あの作品のキャラがルイズに召喚されました Part199
実在の人物はNGな上に、長時間スレを占拠してんじゃねえよボケが
あーあ、早く冬休み終わんないかなー
乙。
なんだろう、面白いんだけど色々と言いたいことがありすぎて胸がモヤモヤするよ。
以上で投下、完了
「ケロロ軍曹のガンプラレポウト」より、カトキ氏を召喚。
反省はしてます。しかし、達成感で胸いっぱいだぁ(爆)
長丁場にお付き合いして頂き、本当に有難う御座いました。
思いつきの「キュルケvar.Ka」がここまで長くなろうとは…
最後に…
なんかもう、全面的にご了承下さい
乙
この最強の使い魔を倒すには『00リージョン』という呪文を唱えるしかないな
>「ケロロ軍曹のガンプラレポウト」より、カトキ氏を召喚。
ああ、てっきり某氏を茶化しているのかと思ったが元ネタあったんならあまり問題ない……かな?
というかその作品の中でのカトキ氏を忠実に再現しているなら、元ネタの方が遥かにヤバイわwww
ここまでガンプラレポウトを忠実に再現されるともう何も言えんw
『怪作』という単語がふさわしいよなこれはw
FIX!(乙!)
ワロスwww
こんにちは、隙を見つけて中篇の投下に移ります。
でもその前に
>>492さん。誤字指摘ありがとうございます。
そして
>>494さん。同じく指摘ありがとうございます。何だってこんな間違いを……何度も読み返してこれはお粗末すぎる。ごめなさいモートソグニル……orz
人間だもの
思い思いに生徒が集うヴェストリ広場。
その片隅に存在する、昨日までは無かった木組みのそれは、恐らく寮の部屋程度の面積だろうか。
割と小奇麗な布で囲われており、その中身は見えない。所謂簡易のテントで、組み立ても解体も簡単そうだ。
上から見ると正方形の作りで、便宜上の底辺の左右に出入り口がある。
そこには片手で数えられる程の生徒が椅子に座って並んでおり、右側から入って左側から出ていく構造になっている。
出てきた生徒は何処か嬉しそうに、しかし思案しながら、その横に設置された台で何かを記入していた。
「うぅむ。これは一体?」
「実験と言うのは解るのですが……」
物見の鏡からでは結局何をしているのか解らない。
ロングビルの「実際行って見るのが一番解り易いかと」と言う言葉に促され、オスマンとコルベールはヴェストリ広場までやって来た。
はてこれは何事かと意見している内、忙しなく動いているメイドを見とめたので声をかける。
「あらあら、これはオスマン様にコルベール様。如何致しました?」
「おや、君は今朝の……シエスタじゃったかのう?」
「一介の女中ごときの名前を覚えて下さっているなんて光栄ですわ」
間違えるって言う選択肢は用意してくれてなさそうじゃもん、と喉まで出掛かった言葉を飲み込むオスマン。
目線が泳いでいるオスマンに代わり、コルベールが質問を続ける。
「ところで一体何をしているんだね?ミス・タバサが始めたものと言うのは聞いたんだが」
「はい、とある実験をやっております。浅学故、私は詳しい事は存じませんが、人間の心理についての研究だとか」
そう言ってシエスタが示した方向には、木陰で黙々と本を読む青い髪の生徒がいた。隣に座る桃色の髪の少女はルイズだろう。
「少々お時間を頂く事になってしまいますが、もし宜しければお二人もご参加願えますでしょうか?」
顔を見合わせるオスマンとコルベール。
向こうから出てきた生徒の反応からして危険なものでは無さそうだし、そもそも教師が近くにいるのに挨拶程度のアクションしか起こさないのは、さしてやましい所も無いと言うこと。
それ程考えず、二人は了解の返事をした。
「ありがとうございます。実験の内容ですが、あちらに設営されたテント。そこで二人の女性と会話をして頂きます。中は二つに仕切られていますので、時間が来たら隣に移動して下さい。各々20分前後で終わる内容です」
そう言いながらも、シエスタは二人に一枚ずつ紙を渡す。何も書かれていない、記帳用の安い紙だ。
「終わりましたらお二人の内、より『好意を抱いた女性』を記入して下さい。理由もあれば併せてお願いします」
実験の内容を聞いて、ようやく飲み込めてくる。
タイプの違う二人の女性を並べ、その反応から何らかの統計を取ろうと言うのだろう。
「ふむ、生徒の向学の為とあらば仕方あるまい。のお、ミスタ・カマンベール」
「そういう台詞は伸びた鼻の下を直してから抜かして下さい。あとコルベールです」
水面下でギスギスとしつつも、二人はとりあえず並べられた椅子に座る。
前に並んだ生徒が列を空けようとしたが、教員の権力を振りかざしていると誤解されてもなんなのでやんわりと断った。
その後数人並んだ後、シエスタが「本日終了」の立て札を最後尾に置く。
ぼちぼち日も傾いているし、ペース的に最後尾の番が終わる頃には夕食も近い。妥当な選択と言えよう。
緊張している隣の生徒をオスマンがからかって遊んでいたりすると、意外と早く順番が回ってくる。
「それでは次の方、御入室下さい」
シエスタの声と共に、オスマンはテントの中に踏み込んだ。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
「ところで貴女の名前借りちゃったけど良かったの?」
「興味深いし、問題ない」
「決闘としても実験としても、ね」
テントから少し離れた所に並んで座る、ルイズとタバサ。黙々と本を読みながらも、ルイズの質問にはそつ無く答える。
「……貴女、結構良い性格してるわね。本ばっかり読んでるから、相応に静かな娘だと思ってたけど」
「貴女の性格が解り易いだけ」
「うぐ、別に悪い意味で言った訳じゃないわよ」
「……こちらも、そう」
「何時に無く喋るわね?」
「別に……」
そのまままた視線を下に落とすタバサ。しかしルイズにはその表情が、先程までに比べて妙に憂いを帯びた物に見えた。
「……私だって好きで頑張ってる訳じゃないわよ」
「……?」
「毛ほどの努力もしないでも、それなりに魔法が使える奴等から『ゼロ』呼ばわりされて何も思わなかったらおかしいでしょ?むしろ異常だと思うわ」
「……」
「貴族としての品性の欠片も無い奴でも、魔法さえ使えれば貴族として認められ、使えなければどれだけ高潔な志を持っていたとしても一笑に附されて『無能』扱い。全く持って妬ましいわよ」
『無能』というところに、タバサがぴくりと反応したが、それを顔に出すことは無かった。
しかし、滞ることの無かった本を捲る指が止まっている以上、ルイズの話に何かを感じているのは確かだろう。
「……中には本当に殺してやりたいと思った『人』もいたわ」
「奴」ではなく「人」と言ったか?そのニュアンスの意味する所は、つまり親しい人間。恋人……或いは肉親。
そしてタバサはゆっくりとルイズの顔を見る。その顔はびっくりする程に酷薄な微笑を湛えていて。
それはまるで、叔父の――――――――
「駄目」
本がばさりと地に落ちる。
無意識の内、タバサはルイズの両肩を掴んでいた。
「……殺すのは、駄目」
「……そんな顔もするのね」
狼狽するタバサを知ってか知らずか、ルイズはきょとんとした顔をタバサに向ける。
「『いた』って言ったでしょう。結局の所、何も出来なかった。想像の中で稚拙な計画を立てて、そんな事を考える自分に自己嫌悪の連続よ。全くもって小さいわ」
自嘲気味に笑うルイズを見て、タバサほっと肩の力を抜く。
「だから、私は大した人間じゃないわ。魔法がまともに使えないから、他のところも人一倍頑張っているだけ。それも止めたら本当に自分が『ゼロ』だって認める様な物だから」
「……その考えを押ししたのが、ホロと言うこと?」
「想像に任せるわ。けど……色んな事を別の視点から見れる様になったってところは、あいつに感謝しなきゃならないかもね。冷静に考えると家の家系って視野狭窄な人間が多いのよ」
そう言うルイズ微笑みに、自虐の色は少ない。タバサも一瞬見惚れる程に、綺麗な顔をしていた。
「私の顔、何かついてる?」
「……別に」
「ふぅん……?」
慌てて本を拾い上げるタバサを訝しむルイズだったが、何か思いついた様な表情になり、タバサの顔を覗き込んだ。
「もう一つ感謝しなきゃならないことがあるの。あいつと居ると、今まで見たことも無い周囲の反応が見られるのよね」
「……?」
「さっきの慌てた顔、可愛かったわよ?」
「!?」
まるで慈母の様に優しい笑顔を、正面から向けるルイズ。台詞と相まって、タバサは思わず顔を紅潮させる。
「まあ、こんな具合にね?」
一転、にやりと小悪魔の様な笑みを浮かべるルイズ。その表情と来たら、タバサも何度か見た、ホロが浮かべる笑みにそっくりだ。
図られた事に気づき、タバサは思わず本に顔を埋めた。
「……卑怯」
「そういう卑怯の塊を使い魔にしちゃったんだからしょうがないわ」
くったく無く笑うルイズに釣られたのかもしれない。
本に埋めたタバサの口元は、うっすらとだが確かに笑みを作っていた。
「ところで何読んでるの?」
「……見る?」
「良いの?」
こくりと頷いたタバサの視線は、シエスタの方を向いている。彼女に借りたと言うことだろうか。
「第二章がすごいらしい」
「ふぅん」
この少し後、仲良く赤面する二人の少女を、風韻竜が目撃したらしい。
ついでに物陰からそれを見つめるメイドを目撃したが、その笑顔を見て慌てて逃げ去ったとか。
シエスタがカッコイイなぁw支援
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
「あら、オールド・オスマン。今朝方ぶりですわね」
「おや、君かね」
一室目で待っていたのは、やや暗いテントの内部でも鮮やかに映える赤毛の女性。誰あろうキュルケである。
部屋の真ん中で遮る様にテーブルが設置され、それを挟んで対称になる様に椅子が配置されている。
他に気づいた点として、真ん中で区切られているこのテント内では、外の喧騒も隣で行われている会話も全く聞こえないと言うことだろう。
どうやらテントの周りと、隣接する部屋との間にサイレントの魔法がかかっているらしい。簡素な作りに反して機密性は高い様だ。
恐らくタバサの仕事だろう。
とりあえずオスマンは椅子に腰掛けた。
「はい、例の件では迅速な対処を有難うございます」
「学院を預かる者としては、当然の義務じゃ。感謝される程の事ではないよ」
「謙遜なされるところが、また学院長の器と言えるんじゃないでしょうか?」
「ふぉっふぉっ。褒めても何も出ぬよ。ところで何か会話をしなければならぬそうじゃが、良いのかのう?」
髭を弄りながらからからと笑うオスマンは、はたと思い出したかの様に尋ねる。
それ程時間も無いのだ。生徒と世間話に興じるのも良いが、向学の為の実験とあらばそれを無碍にする訳にもいかない。
「ああ、構いませんよ?会話の内容については一存されていますので。その上で選んで頂ければ」
ほう、とオスマンは声を漏らした。となると質問自体には特に意味は無い事になる。では一体何を調べるというのか。
逡巡しているオスマンを見かねたのか、キュルケが声をかけた。
「学院長?深く考えないで下さいな」
ちょっと下から目線。下品にならない程度に胸元を強調する。
オスマンの視線はついついそちらに釘付けになった。
「リラックスして、適当に併せて下されば結構ですわ。この短い一時、楽しまないのは損でしょう?」
そう言いながら、オスマンの枯れ木の様な手を優しく包み、胸元に引き寄せる。
柔らかい感触を指先に確認したオスマンは、伸びきった靴下の様にだらしない顔を見せる。
リファイン乙
カトキ氏はガンダムヘッドにブリーフ一丁…
カワグチ氏はドムヘッドにビキニパンツ一丁…
あとの二人ってどんな格好だったっけ?w
「私、学院長の功績について耳にしてから、随分と調べましたのよ?就任に至るまでの数々の英雄譚には本当に痺れましたわ」
「ふぉ、ふぉふぉふぉふぉ!そうかの?そうかの?」
うっとりと陶酔する様なキュルケの表情に、威厳もへったくれも無くなるオールド・オスマン。真面目な生徒が見たら自主退学する者も出そうだ。
「えぇ。特に40年前の……」
結局時間までベタ褒めしまくったあげく、胸元に触らせ続けると言うダブルサービスは凄まじく、オスマンは鼻血を抑えながらも名残惜しそうに次の部屋に移動していった。
それを笑顔で見送りながら、次の対象が来るまでのほんの少しの間。
キュルケは勝ち誇った笑みを浮かべていた。
(イレギュラーって言うのは今の学院長の様ね。意外だったけど、情報が多い分扱い易かったわねー)
有象無象の一般生徒の場合、まず本人の人となりを把握しなければならない。
プライドだけは妙に肥大した輩も多いので、その辺りも配慮すると時間の配分にも気をつけるべきだろう。
全く持って頭を使う。しかしそれもまた面白いのだが。
シエスタの提案した決闘。
それは「限られた時間の中、如何に相手の好意を得るか」と言う内容であった。
主要なルールは以下の通り。
・20分前後の限られた時間の中で気持ちよく会話し、相手に好意を抱かせる。
・可能であれば惚れさせても構わない。
・縛りとして、表向きは公な実験と言う名目の為、肉体への接触はソフトな物に留めることにする。
・但し、中で起こった事を漏らさないならばその限りではない。
・印象を公平にする為、先攻と後攻は一日ごとに交代する。
・会話対象にはイレギュラーあり。
単純かつ、社交の素人には容易に実行出来ぬ難易度も併せ持つ。
本当に面白い事を考え付くものだ。
(それにしても、あのホロとやら……よくこの条件で承諾したわね)
そもそも、会話を主体とした駆け引きにおいて、相手の背景を知っているかどうかは重要になってくる。
対象についての情報は希薄でも、知っている国の人間であれば、そこから会話を発展させる事も出来る。
地盤が同じ、或いは共有する部分があると言うのは、コミュニケーションにおいて非常に重要だ。
そう言った意味で言えば、貴族社会に詳しいキュルケは、ホロに対して圧倒的なアドバンテージを持っている事になる。
ふふんと鼻で笑い、誰も見ていないのに胸を反らすキュルケ。
(まあ、少しはやる様だけど、私に言わせればまだまだツメが甘いわよね〜)
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
(と、まあ。そんなことを考えておるのじゃろう)
くふ、と小さく笑いを漏らし、実に底意地の悪い笑みを浮かべているホロ。
彼女に言わせれば勝負ごとの有利不利など、勝負が始まる前でほとんど見えていて当然である。
愚者はそれを解らないから勝負に挑む。
凡者はそれが解っているから勝負をしない。
賢者はそれが解った上で勝負を不利から有利に運ぶ。
ではヨイツの賢狼ならば?
もちろん決まっている。意味すら解らぬ羊の素振りをして、相手の喉笛を噛み千切るのだ。
勿論そんなことはおくびにも出さず、ホロは新たに入ってきた人物に声をかける。
「くふ、お戯れが至極お気に召された様じゃ」
「ぬ、む。もう一人は君かね」
まだ前の部屋に未練があるのだろう。後ろ髪とついでに前の髭が引っ張られながら、オスマンが入って来る。
その点を指摘され、動作は実に挙動不審だ。
「如何にも。しかしぬし様も罪なお人でありんす。わっちの鼻は常よりも利く。他の女の残り香が、わっちの心を苛んでいることにお気づきかや?」
「いや、いやいやいや。これはそもそも実験と聞いておる。そんな深い意味があるとは……」
よよよとしなを作るホロを見て、慌てて弁解に走るオスマン。学院長の威厳は欠片も見えない慌てっぷりだ。
「くふ、冗談じゃ。キュルケの色香にあてられたかや?恩義は感ずれども、雄としては見ておらぬ。心配せずとも良い」
ぺろりと舌を出したホロに、呆気にとられたオスマン。
そしてポンと額を叩くと、毒気を抜かれた様にからからと笑い始めた。
「いや、やられた。まさかわしが一本取られるとはのぉ」
「くふ、ぬし程も生きれば騙されることも少なかろうよ。人の身なれど、まともな生き物の範疇から外れた匂いじゃ」
「……全く。本当に何者かね、君は」
オスマンの目の色が変わる。
自らが300年も生きているという経歴は、この学院においては割と有名だ。来て日の浅い彼女が知っていても不自然ではい。
しかし、それを素直に信じる者が果たしてどれ程いようか。
「なに、少々長く生きているだけの狼に過ぎぬ。火も吐かぬし空も飛べぬ、の」
「……俄かには信じられんのぉ。そもそも何故そんな話を今ここで?」
「信じるかは別にしても、話して問題の無い人間か否かは解っておるつもりじゃ」
にやりと口の端を吊り上げるホロ。ちらりと覗いた犬歯の鋭さは、確かにその話の信憑性を増していた。
「……全く。ヴァリエール嬢もほとほと面白い者を使い魔とした様じゃのう」
「……ふむ?」
「『化生』の類とは、わしも長い人生でたったの二度目じゃよ」
ぴくりと、ホロの耳が反応する。この食えぬ爺は、今「化生」と言ったか?
その老練な瞳からは、流石のホロも多くを読み取ることは出来ない。
「どうやらお互い、色々と『駒』はある様じゃの?」
「ふぉっふぉっ。か弱い爺にそんな目を向けんでもよかろうよ」
「くふ。老木程にその幹は固い物。ぬしはそれを研磨し組んだ、砦の如き代物じゃ。か弱い爺も無かろうよ」
まるで水を得た魚の如く、ホロとの言葉の応酬に目を輝かせるオスマン。
飄々とした普段の様相からは考えられない程に、その表情は緊張感と精力に満ちていた。
「……トリステインの創世記にこんな伝承が残っておる。始祖ブリミルの前に、途轍もなく巨大な海蛇が現れた。その身は何故か深く傷ついており、その体を癒す代わりに、自らの体を国の礎にして眠りについたとか。かの蛇の上に、今のトリステインがあるそうじゃ」
「御伽噺とはの。わっちがその様な子供に見えるかや?」
「中身は兎も角、のう。しかしこの話、荒唐無稽とも言い切れぬ部分があってのう」
「ほう。その真意、是が非にも知りたいところじゃ」
この老人、侮れない。尻尾の隠し方が実に巧みだ。
ホロ自身と似通った存在を餌にする事で興味を引かせ、色々と情報を引き出そうと言うのだろう。
勿論簡単に乗っかる程、ホロも単純ではない。古狸と話すのは、何も初めてではないのだ。
「……ふむ、しかし残念。お互い大した手駒も見せずに終了かや」
「ぬ、もう時間かの?」
興が乗れば、一日だろうとあっと言う間だ。増して20分など一瞬にも満たない。
この場はお互いに利のある事象があることを確認出来ただけで十分だ。決闘の最中とは言え思わぬ収穫だった。
「何、わっちも明日、明後日にルイズの元を絶つと言うのではないしの。ぬしと話すのは楽しいし、お互い知りたいこともある様じゃ」
先程までの不敵さを湛えた笑みとは異なる、実に晴れやかな笑み。
久しぶりに緊張感のある会話を楽しんだ後の、心地よい脱力した状態を狙われては、流石の老体と言えども何か来る物があった。
「これとは関係無く、話の相手になってくれると、わっちは嬉しい」
「いや、何。その程度はお安い御用じゃよ。わしもこれ、結構暇を持て余しておる身でな」
「くふ、それは重畳。日々の楽しみが増えるのは良きことでありんす」
どちらにとっても。そこまで言うのはこの二者の間においては無粋である。
言葉と言葉に挟まった真意を探ることも、また会話の妙の一つだ。
名残惜しげにオスマンが出口に出る瞬間、に聞こえるか聞こえないか声でホロは呟く。
「さっきの話の最中の顔は……ふむ。どうして、まだまだ雄であったようじゃな?」
去り際のオスマンの心にだけ、「ズキュウン」と言う音が響き渡ったのは想像に難くない。
微かに震えるオスマンを尻目に、ホロはにこにこと思索にふける。
世界と種族が違えども、雄の頭の中身はそうそう変わるものではない。
例外もいるにはいるが、ホロをしてそんな例外は片手で余る程しか知らない。化けの皮が剥がれれば、雄と言うのは皆一様に「たわけ」である。
用は、たわけの程度に併せた応対をしてやれば良い。そしてその時は、殊更女を強調する必要は無い。
第一、20分と言う時間において、誘惑という行為は下の下だ。下半身を伴った好意は得られても、それを恋慕に発展させるにはそれなりに回数を踏む必要がある。
そもそも初心な相手の場合、過度の誘惑は萎縮や嫌悪に繋がる。そう言った点を心得ぬ、後退のネジの外れたキュルケのアプローチはまだまだ青い。
一期一会のこの状況、褒めるだけで良いと言うものではないのだ。
相手の経験に併せて、その自尊心を弄びつつも持ち上げる。
過去の褪せた記憶ではなく、現在の自分が衰えていない事を再確認出来る場を与えてやる。
オスマンにとってそれこそが、ホロとの緊張に溢れた会話だったのだ。
老獪なるオスマンをしてこの有様である。
その十分の一にも満たない時しか生きぬ小僧共を相手どったのであれば、その結果は推して図るべきだろう。
愛情を得ると言うのは生半可なことではないが、ヨイツの賢狼にとっては血沸き肉踊る、楽しい狩場も同然であった。
(さて、次なる獲物は如何な味かや?)
次の対象が来るまでの僅かな時間、ホロは実に楽しげに舌なめずりをするのだった。
投下完了です。後編は夜辺りに……
何回チェックしても誤字脱字の恐怖が拭えませんorz
ホロの人乙です。
ホロSUGEEEEEE
次回にwktk。
ノノノノノ
( ○○)/ FIX!
(||||)
>461
開放→介抱 じゃないかな
時間的に空いてる内に八幕後編、投下できそうです。
次スレなるかと思いましたが、間に合った様ですね。
何も無ければ五分頃から投下します。
「聞いてないわよ……」
キュルケは頭を抱えていた。
その目の前にふよふよと浮かぶ巨大な目玉。
紛う事なきバグベアーである。
変な予感はしていたのだ。
現在付き合っている男性陣にも声をかけ、三日目までは滞りなく進んでいた実験。布陣は完璧の筈であった。
ところが四日目になって目の前に現れたのは、以前振った事のある男子生徒だった。
過去の柵がここになって響いてこようとは。常であれば、未練がましいと追い返すところであるが、この場は決闘の場。取り繕ってでもポイントを稼がねばならない。
男女関係には定評があると自負する以上、ここで引いては女が廃る。
口八丁でどうにか丸め込めたとは思うが、終始ボーっとしていたのは何だったのだろうか。いや、自分の手合いに陶酔していたのだろう。改めて罪な女だと思う。
しかし問題はその後だ。滑らかに入って来たのは学院長つきの秘書、ミス・ロングビルであった。
何の手違いだと慌てて飛び出しシエスタに声をかけるととても気持ちの良い笑顔で返される。
「対象を男性に限定すると言う説明は、確か無かったと思うのですが?」
イレギュラーを嘗めていた。キュルケは奔放とは言え、性癖に関しては極めて健康的且つノーマルである。
年上の女性相手へのアプローチなど研鑽していない。
「お幾つなんですか?」だの「へぇ、割には綺麗ですよね」だの、地雷をバスバスと踏んづけたまま時間終了となってしまった。
出る時にロングビルが浮かべた、壮絶な笑みと青筋は忘れられない。
その日は後攻。入ってきた時は普通の笑顔だった為、あの場は確実にとられたと見るべきだ。
しかしそれも五日目に比べればまだ優しい。
同性が来るのは昨日の件で予想できた。
しかし、入って来たのは事もあろうに、以前彼氏を寝取った事のある女生徒であった。
「……」
「……」
ビリビリとした空気が流れる。
敵愾心しか無い二者。しかも女同士である。本能傾向が強いが故に、会話も成り立たない。
口を開けばそのままの勢いで、バイオレンスな意味での肉体接触に突入しかねない。
故に無言。終始無言。
張り詰めた空気を維持したまま、永遠にも近い沈黙の20分間がようやく終わる。
次の部屋に移動したのを見ると、キュルケは思い切り脱力した。
まだ嘗めていた。これは最早好意を得るだけの場に非ず。女としての総合的な人間力も試されるチャンピオンロードだ。
気を引き締めてかからねばならないと、気持ちを新たにした所に入場してきたのは……
「……」
「……」
寝取られ女生徒。おかわり。
再び走る不穏な空気、勿論キュルケは引かない。
メラメラと燃え盛る嫉妬の炎を真っ向から受け止めて胸を反らす。
今度の娘は去り際にちょっと泣いていたので、キュルケ的には勝ちである。試合には負けるが勝負には勝った。
何とも言えない達成感に陶酔しつつも、次を待つ。
「……」
「……」
三杯目、ごっつぁんです。あれ、何この針ムシロ。
如何にキュルケが恋愛に練磨を重ねた強者と言えど、こうも五月雨式に敵意を向けられては戦意も鈍る。
最後の方でちょっと視線を反らしてしまった為か、今度の娘はちょっと優越感を持って退室した。
そして四人目になるとキュルケは肩身も狭く、五人目でとうとう萎縮して、その娘の退室と共にちょっとだけ泣いた。
おかげで次に入ってきた平民の料理長に何の疑問も抱くことなく、喜んで応対した為、ディナーが随分豪勢だつた覚えがあるが。
そして今日。最終日である。
流石に打ち止めだろうと思った私が馬鹿でした。どうよこの非人間。
亜人ですら無い上、自分の使い魔でもないのに意思の疎通が出来るものか。と言うか投票できるのかととメイドに問い詰めた所、眩しい笑顔で返される。
「どうせ今日結果は出ますし、発表時に寄って来た数をカウントすると言う事で」
何この、妬ましい程鮮やかな段取り。と言うか、これ本当に女の勝負?
一瞬過った考えを戒め、最後の気合を入れる。
ここまで来て妥協は許されまい。敵愾心剥き出しの恋敵よりかは、きっとマシな筈だ。
よく見ればこの大きな目もつぶらで可愛らしいし、うねうね蠢く触手もチャームポイントと思えないこともない。いや思え。
「ウン、カワイイカワイイ」
もの凄く棒読みで、キュルケはバグベアーの頭を撫でにかかる。言葉が通じぬ以上、スキンシップこそ最良の手段だ。
ペしっ
触れるか触れないかと言うところを、露骨に触手で払われる。
「ちょ、何するのよ!」
べしっべしっべしっ
無理矢理撫でようとすると、絶妙な痛さ加減で払われる。そんなシュールな格闘を数分も続けた後、結局何も出来ないままバクベアーはふよふよと退室していった。
「あう〜」
ひりひり痛む、キュルケの利き手を残して。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
(……しかし一昨日から、随分と妙な連中がやって来るのう)
四日目に来た男子生徒。
世界の全てが信じられないと言った顔で部屋に入って来たので、理由を聞いてみればフられた上にコケにされ、自分で納得しようとしたものの、男として意気消沈している様だった。
初対面の海のものとも山のものとも知れないホロ相手にそんな事を話すなど相当参っていたのだろう。
ホロも流石に可愛そうに思ったのか、やる気を出させる為に「ぬし様が落ち込んでおられると、わっちも悲しいでありんす」などとあの手この手で煽てると、あっと言う間に回復した様だ。この年頃の小僧の何と扱い易い事か。
去り際に自分の方を熱の篭った目で見た時は、流石に少しやり過ぎた気もしたが。
しかし驚いたのはその次である。入って来たのは紛う事なき女性であったのだから。
だがルールを思い出せば、性別に関して何か言及していた訳でも無い。
なるほど。
シエスタも随分と冗談が上手い。文句を言うのは簡単だが、それに乗って見事条件を達成してこそ勝者と言うことか。
(ふむ……?)
ロングビルを名乗る、その女性は人の尺度で言えば妙齢と言った所。女としてはむしろ最も華やいだ時期と言えよう。しかし、それよりホロには気になった点があった。
微かに漂う、血臭。
(この者も教師と名乗ったが……はて)
濃くはない。雑多な、数多くの臭いに混じっており、あくまで彼女の使う一手段と言うことだろう。
しかし、少なくともこの平和な学院に似つかわしくない臭いであることは確かだ。
「えぇと、ホロ、で良いのよね?」
「間違いなく。ルイズの使い魔とやらをやっておる」
どの様なことを感じたとしても、それを顔に出すのは賢明ではない。ホロは勿論それに漏れず、鮮やかに応対した。
「……ご主人に対して、随分軽い口で話すのね?」
「うふ。物事には相応しい収まり方と言う物がありんす。わっちとルイズならば、これが適当であると思うのじゃが……如何かや?」
「ふふ、ミス・ヴァリエールも厄介なのを使い魔にしたみたいね」
ホロの言葉に、ロングビルはクスリと微笑んだ。
匂いの質から、媚の類よりもストレートな話の方が好みと見たホロの予測は当たりだった様である。
詳しいところまでは聞けなかったが、どうやらこちらで言う貴族ではないらしい。澄ました表の顔からは見えない気さくさは、その辺りにも原因があるのだろう。
適当な談笑で時間が来たが、今回はそれで良い。
あのタイプとキュルケがぶつかれば、マイナス印象しか残らないとホロは踏んだのだ。
そして翌日の五日目は更に妙な連中がやってきた。
五連続で女生徒が入室してきたのだ。
最初の一人対しては愚痴を聞き、次は慰め、残りの三人には褒める形で対応する。
ついでに先日までに話した男子生徒の中で、気質の合いそうな者を紹介すると、晴れやかな顔で退室して行った。
この年頃の小娘の姦しさには流石のホロも疲れたが、親身になってやると小僧連中よりも面白い考をしている者が多い。
耳と尻尾に触らせてと言われた時は流石に断ったが。
そして最終日、六日目。つまり今日である。
「きゅいきゅい!」
「ほう、ぬしも人の姿をとることが出来るのかや?」
「きゅい!きゅい!」
「なに、機会があればで構わぬ。ぬしの主人も、ぬしを思うてこそ、それを架したのじゃろう」
「きゅい……」
タバサの風竜、シルフィードの頭を撫でながら、ホロは慈しむ様に語りかける。
人間相手の様にさして気を遣う必要も無く、実に伸び伸びと使い魔達の相手をしていた。
「……ぬし等の様な者が、あの頃もっと居ればの……」
優しくシルフィードを撫でるホロの瞳が、ふと憂いを帯びた。その瞳はとてもとても遠い所を見つめている様で。
「ホロねえさま。どうしたの?何だか寂しそうなのね、きゅいきゅい」
「……むう?顔に出ておったかや」
「きゅい。お耳と尻尾がぺたってなってるのね」
「ふむ、やれやれ。自慢ではあるがこう言う時だけは難儀な物よ」
自分の尾から生える麦藁尻尾をぴょんと起こすと、ホロは苦笑気味に呟いた。
「なまじ老獪な者よりも、ぬしの方がよほど手強い」
「???」
「くふ。裏が無いと言うのは、本来在り得ぬ。それだけに実際会うと難儀じゃ」
ホロの言葉の意味が掴めず、小首を傾げるシルフィード。
「それよりも、人の言葉を喋べるのは関心せぬ。隣の者は解らぬ故、気をつけるがよかろ」
「きゅい!しまったのね!ホロねえさまとだと、どっちでも通じるから訳が解らなくなるのね!」
慌てるシルフィードをくつくつと笑いながらも、落ち着かせる為にまた撫でてやる。
「そうそう、ぬしは大丈夫だとは思うが、次の部屋の者には手加減してやってくりゃれ?」
「きゅい。お姉さまのお友達なのね。勿論なのね」
撫でられたシルフィードはとても気持ちよさそうに目を細め、キュルケのいるであろう部屋に移動していった。
ホロ自身、大抵の動物との意思疎通は可能だったが、まるで作りの違うこちら側の獣達と話せるかは不明だった。
今日それが解ったは嬉しい収穫だったと言える。
しかし、それ以上に神妙な面持ちで、ホロは自分の右手に視線を移した。
淡く発光する複雑な文様。他の使い魔と接触した時にのみ明滅するこのルーンに気づいたのも、今日になってからだ。
ここ数日でルイズにも聞いたが、使い魔は必ずしも主以外に友好的とは限らないらしい。
そして意思が通じるからと言って、必ずしも友好関係が築ける訳でもないのだ。ホロ自身、かつての故郷で全ての仲間と馬が合ったかと言えば、答えはNO。
だが今日入室してきた使い魔の連中は、見た目が実に攻撃的でも、ホロには随分と懐いてきた。概ね「姉さん」とか「姉御」とか言ったニュアンスで寄ってくるのには苦笑せざる得なかったが。
シエスタのことだから、ある程度配慮して使い魔を入れているのだろうが、それにした所で懐く頻度が十割と言うのも妙な話だ。
一応配慮して、キュルケに余り酷い振る舞いはしない様に言っておいたが、結果いかんで何らかの答は出るかもしれない。
「……ふうむ」
考えていも仕方ないのは解るのだが、だんだんと発光のおさまってく右手の文様をホロが眺めるのも仕方の無いことだった。
そして直ぐに次の誰かが来る合図。気を取り直して入り口を見つめる。時間的にあと、一人、二人と言った所だろう。
女をかけた決闘である。最後の一人、一匹、一頭まで気は抜けない。
狼の狩りに手加減など在り得ない。自然に出た表情は、勇ましくも美しい雌の顔であった。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
ぼんやりと双月も輝きだした夕暮れ時、ついに六日に渡る実験(決闘)が終了した。
集うのは五人の少女と、本日メインの使い魔多数。そして結果に興味を持った酔狂な生徒が両手で数える程。
「やれやれ、座り続けると言うのも骨は折れるものよ」
「待ちっ放しって言うのもそれはそれで疲れるわよ。期間中にブ厚い教書が五冊は読めたわ」
首をぐりんと回すルイズ。
外で待つ間、無駄に時間を過ごすのも何なので、タバサに習って黙々と本を読破してのだが、言葉とは裏腹にやけに達成感に溢れた顔をしている。
「くふ、お互い学ぶことは多い様じゃの?」
「あんたにこれ以上学ばれても困るわね。主に私が」
「ならばその、緩んだ頬を隠しんす。喜びが蜜の様に溢れておる」
「……そうかもね。でもあんたの耳と尻尾程じゃないわよ」
ぱたぱた揺れるとホロの耳と尻尾。
ここ一週間でルイズが見つけたホロの弱点である。どうもこの二つだけは、気を抜いていると感情が諸に出てしまうらしい。そしてこの動きは明らかに喜びを表したものだった。
「どうよ?」と言った表情を返すルイズは、実に誇らしげだ。
「うふ。学ぶ喜びも然り。じゃが友人を得た喜びすらも現わす、ぬしの頬には敵うものでは無い。そうは思わぬかや?」
「んなっ!?」
慌ててタバサの方向を見てしまうルイズ。
「ふむ、やはりタバサかや。内容は解らんが、表の装飾はタバサが読んでいたもの。それをぬしが読んでいたとなればそれ、答はおのずと解ろうと言うものじゃ」
「――――――っ!」
初日の会話をきっかけに、ここ数日で二人は親睦を深めていた。実践は兎も角として、知識への造詣に関しては深い二人である。
打ち解けた……と言う訳ではないが、読んだ本の内容に関して議論できる程の相手と解ると、タバサも結構多弁になった。勿論常より一つ、二つ言葉が多い程度ではあるが。
ただしその事はホロには言っていない。つまりルイズの態度の端々から予想し、カマをかけ、見事的中したと言う訳である。
「くふ。わっちが幾度この尾と耳を、人に晒したと思っておるのかや?」
そして魅せる、飛び切りに意地の悪い笑顔。
甘すぎた。一つや二つの弱点など、この賢狼にとっては擬似餌程度に過ぎないのだ。
「気を落とすでない。まだまだ青いが、会ったばかりの時よりは幾分マシと言うものじゃ」
「褒め言葉……なんだろうけど、今の私にはとてつもなく重いわよ」
ルイズがっくりと肩を落としていると、キュルケが寄って来る。
「おっほっほ!そのやりとりも今日ここまでよ!最後の晩餐になるでしょうから、しっかり話しておくことね!」
左手を腰に、右手の甲を自分の顔に向け、高飛車ここに極まれりと言ったポーズで高笑いするキュルケ。
……なのだが。
「キュルケ、あんた何かあったの?大丈夫?」
ルイズをして心配する程に、どうにもその格好は無残極まっていた。
顔には何かぺとぺとしたものが付着しているし、髪も実に美しくない具合に乱れている。
制服のブラウスはよれよれで、これまた妙な液体が付着している。ついでに、あちこち破れた服が、その無残具合を助長していた。
そして重要な点が、どれをとっても色気の無い感じになっていると言う事だ。
どの要因も色気を演出するのにもってこいなのだが、残らず喜劇の演出に出て来そうな有様になっているのはむしろ凄い。
「ほ、ほほほ!何言ってるのよ!これは今日の勝利を約束する証よ!粘液はスキュラに巻きつかれた時についた物だし、ヒポグリフなんか元気が良すぎるくらいに抱きついて、服を破るほどの喜び様よ!コカトリスの円らな瞳には体が硬直するかと思ったわ!」
最後のはよく無事だったなあ、とルイズは何とも言えない視線を送るが、それを意に介するキュルケではない。少なくともハイになっている今は。
一方ホロは、その言葉に何か思案していた様だが、シエスタの言葉に思考を中断して振り向いた。
「集計が出ましたよ」
並べられた投票用紙を前に、シエスタが計算を完了させていた。
二者択一とは言え、六日の間に参加した生徒数は結構なものであるし、よく見れば一緒に書かれた理由などに関してもしっかり記帳している。
平民出で字が書ける事には最早ルイズも驚かないが、製本しても良いほどに綺麗な書体は、一筋縄に会得した技術とは思えない。
本当に何者だろうとルイズが考えていると、シエスタは隣にいたタバサに耳打ちした。
「それでは結果は主催者のタバサ様に発表をお願いします」
「……ん」
一応段取りの通りである。名目上はタバサが主催者である為、雑事は自分で、重要な部分は委ねる。貴族の顔を伺う平民の素振りも板についたものだ。
「……」
タバサはゆっくりと、ホロとキュルケの前に歩み出る。
二人の目前に止まり、暫しの静寂が訪れた。
ごくり。
誰とも無く、唾を飲み込む。少ないギャラリーとは言え、やけに音が響くのが印象深い。
「……」
意を決した様に、タバサは顔を上げる。
ゆっくりと向き直った相手は、キュルケ。
ぱっと輝くキュルケの顔。べとべとの粘液も霞む眩い輝きであった。
「……ごめん」
「はえ?」
間の抜けた声を発するキュルケから視線を反らし、高々とホロの腕を掲げるタバサ。
「……集計の結果、圧倒的多数で、ホロ」
音自体は小さいものの、良く通る声がヴェストリ広場に響き渡った。
一瞬何があったのか理解出来なかったキュルケだが、数秒のブランクの後に困惑の叫びを上げる。
「う……嘘よ!何かの間違いよ!」
「はい、もちろん納得いかないと言うご意見も御座いましょう。そこでこの投票用紙が生きてきます」
喚くキュルケに間髪も入れず、一山程の投票用紙を抱え、シエスタが進み出た。
「まず一年生、匿名希望さん『キュルケ嬢はスキンシップが過剰なのが気になった。ホロ嬢はとはとてもリラックスして20分を過ごせた』」
キュルケがぐらりと傾く。しかし耐えた。まだ、まだ大丈夫だ。
「続いてPN『風上ダンディ』さん。『キュルケ嬢とは時折沈黙が発生して困った。一方ホロ嬢は、口下手な僕も上手く誘導してくれた。P.S.主従共々惚れてます』」
再びよろめきながらもキュルケは心中で叫ぶ。何やってんだ風邪っぴき。ダンディとか何だよ、その腹か。中年染みたその腹をダンディと抜かすか。追伸とか何だよもう。
「PN『妹LOVE』さん。『ホロ嬢は多分個人との間の取り方が上手いんだと思いました。ところでキュルケ嬢ですが、月の無い夜には気をつけた方が良いですね』……後半の筆跡が乱れてますが、何かあったんでしょうか」
小首を傾げて微笑むシエスタと裏腹に、今度は背筋に悪寒が走るキュルケ。
あれ、そういえばさっきから誰かに見られている様な。塔の上の辺り?いや気のせい、きっと気のせいよ。
「他にもPN『寝取られシスターズ』さん達のジェラシー溢れる五通。『まだまだ秘書募集中☆』さんの用紙十数枚に渡る女性観、及びホロさんの素晴らしさとキュルケ様の落とし穴に関した小論文とかもありますが……読みます?」
こんな時でも笑顔を崩さぬシエスタを前に、キュルケはどさりと膝をつく。
「ちょ、待ちなさいよ!私に入れた分は!?」
「ええと、一票だけですね」
「一票!?嘘を吐きなさい!少なくとも五票は……」
ふとキュルケの視界の端に、移る五人の男性。所在無さ気な五名は、キュルケも良く知る男子生徒達であった。
「ちょ……ペリッソン!」
「キュルケ……ごめん!四時間後に!」
「話が違うわ!」
逃げ出すペリッソンに罵声を浴びせたものの、それ以上構っている余裕はキュルケには無い。
「スティックス!誰に入れたのよ!」
「え……えと、八時間後に!」
「誰なのよ!」
二人しか居ないのだから、誰に入れたかなど聞くまでも無いのだが、それでもキュルケは聞かざる得なかった。
脱兎の如く駆け出すスティックスを諦め、残る三人を睨み付ける。
「マニカン!エイジャックス!ギムリ!」
「「「ええと、十二時間後に!」」」
「朝よ!」
見事に唱和した三人は、統制の取れた動きでフライの呪文を詠唱。文字通り飛んで逃げた。
呆然とそれを見送るキュルケの前に、シエスタが進み出て一言。
「えっと、まだお認めになられません?」
その言葉を前にして、ギリと唇を噛むキュルケ。微熱の浮名を流した以上、ここで引くのは女が廃る。
「まだよ!まだ今日の使い魔達の結果が出てないわ!最終日だからポイントだって10倍くらい貰える筈よ!」
訳の解らない事を叫ぶキュルケ。多分本人も解っていないのだろう。
「との事ですが、如何致しますか、ホロさん」
「わっちは構わぬが……」
「おっほっほっ!微熱のキュルケの大逆転劇をご覧なさい!」
それを聞き、矢文の如く飛び起きるキュルケ。見てるこっちが痛々しい。
最もその勢いも、ホロに視線を向けるまでだったが。
「これ、これ。慌てるでない。順番じゃ」
今日訪れた使い魔達が、ホロの周りを囲んで我先にと頭を向けている。
獰猛な種類の使い魔も、まるで借りてきた猫の様に大人しく支持に従っている。とても、幸せそうだ。
「どう、致しますか?」
極上スマイルで聞いてくるシエスタ。最早キュルケはこの一言を返さざる得ない。
「……負け……たわ」
そう言うと全身から力が抜けたかの様に、キュルケはがくりと倒れた。見かねたタバサが支えてやる。
「このあたしが……キュルケが……色恋で負けるなんて……微熱の二つ名も返上ね」
「……大丈夫。色恋ではなく、器で負けたと言うのが正しい」
タバサなりの気遣いであったが、如何せん言葉が足りなかった。追い討ちをかけられたキュルケはよよよと崩れ落ちる。
「うう、もう信じられるのはフレイム、あなただけよ……」
そう自分の使い魔を呼ぼうとするが、返事が無い。
「なんじゃ、ぬしもかや?」
最後の希望の親愛なるサラマンダーは、それそれは幸せそうに、ホロに頭を預けていた。
キュルケを支えていた最後の何かが、音を立てて崩れ、微熱のキュルケは真っ白な灰になった。
しえん
「ふ……ふ……燃えたわ……燃え尽きたわ……」
「大変、水系統のメイジを」
「いや、あんたも使えるでしょ、確か」
冷静な口調とは裏腹に、かなり慌てていたタバサに突っ込みを入れたのは、事の成り行きを眺めていたルイズだった。
今まで事あるごとにゼロと言ってきたキュルケに思うところが無いでも無いが、流石に可哀想になった様である。
「えっと、キュルケ。私が言うと何かおかしいとも思うけど、あんたにも良い所はあるわよ。今回はそれが活かせなかっただけ」
そう言って取り出したのは一枚の投票用紙。
記された内容を、ルイズは静かに読み、聞かせた。
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どちらも甲乙を付け難い女性だが、選ぶとなるとキュルケ嬢を推したい。
奔放に振舞っている様に見えても、その内に秘める情の深さは恐らく誰よりも深い。
そして男女に及ばず、その親愛を向けられる女性であることも想像に難くない。
だからこそ、不特定多数の人物と関係を深めている様にも見える。
もし彼女の溢れるその情熱が一人に向けられるとすれば、その男は恐らく、ハルキゲニア一の果報者であろう。
そして、彼女の友情を得られた者もまた、真の友情と言う物を知ることの出来る幸運な人間だ。
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「……褒めすぎな気もするけど、見てる人は見てるのよね。あんたも有象無象に愛想振り撒くより、こういう人を大事にしたら?」
読んだルイズ自身も照れながら、投票用紙をキュルケに渡す。
キュルケは暫くその用紙を握り締め、何度も何度も読み返していた。
そして不意に、ぎゅっと胸に抱きしめる。
「う……うえぇぇぇえん!」
泣いた。人目も憚らず泣いた。正確にはもうホロの周りの使い魔くらいしか残っていなかったが、とにかくキュルケは泣いた。
胸の中が暖かいもので一杯になって、止め処なく溢れる感情を、涙を御する事が出来ない。
タバサがよしよしと頭を撫でてやる。
くしゃくしゃではあったが、その顔は恐らく、大事な何かを見つけた顔。
その顔を見たルイズは、悔しいけどやっぱ綺麗ねと、心の中で呟く。
そしてそんな三人を遠巻きに眺めるホロの顔はとても優しく、気づかれない程度にくふ、と鼻を鳴らした。
一通りキュルケが落ち着いたのは見計らい、タバサはキュルケに尋ねた。
「ちなみに、なんて人?」
「うん……イニシャル『J.C』って言う方」
同刻、学院長室で物見の鏡を覗きこむ禿頭の教師が、盛大にくしゃみをしていたそうである。
ヴィンダールヴはさすがにチートwww
まあなくても大差ない結果だろうけどなー
これにて八幕、前中後編全ての投下が完了です。
支援や感想、誤字指摘ありがとうございました。
次でようやく城下に行く場面に辿り着きます。
狼分を濃い目にしたいところですが、はてさて。
帰省前に投下出来て何とか一息つけました。皆さん、良いお年を。そして始祖ブリミルの祝福を。
ホロ乙、原作知らないけど読みたくなった
次スレ立ててきます
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うめたてろー |:|\\:::::||.:.||::::://| /イ
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ト、 ,.  ̄ ̄Τ 弋tァ― `ー / l从 |メ|_l l_.l斗l |ヽ V |:| ̄ ̄ ̄ ̄ フ  ̄ ̄ | イ
ヽ \__∠ -――く __ .Z¨¨\ N ヒj ∨ ヒソj .l ヽ\| / / | / !
ヽ ∠____vvV____ヽ < ≧__/ ゝ、t‐┐ ノ .|┐ . \ / / \ / l
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\! | / 入_.V/| >-ヘ \:::∨::∧ ∨ ∠二 -‐ .二二 -‐ ' ´ / / / l. l
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入ノ. ヽ く ヽ______7 ー―∠__ 〃 l :/ :l l \V ヽ \ ,. '´
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ヽ _>-ヶ--∧_} ノ j /` 7 ̄ ̄ ̄{ (  ̄ ̄`ー‐^ーく_〉 .ト、_>
', / 人__/ .ィ {__ノ`ー' ヽ 人 \__ { } |
V 人__/ / | /  ̄{ ̄ >‐ ァ-、 \ 〉ー} j
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<ヽ__ /し / < )__ \ _r‐く___/ / < ) \ {__ノ /
Y__>一' / ___r―、_\ >' `ー' ,. ´ >.、 \__ノ {
∠二)―、 `ー‐┐ ∠ ∠_r‐--― <__ ∠ )__ \_
∠)__ノ ̄`‐⌒ヽ__|> ∠)__r―――-― ..__{> ∠_廴,. ⌒ー'  ̄ \__{>
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_, '"´ `丶、
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/ ,' / / / ヽ `ヽヽ
l l j __ // ,イ 、ハヽ }! ハ
l l 「 j_从7ヽハ !七大 ` } リ }/
| l Vf゙i圷/ jl ノィアト、ヘ// / 初詣は神社もいいけど、お坊さんが二人いるお寺にも行くといいわ
j l l V_:ソ ´ V:リ /jイノ 和尚が2というわけね
,' ハ ヘ. ' ` ,' l !
/ / l ヽ ー ‐ .厶 |ハ
//' ∧ 弋ト 、 __ , r<7 l ヽ
/ / / ∧ Vー、 Kヽ{ ヽ ヽ
/ /./ /¨} ',__∧_j_l::::ハ \ }/
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{ V r'::::::/ /::::::::::\__j:::::入xぅ/ \
ヽ l { :::/ /::::::::::::::::::V://∠ ',
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{{八.:.{ハ┌─┐ }:ハ /このスレッドは、私ことヘンリエッテ・フォン・トリシュターライヒと
/i⌒ヘ、.:} |___」イj:ノ < ゴランノス・ポンサー卿の提供でお送りしました。
/: : ` ̄了`二二 ハ┘ \次スレで引き続き「あのゼロ」をお楽しみください。
/: : : : : : : :゚|: ◎゚ : : |: }  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
_rノ: : :./: : / ̄ `ト、 :∨
/ : : : : : : ;イー ' /イ∧: :〉 あの作品のキャラがルイズに召喚されました Part200
/ : : : : _ イ|ノ / | ∨
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ヘア ̄´  ̄  ̄`ヽ、 /|: : : : : : ト、
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500kbならタバサは俺の嫁
500kbならはとわを間違える奴が居なくなる
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500kbなら止まっているSSが再開する。
500kbなら『Mark of the Zero』のラスボスはナイトメアギース
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