることを意味していた。
 ゆえにこそ、それぞれの筋肉を発達させる、増量させるということはより精妙なバランス感覚を必要とするのだ。
 特に日本武道はそのバランスのラインを正中線と呼び、強く意識している。
 暗殺の剣とは言え、御神流もその系譜にあり――その継承者たる高町士郎の正中線は生半になく太く、少々の衝撃で崩れるということはあり得ないのだった。
 いかに弾き出されての着地、しかも砂地の上でという悪条件が重なったとは言え、さしたる術理もなく投げられた剣を叩き落した程度のことでそのようなことになるとは、美由希にしてみればまったく信じられぬことだ。
 いや、それよりも。

「駄目だ」

 とギルガメッシュは、右手にいつの間にか持っていた草薙之剣の切尖を士郎に向けた。
 左手にもやはりいつの間にか先ほど投げたはずの長剣がある。
 投げて叩き落されたはずの二本の剣が、それぞれ何事もなかったかのように戻っている。
(なんで……?)
 もはや驚きに声もでない。
 ギルガメッシュは言葉を続けた。

「反応も、速さも、まるで遅い。話にならぬ」
「…………………、なるほど」
483なのぎる ◆8HxgUzornc :2009/11/18(水) 12:32:06 ID:mGAypJoD
 果たして、その言葉をどう受け止めたものなのか、士郎は右手を前に、左手を担ぐ構えをとった。
 ギルガメッシュは笑っている。

「ふむ。まだ懲りぬか。よかろう。幾らでもくるがよい。だが、貴様のそれではそう何度ももたぬぞ? 無銘とはいえ、天之叢雲剣と天之羽々斬となった宝剣だ。せいぜいが十合と受けられるかどうか」

 その言葉に「ハハキリ?」と声を出したのは、恭也だった。何処から取り出したのかも解らぬということ以上に、その剣の銘の方が気になったというのだろうか。

「……須佐之男命が、八岐大蛇を退治した時に使っていた剣よ」

 と美由希は告げた。
 八岐大蛇に関係する剣といえば天之叢雲剣が有名ではあるが、それは大蛇の尾の中より取り出した剣でもある。実際に須佐之男命が使用していたのは天之羽々斬と言われる十拳剣だった。
 彼女はその剣が石上神宮に納められた後に行方知れずになったのだということまで知っていたが、口にしなかった。そこまで言っても大して意味があるとは思えなかったし、恭也にも興味はないだろう。
 どちらにしても、あまり有名ではないが神話の中の剣ではある。
(ギルガメッシュが、草薙之剣と天之羽々斬を装備して戦うとかって、まるでゲームみたいな……)
 思わず、そんなことを考えてしまった。
 だが、それは笑い話にもならない。
 現実だ。
 目の前にある事実なのだ。
 神話の英雄が別の神話の剣を持ち、御神の剣士を圧倒しているのだ!
 いや、圧倒というのはおかしいかも知れない。
 未だ戦いは始まったばかりで、打ち合わせた回数とてまだ三回だ。――三回、おそらくは御神流虎乱の連撃を受けた二撃と、続く士郎の三撃目よりも速く打ち込まれたギルガメッシュの双剣の反撃――それが何を意味しているのか、まだ美由希には解らない。
 解らないふりをしていた。

「さて――」

 とギルガメッシュは神話の剣を諸共に掲げた。

「一剣に二刀は優るとこの国の碩学は言っていたが、二剣に二刀は優るか、試してみるか?」

 再び、士郎の姿が消失する。

 
    
484なのぎる ◆8HxgUzornc :2009/11/18(水) 12:35:31 ID:mGAypJoD
と、ここまでで昼の投下デス。
次は夜の投下…ができれば。

本当はまとめて投下したいんですが、今日を外せば今月は無理っぽい上に、時間の猶予もないから、書けてる分を暇のあるときにだけとかイヤだなあ…。
そしてまた仕事。

ではー。
485名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/18(水) 12:49:41 ID:8URm5yeQ
士郎パパかっけぇ……


知ってるか?
これ、なのちゃんギル君ほのぼの秘話のおまけ、なんだぜ……?
486名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/18(水) 13:43:20 ID:ncPTtbdq
>>485
ああ、そういえばそうだったねえ……。それはそうとなのギル氏GJ!これで後半日を頑張れる。
487名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/18(水) 14:35:43 ID:Zh1/EZMC
GJ!
刀の使用回数が限られてしまうのは苦しいな。先生ー!虎眼先生ー!
士郎パパ超ガンガレ

夜の投下も楽しみにしてます
488名無しさん@お腹いっぱい:2009/11/18(水) 16:48:14 ID:Z/pmxH5O
何げに後200ばかりで100万ヒット・・・今日中にいけるか?
489名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/18(水) 16:52:42 ID:+PptqUsk
>>488
本当だ。スゲー
490名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/18(水) 18:48:31 ID:8URm5yeQ
祝☆まとめWikiミリオンヒット!
491名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/18(水) 18:59:12 ID:Zh1/EZMC
そうれん「祝!」⌒☆
492なのぎる ◆8HxgUzornc :2009/11/18(水) 23:19:25 ID:mGAypJoD
おめでとー。

しかし、投稿はちょっと間に合いそうにないのでしたというわけで、予定がある人はどうぞご遠慮なさらずに。
上の続きは来月頭の頃までにはなんとか書きます…完結までさせて。

では。
493名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/18(水) 23:50:04 ID:8URm5yeQ
やめてーフラグやめてー!
アトゴウラ敷いて真ソニックで待ってます
494名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/19(木) 00:16:08 ID:OZDX89jr
完結間際でおっ放り出されたSSが2〜3あるけど
もう続き描く気ないのか?
キリの悪い話だな全く
495名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/19(木) 00:57:32 ID:0DOWWNVy
真ソニックとセイバー三倍踏み込みはどっちのが対人に有効なんだろう
パフォーマンスは真ソニックだけど
496名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/19(木) 00:58:18 ID:0DOWWNVy
どっちも脱いで速くなるのは同じたね
497名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/19(木) 20:56:07 ID:ov/qNKg/
>>494
リアルの忙しさに勝るものはあんめえ
498名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/20(金) 00:13:29 ID:fvkLJWkC
まったくでちゅ
499名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/20(金) 01:08:31 ID:vFEi38bi
>>494
何があったっけ
500名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/20(金) 05:48:10 ID:mCbzYIA+
なのはashと英霊スバルが次回完結だったと思う
501名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/20(金) 10:25:17 ID:fvkLJWkC
Ashは作者サイトで改題、加筆修正したのが載ってるみたいだね
完結はさせるけど量が凄いことに(同サイトの他作品みたいに)なりそうだとさー
修正は2ch用文章からウェブ小説用文章への変換らしい
がんがれ
502名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/20(金) 13:33:36 ID:4tWvil7d
ここって実際に同人出して売ってたり書き物で金稼いでいる人いるのかね?
まさか純正プロはいないだろうが・・・
503名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/20(金) 17:14:52 ID:2Z+jBjsf
いるかもしれないけど本人が言わないなら追求しないほうがよかろう
504名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/20(金) 17:53:35 ID:5Tek6a1V
>>498
仕事しろ菌糸類
505名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/20(金) 21:16:00 ID:mCbzYIA+
魔法使いの夜
今冬までに間に合うんかいな?
506名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/20(金) 21:41:36 ID:k+NkxWQC
>>505
今年度中までには何とか……
507名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/20(金) 22:26:23 ID:fvkLJWkC
あれ?来年になったのでわ?

なのはキャラの魔術属性はどんなもんになりそうなのだろう
フェイトやエリオは雷(風ではなく雷特化)として
ヴォルケンリッターは火、地、地、水かな
なのはは空
508名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/20(金) 22:49:12 ID:mCbzYIA+
空ってのがピンと来ないな
509名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/21(土) 00:05:27 ID:llWWxRmd
少し調べてみたが、
火、水、地、風の四大に付け加えての空で、そらのことをさす。らしい。

こう聞くと、地上を構成する四大元素
火、水、土、空気
とは別に星を構成する第五元素としてのエーテルを思い浮かべるけど……

よくわからんな。
510名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/21(土) 00:34:30 ID:/EGJQuZ/
厨的な見方するならなのはは「星」で
空というニュアンスで行くなら「天」ってのもアリかと
511名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/21(土) 00:40:01 ID:OD345zP0
木火土金水ならなんとなくイメージも湧くんだけど
火水地風空・・・空ってなんだ、風となんか違うのか
ちゅーか、そうするとエーテルはどこに入るんだってことになるんだけど

じょんのびとか月研見たけど、型月での扱いがわからん
なのはで例える前にわかる人、解説してくれないだろうか

・・・書いてて思ったが、空のことをエーテルっていうのか?風がノーブルって言われるみたいに
512名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/21(土) 00:46:52 ID:mUc1lIl9
空、星


良いこと思いついた
スカイ(空)スター(星)ってのはどうだ?
513名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/21(土) 00:53:19 ID:b/KyZ+71
風がノーブルってのは貴く、優れてることを言ってると思われる
ノーマルの火がアルバや時臣ってのに対し、風属性は最高血統バルトメロイ、青子、キャスター、フォルテなどでメタ的にも優遇されてる
空は四大属性以外で世界を構成する何か、くらいでいいんじゃね?
型月の中でも5属性は二種類以上あるっぽい大まかさであるからして
514名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/21(土) 00:54:18 ID:llWWxRmd
どうなんだろうね?
補足すると、昔は空というか、宇宙は地上と全く違う法則によって存在するものだと考えられていた。
だから、地上を構成する火、水、土、空気に加えて、
宇宙に存在する星々を構成する第五元素エーテルが考えられたんだけど。

理屈はわかってもイメージわかないな……
現代人は地上と宇宙が別のものだという感覚がないから。
515名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/21(土) 01:05:29 ID:b/KyZ+71
あの世界のエーテルや真エーテル、エーテル塊は第一魔法絡みでなんかありそうでな
なのはが空なのはアリと思う

さて、はやては凛と同じ奇跡のアベレージワンでいいよな
じゃあ、ユーノだ
516名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/21(土) 01:09:47 ID:rIXkiZGF
>>510
つクロノトリガー
517名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/21(土) 07:21:20 ID:OD345zP0
レスthx 自分なりの解釈を加えて考えると
・地水火風の4つはは地上に存在する元素
・空(エーテル)は宇宙にて存在するとされるもの
・空は魔術的には存在するが実際は存在が確認されていないので五大元素の中では架空扱いとされる てとこかな
んで空は型月内でもちょっと珍しい属性であるとかしておくとクロス的にはいいかもなとか思った
空戦魔道師になれる者は空の属性持ちである、とか
そこから逆説的にアベレージ・ワンの凛はミッドorベルカ魔法を習得すれば空戦魔道師になれる、とか
火属性も内包するからアギトとも相性いいかもしれないな
518名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/21(土) 09:13:00 ID:G/vcM7yG
>>516
天じゃねーかw
しかも実際はほぼ雷属性
519名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/21(土) 09:42:45 ID:mUc1lIl9
なのはさんに天属性なんて付けたらお前
どこぞの冥王計画か一瞬千撃の人になっちゃう
520名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/21(土) 13:09:31 ID:b/KyZ+71
>>517
あるとされるのが虚数属性で架空元素は悪魔じゃなかったっけ
やっぱ、なのはさんには世界の内あり、不可欠の一のひとつであってほしい
珍しいのがいいのは同意
521名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/21(土) 14:45:24 ID:QCkaiMmS
どこぞの軌跡というゲームには、空と時という属性があるな。
で、その属性に対して耐性、または弱点がある存在は地上の生物には存在しないという設定だったな。
522名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/21(土) 17:22:41 ID:KgMACZW2
>>520
いやいや、なのはの場合「属性は平凡、レベルが桁違い」の方がらしいだろ
志貴や士郎みたいに異端を持って常道を覆すのとは逆に、突き抜けた王道で異端を押し潰す、て感じに
523名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/21(土) 17:47:38 ID:Wlh63cm4
>>522
スカイ・ハイ・ジャイアント(技は平凡、威力はメガトン級)
を思い出した。
歳がばれるな。
524名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/21(土) 18:07:26 ID:TFobDg/i
なのはの場合は魔力量に恵まれたので、それを生かす形で積み重ねていった結果なんでしょうね。
近距離でフェイトに勝てないので遠距離に特化し、射撃能力を精密さよりも火力重視で向上させ、敵の攻撃を技術ではなく堅牢さで防御する……やはりどう考えても『ラミエル型魔導師』だよなぁ。
525名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/21(土) 18:56:00 ID:8jgFRJwx
ラミエル型か、新劇場版のだと将来的に
スターライトブレイカー+級の砲撃をアクセルシューター位の感覚で連発する様な感じかな
526名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/21(土) 19:44:56 ID:b/KyZ+71
それはそれで傍迷惑な
527名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/21(土) 22:56:54 ID:OD345zP0
ガッチョンガッチョンとカートリッジロードする度に変身してそうだな
528名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/22(日) 09:16:43 ID:Ls7eQLaH
士郎とフェイトが喧嘩友達なSSはないものか……
ランサーに「仲良いな……お前ら」と言われる程度の
漢と漢女の友情的な
529名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/22(日) 09:37:42 ID:a4QEUgVS
漢と漢女なノリだったらどっちかってゆーとなのはさんの方が合ってるような。
530名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/22(日) 09:46:45 ID:qmCwEUZC
士郎がなのはに少し気があって、それに気づいたフェイトが恋のライバルとして敵視するという感じなら違和感がない。
531名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/22(日) 13:35:04 ID:sQKrLVF+
ランサー「やめとけ坊主。お前らは合わねえって」
ランサー「あの女、お前では止められん。お前も、ナノハの嬢ちゃんのもとに、いつまでも留まるような性質(タチ)じゃあるまい?」
士郎「そんなの、やってみなくちゃわからないだろ」


フェイト「じゃあ――――試してあげる、よ?」
532名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/22(日) 13:55:01 ID:qmCwEUZC
士郎は凜に憧れたり、セイバーに見とれたりと、一応異性として好意を向けるが、なのはさんは友達以上の好意を向けてないからなぁ。
また、士郎の場合は好意に気づきにくいが、なのはさんは、気づいても友達的な好意だとしか感じない。
鈍感力ではある意味、なのはさんのほうが上かもしれん。
533名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/22(日) 13:57:19 ID:b6q5AIpk
自分の信念を貫くためには自分のことを除外してまで他人を救い、悪を倒そうとする馬鹿二人(士郎となのは)を更正させるために、おでん屋台で酒を飲みながら愚痴りあうフェイトと凛……というのはどうだろう。
もちろん屋台の親父は真アサシン(ホロウ仕様)で。
534名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/22(日) 13:57:25 ID:EKUmKmtJ
>>530
なのは(無印〜A's)の水着姿に一番ドキドキする士郎ですねわかりたくありませんw
535名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/22(日) 14:00:11 ID:EKUmKmtJ
>>532
なのはもStSでのユーノに対する反応見る辺り、気付かないだけで異性としての好意を持つことだけはできそうもんだけどね
536名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/22(日) 14:13:10 ID:ZcEXgMIr
>>535
でもなのはさんとユーノって公式否定されちゃってるんだよな。
なんというか、男女とか関係無く好意を持つ人だと思うな。バイ的な意味じゃなく友情的な意味で。

……ほんと、どうすればこの人攻略できるんだろう。
メインヒロインの立ち位置にいるのにルートに入れないバグを抱えたギャルゲーでもやってる気分だな。
537名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/22(日) 14:38:53 ID:wZ0D4PQ4
>>536
簡単簡単
スクリュードライバーを飲ませて、ホテルへ
使い古された手ではあるが
538名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/22(日) 14:40:26 ID:wZ0D4PQ4
すまんsage忘れた
一か月で二度目だ
539名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/22(日) 14:52:44 ID:EZPD5Vg/
>>537
目薬入りですか?
540名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/22(日) 15:23:51 ID:5kMPF2rI
あんがい、逆既成事実は有効かもしれんのう>なのは
541名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/22(日) 16:22:32 ID:Ls7eQLaH
>>540
誰かわからない、裸の赤毛男が隣で寝てて
居酒屋で飲んだ後の記憶なし
部屋には自分と男の服が散らばっている
慌てているとチャイムが鳴り
フェイトちゃんとヴィヴィオが帰ってきた、と
542名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/22(日) 16:51:43 ID:sQKrLVF+
慌ててバリヤジャケットをつけるなのは
殺人事件かと勘違いするフェイト
冷静に事情を悟るヴィヴィオ
543名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/22(日) 17:15:21 ID:Ziu6Wiby
案外なのはの方が酒乱で、朝起きると(凛に折檻される恐怖で)さめざめと泣いている赤毛の男が隣に寝ていたり?
しかも宿泊施設の防犯カメラに、赤毛の男を引きずるなのはの姿がきっちり残っていたり?
544名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/22(日) 17:22:13 ID:qmCwEUZC
攻略出来ないヒロインを、2人が牽制しながら狙っているという、奇妙な三角関係……
545名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/22(日) 18:15:04 ID:EKUmKmtJ
>>536
肝心の思春期を管理局の任務で潰してたからそこらの情緒が幼いままなのかね
思春期にもう少しユーノが大胆かつ強気に攻めてたら攻略も楽になってたかもねえ
というわけでコトミーから聖杯をもらったユーノが(そんな事は、望めない
546名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/22(日) 19:10:35 ID:OjHCLRkv
>>545
どちらかっていうと、虎聖杯とかで願う類のものだな
そっちの方がひどいことになりそうだ
547名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/22(日) 19:30:34 ID:AQsvk+xe
魔導師の類は魔力制御のために脳内麻薬のコントロールに長けていて、
それで思春期とかなかった説というのを考えたことあるなあ。
だからどうしたというわけではないが、なんとなく
「魔法少女は恋をしない」
というタイトルでなんか書けるかなあと。
まあそれだけのことというかスレチすまん。
548名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/22(日) 19:46:04 ID:HmJAArUf
【主役(左)VS狂人(右)】

一方通行VSOTH※
セイバーVS虚化一護
衛宮士朗VS鬼巫女※
凛&アーチャーVSLazy※
両儀式VS中二病三兄弟(復讐貴、殺人貴、葬志貴)※
ポケモン500匹VSAーbomb※
上条当麻&七夜志貴VS魔王なのは&悪魔咲
以上19名

さあ、主役と狂人のどちらが勝つか予想してくれ。ちなみに、ポケモンに関しては一人という扱い数が多いので。

※OTM…当たり判定がない
※鬼巫女…博麗霊夢の改変キャラ
※Aーbomb…大爆発を何度も起こし、大抵のキャラを即死させる
※Lazy…けいおん最強のキチガイ
※中二病三兄弟…どれも神レベル
549名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/22(日) 20:03:46 ID:sQKrLVF+
スルーしてしまっても構わんのクマー
550名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/22(日) 21:19:50 ID:HmJAArUf
>>549
真面目にお考えください
551名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/22(日) 21:31:26 ID:1ANFFyr4
無理。
知らないキャラがあるし、そんなの考えても意味ないし。ここは型月×リリカルなのはだよ?
552名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/22(日) 21:38:43 ID:KkviFX01
ニコニコで人気のMUGENとかいうかな
まぁその、なんだ。スレチじゃね?
553名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/22(日) 21:43:03 ID:lZWCujCy
なぜスルーしない
554名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/22(日) 21:53:29 ID:7LxDJcIP
知能が低いから
555名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/22(日) 22:08:50 ID:xDPJb6PP
普通の将棋

歩歩歩歩歩歩歩歩歩
 角       飛 
香桂銀金王金銀桂香


第5次時点の冬木市

士士士士士士士士士
 騎       我 
槍小弓狂剣狂弓小槍


解散前の機動六課

ススススススススス
 フ       な 
エテヴシはシヴテエ


異論は認める
556名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/22(日) 22:12:36 ID:1ANFFyr4
色々ツッコミをいれたいが、とりあえず犬はどうした?
557名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/22(日) 22:15:49 ID:xDPJb6PP
犬ってランサーのこと?
それなら槍と表記したけど。

アルフ・ザフィーラのことだったら
すっかり忘れてた、すまん。
558名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/22(日) 22:47:04 ID:sQKrLVF+
無理に同じ駒を同一人物にする必要なくね
キャスターもいないし、『我』が王でないだと?

ギルガメッシュは、歩金銀飛角圭香落ちで5五に王で決まってる
対神宝具天の鎖(ちょっと待った)、対界宝具エヌマ・エリシュ(ちゃぶ台返し)が火を吹くぜ
559名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/23(月) 00:14:25 ID:j3yww8Z1
んでこれが将棋の原点だ、とかってよくわからん駒を大量に持ってるんですね
やりたくねーそんな将棋w

常識人ほど勝つことができない
いかに口先八丁で我様を宥めて負けを認識させないかが鍵だな


あと六課シフトは
ス_テ___エ_キ
_なヴ___シフ_
ロング_は_アーチ  と予想、フォワードとか的に
560名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/23(月) 00:23:32 ID:v4xcZiVI
ギルガメッシュは、歩が最初から全部裏返ってそうだ
561名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/23(月) 00:49:16 ID:dPl6t5ki
“いらない持ち駒(スターライト)――――いただきますね?(ブレイカー)”

“見えざる息吹(インビジブル・エア)”

“お腹すいたから(デアボリック)……引き分けやで!(エミッション)”

“おっと、手が滑っちゃった(マーブル・ファンタズム)”

“ほら、見てもいいんですよ?(真ソニックフォーム)”
562名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/23(月) 01:51:36 ID:GTmFsWxF
>>559
現実に大局将棋とかいうわけのわからんコマ使うのがあるからマジでするかもしれん
563名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/23(月) 08:51:50 ID:LulI+eVl
ふと、駒自体は普通に動かすものの、駒が接触した時はアクションステージに移って戦う……ガシャポン戦記シリーズを思い出した。
564名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/23(月) 13:00:32 ID:+9eM6nl0
それ将棋やない。スパロボや。
565名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/23(月) 14:48:30 ID:j3yww8Z1
ガシャポン戦記なつかしすw
するってーとアレか、我様側はユニット一つで生産も不可
戦闘にはいると武宝具の雨が降ってくるとかww

型月vsリリなののガシャポン戦記ってちょっと想像したら移動力にえっらい差がつくよなーとか思った
しかも砲撃とか範囲攻撃とかあったよね、たしか
システム的に型月不利っぽいな そのかわり直死入るとあっけなかったりしそうだけどw
566名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/23(月) 14:49:48 ID:aoj6o7a1
で、虎柄のボールをあつめて
最後に菌糸類の着ぐるみを被ったなのはさんが降臨するんですね
わかります><
567名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/23(月) 15:33:00 ID:dPl6t5ki
>>565
そのかわり駒の弱体化や罠が張れるぞ
雑魚はバタバタ死ぬ上に、裏切り多数だが
568名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/23(月) 19:33:46 ID:I4flH8qz
死んだふりや仲間になったふりをする駒、自己増殖・成長する駒、感染する駒もいるぜ
こんなん将棋じゃねえ!
どうせなら指し手の方で考えようぜ


なのは :型月

先鋒
ユーノ :シオン
次鋒
ティアナ:式
中堅
なのは&フェイト:セイバー&切嗣
副将
クロノ :イスカンダル
大将
八神一家:ランサー(背後にギルガメッシュ&言峰)
569名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/23(月) 19:56:44 ID:j3yww8Z1
>>568
大将がやたらたくさんいる件について

つーか、ガシャポン戦記ってそんなゲームだっけか
そーいえば新しいのが出たんだっけ?WSの頃のしか知らんけど
570名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/23(月) 20:24:51 ID:dPl6t5ki
>>568
教会トリオは途中で乱闘するぞ絶対に
571名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/23(月) 20:44:43 ID:1RTkCUmb
>>567
某カードゲームに例えると、リリカルは赤と緑の混合、型月は青と黒の混合デッキか。

>>568
型月の大将、完全に背水の陣じゃねえか……。
572名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/23(月) 20:46:49 ID:DPDOYZ2F
>>568
先鋒戦は分割思考でシオンの圧勝、
次鋒戦は将棋の「型」を知ってる式の勝利、
中堅戦は持将棋の末点数差でなのフェイ組の辛勝、
副将戦は攻めすぎてイスカの自滅、
で、勝負は大将戦に持ち越し。

中堅戦が無理矢理なのは自覚してる。
これ以外に勝つ形が思い付かなかった。
573名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/23(月) 21:28:33 ID:1RTkCUmb
>>572
イスカは意外と軍略とか得意だから攻めすぎて自滅は苦しくないか?
574名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/23(月) 21:51:09 ID:dPl6t5ki
クロノ「王手(チェック)」
ウェイバー「何やってんだよ!戦略スキルはどうした!」

征服王「味方が増えるのが楽し過ぎてやった」「今は反省している」


大戦略でCPUにパターン読まれてたりするアレキサンダー
575名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/23(月) 21:58:31 ID:DPDOYZ2F
一手バッタリの頓死とかもありそうな気がしたので。
というかどうやったら2対2で大将戦まで持ち込めるかな、
というイメージ優先にしたらこんなんなった。
もちろん異論は認める、というか異論だらけだろうね、これ。
576名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/23(月) 22:08:34 ID:DPDOYZ2F
連投スマン。
>>574
持ち駒はチェスでは味わえないよね、確かに。
577名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/24(火) 04:54:10 ID:aB22nUK8
>>571
というか相手は七人総出なのに教会トリオはランサーだけ扱いという悲しみ
578名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/24(火) 07:38:44 ID:JGO9/Utn
>>572
思わず信者乙と書いてしまいそうなぐらい型月勝利に偏りすぎだろww後イスカの扱いがひどすぎw
リリカル勢だとマルチタスク持ちのティアナと一族最優秀のユーノぐらいは攻めて勝ちそうな気もするけど
579名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/24(火) 08:02:46 ID:Px7P/zJM
>>578
式だと負ける未来を殺しそうだ
580名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/24(火) 08:11:21 ID:OnddMbU6
>>579
式は存在自体がもはやクロスで使うのが不適切になっているな
581名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/24(火) 09:21:30 ID:nQlcinvF
未来を殺せるのは、完全な形となった未来予知だけなので、ただのチェスの読み合いの未来は殺せないだろ。

タイプ「0」のギンガは強そうだな
582名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/24(火) 10:14:33 ID:bUVbpTCG
そういや式は「和」なら何でも得意なイメージがあるけど将棋はどうなんだ?性格上ロジックの詰め合いとか苦手そうだが。
583名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/24(火) 12:13:44 ID:Zaskwjqo
アマ初段と戦えるくらいと予想
ただし、真剣勝負は代打ちに任せる
ヤクザ的に考えて
影の薄い両儀兄や父のが強そう
584名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/24(火) 13:36:06 ID:JhxTMxE9
スバル「ティアは弱いな〜。もっと、頭使わないとー」
ティアナ「なんでそんなに強いのよ!」
スバル「定石も覚えてかなきゃ駄目だよ?目先の駒に囚われちゃ駄目駄目無駄無駄♪」
都古「オレンジって弱い?」
ティアナ「オレンジ言うなっ!〜〜ッ。おっかしいなぁ、フェイトさんには負けないのに……」

フェイト「これで詰みです!」
バゼット「まいりました」
バゼット「流石はミス・ハラオウン。何度やっても勝てませんね」
フェイト「恐縮です///」
メディア「私も早く、お嬢さんのように強くなって、宗一郎さまと打ちたいわ〜」
アンリ「(コイツラ……一度でもわざと勝たせるんじゃなかったorz)」
585名無しさん@お腹いっぱい:2009/11/24(火) 16:11:58 ID:4b4JVW4T
フェイトさん紅白出場おめでとうございます。
586名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/24(火) 18:00:19 ID:0o5Ti4GU
Wiki見て来たんだが沢山あって目移りするな
こいつはオススメってSSはある?
587名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/24(火) 18:26:07 ID:JhxTMxE9
小ネタ:バーバー藁気屋
長編:長めのもの、完結してるもの。個人的にはリリころ
588名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/24(火) 19:33:00 ID:njiZtGW9
とりあえずリリカルブラッドとLyrical Nightをオススメしたい
この2つは文句の言いようがない
589名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/24(火) 19:53:24 ID:MGCfWQ69
バーバー藁気屋は良かったよな

あんな使い方あったのかーと感心して爆笑した
590名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/24(火) 22:15:25 ID:Zaskwjqo
小ネタで『ランサー・ザフィーラの世界』オヌヌメ

はやて凛の交換ネタとか続いてればなぁ
591名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/24(火) 23:16:15 ID:0o5Ti4GU
サンクス

リリカルナイトから見てるが読みやすくて面白い
キャラに二次特有の歪みが無くてよく再現されてると思う
592名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/24(火) 23:31:29 ID:I8W6MQVH
ランサーザフィーラの世界ってカオスw
よくわからんw元ネタとかあるの?
593名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/25(水) 00:05:50 ID:XdwupHYu
完結物もおすすめ
リリブラ外伝以外はほどよい長さで取っつきやすい
何より長編ではあまり見かけないキャス子やアルバが活躍するしな
594名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/25(水) 11:36:27 ID:6myycN+n
>>592
最終痴漢なんたらが元ネタ
595名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/25(水) 20:22:13 ID:rhNb3zeA
小ネタは発想は面白いと思うけどやはり長編をガッツリ読む方が楽しいな
596名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/25(水) 20:39:06 ID:86rcQKjM
というわけでガッツリ大食い伝説
ナカジマ姉妹に大食い大会に出ていただきましょう

一回戦
VS桜、士郎、ランサー
二回戦
VSバーサーカー、セイバー、イスカンダル
準決勝
VS白純、言峰、橙子
決勝
VSインド、ビネガー

解説:ネロ・カオス
597名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/25(水) 20:57:59 ID:ut6f9m/T
一言


6課イチのフードファイターはエリオ君
598名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/25(水) 21:13:35 ID:xUB0JlBu
前衛タイプの魔道士は良く食うって設定なら、フェイトやらヴィータやらシグナムやらも大食いのはずなんだが、どうなんだこの辺。
あんま食ってるイメージ無いどころかフェイトあたりはむしろ小食なイメージあるくらいだけど。
599名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/25(水) 22:11:24 ID:3pvnp0Ig
>>595
その小ネタだが、随分前にあった

初代リインフォースがアルクェイド役でネロと戦うワンシーンとか。

セイバーからバーサーカーまでの英霊タカマチナノハによる嫁議論。

……とかは、小ネタとしてWikiに登録されてないのかな?
もう一回読み返したいのだが……。
600名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/25(水) 22:29:20 ID:xUB0JlBu
>>599
>セイバーからバーサーカーまでの英霊タカマチナノハによる嫁議論。
これ↓だよね。

293 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/03/03(火) 12:33:16 ID:RGrOTwpS
なのセイバー
剣技追加
防御アップ
砲撃:クロスファイアが最大

なのーチャー
アニメ後

なのライダー
執務官になったなのは
アルカンシェル搭乗
砲撃:スターライトブレイカー不可

なのキャスター
アニメ後からバッドエンド

なのランサー
貫け!私のサンライトブレイカー!

なのサーカー
半裸で暴走

なのハサン
言わずとしれたなのハサン。


番外編
なのヴェンジャー
ヴィヴィオと旅行中に次元震に巻き込まれ、型月世界に流されたIF。
ヴィヴィオは聖杯に取り込まれ、なのは自身もゾウケンに擬似サーヴァンととして改造される。
神秘付加、殺傷設定、砲撃特化。バインドやプロテクションは使えない。
バリアジャケットは黒。視覚を失う代わりに、敵のみを感知する事が出来る。



とりあえず、7人のなのは+1を考えてみた。

308 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/03/03(火) 19:38:27 ID:pMR/0pQO
クラスごとに嫁が違うんですね、わかります


311 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2009/03/03(火) 20:40:51 ID:V5L6l1sa
>>308
なのセイバー「ボーイッシュな外見で中身乙女なスバル萌え」
なのランサー「ツンデレで合法ロリなヴィータちゃんこそ至高」
なのライダー「健気な良妻ティアナの良さが何故分からないかな」
なのキャスター「フェイトちゃんフェイトちゃんフェイトry」
なのハサン「受けに回ると弱くなるはやてちゃんの可愛さを知らないんだね」
なのサーカー「■■■■■■■!!(可愛い娘はみんな私の嫁ですがなにか?)」
なのヴェンジャー「……ヴィヴィオ以外、眼中無い」

なのーチャー「……―――????(ついていけない)」
601名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/25(水) 22:47:30 ID:AlXVh912
>>600
こんなのあったなぁw
つかなんでなのヴェンジャーだけ妙に力入ってんのよとw
602名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/25(水) 23:11:52 ID:nUhN/QvS
これフェイトで創れないかな〜
603名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/25(水) 23:35:53 ID:xUB0JlBu
>>602

フェイバー「戦闘中のなのはのイケメンぶりといったらなくてね」
フェイサー「なのはの"にゃはは"っていう笑い方が可愛いくてたまらない」
フェイダー「リミッター解除するとなのはのBJがロングスカートになってパンチラしてくれないのが大変遺憾です」
フェスター「なのは大好き」
フェイサン「なのは愛してる」
フェイサーカー「なのは結婚したい」
フェインジャー「なのはなのはなのはなのはry」

構想時間2秒。
フェイトちゃんは一途。
604名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/26(木) 00:09:21 ID:P92S5rXy
この台詞、コクトーに流用できそうだな
605名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/26(木) 02:56:58 ID:Lc5tqMDx
>>596
そういやFateキャラで大食いランキングみたいなのをきのこが答えてたな
バサカ、セイバー、ランサー……あともう一人ヒロインが挙がっていたような
606名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/26(木) 03:04:41 ID:Z5AxinTX
>>605
ヒロイン……?
あぁ、士郎か
607名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/26(木) 07:59:05 ID:TRTwG7Ve
凛はヒーロー
アチャはヒロイン
608名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/26(木) 08:43:30 ID:P92S5rXy
藤ねえじゃないかな
609名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/26(木) 08:50:38 ID:RicJS7F8
そこま
610名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/26(木) 09:15:31 ID:zz39OU3h
611599なり。:2009/11/26(木) 09:59:46 ID:bjhYTWu2
>>600
遅れ馳せながらサルベージしてくれてありがとう。

こういうのは勝手に小ネタに登録してもよいのだろうか?
612名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/26(木) 12:33:37 ID:RicJS7F8
いいんじゃないでしょうか
613名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/26(木) 12:35:30 ID:P92S5rXy
晒し上げるとかじゃないし、いいんでないか?
嫌だったら削除してもらうということで
614名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/26(木) 12:40:05 ID:N3tYcI0O
なのヴェンジャーはとある設定を流用した。
後悔は(ry
615名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/26(木) 13:29:26 ID:d57ClLGy
>>605
Fate内では四位は士郎じゃなかったっけ?
616名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/26(木) 14:45:12 ID:P92S5rXy
五位がヒロインの「名前を言ってはならない例のあの人」というわけです
617名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/26(木) 21:09:18 ID:jRGWBCso
サーヴァントなら無限に食べ続けられそうな気がするけどそうでもないのか
飽きがくるのだろうか
セイバーオルタに限界はないらしいけど
618名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/26(木) 22:45:04 ID:JuVBEqx4
腹いっぱいになっても一回霊体化すればキャンセルだろうから、そういう意味では無限に食べれるかも
さすがに飽きは来るだろうね
619名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/26(木) 23:54:58 ID:yG1YzkOC
霊体化でキャンセルって意味がわからん
物理的に消えるのか

体格的に考えるならヘラさんとかイスカさんとかが食いそうなんだけどなぁ
あと、一番くわなそうなのは近衛翁だな、頭てきにw
620名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/27(金) 00:03:28 ID:qBfxPnyz
鯖は髪が伸びても一回霊体化して戻れば髪の長さまで初期状態に戻るからな
腹の中の食べ物も消えるんだろう
621名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/27(金) 00:08:03 ID:hIwr+kRq
例えばドラえもんですが、彼には食べた物質を完全に分解してエネルギーに変えるシステムがあります。一応満腹感らしき物はあるようですが。
その意味で、サーヴァントも食物を完全に分解してしまっているのでは?
622名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/27(金) 00:09:51 ID:ZTSQbqFk
食べ物は魔力に分解するんではなかったかな
……近衛翁って誰だっけ?



恭也「盆栽なかま募集」
623名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/27(金) 00:23:35 ID:cA957Qh+
わーい間違えたorz
すいません、近衛は気にしないでください

そもそも鯖って髪伸びたりするんだっけ?
魔力にはならんこともないようなことをセイバーが言ってた気はするけど
624名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/27(金) 01:09:26 ID:UPt/Bql6
近衛で頭・・・?
ネギま!か?
625名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/27(金) 02:06:55 ID:duOhpqow
>>600
キャスターが「あなたはいいよねぇ……」とアーチャーに絡むところが幻視されました。

>>623
髪が伸びるのとはちょっと違うけど、ホロウでライダーが
「霊体化してもう一度実体化すれば髪は元の状態に戻るけど、
そんなことで桜に負担は掛けたくないから髪のトリートメントには気を遣ってる」
みたいなこと言ってたような。

普通に生理的な反応は……あるのか?トイレとか……
言ってて不思議に思えてきた。
626名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/27(金) 02:18:20 ID:jSx8pYq4
セイバーがウォシュレットの刺激に悲鳴あげさせられてたからトイレはある
ちなみにライダーは慣れたものだったそうな
627名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/27(金) 12:17:19 ID:ZTSQbqFk
恭也「盆栽……(´・ω・`)」
628名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/27(金) 13:48:58 ID:O6kusCV+
>>627
幹也「式いじりが良い」
志貴「刃物集めの方が……」
士郎「家事万歳」
629名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/27(金) 14:45:36 ID:vFEv+N4I
スバル「スパゲティ」
エリオ「スパゲティ」
シエル「スパ…カレー」
ヴィータ「アイス」
式「ダッツ」
綺礼「星の光」
630名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/27(金) 20:47:35 ID:J3vKe/ev
>>626
ヲシュレットでセイバーにダメージを与えられるのか?

近代兵器はサーヴァントに効かないんじゃなかったのか?
もしかしてヲシュレットって神秘だったのか?
631名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/27(金) 20:49:43 ID:ZTSQbqFk
精神ダメージ
632名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/27(金) 22:41:33 ID:TlLX4hpj
>>611だけど
小ネタに嫁議論を入れたので、いやだったら考えた人、削除お願いします。
633名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/28(土) 00:49:03 ID:dFRT0O9R
ヲシュレットは兵器では無い。
そもそも、ヲシュレットでダメージがあるほうがレア。

触覚とダメージは違うからな?
634名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/28(土) 01:00:57 ID:sHyshxsS
求む!聖杯戦争でランサーズと組んで幸運アップできそうな良相性のリリカルキャラ!
635名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/28(土) 01:34:06 ID:afryTJuj
なのはキャラは幸薄そうな人ばかりだし
やっぱなのはさんかな
次点でスバルかヴィヴィオ

しかしエリオを挙げてみよう
ラッキースケベな槍使い
636名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/28(土) 03:31:43 ID:JSL4CCPj
年齢・外見・性格に相棒として相応しいのはヴァイスだと思う
637名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/28(土) 07:16:28 ID:02Ah+MEO
キャラが被ってるから良いマスターというわけではないんだが
638名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/28(土) 07:54:04 ID:iicJMfEY
管理局側の人間じゃ、好敵手にはなっても
良いマスターにはなれない気がする。

ランサーズの願い的に
639名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/28(土) 13:18:04 ID:02Ah+MEO
レジアス

奴は優秀な手駒さえあれば道を踏み外す事も無かったし地上の事を真面目に考えてる
忠義に厚いディルにとって理想的なマスター
640名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/28(土) 13:19:29 ID:KuVHJLB/
娘を取られて惨劇になる様子が目に浮かぶぞw
641名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/28(土) 13:29:07 ID:02Ah+MEO
別にいーじゃんw
嫁にやっちゃえよ

カミさんや母親を取られたら惨劇だけどさ
642名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/28(土) 13:37:02 ID:ngyTyYq1
ディルに娘をやったら致命的なことになるような気がするのは気のせいだろうか
643名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/28(土) 14:42:32 ID:2Z48ZoFZ
あえて薄幸キャラぶつけてマイナスとマイナスで相殺させればいいのさ
644名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/28(土) 15:15:07 ID:zQOeV0pd
ランバゼがそれだった
結果は本戦始まる前にリタイア
645名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/28(土) 16:15:30 ID:S24Jeby7
PSPなのはのストーリー設定は、闇の書の残染がなのは達の姿をとって現れるらしい。
出番ですよ、ワラキア監督。
646名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/28(土) 16:37:12 ID:95Qcl4mP
どっちもラッキーマン的幸運には程遠いキャラばっかりなんやな
悲劇なんやな
647名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/28(土) 16:40:57 ID:TA8E/Mor
>>645
闇の書ってそんな能力あったんだ
648英霊スバルの人 ◆flZl1kIkaCAA :2009/11/28(土) 17:10:45 ID:hNzOdbKG
>>494
―――許しは請わない。
すいません、農作業やらで疲れ、他の方の素晴らしい出来とかで書いても納得できず、
10kb書いたの消して悩み、うぐえば……更新停止作者です。
……年内には更新したいなー、なー。待ってくださってる方のためにも、
何とかきのこの次回作までには完結……させたいですorz

……以上、亀マジレス!
Ashさんみたいにぶっちぎったノリで書きたいなあー
649名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/28(土) 17:22:08 ID:02Ah+MEO
OK
自分も酪農とかしながら待ってます
650名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/28(土) 17:39:04 ID:afryTJuj
>>648
完全に投げたわけではないとわかっただけでも嬉しい
試験勉強しながら待っとります

lyrical nightも続きがくると思いたい
リアルを疎かにせいとは言えないが
651名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/28(土) 17:40:46 ID:Ys1SMlBt
闇の書の残滓で闇エレイシア(裸マント)できねえかなー
実力もルックスも申し分ない悪役ですよ?

>>648
隣家の家庭菜園を見ながら待ってるは
652名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/28(土) 18:01:03 ID:YHOr1N+/
>>648

了解です。
くれぐれもお体に気をつけて。
653名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/28(土) 23:07:43 ID:sHyshxsS
裸マントと真・ソニックはどっちの露出が少ないんだろうか
654名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/28(土) 23:49:59 ID:h4Fi4pme
マントの使い方次第だな
全面を曝け出しちゃうと流石に裸マントの圧勝でしょう
というかなのはじゃでられないからそれー、とらはの領域だからー
655名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/29(日) 01:05:51 ID:3/t3Zp3E
>>645
それなんてメルブラ
656名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/29(日) 08:44:54 ID:RlLqiptl
ウィザードリィの忍者は肉体そのものが凶器。レベルが上がると武器や防具すら能力を劣化させる足かせでしかない。結果、忍者は裸で迷宮を探索しつつ敵の首を刎ねる事になる。
……フェイトって、その傾向があるのかもしれない。
657名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/29(日) 11:30:15 ID:DXIKCAiC
まあBJ換装時にリリカル勢は裸になるんですけどね

60分の1フレーム以下の出来事だけど
もしそこにジャルグ系の魔術効果無効攻撃を入れる事が出来れば――

あとは分かるな?
658名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/29(日) 12:16:05 ID:r+kRz5um
>>657

士郎「よし」←ルーブレ投影
弓「心得た」←同文
志貴「俺も混ぜろ」←メガネを外してナイフを構える
659名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/29(日) 12:46:19 ID:8voSHQvM
だが待ってほしい
私服に戻るだけかもしれないぞ諸君

なのは「…少し」
秋葉「…頭」
セイバー「冷やしましょうか…」
660名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/29(日) 13:00:39 ID:DXIKCAiC
なのはがBJの下に重ね着してたってのは分かる
だがフェイトは既にVラインとか尻とか露出してるからな
あれで抜かれたら下に私服があると言っても納得できようはずもない
661名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/29(日) 13:01:37 ID:Z2RTITAR
ネロ「私(裸コート)には解る」




ネロ「彼女たち自身の趣味だろうアレは」
ワラキア「変身ポーズも決まっているからね」
ロア「漫画のヴィヴィオなんてこっちを挑発してたぜ?」
662名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/29(日) 15:01:25 ID:8DIvwlBD
リィンフォース2がフラスコみたいなのに入って検査する時、全裸だよ


リィンフォースと試験管
これジャスティス
663名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/29(日) 15:03:24 ID:Z2RTITAR
シオン「レザード・ヴァレス乙」
664名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/29(日) 16:09:14 ID:kg+Y3kVp
リインフォースを試験管に入れる試験官

三○伸介「全部取れっ!」
665Lyrical Night ◆nR0WeSzq42 :2009/11/29(日) 16:55:50 ID:i9dHfWiO
久々ですが、第15話、投下します

……このトリであってるよね?
666Lyrical Night ◆nR0WeSzq42 :2009/11/29(日) 16:56:40 ID:i9dHfWiO
第15話「凪の日、そして」


 ――五日目 AM4:20――

早朝。
沿岸の朝霧が消えきらない時刻。
コンクリートで護岸された波打ち際を、ティアナは一人走り続けていた。
シャツの襟元は汗でじっとりと湿り、荒い呼吸が無人の沿岸にこだまする。
今日は不思議と早く目が覚めてしまった。
二度寝するには遅過ぎるが、起きているには早過ぎる。
そんな中途半端な時間を、ティアナは自主的な訓練に充てることにしたのだった。
埠頭の先端までたどり着き、そこでUターン。
進んできたルートを逆向きに走っていく。
特別なことなど何もない、単純な走り込みである。

「強く、ならなきゃ……」

ティアナは波の砕ける音を右手に聞きながら、地を蹴る力を強めた。
本当は自分でも分かっている。
こんなに早く目を覚ましてしまった理由も。
人目につかない場所を選んでまで、計画外の訓練に手をつけた理由も。
一朝一夕では成果の出ない基礎トレーニングに必死になっている理由も。

「はぁ……はぁ……」

廃棄都市区画での戦闘。
一矢報いることすら叶わず、次元違いの力を見せ付けられただけであった。

「……はぁ……」

空港での戦闘。
仲間と共に取り囲んでおきながら、あっさりと逃げ出されてしまった。
しかもレリックの片方を持っていかれるという有様だ。

「……」

ホテルでの戦闘。
もはや完敗と言っても過言ではない。
一方的に目的を果たされ、阻止どころか妨害すらできなかった。

「…………」

ティアナはゆっくりと速度を落とし、立ち止まった。
頬を伝う汗を手首で拭い落とす。
わずか数日の間に重ねた戦い。
それらの中で、自分はどれほど役に立てたのだろうか。

強くなりたい――

想いだけが膨らんでいく一方で、結果がついてこないという現実。
鍛えてもすぐに強くなれるわけではないと、頭では理解できている。
一夜にして力が手に入る機会なんて都合よく転がり込んでくるわけがない。
そんなもの一生に一度巡り合えることすら奇跡だろう。
けれど、感情は収まらない。
癇癪。苛立ち。不平不満。
突き上げてくる焦燥と伸び悩む成果とのギャップが、ティアナの心を責め立てていた。
こんな状態で戦闘になったら、間違いなく焦りに負けて無謀を冒す――ティアナはそう確信していた。

「これじゃスバルのこと怒れないな」
667Lyrical Night ◆nR0WeSzq42 :2009/11/29(日) 16:57:23 ID:i9dHfWiO
ティアナは自嘲気味に呟き、視線を落とした。
朝霧の中、響き渡る潮騒。
規則正しく寄せては返す音色を割って、硬い靴音が近づいてくる。
単なる通りすがりかと思ったが、どうやらそうではないようだ。

「おや、こんな時間に珍しい」
「……セイバーさん」

足音の主――セイバーはティアナの少し手前で足を止めていた。
機動六課の女性隊員用の制服を着てはいるが、どうにも似合っていない。
地味なデザインが、彼女の放つ雰囲気に負けてしまっているのだ。
シニヨンを結って纏めた金髪に、凛とした碧眼の取り合わせが出来過ぎなくらいに整っている。

「鍛錬ですか。感心なことです」
「ええ、まぁ……セイバーさんは何を?」

ティアナはそれとなく話を逸らした。
こんな時間に訓練をしていた理由を尋ねられるのは気恥ずかしかった。
昔馴染みの仲間ならまだしも、新規編入のセイバーとは出会って日が浅い。
弱いところは見せたくなかった。

「件の大孔の調査に参加していました。それで付近を通りかかったので」

セイバーの答えを聞き、ティアナは息を呑んだ。
四日前の未明、この近辺で倉庫街が破壊される事件が起きていた。
管轄が違うことと、まだ調査中であるということから、その事件についてティアナは詳しくない。
夜空を引き裂いた黄金の光――あの光が『それ』だったのでは、と直感しているだけだ。
奇怪でこそあれ、無縁であったはずの事件。
セイバーがその事件の調査に関わっているということは、即ち――

「……あの大孔って、私達が戦ってる相手と何か関係があるんですか?」

セイバーは答えない。
澄んだ瞳でまっすぐにティアナを見据えているだけだ。

「私達、何も聞かされていないんです。
 あの狂戦士は……黒尽くめの髑髏は……何者なんですか?」

やはり答えは返ってこない。
ティアナは睨むように、セイバーと視線を重ねる。
全てを話して貰えるとは、最初から期待していない。
ただ――信じられなくなるだけだ。
ティアナは静かに足を踏み出し、セイバーへ近づいていく。
それでもセイバーは表情を変えようとすらしなかった。
ティアナは言葉を選び、最後の問いを口にした。

「あなた達は……何者なんですか」
「……」

初めてセイバーが目を伏せた。
問いかけに込められた不信の色を、聡くも感じ取ったのだろう。
一呼吸置き、改めてティアナと向かい合う。

「私達の世界から持ち出された、災厄の元凶――それを破壊するため、私達はこの世界へ赴きました」

ティアナはセイバーの言葉に、静かに耳を傾けていた。
厳重に情報統制されているトップシークレット。
それを自分のような末端隊員に語っているのだから、問題でないはずがない。
普段のティアナならこれ以上は喋らないように止めているところだ。
けれど、それができない。
668Lyrical Night ◆nR0WeSzq42 :2009/11/29(日) 16:58:19 ID:i9dHfWiO
「標的の破壊は四日前に成し遂げましたが、一歩遅かった。
 彼らは首尾よくサーヴァントを召喚し、何らかの手段で現世に繋ぎ止め続けている……」
「その……『サーヴァント』っていう召喚獣を倒すのが、セイバーさん達の今の目的なんですか?」

セイバーが小さく頷く。
罪悪感の影でティアナは焦燥にも似た高揚感を覚えていた。
繋がっていく。
バラバラで共通点のなかった出来事が、一本の線に収束していく。

「召喚獣というよりも使い魔に近いものです。空港とホテルに現れたのはアサシン……
 貴女とシロウが市街地で戦ったという相手は、恐らくバーサーカーでしょう」
「アサシン……バーサーカー……」

セイバーが語る『敵』の名を、ティアナは深く心に刻み付けた。
彼らとの戦闘は偶然ではなかった。
ならばそう遠くないうちに、軌道六課は再び彼らと戦うことになるのだろう。
果たしてそのとき、ティアナ・ランスターは役割を果たせるのか――

「……私でも、サーヴァントに勝てるようになりますか?」

ティアナは小さく呟いてから、しまった、と顔を伏せた。
こんなところで本音を零してしまうなんて。
顔が赤くなっていくのが分かる。
走り回っていたせいだと自分に言い訳をしてみても、漏らした言葉は取り返せない。
どうか聞き逃していて欲しい――内心で祈りながら顔を上げる。
セイバーは困ったような表情で微笑んでいた。

「不可能と言い切りたいところですが、シロウはそれを成し遂げてしまった。ですから、否定することは出来ません」

セイバーの答えは、ティアナにとって望ましいものであるはずだった。
しかし、ティアナは曖昧な表情を浮かべて言葉を濁す。
あの怪物達を倒せる可能性。
それは確かに喜ばしいことだ。
けれどどうして――

「……エミヤ三尉、ですか」


どうしてまた、あの人の名前が出てくるんだろう。


ティアナは知らず唇を噛んでいた。
胸を突く、正体の分からない感情に喉が詰まる。
ここから逃げ出したくなる衝動を堪えながら、ティアナはセイバーに一礼した。

「なんか大変なこと聞いちゃったみたいです……ごめんなさい」
「気に病まないでください、ティアナ。
 大切なことを伝えずに轡を並べるのは、私としても本意ではありません」

違う、そんな気の利いた理由なんかじゃない。
言葉は喉まで競り上がり、無理矢理に飲み込まれて消え失せる。

「それに、サーヴァントの召喚が阻止できなかった以上、いつかは明かさなければならないことですから」

ティアナはセイバーと視線を合わせることができずにいた。
自身のちっぽけな自尊心を護りたいがための一言に、あの少女は本気で応じてくれている。
掛け値なしに向けられる好意的な素振りは、まるで光のよう。
眩しければ眩しいほどに、後ろめたさがティアナの心に濃厚な影を残していく。
不可能を果たし遂せたという彼に対しての想い。
彼女自身も気付いていない、昏い感情。
669Lyrical Night ◆nR0WeSzq42 :2009/11/29(日) 16:59:06 ID:i9dHfWiO
 ――五日目 PM13:20――


「……大体の事情は分かったけど」

会議室の椅子の背もたれに、ヴィータがぎしりと体重をかける。
これ見よがしに組んだ腕は不機嫌さの表れか。
気難しげに眉をひそめ、向かいに座る赤コートの女をじろりと睨む。

「やっぱ納得いかねー……何であたし達まで蚊帳の外だったんだ」
「そういう協定だったんだから仕方がないでしょう?」

赤コートの女――遠坂凛はヴィータの不満を軽く受け流す。
服飾の尽くが赤と黒で統一され、胸には大粒の赤い宝石のペンダント。
背中に流した黒髪を今日は襟元で一つに括っている。

「ふん……。地球の魔法組織なんて胡散臭いにも程があるっての」

ヴィータはとわざとらしく視線を外した。
ここで目の前の相手に不服を告げたところで、返ってくる答えは決まっている。
遠坂凛の返答はまさにその通りで、これ以上は望めない。
今回の事件に関して管理局と魔術協会との間に敷かれた協定は、強固な情報統制を必須としているのだから。

それにしても、とヴィータは思考する。

地球は魔法が発達していない世界だというのが彼女の認識であった。
ヴィータのみならず、この場に同席しているシグナムやフェイトもそうだろう。
高町なのはや八神はやてという、例外的な才能の持ち主は、確かに存在している。
だが地球で平凡に暮らす限り、その才を開花させる機会は永遠に訪れない――はずなのだ。
しかし今、生きた反証が目の前にいる。
地球に生まれ地球に育ち、管理世界の干渉を一切受けぬまま業を修めた魔導師。
そして彼女らが属する管理組織、魔術協会。
魔法ではなく魔術という呼称だが、四桁の年月を重ねてきた古い技術であるという。
そんな代物が殆ど知られていなかった背景には、かの組織の徹底した秘密主義がある。
こうして列挙した情報も、ごく一部の管理局局員にしか開示が許されていない。
副隊長であるヴィータですら、つい先ほど伝えられたばかりなのだから。

「シグナムも何か言ったらどうだ」
「……正直、驚いてはいる」

ヴィータは隣席のシグナムに話を振った。
シグナムもヴィータと同様、仔細な情報を聞かされたばかりだ。
"聖杯"の破壊任務に就いた時ですら、それが地球に由来するものだとは知らされていなかった。
ましてや廃棄都市区画と空港に現れた怪物との関連など。
後でエミヤシロウを締め上げてやろう――ヴィータは本気でそう考えていた。
シグナムはヴィータの危険な計画など気にも留めず、淡々と発言を続けていく。

「だが先方が秘密を護りたいというなら尊重すべきだろう。
 いくら"聖杯"が絡むとはいえ、犯罪の解決は我々の責務であって、彼らは大切な協力者なのだからな」

非の打ち所の無い正論に、ヴィータは押し黙った。
状況の詳細が伏せられた任務など珍しくもない。
時には政治的な、時には道義的な理由によるもので、今回もその一例に過ぎないのだ。
事実、"聖杯"の破壊作戦に携わったときは、秘密の多い作戦であることに疑問を差し挟んだりはしなかった。
不審を募らせるようになったのは、その後の顛末に違和感を感じ始めてからのこと。
要するに個人的な感情だ。
ヴィータは、反対側の席に座るなのはに、さりげなく視線を向けた。
なのはは拗ねたような表情のフェイトをなだめようと、あの手この手で頑張っているようだ。
670Lyrical Night ◆nR0WeSzq42 :2009/11/29(日) 16:59:50 ID:i9dHfWiO
「でもやっぱり、危険なことに巻き込まれてたなら、後からでもいいから教えて欲しかったなぁ。
 半年も知らなかったなんて、少しショックかも……」
「ごめんね、フェイトちゃん! そういう約束だったから……」

二人が話しているのは、半年前に勃発したという"第五次聖杯戦争"のことだろう。
聞くところによると、なのはは地球に帰省していたときに偶然巻き込まれ、そこで彼らと知り合ったらしい。
今回の事件は、聖杯戦争中に破壊された"聖杯"の残骸の一部が、この世界に持ち込まれたことから始まったのだ。
ロストロギアの定義から外れる"聖杯"に、機動六課で対処しようと主張したのは他ならぬなのは自身だという。
その理由もよく分かるというものだ。

「もうそんな無茶したら駄目だからね」
「うん、絶対しないから」

フェイトが詳細を知らされたのはヴィータより数日早いはずだ。
知らないところでなのはが危険に晒されていたことに、よほどのショックを受けたのだろう。
もう無茶はするなと何度も念入りに釘を刺している。
そんなフェイトの姿から、ヴィータはなかなか目を放せずにいた。

「さて……」

遠坂凛はテーブルに両肘を突き、顔の前で指を絡めた。
シグナムに目線を送り、発言を促す。

「これからはサーヴァントとの戦闘も視野に入れるわけだけど、戦力の配分はどうするつもり?」
「当初の予定通り、編成はスターズとライトニングの二分隊制を維持する。
 私も他部署での任務は切り上げ、こちらに専念するつもりだ」

二分隊制の維持。
つまり、スターズとライトニングの員数を五人に引き上げるということ。
単純なように聞こえるが、実際に行うとなると、そうはいかない。
今までの連係は殆ど使えず、指揮官の負担も単純計算で三割ほど上昇してしまう。
本来なら、新体制での訓練期間を充分に取る必要がある大仕事なのだ。
だが、現実はそんな猶予を与えてはくれない。
明日にでも、或いは今日のうちに状況が動き出す危険すらある。
と、フェイトが小さく手を上げた。

「分隊をもう一つ増設するのは、どうかな」
「それはちょっと難しいです」

フェイトの提案に答えたのはリィンフォースだった。
会議室のテーブルの上に立ったまま、同席する面々をくるりと見渡す。

「各分隊にサーヴァントとの戦闘経験がある人を配置したいんです。
 シロウさんとセイバーさんが独立しちゃうと、ライトニングが経験ゼロになっちゃいます」
「そっか……」

ライトニングの隊員がサーヴァントと交戦したのは、空港周辺での小規模な戦闘のみ。
とてもではないが、充実した戦闘経験とは言いがたい。
それはフェイト自身が一番よく分かっていた。

「で、いつまであいつらを騙しておくんだ」

ヴィータが身を乗り出し、凛を睨むように見据える。
非難の色を隠そうともしていない。
真っ直ぐに、想うままの言葉をぶつけていく。

「自分達が何と戦ってるのかも教えずに、命だけ賭けさせるつもりなのか?」
671Lyrical Night ◆nR0WeSzq42 :2009/11/29(日) 17:00:31 ID:i9dHfWiO
現状の情報開示レベルでは、副隊長未満の隊員には碌な情報が与えられていない。
"聖杯"の存在自体を知らされず、正体不明の怪人との戦闘を強要されるのだ。
スバルとティアナに至っては、既に一度命を落としかけているというのに。
これではまるで捨て駒ではないか。

「大丈夫よ。要は魔術との関わりを教えなければいいんだから」

ヴィータの憤りを凛は真っ向から受け止めた。
横に座るなのはへ目配せし、発言の続きを譲る。

「もちろん、みんなへの説明はちゃんとするよ。
 地球との関係は全部伏せるけど、事件の経緯も、サーヴァントの強さも、できる限り説明する」
「……それならいいんだけど」

なのはに直接諭されて、ヴィータはようやく矛を収めた。
納得のいかないことはまだまだあるが、今この場で捲くし立てるようなことではない。
議題から外れた事柄に拘るのは、単なる妨害だ。

「それじゃあ、もうええかな」

議論の動向を見守っていたはやてが口を開く。
ひとりひとりに視線を送り、反応を窺ってからポンと手を打つ。

「話も纏まったことやし――」

事の発端から早五日。
煩わしい事務的処理の殆どが、機動六課のトップであるはやてに集積している。
故にまともな睡眠など取れていないのだろう。
浮かべた笑顔の陰には、隠しきれない疲労の色が滲んでいた。



 ――五日目 PM13:30――

調理室に食欲をそそる匂いが立ち込めていた。
材料が焼け、水気の弾ける音が、芳香を周囲に飛び散らせる。
それらの中央で、士郎が慣れた手付きで調理器具を振るっている。

「よっと……ほら、出来たぞ」

厨房内のテーブルに熱々の料理を乗せた皿が送られる。
見栄えよく、それでいて食べやすく工夫された形。
空腹感を刺激する香り。
味を確かめずとも絶品と分かる品々である。

「いただきまーす!」

真っ先に箸を伸ばしたのはスバルだった。
香ばしい風味の肉を頬張り、幸せそうに表情を綻ばせる。

「凄い、プロみたいだ……」
672Lyrical Night ◆nR0WeSzq42 :2009/11/29(日) 17:01:12 ID:i9dHfWiO
エリオは料理の味に感嘆しつつ、スバルに負けない勢いで皿を空けていく。
その横顔をちらりと盗み見ながら、キャロも遠慮気味に口をつける。
簡素なテーブルに並んだ四人の食事風景を背に、士郎は次の料理を作り始めていた。
スバルとエリオの食べっぷりは、食べ盛りというのを差し引いても相当なものである。
油断しているとあっという間に完食されてしまいそうだ。
フライパンに食材を躍らせながら、さりげなく後ろに目を向ける。
キャロの皿の上で、ニンジンとそれ以外とが綺麗に選り分けられていた。
飾りつけのパセリまで無くなっている隣人の皿とは大違いだ。
しかし、キャロの好き嫌いよりも気になることが一つ。
テーブルの端に座ったティアナの料理が殆ど減っていなかった。

「会食ですか。私を除け者とは感心しませんね」
「げ、セイバー……」

調理室に入ってきたセイバーは、そう言うなり四人の隣に腰を下ろした。
食欲の権化を見たかのような反応は完全に黙殺されている。

「ティアナ、体の具合でも悪いのですか」

席に着くなり、他の者には聞こえないような小声で、すぐ隣のティアナに囁く。
年少のキャロよりも明らかに食が細いのだ。
不思議に思わないほうが難しい。

「え、あの……ちょっと考え事してたんです」

誤魔化すように、ティアナは一気に料理をかき込んだ。
そして当然のように喉を詰まらせ、キャロから渡された水で飲み下す。
普段ならありえない慌てように、エリオとキャロが顔を見合わせる。
何かあったとしか思えないが、何があったのか訊ねられる雰囲気ではない。
フォローを求めてスバルの方を見やる。

「わぁ、これも美味しそう」

しかし当のスバルは、いつの間にやら席を立っていて、調理台の傍で歓声を上げていた。
テーブルに背を向けていて、親友の異変に気付いているのかどうかも分からない。
キャロは何か言おうとして視線を泳がせ、口をつぐんだ。



不意にスバルが士郎に身を寄せる。
肩が触れ合う感触に、士郎は思わず調理の手を止めた。

「おい……」

スバルは陰の差した表情で、飛沫をあげる流し台を見下ろしていた。
蛇口から吐き出される流水は、さながら小さな滝のよう。
金属のボウルがあっという間に冷水で満たされる。
溜めきれなくなった水はオーバーフローを起こして溢れ出し、周囲を水浸しにしてしまう。

「最近、ティアの様子がおかしいんです。
 思い詰めてるっていうか、一人で抱え込んでるっていうか……」

ぽつりぽつりと、スバルは話し出す。
後ろの皆には聞こえないように。
士郎はさりげなく調理を再開しながら、小さな声で囁き返す。

「……俺は普段のアイツを知らない」
673Lyrical Night ◆nR0WeSzq42 :2009/11/29(日) 17:02:20 ID:i9dHfWiO
最初の日から、たった数日。
それが全て。
それ以前は何も知らない。
だから何も言えない。
気の利いた慰めも、知った風な助言も。
士郎は蛇口を捻り、水を止めた。

「けど、力になれることがあるなら言ってくれ」
「……はい」

突き放すような、それでいて親身であるような返答。
きっとこれが衛宮士郎の距離感なのだろう。
スバルはカップを手に取ると、溢れんばかりの水を湛えたボウルに沈めた。
ざぷりと幾らかの水がこぼれる。
カップを引き上げると、その分だけボウルの水が減っていた。

そう、こんなふうに。
溢れそうな――も、減らしてあげられるはずなのだ。

スバルはフライパンから熱々のエビを摘み、口に放り込んだ。
そうして笑顔を作り、食卓の仲間達のところへと戻っていった。




 ――五日目 -- --:--――


暗闇に淡い光が浮かんでいる。

蛍火のように儚い色彩。

摘めば枯れ、砕けば潰える生命の色。


円筒形の生体ポッドに浮かぶ幼い少女。
金糸の髪を揺らし、未発達の四肢を力なく伸ばしている。
肌はシルクのように白く細やかで、一片の瑕もない。


ただ一点――
右腕に刻まれた"二画"の紅い文様を除いては。


少女の瞼が微かに開く。
翡翠と紅玉の双眸が、暗い風景を写し取る。
視覚はまだほとんど機能していない。
ただ漠然と、暗がりに浮かぶ輪郭を反射するだけ。


白い髑髏のような貌の輪郭を――
674Lyrical Night ◆nR0WeSzq42 :2009/11/29(日) 17:03:04 ID:i9dHfWiO
投下終了です
675名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/29(日) 17:09:13 ID:kg+Y3kVp
>>674
投下乙です。
ご無事なようで安心しました。

676名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/29(日) 17:45:46 ID:8voSHQvM
おっしゃああああ
しえん
677名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/29(日) 18:52:29 ID:8voSHQvM
うわちゃんと確認してなかった

GJ!
士郎の存在もあって、ティアナの暴走フラグが原作以上に強く…
スバル人懐っこいなぁ
つーかハサン先生w小ネタでもありましたよね
ヴィヴィオ保護の時期に違いがありそう

次回も楽しみにしてます
678名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/29(日) 18:59:02 ID:Z2RTITAR
GJ!

真アサシン―――――この男、どこまで魅せてくれるのか
このままではヴィヴィオの言語能力がだだ下がりする予感
そして凪の後には……
679名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/29(日) 20:57:54 ID:8DIvwlBD
GJ
前回までの記憶が曖昧なので読み直して来ます

それにしてもティアナが鬱モードに入ってるって事は自ずと頭冷やそうかイベントのフラグなんだが
そこの所、どう処理するのか楽しみです
教導にセイバーや凛が口出すとは思えないしやっぱ士郎が間に入るのかな
680名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/30(月) 01:39:13 ID:ehRMidXS
亀田が勝って気分が悪いからリリナイ見て口直ししよう
しかしこの両作品の微妙な距離感が良いですね
どちらもいまいち踏み込んでいけない感じが

しかしリリブラと並んで長寿作品だが終わりの遠さでも通じるものがあるな
681名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/30(月) 06:38:11 ID:Y27K+SRh
もう少し短いスパンで読みたい――――


それだけが私の望みです
682名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/30(月) 08:26:07 ID:Jr2MaPLS
体内時間を操作――――自身の時間を遅延しせることで主観的に早く次回を読める……
果報は寝て待て
683名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/30(月) 08:38:15 ID:ehRMidXS
ああ俺その魔法使えるよ
何もしないで一週間があっという間に過ぎていく感じ


それにしても英霊スバルに引き続きスレ初期の職人が帰ってきてくれてよかった
684名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/30(月) 09:25:06 ID:eDAD6nKy
GJ! ティア、士郎にフラグ立った?
何かと士郎を気にしてるのは表面上は嫉妬めいたものなんだろうけど
気になって仕方がないというその感情を引っくり返されれば・・・・


ところで士郎がサーヴァントを打破して見せたっていうのは相手、ギルガメッシュで良いのかな?
凛もセイバーもいるって事はUBWの後というのが一番しっくりくるし
685名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/30(月) 10:12:18 ID:Jr2MaPLS
なのはの介入あり
バーサーカーがクー・フーリンだったり、英雄王が雑種について何も言ってなかったりするのでいろいろ詳細不明かも
可能性としては、ギル、アーチャー、4次やオリジナルサーヴァントくらいか
686名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/30(月) 11:40:27 ID:BsgBZ2Ix
UBWじゃないかな
ランサーとアーチャーの宝具のぶつかり合いとかあったっぽいし
687名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/30(月) 14:03:41 ID:eDAD6nKy
セイバーが感慨深げに語っているからHFで自分に一本勝ちした事かとも思ったが
それだと後に続かないからねー
688名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/30(月) 17:39:18 ID:8nZ4+quq
>>685
バーサーカーはディルムッドだったような
689名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/30(月) 18:34:19 ID:t1QJPCRf
バーサーカーの正体は明言されてない
690名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/30(月) 20:31:21 ID:BsgBZ2Ix
二槍っていわれてたしほぼ決まってはいるんじゃね
691名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/30(月) 20:58:52 ID:ehRMidXS
リリナイ氏は小粋なミスリードを含めてくるからな
初め、投げ槍してるのを見て五次ランサーだと思ってた読者も多いはず
692名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/30(月) 22:29:39 ID:lKkBYk8F
確かディルにも、投槍くらい余裕だぜ、みたいな台詞なかったっけ?
693名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/30(月) 22:58:37 ID:Jr2MaPLS
そういやディルだったのに驚愕した記憶あったわ……

>>692
200m先のジルの持つ魔本をジャルグの投槍で狙えるかと言われて
「モノが見えてれば余裕。あまり槍の英霊をなめるな」
と応えたね
694名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/01(火) 07:20:00 ID:EUVNvZsW
型月キャラがリリカル世界に流れつくのがありなら、リリカルキャラが型月世界に流れつくのもありなはずだ
問題は、普通に連絡とって帰ろうとすることだが、なんとかなるだろうか
695名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/01(火) 08:13:32 ID:GSi2ygox
・機械の故障、妨害
・記憶障害
・私はとある使命を帯びてここに来ました

いくらでも
696名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/01(火) 13:05:01 ID:okvFzixr
>>694
私に良い考えがある
ユーノとオリ死徒を融合合体させてTS&死徒化
自失呆然となった所で士郎に拾わせればいい
……どっかで聞いた事がある?
気にするな
697名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/01(火) 13:16:12 ID:nswEvJL1
型月の舞台にジュエルシードぶちまければいいだけだと思うんだが
ばらまく時期や場所によっていろいろ展開できるだろうし
698名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/01(火) 13:54:26 ID:EUVNvZsW
それもいいだけど、型月キャラがミッドに放り込まれるように、一人か少数でのシチュエーションが見たい
漂流者側のなのはキャラが見たい
699名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/01(火) 15:50:34 ID:m1RoH1Yt
そういやジュエルシードって「願いをかなえる」が本来の機能か到底怪しいな
一個でも丸々内臓エネルギーを解放されれば地球ぐらいは吹っ飛ぶみたいだし
700名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/01(火) 16:07:47 ID:GSi2ygox
聖杯=ジュエルシードの変質した姿
で、管理局が介入してくるってのは?
701名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/01(火) 16:17:30 ID:GX/wDPrQ
願いを叶えるのは副産物的なもんだってのは本編で言ってた覚えがあるな
本来はバッテリーみたいなもんだとかだった気がする
あんな暴走すると次元震起こすような高エネルギー結晶体をいったい何に使ってたんだろうか
702名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/01(火) 16:26:21 ID:l+vy4wSd
>>701
次元破壊兵器とか次元創世装置じゃね?
703名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/01(火) 17:04:30 ID:EUVNvZsW
大量に次元跳躍できるポートの維持とか?
704名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/01(火) 18:01:31 ID:1drEipbH
ガジェットドローンの動力源とか…。
705名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/01(火) 18:10:33 ID:EGCZYe01
>>698
なのはとヴィータが任務中の事故で型月世界に飛ばされて、偶然士郎が保護。
そこへタイガーが訪問して「士郎が女の子を連れ込んだ挙句に魔法少女のコスプレまでさせているーー!!しかも片方はガチロリっこだとーー!?」
と大暴れしているベタな妄想。
706名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/02(水) 00:09:16 ID:0SJyv8dN
リリカル世界の魔法って法則を書き換えて発動するらしいけど、
これって型月世界だとやっぱりかなり強い修正受けるのかな?
衛宮士郎以外の魔術師が使う投影みたいな感じで
707名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/02(水) 00:20:43 ID:9VbasAdl
>>706
それをやり遂げるからこそ魔法だよ
708名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/02(水) 00:54:10 ID:tkIqhWyb
隣の世界との次元が破れてる世界と考えれば、妖精郷いっぱいの神代っぽくも思える
なれば、魔法なんて人間でも余裕でござる
709名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/02(水) 02:13:52 ID:JFQXxZ9R
まあ修正っていってもやるのは結局惑星一個とそこに住む人類の意識だしな
もっと上の枠組みってあったっけ?
710名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/02(水) 02:27:30 ID:tkIqhWyb
その上は無色、根源の渦の向こうのはず
さすがに銀河の共通意識なんてあるめぇ
711名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/02(水) 02:29:11 ID:Gzor3ktz
>>709
リリカルなのはの世界観にはそんな抑制機能は無いんだから、「結局」なんて表現されても困る
そういう抑制機能に抵抗した実績がゼロってことだし
712名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/02(水) 03:03:15 ID:r43fvQ1b
ただユーノのように魔力素が合う合わないの問題はあるようだし、魔力素=マナとするなら
リリカル勢は魔力の回復が遅くなったり、いくつかの魔法が発動しづらくなる設定にして、
管理局と連絡が取れなかったり次元移動できない理由をこじつけられると思う
713名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/02(水) 07:04:12 ID:d3UXIkq1
魔法使おうとすると耳元で誰かの囁き声が聞こえるようになるとか
714名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/02(水) 07:56:45 ID:v2aJuVDQ
リリカル側に抑制かけないとバランスとれないか、
やっぱ
715名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/02(水) 08:04:54 ID:MC9kLKMw
バランスのために抑制かけるのならむしろ型月だろ
716名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/02(水) 10:05:00 ID:SEedY2ke
抑制かけるなら藤村先生じゃないかな
あまりにも強すぎるし
717名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/02(水) 12:06:28 ID:JQK23F9S
学園物みたいなほのぼのクロスだと、タイガーやはやて、ネコアルクなんかはラスボスになるんだろうなぁ。
718名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/02(水) 12:13:39 ID:tkIqhWyb
G秋葉ナイムネヤは強かった……
719名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/02(水) 13:36:00 ID:JFQXxZ9R
なに、どっちの世界もバカ魔力があれば基本どうにかなる
720名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/02(水) 19:17:08 ID:tkIqhWyb
昔の人はこうおっしゃった









お金がある者が一番つおい
721名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/02(水) 20:06:43 ID:ovMP60FD
月姫1のハーレム:志貴
Fate1のハーレム:士郎

リリカルなのは1のハーレム:ゲンヤ
722名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/02(水) 20:39:19 ID:7z5y25sf
>>717
ほのぼのクロスにラスボス・・・だと?
723名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/02(水) 20:55:14 ID:JQK23F9S
あれだよ、いつのまにか学園が虎とたぬきとネコに染まるからだよ。
724名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/02(水) 20:56:45 ID:tkIqhWyb
やられ役というかオチ担当というか
イメージで言うなら、花札でゲイボルクられたギル?
あれはラスボスだった
725名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/02(水) 21:23:47 ID:P7olHO+m
fateは慎二が一番モテルはずだぜ
726名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/02(水) 21:30:34 ID:7z5y25sf
>>725
いやいや、モテ度ではギルも侮りがたし・・・子どもにだけどな
ナンバーズがもっと幼くて無邪気で敵対してなければ、そうすれば彼女らもきっと



それ、既にナンバーズじゃないって?わかってますわかってます
727名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/02(水) 21:33:38 ID:Aiv6Oibp
>721
衛宮邸は「マスターの駆け込み寺」「ご近所さんからは女子寮」として見られている。
ナカジマ家は、少々複雑ながらパパさんと娘たちで家族。
遠野邸は……ごめん、オブラートに包んだ言い方が思いつかない。
728名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/02(水) 21:44:26 ID:JFQXxZ9R
まあ士郎は桜や凛にすらモテているかっつうと方向性がちと違うよな
そもそもハーレム型主人公とは程遠い、状況と事情から結果的に好かれるようになったというか
間違ってもモテる性格じゃない
729名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/02(水) 23:24:13 ID:TD6Ypmcl
>727
大奥?
730英霊スバルの人 ◆flZl1kIkaCAA :2009/12/02(水) 23:30:19 ID:XzXcjp7u
23:35より投下したいと思います。
・・・ゼストしか出てきてないってどういうことなの・・・?

注意事項としては、
・オリキャラあり。
・また、捏造設定とかクロスに合わせて考えた都合の良い解釈も多数。
・聖王教会が黒い。
など。……え、今さら?
731名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/02(水) 23:34:39 ID:tkIqhWyb
支援である
732名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/02(水) 23:35:19 ID:SEedY2ke
士郎「走り高跳びしまくってたら美人姉妹に惚れられてた
金髪少女はメシで落とした
銀髪幼女には苦戦している」

なのは「みんなともだち」
733英霊スバルの人 ◆flZl1kIkaCAA :2009/12/02(水) 23:37:36 ID:XzXcjp7u
―――これより、投下を開始する―――


英霊スバル〜その軌跡〜
本章T“Shout your despair”前編


―――歌声が響いていた。
石造りの荘厳なカタコンベ――おそらくは過去に建造された地下共同墓地。
広々とした回廊の果てに、その儀式の場はあった。
地下空間に描かれた“それ”は、幾重にも敷かれた大魔方陣であった。
毒々しく虹彩を焼く混色の魔術光は、凄まじい時空反応を起こして泡と消える。
霊脈から取り出された膨大なエネルギーは、時空をねじ曲げる召喚門の原料だ。
その外周部に立つのは無数の人影……神を嘲笑う声を放つ異形の影だった。

『謳え……神を殺す歌を』

ソレは無貌の闇。

『哀哭せよ、我ら神に呪われし永劫の血族なり』

ソレは人にあらざる者どもの声。

『寄る辺なき亡者の群れ、忘却の海に沈む種の記憶、産声を上げる魔の同胞』

ソレは異界の術理を表した混沌。

『狂え……この捻れ狂う螺旋で』

ソレは失われた世界へ捧げる叫び声。

『誓約し吹くがいい、神をも殺す破滅の喇叭を』

爛れ、捻れ、ぐるりぐるりと曲がり壊れる世界を犯す狂気。
呪いのような言霊は時空の歪曲を加速させ、人類の叡智の及ばない高次元“座”より、
人を超えた存在たる“英霊”を招来(ダウンロード)―――架空元素の身体という枷で傀儡へ仕立て上げる。
遠き次元の果ての惑星に住む、神秘を秘匿する魔術師たちが創り上げた業を、
本当に長い歳月を掛けて再現した儀式……すなわち“聖杯”と呼ばれる究極のアーティファクトの模造。
この儀式を執り行う者どもこそ……かつて古代ベルカよりミッドへ移住した次元の彷徨い人の末裔(すえ)だ。
人でありながら人にあらざるモノと血を交えた異形の民は、おぞましい模倣の果てに怪物を生み出そうとしていた。
すなわち、―――神に等しい力を持った存在の再生。忌まわしい儀式を見つめながら、カリム・グラシアは呻いた。

「……神話存在の再構築……しかし、死者を弄ぶのは好きになれません」
「騎士カリム、サーヴァントシステムは隷属を英霊に強いるモノ……なれば、気を強く持たねば」
「わかっているわ……それでも、憂鬱ね……」

ぐるぐると渦を描いていた禍々しい召喚陣は遂に架空元素へ指向性を持たせ、
人間という存在が虫けらに感じられるほどの気配が顕現しようとしていた。
虹色の光が炸裂し、エーテルの激流が強大な魔力を術者“たち”から吸い上げていく。

「お出でませ」

声が響く。

「幽世より、―――我らが下へ」

嘆き呻く大いなる声。
734英霊スバルの人 ◆flZl1kIkaCAA :2009/12/02(水) 23:38:45 ID:XzXcjp7u
“―――――■■■■■■■■■■■■■■■■? ■■■■■■■■―――”
「我らは貴方の力を必要とする、古より続く盟約の守護者。
反逆者にしてイレギュラー、“英霊スバル・ナカジマ”の排除を何卒……
我らが主――」

此処に誓約は成る。


「―――“聖王陛下”」


“……光あれ”





ひどく―――昔の光景を見ていた。
何故だろう、懐かしい風景と人物が映るだけなのに。
セピア色の風景は、遠い遠い過去の記憶だった。

『え〜ん、え〜ん……うぅ、ぢぐじょー』

……涙と鼻水を垂れ流し、しゃくり声が止まらない無様なガキは俺だ。
あの人の名前を受け継ぐと決める前の俺は、稚拙な魔法しか使えない孤児で何処にも属せない弱者。
ああ、それでも―――いや、だからこそあの力強い背中に憧れたのだ。
泣いている男の子に気づいたのか、大振りな漆黒の槍――魔術的に途方もない品だそうだ――を背負い、
壮年の武芸者といった佇まいの大男が左手をあげて声を掛けてくる。筋骨隆々の割に、顔は童顔で優しげだ。

『どうした、■■? お前らしくないぞ?』
『うぐっ……お師匠、オレ、オレ……また喧嘩で負けちまったんだ……お師匠の弟子なのに……』

……俺がそう言うと、当代最強と謳われた古代ベルカ式魔導師――“騎士”は、ニカッと笑う。
彼はとても大きな槍の使い手で、どんな魔導師よりも強くて、武器の強大な力に溺れない意志の人で、
■■・グランガイツが誰よりも尊敬する、最高の師匠だった。
師匠は大きな掌で俺の頭を撫でながら、遠い過去を反芻するように言った。

『ばーか、泣くな。俺もな、昔は弱かった……親父から引き継ぐ名前に耐えられず、逃げ出そうとしたこともあった。
でもな―――何時かお前にもわかるよ。男の子は本当に護りたいものを見つけりゃさ、
神さまだってぶん殴れる勇気が身につくんだぜ?』

……あのときの俺には少々難しい話だったように思う。つくづく馬鹿なガキだったのだ、俺は。
それでも師匠が俺のことを叱るでもなく励ましたのが嬉しくて、俺は泣き止んでいた。
そして、深く考えずにこう言いはなったのだ。

『……決めた! オレ、師匠みたいな強い騎士になってさ――』
『おう……!』

きっとアレは少年の日だから言えた妄言だ。
それでも、とても懐かしくて誇らしい。

『―――無敵の騎士“ゼスト”の名前を受け継いで、その【ゼストの槍】も使いこなしてみせる!』
『……おいおい、大きく出たな■■。ま、そんじゃたっぷり鍛えてやるからな!!』

師匠は――最後の使い手“ゼスト”はそう言って俺を元気づけると、
二度と見られないような綺麗な笑顔で笑ったんだ……。


735英霊スバルの人 ◆flZl1kIkaCAA :2009/12/02(水) 23:39:51 ID:XzXcjp7u
「……」

起きてみれば外は鉛色の雲に覆われた灰色の風景だった。
埃っぽい空気を誤魔化すために開け放った窓からは蒸し暑い夏の風が吹き込み、
迷い込んだ虫が自らの周りをぐるぐると旋回飛行していた。
やがてゼストの枯れ果てた肉体に見切りをつけたのか、虫は外へと飛び立っていった。

「―――ずいぶんと、懐かしい夢だ」

もう何十年も前の記憶……最後の“ゼスト”の継承者、英雄ゼスト・クルスィアは、もうこの世界に存在しない。
紛争地帯で牙持たぬ人々を救い続けたその在り方は、最後まで英雄的であり少年が騎士を志すに十分な理想だった。
少年は信じていた。何時までも、何時までも師の力強い背中を追いかけていられると――そう、愚直に思い込んでいた。
永遠など存在しないということを忘れ、少しずつ老いていく師の背中を悟れず、彼から何も継げなかった間抜けだ。
今でも後悔しか残らないこの手が、いったい何を掴めるのだろう……いや、
そもそも――“ゼスト”の名も【ゼストの槍】も、己には相応しいものでは無かったはず。
だというのに英雄という言葉の甘美に踊らされ、その果てが無惨に殺された部下たちという現実だった。
……俺に相応しいのは蘇生などではなかった。煉獄で責め苦に処せられる方が似合いだ……。
そう考えるごとに、ゼストの苦悩は深まるばかりだった。
思考を中断させたのは、別室で湯を沸かしていた小妖精の声。

「旦那ァ〜、今日の珈琲は自信作だよ……って、どうしたんだい?」
「……なんでもないさ、昔の――本当に昔の夢を見ていただけだ……」

融合騎アギトからマグカップを受け取りつつ、彼は苦笑した。
男――ゼスト・グランガイツが隠れ潜むのは、先史文明時代の戦争で生まれた廃棄都市だ。
……そう、“ゼスト”の名を名乗る前、己が生まれた貧民街によく似た廃墟のような街並み。



遠い過去に思いを馳せれば――何時だって泣いている少年がいて、大男が手を自分に差し伸べている。

『坊主、生きたいか』
『……おっさん……騎士か?』

もしそうだったら敵わないまでも、とりあえずぶん殴るつもりだ。
騎士の誇りがどうこうとか語る割に、そこいらの貧乏人はゴミだと思ってる、
ある意味において誰よりも正しい”特権階級”の姿。反吐が出るほど嫌いな奴だ。
……両親も兄弟も大金を稼ごうとして、危ないヤマに手を出して死んでしまった。
その日生きるだけでも大変で、俺はもう生きていくのが辛くなっていたのかも知れない。
見たこともない身なりの男だった。このベルカ自治領の貧民のように小汚い衣装ではない。
かといって教会という名前の権力者の集まりのように、格式張った貴族じみた服でもなかった。
この北半球ベルカ自治領に似つかわしくない出で立ち――目深にソフト帽を被り、
真っ黒なスーツに裾の長い灰のコートを身に纏う巨漢は、背中にバカに長い包みを持っていた。
おそらくは武器だ。長さから判断するならば槍のような代物なのだろうが、あるいは違法な銃器の類かも知れない。
いずれにせよとても怪しい奴だった。彼は少年の問い掛けに対し、何処か達観したような笑みを浮かべて言い切った。

『俺か? そうだな――通りすがりの正義の味方だ。
偶然目に止まった坊主に声をかけた、最高にいい加減な奴だが。
もう一度問うぜ、生きたいか?』
736英霊スバルの人 ◆flZl1kIkaCAA :2009/12/02(水) 23:41:15 ID:XzXcjp7u
……生きたかった。死にたくなかった。その自称ヒーローを信じたかった。
嗚呼、きっと……あの日、俺は救われたのだ。
このクソッタレな現実から剥離した御伽噺に縋って生きる道を教えられて。
どんなに祈っても助けてなんかくれない――それどころか負け犬の生き方だけ教えてくれる――神も、
聖王サマも教会も信じられなかった。代わりに欲したのはもっと俗な、このクソッタレな世界から抜け出す方法。
――そう、正義に■■・グランガイツという男は救われたのだ。




だがその生涯が為したのは鈍色の地獄。
誰もが悲劇と断ずるであろう惨禍だ。

「……俺は……“ゼスト・グランガイツ”という騎士は、生まれるべきではなかったかもしれん」
「なっ! 旦那は、旦那はあたしをラボから助けてくれたじゃんか! どうして――」
「俺は師匠に憧れて騎士になった。あの人の背中に追いつきたくて、あの人の武器を手に取った。
でもな、アギト……何もかも仮初めだ、俺には真実(ほんとう)がない……」

痛み。痛みだけが過去の過ちを、心から覆い隠してくれる気がした。

「憧れるだけならば良かった、無垢な瞳でその姿を讃えていれば良かった……だが成ろうとしてはいけなかった。
土台……俺に英雄(ゼスト)は無理だったのだ……」
「……旦那ァ」

そう、それはゼストの後悔である。誰かを助けたいという思いは無念へと消え、
今男を動かしているのは友レジアス・ゲイズに向けたどうしようもない感情と、部下たちへの慚愧の念だ。
既に死人の師から受け継いだ【ゼストの槍】も使えず、何が“英雄ゼストの名を継ぐ者”だろう……?

「……すまんな、どうにも――っ!」

そう言った瞬間であったか。失意の中でなお鋭かった戦士の嗅覚は、絶対的な死の塊を知覚した。
尖った硬質な物体――さしずめ“棘”のような飛翔体の弾丸が飛来。
ゼストの身体はアギトを突き飛ばしながら捻り飛び、その右手には【ゼストの槍】が握られ――棘の束を払い落とす。
ガキンガキンガキン、と棘が砕ける音を聞き、目は魔術的強化によって襲撃者を見ながら槍を油断なく構える。
結論から言えば―――それは人影ではあったものの、異形極まりない存在だった。
貌にはスリット以外の隙間がない銀色の仮面、身体全体に生えた甲殻節足動物のように蠢く微細な棘。
まるで人型のハリネズミのような、気色の悪い物体がそこにあった。

「……魔法生物? いや――」
「旦那ァ、こいつ《ランサー》と同じだ!」

《ランサー》……英霊スバル・ナカジマと同じ。
融合騎の目が見ていたのは架空元素(エーテル)の実体化した醜悪な人型である。
古代ベルカ魔術式を組み立てながらの照準――独立炉が生み出す魔力によって顕在化。
アギトが高熱系の魔法を展開、火炎球を投げつけると“それ”は奇声を上げて跳んだ。

“ヒェッヒェッヒェッヒェッヒェッヒェッヒェ!”
737英霊スバルの人 ◆flZl1kIkaCAA :2009/12/02(水) 23:42:28 ID:XzXcjp7u
火焔は“それ”の鞭のような右腕によって払われ、浮遊するアギトは後退。
同時にゼストが前進、デバイス・フルドライヴの槍を突き出した。
音速を超えた刺突――魔力の激流によってサーヴァントであろうと仕留められると、
ランサーに言われるレベルまで鍛え上げた槍の一撃だ。
対抗措置――体中から生温い腐敗臭を放つ異形――サーヴァントシステムが喚びだした、
どうしようもなく狂った前衛芸術のような肉塊は身体前面の棘を肥大化させる。
それは瞬時に如何なる魔術的防護も意味を為さない、無数の槍となってゼストを襲った。
精々が数十ミリの棘が、如何なる機構に因ってか一メートルほどの長さの尖鋭たる矛先へと転じるのだ。
人間の身で避けきれるはずもなく、あとにはただ無惨な死体があるのみと――そうサーヴァントが信じた刹那。

「――ユニゾン・イン」
「あいよ!」

融合騎という独立支援型魔導器と、騎士の肉体が完全な融合を果たし――金色の閃光が溢れた。
異形の怪人が放った無数の矛先による刺突――上方から地を這う人間を串刺しにするそれを、
ユニゾンによる爆発的なエネルギーの上昇による瞬間的な横軸のスライド運動は回避せしめる。
ぐるりとその怪物の背面に回り込んだゼスト/アギト……一組の主従は、
黒鉄の刃を持つ【ゼストの槍】に魔力を込めて打ち出す。狙うは“棘”の生えていない背中の一部分。
相手が如何なるクラスのサーヴァントであろうと、何もできずに殺されるなど御免だった。
凄絶な闘志を秘めた騎士は、敵が上半身を捻り撃ち出した棘の弾幕を殆ど一寸で見切り避ける。

「――死ね―――」

吐かれたのは対象への呪詛/憐憫/憎悪――黄泉路から帰った異形に対する嫌悪=同族への哀れみ。
顕在化した架空元素の肉体に向け、遂に槍の先端が食い込んだ。
雷電のような鋭いスパークが起こり、あっけなく矛先は肉を刺し貫いた。
しかし浅い。バケモノは恐るべき俊敏性で天井に張り付くと、傷を気にすることもなく距離を取って地面へ落下した。
着地姿勢は四つん這い。あまりにも不気味な四つ足の獣だ。

「……ちっ」
(旦那ァ、妙だ……さっきからランサーに念話が繋がらない)

……分断作戦というわけか。
おそらく敵はこちらの情報を知り尽くしている。
そうでなければ、ランサーと自分たちを分断する方法など知るわけもないのだ。
思えば、最近のミッドチルダはすべてがおかしい。
ルーテシア・アルピーノの召喚魔法が時空を超えて“サーヴァント”として英霊を呼びだしたことも、
通常の究極召喚ならばまずあり得ないことだったし、ランサーの知る“聖杯戦争”のシステムの一部を切り取ったような、
何処か歪な主従構造もただのエラーと断ずるには、些か偶然が多すぎた。
……多すぎる偶然は必然である。ならば、この狂った舞踏の黒幕は“誰だ?”。
フルフェイスの仮面を被ったサーヴァントは一騎のみだが、
それとてフルドライヴのゼストで漸く攻撃をしのげるほどの威圧感を持っている。
長丁場になれば確実に殺されるだろう。そう判断し、フルドライヴの瞬間加速システムによって突撃せんとしたとき。
――くぐもった男の声が響いた。

「見ちゃいられないな《アサシン》、たかだか小僧っ子一人に何を手こずってる?」
「っ!」

ゼストの機転――突撃しかけた右足を軸に反転し、槍を勢いをつけて振り回す。
慣性制御によって加速した刃が禍々しい漆黒を煌めかせ、背後の敵へ向けて一直線に突き進む――!
まさしく必殺と、彼らが信じた一撃。音速超過の刺突――いける、と信じた。
だが、

「―――遅い」
738英霊スバルの人 ◆flZl1kIkaCAA :2009/12/02(水) 23:43:55 ID:XzXcjp7u
理解など超える――それが神速。
常識など捨てる――それが英霊。
幸福など求めぬ――それが英雄。

―――剣閃。

「がぁっ!」

一筋の閃光が奔ったと知覚した刹那、大型トラックに跳ね飛ばされたような衝撃。
何が起こったかもわからぬまま、ゼストとアギトのユニゾン体は吹き飛ばされていた。
廃屋の壁をぶち破り粉塵を巻き上げ、路上へ叩きつけられる。
辛うじて上体を起こし漸く、騎士の目は新たな敵を捉えた。

「弱い、弱い。その程度で【ゼストの槍】の使い手か? アサシン、お前は陛下の護衛にいけ。
あのイレギュラー・サーヴァントはなかなかに手強い……このような半人前に二騎は必要無い」
『了解した』

アサシンと呼ばれていた異形が跳躍によって飛蝗のように飛び去ると、残ったのは二つの人影だ。
そいつはまるで人型の鴉。翼のような擦り切れたマント、四肢に装着された鋼の装身具。
全身に硬質なプロテクターを纏い、顔はベルカにおける“死神”の意匠が施された仮面で覆われている。
仮面から覗く両の瞳だけが生者のものである。鬼のような形相、口から飛び出した牙。
人魂を喰らう悪鬼の風情――その右腕には大型の剣槍(グレイブ)が握られ、禍々しい模様が蠢く黒刃を鈍く輝かせる。
フルドライヴによって黄金色に染まった騎士ゼストは、その異形の黒騎士を睨みながら立ち上がった。

「アギト。ユニゾン維持限界は?」
(残り208秒――旦那の身体じゃ……)
「そうか」

ならば十分だろう。どの道、此処で倒せなければ死ぬのは自分たちだ。
男は【ゼストの槍】を構え、低く通る声で言った。

「……ゼスト・グランガイツ、参る」

対し、黒い仮面の騎士も名乗った。

「……クラスは《セイバー》。今宵、逝くが良い」

二騎は出会う。
二騎は運命である。
二騎は避けられぬ宿業なり。

―――なれば。

これより始まる神話の断章として……この物語(サーガ)を語ろうではないか。
739英霊スバルの人 ◆flZl1kIkaCAA :2009/12/02(水) 23:48:29 ID:XzXcjp7u
あとがき
リハビリその一。まあ英霊リリカルキャラの時点で半オリなので――(ry
言い訳無用。まあオリキャラだけど、地球産英霊が使えないという縛りなので何卒。
ちなみに今回登場の新キャラ、未来人ではないです。

こうなった経緯をさっらっと言うと、

・空の境界のアニメが出来が良すぎて素晴らしかった。型月で一番好きな作品だなあ、と確認。
・きのこと同じことをして再現できる技量はない、と判断。
・最終的に型月のいいところは男キャラがボドボドになるところだな! と一人合点。
                    ↓
……そして某所で雑談したときのネタを元に、当初プロットの百倍くらい派手な内容に。
ダブルスバル+ゼストさんが主役になった新プロットでした。

ではまた次回。
740名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/03(木) 00:07:39 ID:QnVVTDiX
>>739
更新乙っす。リリカル産の英霊はスバル以外はクリーチャーっぽい奴等なのかな?
741名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/03(木) 00:57:06 ID:NUFO5GI7
GJ!

新セイバーはゼストの系譜か?
さて、物語が発火してきたな
742名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/03(木) 07:02:55 ID:4Zf9wFUt
グッジョブ
しかしオリキャラか・・個人的にはあまり好きではないが
技量の高い職人さんなので今後に期待したい


ところでセイバーってお師さん?
743名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/03(木) 13:16:03 ID:k4vKlhQx
GJです!

スバッルに負けたなのはさんがどうなったのか
ずっと(それはもう長くw)気になっていたので続報が聞けんで残念だぁよ
しかし初めは中編って仰っていたが結構長くなるんですかね?
てっきり今回か次でクライマックスなのかと思っていたが……まあ、長編化大歓迎なのですがw
とにかく続き期待してます!
744名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/03(木) 14:29:59 ID:ra17nULt
ウェスカーが死ぬわきゃない
俺だけは奴の生存を信じ続けるぜ
745名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/03(木) 14:40:17 ID:ra17nULt
ゴバーク (・ω・)
しかも新作来てるじゃないか・・・

>>739
GJっ!!! 少年ゼスト萌え!
何だか士郎と切嗣を髣髴とさせる師弟ですな
男がパセリ扱いのリリカルで敢えてこういう作品を出してくるとはおみそれしたというか

ところで英霊スバル氏の作風、ここではないどこかで見たような気が・・・
・・・・・・・・・いや、これは言うまい
乙です! 次回が楽しみですな!
746名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/03(木) 16:32:37 ID:k4vKlhQx
バイオワロタw

しかしゼストの技はやっぱり「フルドライブ」なんですね
決め技に名前すら付けて貰えないんじゃ勝てっこないし正義の味方になれるはずも無いぜ…
何か厨ニ臭い技名でも付けてやりたい気分だ
747名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/03(木) 17:49:44 ID:QnVVTDiX
真の漢の必殺技は、「斬!!」、「覇ァ!!」等と飾らないものなんですよ。
748名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/03(木) 17:59:04 ID:8ImXAyuZ
>747
アーカムシティの黒い堕天使ですか。
749名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/03(木) 18:18:01 ID:NUFO5GI7
ヘラクレスも宝具名としてナインライブズがあるけど、技一つひとつに名前はないんだよな
750英霊スバルの人 ◆flZl1kIkaCAA :2009/12/03(木) 19:21:51 ID:nGR8Pjll
忍法、感想返し。

>リリカル産の英霊はスバル以外はクリーチャーっぽい奴等なのか
ベルカの技術は世界一です。ショッカー的意味で。

>この話のセイバー
必要なキャラである、としか。必要無い方向の「ぼくのかんがえたむてき(ry」は避けたいです。

>オリキャラ
うう、すいません。敵に既存鯖→それをぶったおす英霊リリカル、ってのはどうもしっくりこなかったのです。
……技量が高いなんてとんでもない。

>初めは中編って言っていたが結構長くなる?
空の境界のアニメ見たのに合わせて文庫読み直したりした結果、妄想が膨らんだのです。
……この半年でいろいろと変わったなあ。
機動六課キャラ出せるパートまで、なのはさんに関しては情報出せないという。

>衛宮師弟を彷彿と〜
男キャラでもゼストは妄想し甲斐があります。強いし報われないし。
>作風
( 0M0)お前の信じる俺を信じろ!

>必殺技
つまり見た目十九歳で「紫電一閃」はダメですね、わかります。
いや、鬼哭街とかみたいなネーミングセンス在れば良いんですがねー、作者にw

…きのこの新作発売に間に合わない気がしてきましたが、頑張ります。
感想マジで励みになります。オリキャラ(笑)にならぬように気をつけつつ、
次話書き上がるまで装甲悪○村正とか我慢して執筆。では。
751名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/03(木) 19:46:10 ID:4Zf9wFUt
頑張り〜
752名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/03(木) 20:01:26 ID:tKFSKv3K
ニトロ好きな英霊スバル氏に期待
何となくBADエンドが待ってそうだぜ…
753名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/04(金) 01:37:03 ID:EJ4zkh1I
やめてーアニメファントムの悪夢を掘り起こすのはやめてー

しかしそうか…
ミッドで起こった聖杯戦争ならば地球の英霊が出張る隙間は無いもんな
これが型月との設定のみ互換作品だということを忘れていたぜ
ある意味、相当キツい縛りなんじゃないかと思うが
754名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/04(金) 07:24:30 ID:J2CVOHZy
ニトロっつうか虚淵でしょ・・BAD好きは
まあ、たまに他の作家も天使の二挺何たらみたいなの描くけどさ
メインヒロインがどのルート行っても犬死にするという凄まじい仕様

正ヒロイン=言峰―――ハートフル過ぎるだろw
755名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/04(金) 15:35:43 ID:/5GFsoGC
乖離剣を超えるドリルを作るため、全てを捧げる五人の賢者が集まった

プレシアが設計を引き
エミヤは最強の骨組みをもたらした
シキはロマンと眼球と脳を与え
スカリエッティは驚異的な精度で組み上げと魔改造をする
最後にメディアが全体の術的調整を行った


ここに最強の巨大ロボット=マガンジャーが完成した
756名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/04(金) 17:36:26 ID:YQ+3cUSK
大魔導師プレシアと、神代の魔術師たるメディア。
この二人が組んだなら地獄が始まる……主にフェイトの衣装的な意味で。
757名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/04(金) 17:41:57 ID:rl+RupkS
フェイト「母さん、メディアさん……。いつになったら私の衣装決まるの?」
プレシア「ちょっと待ってなさい。それでメディアさん、これなんかどうかしら?」
メディア「そうね、ここのところをもうちょっとこうしてみたらどう?」
758名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/04(金) 18:02:02 ID:DKuHTj15
なんかブログやってそうだな
759名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/04(金) 19:10:06 ID:YQ+3cUSK
ほぼレオタードのような黒い衣装に白いマントと各種装備。
ココに可愛い物好きのメディアが手を加えるとなると……UBWのセイバーと仲良くなったフェイトが簡単に想像できてしまう。
760名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/04(金) 19:50:23 ID:MECtmJWg
つか、メディアにフェィト売り飛ばしそうw
761名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/04(金) 21:31:48 ID:IqQvyAhx
そういえばイアソンが例の王様を殺すために、デモンストレーションとして殺した家畜をメディアに生き返らせるシーンがあったっけ。
アリシアを生き返らせる条件に、着せ替え用にフェイトを引き取り……葛木先生と一緒に家族するとか。娘を着飾るのは母親の権利とか言いながら好き勝手するんだろうな。
762名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/05(土) 00:23:27 ID:SMJtjdu+
キャスターに作れるのは疑似的な蘇生薬が限界だから、復活アリシアは遺体の記憶を反復するような偽物で騙したりになってしまうだよ
キャスターが聖杯を使えればなんとかしてしまいそうだけんども
763名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/05(土) 00:41:44 ID:zCgU+x35
擬似的云々は不老不死の薬じゃなかったかな
あと、未完成の聖杯(願望器としては充分)を使った蘇生ならアンリミテッドコードでやってる
764名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/05(土) 07:40:28 ID:4AxG4R9W
>>762
キャスター的にはプレシア騙してもかまわないんだからどうしてもフェイトが欲しくなったらやりそうだな
ばれてもかまわないようにブービートラップくらい仕掛けそうだけど
765名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/05(土) 08:52:28 ID:5LvRJ8Bv
でもプレシアは怒らせたら怖いな
超次元攻撃とかもう神罰レベル
研究職のくせに病気なるまえはどんだけだったんだよっつー
766名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/05(土) 09:01:48 ID:X4ZSYroN
プレシアの怖さは涅槃を見た者のそれだと思う
767名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/05(土) 09:38:00 ID:SMJtjdu+
プレシアと相性がよさそうというか、なんとか親交を続けられそうなキャラは荒耶だな
二人で根源目指して頑張ってください
768名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/05(土) 18:01:19 ID:0T560fYB
荒耶「―――――健康な肉体は魔術師の基本だが、魔導師もそう違いあるまい。まともな食事を摂れ」

プレシア「黙りなさい……。この程度の協力関係で気を許したと思わないことね…………」


+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++


プレシア「ん、……………荒耶。久しぶりに食事をつくってみたわ」

荒耶「―――――“停止した”我が躯(カラダ)には補給など不要だ……」


『………………………』


荒耶「だが、アルバの作る煎餅よりは興味がある」

プレシア「……結局、食べるのかしら?ハッキリしない男は嫌いよ」

『………………………………………………』

『………………………………………………………………………………』





ここまでは妄想した
妄想したが、こいつらにデレ期ってあるのだろうか
769名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/05(土) 18:08:05 ID:5LvRJ8Bv
>妄想したが、こいつらにデレ期ってあるのだろうか
フェイトかあさんをもっとダメ親馬鹿にしたような時期が
アリシアって実際はかなり甘やかされて感情が激しい感じに育ってたみたいだし
770名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/05(土) 18:11:26 ID:4AxG4R9W
デレ期というか一日中二人で学会もどきやってるような気がする
771名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/05(土) 18:25:26 ID:SMJtjdu+
>>768>アルバの煎餅より
>>770>一日中二人で

アルバカワイソス(´;ω;`)ウッ
772名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/05(土) 20:08:11 ID:rgf+k+6T
>>728
志貴もそんな感じだしな
フツメンだしモテる性格もしてない
ヒロインが惚れた理由も過去の話が原因だったりするし
型月の主人公は普通のハーレム型の主人公じゃないな

まあ、士郎は志貴と違って容姿が明言されてないだけ、まだ逃げ道があるかもしれんが
773名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/05(土) 21:20:10 ID:SMJtjdu+
切嗣は人生のあらゆる場面でモテモテじゃなかったかな?
士郎は将来性はまずまずいいらしいぞ
774名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/05(土) 21:45:39 ID:IzPSrgPE
しかしディルムッドの事を考えると、型月世界でハーレムを築くのは死亡フラグと同義かと。
775名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/05(土) 21:49:54 ID:4AxG4R9W
抑止の力とやらがリア充氏ねを実践しているとしか思えんな
776名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/05(土) 22:01:07 ID:X4ZSYroN
恋愛という概念が消滅してしまったStSに分けてもらいたい成分だな
777名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/05(土) 22:11:14 ID:zCgU+x35
切継は女性を惹き付けるが、その女性は尽く凄惨な最期を遂げる
唯一の例外は大河ちゃん

後の藤ねぇである
778名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/05(土) 23:38:46 ID:IzPSrgPE
>777
ヒロインとしては死んだも同然かと。
779名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/06(日) 00:14:27 ID:GXngKzsW
>>778
死ぬより悲惨とはそのことだな
780名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/06(日) 00:26:04 ID:EHQBWjz5
↑で出たメモ帳のテキスト容量×1.25で大体原稿用紙何枚分かわかるって話だが
リリブラ本編をざっとメモ帳にコピペして容量を調べたら1.4mbだった
↑の通りに計算するとリリブラはラノベ9冊分に相当するという恐ろしい量だ
ちなみに外伝も400kbはあった。どんだけ書いてんだあの人w
781名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/06(日) 00:39:20 ID:+EtXz+UM
>>780
それだけ書けることに、ただ頭が下がります。
としか言えないわ、俺。

あれだけの大作を書けるんだから、凄いとしか言いようが無い。
両者それぞれに見せ場があって、それでいて一方的じゃなく戦力的にバランスが取れているんだから。
782名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/06(日) 00:46:33 ID:OLsu4rvy
ん、ただ、戦力バランスを考えすぎて胃袋破けなきゃいいんだが……
783名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/06(日) 01:04:24 ID:90BwXrjz
リリブラ氏はガチで本職の作家(志望)さんではないかと思えてならない
3週間ペースだしそろそろ投下が来ないかなー
784名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/06(日) 06:20:31 ID:DZwgH5tS
それはそうとプロローグだけ描いて放置してるのは何なんだ?
告知したはいいが制作ポシャってお蔵入りした劇場版か
785名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/06(日) 06:59:06 ID:OLsu4rvy
無限の残骸
786名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/06(日) 08:48:04 ID:vp2shdGK
きっとあれだ。
ザフィーラやシャマルをバトらせるために、なのはのゲームの発売待ちなんだよ。
787名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/06(日) 11:19:14 ID:k7hRuCMO
>>772
あれ?
士郎ってデートの時、凛に今は童顔だけど
将来は背も高くなって、とびっきりのいい男になるって言われてなかったっけ
788名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/06(日) 12:35:40 ID:fBA+Yxd2
鎮魂歌とか予告だけ見ると面白そうなのにな
舞HIME映画の予告思い出したw
789名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/06(日) 13:37:44 ID:RuT10/bc
身長が高くなるのはおそらく確実な未来。
良い男というのは内面的なものかもしれませんが。
790名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/06(日) 14:32:35 ID:DZwgH5tS
でも若白髪なのよね
791名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/06(日) 14:34:12 ID:m92AjX3A
つか結局はアーチャーが良い男かどうかって話なんじゃないの
792名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/06(日) 15:12:25 ID:OLsu4rvy
はやて「アーチャーの評価と聞いて」

シグナム「小次郎(ポニテ)の方がいいでござる」
ザフィーラ「野性味がランサーにやや劣るが、髪と肌は素晴らしい」
ヴィータ「出力が足んねー」
シャマル「自己治癒能力持ちなんてキライです」
793名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/06(日) 15:22:32 ID:RuT10/bc
フェイト「なのはがいない? はやては分かる?」
はやて「砲撃魔導師の誇りにかけて、あの超長距離射撃に挑んでくる言ってたで」
794名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/06(日) 15:40:28 ID:wbw3eEp3
非殺傷設定ってなんだろうね
非殺傷設定のはずのシューターでも地面に軽くクレーター穿つ破壊力のことがあるし
795名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/06(日) 15:51:06 ID:RuT10/bc
例えば人体のように、魔力を含有している物体は魔力と相殺する形で魔法が行使されるのでは? で、魔力を含まない単なる物体の場合は破壊力だけが顕現するとか。
796名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/06(日) 15:56:22 ID:k7hRuCMO
>>789
記憶が曖昧だから本編確認してきた
士郎が、自分は童顔と凛に言ったら
『背は保障できないけど、きっととびっきりのいい男になるわ。
それだけは私の保障付きよ、士郎。』みたいなこと言ってた
これって、内面的なものなのかな
797名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/06(日) 16:03:51 ID:c6M8bwWs
>>795
それだと魔力切れの人とか持ってない人がくらったら死ぬじゃないか
798名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/06(日) 16:23:08 ID:OLsu4rvy
非殺傷だと魔力の生体透過性が高くて、ほとんど吸収されてない(ショックはある)とか?
あるいは物理的影響の前に拡散する(過剰魔力だと無理)とか?
799名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/06(日) 16:28:16 ID:90BwXrjz
>>797
魔力の低い人間はショック死する場合がある、というのはあったはず
当たり所によってはヴァイスの妹ラグナのように失明したりもする

100%安全というわけではないようなので、使用者の技量に依るところもあるだろうな
800名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/06(日) 16:36:06 ID:faEZV8d4
ゴム弾でも当たり所が悪ければ死ぬし、峰打ちだって鉄の塊で殴られたらやっぱり当たり所によっては死ぬ
それでもなにも考えずにぶっ放すよりは死ににくい
801名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/06(日) 16:38:05 ID:OLsu4rvy
むしろ魔力光の方が謎かもね
802名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/06(日) 18:33:11 ID:JfJ4d0rA
>>797
実際死にかねないんじゃね?
眼球にダメージを食らう理由が柔らかいからだし
803名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/06(日) 21:46:43 ID:pW+3AT6J
>>801
リンカーコアで励起された魔力素のエネルギースペクトルが人により違いがあり、
それが光として放出されるときのスペクトルの違いが魔力光の違いとなっている。

こんな理屈を考えてみた。
804名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/06(日) 21:55:46 ID:FUpLiu7/
まぁぶっちゃけメタなこといっちゃえば演出だろう。
魔力光の違いは個性付け。
非殺傷設定で水しぶきあがったり地面穿ったりするのは視聴者に技の威力を分かりやすく伝えるため。
実際クア姉を壁抜きバスターでぶち抜く時はおもっくそ殺傷設定だったわけだし。
805名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/06(日) 21:58:58 ID:MhtD0rKL
非殺傷設定にしていても、対象物が非生物であった場合はエネルギーが破壊力として作用するのかなぁ?
806名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/06(日) 22:16:05 ID:pW+3AT6J
だとすると、破壊した壁の破片による殺傷なんてことがありそうだけど。
銃弾並みの速度で飛びそうだし。
807名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/06(日) 22:28:58 ID:wbw3eEp3
殺傷設定というか物理干渉をオンにする物理破壊設定だな
メガ姉やディエチが消し飛んでなかったりするのを見ると、
危険度とダメージは増すがかなり器用に効果を与える対象を選別できてそう
808名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/06(日) 22:40:55 ID:MhtD0rKL
戦闘機人が生き残っていた事を考えると、無機物で構成されているはずの機械部分も人体であるとみなされるのだろうか。
それとも『対象オブジェクト:人体』の一括りなんだろうか。
809名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/06(日) 22:47:49 ID:FUpLiu7/
>>807
そんな便利すぎる設定あったっけか?人は傷つけない物理破壊設定なんて。

対ディエチは相手の非殺傷では無い普通の砲撃を相殺するため、対クア姉は壁をぶち抜く為にどちらも殺傷設定にしてたと思ったけど。
ディエチが消し飛ばなかったのは、AMFと自身の砲撃によってほとんどが相殺されていたことと機人としての防御力。
クア姉が消し飛ばなかったのは、壁抜き+AMFによる威力減衰とシルバーケープ+上位機人としての防御力によるもの。

って思ってだけど。
810名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/07(月) 00:12:42 ID:1P4LolWW
非殺傷でも、なのはがヴィヴィオを処理したやつは、構造物が爆弾仕掛けたように抉れてたな
でもヴィヴィオは大丈夫
やはり、ミッド式には人々の願い、アラヤの力で補正がかかってるとしか
術者の願いが強いほど非殺傷能力うp(祈祷式のレイハさんの力か?)
811名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/07(月) 00:22:34 ID:gj0o9nxg
>>810
あれはヴィヴィオに仕込まれたレリックが爆発したため

「この手の魔法は、痛みと涙と悲しみを撃ち抜く力――」
レイジングハートは祈願型デバイス
妄想が広がる
812名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/07(月) 00:26:51 ID:6kW743xi
>>810
あれはヴィヴィオの体内のレリック(だっけ?スカが埋め込んだやつ)の爆発のせいじゃなかったっけ?
で、地面やらが抉れたけどヴィヴィオ自身は聖王の鎧で無傷。

で良かったはず。確かね。
813名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/07(月) 00:29:49 ID:pbL9m+bs
体内でレリック爆発したら鎧意味ないよな
814名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/07(月) 00:35:49 ID:1P4LolWW
セイバールートで士郎が鞘を解析しきったように、ヴィヴィオもレリックの魔力に耐性が……!
ある意味で過剰出力だろうレリックを使ってたんだから不思議ではない、のか?
実は遺伝子レベルで耐性ありだったりして
815名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/07(月) 02:06:48 ID:Bwy5LLyX
そもそも聖王自身がゆりかごからの魔力サポートを受ける仕様になっているし、リンカーコアと融合させる
エネルギー結晶体の暴走や破損に対して何らかの対応策を組み込まれていてもおかしくないな
816名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/07(月) 10:00:53 ID:4mDmNAiv
ヴィヴィオの体内からレリックを取り出せたのって、魔力的な意味での『トコロテン方式』だったりして?
817名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/07(月) 20:32:46 ID:1P4LolWW
くらげ?「では逆に、吸い出してみましょう」
818名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/07(月) 21:17:06 ID:EKHKx0mx
カニの中身だけ茹でてやる方式じゃない?
819名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/08(火) 22:17:52 ID:eSJjIdlO
蟹とくらげとトコロテンってサラダかよ
820名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/08(火) 22:21:47 ID:pl8VvExO
ヘルシーだな
ヴィヴィオが無事だったわけだ
821名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/09(水) 00:22:44 ID:i8J7Are6
おい、亀田オヤジのスレに
「シロウ、そんな事よりご飯はまだですか?」って書いた奴
いたら出て来いw
822名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/09(水) 00:30:58 ID:DIFhXDM/
ランサー「槍が勝手に、自動的に……」
823名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/09(水) 06:53:40 ID:KowQsBkv
シグナム 「僕はね 自動的なんだ」
824名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/09(水) 21:23:01 ID:DIFhXDM/
この静止した刻の狭間なら言える

なのはさんは性人としてネタにされるが、Fateヒロインこそ全員たいそうな性欲の持ち主であろう
825名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/09(水) 22:03:07 ID:87QL4Q5s
なのはさんそんなに性人扱いされてるか?
むしろすごい堅物扱いな気がするんだが
826名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/09(水) 22:05:17 ID:QfgbFTix
敵前高露出戦士のフェイトでやったらネタにならんだろう
827名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/09(水) 22:07:18 ID:hJ5YQjnJ
はやて>フェイト>>>>なのは=キャロ

くらい性知識に差があっても驚かない自身がある
828名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/09(水) 22:11:06 ID:QfgbFTix
ああ、はやてはきっと色々知っているな


知識だけだというなら、なおよし
829名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/09(水) 22:37:00 ID:1b4LMgJz
普通にエロそうなのが猫姉妹
ナンバーズは恋とか愛と性知識が結び付いてなさそう
レンかライダーによってリリなのキャラが性に目覚めるSSが読みたいです先生
830名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/09(水) 23:54:02 ID:87QL4Q5s
ナンバーズは上位連中はそういう手管を教わってそう。特にドゥーエとかクアットロ
逆に下位連中はそんなこと教える暇なさそうだから無知っぽい

なのはは知識はあるだろう、流石に
でもそういうのは自分とは無縁とどっかで思ってそう。少なくとも管理局に所属してる間はそんな感じ
831名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/10(木) 00:06:00 ID:dwB1D97O
保体の授業で…とかそんなレベルだとオモ
832名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/10(木) 01:21:12 ID:G9roDDMC
中学の時、アリサが仕入れてきた裏ビデオを皆で鑑賞してるよ
833名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/10(木) 06:52:44 ID:73yRm+gt
なのはは不感症なんじゃないかとオモ
834名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/10(木) 08:02:49 ID:mlD/hQSk
思うに、ランサーみたく女性に積極的なのが傍にいたら、もっとユーノに芽があったと思う
なのはに付き合うのはいきなり結婚クラスのハードルがあるから、とにかくサブリミナル効果を使ってでも防御力を下げてやる必要がある
更に、周りの人間もさっさと男と付き合って煽ってやらないとな
835名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/10(木) 09:04:22 ID:ri7nN1e+
>829-830
家族内の愛情表現=性行為
こんな事になっているナンバーズ出身の義娘に驚愕し、全力で逃げ出そうとして失敗したゲンヤパパとか?
836名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/10(木) 12:36:22 ID:mlD/hQSk
>>835
せいぎのみかたがSEKYOUすると言いながら突撃していったぞ
837名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/10(木) 14:57:24 ID:73yRm+gt
そのスペルじゃ説教か性教か分からないじゃないか
838名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/10(木) 15:56:17 ID:UALWqijw
せいぎのみかたならどちらもできる
839名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/10(木) 19:35:33 ID:G9roDDMC
エロゲにおける性教と説教は親戚みたいなもんだからな
840名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/10(木) 21:42:39 ID:OEvvrfGj
>>829を見て、
リリなのキャラに片っ端から噛み付くライダーを幻視した。
841名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/10(木) 22:31:18 ID:/eFEqTG1
>>834
ユーノの敗因は、なのはさんから愛の砲撃を受けなったこと。
どう考えてもアレは魅了効果がある。

http://up3.viploader.net/pic/src/viploader1179673.bmp

……いや、片想いがより募るだけか。
842名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/11(金) 11:27:37 ID:85KzaKQ3
ゲンヤパパン自体が絶倫なイメージ
六人も性格が違う娘がいて全員から愛される技術論は士郎と盛り上がりそうだ
843名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/11(金) 15:24:43 ID:vkSJE020
クイントさんほどの美人を嫁にしながら子供の居なかったゲンヤパパに種無し疑惑が発生。
もし元ナンバーズの養女たちに手を出しても発覚するまで時間が……
844名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/11(金) 19:43:02 ID:DjJNheft
ゲンヤ「安心しな。孕みはしねぇよ」
845名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/11(金) 19:59:31 ID:PveJrYhy
ハサン「あまり調子こいてると心不全いわすぞコラ?」

PTAから教育的指導が入った
846名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/11(金) 20:08:16 ID:DjJNheft
娘達がかばいたてするから先生の武力介入は家族を不幸にするだけさ
847名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/11(金) 20:36:41 ID:m3f3opLN
娘のほかにも愛弟子タヌキ一派や助手役のメンテ屋や教会組とも懇意だけにハサン先生逃げてぇぇぇぇ

848名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/11(金) 21:23:22 ID:6tNTbd7E
>>847
ハサンも最近の暗殺者みたいに娼婦や傭兵等を雇ったり、発明家兼画家に色々と依頼すれば?
849名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/11(金) 22:28:41 ID:JVFEXpjY
>>848
第4次ハサンがアップを始めたようです
850名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/11(金) 23:02:53 ID:DjJNheft
ハサンなんか投入しても無意味だろう
父性を感じる存在でないと
851名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/11(金) 23:04:45 ID:0x3nIAt5
つまりバーサーカーですね
852名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/12(土) 00:17:09 ID:KECTifJQ
>>842

士郎はそういうの語ったりするキャラじゃないかと
型月キャラで家庭円満でもてて、そこそこ老成してるキャラはいないからな
大低偏屈だったりストイックだったり変態的思考だったりするから
ゲンヤと語らえるのはゼルレッチくらいしか思い付かないな。
853名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/12(土) 00:28:19 ID:xLIBrkRR
宝石翁ではスケールでかいだろ。零観さんか雷牙爺さんあたりがよくないか?
854名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/12(土) 00:30:55 ID:KECTifJQ
そういえば雷牙爺さんがいたね
零観もまだ家族やらを語るには若いかと
855名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/12(土) 00:47:17 ID:+GbiCvmO
KOKUTOがいるじゃないか
856名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/12(土) 01:45:07 ID:UzM8zCwF
雷画もかわいい孫いるし、銀髪幼女と遊んでたりな
コクトーは成功したストーカーだよな
857名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/12(土) 11:40:55 ID:vVMrV9fv
型月世界の男性ってモテる奴はモテるんだよな
どんな変人変態であっても

なのは世界は、友達→(恋人関係をすっとばして)→伴侶
858名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/12(土) 12:17:06 ID:GXsj5Zps
>>857
しかも相手は同性
859名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/12(土) 14:37:47 ID:UzM8zCwF
百合ネタ自重!

オラは例えキスの現場を見ても麗しい友情と信じるだよ
860名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/12(土) 15:00:57 ID:nIBrOhwt
きっと砲撃の対価が親友(同性)との同衾なんだよ
861名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/12(土) 18:29:00 ID:WvLyoH0e
まだ10代なら子供っぽくて微笑ましいとも思えるけどな。
30代突入したら流石に耐えられん。
862名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/12(土) 19:05:45 ID:+GbiCvmO
ヴォルケンリッターなんて婚期のないやつがそばにいっぱいいるから……
フェイトも応援するより先に自分がボーイフレンドつくってみせつけんと……

やはり、クー・フーリン式に勝ったら嫁になれイベントするっきゃないな
ちょっと訓練所いってくるわノシ
863名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/12(土) 20:10:24 ID:+Uy/0kkt
むしろヴォルケンズの方が先に伴侶得そうで怖い……、と思うのは自分だけか。
864名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/12(土) 20:16:22 ID:UzM8zCwF
ヴォルケンズには性よ…独りの夜の寂しさがないからなー
865名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/12(土) 20:56:20 ID:KECTifJQ
伴侶ねぇ…不死の存在でないとね
866名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/12(土) 22:43:28 ID:JIlVQIdX
27祖選抜との合コンと申したか
867名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/12(土) 22:44:48 ID:lhkWKkxa
アルトルージュ配下の2人や復讐騎辺りが狙い目か
外見とかさっぱりわからんが
868名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/13(日) 00:14:46 ID:NPPmHUKH
それこそサーヴァントのがいいんでね
人間だと荒耶も不老不死だな(桜の旦那もか?)
って、今のシグナム達ははやてが死んでも消えない仕様になったんだっけ?
869名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/13(日) 00:26:56 ID:cwgeLrdM
はやてとシャマルが婚期遅れそうだよねぇ。ザフィーラがギン姉とかいいよね。
870名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/13(日) 00:31:27 ID:KV2d9mYv
>>868
消えないしようかどうかは分からないが、怪我の回復が遅くなりより人間に近づいてきたらしい
ソースは本編
871名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/13(日) 00:48:22 ID:JKiAXMgq
アルトにモーションかけてプライミッツの後釜を狙うザフィーラ
872名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/13(日) 00:56:26 ID:TY3Lnb8V
アルトにエターナルモレスターが通じれば寵愛を得られそうだなザフィーラ
873名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/13(日) 01:05:17 ID:KV2d9mYv
でもザッフィーにはドリルを持った嫁がいるぜ
874名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/13(日) 12:19:53 ID:NPPmHUKH
ザフィーラって他のヴォルケンと同じ使い魔なのに守護獣ってカワイソスな気がする
なぜわざわざ分けたし
実際は誇りなんだろうが

ザフィーラのリリカル世界での相対強さって、型月でいうと誰くらいのポジションなんだろう
騎士団長の人?
875名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/13(日) 12:23:04 ID:el3f63tx
>>874
ザッフィーは守りの戦いだから強さを評価しにくいだろ
876名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/13(日) 12:36:17 ID:TY3Lnb8V
弱ライダーやハサンくらいだろうね
877名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/13(日) 12:54:45 ID:s0rwPaAo
弱ライダーってなに?
878名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/13(日) 13:03:03 ID:TY3Lnb8V
慎二がマスターの時のライダー
879名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/13(日) 13:36:11 ID:NPPmHUKH
特性上ほぼ威力の変わらないのベルレフォーンと対魔力以外は特筆すべきものはないサーヴァントってくらいになってる
が、型月世界でトップクラスでも轢き逃げできる性能だな
ランクAAのザフィーラもリリカル世界でオーバーSに勝ち目はある感じ?
880名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/13(日) 14:13:51 ID:HnDdibEV
>>870
単にいろいろ弱体化したことへの比喩表現みたいなもので『人間になる』というのとは違うそうな
STS終わりごろのメガマガのインタビューなのでうろ覚えだが
881名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/13(日) 14:36:29 ID:EMFzo5iR
そうなると何で劣化したんだ?
882名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/13(日) 14:40:33 ID:el3f63tx
管制人格消したからだろ
883名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/13(日) 14:46:38 ID:EMFzo5iR
そんな設定だったんだ
884名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/13(日) 16:22:14 ID:gvCUSWkK
生理的に人間に近くはなっても不老は変わらないんでしょう? 奴らは
885名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/13(日) 16:28:51 ID:GfqmWgYT
成長や老化はしなくても、寿命はあるかもしれないよ。
886名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/13(日) 16:40:11 ID:EYYQTH+q
>>876
ニアSを足止め可能だったりするけど決め手にかけるから27祖を型月世界AAAランクとして
シエルポジか、カリバーなしの士郎セイバーポジじゃね
887名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/13(日) 19:17:24 ID:OCqbcCN9
まあ魔導師ランクはそのまま強さってわけでもないしなあ
でもAAとAAAの間には何か壁がある気がする
強さじゃなくて破壊力的な意味で
888名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/13(日) 19:49:34 ID:TY3Lnb8V
リリなののS=FATEのA
くらいが妥当かなーとか思う
889名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/13(日) 19:53:12 ID:271JQdBP
>>887
無印でAAA+のクロノを忘れてないか?
いや、一応デュランダルのときのは凄かったかもしれんけど。
890名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/13(日) 20:06:42 ID:HnDdibEV
地味に強いのは報われないものさ
そろそろカレイドスコープ17話あげますよ、と
891名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/13(日) 20:13:15 ID:EMFzo5iR
おk
892ko-j ◆98.80uUOME :2009/12/13(日) 20:15:25 ID:HnDdibEV
では、第十七話『怪物』始まります

#1

迎えのヘリにヴィヴィオを任せてから程なく、
ヴィータは公園でティアナと合流した
ヴィータに同行していたライダーに露骨に嫌そうな顔しているが
初対面が凡そ考え得る限りにおいて最悪だったので仕方がない

「それで、地下水路でアサシンが見つかったとか聞いたけどどうなんだ?」

「はい、まずコレが―――」

空間モニターを展開し状況の説明に入ろうとしたところで後ろから声をかけられた
振り返ると見覚えのある女性陸士がこちらに向かって歩いてくるところだった

「陸士108部隊ギンガ・ナカジマ准陸尉、
応援要請を受けこちらにまいりました、執務官、ご確認をお願いします」

「あ、は……はい、確かに」

敬礼にあわてて答礼を返しながら確認を取る、
合流予定の応援がどうやら彼女であるらしい
気心が知れていてかつ実力的にも心強い
―――サーヴァントが相手となると心もとないのは否めないが

「おぉ、そうか忘れておった」

その横で勝手に空間モニターをいじっていたライダーがやおら一人で納得する
一見でたらめに動かしていながら
戦術的に意味のある画像を的確に選んで呼び出している辺り抜け目がない

「何だよオッサン、なんか地下水路に思い入れでもあるのか?」

「うむ、何故アサシンが入り込んでおったかは知らんが―――
この地下水路、以前見たキャスターの工房に良く似ておる、
恐らく此度もここを根城にしているのであろう」

以前見たと言うことから考えてここにいるのはジル・ド・レだろう
アレから二週間程、その間にも数度その姿は確認され、陸士隊との交戦もあったが、
決定的な拠点が絞り込めずにいた、まさか地下水路にいるとは
893ko-j ◆98.80uUOME :2009/12/13(日) 20:22:27 ID:HnDdibEV

「―――先に言っておくが、
あまり、女子供が見るものではないぞ?」

声のトーンが少し下がる、
子供の躯を引き裂き、それを媒体に異形の群れを呼び出す外道の住まいである
おそらくドクタースカリエッティの研究施設のほうがよほど人道的な場所なのだろう

「悪いけど、そういう仕事なのよ私たちは」

特にティアナからすれば執務官になってから凄惨な殺人現場ばかり見せられており、
既にある種の耐性が出来ていると言っていい、
実の所、状況による精神的ダメージを静かな怒りにすり替えているに過ぎないのだが

「覚悟の上となれば余も文句は言うまい」

いいながら腰に帯びた剣を抜き放ち振り上げる
さほど長くはないが豪壮な宝剣だ、いったい何をしようというのか?

「征服王イスカンダルがこの一斬にて覇権を問う!」

気合とともに剣を振り下ろす―――否、空間を切り裂くと
その裏側から轟音とともに一台の戦車が躍り出た
形の上だけで言うのなら、
それは二頭の牛―――牧場ではなく広大な地平を駆けるさまが似合うであろう―――
に引かれた壮麗に飾られた戦車である
だがその魔力は、歴戦のベルカ騎士ヴィータでさえ気おされて余りある

「これが、宝具……」

改めてその存在に息を呑む、
槍や剣といったものと違いつい見入ってしまうのは、
魔力を帯びたそれらと言うのをデバイスで見慣れているせいだろうか

かくして―――

「AAAALaLaLaLaLaie!!」

古式然とした戦車の御者台に揺られながら彼女たちは
公園近くの大型の排水口から地下水路へと入り込み、
物の数分としないうちに当たりにぶち当たっていた

足の踏み場もないほどに地下水路を埋め尽くした怪魔を片端から雷撃が打ち払い
車輪がひき潰していく、一方的ではあるが
正直なところB級のホラー映画のほうがよっぽどましな光景である

「遊園地のアトラクションにするには―――金は取れそうにねぇな」

「そうですね……」

894ko-j ◆98.80uUOME :2009/12/13(日) 20:34:24 ID:HnDdibEV

この臭いだけで客が怒りそうだと軽口をたたくヴィータに同意して
酔うほどに濃密な血と臓物の臭いに顔をしかめながら、
戦車の防護力場の中で防護服を再構築しつつ同意する

それにしても至れり尽くせりなほどに攻防一体である、
コレに乗って走るだけで敵う者など居ないのではなかろうか?

「ここまでのトンデモ使って勝てなかったって言ってたよな、
他の奴ってそんなやばかったのか?」

同じ疑問を感じたのかヴィータがはてな顔で問う

「宝具にも種類があってな、
ランサーの槍のような対人宝具や、この戦車のような対軍宝具だけでなく
対城に分類される宝具というのもある―――例えば、騎士王の剣がそれだ」

「あれか……」

確かにアレは反則である、
更地と化した元廃棄地区の光景が、ただ一太刀の斬撃によるものだと誰が信じよう

気のせいか血飛沫が薄くなってきた気がする
それにしても結構な時間走り続けている気がするが一体今どのあたりなのやら

「どうやら終点が近いみたいだな」

「えぇ―――準備は?」

ティアナの確認に各々得物を手に身振りだけで答え、
闇の中、続いていた血飛沫が途切れ戦車の疾走が止まる

この暗闇に果たして何があるのか―――
明かり代わりを兼ねたシューターを出しながら、彼女たちは暗闇へと踏み出した

895ko-j ◆98.80uUOME :2009/12/13(日) 20:46:02 ID:HnDdibEV


#2

「―――っ!!」

人ならぬ声を上げながら女が地を蹴る、
振り乱された長髪に紛れて振り回された鎖つきの杭に跳ね飛ばされ、
エリオは驚きながら何とか姿勢を整え着地した
ベルカ騎士の一撃が人一人を跳ね飛ばすことは往々にしてあり、
それゆえ跳ね飛ばされたこと自体には驚きはない
彼が驚いたのは相手の人ならざる身のこなしによるものである

「はぁ―――!!」

ディードも二刀を構えて撃ちかかるが、
獣のように時に地に伏し、跳ね回る相手の動きが人のそれとは勝手が違いすぎ、
思うように追いきれない

「めんどくせぇ感じだなこりゃ」

砲弾まがいな杭の投擲を捌き、鎖を打ち払いながら男が眉をひそめる
曰く、動きが獣に寄り過ぎているということらしい

「前はもう少し艶があったんだが、な!」

軽口をたたきながら緑色の光線から身をかわす、
出所を視線だけで追うと、中空に中性的な雰囲気の執事が立っていた

「ディード、エリオ
―――二人とも、無事?」

「あ、うん」

「えぇオットー」

降りてきた執事によれば、
どちらが敵なのか聞いていなかったのでとりあえず見覚えのないのを撃ったらしい
結果はどちらも被弾無しで終わっていたが

状況見てから判断するって選択肢はなかったのかと男が突っ込んだが
本人に言わせると最近悪い虫(若い男性信者)がディードに近づこうとするため、
その位の歳の男性はつい警戒してしまうらしい

896ko-j ◆98.80uUOME :2009/12/13(日) 20:50:31 ID:HnDdibEV

「もうすぐシスターシャッハが来る、
それまで逃がさないのがまずは僕らの役目」

肩をすくめる男を脇においてそう言うと両手に緑色の光を構える執事―――オットーと
頷きあうと、そのまま女に向かっていくディード

「おい坊主、嬢ちゃん二人に任せてねぇでお前もちっとはがんばんな」

見事なコンビネーションを見せるディードとオットーを横目にエリオに発破をかける
カートリッジの再装填をしていたエリオはストラーダの装填口を閉じながら
男がオットーが女性であることを見抜いていたことに目を丸くした

「どこで気づいたんですか?」

「うん? そんなもん見りゃ分かるだろ」

分かる―――のだろうか?
戦闘中にもかかわらず、まじまじとオットーを目で追ってしまうエリオ

「ふぅん―――
肉付きの悪い女は趣味じゃねぇって訳か」

「え?」

勝手に納得する男に踏み出しかけた足を踏み外し、エリオは顔を向けて聞き返した
見た目に反してスキモノだななどと言いながら感心する男の言葉に、
つい反射的に心当たりのある“肉付きのいい女性”のイメージが頭をよぎったのは
思春期の少年の条件反射ゆえ仕方がない

「ずいぶん緊張感のない話をしているな、ランサー」

「なに、あの嬢ちゃんたちが随分できるんでな、
お手並み拝見ってとこだ」

新たな声に振り返りもせずに答える、二人がかりで漸く一進一退と言ったところだが、
割って入れば連携を狂わせかねないのも確かである

「確かにコレは入りにくい―――
とは言え、旗色はあまりよくないですね」

新たに現れた二人を見てエリオは首を傾げた、
片方はなじみの、騎士カリムの片腕にして教会騎士きっての実力者シスターシャッハ、
だが、もう一人は?

「シスターシャッハ、その人は」

何処かで見た気がする面影に思考をめぐらせながら問う、
純白のドレスに白銀の鎧という相反する要素を奇跡的なバランスで成り立たせる
彼女は何者なのか

897名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/13(日) 20:51:14 ID:NPPmHUKH
支援
898名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/13(日) 20:53:52 ID:TY3Lnb8V
しえる
899ko-j ◆98.80uUOME :2009/12/13(日) 21:00:44 ID:HnDdibEV

「なんだそりゃ、お前の方こそ随分緊張感の無い格好してやがるじゃねぇか」

「何分剣も鎧も借り物でな、
―――それよりランサー、あのライダーおかしくないか?」

ようやくこちらを振り返ったランサーが少女の容姿に眉を顰めた後、
少女の物言いに、“呼ばれてきた”訳じゃないって事か、と一人納得する
どうも彼の知る限りでは日頃からこのような格好をしているわけではないらしい

「お前さんの言う通り、
アレじゃどう見てもバーサーカーの方が適切だ」

“コレ”が無ければだがと空を見上げて答えるランサー
血(あか)色に染まった世界の有様は複雑に編まれた魔術によるものである
決して見境無く暴れる狂戦士に出来ることではない

「騎士はやてはクラス名が見えないと言っていましたが?」

「なんか属性でもひっくり返る事態でも起きたのかね?
―――っと、流石に嬢ちゃんたちを止めた方が良さそうだな」

シャッハの言葉に鼻を鳴らしつつ、状況に対して槍を構えなおす

「行くぜ坊主」

「は、はい!」

風をまいて走る男に追いすがるエリオに感心しながら少女
―――アルトリアは何かに気づいたようにあたりに視線を走らせた

「どうしました?」

「いえ―――私たち以外の視線を感じた気がしたもので、
それよりシスター、私たちも行きましょう」

剣を構えてこちらも駆け出す、
そのあり方は容姿とは不釣合いなほどに力強い

「そうですね―――セイン、貴女もそろそろ働いてはどうですか?」

あたりに視線を向けることなくかけられた声にどこからか不平の声が上がる
曰く自分は直接戦闘系ではないのであんな化け物の相手は御免こうむるだとか

「分かりました、では貴女は他の教会騎士と騎士カリムらの護衛を任せます」

はいよという声とともに気配が遠ざかる、
あぁは言う物の根は真面目である大丈夫だろう

「さて、いきますか
―――ヴィンデルシャフト!」

デバイスの廃莢口からカートリッジが吐き出され、
シャッハもまた一陣の風となって走り出した


900ko-j ◆98.80uUOME :2009/12/13(日) 21:12:46 ID:HnDdibEV

#3

「ISツインブレイズ」

両の手に赤い光剣を構えながらディードは深く踏み込んだ
対する相手は形こそ人ではあるがほとんど猛獣と相違ない
むしろ、次第に獣に近づいていっている気がする

「乗ってきてるとこ悪いがな嬢ちゃん、
あの面は狙うな」

「何故ですか?」

割り込んできた男が彼女の狙いを止める
ディードとしてはあからさまに目元を覆う仮面がどうにも怪しいと踏んでいたのだが、

「ありゃ多分魔眼殺しの類だ、
今の奴さんの状況には関係ない上にはずすと厄介なことになる」

「魔眼?」

聞きなれない言葉に首を傾げ、
飛んできた杭を二人がかりで器用に鎖ごと打ち払いながら改めて問い直す

「呪文も儀式も必要とせず、ただ“見る”だけで事を成す異能です
―――ランサー、それに加えて天馬に縁の有る英雄に心当たりはあるか?」

「無くはねぇな、
つっても其処まで業が深いとなると英霊と言うにはちと苦しいが」

横合いから口を挟んだアルトリアの問いに
それにしてもここまでギリシャ神話が多いとはねぇと言いながら
繰り出した槍を横なぎに打ち払い其処からさらに
目にも止まらぬ動きで突きこみながら追い込んでいく

「そうか、詳細は後で聞こう―――まずは結界を解くぞ」

獣じみた相手の動きに対し、踊るような踏み込みで間をつめると
繰り出した切っ先が風を巻いて閃く

901ko-j ◆98.80uUOME :2009/12/13(日) 21:19:39 ID:HnDdibEV

「風よ―――!」

そのまま弧を描くように連撃を繰り出していく途中、
つむいだ声に従うように風が流れ剣に集まっていく、そして―――

「荒れ狂え!」

斬り上げた瞬間にその風が暴発し、相手はなすすべも無く跳ね飛ばされ

「おらよ!」

待ち構えていた槍の一撃をまともに腹部に受け女が受身も取れずに地面に落ちる
そこへ向けて白銀の風が再び疾走し、鮮血が舞った

「やったか―――いや、浅い!」

「首を落とすつもりでしたが避けられましたか」

ゆらりと立ち上がる女を見て二人が舌打ちする、
だが槍の傷に加え首を切り裂かれ見るからに重症である

「アルトリア、これ以上は―――」

「いえ、結界が消えていません、
致命であるのならば結界を維持するなど不可能のはずです」

シャッハの言葉に首を振る
確かに言われてみれば結界はまだ解けていないようだ
だがこのまま放置すれば死んでしまうのではないか
とはいえ交渉の余地があるほどの理性は持ち合わせていない相手である

魔力ダメージで昏倒させればなんとかと思い立ち、
シャッハがヴィンデルシャフトを構え飛び込む

「はぁぁぁぁ―――」

踏み込むシャッハに気づき、女が奇声と共に腕を振るう
異様に爪の伸びたそれを右の一刀でいなしながら左を振り上げ―――

「烈風一迅!」

返す刀で右の一撃を叩き込み大きく跳ね飛ばす

血の天幕が晴れ、重苦しい空気が取り払われていく
結界の維持にまわされていた魔力が打ち切られ消滅したのだろう
一同が安堵するその途中、女の顔から何かが落ちた

902ko-j ◆98.80uUOME :2009/12/13(日) 21:28:15 ID:HnDdibEV

「あ……あぁぁぁぁ!!」

立ち上がった女が獣のような独特の姿勢で伏せるようにして咆哮する
垂れ下がり顔を覆い隠した長い髪が異様な雰囲気をかもし出し、
咆哮と共に噴出した首筋の血が勢いを増す

「シスター、下がってください!
ライダーは宝具を使う気です」

アルトリアの声に反射的に飛び下がろうとしたシャッハと顔を上げた女の眼が合う、
瞬間、意識がぶれる様な感覚を受けた後、着地に失敗し彼女は膝を突いた

「シスターシャッハ!?」

そのまま蹲ったシャッハにエリオたちが駆け寄る
シャッハの実力はこの場にいるベルカ騎士の中でも随一である
あの一瞬に彼女を追い詰めるだけの何かが起きたとしてそれは何なのか?

「参りました、
まさか見ただけで石化させるなんて言う希少技能者が存在するとは」

シャッハが白くなった自分の靴を指して言う、
よく見れば変色は少しずつ広がって来ているようだ

「セイン姉さま!」

「あいよ!」

ディードの呼びかけに地面から人が顔を出す
どうも彼女が先ほどから感じていた奇妙な視線の正体らしいとアルトリアは納得した
人が水面から顔を出すように地面から現れたその人物は、
シャッハを抱えて再び地面へともぐっていく、
これで少なくとも彼女については安全であると見ていいだろう

全員が意識をシャッハのほうに向けている間に事態はより深刻な状況に向かっていた
吹き出した血が不自然な軌道を描き複雑な文様を描き出していく

宝具が顕現する―――緊張に各々が得物を構えなおした瞬間

「■■■■■■■―――!!!!!」

鮮血が描く魔方陣が裏返り、
轟と音を立てて血の神殿が再生すると共に、女の存在が変質した

それは、かつて形の無い島に巣食ったゴルゴーンの怪物が
ミッドチルダの地に降り立った瞬間であった

903ko-j ◆98.80uUOME :2009/12/13(日) 21:29:40 ID:HnDdibEV
今回は以上です
904:名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/13(日) 22:46:46 ID:aIZmsEun
GJです

ライダーがゴルゴン化かあ
ランサーは化け物退治はお手の物だからいいかも
905名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/14(月) 00:17:20 ID:6+iQL4vv
GJ!
地味に数の子がんばるの巻

ゴルゴンの本来スペックなら三騎士レベルでも手に負えねー可能性大の英雄殺しの魔王なんだが……
超耐久と再生能力、異常な圧迫能力で下手なレベル、どころか砲撃クラスでも攻撃は無駄になりそうだ
超火力で消すにも周りの被害が半端ない
なんとか、なんとかして、トドメを刺さないと!

余計な長い追伸:
大人数に加え、セイバーランサーの安定安心滅殺コンビがいるせいで、緊張感が削がれています
ランサーの戦力分析もらしくはあるのですが、より不吉さを強調した方がベター
引きとしては、その場の全員がまとめて吹っ飛ばされるくらいして欲しかった
個人的な欲では、数の子の戦闘も内面と台詞を一組ずつは欲し(ry
さしでがましい長文スマソ
906名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/14(月) 01:14:08 ID:Hpx6z0K4
セイバーの口調硬くない?
907名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/14(月) 13:35:15 ID:6+iQL4vv
口調といえば、フェイトの断定調が難しい
908名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/14(月) 19:22:05 ID:0tQXdkGi
フェイトさん口調が柔らかくなりすぎたからなぁ
STSで断定口調の時ってスカ博士関係で少しあったか? って感じだし

ところでfigmaスバルがアクスタ以上に至れり尽くせり仕様なんだが
909名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/14(月) 20:11:29 ID:15SQerZh
随分寂れてるね
910名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/14(月) 21:04:06 ID:6+iQL4vv
ふむ
例のリリカル格ゲーだが、敵は闇の書の残滓らしいな
これはタタラざるを得ない
911名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/14(月) 23:19:36 ID:aFgpYBmT
>>908
stsだと敵対的接触がその辺しかないからしょうがない
912名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/15(火) 00:50:48 ID:w4CuVnfm
鳴海はタタリの条件を備えてそうだから、その残滓と合体すればなんでもありにできるな
パワー不足の制限もなくなる

プレシアレベルの魔力制御をもつ究極完全体アリシアとか
キャッチフレーズは【フェイト・テスタロッサでは勝てない】
913名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/15(火) 07:54:58 ID:lEJlmEuM
自重しなくなったNANOHA、裸にすぎるFATE、気配遮断を使うYUNO
おお、こわいこわい
こわくて、出てきたらどうしよう

>>903
GJ!!
続き待ってます
914名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/15(火) 13:04:21 ID:w4CuVnfm
あれ?
そういえばAsポータブルにユーノの情報がないな
(?д?)
915名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/15(火) 13:06:15 ID:RFAQ5Ggs
タタリの原点に帰って、アルザスの禍ツ神として降臨するヴォルテールとか。
916名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/15(火) 13:16:46 ID:Lz/GP8fg
タタルのならまず
バーニングアリサとか吸血鬼スズカとか
ワイヤーと二刀流を使いこなす謎の吸血鬼の少女とか
が先だろ
917名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/15(火) 13:33:06 ID:Z/yAYEjE
とらいあんぐるハートとリリカルなのは。
遠くて近い二つの世界、明言されていなかった白紙の部分、そういったものがタタリの力で書き換えられて……タタリ状態のHGSや夜の一族が登場するのですね?
918名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/15(火) 14:34:54 ID:/c9enHt+
姫アルクって紅い月なの?
それとも100%アルクェイド?

あのギル風な喋り方と天真爛漫ないつもの口調は人格が入れ替わってるのか
それともアルクが意識的に変えてるのか
メルティAAで姫アルクが負ける時のセリフ聞いて分からなくなった
919名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/15(火) 14:50:47 ID:Lz/GP8fg
>>918
姫アルクが十七分割されて色々接触不良とかバグったのがアルクだと思ってた
920名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/15(火) 17:50:16 ID:w4CuVnfm
個人的にはこんな感じ

朱い月♂>朱い月(アルク覚醒)>“メルブラ朱い月”≧姫アルク(未吸血)
>>>>長髪アルク>通常アルク(〜30%+α)>暴走アルク
>>ワルク(メルブラ)>本編アルク>>活動可能の壁>>直死された直後
番外:朱い月(鋼の大地)

士郎もびっくりの多さだった
パワーしか違わないのに
921名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/15(火) 20:07:22 ID:/c9enHt+
トン

>>920
初め勘違いしてたけどワルク=紅い月じゃないのね
月落としてくるからてっきり
あれが破壊衝動の残りカスってどんだけだよとw
922名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/15(火) 22:07:15 ID:wqOseaLl
>>912
>鳴海はタタリの条件を備えてそうだから

鳴海(なるみ)じゃ無くて海鳴(うみなり)ね。
よく間違えられてるけど。

>>918-921
「型月世界で一番強くて手に負えない人」
だったっけ?アルクェイドって。
で、リリカル側でそれにあたるのは誰だろうか?
とらハなら久遠なんだけどね。
923名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/15(火) 22:12:39 ID:Lz/GP8fg
>>922
死病じゃないプレシアママ
924名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/15(火) 22:17:33 ID:5BRbznxa
>>922
アルクェイドは対戦相手に対してぎりぎりの強さを発揮するというような縛りがあるとかいう設定をきのこが後でだしたり、
ギルガメッシュが宝具の分相性がよいとか言ってるから、話がややこしくなってるw

恐らく前者はメルブラの対戦に対しての調整した後付設定だとは思うんだが、暴走しないようにぎりぎりのリミッターが
常にかかっているといわれたら納得できないでもないし。
後者は、その前者を反映させた結果なのだとしたら解らんでもないけど、そもそも対戦するアルクェイドが三割なのか
どうなのかというのもよくわかんない。

俺的な結論としては、この二人の対決のSSはかかないほうが無難ということだなw

あと「両儀式」についてとか、世界の法則を一から作り直すことができるのに、
サーヴァントと撤退戦が可能とかよくわからんw
多分、そういう世界に対する干渉できることは戦闘力にカウントしてなく、純粋に
人間の肉体を戦闘面で高めた限界としてのことだと推論してみる。なんら確証はないが。
925名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/16(水) 00:53:17 ID:528II3Vk
>>923
本人単体の戦闘力はリンディとかと変わらんかもよ
リリカル最強なら闇の書の主(リイン)でしょ


>>924
アルクの制限はギリギリではなく「やや上」、さらにバックアップで格闘戦なら圧倒レベルまで高まる。ただし、本体性能に限界あり。
ギルとの比較は例によって30%のはず。言葉を濁したところは、オプション>>越えられない壁>>本体の権化なギルには正面勝ちがないって意味だろう。
“両儀式”は全能の神さま、ただし肉体のせいかアルクより弱い。アルクのがなんでもらしい。
シエルに届くかどうかの「両儀式」が刀式=フラットな剣術人格ではないかといわれている。
926名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/16(水) 00:56:02 ID:528II3Vk
ニンジャとか武器無くても平気なはずだろうにな。
その点、騎士は解りやすいよな。
927名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/16(水) 00:57:26 ID:528II3Vk
誤爆
928名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/16(水) 01:35:13 ID:uLAuQLv4
ニアSの使い魔2体を率いた若き日のグレアムなんか強そうだぞ
929名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/16(水) 01:45:41 ID:0sQXuDjx
>相手よりやや上

しかしおかしな話だよな

じゃ歌舞伎町辺りの与太公のアンちゃんにアルクが絡まれた場合、アルクはアンちゃんより少し上の力しか発揮できず
もしアンちゃんがゴミ捨て場に漂流してた第七聖典拾ってたりしたら普通にアルク負けるって事でしょ?
930名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/16(水) 01:55:24 ID:c06VNchN
「第七聖典を持ったアンちゃん」よりちょっと上なんじゃね?
931名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/16(水) 01:59:10 ID:uLAuQLv4
ななこさんは60kgある上に有効性薄いで
……さすがに下限はあるはず
でないと、強力な概念武装で狙撃されたら普通にやられてしまう
まあ、大河が魔力供給されてアロンダイト振り回したら斬れるかもね
932名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/16(水) 02:09:14 ID:0sQXuDjx
だよなあ

>>930
それじゃギルガメッシュとやった場合も数ある宝具を駆使するギルガメッシュより少し上のアルクになって
奴のアルクに対する優位性が消える

933名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/16(水) 02:25:03 ID:528II3Vk
アルクの戦闘方法は敵がなにかする前に正面からバッサリ。
ネロがくるまで死徒の刺客には傷一つつけられてなかった。
これらを考えるに、後付の「やや上」は一般的な意味以上に上じゃないだろうか。
相手の存在規模を全て戦闘力に割り振ったときと同等くらいに。
やや上制限について、同じく絶対命令である令呪に「殺すな」と縛られたランサーのばりばりに急所を狙う戦闘を考えてみれば、体が重くなって無駄な力が使えなくなるくらいで考えたほうがよいかもしれない。
あくまで無駄な力を使わせないための制限なのだから。
934名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/16(水) 02:35:19 ID:31JMyJW5
俺はアルクは標準で鯖4体分の力があると思ってた。
それ以上の相手と敵対するときだけ、相手より少し上になるように補正されるんだと考えていたんだが違うんだろうか?
935名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/16(水) 02:57:51 ID:vpUvYpU0
いろいろ変ってるんだ
次から次へと情報が雑誌に掲載されてね

ギャグっぽくでいってた鯖4体分がマジな質問に対しての返答で2体分になってたり
936名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/16(水) 03:11:02 ID:uLAuQLv4
四体分発言は二人でプスっとやら個体能力で互角やらあるから考えない方がいいね
バーサーカーもステータスなら基準の三・四倍くらいあるし
7.5%アルクと三騎士が相撲で互角かな?
937名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/16(水) 03:48:14 ID:9QTo0Msw
最近だとセイバーに聖杯戦争では一線級っていわれたのが一番新しい情報じゃね

比較対象が鯖っていう希有な存在ってものあるだろうけど
突出した存在じゃなくなってる感じだよね
938名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/16(水) 07:32:09 ID:JtmufuOh
>>929
下限はあるだろ
志貴に対して直死あっても自分に触れないから意味ないって発言してるし

っていうかやたら後付けって言ってるやついるけど何を根拠に言ってるんだか
普通に元からあった設定だと思うがね
やや上って言っても相手を圧倒できる程度には上みたいだし
939名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/16(水) 07:34:44 ID:VEs5Ztvx
>>937
俺も見て「え?」って思ったけど
あれは流石に作者の勉強不足じゃないかと
940名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/16(水) 08:02:12 ID:uLAuQLv4
さすがに型月専門雑誌での他作品ヒロイン同士の比較はチェック入る気もする

>>937
Sランクみたいなものかな
はやてはSSになったけど大魔導師とは呼ばれないのだろうか
941名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/16(水) 08:06:25 ID:Fpb73sOC
>>940
大魔導師なのがプレシアだけなのを考えると大魔導師というのは研究者の称号なんじゃないか
942名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/16(水) 08:15:22 ID:yXR+Rlk/
プレシアって存在がどれほどのものなのかいまいち分からなかったり
TVしか知らなくて

>>939
あのドラマCDってきのこが書いたんじゃないの
943名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/16(水) 09:06:10 ID:OAMRHYrv
>>942
・フェイトの姉(的存在)のアリシアの母親で、スカ博士が完成させたFプロジェクトの原案者
・娘が亡くなった事と死病に侵されていたことで狂ってしまった第一期のラスボス
TVでこのくらいわかる。あとはなのはwiki見れば大体分かるんでない?

型月作品の一番の補正は何よりも菌糸類のヤツの存在だと思う
アイツ後から設定も名前も思いつきすぎ。いい意味でも悪い意味でも
944名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/16(水) 09:28:09 ID:uLAuQLv4
きのこ「ギルに勝ったのは愛の力」
きのこ「ランサーのルーンは魔眼も防ぐし宝具ランクも上げる」
きのこ「フラガラックの機能は5つまであるぞ」
きのこ「橙子さん居なくなるから」
*「なん…だと……」

プレシアは魔導炉が専攻だったとしたら、そこから独力で生体クローン(AAAランク付き)を作ったとかまさに稀代の天才
余裕でギルに神域の天才と誉めてもらえるレベル
型月で比するなら、(なんかヘタレ臭いが)唯一魂を解析した執念の男であるロアくらいしかいないんじゃない?
945名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/16(水) 10:35:46 ID:+U6ww5hN
フェイトのAAAランクは失敗の産物だろ
アリシア作ろうとしてたんだから
946名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/16(水) 10:41:51 ID:Fpb73sOC
>>945
それ抜いたとしてもあの人はバルディッシュくらいのデバイス作れるし、戦艦に有効なダメージを与える魔法を使えるし、かなり強力なロストロギア発見した上で運用するし
947名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/16(水) 11:09:46 ID:h2guDSZz
バルディッシュ作ったのはリニスだけどな。
948名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/16(水) 11:21:06 ID:OAMRHYrv
こう考えるとあの一家何気に高スペックだな
アリシア生きてたらスゲー才能もってそうな
949名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/16(水) 11:32:31 ID:Fa2JaPOi
魔導師としての才能は六課新人や機人にやられていた脇役伽羅以下だったっけ

才能があるのだとしたら学者か技術者か武術家か果たして何になっていたのだろうか
950名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/16(水) 11:32:47 ID:DTV9j0w7
後付け設定になるんでしょうけど古代のベルカは戦いに次ぐ戦いだったので、F計画とか戦闘機人とか、人を人の手で作る技術があっても治療とかのためではなく戦いの為のようです。
だから、F計画の技術を使って作られた以上、フェイトが魔導師として高い適性を持っていたのは当然だったのでしょうね。
それがプレシアには許せなかったのかもしれません。
……フェイトとアリシアの違いがプレシアの主観によるものであった以上、本当に完全同一の個体が生まれていても偽者扱いされた危険性がありますが。
951名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/16(水) 14:39:42 ID:bG60Q+5E
>>924
一応リミッターの設定は月姫本編シエルルートでアルクェイドとシエルが戦っているときに、
最初シエルが押していたがだんだんとアルクェイドが追いついてきたというシーンがあるので
最初からあった可能性もあるな
952名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/16(水) 16:35:20 ID:ayV9V1fd
>>944
それらは別に支障も特にない単なる新情報じゃね
953名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/16(水) 17:50:46 ID:gur6Hy7W
>>944
比較するなら橙子だろ
そもそもギルが褒める類の技術じゃないと思うけど
954名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/16(水) 20:00:10 ID:uQjZlMYW
>>950
何を持って同一人物とするかですよね。
例えばアリシアが蘇生できたとしても、後遺症のため、性格などが変わっていたらどう思うんだろう。
955名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/16(水) 20:30:25 ID:uLAuQLv4
フェイトがプレシアに幸せをもたらしうる子供なことが逆に苦痛だったのかも
フェイトがプレシアになつかなければ、嫌っていればプレシアは楽だったのかもしれない
例えばアリシアの魂にに許してもらっても、どんな奇跡でアリシアが生き返っても、プレシアの悲しみ全てはなくならないと思う
プレシアの心は救えても、元通りに、なかったことにはできない
956名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/16(水) 22:06:02 ID:mE0s87Ya
結果、アリシアの代わりになるのは誰もいない、ということですね。
プレシアにとって救いとなるのは、アリシア本人が目覚めることしか無い、という。


アルクの力についてはなんだか諸説有るようで。
色々有ってややこしいから「手に負えない」とか?
957名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/17(木) 01:40:24 ID:QxQBZ8jx
皐月「フェイトさんと母親を仲直りさせましょう」
「アリシアの記憶を失えば……」
958名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/17(木) 12:58:13 ID:Yn3GAjyD
アリシアはけっこうわがままで表情がコロコロ変わる子なんだっけ
いや年相応なんだろうが
それであんなできすぎた子ができたら欝にもなるか?
959名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/17(木) 13:10:25 ID:IfI5viiS
>>958
普通なら鬱にはならないだろうがアリシアと思うのは無理だろ
960名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/17(木) 17:06:43 ID:QxQBZ8jx
プレシアはフェイトと名付けた時点でアリシアとは思っとらんかったはず
結局、慰めにならなかった
フェイトに与え、また与えられた幸せも傷を抉るものだったんだろ
サーヴァント達はこの話を聴いたらどんな反応示すんだかな
961名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/17(木) 17:23:10 ID:JZEltqpl
メディアは鼻で笑いそうだな
「貴方は自分で殺してないだけ、まだ幸せじゃない」
962名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/17(木) 17:29:39 ID:QxQBZ8jx
そうやって悪ぶっても内心は同情するキャラな気がするぞ>キャスター
963名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/17(木) 18:11:43 ID:IfI5viiS
不幸自慢は見苦しいのはわかってるだろうしキャスターも素面ではしないような気はする
964名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/17(木) 18:58:11 ID:MU8aogZZ
以前アリシアの魂魄のうち魂は実はフェイトに転生して
魄はとどまって母親の26年間についていてフェイトにやった虐待も全部見ていて
止めてと訴えていた
んで最後にプレシアがソレを知り自分に絶望してアヒャ化するというネタを考えたが
外道過ぎるので止めたことがある
965名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/17(木) 21:56:31 ID:evQ6BvgF
プレシアは狂人というより狂おうとしている人だからね。小説版でも自分が狂い始めているという自覚はあったから、アリシアの復活は本当は無理だと分かっていたんじゃないかな?
でもここまで来たからには後には引けないという感じでああなった。
アリシアの復活は無理と早々に諦めていれば、フェイトを新たな娘として普通に受け入れたかもね。
966名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/18(金) 01:09:24 ID:ugkb+Cu/
>>964
是非書いてくれ
967名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/18(金) 03:55:36 ID:rlm//y4J
>>965
プレシアのは最期とか観てると
『アリシア』では無く『フェイト』を娘として受け入れてしまうのが怖かったから虐待してたのではと思う
そう思う時点で娘として受け入れてる訳だが
968名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/18(金) 12:24:39 ID:oNw/FqQM
愛ゆえに狂う……サウザーみたいだ。
969名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/18(金) 16:15:35 ID:1Zo33Vh8
オシリス「愛娘のためにピラミッドを建てましょう」
970名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/18(金) 16:42:37 ID:WOsrOyGS
瀬戸の花嫁でサーたんが作り上げたピラミッド。
あのようなかんじで……まじかるあんばーと洗脳探偵のタッグによって「志貴様陵」が作り上げられるのでしょうか。
971名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/18(金) 16:56:35 ID:oNw/FqQM
>>969
アリシア十字陵w
巨大な傀儡兵or大量のM男に牽引させた巨大な玉座に座りつつ練り歩く姿が似合いそう。

プレシアの病気は型月の魔術で治せるのかな?
橙子さんなら一発そうだが、コトミーとか。
972名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/18(金) 17:00:00 ID:eQSwtSqb
そもそもプレシアの病気ってなんなのっていう
973名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/18(金) 17:42:24 ID:1Zo33Vh8
不治っぽくて機械的な治療が望めない……免疫の暴走とか?
あとは実験機器によるハザードとか怪しいな

一番手軽なのは仏舎利埋め込むといいよ
ご利益あるよ
新築デザイナーズマンションに入居するだけで漏れなくプレゼント!
974名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/18(金) 17:55:25 ID:WOsrOyGS
プレシアがかつて関わっていた実験――人死にが出るシロモノだった以上、確かに彼女自身が被害を受けていた可能性は高いでしょうね。
975名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/18(金) 18:21:40 ID:BfC/irKM
何かの汚染とか
976名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/18(金) 19:25:00 ID:oNw/FqQM
体を全部とっかえなきゃいけないレベルなのか、重要臓器が手遅れでだめなのか気になりますね。
攻撃分野ではリリカルが、工房に立て篭もってる?工房と吹き飛ばせばいいじゃないって感じで、
医療転用(身体改造)方面では型月が、臓器が駄目?新しく作ればいいじゃない?となってたりw
977名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/18(金) 19:59:51 ID:fwePOhE7
でも身体代える程度で済むならフェイト作れるような技術があればなんとでもなりそうな気もする
再生医療じゃ直せない類の障害とかあるんだろうか
978名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/18(金) 20:08:02 ID:/3oW3hlQ
身体的なものではなく精神的なものなのかも知れないな
979名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/18(金) 20:26:16 ID:rlm//y4J
遺伝子異常とか?
980名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/18(金) 21:15:52 ID:SZjB0il1
この手の話だと、実はフェイトを虐待していたプレシアさんの正体が『アリシアを生き返らせるために急遽製造されたプレシアさんの記憶を移植されたクローン』で、自分が不完全なクローンだからこそ持っている問題に苦しんでいたとか?
……だってプレシアさん、年の割りに見た目が若いし。
981名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/18(金) 21:52:42 ID:eVkdvxhE
いやババアだったじゃん
ババアでハイレグ
982名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/18(金) 22:03:54 ID:1Zo33Vh8
やはり御仏の力におすがりするしかないな

>>980
次スレ頼む
983名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/19(土) 01:05:49 ID:ALuT+FPm
>>975
どうもプロジェクトFを研究していた時に使った薬品で呼吸器官を傷めたっぽい。ソースは小説。
恐らく普通に入院すれば治るものだったのに、研究にとり憑かれて自分の身体を疎かにした結果、手遅れなレベルになったとか。
984名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/19(土) 08:25:05 ID:ES3bg6I3
985名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/19(土) 10:13:20 ID:RXDHBTOh
これが、乙でござる
986名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/19(土) 16:00:19 ID:m/Y2GIM9
乙です。
987名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/19(土) 18:08:13 ID:RXDHBTOh
宝具って他人でも優秀な魔術師なら扱えたよな?
988名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/19(土) 18:22:06 ID:zjRQazzg
扱うなら誰でもできんじゃない?
真名開放となると微妙だけど。
989名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/19(土) 19:16:42 ID:JGCDVYfv
>>987
振り回すだけなら出来る
真名開放は無理
990名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/19(土) 19:20:32 ID:sBM1sTIB
聖王の解析&コピーはどこまで通用するかな
真名解放も可となるか
991名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/19(土) 19:29:51 ID:E+0UeOoZ
>>983
そんなだったよね。
小説版はアニメとは設定がかなり異なるからそのまま引用はできないけど、大方アニメのほうもそういう理由ではないかと。

内臓総とっかえとかは、キャスターくらいならいけるかもしれん。
凛も魔力さえあれば、潰れたばかりの心臓とか再生できるというわやができるし。
リリカル世界での治癒魔法の程度がわからんけど、大魔導師にしてからが完治できないからなあ。
単純に自分にかけるのは無理だったという可能性はあるのか。

とりあえずは書き手の解釈でどうとでもなる範囲という、定番の落ちにしたい。
992名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/19(土) 19:33:38 ID:nBQ/PD42
プレシアとキャスターは相性がいいような気がする
戦いとか性格とかじゃなくて組んだら互いの問題点が解決するという意味で
993名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/19(土) 19:33:47 ID:x4/fNOv2
解析・コピーは無理じゃないかな?もしかしたら闇の書の募集なら可能かもしれないけど、
所有権だとかがあるから厄介なんだよな。鮮血神殿みたいな物より術系なのならギリギリ
出来るかもだけど、固有結界はシステムは解析できてもそのままコピーは出来ないし。
あと微妙なのはナインライヴス?対人用なら士郎も模倣してたし無理すれば出来る?
994名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/19(土) 20:39:26 ID:RXDHBTOh
ナインライブズは魔力よりKIAIが重要な業な気がする
ヴィヴィオもイベント戦闘なら出せそう
燕返し・地面からマルチレーザーやらの神秘体術って、吸血鬼の超抜能力の仲間なのかな?
才能ある者が数百年かけて適性を引き出すのに比べて、普通に自ら望む形の技を手に入れたあたり卑怯なレベルだけど


>>989
あれ?Fakeで魔術師集団がコピー宝具(黄金銃ほか)使ってギルに勝ってやるぜとか気炎をあげてなかったか?
魔術的にやれば使用自体は可能なんじゃね
995名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/19(土) 20:56:43 ID:E+0UeOoZ
神秘の領域に達した体術とかは、どう表現していいのか解らんが、恐らく常識の領域をつけぬけたということなんだろうな。
神秘というのをどう解釈するかだが、一定の純度というか何かの閾値を越えたら「神秘の領域」になってるように思える場合がある。
魔術とかは根源より引いている力だということなので、一定レベルを超えたら根源にアクセスすることができて、通常の物理学では不可能なことが可能になると。
そう考えてみる。
996名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/19(土) 21:03:56 ID:pVpD1CFB
>>994
モノによりそうな。
ルールブレイカーはできそうだし、投げボルクみたいな肉体派なのは無理な気がするし。
997名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/19(土) 21:06:54 ID:J/t/P1KZ
>>994
Fakeで話だけ出てきたやつは、キャスターの宝具だかで
「魔術師集団が使うため」に作ったなんちゃって宝具だから別じゃないか?
998名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/19(土) 21:18:23 ID:JGCDVYfv
>>994
あれはキャスターの宝具だか能力だかで作った偽物宝具(能力自体オリジナルより上っぽい?)だから
本編でセイバーが宝具は持ち主にしか仕えないって言って、キャスターもそれを認めてる
999名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/19(土) 21:42:19 ID:RXDHBTOh
なるほど

ところでなのはポータブルにユーノ出ないってマジ?
隠しキャラで出るよな?
ねぇ先生、ハサン先生?!
1000名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/19(土) 22:15:31 ID:E+0UeOoZ
防御しかできないキャラが対戦ゲームでどう戦うのか…。
せめて攻撃魔法の二つ三つがあればねえ。
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