あの作品のキャラがルイズに召喚されました Part190
もしもゼロの使い魔のルイズが召喚したのがサイトではなかったら?そんなifを語るスレ。
(前スレ)
あの作品のキャラがルイズに召喚されました Part189
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1227554358/ まとめwiki
http://www35.atwiki.jp/anozero/ 避難所
http://jbbs.livedoor.jp/otaku/9616/ _ ■ 注意事項よ! ちゃんと聞きなさいよね! ■
〃 ` ヽ . ・ここはあの作品の人物がゼロ魔の世界にやってくるifを語るスレッドよ!
l lf小从} l / ・雑談、SS、共に書き込む前のリロードは忘れないでよ!ただでさえ勢いが速いんだから!
ノハ{*゚ヮ゚ノハ/,. ・投下をする前には、必ず投下予告をしなさいよ!投下終了の宣言も忘れちゃだめなんだからね!
((/} )犬({つ' ちゃんと空気を読まないと、ひどいんだからね!
/ '"/_jl〉` j, ・ 投下してるの? し、支援してあげてもいいんだからね!
ヽ_/ィヘ_)〜′ ・興味のないSS? そんなもの、「スルー」の魔法を使えばいいじゃない!
・まとめの更新は気づいた人がやらなきゃダメなんだからね!
_ ・議論や、荒らしへの反応は、避難所でやるの。約束よ?
〃 ^ヽ ・クロス元が18禁作品であっても、SSの内容が非18禁である場合は
J{ ハ从{_, 本スレへの投下で問題ないわ。
ノルノー゚ノjし ・SSの内容が18禁な展開をする場合はクロス元に関わらず、
/く{ {丈} }つ 本スレではなく避難所への投下をお願いね?
l く/_jlム! | ・クロス元がTYPE-MOON作品のSSは、本スレでも避難所でもルイズの『錬金』のように危険よ。やめておいてね。
レ-ヘじフ〜l ・作品を初投下する時は元ネタの記載も忘れずにね。wikiに登録されづらいわ。
・作者も読者も閲覧には専用ブラウザの使用を推奨するわ。負荷軽減に協力してね。
. ,ィ =个=、 ・お互いを尊重して下さいね。クロスで一方的なのはダメです。
〈_/´ ̄ `ヽ ・1レスの限界最大文字数は、全角文字なら2048文字分(4096Bytes)。これ以上は投下出来ません。
{ {_jイ」/j」j〉 ・行数は最大60行で、一行につき全角で128文字までですって。
ヽl| ゚ヮ゚ノj| ・不要な荒れを防ぐために、sage進行でお願いしますね。
⊂j{不}lつ ・次スレは
>>950か480KBからお願いします。テンプレはwikiの左メニューを参照して下さい。
く7 {_}ハ> ・重複防止のため、次スレを立てる時は現行スレにその旨を宣言して下さいね。
‘ーrtァー’ ・クロス先に姉妹スレがある作品については、そちらへ投下して盛り上げてあげると喜ばれますよ。
姉妹スレについては、まとめwikiのリンクを見て下さいね。
・一行目改行、且つ22行以上の長文は、エラー表示無しで異次元に消えます。
SS文面の区切りが良いからと、最初に改行いれるとマズイです。
レイアウト上一行目に改行入れる時はスペースを入れて改行しましょう。
げぇっ、確認せずに立てちまった
なんということを……
提督乙!
655 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/03/08(土) 21:32:27 ID:whn25cAN
はじめまして
作品名:機動戦士ガンダム00
使い魔:刹那・F・セイエイ
投下よろしいでしょうか?
659 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/03/08(土) 21:40:20 ID:GZObvd2R
おお、なんかルイズがやたら苦労しそうな使い魔だががんばれー期待してるぞ
660 名前:00の使い魔 phase00-0[sage] 投稿日:2008/03/08(土) 21:41:58 ID:whn25cAN
phase00 終わりの始まり
人物紹介
名前 刹那・F・セイエイ
真名 ヤマオカタカシ
年齢 14才
職業 学生。裏の世界では凄腕の暗殺者。
身長 185cm
外見 モッズヘアーで黒のブランド服を着こなしている。
趣味 スキー
好きな科目 英語・パソコン
技能 魔眼による石化。吸血鬼と皇族のクォーターでもある。
備考:異能集団ニーチェに囚われの兄を助け出す今一歩の所でリトルウィリー・田中に妨害され失意の中に新たな出逢いにより
FifthHevenの入会試験に意欲を示すも仇敵断紅麗に惜敗する。
協会に終結する異能たち。幾多の組織から派遣された者たちの考えが考察する中でタカシは光る鏡につつまれ・・・
661 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/03/08(土) 21:44:07 ID:0nlVE0Af
素晴らしいようつべ的にawesomeってやつだな
664 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/03/08(土) 21:45:09 ID:GZObvd2R
これは期待せざる終えないだろjk
ここでも避難所でもないところで面白い意見を見つけたよ
置いておくね
> 322 :名無しさんなのね〜:2008/11/25(火) 21:35:06
> 何がやりたかったんだろうな>>提督作者
>
> いまさらながら前振りとなったPart187のログ(34-60)を見ると(この時点では特定されていない)
> 200スレ記念にスレ代表作品の作者であるこのオレ様が特別編をくれてやるぞって感じがプンプン
>
>
> 話を切り出したときは、有り難がれ、200スレを心待ちにしてろって気分だったんかな
> そんな匂いをまき散らしているから、当然に水を差すヤツも出てくるさ
>
> いったんは避難所投下を納得はしたようだけど、後になってむらむら腹が立ったのだろう
>
> このオレ様がこんな扱いを受けていいわけがない
> マンセーを持ってして迎え入れられるべきだ
> 自分には大勢の信者がついている、物議を醸して逆にアンチを叩いてやれ
>
> そう思って自爆テロを決意した
>
> …てところかな
>
> もしこういう発想のヤツなら、まだまだ続きを楽しめそうだ
>
> 326 :名無しさんなのね〜:2008/11/25(火) 21:41:27
>
>>322 > 自己顕示欲が強い大作家気取りの阿呆、だな。
>
> 333 :名無しさんなのね〜:2008/11/25(火) 21:50:31
>
>>326 > 本人はスレで一番の作家だと思ってたはずだ
> 提督終盤のレスの増長っぷりは見事だった
>
> あと最終話一話前の話で、反響が無きゃここで終わり、褒めれば続き投下してやるという態度が忘れられない
> チョーゴーマーンだったぜ
>
> 334 :名無しさんなのね〜:2008/11/25(火) 21:50:39
>
>>322 > みんなから週末を奪いたかったんだろ
> そしてそれは成功したわけだ
>
> 335 :名無しさんなのね〜:2008/11/25(火) 21:53:48
> ああいった形でいったん去れば
> 信者の帰って来てくださいコールが湧き起こって、オレ様に意見したヤツは謝罪し
> しぶしぶだけど戻ってきてやる、そしてご褒美に新作を200スレ記念に投下してやる
>
> ってのが提督作者の筋書だったのかもしれないな
>
こっちは191で再利用でおk?
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1227439481/ あの作品のキャラがルイズに召喚されました Part188
100 :ゼロな提督:特別編C:2008/11/23(日) 21:28:15 ID:QXSsLmLE
以上で特別編、全て終了
そして、何故に私が荒れると百も承知で本スレへ投下を強行したかも話しましょう
複数召喚は避難所いけ
アンチだヘイトだ蹂躙だ
テンプレ無視だ
テンプレ通りだ
原作キャラへの愛がない
ええ、まったくもって子供っぽい反抗心ですよ
勝手に作り上げられたルールに縛られる
両手両足を縛られ毒を抜かれ、当たり障りのない良い子な作文にされる
刺激的で面白い作品が、少々の批判で挫けて筆を投げる
だから私は故意にやりました。
勝手に作り上げられた「蹂躙不可」も「複数召喚不可」も破りました
当たり障りのありすぎる悪い子の毒だらけにしてやりました
一切の毒や批判を無視し、自分の書きたいモノを書きたいように書きました
絶対的多数の声を弾き、少数者の権利を主張しました
投下前に少し迷ったのも本当です。
一時は避難所へ投下して無難に終わらせようか、とも考えました
でも、やはり私はやりました。
簡単に言うと
ジャンプじゃあるまいし、人気投票で作品消えたり物語かえたり単純な受けを狙うのは嫌
ということです
そしてこれに対する批判は、その一切を受け入れます
削除についても、私は何も言いません。運営者の判断に従います
以後、私はここでいかなる文章も書きません。
ド素人の駄文に色々な意味で付き合ってくれて、本当に有難うございました
特にいろんな批判と毒吐きを加えて下さった方々にも感謝しています
では、失礼します
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1227216589/l50 あの作品のキャラがルイズに召喚されました Part187
34 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/21(金) 16:52:22 ID:UttxW0c+
ちょいとスレ読んでる人々に質問
実は完結作品の特別編つーか後日談を考えています
200スレ記念にどうかと思って
ただ、本編とは外れた完全な「特別編」です。
具体的には、ハルケギニアではなくクロス先で展開する話
もちろんちゃんとゼロ魔キャラがメインのストーリーですが、活動する世界がクロス先
ストーリー上はちゃんと繋がってます
エログロはありません
「特別編」だから少々の遊びはお目こぼし頂きたい所なのですが
これは本スレOKか避難所行きか
ご意見希望
35 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/21(金) 16:58:36 ID:ruWxJq8z
話がリンクしているなr個人的には本スレでもいいと思うけど。
36 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/21(金) 17:01:43 ID:UttxW0c+
もすこし具体的に言うと、クロス先でハルケギニアや虚無やエルフのストーリーが進むような話
37 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/21(金) 17:02:31 ID:2YOKc12m
君が自分の作品を未完成、不完全作だと思っているなら書けばいい。
ただ、その物語は本当に終わっていないのか?
読者は本当に続きを求めているのか?
蛇足になっていないか?独りよがりになっていないか?
自分は完結した作品の続きなんて書けない、もう終わっているのだから。
38 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/21(金) 17:02:34 ID:pIhNpQrR
それは完結したクロス作品同士のクロスかね?
それとも提督とか薔薇乙女とかご立派様とか、単一作品の特別編かね?
39 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/21(金) 17:03:57 ID:UttxW0c+
単一作品です
物語が終わって一年後、さてさてその後の彼等は・・・て所で
10 :
住人の反応:2008/11/26(水) 14:32:40 ID:e+Ids366
個人的には本スレで良いとは思うけど、なんだか荒れそうな雰囲気だし、やっぱり避難所が無難かなぁ。
57 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/21(金) 17:56:43 ID:pdX7+m2M
>>34 個人的には
>具体的には、ハルケギニアではなくクロス先で展開する話
この部分が色々引っかかってくる可能性があると思うから、やるなら避難所が無難な気がする。
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1227216589/l50 あの作品のキャラがルイズに召喚されました Part187
40 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/21(金) 17:05:26 ID:T0Lwcrqt
個人的には、完結お疲れ様的な意味でやっちゃっても構わんと思うが。
41 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/21(金) 17:05:46 ID:kny8+BtQ
重箱の隅をほじくる人も居るから避難場が無難かも?
42 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/21(金) 17:14:44 ID:fV7Mm1pE
書ける人は書ける。書けない人は書けない。
自分の嗜好と違うからって、なんで、いきなりけんか腰なの?
>>37 43 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/21(金) 17:16:19 ID:pIAeAW/Y
誰が損する訳じゃないし、ちゃんとルイズが召喚して色々あった話の続きなんだったら問題ないと思うけどな
44 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/21(金) 17:23:23 ID:O4xjs9V3
やったれやったれ
45 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/21(金) 17:25:00 ID:2YOKc12m
すみません、ケンカ腰のつもりで書いたつもりはありませんでした。
もしもそう見えて不快になられた方がいらっしゃいましたらお詫び申し上げます。
あくまで一書き手から一書き手への意見と見解でした。
46 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/21(金) 17:25:58 ID:sqeKVNzF
いいんじゃないかなっ!
僕は読んでみたい、けど避難所が無難かも
あっちに投下してから続き物であれば反応うかがってこっちに投下とか
47 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/21(金) 17:26:43 ID:nGCiT8qA
あの作品の世界にルイズとか行きましたってか
要するに、本編終わったけど番外編書くよ、って事だろ?
だったら止める理由なんてないさ。
48 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/21(金) 17:30:18 ID:UttxW0c+
続き物ではないんですが、長いんですよ
多分Wikiにまとめるときに4話くらい分割するかと
「小ネタ集みたいに考えてたら、こんな風になってしまった。シャレにならない」
という感じです
49 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/21(金) 17:33:02 ID:2etnkuL1
そこまで言われるとその完結作品がどれかが気になってきた
50 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/21(金) 17:33:59 ID:ruWxJq8z
あるある。
51 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/21(金) 17:47:35 ID:WXT2TXnp
>>48 そこまで長いんなら、4分割して一日一投すればいいのでは?
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1227216589/l50 あの作品のキャラがルイズに召喚されました Part187
53 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/21(金) 17:51:39 ID:sfokjlI9
スレが荒れてほしくないんで避難所でお願いします。
54 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/21(金) 17:52:35 ID:lG7x5s5a
姉妹スレの承太郎とか第二部(パラレル)終了後に第一部の後日談とかやってたな
ルイズが杜王町に行くやつ
普通にこのスレでやっていんじゃね? 長さは分割なり何なり調節できるだろうし
55 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/21(金) 17:53:22 ID:mP2OznW8
というか聞くまでもなく避難所なんじゃないかな
なんでかってのは感覚的なんで上手く説明できないけど、外伝のお祭り的なものならそっちの方が良いと思う
56 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/21(金) 17:55:23 ID:WXT2TXnp
個人的には本スレで良いとは思うけど、なんだか荒れそうな雰囲気だし、やっぱり避難所が無難かなぁ。
57 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/21(金) 17:56:43 ID:pdX7+m2M
>>34 個人的には
>具体的には、ハルケギニアではなくクロス先で展開する話
この部分が色々引っかかってくる可能性があると思うから、やるなら避難所が無難な気がする。
58 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/21(金) 17:57:00 ID:jUGTS52w
誰だか知らないけど一々スレ住人のお墨付きがあります、みたいな言質を取って投下しようという姿勢がうざい
それと自分の作品の特別編を200スレ記念に投下しようという考えにも傲慢が見える
お前の作品はスレを代表するものだとでも言うのか?
59 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/21(金) 18:02:44 ID:T0Lwcrqt
なるほど、ここでやるとこういうのが沸くわけか。
60 :名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/21(金) 18:08:43 ID:UttxW0c+
ふむ、やはり本スレは問題が多そうですね
では後日、200スレと関係なく避難所に第一話から投下しましょう
その後の対応はその後考える、対応も読者任せ、と言う事で
再利用乙。
次スレでPart191と誤爆しない事を祈るwww
ルイズが呼び出したのは平民だった。
高すぎず低すぎない背丈、長すぎず短すぎない髪。その格好と髪が黒いこといがいではなんら特徴のないただの少年であった。
「ええっと? 君はだれ?」
「あなたのご主人様よ」
彼は初めはビクビクとしていたが、ルイズの高圧的な態度に途中から、なぜか慣れたようにあしらい始め。
それを気に入らないルイズは数々の罰を彼与えた。
「言うこと聞きなさい! このバカ犬!」
「あー、うっさい」
だが彼が普通でない片鱗を見せ始めたのはギーシュとの決闘だった。
「今なら、土下座して謝れば許してやろう」
「いや、ぼくはただ、香水を届けただけで。謝るようなことは……」
「そうか……あくまで謝るつもりがないなら……こうだ!」
「うわぁっ!?」
襲い掛かるゴーレム。誰もが少年の敗北を確信したが。
「――は?」
気が付いたとき、ギーシュはすでに杖を少年に取られていた。
「えーと、なんか勝てちゃいました」
偶然やまぐれなどとはやし立てられていたが、少年が立っていた位置。地面にめり込んだような足跡があったことに誰も気が付かなかった。
そしてフーケを捕まえるため、村外れの小屋で、ゴーレムに襲われたとき。
『破壊の銃』と呼ばれるものを握り締め、ゴーレムへ立ちはだかるルイズ。
「なんでっ! この銃は引き金が落ちないの!!」
少年は小屋を破壊された時に埋もれたまま。とうとうゴーレムの足がルイズを踏み潰そうとしたとき。
「――っ!!」
気が付いたとき、見知らぬ少年の腕に彼女はいた。
「貸せ」
黒い外套を身につけ、ゴテゴテとしたゴーグルをつけた人物がルイズの手から『破壊の銃』を取る。
彼は無造作に狙いを付けると。小さな虫が飛び出し彼を、銃を侵蝕し。
轟音。
その一撃はゴーレムの腕を大きく吹き飛ばした。
「だ、誰?」
思わず聞くルイズに少年は答えた。
「――かっこう」
『ムシウタ』より「かっこう」こと「薬屋大助」を召喚。
この番組は、視聴者から寄せられた依頼に基づいて、上岡探偵局長が部下の探偵を野に放ち、世のため人のため、公序良俗・安寧秩序を守るべく、この世のあらゆる事どもを徹底的に調査追及する娯楽番組である。
岡部さん「では最初の依頼です、上岡さん探偵局のみなさんこんにちは、今日は私の
疑問を解決して欲しくてお便りしました、私が趣味のライトノベルを読んでいたところ
秋葉原の召喚ゲートをくぐるとツンデレロリの使い魔になれるというのです
是非この話が本当かどうか確かめてください」
松村「私が行って来ました〜!!、ではVTRスタート!」
ルイズ「あんた…何?…何よこのブタ!ブタはピロピロとかバウバウとか鳴きなさい!」
松村「ほ…本当でした〜」
岡部さん「続いて二つ目の依頼です、アルビオンに住むティファニアさんからの依頼で
「最近お友達から革命級といわれる私の胸、おかしいところがないか確かめてください」
長原「アルビオンといえば私ですね、行ってまいりました!」
長原「え〜夕べはアルビオン名物のエールでスタッフと宴会をしてきました
この方が依頼人のティファニアさん、ん〜、これは革命級ですね、はい解決
では、私はこれからアルビオン名物の蜜をかけた鳥を賞味しに行ってきます」
スタジオの北野「たったそんだけで二泊かいな」
岡部さん「では次の依頼です、トリスティンの南にあるロマリアは、光の国と呼ばれていて」
小枝師匠「パラダイスといえばわたくし、ロマリアに行ってまいりました〜」
探偵!ナイトスクープを召喚
__ _/ ヽゝ,
_ _,.r--、_r'´___iァ'___ |(__
)「 `>'::::::::::::::::::::::`ヽ、 \;`ヽ
ノi_/ ....::::::::::::::::::ヽ」(:::ハ
}y'::::::::::/:::::i:::::::i:::::::::i::::::ヽ、::::iヽ;:!
/:::::::::/:::i:::ハ:::::ハ:_,ニ_ハ:::::ハ::::| \
/:::/::::ハ-ェ:;! V'´{ ,ハ!、!:::|:::::ト、 ,.イ(
イ::::i::::::!Y'{ ハ `ー''´ 「_i:::::::i、_/(|
L.へレ:::i 'ー' . "" ト┤イ:::::´ハ
L.ヘ." - ,.イ|::7、:::|::::::::|::| るるる爆炎等荒らし作家の投稿はお断りします
. |:::|::`7'ァ‐--r''´ .i/レ'⌒ヽ;:::!::|
\ |:::|ヘ.|::::::!イ7 .//:::/ ハ::i:::i
\.\ ,..、 |/ !::::::ヽiY[]、__/,./ /|::::|:::|
リスト厨は荒らし作家リストを一刻もはやく作成すべき
提督…?
NG推奨ワード:提督
ゼロの使い魔 提督の逆襲
>>18‐19 は昨日から頑張ってる人でしょ。
各地を廻って恥かき行脚ご苦労様ですw
提督に習って、俺のことを褒めたらSSを10レス投稿するよ。
褒めなかったら100レス投稿する。
垣根帝督
_ __
,.'"´ ``ヽ、
,r'´ `ヽ、
,、ィ'.:.::. 提 ト、
j.:;;;!.:.::::. ゙i ゞ
j.;ミ、.:.:.: /,イj!
}゙ミソ.::_,,、-=-、、,, _ ,,,_ jィ彡
〉^リ"´_,,、ィェゥ''゙´ ,斤ェェz、,``iレ'゙{ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
〈 ハ.:.: " ''"´.:; i;.``''ー ,イ ! | スレの実相が多数による支配である以上
゙iト、!.:.:. .:,ィ;;; l!;.、 ノイ,! _ノ 安定させるには私めのような存在は
ゝj::',.:.:.:::.:.,r',``^ー''^ `ヽ ,.:'i_丿  ̄| 不可欠なものでありましょう。
`|.:::i.:.:..:.:``''ー==='''^ j;:. ! \_________________/
j.:.:.!.:..、:. ``二二´ ! !: |
/|ヽ.:.゙,.:.゙、:. ー‐一 ,' .,゙: イヽ
/.:.::::! ヽ、.:ゝ、, ノ /:/ |;;;::\
,、-‐''/.:.:;;;;;;;;;| ``ヽ`二二 フ'"´ |;;;;;:.:.:.\‐-、、,
ええと、次スレはここでよろしいので?
ソール11遊星主との決戦後の、ボロボロになったジェネシックガオガイガーとか・・・
凱が瀕死だけど
爆炎なんて作品あったっけ?
爆熱なら覚えてるけどさ。
おマチさんのゴーレムが30mくらいで、ガオガイガーも30mくらいか・・・
ゴーレムでけぇな・・・
1000 名前: 名無しさん@お腹いっぱい。 [sage] 投稿日: 2008/11/28(金) 09:24:54 ID:LV9ZsVV5
1000なら虚無戦記から何か召喚
話のスケール広げまくったあげく打ち切rもとい虚無るわけですねわかります
>>29 スペクトラルフォースのヒロを召喚した話だな
まとめに在ると思うぞ
>31
ゲッターロボアークはまさに作者が虚無っちゃったから…
デモパラの共生生物を召喚という話を見て浮かんだんだが、ルイズ以外が共生生物を宿すならこんな感じじゃないかと思った。
キュルケ=クレイモア
タバサ=ファランクス
ギーシュ=ウォーコイト
モンモランシー=ブリガンダイン
おまけ:コルベール先生=モリオン(頭髪的な意味で)
>>34 女性陣は服が破れる奴じゃなきゃ駄目だってエロイい人が言ってた
モンモランシーは濡れ濡れスケスケかよ。
……あの髪って粘液に浸ったらどうなるんだろうな。
>>36 粘液が固まって鉄をも貫くスーパードリルになるのを幻視した
久しぶりに来たんだけど、
まとめサイトが消えまくりなのは何でなの?
何が起こってるの?
そーなるとワルドはカラドボルグになってしまうな。胸部からワルドブラスター!
タバサはアルバレストでもいいと思うんだ濡れ濡れ透け透け的な意味で。
あと動力源関係を解決できるロボットとして『超鋼戦記キカイオー』から
ポリンとボロン、イェール&クヴァール、アレクシム王子とガムダあたりも…
大惨事確定な面子だなぁ…。
前スレ
>>986 >>エステバリスに載せることができる実用サイズの相転移エンジンはない。
前スレ
>>854の”月面フレーム”は、背中に相転移エンジンを搭載しているぞ。
もっとも、比較的小型の相転移エンジンをそのまま搭載する為、他のフレームが全高約6mなのに、月面フレームは18mにも巨大化してるし、前スレ
>>854に書かれているように、1G重力下で使えるどうかは不明。
スパロボ世界由来の機体ならOKだが(w
おマチさんとテファはドラグーンで巨大化?(おマチさん=巨大ゴーレム的に、テファ=乳的に)
そこで歩く棺おけスコタコ大量召喚ですよ
>>38 避難所・運営議論スレ3・レス940〜現在、までを読めば判る
>42
歩く棺桶といわれて、何故か棺桶三つを引きずる勇者(ドラクエ3)が思い浮かんだ。
学園で一晩休んでMP回復させた後、埋葬しようとするコルベールたちの目の前でザオラル使って混乱を引き起こす光景とか。
>>45 あらゆるRPGキャラ召喚に付きまとう問題だよなあ、それw
ザオリクでもアレイズでもカドルトでもサマリカームでも、それらで死者も一発復活w
ナデシコ世界って陽電子砲が標準装備なんだよな。
で、ディストーションフィールドはそれをはじくと……。
マブラブ相手になんねえな。
>45
そこんとこいくとセブンフォートレスの蘇生呪文のバランスはいいな
使用すると豪快に体力にペナルティ付けた判定が必要になるから、普通に回復役が使用すると他人を生き返らせる代わりに即死するという……
それを免れるためには、スーパーマッチョなアニキ僧侶になる必要が……ウホッ
ウルヴァリンってガンダールブになったら常時発動するのかな?
>>30 キングジェイダーなら100m以上あるけどな
>50
グレンラガンはアークならまだしも、超銀河になると惑星上で運用できるシロモノじゃないからなあ。ましてや天元突破となれば。
土のゴーレムはその質量そのものが脅威と言うことを考えれば、やや小さめのスーパーロボット当たりが丁度いいのかもしれない?
>>49 爪を出した瞬間発動とか・・・
体内にある内は骨格の一部扱いみたいな。
>>49 ゼロ戦に乗って発動するんだから問題ないだろうな
54 :
前スレ1000:2008/11/28(金) 12:03:20 ID:LV9ZsVV5
ドグラはもう魔獣の人が書いているから………よし、ラ=グース細胞を召喚しよう!
>>47 ちょっと待て!ソレはどこの世界のナデシコだ?!(w
機動戦艦ナデシコで使われているビーム兵器は、粒子砲(荷電粒子砲)とレーザー、グラヴィティブラストだと思うんだが…
未読なんだが、遊撃の方はそうなのか?
>>46 だがRPGの中でも死ぬときは死ぬ。
DQ5のパパス、FF5のガラフみたいに……
特にガラフの死はどんなアイテム、魔法でも回避できない描写が……
涙無しには語れない。
>>49 キャップのシールドは盾ですか武器ですかアレでガンダ発動しますか
涙なしで語れない完全死といえば
死亡→灰→ロストの流れ
おっとテレポーター → *** いしのなかにいる ***
>42
スコタコは強いぞ。
おマチさんの30m級ゴーレムとの一対一は無理だろうけど、小隊規模なら
距離を置いて火力で圧倒すればいいだけだ。待ち伏せされたらそりゃやられるかも
しれんが、基本的にスコタコの装甲>メイジの魔法だ。スコタコは脆いとよく言われるが、
あの装甲は重機関銃レベルでなければ貫通できないし、角度によってはATの主力火器で
あるヘヴィマシンガンの30mm機関砲弾も弾く。
まぁ、スコタコなくてもキリコだけいれば勝手に相手が自滅するだけだが。
>>39 イェールがペンダントの女性そっくりで
ワルドが「天使に会わせてくれよ」状態になる展開マダー?
テレポーターどころか自分で転送するとき座標間違えて死んだ記憶が…
ワードナ召還って小ネタにあったっけな。
>>51 元祖スーパーロボットのキングジョーを召喚ならどうだ?
搭乗操縦型で宇宙船機能付き、陸海空行動可能でビームあり。
まあ多少動きが鈍いが…
>>63 すると宝物庫にあるのは…何て言ったっけ??あのミサイル???
ライトンR30だな、確か
>>60 だな。
惑星破壊規模の兵器使いまくりで
あれ?俺達やばくね?そもそも殲滅なんて非効率的だよ!占領して資源うめぇ!
という流れでATとかが主となっただけでボトムズ世界の技術レベルはかなり高いからな
まあアノ世界では棺おけと言うだけで
サモンサーヴァントのゲートが地中に開いて召喚された使い魔がしょっぱなから生き埋めに
よく地面に埋まるキャラというと誰だろう
>>66 ハルケギニアならチハタンだって伝説の名車だぜ
一個小隊揃えればヘクサゴンスペルくらいでない限り正面から打ち破るのは無理さっ
>>52 爪を出した時に発動なら都合はいいけどウェポンXからすればウルヴァリン自体が兵器だからなあ
>>63 マックスではゲッターばりの見事な動きしてたぞ。
あれはどう見てもオープンゲットだったwww
>>51 天元突破は螺旋宇宙だかの特殊な空間限定じゃなかったっけ?
OK、ウルトラギャラクシー 大怪獣バトルからキングジョーブラックを召喚だ
<さらにスペックアップしてどうする。
>>49 ガンダールヴで居られる時間には限界があるって話だから常時発動はマズそうやね。
やるなら設定改変の必要がありそう。
>>73 心の震えをゼロにすれば発動していないのと同じような状態になるから
そのままでもなんとかならないこともないと思う
>>61 クヴァールをフーケにけしかけて触手プレイになる展開なら…なんとかっ!
つかクヴァールは異次元生物だった…orz
>>73 常時ガンダで肝心なときに電池切れ起こしてへたれる
補正なしでも十分強いし、起伏が出来ていいかも
>>70 ゲームのキングジョーは絶対に早乙女博士の作品だろwww
>>77 いや、ブラックは防御力も高いから弓博士か兜一族が協力してる可能性も
>>74 いや、ジェームズ・ハウレットに心を落ち着かせろってそりゃ無理だろ
ところでとある刑事が「モップ!胡椒!柱時計!」持った時も発動するのかな
今日も事件だ
>>55 漫画版には連合艦の艦首が超重力破壊弾(うろ覚え、確か巨大なミサイルみたいなの)、
ナデシコ、カグヤBに呪術砲(描写的にこれを陽電子砲と間違えたのかも) などが有る
因みにエステバリスは序盤だけでエグザバイトが後期主役メカだ
……もしかして相転移砲を陽電子砲と間違ってたり?
80 :
虚無の闇:2008/11/28(金) 13:20:02 ID:c08Ho+5G
どうも虚無の闇です。問題なければ35分ぐらいから投下したいのですが、OKでしょうか
>>80 OK、支援する
>>78 とある刑事もだけど疑問だけど
ゾンビの蔓延るショッピングモールを駆け抜ける某ジャーナリストもどうなるか知りたいwww
>>81 ああ、シャワーのノズルをゾンビに突き刺して倒したりするアレですね
そいつぁ知りたいwww
>>80 全面的に支援する
いまフツーに投下っつーだけで心癒されるからなぁ
総員、支援準備!
90式殺獣光線車起動!!
84 :
虚無の闇:2008/11/28(金) 13:34:32 ID:c08Ho+5G
前も後ろも分からない、けれども自分の体だけははっきりと見える場所に、ルイズはゆっくりと意識を浮上させた。
一面の闇なんて恐ろしいはず、けれども不思議とこの闇が心地よい。命の息吹が感じられないこの空間が愛おしい。
「……誰か、そこにいるの?」
なぜそう思ったのかもわからぬまま、ルイズは目の前の闇に向かって話しかけた。
彼女の声に答えるように、空間が凝縮されて漆黒よりなお黒い人影が形作られる。
「ゼロのルイズ」
「っ!」
「貴族のくせに」「魔法が使えない」「落ちこぼれ」「平民以下」
「なによ、なによなによ!! 姿を見せなさいよ!」
人影は水面のように波打つと、不定形のスライムのように形を変え始めた。
周囲の闇を取り込んで巨大化しながら、ルイズの記憶を辿るように姿を創っていく。
「ルイズ! まだお仕置きは終わっていませんよ!」
現われたのはルイズの母だった。かつて烈風のカリンとして、そして鉄の規律を持ってマンティコア隊の名を轟かせた、才能に溢れるメイジ。
どれほど頑張っても一向に魔法が使えないルイズの事を、ただの努力不足だと決めつけて毎日のように追いかけまわした人物。
「お嬢様は難儀だねえ」「お姉さま方はあんなに魔法がお出来になるのに」「カトレア様がご病気でなければ……」
続いて現れたのは、ヴァリエール家に勤める平民のメイドらだった。
彼らの囁くような笑い、嘲りは怖かった。そして自分が平民にすら蔑まれる程度の存在でしかないと、ルイズのまだ柔らかくて傷つきやすかった心を引き裂いた。
「なんだ、ゼロのルイズか」「よう、ゼロ」「また爆発?」「いい加減にしろよ! ゼロ!」「ゼロじゃ仕方ないさ」
ギーシュ、マリコルヌ、モンモランシー、ヴィリエ……。ルイズの事をゼロと呼び、蔑む者たち。
忘れたい記憶が次々と掘り返され、ルイズは思わず耳をふさいだ。
けれども罵倒も嘲笑も、どれほど強く手を押し付けても消えはしない。
「何もできないゼロ」「迷惑なゼロ」「落ちこぼれのゼロ」「貴族失格のゼロのルイズ」
ルイズの前で影達は口々にそう叫んだ。反響する声はどんどんと大きくなり、大きなうねりとなって頭の中に響き続ける。
私の努力も知らず、苦しみも知らず、抱いた絶望の大きさも知らずに……!
「うるさい……うるさい! うるさい! うるさいうるさいうるさい! うるさああああい!!! 黙れ! 黙れ! 黙れええええ!!!」
癇癪を起した子供のように両腕を振り回し、ルイズはその影達を消そうと殴りかかった。顔は溢れ続ける涙でぐちゃぐちゃだ。
しかしどれほど走っても影は遠くなるばかりで、それどころか声はどんどんと大きくなっていった。やめろ! やめろ! やめてよ!
ゼロという言葉で頭が割れそうになる。気が狂いそうになる。壊れてしまいそうになる。貴族という鎧が砕けてしまう。
どれほどそうしていたのか、いつの間にか周囲の人影はすべて消え去り、目の前には最初の人物だけが立っていた。
「ねえ、あなたはどう思う……?」
体のあちこちを波打たせながら、そいつは笑うように問いかけた。
疲れ果てて座り込んでいたルイズは、息も絶え絶えに答える。
「な、何が、よ……」
「この世界そのものよ。……理不尽だと思わない?
あなたはあんなに努力したのに、始祖ブリミルは微笑むどころか、流し目だって送ってくれない。
なのにあなたの周りには、大した努力もせずに魔法を使っている奴等ばっかり」
宇宙防衛艦 轟天の支援爆撃!
86 :
虚無の闇:2008/11/28(金) 13:36:51 ID:c08Ho+5G
「そ……そ、それは……。だけどっ……!」
「だけど? ああ、『いつか私だって、きちんと魔法を使えるようになる』かしらね。
でも、その"いつか"って何時なの? それまで貴方は、こんな蛆虫みたいな生活を続ける気?」
「……」
いつの間にか目の前の影はルイズになっていた。無力に泣き崩れるだけではなく、周囲を認めさせるだけの力を持ったルイズに。
その雰囲気は少女のものではなく、それどころか人間のものかさえ怪しい。ルイズが求める貴族の形ではなかった。
しかし、彼女には力があった。それは今のルイズに無く、今まで渇望し続けた物。
「力が、欲しいんでしょう……?」
差し出された手のひらを見つめ、数瞬の躊躇い。
これを受け入れてしまったら、もうルイズは今までのルイズではいられなくなってしまう。
「魔法を、使わせてあげるわ」
けれども、ルイズは受け入れた。弱い自分でなくなるために、そして世界を変えるために。
「その代り……」
「ん……」
ルイズは自分のベッドの上で目を覚まし、心を満たしている不思議な満足感に首をかしげた。
カーテン越しに見える窓の外は真夜中といって言いぐらい暗く、小鳥すら眠っているようで完全に静まり返っている。
普通に目が覚めるような時間ではない。普段なら叩き起こされたとしても、即座に寝床に逆戻りするような時間だった。
だというのに頭の中はこれ以上無いほどクリアで、小難しい計算やクイズのような歴史問題でも容易く解けそう。更には岩でも砕けるほどの活力が全身にみなぎっている。
「……夢? でも、これは……」
何か夢を見ていたように思う。
その夢の中で、自分は何か重大な決断を下したような気がした。
人生を左右するような、運命を決定付けるような決断を。
「ま、いいわ」
こんな素晴らしい朝……といっていいのか分からないが、折角いい気分なのだ。下らない悩み事で気分を害してはつまらない。
ルイズは朝の冷たい空気を胸いっぱいに吸い込み、軽い足取りでベッドから降りて身だしなみを整え始めた。
まだ朝食の時間すら来ないだろうが、散歩にはいい。薄いネグリジェを脱ぎ捨てて、下着といつもの制服を身にまとう。なんだかいい一日になりそうだ。
自慢である長い髪にクシを走らせ、丁寧に梳かしていく。やはり調子が良いのか、自分の髪の毛ながら上質なシルクを思わせる手触りで心地よい。思わず鼻歌が漏れ出した。
身だしなみを確認するために鏡の前に立てば、その中に居たのは昨日までの無力な少女ではなかった。怖れで捻じ曲がっていた背筋は傲慢さによって正され、焦燥で霞んだ目は意思を取り戻して輝いている。
投下作戦終了まで
さるさんを近づけさせるな!
メーザー砲撃て!!
88 :
虚無の闇:2008/11/28(金) 13:38:36 ID:c08Ho+5G
「悪くない、悪くないわね……」
ルイズの顔に一種壮絶な笑顔が浮かんだ。纏っているオーラは既に人間の域を逸脱し、物の怪かそれに類する者たちに近い。
少なくとも人間の少女が、それもたった16歳の女の子が発するものではなかった。釣りあがった口元が残忍さをかもし出し、貴族の令嬢と言うよりは数百年の時を生きた魔女に近い物がある。人食いエルフが化けていると言われれば、大半の生徒は素直に信じてしまうだろう。
何か人知を超えた力が渦巻いているのを感じていた。この身を引き千切らんばかりの脈動、思わず叫びだすほどのパワーが全細胞で燃え盛っていた。
昨日までのゼロのルイズが、そこらの乞食にでも見えてしまいそうなほどだ。自分の後ろに始祖ブリミルが立っていて、後光がさしているような気さえする。
何度夢見た事だろう。力を手に入れる事を、誰にも笑われない生を歩む事を、悔し涙で枕を濡らさない日々を。
手に入れた力への不安は無かった。公然と囁かれるゼロという蔑称の中で生きる事に比べれば、何物も恐れるには足らない。
昨日までのルイズは、まさに地べたで這い蹲る蛆虫のように惨めだった。何の力も無く、何も出来ず、拠り所といえば偶然に賜った地位と血筋だけ。
「でも、今日からは違う……」
机の上に置かれていた練習用の錠前に手を伸ばすと、それが玩具であるかのように楽しげに、手の平の上に乗せて観察を始めた。
金属製のそれは冷たくてずしりと重く、所々に手垢がこびりついてる。これに向けてアンロックやロックの呪文を唱えた回数は、この1年で3桁を優に超えているだろう。
機械式の鍵ではアンロックによって容易く篭絡されてしまうという事実がある。この世界での魔法の優位性を証明するかのような、単なる力では魔法に叶わないという事を象徴しているようだ。
しかし今のルイズにかかれば、この程度の錠前など何の意味も無い。
「ふんっ……!」
軽く息を吐きながら自らの右手に指令を送ると、長年の敵であり友であったそれは、金属特有の甲高い悲鳴を上げながら飲み込まれた。
人間がどれだけ力を込めようとも、魔法か道具無しには絶対に変形しないはずの錠前が、まるで紙細工か粘土細工のように折りたたまれていく。わずか一呼吸ほどの間に全く別の形に変形してしまった。
完全に握り締められたルイズの拳の中で歪み砕け、道具ではなく単なる鉄くずの集まりになっている。その光景が気の利いたジョークのように面白い。
そうだ、もうアンロックなど必要ない。魔法にのみ頼り切った奴等に、自分の力だけでも鉄槌を下してやれる。思い知らせてやる事が出来る。ルイズは自らの力が愉快でたまらなかった。
夢の中で振るっていた力に比べれば、まだこの程度はほんの児戯に過ぎない。下らない冗談などではなく、世界すら手に入れられるだけの力が私の中に眠っている。
私はまだまだ強くなれるはず。そう、あの4人を蹴散らせるほどに強くなってやる。そして……。
自らの手でない事が少々惜しいが、どれほどの絶望と魔力を吸収したとしても、滅ぼされた我の肉体を完璧に再生させる事は不可能だ。
勇者としての資質を持つこの人間は、愚かな人間に拒絶され、心地よい闇を抱えている。
これ以上の喜劇はあるまい。自らが生み出した怪物、それがお前らを滅ぼすのだから。
「……ん?」
ルイズは小さく頭を振った、何か夢の中の事と混じった気がする。
でもまあ、たいして気にならないし、些事でしかないのだろう。気にすることは無い。
それよりも魔法だ。あの夢の中で使っていたような、数々の素晴らしい呪文が使ってみたかった。
彼が好んで使用していた呪文は、スクェアクラスのウィンディ・アイシクルですら取るに足らないと思えるほどの威力だった。百にも迫ろうかという氷塊がカッタートルネードのようなブリザードと共に吹き荒れ、ありとあらゆる物を一瞬にして凍りつかせてしまう。
氷と冷気を操る中でも最強の呪文、マヒャド。これほど高度な呪文を息をするように連発できれば、それだけで歴史に名を残すことができるだろう。
比べて、自分はよちよち歩きの赤子のようなものだ。もし使えたとしても数発でマジックポイントが切れ、威力も一段下のヒャダイン程度しか発揮されまい。
だがもっとも弱い呪文ならば、まず間違いなく今の自分でも使うことができるはず。
未来に向かって脱出する!! と、その前に支援
90 :
虚無の闇:2008/11/28(金) 13:40:27 ID:c08Ho+5G
ルイズは机から離れ、家具や壁を傷つけないために出来るだけ中央に足を進めた。過去には何万という失敗があったが、今度こそ成功を確信する。
自分の中にある魔力が正しく練りこまれるのを感じて、ルイズは自らの確信が正しく具現化したことを確信した。
16年間生きてきて欠片も感じ取れなかった"魔法を使う"という感覚の不思議さ、そして心地よさが全身を巡り、指先から形となって噴出す。
「……ヒャド!」
短い詠唱と共に小指の先ほどの氷の粒が現れた。最初は目を凝らさなければ見えなかったそれが、魔力の供給を受けて猛烈な速度で成長していく。
時間にしてほんの1,2秒。僅か1セントにも満たなかった粒が、優に30セントを超える巨大な塊に変貌していた。
周囲には強烈な冷気が纏わりつき、空気中の埃が氷結して輝いている。今まで見たどのような宝石だって、これの前では石ころに違いない。
やった! 素晴らしい! ドットかラインぐらいだけど……、私が魔法を、それも杖もなしに魔法を成功させた!
湧き上がる興奮は眼前の氷を溶かすほどで、自然と息が荒くなるのは当然のことだった。
その大成果に更なる魔力を込め、さらに倍近いサイズまで成長させる。もはやヒャドではなく、ヒャダルコ程度の威力にはなっているだろう。
部屋の気温自体までが引きずられるようにして低下し、春先だというのに吐き出した息が白く染まっている。興奮のためだろうか、寒いとはまったく感じなかった。
何かを抱きしめるかのように広げられたルイズの手の中で、ロマリアのブリザードも恐れをなすような猛吹雪が吹き荒れている。巨大な氷槍を中心として、3セントほどの鋭利な氷の刃と極低温の冷気が渦巻く。
もしこれが命中すれば、果してどれ程の威力を持つのだろうか。当然のように湧きあがったその疑問を解決するため、ルイズは当然のように手も触れず窓を開けた。
今の規模のままでは窓枠を吹き飛ばしかねないので、膨れ上がっていたそれを無理やり圧縮してから外へと押し出す。もはや自分の一部であるかのように操ることが可能になっており、ルイズはますます嬉しくなった。
「さて、的はなにがいいかしら」
自らも身を乗り出して的になりそうな物を探したが、生憎とあのゲルマニア女のトカゲは居なかった。軽く舌打ちし、代わりに中庭に生えていた一本の木に狙いをつける。
破壊衝動のままに両腕を振り下ろせば、一抱えほどもある氷の突撃槍が弾丸みたいな速度で吹っ飛んでいく。背後にダイアモンドダストを振りまくほどの猛烈な気温の低下を見せながら、的となった木を一撃で貫いた。
一人では到底手が回らないほどの大木は腹を大きく抉られ、続いて飛来した無数の刃が表皮をずたずたに切り裂き、最後に襲いかかった冷気が周囲5メイルほどを完全に氷の中に閉じ込める。
木片や樹皮はおろか、傾いでいた上部までもが彫刻のように停止していた。まるでだれかが時計を止め、その瞬間を一枚の絵にしたようだ。
91 :
虚無の闇:2008/11/28(金) 13:41:21 ID:c08Ho+5G
「すごい! すごいすごいすごい! すごいっ!」
ルイズは自分が巻き起こした破壊があまりにも愛おしくて、金属の窓枠を握りつぶしかねないほど興奮していた。
ドットかラインなど過小評価もいい所だ。あれほどの威力になれば、トライアングルですら不可能ではないだろうか。
こちらの水魔法は空気中にある水分の有無に左右されるという馬鹿らしい貧弱さを持っているが、この魔法にはそのような弱点は無いし、威力も段違いだ。
集中などさせずにヒャダルコ本来の範囲に適応させれば、20メイルを超える領域を吹雪で包む事も出来るはず。耐性の少ない者は一瞬で凍りつくだろう。
トライアングルスペルであるウィンディ・アイシクルと似た部分もあるが、ただ単に氷の矢を作って打ち出すという幼稚な呪文とは訳が違った。
魔法語による長い詠唱を必要としないのも利点の一つだ。相手が「ラグーズ・ウォータル・イス・イーサ・ウィンデ」などと唱えなければならないのに対し、高度に熟練すれば詠唱の必要すらない。
「これよ、この力……! これこそ、私に相応しいわ!!」
今まで他人と違う事に怖れとコンプレックスと絶望を抱き続けた。皆は魔法が使えるのに自分は使えない。だから馬鹿にされる。ヴァリエール家に、貴族に相応しくないと思われる。
誰かが言う、お前は貴族の面汚しだと。無数の人間が自分の事を白い目で見ている。上品に隠された口元からは耳を塞ぎたくなるような言葉が溢れて、逃げ場は小さな船の上にしかなかった。
血を吐くような努力と共に鋼鉄の茨の上を這いずり続けても、闇が深すぎて一筋の光明さえ見えない。家庭教師に、その努力すら滑稽だと笑われたのはいつの時だったか。流した涙で心が満ちて魂が溺れる。
縋りついたのは貴族であるという事、蔑まれる原因の一つでもあるヴァリエールの名に拠り所を求めるしかなかった。まるで道化だと言われ、笑い声が更に大きくなる。
否定され続けたが故に、自分は特別なのだという傲慢な願望が育っていた。自分は確かに他の人間たちとは違う。だが決して劣っているのではなく、大器晩成であるが故にだと。
だからいつかは私も本当に胸を張って生きられるようになり、憧れの王子様が迎えに来て、見捨てられる事に怯え続ける日々も終わるのだと信じていた。信じなければならなかった。
心を壊さぬための防衛反応として生まれたそれは、心の暗闇で膨大な劣等感を糧に枝を伸ばしていた。言葉の刃で切り刻まれ血を流すごとに、魂が引き裂かれる度に成長を続けた黒い大樹。その頂に花が咲く。
ルイズは狂気に目を輝かせながら、ただ独り暗い部屋の中で笑い続けた。
投下を見れば心が支援
うを!ダメコン!30%
まだいける、支援継続!
94 :
虚無の闇:2008/11/28(金) 13:44:01 ID:c08Ho+5G
今回はこれで終了です。ありがとうございました
黒いルイズが大好きです
しえん
ありのまま起こったことを(AA略
ともかく投下乙でした。
投下乙カレー!
乙です
しかしこのルイズ下手したらロト紋の魔人王ジャガンみたいに成りそうですね(滝汗)
99 :
ゼロの使い:2008/11/28(金) 13:54:16 ID:YJq8lprr
お初にお目にかかります。
漫画版ドラクエ7からメディルの使いを召還する話を投下しようとしているのですが、
原作がああなので、若干手を加えることになります。
問題が無ければ二時ぐらいから投稿しようと思うのですが。
またドラクエからこれまたやばそうなのを・・・w
>>99 おお、同じくドラクエからの投下ですか。支援しますわ
>>98 言われて気づいたけど、近いかもしれんね……
よく判らないが投下に対しては支援以外の何をするというのだ
右舷、全支援砲斉射三連!
103 :
ゼロの使い:2008/11/28(金) 14:01:50 ID:YJq8lprr
「ここは・・・何処だ・・・」
先程まで、彼は確かに、漆黒の闇に浮かぶ玉座の間にて、主君と共に最終決戦に臨んでいたはずだった。
「何故・・・私は生きている・・・!?」
そして、戦いの終盤、肉体が崩れかけた主が最後の力を振り絞って放った究極魔法。
大陸一つを消し飛ばすと言われた禁忌の一発を、四精霊の武具を身に着けた人間の少年に、
こともあろうに弾き返され、主共々、自分は塵となったはず・・・だった。
にも拘らず、自分は生きていた。先程の戦いで受けた傷も、消耗した魔力も全て回復していた。
主君も、忌まわしい怨敵の姿も、先程まで周囲に存在していた無限の闇も無い。
あるのは晴れ渡った空と、魔術師と思われる人間の一団。
今彼を包んでいる空気がまるで馴染みの無いものだった事から、ここが異界であり、自分が何らかの召還魔法で呼び出された事は分かった。
恐らく、目の前で歓喜に震える桃色の髪の少女によって。
―皮肉なものだ。人間によって滅ぼされかけた自分が、人間の手によって命拾いするとは。
「・・・信じられない・・・これ程の使い魔が来るなんて・・・」
桃色の髪の少女が白煙の中から現れた白面の魔導師を見て言葉を漏らした。
メイジの最高位といわれるスクウェア・・・その中でも最上級・・・
否スクウェアという次元にすら収まらぬであろう強大な魔力が彼から溢れ出していた。
今日に至るまで、一度として魔法に成功した事のない彼女でも一発で見抜けた。
思わず飛び上がりそうだったが、少女はぐっとこらえ、儀式の第二段階を行うべく、白面の男に近付いた。
しかし、それは思わぬ形で挫折する。
「・・・この仮面・・・取りなさいよ・・・」
「・・・残念だがそれは無理だ。この仮面は私の肉体の一部だからな。」
「ミス・ヴァリエール、無理に唇にする必要はありませんよ。」
光り輝く頭の男が少女に優しく助言する。
「そ・・・そうね・・・」言うが否や、少女は彼の右手に接吻する。
まもなく、彼の右手に光り輝くルーンが現れた。
「ほう・・・これは珍しいルーンだ・・・」
言葉と共に、禿頭が彼のルーンを手帳に書き記す。
「それでは儀式は終了だ。各自寮へ帰るように。解散。」
その言葉を合図に、周りの人間達は各々様々な生き物を引き連れて、飛んでいった。
只一人を除いて。
「飛ばぬのか?」
「うるさいわね!!飛べないからこうして・・・」
「ならば私が送っていくとしよう。お前の行きたい場所を頭の中に強く思い浮かべろ。」
「う・・・うん・・・」
言われたとおり、彼女は魔法学院の寮の自室をイメージした。
「ルーラ。」
その言葉と共に、二人の姿は掻き消えた。
次回へ続く
しえんー
ヒペリオン艦隊、支援砲撃を開始せよ!!
>>103 乙
とはいえ次はもう少し書き溜めてから投下が良いかと。
107 :
ゼロの使い:2008/11/28(金) 14:12:02 ID:YJq8lprr
短いほうが手軽に読めるかと思ったのですが・・・
一応、それなりに溜まっており、
短いときもあれば長いときもありますが、
次回も1レスで終わる量です。orz
出来れば2〜3レスくらいやるのが丁度いいのでは?
>>107 ならば、何個かくっつけて投下するといいですよ。それか装飾語とかを増やして割り増しするとか、イベントを増やすとか
参考になるかはわかりませんが、自分はメモ帳で10KB〜15KBぐらいを1話の目安にしてます
頑張ってくださいな
30話でようやくギ−シュ戦!とかじゃなければ気にしない方向で
どちらにせよ今の状況で新規の書き手さんが現れてくれたのは実に喜ばしい
>>107 乙!
他人が思い浮かべてもルーラが発動できるって凄い便利ですね、漫画版独自の設定ですか?
ミス・ロングビルにフーケの小屋付近をイメージして貰ったり、
アンアンにウェールズ様の部屋をイメージして貰ったり、
他にも色々と活用できそうですね!
因みに、次の話とまとめることは出来ませんでしたか?
実は、1レスだったので小ネタかと思っちゃいましたw
なんなら、次回は今回とまとめて投下して一話にまとめちゃうとか、溜ってるならすぐ投下しちゃうとかw
>>103 ところで冒頭の話は何が元になってるの?
小説版には無かったと思うし…漫画版は全部見てなかったけど確か未完だし…
よければおせーて
あと、どーでも良いっちゃどーでも良いことだと思うのですが
「カギカッコん中の最後に、。句点はいらないらしいっすよ」
116 :
ゼロの使い:2008/11/28(金) 15:06:08 ID:YJq8lprr
冒頭の話・ルーラに関してはこちらで勝手に考えた話です。
読んでない方のために、分かりやすく説明すると漫画版は砂漠の城(と思われる場所)
で休載となりメディルとアルスたちが対戦したことはありません。
そこで独自に作成したわけですが・・・
ちなみにルーラに関しては4の小説版で
ブライがマーニャとミネアのイメージしたアッテムトにルーラで飛んでいくと言う描写があるため、
完全なオリジナルではありません。
そこまでしてメディルに拘った理由に関しては後々説明することになると思います。
関係ないですが個人的に漫画版メディルは若本御大の声が合うと思います。
>>115 原作でもあったっけなぁ〜と思ったんですがな!
>>116 お答えありがとうございますだ
原作で微妙な悪役だったメディルの使いが、漫画ではCVぶるぁぁぁぁぁなキャラだなんて!
作者さんの思い入れも強そうなので、とても楽しみです。
でも、出来ればもうちょっと長いと嬉しいかもですW
やっぱりミュータントって魔法が存在するハルケギニアでも異分子扱いなのかな?
見た目あれなミスティークやエンジェルは亜人で済みそうだけど
目からビーム出すスコットや魔法よりも遥かに早い回復力のウルヴァリンのほうが危険視されたりするか
サマーズ君は青髭がなぁ……
>>122 ハンク(ビースト)やジェームズ(ウルヴィ)は亜人で済みそうだがスコット(サイク)やガブリエル・サマーズ(ヴァルカン)
は悪魔やエルフ呼ばわりされそう
そして教授はハルケギニアでも肝心な時に無能なんだろうな、きっと
リメイク版5でも結婚式の時にカジノ船に行くと言うのでルーラ使ったことあったな。
あれもルドマンのイメージを受け取った主人公がルーラしたんだと思う。
スコットの場合、グラサンが壊れたら面倒だね
ハルケギニアでルビーグラサン作るの大変そうだし
>>126 残骸とはいえ現物があれば「練成」で直せるんでない?
「破壊の女神」の魔力のこもったサイトラックの秘石とか異星人のテクノロジー
使用してるウォーマシンの鎧とかのほうがナンギ
>>127 戦闘用バイザーみたいな威力の調整機能は難しいかもだが、
普段使ってるビームを抑えるだけのグラサンなら形状整えるだけで大丈夫そうだな。
ニートさまが召喚されたら貴族と平民の身分格差をみて革命を起こしそうだな
また革命的マルクス主義者か。
避難所アク禁になった人
避難所で誤爆した人
本スレでも誤爆した人 いD君
Q.アク禁になった感想は?
A.感想つっても何もないね
中身スカスカの議論し続けて何が楽しいのかなって感じ
Q.やっぱ提督を排除するのが前提だから?
むこうの管理人とモバイルが土下座して「提督を掲載させてください」って言ってきたらOKする?
A.いやしない
俺は基本一方的な流れが嫌いなんだよ
しかもあそこまで根本無視した議論に意味なんてないじゃない
Q.少数派とか一方的とかいうのを謳い文句にしといて、そんな高圧的な態度を取れる理由が分からんw
A.馬鹿相手に下手に出てもしょうがないでしょ
俺は頭が良くないことを自覚しているけど、連中冷静になったつもりなんだから始末が悪い
Q.マジで聞きたいんだけど、いD君的にはどうしたいの?
提督作者に謝罪しつつ、削除申請した作者が提督に
私達は提督様に嫉妬しまくりでしたごめんなさいってなれば納得しちゃうの?
A.しない
正直去った作者に好きなSSひとつもないしw
面白いが正義
Q.面白い面白くないってのはある程度主観によって変わるんだから、
君が他を判断するのは勝手だが切り捨てる理由にはならないから
A.判断は構う理由で、擁護は相手に理がないからだよ
それとこれとは別
Q.単に気に食わないから絡みに行ったって事?
A.少しでも連中に理を感じたら責めはしなかったと思う
今回はどう考えても一方的過ぎた
Q.提督自分は悪いことをしたって言ってるけど、何で君が提督を正当化しようとしてるの?
A.提督以上に悪い=粘着荒らし
嵐はスルーなら提督投下時もスルーすべき
連中は提督を荒らしをスルー出来なかったとして叩きまくった
ならお前等はスルー出来ていたの?って問い
続き
Q.とは言っても多少その場所でネームバリューある人が問題発言起こしたら騒がれるのは仕方ないだろう
感情的に叩いた人は論外だとしてもね。
A.自分も同じだと自覚があるなら提督をあれほど叩けない
自分達のやったことを自覚していないからあそこまで冷徹に叩けた
そんな連中が偉そうにしているのが気に食わない
Q.いや、同じじゃないから叩けるんだろ?
明確に荒らそうとしていた提督と結果的に荒らしになっちゃうスルー出来なかった奴等はまったくの別物なんだから。
A.スレを荒らすという意味以外の荒らしの定義はないよ
よってそいつ等も荒らし
Q.一次的なものと二次的なものってのは荒らしにもあるのだよん。
二次被害って言葉知ってる?
A.スレのルールにそんな定義はない
よって連中は荒らし(
>>724)
二次だろうが荒らしという結果は変わらない
自分達も荒らしているという自覚がないのだから責められて然るべき(
>>741)
行動の結果=スレが荒れる
同じ荒らし
二次がどうとか成り立つなら荒らしの言い訳として使われるじゃないの(
>>776)
Q.1.あの〜スレには荒らしはスルーという規定がある
2.住人は提督作者をスルーできていなかった
3.スルーされていない提督作者は荒らしではない
A.3は君の妄想
提督は荒らしはした
その受け止め方が連中と俺では違うだけ
Q.じゃあ提督の作者もやったことも嵐じゃないか
お前さん、アレは嵐じゃないとかいってなかったっけ?w.
A.嵐に反応したことは荒らし
作品投下は荒らしじゃないと思っている
それだけ
Q.要するに場を引っ掻き回したいだけの愉快犯なんだな。
最悪じゃねえかwwwwwwww
A.愉快犯じゃないよ
天狗の鼻折りに行っただけ
Q.誰と戦ってたんだwwwwwwwwww
鼻伸びてる奴提督だけだったろwwwwwwwwwwwww
A.叩いていた奴は全員伸びていた
提督は重石問い作品完結させたんだし多少は伸びても仕方がない
O.・提督は面白い!
・提督に絡んでたのはクソ荒らし!
・提督が荒らしだっていうなら提督の最後の発言に反応した奴も荒らし!
・自分達も荒らしのくせに提督だけ荒らし扱いとかフザケンナ!
A.大体あってる
自覚があったら恥ずかしくてあそこまで叩けないわ
Q.冷静に提督は荒らしたから削除、でズバッと処分してたら良かったんだ
A.ふざけるな糞野郎
作品は保管するだけでよかったんだよ(
>>975)
つまり、皆が荒らし(俺もお前も)
誰と戦っているんだ
な、なんだってー!>ΩΩ Ω
そんなに国をひっくり返したいなら
ジュガシュビリでもヒゲの伍長でもサロト=サルでもアタテュルクでも呼べばいんじゃね
奨励NGワード:提督
熱気バサラ曰く、「戦いなんてくだらねぇぜ! 俺の歌を聴けぇ!」だそうですよ。
投下します
周りの声が煩わしい。
「宇宙の果てのどこかにいる、私の下僕よ!強く、美しく、そして生命力に溢れた使い魔よ!
私は心より求め、訴えるわ!我が導きに応えなさい!」
――爆発。4回目の失敗。
聞きたくなくても、耳に入ってくるくすくす笑い。
魔法が使えないゼロのルイズという呼び名。召喚の詠唱のため言い返せないことが悔しい。
「宇宙の果てのどこかにいる、私の下僕よ!強く、美しく、そして生命力に溢れた使い魔よ!
私は心より求め、訴えるわ!我が導きに応えなさい!」
――失敗、爆発。13回目の失敗。
魔法がつかえることが貴族の証。なのに魔法がつかえない自分が嫌だった。
「宇宙の果てのどこかにいる、私の下僕よ!強く、美しく、そして生命力に溢れた使い魔よ!
私は心より求め、訴えるわ!我が導きに応えなさい!」
――失敗、爆発。25回目の失敗。
皆に認められるだけでもいい。それだけでいいから魔法の力が欲しい。
自分がゼロなんかじゃないと証明して見せたい。
――失敗、爆発。 ――失敗、爆発。 ――失敗、爆発。 ――失敗、爆発。失敗回数、31回。
笑い声がやんでいた。どうせ次も出ないんだろ、という諦観がルイズの肌を刺す。
もはや、何も自分に対して期待してないのだろう。お前はそんなものなんだという声なき声。
手が震えているのが分かった。けど、今更やめられるはずもない。
「………っ! 宇宙のどこか果てにいる、私の下僕よ! 何よりも強く、生命力に溢れ……力をくれる使い魔よ!」
叫ぶ。自分が求めるものを。
「私は……私は心より求め、訴えるわ! 我が導きに答えなさい――――!」
突然爆発とは全く異質な閃光が周囲を包む。爆風と違い、光から流れる涼やかな風。
そして、光が消えていくのとともに広場に現れたのは―――
「な……んだ?」
呼び出されたものが、そう呟いた。呼び出されたのは……平民だった。
育ちの悪そうな目つきの悪さ。薄汚れた気品がまったくないコートのような衣服。
眼鏡をかけてはいるが、それは知性というものをまったく感じさせなかった。
どう見ても、幻獣でもなければ、人間だとしても貴族でもない。どこからどう見ても、一風変わった格好の平民な平民だった。
「おい! 見ろよ! 平民だぜ!」
「さすがゼロのルイズ! サモン・サーヴァントで平民を呼び出すなんて!」
僅かな静寂ののち、火がついたように周りの生徒たちが好き勝手に囃し立てる。
「散々失敗してオチがこれとはさすがだな!」
その言葉でさらに声を大きくして笑い出す生徒たち。
ルイズは自分の使い魔を見て一瞬呆然としたのち、教師に言った。
「ミスタ・コルベール!もう一度召喚させて下さい!」
やっと呼び出したとはいえ、こんなことありえない。ただの……ただの『魔法も使えない』平民だなんて。
しかしコルベールは僅かな溜息とともにゆるゆると首を振り、
「これは伝統なんだ。ミス・ヴァリエール。儀式を続けなさい」
使い魔をルイズは眺める。先ほどと印象は何も変わらない。
礼儀も知らないのか、貴族に対して思いきり睨みつけ、悪い感情を示している。
しかも平民は、自分ではなくクラスの生徒たちを睨みつけ、拳を握りしめていた。
大きく息をして、大股に近づく。そして……つま先で立って平民の顔をこちらに寄せた。
突然何をするのかと不満に顔をゆがませる平民に契約を結ぶ。そして刻まれるルーン。使い魔と主の契約。
これが、初めてあいつと会った時だった。
召喚者に合わせて、召喚されるものが決まる。このときは、納得してなかった。なんで、こんな平民なのだろうと。
だけど……あとから私は知った。
きっとあいつは、私の誰かに認められたい、力が欲しい……そんな願いに合わせて呼ばれたんだと。
力を求める使い魔 Re2
「使い魔にしたいなら、俺に勝ってみろ。 ……力のない奴を相手にしてくれる奴なんて誰もいないぞ」
「―――!」
その声に咄嗟にルイズは杖をとった。 杖を取るルイズを見て、平民は挑発するように手招きして見せた。
「そうだ、来いよ、勝ち取って見せろよ」
さらにそう嘯く平民。流石に、使い魔相手にそんな態度をとられて平然としていられるような性格ではない。
短くルーンを呟く。しかし、いざ杖を振ろうとしたときに頭の片隅によぎる懸念。自分の、魔法は―――
「どうした?こないならこっちから行くぞ……!」
ドスの聞いた声で、平民は地面に水平にするように手を振り上げる。また、あの炎の魔法を使う気なのだろう。
(あああああああもう!)
ままよ、とルーンを短く詠唱し、杖を振り下ろす。 選択したのは『ウィンドブレイク』。
これなら、使い魔を傷つけることなく壁まで吹っ飛ばせるはず、という思惑だった。 ――もし、成功すれば。
しかし、起こったのは風ではなく当然爆発。しかも平民のいる場所ではなく、その横の壁。
―――やはり、失敗した。 自分の魔法は、成功したためしがない。
爆発して砕けた壁を見て、平民が目を丸くした。驚くような顔をして、壁を見つめている。
口笛を吹いている。――自分の失敗した魔法に対してまるで感心したような仕草。その態度が腹立たしい。
その態度がさらにルイズを煽る。
「次、行くわよ!」
もう胸の靄を振り切るように魔法を詠唱し続ける。何しろ、動きを止めれば炎の魔法が飛んでくるかもしれないのだ。
そのたびに、部屋の何処かが爆ぜ、爆風を起こす。こっちの動きを見た平民は短く舌打ちし、素早く部屋を動き回った。
場所を大まかにしか指定することができない以上、打ちまくるしかない。
こう着状態が一時続いたあと、突然平民がニヤリと笑った。
爆発が起こるのに悠然と部屋の真ん中に立ち、手を指揮者のようにゆっくり振り上げる。
-民の「アギ」という言葉と共に、先ほどの火炎弾が現れた。
慌てて避けようとするが、時、既に遅しで間に合わず。右肩に、火球の一つまっすぐに当たった。
その勢いで、体が後ろに飛ぶ。
「あぐッ……!」
あつい。いたい。 使い魔相手になす術がない。……体が……胸が苦しい。
それでも我慢して起き上がろうとしたとき、平民はもう目の前にいた。
拳を握っている。魔法ではない。単純な暴力で終わらせるつもりなのだろう。 ルイズが慌てて魔法を使おうと杖を振る。
その動作を、平然と平民は見送った。 爆発は見当違いの場所で起こる。
その爆発がやむまであえて平民は動かなかった。ルイズが、さらに魔法を撃とうとしたとき……ルイズの腹に拳がめり込んだ。
「狙いが一切つけられてねぇ。 魔法に幅もねぇ。威力悪くないが、一度に一つしか魔法が使えない。
しかも、その唯一自慢の魔法も満足に使えないんじゃねぇか。さんざん馬鹿に平民と何が違うんだよ」
腹を押さえ、うずくまりながらも平民の顔を見上げるルイズ。 まだ屈したつもりは毛頭ない。
しかし、その意志とは裏腹に意識が、白む。そのままルイズの体が前のめりに倒れる。
結局、平民を止めることは何一つできなかった。勝ちを確信し、背を向ける平民。平民が一歩踏み出し―――
平民のズボンを、ルイズがギュっと握った。
「まだ……よ……」
平民をルイズは、睨みつけた。まだ、まだ諦めるわけにはいかない。
自分は、貴族なのだ。貴族は、決して屈したりしない。使い魔に負けるなんて、あっちゃいけない。
ましてや、魔法で平民相手に。 キッと平民をにらむ。絶対に、あんたなんかに屈しないと意思を込めて。
猫のようなルイズの瞳が平民の瞳と一瞬合った。
「……ッ!」
「……、……え?」
何故か、体を僅かにこわばらせ、息をのむ平民。見間違えかとルイズが一度瞬きする。
だが平民の顔は、元の睨みつけるような顔に戻っていた。平民は足を振り、あっさりとルイズの手を振り解く。
「……力もないのに人にかみつくんじゃない。そんな力で、なにかできると思ってるのか?」
ルイズから視線をそらし、先ほどに比べて酷くトーンを落とした声で平民が言った。
「ま……だ……」
「力がなければ、誰も認めてくれない。誰もなれない。悔しいなら強くなるんだな」
平民は会話を打ち切り、
「ねてろ。ここの部屋はしばらく使わせてもらうぞ」
みぞおちに、足が食い込む。 結局、それまでだった。だから、ルイズには聞こえなかった。
「ったく……昔の俺と同じ目しやがって………気に入らないんだよ。きついだけだろ、そんなのは………」
一夜明けて。ルイズが目を覚ましたとき、もう時刻は朝になっていた。
ムクリと身を起こす。目に飛び込んでくるのは、バラバラになった家具、焼け焦げた衣服、滅茶苦茶になったベッド。
爆ぜたり焦げたりしているしてる壁。物取りあったとしても、こうはならないだろうという惨状。
昨夜、気を失う前にあったことを思い出す。
コモン・サーヴァントをして、呼び出した使い魔が魔法を使えて、それで戦って―――――
――――負けた。まるで相手にならなかった。
ズキリと右肩が痛む。肩を押さえたままフラフラとルイズは立ち上がった。 部屋の隅に、毛布がかたまっている場所がある。
ぼんやりとそこに近付き、毛布を手荒に剥ぎ取る。中には、何もなかった。もぬけの殻だ。しかし、わずかに温もりがある。
最後に、この部屋を使うとか言っていた気がする。つまり、ここで寝ていたのだろう。
自分に何も言わず、勝手に。自分の使い魔なのに。
「う……うぅ……あ……」
その、自分の使い魔に負けたのは誰だ?他でもない自分ではないか。 口を押さえても、嗚咽が漏れる。
力がなければ、誰も認めてくれない。何もできない………その通りだと思った。
力がない、何もできない、誰も認めてくれない、誰も見てくれない。だから、『ゼロのルイズ』。
それが、人からつけられた侮蔑の呼び名。他人からの冷やかしはいくらでも受け流せた。いつか見返してやると思えた。
力による屈服という、それ以上ない形で示された現実。こんなことは初めてだった。
でも、あの平民の言葉は、皮肉も嘲りもなかった。何も飾らない、直接的なそれはルイズの心へ突き刺さった。
魔法が使えない自分は、平民と同じ? 貴族足り得ない? もし、そんなことを認めてしまえば――――
もし、そんなことを認めてしまえば―――― もし、そんなことを認めてしまえば…………?
違う。違う、違う違う違う。 自分は貴族。自分は魔法が使える。自分は『ゼロ』なんかじゃあない!
ルイズの心にじわりと、力に対する渇望が広がる。
一日二日ではなく、今まで奥底にあった、力に対する渇望が広がる。
自分が自分であるための、力に対する渇望が広がる。
そう、誰かのように。
この一件が、引いては彼に出会ったことが彼女にとっての『きっかけ』となる。
それから、ルイズの生活に変化が訪れた。
周りの評価は相変わらず『ゼロのルイズ』のままだ。やっぱり相変わらず魔法を打てば失敗する。
しかし、爆発の回数は、今までの一日あたりの3倍近くになっていた。 授業が終わっても、図書館が閉っても……
前にもましてズタボロの自分の部屋で何度も何度も魔法の練習を繰り返した。
その全てが失敗。そのうち、手の皮が破け、血が出たり、破片で傷を負うこともあった。
それでもやめようとしなかった。 そして、一日の最後は、必ず平民と戦った。
こちらも、魔法と同じで、もちろん失敗続き――つまりは負け続き。でも、決してあきらめたりなんかしない。
何故か、平民も、夜になるとルイズの部屋に必ず戻ってきたし、その勝負を受けてくれた。 その中でも、平民は言い続けた。
―――――力がなければ、誰も認めてくれない。何もできない、と。
ふとしたとき、ルイズがその言葉が、決して侮蔑で言っているわけではないことを知った。
証拠に、一度も彼はその言葉を軽々しく使わなかったし、使うときはルイズを向いてまっすぐ言っていた。
しかも、その言葉はルイズに対して言っているだけでなく、平民自身にも投げかけている言葉だと気付いた。
平民にとって、その言葉は……いったい何なのだろうか?
平民がきてしばらく経った時だった。
彼が、自分たちが授業の間、図書館に忍び込んで初級の魔法を練習しているとコルベールから聞かされたのは。
図書館、とは言っても相当広い。しかも、フライなしでは、本とることすら一苦労だ。
自分には理由がある。目的がある。だが……いったい、彼がそこまで力を追い求めるのは何故だろうか?
ぼんやりとそんなことを考えながら、連日の戦いで疲れた顔で、食事を取っているときだった。
事件の、きっかけが起こったのは。
投下完了。修正前は、呼び出す前、どうおもってたか書いてなくて変だったので、ここは大分いじってます。
てか、原型がほとんどないw
次はコミカル(?)なシーン削ってテーマもりこ見直すだけだから前回とそう変わりないかもしれませんが、お付き合いいただければ幸いです
カオスヒーローの人乙。
次回にwktk。
あっちへふらふらこっちへふらふら・・・周囲の意見に流される管理人
避難所に書き込みしにくいことで本スレが荒れるのはどうでもいいのか
管理側からはホストが見えるからそこで規制するか判断すればいいのに
>>149 なんでわざわざこっちで言うの?
避難所でホスト見えたら困る事情でもあるの?
ID:Y/t/vh6P=いD君
だからだろ?
>>149 そういう頼りない管理人に避難所の管理人を続けさせ、
モバイル氏はwikiの管理だけを任せるっていう今の流れについてどう思いますか?
ぶっちゃけ役割が逆だろ。
【エストマ】
>>150 そういう事は毒スレで言おうね。だろ
これで長年やってきたのに今の管理人の姿勢だと真っ当な意見でも周囲の意見に流されて
ホスト晒しあげられアク禁にされかねないな
被害妄想も甚だしいなw
>>155 言わせてもらうけど真っ当な意見ならアク禁になんてされねーよ
自分で真っ当だと思って書いてアク禁にされたんなら自分が明らかに普通と違うって自覚するべきだな
ワルオの人乙。きっかけきっかけ言ってると飲んだくれ金髪紳士が颯爽と登場しそうだ。
乙にござりました。
召喚しようとしたキャラが復活するとかネタバレがきたりテファに召喚させるつもりのキャラに女装させようとしたら本編で女装しちゃって何したらいいか分からないぜグゥレイト!!
こういう傲慢な初期のルイズが打ちのめされる展開は大好きだぜ
10分後に投下します。
阮無千期ファントムイーグル地獄からの使者から荏原・スフォルツァ。
>>155 > これで長年やってきたのに今の管理人の姿勢だと真っ当な意見でも周囲の意見に流されて
> ホスト晒しあげられアク禁にされかねないな
この部分だけ同意。ブレの無い判断を下すべき管理人が他人の意見に流されている様を晒している時点で信用など地に落ちるどころかバイストン・ウェルにまで届く勢い。
ただ、通称いDと呼ばれているアク禁された提督狂信者に対する処分は真っ当。
内容が正しかろうと間違いだろうとその集団にとって迷惑だから排除する、というのは管理する立場の人間にとって当然の行為。
いDの行いが当人以外の誰から見ても迷惑行為というのはたまたまそうであるだけで、避難所にとって害悪であるからアク禁したならそれは避難所とその管理人にとって正しい手段。
元ネタは知らないが支援だ!
>>163 お前にとっての十分はどれだけ速いんだw
一旦落ち着けw
支援
投下マダー?
>>167 テファやシエスタの胸部について考察しつつ心を落ち着かせて待つのだ。
支援
作者さん忘れちゃってるのかな
一応支援
>>170 投稿直前に読み直したら手直ししたくなったとか。支援
支援です
>>171 あぁそういえばあいつもVじゃBARで飲んだくれてたか。
俺も支援。
0話PROROUGU 鈍器を食らう社印
☆が、徐々に雨雲によって狐の嫁入り。恒星マーズプラネット辺境惑星をベールするほどのDOでITな雲ができあがる。天に最も最短な八代―王都ムーリバー万台のお立ち台
にそびえ立つ覗き部屋の塔の最下層エアーロストボトムパラダイスで、MS-06を装備するサイトが、うんこをがまんしている症状で立ち上がり、
「ふふふいティルフィング=ACERの返却時間っすよ・・」
姦しい雑草のような殺気に満ちた空気がH2Oに載ってギーシュの三半規管に響くのであった。うんしょと蹴飛ばしたデルフの刀身が安物のクラブのライトに浮かび上がる。
「・・くつ、シュトルハイム・リステニン」
トウシュートスワンタップで地獄の棺おけに乗る心地を味わうマルコメは、背後から忍び寄ったマルトーの厚い抱擁を股下90度を通って暗黒に満ち満ちた豪腕とねばねば指先
によって征服される。賞味な話、漢の象徴をもみもみしていた。アーッ!
サイトの後ろに周り、肉土のギーシュはライトハンドでサイトのキュッと引き締まった青い秘宝を撫で回しながら
「フッ・・・このスフィアは遅滞できんな――――我が聖隷とし、ドットを貪ってやるわ、フハハハハハ!」
爽やかな笑顔で、グイッと人差し指をASSホールへと突っ込んで行った。
「うぐっ!―く―ぐ――ぐああああああああああ!」
サイトの一物がらめぇええええ!と上に向かって瑚砲する。
ワイルドの背後から現れたギトーが、吼える。
その様子を横目にギーシュは視界にサイト以外を排除して冷たく言い放つ。
「べるべる下がっていろ。」
「もぐもぐもぐももぐぐ」
「彼は僕を指名したのだよ。」
これで終わりとばかりに口をつぐみ、沈黙の後、地中に戻って行くか巡廻する。
ベルダンディーは直感した。主であるギーシュの悦楽に歪んだ顔など見たくないのと
とばっちりを食らうのは御免であるのだ。誰だって自分の穴は大事だ。
リスティリスは、シュヴァルツの言わんとする所を悟っていた。恋人であるジークフリ
「もぐもぐももぐぐ(ペニシリン用意しとくっす)」と、言い残し、光の速さで地中に逃げる。
「うきくあぁ・・―――――ぼくぅき!』
ギーシュの中指の指が、サイトの肉棒を掴み上げ、そして、唇の間に挟んでちゅぱちゅぱと刺激を与える。
「ちょっといい加減止めなさい!」
ルイズがシエスタとタバサにぶち切れているようです。
18禁はエロパロに逝け
BGMはアンインストールだなあ
今の僕では理解できない……
ゼロの使い魔 黄金伝説
「うわぁ、痴女や!こいちいきなりわいにキスしよったでぇ!びっくらこいた!」
「まぁまぁ浜口くん、なんかこの子わけありなんとちゃう?」
「そうか?なら話だけでも聞いてやるわ」
「今日からあなたは私の使い魔なのよ、私に遣えなさい」
素で引いて、ひそひそ話し合うよゐこ
「これはほんまもんのアレでっしゃろ」
「いや、これドッキリでしょ」
「そうか?でもなんか変な動物がぎょーさんおるで」
「今流行のCGやろ」」
>>31 今は亡き永井スレより
137 名前:マロン名無しさん mailto:sage [2007/09/10(月) 20:18:09 ID:???]
『Burst Fist』 〜虚無恋史RUIZU opテーマ〜
First killから始まる 二人の虚無のHistory
この戦場に殴り込んだ 虎が突然 動き出した
神が集う いよろけん座 ありえないコトだよね?
はじめてだよ! こんな神器 やけに虚空が心地よくなっていく
もし君が・・・ ドグラして取り込んでも
僕がドワオ! 暗黒劫洞! 抱きしめてあげる
Burst Fist まだ覚めない あの日出逢えた竜の戦士
ほら 君の進化に賭けた 願いはきっと叶うから
曼荼羅から始まる 二人の虚無のHistory
この人類に未来かけた 竜が突然 目を覚ました!
遅刻しながら悪男の人乙
181 :
虚無の闇:2008/11/28(金) 21:07:33 ID:Anm/S4wd
投下してよろしいですか?
終了のアナウンスが無いのでよく分かりませんが……
とりあえず30分ぐらいまで待ちます
支援。
テンプレ守らず、誠意も見せないのはスルーしてもいいかと
183 :
虚無の闇:2008/11/28(金) 21:31:13 ID:Anm/S4wd
では投下させていただきます。今日は出先で1回投下済みなので、上のほうに1個あります。読んで無い人はそっちからお願いしますよ
大魔王ルイズ支援!
185 :
虚無の闇:2008/11/28(金) 21:32:15 ID:Anm/S4wd
トリスティン魔法学院の図書室は30メイルにも及ぶ本棚が乱立しており、質、量共にこの国でも1,2を争う蔵書量を誇っている。
その内訳は強力な魔法が込められている魔導書から、高度な論理を展開する専門的な技術書、ただ単に暇をつぶすための娯楽小説までと多岐に渡っており、まさに選ばれた貴族のための施設と言っても過言ではなかった。
完璧に近いこの施設の唯一にして絶対の泣き所と言えば、利用者が絶望的に少ないことだろう。
一日の平均入室者の数は限りなくゼロに近く、最大の利用者である青い髪の少女以外には殆ど役に立っていない。
この日タバサは机の端に座り、誰にも邪魔されずに趣味である読書を満喫していた。例の任務のため、余裕をもって休暇を申請しておいたお陰だった。
前のように夜通しシルフィードに乗って帰るという羽目にもならずに済んだ。内容自体はオーク鬼の討伐という比較的容易な物だったが、命がけであることには変わりない。
少々騒々しいが大切な友人であるキュルケは授業があり、彼女を呼び止める者は誰もいなかったので、思う存分読書に励める。
朝早く向こうを出発したけれども朝食はしっかり食べたし、昼食はフィルフィードの背中の上で済ませてある。読書をする条件としてはほぼパーフェクトだった。
今タバサが読んでいるのは、彼女の最もお気に入りであるイーヴァルディの勇者という一冊だ。
この本を読んでいる間だけはタバサでは無くシャルロットだった頃に戻れるような気がして、いつか私のもとにも勇者イーヴァルディがやってきてくれるような気分になり、短いながらも幸福な時を過ごせるのだ。
原典が存在しないために無数のストーリーやキャラクターを持ち、同じ本だというのに何度でも楽しむことができるのも、タバサがこの物語が好きな要因の一つである。
本の中でタバサは時に勇者イーヴァルディであり、時に魔物に攫われた女の子であり、時に道化を演じて人々を笑わせるピエロでもあった。
闇に閉ざされた世界を切り開きながら勇者は進み続け、何百という魔物を倒し、長かった冒険も終わりに差し掛かっている。
3人の仲間を得た勇者イーヴァルディは不死鳥に乗せられて竜の女王の城へとたどり着き、魔王を倒すために必要なアイテム"光の玉"を託されていた。
これを使えば無敵とさえ思えた大魔王のバリアを剥ぎ取り、大幅に弱体化させる事が出来るのだという。魔を払う希望の象徴のようなアイテムだった。
醜悪で強大な魔物が跋扈し、恐ろしいトラップが張り巡らされた魔王の居城を不屈の精神で攻略していく勇者たち。ついに最奥にたどり着いた彼らは光の玉を掲げ、苦しい戦いの果てに大魔王を打ち破り、長かった冒険の旅に終止符を打った。
崩れ去る悪の城と、闇を払われて光を取り戻す世界。短いエピローグを挟み、作者のあとがきを読み終わっても、タバサは長い間物語の余韻に浸っていた。
ゆっくりと本を閉じ、飲み込んだ物語を反芻しつつ噛み砕く。想像力の翼を得て、タバサは空想の大空を自由に飛び回る。
勇者イーヴァルディがいれば、きっと自分を助けてくれるだろう。今までは誰にも洩らすことさえできなかったこの胸の内を打ち明ければ、必ず力になってくれるはずだ。
あの男の妄執に囚われていた私は居なくなり、代わりに彼の御姫様になる。仲間となって数々の困難や敵を倒し、お母さまを救い出し、幸せだったあの頃を取り返す。
それが叶わずとも、タバサも光の玉のようなアイテムがほしかった。幾重にも張り巡らされた警護さえ打ち払えれば、無能王として知られる憎き敵を倒すことができるだろう。
自らの杖を心臓に突き立てる瞬間を想像する。だが、それではお母さまは……。
「……っ!」
唐突に現実に引き戻され、タバサは胸を押さえながら荒い呼吸を整えた。一瞬で吹き飛んでしまった余韻を思い、少し悲しくなる。もう幸せな物語の中には居られない。
気持ちを切り替えるために軽く頭を振ると、珍しいながらも比較的によく見かける人物が目に入る。特徴的な桃色の髪はゼロの、いや、ミス・ヴァリエールだ。
彼女の努力は知っているが実りはしていないようで、最近は塞ぎ込んでいるとキュルケが心配していたが、今の彼女を見る限り大丈夫のように思える。
何か進展があったのかもしれないが、自分にはどうでもいい。けれども命令もあるし、この本を返すついでに様子をみてみよう。彼女には取れないであろう上段の本を探すぐらいはしてもいし。
186 :
虚無の闇:2008/11/28(金) 21:34:07 ID:Anm/S4wd
「……あ、こんにちは、タバサ。悪いけれど、魔法陣関係の棚はどこか知らないかしら?」
「こっち」
「ん、ありがとう」
タバサは谷の隙間を先導して歩き、"魔方陣"と書かれた棚の前までルイズを誘導した。何か特定の目的があった訳ではないようで、ぎっしりと敷き詰められた本の背表紙に目を走らせている。
長くなりそうなのを察し、タバサは音もなく踵を返した。見つかるまで待っているほどお人よしではないし、まだ読みたい本が残っている。暇なときに頼まれれば手伝ってもいいが、自分から動くことはしない。
そういえば、ここの隣は魔法薬関係の物だったはずだ。月に1度は例の薬に関する本が無いかとチェックしているけれど、ここまで来たならついでに調べてもいいだろう。
角まで来たタバサはふとルイズのほうを見やり……危うく杖を落とすところだった。
ルイズの周囲に黒い霧のような物が纏わりつき、意志を持っているかのように蠢いているのだ。大嫌いな幽霊ですら(足があれば)裸足で逃げだすような、怨霊とか亡霊では説明がつかないほどの不気味さだった。
人間が持つ負の感情が形をもったようで、見ているだけで吐き気を催す。幸いな事にそれほど長く見ていたわけではなく、瞬きした次の瞬間には消え去っていたが、見間違いで片付けられるほど尋常な物ではない。
一刻もこの場から立ち去りたいのに、ガチガチに硬直してしまった体は言う事を聞いてくれず、両足は震えるばかりで体を支えるのが精一杯だった。結果的にルイズを見つめ続ける形になる。
「大丈夫? タバサ、顔色が悪いけど」
こちらの視線に気づいたのかルイズが振り向いたのを見て、思わず失神しそうになった。仕事では闇に乗じて行うような事もこなしてきたが、幽霊の類だけはどうしてもダメなのだ。洗濯物を見間違えて悲鳴を上げた事もあるぐらいに。
そういえば今のは、サモン・サーヴァントの儀式で感じたあの邪悪さに似ているような気がする。秘密だが風韻竜である使い魔、シルフィードすらあれには怯えていた。報告した際にもっと調べろと言われ、仕方なくこうやって近づいたが、やはり彼女は危険だった。
優しげな笑みの後ろに何を隠しているのか、タバサには全く読めない。鳶色の彼女の瞳は吸い込まれそうな輝きを持っていて、目が離せなかった。
見つめていると安心するような、眠気を誘うようなきがする。タバサはルイズの瞳を正面から覗き込んでしまった。
「何も、問題、無いわ」
そんなわけが無い、彼女は危険だ。出来る限り近寄らないようにしないと。フィルフィードやキュルケにも言い聞かせなければならない。
思考速度を上げようとするタバサだったが、何かの粘液を頭の中に注がれたようで、頭の回転が急激に鈍っていく。視界すら侵食されて滲み、蜘蛛の糸に絡め取られる。
浮かび上がっていたはずの対応策が次々に塗りつぶされ、変わりに不思議な幸福感が心を満たしていた。拒絶しようと殻に篭っても、鎧の隙間から染み出してタバサを埋め尽くす。
実力行使に移ろうと杖を持つ右腕に力を込めようとしたが、杖を振り回すどころか指先すら動かず、それどころか五感の全てが消えようとしていた。まだ杖を握っているのか、いないのか、それすら分からない。呪文を唱えようにも口が開かない。
「何も、問題、無い」
ルイズの言葉が耳を通さずとも響いてくる。聖母の胸に抱きしめられたような、お母様の子守唄を聞いているような不思議な感覚で、意識が蕩けていくような気がする。
彼女とは友達になれそう、あのキュルケのような大切な友達に。こんな素晴らしい感覚を与えてくれる人物が危険な訳が無い。先ほどまでの焦燥感は愚かな錯覚、ただの勘違いだった。
そうとも、幽霊なんてどこにもいない。だから怖がる事なんて無いし、もしいたって彼女が居れば安心だ。何も心配する必要はない。
タバサはキュルケにも見せた事が無いような微笑を浮かべ、熱に浮かされた意識のままにフラフラとルイズに歩み寄った。
支援
188 :
虚無の闇:2008/11/28(金) 21:35:10 ID:Anm/S4wd
「タバサ、大丈夫?」
「……え? きゃっ」
幸せな夢の中から引きずり出されたタバサは、唐突過ぎる重力の復活に対応できなかった。
安眠していたベッドから図書室へテレポートしてしまったようで、自分の体重すらまともに支える事が出来ず、小さく悲鳴を上げながら体勢を崩す。目の前の人物に思い切り倒れ掛かる形になってしまった。
持っていた杖も手放してしまい、自分の身長より長いそれは床の上をカラカラと転がっていく。幸いな事にタバサは誰かの腕に抱きとめられ、固い床に顔から突っ込むという醜態を晒さずに済んだ。
感じたのは男性とは明らかに違う柔らかさで、イザベラがまだ優しかった頃を思い出す。少なくともキュルケの胸はこんなに薄くない。
「あー、大丈夫、かしら?」
ほんの少しだけ眉を持ち上げながら顔を上げれば、目と鼻の先の距離にルイズの顔があり、お互いに気まずい苦笑を浮かべることになった。
二人はそのまま10秒ほど見詰め合っていたが、ルイズの苦笑と共に自分が今どのような状態か気づき、慌てて彼女の腕の中から離れる。人の温かさに惹かれてしまった自分を叱咤した。
キュルケが似たような行為をやってくることはあるが、彼女は親友でルイズは単なるクラスメイトだ、こういうことをするような仲ではない。
他人の顔をこんな近距離でジロジロ見るのは著しく礼儀を逸しているし、自分から他人に関わるような行為という点でも、自ら決めたルールから外れている。
「……ごめん」
「気にしないでいいわ」
少しだけ頬を赤く染めたタバサはそう言うと、ルイズの手から先ほど落としてしまった杖を受け取り、軽く頭を下げてから別れる。
今度は振り返らずに隣の棚へと歩いたから、狂人の呟きは聞こえなかった。
「あの子、いいわね……」
その後は特に変わったこともなく、新しい魔法薬の本も入荷されておらず、タバサは適当に読書をして過ごした。
何かを忘れているような引っ掛かりは感じたものの、本の世界に再び入り込むと気にならなくなる。
同じく閉館時間まで粘っていたルイズには何度か視線を送ったが、彼女も自分なりの本を読み漁っていたので声はかけなかった。
ルイズは半日以上を費やした捜索が空振りに終わり、現状では発展が望めないという事実に行き当たってしまったため、少なからず不機嫌だった。
乱暴にドアを叩きつけ、きっちりとカギをかける。未だ機械式の錠というのが癪だが、開ける魔法はあっても閉じる魔法はないので諦めるしかない。もっとも開ける方すらまだ使えないが。
生徒には閲覧を許されていない"フェニアのライブラリー"ならば最低でも手がかり程度は見つかるはず。しかし魔法によるトラップや監視が作動している可能性もある以上、無策に侵入するのは愚の骨頂だ。
盗人のように闇に乗じるのは、最後の手段として残しておくべき。発見されれば長い謹慎と山のような課題を押し付けられるだろうし、今は目を付けられる訳には行かない。
そもそも獲物を定める事も出来ないのでは、成功の可能性はゼロといっていいだろう。未来をベットするにはあまりにリスクが大きく、得られるリターンが少なかった。
「……もうっ!」
乱暴にマントや服を脱ぎ捨て、苛立ちのままに地面に叩きつける。もっともっと強くならなければ、あいつらに……それが誰の事なのかは分からないが……勝てないではないか。こんな所で足止めされている時間は1秒だって無い。
しかしこれ以上無理をすれば明日に響くのは明白で、今でさえ関節が錆びついているような気がすのだから、最低限の労わりを見せなければならなかった。
舌打ちしながら指を振ると、衣装棚からネグリジェが飛んできてルイズの手の中に納まる。同時に床の上に散らかっていた衣服も宙を舞い、下着まで残らず洗濯かごの中に放り込まれた。
189 :
虚無の闇:2008/11/28(金) 21:36:18 ID:Anm/S4wd
「ふふん……」
それはメイジならば何でもない行為、けれどもルイズには特別だった。
つい昨日までは自分の体を動かさなければならなかった面倒な行為が、魔法で行えるというだけで遊びに早変わりする。
着替え終えたルイズはベッドの上に体を投げ、スプリングの反動によって上下しながら笑顔を浮かべた。大きく深呼吸しながら今日一日を振り返る。
図書室で出会った少女はタバサと言ったか。前々から珍妙な名前だとは思っていたが、まさか彼に気づくとは思わなかった。彼女が心に深い絶望を抱えていなかったら、誤魔化す事は難しかっただろう。
彼女の心は凍りついたように冷たく、それでいて灼熱の怒りが燻っている。どこの誰かまでは分からなかったが、復讐したい対象がいるようだ。
「彼女なら友達になれそう……」
そういえばタバサはツェルプストーの親友だったはず。ヴァリエールが代々やられたように、彼女からタバサを奪い取ってやれば愉快だろう。
あのツェルプストーが抱く絶望はどんな味がするのだろうか。かつての自分が味わい続けていた嘲笑の渦へ貶めてやる事を想像しただけで小躍りしたくなる。
そのためには兎にも角にも、タバサのお眼鏡に適うほどの力を身に付けなくてはならない。
現在ルイズが扱えるのはヒャド系の、それも下位呪文であるヒャドとヒャダルコのみ。こちらのスペルと比較すれば決して弱い呪文ではないが、圧倒的に手札が不足していた。
例えエースを2枚持っていても、3や4のスリーカードに呆気なく負けてしまう。5枚のカード全てを活用されたら、2枚しか持たないルイズに勝ち目は薄い。
数を増やすには専用の魔法陣を描いて呪文と契約しなければならないが、その魔方陣が分からなかった。今の自分の実力ならば扱える呪文がいくつもあるはずなのに、契約できないのだ。
「まったく、強いのはいいけど……不便過ぎよ」
ルイズが興味を持って手に取った本だけでも200冊以上、ほとんどは無関係だったため実際に読み進めたのは20冊程度だが、求めていた内容とは掠りもしなかった。
替わりに手に入れたのは酷使されて赤く充血した目と、熱く腫れぼったい違和感を訴える目蓋だけだ。これでは誰だって不機嫌になる。
頭の奥の方からは心を落ち着けろという声が響いてくる。冷静な部分がその通りだと思っても、ゼロと呼ばれ続けた16年がルイズを駆り立てていた。
明日も授業を自主休講して、もう一度図書室を洗いなおさなければ。明後日は虚無の曜日だし、王都の書店を片っ端から回ってみよう。ヴァリエール家にも手紙を送って協力を要請しなければならない。
「はぁ……、ベッド、気持ちいい……」
今すぐにでも部屋を飛び出したい半面、ベッドという名前の底なし沼にズブズブと体を沈めたくもあった。
図書室が閉館してからは食堂で適当な余り物を貰い、近くの森でひたすら使い続けたヒャドとヒャダルコによって、マジックパワーのほとんどを消耗している。
残りカスがこびりつく程度にはあったが、さきほどの無駄遣いで打ち止め。今は正真正銘空っぽだ。
そんな状態のルイズにとって、ふわふわのシーツは耐えがたい魔力を持っている。
縦横無尽に空を飛びまわり強力な呪文を連発するあの夢を、今日も見ることができるだろうか……。夢と現実の境目で、ルイズはそんなことを考える。
暴力の対象が村や町を守ろうと立ち上がった兵士たちであったり、子供の盾になろうと立ちふさがる母親であったり、泣く以外に能の無い赤子であったりして少々倫理に欠けるが、そこ以外は実に楽しかった。
ゼロと笑われ続けた私が誰よりも早く空を翔け、名うての魔法使いたちを次々と倒し、忠実な下僕である数万の魔物を腕の一振りで指揮する。これ以上愉快な事はお目にかかったことがない。
自分の中の貴族と折り合いをつけようと頭を捻っていると、ちょっとした妙案が浮かんだ。
ああ、そうだ、単に視点が違うだけなんだ。
物語の中では勇者が正義で、倒されるのは悪人だけど、逆からみれば勇者が悪になる。
いつだったか忘れたけど、山賊のリーダーが主人公の冒険小説を読んだことがあった。
追ってきた憲兵を仲間とやっつける展開は楽しかったな、明日読もう……じゃなくて、あれだって視点が山賊だから、なんだ。
私の夢だって、きっと、魔物から見れば……、なんにも、へんじゃ、ない……。
ルイズは笑顔を浮かべたまま、夢の世界へと沈んでいく。
またあの暗い夢の中で、ルイズは影に剣を渡されていた。
前の自分ならば持ち上げることも不可能に思えた巨大な長剣が、今となっては羽毛程の重さも感じない。
それを揮う相手は、かつてルイズを哂った者たちだ。
「貴族ノクセニ、魔法ガ使エナイナンテ」
クラスメイトの形をした人形の脳天へ振り下ろし、股下まで一刀のもとに切り裂いた。
見た目はマリオネットのような木の人形だというのに、刃から伝わる感触では柔らかい肉と硬い骨がある。
おそらく人間を切ったらこういう感じなのだろうなと思いながら、しかし鞘に収める気は微塵もなかった。
「ヴァリエールノ名ニ縋ル、哀レナピエロ」
今度は社交場で言葉を投げつけてきた女だ。まず首を切り飛ばし、返す刃を心臓へ突き立てながら、落下した頭部を踏みつぶす。
グシャリと音をたてたそれはすぐに消え去る。引き抜くことなく剣振ると、残った体は真っ二つになりながら闇に溶けた。
「ゼロノ……」
現れた次の人形めがけ、ルイズは笑いながら突撃した。果たしてこれが何体目の人形なのか、数えることはとうの昔に止めている。
敵を全部倒したら、あいつは新たな力をくれるといった。まとめて現れた人形へ無数の氷を炸裂させ、破片の雨を浴びながら生き残りを破壊する。
くだらない雑用なら嫌だったが、こんな楽しいことならば進んでやりたいほどだ。呪文が唱え放題というのも良かった。楽しくて楽しくて人形を壊し続ける。
「ルイズ?! や、止めてくれっ!」
マリコルヌの形をした人形は魔法で手足を吹き飛ばし、その後で薪みたいに真っ二つにしてやった。私をゼロと呼んだ罰だ。
その後ろには他の奴等もひしめいており、ルイズは笑いながら剣を振りまくった。とても、とっても楽しい。
「ちょ、る、ルイズ?!」
集団を倒しきると、次に出てきたのはツェルプストーだった。困惑した表情を浮かべるソレの両足を氷で固定し、逃げようともがく姿を楽しみつつ、体を少しずつ凍らせていく。
私ごときに命乞いする姿は、あの高慢さと余裕が吹き飛んでいて実に痛快だ。凍らせた右腕に蹴りを入れて粉砕、更に必死さと哀れさを増した恨みの句を嘲笑した。
凍っていない部分を剣で少しずつ切り傷をつけて悲鳴を楽しんでいたが、いい加減に飽きたので首から下を氷結させる。ひときわ高い歌声がこの上ない愉悦を与えてくれる。
唯一まともに残っている顔に目を向け、「まさか……やめっ」以降の声が聞こえる前に、軽く肩を押しやった。きっかり2秒後に地面とぶつかって、立体のジグソーパズルになる。
「ルイズ! 止めなさい!」
お母さまが出てきて、生意気にも杖を持った腕を振り上げながらルーンを唱え始めた。
しかし呪文により光の盾を纏った私に魔法など、全く意味がないどころか逆効果だ。無知は怖いものですわね。
竜巻のようなカッタートルネードは勢いそのままに反射し、お母さまは私が手を下すまでもなくバラバラになってしまった。汚らしい音を立てながら破片が落下する。
191 :
虚無の闇:2008/11/28(金) 21:38:48 ID:Anm/S4wd
次は! と周囲を見回したが新たな人形はなく、どうやら終わりらしい。1分ほど経ってから警戒を解き、息は切れていないが大きく深呼吸した。
やりとげたという達成感が気持ちよく、思わず胸を張りたくなる。私はもうゼロじゃない、ゼロならこんな凄い事はできない。
手持無沙汰になったので、夢の中ながら良い汗をかいたなと額をぬぐう。
「あれ……?」
袖は真っ赤に染まっていた。どこか怪我をしたのかと自分の体を確かめるが、痛みは感じないし攻撃を食らった覚えはない。
ならば、と背中に付けていたマントを外して血を拭き取ろうとしたが、貴族の証たるそれは、湿って重くなるほど血を吸った後だった。
「……終わったみたいね」
今の自分の恰好が、血を満たしたお風呂に服を着たまま入ったような惨状だと気づく。これにはさすがにルイズも首をかしげた。
一度意識すると濡れた洋服は肌に張り付いてひどく不快だし、血の匂いは鉄を舐めまわしているみたいにきつい。
もう!と悪態をついていると、どこからか私ではない私が出てきた。まあ、この空間の支配者らしい彼女なのだから、文字通り"どこからか"出てきたのだろう。
「ほら、見てよ」
彼女が指さした先にを眼で追えば、地平線の彼方まで続く真っ赤な道があった。言うまでもなくルイズが進んできた道だ。
果たしてこれを築くためには何人の犠牲が必要なのか、数えることさえ馬鹿らしいと思えるほどの、殺戮の証だった。
「それで? ……まさか、あれを片づけろとか、言わないでしょうね」
だがそれを見ても、心底どうでもいいとさえ言いたげなルイズは小さな溜息を吐いた。続いて血が滴る自らの制服を指差し
「べちゃべちゃして気持ち悪いから、新しいのちょうだい」
と言い放つ。
ここは夢の中なのだから、転がってるあれも人間ではない。見た目が気持ち悪いぐらいで、気にするまでもない。だからどうでもいい。
その言葉を聞いて、もう一人のルイズは楽しげに笑う。
支援
193 :
虚無の闇:2008/11/28(金) 21:39:52 ID:Anm/S4wd
今回はここで終了になります。次回はギーシュ戦
少しずつ壊れていくルイズ可愛いよ……
最強なんちゃらリンクのアホ管理人、
リモホなら、so5.cty-net.ne.jp。
また他の板で、IPなら210.149.120.127。
どちらも同じプロバイダのシー・ティー・ワイ インターネット接続サービスのものだから、これが
やっこさんの生IPと見て良いのかな。
疑惑の人のWiki
もしもゼロの使い魔のルイズが召喚したのがサイトではなかったら?そんなifを語るスレの保管庫
http://anozero.skr.jp/ IP:219.94.129.168
ゾーマの人GJ
イ`ギーシュw
次回にwktk
>>194 ( ゚д゚)
(つд⊂)ゴシゴシ
(;゚д゚)
(つд⊂)ゴシゴシ
_, ._
(;゚ Д゚) …?!
乙!
ダーク化したルイズがどこに行き着くのか楽しみにしています
乙です
虚無も理解してくれる人がいないまま手に入れてしまったら
変な道を歩んでしまったかもしれないのよね・・・黒ルイズ可愛いよ黒ルイズ
>>194 マジでかwww
これはヤバイなw
運営で報告した方がいいだろw
タイミング良くモバイル氏が降臨中だから向こうで確認取ろうか
ん、この話って前に出なかったっか?
どういう意味なの?いまいちよくわからんが
俺も分からん。
IP検索かけたらプロバ違うじゃん。
まぁ違うならそれに越したことはないが…とりあえず聞いてみたらいいんでね?
え、つまり移行作成中のサイトがさくらってことか?
>>207 のスレをよく見ればわかることだけど、IPが違う即ち別人という意味じゃない模様。
一人で複数の有料レンタル鯖を使っているからIPが違うって事かな。
ホッとしていいのかやっぱりと落ち込めばいいのか。
乙です、ルイズがエロ光線を扱える事に驚きです!
ギーシュはブタのような悲鳴をあげる事にりそう。
>>211 つまりセーフってこと?だれか詳しい人教えて
別人の可能性もないとは言わない。
でも別人にしてはあまりにもタイミングが合いすぎて不自然極まる。
あとの判断は各自好きにすればいい。
ていうか、まとめいらんだろ。
IPアドレスから分かるのはプロバイダ名と地域程度で、個人を特定出来るモノではない。
ほぼ完全にアウトだな。
ブログ見てみるとさら黒(明らかに時期が一致している)
正直これで白は、大橋の人が「俺別に何もやってないし、何で巻き込まれてるの?」って言って通るぐらいの確率だろ。
ぶっちゃけ早急に手打った方が良いだろ。
無断コピペで金儲けってトリプル役満並じゃん。
ちょー昔、同人誌に作者の住所が載ってたくらい昔の話だけど、
二次創作の無断転載してた馬鹿の問題がこじれにこじれて、原作者まで飛び火
→原作者ブチぎれて、自分の作品の二次創作は禁止、訴えるぞって結末になったこともあるし
それの再来にならないとも言い切れない。
(まぁそれは腐海の話だけど)
乙です。
うわぁ・・・確実に魔人王化ルートを進んでるよこのルイズ(滝汗)
元々言動とか認識とかがかなり微妙だったし、さらなる疑惑が出た事を奇貨として排除した上での立て直しを考えないと致命的とも言える損害ががが
いま一つ理解できていないのだけど
誰か順を追ってわかりやすく説明してくれないか?
>>220 二次創作の無断転載で一儲けしようとしたアフィ乞食が持つIPのひとつと一致。
物凄い勢いで単発ID湧いてるし
嫌疑かけてる方も今ひとつ信用できんのよね。
ことがことなので、慎重な対応が求められます
疑惑で騒ぐのではなく、まずは裏を取る
その上で、避難所の運営議論スレにお書きください
なんにせよここでやるな、避難所でやれ。
>>222 現時点で言えるのは
レンタルした鯖会社が一緒であるってだけだろ。
そのアフィ乞食の生IPはどこで入手してきたのさ。
これまでもモバイルの資質について疑問を呈する書き込みがあると、
途端に同じやつ(同じリモホ)が擁護してる流れがあるからなあ。
さてさて、今回も来るのかな?
まあまあおまいら。
とりあえず続きは運営議論スレで話そうぜ。
これからの時間、投下もあるだろうし。
もう既に同じ書き込みが何件もあったorz
あれ、さくらって顧客情報流出させたっけとか思ったが、サーバーのIPなのね。
>>220 だいたい理解した俺が説明するとこうだ。
アフィリエイト乞食のサイトとモバイル氏のサイトが同じさくらインターネットのサーバーにあった。
さくらは専用サーバーと切り売りサーバー、両方扱っているので、モバイル氏が前者であれば黒っぽい。
ただ、アフィ乞食が専用サーバー借りて月額1万近く払うとは思えんので多分無いかな。
というのが俺の見解。
運営議論に行けと言われても、
灰色の管理人候補が居るところに好きこのんでいきたいのかという問題もあるわけで
面倒だね
疑惑が出たときはだんまり、しばらくしてからサイトはこんな風にしますともはや管理人に決まったかのようなカキコw
>353 名前:モバイル ◆NcrNRvg/IA[sage] 投稿日:2008/11/26(水) 07:42:48 ID:f45-pc241.cty-net.ne.jp
f45-pc241.cty-net.ne.jp
Domain Information: [ドメイン情報]
a. [ドメイン名] CTY-NET.NE.JP
b. [ねっとわーくさーびすめい] しー・てぃー・わい いんたーねっとせつぞくさーびす
c. [ネットワークサービス名] シー・ティー・ワイ インターネット接続サービス
d. [Network Service Name] CTY Internet Service
k. [組織種別] ネットワークサービス
l. [Organization Type] Network Service
m. [登録担当者] KE025JP
n. [技術連絡担当者] MN070JP
n. [技術連絡担当者] MS2497JP
n. [技術連絡担当者] TN2016JP
p. [ネームサーバ] ns.cty-net.ne.jp
p. [ネームサーバ] ns1.iij.ad.jp
p. [ネームサーバ] ns3.cty-net.ne.jp
[状態] Connected (2009/04/30)
[登録年月日] 1997/04/11
[接続年月日] 1997/05/21
[最終更新] 2008/05/01 01:20:49 (JST)
作者が行方不明になったサイト、SSばかりを無断転載してたアフィ乞食のGawain
so5.cty-net.ne.jp
Domain Information: [ドメイン情報]
a. [ドメイン名] CTY-NET.NE.JP
b. [ねっとわーくさーびすめい] しー・てぃー・わい いんたーねっとせつぞくさーびす
c. [ネットワークサービス名] シー・ティー・ワイ インターネット接続サービス
d. [Network Service Name] CTY Internet Service
k. [組織種別] ネットワークサービス
l. [Organization Type] Network Service
m. [登録担当者] KE025JP
n. [技術連絡担当者] MN070JP
n. [技術連絡担当者] MS2497JP
n. [技術連絡担当者] TN2016JP
p. [ネームサーバ] ns.cty-net.ne.jp
p. [ネームサーバ] ns1.iij.ad.jp
p. [ネームサーバ] ns3.cty-net.ne.jp
[状態] Connected (2009/04/30)
[登録年月日] 1997/04/11
[接続年月日] 1997/05/21
[最終更新] 2008/05/01 01:20:49 (JST)
シー・ティー・ワイ インターネット接続サービスの提供エリア
http://www.cty-net.ne.jp/service_area/index.htm
ああ、ごめん、そうだよな書き込むなら向こうだよな。
ところで執筆速度を向上させるにはどうすればいいんだろうな。
1レス分書くのにすげえ時間かかるし、日を置くと前書いた分が何だか気に入らなくてまた書き直したり。
エルダーの人とかの凄まじい速度には何か秘訣があるんだろうか。
とりあえず、毎日絶対欠かさずに何千字か書いとけばいいと思う。
別に作品じゃなくても良いから、思ったネタとかただの日記とか、プロットとか。兎に角ものを書くことを習慣づける。
書く速度自体はこれで上がる……はず。
238 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/28(金) 22:59:32 ID:nTI8PbfS
お前らいい加減にしろよ
たまたまモバイル氏がそこの管理人と同じ地域に住んでいて
余りメジャーじゃない同じcatvに契約して
たまたま携帯サイトを作る時期が一致して
ゼロ魔に興味を持ち
同じ鯖を借りただけだろ
よくある偶然
・三重県でのローカルCATV+インターネットサービスだから、IPが違っていても同一地域内であることは確実
・同じ時期に、同じ有料レンタルサーバサービスで、同じジャンル(二次創作小説)、のウェブサイトを作っているor作ろうとしている
たとえ本当に潔白だったとしても、これだけ条件が重なっている両者が本当に無関係だとは思えないし、明確な否定材料を提示されない限りはいつまでも疑われるだろう
>>236 腕が鈍らない程度に別の話を書きながらネタを貯める。
急がば回れ。思うように書けない時は道草食うのも一つの手です。
時間が経ちすぎると全然書けなくなるがなw
ニューガンダムとアムロがルイズに召喚されたらどうだろう?
微妙に∀みたいな世界観でMSの遺跡が各地にあったり
>>241 旧シャア板に確か該当スレがあった記憶が。
ってか、広くサービスしてる所なら兎も角、こんな狭いローカルCATVサービスで別人はありえんww
もう、頭がフットーしそうだよおっっ。
>>238 ああ、よくある偶然だよな。
大抵が弟だったり勝手にPCを使う悪友だったりするんだよな。
それはそれとして呆れる通り越してニヤニヤしてきた自分がやばい。
>>242シーマ・ガラハウの??
それともアムロが召喚されるのあったのか!?
あるなら見てくる
うしおとルイズって話考えてたら、獣の槍は妖怪相手じゃないと力を発揮できない事に気付いた
ええ、当然嘘ついちゃって泣きじゃくるうしおをルイズが抱き締める話ですよ
夕日をバックに
>>238 こういうのを専門擁護で「シンクロニシティ」って言うんだぜ。
盗作を擁護するときに使う専門用語だから覚えておいて損は無い。
提督の作者は大変なものを盗んでいきました
このスレの平穏です
ゾーマの人GJ。
キュルケやギーシュが心配だ
>>250 要するに信憑性のある一次ソースの提示は
人には言えない事情があってできないってこと?
っつーか「マジでか」とか今初めて知ったようなカキコしてて
実は事情通なの?ふーん。
>なんか、私も盗作疑惑をかれられているようですが・・・(汗)
>元々、ヱヴァンガルと言う作品は、2001の末辺りに起きたウィルス異常発生のときに消滅したHPに載せていた作品のリニューアルバージョンなのです。
>(心ない方のウィルスボム等で、私のパソコンと外付けHHDごと、お釈迦にされました)
>書いているうちに(最初のヤツは消滅していますが)似通ったセリフや、同じようなセリフが出てきて、驚きましたが、そう言うことはこのSS業界では多くあることです。
>それに、多くの作品を読んでいれば判ると思いますが、お互いに影響し合ったりして、偶然、似たような事を一部書いてしまう事はこの業界では特に多い事です。
>(何十、何百とあります。シンクロニシティでしたっけ?)
コレのことか
確定されてない情報は意味がありません
運営議論スレで発言をしないのであれば、スルーをよろしくお願いします
>>245 最強SSデータベースでググって
馬鹿が爆撃してリンクを得てるサイト覗いて行け。
IP表示されてるから。
単発IDが多いねぇ
>>253 いや、ネトヲチの方のスレ見たら載ってただけだけどw
どうしても知りたいんならそっちで見てきたら?
まとめ予定地消して逃亡したっぽいね。
このタイミングじゃ疑ってくれって言ってるよーなもんだと思うけど…
なんでここでやるかなー
避難所の肥溜めか運営でやれ。
モバイル逃亡wwwwwwwwwww
708 名前:モバイル ◆NcrNRvg/IA 投稿日:2008/11/28(金) 23:24:12 [ f45-pc241.cty-net.ne.jp ]
今でこそ保管庫の管理人になるかならないかといった状況になっていますが
元々私は通勤中や休みの日に、保管庫を見ることを楽しみにしています。
ですが、携帯で保管庫を見る場合不自由なことが多く、文章もPCに比べると読み辛いです。
ですので、こうなったら自分で携帯版サイトをつくってしまおうということを決意しました。
同じように不自由を感じている人も少なからずいるのではないか、と思ったのも一つであります。
保管庫の管理の件ですが、あの時こそ突然の管理人様の辞退発言で、私でよければと
レスをしたと思いますが、現在では私が保管庫の管理をすることで携帯版との連携が
うまくいくのではと考えています。
また、私自身半ば意地になっている部分もあるのかもしれません。
少しわけて書きます
※私が即席で作った保管庫もどきですが、引き継ぎでほぼ固まった時に
有料を使うことは無いと思いDNS削除申請を出しておきました。
@@@@
このタイミングで保管庫が消えたのも、もちろん偶然です
こんなことは稀にだがよく起きること
>>264 稀なのか良く起きることなのかどっちやねんw
>>265 (現実には)稀だけど(脳内では)よく起きること
モバイルはどうして、自分が管理に関わることを前提に話すんだろう。
しかも自分が疑われる証拠を隠滅してから。
本スレと避難所のSS投稿を一緒にされたくない(というかあの辺りの怪しい管理に任せられない)ならば、本スレは本スレで別途にまとめwikiを作った方がいいかもね。
まとめwikiを必要としているなら、だけど。
ロボットネタなら廃棄物13号編が見たい
>>267 今の管理人じゃ嫌って奴は既に出て行った。
残っているのは容認してる人のみ(あと音信不通な人もいるだろうが)
後は、これから投下する人に保管の是非を最初に宣言してもらえばいいんじゃないか?
オーフェンが…
さて、何やら雰囲気悪いなぁ…
こんなときに投下していいのかな?
しかも初SSなもんでかなり不安なんだが…
あー…
名作が…
>>271 遠慮するな。
投下が最優先事項だ。
で、元ネタは何かな?
うし、じゃ投下するわ
3分ぐらい待って。
まだプロローグだけなんで勘弁な
投下開始します
―――――――――――――――――
みんな……
ありがとう……
さようなら……」
ボクの記憶を空へあずけに行くよ……
…空の向こうって、こんなに人がいるんだっけ…?
―ゼロの黒魔道士―
…たしかに、ボクは動かなくなってしまったはずだった…
…不思議と怖くないやって思ってた
みんなとめぐり逢えたから、だよね、きっと…
…死ぬときって、「光に包まれる」って表現があるって聞いてたけど…
「…人形?いえ、人なの?」
…光に包まれて、気づいたら青空が広がっていた…
「まさか、私、平民を召還しちゃったの?」
…ひょっとして、ここが空の向こうの…天国とかなのかなぁ…?
「あんた、何?」
…空の向こうにも、こんなに人がいっぱいいて…
「あんた、何なの?」
…空の向こうにも、しっかりと草や木が生えていて…
「あんた、何なのよ!?」
…空の向こうにも、モンスターがこんな…モンスター!?
「ちょっと、聞いてるのっ!?」
「わわわっ!?モンスター!?」ゴッ
「キャッ!?」ドサッ
慌てて立ち上がる。戦闘になる、と思ったんだ。
何かにぶつかった音と、悲鳴、何かが落ちたような音が聞こえた気がした。
ちょwwwwwwww9最高の萌えキャラ支援
9の黒魔道士か?
支援
「誰がモンスターよっ!?」
声が聞こえたんだ。それも、かなり怒ってる声が。
「え…いや、だってドラゴンとか、アーリマン…かな?色が黒いけど…襲ってきたら危ないよ?」
どこからか聞こえる声に思わず答える。どこから聞こえるんだろう?かなり近い気が…
「あぁ…あれは使い魔だから襲ってきたりしないわよっ!!召喚されたばっかりだけど、メイジの言うことはちゃんと聞くわ!!」
「使い魔?メイジ?」
使い魔やメイジという単語は耳慣れなかったけど、召喚っていうのは聞いたことがある。
エーコやダガーおねえちゃんが使っていた召喚獣を呼び寄せる魔法だ。
…ってことはあのドラゴンも、アーリマンみたいなのも、犬みたいなのも、フクロウみたいなのもみんな召喚獣なのかなぁ…?
「それより!いい加減そこからどきなさいよっ!!」
「え?え?」
なんだかしらないけど、声の主はものすごく怒っているらしい。一体どこにいるんだろう?
「貴族を散々無視しといてくれてっ!!いきなり頭突きして!!しかもその上に足で踏みつけて!!!そんなことが許されると思ってるの!!この平民っ!!!」
「え!?わわわわわわわっ!!!ご、ごめんなさいっ!!!」
声の主は足元にいたんだ。ピンクの髪の毛の、きれいだけど、かなり怒っていてキビシそうなふいんきの女の子が。
慌てて飛びのいたんだけど、まだまだ怒っているみたいだった。
「まったく…せっかく召喚できたと思ったら!!こんな無礼な平民だったなんてっ!!…あんた、何で誰なのよっ!!!」
「え、あ、あの、その、へ、平民って…ボクのこと…ですか?」
土で汚れた服をパンパンッと払いながら立ち上がったその子は、やっぱりかなり怒ってた。
だから、思わずかしこまっちゃったんだ。
「そうよ、あんたよ、あんたっ!!!!全く…あんた、名前は何っ!?」
「え、ぼ、ぼ、ボクは…」
〜プロローグ〜ビビの冒険
―――――――――――――――――――――――――
投下完了。
ってわけで、FF9からビビを召還してみました。
初SSなんで、まぁお手柔らかにたのんます。
これは期待
楽しみにしてるぜ
でまぁ、投下しといてアレなんだが、
初SSのクセに見切り発車でノープランなわけだ。
しかも修士論文の現実逃避片手間だったし。
スマンが次回以降はかなり未定ッス。
色々マジスマンかった。ROMに戻る。
乙!超乙!この状況で、しかも大好きなビビを召喚してくれるとは…
プロローグだけなのが残念だが、頑張ってほしいな。
1レス目の文章読んだ時点でちょっとじーんときた。
wktkしてるぜ
乙
好きなキャラだったから常用してたら、魔法が使えない場所に連れて行ってしまい、やたら苦労した思い出が……
287 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/29(土) 00:12:48 ID:H3M7aP+K
オーフェン消えてるしorz
sageろよ
動揺してるんだろう
これが安易なホスト表示に頼った結果
ヲチ板の連中にいいように遊ばれてるじゃまいか
ホスト表示に賛成してた馬鹿出て来いよwww
イミフ
>>283 お疲れ様ー!
黒魔術師ってーとあの黒くて顔見えない奴かな?
KHでちょっと見たくらいだけど可愛くて好きだったんだ。
期待してますね。俺も再来年は書かないといけないな…
>>236 何か呼ばれた気がしたから答えるね。
最初にネタ帳を作ったよ。でも頭の中に移した方が良い事に気が付いた。
基本下書きが2時間くらい。そのまま投下する時もあれば、
これ良いかな?喋りすぎてるかな?と思って2〜3日、もしくはもっと掛かる事もあるよ。
とりあえず最低週一回とか月一回は投下。と〆切を作ると良いんじゃない?
後、基本インドア派なものでして。音楽とか映像見ながらこの展開いただけそうかなー?
とか思いながら書くと、案外スラスラ書ける。
気晴らしに外を歩くと、何か勝手にキャラクターが動き出す。
勝手に動いてくれるのを頭の中で整えつつ書いたら、
案外自分の中で楽しくなってくれるんです。
独りよがりで無いことを祈りながら、最近は投下してますよ。
じゃぁ、スレも避難所で立てますか( ´ー`)y-~~
全然関係ないけどイミフってもふもふした犬に見えね?
でつ
大橋くん、今回は凍結や閉鎖サイトを無断コピペで金儲けする奴ら擁護なんだ。
流石に、今回はヲチ云々関係無しに、私情抜きでどこかで線引きしなきゃならん問題なのに。
同じ少数派提督信者としてちょっと失望したわ。
297 :
虚無の闇:2008/11/29(土) 00:37:46 ID:rHgglOtA
どうも闇です
よろしければ15分後の50分ぐらいから投下したいのですが、よろしいでしょうか
今回はギーシュ戦です
おk
歪むルイズ愛支援だぜ。
00:45からいっちゃってもいいでしょうか
ちなみに、ゼロと波動 閑話休題@へのレスがやたら多かったので狂喜乱舞してました。
あ!これは失礼。
後ほど投下します
超ハイペースだな
支援
支援
どんどんいっちゃってー
支援
>>286 おれも覚えがあるぞ!? なんかパーティ二つに分けるとこだよね? 苦労したわー
つかエルダー氏がサクッと答えてて噴いた
支援
306 :
虚無の闇:2008/11/29(土) 00:44:50 ID:rHgglOtA
ぬお、波動さんがきた
待たせると悪いんで、5分ほど繰り上げますね
次から投下します
307 :
虚無の闇:2008/11/29(土) 00:45:54 ID:rHgglOtA
「まったく、馬鹿らしいほどに素晴らしいわね……。契約は面倒だけど」
好物であるクックベリーパイを食べ終え、ルイズは不機嫌ながらも喜んでいるような、そんな口調で言った。
思わず鼻歌でも歌いそうなぐらい機嫌がいいのは、懐に入っている数枚のメモのお陰だった。
書いてあったのはルイズが求め続けた空を飛べる呪文、そしてメイジには絶大な効果を得られるいくつかの呪文との契約の魔方陣だ。ご丁寧な事に説明と警告までついていた。
おぼろげだった夢の内容と、自分の体を勝手に使われた怒りなど、最初の一枚を読んだ時点で吹っ飛んだ。それどころか空を飛べると思うだけで、椅子を蹴倒して小躍りしてしまうほどだ。
朝食をおなかいっぱい食べた後で部屋に戻り、身だしなみを一部の隙もなく整えてから契約に挑んだおかげか、メモに書かれていた魔法はひとつ残らず覚えられた。
午前中一杯は契約と練習で終わってしまったが、ゼロだった自分が着々と力を付けている事を思うと、嬉しくて嬉しくてどうも頬がゆるい。
使うには魔法を使える対象が必要な魔法があったのと、空を飛ぶのは難しくて練習が必要な事などが問題点として挙げられたが、練習や訓練なら大好きだ。熱心に打ち込みすぎて、危うく昼食に遅れかけるぐらい。
1キロほど全力疾走しても息が切れないのは助かった。馬より早かったし。
「ふぅ……」
最後にワインを流し込んで席を立つ。午後はメモと照らし合わせながらの文献探しをする予定だった。
内容はすでに暗記済みであるが、手元にあったほうが参照しやすい事に変わりはない。寝るまでには燃やしてしまうつもりなので、見れるのは今日限りという理由もある。
少し前までのように下ばかり向いておらず、再び真っ直ぐ前を向いて新たな魔法に心躍らせているルイズは、足元に転がっていた小瓶に気付かなかった。
ガラスが砕ける音と共に靴底からジャリジャリした感触が伝わり、底に沈んでいた意識が即座に現実へ引っ張り戻される。
「……っ?! びっくりした……。そこのメイド、丁度いいわ。これ、片づけておいて」
強烈な香水の匂いに顔を顰めつつ、ルイズは近場にいた黒髪のメイドに掃除を命じた。本来は手首に数滴を塗りこむだけで効果を発揮するのだから、瓶ごとぶちまけられた芳香は悪臭に近い。
せっかくのいい気分を台無しにされてしまった、ルイズはやや恨みを込めて唇を尖らせる。香水は結構だが、こんな場所に転がしておくなんて。
メイドが手早く片づけをしているのを眺めながら、食い込んだ破片と匂いを取り除くために靴底で絨毯を擦る。
「き、きみっ! その香水は、もしかして……?!」
誰かの声に顔を上げたルイズは、金髪の男子生徒が血相を変えてメイドにどやし立てているのを見た。
手に持っているのはバラをモチーフにした杖、そして大きく胸もとを開けている珍妙な制服、間違いなくギーシュだ。
最初は放っておこうかとも考えたが、ここで逃げてもすぐに私が犯人だと判明してしまうだろう。後で部屋にでも来られたら、対処が面倒だった。
仕方ないと首を軽く振り、手早く謝罪して済ませてしまおうと決める。たかが香水の一つや二つ、そこまで騒ぎたてるほどの事でもない。
「あー、貴方のだったの。ごめん、踏んじゃったわ」
「なな、な、なんて事を……! どうしてくれるんだ!!」
「大切な物だったのなら悪いけれど……落としたのは貴方だし、非はそっちのほうが大きいと思うわよ?」
軽く頭を下げたルイズに勘違いしたのか、それともどこ吹く風という冷静な態度が気に障ったのか、ギーシュの青い顔がだんだんと赤く染まっていく。
大げさなジェスチャーを交えながら、今度はルイズへ向けてあれこれと文句を付け始めた。
支援
極大支援
311 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/29(土) 00:47:53 ID:4IdZbpk/
そもそもアフィごときで騒ぎすぎ。
別に管理するという手間に報酬があっても別に問題無いだろ。
vipスレまとめてアフィ貼ってるサイトと何の違いもない。
作者が預けるのが〜とか言ってる奴もいるが
まず2ちゃんに投稿したらその時点でまろゆきのモノだっての。
そして狐★はともかく、まろゆきはアフィサイト転載おけーと言ってる。
これで何の問題がある?
312 :
虚無の闇:2008/11/29(土) 00:48:21 ID:rHgglOtA
「うるさい! これは、モンモランシーの香水なんだぞ! まったく!」
「……はぁ、仕方がないわね、分かったわよ。私も足元不注意だったし、弁償してあげる。何エキュー?」
ギーシュは煙を吹きそうなほど顔を紅潮させ、更に音量を増してルイズへと迫った。言外に「しつこい」という雰囲気を滲ませたのが不味かったようだ。
手の中で密かに作り出した氷の弾丸を額に撃ち込んでやろうかと血迷ったが、まだ公式に敵を作る時ではないと判断したルイズは呪文を消去する。
「ふふふ、ふふ、ふざけるな!! ゼロのルイズ! 彼女からもらった大切な香水を、金銭で解決するなんて……!」
食堂の隅とはいえ、大声で叫びまくれば当然目立つ。いつの間にか彼らの周りには、大量の野次馬がひしめいていた。
周囲からは「モンモランシーはギーシュと付き合ってたのか!」「たしかにこの匂いは、彼女特製の物だ」などと聞こえてくる。
ルイズからすれば他人の色恋沙汰などどうでもよかったが、面倒なことになりそうだとは思っていた。
「まったく! ゼロのルイズは! 注意力さえゼロのかい?! 本当に……」
「聞いてれば、自分の事を棚に上げて、いい御身分ね……? ミスタ・グラモン。落としたのは、貴方でしょう?」
「そ、それは……」
「私は謝ったし、必要なら弁償するとも言ったのよ? それをゼロだなんだと……。口が過ぎるんじゃなくて?」
ギーシュは唸りながら口を閉ざした。たしかに落としたのは彼の不注意だし、ルイズの対応は優しすぎるぐらいである。
これ以上言えば寿命が極めて短くなる事を五感以外の何かで悟ったのか、それとも正論に反論しないだけの理性があったのか、ギーシュは煮えかけていた頭に水を注いだ。
たしかに小さな壜だし、足元を見ていなければ踏んでしまうのも仕方がない。モンモランシーには怒られるかもしれないが、既に周囲には人垣ができていた。
更に騒ぎを大きくした場合、猛烈に不味い事態に発展するかもしれななかった。大きく深呼吸して落ち着こうとしたとき、最悪の事態が向こうから飛び込んでくる。
「ギーシュさま……。やっぱり、ミス・モンモランシーと……」
「け、ケティ?! これは、その……」
「説明してもらえるわよね、ギーシュ……?」
「もももも、も、モンモランシー?!」
人垣の中から進み出たのは、赤毛の少女と金髪縦ロールの少女。二人に共通する点は、怒りで頬を赤く染めている事ぐらいか。
必死の言い訳を試みるギーシュだったが、焦りで空回りする頭で考えた言い訳は報われなかった。まるで照らし合わせたかのようなビンタが左右から飛来し、頬にはバラに相応しい真っ赤な花が二つ咲いた。
情けない悲鳴を上げながらギーシュは吹っ飛び、机にぶつかってワインを零す。一部は彼にかかって、右腕のあたりを真っ赤に染めた。
ケティは逃げ出すようにその場から去り、モンモランシーは人ごみをモーゼのように切り裂きながら帰る。もはやギーシュには一瞥すら送らなかった。
支援
314 :
虚無の闇:2008/11/29(土) 00:49:20 ID:rHgglOtA
「……か、彼女たちは、薔薇の意味を分かっていないんだ! 多くの女性を楽しませてこそ……」
ふらつきながらも立ち上がり、周囲からの嘲笑の視線に気づいた彼は必死に弁明する。傷ついたプライドを言葉で修復し、惨めな自分を慰めた。
せめて冷え切ったこの場を取り繕うとギーシュは杖を振りながら口上を述べていたが、聞こえてくる大爆笑に顔をゆがませた。
「ご、ごめんなさ、いっ……プククッ……アハハハハッ!!」
文字通り腹を抱えて笑っているのは、この喜劇を一番の特等席で見てしまったルイズだった。
楽しい事はあったが面白い事には欠けていた生活のためか、どうしようもなく壺に入ったらしい。抑えようとすればするほど止まらなくなるようで、口を手で塞いでいても肩はブルブルと震えている。
ルイズに釣られたのか笑いの渦はどんどんと巨大化し、食堂の一角は口元から空気が漏れる音と、遠慮なくゲラゲラと笑う声に包まれた。
「なっ……! け、決闘だ! ゼロのルイズ! 僕と決闘しろ!」
茹でダコのように顔を赤くしたギーシュが、ルイズに杖を向けながら怒鳴る。自分が公然と笑い物にされているという事実に耐えられなくなったようだ。
それでも笑い続けるルイズに、吐き捨てるようにして「ヴェストリ広場で待つ! 逃げるなよ!」とセリフを叩きつけると、肩を怒らせながら野次馬の間をかき分けていく。
俯いているルイズの表情を見れば即座に決闘を取り消したかもしれないが、生憎と出口に差し掛かっていた彼には見えなかった。
あの場にいた野次馬のほぼ全てと、どこからか湧いてきた数倍の暇人を加え、ヴェストリ広場は沸きに沸いていた。
なにしろ娯楽の少ない学院生活において、こんな事件は最高の暇つぶしになる。中央に居る二人を取り囲むように、百人を超す生徒たちが集まっている。
あちこちではこの勝負を賭けにしようとして、ゼロのルイズじゃ勝負にならないさ、と笑っていた。
「……諸君! 決闘だ!」
当事者であるギーシュは再び青くなった顔を空元気で隠しながら、普段より一層もったいぶって宣言する。
正直に言えば、彼はこの決闘がやりたくなかった。あの場の勢いで言い出してしまった事であり、本来は女の子相手に決闘を挑むだなんて、馬鹿のする事だと鼻で笑うだろう。
性格はアレだし、体はどこぞの吸血鬼が時を止めてるのでは無いかと思うほどだが、ルイズだってちゃんとした女性。薔薇を自称する自分であれば、守るべき相手のはず。
他の女の子を取り合って決闘の真似事をやらかした事はあるが、これは今まででも最悪に近かった。10分前の自分を殴ってやりたいほどだ。
止められるなら今すぐにでも止めたいのだけど、この空気。今になって「ジョークでした! 僕は薔薇だからね! 女の子は殴れない!」なんて言ったら、どうなる事か想像したくない。
唯一の希望はルイズが降参してくれる事なのだが……ゼロと呼んだのが不味かったのか、明らかにやる気だった。皿のように薄い胸の前で腕を組み、こちらをじっと見つめている。
どうにか軟着陸させようと必死に頭を動かした結果、彼は普段よりかなり知的になっていた。窮すれば通ず、革命的なアイディアがひらめく。
支援
いそがせちゃってすんませんのんびりやてください支援
317 :
虚無の闇:2008/11/29(土) 00:50:41 ID:rHgglOtA
「は、ハンデとして、僕はこの場から動かない事にしよう!」
ギーシュは自分の完璧な頭脳を褒めてやりたくなった。こう言っておけば何か奇跡が起きて負けても、自分は全力では無かったと言い訳が立つ。
授業で見たことのあるルイズの魔法は、ファイアーボールだってなんだって大爆発を伴って失敗させる。つまり狙いをつけられない盲瞽撃ちなのだ。
逃げてどうにかなるものではないし、もし当たって敗北しても、避けなかったと言える。……まあ、そんな奇跡は起きないと思うけどね。万が一に備えるのも戦略の一つさ。
ほれ込むような智謀に満足したおかげで、頭の中の混乱もだいぶ落ち着いていた。
「……ワルキューレっ!」
ギーシュが杖を掲げると、彼の自信の拠り所にして発生源、戦乙女の名を冠した美しいゴーレムが作られる。
普段とは違って両手には特に武器もなく、手先は丸みを帯びていて装甲も薄めだった。まさか女の子を武器で切りつける訳にはいかないし、出来る事なら傷つけずに終わらせようという配慮である。
決闘で最もスマートなのは、相手の杖を叩き落す事。まさかルイズを袋叩きにした上で降参させるだなんて、それはあまりにも不味すぎる。サドだ変態だと悪評が立つ事は間違いなく、ギーシュとしても不本意だ。
なので今回はルイズをできるだけ優しく捉え、あの細い指先から杖を拝借して勝利する予定だった。
「いいゴーレムね、ギーシュ……。では、私も魔法を見せてあげるわ!」
ギャラリーがざわめき、自信満々のルイズを見て「まさか……」「ゼロだろ……?」と口々に呟いた。
しかし彼らの予想を大きく裏切って、宣言通り空中には氷の槍が10本近く作り出されている。「なんだって!」「ウソだろ?! あのゼロが……そんな、ばかな……」驚愕がうねりとなって広場を走った。
レイピアのように細いそれらは美しく光を反射し、防具のない人間を相手にするには十分な殺傷能力を持っていることは明白。ギーシュの顔が隠しようもなく青くなる。
ま、待てよ! あれが当たったら僕死ぬぞ?! そんな事聞いてない!!
「け、決着は! 互いの杖を落としたら、で決めよう! そ、それ以外に対する攻撃は、控える!」
動かないという発言をしてしまった以上、これを飲んでもらわないと命が危ない。ただでさえ彼にはルイズを殴れないのだ。
もともと今回の決闘は、逃げ回るルイズをワルキューレで捕まえてお終い、という結末以外考えていなかった。彼女が魔法を使えるだなんて想定外もいいところ。夢なら覚めてくれお願いだから。
幸いなことにルイズはそれを否定せず、むしろ当然とばかりに受け入れたので、ギーシュは内心でほっと胸をなでおろした。
「さ、さあ! 始めようか!」
ルイズとしてもこの提案は嬉しかった。もともと魔法の効果を試したかっただけだし、ギーシュを殺す気など最初からない。
その理由は簡単、ここではバレるからだ。ヤるつもりなら誰の目にも止まらない場所で綺麗に殺す。今は過剰に人目を引くな、とメモにも書いてあった。
この騒ぎが過剰かどうかは個人の判断に関わるだろうけれども、少なくとも力を見せつければゼロとは呼ばれなくなる。それでも煩いのがいれば、それは追って掃除すればいい。
確かにギーシュは私を何度も罵倒した、殺したい人間のうちの一人ではある。しかしだからこそ、殺すだけでは済まさない。絶望を味あわせてやる。
「ワルキューレッ!」
戦乙女は左右にステップを刻みながら、訓練を受けた傭兵のような速度でルイズに迫ってくる。
最も今のルイズには、子供が自棄になって走ってくるのとそう大差はない。軽く杖を振りながら槍たちを突撃させ、一瞬のうちに串刺しにした。
脆い対人用のヒャドで冷気はほとんど無く、ただの氷による物理攻撃だったが、中身の詰まっていない青銅の鎧ぐらいなら貫けるらしい。ルイズは脳内にそうメモする。
ゴーレムは頭、心臓、両腕と両足を綺麗に打ち抜かれていた。やや位置が外側だったらしい左腕は根元から折れており、少々もがいているが再び立ち上がる気配は無い。
倒れたワルキューレの残骸の壊れ具合をチェックしていると、新たに2体の甲冑がルイズに向かってくる。再びヒャドを唱え、向かって右側を迎撃した。
支援
319 :
虚無の闇:2008/11/29(土) 00:51:58 ID:rHgglOtA
「ふ、ふふん! 威力はあるようだが、この状態で詠唱できるかな!?」
実際には特に必要ないものの、それは切り札なので見せられない。制約のあるルイズにとって、しつこく纏わりついてくるワルキューレは予想外に邪魔な存在だった。
いくらルイズの体が人間より遥かに強靭で豪力でも、それを制御しているのは貴族の女の子だったルイズの頭脳であるし、自分の体とはいえ馴染みも薄い。
アルビレオン空軍最強のフネ、ロイヤル・ソヴリン号を新米の兵隊が操縦しているようなものだ。素材が天下逸品でも、素人の料理人では味を引き出せない。圧倒的に経験が不足している。
こんな場合の身のこなしなんて知らないので、とりあえず適当に体を動かして逃げる。そうなるとワルキューレの腕をかわすのにも無駄な動作が必要になり、ある程度は洗練されている敵に対して運動量が多くなってしまう。
1体だけなら永遠に逃げ続ける余裕があるものの、残りが一気に来れば人間の範疇を逸脱する動きになるだろう。そういった意味での制御も地味に神経を使った。
邪魔だからとうっかり殴ってしまえば、少女の拳が青銅をぶち抜くという、絵面的に非常に問題なシーンになる。それはまだ見せたくない。
もっといえば、ルイズは肉体言語で勝ちたい訳ではなく、魔法で勝負して勝ちたいのだ。
「ちっ……」
ルイズの舌打ちが聞こえる訳は無かったが、ギーシュはなんとか余裕を取り戻していた。
2体壊されてしまったが、出せるワルキューレはあと4体も残っている。あの1体だけでもルイズを相当に追い詰めているようだし、戦力は十分だった。
考えてみればルイズが魔法を使えているお陰で決闘という体裁も整ったし、自分としてはいい事尽くめだろう。少なくとも一方的に苛めたという見方はされまい。
とりあえずもう2体追加しておき、1体は防御のために自らの脇に控えさせ、残りをルイズのほうへ向けた。これで自分の勝ちは動かない。
「ふう……やるようだが、そこまでだっ!」
薔薇を振ってポーズをつけた直後、彼の真横を氷の弾丸が掠めた。
顔面を直撃するコースとは大きく外れているが、風を切る鋭い音に反射的に体が強張り、僅かながら意識がルイズから逸れる。
彼の命令をメインに活動するワルキューレたちにとって、その隙はあまりに致命的で、次の瞬間にはルイズを抑えようとしていた2体がハチの巣にされていた。
「なっ?! ワ、ワルキューレッ!」
すかさず全ての花びらを使い切り2体を加えたものの、状況が一転したことは間違いなかった。冷汗が頬を伝う。
残ったワルキューレは3体だけ。すでに全勢力の半分以上が破壊されているというのに、彼女と言えば息一つ切らしてはいないではないか!
戦力を集中させ一気に叩く、という兵法の基本を忘れていた自分のミスだった。とにかく杖を振って3体に指令を送り、3方向から同時にルイズに向かわせる。
彼女とて同じドットのはずだ、ならばこれに対処できるはずがない……! 接近さえしてしまえば勝てる!
しかしルイズは余裕の笑みを浮かべると、とてもドットでは作れないほど大きなジャベリンを3つも作り出し、やすやすとワルキューレたちを全滅させてしまった。
いくら痛みを感じないゴーレムとて、胴体に大穴があいて真っ二つに引き裂ける寸前まで破壊されてしまっては、戦うどころか立つ事だってできはしない。
支援
321 :
虚無の闇:2008/11/29(土) 00:53:25 ID:rHgglOtA
「うぁ……そ、そんな……」
偉大なるグラモン家の一員として、そしてドットではあるが実力を持つメイジとしてのプライドが音をたてて崩れる。
なぜルイズが? 彼女はゼロのはずだろ? 僕が、この僕が負けるなんて……。
ゆっくりと歩み寄ってくるルイズは言い知れぬ不安を掻き立て、ギーシュの中に生み出されていた恐怖の芽を育てた。混乱がますます大きくなる。
見たことがないような笑顔のまま、ルイズは一歩一歩近づいてくる。その瞳は鳶色の狂気を孕んでいて、姿は鎌を振りかざす死神、牙をむくエルフのように見えた。
「あっ……く、くるな……っ!」
思わずそう叫ぶが、歩みは一向に止まる気配がなかった。自らの決めたルールなど忘れて逃げ出したかったが、いったいどうしたことか、足は一歩たりとも動いてくれない。
喉の奥から小さな悲鳴が漏れだすのを止められないままに、自由にならない足を見下ろして悪態をついた。僕はこの場から逃げたいんだ! 動けよ!
「終わりよ、ギーシュ・ド・グラモン……」
顔をあげると目の前にはルイズの顔があり、その唇から告げられたのは完全な死刑宣告。
ガタガタと体を震わせながら死の恐怖に脅え、ギーシュは断頭台に頭部を固定された囚人の気持ちを味わっていた。
目の前のルイズはその刃。彼女が側に立ったが最後、首は血の涙を流しがら胴体と別れる羽目になる。
「……マホトーン」
何かの呪文が耳に入り、次いで胸を締め上げられるような違和感を感じた。何かはわからないが、非常に嫌なものだと思った。
殺される殺される殺される殺される殺される、絶対に殺されてしまう! だ、誰か助けてくれ! この化け物をどうにかしてくれ!
半狂乱になったギーシュは泡を吹く寸前まで追い詰められたが、彼が危惧したような事態にはならなかった。
「……はい! これで、決闘はお終い。私の勝ちよね、ギーシュ?」
「へっ? け、決闘……?」
背を向けたルイズを見て命の危機が去ったと考えていると、周囲の異常なまでにヒートアップした叫び声が耳に入る。
我に返り、ギーシュはいつも通りのルイズを前にして、迷子の子供のように怯えていた事を自覚した。ルイズが近付いてきたのは杖を奪うためだったのか。
思わず首をひねるが、もう彼女の顔を見ても、先ほどまでの恐怖なんて微塵も浮かんでこない。それどころか、晴れやかな笑顔は可愛いとさえ思える。
ルイズは右手に自分の杖、左手にはギーシュの杖を持ち、零れるような笑顔を周囲のギャラリーに振りまいていた。普段なら「こんな顔をするルイズならナンパしてもいいかな」なんて考えそうだ。
なんで僕はあんなに彼女が怖かったんだろう……? グラモン家の一員にしては、随分と臆病だったな。父上に見られたらこっぴどく叱られるだろう。
「あ、ああ……僕の、負けだ……」
どこか釈然としないまでも、彼女は勝者で自分は敗者なのだから、とにかくそれだけは言明した。
あのジャベリンで杖を叩き落とすという選択をされてもおかしくなかった。それをしなかったのはルイズの優しさだろうし、敗者が勝負に関して文句を言うのは美しくない。
人垣は番狂わせに沸きかえり「ルイズが勝った?!」「いつの間にあんな魔法を……」「ギーシュが負けるなんて!」と上へ下への大騒ぎだ。
勝者であるルイズを祝福したいのは山々だったが、明日から級友たちがどんな顔でからかって来るだろうかと考えると憂鬱で、苦笑いを送るのが精一杯だった。
まあ、逃げ回るルイズを一方的に追い詰める悪者にはならずに済んだ事でよしとしよう。モンモランシーとケティにも謝らないとなあ。
興奮冷めやらぬ広場から女王様のような声援を受けて去っていくルイズへ、ギーシュは返してもらった杖を振って見送った。
支援
うわぁ、マホトーンはひでぇ支援
324 :
虚無の闇:2008/11/29(土) 00:56:33 ID:rHgglOtA
以上で今回は終了になります
ルイズはとっても優しいから、直接殴るなんて無粋な事はしないんだ!
支援およびwikiに登録してくださってる方に最大限の感謝を
ついでに自分はwikiがどうなろうとスレ有る限りついてく所存です
なんという優しさ乙
それは優しさなのか?ww
乙
マホトーンって実際にどれくらいの期間有効なんだろう。
乙です
つかもうwikiとか避難所とかの連中はいい加減にしろ
あくまで作品の保管庫に徹しろよ
作者でも何でもない一読者や保管庫の管理人が、何の権限があって削除を左右できんだよ
もういいから外部サイトは全部消してしまえ
スレの過去ログは専ブラで保存してあるし
乙こそわが喜び。
闇の衣無しのゾーマ様ってパンツマスクの勇者に敗北しちゃうんだよな…
>>327 戦闘終了までに決まっているだろ。たぶん。
黒ルイズ乙です。
かわいいよ黒ルイズ。
黒ルイズかわいいよ。
っていうか文章力ある人の後に投下するのすごいイヤなんですけど
言っちゃった手前、01:10から投下させていただきます。
支援
いちおう書いておきますと、自分の脳内設定では
マホトーンは自分を縛っている呪文に対し、強い意志をもって壁を破るようなイメージで呪文を唱える事によって解除できる
という感じに設定されております。戦闘中は忙しくて無理だから解けないっていう
ダイの大冒険で油断してたポップが雑魚からマホトーン喰らってましたし、紳士状態に左右されるのだろうと
>>331 気にせずGOGOですお
>紳士状態
つまり裸にネクタイと靴下のみの格好にならないと解除されないわけですね!
>>334 何と言う誤字……精神ですね
orz
しえn
翌朝、学院は上を下への大騒ぎだった。
メイジの巣窟という一見難攻不落の魔法学院の宝物庫があっさり荒らされたのである。
学院長室は異様な緊張感に包まれていた。
昨晩の当直だったシュヴルーズがギトーを筆頭とする他の教師たちから吊るし上げられていたのだ。
「ミス・シュヴルーズが昨日の当直だったはずですな。どう責任をとるつもりなんですかね?」
「いや・・・まさか・・・学院が盗賊に狙われるなんて・・・」
「その怠慢がこの結果なんですぞ!?」
「そ・・・それはその通りなんですけど・・・」
シュヴルーズがしどろもどろになりながら必死で弁解しようとする。
そこにオスマンが現れた。
「ミス・シュヴルーズを虐めるのもそのぐらいにしておきなさい」
決して大きくはないが、威厳ある声にその場が静まる。
「皆してミス・シュヴルーズを責めているようじゃが、この中で夜の当直をキチンとこなしておる者がおるのかね?」
オスマンが一同を見回す中、誰もオスマンと視線を合わせようとしない。
皆が皆、魔法学院が襲われるなど夢にも思っていなかったのだ。
大半が少年少女からなるメイジの卵とは言え、魔法学院にいる者はそのほとんどがメイジである。
複数人のスクウェアクラスメイジによる、『固定化』をはじめとした魔法技術を駆使したその堅牢さは生半可なものではない。
守りの厳重さだけで言えば王宮に匹敵すると言っても過言ではない鉄壁の砦。
それがトリステイン魔法学院だった。
そんな魔法学院に賊が入るなど思ってもいなかったので、まともに当直をこなしている者など誰もいなかった。
「今回の件、もし責任があるとしたら儂を含めた全員じゃろうな。そもそも儂からして、まさか学院が襲われるなど露ほども思わなかったからの。儂ら全員の怠慢じゃ」
そう言いながらこっそりシュヴルーズの尻を撫でる。
が、当のシュヴルーズはオスマンが自分を庇ってくれたことに感動してしまい、自分の尻を撫でられていることに気づいていない。
ひとしきり尻を撫で回したオスマンは満足すると、再び口を開いた。
「問題は誰の責任なんぞとくだらんことを言い合うことではなく、これからどうするかと言う事じゃ」
オスマンが言い終わったのと同時に扉が開く。
「昨夜、現場に居合わせた者達を連れてまいりました」
頭を光らせながら現れたのはコルベール。
その後ろからルイズ、キュルケ、タバサ、リュウ、そしてシエスタが続けて部屋に入る。
「彼女らが昨晩の犯行を目撃したそうです」
言うと、コルベール自身は教師陣の中に混じってオスマンの言葉を待つ。
「ほう、君らか。で、どんな状況じゃった?」
オスマンの問いかけにルイズが答えようとしたが、キュルケがそれを制する。
ルイズが喋ると余計なこと、リュウの暴走まで喋る気がしたからだった。
今、ここで学院にリュウが危険人物だと判断されるのはよろしくない。
当然ルイズは文句を言おうとしたが、キュルケのいつにない真剣な顔におとなしく従った。
キュルケはルイズがおとなしく下がったのを確認すると、自分の見たことを正直に、ただしリュウのただならぬ様子だけは伏せて答える。
乙
ヘブン状態の仲間みたいのしか思い浮かばないぜ……
>>292 なるほど締め切りかー、逃げ道があると逃げたくなるもんな。
しかし2時間であのレベルか。俺の想像力が足りないのか考えすぎなのか。
慣れてないだけだと希望的観測を抱きつつ頑張ってみることにするよ。
ありがとー。
そして支援昇龍拳。
みんなすげーなぁ。
覇王支援拳を使わざるを得ない
が、それに異を唱えたのはミスタ・ギトーだった。
「平民が30メイルのゴーレムを倒した?そんな馬鹿げた話があるかね」
周りの、コルベール以外の教師たちも一様に頷く。
「でも!本当なんです!本当にリュウが倒したんです!」
リュウはとんでもなく強い。きっと、ここにいる誰よりも。
圧倒的な強さでもって巨大なゴーレムを粉砕したリュウが今でも鮮明にルイズの瞼には残っている。
それなのにリュウは誰よりも優しい。
魔法の使えない自分を馬鹿にするでもなく、いつも優しい目を向けてくれる。
何々をしろなどとは言わないが、やるべきことをそれとなく教えてくれる。
最初こそ平民を召喚してしまったことに不満しか感じなかったが、今ではリュウは最高の使い魔だった。
自分にだって分かっている。平民がゴーレムを倒したなどと、にわかには信じられるはずがない。
かくいうルイズ自身も最初、まさかリュウがギーシュに勝てるなど思いもしなかった。
だから、先生たちがリュウの強さを信じられないのは当然だ。
それでも、リュウを否定された気がしたルイズは我慢できずに反論した。そして、それを援護したのがオスマンだった。
「儂は信じるよ。生徒の言葉を信じられんようでは教師も終わりじゃて。のう?ミスタ・コルベール?」
そっけなく言うオスマン。
「そうですな。まずは生徒を信じる。そこから教育の道は進むんだと私は思いますな。
それに、ミスタ・リュウは遥か東方の”ブドー”なる術を使うと聞いています。彼ならそれぐらいはやってのけても不思議はないと思いますぞ」
コルベールも相槌を打つ。
オスマンとコルベールは先日リュウと話し合った末、リュウが違う世界から来たなどと本当のことを言うわけにもいかないので
リュウの使う技を東方の術ということで皆に納得させることにしていた。
「が・・・学院長がそう仰るなら・・・」
役に立つとも思えない研究ばかりしている冴えない偏屈教師であるコルベールの発言はともかく、
学院の長たるオスマンの発言では無碍に否定するわけにもいかず、教師陣は仕方なく押し黙る。
「さて、では話を戻そうかの。改めて諸君に問おう。今後、儂らはどうすれば良いと思うかね?」
オスマンはこっそりシュヴルーズの隣に移動すると、再び尻を撫でながら皆の意見を求める。
「そ・・・早急に王宮に連絡して騎士を派遣してもらわなければ・・・」
今度はセクハラに気づいたシュヴルーズが飛び跳ねて逃げながら答えた。
「カーーッ!!」
オスマンは意外なほどの迫力で目をむくとシュヴルーズを一喝した。
「わざわざ自分らの無能っぷりを晒すというのか!嘆かわしい!儂らはメイジじゃぞ!
自分の尻ぐらい自分で拭えんでどうする!儂ら自身で犯人を捕まえるんじゃ!」
教師陣がざわつく中、コルベールが口を開いた。
「我々自身で犯人を捕まえると言う意見には賛成ですが・・・」
「何か言いたいことでもあるのかね?」
オスマンが鋭い目でコルベールを睨む。
「今、明らかにセクハラを誤魔化そうとしましたね・・・?」
オスマンにジト目を向けるコルベール。
「オ・・・オホン!前々から思っとったんじゃが、君はホント、空気が読めんヤツじゃのう・・・」
オスマンはばつが悪そうに小声で言うと、気を取り直したようにしっかりした声で告げる。
「それでじゃ。この中に、自分が”土くれのフーケ”を捕まえようという勇気あるものはおるかね?」
オスマンが一同を見渡す。
しえん
しえn
「・・・私が行きます」
静かにコルベールが杖を掲げた。
「学院の秘宝を盗んだことも許せませんが、生徒を危険な目に合わせたことが何よりも許せません」
志願するコルベール。
生徒想いのコルベールは、生徒を殺しかけたフーケに静かな、しかし激しい怒りを燃え滾らせる。
だが、非情にもコルベールの想いが届くことはなかった。
オスマンが首を横に振ったのだ。
「いや、ミスタ・コルベールにはここに残って、宝物庫の警備をして欲しいのじゃ。なんせ、今は壁に穴が開いて行け行けじゃからのう。『炎蛇』を学院から離すワケにはいかん」
オスマンの言葉にコルベールは渋々納得すると、杖を下げた。
「で、他におらんのかの?」
見渡すが他の教師たちからは誰も杖が揚がらない。
「わ・・・わたしが行きます!!」
しばらくの沈黙の後、ルイズが震えながら杖を揚げた。
「わたしもー」
ルイズを見たキュルケものほほんと杖を揚げる。
「ちょっと!なんであんたまで杖を揚げるのよ!」
ルイズがキュルケにくってかかる。
「ヴァリエール家にばっかりカッコイイことさせるワケにもいかないでしょ。それにわたしだってその場にいたんだから」
キュルケがウィンクしながら答えた。
その横でタバサも無言で杖を揚げる。
「あなたはいいのよ」
キュルケが言うと、タバサは「心配」とだけ言った。
「ありがと」
小さな親友の言葉に胸を熱くして答えるキュルケ。
「俺も行く」
リュウも短く、しかし力強く宣言する。
「わ・・・わたしも行きます!」
大勢の貴族の中に混じってガチガチに緊張しているシエスタもオドオドしながら手を揚げる。
「君たちは生徒ではないかね!やめたまえ!危険過ぎる!」
教師の一人が声をあげる。シエスタは生徒ではないが、平民なので教師にとってはどうなろうと知ったことではない。
「だって、先生方、誰も杖を揚げないじゃないですか!わたしだって貴族です!逃げたくないんです!」
ルイズが反論する。
自分たちが杖を揚げない以上、言い返すこともできずに黙る教師たち。
どすこい支援
支援
支援
「そうじゃな、武勇の誉れ高いツェルプストー家にヴァリエール家、それにシュヴァリエのミス・タバサまでおるんじゃ。任せるとするかの」
オスマンも太鼓判を押す。
「それに、遥か東方の”ブドー”の使い手までおるんじゃ。心配いらんじゃろ」
フォッフォッフォと笑いながらオスマンは顎鬚をしごいた。
「で、この肝心なときにミス・ロングビルはどこ行ったんじゃろうのう?」
皆が首をかしげる中、タイミングよく扉が開く。
「失礼します!明け方から”土くれのフーケ”の情報を集めていましたので遅くなりました」
入室したロングビルはルイズを見て一瞬驚いた表情をしたが、すぐに平静を装って言葉を続ける。
「近隣の農民が”土くれのフーケ”と思われるフードを被った人物を見たと申しています。馬車で4時間ほどの距離だそうです」
「流石です!お手柄ですぞ!ミス・ロングビル!」
コルベールが頭まで真っ赤にして必要以上にロングビルを褒め称える。
この男、本当に美女に弱かった。
こやつ、本当に”炎蛇”なんかいな・・・
オスマンは疲れた顔で、だらしなく緩んだ顔のコルベールを一瞥するとロングビルに告げた。
「でかした、ミス・ロングビル。では諸君には早速行ってもらうとするかの。スマンがミス・ロングビルも同行してやってくれんかの」
ロングビルはメガネを人差し指で持ち上げると、整った唇の端を僅かに上げて答えた。
「元よりそのつもりですわ。案内も必要でしょうから」
かくして、”土くれのフーケ討伐隊”が結成された。
「では、これで解散じゃ。あ、そうそう、ミスタ・リュウはちと残ってくれんかの」
オスマンの言葉と共に、教師陣は各々教室に
リュウ以外のフーケ討伐対は準備の為に部屋を出て行った。
シエスタも参加とは中々無いシチュエーション支援
皆が退出したのを確認してから、オスマンが口を開く。
「さて、昨晩はどうやら大変だったようじゃの。何か相談があればのるぞい」
そう言うと引き出しから水キセルを取り出し、ふかしだした。
「昨晩、俺の意思に関わらず”殺意の波動”が暴れだしました」
リュウが静かに告白した。
「やっぱりのう。相当離れとったのにあまりに強烈な殺気だったもんで儂、ビビってしもうたわい」
笑いながら言うオスマンに「すみません」と素直に頭を下げるリュウ。
「なに、謝るようなことじゃない、儂が不甲斐ないだけじゃ。それより、原因に心当たりはないんかの?」
「”殺意の波動”を克服して以来、こんなことはありませんでした。ルイズが死んだと思った瞬間、左手の紋章が光って、勝手に”殺意の波動”が暴れだしました」
「なるほどの・・・”ガンダールヴ”とその”サツイノハドウ”が何かしら関与しとるのかも知れんの」
「ああ、思い出した」
それまでリュウに握られたまま黙っていたデルフリンガーが鞘から飛び出し、突然口(?)を開いた。
「ガンダールヴってのはなー、心の震えでその力を発揮するんだあよ」
「なんじゃ、それ、インテリジェンスソードか、ボロっちいのう」
突然喋りだした剣を見てオスマンが漏らした感想にデルフリンガーが噛み付く。
「おめえだって大概ボロっちいじゃねーか!人のこと言えるかってーの!」
「フォッフォッフォ、そりゃそうじゃの。こりゃすまんかった」
オスマンが笑いながらデルフリンガーに謝る。
「で、だ」
デルフリンガーが気を取り直して続ける。
「さっきも言ったよーに、ガンダールヴってのは武器を持つと心の震えに応じてその力を発揮するんだけども、
相棒ってばなかなか心が震えねえから、基本的にガンダールヴの力も発現しねーんじゃねーかな」
オスマンが興味深そうにデルフリンガーの話に耳を傾ける。
「相棒、試しに俺っちを構えてみ?」
言われた通り抜き身のデルフリンガーを構えてみる。
「どーだ?別段、身体が軽く感じたりしねーんじゃねーか?」
デルフリンガーの言うとおり、いたって普段どおりである。
「そうだな、特に変わった感じはしないが・・・」
リアル投下タイム支援!
「普通のヤツなら普段から多少は心が震えてんだよ。『怖ぇー』と思うのも心の震えだし、『このヤロー』って思うのも心の震えだ。
だから武器を持つだけでガンダールヴが反応して身体能力が跳ね上がる。
そもそも武器を持つような場合ってのは平静でいられる状況じゃねーから能力の上がり幅もでけーんだ。
ところが相棒ときたら普段から、特に戦闘体制に入ったりしたら極端に冷静沈着ときたもんだ。
だもんだから、基本的にガンダールヴがほとんど反応しねーんだ。
それが貴族の娘っ子が死んだと勘違いした相棒は珍しく心が震えちまったんだな。『よくも殺したな!』ってよ。
その結果、何が”武器”と判断されたのかは解かんねーけど、とにかく、ガンダールヴがその震えに反応したんだと思うぜー。
で、それにその”サツイノハドウ”ってのが反応したんじゃねーかなー?
ん?いや、待てよ・・・逆かもなー。
”サツイノハドウ”がガンダールヴにとって”武器”なのかもしんねー。
まあ、どっちにしろ、”サツイノハドウ”ってのとガンダールヴがややこしく絡んでんじゃねーかな・・・
相棒、昨日のなんかエネルギーみたいなのを飛ばすヤツ撃つとき、いつもより強かったんじゃね?」
確かにデルフリンガーの言う通り”殺意の波動”を使っているという前提でも、昨晩の波動拳はかつて見たことのない威力だった。
「ああ、今まで、あんな強力な波動拳は撃ったことがない」
リュウが頷く。
「やっぱなー。だとしたら、確実にガンダールヴの力だわな。ガンダールヴと”サツイノハドウ”ってのが反応して相棒を支配するとしたら、
武器持ってねーのにガンダールヴが発動した挙句、それで相棒が正気を失っちまうってのは問題だあね。しかも相棒、やたら強ぇーし」
「そうかも知れんな・・・」
確かにルイズに大木が直撃したと思った瞬間、冷静ではいられなくなった。
もちろん、リュウとて人の子である以上、人の死には冷静ではいられない。
ただ、ルイズが死んだと思ったときはそれを差し引いても普通ではなかった。
自分の師匠である剛拳が”拳を極めし者”豪鬼と闘って死んだとき。
現場を目の当たりにしたリュウは当然冷静ではいられなかったが、それでも今回とは違っていた。
今回の心の高ぶりは異常だった。
そして、その心の高ぶりを喰らうかの如く”殺意の波動”が暴走を始めた。
「不思議なんだ。確かにルイズが死んだと思ったとき、俺の心は冷静ではなくなったと思う。
だが、あの心の変動は異常だった。俺が親しくしてきた人たちの死に立ち会ったときの、どれとも違う。無理やり魂が揺さぶられたような感覚だった・・・」
蒼い顔で思い返すリュウ。
「そうじゃのう・・・」
オスマンがゆっくり口を開く。
「思うに、”使い魔”である以上、主であるミス・ヴァリエールに対しては通常とは違う思考回路が組み込まれとるのかもしれんの。
滅多に人に懐かん幻獣でも使い魔になれば家族同然なんじゃからの。
つまり、ガンダールヴのルーンがお前さんの心をある程度コントロールしとると考えるのが自然だし、納得がいく」
「いつ・・・また暴走してもおかしくないってことか・・・」
オスマンの言葉に俯き、考え込むリュウ。
「ふむ・・・」
オスマンが再び口を開く。
「今までの話を聞いたところ、お前さん、多少のことでは動じんのじゃろ?それこそ、主であるミス・ヴァリエールが死ぬぐらいのことにならんとな」
だったら簡単と言わんばかりに言葉を続ける
「主が死ぬと使い魔の契約は解除されるんじゃ。つまり、お前さんが勘違いさえせんかったらそうそう簡単に暴走はせんということじゃないかの。
もし本当にミス・ヴァリエールが死んでしもうたらそれと同時にガンダールヴじゃなくなるんじゃからのう。
まあ、そんなことになってもらっては困るがの。
とりあえず、そう思っておけば多少は気が楽じゃろ?」
ことはそんなに簡単なことではないが、オスマンはリュウを気遣って軽いことであるかのように言う。
「お心遣い、痛み入ります。これも俺の修行不足がいたすところ。精進します」
リュウはオスマンの意図を汲み取って頭を下げる。
「お前さん、ちょっと真面目過ぎるところがあるのう。多少は肩の力を抜くのも大事じゃと思うよ」
オスマンが手をひらひらさせながら諭す。
リュウはもう一度頭を下げると、学院長室を後にした。
支援
以上で投下終了です。
シエスタ好きなもんで、活躍しようがしまいが、とりあえずどこにでも連れて行くつもりですw
どすこい!
あ、もう投下終わってた
リュウの人乙!
俺も続きを書かんとな〜
GJGJ
百烈張り乙!
これでシエスタのおじいちゃんがエドモンド本田で、
ブドーの練習をしてるときはふ(ryだったら……
リュウの人GJ!
次回に超wktk
乙です。
シエスタにはどすこい全裸爆乳相撲を披露する義務と使命と運命がありますもんねー。
>>360 つまり
「どすこーい」ブルンブルン
となるのですねわかります。ハァハァ
ゾーマの人&波動の人キテター!!
ご両人、乙であります!
>>354 お疲れ様でした。
殺意の波動とガンダールブの関係が気になりすぎて仕方ないぜ。
>>338 正直、見直したからもーいっかの勢いで投下してる。後で修正出来るからすればいいじゃない。
速度と内容については、時たま本当に妖精さんが書いてくれてるんじゃね?とか思うよ。
何でコレこんな早く書けたの?今絶対書けないよ?とか思う時あるし。
>>362 詳しい描写を!いや、いい。頭の中でたっぷり考えるよ。
どすこいっていうと
どすこい喫茶ジュテームが浮かぶ……
乙でした、自分も読んでますよ
現Wiki管理人いいだしっぺ氏は独断管理を責められ、管理人交代を余儀なくされる。
そこに颯爽と次管理を名乗り出たモバイル氏。
モバイル氏有料鯖先行の考えに何か変だな、と思った矢先、無断コピペで金儲け
運営していた疑惑が沸き起こる(限りなく黒に近いグレー)。
いまここに本スレを巻き込んだ管理人選考がはじまろうとしている!<いまここ
今、避難所が、熱い!
(避難所池、というのはもはやありえんちゅか、本スレまきこむことも避難所でほぼ確定)
巻き込んだというか、避難所だけで決めても不味いだろう
というか、避難所だけで決めたらブーブー言うのが出てくるブー
>どすこい全裸爆乳相撲
やはり横綱はテファなのだろうか・・・
なんか、いっぱいレスがあって超嬉しいんですけど。
閑話休題シリーズでシエスタまじでドスコイのifでも書いたろかな。。。
120%避難所でしょうけどww
ひとつ書き忘れてました。しばらくは定期的に以下を書いとこうかと。
私はレスを貰えると狂喜乱舞するタイプの人間なので
こんな楽しい場所は他にありません。
ですから、このスレ自体がなくなるまではここに投下し続けます。
まとめがどうしたとかは私にはよーわからんからどーでもいいです←投げた!?
>>354 遅ればせながら波動の人乙です。
ところで気になった事を一つ、シエスタの祖父話を閑話休題と題していましたが、閑話休題とは『話を戻す』という意で使われる言葉なのでサイドストーリーの題としては不適切かと…
狂喜乱舞ってスーパーコンボっぽいですね、なんとなく。
>>370 裏横綱にルイズさんとタバサさんですね、分かります。
>>372 あっれ〜
私、あほ?ww
なんか適当にタイトル考えて修正しときます。
ご指摘ありがとうございました。
おかげで一時の恥ですみそうですw
どすこいが勝手に脳内でドスコイ→ドス恋と脳内変換されてしまった件について
朝倉召還?
>>360・363
雛子嬢を喚んで二人の半裸相撲か桜かかりんお嬢との戦闘を是非ですn←蒼空波動拳にて「ry
モバイル氏=無断転載野郎なの?
前提にしてる情報、この場合無転野郎のHOSTなんだけどさ、どっかで確認出来るの?
誰かがそう言ってたからってのが根拠になってるっぽいのが……なんかね。
みんながんばってるなw
とりあえずお疲れ様w
>>377 確認出来るらしいよ、詳しくは避難所のスレで探してね。
_, -'"/::::::::| ,.-、 l| |::::::::::::::::::::::|、::::::::::::/l_,.__/ /
/´ /::::::::::::::| 'ィ'"'>、 | |::/j/::::::::::::::| `ー‐'’ {
. /::::::::::::::::::::! ,_, { ij ト、jl! | ノl// |:::::::l::::/| |! |! ヽ._,
/::::::::::::::::::::,'|(_,゚'-、ヽ-', く | ミ/メ、_j::::::ナZニ| {ニ|!_ |! {ニ|!、 'ー'ー;一
,'/:::::::::::,'l/l/ l 'ー'´ ̄´-' ! //ー/:::/ブ ij| |「|!|! _,|「`|! /
. /.':::::::::::// / .! // ̄/// ヽー| |!i|!|! j{ |「|!|! (
/ i::::::::::// i / ′ / ` ` ̄~゚| |!゙′ lU! |! r'´
i::::::::.'/ ', { _ | く
l:::::::' 、 ドこ _ ____ | l| l| l| _|!_jl_ /
. !::::;' ヽ |`フ ー―‐一 ヽ | l| l| l| ___ ̄ !
i:::i ゛、 |i′ | | |! |! |! |!」! |!|! |
. i::! ハ.|l /! ノ |! |! |! lF|! |!|! |
l! i:;:;:;ぃ、____,r,=''´_,,、ァ'′ {} {} {}. |! |! |! |
!;:;:;:;ヾー‐‐‐'ニ゙r''"/'⌒ク |
ヾ:;:;:;:;:;´ ̄´:;:;:;l/:;:;:;:;:;//⌒7/'´ ̄`ヾ`ヽ !
}:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;/´:;:;:;:/´ ゙{、
>>379 自分にレスしたと思ったら他の人にレスしていた
ジャン=ピエール・ポルナレフ
>>380 おめ、SSスレでAAとか使っちゃダ〜メだべよ
お前かで登録していたのでかっとなってやった。反省はしていない
テファを横綱(革命的)とすると、
大関・キュルケ(90台)
関脇・シエスタ、アンリエッタ(80台)
カトレア姉様とジェシカはwikiに載ってなかった。
おマチさんはどうだろうか?
とりあえず11ヶ月ぶりに来た俺には何が何だか分からない
読んでた長編作品は見事に続き書かれてないしな!
>>376 =(同一)というより
≒(酷似)だろうな。
シエスタ→どすこい!→サバ折り→痛くて気持ちいい→KOされる者が後を絶たない。
ふと思い付いたんだが、ベガがシャドルー親衛隊をハルケギニアで作りました。
主に少女を攫っては洗脳して暗殺、誘拐、スパイと犯罪行為をさせる。
虚無の担い手と思われるルイズを幼い頃に誘拐、洗脳。
シャドルー親衛隊の格好をしたルイズって良いと思わないか。
このままモバイルが管理人に就任すればwiki崩壊だな
まあこのスレがあればどうでもいいがな
>ルイズを幼い頃に誘拐
ベガ様がお母様に瞬獄殺されるんでない?
>>385 諸事情で止まってたけど、1年ぶりに連載を再開する目処が立った人もここにいる。
よかろう。支援だ。
29.失われた歴史
「…何か、様子が変になったというかな。
サハラから帰ってきた弟は大人しくなった。
悪いことではない。むしろようやく王家としての自覚を持ったのか。
その時は皆そう思ったよ」
ふぅ。とジェームズはため息をつく。
「仕事の方もしっかりやるようになった。
どこかへ勝手に出かけなくなったし、
いい加減嫁でももらえと私は言ったのだが、
何故かあやつはうんとは言わなかった。
おそらく、君の母君がいたからだろう。
分かってしまったらどうしようもなかったからな」
肩を落とし、ジェームズは続けた。
「四年前の事だ。ある日モードに仕えている使用人が、血相を変えて王宮に来た。
モードがエルフの女と暮らしていて、子供を設けているとな…
信じられなかった。まさかその様な事があるはずないとな」
ティファニアの体は自然と力がこもり、表情が無くなっていく。
「だが、そう言えばエルフと人は共に生きていける等と抜かしていた。
それにもし本当なら、ロマリアとの関係にヒビが入るのは間違いなかった。
だからモードを呼び出し、真意を聞こうとしたのだ」
つぅ、とジェームズの目から涙がこぼれ落ちた。
声も嘆きに歪み、次第に抑揚が大きくなっていく。
「あの時は、ただ事情を聞き、出来れば内密に、
そのエルフをサハラへ、送り返そうと思った。
だが、モードは、モードは…!」
ジェームズは涙を流し、大声で叫んだ。
「モードは自ら命を絶った!遺書を残してな。
その話は全て真だと。王家の責として己の命を支払う。
ただ、代わりにどうか二人を頼むと…」
ジェームズは咳をしてから、小さな声でとうとうと喋る。
「私は、サウスゴータから君たち二人を預かるよう近衛に頼んだ。
優秀な兵達だったから、大丈夫だろうと思っていたのだ…
サウスゴータは勘違いしたのであろう。そのまま戦闘となり、
後は君が知る通りだ。近衛の記憶が曖昧になっていたのは、
先住の魔法かね?」
うなだれながらも、しわがれた肌の老人はティファニアを見る。
胸を押さえ辛そうに息を吐くが、ティファニアは答えた。
「いえ、『虚無』の魔法です。お父さんの血が、私を『虚無』の使い手にしたんだと思います」
ジェームズは呆然とした顔になり、次いで笑った。
「はは、はははは。何と、虚無と申すか!あの伝説の、
始祖が使いし虚無の系統!…それが、それが分かっていたなら、
ロマリアへの話もどうにでもなろうと言うのに…」
後の言葉は殆ど声になってはいなかった。
ジェームズは己の不運と無能ぶりを嘆きながら言った。
「水のスクウェアにフェイス・チェンジでも掛けさせれば、
それで済む話だったと言うのに…私は、何の約束も守れなかった。
どうか、頼む。この愚かな老人を楽にさせてくれんか?
もはや、もはやどうしようにも無い。
君にかけてしまった不幸は、私には償いようが無い。
だから…どうか頼む。私を殺してくれぬかね?」
ティファニアはジェームズを睨み、心の底からの怒りをこもらせながら、
静かに言い始めた。ただ、ある一言を言うために。
「私は、あなたをどうしても許そうとは思えません。
ですが、父さんも母さんも、それにサウスゴータの皆も、
王様が死んで喜んだりはしないでしょう」
「だが、それでは君は?君は私を殺したがっている。
君の思いのまま、わたしを――」
ティファニアは怒って叫んだ。ただ一言を。
「逃げるんですか!!」
ティファニアの声は、ギルドハウスから外にも聞こえた。
グレイ・フォックスが辺りを宥めて落ち着かせる。
「そんなの、責任を取るフリして逃げるだけです!
父さんも母さんも、そんな事で死ぬなんて許しません!
まず私が絶対に許しません!」
目をかっと開き、あらん限りの怒声でまくし立てる。
ジェームズは驚いた顔で、叫ぶティファニアを見ている。
「姉さんだって、マチルダ姉さんだって絶対に許しません!
皆兵隊に殺されたんです…あなたが来させた兵隊で…
みんな生きていたかったのに、あなたのせいで…
なのに、逃げるんですか?逃げようっていうんですか!?」
「ならば、どうすれば良いというのだ!
地獄の業火に身を焼かれろとでも言うのか!」
ティファニアはすぅ、と息を吸い自分を落ち着かせる。
そしてジェームズに言葉を返した。
「いいえ、生きて下さい。父さんや母さん。
それに亡くなられたサウスゴータの皆さんの分を、
しっかりと生きて下さい」
それが、罪滅ぼしの代わりです。そうティファニアは言った。
「この私に、生きろと言うのか。この老いぼれに、生きろと言うのか!」
「生きて下さい。もう、誰かが死ぬ所を見たくないんです…!」
肩を震わせ、ティファニアは泣きながらしゃべり始めた。
「母さんは、私を庇って死にました。争わないと言ったのに、
兵隊が放った魔法で命を落としました。
私は、呪文を使って生き延びる事が出来ました」
しゃくり声ではあったが、真剣な口調でテファは続けた。
「母さんの体は、酷い有様でした。顔は焼けて誰なのかすら分からなくなり、
足は凍っていて、お腹は貫かれて穴が開いていました。
駆け寄って泣き出しそうになった時、マチルダ姉さんが私を連れて逃げました」
一生あの光景を忘れる事は出来ません。そう言ってティファニアは話を続けた。
「母さんは言っていました。いつか、きっと分かり合える日が来ると。
私には本当にそれが来るかどうかなんて分かりません。
けれど、憎しみで人を殺しても、何もならない事くらいは分かります。
だから、私自身が嫌でも、私はあなたを許そうと思います」
ジェームズはティファニアをじっと見た。正確にはその目を。
若き頃、二人で遊んでいた時のモードの目がそこにあった。
気力に満ち溢れ、真っ直ぐに生きようとする弟の目が。
「勘違いしないで下さい。決して不条理を許そうなんて思ってません。
けれど、何処かでこの流れを絶たないと、また新しい私が生まれます。
もう、そんなのは嫌なんです」
テファは黙った。ジェームズは何ともなしに窓を見た。
夕日が眩しい。
「君の様な者が、私の側近に一人でもいてくれたなら、
この様な事は起きなかっただろうな…」
「どうでしょうか?わかりません『叔父様』」
「私を、私を叔父と呼んでくれるか!私の様な男を…
すまなんだ…本当に、すま、な、ん…う、うぅ」
話の途中から泣き出したジェームズはそのまま泣き続け、
テファも泣き出した。怒鳴り声が聞こえた辺りにここに来て、
中の事を聞いていたマチルダは、やれやれとため息を付いた。
「テファがそう言ったんだ。なら、仕方無いさね。
父様も母様も、それで許してやっておくれよ…ね?」
静かに彼女は泣く。いつの間にやら何故かノクターナルが近くにいた。
「何だい?見せ物じゃあないよ」
『どこか痛むのか』
こいつの問答に付き合う気は無かったが、それでヘソを曲げられても色々困る。
率直に一言言った。
「ああ、心が痛いんだよ」
『そうか…定命の者は特に痛めやすいからな。我も良く痛める』
案外自分の性格気にしているのかね?そんな事を思いながら、
マチルダはノクターナルを見ていると、不意に彼女は近寄ってきた。
『これで良かろう?我が影がよくやるそうだな』
マチルダは抱きしめられた。ついでにいー子いー子もしてもらっている。
不意に、昔の事を思い出す。母親に抱きしめられた子供の頃の思い出を…
「何で、何で私の家族が死ななきゃいけなかったんだ!なんでだよぉおおお!」
『それが定め。受け入れろとは言わぬ。だが怒るな。怒りは全てを喰らう。お前が大切だと思っている物もな』
伊達に神様をしているだけある。それなりに深い事を言っているようだ。
「じゃあ、これはどうやって静めろっていうのさ!どうしようもないんだよ!
あいつを見ていると魔法で引き裂いてやりたくなる!
どうしたって殺したくなっちまう!だってのに、テファはあいつを許して…」
『知らぬ。お前が考えろ。我は夜の色を思い出せば怒りは自然と収まっていく』
「夜の色だって?ただ真っ暗じゃないか」
ぐずつきながらもマチルダは言った。
はぁ。とノクターナルは大きくため息を付いた。
『長く生きたエルフすらそう言って、我の妹へと信仰を変えた。
ならば聞くが、何故夜の闇夜の中にも影が見えるのだ?』
「え…そりゃ、星とかたいまつとかの明かりがあるからじゃないのかい?」
『それをお前は「真っ暗」と言うのか?』
考えた事も無い。案外こいつは頭が良いのかもしれない。
回りすぎて駄目なのかね?そんな事を思いながら、
マチルダは問いを言い直した。
「ああ、何となくわかったよ。夜の色ってーのは、星々と明かりの色なんだね?」
『そうだ。よくぞ理解したな。褒美だ。くれてやる』
マチルダから腕を離し、ノクターナルはポケットを漁る。
変わったピックを取り出すと、それをマチルダに渡した。
『それは不壊のピック。我が、己の血肉より創りしアーティファクトなり』
「名前の通り壊れないって訳かい?」
『左様。そして持っているだけで解錠の腕が上がる』
どこまでも腕が上がらない彼女からしてみれば願ってもない事だ。
少々気分が晴れた事もあって、礼をして外に出ようとした時、
ノクターナルはマチルダの肩に手を置いた。
「えぇと、何かまだ用でもあるのかい?」
『そのエルフはな、夜空はアズラの領分などとほざいてだな』
「アズラって誰さ?」
『我こそが夜の女王なのだ!にも関わらずあれがいつの間にか夜空の女王等と言われている!
生と死を意味する宵と暁から派生して月と星まで司り始めた!
あれほどはらわたが煮えくりかえる思いをすることは稀ぞ』
「えーと?」
『渡した礼だ。我の話に少々付き合え』
結局この後3時間程、こんこんと困った妹についての愚痴をマチルダは聞くハメになった。
デイドラ達にも意識がある。当然好き嫌いもある。
そんな訳で、ノクターナルとアズラは敵対関係にある。といっても、
人間みたいに死んだりしないので、ある程度わきまえた敵対関係だ。
尚、ノクターナルはほとんどマトモな信者がいない上に、
彼女に協力的なデイドラ王子も主もいない。
アズラは、一部ではエイドラとして知られていたりする事もあって、
莫大な数の信者を持っている。その上ほぼ全てのデイドラ王子と主に繋がりがあり、
皆彼女に友好的である。こんな二人だが実力は二分と言うのだから、
ノクターナルはもっと真剣に信者を増やすべきなのだろう。
灰色のイージスを持たせて、アズラを信仰する闘技場(野蛮だから九大神が信仰出来ない)に、
魔法しか能の無いモヤシッ子を派遣するのではなく。
投下終了。
テファは芯の強い女性だと思ってます。たまにこんなノリのを書いたりすると思います。
さーて、次はアンアン大暴走編だヨー。綺麗で人を振り回さないアンアンなんて姫殿下じゃないだろう常識的に考えて。
敵対関係については2作目のダガーフォールと3作目のモロウウインドの設定を採用してます。
それじゃ、また次の投下まで。Good day. こんな夜更けに支援ありがとう。おやすみなさーい。
支援
乙でしたw
つかごめw ちょっと席外しているうちに投下終わってたしw
器用に支援の合間をすり抜けちゃってますけどw
乙でした!
402 :
ゼロの使い:2008/11/29(土) 06:41:38 ID:xew9VnQy
毎度、ヴァリエールと始めて聞いたとき、漂白剤を連想したゼロの使いでございます。
前回、物足りないという指摘がありましたので、
穴埋めとして思いつきで作ったショートストーリー(本編とは無関係)
も一緒に投稿します。
問題が無ければ5分後に投下しようと思います。
403 :
ゼロの使い:2008/11/29(土) 06:47:15 ID:xew9VnQy
一瞬で自室に到着した彼女はまさに開いた口が塞がらなかった。
「さて、ここなら落ち着いて話も出来よう。まずはここがどういう世界で、お前が何者かを聞かせてくれ。」
唐突に出た使い魔の言葉を聞き、ようやく彼女は我に返った。
普段なら「使い魔の分際で〜」となる所だが、せっかく呼び出した虎の子の超強力メイジ。
せいぜい機嫌を損ねまいと、彼女は「通常より」丁寧に返事した。
「この世界はハルケギニア。そしてここはトリステイン国の魔法学院よ。」
「ほう・・・やはりここは異世界であったか・・・」
「私はルイズ・h・・・」
「なるほど、ルイズか。」
「ちょっと!最後まで聞きなさいよ!!」
「長くなりそうなのでな。で、何の用で私を呼び出した。」
「むぅ・・・使い魔とするためよ。主人と感覚を共有したり、秘薬の材料を探したり、主人を守ったりするの存在よ。」
「そうか。で、契約の期間は?」
「使い間か主が死ぬ時まで。」
「つまり永久にお前の手足となるわけだな。」
「そういう事になるわね。他に質問は?」
「いや、今はそれ以外に聞きたい事は無い。」
「じゃあ、今度は私が質問する番ね。まずは・・・」
「私の名はメディルの使い。長ければメディルで結構。肉弾戦はともかく、知能や魔術ならばその辺の者には劣らぬ。」
「そ・・・そう・・・それはそうと、あんたさっき異世界って・・・」
「そうだ。信じられぬだろうが、私は異世界から来た。」
メディルが先ほどから妙に大人しいのには理由があった。
一つは彼らの間で取り決められている掟だった。
それは「魔法により召還された場合、いかなる場合であっても召還者の命令は絶対である」というものだった。
たとえば「どうくつまじん」という同胞が彼の者より明らかに格下の存在に従っていたのはこの掟のためである。
これが只の掟ならば、従う必要は無かったのだが、彼が崇拝してやまないかつての主君の作った物であれば話は別だ。
もう一つは今すべきことがないからだ。
本来なら、生き残った以上すぐにでも彼の主君を蘇らせたい所だが、その方法は1つしかなく、この世界はおろか、あちらの世界でも不可能な方法だった。
忠誠を忘れたわけではないが、いつまでも死人(?)に義理立てしてても仕方がない。
彼は忠義には篤かったが、不可能なことはあっさりと切り捨てるタイプだった。
「何か証拠があるの?」
「これでどうだ?」
メディルが杖を振るうと、床に魔法陣が現れ、そこに青いゼリー状の生物が出現した。
「私の世界のスライムという生き物だ。この世界にはいないであろう?」
「ええ・・・こんなの初めて。」
もう一度メディルが杖を振るうと、スライムとか言う生き物は霧のように消えていった。
「あ・・・」
「心配するな。元の場所へ戻しただけだ。」
「そう。あ・・・そうそう。」
「何だ?」
「これ・・・洗濯しといてくれる?」そう言ってルイズは自分が今しがた身に着けていた物をメディルに投げてよこした。
「・・・よかろう。」
「そう。じゃ、お休み。」
そう言い残して、メディルの新しい主は驚くべき速さで眠りについた。
メディルは大渦を起こす呪文・メイルストロムを最小限の規模で発動させ、そこへ衣類を放り込んだ。
かつては魔王配下最強の呪文の使い手として名を馳せた自分が、今では人間の小娘ごときの使い魔として洗濯までやらされるとは・・・
つくづく皮肉なものだな・・・彼は心の中でそう愚痴った。
次回へ続く
404 :
ゼロの使い:2008/11/29(土) 06:48:21 ID:xew9VnQy
天誅・ゼロ
「ここはどこだ・・・?」
たった今召還された彼・・・東忍流頭目の力丸には何が起こったのか理解できなかった。
岩盤に飲み込まれ、死んだ筈が、何故、青空の下にいるのか。
近くにいた娘はなにやら落胆していたが、そんな事は関係無しに、一番物知りそうな、禿頭に事の次第を聞くことにした。
どうやら彼は遠い異国に何らかの術で転移させられたらしく、桃色の髪の少女を主人と仰ぎ、彼女の下へ仕官しろとの事だ。
何れにせよ、君主・郷田松之信の下へ帰るには金子が要る。彼は少女の接吻を受け、使い魔となった。
使い魔として日々を過ごす内、ある日、給仕のシエスタが、モット伯と言う貴族の妾にされるという話を聞き、その日の夜、彼は屋敷へ侵入した。
警備の者は出来うる限りやり過ごし、無理な場合は煙玉で視界を封じた後、手刀で気絶させた。
「ご、ご主人様・・・ワ、ワインでございます・・・」
震える給仕の声に違和感を覚えながらもメインディッシュの前菜とばかりに、ワインを飲み下した。
給仕が「死にたくなければその飲み物を何食わぬ顔で主に差し出せ」と脅されており、
何らかの白い粉がそのワインに混入されていたと気付いたのはその直後だった。
泡を吹きながら、胸を掻き毟る男を前に、シエスタは天も割れよとばかりの絶叫を上げた。
主のルイズが買い与えた「デルフリンガー」なる喋る妖刀を手にすると、彼は超人的な力を発揮した。
これが無ければ、反逆者ワルドから第二の主人を救うことは出来なかったであろう。
彼の首は今胴体と離れ離れになっている。
レコン・キスタ進軍の際には力丸と同じくこちらに来ていた忍びの大凧を用い、
敵旗艦・レキシントン号に潜入、動力部を破壊し、船内が混乱に陥った所で、
司令室の総司令官クロムウェルの首を見事へし折った。
その後、アンリエッタ女王は平民を忍に登用する政策を発表し、モットの一件以来、
力丸に並ならぬ情を注ぐシエスタを筆頭に大勢の志願者が集まり、力丸は自らの忍術を授けた。
シエスタとは間もなく、師弟を超えた間柄となり、三人の子も授かった。
さらにメイジの中にも忍を志願するものが現れ、メイジの魔術と忍術を兼ね備えた超人が数多生まれたが、
それはもう少し先の話であった。
力丸は結局、祖国へ帰る前に天寿を全うした。
しかし、力丸のお陰で、後世トリステインにはただの一度も戦がおきなかったという。
その平和の影で働いている者達がいる事は、あまり表になってはいない・・・
天誅シリーズより力丸を召還
405 :
ゼロの使い:2008/11/29(土) 06:49:59 ID:xew9VnQy
これにて投下終了でござる。
穴埋めの小ネタにもある程度ストックがあるので、
また使う日が来るかもしれません。
乙。
っていうか
>>403の元ネタがわからんかったっです。
407 :
ゼロの使い:2008/11/29(土) 07:49:46 ID:xew9VnQy
99に下ネタの解説が、103に第1話が、116にも解説があるのでそちらをどうぞ。
誤字も多いし手抜きしすぎだな
これだとチラシの裏レベルなので、もう少し練り直してから再投下おねがいします
今な?
>>362 > どすこい全裸爆乳相撲
がっぷり組んだテファとシエスタのおっぱいが押し合いへし合いで凄い事に…
ハァハァ(*´Д`*)ハァハァ
リュウに技の修練度を確かめてもらうシエスタ、もちろんハグ中心
>>411 バグ中心に見えて、しゃがんで相手を待ちつつ真空投げかます待ちメイドが思い浮かんだ
>>410 > どすこい全裸爆乳相撲
見てみたい取組
テファ対シエスタ
キュルケ対アン様
シルフィード(人型)対カトレア
ルイズ対タバサ
ハァハァハァハァ
どすこい(ry
そういうAVがありそうだから困るw
>>410 イザベラvsタバサを忘れるなんて!
タバサの顔がちょうどイザベラの胸にすっぽりと埋まるんだぜ!
ルイズは虚無だから虚乳だからなあ
どすこいって京極のアレじゃないのか?
確か小ネタにあったっけ。
最近まとめWikiで削除はやってんの?
目つきの悪い〜とか消えてるし
結構はやってる
>>417 地響きがする――と思っていただきたい。
で始まる一連のアレのことかw
世の中には男性用ブラジャーなるものがあってだな。
何が言いたいかというと、販売しようと考えた奴氏ね。
>>421 ブラじゃないYO!大胸筋サポーターだYO!!
さて、投下をしようと思うのだが良いのだろうか?
10分後ぐらいに開始させていただきもうす
日本人は頭おかしい扱いされてるアレか
日本の女は日本の男が男らしくないから白人を求めるとかなんとかw
それでは、開始いたします。おまけもちょいあるでよ
――
…出会ってから、ちょっと時間が立ったんだ。
…ここは、お城みたいな魔法学院。
…目の前のきれいだけどちょっと怖い女の子はルイズおねえちゃん。
…で、ボクはビビ、死んじゃって、動かなくなったはずが…
「なんっであんたが使い魔なのよぉ〜!!!!!」
…使い魔、になっちゃったみたい…ホントに、なんでなのかなぁ…?
―ゼロの黒魔道士―
〜第一幕〜魔法の学び場 トリステイン魔法学院
…窓の外の空には2つのお月さま、
ここもお月さまは2つなんだなぁと変な感心をしてしまう。
「ちょっと!またあんた、聞いてるのっ!?」
「わぁっ!?ご、ゴゴメン…なさい…ルイズおねえちゃん…」
さっきからずっとこの調子なんだ…
…ちょっと、今日までにあったことを思い出してみた…
…たしか、黒魔道士の村にいたんだ…
もう、だんだん体が動かなくなるのが分かったし、
寿命(リミット)が近いんだなって分かってた…
黒魔村のみんなは優しくしてくれたし、
ジェノムのみんなともなかよくなっていってるみたいだった…
…それを見守るのはうれしかったけど…動かなくなってきている体で、見てるだけなのはちょっと悲しかったなぁ…
ときどき、みんなお見舞いに来てくれた…
…フライヤおねえちゃんやダガーおねえちゃんは国を立て直すのにいそがしいはずなのに…
…サラマンダーは黙ったままだったけど…なんか優しくなってたなぁ…
…スタイナーおじちゃんはちょっとうるさかった。「手伝うのである!!!」ってジェノムのみんなを手伝ったりしたんだけど…
…「ぬぉぉぉ!?」ドンガラガッシャーン…
…みんな、得意と不得意があるんだなぁ…
…クイナが来たときは、食事が豪華になるんだ。いつもの同じ材料なのに…
…「…クェー」「チョコボのコドモ…珍味ネ…」ジュルリ…
…い、いつもと、同じ、だよね?…
…エーコは、シドおとうさんといっしょに「し、新飛空艇の試験飛行で来ただけよ!あんたが心配じゃないんだから!」って言って来てた…
…試験飛行でなんであんなに、お菓子持ってくるのかなぁ?…食べきれないからって言ってボクにおしつけるし…
…そして、昨日、最後の日の前の日、いよいよ体が動かしにくくなったとき…
「よっ、以外と元気そうじゃん!」
…ボクに、生きる意味を、ボクに勇気をくれた最大の恩人が、来てくれたんだ…
「いやぁ〜、ちょっと危なかったんだけどさ…やっぱヒーローは遅くなるもんだから、なっ!」
…そう言ってウィンクする…ボクは、少し体を起こして、「無事…だったんだ…」って聞いたら…
「ん、まぁ色々あってな…あ、ダガーにはまだ内緒な?ちょっとしたサプライズ用意してるんだ…」
…そういって照れくさそうに笑ってた…きっと、そのまま会いに行くのが、ちょっとはずかしいんだなって思った…
「お、うまそうなリンゴがある…クイナの見舞いかな?1個もらうぜっと…」
…エーコからもらったリンゴの山から、器用に尻尾で1個をお手玉のように抜き出して、ダガーで皮をむいて…
「ほれ、ウサギの完成〜!」
…一緒にウサギリンゴを食べて、いっぱい、いっぱい、話したんだ…
…しばらくして、「劇の練習の時間だからな…見に来てくれよ?アレクサンドリアで一芝居うつからさ!」って言って出て行った…
…ジタンは、やっぱり、優しかった。強かった…
…そして、今日…
…体がいよいよ動かなくなって…
…気づいたら光に包まれて…
「ふぅ〜ん、ビビ、ね…で、あんた結局何なのよ?平民にしては…色々変だし…」
…「トリステイン魔法学院」ってところにいたんだ…
「え、へ、変…かなぁ…?」
…たしかに、「人間」では無いから、ちょっと「変」なのかもしれないけれど…
「あんた、顔あるの?頭よりおっきなトンガリ帽子かぶって…まだ寒いとはいえそんな厚着だし…」
…顔かぁ…そういえば考えたことなかった…なんとなく恥ずかしくなって帽子をキュッキュッてかぶりなおした…
「…ミスタ・コルベール!やりなおしさせてください!こんなのが私の使い魔なんて!」
…使い魔?さっきも聞いたなぁ…こんなのって…まさか、ボクのこと…?
「それはできません、ミス・ヴァリエール、春の使い魔召喚は神聖な儀式だ。
そう簡単にやり直しは認められない、いずれにせよ彼を使い魔にするしかない」
…頭のまぶしいおじちゃんがそう言った…カレを使い魔…?この場合、彼って…
「え、あ、あの、す、すいません…使い魔って…」
「あーもう、なんでこんなのが…あんた感謝しなさいよ、普通平民が貴族にこんなことされるなんて一生無いんだからねっ!」
「え、あ、え?え?」
…こっちは慌てるしかなかった。ゆっくりときれいだけどキツそうな顔が目の前に近づいてきて…
「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。
五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ」 チュッ
…女の子の唇って、やわらかかったんだなぁ…
「ほんとに!!!!もう!!聞いてるのっ!!!!」
「わわわわっ!?ゴ、ゴメンなさい…」
…さっきから、ルイズおねえちゃんの部屋で謝り続けている気がするなぁ…
…時間はもう日が暮れて空ではお月さまが2つしっかり出ている…
「まったく、マントは燃やされるし、使い魔はこんなだし…今日は厄日ね、厄日っ!!!」
…ドキッ…ゴメンなさい…ルイズおねえちゃんにはまだ内緒にしていることがあるんだ…
「え、い、今のって、キ、キス…あつつつつつつつつつつ!?!?!?」ボッ
「我慢しなさい、使い魔のルーンが刻まれてるだけよ…ってあつっ!?」
…キスされた後、左手がすっごく熱くなって
…「はんしゃてき」ってことなんだと思う
…モンスターに襲われたりしたのと勘違いしたのかもしれない
…思わず…「ファイア」ってちっちゃく唱えちゃったんだ
「あつつつつつ…うぅぅぅ…?…何、コレ…」
…しばらくして、左手の痛みがおさまって…変な模様が左手(の手袋の上)に描かれているのに気づいたんだ…
「はぁ、はぁ…あぁっ!?私のマントっ!?」
…このときまで、咄嗟に「ファイア」を唱えてたのに気づかなかったんだ。
…そして、このピンクの髪のおねえちゃんのマントをちょっと燃やしちゃったことも…
「…あ、ん、た、がやったのねぇ〜!!! ツェルプトーっ!!!!」
「ゴ、ゴゴゴゴゴゴゴごめんなさ〜い!!!! え?」
…気づいたら、おっきなトカゲ…かな?尻尾に火がついてるけど…がボクの足元にいたんだ…
「あら、ダメよ、フレイム〜!いくらヴァリエールのでもマントを燃やしたりしちゃ…」
…まっ赤な髪の、おっきなおねえちゃんがケラケラと笑ってた
…足元のトカゲはボクの左手を心配そうにペロッとなめてくれた
…ぶっきらぽうだけど優しそうで…ちょっとサラマンダーを思い出した
「あんた、自分の使い魔の制御もできないの!?人のマント燃やしてくれて!!」
「あら、フレイムはそこのお人形さんが痛そうにしてるから心配になっただけよ?優しいでしょ?
でも、尻尾の先にまさかあなたのマントがあるとはねぇ…まぁよかったじゃない、黒こげにならなくて!」
「キィィィィィィィ!」
…あ、マントを燃やしたのはトカゲくん…フレイムって言うのかな?のせいになってる…ゴメンなさい…
「はいっ、そこまでっ!!ミス・ツェルプトー、使い魔同士の友情は結構なことですが、
周囲に被害が及ばぬよう気をつけるように!ミス・ヴァリエールもマントの件はそのぐらいで!」
…頭のまぶしいおじちゃんが近づいてきて、ボクの左手をしげしげと眺めた
「ふむ、コントラクト・サーヴァントは無事成功のようだね。おや、珍しいルーンだな…しかも衣服の上に、か…」
…そう言ってボクの左手のスケッチをする…間近に太陽があるみたいで目がショボショボした…
「さてと、じゃあ皆教室戻るぞ」
「ルイズお前は歩いて来いよ」
「あいつ『フライ』はおろか『レビテーション』もまともにできないんだぜ」
「チビの人形みたいな平民、あんたの使い魔にはお似合いよ」
「あ、でもちょっと可愛くない?」
「そうかぁ?僕には不気味だけどなぁ…」
…みんながふわりと浮きあがる…レビテトでも使ったのかなぁ…?
…まっかな髪のおねえちゃんもフレイムといっしょに空に浮かんで行ってしまった
…青い髪のメガネの女の子が最後にボクをじっと見てからおっきなドラゴンと一緒に飛び去って
…ピンクの髪のプリプリ怒ってる女の子とボクだけが原っぱに取り残された…
「あ、あの…えーと…ヴぁ、ヴァリエールおねえちゃん…?で、いいのかなぁ…?」
…さっき呼ばれていたのがきっと名前だろうと思ってそう声をかけた
「私の名前はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール!!!
呼ぶんなら『ご主人さま』と呼びなさいっ!!あぁ、もうっ、何なのよっ!!!」
…おねえちゃんはすっごく長い名前だった。ダガーおねえちゃんの本名ぐらい…
…『ご主人さま?』
「え、あ、あの、『ご主人さま』って、どういうこと…?ルイズおねえちゃん…?」
…呼びにくかったので、「ルイズおねえちゃん」って呼ばせてもらうことにした
「あんたは私の使い魔!!だから、私はあんたの『ご主人さま』よっ!
…ま、まぁ『ルイズおねえちゃん』でもいいけど…」
…あ、良かった。この呼び方で良かったもたいだ…それにしても、使い魔って…?あれ?それよりも…
…さっきからなんでボクは動けるようになっているんだろう…?
「もぅっ!!!ボーっとしてばっかりで!!そんなに貴族の部屋が珍しい!?」
「わ、え、あ、ゴメンなさい…広くて豪華だなぁ、って…」
…で、ルイズおねえちゃんの部屋に来てから今まで、ハルケギニアの話、貴族の話、そして使い魔の話を聞いたんだ
…もしかして、ここはガイアやテラじゃないかもしれないって気づいたのはこのときなんだ
…これだけ大きなお城みたいな学校、飛空挺で世界中まわったけれども見なかったもんね…
…ルイズおねえちゃんによると、ここはハルギゲニアのトリステインって国の、トリステイン学院、魔法の学校なんだって
…魔法の学校かぁ…ちょっと、ワクワクするなぁ…でも、貴族しか通えないんだって…ちょっと残念だなぁ
…で、使い魔って、召喚獣とは違って、メイジ(魔道士に近いのかな?でも貴族らしいから違うかもしれない)とずっと一緒にいるんだって
…で、えーと…か、感覚のきょーゆー?とかいうのと、魔法のための素材探し、それから、護衛なんていうのもやるらしい…
…ボク、よくわからないけど、使い魔になっちゃったみたいだ…なんか色々大変そうだなぁ…
「はぁ…感覚の共有もできないし、田舎者すぎて薬草の知識も無い、護衛だって…そんなナリじゃね…」
「う…ゴメンなさい…」
…さっきから謝ってばっかりだなぁ…
「まぁ、いいわ、あんたには雑用とか、明日から色々やってもらうから!いいわねっ!!」
「あ、う、うん…」
「もうこんな時間だし、今日はもう寝るわ…あんたは床よ!」
「う、うん…」
…旅の途中で何回か野宿もしたし、床で寝るのは久しぶりだけど全然平気だ…
…ともかく、死んじゃったって思ったら、まだボクには色々やれることがあるらしい…雑用だけど…
…だれかのために何かできるんだったら、いいことじゃないかなぁと思うんだ…雑用だけど…
…そんな色々なことを考えながら、寝ようとしたら、帽子の上に薄い布が飛んできたんだ
「それ、明日洗っときなさいよ!!」
「え?あ、うn」「返事は『はい』!」は、はいっ…」
…それは、下着だった…
…ともかく、ルイズおねえちゃんの使い魔になっちゃったみたいだし、色々やってあげよう、と思ったんだ
…それに、ルイズおねえちゃん、ちょっと怖いけど…うまく言えないけど…何か、ほっとけない気がするんだ…
…だから、ジタン、みんな…ボク…がんばるよ…
…おやすみ…
ピコン
〜おまけ〜
ATE ―ルイズの1日―
…もう、寝たのかしら?
「グゥ、グゥ」
…わ、わかりやすい寝方ね…
ほんっと、今日は散々な1日だったわ…
召喚は何度も何度も失敗するし、
出てきたのはとんがり帽子の人形みたいな平民だし、
お気に入りのマントは燃やされるし…しかもあのツェルプトーの使い魔に!
何よ、サラマンダーが何よっ!た、ただの火を吐くトカゲじゃない!
…うー、私ももっとすごい使い魔が欲しかったのに…
…とんがり帽子をキュッキュッって直す仕草にちょっと「あ、カワイイ」とかときめいちゃったけど…
…「ルイズおねえちゃん」って言われてうれしくなっちゃったりしたけど…
いや違う違う違う!!!あれはほら、そう、母性本能!?
いやいやいやいや違うわ、貴族!そう貴族として、平民を庇護しなければならないという責任感からくる感情よ、うん、そうなのよ!!
…貴族として、よね。サモン・サーヴァントもコントラクト・サーヴァントも成功したんだし、もうゼロじゃないのよね、私…
そうとなれば、この平民に貴族として明日から、みっちり良いところをみせなくてはね!!
おねえちゃんとsってちっがーーーうっ!!貴族!き・ぞ・くとして!!
…弟がいればこんなのだったのかなぁ…
ちがうちがうちがうー、弟とかそんなんじゃなくてコイツは平民でーっ!あーもうっ!寝なくちゃ明日から通常授業なのにーっ!
眠れないのもみんなこの使い魔のせいよーっ!もーっ!
ピコン
〜おまけ2〜
ATE ―どっかの作者の失敗―
ディシ○ィアが出るうれしさで思わず初SS書いちまったなぁ…
まぁ、ジタン召喚するのと迷った挙句(最強のFFは9かT、異論は認める)
ビビ選んで良かった…初SSにしてはみんな期待してくれてるみたいだし…
でも、だ…
失敗しちまったぁぁぁぁ!!
最初は「ビビ召喚でデルフ持ったらスタイナーなしで一人魔法剣使えるんじゃね?KH2で見せた剣術と組み合わせて…うはwww夢がひろがりんぐww」
って考えてたのにっ!!!
デルフ魔法吸収しちゃうじゃんっ!!!魔法剣使えないじゃんっ!!
ビビの最強奥儀「リフレク2倍返し」+「いつでもリフレク」しようとしてもデルフ吸収しちゃうじゃんっ!!
俺のばかぁぁぁぁぁぁ
―――
以上。投下完了!最後のは余計だったな!すまない!!!
色々雰囲気悪かったりするが、諸君、俺はSSが好きだ!
だから、その気持ち忘れるなよ!
じゃぁな!
大丈夫だ、デルフはディスペルのように魔法を纏う事も出来る、はず
ビビ乙
至高のFFは5
異論はまあ認めなくもない
このビビは全アビリティ+全魔法取得済み?
だったらメテオ連発でもすれば7万でも割と余裕で戦えそうだ
>>435 FF最高のヒロインはベアトリクスとアグリアスな俺だから9とTなんだ。
FF5も悪いとは思わない。
このビビは全アビ+全魔習得を今のところ想定しているが、
それでも7万は苦戦するとみてる。MPには限りあるしな。メテオも乱数けっこうきついし。
おおう!ビビ乙!ハルケギニアでの第2の人生に期待!
>>435 一番最初にやったおかげだろうが俺は4が至高。異論は認める。ただしリディアは俺の嫁
>>437 >タバサ、エレオノールはこのクラスです
エレオノール姉様……ルイズより軽く10cmは身長高そうなのに
>>437 テファのは顔のサイズとあんまかわらねーなぁ…
キュルケは長身だからサイズでかくても体との比率で考えるとシエスタ級か…
カトレアが準テファサイズだったのが驚き。
>>437 テファをもっと大きい印象があるなぁ。
それとFFヒロインなんてどうでもいい。メリアドールこそ至高。
>>437 むう、参考になる
おマチさんはシエスタぐらいだろうか
>>437 大きさはともかく、技重視の俺はハリや形状で横綱を決めたいんだ
テファ横綱にはもはや異論も無いが
>>445 FFTの剛剣の人だな
シド強すぎでまず使われないセイブザクィーンを分捕られる為だけの人
>>443 1巻の扉絵では目測だけどもキュルケより大きい。
というより、キュルケのサイズがややこぶりに書かれているのか?
と思って1巻の148pと3巻の106pのキュルケを比較。
あまり変わらない。さて、そいつらとおマチさんのサイズ差なんだが、
おマチさんの方が若干ちいちゃかった。
だから準キュルケクラス。少し残念だ。
>>446 ああ!その人だ!そう言えばいたな!少し進めればシドも入るし忘れてたw
モンスター戦やメンテナンス持ちには全然役に(ry
>>446 おま・・・・・、いやそういう扱われ方が多いのは事実なんだろうけどw
psp版だと強くなってるんだぞ!モンスターにも剛剣聞くし。
というか女騎士系の人が呼ばれてアニエスと仲良くなるSSはないのかねぇ。
アニエス好きなのに・・・
メリアドールって緑のフードしてる人だろ?
>>449 アニエスは登場が5巻からだから、少なくとも序盤からは絡ませにくいのでは?
ビビの人乙。
7はアルテマが無いからな…
では俺的至高のFF5からクルルをもらって行くぜ
あ、あと2(GBA)も至高w
>>452 7にはアルテマあるぞ
黒魔は使いやすい分召還に比べて派手さがないからなぁ
あと5はバッツ除いて全員王族な罠
全ジョブマスターな状況で連れてきたら誰も勝てない予感
まあ、いきなり自軍に向けて隕石が雨あられと降り注いだら軽くパニック起きるだろうな
7万の大軍が一度混乱起こしたらちょっとやそっとのことじゃ立て直せんぞ
>>451 アニエスって銃士隊に登用される前は何してたんだっけか?
その辺をいじって登場を前倒しできないもんかね
おっぱいの話題についてだが、登場人物は10代が多いんだぞ。
つまりまだまだ成長する余地は残されているじゃないか。
テファも横綱を越える可能性を有しているさ。
なんでゲームキャラから呼ぶときはレベルMAX前提なんだw
もしかしたらやりこみ低レベルクリアしたのかもしれないし
どこぞの赤毛みたいに新しい冒険の始まりにはすべてを捨てなくてはならないのかもしれないし
やりこみ低レベルとかなるとむしろ戦術面描けないといけないから難しい気がする
赤毛の人を呼び出したら騒動が決着した途端、さっさとトリスティンを旅立っていきそうだな
>>454 タルブまでは傭兵やってて、その後はそのまま傭兵として雇われてたんじゃない?
メガテンから悪魔呼んだけど合体した奴が適当に作ったのでスキルの内容がボドボドとかどうよ
>>457 そうなんだけどでも
フーケゴーレムがあらわれた!
フーケゴーレムのこうげき!
ミス!サイトはダメージをうけない!
サイトのこうげき!
SMAAAAAASH!!!!
フーケゴーレムに9999のちめいてきなダメージをあたえた!
フーケゴーレムをたおした!
じゃこれはこれで盛り上がらないだろうw
>>453 > 7にはアルテマあるぞ
味方は使えないんじゃなかったっけ?
あと全ジョブマスターは反則w 両手もち+みだれうち又は魔法+連続魔に勝てる奴は…居ないんじゃないかなww
ジ・エルダースクロール外伝 ハルケギニア
キテター!!!
しかも避難所で解明(?)されたティファ父暗殺(?)と王様の性格の
ギャップに関する謎考察が織り込まれている!
すばらしい! 俺が織り込もうとしてまだまだ話の先なので果たせなかった事を
解決してもらってすごくすっきりした気分!
↑お前のためじゃない(w
波動の人も来てた〜〜〜!
シエスタの全裸相撲とまでは行かないまでも、ノーブラボイン打ちくらいは
見せて欲しいナリ(冗談です)
>>460 物理タイプなのに魔法しか覚えてなかったり、
打撃特技中心の魔法タイプとかか。
案外おもしろそうだな。
でもそれならメガテン3の新宿衛生病院で、
起きた直後の人修羅連れてくるのもアリだろ。
テファが呼ぶのはライドウかダンテか…
>>462 ナンバーFFでアルテマがないのは
1、3、4、5、9、12
だな
>>465 いちおー9にもアルテマあるぜ?
使うのが適役のクジャなんだがw
>>463 設定って好きなんですよね。
使える設定なら何でも使いたいんです。
埋もれるにはあまりにもったいなさすぎるでしょあの考察は。
スッキリしてくれて良かった。これからもよろしくお願いしますね。
お互いがんばりましょー
>>462 両手もちじゃない、二刀流だorz
ちょっと吊ってくる
>>468 忍者マスターしたらすっぴん、ものまねも二刀流がデフォになるな
火力求めるなら忍者マスターしたすっぴん+魔法剣二刀流じゃね?
>>467 俺も設定好きなのであれはすごくうれしかったです!
改めてお疲れ様でした!
FF8の話が全然出てこねーな。
ルイズに召喚されたスコールが、執拗にルイズの
エクスプロージョンをドローし続けたり、
ワルド戦で偏在をドローし続けたり、
盛り上がる事間違いなしだろ。
アドルの銀鎧ってリリアが捨てちゃったんだろ?
エヴァンゲリオンにドローを使ったら……
スレ違いだな
ピピの人乙。これでエルフの村ででもエリクサーが調合できればちぃ姉様も七万も全て解決。
>>475 6冊の本が召喚する時にアイテム全部捨てていった。
Wiz1でアミュレット返して勲章もらう時に「邪魔だから捨てた」と同じw
あれだ、赤毛の人はもうちょっと女性に対する責任感を持つべきだな。
緑の戦士のように。
新作でるたびにヒロイン増殖だからな
>>479 銀剣と銀盾はともかく、銀鎧は着てたじゃんww
18:10に代理投下したいと思います。
朝もやも晴れないほど早い時間。
ルイズは一人で馬に鞍を付け、学院を発つ準備に取り掛かっていた。
眠い目をこすりつつ、一人で馬具や旅支度を整えている。
「なあ、ルイズ??。何故断ったんだ?」
「何が?」
「護衛を付けてくれるという話だ」
昨晩のアンリエッタの相談を受けて、ウェールズ宛の手紙を受け取った後、
「信頼できる護衛を呼びますから、昼まで出立は待つように」という言葉をルイズは貰っていた。
だがルイズは、時は一刻を争うと言い張って護衛を付けることを固辞し、早朝から出立することとしていた。
「むしろ少しでも急いだ方が安全よ。護衛の一人くらい、メイジどうしの戦いじゃ意味なんてないじゃない」
「だが、アルビオンに行くには港町に寄って船に乗るのだろう?
多少の誤差ならば、結局船を待つ時間で消化されてしまう」
「でも、悠長に待ってたら途中の旅路が危険になるし、早くラ・ロシェールについて状況を知った方が良いわ」
「確かに、可能な限り迅速に行動するべきではある。だが、自分でもわかっているのだろう?
君は、何時になく焦っている」
「??そうよ、私は焦ってるわよ。悪い!?」
ルイズは鋭く怒鳴り、それきり言葉を聴かず、無心に旅支度を整える。
ルイズは、幼少の頃から馬に親しんでいる。早い話が乗馬のベテランだ。
人に飼われたことのある馬ならば、半刻もしないうちに鼻を鳴らし顔をすり寄せるようになる。
だが、学院に備え付けの厩舎に居る、乗ったことのあるはずの馬は緊張した様子で小刻みに震えていた。
鞍を付けようとするルイズを困らせ、ルイズは悪戦苦闘している。
それ見てウフコックはやれやれと溜息をつき、宥めるような口調で話しかけた。
「??無理に聞き出すつもりは無いんだ。責めているわけでもない」
「じゃあ、何よ」
「君が今から為そうとすることは、実に価値あるものだ。他人ができることではない。
??君はアンリエッタ姫を救う。そうだろう?」
褒めるようでいて、冷静で厳しい口調。
ルイズは口をへの字に曲げつつも、ウフコックの言葉に耳を傾ける。
「だが、誰かを救おうとする行為に埋没して迷い、自己を見失う君の姿を、俺は見たくないんだ」
「私が、自分を見失っているっていうの!?」
「そうだ。他人を救う前に、まず自分の状態を知るべきだ。自分が何者で、何を思い、何がしたくて、何をしたいのか。
そして最も大事な物は何か??それを忘れたとき、人は自棄に走る。焦げ付いて、安易な手段で代償を求める。
そうなってしまうのならば、俺は君に使われることに抵抗しなければならない」
悲しげな声色で、ウフコックは話し続ける。
「だがどんな結論に至るにせよ、それが自分自身を貫く、偽りない意志であるならば、俺は粛々と従おう。
君がアンリエッタ姫を助けたいように、俺にとって、君の抱える問題は決して他人事ではないのだから。
それが、パートナーシップというものだ」
ルイズの険しい表情がふと緩む。だが、何処か思い詰めたような有様は変わらなかった。
「??ウフコック、ごめん??心の整理が付いていないの。絶対に、後でちゃんと話す」
「気に病むことではない。それまで待っているとも」
「ありがとう。??私、今、すごく混乱しているんだと思う。でも、姫様を助けたいって気持ちが
揺らいでいるわけじゃないの。とにかく、仕事に集中したい。悩むのは、後回しにする」
「わかった。俺が最大限、君を援護しよう。??難しいとは思うが、今は与えられた職務に集中するんだ」
ウフコックは、それ以上は口にせずルイズの準備を見守った。
馬は、どことなくほっとした様子で大人しくルイズに従う。
やがて旅支度が整い、ルイズは厩舎の外へと馬を引く。
ルイズは馬の鞍の前方にウフコックを導いて乗せた頃、何気なく口を開いた。
「ところで、昨日の夜の姫様のお話の件だけど……どうして、助け船を出してくれたの?」
「ん? 助け船?」
「姫様と……ウェールズ様の件よ。余計な知識が無い方が仕事はしやすい、みたいなことを言ってたくせに、
どうして姫様に話させたのか、ってことよ」
「ああ、そのことか」
ウフコックは、自分が振り落とされないようにしがみつける場所が無いか捜していた。
腰を落ち着ける場所をあれこれと試しつつ、ルイズに答えた。
「立場や権威といった仮面を脱ぐことが許されない人間は、どんなに煌びやかでも孤独が臭う。
ま、中にはその立場や権威に合わせて個人を肥大させ、好き放題やっているふてぶてしい連中もいる。
……だが彼女は違うように見えた。国家の責務を、我が事のように、我が物顔で扱うには経験が少なすぎる。
それならば、お忍びでやってきた一時でも、その重圧から解放してあげた方が後々のためになる、そう思ったんだ」
「それで私達が多少不利になっても?」
「そうだな。少なくとも俺達が行動する、という観点ではメリットになるまい」
それがどうしたと言わんばかりに、ウフコックは珍しく堂々と答えている。
「ではルイズは、話を聞かなかった方が良かったと思うか?」
「そんなわけないでしょう! 私達が聞かなかったら、きっと胸のうちに秘めて悩んだままだったわ。
そりゃ、姫様の事情を察して何も聞かずに解決してあげるのも、一つの信頼ではあると思う。
でも……歳の近い友達として姫様の悩みを聞いてあげられるのは、きっと私だけだったから……」
「そうだろう。君にしか出来ないことをしたのだ。それを思えば些細なメリットなど、
ゴミ箱へ丸めて投げ捨てるのに君は躊躇しないだろう?」
「うん、その通りよ。……それでこそ私の使い魔よ」
ルイズの自信に満ちた言葉に、ウフコックは渋い笑みを返す。
ルイズは思う――何故、この小さなネズミは、こんなにも優しいのだろう。
例えば馬は、ルイズが鞍を乗せるのを手間取らせたように、言葉が通じなくとも人の心の機微を悟り、そして怯える。
刺々しさや苛立ちで曇った心で馬の手綱を握ったところで、十全の力を引き出すことはできない。
だがウフコックは違った。
人のむき出しの心に触れてなお、そこに善意を見出す包容力。
か弱いネズミとして生まれたこの生き物が、何故こんな強靱な魂をもっているのか。
その小さな瞳は何を見て、何を成し遂げてきたのか。
旅立つ前の心のざわめき。痛切に使い魔の心に触れたくなる。
だが、今はウフコックの言うように、目先の仕事に集中すべきだ。
ルイズは慣れた動きで馬に跨った。
「さて、準備も整えたことだし、そろそろ行きましょう。……ウフコックはどうする? そのままだと落ちそうだし……」
「いや……そうだな、とりあえず手袋にターンしておこう。嵌めてくれるか?」
「わかったわ。そういえば、行動するときって手袋が多いわよね。癖?」
「そうだな……自分の定位置という感じがする。使い手が何をしたいかすぐわかるし、俺も即応できる」
「何かあったら宜しくね。まあ何もないことを祈るけど」
「そうだな……」
そして奇妙なざわめきを感じつつ、二人は馬を駆けさせた。
しえしえ。
アルビオンへの玄関口、港町ラ・ロシェールへと続く街道。
深い峡谷を縫うように走る、岩肌に囲まれた独特の街道は、アルビオンとトリステンの間を旅する人で賑わっている。
平時ならば、の話だ。
だが内乱が激しくなる今は賑わいなど無く、悲壮に満ちた顔か、ぎらついた戦意を滾らせている顔ばかりであった。
そして内乱の気配を感じ取ってアルビオンからトリステインに逃げ出す者は多い。
そしてその逆は稀であった。
その稀な集団に属する者は、2種類に分けられる。
義務を負って行く者/戦乱の臭いに誘われる者。
そして今、アルビオンの方角へ、一人の男がグリフォンに騎乗し街道の上空を疾駆させていた。
「遍在で行動していた僕の名が割れる……。つまり、裏切り者が出たか」
ジャン・ジャック・フランシス・ド・ワルド。
元・子爵。魔法衛士隊の一つ、グリフォン隊の元・隊長にして、『閃光』の二つ名を持つ男。
つい昨日に国の追っ手を切り裂いた時点で、レコン・キスタの一員という事実が知れ渡った時点で、
地位も爵位も剥奪されているはずである。
こうなれば毒を食らわば皿までか――ワルドは諦観にも似た覚悟を背負い、アルビオンへ一直線へ向かっていた。
元々、レコン・キスタは、聖地奪還を志すための少数の貴族の集まりに過ぎなかった。
政治介入など望むべくも無い社交クラブ未満の位置付け。派閥と呼ぶことすら憚られた。
そんな小さな集まりの頃は、まだ良かった。
共に志を語らい、聖戦の先陣を切ることを夢見た/夢で済ますことができた。
それが変質したのは、思えばクロムウェルが入ってからだろうか。ワルドは思い起こす。
教会の人間として様々な国を渡り歩いた過去を持ち、それでいてアルビオンの一地方の司教として
土地に根差したクロムウェルのコネクションは、十二分に役立つものであった。
だが、明らかに個人の力ではなかった。裏には、ガリアや教会など様々な思惑が絡み合っていた。
クロムウェルが渡しを付け、同じように聖地奪還を志す者。エルフに復讐を誓う者。
聖戦の起きぬ世に不満を持つ者。
そして、ただ現状に漠然とした不満を持つ者。
利益のために志を騙る者。
様々な方面からレコン・キスタに同調できる貴族を集めた。
やはり、アルビオンの出身者が多かった。
大きな権勢を誇る貴族と、長く続く歴史と伝統に裏打ちされたアルビオン王家。
気付けばレコン・キスタの方向性は、自分らの手による聖戦から王家の打倒へと移行しつつあった。
ワルドは、気付きつつ敢えて目を瞑った。
聖戦が叶うならば、聖地を目指せるならば、そのための犠牲に対して省みるつもりなど毛頭無く、
むしろ積極的に活動した。
『遍在』を利用しての裏の支援工作。表の立場を利用しての政治的な働きかけ。
あらゆる努力を惜しむことはなかった。
気付けばレコンキスタは、地下のネットワークと豊富な資金力を持つ秘密の一大集団となるに至った。
何事も為さないでいるには無理が出るほどに。
国と和解するには、自身が強すぎた。
だが戦って完全な勝利を収めるには、敵もまた、強すぎた。
「祖国を裏切った僕が、仲間に裏切られる……。陳腐な筋書きだな」
そしてレコン・キスタは決起した。
地下から表舞台へと飛び出でて、歴史に名を残す。
それは敗者としての名前だろうと、ワルドは今、確信していた。
敗北の味/裏切りの味/理想を穢された味。
その苦さが、今のワルドを駆り立てていた。
「相棒、外すなよ。二発目は無いぜ」
「……風は?」
「北北西、弱いな。峡谷の気流の方が強い。あとはグリフォンの速度に気を付けな。馬の比じゃねぇぜ」
「わかった」
「相棒、おさらいだぜ。
羽で飛ぶ連中は、気流に乗って上昇する。そして降下して速さを稼ぐ。
ツバメだろうがグリフォンだろうが、風に乗る連中は皆一緒だ。わかるな?
一番遅くなる上昇の頂点を狙え。人を乗せたグリフォンだ、気流に乗るのにかなりもたつくはずだ。
俺の見立てなら、ちょうど向かい側の山のへりの辺り、10メイル先あたりがポイントだな。
試射した感覚は覚えてるか?」
「問題ない」
「逃したらもう二度目はねぇぜ。気を付けな」
「……こういうときマスケット銃は不便だな。ライフルがどっか落ちてねぇかなあ」
「手持ちの武器でやりくりするのが傭兵ってもんだぜ」
手綱を握りしめるワルドの手に、何かが掠める。
ワルドは飛行中にディテクトマジックを放ち、周囲を警戒する習慣が身についていたが、
今は何も検知していない。火や風の魔法の感触はなかった。マジックアローか――違う。
おそらく掠めたのはそこそこの質量と、凄まじい速度を持った何か。微かに漂う鉄の臭い。
「銃か!?」
瞬間的に結論を出したと同時に、ワルドの乗るグリフォンが蛇行を始める――羽が舞う。
見れば、グリフォンの翼が破れ、折れた骨が突き出ていた。
蛇行/失速/落下――位置エネルギーが牙を向くまで一分とかからない。
そして激突。
獅子の頑健な胴体が峡谷の岩肌に削られて転がっていく。
だがワルドは、激突する寸前にさっと身を翻して峡谷を滑り降りていた。
精妙な風の魔法がワルドを落下の衝撃から防ぎつつ、砂煙を舞い上げて周囲の目を眩ます。
一切の隙を見せずワルドは体勢を整える。
その優雅な有様の側で、グリフォンがその嘴から悲鳴を上げた。街道に哀れな声が響き渡る。
――そしてワルドが舞い降りた落下地点。
グリフォンの声もワルドの無事も、一切意に介さず、男が待ち構えていた。
ワルドは砂煙の中から姿を出して、男を睨み付ける。
始祖ブリミルに誓って殺してやろう――決闘慣れしたメイジ特有の、冷静な殺意を込めて。
だが男は動かない。ワルドは疑問に思い警戒を残しつつも、瀕死のグリフォンに近寄った。
息も絶え絶えだ。苦しげなうめき声を上げ、時折、びくり、びくりと体を震わせている。
その無残な様子、ぼろ切れのようになった翼を見れば、二度と飛べないであろうことは、明白だった。
「すまんな……。思えば、僕がグリフォン隊の隊長になった頃からの付き合いだな」
ワルドのエアニードルの詠唱。哀悼を込めて。
「長い間、よく飛んでくれた。お前を置いていった僕を、許してくれ……」
鉄拵えの杖の周囲に鋭利な風を纏わせて突き刺す。それはグリフォンの頭蓋を容易に貫通した。
断末魔は短かった。
ワルドはゆっくりと男に向き直る。
「わざわざ待っていたのか?」
男は答えない。
意に介さずワルドは話を続けた。
「まさか、銃如きで僕のグリフォンを撃ち落とすとはな。油断した……100メイル以上は離れていただろうに。
だが何故君は姿を晒す? 身を潜めたまま、ゆっくりと二発目を僕に食らわせれば良かったものを」
ワルドは、漆黒のマントを汚してもいない/堕とされてなお余裕の表情で自分の額を指さす。
洒脱な態度の奥底で、殺意を燃え滾らせている。
冷徹に相手を分析する肉食動物の目を持ち、適切な殺害手段を頭の中で選んでいた。
「……ワルド子爵だな。お前が最後だ」
「……何だと?」
「トリステイン組のレコン・キスタはお前が最後、ってことだ。他のお仲間は、ニューカッスルに護送付きで運ばれてる」
支援
待ち構えていた男――男と言うより少年というべき若さ/冷め切った表情/背景の峡谷に溶け込むような色の、くたびれた旅装/
背に担いだ黒光りするマスケット銃――恐らくゲルマニア製。
その銃と、鞘から抜き払った剣だけが研ぎ澄まされた輝きを見せる。
ワルドは、挑発ともとれる少年の言葉に動かされない。だが、少年が懐から何かを取り出し、地面に投げ捨てたのを見た。
――鉄拵えの魔法の杖が二本。どれも、グリフォン隊の意匠が鍔元に刻まれていた。
ワルドは憤怒の表情を浮かべる。
「貴様……」
「相棒、後が無ぇ野郎は怖いぜ。気を付けな」
「わかってる、デルフ」
「……ほう、インテリジェンスソードか」
ワルドは音もなく杖を構える。軽やかなステップ/閃光のような速度で距離を詰める。
剣などでは及びも付かない威力のエアニードル/少年の背後の岩を穿つ。
「その杖、偽物ではないようだな!」
「お前も杖を捨てて投稿しろ。命は助かる」
少年が距離を詰める/剣で薙ぎ払う。
少年の体躯に見合わぬ意外な膂力。暴風を纏ったはずの杖が思わぬ力で弾かれる。
ワルドの間髪入れずの詠唱/至近距離でのウィンドブレイク。砂埃を纏った暴風が二人の距離を引き剥がす。
杖を構える/剣を翳す。
「投降するなどと、本気で考えているのか?」
「……いや、期待してはいなかったけどな」
「平民の傭兵風情が、手を汚すのを嫌うか? お笑い草だ」
エアニードルとドットレベルの風を巧みに織り交ぜ、ワルドと少年は一合、二合とぶつかり合う。
生半可な鉄など容易に引き裂くはずのエアニードル/少年の剣は刃こぼれもしていない。
「……ふむ、接近戦は慣れているようだな。ならばメイジの距離で戦うまでだ」
バックステップ/エア・ハンマーの詠唱。
巨大な槌の如き空気の圧力をぶつける荒技。
狭い峡谷の中でそれを防ぐ手立てなどあり得ない。
だが、少年が剣を翳したその瞬間に、エア・ハンマーの効力が無くなる。
剣が魔法に打ち勝ったかのような様相――メイジの存在意義が揺らぐ光景。ワルドに衝撃が走る。
エアハンマーの微かな痕跡。そよ風が峡谷に流れる。
「何をした貴様っ!」
ウィンドブレイクでの追撃――それも剣に吸い込まれていく。
ワルドは魔法を囮に距離を稼ぐ/丹念に舐めるように/果実の皮を削り取るように、少年が距離を詰める。
追う者と追われる者の立場が決まった時点で、勝敗は決していた。
だが、サイトが最後の一手を投じる瞬間、闖入者の悲鳴――この場に似つかわしくない少女の叫びが、峡谷に谺する。
「ワルドっ!」
だがその声は今一歩遅く、少年の剣がワルドを貫いた。
以上、完了。ありがとうございました。
さて、今まで週イチ更新を目指してたんですが、ややプロットが複雑になってきたので、
更新ペース落ちるかも。読んでくれてる人、すまぬ。
それと、まとめから撤退する予定は無いっす。
俺の目的はSS書いて投下することです。
まとめに乗るとか避難所に移すとか、「何処に掲載されるのか?」という点では、
さほど重視してないです。
ただまあ自分のSSは、どっかに残しておきたいっていう欲望も一応持ってますし、
某所の意見が凄く参考になったので、自サイトを作ってそちらにも掲載しょうと考えています。
また、一読者としてまとめサイトにかなりお世話になったので、今まで管理してくれてた人には感謝を。
最後に。
本スレや避難所での応援、本当にありがとう。これからも宜しくお願いします。
代理乙
ウフコックは説教臭くならないよう気遣いつつルイズに接している気がしてとても好感が持てる良キャラな気がする。
乙です。
代理投下なんですが、(代理)虚無と金の卵 1/6が変な変換が掛かってしまいました。
コピーする前は?の部分が…で表示されていたんですが、投下した時に何かへまをしてしまったみたいです。
続けて同じ内容を投下するのもマズイかなと思って、そのまま続けてしまいました、ご迷惑おかけしました。
代理乙です
なんつーwktk展開、ワルドがここで退場ですか
クールサイトとルイズの恋のヒストリーは果たして始まるのか・・・無理だなぁ
そしてビビの人乙です
FF9はもう全然覚えてないけどほんわかした雰囲気が良い感じ
今後も期待してます
ウフコックがウサコッツに見えた・・・
乙
ちょっと気になったのですが
ドラクエの飛行呪文ってダイの大冒険以外に出てきました?
いや、出てたんならいいんですが
>>498 トベルーラだな
ロン・ベルクやミストバーンも何の説明もなしに当たり前のように飛んでたけど
たぶんアレもトベルーラ
ウフコックGJ!正直ここのSSで一番好きだから投下があるのをみるとすごいwktkするw
時間軸としてはベロシティとスクランブルの間の時期だから、色々考えさせられて面白い。
バロットやボイルドとはまた別の意味でいいパートナーになってほしいなあ。
呪文は無かったと思うが、ロト紋のジパングの連中が神仙術って言うので
空飛んでた。
対象を自在に飛ばすことも出来た。
ゲームには飛行呪文は出てこないかな?
ルーラが飛んでるっちゃ飛んでるが。
飛行魔法だしちゃうとラーミアとか気球とかマスタードラゴンやら魔法の絨毯はいらなくなるからな
あ、質問を勘違いしてた
ごめん
ある意味飛行魔法的な効果がが付随したヤツを思い出した。
これまたロト紋で、合体魔法の嵐竜変化バギグラム。
アルス達背中に乗っけて、敵本拠地に突入してたな。
ドラクエの漫画版とかって独自呪文多いよな
合体魔法はマジチート
ハルケギニアだと『王族の実が使える秘儀』を一人でやってるようなもんだからな
>>508 ルーラ+何かってスレの破壊力は凄かった
メガルーラ
オメガルーラ
ドラクソなんてジャンプのコミュニティで宣伝したから売れただけのゴミじゃん。
海外での評価が妥当な評価だろ。
使ってる本人もチート過ぎる、マダンテ以外では一度としてMP切れしなかったバケモノだしなー。
ジャガン戦後は、第三の目が閉じてしまったからだし。
出会い系に登録したサイトはその足で
大人のおもちゃショップに向かった
「ぅゎぁ、いろんなのがあるなぁ、ハァハァ」
思わず双頭バイブやら低音蝋燭やら乳首ローターをかごにいれてしまったサイトだが
履くとちんこが二本になり、アナルも同時に攻められるパンツが気になった
きょろきょろ人気が無いのを見計らって
更衣室のカーテンを開け、ずぼんを脱ぎ装着する
そしてどんな風かどきどきしながら鏡を見ると何も写っていない
「!鏡じゃないよ!これ!」
おかしい、入った時は鏡だったのにこれはいったいどしたことだろうと触ると
強い力で吸い込まれた
何か光を見たような気がしたが、気を失う前に脳裏に浮かんだのは
これは言い訳できないなという諦念であった
そしてルイズの爆発が晴れ、衆目の眼前でサイトは巨根を二本、立て気絶していた
「これは・・・なんというHENTAIだ」
「ルイズがHENTAIを呼んでしまったぞ!」
「せ、先生、これはやり直したほうが」
「いいえ、召還の儀式は神聖なのでやり直すのは許可できません」
そうして大人のおもちゃをハルゲキニアに持ち込んだサイトは
ルイズのベットで目が覚め、夢うつつの状態でルイズをファックしてしまったのである
おわり
今予約ないのかな? とりあえず投下しますー
さて、ルイズが魔法を練習しては彼に叩きのめされる生活をしている間。
彼がいったいどんな生活をしていたのだろうか。もちろん、ルイズから食事を恵んでもらったわけでもない。
かといって知り合いもおらず何か伝手の一つも持ってない。となると、取る行動は一つ。
厨房の品を勝手にいただくことだ。当然、窃盗とも言うべき行動だが、元々そんな倫理観はいまさら持ち合わせていない。
文字と食事を取るために、彼は厨房に毎日通っていた。
最初の数日は、忍び込んでこっそり食べ物を失敬していたわけだが……
初めてやって来た異郷の地でそのような行為が 何度もうまくいくはずもない。
数回目であえなく厨房の連中にばったり出くわす羽目になる。しかし、学院に突き出されることはなかった。
いや、そもそもただの平民であるコックやメイドでは彼をつき出すこと自体、不可能なのは当然なのだが……
向こうはそう言うそぶりもなかった。 どうやら彼は妙なところで有名だったようで、コックの一人がこんなことを言い出した。
「なああんた、あのうわさの召喚の魔法で呼び出された平民か?」
とりあえず召喚で呼び出されたことは確かなので「まぁそうだ」と同意しておいた。
魔法が使えるのだから、この世界では貴族かもしれないが、とてもそんなガラじゃあない。
それに、貴族などという腐った連中と思われたくもなかった。くだらない見栄や体裁ほど、彼からすればくだらないものはない。
彼の答えを聞き、厨房の連中は何を勘違いしたのか顔を見合わせ、頷き合う。
太った、周りより仕立てのよい服を着た男が、そばのメイドに手を振って何か合図をした。
少しして、運ばれてきたのは暖かいスープ。 太った男は、うんうんと頷きながら
「あんた、苦労してるんだろう。なにせ貴族の癇癪玉は猫より小さいからな。なに、困ったときはお互い様だ」
かくして、彼は食事にありつけるようになった。 簡単なまかない飯だとコックやメイドは言っていたが、これがうまい。
よく分からないゲテモノの肉や、真空パックの常温保存食とは天と地の差だ。
東京での自分の食生活の悪さを今更ながらに感じながら、スープをすする。
子供の時に母親も死に、父親が飲んだくれていた彼からすれば、他人の手料理などほぼ初めて口にしたといってもいい。
そんな家庭環境もあって彼は極端な力の信奉者な上人付き合いの仕方はほとんど分からないが、決して常識知らずではない。
表に出すのは癪だが、確かにありがたく思った。
「……うまい」
「おかわりもありますから、ゆっくり食べてくださいね」
スープを持ってきたメイドが、がっつき気味にスープをすする彼を見て苦笑した。
「お腹がすいてるんですね。ご飯、もらえなかったんですか?」
「貰うも何も……俺はあんなガキの使い魔になんて誰がなるか。そんなもの願いさげだ」
「願い下げ……って貴族に逆らったんですか!?」
目を丸くして、メイドが言った。その声を聞き、周りのコックたちもこっちを見ている。
やはり、この世界にとって貴族は――魔法を使えるものは絶対の存在らしい。
「当たり前だ。俺は俺の好きなようにやる。自分より弱い奴の言うことなんぞ誰が聞くか」
おかわりで皿を差し出す。彼の言葉を聞き周りがざわめく。
うまい飯を食って知らず知らずのうちに上機嫌になっていたのか、彼は口数が増えていた。
「第一、魔法が使えるからって人よりえらいと思ってる腐った奴らなんて気にくわねぇ。
力のある奴が好きにする道具として魔法があるんだろうが。結局家柄が何だのと……くだらねぇ」
「魔法が……こわくないんですか?」
おそるおそるといった感じでメイドがたずねる。
「当たり前だ、あんな魔法も満足に使えないガキ、恐ろしくもなんともない」
-……少なくとも今は、と内心付け加える。ああいう目をした人間がどうなるかは自分がよく知っているからだ。
自分の思い違いでないなら、自分が悪魔と合体したように、何かのきっかけで化ける日が来るかもしれない。
ごっそさん、と手を合わせ、イスの背もたれに体を預ける。 食器を提げに来たコックが、背中をバンと強く叩いた。
-「そりゃ豪気なことだ!」 「あんた凄いな!」 「気に入った!また来いよ!」
めいめいが好き勝手彼を小突いたり、話しかけたりしてきた。 彼が貴族を嫌うように、平民たちも貴族を嫌っているのだろう。
コックやメイドたちは、平気でそれを否定した彼を気に入ったようだ。
食事以外でも、厨房に言っては暇そうにしている連中から文字を習った。 何しろ、文字が分からないことには、本も読めない。
幸い図書館で、人の良さそうなメイジのガキに脅しつけて、1冊初級の魔法の本を手に入れることはできた。
あとは、厨房に入り浸ってひたすらそれの読解と理解に専念した。
平民が魔法を使うなんて無理だと言われたが、彼は無視していた。最初からあきらめ受け入れるのは愚か者……と彼は思う。
ふと、頭の片隅に運命を受け入れて生きることを選んだ白い友人のことを思い出す。
自分は今こうしてなぜか生きているが、奴は今どうしているのだろう。やはり、あいつに負けたのだろうか。
顔を小さく振る。自分は、負けたのだ。あのカテドラルでの神魔の全面戦争がどうなろうと関係ない。
「あ、そこ間違ってます。その文字は、こう書くんですよ」
「……ここか?」
どうやら、余計なことを考えすぎていたらしい。書き取った文字がおかしくなっている。
黒髪のメイドが、間違いを指摘した。 彼女は文字が読み書きできるメイドの一人らしい。
ここで文字を彼に教えているコックやメイドの一人だ。
「……難しい」
「最初は、なんでもそうですよ。ゆっくりいきましょう」
くすくすと笑うメイド。
彼は顔をしかめたまま、本の文を睨みつけた。
読めなくて眉を寄せているのではない。読めることに違和感を覚えてそうしてしまう。
なぜか、ある程度学ぶたびに、一気に言葉が、頭の中で翻訳され、理解できるのだ。簡単な読み書きは数日で可能になったが
……その事実に頭をひねる。自分は、お世辞にも、秀才とはいえない。なのに、この習得の早さは何だ……?
ふと浮かんだ疑問を頭の片隅に追いやり、本のページをめくる。
「それにしても、勉強熱心ですね」
「……強くなるために必要だからな」
相変わらずぶっきらぼうな態度で答える。
一歩間違えば、横柄とも高圧的とも言える態度だが、これが彼の他者への基本的な態度だ。
だが、決して傲慢でもなければ悪意を持っているわけではない。
主従関係や力の優劣が絡まない限り、横のつながりに関してはわずらわしいと思いながらもきちんとこなす。
恩を受ければ、借りを作るのを嫌う性格もあり、「受けっぱなしは性に合わない」と、裏方の手伝いを申し出ている。
本人が聞いたら激怒するだろうが……臆病な心だって奥底にはある。
何も普通の人間と変わりないのだ。いや……本質的には人よりも弱いかもしれない。
芯は悪い奴じゃないが、風変わりなひねくれ者。
彼の本質とは当たらずとも遠からずなこの評価が、厨房の人々からの評価だった。
……力に対する渇望が底なしのことを知らなければそういう評価に落ち着くのは無理もない。
「そろそろ、食事の仕度もあるのでここまでにしましょうか」
メイドが立ち上がる。続いて、彼も無言で立ち上がる。今日の手伝いは、デザートを運ぶことだった。
ここで、ちょっとした揉め事が起こる。
――食堂から聞こえてくる声。
「君の軽率な行いで香水の壜なんかを拾い上げたおかげで二人のレディの名誉に傷がついた。どうしてくれるんだね?」
「……知るか」
ギーシュという金髪の派手な生徒が落とした壜が、彼の足に当たったのだ。
それを気まぐれで蹴ってよこしたところ、どうやら二股をかけていたらしく、その壜が原因でそれが発覚。
ものの見事にその恋人両方に振られたのだ。
「自分に酔ってるガキが偉そうに。二股かけていたのはお前だろう」
ギーシュの友人たちがどっと笑った。
「その通りだギーシュ!お前が悪い!」
まったくその通り。当たり前すぎる正論を言い返せず、顔を赤くしたギーシュが、デザート配りを再開した彼に言った。
「そういえば君はあの『ゼロのルイズ』が呼び出した平民だったね。
平民に貴族の機転を期待したボクが間違っていた。今回は許してあげよう」
ギーシュからすれば、プライドを維持するための精一杯の台詞だった。
しかし、それを受けて彼は一言。
「……馬鹿は死ななきゃなおらねぇってのはマジだな」
この一言が火種だったいざこざに火をつけた。
ギーシュが決闘を持ち出し、もちろん彼もそれに乗る。周囲のコックやメイドの引きとめも完全に無視。
売られた喧嘩を断る理由はまるでない。あれよあれよと話はトントン拍子で進み、二人はヴェストリの広場で立っていた。
周りは、暇な生徒であふれかえっている。
「逃げずに来たことはほめてあげようじゃないか」
そう言ってギーシュがバラの花を振る。
たちまち、散った花びらの一枚が舞ったかと思うと、 甲冑を着た女戦士の人形へと変化した。
「紹介しよう。これはボクのゴーレム、『ワルキューレ』だ。 ボクはメイジ―――― 」
蕩々と語るギーシュが最後まで言葉をしゃべり切る前に、火炎弾がワルキューレを叩く。
金属に火炎弾が高速でぶつかり、爆ぜる音が周囲に響き渡る。
「―――ドーン、って?」
直撃し関節が歪んだのか、ガクガクとしているデク人形を、彼は蹴り倒した。
「終わりか?」
突き出した手で肩を触り、首を回してコキコキと鳴らす。
ギーシュの顔から血の気が一気に引く。周りの生徒たちは息を呑んだ。……ただ一人の生徒を除いて。
慌ててもう一度バラの花を振ると、今度は6体のワルキューレが顕れた。今度は全部槍のような武器を持っている。
そのうち2体はギーシュの側に、残り4体が彼を取り囲むように陣を組む。 数か多いと判断した彼は、両手を真横に水平にしてあげる。
「マハラギ!!」
-両手から渦を巻くように炎があふれ、彼の周囲を囲んでいたワルキューレを飲み込んだ。
しかし、その炎をものともせずワルキューレたちは彼へと突っ込んでくる。
「ちィッ!」
一番早く近寄ってきたワルキューレの槍をかわし、懐に飛び込む。そのまま顔面に拳を打ち込んだ。
が、ワルキューレはびくともしない。逆に、こちらの拳がズキズキと痛む。
4体のワルキューレが、まとめて槍をもぐら叩きのように振り下ろす。慌てて転がるように横っ飛び。
どうにかワルキューレたちと距離をとる。
どうやら、マハラギでは威力が足らないらしい。アギは、マハラギと違い炎を一つにまとめて相手に直接ぶち当てる。
つまり、収束した炎に加えて、ぶつかり炸裂する勢いも付加されているのだ。
そのアギでもほぼ倒せるとは言え、全身をゆがめる程度だった。単純な火力総量は同じでも、マハラギでは威力が違う。
加えて、今の自分は人間。『魔人』だったころとは魔力の量も質も劣る以上、力押しは難しい。
力も随分と落ちている。さきほどの拳も、本来なら余裕で粉砕できるはずだった。昔の感覚で拳を振ればあの様だ。
なにか角材などでも持ってくるんだった、と後悔したがもう遅い。
ガシャガシャと間接から音を立て、槍をまっすぐと構える。どうやらそのまま突撃する腹積もりらしい。
「しかたねぇ……」
強く両方の拳を握り、先程よりも多く魔力を練りこむ。
人間となった自分がどれだけ魔法を使えるか分からない以上、無駄打ちや乱発は避けたいところが、そうも言っていられない。
最大火力で、一気に燃やし尽くす!
息を一つ深く吸い込み、魔脈を整える。 全身に練りこんだ魔力を一気に高める。
「吹っ飛べ―――!」
両手から、アギの3倍はある炎球が飛び、前にいたワルキューレを直撃。
瞬時のうちにワルキューレは完全に溶解、いや気化し、膨大な火力が、衝突後空へ伸びる柱となった。
巻き込まれて、当たらなかった周囲の3体も、表面から溶けた青銅が滴り落ちている。
明らかに、動きが鈍るワルキューレたち。単体への最大火炎魔法であるアギラオ。その熱量は凄まじいの一言だった。
「ッよしッ!」
優雅とも言えた装飾もはがれ、見るからに動きの鈍ったワルキューレに、アギを撃とうとし―――――
ガツン、と衝撃が後頭部を襲う。受身も取れず、地面に彼は叩きつけられた。
(こっちの火力を見て、全部攻撃にまわしやがった……!?)
そういったつもりだったが呂律が回らず、うまく言葉にならなかった。それに、口からはさんざん慣れ親しんだ鉄の味。
倒れた彼を見下ろしているのは、汚れ一つないワルキューレ。先ほどまでギーシュをガードしていたそれだ。
ワルキューレの足が、思い切り彼を蹴り飛ばした。槍を使わないのは余裕か畜生、と内心毒づく。
今度は受け身を取り、その勢いで起き上がろうとするが、足に力が入らず、そのままくずおれた。
(く……ッ! 人間の体はこんなに脆かったのか!?)
魔力、耐力、腕力、そのすべてのあまりのなさに愕然とする。何もかもが、つい数日前と違う。
『魔人』でさえあればこんなもの、マハラギでも一掃できるはずだ。
これほどまで人間だった俺は弱かったのかと奥歯を噛み締めた。
せめても蹴り飛ばしたワルキューレに反撃でアギを一発当てる。上半身が炎に包まれ、膝をついて崩れるワルキューレ。
膝を突いている彼を、先ほどの溶けたワルキューレの一体が顎をつかんで持ち上げた。
残った二体が持ち上げられた彼の両脇腹へ同時に槍を突きさす。
「ぐ……あッ……ああああああ……がぁあああああ!!」
渾身の力で精神力を振り絞る。ゾンビ軍隊に銃で撃たれた時を思い出す。
あの時と違い、仲間はいない。倒れたら終わりだ。決して、意識を手放さない。手放すわけにはいかない。
「調子に……乗るなッ!!」
周囲に再度放たれる炎の渦。あまりにも炎がぶつかるワルキューレたちが近かったため、彼ごと巻き込み燃え上がる。
先ほどのアギラオの溶解のおかげで、マハラギでも喉を握っていたワルキューレの腕が溶ける。
むせるのを堪え、地に落ちると同時にもう一度マハラギ。
側にいた溶け残りの3体では、流石に2発連続のマハラギには耐えられず、崩れていく。
フラフラと立ち上がる彼の前の数メイル前に、最後に残った1体のワルキューレ。 最悪なことに傷一つないワルキューレだ。
「驚いたよ!魔法を使えるなんて」
驚いた、という割には声が明るい。ギーシュは勝ちを確信した声で言う。
「でももうここまでだ。確かになかなかやるようだけど、僕のワルキューレの敵じゃなかった!」
既に過去形かよ、と思ったがそんなことをしゃべるのも億劫だ。
脇腹の傷からは、血が流れ続けている。手加減を知らないのか、相当に深い。
炎で無理に吹っ飛ばしたせいか、槍がだいぶ腹の中をかき回してくれたようだ。
「まだ、だ……俺は負けてねぇ」
血が足りない。かすむ目を開き、震える手を上げ、アギを撃つ。
距離を掴み損ねたのか、意外とワルキューレが身軽だったのか、アギはワルキューレのすぐ横で爆ぜる。
そこが、限界だった。 勝手に意識に反して体が倒れる。わき腹から大量の血が流れている。出血多量が原因だった。
ギーシュの目障りな笑い声が耳を叩く。
「負けて……ねぇって言ってるだろ!」
両腕で上半身を支え、顔をギーシュに向ける。そのとき、生徒の輪の中からよく通る声がした。
「ギーシュ!」
-輪の中からでてくる影。それは―――ルイズだった。
「ああルイズ、ちょっと君の使い魔を借りているよ」
「そんなことどうでもいいわ!今すぐこの茶番をやめなさい!」
彼とギーシュの間にルイズは立つ。
「決闘は禁止されるはずでしょ!」
「それは貴族同士であって、貴族と平民の間じゃ適応されないね」
「それでもよ! ここまでする必要が本当にあったの!」
ギーシュに怒りをあらわにするルイズの姿。
――ぐちゃぐちゃうっせぇなぁ
遠くなる意識の中、ぼんやり2人のやり取りを見ていた。声は確かに届いているがほとんど聞いていなかった。
そういや、この状況、つい最近あった気がする。しばらく考えて―――思い当たった。
――そういやあのガキの時の裏返しだな。あれだけ言った俺が、これじゃあな……
そう、この世界に来て初日。立場の逆転はあるがルイズと戦ったときと同じ。
『使い魔にしたいなら、俺に勝ってみろ。 ……力のない奴を相手にしてくれる奴なんて誰もいないぞ』
『……力もないのに、足掻くんじゃない。そんなんで、誰かに認められると思ってるのか?』
『力がなければ、誰も認めてくれない。誰もなれない。悔しいなら強くなるんだな』
でかい口叩いたのに、この始末か。僅かに覚醒する意識。そうだ、勝たなければいけない。
力がなければ、何もできない。怯えて他人の言葉に流され受け入れて生きることになる。
力が欲しい。力が欲しい。力が欲しい。誰にも負けず屈さず怯えることのない力。それを、求め続ける。それが自分だ。
ふと、自分を庇っているルイズを彼は見た。自分と、同じ目をしていた少女を。
――そうだな…… あれだけ言った俺が、これじゃあな……だから、立たないとな……きつくても……
――――この生き方が正しいと証明するために。自分の生き方が正しかったと証明するために。
「おい……そこをどけ……ルイ……ズ……」 -
会話に気をさいていたギーシュとルイズが同時に振り向いた。
そこにいるのは、満身創痍でもしっかりと大地を踏みしめ、立ち上がる彼の姿。
「え……今、あたしの名前……?」
一歩一歩、倒れそうでも大地を踏みしめ、彼が歩く。
「あんた、何で立ち上がるの!?もう十分じゃない、あんたは強かったわ、もうそれで十分じゃない!」
彼が腕を上げようとすると、ルイズはその腕をつかんだ。涙もろいのか、その目には涙が溜まっていた。
「もうやめて!もし、魔法を撃ったらもうギーシュは容赦しない!本当に死ぬわよ!?」
「俺は、負けられないんだよ……!」
腕を振り払い、アギを撃つ。しかし、震える腕で放たれたアギは、またもワルキューレの横を抜けていった。
-ワルキューレが動き出す。右ストレートが彼の顔へ。
「……いてぇ」
倒れるのを必死でこらえる。
「痛いに決まってるじゃない、なんてそこまでするの!?」
さらにワルキューレは彼を殴り続ける。でも、絶対に彼は倒れない。
「それでいいのか……?」
わき腹が叩かれる。血が吹き出た。
「え……っ?」
「弱いままで、負けるだけで、誰にも認められないで、怯えるだけで……いいのか?」
ルイズが、息をのむ。肩が殴られる。骨が砕ける嫌な音がした。頭がまた朦朧とし始めた。
霧がかかったようにはっきりしない。だが、それでもやらなければならないことが彼にはある。
「俺は、力がなかった。誰にも見てもらえなかった。怯えるだけだった。何もなかった。だから、力が欲しかった。
どれだけ弱くても、他人から馬鹿にされても……絶対にあきらめねぇ。俺は、力が欲しい。誰にも負けねぇ力が。
………そのために、全て捨ててでも、力を手に入れてきた」
もう自分も誰に対して言っているか、何を言っているかのかすら曖昧だった。しかし言わなければならないと思った。
自分のため、自分自身のためにも必ずやって見せなければならない。
今度はローキック。下半身にくる。
「だから、負けられねぇ……負けたら、俺の生き方が嘘になる」
倒れ際に、ワルキューレの頭をつかむ。そのまま、ゼロ距離でアギを撃った。 代償に、手が爛れ、爪がはがれる。
だが、首を失ったワルキューレもまたゆっくりと倒れていく。
「俺は、この生き方が間違ってないと証明しないといけないんだよ……同類のためにもな」
ルイズに向かって、背を向けたまま手をひらひらと振って見せる。
ワルキューレが負けることなど考えていなかったのだろう。
残ったワルキューレが倒れたのを見て、慌ててギーシュが魔法を撃とうとするが、詠唱も動作もないアギに比べれば遅い。
最後のアギが、ギーシュの腕ごと薔薇の杖を燃やし尽した。
「それだけだ」
ドサリと自分の体が倒れる音がして―――周囲から歓声が湧き上がった。
誰かの、泣き顔が見えたような気がした。
力を求める使い魔 Re3
「……こ……こ……は……?」
肌寒い朝の空気の中、彼は目を覚ました。
妙に寒いな、と思い体を見る。いたるところに包帯が巻かれてはいるが……上半身はそれ以外何も身に着けていなかった。
何故か低血圧気味な頭を半回転させ、どうにか思い出してみる。
そうだ、いけ好かないガキと戦って………勝った。
もう少しあった気がするが、とりあえずはそれだけ思い出せれば十分だ。 重い体を起こして、周りを見回す。
この荒れ果てた見覚えのある部屋は……間違いなくルイズの部屋だ。 起きようとしたが、足元が妙に重い。
――そう言えば、ボロボロにやられたということも思い出した。
なるほど、包帯の付け替えが大変だから、服を脱がしておいたわけかと妙に納得する。
視線を下げてみれば、ルイズがベッドにもたれかかって寝ている。
「お目覚めですか?」
ドアのほうから声がした。痛む体をそちらに向ければ、デザート運びの時のメイドの姿。
「……あれから、どうなったんだ?」
「それは……ミス・ヴァリエールがここまであなたを運んで寝かせたんですよ。
それから先生を呼んで、『治癒』の呪文をかけてもらいました。大変だったんですよ」
しかし、自分の体は完全に回復していない。つまりは、『ディアラマ』くらいの魔法をかけたということだろうと解釈する。
「……借りを作ったな」
まったく、どんなお人よしなのか。ここまでしてもらっては流石の彼も思うところがあった。
ため息をつく彼を見て、金銭のことと勘違いしたのかシエスタが説明してくれた。
「治癒の呪文のための秘薬の代金は、ミス・ヴァリエールが出してくれました。心配しなくていいですよ」
「………何?」
呪文のための代金、という聞きなれない言葉。
回復道場でもない上、完全回復もしないディアラマ程度の魔法で、金がかかる、ということだろうか。
「回復魔法に金を取るのか?」
「そうですよ」
「どのくらいかかるんだ?」
「まあ、平民の出せる金額ではありません」
どうやら、精神的なものだけでなく、金銭的な意味でも本当に大きい借りを作ってしまったらしい。
ますますため息が出る話だ。この世界では、科学のかわり魔法が随分と発展している。
おかげで何かとつけて魔法を使っていたのを見て、魔法に関して全てこちらの世界のほうが優れていると思い込んでいた。
まさか、生命線とも言える回復魔法に関しては東京より劣っているとは、誰が想像できるだろう。
思いがけないところで不自由な魔法世界の一面を知ることになった彼は、頭を押さえた。
「俺はどのくらい寝ていたんだ?」
「三日三晩寝てましたよ。その間、ミス・ヴァリエールがずっと看病していました」
足元にころがる小娘に視線を向ける。よく見ると、目の下には大きな隈ができていた。
「………そうか」
人に看病されたのなんて、一体どれくらい前のことだろうか。まるで思い出せない。
母親からも、こんなことをされた記憶がなかった。自分にここまで親身なってくれた人間などこれで3人目だ。
あいつと、奴と……このルイズ。ほとんど突然湧いてきたような自分に何故ここまで?
メイドは、銀のトレイに乗ったスープを置くと、 「簡単な私たちに使う飲み薬を持ってきますね」と言って部屋を出て行った。
また、部屋の中は静寂に戻り、ルイズと二人になる。
なんとなくルイズの手に、自分の手を伸ばす。掴んで見てみれば、相変わらずボロボロの手だった。
目新しい傷も目立っている。この3日間も、そうとう魔法の練習をしたのだろう。加えて、自分の看病までしていたのだ。
……おそらくわざわざ睡眠時間を削って。あれほど辛辣な態度をとった自分を看病しながら。
決して自分の魔法の練習も放り出さずに。 頭を左手でこめかみを叩く。
ちらりと目に入ったのは、手に刻まれた使い魔のルーン。
ルイズのことは、メイジの中でも特異な部類らしく、噂も容易に聞けたので知っていた。
曰く、『ゼロのルイズ』。
一度も、魔法に成功したこともない、それでも決して学校を辞めず、諦めることもない生徒。
スープを一気に飲み干し、またベッドへと倒れこむ。 無駄に、としか思えないほど豪奢な天幕が見えた。
ふと、読んだ本に書いてあったことを思い出した。
『現れた使い魔は、召喚者の性質、属性、気質、秘めた才能などを総合して呼び出す。
故に呼び出された使い魔によって、どんな専門課程に進むのかを決定する』
たとえば、風の魔法使いなら風に関したものだったり、陽気なものなら明るい使い魔だったりするらしい。
決して、適当に呼び出されるわけではないということだ。
自分がどんな人間か考える。昔ならいざ知らず、今なら少しは落ち着いて外から自分も見られるようになった。
結論としては……つまり、こういうことか?
こいつには、他人に対する劣等感やそれに反発する心や誇りがあって、そんな力への渇望が自分を使い魔に選んだと。
それとも別の答えがあるのだろうか。使い魔の証らしい左手のルーンをさするが、当然答えはない。
「起きたの!?あんた」
騒がしい声が足元から聞こえた。ルイズが起きたようだ。
「ついさっきだけどな」
肩を軽く回しながら答える。砕けた骨はどうやらくっついているようだ。
無理ができるかは分からないが、当面は大丈夫だろうと、楽観する。ルイズは立ち上がって、ベッドの端――彼の顔の横に座った。
「悪かったな。 ……借りができた」
どんな思惑があろうと、治癒のために手を尽くしてくれたことは確かだ。
はっきりと正面から礼を言うのは、慣れていない。これが、彼なりの精一杯だ。
「別にいいわ。この3日間、色々考えさせてもらったしね」
そういってルイズは妙に晴れやかな顔でうなずいた。
「使い魔の世話をするのは、貴族として当然の義務だもの。当然のことよ」
「……そんな理由でここまでしたのか? 寝首をかいてもよかったんだぞ?」
言葉に彼は眉をひそめてそう言い返したが、ルイズは彼の言葉を無視して言った。
「私は貴族よ。魔法を使えるものを貴族というんじゃないわ。決して敵に後ろを見せない……あきらめないものを貴族というのよ!
今は魔法が使えないかもしれない。でも、必ずつかえるようになってあんたに勝って、きちんと従わせてみせるわ」
はっきりと宣言するように、腕を組んでルイズが言う。そして、ルイズは笑った。
まぶしいほど輝いていて、それでいて獰猛で、どこまでも不敵な笑顔だった。
頭の中でリフレインする言葉。
―――現れた使い魔は、召喚者の性質、属性、気質、秘めた才能などを総合して呼び出す。
故に呼び出された使い魔によって、どんな専門課程に進むのかを決定する。
やはり自分を呼び出すその前から、根幹としてルイズの望みは自分と同質の――――
「…………開き直りだな」
「そう受け取ってもらっても今はいいわ。なんと言おうと私は貴族。あんたは召喚された使い魔。
いうこときく、きかないは関係ない。もう一度言わせるの? 使い魔の世話をするのは、貴族として当然の義務よ」
人差し指を立て、念を押すようにルイズはさらにそう付け加える。
「勝手にしろ」
彼は、ルイズを背に向け寝なおした。
―――口元が少し、ではあるが緩んでいるのを見られたくなかったからだった。
結局、これ以上ルイズとその日話すことはなかった。彼女は満足げに「魔法の練習をしてくる」と部屋を出て行った。
相変わらずの態度だったが、彼は、使い魔としてはともかく、もう少しルイズを見ているのも悪くないと思った。
ルイズは使い魔が彼であることを決して悪いことでないと思い始めていた。
………左手のルーンに隠された力は、確かに発揮されていた。
投下完了です。今回はギーシュ戦まで。では、次もお付き合いいただければ幸いです
乙!
乙。
個人的な印象ですまんが、なんか文章がごっちゃりというかギッチリしてるような気がする。
ウルティマシリーズからロードブリティッシュを召喚。
やべ! 無敵フラグが立ったまんまだ!
投下乙
確かに文章が詰まりすぎて読み難いな
次回に期待してる
カオスヒーローの人乙。
次回にwktk
ワルオの人乙です
COMPとMAGいらずのガンダールヴですね、分かりますw
次回も期待!
からくりの鳴海を召喚すると、もれなくシエスタが崩拳を覚えます
>>532 シエスタの祖父が先生で、元々覚えてる可能性も
投下乙です!俺は逆に文章つめられないからうらやましいんだぜ!!
さて、予約ないんなら、ちょっと短いけど第二幕投下するけどいいかな?
支援
投下ペース速いの羨ましい…今週中か今月宙に続き投下予定と言いつつ来月に延びそうな自分も支援
投下します
――――――――
…目をさましたら天井が遠いところにあった
「…お金持ちの人たちって、こんな高い天井ばっかりで目をまわさないのかなぁ…」
…ルイズおねえちゃんの使い魔、か…
新しい1日が、始まろうとしていたんだ…
―ゼロの黒魔道士―
〜第二幕〜ビビ、がんばる
「グゥ〜…貴族として〜…クックベリーパイはわたしのもの〜…」
…ルイズおねえちゃんは気持ち良さそうに寝ていた…クックベリーパイって何なんだろ?
ふと、手の中の薄い布に気づく。
「あ、そっか…洗濯しなきゃ…」
クワンおじいちゃんにやり方は教わったし(「おいしい食事は綺麗な食卓からアルヨ!」って言ってたっけ)、
野宿が続いたときはみんなで手分けしてやったり(スタイナーおじちゃんの鎧はすっごく臭かったっけ)、
黒魔村でも体の動くうちは手伝っていた(ボクら黒魔道士は服も体の一部だから実質ジェノムのみんなの服ばっかりだったけど)
だからそう苦手ってわけじゃない。
両手いっぱいに洗濯物を抱えて(部屋には下着以外に制服も脱ぎ散らかしてあった…畳んだ方がいいと思うんだけどなぁ…)、
よいしょってドアを開けて、廊下に出る。広い。やっぱりお城みたいだ。
…すぅ〜っと深呼吸をする。石の壁と、高そうな香水の匂い…トレノの町に似てるけど、お酒やタバコのにおいが薄いからこっちの方がいいなぁ…
…新しい生活がはじまるんだなぁっと思った…ちょっとワクワクする…
「こっちでいいのかなぁ…」
…正直、迷っちゃったんだ…(リンドブルムより分かりにくいんだ、ここ)
昨日は、周りのものが珍しくて(主に使い魔達…ガイアやテラとまた違ってて、やっぱり別世界なのかなぁって思ったんだ)、
キョロキョロ見まわしちゃったから(ドラゴンと目が合った時は何か笑かけてきた気がした)、
全然覚えてないや…
おまけに洗濯物って思ったより重くて…
「う〜ん…ここって、さっきも、通ったような」ドンッ
「キャッ!?」バサバサッ
「わわわわっ!?」ドテッ
キョロキョロしてたら、誰かにぶつかっちゃったんだ…
「うぅぅ〜…いたたたた…」
「大丈夫ですかっ!?わ、私ったら貴族様になんてことを…も、申し訳ございませんっ!!」
帽子をかぶりなおしてたらぶつかった人が謝ってきた。…ダガーおねえちゃんみたいな、真っ黒な髪の優しそうな人が…
「あ、いえ…ゴメンなさい、こちらこそ、ぶつかっちゃったし…あと、ボクは貴族じゃないんです…」
手をパタパタとふって否定する。目の前の女の人は「へ?」と首をかしげた後、ポンッと手をうった
「え?…あ、もしかしてミス・ヴァリエールが召喚したっていう噂のお人形さんみたいな平民って、あなたですか!?」
「あ、う、うん…ルイズおねえちゃんの使い魔のビビって言います…よろしくお願いします…」
「あ、これは丁寧に…メイドのシエスタと申します。よろしくお願いいたしますわね?」
そう言ってシエスタおねえちゃんはにっこり笑った。メイドさん…そういえば、お城って雑用とかをやる人がいっぱいいるんだっけ…
あ、そっか、この人に洗濯場所を聞いたらいいんだよね?
「あ、あの、シエスタおねえちゃん、洗濯物…」
「え?…いっけないっ!ゴメンなさいね、ビビ様の方も床に散らばっちゃいましたね…」
確かに、床一面に洗濯物が散らばってしまっていたんだ…シエスタおねえちゃん、これ全部抱えてたんだ…すごいなぁ…
「あ、うぅうん、ボクもぶつかっちゃったから…あと、シエスタおねえちゃん、『ビビ』でいいよ?なんか…くすぐったいし…」
様づけって、慣れないから、ちょっと恥ずかしくなって帽子を深めにかぶりなおしながらそう言ったんだ。
(そういえば、スタイナーおじちゃんは「ビビ殿」って呼び方を最後まで直してくれなかったなぁ…)
「え?…はい。分かりましたわ。それじゃぁ、私のことも『シエスタ』でいいですわよ?平民同士ですし、ね?」
そう言ってシエスタおn…シエスタはまたにっこり笑う…笑顔が優しい人だなぁ…
「あ、うん…じゃぁ、シエスタ…ボク、ルイズおねえちゃんに洗濯を頼まれたんだけど…どこに行けばいいかなぁ…?」
「あら、ミス・ヴァリエールのですか?それじゃぁ、私も洗濯をするところでしたし、一緒に行きますか?」
「う、うんっ!」
落ちた洗濯物を急いでかき集めて(シエスタはあの量をボクよりも速く拾ってた…プロってすごいって、ホントだなぁ…)、
一緒に外の広場に出て洗濯をした(シエスタの洗濯はやっぱり手際が良かった…プロって、ホントにすごいなぁ…)
支援
支援します
「さてと…これで終わり、ですわね…」
「シエスタってすごいなぁ…こんな量の仕事を毎日してるんだ…」
「貴族様相手ですしね。鍛えられますもの!」
そういって力こぶしを作るマネをする…そっか魔法の練習と一緒なんだな、きっと…
「そっか…うん、ボクもガンバるね!」
「はいっ!…あ…それはそうと、そろそろ朝食の時間ですよ?ミス・ヴァリエールのところに行ったほうがいいのでは?」
「え?ホント?あ、でも洗濯物が…」
「あとで持って行ってさしあげますわ。いつものことですから」
「あ、ウン…じゃ、ボク、行くねっ!」
「ビビさん、ガンバってくださいね〜〜!!」
パタパタと手を振るシエスタに見送られて、パタパタと走ってルイズおねえちゃんの部屋へ…
…はじめての場所って、何でこんなに迷うのかなぁ…?
「あら?あなた、昨日のヴァリエールの…」
「え、あ、う、ウン…おねえちゃんたちは昨日の…」
迷っていたら、昨日のフレイムと真っ赤な髪の毛のおねえちゃんがドアから出てきたんだ。
「昨日は散々だったみたいねぇ…隣の部屋から怒鳴り声が何度も聞こえたわよ?」
そう言って赤髪のおねえちゃんはクスクス笑う…隣?あ、迷ってたと思ったけどルイズおねえちゃんの部屋に戻ってきたんだ…
「あ、自己紹介がまだだったわね?あたしはキュルケ・アウグスタ・フレデリカ・フォン・アンハルツ・ツェルプストー、こっちは使い魔のフレイムっていうの。
よろしくね、小さな使い魔さん」
「あ、えっと、ボクはビビって言います…え、えぇっと、フレイムと…キュルケ・アウg…?」
…貴族の人って、大変だなぁ…名前を覚えるだけで1日つぶれちゃうんじゃないかなぁ…?
「ハハハッ!キュルケ、でいいわよっ!もう、可愛らしいわねぇ…ねぇ、ヴァリエールの使い魔なんてやめてあたしのところに来ない?優遇してあげるわよ?」
「え、い、いやでもボクはルイズおねえちゃんの…」
…思わず、後ずさってしまう…迫力のある人だなぁ…ルイズおねえちゃんとは違う方向で…どこがってうまく言えないんだけど…
「んもぅ、いいじゃない、あなたの自由意思は尊重するわよ?」
「で、でもボクは…」
ギューっと帽子をかぶりなおす…目をあわすと何か「持ってかれる」って感じがする…
バタンッ
「ちょっとツェルプトー!!!!!人の使い魔に何してくれてんのよっ!!!」
「あらあらあら、ヴァリエール、すっごい寝ぐせよ?寝巻きのままで、そんなに慌ててどうしたのかしら」
「人のところから使い魔まで奪わないでっ!!この泥棒猫っ!!牛乳っ!!」バッ
…ル、ルイズおねえちゃん、首は苦しいよ…
「う、うしち…まったく、あんたは朝から元気ねぇ…フレイムもビビも驚いてるじゃない…それに、殿方を悩殺するこのボディを褒めたたえるなら、もっと良い言葉を並べてくださる?慎ましい体しちゃって…」
「だ、だれがあんたみたいな…… そういえば、昨日のマントのことだけど…」
「あら、火竜山産のサラマンダーの尻尾の炎で焦がされたマントなんて、、好事家に見せたらきっとそれなりの値段がつくんじゃない?よかったじゃない、ハクがついて」
「キィィィィィィ!…ビビっ!!!何ボサッとしてんのっ!!さっさと行くわよっ!!!」
「え、あ、ちょ、ちょっとその、ま、まっt…」
「アハハハ!まったね〜」
ボクはそのまま首根っこをひっつかまれて、プリプリ怒るルイズおねえちゃんに引きづられて連れていかれた…
キュルケおねえちゃんは手を、フレイムは尻尾をふってボクを見送っていた…
バタンッ
「まったく…今までどこをほっつき歩いてたのよ!ご主人さまに断りもなく!」
部屋に戻っても、ルイズおねえちゃんは怒ってた。
「え、あ、あの…ゴメンなさい…洗濯に…」
「洗濯ぅ?…あぁ、そっか、私が頼んだんだったわね…もう…いーい?もうツェルプトーと話すんじゃないわよ?アイツの家はね…」
そこからなが〜い、なっが〜い話が始まったんだ…要約すると、キュルケおねえちゃんの家は代々色んなものをルイズおねえちゃんの家から盗んじゃってたってことらしい…
…盗賊ってことなのかなぁ…?
「い〜い?分かった?だからツェルプトーはなるべく近くに寄せ付k…ってもうこんな時間じゃない!あーもぅ!あんたが起こさないからっ!!」
「ご、ゴメンなさい…」
昨日からホントに謝ってばっかりだ…もうちょっとガンバろう…シエスタみたいに…
「ほらっ!ボサッとしてないで着替えを手伝う!貴族は召使がいるときは自分で着替えたりしないのよっ!」
「う、うn「返事は『はい』!」は、はいっ!!」
…ガンバろう、ホント…
ピコン
〜おまけ〜
ATE ―疑問―
パタンッ
「マルトーさん、洗濯終わりましたー!」
「おう、シエスタ、御苦労さんっ!そんじゃ、食器並べるの手伝ってやってくれ!使い魔召喚で何人かがエサやりに行っちまってよ、人手がちょいと足りてねぇんだ!」
「あ、はーい!あ、そうそう、使い魔といえば、さっき噂のミス・ヴァリエールの使い魔とお話したんですよ?」
「ヴァリエール?…あぁ、あのしょっちゅうドッカンドッカンやってる貴族様か?そういや平民を召還したとかなんとか…」
「そうなんです!お人形さんみたいで可愛らしい男の子でしたよ!」
「はぁ〜…小さいナリで貴族の使い魔とは…苦労するだろうなぁ〜…」
「えぇ、ですから、できるだけ手伝ってあげようと思います!」
「ヨッ、流石シエスタさん!メイドのかがm」ゴツンッ
「お前はさっさと調理人の鏡になってみやがれ!とっとと手ぇ動して野菜洗うっ!!」
「フフフッ……あれ?」
「お?どうしたい、シエスタ?」
「…フツー、物を洗うときって、素手ですよねぇ?」
「おぅ、そりゃぁな?手袋なんぞしてちゃ水ん中でうまく手が動かねぇしな!」
「…じゃぁなんでビビさんは…」
手袋をずっとつけたままだったんだろう…?
――――――――――
投下完了。
ところで、記憶違いだったら申し訳ない(ってかこのSSの前提がくずれちゃうんだけど)
ビビの服って確か体と一体型だったよなぁ?
ダリのそのまんまの形で工場で作られてたし…
今後はペースダウンしそうな気がするぜ!修士論文書かなきゃだしな!
それじゃどうも!
しえ〜ん
元ネタ知らないけど可愛いなぁ、ビビ
っとと、終わってた乙です〜
ビビがかぁいくてメロメロなのは自分だけでいい
続きも楽しみですが、リアルもお大事に!
支援はするが、
どの作品のどのキャラだか言ってくれないと
原作未プレイ(FFだよな?)者がついていけないぜ。
って、0章がまとめにあったのか。
勘違い失礼
投下乙
>>544 >>546 うっ、すまねぇ…FF9からみんなのアイドル・ビビを召喚したんだ…
すまない。毎回書くべきもんなんだな?
次回以降気をつけるわ
毎回書く必要はなし。
まあ、初めての人にも知って欲しいのなら書いたほうがいいよ。
投下乙。
会話文が多すぎですな、地の文をもっと練りこむ努力を。
次回に期待してます
「杖なんか棄てて掛かって来いよ!ワルド!!」
コルベール「いったい何が始まるんです?」
聖戦だ
さてまあ、ようやくギューシュ戦まで書けて来た……。
本当に波動や黒魔導の人みたいなスピードが欲しいw
「シェフィールドはどうしたの?」
「(両用艦隊の甲板から)離してやった」
>>555 スピードっても、ものすごい勢いで現実逃避してるだけっすから!w
むしろ俺は文章力が欲しいっすよ…修論のためにも…orz
559 :
555:2008/11/29(土) 23:03:31 ID:1ED+stoL
ギューシュ……し、新キャラだよっっっ!!?? し、しししししらないのかっ!?
>>559 え?あ、あぁ〜・・・しってるぜ、ほ、ほら、白くて長いやつ・・・だ、
てっきり山岡さんが召喚されて生肉を見たり焼いて食べたりして、
ギーシュと牛の種類を見極め勝負をするのかと思ったけど、
違ったかぁ、残念だなぁ
あれでしょ?彼女がオンモランシーっていうんだょね?
もしや黄銅のギューシュか?聞いたことがあるぞ!
創竜伝の黒幕だよね ギューシュ
ドラクエはT、V、XはネタにされているのにU、Wはこないなあ…
アルビオンの王子、ガリアの王女、トリスタニアの王女(亡国)の三人パーティーとか
進化の秘宝召喚「テファ…私は人類を滅ぼすことにしたわ」
とか教育係のヒゲ爺や幼なじみの神官をを貴族扱いにし姫の方を下働き扱いにする魔法学院や面白がってそれを受け入れる筋肉少女隊なおてんば姫な話とかも見た(ry
ホイミン召喚とか一番見たいけど
いつかシエスタが八断死門陣も会得しそうで恐い
ごめん、ちょい役でなら出したからそれで勘弁してくれ。
ダークドレアムを喚んだら…
Yで消滅したバーバラ召喚とかもどうかなあ。ルイズとは気が合うだろう。
ドラクエといえばアベルのほうもまだ召喚されてないよな。
>566
DQM+版のローレンシア王子・ロランとか。
あの『破壊神を破壊した男』というフレーズと、その言葉を現実にするだけの力と技はハルケギニアでも十分に通用すると思う。ただ偏在ワルドとの戦いの最中に残りの二人も現れそうでもあるが。
「おらおら、もっと腰使えよルイズ!」
「くやしぃっ・・・でも、感じちゃう!」
>>567 カエルラか
吸血鬼フラグですねわかります
>>572 トンヌラ王子を召喚とか想像したw
デルフ+ハヤブサの剣は凄いかもしれない
>>572 ロランじゃなくてサトリなら考えた事がある。まあ文章書くのが苦手だし、
サイトと一緒に召喚(またはゼロの教師みたいに再召喚)してサイトの剣術の指南とか
マホトーンとか色々考えてたものが手垢着いてるしでなしにしたけど…。
DQM+のサマルトリアの王子サトリ。
『俺の剣は二度、破壊の風を吹かせる』とか言う台詞を吐いていた。という事はあれは『はかぶさの剣』だったのかな?
>>578 単行本のカバー下に「破壊の気を纏いし隼の剣」って書いてあったから、
多分はかぶさで合ってる。あの漫画はところどころでゲームネタ混じってるから好きだったな。
DQM+はドラクエ系の漫画で一番好きだわ
なんであんな打ち切りっぽく終わっちまったんだろう
ありゃ販売促進用の漫画なんじゃ。
打ち切りどころか、契約期間内の連載数をオーバーしてまで続けさせてくれた珍しい例なんじゃよー。
582 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/30(日) 00:42:51 ID:msi7J2G/
>>581 ガンガン編集部の『少年』に対する最期の良心だな。DQM+終了後は完全に『腐女子』ガンガンに成り下がっちまった。
ドラゴンクエストモンスターバトルロードより
ルイズ、キュルケ、タバサがそれぞれキラーマシン、キラーマシン2、キラーマシン3を召喚しました。
せっかく避難所に専用スレがあるんだから書く気の無いネタ振りはそっちでやろうぜ
アスラーダ呼ぼうぜ
グリフォンとか遅すぎ( ´,_ゝ`)プッだな。
>>585 レーシングマシン召還してどうするんだ
同じレーサーでもここは一つ闘えるMF機とチームサトミかスレッジママの面子をだな
もうイデオン呼ぼうぜ
イデの速度で走れるから
それなら世界最速のハリネズミを……
すまぬ。
なにやら加速気味だし避難に行くよ……
ここらでブレーキかけとかないとね。
九ヶ月ぐらい放置してしまいました……orz
予約無ければ二時から投下します。
貴腐人と空鍋の人支援
「うふふふふふふふふ……ツェルプストーの顔ったら無かったわ!」
喜色満面。派手なリアクションも交えて悦に浸るルイズの後にホロが続く。
「そんなに……はむ……嬉しい……もぐもぐ……ものかのう……朝から……何度目じゃ……むぐ」
「あたりまえよ!何しろあいつは我がヴァリエール家200年来の仇敵だもの!言うなれば仇を獲ったと言うところね!」
「随分と可愛らしい仇討ちじゃの……はむっ」
そこまで言ってようやくルイズは、ホロの言葉に一々挟まる咀嚼音に気がついた。
「……さっきから何食べてるのよ」
「うん?ああ、マルトー、と言ったかや?料理長だそうじゃが気の利く雄じゃ。賄いを豪勢に分けてもらったんじゃ……むぐむぐ」
片手で持てる程度のバスケット。
こんがりと狐色に焼けたパンの大きさはルイズの拳程だろうか。
上に十字の切れ目が入っており、そこに味付けをしたブ厚い肉が詰め込まれている。
その上に被さる上品な乳白色の色合いは、とろけたチーズに違いない。
「水牛のチーズだったかの……コクも味も逸品じゃ。あむっ」
かぶりつくと同時に肉汁と油が滴った。それが絶妙にパンと絡み、極上の香りを立ち上らせる。
「ホロ……あんた、朝の食事はきちんと与えたでしょ!?きっちりとテーブルで!」
ホロ来た!
キュルケをあしらって上機嫌なルイズだったが、それはそれ、これはこれと食堂ではホロに床で食事を与えるつもりだった。
しかしその状況を見たホロは、さも勿体無いと言う風にルイズに言ったのである。
『あるじ様も逐一冗談が好きなご様子。獣の姿の使い魔ならば、床で食べるは確かに当然。しかしてわっちにはこの二本の腕に、道具を使える五本の指がありんす。人の姿の使い魔ならば、それすらも生かすのがあるじ様。お戯れは困りんす』
要するに「テーブルで礼法に沿って食べる」と言う芸当は他の使い魔には出来ない。ならばそこを強調しないでどうするんじゃ、と言う誘導である。
頭をめぐらせてからルイズは「むむ……」と唸った。
そして五秒と経たない内に「ま、まあ、ノせられてあげるわ!ノせられたんじゃなくて、ノって上げたんだからね!」と折れた。見事に誘導されて。
笑いを噛み殺す方が苦労すると言うのもまた妙な話ではあるが……。
「ちょっと、聞いてる!?」
「解っておらぬのう。これは代価じゃ……ごくん」
「代価?」
朝食の時を思い出し、くつくつ笑うホロの時間を現在に引き戻したルイズ。
若干ご機嫌メーターが下降気味だ。
「うむ、朝食を一口食べて解った。実に腕の良い人間じゃとの。故に厨房に出向き、礼を言ったまでのこと。するとまあ、にこやかに笑ってこれをくれた言う訳じゃ。はむはむ」
満面の笑みを浮かべて実に美味そうに食べている。実際美味いのだろう。
何しろ朝食を食べたばかりのルイズをして、生唾をごくりと飲み込む程だ。
「やらぬぞ?」
「い、いらないわよ!」
「はて?唾を飲み込む音がしたのじゃが……わっちの見当違いかの?」
「!?」
真っ赤になるルイズを尻目に、耳をぴこぴこ動かしてほくそ笑むホロ。
どう見たって遊ばれている。
しかしここであたふたと誤魔化したら負けだ。ホロは気づいている。
誤魔化すにしても、それを踏まえた上で切り返さなければならない。
「……優秀な耳を持っていて何よりね。きっとどこかの狼が獲物を見つけたんだわ」
「いやいや、おそらく狼は既に満腹。それを必死に飼いならそうとする娘なら心当たりがあるんじゃが」
「〜〜〜ッ!」
「あくまでもどこかの狼と娘の話、でありんす」
ホロの笑顔の底の知れなさに、ルイズはがくりと肩を落とした。
「くふ、今の返しは中々良い。あるじ様とは早く会話の妙を楽しめる様になりたいものじゃ」
「言ってなさい。笑ってられるのも今の内よ……って!それより授業が始まっちゃうじゃない!さっさと食べてついて来て!」
「む、まだ一つ残っておるんじゃが……」
「いいから早く詰め込んじゃいなさい!」
「こ、これ!自分で食べ……もがっ」
バスケットから最後の一つを取り出すと、ルイズは無理やりホロの口に詰め込んだ。
「む〜っ」
「こっちよ!」
胸を叩きながら苦しそうな顔をしている狼少女、そしてその主人が廊下を駆ける様はかなり目立つものだったらしく、数日メイド達の話題に上ることとなった。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
教師と思われるふくよかな女性の入室と共に始まった授業は、前年度の基本のおさらいから始まった。
「火」「水」「風」「土」からなる四代系統の魔法の特徴と形質、そして扱う分野などを軽く流す程度であったが、実際に使えるかは兎も角として、ホロにも十分に理解できる内容と言えた。
土の系統贔屓が気になるとろではあったが、個人個人が有する系統を鑑みればそれも仕方のないことなのだろう。
尻尾をぱたぱたさせて授業を聞いていたホロだったが、そこに流れを変える一言が発せられた。
「それでは……そうですね。ミス・ヴァリエール、ここにある石くれを何らかの金属に変えて貰いましょう」
教師……シュヴルーズと言ったか……が、「錬金」と言われる魔法の実地を行い、それをルイズにやらせると言うのである。
シュヴルーズの言葉に対して、青い髪の少女を除いた生徒全員が様々な反応を見せる。
ある者は空を仰ぎ、ある者はこの世の終わりの如き表情を見せる。
「先生!それは余りにも危険です!」
キュルケが猛反対してくる。はて、今朝のあれがそんなに腹が立ったのかのうと首を捻るホロだったが、どうも違う様だ。
タバサはと言えば冷静沈着に机の下へと隠れている。
「私、やります!」
肩をいからせながら教壇に向かうルイズ。
ここに来てホロの狼としての本能が警鐘を鳴らした。耳と尻尾の毛がぶわっと逆立つ。
慌てて机の下に潜ったのと、爆音が当たりに響いたのはほぼ同時だった。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
支援
「ふむ、見事な有様じゃの」
けほっと咳をして、ホロは煤けた机の上に腰を降ろした。
「上手くいくと思ったのに……」
教室は正に惨々たる有様だった。
質実ながらも意趣を凝らした、教育の現場に相応しい調度の数々。それが一様に煤け、ヒビ割れ、大破している。
技術の粋を集められた透明度の高いガラスは粉々に砕け、危険なトラップと化していた。
そしてそれを引き起こした桃色の髪の乙女と言えば、見た方が落ち込みそうな程に陰々滅々とした空気を醸し出していた。
よく見れば、同じ場所を気づきもせずに掃き続けており、一層絶望感を引き立てているのが解る。
「サモンは上手くいったのに……うう」
錬金の為に杖を振り下ろした瞬間に、教室を吹っ飛ばす程の爆発が巻き起こったのはつい先刻だ。
そして惨状が落ち着いた後に、口々の他の生徒から「ゼロのルイズ」の連呼。
ここに来てようやく、ホロはルイズが学園において置かれている状況を把握した。
『魔法成功率ゼロ。故にゼロのルイズ』
言われ方は色々あるのだろうが、要するに落ちこぼれの烙印を押されていると言ったところか。
「しかしまあ、“ゼロ”のルイズか……ふむ」
ホロの言う“ゼロ”の言葉にルイズは身を固くした。
また馬鹿にされる、蔑まれる。
口を結び、じっと耐えるしかルイズには術は無かった。
「何とも見当違いの字よのう」
「……ええ、そうよ、笑いなさい……はえ?」
「見当違いと言ったんじゃ。耳に綿でも詰まったかの?」
予想外の言葉に目を丸くするルイズ。
また自分をからかっているではないか、そう思ったルイズはホロの顔を見る。
しかしそこにあったのは、からかい半分ではない、とても真摯な瞳。
「先にも言った。「見事な有様」とな。人の身でここまで大きな力を出せるなど、わっちのいた場所では考えられぬ。場所さえ見極めれば、城を崩すこととて出来るであろうよ。この様な力を『ゼロ』と言い切るなど正気を疑おうと言うものじゃ」
破壊された教室を見渡し、まるで自分のことの様に誇らしげに語るホロ。
「賢狼の誇りにかけて言う。ルイズ、ぬしは落ちこぼれでもないしゼロでもない。皆とは違う何かを持っておるだけじゃ」
そう断言したホロの言葉はあまりにも強く。
そして静かに、ルイズの胸に吸い込まれた。
「うっ……ぐ……」
泣いてはいけない。主人が使い魔の前で泣くなどあってはならない。
しかも二度目だ。
「本当に……ぬしは人の身でありながら誇りが高いの。じゃがな」
その胸中さえも解っているのか、ホロはぐいとルイズを抱き寄せた。
「人は心も体ももろい。溜め込む内に内から膿む。」
まるで慈母の言葉の如く、確かにルイズの胸に染みる言葉。
「貸してやるから存分に泣くが良い」
抱かれたルイズは、何かの糸が切れたのか、ホロの胸の中で泣き始める。
その声はとても小さかったが、長く、途絶える事無く。
日の位置の変化が解る程に、長く続いた。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
「気は済んだかの?」
嗚咽が止まり、ホロが問いかける。
ルイズはこくりと頷き、そっとホロから離れた。
「やれやれ、シエスタに何と言って詫びようかのう」
「……誰?」
「この服の持ち主の女中じゃ。ほれ見てみよ」
ホロの着ていた服の胸元は、乱れて濡れてぐちゃぐちゃになっていた。
「絞れそうじゃの。幾らなんでも溜め込みすぎではないかや?」
「うぐっ」
泣きはらした顔とは別の赤みがルイズの顔に射す。
何かと言えば、「恥」であると断言出来るだろう。
「な、ななななな、泣いて良いって言ったのはあなたじゃないの!」
「いや、これ程までとは思わぬでのう……くふ、すまぬすまぬ」
さっきまでの優しさとは打って変わり、小悪魔の様ににやにやと笑う。
「くぎゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ」
怒ろうとしても、先刻のことを考えると怒るに気にもなれない。
むしろ恥ずかしさの方が強く、そういった感情がない混ぜになった状況に、精神がパンクしかけて妙な奇声を発してしまう。
まさかこの辺も考えての行動だったのだろうか。
だとすればこの賢狼の手綱を握れる日など来るのだろうかとルイズは激しく思い悩む。
「誓って言うが、わっちの評価は本心じゃからな」
更に追い討ちをかけてくるホロ。
褒め殺しとは若干違うが、侮蔑の言葉と違って耐性が少ない為、ルイズは二の句が告げなくなってしまう。
「くふ、まあ、この辺りで手打ちでよかろ。片付けも随分遅れてしまったしのう」
見渡せばガレキは未だに残っている。魔法が使えない以上は手作業しかないが、実に骨の折れる作業だ。
それに関しては気が滅入ったルイズだが、漫然と体積した胸の支えは取れていた。心が軽くなったとでも言おうか。
(ホロのおかげ……よね、やっぱり)
今ならゼロと呼ばれても、関係ないと笑い飛ばせそうな気がする。
確かに系統は解らないが、使い魔も呼べたし、爆発と言う現象は起きている。
魔法に関して、少し視野を広げて調べてみようとルイズは決意を新たにした。
同時に、ふとあることを思い出す。
「ホロ、ちょっと」
「ん?」
ルイズの懐から小さな袋が取り出された。
純白の下地に、シンプルながらも美しい狼の刺繍が、高級な黄系統の糸で施されている。
口は巾着状になっており、縛り紐の延長がそのまま首にかけられる様になっていた。
「言ってたでしょ?あんたの小麦を入れる袋。丁度良いのかあって助かったわ」
「これは……」
袋をまじまじと見るホロの目に、幾許かの郷愁の色が浮かぶ。
そこに施された狼が、まるで雪景色に佇んでいるかの様な錯覚をおこしたせいか。
「麦は入るだけ入れたけど全部は無理だし、残りは脱穀して保管するつもり……どうかしたの?」
「……いや、良い目利きじゃと思うての……ふむ。じゃ、つけてくりゃれ」
「は!?なんで私が」
そんなメイドみたいなことを……と言おうとした瞬間、ホロが下から覗き込む様に目を潤ませた。
「だめ……かや?」
「ぬぐっ」
翻弄されるルイズカワユス
罠だ。十中八九これは罠なのだ。
まだ出会って一日程でそれと理解させる程にホロは老獪だ。
しかし、それを差し引いて尚、深層心理にまで訴えかけてくるこの上目遣い。
これを前にしては男女の壁、いや種族の壁すら砂上の楼閣に等しい。
キュルケの常套手段なのだろうが、果たして彼女に同性すら落としかねないこの神々しくも官能的な雰囲気が出せるものだろうか。
「わ、私は公爵家のルイズ・フラ」
「わっちは……ルイズにつけて貰いたい……」
「し、しししししし、仕方ないわね!そこまで言うならつつつつつつけて上げるわよ!」
今までになくどもりながらも、言葉とは裏腹のうやうやしい手つきでその袋をホロの首に掛けるルイズ。
「ん、良い塩梅であるの」
つけて貰って開口一番、満面したり顔のホロ。
ルイズはと言えば悔しそうに頭を抱えている。
舌戦に持ち込んだところでまだまだ勝てる訳もないのだが、それ以前のところで弄られるのもまた、プライドの高いルイズにとっては許せないものなのだろう。
「くふ、改めて宜しくの。あるじ様?」
苦悶しているルイズに対して、ホロ悠然と笑顔を浮かべる。
その言葉に対し、ルイズはすこし唇を尖らせる。
しかし、大きな溜息をつくと、苦笑混じりの笑顔でしっかりと返した。
「ええ。こちらこそ宜しくね、ホロ」
もしかするとその時二者の間に結ばれたのは、主従の契りではなく。
言葉にすればとても陳腐な、しかし確かに存在する、友情と呼ばれるものだったのかもしれない。
投下完了……支援ありがとうございます。
環境が変わったので少しは定期的に書けるかもしれません。
以前書いた覚えがありますが、ひとまずフーケの撃退を目処に進めています。
乙であります
うおおおっ!?ホロきてるううっ!!!
待ってたよ!!
お疲れっした。
続きが読みたいと思ってたんで嬉しい。
わっち乙!
賢狼の方乙です!
ホロとのやり取りに鍛えられれば、ルイズもキュルケに口で勝てるようになりそうw
フーケ戦も楽しみにしてますよー
わっち乙!
「くぎゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅっ」てwww
問題なければ02:50から投下したいと思います。
学院の入り口ではロングビルとシエスタが馬車の御者台に座って待機していた。
街を歩けば誰もが振り向くであろう理知的でグラマラスなメガネの美女と、
隣の美女に負けない豊かな胸の健康的な少女が並んで座っているのだから、ちょっとした絵画に見えないこともない。
そして幌付きの荷台にはルイズ、キュルケ、タバサが乗っており、ルイズとキュルケがぎゃあぎゃあと何かを言い合っている。
その中でタバサは我関せずといった風に革張りの装丁が施された分厚い本を読んでいた。
こちらも御者台の二人に負けない美少女ぞろい。
大人の女から年頃の娘、あと何年かで年頃になりそうな娘。
巨乳、平原。
美女に美少女。
正によりどりみどり。
金持ちの貴族でもこれだけ集めるのは至難の業だろう。
間違いなく極上のハーレムだった。
ここにいるのがギーシュならブリミルに感謝しただろうし、マリコルヌなら死んでしまっていたかもしれない。
幸せ死にというやつだ。
だが、そんな普通の男なら歓喜する極上ハーレムもリュウにとっては自分が保護者にでもなったような気分でしかない。
「あ!リュウさん!こっちですよー!」
リュウに気づいたシエスタが大きく手を振る。
「ダーリン!」
キュルケも気づき、荷台から身を乗り出して負けじと手を振る。
「ちょっと!人の使い魔に向かって何がダーリンよ!?」
ルイズが噛み付く。
「使い魔ったって、リュウは人間なんだから別に恋愛感情抱いてもいいじゃない。なんならあなたもフレイムをダーリンって呼んでもいいわよ?」
「冗談じゃないわ!そもそもトカゲじゃない!」
「んまっ!?トカゲとは失礼ね!サラマンダーよ!?火竜山脈産のサラマンダーなのよ!?ブランドものよ!!?」
自分の使い魔をトカゲ呼ばわりされてヒートアップするキュルケ。
「・・・うるさい」
タバサが本から目を離さないまま、隣に立てかけていた自分の背丈より長い杖を手に取ると短く「サイレント」の呪文を詠唱する。
途端に荷台からは一切の音が消え、静寂が訪れた。
キュルケとルイズは相変わらず何か言い合っているが、口をパクパクさせるだけで声が出ていない。
声が出ないから、二人は取っ組み合いを始めた。
「・・・ちょっと狭いかもしれんが、俺もこっちに座らせてくれ」
リュウは荷台の惨状を見て大きく息をつくと、荷台に乗るのを諦めて御者台に座ることにした。
「わあ!リュウさんだー!リュウさんだー!!」
シエスタが隣に座ったリュウの腕にしがみつく。
自分の腕に頬と胸を擦り付けてくるシエスタに戸惑うリュウ。
リュウは女性の扱いがとても下手だった。
すばらしいいい!!!
ものすごくホロらしくてグッジョブです!
HEROESのピーター・ペトレリでSS書きたいなー、と思ってるんだけど。
書いていいのかな。
走り出した馬車は至って平穏に山道を進んでいた。
次々と木々が後ろに流れていくのを見ているとちょっとした遠出のようで、とても今から盗賊を退治しにいくようには思えない。
そんな平穏極まりない山の中を小一時間ほどシエスタの他愛無い話など聞きながら進んでいたが、話が一区切りついた辺りでリュウが口を開いた。
「ところで・・・フーケは捕まるとどの程度の罪になるんだ?」
この世界での罪に対する罰とはどの程度のものか知らないリュウが尋ねる。
「もしフーケが平民なら良くて打ち首、悪ければ拷問の末に晒し首でしょうね。貴族ならどういう裁定が下されるかは私には判りかねます」
ロングビルが素っ気無く答える。
「フーケは魔法が使えるんだろう?貴族なんじゃないのか?」
解せないといった感じで聞くリュウ。
「貴族は必ずメイジですが、メイジが必ずしも貴族とは限りませんよ。貴族の名を剥奪されたメイジもいますから」
ロングビルの整った顔に陰が落ちる。彼女は溜息をつくと最後に一言付け加えた。
「私みたいに・・・」
いつの間にかキュルケが荷台から顔を出してリュウとロングビルの会話を聞いていた。
毎晩遅くまで勉強と魔法の練習をしているルイズはキュルケとの肉弾戦に飽きると、馬車の揺れの心地よさに勝てず眠りこけてしまっていた。
一方、夜更かしは美容の大敵と睡眠時間バッチリのキュルケは遊び相手を失ってしまい、暇を持て余していたのだった。
「あら?ミス・ロングビルって貴族じゃなかったの?なんで名を剥奪されたのか聞いてもいいかしら?」
興味津々な顔でロングビルが口を開くのを待つ。
「ごめんなさいね、あまり話したい過去じゃないの」
ロングビルが怒るでもなく、寂しげに答える。
「そりゃそっか、ごめんなさい」
キュルケはばつの悪そうな顔で素直に謝ると、荷台の中に戻っていった。
が、すぐにもう一度現れるとシエスタを引っ張っる。
「っていうか、あなた何でダーリンにくっついてるのよ!こっち来なさい!」
もちろんキュルケの力程度では微動だにしないシエスタではあったが、
貴族の命令とあれば逆らうわけにもいかず「ふぇ〜〜」などと情けない声をあげながらキュルケと共に荷台に消えていった。
荷台はロングビルとリュウだけになった。
しばらく沈黙が続いたが、やがてリュウは荷台の連中が誰もこちらに来ないのを確認してから口を開いた。
「盗んだ物を返してもらえないだろうか」
前をしっかりと見据えたまま告げるリュウ。
ロングビルがぎょっとした顔でリュウの方を向く。
――バレているのか?――
もし自分の正体がバレているのなら、この男が相手では万に一つも勝ち目は無い。
何しろ形容し難いほどの殺気をバラ撒き、30メイルのゴーレムを瞬く間に消し去った男だ。
トライアングル・クラスのメイジである自分にはどう転んでも勝てまい。
いや、それどころか、スクウェア・クラスでも勝てるとは思えない。
それでも必死で戦う術を模索する。
負けるワケにはいかないのだ。
――勝てないまでも、せめて逃げることさえできれば――
が、やはりいくら頭の中でシミュレーションしてみても自分が勝つことはおろか、逃げきれる予測にさえ辿り着かない。
襲い来る絶望感に鼻の奥がジンジンと痛み、体中の毛穴が開く。
口の中はカラカラに渇ききってしまっているが、最大限に平静を装ってなんとか言葉を搾り出す。
「どういう意味でしょう?」
「そのままの意味だ。俺にはあんたが殺されなければならないほどの悪人には見えない」
真っ直ぐ前を見るリュウの顔には表情がなく、何を考えているかを窺い知ることが出来ない。
「ミスタ・リュウ。貴方は私を誰かと勘違いしていませんか?」
脈拍が上がり、背中にはいやな汗がじっとりと浮かぶが表面上にはいっさい出さず、あくまで白を切り通そうとするロングビル。
リュウはロングビルの方に顔を向けると、真剣な顔で告げた。
「俺は”土くれのフーケ”に死んで欲しくないんだ」
うお、失礼しました!
波動支援!
ワルド「どうした、君の力はこんな物か!?」
リュウ「 た し か み て み ろ 」
〜支援〜
ロングビルの目つきが急に鋭くなり、口調も変わる。
「・・・いつ判ったんだい?」
理知的だった美女の顔は消えてなくなり、野生の荒々しさが宿った猫科の動物のような美しさを醸しだす。
誤魔化しきれないと悟り、ロングビルでいることをやめたのだ。
それと同時に自分の命運はこの男の掌の上にあることを覚悟する。
今、リュウの隣にいるのはまさに”土くれのフーケ”だった。
「一番最初にあんたに出会ったとき、少なくともあんたは秘書ではないと思っていた」
「そんな最初から?まったく参ったね・・・”土くれのフーケ”様がなんてざまだい・・・」
ロングビル、いや、フーケがため息をつきながら天を仰ぐ。
「で、あたしがフーケだと判ったのは?」
「学院長室にあんたが入って来たとき、あんたはルイズを見て驚いていた。そして、すぐに安堵したような顔をした」
「・・・で?」
「あんたは大木が直撃してルイズは死んだと思い込んでいたんだ。ところがそのルイズが学院長室にいた。
死んだと思っていた人間が目の前にいるんだ、驚くだろうさ。そして安堵した。少なくとも、殺してしまったと悔いていたんだろう」
フーケはしばらく黙ってリュウの顔を見つめたあと、諦めたように口を開いた。
「あんた、いったい何者なんだい?デタラメに強いだけじゃなくて周りも良く見えてるし頭も回る。なんであたしはこんなのを敵に回しちゃったんだろうねぇ」
言って、大きな溜息をつく。
「盗んだものを返してくれないか?」
リュウがもう一度言う。
「いいよ。元々返すつもりになってたしね」
あっさり了承するフーケ。
「あんたの言うとおり、あたしはあの貴族の娘が死んだと思ってたからね。物を盗るのに誰かを死なせてたんじゃあ、あたしの中じゃ仕事は失敗なのさ。
仕事が失敗してるのに獲物は手元にあるなんて納得いかないだろ?
ただ、返そうにも学院が本気になって警備に力を入れたんじゃあ、流石のあたしでもメンドウだからね。
適当な廃屋にでも置いといて、そこに案内しようと思ってたんだよ。
そしたらどうだい、あの娘が生きてるじゃないか。
それで返すか返さないかで迷ってるうちにあんたに正体を見抜かれちまった。ホント、あたしも焼きが回ったねぇ」
「悪いことは出来ないもんさ」
リュウが笑った。
フーケも笑った。
それは裏の世界に生きている人間とは思えないほど、明るく輝くような笑顔だった。
「あんた、いいヤツだね」
フーケは笑うのをやめると、真面目な顔になる。
「でもね、『破壊の珠』は返すけど、あたしは”土くれのフーケ”を辞めるワケにはいかない。何しろ金が要るからね。
平民がまともに稼いでも手に入る金なんてたかが知れてるしさ。それじゃ足りないんだ。
・・・たとえ捕まって晒し首になるとしても、あたしには金が要るんだよ」
リュウを見つめ、寂しそうに呟く。
「あんたは悪人に見えないと言ってくれたけど、あたしは悪人なんだよ・・・」
フーケは自分がなぜこんな話をリュウにしているのか解らなかった。
『もう盗みはしない』と言ってその場をごまかし、後で隙を見て消え去るのが一番の手だと頭では理解しているはずなのに、自分はリュウに洗いざらい喋ってしまっている。
「なんでだろうね、あんたといると調子が狂うよ・・・で、どうする?あたしはフーケを辞めないと宣言しちまったよ?あたしを捕まえるかい?」
この男は正義感が強い。さっきはもしかしたら見逃してくれるかも知れないと思ったが、盗みを辞めないと断言した以上は自分を捕まえるだろう。
先ほどもシミュレーションした通り、この男から逃げ出せる可能性は殆どないと考えていい。
”ごめんね、ティファ。もうお金を渡してやれそうにないよ・・・”
フーケは覚悟を決めると、再び逃走するための作戦を幾重にも考え始めた。
「いや、好きにすればいいさ」
だが、リュウから返ってきた言葉は意外なものだった。だから、聞き返してしまった。
「え?」
「好きにすればいいさ。俺はフーケの正体が誰なのか知らない。どうやら少し居眠りしてしまったようだ」
「・・・なんで・・・見逃してくれるんだい?」
「言っただろう?俺にはあんたが悪人には見えない。それだけだ」
リュウは真っ直ぐに前を見つめ、力強く言った。
リュウは見た。
『金が要る』と言ったときのフーケの顔を。
それは自身の欲の為ではなく、必要に迫られた悲壮感漂うものだった。
おそらく誰かのために多額の金が必要なのだろう。
自分から大貴族であるルイズやキュルケに頼めばそれなりの額は工面してもらえるかもしれない。
だが、もしそうしてフーケの為に金を用意しても、きっとフーケはその金を受け取らない。
自分がフーケのためにしてやれることは、何も無かった。
目の前にいる人間すら助けることのできない自分。
多少は人より力が強いかも知れないが、それが一体なんだと言うのか。
己の無力さに歯噛みするリュウ。
それに街で聞いた話ではフーケは金持ちの貴族からしか盗まないらしいし、彼女の行動から人の命を奪うこともしないことを知った。
決して褒められたことではないが、誰かの為に何かを成そうとするフーケの行為を止めることなど、無力な自分にできるはずがなかった。
「そんな顔するんじゃないよ。あたしは盗賊なんだよ?」
リュウの思いつめた顔を見て、フーケはリュウが何を思っているのかを悟った。
「さっきも言ったけど、あんたってば本当にいいヤツだね。あんたに気にかけてもらえるなんて、あの貴族の娘が羨ましいよ」
フーケは更に言葉を続けようとしたが思い直して口を閉じ、しばらく無言でリュウの顔を見つめる。
「・・・このまま道なりに進みな。1時間もすれば小屋のある広場に出るからね。その小屋の中に、箱に入れて置いてあるよ」
フーケはメガネを外し、髪を束ねていた結紐を解く。長く美しい緑の髪が風に煽られ大きく広がる。
「ロングビルはこれで終わりだよ。『破壊の珠』が手に入らなかったから、もう学院にいる意味ないしね」
「そうか。何か伝えておきたいことはあるか?」
リュウが尋ねる。
「そうだね・・・オスマンのジジイに礼でも言っといてくれると嬉いね。
あんたの秘書をやってたことに文句はなかった、給料の額だって満足してるって。”土くれのフーケ”様が感謝してたってね。
実際、あのジジイは平民のあたしにも十分良くしてくれたよ。セクハラだけはどうにも我慢ならなかったけどね」
フーケが少しだけ寂しそうに、しかし笑顔で言う。
「物盗りが何言ってやがるって話だけどね」
そう付け加えてけらけらと笑うフーケ。
陽光に照らされるフーケの笑顔はとても眩しく、美しかった。
「元気でな」
リュウが短く言う。
「あんたもね」
フーケは馬車の手綱をリュウに手渡すと、ぐっと顔を近づけた。
「このフーケ様が敵わないって思った相手なんだ、よく顔を見せとくれ」
しばらくリュウの顔を見つめたあと、突然自分の唇をリュウの唇に合わせる。
「な!?何をする!!?」
滑稽なほど慌てふためくリュウ。とにかく、色恋沙汰とは縁遠い男だった。
「見逃してくれた礼だよ。悪くはないだろ?これでも自分の見てくれには自信があるんだ。
ホントは一晩ぐらい相手してやっても良かったんだけどね、それをしちまうと、あたしがあんたに惚れちまいそうだからさ。残念だけどやめとくよ」
フーケはじっとリュウを見つめると、とびきりの笑顔で片目をつぶる。
「じゃあね」
それだけ言うと御者台から飛び降り、フーケはそのまま森の中に消えていった。
――惚れちまいそうだから・・・か。もう、どっぷり手遅れだよ。
ホント、”土くれのフーケ”がなんてざまだい・・・――
馬車を見送りながらフーケが自嘲気味に呟いた。
「さて・・・なんて言い訳するかな・・・」
リュウは一人になってしまった御者台の上でルイズ達にどう説明しようかと悩むのだった。
ktkr激しく支援
以上で投下終了です。
私的におマチさんはすんごいイイオンナなんです。
ありがとうございました。
あ、そうそう、次回は大暴れの予感。
全裸で正座して待ってます
乙でした
支援遅れ乙です
何か毎回面白くなっていってる希ガス
おマチさんとの再会が楽しみだ・・・今後も期待!
投下見てからGJ余裕でした。
なんというか、おマチさん………いい!
GJ!!
やっぱリュウは良い漢だな
お疲れ様でした!
いいフーケですね!
大暴れか・・・モットがやばいのか?
わっちGJ!!
九ヶ月とか問題なく待ってたよ
というか続きが読めて待ってる間の焦燥とか吹き飛んだよ!
>>606 お帰りなさーい。そしてお疲れ様。
わっち可愛いよ。振り回されるルイズもっと可愛いよ。
>>625 お疲れ様でした。
おマチさんは艶女だよねー。後はおっぱい大きかったら最高なのに。
リュウってこんなにモテたか?
長いシリーズ通して漫画を含んでフラグを立てたのはさくら、春麗、リュウファイナルでサガットと暮らす孤児の兄弟の妹ぐらいで・・・
十分ですね
ゼロと波動氏、投下乙でした。
このリュウになら掘られてもいい気がしてきたアッー!w
波動のひと、GJでございました。
>>636 気になったのだが、隆は童貞なんだろうか。
ケンは子供いるけど。
ホロの人GJ
お待ちしておりましたm(__)m
ホロに振り回されるルイズがなんとも…
ルイズ可愛いよルイズ
次回にwktk
リュウの人GJ!
おマチさん可愛いよおマチさん
それにしてもこのリュウ、男前すぐるw
次回に超wktk
やつ(リュウ)はとんでもないものを盗んでいきました。
あなた(フーケ)の心です。
何かが違うw
とはいえ、お宝盗むつもりが、自分の心取られちゃったわけで、
おマチさんが可愛いなあ。リュウの人GJ!
おはようございます。
第7話、7:45から投下してもよろしいでしょうか。
あいあいサー。ゴッツォ支援
おk
そして支援
「ぐっ、あ、がぁぁぁああ……!!」
決闘直後の気絶より目覚めたユーゼス・ゴッツォは、苦痛に責め苛まれていた。
……それは、彼のような人間が戦いに身を投じることによって生じる、宿命のようなモノ。
回避しようと思って回避が出来るモノではなく、また、これを経験しない人間はほぼいない、と断言が出来るだろう。
「っ、迂闊だった……!」
この可能性を考慮していなかったとは、自分らしくないミスである。
恨めしいのは、自分はこの苦痛を味わっていても、同じく対戦者であるギーシュ・ド・グラモンはまず間違いなく苦痛な
ど味わっていない、という点だ。
「ぬぅぅううう……!」
何十年か振りに味わう痛み。
身体中が、軋みを上げる。
その痛みとは、すなわち―――
ガチャッ
「筋肉痛は治ったの、ユーゼス?」
「……一時間やそこらで治るわけがないだろう、御主人様」
―――運動不足から来る、筋肉痛である。
「ったく、アンタどんだけ体力ないのよ。魔法を使う貴族だってね、イザという時のために最低限は身体を鍛えてるわよ?」
「……私は魔法が使えない平民だ」
「なら、なおさら鍛えてるべきでしょ」
「鍛える必要がなかったからな」
今までのユーゼスの人生は、ひたすら研究に打ち込むものだったため、肉体を行使する必要が皆無だったのである。
「……筋肉痛を治す秘薬を手に入れる、という話はどうなった?」
「よくよく考えたら、筋肉痛って自然に治るんだから必要ないんじゃないかしら」
「……………」
確かにその通りなのだが、何となく納得のいかないユーゼスだった。
翌日の早朝。
痛む身体に鞭を打って、とにかく本日の仕事の手始めである洗濯に取りかかる。
ギギギギギ、と錆びたブリキの人形のような動きで洗い場に到着。
グググググ、とスローな動きで洗濯を開始。
洗濯の内容そのものよりも自分の身体の動かし方で四苦八苦していると、
「……おはようございます、使い魔さん」
「ああ」
昨日の黒髪のメイドが、やはり大量の洗濯物を抱えてやって来た。
メイドは洗濯物を置くと、少し落ち込んだように目を伏せる。
「あの……すいませんでした」
「何の話だ」
「昨日のミスタ・グラモンとのことです。あの時、逃げ出してしまって」
ユーゼスは、ああ、と呟くと、メイドの方を見ずに口から言葉だけを放つ。
「あれが『普通の反応』なのだろう? 謝ることでもあるまい」
「……ほんとに、貴族は怖いんです。私みたいな、魔法を使えないただの平民にとっては……」
そして昨日と同じように、黒髪メイドは自分の横で洗濯を始める。
……昨日との違いと言えば、少し沈んだ様子であるということくらいだろうか。
「でも、使い魔さんを見てて思いました。平民でも、貴族に立ち向かっていけるんだって。
……マルトーさんも―――あ、厨房のコック長の方なんですけど―――、『ひ弱そうな感じだが、なかなか骨のある兄
ちゃんだ』なんて言ってましたし」
あはは、と笑うメイド。その笑い声にも、やはりどこか力が無かった。
(………?)
違和感は感じる―――が、このメイドの個人的事情がどうだろうと、ハッキリ言って自分には関係がない。
何か困ったことでもあるのか、と少々気にはなるし、洗濯を教えてもらった恩もあるが、だからと言って深入りする筋
合いはない。
と言うより、このメイドとの関係は、深入りするほど長くも濃密でも強くもないのである。
筋肉痛かいw支援
若干の違和感を残しつつも洗濯を終え、ルイズを起こして身支度を整え、朝食の席(と言っても床だが)に着く。
と、そこでまた違和感を発見した。
「……御主人様、私の食事に野菜と肉が付いているが」
「え? ……あら、ホントだわ。手違いかしら?」
最初は僅かでも待遇が改善されたのか、とも思ったが、この主人に限ってそれはないらしい。
はてな、と主人と使い魔が揃って首をかしげ、ふと周りを見回してみると、
またギーシュ・ド・グラモンと目が合った。
「……………」
「―――――」
パチ、と軽く片目をつぶるギーシュ。
―――どうやら、察するに『平民とは言え、仮にも自分と引き分けた男がうんぬん』という所だろうか。
(……妙な所で律儀と言うか、プライドの張り所を間違えているような気もするが)
「―――どうやら、奇特な貴族が差し入れてくれたらしい」
「? ふーん、ホントに奇特なヤツがいるのね」
「全くだ」
まあ、せっかくなので、ありがたく頂いておくが。
そして、時間は更に少々流れ、ギーシュとの決闘より4日目。
筋肉痛もようやく完治した朝。
洗い場に到着すると、いつもの黒髪のメイドではなく、金髪のローラというメイドがいた。
そして、黒髪のメイド―――ユーゼスは彼女が『シエスタ』という名前であることを今、知った―――が、魔法学院から
モット伯という貴族の屋敷へ奉公先を変えた(実際は強引な引き抜きに近いそうだが)、という話を聞いたのだった。
(そういうこともあるか)
人身売買まがいの人材の引き抜きなど、別に珍しくもない。
世界が違えば、多少の習慣や常識の違いなどはあって当たり前だ。
何より、周囲の人間が渋々ながらも納得しているということは、一応の正当性はある、ということである。
異邦人で平民の自分が口を出す問題でも、口を出してどうにかなる問題でもないのだ。
『銀の方舟』とやらの情報は少し惜しいが、別になければ困るという程でもない。
(そんなことより、目の前の洗濯だな)
そうして、主人から渡された洗濯物を洗い始める。
ユーゼス・ゴッツォ。この男は、かつて―――
「て、てめえ! 何様のつもりだ!! 人間を何だと思っていやがる!!」
「単なる道具……という答えでは不服か?」
―――このように言い切った男でもあった。
人間、多少環境が変わった程度では、根本は変わらないのである。
その日の昼前。
ルイズが授業を受けている横で、ユーゼスはカリカリとペンを羊皮紙に走らせていた。
「……何やってるの、アンタ?」
「レポートの作成だ」
「れぽーと?」
主からの問いに素っ気なく答えると、黒板に書かれた文字へと目を移し、それを更に別の羊皮紙に書き記す。
「『れぽーと』って、何よ?」
「報告書、研究成果の簡易的なまとめ、小論文―――呼び方は様々だがな。自分なりの『魔法』の考察、というところだ」
ルイズは、ふーん、と興味なさげに頷くと、次の瞬間には何かに気付いて顔をしかめる。
「……アンタ、まさかそれをアカデミーに持っていくつもりじゃないでしょうね?」
この使い魔を召喚したその日の晩、ルイズは『アカデミーに連絡を取ってみる』と約束していた。
……実際、長姉への手紙という形でアカデミーへ連絡を取り、今はその返事を待っているのだが。
「それこそまさかだ。……平民の素人のレポートだぞ? メイジの専門家に見せられるようなレベルには、とても達してい
ない。
あくまで『現時点でのまとめと考察』だからな、もっと知識や実地、研究、推敲が必要だ。
……どちらかと言うと、『字の練習』の方がウェイトが多いと言える」
「それもそっか」
当たり前よね、と再び興味なさげに頷き、ルイズもまた授業へと意識を移した。
教師の声と、黒板に書くチョークの音、生徒がペンを走らせる音、そしてわずかな雑談の声が、魔法学院の教室に響く。
「……………」
ふと、ユーゼスが顔を上げた。
そのまま何事か考える素振りを見せると、
「……御主人様、外出する許可をもらいたい」
無表情に、ルイズへ外出を申請する。
「? どこ行くのよ?」
「少し『そこまで』だ」
そう言って、窓の外を指差すユーゼス。
ルイズはそれを見て『森の中に何かあるのかしら?』と呟いた後、
「ま、いいけど。……昼食までには戻って来るのよ、いいわね?」
決して快く、とは言えないが承諾した。
「感謝する」
短く礼を告げ、ユーゼスは速やかに教室から出る。
そして周囲に誰もいない場所まで移動すると、脳内のクロスゲート・パラダイム・システムを起動させ、自身の周囲に虹色
がかった立方体のエネルギーフィールドを展開させた。
「……………」
時空間移動の、転移先を設定する。
目的地は、先程ルイズに申告した『そこ』―――魔法学院の周囲にある森を越えた先だった。
しえーん
だよねーw
支援
場所は変わって、魔法学院より少々……と言うには遠すぎるほど離れた地点の上空。
北花壇騎士七号こと『雪風』のタバサは、ガリア王女の裸踊りという珍妙な見世物を後にして、取りあえずの住居である
魔法学院に戻るところであった。
「あー、それにしてもケッサクだったのね、あの王女の踊り! お姉さまも『趣味が悪い』なんて言わずに、後々からかう
ために見ておけばよかったのに! きゅい!」
青い鱗の竜は、その背に主人であるタバサを乗せながらウキウキと話す。
この竜はその名をシルフィードと言い、ルイズにとってのユーゼスと同じく、タバサの使い魔である。
ただし、いくら使い魔だからと言っても、契約して間もなく易々と人語は操れない。
風の古代竜、『風韻竜』と呼ばれる伝説の幻獣であるシルフィードだからこそ可能なことだった。
なお、『伝説の幻獣』であることが発覚すると、かなりややこしい事態になることが予想されるので、シルフィードは自
分以外の人間がいるときは一切喋らせず、『ただの風竜』で通している。
このあたり、クロスゲート・パラダイム・システムを隠しているユーゼスと共通点があるかもしれない。
「それにしても、最近になってお城に現れた、あのお爺さん! ……えーと、名前はなんだっけ? ぶ、ブルブル卿?」
「ブレイン卿」
「そうそう、それそれ! いっつも黒いローブばっかり着て、なんだか怪しいことこの上ないのね! あの王女やお姉さま
を見て、『よいよい、その調子でな』とか言うし!」
「どうでもいい」
そう、タバサにとって、『自分の目的』を果たすためならば、周囲の人間など直接的に関与しない限りはどうでもいいの
である。
「……あのね、お姉さま?」
使い魔の呼びかけに、主人は答えない。
「召喚されて契約したときから思ってたけど、お姉さまは愛想がなさすぎなのね! もっと、こう、シルフィと少しは会話
を楽しむのね! ペラペラ喋りまくるお姉さまもそれはそれで違和感あるけど、だからと言って今のままでもダメだと思う
のね!
……そうだ、自分一人でダメなら、気のきいた会話が出来るようなお友達をお作りになるがいいのね! きゅい!」
「友達ならいる」
「あのキュルキュルとかいう享楽主義者のあばずれの不真面目者は、シルフィ、好きじゃありません。
じゃあ、友達がダメとなると……恋人! そう、恋人を作るべきよ! そうすればお姉さまももっと愛想がよくなって、
わたしも楽しい! 一石二鳥なのね!」
「……………」
一人で勝手に盛り上がるシルフィードだったが、タバサはローテンションであった。
「好きな男の子、いないの?」
「いない」
「だったら作るの。
……ええと、お姉さまの恋人となると……魔法学院の魔法使いたちは、みんな気取ってるからシルフィ好きじゃない
し……う〜ん……」
シルフィードは空を飛びながら、うんうん唸る。
「ああ! あの人なんかどう? あのギーシュさまと引き分けた、平民の男の人! お姉さまが初めてお付き合いするには
ぴったりじゃない? はじめは人間の使い魔なんてみっともないって思ったけど、なんか物静かで、理屈っぽくて、それで
いて変にガンコなところなんて、お姉さまに似てるような気がするし!
ちょっと年が離れすぎてる気もするけど、恋愛入門者のお姉さまは年上にリードしてもらえばいいのね!」
まくし立てる使い魔の言葉を聞き流しながら、タバサは本に目を移す。
「じゃあ今度、デートに誘いなさい。いや、お姉さまが誘ったのでは、はしたないから―――
―――――!!!??」
ビクン、と突然シルフィードの身体が硬直する。
「!?」
空中でいきなり停止したため、ガクンとシルフィードの巨体が揺れ、自然とタバサの小さな身体も大きく揺れる。
タバサは慌てて本から目を離し、自分の使い魔に呼びかけた。
「どうしたの?」
「あ、ああ……」
「しっかりして」
「で、出て来るのね……!」
「……?」
怯えた様子のシルフィードをなだめながら、何があったのかを尋ねるタバサ。
そして次の瞬間、
ヴンッ!!
赤い光と共に、『それ』が出現した。
―――『それ』は、一言で言い表すと、『骨』。
黄色い角と爪を持った、巨大な―――20メイル弱ほどの、骨の怪物であった。
「い、いやなのね……!」
その姿を見たシルフィードが、よりいっそう怯えの色を濃くする。
「アレを知っているの?」
「お、お姉さま……あれは……いけない……。う、うまく、説明は出来ないけど……あれは……出て来ちゃいけないものな
のね……!」
「……しっかりして!」
シルフィードを叱咤しながら、タバサはとにかく落ち着けるように彼女を着地させる。
おっかなびっくりシルフィードは地面に降り、タバサはその頭を撫でながら『骨』の様子を見る。
『……グォオオオオオオ……!』
『骨』が低い唸り声を上げると、腹部にある赤い光球が輝き、その輝きが左腕の爪に移る。
次の瞬間、左腕の爪は『骨』自身の体長並に巨大化し、
ドシャァアアアアアアアアアンンン!!!
近くにあった屋敷が、薙ぎ払われた。
そこから多くの衛兵や使用人たちが吹き飛ばされるのを見て、タバサは即座に決断する。
「……………」
「お、お姉さま、どこ行くのね! きゅい!」
「……アレを止める」
「ダ、ダメなのね! シルフィの感覚が言ってるの、アレは関わらない方がいいって! それにお姉さまなら、アレが簡単
に勝てる相手かどうかくらいは分かるはずでしょ!? シルフィと一緒に逃げるのね、お姉さま!!」
「見過ごせない。……待ってて」
使い魔が発する最大限の警告を押し留めて、一歩を踏み出すタバサ。
……シルフィードは、恐怖に震えながらその背中を見送ることしか出来なかった。
支援だよ
タバサは『フライ』の低空飛行を使い、高速で『骨』に接近する。
無論、一直線に向かうような愚は犯さない。
左右はもちろん、時には後ろに下がり、直線と曲線を織り交ぜながら、接近と同時に撹乱を仕掛けているのである。
『……グォオオオオオオ……!』
巨大な爪が振るわれる。
「………」
それなりの余裕を持って回避したつもりのタバサだったが、しかし、
ドガァアアアアアアンンン!!!
「…………っ!」
『骨』の爪が地面に激突した衝撃、その余波だけでタバサの小さな身体がぐらついた。
タバサは若干慌てて体勢を立て直し、更に接近―――懐に飛び込む。
「………」
その無機質な赤い眼球に違和感を覚える。
こんな幻獣は見たことも聞いたこともない。ゴーレムにしては材質が未知の物質すぎるし、かと言ってガーゴイルにして
は生物的すぎる。
……その正体はハッキリ言って気になるが、今はそんなことを考えている場合ではない。
懐の死角に入り、呼吸を落ち着けて詠唱を開始する。
「ラグーズ・ウォータル―――」
……しかし、この『呪文の詠唱』には、全ての系統魔法に共通した欠点がある。
一つは、使い手であるメイジが変わろうと、その詠唱の内容は寸分違わぬ物になってしまうこと。
つまり『詠唱の内容』さえ把握してしまえば、どのような魔法が繰り出されるのか簡単に判明してしまうのだ。
とは言え、それは魔法を使う側のメイジも百も承知であり、特に実戦派のメイジは詠唱を最小限の声量で行ったり、唇な
どの動きから悟られないように極力口を動かさないようにする訓練を行うことに余念がない。
加えて、もう一つ。魔法の詠唱の長さは、威力に比例している。
『詠唱の内容は寸分違わぬ物』である以上、これはいくら訓練してもどうしようもないことである。
……対応策としては、可能な限り早口で詠唱するしかないが、それにも限界はある。
すなわち、メイジが魔法を発動する際には、最低でも一瞬程度の隙が生じてしまうことになるのだ。
『……グォオオオオオオ……!』
低い唸り声と共に、『骨』の腹部の光球が鈍く輝き、その光は今度は左腕ではなく、両肩の角のような器官に移動した。
そしてその角は、爪と同じように巨大化し、『骨』の足下にいるタバサを、
「イス・イーサ―――、っ!!」
ドガッッ!!
刺し貫かれる、と詠唱中のタバサが思った次の瞬間、『骨』の巨体が大きくブレる。
その結果、自分に向かって伸びていた角はその狙いを大きく外し、地面を穿つに留まった。
一体何が、と思って『骨』の本体を見ると、
「きゅ、きゅい……。コイツは嫌だけど……、恐いのは嫌だけど……、でも、お姉さまが傷付いたりするのはもっと嫌な
のね……!」
シルフィードが『骨』の背中に体当たりをしていた。
(……ありがとう)
詠唱を中断するわけにはいかないので、心の中で礼を言う。
学院に帰ったら、あの子の好きなお肉を多めにあげよう―――そう思いつつ、しかし使い魔の行為に報いるためにも、今
は敵への攻撃に集中する。
「―――ウィンデ!」
ヒュゴッ!!
しえん!
つか筋肉痛に四日かかるようでは辛いぞw
タバサの得意とするトライアングルスペル、『ウィンディ・アイシクル』。
『風』2つと『水』1つの要素により、空気中の水蒸気を凝縮させて水のカタマリを形成、集めた水を数十個もの氷の矢に
凍結、そしてそれを発射する―――というプロセスの魔法である。
その威力はかなりのものではあるが、あの爪の威力からこの『骨』の体表の硬度を推察すると、この巨体を『傷付ける』
のがせいぜい……倒すことは出来ないだろう。
ならば、狙うのはあの『あからさまな部分』しかない。
ドガガガガガガガガガガガッッ!!!
これ見よがしに露出している、腹部の赤い光球。それにいくつもの氷の矢が突き刺さった。
……この『骨』が攻撃する際には、必ずこの光球が輝いている。
ならば、そこを攻撃すればあるいは―――と、なかば博打のような試みだったのだが。
『グ、ォオォオ、グォォォオォォ…………!』
『骨』の動きが止まり、身体がパラパラと灰に変わっていく。
どうやら自分の博打は成功したようだ、とタバサはホッと息をついた。
「お姉さま!」
自分の元へと降りてくるシルフィード。
タバサはほんの少しだけ、目の前にいる使い魔のシルフィードか、唯一の友人と言えるキュルケくらいにしか判別できな
いほど微かに微笑むと、その頭を優しく撫でてやる。
「きゅいきゅい。……それにしても、コレ、何だったのかしら」
少しずつ灰となっていく『骨』を眺めつつ、更に念のために距離を取りながら、シルフィードは疑問の声を上げる。
「分からないの?」
「シルフィに分かるのは、これが『いけないモノ』だってことだけなのね。何て言うか、こう―――お姉さまたちみたいな
『普通』なのとも、シルフィたちみたいな『古代種』とも違う、全然別なモノって感じなのね」
「……………」
シルフィードがそこまで言うのだから、よほど異質な存在なのだろう。
『ディテクト・マジック』でも試しにかけてみようか、とも思うが、下手に手を出せばヤブを突いてヘビを出す結果にも
なりかねない。
ここはひとまず、この『骨』が完全に灰になるのを見届けて、その後で残った灰を持ち帰るなり何なりすればいいか。
と、タバサが結論づけた、その時。
ヴゥゥウウウウウンン!!!
「!?」「きゅい!!?」
突如、『骨』の背後の空間に、赤い穴が開いた。
「……!?」
次から次に起こる事態に、さすがのタバサも訳が分からなくなってくる。
それでも彼女の冷静な部分は、発生した『赤い穴』は『サモン・サーヴァント』を使用した際に発生するゲートに似てい
る―――と、分析を続けていた。
そして『赤い穴』は急速な勢いで拡大していき―――
「きゅいぃ!!」
「っ、逃げて!」
ヴゥォオオオオンン!!!
―――タバサとシルフィードに離脱する暇さえ与えず、彼女たちごと『骨』を飲み込んだ後、その口を閉じたのだった。
その一部始終を、離れた地点からつぶさに観察していた人間がいた。
「……………」
虹色のエネルギーフィールドによって空中に浮遊する、ユーゼス・ゴッツォである。
通常のゲートとは若干異なる転移反応を検知したので、ここまで見に来たのだが……。
「アレは……並行世界を覗いていたときに見た覚えがあるな……」
確かアインストクノッヘン、とかいう名前だったはずだ。
「……それが何故ここに存在している? この世界に『監視者』がいるのか?」
あるいは、群れからはぐれた個体が、何かのはずみで転移してきたか。
いずれにせよ、少々厄介な事態になりつつある。
「……まさか、アレに対処するために私が呼び寄せられたのではあるまいな」
アインストが出現したから自分が呼び寄せられたのか、それとも自分が出現したからアインストが呼び寄せられたのか。
……タマゴが先か鳥が先か、というループに陥りそうである。
「そう言えば、アインストと戦っていたあの少女……」
名前は知らないが、見覚えのあるような気がする顔だった。
魔法学院のマントを羽織っていたし、おそらくは学院の生徒なのだろう。
「……戦闘能力は高いようだし、崩壊寸前のアインストになど遅れは取らないだろうが……」
しかし、彼女とその使い魔である青い竜が飲み込まれた空間が、マクー空間や幻夢界、不思議時空のようなものだとする
なら……。
「……見過ごすのも後味が悪いか」
仕方がない、と呟いて、ユーゼスは脳内にナノチップとして埋め込んであるクロスゲート・パラダイム・システムを最大
限に起動させる。
ナノチップサイズでは、その機能にかなりの制限がある。
故に、『それ以上の機能』を発揮するためには『召喚』を行う必要があった。
カァァァァアアアアアアアアア……!!
ユーゼスの背後に、巨大な物体が出現した。
金属で形成された、人型の赤い上半身。
巨大な人間の頭部を思わせる、球形に近い下半身。
―――デビルガンダムと呼ばれるその物体に、ユーゼスは己の肉体を同化させる。
瞬時にデビルガンダムは黒い液状に変化し、新たな別のカタチを形成し始めた。
そして青い光の結晶―――カラータイマーが虚空より現れ、人型に近いカタチの『それ』の胸部のあたりに収まる。
バチバチバチバチ……!!
銀色の身体に黒いラインが入った巨人が、誕生する。
バサッ!!
巨人が胸にあるカラータイマーを光らせると、その背中に悪魔を連想させる黒い翼が出現した。
『………ふむ、問題はないようだな』
光の巨人、ウルトラマンの力を満たした『容器』であるデビルガンダムに、自分自身がパイロット―――生体ユニットと
なることで得られる力。
これぞクロスゲート・パラダイム・システムと、光の巨人の力を融合させた新たなる神の姿。
自己再生・自己進化・自己修復の機能を備え、時の流れや因果律をも操る。
神をも超えた存在―――超神形態ゼストである。
……もっとも、実際にはこの力を以ってしても、ガイアセイバーズに破れてしまったのだが。
『さて……』
ヴゥォオン!!
空間に穴が開く。
ユーゼスが持つナノチップサイズのクロスゲート・パラダイム・システムでは、単体で時空間を超えることは出来ない。
よって、空間を超えるためにはより大規模で強力なクロスゲート・パラダイム・システムを内蔵しているデビルガンダム
を使う必要があるのだ。
ゼストは先程発生した赤いゲートの痕跡を発見し、その後を追っていく。
支援
「……!?」
赤い空がある場所。そうとしか表現の仕様がなかった。
タバサとシルフィードが『赤い穴』に飲み込まれ、思わず目をつぶって、次に目を開けたら、ここにいた。
地面はある。
だが、周囲には何もない。
木も、草も、雲も、壊された屋敷の残骸も。
あるのは赤い空と、荒涼とした地面だけだ。
「きゅ、きゅい……! し、静かなのね……」
「静か?」
「せ、精霊の声が、なんにも聞こえてこないのね。静かすぎて気持ち悪いのね……。安らぎを感じるくらいに静かだけど、
それが逆に不気味と言うか……」
どうやら、本格的に『自分のいた場所』とは違う場所のようだ。
どうやって脱出すればいいのか、と考えようとするタバサだったが、そこで重大なことに気がついた。
あの『赤い穴』に飲み込まれたのは、自分と、シルフィードと、そして灰として崩れかけた『骨』。
自分とシルフィードは、ここにいる。
ならば、『骨』は―――?
「きゅい!」
タバサが周囲を見回すよりも速く、彼女のマントがシルフィードが咥えられ、持ち上げられる。
……驚きはするが、それで使い魔を咎めたりはしない。
なぜなら、咥えられながら大急ぎでこの場から離れていく視点から、急速な勢いでその身体と赤い光球を再生させていく
『骨』が見えたからである。
「………!!」
出現した時に見た赤い光と、ここに広がる赤い空から考えるに、どうやらここは『骨』のテリトリーらしい。
(勝てるの……?)
戦いになれば、この『骨』はおそらく本領を発揮するだろう。つまり先程よりも強力になっている。
しかも、首尾よく倒せたとして、『この場所』から『元の場所』に戻る方法も、その手掛かりすら分からない。
(こんな所で……!)
ギリ、と奥歯を噛むタバサ。
生きる目的も果たせず、こんな……どことも知れぬわけの分からない場所で、自分は終わるのか。
自分自身に課せられた運命を本格的に呪い始めたタバサだったが、その思いは十秒もしない内に掻き消える。
驚くことばかりだった、この一連の事件。
その最大の驚愕が、目の前に現れたのだから。
カッッ!!
赤い空間に、超神ゼストが現れる。
ゆっくりと周りを見ると、すぐ近くには再生を終えたばかりのアインストクノッヘン。少し離れた地点には、青い髪の少
女とその使い魔である青い竜。
『………』
ゼストはクノッヘンの方に向き直ると、無造作に歩みを進めていく。
『……グォオオオオオオ……!』
唸りを上げるアインストクノッヘン。
タバサに対して何度かそうしたように、左腕の爪を巨大化させて自身の『敵』へと振るう。
それに対してゼストは、右腕を使ってその爪を弾き、
ドガァァアアアンッ!!
『!』
『!?』
勢いあまって、弾くどころか左腕を丸ごと吹き飛ばしてしまった。
しかしクノッヘンはまるで痛覚など持ち合わせていないかのように、今度は肩にある角を伸ばしてくる。
ヒュッ!
―――その攻撃を回避しながら、ゼストは……ユーゼスは自身の力について考えていた。
(……強力すぎる……!)
先程の爪を弾いた一連の動作は、本当に『弾くだけ』のつもりだった。
今の回避にしても、これほどスムーズに回避できるのはおかしい。
考えられる線としては―――
(……ルーンか。おそらくデビルガンダムを『兵器』として認識しているな)
元々デビルガンダムは正式名称をアルティメットガンダムと言い、ライゾウ・カッシュ博士が望んだ『地球環境を再生す
る機能』と、自分が望んだ『時空間を移動する機能』をあわせ持つ機体だった。
決して最初から『兵器』として開発したわけではないのだが、やはりその性質上『兵器』というカテゴリーに分類される
ようだ。
そして、ルーンの効果による身体機能の上昇。
『デビルガンダムの生体ユニットは強靭な肉体を持つ者でなければならない』という東方不敗マスターアジアの理論は、
あながち的外れでもない。
自分の肉体をパーツとするのだから、強靭であればあるほど良いに決まっている。
その上で更に女性であれば、三大機能である自己再生・自己進化・自己修復もより強力になるのだが―――まあ、それは
この際どうでもいい。
とにかく結論としては、今の超神ゼストはガイアセイバーズとの戦闘時より強力になっている、ということである。
(……手早く終わらせるか)
バリィ……ッ!!
右手にエネルギーを集中させ、腰のあたりに構える。
見ると、クノッヘンは吹き飛ばされた左腕を、その断面から徐々に再生させているところだった。
(……まるでDG細胞だな)
そのような感想を抱くが、アインストの肉体構成などに興味はあまりない。
今、自分の目の前にいるのは、ただの目障りな『敵』である。
シュドッ!! ドガァァアアアアアアアアンン!!!
逡巡などは全くなく、ゼストは右手の光球を『敵』にぶつけてその身体を爆散させたのだった。
おかしい。
自分は確か、昨日づけで魔法学院のメイドを辞めて、今日からモット伯の屋敷で働く(どのような『扱い』を受けるのか
は、大体察していた)はずだったのに。
気が重いけど給金は今までの3倍だし、故郷のタルブの村では弟や妹たちが、お腹を空かせたヒナ鳥のごとく自分の仕送り
を待っている。
8人兄弟の長女ともなると、こういう時に責任が圧しかかってくるのである。
だと言うのに。
「……………」
シエスタは混乱していた。
さあとうとうモット伯のお屋敷が見えてきた、という時に、いきなり骨のバケモノが現れてそのお屋敷を木っ端微塵に壊
してしまった。
遠くからだったのでよく分からないが、誰かメイジが現れて骨のバケモノと戦い、バケモノの動きを止めた。
そうかと思ったら、いきなり空に赤い穴が開いて、メイジとその援護していた青い竜、そして骨のバケモノを消してし
まった。
そのまましばらく呆然としていると、また空に穴が開いて、中から銀色の巨人と、さっき消えてしまったメイジと青い竜
が現れた(角度の問題から、シエスタは超神ゼストがハルケギニアにおいて最初に出現するシーンを目撃していない)。
(……わけが分からないわ……。けど……)
あの銀色の巨人。
メイジと竜が着地するのを見ると、全身を発光させて消えてしまったが、あの存在にシエスタは心当たりがあった。
自分が生まれる前に死んでしまった曽祖父から伝え聞いたとされる、おとぎ話。
人々が持てる力の全てを出し尽くし、それでもどうにもならない程の強力な敵が現れたときにやって来る、光の巨人。
「……ウルトラ……マン……?」
シエスタは襟元に留めてある流星のマークを軽く握りながら、銀色の巨人へと思いを馳せる。
支援ー
「……ふむ、やはり巨大なものでは小回りが利きませんね……」
ロマリア教皇ヴィットーリオは、召喚した自身の使い魔―――ヴァールシャイン・リヒカイトを通じて、青い髪のメイジ
と、ヴァールシャインより生み出した『骨のような幻獣』の戦いを見ていた。
使い魔とメイジの感覚は、繋がっている。
よって、その繋がりをコントロールすれば、ヴァールシャインを中継点として『骨のような幻獣』の視点を見ることも可
能なのである。
「それにあまり大きすぎるものですと、ヴァールシャインも消耗するようですし……」
召喚された際にボロボロだったヴァールシャインは、いまだ完治していない。
それどころか新たな個体を生み出すと、より損傷が酷くなっていく。
『ヴァールシャインの空間』の展開も、あまり良い影響は与えないようだ。
「焦りは禁物、ということですか。しかしあまり悠長にやっていてもいけません。……そうですね、ここは巨大なものでは
なく、小さな―――人間ほどのサイズの個体を、複数生み出してみましょうか」
それに、出現させた地点もまずかった。
ロマリアとしては大して重要でもないゲルマニアや、国王が今のジョゼフT世に変わってから妙にキナ臭くなったガリア
あたりならともかく、トリステインというのは良くない。
あの国は後々、役に立ってもらわなければならないのだから。
「出現地点にある程度のコントロールは利きそうですが……ふむ……」
ならば、次はどこに出現させるべきか。
出現させても大して問題はなく、むしろ出現させた方が良く、出現させた個体の能力も測れる地点。
「……アルビオンあたりにでも出してみますか」
ちょうど内乱の真っ最中であるし、戦いには事欠くまい。
レコン・キスタという集団も、エルフを倒して聖地を取り返そうという理念自体には理解も共感もするが、そのやり方に
問題がありすぎる。
エルフを倒すためには『虚無』が必要不可欠であるのに、『虚無』の担い手である可能性を持つ、王家の血を引く者を殺
してどうしようというのか―――まあ、これは知りようのない情報ではあるが。
それを差し引いても、今までのアルビオン王国、ひいてはハルケギニアの歴史や伝統を真っ向から否定するような連中で
ある。
百害と一利が同時に存在するような集団だが、百害を除くことと一利を得ることを天秤にかけるとするなら、前者を取る
のは当然だ。
「今更、『彼ら』を投入したところで、大勢に変化があるとは思えませんが……」
何しろ、敵は5万の兵。
ちょっとやそっと数を減らしたところで、どうにもなるまい。
何とかしてやりたいとも思うが、あまり数を出しすぎるとヴァールシャインが本当に『崩壊』してしまいかねない。
「まあ、しばらくは『実験』に徹するとしましょう」
そうして、ヴィットーリオはヴァールシャインからどのような個体が生成可能なのか情報を引き出すため、彼が安置され
ている部屋へと向かう。
「……修正する……世界を……静寂……の……」
自分の思考に、僅かずつではあるが雑音のようなものが混ざりつつある、とは気付かないままで。
「……『始まりの地』に、未だ人間が存在していなかった時、『思念体』が命の種子を飛ばした」
「………」
「その種子は銀河を超え、次元の壁を超え―――多くの世界へと散っていった」
「………」
「数多くの世界に存在する『人間』の姿形が同一なのは、その大元が同一だからじゃろうな」
「……ということは、このハルケギニアにもその『種子』とやらが飛んできたのか?」
「可能性はある。
……そして、その種子から生まれた生命体たちを監視することを目的とするのが、奴らじゃ」
「ほう……」
テーブルを挟み、椅子に座りながら会話するガリア王ジョゼフと黒いローブに身を包んだ―――ダークブレインの仮の姿
である―――老人。
老人は今、ブレイン卿と名乗ってグラン・トロワに住み着いていた。
「あの『監視者』たちは、育った生命体が宇宙に『不適切』であると判断した場合、その生命体を排除するように仕組まれて
おる」
「では、ハルケギニアの人間たちは『不適切』だと? ……まあ、言われてみれば思い当たる節がないでもないがな」
ジョゼフがハルケギニアの貴族たちの振る舞いを思い返していると、ブレイン卿から訂正が加えられた。
「いや、アレはどちらかと言うと、その『監視者』のはぐれ者―――というところじゃな」
「はぐれ者?」
「そう。大方、何かの手違いかトラブルで、次元の狭間にでも押しやられた個体が、偶然この世界に転移してきたとワシは
予測するが」
髭を撫でつつ、自分の考えを述べるブレイン卿。
「アレもワシらと同じく、古(イニシエ)の……」
小さく漏らした声だったが、それをジョゼフは聞き逃さない。
「…ほう、ほうほう。聞いたぞ、今のセリフ。―――ふむ、薄々ではあるが、お前の正体が読めてきた」
「……なかなか耳ざとい男じゃな、お前は」
ブレイン卿はそんなジョゼフに感心するが、当のジョゼフはそんなことには構わずにブレイン卿の―――ダークブレイン
の能力について話してきた。
「しかし、それにしても凄いな、お前の『暗邪眼』とやらは! ガリアからトリステインまでの距離をものともせず、その
目に遠く離れた景色を映すのだから!」
「……単純な距離程度なら、大して問題でもないわい。しかも同じ大陸の中じゃしな」
「ははは、そうか、大したことがないか!
……いや、お前にとっては大したことはなくても、俺にとっては『大したこと』でな。お前の視界に俺の視覚を繋げても
らうことで、俺もまた世界を看破できる。これは感動ものだぞ!
……いや、お前を召喚してから、俺は感動し通しだがな!」
興奮するジョゼフを冷静に見ながら、ブレイン卿は淡々と返答していく。
「―――ワシが本当に『世界を看破』すれば、お前の脳なんぞ一瞬でパンクするわい」
そんなブレイン卿の言葉にも、ジョゼフは『そうか、そうか』と愉快げに応えるだけである。
(……この男……)
なかなか尺度が測りにくい、と『ブレイン卿』ではなく『ダークブレイン』として考察する。
「それはそうと、お前の『敵』とやらに受けた傷はどの程度まで回復したのだ?」
「……そうそう簡単に治るものではなくての。今のところ、回復度合は―――3割、と言ったところか」
それを聞いたジョゼフは、うーむ、と唸る。
「3割か……。……ふむ、まあ、そう焦ることでもないな。何事も、一気にやってしまっては面白味に欠けてしまうからな」
まるで玩具や歌劇を楽しみに待つ子供のようである。
「おお、そうだ、あの赤い世界に現れた銀色の巨人! あれも気になるな! 教えてくれ、ダークブレイン!」
「……アレについては、ワシも推測が多くなってしまうんじゃが」
どうも自分が戦ってきた『光の巨人』とは、タイプが違うようである。それに妙な能力も付随している。
しかし、当面の『協力者』に問われたからには答えなければならないので、ブレイン卿はとりあえず自分の知っている
『光の巨人』についての情報をジョゼフに話すのだった。
アインストと戦闘を行った、翌日の朝。
今日も早朝から洗濯を行うため、ユーゼスは洗い場にやって来た。
水が冷たいな、などと思いつつ、ジャブジャブと主人の下着を洗っていると、
「おはようございます、使い魔さん」
もう聞こえないはずの声が、横から響いてくる。
見ると、そこには黒髪のメイド―――シエスタが、相変わらず大量の洗濯物を抱えて立っていた。
「……勤め先が変わった、と聞いたが」
「あ、はい、そうなんですけど、そのお屋敷がバラバラに壊されちゃったんで……」
仕方がないので学院に戻ったら、
『じゃあ今まで通りにここで働きなさい。……それと、君が見たという“骨のバケモノ”については、なるべく他言しない
ように。無用な混乱を招きかねんからな』
と、学院長であるオールド・オスマンに言われてしまったのである。
「別のお勤め先も見当たらないので、お言葉に甘えることにしました」
「そうか」
意外とアバウトな組織だな、とユーゼスは思った。……が、たかがメイド一人が辞めようが雇われようが、自分には大し
て関係もない。
無言で洗濯を続けるユーゼスの横で、シエスタもまた黙々と洗濯をこなしていく。
魔法学院の、新たな一日の始まりである。
以上です。
ちなみにシラカワ博士は、なーんにもしておりませんw
しかし、シルフィードのセリフって、書くのは楽しいけどかなり難しいですなぁ。ただ単純に語尾に『〜のね』を付けれ
ば良いって物でもないし、調整に苦労しました。他の皆さんはよく使いこなせるな、と感心しきりです。
……しかし、書いてる途中で思ったのですが、ユーゼス・ゴッツォと『恋愛』って、『体力』『腕力』以上に彼のイメー
ジに合ってないような……。
……………な、何とか……なる、かな?
それでは、支援ありがとうございました。
ラスボスの人GJ!
筋肉痛に苦しむラスボスwwwワロスwww
次回に超wktk。
お爺ちゃん見た目が若くなってたのに4日も筋肉痛になるなんて・・・
まぁ真の年よりは運動から日を幾つか空けてから筋肉痛になるからまだ若い証拠と言えるか
それはそうと乙ー
パイロットいらんからエヴァの四号機召喚とかないかね。
ラスボスの人、乙……難儀な状況になってきましたな。
波動の人、乙。シャスタのさくら化が進んでますね(ナムカプのさくらは可愛いアホの子でしたな)。
リュウの人柄は誠実だから……オマチさんの男を見る目はあるな。
>>667 エヴァもスレが有るけど住人が攻撃的で過疎ってるんだよなぁ
スレ主以外のssも登録されんし
シャスタだと!?
これまた新しい
>>668 でもリュウはホームレスなんだ・・・。はたして見る目があると言えるのかw
シェスタ魔改造って時点で読む気うせる
今までカスSSしか無いし、これからもゴミSSなんだろ
>>672 毒吐きは避難所の該当スレでヤレ、ヴォケ
波動は文章が少し未熟だが話は面白いから十分読める
それに最初に比べたら文章も良くなってきてる
次回も楽しみにしてますよ
しかし筋肉痛には笑ったwwww元ラスボスなのにwwwww
狼の人、波動の人、ラスボスの人乙でした。
シルフィああ見えるけど実際は年の差半端ないぞw
ラスボスを読んでると、どうしてもユーゼスの脳内絵がスパロボの仮面被った奴に変換されてしまうw
>>671 逆に考えろ。その生活力の高さを見抜いたんだ。
タイラントを召喚すれば、もれなくルイズ達の街はバイオハザード劇場になります
朱雀城ってゴウケンの持ち城だったんだろうか?んで受け継いだんだろうか?
壊しても罪に問われてないみたいだし、戦ったあとトンカントンカン直してるんだろうかw
元の世界に連れてっても暮らすところはあるんじゃねw
>>677 おマチさんも苦労人だったから
無意識のうちに何か妙なシンパシー感じたのかも
681 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/30(日) 11:31:11 ID:KzCMpeMu
ん?ここはどこだ?俺は確か今日が最後だと思って
レザーを付けて男を漁りに出掛けたはずなんだが…
>669
あれは基本的に個人の作品発表スレ&まとめだぞ
系統的にはベイダーとかと同じ
他の人のが登録されるとか見当違い過ぎる
>気になったのだが、隆は童貞なんだろうか。
無印ストリートファイターの頃に恋人を捨てて戦いの旅に出るリュウの販促マンガが描かれてる
まあ、無かった事になってるけど
>>681 くにへ かえるんだな おまえにも かぞくが いるだろう・・・
好きだった作品が撤退したと思えば、期待の作品が次々と……。
復活の兆しも見えてきたんじゃあなかろうか?
ゼロ使のノボルお得意の鬱展開はまだかね?
ノボルの得意技はおっぱいだろ、Jk……
>くにへ かえるんだな おまえにも かぞくが いるだろう・・・
「男狩り」のレザーモヒカン男の凄惨な最期を知ってるだけにちょっと笑えなかった
>>689 ノボルはエロゲのシナリオライターもやっててだな・・・・・・・
そこで魔界天使召喚ですよ。
ロード=ジブリールとな?
ホニャララ天使を召還してルイズが魔界天使になると申したか。
シャナ召喚でくぎゅくぎゅコンビで使い魔っていうのは面白そうだな
>>690 あいつが召喚されたらどうなるんだろw
学院で連続男性強姦殺人事件が勃発、それを調査していたルイズは犯人が自分の使い魔である事を知ってしまう
正体が知られた事を知って使い魔は四つん這いになって尻を差し出し、ルイズのその求めに応じ
杖を彼の尻の穴に刺しこみエクスプロージョンを発動させた……
嫌すぎるなw つーか木っ端微塵になるwww
>>688 鬱と言えば榊一郎だろ
……鬱と言うかグロか?
キミボクで学園に取り込まれるルイズとかやれそうだな〜〜とか思ったり思わなかったり
タバサが取り込まれたら悲劇だけど
主に住人の二人と一体以外が亡霊と妖怪的な意味で
>>697 鬱と言えば卵王子2巻だろ
文章だけで凹んだのあれが初めてだった
>>695 ほい、
虚無と炎髪灼眼
2話でよけりゃ、まとめへどうぞ
卵王子は古いから知ってるやつすくないんじゃね
ははは、卵王子の6巻で撃沈した記憶が懐かしいぜ。
>>701 HAHAHA俺なんか3巻でも大泣きしたZE…パム…orz
中学校の図書室に全巻揃ってましたが何か?>卵王子
風の大陸も当時最新の巻まであったなー…あとアルスラーン戦記と異次元騎士カズマとクラッシャージョウ。
途中でハードカバーのサイボーグ009も入荷されたなぁ。
もう10年以上前か…。
冴木忍作品からなら、星の大地のアゼルを召還してやってくれ。
>>635 漫画版ではチュンリーも気のあるかのような感じだったし
RYU FAINALではサガットの助けた兄妹の妹とも割りといい雰囲気じゃなかった?
最初に読んだラノベが星の大地な私が来ましたよ。卵王子は最終的に救いがありました。
冴木忍は登場人物みんな必死になって生きてるのにあの展開だから、セカイ系の欝とはまたベクトルが違うんだよな。
避難所の考察スレや感想スレでやらないか?
708 :
705:2008/11/30(日) 14:01:54 ID:6TqnI7z1
ごめんなさい、ちゃんとかいてましたね
ちゃんと読まず脊髄反射で書いてしまいました、ごめんなさい
ただそれだけもてれば十分では?
作者がやる気なくなったから打ち切りってどうよ、「異次元騎士カズマ」
それはともかく、封印とくまでは少し小剣の腕が立つ平民だからなぁカイルロッド
まあ平和な生活満喫するとは思うが
むしろイルダーナフ召喚とか
関係無いけど「るくるく」よりるく召喚ネタを書こうとして挫折
あの連中のあの連中っぽさを出すのに失敗
帰ろうと思えば簡単に帰ってしまいそうだし
こんにちは皆さん、相変わらず毎日良作が投下されていてにぎやかでいいですね。
では、私もささやかながら仲間入りをさせていただきたいと思います。
よろしければ14:15より投下開始いたします。
>>697 「3人と1体以外」でげしょ。ヒムリール(式神)を勘定に入れたら2体か。
>>698 もういないミランシャをさがす辺りでぼろぼろ涙こぼした覚えが……
無天幻想憚とか主役2人以外全滅エンドで救いなさ過ぎで切ないぜ
>>710 おk。事前支援・・・・
さるさんがこわいけどね
>>711 ラスト「ぼく、みんな大好きだよ」は文章思い出すだけで今でも涙流れます
>>710 「ウルトラ五つの誓い」その1!「ウルトラ五番目の使い魔」を全力で支援する!
支援はいるかい?
第24話
地球へ!!
彗星怪獣 ガイガレード
超巨大天体生物 ディグローブ
大ダコ怪獣 タガール
ウルトラマンメビウス
ウルトラマンヒカリ 登場!
ゾフィーの命を受けて、ウルトラマンメビウス、ウルトラマンヒカリの二人の戦士は、M78星雲を遠く超えて、
懐かしい星地球のある太陽系へと、再びやってきていた。
「海王星軌道を通過した。ここまで来たら、もう地球はもうすぐだ」
太陽系内に入ったために速度を落とした二人のウルトラマンは、かつてゾフィーがタイラントと戦ったことも
ある青い惑星のそばをゆっくりと通過した。
まだ、このあたりには地球人はほとんど訪れたことはない。しかし、あと何十年、何百年か後には人類も
自在にこの星の海を駆ける日が来るだろう。彼らはそう信じている。
やがて、天王星軌道も通過し、特徴的な巨大な輪を持つ惑星土星を過ぎ、太陽系最大惑星、木星のある
空域に彼らはやってきた。
「ここから先は地球人の領域内だ。見つかって騒ぎになっても困る、地球につくまでは彼らの目は避けていこう」
ヒカリがメビウスにそう提案した。
「わかりました……おや、ヒカリ、あれはなんでしょう?」
メビウスの指した先には、木星のそばを、その衛星とは違うなにか巨大な物体、大きさは小惑星規模で、
ガスの尾を引いていることから彗星のように見えるなにかが通り過ぎようとしている姿があった。
「あれは、恐らくオオシマ第4彗星だ。メビウス、お前もGUYSの資料で見たことはないか?」
「思い出しました。以前、ザムシャーの乗ってきたオオシマ彗星や、僕の破壊したオオシマ彗星B群の兄弟星と
言われてる、新彗星の一つですね」
かつて地球でGUYS隊員、ヒビノ・ミライとして働いていたころの記憶から、メビウスはそれの正体を知った。
また、ヒカリもかつて地球にいたころから、元GUYS隊長セリザワ・カズヤと同化して行動していたから、
彼の持っていた知識もあって、メビウスには心強い限りである。
「そうだ、前の二つと違って木星軌道を通過した後、太陽系外へ去っていく軌道を取っていたから、防衛の
観点からはあまりかえりみられてなかった星だ」
地球に影響が無いのであれば、GUYSが取り組む必要もなかったというわけだ。
思わぬ天体ショーを見物した後、二人は地球にもっとも近い惑星、今は基地建設が大々的に推し進められ、
スペシウムをはじめとする各種鉱物の採掘もさかんになっている赤い星、火星へと向かった。
だが、飛び続けるうちに、彼らは異変に気がついた。
木星を飛び立って以降、はるか後方に置き去りにしてきたはずのオオシマ第4彗星が後ろからぴったりと
くっついてくる。
「メビウス、気づいているな?」
「はい、あれはただの彗星ではないようです」
自然の彗星が勝手に軌道を変えるなどありえない。それに、ウルトラマンの速度についてこれるわけが無い。
このまま、この軌道であの彗星が進んだとすれば、その先には地球がある。
メビウスとヒカリはうなづきあうと、速度を緩めて、彗星と平行になるように飛んだ。
間近で真横から見ると、オオシマ彗星はとてつもなく大きかった。なにせ小惑星規模である、ウルトラマンと
いえども象とアリのようなものだ。もしこれが万一地球に衝突でもしようものなら天文学的な被害が出るだろう。
そして、遠目では彗星を覆うガスによって分からなかったが、近くからガスを透かして見て信じられない
ことが分かった。小惑星規模の丸い胴体から前方に向かって突き出たトカゲのような顔。
"この彗星は生物だったのだ!!"
「そんな、彗星が超巨大な怪獣だったなんて」
驚きを隠せずにメビウスは言った。宇宙怪獣は多々いるが、天体規模のものとなるとごく少数でしかない。
しかし、現実に目の前にいる以上、受け入れなければならない。
「落ち着けメビウス、こいつがなぜ進路を変えたのかはわからんが、どのみち地球に向かわせるわけにはいかん。
この規模では、GUYSスペーシーのシルバーシャークGも通用するかわからん。ここで食い止めるぞ!」
「はいっ、ですが、どうやって?」
普通の怪獣ならメビウスも躊躇しないが、相手はケタ違いに大きい。
こいつの名は【超巨大天体生物 ディグローブ】、宇宙空間を回遊する、文字通り星並の大きさを持つ怪獣だ。
「倒せなくとも、進路を変えさせることはできる。メビウス、奴の頭を狙うぞ」
ヒカリは、怪獣を刺激して、その進路を変えさせようと考えた。メビウスも、それに応え、巨大怪獣の目の前へと
飛んでいく。しかし、やはりでかい。クジラの前のプランクトンもこんな気持ちなのだろうか。
「奴の額を狙うぞ」
「はい」
相手が大きすぎる以上、殴ったりしても効果はないだろう。ならば、二人の光線技を集中させれば、虫眼鏡
で日光を集めた程度は熱がらせられるかもしれない。
メビウスとヒカリは、それぞれの必殺光線の構えに入った。
だが、その瞬間、メビウスの視界を突如として影が覆った。
「!?」
はっとして見上げたメビウスに向かって、何かが弾丸のように突っ込んでくる!
「メビウス、危ない!!」
ヒカリがメビウスを突き飛ばした次の瞬間、メビウスのいた空間を猛烈な勢いで岩のような物体が通り過ぎていった。
しかし、そいつはすぐに反転してくると、再びメビウスとヒカリに向けて突っ込んできた。
「あれは、怪獣!?」
それは全身が岩石のように強固な外殻で覆った、見たこともない怪獣だった。
「くっ!」
とっさにメビウスは右手を左腕のメビウスブレスに当て、怪獣に向かって矢尻型の光弾を放った。
『メビュームスラッシュ!!』
それは突進してくる怪獣の頭部を直撃して派手に火花を散らせた。が、爆炎の中からそいつは無傷で現れて、
メビウスへと激しくぶつかった!!
「うわぁっ!!」
直撃されたメビウスは、きりもみしながら彗星の上、すなわちディグローブの上へと落下していった。
支援させてもらうぜ!
「メビウス!!」
墜落していったメビウスを追ってヒカリもディグローブの上、大体頭の上あたりになろうかというあたりに
着地し、怪獣もメビウスとヒカリの前へと降り立ってきた。
この怪獣は【彗星怪獣 ガイガレード】、全身が鉱石のように硬質な、宇宙空間を超高速で飛行可能な
宇宙怪獣の一種だ。
着地したガイガレードは、手足を納めた飛行形態から、太い手足を持ち、地面の上で戦う通常形態へと変形した。
「大丈夫かメビウス?」
「大丈夫です。心配ありません!」
元気良く答えたメビウスは、すっくと立ち上がると、ガイガレードに向かって構えをとった。
「どうやら、こいつが番人のようだな」
ヒカリの言うとおり、ガイガレードはディグローブに攻撃を仕掛けようとしたとたんに襲い掛かってきた。
こいつを倒さない限り、ディグローブの進路は変えられそうもない。
「やりましょう、ヒカリ!」
「よし、いくぞメビウス!!」
二人のウルトラマンは、凶暴なうなり声を上げるガイガレードへ向けて、果敢に挑んでいった。
一方、そのころ地球では。
東京湾上空を、人類の地球防衛の要、CREW GUYS JAPANの誇る戦闘機、ガンウィンガーが、翼にまとった
炎のシンボルを雄々しく閃かせて飛んでいた。
「こちらガンウィンガー、現在東京湾上空NN地点を飛行中、怪獣の動きはどうだ?」
ガンウィンガーのコクピットから、現CREW GUYS JAPAN隊長、アイハラ・リュウの声が響いた。
〔現在、怪獣はGUYSオーシャンの攻撃により浮上中、まもなく顔を出すはずです〕
地球では、エンペラ星人の脅威が去った後、一応の平穏は戻っていたが、それまでいた怪獣がいきなり
いなくなる訳もなく、その余波のようなものか、散発的ではあるがときたま怪獣が出現して、GUYSは
その処理に当たっていた。
やがて、それまで鏡のように滑らかだった東京湾の海面が泡立ち、タコ焼き屋ののれんにでも書いて
いそうな真赤な体をしたタコの怪獣が現れた。
「こちらガンウィンガー、怪獣を確認した。データを送ってくれ」
〔ドキュメントZATに記録を確認、大ダコ怪獣タガールです。記録では、過去に大ガニ怪獣ガンザと戦って
敗退した後、行方をくらませています。足に生え変わった後が確認できますから、恐らく同一固体では
ないかと思われます〕
CREW GUYS JAPANの基地、フェニックスネストからの新人オペレーターによる報告を受けて、リュウは
コクピットで不敵に笑った。
「性懲りもなくまた出てきたってわけか、おもしれえ、焼きダコにしてやる!」
だが、そのときタガールの背後の海面から、ガンウィンガーのGUYSオーシャン版機、シーウィンガーが
波を蹴立てて、己が守護する大海と同じ色をした機影を現した。
「まてよリュウ、追い込み漁だけやらせて獲物を独り占めなんてさせねえぜ」
それは、GUYSオーシャン隊長、勇魚の操る機体であった。
彼とは、かつて宇宙有翼怪獣アリゲラが地球に襲来したときに共同戦線を組んだ仲であり、パイロットしての
腕前はGUYSメンバーにも勝るとも劣らない。
シーウィンガーは、タガールが吐き出してくる黒い墨攻撃をなんなくかわすと、ガンウィンガーに並んできた。
支援ッッッ
支援
「久しぶりだな、勇魚隊長。じゃあ海らしく、魚突きといこうか」
「面白い、一番銛はゆずらねえぜ」
リュウと勇魚はコクピットの中で、ニヤリと笑った。
そして。
「メテオール、解禁!!」
たちまち、ガンウィンガーとシーウィンガーの機体が金色に輝きはじめる。
これが、ガイズマシンの切り札、超絶科学メテオールを発揮する形態、マニューバモードだ。
「スペシウム弾頭弾、ファイアー!!」
「スペシウムトライデント!!」
ガンウィンガーから4発の大型ミサイルが、シーウィンガーから2発の金色に輝く三叉の矛がタガールの
頭部へ向かって叩き込まれた。
両方とも、火星の物質スペシウムを利用して作られた兵器で、理論上ウルトラマンの光線と同等の
威力を持つ、そんなものを総計6発も叩き込まれては、鈍重な大ダコ怪獣に助かる道があろうはずもない。
連続した爆発がタガールを次々と襲う、弾力性に優れたタコの体とて、サンドバッグを突き破るヘヴィ級ボクサーの
マシンガンパンチのような攻撃に、頭部を黒焦げにして、ズブズブと東京湾の底へと沈んでいった。
「怪獣殲滅完了、相変わらずいい腕だな勇魚」
「お前こそ、隊長に就任しても腕は鈍っていないみたいだな。あとの始末はGUYSオーシャンが引き受けた、
ご苦労だったな」
「なんの、久々の共同作戦、悪くなかったぜ。じゃあ、また会おうぜ」
二人は機体を寄せて敬礼しあって別れた。
だが、フェニックスネストに戻ったリュウを待っていたのは、ねぎらいの言葉ではなく、慌てふためいた
トリヤマ補佐官の叫びであった。
「あっ、リュウ隊長! たった今火星の観測ステーションからの報告で、木星軌道を通過中であったオオシマ第4彗星が
進路を変えて地球に向かっているそうですぞ!」
この人は、旧GUYSの時代からリュウとやってきた仲だが、リュウがあのころからだいぶ成長したのに比べて、
非常時になると慌てふためく癖は治っていないようだった。
「なんだと、だがGUYSスペーシーは迎撃準備をしているんじゃないんですか?」
「いやそうなんだが、いやいや、とにかくこれを見てくれ!!」
作戦室のスクリーンに、観測ステーションが捉えたオオシマ第4彗星の映像が映し出され、やがてそれが
拡大していくにつれて、その彗星自体が超巨大な怪獣であること、そしてその怪獣の上で怪獣と戦っている
メビウスとヒカリの姿を見て、リュウは驚愕した。
「ミライ! セリザワ隊長!」
メビウスとヒカリは、ガイガレードの強固な外殻と、強力なパワーに苦戦していたが、チームワークを駆使して
互角に渡り合っていた。
「テヤァ!!」
二人のダブルキックがガイガレードの顔面に炸裂する!!
「テヤッ!!」
さらに、振り下ろされてきた腕をかわして、その腹に正拳突きをお見舞いし、返す刀で二人でそれぞれ両腕を
つかんで、息を合わせて思いっきり放り投げた!!
「セヤァッ!!」
ガイガレードはディグローブの上をゴロゴロと何度も転げまわった。
過去に地球でもボガールとの戦い以来、幾度も力を合わせて怪獣と戦ってきた二人は、それぞれの隙を
補い合い、2人分以上の力を発揮していた。
だが、ガイガレードもただでやられるつもりはないようだった。
怒りの咆哮とともに起き上がってきたガイガレードの腹に当たる部分がパクリと開いて、ブラックホールのように
揺らめく穴が見えたかと思うと、そこから無数の岩石弾がメビウスとヒカリに向かって放たれた。
「ウワァッ!!」
ふいを打たれたヒカリは岩石弾を受けて吹き飛ばされた。
さらに、弾丸はメビウスにも襲い掛かってきたが、メビウスは両手を前にかざし、メビウスの輪の形をしたバリヤーを
目の前に作り出した。
『メビウスディフェンスサークル!!』
岩石弾はバリヤーに当たると、粉々に砕け散った。
そして、その間に体勢を立て直したヒカリはメビウスの頭上を飛び越え、ガイガレードにジャンプキックをお見舞いした。
「テヤァッ!!」
強烈な一撃に、ガイガレードはのけぞって、そのまま背中から倒れこんだ。
「メビウス、今だ!!」
「はい!」
ヒカリの声に応え、メビウスは倒れてもがいているガイガレードに駆け寄ると、その尻尾をつかんで、ジャイアントスイングの
要領で思いっきり振り回して、投げ捨てた。
「ダアッ!!」
ディグローブの上に勢い良く投げつけられたガイガレードは、運動エネルギーの法則にしたがい、その外殻でさえ
耐え切れないほどの衝撃に全身を打ちのめされた。
だが、それでも奴はしぶとく起き上がってくる。
メビウスとヒカリは一瞬目を合わせると、メビウスは左手のメビウスブレスに手を添え、ヒカリは右手のナイトブレスを
天にかざした!!
メビウスブレスから金色の光がほとばしって、メビウスの頭上にメビウスの輪のマークが形作られ、ヒカリのナイトブレスに
稲光のようなスパークが輝く。
そして二人は同時にその腕を十字に組み、必殺の光線を放った!!
『メビュームシュート!!』
『ナイトシュート!!』
金色と青色の光線が吸い込まれるようにガイガレードの腹の穴へと撃ち込まれていく。
次の瞬間、ガイガレードの体が硬直し、わずかにバチバチと火花を散らせた。
刹那。
ガイガレードは空気を入れすぎた風船のように内側から破裂し、紅蓮の爆炎とともに微塵の欠片となって飛び散った!!
「やった!」
「ああ、やったな、メビウス」
「はい、あなたのおかげです、ヒカリ」
勝利、その喜びを二人は公平に分かち合った。
二人とも見たこともない怪獣であっただけに、中々に手こずらされてしまった。もし一人だけであったら、負けない
までもさらに時間とエネルギーを浪費してしまっただろう。
支援。
「そうだ! こいつの進路を変えなくては」
怪獣に関わって随分時間を浪費してしまった。地球に影響が及ぶ範囲に入る前にこの巨大怪獣の進路を
変えなくてはならない。
二人がそううなづきあったとき、突如地面、いや、彼らの乗っている巨大怪獣の上が地震のように揺れ動き始めた。
「いかん、脱出しよう!」
危険と判断した二人はとっさにディグローブの上から飛び立った。
そして、距離をとって振り返ってみると、ディグローブはゆっくりとであるが地球を目指した進路から離れて、
元来た方へとUターンを開始していた。
「これは、どういうことでしょうか?」
メビウスは怪獣の行動が理解できずにヒカリに尋ねた。
「……恐らく、あの怪獣が取り付いて進路を狂わせていたんだろう。渡り鳥が地磁気の異常で目的地を見失う
ようにな。それが無くなったから、元の軌道に戻ろうとしているんだ」
「では、あの怪獣はもう無害だということですか?」
喜色を浮かべてメビウスは言った。たとえ怪獣とはいえ、命を奪わずにすむならそれにこしたことはない。
「そうだ、しかし我々が地球へ向かっているこのタイミングでのこの出来事、どうも偶然とは思えん」
「! では、これはヤプールの復活の予兆だというんですか」
「証拠はない、だが、急いだほうがよさそうだな。それから、このことはゾフィーにも報告しておこう」
ヒカリから放たれたウルトラサインの光が、遠くウルトラの星へ向かって飛んでいく。
「シュワッチ!!」
二人は、地球から遠ざかりつつあるディグローブを見送りつつ、再び地球へ向かって飛び立った。
一方、地球ではリュウがフェニックスネストの外で、空を見上げながら、友へと思いをはせていた。
「メビウスとヒカリが、ミライとセリザワ隊長が来る……」
彼の胸中には、懐かしさとともに、あの二人が揃って地球にやってくるとはただ事ではないだろうと、新たなる
地球の危機を予感して、戦いの覚悟が燃えていた。
ウルトラ兄弟と地球、CREW GUYS JAPANが次なる戦いに望む日は遠からずやってくるだろう。
しかし、彼らもまさかヤプールが異世界で復活を遂げようとしているなどとは想像だにできなかった。
時空の壁を越えて、再び異世界ハルケギニア。
ある日、トリステインの北西に浮かぶ、巨大な浮遊大陸国家アルビオンの首都ロンディニウムの郊外に、
全長100メイルはあろうかという巨大な石柱が突如として出現した。
現在この国は、旧来の王政府と、有力貴族が結集して共和制国家樹立を目指す『レコン・キスタ』と自称する
反乱軍の2派に別れて内乱の真っ最中であり、王軍は一時首都を追われたものの、大陸南端の城ニューカッスルに
拠点を置き、現在は大陸中央の街サウスゴータを奪還せんと、虎視眈々と機会を狙っていた。
支援せざるを得ないわ
支援
むろん、これに対する反乱軍も占領した首都ロンディニウムを拠点として戦力をサウスゴータに集結しつつあって、
いつ両軍合わせて十数万にわたるであろう決戦が始まってもおかしくない状態であった。
だが、そんな状況でありながら、この国には毎日のようにトリステイン、ガリアをはじめとする国々から富裕層を
中心とする人間が次々に流れ込んできていた。
通常は、戦時下の国からは人が出て行くものだが、この場合は特別な事情によるものがあった。すなわち、
アルビオンはどういうわけか超獣、怪獣の出現がほとんどなかったのだ。
ヤプールが現れた初期こそ、様子見のように超獣らしき巨大生物が出現し、反乱軍、王軍が一時休戦して
迎撃に向かうこともあったが、1週間もするとぷっつりと出現しなくなっていた。
そんなわけで、特に3度にわたって首都を破壊されているトリステインからは避難民が続々と集まりつつあった。
怪獣より人間のほうがましというわけだ。
そんななかのこの出来事であったが、それは、しばらくの間は物珍しがった人々の好奇の目に晒されていたが、
やがてその周囲をレコン・キスタの兵士達が固めて、誰も近寄れないようになると、その存在の異様さにも関わらずに、
人々はそれから急速に興味を失っていった。
だが、1千近い兵士を動員して石柱の周りを固めさせたレコン・キスタではあったが、不思議なことに彼らから
その石柱を調査、もしくは移動、破壊しようなどという一切の動きは見られなかった。
もちろん、このあまりに不自然な石柱に興味を持ち、その調査を申し出た将や研究者は少なからずいた。
けれども、その意見具申はすべて戦時下であることにより余裕無しという理由によって却下されたのだが、
納得のいかない研究意欲旺盛な若い将校の一人が、直接許可を得ようと、レコン・キスタ最高司令官、
オリヴァー・クロムウェルの元を訪れていた。
「……そういうわけですから、調査費用などは全て私の個人資産から出しますので、軍には一切ご迷惑をかけません。
あの石柱はどう考えても自然に湧いて出たものではありません。何者かの意思によるものです」
「だとしても、それが我々にとって脅威だとどうして断定できるのかね? 私には、あれが天から送られた我が軍の
勝利を約束する神からの贈り物に見えるがね」
若い将校のうったえに眉一つ動かさずに、クロムウェルは小柄な体を指揮官用の椅子に深々と沈めて言った。
彼は、元々はアルビオンの一介の司教であったのだが、腐敗した王政府を打倒し、新たに貴族達によって
この国を再建することが始祖の導きであると、貴族達を先導してレコン・キスタを組織し、首都を占領して
新たに共和政府を樹立した手腕は高く評価されている。
が、当然納得できない若い将校は、あきらめきれずになおも噛み付いていった。
「納得できません。危険がないのでしたら、なぜ1千もの兵で守らなければならないのですか! いいえ、この際
言わせていただきますが、このところの閣下の命令は納得のいくものではありません。王軍がここまで盛り返す
前にいくらでも撃滅する機会はあったはずですのに、閣下は軍を再編成するとおっしゃって、その機会を逃して
しまいました。それだけではありません、今でも我らは王軍より戦力的には優勢であるはずなのに、サウスゴータ
の守備を固める一方でいっこうに攻撃をかけられません。まるで故意に戦争を長引かせているようであります!」
彼は怒りに任せて、これまでたまっていた不満を、言わなくていいことまで含めて一気に吐き出した。
ことの始まりは、1月ほど前に半死状態であったはずの王政府軍をニューカッスル城に追い詰めたが、
完全に包囲状態であったはずなのに、前線の指揮官達が次々と敵弾に倒れ、指揮系統を失った包囲軍は
あっけなく壊走、勢いを取り戻した王政府軍は各地の残党や義勇兵を吸収し、いまや反撃に転ずるまでになってきていた。
この状況に、クロムウェルは消極的な策を場当たり的に打ち出すばかりで、初期の積極さはどこにいったのか、
まるで別人になってしまったような指揮ぶりに不満を抱いているのは彼だけではなかった。
「事態は、小さな戦術の次元を越えて大きく動いているのだよ。若い君に理解できないのは当然だから、心配
しないで命令に従っていたまえ」
薄笑いさえ浮かべながらクロムウェルは言い放ったが、彼はもはや我慢の限界であった。
「いいえ、もはや納得することはできません! かくなる上は私個人の権限をかけて石柱の調査を実行いたします!」
「命令に背くというのかね? 始祖の代理人である私の命に背くことは異端とされても文句はいえないぞ」
「承知しています。元々私はこの戦いで家族を全て失い、身よりも守る家もありません。それに、あれが本当に
神からの贈り物であるにせよ、危険な代物であるにせよ、それを確かめた功績はすべて閣下のものといたしますから、
不利益もないはずです。私の身柄はその後いかようにでもなさるがよかろう。失礼いたします!」
彼はそう言い捨てると、部屋を足音荒く退室していった。
残されたクロムウェルは、彼が消えた後のドアをしばらく見つめていたが、やがてぽつりとつぶやいた。
「君はとても鋭いね。そして、正しく真実を見つめている。しかし、それが君のためになるとは限らないのだよ」
クロムウェルの目が、そのとき一瞬だけ鈍く紅く輝いた。
次の日、一人の青年将校が、首筋にダーツのような矢を突き立てられて殺害されているのが郊外で発見され、
王軍の送り込んだ間諜の仕業として処理されたことが、軍の記録将校の日誌に短く載せられた。
しかし、これこそがこの浮遊大陸国家アルビオンに、そしてハルケギニア全土に恐るべき災厄をもたらす悪魔の石で
あることに、この時点で気づいた者は誰も存在しなかった。
続く
支援させてもらうぜ。
以上です。ご支援どうもありがとうございました。
これで今週の話は終わりです。
次回からはまた舞台をトリステインに戻して物語を進めていきたいと思います。
その前に、ふと思いついた次回予告を。
平穏を取り戻した魔法学院
しかし、足音も無く恐ろしい事件は忍び寄ってきていたのです
もし、あなたの愛するものが突然変わってしまったとしたら、あなたは変わらずに愛し続けられますか?
次回、あなたの目はあなたの体を離れて、この不思議な世界に入っていくのです
Qリスペクトな予告までやってくれる作者乙!
昼飯食った後布団被りながら1話から読み直し終わった後
スレを覗いたこのタイミングで最新話投下が来るとかww俺はツイてるw
つかガイガレードにディグローブw
予想外のチョイス過ぎるww
ガイガレードはダイナだよな
ディグローブはガイアだっけ?
乙でふ
>>731 お疲れ様ー。
クロムウェルが発動しそうなクロムウェルだ。
>>731 この次回予告……まさかギーシュが凶暴な巨人になったりお金を貪り食う怪物に変化してしまうのか?
692 名前:名無しさんなのね〜 投稿日: 2008/11/30(日) 13:42:00
>>681 それで、面倒な避難所管理人は言いだしっぺに押し付け、
表舞台の(旨みのある)保管庫管理人は俺おれってのがモバイルと新しく立候補した奴なんだがw
693 名前:名無しさんなのね〜 投稿日: 2008/11/30(日) 13:48:30
俺、あの魔界の後ろにデュミナスママンがいるって言われても納得しちゃうwww
そうとしか思えん、あの過ち具合はw
694 名前:名無しさんなのね〜 投稿日: 2008/11/30(日) 13:54:54
ぶっちゃけ、今あそこに必要なのは避難所の新管理人であって、保管庫の新管理人じゃない筈だが。
避難所で保管の方針を決め、保管庫管理人はその方針に従ってれば良いという状況にすれば、
言いだしっぺ氏も安心して裏方に徹することができるだろうし。
そして裏方に徹してる限りではそう問題も起こさないだろうし。
でも誰もそんな責任と責務を負わされるのは嫌だってことなんだろうな。
揃いも揃って保管庫をやらせろやらせろばっかだw
695 名前:名無しさんなのね〜 投稿日: 2008/11/30(日) 13:58:37
胡座かいて声だけ張り上げる連中が多数いる場所の管理人だぞ?つまりそこの責任者だぞ?
誰かさんみたくアフィるくらいしか旨みなんて見いだせんわw
696 名前:名無しさんなのね〜 投稿日: 2008/11/30(日) 14:01:55
>>691 逃げ出した奴はそれはそれでひとつの意思表示だろうし、
本スレ以外どうでもいい奴は丸投げするのはむしろ普通だとと思うが、
避難所とかまとめを積極的に使ってる奴が傍観してるのはなーw
697 名前:名無しさんなのね〜 投稿日: 2008/11/30(日) 14:04:20
むしろ逃げ出した奴が口出す方が危険だなw
698 名前:名無しさんなのね〜 投稿日: 2008/11/30(日) 14:04:44
>>692 推定最強データベース管理人=モバイルみたいにアフィでもやろうとせん限りは旨味なんか何も無いだろ>まとめwiki
今まで現行の管理人になにか旨味があったのか?
699 名前:名無しさんなのね〜 投稿日: 2008/11/30(日) 14:06:18
だが仮に避難所で決定しても本スレで
知らなかった、気にくわないでまたグダグダになる!
それがあの魔クオリティ!
700 名前:名無しさんなのね〜 投稿日: 2008/11/30(日) 14:06:30
純粋に何か役に立ちたいって思いが無いと保管庫の管理人なんてやれんよ。
701 名前:名無しさんなのね〜 投稿日: 2008/11/30(日) 14:20:57
>>700 あの魔住人じゃ勢いだけでやって長続きしなさそうだな。
もうその話すんのやめない?
向こうでネタキャラ扱いされてこっちの避難所じゃ締め出されたからってそういうことすんなよバカ
だから相手するなよ。
740 :
虚無の闇:2008/11/30(日) 15:27:06 ID:dWjY1YfX
こんにちはヤミヤミです
まあ今回も歪んだルイズへの愛が光っちゃいますよ
これを過ぎたら笑顔のルイズが多くなるのですがね……
前方OKなら40分から投下したいと思います
前方OK、問題無し
支援の準備は既に整っている
支援するのですよー
743 :
虚無の闇:2008/11/30(日) 15:39:11 ID:dWjY1YfX
ルイズは満足だった。もう自分はゼロのルイズではない、それどころかお前らごときがゼロ、取るに足らない矮小な存在なのだと。
笑顔の仮面の裏で特上の侮蔑を撒き散らし、魔封じをかけてやったギーシュをチラリと見返す。自らの降りかかった呪いも知らず、暢気に薔薇を振っていた。
世界でも指折りの魔法使いとて、油断していれば容易くマホトーンを受ける事がある。あの瞬間のギーシュは確実に呪文に飲み込まれただろう。心の中に絶望と恐怖の芽を育ててやったから、どんな末路を辿るのか見ものだった。
どれほど貴族らしく在ろうとしても排斥するような愚民の中で、何も持たない者がどれほどの苦しみを味わうのか知ればよい。
彼の絶望が私の力になってくれるだろう。私は更に強くなるのだ。私を否定したこの世界を、今度は私が否定してやるために。
広場を離れながら策略をめぐらせる。より大きな絶望を味わうためには、世界を混乱させてやればいい。ゲルマニアの皇帝を暗殺できないものだろうか?
アルブレヒト三世は家族すら政敵はおろか親族さえ幽閉する気持ちのいい人物だが、それ故に多大な恨みも買っている。大規模な混乱が起きる事は間違いない。
国を割って内乱を始めれば、国力は低下し地は苦しみと悲しみで満ちるだろう。それこそルイズの望むものだ。
このトリスティンを動かしているのは鳥の骨と悪名高いマザリーニ枢機卿。マリアンヌ王妃は即位する気も無いようだし、彼を魔物と入れ替えるなど出切れば最高だろう。
混乱を起こすという意味では魔物の群れを率いる事が出来れば最も手っ取り早いのだが、生憎とこの世界にはオーク鬼や吸血鬼といった亜人ばかりで、純粋なモンスターの類は少ないらしい。
戦力不足は否めないが、幸いな事にゲートを開く呪文なら存在している。魔界に繋ぐには多大な試行錯誤が必要になるだろうが、全てを一から作る手間は必要ないはずだ。
「でも、足りないわね……」
周囲に人影がなくなった事を確認し、ルイズは大きく溜息を吐いた。忌々しげに己の細い右腕を見つめる。
力こそが正義であるあの世界の魔物を指揮するには、まだまだ実力不足にも程があった。弱かろうと血筋だけでトップに立てるほど甘くは無いのだから。
今しばらく雌伏の時を過ごす必要がある。既に魂の影響を受け、肉体は人間の領域を逸脱し始めているので、時間だけは無限とも思えるほどあった。
言うなれば今のルイズはサナギのようなものだろう。業火を孕んだ火種でもあれば別だが、国から追われるような行動は慎まねば。
ルイズは背後から接近する人の気配を察知して、再び笑顔を作った。
「まさか、ルイズが勝っちゃうなんて……やるじゃないの!」
やや喧騒から離れた場所で決闘を見ていたキュルケは、持っていた杖を懐に戻しながら言う。
もしルイズが怪我をしたり、白熱したギャラリーたちが酷い言葉を投げつけるようなら、無理矢理にでも止めに入ろうかと思っていたのだが。
まさかあのいつも失敗ばかりだった少女が、それもあんな強さを見せて勝つとは思っておらず、この展開は彼女にとって完全に予想外だった。
隣に居る蒼い髪の少女も急成長ぶりに興味を持ったようで、普段なら読み耽っているはずの本を閉じている。顔を上げる程度ではない事から考えると、かなり興味深い対象だと思ったようだ。
ワルキューレの攻撃をかわすスピードも凄かったし、もうルイズはゼロのルイズではない。それどころか実力に胡坐をかいてばかりでは、自分だって後れを取るかもしれなかった。
人ごみを抜けて校舎へと向かうルイズを眼で追いながら、キュルケは隣にいる少女に質問を飛ばす。
744 :
虚無の闇:2008/11/30(日) 15:41:10 ID:dWjY1YfX
「タバサから見て、ルイズの魔法はどう? 私はラインぐらいだと思うんだけど」
キュルケはトライアングルではあるが、自他共に認める生粋の火のメイジであり、真逆の属性とも言える水の魔法は専門外だ。
そもそも水は前線に立つタイプではなく、ヒーリングを使って傷を癒す後方支援がメインとなっているため、ジャベリンなどはあまりお目にかかる機会が無い。
少なくともドット以上だろうと当たりを付けたものの、正確な実力を測るまでには至らなかった。
こういう時に頼れるのは、見た目と反してかなりの実力を持つ彼女の親友、雪風のタバサだ。無口で無表情で人形みたいだけども、時折見せる微妙な表情の変化はとても可愛い。
「最後のはたぶんライン。あれが全力では無いなら、トライアングルかもしれない」
「トライアングル、ね……。ルイズったら、いつのまにあんな魔法を……」
ついこの間まではゼロと呼んでいた少女が、ついに努力を実らせたと知ってキュルケは嬉しくなった。始祖ブリミルはやっとあの少女に気づいたらしい。
少しばかり遅刻が過ぎたのは、努力に見合った実力を与えたらしい事で目を瞑る。さて、今度からルイズを何と呼べばいいかしらね。
雹のルイズとか、氷槍のルイズ、吹雪のルイズ? それにしてもゼロからトライアングルだなんて、物凄い飛び級の仕方ではないか。自分もおちおちしていられない。
それでこそヴァリエール、微熱たる自分が燃え上がる価値がある。キュルケは大きく胸を張り、ついに花を咲かせたライバルを見やった。
「んじゃ、ちょっといってくるわね……」
本当ならば祝福がてらちょっかいをかけてやる所なのだが、この前の謝罪がまだ済んでいなかった。今なら普段よりはご機嫌だろうし、さっさと終わらせてしまおう。
流して今までのように付き合うという選択肢は、逃げているようだし選びたくない。ヴァリエール相手には後ろめたい部分など残しておきたくなかった。
校舎の入り口へ向かって走り出そうとしたキュルケのマントを、横から小さな手が引く。これまた予想外の展開に、キュルケは大きく目を見開いた。
「タバサ、あなたもなの?!」
「……彼女に、興味がある」
「へぇ……。今日は、珍しい事ばっかりね」
基本的に他人とかかわろうとしないタバサがここまで興味を持つのを、キュルケは驚きと共に嬉しく思った。どうやらあの少女は、他人にもいい影響を与えているようだ。
校舎の中へ入ると広場の喧噪も遠くなり、向こうに人が集中しているおかげか、周囲にはすれ違うような人影もない。
長年の敵とされていたヴァリエールにツェルプストーが謝罪するだなんて、他人に見られればまず間違いなく話草にされてしまうだけに、この状況はありがたかった。
「ルイズ! ちょっと!」
「あら……? ツェルプストー。貴方も決闘かしら?」
呼び止められたルイズは浮かべていた笑顔を一瞬で引っ込め、一転した冷たい目でキュルケを睨んでいる。
その視線たるやこの間までの喧嘩の延長線上にある生易しい物ではなく、呪い殺さんばかりの恨みに近いように思われた。ルイズの気性が激しいのは知っているが、どうやら根に持っているらしい。
キュルケは自業自得とはいえ内心で頭を抱えていたが、表面上は普段通りのツェルプストーを維持し、なんとか上手い謝り方はないかと記憶を掘り返す。
「そうじゃないわ……。この前、貴方の部屋で、ほら……」
「なるほど、それで笑いにきた訳ね? ツェルプストー」
ルイズの視線が更に冷たくなり、発散される殺気を孕んだオーラによって周囲の気温が引き摺り下ろされる。
身構えて居なければ逃げ出したくなるほどで、あの小さな体にここまでの憎しみを抱えていた事に気づかなかったのかと、腰に当てている手を強く握った。
オーク鬼だってここまで怖くない。今のルイズがひと睨したならば、オグル鬼だって泣きべそかいて逃げていきそうだ。吸血鬼すら尻尾巻いて逃げるかも。
下手な誤魔化しなどしたら余計にルイズを怒らせるだけだと思い、キュルケは小細工を止めて素直に謝ることにした。
「違うわよ! その……。ああ、もう、言いにくいわね……」
少しばかり視線をさまよわせた後で、キュルケは気恥ずかしさとむず痒さを極力意識しないように気をつける。
生涯でおそらく一度きりの謝罪なのだからと、声が小さくなりすぎないように息を吸い込んだ。
745 :
虚無の闇:2008/11/30(日) 15:42:27 ID:dWjY1YfX
「もう、言いにくいわね……」
ルイズは殺意のままに暴れようとする右腕を抑えながら、憎いゲルマニア女の言葉を聞いていた。
ここが学園の中でなければ、そして横にタバサが居なければ、その首はとっくの昔に宙を舞っているだろうに。
もし一言でもゼロなどと戯言を吐くならば、死なない程度に痛めつけてやろう。教師が来ようとも構うものか、今の私ならどうにだってなるさ。
そして次の虚無の曜日にでも、どこかに呼び出して処理してやる。手足をバラバラにした後で傷口だけを治し、オーク鬼に犯させ食わせてやろう。ゲルマニアの売女にはお似合いの末路だ。
「あたしのせいで、その……傷つけちゃったみたいで、ごめんなさいっ!」
だから、その言葉を聞いた時、ルイズはまず聞き間違いだと思った。
ツェルプストーは憎い敵で、いつか殺すべき相手で、過去にはヴァリエールと戦争をしてきたのだ。だからこんな事は言わない、言う訳ないと。
しかし実際に、目の前でツェルプストーは頭を垂れている。では私を蔑むための、彼女が仕組んだ罠だろうか。
「……これで許せとは言わないし、思ってもいないわ……。でも、これは……あたしなりのケジメだから、ね」
なんだ、何を言っているんだ。お前は……過去にずっとずっと私のことを……!
ルイズの脳裏に数々の苦い記憶がフラッシュバックする。お前は何度も私のことをゼロと呼んだ、憎い敵のはずではないか!
私は、私はお前を、お前を殺すために……! ゼロと呼んだ者を一人残らず、永久に黙らせてやるために……化け物になったんだぞ!!!
目の前の現実を何としても否定したくて、これが悪鬼のようなツェルプストーの罠だと思えるだけの証拠を探しているのに、そのどれもが肯定する物ばかりだった。
凹んでいた時、前を向けなくなった時、キュルケは確かに私を怒らせる事で……。
「……っ!!!」
頭をハンマーで殴られたような強烈な衝撃を感じ、ルイズの心は大きく二つに割れた。
認めろ、認めるな、キュルケは、ツェルプストーは、友達、敵だ……!
喉の奥から何かが込み上げてきて、ルイズは慌てて口を塞いだ。口内にすっぱい味が広がり、視界が大きく歪む。
「ル、ルイズ?!」
目の前の赤い物体が何かを言っているが、一刻も早くこの場から逃げたくて、ルイズは杖を持つ事さえ忘れてその場から逃げた。
長い廊下を数秒で横断し、開いていた窓から空へ飛び出す。ここにいたくない。どこでもいい、逃げなくては……。
数分後、魔法学院から離れた場所にある森の一角が氷に閉ざされていた。
吹き荒れるブリザードは有象無象の区別なく存在するもの全てを凍らせ、生い茂っていた木が一瞬で氷の彫刻と化す。
その中心にいるのは桃色の髪をした、たった一人の少女だった。
「あああぁぁぁぁっ! もう! なんで?! なんでなのよ!!」
振り回された右腕によって氷結した大木が砕け、無数の破片が光る雨となって降り注ぐ。それでもまだルイズの苛立ちは陰りすら見えなかった。
乱射される呪文によって地面は穴だらけになり、さらに領域を増した氷の結界が力強さを増す。
「私は……! 私はっ……!」
なぜどうして遅かったの戻れないもう貴族じゃないお母様ちい姉さま助け助けてああ私は貴族……。
化け物になんてなりたい訳がない。私はただ魔法を使いたかった、涙を流したくなかっただけなのに、なぜ成り下がってまで泣かなければならないのだろう。
人間で、貴族のままでありたかった。決して本心から魔物になったんじゃない。普通の魔法使いになりたかった。でもなれなかった。だから私は……。
世界が嫌いだった。滅ぼしてやりたいと思った。でもそれは私には手が届かない幻、遠すぎる理想郷だと思ったからなのに。
何も考えたくないのに頭は勝手に回り続け、思考は焼けついて心は削り取られる。
相反する二つの魂が、貴族と魔物の意思が激突し、摩擦でどちらも壊れてしまいそうだった。
746 :
虚無の闇:2008/11/30(日) 15:43:46 ID:dWjY1YfX
ついに立っている事さえ困難になったルイズは、凍りついた地面の上に膝を落とした。冷たいとは感じなかったが、皮膚が氷に張り付いて動けなくなる。
あのツェルプストーは私のことを気遣ってくれていたのだ。私が落ち込んだとき、確かに彼女は怒らせる事で弱気を払ってくれた。再び前を向かせてくれた。
なのに私と来たら、それに気づく直前まで、この力で彼女を殺すことばかり考えていた! なんて醜い化け物だろう! 私! 私というやつは!
「もう、貴族、じゃない……ヴァリエール、でも、ない……」
こんなオーク鬼にも劣る低俗な奴が貴族で居て良い訳がない。私はもう化け物で、貴族の少女に戻るのには遅かったのだ。自分が一番それをよく理解していた。
私が、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールが壊れていく。魂は甲高い悲鳴をあげ、呼吸ができずに息が切れ、視界は滲む。
目がおかしくなってしまったのかと指を当てると、指先に感じたのは水だった。お笑いだ、まだ涙が出せる程度には人間だった部分が残っているらしい。
「怖い……怖いよ、ちい姉さま……助けて……誰か……」
凍える心を細い両腕で抱きしめても、僅かな温もりさえ感じられない。吐き出す息は真っ白で、血の気が引いてしまった彼女の頬と同じぐらい白かった。
まだルイズだったなら、頼れる人たちが何人もいる。お母様やちい姉さま、コルベール先生、そして実は優しかったキュルケ……。
でも、今はいない。こんな怪物に頼れる人間なんて、一人もいない。誰もいない。寄り添える温もりを失い、ルイズは孤独で寂しかった。
「寒いよ……こんなの、やだよ……」
そうだ、まだ私は弱いから、弱いせいで苦しいんだ。もっと強くなれば、きっと大丈夫になる。
もっともっともっともっともっともっと……。誰よりも何よりも強く。
強く、強くならないと。あの4人に負けないぐらい、世界を闇で覆えるぐらい、全てを滅ぼせるぐらいに!
膝の皮膚が剥ぎ取られて真赤な血が流れる事も構わず、ルイズはただ幽鬼のように立ち上がった。
滴る涙は地面に落ちる前に凍りつき、粉々に砕けて散っていく。
その体には、薄っすらと闇が纏わりついていた。
747 :
虚無の闇:2008/11/30(日) 15:45:03 ID:dWjY1YfX
以上で終了になります
需要あるのか、こんな作品……と思わないでもない
乙!
需要はここにあるぜ!
投下乙です。
少なくともオレはいつでも待っています。
ゾーマの人GJ!
闇ルイズ可愛いよ闇ルイズ
あんたって人は俺のツボを正確に突きすぎだよGJ!
次回にwktk。
グッジョブ!
更新はハイペースだし内容は面白いしもうGJってレベルじゃないな
ぐらぐら揺れるルイズ可愛いよ
先にあるという笑顔が魔王としてなのか勇者としてなのか楽しみです
なんというたくさんの反応。これは作者として感激の極み
書き溜めたのを吐き出しているわけだけど、頑張って続きもガリガリ書いてこよう……
>>754 感激する必要などない
良いものは賞賛され、持ち望まれる
貴方は力量と作品に相応しい当然の褒め言葉を受けている、ただそれだけのことだ
ガンガレ。俺は最後まで読むZE☆
闇に飲まれるのか、逃げ出せるのか。ゾーマという絶対的な力を前に希望はあるのか、絶望だけなのか。人間として抗おうとするルイズの姿は読み応えがあります。
うん、此処に需要がありますよ。
ちょっと「波動」さん見てて思ったのですがシュヴルーズは「ミス」?「ミセス」?
ミセスだろ?
……うん。1巻目にそう書いてある。
ミセスだね。
一巻読み直して気が付いたが、サイトが気絶したのってルーンじゃなくてルイズに殴られたせいだったのか。
うわぁ、ミセスだったのか!
俺ってばなんてミスを……!
ミスタ・タバサもいいかな。
誰うまw
ミスタ・タバサはいいな…
>>760 ちゃんと原作読んでても、勘違いして覚えていたりすることあるよね。
話は変わるが、同じ作者であっても異なる複数の作品から複数のキャラを召喚するのは、
当然のことながら多重クロスにカテゴライズされるよな?
>>763 多重クロスになると思いますよ。
別作品だけど同じ世界とかあるとややこしいですがw
ゾーマの人と波動の人の新作キテタコレ!!
乙でした〜
>>763 久保の人や左手の人みたいなパターンもあるから難しいなw
まあ作者が同じってだけで全然関係ない作品だとアウトなのでは。
読んでみたけど波動は話にもならんなぁ
でも頑張らないでほしい
違った頑張ってほしい
シャーリー召喚の「ゼロの使い魔はメイド」は一応
同作者の別作品複数召喚だな。
まあ、世界は同じだし(共通キャラが2人ばかり出てくる)、
同じコミックスに収録されてる作品同士だから例外っちゃ例外だが。
>>764 ドラえもんとパーマンみたいな?
>>766 わかりました。
ただ冷奴御大の作品なんかはバイオレンスジャクのせいで、後続を含めたほとんどの話がデビルマンに繋がるけれど、
その弟子の作品は微妙にクロス臭を漂わせてはいるけれど、明確な描写はされていないから微妙なんだよな………
そういう場合はどう扱えばいいのかわからない。
>>768 ドラゴンボールとアラレちゃんみたいなのとか。
テンプレ改正中の間、線引き難しいのは避難所へ行くのが平和ですよ。
>>769 まさか、ゲッターと虚無のクロス? 魔獣とゲッターのクロスはまとめにありますな。
>>771 あの作品、虚無戦記のドグラも出てなかったっけ
>>771 石川作品は全部繋がってるような物だからなぁ
どの世界も最終的には時天空を倒すのが目標なんだっけ?
どうしようもなくなって全部まとめた後また放り出す………人、それを虚無ると言う!
ケン・イシカワは虚無の彼方にいっちまったしなあ・・・・
>>767 その上から目線評価、自分はつまらない低レベルのネタしか書けないのによく言うよね。
>>767 ただ批判するのではなく何が駄目なのか的確にお願いしますね
それではただの荒らしですよ
仕方ないよ。
そうやって荒れる流れを作れば作者をキレさせる事も、
多数決(笑)で削除させる事もできるんだし。
増長した読者サマほど有害は存在はねえわな。
いD変えたの?
だが待ってほしい
波動さんは確かに微妙だ・・・
石川賢作品は"終わりがないのが終わり"という説も……
「ぬほぉおおおおおお」
「おら、もっと啼けや!この淫乱!」
本性を現したワルドがルイズを五人で犯す!
オリジナルはルイズの肉壷を
二号はルイズのアナルを攻めているが
小さな穴はキツキツである
そして喉頭に深くストロークしている三号は
ルイズの痰が先端につき、のどちんこがくりくりした刺激に思わず尿意を催した
ジョー
「おら、全部飲め!」
そして左右の手でシコシコさせている四号と五号ワルドは
白い汁をルイズに浴びせる
「あ、、出る!出るよルイズ!」x5
そして数時間にも渡る隠微な戦いによりルイズは気が狂った
「あはは、セックスセックス!もっとセックス!セクセクセクセクス」
学院の授業中に突然錯乱したルイズにキュルケは同情し
妖精亭に便所奴隷として斡旋し
毎日ルイズは誰ともわからぬメイジから
中田氏されまくるのだった
おわり
微妙なら放置して脳内あぼーん
それすらできないなら、作品と同じくお前も微妙だ
そしてこのやり取りすら上から目線で笑いながら楽しみ
10スレに1作ぐらい出る読むに値する作品を待ち続けるのが吉
>767
本音と建前が逆だろw
駆け出し初心者の駄文+魔改造+間違いなく途中で投げ出すSSはゴミだよなぁ
あ、特定のSSの事を言ってる訳では無いですよ
一般的な感性の話
止めちまえと煽っていざ投げ出したら投げ出してんじゃねえよと叩くんですね?
ゴミだと思うなら見ないで黙って消えとけ、とツッコミをいれられたい釣り人ですか
そんな糞SSも本音では馬鹿につつも、表向きは生暖かくGJしてこそ真の住人だろうがよ
荒らしはくんな!
完結してないものは作品でもSSでもなんでもない。
ただの書きかけの文章に対して何をいってるんだ?
良作や駄作だなんだ言う事が的外れ。
生煮えの料理を食べてゴミだのなんだの言うのはおかしくないか?w
とりあえず毒吐き行こうよ。
もう飽きたし。
ご覧の通りスルーできない読者様が多すぎるので、結果的にスレ、wiki、避難所がこうなりました。
残念。
>>790 そんなお前もスルーできてないわけだが………というのも野暮だな
もうこの話題は止めよう、うん
スルーするー?なんちゃって
>>792 【審議中】
∧,,∧ ∧,,∧
∧ (´・ω・) (・ω・`) ∧∧
( ´・ω) U) ( つと ノ(ω・` )
| U ( ´・) (・` ) と ノ
u-u (l ) ( ノu-u
`u-u'. `u-u'
うん、こういうのでいいんだよ、こういうので。
毒吐きスレが機能してないのも荒れてる原因になってる
ホスト表示だし作者が多いしであの空気じゃまともな毒は吐けない
797 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2008/11/30(日) 20:24:17 ID:MonkLlfg
多重クロスの定義を、複数の作品からの召喚ではなく、
複数の世界からの召喚とすれば解決するな。
多重クロスではなく、ジャンル「ケンイシカワ」だから無問題という事ですね
全ての作品を楽しく読んでるいち読者からしたら
今毒吐いてる人はただの図書館で騒ぐバカガキと一緒なので
静かにして下さい。
なんでここで言うの?
ふぅん
まぁデビルマンとゲッターロボが共闘してる映画も有るからアリだと思いますよ。
私は全ての人に気に入られる必要はないと考える。
ほんの一部だけでいい。 そう思う。
ほんの一部の人が私の作品を読み、楽しみ、気に入ってもらえればそれでいいと。
より多くの人に触れてもらい、気に入られる気など更々ない。
もし、より多くの人に読んでもらいたいならば、この場所でこのようなモノを書くよりも、Public Bookを――完全オリジナルな小説を書き、どこぞの賞に応募するほうが随分と建設的だろう。
そうすれば、多くの一般大衆に広く認知される。
例えるならば『ハリーポッター』
しかし、私はそのようなことをしない。
私は、私が愛すべき作品を知り、その作品に触れ、そしてその思いを私の作品に注ぎ込む。
ゆえに―――
ゆえに私は、私が愛した作品を愛して止まない人達に私の作品を読んでもらいたい。
>803
デビルマンとマジンガーは作者同じと考えるかどうかは微妙だな
非オフィシャルでほとんどの作品が繋がってる長谷川裕一作品とか。
>>794 人がSS読んでる前で、あんなに怒鳴らなくたっていいでしょう。
今日は物凄くSSが読みたいはずなのに、見てください! 毒舌しか目に入らなかった!!
SSを読む時はね、誰にも邪魔されず自由で、なんていうか、救われてなきゃあダメなんだ。
ってことですか。
谷口ジローといえば、『ブランカ』からブランカ召喚とか考えたけど……
すいません、俺には文才がないんですよ。がーんだな、出鼻をくじかれた。
で即終了した。
あのハードボイルドな野生っぷりは表現できない……。
>>805 ダイナミックつながりということで(某F氏とA氏的な意味で)
スレイヤーズVSオーフェンのように公式でクロスオーバーされているケースでは
理由付け次第で同時召喚も受け入れられると思うけど。
エコーズとマイロースタースクレイパーとか?
>完全オリジナルな小説を書き、どこぞの賞に応募するほうが随分と建設的だろう。
建設的なわけがない、読んでくれるのは一次審査の人だけ…よくて2次審査だ
プロを目指してる人にとっては落選も重要な経験になるが、目指してないなら特に意味はない
前回あんなの書いたので、今回はなるたけ何処かで乾いた笑いでも浮かべてもらえるとありがたく。
愛しい人を残して結婚しなければいけないアンアン…彼女の行動の真意とは!?
そんな今回からしばらくはアン様が主役です。5分後投下します。
よ、待ってました!支援
>>809 つまりスケバン刑事とガラスの仮面もOKか。
>>810 世界観が同一でも時間軸がずれすぎじゃね?
ノノノノノ
( ○○) ・・・。
(||||)
30.2nd lover
突然だが、アンリエッタ・ド・トリステインはトリステイン王国の姫殿下である。
そしてご存じの用に、色々と問題の多い姫殿下である。
人によっては、彼女を美しいだけの無能と捉えるかもしれないし、
また人によっては、どうしようもない暗君と捉えてしまうかもしれない。
だが、少し考えて欲しい。彼女は本当にそんな存在なのだろうか?
と、いうのも彼女は王宮暮らしである。
故に世間知らずなのは致し方無い。
この時代、貴族の娘というのはとかく世間に疎い物。
ルイズですらそうなのだ。更に俗世から離れた彼女に、
国を知れ等と言うのはお門違いにも程がある。
では、知恵が無いと思われるか?
まさか、それこそあり得ない。
王家に生まれると言うことは、
どの様な者であれ、国の運営に携わる可能性が出てくる。
故に彼女は幼い頃から家庭教師によって、
魔法はもちろん様々な事を厳しく学んでいるはずである。
このハルケギニアの文化レベルの中で、
最高の教育機関を出た、専属家庭教師達からの知を得ている彼女に、
知恵が無い等と言おう物なら、打ち首で済んだら良いね。
と牢屋で衛兵に言われたって仕方ないだろう。
タムリエルなら即刻切り捨て御免である。
時には授業をサボタージュして城を抜け出し、
トリスタニアで一日を過ごしていたかもしれないが、
人と言う生き物は息抜きが必要なのだ、仕方ない。
それが週6日くらい(虚無の日を除く)あっても普通に仕方無いのだ。
むしろ捕まえない家庭教師がいけない。王様が捕まえたら分かってるね?
とニコニコ顔で家庭教師達を脅していたから、
アンリエッタ姫殿下は思う存分息抜きを満喫なされたのだ。
まぁ、諸悪の権現は親バカな王様だったと言うことだ。
彼女は決して悪くない。悪いなんて言ってはいけない。
マザリーニは王が亡くなられた後、本格的に彼女の教育に苦労する。
鳥の骨の異名を頂いた辺りでようやくマトモに教育ができたが、
それはまた別のお話である。
「ハクチュッ!」
「アンリエッタ大丈夫?風邪かしら」
可愛らしくクシャミをするのは、皆大好きトリステインの可憐なる一輪の華、
アンリエッタ・ド・トリステイン。通称アン。
「いえ、大丈夫よルイズ…けれど、ウェールズさまは大丈夫なのかしら?
あんなに飲まれると明日に響くでしょうに…」
あなたがフッたからああなったんじゃないの?とルイズが聞くと、
アンリエッタは、意味深なアルカイックスマイルを浮かべた。
「そうですわね。そう『取られる』風には言いましたわ。でも、
嫌いなんて言葉は一切使ってはいなくてよ?」
>>810 上遠野作品は全部つながってるからなんでもありだなw
というわけで支援
>>814 ちゃんと理由がついてたらいいんじゃないの
ウルトラ5番目の使い魔もA召喚だけど他のウルトラマンも出てたりするし
理由がついてて同一世界の話なら問題ないんじゃない?
ルイズはアンリエッタがこういう時、無駄に悪知恵が働いていることを良く知っている。
遊び仲間だったからこそ、本当に悪知恵が働く時の顔を良く覚えている。
王家に生まれし者の職務は「わがまま」であること。そう父王は言ったらしい。
なのでアンリエッタはわがままだ。
彼女はウェールズが「生きてさえいてくれれば」それで良いとは言った。
しかし、それは一般人が理解するには少々言葉が足りなすぎる。
「私の好きな時に会えて、好きな時に触れる様に一声掛ければどこからともなく現れる所で生きてさえいてくれれば」、
の意味なのだ。わがままにも程がある。
幼少時の王宮での姫様の二つ名は「悪魔以上の小悪魔」だったそうな。
ただし、お母様とお父様の前だけは大人しい女の子を演じていた。
また、特につまらない神学を担当していたマザリーニの時間はもっとも出席率が悪かった。
ちなみに、マザリーニは王様の親ばかっぷりを唯一諫められる貴重な人材だった。
「ねぇ、アンリエッタ。まさかウェールズ様の事、恨んでるとか?」
あそこまで落ちぶらせる様なフリ方した上で、
まだこの女はあの人を愛していると言うのね。
いえ、言えるのね。あらゆる意味でそれって凄いわ。
そこまで深く愛していると言うことなのかしら?
本来なら、今の段階でそれなりにサイトへの思いを募らせかけつつあるが、
その当人が夢の国で、悪夢の神様といちゃいちゃやってるのである。
彼女はアンリエッタの行動の真意を測りかねた。
「ええ。わたくしが何度あの人にお手紙を出したか。
にも関わらず、あの人ったら一度も返事を寄越さなかったのですよ。
この寂しい気持ちを、一度はあの人にも味あわせておかないと」
ふふん、と笑ってアンリエッタは言った。ウェールズの方を見ていたルイズは少々顔を青くする。
「ねぇ、アン。なら、そろそろ止めに行くべきだと思うけど…」
「え?」
ウェールズが酒を飲んでいた辺りが、何やら騒がしくなっていた。
「離せ!もう嫌だ!何も信じられない…もう何もかもが嫌なんだ!」
「落ち着けよ王子さまよぉ!こんな所で死んだって、何にもならねーよ!」
すっとんきょうな声でウェールズは叫びだした。どうやらハイになりすぎたらしい。
手には割れたワインボトルのかけらを持っている。
黒い頭巾を被った男と太っちょが、二人がかりでそれを首に刺すのを止めている。
「もう嫌だ!アンリエッタを守る為にこそ死に行こうとしたら彼女に止められ、
愛を誓えばその場でフラれ!私の人生は一体何だと言うのか!!」
「だから落ち着けってよウェールズの若旦那さんよぉ!もっと美人な女なんていくらでもいるだろう?
また探せばいいじゃねーか?なぁ」
太っちょの男の説得が功を奏したか、それとももう疲れたのか。
ウェールズは割れたワインボトルを手から落として、そのまま座り込んだ。
彼は目に涙を溜めてさめざめと泣いている。呂律も怪しくなってきた。
「うるしゃい。かのひょ以外のおんな何て皆どうしようもなひんだ…
かのひょじゃなきゃらめなんだ…」
「そうですか、そうですか。わたくし以外はおいやなのですね?」
ニッコリ笑顔で近づくアンリエッタは、その場にいる全員にとって悪魔の様に見えた。
フッた男の前なのに何であんな至福の笑みを湛えていやがるんだ。
いや、それ以前に傷を広げに来たのかもしれねぇ。
盗賊達がこそこそ話している内に、アンリエッタは座り込むウェールズの隣に座った。
「いまひゃ、いまひゃらなんのよーらい。あーりえった。君は、ぼひゅを。…ひっく」
「愛していると言いましたわ。ウェールズさま」
いたずらっ子の様に笑って言う。ウェールズは泣き出した。
「ぼひゅの事を、ぼひゅの事を思ひてにするといったひゃないか」
もう酔っぱらい過ぎて何を言っているのかアンリエッタ以外には分からない。
何故アンリエッタには分かるのか?それが『愛』の力というものなのだ。
「ええ。ラグドリアン湖の事は思い出にせねばなりませんわ。
そしてまた新しく作り直すのです。愛していますわウェールズさま」
アンリエッタはそっとウェールズの手を握ろうとしたが、
彼はその手を払いのけた。少々冷たくし過ぎた様だ。
「け、けっこんしゅるって」
「はい。しますわね。しなければお国が潰れてしまいますからね」
またウェールズは泣き出した。
「ひゃあどうひようもないじゃないか!君はぼひゅの事をばぁにして!」
「何を言っているのです?『二号さん』になればよろしいではないですか」
瞬間、辺りの空気が冷たくなった。いや、何言ってやがんだこのアンアンは。
もうちょっと常識と言う物を知れと。盗賊も、ルイズも、
近くでフォックスとシロディールの事について、懐かしく話をしているマーティンも含め、
ほぼ全員が生暖かい目でアンリエッタを見た。
彼女は純粋にそれで良いと思っている。
乙女の愛は、彼女の目を曇らせすぎているようだ。
シルフィード(掴むのが面倒なので布きれを体に巻いた人間状態)
はただ食べ続け、キュルケはえ、普通じゃないの?といった顔だった。
タバサはまだキュルケに抱きしめられている。そして今も料理を口にしていない。
「あ、あんりえった?…二号さんってなんらい?」
あまりそういう事に詳しくないウェールズはアンリエッタに聞いた。
「二号さんは二号さんですわ。本当は婚姻した男性の側室の事をそう言うのですけれどね。
アルが別に構わないと言ってくれましたので」
「あるってだれらい?あんりえっら」
「ゲルマニア皇帝のアルブレヒト三世ですわ。なかなか逞しい御方なのに紳士でしたの…
先に言っておきますけど、婚前交渉なんてはしたない真似はしていませんからね」
二号さん言う奴は、はしたなくないのか?皆の意見は一致した。
今回の事件の発端はゲルマニアからの帰りに、
アンリエッタが手はず通りに雲隠れした事から始まっていた。
では、その前はどうなっていたのか?少々話をしないといけない。
貴族同士が、利害関係の一致で寄り集まってできた国ゲルマニア。
その首府であるヴィンドボナにあるアルブレヒトの宮殿は、
ツェルプストー家の内装に勝るとも劣らないごちゃ混ぜっぷりだった。
ガリア調の廊下の造りかと思いながら皇帝の下へと歩く中、
飾られてある調度品が目に入る。へんてこな長い棒っきれやら、
黄金色の趣味の悪い剣やらが飾られている中を進む。
右に道が続く廊下の正面、壁に何かを置くスペースがあるそこには、
二つの像が飾られていた。
そこに置かれた神像は全く見たことのない品だ。
恰幅の良い男が片手にジョッキを持ち、しゃれこうべを踏んでいる。
その隣には、ダガーを持った四つの腕の女性らしき神像も飾られていた。
おそらく東方由来の神なのでしょう。彼の地には荒神という、
不思議な神の概念があると聞いた事がありますし。
アンリエッタは、そう思いながらデイドラの神像を後にした。
デイドラ王子であれ、エイドラの九大神であれ、
またはその他のエイドラであれ、もしくは未だ無名のデイドラとエイドラであれ、
そう言ったいわゆる神的存在は信仰の力を己の力に加算できる。
元々力を持って生まれたたデイドラとエイドラは、優先的に高い権力を身につけられる。
どこの世界でもそれは同じだが、だからと言って必ずしも下っ端からはい上がれない訳でもない。
この事は今回の話とは違うので置いておく。いつかまた語る日が来るだろう。
先ほどメファーラは、自力で姿を現すことが出来ずにシシスによって姿を現したと言った。
それは真である。彼女の信奉者はトリステインで一切活動を行っていないからだ。
タムリエルでもそうだが、自身の信仰の拠点が最も力を出せる場所である。
それ故、彼女はゲルマニアでは自力で姿を現すことが出来ても、
トリステインではその様な事が出来ない。
ノクターナルも、アルビオンとトリステインにのみ自力で現れる事が出来るようだ。
そこから歩くなり何なりして通常移動は出来るだろうが。
ちなみに、どちらの方がより強い力を出せるかというと、
現在だとトリステインの方が大いなる山脈効果で、
通常の8割増しになるそうな。脅威の胸力である。
尚、通常はどの程度かと言えば、信仰されていない地域の王国を、
自身が創った灰色頭巾の裏効果で、常に闇に包ませたり出来る。
しかも無意識の内にである。さらに言えば原因は人間への恋煩いらしい。
詳しくは闘技場地区に住むブランウェンから『フローミルの歌』
を借りて読むことをオススメする。夜の女王の思考について、
理解の幅が広がる事だろう。
また、デイドラ王子達の神像が持つ重要性について詳しく知りたければ、
自分の神像が天変地異で神殿ごと破壊されてしまった、
ボエシアというデイドラの王子に聞くと良い。
雄々しいその王子は、たまたま海に沈んだ神殿跡にやってきた後の英雄を捕まえて、
「凄い秘宝をあげるから俺の大きな神像造って。腕の良い職人はそこの街にいるから。
あ、後像はでかい石で造ってくんない?」(意訳)
支援!
黙々と支援
とバラバラになり、顔だけになった像から頼み込んだりしている。
それからオークの芸術家に立派な神像を造らせた褒美として、
現モロウウインドの英雄は黄金の火炎剣をもらったとか。
何故そんなに必死こいて造らせたかというと、
信奉者の減少は、デイドラ王子の暇つぶしに深刻な問題を与えてしまうからだ。
ノクターナルの様に、バカみたいに強い力を持っているため、
そんなに信者とか集める気の無いデイドラもいる事はいる。
けれど、これはこれで悪くないかもしれませんね。
そうアンリエッタは思った。彼女は格式ばった物があまり好きではなく、
むしろこうして自由に無秩序な配置の調度品に囲まれている方が、
毎日おもしろく過ごせるだろう、と考えることが出来る人間だった。
ウェールズさまがここにいてくだされれば良いのに。
どうかこの帰路に彼らと会って話し合い、
ウェールズさまを救ってくださるといいのだけれど。
そうこうしている内に、皇帝閣下の玉座に着く。
アルブレヒト三世はそう悪くも無い顔で、
年に比べて随分と若く見えた。
皇帝らしい立派な服の下はでっぷりとした脂肪ではなく、
がっちりした筋肉が詰まっていそうな体格だった。
噂によると政敵全てを消し去ったとも言われているが、
彼らは『事故』によって亡くなっている。
しかもご丁寧に証拠人までいてその時をしっかりと見ている。
にも関わらずそんな事が影で言われているなんて。
一枚岩でない国の皇帝は大変なのでしょうね。
と、そんな事をしそうにない外見の皇帝閣下を見てアンリエッタは思った。
案外仕込むのっておもしろいんだよー?また何かあったら言ってね。
とはメファーラの談である。著名人が死ぬことによって、
他の者達が混乱する様を見る事も、彼女の楽しみの一つだ。
同伴しているマザリーニが会話し、アンリエッタはにこやかに笑うだけである。
今日はこの宮殿に留まり、明日帰る手はずとなっていた。
なら、もうすこし見て回ってもよろしいのかしら。
残念ながら、その前に夕食会があった。
皇帝閣下と姫殿下の祝言前祝いとも言えるディナー・パーティは、
ゲルマニアであろうと、むしろゲルマニア「だからこそ」、
とても格式張っているパーティとなった。
ゲルマニア人にとって、格式に拘る事の意味は自身が持たず、
他の始祖よりの国の人々が持つ、主の祝福からくる何らかの安心感や、
安らぎを持ちたいからなのかもしれない。
歴史の浅いゲルマニアは、いわば寄せ集め文化である。
また、生まれが聖戦反対派によって造られたのが始まりであるこの国は、
一応ブリミル教を国教とはしている。しかし、
それはあくまでロマリアの顔を立てるためであり、
その教義はほとんど無視されている。
当然、そこに食いつかないデイドラ王子ではない。
いくらかのデイドラ王子はシシスの力でここに入り、
建国初期にこの帝国に多少の力添えをし、
いくつか彼らを崇める組織を作らせた。
デイドラ王子達は神としてではなく、
組織の創立者、または創立を助けた精霊としての地位から崇められている。
故にデイドラ王子の神像が「東方由来」の一言で済んでいる訳だ。
かの存在達も大っぴらにやり出すとロマリアに国ごと崩壊させられる為、
ゲルマニア内でもある程度「自重」しなければならない。
この地の人間が、デイドラを自力で召喚する事が出来ない為でもある。
その為メファーラの暗殺組合は、現在アルブレヒト子飼いの連中しかいないし、
彼はあんまりそう言うことが好きではない。
メファーラを崇拝している理由は、彼女が「性愛」も司っているからだ。
神像を普通に配置しているのはアルブレヒトの趣味だ。
招待された人々は男女合わせて40人ほどで、
何れもゲルマニアの中では名門として名高い家柄か、
最近羽振りを利かせている新進気鋭の若手貴族だった。
非メイジは一人もいない。つまりそういうことだ。
大きなダイニング・ルームに入る前に、
アンリエッタとアルブレヒトは応接間で客人が来るのを待つ。
料理の準備が出来るまで、ここで執事に連れてこられる客人と談話するのがしきたりだ。
応接間に入る前に、客人はそのすぐ側にある待合室で待機し、
執事に名前を呼ばれ、ようやく入る事が許される。
応接間に入った彼らは、まず未来の「皇后」であるアンリエッタに一礼をする。
そして他の応接間にやって来た人々と会話を始めるのだ。
「おお、これは麗しきトリステインが一輪の白き百合の花!
あなたに会える事が出来て光栄です。アンリエッタ姫殿下。
私、『高名なる』シュペーと申します。お近づきの印にこれを」
若々しい伊達男はそう言って、呪文を唱えて杖を振る。
美しい百合の花を模した銀のブローチが、降って現れたかの様にアンリエッタの手に渡る。
実際のところ、くず鉄を礼服にいくつか仕込んでいるだけなのだが、それは言わない方が美しい。
「まぁ。ありがとうシュペー卿。あなたの事はトリステインでも時折耳にしますわ。
何でも素晴らしい土のスクウェアメイジであるのに、
錬金の魔法だけでなく、ご自身で武具を鍛えたりするのだとか」
二つ名は、なかなか決めることが難しい物である。
まず、被ると困るから独創的な名前にしないといけない。
勝手に付けられた名が定着すると困りものである。
かと言ってあまりに独創的過ぎると名前負けしてしまう。
そして最後の問題が「〜『の』〜」である。
OKというか複数作品からの召喚は難しいので
力量がないならやめたほうがいいと言われているだけ。
禁止事項には無い。
面白ければいいの。
走れメロスみたいに最強改変ゼロ魔キャラ蹂躙でもグッジョブグッジョブ
というわけで支援だ!
『の』。この『の』はハッキリ言ってカッコ悪い。
あまり二つ名に執着しない者なら特にそうでもないが、
格好良さを気にする連中はそうもいかない。
特にここゲルマニアの伊達男や艶女は、『の』をあまり付けたくないのだ。
キュルケも最初は『の』が嫌だったのだが、
上手く「微熱」と絡ませることが出来なかったので、仕方なく実用性を取った。
尚、トリステインで一番『の』を嫌ったのは皆さんご存じ『烈風』カリンである。
体言止めで響きも格好良く、本人も気に入っているようだ。
「いやはやご存じだとは真に光栄にございます。武具製造業を営む傍ら、
この様な服飾製作も行っているのです。おおっと、失礼しましたポートマン子爵。では姫殿下。また後ほど」
新進気鋭の若手は去り、また新たな客人が入る。
40人への挨拶が終わってしばらくした頃、
食事の準備ができたので、皆ダイニング・ルームへと移動した。
椅子への座り方は男女交互の決まりがあり、
それに従って皆座っていく。先ほどくじ引きで決まった席順は、
女性達にとって、その日の夕食会を楽しめるかどうかを決定させるものだ。
話しの上手い男なら良し。騎士道精神に則った質実剛健な男でも、自慢話でなければばまぁ良し。
皇帝に招かれたのだから、そこまでひどいはずれはいないだろう。と皆踏んでいた。
つまらない話を聞きながらの食事は、一人で食べる時より憂鬱になる。
実際のところ、ひどいはずれはいなかった。
「いやはや、レコンキスタの気風は素晴らしいじゃないか。
彼らの合い言葉は『聖地を我らに』だったかい?『死地を我らに』の間違いじゃあないのかね」
ちょっとしたブラックジョークを話す貴族の周りがクスリと笑った。
アンリエッタも笑ってしまう。マザリーニは少々苦い顔だった。
そのジョークに割ってはいる男がいた。少々太ましいどこかの伯爵だった。
「一度貿易でサハラのエルフ達に売り込みに行った事があるが、
あそこは楽園だぞ?なんていったってそりゃ、あのエルフ達の膨らみの豊かさといったら…」
女性達の目が鋭くなる。特に身体的特徴においてエレオノール女史との類似点のある女性達が。
「あー、いや、申し訳ない。つい熱くなってしまって。
決してそういう意味で言った訳ではないのです。
私はちいちゃいのも好き――」
どこからともなくマジックアローが飛ぶ。男は吹っ飛ばされた。
アンリエッタはおかしくなって口を開けて笑った。
マザリーニに諫められるが、アルブレヒトが更に大きな声で笑った。
「いやはや愉快愉快。されどご婦人方、男は大いなる物をどうしても愛しく思ってしまうもの。
どうか余に免じて、先ほどの者を許してやってはくれぬか?」
閣下が言うなら。と、とりあえず場は収まる。
吹っ飛ばされた男がそそくさと席に戻り、夕食会は続けられる。
「その、やはり大きい方が良いのでしょうか?」
アルブレヒトの隣に座るアンリエッタが、
隣で神に祈りを捧げるマザリーニが聞こえないように小さく言った。
ロマリアから離れたとはいえ、彼は今も敬虔なブリミル教の信者である。
普通なら少し感謝の言葉を述べてから食事をするが、
彼はいまだに昔の癖というか、数十分かけて祈りを捧げてから食べる。
宗教観の薄い人々が見ると、何故そんな事を?
と思うような事をする人はどこにでもいるものだ。
アルブレヒトはキラリと白い歯を見せて笑った。
「いやいや、大きい物には夢が。小さい物には希望が詰まっているのです。
どちらが良いか、などそんな事はありませんぞ。
私なぞは、姫殿下くらいが丁度よろしいのですがな。ハッハッハッハ!」
アンリエッタは顔を真っ赤にして、そ、そうですか。光栄ですわ。
と、何とかしどろもどろに言うだけだった。
投下終了。
週一回くらいは授業に出てあげても良くってよ?マザリーニは嫌いだけど。
な幼少期。自分以外の全てを振り回してこそアンアンだと思うんだ。ではまた次回。
今更だけど胸力はむねぢからと読んで下さるとちょっと嬉しいです。
乙でした!
笑うしかない(w
ツッコミどころがおいつかねぇwww
乙!
この状況下で投下した勇者に祝福を・・・
ウェールズの醜態に全アルビオンが泣いた
つーかこの王女様、本来の意味でビ○チなんじゃ……
ここまでビッチだとむしろすがすがしい!
魔改造でも何でもOKだwwwwww
しかしオマチさんやイザベラの魔改造は良く見るがアンアンは珍しいな(W
貴腐人シュヴルーズ魔改造並に笑ったよ!
支援どうもありがとうございます。笑っていただけてなによりですよ。
>>833>>834 たまにはこんな王子様も良いかなと思いまして。
ビッチ…?ああ、ウェールズの気持ち一切考えていませんでした。
ごめんなさい。だって野郎だもの。
838 :
ゼロの使い:2008/11/30(日) 21:53:31 ID:dqg5Zm54
問題が無ければ、10時に投下しようと思うのですが。
今回は3レス分あるので短いのが好きな方涙目仕様なっております。orz
手抜きという指摘がありましたが特に手を抜いた覚えはありません。
小ネタは文字通り、思いつきで作ったので、あまり高い
クオリティを要求されても・・・ですし、
第2話・会話シーンの名前やルイズの問いに対するメディルの返答を指しているのでしたら、
前者はネタ、後者はメディルの頭脳と性格を考えれば、質問されそうな事項を推測し、
回答する程度の機転は働くと踏んだからです。
ちなみに元ネタが分からないというコメントがありましたので以下に過去のレスを記します。
>>99 元ネタ解説
>>103 第1話
>>116 作品解説
>>403 第2話
それでは。
839 :
ゼロの使い:2008/11/30(日) 22:01:47 ID:dqg5Zm54
「まったく!ご主人様を起こすぐらいしなさいよね!」
「命令が無かった。」
そう。掟の内容は「召喚者の『命令』に従う。」なので、『命令』されていないことはしなかったのだ。
「お陰で朝ごはん食べ損なったじゃない!」
「空き時間があれば、用意してやる。」
種種の魔法を習得している彼にとって、食物を魔法で生成するなどお手の物だった。
彼にしてみれば、無用の魔法だったが。
仙人が霞だけで生きられると言うならば、メディルはそれすらも必要としなかった。
「危うく遅刻するところだったのよ。」
「私の魔法があれば問題あるまい。」
正にその通りで、授業開始3分前に起きたにも拘らず、彼の魔法で着替え、寝癖直しが1分で終わり、
昨日も使った転移の魔法で一瞬で教室に到着したというわけだ。
ちなみに、突如出現したルイズたちに驚いている周りの人間を無視してこの会話は行われている。
「そういう問題じゃ・・・」
ルイズは言いかけて止めた。教員らしき女性が入ってきたからだ。
「皆様、初めまして。私は赤土のシュヴルーズ。使い魔召喚の儀式の成功、おめでとうございます。」
そんな挨拶から始まった授業は何の滞りも無く順調に進んでいった。白面の魔導師にとっては退屈極まりないものだったが。
そして、シュヴルーズが小石を真鍮に変えたところで、彼の新たな主に白羽の矢が立った。
黒い肌と赤い髪の少女が指名の撤回を要請したが、却下された。
主が前に出ようとした時、彼は立ち上がった。
「私が行こう。」
「ちょ、何言って・・・」
「どうと言うことはない。只、愚民共に真の魔法というものを見せてやろうと思ってな。」
「誰が愚民だ!俺は閣下に洗脳された覚えはないぞ!!」
そうだそうだと騒ぎ立てる生徒達をシュヴルーズが一喝した。
本当の事を言えば、彼女を行かせれば何か面倒なことになる、と彼の長年の勘が告げたからだった。
教師が何やら言いたそうだったが、彼の無言の圧力の前に沈黙した。
「では、諸君。よく見ていてくれたまえ。」
メディルの手から稲妻が走ると、小石サイズの真鍮が30サント程の金の延べ棒に姿を変えた。
ルイズを含めた生徒は勿論、シュヴルーズも驚きのあまり声も出なかった。
金を練成できるのはスクウェアだけ。それも小石サイズの物からあれほどの物を生み出す者など聞いたこともない。
授業が終了すると、ルイズはすこぶるご機嫌だった。
「凄い!凄いわメディル!最初から凄いと思ってたけどあれほどのことを簡単にやってのけるなんて。」
「賞賛には及ばぬ。昼食はどうする?宣告どおり、私が用意することも出来るが・・・」
「ん〜・・・やっぱり食堂で食べるわ。」
「そうか。ならば食堂へ着いた後、私は少し出かけたいのだが・・・」
「ええ、いいけど、何で?」
「この学院の近くに、先ほど馴染み深い物の気を感じたのでな。」
「そう。」
「案ずるな。ここは確かに見知らぬ土地だが、いざとなればルーラでお前の部屋か食堂へ戻ればいいだけのことだ。」
「それもそうね。」
食堂で使い魔と別れたルイズは好物のクックベリーパイを頬張りながら感慨に浸っていた。
成功率ゼロのルイズと言われて来た私が、土のスクウェアメイジを遥かに上回るほどのメイジを使い魔に・・・
これで私の事を馬鹿にするものはいなくなる。両親も認めてくれる。
妄想に耽るあまり、目も口も緩みまくった表情をしていること、その顔に周囲の生徒がドン引きしていることに気づくにはもう少しかかりそうだ。
840 :
ゼロの使い:2008/11/30(日) 22:03:40 ID:dqg5Zm54
禿頭の教師―『炎蛇』のコルベールは目の前に横たわっている物体に並々ならぬ恐怖と興味を抱いていた。
それは彼の研究所である掘っ立て小屋の前に転がっていた。
その形状から彼は最初、鎧かゴーレムの残骸だと思った。
しかし、よくよく見ればそのどちらでもないことが明らかになった。
彼はレビテーションの魔法でそれを研究所に運び込んで解体してみた。
様々な機械が内蔵されていることから、どうやらこれは自動式の人形だということが分かった。
断定は出来ないが、手にした斧と棍棒から見るに戦に使われていたのだろう。
試しに、機体をハンマーで叩くと、ハンマーの柄はボキリと鈍い音を立てて折れた。
機体には微かなへこみも出来なかった。
数本の矢が刺さった背中の物体は彼が開発中の油と火の魔法を使って動力を得る装置に酷似していた。
恐らくここが機関部なのだろう。
発見できたのはこの一体だけだが、兵隊の様な様相からして数体から数十体の部隊で行動していたのかもしれない。
コルベールはその光景を想像して、背筋を震わせた。
鉄製のハンマーをも弾く硬度の肉体を持つ兵士・・・
人形であるがゆえ、死をも恐れず、情に囚われることもなく冷酷に命令通り敵を抹殺する軍団・・・
焼き払われる家々、悲鳴を上げ逃げ惑う人々に振り下ろされる斧や棍棒。
無残にも飛び散る肉片と血飛沫・・・
そこまでいって彼は何かを思い出し、想像をやめた。
「嫌なことを思い出した・・・」
今度は先ほどとは全く逆の光景を想像する。
もし、彼らを自由に操ることが出来るならば・・・
この人形が国中、いや世界中に支給され、ありとあらゆる仕事を彼らが担当する。
人形ゆえに何の不平不満も言わず、魔法も必要とせず裏切ったり歯向かうこともない。
貴族も平民も皆が皆一生を安楽に過ごす・・・
「なんて、夢みたいなこと・・・」
「全くだ。それはそのような目的のために生まれたのではない。」
突然の声に驚いた彼は咄嗟に杖を構えて振り向く。
「君は・・・確かミス・ヴァリエールの・・・」
「メディルの使い。失敬だとは思ったが、勝手に入らせてもらった。そこに転がっているものに用があってな。」
メディルが右手に持った杖で、机上の戦人形を指した。
「これが何か知っているのですか?」
「無論だ。それこそはかつてわが軍がある男に作らせた殺戮兵器だ。」
「やはり・・・これは戦のための・・・」
「邪魔が入りしくじったとはいえ、それはかつてとある国を滅ぼす寸前まで追い詰めたのだ。」
コルベールが冷や汗をたらし、固唾を飲んだ。先程のイメージが再び浮かぶが、頭を横に振って追い払う。
「そいつに興味があれば製造法を教えてやっても良いぞ。見たところお前にはからくりの才がある。あの男にも勝るやも知れぬ。」
だが、コルベールは首を縦に振らなかった。
「そうか。」そんな彼を横目にメディルは言った。
841 :
ゼロの使い:2008/11/30(日) 22:05:25 ID:dqg5Zm54
「ところで、これは歩いていたのか?」
「ええ。私が見つけた時には倒れていましたが、森のほうから続く足跡があったので。恐らく背中の矢が致命傷に・・・」
「ふむ・・・」
こいつの動力である魔気ボイラーは遥か昔に停止している筈。
すなわちこれが数歩でも歩いたという事は過去の世界から来たと考えるのが必定。
どうやら、この世界に召喚されるものは時間を越えてくるらしい。貴重な情報だ。
「ミスタ・コルベール。こいつらの脳を弄る方法があるとしたら・・・どうする?」
「そんなことが・・・出来るのですか?」
「ああ。」
嘘ではなかった。
戦人形の圧倒的優位だった戦況は一人の技師によって脳を改造された戦人形のお陰で逆転したのだ。
「しかし、私が教えられるのはこいつの製造法だけだ。殺人兵器としての・・・な。」
「つまり、自分で調べろ・・・と?」
「そういう事だ。ま、研究資金ぐらいは面倒を見てやるがな。」と言って、手近にあった廃材を手に取り黄金に変える。
「後はお前次第だ。」
そう言い残し、メディルはルーラを唱え、食堂へと飛んだ。
残されたコルベールは只呆然と立っていた。
食堂に戻ると、主と頬に赤い紅葉を付け、ワインに濡れた金髪の少年が何やら言い争いをしている。
事情を聞くと、この少年、自分が落とした香水の瓶を傍らで震えているメイドに拾われたことで二股が発覚し、
片方の女性から平手を、もう一人からは中身の入ったワイン瓶の一撃を喰らったとの事。
それに逆上した少年がメイドに言いがかりを付け、それを仲裁するべくルイズが入ったわけなのだが、
少年は余程頭に血が上っているらしく、ルイズに決闘を申し込んだのだ。
だが、貴族同士の決闘は禁止されてるため、そのとばっちりでルイズの使い魔であるメディルと少年が戦うことになったのだ。
「ヴェストリの広場で決闘だ!!」
先の授業を忘れたとしか思えない無謀な挑戦を高らかに叫び、食堂を後にしようとする少年にメディルは
「否、決闘ならばここで行うとしよう。」と言うが否や、ボウリングの球ほどの大きさの火球を放った。
少年が言葉に反応するのと、彼を炎が包んだのはほぼ同時だった。
「な・・・なんて事をするの!!?」血相を変えたルイズが詰め寄る。
「敵に背を向けるなど愚の骨頂。殺るか殺られるか、それが決闘と言うものだ。それに生き残るよう威力は加減はしたし、速度も十分遅くした。当たったのは奴の無能さゆえだ。」
確かに彼は全身に酷い火傷を負ったものの、辛うじて息はあるようだ。
それもその筈である。メディルの底抜けの実力のお陰で格段に威力が上昇したとはいえ、
彼が放ったのは本来は野球ボール程の火球を放つ最下級の攻撃呪文・メラだった。
「だからって・・・」
「ま、避けられなかったのかもしれないが・・・な。」
変わり果てた彼の傍で泣き喚く金髪の少女。
彼女は偶然、少年とメディルの延長線上にいたため、彼が避ければ彼女が黒焦げになっていたであろう。
もっとも、メディルがそのことに気づいたのは彼が焼かれた直後だったが。
その後、少年は医務室に運ばれ、水のメイジの治療を受ける事となった。
その光景を離れたところから魔法で見ていた者があった。
この魔法学院の学院長である、オールド・オスマンである。
842 :
ゼロの使い:2008/11/30(日) 22:06:27 ID:dqg5Zm54
これにて投下終了です。
それでは。
>>842 wikiに登録してくれてる有志が居ることも忘れるなよ
あと、SSの内容が小学生レベル以下だ。ってかまじで小学生だろ
喧嘩するぐらいなら乙って言ってやろうぜ!
乙!
乙でした。
どれ登録行ってくるか。
>>767 >>780 こういう事を言う人のせいで職人さんが創作意欲を失って
スレから離れていってしまうのはなんとも悲しい・・・
自分は波動の人もラスボスの人も凄く楽しみにしてますよ〜・・・。
なんというか上から目線ですみませんが
もうちょっと状況を文章で表しつつ、シーンが変わったら空白を入れるとか
そういうことをすると、もっとよくなると思いますよ
内容的には結構好きです
>>使いさん
食事不要で魔法で何でも作れるとかドラエモン以上だろ
ドラクエの主人公ってこんなだったか?
展開もテンプレと同じだしな。これほどの最低SSは滅多にお目にかかれない
蒼の人まで更新休止宣言してる今、
これ以上SS作者さんがスレを離れていくのは耐えがたいことだ…
―――だが、それでも地球は回っている。
批判で作者が離れるってのは大昔からあるんだよな。悲しいことだが。
以前にも、魔砲少女関連で削除を申請した御方がいたし…。
でもホロの人が帰ってきたりもしてるしまだ終わっちゃいない
本当の戦いはこっからだぜ
>>852 まだだ。まだ終わらんよ。の勢いで頑張ろうぜ
俺達の戦いはこれからだ!
名無し先生の次回作にご期待ください
書き手を大切にって流れはいいんだけど
それに便乗して、今ならどんなSSでもGJ貰える!練習がてら投下だwってのはどうかと思う
避難所の議論スレはもとより、
ネタ潰しスレとかテンプレ改正(笑)スレを見る限り、滅びは確定しとるがな。
あとはどこで妥協できる幕引きができるかぐらいだろう。
いつも召還してるルイズだけど
ルイズがオーフェンの世界に行ったらどうなるのかな
貴族が殆ど普通の人で魔術士が迫害されてる(されてた)
価値観がまったく逆の世界
過ぎたことを気にしても意味がない
今、作者が離れても、また新しい作者が現れるさ
主力がいなくなったチームだが、若手が育って以前よりも強くなったなんて良くある話だろ
最悪を悲観して卑屈になってどうする
200近く続いたこのスレが簡単に廃れると思ってるのか?
読者は書き手を信頼して投下を待つだけ
ちょっとの文句でいなくなると不安になるなんて、書き手がその程度だと思い込むのはよくない
不安は伝染する
ならば、何時でも揺るがない強さを見せるべき。読者も作者も
今のスレの流れは平穏だった時を取り戻しつつある
ここは強い根っこを持ってる。多少騒ぎで動揺しちゃ駄目だよ
惜しい作品は応援するがこれは問題外
まだ偏在ワルドの18禁SSのほうが読み応えがあった
NGにしたいから次回からはトリップを付けてから投下してほしいね
Q.200近く続いたこのスレが簡単に廃れると思ってるのか?
A.簡単に廃れます。
861 :
ゼロの使い:2008/11/30(日) 22:59:46 ID:dqg5Zm54
>>894 「メディルの使い」はゲームではDISC1終盤の中ボス、
漫画では魔王軍・最強の魔法の使い手という設定の「魔物」であって、
「主人公」ではありません。
食事不要、食物生成の話はこちらの創作ですが、ゲーム・漫画ともに、
「そうではない」・「出来ない」という表現はありません。
また、ゲームで彼は失われた古代書物を復活させるという技を披露してます。
>>848 善処してみます。
1000以上続いたスレもいつの間にか消えました
諸行無常・盛者必衰なのです
スレ自体は、どんなスレもいつかは必ず衰退するだろうが、
作品減少が原因でまとめwikiが消える事はまず無いだろうな。
信じられるか?あんなに沢山減ったと思ってたのに、
総ページ数は未だに5400ページ以上あるんだぜ…
えーと…こんな空気の中、投下していいのでしょうか?
前半だけとりあえずできたんで投下したいのですが…
よろしければ2315時から投下しようと思います…
>読者は書き手を信頼して投下を待つだけ
どんなに綺麗事言っても「読者が作者を追い出した」という事実に変わりはないんだがな。
ビビ支援
支援支援
gdgdと廃れるのは確定だ何だと言ってる奴は大抵単発
作品けなしてアドバイスや意見言うわけでもなく
ただ書くのやめろだのと言い出す奴はIDを見ると同一人物ばかり
何がしたいのか理解に苦しむ
支援します、マスコットのような大魔法使いを!
ビビ支援なのだわ
投下開始いたします
―――
…食事って「みんなを笑顔にする魔法でもあるアルヨ!」っておじいちゃんが言ってたこともあったなぁ…
「本来なら、使い魔はこの食堂にすら入ることを許されないんだからね!」
…目の前には豪華な食事が(狩猟祭の後みたいだ)…
「あんたは私の特別なはからいで入れたのよ?感謝しなさいっ!」
…周りの学生さんたちがクスクスこっちを見て笑ってる…
「えーと…ボクの食事って…」
「そこにあるでしょ?」
…足下にはスープとパンだけ…
「あ、う、うん…ありがとう…」
…とりあえず、お礼を言う…うーん…
…使い魔って、やっぱり大変なのかもしれないなぁ…
―ゼロの黒魔道士―
〜第三幕〜笑顔の魔法 前半
…あわただしい朝食前の支度が終わって(女の人の服って複雑なんだなぁ…)
アルヴィーズの食堂ってところに来たんだ…
「おっきぃなぁ…」
頭をぐぅ〜っとそらして天井を見上げる(ちょっとだけよろけちゃった)
お金持ちって、こんなおっきなところでご飯食べるんだ…
「貴族として、これぐらい当然よっ!」
…ルイズおねえちゃんが胸をはってそう言う
…このおっきさなら、自慢したくのは分かるけど…みんな、こっち見てるよ?
しかもクスクス笑ってるし…
「あ、ほら、さっさとイスをひくっ!気が利かないわねっ!」
…笑われてるのに気づいたのか、ルイズおねえちゃんは慌ててボクに指示を出す
「う、うn…はい!」
…返事は『はい』、返事は『はい』…『うん』と『はい』ってそんなに違うのかなぁ…?
「ごちそうさまでした…」
…スープもパンもすっごく美味しかった
うん、これはやっぱり「笑顔にする魔法」なんだなぁ…もうちょっと量があったらうれしいけど…
…ルイズおねえちゃんはまだまだ食事の最中だった
…こういうときって、どうすればいいんだろ…立って待ってればいいのかなぁ…
「あ、あの、ルイズおねえちゃん…ボク、どうすればいいの…?」
…こういうときは、ちゃんと聞くのが多分正解だよね?
「何?あんたもう食べ終わっちゃったの?」
「う、うん…」
…ルイズおねえちゃんが鳥肉をフォークとナイフできれいに切りながらこっちに顔を向ける…
…おいしそうだなぁとちょっと唾を飲み込んだのはナイショだ
「しょうがないわねぇ…そこにいても給仕の邪魔になるし、中庭にでも出ていなさい。終わったら私も行くから」
「うn…はい!」
…うーん、やっぱり返事は『はい』って慣れないや…
「…わぁ、モンスターでいっぱいだぁ…」
中庭に出ると、そこはモンスターのでいっぱいだったんだ
おっきいのから、ちっちゃいの、かっこいいのや、なんだかよく分からないのまで…
…これ、全部使い魔なんだ…
みんな大人しくエサを食べたり、日向ぼっこしてたりしてた
…平和な世界って、やっぱりいいなぁって思ったんだ…
「あ、フレイムだ…昨日はゴメンね?」
…キュルケおねえちゃんの使い魔のフレイムは、木陰のところでおっきな骨をくわえてしゃぶっているところだった…
…ちゃんとしたごはんを食べてるみたいで、ちょっとだけうらやましかった…
「ブフォッ」
フレイムは炎を小さく吐いて「気にするな」って言ってくれたみたいだ
…いつか、ルイズおねえちゃんに本当のことは言わないとなぁ…機嫌のいいときに…
…火を吐くと、トカゲでもあったかくなるんだなぁ…って考えながらフレイムをなでていたんだ
支援
ゼロの使い登録終わりました。
50音順のほうも登録終わりました。
今後も期待しています。
>>864 微々たる力なるも支援するものナリ!
しばらくたって…フレイムがお腹いっぱいになって眠くなっちゃったのか「ボフッ」と煙のあくびを出したころ
「きゅいきゅい?」
おっきな影が、とんがり帽子に模様を作ったんだ…ゆっくりそっちを見上げると…
「わわっ、ど、ドラゴン!? …あ…きみも…使い魔なの…?」
思わず「ブリザド」を唱えようとしたけど…よく考えたら、ここにいるのって使い魔ばっかりなんだよね…
「きゅいきゅい♪」
コクコクッてドラゴンが首をふる…よく見るととってもきれいな子だった…
青と白のコントラスト…青空によく溶け込みそうな子だった…水…いや、風属性かなぁ…?
「えっと…ビビって言うんだ、よろしくね?」
…ググッと手を伸ばして触る…きれいな鱗だなぁ…
「きゅい、きゅいっ♪」
あ、頭を下げてくれた…
かわいいなぁ…ドラゴンをかわいいと思うなんて思わなかった…
「なーにやってんのよ、あんた…」
ルイズおねえちゃんはいつの間にか後ろに立っていた
…ドラゴンに夢中できづかなかったや…
「あ、うん…きれいなドラゴンだなって…」
「ふぅん?う…ツェルプストーのマント燃やし魔までいるじゃないっ!!気分悪いわっ!!授業行くからついてらっしゃい!」
「え、あ、は、はいっ!」
帽子をきゅっとかぶりなおす
「じゃ、みんな、またね!」
使い魔のみんなに手を振る…みんながそれに応えてくれる…
こういう平和っていいなぁ…
ボクらは…きっとこんな平和のために、戦ってきたんだよね…
…こんな平和も、「笑顔にする魔法」なのかなぁ…?
「こらぁ!さっさとするぅっ!!」
「え、あ、ちょ、ルイズおねえちゃん首は苦しいかr」ズルズル
…うーん、でも首根っこひっつかまれて引きずられるのって「平和」なのかなぁ…?
ピコン
〜おまけ〜
ATE ―あの子の正体は?―
青い龍は上機嫌だった。サモン・サーヴァントのときから気になっていたあの子と仲良くなれたのだ。
「きゅるきゅるきゅる〜♪」
「…随分、仲良し」
メガネの少女が龍にに歩み寄る
「あ、お姉さまー!きゅるきゅる!シルフィたち仲良しなのねー!」
ゴスッと鈍い音とともに杖が振り下ろされる
「…声が大きい」
「うぐっ…ゴメンなのね…でも精霊さんと仲良しになれるってうれしいのねー♪」
「…精霊?」
「そう、あの子は精霊さんなのね!しかも、特定の属性の、じゃなくて色々混ざった言わばスーパー精霊さんなのね!」
「…スーパー?」
「スーパーもスーパーなのね!お姉さまぐらいスーパーなのね!あ、そういえばそんなスーパーなお姉さまを称える歌がまた一曲できたのね!」
「…興味深い…」
「きゅいきゅいきゅいっ!じゃ歌うのね!『お姉さま〜はすっごいぞ〜♪』」
「…あの子…何者…?」
青髪の少女は、とりあえず杖をふりおろしながらメガネを光らせた。
―――
投下完了。後半は来週にでもできれば…お目汚し失礼いたしました
乙でした!
スーパー精霊吹いたw
ほんわかビビの人乙です!
ビビ、精霊だったのか
黒魔導士乙
リアルタイム遭遇だ。
乙!
FF9らしさが滲み出てるぜ!
寧ろあれだな。
200近くも続いている長寿スレだから廃れないというより、200近く続いている長寿スレだからこそ廃れる。
乙!
波動を見下してるバカがいるみたいだが気にしないで書いて欲しい
文章的には下手糞は下手糞なんだが別段プロであるわけでもなし、
クロスの醍醐味である「こうなったら面白いな」という要素を突き詰めておられるため何も問題なし
>>858 作家は雑草じゃない
適当に生えてくるものじゃないと何度言ったら(ry
乙!和むわぁ
荒らしという概念は関係性に埋没した人間の言葉
業子力学の観点からは荒らしも善良な住人も無いのです
焼きプリンおいちい!
「ルイズ君・・・宿命というものは確かにある。人は場所、時代、環境を選んで生まれることは出来ない。
・・・故に生まれた瞬間にそれぞれの人間の生きる条件は異なっている。これが宿命です。そして、世界が残酷なのは当たり前です。
生の始まりは化学反応に過ぎず、
人間存在はただの記憶情報に過ぎず、
魂は存在せず、精神は神経細胞の火花に過ぎず、
神のいない無慈悲な世界でたった一人で生きねばならぬとしても・・・なお・・・なお我は意思の名の元に命じる。
『生きよ』と!!」
>>885 銃夢のノヴァ博士ウロボロス空間での一時は胸に来るものがあったな
でもノヴァ教授召喚したところで、
死後のワルドがルイズを虐めるために魔改造される光景しか浮かばないのは仕様ですか、そうですか
ルイズがありとあらゆる物を吹き飛ばしまくる殺人鬼に改造されるのもいいと思う
ザパン編ですね、わかります
あの話のラストの花言葉は泣ける
召喚されるならジャシュガンがいいな
おっぱい吸血鬼もなかなか…ただ、吸血鬼の場合かなり武術知識だとか小説だとかを知っていないと難しいよな
ショッカーを基地ごと召喚してルイズが改造人間にされるけど脳改造は免れて改造人間との戦いをだな…
銃夢世界の吸血鬼は、体液感染なので、相手は命懸けのキス&セクロスになります
生存確率1%だし
>>893 ブラスレイターも同様だがブラスレではジョセフが偽ってキスさせないようにしてた
相手がジョセフで良かったなほんと
コレで相手が隊長だった日には……
このまま戦わずにまったり日常を過ごしてもらいたい・・・
私は今まで何に駆り立てられていたのだろう…
この胸のわきあがる思いはなんだ…
ああ この世に悲惨も死も存在せず
ただ 喜びだけを心から信じられるならば…祈らずにはいられない
この刻が 永遠に 続けと…
>>883 >文章的には下手糞は下手糞なんだが
擁護したいならこういう余計な一言を書くなよ・・・
子供か、おまえは・・・
ID:JKM4mdlX はNGワードだな。
>>897 みんなスルーしてるってことに気付けよガキ
愛が愛を重すぎるって理解を拒み
ところで多重クロスって駄目なの?
『三人』とか普通にしているのに…。
ダメではない
難しいからやらない方が無難てだけ
まあ、行き過ぎないための暗黙のルールだな。
書きたい場合は、自分のサイトで公開すればいい。
禁止はされてないよ
ただ超絶難しいから取扱い厳重注意なだけ
12月1日のNGワードは
ID:JKM4mdlX
ID:NKvc4t8s
ID:CZzTJCfp
同一作品からの複数召喚でも難易度が高くなるのに多重クロスとなるとさながらグラディウス3二週目みたいな難易度に
多重クロスって意味わかってるよな…?
煽り煽られを楽しむのも2chの醍醐味
安易なNG処理はお奨めできないぞ
NGにした、と宣言するのも煽りみたいなもんさ
NGしてもあぼ〜んされてるレスの中身が気になって確認したりするけどな、俺の場合w
NGなんぞガキのやることだ
読んだ上でスルー出来なけりゃ意味はない
俺も滅多にNGしなかったけどここに来てから粘着荒らし君にはNG使ってるよ。
スクロールするより手間ないし。
カルドセプトサーガあたりはクロスに最適
人外の使い魔って事で、ケータイ捜査官のフォンブレイバー達を召喚。
でも、あいつってネットにアクセスして、初めて本領発揮する訳で、
電気もないこの世界では、走ると転ぶだけの、何の役にも立たない使い魔に……
喰霊面白すぎるな
クリスマスあたりには、サンタが召喚されるショートSSが投下されるに100000000000000000000000ペソ
サタンクロース -SANTA'S SLAY のサンタが召還だったら最高なんだがw
メキシコに吹く熱風か
そりゃサンタナだ
サンタクロースvsなまはげ
クリスマスごとボコボコにしてやんよ
元ネタのドミニコ・サヴィオのほうを召喚でいいじゃないもう
金持ちから奪った財宝で恵まれない子供達におマチさんがプレゼントを配って回るんだろ!
>>918 「ウルトラ5番目の使い魔」にて、ハルケギニアにウルトラの父降臨と言う事ですね。
サンタガンダムですねわかります。
一口にサンタといっても色々あるもんなんだね
そういえば昔のホラー洋画に確か殺人サンタが出てくるのがあったような・・・
サンタ→クリスマス→子供のクリスマスプレゼントのために頑張るパパ→ジングル
シュワちゃんを召喚ですね?
「杖なんか棄てて掛かって来いよ!ワルド!!」
殺人サンタといえばリンダキューブ
ゲームとしても面白いからおすすめ
ああ、なんかタバサに喰霊-零-(サイトがDVD持ってたとかなんでもいい)見せたくなってきた。
なんで祝うべき話からどんどんホラーな話になってるんだ・・・・?
夏ならともかく今冬なのに・・・
クリスマスにカップルがイチャイチャするから
クリスマスにマクレーン警部補がルイズに召喚されました。
クリスマスはしっと団がきらめく季節
ナイトメア・ビフォア・クリスマスのジャックと愉快な仲間達が召喚されました
>>932 ブギーの逆襲後より。
例年の如く次のハロウィンについて悩むジャック。
足が自然に迷いの森へ。他の祝日の国の扉近くまで来ると、
何故か見たことの無い鏡が。思わず触れると人間の世界に。
この世界にはハロウィンが無いと言う。なんてことだ!
タウンに戻った彼はハロウィンの良さをハルケギニアに広めようとする。
さぁ、ハロウィンタウン総出でハルケギニアでハロウィンだ!
いや、連中ならハルケギニアと行ったり来たりしていても何も問題を感じない。
設定上あそこは死後の世界の精霊とかが住む所だしな。
「やぁサリー!ちょっと手伝ってくれるかい?」
「何をしているのジャック?」
「僕たちに必要なのは観客だったんだよサリー。見てくれる人がいないとね」
まぁ、そこら辺に悪ガキといつもの様に蘇るブギーを加えて一騒動。
最後はハロウィンで怖がりながらも楽しむ皆をバックにおしまい。なんてどうだい?
ブギーという単語だけでブギーポップ連想してしまった
ところで誰か次スレをよろしく。
俺は携帯だから無理orz
俺様が挑戦してきてやろう
ダメだったら俺いくねー
丶 丶 丶 / / x. ,.ろ ,/ + ,rく、 ノ' /´ヽ ヽ
\ \ ヽ / / /'r= /し) / }ノ x. ,ろ r ノl '. / . ´
丶 丶 V {/__ ..廴ム -┬――--<..__廴ノ| | .
.. 丶 l /´ ./ | イ ∧: l トヽ丶 |` ー‐ァ' | / . ´ ....
. 丶 } / ./ i 斗‐|/‐ト./|′ヽ. |! |,斗 代: 下. 丶く. | ...
. ノ / .イ .:| ./ __,V ミ¨’ ヽ|ヘ{ _ ヽ 丶|}ハ }、 V | ..
..,/ / | :∧{! ′ 从}ノ `} ! __ -‐ 梅てみるかも
―- . __ /′ 人{:..:ト >ァ=='^ ^`===ぐ' i{:.. 小 ト、 _
/ ′ ∧ ハ:j xxxx , xxxx }|:. {.∧ l \ ____ ---‐
‐- __ / / / /i':..小. 小 iト、.ヽ . 丶
. ' / //../ .i!/ l|7ヽ iー―‐‐r イ: |:. l|:.... ..丶 、 ヽ. ... .. ...
/ / / /../ ..:l|′l!...:il:\ 、 ソ .イ:l{:l:..l:. l|:...ハ... ヽ. ヽ __ _ ___
.... . .. / / / / /′..i| l| .:ルくfミi . `ー ´ . rく`Yト、!|从.. V....∧......\ ∧
__ _ ./ / / /.{ ..l| l|./ { ≧` ニニ ´ 彡 {ノ∧i:.....:.. V.......l!:......{ \ ハ - _
.′ { / .′..__| l|′ 丶 , -<_`ヽ./ ヽ.∧.. V:....|:.......l ヽ、 |
ノ l / , く´ | ll \/ , -<__\} 厂 :.. ヽ、}:.......| } |-
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|| 「覇王翔吼拳」を. ||
|| 使わざるを得ない ||
ゞ===============彳
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/ >-─- 、
/ / `ヽ
_,ノ / ',
、_, イ´ / } ヘ ',
| / / / ハ ハ ',
⌒ヽ、 | / / / / リ ∨| ', l い
, "´ ̄ ̄¨ ''ー-、 | / / / /| / 〃 /ハ| l, | } ヘ `ー-‐'
/ `丶、 ‐-イ / / /l |./ / / │ リV| リ ト、
. / / ─-、 / 从 { ハ/--┼ ' ナ'' ー- | / } | )
/ /{ } ヘ i \ / / 八 从( __ _ リ / リノ
. / /八 ハ ヽ } l 〃 ト、 ハ ,.-=ミ '゙=ミ、厶イ イ
{ /| /│{ \ / } }∧ | │ . イ { :、 ヽ{ ´ /_八 い
イ' | ト、l八 / _j」L. ', | | {/ { ヽ `'ー- 、 ::::::::: . :::::::八 } }
/ .{ | リ __`ーV/ハ '´ _ リ} | | 八 \ いrヘ、 ノ } リノ
│ハ〈 Vう '゙ V'うヽ lレ^ヽ | \( ヽ\人/ (| ` . (__ノ イ jノ乂ノ
Vハ ...... .....`゙ リ/ } | __/ \ `r-< ̄⌒''<,_
ウメダナ ノ八 ゙゙゙゙ ' ゙゙゛゛ _, イ i l //ハ o\ ヽ、 \ o ゚> .._
/イ l\ _ , イ[ |i i│ // ', o /几 | |\ 「 ̄ ` ミュ、
/ jレ'  ̄{:{> __, ´  ̄`ヽi│ .厂\ '.c/ / | ト、 │ )〉 /`丶、
{ | |:| } } l ,′ |/ /^ |─┤ \|. / / `
| .! | ヽ , -‐ |:il { 0 | 0〉⌒Y / i
| |: | | 川 { | | \- / / i
│ l}: :l、 . -‐…‐-、 i|| | n | | │ / / -─=彡
. | ′: :Y^ー-‐' : : :r‐…‐、 ∨ } | | r┘_,コ | │rヘ_厶-‐┐ _.. 厂¨ ''─-
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. l 丁ト---‐ァ /: .:_, ィ´ 儿 _j厶 -┘| l ,ハ
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│ ││ / / \ L二ニ=-r─'´ 0| | | | |
500なら全てのSSが再開する
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,':::::::`|_::_j l _ ' ,'::::ハ このスレを地獄へ流します
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!ー': : : :: : : : :: : : !---、_:_, : : : : : :: : : : :r' l
!. : : : : : : :: :: : :: :ト _ノr `} : : : : : : : : _.ゝ!
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