あの作品のキャラがルイズに召喚されました Part168

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1名無しさん@お腹いっぱい。
もしもゼロの使い魔のルイズが召喚したのがサイトではなかったら?そんなifを語るスレ。

(前スレ)
あの作品のキャラがルイズに召喚されました Part167
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1220351917/

まとめwiki
http://www35.atwiki.jp/anozero/
避難所
http://jbbs.livedoor.jp/otaku/9616/

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    _              ■ 注意事項よ! ちゃんと聞きなさいよね! ■
    〃 ` ヽ  .   ・ここはあの作品の人物がゼロ魔の世界にやってくるifを語るスレッドよ!
    l lf小从} l /   ・雑談、SS、共に書き込む前のリロードは忘れないでよ!ただでさえ勢いが速いんだから!
   ノハ{*゚ヮ゚ノハ/,.   ・投下をする前には、必ず投下予告をしなさいよ!投下終了の宣言も忘れちゃだめなんだからね!
  ((/} )犬({つ'     ちゃんと空気を読まないと、ひどいんだからね!
   / '"/_jl〉` j,    ・ 投下してるの? し、支援してあげてもいいんだからね!
   ヽ_/ィヘ_)〜′   ・興味のないSS? そんなもの、「スルー」の魔法を使えばいいじゃない!
              ・まとめの更新は気づいた人がやらなきゃダメなんだからね!


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     _        ・議論や、荒らしへの反応は、避難所でやるの。約束よ?
     〃  ^ヽ      ・クロス元が18禁作品であっても、SSの内容が非18禁である場合は
    J{  ハ从{_,      本スレへの投下で問題ないわ。
    ノルノー゚ノjし     ・SSの内容が18禁な展開をする場合はクロス元に関わらず、
   /く{ {丈} }つ       本スレではなく避難所への投下をお願いね?
   l く/_jlム! |     ・クロス元がTYPE-MOON作品のSSは、本スレでも避難所でもルイズの『錬金』のように危険よ。やめておいてね。
   レ-ヘじフ〜l     ・作品を初投下する時は元ネタの記載も忘れずにね。wikiに登録されづらいわ。
               ・作者も読者も閲覧には専用ブラウザの使用を推奨するわ。負荷軽減に協力してね。


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   ,ィ =个=、       ・お互いを尊重して下さいね。クロスで一方的なのはダメです。
   〈_/´ ̄ `ヽ      ・1レスの限界最大文字数は、全角文字なら2048文字分(4096Bytes)。これ以上は投下出来ません。
    { {_jイ」/j」j〉     ・行数は最大60行で、一行につき全角で128文字までですって。
    ヽl| ゚ヮ゚ノj|      ・不要な荒れを防ぐために、sage進行でお願いしますね。
   ⊂j{不}lつ      ・次スレは>>950か480KBからお願いします。テンプレはwikiの左メニューを参照して下さい。
   く7 {_}ハ>      ・重複防止のため、次スレを立てる時は現行スレにその旨を宣言して下さいね。
    ‘ーrtァー’      ・クロス先に姉妹スレがある作品については、そちらへ投下して盛り上げてあげると喜ばれますよ。
                姉妹スレについては、まとめwikiのリンクを見て下さいね。
              ・一行目改行、且つ22行以上の長文は、エラー表示無しで異次元に消えます。
               SS文面の区切りが良いからと、最初に改行いれるとマズイです。
               レイアウト上一行目に改行入れる時はスペースを入れて改行しましょう。
2名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 12:30:43 ID:boFSmCbz
スレ立て終了
3名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 12:31:59 ID:7tzYd+qJ
   ,.へ、_ __ __ , ――――一ァ
  ∠  i_〃- - 、(( ___  /
   |  | イソハ)トリミj   /./   >>1おツインテール
   |  |  ji、゚ー ゚´!j)"  /./
   |  |  ,<ヌ交ヌ>ヽ  {. {__/|
  ∠_ヽ/. ム介iム ハ ヽ____」
.     イ〜(_ハ_)〜ゾ
4名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 12:35:39 ID:3vMqYmJK
>>1乙!
5名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 12:35:59 ID:oRpA1M0p
あえて言おう
乙であると
6名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 12:37:55 ID:REbQmQgM
【書き手の方々ヘ】
・作品投下時はコテトリ推奨。トリップは「名前#任意の文字列」で付きます。
・レスは60行、1行につき全角128文字まで。
・一度に書き込めるのは4096Byts、全角だと2048文字分。
・先頭行が改行だけで22行を超えると、投下した文章がエラー無しに削除されます。空白だけでも入れて下さい。
・専用ブラウザなら文字数、行数表示機能付きです。推奨。
・専用ブラウザはこちらのリンクからどうぞ
・ギコナビ(フリーソフト)
  http://gikonavi.sourceforge.jp/top.html
・Jane Style(フリーソフト)
  http://janestyle.s11.xrea.com/
・投下時以外のコテトリでの発言は自己責任で、当局は一切の関与を致しません 。
・投下の際には予約を確認してダブルブッキングなどの問題が無いかどうかを前もって確認する事。
・作品の投下は前の投下作品の感想レスが一通り終わった後にしてください。
 前の作品投下終了から30分以上が目安です。

【読み手の方々ヘ】
・リアルタイム投下に遭遇したら、支援レスで援護しよう。
・投下直後以外の感想は応援スレ、もしくはまとめwikiのweb拍手へどうぞ。
・気に入らない作品・職人はスルーしよう。そのためのNG機能です。
・度を過ぎた展開予測・要望レスは控えましょう。
・過度の本編叩きはご法度なの。口で言って分からない人は悪魔らしいやり方で分かってもらうの。

【注意】
・運営に関する案が出た場合皆積極的に議論に参加しましょう。雑談で流すのはもってのほか。
 議論が起こった際には必ず誘導があり、意見がまとまったらその旨の告知があるので、
 皆さま是非ご参加ください。
・書き込みの際、とくにコテハンを付けての発言の際には、この場が衆目の前に在ることを自覚しましょう。
・youtubeやニコ動に代表される動画投稿サイトに嫌悪感を持つ方は多数いらっしゃいます。
 著作権を侵害する動画もあり、スレが荒れる元になるのでリンクは止めましょう。
・盗作は卑劣な犯罪行為であり。物書きとして当然超えてはならぬ一線です。一切を固く禁じます。
 いかなるソースからであっても、文章を無断でそのままコピーすることは盗作に当たります。
・盗作者は言わずもがな、盗作を助長・許容する類の発言もまた、断固としてこれを禁じます。
・盗作ではないかと証拠もなく無責任に疑う発言は、盗作と同じく罪深い行為です。
 追及する際は必ず該当部分を併記して、誰もが納得する発言を心掛けてください。
7名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 12:40:19 ID:REbQmQgM
ルールじゃないけどマナー上しておく方が良い事・システム上の注意事項
投下時はタイトルをコテハンとする、トリップ推奨
予告でクロス元他必ず説明する(一発ネタ等でばらすと面白くないならその旨明示)
 ※過去「投下してもいい?・投下します」等の予告から
  最低の荒らし投稿を強行した馬鹿者が居たため同類認定されるリスク極大

1時間に一定量超える投下は「さるさん」規制に遭うので注意
連投規制には有効な支援レスもこれには何の役にも立たない
文章量(kB)と分割予定数の事前申告をしておけば、規制に伴う代理投下をしてもらいやすい
投稿量カウントも規制も正時(00分)にリセットと言われている
他スレでの実験により規制ボーダーは8.5kBらしいという未確認情報あり

4 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2008/08/17(日) 02:13:03 ID:9AxAAVZE
やる夫が小説家になるようです
ttp://urasoku.blog106.fc2.com/blog-entry-244.html

完結:やる夫が小説家になるようです
ttp://urasoku.blog106.fc2.com/blog-entry-245.html

やる夫が「売れっ子」ラノベ作家を目指すそうです
ttp://urasoku.blog106.fc2.com/blog-entry-284.html

やる夫が同人小説家になるようです
ttp://urasoku.blog106.fc2.com/blog-entry-371.html
8名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 12:41:14 ID:REbQmQgM
このぐらいまで単純化できそうな気がする。

爆発召喚
キス契約
「ゼロ」の由来判明(教室で爆発)
使い魔の能力が明らかに(ギーシュ戦)
デルフ購入
フーケ戦
舞踏会

最近はその流れでいかに飽きない話を作るかに凝りがち

爆発
平民プゲラ
コルベール問答無用さっさと汁
キス契約
フライに唖然とする
説明はぁどこの田舎者?
何者であろうと今日からあんたは奴隷
二つの月にびっくり
洗濯シエスタと接触
キュロケフレイム顔見見せ
みすぼらしい食事厨房でマルトー
教室で爆発片付け
昼食シエスタの手伝い香水イベント
オスマンコルベール覗き見
ギーシュフルボッコ場合によって使い魔に弟子入り
キュルケセクロスの誘いしかし使い魔はインポテンツか童貞w
ルイズ寝取られの歴史を切々と語る
休日街でデルフ入手 キュルケタバサがついてくる
ルイズが爆破訓練宝物庫破壊フーケ侵入お宝げっと
この段階でフーケは絶対つかまらない
翌朝捜索隊保身に走る教師一同
教育者オスマン犯罪捜索を未熟な子供にマル投げ
小屋で破壊の杖ゲットフーケフルボッコしかし絶対死なない
オスマンから褒章 舞踏会 終わり

途中飛ばすけど、

 対7万戦と再召喚(一度使い魔契約が切れ、まっさらな状態からルイズとの関係を再構築)
9名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 12:42:36 ID:REbQmQgM
前スレ部門別作品投票集票結果

みんなで良作を発掘しよう

長編部門
小ネタ部門
ホラー部門
SF部門
ギャグ部門

長編部門 ゼロな提督 薔薇乙女も使い魔
小ネタ部門 使い魔は不良高校生
ホラー部門 虚無の唄-song of zero- ゼロの探究
SF部門 るるる
ギャグ部門 ご立派な使い魔 UM☆アルティメットメイジ
10名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 13:23:50 ID:boFSmCbz
なんか疲れたけど削除依頼した方がいいのかな?
11名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 14:30:45 ID:rUqcy1jh
>>10
気にするな、禿げるぞ
そしてスレ立て乙
12名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 14:42:12 ID:C122jkgc
思わず、さらに改悪して、投下しようと考えてしまった
フォースの暗黒面に魅了されかかった・・・

あぶないあぶない
13名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 14:42:13 ID:ZjmgIFRU
   /__.))ノヽ
   .|ミ.l _  ._ i.)  
  (^'ミ/.´・ .〈・ リ_________
  .しi ;  r、____________乙 
    |  `ニニ' /
   ノ `ー―i´   >1はわしが育てた
14名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 15:34:05 ID:L8w7xcZ0
投下中に偽テンプレやられるよりは良いんじゃね、むかつくけど
15名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 16:14:52 ID:xXpP95lC
NARUTOからナルト召喚しないかなぁ
口寄せでガマ親分対ゴーレムとか影分身対ヘンザイとか面白そうな気がする
16名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 16:41:48 ID:4DsDdf5F
どー考えても
ギャグ部門 コンバット越前ゼロカスタム
なんだが
17名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/09/06(土) 16:46:33 ID:0mcPlb4N
ここらで仮面ライダーキバから名護さんを召喚
18名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 16:56:46 ID:5s69PL40
ナルトか・・・子供時代限定とかならいけそうかなあ
今のは色々付け足されて書きにくかろう
19名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 17:02:59 ID:xXpP95lC
>>18ジライヤと修行中の二〜三年間ルイズに召喚されていたとかならいけるんじゃない?
20ゼロのパラサイト:2008/09/06(土) 17:44:31 ID:ZuIURXhg
進路良好なら投下してもよろしいでしょうか?
50分ごろから予約で
21名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 17:47:40 ID:zlBViS77
しえーん
22ゼロのパラサイト:2008/09/06(土) 17:50:04 ID:ZuIURXhg
あの乱痴気騒ぎの後、周囲の視線に気づいて冷静になったルイズは逃げるようにして部屋に戻った。
ガッチリと鍵をかけ、耳まで真っ赤になった頭をベッドに突っ込んで唸る。
ルイズの部分というかなんというか、変なタイミングで予想外の事が起きたせいで余裕が持てなかった。
肌を晒すなんてどうでもいいという思いがある一方で、顔からフレイム・ボールが出せそうなぐらい恥ずかしい。
その後の行動と周囲からの視線も十分すぎるほど恥ずかしいのだから、結局駄目だ。さらにベッドに顔をめり込ませる。

「そんな事してる場合じゃなかった……。練習しないと」

半時ほど悶えまくった後で、ようやくルイズは今日の目標を思い出した。
アレは疑われた時の防御策の一環だったと考えて前向きに処理、という名の現実逃避を実行する。
まだ世間では最初の授業が始まったところだが、かなり大幅に時間を無駄にしたと言わねばならない。
これに懲りて、胸を大きくするのは止めておこうと心に決めたルイズである。

「とりあえず……全身の強化ね」

例え右腕がドラゴンより強くても、それを支える肩や体を支える両足が普段のままでは、まともに力を発揮できない。
左手、右足、左足、と順に触手にばらしてから強化していき、最後に残った部分全てを強化した。これで素手での格闘ならばまず負けないだろう。
ルイズの姿ではなく、エイリアンの姿になれば今などより遥かに強くなるが、ルイズはあの姿が好きではなかった。
牙と触手の巨大な化け物など、少女であるルイズには許容し難い。それに正体丸出しだし。

「やっぱり、可愛くないとね。変なのは嫌」

強い姿をイメージしようにも、現在の状態からあまりにかけ離れているのは駄目だ。
あまりに化け物じみていては教師たちも使い魔を疑うだろうし、何より自分が気に入らない。
目指すのは強くて、可愛くて、貴族たる自分に相応しい物である必要がある。

「う〜ん……」

ベッドの上に腰掛けて頭をひねってみるが、いいアイディアは浮かばなかった。もう少し具体的な物でないと駄目かもしれない。
強いといえばドラゴンやトロール鬼やオグル鬼、ミノタウルスや吸血鬼……。どれも異端と言われそう。却下。
大きく溜息を吐いたルイズには、なんとなくカーテンを開けて外を見上げた。今日も天気のいい快晴だ。
魔法の練習にでも行くのだろうか、青空を背景にして飛ぶ一団が遠くに見える。
23ゼロのパラサイ:2008/09/06(土) 17:51:37 ID:ZuIURXhg

「私も、空を飛べたらな……」

ゼロと呼ばれ続けているルイズにとって、空を飛ぶというのは大きな望みの一つだった。
どこかに移動する授業のたびに、飛び去っていくほかのメイジたちを見ながら悔し涙を抑えたものだ。
「ゼロは歩いて来いよ」「平民と一緒だな」「空も飛べないなんて」「本当にメイジなの?」
何度、そういう事を言われただろうか。コモンマジックの一つすら唱えられないゼロのルイズと。

「そうよ、翼がいいわ!」

ルイズの中に浮かんだのは、神々しい白くて大きな翼のイメージだった。
翼人という種類の亜人のためにイメージはいまいちだが、教師に使い魔の能力だと認めさせれば角も立たないだろう。
トリスティンにはグリフォン隊がいるし、風属性のメイジなら鳥を使い魔にしている者も多く、密かに翼を望む者は数多く居るはずだ。
それに土メイジとの戦闘において、魔法無しで空を飛べるという事は絶対的なアドバンテージになりえる。

「よしっ! 決めた!」

早速、実践するために邪魔な上着を脱ごうとしたが……。先ほどの大騒ぎを思い出した。
鍵をアンロックで開けた上に、ノックもなしに入ってくる野蛮な相手はツェルプストーだけで、あいつは授業中のはずだが、万が一という事がある。
この部屋で大規模な変身を練習するのは危険かもしれない。少なくとも教師たちを言いくるめられるまでは。

「失礼します、ミス・ヴァリエール。水差しをお持ちしました」

ルイズの思考はノックの音によって遮られた。そういえばメイドにそんな事を頼んだなと思い出す。
ドアの前まで行って鍵を開けると、大きな水差しといくつかのコップを持った黒髪のメイドが居た。丁度いい獲物だ。
部屋に招きいれて、テーブルの上に物を置き終わるタイミングを計り、後ろ手でドアの鍵を閉める。

「あ、そうだ。ちょっと窓を見てくれない? 何か変なものがついてたんだけど」

「はい、わかりました」

何も疑うことなく窓へと近づいていくメイドの背後に立ち、ルイズは両腕を触手に変えた。
音も無く息のかかるほどの距離まで接近すると、力加減に気をつけながら一瞬でメイドの口を塞いで全身を拘束する。
軽々とメイドの体を持ち上げて抵抗を封じ、くるりを向きを変えて此方を向かせた。恐怖に染まった瞳がこちらを見つめている。
24ゼロのパラサイト:2008/09/06(土) 17:53:48 ID:ZuIURXhg

「むぐぅ……うぅぅ!」

「大丈夫よ。何もかも忘れるわ」

ルイズは子供に言い聞かせるように優しく事を処理した。くぐもった苦痛の声が部屋に吸い込まれていく。
健気な抵抗を見せていた両腕から力が抜け、驚愕に見開かれていた双眸が閉じられる。メイドはあっけなく気を失った。

「まあまあ順調。この手は使える」

糸の切れた繰り人形のようになったメイドを見つめ、ルイズは少しばかり処分に困っていた。ずっとこのままという訳には行かない。
体を作り変える前でも、自分に対する無意識的な好意と従順さを同時に植えつけるぐらいは出来るが、それにしたって触手を見れば驚くだろう。
あの男の場合は起きるまで地面に転がしていたが、女性を床に寝かせるのは忍びない気がする。
平民のメイドとはいえ、もう彼女はルイズの分身にも等しいのだから。胸があるのは悔しいけれど。
少しだけ迷って、ルイズはこのメイドを自らのベッドの上に寝かせた。

「やっぱり、私もこのぐらい欲しいわね……」

呼吸と共に少しだけ上下する胸はルイズよりずっと大きく、女性らしいプロポーションを持っている。
こういう女の子に変身する事が出来れば、寄生相手にも困らなさそうだ。やっぱり羨ましい。

「ん、う……」

「眼が覚めた?」

「ふえ……? って、あれ……? わわわわ、私ったら! も、申し訳ありません!」

幸せそうな寝顔から一転、メイドは体を起こして自分の置かれた状況を素早く理解すると、死にそうなぐらい顔を真っ青にした。
お使いを頼まれた貴族様の部屋で気を失い、それだけならまだしも貴族様に介抱されるなど、とんでもない異常事態である。
それ以前に貴族のベッドでメイドが寝たというだけでも、上に報告されれば罰されるのは眼に見えていた。
良くてここを解雇になるか、悪くすれば本物の首が飛ぶ事だって……。再び気絶する寸前だ。

「別にいいわよ、暇だったしね……。それより、あなたのお名前を教えてくれない?」

「は、はい……。シエスタと申します」

「シエスタ、か。良い名前。でも、働きすぎには注意するのよ?」

いかにも優しい貴族らしく笑顔で対応するルイズを、シエスタは神様を見るような目で見つめていた。
普段から貴族に虐げられている平民のメイドたちにとって、この優しさは麻薬のように染み込む。
短いお喋りだけで、あっという間にルイズを心から信頼したらしく、いかにも純朴そうな笑顔を向けてくれる。
もしルイズの正体がばれてしまっても、こういう人間を学校内に複数作っておけば保険にはなるだろう。
雑談を交えながら昼食の後で又水差しを持って来てくれる様に頼んだが、その際に、

「ただし、働き過ぎないように……。持ってくるのは別のメイドに頼んで、貴方はその間サボっていなさい」

と冗談を交えて言うと、シエスタは笑いながらより一層の好意を向けてくれた。扱いやすい。
やがて深々とお辞儀をして部屋を去っていったシエスタを見送り、テーブルの上に会った水差しを手に取る。
一日がかりで消費するような量があるというのに、直接口をつけると一気に飲み干した。
まだ別に乾いていないが、水分は十分にあるに越した事はない。保水力を上げる訓練も兼ねている。
空になった水差しをテーブルの上に戻して時計を確認すると、まだ昼食には一刻ほど早かった。
25ゼロのパラサイト:2008/09/06(土) 17:56:12 ID:ZuIURXhg

「そうね、体内に杖を隠せるかしら……」

メイジが無手を装えるというのは計り知れないメリットだ。
魔法こそトリスティンにて貴族の地位を確立する力の根源であり、杖が無ければ魔法を使えないというのは常識で、杖の無い貴族など平民と大差ない。
カーテンとドアの鍵を確認した後で、ルイズはルーンの刻まれた左腕を触手の束へと変えた。
付け根から少しずつ人間の腕へと戻していく最中に、二の腕が出来始めた辺りで束の中に杖を押し込む。
そのまま杖が弾き出されないように慎重に戻していくと、上手い具合に杖は腕の中に納まった。
杖を隠すための溝を尺骨に作ったため、やや強度が落ちる事になったが、その分は太さを増してごまかす。
指揮棒サイズの小さな杖であった事も幸いした。もう少し大きかったら、とても隠す事は出来なかっただろう。
いくら外側を見回してもルイズの細い腕は何の変化もなく、まさか杖が入っているとは誰も思わないはずだ。
この状態でも魔法が使えるのかという不安はあったが、爆発する失敗魔法を部屋の中で試すわけには行かない。
まあ無手を装えるだけでもメリットはあるだろう。この状態なら左手のルーンも光らないようだし。

「後は反復ね」

この形を覚えさせるため、ルイズは何度何度も同じ事を繰り返した。咄嗟に失敗すれば一大事だ。
10回、20回、30回。スピードはどんどんと上昇し、やがて試行回数が3桁を越えた頃になると、投げた杖を空中で腕の中に収める事も可能になった。
続いて腕の筋肉を操作し、溝の中に入っている杖を手の平へと押し出す練習を始める。こちらは非常に簡単で、すぐに覚えた。
親指と人差し指が交差する辺りから飛び出す杖を、手を閉じるようにして指で捕まえると、そのまま構えた形になる。
戻す時は、手首を固定したまま左手を体のほうに引き寄せ、手を打ち合わせるようにして音を出せばいい。
おそらく魔法しか眼中にないメイジたちは、この手品を魔法の一種と勘違いしてくれるはずだ。
ルイズは閉ざされた部屋の中で、独り笑った。
26ゼロのパラサイト:2008/09/06(土) 17:58:57 ID:ZuIURXhg
以上です。ありがとうございました
27名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 17:59:00 ID:YvmwPml0
この動作はハガレンのエドじゃないかww
28名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 18:05:51 ID:qF0V54Zb
パラサイトの人乙

次の犠牲者?はタバサか

>>27
俺は定光を思い出しちゃった
29名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 18:47:53 ID:bUeQtYwQ
>>16
突っ込みどころ満載の候補だよな>>9
クロ高がないし
30名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 19:16:20 ID:arq2A7K8
ハリー・ポッターを召喚・・・

エクスペリアームズの一言ですべて解決
31名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 20:19:40 ID:zkTu+k8A
 幻燐の姫将軍2〜導かれし魂の系譜からロウエンド後のリウイ・マーシルンを召喚、
できればロウルートで仲間になるキャラを含めたメンフィル軍全員を。
 ゲーム自体は18禁ですが話しは通常でお願いします。
32名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 20:20:19 ID:SJOPAxY3
GJ!
なんというかコミカルだけどホラーな雰囲気がすばらしいw
33名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 20:24:15 ID:zz+K4hS/
セブンブリッジのキャプテン・タイムの召喚(「本」と一緒に)
ガーゴイル扱いになるのかな?

って7巻以降なかなか出版されなかったから、結末知らないけどね
どうなったのかな?
34名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 20:40:03 ID:hzVQvMQE
特攻野郎Aチーム召喚が見てみたいな
ルイズは紅一点役で
35名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 21:06:02 ID:YvmwPml0
トリステイン魔法学院で鳴らした俺たち紳士は、濡れ衣を着せられ当局に逮捕されたが、
刑務所を脱出し地下に潜った。
しかし、地下でくすぶってるような俺たちじゃあない。
筋さえ通りゃ金次第でなんでもやってのける命知らず、
不可能を可能にし、巨大な胸を粉砕する、
俺たち変態紳士Aチーム!

私は、リーダーのジャン・コルベール。通称ツルベール。奇襲戦法と変装の名人。(カツラ的な意味で
私のような天才発明家でなければ、百戦錬磨の紳士どものリーダーは務まらん。

ギーシュ・ド・グラモン、通称ギーシュ。口説きの天才だ。
アンリエッタ女王陛下で口説いてみせらあ。でも、モンモランシーだけは勘弁な!

よぉ、お待ちどう!俺様こそジャン・ジャック・フランシス・ド・ワルド。通称ロリド。
スクウェアメイジとしての腕は天下一品!マザコン?ロリコン?だから何。

俺たちは、道理の通らぬ世の中に敢えて挑戦する、
頼りになる神出鬼没の
変態紳士Aチーム!

助けを借りたい時は、いつでも言ってくれ!

ここまでしか思い浮かばなかった、不足部分は誰か足してくれw
36名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 21:16:44 ID:xggBo5dw
小ネタに二つもある件
37名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 21:17:06 ID:+4DfjNzW
>>31
あそこまで厨2病全開のキャラは、慣れない人にはちとキツイ
慣れてくると微笑ましく眺めてられるもんだが
38名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 21:20:17 ID:YvmwPml0
>>36
見逃してたよ、スマン
39名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 21:25:13 ID:enbLbpbh
破壊の杖が実は「EEアルバ・マキシマ」でした。
シエスタと似ていてちょっと困ります。
40名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 22:05:57 ID:wyIR2AQq
文才無さすぎてヤバいのですがアイオリア編短いですが1話できました。
初めてなので、反応みて続き作ろうかどうか考えます。

22:10から投稿しようと思いますがいいでしょうか。
41名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 22:07:54 ID:ZtauGA/n
駄目と言ったらやめるのか?
42名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 22:09:15 ID:wyIR2AQq
辞めます(*´・ω・`*)
43名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 22:10:15 ID:JDrsQjVR
いじわるは止めてしぇん
44名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 22:11:22 ID:Wp3Aet5R
ほう経験が生きたな支援をしてやろう
45黄金の使い魔:2008/09/06(土) 22:11:28 ID:wyIR2AQq
嘆きの門を前に黄金の鎧に身を包んだ12人の戦士達が今、最期の時を迎えようとしている。

「今一度 今一度言わせてくれ 若き青銅の少年達よ」
「地上の愛と」
「正義の為に」
「我等は往く」

「「命と魂の全てを注ぎ込んで」」

「「「「「「今こそ燃えろ黄金の小宇宙よ」」」」」」



「「「「「「「「「「「「アテナ、この暗黒の世界に一条の光明を!!」」」」」」」」」」」」






迸る光、薄れゆく意識の中で戦士達は女神の声を聞いた。
46名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 22:11:29 ID:hvd6Gbvr
ちょっと和んだ しえん
47名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 22:12:23 ID:hTVHCSc8
やってください支援
48黄金の使い魔:2008/09/06(土) 22:13:31 ID:wyIR2AQq
何度目かの大きな爆発音。
ここはトリステイン魔法学院、春の使い魔召喚の儀式の真っ最中である。


「また爆発かよ!!」
「サモン・サーヴァントすらマトモにできないのかよ!」
「さすがはゼロのルイズだな!」
「ヴェルダンディイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ」


「うるさいうるさいうるさい!!!見てなさい!次こそは成功するんだから!」


爆発を引き起こしたのはルイズという少女。
すでに5回も召喚に失敗し爆発を起こしている

だが、今回は様子が違った
砂塵が徐々に晴れていく

―――ぼんやりと影が見えた

(召喚に成功した!!私はもう『ゼロ』じゃないわ!!!何が召喚されたのかしら?あの大きさからして、龍やグリフォンとまではいかないまでも、ツェルプトーのサラマンダーよりは大きいわ!)



ここはどこだ?なぜ俺は生きている?
まさかエリュシオン・・・・?




しかし砂塵が完全に晴れた時、そこに居たのは人間の戦士だった
しかし黄金の鎧を纏ったそれはただ戦士というには余りに神々しく、そして余りに気高かった
49黄金の使い魔:2008/09/06(土) 22:14:58 ID:wyIR2AQq
(へ・・・・平民!?)

「あら、いい男♪」
「ゼロのルイズが平民を召喚したぞ!!」
「・・・・・!!!」
「ルイズ!召喚が成功しないからって平民を雇うなんて・・・さすがゼロはやる事が違う!」
「眼を覚ましておくれ!!!!ヴェルダンディィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ」
「あんな黄金の鎧・・・どこかの貴族の直属の衛兵じゃないのか?」
「ヴァリエール家の衛兵だったりしてな!!」
「でもマント付けてるし貴族じゃないのか?」
「貴族が鎧なんか着るかよ!!!」

嘲笑や蔑みの中、頬をひきつらせながら少女は尋ねた


「―――あなた、名前は?」


違うようだな・・・
思えば生まれてこの方アテナを守る為に戦い生きてきた
死の間際、今度は一人の人間として生きろと仰って下さったが今更俺にどんな生き方が出来ると言うのか・・・
様々な考えを巡らせながら戦士は周りを見渡す


周りにはマントをつけた少年少女達
そして目の前にはなぜだか怒っている桃色の髪の少女


「平民の癖に貴族を無視するなんて何様よあんた!!名前は!?」


「人に名を訪ねる時は自分が先に名乗る物だ」
50黄金の使い魔:2008/09/06(土) 22:15:44 ID:wyIR2AQq

「あんたねぇ・・・まぁいいわ、今回だけ大目に見てあげる、私はルイズ。ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール
 あんたのご主人様よ!あんた、名前は?」


全く悪びれた様子もなく戦士は答える。
露骨に不機嫌そうに応答する少女を気にする様子もない。


「ご主人様?」

「そうよ!あんたは私に召喚されたの!これから私の使い魔として私に仕えるのよ!」

イライラした口調で少女は答える。


なるほど・・・それで見覚えの無い場所で寝ていた訳か
これもアテナの意思なのだろうか
それにしても折角アテナに頂いた新たな人生だというのに、俺はまた誰かを守る生き方を選ぼうとしている
つまるところ、私は結局こういう生き方しか出来ないという事か、全く我ながら度し難いな・・・

「いいだろうルイズ、私はあなたを守る戦士となろう」

「当り前じゃない!!それより、そろそろ名前を教えて欲しいんだけど!!」









「私の名はアイオリア、獅子座(レオ)のアイオリアだ」
51黄金の使い魔:2008/09/06(土) 22:17:40 ID:wyIR2AQq
今回はここまでです。なんという短さ。
投稿しながら中学生のノートの落書きを読んでる気分になった。
52名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 22:18:41 ID:JDrsQjVR
長さ的に別にとりたてて短すぎるって事無いと思うぜ
53名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 22:22:31 ID:hTVHCSc8
アイオリアの人乙です。
問題ナシ。俺は続きをwktkして待ってるぜ。
54名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 22:24:06 ID:xggBo5dw
【追悼】ああ・・・ヴェルダンデ・・・【土竜】
55黄金の使い魔:2008/09/06(土) 22:26:46 ID:wyIR2AQq
皆さんありがとうございます(*´・ω・`*) 見るのが怖くてトイレにこもってました。
2話がんばってみようと思います。
56名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 22:33:43 ID:xXpP95lC
>>55続き待ってるんだぜ!
光速拳でギーシュフルボッコが楽しみだw
57名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 22:34:20 ID:wl6YRzUK

戦士達ってことはほかの黄金もだれかに召還されているのかな
58名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 22:35:23 ID:2h/m2R8X
乙乙
原作知らないけど面白そうだ、これから楽しみにしてるよ!

ヴェルダンディ・・・なぜころした・・・!
59名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 22:35:34 ID:kFrhEesT
>>55
次も頑張ってねえ
>>57
射手座
60名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 22:37:08 ID:LKmFrVWx
二話で途切れた兄、アイオロスの無念を晴らしてくれ!

勿論、アイオロスの人も帰ってきてくれるのを待ってるから!!
61名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 22:37:02 ID:iLQgsXGk
貴族(メイジ)だって鎧ぐらい着るだろうJK……。
62名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 22:37:41 ID:kFrhEesT
ギーシュが作った獅子の形をした青銅の聖衣を着たり
63名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 22:42:29 ID:MDkcuRsv
六人ぐらいウェストウッド村に居たりしてな(笑)

……デスマスクって実は黄金の中でもかなりの良識派で、師匠として優秀なんだよな。
あの凄まじく人格者で漢前な盟が心酔するぐらいの。
64名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 22:43:04 ID:vCC1JrN5
赤い獅子の人も帰ってきてくれ、待ってるよ。
65名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 22:44:00 ID:kFrhEesT
デスはマニゴルドと比べるとどうしてもな
66名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 22:46:13 ID:xXpP95lC
ところで獅子座の技はGのも入るのかな?
ただでさえ強すぎるのに流石に無いかww
67名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 22:50:47 ID:hTVHCSc8
むしろフォトンバーストで7万瞬殺超希望www
68名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 22:50:58 ID:LKmFrVWx
エピGのデスはカッコいいよ
相当、邪悪で

>>66
ライトニングファングまではいいけど、フォトンバーストまで行くとやり過ぎのような気がする
69名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 22:52:34 ID:3vMqYmJK
アイオリアの技であるライトニングプラズマは毎秒一億発だとか…

まるで地面に叩きつけられたトマトみたいになったギーシュにワルド…
70名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 22:53:09 ID:b4BDnJeN
いや、黄金聖闘士は、ただ「思い切り」走ったり殴ったりするだけでやり過ぎだと思う。
71名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 22:59:06 ID:cvhD2mVd
乙。だけどルイズの対応が才人と同じというのがちょっと……。
黄金の鎧着ているからただの平民とは思わないだろうし、魔力(小宇宙?)が尋常じゃないだろうし。

ただ彼も兄が反逆者の烙印を押されて苦労してきた人だから、魔法が使えない彼女の苦悩は想像しやすいはず。
アニメ版だと星矢の兄貴分的な面も描かれていたので、そういう面も期待。

>>69
「ぜ、全滅ぅ!?12体の遍在が全滅?1分も経たずにか!」
72名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 23:05:03 ID:2h/m2R8X
>>71
その辺は生徒A生徒B今無きヴェルダンディとその他ギーシュが補間してるから問題ないと思った
魔力とか察せるならメイジかどうかが見た目以外で判断つくと思う、察せないから魔力察知の魔法があるんだと解釈
73名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 23:13:10 ID:cvhD2mVd
>>72
あ、なるほど。それは読めなかった、このリハクの目を(ry
74名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 23:35:36 ID:MDkcuRsv
>>71
>1分も経たずに
……一秒もいらない
75名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 23:44:42 ID:kFrhEesT
光速だからね
76名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 23:46:23 ID:UCmkXDnf
ブルースワット呼ぼうぜ
77名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 23:46:49 ID:aBGWcnYm
>>71
装飾いっぱいの金キラ鎧をカッコイイと思う感性がないと、かえって胡散臭く見えそうな予感
78名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 23:50:39 ID:JNK9Sbrs
鎧だけで合体変形するのが胡散臭いと申すか
79名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 23:52:47 ID:3vMqYmJK
聖闘士の真の恐怖…それは致命傷を与えた筈なのに不死者のごとく何度でも立ち上がってくる事…
80名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/06(土) 23:57:17 ID:Gy5bdlQi
一回殺した位では聖闘士は甦ってくる事あるし
81名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 00:01:10 ID:dd97mlDW
チャンピオンのほうを見たら、コスモさえ燃えていれば溶岩の中でも平気なバケモノですからね……
82名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 00:01:49 ID:F4iPIVU7
某不死鳥座の聖闘士を殺すのはハーデスを倒すのより難しい気がするw


星矢とのクロスで真っ先に思いつくシーン
ワルド戦で偏在を見切るため目を潰す紫龍
83名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 00:10:38 ID:KF1SX0Xi
そう言えば聖闘士は原子を砕くことを最低条件にしてて、虚無の魔法は原子に働きかけるんだったな
84名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 00:16:03 ID:yPceBbNK
>>82
馬鹿者、脱ぐのが先だ
85名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 00:17:11 ID:jXWuOjJA
>>82
一輝は……異能……生存体……。

同類にハンス・ウルリッヒ・ルーデルやキリコ・キュービィー等が存在します。
86名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 00:18:00 ID:zZ5iHsw8
偏在に鳳凰幻魔拳をしたら
87名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 00:33:28 ID:izZrvlit
>>85
地獄を見れば心が渇く面子だなそれは
88名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 00:42:53 ID:uCViknCw
炎のにおい染み付いて
89名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 00:43:24 ID:RRk0wBZ7
>>87
不死身の使い魔
ガンダ…キリコ
ヴィン…ルーデル
ミョズ…一輝
はばかられる…松田鏡二
90名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 00:47:58 ID:jLf8kEcv
>>89
          ∧无∧    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        /( ´Д` )  < 俺を忘れるとは ヤクいぜ!
     ⊂/\__〕 ヽ   \__________
      /丶2    |Σノ
      / //7ゝ〇 ノ\  キキーーーーー
/   (_///⌒γノ/___)
 /  ///  ///ノ
//  |/  ///
/ / /  //
 // V ノ
91名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 00:50:46 ID:RRk0wBZ7
>>90
あんたらも不死身だけど永久に閉じ込めたりして
「リタイヤさせる」だけなら可能だしね…

キリコその他は異次元に追放しようが戻ってきそうだから困る。
92名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 00:52:35 ID:izZrvlit
>>90
あんたはパイを守ってろwwwwww
93名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 00:55:28 ID:+o3fEeP3
>>91
キリコは100年戦争中でも最低3回焼き殺されて普通に生還しているからな
94名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 00:56:15 ID:zZ5iHsw8
コーラサワーがアップを始めたようです
95名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 00:58:16 ID:S7l5XQbn
水木の御大もアップを始めたようです
96名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 00:59:32 ID:RU3NtoPI
コーラなら異能生存体になれると信じているぜw
97名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 01:06:47 ID:F4iPIVU7
一輝はギャラクシアンエクスプロージョンで、文字通り塵にされても何事も無かったかのように復活
ゴールデントライアングルで異次元に飛ばされても生還
冥界の最深部にいきなり登場

絶対おかしい……
98名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 01:11:38 ID:zZ5iHsw8
>>97
不死鳥座の聖衣の特性はあくまでも聖衣の自己再生だからな
装着者にまでそれが適用されるはずはないのに
99名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 01:13:49 ID:RRk0wBZ7
松田鏡二…頭をぶち抜かれ死亡確認&霊が出てきて牙亮に乗り移ったり
明らかにその後成仏したはずなのに「いんだよ 細けえ事は」で復活


ルーデル…30回撃墜されても大丈夫 片足が義足にもかかわらず死体を担いで6900mの山に登る

ルーデルが本当に実在の人物なのか怪しく思えてくるな…
100名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 01:14:44 ID:l/R/CdMB
ジャンプ作品に理屈を求めるなよw
と、冷めたことを言ってみる
101名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 01:15:58 ID:jLf8kEcv
ダイ大クロススレ行きだけどヒュンケルも同じ系統の不死身だよね
102名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 01:16:50 ID:t02rRQr+
なあに、ギャグ作品ならたいてい死ぬような目に遭っても生き返るから大丈夫
ファーザーとか岸和田博士とか
103名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 01:19:36 ID:9AZ/V1ae
不死身といえば富江呼ぼうぜ
104名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 01:20:18 ID:1KMhetcN
ヒュンケルと一輝、一度はやっつけられるけど、
ちゃっかりしっかり復活してくるから、手に負えないよなぁw
105名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 01:21:09 ID:jLf8kEcv
再登場時チート化してくるしな
106名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 01:22:27 ID:vTp/RG6k
アイオリアか。
実力だせる状態だったらワとか烈風とかも相手にならんな。
一応正義の人だが、脳筋だから当たりかどうか微妙だ。
かませ牛の方が人格的にはよさそうな気がする。
107名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 01:23:14 ID:bS3UAXCa
スレチかもしれんが、サイトがサイト争奪戦に辟易して、
まぁ、アホのサイト(褒め言葉)がすることはないだろうけど、
シエスタとかのアプローチを本気で拒否したらどうなるんだ?
108名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 01:25:37 ID:ptXi5LUz
何度でも、何度でも甦るんじゃよ〜〜〜〜!

モテモテ最終巻はどこに消えたんだ?
109名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 01:25:38 ID:jLf8kEcv
黄金を召喚で当たりなのは水瓶、牛、射手らへんだと思う
外れは蠍、獅子、蟹、双子あたり

実力ではなくて性格的な問題で
110名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 01:26:10 ID:zZ5iHsw8
勇次郎召喚を書いてみたいがいろいろと壁があるな
原作の強さのまま書いたら蹂躙、弱く書いたら勇次郎ではなくなるし
111名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 01:32:09 ID:vTp/RG6k
>>110
かなり前に小ネタで召還シーンだけ投稿されてたな。
その直後に、レビテーション最強疑惑が出て、実は弱いんじゃね?
という流れに。
112名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 01:33:05 ID:RRk0wBZ7
>>110
強さは良いが一番の問題は性格じゃね?
とりあえずキュルケには「お前が俺を選ぶんじゃないんだ 抱くにふさわしければ黙っていても抱いてやる」かな?
113名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 01:34:56 ID:jLf8kEcv
戦闘狂の勇次郎はキュルケよりもタバサをレイプしそうな悪寒
キュルケも軍人だけどさ
114名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 01:36:25 ID:XQUGeBnL
サイトが首を折られるのか
115名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 01:37:03 ID:RRk0wBZ7
>>113
流石に守備範囲外じゃね?
バキの母親などから考えると胸その他がそれなりにあって性格的にはドSな女が好みっぽい…

116名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 01:39:39 ID:zZ5iHsw8
最近の勇次郎は丸くなったから性格のほうは何とかなると思う
>>111
ちょっと読んでくる
117名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 01:39:47 ID:Z7jyI+TC
所で、ワルドはもし虚無がルイズでなくアンアンだったらどうするんだろうか?
やっぱりいつも通り裏切るんかな。
一巻しかもってないから裏切りに踏み切る理由を詳しく知らんのです
118名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 01:41:25 ID:9AZ/V1ae
勇次郎より独歩とか烈海王・花山・ジャックハンマーあたりのほうがよくね?
119名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 01:43:47 ID:jLf8kEcv
>>117
裏切りの理由特に具体的なものはなかった気がする
なんかレコン・キスタが聖地めざしてて「自分も聖地いってみたいんスよ」くらいしか言ってないよね?
他にも匂わせぶりな感じはあるけど
120名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 01:45:04 ID:RRk0wBZ7
>>118
その中だと烈海王だね
・ルイズを越えるツンデレ力(ちから)の持ち主 
・料理が上手い 
・武器を使えるからデルフも安心

ジャックと花山は無口で武器も使わないからな…

独歩も美学の関係で使ってくれそうに無い


加藤「自分異世界の武器に興味があったんで偶々持ってたデルフ」
ワルドに「偏在だよ」されて首から血を吹きそうだけど良い感じだ。
121名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 01:52:53 ID:S7l5XQbn
バキ世界の連中は武器使うまでもなく五体そのものが武器認定食らいそうな気がするな
122名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 02:08:36 ID:+o3fEeP3
空気読まず、ディセプティコン・ゼロのデルフを
ttp://roofcity.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/upload/src/up0073.jpg

続きが読みたいなぁ
123名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 02:09:58 ID:zzOiiJXy
タフネスなら原作、技のド派手ならG、
兎に角どいつもこいつも格好良過ぎるなら冥王神話
特に黄金聖闘士が顕著
124名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 02:14:38 ID:Z7jyI+TC
そうなんだ?
いや、他の人の作品見てるとどれに本筋の理由がつけられてるかイマイチわからないから。
ゼロの蛮人ではワルド裏切ってないし。
アンアン虚無にさてとんでもない使い魔呼ばせて、そいつをレコン・キスタ側につけて(むしろ牛耳らせて)ラスボス展開にする感じのプロット考えてるんだが、ワルドをどっちにつけるかで迷ってるんだ。
あいつ一人で割と戦力変わるし。
125名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 02:16:31 ID:9AZ/V1ae
バキの連中は原作の性能で既にワルド倒せそうなのがゴロゴロいるよな・・・
126名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 02:18:05 ID:t02rRQr+
>>124
ぜひとも「ゼロの使い魔」の原作を全巻揃えるか、
せめて7巻ぐらいまでは読むことをお勧めする
二次創作をベースにしないように
127名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 02:22:11 ID:sSk9nxk1
>>125
自由の女神を破壊する打撃に耐える花山
相手の意志を読んでの回避反撃が可能な渋川
飛び道具完備な烈
環境利用闘方のガイア

こいつらおよびこいつらより上位なら勝てそう


バキはなんとなく一回目は雷食らって涎たらして気絶しそう…
128名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 02:27:04 ID:+o3fEeP3
>>127
では戦力差を埋めるために、キュルケにサムワン海王を召還してもらおう
129名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 02:31:57 ID:Z7jyI+TC
>>126
やっぱりそうだよな……。
しかしやべぇw
ラヴクラフト全集買ったから今全財産千円ちょっとだ(汗)
月々千円しか貰えないから揃うまで時間かかりそうだな……
130名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 02:33:43 ID:sSk9nxk1
>>128
フレイムの0(出番ゼロ)が+1(ないよりマシ)になるだけじゃね?

むしろ楊海王でレキシントン号の大砲を止めてもらおう。
131名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 02:39:23 ID:tF+rzIgN
月1000ってあーた。小学生中学生じゃないんだから……
132名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 02:42:51 ID:F4iPIVU7
>>109
最大の外れである乙女が抜けてるぞ
133名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 02:43:56 ID:gk8ZevEu
>>122
うまいな 乙です。
映画で思ったんだけどマーベル系で、キュルケがF4のヒューマントーチ
アンリエッタがX-MENのトードってのを考えたんだけど他になんかあるかな?
134名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 02:46:25 ID:Z7jyI+TC
だよなだよな!?
おれ、高3だぜ?
せめて3000位欲しいんだが、一向にあげてくれね(泣)
今時は小学生でももっと貰ってるだろうに……。
暗に『そろそろバイトで稼げ』と言われてるんだろうか?
135名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 02:47:35 ID:S7l5XQbn
>>134
ゼロ魔を読む前に受験勉強をしろww
136名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 02:48:52 ID:gk8ZevEu
>>134
やべえww一年前の俺がいるww
137名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 02:50:37 ID:+o3fEeP3
>>130
すまん
戦力差を(マイナス方面に)埋めるという意味で
ロシア人の誰かでもOK
138名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 02:55:09 ID:Z7jyI+TC
あはは……はは……。
そーいや、受験なんてものが十一月にあったよーな(汗)
生まれてこの方勉強ほとんどせず最近はゼロ魔クロスまとめサイトに入り浸ったりして過ごしてる俺だがきっと大丈夫……と思いたい。
139名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 03:12:16 ID:cJl0mPSe
>>138
君が合格できる確率は
アザトースがこの世界を一度ぶち壊してから
もう一度同じ世界を構築できる確率と同じくらいあるから大丈夫だよ。
140名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 03:17:51 ID:t02rRQr+
ラスボスになるとんでもない使い魔、ラヴクラフト全集・・・ニャの字の化身でも呼ぶんかいな
141名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 03:24:34 ID:Z7jyI+TC
安心できねぇw
こうなったら、邪神を召喚して……ダメだ、願い聞いてくれそうなのが居ねぇw
逆にツンデレ美少女に召喚されて受験自体出来なくするとか……ダメだ、先約が多すぎるw
……と、言うわけで大人しく小論の練習をするか。他の教科は落とさない程度に頑張って。

選択肢二番目が魅力的すぎるなw
142名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 03:28:37 ID:t02rRQr+
まあ落ち着いて
銀の鍵で門を開けて
黄金の蜂蜜酒を飲んで
幻夢郷カダスを目指すんだ
143名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 03:29:10 ID:825gm/eI
>>141
自分語りしたいだけならよそでやってほうがいい
144名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 03:30:09 ID:Z7jyI+TC
>>140
それも考えた。
小ネタにするなら誰かがクトゥグア(サモンサーバント的な意味ではなく)呼んでアルビオン(むしろハルキゲニアごと?)焼き尽くすって手もあるけど。
145名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 03:33:12 ID:Z7jyI+TC
>>143
すみません(汗)
深夜でちょっとハイになってたようだ。
自重します
146名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 03:38:53 ID:SIIyF1gA
>>142
シュリズベリィ教授の講義も忘れずに
147名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 03:41:07 ID:goA4v4k7
クトゥルーから出すならイスの偉大なる種族が面白そうだ、
と思ったが召喚の一瞬にしか精神交換できないから双方行ったきりで話が成り立たないか
148名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 03:47:22 ID:Z7jyI+TC
>>147
そう言えばクトゥルフ神話の人外でマトモに使い魔やってくれそうなのいないよね、ほとんど。
下手したら出会い頭にいろんな意味で終るし。
クトゥルフ神話にでてくる人間で面白そうなのは……ダイタス・クロウ?
149名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 03:49:06 ID:SIIyF1gA
>>148
家ぶっ壊されて気づいたら魔法学院でした

デモベのシュリズベリィ教授ならコッパゲ先生と絡ませたら面白いかもしれない
150名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 03:51:14 ID:jLf8kEcv
さっきまでセーラームーンスレにいたせいで仮面を呼び出したくなった
上の方のレスでヤクい人を馬鹿にされたから呼び出してみようと思ったが
どっちにしようか迷う・・・
今週中には投下するかも
151名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 03:51:30 ID:zA1JB0K/
クロスの案が出たので予告を投下したいと思います。

クロス先はSDガンダムフルカラー劇場です。
152名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 03:52:44 ID:Z7jyI+TC
そういやデモベはいまいちしらないな……。
面白そうなら今度見てみようかな、金無いけど。
コッパゲール先生が喜びそうな使い魔……ミ=ゴとか?
153名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 03:53:00 ID:goA4v4k7
投下待っております

>>148
ナラトースという神性が、人語解する+儀式で操作可能、だったぜ
まあ油断してるとやっぱり殺されるわけだが
154名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 03:55:08 ID:Z7jyI+TC
ドウゾ、支援します。
……ん? 予告って?
155名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 03:57:51 ID:zA1JB0K/
それはあるMSがあるMFから頼まれた研究から始まった……。

「ふふふ……ついに完成しましたよ……。題して『強い奴らがたっくさんいる世界の果てまで言ってQ』な機械が!
さて、試しに起動してみますか」

だが、その行動は新たなドタバタ騒動の幕開けであった……。




目を覚ますとそこは、以前に謎の力で飛ばされたゲームの世界と似たような自然の……緑園のような原っぱ。

「な、何ここ!?まさかまたゲームの世界に来ちゃったとか……?」

異様な格好の子供達に囲まれたMS達。
そして、目の前にいたひとりの少女が目を見開いて尋ねる。

「あ、あんたたち……誰よ?」
「へ、俺? 俺達……れんぽー」


このゲームのような世界でガンダムはいったいどんなドタバタを体感するのか……。
しかし、そんな状況にあったのはれんぽーだけではなかったのだった。



ゼロのフルカラー劇場 予告

デスティニー「何だこの矛盾だらけのタイトルは!?」
レジェンド「シャア専用ホワイトベース以上だな。」
エクシア「ならば武力介入をさせてもらう。」
※訂正

ゼロカラー劇場 予告

スターゲイザー「何カノ商品名デスカ?」
156名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 03:59:26 ID:zA1JB0K/
すいません、急にお腹が痛くなったので投下が送れました。

以上です。
157名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 03:59:30 ID:rk75c7i6
サクラ大戦から紅蘭が召喚されたらコルベール喜ぶだろね
思想も科学で人を助けたいって感じで近いし
158名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 04:02:38 ID:Z7jyI+TC
あ、予告って予告編か。
投下予告を投下するというアホな事を想像をしてしまった(汗)
本編じゃなかったのがちと残念。
159名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 05:07:31 ID:RF0uvl4i
>>150
ヤクい人なんて呼んだら、絶対ルイズの爆発で手足千切れたりフーケのゴーレムに踏み潰されるなw
呼ぶなら二部か三部の時間軸がいいかな、強さ的に。
160名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 06:13:00 ID:94CCgjY/
>>157
ロボット系は難しいよね。
普通のロボットにしてもアンドロイドにしても一度壊れたら直せないだろうからな。
161名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 06:23:37 ID:nK7SDjAW
>>160
んじゃ、バーサーカー召喚。
あ〜るの。

一緒に成原博士とメカ成原もついてくれば問題なし。
162名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 06:34:58 ID:jY7HZP9E
ヴァルガー呼んだら洒落にならんよねぇ?
163名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 06:43:52 ID:eOD1hKQ8
ちょっと遅レスだが>>102を見たら清村が頭に…

杉小路は絶対に呼んじゃいけない
164名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 07:01:33 ID:jdYS3VaJ
>>162
フェニックスヴァルガーならあほだから大丈夫。
165名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 08:27:40 ID:598uGiu2
>>163
ルイズちゃんと杉小路くん
166名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 08:36:37 ID:liiIzb0I
>>162
当然文章は秋津節なんだろう?
167名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 08:39:48 ID:4ZrdH7Gt
亀だが、>>76>>77の流れ見たら
ゴールドプラチナムを連想した。
168名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 08:48:21 ID:c8vtwkVL
>>166
秋津節はむちゃくちゃ難易度が高いと思うのだがどうよ?
それはさておきジュエルスターズ召喚しようぜ。
169名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 09:07:20 ID:eOD1hKQ8
>>165
大変だ!
ルイズが屋上から落ちたり車にひかれたり杵で殴られたりしているぞ!
170風船の使い魔 ◆g2R4H3DVgw :2008/09/07(日) 09:37:00 ID:DBJXkUH2
昨日SSを貼らせて貰ったものですが続き投下してよろしいでしょうか?
171名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 09:41:19 ID:uVcin4kF
支援
172名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 09:41:31 ID:nRgdj4K3
これから出かけるから支援は出来んが、頑張れ〜
173名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 09:42:56 ID:c8vtwkVL
支援支援
さっきフワンテ捕まえたばかりさ。特性は軽業だったけど
174風船の使い魔 ◆g2R4H3DVgw :2008/09/07(日) 09:44:05 ID:DBJXkUH2
ルイズとクラウドが無事部屋にたどり着いたのはもう空が明るくなってきている頃だった

「・・・風任せってのはいささか問題ありだけど・・・まぁいいわ」

クラウドを脇に抱えたままベッドに飛び込むルイズ、その際クラウドが大きく歪んだが風船なので気にしない

「・・・・あれは私じゃない、絶対私じゃないからね・・・」

コントラクトサーヴァントの直後、大爆発をした使い魔の事をまだ気にしていた
ちゃんとルーンは手(?)に刻まれているし契約自体は成功したのだ・・・じゃあ何故爆発したのか?
やっぱり自分がゼロのルイズだから・・・そのせいで使い魔を爆発させてしまったのかと頭を抱えるルイズ
なお当のクラウドは既に夢の中だったりする

「・・・いい気なものね」

そう言いながら優しく頭をなでるルイズ、寝ぼけながらその腕に触手を絡ませてくるクラウド

「これからよろしくね、クラウド・・・」

ルイズもそのまま眠りにつく、これからはゼロのルイズなんて呼ばせないんだから!と夢に見ながら・・・


翌朝、クラウドの触手を掴みながらルイズは食堂へと向かっていた
と、そこに炎のように赤い髪の毛の少女(・・・でいいんだろうか)キュルケと彼女の使い魔フレイムに出くわした

「あら、お早うルイズ。」
「お早う、キュルケ。」

キュルケはまじまじとルイズの持っているクラウドを見回す、人見知りなのか思わずルイズの後ろに隠れるクラウド

「ふ〜ん・・・本当に風船を召還したのね・・・」
「ふ、風船って!そりゃ、見た感じ風船みたいだけど・・・でも!私を引っ張って空を飛ぶ事だって出来るのよ!」
「こんな小さな体で?冗談でしょ?」
「ホントよ!そりゃ移動は風任せだけど・・・」

そんな二人が言い合っている中クラウドとフレイムは何か通じるものがあるのか会話をしているようだ

「プワ?プワプワ」
「カゲ〜カゲカゲ」

「そういうアンタの使い魔・・・やけに変わったサラマンダーね、二足歩行するサラマンダーなんて初めて見るわよ」
「ん〜そうなのよね、尻尾は燃えてるし火も吹くからサラマンダーには違いないんだけど・・・」

普通のサラマンダーは大体虎ぐらいの大きさで四速歩行なのにキュルケのフレイムは身の丈60サント強でしかも後ろ足二本で立っているのだ
見ればクラウドと握手を交わしているから前足は手としても機能している

「まっ、これからはゼロのルイズなんて呼ばせやしないんだからね!行きましょクラウド」

そう言ってクラウドを引っ張ってキュルケの前から立ち去るルイズ

「あらら・・・あの娘ったら、あんなに嬉しそうにしちゃって」

自信に満ち溢れたルイズの背中を見ながら何やら思うところのあるようなキュルケであった
175名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 09:46:48 ID:c8vtwkVL
やっぱりキュルケにはヒトカゲだよね支援
タバサには…フリーザー!?
176風船の使い魔 ◆g2R4H3DVgw :2008/09/07(日) 09:46:55 ID:DBJXkUH2
>>173
日曜日にフワンテを捕まえたと!?

「ところで貴方って何を食べるのかしら」
「ぷわ?」

食堂前まで来たところでルイズはハッと気づいた
この図鑑にも載っていない生き物は何を食すのかと

「・・・・・・・まさかこの顔で肉食・・・なんて事はないわよね・・・?」

食堂に入った後クラウドから手を放しまずは自分の朝食から先に済ませることにした
使い魔がご主人様より先に食事をとるなんてとんでもない事だしね!と思いながら
8割方食べ終わった後ふと視線に気づく、見るとクラウドが自分の食べている皿の上に載った付け合せのフルーツを見ているようだ

「コレ・・・食べたいの?」

試しに一切れ手に乗せてクラウドの顔まで運ぶ・・・と黄色のバッテンの中心に丸い穴が開き果物はそこに吸い込まれていった

「って口あったの!?やっぱそこが口!?」
「プワ?」

しかし咀嚼音は全くせずゴクンと飲み込む音がした・・・歯は無いのかもしれない
とりあえずもう2,3切れ果物を与えてやったらクラウドは満足したように体をさする、食費はあまりかからなくて済みそうだ



食事を終えたらクラウドを連れて教室に向かう、クラウドを連れての初めての授業だ
教室にルイズが入ってきた途端、ガヤガヤと騒がしかった教室はシンと静まり返る・・・
何やらヒソヒソ声で「風船を召還した」とか「使い魔を爆破した」という囁き声が聞こえるがルイズは気にしていなかった
風船だからなんだ、クラウドはただの風船じゃない、れっきとした私の使い魔だ。
使い魔を爆破した?それは私じゃない・・・と思いたい、だがアンタ達にどうのこうの言われる筋合いは無い、そりゃあ爆風には巻き込んでしまったが
そうこうしている間にいかにも魔法使いといったイメージを纏った女性が教室に入ってくる
優しい感じも覗かせる彼女は、生徒達のいる席をぐるっと見回してから満足そうに言った。

「皆さん、春の使い魔召喚は大成功のようですわね。このシュヴルーズ、こうやって春の新学期に様々な使い魔達を見るのが楽しみなのですよ」

いつもの場合なら珍しいルイズの使い魔に目が行くところなのだろうが生憎クラウドはそこまで注目を引くような使い魔で無かったのでいつもの流れは割愛(待て
使い魔紹介もザッと終わり通常の授業が始まる

どっか〜ん

ルイズが錬金に失敗し爆発するというお馴染みの光景・・・しかし今回はそれに輪をかけた

誘爆・・・本来は直接攻撃で倒れた際に相手にダメージを与える道連れ特性・・・しかしルイズの爆発に何らかの要素が作用したのか
クラウドも大爆発を起こしたのだ

普段の数倍の規模で爆発したルイズの魔法、そのあまりの爆発にシュヴルーズに警告した後巻き込まれまいと机の下に避難していた生徒すら巻き添えにし
教室をごっそり校舎から吹き飛ばした

教室内にいた生徒達は全員黒こげのアフロ姿というギャグ漫画のような姿になっていたがケガ人は何故かいなかった
その後当然の罰としてルイズは教室の修理兼後片付けをする羽目に・・・
177名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 09:48:56 ID:c8vtwkVL
>日曜日にフワンテを捕まえたと!?
つ【DSの日付設定を変更】

それはともかく支援
178風船の使い魔 ◆g2R4H3DVgw :2008/09/07(日) 09:50:38 ID:DBJXkUH2
教室の後片付けが終わった頃、日はすっかり傾いていた
昼食が摂れなかったので早めの夕食を取ろうとルイズは食堂にクラウドを連れて出向いた
中途半端な時間にしては人が結構いるようでその中には召還系SSにおいて使い魔の初の見せ場となるステータスご披露のための噛ませ犬、色男ギーシュもいた

「それで、誰と付き合っているんだ、ギーシュ?」
「何度も言うように僕に特定の女性はいないと言っているだろう。薔薇は、多くの人を楽しませる為に咲くのだよ」
「そんなことを言って……」

年頃の少年達の年相応の会話であろうが毎度毎度懲りないものである
彼が食事を追え席から立ち上がるときポケットから小瓶が落ちる
そしてそれをまだ生まれて間もない好奇心の塊ともいえるクラウドが拾った

「プワ?プワヮ!」
「ん?君はルイズの使い魔の・・・」

クラウドはギーシュが落としたその小瓶を彼に返そうと差し向ける、しかしそれを受け取らないギーシュ
教えもしないのに落し物を持ち主に返そうとする・・・なんと心がけのある使い魔だと普通は感動のシーンのはずなのにギーシュはそれを受け取ろうとしない
首・・・はないので傾げるように頭を傾けるクラウド、そしてむきになり小瓶をギーシュに無理にでも押し付けようとする

「ルイズ!!君の使い魔の躾はどうなっているんだい!こんな人に無理やり押し付けようだなんて!」
「あら?ごめんなさいギーシュ、まだその子にはあんまり躾は教えてないの。でも教えもしないのに落し物を持ち主に返そうとするなんてとってもいい子じゃない」

確かに傍から見れば落し物を拾った使い魔がそれを落とし主に返そうとする・・・普通は躾のなっている行為だと皆に褒められよう
だが今はどうにもギーシュにとっては都合が悪い、なにせその小瓶の持ち主が今彼の隣にいる少女とは別の少女なのだから

「おっ?!その香水はもしやモンモランシーの香水じゃないのか?」
「そうだ!その鮮やかな紫色は、モンモランシーが自分の為だけに調合している香水だぞ!」
「そいつが、ギーシュ、お前のポケットから落っこちたって事はつまり君の今のお相手は『香水』のモンモランシーだな?!」
「おいおい、君達。それは違う。彼女の名誉の為に言っておくが……」

ハッとギーシュが隣を見ると栗色の髪の少女がボロボロと涙を零している

「ギーシュ様、やはりミス・モンモランシーと……」
「彼らは誤解しているだけだよ、ケティ。いいかい?僕の心に住んでいるのは君だけ……」

と、ギーシュは弁明を最後まで言うことが出来なかった。
先ほどまで涙を流していた少女から飛んできた平手打ちによって途中で止められてしまったのだ

「その香水があなたのポケットから出てきたのが何よりの証拠ですわ!さようなら!」

そのままギーシュに背を向けスタスタと立ち去るケティという名の少女、ギーシュは黙って彼女の背を見つめるしか出来なかった・・・いやそれすら出来なかった
何故なら彼女が去った直後に金髪巻き毛の別の少女が立ち塞がったからである

「や、やあモンモラシー・・・」
「やあ・・・じゃないでしょこの色魔!!」

凄い剣幕でモンモラシーと呼ばれた金髪の少女はギーシュを攻め立てる、そしてこのゴタゴタの原因となったとうのクラウドは
皆がこの痴話喧嘩に夢中になっている間に皿の上の果物をつまみ食いしていた、実に暢気な者である
179風船の使い魔 ◆g2R4H3DVgw :2008/09/07(日) 09:53:35 ID:DBJXkUH2
ワインをギーシュの頭にぶっ掛けた後「嘘吐き!!」と一括してその場を立ち去るモンモラシー、ギーシュの姿はもはや哀れとしか言いようが無い
見るとその肩はふるふると震えている

「どうしてくれるんだねミス・ヴァリエール!!君の使い魔のおかげで二人の少女の名誉が傷つけられ僕はこの様だ!!」
「浮気してたアンタが悪いんでしょうが!!人のせいにしないでほしいわ!!」

痴話喧嘩が終了したかと思いきや今度はギーシュがいちゃもんをつけ始めたのでまた周りの野次馬共はワッと熱くなる
興味の無くなった生徒達が席に戻ると「果物が無いっ!?」という声もチラホラと聞こえる

「うぅ・・・決闘だ!僕は君の使い魔に決闘を申し込む!」
「け、決闘!?」

いきなり突拍子も無いことを言い出すギーシュになかば呆気に取られるルイズ、クラウドは背景のごとく食堂の天井付近を徘徊している、そして梁に引っかかった汚い手袋を見つけた

「貴族同士の決闘はご法度なのは貴方も知ってるでしょ!?」
「知っているとも、だから僕はこの騒ぎの原因の君の使い魔に決闘を挑んでいる!」

無茶苦茶だ・・・使い魔が貴族に決闘して勝てるはずが無い・・・ルイズは血の気が引いた

「おいおいギーシュあんまり虐めてやるなよ〜w」
「そうだぜ〜wいくら何でもそりゃ可哀想ってもんだぜ〜」
「もちろん解っているさ、それぐらいの事は。ミスヴァリエール、君が今この場で使い魔の無礼を詫びると言うのなら許してあげなくも無いが?」

悪いのは全部自分のくせに・・・しかしルイズはクラウドが助かる方法がそれしかない・・・そう思うと体が勝手に膝をついていた、そして・・・

その下がった頭の向こう側から手袋が飛んできてギーシュの顔にぶつかった
埃まみれの手袋がギーシュの顔からずり落ちる、そして何が起きたんだと前を見るとそこにはルイズの使い魔がフワフワと浮かんでいた

「ほほぅ・・・・ミスヴァリエール、君の使い魔は決闘を受ける気が満々のようだね・・・」
「ちょ!?今の無し!!いやホント何かの間違いで」
「ヴェストリの広場で待っている!!君も貴族の使い魔なら必ず来たまえ・・・皆の前で徹底的に叩き潰し・・・いや風船だから割ってくれる」

そういうと取り巻きと共に食堂を出て行くギーシュ、ルイズはもう顔面蒼白である
い、今からでも謝れば・・・いやクラウドをどこかに隠さないと・・・などなど考えてるとギーシュが出て行った戸から強い風が吹き込んできた
そしてクラウドは風に流され外に飛んでいった

「ちょっ!?!?待ってー!?!?」



ヴェストリの広場にギーシュが仁王立ちしている、周りの観客席には暇な生徒達野次馬共がうじゃうじゃ群がっていた
僕にここまで恥をかかせるとは・・・徹底的に痛めつけてやろう、まぁ殺しはしない。
ヴァリエールが泣きながら土下座してきたところを貴族らしく大きな心で許してやるのだ
広場に一迅の風が吹く、するとその風に乗ってクラウドがやってきた

「逃げずにここに来るとは見上げた根性だ、褒めてあげよう」
「ぷわ?」
「僕はメイジだから魔法を使って戦わせてもらう。文句は無いだろう?因みに僕に与えられた二つ名は『青銅』。青銅のギーシュだ。従って、青銅のゴーレム『ワルキューレ』がお相手するよ。」
「ぷわわ」
「何を言っているかわからないが良いだろう、全力でかかってきたまえ」

そしてルイズがクラウドを探している間に決闘は始まった、広場の方が騒がしい・・・まさか!
ルイズは広場の方へと走った、既に決闘は始まっていたのだ・・・
180風船の使い魔 ◆g2R4H3DVgw :2008/09/07(日) 09:55:28 ID:DBJXkUH2
本日投下分はここまでです
支援ありがとうございましたー
181名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 09:55:37 ID:pEfEb0MJ
しえん
182931:2008/09/07(日) 09:57:33 ID:pEfEb0MJ
あう、間に合わなかった。
183名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 10:00:08 ID:c8vtwkVL
おつかれさまでしたー
このクラウド、性格は《のんき》だなっ!
<防御が上がりやすくすばやさが上がりにくい
184名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 10:27:05 ID:b8NjIW4S
フワンテはあんな形でもゴーストタイプだから土メイジの天敵になりそ…でもひこうタイプもあるからダメか
185名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 10:31:42 ID:VM642Ggg
乙でしたー。
……ポケモンって、あんなに可愛いのに、性能は悪夢そのものの奴らが多いんですよね。
186名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 10:34:25 ID:c8vtwkVL
飛行タイプがあるからライトニング・クラウドの効果が2倍に…

そういえば土メイジって地震起こしたりという攻撃はできないんだろうか?
187名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 11:15:30 ID:YjkKMDT+
乙です
フワンテってゴーストだから攻撃あたるのか・・?ゴーレムの攻撃はノーマルっぽそうだが
188名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 11:41:00 ID:0PFFqaf/
しかし、こうなるとモンモランシーの使い魔って・・・タケシのポケモンにもなってる奴だったりして(汗)
189名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 11:53:31 ID:+t9NqIuI
イワークか
190名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 11:58:57 ID:Z7jyI+TC
近頃のポケモンは曜日も関係するのか……。
その内にプレイヤーが住んでる地域の天候をリアルタイム受信して反映して、雪の日だけ出るポケモンとか、沖縄とか北海道で地域情報受信しないと出現しないポケモンとか出てくるシステムになったりしてw
しかし、青〜ルビーまでしかもってない俺にゃ最近のは分かんね。
他のポケモンで召喚して面白そうなの……昔俺が愛用してたハリテヤマとか?
191名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 12:08:26 ID:+t9NqIuI
ルビーサファイアでセミの幼虫みたいなのが進化したときについでにできるポケモンなんだっけ?
HPが1で抜け殻みたいなの、いやHP1しかないから面白そうかなと
192虚無と狼の牙:2008/09/07(日) 12:12:04 ID:nvFv+95F
ウルフウッド、12:20から投下します。
193名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 12:13:56 ID:CNENkXOQ
狼支援
194名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 12:18:24 ID:TY6Q4DBV
>>191
ヌケニンだな。まとめのコイキング召喚のヤツにギーシュがツチニン召喚して
進化した時にテッカニンと一緒に出てきてる。
>>192
支援
195名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 12:20:20 ID:c8vtwkVL
>>190
ハリテヤマはダイヤモンド・パールだとルビー・サファイアのときより強くなってるぜ

そしてウルフウッド支援
196虚無と狼の牙:2008/09/07(日) 12:21:29 ID:nvFv+95F
虚無と狼の牙 第十九話

 トリステイン城下町にある酒場魅惑の妖精亭は、シンと静まり返っていた。タルブがアルビオンの侵攻を受けたというニュースを聞いて、タルブ出身の店長スカロンはどうしても店を開ける気持ちになどなれなかったのだ。
「大丈夫よ、父さん。あそこの人たち、ほんとうにしぶといから平気だって」
 ジェシカが椅子に座って頭を抱えるスカロンの肩をポンと叩く。
「わたしだって、そう思っているわよ。けれども、やっぱり心配で心配で」
 そう言ってスカロンが頭をフルフルと振った時だった。カランとベルの鳴る音がして、店の扉が開いた。
「あ、悪いんだけれども、今日は店は閉めてるんだ――って、あんた、ウルフウッド?」
「え?」
 ジェシカの素っ頓狂な声に、スカロンも顔を上げる。そこにはつい先日アルバイトでこの店にいた男の姿。
「よう、店長。何も言わんと、一晩泊めてくれへんか?」
「そ、それはかまわないけれども、それあんたが背中におぶっているのは、ルイズちゃん?」
「――あぁ」
 ウルフウッドは頷くと、店の中へと入ってくる。そして、ウルフウッドの後ろから、頭を掻きながらコルベールが付いてきた。
「って、コルベール先生まで? ウルフウッド、コルベール先生と知り合いなの?」
「え? ジェシカ、コルベールセンセを知っとんのか? 前にちょっとだけ店に顔を見せたことはあったけれども」
「ええ。うちの常連。セクハラじーさんとよく来るわよ」
「な! だ、断じて常連などではありませんぞ! 今まで数回やって来たことがあるだけです! っていうか、ウルフウッドくん。汚いものを見るような目で見ないでください……」
「ハゲがスケベっていうのは、ほんまやったんやな……」
「まぁまぁ、そんなやり取りは置いといて。ルイズちゃんは寝てるし、お二人とも随分お疲れの様子だし。早く部屋の用意をしてあげてさしあげて、ジェシカ」
「はいはい。なんか今回もワケありっぽいしね」
「……今回は、ワケは訊かんといてくれるか?」
 ジェシカはほんの少しだけ、考えるような仕草を見せた。
「客としてお金を払ってくれるなら、へんな詮索はしないわよ。それに、今こっちも例の戦争のおかげでそんな気分じゃないしね」
 片手を振りながら、ジェシカは答えると、店の奥へと入っていった。

197名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 12:21:41 ID:+t9NqIuI
>>194
THX
支援終了したら見てくる支援
198虚無と狼の牙:2008/09/07(日) 12:22:45 ID:nvFv+95F
 ウルフウッドはゆっくりと眠ったままのルイズをベッドに横たえる。
「随分と疲れとったんやな。泥みたいに眠っとるわ」
「あれだけの魔法を使ったんですから、仕方ありません。今は、ゆっくりと休んでもらいましょう」
 コルベールが部屋の隅に荷物を降ろしながら答える。
「なぁ、センセ。道中で言うていたこと、あれはどういうことなんや?」
「……虚無、ですか?」
「あぁ」
 コルベールはゆっくりと床に腰を下ろした。
「あれは間違いなく魔法でした。しかし、あれは明らかに私の知っている四大系統のどこにも属していない」
「やから、虚無やと?」
「それだけではありません。ガンダールヴ、つまり君の左手に刻まれたルーンですが、それは本来虚無の使い手である始祖ブリミルの使い魔に現れるルーンのはずなのです。それにあれは明らかに水のルビーそして始祖の祈祷書という始祖の秘宝から生まれていた」
「やから、虚無だと言うたわけか」
「ええ」
「……そもそも、その虚無というのはなんや?」
「わかりません。なにせ、ほとんど伝説の代物ですから。分かっているのは始祖ブリミルが使っていた系統であるということ、それだけです」
「あの破壊力見たやろ? あの巨大な戦艦が、あの白い光に包まれた瞬間、丸ごと消えたんや」
 ウルフウッドはあの時を思い出す。あの時、レキシントン号が目の前に迫り絶体絶命の場面で、ルイズがなんらかの呪文を唱えた。その直後白い光が辺りを包み、そして再び目を開いたウルフウッドが見たのは、何も浮かんでいない青い空だけだった。
「あの時、私に確実に分かっていたのは、とにかくあの場から逃げ去ることだけでした。もしも、彼女が本当に虚無の使い手だとしたら、それはあまり人に知られるべきことではないと思います」
 そう言って、コルベールは眠ったままのルイズの顔を見る。
「まぁ、これ以上あれこれ考えてもしゃあないやろ。肝心のじょうちゃんが魔法を放った直後から、こうやって眠っとるんやから」
「そう、ですね」
「とりあえずここで一泊して、それから魔法学院へ戻るで。虚無かなんかは知らんけど、こんな小さな子が過酷な運命なんて背負う必要はないんや。何事もなく日常に戻れたら、それでええんや」
 ベッドで眠るルイズの寝顔は穏やかで、それゆえに彼女をよりいっそう幼く見せていた。


199虚無と狼の牙:2008/09/07(日) 12:24:36 ID:nvFv+95F
 翌朝、一人の騎士が魅惑の妖精亭の前に立った。穏やかに、しかし規則正しくドアをノックする。
「はいはい、こんな居酒屋に朝っぱらから何の用だい?」
 ジェシカが眠い目を擦りながら、ドアを開けた。普段はこんな朝の時間は眠っているので、彼女は少し機嫌が悪い。
「朝からすまないな。一つ尋ねたいことがある」
「へい?」
 寝ぼけたジェシカはぼんやりと相手の顔を見る。言葉遣いは男みたいだが、声は高い。
「この建物に、昨夜巨大な十字のようなものを担いだ黒服の大男と、頭のはげた中年の男がここへ来なかったか?」
「……悪いですけど、あなたはどちらさんですか?」
 彼女の探し回っている人物を理解したジェシカの頭は、一瞬で覚めた。いきなり彼らを探りに来た相手に警戒心をむき出しにする。
「これは失礼したな。私は女王陛下直属の銃士隊隊長アニエス・シュヴァリエ・ド・ミランだ」
「じょ、女王陛下直属の!」
 アニエスの正体にジェシカは大声を上げて驚く。
「この建物に彼らが入ったという証言があるのだ。中を調べさせてもらう」
 アニエスは強引にドアを開けて、ジェシカを押しのけた。
「ちょ、ちょっと、いくら女王陛下直属でも、いきなり」
「下手に匿うとためにはならんぞ」
 アニエスはずいずいと酒場の中へと入っていく。
「い、いや、でもさ」
「かまわへんで」
 彼らの部屋がある二階へ続く階段からウルフウッドが現れた。それに続いてコルベールも姿を見せる。
「遅かれ早かれ、ワイらのことはばれると思とったからな」
「しかし、昨日の今日とは予想外に早いですね」
 コルベールが困ったように笑いながら、頭を掻く。
「捕虜たちからお前らに関する目撃証言は山のようにあったのでな。それに、巨大な十字のようなものを担いだ黒服の大男と、頭のはげた中年の男はよく目立つからな。探すのは簡単だった」
「……あなたがあんな大きなものを担いでいるから」
「うるさい。お前のハゲ頭かて、入っとったやろが」
 ウルフウッドとコルベールがお互いを肘でつつきあう。
「なんにせよ、私がなぜお前らを探しているか。それはわかっているな。別段、危害を加えようという意思はない。大人しく同行してもらおう」
 アニエスがウルフウッドたちの前に出る。その様子を見てウルフウッドとコルベールはお互いを見た。
「どうする?」
「逆らうわけにはいかないでしょう」
「けど、このままやとじょうちゃんを巻き込んでしまうで」
「なにをヒソヒソと話している!」
 アニエスがウルフウッドとコルベールを一喝した。
「ちょっと待ってくれ。一応こっちにも心の準備っちゅうもんが――」
「黙れ! 私は貴様らにお願いしているのではない。命令しているのだ。女王陛下の命令に拒否など許されると思うな」
 ちっ、とウルフウッドは舌打ちをした。追いつかれるのが予想よりも早すぎた。まだ、何の対策も出来ていない。
 どうする――、そうコルベールと相談しようとしたとき、
「わかりました」
 ウルフウッドの背後から声が聞こえた。振り返ると目を覚ましたルイズが立っている。
「じょうちゃん、お前」
「わってるわよ、ウルフウッド。でも、どちらにしてもこれは遅かれ早かれちゃんと女王陛下に報告しないといけないことなの」
 ウルフウッドは仕方がないというように首を振った。その肩をコルベールが叩く。
「大丈夫ですよ。私も同行しますから」
「十分やる。その間に支度を済ませて、出て来い」
 そういい残してアニエスは外へと出て行った。
200虚無と狼の牙:2008/09/07(日) 12:25:43 ID:nvFv+95F


 トリステイン宮殿、アンリエッタの施政室。アニエスに案内されたウルフウッドたちは、あまりにも簡素すぎる部屋に驚いていた。
「机、以外なんもないな……」
「ええ。ちょっと、これはいくらなんでも、何もなさすぎと言いますか」
 きょろきょろと部屋を見回すウルフウッドをルイズが肘で小突く。
「ちょっと、あんた、失礼でしょ」
 小声でウルフウッドを諭す。
「皆さん、よくここまで来てくださいましたね」
 そんなウルフウッドたちの様子を見て、アンリエッタが苦笑いしながら声を掛けた。慌てて、コルベールとルイズはその場に跪く。
「って、あんたもちゃんとしなさいよ!」
 ルイズがウルフウッドの服の裾を引っ張る。しかし、ウルフウッドはそ知らぬ顔だ。
「んなこと言うたかて、ワイ別にこの国の国民ちゃうし」
「屁理屈言ってないで、あんたもちゃんと跪くの!」
「まぁ、そんなに固くならなくていいですよ、ルイズ。そんなかしこまらないで、立ち上がって頂戴。そちらのお方も」
 アンリエッタの言葉にルイズとコルベールはお互い顔を見合わせながら、ばつが悪そうに立ち上がった。
「すみませんね、来賓用の椅子すらなくって」
 申し訳なさそうにアンリエッタは謝った。
「いえ、そんな。でも、あの姫様。なぜこのような……」
「ここに在ったものは全て売り払ってしまったのです。少しでも国庫の足しになるようにと。残ったのは机くらいかしらね」
 アンリエッタは寂しそうに笑った。
「……前置きはええから、はよ用件に入ってくれ。ワイらに確認したいことがあるんやろ?」
「相変わらずですね。ルイズの使い魔さんは」
 慌ててウルフウッドの口を塞いでいるルイズたちの姿を、アンリエッタは苦笑いしながら見つめる。
「女王陛下、僭越ながら人払いをお願いしたいのですが……」
 コルベールが恐る恐る口を挟んだ。
「ならん。本来なら、私一人のみが護衛についているだけのことすら十分すぎるほど譲歩した結果なのだ」
 アニエスが言下に否定する。
「大丈夫ですよ。このアニエスは私直属の銃士隊隊長。信頼できる人物ですから」
 アンリエッタは少しいきり立ち気味のアニエスを右手で制した。
「それでは、話していただきましょう。昨日、タルブで何が起こったのか」

201虚無と狼の牙:2008/09/07(日) 12:27:32 ID:nvFv+95F
 ルイズとコルベールは事情を洗いざらい説明した。
「そう、ですか。まさか、あなたが伝説の虚無の使い手、だったとは」
「ええ。わたしにもまだ信じられません。でも、はっきりと姫様からお預かりした始祖の祈祷書にはそう……」
「いえ、私は信じますわ。何よりもそのような奇跡でも起こらなければ、あの憎みべきアルビオンの艦隊が全滅したなんて説明できませんもの」
 アンリエッタはルイズの手をとった。
「このことは、内密にしておいたほうがよろしいわね。私とこの国の上層部の人間以外にはこの話は一切知らせないことにしましょう。幸い、アルビオンの捕虜たちはあれがトリステインの新しい魔法兵器だと思っているみたいですから」
「あの後の処理は、どないなったんや?」
 ウルフウッドが口を挟んだ。
「アルビオンの残党兵たちは、艦隊が全滅したのを目の当たりにしたおかげか、ほとんど抵抗をせずに大人しく投降したと聞いています。近隣の村の住民も無事だったみたいですわ」
「そうか」
 そう言ったきりウルフウッドは口をつぐんだ。
「あの、姫様。これからわたしたちはどうすればいいのでしょうか?」
「……現時点では、はっきりとしたことは何も申し上げられませんわ。ルイズ、あなたの力はとても貴重なものであると同時に、扱いには細心の注意を払わなければならないもの。私の一存だけでは……」
「わかりましたわ。姫様」
「とりあえずは、また魔法学院に戻って頂戴。また、時が来れば、あなたの力を借りることもあるでしょう」
 ルイズとコルベールは恭しくアンリエッタに一礼した。二人はアニエスに促されるままに部屋を出ようとする。しかし、ウルフウッドだけはその場を動かない。
「ウルフウッド?」
 ルイズが不思議そうにウルフウッドを振り返った。
「時が来れば力を借りる、いうのはどういうことや?」
 ウルフウッドはアンリエッタをにらみつける。
「それは、そのままの意味ですわ」
 アンリエッタが感情のこもっていない声で答える。
「お前ら、こんな小さなガキを人殺しの道具として使う気か? こんなガキに人殺しをさせる気なんか?」
 アンリエッタは何も答えない。ただ、ウルフウッドの瞳を見つめる。
「貴様! 陛下に対して、何たる無礼な口の聞き方を!」
 アニエスがウルフウッドの首に剣を突きつけた。しかし、ウルフウッドはアニエスを一瞥もせずにアンリエッタをにらみつける。
「ウルフウッド! やめなさい! わたしは貴族なのよ。国のために、陛下のために、戦場で戦うのは貴族の義務なんだから」
「やかましい! 人を殺したこともないガキが知った風な口を叩くな!」
 ウルフウッドが大声で怒鳴る。その迫力に彼の肩に手をかけようとしたルイズの動きが止まる。
「ウルフウッド君」
 コルベールが無言のまま嘆息するように首を左右に振った。その仕草を見て、ウルフウッドもあきらめて踵を返し部屋を出ようとする。アニエスはしぶしぶといった表情で、ウルフウッドに突きつけた剣を納めた。
ルイズもまだなにか言いたそうな表情だったが、仕方なしにコルベールに付いて部屋の外へ歩き始めた。
「ルイズ」
 アンリエッタが去ろうとするルイズに声を掛けた。
「はい?」
 ルイズが不思議そうに振り返る。
「いい使い魔を持ちましたね」
 アンリエッタが寂しそうに笑いながら、少しだけ首を傾げた。
「ウルフウッドさん」
 アンリエッタに呼びかけられたウルフウッドは無言のまま振り返る。
「ルイズを、よろしく頼みます」
 ウルフウッドはほんの少しだけ右手を挙げると、そのまま踵を返して部屋を出た。

202名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 12:27:42 ID:c8vtwkVL
支援

そりゃまあパニッシャーは目立つよなw
あと太陽拳なコッパゲも
203虚無と狼の牙:2008/09/07(日) 12:29:39 ID:nvFv+95F
 魔法学院に戻ってからの数日間の日々は穏やかに過ぎた。ルイズはオスマンからねぎらいの言葉を受け、その横で結局半月ほど学校の授業をサボったコルベールは一ヶ月の給料半額カットの通告を受けた。
 学院は例の戦争、特にタルブでの戦闘の話題で持ちきりであった。その中でも一足に先に戻ってきたキュルケやタバサやギーシュは、先日学院から姿を消していたことが例の戦争と関係していると噂されていることもあり、質問攻めにあっていた。
しかし、彼らが何かを答えることはなかった。
 そして、当然学院に戻ってきたルイズも質問攻めにあったが、彼女が何かを答えることもなかった。
 そうやって戦争の最中、これはまるで台風の目にはいったように穏やかなある日の出来事である。
「ねぇ、ギーシュ。あんた、何をしにラ・ロシェールなんかに行っていたのか。わたしにくらいこっそり教えなさいよ」
「いや、勘弁しておくれ、モンモランシー。それについては、いかに愛する君といえども教えることは出来ないんだ。代わりに、キミの美しさをいくらでも言葉ならいくらでも、途切れることなくこの口から出るのだがね」
 相変わらずキザったらしいギーシュの振る舞いを見て、モンモランシーは口を尖らした。どうも、この単純でお調子者のギーシュが自分に隠し事をしているというのが気に食わない。ちょっとおだてれば喋りそうなものなのに。
――まぁ、いいわ。アレが無事成功していたら、そんなこといくらだって喋るだろうし。 モンモランシーは心の中でそう呟くと、さっさと気持ちを切り替えた。
 ギーシュは、ギーシュで本当は喋りたくて仕方がないのだが、下手に喋った場合、ウルフウッドに怒られるのが怖かった。
例の決闘でもなす術もなくやられたし、ラ・ロシェールで賊に襲われたときも、彼が相手を一網打尽にしていたのを目の当たりにしている。切れたウルフウッドに襲われるなど、想像したくもなかった。
 ふぅー、とモンモランシーは小さくため息を付いた。彼ら二人は午後の柔らかい日差しの中で、テラスに置かれたテーブルでティータイムを楽しんでいた。
「そういえば、ギーシュ。のど渇かない? 今日は紅茶じゃなくて、冷たいお水なんかどう?」
「え? そうだね。せっかくのいい天気だから、その方がいいかもね」
「じゃあ、そうするわね」
 モンモランシーはメイドに水を持ってくるように頼んだ。
――さてと、ここからが正念場ね。
 モンモランシーは心の中で、笑うとポケットにある小瓶を右手で掴んだ。その中身は、惚れ薬。ポーション作りが趣味の彼女は、その趣味が向上して、ついには法律で禁じられている惚れ薬の調合にまで手を出してしまったのである。
 最初は作っただけで満足するつもりだったのだが、やっぱり作ってしまうと使ってみたい。そこで思いついたちょうどいい実験台がこのギーシュなわけである。普段浮気で悩まされている分、仕返ししたかったというもある。
 テーブルの上に水が二杯届いた。後はここに薬を入れるだけだ。
「あ、あんなところに裸の女の人が空を飛んでる!」
「え! どこどこ?」
 ……なんでこんなアホと付き合っているのかと、一瞬本気で哀しくなった。
 それでもこの隙にギーシュの水に薬を入れる。
「あ、あれ見間違いだったみたい」
「え、そうかー。残念だなぁ」
「……なんか言った?」
「いえ、なんでもないです」
 モンモランシーは半分あきれ返るが、けど今はそんなことはどうでもいい。さっさと、早くばれないうちにその水を飲むのよ、ギーシュ。
 あたふたとしながら水に手を伸ばす、ギーシュ。何か都合が悪い話になると、とっさに飲み物に手を出す彼の癖は重々承知だ。
――よし、もう一息。
 と、ギーシュの唇が今まさにコップに触れようとした瞬間だった。
「あ、ミスタ・グラモン!」
 どっかから聞き慣れた声がした。ギーシュとモンモランシーが振り返ると、そこには柔らかい午後の日差しを反射して輝く頭。

204虚無と狼の牙:2008/09/07(日) 12:32:01 ID:nvFv+95F
「ミスタ・コルベールじゃないですか。なにか僕に御用ですか?」
 いいところで邪魔するんじゃないわよ、このハゲ!
「あ、ミス・モンモランシーもごきげんよう」
「ええ。ごきげんよう、ミスタ」
 モンモランシーも怖いくらいの作り笑顔で挨拶を返した。
「あ、そうそう。こうして呼び止めたのはですな。ミスタ・グラモン、ウルフウッド君を見ませんでしたか?」
「え? ウルフウッドですか、見てませんけど?」
「そうですか」
「先生、どうかしたんですか?」
「いやー、彼に頼まれていた例のパニッシャーのメンテナンスが終わったので、彼にそのことを伝えようと来たのですが」
「ウルフウッドなら、さっき食堂のほうで見かけましたわよ」
 さっさとコルベールをどっかにやるべく、モンモランシーが口を挟む。
「なるほど。だから、先生そんなに汗だくなんですね」
 しかし、そんなモンモランシーの気持ちを無視してギーシュが世間話を始める。
「そうなんですよ。私の部屋は暑くて暑くて。もう喉なんかカラカラです」
 コルベールが頭を拭きながら、答えた。なるほど、どうりでいつもより光っているわけだ。
「あ、よかったら、ミスタ・コルベール。水をいっぱいいかがですか?」
 え? モンモランシーの動きが固まる。
「いいんですか?」
「ええ。僕はまた新しいのを貰いますから」
「ちょ、ちょちょちょ、ちょっと待ちなさい!」
「どうしたのさ、モンモランシー?」
「そ、それあんたの水でしょ? そんなのを先生に渡すなんて」
「まだ、口をつけてないから大丈夫さー」
 まだ口をつけてないのが問題なんだよ!
 のんきに笑うギーシュ。
「だ、だから、そうじゃなくって――」
「ぷはー。生き返りますなー!」
 ……飲みやがった。
「あれ、どうしたんですか、ミス・モンモランシー、とつぜん両目を押さえて?」
「い、いえ。目にゴミが……」
 あの惚れ薬は飲んだ直後に目を合わせた人物に――だから、なんとしても目を合わせるわけにはいかない!
「ちょっと、ギーシュ。こっちこっち?」
 モンモランシーは目を閉じたままギーシュを手招きする。
「ん? どうしたんだい、モンモランシー?」
「悪く思わないでね」
「え?」
「チェストー!」
「ぎゃあ!」
 モンモランシーはすばやくギーシュの両目を突いた。両目を押さえてうずくまるギーシュ。
「い、一体何をしてるのですか、ミス・モンモランシー?」
「……こういう愛情表現なんです。気にしないでください」
「はぁ」
 しかし、状況がまずいのには変わりはない。これからコルベールが誰かと目を合わせてしまったら……
 あぁ、どうしようせめて問題なさそうな人物と目を合わせて。キュルケとかタバサとか……
 モンモランシーは目を閉じながら必死に祈る。そのときだった。
「おう、センセ。こんなとこにいたんかいな」
「あぁ、ウルフウッド君。よかった、ちょうど探していたんですよー」
 やっちまったなぁ!
 モンモランシーは心の中で叫んだ。
205名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 12:32:55 ID:CNENkXOQ
アッー!
206虚無と狼の牙:2008/09/07(日) 12:33:50 ID:nvFv+95F
これで投下終了です。支援ありがとうございます。
次回、ギャグパートで。
207名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 12:33:58 ID:3+643xu+
ぐはっ!
208名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 12:34:26 ID:HgNZpUgy
貴腐人「キタ――――ッッッ!!!」
209名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 12:36:34 ID:TY6Q4DBV
アッー
210名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 12:37:00 ID:3R7JyKGH
やっちまったなぁ      支援
211名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 12:41:13 ID:aOYN9GSa
続きが凄く気になってw
212名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 12:42:36 ID:3+643xu+
投下、乙です。
狼もコッバケもカッコいいのに、ラストのモンモンのせいで、一気にお笑いワールドへ!
GJでした。
213名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 13:00:17 ID:HeBDAikV
アッー!
まさかこの組み合わせとは、シリアスとギャグのバランスが素晴らしいw
214名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 13:04:53 ID:reKPIAwq
シュヴルーズ「キタ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━!!!! 」
215名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 13:13:50 ID:M3YymJUg
狼の人GJwww
やっちゃったー!!
なんというやらないかwwwワロスwww
GJ
216ゼロの女帝:2008/09/07(日) 13:17:25 ID:3R7JyKGH
ノックしてもしもーし
予約ありんすかぁ
無いなら20分頃から投下しちゃうのですよーん
217ゼロの女帝:2008/09/07(日) 13:22:49 ID:3R7JyKGH
無視されてるので勝手に投下しちゃうよん


第十七話


そういえば聖地でエルフってどう暮らしてるんだろう


なにやら珍妙な方向にワルドの思考が流れ始めた


集落作ってるっていうからやっぱ狩りとかだけじゃなくて田んぼとか作ってるんだろうなぁ


一人のエルフが、田んぼを鍬で耕している、
「おんやぁ、ビダーシャルどん。
 ご精が出ますのぉ」
見ると、ナナカマドの木の下に住む老婆が孫の手を引いてあぜ道に立っていた。
「こんりゃおマチばっちゃ。
 散歩かいの」
「まあのぉ。
 それにしても今年はお日さんの照りもええで豊作っぽいのぉ。
 ん?どうした?」
「ばっちゃぁ おらぁ  まんーじゅーがぁ   食いてぇ」


「はっ」
なにやら、市原悦子と常田富士男の声が脳裏に響いていたような気がするがきっと気のせいに違いない。
「とにかく!わたしは『聖地』にいくんだ!
 行くんだ行くんだ行くんだったら行くんだい!」
「ダダこねはじめちゃったな」
「くどいようだけどツェルプストー
 アレが『ヴァリエールにはもったいない』ですって?」
「だからあたしが悪かったってば」
218ゼロの女帝:2008/09/07(日) 13:25:14 ID:3R7JyKGH

「まあそれはともかく、どうやら数で行っても一撃の威力で行っても貴女には勝てないようだ」
「いまさら格好つけてますよ」
「この期に及んでまだ何とかなると思ってるのだろうか」
「かえって無残」
「黙れそこ!
 まあそれはともかく、貴女は使い魔である以上主が倒されれば貴女の負けだ!」
もはや目的をきれいさっぱり忘れてしまった発言だが、その内容と光景にルイズ達は
真っ青になった。
『エア・カッター』を放っては空中に留め、また放っては空中に留め、というのを三十回以上繰り返しているのだから。
「これくらいでよかろう
 しかも狙いは貴女でなくルイズや王子だ。
 先ほどの光の膜で彼女達まで守れるか!」
その言葉とともに全ての『エア・カッター』が解き放たれる。
しかし


「ほへ?」
光の膜はルイズ達を包み込み(瀬戸は守らなかったがそんな事をしなくとも彼女は自力で避けた)
全ての『エア・カッター』を吸い込んでいった。
「ば・・・・・・・・・ばかな・・・・・・」
がっくりと膝をつくワルド。
「ルイズ、あんた全然動じてなかったわね。どうして?」
「アレであたし達が害されるようならそもそもセトが、術を唱えては留め、留めては唱えてるワルドさm・・・ワルドを
 後ろから蹴飛ばしてるわ」
「なるほどごもっとも」

「うううぅ」
「あ、泣きながら立ち上がったわ」
「まあ他の人相手なら圧倒的、チート呼ばわりされるくらいスゴかったんだろうが」
「相手が悪かったとしかいえないわね」
「気の毒」

「お」
「「「「「「お?」」」」」」
「おぼえてろぉ!」
ガラスを突き破って脱出するワルドくんなのでした。
そのまま一同が空を見ると、『レコン・キスタ』軍は通告した開戦時刻にいまだ至らぬ時刻でありながら
総攻撃を開始しようとしていた。
非戦闘員の乗るイーグル号すら追われている。

「ふむ・・・・・・まあ戦争なんざその場のノリと勢いで突き進むモンなんだけど
 それでもこりゃあいただけないわねぇ」
ルイズには、後姿でありながらセトが舌なめずりする様が見えるようでした
219名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 13:25:46 ID:M3YymJUg
幼児化ワルドwww
支援
220ゼロの女帝:2008/09/07(日) 13:27:09 ID:3R7JyKGH
はい、今日はこのあたりで。

しかしおかしいなぁ
ワルドは「マザコン気味だけどりりしくていささか手強いルイズ終生の宿敵」ポジションに
置くはずだったのに

どこで間違えたかなぁ
狼さんなんて良作の直後なだけに緊張するぜぃ
221名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 13:32:56 ID:M3YymJUg
女帝GJ
このワルドは好きになれそうww情けなさ過ぎてwwwGJ
222第ゼロ号:2008/09/07(日) 13:50:49 ID:TY6Q4DBV
情けねぇwwwGJですw

ノリで小ネタ書いたけど投下していいですかね?
ギャグ系で続いてるけどいきなりダークっぽい感じになりますけど…
ちなみに3万人をプラズマ発火で虐殺した後雪原で主人公と笑いながら殴り殺しあった人です
223名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 13:54:29 ID:QH9LHYyx
おお、クウガのラスボスか
楽しみにして待ってます
224名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 13:54:53 ID:598uGiu2
>>222
なんか第一話の復活シーンではシルエットがアフロっぽいのにいつの間にかアフロが消えてたン・ダグバ・ゼバ支援
225第ゼロ号:2008/09/07(日) 13:58:31 ID:TY6Q4DBV
ガスッ

ねえ、どうしたの?

ゴッ

どうして泣いてるの?

ドスッ

ボクはこんなに楽しいのに

ドグッ

どうして君は泣いてるの?

ドゴッ

君は赤いね。ボクも赤い。雪も真っ赤だ。

グチャッ

ねえ、もっとボクを―――――
226第ゼロ号:2008/09/07(日) 14:00:14 ID:TY6Q4DBV


ボゥンッ!!

何度目かの爆発。
濛々と立ち込める粉塵と煙。
それらが風で徐々に晴れていくと、そこに何かが見える。

最初に見えたのは白い服。

次に見えたのは赤い点。

最後に見えたのはその全体。

地面に倒れた、一人の少年……

「オイ見ろよ!ゼロのルイズが平民を呼んだぞ!」
「しかも倒れてるぞ!雇うにしてももっと上手く演じさせろよ!」
「うるっさい!!黙ってなさいよっ!!」

周りから聞こえる嘲りと嘲笑と皮肉。
そんな中で、ルイズはその倒れた少年に向かって歩みだす。
何はともかく召喚は成功した。自分はゼロなんかじゃない…!
あとは契約をすれば、自分にも使い魔ができる。
周りからの嘲笑に苛立ちと悔しさで頭を一杯にしたルイズは
とにかくそう決めて少年の元へ急ぐ。
そうして、改めてその場にうつぶせに倒れた少年を見る。
まっ白な上着とズボン。腰の辺りに落ちている、なにか金色の金属の破片。
そして、白い服に点々と着いた赤い模様。

「………ん?」

まじまじと見て、そこでようやく気付いた。

「っ―――――――――!?」

気付いた瞬間、苛立ちが一気に頭から消える。
赤い色は、模様ではない。

ただ単に、


少年が血まみれだったのだ―――
227名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 14:00:43 ID:598uGiu2
これ一方的にやってるんじゃなく変身が解け血を吐くほど互いに殴り合ってるシーンだったか
支援
228第ゼロ号:2008/09/07(日) 14:01:18 ID:TY6Q4DBV
―――結局、その場でのルイズの契約は一時中断。
学園の水メイジたちの懸命な治療によって、なんとか少年は一命をとりとめた。
しかしまだ完治しているわけではなく、少年の体調を考え契約はもう少し先になるという。
そして、少年の周囲に落ちていたあの金属片……

「少し調べてみたのですが……驚いたことにあの金属片、何か不思議な力があるようなのです。いま、
  錬金で少しずつ修復をしています。もしかしたら、彼の傷の治癒に役立つかもしれませんからね」

ルイズと目を覚ました少年にコルベールがそう伝えると、
少年は何も言わずに、ただ嬉しそうに微笑んだ。
見た目からして恐らくルイズよりは年上であろう少年。
しかし、その顔つきや表情は、彼を外見以上に幼く、あどけなく見せた。

「アンタね、感謝してるんならお礼を言うのが平民の貴族に対する礼儀でしょ!」
「カンシャ…?」
「当たり前でしょ!恩を受けた人には『ありがとう』。そんなことも平民は知らないの?」

少年をビッと指差していうルイズ。
感謝の言葉……恐らく、この少年を知っている人間からすれば、
それはこの少年からはかなり遠い存在の言葉。
しかし、少年は、その言葉をしばし、頭の中で繰り返していた…



「ルイズ」

数日、少年が来てからたった。
不意に、少年は自分を此処に呼び寄せた少女に声をかける。

「何よ」
「ボクは生きてるよね」
「はぁ?」

唐突にそんなことを言った。
いきなりすぎて、思わずルイズの口から間の抜けた返事が出る。

「此処に来てなかったら、ボク、死んでたんだよね」
「当たり前でしょ。平民が貴族に此処まで良くされるんだから、感謝しなさいよ」
「……なんて言うんだっけ?」
「…………………………」
229第ゼロ号:2008/09/07(日) 14:02:48 ID:TY6Q4DBV
そしてまた数日、少年の周りに落ちていた金属片の修復が……終わった。
粉々になった破片。それがいまは、一枚の金色のプレートになっていた。
見ようによっては獣の顔にも……悪魔の顔にも見える、角の生えた“ソレ”
少年はソレを受け取ると、ニッコリと笑みを浮かべ、ゆっくりと…自分の腹部へと持っていく。

「ルイズ」

また不意に、彼は少女の名を呼ぶ。

「ありがとう」

そして、言った。

「君のお蔭で、ボクは生きてる」

もしかしたら初めてかもしれない、感謝の言葉。

「これでまた、たくさん、たくさん……」

無垢で、無邪気で、純粋な笑みを浮かべて



「 殺 せ る 」



少年が、“変わった”
230名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 14:03:28 ID:598uGiu2
コルベール先生その金属はらめぇぇ!
支援
231第ゼロ号:2008/09/07(日) 14:04:36 ID:TY6Q4DBV
最も早く“ソレ”を感じ取って動いたのはコルベールだった。
咄嗟に少年の目の前にいたルイズの首根っこを掴んで力任せに引き寄せると、
一瞬前までルイズの首があったところを、白い腕が貫いた。
そこに、少年はいなかった。
代わりに、少年と同じ白い色の―――亜人が立っていた。

…誰かの悲鳴が上がった。
亜人はその悲鳴が上がった方に視線を向けると、そっと手をかざす。
悲鳴が消えた。代わりに炎が上がった。
それがまた、別の悲鳴を呼んだ……

そこが、地獄絵図に変わるのに、大した時間は必要としなかった――――


…………………………………………。



「……はは、あはははっ」

燃えて黒くなった壁が崩れ落ちる。
肉の焦げる匂いがする。
それに血の匂いが混じり辺りに漂う。
そんな中で……

「あはははは、あはははははははははは!」

白い亜人が、楽しそうに…本当に楽しそうに笑っていた。
何も混じっていない。無垢な子供の歓喜。
何も混じっていない。純粋なまでの………狂喜。

炎上する学園の中で、白い悪魔は空を見上げる。
232名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 14:05:35 ID:598uGiu2
レコンキスタとかエルフどころじゃねーな支援
233第ゼロ号:2008/09/07(日) 14:06:29 ID:TY6Q4DBV
やっぱり、ちょっと力が落ちてるかな?結構逃げられちゃったの多いなぁ。

あの青い髪の女の子。一緒にいた赤い髪の長い子と一緒に、あの青いトカゲみたいので空を飛んで行っちゃった。

そういえば…あの子だけ、ボクをずっと信用してない目をしてたっけ。

金髪の男の子と、同じ金髪の、クルクルした髪の女の子。

ボクに人形を何個か向かわせた後に、二人一緒に土に穴を掘って消えちゃった。

頭がつるつるしたおじさん、黒い髪の女の子、そして、ボクを呼んだ子……

みーんな逃げるところは見えたのに、誰も殺せなかったんだから、ボクもまだまだなのかなぁ。

…でもいいよ。また会ったときに続きをしようよ。

ルイズ、ありがとう。生きてることって、嬉しいんだね。

またいっぱいいっぱい、楽しいことが出来るんだもん。

だから、ボクも教えてあげる。
234第ゼロ号:2008/09/07(日) 14:08:36 ID:TY6Q4DBV
『ボク達』が何度も言ってきた言葉。何度も『君達』に言ってきた言葉。

ルイズ、みんな、みーーーんな


「…ボソギデジャス…」


君達はボクを殺しに来るだろうね。いいよ。ボクもまたいっぱい殺してあげる。

もっとボクを楽しませてね。

泣いたりなんかしないでね。

もっとボクを嬉しくさせて―――

もっとボクを楽しくさせて―――

ねえ ルイズ


―――もっとボクを笑顔にしてよ―――


仮面ライダークウガより、未確認生命体第0号 ン・ダグバ・ゼバ召喚
235名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 14:08:49 ID:M3YymJUg
まぁ…こうなるわなw支援
236第ゼロ号:2008/09/07(日) 14:13:00 ID:TY6Q4DBV
以上です。ノリが6割、勢いが4割w
コイツは一回くらい命助けられたくらいじゃまず改心はしないだろうなぁ。
そして他人への感謝とかも歪んで受け取るとか。
短い上にへんてこですが支援してくれて ありがとう です
237名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 14:15:13 ID:QH9LHYyx
投下乙です
そういや、ダグバも能力に合わせた変身が出来たりしたんだろうか
238名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 14:17:20 ID:wikXFL8/
クウガは今までの仮面ライダーと違う感じが好きだった。
239名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 14:27:29 ID:HgNZpUgy
改心っていうかグロンギの価値観は人とは相容れないからなー
240毒の爪の使い魔:2008/09/07(日) 14:37:53 ID:Af1omcpt
どうも、第9話の前半部分(?)をとりあえず投下したいと思います。
予定がなければ14:40分からで。
241名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 14:40:38 ID:TY6Q4DBV
支援
242毒の爪の使い魔:2008/09/07(日) 14:41:51 ID:Af1omcpt
では行きます。

背中に衝撃が走るのを感じた。
間を置かずに今度は激痛を覚え、力無く膝を付く。切り裂かれた背中が熱を持ったように熱い。
傷から血が流れ、背中を赤く染め上げながら地面に滴り落ちる。
滝のような汗を流し、荒く呼吸を繰り返すタバサ。ぎこちない動きで後ろを振り返る。
そこには自分の血を滴らせている爪を構えたジャンガが笑いながら立っていた。
そのまま前を見る…、そこにもジャンガは居た。
自分が放ったジャベリンが腹部を貫いているが、それを気にしている様子も無い。既に浮かべていた笑みは消えている。
その様子にタバサは今しがた見た光景を思い出した。…ジャベリンに貫かれながらも、平気で襲い掛かってきた分身の姿を。
つまり、今目の前に居るのは、本人ではなく分身。
タバサは再度、後ろに立っているジャンガを見上げた。
「分身の…ふり」
「キキキ、大正解だ。誉めてやるゼェ〜、タバサ嬢ちゃんよォ〜?」
思いっきり馬鹿にした表情で、タバサを見下ろしながら笑うジャンガ。
つまるところ、最初の位置から動いていなかったジャンガは何時の間にか分身と入れ替わっていたのだ。
手駒を操り相手を攻撃する…そういう能力を持っているのであれば、危険を冒して直接戦う必要は無い。
七体のワルキューレを使うギーシュが良い例だ。(もっとも、彼自身に戦闘力が皆無だからなのだが…)
手駒に相手と戦わせ、自分は離れた所から見物する…、卑怯かどうかはさておき、これがもっとも安全な戦法だろう。

…だが、ジャンガはその”ある種の常識”を裏切った。
指示を出して見物をしているのを分身にやらせ、自分は他の二体に雑ざって分身のふりをしたのだ。
そして、タバサが本物と勘違いしている分身を全力で攻撃した直後の隙に背後から爪で切りつけたのである。
ジャンガは僅かな戦闘や命乞いの猿芝居から、タバサの性格を既にある程度熟知しており、
その上で彼女の行動を予測し、今回の罠を張ったのだ。
”向こう”での賞金稼ぎとしての経験やガキ連中との敗北、そこから学んだ事があったからこその芸当だった。

最早、タバサに抗うだけの術は残されていない。精神力も体力も、今の一瞬の攻防で尽き果てている。
ただ、荒く呼吸を繰り返しながら、相手を見上げる事しか出来なかった。
自分を見上げるその視線に、タバサが万策尽きた事を確信したジャンガ。
「キキキキキ、終わりみたいだなァ?まっ、結構楽しめた方だな…少なくともあのガキよりはよ」
チラリと横目で倒れているギーシュを一瞥した後、タバサへと視線を戻す。
ニタリと笑い、分身三体と取り囲む。



「それじゃあ…フィナーレと行くか?」



――その言葉が合図となり、壮絶な袋叩きが始まった。
243名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 14:43:45 ID:aOYN9GSa
なんだか既にクライマックスの様な展開w
支援
244毒の爪の使い魔:2008/09/07(日) 14:46:16 ID:Af1omcpt
 
分身三体と本体…計四体のジャンガは猛烈な勢いでタバサの華奢な身体を何度も何度も蹴り飛ばした。
上へ蹴り飛ばせば、一体が先回りして下へと強引に蹴り飛ばし、横へと蹴り飛ばせば、先回りして元来た方へと蹴り飛ばす。
それはまさに、子供がボールを蹴っているのと何ら変わりなかった。
そんな情け容赦無い攻撃を繰り返され、ボロボロになっていくタバサ。
周囲の生徒達からは「もう止めて」などの声が聞こえだす。が、ジャンガは一向にやめようとしない。
むしろ、そんな周囲からの声を更に聞きたいとばかりに、蹴り飛ばす足に力を込める始末だ。
キュルケやルイズ、茫然自失だったシエスタも我を取り戻し、ジャンガに制止の言葉をかけるが、やはり聞く耳を持たない。
やがて、爆弾が炸裂するような音が響き、蹴り飛ばされたタバサの小柄な身体がまるで飛び出す砲弾のような勢いで吹き飛ぶ。
勢いそのままに壁に激突し、タバサは肺の中の空気を吐き出す。僅かに血が混じっていた。
壁を背にしたまま、ぎこちない動きで顔を上げる。
その視界に分身を消し、一人に戻ったジャンガが爪を振り翳し、飛び掛ってくるのが映った。
「キィィィーーーーーッ!、キキキキキィィィーーーーーッ!」
叫び、右の爪を突き出す。
タバサは観念し、目を閉じる。
ガギンッ!
硬い物が砕ける音が響いた。
目を開けてみると、突き出された爪は自分の顔の直ぐ横の壁に、突き立てられていた。
チャキッ!
壁に爪を突き立てたまま、ジャンガはタバサの喉元へ、もう片方の爪を押し当てる。
「キキキ、チェックメイトって奴だなァ〜?」
「う…く…」
ニヤニヤ笑いながらそう言うジャンガを、タバサは苦痛に顔を歪めながらも睨み返す。
「キキキ、さてと…どうしてくれようか――ん?」
唐突にジャンガは言葉を止め、目の前の少女の瞳を覗き込んだ。
その表情は今までの小馬鹿にした感じなどは全く無い。
暫くそのままジッと見つめていたが、やがて笑い出した。
「キキキキキ…なるほどねェ〜、妙にお前からは懐かしい感じがするかと思ったが…そういう事か?」
「…え?」
一瞬、呆気に取られるタバサに、ジャンガは笑いながら彼女にしか聞こえない小さい声で話す。
(お前…復讐を企んでるんだろう?それも、殺された親のな…)
(!?)
何故それを…、彼女の両目が驚愕に見開かれる。
(分かるさァ〜。お前の目は俺の知っている、とあるガキと良く似ている――いや、そのものだからな)
ジャンガには目の前の少女に、自分の胸を撃ち抜いた少年の姿が重なって見えた。
(あのガキそっくりな奴にこうして出会うなんざ、物凄い奇遇だぜ…キキキ。
で?相手はどんな奴だ?テメェの親を殺した相手はよォ〜?)
(…貴方には…関係…無い…)
苦しそうに言葉を吐き出すタバサ。
(そうかい?まァ…確かにお前が誰に親を殺されようが、誰に復讐を企もうが、知ったこっちゃねェさ。
だがよ…一つだけ言っておくぜ?)
(何…?)
(止めときな〜?今のテメェじゃ成し遂げられねェよ。…俺に勝てねェようじゃなァ〜?)
(…ッ)
その言葉に悔しさを覚え、タバサは歯を噛み締める。
それに満足したか、ジャンガは大きな声で笑った。
「キキキキキ!」
一頻り笑うとタバサを再度見据える。
「さてと……それじゃどうしようかなァ?本当だったら、このままゆっくりと少しずつ、刻んで行くとこだがなァ…
…面白い物も見せてもらった事だからよ」
そこで言葉を止め、目を閉じる。――直後、目を見開くと同時に叫ぶ。

「これ位で勘弁してやるゼェーーーッ!!!」

ジャンガの膝がタバサの鳩尾に、手加減無しで叩き込まれた。
ドゴンッ!
重い音が響き渡り、タバサの身体を突き抜けた衝撃が、背後の壁にまで罅を入れた。
一瞬で意識を手放した少女はそのまま壁に背を預けた姿勢のまま、ズルズルと崩れ落ちた。
その様子をジャンガは笑いながら見つめていた。
そして満足した表情で背を向け立ち去ろうとする。
245毒の爪の使い魔:2008/09/07(日) 14:50:13 ID:Af1omcpt
 
「…キキキ、オイオイ…何そんなに怒ってるんだよ?」
不意にそんな事を呟き、目を向ける。そこには怒り心頭といった感じで杖を構えたキュルケが居た。
「貴方…タバサをよくも」
「おーお、こえェこえェ」
わざとらしく怯えたような仕草をするジャンガに一層怒りを掻き立てられる。
「言っておくけれど、何もあたしだけじゃないわよ?」
「ああ解ってるさ…。今俺の後ろに殺気ともとれる物凄ぇ怒りを感じてるしよ?」
あっけらかんと言い放つジャンガの背後には、彼が言ったとおり殺気と等しき怒りのオーラを纏った竜が一匹、宙に浮いていた。
タバサの使い魔である風竜シルフィードだ。
振り返ってその姿を認めると、さも可笑しいとばかりに笑った。
「ああ…、タバサ嬢ちゃんの使い魔か?キキキ…健気だねェ。あんな弱小ご主人様に尽くすなんてよォ〜?」
瞬間、シルフィードはジャンガに飛び掛っていた。
可愛らしい顔つきに不釣合いな、牙が生えた口を大きく開き、噛み付こうとする。
しかし、それはジャンガに余裕でかわされ、シルフィードの牙は空しく宙を噛む。
シルフィードの牙をかわしたジャンガは、そのままその背中へと飛び移る。
慌てたシルフィードは振り落とそうとするも、ジャンガが背中を踏みつける方が速かった。
振り下ろされた足の勢いそのままに、シルフィードの身体が地面に叩きつけられる。
痛みを堪えて頭を上げようとするも、ジャンガに踏みつけられた。
「キキキキキ、いいねェ〜ここまで忠実だと、見ていて面白いゼ」
笑いながら踏み心地を確かめるように、足をグリグリと動かす。
地面に押し付けられ、呻くような悲鳴を漏らすシルフィード。
その様子にニヤニヤしながら、ジャンガは顔を上げキュルケを見る。
「…お前もこうなりたいか?」
キュルケは答えない。代わりに”ファイヤーボール”が飛んだ。
ファイヤーボールが命中し、ジャンガの身体が炎に包まれる。直後、ジャンガの姿が消滅する。
燃え尽きた……そんな表現で例えられない消え方だ。文字通りの『消滅』だ。
その消え方に違和感を感じたキュルケの耳に囁く様な声が届いた。

「さっきの見てたのかよ…テメェ?」

咄嗟にその場を飛び退こうとするも、ジャンガにマントを爪で?まれ、地面に倒される。
起き上がろうとするも、その眼前に爪を突き立てられてしまい、何も出来なかった。
「くっ…」
キュルケは悔しさに歯を噛み締めた。…目の前の亜人の強さは、やはり自分とはレベルが違う。
先程の戦いを見て解ってはいた事だが、親友を傷つけられて黙ってはいられなかったのだ。
悔しさを隠せないキュルケを嘲笑うジャンガ。
「キキキ、今俺は気分がイイ。…今ならお前やあの竜がやった事は水に流してやるぜ。
だが……これ以上やるんだったら、どうなるか解ってるよなァ…?
…友達や使い魔がいなくなっら、タバサ嬢ちゃん…悲しむだろうなァ〜?」
その言葉にキュルケは観念したように目を瞑った。彼女のその様子に、笑いながらジャンガは立ち上がる。
――そして、周囲の生徒を睨み付ける。
「…他に、文句のある奴はいるか?」
生徒達は震え上がり、押し黙った。最早、誰もが目の前の亜人に敵わない事を確信していた。
その様子に満足げに笑うと歩き出し――ふと、何かを思い出したように立ち止まった。
「ああ…そうだな。まァ、どうでもいい事だけどよ…」
そう呟き、広場の一点に視線を向ける。未だ血の海に倒れるギーシュが見えた。
246名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 14:50:23 ID:mF/VFfCb
つーか教師達はなにしとるんだ?支援
247毒の爪の使い魔:2008/09/07(日) 14:55:36 ID:Af1omcpt
 
ギーシュに歩み寄り、その傍に屈む。
「お〜い、生きてるか?」
「……」
「…くたばったか?」
「…う……あう…」
「あ、生きてたか?」
驚いたとばかりにジャンガは声を漏らし、ちょいと毒の量を少なくしすぎたか?などと呟く。
「キキキ、良かったなァ〜生きてられてよ?」
「な、何をするつもりよ!?」
「あンッ?」
顔を上げると、腹を押さえながらふら付く足取りで、此方へと歩み寄ろうとしているモンモランシーの姿があった。
「別に…助けてやるだけさ?」
「え?」
呆気に取られる彼女にジャンガはニヤリと笑い、爪をギーシュの顔の上に持って行く。
それを見たモンモランシーは慌てた。
「何を!?」
「黙って見てろ」
怒鳴る彼女を一瞥し、ジャンガはギーシュを見た。
「おい、ガキ…口を開ける事位、まだ出来るだろ?死にたくなけりゃ、早くしな」
言われるまま、ギーシュは口を開ける。
その口の上に爪を翳す。と、爪の表面に水滴のような物が浮かび、爪を滑り落ち、その先端から水滴となってギーシュの口に落ちた。
「飲め」
その言葉に黙って飲み込む。
それを確認すると、ジャンガはゆっくりと立ち上がる。
そこにモンモランシーがようやく辿り着いた。
「貴方…ギーシュに何を飲ませたの?まさか…毒じゃないでしょうね?」
「ああ、毒だぜ?」
あっけらかんとそう言い放つジャンガにモンモランシーは目を見開いた。
「な、何よそれ!?さっきの助けるって言葉はやっぱり嘘なのね!?」
「オイオイ、人の話しは最後まで聞きやがれ?……俺のこの毒の爪が様々な毒素を出せる事は言ったよな?」
「ええ…」
「その毒素は色々と組み合わせる事も出来るんだがよ……中には俺の好みじゃない、組み合わせもあってよ?」
「それが…どうしたって言うのよ?」
そんなモンモランシーの言葉にジャンガはあからさまにため息を吐いた。
「解らねェか?…つまりだ、特定の毒素は組み合わせると毒素が中和されて無害になるんだよ。つまりだ――」
「――今飲ませたのは、ギーシュの毒を中和させる毒…って事?」
その通り、と言いたげにニヤリと笑ってみせる。
モンモランシーはジャンガを睨み付ける。
「嘘じゃないでしょうね?」
「…ここで嘘吐いてどうなるってんだよ?それに殺るんだったら、あのまま爪を振り下ろしてるってんだよ」
もっともらしい言葉にモンモランシーはそれ以上何も言えなかった。
「まァ、後は普通に手当てでもしてやりャいいさ」
そう言いながら、ジャンガはモンモランシーの横を通り過ぎた。
248名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 14:59:09 ID:qJsIn8n/
オスマンとコルベール、はよ鐘ならせw
まあジャンガがどんなやつか確認するにはいい状況だけどコロスモードのキャラだし助けろよw
249名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 15:00:15 ID:oqZQlc7u
ギーシュ助けたのに裏があるようにしか思えんwww支援
250毒の爪の使い魔:2008/09/07(日) 15:01:13 ID:Af1omcpt
以上で前半部分は投下終了です。
見直したら一つ間違いが…、本当は『?まれ』のところが『?まれ』になってました(汗)

さて、後半は夜にでも投下します。では。
251名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 15:03:39 ID:mF/VFfCb
>>248
少なくとも殺すつもりはなさそうだからと判断したのかね?
そうだとしても教師失格のような気がせんでもない

あとルイズの名前さえも出てきてない件について
252名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 15:03:43 ID:xCbxf2ru
>>250
>>見直したら一つ間違いが…、本当は『?まれ』のところが『?まれ』になってました(汗)
すまない、どこを直すんだ?
253名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 15:04:00 ID:qJsIn8n/
乙。
ところで訂正もなにも、文字化けして「?」になってんですが。
つまむ、と書いたんでしょうけど……常用漢字で化けるような字はあったっけ?
254名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 15:05:14 ID:M3YymJUg
毒の爪乙です。
絶対何か企んでるよジャンガw
GJ
255名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 15:11:47 ID:KF1SX0Xi
とりあえず平仮名で書いていただきたいGJ&乙
256名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 15:12:03 ID:x67iKRAY
抓まれ
257名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 15:42:20 ID:HgNZpUgy
もうオスマンとコルベールは死んだほうがいいと思う
258名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 15:59:07 ID:IB2115xM
1巻は逆にキャラ崩壊してるから
259名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 16:01:34 ID:UohBSbIt
教師の仕事しないなこいつらw
260黄金の使い魔:2008/09/07(日) 16:05:34 ID:wikXFL8/
やっぱり短いですけど2話できました。
予約なければ16時10分から投稿します。
261sage:2008/09/07(日) 16:06:38 ID:TESzbR9Z
高速で支援だっ!
262名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 16:09:59 ID:RQunqJyG
支援
263名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 16:10:12 ID:EygDR+TV
支援するのであーる
264黄金の使い魔:2008/09/07(日) 16:10:40 ID:wikXFL8/
「2つ月があるのだな・・・」
夜空を見上げてアイオリアは呟いた

「当り前じゃない!あんたまさか3つも4つも月がある田舎から来たの!?」
「いや、私が居た所は月が1つしか無かった」
「そんな所聞いた事も無いわ!とんだド田舎ね!」
「ははは、そうなのかもしれないな」

黄金聖闘士として地上の世界を守っていただけでなく
冥界にすら行った事のあるアイオリアですら知らない世界
聞けばここは魔法学院だと言う。魔法によって成り立つ世界
地上にはアテナの聖闘士、冥界にはハーデスの冥闘士が居たように
この世界にもここを守る神とその闘士が居るのだろうか、居るとすれば魔闘士と言ったところだろうか

そんな事を考えながらアイオリアは笑った

「さっき獅子座って言ってたわよね?二つ名持ってるなんて、マントも付けてるしあんたまさかメイジ!?」
「いや、私はメイジ等ではない」
「ふーん、まぁいいわ!今度ゆっくり聞かせてもらうから!」
(結局ただの平民なのね・・・お父様になんて報告すればいいのかしら…)

コントラクト・サーヴァントを済ませた二人はルイズの部屋に来ていた。
学生寮とは言え貴族の子弟達が通う学院の寮である
それもトリステインの名門中の名門ラ・ヴァリエール家・三女の部屋
至る所に高価そうな調度品が置いてある

「それはさておき、使い魔と言ったが、具体的にはどうすればいいんだ?」

「そうね!使い魔としての仕事を説明してあげるわ!」
仁王立ちになり人差し指をアイオリアに対し突き立てるルイズ
身長差のせいで傍からみると威厳もくそも無い情けない構図なのが哀愁を誘う
265黄金の使い魔:2008/09/07(日) 16:13:44 ID:wikXFL8/
「まずは使い魔は主人の眼となり、耳となる能力が与えられるわ!」
少女の偉そうな物言いに全く気にする様子もなくアイオリアは答えた
「何も見えないが、そちらからは見えるのか?」
「見えないわね・・・ま、あんたみたいな平民を召喚した前例なんて無いんだし、多少の違いはあるかもしれないわね!!」
ルイズは私の失敗ではない!と言わんばかりである。

「後は、使い魔は主人の望む物を持ってくるのよ。たとえば秘薬とか。」
「物によっては出来ぬ事も無いだろうが、この世界の事は知らない故あまり当てにして貰わない方がいいだろうな」
あそう、とルイズが相槌

「あと最後に使い魔は主人を守ること!これが一番重要よ!」
「そこは安心してもらって構わない」
「ま、大層な鎧つけてるんだしちょっとはできるわよね?まぁメイジには敵わないだろうけど」

真っ直ぐにルイズの瞳を見てアイオリアは言った。
「このアイオリア、命をかけて主人を守ることを誓おう」

「あ、ああ、あたりまえじゃない!もう疲れたし寝るわ!!」
そういうアイオリアに照れ隠しにそう言ってルイズはベッドに腰かける

「そうか、ところで私はどこで寝ればいいんだ?」

ルイズはニヤリとほほ笑むと立場の差を思い知らせてやると言わんばかりに言い放った
「あんたは使い魔なんだから床よ!」


「そうか、了解した。」
アイオリアは短くそう返答すると床に腰掛けた。
余りにあっさりとしたその対応にルイズは拍子抜けし、つまらなそうに問いかけた。


「あんた寝るときまでその鎧着て邪魔じゃないの?」
「この鎧は聖衣と言ってその防御力や攻撃力は比類ない物だが、重さは全く無いのだ」
「ふーん。なんかの魔法でもかかってるのねきっと」

この説明を聞いた限りではハルキゲニアではさして珍しい物でも無い為
更につまらなそうに呟き、ルイズは夢の世界に旅立っていった。



-----------------------------------------------------------------------
今回はここまでです。相変わらず短くて済みません。
アイオリアの非戦闘シーンの書くことの難しいこと文才のなさをあいまって山の如し。
アニメと単行本を読み返して必死に性格捕らえようとしてるんですけど
おかしい所あればご指摘お願いします(*´・ω・`*)
266名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 16:23:32 ID:FyzDP5Iv
乙。アイオリアが素直で助かったなぁ皆さん。
そいつが本気になって暴れたらえらいことになるからねぇ。

取り敢えずミスタ・グラモンがミンチよりひでぇ状態にされないか非常に心配。
267名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 16:26:28 ID:S8xKxHCo
毒の爪の人、アイオリアの人乙です。
闘士達のプライベートって作中であんまりないからなぁ。
しかし聖衣とか持ってきて良かったんだろうか・・・
アレって神話の時代から受け継がれてるんだろう?それとも神なら結構簡単に作れたりするんだろうか?
ハーデスも3人組にゴールドクロスと同じデザインの冥衣与えてたし。
268名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 16:33:28 ID:FyzDP5Iv
>>267
サガ・シュラ・カミュだけでなくシオン・アフロ・デスにも冥衣与えていますから計6人。
もっともあっさり砕けているところを見ると強度はオリジナルに及ばないようですが。
269名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 16:53:42 ID:M3YymJUg
獅子の黄金聖衣って、エリシオンで一輝か誰かが一瞬纏ってなかったっけ?
速攻壊されたけど。

ここにあったらまずくないか?
270とりすていん大王:2008/09/07(日) 17:00:52 ID:SXCwvYjK
予約はなかとですか?無いとですね?17時15分から投下を始めようと思いますですよ
271名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 17:02:28 ID:fh5vaklK
支援
272名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 17:02:41 ID:M3YymJUg
次回あたりで勝手に外れて飛んで行けば問題無くね?
聖衣ナシでも鬼強いし。
273名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 17:02:43 ID:mF/VFfCb
さあ今回のルイズの出番は!?支援
274名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 17:05:01 ID:M3YymJUg
失礼しました。支援
275名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 17:06:29 ID:FyzDP5Iv
>>269
一輝が着ていますね>獅子座
ちなみに瞬が乙女座。
どちらかが神が作ったレプリカという事にしておけばいいんでは?
276名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 17:14:46 ID:FXlx46P8
逆に考えるんだ
「アイオリアの着ている黄金聖衣の方がレプリカだ」
と、考えるんだ
277とりすていん大王:2008/09/07(日) 17:16:03 ID:SXCwvYjK
時間です 始めます

とりすていん大王 12回目

「では、頼みましたよ ルイズ」
今回のお話はルイズがアンリエッタ姫から市井の調査を命令された事から始まります

最初ルイズはお父さんと一緒に街の調査に行く予定でした
しかしすでにトリステイン中の話題をかっさらったお父さんです 目立ってしまうため隠密行動は出来ません
そこでお父さんは別行動でルイズ一人で調査に出かける事にしました

「さて・・・手始めにどこに行こうかしら?」
そう言いながらルイズがむかった先は酒場です
ルイズは考えました、多少なりとも調査費としてアンリエッタ姫からお金は貰っていてもそこまで多くありません
情報が多く飛び交う場所と言えば人が集まる場所、始めはカジノでお金を増やそうかと思いましたが
お父さんが怖い顔で
「ルイズは学生なのにカジノに行くと言う・・・」
と言うので仕方なく諦めました 残った選択肢が酒場だったのです
まずは本屋でトリステイン観光おすすめMAPを立ち見します その中の3,4件の酒場に絞りをつけて繁華街に直行しました
まだ日の高い時間ですが何件かは営業しているようです
その中でも特に繁盛しているお店にルイズは入っていきました
そのお店の看板には『魅惑の妖精亭』と書かれています

「「「いらっしゃいませぇ〜」」」
店員の案内でカウンター席に座ったルイズはワインと生ハムを頼むと回りの人々の話に耳を傾けました

「アンリエッタ姫は結婚するのか?」
「姫がアルビオンに嫁いだら誰がこの国の王に?」
「チュレンヌは嫌なヤツだ」
「ヤツは税を水増ししてるらしい」
「聞いたか?ワルド子爵が反逆したらしいぞ」
「何、三人のシュバリエがまた倒すさ」
「ねぎうまー」
「ジョセフ王が仕事を放棄して退位の準備を進めているらしい」
「怪しい人物を山奥の廃屋で見た」

様々な情報をルイズは聞いて無事にアンリエッタ姫に報告出来たのでした
その功績で後日、チュレンヌ徴税官は汚職が発覚、免職となったのです
278とりすていん大王:2008/09/07(日) 17:17:07 ID:SXCwvYjK
「ご苦労様でした ルイズ」
アンリエッタ姫から労いの言葉を貰いルイズはとっても嬉しくなりました
ところがそんなルイズをびっくりさせる言葉をアンリエッタ姫が言ったのです
「ところでルイズ、私がウェールズ王と結婚するのは知っていますね?」
「ええ、ご存知ですが?」
アンリエッタ姫はゆっくり頷くと水のルビーの指輪を外し、ルイズに握らせます
ルイズがびっくりして目を見開くと姫はにっこりと笑って言いました
「その婚礼の儀式の巫女を貴方をして頂きたいのです」
その後、一度は大それた事だとルイズは断りましたがアンリエッタ姫のどうしてもと言う願いで
二つ返事で引き受けたのです

「と、言う訳でこの始祖の祈祷書をあずかってきたんだけど・・・」
ここはトリステイン魔法学院のルイズの部屋、今ここにはルイズ、お父さん、モンモランシー、キュルケ、ギーシュがいます
「真っ白ね」
「偽物じゃないのかい?」
「あのね、一応国宝よ」
「一応はつくのね」
王族の結婚式に必要なものとしてルイズに貸しだされた水のルビーと始祖の祈祷書
結婚式の巫女が持つ国宝 始祖の祈祷書にはまったく何も書かれていませんでした
みんながそれぞれ思った事を口にします
そんな中、お父さんはその始祖の祈祷書を見ても何も言いません

コン、コン、コン
みんながあれこれと祈祷書に言っているとルイズの部屋をノックする音がしました
「はい、どなた・・・ってタバサじゃない」
表に立っていたのはタバサです ですがその顔は非常に険しいものです
「話しがある・・・ついてきて欲しい」
ルイズが怪訝な表情でタバサを見返します
「話しって、私に?」
その問いにタバサは首を横に振って答えます
「お父さん、あなたに用がある」
モンモランシーが文句を言おうとしたその時、タバサの身から出る殺気とお父さんに突きつけられた杖で言葉が出なくなってしまいました
そしてタバサはみんなが驚くべき発言をするのです

「あなたはモンモランシー伯ではない ・・・・・あなたは何物?」
みんなが驚愕するなかお父さんはただぷかぷかと宙に浮いていました
                                                 続く
279とりすていん大王:2008/09/07(日) 17:18:17 ID:SXCwvYjK
投下終了 最終回まであとわずか ギャグ物の癖にシリアス調とはこれいかに?
ルイズ、君は生き残る事が出来るのか?
280名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 17:22:02 ID:mF/VFfCb
投下乙です
>「ルイズは学生なのにカジノに行くと言う・・・」
まあ当然の反応だが今までなかった展開だな、意外にもw
最終回までにマチルダさんとワルドの出番はあるんだろうか?
281名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 17:25:52 ID:N9I8N9IW
もうすぐ最終回なのか……。
282名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 17:42:00 ID:M3YymJUg
大王乙
正直何を今更wという気もするが次回にwktk
283名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 17:53:43 ID:OqHr1xuK
星矢あたりの作品に、そんな細かいツッコミしなくても・・・と思う。
何故か生きてた牛さんとかに比べたら聖衣が分裂するくらいどうってことない。
284名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 18:11:38 ID:qJsIn8n/
カメのごとく伸縮する首と頭部を完全に収納する胸郭を持つ牛は超人。
285名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 18:30:46 ID:b8NjIW4S
冥闘士に粉々にされたのに破壊された事になってない牛黄金聖衣
286黄金の使い魔:2008/09/07(日) 18:32:21 ID:wikXFL8/
皆さんご指摘ありがとうございます。
聖衣については確かにタナトスに壊されてしまっているので
私もどうしようか迷ったのですが、黄金じゃないアイオリアなんて・・・!!
という私のエゴでこうなりました。理由についてはいくつか考えているので
追々この話が続けばですが触れようと思います。

非戦闘時の描写が黄金聖闘士はないに等しいので、アニメや単行本の性格から想像してるのですが
ウォルフガング・ミッターマイヤーのようなイメージになってしまってます。
287名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 18:54:29 ID:QqDfs90e
いかんな・・・オリジナル直撃世代なのに、Gの影響でアイオリアの口調に違和感を感じてしまう。
288名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 18:59:15 ID:KF1SX0Xi
あの牛の角は何でずっと折れたままだったんだろうなぁ

そう言えば聖衣が壊れた場合は……血をぶっかけりゃ元に戻るか
289名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 19:01:42 ID:fROD71yx
>>288
直すの拒否してただろう?
290名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 19:04:58 ID:F4iPIVU7
>>288
適量の血をぶっ掛けた後、オリハルコンやスターダストサンド等を使い、修復できる人間が直さないと駄目

例外として、不死鳥座の聖衣は一握りの灰があれば元に戻る
291名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 19:05:12 ID:Ezu05+LR
牛の聖衣みたいにいつの間にか再生して持ち主のところへ飛んでいったんだよ
292名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 19:36:37 ID:OqHr1xuK
>>289
少なくとも漫画でははっきりと拒否しているシーンはなかったはず。
まあムウが直してあげようと言ったのをスルーしてそのままになってるっぽいから、
意図的に直さなかったんだとは思うけど。
293名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 20:10:31 ID:cpC6EJdC
青銅にやられた自分への戒めだったんじゃないの?>角
294名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 20:22:07 ID:rk75c7i6
確かどのクロスでも多少は自己再生機能あるんだよな?
ムウが言ってた気がする。
死んだクロスを復活させるのにセイントの血に宿るコスモが必要なんだっけ?
295名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 20:40:41 ID:wzfBqqYx
十二宮を守る黄金はホーム用とアウェイ用の二つのクロスを持つ説
296名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 20:43:24 ID:yPceBbNK
アテナの血が一滴あれば一瞬で復活したとしても疑問は抱かない
297名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 20:44:12 ID:mlZn7Fda
>>293
気にしてる様子はなかったような。
その気なら最初の一撃で皆殺しだったらしいし。(byムウだっけ?)

>>109
水瓶の人は、些細なことで氷漬けにされそうでイヤだ。
298名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 20:44:22 ID:VV30ThOA
そろそろゼロ魔関係ない話なってきたね。
変態紳士なら自粛する頃合あるよ。
299名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 20:49:10 ID:IbthA6nA
>>293
青銅にやられたでなく、青銅が来るまで何もできず、かつ
青銅が事を起こしても動く事の出来ない自分への戒めだと思うが
300名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 20:50:59 ID:fuKF2G9A
では小ネタ投下だ(前編だけ)
301ルイズ対■■■:2008/09/07(日) 20:52:12 ID:fuKF2G9A
トリスティン魔法学院恒例春の使い魔召喚の儀式でルイズが呼び出したのは巨大な卵だった
その直径約30メイル
まさにユニバースな卵の威容に野次を飛ばす者もいない
だがしかし
ルイズの口付けによってその殻に使い魔のルーンを刻まれた卵は
いつまで経っても孵化しようとはしなかった
「やはり失敗か」
「流石ゼロのルイズ」
心無い陰口にささくれ立っていくルイズの精神
見かねたコルベールがアカデミーからやってきたエレオノールと協力して
何とか卵を孵化させようと自作のボイラーを取り付けた温室を建て始めたある夜
いつものようにタバサを伴ってルイズの部屋に押しかけたキュルケとルイズの
半ば喧嘩腰の雑談は自然と卵の話題になった
「ホント何なのかしらねあの卵は?」
「「モスラの卵です」」
キュルケの呟きに答えたのはルイズでもタバサでもなかった
「え?」
あっけにとられるルイズとキュルケを尻目に
素早く杖を抜いたタバサが本棚の上に狙いを定める
「「待ってください、私達は争いに来たのではありません」」
本棚の上に置かれたカトレアの肖像画の影から現れたのは双子の小美人
「「お願いです、卵を返してください」」
綺麗に声をハモらせて小美人は言った

十分後

「ごめんね、根はいい子なんだけど今いろいろと追い詰められて余裕無くしてるのよあの子」
ルイズの部屋を追い出された小美人はキュルケの部屋にいた
「「私達のことは気にしないでください、それより問題なのは卵です」」
深刻な顔の小美人を見てキュルケとタバサも表情を引き締める
「問題というのは?」
キュルケの問いに一瞬ためらったあと小美人は口を開く
「「先ほど説明したとおりモスラは私達インファントの民の守護神です、この地における
ブリミルの神威がどれほどのものであろうとモスラを服従させることは不可能です。いえ、
中途半端な洗脳はモスラを怒らせ皆さんにご迷惑をおかけすることになります」」
「そう言われてもねえ…」
302ルイズ対■■■:2008/09/07(日) 20:52:59 ID:fuKF2G9A
「証拠」
ガチガチの教条主義者ではないとはいえキュルケもタバサも始祖の教えを空気や水と同じくらい
自然なものとして育っている
サイズこそ常識外れではあるもののしょせん卵
そこまでのものなのだろうかとイマイチ危機感が無い
結局渋る小美人に強引に頼み込んで夜の森に繰り出した二人がバスケットに入れた小美人の案内
で小高い丘の麓にやって来たときだった
「「ここです」」
「ここですって…何もないじゃない」
辺りを見回し唇を尖らせるキュルケ
だがタバサは凍りついたように丘を見上げている
キュルケもようやく気がついた
ここには丘なんてなかったはずだ
一陣の風が双月にかかった雲を払う
月明かりに浮かび上がったのは大地に伏した極彩色の巨大な蛾
あまりに強大
どうしようもなく雄大
そしてはてしなく神々しいその姿は問答無用の説得力を発揮した
「明日朝一番…いいえ、今すぐ帰ってルイズをたたき起こすわ」
キュルケの言葉に頷くタバサ
だがテレパシーでモスラと交信していた小美人はそれどころではなかった
「「そんな…まさか!?」」
「どうしたの?」
キュルケの問いに顔面蒼白になった小美人が答える
「「モスラが感じています…ルイズさんは卵と一緒にこの地にとんでもないものを呼び寄せて
しまいました」」

同時刻、実家へ向って爆走する馬車の中でモンモランシーは頭を抱えていた
「一体なにが起こったのよ、水の妖精がラグドリアン湖から逃げ出すなんて!?!」

【続く】
303名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 20:56:19 ID:Rzc/OjCh
ちょww
まさかあいつを読んでしまったとでもいうのかww
304名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 20:58:16 ID:qJsIn8n/
むむむ、最近ゴジラは記憶から薄れていたので展開が読めない。
続きに期待。
305名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 20:58:26 ID:hGhyjDHY
ダガーラか? それともバトラか?
こいつは気になるぜw
306名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 21:00:47 ID:nYSGmCwu
なんというエビラフラグ(違
307名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 21:08:06 ID:QqDfs90e
ガイガンとか・・・いかんな、FINALの印象が抜けねえ・・・
いまだにモスラときたらVSガイガンに思考がいってしまう。
308名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 21:12:10 ID:qg8GsEUh
ここはアメリカ版ゴジラだろ常識的に考えて。
309名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 21:13:40 ID:dbGd0i0V
水の精霊が逃げ出すなら、ダガーラが近いと思うんだけどな。
でも、あそこに水質汚染なんてあったか?

あと、マンガ版のダガーラは結構かっこいい。
310名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 21:16:07 ID:3t6Sha3E
>>308
マグロばっか食ってるやつはダメだろJK
311名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 21:16:55 ID:Rzc/OjCh
ゴジラかと思ったが、そうか、ダカーラやバトラという可能性もあるか…
キングギドラ…は違うだろうしなぁ

ともあれ言い忘れてました、乙〜!
312名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 21:17:20 ID:rX/KC7tj
小美人はザ・ピーナッツ版でしょうか?ペア・バンビ版でしょうか?
313名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 21:21:04 ID:KF1SX0Xi
妖精じゃなくて精霊だろと無粋なツッコミを入れてみるGJ&乙
314名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 21:25:05 ID:kvsgQ0K7
ヘドラは? 水の精霊にとっちゃ最悪の相手だろ。
もしくはバトラとかメガギラス
315名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 21:36:04 ID:h/XlfTGy
ターンエー思い出してしまった
316名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 21:44:29 ID:qg8GsEUh
>>315
過去ログを漁ると幸せになります。
317名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 21:51:16 ID:Kh6/VpUC
>>316
まとめを見ただけじゃダメなのがポイントだなw
318名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 21:55:02 ID:t02rRQr+
蛾は幼虫も成虫も食べられる
モスラが食べられるかどうかは知らぬ
319名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 21:58:33 ID:9AZ/V1ae
ツインテールは海老の味
320名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 22:00:54 ID:qg8GsEUh
>>319
黒胡椒を入れたマヨネーズとを付けて紅茶とデザートのクックベリーパイと一緒に…
321名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 22:01:28 ID:t02rRQr+
ポニーテールは馬の味?
322名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 22:05:36 ID:F4iPIVU7
>>319
でもあれ、毒か何かがあるから素人がさばくとまずいんじゃないっけ?
323名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 22:09:37 ID:KF1SX0Xi
>>322
ヒーロー戦記では生で食べると食中毒を起こすって設定だったな、ゲーム内だけだろうけど
324名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 22:45:34 ID:h7Uww0ba
モスラーヤ モスラー ドンガンカサークヤ インドンムー 乙!
325名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 22:46:26 ID:H2uLVWs8
大王のガリアの平和っぷりが凄い和むんですが。
ジョセフもイザベラもタバサもなんか幸せそうだし。
326名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 22:59:45 ID:rX/KC7tj
問題はモスラ幼虫がどこで繭化するかだが…アルビオン大陸にぶらさがって?
327カルドセプト:2008/09/07(日) 23:12:38 ID:qJsIn8n/
こんばんわ。空いているようなら20分から投下したいのですが。
328ゼロと在らざるべき者 2-1:2008/09/07(日) 23:20:57 ID:qJsIn8n/
では投下します。
キャラはカルドセプトのミゴールです。ゲーム版とかねこしんや版のちゃんぽんで。

「いい?あんたの命は私の物、勝手に罪を償うとか勝手を言わずに言われたことだけ
やりなさい。まず最初の命令、必ず助けてあげるから大人しくしてなさい」
「はっ。重ね重ねの不始末に加えて此度の寛大なる……「あーはいはい、返事は簡単に」
 目の前で跪いて頭を垂れる使い魔の言葉を、幾分うんざりした様子でルイズは遮っ
た。忠誠心に厚いのは良い事だが、先ほどまでの大暴れと見た目からのギャップが激
しい。おまけにこの大仰な傅き方をされては、大貴族の出のルイズとはいえ気疲れする。
 使い魔の背後で杖を構えるコルベールも、この使い魔の様子に戸惑っていた。魔法
で治癒させたとはいえ、衰弱状態から眼を覚ますや否や『人間は敵だ』とルイズを壁
まで殴り飛ばし、近くの水メイジの右手を蜀台で貫き人質としてコルベールに向き直
った一瞬の攻防。今はルイズのことを救世主だの神だのと呼び跪いているが、眠りから
覚めた瞬間に敵を認識して戦闘態勢に移行する精神、蜀台如きで人間の腕を壁まで縫い
とめる膂力、人質を取るという知性、そして何よりも人間を敵とする認識……
「ではミス・ヴァリエール。残念ですがこのまま貴方の使い魔を自由にする訳には
いきません。学院内の事件ですからまず学院長と相談しなければいけません。それに
再び彼が貴方を襲わないとも限らない。彼は、学院で拘束します。貴方は今から授業
に復帰なさい」

 両腕を縄で拘束された後にさらに錬金で縄を鉄に変える。そこまで拘束してもコル
ベールは安心できなかったが、共に歩くギトーとシュヴルーズは暢気なものだった。
「ミスタ・コルベール、流石に心配のし過ぎでは?私だってトライアングルですわ、
この錬金を破って暴れだすとは思えませんが」
「そうですとも。それに万一暴れだしても最強の風を操るこの私がいるのですから」
 そういってミゴールを珍しそうに観察して、ああだこうだと笑い合う二人の様子に
コルベールは小さくため息をついた。先ほど倒れていた医務室のメイジがミゴールの
膝蹴りで撒き散らした血と汚物、頭突きで鼻骨と頬骨を砕かれていたのを見ただろう
に、この油断のしようは何だと思う。
 三人のメイジに警備員で周囲を固めた状態で倉庫の扉を潜る。ひとまずここが牢の
代わりである。
 そのことを理解したのか、ミゴールはコルベールが向けた視線に頷きを返すとその場
に腰を下ろして両足を組んだ。その自発的な行動にコルベールは軽く驚いた。
「あ、ああ……きょ、協力的でよろいい。それでは判断が下るまで君への処分は保留
です。暴れずに大人しくしておくように」
 猿轡を噛まされているため頷きで返事をするミゴール。やはり最初の様子が嘘のよ
うな従順さである。腕の拘束はそのままに猿轡を解くが、やはり暴れることは無い。
「ふぅむ、怪物のような見た目の割りにずいぶんと大人しい生き物なんだな。ミスタ・
コルベール、コイツは人間の言葉が分るといっていたが本当かね?」
「み、ミスタ・ギトー、彼はかなり高い知性を持ち十分に我々の言葉を理解しています。
今は大人しいですが怪物などという言い方は……」
 慌てた様子でギトーの続く言葉を遮るコルベール。自信過剰なところがあるとはい
え、ギトーはトライアングルだし滅多な事は無いだろう。だが先手を打って暴れられて
は二人目の怪我人を出すことになってしまう、そう思ってギトーをとりなすコルベー
ルだが、意外にも本人から言葉が帰ってきた。
「コルベールと言ったか、我が主の師よ。気遣いは無用なり。我等ミゴール、己が怪物と
の自覚は既にあり、それはむしろ誇りである」
 意外にも流暢な言葉が出てきたことにギトーとシュヴルーズが驚愕する。半身が異形
であるためであろう、少々声に違和感があるものの知性を持つことを示す言葉がはっき
りと帰ってきたのだ。
「ほ、ほほう、ミス・ヴァリエールは亜人を召喚したのか。トロール鬼ほどではないと
はいえ随分と力のありそうな体だな」
「そうですわね。それに言葉が分るなんて珍しい……あなたはどこの辺境から来たの?」
「我が主より大人しくしろとの命を頂いている。詮索は無用」
 物珍しげに観察しながら不躾な質問をする二人見てコルベールは冷汗をかいていた。
 と、そこにノックの音が響いたと思うとドアが開かれる。
「ほっほ?これがその使い魔かね。なるほど恐ろしげな外見じゃな」
「失礼します……」
「が、学院長?わざわざここまで……」
329ゼロと在らざるべき者 2-2:2008/09/07(日) 23:22:04 ID:qJsIn8n/
「何、ただ怪物が暴れたというならともかく生徒の使い魔とあっては適当な処分は
できぬよ。それに、使い魔は主人と一心同体。自分の知らないところで使い魔の処分
を決められるなぞメイジとして耐え難いことじゃろうて。生徒への気遣いが足りんな、
こ……コッパーゲ君」
 ひょいと部屋の中に入ってきたオスマン、その後ろにはルイズがおずおずと付いて
きている。それを庇うようにミゴールとの間に割って入るコルベールだが、オスマン
は構わずに跪いたミゴールをじろじろと観察する。ルイズも心配そうに後ろからその
様子を見ているが、ミゴールは彼女の言いつけどおり大人しくしていることに安堵
する。
「ふむ、医務室で大暴れしたと聞いたが随分と大人しいようじゃな。それにこのワシで
すら知らぬ生き物とは珍しい」
「あ、あの学院長?この亜人は人の言葉が分るようで……」
 軽く手を上げておずおずと声をかけるシュヴルーズ。自分も先ほどコルベールに言わ
れるまでは、言葉も分らない亜人と思って不躾に観察していただけにばつが悪そうだ。
 それを聞いてオスマンは小さく驚きの声を漏らすと、ミゴールの前に立つと腰を屈め
目を合わせながら問いかける。
「ワシはこの学院の長、まあオールド・オスマンと呼ばれておる。おぬしの名はなんと
いうのじゃ?」
「……我は一介のミゴールの戦士なり。名など無い」
「ふむ、それではミゴール君。ワシはこの学院に責任があり、おぬしはここでワシの
管理下にある人間に怪我をさせた。ここまではよいかな?」
「が、学院長!それについては……いや確かにそうなんですが……」
 不穏な学院長の言葉に思わず声を上げるルイズ。しかし彼女もミゴールから強かに
殴られている身。ベッドで寝ていた体制からとはいえ、ミゴールの拳を受けた頬はあざ
を浮かべて腫れている。『今は私に忠誠を誓って大人しくしている』と言いたいが、
先ほどの大暴れで怪我人を出している以上は危険な使い魔と見られるのは仕方の無いこ
とかもしれない。
 あうあうと上手く言葉が浮かばずにいるルイズを見て軽くオスマンは微笑んだ。そ
してもう一度ミゴールに向き直る。
「しかしおぬしはミス・ヴァリエールの使い魔であり、彼女の管理下にある。ワシが
おぬしに罰を下すのは彼女の管理能力を認めないことになってしまう。
さて……これから先、おぬしが勝手に暴れたりせず彼女に従うと誓うのであればおぬし
を彼女の使い魔として開放することにやぶさかではないんじゃがな?まあ怪我人の
治療費などはミス・ヴァリエール持ちになって貰うがの」
「「が、学院長っ」」
 ルイズとコルベールから全く違う色の声が上がる。ルイズは喜び、コルベールは驚愕。
「そう心配するでないコルホーズ君。生徒の召喚した使い魔が暴れて怪我人が出たとい
うが、ほれこの通り大人しいものじゃ。大方現在の状況が分らず混乱したのではないの
かのう。さてミゴール君、返事はどうかね」
「我は我が主によって救われた身。逆らうことなど世界が砕けようとも在り得ぬこと」
 その言葉にオスマンは大きく頷くと腰を上げる。杖を振り腕を拘束していた鉄の縄を
繊維の束に錬金して戒めを解いてぐるりと部屋を見回す。
「さて少々大げさなことになったが、これにて一件落着じゃな。さて教師は授業に戻る
ように。ミス・ヴァリエールも、と言いたいがいろいろあったばかりじゃ。まあしばら
く休んだら授業にもどるのじゃぞ?」
 呵呵と笑ってオスマンはコルベールらを伴って倉庫を出る。扉の前にいた警備員達も
三々五々持ち場や詰め所に戻って行き、ルイズとミゴールが残される。
 二人になってようやく緊張の解けたルイズは大きく息を吐いた。
「はぁぁぁぁぁ、やれやれ一体どうなるかと心配したわよ全く」
「はっ。誠に申し訳ございませぬ」
 先ほどの拘束されていた姿勢から再び跪いてルイズに頭を下げるミゴール。
「ああいいのよ怒ってる訳じゃないから。私の言いつけ通り大人しくしていたようね。
はあ……使い魔を取り上げられるかと心配したわ、ともかくこれで一人前のメイジね」
 そういってにっこりと笑うルイズ。なんだかんだあったが、使い魔はえらく従順で、
粗暴なところがあるが案外強いようだ。と、そこまで考えてルイズはミゴールの方を
見ながら少し集中する。
「ん……?あら、だめね……感覚の共有ができないなんてどういうことかしら」
「何か御座いましたか、我らが救世主よ」
330ゼロと在らざるべき者 2-3:2008/09/07(日) 23:22:49 ID:qJsIn8n/
「ああちょっとね。いいわ、休んでいいと言われたし部屋に戻りながら説明するわ。
それとアンタのことも聞かせてもらうわね」
 ミゴールを伴って倉庫を出るルイズ。
「ああまずは口の利き方から。救世主はやめなさい、気持ち悪いわ。ルイズ様にしなさい。
それじゃあ使い魔の仕事から……」

「……何それ?あんたそんなこといってると教会に連れて行かれるわよ、絶対創造神
カルドラに抑制神バルテアスなんて」
「はっ。ご無礼を承知で申させて頂きました。しかしながら、この世界もまたカルドラ
後からによって作られたことは紛れも無い真実。そのブリミルもカルドラの被造物で
御座います」
 ルイズの部屋でミゴールに使い魔の役割を説明した後、ミゴールがどこから来たのか
説明させていたルイズだが、ミゴールの語るのはハルケギニアの価値観を真っ向から
否定する神話であった。
「創造の力を独占するカルドラを討たんと、抑制と中立の神たるバルテアス神は反旗を
翻されたのです。そして創造の書たるカルドセプトを奪い、カルドラ世界全てを討つ
ため四属の王とカルドラ世界の敵たる我らミゴールを創られたのです。……これが、
その証で御座います」
 そういうとミゴールはその手に尖った爪を押し付け皮膚を裂く。
 血が滴り床へを垂れ……ばちばちと音を立てて木の床板の上を跳ね回る。
「何、これ……あんたこれ何をしたの?」
「……何も、しておりませぬ。これが我らミゴールなれば。世界の敵たる我らミゴール、
世界そのものが我らに敵対致します」
 淡々と語るミゴールの声。ルイズとミゴールの視線の前で、跳ね回る血の雫たちは
煙を上げて消えてゆく。
「日差しは肉を溶かし、雨は皮膚を穿ち、空気すら毒となり肺腑を焼きます。
そして血の一滴すら大地は拒み、死して土に還る事すら世界は許しませぬ。
バルテアス神が敗れた今、我らはカルドラ世界の中で僅かに残るバルテアス神の力を
残す飛び地で滅びの時を待つばかりで御座いました」
 やがてミゴールの血が止まる。血の雫は、一滴も床に残っていない。
 呆然とするルイズの前で、ミゴールは両膝を床に付く。そして両の拳も床につけると
勢い良く額を床に叩きつける。
「何卒お願い致します! ルイズ様が授けて下さいましたこの刻印、我らに敵対する
世界からミゴールの肉体を守るこのお力……これこそ我らミゴールを救う福音!
我らミゴールをその力でお救い下さい。さすれば我らミゴール、四属のあまねくを
討ち滅ぼし世界を焼き、カルドセプトをルイズ様へ捧げます。
我らの子のため、子の子のため……何卒、我らミゴールをお救い下さい、バルテアス神
の復活のためそのお力を振るわれますよう、何卒っ……!」


「精霊が悲鳴を上げておったな……」
 授業に戻る教師を見送りながら、ポツリとオスマンが呟いた。
「ミス・ヴァリエールに忠誠を誓ってはいるようじゃが……あんなものが尋常の
生物であるはずがあるまい。ありゃ、一体なんなのじゃろうな……」
 一人になったオスマンは、学院長室ではなく
「やれやれ、自ら調べ物とは久しぶりじゃ。これだけ長く生きても、解らぬこと
は多いものじゃのう」
331ゼロと在らざるべき者:2008/09/07(日) 23:24:13 ID:qJsIn8n/
以上で投下終了です。
カルドセプトとカルドラの神話の説明がかなり大雑把ですが、まあこれでいいかなと。
332名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 23:42:58 ID:M3YymJUg
ミゴールの人乙です。
続きをwktkして待ってます。
333名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 23:52:40 ID:iZ3Kmmr2
面白かったです、次も待ってます。
334名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/07(日) 23:58:37 ID:ed6BKYlu
カルドセプトはしらんがこれは面白い。
期待しています。
335名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 00:02:09 ID:gdURjhJe
面白すぎる・・・次作期待してます。
カルドセプトとバージルでごはん3杯いけます。
336名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 00:10:55 ID:czGhS+6m
カルドセプトはしらんがこれは面白い。
期待しています。
337名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 00:11:22 ID:dTIXz2oV
今後の展開にwktk乙です
ここまでルイズに従順なのも珍しいw
338名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 00:19:52 ID:+bydpG8s
これは面白いね。次を期待して待ってるよ!
339名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 00:28:12 ID:F9WIh56M
>>337
初期才人みたいに逆らう奴が多かったから新鮮ではあります(当然だけど)。
しかしここまで忠義を示されると逆に困っちゃうよねぇ。
340名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 00:40:23 ID:3C71AvKm
じゃあここで一つ忠義に篤いやつ喚んで尽くし過ぎてルイズが疑心暗鬼に陥るくらい徹底的にルイズに尽くす物語を
……シグルイの藤木思い出した
ファロット一族も上位者の命令は絶対な連中だったな
なにか面白い奴はいないだろうか
341名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 00:41:22 ID:VGgOEhAy
毒の爪の人まだ〜?
342名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 00:44:08 ID:s7Hgb+o6
>>317
まとめにあるよ。
343名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 00:47:41 ID:FG4tVAak
モスラの方乙です
水の精霊が逃げ出すほどの禍々しいのも一緒に召喚とは大変だすね

まさか一緒に呼んだのって・・・
金子監督版ゴジラか!?(汗)
344名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 00:50:17 ID:GclIQX+/
「金子」と「怪獣」で完全な別作品を思い出してしまった
345黄金の使い魔:2008/09/08(月) 00:55:45 ID:gdURjhJe
稚拙な文章ではありますが3話できたので
1時に投稿しようと思います。
早くアイオリアキレさせたくてしょうがないです。

それにしてもカルドセプト面白すぎる。
346名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 00:58:17 ID:KLj0uFzc
>>344
異世界で繰り広げられる野球ゲームですね。わかります^^
347黄金の使い魔:2008/09/08(月) 01:00:57 ID:gdURjhJe
朝日が昇りルイズの部屋にやわらかな光が舞い込む
先に目を覚ましたのはアイオリアだった、戦士の朝は早い

初めてのトリステインで迎える朝である

足元には昨日ルイズが脱ぎ捨てたであろう衣服が散乱している

「起きろ、ルイズ」
「ん〜・・・んぅ〜?むにゃむにゃ・・・朝〜?」
「起きろ」
「何よ〜、まだ起きる時間じゃないじゃない・・・・」
不機嫌そうにルイズは答える
「これはなんだ?一人の女性として恥ずかしいとは思わんのか」
散乱した衣服を指してアイオリアは言う

「あ〜、言うの忘れてたぁ・・・洗濯しといてねぇ・・・おやすみぃ・・・」
「一人の女性として、人間として恥ずかしいとは思わないのか、ルイズ」
「うるさいうるさいうるさい!主の身の回りの世話も使い魔の仕事なのよ!やらないならご飯抜きだからね!」
やれやれ・・・とアイオリアは部屋を出た
黄金聖闘士ともあろうものが、洗濯をするなんて・・・しかし食べ物を強奪する訳にもいかないのでこの場は従う事にしたようだ


洗濯物を抱えて外に出たアイオリアは考える
聞けばルイズは16歳だという、妹を持つというのはこういう感じなのだろうか・・・
4つしか離れていないルイズと違い、俺と兄さんは7つも離れていた
兄さんの眼から俺はどう映ったのだろう・・・
そんな風に考えていると洗濯も別に嫌な物ではないように思えてきた
この男生粋のブラコン、いや今回はシスコンである
348黄金の使い魔:2008/09/08(月) 01:01:49 ID:gdURjhJe
しかしどこで洗濯をすればいいものやら・・・

考え事をしながら歩いていると一人のメイドを見つけたので尋ねてみることにした

「すまないが、これを洗濯できる場所を教えてくれないか」
「あっ、こちらです!よかったらご案内しましょうか?」
「そうか、お願いする」

「もしかして、ミス・ヴァリエールの使い魔さんですか?」
「そうだが・・・なぜ知っている?」
「春の使い魔召喚の儀式で金色の鎧を着た平民を召喚したって、噂になってますわ」
「なるほどな」
「私シエスタって言います。貴族の方々のお世話をする為に、ここに御奉公させて頂いています」

この言い方、貴族と平民にはそれほどの差があるものなのだろうか

「ここですわ、アイオリアさん」
「礼を言う」

着くや否や早速「いざ、尋常に勝負!!!」とばかりに気合を入れて洗濯に励むアイオリアだったが
なかなか上手くいかない。繊細で脆い貴族の服となれば尚更だ。
ルイズの下着が瞬く間にただの布きれになっていく。

見るに見かねたシエスタが「お手伝いしましょうか?」と声をかけるも
「これは私が受けた命だ。私が我が誇りにかけて遂行する!」と布切れを握りしめ言うアイオリアに阻まれた

結果から言えば結局シエスタが洗濯の仕方を1から教えることになった

「世話をかけてすまない・・・何か私が力になれる事があればいつでも言ってくれ。このアイオリア命をかけてあなたの力になろう」
「命だなんてそんな・・・、気になさらないでください。私はお仕事が残ってますのでこれで失礼しますね」
「そうか、ではまた」
349黄金の使い魔:2008/09/08(月) 01:03:20 ID:gdURjhJe
立ち去っていくメイドの後姿を見送った後アイオリアは水を一杯汲んでルイズの部屋に帰った。

「ルイズ、起きろ。周りの部屋の者達が起きたようだ。お前も起きる時間なのではないか?」
「ん〜・・・んんんんん・・・ふあぁ〜・・・・あんたのせいで寝不足よぉ・・・・」
「それは済まなかったなルイズ、これで顔を洗って用意をするといい。」
「何よ・・・気が利くじゃない・・・」
ルイズが妹の様に思えてきたアイオリアのケアは完璧である。
しかし相手はルイズである、調子乗せればどこまでも調子に乗る
ベットに腰を掛け、アイオリアに「着替え!」と言い放つ

やれやれ・・・と思いながらクローゼットの中から昨日来ていた物と同じ服を探し出し渡す
「何をしてんの!?着替えさせてよ!!」と制服を投げつけた
アイオリアは思った、使い魔として、いや兄として心を鬼にして正してやらねばならないと

「ルイズ、お前はもう16歳、貴族の立派な淑女だ。そのルイズがまさかこのアイオリアに着替えを手伝えと言うのではあるまいな?」

「ううううるさいわね!!あんたは私の使い魔なのよ!犬同然なの!気にする必要ないわ!!!」とのど元まで出かかってルイズは黙った、そして答えた
「そ、そうね、ごめんなさい、自分で着替えるわ!」




後にルイズは語る、あれは幻覚なんかじゃない、確かに黄金の獅子が牙を向いてこちらを睨んでいるのが見えた。と
350黄金の使い魔:2008/09/08(月) 01:04:13 ID:gdURjhJe
いそいそと一人で着替えを済ませたルイズは食道へ向かおうとアイオリアを連れて部屋から出る
すると、同時に向かいの部屋から同時に人が出てきた。

中から出てきたのは燃え上がるよう紅い髪の少女、しかしルイズとは違い褐色の肌で何より女性らしい体付きをしている。
少女はこちらを見るとニヤリと笑って声をかけてきた
「おはようルイズ♪」
「・・・おはようキュルケ」
露骨に嫌そうにルイズは返答する。

アイオリアに少女が声をかけた
「ねぇ、私はキュルケ、二つ名は微熱、微熱のキュルケよ、よろしくね、使い魔さん♪そしてこの子が私の使い魔のフレイムよ」
「サラマンダーじゃないの!!」悔しそうに言うルイズ
「そうよー。ここまで鮮やかで大きい炎の尻尾は、間違いなく火竜山のサラマンダーよ♪好事家に見せたら、値段なんて付かないわ」
むぅぅ・・・とむくれているルイズを余所に、キュルケは続ける

「あら・・・よくみたらいい男じゃない、お名前をお聞かせ願えるかしら?ミスタ」
「アイオリアだ、ところでそのトカゲ何にも繋いでないようだが、逃げ出したりしないのか?」
「あら、大丈夫よ!契約を結んだ使い魔は決して逃げたりなんかしないし、ねー、フレイム♪」
<ギャース♪>

なるほど・・・、この左手の術式にはそういった効果もあるのか、俺には特に何の効果も感じられないが一応解除しておいた方がいいだろうか・・・

「何よ!人の使い魔にまで手出さないでよね!!」
「あら、ゼロのルイズの癇癪がまた始まっちゃったわ、お先に失礼するわね、ミスタ♪」

からかうキュルケと、ムキになるルイズ


友達・・・か
二人のやり取りを見ながらアイオリアは考える
昔からともに闘ってきた戦友や同胞の事を
共に神々や冥闘士と闘った熱き血潮の兄弟達の事を
彼等は今どうしているだろうか
嘆きの壁で消滅してしまったのか、あるいは俺と同じ様にどこかで新たな人生を与えられているのだろうか
351名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 01:05:37 ID:Fhv9x9IV
>>350
地獄でくるしんでますよ
支援
352黄金の使い魔:2008/09/08(月) 01:06:51 ID:gdURjhJe
「仲がいいんだな」
「どうやったらそう見えるわけ!?サラマンダーを召喚したくらいで調子にのっちゃって!!」
「悔しいなら 相手を超える力を手に入れればいい 獅子も生まれながらに百獣の王では無いのだからな」
「わ、わかってるわよ!!」

「ところで、二つ名は微熱と言っていたがメイジは全員持っているものなのか?」
「そうよ、二つ名でメイジの系統や力量が解るの、まぁただのあだ名みたいな物よ」

なるほど・・・それで獅子座(レオ)のアイオリアと聞いてメイジだと勘違いした訳か。

「となるとルイズの二つ名はゼロか?」
「うううう、うるさいわね!!!はやく朝食にいくわよ!!」

とイライラした口調で答え、足早に食堂に向かうルイズの背中をみながら
やれやれ・・・とアイオリアはそれに続いた
353黄金の使い魔:2008/09/08(月) 01:07:53 ID:gdURjhJe
ここで第3話終了です。徐々にクオリティが下がってる気がします(*´・ω・`*)


早くアツいキレたアイオリアを書きたいです。
354黄金の使い魔:2008/09/08(月) 01:13:29 ID:gdURjhJe
すみません編集の最中に抜けてしまったみたいなんですが
「私シエスタって言います。貴族の方々のお世話をする為に、ここに御奉公させて頂いています」

の下に

「私はアイオリアだ。」 を入れてください。
355名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 01:16:22 ID:Li5hJ6A4
皆さん乙。
ハルケ人って獅子座とか言われても解らんだろうね。
それも、ドラゴンよりキャンサーやアリエスの方が格上なんて。

シュラの二つ名が山羊だと馬鹿にしながら戦いを挑んでぶった切られるワの人を想像した。
356名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 01:17:07 ID:cvJz0A9f
黄金の人乙でした〜
続き楽しみに待ってるんだぜ!
357名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 01:20:01 ID:N5e/28bp
ウェールズ無事でワルド即死?
358名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 01:24:39 ID:GclIQX+/
>>346
攻略本読者乙w

黄金の方乙です
アイオリアって言いにくいよね、アイオイアになる
359名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 01:26:42 ID:wMCQPe0h
黄金の皆さんは実力あっても運が悪くて間も悪いからな。
ウェールズが原作どおり死んだりワルドがうまいこと逃げたりしそうだ。

>>353
乙だけどーギーシュ殺す気ですか。
360名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 01:30:06 ID:n68bfuiC
黄金の人乙!
これまで聖闘士星矢見たことなかったけど、今度探してこようかな

カルドの人も乙!
今でもちまちまサーガやってるけどちっともミゴール出て来てくれないorz
361毒の爪の使い魔:2008/09/08(月) 01:31:16 ID:ChXY/ip/
すみません、遅くなりました!第9話後半、書きあがりました。
予定が無ければ直ぐにでも投下したいのですが、宜しいですか?
362名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 01:32:12 ID:GclIQX+/
待てましたー支援
363名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 01:33:49 ID:VGgOEhAy
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
待ってました!!
364毒の爪の使い魔:2008/09/08(月) 01:34:35 ID:ChXY/ip/
では、投下開始します。

「ちょっと待ちなさいよ!」
「あンッ?」
今度は何だ?…そんな事を考えつつ、声の方へ顔を向ける。
そこに立っていたのはルイズだった。ジャンガはフンッと鼻を鳴らす。
無視して行こうとするが、ルイズはその前に先回りし、通せんぼをするように両手を広げた。
舌打をするジャンガ。
「退きやがれよ?」
「私はあんたのご主人様よ!使い魔はご主人様の命令に絶対忠実!」
「…さっきも言っただろうが?俺はテメェの指図は受けねェってな!」
歩き出すジャンガにルイズは杖を突きつけた。
「何だ?テメェも決闘かよ?キキキ、使い魔と主人が決闘てのも可笑しいがなァ〜」
「決闘じゃないわ。言う事を聞かない使い魔にはキツイお仕置きが必要よ!」
呪文を唱えながら杖を振り上げ――
「!?」
――直ぐ目の前にジャンガの顔があった。驚く間もなく、杖が弾き飛ばされる。
「テメェも地獄を見るか?」
「う…」
殺気を含んだ鋭い眼光にルイズは怯んだ。
しかし、貴族として、主人としてのプライドが恐怖心を押さえ込み、負けじとジャンガを睨み返す。
「ハンッ!魔法の一つも出来ねェ無能の分際で粋がるんじゃねェよ、正直ウゼェぜ」
「わ、私は無能なんかじゃないわ!」
ルイズの言葉にジャンガは暫し考え込むような仕草をした。
その様子にルイズは怪訝な顔をする。
やがて、ジャンガはルイズを見つめてニヤリと笑う。
「あ〜そうだったな、確かにテメェは無能…ゼロじゃねェな」

「え?」
唐突なその言葉にルイズは呆気にとられる。…急にこいつは何を言い出すんだ?
ジャンガは笑ったまま顎をしゃくる。
血塗れのギーシュと介抱するモンモランシーの姿が在った。
続いてジャンガはまた別の方に顎をしゃくる。
壁に寄りかかるようにして倒れる傷付いたタバサ、それを介抱するキュルケや寄り添うシルフィードの姿が在った。
それらを見るとジャンガへと視線を戻す。変わらずニヤニヤしているその表情にルイズはイライラした。
「あ、あれが…何よ?」
「解らねェか?」
「解らないわよ!第一あれは全部貴方が――」
「ああ、そうだな…俺がやったさ」
あっさりと認めた事にルイズは顔を顰める。だがよ、とジャンガは言葉を続ける。

「その俺を召喚したのは誰だ?」
365毒の爪の使い魔:2008/09/08(月) 01:37:27 ID:ChXY/ip/
 
――言った事の意味が解らなかった。いや、意味を理解する事を脳が拒否した。
「な、ど、どう言う意味よ?」
「だからさ、確かにあいつらを傷付けたのは俺だが…その俺を召喚したのは誰だって言ってるんだよ?…テメェだろう?」
淡々としたジャンガの言葉にルイズは何も言い返せずにいた。
「俺を召喚して、手当てしたのはテメェだろう?んな事しなけりゃ、こんな事にはならなかった…とは思わねェか?」
「わ、私だって、好きでアンタを召喚した訳じゃないわよ!」
「キキキ、好きで召喚したんだろうとなかろうと、テメェが召喚した事実は変わんねェだろう?」
その言葉に反論出来ずに口篭るルイズ。
「…だからよ、テメェはゼロじゃねェって言ったんだ。テメェはちゃんとしてる事があるぜ?」
「そ、それは…何よ?」
「…不幸さ」
「不…幸…?」
「ああ…そうさ。テメェは他人に不幸を届ける天才さ。俺を召喚した事だけじゃねェ…、
夜は魔法の練習と称して爆発を連発して他人の安眠を妨げ、授業じゃ爆発で教室を滅茶苦茶にする。
他人にしてみりゃ昼夜を問わず悪夢を見てるようなもんさ」
ジャンガは笑い話でもするかのように、楽しげに話す。
対してルイズは目に見えたように表情を曇らせていく。
「自分はがんばっているだけだろうが…それが他人を苦しめてるってのをまるで理解しちゃいねェ…」
「違う…私はそんなつもりじゃ…」
「そんなつもりじゃなけりゃ、何やっても…周りがどうなっても知ったこっちゃねェってか?
キキキ、それじゃあテメェは俺の同類…お仲間って事だ」
「違う…私は、アンタなんかとは違う!」
ルイズは叫んだ…、ジャンガの言葉を否定するべく力の限り叫んだ。
ジャンガはそんな彼女の必死の叫びにニヤニヤ笑う。
「まァ、認めなくてもいいさ……周りは認めるからよ。何せ…『ゼロ』と呼ばれて嘲笑われて、蔑まれて来たんだからな?
今更、同情なんかする奴は一人たりともいやしねェよ。キキキ」
それだけ言うとジャンガはルイズの横を通り過ぎようとする。
「あ、そうだ…」
何かを思い出したかのようにジャンガは立ち止まるとルイズを見る。
「テメェは”不幸を届ける”事が出来るんだ…だから『ゼロ』じゃねェよな〜?」
そう言って少し考え込み、そして笑った。
「キキキ、そうだ…ピッタリのを思いついたぜ、テメェの新しい二つ名」
ルイズはゆっくりとジャンガに顔を向けた。そんなルイズの顔をジャンガは笑いながら覗き込んだ。
「『悪夢』…『悪夢のルイズ』ってのはどうだ?」
「悪夢…?」
「ああ…いいだろう?不幸を届けるテメェにはピッタリだぜ。ああ、ピッタリ…ピッタリだ!キキキキキキキ!!!」
ジャンガは笑った、さも可笑しいとばかりに楽しそうに笑った。
そんな笑うジャンガをルイズはただ呆然と眺めるしかなかった。
366毒の爪の使い魔:2008/09/08(月) 01:41:08 ID:ChXY/ip/
一頻りジャンガは笑うと、ルイズの肩を爪でポンポンと叩いた。
「じゃ、これからも極上の不幸を…悪夢を楽しみにしてるぜ?『悪夢のルイズ』。
…精々がんばって学院に地獄見せてくれよ?…てな。キーッ!キキキキキキーッ!」
笑いながら立ち去るジャンガ。ルイズは膝から地面に崩れ落ちた。
その脳裏には今言われた事が駆け巡っている。

悪夢…?

悪夢のルイズ…?

私は…不幸を届けるだけの『悪夢』?

違う…、違う…、違う…、違う…、違う…

「ミス・ヴァリエール?しっかりしてください」
駆け寄ってきたシエスタが声をかけても、ルイズは答えない。
ただ、涙を流しながら只管に「違う」と繰り返すのだった。



所変わって学院長室。
オスマン氏とミスタ・コルベールの二人は『遠見の鏡』で広場での一部始終を見ていた。
コルベールはオスマン氏を真剣な表情で見つめた。
「オールド・オスマン…、何故私を行かせてはくれなかったのです?死人が出ていたかもしれないのですよ!?」
「うむ…解っておる」
「ならば何故!?」
オスマン氏はコルベールを振り返らずに口を開いた。
「…あの亜人にお主は勝てたか?」
「それは…」
「奇襲を掛けたとしても、あの亜人には直ぐに気付かれるじゃろう。
下手をすれば人質にされるなどして、生徒達に更なる被害が広がるかもしれんかった」
「ですが!?」
その時、扉が開きミス・ロングビルが入って来た。
「オールド・オスマン、申し訳ありません…遅くなりました」
「ミス・ロングビル、一体どうしたのですか?何故、眠りの鐘を鳴らさなかったのです!?」
「申し訳ありません…ミスタ・コルベール。ですが、予想外の事態が起きまして…」
「何があったんじゃ?」
「実は――」
ミス・ロングビルはオスマン氏とコルベールに何事かを告げた。
二人はその内容に驚き顔を見せ合う。
そしてオスマン氏はミス・ロングビルに、広場で負傷している生徒達の医務室への移送と治療を教師に伝えるように言い渡した。

「ううむ…それにしても解らぬな…」
オスマン氏は先程のミス・ロングビルの話に唸った。
「はい…、ひょっとして今の事もあの亜人に関係があるのでしょうか?」
コルベールのその言葉に答えるかのように扉の方から声がした。
「…俺が何だって?」
367毒の爪の使い魔:2008/09/08(月) 01:44:46 ID:ChXY/ip/
二人は一斉に顔を向けた。閉じられた扉に寄り掛るようにしてジャンガが立っていた。
扉を開けるような音はしなかった…、一体どうやって入り込んだのだろう?正に神出鬼没だ。
オスマン氏は落ち着き払った様子でジャンガに向き直る。
「君は…何をしに来たのかね?」
「キキキ、何をしに来たかだ?…そりゃ、色々と話をな」
「話とは?」
ジャンガは扉から離れると、オスマン氏の元へと歩み寄る。
「いや、何…簡単な事さ。俺がこの学院内で何処へ行こうが、何をしようが、自由だと認めて欲しいだけさ」
「ふむ?」
「あのクソガキを助けたのもこの為さ…、死人が出たら流石に全力で排除しようと来るだろうからな…?
それは流石に戴けないからよォ〜。少なくとも、もう暫くはここで色々と知りたいからな。
もっとも…もう二度と貴族だとか抜かして威張りやがるガキ共なんかに、媚は売らねェがな?」
ジャンガはそこで一旦言葉を止め、オスマン氏を見据える。
「まァ解ってると思うが、断ったりしたら……可愛い生徒や一生懸命働いている平民一同がどうなるかねェ?
おっと…、平民は別に被害に考えなくてもいいよな?何て言っても”平民”だしよ…キキキ」
「解っておる、君の好きにすればよい。特に止める理由も無いでな」
「オールド・オスマン、それは――」
コルベールの言葉を手で静止、オスマンは言葉を続ける。
「ただし、こちらからも一つだけ条件…と言うよりは頼みがある」
「あンッ?頼みだ?」
「うむ…、学院内の殆どの場所に立ち入っても良いが、宝物庫だけには入らないでほしい」
「宝物庫?…ああ、つまり宝には手を付けるな…そう言う事か?」
「そうじゃ」
ジャンガは暫し考え込むような素振りを見せ、やがてニヤニヤ笑いながら口を開いた。
「俺も宝なんかには興味は無ェ…、いいぜ?そこには寄らないでおいてやる」
「ありがたい」
「キキキ、それじゃ教師達や生徒達に言い聞かせておいてくれよ?…あと、飯も別に用意するようにな?
そうそう、出来れば厨房で食えるようにしてくれよ…、クソガキ共と食うのなんざごめんだからな」
「解った、全て手配しよう」
「話の解る爺さんで助かったぜ…、キキキ…キーーーッ!キキキーーーッ!!!」
甲高い笑い声を残し、ジャンガは部屋を出て行った。
ジャンガが部屋を出て暫くし、コルベールはオスマン氏に声を掛けた。
「オールド・オスマン、何故あのような約束を?今からでも遅くありません、王室に報告し対策を…」
「それには及ばん」
重々しい、威厳に満ちた声でオスマン氏は言った。
「え?」
「王室には報告はせぬ…本件は私が預かる」
「何故ですか?」
「ミスタ・コルベール、『ガンダールヴ』がただの使い魔ではない…始祖ブリミルが用いし使い魔じゃ」
「はい、詠唱の時間が長いゆえに、詠唱中敵を近づけさせぬ事に特化させた存在。
その力は千人の軍隊を壊滅させ、並みのメイジはまるで歯が立たない…と」
「そうじゃ。…今しがたの広場での一件はまさにそれを証明している」
オスマン氏の言葉にコルベールも頷いた。
「はい…、『ドット』メイジであるミスタ・グラモンのみならず、『トライアングル』のミス・タバサ、
同じく『トライアングル』のミス・ツェルプストーすら、歯牙にもかけていませんでした。
彼がどういった種類の亜人かは解りませんが、あの動きはハルケギニアに生息するどの亜人をも凌駕していました」
「そうじゃ。それで、あの亜人を呼び出したのは誰じゃったかな?」
「…ミス・ヴァリエールです」
「彼女は優秀なメイジかな?」
「いえ…大抵魔法を失敗し、爆発を起こしています。言い難くはあるのですが…どちらかと言えば、無能かと…」
「そこが問題じゃ」
「はい…、何故無能なメイジと契約した…微塵も主人を守る気がない亜人が『ガンダールヴ』となったか、ですね?」
「そうじゃ…、それにそれだけではない」
「と、申しますと?」
「王室のボンクラ共に『ガンダールヴ』と主人を渡す訳にはいかん。またぞろ戦でも起こしかねんからな。
そうなったら…どうなると思う?あの亜人が王室の奴らの命令に従うかどうかは別問題じゃが、あのような奴が戦場に出てみろ?
老若男女敵味方平民貴族問わず殺されるぞ?それこそ、ハルケギニアの大地が屍で埋め尽くされるじゃろう」
オスマン氏の言葉にコルベールは息を呑んだ。けっしてありえない事ではないと悟ったからだ。
368毒の爪の使い魔:2008/09/08(月) 01:48:10 ID:ChXY/ip/
「ともかく、今あの亜人はこの学院に居座ると言ってきておる…、しかも条件を飲めば生徒達にも
これ以上危害を加えるつもりは無いと言う事じゃ。ならば、今は相手の条件を飲み、大人しくしてもらっていればいいじゃろう。
オリの中で大人しくすると言った猛獣をわざわざ突付いて刺激する必要もあるまい」
「はぁ…学院長の深謀には恐れ入ります」
「この事は他言無用じゃ…よいな、ミスタ・コルベール?」
「は、はい!かしこまりました、オールド・オスマン」
コルベールの返事にオスマン氏は頷くと、窓際へと向かった。
ふと、コルベールが思い出したかのように口を開いた。
「そう言えば…」
「どうしたかね?」
「いえ、先程のミス・ロングビルの話ですが」
「…うむ」
うやむやになっていた、ミス・ロングビルの話の内容に二人は唸った。

「何故、眠りの鐘は鳴らなかったんでしょうか?」



オスマン氏とコルベールの二人が頭を悩ませている頃…

「いやいや…驚きの連続でしたネェ〜?決闘の内容もさる事ながら、ジャンガちゃんも此方に呼ばれていたとは…」
本塔の屋上に奇妙な形をした幻獣と思しき者がいた。
その幻獣は決闘が始まった直後にこの学院を訪れており、決闘の一部始終を楽しげに見物していたのだ。
「それにしても、ここには野暮な方々多いようで…。折角の楽しい決闘を中断させようなんて、
ホント…空気を読めない人達ですよ、のほほほほほ」
楽しげに笑う幻獣。つまるところ、眠りの鐘が鳴らなかった理由はこいつが原因であった。
「いや〜それにしても嬉しいですネェ。ジャンガちゃんとまたお会いできたのですから。
とはいえ、このままお会いしにいくのも芸が無いですよね…、う〜ん…何か一工夫出来ませんかね?」
幻獣は腕の無い手で、腕を組む仕草をして考え込む。そして、ポンと手を打った。
「あ、そうです…いい事を思いつきました。のほほ、これは面白い再会になりそうですね〜?
早速準備にかかるとしましょう。…と、お暇も戴かなくてはなりませんね?と、言っても簡単にもらえるでしょうけどね」
そんなふうに一人喋る幻獣の身体の右側面には使い魔のルーンが輝いていた。
幻獣はふわりと宙に浮くと、もう一度学院を眺めた。
「さてさて…、このハルケギニアではどんな楽しい事がこれから起こるんでしょうかね?楽しみです…のほほほほ」

笑い声を残し幻獣は消えた。
369名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 01:51:26 ID:FXnJqWEb
支援
370毒の爪の使い魔:2008/09/08(月) 02:00:09 ID:ChXY/ip/
以上で投下終了です。
最後に出てきた幻獣は…まぁ、解る人は解っちゃいますよね?
まぁ、ジャンガを書く上でやっぱり外せない存在なので。
誰の使い魔かは後々解ります。

で、今回も成分グラフを。

ジャンガの成分

欲望(80%):ジャンガの生活の全て。

タバサ(5%):自分に敵わない腕で復讐を考えている様は見てて滑稽、かつ面白い。生徒の中では見てて一番退屈しない。
復讐の相手は誰か、何処で野垂れ死ぬか楽しみ。

ルイズ(3%):自分を呼び出したクソガキ。迷惑をかけるだけのその腕前で努力をする様は見てて馬鹿馬鹿しい。退屈しない生徒二号。

シエスタ(1.9%):いい感じに利用できそうな小娘。騙した事を打ち明けたが、あの性格ならば再利用はききそう。

ヒミツ(10%)(0.1%):まだまだヒミツ。

こんなところかな?では、アディオース♪
371名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 02:04:45 ID:GclIQX+/
乙でした
のほほってことはフラワーになるわけですね、わかります
372名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 02:15:19 ID:EXI41uSK
とある人物が召喚される前の一コマ。

「やっぱり携帯電話は必要だよね。ホラ、これ地球の何処でも使えるやつ」
「これは……いらないです。そもそも、今度の赴任先は地球じゃありませんから」
「……一体どこに飛ばされるのー?」

「……あと……これは僕からの餞別です。デルフリンンガーって言います。仲良くして下さい」
「これ……どう見たって剣だよ? 仲良くって……どうやって?」

「迎えが来たみたいです。この銀色の円盤に触ってください」
「が〜んばれ〜負け〜んな〜力の〜限りぃ〜」
373名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 02:21:39 ID:0Wmwr+Sp
>>372
ジャパニーズサラリーマン?
ジャパニーズサラリーマンじゃないか!
374名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 03:01:30 ID:CuahI4My
すげぇ懐かしいネタを見たww
375名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 03:37:13 ID:ojiDg/5h
生きてたのか、部長w
376名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 07:49:27 ID:mjWGouV3
毒の爪の人GJ
ジャンガテラ外道wwwGJ
377名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 08:23:52 ID:ZU0Y7C2k
愉快犯ピエロボール?
愉快犯ピエロボールじゃないか!

無敵のビーストジョーカー希望!
378名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 10:41:47 ID:qqlhGp6p
そういやネギまキャラって相性良さそうなのに全く無いな
小ネタに一本あるだけだ
379名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 10:43:50 ID:oJHq0wEY
いっそのこと全員召喚すればおもしろそうなのに
380名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 10:49:28 ID:zC5sbEwO
>378
男塾みたいに『一人』ではなく『一団体』を召喚するのも有りますからね。1クラス丸ごと、というのもアリかと。
そして何故かタバサにだけ見えるさよちゃん。
381名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 10:53:01 ID:oJHq0wEY
ネギ契約後に喚ぶとダブルブッキングになるよね
382名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 11:34:40 ID:omRgd46l
ここはいっそナギ・スプリングフィールドを召喚しておくのはどうか。
ネギ涙目
383名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 11:41:50 ID:8vZyfy6s
同じマガジン連載で同じ魔法モノなのに全く話題にならない現状に絶望した
どっちかというとネギまよりは面白いのにな
384名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 11:41:58 ID:7qronL6c
夕映ならみたい。

いや、見せてくれ 俺に夢を
385名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 11:52:31 ID:yAe64++4
モンスターハンターオラージュですねわかります

え、ちがう?
386名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 11:56:05 ID:oJHq0wEY
>>385
ばか、ワンピースだろ
387名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 12:15:44 ID:jyl1kI2b
>>384
ユエユエならカモ、サイトとセットで某ブログにあったな
面白かったけど更新がOTZ
388名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 12:17:00 ID:aOGVtyji
>>387
俺も気になったので検索掛けてみたが、
ブログで続きを書いてるのかな?
どっちにしろソレの最終更新日は1年くらい前だが orz
389名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 12:41:40 ID:pBQ2tZGv
>>380
ネギま!?だと教室ごと異世界に飛ばされてたしいけるんじゃないかな
390名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 12:57:20 ID:EZ3GciHF
口が無かったりでかすぎたり小さすぎたり変な形した生物は
契約不可能なんかねえ?
391名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 13:02:38 ID:Yvc7yKj1
いやまあ、別にショゴスみたいなのでも問題ないとは思うよ、うん(´・ω・`)
392名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 13:05:23 ID:kzNIfhwc
バグベアーに口あったっけ
393名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 13:14:59 ID:89rmgF1U
>>382
理想郷の方にあるよ
394名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 13:29:06 ID:qqlhGp6p
漫画じゃないけど二口女召喚してしまった場合はどちらの口と
「契約」するべきなのだろう
後ろの口にした場合下手ぁうつとルイズが痛快丸かじり

あとバグベアードさまに口ってあったっけ
395名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 13:34:49 ID:pBQ2tZGv
ベアードさまの本体は空間の裂け目の向こうだしひょっとしたら有るかもしれない
396名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 13:57:14 ID:vQIlq1cD
星新一の親善キッスにでてきた肛門が口で口が肛門の宇宙人の場合
契約は(ry
397名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 14:27:26 ID:Of4LyGTP
名古屋弁で喋りそうな宇宙人だな。
398名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 14:28:48 ID:GyTHtltP
ニコちゃん大王に落ち着きそうですね
399黄金の使い魔:2008/09/08(月) 16:19:56 ID:gdURjhJe
ここまでケツだけ星人無し
400名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 16:20:35 ID:tPnPf4P4
ブリブリ〜
401名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 16:21:30 ID:gdURjhJe
ぎゃふん(*´・ω・`*) 名前消し忘れ
402名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 16:28:56 ID:51cd4013
粘膜同士が触れ合えば別に口でなくともいいとか?
だからマーラ様とかだと…
403名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 16:39:05 ID:4sXPd8d6
黄金タンのドジっこ属性に(*´∀`*)ポワワ
404風船の使い魔 ◆g2R4H3DVgw :2008/09/08(月) 17:30:05 ID:mAqWUrdk
    、_
    ゝ__)、
   ( ・x・)  人がいるなら続きを貼りたいプワがどうでしょう?
    ゝ,-´     
   ノ/  
 "....."
405名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 17:31:09 ID:PJoZDGaQ
ぷわわー支援
406風船の使い魔 ◆g2R4H3DVgw :2008/09/08(月) 17:33:01 ID:mAqWUrdk
彼、ギーシュは焦っていた。こんな風船みたいな使い魔、自分の自慢のゴーレムなら
一発当てれば抵抗しなくなって後はルイズが来るまでジワジワトいたぶれるだろうと思っていた
実際抵抗という抵抗はしてこなかった・・・・が、こちらの攻撃が一発も当たっていない
だからといって相手が必死になって避けているのか・・・といえばそうでもなく余裕の表情で避けているのだ
これでは完全に自分が遊ばれている・・・という状況なのだ


実際のところは一枚の羽毛に対して攻撃するかのように自分の攻撃の風圧で相手がフワフワと避けているようなのだが
それにしても一発ぐらい入ってくれてもいいのだが何故か一発も入らない
むきになった彼は薔薇の花を振り更にゴーレム・・・ワルキューレを数体呼び出す
そして2体のゴーレムがクラウドを掴む・・・剣筋はヒョイヒョイ避けていたのに何故かあっさりと捕まってしまう、コレも風船ゆえか・・・

動けなくなったクラウドにワルキューレの剣筋が振り落とされる・・・と言う時にやっと広場にルイズが駆け込んでくる

「クラウド!」
「遅かったねミス・ヴァリエール、今君の使い魔に止めを刺すところだよ」
「やめて!お願いだから!!」

周りの観客はとどめ・・・?と聊か疑問に思っていたがこの絶体絶命の状況確かにとどめか・・・と納得もしていた
そしてルイズが静止を訴えている中ワルキューレの剣筋が完全にクラウドを捉えた

間違いなくワルキューレの剣筋はクラウドを貫いた・・・・筈だった

「プワ?」
「何?」

見るとクラウドに怪我は無く別に何てこと無いという顔をしている

「フッ、どう避けたのか知らないけどそう何度も避けれはしないだろう!!」

再び、いや何度もワルキューレの剣筋がクラウドを切りつける、切りつけている筈なのだがクラウドは何とも無い顔を変えなかった
まるで雲を切っているかのような感触にギーシュは不気味さを覚え一旦離れる

「剣が効かない・・・?一体どうなっているんだ?」

剣が効かない・・・つまり煙のような体なのかはたまたアレは幻なのか、しかし2体のゴーレムが横から押さえつけているところを見ると確かに実体は存在している・・・
と思った直後、クラウドは2体のゴーレムの手の中から抜け出した。
どうやって抜け出した!?と再び掴みにかかるが今度は実体が無いのかいくら掴もうとしてもすり抜けてしまう
そしていい加減相手が自分に敵意を向けていることに気づいたクラウドはギーシュに対して敵意の込めた目で睨み付ける
その魂の篭っていない・・・一片の光も無い瞳に恐怖を感じたギーシュは7体全部のワルキューレをクラウドにぶつける・・・がやはり効果が無いようだ
407風船の使い魔 ◆g2R4H3DVgw :2008/09/08(月) 17:34:39 ID:mAqWUrdk
「な・・・何だって言うんだ!?この使い魔は!?」
「クラウド・・・貴方・・・?」

その時クラウドの体から何ともいえない生暖かい風が吹く・・・
その生暖かい風は広場一帯を包み込み観客達も巻き込んだ
生暖かい筈なのに寒気がする、背筋がゾクッとする、ハッキリ言って気持ち悪い。
膝を突く生徒や嘔吐しそうになる生徒も居るぐらいだ

『あやしいかぜ』、相手に対する追加効果は無いが一定の確率で自身の攻撃・防御・特殊攻撃・特殊防御・素早さを上昇させるゴースト攻撃

物理的ダメージは低く魂を持たないゴーレムに効果は無いはずなのだが何故か目の前のゴーレム達が崩れ去っていく

「なっ!?そんな僕のゴーレムが!?」

ギーシュが慌てて花弁を振るう・・・がそれは出来なかった
何故かと言うと先ほどの妖しい風で花弁・・・ギーシュ特有の杖が萎れていた

「何!?何で皆苦しんでるの!?」

周りのもの全てを巻き込んでいるはずの妖しい風だがクラウドの主たるルイズだけは巻き込んでいないようで
彼女自身はバタバタと倒れていく周りの生徒の異常な光景にこれまた恐怖していた

観客の中に青い髪の小柄な少女、タバサも混ざっていたが彼女はガタガタと本気で震えていた
アレはあんな可愛い顔をしていながらとんでもない事をしている・・・
何よりこの生暖かく寒気がするという矛盾をはらんだ風、これは色々な書物で表記されているある物に酷似している
そう、幽霊が現れる時に共に発生する『おどろおどろしさ』とでも言う不気味な風・・・
その事に気づいた直後、タバサは全力でその場から逃げ出していた
408風船の使い魔 ◆g2R4H3DVgw :2008/09/08(月) 17:38:01 ID:mAqWUrdk
妖しい風のダメージによって膝を付くギーシュ、それにクラウドがフヨフヨとゆっくり近づいてくる
その瞳には何も映っていない、見ているだけで自分の魂が引き込まれそうになる

「ヒィッ!?!?く、来るなああぁぁぁ!!!!!」

使い物にならなくなった杖をブンブンと振る、が当たっている筈でもスカスカとすり抜けてしまう
再び恐怖に駆られ奇声をあげながら魔法使いとしての証でもあるその杖を捨てて足元に転がっている石を投げつける
苦しみながらもまだ見ている観客達は「ああ・・・終わったな」と思っていた、ギーシュの敗北という意外な形で・・・

しかしギーシュの投げた石はクラウドに当たった

「プワ!?」

へ・・・?と呆気に取られた顔をするギーシュ、涙を流しながら石の当たったところを痛そうにさするクラウド
試しにもう一つ石を投げてみる・・・再びクラウドに命中、プワッ!と痛そうな声を上げる

「フフハハ・・・ハハハハハハ!!そうか!石に弱いのか!!」

急に強気になるギーシュ、そして足元にある石を次々と投げる、頭が暴走しているギーシュの投げるそれは数発しか当たらなかったがクラウドには十分致命傷である

「ちょっ、ギーシュ!!それが貴族の戦い方!?完全に蛮族のやり方じゃない!!」
「うるさい!ミス・ヴァリエール!!杖もこうなってしまった以上、使える物は何でも使う!貴族に負けは許されないのだから!!」
「く、狂ってる・・・」

実際今のギーシュは狂っていた、先ほどから今まで味わったことの無いような屈辱と恐怖、その二つを存分に味あわされて彼の中で何かが壊れてしまっていた
しかし一つの石が当たった時、風船らしからぬカシャンと高い音がした
と、同時に嗅ぎなれた匂いがギーシュの鼻腔内に届く

「これは・・・モンモラシーの香水?」

そう、この決闘の原因にもなったモンモラシーの香水である、まだクラウドが持っていたのだが先ほどの石が一つビンに当たってしまい割れてしまったようだ
それが拙かった、一つは先程まで狂っていたギーシュがその匂いで意識がハッキリと戻ってしまったこと、
そしてクラウドの持っていた持ち物が無くなったという事・・・・その二つである

意識が戻ったギーシュはそれでも投石攻撃をやめなかった、見ればもうボロボロであと2〜3発ぶつければ勝てると思ったのだ
しかしその石はクラウドに当たることはなかった、意識がハッキリとして狙って投げた石がである
409名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 17:39:42 ID:H4rOT/ec
フワンテ迫害されとるww 支援
410風船の使い魔 ◆g2R4H3DVgw :2008/09/08(月) 17:40:07 ID:mAqWUrdk
「へ・・・・?」

思わず口から間抜けな声が上がる、しかし目の前の風船が有り得ない速度で動いているのでそれはまた仕方の無い事とも言えよう


軽業・・・フワンテ属しか持たないその特性は持ち物を失うことで発揮され自身の素早さが2倍になると言うものである


そのまま先程の風船のような間抜けな動きでなくなったクラウドは一瞬でギーシュの眼前まで詰め寄った

「うひゃぁ!?!?」

ギーシュが理解するまえに目の前に現れるクラウド、必死で石を投げようとするがもう既に石は投げつくしてしまった
ギーシュの精神はもはや限界に達していた、がそれと反比例するようにルイズの心は高ぶっていた
自分の使い魔が貴族相手に圧倒しているのである、それは心も高揚するだろう
そして今ギーシュにとどめを指さんとするクラウドにルイズは精神がハイになっていた

「やっちゃえ〜!!クラウドー!!!」

それが拙かった。
クラウドは今の命令をしっかりと聞いて実行に移したのである、自身の最強の技で

早い話が大爆発である。




結果的に言うと決闘はクラウドの勝ち・・・の筈だったのだがお流れになってしまった。
広場は謎の大爆発に包まれ観客をも巻き込んで崩壊したのである。
その結果ルイズが二人の決闘に水を差したのだ・・・と

「私は何もしてない〜!!!」と彼女は語るが誰も信じる者はいない・・・ルイズがまた爆発させたんだと信じて疑わなかったのだ

ギーシュと使い魔の決闘は引き分け・・・という事になったが当のギーシュは完全な敗北感に打ちひしがれていた

そしてクラウドは大爆発したにもかかわらずケロッとした顔でルイズの傍らをフワフワと浮かんでいた
411風船の使い魔 ◆g2R4H3DVgw :2008/09/08(月) 17:42:26 ID:mAqWUrdk
本日投下分はここまでですw
ご視聴ありがとうございました〜
412名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 17:42:30 ID:PJoZDGaQ
かるわざおいしいです
かえんだま持たせてかるわざ発動したら結果やけどで死ぬとかよくあること支援
413名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 17:48:35 ID:faFJalcT
フワンテさん、乙でしたー。
……ルイズ冤罪の日々の始まり?
414名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 17:52:47 ID:H4rOT/ec
乙です。フワンテかわいいよな
415名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 17:55:24 ID:asncMOP9
>>148
喚べるのは結構いるけど、使役ないしパートナーになれそうなのは少ないな〜。
グノーシスとかエルダー・シンク的人類の味方はいるけども上位存在すぎるし。

バイアクヘーかナイト・ゴーント、スター・ヴァンパイアとかか?
ジョゴスは除外。無限増殖→反乱のコンボがあるから。
416名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 17:58:14 ID:dTIXz2oV
風船の人乙でした
フワンテ・・・と同じくらいタバサ可愛いw
417名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 18:44:16 ID:WxBjEgbm
投下の予約いいですか?
30分後に投下します。
418名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 18:50:07 ID:tPnPf4P4
失礼ですが、何を投下なさるおつもりでしょうか?
419名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 18:50:08 ID:KE9yJQZq
だが、断らないッ!!
420名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 18:52:18 ID:4RHYMgRz
>>417
先ずはクロス元の作品名とキャラを明示しなさい
421名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 18:53:14 ID:faFJalcT
つまり『30分後』まで謎のまま――ビックリ箱のつもりか!
422名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 18:53:47 ID:KE9yJQZq
ゴメン、あげちゃった。
423ルイズ対ゴジラ:2008/09/08(月) 18:59:06 ID:xFe0EH4R
まだ時間あるな 中編その1いっとこう
424ルイズ対ゴジラ:2008/09/08(月) 19:00:06 ID:xFe0EH4R
「なんじゃあこりゃぁぁぁぁぁぁ!!!」
モンモランシーの絶叫が乾いた湖畔に響き渡る
澄んだ水を湛えていたはずのラグドリアン湖はモンモンの目の前で赤茶けた湖底をさらしていた
「うわーこりゃ酷いわねー」
「キュルケ、それにタバサ!?」
いきなり現れた同級生二人に驚くモンモン
「どう?」
キュルケがモンモンの相手をしている間にさり気無く両手で持ったバスケットの中にそっと
問い掛けるタバサ
「「間違いありません…」」
バスケットの中から聞こえる小美人の声には恐怖の色が濃い
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……
不気味な地鳴りとともに干上がった湖底の中央で泥が盛り上がる
なんだなんだと人々が見守る中
地鳴りの音と泥の動きがどんどん大きくなるとともに地面から青白いガス状の光が立ちのぼる
「あれは…一体……?」
モンモンが擦れた声をあげた直後
地面が弾け大量の土砂を巻き上げながら巨大な尾が飛び出す
続いて現れたのはノコギリ状のエッジを持つ背びれが立ち並ぶ背中
そして凶悪な光を宿した三白眼と鋭い牙を覗かせた口
「「ゴジラ!!!」」
小美人が絶叫する
ハルケギニア人の前にその威容を現した怪獣王はブルンと身震いして全身にこびりついた土砂を
振るい落とすと頬をプルプルと震わせながら咆哮した

「はっはっはっ所詮はでかいだけのトカゲ一匹なにほどのものでもない!」
最初にゴジラの前に立ちはだかったのはモンモランシ家に領地を接するド・モール卿
自ら炎王と名乗る火のメイジである
「喰らうがいい、メ■ミ!」
ド・モールの放った炎がゴジラを包む
だが核の力を我が物としたゴジラにとってメイジ一人の作り出す熱は肌を撫でる微風と同じ
「ば…」
馬鹿なと言おうとしたド・モールは自身の率いるメイジ隊ともども放射能火炎の一吹きで
欠片も残さず燃え尽きた
425ルイズ対ゴジラ:2008/09/08(月) 19:00:59 ID:xFe0EH4R
「いい加減にしなさい!」
学園にトンボ帰りしたキュルケはあくまで卵の所有権を主張するルイズに怒りを爆発させる
「卵は渡さないわ!」
互いに杖を向け睨み合うキュルケとルイズ
そこに飛び込んでくるギーシュとマリコルヌ
「まだいたのかい?ほかの生徒はみんな逃げちゃったよ」
ラグドリアン湖から出現したゴジラは針路上の領主が繰り出す郷土軍を一蹴しながら
一直線に魔法学院を目指していた
モット伯を指揮官としたゴジラ対策本部は戦力を集中して決戦を挑む方針を固め
迎撃の準備が整うまではメイジを温存すべしとの方針から魔法学院の放棄が決定したのだ
何があっても卵から離れないと固く決心しているルイズとなんだかんだでルイズを見捨てられない
キュルケとタバサとギーシュとマルコメは地響きを立てて卵に接近するゴジラを学院を見下ろす
丘の上から為すすべも無く見守っていた
「モスラとやらは本当に来るのかね?」
ゴジラの放つ問答無用のプレッシャーに直接狙われているわけではないと頭では理解していても
つい腰が引けてしまうギーシュ
「はっきり言って微妙なのよね、あっちの頼みは断っといてこっちが困ってるから助けてくれ
なんて言えた義理じゃないし…」
珍しく歯切れの悪いキュルケ
「あ〜危ないな〜卵危ないな〜」
何故かゆでたまご片手のマルコメ
「来た」
タバサの杖が指し示す空の一点に現れた影はみるみるうちに大きくなり華麗で荘厳な極彩色の
昆虫王の威容を見せ付ける
「あれが…モスラ……」
ルイズさえもその神秘的な存在感には心震わせないわけにはいかない
成虫モスラが頭上を通過するとかなり高度があったにもかかわらず横殴りの突風が五人を襲う
思わず身を屈めた五人が顔をあげると目の前に小美人がいた
「来てくれたのね!」
顔を輝かせるキュルケ
僅かに表情を和らげるタバサ
さすがにバツの悪そうな顔でそっぽを向くルイズ
あっけにとられたギーシュとハアハアしながら妄想モードに入るマルコメ
大きく旋回した成虫モスラは卵を挟んでゴジラと対峙する
低く構えて威嚇の唸りをあげるゴジラ
科学の歪みが生んだ水爆大怪獣と大自然の守護者たる王蟲がここに激突する

【続く】
426名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 19:10:09 ID:4RHYMgRz
綺麗なモット伯て珍しいな
427名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 19:15:35 ID:WxBjEgbm
>>418
>>420
機動戦艦ナデシコのテンカワ・アキトです。
カプリングはアカツキ×逆行アキト(TS)
ストックは原作4巻目半ばまでです。テキストファイルで約760kほどです。
いまのとこプロットはアンリエッタが身分を貧民に堕とされ、トリステインから追放までです。
誤字脱字は授業中にちょこちょこと直す予定です。
批判はノーコメントですのであしからず。
428名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 19:17:05 ID:4sXPd8d6
>>頬をプルプル
間違いなくモスゴジだw 双子で支援
429名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 19:17:20 ID:pKAzp7LY
モスラの人乙
ナチュラルにマルコメ呼ばわりですかw
430名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 19:17:46 ID:SqaTHos8
よろしい、ではNGだ
431名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 19:19:09 ID:51cd4013
>>427
スレチだ、理想郷か夜華でやれ。
432名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 19:21:19 ID:7qronL6c
なんと見事な釣り針じゃ
433名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 19:21:33 ID:4RHYMgRz
>>427
ここではなくarcadiaかNTに行ったほうがよいと思うぞ
434名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 19:40:32 ID:h5mmxflA
>>427
いきなりネタバレしてるのもな。それにTSは原作キャラでなくなってるからな。
妥協案で1話だけ避難所に出して判断を求めるのはどうだ?

それはともかくモスラ乙
やっぱモスラは正義の怪獣だな。それにひきかえダメだなこのルイズ
435名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 19:42:59 ID:lmOoaz95
こらこら皆様、ここは温かい目で「OKだよ♪」と言ってあげなさい

そんなモノ本当に書いてるわけがないんだし
436名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 19:43:40 ID:xdgUDblN
いやいやそんな至高な作品は世に出さない方が良いですよ。
きっとパクる奴が現れて貴方の精神に負担をかけます。
437異世界BASARA:2008/09/08(月) 19:46:21 ID:k0zYwcp2
えーと、8時頃に投下しても良いですか?
438名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 19:52:04 ID:VGgOEhAy
どうぞどうぞ
439名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 19:54:39 ID:bcb4sIl6
まあ最初期からダメじゃないルイズはもはや別の人だしなあ……
使い魔ってか平民に地球の日本人から見てひどいことをするのは
トリスティン貴族的には常識の範囲内だから一概に批判もできんが

初期から覚醒してるルイズは
ガンパレルイズと不退転戦鬼ルイズくらいかね?
そういや不退転戦鬼アンリエッタも初期から覚醒キャラかな


それはそうとカモン
440名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 19:54:42 ID:4RHYMgRz
支援
441異世界BASARA 1/7:2008/09/08(月) 20:00:45 ID:k0zYwcp2
では投下を開始!


松永がイーグル号に乗り込んだ頃……


「うおらああぁぁぁっ!どけどけどけええぇぇーー!!!」
立ちはだかるレコン・キスタ兵を力任せに吹き飛ばし、ルイズを背負った幸村が港を目指してニューカッスルの城内を駆け抜けていた。
「がんばれよ相棒!あともうちょっとだぜ」
「おう!……っぐ……」
力強く返事をする幸村だったが、受けた傷に痛みが走り、脇腹を手で押さえる。
「相棒!?大丈夫か!」
「……な、なんの。これしきの傷、何ともござらぬ!」
心配するデルフリンガーに幸村は応えた。
「それに、拙者はここで膝をつくわけにはいかん」

幸村は自分の背中で眠っているルイズを見る。
自分の為にデルフリンガーを届け、その結果ワルドの攻撃を受けたルイズ……
今、自分はそのルイズの命を背負っている。ここで倒れる事は即ち、ルイズの死を意味するのだ。
幸村は歯を食いしばり、傷の痛みをこらえる。


「主の命守れずして……何が武士か!!」


傷口から手を離すと、幸村は再び走り出した。
小さな、それでも勇気と優しさを持った主人を守る為に。
442異世界BASARA 2/7:2008/09/08(月) 20:03:12 ID:k0zYwcp2
「どおおおりゃああぁぁぁーー!!!!」
扉を蹴破り、階段を駆け下りて、幸村は遂に港に辿り着いた。
だが、そこにイーグル号はなかった。
松永が既に船を出港させてしまったのである。
「な……そんな……!」
「……どうやら間に合わなかったみてぇだな」
「……!!……くそおおぉっ!!」
声を荒げる幸村に対して、デルフリンガーは静かに言った。

と、デルフリンガーは見た事のある2人を見つけた。
「ん?ありゃあヘタレの坊主と爺さんじゃねぇか?」
デルフの言葉に、幸村も顔を向ける。
「ギーシュ殿ではないか!無事でござったか!!」
そこには膝を抱えているギーシュと、ボロボロになって地面に倒れている氏政がいた。
「あ、ああ君か……君も無事だったんだね」
「うむ、手傷は負ったがこれしき何ともない。しかしこれは……」
幸村は倒れている氏政を見て言葉を失う。
その幸村に代わってデルフリンガーがギーシユに問い掛けた。
「ボッコボコにやられてんなぁ、一体何があったんだ?」
「ミ、ミノタウロスがウジマサを……それに見た事ない服を着た男が……」
ギーシュが震える指で指差した先には、見覚えのあるブロンドの男が横たわっていた。


それは、胸を氷の矢で射抜かれたウェールズであった。
443名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 20:05:33 ID:ikPkoNof
支援
444異世界BASARA 3/7:2008/09/08(月) 20:07:51 ID:k0zYwcp2
幸村は驚いた表情でウェールズに駆け寄ろうとした。
だがその時、階上から怒号が響いてきた。レコン・キスタの兵達がここに近づいてきている……
「……ギーシュ殿、ルイズ殿を頼む」
と、幸村は背負っていたルイズをゆっくりと地面に降ろして横たわらせた。
「き、君……まさか戦う気なのか?」
「北条殿は動けぬし、お主も戦えんのだろう?ならば、拙者が迎え撃つしかあるまい」
「無茶だよ!相手の数は5万だよ5万!!それに君だって酷い怪我じゃないか!!」
「……たとえ無茶でも、勝ち目がなくとも……拙者はルイズ殿を守る。それが、武士としての務めにござる」

幸村はふらふらと、おぼつかない足取りのまま入り口の前まで来た。
傷口は既に熱を持ち、大量に出血したせいか意識も薄れかけている。今の幸村はとても戦える状態ではなかった。
「結局こうなっちまうかぁ……短いつき合いだったなぁ相棒……」
「戯言を申すな」
「あん?」
「拙者はここで果てるつもりなどない。ルイズ殿もギーシュ殿も北条殿も……拙者が必ず守りぬく」
それを聞くと、デルフリンガーは嬉しそうにカタカタと震えた。
「いいねぇ!それでこそガンダールヴだ!よっしゃ、いっちょやるか!!」
幸村は傷だらけの体のまま、入り口の前に仁王立ちして敵を待ち構えた。

しかしその時……

ゴゴゴゴゴゴ、と足元から轟音が聞こえてきた。
何事か?と、幸村は地面を見つめる。
次の瞬間、地面が勢いよく爆ぜ、何かが飛び出してきた。
飛び出してきたのは巨大な槍……とても常人では扱えぬような槍であった。
445異世界BASARA 4/7:2008/09/08(月) 20:10:43 ID:k0zYwcp2
「これは、もしや……!!」
幸村の脳裏に戦国最強の男の名が浮かぶ。
「…!!……」プルオォォォン!!
幸村のおもった通り、開いた穴から忠勝がバーニアを噴かせながら現れた。
よく見れば、忠勝の両肩にはキュルケとタバサの姿も見られる。
「嘘!?本当にここにいたわ」
幸村やルイズ達を見て、キュルケが驚いたように言った。
だが、驚いたのは幸村も同じである。
「忠勝殿!それにキュルケ殿も……何故ここに?」
「何故って……あなた達を追ってきたに決まってるじゃない」
「し、しかし、どうやって拙者達の場所を……」


「彼のおかげ」
キュルケとは反対の肩に乗っていたタバサが呟く。
すると、忠勝の背中からバッ、と誰かが飛び降りてきた。
「よぉ幸村!!大事ないか?」
半裸に近い服装に大きな三叉槍……前田利家であった。
「トシイエがあなたの匂いを嗅ぎつけてここまで来たのよ。ホント……犬並の嗅覚ねあなた……」
「おう、それがしは犬千代だからな!!」
利家は胸を張って自身満々に言った。
幸村は呆然とそのやり取りを見ている。
が、しばらくして状況を理解したのか、安堵の笑みを浮かべ……そして


ドサッ……と音を立てて倒れた。
446名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 20:12:09 ID:31Bdu/JQ
しえん
447名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 20:12:18 ID:D3VVnsUG
支援
448異世界BASARA 5/7:2008/09/08(月) 20:13:29 ID:k0zYwcp2
「え?ちょ、ちょっとどうしたのよ!?」
突然倒れた幸村にキュルケは慌てる。
(相棒……やっぱ無理していたか……)


「時間がねぇ!ここから逃げるぞ!」
主の手から滑り落ちたデルフリンガーは、カタカタと震えながらキュルケ達に向かって叫んだ。
「逃げるって、任務は?ワルド子爵はどうしたのよ?」
「手紙は娘っ子が持っている!あのキザ野郎は裏切り者だったんだ!」


「いたぞおぉ!!」


デルフが叫んだと同時に、階上から武装したレコン・キスタ兵が現れた。
「タダカツ」
だが、タバサが表情1つ変えずに忠勝に命令した。
忠勝の両肩から砲身が現れ、砲弾が発射される。
砲撃により、現れたレコン・キスタ兵の先陣は吹き飛ばされた。
「見ただろ?敵がそこまで来てんだ!」
状況を察知したのか、キュルケ達は負傷した幸村やルイズ、氏政を忠勝に乗せ、空いた穴から脱出した。
449異世界BASARA 6/7:2008/09/08(月) 20:16:47 ID:k0zYwcp2
夢を、ルイズは夢を見ていた。
夢の中でルイズは、池のほとりにある小船の中にいる。
うらぶれた中庭にある池…ルイズが「秘密の場所」と呼んでいる所だった。


――ルイズ殿――


誰かが自分を呼んでいる。
だけど、ワルドではない。いや、もう自分が憧れていた子爵様は来ない筈だ。


――ルイズ殿――


では、誰が自分の名を呼んでいるのだろう……


「ルイズ殿」
ルイズが顔を上げると、そこにいたのは幸村だった。
幸村はルイズの小船に近づき、そっと手を差し出してくる。
「泣いておられたのですか?」
幸村の言葉にルイズは子供のように頷いた。幸村は静かに微笑んで言った。

「泣かないで下され。拙者が、いつまでもルイズ殿の傍におりまする」

トクン……と、胸が高鳴る。

顔が、火のように熱くなる。

ルイズは幸村の差し出した手に手を伸ばし、そっと握り締めた。
450異世界BASARA 7/7:2008/09/08(月) 20:19:02 ID:k0zYwcp2
ルイズの夢はそこで終わった。
頬に強い風を受け、目を覚ましたのである。
ルイズは自分が、タバサの使い魔の忠勝の背に乗っている事に気づいた。

「……ここは?」
「おぉぉぉ〜?気づいたかルイズゥゥゥ〜!?」

忠勝の足にしがみついた利家が聞こえるように叫ぶ。
見ると、キュルケとタバサが忠勝の肩に、ギーシュは利家とは反対の足にしがみついていた。
見上げると、空が広がっている。自分は助かったのだ。
ワルドに殺されそうになった時、幸村が助けに来てくれた。
それから自分はデルフを幸村に届けたがワルドの風を受けて……それからずっと気絶していたのだろう。
自分が無事だという事は、恐らく幸村はワルドに勝ったのだろう。
しかし、ルイズは自分の使い魔の姿が見えない事に気づいた。
「ユキムラ……ユキムラは!?」
声を荒げて幸村の姿を探す。
と、ルイズの視線が忠勝の腕の中に向いた。


――そこで彼女は見た――


――炎のような色の服が、赤黒い血で染まった使い魔の姿を――
451異世界BASARA:2008/09/08(月) 20:21:41 ID:k0zYwcp2
投下終了です。
これで原作の2巻目まで終わりました。
452名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 20:41:18 ID:jVmaF3wU
乙でした!
453名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 20:48:36 ID:gdURjhJe
乙です!
454名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 20:50:50 ID:JXKH41B9
乙です
455名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 20:55:11 ID:yrel5iQW
よろしい、ならば乙だ!
次の展開に大いに期待してるZE☆
456名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 21:16:56 ID:BoiR8ovK
>>415
>>使役ないしパートナーになれそうなのは少ないな〜

そこでネコですよ。ウルタール名物の
あんまりいじめすぎると、喰われちゃうかもしれないけど(w
457名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 21:26:48 ID:vmciT35G
こんなの思いついたんだが、どうだろう?

辺りを漂う異様な雰囲気に、生徒の大半が固まっている。
そこらじゅうに魚っぽい亜人がいるし、それに囲まれてそれらの親玉っぽいでかいのはいるし。
なんかどろどろてけりりしたのはいるし、甲殻類の化物はいるわ、変な犬みたいなのに追われる生徒はいるわ、ラッパとハサミみたいな触手をもったのはいるわで、キュルケに至っては炎の塊。ギーシュは黒い毛の生えた巨大なカエルみたいな生き物だし。
タバサは金色の服を着た人(?)を召喚したと思ったらモンモンが呼び出したタコ亜人をみた途端に似たような化物になるし。
しかもそのどれもが初めて見た物だった。
そんな中でルイズが召喚したのは一人の老人だった。
その老人は周囲の様子を見渡すと顔を青くしてルイズを引っ掴み何処かへ消えていく……。


……みたいな感じで。
まだラヴやん全集の1〜3しか読んで無いからサイト巡りで得た情報だけなんでこれは色々適当です。
もしちゃんとしたの書くとしたら大分先になりそう。

あ、ルイズが置き去りにされる場所は秋葉原にいるサイトの前で。
458名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 21:30:23 ID:OIHtf4gG
とりあえずおまいさんのSAN値が激減してるのはわかった。
459名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 21:31:42 ID:kNknfUYZ
ふと思ったんだけど、世界扉開いて公衆無線LANが通じる状態なら、携帯の電波も届くんじゃね?
460名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 21:42:34 ID:vQIlq1cD
一昨日にヤクい人か仮面か迷った人ですけど
結局ヤクい人で書きはじめました
45分から投下でよろしいか?

元ネタは3×3EYESですにょん
461虚无(ヤク)い使い魔 1/7:2008/09/08(月) 21:47:19 ID:vQIlq1cD
何十年…たとえ何百年かかろうと必ずお前の元に帰るから…待っていてくれ
「宇宙の果てのどこかにいる、私の下僕よ! 強く、美しく、そして生命力に溢れた使い魔よ! 私は心より求め、訴えるわ。我が導きに応えなさい!」


爆発の黒煙が薄れた時、そこに現れたのはどう見ても平民であった。
いや単なる平民であるならまだしも、ボロボロの薄汚れた身なりをしたその格好は物乞いか浮浪者のそれである。
「見ろ、平民だ!ルイズが平民を呼び出したぞ」
 その声を皮切りに、辺りには笑いの渦が巻き起こった。
「こいつぁヤクいぜ! まさか平民を呼び出すとはな」
「何あの小汚い格好… 浮浪者じゃない?」
「浮浪者?! こ…怖い」
「ゼロのルイズの使い魔は乞食じゃねーか!」
462虚无(ヤク)い使い魔 2/7:2008/09/08(月) 21:48:16 ID:vQIlq1cD
     
「み、ミスタ・コルベール!」
ルイズは泣き出しそうな顔で必死に訴えた。
「もう一度!もう一度召喚させてください!」
 コルベールと呼ばれた中年の男は少し困ったような顔をすると、ルイズを見ながら言った。
「この春の儀式は単なる召喚の儀式じゃないんだ ミス・ヴァリエール。 今後の属性を固定し、進路を選ぶ意味も持っている
一度召喚した使い魔を変更することはできない」
「そんな! 人間の…平民を使い魔にするなんて聞いたことがありません!」
「これは伝統なんです、ミス・ヴァリエール。例外は認められない。」
463虚无(ヤク)い使い魔 3/7:2008/09/08(月) 21:49:26 ID:vQIlq1cD
    
召喚された平民、年のころはルイズより1つか2つ上だろうか? 
男は少々戸惑っていたが、辺りをキョロキョロと見回すと歓喜の声をあげた。
「ヤっりーーーーィ! ついに戻ってこれたぞ!」
そう言ったかと思うと興奮した調子でルイズの両手を握り激しく振った。
「アンタが助けてくれたのか? 感謝するぜ! ところでここは……どこだ???」
何かに気づいたように急に冷静になると一転、男は顔をしかめた。 細い目がさらにせばめられまるで糸のようだ。
「ちょっと何なのよ! だいたい私はあんたを助けた覚えなんてないっ 
 あんたは使い魔として私に召喚されたのよ」
「へっ? ・・・えーと・・悪いけどもう少しもう少し詳しく説明してくれないか」
464虚无(ヤク)い使い魔 4/6:2008/09/08(月) 21:51:04 ID:vQIlq1cD
「だからこれから私に仕える使い魔を召喚したらあんたが呼び出されたのよっ
 どうせならドラゴンとかグリフォンが良かったのに・・・」
「う、う〜ん? つまり・・・?」
やりとりを見ていたコルベールが男に状況を説明した。
ここがハルキゲニアと呼ばれる世界のトリステイン王国だということ、
集まっている少年少女たちはこの学園で魔法を学ぶメイジの卵だということ、
使い魔召喚の儀式と男が呼び出された理由、
(はぁ・・・つまり、やっと異空間から抜け出したと思ったら
 異世界に飛ばされちゃったわけね・・・けどまぁ)
男にとっては悪い話では無いのである。ここが彼の世界では無かったにしろ、
光の中を延々と漂っているだけに比べればよっぽど元の世界に帰る手がかりがつかめると考えたからだ。
それに彼にとって異世界に飛ばされるのはこれが最初ではない・・・今度もきっと帰れる。
     
「話は一応分かったケド・・・俺はここにとどまり続けることはできない
 俺のことを待っていてくれる人がいるから、帰る方法を探さなきゃいけないんです」
「うーむ、しかし今はとりあえずミス・ヴァリエールと契約していただけないでしょうか?
 現時点ではあなたを故郷へ帰す方法が分からないのです。 
しばらくはミス・ヴァリエールの為にも彼女の使い魔として学園に滞在してください
その間に我々もあなたが帰る方法を探しましょう。何しろ人間の使い魔などはじめてなもので」
465虚无(ヤク)い使い魔 5/6:2008/09/08(月) 21:52:04 ID:vQIlq1cD
(人間・・まだ人間じゃないけどね・・
まぁいいか、おかげでサンハーラの光から抜けられたわけだし。
恩を返さなくちゃいけない。 そしてゆっくり帰る手がかりをさがそう)
「ちょっと何かってに結論出してるのよっ!」
先ほどから叫んでいたルイズを置いてきぼりにし、どうやら話がまとまったようだ。
     
「そういう訳で、君の使い魔にさせてもらおうかな。 俺は何をすればいいの?」
「アンタね!もぅッ…ホントッ…感謝しなさいよッ…!
貴族にこんなことされるなんて本来だったら一生ありえないんだから!」
そういうとルイズは涙目で男に口づけをした。
見るからに浮浪者の男に唇を重ねるというのは耐えがたい屈辱だった。
「痛っ・・・」男の右手に痛みが走った。
様子を見ていたコルベールが安堵したように言う。
「とりあえずこれで契約完了ですな。 えーとルーンは・・・
 右手に・・おやっ?額にも?!」
「えっ?!いやこっち(額)のは、何ていうか気にしないでくださいっ」
「う、うむ・・・だが一応メモをとってもかまわんかね?
 両方とも見たこともないルーンだ・・・」
「分かりました。これからお世話になりますしできる限りは協力します。」
466虚无(ヤク)い使い魔 6/6:2008/09/08(月) 21:52:50 ID:vQIlq1cD
     
「よし、みんな契約完了ですな。 これにて解散」
コルベールが宣言すると、集まっていた生徒たちは皆空中へ浮かびあがった。
「ルイズ〜お前は歩いてこいよ〜w」
そんな野次に歯をくいしばりながらルイズは言った。
「ほら! 私たちも行くわよ、ついてきなさい」
男は空を飛ぶ生徒たちを見てしばらく呆気にとられていたようだったが、
その一言でルイズの後をついていった。
「そういえば、まだ名前を聞いてなかったわね・・アンタ名前は?
 物乞いにも名前くらいはあるんでしょ?」
(も、物乞いーっ?!!)
男は一瞬ショックを受けたが自分の身なりを見直して仕方なさそうに納得し、言った
「俺は八雲、藤井八雲だよ」
「フジイヤクモ?変な名前ね。 私はルイズ
ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールよ。」
467虚无(ヤク)い使い魔:2008/09/08(月) 21:54:09 ID:vQIlq1cD
とりあえず終了です
468名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 21:55:13 ID:gdURjhJe
おつです(*`・ω・´*)
469名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 21:59:10 ID:vQIlq1cD
八雲は最終話で光にのまれて行方不明になったところの八雲です
最終話だと強さ的にどーよ?って感じもしますが
アマラと分離した純藤井八雲ってことで多少は弱体化できるかなと

学校始まっちゃったので続きは遅れそうです
470名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 21:59:45 ID:0HsWU3YP
乙です・・けど、なんで一回の投下がこんなに短いの?

コンだけの量なら規制には絶対引っかからないから、まとめてやった方が良いと思うよ

書きながら投下、と言うのでない限りは
471名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 22:00:26 ID:1GFQHbVt
          ∧无∧    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        /( ´Д` )  < 契約が三只眼にばれるとヤクいぜ!
     ⊂/\__〕 ヽ   \__________
      /丶2    |Σノ
      / //7ゝ〇 ノ\  キキーーーーー
/   (_///⌒γノ/___)
 /  ///  ///ノ
//  |/  ///
/ / /  //
 // V ノ
GJ!!
472名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 22:04:40 ID:OSdEk3Y1
>>471
ああ、、塵も残さず吹っ飛ばされるだろうな
塵以下から復活するだろうけど
473名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 22:05:03 ID:MFo6WJxx

>>470
ヒント 携帯、だと思うぜ
474名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 22:10:47 ID:+nrtcmGz
クーヨン使えばメイジを無力化できるような気がするな
475名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 22:13:22 ID:T/8wA565
小ネタにあるがな、それは
476名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 22:15:36 ID:2JTD94vw
無力化できるわビームみたいの出るわ爪みたい飛ばすわえらいこっちゃな
477とりすていん大王:2008/09/08(月) 22:15:40 ID:bKEnxmgY
予約はありますか?ありませんか?無いですか?
22時30分から投下します
478名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 22:16:27 ID:0HsWU3YP
チリも残さず吹っ飛ばされたら死亡扱いでルーン消失
晴れて自由の身か

なんて无には意味も価値もない契約だろう
479名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 22:16:47 ID:oLBXGlID
アブドルダムラル オムニスノムニス ベルエスホリマク
480名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 22:22:06 ID:bcb4sIl6
そういや某フェニックスのにいさんとか某もこたんとか
こなごなから復活であっさり契約解除できるのか
481名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 22:24:20 ID:+nrtcmGz
>>480
心臓が一度停止したら「死んだ」と見なされて、となる筈。
その後で蘇生したら契約は白紙。
482名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 22:28:51 ID:tyBNoORY
ブラック・エンジェルズの松田さんみたいに
明らかに死亡して、魂まで駆けつけたのに、その後の話で普通に登場してきた場合は、
どんな判定になるんだろう
483名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 22:29:24 ID:1GFQHbVt
ヤクモのチートさよりも、いたるとこでグロい展開につながりそうで
怖いな……
484とりすていん大王:2008/09/08(月) 22:31:03 ID:bKEnxmgY
時間ですね 始まります 今までありがとうございました

とりすていん大王 13回目

「あなたは誰?」
タバサの詰問はいい加減な答えは許さないと暗に言っていました
たまらずキュルケがみんなの代わりに答えます
「な・何言っているのよ?この人はモンモ「違う!!」って?」
鋭く、強く、タバサは否定しました そして静かに語り始めました

「思えば、最初っから変だった・・・何故私は初対面の人を見て級友の父と判断したのか」
その言葉に一同の心臓がどくりと鳴ります
「それだけじゃない 何故、彼の魔法は杖無しでも疑われない?」
一同の顔が一斉にお父さんに向きます
お父さんはただ黙ってぷかぷかと浮いているだけです
「そしてこれが決定的・・・」
タバサがゆっくりとお父さんを見て次にモンモランシーを見ました びくりとモンモランシーが震えます
そしてタバサは静かに最後の証拠をお父さんに突きつけました
「あなたは猫なのになんでモンモランシーは猫耳じゃないの?」

「「「「あ、アホかぁーーーーーー!!」」」」
ルイズの部屋にみんなの渾身のツッコミが木霊しました
「あのねぇ・・・いくらなんでもそれはないでしょ」
ルイズが呆れたように天を仰ぎます
「ねぇ、タバサ、疲れてるなら良く眠れる香水、調合しようか?」
モンモランシーが部屋に戻ろうとした時です、お父さんが笑い出したのです
「ははははは」
その笑いで空気が一変しました ただ笑っているのに何か重厚な雰囲気です
「お、お父さん?どうしたの?」
心配そうにお父さんに近寄るルイズをタバサが止めます
「何するのよ!?」
「待って」
ひとしきり笑い終えるとお父さんはぽんぽんと拍手をしながら前に少し進み出ます
そのお父さんの一歩で自分が一歩さがった事にタバサは気がつきました
「よく、気がついたね・・・確かに私はモンモランシーの父ではない」
その言葉にルイズの部屋が凍りついたのでした
485名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 22:32:21 ID:kNknfUYZ
ΩΩΩ<ry支援
486とりすていん大王:2008/09/08(月) 22:32:35 ID:bKEnxmgY
「え、ええ!?お父さんはお父さんであって?ええ?」
突然のお父さんの告白にモンモランシーがパニックに陥ってしましました
「モンモランシー、思い出しなさい」
お父さんがぽわっと光る指先をモンモランシーの額にかざすとパニックに陥っていたモンモランシーが落ち着きを取り戻しながら
何事かをうわ言の様に呟きます
「そうよ・・・思い出した、水の精霊が頼んだのよ・・・そう水の精霊とそれとお父さんが一芝居うって来るべき日の為・・・」
ぶつぶつと呟くモンモランシーを心配してギーシュがお父さんに尋ねました
「いったい彼女に何をしたのですか?」
「心配しなくてもいい 彼女は思い出しただけだ」
そうこうしているうちにモンモランシーが正気に戻り、
「思い出したわ、その人の正体 その人は・・・」
モンモランシーの次の言葉を一同が固唾をのんで待ちました そして
「その人の正体は・・・」
ごくりとルイズが喉を鳴らします
「正体は・・・」
ギーシュがモンモランシーの肩を抱き寄せます
「正体は・・・」
タバサの杖を握る手に汗が、キュルケも不安そうに事の行く末を見守ります
そしてその時は来ました ついにお父さんの正体をモンモランシーが言う瞬間が
「その人の正体は・・・お父さんよ!!」
「「「おんなじやないかーーい!!」」」
見事なハーモニーのツッコミが入ったのです

お父さんはぷかぷかと宙に浮きながらルイズに質問します
「ルイズ、君は使い魔が欲しいのか?」
その問いかけにルイズは戸惑いながらも答えました
「え、ええ、欲しいわ」
「そうか」
お父さんは大きく息を吐くと窓からふわふわと空に向かって飛び始めました
「実は私はルイズ、君の使い魔じゃない」
「「「「いや、それは知ってるけどさぁ・・・」」」」
487とりすていん大王:2008/09/08(月) 22:34:09 ID:bKEnxmgY
二つの月の光に照らされてお父さんが神々しく輝いています
「さらに言うと私はこの世界の人間じゃない」
流石にこの告白には誰もが驚きました タバサも少し震えています
「私は、私の場所に帰る 君達は十分学んだはずだ」
お父さんがどんどんと空に昇って行きます それをみんなが見守っています
「ルイズ、君は君の使い魔を探すんだ」
「わ、私の使い魔って!?」
ルイズの質問に空に上昇を続けるお父さんは小首をかしげ、
「そんな事、わたしに聞かれてもなぁ〜」
「えええ〜」
そしてお父さんは空の彼方へと消えていきました

「で、結局、誰だったの?」
タバサの空しい問いかけがすきま風の吹くルイズの部屋に響くのでした



後日・・・
お父さんがルイズ達の目の前から消え、初めての春が来ました
「・・・いでよ、使い魔!!」
かってルイズ達が使い魔召還の儀式を行った草原で再びルイズは儀式をしていました
お父さんがルイズのもとから消え、暫く塞ぎこんでいたルイズでしたが、多くの友人達の励ましで立ち直りました
始祖の祈祷書の使い方を偶然知り、自分の属性、『虚無』にも目覚めました
様々な人と出会い、多くの事件を仲間と解決して一回り大きくなったルイズは今日、完全にお父さんから独り立ちします
多くの仲間がルイズの召還を見守ります
召還時の煙が薄れて魔方陣の中心には
「ガウウウウ・・・・」
ちょっとトリステイン周辺では見られない茶色に黒の斑点が特徴的な山猫が威嚇しています
「怖くないから、おいで」
しゃがみこんでおいでおいでするルイズに警戒しながらも山猫は近づいていきます
そしてルイズはそっと山猫を抱き寄せて・・・
「我の使い魔となせ」
契約のキスをしたのでした
                       トリステイン大王〜エピローグに続く〜
488とりすていん大王:2008/09/08(月) 22:35:27 ID:bKEnxmgY
とりすていん大王 エピローグ

ルイズがお父さんとの奇妙な生活を経験してから数年の月日がたちました
今ではみんながそれぞれ様々な事をしています

「それでは、今日の授業はここまで」
「「「はい、ツェルプストー先生」」」
キュルケは魔法学院に残って教師になりました 生徒(特に男子)に人気です

「テファ、ちょっと子供達の様子を見てくるわ」
「はい、お姉さん、私もサイトの迎えにでますから」
フーケこと、マチルダさんはその後ウェストウッドに戻ってテファやサイトと孤児院を経営しています

「暇・・・」
「「「シャルロット女王様、ばんざーい」」」
タバサはイザベラ王女から正式にガリア国の王権を譲渡されて王座につきました
そのイザベラ王女は退位した後に、ハルケギニア最大のアイドル事務所を運営し、成功を収めました
そしてジョセフ王は多数のアイドルに関係する書籍を執筆、晩年はアイドルグッズに囲まれて幸せな老後を送りました

「ルゥイズ!!私は諦めないぞぉ!!」
「国際指名手配犯、ワルド、大人しく捕縛されなさい!!」
ワルドはお父さんに敗れた後、地下に潜り、犯罪結社『ネオ・レコン・キスタ』を組織、世界に闘いを挑んできました
そしてルイズは王立軍に志願、偉大な母 『烈風カリン』 の娘として、または虚無の魔法の爆発になぞられて
『爆風ルイズ』の二つ名で有名になっていました

そして・・・
「いやぁ今日もいい天気だなぁ」
「ああ、大王様の像も輝いているしなぁ」
トリステイン・ガリア・ゲルマニア・アルビオン・ロマリア、そしてエルフが住むサハラ地方
その全てを滅ぼさずに纏め上げ、一つの国とした男に教皇は王族全てを纏めた功績として『大王』の称号を与えました
初代『大王』の功績を称えて、ハルケギニア王族連邦国の首都、トリステインには彼の青銅の像が立っています
街の中央の噴水の上から人々の生活を雄雄しく、優しく、にこやかな笑顔でその像は見つめます
もちろんパンツ一丁で・・・

ハルキゲニア王族連邦国 初代『大王』 ギーシュ・ド・グラモン そしてその妻、モンモランシー
人々からは『裸の大王』や『もっこり様』などと呼ばれ広く慕われたそうです


これは魔法と二つの月がある世界のちょっと不思議なお話し
その世界を大きな瞳で見つめると大地が星に、月は星屑になり、
もっと大きな瞳で見れば、星は銀河になって広大な宇宙に幾つも広がります
それは暗い宇宙で極彩色を放ち、決して宇宙が暗黒じゃない事を証明します
さらに大きな瞳で見るとそれはまるである生き物の様に動きます
その姿はまるで・・・・

            『ぶるぅわあああああああ!!』
           
            とりすていん大王 〜お・し・ま・い〜
489名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 22:35:58 ID:0HsWU3YP
まてまてまてまて

ヤママヤーはやめてくれ。さかきさんが可哀想だ
490とりすていん大王:2008/09/08(月) 22:36:44 ID:bKEnxmgY
最終回 投下終了です 今までお付き合いありがとうございます 
491名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 22:38:15 ID:0HsWU3YP
うわあああ、終わってしまった。
長編書ききって乙でした


でもヤマピカリャーは返してあげておねがいします
492名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 22:38:57 ID:T/8wA565
三人といい大王といいCV若本はみんなもってっちまうな
493名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 22:39:48 ID:lO1AB5rS
いや!おそらく車にはねられたヤマピカリャーのお母さんだ!
494名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 22:39:54 ID:kNknfUYZ
どうせなら噛む方の猫をだな(ry
495名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 22:45:17 ID:nbzMS2iu
>>492
>CV若本はみんなもってっちまうな

ならば今一番旬の若本キャラ、シャルル・ジ・ブリタニアを召喚
496名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 22:47:32 ID:4FYPjSJa
>>482
いいんだよ、細けぇ事は

それはともかく。
最終回乙&GJでした<とりすていん大王
でも。
返してーヤママヤー返してー。
497名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 22:47:40 ID:gdURjhJe
今いちばん旬は個人的にはアンデルセン神父
498名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 22:49:04 ID:T/8wA565
呼ばれるのが誰にせよ
コレは言ってみて欲しいな
ttp://bizza.hp.infoseek.co.jp/denwa.swf
499名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 22:49:28 ID:gG9Kxhmu
オーシャニック航空815便の生存者たちを召喚
ストーリーが全く思いつかんが
500名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 22:54:08 ID:nbzMS2iu
>>498
懐かしいw
っていうか、元ネタなんだっけ?
501名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 22:58:50 ID:h5mmxflA
若本さんといえばオスカー・フォン・ロイエンタールもだよな。
あと恋姫のアレや銀魂の松平とか、声優さんてすごいねほんと。


それからとりすていん大王 乙
完結という大変困難なゴールにたどり着いた作者さんに最大限の敬意を捧げます。
502名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 23:05:11 ID:8WsngLxc
>>500
『家族計画』だったかな。

>>501
というか銀英アニメ版は声優人がいちいち豪華すぎて噴くw
503名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 23:05:17 ID:T/8wA565
>元ネタなんだっけ?
エロゲだ
タイトルは「家族計画」
確認のために見たらいまだに製作元にサンプルヴォイスの現物が残ってたのには吹いた
504名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 23:12:02 ID:T/8wA565
>銀英アニメ版は声優人がいちいち豪華すぎて噴くw

別名「銀河声優伝説」だからな
505名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 23:14:15 ID:I3mPOdDE
若本の名はよく見るけど、ギルダーが取り上げられるのってまったく見ないなぁ
506名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 23:16:20 ID:4FYPjSJa
>>502
なにせ、『銀河声優伝説』の異名で呼ばれたくらいだからな。<銀英アニメ版
507名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 23:16:46 ID:kNknfUYZ
>>499
じゃあ某DDH182を(ry
同じくストーリーが全く思い浮かばないが。
風石積んでハルケ初のCOGAG方式のフネになるくらいしか思い浮かばん
508名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 23:17:37 ID:DyxjyJK9
>>439
>使い魔ってか平民に地球の日本人から見てひどいことをするのはトリスティン貴族的には常識の範囲内
初期-中期ルイズの使い魔に対する扱いはハルケギニアの常識から見ても「ありえんくらい最低」だと原作で「使い魔」連中が言ってた。
509名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 23:21:32 ID:OS1NeZyc
>>508
使い魔>>>>平民 だからな、ハルケ貴族的には。
510名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 23:24:40 ID:c6F3E4BR
奴隷と愛玩動物で考えたほうが楽なんだよな、そのへんは
511名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 23:26:23 ID:3NEwLrfR
>>472
確かウシャスか誰かに、何かの術を解除するのに塵も残さず吹っ飛ばされた事あったよなw
ベナレスは第一部ラストで三只眼に吹っ飛ばされた時、再生に一週間くらいかかったみたいだけど鬼眼王が弱ってたからかね?
512名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 23:29:24 ID:IANB+YD9
ルイズとタバサって王位継承権はあるけど二人とも王の器じゃねーな。

ルイズは色々な意味で人の上に立ってはならないタイプの人間だし(カリスマ皆無)、タバサは兵士としては優秀だけど指揮官には
向いてなさそう・・・というかむしろ有能な人間に使われてこそ力を発揮できるタイプと思われる。

召喚するキャラによってこれも変わったりできるかな?
513名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 23:30:22 ID:h6D/HDCB
でも本編でも言うほど平民の扱いは悪くないよな
アニメのモット伯程度のもので
514名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 23:31:50 ID:lUU6EVsK
楽俊ならきっとやってくれる。
515名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 23:34:40 ID:OUsX4WUd
うーむ八雲か
パールバティ召還されてルイズが无になって
逆に使い魔にされるルイズってのはみたかったかもw
いつも他の世界でやられてることを逆にやられるルイズ
516名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 23:36:39 ID:YQps0r6G
使い魔の契約のキス――をしようとして、カウンターで逆に使い魔にされるルイズも結構見かける。
しかし、本編でサイトがされていた事をやられるのは見たことが無いかもしれない。
517名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 23:36:50 ID:IANB+YD9
>>513
ルイズが特殊というかヒステリーすぎたからだな
あと封建社会って言うほど悪いもんじゃない。
518名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 23:39:37 ID:eEHGwkJo
爆熱の使い魔の続きはまだですか!?
Gガンのドモンが召喚されるやつ
519黄金の使い魔:2008/09/08(月) 23:43:14 ID:gdURjhJe
拙い文章ですが第4話できたので、予約がなければ23:50から投稿します。
520名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 23:46:37 ID:Z8MdWC7Z
>>514
楽俊は当りだな
ゼロ魔基準なら獣人に分類されるだろうし、頭もいいし、何気に人格者だし

ただ、一日中図書館に篭ってる姿しか想像できないw

>>519
支援
521名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 23:47:35 ID:2+uDlmm7
>銀河声優伝説

そーいや、アルティメットメイジではフォーク准将ネタは出なかったなあ…
522名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 23:48:52 ID:gdURjhJe
攻勢ではありません・・・大攻勢です!!!(キリッ
523名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 23:49:00 ID:EeoAuXye
>>507
基本的に集団サバイバルものって相性悪いよね
524黄金の使い魔:2008/09/08(月) 23:50:38 ID:gdURjhJe
朝食を取りにやってきたアイオリアを出迎えたのは
広大な敷地に広がる、いかにも貴族趣味という豪華な装飾をした食堂だった
その中には100人以上は座れそうなテーブルが3つ並べられており
その上には蝋燭灯り、フルーツが積み上げられ、そして豪華な食事が並び
それぞれの机に同じ色のマントを身につけた生徒が座っている
どうやら学年別に分かれているらしく、黒いマントのルイズはアイオリアを連れ二年生の中央テーブルへと進んだ


「あ、きたわよ♪噂の平民の使い魔とそのご主人さま♪」
「金色の鎧にマントってどう考えても平民じゃないだろう・・・常識的に考えて。なんて物召喚してんだ2年は・・・」
「なんて物召喚してんだ2年は・・・(キリッ   だっておwwwwwwwwwwゼロのルイズがまともに召喚できるわけないんだおwwwwwwwwwwどうせ平民連れてきただけだおwwwwwww」
一斉に注がれる視線を気にする様子もなくルイズは席に着く


「私はどこに座ればよいのだ?」
ルイズは床を指差す、そこには堅そうなパンとスープが置いてあった
「ここに座れるのは貴族だけよ。平民のあんたは床!!」
ここで立場の差を解らせてやるんだから!というルイズの見え透いた意図を見抜いて
溜息をつきながらアイオリアは言った
「ルイズ、私は戦士だ。主人の身を守る事が最も重要な事、違うか?」
「何が言いたいのよ・・・私に文句でもあるっていうの!使い魔の癖に!!」
「では聞くが食事を十分に取らせてもらえないと、お前を守る私の体は衰える一方だ。それでいいのか?」
ルイズはアイオリアのもっともな意見に少し考えると
「むぅ・・・でも今はそれしかないわよ!お昼から手配するから今はそれで我慢して!」
「了解した」
短くそう答えるとアイオリアは目の前にある物を平らげた
525黄金の使い魔:2008/09/08(月) 23:52:05 ID:gdURjhJe
食事を終えた二人は大学の講義室のような教室に向かった
教室についた二人を出迎えたのは嘲り、失笑、憐みの視線や言葉であった
生徒達は各々の使い魔を連れている。
ここにも俺の席はないのだろうな、とアイオリアは教室の後ろに仁王立ちする
中年の女性教師が現れ、喧騒に包まれていた教室が静かになる。
女性教師は赤土のシュヴルーズと名乗った。

「皆さん2年生への進級おめでとう 今年度からトリステイン魔法学院に赴任しましたミセス・シュブルーズです。属性は土、二つ名は赤土のシュブルーズ
これから一年間土系統を皆さんに講義します」

授業は滞りなく進められた。
『火』『水』『土』『風』の4大属性からなる魔法、失われた系統である『虚無』
複数の属性を組み合わせる事によって強力に、または別の効果を持つ事
魔法使いの位ドット、ライン、トライアングル、スクウェア……

初めて得る知識にアイオリアは興味を惹かれた

古代ギリシアの錬金術に似ていると言えば似ている
ただし、それらを実現させ尚克、実用化し社会の一部、いや原動力となっている
実現してしまったが故にそこから生じた科学の発展がここには無いのか
これは俺でも使えるんだろうか・・・
小宇宙で応用して自分の技と組み合わせることは出来ないだろうか・・・

しかし最終的に戦闘に考えが行きつくあたり、やはり聖闘士とは度し難い物なのかもしれない



「私が土属性だから言うのではありませんが土は万物の組成をつかさどる重要な魔法です、皆さんの暮らしにも直接関わってきます
それをまず知ってもらうため、基本である錬金の魔法を覚えて貰います」

ミセス・シュブルーズの持っていた石が明らかに違う物質に変容していく。

「ゴールドですか!?ミス・シュブルーズ!」
キュルケが瞬時に反応する
「いいえ、ただの真鍮です、私はトライアングルですから。金を錬金するにはスクウェア以上である必要があります」
「なぁんだ・・・」露骨に残念そうに着席するキュルケであった
526黄金の使い魔:2008/09/08(月) 23:53:14 ID:gdURjhJe
「では、誰かにやってもらいましょうか、では、あなた、そこのあなた、名前は?」
「ルイズ・ド・ラ・ヴァリエールです」
騒然となる教室
「先生 やめた方が!」
「先生!ルイズがやるくらいなら私が!!!」
血相を抱えて制止する生徒達に、シュブルーズは怪訝な表情を浮かべた
「危険?錬金の何が危険だというの?」

(何よみんな!私だってできるんだから!!もうゼロじゃないんだから!!みてなさい!!)
「やります!やらせてください!!!」

「よろしい」
ルイズのやる気に満ちた発言にシュブルーズは満足そうに答えた

「ルイズ、やめて!!!」
顔面蒼白で止めるキュルケや、机の下に隠れる生徒達を見てアイオリアも事態の異変を感じずには居られなかった。

どういう事だ?からかっているのでは無いようだな・・・

「連金したい金属を強く心に浮かべるのです」
ルイズが杖を手に呪文を唱える

その瞬間爆発が起こった
光が迸り、爆風は窓を突き破る
使い魔達は狂乱した

「ミセス・シュブルーズは!!??」

爆心地にいたミセス・シュブルーズの安否が気遣われた
しかしその心配は杞憂に終わる 


なぜならミセス・シュブルーズは教室の後ろにいるアイオリアの無傷で腕の中で気絶していたのだ
さながらお姫様抱っこのように
527名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 23:55:10 ID:DyxjyJK9
>しかし最終的に戦闘に考えが行きつくあたり
それより失われたオリハルコンの生成法の事考えろよ

支援
528黄金の使い魔:2008/09/08(月) 23:55:24 ID:gdURjhJe
誰もがルイズの爆発で飛ばされた先生をアイオリアが受け止めたのだと思った
奇跡的にもけが人が一人も出なかったことで生徒達は安堵した

だが青髪の少女だけは違った
彼女は見ていた
爆発の時、彼の腕から閃光が走ったのを
爆発で砕け散った椅子や机が消滅したのを
その時既に片腕に赤子の様に抱えられるミセス・シュブルーズが居たのを

「だから言ったのよ」
「ちょっと失敗したみたいね」
そう言ってボロボロの姿のルイズが、ツンと澄まして顔を拭きながら言うと周りから批難が殺到した
「どこがちょっとだよ・・・」
「今まで成功した確率ゼロじゃないか!」
「ゼロのルイズ!!」

「成程・・・だからゼロか・・・・」アイオリアは呟いた


その後、ルイズの魔法による爆発で滅茶苦茶になった教室の
片付けを命じられた為、二人は目下掃除の真っ最中だ
しかし、爆発の際に砕け散った机等はアイオリアは原子を砕き言葉通り消滅させていたので
あまり手間取る事はなかった
黙々と作業を続ける重い空気の中
「魔法、苦手なのか?」とアイオリアは問いかけた
「そうよ、わかったでしょ?ゼロって言われてる理由、魔法の成功率ゼロ%、いつも失敗ばっかり、だからゼロのルイズ。笑っちゃうわよね、魔法もロクに出来ないのに偉そうにしてさ」
涙を流しながら、自虐的な言葉を言い続けるルイズの頬にアイオリアの平手打ちが飛ぶ
「何よ!なんなのよ!!!使い魔の癖に主人に手をあげるなんて!!」
涙を流しながらもキッとアイオリアを睨みつけるルイズの目を真っ直ぐに見てアイオリアは言い放った
「殴られもせずに一人前になった奴がどこにいるものか!
失敗というのは…………いいかよく聞けルイズ!真の失敗とは!
開拓の心を忘れ!困難に挑戦する事に無縁のところにいる者たちの事をいうのだ!
挑戦し続けている以上失敗なんか存在しない!存在するのは誇り高き冒険者だけだ!
・・・しかし、女性を殴るのは男のする事ではないな・・・すまなかった」

使い魔の仕事を説明した時といい、この使い魔はよくもまぁこんな芝居がかったセリフを真面目にいえるものだ・・・ と思いながらもルイズは悪い気はしなかった。




「ううん、いいの・・・・ありがとう」



ルイズはなんだか兄が出来た様な気がして、まだ涙も乾ききらない瞳ではにかみながら言ったのだった


-----------------------------------------------
ここで終わりです(*´・ω・`*)
最近暇を見つけて双方の原作やアニメ読んだり見たりしてるんですが
何か気付いた点あれば指摘お願いします。
529名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/08(月) 23:58:43 ID:T/8wA565
>フォーク准将ネタは出なかったなあ…

演者にすら嫌われてるキャラのネタは難し過ぎるだろそりゃ
530名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 00:02:31 ID:z/fju4ce
ちょ、そのセリフはスティール氏wwww
531名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 00:06:30 ID:ir+87mOY
ちょ、それはドラゴン座の紫龍が言うべき台詞
532名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 00:10:55 ID:Lb0mIenD
アイオリアの人乙です。
まぁ星矢から見ればいい兄貴分だったし、いいと思いますよ。
ギーシュ戦にwktk。生きろギーシュw
533名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 00:12:19 ID:KhMhXHTu
投下乙
さすがアイオリアは熱血キャラだな

ふと思ったのだが仮に乙女座が召還されて13巻あたりの部分まで言ったら
ヴィットーリオを見た乙女座はあの迷台詞をまた言うのかな
534名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 00:14:09 ID:zR2qzVQ2
荒木キャラ化してるぞw
535名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 00:18:53 ID:lA2duOCs
カービィのSSまだですか?
536名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 00:20:48 ID:2P0pql+S
>>533
あいつの節穴アイと無能っぷりはマジ異常。
「教皇は悪ではない! ――――悪よりも悪い『最』悪だ!」とか
後から発言を捏造でもしない限り弁解の余地はないだろ。
537名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 00:22:16 ID:lA2duOCs
テイルズオブデスティニーに出てくるリオンを誰かかいてください。
538名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 00:26:33 ID:uuZNAGYs
老師が召喚されて使い魔に。

心臓が止まってると判断されてルーン消滅。
539名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 00:29:24 ID:bJZVZ6lC
>>515
それ面白いかもな
しかし両方燃費の悪い大砲持ちで
片や爆発起こすと休眠する片や詠唱に時間がかかって充電に時間がかかる
効率悪いこと甚だしいなwww
540名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 00:35:03 ID:r/kXPA5p
>>538
老師と聞いてライブアライブの功夫編思い出した。
弟子を残そうとした老師が召喚されて、真っ直ぐに育っていくルイズってのも良いな。

>>539
休眠中の主人を守るのが无で詠唱中の主人を守るのがガンダールヴ
中々面白い関係だな。
541名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 00:42:24 ID:bWLX76JK
>>533
その前に、ルイズに自分を拝ませようとするんだろうな
542名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 00:45:41 ID:SRJLKK0t
ワに開眼して五感剥奪
偏在も効くよな?
543名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 00:47:15 ID:S/44JKjg
クーヨン使えばタバサの母ちゃん治療できそうだし、惚れ薬も解除できそうだなぁ。
ところで光牙ってどの程度威力あるんだろうか。エルフには反射されそうだが。
544名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 00:48:27 ID:bJZVZ6lC
そもそもシャカと話が通じるかどうかが最初の関門だwww
味覚・触覚・嗅覚・聴覚・視覚が破壊されるであろうギーシュやワルド(笑)たちに同情を禁じ得ません
545名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 00:50:03 ID:hUUIIkgn
聖闘士はむしろ感覚が剥奪されてからが本番だがそうでないやつらは対処しようがないなwww
546名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 00:51:43 ID:2bT/ZU+Y
シャカ召喚面白そうですね(*`・ω・´*)
「私の顔こそ引導代わりだ、迷わずあの世へ行きたまえ!」

紫龍は毎回脱いで目をつぶすのはキャラ的にはおいしすぎる・・・
いつか老子から聞いたことがある情報コーナーや
やたら詩的な表現等ネタには事欠かないですよね
547SF大岡裁き:2008/09/09(火) 00:52:33 ID:EWwzLD0O
突然ですが、小ネタを一発
絶対可憐チルドレンとのクロスです
548名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 00:52:52 ID:6oOO9na1
>エルフには反射されそうだが。
エルフどころか普通の鏡で反射されますが何か?
549SF大岡裁き:2008/09/09(火) 00:53:54 ID:EWwzLD0O
 春の使い魔召喚の儀式、少女は呪文を叫んだ。
「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。
 五つの力を司るペンタゴン!我の運命に従いし、"使い魔"を召喚せよ!」
 起きたのは大爆発だった。



 その頃日本の某マンションの一室では、赤いショートヘアの少女が寝ぼけていた。
 中学校への登校時間も差し迫った頃になり、ようやく目が覚めた少女がトイレの扉を開
けると、鏡があった。彼女は自分が寝ぼけているんだと思った。
 大あくびをして、目をこすってから見直すと、鏡は消えていた。
「ちょっと薫ー、はよしてーな。後がつかえてんねんでー」
「あ、ごめーん」
 慌てて明石薫はトイレに入った。



 学院の広場で、多くの生徒があざ笑う中、ルイズはもう一度叫んだ。
「宇宙の果てのどこかにいる私の僕よ。神聖で美しく強力な使い魔よ。私は心より求め訴
えるわ。
 我が導きに答えなさい!」
 やっぱり起きたのは大爆発だった。



 銀髪の少女は首を傾げていた。
 鞄を取りに部屋へ戻ると、部屋のど真ん中に大きな鏡が浮いていたから。
「何これ…テレポートの転移ゲート!?」
 何かが飛び出してくるものと思って身構え、銃に手をかけ、仲間を呼ぼうとする。
 だが、次の瞬間には鏡が消えていた。
 油断無く周囲を見渡すが、何も異常はない。
「・・・目の錯覚かしら?」
 背後を通りがかったワイシャツにエプロン姿の男が少女の姿を訝しむ。
「どうしたんだ?紫穂」
「あ、うん…今、部屋に…」
 と言って部屋の中を指さすが、やっぱり何もない。
「うんと、気のせいみたいね」
 三宮紫穂は机の上に置いていた鞄を取り、部屋から出て扉を閉めた。



 この召喚に失敗したら進級出来ない。メイジとしての未来は完全に閉ざされる。
「あーもー、早く出てこーい!
 出てこいったらでてこーい!」
 出てきたのは爆音と土煙だけ。

550SF大岡裁き:2008/09/09(火) 00:55:34 ID:EWwzLD0O
 長い黒髪の少女は玄関先で驚愕していた。
「なんやこれは…間違いない。うちと同じテレポーターの仕業や!」
 何故なら、登校しようとマンションの扉を開けた瞬間、目の前に大きな鏡の様に見える
転移ゲートがあったから。レベル7の瞬間移動能力者(テレポーター)である彼女には、
それが時空を歪めて作られた扉だと瞬時に知覚できた。
 彼女は即座にマンション内へ警告を発する。
「敵や!テレポーターがでっかいゲートつくっとる。皆本はん、薫、紫穂!どこの誰か知
らんけど、来るで!」
 即座にマンション内から、朝っぱらから良い度胸じゃねーか!パンドラかしら、それと
も黒幽霊?葵は下がって、リミッターを解除するから薫はゲートを出た瞬間を狙え!等の
声が帰ってくる。
「さぁ〜うちらの力を…て、あれ?」
 野上葵が振り返った時、やはりゲートは消えていた。
 キョロキョロと周囲を見渡すが、何かが転移してきた様子は無かった。



 いくら召喚呪文を唱えなおしても、何も召喚出来ない。
 既に召喚と使い魔の契約をしていないのはルイズのみ。他の生徒からはヤジが飛び始め
ていた。
 ルイズの背後で召喚の儀式を監督していたハゲの男も困り果てる。
「あの、えと、ミス・ヴァリエール…少し休憩しませんか?」
「いやです!コルベール先生、絶対、絶対に、召喚して見せます!!」
 ピンクの長い髪を振り乱し、校庭を抉らんばかりの爆発が続く。



 一台の巨大トレーラーが道路を走っていた。方向は法務省旧本館方面にある、内務省特
務機関超能力支援研究局B.A.B.E.L(バベル)。
「それじゃ、全員が見たんだね?」
「見た見た!見たよ皆本。やっぱ夢じゃなかったんだな」
「そのようね、でも、どうして誰も出てこないのかしら」
「あちらさんの都合なんやろけど、なんかたくらんどるんは間違いないわ」
 それは日本で最高の超能力を持つ少女3人のチーム「ザ・チルドレン」の指揮車輌。朝
から続いている何らかのテレポーターからの接触を警戒し、中学は行かずバベル本部へ向
かっていた。
 皆本と呼ばれた男は三人の少女に真剣な眼差しで語り出す。
「今のところ、相手はテレポーターだとしか分からない。所属も目的も不明。分かるのは、
君たちに何か接触をはかろうとしているが何故か上手く行ってない、ということだけらし
いね。
 ここはバベルに戻り、何らかの対応を」

 キキキイイイィィイイイイイッッ!!
「うわぁ!」「ひゃあっ!!」「キャア!」「なななんやあ!?」

 突然指揮車輌が急ブレーキをかけて急停車した。
「葵!」「出るで!」
 皆本のかけ声に、葵が四人をまとめてテレポートさせる。
 一瞬で車外に飛び出した四人は、付近のビルの屋上へ降り立つ。
 すぐに指揮車輌の方を見下ろすと、やはり鏡が。

 直前で急停車した指揮車輌の前で、丁度キラキラ輝く鏡が消えた所だった。


551SF大岡裁き:2008/09/09(火) 00:57:41 ID:EWwzLD0O
 一体何度目の失敗か分からないが、それでもルイズは諦めなかった。
 コルベールの休息してはどうかという勧めも、他の生徒の罵声も聞こえない。
 一心不乱に召喚呪文を唱え続ける。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・出て、出てきなさいよ!五つの力を司るペンタゴン!さっさと
我の運命に従いし、"使い魔"を召喚しなさい!神聖で美しく強力な使い魔を心より求め訴
えるって言ってるのよ!
 早く我が導きに答えなさい!」
 彼女は召喚呪文を唱え続ける。



「・・・すると、朝から四度も謎のゲートが、かね?」
「はい、局長。この短い時間に四度も出現しました。恐らくは、再び現れるでしょう」
 バベル局長室では、局長席に座る体格の良い初老の男に、皆本が手短に報告を行ってい
た。ザ・チルドレンの三人も各自の目撃証言を報告する。
 局長は横に控える美人秘書へ視線を向けた。
「柏木君、この種のテレポーターに覚えはあるかね?」
「いえ、私も記憶にありません。部分テレポーターとしては体の一部を転移させるタイプ
が…て、え?」
 柏木は、一瞬言葉に詰まった。視線が皆本の背後へ釘付けになる。
「な!?」
 局長も同じく言葉を失った。視線は、やはり皆本の背後へ向けられている。
「何!?」
 皆本は振り返った。腕を振り回して、勢いよく。

 それがまずかった。
 左手の指先が、彼のすぐ背後にあった噂の「鏡」に触れてしまった。
 次の瞬間、鏡面が揺れた。まるで触手のように彼の腕を絡め取る。
「う、うわああああ!!!」
 彼の肉体は、凄まじい吸引力で鏡へと吸われつつあった。

「皆本ぉ!!」
 薫が叫び、彼女の能力であるレベル7の念動能力を全開にする。全能力を使って彼の体
を吸われてならじと力の限りに引っ張りだす。
「いっ痛いいててててっ!!薫!そのまま放すな!リミッターを、誰か、右ポケットのリ
ミッターを取って!解除してくれ!!イタタタッ!す、吸われるー!」
「分かった!柏木君、緊急警報だ!!全エスパーを集めるんだ!警護隊も招集!!」
 局長は慌てて駆け寄り、彼の背広からリミッターを取りだしてザ・チルドレンの能力を
解放した。



 広場では、呆然としていた。
 ルイズだけでなく、コルベールだけでもなく、全生徒が呆然としていた。
 何故なら、召喚ゲートから人間の腕が生えてきたから。
 なにやらジタバタジタバタともがいてる人間の腕が。
 そして、少しづつだがゲートを通り抜けつつある。
 コルベールが近寄って観察してみる。
「これは・・・間違いなく、人の腕ですね。どうやら召喚されつつあるようです」
 その言葉にルイズの表情が明るくなる、と同時に暗くなる。
「あ、あの、それってどうなるんでしょうか?間違いなく人間なんですか?」
「ふぅ〜む、亜人かもしれませんが、何にせよこれは、通り抜けられなくて困っているよ
うですね。
 ちょっと手伝ってあげましょうか」
 そういってコルベールは杖を手にして、ゲートに生える腕へ向かって魔法を放った。そ
れは『レビテーション』、腕を引っ張って通るのを手伝おうと、親切で魔法をかけてあげ
たのだった。


552SF大岡裁き:2008/09/09(火) 01:02:07 ID:EWwzLD0O
「ぎゃあーっ!!いたったたたたあああ!!ひ、引っ張られてる、何かに引っ張られてる
んです!!助けてくれー!!」
「み、皆本ぉ!!耐えろよ、すぐに引っ張り出してやる!!」
 薫は念動力を全開にして皆本の体を支える。
 そこへ局長室の扉を叩き開けて、一組の男女が飛び込んできた。
「ワイルド・キャット、谷崎及び梅枝ナオミ参りました!・・・って、これはどうしたこ
とだ!?」
「た、大変!!加勢します、皆本さん、もう少しの辛抱ですよ!」
 レベル6の念動能力者、梅枝ナオミも皆本を念力で引っ張る。

 更に少年少女を連れた一人の女性も飛んできた。
「ザ・ハウンド来ました…きゃー!大変だわ!明くん、初音ちゃん!」
「初音、行け!ご褒美は皆本さんがステーキおごってくれるぞ!」
「初音、頑張る!」
 少年の号令のもと、少女は狼へと変身した。そして、皆本の足に噛みついて思いっきり
ひっぱった。

 さらに局長室には次々と人が飛び込んでくる。念動力や怪力のない者達も、次々と皆本
の体に取りつき、鏡から引っ張り出そうと奮闘する。

  ・・・アアッ・・・

 朝のバベル、その大きな建物から声にならない叫びがこだました。



 そして、学院側でも同じような状況だった。
 多くの生徒が皆本の腕や肩に『レビテーション』をかけ、引っ張り出そうとしていた。
「出てこないねぇ…」
「何に引っかかってるのかしら?」
「まー、何でも良いからサッサと引っ張り出そうぜ。早く終わらせよーや」
「ね、ねぇ、でも、このままじゃ、使い魔の体が千切れて死んじゃったり・・・」
「そんときゃしゃーねーってことで。新しいの喚んでもらうっきゃないねえ」
「めんどくさいから、もう落第でいいんじゃない?」
 そんな不平たらたらな台詞に、ルイズの半泣きな眼光が飛ぶ。
「ゴチャゴチャ言ってないで、さっさと引っ張りだしなさいよぉ!!」
 杖を振り上げ、ルイズは必死で叫んでいる。そんなルイズに協力させられている学友達
は溜め息が漏れてしまう。

553SF大岡裁き:2008/09/09(火) 01:04:16 ID:EWwzLD0O
「ふぅん・・・なるほど。そういうことだったのね」
 突然、彼等の背後から聞き覚えのない声がした。
「うちらの皆本はんを奴隷にしようと捕まえてたわけや・・・んでもって、死んでもええ
から引っ張り出せ・・・やて?」
 彼等が振り向くと、二人の少女と一人の女性がいた。見た事もない服を着た、見知らぬ
人達だ。そして何故か、銀髪の少女がルイズの体に僅かに触れる手が光っている。
 巨乳の女性は、こめかみに血管を浮かべて顔を引きつらせている。
「葵ちゃん・・・この人達には、ちょお〜っと詳しくお話を聞こうと思うのよぉ。だから
ねぇ・・・全員、バベルにテレポートさせちゃうわよ!!」
「任せぇや!!いくでばーちゃん!」
 ばーちゃんと呼ばれた美しい女性と、長い黒髪の少女が生徒達へ不可視の力を発した。
とたんに彼等の姿がかき消えていく。

 全員、召喚ゲートを経由してバベル局長室まで次々と転移させられていたのだ。

「皆本さんっ!大丈夫!?」
 紫穂がゲートから飛び出して校庭の草むらに倒れた皆本へと駆け寄る。レベル7の接触
感応能力で彼の状態を確認する。
「大変よ!すぐに連れて帰って手当を!!」
 言うが早いか、彼等の姿もかき消えた。



 こうしてバベル局長室では、完全武装で拳銃や自動小銃を構える特殊部隊員達に囲まれ
た異世界からの闖入者達に対し、知的好奇心からの人体実験やら異種文明とのファースト
コンタクトそっちのけで、包帯ぐるぐる巻きで怒り狂う皆本はじめ全局員からの激しい説
教と折檻が加えられたのだった。


              小ネタ SF大岡裁き  終




 大岡裁きって、お涙頂戴物の名裁きって言われてるけど
 素で考えると、大岡って酷い事してるよなぁ・・・
554名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 01:05:38 ID:bJZVZ6lC
乙です
>そういってコルベールは杖を手にして、ゲートに生える腕へ向かって魔法を放った。そ
>れは『レビテーション』、腕を引っ張って通るのを手伝おうと、親切で魔法をかけてあげ
>たのだった。

なんかここが妙にツボったw
555名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 01:12:50 ID:etsXisUF
乙です、主に皆本がw
アニメで知ったけど地味に良作で困る
556名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 01:43:23 ID:Y1g0shL0
乙ー
「普通の人々」って、ルイズたちの認識からすれば平民の反乱みたいなものになるのかね?
557名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 01:56:41 ID:SvDFNQGI
普通の人々は協力していると見れば、誰でも襲うからなぁ
558名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 02:47:38 ID:xarTTsoc
すげーどーでも良いんだが
ドット→ラインときた時、俺はプレーン→ソリッドになるもんだと思ったよ
559蒼い使い魔:2008/09/09(火) 03:17:53 ID:6nhb4yNu
遅くなりました、27話完成です
25分くらいに投下します
560名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 03:19:42 ID:LHwC4TRX
いや、むしろ早いくらいですよ 支援
561蒼い使い魔 第27話:2008/09/09(火) 03:25:14 ID:6nhb4yNu
一週間後、ようやく休暇がとれたシエスタとともに、バージル達はシルフィードに乗りタルブへ向かう。
「あの…ところでなんで僕も行かなきゃならないんだい…?」
居心地悪そうに座っているギーシュが呟く、
「あんたねぇ、この空間に私一人でいろっていうの?」
キュルケに言われるがままギーシュはあたりを見る、
なるほど、ルイズとシエスタ、そしてタバサから妙なオーラが立ち上っている。
ギーシュは「なるほど…」と小さく呟き肩を落とす、そしてその渦中にいるであろう人物、バージルを見る。
当の本人はそんな雰囲気はどこ吹く風、静かに本を読んでいた。
そんな微妙にピリピリした空気の中、ルイズが口を開く
「ねぇバージル、あんた、ここ数日一体どこに姿くらましてたの?」
「少し遠出していただけだ、戻ってきたのだから問題はないだろう」
「そうじゃなくって! 場所を答えなさい場所を!」
そういいながらバージルに詰め寄ろうとしたその時、
「あ、見えてきましたよ、あれが私の村です」
バージルへの接近を阻むかの様にシエスタが声を上げる。
皆が視線をそちらに向けると小さな村が見えてくる、タバサはシルフィードに指示を出し、村へと降下していった。
村に降りると、バージル達はシエスタの実家へ案内される、風竜を使ったとはいえ、日はすでに落ちてしまっていた
突然貴族達を連れ帰郷したシエスタに、家族は驚いていたが、事情を説明すると歓迎され
タルブ村の郷土料理、『ヨシェナヴェ』というシチューをふるまわれる。
シエスタ曰く、父親から教わり、その父親も祖父から教わったらしい、変わった料理であったが大変美味だった。
皆で『ヨシェナヴェ』を食べていると、バージルが静かに口を開く。
「この村に『竜の羽衣』とやらがあると聞いた、その話を聞きたい」
その言葉にシエスタの父親が簡単に説明をしてくれた、その話によると、村から出て少し歩いたところに祠があり
そこに奉納されているらしい、だが現在オーク鬼の群れが出没するらしく、現在は近寄ることができないそうだ。
あとはシエスタが説明してくれたこととほぼ変わることはなかった。
「大体わかった、ついでだ、明日そのオーク鬼とやらを掃討する」
そう言うとバージルはさっさと席を立ち外へと出て行ってしまった。
「オーク鬼って…そんなのがいる場所にいくのかい…?」
それを聞いたギーシュが少々青い顔で呟く、
オーク鬼は非常に好戦的で、一匹が手だれの戦士5人に匹敵する戦闘力を持っている。
鬼の名の通り人間を喰らい、なかでも人間の子供の肉が好物という残忍な亜人だ。
まだ村の近くには降りてきていないらしいが危険なことには変わりがない。
562蒼い使い魔 第27話:2008/09/09(火) 03:26:25 ID:6nhb4yNu
「別に大丈夫じゃない? オーク鬼くらいどってことないわよ」
と呑気にキュルケがシチューを食べながら言う、
「そうよ、それにバージルもいるのよ? まるで問題にならないわ」
とルイズも勢いに乗って話していると、シエスタの父親が口を開いた。
「ところで、さっき出て行った彼は貴族じゃないみたいだが、どういう関係なんだ?」
その質問に頬を赤く染めキュルケの如く体をくねらせながらシエスタが答える
「え…? 彼は…わ…私の…恋人なの…」
その言葉にガタッ!!という音とともにルイズが立ち上がる。
「ななな! 何勝手な事言ってんのよ!! そんなワケないでしょ!」
「嘘、これは嘘」
喚き散らすルイズとともに、珍しくタバサまで否定しにかかっている。
「あの子ったら随分積極的なのね…」
ギャーギャーと怒声が飛び交うなか、キュルケが隣のギーシュに話しかける。
「人は見かけによらないというか…なんだか怖いくらいだよ僕は…」
ギーシュの呻くような呟きは、ルイズとシエスタの怒声に掻き消えていった。


一匹のオーク鬼が棍棒を振り上げ、銀髪の男を叩き潰そうとする、
棍棒が振り下ろされんとするその刹那、オーク鬼は自身の腕が宙に舞っていることに気がついた、
男はいつの間に抜刀したのか右手にもった剣を器用に回しながら流れるような動作で再び納刀する。
チンッ!という軽い音が響くと同時にオーク鬼の身体が三分割され崩れ落ちた。
その男―バージルはゆっくりとオーク鬼の群れへと視線をやる。
バージルの視線がオーク鬼達を貫く、オーク鬼達は恐怖した、目の前の存在に、
悠然とこちらへ歩いてくる、蒼いコートを纏った人間に。
「ピギィィィッ!!」
オーク鬼の一匹が見た目通りの豚のような泣き声をあげバージルに襲い掛かる、
棍棒を振り上げ、バージルめがけ勢いよく振り下ろした、が、その一撃は地面に窪みを作っただけだった。
「プギッ!?」
バージルの姿を見失いオーク鬼が驚きの声を上げた瞬間、
「Be gone...(―失せろ…)」
空中からデルフの剣先を下にし勢いよく落下してきたバージルはオーク鬼を頭から串刺しにした。
バージルはオーク鬼の頭に突き刺さった剣をそのまま引き抜こうとはせず、刃の方向へ勢いよく切り上げ
オーク鬼の頭の中身をおもいっきり地面へぶちまける。
それを目の当たりにした生き残りのオーク鬼達は完全に戦意を喪失、
後ろを振り返り遁走を試みるも、目の前には右手に抜き放たれた閻魔刀を静かに納刀するバージルの姿、
その動作が何を意味するか分からないオーク鬼達は、既に両断されていることにも気がつかず絶命した。
「相変わらずおそろしいね…彼は…オーク鬼が逃げ出すなんて聞いたことがないよ…」
数十頭いたオーク鬼が一瞬で肉塊に変えられた場面を目の当たりにしていまさらながらギーシュが言った。
「あのオーク鬼達は運が悪かったのよ…」
あいつ、邪魔をする奴には一切容赦がないのよね…と額に手を当てながらルイズが小さく呟いた
翌日、シエスタに案内され、『竜の羽衣』が安置されている祠へとやってきた一行は、
そこに居座るオーク鬼達の群れを確認した、それが件のオーク鬼だろうと皆が話し合っている間に
バージルが悠然と群れの中へ歩いていき、たった一人で殲滅してきてしまったのである。
「ここが例の祠か?」
ゆっくりと歩いてきたバージルがシエスタに尋ねる、あれだけの大虐殺をやっておきながら息一つ切らしていない。
「えっ…!? あ、は…はい!」
目の前で起きた大惨事に呆然としていたシエスタが慌てて答え歩き出した。
「ちょっとタバサ、何してるの? 行くわよ」
キュルケがタバサを見ると、何やら杖を左手に持ち居合いの構えを取っていた。
「何? ダーリンの真似?」
「なんでもない」
怪訝な顔で尋ねるキュルケにタバサは普段通りそう答えるとちょこちょこと後をついてきた。
563蒼い使い魔 第27話:2008/09/09(火) 03:27:39 ID:6nhb4yNu
一行はそのままシエスタに案内されるがままに祠に足を踏み入れる。
「(…この祠…昔本で…たしか…日本の神社といったか…?それにしては少し小さいが…)」
バージルがそんな事を考えていると、シエスタが口を開いた。
「これが『竜の羽衣』です」
シエスタが指さす方向を全員が見た。
「……何これ? こんな物が飛ぶ訳ないじゃない」
キュルケが呆れた声で言うが、ギーシュは真面目に考察をしてみる。
「うーん、金属でできているみたいだね。でもこれじゃ重すぎて飛ばないんじゃないか?
しかも翼もこんな風に固定されていては羽ばたけないよ」
「そうね、ちょっと信じられないわ…って、どうしたのバージル、黙っちゃって…」
ルイズが普段なら「くだらん…」とか「来て損した」とか容赦なく言いかねないバージルが黙っていることに気がつき声をかけた。
「……これは…」
なぜこんなものがここに?バージル本人も実物を見るのは初めてだが、本などでその存在はしっていた。
翼と胴体に描かれた赤い丸の国籍標識。
一般人でも見て名前を当てられる人間もいるだろう。それほどまでに有名な、第二次世界大戦に大空を駆けた兵器がそこにあった。
バージルが近づきそっと手で触れると、ルーンの効果か、情報が流れ込んでくる。
「ゼロ戦…か…」
「だっ! 誰がゼロよ!」
「お前じゃない、これの名前だ」
ゼロという言葉に反応し食ってかかるルイズをさらりと流しながらバージルは軽く説明した。
「俺が元いた世界の、といってもずいぶん前だが…戦争で使われていた戦闘機……飛行機だ」
「ひこうき?」
「え? 元の世界ってどういうことですか?」
シエスタの質問だけスルーし飛行機について簡単に答える、
「じゃあ、これって飛ぶんですか?」
「燃料があればな、とはいえ、燃料タンクがカラだ、エンジン等に破損はないようだが…これでは使えん」
バージルが忌々しそうに舌打ちをする、
「ミスタ・コルベールってこういうの好きそうだね」
ギーシュが何気なく呟いたその一言にバージルが反応する。
「どういうことだ?」
「この間の授業もそうだったんだよ、ミスタ・コルベールが妙な発明品を持ってきてね、あの人はそういう研究が好きなのさ」
「…そうか、アテになるかは知らんが、コルベールに相談してみるか、その前にコイツを手に入れられるかどうか交渉せねばならんがな」
「そうね…って、お願いだからヤマトは抜かないでね…」
そう耳打ちするルイズをよそにバージルはさっさと外へ出てしまった。
564蒼い使い魔 第27話:2008/09/09(火) 03:29:03 ID:6nhb4yNu
夕方、バージルはシエスタに見せたいものがあるといわれ、村の近くに広がる草原へと二人で来ていた。
広々とした緑の草原を、沈む夕陽が紅く彩る。
爽やかな風が流れると長い草が揺れてこすれあい、サワサワと音を立てた。
「本当は、『竜の羽衣』より、こっちをバージルさんにみせたかったんです」
茶色のスカートに木の靴、草色の木綿のシャツという私服姿のシエスタが、風でなびく髪を押さえながらバージルに寄り添っていた。
「ね、綺麗でしょう? 田舎ですけど」
「…そうだな」
バージルには珍しく、この美しい景色には何か感じ入るものがあったのか静かにそれを眺めていた。
そんなバージルを見ながらシエスタがおずおずと尋ねる。
「元の世界……って、何ですか? バージルさんも、曾お爺ちゃんもどこからきたんですか?」
「ハルケギニアではない、別の世界だ、信じるも信じないもお前次第だがな」
シエスタの質問に淡々と答える。
「そんな!私は信じます、バージルさんは…嘘をつくような人じゃありませんから…」
「ふん…」
「私、うれしかったんです、バージルさんがあの『竜の羽衣』で空を飛べるって言ってくれたこと。
曾お爺ちゃんがメイジの方に頼んでまで固定化をかけてもらって、大事にしていたものが空を飛べるって知って…」
「………」
それからシエスタは手の指をいじりながら、震える声で言った。
「父が言ってました。曾お爺ちゃんの『竜の羽衣』の事を知っている人に出会ったのも、
何かの運命だろう……って。だから…その……よければ、この村に住みませんか?
そうしたら私もご奉公をやめて、バージルさんと一緒に……!」
「断る」
「相棒おまっ…」
全く感情のこもっていない声で即答する。空気を読み今まで背中で黙っていたデルフが思わずツッコむくらいだ。
ショックを受け呆然とした表情のシエスタにバージルは淡々と続けた。
「俺はこの世界にはいられない、俺には打倒せねばならない相手がいる」
バージルは忌々しくそう吐き捨てると虚空をにらみつける。
魔界へ行き魔帝ムンドゥスを討たねばならない、この世界にいる限り、ムンドゥスのハルケギニア介入は続く。
バージルの心には何者も存在しない、あるとすれば深い怒りと悲しみ、そして力への渇望、それだけだ。
そんな人間をどうやって留めることができようか。
「バージルさんは…倒さなければならない相手を倒した後…どうするんですか?」
ショックで泣きそうになりながらもシエスタがやっとの思いでその言葉を口にする
「知らんな」
「じゃあ…終わった後…また戻ってきてくれますか…?」
「……気が向いたらな」
そう言うと踵を返しその場を立ち去ろうとするバージルを見送りながらシエスタは小さく呟く
「待ってますから…それまでずっと…まってますから…」
そういうと、小さくしゃがみ込み、両手で顔を覆い涙を流す。
「フラれちゃった…でも…戻ってきてくれるんですよね…」
シエスタは顔を伏せて、我慢できない涙を流した。
日はすでに落ち、夜空には満天の星が光り輝いていた
翌日、バージル達は、一度学院へ帰還することにする、一度コルベールを呼び
ゼロ戦を一度調べてもらい、使えるようであれば譲ってもらえるように交渉するためだ、
バージルが交渉した場合間違いなく閻魔刀が抜かれるため、それはなしになった。
シエスタはまだ休暇が残っているためタルブに残り、しばらくしたら学院に戻るとのことだった。
お世話になった村人やシエスタの家族に別れを告げた後、シルフィードに乗り学院へと向かう。
バージル達が学院に着くと同時にトリステインからの使者が学院へと到着していた。
使者は、一緒に到着したルイズ達にオスマン氏の居室を尋ねると、急いだ様子で走り去っていった。
その何かとんでもない事が起きてしまった様子に、ルイズ達は顔を見合わせ、真相を確かめるべく後をついていった
565蒼い使い魔 第27話:2008/09/09(火) 03:30:17 ID:6nhb4yNu
オスマン氏のいる居室の扉が、勢いよく叩かれる。
「誰じゃね?」
返事と同時に扉もまた勢いよく開かれ、使者が叫び声で用件を述べた。
「王宮からです。申し上げます! アルビオンがトリステインに宣戦布告! 
王軍は、現在ラ・ロシェールに展開中! したがって学院におかれましては、安全のため、生徒及び職員の禁足令を願います!」
「宣戦布告とな? 戦争かね?」
平然を装ってはいるが、内心は焦っている。 アルビオンとはつい先日不可侵条約が締結されたばかりだ。
「いかにも! タルブの草原に、敵軍は陣を張り、ラ・ロシェール付近に展開した我が軍とにらみ合っております!」
「うぅむ…アルビオン軍は、強大だろうて…」
オスマン氏の言葉に、使者は悲しげな声へと変わる。
「敵軍は、巨艦『レキシントン』号を筆頭に、戦列艦が十数隻。上陸せし総兵力は三千と見積もられます。
我が軍の艦隊主力はすでに全滅、かき集めた兵力はわずか二千。
未だ国内は戦の準備が整わず、緊急に配備できる兵はそれで精一杯のようです。
しかしながらそれより、完全に制空権を奪われたのが致命的です。敵軍は空からの砲撃をくわえ、我が軍をなんなく蹴散らすでしょう」
「現在の戦況は?」
「敵の竜騎兵によって、タルブの村は炎で焼かれているそうです……。
同盟に基づき、ゲルマニア軍の派遣を要請しましたが、先陣が到着するのは三週間後とか……」
その発言で、オスマン氏は深くため息をついた。
「……見捨てる気じゃな。敵はその間に、トリステインの城下町をあっさり落とすじゃろうて」

学位長室の扉に張りつき、聞き耳を立てていたキュルケとルイズは顔を見合わせた。
戦争と聞き、ルイズの顔が蒼白になる。
「嘘よ…そんな…タルブの村が…だってあそこにはシエスタが…」
後ろでそれを見ていたバージルが踵を返し思わぬ言葉を口にした。
「タバサ、行くぞ」
「わかった」
二つ返事でタバサもその後について行く。そんな二人を見てルイズが大急ぎで追いかけた。
「ちょ、ちょっと!どこに行こうっていうのよ!」
「タルブだ、ゼロ戦を失うわけにはいかん」
シルフィードに手をかけながらバージルはさらりと言う。
「そんな! あんたたちがいってどうにか…どうにか…なるかもしれないわね…あんたなら…
っていうかあんたゼロ戦って言ってたけど、シエスタのことはどうでもいいの!?」
「ついでだ、生きているなら助けておいてやる」
そう言いながらシルフィードに乗りこもうとする二人にルイズが叫ぶ。
「ま…待ちなさい! 私も行くわ! タルブを助けるわよ!」
「…勝手にしろ、足手まといにはなるな」
そう言うとルイズも始祖の祈祷書を片手にシルフィードに乗り込む、
かくして三人はたった一日で戦場と化したタルブへと向かうことになった。
566蒼い使い魔 :2008/09/09(火) 03:31:26 ID:6nhb4yNu
今回の投下はこれにて終わりです、グダグダで強引展開ですね、すいません
あーもータルブ編面倒だなぁ、ってなってしまいところどころ消した部分も(ダァーイ
冒頭のバージルが姿を消していた数日間の事は後ほどわかると思います
っていうか本編の合間に書いてます
ではまた〜ご支援ありがとうございました。
567名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 03:47:34 ID:cilY4HM+
乙!
面倒なんて言わず頑張ってくれw
568名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 03:50:37 ID:J0mD23gB
次も待ってるぜッッ!
569名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 03:54:08 ID:2bT/ZU+Y
うおおおお 眠れなくて起きて来てよかったああああああ
蒼い使い魔やってたああ(*`・ω・´*)
570名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 04:22:05 ID:a/CR0vpL
零戦<<<<<<<<<<シエスタ他多数の命
そんな兄貴が素敵
571名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 04:23:32 ID:2bT/ZU+Y
不等号の向きが逆な気が(*´・ω・`*)
572名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 04:23:36 ID:a/CR0vpL
うわ、不等号間違えた、兄貴に斬られてくるorz
573名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 04:31:28 ID:4zIVdt4O
>>572きっと本人にも気づいてない心の奥底で……ひぎゃぁぁぁ
574名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 04:51:11 ID:PkVEkR6Z
北斗千手殺!
575名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 06:56:35 ID:TS028GYA
兄より優れた弟は(ry
576名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 07:10:45 ID:yKTtBBIk
ゼロ戦に乗る兄貴ってのは何かシュールな光景だな
577名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 07:21:33 ID:1Piao1y6
>576
逆に考えるんだ、兄貴だから格好良くゼロ戦に乗ると考えるんだ!

……脳内麻薬キメキメでコッパゲが操縦するゼロ戦の「防風窓の上」に仁王立ちする兄貴……
アリじゃね?
578名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 07:25:31 ID:rKLCbvhe
機銃より剣の方が効率的だろうな。
某アンサイクロペディアの坂井三郎みたいに。
579名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 08:25:52 ID:qD3PZ8Dl
>>577
ドラッグオンドラグーンしか見えねー
カイムとバージルって並べると結構おっかないな
580名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 08:48:44 ID:ir+87mOY
ゼロ戦に閻魔刀をくっ付けて斬るんだよ
でもコンニャクだけは斬れない
581名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 10:15:17 ID:zR2qzVQ2
でもバージルならゼロ戦なんか乗らないでも生身で戦艦落としそうだがな・・・
悪魔化すりゃ羽生えて空飛べそうだし
582名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 10:49:00 ID:EuRhRAzR
>>580
バージル「この閻魔刀で斬れぬ物などあんまりない!」

こうですね、わかります。
583名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 11:42:31 ID:XrEi6M3B
>>582
東方厨自重しろww
584名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 12:23:27 ID:Kw9fHTDe
>>580
空飛ぶ閻魔刀
585名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 12:52:32 ID:wuQYk8mM
そしてその峰の上に立って空中を移動するバージル兄貴
586名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 12:55:57 ID:gSJvJFsy
どこの桃白白だよ
587名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 13:00:17 ID:wuQYk8mM
バージル兄貴なら閻魔刀で華麗にカットバックドロップターンをキメてくれると信じてる。
588名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 13:38:33 ID:yKTtBBIk
ゼロ戦以外の機体も出して欲しいけど
やっぱルイズのゼロにかけてゼロ戦なんだろうからなあ

う〜む、ヤマトのコスモゼロとかゼロテスターとか?
589使い魔の炎:2008/09/09(火) 13:49:09 ID:RlMunsBO
予約ないなら第6話完成したんで14時から投下させてもらいます
590名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 13:49:50 ID:ir+87mOY
ゼロつながりでゲートキーパーズの影山零士を召喚
591名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 13:52:32 ID:GZLy5K24
「ネオ・ゼロ」から那須野次郎召喚なら、竜の羽衣=ネオ・ゼロでいけるか
V/STOL機だから運用の幅は広がるかも


問題は鳴海章作品なんてしってるスレ住人が、どんだけいるかだなw
592名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 13:57:57 ID:kv45YWbD
>>589
カモン
支援準備は整っている
593名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 13:58:38 ID:HBqAFMCt
支援しまっせ〜
594使い魔の炎:2008/09/09(火) 14:00:03 ID:RlMunsBO
「ねえ、あなた。 よくって? 剣も女も、生まれはゲルマニアに限るわよ?
トリステインの女ときたら、このルイズみたいに嫉妬深くって、気が短くって、ヒステリーで、プライドだけ高くって、どうしようもないんだから」
キュルケは烈火に向き直っていう。
ルイズはキュルケをキッと睨みつけた。
「なによ、ホントのことじゃない」
「ア、アンタなんか、ただの色ボケじゃない!
ゲルマニアで男を漁りすぎて相手にされなくなったからトリステインに来たんでしょ?」
キュルケの顔色が変わる。
「言ってくれるわね、ヴァリエール…」
「なによ、ホントのことでしょ?」
キュルケはルイズを睨みつけた。
「ねえ」
「なによ」
「そろそろ、決着をつけませんこと? あたし、あんたのこと、だいっきらいなのよ」
「あら、わたしもよ」
「気が合うわね」
二人はにらみ合ったまま同時に叫んだ。
「決闘よ!」
「おいおい、やめとけよ」
なんでここの貴族はそんなに決闘が好きなんだよ!
烈火はそう思いながら止めに入ったが、二人には聞こえていなかった。
烈火はとなりにいたタバサに助けを求める。
「なあ、止めてくれよ」
「…めんどう」
タバサは返事をするとすぐに顔を読んでいた本に戻した。
「…はあ」
烈火は盛大なため息をついた。

「おいおい、マジでやる気かよ!!」
ルイズとキュルケの口論から30分後、烈火は本塔の上からロープ吊され、空中にぶらさがっていた。
「いいこと? ヴァリエール。あのロープを切って、レッカを地面に落としたほうが勝ちよ」
「わかったわ」
「使う魔法は自由。あたしは後攻。そのぐらいはハンデよ」
「いいわ」
もはや烈火の言葉など聞こえていない。
ルイズとキュルケの会話が聞こえる。 イヤな予感が烈火を襲う。
ルイズが、真剣な表情で呪文を唱え始めるのが見えた。 杖を振る。
次の瞬間、烈火の後ろの壁が爆発し、亀裂が入った。
「ひ、姫!! これ、ホントに俺死んぢゃうぞ!?」
595名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 14:00:55 ID:kv45YWbD
支援!
596使い魔の炎:2008/09/09(火) 14:01:20 ID:RlMunsBO
烈火が叫ぶ。 ルイズは憮然とした表情を浮かべている。キュルケは腹を抱えて笑った。
「ゼロ! ゼロのルイズ! 壁を爆発させるなんて! 器用ね!
あなたって、どんな魔法使っても全部爆発させるんだから! あっはっは!」
ルイズは悔しそうに拳を握りしめた。
「さて、わたしの番ね…一発で決めるわよ」
「俺の話を聞けよ!」
烈火の叫びが空しく闇夜に響く中、キュルケはロープを見据え、呪文を詠唱しようとした。
そのときである。
背後に不気味な気配を感じ、キュルケは振り返った。
「な、なによこれ!」
キュルケが声をあげる。 巨大な土ゴーレムが背後から迫っていた。
「きゃああああああ!!」悲鳴をあげ、キュルケは逃げ出した。

「なんだありゃあああ!?」
烈火も驚いたが、忍者は冷静さを欠いてはいけないのである。
今こそ非常時!と判断した烈火は炎でロープを焼き切り、素早く脱出した。
しかし、そこは単細胞な烈火。
ルイズを助けることで頭がいっぱいで、着地のことまで考えていなかった。
常人離れした回復力を持った烈火だが、ギーシュとの戦いで傷を負った体は本塔から飛び降りた衝撃に耐えるれるほどには回復していなかった。
「いってえ!」
体を突き刺すような痛みに、思わず屈みこむ。
落ちてきた烈火を見て我に返ったルイズは、烈火に駆け寄った。
「何してんのよ! アンタ!!」
「吊したのは姫たちだろ… いいから、早く逃げてくれ…!!」
烈火は苦しそうにいった。
しかしルイズは逃げようとせず、烈火に肩を貸し、立ち上がらせようとする。
「おい、逃げろって!」
「黙りなさい! 使い魔は主人のやることに従えばいいの!!」
ルイズは必死な顔で叫んだ。
ルイズに支えられ、立ち上がった烈火だったが、その眼前にはすでにゴーレムの巨大な足が迫っていた。
クソッ、何とか姫だけでも逃がさないと…
烈火はルイズから離れ、炎を出して臨戦態勢をとろうとした。 そのとき。
597名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 14:03:02 ID:kv45YWbD
毎度毎度思うんだが、これ、ルイズの魔法が使い魔に直撃して死んだらどうするつもりなんだろうな支援
598名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 14:03:20 ID:HBqAFMCt
支援支援
599使い魔の炎:2008/09/09(火) 14:03:28 ID:RlMunsBO
間一髪、烈火とルイズをタバサのウィンドドラゴン、シルフィードがさらった。
烈火たちがいた位置に巨大な足がめり込むが、ゴーレムはかまわず歩みを続けた。
烈火は痛みに顔を歪めながら、シルフィードの足にぶら下がったまま呟いた。
「なんだよ…あれ…?」巨大なゴーレムは本塔の壁を拳で破壊し、肩に乗ったいた黒いローブを着た人物が中に入っていった。
「わかんないけど…。巨大な土ゴーレムね」
「デカすぎるだろ!! ギーシュのゴーレムと全然違うじゃねえか!」
「…あんな巨大なゴーレムを操れるなんて、間違いなくトライアングルクラスのメイジだわ」
呆然と呟くルイズを見て、烈火の頭に一つの疑問を口にした。
「…姫、さっき何で逃げなかったんだ?」
「使い魔を見捨てるメイジはメイジじゃないわ」
きっぱりというルイズを見て、烈火は唇を噛んだ。
姫は、自分の身を危険に晒してまで俺を助けようとしてくれた…俺が守ってもらってどうすんだよ?
忍として君主の役に立てていない自分に、烈火は歯がゆさを感じた。

しばらくすると、ゴーレムを操っていたと思われる黒ローブのメイジが本塔からゴーレムの肩に跳び乗った。
ゴーレムが再び歩み始める。
「あいつ、壁を壊してたけど…いったい何をしたんだ?」
「宝物庫」
タバサが答える。
「あの黒ローブのメイジ、壁の穴からでてきたときに、何かを握っていたわ」
「泥棒ね…ずいぶんと派手好きみたいだわ」
草原の真ん中を歩いていたゴーレムはすでに崩れ落ち、大きな土の山になっていた。

「で、犯行の現場を見ていたのは誰だね?」
オスマンが重々しい声で問う。
事件の翌朝、魔法学院では教師たちが集結し、緊急会議が行われていた。
「この三人です」
コルベールがさっと進み出て言った。
彼の後ろにはルイズ、キュルケ、タバサの三人が控えている。
「ふむ…君たちか」
オスマンは興味深そうに烈火を見つめた。
「詳しく説明したまえ」第一発見者のひとりであるルイズが進み出て、昨晩の事件の一部始終を説明した。
「ふむ…手がかりはナシというわけか…」
オスマンがひげを撫でながら言った。
「ときに、ミス・ロングビルはどうしたね?」
「それが、朝から姿が見えませんで」
噂をしていると、長く青い髪を持った女性が現れた。
「ミス・ロングビル! どこに行っていたんですか! 事件ですぞ!」
コルベールがまくし立てるが、ミス・ロングビルは落ち着いた態度でオスマンに告げた。
「申し訳ありません。 朝から、急いで調査をしておりましたの」
「調査?」
600使い魔の炎:2008/09/09(火) 14:04:41 ID:RlMunsBO
ミス・ロングビルは、自らの調査の結果を話し始めた。
フーケは、黒ずくめのローブに身を包んだ男で、近くの森の廃屋に潜伏しているという。
黒ずくめのローブ、と聞いたときにルイズが「それはフーケです!」と叫んだが、烈火はミス・ロングビルの調査に何か白々しさを感じた。
教師やルイズたちの反応を見るに、"土くれのフーケ"はかなり悪名高い人物のようだが、そんなヤツが近くの農民に目撃されるなんて間抜けなことをするだろうか?
それに、あんな真っ黒な服を着てたんじゃ、昼間に目撃したとしてもそんなに簡単に男女の区別がつくとは思えない…烈火はそう考えていた。
「ミス・ヴァリエール!」
ミセス・シュヴリーズの驚いた声で、烈火の思考は中断された。
「あなたは生徒ではありませんか! ここは教師にまかせて…」
「誰も掲げないじゃないですか」
どうやら、誰がフーケを捕まえに行くかの話になっているらしい。
ルイズは凛々しい表情で教師たちを見つめている。
そんなルイズを見て、後ろにいた烈火も進み出て奇妙な手鋼がつけられた右腕を掲げた。
「姫が行くなら、俺も行く。 俺は姫を守らなきゃならねえからな」
烈火は決意を秘めた眼差しで言った。
これ以上姫の忍として情けないところは見せられない。
「あ、当たり前じゃない。 主人が行くなら使い魔も来るのは当然なのよ」
そう言いながらも、ルイズは何処かうれしそうだ。
「ふん、ヴァリエールには負けられませんわ」
負けじとキュルケも杖を掲げる。
それを見て、タバサも杖を掲げた。
「タバサ、あんたはいいのよ。 関係ないんだし」
キュルケがそう言うと、タバサは短く答えた。
「心配…」
キュルケとルイズは感動した面もちでタバサを見つめた。
オスマンは考えた。
若くしてシュヴァリエの称号を持つタバサ、強力な炎の魔法を使うキュルケ、…ルイズ、そして"ガンダールヴ"と炎の能力を持つ使い魔の少年。
このメンバーなら、"土くれ"に遅れをとることはあるまい。
こうして4人は、ミス・ロングビルの案内のもと、フーケ討伐に乗り出すこととなった。
601使い魔の炎:2008/09/09(火) 14:05:41 ID:RlMunsBO
「なによ。 ヴァリエール」
「よしなさいよ。 昔のことを根掘り葉掘り聞くなんて」
ここは馬車の上。 御者をつとめるミス・ロングビルの過去を無理やり聞きだそうとするキュルケをルイズが止めたことで、再び二人のケンカが始まろうとしていた。
「ったく…暇だからおしゃべりしようと思っただけじゃないの。
あ〜あ、何が悲しくて泥棒退治なんかいけないのよ」
「あんた、自分で志願したんじゃない」
「あんたが一人じゃ、私のダーリンが危ないじゃない。 ねえ、ゼロのルイズ?」
「なによ?」
「いざあのゴーレムが現れたら、あんたはどうせ逃げ出して後ろから見てるだけでしょ? レッカを戦わせて自分は高みの見物」
「誰が逃げるもんですか。 わたしの魔法でなんとかしてみせるわ」
「魔法? あなたが? 笑わせないで!」
思わず烈火が止めに入る。
「やめろよ。 ケンカしてる場合じゃねえだろ」
ルイズは唇を噛んだが、キュルケは反省する様子もなく烈火に話しかけてきた。
「ま、いいけど。 せいぜい怪我しないことね…ところでレッカ、怪我の具合は大丈夫なの?」
「ああ。コルベール先生に相談したら、水の系統の先生に治療してもらえた」
「良かった〜、レッカが戦えるなら安心だわ」
仲よさそうに話し出したふたりをルイズはちらりと見たが、何も言わなかった。

烈火たち一行は、開けた場所にでた。森の中の広場といった雰囲気だ。真ん中に廃屋があった。
「私の聞いた話だと、あの中に潜んでいるという話です」
ミス・ロングビルは進み出て言った。
「あそこにいるとしたら…不意打ちが一番だろうな」
烈火が呟いた。
それに同意したと思われるタバサは座って地面に絵を描き、作戦を説明し始めた。
「偵察兼囮役が必要」
「それは誰がやるの?」
「すばしっこいのがいい」
タバサが簡潔に答える。
全員の目が一気に烈火にそそがれた。
「はいはい、俺ね」
602使い魔の炎:2008/09/09(火) 14:07:08 ID:RlMunsBO
デルフリンガーを引き抜き、烈火は小屋に近づいた。
そっと窓から中をのぞく…誰もいないようだった。
烈火は念のために残りわずかとなった火薬玉を小屋の中に投げ込んだ。
数秒おいて爆発音。 しかし、誰も小屋からはでてこない。
烈火は頭の上で腕を交差させた。 誰もいなかったときのサインである。
ルイズ、キュルケ、タバサの3人が小屋に近づいてくる。
「誰もいねえな」
タバサがドアに向けて杖を振った。
「ワナはないみたい」
ドアを開け、中に入る。
ルイズに見張りを任せ、キュルケと烈火も後に続いた。
ミス・ロングビルは辺りの偵察に向かうと告げ、再び森の中に入っていった。
小屋に入り、フーケが残した手がかりを探す烈火たちだったが、タバサがあっけなくチェストから『破壊の杖』を発見した。
「破壊の杖」
タバサが無造作にそれを掲げる。
「あっけないわね!」
キュルケが叫んだ。
一方烈火は、『破壊の杖』を見て目を疑った。
「え…それが『破壊の杖』なのか?」
烈火は思わず『破壊の杖』に近づく。
「間違いないわよ。 私たちは宝物庫の見学のとき一度見てるから」
烈火は、自分の目を疑った。 何故こんなものがここに?
そのとき、外で見張りをしていたルイズの悲鳴が聞こえた。
「きゃああああああああ!」
「姫!!」
烈火はドアを抜けて外に飛び出した。
青空をバックに、見覚えのある巨大な土ゴーレムが姿を現していた。
603名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 14:08:32 ID:kv45YWbD
しえーん
604使い魔の炎 6話:2008/09/09(火) 14:08:55 ID:RlMunsBO
投下終了。早くワルド編にいきたい自分がいるw
支援ありがとうございました
605名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 14:16:01 ID:kv45YWbD
乙でした〜
この話での破壊の杖は何なのだろうとワクワク
606名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 15:21:25 ID:GhrDjwnx
test
607ゼロHiME :2008/09/09(火) 16:06:07 ID:x/FZOvL/
19話前編書きあがったのでこっそり投下。
進路クリア?
608名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 16:09:17 ID:ZAEjOr7X
おk
609ゼロHiME :2008/09/09(火) 16:11:32 ID:x/FZOvL/
では、いきます
610名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 16:13:57 ID:HzeHTwx+
支援疾風脚!
611ゼロHiME〜嬌嫣の使い魔〜 第十九話 前編 1/3:2008/09/09(火) 16:14:35 ID:x/FZOvL/
 翌朝、戦を目前に慌しくなる城内を他所に、ルイズとワルドは始祖ブリミルの像が置かれた礼拝堂で、皇太子の礼装に身を包んだウェールズを立会人に結婚式を挙げようとしていた。
 出席者は静留一人で、周りに他の人間は居ない。皆、戦争の準備で忙しいのだ。皇太子も式を終わらせ次第、戦の準備に戻ることになっていた。
 始祖の像の前で共に並ぶ心底嬉しそうな表情のワルドとは対照的に、ルイズの表情は曇っていた。
 昨夜テラスから部屋に戻って冷静なった後で静留に酷いことを言ってしまったと反省したルイズは、朝になったら謝ろうと思っていた。だが、持ち前の意地っ張りな性格が災いし、謝ることが出来ないまま式の時間になってしまったのだった。

 (本当は式の前に謝って、結婚についても相談したかったのに……)

 「それでは式を始める」

 式の開始を告げるウェールズの宣言に我に返ったルイズは、ワルドと共にウェールズの前へと進み出た。ワルドは魔法衛士隊の制服姿、ルイズはアルビオン王家から借り受けた新婦の冠と白いローブを纏った姿で互いに向かい合う。

 「新郎、子爵ジャン・ジャック・フランシス・ド・ワルド。汝は始祖ブリミルの名において、このものを敬い、愛し、そして妻とすることを誓いますか」
 「誓います」

 杖を握った左手を胸に宣誓するワルドに向かって、ウェールズはにこりと笑って頷き、今度はルイズに視線を写した。

 「新婦、ラ・ヴァリエール公爵三女、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール……」

 礼拝堂に朗々と誓いの誓約の詔を読み上げるウェールズの声が響き、式が進行していくのをルイズはどこか他人事のように感じていた。
 相手は憧れていた優しくて頼もしいワルドだ。幼い頃から描いていた彼と結婚する漠然とした未来図が今現実になろうとしている。
 彼のことは嫌いじゃない。むしろ好いてもいるだろう。
 それなのに、どうして高揚感や満足感といった喜びの感情が湧いてこないのだろう。
 どうして、こんなに胸が苦しい気持ちになるんだろう。
 滅びゆく王国の姿を見たから?
 それとも愛する者よりも、王族としての死を選ぶウェールズを目の当たりにしたショックからか?
 確かにそれもあるかも知れない。だが、この気持ちはそれとは違う、もっと別のことが原因だ。
 不意にルイズは昨夜の別れ際の静留とのやり取りを思い出した。感情的になっていたとはいえ、どうして自分は「理解できない」なんて言ってしまったのか。
 以前、静留の死に様を夢で見て、悪いのは理不尽な運命を課した者達であって、静留じゃないと理解していたはず。なのにあんな事を言うなんて本当にどうかしている。
 どうかしてるといえば、この結婚についてもそうだ。自分が決断すればいいのに、何で静留と相談しようと思っていたのだろう?
 それは多分、静留にこの結婚を止めて欲しかったからだ。
 何故だろうと考え、その理由に気がついたルイズは動揺する。
 
 (……ちょ、ちょっと待ってよ。確かに静留は強く綺麗で優しくて、男装すればそこらの男より格好いいし、それにハグとか色々されるとドキドキするけど……でも、公爵家の娘ともあろう私が使い魔、しかも同性を好きなるなんて――)

 ルイズは自分の導き出した答えを否定しようとして出来なかった。それが自分の言動を説明するのにもっとも腑に落ちる答えだったからだ。
 好きだから自分に同意してくれないと腹も立つし、結婚を前にして不安で胸が苦しくなる。そして、好きになるのに理屈なんかいらない。
612ゼロHiME〜嬌嫣の使い魔〜 第十九話 前編 2/3:2008/09/09(火) 16:15:27 ID:x/FZOvL/
 「新婦?」

 ウェールズの問いかけに、考え込んでいたルイズは慌てて顔を上げる。

 「緊張しているのかい? まあ、仕方ない。儀礼とはいえ、これは一生決める神聖なものだからね」
 ウェールズはそう言ってと式を続ける。

 「では繰り返そう。汝らは始祖ブリミルの名において、このものを敬い、愛し、そして夫と……」

 ――これ以上、自分の気持ちに嘘はつけない。

 そう決意したルイズは、ウェールズの言葉を遮るように首を振ると、隣に立つワルドに向かって口を開いた。

 「……ごめんなさい、ワルド。私、貴方とは結婚できない」

 いきなりのルイズの言葉に、ウェールズは首をかしげてワルドを見た。ルイズの言葉が信じられないのか、ワルドは驚いた表情のまま固まっている。

 「子爵、誠にお気の毒だが、新婦の望まぬ式を続けるわけにはいかぬ。そもそも、合意の上ではなかったのかね?」
 「……緊張しているんだ。そうだろう、ルイズ? 君が僕との結婚を拒むわけがない」
 「ごめんなさい、ワルド。多分、私は貴方に憧れてもいたし、恋もしていたと思う。でも、今は違う……それが分かったの、だから結婚できない」
 
 ワルドの問いにルイズは悲しげな表情で答える。ワルドなら自分の正直な気持ち伝えれば理解してくれだろうとルイズはそう思っていた。
 だが、ワルドは羞恥に顔を赤くしてルイズの肩を両手で掴むと、怒りと悲しみがない交ぜになった表情で声を震わせて叫んだ。

 「世界だよ、ルイズ! 僕は世界を手にいれる! その為に君が必要なんだ!」
 「そんなこと……私、世界なんて要らないもの」
 「ルイズ、分かってくれ! 僕にはきみが必要なんだ! 君には世界を手に入れるに相応しい能力が眠っているんだ! そして、僕だけが君の能力を目覚めへと導ける!!」

 豹変したワルドのルイズに対する剣幕を見かねたウェールズが、間に入ってとりなおそうとした。

 「子爵、君はフラれたのだ。辛いだろうが、ここは潔く……」
 「貴様は黙っていろ!」

 ワルドのルイズの肩を掴む手に力が篭る。ルイズは苦痛に顔を歪めながらも言った。
 
 「そんな結婚、死んでもいやよ! 貴方、私をちっとも愛していないじゃない。貴方が愛しているのは私じゃなくて、貴方が私に眠っていると主張する能力だけよ! 悪いけどそんな理由で結婚なんて出来ないわ! 私は貴方の野望の道具じゃない!」

 ルイズはそう言ってワルドを振り払うと、祭壇から少し離れた場所で事の成り行きを見守っていた静留へと駆け寄った。
 それでも尚ルイズに追いすがろうとするワルドをウェールズが肩を掴んで止めようとするが、逆にワルドに突き飛ばされて転倒する。
 ウェールズは怒りの表情で立ち上がると、杖を抜いた。

 「なんたる無礼! なんたる侮辱! 子爵、今すぐにラ・ヴァリエール嬢に近づくのをやめたまえ! さもなくば我が魔法の刃が君を切り裂くぞ!」

 ワルドはそこでやっと歩みを止めた。同時にルイズを後ろにかばうようにして、デルフを構えた静留がワルドの前方に立ちふさがる。
613ゼロHiME〜嬌嫣の使い魔〜 第十九話 前編 3/3:2008/09/09(火) 16:16:50 ID:x/FZOvL/
 「色恋沙汰の分別はきちんとつけられるお人かと思うとったんやけど、とんだ見込み違いだったみたいやね」
 「残念ながら、こう見えて意外に僕は諦めの悪い性分でね。まあ、それは兎も角……ルイズ、どうしても僕とは結婚できないのかい?」

 ワルドは張りついたような優しい笑顔と蕩ける様な声音でルイズに尋ねる。

 「嫌よ、誰があなたと結婚なんかするものですか」
 
 怒りで震えながらもルイズが拒絶の言葉を告げると、ワルドは両手を広げ、やや芝居がかった調子で天を仰いで首を振った。

 「やれやれ、この旅で君の気持ちを掴むために随分努力したつもりなんだが――こうなっては仕方が無い。目的の一つは諦めるとしよう」
 「目的?」
 「そうだ。この旅における僕の目的は三つあった。一つ目の君を手に入れるということは叶いそうもないが……後の二つが達成できるだけでも、よしとしなければ」
 「三つのうち二つ? 達成? どういうこと?」

 ルイズが嫌な予感を抱いて尋ねると、ワルドはニヤリと笑いを浮かべて答える。

 「ふむ、このまま何も知らぬままというのも可哀想だ。特別に僕の残る二つの目的を答えてあげよう……まずはルイズ、君が持っているアンリエッタの手紙だ」
 「ワルド、あなた……」

 ルイズははっとした表情でワルドを見つめる。
 
 「そして、最後の一つは――貴様の命だ!」

 そう叫ぶやいなや、ワルドは閃光の様に杖を抜くと、ウェールズの胸を刺し貫いた。
 すかさず静留がワルドに向かってデルフを振り下ろすが、ワルドは突き刺した杖を引き抜きながら空中に飛び上がってかわす。

 「き、貴様……『レキン・コスタ』……」

 ウェールズは口からどっと鮮血を溢れさせ、大きな音を立てて崩れ落ちた。
614名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 16:17:26 ID:ZAEjOr7X
支援
615ゼロHiME:2008/09/09(火) 16:19:12 ID:x/FZOvL/
以上で終了です。
なんか勢いでつっぱしただけの文章になってしまった・・・orz
616ゼロの女帝:2008/09/09(火) 16:31:01 ID:q1rdv6QW
ワレ、ナンジラニ問ウ

予約ハアルカ  空キハアルカ
 
空イテイルナラバワレ三十五分ヨリ投下セントス
617名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 16:32:25 ID:DeCTo1ML
樹雷の鬼姫来た!!
どうぞどうぞ
618ゼロの女帝:2008/09/09(火) 16:38:45 ID:q1rdv6QW
いっきまーす


第十八話

「で」
ワルドを退けた(泣きながら逃げていった)瀬戸は問い掛ける。
「ウェールズちゃんはこれからどうするのかしら」
「もちろん戦いますよ みっともなく、無様に。
 必要とあらば忠臣さえも見捨て、時に誰彼構わず媚びへつらい、喉が乾けば泥水をすすり
 蝿がたかる腐肉を野良犬と奪い合いながら『レコン・キスタ』と戦います。
 それくらいせねば彼らにも悪いですから」
「彼らって、あの反逆者どものことですか?」
「そうだよ使者殿。
 始祖より王権を与えられし王家には向かうというのは広義に始祖へ反逆するのに等しい。
 そんなプレッシャーを跳ね除けて我々に戦いを挑んでいるんだ。
 あっさり挫けるわけには行かないだろう?」

「クロムウェル閣下、敵地に潜入していたワルド卿がご帰還なされました」
「おお、よくもどった。
 さっそくこちらに」
で、皆の視線の先にあったのは
「うっく ひっく えっぐ」
「ほらほら、いつまでも泣いてないでこっちきな」
「土くれのフーケ」ことマチルダ・サウスゴータに手を引かれて泣きじゃくるジャン・ジャク・フランシス・ド・ワルド子爵の姿でした。
「だって、あいつヒドいんだよ。
 せっかくボクが正々堂々裏切っての不意打ちで簡単にしとめて上げようっていうのにさ」
「はいはい」
「あいつったらあろうことかボクが裏切ってるのを見抜いて、しかも杖予備にいたるまでニセモノとすりかえるなんてヒドいと思わない?」
「あーはいはい、とりあえずあんたのボスの前なんだからちったぁシャキっとしなよ。
 あたしゃ足洗ってカタギになろうとしてたのを無理矢理参加させたんだからね。
 もっときっちりしてくんないとあたしの立場ってモンが無くなるんだから」
もっとも退職金にセクハラの慰謝料まできっちり貰ったあげく「戻ってきたらまた雇ってもらう」との言質を取っている彼女でした。
619ゼロの女帝:2008/09/09(火) 16:42:16 ID:q1rdv6QW


「ふふっ 気に入ったわウェールズちゃん。
 あたしの娘貰ってくれない?」
「残念ですがご遠慮しますよ。
 おそらく半年後くらいに誰か、王党派貴族の息女を娶る、ってな感じになるでしょうね」
「なっ」
絶句するルイズ。
彼の言葉は瀬戸の全面支援の拒否とアンリエッタと添い遂げることの諦めという意味なのだから。
「使者殿」
ウェールズがルイズに語りかける。
「私は王家の人間だ。
 平穏な時代ならともかく戦乱の世において「人として」幸せになる事など許されないのだよ」
「そうなのよルイズちゃん。
 王家の人間とはよく言って王国と民を守るための使い捨ての道具に過ぎないわ。
 使い捨てになりたくなければされないだけの力量を発揮しなければならない。
 よく物語で「王家の姫(ないし王子)である前に人間だ」とかいう阿呆が出てくるけどあれは間違い。
 王家に生まれると言う事はそれだけで幸せになる資格が無い、という事なのよ。
 ぶっちゃけ王家に生まれた分際で『自分は人間だ』と主張するなど図々しいにも程があるの」
「でも・・・でも王家って・・・・・・王家なんだから・・・・・・」
「貴族の出であっても、それはあまり変わらないわよ。
 それじゃ、ま、イッパツやるとしましょっか。
 少しくらいの手助けをお許しくださいな殿下」


「ふむ、それでその恐るべき女の為に使命を果たし得なかったという訳だね」
「申し開きもございません」
ようやく落ち着いたワルドの報告を聞いたクロムウェルは、彼を罰しようとしなかった。
「卿に出来なかったのなら何者にも出来まい。
 今はゆっくり体を休めたまえ」
「ははっ ありがたきお言葉」
自分はひょっとしたら役者に向いているのかもしれぬ、とクロムウェルは思った。
内心の落胆と彼に対する侮蔑の意思を完璧に隠しとおせたのだから。
「で、どう思われますか」
「お気づきになられてましたか」
「いえ、ハッタリです。
 多分貴女がそこにいるのではないか、とおもいましてな」
どう見ても人が隠れられない小さなカーテンの陰から一人の女性が姿をあらわす。
時に聖職者である自分すら姦淫の木の実をもぎ取りたくなる肉感的な女性。
彼を物心情報、ありとあらゆる状況と形で支援してくれる人物の『使い』を自称する存在である。
「で、いかが思われますか」
620ゼロの女帝:2008/09/09(火) 16:44:41 ID:q1rdv6QW
そうですね、大変興味深いです。
 主にご報告して対策をたてましょうか」
その言葉が終わらぬうちに振動が『レコン・キスタ』旗艦レキシントン号を大きく揺さぶる。
「何事だ!」
「王宮から謎の光弾が!」
「魔法か!」
「いえ、系統魔法のどれでもありません!
 あらゆる魔法防御が貫かれて!」
一弾がブリッジを貫き、クロムウェルの襟を焼き払う。
「な、なにが・・・・・」
茫然自失する彼に比べ「使者」たる女性は冷静に懐から遠眼鏡を取り出し、王宮を見やる。
それは、明らかにメイジではない一人の女性が放つ謎の光。
その輝きは次々と『レコン・キスタ』に所属する船を貫いていく。
「馬鹿な・・・・・・」
数発の光弾に貫かれた船が燃える事無く地へと落ちていく。
「あれほどの威力の弾を・・・・・何発・・・・・しかも連続で・・・・・・」
呪文を詠唱している様子も無い。
「いったいいくら距離があると思ってるんだ!」
また一発が、今度は彼女の右の襟を焼く。
「!」
遠眼鏡越しに、確かにあの女はこちらを見て微笑んだ。
はっと遠眼鏡から目を離した瞬間、光弾が遠眼鏡を貫く。
あのわずかな瞬間、確かに彼女は自分に語りかけていた。
(あんまりおいたが過ぎるとお仕置きしちゃうわよって ご主人様に伝えなさい)
621ゼロの女帝:2008/09/09(火) 16:47:12 ID:q1rdv6QW
はい、今回はここまでです

瀬戸があらゆる意味で超越してる上ハルケギニアの歴史に積極的に介入させる訳に行かないん
(え?もう遅い?ほっとけ!)
でもう一人くらい、ルイズとある程度同格のキャラが欲しいなぁ
622名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 16:55:22 ID:HzeHTwx+
あれか?光皇翼?
623名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 16:56:10 ID:AO85kBMp
じゅ、樹雷の鬼姫だ!
急いで支援しろ!
消されるぞ!
624名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 16:58:29 ID:q1rdv6QW
>>622
いえ、これはただのエネルギー弾です
光皇翼は前スレ終わりごろに投下した16話とこのスレの>>217からやってる
十七話で使用しております
625名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 17:08:11 ID:HzeHTwx+
天地無用って何か家系図とか難しい、
シリーズによって設定変わるしWIKI読んでもさっぱり。
正直どのぐらい強いんだ。
漫画も、わしゅうちゃんが全知全能あたりから読んでない。
626名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 17:18:46 ID:q1rdv6QW
瀬戸はぶっちゃけ直接戦闘力においても樹雷最強ですが
なによりも彼女が「鬼姫」と恐れられてる要因は情報にあります
尋常ならざる量の情報を入手し、管理してありとあらゆる手段で嫌がらせに使います
他人の嫌がる事をキレる一歩手前の領域を完全に見切って限界ぎりぎりまでイジめます

他にも人材入手に手段を選ばないという点がありまして
たとえばある貧乏な少年に対し学校側からの奨学金による援助をツブし、自分が援助する事で
人材の育成と恩を売る事による掌握を行ったりします

事実上有機生命体としては宇宙最強といった立ち位置です
あと器の大きさと性格の悪さも宇宙最強


それから鷲羽は全知全能ではないです
全知全能一歩手前な神である「創世の三姉妹」の一人ですが「神」としての力に
限界を感じて自分を人として作り変えたりしています
ちなみに息子が居り、その子は美星のご先祖様
627名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 17:22:05 ID:q1rdv6QW
追加

作中で「自分達は何者かによって作られた実験体に過ぎない可能性がある」と発言しています
628黄金の獅子:2008/09/09(火) 17:49:16 ID:2bT/ZU+Y
5話前篇が出来たので10分後に投稿します
後編が早く書きたくてちょっと適当になってしまったかも(*´・ω・`*)
629名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 17:50:11 ID:etsXisUF
さぁ支援だ!!
630名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 17:50:15 ID:q1rdv6QW
地上の正義とアテナの名の元に支援します
631名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 17:54:15 ID:1Piao1y6
この腕を組んだ姿勢こそが支援の構え
632黄金の獅子:2008/09/09(火) 18:00:27 ID:2bT/ZU+Y
ようやく掃除が終わり二人は食道へ向かう
朝食時に言った通り、ルイズの隣にはもう1つ席が設けられ
他の貴族達と同じ食事が並んでいる

「いい!?これが当たり前だと思わないでよね!特例中の特例なんだから!!」
「そうか、感謝する」とわしわしとルイズの頭をなでるアイオリア
「わ、、わわ、、わかればいいのよ!」
なんという立場の逆転、これではどちらが使い魔かわからない
でも嫌な気はしないので、今回は大目に見てあげるんだから!掃除の手伝いのご褒美をあげただけなんだから!と自分を納得させる

黙々と食事をする二人
ただ違う点があるとすれば落ち着いて食べているアイオリアと
アイオリアの方をキョロキョロ見ながら食べているルイズ と言った点だろうか
実はアイオリアの方を見ている少女がもう一人居るのであるが、それは後ほど触れる事にしよう

アイオリアの方が早く食べ終わったのでルイズを待っていると
何やら大きな音や、騒がしい声が聞こえてくる
何事か、と目を向けるとそこには平謝りするメイドの姿があった

大方、何かを配膳中に落として、かかってしまった とかその程度だろう
貴族の方の度が過ぎるようなら 仲裁に入るか
と考え様子を見ようと思ったが「申し訳ありません!!貴族様、、、どうかお許しを!!」という
聞いた事のある声が聞こえてきた

まさか・・・!

人を押しのけ騒ぎの中心へ向かうアイオリア
そこには涙を流しながら必死に許しを乞うシエスタと
杖として使用している薔薇をチラつかせながら尊大且つ、傲慢に彼女を叱りつける金髪の男子生徒が一人

事の顛末はこうであった
デザートの配膳をしていたシエスタは金髪の男子生徒 ギーシュ・ド・グラモン の近くに香水の瓶が落ちているのを発見した
そこで彼女はビンを拾うとギーシュに差し出した、しかしギーシュはビンを受け取ろうとはしなかった
この場で香水が自分の物だと認めると、その香水を作った女子生徒との関係を認めることになり
二股がばれ、彼的に非常によろしくなかったのだ、
結局ギーシュはその香水により二股がばれ、二股をかけていた少女二人からビンタというおまけ付きでフラれてしまったのだが
ギーシュはその責任をシエスタに押し付けたのである

曰く「君が軽率に、香水の瓶なんかを拾い上げたおかげで、二人のレディの名誉が傷付いた!どうしてくれるんだね!」 との事である
633名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 18:01:20 ID:1Piao1y6
車田ふっとびするギーシュへ哀悼の支援!
634黄金の獅子:2008/09/09(火) 18:01:52 ID:2bT/ZU+Y
「何があったか知らないが、ここは怒りを納めてもらえないだろか、このアイオリア、この女性には恩義がある」
「アイオリアさん!!」
突然割って入ったアイオリアにを縋るような眼でみるシエスタ
「人を許すのも男しての度量という物だ、ましてや女性が涙するまで甚振る等男のするべき事ではない」
「なんだい・・・?君も平民の癖に貴族に対する態度がなってないんじゃないか?ルイズの使い魔君」
「男である事に、貴族も平民も関係ないだろう」
「君には入院中のヴェルダンディの件もある事だし・・・、そうだ、君が彼女の代わりに罰を受けるかい?」
「この上更に彼女が罰を受けるというなら、このアイオリア、喜んで罰を変わって受けよう、だが言っておく、お前を俺は貴族として、上に立つ者として認めん!」
この言葉が決定的だった、ギーシュの貴族としての自尊心を傷つけるに十分すぎる一言だった
「貴族に向かってその不遜な態度!無礼者め!よかろう!貴族に対する礼儀を教えてやる!このギーシュ・ド・グラモンの名に賭けて君に決闘を申し込む!」
「俺も戦士である以上断る理由はない」
「ヴェストリ広場に来い! ここを平民の下賤な血で汚すわけにはいかないからな!」
そう言い捨てるとギーシュは食堂を出て行った

その声を聞いたルイズが人ごみをかき分け駆け寄ってきた
「何あんた主人の断りもなく決闘なんか受けてるのよ!!」
「申し訳ありません!ミス・ヴァリエール!私のせいでご迷惑を!」
「いや、あなたには恩義がある、それを返す機会をくれたあの少年に礼を言いたい位さ」
と涙を流すシエスタの頭に手を置きながら笑顔で言うアイオリア
「それにギーシュとかいう生徒の為にもここは叩きなおしてやる方がよかろう」

「何バカな事言ってんのよ!あんたがどれだけ腕に自信があるか知らないけどね、平民は貴族には敵わないの!怪我で済めばいい方なんだから!!」
「そうです!!アイオリアさん!殺されちゃいます!!」顔面蒼白で訴えるシエスタ

「ルイズ、これは君の使い魔の力量を見るにもいい機会だ、ここは私の好きなようにさせてくれないだろうか、このアイオリア、決して死なない事を約束しよう」

二人の警告を事もなさ気に一蹴するこの使い魔の自信はどこから来るのだろう、でも何故かそれを信用してしまいたくなる
それだけの何かがこの使い魔にはある

「しょうがないわね・・・着いてきなさい!でももうダメて思ったら止めるからね!!!」

ヴェストリ広場に向かう二人を、メイド服の少女は見送ることしかできなかった


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短くてすみません。今回はここまでです(*´・ω・`*)
次回は遂にギーシュ戦
この先はvsマチルダ vsワルド ウェールズのエピソード vsアルビオン
と書きたい事がいっぱいあるので楽しみです。
635名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 18:03:14 ID:HBqAFMCt
支援態勢完了だぜ。
636名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 18:03:38 ID:q1rdv6QW
なんという生殺し感
次も期待しちゃいますのです、はい
637黄金の獅子:2008/09/09(火) 18:03:53 ID:2bT/ZU+Y
支援態勢完了した時には終わってる短さ 申し訳ないです(*´・ω・`*)
638名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 18:04:50 ID:HBqAFMCt
うが、支援しきれなかったぁorz
639名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 18:08:50 ID:2P0pql+S
アイオリア氏、投下乙です。
ここで切られるのは生殺しすぎるなw
640名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 18:29:09 ID:bJZVZ6lC
いいところで切りやがってwww
性根の悪いTV番組みたいだ
641名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 18:33:49 ID:HzeHTwx+
パララララララパララララララーッ

次回予告
死闘ギーシュ!地獄の獅子!!
君はコスモを感じる事ができるかッ!
642ルイズ対ゴジラ:2008/09/09(火) 18:52:29 ID:g26zCpfY
中編その2いきます
643ルイズ対ゴジラ:2008/09/09(火) 18:56:06 ID:g26zCpfY
「A作戦準備!」
モット伯の凛とした声が前線司令部に響き渡る
トリスティン軍はタルブ村北東のなだらかな丘陵地帯を決戦の場に選んだ
悠々と前進するゴジラの動きを鷹の目で見据えるモット伯に
金と権力にあかせて各地から狩り集めた粒よりのメイド達にセクハラの限りを尽くす狒々爺の
面影は欠片も無い
ジュール・ド・モット
オフィシャルとプライベートの切り換えにおいても凄腕の男であった
「攻撃開始!」
ゴジラの頭上で弧を描いて待機していた竜騎士が小隊ごとに緩降下に入り
炎のブレスを叩きつけては離脱していく
夜空を焦がす爆炎の中
周囲を飛び交う飛竜をものともせず歩み続けるゴジラの姿はさながら黙示録の獣
地獄そのものが怪獣の姿をとって地上に現れたかように見えた
見た目は派手だが全くダメージを与えていない攻撃をひたすら繰り返す竜騎士隊
その真の目的はゴジラの足元で待機する土メイジ達からゴジラの注意を逸らすこと
「今だ!」
モット伯の号令一下
生き物のように口を開けた大地がゴジラを飲み込む
足場を失い魔法で作り出された落とし穴に全身を倒れこませたゴジラの頭上に
今度は水メイジの集団が雨雲を作り出す
それは人間を骨まで溶解する酸の雨
スクエアを含む二百人以上の水メイジを揃えて初めて為し得る大魔法
鼻を刺す刺激臭と白煙がゴジラを包む

“マ  ハ  ラ  マ  ハ  ラ  モ  ス  ラ”
廃墟と化した魔法学院に小美人の歌声が流れる
モスラとゴジラの戦いはそれはもう実にあっさりとモスラの敗北で決着がついた
実を言うともともと寿命が近かったことに加え
残された力のほとんどを“世界”を越えることに費やした成虫モスラには
ゴジラと渡り合うだけの余力は無かったのだ
残された卵に一心に祈りの歌を捧げ続ける小美人
卵は未だ沈黙を守っている
644ルイズ対ゴジラ:2008/09/09(火) 18:56:54 ID:g26zCpfY
戦場は奇妙な静けさに包まれていた
酸の池と化した落とし穴の白く濁った水面には波紋一つない
ゴジラの生死を確認すべく大胆かつ慎重に進み始めたのはトリスティン全軍から選び抜かれた
腕利きのメイジ達
斥侯として送られた風メイジがフライの魔法で落とし穴の真上に達した直後
酸の池を割ってゴジラが立ち上がった
「いかん、総員退避!」
慌てて退避命令を出すモット伯
だが遅かった
「退避―っ!たいーひ―――――っ!」
急いで後退しようとするメイジ達を放射能火炎が舐める
咄嗟にフライを唱えて逃げ出せたのは極僅か
残りは怪しく光る白熱光に飲まれて消えた
熱いと感じる暇も無かったのがせめてもの救いだろうか
「…これよりB作戦に移行する」
意思の力を総動員して動揺を押し殺し
石仮面のような表情で指示を出すモット伯
「移動―――――ッ!」
慌しく動き出した人間達に目もくれずゴジラは何事もなかったかのように歩み始めた

夜明けの草原にルイズは膝を抱えて座っていた
視線の先には一心に歌い続ける小美人
更にその先にはルイズが召喚したモスラの卵と
その上に覆いかぶさって息絶えた成虫モスラが見える
成虫が死んだときにはさすがに胸が痛んだ
そして卵を返すと約束したルイズだったが心の中では未練たらたらだった
自分がゼロではないことを証明するたった一つの確かな証がモスラの卵なのだ
もちろん自分のプライドとゴジラに奪われる人命とを天秤にかけられるわけがない
わかってはいるのだがそれでもルイズはモスラを手放したくなかった
ルイズの視界がじわりと滲む
隣りでは食堂の残骸からパンとはしばみ草の酢漬けを見つけてきたタバサが
手製のはしばみサンドをハムハムギュコリと食している
せめて涙を見せまいとルイズは顔を伏せて寝たふりをした

【続く】
645名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 19:47:39 ID:DVnHpZnS
投下乙です
646名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 19:48:38 ID:UVVHnFSJ
毎度毎度ながら自分から死地に飛び込むミスタ・グラモンの無謀さに乾杯。
647名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 19:52:17 ID:lzg7wEig
ゴジラの人、乙です!!

しかし、哀れ親モスラ。ますかダイジェストでスルーされるとは
648名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 20:13:12 ID:ifO0GCKY
ぬう……、これはまた優秀なモット。
649名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 20:15:45 ID:7VaVsbAN
乙〜。そういやハルキゲニアに樹齢千年以上の大木ってあったっけ?
あれがないと新モスラになれない。
650名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 20:21:57 ID:nwCcAMog
ラ・ロシェールの港になってる樹は余裕で樹齢1000年以上ありそうだが
651名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 20:23:21 ID:OTyOwuY0
>>649
いや、別に樹齢千年以上の大木と言う限定必要なかったんじゃないかな

東京タワーや国会議事堂に繭作った事もあるし


…あ、新モスラってモスラ三部作のモスラの事?
652名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 20:37:35 ID:K8HZfVmL
ここで流れをぶった切って小ネタ投下、宜しいでしょうか?

元ネタは秘密。出したら一発でネタバレしてしまうので
653名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 20:38:32 ID:CVxI/+Nj
支援
654真夜中のルイズ(1/3):2008/09/09(火) 20:42:05 ID:K8HZfVmL
支援も受けたので、いきます

 真夜中のルイズ

「宇宙の!」
ドッカーーン!
「何処かにいる!」
ドッカーーン!
「清くて!」
ドッカーーン!
「美しい!」
ドッカーーン!
「史上最強の!」
ドッカーーン

春の使い魔召還の儀式。そこでルイズは何度も何度も失敗して爆発を巻き起こしていた。
「おいおい、どれだけ爆発を起こせば気が済むんだよ。」
「所詮、ゼロはゼロなんだから、いい加減に諦めろよ。」
キッ!
完全にルイズを見下したヤジに殺気を込めた視線を送る。
監督係の教師、コルベールは発言をした生徒の評価を下げる事を心の中で決めてる。
そしてすまなそうにルイズに話しかける。
「ミス・ヴァリエール。他の生徒の召還が残っていますので…」
「わかっています!でも…。いいえ、私は向こうでやっていますから、お願いします!」
ルイズのまさに『必死』と言って良い表情にコルベールも言葉が詰まる。
彼は知っている。ルイズの座学は非常に優秀である事を。
魔法理論において誰よりも努力をしている事を。
そして本来、魔法に失敗しても何も起こらない事を。
「わかりました。あなたが努力家である事は知ってますからね。」
「あ、有難う御座います!」
ルイズは盛大にコルベールへ頭を下げた後、向こうへ走って行った。

既に他の生徒全員が召還を終えていたが、ルイズだけは爆発を起こし続けていた。
当初は鬼気迫る表情で魔法を失敗し続けるルイズに思う所があったのか他の生徒もヤジを飛ばさず見ていた。
しかし、時間が経つ内に厭きだしてコルベールに部屋に戻って良いかどうか聞き出していた。
コルベールは当初、渋い顔をしたが、ルイズがいつまで経っても成功しそうに無い事から、認めるしか無いのであった。
一人、一人、この場から生徒がいなくなる事は気配でわかったが、それでもルイズは召還魔法を唱えては爆発を起こし続けていた。

日も暮れだした頃、その場に残っていたのはコルベール、キュルケ、タバサの三人だけであった。
ルイズの姿は酷いものであった。服はボロボロ、顔は埃まみれ、腕からはところどころ血を流している。
満身創痍としか言いようが無かった。
「どうして、どうしてなのよ!!」
悲痛な叫びと共に杖を振るう。
ドッカーーン!
巻き起こるは非情にも爆発。
「はは、ははははは」
ルイズは笑った。しかしその笑みは虚ろで、何の感情もこもっていなかった。
そしてルイズは何処か晴れ晴れしてた表情でコルベールに頭を下げて言った。
「コルベール先生、有り難う御座います。もう、いいです。」
「…そうかね、ご苦労だった。ミス・ヴァリエール。部屋で休みたまえ。」
「はいっ!」
言ってルイズは走り出した。両目いっぱいの涙を浮かべながら。
「ちょっと、ルイ…」
キュルケの言葉はコルベールによってさえぎられた。
タバサはそんな二人を興味深そうに見ている。
「先生…。」
「ミス・ツェルプストー、ミス・ヴァリエールの事を思うなら今は一人にしてあげましょう。」
真剣なコルベールの表情に軽く頬を染めて、うっとりしながらキュルケは頷く。
タバサはルイズを心配しながら,そんな友人に呆れていた。
655名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 20:43:05 ID:v6JuZ9RQ
支援
656名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 20:45:00 ID:hibs4VaU
弥次さん喜多さんを召喚か支援
657真夜中のルイズ(2/3):2008/09/09(火) 20:46:12 ID:K8HZfVmL
ルイズが目を覚ますと真夜中であった。枕もシーツも涙で濡れている。
部屋に戻ってからずっと泣いた。
泣き疲れて眠ってしまい、夢の中でも泣いた。
くぅ〜
どれだけ悲しくてもおなかは空く。
食堂は閉じているだろうが何かつまめる物は探せばあるかもしれない。
そう思い、ドアを開ける。
するとナプキンが掛けられ、中に何かが載せられているのがわかる大きめの皿とワインとグラスが置いたトレイがあった。
ナプキンを取ると冷めても食べられるサンドイッチが置いてあった。
誰かが…、キュルケあたりだろう…がメイドに頼んで置かせたのだろう。
トレイを持って部屋に戻り、ワインをグラスについでからもそもそとサンドイッチを食べ始める。
するとルイズの瞳にまた涙が溢れる。感謝か情けなさか自分でもわからない。

ワインをかなり飲んだがまるで酔いがまわって来ない。
しばし呆然としながら,ルイズは窓から空を見上げる。
今も双月が静かに輝いている。
「この場所から見える月も、これが最後か…」
召還の儀式は進級の試験を兼ねているのだ。
それに失敗したとなれば名家の恥として実家に呼び戻され、一生閉じ込められる事になるだろう。
悔しい!
ギュッと杖を握る。無駄だと分かっていながらも口語の呪文が口から零れる。
「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司るペンタゴン。我が“運命”に従いし、“使い魔”を召還せよ。」


ゲートが、生まれた。


そりゃあもうあっさりと。
もともとゲートは開けますが何か?と言わんばかりである。
ルイズは呆然となる。
それはそうだ。今日何十回…いや、何百回と言える程唱えては失敗した魔法が成功したのだ。
驚かない方がどうかしている。
ゴクッ…

ルイズは思わず息をのむ。
今このゲートの向こう側に自分の属性にあった動物か幻獣がいる筈である。
「な、なにが出てくるのかしら…。」
バサッバサッ
ルイズの言葉に応えるように大きな羽の羽ばたきが聞こえてくる。
音の出どころは…ゲートだ。
そして、ゲートから現れたそれは高らかに笑いながら名乗った。

「ふはははは!」
「ふはははは!」
「私は!私は!」
「夜の帝王!!」
658名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 20:48:19 ID:h4HCkvra
4コマのww
659真夜中のルイズ(3/3):2008/09/09(火) 20:49:24 ID:K8HZfVmL
現れたそれを一言で言うならば…『かばこうもり』であった。
かばのように巨大な顔、それに対して体は余りに矮小であった。
いや、こうもりの体に比べればずっと大きいが、巨大な顔に対し不釣り合いな大きさであった。
ルイズは混乱の極みにあった。
召還に成功した事実による驚愕。
目の前にいる存在を今まで見た事が無い事。
それがなんと喋った事。
人間の言語を喋る動物は『韻獣』と呼ばれ、希少な存在として知られている。
更に言うなら目の前にいるかばこうもりは自分自身を『帝王』と言ったのだ。
そこまで自分を大きく言うには自信が無いと出来ない。

だが、そんな事よりも、ルイズは、深刻で、どうしても、聞かねばならない事があった。
「ねえ、あんた。自分の事を『夜の帝王』って名乗ったわよね。」
帝王は帝王らしく尊大に答えた。
「うむ。そのとおりだ。」
「ちなみに昼間は?」
やはり帝王は帝王らしく(以下省略)。

「寝てます。」

 ツュドム!!

後日、ヴァリエール家に二通の手紙が届いた。
一通はルイズから二年生へ進級の知らせ。
もう一通は、トリステイン魔法学校からルイズによる女子寮半壊に対する請求書であったそうな。

660真夜中のルイズ:2008/09/09(火) 20:51:39 ID:K8HZfVmL
よし、「昼間は寝てます。支援」が来る前に投下完了!

以上、ドラゴンクエスト4から「夜の帝王(柴田亜美)」でした。

しかし…前回のパプワ君のマミヤ君と言い、柴田キャラ好きだな、俺
661名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 20:53:32 ID:6PuY4Wtl
真夜中の人、乙であります。

しかし、「寝てます」には噴いたw
確かに真夜中起きてるんだから、昼間は寝てるよなあw
662名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 21:02:03 ID:f1HwLh//
投下乙です
タイトルでてっきり真夜中の弥次さん喜多さん召喚かと思ったよw
ていうかマミヤ君の作者だったのかwww
663名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 21:06:29 ID:OTyOwuY0
乙〜
ちょwwwこいつかwww
664黄金の獅子:2008/09/09(火) 21:06:34 ID:2bT/ZU+Y
5話後編完成したので、21:20から投稿します
初めてのバトルシーンなので気合入れたつもりなんですが
気合入れすぎて逆によくわからなくなってしまった感が否めません(*´・ω・`*)

いつも通り気付いた所あればご指摘お願いします。
665黄金の使い魔:2008/09/09(火) 21:10:46 ID:2bT/ZU+Y
な・・・名前間違ってた・・・
5話の前篇もだ・・・(*´・ω・`*)
666名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 21:11:27 ID:j/DgneCM
どうでもいいけどその顔文字はなんなの?
667名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 21:12:03 ID:xIBcLzof
支援

取り敢えず、黄金に勝てる青銅は五人しかいないって事で
(しかもその五人ですら純青銅では無い)
668名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 21:13:24 ID:7EIRNJye
>>黄金の人
一日に何回も投下するよりは多少書きためて一気に投下する方が良いと思うが。
流石に一回の投下で何十レスも使うようだと話は別だがな。
669黄金の使い魔:2008/09/09(火) 21:15:30 ID:2bT/ZU+Y
>>666
お気に障ったのならすみません。以後気をつけます。

>>668
ご指摘ありがとうございます。以後そうしようと思います。
670黄金の使い魔:2008/09/09(火) 21:21:01 ID:2bT/ZU+Y
ヴェストリ広場
“風”と“火”の塔の間に在る、西向きの中庭で、日中も殆ど日が差さない。悪巫山戯には最適の場所
普段は大して人気も無いその場所は今、ギーシュと平民の決闘という名の一方的なリンチを見る為の生徒で溢れ返っていた

「諸君、決闘だ!貴族に対する無礼を犯した平民は、今!このギーシュ・ド・グラモンによって裁かれるだろう!・・・薔薇の葬列に送られてね・・・!!」
薔薇を掲げながら高らかに宣言するギーシュ
(き・・・決まった!!!!)


ワッと盛り上がる観衆

そんな生徒達の列にキュルケとタバサが居る、それも最前列である
「それにしても珍しいわねタバサ、あなたがこういう事に興味を持つなんて」

表情を変えないタバサだが、目線を追ってみるとどうやら目的はアイオリアの様だ
"雪風"の二つ名を持ち、シュバリエの称号を持つ少女は連金の授業の時に彼が何をしたのか知りたかった
そして、可能であるならそれを習得したい そう考えてた

「―――なるほどね、応援するわよタバサ!恋の相談なら任せなさい!」
猛烈な誤解が生まれてる様な気がしないでもないがタバサはいつも通りスルーした


「神よ、私は美しい」
ますますヒートアップするギーシュに到着したアイオリアが声をかけた

「待たせてしまってすまなかった」



「おや、逃げずに来たことは褒めてやろう」
薔薇の花びらを一枚、ヒラヒラと舞わせながら続ける
「僕の二つ名は『青銅』。青銅のギーシュ――――」
そして地に落ちた薔薇は瞬く間に槍を手にした甲冑の女戦士を象った
「従って青銅のゴーレム“ワルキューレ”がお相手する」
671名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 21:21:57 ID:1Piao1y6
届かぬと分っていても音速で支援
672黄金の使い魔:2008/09/09(火) 21:22:26 ID:2bT/ZU+Y
ほぉ・・・
アイオリアは素直に感心した、魔法とはこの様な事も出来るのか・・・


「これは決闘だ、どちらかが負けを認めるまで続ける、しかし僕はメイジだ、せめてもの慈悲に杖を落としたら負け、というルールも付け加えてあげよう」
一拍置いてギーシュは続ける
「さぁ、準備はいいかね、使い魔君」

「勇ましい事だ、いいだろうかかってこい」
さて・・・魔法とはどの程度の力があるものか、様子を見るか

その瞬間、ワルキューレが弾丸のように突進した。
アイオリアの腹部に槍を突き立てる

バキッ 鈍い音が鳴った

誰もが眼を覆った、鎧が砕け槍が突き刺さった姿を想像した為である
しかし、現実は違った
ワルキューレの槍の方が折れてしまったのだ

「ギーシュ、お前は俺と闘うにはまだ未熟すぎた様だな」

「誰が未熟だ!!」
ワルキューレの膝が兜を着けていないアイオリアの顔面に入る
「油断するからそうなるのさ、一体どちらが未熟なのやら」
歓声が上がり、得意気に薔薇を掲げ観衆に向き直るギーシュ 





「油断は誰でもするものだ、それをフォロー出来ない者を未熟というのだ」

その瞬間、ギーシュの隣で観客に優雅に礼をしていたワルキューレが消滅した
粉々になったのではない、塵も残さず文字通り消滅したのだ


「何ッ!?」
驚いたのはギーシュだけではない

アイオリアの方を見ていた観客にも何が起こったのか解らなかった
唯一つ解ったのは、その閃光があの平民の右腕から出ていた事だけ

「先住魔法か!?」
「なんだ・・・・なんだあの光は!!!!!!!」
「あの平民!!何をしやがった!!!」
広場は恐怖に包まれた
673黄金の使い魔:2008/09/09(火) 21:23:34 ID:2bT/ZU+Y
無事なはずはない、青銅の膝を顔面に深々と突き刺したのだ
良くて戦闘不能、悪くて首の骨を折って絶命もありえたはず


しかし、振り返るとそこにはアイオリアが立っていた
それも微動だにせず、無傷でだ

「まだ続けるのか?」
アイオリアの余裕の態度にいらだちが隠せないギーシュ
「当然だ・・・!!」
恐怖はある、だが軍人の息子として、グラモン家の4男として退く訳には行かなかった
更に6枚の花びらが舞った


しかしワルキューレは現れなかった
いや、正確には現れた瞬間閃光が走り消滅した


歩み寄るアイオリア、引き下がるギーシュ その背が壁についた所で彼はへたり込んでしまった

アイオリアの右腕が光る、それと同時にギーシュの顔の横の壁がまるで何かに抉り取られたかのように円形に消滅した

「降参しろ ギーシュ・ド・グラモン、俺の拳は弱者を守る為の物であって、弱者をうつ物では無い」

「降参!?貴族である僕が・・・!?
平民など相手にもならないはず!!!
平民にこんな事が出来るはずがない!!!
そんなことは認めない!!!
認めてたまるか!!!
貴族が平民に屈するなどあってはならない!!」

「貴族が平民に負けるのが当たり前?
それでなくっちゃならないってのは誰が決めた!
そんな事はお前達が勝手に決めた戯言だ
お前の様な理不尽な貴族に平民が従う義理がどこにある?
平民が貴族より弱いなんていうのは、貴族が作った幻想だ!」

反対側の壁にも穴があいた

「最後だギーシュ・ド・グラモン、降参しろ、杖を奪われるのではなく、自らの意思でだ」







「こ・・・降参だ・・・」 

少年は力なく呟いた
674黄金の使い魔:2008/09/09(火) 21:26:38 ID:2bT/ZU+Y
ここまでです。読んで頂きましてありがとうございます。
前述の通り気合入れすぎて意味不明になった感が否めません。
ギーシュさんには一応生きていて頂きました。
気付いた点あればお聞かせください。

以下ボツネタ


前回ボツにしたネタ



傍に居た生徒に「ヴェストリ広場まで案内してくれないか?」とアイオリアは声をかけた

「食事中なんだから邪魔しないでくれ!
知らないのか?デブは一食抜いただけで餓死するんだ
この僕が言うんだから間違いないぞ!」


「だめよアイオリア・・・食事中のマリコルヌに声をかけたら・・・いいわ、ついてらっしゃい」
溜息をつきながらルイズは言うのだった


今回ボツにしたネタ


「僕を本気にさせた君が悪いんだ、恨むなら自分を恨みたまえよ・・・」
6枚の花びらを落とし、ワルキューレを作りながらギーシュは言った
「僕の顔こそ引導代わりだ!潔くあの世へ行きたまえ!」
675名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 21:30:18 ID:0GHQMWBV
>「貴族が平民に負けるのが当たり前?
>それでなくっちゃならないってのは誰が決めた!

「貴族が平民に〜」→「平民が貴族に〜」のミスじゃない?
676名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 21:30:38 ID:UofkZcj9

だが消滅はやりすぎなんじゃ…せめて木っ端微塵
677名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 21:32:01 ID:6PuY4Wtl
黄金の人、乙であります。
しかし、やはり短すぎますねえ……
これなら前後編に分けずに、一緒に投下すべきじゃないかな?
一回の投下分としてはそれくらいで丁度いいと思う。
678名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 21:33:04 ID:bJZVZ6lC
乙です
ギーシュというか魚座自重しろw
679黄金の使い魔:2008/09/09(火) 21:34:06 ID:2bT/ZU+Y
>>675
すみません、その通りです。脳内修正お願い致します。

>>676
原子を砕く聖闘士の中でも黄金聖闘士が一般建造物を殴ればそうなるかな・・・
と思いまして

>>677
はい、すみません。以後気をつけようと思います。
680名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 21:36:43 ID:6PuY4Wtl
>>678
いや、そのセリフは魚座の人じゃなくて、
シルバーのトカゲの人じゃなかったか?
681名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 21:37:55 ID:hO+YIFJX
黄金の人GJ&乙

ここで唐突にステキなシャカ様語録

「君が助かる術が、ただ1つだけある。

 それは… わたしの前にひざまづくことだ!
 そして大地に頭をすりつけ このわたしを拝め!
 それによって万に一つ、君は救われるかもしれん!」

「このシャカ、確かに黄金聖闘士十二人の中でも、もっとも神に近い男と呼ばれている
 しかし神に比べたら、まるで持ち合わせていないものが一つだけある。
 それは、弱者に対する慈悲の心だ!」

「私の顔こそ引導代わりだ、迷わずあの世へ行きたまえ!」

「いくかね、ポトリと」
682名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 21:39:21 ID:UofkZcj9
魚座を変態オカマナルシストと勘違いする奴が多くて困る…
奴は非常に男らしい言動を取ってるぞ
教皇派の中で一番男らしいくらいだし信念も固い


漫画ではな!
683名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 21:42:01 ID:bJZVZ6lC
>>680
ああ両方魚座と勘違いしちまったけど蜥蜴のミスティ(だっけ?)も入ってたわ
私は美しいはミスティ
薔薇の葬列うんぬんはアフロだな
684名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 21:54:28 ID:UKzPwi6Q
>681
素敵すぎるぜシャカ様
685名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 21:56:11 ID:LKpSzgwN
立川に降臨中のブッダが見たら初日の出ぐらいに光りそうだな・・・
686名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 21:58:55 ID:qD3PZ8Dl
古今東西のブッダや(聖お兄さん)シャカ(聖闘士星屋)やらゴータマ・シッタールダ(タイムスリップ釈迦如来)やらを喚んでみようか
687名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 21:59:59 ID:hibs4VaU
同人だとシャカは本当にブッダの生まれ変わりで天界編の続きでは覚醒したシャカがどうとかってことを聞いたことが
688名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 22:20:01 ID:yKTtBBIk
百億千億版サイボーグシッタータも…
689名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 22:24:10 ID:CVxI/+Nj
立川で休暇中のシッタールダさん呼んだらってネタ考えてたら、
「ブリミル」と胸に書かれたTシャツ着ているルイズが浮かんだ。

とっくの昔に小ネタにあったんでそれ以上は考えるのはやめちゃったけど。
690名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 22:26:06 ID:bEwPA45h
ここって実写のキャラってありなの?
691名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 22:28:24 ID:bJZVZ6lC
特撮とかあったしオッケーだった気がする
692名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 22:29:54 ID:S4mXL7FK
>>690
特撮や映画のキャラクタならアリ

歴史上の人物はその人物をもとにしたドラマやゲーム、映画からならアリ

存命の人物はNG
693名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 22:30:00 ID:RomzyCuD
しかし、あそこのアイオリアは、洗濯中も食事中もゴールドクロスつけてるんだろうか?
だとしたらちょっとシュールだ。
694名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 22:31:10 ID:CVxI/+Nj
>>690
実在の人物でなければOK
実在の人物でもその人物を元にした創作なら一応OK
軍記物とか歴史小説はいいけど自伝とかはNGだぞ。
695名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 22:47:35 ID:yKTtBBIk
実写版悪魔くんとか実写版セーラームーンとか実写版デビルマンとか見たいなあ
696名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 22:57:06 ID:zsC/zjse
実写版ドラゴンボールは?
697名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 22:58:19 ID:UKzPwi6Q
工藤俊作とかか
698名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 22:58:24 ID:oFFTnBze
>実写版デビルマン
一瞬、小野みゆきを想像してしまった……。
699名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 22:58:27 ID:hO+YIFJX
>>696
そもそも公開されてないんだからNGだろ
700名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 23:00:24 ID:Lm3NAjL8
>>696
ニコかyoutubeか忘れたけど実写版DBあったぞw
701名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 23:01:23 ID:zsC/zjse
>>699
南朝鮮版DBだよ!
702Persona 0:2008/09/09(火) 23:01:44 ID:D6UHzsGz
第十四話完成致しました。
他に予約ないようでしたら10分から投下致します。
703名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 23:01:52 ID:de7z/3KF
隣の国になかったっけ?
実写の北斗はあったな
704名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 23:04:56 ID:CVxI/+Nj
公式なりそれに準拠するモノでない限り避けておくモンだろ。
雑談のネタとしてはともかく。

メガネかけて引き金引きつつ支援。
705名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 23:05:04 ID:3I3HI1zB
ダヴァイ!(来い!)
 
総員、速攻リロードして支援だ!
706名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 23:10:49 ID:2bT/ZU+Y
支援!
707名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 23:11:00 ID:3I3HI1zB
支援
708Persona 0:2008/09/09(火) 23:11:23 ID:D6UHzsGz
いきます! ペルソナ0第十四話

 ものすごい握力で突然首を握り締められ、空気を求めて喘ぐ口を空いた手がふさぐ。
「――――っ」
 咄嗟に叫ぼうとした何かの言葉は肺の中に押し込められ、産まれることもできずに消えていく。
 もがく、あがく、ばたばたと腕を振り乱し拘束から逃れようとする。
 だがまるで万力にもでも掛けられているように首から上はぴくりとも動かない、首を握ったままゆっくりと力を増していくその腕は余計なことをすれば即座に“落とす”と言う警告だった。
「静かに、危害を加えるつもりはない」
 女の声だ、若くて張りのある高いソプラノからそれが分かる。
 だが研ぎ澄まされた刃のように鋭く、威圧感のある声に危害を加えるつもりはないと言われても俄かには信じられなかった。
「私はアニエス、今回の事件について調査を任されている」
 そしてアニエスはゆっくりとイザベラの首に掛けた手を離した。
 新鮮な空気が肺に流れ込み、イザベラは咳きこむ。
「故にガリアの王女殿下に聴きたい、一体ガリアは何を考えている?」
 殺意すら込めた声に射竦められイザベラは思わず身を強張らせる。
「何をって、なんのことだい!?」
 それでも普段の強気な様子を崩さないのはイザベラの性格が為せる技か、イザベラは胸を反らし傲然とアニエスに向けて聞き返した。
「ふざけるな!」
 そしてアニエスは窓の外を指差した。
 そこには霧、ただ何もかもを覆い隠す白い景色が広がっているばかり。
「ん?んん……なっ!?」
 だが眼を凝らしてよく見てみればその奥にいくつもの影が浮いているのが分かる。
 それは巨大な船だった、霧の海を進むその船体には交差した二本の杖の紋章が刻まれている。
 もっともその紋章は斜めに二つの削り傷が刻まれている。
 不名誉印、ガリアの証を持ちしかしそれを否定する傷を持った船が霧に乗じてトリステイン魔法学院に攻め入ってきたのだ。
 そのことが信じられず、イザベラは目を見開いた。
「あそこまで有名な艦ならば、いくら平民の傭兵上がりとてその名前くらい知っている」
 そしてアニエスはその名を呟いた。
 ある者たちにとっては忌まわしき、また別の者たちにとっては愛しき、その名を。
「シャルル・オルレアン号、ガリアが誇る最大級の軍艦だ」
 呆然と窓の外を見上げるイザベラの隣でアニエスはふとイザベラが見ていた鏡を覗きこむ。
 いつの間にか誰もいなくなった部屋の中、テレビのなかに写っていたものはアニエスは息を呑み。
 そして狂おしいほどの殺意に満ちた笑顔を浮かべた。
 憎悪にまみれたその顔はまるで復讐の女神のようで、壮絶でありながらも美しい。
 



709Persona 0:2008/09/09(火) 23:12:16 ID:D6UHzsGz
 一方、船の上。シャルル・オルレアン号の上では一人の男が佇んでいた。
 船の舳先のその先端、今にも落ちそうな場所で男は狂喜の笑みを浮かべている。
 棍棒のような鉄の杖を掲げ、霧の先を光を失った眼で睨みながら、男は笑い声をあげていた。
「た、隊長、本当に大丈夫なんですか!?」
 副長らしい男が男に向かって問いかけるが、しかし男は返事を返すことなくただ笑みを浮かべ続けるだけ。
 そんな隊長の様子に副長はぽりぽりと頭を掻いた。
「本当に大丈夫なんかな、この艦はどう見てもガリアのもんだし」
 しかもただの軍艦ではなく、ガリアの代名詞とも言える大型軍船シャルル・オルレアン号だ。
 それを使ってこんなところに攻め入れば間違いなく二国間で戦争になるだろう。
「まぁいいさ、依頼人の都合は詮索しないのが傭兵として長生きする秘訣だしな」
 そう言って副長はやけっぱちな笑顔で笑った。
「ところで隊長、そのけったいな仮面は一体なんなんですか?」
 その言葉に初めて男は振り向いた。
「ああ、これか? どうだ、格好いいだろう?」
「え、ええ、まぁ……」
 獅子を象った白と赤と金の仮面、額に宝玉が嵌ったその仮面ですっぽりと顔を覆った男の姿をなんと言ったものかと迷った副長はとりあえず無難な返事を返した。
「場違いな遺物とか言う奴らしくてな、依頼人に貰ったものだ」
「ってことは何か特別なマジックアイテムか何かで!?」
 眼を輝かせた副長に向かって、男は笑いながら言った。
「いいや、なんの力もないただの仮面さ」
 明らかに落胆した様子の副長に、男は笑いながら。
「だがこれはいいものだ、肉が焼ける匂い、人が焦げる匂い、燃え上がる憎悪の匂いがじっくりと染みついてやがるからなぁ」
 壮絶な男の様子に副長は一歩後ずさった。
 隊長が殺人狂なのは今に始まったことではないが、今までになく隊長は炎に狂っている。
 あれこそが本当の仮面の力なのだろうかと、副長はぞくりと身を震わせる。
「ああ馴染む、馴染むぞぉ! 待っていろ炎蛇!今貴様が焼ける匂いを嗅ぎに行くからなぁ!」 
 男は笑う、白い霧をその背に背負い白い炎を操る男は呵呵大笑する。
「ふはは、ふははははははははは!」
 火傷で歪んだその狂顔を仮面で隠し、メンヌヴィルは笑う。
 彼は気づかない、少しずつ少しずつ歪み、狂い、軋みを上げる。
 運命と言う名の車輪の音に。
「待っていろ、待っていろコルベールゥゥゥ!」
 霧の果てに隠された二つの月は今はただ静かに朔を待つ。
 紡がれる因果の糸、けして逃れられない過去と繋がる時を待ち望む多くの影に見守られながら。
 ただ、静かに……時を待つ。





710名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 23:12:20 ID:3I3HI1zB
支援
711Persona 0:2008/09/09(火) 23:13:29 ID:D6UHzsGz

「はぁぁあ、疲れたわぁ……」
 くったくたと言った表情でまずはキュルケがテレビから飛び出した、その後に擦り傷だらけのギーシュがやっとのことで這い出し、クマをギュとしたタバサが続く。
 最後に沈鬱な表情のルイズがふらふらとその枠の中から抜け出した。
「なによあのダンジョン、ふざけるのも大概にしなさいよね」
 クマの鼻で追いかけて、追いかけて、辿り着いたのはテレビのなかのあの場所。
 赤茶けた大地が広がる荒涼たる虚無の荒野。
 今まで体験した迷宮のどれとも違う、ただ何もない空間に時折思い出したようにシャドウが現れると言う場所は想像以上に皆の精神と体力を削り取っていたらしい。
 何せ湧き上がる霧と目印など一つもない状況では自分たちがどこへ向かっているのかさえ定かにならない。
 進んでいるのか戻っているのか、一体自分たちがどこへ進んでいるのか。
 シャドウに混じってテレビが転がっていることがあり、それが訴えかけてくるサイトの悲痛な叫びもまた彼女らの心を抉る。
 その荒野をずっと走り続けて、しかしルイズ達は結局何も掴めなかった。
 ずっとずっと続く荒野と霧がルイズ達の行く手を阻み、結局ルイズ達は消耗に次ぐ消耗を繰り返しへとへとになって現実へ戻ることしか出来なくなってしまったのだ。
 そしてこうして戻ってきた。
 サイトを救うことすら出来ずむざむざと戻ってきてしまった。
 その事にルイズは唇を噛み締める。
「焦ることなどないさ、本人があちら側にいないのならもう一人の自分に殺される心配はないんだからね」
 薔薇を振るいギーシュが言った、さすが薔薇を自称するだけあって女性の機微には敏感と言ったところ。
「そうね何度だって行きましょうよ」
「キュルケ……」
 そう言ってからからと笑うキュルケにルイズはきゅっと唇と結んだ。
 不覚にもほろりと来てしまったのだ、けれどこんな情けない姿をキュルケに見せられる筈がない。
「な、何よ、お礼なんて言わないんだからねっ!」
「結構よ、ちょうど腕を磨くのに最適だし、楽しいから同行してるだけだもの」
 そしてキュルケはあえてその豊満な胸を強調するかのように突き出しながら。
「だから今度は足を引っ張らないでよね?」
 キュルケの言葉にルイズはわなわなと唇を慄かせ、震える声でこう言った。
「だ、だだ誰が足手まといですって!」
「あーら、先を急ぎすぎて三回もシャドウから奇襲を食らったのは何処のどなただったかしら?」
「それとこれとは関係ないでしょう!」
 そしていつも通りの口論が始める、もっとも食って掛かるのはルイズばかりでキュルケは楽しそうに売り言葉に買い言葉を返しているだけなのだけれど。
 そんな二人の様子を見ながらタバサは薄く笑っている。
 騒々しいのも悪くないなんて、今まで思わなかった。
 ただ母を治すための人形でいいとずっと思っていた。
 そんな堅く凝り固まった自分の心の壁に風穴を開けてくれた友人たちの姿を見て、タバサは少しだけ頬を緩ませる。
 そしてそんな傍観者の立場に居たからこそ気づいた。
712名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 23:13:48 ID:3I3HI1zB
キングレオktkr!支援
713Persona 0:2008/09/09(火) 23:14:36 ID:D6UHzsGz
「クマ……?」
 いつもなら誰よりも騒々しいメンバーの一人が、先ほどから一度も声を発していないと言うことに。
 クマは窓から空を見ていた。
 まるで絵で描いたような眼を虚ろに濁らせ、不思議と熱の帯びた視線を空へと送っていた。
 窓の外には霧、すべてを覆い隠す白い闇の向こう側には霧に紛れて赤と蒼の月の光が地上へ向かって降り注いでいる。
「どうしたの? クマ」
 その視線を追って皆は窓の外を見た、霧の向こう空に浮かぶ巨大な軍用とその舳先に燈る禍々しい白さを湛えた巨大な炎。
「――!?」
「なによあれ、なんでこんなところにあんな軍艦が!?」
 皆が皆窓へと駆け寄り部屋から身を乗り出す、何が起こったのかと神経を尖らせ霧の向こうを見通そうとする。
 固唾を飲んで見守るなか、船に燈る明かりが真っ逆さまに地面へと向かって落ちて行く。
 それはまるで船が炎の弾丸を地面に向けて撃ち放ったようで、幻想的でありながらどこか恐怖を誘う情景だった。
 地面に落ちた白い炎は一気に燃え上がった。
 決められた線の上を走るかの如く整然と燃え上がる炎の壁、それらは学園を囲む炎の牢獄となった。
 おそらく予め地上で待機していたメンバーが土を油に“錬金”していたのだろう、船の上で炎を燃え上がらせていたのはただの宣戦布告と言う訳ではなく学院の者たちの眼を巨大な軍艦に引きつけておくことが目的だったのだ。
「はぁーはははは、さぁパーティの始まりだ、燃えろ燃えろぉぉぉ」
 霧と闇の奥から響いてくる笑い声、それはまるで獅子の吠え声の如く高く高く紅蓮に焼ける空へと響いて行く。
 焔に照らされ浮かび上がるのは真白き仮面、身に纏った黒いマントをはためかせ炎の海のなかを踊るその姿はまるで異なる世界の再現だ。
 それを見て這い寄る混沌は笑った、弱りきった仮初の体に月を背負い、にたにたと厭らしい笑顔で笑った。
 ほとんど手を出していないのに繰り返される時がおかしくて仕方がないのだ。
 故にただ笑う、月光に透ける消えかけた身体で笑い続ける。
 一人の教師の苦悩と、一人の少年の絶望と、一人の少女の悪あがきを。
 ただ嘲笑い続けている。



714名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 23:15:01 ID:3I3HI1zB
支援
715名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 23:15:44 ID:zMUzZeVE
支援
716Persona 0:2008/09/09(火) 23:15:45 ID:D6UHzsGz
「焼けろぉぉぉ焼けてしまえええええ!」
 杖から噴き出した炎が肉を焼く。
 真っ先に犠牲になったのは平民の衛士たちだった。
 何が起こっているのかも分からず、いきなり舞い上がった炎に驚き右往左往している間に羽根の生えた子鬼の姿のガーゴイルにその胸を貫かれたのだ。
 メンヌヴィルはその死体を踏みしだきながら、あちらこちらへと火を放って行く。
「出て来い炎蛇ぁ!貴様が居るのは分かっているんだ」
 そう言って蹴り飛ばした足元の死体が動いた、いやそれはもともと死体ではなかった。
「ひぃぃぃ、熱いぃぃぃ」
「もうまだ息があるとは、存外にしぶとい――貴様、ここの生徒だな?」
 もはや制服はおろか美しかったブロンドの髪も白い肌も焼け焦げてはいるが、この物体はどうやら元は学院の女生徒であるらしい。
 メンヌヴィルは熱でちりちりに焼け焦げたその頭を大蛇の革で出来たグローブ越しに左手で掴むと、そのまま力任せに吊りあげた。
「あ゛、あぁあ……」
「早くしないと貴様の生徒が消し炭になるぞ」
 そこまで言ってからメンヌヴィルは馬鹿なことを言ったと気がついた。
「ああ、だがあの“炎蛇”が顔も分からない小娘を助ける道理などないな」
 メンヌヴィルの知るコルベール隊長はまさに蛇のような人間だ、任務の為なら女の子供とて眉ひとつ動かさず殺し尽くせる恐ろしい炎の使い手なのだ。
 出てくる筈などない、そう気づいてもメンヌヴィルの貌から笑みが消えることはなかった。
「ならば貴様は用無しだな」
 そう言ってメンヌヴィルは女生徒の口の中に杖の先端を押し込んだ、ほんの数時間前の可憐な姿を想像させずにはいられない小さな唇が限界まで押し広げられ、巨大すぎる異物を無理やりに迎えさせられる。
「さぁ今度こそ骨の髄まで燃やしつくしてやろう!」
 杖の先に光が灯る、やがてその光は膨大な熱を持ち瞬く間に一人の哀れな犠牲者を痕跡すら残さず消し去るだろう。
 だがそうはならなかった、視界がまったく利かない夜と霧の闇のなかメンヌヴィルが求め続けた一人の男を認めたからだ。
「おお、この温度は、この温度はぁぁぁ! やっと、やっと見つけたぞ隊長殿!炎蛇のコルベール!」
 メンヌヴィルは左手の少女を放り投げると、空へと向かって杖を構えそこに唱えていた魔法の炎を発現させる。
「まずは挨拶だ! この程度で死んでくれるなよ隊長殿!」
 ほとぼしる紅き炎、竜巻となった炎は現われたコルベールを飲み込んだだけではなくヴェストリ広場の花壇や樹木に引火し燃え上がる。
 普通の人間ならば五回は即死させられるその一撃には、だが手ごたえはない。
 そのことにぞくぞくとメンヌヴィルは体を震わせる。
「私の生徒に……」
 炎の中から現れた禿頭の教師は普段の温和な表情からは到底信じられない冷徹で揺らぎのない瞳をしていた。
 右手に木で作られた杖を抱え、左手にはいつの間にか先ほどまでメンヌヴィルに拘束されていた女生徒を抱きかかえている。
「手を出すな!」
717名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 23:16:05 ID:3I3HI1zB
支援
718Persona 0:2008/09/09(火) 23:17:01 ID:D6UHzsGz
 炎を切り裂いて炎が猛る、その蒼い炎はまるでコルベールの今の内面を反映するかのように猛々しくもまるで乱れがない。
「ふははは、熱い熱いぃぃ!」
 コルベールの炎がその左手を捉え一瞬で手首から先を一瞬で焼け爛れさせる。
 だがそれでもメンヌヴィルは笑っていた、嬉しそうに嬉しそうに笑っていた。
「嬉しいぞ隊長殿!この非情さ!冷酷さ!腕は鈍ってはいないらしいな!」
 皮膚がグズグズになった腕を邪魔とばかりにメンヌヴィルは焼き切った、そのまま燃え盛る杖をコルベールへと向ける。
「そうでなくては焼き出がない!」
 炎はより勢いを増し、やがて七つの頭を巨大な大蛇となった。
 メンヌヴィルが放ったのたうち回り周囲を焦がす炎の大蛇は狂ったように暴れまわり、コルベールの体を捉えた。
「あ゛ぁぁぁぁあああああ!?」
 いやそれはコルベールではなかった、犠牲になったのはコルベールが腕に抱えていた一人の女生徒だったのだから。
「メンヌヴィル!?貴様ァァァァ!」
「さぁ邪魔な荷物を軽くしてやったぞ、向かって来い隊長殿! 炎の蛇の力を俺に見せてくれ! そしてせいぜい悶え苦しんでこの目の恨みを晴らさせてくれ!」
 一つの頭を失ったとは言え炎の大蛇は未だ健在、その猛攻を掻い潜りながらコルベールは未だ燻ぶり続ける女生徒の遺体を抱きしめた。
「すまない、私のせいだ……私の……」
 次に顔を上げたコルベールの眼は、炎蛇と呼ばれた頃よりなお一層酷薄な目をしていた。
 その眼は蛇と言うよりも、殺意と言う形を結晶させた人形の瞳じみている。
「いいぞ隊長殿、温度が変わった!さぁ俺に焼ける匂いを嗅がせてくれぇ!」
 狂喜に舞い踊る炎の大蛇、コルベールに食らいつこうとしたその鼻先を蒼い炎が削り飛ばした。
「なにっ!?」
 あまりにも簡単に渾身の力を込めた炎が吹き消されたことが信じられず、メンヌヴィルは再び炎をけしかける。
 結果は同じだ、今度も無造作に炎は炎によってかき消され、それどころかメンヌヴィルはコルベールの居場所すら見失ってしまった。
「くそっ、どこだ! なにをした隊長殿!?」
 メンヌヴィルはその光を失った眼を見開いた。
 返事は返ってこない、だが突然後ろから巨大な炎の塊が飛んできた。
「そこかっ!」
 炎の飛んできた方向に向かってメンヌヴィルは火球を放った、確かな手ごたえ。
 笑みを浮かべようとしたメンヌヴィルに向かって、回避した筈の炎の塊が口を開いた。
「詰めの甘さは相変わらずだな」
 メンヌヴィルが視力を失っていると気づいたコルベールは、自らの体に火を点けることでメンヌヴィルの索敵から逃れたのだ。
 そのことに気がついたがもう遅い、メンヌヴィルが鉄杖を振りかぶろうとしたその時にはもうコルベールの杖が彼の胸を捉えていた。
「<爆炎>!」
 錬金され、気化した油が周囲の酸素と結び付き、すべて食らいつくして巨大な炎と衝撃波を生み出した。
 コルベールが炎の向こう側に最後に見たもの、それは炎に狂った一人の男では彼が愛した大切な教え子たち。
 幻覚だと思っても、炎の蛇にはもったいないほど幸福な最後だ。
 そう思ってコルベールは目を閉じた。
 だが、運命はまだ彼に楽になることを許していないようだ。
 唇に感じる濡れた感触、喉に何かが流しこまれる。
 低く唸る詠唱は<治癒>だろうか?
 体中の痛みがゆっくりと引いて行き、暗く沈んでいきそうになる意識が力ずくで引っ張り上げられるのを感じる。
 誰かが自分を助けてくれている、こんな生きる価値のない人殺しの自分を。
 その事が嬉しく、コルベールは最後の力を振り絞って瞳を開いた。

 緩くウェーブのかかった輝くような金髪と、中性的な顔、恥じらうように閉じた瞳はふるふると震えている。
 ギーシュ・ド・グラモンがそのまなじりに涙を浮かべ、男泣きにファーストキッスを捧げていた。
719名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 23:17:33 ID:3I3HI1zB
支援
720名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 23:18:24 ID:3I3HI1zB
ギーシュ……!w 支援
721名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 23:22:27 ID:8fCZ97lP
ふぅ…
722Persona 0:2008/09/09(火) 23:22:31 ID:D6UHzsGz
以上です、次回遂に来るスヴェルの月夜!
明らかになる巨大なシャドウの素性と、そして無能王の渇望!
贖罪の迎え火が燻ぶる中、今再び奴が立ち上がる!

ペルソナ0第十五話、近日公開(予定)!
活目――しなくてもいいので、よければ待っててくださいませ。
723名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 23:24:27 ID:2bT/ZU+Y
おつです!
724名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 23:27:31 ID:LKpSzgwN
アッーです
725名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 23:29:09 ID:3I3HI1zB
ギーシュの純ケツ……!
金髪の女子生徒に黙祷しつつGJでありもうした!
726名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 23:47:55 ID:sGSBUYWi
ペルソナの人、乙です。

そして、黄金の人
>「デブは一食抜いただけで餓死するんだ」
だめえぇーー!!
マリコルヌが吸血鬼の戦闘団で世界を燃やし尽くしちゃうーーー!!
727名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 23:50:43 ID:eDKHgVYQ
少佐かよw
728名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/09(火) 23:52:37 ID:d1ge2DTe
黄金の方…乙です。そして、5話一気に読みました。
全編通して、アイオリアの男らしさ炸裂で良い感じでした…でも、原作でのサイト争奪戦よろしく、アイオリア争奪戦になった場合…
エレオノールやカトレア
も参戦可能な年齢なのが個人的に気になる…<これがカノンとかサガだと…なまじワルドと近い年齢なのに、顔が更に良い男ともっととんでもない事に…

一応“この世界の魔法が使えない”点を除くと…公爵家の婿として申し分無い人格なんだが…

他の黄金聖闘士が召喚された場合
アフロディーテだと
「ゼロのルイズが美女を召喚しやがった!」
アフロディーテが男と判明した後の女子の反応が楽しみ…それともルイズ以外に男と判明させるのを遅らせて…ギーシュとの決闘切欠で
ナンパするギーシュがボコボコにされる
とかも…
729名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 00:22:12 ID:fo+NNmYH
>>728
アフロディーテだと契約した次の日にはルイズが冷たくなってるような気がしないでもないような・・・
730名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 00:23:26 ID:wAQYkwYX
>>729
毒薔薇絡みですかね?
731名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 00:24:39 ID:fo+NNmYH
>>730
ですね。
732名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 00:28:46 ID:I3eaOKdl
アルバフィカならキスした瞬間昇天だぜ
733名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 00:37:33 ID:Kll0Qyue
だからそもそも近付いただけでも危ないと
コスモを燃やせるならばまた別だろうが
734名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 00:39:32 ID:qgsqGpU0
意外とデスマスクは当たりなんだよな。黄金の中では。
タバサは涙目だが。

一番ハズレは……間違いなくシャカ。
735名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 00:42:46 ID:HSYZu4aQ
冥王軍の微妙なやつだったりしたらルイズ泣くな……
736名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 00:46:59 ID:gE5riaAy
かなりのスパルタだけど水瓶も当たりじゃない?
生徒のできが悪いと殺されかねないけどw
737名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 00:47:38 ID:I3eaOKdl
名乗ることすらできなかったトロルのイワン
738名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 00:49:40 ID:YsZkoFcw
アルデバランは冥王神話のでも比較的あたりだから困る。
ただ性格的にはかなり良いけれど、ルイズに小言ばっかり言ってるような気がしてならん。

かませ牛呼ばわりされてても基本的に光速反応だからメチャクチャ強いんだけれど。
739名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 00:52:07 ID:JAvhyBBw
地奇星フログのゼーロス以上の外れは居ないと思う
740名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 00:54:36 ID:8rPiKOoe
これまでの話ではぶりぶりの使い魔が一番好き。やっぱ、ぶりぶりざえもんは良いキャラだわ!
741名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 00:55:32 ID:ZIG07JBK
おまえら、セイヤネタで盛り上がるのは結構だが、少しはムゥさんとか老師とか蠍とかのことも話題にしてやれよ。
あとシェラな、いや、シュラだっけ?
742名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 00:56:40 ID:+AprrRp6
>>738
基本的に最近の作品のキャラほど、戦闘力的には弱いからなぁ。
聖闘士の時点で、ゼロ魔の誰よりも強いだろうしw
743名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 00:56:53 ID:t0l7txL0
>>その閃光があの平民の右腕から出ていた事だけ

このアイオリアは何らかの力によって弱体化しているのかな
聖闘士の拳は常人の目に映らないはずだから
ゼロ魔とのパワーバランスもしっかり考えてるんですね
先の展開でどう明かされるか楽しみです
744名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 00:57:19 ID:U1UMliVJ
ブロンズでも音速だしね
745名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 00:58:22 ID:xg6K+oZq
>>734
聖闘士星矢直撃世代じゃなかったけど、だからこそ物語全体を俯瞰した上での仲間内でのシャカの人気は酷かった。
ある友達なんか「何が神に最も近いだ? むしろ便所紙に最も近いウンコだろwww」とか酷評しててワロスw
746名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 01:00:22 ID:Kll0Qyue
>>738
いやまず聖闘士な時点で強さ的には大当たりなんだぜ?
性格があまりにもアレすぎたり性質上普通の人間なら近付いただけでも危なかったりとちょっと命に関わる問題点が二〜三あるだけで
>>741
山羊さんは先代のほうが楽しそうだ
鍛えに鍛えてついにアルビオン真っ二つにするエルシドとか
747名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 01:03:47 ID:Huyw7Sz/
聖闘士☆おにいさん
748名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 01:04:07 ID:gE5riaAy
ところで虚无(ヤクい)使い魔2話を投稿よろしいか?
もっと遅くなると思ったけど書ける時間があったので…

よろしいならば10分ごろから投下させていただく
749名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 01:11:43 ID:CIrvRv3t
瞬がベストじゃないか?
性格は穏やかでワガママもガマンしそう。ネビュラチェーンで防御完璧平和解決。
いざとなったら本人激強、それでもだめなら兄貴がふってくる。
750虚无(ヤクい)使い魔 1/3:2008/09/10(水) 01:11:53 ID:gE5riaAy
「だから帰る方法が見つかれば帰りたいなーと…」
学園に戻るとルイズはまず八雲の服を替えさせた。
奉公に来ている平民の服を借り、体を洗わせ、ようやく少しは見られる格好になると自分の部屋へ入れてやったのだが..
あろうことかその世話のかかった使い魔が開口一番に言った一言が「方法が見つかれば故郷へ帰る」だったのだ。
   
「ちょっとアンタかってすぎるわよ! ただでさえハズレをひいたのに『帰り方が分かれば帰る』とか! 使い魔はそんなひょいひょい換えられるものじゃないのよ」
「それは分かってるつもりだけど…ホラ!あの頭のハゲた先生も俺を故郷へ帰すことに協力してくれるって言ってくれてたしサ。」
「私だって使い魔を換えられるのなら、今すぐにでもアンタをクビにしたいわよ! だけど使い魔は一生モノなの! アンタが帰ったら私は一生使い魔も持たない惨めなメイジだわ」
「それが問題でさ…実は俺、既に別のご主人さまがいるんだ」
「えっ? ちょっとそれってどういうことよ?」
予想外の言葉にルイズは耳を傾ける。
    
「つまり、元いた場所でも別の人の使い魔みたいなことやっててね、だからどうしても彼女のもとに帰りたいんだよ。」
別の人間の使い魔を呼び出す…ルイズはそんな話を聞いたことはなかったけれど彼の額には何か『印』が刻まれているのだ.. あれが別の主人が刻んだルーンなのだろうか? ルイズは目の前の男の話を全面的に否定することができなかった。
「何それ?そんな事がありえるなんて …それって私がアナタを主人のもとから無理やり連れてきちゃったってこと?」
そう言ってルイズは急に不安に駆られた。 メイジにとって使い魔がどれだけ大切かをルイズは分かっていたからだ。
751虚无(ヤク)い使い魔 2/3:2008/09/10(水) 01:13:17 ID:gE5riaAy
    
「いや、そういう訳じゃない。」
八雲はルイズの表情が曇ったのに気付き、余計な罪悪感を抱かせまいとルイズの疑問を否定する。
「話せば長くなっちゃうけど、ご主人さまやダチんこを守るためにサンハーラの光ってのに(粉々になって)飛びこんでさ…光の中を彷徨い続けていたのを君に助けられたんだよ」
「よ、よく分かんないけど、アナタのご主人に迷惑がかかっていないなら良かったわ。(ところでダチんこって何?どこの方言よ?)」
「迷惑どころか助かったよ!だから君には恩がある。 帰るまでの間だけど俺にできることなら何でも協力するよ」
   
「そう…でも私使い魔を解約する方法なんてわからないわ。 使い魔を変えるにはその使い魔が死ぬしかないって聞いてるし」
「なーんだ、そういうことなら帰る時に死ねば(ry」
「な...ななな..何言ってるのよ!!? いくら私だからってそんなに鬼じゃないわ! ちゃんと契約を破棄する方法を探すから!大体あんたせっかく帰ったのに死ぬとかバカじゃないの?!」
「いやぁ..アハハ… まぁ今んトコ帰る手掛かりさえ無い状態だからね、どっちにしろ当分先の事だ。」
   
更にルイズの安心させる為に八雲は続ける。
「俺が帰る時はご主人さまに君に仕える俺の替わりの使い魔を頼んでみるよ。 凄腕の術師でオッソロシイ魔獣をわんさか呼び出して飼いならす奴だからさ」
「(術師?メイジのことかしら?) 使い魔は渡されたものを選ぶわけにはいかないのよ。 召喚者の呼び声に応えたものを使い魔とするの。」
「そうか..でも凄んゴイ使い魔を呼び出す方法とか聞いてみるよ」
「ありがと..期待しないで待ってるわ。 けどそんな凄いメイジがアンタみたいなのを使い魔にするの…?」
ルイズが疑うような眼差しでじー…っと見つめている…
「ま、まぁ何かの間違いでそういうこともあるさ!」
752名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 01:13:33 ID:IlDxVrbM
ほぼ最強のメイジキラー无支援
753名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 01:14:17 ID:GNSG5d+3
【アフラトキシン】 は地上最強の天然発癌物質であり、主に、肝細胞癌を引き起こす原因物質として知られている。
ラットを使用した実験では、15ppb(10億分の15)を与えれば「100%」肝臓ガンを生じるのである。
サリン      100mg  
青酸カリ     4.4mg
そして・・・       アフラトキシン 0.0006mg 
人生の中で食べた食品の中に一粒でもまざっていたらアウトってレベル。調理用の酒に入ってたりいろいろ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
調理では分解せず食品中に残る。油で揚げても駄目。
肝臓癌は最近の20年間で死亡者数が異常増加しています。
http://ganjoho.ncc.go.jp/resources/graph_database/images/OSV1015_08_1958-2005.jpg
肝臓癌は末期になってからしか見つかりにくく、吐血して苦しんで死ぬ。治せません。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
久留米大病院肝がんセンター長「統計上、西日本地区で多いのですが、その理由は不明です。」
                    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
http://qnet.nishinippon.co.jp/medical/doctor/ask/post_293.shtml
→ハイ、これで理由が判明したわけです。
http://ganjoho.ncc.go.jp/resources/graph_database/images/OSV1098_08_2005.jpg
http://ganjoho.ncc.go.jp/resources/graph_database/images/OSV1099_08_2005.jpg
福岡、大阪など、流出地域は特にひどいもんです。流出元の福岡県が肝臓癌第一位という長年の謎がようやく解明されました。

遅効毒性というもので、すぐには死なない猛毒のこと。
即死しないだけで何年も後に確実に肝臓癌になり死ぬ。100%。
たくさん食べても死ぬのはほんのわずかっていう調査はでたらめ。
「1ng/体重1kg/一日のアフラトキシンB1を一生涯食べ続けた場合のリスク
健常人10 万人に0.01人 B型、C型肝炎キャリアー10 万人に0.3人」
という記述は、「一年あたりの」発生率です。一生の間のリスクではありません。
そして重要なのはこの毒物は何年も後で肝臓癌に至らしめるということです。1年ではほとんどでません。
754虚无(ヤク)い使い魔 3/3:2008/09/10(水) 01:14:54 ID:gE5riaAy
   
話が一段落してルイズも少し持ち直したようだった。 
平民を使い魔にしてしまったことなど前代未聞ではあったが、彼の話によると自分だけというわけではないし、もしかしたらただの平民じゃないのかも..とも淡い期待を抱けた。
期待はできないけれど彼を全面的に信じるならば、彼の替わりに大物の使い魔を手に入れられるかも知れないわけだし…
   
「ところで君の使い魔として俺は何をすればいいのかな? 多少の予想はつくけれど」
重要な話を切り出した八雲の質問にルイズが答える。
「まず使い魔は主人の目となり耳となること。 本当なら感覚の共有ができてるはずなんだけど…」
「できてない…よね」
「残念ながらそうみたいね..次に秘薬の原料となる薬草なんかを集めてくるんだけど…」
「俺ここの草木とか分かんないしなぁ」
「ぐっ..じゃあ最後に一番重要なこと! 使い魔はご主人さまの剣となり盾となって敵から守るの…けどアンタ見るからに弱そうだしねぇ」
「何を失礼なっ! そういうのなら俺の得意分野だぜ、戦いになればドラゴンの王様(龍皇)だって…運が良ければ…いや多分勝てないかもしれないけど…」
「当たり前じゃない! まったくアンタ全然使えないじゃないの!」
   
どなった後ルイズはまた不安になり呟いた
「…一番いらない使い魔としてアンタを置いてかれそうで不安だわ…」
「そ、そんなことは無い!断じて無い! …..と思ぅョ...」
はぁ…..そんなにうまい話あるわけ無かったわよね…
ルイズは再び落胆した。
755虚无(ヤク)い使い魔 3/3:2008/09/10(水) 01:16:11 ID:gE5riaAy
今回分終了です
次回は土日っぽいです
756名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 01:17:19 ID:5csBVFYA
八雲は一話で一回死にそうだ(その度に契約解除ww)支援
757名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 01:19:32 ID:5csBVFYA
乙でした
无の活躍が楽しみです
学校に障らない程度に頑張ってください
758名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 01:20:23 ID:KWK6UXoP
虚无(ヤク)い使い魔グッジョブ!!
759名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 01:20:36 ID:ibDTho5j
乙です。
口では言い表せない郷愁的な感覚に襲われています。
760名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 01:21:07 ID:oI2JaLLA
gj
初期三只眼と初期ルイズだと
どっちの方が僕の扱いがマシだろうね
761名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 01:24:16 ID:D1dhahMs
そろそろVPのとFFTのやつの続きが読みたいけどもう無理かなぁ
762名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 01:27:37 ID:gE5riaAy
つたない文章ですが読んでいただいてありがとうございます

>>760
入れたかったけど結局入れる場所を見失った没ネタです

目の前の少女をうまくやっていく自信がついたことが嬉しかった。
実のところその理由は(これは本人自身気付いていないことだったが)、
高飛車な女主人からの奴隷扱いに慣れてしまっていたということが大きかったのだが…
763名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 01:39:57 ID:jY3Hed/V
カトレアやエレオノールとフラグ立てた使い魔って今までいたっけ?
そもそも関わることさえ少ないし
764名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 01:42:02 ID:oI2JaLLA
>>763
カトレア・サガフロのゲンさん、
エレオノール・封仙の静嵐刀ぐらいがぱっと思い出せる範囲では
765名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 01:46:17 ID:e7I+EYuK
>>760
なんとなく想像した。

シエスタ「サイトさんのこと、どう思ってるんですか?」
ルイズ 「奴隷だね」

うん。初期三只眼の方が酷い。
766名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 01:48:05 ID:WyHWzHZQ
土爪と光牙は使い勝手がよかったな〜
767名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 01:48:41 ID:EZwiMUG8
まとめに烈火が召喚されるの無いんだが……

最初から読みたい俺涙目orz
768名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 01:54:13 ID:DhuG28PI
八雲の人乙
八雲はなにげにベナレスとガチで闘えるほど強いがどうなるんだろうな
獣魔の契約解除されてたりしたら一般人より強いぐらいだからわからんが
769名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 01:59:45 ID:vCsjfIk9
忘れてたが光牙や土爪の他に
何気に治療系のタオシーとか乗れて飛べて煙幕まで出来るアンユイとか
使い勝手のいい獣魔使えたよな
あとツォーリン
770名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 02:10:46 ID:EZwiMUG8
クーヨンが何か好きだったりするよ
ギーシュ戦で一回胸貫かれて死んだりすんのかな?
771名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 02:20:48 ID:syBOm5Kf
聖闘士世代じゃないが
聖闘士は皆こんな紳士で強いの?
772名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 02:23:19 ID:N6DM8wJQ
>>763
使い魔ではないが、悟飯といい雰囲気

あれ再開しないかなぁ
773名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 02:23:41 ID:ibDTho5j
コネリーのマウスに聞けば色々分かるだろうに……
クーヨンが……
774名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 02:27:32 ID:hmobuJ0F
>>771
そうじゃないとなれないから。
なっちゃった場合でも聖衣に拒否されたりするから。

一応神の使いで、悪を倒す正義の味方だし。
775名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 02:55:24 ID:AXUpLIo5
>>768
八雲は素手でも鬼強いぞー。
ムエタイチャンプに凹されてた頃ですら、両手縛った状態で棒持った無職中年を軽くあしらうし、
最終八雲に到っては獣魔抜きでもベナレス除いた最強ランクの妖怪(九頭龍将クラス)と良い勝負できるレベルだ。
776名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 02:55:54 ID:OH6hgtSc
リタガンのイワタマン召喚(既出)を思いついたが文字にするのは流石に無理だった
777名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 03:17:45 ID:m6lm0t29
聖闘士でクロスに拒否されたのって、デスマスクだけ?
何だかんだでサガは着てた様な・・・・(記憶違い?)
778名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 03:20:17 ID:VgaV3X7F
人格者or人格破綻者 の、どちらかでないとなれません。正味の話、蟹と魚は最後まで
いいとこなしだった記憶しか無いんだけど、例の冥界の壁ぶっ壊す時になし崩しで
ありがとう! \ジャーンッ!!/ 黄金の戦士たちっ!!――てな感じの
全員集合(イメージ)にちゃっかり並んでた気がするんだけど……改心したっけ?
779名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 03:24:27 ID:7UzBLaqT
マニゴルドとアルバフィカに入れ替ってたりして
780名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 03:30:50 ID:N6DM8wJQ
かっこいいデスマスクが見たいならエピGを読むんだ!

岡田芽武の漫画に耐性がないとキツいがな!!
781名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 03:34:21 ID:JAvhyBBw
エピG読むと蟹様も魚もカッコいいから困る
魚は原作でも最後まで教皇派として固い信念を持って戦って死んだ
ただ、相手が瞬だったから 瞬にかよ(笑)されてるのと
星矢の「あれで男かよ・・・」と薔薇が痛かった

あと、冥王編は一応
未来永劫逆族の誹りを受ける汚れ役にあえてなって
アテナの為に蘇った という設定がある
782名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 03:56:55 ID:cP4o02x7
DOD&Mの47まだかなぁ
読みたいです><
783名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 04:06:49 ID:I3eaOKdl
他の黄金闘士が手を抜いて戦うなか本気で戦って負けたのがデスマスク
784名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 04:17:26 ID:tGQPxMlD
聖闘士の中にも格差社会の波が・・・

>>777
善の心も裏にあったから聖衣は拒否しなかった様です
785名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 04:18:20 ID:N6DM8wJQ
手を抜いたのはアルデバランだけだぞ


ところで、一輝とパンドラとのやり取りを見て思ったんだが、一輝はルイズに同情したら途端に優しくなったりするのだろうか?
786名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 06:59:24 ID:PVffEH2x
セブンフォートレスの名物装備、カニアーマーを召喚するルイズ。

ゴーレムに、ワルドに。
七万の軍隊を前に、命を削り「蟹光線(イブセマスジー)!!」と叫ぶ姿…

すまん、忘れてくれ
787名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 08:12:58 ID:/W5tRrtW
>>786
素直にキタロー召喚しようぜw
788名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 08:17:16 ID:FtGgcKNC
足洗邸から…誰を呼んでもチート確定かw
789名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 08:23:01 ID:tGQPxMlD
>>786
最近のカニアーマーは生産された世界で性能変わるよ。
790名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 08:36:35 ID:3q9HyX42
いっそのこと、ダ星矢から呼ぼうぜ。
791名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 09:07:38 ID:86giHUAz
>足洗い
以前にガルガンチュアモードでガシャドクロを考えたが……ダイダラがホツマの国からいなくなったらダメじゃん、と気づいたw
792名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 09:37:10 ID:cvwxzVy+
蟹光線よりは寧ろ鋼鉄の方向からHGLを召喚。
自分の体をどんどんスペックアップしていって一人で戦うルイズ
vs7万では重力砲発狂モード
793名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 09:37:43 ID:sZ+3N0i5
ダ星矢だと扱いは3次になんのかね?
794名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 09:37:53 ID:Ez4S8aHH
虚无(ヤク)い使い魔
大好きなキャラなのでぜひ頑張って欲しい。
初期のベナレスみたいに、獣魔を使うたびに大きく消耗するなら意外とバランスがいいかも。

>>788
マサライならそうでもないのでは?
795名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 09:52:16 ID:f2BCu4nu
あれ?
突然ですが女帝さんまとめが十五話まででここに十七話?
数字間違えた?
796名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 10:17:29 ID:FtGgcKNC
>>794

マサライか…あいつ人喰うからな…この上ガンダ補正までかかるとギーシュとおマチさん終了のお知らせだしw
797名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 11:08:09 ID:f2BCu4nu
人食いといえば!セントリーに噛まれた後のハルクとかウルヴィとか
シルバーサーファー食った後のアイアンマンなんかもいいでよ
798名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 11:14:44 ID:6nIExweB
>>797
ギャラクタス喰ったのは誰だっけ?
799名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 11:15:36 ID:NqRBjiwe
>>796
秘宝扱いで宝物庫に居てフーケが喰われるとかな
800名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 11:29:57 ID:f2BCu4nu
>>798
ギャラクタス食ったのはハルクとジャイアントマンとウルヴィとアイアンマン
あとスパイディにもう一人いたけど名前知らん
グリーンゴブリンがジャイアントマンに丸かじりされたりジャガーノートがウルヴィとタイマンで負けたりしたのはショックだったなぁ

後にグラディエーターとサノス、ファイアロードもゾンビとなって宇宙一周食べ歩きツアーに参加します
801名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 11:31:54 ID:U6bpmZ4d
ジャンガとバレッタて気ぃ会いそうじゃね?ビジネスライク的な意味で。
802名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 11:42:14 ID:f2BCu4nu
>>800
あの連中がタチ悪いのはゾンビ(というか食人鬼)になっても怪力や魔法、超スピードといった
超能力や超兵器を作る知性、神をも欺く知恵を維持したまま(再生能力が無くなってる)
って点だよね
803名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 11:46:33 ID:SO0T1uHG
変身ヒーロー物はどうなのだろうか。改造人間やアイテム系だとメンテナンスの問題があるし、ウルトラマンだと巨大化がデフォ(小型化できるのもいるけど)……
ロックマンZXまたはZXAから、主人公とライブメタルの召喚はどうだろう? 変身アイテム自体が生きているから、その辺の問題はクリアしてる。
……ただ、それだとシエスタの祖父がドクターワイリーにほぼ確定なんだよなあ。
804名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 11:48:31 ID:rif+S279
気になるならプロット組んで書いてみれば良いじゃないか、実際やってみなきゃわからんだろ
805名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 11:49:15 ID:I3eaOKdl
キャプテンアメリカってどうかな
初代は死んじゃったから喚ぶのに差し支えはないけどただ愛国心が
806名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 11:57:04 ID:EAMTTXwT
>805
ルーンの洗脳効果で『キャプテントリステイン』に?
807名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 11:57:22 ID:f2BCu4nu
実際アメコミからならアイアンマンが便利
先日異星人のテクノロジー投入した結果自己再生による自動修理、補給能力手に入れたし
改良したレガジーウィルス感染させた結果脳波コントロール出来るようになったから
何時でも何処でも「召喚」出来る上複数のアーマーによるオールレンジ攻撃も出来るようになった

問題はトニーの心の弱さだな
特にキャップが死んだ以降のヘタり具合が酷過ぎる
808名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 11:59:59 ID:I3eaOKdl
>>806
星条旗コスチュームからどんなデザインになるんだよそれ
809名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 12:00:17 ID:6nIExweB
トニーはすぐ酒に逃げるからなぁ…。
戦闘力とか技術力とか総合するとアメコミヒーローの中でもかなり上位に食い込むのに
810名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 12:13:09 ID:EAMTTXwT
キャプテントリステイン――愛国心ではなくルイズに対する忠誠になるのだから、痛車みたいにルイズの写真がプリントされているとか?
811名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 12:24:33 ID:psHqsWHl
例のAAかよw
812名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 12:36:03 ID:4Q/i0lcg
憑き魔マダァー?
813名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 12:38:37 ID:FtGgcKNC
>>799

ギーシュ戦でギーシュを喰おうとした。

悪人以外食べるなと教える。

フーケ戦「フーケ後ろ後ろー!」(パックンチョ)とかもあるなw
814名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 12:49:17 ID:/V5vj30r
おマチさんってかわいそうなお人なのよ(´・ω・`)
815名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 13:01:34 ID:f2BCu4nu
あ、「人食い」ならワポルが居るな
816名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 13:06:34 ID:6nIExweB
>>810
その言葉で「オォォール、ハァァーイル、ルイィーーズゥゥゥッ!」と
若本声で絶叫するキャプテンアメリカが思い浮かんでしまったじゃないか!
817名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 13:16:52 ID:Djcnpuu/
まぁフーケは殺人未遂だしねぇ
818名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 13:18:48 ID:fMXIVG5y
人食いなら「アシュラ」とか見たいな
今から考えたらよく少年誌で掲載したもんだ
819名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 13:38:38 ID:qgsqGpU0
>>777
「あの」時点で聖衣に拒否されるってのが意味深だよな。外道云々ならとっくに見放されている方が自然な気がする。
案外、あれは演技で自分から脱衣(クロスアウト)したのかも。

……と綺麗なデスマスク派の俺が言ってみる。
実際、外道行為を知ってもなお絶対の信頼を寄せてくれる弟子がいるし。
師匠としての格は黄金でも一番だろうな。
820名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 13:40:25 ID:Kll0Qyue
人喰いで変身して戦う奴らということで喰奴の方々を召喚
トライブ・エンブリオン丸ごと。
食料事情は頑張ってある程度我慢してもらって……
アルビオン行き途中の野盗(傭兵)なら食べても大丈夫か
821名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 13:44:34 ID:HSYZu4aQ
それよりも原因になったツボミ呼んだほうが面白そう
まあほぼ確実に避難所行きになる気がするが
822名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 13:47:39 ID:EAMTTXwT
ギアスからならC.C.を。
自分を殺してくれそうな人間にギアスを与える魔性の女――ギアスが暴走し、何もかもを憎悪して自分に力を与えたC.C.を殺し、不老不死になってしまうルイズしか思い浮かばないのはどうしてだろう。
ワルドのときもだけれど、ルイズは心許した相手に裏切られた(ような)ときに意外と脆いし。
823名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 13:59:08 ID:cvwxzVy+
ラブやんからカズフサを召喚したらきっとタイトルは「ゼロのパラサイトシングル」
824名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 15:04:11 ID:EeyX7hlT
ドクロちゃんからBINKANサラリーマン召還
これで面白くならないほうがおかしい
825名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 15:23:45 ID:HW/R7sh3
>>824
お前は勘違いしている。
呼び出されたキャラによっておもしろさが決まるんじゃなくて、それを書き手が上手く扱うことで面白くすることができるんだ。
826名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 15:43:02 ID:O7dYYRS9
>>824
お前は勘違いしている。
呼び出されたキャラによっておもしろさが決まるんじゃなくて、それを書き手が上手く扱うことで面白くすることができるんだ。
827名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 15:57:01 ID:Tg24IePB
大切なことなので二回言いました。
828名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 15:58:22 ID:rif+S279
確かに大事だな
829名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 16:04:21 ID:cvwxzVy+
大事 D・A・I・J・I
830名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 16:18:15 ID:m5SmMMpO
>>825>>826
クロス元のキャラの良し悪しでかなり変わるのは事実
確かに書き手に文才があれば相性が悪くても面白くかけるだろうが
初心者はクロス元に頼るところが大きいでしょ

とIDかえて必死に抗議
そんな意味で>>824レスしたんじゃないんだけどな
831名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 16:27:59 ID:RAgYFvnC
>>829
まほろばとまぶらほを未だに間違えてしまう
832名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 16:35:33 ID:cMEg0j9n
まほろま(てぃっく)もな
833名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 17:05:08 ID:obdLhTbt
>>831
まほらばも忘れんといてつかぁさい
834名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 17:30:55 ID:RAgYFvnC
ぐぁ、素でまほらばをまほろばと間違えてしまった・・・内職手伝ってくるorz
835名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 18:01:39 ID:K+wWvNnW
>>823
異世界で就職!?
親御さんが喜びそうだな。
836名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 18:02:08 ID:5XgvVAfm
>>834
まほろばで思い出したのが1000年女王。



呼び出すキャラとか展開が思いつかん。
837名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 18:04:15 ID:m5SmMMpO
うちの地元プロバイダに、まほろばってのがある
838名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 18:06:53 ID:Uruuiimr
もう流星ジョニー召喚でいいやん。付属品は無しの方向でw
839名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 18:08:47 ID:5XgvVAfm
>>838
流星課長と申したか(違
840名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 18:16:18 ID:L9UxN6H7
羽黒妖を超時空戦艦まほろばといっしょに召喚。
つか松本キャラの女性は平気で人前で脱ぐのが多いがオスマンの血圧は大丈夫か?

あとギーシュやマリコルが蜃気楼の入り浸りになるのは間違いなし。
841名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 18:21:58 ID:bE3bbS+P
なんか地味なキャラを召喚とかどーよ
842名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 18:29:09 ID:pNmiCisC
まほろばと聞いて陰陽大戦記を思い出したのは多分俺だけ。
843名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 18:34:37 ID:gGpiU7lb
>>841
つ『世界樹の迷宮のレンジャー♀』
つ『まろまゆの桃瀬くるみ』
844名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 18:35:02 ID:I3eaOKdl
>>841
地味なキャラねえ
本部とか末堂か
845ルイズ対ゴジラ:2008/09/10(水) 18:36:15 ID:RIXz98VJ
中編その3 多分次で終わり
846ルイズ対ゴジラ:2008/09/10(水) 18:37:01 ID:RIXz98VJ
「B作戦準備!」
ゴジラに対する二度目の
そしておそらく最後となる総攻撃は翌日正午近くに始まった
B作戦にはオールド・オスマンをはじめとするトリスティンの名だたるメイジ
そしてヴァリエール公爵夫妻を筆頭とした王国の重鎮たる大貴族を根こそぎ動員している
トリスティンは文字通り背水の陣を敷いていた
平原を進むゴジラに対し両側の丘の稜線に布陣した砲亀が十字砲火を浴びせる
「空挺隊発進!」
「第二次空挺隊は直ちに発進せよ、第二次空挺隊は直ちに発進せよ」
トリスティン王家と諸侯が保有する全竜騎士に空中艦隊を加えた大火力がゴジラに向けられる
連続してあがる爆煙と火柱の中
さすがにうっとおしくなったのか歩みを止めたゴジラを狙って
砂の中から飛び出した体長15メイルに達する大蜘蛛−モット伯の使い魔ジェラルディンだ−が
糸の塊りを飛ばす
糸玉はゴジラの頭上で落下傘のように開き蜘蛛の巣状の投網となり
ゴジラの半身に被さったネットを土メイジが錬金する
命令を下すモット伯
「放電はじめ!」
「ライトニングクラウド!」
「サンダーブレイク!」
「スパークリングワイドプレッシャー!」
総勢五百人を超すメイジ集団が全力で放つ雷の魔法
それらは全てゴジラを包む金属ネットに着弾する
ひときわ大きな咆哮をあげて倒れこむゴジラ
それは明らかに苦悶の叫びだった
「よし、勝てるぞ!」
ぐっと拳を握るワルド子爵
だが破局はあっけなく訪れた
「ぐはあっ!」
寄る年波には勝てずオールド・オスマンが耳から血を噴いて卒倒
一人で全出力の四割を叩き出していた大魔法使いの脱落はゴジラに反撃の余裕を与える
立ち上がったゴジラの放射能火炎があわてて逃げ出そうとしたジェラルディンと砲亀を
まとめて焼き払う
「どうします?」
ワルドの問いかけに対し
「あぁああああんまぁりぃいだぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」
847ルイズ対ゴジラ:2008/09/10(水) 18:38:27 ID:RIXz98VJ
使い魔の死を目の当たりにしたショックでゲシュタルト崩壊を起こし
幼児のように泣き叫ぶモット伯
さらにダンゴ虫のように体を丸めゴロゴロと転がり始める
「いーもむーしーごーろごろ♪」
ワルドはカメラ目線で呟いた
「だめだこりゃ」

“マ  ハ  ラ  マ  ハ  ラ  モ  ス  ラ”
小美人の歌はいつまでも続く
ルイズたちの昼食はタバサが用意した
「なにこれ?」
キュルケの持つ皿に盛られたのは不健康な緑褐色に染まったライス
「この春の新作HTG(はしばみ草炊き込みご飯)」
じつにおいしそうにしおれかけた雑草色の御飯をかき込むタバサを凝視するキュルケ
(タバサ…恐ろしい子!)
そこに飛び込んでくる一匹の飛竜
「エレ姉様!?」
乗り手はエレオノールだった
慌てて駆け寄るルイズによろよろとすがりつくエレオノール
「ゴジラがナフ島に…島の別荘には療養中のカトレアが……」
ルイズの顔から音を立てて血の気が引いた
「お父様もお母様もゴジラとの戦いで重体なの…私も…もう限界……」
ルイズの腕の中で意識を失うエレオノール
「ひどく疲労してるけど怪我は無い」
簡単にエレオノールを診察したタバサが言う
ルイズは走った
卵に向って
自分の失敗魔法、せいぜい教室を吹き飛ばす程度の爆発ではゴジラを防ぐことは出来ない
でもモスラなら
もう使い魔も貴族の誇りもどうでもいい
ルイズは初めて素直な気持ちでモスラの卵に呼びかけた
(お願い、ちい姉様を助けて!)
卵に刻まれたルーンが輝く
轟音とともに卵の殻が内側から吹き飛んだ

【続く】
848名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 18:42:31 ID:ptyOvfQx
乙です。モット伯いいキャラだなww
849ルイズ対ゴジラ:2008/09/10(水) 18:42:51 ID:RIXz98VJ
850名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 18:47:32 ID:LL6pUsXB
>>841
「かみちゅ」の一橋ゆりえはどうだ。


ここは広島県の瀬戸内地方にある港町「日の出町」
田舎の地味な中学校の教室では、お弁当を食べる小柄な女の子が俯いていた
「光恵ちゃん、あのね、昨日の事なんだけど…私、使い魔になっちゃった」
「ふーん・・・神様の次は使い魔かぁ。忙しいね」
 ちょっとふっくらしたメガネの同級生はサンドイッチを頬張った。
「うん、神様協会でも初めての事で、会長さんも困ってた。
 とりあえず向こうの神様のブリミルさんが『今日の所はこの辺で』って、神界を通って帰ってきたの」

 おーい!ゆりえ〜

 窓の外から大きな声が響いてくる。
 二人が外を見ると、正門で長い黒髪でセーラー服の女の子と、ピンクの長い髪の見慣れぬ制服の少女が並んでいた。
 とたんにゆりえの目が見開いてしまう。
「あ!ルイズさんだ」
「ルイズさん?まつりの隣にいる、派手な髪の色の子?」
「そう、昨日家に帰る時、『逃がさないー!』とかいって、ついてきちゃったの」
「ついてきたって・・・神界を通って?」
 キョトンとする光恵に、ゆりえは言いにくそうにモジモジ。左手の指を軽くくわえてしまう。
「うん…会長さんとブリミルさんが言うには、ルイズさんも神通力もってるんだって」
「へぇ〜」

 そして80年代の瀬戸内を舞台に、なんだかおかしなルイズの毎日が始まる



 ・・・だめだ。まさに逆召喚ものだ。避難所行きだ


851名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 18:48:33 ID:obdLhTbt
こぢら支援

地味ってなら「アイシールド21」より石丸君召喚
ジミー・イシマールでも可
852名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 18:48:41 ID:LL6pUsXB
って、投下があったのか、失礼しました
853名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 18:52:56 ID:nWWZ6Bfu
カオスってレベルじゃねーぞ!!
854名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 18:57:34 ID:Mp9NuzR+
>>843
地味どころか主力じゃねーかw
855名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 19:09:51 ID:MU97Ug5o
アリスソフト系のクロスはありですか。
856名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 19:10:27 ID:Kll0Qyue
レンジャー♀……ああ五人作って採取戦隊ゴレンジャーね
序盤どころか普通に終盤までお世話になりました
857名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 19:12:17 ID:pbdL8Xl4
>>820
シエロ辺りならいけそうだがヒートは確実にヤバい
858ナイトメイジ:2008/09/10(水) 19:15:58 ID:sBE8SaaR
20分から投下させてください
859ナイトメイジ:2008/09/10(水) 19:20:37 ID:sBE8SaaR
「どうしよう、じゃないわよどうしようじゃ。何とかしないと。ルイズは生きているんだし、それに力を失ったわけじゃないんだから全部ダメになったわけじゃないのよね。何とか巻き返さないと。えーとえーとえーと、まずは……。うん、そうしましょう」


遠くで戦いの音がする。
それが徐々に近づいてきていてもルイズは泣いていた。
悔しくて泣いていた。
つらくて泣いていた。
悲しくて泣いていた。
そして扉のきしむ音がした。
ルイズはワルドが戻ってきたのかもしれないという期待と恐れを混ぜたまなざしでそれを見たが、その先にいたのはベルだった。
「どうしたの?ルイズ」
ルイズの使い魔はこの礼拝堂に立ちこめる血のにおいなど気にならないのか奥に向かって歩き、ルイズのそばに来ると手を差し伸べた。
「ワルドが、ウェールズ王子が……姫様が……あ、ああああああぅ」
語ろうとしても言葉がうまく出ない。
思い出すたびに嗚咽が邪魔をする。
「そう」
それなのにベルはすべてがわかっているようにうなずいている。
「何でこんな事になったの?私が悪かったの?どこが間違ったの?」
あったのかもしれない。無かったのかもしれない。
だからそれは今すぐ答えられるものではない。
その答えられない問いかけにベルが答えた。
「あなたに力がなかったから」
「え……?」
「力がなかったからウェールズ王子は殺された。アンリエッタは浚われた。全部、あなたの無力が招いたこと」
「そう……なの?」
ベルは優しく、ひたすらに優しく答えた。
「ええ。あなたは無力よ」
ルイズの目からまた涙が落ちる。
叫び声のような嗚咽は止まらず礼拝堂を満たし、響いた。
「だから帰りましょう」
──そう、帰ってしまえばいい。帰ってしまえばきっと……
ルイズは学院に帰るために差し伸べられたベルの手に自分の手を伸ばす。
「フーケの時とは違うものね」
──フーケ?
手が止まる
ルイズはあのときの自分の言葉を思い出す。
──敵に後ろを見せないものを、貴族と呼ぶのよ
なら今、帰るのはどういう事か。
間違いなく敵に後ろを見せることだ。
それは貴族の行うべき行動ではない。
それに気づくとルイズの目から落ちる涙は無くなった。
「いいえ、帰らないわ」
ルイズはベルの手を握る。
帰るためではない。敵に後ろを見せないために。
「浚われた姫様を助け出す。帰るのはそれからよ」
「力もないのに?」
ルイズは立ち上がる。
その両目には迷いはなく、両足には力がある。
「力があるか無いか無いかなんて関係ないわ。無くても姫様を助けないといけないのよ。それが貴族としての、いいえちがうわ」
そう、ちがう。
それだけではない。
ルイズが貴族でなくともやらなければならないことだ。
「姫様の親友としての私の使命よ」
「そう、なら行きましょう」
「ちょっと待って」
ルイズは背後に横たわるウェールズ王子の死体のそばにしゃがみ込む。
血の海の中でも気にはならない。決心がルイズを支えていた。
ルイズが何か形見になるものはないかと赤く濡れている王子の死体を探っていると、彼の指先にルビーの指輪を見つけた。
860ナイトメイジ:2008/09/10(水) 19:22:09 ID:sBE8SaaR
「王子様、申し訳ありません。でも、姫様は必ず助け出してトリステインにお連れします」
ルイズは指輪を抜き取り強く握りしめる。
「これは形見にいただいていきます。その時には、これを姫様に……」
死体はなにも語ることはないし何もできない。
「もういい?」
「ええ、行きましょう」
ルイズはベルの後をかけだした。
礼拝堂にはもう言葉を話すものはなにない。
そこには静寂を作り出すもののみが残った。


「力があるか無いかなんて関係ない……か。でもルイズは分かっているのかしら。その言葉の裏側には力を渇望する強くて貪欲な意志が横たわっているのにね」


ゴーレムが城門を破る音がしたのはつい先ほどのことだ。
戦いの場は既に城内に移り、剣劇の音が聞こえる。
パリーの居るホールにもレコン・キスタ兵が大挙して押し寄せてきた。
皆目を血走らせ、中にはこれからの略奪で何を奪うか物色している気の早い輩まで居る。
ウェールズの戦装束を着込んだパリーは老いた声を魔法で高くして叫んだ。
「我が名はウェールズ・テューダー」
その名乗りにレコン・キスタの兵達は色めき立つ。
ウェールズを倒したとなれば大手柄だ。
報酬が数倍にふくれあがることは間違いない。
兵達はホールのそこかしこに置かれた樽を乗り越え、よけながらパリーに殺到する。
「レコン・キスタの方々、よくぞここまで参られた。あいにく何もない城ではあるが火薬だけはこれこのとおり、山のようにある」
またもレコン・キスタの兵達は色めき立つ。
その言葉で彼らはこのホールに置かれた大量の樽のに何がつまっているかが分かったのだ。
そして何のために置かれているのかも理解した。
「たらふく食らわれよ」
今度は逆に兵達はホールの出口に殺到するが狭い扉に殺到しては出られるものも出られない。
パリーが発火の呪文を唱えると、杖の先に火が灯った。
「王子、どうかご無事で」
杖を押しつけられた樽は瞬時に火に包まれ、燃え上がる。
数を数える暇もなく樽の中の火薬はパリーを巻き込んで爆発を起こした。
それにつられ、ホールの中の樽もすぐさま爆発を起こす。
火竜の吐息すらも凌ぐような炎がレコン・キスタ兵を飲み込んだ。


「滑稽ね。ウェールズはもう死んでいるのにあそこで戦っている何人かは彼のために戦っているなんて」


「ベル、何か言った?」
「なんにも」
パリーの遺志は既に果たされることはないが、彼の行動はルイズに幸運をもたらした。
立ち上る火炎と城を揺るがす爆音が人の注目を引かぬはずはない。
二人の少女はそれに紛れて城を離れ、そして戦場から離れた。


三百。
これがこの戦におけるアルビオン王国軍の損害である。
これはすなわち全滅を意味する。
軍事用語での全滅ではない。一兵卒残らず死亡という意味での全滅だ。
一方、レコンキスタの損害は二千。
王国軍は彼らが望んだように望むだけの戦果を存分に上げたのである。


戦が終わった次の日。
ワルドはニューカッスルの戦場跡を検分していた。
あたりでは兵士達が城に残された財宝を漁っていたが彼はそんなものには興味がなかった。
861名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 19:22:16 ID:fMXIVG5y
>>855
姉様召喚はマヂ見たいが…
初歩的な疑問なんだが、原作の黒水兵服は人間社会に溶け込む為の偽装だよね
魔法学院に潜入した場合はやっぱ学院の制服(かなり黒っぽいマントと杖装備)
にするのかな?
姉様には黒水兵服以外認めたくないのだが
あ、でも漆黒のメイド服なら
取り付くのはシエスタで
862ナイトメイジ:2008/09/10(水) 19:23:14 ID:sBE8SaaR
人を待っていたのだ。
戦いが終わってすぐ、速度に優れた風竜に乗った騎士にしたためた手紙を渡した。
手紙を受け取った人物はよほど急いでいたのだろう。
返事は口答できた。
「すぐに行く」
内容はそれだけだった。
手紙を出した相手は陣の後方にいる。
来るのはもう少しかかるだろう、と足下の小石を蹴り飛ばしたワルドに声がかけられた。
「子爵!ワルドくん!知らせを聞いて飛んできたよ。遅れてすまなかった。いやはや、立場というものは時に不便なものだ。大急ぎで駆けつけたかったが護衛だ何だといろいろあってね。今までかかってしまった」
この三十代半ばの聖職者のような格好をした男こそレコン・キスタ総司令、オリヴァー・クロムウェルである。
事実彼は元は一塊の司教であり、共和制を標榜する貴族議会の投票により総司令に任じられてからそれほど日数はたっていない。
「いえ、出迎に遅れ謝罪せねばならないのは私の方です。お許しください」
膝をつき、頭を垂れるワルドの肩にクロムウェルは手を置き、人なつこそうな魅力的ともいえる笑みを浮かべた。
「それくらいがなんだ。子爵。君は目覚ましいと言う言葉も陳腐に聞こえるような働きをしたのだ。もっと誇りたまえ。それでだな、子爵……」
クロムウェルは待ちきれないというようにいささか早口で言葉を続けた。
「本当に、捕まえたのだろうね?」
「はい。間違いありません。しかし閣下」
ワルドの面を上げ、視線をクロムウェルの後ろに立つ眼鏡をかけた女性に向けた。
「彼女は何者なのです?よろしいのですか、この話を聞かせて。まだ誰にでも聞かせて良いようなものではないと思うのですが」
「おお、そうだな。では、紹介しよう」
クロムウェルは片手でその女性に前に出るように促し、そのすぐそばに立つ。
「といっても余も今日、出会ったばかりなのだがね。彼女の名はマチルダ・オブ・サウスゴータ。かつて王家に不当にも取りつぶされたサウスゴータ太守の娘だよ。昨日もゴーレムを使い我が軍の勝利に貢献してくれたのだよ」
マチルダと紹介されたその女性は品の良さそうな顔をワルドに向け、わずかに頭を下げた。


土くれのフーケがアルビオンに到着したのはつい二日前のことである。
ルイズの乗るマリー・ガラント号にベール・ゼファーの指示により密航したフーケはニューカッスルに到着するとすぐさま船を下り、城から抜け出した。
その後フーケは思案することになった。
もともとレコン・キスタに潜り込むつもりでアルビオンに来たのだが、それをどうやって果たそうかと言うわけだ。
幸いにもそれはすぐに解決した。
レコン・キスタには以前彼女の父親が懇意にしていたとある貴族が参加していたのだ。
首尾良くその貴族と接触したフーケはマチルダ・オブ・サウスゴータという本名を明らかにし、こう言ったのだ。
「父の無念を晴らすために、どうかレコン・キスタに参加させてください」
かくしてレコン・キスタの一員となったフーケことマチルダは攻城戦においてゴーレムの一撃で城門を破壊し、さらにはその功績によって司令官であるオリバー・クロムウェルに紹介されることとなったのである。


「君の二つの働きを是非彼女にも見せたいと思い連れてきたのだよ」
「分かりました。では、こちらへ」
立ち上がったワルドは二人を案内し、歩き出そうとしたところで呼び止められた。
今度はまじめそうな少年の兵士だった。
これが初陣なのだろうか、彼は少しおどおどしながらワルドに報告を始めた。
「あ……の。子爵の妻と名乗る女性が来られております。どうしましょう」
「なに?妻?」
ワルドは少し考える。
──自分の妻?
ワルドには心当たりがあった。
それはルイズのことだろう。
「ほう、子爵は結婚をしていたのかね。それは初耳だ」
「ええ……つい、先日のことですが。彼女は待たせておきます。まずは閣下に……」
「いやいや」
クロムウェルは笑みをさらに大きくする。
「君の妻にも見せてあげようじゃないか。いや、しかし今日はすばらしい日だ。4つもの出会いに巡り会えるのだからね。ブリミルがお引き会わせとしか思えないではないか」
聖印を切り、神に祈るクロムウェルはまさにブリミルの忠実な使途であった。


レコン・キスタの陣のすぐ側でベール・ゼファーは3度ほどうなずいた。
「向こうはこれでいいわね。さて、私もやることをしないと」
周囲を見渡し、あれはダメだ、これもダメだ、と言っていると彼女のすぐ横でばさばさという音が聞こえてきた。
風竜が下りてきたのである。
その背に乗るのはまだ年若い竜騎士だ。
863ナイトメイジ:2008/09/10(水) 19:24:53 ID:sBE8SaaR
慣れぬ戦場で竜の操作を誤ってしまったのだろうか。普通ならばこんなところに下りるはずはない。
「ちょうどいいわ。あれにしましょう」
ベルは全くそれが当然というように少年騎士の前に立ち、そして命じた。
「私の言うことを聞きなさい。いいわね、あなたはこれから……」
少年は突然現れた少女をきょとんと見下ろしていた


***********************************
今回はここまでです

フーケさんが殺人事件の犯人並みにものすごい勢いで行動しているのは許してください
864名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 19:36:27 ID:/yigJZkM
全身真っ黒なフーケさんを思い浮かべてしまったじゃないか
865名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 19:39:22 ID:7d3j/C71
やはり、コナンや金田一少年辺りが召還されると
次々と生徒が死んでいくのだろう
866名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 19:48:54 ID:ggJ7bxWv
いや、まず教師か守衛が死んでいくだろ
あれ子供の死亡率ほぼ無いから
867名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 19:53:05 ID:sBE8SaaR
金田一には生徒が死んでる話があったような
868名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 19:54:29 ID:q/UbyHB6
でも金田一は高校生ぐらいなら結構死んでるような気がする。
高校生が犯人というのも結構あるし。
金田一で最年少被害者はるりちゃんかな?
869名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 19:54:42 ID:KiP4SRpn
一話目からガシガシ生徒死んでたよな
870名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 19:57:49 ID:EZwiMUG8
姫様とか狙われて推理して未然に防ぐとかかww

後はリッシュモンが毒殺される→推理してく内に村を焼いた事を突き止める→犯人に疑われるアニエス→真犯人コルベールとか
871名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 19:59:00 ID:q/UbyHB6
下げ忘れ失礼。
>>867
高校生が死んでる話は、学園七不思議殺人事件や、首吊り学園殺人事件
あたりが代表かな。上で言ったルリちゃはんは黒死蝶殺人事件の被害者。
872名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 20:05:56 ID:LM3ecOVe
マガジン50周年記念だかなんだかの「金田一とコナンの夢のコラボ!」を最初目にした時、
「ついに最強の死神同士が手を組んだな……」と思ったのは俺だけでは無い筈。

大阪観光してたらいきなり空から人が堕ちてくるのに出くわすような連中とは歩きたくないわ。
こいつらがアルビオンにでも行ってみろ、例え平和でもウェールズ死ぬぞ。
873名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 20:08:35 ID:5Qz8e4Vf
>こいつらがアルビオンにでも行ってみろ、例え平和でもウェールズ死ぬぞ。
クソワロタ
たしかにそうだ
874名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 20:09:40 ID:jY3Hed/V
ルリちゃんは本当に何も悪くないのに死んじゃったんだよなあ
あれはきつかった
875名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 20:10:33 ID:/yigJZkM
>>872
レコンキスタの権力争いでクロムウェルがヌッコロされたりしてな
しかも犯人はワの人。
876名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 20:10:56 ID:Uruuiimr
ええい!古畑警部補つれてくるんだ!
死神がしゃしゃりでても、なんとかできるはずだ。事件が始まる前に終わらせたんだぞ古畑さんは。
877名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 20:10:57 ID:JAvhyBBw
そして誰も居なくなった
878名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 20:13:50 ID:vtFXubeL
偏在を使えば簡単にアリバイ作りが出来そうだよなぁ
879名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 20:16:49 ID:q/UbyHB6
>>878
逆に考えるんだ。
偏在を使えるということはアリバイがアリバイにならないから、
無実の罪に問われることになるんだよ。
880名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 20:17:21 ID:Kll0Qyue
>>878
とりあえず死ぬウェールズ
魔法対超推理だな
881名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 20:18:26 ID:HSYZu4aQ
>>878
状況の不自然さから逆に遍在使える奴に絞られたり
882名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 20:20:57 ID:JAvhyBBw
余りに不自然に二人の周りの人間が死んで行くから

二人が悪魔の使いとして異端審問にかけられて終わりそう
883名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 20:29:14 ID:BObvWFhU
私は犯人になんかこれっぽっちも興味はないねえ
884名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 20:36:10 ID:LL6pUsXB
バスタブで素っ裸で浮かんでる美女の死体には興味があるわけだな


もしくは露天風呂の女子大生三人組
885名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 20:38:19 ID:Tg24IePB
コロンボまだ?
886名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 20:42:26 ID:7g3qFNki
御神楽時人先生を召喚すればいかがか。
魔法学院少女探偵団とかさ。
887名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 20:48:50 ID:JOejL9Sq
安浦さんを召喚すればいいじゃない。
888名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 20:50:12 ID:adi0VQKe
死神のお祖父さんを召喚したことあるぞwww
889名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 20:50:28 ID:/yigJZkM
>>884
三人組と言えば宇宙船に乗ってゴキブリ退治したり、
江戸時代に行って模型飛行機作ったりしたあの小学生3人組を思い出す俺ガイル
890名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 20:51:26 ID:L9UxN6H7
名探偵、万丈目サンダーの名に賭けて!!
891名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 20:52:44 ID:jKqWlc98
>>883
薔薇十字探偵にかかればおマチさんもワの字も涙目間違いなしだなあ。
やあ、愉快愉快。
ついでに暴走エレオノール姉さんに「やめなさいよ」って言ってくれれば最高だね。
892名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 20:56:55 ID:imQLGgY5
江戸川コナンを召喚したら
・「ゼロのルイズ」が「眠りのルイズ」に
・殺人事件の発生率が急上昇
・全国民のセリフの量が数倍にインフレ
893名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 20:56:56 ID:dVp3XPXR
ルイズの召喚した使い魔は平民だった。
破壊の杖盗難事件の聞き込みをしていて、怪しいと拘束される使い魔。

コルベール「た、大変です、オールド・オスマン!!」
オスマン「どうしたね、ミスタ・コッパゲール?」
コルベール「じ、実はあのミス・ヴァリエールの召喚した使い魔の彼なのですが……ごにょごにょ」
オスマン「な、なにっ!? 浅見刑事局長の!?」


どっとはらい
894名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 21:05:01 ID:KHSxTz8o
コナンが召喚されると犯人が捕まって終わるが、
金田一が召喚されると犯人が自殺して終わる。
895名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 21:10:29 ID:jIkJEFxG
ここは鳴滝クンをゴーリキ込みで召喚しようぜ。
簡易設計&アタッチメント豊富な銃と燃料石炭と水で自我までもつオートマトン・ゴーリキと
戦闘力もバッチリだぜ。
896ZERO A EVIL:2008/09/10(水) 21:11:34 ID:LeCYHPXd
こんばんは。
12話が完成したので20分から投下したいと思います。
897名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 21:12:40 ID:sBE8SaaR
燈馬想あたりでどうにかならないかな
こいつだったら死者が出ない可能性もあるし、学内で起こる事件だったらおおむねギャグですむ
898名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 21:14:37 ID:PWlTq5TU
おっし支援しますぜ。
899名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 21:15:39 ID:hpKCunSz
お久です&支援 >ZERO A EVIL
900名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 21:19:49 ID:vtFXubeL
あれで終わりだと思ってたよ支援
901名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 21:20:11 ID:85xws/Z4
>>861
禿同
初音様は俺の・・・


支援
902ZERO A EVIL:2008/09/10(水) 21:20:11 ID:LeCYHPXd
シエスタは暗闇の中をさまよっていた。辺りを見回してみても、真暗な闇以外は何も見えない。
自分はなぜこんな所にいるのだろうと考えた時、ワルドの魔法をその身に受けたことを思い出した。
あの魔法で自分は死んでしまったのかもしれない。死後の世界だと考えれば、辺りがすべて真暗なのも頷ける。

その時、シエスタの耳に誰かが泣いているような声が聞こえてきた。よく耳を澄ましてみると、ルイズの泣き声だというのがわかる。
そのことに気付いた瞬間、シエスタは声のする方に走りだしていた。ルイズが泣いているのだから、こんな所でのんびりしてはいられない。
しばらく声のする方向に走り続けていると、前方が薄っすらと明るくなっているのがわかる。そのまま走り続け辺りが全て明るくなった時、シエスタは目を覚ました。

「メイドの娘っ子が気が付いたぞ!」
「本当かい!」

シエスタの側に誰かが近づいてくる。顔を見るとシエスタも知っている人物であった。

「ミス・ロングビル?」
「そうだよ。まったく、心配かけさせるんじゃないよ」

ロングビルは『女神の杵』で傭兵達を追い払った後、ルイズ達の跡を追ってアルビオンに来ていた。
そして、ニューカッスル城が貴族派の総攻撃を受けているという話を耳にし、ルイズ達が心配になってここまでやってきたのだ。

「でも、よくここまで辿り着けたな。外は貴族派の兵隊でいっぱいだったんだろ?」
「カエルの化け物が出たって、外では大騒ぎだよ。そのおかげでここまでこれたんだけどね……」
「カエルの化け物?」
「俺が話す。いいか娘っ子、落ち着いてよく聞けよ」

デルフリンガーはシエスタが気絶した後に起こったことを話し始めた。すでにデルフリンガーから話を聞いていたロングビルは、真剣な顔でシエスタを見ている。
話を聞いているシエスタの表情がどんどん青ざめていく。それもそのはずだ、ロングビルが話していたカエルの化け物の正体がルイズだったのだから。

デルフリンガーの話では、ルイズがワルドを殺した後に貴族派の総攻撃が始まり、この礼拝堂にも貴族派の傭兵がやってきたらしい。
そして、中に入ってきた傭兵達を一人残らず殺したルイズは、礼拝堂の外に出て行ってしまったというのだ。
確かに、礼拝堂にはワルド以外の死体も転がっている。あまりの惨たらしさに吐き気を催しそうになるのをシエスタは必死に耐えていた。

「これからどうする気だい?」
「ルイズ様を探します。早く見つけないと……」
「そう言うと思ったよ。ここまで着たんだ、私も最後まで付き合うよ」
「今度は俺を置いていくなよ」
「ミス・ロングビル、デルフさん……ありがとうございます」

シエスタは、ルイズに会ってどうするかなどの具体的なことはまったく考えていなかった。
ただ、今は一刻も早くルイズに会わなければならない。急がなければもっと悲惨なことが起こりそうな気がした。
903ZERO A EVIL:2008/09/10(水) 21:21:01 ID:LeCYHPXd
出発の前に、シエスタはワルドの魔法で受けた傷を確認してみた。これから戦場に行くのだから、怪我の具合を把握しておかなければ命取りになりかねない。
ところが、怪我を負ったであろう腕の部分にはすでに包帯が巻かれていた。この状況でシエスタを治療してくれる人間は一人しかいない。
ロングビルに感謝の気持ちを伝えようとしたシエスタが振り向くと、ロングビルはある一点の方向を見つめて佇んでいた。
その視線の先にあるのはウェールズの亡骸だ。ロングビルはなんとも言えない複雑な表情でそれを見つめていた。

「あの、ミス・ロングビル?」
「ん? ああ、もう出発するのかい。それじゃ、行くとするかね」

そう言って、ロングビルは何事もなかったかのように礼拝堂の入口に向かっていく。
先程の意味ありげな表情は気になるが、今は余計な詮索をする時ではない。そう考えたシエスタは、何も言わずにロングビルの後を追っていくのだった。


そのころ、城門前の広場では激戦が繰り広げられていた。
貴族派と戦っているのは王党派のメイジではなく、突如現れた一匹の巨大なカエルの化け物だ。その化け物に貴族派は苦戦を強いられていた。
手に持ったヘビを鞭のように振り回し、辺りには毒を撒き散らす。ヘビに咬ままれれば血を吸い取られ、攻撃をしようものなら不快な鳴き声で気分を悪くさせられる。
辛うじて攻撃が当たっても、一人が血を吸われれば意味はなくなってしまう。化け物は血を吸うことで自らの体力を回復していたのだ。
そんな化け物を簡単に倒せる訳もなく、撒き散らされた毒のせいで足場は悪くなるばかり。すでに逃げ出す者も出始めている中、これ以上ここで戦いを続けるのは得策ではなかった。
そう考えた貴族派は徐々に後退していく。幸い化け物はそれほど早く動くことができないので、逃げ切ることは容易である。
しばらくして、全ての貴族派が撤退し、ニューカッスル城は先程の喧騒が嘘のように静まり返った。

(どこに逃げたって無駄よ。ここであなた達を皆殺しにしてあげる)

憎しみに囚われているルイズは貴族派を全滅させることしか考えていなかった。ワルドを殺した時とは違い、人を殺しても何の感傷もない。
もはや今のルイズは、全てに裏切られ魔王と化したオルステッドと同じだった。

「ルイズ様!!」
「ゲコォ!?」

貴族派を追いかけるためにルイズが歩き始めたちょうどその時、背後から自分の名を呼ぶ声が聞こえてきた。
その声には聞き覚えがある。恐る恐る振り返ると、そこにはルイズが思ったとおりの人物が立っていた。

「やっと、追い着きました」

シエスタだ。死んだと思っていたシエスタが生きていた。ルイズにとってこれほど嬉しいことはないはずなのに、すぐにシエスタの側に駆け寄ることはできなかった。
今の自分は醜いカエルの姿をしている。それに、ワルドを始め多くの貴族派の人間を殺害してきた。
こんな自分をシエスタが慕ってくれるわけがない。もし、シエスタに嫌われるようなことになれば立ち直ることはできないだろう。
シエスタに嫌われることを恐れたルイズは、一歩二歩と後ずさりする。そして、自分が作った毒の床までやってきた。
この毒の上ならばシエスタも近づいてこない。そう思ったルイズだったが、その予想は簡単に覆された。
シエスタは、毒など気にしないかのようにルイズの側まで一気に駆け寄ると、その大きな体に抱きついたのだ。
904名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 21:21:47 ID:hpKCunSz
支援
905ZERO A EVIL:2008/09/10(水) 21:22:23 ID:LeCYHPXd
「くうっ、だ、大丈夫ですよ。私は信じてますから」
「ゲロオッ!!」

慌てたルイズは、シエスタの体を両手で支えると毒の床から移動する。人間にとって猛毒であるこの床の上に長くいたらシエスタの命が危ない。
すぐに移動したおかげで死に至ることはないが、それでも傷を負っているシエスタには苦痛のはずだ。

「ゲロォォ……」
「そんな心配そうな顔をしなくても大丈夫ですよ、私は生きてますから。それにルイズ様を嫌いになることもありませんよ」

その言葉を聞いた瞬間、ルイズは大きな目に涙を浮かべ大声で泣き始めた。
シエスタはそんなルイズの大きな背中を小さな子を落ち着かせるかのように軽く叩く。
二人のその姿は、ルイズがギーシュと決闘した後に逃げ出したあの時とまったく同じだった。

その時、突然ルイズの姿が光に包まれる。光が収まった後、そこにいたのは元の姿に戻ったルイズだった。
元に戻ったルイズをシエスタは優しく抱きしめる。そして、ルイズもシエスタの温かさを確かめるように抱きつき、再び大声で泣き始める。
そんな二人の姿をデルフリンガーを手に持ったロングビルは静かに見守っていた。

しばらくして、涙も止まり落ち着いてきたルイズは、自分のあられもない姿に気付き慌ててマントで体を隠す。
カエルになっていた時は全然気にならなかったが、今の自分はぼろぼろのブラウスにマントを着けているだけの格好だ。シエスタは同姓だが恥ずかしくないわけがない。
するとその時、慌てるルイズの目の前に黒いローブが差し出された。これなら体もすっぽり隠せるし、いざとなれば顔も隠すことができる。

「私の商売道具だけど、あんたにあげるよ。その格好じゃ、人前には出られないだろうしね」
「ありがとう。無事だったのね」
「あの程度の連中に遅れはとらないよ」
「シエスタを手当てしてくれたのもあなたなんでしょ?」
「まあね。けど、私は水のメイジじゃないから、薬を塗って包帯を巻いただけの簡単な処置しかしてないよ」

フーケはすまなそうに言うが、シエスタを手当てしてくれたことにルイズは心から感謝していた。
なぜフーケがここまでしてくれるのかはわからないが、もう彼女を警戒する必要はなさそうだ。

「あとこれ、忘れ物だよ」
「よ、相棒。元の姿に戻れてよかったな、やっぱカエルより今の姿の方が相棒には似合ってるぜ」
「デルフ……ありがとう」

ルイズがデルフリンガーを受け取ろうとしたちょうどその時、ニューカッスル城に轟音が鳴り響いた。
ルイズ達が音のした方向に目を向けると、ニューカッスル城の一部が粉々に吹き飛んでいる。
何事かと思う暇もなく、次の轟音が鳴り響く。上空を見ると、大砲の弾が次々ニューカッスル城に放たれているのが目に映った。
906ZERO A EVIL:2008/09/10(水) 21:23:12 ID:LeCYHPXd
貴族派はカエルの化け物を城ごと葬るために、上空に待機させていたすべての戦艦からニューカッスル城に向けて砲撃を開始した。
いかにカエルの化け物が手強くても、上空からの砲撃には手も足も出せないだろう。城を潰してしまうのは惜しいが、これ以上被害を出すわけにもいかない。
それに、あのカエルの化け物の強さを考えればここで始末しておくべきだ。生かしておけば、再び自分達の前に現れる可能性がある。
そう考えた貴族派の上層部の命令により、ニューカッスル城は爆音と共に炎に飲み込まれていく。

「早く逃げないとやばいぜ!」
「逃げるといっても、外は貴族派の兵隊でいっぱいだよ。今から出て行ったら捕まりにいくようなもんさ」
「じゃあどうする?」
「それを今考えてるんだよ!」

炎は自分達のいる広場まで迫ってきているし、砲弾はいつここに飛んでくるかわからない。
この状況では、さすがのフーケも冷静を保ってはいられないようだ。顔には焦りの表情が浮かんでいる。
シエスタは取り乱したりせず冷静に見えるが、その体は恐怖のせいで小刻みに震えており、無意識にルイズの着ているローブを手で掴んでいた。

(私のせいだ。私が暴れたりしなければ、こんなことにはならなかった)

もし自分が暴れなければ、脱出することも不可能ではなかっただろう。
王党派と貴族派の戦いは終わりかけていたし、財宝探しで傭兵達が浮き足立っていたあの時なら、逃げる機会はいくらでもあった。
だが、安易に力を使ってしまった自分がその機会を潰してしまったのだ。そのことはいくら後悔してもし足りない。
しかし、ルイズにはまだやるべきことが残っている。後悔の念に押し潰されるわけにはいかなかった。

(お願い、もう一度私に力を貸して!! 私のせいで二人を死なせるわけにはいかないの!!)

その時、ルイズの左手のルーンが再び光を放つ。それと同時に、ルイズは自分の体に力がみなぎってくるのを感じていた。
これなら、魔王となったオルステッドが使っていたあの力が使えるかもしれない。そう考えたルイズは目を閉じ、力を集中させる。

(来て、お願い!!)

ルイズの祈りに答えるかのように、それまで何もなかった場所に突然石像が現れる。
それは、ルイズの使い魔として召喚された騎士の石像だった。シエスタとフーケはいきなり石像が現れたことに驚いているようだ。

魔王となったオルステッドは異世界から英雄達を召喚していた。ならば自分にもここにないものを呼び出すことができるのではないか。
そう思いやってみたのだが、どうやらうまくいったようだ。ルイズは使い魔の石像に近寄ると、足元にある隠し扉を開け放った。
907ZERO A EVIL:2008/09/10(水) 21:24:59 ID:LeCYHPXd
「二人ともここに隠れてて。後は私がなんとかするから」
「ルイズ様、私も残ります!」

もし、ルイズを一人にしてしまえば今度こそ戻ってこないのではないか。そう思ったシエスタはこの場に残ろうとする。
そんなシエスタを安心させるようにルイズは優しく抱きしめた。

「大丈夫よ、私を信じて」
「ルイズ様……わかりました、必ず戻ってきてくださいね」

シエスタは最後にルイズの姿をしっかりと見据えてから石像の中に入っていった。
そして、その場にはルイズとフーケの二人が残される。

「あなたにはお願いがあるんだけどいいかしら?」
「言ってみな。私にできることだったら聞いてあげるよ」
「魔法学院の宝物庫を襲った巨大なゴーレムをここに作ってほしいの」
「それぐらいならお安い御用だよ。ちょっと待ってな」

フーケはルイズに言われた通りにゴーレムを作り始める。そして、ルイズは再び力を集中させ始めた。
次に呼び出そうとしているものは異世界に存在するものだ、この世界にある使い魔の石像のようにうまくいくかどうかはわからない。
だが、失敗するわけにはいかないのだ。

(お願い、あなた達の力をもう一回私に貸して!!)

フーケがゴーレムを作り終えるのとそれが現れたのはほぼ同時だった。
突然、巨大ゴーレムが液体のようなものに覆われたかと思うと、徐々に形が変わり始めたのだ。
フーケは唖然と自分のゴーレムを見つめている。ルイズが何か考えがあって自分にゴーレムを作らせたのはわかっていたが、この事態は予想すらできなかった。
やがて、液体のようなものはゴーレムに染み込むように消え、奇妙な姿のゴーレムが完成する。

鳥の頭と手足を持ち、背中には六枚の羽と金色に輝く羽模様の飾りがついている。そして、体に纏った法衣と首にかけた数珠。
フーケのゴーレムはルイズが夢で見た隠呼大仏と同じ姿になっていた。

「来てくれてありがとう。それと、ごめんなさい」

ルイズは目の前に立っているに大仏に頭を下げる。液体人間達の憎しみの力を再び戦いに使おうとしていることに罪悪感を感じていた。
そんなルイズの目の前に大仏の手がゆっくり下ろされる。ルイズは胸の中で再び感謝すると、大仏の手の上に飛び乗った。

「あなたには本当に感謝してるわ。後は私に任せてあなたも隠れてて」
「気をつけなよ。いくらあんたが強くても敵の数は多いんだからね」
「わかってるわ。シエスタのことお願いね」

ルイズのその言葉が合図であるかのように大仏が動き始める。手の上のルイズを肩に乗せると、貴族派がいる方に向かって歩き始めた。
それを見たフーケは石像の中に入り、扉を閉める。石像の中ではシエスタがルイズの無事を祈るように手を合わせていた。
908ZERO A EVIL:2008/09/10(水) 21:25:46 ID:LeCYHPXd
貴族派の兵隊は、突然現れた奇妙なゴーレムに最初は驚いていたが、すぐに迎撃態勢を取り始める。
敵を見た目で判断すると痛い目を見るのは、先のカエルの化け物との戦いで嫌というほど思い知った。
今度のゴーレムもどんな力を隠し持っているかわからない。それに肩の上にはゴーレムを操っているであろうメイジの姿も見える。
これだけ巨大なゴーレムを作れるのだ、魔法の腕もかなりのものだろう。おそらくカエルの化け物もあのメイジの仕業だ。

“この戦いに勝利するには、あのメイジを倒さなければならない”

貴族派の誰もがそう考え、ゴーレムとメイジを倒すために動き始めた。


ニューカッスル城の城門を飛び越えた大仏の前には、大勢の兵隊と多くの戦艦が集結している。
その数の多さにルイズは一瞬怯んだが、すぐに気を取り直すと大声を張り上げる。

「敵の数は多いけど、前に戦ったロボットに比べたらたいしたことないわ! みんな、行くわよ!!」
「気合入ってるじゃねえか、相棒! 俺もこんなしょぼくれた格好してる場合じゃねえや!」

ルイズの手に握られていたデルフリンガーが急に光を放つ。
光が収まった時、デルフリンガーは錆びたボロ剣から刀身が輝くように光る美しい剣に変わっていた。

「ちゃちな魔法は全部この俺が吸い込んでやるぜ! さあ、行こうぜ相棒!」
「頼りにしてるわよ、デルフ!」

ルイズはデルフリンガーを力強く握り締める。左手のルーンは眩しいぐらいに光り輝いていた。
前方に見える巨大な戦艦の砲門は全てこちらに向けられている。だが、まったく恐怖は感じない。
自分にはこんなに頼れる仲間達がいるのだから……

その時、ルイズ達に向けて一斉に砲撃が開始される。
ニューカッスル城を舞台にした最後の戦いの幕が上がった。
909ZERO A EVIL:2008/09/10(水) 21:26:34 ID:LeCYHPXd
以上で投下終了です。支援ありがとうございました。
次回で最終回になります。
910名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 21:26:38 ID:hpKCunSz
終わりかな?
911名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 21:30:33 ID:hpKCunSz
乙でしたー
912名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 21:40:32 ID:gwIYvW88
次、投下よろしいでしょうか
ネタはナベシンの方の「はれときどきぶた」から、はれぶた
50分あたりに
913名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 21:42:00 ID:vtFXubeL
914名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 21:42:43 ID:MU97Ug5o
どぞどぞー
915名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 21:44:28 ID:hpKCunSz
『十円やす』か! 支援
916名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 21:48:31 ID:nWWZ6Bfu
ざけんなよ…憎しみの心なんて無くてもな…ルーンは輝くんだよ!
なあ…そうだろ ルイズッ!!
917デュッデュワ〜ピンク髪(1/4):2008/09/10(水) 21:50:24 ID:gwIYvW88
では投下。

第1話 封殺!楽屋オチ!

 私、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブランド・ラ・ヴァリエール。桃髪の淑女だ。ほんとだよ。体型については聞くな。

 今の私は幸せだ。

 先ほどシュヴルーズ先生の授業中に連金の魔法が失敗して爆発した事はいい。
別にちょっと椅子と窓ガラスと先生とマリコルヌが吹っ飛んだだけだ。

 で、教室の片づけを命ぜられたのもまだいい。結局私は魔法の出来ない「ゼロ」だと噛みしめるのが不幸だ。

 しかし一匹の「ぶた」が踊って慰めてくれたのだ。私も一緒に踊る。だから幸せだ。
 このぶたは昨日私が召還した使い魔なのだ。成功するまでに何度も何度も召還の魔法に失敗して爆発した事はいい。
 別にちょっと雑草とブラウスとマリコルヌが吹っ飛んだだけだ。愛くるしいのが呼ばれたからいいじゃない。

 楽しく踊れば、嫌な事も忘れる。また頑張ろうって気になれる。私の心は明るくなってきた。周囲も明るく見えちゃう。あら周囲も明るい…?
 答えは一つ。人間太陽、もといコルベール先生もいつの間にか一緒に踊っていた。なんて爽やかな笑顔なのでしょう。

 「楽しかったですよミス・ヴァリエール。でも教室はちゃんと片付けてくださいね」
 世の中甘くはなかったようだ。


 爽やかな肉体労働を終えたら、まさに今は昼食の時間だ。食堂で昼食をもりもり食う。あぁ飯が美味い。
 当然ぶたも隣の椅子に座らせて同じメニューを与えている。無碍にはしません。
 しかしよく見ると普通にナイフとフォーク使ってます。もしかしたら亜人かもしれない。

 ハァイ、ヴァリエール、と声を掛けてきたのは、私のライバルというか目の上のタンコブというかそのでかいダブルコブゥが私に深遠の何かを見せてくれそうな女、キュルケ・以下略・ツェルプストーだ。彼女も踊る人だ。主に腰周りが。
 その隣の、同士という言葉が喉まで出掛かってしまう体型で青髪の子はタバサだったか。二人で凸と凹だ。主に胸周りが。
 そのタバサはこっちをじっと見ている。ガン見って奴ですか。

 「…じゅるり」
 あれですかそのヨダレは私とぶたの目の前に並んだ料理の事ですよね。間違っても私のぶたとかそんなオチはやめてお願い。
 「食材・・・」聞こえません。

 「あ…」
 「えーといや何?食材の提供ならお断りよNOと言える貴族よ」
 「そのスープ、豚の骨でダシを取った奴」
 「ぶふ−−−−−!」

 ぶたは盛大に噴出してしまった。そりゃ共食いはヤですね。これが私でもヤです。
918デュッデュワ〜ピンク髪(2/4):2008/09/10(水) 21:51:15 ID:gwIYvW88
 その結果どうなったか、かいつまんで語ってみよう。トンコツ入りのゲ…液体は近くをねり歩いていたギーシュの顔面に直撃し、ポッケから香水の瓶が転げ落ち、
それがモンモランシーからのプレゼントとバレて、下級生のケ何とかさんがギーシュの後頭部に靴跡をくれてやり、モンモランシーは顔面に靴跡をくれてやり、
ふらついたギーシュはマリコルヌの皿の上に突っ伏した。
 で、まぁ当然の事ながら、ギーシュの怒りの矛先は元凶に向かう。具体的には液体をぶちまけたうちのぶた。
落とし前をつけるため、ギーシュは物凄い形相でぶたに決闘を申し込む。
そして私が、非力な愛くるをしいうちのぶたに何吹っ掛けるのよ、その決闘、私が受けるわ!…といったところだ。
 要するに私とギーシュが決闘するのだ。ツェルプストーからの目が冷たいです。

 で、屋外のヴェストリ広場でございます。食堂ではやれません。食堂が血で汚れるのは不本意なので。主にモンモランシーによりギーシュの血がって方面で。
 既に周囲はギャラリーまみれだ。多分誰も私が勝てると思っていないんだろうなぁ畜生。

 「なぁゼロのルイズ、ここまで来て何だが、僕が相手をしたいのはそこの使い魔だ。ここは身を引いてそこのぶたと替わってくれないかな。というかゼロの君では僕に勝てないよね」
 何時の間にか顔面に付いた靴跡が増えているギーシュが説得にかかってくる。ちょっというか全面的に私のぶたが元凶だし、貴族同士の決闘は禁じられているし、
多分この流れが彼にとって不本意くさい発言だ。しかしだからといって引けない。特に最後の言葉が余計だからって理由で。

 だから答えは、
 「ノーサンキューよ!このチェリー野郎!」
 小さい男、というつもりで言ったのだが、何故かギーシュはやけに顔を真っ赤にしてうろたえていた。
 図星でしたと周囲に宣伝しているようなものだが、そんなに慌てる事なのか?周囲も囃し立てるし。
 「チェチェチェチェリーじゃないぞ僕はチェリーじゃない!」
 背後からツェルプストーが私の肩を叩く。そして私の疑問を溜息混じりに解消してくれた。
 「あのねヴァリエール。チェリーって童貞って意味よ」
 わー…ごめん。学院一のナンパ師ギーシュから思いもよらず皮丸剥がしにしてしまった。


 さすがにギーシュも諦めた。恥掻いてまで説得しませんねそりゃ。というよりここまでやられる筋合いもなかろう。メチャクチャ怒ってるよ。
 「では、僕は速攻でこの決闘にケリを付けさせてもらうよ」
 目が三角です。マジです。
 ギーシュは土のメイジだ。だからゴーレムを生み出せる。製作者の趣味を反映しているので女性型だ。確かワルキューレと名付けていたっけ。それが7体もいる。
 実際のところ、ギーシュの実力がどうであろうと、私では話にもならない。魔法使えないんですもの。爆発しかしないからね。だから私の二つ名は「ゼロ」なのだ。
 勝算なんてゼロだ。
 それでもぶたは差し出せない。この子はこんなアレな私が魔法に成功した唯一の証明なのだ。そして私を慰めてくれた大切な使い魔だ。

 「僕のワルキューレ達、一斉に…」
 「ぶいゆ〜!」

 ぶただ。ぶたがギーシュの前に猛然と立ちはだかった。今更指摘するのも何だけど二本足でどっかりしっかりと。
919デュッデュワ〜ピンク髪(3/4):2008/09/10(水) 21:53:43 ID:gwIYvW88
 「駄目よぶたちゃん!」私は更にぶたの前に出る。
 「ぶい!」ぶたも更に私の前に出る。
 「駄目!」
 「ぶい!」
 「駄目!」
 「ぶい!」
 「駄目駄目!」
 「ぶいぶい!」
 「駄目駄目駄目!」
 「ぶいぶいぶい!」
 「駄目駄目駄目駄目!」
 「ぶいぶいぶいぶい!」
 「あ」

 気が付けばギーシュは私の目と鼻の先にいた。ついケリを入れる。

 「(以下自粛)〜!!」
 あろう事か私のキックはギーシュの股間にモロ・ヒット。爪先が結構埋まった気がしたが見なかった事にしよう。
 そしてギーシュは、敢えて記すのは憚っておきたい表情とポーズを取っていた。
 よく見るとギャラリーの男性陣が揃って真っ青な顔で股間を抑えている。何故!?
 しかもぶたまで真っ青になって股間を抑えている。あぁ、この子オスだったんだ。
 「あー、その、ごめん」
 ツェルプストーの目線が氷点下行ってる気がする。

 そりゃもう怒るよね、怒りますよねギーシュさん。ワルキューレ×7が猛然と斬りにかかりやがります。やる気よね、殺る気ですよねギーシュさん。
 「ミス・ヴァリウエール!君は男性の敵だ!」
 しかして私はぶたを抱えて逃げるので精一杯だ。槍と矢と剣と拳が飛び交いまくる。呪文を唱える暇もない。心の中でごめんを連発する余裕はあるけども。
 あぁ、もう駄目なのか。無駄におちゃらけた文体と話で進行してた筈なのに、何でここまでシリアスに死ぬ予感にまみれるのだ。どういう事だ。
 こんな時、ピンチになったら魔法に目覚めて華麗に敵を倒す、そんな上手い話ある訳ない。現実は非常だ。
 だがここで、ぶたが私に向かって飛び込んで来た。そして私の頭を「吸った」。

 ぶ〜!

 ぶたが回転し「何か」が発動する(光量50%OFF)。ぶたの胸でルーンが光った。

 周囲の風景が一気に変わった。変わったとかそんな次元じゃない。だってここは円形のコロシアムですもの。魔法学園にそんな施設はない。
 ギャラリーは観客席で歓声を上げていた。どう見ても元の何百か千倍もの頭数で埋まっている。

 これは何!?…という疑問は浮かんで来なかった。今いるこの状況が「当たり前」のように認識しているのだ。恐らく周囲の全員がそうなのだろう。

 世界が変わったからといってギーシュが攻撃の手を緩める事はなかった。多分彼も皆と同じように「当たり前」のように認識しているのだろう。

 唐突に私は理解した。ここは私が今しがた望んだ世界だ。決闘という状況から浮かんだイメージだ。そして今の私には魔法が使える。そうナチュラルに受け入れていた。
920名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 21:54:09 ID:zdOtYf5g
シャーロック・ホームズを召喚
どこに居ても自分のスタイルと英国紳士の優雅さを忘れない好男子
バリツ(柔術に似た架空武術)の達人にして化学、心理学、鑑識学の知識は専門家並
一応コルトのピースメーカー拳銃も携帯してるけど射撃の腕はすこぶる劣等
女性の扱いに慣れているが、時にはいじけて部屋で静かにコカインを楽しんだりする

ゼロの使い魔を読んでるシャーロキアンって居るんだろうか
921デュッデュワ〜ピンク髪(4/4):2008/09/10(水) 21:54:34 ID:gwIYvW88
 「これが!私の魔法!土の魔法!」
 呪文もへったくれもない。心に思った通り世界が動く。具体的にはゴーレムを生み出した。大体15554体くらい。
 外見は私だ。しかし顔はみんなぶただ。ぶっちゃけ豚鼻付き。ぶたルイズなのだ。待て。
 そいつらが腕を組んで同心円状に闘技場を埋め尽くしている。どうやらこの世界、ビジュアル的にぶた縛りであるらしい。
 ギーシュは、ビビりまくっていた。彼が出せるのは7体。こちらはその2222倍だ。ぶーぶーぶーぶー。

 「水の魔法ォ!」
 「あぁ!?ワルキューレ!」
 ぶたルイズがワルキューレに向けて、一斉に氷の槍を放ちまくる。こちらは15524体、そいつらがたった7体に向けて放ったらどうなるか?ワルキューレの末路はもはや粉っぽい何かです、ハイ。

 「火の魔法ォゥ!」
 「ア−−−−−!」
 最後に残ったギーシュに向けてファイヤーボールが放たれる。しつこいようだが15524体分だ。巨大な火の玉にギーシュが埋まった。火ダルマどころじゃない。
 こんな暴力的な目に遭ってもギーシュは死なないし致命傷でもない。何せ私に都合のいい世界なのだ。死なないと決めたら死なない。慈悲深い私に感謝しなさい!

 「そして!風の魔法ォオ!」
 私はぶたルイズを両手で掴んだ。そのぶたルイズは全員がお互いを掴んだ、いわば巨大な鞭のような状態だ。鞭捌きは得意なんです。
 大股で大回転させて、竜巻を起こす。ギーシュin火の玉を呑み込んだ。
 炎の竜巻にまみれてギーシュは物凄い勢いで回りまくっている。悲鳴が近くなったり遠くなったり。もはや一方的なジェノサイドというものだ。死なないけど。

 ギーシュは遙か上空に飛ばされ、轟音と共に地面に落下した。見事にクレーターが出来上がった。
 底に転がっているギーシュは、服が焼け落ちてマッパ、髪はアフロと、誰が見ても勝負アリであった。

 「勝者!ミス・ヴァリエール!」
 何時の間にいたのか、コルベール先生が私の手を取って振り上げた。そういえば先生、決闘止めなかったね。実際は私が望んだからそうならなかったのだが。
 歓声が上がった。

 一気に世界が戻る。ギャラリーからの歓声は止まない。こいつらハイになりやがってます。一方、ギーシュはモンモランシーに介抱されている。あぁ、あの娘本気だったんだ。
 ツェルプストーは自分の事のように喜んでいる。タバサは相変わらず。
 「ゼーロ!ゼーロ!ゼーロ!ゼーロ!」
 観客のコールはそれかい。まぁ不本意だけど二つ名ですから。それはともかく、
 「勝ったー!勝ったよー!」
 「ぶいー!ぶいー!」
 私はぶたと手を取り合って踊った。それはもう笑顔で。
 お腹が空くほど本気で笑っていたいね。


次回

 タバサの袖は長かった
 タバサの袖は長かった


以上です
アニメでもあったけど、兵器扱いとしてははれぶたの能力ってシャレになってませんね
922名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 22:01:57 ID:vtFXubeL
なんか独特と言うかクセのある文章だったけど俺は好きだぜGJ&乙
923名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 22:07:53 ID:dCVYevKW
なんというか、無茶苦茶クセのあるSSだったけど勢いで爆笑してしまいました。
こんな話好きです。GJ!!
924名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 22:16:53 ID:/yigJZkM
なんぞこれwwwwww
925名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 22:19:16 ID:BzQpZ/rp
アニメの「はれぶた」はカオスの極みだからなぁ……。
926名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 22:22:36 ID:rif+S279
乙でしたー
はれぶた懐かしいな

>>920
そんなに射撃の腕悪かったっけ?
下宿先の壁に拳銃撃ち込んでで女王のイニシャル刻む位の腕はあったと思うが
927デュッデュワ〜ピンク髪:2008/09/10(水) 22:24:10 ID:gwIYvW88
訂正

>>919
現実は非常だ → 現実は非情だ

>>921
15524体 → 15554体

何でこんな単純なとこ間違うかなぁ
928名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 22:25:44 ID:7pRQaNYF
ホームズならロリコン爺の獣人ホームズがいいな
929名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 22:38:57 ID:OKEFeeMw
無学なんでよくわからんのだけど、
ホームズって一般市民蹴り殺す人だっけ?
930名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 22:42:25 ID:PXAMARgb
>927

現実は非常でも全然違和感無いから困るw
15524体 → 15554体
30体ぐらい逃げたり死んでても全然違和感無(ry
931名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 22:42:44 ID:qTcGDW52
>>929
そwwwwwれwwwwはwwwww
あのゲームを思い出しただけで吹いたwww
932名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 22:43:12 ID:JAvhyBBw
シャーロックホームズ伯爵令嬢誘拐事件懐かしすぎるwwww
933名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 23:05:58 ID:nxGnWPIs
これはいいカオス
途中まではれぶたじゃなくてぶーりんだと思い浮かべてたが
934名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 23:08:36 ID:Kt2ZIwsD
カオスといえば、Dr.カオスと知り合いなシャーロックホームズがいたな。
935黄金の使い魔:2008/09/10(水) 23:21:29 ID:JAvhyBBw
6話と6.5話が出来たので10分後投稿したいと思います
無理矢理な感じになってしまいましたが
良ければ読んでやってください
936名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 23:27:31 ID:OvyP+jKg
まってました!
937MtL:2008/09/10(水) 23:31:27 ID:TCQ95O98
その次に投下予約をしますー
938名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 23:32:32 ID:/EaE3LxK
>>929
あれエンディング見た奴いるのか?

・・・俺は無理だった
939名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 23:33:03 ID:gwIYvW88
早いですなー

しえん
940黄金の使い魔 6話:2008/09/10(水) 23:33:17 ID:JAvhyBBw
実はヴェストリ広場の観衆以外にも見物客は居た
それは学院長こと偉大なるオールド・オスマンと教師コルベールである

コルベールがアイオリアのルーンの特殊性に気づきそれを調べ上げ
高い確率で「ガンダールヴ」と判明したため、学院長室の遠見の鏡からその実力を見ていたのだ

しかしアイオリアは武器を使わなかったどころかオールド・オスマンですら
アイオリアが何をしたのか解らないという結果に終わった

「ヴァリーエル嬢も・・・・・・・・・恐ろしい物を召喚してくれた物じゃ・・・・・」
「しかしあの戦闘力、彼は間違いなくガンダールヴでしょう」
「もしも王宮の連中に伝説の、それもあれほどの使い魔が居ると知れてみろ、戦争の道具にされるのがオチじゃ、この件は他言無用に頼むぞコルベール君」
「心得ております、オールド・オスマン」

コルベールが退室した後
「どうしたもんかのぉ・・・・」
と一人頭を抱える老人が居た事を知るのは1匹のねずみだけだったという





「ちょっとあんた一体何者なのよ!!」
「その鎧・・・聖衣だっけ、いったい何なのよ!!!」
「あんなに凄いなんて聞いてなかったわよ!!そういえばこの世界の事はどうとか言ってたわね、前に」
「何も言わないから、ド田舎出身の平民だと思ってたじゃないの!!」
「あの閃光は何なの!?何をしたの!?」決闘が終わり部屋に戻ったルイズはアイオリアを質問攻めにした
それもそうだ、田舎出の平民戦士かと思っていた男が、スクウェアメイジすら凌ぎそうな力を見せつけたのだから


「まずは落ち着け、ルイズ 俺の事を話していなかったのは謝る 聞かれなかった以上あえて言う必要も無いと思ってな」
「そんな訳ないじゃないの!!」
「落ち着け、ところでルイズ この世界に神はいるのか?」
「質問に答えなさいよ!」
「質問に答える為に この質問に答えてほしい」
941黄金の使い魔 6話:2008/09/10(水) 23:34:28 ID:JAvhyBBw

――――イエス・キリストと言ったところだろうか

そしてアイオリアは順を追って説明した
その内容はルイズを驚愕を通り越して呆れさせ、とても信じ難い物だった。

・アイオリアの世界には様々な神がいて、その中の地上の女神アテナを守る聖なる戦士『聖闘士』
 その中でも聖域の十二宮を守護する12人の最上級聖闘士『黄金聖闘士』だった男である事

・アテナが武器を嫌うため極限まで肉体を鍛え、体内の「小宇宙」を高めて燃やし爆発的な破壊力を得ること

・あの閃光はアイオリアの拳の軌跡である事、軌跡が見れたのは限界まで速度や力を抑えていた為であり、実際は一秒間に一億以上の拳を放てる事

・冥界と死者を統べる神冥王ハーデスとの死闘の中、嘆きの壁を破壊する為に死ぬはずだったが、アテナに新たな人生を頂いて今ここに居る事

・聖衣は意志を持つ事、中でもアイオリアの着る黄金聖衣は聖衣の中でも最上級の位置にあり、神話の時代より完全に破壊された事がない事


「なんで態々手加減なんかしたのよ」
「聖闘士の拳は一般人には見えない、何も見えないのでは私が彼を制した事にはならないだろう」
「そ・・・そうね・・・・」


ルイズとしてはどれも信じられない話ばかりである、目の前にいる男は神の使いで、1秒間に一億の拳を放つというのだから当然の事である
しかし眼前であんな事をやってのけられたら信じる他はない 何よりアイオリアはルイズにとって既に信頼のおける存在なのである

――――何!?神の使いが私の使い魔!?って事は私って神様なの!?キャー!!どうしよう!!!

「ところでルイズ、私からも質問があるんだが・・・」
ニヤニヤしながら妄想の世界へ入り込んでいるルイズをアイオリアは連れ戻す
「な、、なな、、、なによ!!!」
「先ほどの戦闘の時小宇宙を燃やそうとした所、この左手の術式が光って爆発的に小宇宙が高まり抑えるのに苦労をした。この術式には戦闘補助の効果があるのか?」
「ただのフクロウを召喚しても、ルーンによって特殊能力を得たりするしありえない話ではないわね・・・ ただ、詳しく知りたいなら先生に聞いた方が良さそうね」
「なるほど、確かにそうだな」
「後、そのアテナの使いっていうの信頼できる人以外には言わない方がいいわ。即異端審問にかけられるわよ」

――――実在人物の神格化に異端審問・・・ますます中世のキリスト教だな。
と思いながらアイオリアは「了解した」短くと答えた
942黄金の使い魔 6話:2008/09/10(水) 23:35:45 ID:JAvhyBBw
「もう、あんたがこんな話するから疲れたわ!私もう寝るわね」
「ああ、私は少し夜風に当たるとしよう」
「わかったわ、でも明日は虚無の曜日だから街にいくから 早く寝るのよ!寝坊なんてしたら許さないんだから!」

「了解した おやすみルイズ」
そう言ってルイズに布団をかけてやるとアイオリアは部屋を出て外に向かおうとした、

が廊下の中央でキュルケの使い魔フレイムが待ち構えていた
フレイムはアイオリアを見つけると歩み寄り、マントの裾を引っ張った
「何の用だ?いや、この場合はこいつの主人か」確かキュルケと言ったかな

フレイムは時々後ろを振り返ってキュルキュル泣きながらキュルケの部屋へ入っていく

―――来い・・・という事か

アイオリアはキュルケの部屋へ足を踏み入れる
部屋の中は暗く、床には火のついた蝋燭の炎がゆらゆらとゆれている
お香でも焚いているのだろうか全体に甘い香りが漂う。

アイオリアを迎えたのは
「いらっしゃい」というなまめかしい声
そしてベビードールのような姿のキュルケであった

アイオリアはため息を付きやれやれ・・・と言った面持ちで
「キュルケ、あなたは女性だ、それも貴族の立派な淑女だそんな貴方がこの様な事をしてはいけない――――」
アイオリアはいつかルイズに言ったような話をもう一度した、原因は全く違ったが
しかし、全く気に留める様子も無くキュルケは続ける
「あなたは、私をはしたない女だと思うでしょうね・・・。でもしょうがないの!ご存じの通り、私の2綱は微熱・・・松明みたいに燃え上がりやすいの・・・」
943黄金の使い魔 6話:2008/09/10(水) 23:37:08 ID:JAvhyBBw
「困った物だ・・・」

「お分かりにならない?タバサには悪いのだけど・・・恋してるのよ私・・・あなたに・・・あなたがギーシュを倒した時の姿、かっこよかったわ。
あれを見て・・微熱のキュルケは情熱のキュルケになってしまったの・・・夜は短いわ、あなたとの時間を無駄に使いたくないの・・・愛してるわ・・・アイオリア・・・」
と次々と流れるように愛の言葉を紡ぎながらキスを迫ってくるキュルケを抑えて険しい顔でアイオリアは言う
「今から行う事は男としてあってはならない事 許してくれるだろうか」
その言葉に、トロンとした目でキュルケは答える
「どんなイケナイ事をする気なの・・・?どんな事でも許してあげるわ・・・・」
その瞬間キュルケの頬に平手打ちが飛ぶ、アイオリアの平手打ち被害者二人目である

「キュルケ、お前は貴族だろう!人の上に立ち規範となるべき存在だ、誇りを捨てたクズになり下がるような事はする物ではない!」

余りに突然の出来事に涙が出そうになるのを堪えるキュルケ

それを見てアイオリアは語気を弱める
「私はあなたは事をそれほど知っている訳じゃないが、きっとそれさえ解っていれば、あなたは素晴らしい女性になる」
そう言って頭を撫でた瞬間緊張が解れたのかキュルケは堰を切った様に泣き始めた

「怖がらせてしまってすまなかった、今日はもう遅い 眠るといいだろう」
そう言ってまた頭を撫でるとアイオリアは部屋を後にし、自分の部屋へ向かった


アイオリアの去った後キュルケは一人呟いた
「硬派なダーリンって素敵・・・・」



一方アイオリアは部屋につき床に腰掛けると
「やれやれ・・・、女兄弟というのは難しい物だ・・・」と、弟の様だった青銅聖闘士を思い出し一人ごちるのだった
944名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 23:37:23 ID:LwfqRRgU
一個目と二個目の間が抜けてる気がするぜ
945黄金の使い魔 6.5話:2008/09/10(水) 23:38:37 ID:JAvhyBBw

ルイズは偉大なる始祖ブリミルと4人の使い魔の話をした

が抜けてました 申し訳ありません。
946黄金の使い魔 6.5話:2008/09/10(水) 23:39:51 ID:JAvhyBBw
虚無の曜日 ヴェストリの広場
一人黙々と訓練に勤しむ男性生徒がいる

彼の名はギーシュ・ド・グラモン
トリステイン魔法学院の2年生である





自分は特別な存在では無い―――

そう気付いたのはいつだっただろう
グラモン家4男に生まれ、3人の優秀な兄の背中を見て育ってきた
いつか僕も兄さんみたいに!そう思っていた

現実は甘くはなかった
僕は優秀でもなんでもなかった
兄さん達はどんどん手の届かない所へ行ってしまう
同級生達がどんどんラインになっていく

僕はもがいた
必死に訓練した 必死に勉強した
必死に必死にもがいた あがいた
その結果ワルキューレを同時に7体出せるようになった

でも兄さん達はもっと遠くへ行ってしまった
諦めたくない でも追いつけるのだろうか
このまま必死にもがいて あがいて 追いつけるのだろうか
大切な人を 守れるのだろうか

逃げたい

怖い




溺れる
947名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 23:40:17 ID:vMAJJOF5
私はあなたは事をそれほど
誤字ですね
しかしGJ
948黄金の使い魔 6.5話:2008/09/10(水) 23:41:32 ID:JAvhyBBw




「ギーシュ!また訓練!?私をほっぽって!」
そう言ってギーシュに近づいてくる少女
モンモランシー・マルガリタ・ラ・フェール・ド・モンモランシ

「モンモランシー・・・」



「どうしたの!?大丈夫!?ギーシュ」
涙を浮かべるギーシュの様子に気づいたモンモランシーが駆け寄る





「僕は出来そこないのクズだ、兄さん達に追い付くどころかどんどん引き離されていく
 皆がラインになっていく中、必死になって訓練しても僕はまだドットのまま。
 怖いんだ・・・、僕は怖いんだモンモランシー・・・
 4男が相続できる物なんかたかが知れている、なのにこのままじゃ、幸せに・・・・君を幸せにすることもできない・・・」
吐き出すようにギーシュは言った
「ギーシュ・・・・」

「いや、君を幸せにするのは何も僕じゃなくてもいいのかもしれない・・・。
でも、君に何かあった時僕は守る力すらない!!」
何度も吐きそうになりながら、今まで貯め込んでいた全てを、心の叫びを全て一人の少女にぶつけた

「大丈夫よ、ギーシュ。あなたは誰よりも、誰よりも努力しているじゃない。私はそんなあなたが大好きだし、きっと素晴らしいメイジになれるわ。
それに私は今でも十分幸せよ?それはあなたは浮気はするし、頼りないけど。あなたが怒ったり、泣いたり、大きく驚いた時一緒に居られればそれで私は幸せなのよ」
ギーシュを抱き締めて優しくそれでいて透き通る様な笑顔でモンモランシーは言った
「だから泣いたりしないで・・・、あなたが泣いていたら私まで悲しくなっちゃうじゃない」

「モンモランシー・・・・」





涙を流しモンモランシーを抱きしめ返したギーシュは、その日生まれて初めて呼吸をした気がした
949名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 23:52:28 ID:i3+RTqkh
ん終了宣言はないのか?規制をくらったのか?
950名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 23:52:37 ID:E0sR4KVG
終わったの?
避難所の代理スレにも書き込み無いし。
951黄金の使い魔:2008/09/10(水) 23:52:57 ID:ySyDW0+x
終わりです

規制食らって携帯からです

ご迷惑おかけしてすみません

呼んでくださった方ありがとうございました

きゅるけのくだりは没にしようか悩みました

キャラなかせすぎですね
もう三人 気をつけます

誤字コピペミス指摘ありがとうございました
952MtL:2008/09/10(水) 23:54:09 ID:TCQ95O98
終わったのですかね?
とりあえず、私は次スレが立ってから投下した方が良さそうですね。
953名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 23:54:49 ID:gwIYvW88
黄金の人乙

でもってどさくさ紛れに
ttp://roofcity.hp.infoseek.co.jp/cgi-bin/upload/src/up0076.jpg
ギーシュ・ざ・グレート
954MtL:2008/09/10(水) 23:54:57 ID:TCQ95O98
っと、レスがついていました。
黄金の使い魔さん投下お疲れ様でした!
955名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 23:55:39 ID:E0sR4KVG
>>951
乙です。

んでは、950踏んだんで次スレ立てて来ます。
956名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/10(水) 23:58:46 ID:E0sR4KVG
次スレ立てました。

あの作品のキャラがルイズに召喚されました Part169
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1221058613/
957黄金の使い魔 6.5話:2008/09/11(木) 00:02:12 ID:JAvhyBBw
スレたておつです
ご迷惑おかけしました

MtL楽しみです
958名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 00:03:09 ID:JXSuyvlN
>>956
959名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 00:04:10 ID:WzUEgJCG
>>956乙です
1秒間に1億発殴られたらどうなるんだろうな・・・・
960名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 00:04:43 ID:1aCFoOdl
>>956
961名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 00:05:43 ID:U3p3zOu7
黄金の人乙です黄金の人は速筆でうらやましい
962名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 00:05:48 ID:NYHhajsa


小ネタでルイズが爆弾岩を召喚
キスした瞬間メガンテで乙というのを考えたが
つまらんので没にした

契約魔法も爆発することにして
使い魔とキスした瞬間
唇が爆発して顔面が吹き飛ぶルイズも考えたが
グロすぎるので没にした
963名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 00:07:01 ID:U3p3zOu7
>>956
スレ立て乙です
964名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 00:09:52 ID:Ds6aBC5f
うめとこう
965名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 00:11:29 ID:+yjkdptx
960過ぎて容量55KBって悩ましいところだわ。
もう1本くらいなら入りそうだけど、モノによっては溢れそうだなあ。
966名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 00:19:07 ID:Ds6aBC5f
向こうでテンプレ荒しに巻き込まれた
嫌な予感してたんだよなー
967名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 00:20:30 ID:Tg6BOIjX
さるさんかな?
しえん
968名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 00:25:23 ID:Tg6BOIjX
あ、誤爆った。
忘れて。
969名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 00:29:18 ID:PdGsRYDM
はれぶたの人GJ
ウホッいいカオスw
次回もカオスに期待w

アイオリアの人乙です。 まぁ説教するよなアイオリアならw
努力の人ギーシュに期待
次回もwktkして待ってます。
970名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 00:30:00 ID:+cLAhxUE
スペランカー先生を才人と一緒に召喚。
先生は才人のクラスの担任。
971名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 00:42:56 ID:77qpHLv8
神話では控えめに言ってもDQN女としか言いようがないけど、一応アテナは処女神だからな。
そのアテナに仕える堅物男にみだりな格好で迫れば説教されてもむべなるかなw
972名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 00:53:13 ID:arYCYd9K
ゼノギアスからフェイ
久々にプレイしたぜ、体験版
973名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 01:01:16 ID:0Hec53fN
それならドテスカチュチュポリン(知能レベル、 天文学的に低い)を……
974名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 01:14:45 ID:HnzsW4T5
スペクトラルフォースからイヌオウを召喚。
勿論、ヴィンダールヴとしてw
975名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 01:16:37 ID:tHdV/aZ9
ハリーポッターからセドリックを召喚 声ネタありで
976名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 01:27:35 ID:aw8o7u2W
ミュートスノートから穂村響召喚、変身するたびルーンが消されてルイズ涙目w


まぁ問題はZAMZA的な貴族に従う響君の姿がまったく思いつかないことですが
977名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 01:38:18 ID:hXGgwQXx
>>976
このスレでミュートスノートの名前を見るとは思わなかったw
978名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 02:34:11 ID:rGVZdGLD
なあ、俺さっきから釘宮声が南央美声に変換されてるんだけど何でかなぁ……。
979名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 02:34:59 ID:pyT3zpRl
中二病の話題であれだけレス消費するとは思わなんだ
正直スマンカッタ
980名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 02:47:00 ID:43Y24yG+
パトリック・ダンディ召喚

すまん、続編?な話題作発売決定で嬉しくて言っただけなんだ。
981名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 03:18:13 ID:h/4TNSDX
クレオパトラ・ダンディ召喚と名?
982名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 06:03:07 ID:IcNpMn+P
埋めるべきだと思うので、埋め。
983名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 06:16:56 ID:yub96Ftn
埋めで埋めるのは詰まらないぜ!
1000ならコスモスストライカ−から逸刀志狼召喚!!
984名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 06:39:56 ID:BTZ22ptj
>>920
バリツ(baritsu)ってのは「ブジツ(武術)」をドイルが聞き間違えたとする説があります。
また、1900年頃のロンドンには、日本の柔術をもとにした護身術「バーティツ(bartitsu)」ってのが存在したんで、これのスペルミスとする説も。
985名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 06:47:18 ID:04hJM4UE
埋めいきます。

>>1000なら夏目友人帳の夏目レイコを召喚。
986名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 06:47:24 ID:BTZ22ptj
>>976
ルーンの力で形質形成場が修復されたりとかはいいかもしれない。
987名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 07:23:00 ID:BTZ22ptj
>>1000ならバッチグー召喚……して、すぐルイズの逆鱗に触れて死亡。
988名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 07:55:39 ID:aBB8cTem
1000ならドラックオンドラグーンの人再登場
989名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 08:12:20 ID:SBZn/u6Z
>953
あらゆる並行世界の中で一番 出世したギーシュですね わかります
990名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 09:38:12 ID:QMqz6qJe
1000ならモンスターファームからモッチー召喚
991名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 10:58:06 ID:cBYA0V3B
1000ならディスガイアよりプリニー召喚
992名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 11:06:07 ID:rMrI2mlh
誰も1000取る気配がない件について
993名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 11:10:49 ID:cBYA0V3B
1000なんて飾りです。

次スレ
あの作品のキャラがルイズに召喚されました Part169
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1221058613/
994名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 11:13:06 ID:vYAO6aFA
1000なら今書いてる続きを一時中断して小ネタを書く。
995名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 11:19:27 ID:BSZIsXmh
996名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 11:19:34 ID:BSZIsXmh
997名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 11:19:42 ID:BSZIsXmh
998名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 11:19:47 ID:BSZIsXmh
999名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 11:20:02 ID:BSZIsXmh
↓1000をどうぞ
1000名無しさん@お腹いっぱい。:2008/09/11(木) 11:20:25 ID:zAaSPaXg
うにゃ〜ん
10011001
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もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。