83 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/21(水) 21:48:50 ID:3IBsyWQJ
ttp://www.youtube.com/watch?v=8OLmnUqSVcg&feature=related 書いてみたかった……
真紅「鬼太郎、紅茶を淹れて頂戴」
鬼太郎(桃屋風)「すぐに淹れるから、ちょっと待ってて」
真紅「あら?、今日はやけに素直なのだわ………ってあなた、何者なの!?」
雛苺「やーん!!こんなのきたろーじゃないのー!!」
目玉おやじ(桃屋風)「そういうお前たちも、真紅と雛苺じゃないな!!」
真紅(桃屋風)「な、何よこれ!?」
雛苺(桃屋風)「うにゅ!?。お鼻が大きくなっちゃったのー!」
鬼太郎(桃屋風)「じゃあみんなで食べようじゃないか」
桃屋の、ご○んですよ
84 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/10/28(水) 16:24:22 ID:DazYBfqG
保守
やっとたくさん書きためた…では投稿します
みんなが居間に集まったところで会議が開いた。ねずみ男は先ほど、鬼太郎が水虎と決闘すると聞いて、鬼太郎に話しかける。
ねずみ男「お、おい鬼太郎、大丈夫かよ?。なんかあの妖怪すっげぇ強そうだったぜ!」
金糸雀「ねずちゃんの言うとおりかしら。妙に嘘つきっぽかったかしら」
鬼太郎「分かっているさ、奴が約束を守るとは限らない…。それに、以前あいつと戦った時には壺に封印するだけで精一杯だった…」
鬼太郎は顔を歪め、腕を組みながらう〜んと頷き、悩んだ。
他の人数も、どう倒すかが問題である、もし炎妖怪たちで蒸発させても、水蒸気としてまた復活してしまう恐れもあるからだ。
しかしその一方でねこ娘に抱かれていた雛苺は、自分のせいだと自分を責め込んでいた。
雛苺「…きたろー」
鬼太郎「ん?、何だい?」
雛苺「…ごめんなさいなの」
雛苺は鬼太郎に謝り、申し訳なさそうな表情で鬼太郎に頭を下げた。
その表情はあまりにも悲しそうに、今にも泣きだしそうだった。
鬼太郎はにこっと微笑み、雛苺の頭をなでて、優しく声をかけた。
鬼太郎「雛苺、君の責任じゃないよ、水虎のことをあまり知らなかったんだから…そんなに落ち込まないで」
雛苺「だって…ヒナのせいで…すいこが…グスッ」
彼女は、まだ責任があると思って泣きだしてしまった。
そこへ、雛苺を抱いているねこ娘が慰めた。
ねこ娘「大丈夫よ、誰も雛苺のことを責めていないわ、みんな貴女のことを大切に思っているの。だから泣かないで、ねっ」
ねこ娘がそう言うと、雛苺は辺りを見回すと、責めているどころか、みんなは彼女に優しく微笑んでいた………が、翠星石だけはぷいっとそっぽを向いていた。
ねこ娘も雛苺に優しく微笑んで、彼女の頬にキスをした。
でも、そこは泣き虫の雛苺はねこ娘の胸の中で泣きじゃくった。まるでねこ娘が彼女の姉に見えていた。
そして、その一方では……
金糸雀「(ねずちゃん、みんなにカナたちが水虎の入っていた壺を掘ったって言っていいのかしら?)」
ねずみ男「(やめとけ、言ったら言ったで半殺しにされちまうよ…)」
……と、本来の原因でもあり、思いっきりの責任であるねずみ男と金糸雀はヒソヒソと話していた。
確かに間違いなくねこ娘か薔薇乙女たちに半殺しにされてしまうのだ。
>>86 ◆
やがて、雪が降りしきるその日がやってきた。
鬼太郎たちは、水虎が来るのを待っていた。
真紅と鬼太郎が窓の外を眺め居ていた。その時に、雪に混じって霧のようなものがゲゲゲハウスにやってきた、どうやら水虎が来たようだ。
鬼太郎「(…来たようだ)」
ねこ娘「鬼太郎、大丈夫?」
鬼太郎「心配ないよ、君は父さんたちとここに居て」
水虎が来たのを確認して鬼太郎は入口から地面に飛び降りた。
それに続いて真紅も入口から飛び降り、ふわっと地面に着地する。
鬼太郎「やっと来たようだな、水虎」
水虎『ワシが来ないのだと思っておったのか?。甘いな鬼太郎…ワシは決闘するときは、約束を守るのでな』
自分を睨む鬼太郎に対して、水虎は霧から人型に変わる。しかし、油断を見せてはいけなかった。
真紅「それにしても、ずいぶん来るのが遅かったわね、こちこちに凍ってたのかしら?」
水虎『ククク……そう皮肉を言うのも今のうちだぞ小娘』
真紅は水虎をジロジロと睨み、皮肉を言った。しかし、負けじと水虎も皮肉を言い返す。
水虎『茶番はこれまでだ、やい鬼太郎…決闘場所はどこがいい?』
鬼太郎「地蔵ヶ原でいいよ、あそこなら僕もお前も戦いやすい」
水虎『フフフフフ……分かった、だが来なかった場合はあの小娘が死ぬのを望むんだな。ハハハハハハハハッ…………』
そう言い放ち、水虎はまた霧へと変化し、先に地蔵ヶ原に向かっていった。
その後に続いて、鬼太郎と真紅、水虎を封印するための壺を手に持つ蒼坊主も地蔵ヶ原へと向かう。蒼坊主が、真紅が付いてくることについて鬼太郎に問いかけた。
蒼坊主「よぉ鬼太郎、真紅ちゃんも連れてきて大丈夫か?」
鬼太郎「うぅん…僕は彼女に父さんたちと一緒に居ろって言ったんだけど……真紅が………
真紅『まだ自分の立場が分からないのかしら?、あなたはこの私の家来だから…私が付いて行くのは当然なのだわ!』
って、言ってて仕方なく…;」
蒼坊主「ははっ、そりゃあ災難だな」
真紅「あなたたち、聞こえているわよ?」
後ろから真紅の声が聞こえて、鬼太郎と蒼坊主はすぐさま話を止めて、地蔵ヶ原へと歩いて行った。
>>87 ・
・
・
・
ねこ娘「……鬼太郎」
鬼太郎たちが地蔵ヶ原に行ったのを見送った、ねこ娘が心配そうに窓を見つめていた。
彼女は、雛苺のことで心配でもあるが…何より一番心配なのは鬼太郎である。
……ギュッ
鬼太郎にもしものことがあったら……私……私……。
目玉おやじ「大丈夫じゃよ、ねこ娘」
ねこ娘が不安な顔をしているところに、おやじが声をかけた。
ねこ娘「…お父義さん」
目玉おやじ「鬼太郎はあの程度じゃ死なん、真紅や蒼坊主も居るんじゃ。安心せい」
おやじはそう言うと、湯でぬれたタオルで顔(?)を拭く。確かにおやじの言うことは正しいとねこ娘はそう悟った。
全国を周って悪妖怪を封印している蒼坊主と、鬼太郎と契約した真紅がついているから安心するも…やはり不安であった。
ねこ娘「………(負けないで……鬼太郎……!!)」
ねこ娘は、鬼太郎が無事に戻ってくることを祈った。そしてちゃぶ台でも、蒼星石も鬼太郎が無事であることを祈っていた。
蒼星石「………(鬼太郎さん……無事で戻ってきて…!!)」
ねこ娘と蒼星石は、涙を一粒流して、ずっと祈りづづける。しかしこれが、彼女たちの祈りが鬼太郎が勝つ勝利の奇跡だと思うのは知らなかった。
目玉おやじ「(くぅぅ……鬼太郎…蒼、真紅よ…無事でいとくれ)」
そして、茶碗風呂に入っているおやじも、あんなことを言ったものの…息子のことが心配である、それに蒼坊主や、今や自分の娘のように一緒に居る真紅のことを心配するのであった。
が、ここでは父親として…彼らの無事を考えるしかなかった。
翠星石「あれ?、そういえばチビ苺の姿が見えねぇですが…」
ねこ娘「え?!」
目玉おやじ「な、何?!」
翠星石の言葉に気づき、三人は家の中を見回す。そこには、いつも一緒に居るはずの雛苺の姿が無い!。一体、どこへ行ったのかと四人は雛苺を探す。
ねこ娘「雛苺ー!!、どこなの!?」
目玉おやじ「翠星石!雛苺はちゃんとここにおったか!?」
翠星石「ちゃんとここに居たですぅ!、ねこ妖怪とチビ目玉を見つめていて、またチビ苺を見ようとしたらどこかに消えちまったですぅ!」
蒼星石「!……まさか、雛苺…鬼太郎さんたちの後をついて行って地蔵ヶ原に行ったのかもしれない…」
ねこ娘・目玉おやじ・翠星石『!!』
三人は蒼星石の言ったことに耳を傾け、ハッとした。あの時の雛苺は、申し訳ない顔で、自分のせいだと重く責任を感じていたのだ。
そして、雪の降る道に、小柄でピンクのリボンを頭に付けた少女……雛苺が地蔵ヶ原へ走っていく。
雛苺「ヒナ、これ以上きたろーたちに迷惑かけるの嫌なの。ヒナがあのすいこを退治するの!、もうヒナは子供じゃないもん!」
自分の責任を感じて、雛苺はこの寒い雪の日の中、地蔵ヶ原に向かっていく、鬼太郎たちのことで頭の中はいっぱいだった。
彼女は走って…走って…そこで転ぶも、また立ちあがり走っていく、小さな靴と足跡を残して………。
しかし、雪は物凄く冷たくて、寒かった…まだまだ幼い雛苺には厳しかった、あまりの寒さに身体がぶるっと震えていた。
雛苺「がんばるの……みんなのためにがんばるの…」
少々ガクッと来るも、彼女はまだ走り続けた……ふらふらになっても、まだまだ走り続ける。
・
・
・
・
以上です、今回はここまでにしときます。
次回から戦いになります。
ところで、ドールって寒さを感じますのでしょうかね? 翠「そんなの知らねぇですぅ!」
ちょっと余談ですが、新妖怪千物語でのねこ娘の胸ってあんなにボインだったのに驚きましたw
保守
91 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/13(金) 18:35:18 ID:iIH+abcs
乙
保守
93 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/11/28(土) 20:57:49 ID:0P3DNj9x
保守
鬼太郎「真紅、紅茶を淹れたけど……真紅?」
ホーリエ「……」フワフワ
鬼太郎「ホーリエ、真紅を見なかったかい?」
ホーリエ「!!(来ないでぇー!!)」ヒューン
鬼太郎「あっ…ハァ。ねぇベリーベル、雛苺を…」
ベリーベル「!!(握りつぶさないでー!!)」ヒューン
鬼太郎「……;」
目玉おやじ「うん?、どうした鬼太郎」チャプチャプ
ねこ娘「まだホーリエたちとまだ仲良くなっていないの?」
鬼太郎「うん、まだ僕のことを誤解しているんだ…いつになったら仲良くできるのだろう?」
目玉おやじ「まぁ、無理もない。蒼星石を救う時に水銀燈との戦いを見てしもうたからのぉ」
鬼太郎「一種のトラウマってやつですか……思えばそうですね、彼女にレンピカを返してほしいと説得しようとああするしかありませんでしたから……」
あの時……
水銀燈「あらぁ、鬼太郎も何怒ってるのぉ?。真紅みたいにばかねぇ、クスクス」
鬼太郎「どうしてもレンピカを返さないつもりか?」
水銀燈「ハァ?、返さないわよぉ。それが何ぃ?」
鬼太郎「実はさっき、僕をずっとつけていたんだよ。この子が」ギュウゥゥ…
真紅「き、鬼太郎!?」
メイメイ(鬼太郎に握られている)「〜〜〜!!!(助けてぇぇぇ!!)」ジタバタ
水銀燈「ーっ!?。メ、メイメイ!」
鬼太郎「そう……君と一緒に居る精霊だ。いくら僕でも…君のやってることばかりは見逃せないよ?…」ギュウゥゥゥ
水銀燈「ひ、卑怯者!、メイメイを返しなさい!!」
鬼太郎「……返してほしかったら、レンピカを返すんだ」
水銀燈「やぁよ!!、誰が返すもんですか!!」
鬼太郎「そう…だったらこのまま握りつぶしてもいいんだね?」ギュウウウゥゥゥゥゥ
メイメイ(さらに握られる)「!!!(く……苦しい…!)」
水銀燈「あ…あぁ…!メイメイ!。わ、分かったわぁ!返すわよぉ!、返せばいいんでしょう!?。だからメイメイを返してぇ!」
鬼太郎「……」パッ(メイメイを放す)
メイメイ(水銀燈のところへ行く)「〜〜〜!!(泣)」
真紅「……;(お、鬼だわ…)」
人口精霊たち「……(こ、殺される!)」ガクガクブルブル
…………
鬼太郎「まさかアレ以来でホーリエたちに嫌われるなんて…そこまでひどくなかったんだけどなぁ」
目玉おやじ「まったく…最近の若者はアレぐらいで怖がるとはなっとらんのぅ…」ブツブツ
真紅・ねこ娘「十分ひどいわよっ!!!」
第3期のだるまの回の鬼太郎は鬼すぎるw
95 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/08(火) 00:04:24 ID:Dalddne3
ほ
97 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2009/12/21(月) 01:02:38 ID:+IGsOc8A
ほし
鬼太郎「やぁ、人間の皆さん。今日もクリスマスがやってきましたね、皆さんはクリスマスをどう過ごしますか?」
鬼太郎「家族と一緒に祝ったり…あるいは恋人と…とてもロマンチックですね」
鬼太郎「え?、僕や真紅たちはどう過ごすって?」
鬼太郎「そこはまだ、分かりません。でも、皆さんは楽しいクリスマスを過ごしてくださいね、メリークリスマス!」
99 :
水の妖怪! 水虎!:2009/12/31(木) 00:16:00 ID:dOwNKpPM
◆
地蔵ヶ原
そして、地蔵がたくさん並ぶ地蔵ヶ原では……鬼太郎たちが水虎が来るのを待っていた。
蒼坊主「さみぃな…あんにゃろ本当に来るんだろうか…?」
真紅「!、お出ましみたいよ」
真紅が支線の先で水虎を確認した。
林の奥から水虎が猛スピードで鬼太郎たちに襲いかかる、だが間一髪で三人はちらばって避ける。
ところが、水虎はUターンし…大笑いしながら、また襲いかかってきた。
ブオオオォォォォォオオオ!!
水虎『フハハハハハハハ!!!』
鬼太郎「戦いのゴングは無しということか!」
蒼坊主「どうやらそのようだぜ!、かかってきな!水虎!!」
水虎『バカめ!、このワシに勝てると思っておるのか!』
ブオオオン!!
鬼太郎「くっ…!、すばしっこい奴だ!」
水虎『フフフフフ…さぁ、誰から始末してやろうか?』
真紅「それなら、まずは私がお相手願いするわ」
ブワァァッ
水虎『何っ!?、ぐわっ!!』
上品な少女の声と共に、水虎の周りから花弁が舞う、水虎はその花弁を自分に攻撃した人物───真紅を睨む。
彼女は得意な顔で手のひらから花弁が舞っていた、それを確信したか水虎は真紅に突進をする。
ゴオオオォォッ!!
水虎『小娘無勢めがぁ!!』
フワッ
真紅「あら?、あなたの攻撃はその程度かしら?。クスクス…液体妖怪にしては弱すぎなのだわ」
水虎『!………では先に貴様を殺してくれる!!』
真紅はクスクス笑うと、ずっと昔…蒼星石に放った皮肉と同じように水虎を挑発する。
そう、真紅は水虎を挑発して自分がおとりになり、後ろから鬼太郎たちに攻撃させる作戦だ。
意図も簡単に水虎は彼女の皮肉に挑発され、顔を真っ赤にして真紅を襲うも……またも真紅の花弁攻撃で目潰しになり動きが不自由になるも、真紅を追いかける。
真紅「ほら、私はこっちよ?。ついてこれるかしら?」バッ
今回は久々の続きなのに、少なめなのでここまでです。
来年からはたくさん続きを書く予定です。それでは皆様、良いお年を
100 :
【776円】 :2010/01/01(金) 13:06:15 ID:dPzANEVa
あけおめ。
規制かかりまくって去年後半はレスしてなかったけど、良くのこってたなこのスレ。
>>100 あけましておめでとう、そして今年もよろしくお願いします
本当、よく残ってましたねこのスレ…ある意味すごいですよ
鬼太郎「はい、雛苺、僕からのお年玉だよ」
雛苺「わーーい!うにゅーだぁ〜!」
鬼太郎「今度から翠星石にとられないように気を付けるんだよ」
雛苺「うん!きたろーありがとうなのー!」
真紅「まったく……雛苺ったら、子供なんだから……あぁ、くんくぅん」スリスリ
目玉おやじ「お前もまだまだ子供じゃのぅ」バシャバシャ
妖怪長屋
砂かけ婆「ほれ、蒼星石と翠星石のお年玉じゃ。無駄遣いはするんじゃないぞ」
蒼星石「ありがとうございます、マスター」
翠星石「ふ、ふん…!。きょ…今日ぐらいはありがたく受け取るですぅ!」
子泣き爺「ありゃ?、おばば、ワシにお年玉はないのかえ?」
砂かけ婆「このバカ爺が!!、家賃も払わず翠星石がせっかく貯めた金で酒飲んでおる奴に誰がお年玉なんぞやるかぁ──っ!!!」
子泣き爺「いやじゃいやじゃ〜〜〜!!、ワシもお年玉が欲しい〜〜びえーーーーん!!!」
翠星石「そ、蒼星石…翠星石の今年の目標は…おじじに金を取られないように努力するですぅ。このままだと翠星石のお金が素早くなくなっちまうのですぅ;」
蒼星石「うん、その時は僕も応援や手伝うよ;」
102 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2010/01/15(金) 18:51:13 ID:+Yycy3Kn
田の中さんが亡くなって、さらには閻魔大王や4期主の盆の郷里さんまで死んだショックで書くのが止まってしまった
どうなるのだろ…?アニメ鬼太郎は…
お悔やみ申し上げます
ホント規制が多いな。
田の中氏に続いて郷里氏までも…
声優界がますます寂しくなるなぁ…
保守
106 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2010/02/03(水) 00:38:31 ID:qrDev45L
ho
109 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2010/02/27(土) 18:09:58 ID:yjdYlSd4
ほし
途中で失そうしてたけど、やっと続きがだいぶたまった
フワッと真紅は飛んで、鬼太郎たちから離れる、それにつられて水虎は彼女のあとを置いてかけいった。
蒼坊主「どうやら真紅の作戦にひっかかってくれたぜ!、俺たちも行こうぜ!」
鬼太郎「うん!」
真紅が自分たちの視線から見えなくなるのを確認し、鬼太郎は「一反木綿!」と大声で呼んだ。
その時、彼らのすぐ後ろでズボッと音がするとそこに現れたのは・・・
一反木綿「あーも〜!寒か〜、雪の中で待ってるのはこりごりたい」
雪の中から一反木綿が、いつから居たのかガバッと出てくる、木綿であるの彼は白いので雪に混ざりこんでてはどこに居るのか分からないので
鬼太郎たちとずっと待機していたのだ。ブルブルと一反木綿は震えている、何時間も雪に埋まってたらそうなる。
鬼太郎「よし!、真紅の後を追ってくれ」
一反木綿「わし雪ん中は苦手たい!、それにすぐ飛ぶのも無理じゃけん」
蒼坊主「ゴチャゴチャ言うなよ、行けるとこまで行くんだ」
一反木綿「もぅ2人して人使い荒いんよ、ほな乗りんしゃい!」
ブツブツ言いながら一反木綿は、シュルルルと鬼太郎たちの足元に滑り込む。
そして鬼太郎と蒼坊主は一反木綿の背中に乗ると一反木綿は急いで真紅の後を追った。
その頃、真紅は水虎のおとりになりながら、水虎の目をめがけて花弁攻撃で目潰しを何回も繰り返していた。しかし……
スタッといきなり彼女は池の目の前で飛ぶのをやめて地上に着地した。水虎はそれを確認したか、追いつめたと思い、水蒸気状態から人型に代わり、あざ笑った。
水虎「ふははは、ついに諦めたか?小娘。観念するがいい」
真紅「観念しろですって?、無駄よ、私を池に引きずりこんで私にとりつこうとする考えは甘いわ。池はとっくに凍ってるのよ?」
水虎「ククク……中々考えるのぅ、だが後がないであろう?」
真紅「………ッ」
その台詞に真紅はハッとし、手持ちのステッキを構え・・・そして水虎に襲いかかるも、水と似る水虎は自分に襲ってくるステッキをうまく避けきり・・・・
そして再び水蒸気となり、真紅の目線からごまかした。
真紅は消えた水虎に一瞬戸惑ってしまい、キョロキョロとあたりを見回した、だが、水虎はどこにも居ないのだ。するとその時、彼女の後ろから・・・・
真紅「ーッ!……キャッ!?」
水虎「ククククク……身体を縛られてはもうあの変な術を使えまい」
真紅「は、放しな…さ…くっ…!」
どこからか現れたかのように人型に変わった水虎が今度は蛇のように変わり、真紅の身体をぐるぐる巻き付け縛り上げた。
これでは真紅は花弁は出せない、ステッキも使えない、そして彼女の人口精霊でもあるホーリエも呼び出せず・・・身動きができない状態だった。
下手に動いてしまえばあっと言う間に絞め殺されてしまう、その時だ、後ろから猛スピードで一反木綿が水虎めがけて突っ込んできた。
一反木綿「女子をいじめる奴はわしが許さんばってん!!」
一反木綿は怒りながら真紅を助けようとしたが、素早く水虎は水蒸気になり、真紅から離れた。そして・・・
ドガァッ!!とものすごい音と共に思いっきり真紅に体当たりをしてしまった。
真紅「ぶっ!!」
一反木綿「あ、あら〜……真紅ちゃん、ごめんね」
真紅「…………。」
一反木綿「いやワシ、わざと体当たりしたわけじゃないんよ?・・・あの、水虎から助け出さんとしたまでたい」
誤って真紅に思いっきり体当たりしてしまった一反木綿は真紅に謝るものの、身体はビクビク震えていた。ずっと前真紅にひどい目に遭わされたのがトラウマなのだ。
その真紅はと言うと・・・レディとあろう者が情けなく大の字倒れしていた。こんな姿をあの水銀燈が見ていたら大爆笑ものだった。
真紅はむくっと起き上がって、何も言わず服についた雪を払う仕草をする、そしてフハッ!と鼻息を出し、ギロッと一反木綿を睨み、彼に聞こえるように「……後で覚えておきなさい」と小声で言う。
一反木綿は涙目だったがそんなのは無視して、先ほど一反木綿から飛び降りた蒼坊主と鬼太郎が空の上から地上へ着地した。
鬼太郎「大丈夫かい?」
真紅「えぇ。いきなり身体に巻きつくなんて…あの妖怪は卑劣なのだわ!」
蒼坊主「卑劣はともかく、奴さんがまた来たぞ!」
真紅「本当にいやらしい妖怪ね…!」
蒼坊主の言うとおり、水虎はまたやってきたのだ。
そして水蒸気となっていた身体が段々と人型に変えていく。
真紅と蒼坊主は二手に分かれ・・・鬼太郎は水虎から離れるようにジャンプをすると、両足のリモコン下駄を水虎めがけて蹴り出す。
ところが、二つのリモコン下駄は水虎をスーッと透き通ってしまった、リモコン下駄はUターンをし、鬼太郎の両足へと戻る。
真紅「(鬼太郎の下駄が通じない…!?)」
鬼太郎「…だめか」
水虎「…言ったはずだ…俺様の身体は水のようなもの、殴られても斬られても痒くもないわ!」
鬼太郎「そんなことは分かっているさ……だったら」
そう言うと鬼太郎は勝ち誇ったような笑みを水虎に見せた。
彼が一体何をしようというのか?と水虎はちょっとだけ隙を見せてしまった。
鬼太郎「これでもくらえ!!」
そうすると鬼太郎は地面に落ちる前に素早くちゃんちゃんこを脱ぎ、そして水虎へ向かって投げつけた!
水虎はしまった!と絶句してしまい、逃げようとしたがもう遅かった、ちゃんちゃんこは水虎を一気に包み込み始めた。
112 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2010/03/20(土) 21:18:31 ID:TEx6lEop
あげ
ふむ、乙。
スレタイが一瞬「ゲゲゲのゲーセン」に見えた
保守
やっと最後まで書けたけど、やけくそで最後は手抜きになってます。
水虎「ふがーっ!!」
鬼太郎「よし!、真紅!花弁を!」
真紅「分かったわ、ホーリエ!」
鬼太郎の合図で、真紅は懐からホーリエを呼びかけた、ホーリエは手のひらの上をくるくる舞う。
そして真紅はちゃんちゃんこに包まれている水虎めがけて、花弁で包み込むようにする。
ブワァッと花弁はちゃんちゃんこと共に水虎を丸く包む、水虎は苦しそうに「むが〜〜〜!!」と呻き、とうとう花弁とちゃんちゃんこの力に負けてしまい、桜餅状態と化していた。
水虎を完全に動けなくした鬼太郎と真紅は、互いに顔を合わせて微笑んだ。
鬼太郎「これで身動きができないようだ」
一反木綿「いやぁ、やっとまた封印できるたい」
蒼坊主「それにしても、今回はやけに捕まったな…」
真紅「ぶつぶつ言っている暇があるなら、早く札を貼って頂戴」
蒼坊主「へいへい…(なんかなぁ、本当にあっさりしすぎだぜ)」
真紅に厳しい言葉を言われるも、そういうことは気にせずココンの札を取りだす蒼坊主。
だが、蒼坊主はある違和感を感じていた。あの厄介者である水虎がこうもあっさり倒されたのだ。
蒼坊主「(どうにも嫌な予感がするぜ…)」
何か裏があると思い、蒼坊主はそう疑問に重いながら水虎のところに向かう。その時、鬼太郎の後ろからポフッと背中に何か倒れてきたのに気づいた。
鬼太郎は「えっ?」と驚き、後ろを振り向いた途端…背中にもたれかかったその正体に全員はさらに驚き、真紅が声を出した。
真紅「雛苺!?。」
そう、先ほど鬼太郎にもたれかかったのは雛苺だった。彼女は方っぽの靴をどこかに無くしたままこちらに駆け寄ってきたのだ。
何故雛苺が?、と疑問に思うばかり、雛苺を抱き上げながら鬼太郎はねこ娘たちが居るか確認するも、雛苺が1人だけ。
蒼坊主「おいおい、まさかと思うが1人で来ちまったんじゃ?」
鬼太郎「そのまさかですよ、蒼兄さん。でも、なんだか雛苺が全然動かないんだ…どうしたんだろ?」
真紅「おそらく、ここに来た時にネジが切れたのよ。まったく…いつもこの子には世話が焼けるわね」
そういつもの口調でしゃべっているも、ちょっとだけホッとした表情を見せる真紅。
蒼坊主は「やれやれ」と言った表情で苦笑いをしていた。
しかし、彼らは肝心なことを忘れていたのだった。
ちゃんちゃんこと花弁で固められていた水虎が霧となり、ちゃんちゃんこから抜け出していた。
その途端、最初に気が付いた真紅はすぐに水虎の方を向く。時すでに遅く、水虎は抜けだした瞬間に鬼太郎を背後から襲いかかろうとしていた。
真紅「鬼太郎!逃げなさい!」
水虎が狙っているのはもちろん、今鬼太郎が抱きかかえてる雛苺だ。真紅は今度は鬼太郎も狙っているのだと勘づき、大声で鬼太郎呼ぶも、もう遅かったのだ。
鬼太郎「しまった…!」
水虎は巨大な竜巻となり、鬼太郎に襲いかかった。
鬼太郎は竜巻から出ようともがくも、雛苺と強風でうまくいかなかった、そのままグルグルと回され始めた。
真紅「鬼太郎!」
蒼坊主「だめだ!行くんじゃねぇ!」
真紅は声を荒げて、鬼太郎と雛苺に駆け寄ろうとしたが、蒼坊主が真紅を止める。だが、真紅は落ち着かなかった、いつもより荒げてる様子だ。
真紅「鬼太郎と雛苺を見捨てるつもりなの!?」
>>117 蒼坊主「そんなつもりは無いが、もしお前さんが奴さんに攻撃したら鬼太郎たちまでやられちまう!」
その言葉を聞くと、真紅は奥歯を噛みしめた、確かに今、水虎を攻撃したら中の2人に食らってしまうのだ。
真紅は、鬼太郎と雛苺を救えない自分を恨んだ。そして、竜巻の中から鬼太郎と雛苺が出てきた、鬼太郎はあまりの回転に目を回していて、雛苺を放してしまった。
ついに鬼太郎は倒れてしまった。そのすきに、水虎は鬼太郎の口が開いているのに気づいた。
水虎『ククク…バカな奴め、口を開けたまま気絶しておる。ちょうど良い、あの小娘はやめてこいつの身体の中に入ってやるか』
雛苺のことは諦めたか、今度は鬼太郎にとりつこうという魂胆だ。水虎は鬼太郎の口めがけて身体の中に入って行った。
蒼坊主と真紅は竜巻が止んだところで、急いで駆け寄る。蒼坊主は雛苺を抱き上げて、鬼太郎の所に向かった。
そして、真紅は鬼太郎のちゃんちゃんこを取りに行き、そして鬼太郎に近づこうとしたその途端、ムクッと鬼太郎はいきなり起き上ったのだ、これには真紅は驚き尻もちをついてしまった。
真紅「きゃっ!!鬼太郎?」
蒼坊主「おーい!鬼太郎、無事だったか?」
鬼太郎「…………。」
しかし、鬼太郎は何も返事はせず、いきなり雪の山へ駆けだした。一体どうしたのだろうか?。
すると、何をしようとしたのか鬼太郎は雪の山に飛び込み、そのまま雪の中に居座った。
この不自然な光景を真紅は唖然として、蒼坊主に問いかけた。
真紅「ね、ねぇ…鬼太郎はどうしてしまったの?、まさか水虎にとりつかれておかしく…」
蒼坊主「いや、そうだったら俺たちも襲うはずだ。違うとしたら鬼太郎の奴…ハハーン、あいつのやりそうなことだ」
真紅「え?」
蒼坊主「まぁ見てれば分かるさ」
真紅「えっ…あっ、えぇ」
蒼坊主は鬼太郎の不自然な行動を見てやはりと思ったが、真紅の場合は頭にはてなをいっぱい出していた。
やがて、数時間が立ち・・・やっと鬼太郎が雪の中から出てきた。何故か、勝ち誇った笑みを浮かべていた。
その途端、鬼太郎は手を口の中に突っ込ませ、そして口の中から大きな氷の物体を取り出した。それは先ほど、鬼太郎にとりついた水虎の凍った姿なのだ。
鬼太郎「どうだ水虎?、俺の体は雪より冷たかっただろ?」
蒼坊主「ぷっははははは!お前のやりそうなことだ!。まさか水虎を凍らせちまうたぁ!」
鬼太郎「ハハハッ!、水虎の奴はコチコチに凍ってて物も言わなくなりましたよ」
真紅「…………」
蒼坊主と鬼太郎は水虎が凍ったのを見て笑っていたが、真紅の場合は顔を引きつらせながらこう思った。
真紅「(私ったら…本当にとんでもないのと契約してしまったのかしら…;)」
>>118 でも、そう考えるも後に真紅もクスッと笑い、次第には鬼太郎たちと共に爆笑してしまった。
その後、真紅は鬼太郎にちゃんちゃんこを渡した、ちゃんちゃんこを着終わった鬼太郎は雛苺のねじを回し、起きた彼女に「あまり僕やねこ娘たちに心配かけさせないでよ、めっ!」と叱った。
そうして、彼らは一反木綿に乗って横町まで帰っていく。
横町に戻り、子泣き爺と蒼星石が凍った水虎を粉々にして壺に入れ、蒼坊主が札を貼り、そしてねずみ男が水虎の入った壺を埋めた。
何故かねずみ男だけは傷だらけだ、鬼太郎は理由を聞くと、金糸雀が正直に謝り、逃げ出そうとしていたねずみ男をねこ娘・翠星石・蒼星石が成敗をしたらしい。
そして翠星石も、責任を感じて雛苺に先ほどのケーキの件について正直に謝るが、雛苺はもう気にしないと言い、仲直りをした。
そして、その数日・・・・
─ゲゲゲハウス─
雛苺「びえええええ!!きたろー!翠星石がまたヒナのうにゅー盗ったのー!」
鬼太郎「もう、またかい?。翠星石」
翠星石「ちーがーうーですぅ!、チビ苺が翠星石のレースを変な風に結んだです。ほら、ほーら」
雛苺「自分でやったの!翠星石のスカポンタン!!」
翠星石「翠星石がスカポンタンならお前はカスですぅ!」
雛苺「やーー!!」
いつものように、2人は鬼太郎の周りで大ゲンカをし始める。
せっかく茶碗風呂を楽しんでいた目玉おやじもとうとう怒った。
目玉おやじ「こらー!2人とも少しはいい加減にせんかーっ!!」
鬼太郎「まぁまぁ、父さん」
鬼太郎は怒る目玉おやじを嗜めた後に、窓辺から真紅が声をかけた。
真紅「フィナンシェにはアッサムティーを合わせなさいと言ったはずよ、淹れなおしなさい!」
相変わらずの命令に鬼太郎は「ハイハイ」と答え、そして今度はあの蒼星石も・・・。
蒼星石「それに、お茶の温度は適温にですよ?」
>>119 と、厳しい目で鬼太郎にそう伝えた。鬼太郎はハァとまたため息をしながらちょっと笑っていた。
家の中からは翠星石と雛苺の騒ぐ声に混ざり、コオロギや鈴虫らがゲゲゲの歌を合唱していた。
・・・今日のゲゲゲの歌は大げんかのゲゲゲの歌だった。
ゲッゲッゲッ ギャーギャー ゲッゲッゲッ ギャーギャー ゲッゲッゲッ……
おわり
ゲゲゲのローゼン
鬼太郎「はい、アッサムティーだよ」
真紅「紅茶がぬるいわよ!」
蒼星石「ダメです、淹れなおしてください!」
鬼太郎「あははっ…ダメか」
真紅「いいこと?鬼太郎、温度は95度以上…あなたはまずそこから学びなさいとあれほど・・・(くどくど)」
鬼太郎「(やれやれ、君っていつも紅茶にうるさいんだから・・・)」
蒼星石「さて、次回はどんな妖怪でしょうか?」
シルエットに妖怪の姿が映る
サブタイ:「かまぼこ -Kamaboko-」
真紅「お父様、鬼太郎はどこに行ってしまったの?」
目玉おやじ「あぁ、鬼太郎は今旅に出とるよ。たまにあるんじゃ」
真紅「なんですって!?、主人である私を差し置いて旅なんて!?…家来としてもっとしつけしないと」
目玉おやじ「いやいや、いいんじゃよ。たまに1人で旅させるのも良いものじゃ。それに、いつも真紅にガミガミ言われてしもうてはのぉ……」
真紅「ぐっ…そ、それにしてもこのか…かまぼこ、黄色と黒のしましまね」
雛苺「鬼太郎のちゃんちゃんこみたいなのー」
目玉おやじ「な、なぬっ!?。そ、それを食っていかん!!」
真紅「次回、ゲゲゲのローゼン…」
目玉おやじ「鬼太郎〜〜〜!!」
妖怪:半漁人
と言うことで、水虎の話を終えましたが・・・オチが物凄く弱くてそして面白くなくてすみませんです。
次こそはちゃんとしたSSを書こうかと思います。
水虎の話で何カ月もこのスレに来れませんでした、そろそろ薔薇水晶と鬼太郎を戦わせようかと思います。
薔薇水晶の話は妖怪大相撲の話を混ぜようか考えております
それでは、投稿を終了いたします。
122 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2010/05/07(金) 00:30:16 ID:2gTrQusX
保守
保守
真紅「雛苺!、かまぼこは一人2枚よ」
さわやかな青空、ゲゲゲハウスはいつものように騒がしくなる。その騒がしさは朝食からはじまるのであった。
雛苺「うーー!」
真紅「うーじゃないでしょ?、それに貴女、またピーマンを残しているわね?。食べなさいっていつも言ってるでしょ!」
本来ならば、鬼太郎と目玉おやじが静かに朝食を食べているはずなのだが・・・
その騒がしい原因は真紅と雛苺が来てからであった。最近、朝食のマナーを厳しく言う真紅は、雛苺にかまぼこは一人2枚など、ピーマンを食べろなどガミガミうるさく言っている。
雛苺「いやー!ピーマンやなのー!!」
真紅「まだ自分の立場が分からないの?。いいから食べなさい、誰の家だと思ってるの?」
目玉おやじ「ワシの家じゃよ」
ギャーギャーうるさい中、茶碗風呂(今回はみそ汁風呂)で入浴中に真紅に冷静に突っ込む目玉おやじだが、すぐ風呂に夢中になってぶくぶくと味噌汁にもぐっていく。
真紅は「こんなときに鬼太郎が居れば・・・」とブツブツ愚痴を言い始める。
今、彼女たちのミーディアムである鬼太郎は旅に出ていない。
一人でふらりて家を出て、日本のどこかをカランコロンと歩きまわっているのだ。その後に何カ月したらふらりと帰ってくる。
その間に、目玉おやじは真紅と雛苺の3人で交代しながら妖怪ポストにチェックだけをしているも、真紅はその事に不満たらたらであったが、ちゃんとチェックはしている。
もし、事件が起きれば、目玉おやじや妖怪横町に住んでいる妖怪たちは「霊派」を飛ばし、鬼太郎に知らせ、霊派を感じると鬼太郎はすぐさま帰ってくる。
だが、問題は薔薇乙女たちだ。蒼星石や翠星石は帰るのを待つと言うも、雛苺と真紅だけはブーイングの嵐であるため、目玉おやじは真紅と雛苺は大丈夫なのかと心配だ・・・。
その後、朝食を終える真紅。
真紅「あら?、また会ったわね。私はローゼンメイデン第五ドール、真紅よ」
真紅「あなたたちも分かってる通り、私の家来である鬼太郎が今は居ないのだわ」
真紅「お父様の話では、あの子は時々あてのない旅に出ることがあるらしいの。」
怒りを抑えれないか、眉をひそめる真紅
真紅「しかも行き先も決めてないで勝手に旅なんて・・・主人である私を何だと思ってるのかしら?。」
真紅「今回は、鬼太郎が旅をしている途中で起きた話よ・・・私が居ないと鬼太郎は情けないわね」
真紅は大きなため息をしつつ、紅茶をすする。
真紅「な・・・何よその目・・・べ、別に私は鬼太郎を心配しているわけじゃないのだわ!、勘違いしないで頂戴!」
>>125 カランコロン・・・・・。
下駄の音を軽やかに鳴らしながら、鬼太郎は、とある浜辺を歩いていた。
松の林に囲まれた人気のない岩場だ。
ザザーン、ザザーン・・・・・・。
どこまでも続く波の音が、耳に心地よく響く。
とても天気の良い昼下がりだ。太陽がポカポカと体を温めてくれたり、そこに涼しい潮風が吹く・・・
綺麗な色をした青い海は美しく広がり、かぐわしい磯の香りが鼻をくすぐる・・・。
鬼太郎「ふぅ・・・結構綺麗なところだなぁ、これなら息抜きできるよ・・・」
鬼太郎はそう言いながら、のんびりと旅を楽しんでいた。
いつも、悪い妖怪と戦ったりするのだが・・・真紅の紅茶を淹れたり、彼女の命令を聞いたりや雛苺をあやしたり・・・
翠星石の愚痴を蒼星石と聞いたりなど、のんびり出来る今までの日常は夢のように消え、家事を勤しむ主婦のようにしている鬼太郎にとってはとても言い息抜きだった。
鬼太郎は、岩場で横になり、松の林の日陰の下でぐっすりと休んでいた。
鬼太郎「真紅たちも連れてくれば良かったかな・・・でも、今はうるさい真紅も居ないし、昼寝が出来るな・・・」
松の林が風邪で揺れる音を聞きながら、鬼太郎はちょっとだけ真紅たちのことを思い浮かべるも、すぐに熟睡してしまった。
鬼太郎はのんびりとこの穏やかなひと時を過ごしていた。
だが、その穏やかなひと時もそう長くは続かなかった・・・鬼太郎がグーグーと寝ていると・・・。
???「助けてくれー誰かー!!!」
突如、ただならぬ悲鳴が聞こえてきたのだ。
鬼太郎「!!」
その悲鳴に便乗し、鬼太郎は、急いで起き上った。しかもさっきの声は、人間の耳には聞こえないのだ。
鬼太郎「何だ?、今の?・・・誰なんだ?」
鬼太郎は急いで辺りを見回す、しかし・・・どこを見回してもその声の主は見つからない。
鬼太郎「(一体誰なんだ?、何が起こってるんだ?!・・・ん?)」
すると、鬼太郎は声のする方に耳を傾け、そして気づいた。
かまぼこ -Kamaboko-
>>126 奇妙な物が見えたのだ、ここから離れた松の木の根元に、人間のようなものがうずくまっているのだ。
先ほどの声はそこから聞こえてくるのだ。
鬼太郎「どうかしましたか?」
鬼太郎はすぐに、そちらへ近づいてみた。
すると、近づくにつれて・・・鬼太郎の妖怪アンテナがぴぴっと激しく上を向く。
鬼太郎「妖気を感じる。まさか妖怪が・・・!」
嫌な予感をしながら、鬼太郎は急いで駆け付ける。そして・・・
鬼太郎「あっ!!」
駆け付けた鬼太郎は、思わず声を上げた。
なぜならそこにうずくまっていたのは、人間ではなかったからだ!。
今回はここまでにします。
この話の場合、薔薇乙女たちの出番が少ないような・・・続けられるか不安・・・
129 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2010/05/27(木) 08:47:14 ID:Tx0Reg+I
保守
なるほど
ハルヒ=続編好調・フィギュア新モデル続々・映画化
なのは=続編好調・フィギュア新モデル続々・映画化
ローゼン=なしですぅ・なしですぅ・なしですぅ←www
決勝占有率はらきすたとナージャ
単独勝数はなのは
本戦記録は咲にまで破られたローゼン
通算勝利も今年咲となのはに抜かれて終了
もともと初年度優勝も逃してる陣営、ローゼン
またお前か
>>132 ごめんなさい
足もとまで垂れた長いざんばら髪、らんらんと光る目。さらに鋭い牙の生えた大きな口、手の爪も鋭くとがり、足首はまるで魚のヒレのようだ・・・。
それに何より驚くのは、そいつの体中を覆う青紫と緑色のうろこだ。
人間とも魚ともつかない不気味でブサイクな姿。こんな姿をした妖怪は一人しかいなかった。
鬼太郎「(あいつは確か、半漁人・・・!)」
半漁人とは、半分は人間の姿だが、半分は魚という姿をした海に住む妖怪である。
鬼太郎「(じゃあさっきの悲鳴はあいつか?、でも違うな・・・あいつは悲鳴を上げるような奴じゃない)」
半信半疑で鬼太郎はそう思った。しかし、半漁人は鬼太郎が来ても無視し、別のことで夢中になっている。
鬼太郎は半漁人が両手で何かを掴んで、鋭い牙で懸命に噛みついているのを確認した。もっとよく見てみようと考え、少しずつ半漁人に近いづいた。
鬼太郎「(ん?・・・アレはウミガメ?。じゃあさっきの悲鳴はあのウミガメだったのか!)」
そう、先ほどのあの悲鳴はウミガメが叫んでいたのだ。半漁人に捕まってしまい、奴に食べられようとしているのだ。
どんなに固い甲羅でも、半漁人の牙にかかれば、無事では済まない。
ウミガメ「助けてくれー!!、まだ死にたくないィィ!!」
必死で半漁人から逃れようとウミガメは抵抗しているも、無駄だった。
このままでは、甲羅は噛み砕かれてしまう。ところが、次第に甲羅からミシミシと軋む音が出てきた。
もちろん、このような事を見過ごす鬼太郎ではない。
鬼太郎「おい!、待て半漁人!」
すぐに半漁人に向かって呼びかける、食事の邪魔をされた半漁人は、不機嫌そうな顔で振り返った。
半漁人「なんだお前?、失礼な奴だ。人が食事中だと言うのに・・・」
そう言うと、またガブッとウミガメにかみつく。鬼太郎の話を聞こうともしない。
噛みついた瞬間、ついにウミガメの甲羅にひびが入った。ひびが入った衝撃と苦痛に耐えられなく、ウミガメは大きく泣き叫んだ。
鬼太郎「やめろって言ってるのが分からないのか!?」
鬼太郎はついに怒り、半漁人の背中めがけて、リモコン下駄を蹴りあげて飛ばした。
ゴッ!ガッ!
半漁人「ギャッ!!」
ドタッ!
下駄攻撃にたまらずウミガメを放り出し、半漁人はひっくり返ってしまった。
鬼太郎はそのすきに、落ちたウミガメを拾い上げ、じゃぼっと海の中に放り込んだ。
鬼太郎「ほら、早く逃げるんだ」
ウミガメ「ありがとうございます!」
鬼太郎「お礼はいいから、急いで逃げるんだよ」
ウミガメは喜んで、深い海の中へと逃げて行った。
鬼太郎はホッと胸をなでおろした。
鬼太郎「ふぅ、これで一安心だ」
・・・・・しかし、半漁人の方はそうはいかない。立ちあがって鬼太郎に抗議をし始めた。
半漁人「おいお前!、よくも俺の昼飯を逃がしやがったな!」
鬼太郎「お前に怒鳴られるほど、僕はあのウミガメを放っておけないよ。それが嫌なら、二度とウミガメを食べないことだな」
半漁人「何だと・・・、ちょっとばかし痛い目に遭わんと分からんようだな!!」
鬼太郎に言い返され、カンカンに怒った半漁人は、いきなり海の方へ向くと・・・。
半漁人「おーーーーーーーーーーーーーーーーーい!!!」
大きく息を吸い、鬼太郎に響くほど叫んだ。まるで誰かを呼ぶように・・・。
そんな中、鬼太郎は・・・
鬼太郎「(こいつは一体、誰を呼んでいるんだ?)」
と、不思議そうな顔で半漁人をジッと見ていた。
すると、突然波の音が変わった。さっきまでの「ザザーン」という、穏やかな音ではなく・・・ざわざわとうなりをあげて、たくさんの飛沫が飛んでくる。
鬼太郎「い、一体何事だ!?」
鬼太郎は用心し、身構えようとした時に、海の中から何か飛んでくなく巨大な影が浮かび上がったのだ!。
ザバーッ!!!
盛大に波を割って現れた者・・・・・・。それは10メートル以上あろうかと言う、絶句するほど大きなイカだったのだ!。
赤紫色の身体から生えた長い10本の足が、波間でうねうねと踊っている。
鬼太郎「何だこいつは!?」
鬼太郎はギョッとした。こんな巨大なイカは、今まで見たことも無い。
半漁人は驚く鬼太郎に向かって、得意げに言った。
半漁人「どうだ?、こいつは俺の子分の大イカだ!。俺の昼飯を逃がしたお返しに、テメェを大イカの昼飯にしてやるぜ!」
鬼太郎「なにっ・・・!」
この場から離れないとまずい!。と考えた鬼太郎は慌てて逃げようとする・・・だが、誰よりも早く、大イカの長い足がヌルヌルと伸びてきて、鬼太郎の身体をす巻き
にしてしまった。
鬼太郎「うわっ!!」
あまりの速さに、毛針やリモコン下駄、なおかつちゃんちゃんこも使う暇もない。
たちまち鬼太郎は海の中へ、ザブンと勢いよく引きずり込まれた。
ゴボゴボゴボゴボ・・・。
鬼太郎「(ぐっ・・・苦しい・・・!)」
苦しそうに口から泡を吐きながら、海の底へ沈んでいく鬼太郎。
大イカの巨大な口はもうすぐ近くまで迫っている。
鬼太郎「(しまった!、食べられる・・・・・・!)」
鬼太郎は焦ったが、流石に水の中です巻きにされては、身動きが出来ない。
なすすべもなく・・・イカの餌となってしまった・・・。
半漁人「・・・ざまぁみやがれ。俺を怒らせたのが運のつきだったんだよ、ははははははははっ!!」
鬼太郎の最期を見届けた半漁人は、牙だらけの口を開けて、愉快そうにゲラゲラ笑った。
・・・・・・・。
─そして、その頃のゲゲゲハウスはと言うと・・・
目玉おやじはねこ娘に頼んで妖怪アパートに連れてってもらった。子泣き爺と将棋をしに行くのだろう。
そのため今は、雛苺と一緒に留守番をしていた。雛苺はお絵かきに夢中で、真紅は窓辺で本を読んでいる。
真紅「!」
その時、真紅は嫌な寒気を感じた。
ゾクッとするような嫌な寒気が、鬼太郎の身に何かあったのかもしれない。
真紅「(鬼太郎・・・)」
旅に出た自分のたちのミーディアムを心配し、本を閉じ、空を眺めた。その時・・・。
ピシッ・・・、パリン!
ちゃぶ台から、何かが割れる音がした。真紅と雛苺はその音に反応し、ちゃぶ台を見ると・・・
鬼太郎の茶碗が見事に真っ二つに割れていた、真っ二つになった茶碗は、グラグラと揺れ、次第に止まった。
何もしていないはずの茶碗は割れると、必ず嫌な予感がするのだ。
雛苺「うゆ、きたろーの茶碗が割れたの!」
真紅「寒気がすると思ったら・・・やっぱり・・・」
雛苺「真紅?」
真紅「なんでもないわ」
そう答えるも、真紅は嫌な予感がしなければいいと思った。
真紅「(鬼太郎、大丈夫かしら・・・)」
真紅は不吉な予感を感じながら、鬼太郎が無事、帰ってくるように空を見上げたまま祈った。
水銀燈「あらあらぁ、今日は暇つぶしに本を読んでないわぇ」
真紅「!?。ってきゃぁ!」
いきなり窓からぬぅっと現れたのは、薔薇乙女第一ドールの水銀燈だ。
真紅は思わずびっくりして窓から転げ落ちてしまった。
水銀燈「クスクス・・・なっさけなぁ〜い!、なぁに今の転び方?。ほんとにおばかさんねぇ」
真紅「う、うるさいわね!!」
水銀燈に笑われて顔を耳まで真っ赤にしながら真紅はすぐに起き上がり、水銀燈に問いかけた。
真紅「それよりも、何故貴女がここに来たの?。あいにく、鬼太郎は居ないわ」
水銀燈「別にぃ、私は鬼太郎に会いに来たと言うも、あなたと雛苺をバカにしに来たんじゃないわよぉ」
真紅「?」
じゃあ何故ここに来たのか?、と真紅と雛苺はそう考えるも・・・水銀燈がいきなり顔を赤く染め、もじもじし始めた。
もじもじしながら水銀燈は恥ずかしげにこう言った
水銀燈「し・・・しばらくここに居させてちょうだい」
・・・・・・・・・・。
真紅「は?」
雛苺「ほぇ?」
いきなり何を言い出すか、この家に居させてほしいと水銀燈が頼んできて、真紅と雛苺は思わず抜けた声を上げる。
水銀燈「だ、だからぁ!・・・ぬらりひょんが私がせっかく集めた所有物を勝手に売りさばいたから。しばらくあの家には戻りたくないのよぉ!?」
真紅「な、何がなんだかさっぱり分からないわよ。とりあえず理由を詳しく教えてくれないかしら?」
つまり水銀燈がゲゲゲハウスに泊まる理由はこうだ。
くんくんの隠れファンである水銀燈は毎日グッズを買い集めていたのだ、しかもぬらりひょんの財布からごっそり奪ったで買い集めてた。
その事を知ったぬらりひょんは怒って腹いせにくんくんのグッズを玩具屋、またはショッピングセンターに売ってしまったのだ。
これは水銀燈の自業自得だが、当の本人は逆切れし鞄を持って(ぬらりひょんと主の盆を羽で攻撃した後)今に至ると言うわけだ。
真紅「そ、そうなの?。それは水銀燈が悪いわ」
水銀燈「ハァ!?、あんたにはわかるわけないでしょぉ!!所有物を勝手に売りさばかれた私の気持ちを!!」
真紅「うぅ・・・」
本来ならば、ここで真紅は水銀燈に皮肉を言い、鬼太郎に近づけないように追い払うも・・・今の水銀燈は何と言うか・・・かなりの威圧感があったので反論できない。
仕方なく、目玉おやじに話してから泊めることとなった。
真紅「(まさか水銀燈が家に泊まりに来るなんて・・・屈辱もいいところよ)」
・・・・・・・。
水銀燈が鬼太郎の家に泊まりこんでその三日が経った。
浜辺であの大イカが大量の魚を持ってきているではないか。
イワシやアジなど、近くでとれる魚ばかりだ。
そこで待っていた半漁人は、大イカが持ってきた魚を見て、文句を言う。
半漁人「なんだよ、これっぽっちか?」
大イカ「あぁ」
大イカが口を開き喋ると頷く。大イカは喋らないはずなのだ・・・実は、この大イカは鬼太郎を食してしまったが・・・
しかし、鬼太郎は普通の人間と違って、幽霊族の末裔の彼はそう簡単に死ぬような奴ではない。
鬼太郎が大イカの胃の中で消化されたものの、脳とちゃんちゃんこ、不思議なことに真紅、雛苺と契約した指輪を嵌めた薬指はしっかり残り、逆に大イカの頭に入って、
その脳を乗っ取ったのだ、先ほど魚をとってきた大イカは、すでに鬼太郎に操られている。
しかし、乗っ取ったのは良いが、鬼太郎は困ってしまった。イカの身体を支配したのはいいが、この醜い体では外に出ることも出来ずないのだ・・・
そこで鬼太郎は半漁人に元に戻してくれるように頼むが、意地悪でケチな半漁人はそれをうまく利用し、鬼太郎に魚を200トンをとってこいと言う。
もし断れば一生、イカのままだ。断るに断りきれない鬼太郎は仕方なく、半漁人の言うとおりに魚をとっていたのだ。
しかし、そう簡単に200トンになるような大きい魚なんて、中々思いつかない。
鬼太郎「(まずいことになったなぁ・・・。これじゃあ真紅たちにも顔向けできないや・・・)」
慣れないイカの身体で毎日疲れるも、その逆は真紅たち薔薇乙女だ。
彼女たちは今の鬼太郎の姿を見たらかなりのショックを受けるだろう。特に真紅、雛苺、蒼星石は鬼太郎に好意を持っており、
見られてしまったらショックどころか気絶かこんな姿となった元凶の半漁人を皮を剥いで八つ裂きにしかねない・・・。
逆に水銀燈は鬼太郎を反面好きということ想っているも、敵同士であるため、こんな姿の鬼太郎を見たら大笑いしながらバカにするに決まっていた。
鬼太郎「(なんとか早く元に戻らないと・・・)」
しかし、そう呟いていてもイカのままだ。鬼太郎は仕方なく、大きな魚を求めて沖の方まで泳いでいく。
あるときはマグロの群れを追い、あるときは大鯨と戦い・・・。それでも中々半漁人は「もういいぞ」とは言ってくれない。
鬼太郎「(雛苺が泣いてないといいけど・・・)」
と、まるで自分が出かけてる間に留守番をしている妹を心配するかのような兄のように雛苺を心配しながら、鬼太郎はまた魚をとっていた。
さて、その半漁人はと言うと・・・
鬼太郎が毎日鯨と格闘していると言うのに、その間に別のことで大忙しだ。
風呂敷包みを肩にかけ、「かまぼこはいらんかねー?」と、大声を張り上げながら海辺の村をペタペタ歩く。
半漁人は鬼太郎がとってきた魚で、かまぼこを作って売りさばいていたのだ。
海に住む半漁人は魚を美味く食せるコツを知っている。
村人にはこのかまぼこがとても味が良く、評判がものすごくよいのだ。
かまぼこを買いに来た人は「かまぼこ作るのうまいねぇ」と言われ、半漁人は嬉しかった・・・・何より金が手に入ることがだ。
すると、村人がこんなことを言ってきた。
村人「あんた、このかまぼこを大阪に出してみないか?。ここより結構儲かるよ」
半漁人「そうかい?、いっちょ大阪に出してみっかな?」
このスレを見て、SSを読んでいる皆様には大阪のことはご存知だろうか?
昔から食べ物にうるさく、名物のお好み焼きとたこ焼きが有名な町だ。
半漁人「(うししし・・・大阪で俺のかまぼこを売れば、俺はたちまち大金持ちだ!)」
半漁人はわくわくしながら、かまぼこを持って、大阪へ向かった。
そして、大阪でかまぼこを売り歩いていると・・・。
大阪のそば屋「こ、こらうまい!!」
大阪のうどん屋「こないうまかもんは食べたことないわ!」
大当たりだった。味の良いかまぼこなので大評判なのは当たり前だ。
あちこちの店から「うちでおろしてくれんか!?」 「うちも扱いたいで!」と声がかかり、飛ぶように売れて行く。
半漁人「イヤッホゥゥウウ!!うれちい!」
もう笑いが止まらなかった。村で売りさばいていたのとは大違いでだんだん売れて行く。
金ががっぽがっぽと入ってくる。半漁人はそろばんをはじいてる間にも、瞬く間に何百万も金額が現れた・・・正直うらやましい。
半漁人「うわ・・・こんなにたまっちまったなぁ。まぁ、今までカメを追いかけてるときは無一文だったからなぁ・・・」
そう半漁人は昔の自分を思い浮かべながらしみじみに思った。今は全然違う。
半漁人「よし!、もっともっと稼いで陸に家を建ててやろう!」
半漁人はそう言って笑う。海の妖怪のくせして、陸に住みたがるとはなんという変な妖怪だ。・・・多分、他の海の妖怪からは嫌われるだろう。
・・・・・・。
─その頃、真紅たちはと言うと・・・。
真紅「あら、またババを引いたようね」
水銀燈「なっ!?」
目玉おやじ「お主もババが好きじゃのぅ」
水銀燈「はぁ!?、好きで引いているわけないじゃないのぉ!、バカじゃないのぉ!?」
ねこ娘「・・・と、油断している隙に。私はあがりよ」
雛苺「ヒナも上がりなのー!」
水銀燈「!!!」
翠星石「翠星石もあがりですぅ」
水銀燈「あ・・・あ・・・!」
目玉おやじ「よっと、ワシもあがりじゃよ」
真紅「残念だったわ、水銀燈。私もあがりね」
水銀燈「な、なによ・・・・なによ・・・なによ、何よ何よ何よ何よ何よ何よ何よぉぉおお!!!」
トランプでババ抜きをやっていた。もちろん水銀燈は何回も負けている、それのせいかかなりみんなにいじられているので・・・かなり涙目だった。
あの邪悪な笑みを浮かべていた水銀燈がここまでいじられて泣くのも珍しいものだ。ぬらりひょんが見たら絶対に弱みを握られるだろう。
蒼星石「(もう、みんな水銀燈には厳しいんだから・・・)」
水銀燈「ひぐっ・・・ぐすっ・・・ふぇぇぇ」
自分の長女が自分に泣きいてきて、優しく頭をなでながら、昼食を作っていた蒼星石は苦笑しながらみんなを見つめていた。
蒼星石「(鬼太郎さんにも、食べてもらいたかったなぁ・・・)」
そう思いながら、鬼太郎の大好物のビーフカレーを作っていた。
今回はここまで。
水銀燈ファンの皆様、そして水銀党員の皆さますみませんでした。
銀様を可愛くしようとしてやってしまいました。今は反省してます・・・
ハルヒ=続編好調・フィギュア新モデル続々・映画化
なのは=続編好調・フィギュア新モデル続々・映画化
ローゼン=なしですぅ・なしですぅ・なしですぅ←www
決勝占有率はらきすたとナージャ
単独勝数はなのは
本戦記録は咲にまで破られたローゼン
通算勝利も今年咲となのはに抜かれて終了
もともと初年度優勝も逃してる陣営、ローゼン
141 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2010/06/18(金) 01:37:00 ID:J+XXgKQF
保守
143 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2010/08/12(木) 16:13:13 ID:EcDTrjsN
ho
今回の「かまぼこ」ですが…これも肉人形同様見覚えがありますね。
これって確か鬼太郎のアニメの第2作でやってたストーリーじゃありません?
>>144 あっ、やっぱりお気づきでしたか?
『かまぼこ』は鬼太郎の2期でやった話です、肉人形もPS版鬼太郎のゲームソフトの話を元にして書いています
やはりそうですか。
肉人形…アレはもうホントに怖かったですね〜。
プレイした当日、夜眠れなかった事がありましたよ。
誰も居ないけど、久々に投稿
・・・・・・。
鬼太郎がイカになってから、半漁人の言われたとおりに魚を獲ってきてから、何週間が続いた、ある日の夕暮れのこと・・・。
鬼太郎「おい、半漁人。もういいだろ?」
今日も浜辺に魚を運んできた鬼太郎が、ぐったりした声で半漁人に言った。
彼のすぐそばには、マグロやカツオ、鮭が山のようにどっさり積まれている。
半漁人「とんでもねぇ!。おいお前、イカになって頭が悪くなったんじゃねえか?」
半漁人は、全然「うん」と言ってくれず・・・厳しい声でそう言うだけだ。
鬼太郎は長い脚で頭を掻きながら首をかしげた。
鬼太郎「そうかなぁ?、もう二、三百トンは獲ったぞ?」
半漁人「まぁだまだ!。もっとがんばれよ、元の姿に戻れないぜ?」
半漁人にそう言われると、鬼太郎は「嫌だ」とも言えない。
鬼太郎「仕方ないな。分かったよ・・・」
そうブツブツ言いながら、また海の方へ出かけて行った。
半漁人はその姿を笑いながら見送る、そしてうっかり、本当のことを口走った。
半漁人「うひひひひひひ・・・。あいつ、すっかり騙されているとも知らないで・・・。もちろん魚はとっくに二百トンになってるぜ。
だがそれを教えたら、もうあいつは魚を獲らないだろうからな」
そうなってしまえば、半漁人はもうお金をもうけることができなくなる。
なので半漁人はウソをついていたのだ。
半漁人「おめぇは永久に俺の奴隷だ!。お金をガバチョと儲けて幸福になってやる!」
半漁人がそう呟いたとき・・・。突然海の中からイカの巨大な足がぬるぬると飛び出して来たのだ。
半漁人「きゃっ!!」
たちまちグルグル巻きにされる半漁人。
実は鬼太郎は海に出かけたふりをして、すぐそばで半漁人の話を聞いていたのだ。
>>147 鬼太郎「一体いつまでイカにしたおくんだ!?」
騙されていたとはっきり知り、怒った鬼太郎は半漁人をグイグイと締め付ける。
鯨さえ捕らえる大イカの力には、流石の半漁人も敵わない!。
半漁人「よ、よせ!。俺を殺したって、鼻汁しか出ねぇぜ?!」
苦しそうにそう叫ぶが、鬼太郎は力を緩めようともしない。
なんとかして半漁人を懲らしめてやろうと、その体をしっかりつかんだまま尋ねた。
鬼太郎「だから、いつ元の姿に戻してくれるか聞いているんだよ」
半漁人「なんだぁ?、そんなに元の姿がいいのか。さてはおめぇ、元々陸の妖怪だから、海のことには弱いんだな?」
鬼太郎「いらんことを言うな!、早く陸にあげろよ!!」
いちいち減らず口をたたく半漁人を、鬼太郎は尚もギュウギュウと締め上げた。
これは苦しい!たまらない。
半漁人「グェェェ!!、わわわ、分かった!分かったよ!!元に戻してやるよ!。まず苦しいから、離してくれ!」
半漁人はついに負けを認め、鬼太郎はそれを聞くとすぐ半漁人を離してやった。
半漁人「ぜぇ・・・ぜぇ・・・ああ苦しかった」
半漁人はぜいぜいと荒く息を継いでいる。鬼太郎はじれったそうに、それを睨みつけた。
鬼太郎「どうしてくれるのさ?」
半漁人「ま、慌てるなよ。今に小さくしてくれる。」
そう言いながら汗をふき、半漁人は岩の上にペタリと立ち、海の方を眺める。
半漁人「うん!いい夕日だなぁ・・・」
ここまでにします。
続きは夜辺りに投稿します・・・
海の彼方に沈んでいくオレンジ色の夕日は、確かにとても美しかった。
だが、鬼太郎は早く元に戻りたいので、そんなことはどうでもよかった。
鬼太郎「おい、いつ元に戻すんだい?」
いらいらしながら鬼太郎は尋ねた。すると、話をごまかしていた半漁人は嫌らしくニタリと笑い、少し離れた海岸を指を指した。
丁度灯台が経つ辺りだ。
半漁人「じゃああの、人の行かない岬で待っててくれよ。すぐ行くからさ」
鬼太郎「本当だろうな?、すぐ来てくれよ」
鬼太郎は念を押して、今度こそ海の中にもぐった。
半漁人はそれを見て、またも意地悪そうに笑みを浮かべる・・・。
・・・・・・・・
それから、一時間がたった。鬼太郎はイカの姿で海岸にベットリと横たわり、半漁人が来るのを今か今かと待っていた。
鬼太郎「遅いな・・・ばかに待たすじゃないかぁ・・・」
中々姿を見せない半漁人に、鬼太郎はイライラしながら呟いた。
鬼太郎「(陸の上も懐かしいけど、今のままじゃまともに歩き回ることもできない。それに父さんや真紅たちに顔向けできないよ・・・早く元に戻りたい・・・)」
彼がそう思ったときだ。ようやく半漁人が、ひょっこりと現れた。
鬼太郎「おい、待ってたぞ。遅かったじゃないか」
半漁人「悪ぃ悪ぃ、こいつを用意するのに時間がかかっちまった」
謝りながら、半漁人は何かを取り出した。
それは、黒くて丸いボールのような物だ。サイズは大きなスイカほどもあるだろうが。
半漁人「さぁ、これを食うんだ」
鬼太郎「何だこれは?、紐が付いてるじゃないか」
鬼太郎の言うとおり、ボールから一本だけ長い紐が延びている。
鬼太郎「(薬とも思えないし・・・一体これは何なんだ?)」
だが、半漁人は答えなかった。
半漁人「黙って食べれば、元に戻れるんだ」
そう言って、ボールを鬼太郎の口に放り込んでやった。
モシャモシャモシャ・・・
>>150 言われるままに鬼太郎はボールを食べる。なんだか薬とも鉄ともつかない奇妙な臭いが口の中に広がっていく。
ついでに、長い紐も口の中に押し込もうとすると、半漁人が慌ててそれを止めた。
半漁人「おっとと、その紐も飲み込んじゃぁだめだ!。こいつが秘伝なんだから」
半漁人は、鬼太郎の口の中から飛び出した紐を掴みあげると、続いてもう1つ何かを取り出す。
手のひらにすっぽりと収まる、小さな紙製の箱だ。そちらは鬼太郎もよく知っている。
マッチ箱だ。
半漁人「ちょっと火を付けるから・・・」
半漁人がサッとマッチを擦った。たちまち点った火は、すぐ長い紐へと移る。
そしてその紐に伝い、段々と鬼太郎の近くへ・・・。
鬼太郎「(火?おかしいな・・・)」
黒い玉から紐が延びていて、それに火を付けるなんて・・・。鬼太郎はそう考えた。
鬼太郎「(これってまるで・・・しまった!これは爆弾だ!!)」
鬼太郎が気付いた時にはもう遅かった、半漁人は鬼太郎に背中を向けると、海岸へ向けて一目散に走って行った。
鬼太郎「待て!!逃げる気だな!」
鬼太郎がそう叫んだ途端、半漁人はザボンと海に飛び込んだ。
その途端・・・・。
ボッカーーーーンッッ!!!
真っ赤な炎と黒い煙が海岸を覆い、鬼太郎もろ共、全てを吹き飛ばしてしまった。
辺りの岩は燃え、灯台も瞬く間に崩れ落ちる。
その有様を波間から眺めながら、半漁人がおかしそうに大笑いした。
半漁人「はははははははっ!!。バカな奴だな!。ダイナマイトを食べさせて火につければ誰だって爆発するぜ?。
これでまた、かまぼこの原料がでけたぁ!ははははははっ!!」
・・・・・・・・
それから何日かした、ある日のこと・・・。
水銀燈がゲゲゲハウスに泊まりに来てから、
真紅たちが心配になって翠星石とゲゲゲハウスに泊まりに来ている蒼星石(おばばのお古の着物を着ている)は妖怪横町から人間の町に買い物を済ませて横町に戻ろうとしていた。
蒼星石「おかしいな・・・もう今日のご飯のおつかいには終わったのに、まるで誰かに呼ばれてるみたい・・・」
そう言いながら、うろうろとしていると・・・。
蒼星石「ん?」
ふと、彼女は奇妙な物が目に止まった。
魚屋に並ぶ、いくつものかまぼこ。どれも真っ白なその中に、一つだけ模様の黄色と黒のしましま模様に薔薇の模様・・・・。
そう、鬼太郎のちゃんちゃんこと薔薇乙女と契約する指輪とまったく同じ柄だ。
蒼星石「わぁ・・・最近は面白いかまぼこが売ってあるんだ」
蒼星石はそう言って、かまぼこを手に取ってみた。かまぼこを手に取ってみて、何故か自分の頬が赤くなる、だがその途端に・・・
蒼星石「これって・・・鬼太郎さん!?」
蒼星石は、砂かけ婆と契約して以来、不思議と妖怪の妖気を感じ取るようになっていた。
彼女が手にしたかまぼこからは、ほんのわずかに鬼太郎の妖気が漂っているのだ。
これは鬼太郎模様のかまぼこなのではない・・・これは間違いなく、かまぼこになった鬼太郎だ。
蒼星石「(どうして鬼太郎さんがかまぼこに?。大変!早くなんとかしないと・・・!)」
魚屋「へいらっしゃい!」
蒼星石「おじさん!、このかまぼこください!」
魚屋「へい!毎度!」
蒼星石は、急いでこのかまぼこを買うと、すぐにこのことを目玉おやじと真紅たちに知らせようと急いで妖怪横町に向かい、ゲゲゲの森へ飛んで帰って行った。
これと同じことが、ねこ娘やろくろ首たちにも起きていた。
みんな町へふらりと出掛けては、しましま模様と薔薇の模様のかまぼこを見つけて、大慌てで帰ってくる。
それというのも、実は鬼太郎が霊派を飛ばして、仲間たちを呼び寄せているからだった。
確かに鬼太郎は、半漁人の手でイカからかまぼこにされた。
だがそれは、形が変わっただけのこと・・・幽霊族の末裔であり、ゴキブリよりも上回る生命を持つ鬼太郎にとってはこんな姿になっても生きているのだ。
しかし、このまま時間がたてば、いずれはゴキブリでも上回る生命でも、本当に死んでしまう。
そこで、自分のピンチを仲間に知らせようと、霊派を飛ばしてみんなを町へ呼んだのである。
この話は目玉おやじと薔薇乙女たちの耳に入った。
真紅「(やっぱり、あの寒気はこんな事態だったのね・・・鬼太郎!)」
真紅は、かまぼこを見ながら今にも泣きそうな表情になっていた。
例え鬼太郎をこき使っても、鬼太郎はミーディアムよりも大事な存在なのだ。
蒼星石、翠星石、雛苺、金糸雀も真紅と同じだ、何故鬼太郎がこんな姿になってしまったのを・・・。
水銀燈に至っては、笑い事では済まなかった、拳を握り、鬼太郎をかまぼこにした犯人を心の底から憎んでいた。
水銀燈「(私の手で鬼太郎を手ゴマにしたかったのに・・・かまぼこにしたそいつを見つけ次第、ただじゃおかないわぁ・・・!)」
>>152 目玉おやじ「こりゃあ天下の一大事じゃ! みんな!この金でかまぼこを買い占めるんじゃ!」
目玉おやじの足元には、かなり大量にたまった一万円札が置かれていた。
それにねずみ男が目を付けた。
ねずみ男「おぉぉぉおおお!?、こんなに大金があったのかよ!?」
ねずみ男はお札に手を出そうとしたがね誰かに手をはたかれた。
砂かけ婆でもねこ娘でもない・・・彼の目の前には怒った表情で睨みつける真紅が居た。
先ほど、ねずみ男の手をはたいたのは真紅である。
真紅「貴方って妖怪はどこまで愚かなの?、これは翠星石からの借金よ!。鬼太郎の命が関わってるのよ!!」
真紅がねずみ男に向かって怒鳴ると、薔薇乙女たちも一斉に睨みつける。このプレッシャーに耐えきれず、ねずみ男は縮みこまってしまった。
そして、目玉おやじと真紅の号令のもと、薔薇乙女と妖怪横町に住む妖怪たちは鬼太郎かまぼこを求めて、一世に人間の町へ繰り出していった。
ところがそうなると、人間たちの方もびっくりだ。
何しろ、可愛い女の子と一緒に妖怪が買いに来るのだから。
翠星石「ご・・・ごめんですぅ」
練り物屋「はいはい、何だねお穣ちゃん」
呼子「おじさん、このかまぼこくださいな」
ある店では、翠星石がかまぼこを買いに来ているが、人見知りな彼女には無理な任務だ。
そこで1つ目に一本足の妖怪「呼子」と一緒に現れて、かまぼこ代を渡してきた。
翠星石を見て優しく笑った直後に呼子を見てしまい、お店の人にとっては、こんな恐ろしいことは無い。
練り物屋「キャーっ!お化けだー!!」
お金を受け取ろうとせず、どこかへ逃げてしまう。
翠星石「あっ逃げたですぅ」
呼子「ありゃりゃ、翠星石、どうしよう?」
翠星石「迷ってる暇なんかないですぅ!、さっさとお金を置いてかまぼこをかっぱらうですよ!」
呼子はそれを見て頭をポリポリ掻いて申し訳なさそうだったが、翠星石にとっては見知らぬ人間が居なくなって迷わず鬼太郎かまこぼを持っていく。
翠星石「何してるですかぁ?、さっさと来やがれですぅ!」
呼子「あぁ、うん」
翠星石にどやされて、呼子は彼女のあとについていった。
今回はここまでにします・・・
次は梅岡を出そうかと思いますので・・・ノリとテンポが悪くてすみません。
155 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2010/08/26(木) 03:21:42 ID:7jrCSxDv
ほ
もうこんな事態になってましたか。
鬼太郎を元に戻したら、後は半漁人への仕返しだけですな。
157 :
かまぼこ -Kamaboko-:2010/09/10(金) 04:01:43 ID:/I59QP20
また中には、既に買われてしまったかまぼこもある。
そんな時は、ねずみ男とねこ娘の出番だ。例えばあるそば屋では・・・
ねこ娘「ごめんください」
ガラガラと扉を開けて尚且つ、企業の制服を着て、めがねをかけて変装しているねこ娘は、そのまま奥の調理場へ・・・。
そこでは、そば屋の主人が別の店から買った鬼太郎かまぼこを、そばの具にしようとしているところだった。
ねこ娘は平然とした態度で、主人に話しかけた。
ねこ娘「申し訳ございませんがお客様、そのかまぼこを譲っていただけませんでしょうか?」
そば屋「え?、何故ですか?」
そば屋の主人は唖然とし、ねこ娘に問いかけた。
するとねこ娘は主人の問いかけにこう答えたのだ。
ねこ娘「実は、そのかまぼこには危険物質が含まれておりまして、お客様に被害が及ぶ前に私たち企業はそれを回収しているのです」
主人は目をパチクリしながらねこ娘の話をあっさりと受け入れてまな板の上のかまぼこをすぐさまラップに包み、ねこ娘に渡した。
そして、ねこ娘は鬼太郎かまぼこと引き換えに、「申し訳ございませんでした」と詫びを入れ、籠の中から普通のかまぼこを取り出して主人に手渡し、そのまま持っていった。
柏葉巴「桜田君、今の人って企業の人かしら?」
桜田ジュン「さぁ・・・?」
そして一歩のねずみ男は、金糸雀を連れてあるアパートで・・・
ねずみ男「ちょっと失礼するよ」
ガチャッとドアを開けて入ってきたねずみ男は、すぐさま男・・・梅岡がかまぼこを切ろうとしているところを発見した。
ねずみ男はねこ娘とは正反対な大きな態度で、梅岡に話しかけた。
ねずみ男「あんた、さっきの店でかまぼこ買っただろ?」
梅岡「はぁ?」
いきなり汚い男がズカズカ入ってきて、変な事を尋ねるものだから、梅岡は目をパチクリする。
だが、ねずみ男の後ろに居た金糸雀はお構いなしに、ピョンと、飛ぶとまな板の上のかまぼこに手を伸ばす。
金糸雀「ねずちゃん!これかしら!」
梅岡「コラ!、何だね君たちは!?、一体誰だね!」
ねずみ男「やかましい!」
怒る梅岡に向かって、ねずみ男はふーっと口から息を一吐きする。
生まれてから一度も、歯を磨いたことのないねずみ男だ。
その口の臭さときたら、人間や妖怪、悪魔とドールにはとても耐えられない!。臭い!臭すぎる!。
梅岡「ぶるぁああああああ!!!」
たちまち梅岡はばったりと気を失ってしまった。
ねずみ男「カナ、お前大丈夫だったか?」
金糸雀「ねずちゃんの臭い臭い口臭はもう慣れたかしら、早くこいつが目がさめないうちにかまぼこ持って撤収かしら〜!」
ねずみ男「へいへい、やれやれ・・・鬼太郎の奴かまぼこなんかになっちまって、偉いことだよ」
ねずみ男はそう呟くと、鬼太郎かまぼこを持っている金糸雀を抱えて帰って行った。
>>157 こんな調子で、あちこちで妖怪たちとドールズががんばっているものだから、人間の間でもその噂でもちきりである。
主婦「のりちゃん聞いた?、近頃変な人たちが町を歩いているのを・・・」
桜田のり「まぁ、そうなのですか?」
主婦2「そうなのよ、何でもかまぼこを持っていくのよ」
もちろん、人間には、妖怪たちとドールズが何故そんな事をしているのか、分からない。
だから、ただ首をかしげるばかりだった。
・・・・・
そして、やっとゲゲゲの森に、鬼太郎かまぼこがどんどん集められた。
真紅「これで全部ね」
蒼星石「みんな集まって良かった・・・」
最後の一本を、水銀燈が持ってくると、ようやく一安心。
だが、のんびりしているわけにはいかないのだ。
目玉おやじ「では、薔薇乙女たちよ、このかまぼこを持って恐山(おそれざん)の地下にある妖怪再生病院に行くんじゃ!」
数にして100本ほどのしましま模様と薔薇の模様のかまぼこを見ながら、目玉おやじは言った。
ここでも、このスレを見て、呼んでいる皆様はもうご存知であるだろう・・・
恐山というのは、青森県にある大きな霊場で、その地下には、妖怪の為の病院が人知れず人知れず隠されている。
決して、某嵐を呼ぶ幼稚園児の映画に出てきた「あ、それ山(ざん)」ではない。
かわうそ「真紅たちはnのフィールドで急いで病院に来てくれよ。早く行かないと鬼太郎が危ないんだ!」
真紅「えっ・・・!」
蒼星石「真紅、戸惑ってる暇は無い!早く行こう!」
ドールズは100本ばかりのかまぼこを持って、急いでnのフィールドから恐山の妖怪再生病院に向かった。
ちなみにかわうそは、その代金代わりとして鮎を獲りに川に向かった。
・・・・・
今回はここまでにします。
梅岡の他にジュンたちも出したのですが、ジュンが何でそば屋でトゥモエと一緒に居るのかは・・・気にしないでください。
次は多分、今夜投稿します。
寝過ごした、今から投稿します
それから三ヵ月後・・・。
かまぼこでたっぱりと儲けた半漁人は、海を離れ、大きな家を建てて住んでいた。
静かな田舎の中の一角にたたずむ、現代的なデザインの立派な豪邸だ。
まったく妖怪には似合わないが、半漁人は大満足だ。
半漁人「うっうっ・・・おらぁ、前からこういう生活がしてみたかったんだ・・・!」
うれし泣きしながらそうそう呟く半漁人は、うろこだらけの体の上に背広を着て、すっかり人間になりきっていた。
陸の上での暮らしは、思っていたよりもずっと楽しい。
掃除の行きとどいた家の中で、テレビを見たり音楽を聴いたりしながら、のんびりと過ごす日々は、こたえられないもの。
それに、食べ物にも困らない。
海に居た時みたいに魚やウミガメを追いかけまわさなくても、すぐにお金で買えるのだ。
そんな半漁人の好物はと言うと・・・、魚やウミガメでもない。
ゆでた豆と切った果物を盛り合わせて、甘い蜜を垂らしたデザート・・・「蜜豆」だった。
半漁人は毎日、家で蜜豆を食べて暮らしていたのだ・・・そんなに食べたら糖尿病になりそうだが、彼もお化けだから病気は無い。
ただし、その蜜豆を作るのは、半漁人ではなく、メイドの仕事だ。
半漁人「おいアンタ!、蜜豆を持ってきてくれ」
今日も半漁人は背広姿で、メイドの少女に偉そうに命令する。
少女「はい・・・」
少女はすぐに返事すると、蜜豆を作るために台所へと向かった。
少女「私、どうしたらいいんでしょう・・・・・・。逃げるに逃げれないわ・・・」
沈んだ声で独り言を言いながら、少女はおとなしく豆をぐつぐつゆで始めた。
この少女は元々、「メイド募集」の広告だけを見て、その主人が半漁人だとは知らずにやってきたのだ。
なので主人がうろこだらけの恐ろしい妖怪だと知った時は、思わず震えあがった。
しかも非道な半漁人は、ことあるごとに少女を脅してくる。
半漁人「お前、おいしい蜜豆を作らなかったらかまぼこにすっからな」
半漁人にそう言われてしまうと、少女の方も怖いから、言うことを聞くしかない。
何しろ相手は妖怪だ、冗談ではなく、本当に彼女をかまぼこにしてしまうのだ。
それでも少女は、蜜豆を作りながら思い切って半漁人に訪ねた。
>>160 少女「あの、ご主人様。私はいつまでここにいなければならないのですか?」
半漁人「いつまでって、ずっとだよ?」
少女「でも・・・でも私はここには三ヵ月だけ働く約束で来たのに、もう四ヶ月ですよ」
半漁人「しょうがないじゃん、代わりがいないんだもん」
少女「代わりが居ないのは代わりを頼まないからじやないですか・・・」
少女は涙目になりながら悲しそうに言う。
自分がこの家に来てから後、半漁人が広告だかお金をケチって、新しいメイドを募集してないのをちゃんと知っているからだ。
しかし、半漁人は知らぬ顔だ。
半漁人「どうせいまどき、人が居ないよ」
そう言って、少女の話など聞く耳も持たない。
だが2人がそんな話をしていると、いきなり玄関の方から・・・
???「ごめんください」
と、二つの声が聞こえてきた。
少女「あら?、誰か来たわ」
突然のお客に少女が蜜豆を作る手を止めた。
しかし半漁人はそれが面白くない。
半漁人「あぁ、君は出なくていいよ。代わりに俺が行くから、早く蜜豆を作るんだ」
そう言い残し、玄関の方へペタペタ歩いていく。
するとそこには、2人の女の子が居た。
一人は頭にピョコンと飛び出た・・・つまりアホ毛にリボンを付けて、水玉模様の真っ赤なワンピースを着た女の子だ。
ただ、何故か前かがみが左側だけが伸びて、左目を隠している。
もう一人は金髪のポニーテールで、肌が人形のように白く、透き通った水色の目を輝し、顔はかなりの別嬪だ。
そして、薔薇のブローチを付けてどこかの国の人形が着る赤い洋服を着ている。
この2人はまるでそう、鬼太郎と真紅みたいだ。
金髪の女の子「ごめんくださいまし・・・あら困ったわ、お留守でしょうか?」
真紅によく似た少女に言われて、半漁人は急いで返事をした。
半漁人「居るよ居るよ、あんたたちはいったい誰だね?」
片目の女の子「はじめまして、私たち、ここのメイドとしてお仕事をしたいのですが・・・」
半漁人「あら?、それほんと?」
金髪の女の子「本当ですわ、そうでございませんでしたらここまで来る必要はありませんわ。おほほ」
半漁人が驚いて話しかけると、右の金髪の子はお嬢様口調で言い返す。
思わぬところへやってきた2人のメイドに、ついデレッと頬を緩めてしまった。
その途端に、半漁人は金髪の女の子の手を握ったのだ、どうやらかなりの美しさに惚れこんでしまったのだ。
半漁人「ねぇあんた、俺のお嫁さんにならない?」
いきなり半漁人は彼女に結婚宣言をしたのを、片目の女の子は驚いた。
しかし、金髪の女の子はムスッと表情を変え、自分の手を握っている半漁人を払いのけた。
金髪の女の子「失礼ですわね!、レディの手をいきなり握るなんて・・・破廉恥にも程があります!。それに私は仕事で来ましたので、お婿様探しに来たのではありません!」
金髪の女の子はは厳しく言うと、半漁人を睨む、だが片目の女の子に窘められた。
一方の半漁人はきょとんと佇んでいた、普段なら「嫁にならないならかまぼこにするぞ」と脅しかけてくるも、何かのプレッシャーに押されて脅すにも脅せなかった。
こうして、突然現れた2人の女の子は、前のメイドと交代し、その日から半漁人の家で働き始めた。
今日はここまでにします、なんか真紅の出番が少ないような・・・
次から真紅の出番をもっと増やします。
さすがの半漁人も女王様気質の真紅には敵わない様ですねwww
あとちょっと終盤です。投稿します
片目の女の子は優秀なことと言ったらない。
家事は何でもきちんとこなし、良く気が利いて、半漁人のやってほしいことを何でも先回りしてやってくれる。
それに何より、彼女が作る蜜豆がとても美味だ。
半漁人「うん、うめぇや」
片目の女の子が作った蜜豆を食べるたびに、半漁人はにっこり笑う。
・・・・さて、金髪の女の子はと言うと
ガッシャーン!!
金髪の女の子「あぁっ!!」
片目の女の子とは正反対に、家事をやってもダメ、蜜豆を作ろうとしても・・・
半漁人「ちょっ・・・おまっ!、焦げてる焦げてる!!」
金髪の女の子「大丈夫ですわご主人様、よく言いますわよ?。料理はちょっと焦げた方がおいしいと・・・」
半漁人「確かに焦げたら美味いがどんな料理でも焦げてれば美味いってもんじゃねーよ!!、黒い煙が毒ガスみたいに出てるじゃねーかァァァ!!」
あっという間に、彼女が作るとその蜜豆は蜜豆だった物に変身してしまう・・・。
これに関しては半漁人は脅すにも脅せず、逆に呆れかえってしまうのだ。
脅そうとするも・・・
金髪の女の子「ご、ごめんなさい・・・ご主人様ぁ」
美人なのが幸いか、涙目になりながら半漁人に謝る金髪の女の子の姿は本当に可愛らしかったので、半漁人は脅せなかった。
そして、彼はふとこう思った。
半漁人「(なるほど、これが巷に聴く「ドジっ娘」か・・・)」
そのたび、金髪の女の子が失敗しても、すぐに片目の女の子が金髪の女の子の代わりでやってくれる。
だが、片目の女の子を手伝おうと金髪の女の子がモップを持ってこようとした時には、半漁人が彼女を止めることもある。
金髪の女の子「あの、ご主人様・・・私は何をすればよいのでしょうか?」
半漁人「何もしなくていいよ!、見つめてるだけでいいから!」
・・・と、なんやかんやで半漁人はにっこりと笑う、これには金髪の女の子はゴミを見るような眼で見つめていた。
そんなこんなで、もうすっかり、この女の子たちのことが気に入ってしまった。
そんなある日のこと・・・。
片目の女の子「あのぅ、ご主人」
今日も蜜豆をムシャムシャ食べていた半漁人に、片目の女の子が話しかけてきた。
半漁人「なにっ?」
片目の女の子「ご主人、あなたはそんなに人間生活に憧れていらっしゃるなら、いっそ人間になられたらどうでしょうか?」
半漁人「なんだ、何を言うかと思えば・・・」
半漁人は、呆れかえってしまった。
妖怪から人間になれだなんて、無茶もいいところだ。
半漁人「バカッ!。妖怪から人間になることができるか」
半漁人の言うとおりだ、妖怪は妖怪、人間は人間。
そう簡単に変わることなんてできないはずだ・・・・。
半漁人はそう思うのだが、今度は金髪の女の子が平気な顔で言い返した。
金髪の女の子「何をおっしゃいますの?。近頃では医学が進んでましてよ?、男が女になったり、女が男になったりするのが、ざらにありますわ。
妖怪から人間になることも、簡単ですわ」
>>164 半漁人「ほ、ほんとか?」
金髪の女の子「本当でしてよ。もしかして知りませんでしたの?」
金髪の女の子は口をとがらせた。
そして次に片目の女の子が、半漁人に次々と驚くべきことを教えていく。
片目の女の子「この先のあばら家に妖怪病院が開設されています。そこへ行けば、すぐに人間にしてくれますよ」
半漁人「ほ、ほんとか!?」
なんと、そんな近くに自分を人間にしてくれる病院があったなんて・・・。
半漁人は驚きと喜びで胸を弾ませた。
もし本当に人間になれるなら、こんなにありがたいことはない。
すっかり見飽きたウロコだからけの体ともうおさらばしたかったのだ。
半漁人「は、早いとこ連れてってくれ!」
金髪の女の子「では早速・・・行きましょお姉さま」
金髪の女の子が立ちあがると、片目の女の子はこくりと頷き、半漁人を連れて家を出た。
そして・・・三人が行きついたのは、いくつもボロ小屋が固まっている。
女の子たちはその一軒の前で足をとめた。
片目の女の子「ここです、手術は簡単です」
片目の女の子にそう言われて半漁人が中に入ろうとした・・・その時に・・・
???「お腹が痛いよ!!お母さぁん!」
どこからともなく、女の子の苦痛の声が大きく響いた。
半漁人はびっくりして中を覗くと、そこには変わった親子が中に居たのだ。
子供の方は、ボーイッシュな髪形をして帽子をかぶり、目は赤と緑のオッドアイ、男の子が着る短パンを穿いて、男の子用の服を着ていた。
その子はどうやらお腹の痛さで苦しんで泣き叫んでいたのだ。
そして、その母親はまったくもって信じられなかった。
美しく光る銀髪のロングヘアーで、普通の女性が着る服装をしているも・・・身長が人形みたいな大きさであった。
母親は、困った顔をして腹痛に痛がる子をなだめている、しかし2人の顔立ちからして・・・水銀燈と蒼星石みたいだ。
ボーイッシュの女の子「痛いよぉ!手術なんてやだぁ!!」
銀髪の母親「わがまま言わないの。大丈夫よ、見てもらうだけだから」
ボーイッシュの女の子「やだやだぁ!!お医者さんきらーい!!」
ボーイッシュの女の子は泣きわめきながら、母親に引きずられ診察室のような部屋に入って行った。
そのような変わった光景を見ながら、半漁人は金髪の女の子に話しかけた。
半漁人「なぁ、ここってあんな変わった親子も来るのか?」
金髪の女の子「あら?、言い忘れてましたわ。あの親子はここの常連様でしたわ。おほほ」
金髪の女の子はそう答え、片目の女の子と半漁人と共に中に入っていく。
中に入ると、生温かい空気が漂う不気味な部屋に、白衣を着た医者が何人も集まっている。
手が砂だらけの医者に、泣き顔をした医師頭の医者、猫のような目の医者に、ねずみみたいな顔の医者。
さらには白い布のような医者や、大きな壁のような医者、そして驚くことに、アンティークドールのようなナースたちまで居たのだ・・・。
ところが、不思議なことに、先ほど入って行ったあの親子の姿がどこにもなかったが、半漁人にはそんなことはどうでもよかった。
二つに分かれたロール髪のナース「では、横になってくださいですぅ」
二つに分かれたロール髪のナースが、半漁人に言う。
そして小さな目玉の医者が、半漁人にこう言った。
目玉の医者「えー、これより、手術を始めます」
半漁人「よろしく頼む!」
半漁人はウキウキしながら背広を脱ぎ捨て、ベッドの上に横たわった。
この後どんな運命が待ち受けてるとも知らないで・・・影の隅であの腹痛で痛がっていた女の子の母親がクスクスと笑っていた。
今回はここまでです。
自分で書いて難ですが・・・真紅がドジっ娘を演技してしまうとドラマCDを思い出してしまいます・・・
次回でこのssも終わりが近いです
167 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/12(火) 00:54:00 ID:V0ymztlk
ほ
完結待ち保守
170 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2011/01/07(金) 00:39:09 ID:hb+AL+OK
171 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2011/02/12(土) 01:33:44 ID:KVYsw9qS
過疎
待ち
・・・半漁人が手術してから、もう一週間がたち、まもなく半漁人は人間になった。
もう体には、うろこ一枚生えてなく、鋭い歯や爪はすっかりまるまり、足のひれもどこへやら・・・。
長く伸びたざんばら髪も短くなって、妖怪の面影すらないのだ。
半漁人
「や・・・やった・・・俺は人間になったんだぁ!」
鏡を見て大はしゃぎ、挙句の果てには嬉しくて号泣してしまった。
しかし・・・そんな喜びもひと時だった。
その翌日、半漁人が目を覚ますと、家の戸をどんどんと叩く音がした。
半漁人
「何だよ・・・人がせっかくいい気持ちで寝てるのに・・・」
ぐっすり寝ているところを邪魔され、半漁人はかなり不機嫌に玄関まで歩いていく。
玄関に出てみると、見知らぬ男が立っている。
半漁人「どなた?」
税務署の男
「おはようございます!。税務署から税金をいただきました」
半漁人
「ぜ、ぜいきょん?・・・なんだそりゃ?」
税務署の男
「いや、「なんだそりゃ?」って・・・あなた人間なのに、税金を知らないのですか?」
男にそう言われてしまい、半漁人は目をぱちくり。
税金を知らないのも無理は無い、彼は長い間、妖怪の姿で暮らしていたものなのだ。
半漁人はこう男に答えた。
半漁人
「さぁ?知らんなぁ」
税務署の男
「そんなことじゃ困りますよ!?。ちゃんと人間になったんだから、きちんと国にお金を納めてください!」
いきなり、きつく叱られてしまった。仕方なく半漁人はしぶしぶとお金を男に渡す。
男は「ありがとうございました!」と言って、去っていった・・・半漁人はやれやれと呟いたときに、また別の客人がやってきた。
客人
「ごめんください」
>>173 半漁人
「今度はどなた?」
社会保険庁の女性
「『社会保険庁』の者です」
半漁人
「し、しかいほぜんちん?」
社会保険庁の女性
「社会保険庁です」
半漁人
「それが何の用なの?」
社会保険庁の女性
「はい、半漁人さんが人間になったと聞いて、今月分の年金を納めてもらいに来ました」
半漁人
「へっ!?。そいつぁ税金とは違うのか?」
社会保険庁の女性
「別ですよ!!。ちゃんと毎月払ってもらいますよ!」
またもや、きつく叱られてしまう、そしてまたもや、お金を渡す。
>>174 半漁人
「ち、ちくしょう!。これじゃぁお金がいくらあっても足りねぇや!。これが人間社会って奴なのかよ!」
その通りなのだ、半漁人は人間社会の厳しさに、すっかり驚いていた。
人間は妖怪とは違って、働いて稼がないといけない。
これからはもう、のんびり遊んでいる時間は無い・・・毎日たくさんのかまぼこを売ってお金を稼がないと、まともな暮らしが出来ず、ご飯も食べれられなくなる。
そのためには、一日たりとも休むことは許されない!。
半漁人
「な、なんてこった・・・これじゃ人間じゃなくて、馬車馬じゃないか!」
呆れているところへ、また別の訪問者が・・・。
男性
「ごめんください」
半漁人
「今度は何だ?」
セールスマン
「お墓のセールスです」
半漁人
「墓?、誰の墓だ?」
セールスマン
「いや誰?って・・・あなたが死んだときに入るお墓ですよ」
>>175 半漁人
「ばか!!、俺は妖怪なんだから死なねぇよ!」
セールスマン
「何をおっしゃるのですか。あなたはもう人間でしょ?」
セールスマンの言葉に、半漁人はギョギョッとする。
そうなのだ、半漁人は自分がもう妖怪ではなく、人間になっていることを忘れていたのだ。
人間は妖怪と違い、どんどん歳をとって・・・最期には死んでしまうことを・・・。
半漁人
「こ、こいつぁ大変だ!すぐに妖怪に戻してもらわなきゃ!」
半漁人は顔を青ざめながらそう叫ぶと、一目散で昨日のあばら家へ飛んで行った。
それはもう凄まじい早さで、もう妖怪に戻りたいと無我夢中で走る・・・転んですりむいても、それでも半漁人は走った。
・・・・
やがて、例のあばら家に着くと、半漁人の顔は青ざめているも更に青ざめて行く・・・。
青ざめる原因は一つしかない・・・妖怪病院へ来てみれば、そこはすでにもぬけの殻。
もう白衣を着た医者や、人形と同じ大きさのナース、そして、あの奇妙な親子の姿も誰も居ない。
シーン・・・・と静まり返って、ここが病院だったなんて嘘のようだ。
半漁人
「な、な、なんてこった・・・一体、どうちてくれるんだぁ!」
この絶望差に、とうとう半漁人はべそをかいてしまった。
おーいおいおいと、妖怪だった者の悲しい鳴き声が、夕暮れの空に響く。
諦め半分で半漁人が、途方に暮れていると・・・そこへ後ろから
カラン………コロン………カラン………コロン………
聞きなれたあの下駄の音が耳に入ってきた。
半漁人は「まさか!?」と思い、ハッと後ろを振り向いたその先には・・・。
>>176 鬼太郎
「やぁ、半漁人」
もちろん、あの時イカと共に爆破し、かまぼこの材料にしたあの鬼太郎だった!。
もうイカでも、かまぼこでもない・・・元通りの姿だ。
ちゃんちゃんこと下駄の姿で左手に大きな鞄を持ちながら、半漁人を睨みつけている。
そして、彼が右腕に抱いているのは・・・なんと留守番をしていた真紅であった。
真紅
「どうかしら?、人間になったらどんなに大変か、身にしみてるかしら?」
鬼太郎が抱いている、真紅が、いつもの姿でいつも通りの話し方で鬼太郎と同じく半漁人を睨みつけていた。
しかし、この2人は頭と髪型が妙に変わっていた。
鬼太郎の頭にはリボンが一つ、真紅はボンネット状のヘッドドレスをかぶっていながらも、ツインテールではなく、ポニーテールだ。
2人の髪型リボンに、半漁人は思い出したように気付いた。
半漁人
「あっ!、まさかおめぇらは・・・!あの時のメイドたちなのか!?」
半漁人は鬼太郎たちに指をさして驚いた。
そう、家に突然現れて、メイドになったあの2人の女の子は、鬼太郎が女装、真紅は変装していたものだった。
鬼太郎はリボンを付けながら真紅と共にコクリと頷いて見せた。
鬼太郎
「やっと気づいたようだな。お前を油断させるために、僕と真紅はメイドになり済ましていたんだ」
真紅
「それに、妖怪病院なんて嘘なのだわ。みんな鬼太郎の仲間と私の姉妹で作ったのよ」
砂かけ婆や子泣き爺、ねこ娘にねずみ男、一反もめんにぬりかべ、、翠星石と雛苺、金糸雀、そして目玉おやじまで
みんなで白衣を着て医者とナースに化け、半漁人を人間に変身させたのだ。
そしてあの奇妙な親子は、子供の方は、半ズボンを履くのが恥ずかしそうに蒼星石が化け、母親の方は、乗り気ではなかったが今回の件で協力した水銀燈が化けていたものだ。
真紅は、追い打ちをかけるように口をとがらせて半漁人にこう言った。
真紅
「貴方はまだ分からないかもしれないけど、こんなあばら家が妖怪病院なわけが無いわ。
本物の妖怪病院は恐山の地下にあるのだわ」
半漁人
「あ・・・あ・・・」
全てを知った半漁人は、唖然として口がふさがらなかった。
>>177 半漁人
「するとおめぇらは、まんまとこの俺を騙してたってわけか・・・!?。
なんでもいい!早く妖怪に戻してくれ!!」
そして、懸命に鬼太郎に頼んだ。
半漁人は俺が悪かった!と泣き叫び、土下座までしてまだ頼むものの・・・
2人は厳しい顔で首を横に振った。
真紅
「じゃあ、聞くけど、あなたは、鬼太郎が戻してくれ頼んだのに、元に戻したの?。
逆に鬼太郎を騙して散々こき使って・・・挙句の果てには爆薬を食べさせてかまぼこにしたのよ!。
そこまでして都合がいいことに「元に戻して」ですって?、ふざけるのも大概になさい!」
真紅は半漁人のやった行いに、相当、頭に来て半漁人を問い詰め続ける。
そして最後に、鬼太郎は半漁人に追い打ちをかけるように言い放った。
鬼太郎
「真紅の言うとおりだ。お前は人間になって、元の姿に戻れない苦しみを、永遠に味わうがいいさ!」
半漁人
「そ・・・そんな・・・お・・・おおおぉぉぉぉおおおぉぉぉぉぉ・・・・!!」
半漁人は絶望のあまり、もう何も言い返せず、最後には大声で大粒の涙を出しながら泣いてしまった。
永遠の苦しみをこれから味わうのが、怖いのか、それとも元の姿に戻れない悲しみなのか、半漁人はただ泣くしかなかった・・・。
鬼太郎は、そんな半漁人に背中を向けると、カランコロンと下駄の音を立てて、
真紅と共に、再びあてのない旅に出て行った。
>>178 そんな中、鬼太郎は真紅に話しかけた。
鬼太郎
「真紅、怒らないで聞いてくれるかい?」
真紅
「あら、何かしら?」
鬼太郎
「君と僕がメイドになり済ましていたときに、言わなかったけどさ・・・君のあの時の姿は結構、可愛かったよ」
真紅
「なっ・・・!」
鬼太郎の言葉に、真紅は耳まで顔を真っ赤にする。
実は内緒だが、真紅はあの姿で居るのが嫌で嫌で仕方が無かった。
あの姿になった直後に、みんなからはクスクスと笑われ(蒼星石、目玉おやじ、雛苺、鬼太郎は除く)、挙句の果てには水銀燈にその姿を見られてバカにされる程の屈辱を味わっていたのだ。
忘れもしないあの時のことを思い出し、恥ずかしさと照れさで真紅は顔を俯いた。
鬼太郎は、そんな彼女が心配になり、「大丈夫かい?」と声をかけるが・・・
いきなり真紅が顔をあげて、キッと鬼太郎を睨むと・・・
パチン!!
鬼太郎の頬をひっぱたいた。
その顔には目じりに涙が溜まり、タコがゆであがるほどの湯気が上がり、顔はかなり真っ赤に染まっていた。
鬼太郎
「痛っ!、何すんのさ?」
真紅
「だ、黙りなさい!!。いい!?鬼太郎!、大体今回は貴方が隙を見せたのが原因なのよ!?。
それに、主人である私を差し置いて旅に出るなんてどういうつもり!?。
まったく!、これだから貴方は情けないのよ!」
鬼太郎
「え?、い、いきなり何で怒ってるのさ?」
真紅
「まだ分からないの!?、今度という今度は・・・」
と、鬼太郎は目をパチクリさせながら真紅の説教を聞いた。
それはもう、小一時間ほど続き、歩きながら「はい、分かってるよ」と答えるだけだが、まだ真紅の説教は続く・・・。
その説教に鬼太郎は苦笑しながら、心の中で「あぁ、僕ののんびりとした旅が終わったなぁ・・・」としみじみに思った。
しかし、真紅は怒った顔ではなく、本心は、鬼太郎と共に旅に出るのがかなり嬉しいのが表情が出ており、頬を赤くしながら、頬笑みながら説教していた。
鬼太郎は、知る由もなく、とほほ・・・と嘆いた。
ゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッゲッ……
鬼太郎たちを虫たちの「ゲゲゲの歌」が、ガミガミとうるさい薔薇乙女の第五ドールの説教と共に、あばら家にいつまでも響いていた。
おわり
はい、お久々にSSを投稿しましたが、
去年と相変わらずグタグダです。
言い訳臭いですが・・・このスレに誰も居ないなと思って、長い間このスレを離れてしまいましたが、完結待ちの人が居たのでちゃんと完結しようと心がけました。
しかし、最後のは本当にグダグダになってしまいまして申し訳ございませんでした。
以上で投稿を終わります。
このスレがまた盛り上がってくれることを願いします。
GJ
182 :
名無しさん@お腹いっぱい。: