あの作品のキャラがルイズに召喚されました part163
もしもゼロの使い魔のルイズが召喚したのがサイトではなかったら?そんなifを語るスレ。
(前スレ)
あの作品のキャラがルイズに召喚されました part162
http://anime3.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1218516093/ まとめwiki
http://www35.atwiki.jp/anozero/ 避難所
http://jbbs.livedoor.jp/otaku/9616/ --------------------------------------------------------------------------------
_ ■ 注意事項よ! ちゃんと聞きなさいよね! ■
〃 ` ヽ . ・ここはあの作品の人物がゼロ魔の世界にやってくるifを語るスレッドよ!
l lf小从} l / ・雑談、SS、共に書き込む前のリロードは忘れないでよ!ただでさえ勢いが速いんだから!
ノハ{*゚ヮ゚ノハ/,. ・投下をする前には、必ず投下予告をしなさいよ!投下終了の宣言も忘れちゃだめなんだからね!
((/} )犬({つ' ちゃんと空気を読まないと、ひどいんだからね!
/ '"/_jl〉` j, ・ 投下してるの? し、支援してあげてもいいんだからね!
ヽ_/ィヘ_)〜′ ・興味のないSS? そんなもの、「スルー」の魔法を使えばいいじゃない!
・まとめの更新は気づいた人がやらなきゃダメなんだからね!
--------------------------------------------------------------------------------
_ ・議論や、荒らしへの反応は、避難所でやるの。約束よ?
〃 ^ヽ ・クロス元が18禁作品であっても、SSの内容が非18禁である場合は
J{ ハ从{_, 本スレへの投下で問題ないわ。
ノルノー゚ノjし ・SSの内容が18禁な展開をする場合はクロス元に関わらず、
/く{ {丈} }つ 本スレではなく避難所への投下をお願いね?
l く/_jlム! | ・クロス元がTYPE-MOON作品のSSは、本スレでも避難所でもルイズの『錬金』のように危険よ。やめておいてね。
レ-ヘじフ〜l ・作品を初投下する時は元ネタの記載も忘れずにね。wikiに登録されづらいわ。
・作者も読者も閲覧には専用ブラウザの使用を推奨するわ。負荷軽減に協力してね。
--------------------------------------------------------------------------------
,ィ =个=、 ・お互いを尊重して下さいね。クロスで一方的なのはダメです。
〈_/´ ̄ `ヽ ・1レスの限界最大文字数は、全角文字なら2048文字分(4096Bytes)。これ以上は投下出来ません。
{ {_jイ」/j」j〉 ・行数は最大60行で、一行につき全角で128文字までですって。
ヽl| ゚ヮ゚ノj| ・不要な荒れを防ぐために、sage進行でお願いしますね。
⊂j{不}lつ ・次スレは
>>950か480KBからお願いします。テンプレはwikiの左メニューを参照して下さい。
く7 {_}ハ> ・重複防止のため、次スレを立てる時は現行スレにその旨を宣言して下さいね。
‘ーrtァー’ ・クロス先に姉妹スレがある作品については、そちらへ投下して盛り上げてあげると喜ばれますよ。
姉妹スレについては、まとめwikiのリンクを見て下さいね。
・一行目改行、且つ22行以上の長文は、エラー表示無しで異次元に消えます。
SS文面の区切りが良いからと、最初に改行いれるとマズイです。
レイアウト上一行目に改行入れる時はスペースを入れて改行しましょう。
管理人様
以下自作品の削除をお願いします。
(本人証明として、自ブログの方も削除致しました)
長編:1編
「ゼロのgrandma」
短編:2編
「色鮮やかな空へ」
「四系統だけど」
色々とご迷惑をお掛けしました。以降、忘却願います。
夜天の使い魔 第一部
夜天の使い魔 第二部
http://rein4t.blog123.fc2.com/
ルールじゃないけどマナー上しておく方が良い事・システム上の注意事項
投下時はタイトルをコテハンとする、トリップ推奨
予告でクロス元他必ず説明する(一発ネタ等でばらすと面白くないならその旨明示)
※過去「投下してもいい?・投下します」等の予告から
最低の荒らし投稿を強行した馬鹿者が居たため同類認定されるリスク極大
1時間に一定量超える投下は「さるさん」規制に遭うので注意
連投規制には有効な支援レスもこれには何の役にも立たない
文章量(kB)と分割予定数の事前申告をしておけば、規制に伴う代理投下をしてもらいやすい
投稿量カウントも規制も正時(00分)にリセットと言われている
他スレでの実験により規制ボーダーは8.5kBらしいという未確認情報あり
このぐらいまで単純化できそうな気がする。
爆発召喚
キス契約
「ゼロ」の由来判明(教室で爆発)
使い魔の能力が明らかに(ギーシュ戦)
デルフ購入
フーケ戦
舞踏会
最近はその流れでいかに飽きない話を作るかに凝りがち
爆発
平民プゲラ
コルベール問答無用さっさと汁
キス契約
フライに唖然とする
説明はぁどこの田舎者?
何者であろうと今日からあんたは奴隷
二つの月にびっくり
洗濯シエスタと接触
キュロケフレイム顔見見せ
みすぼらしい食事厨房でマルトー
教室で爆発片付け
昼食シエスタの手伝い香水イベント
オスマンコルベール覗き見
ギーシュフルボッコ場合によって使い魔に弟子入り
キュルケセクロスの誘いしかし使い魔はインポテンツか童貞w
ルイズ寝取られの歴史を切々と語る
休日街でデルフ入手 キュルケタバサがついてくる
ルイズが爆破訓練宝物庫破壊フーケ侵入お宝げっと
この段階でフーケは絶対つかまらない
翌朝捜索隊保身に走る教師一同
教育者オスマン犯罪捜索を未熟な子供にマル投げ
小屋で破壊の杖ゲットフーケフルボッコしかし絶対死なない
オスマンから褒章 舞踏会 終わり
途中飛ばすけど、
対7万戦と再召喚(一度使い魔契約が切れ、まっさらな状態からルイズとの関係を再構築)
1乙
NGID:9AxAAVZE
新スレを立てた1が相手なら覇王翔吼乙を使わざるを得ない!
土くれのゴーレムが相手ならロケットランチャーを使わざるをえない
ふと思ったんだけど強力な感知・分析能力持ってるキャラならルイズの虚無の力を見抜いて驚いたりとかするかな
ドオ−−−−−−−−−ン!
,: ´ ⌒^ ヾヽ
(,, ""⌒ '' .. " ヾ ) コレデモクラエ! ( ))
∩ ∩ ― ―:::::( ノ( ソ( 、ノノ..:::.... ヒューーーーーーン __∧_∧__ (( ⌒ ))
〜|∪ | − − (´´'''(, イ")ノ 三三三三三三三三三三三三三三) (・∀・ ) )≡) ))
ヘノ ノ ― (´⌒(´:::::(’''....ノソ),,:::  ̄⊂二二 )  ̄ (( ⌒ ))
..((つ ノ⊃≡≡≡(´⌒;;;ノ(~〜ノ(’''''ソ、' 〈 〈\ \
↑フーケ(´⌒(´⌒;;,,(、、...,,,Y),,,ノ:.:),, ,ツ.. (__)(__)
ズザーーーーーッ
「R ・ P ・ G−−−−−!!」
こうですk(ry
>17
初期段階で見破ってるキャラはけっこういるぞ
金色のガッシュ最終回後の清麿が召喚されたら、ルイズの特性と才能を見抜きつつ
支えてくれるんじゃないのかな。
……
……
いかん、ワルドがフォルゴレっぽくなってしまうw
そういや幽白シリーズから召喚ってあんまり見かけないよね
人気ないんだろうか
22 :
毒の爪の使い魔:2008/08/17(日) 09:40:02 ID:MOQlV/Rw
どうも、第5話が書き終わりました。
特に投下予定がなければ投下したいのですが、よろしいでしょうか?
支援するのにやぶさかではない
支援ですねぇ
25 :
毒の爪の使い魔:2008/08/17(日) 09:51:41 ID:MOQlV/Rw
では、投下開始します。今回はちと長いので、代理投下をお願いするかもしれません。
ギーシュが決闘の場として選んだヴェストリの広場は、学院の敷地内にある中庭である。
二つの塔に囲まれており、更に西側に位置している為、日中でもあまり日が差ささず、
普段はあまり人気の無い場所である。…が、今はギーシュの決闘宣言により、大勢の生徒達が溢れかえり、賑わっていた。
「諸君!決闘だ!」
手にしたバラの造花を高らかに掲げ、ギーシュが叫ぶ。それに合わせるように周囲の生徒達から歓声が上がる。
娯楽の少ない学院生活ゆえに、彼等も暇を持て余しているのだ。
それだけに今回の決闘は彼等にとってこれ以上無い暇潰しであった。…たとえ、結果が知れていようともだ。
「あ〜…うるせェ」
広場を囲む生徒達の声にジャンガは顔を顰める。
目の前では自分に喧嘩を売った命知らずのガキが周囲の歓声に答えるように手を振っている。
暫く手を振っていたギーシュはようやく彼へと向き直った。
「とりあえず、逃げずに来た事は誉めてやろうじゃないか、ゼロの使い魔の亜人?」
「偉ぶるんじゃねェよ、気障なだけのガキが。そして喋るな、テメェの声は聞いててムカつくんだよ…」
広場の真ん中に立った二人は互いに相手を睨み付け、罵り合う。
「いいだろう、では始めるとしようか?」
ギーシュは手に持った造花のバラを構えた。それを見てジャンガは一瞬呆気にとられ、そして笑った。
「キキキ、オイオイ…そりゃ何の真似だ?まさか、それで俺と戦うつもりかよ?キキキ…」
小馬鹿にするジャンガを余裕の笑みで見据え、ギーシュは手にした造花のバラを振る。
花弁が一枚、宙を舞う。何の真似だ?と思う暇も無かった。
地面に落ちるやそれは眩い光を放ち、一体の等身大の人形へと変わったのだ。
姿は甲冑を着けた女戦士のようであり、陽光を受けて輝いている所を見ると金属で出来ているようだ。
手には槍の様な武器を持っている。
「何ッ!?」
ジャンガが目を見開くと同時だった。
人形は突如、金属製だとは思えない素早い動きでジャンガとの距離を詰めるや、拳を繰り出してきた。
人形の拳が右胸に叩き込まれる。身体を貫く衝撃にジャンガは一瞬、息が止まった。
次いで右の頬に一撃、そして顎へのアッパーの一撃を受け彼の身体は大きく吹き飛んだ。
背中から地面に激突し、ワンバウンドしてうつ伏せの状態になる。
吹き飛び、地面に落下したジャンガを見据えるギーシュ。
「言い忘れていたな。僕の二つ名は『青銅』。青銅のギーシュだ。故に、青銅のゴーレム『ワルキューレ』がお相手をするよ。
それにしても、それで終わりかい?亜人なのだから、もう少し楽しませてもらいたいな」
ジャンガはうつ伏せ状態からなかなか立ち上がらない。
その様子を暫く見ていたギーシュだが、やがて何かを思い出したように手を打った。
「ああ…そう言えば君は右胸を怪我していたはずだったね?うっかりそれを忘れてそこへ一撃を加えてしまったよ。
いや、失礼した…大丈夫かね?」
あまりにも白々しい発言に周囲からは冷ややかな視線が送られる。
離れた場所で決闘を見ているキュルケとタバサもそうだった。
「あれって、どう考えてもわざとよね?」
「わざと」
その時、人込みからルイズとシエスタが飛び出してきた。
26 :
毒の爪の使い魔:2008/08/17(日) 09:53:04 ID:MOQlV/Rw
「待って!」
ルイズはギーシュに、シエスタはジャンガに駆け寄る。
「ギーシュ!いい加減にして!決闘は禁止されているはずでしょ!?」
ルイズはよく通る声でギーシュを怒鳴りつける。しかし、怒鳴られている当の本人は涼しげな顔だ。
「禁止されているのは貴族同士での決闘だ。彼は使い魔…それも亜人だ。何ら問題はあるまい?」
ギーシュの言葉に一瞬、口篭るルイズ。
「そ、それは…今までこんな事なかったし…」
ルイズはジャンガの傍へと駆け寄る。シエスタが地面に倒れるジャンガを心配そうに見つめながら声をかけている。
「あ、ミス・ヴァリエール?ジャンガさん…苦しそうに呻くばかりで、全然返事をしてくれないんです」
「ちょっとジャンガ、しっかりしなさいよ?」
ジャンガの肩を掴み、ルイズは声をかける。しかし、苦しそうな呻き声と呼吸音が聞こえるばかり。
ルイズはギーシュを振り返る。
「あんた、こいつに何したの!?」
「何、大した事はしていないさ。ただ…最初の一発が”不幸にも”彼の右胸に入ってしまってね…。
いや、彼が右胸を怪我していた事をすっかり忘れてしまっていたよ」
「あ、あんたねぇ…それわざとね。そんなの卑怯じゃないの!?」
「フッ…負傷している身で決闘の場に臨んだのは彼だ。だから卑怯ではない」
あくまでも自分の正当性を主張するギーシュ。
ルイズは悔しさに歯を噛み締める。と、ジャンガが身体を起こし始めた。
「あ、ジャンガさん?無理をしたら…」
シエスタが心配そうに声をかける。
ルイズは立ち上がろうとする彼の肩を掴んだ。
「これで解ったでしょ、メイジの力が…?あんたがどれだけの力を持っているかは知らないけど、
これ以上はやっても無駄――」
そこでルイズは言葉を止めた。…ジャンガの様子が変だったからだ。
初めは苦痛に身体を震わせているのだと思っていたが、どうやら違うらしい。
彼の口から聞こえてくる、それは呻き声ではない。…笑い声だ。
「ジャ、ジャンガ…?」
「キ…キキ…キキキ…キ…」
心配になったルイズの声にも反応せず、ジャンガは笑い続けた。
…そして小さく呟いた。
「決めたぜ……アイツ、八つ裂き決定だぜ…」
27 :
毒の爪の使い魔:2008/08/17(日) 09:53:55 ID:MOQlV/Rw
ジャンガはゆっくりと立ち上がった。しかし、顔は俯いたままである。
「ちょっ、ちょっと…何で立つのよ?」
ルイズは彼を引き止めるべく、その腕を掴んだ。
ジャンガは掴まれた腕をゆっくりと振り上げると、勢いを付けて後ろへと振った。
「きゃあっ!?」
突然の事にルイズは悲鳴を上げながら弾き飛ばされる。
シエスタが慌てて彼女に駆け寄る。
「ミ、ミス・ヴァリエール…大丈夫ですか?」
「イタタ…」
痛みに顔を顰めつつ、ルイズは身体を起こす。
そしてジャンガの背を睨んだ。
「ちょっと!いきなり何するのよ!?私は主人としてあんたを気遣って上げたんじゃないのよ!?
それを突き飛ばすなんて、どういう事!?」
怒鳴り散らすルイズ。しかし、ジャンガは振り向きもしない。
そんな態度にルイズは更にイライラを募らせた。
「ちょっと、聞いているの!?返事ぐらいしなさ――」
「うるせェ…」
「ウッ!?」
「ヒッ!?」
小さい…しかし、とてつもなく冷たい響きを持った声を出しながら、肩越しにこちらを睨んだジャンガの目に
ルイズとシエスタはそれまでに感じたあらゆる恐怖を通り越した恐怖を感じた。
二人が黙った事を確認し、ジャンガはギーシュへと視線を戻す。
今のやりとりを知らないギーシュは未だ余裕の表情である。
「どうやら手加減が過ぎたようだな。まだ、やるつもりかい?まぁ、無駄だと思うがね」
そんなギーシュの言葉には関心が無いのか、ジャンガは無反応だ。
「どうした?負けた時の言い訳でも考えているのかな?」
「ウゼェ…クソガキが」
ジャンガの一言にギーシュは眉をピクリと動かす。
「…いいだろう。もう手加減は無しだ」
ギーシュの言葉にワルキューレが再び動き出した。
ジャンガに突撃し、左の拳を突き出す。誰もがその一撃に吹き飛ぶジャンガを思い浮かべた。
――だが、その考えは裏切られた。
ガギンッ!!
硬い物を砕くような音が辺りに響いた。
その場に居た――ギーシュを含んだ――誰もが目の前の光景に息を呑んだ。
突き出した左腕を切り落とされ、更に縦に四つに切り裂かれ地面に転がるワルキューレ。
それに一瞥もくれずにギーシュを睨むジャンガ。
自分のワルキューレが、あっさりと破壊された事にギーシュは驚愕の表情を浮かべた。
今の動きと爪の破壊力、先程の無様な姿からは想像もつかないものだ。
と、ジャンガは再び俯いていた。余裕のつもりだろうか?
歯を噛み締めながらギーシュはバラを振る。
再び花弁が宙を舞い、地面に落ちるや先程同様、光に包まれ6体のゴーレムに変わる。
「ゼロの使い魔とは言え、流石は亜人。僕のワルキューレを破壊するとはね」
未だ動揺を抑えられないギーシュは、それでも貴族としてのプライドを守る為、平然とした態度を装う。
そして、バラをジャンガに向かって突き出す。
「だが!君の頑張りもここまでだ。最早、遊びは一切無しだ……この6体のワルキューレが相手では流石に――」
「ウゼェ」
ギーシュの言葉をジャンガの呟きが遮った。
28 :
毒の爪の使い魔:2008/08/17(日) 09:55:02 ID:MOQlV/Rw
ジャンガはギーシュの言葉など耳に入っていなかった。
召喚されて、気が付いてから、これまで散々堪えてきたジャンガだったが……最早限界だった。
彼の堪忍袋は先程のワルキューレの攻撃で限界を向かえてしまったのだ。
それも、溜め込んだ怒りが半端でない為、堪忍袋の緒が切れるどころか…粉々に欠片も無く吹き飛んでしまい、
溜め込んでいた怒りが完全にぶちまけられる状態となってしまったのである。
何と言えばいいのだろう……怒りが頭どころか体中を駆け巡り、最早何がなんだか分からない。
ただ一つ言える事は……最早、我慢も遠慮も出来ないと言う事だ。
「裏切り、嘘つき、追い討ち…、闇討ち、不意打ち、騙し討ち…、どれも俺の専売特許だ…」
ジャンガは静かに…本当に静かに呟いた。
「よりによって、こんなクソガキにやられるたァな…。キキキキキキ……ウゼェぜ、まったく…」
そこまで呟いてジャンガは両目を見開き、顔を上げた。
その表情には彼の内に秘めた凶暴性が多分に現れていた。
「ちっ…ヤメだヤメだッ!情報を仕入れるとか、居心地を良くする為に大人しくしようだとか、
そんな事を考えているからこうなっちまうんだよッ!」
その場に居た全員が目を見開いた。
ルイズもシエスタも、キュルケも揃ってジャンガの豹変振りに目を見開いていた。
タバサすらも本から顔を上げジャンガを見ている。
もっとも…彼女は彼の言動ではなく、その身体から発せられる”殺気”に反応してだったが…。
そんな周囲の反応など気にも留めず、ジャンガは言葉を続ける。
「俺は俺のやり方でやればいいんだ…、欲しい物は力ずくで奪い、知りたい事は力ずくで聞き出す。
気に喰わねェ奴…、邪魔な奴…、ウゼェ奴…、そういう奴等は全員この毒の爪で切り裂く…。
そうさ…それが一番簡単なやり方だ。変に考える必要なんざ無かったんだ…」
一通り喋り終えるとジャンガは一旦言葉を切り、ギーシュを睨み付けた。
その視線に含まれた殺気にギーシュは怯んだ。
「テメェ、さっき言ったよな…”それで終わりかい?”ってな?ご要望どおり見せてやるゼェ…。
この『毒の爪のジャンガ』様の真骨頂をよォォォォォーーーーー!!!」
――叫ぶジャンガの左袖からは毒々しい紫色の輝きが漏れていた。
ジャンガの叫びが響き渡る中、周囲の誰もが先程のワルキューレが破壊された時以上の驚愕に包まれた。
無理も無い……一瞬の間に、ジャンガが数十人単位に増えたりすれば…。
29 :
毒の爪の使い魔:2008/08/17(日) 09:56:35 ID:MOQlV/Rw
「な、何!?」
これには流石にギーシュも面食らった。
相手の亜人が叫んだかと思うと、背後から何かが左右に飛び出した。それが目の前の亜人である事に気が付く前に、
その飛び出した亜人の背後から、そのまた飛び出した亜人の背後から、亜人は次から次へと増えていき、
ついにその総数は数十人単位に増えてしまった。ジャンガの十八番である分身の術だ。
「分身とは…また変わった芸を持っているな?」
「キキキ…、楽に死ねると思うんじゃねェゼ?」
その言葉が終わると同時に数十人のジャンガが一斉に飛び掛ってきた。
それに対しギーシュはワルキューレを突っ込ませた。
数に惑わされてはいけない。風の系統の魔法『偏在』ならばともかく、普通の分身はただの影だ。
それは解っている……だが――
「速すぎる…」
ジャンガと分身はそれこそ文字通り目にも留まらぬ素早さで動き回り、ワルキューレを翻弄する。
攻撃を繰り出しても空振り、掠ってすらいないのでそれが分身なのか実体なのかも判らない。
ガギンッ!!
最初のワルキューレが破壊された時と同じ音が響き、ワルキューレが一体、左肩から右腰にかけて袈裟切りにされる。
次いで一体、また一体と次々にワルキューレはジャンガの爪の餌食となる。
ついに残り一体となり、ギーシュは慌ててワルキューレを自分の目の前に置いた。盾とする為だ。
すると、ワルキューレの前方、少し離れた所にジャンガが降り立った。
無数の分身が降り立った本体に殺到し、まるで水がスポンジに染み込む様に消えて行く。
凶悪な笑みを浮かべるジャンガ。右腕を大きく振りかぶり、爪で前方の空間をなぎ払う。
空気が渦を巻き、円盤状になるや回転しながら真っ直ぐにワルキューレへと、そして後ろのギーシュへと飛ぶ。
ギーシュの第六感が危険を促した。目を閉じ、慌ててしゃがみ込む。
硬い物を切り裂く音、頭上を何かが通り過ぎる音が聞こえ、背後から凄まじい爆音のような音が響き渡った。
恐る恐る目を開いたギーシュがまず目にしたのは、胸の辺りで真一文字に切り裂かれ、
別れた胴体がそれぞれ地面に倒れこむワルキューレだった。
だが、周囲の生徒はそんな事には目もくれていない。しきりにギーシュの背後を見て驚愕の声を上げている。
それに釣られ、ギーシュも後ろを振り返る。ひっ!、と悲鳴が口から漏れた。
学院を囲む城壁が切り裂かれていた。否、砕けていたと言う方が正しいかもしれない。
ほぼ真一文字であるが、中心に近い所が上下に膨らむようになっており、どちらかと言えば楕円に近い。
…そんな形の”穴”が空いていた。向こうの草原や青空がハッキリと見える。――とんでもない破壊力だ。
恐らく、爪を高速で振る事で”エア・カッター”のような風の刃を生み出したのだろうが、正直比べ物にならない。
――あんな物をまともに受けていたら…
ギーシュの背に冷たい物が走った。思わずあとずさり、背が何かにぶつかる。
振り向くとそこにはジャンガが立っていた。
30 :
毒の爪の使い魔:2008/08/17(日) 09:57:33 ID:MOQlV/Rw
「ひっ、ひぃっ!?」
恐怖のあまり尻餅を付く。ワルキューレが破壊され、打つ手が無くなった事もあり、ギーシュは完全に戦意を喪失していた。
ジャンガは自分のカッターが開けた穴を見て少し驚いていた。…こんなに威力があったか?
考えてみれば先程も妙に身体が軽く感じた。こっちに来る前よりも動きが良くなっていた気がする。…どういう事だ?
だが、そんな事は今はどうでもいい。今は、そんな事よりも…。
足元で腰を抜かし、震えているガキを見据える。
「どうした?…顔色が悪いじゃネェか、キキキ…」
口元は笑っているが、その目は全く笑っていない。
「ま、参った…、降参だ…」
考える前にギーシュの口からは敗北を認める言葉が出ていた。
その言葉にジャンガは目を細める。
「降参だ〜?」
「そ、そうだ…。もう、僕に打つ手は無い……素直に負けを認める…」
言い終わるとガックリと項垂れる。
そんなギーシュを見てジャンガは再び凶悪な笑みを浮かべた。
「そうか、降参か…。なら…後は俺に楯突いた事を――」
事は一瞬だった。
故に誰も止める暇が無かった。
唯一、何をしようとしたかを殺気で察知したタバサが杖を手に呪文を唱えようとするも……間に合わなかった。
「あの世で後悔しなァァァァァーーーーー!!!」
――次の瞬間…
全員の目に飛び込んできたのは爪を振り上げたジャンガと、血の糸を引きながら宙を舞うギーシュの姿だった…
31 :
毒の爪の使い魔:2008/08/17(日) 10:01:12 ID:MOQlV/Rw
どうやら大丈夫だったようです。以上で投下終了です。
今回からジャンガの本来の魅力大爆発!てな感じで。
台詞などはナムカプや本家ヒーローズの流用なんかもちょくちょく入れていきます。
あと、この小説を書き始めて、ギーシュとガンツが同じ声優さんだと言う事を初めて知ったり。
ギーシュ死亡www
ガンダ補正付きの元々強い奴が殺す気で攻撃か…
如何にギーシュとて助かるまい…
_,l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l,,_
,.r'´,. -┐ ':..,゙ヽ
,r' ,::;:' ,ノ ヽ、 ゙:::.ヽ
,.' _.,:;:'___ _立_ ___;;ミ゙、  ̄ノ ̄| ̄
.l厄巳厄巳厄 i王i ,.巳厄巳厄巳l ,勹 .├‐''
l´ , "´  ̄ ̄ ̄ `'''′  ̄ ̄ ̄`.:`{ ´_フ ヽ、_,
| l ;;:.,. ::、. ... '゙|
,.-''、.,! ,.::' ヽ、:.゙、 ;;.:' '' ヽ | ,.、 __l__
./ 、/ `ヾー─tッ−ヽ'' kーtr─ツ'´〕. ヽ. |
/ {´i Y::::.. ` ̄ ̄´.: "i! ::. 、` ̄´ ゙:::.、} r、 l i,____
| ヾ_,,入;:::.. `'' " ´.::; .::i! ::.. ``` :. }ツl l
\ ノ ヾ ;:::. .:r'' :: ll! :ヽ;:..:. .: j,ノ ,! ┬‐┌,┴┐
ヽ',,;l ゙i ;::.. _ `ヽ、;;,,,,'.ィ'' _,, .::,;r'1,,,/ l__ ノl士
ッジ::::::| ゙ ,r'´:::;;;;;;;::> 弋´;;;;;::::ヽ'" |:::::゙'イィ ノ凵 l土
弍:::::::::::l /:::;r'´ ,,..-ー…ー-、 ヾ;:::'、 |:::::::::::ヒ
シ:::::::::::l i':::,! ´ __ ゙ l::::l:. |::::::::::ス __ヽ__‐┬┐
彡;:;:::::l l:::l ''''''''⇒;;;:, l:::l |::::;;ャ` ニ メ ,ノ
,r', 广'`ヽl:::l ::::. .:: ゙::. l::l ノ^i`、 l ̄l ハヽヽ
,イ(:::j i::;ヘ :;:. .:: l::l'" l:ヽヽ  ̄  ̄
|;:ヽヽ l::l ヽ ;:.... .. .. : /l::l ノ ,.イ
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王大人が死亡確認してくれれば大丈夫だ
オスマンとかどう申し開きするんだろうか
事件は起こってからじゃ遅いんですよッッ
36 :
ゼロの使い悪魔:2008/08/17(日) 10:42:12 ID:UFmGeDo/
小ネタを投下してもよろしいですか?
ルール守ってる自負があるなら「投下します」でいい
>>35 実際止めてるケースが少ないよな
どう考えても手加減しそうにないようなヤバイ奴相手でも
使い魔召喚の儀式の日、ルイズが召喚したのは1人の男だった。
ルイズとその友人達は聞いた事も無いような男の奇妙な本名よりも、悪魔を意味する男の故郷でのふたつ名“ディアボロス”の名で呼んだ。
“ディアボロス”は魔法を使いこなそうとするルイズの世話を、何くれとなく焼いていた。
なぜそこまでするのかというルイズの問いに、“ディアボロス”は自分も故郷では失敗を繰り返し挫折と転落を繰り返してきたのだと語った。
“ディアボロス”はルイズの姿から、自身が無くしていた希望を見たのかもしれなかった。
召喚から数日後、“ディアボロス”は些細な事からギーシュと決闘するはめになった。
“ディアボロス”はギーシュのワルキューレを見てもまったく動じる事無く、
「ブラム=ストーカー/モルフェウスといったところか……。まあこんな小僧、油断しなければ負けは無いな」
と笑みと共に謎の言葉を呟いたのみだった。
戦いは一方的の一言だった。
ワルキューレの攻撃は“ディアボロス”にはまったく通用しなかった。……いや、命中し手傷も受けるがそれが即座に完治してしまうのだ。
逆に“ディアボロス”は素手で次々ワルキューレを引き裂いていく。メイジ殺しなどというものではない、明らかな異能の力だった。
最後の一撃がそれをよりいっそう見せつける事となった。
1体のみ残ったワルキューレの不意打ちの斬撃が切り落とした“ディアボロス”の手首が、ギーシュのすぐ傍にまで飛んでいった。
片手を奪った事で一転優位に立ったと見たギーシュの降伏勧告に、“ディアボロス”が不敵な笑みで返した次の瞬間、
――ドッカアアン!
突然発生した爆発にギーシュは回避を考える間も無く吹き飛ばされた。ルイズも自分の魔法によらない正体不明の爆発に唖然としている。ただ1人“ディアボロス”のみが再生した手首で眼鏡を押し上げ勝者の笑みを浮かべていた。
結論から言えば、この爆発もまた“ディアボロス”の異能だった。不意打ちが回避しきれないと確信した彼はタイミングを合わせて自身の手首を外し、爆弾としてギーシュめがけて射出したのだ。
ルイズは自身の使い魔が持つ恐るべき異能の力に戦慄した。
そして程なくして、ルイズも“ディアボロス”の持つ異能の力を得る事となった。
学院の宝物庫を襲撃し、秘宝「賢者の石」を強奪した怪盗“土くれの”フーケ。
自身の命を惜しむ教師達に代わってフーケ討伐に向かったルイズ達は、首尾よく「賢者の石」を奪還したもののゴーレムによる急襲を受けた。
自らの誇りのためゴーレムに立ち向かったルイズは、ゴーレムによる一撃を受けて瀕死の重傷を負った。
“ディアボロス”は躊躇しなかった。故郷にいた時の冷酷だった自分とは別人のように涙し、彼女の生命を繋ぐために手段を選ばなかった。
自身と同じ異能者と化す、理性を失った獣と化す危険性を承知の上で彼女に2つの故郷の業を使った。
同族食いの獲物を選ぶ籤の名を持つ自身の血で回復力を高める業と、「賢者の石」。
その2つの力によってルイズは死の淵から復活した。――メイジとしての生を代償に異能者としての生を。
ルイズの異能もまた凄まじいものだった。杖の一振りで大地から蠢く砂の手が無数に伸びたかと思うと、一瞬のうちにゴーレムは指1本動かせない巨大な石造になりはてた。
しぶとくもフーケは抵抗を試みるも、“ディアボロス”怒りの一撃によって(そう、本当に腕の一振りで)両腕両脚を切断されて捕縛されたのだった。
もしかして書きながら投下してるのか?
42 :
ゼロの使い悪魔:2008/08/17(日) 10:53:06 ID:UFmGeDo/
>>41 いえ、本文長すぎのエラーが出たので小分けにしてるだけです。
レコン・キスタはその奇妙な2人の前に恐慌状態に陥っていた。
対抗可能な軍は現れず、侵攻するのみという時に先陣を切る竜騎兵隊の前に竜に乗った1組の男女。
「今すぐ撤退しろ。死にたくはないだろう」
男は恐怖の欠片も無く言い放った。
先頭の隊長が嘲笑しつつ2人と1匹に戦闘態勢を取った時、
「残念だわ」
竜の口から吐き出された砂嵐に覆い尽くされた視界、それが隊長の最後に見たものだった。
次の瞬間、隊長は竜もろとも石像と化して落下していった。
ホーキンスは胸騒ぎを感じていた。
人間はおろか竜をも石化させる吐息を吐く魔竜を使うメイジが相手と知り、本来占領した都市の警備や威嚇に使う兵を全部隊呼び寄せた7万の軍勢。
「将軍! 例のメイジと男が現れました! 魔竜はいません!」
「よし、一斉攻――うわあああっ!!」
その言葉をホーキンスは言い終える事ができなかった。
時間はわずかに遡る。
ルイズ・“ディアボロス”は、7万の大兵団のごく一部(それでも500は超えていたが)に完全包囲されていた。
「魔竜を呼ぶか? もっとも間に合わないだろうがな」
「間に合うわよ。しないけどね」
そう言い終えるか否かのうちに、ルイズの杖がみるみる太く長くなり、胸元の「賢者の石」も輝き始めた。
兵士達はそれに驚愕し、ルイズに恐るべき異能の力を振るう時間を与えてしまった。
「さようなら」
戦場の大地から砂の手が伸び、7万の兵士全てに襲いかかった。
7万人の悲鳴が止んだ時、大地には1人として倒れている者はいなかった。
しかし動いている者もルイズ達以外にはまたいなかった。7万の兵士は7万の石像にその姿を変えていたのだ。
家電量販店の店員支援
メイド喫茶の連中に負けるなー。
戦場から去っていくルイズが作り上げた魔竜、その背でルイズ・“ディアボロス”は楽しげに会話をしていた。
「これからどうする、ルイズ?」
「そうね、命令で動かされるのには飽きたわ。しばらくどこかでこっそり動いて、伝説のメイジと使い魔として名前を轟かせるっていうのはどう?」
「悪くない。……それならふたつ名を考えなければな。もうお前は“ゼロ”ではないのだからな」
「そうね……、何かいい名前は無いかしら?」
「……“マスターレイス”。俺が故郷にいた頃所属していた組織で、指折りの強者に付けられるふたつ名だ」
「“マスターレイス”ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール……、悪くないわね。それじゃ行きましょう、キョウジ」
「了解しました、“マスターレイス”」
46 :
ゼロの使い悪魔:2008/08/17(日) 10:57:11 ID:UFmGeDo/
以上投下終了です。
「ダブルクロス」から「春日恭二」召喚です。
乙でしたー
…春日恭二もなー、有能なはずなんだけど、何で公式ではあんなことに…。
乙ー
強者に与えられるのは"マスター○○”って言うコードネームだから、
ルイズだったらマスターゼロとかマスターボムとかマスター釘宮とかがいいんじゃないかな?
レイス(幽霊)ってイメージでもないしね
>>48 や、幽霊じゃなくて種の方でない?
賢者の石を持つ事でオーヴァードと言う超人を超越したオーヴァードになっているのディス
毒の爪の人乙!
やっぱりジャンガはこうでないとね。
ナムカプ版は声が勇者王だったんで敵キャラの中でもお気に入りだった。
>>35 そういえば、以前ゲッターチームが召喚されて、
竜馬がワルキューレフルボッコにした挙句、
隼人がギーシュを「目だ! 耳だ! 鼻! 」した小ネタがあったそうな。
過去スレの何番にあるのか、ご存知の方おられますか?
52 :
ゼロの女帝:2008/08/17(日) 14:06:54 ID:esoIoYOA
どもー
予約無ければ十分頃から投下したいのですよー
よろしおまっかー
53 :
ゼロの女帝:2008/08/17(日) 14:10:40 ID:esoIoYOA
すみません、書いてたの消えてしまいました
撤回です
ご迷惑おかけしました
54 :
ゼロの女帝:2008/08/17(日) 14:13:01 ID:esoIoYOA
また失礼
無事何とかなりました
十五分から投下させて頂きます
重ね重ね失礼致しましたです、はい
ゆっくり落ち着いて投下していってね!
爆撃支援?
57 :
ゼロの女帝:2008/08/17(日) 14:18:05 ID:esoIoYOA
第十二話
「・・・・・・・と、いうわけで殿下、もといお頭。
無事襲撃は成功。
味方は勿論エモノにも怪我人は一切出ず、積荷の接取に成功しました。
荷は食料に貴金属。あと大量の硫黄です」
「硫黄か、それはいい。
間も無く始まるであろう戦いにおいて、その硫黄から作られる火の秘薬はさぞかし
反逆者どもの心胆を痛めつけることだろうな」
「それと・・・・・・・貴族を五人に使い魔三体です」
「?」
「どうやらトリステインの貴族らしくお頭に面会を望んでおりますが」
「トリステインか・・・・・・よかろう」
「で、おめぇら貴族様が俺に会って、何話したいってんだ?」
その瞬間、髭を生やした金髪の男性を除く全員が笑い出す。
赤い髪の少女など笑いすぎて痙攣起こしているほどだ。
「何がおかしい!」
「だ、だ、だってぇ」
微笑みながら子供らを見つめる年長っぽい女性がぽつりと呟く。
「ずれてるわよ、かつらと付け髭」
「滑りやすい」
「いや、それ言う相手が違うから」
「あー、まあそういう訳で私がアルビオン王子ウェールズだ」
「トリステイン特使、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールでございます」
「同じく特使、ジャン・ジャック・フランシス・ド・ワルドと申します」
「以下略」
「酷いじゃないか、大体なんで僕の扱いはいつでもどこでもこんなに悪いんだ!」
「しょうがないじゃない、だいたいあなたたち、みんな正式の特使であるあたしとワルドさまに
勝手についてきただけっつーんだし」
「そういやそうね」
「で、あたしがルイズちゃんの使い魔、瀬戸と申します」
「・・・・・・アルビオンでは聞いた事無いんだがトリステインでは平民が使い魔というのは
よくある事なのかね?」
「史上初と聞き及んでおります。この一点をもってしても我が主が歴史に名を残すのは確実」
「歴史はともかく、彼女は平民ではありません」
「というと?」
「遠く遠く、馬で何日走ろうと船で何年飛ぼうと決してたどり着けない地の王族なのだとか。
そして、王族とか平民とかそういった馬鹿らしいものを超越した存在なのです、彼女は」
「馬鹿らしいかね、王族というのは」
「少なくともこのハルケギニアにおいて彼女は評価されるべき血統ではありません。
しかし彼女にわたくしは教えられたのです、魔法など芸のひとつでしかないのだと」
「それはともかく特使どの、用を聞かせてはくれまいか」
その言葉にルイズは慌てて懐の手紙をウェールズ王子に手渡す。
「姫は結婚するのか?あのアンリエッタが。私のかわいい…従妹は」
ルイズは無言で頭を下げて肯定した。
ウェールズは再び手紙に視線を落とす。最後の一行まで読んで、微笑んだ。
「了解した。何より大切な手紙だが、姫の望みは私の望みだ。返すことにしよう」
ルイズの顔が輝く。
「しかし、今手元にはない。空賊船に姫の手紙を連れてくるわけにはいかぬのでね」
ウェールズは笑って言った。
「ご苦労だが、ニューカッスルの城までご足労願いたい」
58 :
ゼロの女帝:2008/08/17(日) 14:19:18 ID:esoIoYOA
ルイズ達を乗せた私略船「イーグル」号と捕獲された輸送船「ジーン・グレイ」号改め「フェニックス」号は
反乱軍の警戒網をすり抜け、ニューカッスルへとたどり着いた。
ルイズ達は王子の先導の下、城内のウェールズの居室へと向かう。
王子の部屋とは思えない、質素な部屋であった。
「高級品は戦費に変えてしまってね」
笑いながら王子は机の引き出しを開き、宝石のちりばめられた小箱を取り出す。
鍵を使い蓋を開けると、そこにはアンリエッタの肖像が描かれていた。
中から手紙を取り出すと、ゆっくりと読み返し始める。
何度もそうやって読まれたであろう手紙は、既にボロボロであった。
読み終わると、ウェールズは手紙をたたみ、封筒に入れてルイズに手渡した。
「ありがとうございます」
ルイズは深々と頭を下げ、その手紙を受け取る。
「明日の朝、非戦闘員を乗せて出航する『イーグル』号に乗って帰りなさい」
ウェールズの言葉に、ルイズはじっと俯いていたが、そのうち決心したように口を開いた。
「あの…殿下。王軍に勝ち目はないのですか?」
「ないよ。我が軍は三百、敵軍は五万。正面から戦って勝てってそりゃ無理だろう」
ルイズは再度、俯いた。
「殿下の討ち死になさるさまも、その中に含まれるのですか?」
「何で?」
きょとんとした表情でこちらをみやるウェールズ王子。
「いや、今勝ち目無いって仰ったじゃないですか」
「うん、そうだね。
だから隙を見て我ら王党派は脱出し、ゲリラ戦を行う」
「ゲリラ戦って王子様がですか?」
キュルケの言葉に頷くウェールズ。
「繰り返すが正面から戦って勝ち目など無いから。
かといって死にたいわけでもないし、なら精一杯正面以外で戦うべきだろう」
「亡命なさいませ!」
ルイズが絶叫する。
「卑しくもアルビオンの王子が野山で泥に塗れてゲリラ戦など・・・・・・今すぐトリステインに亡命なさいませ!」
「で、あの反逆者どもが今度はトリステインを責める口実を作れ、と?」
「多少早くなるだけにございます!」
「・・・・・・確かにほんの少しだけ早くなる、その程度だろう。
でも今のトリステインにはその「ほんのわずかの時間」が宝石並に貴重なんじゃないのかい?
それに、確かに泥には塗れるが勝算はある」
「勝算、ですか?」
「ああ。ゲリラ戦においてある国のバックアップを受ける手はずを整えてあるんだ。
さんざんレコン・キスタとやらの心胆冷やしめてくれ、とね」
「ある国、ですか」
「そう、ガリア王ジョゼフの支援をね」
ぴくり、とタバサと、そしてワルドが身じろぎをする。
「あの無能王の手を借りたからといってどうなります!」
「ふっ 使者殿。
君は見事に、あの無能王という評判に騙されているね。
一度でも直接会えば、そしてあの目を見れば彼を無能とは呼べまいよ。
彼は確かに道化だ。
だが真の道化とは、最も優れた存在でなければならないのだよ」
59 :
ゼロの女帝:2008/08/17(日) 14:22:07 ID:esoIoYOA
はい、今日はここまでです。
ご迷惑お掛けしちゃったのですよー
投下乙です
何故かジョゼフがエルガイムのアマンダラみたく思えてきた
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ボクはもっとルイズとSEXする!!
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ご主人様の桃色ぱんつ
ゼロの気持ち
63 :
ナイトメイジ:2008/08/17(日) 14:59:26 ID:NH+eBAlP
続けて5分から投下させてください
64 :
ナイトメイジ:2008/08/17(日) 15:08:42 ID:NH+eBAlP
「空賊だ!」
誰が発したのだろう。
その声と共に甲板は急速に慌ただしくなる。
ある者は帆にとりつき、ある者はロープを持ち、またある者は風石をため込んだ船内に駆け下りていく。
たたまれていた帆が音を立てて広がった。
途端にフネの速度が慣れていないルイズにもわかるほどに上がる。
今までの風石を節約する飛びかたから風石の消費を覚悟してでも速度を重視する飛び方に変えたのだ。
だが、それでも安心はできなかった。
空賊船で舵を握る男はマリー・ガラント号の帆が急速に広げられていく様を見ていた。
「やはりそう来るだろうな」
海賊に襲われた輸送船が取り得る逃走方法は限られている。
その一つが比較的大きな雲に隠れてしまうことだ。
通常ならアルビオンへの衝突防ぐためにそんな目をふさぐようなことはしないのだが、空賊に襲われたのならしかたがない。
だが、現在の天候はアルビオン近辺には珍しく快晴。
隠れる雲は遠くに見えるだけで近くにはない。
ならばこの勝負は速度が決め手となる。
先に雲に隠れてしまえばマリー・ガラント号の勝ち。
その前に捕まえれば空賊の勝ちというわけだ。
「だが、もう遅い。おい、こちらも船足を上げるぞ」
「アイ・サー」
男はその敬礼には不満だったようだ。
首を横に振り、部下の間違いを正してやる。
「今は違う」
「そ、そうでした……わかりやした、親分」
今度は男も満足したようで、深い首肯で返す。
わずかの時間の後、マリー・ガラント号を上回る速度を得た空賊船は猛禽の思わせる勢いでその爪を立てようとしていた。
マリー・ガラント号の甲板でルイズたちは後ろから迫る空賊船を不安げに見ていた。
マリー・ガラント号が速度を上げたときは、これで逃げられると安心した。
だが空賊船はそれを上回る速度を出して迫り、その姿を大きくしていく。
既に甲板に立つ空賊たちの服の色くらいなら見分けられるほどになっていた。
不安を覚えたルイズは婚約者に手を伸ばそうとしたが、その手は彼女の意に反して動かなかった。
アンリエッタがルイズの腕をつかんでいたのだ。
そのアンリエッタも不安を隠せずにいる。
ルイズは残ったもう一方の手も少しでも助けになればとアンリエッタの震える肩にのばした。
互いの息づかいと体温を感じるほどに二人の距離は縮まったが不安は消えはしない。
突如轟音がした。
雷の音に似ていたかもしれない。
だが、あたりには雲はない。雷のはずはない。
音の元はマリー・ガラント号の後方、空賊船。それが大砲を撃ったのだ。
ルイズはアンリエッタの肩に添えた手に力を込め、隣に立つワルドを見上げた。
「心配しなくていい。あの距離ではまだ大砲は届かない。ただの威嚇だよ」
ワルドが空賊船に目を向けた。
ルイズもそれにつられて後ろを見る。
空賊船はさっきよりさらに近づいていた。
「だが……これではまずいな」
見れば空賊船には片側に10を優に超える砲が据え付けられている。
対してこちらは射程の短い移動式の砲が3門。
敵の射程内に入れば勝負にならず、降伏か撃沈かの二者択一になる。
次にワルドは後甲板を見た。
船長は必死で指揮を執っているが、先ほどの威嚇射撃でおびえてしまった者も多く目に見えて船員たちの動きは鈍っている。
「む……う」
ワルドは後ろ甲板の船長に足を向けた。
歩き出す前に、後ろでおびえる少女たちに振り返った。
「着いてくるかい?」
ルイズはアンリエッタの震えを押さえながら、そして自身も震えながらワルドの後を追った。
65 :
ナイトメイジ:2008/08/17(日) 15:09:50 ID:NH+eBAlP
マリー・ガラント号の船倉には誰にも気づかれないようにこっそり乗り込んでいる女性──ぶっちゃけ密航している──が一人荷物の間に体を押し込め直していた。
「本当に出会っちまったのかい?なんて不運だよ」
フネが揺れて、また荷崩れした荷物が転がってきた。
女性は溜息をつく。
とりあえず隠れ場所を作るのはあきらめることにした。
こんな状況だ。
自分達の仕事を邪魔する者なら相手がなんであれ扱いは悪くなる。
それが、たとえ貴族でもだ。
「貴族様。失礼ながら、こんなところにおられても邪魔なだけです。いいから、船室にでも引っ込んでおいてください」
八つ当たり気味にまくし立てる船長にワルドはきわめて冷静に、そして落ち着き払って言葉を返した。
「僕は風のスクエアのメイジだ。できることはあると思うんだが」
船長は思わず踊り出したくなった。
もっともそんな暇はなく、その希望は果たされることはなかったのだが。
空賊船の射程にマリー・ガラント号をとらえるまであと少しと言うときだ、二つのフネの間が徐々に開き始めた。
マリー・ガラント号が速度を上げたのだ。
あの形式の船としてはあり得ない速度だ。
ならば、考えられることは一つだ。
「ちっ、風のメイジが乗っていやがったか」
しかも輸送船と戦船の差を覆すかなり腕のいいメイジだ。
「おい、こっちも魔法だ。風を使えるやつを呼んでこい。総動員だ!」
トライアングルとスクエア。
クラスにしてみればわずか1つの違いだが、その差は歴然としたものがある。
今起こっているマリー・ガラント号と空賊船の争いはまさにその好例と言える。
「閃光のワルドね」
一人ルイズたちからは離れたところでベール・ゼファーは小さくつぶやく。
「スクエア……というのは伊達ではないみたいね」
ワルドの魔法により加速したマリー・ガラントに対して空賊船も魔法を使って加速している。
「このままだと逃げ切れそうね」
そして、マリー・ガラント号は船の性能差を超えメイジの実力差により空賊船を引き離しつつあった。
「運命はルイズたちに味方している……か」
フネの前には大きく濃い雲がある。
あれに突っ込めば、まず間違いなく空賊船はマリー・ガラント号を見失ってしまう。
「でも、それじゃいまいち面白くないわね」
ベルは人差し指と親指で何かを摘むような形を作り、その指を口元に添えた。
「運命なんて変わるものよ。そう、こんなふうに」
そこに吹きかけられた息はあっという間にかき消えてしまう。
それに宿る力が確かに運命を改変していた。
偶然と状況が重なった。
風の魔法を受ける帆はいつも以上の負担を受けていた。
その帆にはわずかだが綻びがあった。
その綻びは出航前の点検で偶然見逃されていた。
大砲の轟音で慌てた船員がその綻びに足を引っかけ、綻びを大きくしていた。
他にもいくつかの偶然がいくつも起こった。
結果、帆は破け、千切れ飛び、帆としての機能を失った。
そして、一番の偶然はそれがマリー・ガラント号のすべてのマストで起こったということだった。
「おおっ!」
海賊船に乗るその男の声は小さい者だったが、込められた感情は大きなものだった。
「神よ、あなたに感謝します。これで……」
男の祈りは神に届いたのだろうか。
66 :
ナイトメイジ:2008/08/17(日) 15:11:05 ID:NH+eBAlP
「なにっ!」
マリー・ガラント号の甲板でワルドはうめいた。
「まさか、こんな事が!!」
普通ならとうていあり得ないことだ。
信じられない。
しかし、頭の上でばたばたと音を立てるそれは覆しようのない真実としてそこにあった。
「まるで悪魔の悪戯だな」
そう言ってワルドはつばの広い帽子で目を隠した。
そして彼らが感謝し、あるいは呪うべき神と悪魔はここ、マリー・ガラント号の甲板にいた。
それは彼らが考えていた神でも悪魔でもないだろうが、確かにここにいる。
神、そして悪魔である少女は落ちてきた帆の破片が風が吹くままに流される様を満足げに眺めた。
「ほら、運命なんて簡単に変わる」
*******************************
今回はここまでです
神にして悪魔な魔王様自重www
つーかそんな偶然ねーよwww
つうかルイズってやっぱ運がいいキャラなんだな
68 :
蒼い使い魔:2008/08/17(日) 17:48:04 ID:uROOu8EE
皆様投下乙であります。
こちらも
18話完成いたしましたので18時に投下しとうございます
バージルがラ・ロシェールへ向け馬を走らせる、
馬で二日かかる距離であったが
途中約束通りタバサがシルフィードに乗り迎えに来たため
その日のうちに無事一行はラ・ロシェールへと辿りつくことができた。
バージルがタバサと共にルイズ達が宿をとっている『女神の杵亭』へと降り立つと
ずっと入口で待っていたのかルイズが立っていた。
「バージル!なにをしてたのよ!ご主人様を待たせるなんてっ…!」
目に涙を溜め真っ赤にしながらバージルに走り寄る。
「こいつに乗る人数が合わなかっただけだ」
そう言うとさっさとバージルとタバサは宿の中に入ってしまった。
「ばかっ…!どれだけ心配したと思ってるのよ…」
その様子を見ながらルイズは地団駄を踏みながらつぶやいた。
「あ、ようやく来たようだね、いやぁ心配していたよ!」
そう言いながらもすでに酔っているのかギーシュとキュルケがテーブルにつきながらバージルを見る。
「そうよぉ、ルイズったら、ダーリンが来てないことを知った時ったらすごかったのよぉ、
もう泣いちゃって泣いちゃって―「わー!!わー!!何言ってるのよ!そんなわけないでしょ!」」
酔ってもいないのに真っ赤になりながらキュルケにルイズが飛びかかる、
その様子を見ながらいつものように無表情のままバージルもテーブルについた。
「おや?使い魔君、ようやく到着かね?」
ワルドが入口から入ってくるなりバージルを見て言う、
だがなぜか言葉は刺々しく、表情もどことなく険しい。
「…ここは…岩盤をくりぬいたのか?」
それをナチュラルに無視しながらバージルは目の前のタバサに話しかける
「魔法で床もテーブルも崖の岩盤から削りだした」
バージルの露骨な無視っぷりにワルドの表情がより険しくなる。
「そ…そういえば子爵、アルビオン行きの船はどうでした?」
そんな険悪な空気を感じたのか酔いが回っていながらもギーシュが話題を切り出す、
その声に我に返ったのか、ワルドはテーブルについた一同を見渡し少し困った顔をして切り出した。
「アルビオンに渡る船は明後日にならないと、出ないそうだ」
「急ぎの任務なのに……」
ルイズが口を尖らせながら呟く。
「あたし、アルビオンに行ったことないからわかんないけど、どうして明日は船が出ないの?」
キュルケの方を向いて、ワルドが答える。
「明日の夜は月が重なるだろう? 『スヴェル』の夜だ。その翌日の朝、アルビオンが最も、ラ・ロシェールに近づく、
船は限りある風石を使っていてね。最も近い距離で翌日飛べるのに、早くに飛んで無駄にしたがる船乗りはいないのだよ。」
「フン、前もってそんなことの調べも付いていないとはな、使えん奴だ」
バージルの一言に場の空気が凍りつく
険悪だった空気がさらに険悪になる。
「どっ…どういうことかな?つ…使い魔君…?」
「わからんのか?だとしたら想像以上に無能だな」
「バッ…バージル…な…何を…!」
ルイズは顔を青くして二人を見比べる。
バージルは呆れたような表情でワルドをみて続ける
「言葉の通りだ、学院から馬で二日の距離、予定通りならその『スヴェル』とやらで足が止まらず先に進めただろう。
なのに貴様はグリフォンでさっさと先へ進み、ここで足を止める結果を作った、貴族派とやらに襲ってくださいと言っているようなものだ。
わかるか?貴様が足並みを乱したんだ。」
強烈な皮肉と挑発、しかも事実だ、ぐうの音も出ないほどの。
ワルドの額に青筋が浮かぶ。
バージルは相変わらず氷のように無表情だ。
「め…面目ない…ね…使い魔君…!」
言葉こそ穏やかだが、ワルドは確実に怒っている。
「フン…、婚約者の前で舞い上がっているのか知らんが、そのくらい考えろ」
そんなワルドをさらに挑発しバージルは目を瞑る。
言うまでもなく場の空気は最悪だ、ワルドは燃え上がるような怒りの目でバージルを睨みつけている。
杖を抜かないのが不思議な位だ。
「とっ…とりあえず、もう寝ましょう?ね?もう遅い時間だし、ね?」
キュルケが耐えられないといった悲痛な声で提案する、
ルイズとギーシュはうんうんと首を縦に振った。
「あ、あぁ…そうしよう…使い魔君が来る前に部屋を取っておいた」
ワルドは鍵束を机の上に置いた。
「キュルケとタバサは相部屋だ。そしてギーシュと使い魔君が相部屋」
「あれ?男女二部屋ではないのですか?」
その言葉を聞きギーシュが口を開くが、ワルドは当然と言った風の表情で答える。
「僕とルイズは同室だ。婚約者だからな」
ルイズがその言葉にはっとして、ワルドの方を向く。
「そんな、駄目よ!まだ、わたしたち結婚してるわけじゃないじゃない!」
しかし、ワルドは首を振って、ルイズをみつめた。
「大事な話が有るんだ。二人きりで話したい」
「先へ行く」
そう言うとバージルはさっさと自分の部屋の鍵をとりさっさと階段を上り二階へと姿を消した。
ギーシュは険悪な空気の残り香がするこの空間にいたくないのか急ぎバージルの後を追う。
何も言わずさっさと去ってしまったバージルをルイズは複雑な心境で見送った。
「じゃ、わたし達も行きましょ」
キュルケも鍵を手にし、タバサに声をかけて続けて席を立った。
「バージル…君?あれでいいのかい?なんか彼女、止めて欲しかったみたいだったけど」
部屋に入ったギーシュはバージルに声をかける。
「フン…これ以上くだらん事に余力を割くつもりなら斬り捨てる」
「相棒…そりゃどっちの意味だ…?」
「…多分、置いて行く方…そうだと思いたいよ…、それにしても、なんであんなに挑発したんだい?見ていて怖い位だったよ…」
「事実を言ったまでだ」
「そ…そうかい、はぁ…」
ギーシュは深くため息をつき、これから先なにも起こらないことを祈った。
一方その頃、『女神の杵』亭で一番上等な部屋だけあって、
ワルドとルイズの部屋は、かなり立派な内装だった。
ベッドは天蓋付きでレースの飾りのついた大きな物。
ギーシュとバージルの部屋が簡素なベッドであることと比べると、かなりの差だ。
ワルドはテーブルに座ると、ワインの栓を抜き、杯に注ぎそれを飲み干した。
「君も腰をかけて1杯やらないか? ルイズ」
ルイズは言われたままに、テーブルにつき、ワインが杯を満たすと、ワルドのそれと合わせる。
「二人に」
グラスが触れ合う音が響く。
「その…ワルド…?ごめんなさい、バージルが…あいつ、言いすぎる所があるから…」
「は…はは…ぼ、僕は気にしていないよ…はは…」
ルイズが先のバージルの非礼を詫びる、それをワルドは少々堅い笑顔で返事をする。
「その…それで…大事な話って?」
ルイズが本題を促すと、ワルドは急に遠くを見るような目になった。
「覚えているかい? あの日の約束……。ほら、きみのお屋敷の中庭で……」
「あの、池に浮かんだ小船?」
ワルドは頷いた。
「きみは、いつもご両親に怒られたあと、あそこでいじけていたな。まるで捨てられた子猫みたいに、うずくまって……」
そういうと二人は昔話に花を咲かせる、そしてその話はルイズ自身の魔法の話に変わっていく
そうして一通り話を終えた後ワルドが意外な事を語りだした。
「きみの使い魔、彼だって只者じゃない、彼の左手のルーンを見て、思い出した。
あれは始祖ブリミルが用いたという、伝説の使い魔ガンダールヴの印だ」
「…伝説の使い魔?」
今一理解できないといった具合にルイズが聞き返す。
「『ガンダールヴ』の印。始祖ブリミルが用いたもので
誰もが持てる使い魔じゃあない。つまり君はそれだけの力を持ったメイジなんだよ」
そう言われルイズはバージルの事を考える、
確かにバージルは強い、伝説の使い魔と言われれば頷かざるを得ない、
しかも彼が語るには彼の父親は悪魔でありながら愛と正義に目覚め、
魔界の侵攻から人間界を守り抜いた伝説の魔剣士だという、
その時点で彼は既に伝説の血を引く存在だ。
だが、そうだったとしても信じられなかった。自分は魔法の使えないゼロのルイズ
しかもあの使い魔を制御できていない。
とてもじゃないけど、ワルドが言うような力が自分にあるとは思えなかった。
「この任務が終わったら、僕と結婚しようルイズ」
「え……」
いきなりのプロポーズに、ルイズは驚いた。
「僕は魔法衛士隊の隊長で終わるつもりはない。いずれは、国を……、
このハルケギニアを動かすような貴族になりたいと思っている」
「で、でも、私……。まだ……」
「もう、子供じゃない。君は16だ。自分のことは自分で決められる年齢だし、父上だって許してくださっている。
確かに、ずっとほったらかしだったことは謝るよ。婚約者だなんて、言えた義理じゃないこともわかっている!でもルイズ、僕には君が必要なんだ!」
「ワルド……」
かなり情熱的なワルドの態度に、ルイズは戸惑う。ワルドのことは嫌いではない。
だが、こんな勢いに任せて結婚していいものだろうか?
ルイズはバージルのことを考える、あいつはなんて言うだろうか?「俺には関係ない、貴様の問題だ」、そう言うかも知れない。
ワルドと結婚したら、バージルはどうするのだろう?
もしかしたら、もう二度と相手にしてくれなくなるかもしれない。
二度と振り向いてくれないかもしれない、それだけは嫌だ。
様々な思いが胸の中で渦巻く、やがて、ルイズは顔を上げ、ワルドを正面から見た。
「私はまだ、あなたに釣り合うような立派なメイジじゃない。『ゼロ』だもの……。
その前に立派なメイジになって見返したい奴がいるの、だから…」
それを聞くと、ワルドはルイズの手を離し、俯く。
「君の心の中には、誰かが住み始めたみたいだね」
「そんなことないの! そんなことないのよ!」
ルイズは慌てて否定した。
「いいさ、僕にはわかる。わかった。取り消そう。今、返事をくれとは言わないよ。
でも、この旅が終わったら、君の気持ちは、僕に傾くはずさ」
ルイズは頷いた。
「それじゃあ、もう寝よう。疲れただろう」
ワルドはルイズに近づいて、唇を合わせようとした。ルイズの体が一瞬、こわばり、ワルドを押し戻した。
「ルイズ?」
「ごめん。でも、なんか、その……」
ルイズはモジモジとして、ワルドを見つめた。ワルドは苦笑いを浮かべて、首を振った。
「急がないよ。僕は」
ルイズはもやもやする気持ちを抱えながら、再び頷いた。
翌日、時間的にはまだ早朝にも関わらず、バージルは浅い眠りから覚醒し
立て掛けてあったコートを羽織り閻魔刀を手に取る。
ギーシュは前衛的な格好で寝息を立てている
朝食の時間にはまだ余裕があるため、デルフを抜き、錆を落として時間を潰していた。
「相棒…おめぇってやつは…俺っちの手入れをしてくれるなんて…!」
「黙れ、時間つぶしだ」
泣きそうな声を上げているデルフを軽く流し錆を落としていると不意に扉がノックされた。
「相棒、誰か来たぜ?」
「…」
デルフを立て掛け無言のまま立ちあがりドアを開ける、そこにはワルドが爽やかな笑顔を浮かべ立っていた。
「おはよう、使い魔君」
「…失せろ」
そう言うやドアを閉める、
するとワルドが再びドアを開けて入って来た。
「話くらいしてくれてもいいじゃないか、使い魔君」
「…何の用だ」
バージルは鬱陶しそうな表情でワルドを睨む、それを気にせず微笑みながらワルドは続けた。
「きみは伝説の使い魔『ガンダールヴ』なんだろう?」
「…なぜそう思う?」
「君の左手を見た時にルーンを見たんだよ、そのルーンは間違いなく伝説の『ガンダールヴ』のルーンだ」
「…左手を見たのか…」
バージルの表情が疑惑を含んだものに変わる、そして『グローブがついた左手』をみせた
「貴様の前でこれを外した覚えはない…この状態でよく判別できたな?」
「…ッ!それはその…」
虚を突かれワルドが動揺する。確かにこれではルーンの『一部』は見えても全体を見ることはできない。
それだけで判別は困難だろう。
「このルーンのことを知る者は、俺以外にはごく一部の学院の人間しか知らん…貴様…どこで知った?」
バージルから疑惑のこもった視線を受ける、だがワルドは軽く微笑むと
「オスマン氏から聞いたのだよ、同行が決まった時にね、それに僕は伝説や歴史を調べるのが趣味でね、
伝説に登場するルーンについても色々と王立図書館の書物で勉強した。
それはその時に見た、ブリミル四体の使い魔の一つの『ガンダールヴ』の物に間違いない、と
君のルーンの一部をチラと見た時に、おもったわけさ」
なるほど、この返答には一応矛盾はない、この秘密の任務とやらもオスマンの耳に入っている可能性はある、
それにワルドは魔法衛士隊の隊長という地位にいる、オスマンも『知っているのであれば』信頼に値すると考え話したのであろう。
「それに『ガンダールヴ』のルーンは左手に刻まれるというじゃないか、それが一番の証拠だよ」
「…」
その返答にバージルも納得したのか、憮然とした表情でワルドを睨みつける。
「それで…?貴様は伝説の講義をしにきたのか?」
「伝説の『ガンダールヴ』の強さがどれ程のものかを知りたいんだ。ちょっと手合わせ願いたい」
「フン、断る」
あっさりと拒否された。
「何故だい?」
ワルドは気に入らん男だと心で呟きながら口を開く。
「俺はそんなものに興味はない、力を貸さぬルーンなどただの足枷だ」
「だ…だが君自身の強さにも興味がある、本当に君にルイズを守れるのか。そしてフーケを倒した君の実力が、
君も、魔法衛士隊の隊長である僕と戦って見たいと思わないのかい?」
「悪いが貴様に興味はない」
昨日会ったばかりの人間に対しものすごい言い草である。
しかも昨日の今日だ、部屋の中に一触即発の空気が流れる
さすがにそのピリピリした空気に目が覚めたのかギーシュがいつのまにか起き上がり部屋の隅で固まっている
一歩間違えればこの部屋で戦闘が起きかねない。
「そうか、つまり君は怖いのかね?僕と戦って怪我をすることが」
「安い挑発だな、そんなに小娘の気を引きたいのか?もっとマシな趣味を持つことを勧めるな」
「ちょちょちょちょちょっと!やるんならここじゃなくて別なとこに行ってくれたまえ!」
ついに我慢できなくなってギーシュが叫び出す、その声に我に返ったのかワルドが苦笑しながらギーシュに話しかけた
「は…ははは、す、すまなかったねギーシュ君、とにかく!君には申し出を受けてもらう!
10分後この中庭で決闘だ!もし逃げたら君はそれまでの男だった、と言うことにする!」
そう言うとワルドは踵を返し怒りの歩調で部屋を後にする。
「はぁ〜〜〜〜。バージル君…もうなんていうか…なんでもない…起きたばっかりなのに…僕疲れたよ…」
ようやく重い空気から解放されたギーシュは昨日の祈りがブリミルに届かぬ事を悟り、再びベッドに倒れ伏した。
支援
支援
76 :
蒼い使い魔:2008/08/17(日) 18:06:55 ID:uROOu8EE
投下終了です
何気に筆が進みそうなきがするので
早ければ今日中に19話いけっかなー?
いけるといいなぁ
と、いうわけでどうもでした
支援
>もし逃げたら君はそれまでの男だった、と言うことにする!
子供かお前はwつーか偏在やられてんのに…
痛いところを突かれまくりだなw
さすがに気の毒になってきた
むしろさっさと逃げたほうがいいというかw
何なの?ワルドは死にたいの?自殺願望でもあるの?
ワルドの首が空を舞っているのしか想像出来ない
ワルドには頑張って一矢報いてもらいたい
つか、ワルドの心配するお前等のやさしさに泣いた
まあ、ワルドはまだバージルの恐ろしさをまだ理解してないだけだろうなw
遍在が瞬殺されたのもなにかをされたくらいしか・・・たぶん・・・
よくわからない手段で殺されたとか、最大限に警戒しないといけない自体だろうjk
まぁ…アレだ女の前で恰好つけたかったんだよ…多分…生きろワルドw
高卒の俺だって、そんなヤバイ奴相手なら遍在を身代わりにして本人は絶対に接触しないくらいの安全策は思いつくぜ
若くしてコネなしで魔法衛士隊の隊長様になんてなれるようなエリート(笑)がその程度わからないはずがねえw
>>85 むしろ「よくわからない手段で殺された」=「手段は不明だけど姑息な不意打ちでしか戦えない雑魚」と思ってるのかも
ワルドならありえる
しかし蒼の人早いなー、すげえ
ひょっとしたらワルドはいくらガンダールブでも所詮は平民だろプゲラとしか思ってないのかもしれない
偏在がやられたのも疲れてたから勝手に消えたんだろとしか考えて
ギーシュと姉さんが生きてるのが奇跡的な位なのに
何でわざわざ死亡フラグを立てまくるんだよワルドw
どうでもいいんだけどさ、遍在が使う魔法の精神力はどっから来てるんだろう?
もし仮に、遍在が使う分は本体は関係ない仕様だったとしたらさ、遍在に遍在の魔法使わせるとか。
本体の精神力が消費されるとしても、ワルドさんの精神力が底なしってことなのか、スクウェアメイジってそんなに凄いのか?
やっぱり精神力が切れたら遍在も消えるんかな?
むしろ、本体が寝てたり杖から手を離しても偏在が実体化し続けられるのが不思議
いったん発動した後の魔法だから大丈夫なのかな
風のスクウェアなのに、
空気は読めないワルド萌え。
偏在が戦っている場をもう一体の偏在で監視させるとかすれば
或いはね。
そーいやメージャーどころのナルトは召喚されてないのか?
>>94 聞く前にwikiで調べればいいんじゃない?
ナルトは理想郷で見た事があるな、原作知らないからスルーしてるけど。
ワルド「さあ行け! 偏在達よ!」
偏在A「やだよ、お前が行けよ」
偏在B「お前こそ行けよ」
偏在C「俺は行かないぜ」
メジャーだから召喚されるわけでもない
まさしくその通り
茂野吾郎はまだ召喚されてないしな
お前らが召喚されないなら俺が召喚されるよ
ワルド「さあ行け! 偏在達よ!」
偏在A「やだよ、お前が行けよ」
偏在B「お前こそ行けよ」
偏在C「俺は行かないぜ」
ワルド「じゃあ俺が行くよ!」
遍在ABC「どうぞどうぞ」
アルビオン行き決定!
確かGS美神にあったなそういうのw
105 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2008/08/17(日) 21:05:57 ID:SokXo6gi
>92
とりあえず原作見る限りは
・全員独立した人格として行動可能だが、自分と本体の区別は付く
・精神力は共有しない。遍在使用分の精神力がマイナスされた状態で分身が生まれれる模様
・遍在自体が全力戦闘に耐えられることから、遍在使用による精神力の消耗は軽微な模様
・遍在使用時に持っていた装備品は複製される。
(手紙を奪われていた場合、遍在が本物の手紙を持っている、というトリックプレイも可能?)
あとなんかあるかな。
偏在が食べた物はどこに行くのか
偏在はウ○コするのか
偏在は謎に満ちている
某NINJA漫画の影分身みたいに偏在も修行させる事で経験値倍増とかってできるのかな
影分身って別人だろ?
横「俺が一人!俺が一人やられたー!?」
美「大丈夫よ!やられたのが(略)」
横「そっか!俺さえ無事なら大丈夫なのか!」
ってやつですか
のび太が分身するんだっけ?
>>97 ネタパクってすまんな
精神力を共有しないなら偏在が偏在を作ってを繰り返せばあっという間に偏在の軍隊ができるよね
のびたがドラえもんに大量の宿題を押し付けたがドラえもん1人だと終わりが見えてこない
んで人手不足をタイムマシンつかって1時間後、2時間後、3時間後、、、、の自分自身を連れて手伝わせ解消する話
遍在って風のスクゥエアスペルだって言うけど、風×4なのかね。
フェイスチェンジは水×4?
遍在は本体よりレベルがやや下がる、とか考えてもいいかも。
フェイスチェンジは風3+水1だったはず。勘違いだったらスマン。
遍在は風4なんじゃないか? 亀頭さんが風以外の系統を使えるとか想像つかないし。
>>116 むしろ風強すぎだよな……よくサイト勝利したよ。
>>116 あ、わるどが「本体と同じ力を持つ(大意)」っていってたっけ。
これはしたり。
wiki見たが多すぎて見れない
お勧め教えれ
猪熊治五郎召喚
>>112 偏在(8時間後)「野郎、ブッ殺してやる!」
ワルド「ぎゃあ、自分殺し!」
ですね、分かります
>>114 遍在は、遍在分の精神力消費した後、それぞれの分身に精神力が分割して振り分けられるんじゃね。
たとえば、ライトニング・クラウド8回+遍在1回使える精神力がある状態で2分身すると、
それぞれの分身がライトニングクラウド4発分打てるとか。
使える魔法の種類は分身前と同じだが、大魔法は精神力が付いていかない、というくらいの縛りじゃないと便利過ぎだよ。
>>120 ご立派、気さく、ヘルミーナ、目つき
全部完結。
ありがと
見るわ
じゃあ完結してない作品でおススメは?
みんなオススメだよ!
ガンパレード!
ご立派ワロタww
メガテン好きだwww
>>117 というか、他作品のチートキャラを連れてくる上で、数少ない同等以上に対抗可能な能力だからな。
>>128 カービィ、ゼロのエンジェル、ゴモラ、ネウロ
というか
>>129の言うとおり。好みは人それぞれなんだから目についたやつから見てけばいい。
クロス作品知ってれば大抵楽しめる
ナイトメイジの人乙
なんかぽんこつじゃないベル様とか違和感あるなぁ
まぁやっぱり最後は詰めの甘さが出てくるんだろうが
銀魂おもしれええええww
るるる が出ないとはどういうことだ
ゼロの黒騎士 も大好きだぞ俺は
>>134 俺は原作知ってるがために地雷となったSSを二つ踏んだぞ
別作品の同名キャラを憑依させたようなキャラを召喚したやつと
最初っから被召喚キャラを理解する気無しでやってるやつ
どっちも更新止まってるけどな
ハ○ーポッターか?ハ○ーポッターファンの集まりですか!?
ID:j3Gp3F31は避難所へでも池
銀さんに見えた、俺はもう夏バテ
>>140 答えはNo
ご○派か?ご立○ファンの集まりですか!?
が正しい
ポリー・ハッターですか?
小ネタなら「ZEROPANMAN」、「あしたのルイズ」、「待つのと待たせるのとどちらが辛いね」
がお勧め。
『トリステインの森の中』が個人的には好き。
クロス先と上手い具合に設定が融合してて。
秋山スキーとしては黒騎士は見事だったなぁ
作者さんGAPS召喚で書いてくれないかしら
>>148 あれは良かった。何が良いってナイトのツンデレ具合が(あれ?)
>>120 完結作品なら
使い魔を買いに
眼つきの悪い使い魔
幽“零”楽団
継続中なら
マジシャン ザ ルイズ
虚無の魔術師と黒蟻の使い魔
戴天神城アースガルズッ!
小ネタ
虚無の雀士 スーチーゼロ
個人的には
爆熱の使い魔(Gガンのドモン)とか
無から来た使い間(FFVのバッツ)
が好き
止まってるけど
俺は
ゼロの教師
虚無の鍛聖
ゼロの夢幻竜
ブレイブストーリーゼロ
GIFT
なんかがいいな。
そしてどれも絶賛更新途絶中orz
完結作品ならゼロの魔獣もいいぞ!
ケンイシカワ属性もつくし。
あ、でもGIFTはまだ普通に更新されてるから大丈夫かも。
早く皆復帰しないかなあ…。
結局、全部ですねーw
別のスレなるがジョジョのキャラがルイズに召還されたらのギアッチョの話が好きだった
連載中なら
・イザベラ管理人
・ゼロのエンジェル
あたりがMyお気に入り。
バージル兄貴の方、乙です。
25分頃から投下する予定ですが、おk?
ダイ大シリーズは好きだな
・爆熱
・獣王
・家庭教師
それ以外はるいずととらも好きだ
おー、グランゾードの彼か
支援
>>151 俺もあの2つ好きだなぁ
もし全ジョブマスターだったら・・・と思うと恐ろしい
それと支援
「ラビ……そう、ラビっていうの」
「ああ、二度と俺のことをウサギ人間なんて呼ぶんじゃねえぞ」
彼にとってウサギ人間という呼ばれ方はあまりいい思い出がないのだ。
ルイズが召喚した使い魔が平民ではなく亜人だったという事実に生徒達は少なからず動揺しているようだ。
「さあさ、皆さん。召喚の儀式は無事に終了いたしました。各自、すぐに部屋に戻るように」
コルベールが合図をすると、生徒達はフライの呪文を唱えて自分の使い魔と共に空中に浮かび上がった。
「お前はその亜人と一緒に歩いて来いよ、ゼロのルイズ」
「あいつ、フライはおろかレビテーションも成功したことないんだぜ」
去り際にルイズに対する暴言を吐く生徒が数名いた。
それに対してルイズは殺意を込めた目で睨み返す。
「うわああ! そそそそ空! 人が空飛んでる!」
ラビは、ここにいるのが普通の人間だと思っていたため、ひどく驚いた。
それは自分達耳長族の中でも特に修行を重ねたものにしかできないはずだったからだ。
「はっ!? もしかいしてこいつ等、邪動族か!?」
「じゃど……? なにそれ、空飛ぶくらい当たり前じゃない。魔法使ってるんだから」
「魔法!? ここにいる奴らは魔法が使えるのか!?」
「あんたねえ、ここをどこだと思ってんの。由緒正しきトリステイン魔法学院よ。」
「知らねえよ! つかそっちが勝手に連れてきたんだろうが!」
「だから呼びたくて呼んだんじゃないって言ってるでしょうが!」
「てめーー!」
「まあまあお二人とも。話がちっとも進んでいませんよ」
二人の間に割って入ったコルベールが二人の喧嘩を止めた。
「ミス・ヴァリエール、部屋に戻って彼にちゃんと事情を説明してあげなさい。不本意とはいえ、彼をここに呼んだのは紛れもなくあなたです。あなたにはその責任があります。
それとミスタ・ラビでしたね? 悪いようにはしませんから、どうか話だけでも聞いてはくれませんか?」
コルベールの説得にルイズは渋々と、ラビは「チッ」っと舌打ちをしながらも応じた。
「仕方ないわね。付いて来なさい」
「しゃあねえな。」
ラビはすでに歩き始めているルイズの後に付いて行こうとしたが、
「ああ、すみません。ミスタ・ラビ」
コルベールに呼び止められてラビは振り返った。
「なんだよオッサン。話を聞けって言ったのはあんただろ」
「お……おっさ……オホン! いえ、時間は取りません。その左手のルーンを見せてもらうだけです」
「ルーンってこれの事か?」
ラビは左手の甲に刻まれた謎の文字を指差した。
「ふむ、やはり今までに見たことのないルーンだな」
そう言って紙と取り出し、サラサラと筆を走らせた。ルーンとやらを写しているようだ。
「ったく、どうしていつもいつもこの日に限って……」
今日この日だけ、暗黒大邪神を打ち倒したこの日だけは月面でかつての仲間達と再会することの出来る記念日のはずだった。
それなのに去年も、一昨年も変な事件に巻き込まれてそれ所ではなくなってしまったのだ。
だからこそ、今年こそは一年ぶりに再会する仲間達と普通に遊び尽すはずだったのに、それがどういう訳か、変な場所に連れてこられたり……
「もういいですよ。ミス・ヴァリエールを待たせてもいけませんからね。では、私はお先に」
そう言って、先ほどの生徒達と同じ様に空を飛んでいってしまった。
「何ボサっとしてるのよ。終わったんならさっさと来なさい」
さらには自分をこんな世界に呼び出した張本人に使い魔になれと言われたりと、
「あ〜、もうどうなってんだよったく……」
毎年重なり続ける不運を嘆きながらラビはルイズに続いて歩き出した。
しえん
「月から来たですってーーーー!?」
「ああ、そうだよ。俺は月の裏側にあるラビルーナって所から来たんだ」
ルイズの部屋を訪れ、最初に質問したのはルイズだった。
「そういえばあんた一体どこから来たのよ?」
と。
そしてそれに対してそっけなく。「月」とラビは答えたのである。
「ちょ、……ちょっと待って! 月ってあの空に浮いてる月よね!?」
「違えよ。俺が居たところにある月は一つだけだ」
「つっ月が一つだけーーーー!? それこそありえないわ!!
でたらめ言うのもいい加減にしなさいよ!!」
「っるっせえな! 本当なんだから仕方ねえだろ!!
つかそっちが聞いてきたんだろうが!!」
「それがご主人様に対する口きき方なの!?」
「誰がご主人様だ!」
そこからまた暫く口喧嘩が続いたのだが、どういうわけかその喧嘩と同時に、
ラビが月で友人達と待ち合わせしていた事、使い魔との契約は使い魔が死なない限りとかれない事、ルイズは月の世界など全く知らず、元の場所に戻す方法など聞いたこともない事、使い魔としての役割り、等々、
大体の情報交換も一緒に済んでしまったのだ。
「よ……ようするに……ハー……ここは……俺がいた世界とは……ゼー……全く別の世界な……訳だな……ゼー……」
「し……信じ……ゼー……られないわ……ね……ハー……」
お互い息が上がってまともに会話できないので息が整うまで待つことにしたようで、しばし二人の荒い呼吸と沈黙だけが部屋の中に満たされた。
そして、その沈黙を先に崩したのはルイズだった。
「はぁ……いいわ。もうこの際だから月だろうが異世界だろうが信じてあげる。
だから私の使い魔としてちゃんと働きなさい。その変わりあんたが元いた世界に帰す方法も調べてあげるわ」
「……しゃあねえ。わぁったよ。ようはボディガードみてえなもんだろ?」
「ま、まああんたにこなせそうなのはそのくらいだしね。他のは無理そうだし……
その代わり、私の身の回りの世話も一緒にすること。いいわね」
「はぁ? なんで俺がそこまでお前の面倒見なきゃいけねえんだよ」
ピキッと、ルイズは額に溝を作っり、ラビに詰め寄った。
「あんたね……寝床と食事の提供してあげるってだけでも十分過ぎるのにその言い草は何!? それとも外で野宿でもしたいの!?
どうなのよ!!」
「うっ……」
ルイズの勢いに気圧されて、ラビは思わず後ずさる。
「わ……わかったよ。世話でも何でもやってやるよ」
「ふん。最初から素直にそう言えばいいのよ」
ルイズは勝ち誇ったように鼻を鳴らしたら、いきなり服を脱ぎ始めた。
「ちょっ!? お前いきなり何やってんだ!?」
顔を真っ赤にしたラビは思わず手で顔を塞いだ。
「は? 別に自分の使い魔に見られたってなんだって言うのよ。じゃあ明日はちゃんと起こしてね。
あと、これの洗濯も朝起きたらやっておく事。それじゃ」
と、脱いだ服をラビに投げ渡すと、ルイズはベッドの中に入り込んでしまった。
「ちょ……ちょっと待て。俺はどこで――」
その質問が終わる前に、ルイズは毛布投げてよこし、床を指差した。
「当然、床よ」
「て……テメーは!――」
またしてもラビの言葉を遮り、ぐるりと寝返ってラビを鬼の様な目つきで睨み、
「そんなに野宿がしたいの?」
「ぐっ……」
それが止めの言葉になった。
ラビはもう反撃の糸口が無くなったようで、渋々とした様子で毛布に包まった。
それを見てルイズも
「わかればいいのよ」
と納得し、指をパチンと鳴らしてランプの火をを消して、自分も枕に顔を埋め、数秒もしないうちに寝息を立て始めた。
ラビとの喧嘩で結構疲れていたのだ。
それはラビも同じだったが、こちらは床の上なのでかなり寝辛い。
さすがに疲れているとは言ってもそんな所では中々寝付る物ではない。
(あ〜あったく。寝るだけでこんなに辛いのはマジカルゴで旅してた時以来だぜ……あ……)
マジカルゴ。
その単語がかつての、あのラビルーナでの仲間達との冒険の日々を思い出させた。
(大地……ガス……あいつら今頃俺のこと心配してんのかな)
かつての、ラビルーナと宇宙を守る為に共に戦った賭け甲斐のない仲間達。
暗黒大邪神との戦いの最中、初めて出会い、共に暮らしてきた母との思い出。
三年前から始まった日々が、スライドショーのように次々と頭の中に投影されて行く。
(大地、ガス、ばあさん、グリグリ、そして母さん。変な事になっちまったけど、絶対にに、絶対に月に帰るからな。絶対……かな……ら……ず……)
自然と気持ちが落ち着くにつれて、瞼の重みが増してくる。
かつての思い出を胸に抱きながら、ラビもまた深い眠りについた。
これにて第2話、投下終了です。
うむ、やはり書いていくと“キャラらしさ”を出し続けていく難しさがよくわかります。
今後も精進する事にしましょう。
読んでいただき、ありがとうございました。
しえーん
おつー
しかし召喚した相手が人間で、その相手に将来の夢や友達との約束、その他諸々の生涯の事情よりも
貴族様の学生のテストの方が優先されるってのは酷い話だよなぁ
人間が召喚されるって言うのは本来ありえない、って事でパニクッてたとかが有ったとしても
ウサギのひと、乙でした。
>>170 まあ、それを言っちゃあおしめぇよ、ってことで。
>170
人間が召喚されるのは虚無のメイジ特有のようです。しかしアンリエッタやウェールズがルビーの指輪をしていた事を考えると、王位継承者以外は虚無に覚醒するチャンスに恵まれないと想像できるます。
つまり、人間を召喚したメイジが過去に存在したとしても『無かった事』にされてしまっているのでしょう。
……前例があれば、もう少し別の対処がありえたんでしょうか。『人間を召喚した?! まさかミス・ヴァリエールは虚無のメイジなのか!』って感じで。
まぁ、おしめぇだよね
でもたまには召喚された相手が使い魔になることを拒否した上に独力で生活しながら帰る方法探すから
って事でルイズの元を去って、結果ルイズが留年or退学の憂き目にあったり・・・なんて事も有っていい気がする
投下乙です。
アクアビートの出番は、この先あるのか。
普通の戦いはラビがどう切り抜けるのか、楽しみです。
>>173 それやるとよっぽど上手くやらない限り「あの作品のキャラがハルケギニアで冒険するだけ」になるからだろうね
おかしいよね、あれだけ大絶賛されていた提督を誰もすすめないなんて
一番最初にお勧めになってたからだろ
目が悪いんでしょう
自分で物語を紡いでいく力量が無い奴ばっかだからな。
ノボルの作ったストーリー展開を借りないと。
>>175 召喚されたキャラがルイズの下を逃げだし、帰還の方法を探しつつ、いつしか伴侶に恵まれ子孫もでき、やがては帰還も諦めてそれなりにいい人生だったと顧みる
…
ってどこかできいた話だなと思ったら、佐々木武雄さんじゃないか
>>177 一人だけね
投下されていた当時の反響を考えればもっとすすめる人間が多くなきゃおかしいでしょ
なぜ既にあがったものを更にあげようとするのか…
無意味だろそりゃ
薦める相手が一人だけなのに同じ物を何回も薦めても意味無いから、すでに出てる作品は避けるダロ普通
アンチが必死w
しからばゼロの蛮人を・・・初見さんにはキツいかな
見落としを取り繕っただけだろw
まだ出てない作品のオススメをあげるのは、当たり前だろうが。
複数人が挙げてるのは
ご立派、キサク、目つき、縛熱、エンジェル
がそれぞれ二人ずつってとこか?
この流れで一つの作品に集中するってことはなさそうだけど
>>181 提督は良作だと思うが、さすがにその考え方は常識的に考えてどうかと思うぞ
とりあえずナイトライダーが好きだな。あのルイズとシエスタの豪快さが。
熱血系ならこれ、ほんわか系ならこれ、ダーク系ならこれ、イザベラ様ものならこのSS
てな具合に傾向で紹介していくのもいいかもしれませんな
縛熱ってちょっとエロい。
人気投票と勘違いしてる馬鹿がいるな・・・
完結作品で一番なのは?
人それぞれ
196 :
蛇の使い魔:2008/08/18(月) 00:15:21 ID:JCdjsFZ+
20分より投下します
あなたが一番と思うものです。
しえーん
199 :
蛇の使い魔:2008/08/18(月) 00:19:59 ID:JCdjsFZ+
ここはニューカッスル。
かつてのアルビオン王党派の最後の砦だ。
しかし、今ではそこも彼らが敵として憎んだ貴族派の根城となっていた。
その貴族派の長であるクロムウェルの足元に亡骸を横たえるのはかつての王子、ウェールズ。
いや、亡骸を“横たえていた”というべきか。
今彼はクロムウェルの“虚無”とやらによって蘇生させられていた。
その目はかつての目と違い、虚ろで、何も見ていないかのようだ。
顔色には精気が満ちている。だが、どこか儚げであった。
生きていてながら死んでいる。所謂生ける屍といったところだ。
「アンリエッタ…。」
口から漏れたその言葉は彼女に届くことはなかった。
支援
201 :
蛇の使い魔:2008/08/18(月) 00:21:22 ID:JCdjsFZ+
スネークの朝は早い。決して老人だから早く起きるというわけではない。
使い魔としての仕事と、訓練のために早く起きる必要があるからだ。
日が昇り始めたころに藁束で目を覚ますスネーク。
今来ているのはマルトーから譲ってもらった寝巻き。
枕元でくるくる回っているアイテムボックスを引っ掴み、衝立の裏へ直行。
シュル シュルシュルシュル ジー
一瞬で着替えが完了した。
テーブルの上に置かれた長く青いバンダナを頭に締める。
やはりこれがないと締まらん。
「まだわがまま姫はお休み中か。」
わかってはいたが口にしてみる。
少しルイズの眉間にしわがよった。夢見が悪くなりますように、と呪いをかけておく。
まず行うのは洗濯。
シエスタに教えてもらった場所で選択を行う。
時々ここでシエスタに出会うこともあるのだが、今日は会うことは無かった。
少しがっかりする。
洗濯を終えて部屋に戻る。
そろそろルイズを起こす時間だ。
さて、どうやって起こすか…決めたぞ。
「ルイズ、朝だ。おきろ。」
「…う〜ん、うるさい〜。」
「朝飯、持ってきてやったぞ。」
もちろん嘘だ。
「めにゅーは〜?」
「オットンガエルの姿焼きだ。ほら、いいにおいだろう?」
ガバッ!とルイズが跳ね起きた。作戦通り、効果覿面。
「ああああ、あんたね!なんて物を朝食に持ってくるのよ!
そんなものを主人に食べさせようなんて使い魔失格よ!
いや、変態だわ!変態!ド変態!変態オヤジ!」
ルイズが目をさましてわめき散らす。
朝から元気な奴だ。
「おはよう、お嬢さん。今日も元気だな。」
「おはよう、娘っ子。今日もいい天気だぜ。」
壁に立てかけられたデルフもカタカタと体を震わせて笑っている。
ようやくだまされたことに気が付いたらしい。
だんだん顔に血が上っていく。まずい、と気が付いたときは既に手遅れで、
ルイズは杖を振り下ろしながら怒鳴っていた。
「ここここ、この馬鹿蛇ーーーー!!!!」
スネークとデルフが強烈な爆発を食らって、今日も騒がしく一日が始まる。
支援
203 :
蛇の使い魔:2008/08/18(月) 00:23:04 ID:JCdjsFZ+
「まったく、最悪の朝だわ。」
「こっちも酷い朝だ。おかげで体中痛いぞ。」
「そうだそうだ。さすがの俺ですらばらばらになるかと思ったぜ。」
デルフがスネークに同意して囃し立てる。
しかし、そんな言葉には耳も貸さずに、すたすたとスネークに背を向けて歩くルイズ。
「自業自得。主をバカにする使い魔には朝ごはんをあげないわよ?」
少しやりすぎた、と反省する。
だが、ルイズがそれほど本気で怒っていないのがなぜかわかった。
ようやくこの娘の扱いに慣れてきたということだろうか?
食堂に到着し、いつもどおりに粗末な食事が出されるのを待つ。
どうせこの後厨房に行くのだから、ここの食事など大して興味は無い。
ほとんど今日のメニューの確認程度にしか興味を持っていない。
だが、今日はどうしたことか椅子に座るように言われたのだ。
「…オットンガエルがそんなに効いたのか?」
「その名前を出さないで。いやなら地べたに座りなさい。」
「いや、座らせてもらおう。」
ルイズの隣の席に座る。
料理も前にあるものを食べていいらしい。
いったいどういう風の吹き回しだ?と少し警戒したが、すぐにやめて目の前の料理に集中することにした。
204 :
蛇の使い魔:2008/08/18(月) 00:24:14 ID:JCdjsFZ+
そんな気まぐれだってあるだろう。
その程度に考えていたのだ。
だが、そんなスネークを快く思わない人もいる。
もともとこの席だった生徒―マリコルヌだ。
精一杯の虚勢を張ってスネークに文句を言う。
「お、おい使い魔!そこは僕の席だ!さっさとどけ!」
ため息をつく。また貴族貴族ってそんな話か。
まあ、彼の言うことは正論だし、間違っているのは明らかにこっちだ。
別に貴族だと主張しなくてもこの席くらい空ける。
立ち上がって椅子を取りにいこうとするが、腰に鈍く重い痛みが走る。
「…。」
痛みに耐えかねて、上げた腰を思わず下ろしてしまった。
その表情には鬼気迫るものがあったのだが、それをマリコルヌはスネークが怒っていると思ったらしい。
マリコルヌの体が強張る。
その瞬間を見逃さず、ルイズがマリコルヌに文句を言う。
「あんたが椅子を持ってきなさいよ。」
「貴族が椅子をとりに行って、使い魔が椅子に座る?そ、そんな馬鹿な法は無い!」
「スネーク、やっていいわよ。」
それだけ命じて顔を正面に戻すルイズ。
俺の平和的な和解案はルイズには聞き入れてもらえるだろうか。
「若い者はすぐに武力で解決しようとする。
ルイズ、お前に必要なものは穏健さだ。」
もう腰は痛まない。一体なんだったんだ?
ルイズの命令を無視して椅子を取りに行った。
後ろでくすくす笑い声が聞こえる。
見なくてもわかる。今頃ルイズは真っ赤だろう。
すれ違ったマリコルヌが安堵の溜息をついた。
なんとか平和的に終わって良かった。
俺がルイズの怒りを買って朝飯を抜かれた事を除けば、平和に朝食は終わった。
ルイズ曰く、「ご老人に朝からこんな塩辛い食事をとらせるわけにはいかない。」だそうだ。
俺はまだそんなに年寄りじゃあない。
子守をする蛇支援
206 :
蛇の使い魔:2008/08/18(月) 00:26:26 ID:JCdjsFZ+
当初の予定通りに厨房で朝食を終え、装備をすべて装備して外へ出る。
今日もトレーニングを欠かすことはできない。
フル装備で学院の周りを走りこむ。
下半身には持久力をつける必要があるためだ。
その後は上半身の筋力トレーニング。
上半身には瞬発力をつける。
「頑張ってください♪」
背中の上からシエスタのエールが聞こえる。
そう、こうして背中に乗ってもらい、腕立て伏せだ。
いつもこうしているわけではないが、今日は暇をもてあましているらしく、トレーニングに付き合ってもらっていた。
なかなかどうして気分が良い。
背中のやわらかい感触を楽しみながらの腕立てなら何時間でも出来そうな気がする。
むしろ、何時間でも楽しみたい。素直にそう思う。
「すごいですね。力持ちです。」
「軍人は、力が、命だからな。」
腕立てをとめずに答える。
「スネークさんは軍人なんですよね?」
「そう考えてもらって、構わない。」
そろそろ400の壁が見えてきた。
それと同時に腕がしびれてくる。
さあて、シエスタの前で無様な姿を見せたくはないものだ。
500までは持ってもらいたいものだ。
この老体め、少しは根性見せろ。
「大変な職業ですね。」
「怖く、ないのか?」
「戦争は怖いです。大嫌いです。
…でも、スネークさんは怖くありません。」
シエスタがころころと笑う。
「どうして?」
「だってあんなにおいしそうにご飯食べてくれる人ですもの。
悪い人なわけないじゃないですか。」
そこまで言われると返す言葉がない。
「そんなに信用しないでくれ。」
「うふふ。ほら、やっぱり良い人です。」
頭を上からなでられた。
今、俺が弱いのは「気の強い女性」ではなく「女性」全般、という事を悟った。
207 :
蛇の使い魔:2008/08/18(月) 00:28:07 ID:JCdjsFZ+
午後はルイズに捕まってしまい、授業に参加させられるスネーク。
魔法について知っておくのは世界について知る事になるから無駄とは思わないのだが、
なにせ魔法については基本の「き」の字すら知らないのだ。
いくらIQ180の天才スネークであっても理解など出来るはずがない。
色々ルイズに質問すれば迷惑がかかるのもわかるし、黙っているほかないのが常だった。
ただし、この人の授業は別だった。
「さて、皆さん!楽しい授業の時間です!」
ぴかりと頭と顔を輝かせるコルベール。
彼は授業が好きで好きでたまらないのだ。
なにせ合法的に給料を貰いながら自分の研究について話せるのだから。
だが、生徒は誰もまじめに聞いていない。
それでもいい。話しているだけでも心が躍るのだ。
いつもこの授業だけはスネークがついていく事が出来た。
彼の授業はスネークの言葉で表すなら「科学」だ。
ふと、かつての友人を思い出す。
ずいぶんと長くここにいるな…。奴は今頃何をしているだろうか?
自分を助けようと必死になっているに違いない。
…救出をあきらめてジャパニメーションなんて見ていないだろうか。
そういえば、この前何かジャパニメーションを見ていたな。
珍しくロボット物ではなかった。
なんといったかな…確か、ニッポンの普通の男子高校生が魔法使いの世界に召喚されて、
魔法使い達と協力して巨大な敵を倒していくと言うファンタジーな話だったか。
…どっかで聞いたような話だ。
そんな記憶に思いをはせた後、今日の授業に耳を傾ける。
今日コルベールが持ち出したのは奇妙な筒。
筒の上にはさらに金属のパイプが伸びている。
パイプはふいごのようなものにつながり、筒の頂にはクランクがついている。
そしてそれは円筒の脇に立てられた車輪につながっていた。
そしてさらにその車輪はギアを通して箱につながっている。
いったい何なのやら。
「それは何ですか、ミスタ・コルベール?」
生徒の一人が質問する。
コルベールは待ってました!といわんばかりだ。
「誰か、この私に『火』系統の特徴を開帳してくれないかね?」
もったいぶるな!といつだか、あの友人に言った事を思い出す。
あの時と同じく言ってやりたい衝動に多少駆られたが、キュルケの方を見ることにした。
爪を磨いている。
元の世界には授業中に化粧をする女子高生もいるのだから大して驚きもしないが、どこも同じだなと思う。
まったく若いもんは。
208 :
蛇の使い魔:2008/08/18(月) 00:29:36 ID:JCdjsFZ+
「情熱と破壊ですわ。」
そっけなく答える。
彼女はどうやらこの授業には価値を見出せないらしい。
授業に出ているだけまだまし、と思えるような態度だ。
だが彼はそんなこと意には介さず、授業を続けた。
「そうとも!だが、君たち、その火系統が破壊だけでは寂しいとは思わないかね?
私は常日頃から、『火』を戦い以外に活用する術を探求してきたのだ。」
「トリステインの貴族は頭が『火』の熱でやられているみたいですわね?」
「きっつい冗談だが、私はすこぶる正常さ!」
コルベールは既に自分のペースで授業を進めている。
そこにちょっとしたキュルケの皮肉が入ったところで、そのペースが乱されるわけがなかった。
そこまで話し終えて、ようやく発明品の説明に入った。
ふいごを踏んで油を気化させて火をつける。
その圧力でクランクを動かし、車輪を回転させる。
するとギアを解して箱から蛇がぴょこぴょこと顔を出した。
―空気が凍った
「これは一体?」
「これこそ、『愉快な蛇くん』さ!面白いだろう?」
隣でルイズが盛大に吹いた。
キュルケとギーシュがスネークを見ながら笑いをこらえている。
タバサですらスネークを見つめていた。
教室中の目がスネークを見ていた。
だが、そんなことより目の前のもののほうがスネークの心をつかんでいた。
間違いない。どこからどう見ても『エンジン』だ。
これを自分で考案したと言うのだろうか?だとしたらとんでもない天才だ。
「ミスタ・コルベール。」
たまらず手を上げていた。
これでこの教室のすべての目が俺に向いていることになる。
「なにかね?」
「それは自分で考えたのか?」
「もちろんだが?」
何を言おうとしているかわからないようだ。
「あんた天才だ。たいしたもんだよ。」
「はて?」
「そいつの発展型は俺の故郷で動力として使われていた。
そいつの力は折り紙つきだ。それをたった一人で考え出したとはたいした科学者だ。」
その言葉を聴いてまるで子供のような顔をするコルベール。
スネークは、大人でもこんな顔ができるのだな、と少し羨んだ。
そんな風に考えていたら、いつの間にか手を握られていた。
「もっと詳しく話を聞かせてくれ!授業は自習にします!」
「ちょ、ま、待て―」
言うが早いか、コルベールは火のような速さで研究室までスネークを拉致していく。
教室にはスネークの悲しい悲鳴が響いていた。
209 :
蛇の使い魔:2008/08/18(月) 00:31:27 ID:JCdjsFZ+
「俺はあんたの知っていること以上の事はわからない。」
知らないと言うのは真実だ。スネークは技術者ではないのだから。
構造については何をを質問されても、スネークはそれ以外答えることができなかった。
残念だがコルベールに話すことは何もなかった。
「そうか…残念だよ。」
「ああ。力になれなくてすまない。」
本当に残念そうな顔だ。
少し心が痛む。
「東か…。どんなところだね?」
コルベールの言葉で、スネークはしばらく帰っていない故郷に思いをはせる。…いや、故郷などなかったか。
自分が帰る場所はどこだろうか?
硝煙と血、反吐、そして腐臭の交じり合う不快な、あの世界のどこにでもあるあの場所が思い浮かんだ。
自分は所詮あそこに縛られる身。あの世界にいる限り、それから逃れることはできない。
この世界にいるとそれを少しだけ忘れることができる。
だからこそ、ここでは戦いは避けたいとココロのそこから願う。
「どうかしたかね?」
「いや…、なんでもない。」
「そうか。」
スネークの表情を見て、コルベールは何かを感じ取ったようだ。
沈黙が部屋に満ちる。
「…俺のいたところもここと同じだ。
人々が生き、死んで、愛し合い、殺しあう。
違うところと言えば魔法がなく、科学技術が発展しているくらいだ。」
お互いに人の作り出した恐ろしい業を相手にしてきた。
そのことは言葉を介さずとも、お互いに感じ取ることができた。
「…いろいろ聞いてすまなかったね。」
「いや、また何かあったら伝える。」
「助かるよ。いつでもきてくれ。」
すこしコルベールに対する印象が変わった日であった。
210 :
蛇の使い魔:2008/08/18(月) 00:33:15 ID:JCdjsFZ+
コルベールから解放されて部屋に戻る。
装備品のかさばり、重いものを装備からはずす。
フル装備でいる必要はあまり無い。ただ重いだけだ。
「おい、相棒。俺まで置いていかないでくれや。」
「…重いんだが。」
「何千年にもわたる歴史の重ささね。」
仕方なくデルフを背負いなおし、図書室へ向かう。
情報は武器になる。元の世界に帰る為にも情報は必要だ。
図書室の本なら何かつかめるかもしれないと踏んだ。
だが、司書が簡単に通してくれるとも思えない。
どうしたものか、とダンボールを見つめるスネーク。
進入経路を考えてみたが、どうにも少し難しい。
不可能ではないがやりたくない。どうして任務中でもないのにかくれんぼをしなきゃならんのか。
ふと、隣の人影に気がつく。タバサだ。
「…?」
小首をかしげるしぐさがマッチしている。
少し癒された。女の子と言うものはこう、おしとやかであって欲しいものだ。
どうしたの?と聞いているのだろう。
「あ、いや。本が読みたくてな。」
「どんな?」
「ここの地理や歴史、特殊な兵器などについて知りたい。」
「待ってて。」
そういってタバサが図書室へ向かった。
数分後ふらふらになるほど重そうな本を持ってタバサが戻ってきた。
「本。」
「ありがとう。」
「いい。」
持ってきてもらった本を早速開く。
「…。」
いったいなんだ?
文字がぼやける。
少し目をこする。
遠近を調節してみる。
何とか見えるようになった。…老眼だろうか?
いやいやまだそんな歳じゃない筈だが…。
「…どう?」
「…持ってきてもらってすまないんだが、読めない。」
今度は言語的な意味で、だ。
元の世界なら六ヶ国語に精通、さらにサル語も理解できるのだが、
ハルケギニア語は見るのも初めて。当然、理解できない。
ちょっとだけタバサがあきれる。
支援
歩兵と兵器を繋ぐ歯車となる!
サル語w
支援
「…意外。」
閉口せざるをえない。
「教える。」
「いいのか?」
こくんと頷くタバサ。今後のためにも覚えておきたい。
「負担にならないならよろしく頼む。」
その日からタバサのハルケギニア語レッスンが始まった。
タバサの教え方は見事なものだった。
一方タバサもスネークの語学学習能力に驚愕していた。
さすがに六ヶ国語も話せると習得も早い。
だが、それ以外にも理由があった。
「文字というより、何か別のものとして解釈しているみたいだ。気味が悪い。」
露骨にいやそうな顔をするスネーク。
今まで努力で数々の言語を学んだ彼にとってこれは面白くない。
今までの努力を無かったことにされている気分だ。
「ルーン。」
「これが原因か?」
タバサはこくり、と頷いた。
ルーンによっては猫や犬がしゃべるというのだ。
これも似たようなものだろう、というのが二人の解釈だった。
「うんにゃ、そりゃ違うと思うぜ。」
デルフが肩越しから会話に割り込む。
「そのルーンにそんな力はねえよ。多分こっちに召喚されている最中になんかあったんだろ。」
「さすがは伝説の魔剣。で、いままで何で黙ってた?」
「忘れてただけだ。」
「次からは覚えていてくれ。」
後ろで騒がしい魔剣を黙らせ、また勉強に戻るスネーク。
ただ、そう簡単に物事はうまくいかない。
なぜだか文章は読めるのだが、いざ書こうと筆を執ると初級文法すら間違う始末だ。
「けけけ、いい親父がそんな初歩的な文法間違えるんじゃねえよ。」
「…無様。」
「初めての言語だ。間違わないわけないだろう。」
負けず嫌いのスネークはすかさず反論する。
「でも文章は読める。」
そう、読むのに苦労はしないのである。
少し寂しそうな顔をするタバサ。
「無様とまで言われて黙ってるわけないだろう。
完全にマスターしてやるさ。見てろ、すぐに使いこなしてやる。」
ムキになってそう言うスネークを見て、少しタバサの表情が輝いた…気がした。
スネークは技術者じゃないがエンジンの原理ぐらい知ってんじゃないか?
戦場で車や兵器の安易的な修理をしなきゃいけない場面もあるだろうし
パーツさえあれば車ぐらい組み立てられるような訓練はしてそうだが
さて、そろそろ日が傾いたころ。
今日の授業も全て終わった。
夕食までまだ時間がある。
中庭へでも行こうか、と考えていると、ふとスネークの姿が目に入った。
何か手元の本を読んでいるようだ。
少し気になり、中庭へ向かう。
「何してるの?」
声をかけられたことでようやくルイズの存在に気がついたようだ。
黙ってくわえていた煙草を携帯灰皿とか言うものにしまった。
そういえば煙草は体に悪い物だとスネークに聞いた。
体に悪いものを何故わざわざ吸うのか理解に苦しむ。
前にそういったら酷く哀しそうな顔をしていた。
あんまり見れない表情だったが、あまり見たくもない表情だった。
そんなに煙草が好きなのか。
そういえば彼は室内で煙草をすった事はなかった。
彼なりの気遣いだろうか。
「見ればわかるだろう?」
「あんた字、読めたのね?」
「どうだ、見直したか。」
「ばか。」
軽く小突いてルイズはストンと隣に腰を下ろした。
「…朝はごめんね。」
「気にしちゃいない。どうせ厨房に行っている。」
「あのメイドね。いつかお礼でも言いに行こうかしら。名前は?」
「シエスタだ。」
「覚えておくわ。」
そんなたわいもない話をして時間をつぶす。
夕日が西の空を紅く染める。
心地よい沈黙だ。風が頬をなぜる。
「スネーク。」
「なんだ。」
「私も、スネークみたくなれる?」
「俺みたいになるもんじゃないぞ。ろくな事がない。」
うはは、と笑いとばした。
私は結構本気なのに。
「ま、信じるものは自分で見つけろ。
どんなものを信じて、何を目指すかはルイズが決めることだ。」
ぽん、と頭の上に乗せられたものがスネークの大きな掌であったことに気がつくのに少し時間がかかった。
大きな掌―
なぜだかわからないが、ルイズの心は安心感に満ちていた。
きっと気のせい。
そう思うことにした。
使い魔にこんな気持ちを持つなんて何か癪だもの。
今回は以上です。支援ありがとうございました
投下乙!
蛇の人乙
ちょいと古いネタ引っ張りますが、偏在の精神力について
NARUTOの影分身と同じでは?
あっちも影分身が術、道具を使えてるんだし経験は共有してる
分離する時に、チャクラ成らぬ精神力も一緒に持って行ってるのでは?
しかし、それだと本体の精神力は底無しって話に成ってしまう・・・・
220 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2008/08/18(月) 01:19:26 ID:noe+2P+D
蛇乙!
>>219 投下後30分くらい雑談まてないのか?
221 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2008/08/18(月) 01:29:11 ID:LsLulPPc
偏在の話で幽白の朱雀を誰も挙げないが
何か触れてはいけなかったりするのか?
影分身って要は別人だろ。
なんで「影」分身っていうんだと……
シャドウサーバントのパクリだから
>>222 そりゃ「サスケ」の主題歌のせいじゃないかと。
メイジはクラスが上がる時にクラスが上がったぞって分かるの?
本人が分かるのかって話じゃないのか?
そりゃクラスが上がれば音が鳴るなり文字が頭の上に出てくるだろ
同じ術を使用しても消費する精神力が半分になるらしいから、何か術を使用すればわかるんじゃないか
そらお前、始業式やら終業式やらあって、新学期に書類か口頭で通知でもするんだろう
人間がやる以上、ファンタジーだろうが、現実だろうが大して変わりない
231 :
219:2008/08/18(月) 02:01:28 ID:d6/uBPAf
>>220 申し訳無い、その様なルールがあったとは
多謝(_ _)
蛇の人オツです。ああ、スネークの老化が始まってしまった……。
完全に老人になる前に元の世界に戻れるだろうか。
戻っても死、戻らなくても死。彼に残された時間は、あまりにも少ない。
LVが上がったら、みんながLVUPおめでとうの歌を歌ってくれるんだろ。
ワルド<テレッテッテー!ワルド君はレベルアップー
>233
そばには幸運を呼ぶ白い竜が居るんですね。
>>231 そんなルールは存在しない。
自作をスルーされた作者が悔し紛れに言ってるだけ。
まあ、感想で盛り上がってる所に別の話題をねじ込むのは確かにマナーが悪いと言われても仕方ないが、
乙、乙とポツポツ言ってるだけなのに何の遠慮が要るものか。
そもそも、ageてる奴がマナー云々言う資格は無いしな。
>>237 シルフィ「あなたも韻竜なの?きゅいきゅい」
シロちゃん「“いんりゅう”ってなんデシ?」
シロちゃんマジで子供だから、お姉さんぶりそうだなシルフィ
>>238 ルールではないがマナーだろ。すぐ作者のせいにするなんて頭ゆるいんですか?
投下30分は長すぎだが、10分くらいは雑談は控えるべき。過去に投下直後に投下予告がきて
そのまま感想タイムもなしに後の作品に呑み込まれたことが何回もある。
そういったことにならないように感想タイムを設けるんだろうが。
おちつけw
まあル−ルとマナ−を理解するまで発言は控えましょうってことさ。
ルールじゃなくてマナーに属するべき事柄だってのは言ってるわな。
その上でageてる奴が他人のマナーをどうこう言うなとも。
で、他人の感想を邪魔するなと言ってる奴が「乙」だけw
投下後10分以上経って、乙が二つだけで感想タイムも成立してない。
次の話題に移ってもマナー違反じゃないと思うがな。
もう済んだ事だからいいんじゃないか?
ちゃんと明文化したいとか言うんなら避難所でするべき話題
>>239 シロちゃん召喚したら、シルフィーとの絡みが面白そうだなw
お姉さんぶって微妙にズレたことを教えるシルフィーと、素直にそれに従うシロちゃんが思い浮かんだ。
使い魔クエスト?
ルイズそっちのけでタバサと冒険して欲しい。
シロちゃんに『巣』を造ることを強要するシルフィー。
そのうちに竜殺しの末裔の獣人やら、没落した家の女騎士やら、小国の姫さまやらが……。
以下自重。
シロちゃんだけじゃかわいそうだからいっそのことフォーチュンのあのパーティー全員を喚ぶ
いっそ黒竜召喚で使い魔の間にTRPGが流行とかそういう。
シューティングスターの小ネタあったよね。あれ好き
なぎはらえー
ただ、あの人って他人に奉仕されてないと生活できないんじゃなかろうか。
いつの間にか亜人を集めて城を作ってたりして。
タバサのダイスの出目が異常なんですね。わかります。
>>251 改心後なら、コボルト軍団も一緒だとなお和みそうだ。
TRPGだと進め!TRPG生徒会の服部くんも仲間にしてほしいぜw
つまりルイズの二つ名がゼロからファンブルに変わるんですね?
>>173>>175 逃げ出すかルイズ殺して自由になろうと四苦八苦している話や独自に動いている話なら
『奇妙な使い魔スレ』にあるぜ
卓ゲのドラゴンなら、シャドウランのドラゴンとかもいいと思うがね
問題は公式で「召喚しても問題にならない(起こさない)」ドラゴンがいないことだが
ファンブルイズ……
いや、何でもない
布にシュシュッとファブルィーズ
>>259 母神さま、と申したか。
ルイズキングダム!!の復帰、待ってます……
11話完成しました。
それで、12:15より投下開始したく思いますが、よろしいでしょうか。
>262
どんとこい!
超常現象
11話
危機迫る!! トリステイン王国最後の日
四次元宇宙人バム星人 登場!
ルイズと才人はウルトラマンAに、バム星人が誘導装置を使って、ロボット怪獣メカギラスを
トリステイン城に呼び寄せようとしていることを教えられた。
メカギラスは、かつても地球防衛チームUGMを翻弄し、ウルトラマン80を苦戦させた強力な
怪獣だ。そんなものに襲われたらトリステイン城はひとたまりもなく破壊されてしまう。
(装置がこれ一個とは限らない。急いで探すんだ!)
(わ、わかった)
エースはふたりを叱咤すると、再び心の中へと戻っていった。
「ちょっと、ルイズ、ダーリン、急に黙り込んだりして、どうしたの?」
ふたりはキュルケの声を聞いてはっとした。エースとの会話はふたりの心の中のことなので、
外から見ているキュルケたちには、ふたりがただ立ち尽くしているようにしか見えないのだった。
「はっ、あ……ごめん、ちょっとこれのこと思い出してたもんで、実は……」
才人はエースに聞いたことをキュルケたちにもわかるように噛み砕いて説明した。
「それで、その妙な機械がザントリーユ城を襲ったやつを呼び寄せるためのものだっていうの?」
「ああ、だけどこれ自体はたいして強いやつじゃない。きっと他にも無数にこれが仕掛けられている
可能性がある……と思う」
才人はそこまで言うと発信機の横についているスイッチを切った。
「でもねえ、急にそう言われても、そんなもので怪獣を呼ぶなんて信じられないわよ。特に
これといって魔法がかけられているわけでもないようだし。ね、タバサ?」
「……」
無理も無い、魔法が万能のこのハルケギニアでは電波の存在どころか電気のことすら
解明されていない。魔法の助けを借りない道具という概念自体がそもそも無いのだ。
逆に言えば、地球で「これは魔法の杖です」と言って信じてもらえるかということに等しい。
才人とルイズはもどかしさを感じたが、エースに聞いたということを明かすわけにもいかず、
かといってふたりを説得している時間も無かった。
「わかった。けど、この城の中に敵が入り込んでいることは確かだ。俺達はこいつが他に
仕掛けられてないか探すから、お前らはみんなや城の人に知らせてくれ」
ダヴァイ(来い)!
「えっ? ってルイズ、あなたはこんな話を信じるの!?」
「信じるも何も、ヤプール相手にこれまで常識の範疇ですませられることがあった? それに、
こいつは言いつけを破ってほいほい女の子のところに行っちゃう大嘘つきだけど、少なくとも
ヤプールに関することは嘘をついたことはないわ」
キュルケはルイズの態度に驚いたが、これはルイズもエースの話を聞いていたからに
他ならない。
「と、言う訳で、俺達は装置を探して根こそぎ破壊する。これが無くなれば敵も攻めて
これなくなるかもしれない」
才人は、まだ困惑しているキュルケにそう言い残すと、すでに杖を取り出して待っている
ルイズを振り返った。
だがそのとき。
「そうはさせぬぞ」
声がすると同時に、彼らのいる通路の両側から鎧姿の男達がぞろぞろと出てきて、4人に
フリントロック式の銃を向けた。
「こいつら、わたしたちと同じく置いてけぼりを食らった傭兵部隊?」
「いや、どうせこいつらもバム星人の変身だろ。さっさと正体現せよ!」
才人が怒鳴ると、傭兵たちのリーダーと思われる男がぶるっと首を振り、黒々とした
星人の正体を現した。
「よく我らの正体に気づいたな。武器を捨てろ、この距離なら銃のほうが速いぞ。それに、
この数に狙われては逃れる術もあるまい」
「ちっ! 仕方ない……」
星人の数は片側に8人、狙っている銃口の数は2丁構えている奴も合わせて45門。
(ガッツブラスターでも、この数じゃ……)
才人はガッツブラスターを見えないように懐に忍ばせたままデルフリンガーを、
3人は杖をそれぞれ投げ捨てた。
「利口だな。人間にしては上出来だ」
「やっぱり、お前達の狙いはこの城か?」
「ふふふ、そのとおり。ヤプールはこの世界を侵略した暁には、この国を我らに割譲
してくれることを約束してくれた。こんな城、我らがスーパーロボットを持ってすれば
破壊するのはたやすいが、余計な邪魔が入ると面倒なのでな。兵士たちは
はるかかなたへおびきだせてもらった。この城のあちこちに仕掛けた合計5個の
誘導装置がメカギラスをこの次元に呼び寄せ、無防備な城はあっという間に人間どもの
見ている前で灰となる。人間どもは絶望し、我らはたやすくこの星を征服できるだろう。
はははは」
星人は武器を捨てさせたことで勝利を確信したのか、実に気分よさそうに聞いてもいないことまで
ぺらぺらしゃべってくれた。まるで酒場の酔っ払い親父だ。
「そうか、その誘導装置を仕掛けるために、外部の人間が大勢入り込めるこの日を選んだわけか。
だが、なんでわざわざ発信機を仕掛けるような真似をした? 以前のメカギラスは
自由にどこにでも出現していたはずだろう」
「ふん、あいにく我らは人手が足りなくてな。自動コントロール装置までは手が回らなかったのだ」
星人は痛いところを突かれたのか、開き直ってふんぞり返って答えた。
実はメカギラスはバム星人の完全な自作ではなく、かつてもさらった地球人を働かせて
組み立てるという宇宙人らしからぬセコイ方法で作られていた。
矢的隊員もこの経緯で異次元に連れさらわれたわけだが、その結果星人の基地は矢的隊員に
よって壊滅している。それを反省して今度は星人だけで組み立てたのだろうが、技術力はあっても、
工業力がないために、せっかくの超兵器も完全なものとはいかなかったようだ。
「だが、それでもパワーは以前の物に勝るとも劣らん出来だ。夕方には、誘導装置から発せられた
時空波が、この城へメカギラスを呼び寄せる。そうなったらこの国は終わりだ」
「夕方!? あと1時間もないじゃない!」
「ふん、心配には及ばんよ。どうして我々の計画に気づいたのか知らんが、貴様らを生かしておくわけ
にはいかん、ここで死んでもらうぞ。なに、すぐに城の人間全員あとを追わせてやるさ」
星人たちは構えている銃の引き金に力を込めた。
(くそっ、変身さえできればこんな奴ら)
ウルトラマンAに変身できれば、バム星人ごとき一掃できる。しかしここにはキュルケとタバサがいる。
変身するところを他人に見られるわけにはいかない。
こうなれば、一か八か彼女達をかばいながらガッツブラスターを乱射してやろうかと思った
そのときだった。
「ワルキューレ!!」
なんと、突然星人と才人の間の床が盛り上がり、青銅製の人形となって銃口の前に立ちふさがった。
驚いたのは星人達である。とっさに銃を撃つものの、前込め式の旧式銃の威力では分厚い
青銅の壁を突破できず、跳ね返されて壁や天井に次々とめり込んだ。
もちろん驚いたのは才人たちも同じであるが、彼らはそれの正体を知っていたので、すぐさま
我に返ることができた。
「今だ!!」
才人が叫ぶと同時に4人はそれぞれの武器へと飛びついた。
星人達は慌てて銃を彼らに向けなおすが、当然単発銃から2発目の弾は出はしない。侵入する
ときに怪しまれないために、この世界の武器しか持ってこなかったことが完全にあだとなっていた。
「おお、ようやく出番か相棒!! もう使ってくれないものかと思ってたぜ!!」
「言ってる場合か、いくぞデルフ!!」
才人はデルフリンガーを鞘から引き抜いて星人に袈裟懸けに斬りつける。
「ファイヤーボール!!」
「ウェンディ・アイシクル!!」
キュルケとタバサも杖を拾うやいなや、自身のもっとも得意な呪文を星人に叩きつける。
たちまち8人の星人が炎に焼かれ、氷弾に貫かれて消滅していく。
しかし才人は3人の星人を倒したものの、銃を捨てて剣を取り出した星人5人に囲まれて
苦戦していた。
だが、そのおかげで星人からノーマークにされていたルイズが、杖を一番後ろにいる星人に向けた。
今だに成功せずに、普段は才人を吹き飛ばすくらいしか役に立たないルイズの魔法だが、
破壊力だけは下手な攻撃魔法より強力だと自信があった。
「錬金!」
爆発が、食らった星人だけでなく周辺にいる星人まで巻き込んで吹き飛ばす。
「相棒、今だ!!」
「おおおっ!!」
才人の左手のガンダールヴのルーンが光る。一閃、二閃、三閃、瞬きするような刹那の間に、
デルフリンガーが、上、下、斜めから次々と星人を切り裂き、5人目の星人は鎧ごと胴体を真っ二つに
切り裂かれて倒された。
「ば、馬鹿な……」
断末魔を残して、バム星人達は消滅した。
「ふぅ、助かった……しかし、今の魔法は確か」
青銅の人形、才人にとって忘れようの無い魔法だった。
「やあ諸君、無事でなによりだったね!!」
「やっぱり」
通路の奥から現れたのは、想像どおりのギーシュと大柄な少年と眼鏡をかけた少年だった。
ふたりともついさっき創立されたばかりの水精霊騎士隊(WEKC)の隊員で、名前は才人の記憶では、
大柄なほうがギムリ、眼鏡をかけてるほうがレイナールだったと記憶している。
「ギーシュ、どうしてお前が?」
「君達の帰りがあんまり遅いからちょっと様子を見にね。そうしたら君達が怪しい連中に絡まれてたから
捨てておけずにね。感謝したまえよ、この距離でワルキューレを作り出すのはけっこう大変だったんだ」
「そうだったのか、ありがとよ。おかげで命拾いしたぜ」
「なんの、平民や女性を守るのが貴族の使命だ。礼には及ばないさ、はっはっはっ」
感謝してほしいのか、礼はいらないのかどっちなんだと才人やルイズは思ったが、例によって、
薔薇の花の形の杖を得意そうにかざしながら笑っているギーシュを見たら突っ込む気もうせてしまった。
するとそれまでギーシュの右と左で呆れたように見守っていたレイナールとギムリが、本当に呆れた
ように彼に言った。
「なに言ってるんだ。様子を見に行こうと言い出したのは僕で、彼らを見つけたのはギムリじゃないか」
「そうだぞ。それに第一、怪人どもを見たとたんに尻込みして逃げ出しかかってたのはどこの誰だ、
ワルキューレだって、俺達が花びらをうまく見つからないように飛ばしたからできたんだろうが」
「ぐ、き、君達、こういうときはそういうことは伏せておきたまえよ」
抗議すれどもすでに遅し、さっきまで感謝の念であふれていた(ギーシュにはそう見えた)才人たちの
顔は、すっかりしらけムードに陥ってしまっていた。
「ぬぬ……い、いや諸君、今はそんなことを言っている場合ではないだろう。先程の怪人達との会話
は聞かせてもらった。今はトリステインの一大事じゃないのかね!」
「はっ! そ、そうだった。早く誘導装置を解除しないと大変だ!」
「そうだろうそうだろう、思い出してくれてよかった」
お前が余計なことを言ってたせいだろうが、全員が激しく思ったが、理性を総動員して押さえ込んだ。
「それで、どうするの?」
「手分けして探そう。そんな小さなものじゃない」
才人は窓から空を見上げた。日はだいぶん傾いてきている、もはや時間がない。
「よし、僕らも全員でその誘導装置とやらを探すぞ、WEKCの初仕事だ。この城を壊させるわけにはいかない!」
「ああ、じゃあ俺達はこっちを……ギーシュ、後ろだ!!」
「え?」
だが、ギーシュが振り向くより早く、彼とギムリとレイナールの後頭部に冷たいなにかが押し当てられた。
「動くな、こいつらの命が惜しいなら武器を捨てろ」
なんと、いつの間に現れたのか、再び別のバム星人達がギーシュ達の後ろから銃を突きつけていた。
なぜ気づかなかったのかと、その場の全員が思ったが、星人たちの服装を良く見たら合点がいった。今度は
使用人に化けたものだったために、先程までの傭兵に化けた星人たちの鎧姿で動く音に耳が慣れてしまって
いたから、革靴の柔らかい足音に気づけなかったのだ。
「ギーシュ、くそっ! 人質をとるとは卑怯な」
「ふはは、あれで全員倒したと思ったのが運のつきだ。冥土の土産に覚えておくがいい。勝ったと思ったとき、
人間はもっとも隙ができるのだ」
才人たちは歯噛みをしたが、星人に卑怯は常套手段だ。過去には「卑怯もラッキョウもあるものか!」と豪語した
星人もいたくらいだ。
「ひ、ひょくん、ぼ、僕に、かかか構わずに、こいつらをやってしまえ。き、貴族たる者、人質にとられるくらいなら、
し、しし、死を選ぶ」
「ギーシュ、まったく、そういうわけにもいかねえだろう。それに、震えながら言っても説得力はねえぞ」
「サ、サイト……き、君ってやつは」
泣いて感激しているギーシュにため息をつきながら、才人はデルフリンガーを放り出した。
「ハハハ、聞き分けのいいやつよ。なら、貴様から先に死ね!」
「なに!?」
星人は、隠し持っていたもう一丁の銃を才人に向けた。
「サイト!!」
ルイズの絶叫に一瞬遅れて、乾いた音が城内に響き渡った。
続く
今回はここまでです。
星人がなんかマヌケですが、正体がバレたら自分から企みを全部暴露するっていうのは、もうお約束なので。
GJ!
たしかにお約束w
>実はメカギラスはバム星人の完全な自作ではなく、かつてもさらった地球人を働かせて
>組み立てるという宇宙人らしからぬセコイ方法で作られていた。
セコい宇宙人だなwと思ったが、ウルトラセブンでも似たようなことしてた宇宙人いたの思い出した
自分の星の資源が無くなったから地球に来て大量の自動車をロボットに強奪させてたんだが
他にも海に沈んでる戦艦の残骸で侵略兵器作った宇宙人もいたw
戦国無双の信長で書こうと思うんだが、
需要ある?
>>274 需要はある、ただ供給がないだけだ。
というわけで、お待ちしております。
無双の信長を書くと言ってるんだから是非もなしで返してやれよ
需要があるのはわかった
俺の力量で信長を扱える自信はあまりないけど、頑張って書いてみるよ。
>>279 需要とかより書きたいって熱意があるなら頑張って書くよろし
需要があるのはキャラというより面白いSSなんだよね、多分。
>>279 努力は報われるぜー、一ヵ月は頑張れー!
50分頃からSSを投下したいのですがよろしいでしょうか?
元ネタはLの季節2で、七角ペンダントが召喚される話です
お約束 乙
物資の現地調達や技術の奪取、奴隷の確保は戦争の常ですよっと
「何よ、これ?」
目の前にに転がっている物を見て、ルイズは困惑の声を上げた。
土煙が晴れ視界が良好になったその場所、
数十回の爆発が作り上げた無数のクレーターの中心に、小さな宝石のような物体が存在していたからだ。
ゆっくりと近づいて持ち上げてみる。
ルイズの掌くらいの大きさのその物体は、七角形に加工された鉱石の付いた美しいペンダントだった。
金属製の枠で縁取られ銀に輝く鎖に下げられたそれは、シンプルな作りながらも中々に高価そうである。
高価そうではあるのだが……
「ルイズ、サモン・サーヴァントで首飾りを呼んでどうするの?」
周囲の輪から漏れたその言葉と同時に、辺りは笑い声で包まれる。
「ちょ、ちょっと待ちなさいよ! これがわたしの使い魔だって証拠がどこにあるのよ?
もしかしたら、た、たまたま埋まっていたのが出てきただけかもしれないじゃない!
と言うか、きっとそうよ、そうに違いないわ!
ですからミスタ・コルベール、召喚を続けても――」
「これは……どうやら、マジックアイテムのようだね」
怒りで顔を赤くしながら捲くし立てるルイズの言葉を遮り、コルベールはそう言った。
おそらくはディテクト・マジックを使ったのだろう、杖を手に困惑気味の顔をしている。
彼の言葉に周囲の笑いや嘲り声は収まる。
ルイズもまた、手元の首飾りがインテリジェンスかもしれないと期待を込めた目で見つめた。
……しかし、掌に乗ったそれは何か言葉を発する様子もなく、ただただ陽光を受けて輝くだけだった。
「ミス・ヴァリエール、もう一度サモン・サーヴァントを唱えてみなさい」
「は、はい」
コルベールにそう促され、ルイズは再び呪文を唱え杖を振るった。
しかし、今度は爆発さえ起きず辺りは静寂に包まれる。
それを数回繰り返させた後、コルベールは額の汗を拭いながらこう言った。
「ふむ、どうやらその首飾りがミス・ヴァリエールの使い魔で間違いないようだね」
「そんな……じゃあ、わたしはこのペンダントと契約するんですか?」
突きつけられた事実にルイズは顔を俯かせる。
確かにサモン・サーヴァントが成功したのは嬉しかった。
だが、召喚されたのがペンダントだというのは、少しあんまりな気もしてきたのだ。
もしかするとインテリジェンスかも知れないとはいえ、これでは普通の使い魔としての働きを期待することも出来ない。
そんなことを考えていると、沈黙を続けていたコルベールがゆっくりと言葉を紡ぎだす。
「いや、確かにそれは君の使い魔のようですが……
サモン・サーヴァントで、無生物が呼び出されたという前例はありません。
……少なくとも私は聞いたことがない。
ですから、今回の件は学院長に判断をあおぐまで保留ということにします。
この首飾りも私が預かります。君達は教室に戻って待機するように」
彼の言葉を受けて、生徒達は自分が召喚した使い魔と共に各々教室へと戻っていく。
その光景を見ながら、コルベールは不安そうな顔をしているルイズに笑いかけた。
「大丈夫、サモン・サーヴァントは成功したんだ。
少なくとも君が進級できなくなるという事態はないだろう」
「はい……ありがとうございます」
ルイズはコルベールに礼を言うと、教室に向かってとぼとぼと歩き出した。
日が落ち空に二つの月が昇る頃、ルイズは一人寂しく自室へと戻ってきていた。
「結局はなんだったのかしら、あの首飾り」
羽織っていたマントを脱ぎながら考えるのは、もちろん自分が召喚した使い魔の事だ。
どうやら、何らかのマジックアイテムのようだが……
正直に言えば、ちゃんと意思疎通のできる使い魔のほうがよかったと小さくため息をついた。
と……服を脱いでいたルイズの指先に何か硬い物が当たる。
どうやらブラウスのポケットに何か入っているらしい。
何か入れてたっけ、などと考えながら中身を取り出し、
「え?」
思わず思考停止する。
ルイズの手には七角形に加工されたペンダントがあった。
「な、なんで?」
あの後、コルベールが預かったはずのそれが、何故自分の服のポケットに入っているのか?
いくら考えても答えは出ず、ただただ気味が悪くなる
しばしの逡巡の後、ルイズはペンダントを机の上に置く。
本当は今すぐにでも窓から投げ捨てたい気分だったが、教師に相談もせずに行動するのもまずいかと思ったからだ。
「わたし、疲れてるんだわ……今日はもう寝よう」
そう自分に言い聞かせながら着替えを済ませ、ベッドへと向かう。
明日の朝にでもコルベールに相談してみようと考えながら、ルイズは夢の世界へと旅立った。
「何よ、ここ……」
そこは見渡す限りの極彩色で彩られていた。
明確な形はなく、ただ無数の色だけが広がる世界。
その空間の、おそらくは中心だろう場所にルイズは一人、ふわふわと浮かんでいた。
『あなた、だれ?』
「誰か居るの!?」
突如として響いた声に、ルイズは慌てて周囲を見回す。
すると、少し離れた虚空に何かがが浮いているのが見える。
『なんで、あれをもっているの?』
声や体格からすると、それはルイズよりも幼い少女のようだった。
というのも、それは影のように曖昧で年齢も容貌も判別できなかったからだ。
「あ、あんた誰よ?」
焦燥感に駆られ、ルイズは声を荒げる。
が、少女は質問に答えるでもなく、淡々と言葉を続けた。
『そう、あなたがあれをしょうかんしたのね。つかいまにするために』
「召喚? 使い魔? あなた、まさかあのペンダントに宿った精霊か何かなの?」
その言葉に少女はクスクスと小さく喉を鳴らして笑う。
『ええ、そうね。あなた、わたしとけいやくしたいの?』
「わたしは……」
少女の姿をした精霊の質問にルイズ思案する。
精霊といえば、ハルキゲニアに古くから存在する種族だ。
先住魔法を使うことができ、その力は並のメイジを超える。
そのような存在を使い魔に出来るのだ。
躊躇する必要はないんじゃないか?
それに、メイジの実力を見るには使い魔を見よともいう。
こんな存在を召喚できる自分は凄まじい存在なのではないだろうか?
溢れ出る歓喜を抑えられず、笑みがこぼれる。
「わかった、契約するわ!」
そう精霊に宣言すると、おもむろにコントラクト・サーヴァントの呪文を唱え始めた。
「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。
五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔となせ」
そして、精霊に唇を近づけ……少し戸惑った後、口があると思われる場所にキスをした。
『けいやくしゅうりょうね』
「ええ、後は使い魔のルーンが刻まれるから……」
と、不意にルイズは自分の身体が熱を持ったように感じた。
「え? って、うぁぁぁあああああああああああ!」
続けて襲ってきた激痛に悶える。
見ると、ルイズの左手で何かが光っていた。
「な、なんで、わたしにルーンが……!」
『あたりまえじゃない』
混乱するルイズを眺めながら、少女は心底面白そうに呟く。
『……だって、わたしはいま、あなたのなかにいるんだもの』
クスクスと笑い声を上げながら漏らされた呟きは、痛みにのたうつルイズには届いていなかった。
ノトとかあかりとか無名とか骨砕きとか、
たまにはMFのお仲間も召喚してやれよ。
一瞬、混沌の海ことL様が召喚されちまったのかと思ったぜ
トリスメギストスか
最初の作品は初めて買ったギャルゲだから思い出深いぜ
パンツァードラグーンのクロスはどう?
オルタED後のドラゴンのみが召喚され、ルイズが竜の乗り手に。
聖地には塔やシェルクーフを中心とした旧世紀の遺跡郡が散らばっているという設定で。
敵役としてはアゼル時代のの帝国軍を。
クレイメンの反乱で消滅した帝都や塔攻略で壊滅した帝国軍が聖地とハルケギニア中間地点に転移。
死んだ皇帝やグリグオリグを筆頭とした帝国旗艦艦隊は召喚の影響で復活したということで。
で、帝国はこの世界を新天地と見なして攻性生物のいないハルケギニアと遺跡のある聖地を掌握しようと目論む。
一番近いエルフとロマリアは帝国軍に圧倒され虫の息で涙目。
特にゾアの街と同じくロマリア首都がグリグオリグの皇帝砲で消滅するシーンは外せませんね。
神の名の元に他を認めようとしなかった者達の末路ってことでと、ここまで考えてみた。
ゼロ魔でやる必要性が皆無なように感じられます。はい次の方どうぞ
Lの季節か−絵に惹かれて買ったけどよく理解出来なかった奴だ
でも続きには期待します
敵まで一緒に来てそれを倒すってのがメインになるとクロスさせる意味あるの?って感じになるからなあ
そこまで考えてるなら後はもう書くだけだねっ♪
ラギ可愛いよラギ
コードギアスから咲世子さん召喚
オレTueeeeeになるな
コードギアスからなら玉城さんあたりにしとけばいいんじゃねw
ラギが百魔獣の王の略称かと思った
>>300 ただのチンピラを召喚したのと変わらないなw
303 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2008/08/18(月) 18:57:38 ID:3x+XlClk
ギアスならロロとかいいんじゃね
戦闘Tueeeeeけど心臓停止という弱点があるし心に傷もあるから絡めやすい
「やっぱりギーシュにリーダーは無理だ! 俺こそが…!」
「俺はゼロのルイズの親友なんだぜぇ〜〜っ!!w」
「俺は水精霊騎士団の内務掃拭賛助官だ! 騎士団長ギーシュの代理でもあるだろ!?」
※内務掃拭賛助官=ルイズのパンツを洗う仕事
駄目だこいつ…早くなんとかしないと……wwww
可愛そうに……恋仲にもなれないのか
取り合えずいきなりギーシュに負けてギーシュの舎弟にされても違和感は無いかも知れねえ
話題がギアスなのに「あなたが新しいごしゅじんさまですか……(ふるふる)」がなぜでない?
冠茂と仲がいい奴を召喚しろよw
>>305 いや、個人的にはルーンの補助を受けてもギーシュを倒しきれず、
精神力の切れたギーシュと武器を手放した玉城による数時間に渡る
泥仕合の末に、奇妙な友情が芽生えたものと妄想したw
あと訂正。
×水精霊騎士団 ×騎士団長
○水精霊騎士隊 ○騎士隊長
>>306 普通にお付メイドとして収まって終わりじゃないかw
ぷるぷる・・・ぼくわるいスライムじゃないよを連想した
あ、オレンジの事じゃなくてCCか。
ふるふるオレンジか・・・・・・良いかも知れん
「ゼロじゃない!ゼロじゃない!!ゼロじゃない!!!」
「オレンジじゃない!オレンジじゃない!!オレンジじゃない!!!」
ということですね解かります。
オレンジじゃないんです……
ゼロォォォ!!!!!!
>>314 > オレンジじゃないんです……
> ゼロォォォ!!!!!!
違和感ゼロw
そういやジェレミア卿ってオレンジとゼロに異常反応していたんだよなw
最近完璧な男前になっていたからすっかり忘れていたww
ジェレミア卿なら生身戦闘も激強だし指揮官能力あるし並の物理攻撃ではまったく効かない・・・
ただおはようございました!のときだと会話が大変だがw
ジャンガーーー!! やってくれたよーー!! やってくれちゃったよーー!!
今まで首切り神父とかミストとかまず喧嘩売ったら生きて帰してくれない様な奴らか
ら奇跡の生還を繰り返してきたギーシュをKOROSIたよ!?
そこに痺れるー!!あこがれるーー!!!
>>316 ニューバージョンだとサクラダイト切れると動けなくなっちゃうからw
>>318 サクラダイトと聞いて、なぜか「桜田 糸」という謎の人物を想像してしまった。
誰だ。
なんでギーシュ死んでしまうん?
坊やだからさ
坊やだからさ
ゴーヤだからさ
ギーシュ「ボウヤじゃないクマー!」
夢オチでギーシュを助けてしまった自分はヘタレ?
10歳ですから
ウルトラの使い魔の人GJ!!
ギーシュのかっこよかったり、へタレだったり中々良い感じです。
ウルトラっぽさ全開で小躍りしたくなる。
流れが止まった
俺の怒りが有頂天
俺の股間が怒髪天
俺の盛りが吉祥天
俺のお腹が大黒天
俺の頭部がつんつるてん
悪乗りの実例である
335 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2008/08/18(月) 23:45:15 ID:WaTC641E
俺の股間が
火を噴く
まとめwikiのほうでルイズ以外に召喚されたタイプSSの一覧とかあると便利かも
今日は投下は蛇とウルトラとLだけか、まあ盆明けだから仕方ないか。
考えてみたらゼロ魔は3期まで合わせたら36話もあるんだな。ライトノベル系でここまでいったのはそうはないだろう。
4期あるのかな。
>>336 そこまで細かく差別化しなくてもいいと思うが。
別に差別化ってのじゃないけど、ルイズ以外だとどんなキャラに召喚されたパターンがどれくらいあるのかと
そういや、イザベラやキュルケに・・・ってのはあるけど、ギーシュに召喚されましたSSってあったかな?
思いつく限りではフルメタも多いな…
>>338 今すぐ一覧をつくる作業に入るんだ。
>336
まとめサイトがなくなるまで俺がやるってのでない限り
維持が必要なものはやめておいた方が無難
>>338 薔薇男と穴を掘る使い魔がギーシュが召還したやつだったとおもう
>>337 スレイヤーズ、オーフェン、フルメタ、十二国記、シャナ、
話数では上回ってるが。
あと厳密にはTVアニメじゃないけど銀英伝は別格で。
マルコメだって、
邪眼持ちのフクロウとか(即死)
しっとマスクのマスクとか(しっとマスク化)
ファー様とか(オンナスキー化)
いろいろ召喚してるじゃないか
大概ろくな目に遭わないが
>338
「虚無の使い魔だよ!ドクロちゃん!」で
ドクロちゃんを呼んでる
あんまり不憫な扱いだとSSくらいいい思いさせたげたいね、マリコルヌ
エマやシャーリーみたいな可愛いメイドさん召喚・・・でもM属性だと物足らないかな
逆にSに目覚めてしまったりして
奴はMだからいいんだよ
Sになったら単なる嫌な奴になってしまう
>>337 そう言えば、リリカルなのははエロゲ原作なのにTV3期&映画化決定しちゃったな…
どっちかって言うととらハ2か3のTVアニメ化の方がよかったんだが。
そんな俺はイザベラ管理人の人を応援してます。
>>346 風属性で可愛い使い魔…
由緒正しい風の精霊ギップル召喚ですね、わかります。
ギーシュ召喚ね。
えーと安部さん、北条氏政、ジェイムスン社長、ワスピーター、スピアーらしきポケモン、あとなんだろか。
やっぱモグラが一番しっくりくるやね。
>>348 そういえば、
確かリリなのシリーズ(3期まで)のテレビ放映全52話は、
D.C.と並んで
PCゲーム原作のアニメとしては話数1位タイだとか(D.C.U除く)。
そういう私はイザベラ管理人の人と魔砲使いの人を応援しております。
>>343 へ?、銀英伝ってTVアニメじゃないの?
俺が学生の頃普通に放送してたが・・・
日本製SFの古典なのに知らん奴いるのか
>>352 劇場公開の映画もいずれはテレビ放映するだろ、つまりはそういうこと。
元は週一でビデオが配達される「ウィークリービデオ」という形態だった。
ギーシュがゴン太くんを召喚
紙や段ボールでいろいろ作ります
のっぽさんの判定やいかに?
ギーシュの錬金の術にのっぽさんの想像力・創造力が加われば鬼に金棒じゃね?
ついでにワクワクさんとゴロリも召喚
おまけにヤンチャー
懐かしいw
市民会館にのっぽさんが来てた時親に連れて行ってもらったわ。
タバサがすごく懐きそうな気がする>ノッポさん
よしハニマル君呼ぼうぜ
この流れはつまりポロリを召喚か
>>343 155話は伊達じゃないわな
映画含めてだけどOVAだし
坊や達、グインサーガはまだかね?
じゃじゃ丸・ピッコロ・ポ〜ロリ
グインは小ネタに一つある
あれも初期は「日本にも本格ファンタジーが遂に現れた」と
識者の間では絶賛だったんだがね……
今読んでも初期は本当に面白いし
ここはハリーを召喚。
20巻くらいまでは普通に面白いよな。
その後は段々と……
ハヤカワJA繋がりで黒猫型異星人アプロを召喚。
スプー召喚
もちろん、お姉さんが描いたやつ
もうあった気がする
ハヤカワ繋がりでベルガリオンを
本物の神を打ち倒した稀代の魔法王と書くと凄いんだが
中身は平民農夫のメンタリティ
ルイズというかトリステイン貴族の価値観が崩壊するなw
さて、静かな深夜のうちに閑話でも。
5分後に投下を始めたいと思いますが、大丈夫でしょうか?
支援。
起きててよかった。
OK. Check it out.
ニューカッスル城の決戦は、数時間の戦いとも言えぬ戦いの後、王党派の勝利で幕を閉じた。
まさに、始祖ブリミルのお導きとしか言えない、思いもかけずもたらされた勝利に、王党派軍の貴族達は狂喜の歌を歌いながらニューカッスルに凱旋したのだった。
「すると、ヴァリエール嬢は彼女らに連れられていったというのだね?」
「はい。同じ学院の制服を着ていましたし、正直、今以上の治療は、ここでは無理でしたもので……」
「いや、いいよ。このままここに置いておくよりは安全だろうからね。ご苦労だった。水メイジの皆には、ゆっくり休んでくれるよう伝えてくれ」
「は、はいっ。失礼しますっ」
負傷したルイズの世話係につけておいた水のラインメイジの女性の報告を聞いて、ウェールズは静かに胸を撫で下ろした。
先の吶喊に失敗した場合、非戦闘員を乗せて脱出するマリー・ガラント号に同乗させる予定だった。
これ以上ない勝利を収めた今、とりあえず脱出船を出す必要はなくなったが、まだ内乱が終わったわけではない。彼自身の心情としては、ルイズ一人だけでも乗せて送り返したいところだったが……状況がそれを許さなかった。
王党派唯一の艦船だったイーグル号を焼き討ち船にしてしまったので、マリー・ガラント号を手放すわけにはいかないのだ。
女性メイジの報告は、言い方は悪いが―――渡りに船、というところだった。
ちなみに、マリー・ガラント号とその船員は、王党派に雇われる形になっていた。首都の王城、ハヴィランド宮殿が陥落する際に持ち出した財宝は、硫黄の代金を補って余りあった。
「さて、頭を失った彼らがどう出るか……」
「人形が影武者でなければよいのですがなぁ」
「祝宴中に不吉な事を言わないでくれよ、パリー」
出陣前の最後の晩餐であったパーティの用意は、勝利を祝う宴へと看板を替え、盛大に実施されていた。
勝利の熱狂に酒精が振る舞われる中、伝令の兵士が息を急ききってその場に飛び込んでくる。
「ほ、報告致します! レコン・キスタ軍旗艦『レキシントン』号、サー・ヘンリ・ポーウッド艦長より入電! 『我ら『レキシントン』以下、レコン・キスタ艦隊全艦艇、王党派に降伏の意を示す』『レキシントン』号は砲門を閉じ、白旗を掲げています!」
「しゅ、首都ロンディニウムよりの風竜便!? 『我ら裏切りの事実無し。陛下に変わらぬ忠誠を』!?」
「シティオブサウスゴータからの報告!」
「こちらはロサイスからです!」
そして、勝利に沸くニューカッスル城に次々ともたらされる報告は……2年に渡るアルビオン内乱の終結を意味していた。
「それらの報告、間違いないのだね?」
「はっ! ロンディニウムに置かれていたレコン・キスタ首脳部は高官がすべて原因不明で気絶し機能を喪失。シティオブサウスゴータ、ヤーマス、ロサイス、スカボロー、ハリッジ、ハートルプール等、各主要都市も同じ状況のようで、次々と恭順の意を示してきています」
祝宴から一転、緊急の軍議が開かれる。舞い込む報告の山に、居並ぶ貴族達は微妙な表情をしていた。
反乱軍総司令官オリヴァー=クロムウェル討たれるの報が島中を駆け巡ると同時に、各都市、各艦に待機していた司令官達がばたばたと倒れたというのだ。
「……パリー。偽りの白旗である可能性は?」
「低いでしょうな。負けた場合に仕込んでおいた、と考えられなくもないですが……此度の戦いにすらそんな場合を想定しておくような策謀を持つ軍師がレコン・キスタにいるのならば、自分らはとっくの昔に始祖の元に召されておるか、叛徒どもを蹴散らしておる事でしょう」
「違いない」
そしてロンディニウムに使者を送れば、報告が事実であったのみならず、さらに異常な事が次々と発覚する。
その気絶した高官達全てが、内乱の蜂起時からのメンバーや、ここ一番という戦いで貴族派に寝返った将であり……そして、目覚めた時にはそれらの事を覚えておらず、ある一定の時からの記憶がないと言うのだ。
それは例外なく、彼らがクロムウェルと対面した時からであった。
蜂起時のメンバーである一人の領主などは、自らの記憶から2年が経っていると聞いて冗談を言うなと笑い飛ばし、その後に成長した娘の姿を見て驚愕の余りもう一度気を失ったという。
何らかの精神操作の術で、この反乱は『起こされた』のだ。
「……そういうカラクリか。ガリア王ジョゼフ、なんと卑劣な……!」
「アルビオン騎士の精強さ、教育してやる必要がありそうですな」
「ああ!」
クロムウェルのスキルニル、その最後の言葉を聞いていたウェールズはそう結論付け、それらの証言を全て信用し、咎めをなしにするという英断を下した。
それにより、アルビオンの内乱は速やかに収まっていったのだった。
§
ガリア王国とトリステイン王国の国境にその水を湛えるラグドリアン湖の畔には、二つの家が存在する。
一つはトリステイン側、先代までラグドリアン湖に住む水の精霊と王家との交渉役を任されていたモンモランシ家がある。失態を犯した今はその役から外され、湖畔部だけは別の家の土地となってしまっているが、国替えとまでは至らなかった。
そしてガリア側は、ガリア王家の直轄領となっていた。畔から少し離れた森の中、世を忍ぶようにひっそりと、一つの屋敷が建っている。
掲げる家門は、交差した二本の杖。ガリア王家の紋章である。
しかしその紋章には、赤くバツの字が描かれていた。不名誉印と言い、王族でありながら、相続権を失った証であった。
「失礼、ここはオルレアン王弟家でよろしかったでしょうか?」
「……その通りですが。失礼ながら、どなた様でしたかな」
その屋敷の門を訪問者が叩くのは、非常に珍しい事であった。
緑色の司祭服に身を包んだ、冴えない中年の司教といった風情の男だった。この屋敷に唯一仕える従僕の老人は、怪訝な顔を隠せないままに応対する。
「オリヴァー・クロムウェルと申すしがない司教です。……サイト・ヒラガ殿の使いにより参りました」
司教が答えると、老執事が目を剥いた。
瞬時に、彼から言い含められていた言葉を思い出す。
「……『えいちえむえっくすとぅえるぶ』とは?」
「『まるち』……でよろしかったですかな」
老執事の口にした暗号のような問いに、司教―――クロムウェルが答えると、老執事は喜色を満面に浮かべた。
「おお、おお! それは確かにサイト様が残した合言葉! 大変失礼致しました。私、この家に仕える執事、ペルスランと申します。不明をお許しください」
「事情は概ね聞いております。気にしてはおりませぬ」
一礼し、門をくぐるクロムウェルの右手には、深い藍色の石を載せた指輪が静かに光を湛えていた。
§
「サイト!? あんた、アルビオンに行ってたはずじゃ……?」
「ちと野暮用でね」
ガリア王国の王城、ヴェルサルテイル宮殿は、王国首都リュティスの郊外に位置する。
今も各地から集められた職人達の手によって拡張を続けているその宮殿の中心、青いレンガで作られた巨大な王城『グラン・トロワ』が、王の居城である。
そして、そのヴェルサルテイル宮殿の端。桃色のレンガで作られた離宮『プチ・トロワ』の主、王女イザベラは、座っていた椅子の裏に突然現れた訪問者に目を丸くした後、どこか安堵したかのようにその表情を緩めた。
「はン、私に会いにくるのが野暮だってのかい? 使い魔サマは随分と偉くなったもんだねえ」
「そ、そういうわけじゃねえよ」
王女の座る謁見用の椅子の裏に出現した怪しいローブ姿の男を見ても、傍付きの侍女は驚く素振りも見せなかった。
いや、それどころか……男に向かってツンとした態度を取る王女に、どこか微笑ましいものを見るように―――例えるならそれは、初々しく手を繋いで頬を染め合う学生カップルを見かけた時のような―――顔を綻ばせてさえいる。
「それで? ホントにただ会いに来ただけって訳じゃないんだろ?」
「ああ。実はな―――」
―――ローブ姿の彼、サイト・ヒラガ……日本人、平賀才人がこのハルケギニアに召喚されたのは、今から4年か、5年ほど前の事になる。
§
その日才人は、両親と温泉旅行に出かけていた。まだ元気印の中学生だった彼はその名前まで知らなかったが、北陸地方のどこかだったとはおぼろげに覚えている。
温泉街の中心にあるとんでもなく大きなホテルにチェックインし、その豪奢さに目を輝かせながら、さて観光地巡りだと街に繰り出す。
そして、お土産選びに夢中の両親から少し離れ、自動販売機でジュースを買おうとした時だった。
手を滑らせて、お金を落としてしまう。そのまま、ころころと転がっていく100円硬貨。
中学生にとって、自由に使える100円はとても貴重である。
いつもはケチんぼな両親も旅行となればさすがに財布の紐は緩くなるのか、才人は特別にお小遣いを貰ってはいたが、だからといって目の前で100円がなくなるのを黙って見ているほど才人はセレブな感性を持ち合わせていなかった。
才人は、転がっていく100円玉を慌てて追いかける。その時だった。
「あらあら。はい、どうぞ」
と、自らの足元に転がってきた硬貨を拾い上げ、才人に差し出してくる人影。
「…………」
才人は、思わず見とれてしまった。それが、とんでもなく綺麗なお姉さんだったからだ。
才人より少し年上の、高校生ぐらいだろうか。整った顔立ちは薄く微笑みを浮かべ、まっすぐに伸ばされた鴉の濡れ羽色の髪がセーラー服の襟に掛かって、そよそよと風に揺れている。
「あれ、あなたのじゃなかったかしら?」
「あ、は、はいっ。お、俺のっす!」
慌ててその手から100円玉を受け取った。真っ白で綺麗な指が微かに触れて、才人の心臓は大きく跳ね上がった。
「ど、どうもありがとうございましたっ!」
「うふふ。元気な子ね。はい、どういたしまして」
にっこり、と笑いかけてくれる。
かーっと顔が熱くなった。才人は恥ずかしくて地面を向いてしまう。
「千鶴姉ーっ。何してんのさーっ」
「ああ、今行くわよ梓。それじゃあね」
ばいばい、とそのお姉さんは才人に向かって軽く手を振り、妹達なのだろうか、近くにいた彼女より歳下らしい女の子達の輪に戻っていく。
顔を上げ、ぎこちなく手を振り返しながらぼーっとそれを見ていた才人だったが、次の瞬間、その顔が驚きに歪んだ。
お姉さんの歩いていく先に、突然、光り輝く大きな鏡のようなものが現れたのだ。
向こうに歩いていきながらこちらに向かって手を振っているお姉さんは、それに気付かない。
「お姉さん、危ないっ!」
「えっ!?」
才人は、考える前に飛び出していた。
どんっ、とお姉さんを横に突き飛ばし、謎の物体との衝突を避けた―――まではよかった。
「うわわわわわわっ!?」
問題は、考えなしに飛び出したためにその勢いを殺しきれず、才人自らがその物体に突進してしまった事であった。
来るべき衝突の衝撃に目を閉じる才人。だがそれは訪れなかった。
あれ? と首を傾げて目を開けた時、視界に入ってきたのは、その鏡がまるでスライムか何かのようにてろりとその形を変え、才人を中に飲み込もうとするところだった。
辺りが真っ白な光に包まれ、いつの間にか気が遠くなっていき……。
「ほう。貴様が俺の運命とやらか」
「へ? へ?」
気が付いたら、まるでドラクエかFFかというような大広間の玉座に、王様が座っていた。
いや、服装こそ王様でおっさんだけど、顔はなんだか……タチの悪い近所のガキ大将みたいだ、と、混乱する頭で才人は思った。
……そのすぐ後、そのおっさんに無理矢理ファーストキスを奪われてしまったのは、恐らく才人にとって一生のトラウマだ。
そして、その悪夢のようなマウストゥマウスから解放された直後、才人の頭に割れるような痛みが走る。
息も絶え絶えにそれが収まった時―――彼は、神の頭脳を得たのだった。
§
「―――まあそんなわけでね。その変な怪物のせいでアルビオンが負けちゃったんで、帰ってきたトコ」
「そうか。まあ、お父様の思う通りに事が運ばなくって良かったってぇところだが」
アルビオンで自らが行っていた事について話し終わった才人は、やれやれと肩を竦めた。
「一応仕込みはしといたから、すぐに元に戻ると思うけど……」
「しばらく混乱は免れないだろうな。わかった、それはこっちでなんとかしておくよ。その怪物ってのも調べとこう」
「ああ。ありがとう、イザベラ」
「フン。とってつけたような礼なんて言うんじゃないよ、気持ち悪い」
ぷいっと顔を背ける蒼い髪の少女の頬は、微かに赤くなっている。侍女達の含み笑いが少しだけ強くなった。
「……なあ、サイト」
「なんだ?」
「何とか、なりそうなのか?」
「ああ、何とかしてみせるさ。この間いいものも見つけたしな」
「そう、か……」
二人以外にはわからない、秘め事めいた会話を交わすと、イザベラは表情を曇らせて俯いてしまう。
「俺に任せなって。タバサの母さんの方は何とかなったんだ。絶対、あいつを元の優しいお父さんに戻してやるからさ。な?」
「うん……」
「ははっ。いつもそうやって神妙にしてりゃ可愛いのに」
「……っ! 馬鹿ばっか言ってないで、用が済んだらさっさと行きなッ!」
「おう。じゃあなー」
笑いながらフードを目深に被ると、サイトは風景に溶けるようにして消えてしまった。
「……ったく、あいつは……っ!」
腹立たしげに椅子に座り直したイザベラの表情がどこか嬉しそうだったのは、侍女達だけの秘密である。
§
「……貸し出せし秘宝、確かに返してもらった」
「精霊のお慈悲に感謝致します」
「よい、単なる者よ。『サイト』『クロムウェル』のお前達二個体は、我との約束を守った。我がそれに応えるのは当然の事」
ラグドリアン湖の水面からにょっきりと人の形―――それは、サイトにそっくりの、全裸の少年姿だった―――に生えていた水が、その手の中に乗せられた藍色の指輪と共に、ちゅぽん、と水の中に沈むように消え去っていった。
それは、水の精霊と呼ばれる、古き水の魔法の力を今に伝える全能の存在であった。
「やァれやれ。これで一仕事終了、だな」
「地下水君は、どうするんだい?」
湖畔に跪いていた緑色の司教服を来た男、クロムウェルが立ち上がり、膝についた砂を軽く払った。
その手に持たれた短剣から、気だるそうな声が聞こえてくる。
「あいつも言ってただろ? 適当なチンピラにでも渡してくれれば、勝手に帰るさ。ったくめんどくせぇ。なぁにが、『きちんと仕事してる人を操ったらその人の家族が心配するから、取り付く奴は選べ』だ」
「はは。でも、その通りだと思うよ。急に人が変わったり、どこかに行ったりしてしまったら、本人も周囲の人も困ってしまうからね」
空を見上げる。ラグドリアン湖は、今日も変わらず、その風光を明媚に保っていた。
「サイトくん、どうか無事に生きてくれよ」
すっかり忘れてしまっていた始祖に対する祈りの礼式を思い出し、湖に向かってそれを行うと、クロムウェルは静かにその場を立ち去っていった。
§
-----------------------------------------------
すいません、切るところ間違えていたので、もう一つ増えます。
「それは事実なのですね? ユーヤ」
「ああ。間違いはない」
その部屋は、まるで図書室か、魔法アカデミーの研究員の部屋のようであった。
様々な本や書類の類が、机や床にまで雑然と詰まれている。一目見せられただけでは、とてもここが―――宗教皇国ロマリアの中心部、ロマリア大聖堂の教皇謁見室だとは思わないだろう。
「俺以外のエルクゥが、この世界に現れた」
部屋に立つ二人の男のうち、ユーヤと呼ばれた、ハルケギニアではあまりに奇妙な服―――それは、彼の世界では背広と呼ばれるフォーマルスーツである―――を着た黒髪の、がっしりとした体つきをした男は、静かに言い放った。
「そうですか……虚無が、胎動し始めたのですね」
「お前が言うのなら、そうなのだろうな」
もう一人、こちらはどこか線の細い印象を受ける、流れるような金の髪を長く伸ばした男だった。
彼―――ロマリア宗教庁教皇、聖エイジス三十二世、ヴィットーリオ・セレヴァレは、手に本を広げ、薄く微笑みを浮かべたまま、男の話を聞いている。
「あなたは、どうするのですか? ユーヤ」
「……どうもしない。お前が決めた事に従おう」
「良いのですか? 同じ世界の、仲間なのでしょう?」
「顔を少々見知っているだけさ。一方的にな。それに―――」
黒髪の男―――柳川裕也は、不思議な紋様の刻まれた右手を掲げ、自嘲気味に笑う。
「―――どうせ、お前に拾われなければ、エルクゥに押し潰されていた存在だ。お前の好きに使うといい」
ゆっくりと、その右手の紋様が光を放ち、明滅する。それは―――彼の体内の猛獣が、完璧に制御されている事を示していた。
「わかりました。ありがとうございます」
ヴィットーリオは、静かな―――人が浮かべるにしては静か過ぎる、どこか狂気さえ感じられる微笑みを、崩さないままだった。
「きょ、教皇猊下! ほ、報告致します!」
「それほど慌てて、どうかしたのですか。落ち着きなさい」
そこに、息せき切った様子で、純白の鎧に身を包んだ聖堂騎士が飛び込んできた。
「せ、"聖地"への密偵からの急便です! "聖地"に、巨大な山が現れた、と!」
―――教皇の微笑みが、微かに深くなった。
以上です。支援ありがとうございました。お楽しんでいただければ幸い。
まさかこんな時間に…GJ&乙でした!
GJ!
……それにしても、サイトてめぇww
合い言葉がマルチの型式番号かよwww
分かっているじゃないかwwww
と言いつつ、セリオ派な俺ガイルw
ところで、ヴィンダルの主人の人って、どうやってあの地位になれたの?
魔法使えないんじゃどうやっても認められないだろ?
>>385 ヴィンダルじゃなくて、ヴィンダールブなw
そこらへんどうなんだろ
クロムウェルも魔法使えない平民だっけ
聖職者は俗世の身分関係無い、つうのかも知れない
サイト、ガリアの姫君相手に二股かけてやがんのかw
>>372 亀だけど、ルイズにとってベルガリオンは色んな意味で大当たりだろうなぁ。
能力的にも勿論なんだが、それ以上に奴のツンデレ耐性とMっ気はサイト以上だ。
なんせガリオン君の嫁はルイズを遥に凌ぐスーパーツンデレで、しかもド貧乳。
アレに耐え続けてきたんだから、ルイズくらい楽勝ってか相性良すぎだろう。
雨月山が消えたって事はヨークが来たか
エルクゥ乙ー
おのれサイト、葉っ派全開のオタのくせにデコ姫とフラグ立てたばかりか千鶴さんと……て、手ずから物を受け取るなど、呪われろバーカ!
エルクゥの方乙です。
しかしベルガリオンねぇ・・珠や剣に覚醒した後だとはっきり言って能力がチートすぎるww
珠の力で天候操作や果ては世界分断すらできる。ヤバイことこの上ねーww
>389
ヴァリエール三姉妹の長姉みたいな人だな……
>>385 ロマリアは虚無に関しての知識が深いらしい(ジョゼフが知ってる程度のことは全部知ってるらしいとジョゼフ本人曰く)から、実は虚無であることが比較的早期に分かっていたのかもしれない。
或いはみんなが知ってなくても、本人が知って、虚無にちゃんと目覚めてればコモンスペルは使えるようになるらしいから、それでオッケーだったのかも知れん。
>葉っ派全開のオタ
いやリーフファイト設定準拠ならマルチも同一世界に存在しているわけだからガリアにおるのかも知らん
実は来栖川の技術はガリアのガーゴイル技術の応用とか
エルクゥ乙
たしか裕也ってホモだったような(二次設定だったかもしれんけど)
教皇とは色々な意味で相性よさそうだ
>>372 異世界に召喚されて使い魔にされた事を知らされた後のガリオンの台詞は
「なんで、ぼくなんだ?」で決まりだなw
>>391 その前に日本製長編スペースオペラと言えるものが無かったし。
俺もあんたももう年寄りなんだって認めようや。
うたわれ、痕、東鳩と来たら次は雫に来て欲しいが(とらはのKYOYAの娘に非ず)
瑠璃子さんならタバサママも…
クラッシャージョーがあったじゃないか
ダーティーペア召喚………
事件解決→でもハルケギニア滅亡ですね、わかります。
あのへんはキャプテンフューチャーと同じ一話完結型だから、今ひとつ長編ってイメージが無いな。
>キャプテンフューチャー
キャプテンウルトラはあれが元ネタなんだよなあ
宇宙の果てに行き着いたキャプテン達が行き着いた先にはピンクの髪の少女が
シュピーゲル号(ドイツ語で”鏡”の意)大気圏内で使えたっけ?
和製SFというと、運び屋サムとか高飛びレイクとか。
‥‥サムはともかくレイクは作者が長編書けない体質だからなぁ。
昨日ニコニコのなりきりダンジョンのストーリー動画を見終わったら、
なりきりの200歳越え版アーチェをティファニアが召還とか妄想した。
ところで、ゼロ魔のエルフやハーフエルフって、寿命どれくらいなんだろうな。
下手したら、おマチさんの最後を若い姿のままのテファが看取る展開にもなるんだろうか?
「百億の昼と千億の夜」
もウペオペと言えるかどうかわからんが
シッタータ召喚とか
横田順彌■小惑星帯アステロイド遊侠伝も可
見るからに渡世人を思わせる黄色い宇宙服を着た使い魔を召喚させて欲しい
>>405 老衰して死ぬシエスタやルイズを若い頃のままのテファが見取るのならある
「幸せな男爵様/不幸せな友人たち」
でぐぐって泣くべし
ファンタジー世界の『寿命』は、作品によって大きく違うからテファがどうなのかは分からない。
人間と同程度の早さで成長したといっても、成人した辺りから急激に老化が停滞するというのはよくある話でもあるし。
しまった。
仮免マッドサイエンティスト豪田みのりを召喚すれば
マーブルチョコでイーグル号を制圧できる。
ウィザードリィ世界(日本版)ではエルフもドワーフも人間と同じ寿命だね。
「治癒魔法や蘇生魔法の発達と反比例するように亜人の寿命は縮まって言ったという」とか、
「不死王が誕生した日を境に不死エルフは誕生しなくなった」とか。
結論:世界によって違うから、ノボルが設定するまでは各書き手さんが勝手に決めていいと思う。
誰もレンズマンを書いてないことに驚く
だって日本製じゃないから
翻訳版がありますよ
メインが小説でなければマップスのアンソロジーから古橋の書いた“先生”もよさげ。
問題は戦力よりも何よりも、コッパゲ暴走が止まらない気もする罠
ペリーローダン全巻セットを召喚とか…
>エルフの寿命
おマチさんと一緒に育ったんだし寿命は一緒、あるいは早熟で長命なのかな。
テファとにゃんにゃんな仲になると、自分が老いてもテファが若いままでヒヒジジイプレイができるのか……いいなぁ
>>411 能力が便利すぎて話にならんのよ
第一段階の名有り、活躍シーンありのレンズマンですら超人なのに、
第二段階の連中にかかったらハルケギニアは簡単に蹂躙されてしまう
まして「精神の力で物理的変化をおこせる」ハルケギニア人を、銀河文明が放置するとは思えん
ボスコーンに取り込まれるのを予防するためにも積極的に干渉してくるだろう
結果原作蹂躙SSへ一直線に…
>>417 シン・クザクを呼べ
奴なら罵倒される度ハラキーリかまして周りが大慌てなギャグに出来るぞ
GPは専制体制を打破し、「文明化」するために心理学者や政治学者に護衛をつけた部隊をいきなり
送り込んで、体制を叩き潰すからな。
「第2段階レンズマン」のロナバールの「文明化」のくだりのロナバールをハルキゲニアに書き換えれば
蹂躙SSのできあがり。
良くも悪くも「アメリカらしい」ヒーローだよな>レンズマン
よほど日本を民主(もどき)化に成功したことを忘れられないらしい
>>399 まてまて、まだTo Heartから召喚されていないぞ
藤田浩之を何故に召喚しないんだ
・・・って、よく考えたら浩之召喚では話が進まない
エロゲ主人公のクセに真面目な良いヤツで柔和な常識人。
頭は切れるし、気配り上手いし、格闘技術も学んでる
でも、人とケンカするのが嫌いだからなぁ
ギーシュと決闘するどころか、本当に機転を利かして香水の件をもみ消すだろう
>>421 時系列が逆
レンズマンは1937〜1950年の作品だが
ロナバールの話は1941年に発表された第二段階レンズマン
しかもレンズマンは連載ものだから、作品自体が書かれたのはもっと前よ
424 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2008/08/19(火) 11:19:48 ID:IuPpfHUh
>>405 なりきりの場合当たりはクルールになるのか双子なのか全部か
>日本製スペースオペラがない
「銀河乞食軍団」を初めとする野田元帥閣下の著作を無視するとは
さっき殺し屋さん読んで思った
殺し屋さんは古銭が好きらしいがハルケギニアの貨幣で殺しを請け負ってくれるのだろうか
ファントムオブインフェルノで書こうと思ったけど前に俺が書いてたSSが半年以上放置状態なことを思い出した
さあ、続きを書こうか……
>>426 現物支給でもいいんじゃなかったっけ?
1巻でカイゴとかカイゴシとかやった時の報酬で現物が好ましいとか何とか
ガンダ力でタケノコやらきぐるみやら相棒やらを使いこなす殺し屋さん……
……いい。すごくいい。
>>427 誰を召喚するつもりだったんだ?
アインかツヴァイか?それともリズィの姐御かww
でもリズィは良い感じにルイズの面倒を見てくれそうで、良いパートナーになりそうだな。
>>429 タケノコ魔人タケノッコーン召喚と申したか。
あれって本当にいたんだっけ?w
>>346 マルコメが可愛い彼女が欲しいと願って使い魔の儀式に望んだら
見た目はかわいいが中身が凄まじい地雷女なキャラが呼ばれて恐ろしい事になんて筋が浮かんだが
適当なキャラが見つからなかった
まあ地雷女に苦労する男というのは本編でサイトがやってるから・・・おや誰か来たようだ
>>430 なぜドライがいないのかと
いやまあたぶん、決闘イベントで賛美歌517番が鳴り終わった後にギーシュ死ぬけど
>>410 同じも何も、個々人がそれぞれ異なった時間軸上に生存してるじゃないか。
老衰死するエルフを看取る若いままで変わらない馬小屋育ちとか。
マルコメが下級生2のたまきさん召喚すると聞いて
マリコルヌが西園寺世界を召喚すると聞いて
>>436 それってろくでもない男と付き合ってる娘だっけ?
下級生2は持ってるがやってない……
マルッコイがプラゥヴクルイードの賀茂六花を召喚すると聞いて
>>437 ウェールズが世界を召喚したら、アンアンがNiceboatになるんだろーか?
>>438 たまきは二股をかけて、主人公とのえちシーンでなんか相手の男と比べたりするんだっけ?
>>441 それって現実でやられたらすげえヒくなあ、とか言って、年末あたり初孫が生まれる予定の俺が通りますよっと。
中古な時点でヒロイン失格だろ。
>>443 中古が許されるのは巨乳未亡人までだよね
>>443 「同級生」も幼馴染ヒロインが中古だったな……
しかし、マリコルヌが人間を召喚したら虚無ということに。
ルーンの能力(言葉が喋れない者でも刻まれれば言葉を話せるようになる)を使って、
マリコルヌ救済……って、スレ違いにもほどがあるな。
無機物を召喚してそれが喋られるようになり、ルイズが虚無に非ずってSSはあったっけか
喋らないけど、アースガルズとか手乗りの使い魔くらいしか思いつかないが。
>>399 雫なら小ネタでシエスタのジィちゃんが瑠璃子さんの兄こと月島拓也だったというネタが・・・
あ……もしかして、ルイズが虚無にあらずってルイズヘイト・原作ヘイトになるのか?
>>449 だよな。以前このスレで書いてる作者が言ってたんだけど。
もし、仮にルイズが年端の行かない幼い子どもを召喚した際に、サイトと同じ扱いをしたら
その作者はルイズヘイトにしか見えない、でも性格を変えてもヘイトと言われるのが辛いと言ってるのを思い出してな
ちょっと気になったんだ、
ひょっとしたらミィ召喚の作者さんかもしれんね
続き楽しみに待ってるんだが
>>450 いや……いくらルイズでもいたいけない幼児を床で寝かせたり鞭打ったり粗食を押し付けたりはしないと思うぞ。
どっちかって言うと、それをやる方が性格改変だと思う。
サイトが一緒に召喚された他キャラとくっついたりするのはあり?
原作だと既に恋人がいたりするにも関わらず
ああ、ちゃんとルイズとも恋仲になる前提で
ヘイト、ヘイトって過剰反応しすぎじゃないの
ルイズが暇があればサイト(または別の使い魔)を鞭で叩いて遊ぶような冷徹になるとか
キュルケは頭空っぽのマジビッチになって、ジャンキーみたいにヤりまくってるとか
アンアンが思慮深くて純粋で帝王学にも秀で淑女になってるとか
じゃないとヘイトとは言わないでいいんじゃないと思うけど
出番がないからヘイト、そんな役回りになったからヘイト、果ては俺が扱いに気に入らないからヘイト、となると誰も書けなくなるから
ヘイトじゃありません。
愛が歪んでいるだけです。
サイトは元々そういう宿命のキャラだしなw
ルイズ以外だとどんな状況下でも我慢するけどなw
>>453 そうなる過程が十分に納得できるものならいいのでは?
後、サイトやクロスキャラの心理状態をちゃんと書かないと「サイトマンセー」「俺キャラマンセー乙」とか言われそうだが。
……どんなに納得ゆくストーリーでも文句たれるヤツはたれるが。
>>452 >>454 レスありがとう。
ミィの作者さんじゃないけど、伝えておく。
気にし過ぎて体調崩して、栄養ドリンクを一日に何本も消費していたから心配してんだ
>>450 某所のラクスやアスランがンな感じだよね
「原作の通りに描写したらヘイトになる」とか言われるし
>>453 「左手」はンな感じだし少なくともそれをもって改変とか言う人は
あまりいないと思うのですよ
>>452 元々怒りっぽいキャラなんだから状況によってはやるんじゃね?
召喚された子供が泣きやまなかったり、キュルケ辺りに懐いたりしたら
>アンアンが思慮深くて純粋で帝王学にも秀で淑女になってるとか
まて、これはヘイトじゃない
>>457>>459 そこらへんをしっかりと書けばいいわけね
いや、サイト+アイマスのヒロイン全員召喚で考えてるんだけどね
>>463 ま、待つんだ。アイマスのメンバーって何人だか知らないが、それにゼロの使い魔のメンバーまで加えるんだぞ!
昔シスプリのSS書いてたから良く分かる、そのメンバーは無茶だ。
>>442 ……初孫?孫とな?
住民の平均年齢が高いとは思ってたけど、あなたいったい何歳ですかッ
小ネタならいいかもしれんね、多数ヒロイン
アイマスだとワルドがあずささん、マリコルヌが伊織、ギーシュが雪歩召喚とかどうだろう?
>>448 虚無じゃないルイズって、普通に超エリートだろ。
>>468 ネギが来る前の2−Aならいいかな?
>>466 親子二世代にわたって学生結婚&できちゃった婚である。
もうグダグダ。
ID:W1joeyJI はきっと波紋使い
フと思った
ルイズがガロード召喚
で、テファがティファ召喚
ガロードはティファの為ならハルケギニア全てを敵に回すだろうな
ただ、「最初はルイズの使い魔にならないと生きていけない」という大前提が通用しない
ガロードとジュドーは本気で裸一貫どんな場所でも生きていけるバイタリティ持ってるから
>>470 おそらく本当の意味のゼロにするんじゃないのか?ハリポタでいうスクイブみたいな。
もしルイズが虚無で無かった場合なら、血統的に普通に系統魔法が使えるはず。
とはいえ、何がしかの属性の魔法を使う姿が全く想像できないのは何故。
ルイズがエレオノールさんそのままの性格で、いき遅れになり子供が生まれず断絶するヴァリエール家。なんて可能性も無くは無いのか?
まあ流石にそうなる前に婿養子貰うだろ
子供が出来るまでに何人の婿養子を貰う事になるかしらんがw
>>476 > もしルイズが虚無で無かった場合なら、血統的に普通に系統魔法が使えるはず。
烈風顔負けの風魔法でワルドを返り討ちですね。わかります。
>477
歴代の婿養子たち「もう我慢の限界です」「性格の不一致です」「実家に帰らせていただきます」
ツン→ツンデレ→デレの、第二段階まで持つかが最大の鍵。
二次創作補正のかけられたマリコルヌなら、円満な夫婦関係を築けそうに思えるのは幻覚なのか。
>478
マジでやりそうだから恐ろしい
だがそうなると一番の被害者は苛烈な性格の妻と子に囲まれるヴァリエール公爵ではなかろうか
しかし自分で言っといて何だが、そんなことになったらヴァリエール家の評判ガタ落ちになるだろーなw
あの家系は呪われてるから他所の家の者が寄りつかないとか
エレの性格でカトーの体質。
それはそれで萌えるんじゃね?
ヴァリエール家から涙を流しつつ逃げていく病魔を見たんだけど
あの家なんなの
>>478 とあるプリンセスから教わった系統魔法「プリンセス肉体言語」を使うんですね
よくわかります
>>476 某所でルイズがトライアングル、タバサがゼロっていう逆転設定のssをみたことがあるな
結構面白かったんだが…続き更新されてないか確認に行くか
488 :
LFO作者:2008/08/19(火) 15:48:41 ID:SupVb/T1
遅レスですがどうも。なかなか書く環境が整わないので、
かなり常道外れで緻密なプロットを描いているにも拘わらず(タルブ戦役辺りまで)困っています。
>>451 有り難うございます。しかしここは携帯投下は不可。
しかも先月の携帯代が2万越えた私は両親にこっぴどく叱られ、今もドギマギしてます。
でもいつか再開させる事は約束します。
>>452 その描写は書いている時大変勇気がいりました。
特に前例としてFEのチキ、最近ではvipのナナリーとかが相反する例として顕著だったので
今の二人の関係がどれ位すれば原作3巻時のルイ×サイ位に縮まるのか。
正直自身でも予想はついていません。
でもいつかミィはルイズの元に戻るようにしたいと思います。
>>460 この世代の女の子ならこの状況下でどうなるかなと思った結果が1、2話です。
彼女、ミィはポケモン板では映画の中の行動に関し、こっぴどくこきおろされていますが、
私は彼女事ポケモンの世界もゼロ魔の世界も好きです。
両作品のヘイト目的で書いているのではない事を誓って結びとします。
おお、作者さんキター
いつまでも待ってるよ
>>481 ヴァリエールの男どもがツェルプストーの女性と浮気するのは、
嫁さんのツンデレ百変化に疲れ果てたからかも知れんね。
まあヘイト論議は気にしなさんな。
声の大きいのは、気に食わない一部の表現から作者本人にまで憎悪を膨らますような連中だし。
ルイズを悪し様に書きたいがためのSSじゃないことは読んでりゃ解るさね。
>486
kwsk
イチの使い魔とかいうやつじゃね?
oh, アルカディアですねわかりました
イチのタバサ だな
まともに魔法が使えるルイズがすげえ嫌な奴だったあれか
洋画ホラーものから召喚はあったかな? ジェイソンとかフレディとか・・・
>>497 ここに何の関係の無い個人サイトなんか晒すなよ。
ルイズが幼児を召還したなら、相手によるけど妹や弟のような接し方になるのじゃないのかな
本人が末っ子という辺りからして
>>502 「本当にそう」かどうかは極端な話どうでもいい
大切なのはSSを書く作者が「本当にそう」と考え、読者に納得させる文章を書く事だ
>>503 というか書く人がルイズをどう認識してるかだよね。
ルイズは歯向かって来ない限りは基本的には誰にでも寛容だと思う。
年端も行かない子供相手ならば多少の無礼は大目に見る程度の余裕はあるだろう。
もっとも、度が過ぎればクレしんの『げ ん こ つ』程度の体罰はあるかもしれんが。
まぁあくまで俺私見だが。
『もっと甘甘だよ』というやつもいるだろうし『ルイズ容赦せん!だよ』というやつもいるだろう。
サイトが鞭でしばかれるのは
サイトが環境適応力高すぎ&ルイズが同年代で
最初っから友達感覚の口調と態度で接してきたから
「貴族なんだから平民に舐められちゃいけない」って思わせちゃったことと、
サイトの女運が良すぎてトリステインの女貴族なら
激怒しまくる要素が多すぎたからだろうな。
自分と違って魔法が出来て誰にでも好かれるような性格の子供なら
嫉妬が暴発して虐待に走りそうな気もするが
ルイズが幼児・児童を召喚したSSを実際に見てみればいいじゃない
チャチャたちとかしんのすけとかレンとか松下とか
ルイズは優しいから誰かを親なり親しい人間なりから無理やり引き離して本人の否応、関係なく奴隷になんかしないよ
松下はしんのすけやチャチャと同列になるものだろうか・・・
まあ年齢は確かに児童だけど
ありゃ一種の超越者だし
>>510 そうだよ!無理やり引き離したり本人の否応なくさせてるのはそのSSの作者だよ!
まじめな話、SSの表現に精神的な部分がモロ出てくる場合があるから気をつけないとなー
パタリロを指していたいけな十歳児と呼ぶようなもんだな
十歳だよな 確か
十七になったら美少年になるはずだし
見てみればいいじゃないって言うレスに既にあるって答える意味が
幼児とか児童じゃなく、単純に年下ってなるとまた違ってくるのかな?
>>507 級友からの侮蔑への八つ当たり的な要素もあるんじゃないかと感じたが
松下としんのすけ以外のショタキャラ召喚ってないかな?
いやあの二人がショタキャラかどうか微妙だが
なのはさんとこのエリオなんか有望株だと思うが
エリオ虐待→義母がルイズにお仕置きコンボを…
>>515 そしてしんのすけと私が召喚させた幼女の中は同じ人!
気付いた時はショックだったなぁ……
>>515 既にあるから「見てみればいい」なのでは?
クロス作品は実写でもいいんだよね?
>>520 じゃあWのリリーナの中の人とも同じなのか
>>522 Okでしょ。
実写モノも既に結構あるしね。
>>519 ショタというか、美青年じゃなくて美少年召喚ってあったかな?
そういえば、ありそうでないような
鰤でも呼ぶ?
最初の、サイトへの態度は教育的な意味合いもあったんだろ。
立場はきちんと分からせておくべきだと考えてたし。
肉はくせになるからダメ、とか。
使い魔としては納得できないが、それでも放置はしてないしな。
>>525 サイファーだったかの男の子喚びだして
メイン級が危ない世界に突き進んで逝っているのならある。
止まってからかなり経つけど。
綾崎ハーマイオニーたんを忘れるな
ここで最初に来た使い魔だ
ところで世紀末リーダー伝たけの人物の奴等を召喚した場合、ルイズはどういう態度をとるか
気になるんだよね。あれでも大半は6〜7歳だからな
たけしにいたっては胸毛ぼーぼーだし、顔がおっさんだもんね
たけしといえば、今ジャンプでやってるトリコ召喚だと・・・きゅいきゅいとかフレイムが喰われそうだ
>>530 チラ見したことがある程度だが、アレ、6歳児なのか……すげえ。
>>525 ユーノは?確か呼ばれてたよね?いつのユーノかはおぼえてないが。
やべ、一文字抜けてやがった…
まぁ良いか
>532
あれってイタチだろ
攻撃魔法持ってないのを除外すれば非常に有能で性格含めて大当たりだな>ユーノ
ユーノ・スクライアとは仮の姿、その正体は麻帆良の下着ハンターカモミール・アルベールッ!
>>532 連載中盤辺りから作者も忘れかけているようだったけど、
園児とか小学生低学年であの老けッぷり、ってギャグマンガだったからな。
まぁジャンプでよくあることだ。
でも、イタチの仲間って臭いんだよね。
臭腺もってるから。
フェレットやオコジョも例外ではない。
ペットショップで売ってるフェレットは臭腺を手術で取り除いてあるとか。
>>530 ボンチューなら妹が生きてたらこんな風にわがまま言ってくれただろうかとかおセンチな気分に浸りながら兄妹みたいになったり……無理か。多分無理だな
そういやボンチューって地面殴って揺らせるんだよな。
マミーは自分より重たい鉄球メキメキ砕けるし人体普通にむしれるし
たけしはもう色んな意味で人間じゃないし(下手したらモービーの血がまだ残ってる可能性も)
……誰を喚んだら穏便に使い魔が出来るだろうか
老けっぷりうんぬん言うなら聖闘士星矢なんかすごいぞ?
そもそもボンチューもルイズより年下だw
>>536 待て
ガンダールヴ(神の盾)的に考えて超のつく大当たりだぞ
純粋に時間稼ぎに専念するなら多分リリカル世界でもかなり上位じゃね?
それにいざとなれば聖地から質量兵器……アインヘリヤル辺りが
どう見ても壮年www
ていうかたけしの人物でルイズより年上の奴なんて
教頭先生とへるすぃ〜ぐらいしか思い浮かばんというか印象に残ってねぇw
>>540 トニーとか馬場とか・・・まあ、時期にもよるが
>>541 老師がワルド戦で若返る訳ですねわか(ry
>>488は何の作品とのクロス書いてる人?
「LFO」と「ミィ」、「ポケモン」でググッてみたが、何だか分からない……。
術者を守るという意味で、シャマナ・シャマナのミルディンが来たら当りかも。
>>541 アイオロスは14歳であの外見の上、アニメではCV屋良有作だもんなw
>>548 「Louise and Little Familiar’s Order」
これじゃない?
トニーも十歳ぐらいじゃないか。
オコジョで思い出したが、ヒエ田八方斎を召喚。
リアルな忍術が魔法世界のギニアでどこまで通用するか。
ゆらりの人だと単なるガンダールヴになりそうだな。
>>550 確か当時から財団の総帥でいい年した城戸光政と並んでも
全く見劣りしないんだよな。
>アイオロス
聖闘士ってのは無茶な訓練と戦い方のせいで寿命が短い・・・つうか早く老けるのかもしれんね
ライブラをどう説明するんだ。
小宇宙です
あれは老化を遅くする秘儀を使ってるからだろ?
それ解いたらものっそ若返ってたじゃないか。
童虎は包茎の童貞
そのアイオロスを教皇の勅命で盗伐した黄金聖闘士のシュラさんは
アイオロス討伐当時10歳だか9歳だかです
要するに冥王神話から牡牛座のアルデバランを喚べばいいんだな?
魚座のアルバフィカもいいな
>>561 正確には心臓の鼓動を一年で10万回しか動かない状態にしてて、
実際の肉体年齢は若かったってこと。
wiki見れば詳しいこと書いてあるぞ。
>>553 水精霊騎士隊が全員サングラスをかけることになるんですね。
学園長先生だとオスマンと組んで、毎回はた迷惑な思いつきの校外実習をルイズたちがすることに
牧ノ助はガンダールヴでも弱いままな気がする。
忍術は戦闘術じゃないからハルケでも使いようでは十分役に立つだろう。
>お勧め最低作品&巣窟
>「ドラゴンに首ったけ」(ゼロの使い魔+巣作りドラゴン/NT) ※最早感想欄はメインヲチ対象。後書きでレスに不満を表明してしまう。
作者が自分で投稿作を削除し始めた
見物するならいまのうち
ヲチはここでやるのやめよーぜ
>>562 前も言ったが
キスしたら死ぬ
つーか近くで呼吸しただけで危ない
アルデバランことハスガード様はきっと地のメイジ扱いだな。
タイタンズノヴァ的な意味で。
>>567 なに薔薇の毒など気にすることはない
かえって耐性ができる
墓場鬼太郎も一応ショタキャラかなあ
子孫どうするつもりなんだろ?
イザベラ様に頼んで子作りを…
某ウエンツ似の美青年にジョグレス進化すればイザベラ様だってやらせ
トニー・スタークを召喚とか誰かやってくれんか
コルベールと組んでスーツを製造とか
そこはむしろヤングジョゼフのほうが面白そう
稚児…結城の御曹司でも喚ぶか?
美少年だしなにより厨レベルのサイキッカーだw
作中で最強キャラ指定受けるほどのな
こんばんは。
11話が完成したので9時ごろから投下したいと思います。
おっと、ショタといえばぴこシリーズを忘れちゃいけないね
どのキャラも戦闘力は皆無だが
といいつつ、支援
ここは鉄人28号から元祖ショタを召喚してだな。
でもタルブに28号があるのは『ゼロのしもべ』でもうやってたなw
しかしパラパラと見てみると、長編では炉利以上に少ないねぇ。>ショタ
パナソニックとしんのすけと、後はダイとショウ・・・は微妙か、美少年だけどもう13だし。
ルイズはシエスタに手伝ってもらいながら、結婚式の準備をしていた。
準備といっても、貴族派の総攻撃が目前に迫っているこの状況で満足いく準備ができるわけもなく、アルビオン王家から借り受けた新婦の冠と純白のマントを身に着けるだけである。
最後に身だしなみを整えて準備は完了した。鏡の前に立っているルイズは、ドレスを着ていないが立派な花嫁に見える。
その時、ドアをノックする音が部屋に響いた。ワルドがルイズを迎えに来たのだ。
「ルイズ、準備はできたかい?」
「はい、できました」
「よし、では行こうか。ウェールズ殿下はすでに礼拝堂でお待ちになっている」
ルイズとシエスタはワルドに連れられて礼拝堂に向かった。デルフリンガーはシエスタが両手で抱えるように持っている。
「ルイズ、少し元気がないようだが、緊張しているのかい?」
「いえ、大丈夫です。……ワルド様、ウェールズ殿下は思い直してくれますよね。きっとうまくいきますよね」
「ああ、きっとうまくいく。あとは僕に任せてくれ」
「はい、ワルド様を信じます」
夢のせいで不安になっていたルイズは、ワルドの言葉を聞いて安心したように微笑んだ。
朝から元気のないルイズを心配していたシエスタも、微笑んでいるルイズを見てどこかほっとしているようだ。
ルイズ達が礼拝堂に辿り着くと、ワルドが言っていたとおり礼装姿のウェールズが待っていた。
デルフリンガーを持ったシエスタが素早く席に着く。これで結婚式の準備は全て整った。
ルイズとワルドは、始祖ブリミルの像の前に立ったウェールズの所まで進み、二人そろって礼をする。
「では、式を始める」
ウェールズの声が礼拝堂に鳴り響き、いよいよルイズの結婚式が始まる。
紫炎
「新郎、子爵ジャン・ジャック・フランシス・ド・ワルド。汝は始祖ブリミルの名において、この者を敬い、愛し、そして妻とすることを誓いますか?」
「誓います」
ワルドははっきりと誓いの言葉を口にする。それを聞いたウェールズは今度はルイズに視線を移した。
「新婦、ラ・ヴァリエール公爵三女、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。汝は始祖ブリミルの名において、この者を敬い、愛し、そして夫とすることを誓いますか?」
「誓います」
ルイズの誓いの言葉を聞いたウェールズは、一つ頷くと二人に向けて言葉を告げる。
「ウェールズ・テューダーは始祖ブリミルの名において、二人の結婚が成立したことをここに宣言する。おめでとう、二人とも」
ここにルイズとワルドの結婚は認められた。それはルイズが幼い頃見ていた夢が叶ったことを意味している。
「おめでとうございます、ルイズ様」
「よかったな、相棒」
「ありがとう、シエスタ、デルフ」
ルイズは好きな人と結婚できた自分を幸せだと思い、それを祝福してくれる人がいることに喜びを感じていた。
これでウェールズの気持ちが変わってくれれば最高なのだが、そう簡単にうまくいくとも思えない。
だが、ウェールズは二人の姿を嬉しそうに眺めている。これからの説得しだいでは、ウェールズの気持ちを変えることも不可能ではない。
「ルイズ、僕と殿下は大事な話がある。しばらく外へ出ていてくれないか」
「わかりました、ワルド様」
「ありがとう。ついでに着替えてくるといい、少し時間がかかると思うからね」
「はい、よろしくお願いします」
ルイズはウェールズの説得をワルドに託す。後はワルドが何とかしてくれると信じきっていた。
「行きましょう、シエスタ。ワルド様と殿下のお話の邪魔になってしまうわ」
「ま、待ってください、ルイズ様」
礼拝堂の外に向かうルイズをシエスタは慌てて追いかけていった。が、慌てていたためにデルフリンガーを置いていってしまう。
「あーあ、二人とも俺を置いて行っちまいやがった。まあいいや、俺は相棒の旦那のお手並みでも拝見するかね」
siesie
だがしかし支援
ルイズと一緒に部屋に向かっていたシエスタは、途中でデルフリンガーを置いてきてしまったことに気付いた。
だが、今戻ってはワルドとウェールズの話の邪魔になってしまう。どうすべきか悩んでいると、ルイズが話しかけてきた。
「取りに戻ったほうがいいわね。デルフのことだから、何を喋るかわかったもんじゃないわ」
「そうですね。じゃあ、行ってきます」
「気をつけてね」
ルイズと別れた後、シエスタは礼拝堂の前までやってきた。
礼拝堂からはワルドとウェールズの話し声が聞こえてくる。どうやら、話はまだ続いているようだ。
二人の話の邪魔にならないようにシエスタは静かに礼拝堂に入っていく。
二人は話に熱中しているせいかシエスタには気付いていないようだ。そのおかげで話の邪魔をすることなくデルフリンガーの所までやってくることができた。
「デルフさん、置いていってしまってすみませんでした」
「メイドの娘っ子か! 俺のことなんていいから早く逃げろ!」
「どうしたんですか、一体?」
その時、シエスタの耳に何かを貫いたような鈍い音と苦しそうなウェールズの声が聞こえてきた。
「き、貴様……レコン…キスタ……」
「その通り。ウェールズ・テューダー、貴様の命、確かに頂いたぞ」
ウェールズの胸からはおびただしい量の血が流れている。この出血量では命は助からないだろう。
「早く逃げろ! このことを相棒に知らせるんだ!」
「は、はい!」
突然の出来事に唖然としていたシエスタは、デルフリンガーの言葉で我に返ると、礼拝堂の入口に向かって走り始めた。
手にはデルフリンガーが握られている。置いていけと言われたが、置き去りにできるわけがない。
すぐに逃げ出したのがよかったのか、ワルドに捕まることなく入口の側まで辿り着くことができた。
そして、入口まで一気に駆け抜けようとした時、扉から誰かが入ってくるのが目に映った。その人物を見た瞬間、シエスタは凍りついたように動けなくなってしまう。
「逃げられると思っていたのか?」
「そ、そんな!」
シエスタが驚くのも無理はない。扉から入ってきたのは礼拝堂にいるはずのワルドだったのだから。
反射的に後ろを振り向いたシエスタを更なる驚愕が襲う。振り向いた先には、ワルドが先程と同じ場所に立っていたのだ。
声も出ないシエスタに対し、ワルドは得意げに語り始める。
「平民の君に言ってもわからないかもしれないが、これは偏在の魔法だ」
「偏在?」
「そうだ、風は偏在する。もっとも、詳しい説明をしても君には理解できないだろうがね」
二人のワルドに挟まれてしまったシエスタにもう逃げ場はなかった。
「さて、それでは君にも死んでもらうとするかな。本当はあの時始末するつもりだったんだがね」
「あの時?」
「この仮面に見覚えがあるだろう」
ワルドが取り出したのは、アルビオン行きの船に向かう時に襲ってきた男が着けていた仮面だった。
あの時襲ってきたのはワルドの偏在だったのだ。
「お喋りはここまでだ。さようなら、シエスタ」
ワルドはそう告げると、魔法を詠唱し始める。すると辺りの空気が冷え、ワルドの杖の先端が青白く光る。
「やばい! 娘っ子、俺を盾にしろ!」
デルフリンガーが叫んだのとワルドが魔法を放ったのはほぼ同時だった。ワルドが放ったのは風の魔法、ライトニング・クラウドだ。
シエスタはデルフリンガーに言われたとおりにするが、ライトニング・クラウドを防ぎきることはできなかった。
激しい電撃がシエスタの体を襲う。衝撃で気を失ってしまったシエスタは、その場に崩れ落ちるように倒れてしまった。
「娘っ子、しっかりしろ!」
デルフリンガーがいくら呼びかけてもシエスタは目を覚まさない。二人のワルドはシエスタに止めを刺すために近づいてきている。
もう駄目かとデルフリンガーが諦めかけたその時、扉が開く音が礼拝堂に鳴り響いた。
「相棒!」
「ルイズ……」
そこに現れたのは、部屋で着替えを済ませてきたルイズだった。目の前で起こっている事態に頭が追いついていかないのか、呆然と立ちつくしている。
そんなルイズに対し、デルフリンガーとワルドが同時に話しかけてきた。
「相棒! こいつは裏切り者だ! メイドの娘っ子もこいつにやられたんだ!」
「ルイズ、ウェールズ殿下とシエスタを襲ったのは貴族派の刺客だ。僕も必死に応戦したが、二人を守ることができなかった。本当にすまない」
「騙されるな相棒! アルビオンに行く前に襲ってきた仮面の男も偏在の魔法を使ったこいつだったんだ!」
「ルイズ、夫である僕とこのインテリジェンスソード、どちらの言葉が信用できるかよく考えればわかるだろう?」
真っ向から食い違う両者の言い分。だが、ルイズにはどちらが嘘をついているのかわかってしまった。
「ワルド様、どうして裏切ったんですか……」
「な、ルイズ!」
「この状況でデルフが嘘をつく理由がないし、彼が嘘をつくとも思えない。それにワルド様は応戦したと言っているけど、この礼拝堂には戦った痕跡がないわ」
「相棒……」
デルフリンガーとの付き合いは短いが、シエスタと一緒に彼と会話するのは楽しかったし、ロングビルのことで悩んでいた時、相談にものってもらった。
それに、最初は相棒と呼ばれるのが嫌だったのに、今は気にならなくなっている。いつの間にかルイズは、デルフリンガーのこともシエスタと同じように信頼していたのだ。
それに加えて、礼拝堂はシエスタとウェールズが倒れている以外はなんの変化もなかった。
これではいくらワルドのことを信頼していたルイズでも、彼の言葉を信用することはできない。
「まいったな。ルイズなら僕の言うことを何でも信じてくれると思っていたが、僕の考えが甘かったな」
「ワルド様……」
「ルイズ、僕の言うことをよく聞いてくれ! 僕は世界を手に入れる! そのためには君の力が必要なんだ!」
「急に何を……」
「君の力は素晴らしい! 偏在で君と戦った時、僕は確信した。君の力があれば、僕は世界を手に入れることができる!」
興奮して熱っぽく語るワルドとは対照的にルイズの心は冷え切っていく。ワルドが欲しがっているのは自分ではなく、この不思議な力だと気付いてしまったからだ。
そして、徐々に湧き上がってくる憎しみの感情。この男は、アンリエッタの大事な人であるウェールズだけでなく、シエスタまでその手にかけたのだ。
シエスタと過ごした楽しい日々を思い浮かべるたびに、目の前の男に対する憎しみが膨れ上がっていく。
自分が裏切られた事より、シエスタを殺されたことの方が許せなかった。
(この男はシエスタを殺したッ!! 私に優しくしてくれたシエスタを殺したッ!! 許せない、殺してやるッ!!)
膨れ上がった憎しみの感情は、ルイズの小さな体にはもう収まりきらなかった。左手のルーンが眩しいほどの光を放ち、徐々にルイズの姿が変わっていく。
体が大きく膨れ上がり、目と口が巨大化する。舌が長く伸び、首の部分にはどこから現れたのか巨大なヘビが巻き付いている。
光が収まった時、そこにいたのはルイズではなかった。そこにいたのは、桃色がかったブロンドの髪を持つ巨大なカエルだった。
体にはブラウスと黒いマントを身に着けている。だが、ブラウスは着ているというよりも、巨大化したルイズの体に耐えられずぼろぼろになったものが体に貼りついているだけである。
デルフリンガーは変わり果てたルイズの姿に言葉もなかった。それとは対照的に、ワルドは興奮したように喋り始める。
「凄いぞ、ルイズ! この力があればきっと……」
「ゲロオオッ!!」
だが、ワルドが最後まで喋りきる前にルイズが襲い掛かってきた。首に巻き付いているヘビを手に持ち、ワルド目掛けて振り回す。
長いヘビが鞭のようにしなり、急な攻撃に反応できなかったワルドを弾き飛ばした。さらに、ルイズが舌で床を舐めると、床が紫に変色し嫌な匂いが漂ってくる。
床はワルドが倒れている所まで変色していき、その場にいたワルドが苦しみ始める。しばらく床をのた打ち回った後、ワルドの姿は煙のように消えてしまった。
必殺技の「毒蛇ムチ」で倒したワルドは偏在だったようだ。ルイズは残った方のワルドを巨大な目で睨みつける。
一方、偏在を倒されたワルドは涼しい表情を浮かべていた。その表情からは余裕さえ感じられる。
「僕の偏在がこうもあっさりやられるとはね。さすが僕が見込んだ力だ」
そのワルドの言葉には何も答えず、ルイズは倒れているシエスタの側に近寄っていく。そして、シエスタの体を両手で持ち上げると礼拝堂の椅子の上にそっと横たえた。
シエスタの側に落ちていたデルフリンガーも拾い上げ、シエスタが横たわっている椅子に立てかける。
「相棒……」
デルフリンガーに呼びかけられてもルイズは何も喋らない。最後にシエスタの顔を一目見て、ワルドの方に体を向けた。
「ルイズ、お別れは済んだかい?」
「ゲコッ!!」
ルイズは再びワルドを睨みつけるが、ワルドの余裕の態度が崩れることはない。それもそのはず、ワルドはまだ全力を出し切っていないのだから。
風のスクウェアメイジであるワルドは、偏在をまだ三人作ることができる。いくらルイズが強力な力を持っていても、四人のスクウェアメイジが相手では勝ち目はない。
魔法で痛めつけて弱らせてから捕獲する、ワルドはそう考えていた。
「ではいくよ。ユビキタス……」
だが、ワルドはその呪文を最後まで詠唱することができなかった。
突如聞こえてきた不快な鳴き声のせいで気分が悪くなり、吐き気を催してくる。そのせいで思ったように呪文を詠唱することができなかった。
「ゲコゲコゲコゲコゲコゲコゲコゲコゲコゲコゲコゲコゲコゲコ……」
鳴き声を発していたのはルイズだった。
この技の名は「げこげこ」。不快な鳴き声で相手を弱らせる技だ。
「ユ…ビキ…タス……デル…」
それでもなんとか詠唱を完成させようとするワルドだが、その隙を見逃すルイズではなかった。
長い舌を伸ばし、ワルドの体を絞めつける。苦悶に歪むワルドの顔に、ヘビが舌をチロチロ出しながら迫っていた。
「よ、よせ!! やめろ!!」
だが、今更慌てても手遅れだった。ヘビはワルドの喉にその牙を突き立て血を吸っていく。
相手の血を吸い取り、自身を回復させる技である「吸血」。身動きができないワルドは血を吸われ続け、ミイラのように干からびていく。
そして、血を全て吸い取られたワルドは、ルイズの舌に巻かれた状態で息絶えた。
これはヤバイ
支援
ワルドを殺したことにより、ルイズは少しずつ冷静さを取り戻していく。
冷静になったルイズが最初に思ったことは、ワルドを殺してしまったことへの後悔だった。
ワルドは自分を裏切り、シエスタとウェールズを殺した。そのことを許すことはできない。
だが、幼少の頃の自分を救ってくれたのは間違いなくワルドだった。彼がいなければ、今の自分はなかったともいえる。
それなのに、激情に流されて彼を殺害してしまった。それも自分が一番嫌っていたカエルの姿になって……
こんな姿になってしまっては、もう家族にもアンリエッタにも会えない。いや、ウェールズの命を救えなかった時点で、どんな姿でもアンリエッタに合わす顔はなかった。
いずれ自分もオルステッド達と同じように誰かに退治されるのだろう。そして、惨めな最後を迎えるのだ。
ルイズの心を絶望が支配し始めていた時、轟音とともに礼拝堂が振動する。外からは大勢の人の悲鳴や怒号が聞こえてきた。
ついに貴族派の総攻撃が始まったのだ。だが、ウェールズが死んでしまった今、ルイズにとってそれはもうどうでもいいことだった。
礼拝堂でしばらくじっとしていると外から会話する声が聞こえてきた。会話の内容から貴族派だということがわかる。
「ちくしょー、出遅れたか!」
「もう目ぼしい宝は押さえられてるし、王様の首も一番乗りの奴らに取られちまったらしいぜ」
「でも、皇太子の首はまだ見つかってないんだろ?」
「とっくに殺されてて、誰かが首を隠し持ってんだろ。あーあ、何か金になるもんでも出てこねーかな」
その貴族派の会話を聞いているうちに、ルイズの心に再び憎しみの感情が湧き上がってくる。
貴族派の連中は人が死ぬことをなんとも思っていない、金のことしか頭にないのだ。ワルドを殺してしまった自分はこんなにも苦しんでいるのに。
この連中さえいなければ、ワルドが裏切ることも、シエスタとウェールズが死ぬこともなかった。そう考えると、貴族派に対する憎しみがますます膨らんでいく。
(こいつらさえいなければ!! こいつらさえッ!!)
外で話しているのは貴族派についたただの傭兵達なのだが、憎しみに囚われているルイズはそのことに気付かない。
「おい、この礼拝堂はまだ手付かずみたいだぞ!」
「本当かよ! 何か金目の物があるかもしれないな」
「よし、入ってみようぜ!」
傭兵達は気付いていない。自分達が魔王の部屋の扉を開けようとしていることに……
支援します!
以上で投下終了です。支援ありがとうございました。
あとはインコか……
傭兵たちに死亡フラグがw
乙でした〜次回が楽しみだw
乙でしたー。
ココまであっけなく死んでしまうワルドってそうそう居なかった気がするw
なんという引き・・・次回はのっけから大虐殺かしらん
何はともあれGJであります
>>532 作者さんが病を患ったとの事で、半年ほど休むと言ってた。
因みにそのカキコの日→2008/05/24(土)
保管庫の読んでも完成度高かったから可能な限り復帰してほしいが……。
ショタね
じゃあサイキックフォースのエミリオを
女の子より綺麗なショタって良いよねスティンガーくん
ユーノ君は淫獣では有りません!!
じゃあチン獣?
ハリます
結婚を誓うルイズは始めて見た
しかしまさか変化とは…!この憎しみは止まる事を知らんな
傭兵「うわあああああ!」
ここにいる全てが感じたのだ 「恐ろしい事になる」と
この化け物を倒してしまわないと恐ろしい事になると!!
「『サモン・サーヴァント』は何度も失敗したがこちらはきちんとできたね」
ピカード艦長さながらの髪のコルベールがうれしそうに言った。
「ただの平民だから『契約』できたんだよ」
周りの何人かの生徒は笑いながらルイズを嘲笑した。
騒々しい中にもデータは周りの人々を観察し続けていた。
しかし、データの体が、急に熱くなった。
自分の体に入ってくるなにかに気づき、自己診断を行ったデータは、思わず立ち上がりルイズをみた。
「すぐ終わるわよ。『使い魔』のルーンが刻まれているだけよ」
ルイズはいらだたしそうな声で言った。
>>596 淫獣の代表例のひとつじゃなかったっけ?
愛らしい小動物もしくはそれっぽい生き物の振りをして、
年頃の少女の風呂場や寝床に潜り込む変態生物のことだし。
「・・・理解できない。」
自分自身の体にされたことも、その方法も。
「理解しなくて結構よ。どうせ平民なんかにはわかんないでしょ」
体の異変はほんの一瞬で収まり、自己分析も終了した。どうやらデータのプログラムに何か上書きされたらしい。
上書きされた内容は奇妙なことにデータのデータに完全に融合し、運動、行動など複数の分野にわたっていた。
しかも、排除できない・・・きちんとしたラボならできるかもしれないが、自力では不可能のようだ。
データにコルベールと呼ばれるピカード艦長さながらの髪の中年男性が近寄り、左手の甲を確かめた。
そこには、ルーン文字と呼ばれる地球で昔使われていた文字が刻まれていた。
「ふむ・・・珍しいルーンだな・・・」
ピカード艦長さながらの髪の中年男性がそういった。
「どういうことでしょうか」
データはたずねたが、誰も答えない。
「さて、みんな教室に戻るぞ」
そう言いながら、ピカード艦長さながらの髪の男性は宙に浮いた。
データは宙に浮いた男性や生徒の様子を見ながら、仕掛けなどを探したが、どこにも見当たらなかった。
トリコーダと呼ばれるスキャン装置は艦隊の誓いにより、人前ではとりあえず使うわけにはいかない。
笑いながら去っていく生徒たちを尻目に、ルイズとデータと二人きりになった。
「あんた、なんなのよ!」
「私はデータです。君たちこそなんなのでしょうか。ここはどこでしょうか。」
「わかったわよ。イナカモノに懇切丁寧に説明してあげるわよ!!!」
「ここはどこですか」
「トリスティンよ!!トリスティン魔法学院!!」
懇切丁寧といった割りに、さっぱりわからなかった。
本当に魔法かどうかは定かではないが、とりあえずここでは魔法を教えているようだ。
「私は2年生のルイズ・ド・ラ・ヴァリエール。あんたのご主人様よ!覚えときなさい!!」
データのデータはでーたしましょうか。
「私はなぜ召還されたのでしょうか」
ルイズは眉間にしわを寄せながら答えた。
「知らないわよ!こっちが聞きたいわよ!!!なんでこんな白くてさえないオッサンなのかしら・・・
もっとかっこいいのがよかったのに・・・ドラゴンとかドラゴンとかドラゴンとか・・・」
データを睨みながら、しぶしぶ部屋へと向かう。
部屋に戻ったルイズは、データに使い魔として、一応の説明を求めた。
データ少佐。連邦艦隊所属 年齢50歳。主任航海士。成績は優秀。いくつも資格を持っている。
そんなデータは、ほんの28分39秒前まで、シミターというフネにつんである爆弾を、国に落とさせないよう、
導火線の火がつく前に、銃で爆発させようとしていた。
銃を放ち、すべてが終わるところだった。
しかし、銃が命中するのを確認後に、奇妙な鏡のようなものが目の前に迫った。コンマ何秒単位ではあったが、
データ少佐はしっかりと捕らえていた。が、逃げるまもなく鏡に取り込まれた。
そして気づいたらここにいた。というわけである。
「それほんと?その変な制服は軍隊の趣味なの?」
ルイズが訝しげに聞くと、うそをつく理由はありません。と返ってきた。
「信じられないわ。立派な人には見えない。だいたい自分で優秀って・・」
「うそをつく理由はありません。」
同じ答えが返ってきた。
本当は嘘をついていたわけだが、艦隊の誓いがあるし、第一宇宙艦やらセルロン放射線やらフェイザーは理解できないだろう。
「お願いがあるのですが」
「なによ!」
「私のいた場所に返していただけませんか?」
「無理」
「どうしてでしょうか」
「無理なものは無理。使い魔だし。それに転送魔法なんてないし。」
コミュニケーターで野通信もできないし、出掛けにトリコーダで調べても何もわからなかった。
せいぜい建物が構造維持フィールドのようなもので強化されてる以外は。
ピカード艦長さながらの髪の男性とルイズとの会話でできないことはわかっていたが、可能かどうかを確かめたかった。
しかしそれも無残に崩れ去った。
「仕方ありません。では帰る方法を見つけるまでは、貴女の使い魔になりましょう。」
「何が仕方ないよ!口の利き方に注意しなさい!何なりとお申し付けください!!ご主人様!!!でしょ!!!!」
「・・わかりました。では何をすればいいでしょう」
「あんたって無表情よね・・・まぁいいわ。主人の目となり、耳となる能力・・・は期待できそうにないわね・・
秘薬集めはどうかしら?」
「秘薬とは?」
「特定の魔法を使うとき使用するしょくばい。硫黄とかコケね」
「ふむ。それなら何とかなります」
疑いの目を向けられながらも、少し見直されたようだ。
「あとは護衛ね・・・・・・・・・・・・・・・50のオジサンに護衛は勤まるかしら・・・。
ま、一番できそうな雑用をやらせてあげる」
平民相手だと、年は関係ないようだ。
データはルイズの着替えも滞りなく済ませ、ルイズは眠りに着いた。その間、データはいろいろな場所を探索していたが、
やはり成果はなかった。
朝、データは調査のため出かけたのが仇になり、ルイズを起こすのが遅れ、朝食抜きを言い渡されてしまった。
アンドロイドのデータには無関係であるが。
キュルケとの自己紹介や朝食も無事に済ませ(結局何も食べなかったが)、授業の時間になった。
皆、さまざまな使い魔をつれていた。フクロウに蛇、カラス、ターグ・・・・・・・・・
一匹だけ、見慣れた生物を発見した。ターグだ。
ターグとはクリンゴン星人における、食用・ペットとして飼われる猪のような生物だ。
データのいた世界から来た者は、ほかにもいたというわけだ。
さて、授業が始まるやいなや、ルイズの失敗魔法で爆発した教室をかたずける羽目になってしまったが、報酬は大きかった。
何の補助も受けない状態での原子配列変換。科学的興味はつきない。
皆、自分のやっていることの意味を理解していないのも、人類学的に興味深かった。
「・・・あんた以外に力持ちね」
大きな石の机を苦しい顔せず難なく持ち上げるデータを見て、ルイズは素直に感心した。
「あなたも爆発の魔法が使えるでしょう。」
「すごくない」ことをアピールする狙いで言ったのだが・・・
ピキッ・・・
ルイズの眉間にしわがよった。
支援
「・・・へぇ〜失敗魔法がすごいの」
「私には半径数十メートルにわたり、あれほどの破壊力を有した爆発を起こすなんて、とてもではありませんができません」
「・・・あれは爆発を起こすためにしたわけではないの・・・」
「知ってます」
「こ・・・・ここここの使い魔!ご主人様に向かって皮肉??馬鹿にしてんの!?」
「ふむ。ああ!つまり成功ゼロの魔法に対し、まるで賛美したように言われたことが皮肉というわけですか!!おもしろい!」
使い魔から皮肉を言われ、良く分からないところで笑われた。今のルイズにはこれをスルーする余力は備わってはいない。
「もういいわ!!あなたは3日間ご飯抜き!!!食堂に近寄らないで!!!絶対だからね!!!」
もとよりとるつもりはなかった食事を抜かれ、朝と違い食堂の外へと出かけた。
友人であるライカーとトロイの結婚式でも披露した歌を歌っている。
「ご機嫌そうですね」
メイドの格好をした素朴な少女が心配そうにデータを見つめている。
書き溜めた分は卿のところは終わりです。
稚拙な文、失礼しました。
乙
そういやデータ少佐って映画で死んでるんだよな
>>612 他の話だとすぐに帰還してしまいそうです・・・
おやすみなさい。
機械の使い魔の人、乙
出来れば主人公の人となりについて知らない人にも把握できるくらいのある程度の説明が欲しい
何故皮肉を面白がったかよく判らなかったので
元ネタを知らないほうが悪いと言われればそれまでだけど・・・
引っ張ると悪いから最後
ユーノ君>>アレは不可抗力!!
周囲は無論なのは自身もユーノが同い年の男って知らなかったし、
ユーノはユーノで知ってるものとばかり思ってた
ちなみにユーノ君はちゃんと専用の寝床(籠)で寝てたよ
>>機械の使い魔の人
投下乙
けど、できれば1レスにもうちょっと書き込んで欲しい。せっかく60行まで書けるんだし
ピカード艦長の髪に拘り過ぎw
>>573 どう見ても無敵パパの方が当たり。
高レベルのツン耐性持ってるし。
姉は絶対に使い魔になりそうにない。陣内妹の如く無一文からFTIハルケギニア支社を設立しそうだ。
なんで二回書き込むのよなんで二回書き込むのよ
>>614 補足するとデータ少佐はアンドロイドで人間の持つ感情や心の変化に興味深々で憧れを抱いている。
(本人には感情が無い為。原作では不安定な感情回路なる物を装備してオーバーヒートを起こすほど)
その為人間的な考え方等を思考して理解する。そうなると一見皮肉めいた物言いと相成って
今回みたいな彼を知らない人からしてみれば腹が立つ行いもしたりするわけです。
ところで、誰も紅シンクロウを召喚していないのか?
TV版ならチートという程の強さでもないし、素直で誠実な好青年だし。
丁度良いと思うんだが
人間が出来すぎていると
話の山も谷もつくり辛いんじゃないかな。
弟君はお姉ちゃんと母親ぐらいの言う事しか聞いてくれないだろ。
EVILの人乙でした。
次回はインコで大虐殺でしょうか…でも媒体の大仏が…
>>624 暗いと不平を言うよりも すすんで灯をつけましょう。
自分でやるっていいことだよね。
>>615 そーいや、ルイズは最初からユーノが人間の少年”にも”変身できるって知ってたな
微妙に間違っていたが、ユーノ主演の話では珍しい話みたいかね?
最初から人間の姿”にもなれるってのは?
しかし小型妖精サイズリンディさん召喚も見たい
タバサママの夢の世界へ入って逝くルイズ&クロノとか
631 :
蒼い使い魔:2008/08/19(火) 23:17:46 ID:efyYFmI5
いやー、全然筆進まないんだもん、
まいちゃったよアッハッハ、すいまえんでした;;
そして、おマチさんごめんなさい
19話完成したんで投下します、30分位に
おお、お待ちしておりました。
ワルドさんに一矢報いてもらいたいところ。
待ってたぜー
果たしてワルドは生き残ることが出来るのか
支援
「ようやく来たか、使い魔君」
十分後バージルが指定された旧練兵場に着くと、既にワルドが待っていた。
錬兵場と言っても今は『女神の杯亭』の物置き場としか使われておらず、そこかしこに樽や木箱が積み上げられている広場で、
二人は二十歩ほど離れて向き合う。
「昔……、といってもきみにはわからんだろうが、かのフィリップ三世の治下には、ここでは貴族がよく決闘をしたものさ…、
古きよき時代、王がまだ力を持ち、貴族たちがそれに従った時代……、
貴族が貴族らしかった時代……、名誉と、誇りをかけて僕たち貴族は魔法を唱えあった。
でも、実際はくだらないことで杖を抜きあったものさ。そう、例えば女を取り合ったりね」
「………」
腕を組んだまま無言でバージルはワルドを睨みつける
「そして立ち合いには、それなりの作法というものがある。介添え人がいなくてはね」
「…?」
「安心したまえ。もう、呼んである」
ワルドがそう言うと、物陰からルイズが現れた。ルイズは二人を見ると、はっとした顔になった。
「ワルド、来いって言うから、来てみれば、何をする気なの?」
「彼の実力を、ちょっと試したくなってね」
「誰かと思えば…、どうやら本気で小娘の気を引きたいらしいな、さっきも言ったがもっとマシな趣味を持つことを勧めるな…」
バージルはルイズを一瞥すると、心底呆れた表情をしてワルドを見つめる
「ワルド!お願いだからそんなバカなことやめて。今は、そんなことしているときじゃないでしょ?」
ルイズは慌ててワルドを止める、バージルの強さは人間の範疇を超えている。
実力を試そうなんてとんでもない。
「そうだね。でも、貴族というヤツはやっかいでね、強いか弱いか、それが気になるともう、どうにもならなくなるのさ」
だがルイズの心配をよそにワルドは聞く耳持たない。
「バージル、やめなさい。これは命令よ?」
「奴はどうしても俺を倒して、お前の気を引きたいらしい、だから付き合ってやるまでだ」
今度はバージルを止めようとする、だがワルドよりも説得が困難な相手が首を縦に振る筈もなく…
憮然とした表情でワルドを睨みつけている。
「なんなのよ! もう!」
そういったところで、広間に他に三人の人間が現れた。キュルケ、タバサ、ギーシュである。
「ダーリン、ギーシュから聞いたわよ、立ち合いをするんですって?」
「チッ…」
舌打ちするバージルにキュルケが興味津々といった顔で話しかける。
「へー…面白いじゃない、いいわ、応援してあげる」
そういうとタバサやギーシュとともに適当な木箱に腰をかける
「ちょっとキュルケ!こんな立ち合い無意味よ!あんたたちも止めて!」
「大丈夫だよ、ちょっとした腕試しさ」
叫ぶルイズをワルドが優しくたしなめる。
「もう!本当バカなんだから!どうなってもしらないからね!」
どうあっても止められないと知るとルイズも仕方無く見ることにする。
「では、介添え人も来たことだし、これ以上の見物人が増える前に、始めよう」
ワルドは腰から杖を引き抜き、フェンシングの構えのようにそれを前方に突き出す。
バージルも沈黙したまま閻魔刀に右手をかける。
「さあ!全力で来い!」
最初に仕掛けたのはワルドだった、素早く距離を詰め、自身の二つ名『閃光』に名に恥じない動きでバージル目掛け突きを放つ
が、すでにそこにはバージルの姿はなかった。
「っ!?どこだ!?」
ワルドが慌てて後ろを振り向く、そこにはバージルが閻魔刀を抜き放ちワルドに背を向けて立っていた。
「Too late(―遅すぎる…)」
そう言いながら閻魔刀をゆっくりと納刀する
「なっ!いつの間にっ…!」
その動作が何を意味するのか、予想できないことはない
チンッ!という音が広場に響く。
その瞬間ワルドが被っていた羽根帽子が四分割されぽとりと地に落ちた。
バージルにその気があれば四分割されていたのはワルドの頭だったのだろう。
「Where's your motivation?(―やる気があるのか?) 」
ゆっくりと振り返りバージルは悠然と閻魔刀を構える。
「なっ…舐めるなぁッ!!!!」
バージルの挑発にワルドが吠え再び突きを放たんと距離を詰める。
バージルに対し閃光の様な突きを放つワルド
だがバージルはそのワルドの攻撃全てを体を僅かにそらす程度で全て回避してしまうが
ワルドの杖がバージルの頬を掠め赤い線を作る。
それを指でなぞりながらニヤリと笑いワルドを見る。
「それだけやってこの程度か?もっと本気で来い…小娘の気を引けんぞ…?」
嫌味な笑みを浮かべながらバージルはワルドに話しかける。
「黙れッ!!只の突きだと思わないことだ!」
そう吠えるとワルドは呪文を唱える。
「ウィンドブ―「つまらん」」
―ドゴッ!!
ワルドが呪文を唱え切るよりも早く、バージルのボディーブローが鳩尾に叩きこまれる
「ぐぁっ…!」
ベオウルフ無しとはいえ、あまりの衝撃にワルドは反吐を吐く寸前になり、くの字になりながら悶絶する、
それに追い打ちをかけるようにバージルの旋風脚がワルドに襲い掛かった。
そのまま蹴り飛ばされたワルドは広場の一角にあった高く積み上げられた木箱に突っ込み
その衝撃で崩れ落ちて来た木箱の下敷きになってしまった。
「や、やりすぎよバカーーーーー!!!」
ルイズやギーシュ、キュルケが大急ぎで木箱の下敷きになったワルドを救出している。
「………あーあ、ありゃ死んだな…娘っ子…ご愁傷さん…」
その様子をみたデルフが呟く、
「相棒、ありゃさすがにやりすぎじゃねぇか?」
「全力で来いと抜かしながら、全力を出さないとはな、だからそれ相応の力で相手してやったまでだ」
「ちょ…ちょっと!ワルド!大丈夫!?」
「あっ…あぁ…だ、大丈夫だよ、愛するルイズの前でこんな失態を見せるとはね……」
崩れ落ちた木箱の山から救出され辛うじて生きていたワルドは苦しそうにうめく。
「よかった、無事だったのね…。 ……バージル!!二度とこんな事したら許さないから!」
安堵したルイズは、勝手に二人が決闘をした怒りの矛先をバージルへ向ける。
「何時俺が許しを請うた?そいつが仕掛けて来たから軽くあしらってやっただけだ」
悪びれる様子もなく呆れたように二人を見るバージル
「ワルドを侮辱しないで!決闘を受けたあんたにも責任はあるんだから!」
「くだらん…」
それだけ言い残すとバージルは宿の中へと消えていった。
ギーシュ達も居づらくなったのか中へと入って行く。
ワルドは立ち去るバージルを見ながら考え込む、
あの男、危険すぎる、
例え『ガンダールヴ』であろうとも、所詮は平民。
魔法を持ってすれば容易く組み伏せられると思っていた。
だが実際戦って見て理解した。強さの次元が違う、とくにあの神速の剣術、まるで見えなかった。
最初の一撃もそうだ、もしこれが実戦だったら何が起こったかもわからず一瞬で命を落としていた、
こちらも全力を出していないとは言え手も足も出ない程一方的な戦い。
それに見るからに向こうも本気ではなく、これから戦うという闘気を纏ってすらいなかった
故に、相手の実力を見抜けなかった原因でもあるのだが…
―興味がない、自分などいつでも殺せる、そういうことか
間違い無く自分の、いや、自分が属す組織の最大最悪の障害となる。
その障害を取り除くにはどうすればいい?
簡単だ、ルイズをこちらに引きこめばいい、そうすれば使い魔である奴も抑える事ができる筈だ。
そう考えワルドはルイズを見つめた。
「(そのためにも必ずルイズを手に入れる…)」
そう決意を固めたワルドはまだ痛む腹部を抑え、ルイズ支えられながら広場を後にした。
妙にギスギスした空気の中、朝食をとり
部屋でタバサに文字を教えてもらいながら夜まで時間を潰したバージルは
下のバーで酒盛りをしているギーシュ達と合流するわけでもなく、
部屋のベランダで『スヴェル』により一つに重なった月を見ていた。
双月が重なり、一つの月へと姿変える夜。
それはバージルが最後にテメンニグルの頂上でみた月を思い出させる。
バージルはアミュレットを取り出しそれを見つめる、父と母、そしてダンテの事を思い出す。
母を、そして弟を守れなかった、その己が無力を嘆き、力を求めた、
父の様な純粋な力を!全てを守る力を!総てを打ち倒す力を!
「I need more Power...(もっと…力を…)」
そう呟くと不意にドアがノックされ、現実へと引き戻される。
「誰だ…」
「私よ…」
その声とともにルイズが入ってくる、だがバージルは振り向かない。
「何の用だ…」
「その…何してるのかな…って思って…月を見ていたの…?」
「貴様には関係ない」
―呼び方が、戻った
悲しさに涙があふれる、せっかく開きかけたバージルの心が再び閉ざされてしまった。
しかも封印結界のオマケ付きだ。
「その…朝のことだけど…ごめんなさい…」
流れる涙を悟られぬようにルイズは話しかける
「…………用は済んだか?失せろ…」
バージルから放たれる氷の様な言葉
普段ならここで癇癪を起こす所だが、どうにもバージルの様子がおかしい
あの夢で見た、バージルに戻っている。
そんな感じすらする。
「まだ…その…相談したい事があって来たの…」
「…………」
「ねえ、バージル……。私、ワルドから結婚を申し込まれてるの。
この任務が終わったら結婚しよう……って。
でも彼は急がないとも言っていたわ。私の心の整理ができるのを待つって。
……だから……あの……。えっと、バージル……どうしたらいいと思う?」
「…俺には関係がない」
予想通りの答えだ、予想通りだが、バージルのその返答には、突き放されるような恐怖を感じた。
―関係がない、道端の石よりもどうでもいい、そう言っている。
「な、悩んでるから相談してるんじゃないッ!少しは優しくしてよっ!!」
そう言いながらバージルに近づく、
だが、バージルまであと数歩というところまで近づいた瞬間。
―シャンッ…!
閻魔刀が鞘から放たれルイズの鼻先1サント先で止まる。
「ひっ…」
「くだらん事に時間をとらせるな…失せろ、三度は言わん」
バージルの眼は恐ろしく冷たい。まるで全てを拒むかのような。
バージルに見放された、そんな悲しさ、寂しさ、悔しさがごちゃまぜになりルイズにのしかかる、
その重圧に耐えかねルイズは勢いで言う。
「なっ!なんなのよ!わかったわ!もう決めた!私ワルドと結婚する!
もう知らないんだから!あんたなんかどっかいっちゃえ!」
そう言うとルイズは振り返りドアから走り去ってしまった。
「相棒…お前…ルーン切れてんのか…?」
尋常じゃない様子のバージルにデルフが恐る恐る話しかける、
「だといいんだがな、まだ左手にある…」
そう言うと忌々しそうに左手を睨みつける。
「しかし、あれでいいのかい?嬢ちゃん泣いてたぜ?」
「あれでいい、名目上使い魔契約が切れればいい、そうすればルーンの有無などもう関係がなくなる
それに、それが奴のためにもなるだろう…」
「かと言って、ありゃ言いすぎだぜ…乙女心ってもん知らないのかよ…全く…」
不意に、月明かりで照らされていたベランダに影がさす、
巨大な岩のゴーレムが宿に取りついている。その肩には見覚えのある女と仮面の男が立っていた。
「フン…また貴様か…」
「久しぶりね、覚えてくれて感激だわ!」
「脱獄…か、賞金が来ないわけだ…」
バージルが睨みつける先には投獄されているはずの土くれのフーケがいた。
バージルに毟り取られてなくなった髪の毛が痛々しい
「親切な人がいてね。私みたいな美人はもっと世の中のために役立たないといけないと、
出してくれたのよ……それがこの彼。」
フーケが指差すと、ゴーレムの反対側の肩に黒いマントのメイジが立っていた。
バージルが来る途中斬り殺した遍在だ。
「それで?なんの用だ?」
「素敵なバカンスをありがとうって、あなた達にお礼を言いに来たのよ!」
フーケの眼が鋭く光り、瞳が殺意の色に塗り変わる。
ニィッと不気味に唇の端を釣り上げると、巨大ゴーレムの剛腕が窓を狙った。
その一撃はベランダを粉々に破壊する。
「ついでに髪の毛の礼だっ!この!この!」
そう叫びながら何度も何度もベランダを殴りつける、
「あまりやりすぎるな、お前に与えられた任務は陽動だ、戦力を二分できればいい」
「ハァッハァッ!そうは言うけどね!一人位殺したってバチあたんないだろ?」
荒い息でフーケは男に返す、もはやベランダは原形をとどめておらず土煙りで見えなくなっていた
「俺は女を追う、お前はここで―」
そこで男の言葉は途切れる、同時に首が落ち体が四分割され血を流すことなく崩れ落ち消え去った。
「ヒッ―」
「やはり遍在…か…」
「あぁ…あんた…い…いつの間に…」
フーケはそこにいる男を目の前にし言葉を失う、
たしかにベランダにいた、それがなぜ一瞬でここに!?
妖しく光を放つ閻魔刀を持ち、氷よりも冷たい目でフーケを見下ろす悪魔。
バージルがそこにいた。
「たっ…助けっ…」
「これは釣りだ、取っておけ」
―ドッ!
フーケが言い切る間もなく、デルフがフーケの腹を貫く。
「ガハッ…!」
大量の血を吐き、バージルのコートにかかる、
それを不愉快そうな眼で見ながらそのままデルフの刀身をさらに深く差し込む。
「あぐっ…!」
「Scum...(クズが…)」
慈悲も何もない、無機質な声で死刑宣告を下す。
―ぐりっ…!
デルフを抉り引き抜くと同時に閻魔刀を一閃させる、
フーケの首が飛び、落下していくのと、ゴーレムが崩れ崩壊していくのは、ほぼ同時だった…。
640 :
蒼い使い魔:2008/08/19(火) 23:37:02 ID:efyYFmI5
投下終わり〜
おマチさん…ごめん、
バージルの機嫌が悪かったのだよ…
>>622 かなり特殊な思考の持ち主なのね・・・
やはり説明は欲しいなぁ
特にその時々に何を考えているのか、とか
私はトリコーダがどういうものかも知らないので、読む資格があるかどうかすら怪しいけど
そこら辺のフォローも欲しい
>>640 バージル容赦ねえwwwww
おマチさん…合掌
ワルドは五体満足で元気なのにおマチさんは・・・おつ
支援・・・はもう遅かった、ごめん
>>641 トリコーダーってのは簡単言えば携帯型のスキャナ装置みたいなもので大気やら物質やらを調べれるのよ
支援する隙もなかったな
しかしこれも蹂躙というべきなんだろうか
ワルドやおマチさんがバカすぎる…
あんだけ手も足も出ずにやられてるんだから、少しは頭を使えw
>>647 ヒント:どれだけ力があろうと所詮は平民、メイジの俺達サイキョー
頭があってもこの考えがある限りずっとお馬鹿さんのまんまなんです
フーケ……バージルに敵対したら容赦ないと分かっていただろうに……
しかしバージルはツンツンだな、ルーンにはもっとがんばってもらわない結婚式でルイズ助けてもらえんぞw
タバサ→ギーシュ戦を見たにもかかわらずケンカを売る
ワルド→偏在瞬殺されたにもかかわらずケンカを売る
フー(ry
だめだこいつら…まるで成長していない…
ワルド…
完全に道化だな
おマチさんはゴーレムも本人も真正面から実力で完敗してるのに・・・
iイ彡 _=三三三f ヽ
!イ 彡彡´_ -_=={ 二三三ニニニニヽ
fイ 彡彡ィ 彡イ/ ィ_‐- 、  ̄ ̄ ヽ し ま
f彡イ彡彡ィ/ f _ ̄ ヾユ fヱ‐ォ て る
f/ミヽ======<|-'いシ lr=〈fラ/ !フ い で
イイレ、´彡f ヽ 二 _rソ 弋_ { .リ な 成
fノ /) 彡! ィ ノ ̄l .い 長
トヾ__ら 'イf u /_ヽ,,テtt,仏 ! :
|l|ヽ ー '/ rfイf〃イ川トリ / .:
r!lト、{'ー‐ ヽ ´ ヾミ、 / :
/ \ゞ ヽ ヽ ヽ /
./ \ \ ヽ /
/〈 \ ノ
-‐ ´ ヽ ヽ \\ \ 人
何気に、デルフが人を殺す役になるのって珍しいよね。
バージル乙。
おマチさんはまだ髪をブチブチされた恨みがあるから現実から目を背けて復讐に走るのもわかる
ワルドお前仮にも戦いが仕事で立派な立場にいるんだから実力差くらい見極めようぜ……
ワルドも次元の違う強さだが所詮は平民、俺が本気を出せばプゲラと思って・・・
というかルイズを使ってバージルも引き込むなんて無謀としか
色々と、見てきたけどフーケが死ぬのは初めて見るかもしれんね・・・
乙
すみません、ようやく書き直しができました。
前回みたいなことにはならないと思うので、書き直した今回も短いですが、今すぐ投下してよろしいでしょうか?
この調子でクロムウェルやジョゼフや教皇もズンバラリンしちゃうのかねえ
>>655 作品の外にいる私ら読者は判るけど
彼らは言ってしまえばハルキゲニアの常識が邪魔しているのね
イタチは自分の名を言うと共に全身に力をこめた。……弟のことを考えれば今すぐにでも自分の手で命を絶つべきなのかもしれないが、今は状況が見えなさ過ぎる。
自分の身に何が起きたのかを知るまでは、様子を見ることに腹を決めた。
しかし予想に反して、少女は何の反応も見せなかった。むしろ、
「なんで、なんで私が呼び出した使い魔がこんなのなのよ!」
と不満げに愚痴を漏らしている。だがその反応に、イタチは眉を上げた。
(……俺のことを知らない? それに使い魔だと?)
自分で言うのもなんだが、『うちはイタチ』の名は各国に名が知られすぎている。属している組織、『暁』のせいもあるのだろうが、何より自分がしてきたことがあ
まりにも罪深すぎる。手配帳も人相書きも出回っているはずだし、この反応はどうもおかしい。しかも使い魔とはどういう意味だろうか? まさか、口寄せの術で呼び
出される者たちのことを言っているのだろうか?
「ルイズ、『サモン・サーヴァント』で平民呼び出してどうするの?」
「しかも妙な格好をしているし。さすが『ゼロ』のルイズだ!」
イタチがそこまで考えたとき、周囲の人垣から目の前の少女に向かってそんな声がかかってきた。少女、ルイズというらしい、は顔を真っ赤にして
「ちょ、ちょっと間違えただけよ!」
と反論した。
「ミスタ・コルベール! もう一回召喚をやり直させてください!」
そして、人垣の中にいるローブを纏い、大きな杖を持っている禿頭の中年男に向かって叫ぶ。しかし男は首を振った。
「だめです。ミス・ヴァリエールも知っているでしょう? 春の使い魔の儀によって現れた『使い魔』で今後の属性を固定し、それにより専門課程へと進みます。一度
呼び出した『使い魔』は変更することができません。なぜなら春の使い魔召喚は神聖な儀式だからです。好むと好まざるに関わらず、彼を使い魔にするしかないのです。
……それより早く、『コントラクト・サーヴァント』を済ませてしまいなさい」
「? ミスタ・コルベール?」
突然変わった口調にルイズという少女は困惑した体だ。しかしコルベールはこの上なく真剣な顔をしており、視線はイタチに向けられたまま動かないでいた。
ルイズはその様子に首をかしげながら、同時に顔を真っ赤にしてイタチを見てくる。そしてあきらめたかのようにため息をついてからイタチに近づき、屈んで
顔と顔を合わせるようにしてきた。
「か、感謝しなさいよ。貴族が平民にこんなことするなんて、普通じゃ有り得ないんだから」
イタチには言っていることの意味が分からない。だがそんなイタチの困惑などお構いなしにルイズが顔を近づけてくる。そして「我が名はルイズ・フランソワ
ーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我の使い魔と成せ」と言った。
その直後、イタチの姿がルイズの前から消える。
「え?」
そのことに呆然とするルイズだが、それだけでは終わらない。突然ルイズの首に腕が巻きつけられ、体が浮き上がる。そして、クナイが横から押し付けられた。
「!? な、何!? 何なの!!」
あまりのことに混乱するルイズ。しかし、それは周囲にいる人間も同じだった。
「な、なんだ今の!?」
「まったく見えなかったぞ! いつの間に移動したんだ!? いや、それよりもルイズが捕まってるぞ!」
ルイズと同じ様に混乱し、騒ぎ始める。
一方ルイズは自分に何が起こっているのか分からずに手足をじたばたさせていたが、後ろから声がかかってきた。
「さっき何をしようとした」
「! こ、この声、あんたまさか、使い魔!?」
首に腕が巻きつけられていたが、それを無理してまげて後ろを見る。果たして、そこにあったのは彼女が呼び出したイタチの顔であった。
「な、何よ、平民のくせに! こ、こんなことして許されると」
「質問に答えろ。さっき何をしようとした?」
ひ、とルイズは喉を鳴らした。先程までとはまるで違う、凄まじい殺気をイタチが発しているのに気付いたからだ。同様に周囲にいた人間も、水を打ったように
静まり返る。
>>657 蟻もお亡くなりになってます
しかし再戦時、ちゃんと作戦練ってたおマチさんて…ドリル?
不能王の場合単に殺されても「あー俺の末路こんなんか」であっさり済ませそうな気もする
イタチはルイズが言葉を発して顔を近づけてきたとき、イタチの眼、チャクラを見切る写輪眼は彼女に流れるチャクラ(どこか普通のチャクラとは違う様な感じは
したが)から何らかの術をかけようとしていた事を見抜いていた。
そこでイタチは、ルイズが行おうとしていた使い魔の儀というのが口寄せの術のように何かを使役して戦わせるものではないかという考えを持ったのだ。
(ならば、俺がこの状態で蘇っているのも頷ける……)
死者を蘇らせて戦わせる口寄せ、『穢土転生』という術もあるくらいだ。自分が知らないだけで、他にそのような術があったとしてもおかしくない。自分を蘇らせ、
口寄せの術で呼び出されるものたちのように使役し、戦わせようとしているという可能性がイタチの頭をよぎったのである。そしてもし自分を蘇らせる目的が、弟や
木の葉を危機に、さらには世界を戦乱の時代に陥れようとするものであれば、
(子供とはいえ、容赦はしない)
先程までの考えを改め、イタチは必要であればこの場にいる全員を殺す覚悟を決めた。これほどの術を行使する者がいる組織である。それを行使する者が例え相手
がまだ年端も行かない少年少女であろうと、愛するもの、大事なものを守るためには、どんな非道なことであろうとやり遂げてみせる。そうイタチが思ったときだっ
た。
写輪眼がチャクラの動きを伝えてくる。どうやら性質変化らしい。そちらの方向に視線を向けると、そこには杖を構えてこちらを睨みつけている先程コルベールと
呼ばれた男がいた。
「ミス・ヴァリエールから手を離しなさい! さもなければこの『炎蛇』のコルベールが相手になりますぞ!」
イタチの殺気にも怯まず、毅然とした様子で叫んでくる。
男は中々の性質変化、どうやら火属性らしい、の使い手のようだが、それでも自分との実力にはかなりの開きがあった。男の方でもそれは自覚しているらしく、手
の震えや首に流れている冷や汗からそうと分かる。無謀と知りつつも、この場にいる人間を身を挺して守るつもりなのだろう。
丁度いいとイタチは考えた。腕の中にいるルイズという少女は自分の放つ殺気に震えながらも睨みつけてきている。だがそれは明らかに強がりでまともな受け答えが
できるとは思えない。そしてそれは他の少年少女、イタチの殺気に怯えて呆然と突っ立っている者が殆どだった、にも同じことが言えるだろう。ならば、この男に答
えてもらえばよい。いざとなれば、幻術を使ってでも問いただすが。
イタチはコルベールに向き直り、口を開いた。
「ならば、あなたに質問に答えて頂こう」
「質問……ですと?」
「そうです。この娘を守りたいのでしょう? 質問に答えていただき、俺が得心するような答えであれば、この娘には手出しはしません。ただ、もし得心の行かない
ものであれば」
「……あれば?」
「……最悪、この場にいる者の皆殺しは覚悟して頂く」
その脅迫も混ぜた言葉に、ざわりと人垣が揺れた。
「舐めた口、た、叩きやがって……」「平民の、く、くせに、なんてこと……」などというイタチの実力も分かっていない者の戯言も聞こえてきたが、それもイタチ
の圧倒的な殺気の前にすぐに消えうせる。
コルベールは口をかみ締め、悔しさを飲み込みながらゆっくりと頷いた。それを見たイタチは、一つ目の質問をする。
支援
ディムズデイル・ボイルドを召喚とかしても誰もわからんか・・
まぁいいや、なんか頭に色々湧いたから描いてみる
エクスプロード…
「ではまず、何の目的で俺をここに呼び出したのかを答えてもらいます」
「……我々の使い魔召喚の儀のためです。我々メイジの眼となり耳となり、手となり足となる。それが使い魔です。それを呼び出すために、この儀を我々は執り行い
ました。」
「成程。……それは詰まり、あなた方の意のままに俺を使い尽くすつもりだったということですか?」
眼を細め、コルベールに問い返す。
びくりと身を震わせ、コルベールは慌てた口調で答えてきた。
「いやいや、そんなつもりはありませんぞ! た、確かに使い魔は主人の僕となり、尽くすものなのですが、しかし使い魔とはメイジのパートーナーでもあるのです。
決してそのような無体な真似などいたしませんし、人であれば尚更だ! そ、それに言いにくいのですが、この儀で人が呼び出されるというケース事態私は見たこと
も聞いたこともありません。正直、どうすればいいのかは我々も迷っていまして……」
最後の方は言いよどみ、コルベールの口の中で消えていった。
イタチは考えを巡らせる。どうやらこの男の言葉に嘘は無いようだ。それに話の前半だけを聞いている分には到底承諾できないような内容だが、後半部分から察する
にどうやら自分目当てではなく、無作為にその使い魔とやらになるものを呼び出す儀式らしい。周囲を見回してみれば、成程、確かに普段口寄せで呼び出されるよう
な者達がいる。悪意あっての召喚ではないようだ。
(どうやら俺にとっても最悪のケースは避けられたらしい。……しかし、確かに死んだはずの俺をこの状態で呼び出すだと……?)
腕の中で震えつつも、こちらを睨んでくるルイズにイタチは眼を向ける。先程の説明では死んだ人間を蘇らせて召喚などということとはまったく関係していない。
一体どういうことなのだろうか? それとも、術を行使したこの少女が特別だったということか……?
疑問に思いつつも状況把握が先だと結論付け、質問を再開した。ルイズはもう放してもいいのかもしれないが、いざというときのためにこのままでいてもらうこ
とにする。
「では次に、ここがどこの国の、何と言う場所なのかを答えていただく」
「……この国の名はトリステイン王国。そしてここはその魔法学院です」
そこでイタチは眉をひそめた。『トリステイン』などという国など聞いた事が無い。任務の都合上、国外の国の名も諳んじていた筈なのだが。
(俺の知らない海外にある国か? そう考えれば俺のことを知らないのも何とか納得できるが、魔法……? 学院ということは木の葉の忍者アカデミーのようなも
のなのだろうが、忍術ではないのか? だがもし海外だというのなら、何故言葉が通じる?)
初めて聞く国名や通じる言葉を怪訝に思いつつも、イタチは再度質問する。しかしそこから本格的に会話がかみ合わなくなってきた。
「五大国外の国なのか」と聞けば「五大国?」と鸚鵡返しのように尋ねられ、魔法とは忍術の別称、もしくはそれに類するものなのかと聞けば「忍術? 魔法で
はないのですか?」と聞き返される。ますます怪訝に思いならばせめて五大国の中でも最も栄華を誇った火の国、そして木の葉隠れは知っているだろうと聞いてみ
るも、またしても「火の国? 木の葉隠れ?」と鸚鵡返しのように聞き返された。
ここに至って、明らかにお互いの認識に食い違いがあることにイタチは気付いた。
(いくら国外とはいえ、火の国の名すら知らないのはおかしい。国外とは言え情報ぐらいは伝わっているはずだ。それに忍術を知らないのもそれと合わせて考えて
みれば……)
コルベールの様子を見ると、彼も明らかに困惑しているようだった。彼からしてみれば自分が話していることの方が彼にとっての常識とかみ合わないのだろう。
イタチはしばしの間考えを巡らせた後、コルベールに声をかけた。
「……どうやら、俺たちは少し腰をすえて話さなければならないようです」
まあ俺らはゲームやって超兄貴wとかアホみたいな強さは知ってるからな
実力差があるのを感じてるとはいえまだ高速移動と神速の抜刀くらいしかしてないから
本当の実力はまだわかってないんだろう
投下終了です。
前回はとんでもなく中途半端に終わってしまい、すみませんでした。今回以降も気をつけます。
駄文、失礼しました。
イタチとバー汁の人
投下乙です
DMDのラスボス兄貴はトラウマもんだw
DMCシリーズ歴代最強のラスボスに挙げる奴も多いしなw
それはそうとイタチ乙
クラウザーさんがラスボスか
それはトラウマものだな
忍者乙!
蒼の方、写輪眼の方、乙です。
DMC3のラストバージルはノーマルでもきつかった。
ところでデルフでも魔人化できるのかな?
メイド服w
イタチの人お疲れ様でした!
ところ「蛮勇引力」の由比正雪の召喚とかどうなんだろう、とか思った(いや、愛蔵版買ったからなんだけど
山口キャラは文章再現が大変かもしれないけど…。
蒼の人も写輪眼の人もGJでした。
>>675 各煮のなのはスレにも転載されたと思ったらいつの間にか色がwww
680 :
680:2008/08/20(水) 00:42:32 ID:oE6hQtbU
間違えた各煮のゼロ使スレだった><
>>677>>679 なのはさんにメイド服着せるというシチュに萌える(*´Д`)
他にも読もうと思うんですがオススメはありますか?
なのはさん(小)
なのはさん(大)
の召喚話は見たことあるから、ルイズと同世代のなのはさん(中)の話ってダメかな?
なのはさん(中)が出てくる作品があるなら良いんじゃないかな
>>666 ウフコック召喚を企画中の俺が涙目w
でも期待
なのはさん(中)が出てくる原作ってあるのか?
TVは1,2期が(小)、3期が(大)でいいんだよな。
(CDで更にその後があるんだっけ?)
メンテやエネルギーの補給が必要なキャラクターってのは召喚しづらいね。
蒼の方、写輪眼の方、乙
バージルの容赦のなさが他の作品と比べてぶっちぎりすぎ
ここまでぶっちぎっていると素晴しすぎ
次の餌食は誰か?
蒼の人、写輪眼の人、乙
>>675 他方を引き合いに出して相手を持ち上げる形で褒めるのは原作側にも魔砲の人にも失礼なやり方だと思うよ
ヘルミーナっていう原作中の空白期間から召還された前例もあるし、それで面白く書けるならいいんじゃね?
>>690 サンクス、そんなのあったんだ。
でもそれだけじゃ少なすぎるんじゃないかな。
と言うわけで黒歴史化したとらハ版リリカル〜をy
無理か。
>なのはさん(中)
確か16歳頃のなのはさんがクロノにやられ(ry
という幻視を感じたことがある
ACのジナイーダ召還はやっぱ無理があったのかねえ
せめてギーシュまで読みたかった
>>682 やっぱりバージルは閻魔刀ありきなんですかね。
武器ごとに魔人後の能力が違ったのでデルフメインで
トリガー引けるかなと思ったので。
>とらは版なのはさん召喚
そこには「破壊の杖」としてもうひとつのレイジング・ハートが…
並行世界の同一の存在ならアニメレイジング・ハートがとらは版なのはさんも主人と見なすか否か?
ちげーよ、「なのはさん」じゃなくて「なのちゃん」だよ。
というか魔王となのちゃんを一緒にするなどなのちゃんに対する冒涜
なんだこいつは…
では、「破壊の杖」に宿ったの元の持主(魔王)の邪悪な精神に徐々に心を犯されていくなのちゃんと彼女を救おうとする主人ルイズの話にすれば…
イタチって最後に笑って死んでいったのに、自分のことを罪深いとか言うか?
しかも、NARUTOの世界の忍者にとって殺人は禁忌でもなんでもなくて仕事の一つだろ。
サモンサーバントで厨二病にでもかかったのかな?
そんな四コマあるな、レイジングハートがなのはをぐれさせてる奴。
原作(とらハ)版のなのはは「完全平和主義のなのは」で性格がちょっと違うと明言されてた。
そろそろスレ違いになりそう。というかなってる?
>>700 だから忍者って奴は知らず知らずそのことに悩んで生きてるのさ
つまり…どういうことだってばよ?
ドベにはわかりません!
大したやつだ・・・・。
蒼並びに写輪眼の方々、乙です
蒼>>哀れオマチさん
“髪は女の命”とよく言いますが、それは常識の範囲か実力が拮抗以下だった場合
髪と命は天秤に掛けられないのは、自分が男だから?
>>672 >>676 同意です。時間操作出無かったら正直本気でキツイ;;
魔人化された日には文字通り一瞬で攻守交替
>>695 父親の形見ですし
DMC4だと、ダンテとネロも普通に使ってますけど;
・・・・今思い出したんですけど、閻魔刀もデルフも刀身は波刃ですよね?
そう言う意味では、(能力含め)似てる二振り
写輪眼>>イタチが思った以上に紳士口調
でも、確かに年上・初見の人には結構そう言う口調でした
最近の読んでたら自来也、カカシ先生との話し方を忘れてしまいそう
なのはさん>>便乗させて頂きます
>>686 C74行けてないんで何とも言えませんが、あのCDには確かなのはは出て無かったかと
>>693 奇遇ですね。自分もその幻視を見た事ががが
>>696 一応両方R.Hですし、時空間移動してる様な世界なら並行世界論も有り得る話ですし
OKなのでは?
長文、多謝(_ _)
>>700 イタチは争いを好まない平和主義者
任務じゃなければ人は殺さないんじゃない?半殺しぐらいで
あと彼は罪悪感の塊だよ
死のうが自分がやったことはきえないし
死んだからチャラにはならないでしょ
>>662 読んで来た
ある意味こっちの方が酷いかもしれんね
これはもういたちごっこだな
後は姉妹スレのフー・ファイターズとDIO様召喚でも死んでるなあ
どちらも死屍累々な作品…
>>709 【審議中】
_,,..,,,,_ _,,..,,,,_
_,,..,,,_/ ・ω・ヽ/・ω・ ヽ,..,,,,_
./ ・ω_,,..,,,,_ l _,,..,,,,_/ω・ ヽ
| / ・ヽ /・ ヽ l
`'ー--l ll l---‐´
`'ー---‐´`'ー---‐´
そういや、鋼の錬金術師だとかスレイヤーズ辺りはありがちと思ってたけど
無いんだな
そういやNARUTOの部分倍化の術で胸は増えるのかな
死に際にこれで全てから解放される、とかやっと死ねる、とかの死にたくて死にたくて仕方ない奴がやっと死ねた時に喚んで「今日からあんたわたしの使い魔ね」とか言われたらどういう対応が見れるだろうか
スレイヤーズならリナ視点の一人称で書いてくれ。
>>712 以前、鋼錬のエド限定の召喚スレが立ってたような
もう消えてるようだけど
アルを召喚した場合、ゴーレムじゃないと納得してくれるのはいつになるのやら
>>715 エド召還した時
ギーシュとの決闘で、周りからチビと囃し立てられて、鬼の形相で攻撃するエドしか浮かびません
マスタングでも面白い気がする
>>715 ワルドが義手をつけてたから大丈夫なんじゃない?
>>707 死の淵にあって、彼は満足だった)て最初に書いてあるんだけど
だいたい、どっからイタチは罪悪感の塊とかでてきたんだ?
脳内設定は痛いよ。
>>714 バーストロンドで派手に全員吹っ飛ぶワルドや
ドラグスレイブで戦艦余裕で撃墜してる姿が容易に想像できるw
>>666 スクランブルとヴェロシティどっちのボイルド?
すぺしゃるの方のリナが良いな。
例のあいつもどこかに召喚されてるはず。
ふと思ったんだが、被召喚者が召喚者に対して『使い魔になる代わりに○○しなさい』と要求するような作品ってあったっけ?
それも帰還や衣食住の保障以外で被召喚者が求めている望みを叶えさせるようなもの。
具体的には『機工魔術士-enchanter-』や『神曲奏界ポリフォニカ』、『エレメンタル・ジェレイド』みたいなの。…最後のはちと違うか…
ヘルミーナあたりが該当しそうな気がするけど
>>719 その前に契約の時点でルイズが景気よく吹っ飛ばされて話自体が終わるわw
まあ、実際それがリナ召喚における最大の問題点なんだけどな。
>>675 確かにストライカーズっちゅうのよりもはるかに面白いよな!
2期以降のなのはは管理局側はなのはとフェイトがゴミと化したと思う。あんな頭おかしい組織に入っちゃったし
ユーノは頭いいからあくまで民間協力者のままで良かったと安心できたし
3期のなのはを見れる奴尊敬するよ悪い意味で
>>713 ゼロはいくら倍加してもゼ(ry
おや、誰か来たようだ・・・
>>692 >と言うわけで黒歴史化したとらハ版リリカル
それは「なのはがクロノとくっついちゃった」から黒歴史なんでしょうか。
クロノ・ハーヴェイ許さん。SATSUGAIしてやる、ってえ意見もよく見かけるし。
まあ、俺にとってはアニメ版リリカルなのは全部が黒歴史なんだがな。
なのは談義はいい加減別のところでやってくんねーかな
無理矢理にでもクロスにつなげる話題をするべき。
オレは何度でも言うぞ。
リニスさんを召喚してほしい、と
仮に、プレシアの使い魔契約終了後から召喚だと
ミッドの魔法をデバイス無しで使う方法を知ってる。
というか、フェイトを杖無しで鍛えてからバルディッシュ渡してる。
ついでにバルディッシュ制作者。
→ルイズに魔法を教えれる。
実体は山猫で、人化の術は使い魔化の時に習得。
→普通の使い魔なのでルイズ大喜び。
テスタロッサママとフェイトのことを最後まで気にしてた。
“思い通りに生きられない辛さ”を良く知ってる。
面倒見もよい。
→リニスがルイズを邪険にする要素も少ない。
あれ?
意外にいける予感?
>>721 テファがあれを召喚。
サウスゴータのウエストウッド村の面々全員があ〜なる。
久々にルイズ、リナを見つけたおマチさんが八つ当たりの跳び蹴りかます、
ってのは浮かんだけど、そこまでの話の流れはちょっと・・・
あれの場合ルーンが胸、ってのはまず無いから有り得ないだろうけど。
並行世界からの多重召喚ってありなんだろうか?
ルイズが恭也(とらは)
テファがなのはさん(小魔王)
異世界で兄に会えたと喜ぶなのはさんだが、な〜〜んか話が合わないなあとか
vs7万人決戦時にボロボロの兄回収、どうしたのお兄ちゃん?、へえ、ちとアルビオン7万人氏めてくるわ
つうのが
ランスからとあるハニーの仲間が一体召喚されました。
魔法が効かないのはいいが、物理攻撃を食らうと……なぜか膨らんできましたよ?
>>730 いや、双方の設定を考えるとそのままでは無理。
ミッド式の使い魔は主からの魔力供給が無ければ消滅してしまい、そして、
ゼロ魔となのはでは魔力に関する設定がそもそも違うと言う問題点がある。
ゼロ魔→精神力
なのは→大気中の魔力素と呼ばれる元素を吸収し、体内で魔力に変換
(この辺を考えると、ミッド式はゼロ魔風に言えば先住魔法に近いか?)
だから明らかに質が異なるんだよなぁ。
その辺の解決策を多少考えておかないと話自体が成り立たない。
リニスがすぐに消滅しちゃうからね。
>>725 三期ストライカーズは噂の魔王なのはさんが怖くて見れない。
俺のなのはちゃんのイメージが壊れてしまいそうで……
少し……頭、冷やそうか……
ニコニコじゃあMADで冥王扱いされてたよな
悪魔→魔王→冥王と扱いが進化したようだが
なのはクロスか……
ルイズ「わかったわなのは! 行くわよ、ワルド! これが私の全力全開!!」
これにより、精神力(付け加えるなら感情)で威力の上下が起こる虚無の魔法において、エクスプロージョンは禁呪に指定されたという。
なのはクロスか……いつまでも待っているよ、リリカルイズのお方。
にしてもあの世界の人たちもやたらめったら強いからな。
自分じゃちょっと調整が上手くできないだろうな。
かといって提督みたいに頭脳や口先三寸で切り抜けていくキャラは扱いきれないだろうしなぁ……
う〜む、難しい。
今の若い人は知らないだろうけど、昔はKYOYAって言って兄の方が各種SSで有名だったんだよ
なのはメインになるなら他所のほうがいいんじゃね?
ほどよく強くて、ほどよく弱点があって、ほどよく頭が回って、
上手にテンプレを逸脱したストーリーにもっていけるようなキャラでいいんだよ
ゼロ魔キャラでもそいつを出し抜けて、いろいろ苦戦もしなきゃあ話が盛り上がらないじゃない
まあ好みによるけど
>>741 たまにはミズーリ号のコック呼んだっていいじゃない。
問題はいかに俺tueeeではなく敵を圧倒する爽快感を描写するかということさ。
だからキャラでそんなこと決まらねーって
>>725 >3期のなのはを見れる奴尊敬するよ悪い意味で
逆もまた叱り。つか、なのはアンチスレにいけw
>>735 まあ、見てしまえば大したことはなかった。
うん、脳筋が進行してまともなコミュニケーション取れなくなってるだけだ。
それより、3人娘が本気を出すとナンバーズが蹂躙される厨くさい話にちょっとうんざり。
戦闘用に生み出されたのにまけちゃうの?
なんだか可哀想……
蒼い人、ワルドが馬鹿なのは原作通りだからいいけどちょっと馬鹿度増やしすぎかも
なんか噛ませ犬通り越して弱い者虐めしてるみたいな気がしないでもない
小細工弄する小賢しい敵を罠ごと力でねじ伏せる方が強さが引き立ってかっこいいんじゃない?
スレイヤーズなら戦闘シーンよりもリナとルイズが口喧嘩したり
魔法に失敗するドタバタのシーンを見てみたい
お互い早口だしすぐキレるし、ある意味二世代のツンデレ対決になる
林原と釘宮って共演したことあったっけ?
749 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2008/08/20(水) 09:30:09 ID:F3oTLmt9
だれか犬夜叉とのクロス書いて〜
俺の頭じゃ思い浮かばない
速攻生徒会から電光生徒会を召喚。
ただし、黒田センパイは酒井綾に監禁されている
リナはルイズより若いと聞いたことがあるんだが、本当か?
>749
小さい頃の犬夜叉が呼ばれたら可愛いだろうなー
初音姉さまでss書こうと試行錯誤してるんだが
どう転がしても大半のキャラが贄になるorz
>>751 スレイヤーズ本編開始時点で確か14歳
その前の短編集の時代だと、12〜14歳ってところか
>>751 初音姉さまは人喰いの土蜘蛛だからな…
かなりの腕が無いと動かしづらいと思う
初音姉さまに「烈火のキノコ―――セイカクハンテンタケ」を食べさせて見たい
>>755 どう転がしても原作ブレイカーになるんで先日テキスト破棄したよ。
>>753 乙。その年齢で町ひとつ潰せるのか、インフレのし過ぎじゃないのか?
>>758 あまり細かい事考えて読む話じゃないよ。
気にしたら負けだ。
>>753 いや、本編開始時点で15歳だ。短編集では13〜14歳だと思われ。
ついでに本編終了時点で18歳前後。
さらについでの話。
リナ=インバースの出身地、ゼフィーリア王国ではリナでさえ500本の指に入るかどうかの強さでしかないらしい。
どんだけ化物ぞろいなんだおい。
マテ、と言うことはルビーアイくらい暇つぶしで倒せるのがごろごろしているのか
上には上が居すぎだと思う今日この頃。
強さって言っても
豪腕から一級魔道師、どっかの神さまが入っているウェイトレス、
そんなのを上回る舌先三寸って世界だし。
リナの親父なんか釣竿で純魔族倒してなかったか?
ゼフィーリアの住人は手加減一発岩をも砕く怪物だらけらしい
舌先三寸か、なるほどそれは思いつかなっ刀
>765
ハンターハンターを思い出したぜ
ただ、世界最強の故郷の姉ちゃんでも神の一部のさらに一部を受けてるに過ぎないわけで。
魔王の一部を暇つぶしに倒せるかどうかは疑問。
まぁ、よっぽど暇ならめっちゃ苦戦しつつ倒して「久しぶりに堪能した」とか言ってるかもしれないが。
>>752 2代目ならいいんじゃね?
母親の家出る時期あたりで召喚、心の奥に潜む人食いの欲求に抗いつつ使い魔を続けるとかw
舌先三寸口八丁なキャラならヨイショの男の桜井孝太郎だな
みんな知ってる?
「乙女はお姉さまに恋してる」より宮小路瑞穂召喚
・・・・・・どう話進めればいいんだろ?
全然どうにもならないよーな妙に展開上手くいきそーな・・・・・・
舌先三寸なら戯言シリーズの主人公だな
・・・とても書ける気がしないが
舌先三寸なら某口先の魔術師だろ。
しかし、バージルはこれからどうなるんだろうか?
もうルイズと仲直りって感じじゃないが・・・
いっそタバサの所に行って・・・・・・というのはダメかな?
ゼロの待ちガイル………夢で見てしまった
>>774 空中ガードというシステムが一般化した今待ちガイルはあの頃ほど無敵で無くなりましたがね
まあそれでもシャレにならんヒキョーさんではありますが
立ち向かう手段が「初代春麗奇跡の間合い」のみだったなぁ……
ある日僕は、ハルケギニアなる異世界に召喚されてしまった。嘘だけど。
しかし、目の前に桃色の髪をした少女がこちらを見下ろし、不思議そうな表情を浮かべている。
現実逃避の仕様がなかった。
しかし、『ドッキリ』と 書かれたプラカードを持った人が隠れていないかと、周囲を見回す僕であった。
vipあたりでやってくれんか。
>>731 ところで、どの「アレ」だ?
該当が多すぎてなんとも。
金魚のうんち、平和主義者、すぽっと、ゾアメルグスター信者、奥様、etc
>>780 一番最初の・・・・
テファがどう見てもどこかの悪の組織ルックで高笑い・・・・
ちょっといいかもと思ったり。
>>772 確か小ネタで来てたな。
解の圭一なら上手くやれそうな気がする、ただしデルフはインテリジェンスバットになるw
>>781 豪腕一発レコンキスタのメイジを叩きのめすテファっつーのも捨て難い
平和主義者つながりで
>魔王の一部を暇つぶしに倒せるかどうかは疑問。
確か魔王が7つ作った部下程度だったら笑いながら
ぼてくりこかせる事が出来る、だったかと。
7つに分かれた魔王なら、騎士だから直接戦闘だけなら圧倒、
魔法コミだと一人じゃ苦戦するかもってとこなんだろうか?
キスシーンやパンチラシーンの描写がある場合は避難所へ投下?
>>720 シザース設定は書く上で俺じゃ有効に使えないからフリントととの戦闘後にでも
しようかと思ってるんだが、思ったように筆が進まん。
バロットとの戦いに敗れ復讐を完了した状態でなおかつシザースでない
ってのはご都合主義すぎるかな?w
>>785 「どっきんぐ」のモロな描写で無いなら避難所でなくてもいいんでない?
同レーベルのかのこん程度までならOKということだな。
この前少女漫画は過激だと聞いた。召喚は可能か無理か?
かのこんは限りなくイレギュラーだろ
いれてないだけでそれ以外のプレイは一通りやってるし
投げっぱなしですいません。
コミケ終わったから続き書くよ。
>>787 パンチラいいのか
やりすぎかなと思ってたがかなり緩いんだな
例の筒井の新作くらいならいいだろ。
>>747 ゼロ魔の連中が救いようのないバカなのは当然
貴族なんて連中が威張りくさってる発展途上ですらない文明停滞世界なんだから
そこに住んでる奴らに策なんて概念があるはずもない
実際正面決戦以外やってないだろ、ジョゼフとシェフィールドがクロムウェルに唆した騙し討ち以外は
つまり今後も平民は貴族に勝てないというくだらない原作の思い込みから、バージルの邪魔をする奴は地獄に堕ち続ける以外の道はない
むしろクロスキャラを罠に嵌められる奴がいる方が不自然だ
そんな切れ者がハルケギニアにいるはずがない
ジョゼフはましな方だから足元くらいには届くかもな
素直に現実を見つめろよ原作厨w
貴族同士で領土争いしてるんだから戦略の発達する土壌はあるだろ。
いつも思うのだが、
貴族とかに恨みでもある奴が常駐しているのだろうか?
まぁ嫌な奴も多いけど所詮作り話の中だけの存在にこうまで粘着するとはな。
ルイズパパのセリフとか読んでもまともな正面決戦はアホらしいみたいな感じだったしね。
「戦術、戦略に魔法という要素が加わる」
「現実世界の貴族らが行う戦争と違い『ルール』がほぼ存在しない」
点から策略とか戦術は現実世界の中世より発達している可能性あり
ただ、政略や戦略、経済に文明(テクノロジー)はこっちの中世より劣ると思われる
世界の半分以上を覆う「平民」の多くが文盲である、宗教的行為の類がほぼ禁止されているのに
等しい事から文化の発達は大きく劣っていると思われる
ただ、エロ小説といった娯楽(本来不必要な、あるいはちと特殊な)文化が妙に発達している
こんな所かな
活字が発明されているなら文化の発達は相当なものと推測されるが
ハルケギニアの凄さは六千年も国が続くことだよな。
人間形態と人外形態に自由に変化できるキャラってどんな奴が召喚されてたっけ
賢狼
>>801 とりあえずパッと見「ダイ・アモン」「チキ」がいるな
あと様々な形態に変形可能な「チェコちゃん」、ダンボール箱被れる「スネーク」
存在自体色々とアレな「パタリロ」も入れていいかな
ある意味アバン先生もだw
トランスフォーマーも入るよな?
>>796 で、その発達した戦略とやらが原作で描写されたのはいつですか?
>>806 「可能性あり」としか書いてないでしょ?
あえて挙げろと言うなら現実世界の中世において「補給線遮断」「私略船による後方撹乱」
という考えは存在しなかったよ
ぶ、文盲ランシー……
本があるって事は、印刷と製紙の技術はあるはずなんだよな・・・
わざわざ貴族が平民の手の届く価格で魔法を使うとは思えないし。
兄貴乙。
あ〜おマチさん首討ちされちゃったか
まぁ、最初に髪の毛が酷い目にあっただけで済んだ分、
一気にツケが来たような感じだなぁ。魔乳と子供らはどうなることやら。
>>801 マジシャインとか左手とか人のいいのとか……というか変身ヒーローって人外でくくっていい?
>>806 結局、どんなに戦術戦略を発展させても魔法で大逆転されるから、無意味に近いんだよな
ちまちま罠はるより、アンドバリの指輪手に入れた方が早い
歴戦の傭兵百人をそろえるより、歴戦の勇者一人をスキルニル百体でコピーした方が楽
トライアングルメイジを何人揃えても、スクウェアクラスのワルドやカリン様に太刀打ち出来ない
アルビオンの大艦隊も虚無一人の前にはオモチャ
これじゃ、脳みそ筋肉や魔法マンセーも当然だろう
ただ、だからこそ頭脳で逆転出来る余地もある
つまり、今こそ頭脳派キャラを喚ぶべきなのだ
>>812 . .... ..: : :: :: ::: :::::: ::::::::::: * 。+ ゚ + ・
.∧ ∧. _::::。・._、_ ゚ ・
(゜∀゜ ;;)(m,_)‐-(<_,` )-、 * つまりあなたにはそう言うキャラの作品を書く予定が
/ 彡ミ゛ヽ .::::iー-、 .i ゚ + お有りと言うことですね。
/ :::/;;: ヽ ヽ.:::| ゝ ,n _i l お待ちしています。
 ̄ ̄ ̄(_,ノ  ̄ ̄ ヽ、_ノ ̄ ̄ E_ )__ノ ̄
>>799 エルフとかは居るけど基本的に
「同じ文化圏の人間」としか戦争しないからあまり発展してない気がする
基本的に「ブリミル教文化圏」だから異なる文化圏との接触による進化はない気がする
異なる文化圏の相手と戦争しないと
「伝統行事」「戦士階級の自己表現の場所」になるんじゃね?
まあ銃のハッテンに期待だな
平民の傭兵たちは戦略で戦うしかなさそうなんだがな。
>>817 傭兵に必要なのは
報酬と有利不利によるリスクを判断
それに基づいて契約
安全な距離から矢と鉄砲
接近するのは魔力切れが近くなってから
そして危なそうなら逃げる(勘が重要)
と言うスキルじゃなかろうか?
>>812 見た目は子供、頭脳は大人のあの人召喚ですね、わかります。
よく作中で銃を罵っているが
この世界で言う銃は火縄銃を短くした感じのものでしょうか?
>>819 誰が麻酔銃で撃たれるんだろ?
ルイズ「そういうのはギーシュの役目よ!」
ギーシュ「君が主人なんだから君がやれよ!」
ルイズ「私は嫌よ!」
ギーシュ「自分が嫌な事を人にやらせようとするなんてどういう神経をしてるんだ!」
>>820 概ね、その通り。ただし、鋳造技術が発達してないので命中率は低め。
普通にルイズなんじゃないか
ゼロの推理で問題が解決で周りから虚無とは別の方向で評価されるようになる
まんま小次郎だけどな
>>820 けっこうアバウト。
そもそも、お貴族さまが平民の武器のマスケットに精度を重視するかも怪しい。
初期の銃と同様、発砲音で馬(グリフォンなど)を怯えさせて足を止める、流れ弾で殺せればもうけものくらいじゃないかな。
銃士隊はライフリングの施されたマスケットを持っているので、訓練を積めば有効射程で10mmくらいか。
あっちは射撃戦闘の訓練積んでるみたい。あと、必中を期すなら20mくらいかと。
確か初期のマスケット銃は長弓以下の代物
ただし長弓と違って訓練期間は短時間で済むので
農民や町民をとりあえず集めた時の武装としては優秀
ボウガンとの住み分けはどうなっていたんだっけ?
金属類の生成は貴族の仕事だっけ?
自分が使わないどころか、自分にむけられる可能性も有るような物を丹精込めて作るとも思えん
騎士が「ボウガンなんて汚ねえよ!禁止禁止!」って泣き言言うぐらいには強かった。
ボウガンには獅子心王リチャードも殺されたほどだしね…
(本人もボウガン推奨してたし 最後に自分を撃った奴を捕らえても罰するな彼は自分の任務を果たしただけだ
とか言ってる辺り覚悟はしてたっぽいが)
ガッツの連射ボウガンは反則すぎるか
いきなりだが、エレオノールかカトレアのどっちか、あるいは両方がプリンセスメーカーの娘を召喚
これで跡取りの心配はなし
たしか夢見る妖精版だと、血のつながり〜?みたいなのはできるはず
しかし剣のあの値段からしてハルケギニアには金属の量、加工技術はかなり遅れてると思うが
>>829 あれって何気に現代技術でも再現が難しそうな武器な気がする。
日本でも江戸時代の武士が手裏剣を使わなくなったのは
武器として強すぎるかららしいな。
卑怯と言うことで禁じ手になって、法で規制されたらしい。
銃は広がり始めたばかりなんじゃないかな。
とりあえず銃の問題は弾と火薬をどうするかというのが。
弓なんて適当な棒で何とかなるけど、
銃だと弾が結構面倒臭い。
そろそろ避難所の考察スレでやらないか?
>>831 高価な贈答用 飾り用の剣だからじゃね?
小奇麗で喋らないデルフみたいな剣ならもっと安いと思う。
中古で口が悪いデルフはそこまで高くないし。
>>833 代わりに使われるようになったのがクナイ
本来大工道具なので持ってる所を見つかっても言い訳が効く
3時半ぐらいから小ネタを投下したいんだが大丈夫?
小ネタと言いつついかにも続きがありそうな感じで、
しかも続き書く気も満々だったりするあたりがさらにあれでそれ。
とりあえず「マリア様がみてる」から福沢祐麒を召喚、で。
お釈迦様もみてる期待
だんだん銃の技術が発達して機関銃とか開発されたら貴族と平民の立場が変わりそうだ
小ネタwktk
オレ様もみてるよ。
お釈迦様の庭に集う衆生たちが、今日も菩薩のようなアルカイックスマイルで、悟りの道を歩んでいく。
汚れを知らない心身を包むのは、薄鈍色の制服。
スカートのプリーツは乱さないように……。
「アリスくん、スカートはないんじゃないかなぁ」
「ええ? スカート駄目ですかぁ? 履きたぁい♪」
「俺ぁ、ふんどしが良いぞぉ!」
「希望を聞いてるんじゃないから」
「じゃ、もう一度最初から」
「はぁーい」
「なにやってんの、貴方たちは!」
「「「「「「「ぎくぅっ!」」」」」」」
(略)
私立花寺学院高校、ここは漢の苑。
--
平賀才人18歳。花寺学院高校2年生。漫研。
一昨年の夏休み。秋葉原のPCショップにて修理に出していたノーパソを受け取ったとの目撃証言を最後に行方不明。
今年2月。何の前触れもなく自室に帰っていたところを母親に発見される。その後の数日間はワイドショーに話題を提供するも、
本人および家族が詳細について沈黙を守ったためやがて事件は忘れ去られた。
今年4月。かねてより休学中であった花寺学院高校に復学。クラスは2年B組。
本来なら2学年上のはずの同級生、何か訳ありそうな事情を抱えていながら普段の振る舞いはごく普通のクラスメイト。
席は自分の一つ前。福沢祐麒にとって平賀才人とはそんな存在だった。
ゴールデンウィークも明けたある放課後の生徒会室、そこに忽然と現れた鏡のように光る楕円形のもの、それについ手を伸ばしてしまったあのときまでは……。
慌てたような小林の声を遠くに聞きながら、福沢祐麒は急速に気を失った。
「あの、大丈夫ですか?」
祐麒は少女の声に目を覚ました。よろよろと上体を起こし、頭を振って意識を戻す。床が硬い。石畳の上に寝ていたようだ。
次第に頭がハッキリしてくる。今いるのは石造りの薄暗い建物の中だ。部屋のそこここにランプが灯っていて、地下室だからだろうか空気がひんやりしっとりとしている。
目の前には長いブロンドの綺麗な少女。人とは思えない尖った耳と巨大な胸を前にして、祐麒はここが非現実の世界だと了解した。
もしかしたら夢を見ているのかも知れない。少し下がった場所には頭髪の寂しい中年の男性、
それから波打つブロンドの美女――目がちょっと、いやかなりきつい――がいて、二人とも緊張した面もちでこちらを見ている。
そこからさらに少し下がった壁際には長い白髪と白髭の老人、燃えるような赤毛に褐色肌の女性、ショートカットの青髪の少女、桃色がかったブロンドの少女がいて、
そして……。
「ユキチ?」
「平賀さん?」
今日は大事な用があるとかで早々に帰ったはずのクラスメイトがそこにいた。
「やや、彼はサイトくんのお知り合いですかな?」
「ええ、日本の学校のクラスメイトなんですよ」
「それは良かった。念のためにサイトくんを呼んでおいた甲斐がありましたな」
うーん、いったい何が良かったのか説明して欲しい。頭髪の寂しい中年男性――コルベール先生というらしい――と平賀さんの会話についていけない。
「あー、つまりなユキチ。ユキチは使い魔として、そこにいるテファに召喚されたんだ」
「ティファニア・ウエストウッドです。このたびはご迷惑を」
「あ、どうも。祐麒です、福沢祐麒。みんなはユキチって呼びます」
で、今ツカイマとかショウカンとかって聞こえましたが、「使い魔」というと「魔女の宅○便」の黒猫みたいなアレですか?
「ああ、まさにそのアレ」
平賀さん、頭が痛いんですが。
「と、とりあえずここではなんですな。場所を変えてゆっくり説明しましょう。皆々方、上に参りますぞ。ミスタ・フクザワもこちらへ」
俺、生徒会室で小林たちの前からいきなり消えたことになってるはずなんで、できれば早く帰りたいんですけれど。
「あー、それは大丈夫、うん。今日中には帰れる。というかちょっとだけ説明しなくちゃならないことがあって、それだけ済ませたらとりあえず日本に戻ろう。
大丈夫大丈夫、俺のときとは違うから」
祐麒は平賀さんが行方不明になった事情を少しだけ理解して、一つ溜息をついた。
祐麒が通されたのは王立研究所(アカデミー)の応接室だった。
部屋には他に平賀さん、ティファニアさん、コルベール先生、桃髪少女のルイズさん、白髪白髭の老人オールド・オスマンがいる。
他の3人、きつい目のエレオノールさん、赤毛褐色肌のキュルケさん、青髪のタバサさんは隣の部屋でこちらの話が終わるのを待っている。
というわけで今、祐麒はオールド・オスマンから説明を受けているところだ。
すなわち、ここがハルケギニアと呼ばれる異世界であって、魔法が実在するファンタジーの世界であること。
ルイズさんの力で日本と行き来ができるから祐麒が心配することはないこと。祐麒が使い魔として召喚されたこと。
使い魔の役割は多々あるが、主として召喚主であるメイジを守ることであること。
使い魔とメイジの関係は一般にペットと飼い主のそれと同じだが、ティファニアさんやルイズさんはその例外である虚無の担い手であって、
その使い魔には人間が召喚され、召喚主との関係は一様でないこと。
例えば同じ虚無の使い魔である平賀さんはルイズさんと婚約を交わした仲で、平賀さんが花寺大学を卒業するのを待って結婚すること。
ついでに結婚と同時に平賀さんは子爵様になること。
「サイトの領地は元々はワルド子爵領だったんだけどね。ワルドがトリステインを裏切ったからそれ以来王家の直轄領になってるのよ。
サイトの功績からすればいい加減シュヴァリエだけじゃ役不足だし、サイトがラ・ヴァリエール公爵家の三女――つまりわたし――と結婚することになったから、
それを機会にワルド子爵領をヒラガ子爵領に改名してサイトに下賜しようと、そう決まったわけ」
ルイズさんが誇らしげに解説してくれた。ただのクラスメイトだと思ってたらガチ貴族でした。
「いや、気にすんな。日本に帰ればただの高校生だから。みんなには内緒な。いやほんと、お願い」
平賀さんは本当は高校になんか復学しないでさっさとハルケギニアに腰を落ち着けるつもりだったらしい。
もう将来のことは決まったからと。そういうつもりで両親に全部話したところ、それならなおのことと花寺大学への進学を勧められたそうだ。
仮にも人の上に立つのならそれなりの学問を修めておくべきだとか、花寺大学は政経学部が充実していることだし、
ハルケギニアが地球の中近世に当たる世界だといっても近代以降の政治学や経済学を応用できる場面も多いはずで、それはきっと領民の幸せに繋がるはずだ、とか。
学歴だの良い進路だののためでなく、誰かの役に立つために勉強する、そんなことを本気で考えたのは初めてだ、平賀さんはそう言って笑った。
子爵位に就いた暁にはまず、領内に貴族平民の分け隔てなく教育を充実させるのが目標だとか。
それから平賀さんは「ガンダールヴ」と呼ばれる最強の戦士で、あらゆる武器を使いこなせるらしい。
そういえば剣道の授業で剣道部員を蹴散らしてたっけ。あれから運動部の平賀さんを見る目がおかしいんですけど。
「いや、ガンダールヴの力は真剣みたいなちゃんとした武器じゃないと発揮されないから、授業のあれはまぐれ、うん。
ま、まあ、これでも一応実戦経験は長いから、竹刀を使っているときもある程度は体が覚えてる、のかな?」
>>833 まあ古代の戦場で武器の優劣は
弓>長槍>槍>鈍器(メイス・ハンマー・斧)>剣だったらしいからな
射程が長い武器ほど強い
実は剣の有用性なんて携行性と身分を示す装飾品としての価値ぐらいしかない
閑話休題。
また、祐麒とティファニアさんとの間には使い魔の契約がまだ成立しておらず、契約を結ぶかどうかの判断は祐麒に委ねられているということ。
「いや、サイトくんのときは本当に悪いことをしました。
何しろあのときはあまりのことに私自身が動転しておりましてな、杓子定規な対応しかできず、結果的に契約を強いるようなことになってしまって……」
「もう済んだことです、コルベール先生。それに今となってはあれはあれで良かったんだと思いますし」
平賀さんもいろいろあったみたいだ。
そして最後に。
「ティファニアさんと一緒に暮らして欲しい、ですって?」
「そうじゃ。正確にはミスタ・フクザワの家とミス・ウエストウッドの部屋を“世界門(ワールド・ゲート)”で繋いで欲しいのじゃ。
一応使い魔召喚の儀式というのは神聖なものでの、『運命』で繋がれた両者を引き合わせるものとされておる。
ミスタ・フクザワが使い魔の契約を受けるにせよ断るにせよ、ある程度ミス・ウエストウッドと交流を深めてから決めて欲しいのじゃよ。そのための“世界門”というわけじゃ。
もちろん、お主が使い魔の契約などお断りだと言うなら“門”はいつでも塞ごう。どうかの、ここは一つ見合いか何かだと思って受けてはくれまいか」
“世界門”とは地球とハルケギニアを半永久的に繋ぐ穴を開ける魔法で、この魔法を使えるのは今のところルイズさんだけらしい。
地球とハルケギニアを繋ぐ魔法にはもう一つ“世界扉”という魔法があるらしいが、そっちは短時間しか穴を維持できないからあまり上手くないし、
それを使えるのは遠い国の王様だけという話だった。
「あ、あの、ユウキさん、ご迷惑でしたら無理にとは……」
上目遣いにこちらを見つめてくるティファニアさんを前に、祐麒は「ティ、ティファニアさんさえ良ければ」としか答えられなかった。
「決まりね。じゃあまずはサイトの部屋に行きましょうか。わたしはユキチのことをよく知らないから、“門”を開けるなら地球側から開けないと。
テファ、ユキチ、付いていらっしゃい。サイトもぐずぐずしないの」
アカデミー研究員寮にあるルイズさんの部屋――本棚には何故か日本の漫画やジュニア向け小説が並んでいた――から“門”を通って平賀さんの部屋に。
ところでルイズさん、『いばらの森』は面白かったですか?
「ユキチも読みなさいよ。あれを読みおわる前にハンカチが欲しくならなかったらそいつは人間じゃないわ。残念ながらサイトは人間じゃなかったみたいだけどね」
ハルケギニアから平賀さんの部屋に戻ったとき、窓からは既に夕日が差していた。
「よう相棒、その小僧っ子が四人目かい?」
「うわっ」
「失礼な奴だね。そんな驚くことはないだろうに」
「け、剣が喋ってる?」
「いやデルフ、いきなり剣が喋ったら普通は驚くから。あー、ユキチ、こいつが俺の相棒のデルフリンガー。見ての通り喋る剣で……、まぁなんだ、口は悪いけどよろしくしてやって」
「随分とご挨拶だあね。まあいいや、デルフリンガーだ。よろしくな、相棒の同僚」
「は、はあ」
そんなやりとりもあったりして。
平賀さんの家を出て、平賀さんと一緒にまずは花寺に戻り、心配を掛けた小林以下生徒会の面々に平謝り。
説明は後で絶対にすると約束し、鞄その他を持って平賀さんの家に…、は戻らず直接福沢家に向かうことになった。
この間、ルイズさんたちとの連絡は携帯で。ルイズさんって携帯持ってたんだ。
さて、家に帰り着いたは良いけれど、家族に――特に年子の姉に――どう説明しよう。クラスメイトの平賀さんはいいとして、問題は残りの2人。
「全部正直に話すしかないんじゃね? 俺はそうした」平賀さんの言葉に覚悟を決めて深呼吸を一つ。祐麒は自宅の扉を開いた。
「た、ただいまっ!」
以上です。
この後はこんな設定を元にして、ネタを思いついたら一話完結っぽくダラダラ書かせて貰おうかと思っております。それでは。
>>812 厨二のあこがれルルーシュでも召喚してチートギアスと足場崩し戦法を連発すれば頭脳派になれるよ
>>845 孔明先生召還
ヴェルダンデに穴を掘らせて火薬を運び込む
着火して数万人爆殺
「ああっ私はなんと言う残酷な事を…これは必ずや天命を損なうであろう…」
誤先生や海のリハクやコンボイ司令官のうっかり道中の方が面白そう…
>>846 ニューカッスルの屋上で王様とお茶会を開いて敵を撤退させるのですね。
>>844 あー、乙。
その設定で続けるのならば、避難所で進めていった方がいいんじゃないかな。
>>847 アルビオンで殿を任せられると石兵八陣登場
無能王がシバイポジションになる悪寒
アリアンロッド最大のネタキャラベネットには、ぜひともワルキューレを相手に《ブロウアップ》(自爆)をかましていただきたいw
そして、それを目の当たりにしたルイズはきっと涙目になるだろう。情けなさでw
銃は金属薬莢と雷管が出来てからが本番じゃないか?
ただ架空の銃って凡人には扱えないから活躍しようがないよな
ジャッカルとかヘイトソングとかドアノッカーとか
>>845 ではそんなSSを書かれることを期待します
>>846 世に孔明先生数あれどよりにもよって反三国史(超三国史?)の先生かいっ
>>844 GJ
でもサイトがルイズに召喚されててテファにユキチが召喚されてるのは
避難所だと思うッすよ
んー? 別にここでもいいんじゃないの?
避難所は基本的にエログロ含んだ大人系だしょ
>>852 アンアンに「だまらっしゃい!」な横山孔明
本陣突撃→火計で如何に強固な本陣も陥落させる
門破壊と本陣攻略のエキスパートな無双5孔明
政治家としては優秀でも軍略は…な正史孔明
占いで寿命を延ばしたり雷を落とすKOEIの三国志孔明
「はわわ」な孔明
あと何があったっけ?
長距離射程になってくると風力、距離、湿度、自転の計算が必要になってくるけど
ハルケギニアってそこらへんの計算式はあるの?
>>848 >>853-854 うぃす。ボーダーラインなのは自覚してたっす。
元々IFスレの「行ったり来たり」ネタを膨らませたものなので
次からは避難所に投下しますさー。
上のほうで、なのはクロスネタが出てたけど、
たぶん、この世界でも、なのはがロストロギア回収を始めて、
ルイズは、アリサと同じ扱いになっちゃうような気がする。
感がえるんじゃない、勘じるんだ
勘をなめちゃいかんよ。
職人の勘はいまだに数値化できないもんだ
よし。今のうちに感想だ。
ゼロの写輪眼、期待してます〜。
理知的なキャラが召喚される話が好きなので。
龍狼伝なら
ルイズ→シロウ
ジョセフ→曹操
ロマリア→仲達
をだな・・・
ヒロイックエイジのエイジを召喚したら・・・
星ごと消えちまうかwww
というか鉄の種族とダブルブッキングになる
無防備マンを召喚してトリステインを無防備に。
レコンキスタは攻めてこない。
たとえ人が混雑してる都会の雑踏の中でも
自分の作った傘差してる人がいたらはっきりわかるのが職人っていう人種だぞ
>>857 こういうパターンは他にもあるが普通に本スレで投下してた。
その後ルールが変わったという記憶は無いし、別に避難所に行く必要はなかろう。
エイジは一見野生児だけど間違ったことはしないし星ごと破壊はないでしょ
職人の勘は馬鹿に出来ないね。
漁師の天気予想は、スパコンの天気予報より当たるらしいし。
1/10mmの誤差は見れば分かる
1/100mmの誤差は触れば分かる
のが職人とどっかできいた
四直角マスターですねわかります
>>850 残念ながらベネットはニンジャのスキルを全部忘れたw
もちろん鎧はつけていないがな
>>871 男塾やローゼンは一時的にだが避難所に行ってた記憶があるんだが
職人・・・伝説の「格闘職人アウディ」を召喚しろってことかッ
どんなんだったか忘れたけど
そういやサイト再召喚の代わりに別キャラ召喚ってのはあった?
昔アンリエッタがルイズの使い魔として召喚される小ネタが有ったけど
もしワルドが召喚されたら嬉々として契約に応じるのかね?
>>874 自動車工場の車体の検査では
専門の人が触れて車体のゆがみを確かめると聞く
肉眼では確認できないレベルのゆがみでもプロが触れば一発で分かるそうだ
>>878 シャナ召喚で声優ネタの小ネタがあった。
>>879 怖いカリン様と婚約者の手前嫌な顔は出来ずに微妙な顔で契約
ガンダ効果を確認後は
スクウェア+ガンダで俺最強&ルイズは虚無!
と大喜びじゃね?
885 :
ゼロの女帝:2008/08/20(水) 17:13:20 ID:u483km6A
はいはいはーい
予定ありまっすかぁ
無いなら十五分頃から投下しちゃいますよーん
>>879 喜々としてルイズに鞭打たれてこき使われるいい年こいたヒゲ面のマザコン男か
舌先三寸でなぜ桃白白が出ない?
888 :
ゼロの女帝:2008/08/20(水) 17:21:54 ID:u483km6A
投下いっきまーっす
十三話
「最も優れた者、ですか? 道化が?」
「その通りだ、使者殿。
道化とはいわばおどけて周りのものに侮辱されるのが仕事だ。
しかし一方で王や貴族を、許容される範囲内で侮辱する権利を持っている。
ならばその『侮辱』は的を射たものでなければならない。
的をはずした物や単に場の空気を読まず、ただ悪口を言っただけ、では道化とは言えない。
そして相手が我慢できる容量を見切って、限界ぎりぎりを見極めなければいけないのだ。
そして、使者殿のように大抵の者が道化を軽く見ているからその前では口が軽くなる。
密談を聞かれても道化なら気にしない、というのも多いのだ。
わかるかい、道化とは城で最も自由で何にも縛られず、最も情報を持ち
最も賢明でなければ生きていけない存在なのだ」
「そしてジョゼフ王は『無能王』として周囲に軽視されながら策略を練っている」
「そこまで言い切る理由は?」
キュルケの質問に、肺の空気すべてを吐き出すようなため息をついて答えるウェールズ。
「ここまで追い詰められてから、ようやく情報というものの価値を理解出来るようになってね
周辺国家の反応や様々な出来事を調べるようになったんだよ。
結果ね、数年前『無能王』ジョゼフが『サモン・サーヴァント』を行った事(結果は不明)
その直後腹心の如く彼の周りでちらりほらりと姿を見せるようになった謎の女性、
そしてその女性と同一と思われる人物がレコン・キスタ首領、オリヴァー・クロムウェルの傍で見かけた
との情報がある。
たったこれだけの情報を得るのにどれだけの犠牲を払ったことか・・・・・・
まあいい、とりあえず今夜は城で宴だ。
我がアルビオン最後の宴、使者殿ご一行も参加してくれるね」
「それは命を捨てて戦う決意の宴ではないのですね」
「誇りを捨ててでも戦い続ける、という決意の宴さ
では後ほど」
一行が出て行こうとした時、ワルドが話し掛ける。
「恐れながら殿下、お願いがございまして・・・・・・」
パーティーは、城のホールで行われた。簡易の玉座が置かれ、
玉座にはアルビオンの王、年老いたジェームズ一世が腰掛け、集まった臣下たちを目を細めて見守っている。
これが最後とやけくそのように、ずいぶんと華やかなパーティーであった。
王党派の貴族たちはまるで園遊会のように着飾り、テーブルの上には様々なご馳走が並んでいる。
キュルケは幾人もの殿方を老若関わらず侍らせ、タバサはテーブルを一人で掃除せんとするが如く食べ漁り
(にもかかわらず下品さが感じられないのは一体どういうわけなのだろう)
ギーシュは何人もの女性に声をかけていた。
「むむっ」
「どうしたの、モンモランシー」
「今、何処かでギーシュが浮気をしてるような気配がしたわ」
「ここ数日授業サボって出かけてるわね、そういえば」
「まったく……見下げ果てたわ」
「と言いつつ講義のノート、きっちり取ってあげてるのね」
「こ、これは、べべべべべべつにギーシュの為に取ってる訳じゃないのよ」
「でもそれにしちゃあなたが選択してない授業の分まで取ってるようだけど?」
「・・・・・・・・・放っといて!」
889 :
ゼロの女帝:2008/08/20(水) 17:29:15 ID:u483km6A
ヴェルダンデは蜂蜜をぺちゃぺちゃと舐め、フレイムはシルフィードと共にお肉を沢山パクついてご機嫌である。
「セトは・・・・・・なにやってんのかしら」
なにやらテーブルを渡り歩いてごそごそしている。
そんな情景を見ながら、 ぼんやりと先ほどの光景を思い出す。
「血痕 けっこん ケッコン kekkon・・・・・・・結婚かぁ」
ワルドは嫌いではない、むしろ好きといっていいだろう。
だがそれは本当に男女の愛なのだろうか。
そもそも自分はワルドを愛しているのか
そしてワルドは自分を愛しているのだろうか
何かが引っかかる。
そして、先ほど自分を見つめたワルドの目。
女性に愛を語る目というのはあんなものなのか
シエスタと一緒に読んだ○○○本では、殿方はもっとロマンチックに見つめ、かつステキに囁きかけていた。
それに・・・・・・・・・
そんなルイズを横目で見た瀬戸はにっこりと(他者から、特に彼女をよく知る者からすればにんまりと)微笑んだ。
「悩みなさい、ルイズちゃん。
悩んで悩んで悩みぬいて、自分で考えるというのはどんな結果になっても無駄ではないのだから」
朝。ルイズとワルドは、始祖ブリミルの像が置かれた礼拝堂で皇太子の到着を待っていた。
ルイズはワルドとの結婚を受け入れていいのか、いまだ結論を出せぬまま。
ワルドはそんなルイズの頭に、アルビオン王家から借り受けた新婦の冠をのせる。
そんな様を、式に出席している新婦の友人一同が眺めていた。
(どう思う、キュルケ)
(ワルドさまも、いい男の割に女の扱いがなってないわね。まだルイズは迷ってるわ。
その迷いを包み込んで一時的にしろ忘れさせるのが殿方の器量だってのに)
そんな一同を、瀬戸はにっこり(にんまり)見守っていた。
890 :
ゼロの女帝:2008/08/20(水) 17:31:41 ID:u483km6A
扉が開き、皇太子が姿を見せる。
今にも先端が開かれんとするハヴィランド宮殿において、一種奇妙な結婚式が始まろうとしていた。
「では、式を始める」
(私は何を迷ってるの?)
「新婦?」
ウェールズの言葉に意識を現実へと戻す。ルイズは慌てて顔を上げた。
どうやら式はクライマックスのようだ。新婦が夫に永遠の愛を誓う場面。
「緊張しているのかい? 仕方がない。初めてのときはどんなことでも緊張するものだからね」
ウェールズはにっこりと笑って、ルイズを落ち着かせようとした。
「ごめんなさい、ワルドさま。
わたし、あなたと結婚出来ません」
「え?」
「・・・・・・新婦はこの結婚を望まぬか?」
「はい、そうでございます。大変失礼をいたすことになりますが、わたくしはこの結婚を望みません」
「子爵、誠にお気の毒だが、花嫁が望まぬ式をこれ以上続けるわけにはいかない」
「何故だ!」
ワルドは、今にもルイズに掴み掛からんばかりに血相を変えてルイズに詰め寄る。
「何故君は僕との結婚を受け入れないんだ!」
「ごめんなさい、ワルドさま。でも駄目なの。
わたしはまだあなたの妻となる程の人間じゃない。
学業でも魔法でも、それ以外でもあまりに未熟なの」
「世界だルイズ。僕は世界を手に入れる! そのためにきみが必要なんだ!」
豹変したワルドに怯えながら、ルイズは首を振った。
「……わたし、世界なんかいらないもの」
ワルドは両手を広げると、ルイズに詰め寄った。
「僕にはきみが必要なんだ! きみの魔法が! きみの力が!」
「わ、わたしにはそんな能力も力もないわ」
ワルドの剣幕に、ルイズは恐れをなした。優しかったワルドが怖い。ルイズは思わず後ずさった。
「ルイズ! きみの才能が僕には必要なんだ!」
「だから、わたしはそんな才能あるメイジじゃない。系統魔法ところかコモンすら碌に使えないのよ」
「何度言えばわかるんだ! 自分で気付いていないだけなんだよルイズ!」
ルイズの頭がワルドから離れろと命じてくる。
が、ワルドの手を振りほどこうとしても、物凄い力で握られているために、振りほどくことができない。
「そんな結婚、死んでもいやよ。あなたはわたしをちっとも愛してないじゃない。わかったわ、あなが愛しているのは、
あなたがわたしにあるという、在りもしない魔法の才能だけ。ひどいわ。そんな理由で結婚しようだなんて。こんな侮辱ないわ!」
「子爵、今すぐラ・ヴァリエール嬢から手を離したまえ! さもなくば、我が魔法の刃がきみを切り裂くぞ!」
時が流れるのを拒絶したかと思われた永劫の数秒間の後、ワルドはルイズから離れた。
「……どうやら目的の一つは諦めなければならないようだ」
悲しげな表情を浮かべてワルドは天を仰いだ。
ルイズは首を傾げる。
「目的?」
891 :
ゼロの女帝:2008/08/20(水) 17:34:03 ID:u483km6A
ワルドは唇の端をつりあげると、その端正な顔ににやりと不快感すら催す笑みを浮かべる。
「そうだ。この旅における僕の目的は三つあった。その二つが達成できただけでも、よしとしなければな」
「達成? 二つ? どういうこと?」
ワルドは右手を掲げると、人差し指を立てて見せた。
「まず一つはきみだ。ルイズ。きみを手に入れることだ。しかし、これは果たせないようだ」
「真っ平ごめんだわ!」
「二つ目の目的は、ルイズ、きみのポケットに入っている、アンリエッタの手紙だ。そして三つ目……」
身の危険を感じたウェールズがとっさに杖を構えて呪文の詠唱を始める。
しかし、ワルドはそれを上回る速さで杖を引き抜き、呪文の詠唱を完成させるとウェールズの胸に突き立てる。
「そして、これが三つ目だ!」
「き、貴様……まさか……『レコン・キスタ』……」
892 :
ゼロの女帝:2008/08/20(水) 17:35:01 ID:u483km6A
はい、今宵はここまでにしとう御座います
投下乙です。
>>876 そういや地球行ってた時は一時退避してたわ。
いいかげんな事を言ってすまん。
瀬戸様乙です
>851
そこは一つ十番目のブラックキングで
>>895 いや、流石に有効射程1pは無いだろ(´・ω・`)
ふと思ったが"蒼い使い魔"て避難所レベルの作品じゃね?
血が舞ったり首が飛んだりと"鮮血の使い魔"くらいのグロ描写があるから
いや、楽しく読ませてもらってますが
>>898 グロ描写を楽しむ作品ならともかm1く、
そうじゃないからいいんじゃないの。
明確な基準を出せ、と言われると困るけど。
グロというか暴力シーン?
特に気にするほどでもないと思うよ。
一旦は冷凍してからじゃないと切断は駄目。
それくらいならゼロ魔本編でも描写があるよ。
エッチもクリームからませてレズ行為とかのぶっとんだものがあるから。
本編以下なら問題ないでしょう。
ワルドの腕がロケットパンチになるぐらいまでは大丈夫。
今空の軌跡ってゲームやってるんだが、
ヨシュアとアニエスって相性良さそうだな
>>904 まて、今途中か?
ヨシュアはやばい、超やばい。
やばさを解りやすく言うと、おそらくバージルとガチで戦える。
まぁ私の作品でもワルドの腕飛んだりおマチさんの足飛んだり…
>>905 分かりやすく説明してくれてる筈なのに
逆に分かりにくくなってるとはこれいかに
随分と遅くなりました。
投下してよろしいでしょうか?
はい
→いええ
投下しなさい。さすれば道は拓かれる。
6話
学院長室から自室に戻るのは一苦労だった。まず空気が重い上に、誰も一言も喋らずにただ黙々と歩くかと思えば外へ出たら三人が月が二つある等と言って騒ぎ出す。聞けばなんでも彼らが来た国には月が一つしかないらしい。
ルイズ自身も三人が来た所には月が一つしかないと知って驚いたが、三人は驚くだけでなく明らかに狼狽していた。
特にウォレヌスはこれがとてつもない凶兆だとルイズから見ても滑稽な程うろたえており、ハルケギニアでは月が二つあるのが当たり前だと教えても容易には納得しなかった。
そしてこの騒ぎの結果ルイズは更にローマとニホンが未開の地だと言う認識を深める。
(月が一つしかないって……一体どんな国なのよ、こいつらの故郷は。貴族に対する礼儀も全く知らないし、まさに田舎も田舎、ド田舎ね)
その後も、水汲み場に通りがかった時にウォレヌスとプッロが鎧と武器の血を洗い流したいなどと言い出した。ルイズとしても血まみれの人間を部屋に入れるのは余り気分が良い事ではないのでこれを許したが、これで更に時間を食ってしまう。
だが幸いにも他の生徒たちとは会わずにすんだ。ルイズ達が学院長室を出た頃に夕食が始まっていたので、生徒は全員食堂に集まっていたのだ。
そしてとうとう部屋の前に着いた時にはもう完全に夜になっていた。もう夕食の時間も終わる頃だが、ルイズは大して気に留めなかった。
彼女は今日起こった事のせいで疲れきっており、食欲は全く無い。ただベッドに入る事だけが今の彼女の望みだ。
こいつらの躾けに関しては明日から考えればいい。
鈍い足取りで部屋に入ったルイズはパチンと指を鳴らし、部屋に薄い灯りがついた。
プッロが「へぇ」と感心した様な声をあげる。
「それもあんたらが使う魔術かい?」
「そう。正確に言えばマジックアイテムだけど」
才人は周りをキョロキョロと見回している。
「いい加減に装備を外したいんだが、床に置いて構わんか?」
ウォレヌスが兜を取りながら言う。
「ああ、その辺に置いててもいいわ」
そう言いながらルイズはベッドに腰掛けたが、いずれは鎧掛けか何かを買わなければいけないわね、と彼女は思った。
床にただ置くだけと言うのはどう考えても見栄えが悪い。ヴァリエール家ほどの名家となれば自分だけでなく使い魔の格好にも気をつけなければならないのだ。
プッロも同じく兜を取ろうとしていたが、彼は突然
「あっ!そういや盾を忘れてきちまった!」
と叫んだ。
「うん?ああ、そう言えばそうだったな」
「盾?」
ルイズがいぶかしみながら聞く。
「そう。我々が持っていた盾だ。邪魔だったんで召喚された場所においてそのまま忘れてしまった……今から取りに行っても構わないか?」
ルイズはジト目でウォレヌスを睨んだ。
これは怪しい。
取ってつけた様な口実で部屋を出て逃げ出すつもりじゃないんだろうか?
「あんた達、そんな事言って逃げ出すきじゃないでしょうね?」
「逃げるって一体どこへ逃げると言うんだ。我々は無一文だしここの地理についての知識は皆無に等しい。野垂れ死ににいく様な物だ。フィデスとユピテルに誓って言うが、ここから逃げ出す気は無い。今の所はな」
「今の所」と言う言葉は全く持って気に入らないが、確かに彼の言う通りだ。こいつらには逃げ出しても行くあてなど全く無い。なら行かせても問題ないだろう。
「じゃあ早く行って取ってきなさい。道は覚えてるの?」
「ああ、それは問題ない。10分ちょっともあれば戻ってこれるだろう」
そこに才人が口を挟んだ。
「あっ!それなら俺のノートパソコンも持ってきてくれませんか?あの、ノートパソコンってのは銀色の薄い箱みたいな奴です」
「ああ、解った」
ウォレヌスが承諾した後、二人は部屋を出ようとしたが、プッロはドアを閉める前に捨て台詞を残していった。
「おいお嬢ちゃん、他の二人は知らんが俺が使い魔とやらになる事を承諾したのはあくまでも必要に迫られたからだ。お前の事を主人だなんて思ってはいないしお前の奴隷になる気もない。それを忘れるなよ」
プッロはそう言ってドアを乱暴に叩き付け、部屋には二人だけが残された。
外が見えない電話ボックスに閉じ込められたような、非常に息苦しい空気になった。
ルイズはベッドに腰掛けたまま、うつむいている。
才人は改めていま自分がおかれている状況を考えてみる。泣きたくなってきたぜ、と才人は思う。
修理されたノートパソコンを受け取りにいったと思えば気がついたらファンタジーな世界でどう見ても自分より三歳は年下の女の子の使い魔とやらになってしまったのだ。
この状況ではそれが最善の選択だとは解っていてもそう簡単に納得出来る物ではないだろう。
(美少女と同棲生活、なんて風に言えばそれなんてエロゲ?な展開なんだけどなぁ。オッサン二人がついてる上にこいつの性格が……)
確かに彼女はその贔屓目に言っても小さいとしか言えない胸を除けばとても可愛い。
彼女のクリクリとした綺麗な鳶色の目、艶やかな桃色がかった金髪、雪の様に白い肌などは100人中100人が美しいと言うだろうし、才人は彼女が今までに会った事のある中で最も美しい女性だと躊躇する事なく言える。
だが彼女はどう見てもおとなしい性格と言える人間ではない。と言うか多分相当にキツい性格だ。更にこれまた危なさそうなオッサン二人がいる。
自分が知っている大人と言えば父親と学校の教師くらいな物だが、その誰もがあの二人な迫力の半分も持ち合わせていない。
彼らは今まで自分が出会った仲で最も恐ろしい大人だと何の躊躇も無く言える。少なくとも、何の迷いも見せずに他人の喉に刃物を突きつけられる様な人間は初めてだ。
特にあのプッロと言う男が秘書室で見せた激昂はヤクザの人も裸足で逃げ出すんじゃないかと言う位の怖さだった。
そしてこれからは少なくともかなりの間彼らと共同で生活をしなければならない。
これからのとても楽だとは言えなさそうな生活と自分の境遇に才人は目をつぶって深いため息をつこうとした。
だがそれは唐突なルイズの質問に遮られた。
「ねえ、あんたは何か特技かなんかあるの?」
「え?」
「聞こえなかったの?特技は無いのかどうか聞いたの」
この突然の問いに才人は答えにつまった。特技と言われても学校の成績と言えば全科目が平均だし、隠し芸と呼べる物すら思い浮かばない。
ルイズは答えにつまる才人を見て先に結論を出したようだ。
「やっっっぱり何にもないみたいね。まあ予想はしてたけど」
そう言って彼女はブラウスを脱ぎ始め、すぐに下着だけの姿になる。
才人の頬は赤く染まった。無理もないだろう、生まれて初めて下着姿の女の子を見たのだから。
「お、おい、やめろよ!一体何考えてんだよ!」
「止めろって、何をよ?」
ルイズが意味が解らないと言った様な顔をして言った。
「服を脱ぐのをだよ!男が目の前にいるってのに恥ずかしくないのか!?」
「恥ずかしいって何が?男?この部屋には使い魔しかいないんだけど。使い魔に見られて何が恥ずかしいのかしら?」
そう言いながらルイズはネグリジェの様な物を頭からかぶろうとしていた。
その時才人はルイズが自分を全く男性として見ていない事に気付いてしまった。
(やれやれ、俺は使い魔であって男ですらないってわけかよ、畜生)
ルイズの様な美しい娘の下着姿を拝めたのは確かにうれしいが、これでは男としての自分を否定された様な物だ。才人はいたく自尊心を傷つけられたと感じた。
そして今度は顔に何かが飛んできた。才人はそれを顔からはがしてまじまじと見つめる。
それは紛れも無く、ルイズが今脱いだパンティだった。才人は今まで女の子と手を握った事すら無い。
そんな彼が脱ぎたての女の子のパンツを手にしているのだ。自分が握っている物が何なのか気付いた才人は当然顔が更に真っ赤になった。
「お、おい!ここ、今度は何のつ、つもりだ!パ、パパパパパンツなんか投げつけやがって!」
彼はどもりながらルイズに詰問した。
「何のつもりって、洗濯させるに決まってるでしょ。明日の朝に洗濯しといてね」
「せ、洗濯?何で俺がお前のパンツを洗わなきゃいけないんだ!う、嬉しいけど嫌だぞ、そんなの!」
「あんたね、一体誰があんたの食事代を出すと思ってるの?私よ?それに学院があんたたちに使い魔としての給金を出すのよ?まさかただ飯を食う気?
金が欲しいなら働く事ね。あの二人は私の護衛や学院の衛兵として働けるけど、あんたは雑用洗濯くらいしか出来ないんだから私の服を洗うのは当たり前の事でしょ」
非常に屈辱的だったが彼女の言う事は最もだ、と才人は思わざるを得なかった。自分達は使い魔になる代わりにその分の給料を出させると学院に約束させている。ならば使い魔として何らかの働きをしなければただ飯食らいになってしまうだろう。
働かざる物食うべからずと親に教えられていた才人には何もせずにただで食事やお金を貰う事に抵抗があった。そしてこれまた屈辱的だが確かに自分が出来るのは洗濯や雑用位だろう。結局、諦めて下着を洗うしかない。
「……解ったよ。洗えばいいんだろ、洗えば」
「そう言う事。次から一々口答えせずに私の命令はすぐに聞きなさい。解った?」
ルイズはニヤッと得意げに笑い、そして先ほど脱いだブラウス、スカート、靴下をを才人に向かって放り投げる。
「ああ、後これも洗っといてね」
そう言うが早いか、才人が返事をする前にルイズはベッドに倒れこんだ。
「私は疲れたからもう寝るわ。あの二人が戻ったら明日は朝七時に起こす様に伝えて。あんたはその服を全部明日の朝に洗う事。じゃあおやすみなさい」
よっぽど疲れていたのか、彼女はすぐに寝息を立て始めた。
何も言い返す暇のなかった才人はそこにボウっと突っ立っていたが、自分がまだルイズのパンティを握っている事に気付いて慌てて手を離し、そして床に座り込んだ。
(明日の朝七時って……目覚まし時計が無いのに起きられるのか?いや、洗濯するならその前に起きなきゃな……くそっ、なんで俺がこんな事をしなきゃいけないんだよ)
そもそも自分は洗濯なんて生まれて一度もやった事が無い。それにここに自動洗濯機があるとはとても思えないから多分洗濯板か何かで手でやる事になるだろう。
果たして自分にそんな事が出来るのかどうか、才人は不安になる。
(だいたい洗濯なんて魔法でどうにかならねえのかな?まあ、何とかならないから俺に命令したんだろうけど)
幾ら悩んでも仕方ない、やってみるしかないか、と才人が結論したその時、彼はウォレヌスとプッロがまだ戻って来ていない事に気付いた。
(そう言えばあの人達はまだ戻らないのかな?色々と聞きたい事があるのに)
才人はあの二人が古代ローマの人間だと言う事をほぼ確信していたが、それでもそれを確実にしたかった。
はっきりとした時間は判らないが、多分二人が盾を取りに行ってからもう二十分近くは経っているはずだ。
ウォレヌスは10分もあれば戻ると言っていたんだからいくらなんでもそろそろ戻ってこないとおかしい。
それに気付いた才人はある可能性に気付いた。二人が逃亡したと言う可能性に。
もしかして盾を取りに行くと言うのはルイズが疑っていたように実は単なる口実で、今頃二人は学院から脱走している最中なのではないか。
(おいおいおいおい、まさか本当に逃げ出しちまったのかよ、あのお二人は。俺は一体どうするんだよこれから!)
確かに二人にはまだ会ってから数時間しか経っていないし、最初は喉元に刃を突きつけられ、秘書室では二人の凄まじい迫力に縮こまってしまった。
更に二人はほぼ確実に才人とは文化も言語も宗教も何もかもまるで違う時代から来た人間だ。だがそれでも彼らがこの異常な状況において才人と境遇を共にするたった二人の人間である事に変わりは無い。
その二人がいなくなってしまうと言うのは途方も無く心細い。
そして才人がルイズを起こして二人が戻らない事を伝えるかどうか悩み始めた時、唐突にドアが開き、盾を手にしたウォレヌスが部屋に息を荒くして入り込んできた。
才人は彼が戻ってきた事に安堵する前に驚いてしまった。ウォレヌスは息を荒げているし何よりプッロが見当たらない。
「クソッタレが、戻ってきてないのか……」
「ど、どうしたんですか?プ、プッロさんはどこに?」
「はぐれてしまった……」
「え?」
「盾を取って戻る途中にな、気がついたらいなくなっていた。あのバカ、変な所に迷い込んでなければいいんだが……」
「ど、どうするんです?探しに行きますか?」
「いや、すれ違いになったら元も子もない。後15分ほど待って戻らなければ探しに行こう。そう言えばあの娘はもう寝たのか?」
「え、ええそうです。あの、あいつを起こすと色々面倒だと思いますから声を小さくしたほうが……
「ああ、解った」
ウォレヌスはそう言って地べたに座り込み盾を置き、兜を取った。
「そうそう、あいつが寝る前に言ってたんですけど、明日は朝の七時に起こせ、だそうです」
才人はウォレヌスに近づき小声で伝えた。
「七時間目にか?随分と遅いんだな」
ウォレヌスが朝の七時に起きるのを随分と遅いと言ったのに才人は違和感を感じたが、この人は早起きなんだろうと思って特に追求しなかった。
プッロはウォレヌスの想像したとおり道に迷っていた。
部屋に戻る途中に物珍しさで周りを色々と眺めていたら気がついたらウォレヌスとはぐれてしまったと言うわけだ。
そしてはぐれた事に気付いた後は自力で部屋に戻ろうとしたのだが、ますます迷ってしまい今では自分がどこにいるのかも判らない状態になってしまった。
うるさいウォレヌスがいない内に脱走すると言う考えも彼の頭をよぎったが、ウォレヌスが言った事を思い出しプッロは頭からその考えを追い出した。
結局の所、逃げ出してもどうしようもないのだ。最後には野垂れ死ぬか盗賊にでも落ちぶれるしかない。さっきは頭に血が上っていたプッロも今ではそれが理解出来る。
それにここは月が二つあるような不気味な世界だと言う事が解った。外にはどんな魑魅魍魎が跳梁跋扈しているのか知れた事じゃない。うろついていた狼人間にバックリと食われる、なんて事になったら冗談にもならない。
そう言った情報を手に入れるにも学院と言う場所は好都合だとプッロは考えたしそもそもこの完全な異世界においてたった一人の友人であるウォレヌスと離れるのは心もとない
(さて、どうすりゃいいかな、こりゃ)
プッロは立ち止まって考え始めた。ただでさえこの学院には似たような場所が多い。それに夜の薄暗が加わると慣れない人間には迷路の様になってしまう。
このまま歩き回ってもますます迷うだけだろう。誰かに道を聞けばいいのだろうが、不幸な事にさっきから人っ子一人見かけていない。
(まあいいか。適当に歩き回ってりゃその内誰かに会えるだろう)
プッロは気楽に考え、再び歩き出した。
そして程なくして、プッロの目に人影が入り込んだ。
背格好から見て恐らくは若い女だ。
彼女、もしくは彼は背をプッロに向けており、両手にお盆の様な物を持っている。
これで助かった、と思いながらプッロは人影に近づいて声をかけた。
「お〜い、ちょっといいかい?」
プッロの想像通り振り返った人影は女、それも少女だった。薄暗さの為はっきりとは解らないが年の頃は17、18。
素朴な顔立ちをしており、頭には白い大きな髪飾りをつけていた。
「は、はい?なんでしょうか?」
「いや、大した事じゃない。ちょっと聞きたい事があるんだ」
「あの、衛兵の方……じゃないんですよね?失礼ですけど、あなたは一体?」
少女の顔には警戒の色が浮かんでいる。
まあ無理もないか、とプッロは思った。衛兵でもない武装した男が夜間に話しかけてきたら誰だって警戒するだろう。
「ああ、衛兵じゃない。俺はティトゥス・プッロ。本日付で、ルイズ……なんだったかな……とにかくそいつの使い魔になったもんだ」
プッロは努めて明るく言った。
「つ、使い魔……ですか?使い魔って貴族の方が召喚する動物とか幻獣とかの事……でしたよね?でもあなたはどう見ても……」
「ああ、完全に人間だ。学院長のジジイも人間が召喚されるのは史上初めての事だって言ってたな。ほら、使い魔ってのは契約されると焼印が刻まれるんだろ?これが証拠さ」
そう言ってプッロは盾を置いて左手を差し出す。
壁にかけられた松明に照らされ、ルーンがはっきりと浮かび上がった。そしてプッロは自分が兵士で戦いの最中に召喚され、寝ている間に使い魔にされた事を教えた。
プッロのルーンと説明で少女はある程度は警戒を解いたようだ。
以前よりは柔らかい口調で返事をした。
「じゃ、じゃああなたは本当に人間なのに使い魔になったんですか?」
「そうだ。全く腹立たしい事だがね。それで我が新しいご主人様であらせられるルイズとか言うガキ、おっとお嬢様の部屋に戻ろうとしたんだが、何せここには今日始めてやって来た物だから道に迷ってしまって。それで君に道案内を頼めないかって思ったんだ」
「えーと、あなたを召喚したルイズっていうお方はミス・ヴァリエールの事ですか?桃色がかった金髪の」
「そうそうそう、そいつだ」
「なら丁度良かった!私、女子寮に夜食を運んでいる最中なんですよ」
少女は両手を上げてお盆を強調しながら言った。
「だから私についてくれば女子寮に戻れますよ。ミス・ヴァリエールの部屋ならどこにあるか知ってますし」
「いや〜、そいつは助かった!何せここは似た様な場所が多いから今自分がどこにいるのかも解らない有様でね、誰かに道を聞けなければどうしようかって思ってたんだよ」
「ええ、私にも解ります。私もここに来たばっかりの頃はよく迷っていましたし」
「あ、そう言えば君、名前はなんて言うんだ?」
「私はシエスタって言います。じゃ、いきましょうか、プッロさん」
女子寮につくまでの間、プッロとシエスタは色々な話をして過ごした。
シエスタはプッロの出自について興味津々のようで、質問を幾つもぶつけた為プッロはもっぱら聞き役だったが。
「つ、つまりプッロさんはハルケギニアとかトリステインを聞いた事が無いんですか?」
「ああ、そうさ。そしてここの連中はローマなんて聞いた事も無いなんて抜かしやがる。シエスタもやっぱりローマを知らないのか?」
「う〜ん、私はただのメイドですから知らないだけかもしれませんけど、ローマって国は全然聞いた事が無いです。大きな国なんですか?ローマって。今までの話を聞く限りじゃ結構大きそうですけど」
この質問を聞いたプッロは思わず吹き出してしまった。プッロにとって「ローマは大きな国なのか?」なんていう質問は「鶏は卵を産むのか?」と言う質問に等しい。
つまり「当たり前だバカ野郎」と言う事だが、知らない事を質問して笑われると言うのがとても嫌な事なのはプッロも解っている。だからプッロにシエスタに謝罪した。
「シエスタちゃん、笑ってごめんな。ちょっと俺にとっちゃ余りにも当たり前の事だったんでな……質問に答えるがな、ローマは大きいぞ。地中海全域を勢力に治める、って言ってもよく解らんだろうけど、とにかく超大国だ」
「そんなに大きいんですか……あ!ひょっとして、ローマって東方のロバ・アル・カリイエの事じゃないですか?そうでしょ?」
シエスタはハッとした表情でプッロに再び聞いた。
(またロバ・アル・カリイエね……本当にローマに何か関係あんのか?)
プッロはまたロバ・アル・カリイエと言う名前が出てきた事に困惑した。
その名前は学院長も言っていた。確かずっと東にある大国だとかなんとかと言う話の筈だ。
だがプッロにとってロバ・アル・カリイエはハルケギニアと同じ位馴染みの無い名前だ。
「ちょっと解らないな。俺はロバ・アル・カリイエなんて聞いた事も無いんだが、単にこっちじゃ地中海とかアジアをそう呼ぶだけなのかもしれないしな」
「きっとそうですよ!そんな大きい国があるのに全く存在が知られてないなんておかしいじゃないですか」
「う〜ん、確かにそう言われればそうかもしれないな」
この事はウォレヌスに聞いたほうが良い、プッロはそう思った。
自分の頭ではいくら考えても無駄だろうがウォレヌスは頭が良いからもう少しマシな答えを出せる筈だ。
何はともあれプッロはシエスタとの会話を楽しんでいる。ここ最近は女日照りが続いていた上に、久しぶりに会った最初の女はあの何の色気も感じられないガキだった。
その点シエスタは派手さは無い物の村娘の様な素朴な色気があったし、ルイズの様な傲慢さが無い。それにルイズとは違って自分の事に大きく興味を持っている様なのも嬉しかった。
ただ一つ気になる事がある。シエスタの身分だ。プッロが覚えている限りではここは貴族の子弟の為の学校だった筈だ。
だがシエスタは話し方も態度も貴族の物ではないし、かと言って奴隷ほどへりくだっているわけでもない。
「なあシエスタちゃん、君は貴族じゃないんだよな?」
「と、とんでもありませんよ!わ、私はあなたと同じただの平民です!」
シエスタは頭を大きく振り、激しく否定した。その余りの大げさな仕草にプッロは(そんなに必死になって否定する事かね)と疑問を持ったが、特に口にはしなかった。
それよりもシエスタが自分と同じ階層の人間だと言う事実の方が嬉しいのだ。
「やっぱりそうか。じゃあ君はここで何をしてるんだ?メイドだって言ってたけど、メイドってなんだ?」
「え〜と、メイドですか?メイドは掃除とか洗濯をする女の使用人ですよ。ローマにはメイドがいないんですか?」
「メイドみたいな事をする連中はいるけどな、そう言うのは自由市民の仕事じゃないんだよ」
「じゃあ一体どう言う人が……あっ」
シエスタはそれを言い終える前に立ち止まった。
「女子寮はここです。この階段を登った先を右に曲がって七つ目の部屋がミス・ヴァリエールの部屋です」
「え?ああ」
「夜食を頼んだ方々は別の方角なのでここでお別れですね」
「解った。じゃあな、シエスタちゃん」
「はいプッロさん。これからも宜しくお願いしますね」
シエスタはそう言ってにっこりと笑って頭を下げた後、廊下の向こうに消えていった。
少し名残惜しかったが、もう仕方がない。少なくともここにいい女がいる事が解っただけでも上出来だ。
そしてプッロは言われた通り廊下を右に曲がり、七つ目の部屋のドアを開けた。
「このマヌケ野郎!」
プッロが部屋に入って最初に聞こえたのがこの罵声だった。
「一体どこをほっつき歩いていた!後5分経って戻ってこなければ探しに行く所だったんだぞ!」
「いや、本当にすみません、隊長。ちょっと余所見をしていたらすっかり迷っちまいまして……」
いきなりマヌケ野郎と呼ばれて良い気はしなかったが、自分が勝手にはぐれてしまったのは事実なのでプッロはグッっと抑えた。
「お二人とも、もうちょっと声を低くして下さい!本当にあいつが起きてしまいますよ!」
才人が小声で二人に言い、二人は才人に習い、声を低くする。
「とにかくだ、今日はもう寝ろ。明日は第7時間起きだ」
プッロは音を立てない様にゆっくりと装備を床に置きながら返事をした。
「へ〜、そりゃまたゆっくりとしてますね。貴族は楽が出来るって事でしょうかね。じゃあ言われた通り俺はさっさと寝ますよ。今日は本当に疲れたしね。そういや俺たちはどこで寝るんです?」
そう言われて二人は部屋を見回す。だが眠れる様な場所はルイズのベッド以外には見当たらない。
「床で寝ろと言う事か?ふざけやがって」
ウォレヌスが唸る。
「明日あのガキに毛布でも寄こさせましょう。俺はこのまま床で寝ますよ。とにかく疲れてるんでね」
ちょっと前ならプッロはルイズを叩き起こしてでも毛布か何かを用意させただろうが、彼はシエスタと話した事で気分が良くなっていたし、何より疲労していた。
そして彼は床に寝転がり、数秒後には眠りに落ちた。
残された二人も眠る事にした。二人とも今日起きた様々な出来事のため疲れきっている。特に会戦で戦ったウォレヌスはプッロと同じくすぐに眠りに落ち、才人も横になってすぐに猛烈な睡魔に襲われた。
才人は大きくあくびをしながら二人に本当に古代の人間なのか確認するのを忘れた事を思い出す。
(まあ明日聞けばいいか……それより明日はちゃんと5時に起きれりゃいいんだけど……)
そう考えたすぐ後に、才人の意識は深い眠りへと落ちた。
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以上です。
本来はもっと先に進んでる筈だったんですけど、楽になるどころか最近益々忙しくなって気がついたら1日が終ってると言う様な状態になっているので、次に投下できるのは多分2週間ほど先になると思います。
支援するはずがトイレにいっている間に終わっていた罠、申し訳ない
乙でした〜!
投下乙です
我侭な上役と血の気の多い同僚に挟まれて苦労する才人が気の毒すぎるw
中世の歴史 鉄について
鉄の農機具は生産性を飛躍的に高める
シェペー卿のなまくらソードから想像するに
ハルゲキニア世界の製鉄技術はかなり低いのではなかろうか
製鉄関連の地名で英国・シェフィールドが出てくる・・・これはなかなかおもしろい
鋳鉄から鋼鉄を作る炉なんか、まんま酸素を吹き込めばいいわけだから
すぐに鋼鉄の時代がやってくる気がする
鉄が大量生産されると農機具により生産性が高まり
農民の手に鉄製品が入ってくれば
土地争いやらで武士階級が出来る・・・わけはないか
魔法の優位性を崩すのは刀一本じゃ無理っぽい
おじいちゃん、夜は危ないから避難所からでちゃだめよ。
投下乙。楽しませてもらってるよ
変なところで投げ出すと嫌だから、区切りとしてフーケ戦が終わるまでは先に書こう。書けたら推敲して投下しよう
と思ってて、今一応終わったんだけど……100KB超えちまった('A`)
まさかここまで長くなるとは思わなかったよ。これどうやって投下すればいいんだろう
テキストファイルとしてアップローダーでいいのかな? それとも避難所?
とりあえず寝かせて、頭が冷えたら全体を推敲して投下したいところだ
適量を一日一回とか間隔あけて投下とかでいいんじゃないか?
テキストファイルで投下は日が経つと流れちまうし。一気に投下する必要もなかろう。
>>925 了解した。たしかにそれもそうだね
wikiにあるすばらしい作品群と比べると自身が無いが、精一杯推敲してから投下するよ。助言ありがとう
>>926 >wikiにあるすばらしい作品群と比べると自身が無いが
誰にも自信が無いのだと思うぞ?
自分も書き手なのだが投下する時なんていつも自信なくすんだから。
とりあえず大いに期待して待ってる。
>>927 俺は投下するときに、いつも自信満々だぞ?
「俺の作品はここの名作群に劣るとも勝らない!」ってな。
だめじゃん。
100k程度だったら3日に分けて投下すればおk。
アクセス規制を受けました。
どなたか代理投下をお願いします。
もしも蒼天版曹操と賈言羽とあの人とあの人が召喚されたら。
初代理投下ですので支援をお願いいたします。22:50から投下します。
〜これまでのあらすじ〜
ついに激突するチームガリアとトリステイン銃士隊。
しかし、勝負の方法は野球だった。
ダイジェストで試合内容をお送りいたします。
〜1回・表〜
銃『0』
ガ『0』
「プレイボール!!」
バッターボックスに歩み出る1番打者・ワルド。
マウンドにて球の感触を確かめていたタバサは、重苦しい面持ちでそれを見つめていた。
「タバサ君……と言ったね?
君とはあまり親しい訳ではないが、いつもルイズと仲良くしてもらって、嬉しく思っているよ。
しかし今日だけは敵同士だ、手加減はしない。
血の滲むような猛特訓の末に編み出した閃光打法の恐ろしさ、その眼で確かめると良い」
そう言うと、ワルドはバットを構えてニヤリと笑った。
彼を良く観察してみると、全身のいたる所に比較的新しい生傷が見えた。
おそらく、彼の言う猛特訓の過程でできた名誉の負傷というやつだろう。
そんなワルドの底知れぬ恐ろしさを感じながら、賈言羽はピッチャーにサインを送った。
タバサが大きく全身を躍動させる……第一球!
ビュッ!! バスン!
「ボール!」
ビュッ!! バスン!
「ボール!」
ビュッ!! バスン!
「ボール!」
ビュッ!! バスン!
「フォアボール! ランナー1塁へ」
「あの時僕が流した血と汗と涙は何だったと言うんだ……」
滝のような涙を流し、ワルドがトボトボと1塁へと進んでいった。
ちなみに、賈言羽が出したサインは敬遠ではない。
続いて2番打者・コルベールがネクストサークルから歩み出る。
「研究時間と睡眠時間を極限まで削って編み出した秘術、炎蛇打法をお目にかけよう」
ビュッ!! バスン!
「ボール!」
ビュッ!! バスン!
「ボール!」
ビュッ!! バスン!
「ボール!」
ビュッ!! バスン!
「フォアボール!」
「私の研究時間を返してくれ……」
滝のような涙を流し、コルベールがトボトボと1塁へと進んでいった。
もちろん、賈言羽が出したサインは敬遠ではない。
「ピッチャー交代!!」
賈言羽が叫んだ。
「チームガリア、選手の交代をお知らせいたします」
1・タバサ(投) 1・タバサ(中)
2・イルククゥ(中) 2・イルククゥ(投)
3・野球仮面2号(二) 3・野球仮面2号(二)
4・野球仮面1号(遊) 4・野球仮面1号(遊)
5・賈言羽(捕) →5・賈言羽(捕)
6・近所の暇な人A(一) 6・近所の暇な人A(一)
7・近所の暇な人B(三) 7・近所の暇な人B(三)
8・近所の暇な人C(右) 8・近所の暇な人C(右)
9・近所の暇な人D(左) 9・近所の暇な人D(左)
〜2回・裏〜
銃『6』
ガ『0』
カッッキイイイィィィン!!!
ドラマかアニメでしか聞けないような、気持ちの良い位にホームランの音だった。
まるでお手本のような美しいフォルムのスイングによって、白球は青空へと吸い込まれていった。
「はっはっはっはっ、どうだこの特大アーチは。
明日から俺の事は『ホームラン王』と呼ぶが良い」
野球仮面1号が聞いていてムカツク笑い声を響かせながら、悠々とホームベースまで戻ってくる。
1回裏の攻撃でチームガリアは当然のように3者凡退し、2回裏の攻撃では野球仮面1号が最初にバッターボックスに立つ事となった。
それ故にこのホームランでは1点しか入らなかったのだが、その1点が銃士隊のピッチャー・ギーシュの闘争本能に火をつけた。
「ふっ……どうやら君達の事を甘く見ていたようだね。
手加減をしていたとは言え、このギーシュ・ド・グラモンを討ち取った事に敬意を表して、
この僕が2週間の女断ちの末に編み出した、ワルキューレ投法を見せてあげよう」
さっきから似たような台詞ばかり聞くが、流行っているのだろうか……
と、バッターボックスで賈言羽は他人事のように想いを馳せた。
「喰らえぃっ!! 魔球・天空破邪魑魅魍魎!!」
どんな魔球だよっ!!
と、賈言羽が突っ込むよりも早く、ボールは恐ろしいまでの勢いで肉薄する。
「……がふっ」
おびただしい量の鮮血が、バッターボックスを紅く染め上げた。
一瞬の静寂……そして大地に身を横たえた男は、ピクリとも動かなくなった。
「銃士隊、選手の交代をお知らせいたします」
1・ワルド(遊) 1・ワルド(遊)
2・コルベール(二) 2・コルベール(二)
3・レイナール(捕) 3・ワルド(捕)
4・曹操(三) 4・曹操(三)
5・アニエス(中) →5・アニエス(中)
6・キュルケ(一) 6・キュルケ(一)
7・ギーシュ(投) 7・ギーシュ(投)
8・マルコリヌ(左) 8・マルコリヌ(左)
9・アンリエッタ(右) 9・アンリエッタ(右)
たぶん、長くて難しい漢字を使いたかっただけなのだろうな……
と、バッターボックスで賈言羽は他人事のように想いを馳せた。
実際、他人事だった。
〜4回・表〜
銃『14』
ガ『1』
1アウト、2・3塁。
5番打者・アニエスがボールを大きく打ち上げた。
チームガリアの面々は瞬時に落下地点を予測し、疾走する。
外野からタバサが、2塁から野球仮面2号が、ノーバウンドでキャッチするため、
そして1瞬でも早くボールを本塁へと送り返すべく、全力で追いすがった。
「ダイビングキャアアァァァッッチィ!!」
2号が叫んだ、喉をも枯らさん勢いで叫んだ。
彼女の瞳は、青空を背に浮かぶ白球のみを捉えていた。
彼女の瞳には、1メイル先で捕球態勢に入ったタバサは写っていなかった。
ゴチンッ!!
「チームガリア、選手の交代をお知らせいたします」
1・タバサ(中) 1・近所の暇な人E(中)
2・イルククゥ(投) 2・イルククゥ(投)
3・野球仮面2号(二) 3・近所の暇な人F(二)
4・野球仮面1号(遊) 4・野球仮面1号(遊)
5・賈言羽(捕) →5・賈言羽(捕)
6・近所の暇な人A(一) 6・近所の暇な人A(一)
7・近所の暇な人B(三) 7・近所の暇な人B(三)
8・近所の暇な人C(右) 8・近所の暇な人C(右)
9・近所の暇な人D(左) 9・近所の暇な人D(左)
〜5回・表〜
銃『17』
ガ『2』
トリステインの女王アンリエッタに、本日何回目かの打順が巡ってきた。
元々運動が苦手だった彼女は、この試合中一度もヒットを打てていなかった。
「天下見聞の旅に出ているルイズの為にも、ここで負ける訳にはいきませんわ」
そんな不退転の決意を胸に、アンリエッタがバットを構えた。
「その意気や良し! なのね! 受けて立つわ!」
さっきからバカスカ打たれている人(?)が、それに釣られてテンションを上げる。
「やっと見つけましたぞ陛下!!」
……が、テンションをぶつけるべき相手との間に、鳥の骨のような男が割って入る。
通称、マザリーニ枢機卿である。
「陛下は女王という立場を何と心得ておるのですか!!
陛下がこんな所で遊び呆けている間に、我々がどのような想いで貴方を捜索していたか!
さあ、戻りますよ。
こうしている間にも刻一刻と国王としての責務は山積みになっておるのですからな!」
「あっ、ちょっと……私には責任ある9番打者としての立場が……」
「そんなものはどうでもよろしい!!」
極めて一方通行な押し問答を繰り広げながら、アンリエッタは引きずられていった。
そして……
「びええええぇぇぇぇんっ!!」
赤子の泣き声である。
今までおとなしく試合を見ていた曹昴が、マザリーニの金切り声に怯えて泣き出したのだ。
当然・彼の母親であるキュルケはそれを放っておく事はできない。
「ごめんなさいダーリン。ちょっとスバルをあやしてくるわ」
「銃士隊、選手の交代をお知らせいたします」
1・ワルド(遊) 1・ワルド(遊)
2・コルベール(二) 2・コルベール(二)
3・ワルド(捕) 3・ワルド(捕)
4・曹操(三) 4・曹操(三)
5・アニエス(中) →5・アニエス(中)
6・キュルケ(一) 6・ワルド(一)
7・ギーシュ(投) 7・ギーシュ(投)
8・マルコリヌ(左) 8・マルコリヌ(左)
9・アンリエッタ(右) 9・ワルド(右)
〜6回・裏〜
銃『17』
ガ『2』
「さて、1発でかいのを狙うとするか」
すでに2度のホームランを放ち、ますます自信過剰になっている野球仮面1号がバッターボックスに入る。
無論、狙うは3度目のホームランである。
そんな時だった。
「陛下、大変です! すぐにグラン・トロワまでお戻りください!!」
「わっ、馬鹿! 俺の事は野球仮面1号と呼べ、シャルロットに正体がバレたらどうする」
ちなみに、当のタバサは先ほど医務室に運ばれている。
「も、申し訳ありません。しかし一大事が起こったのです」
切羽詰まった表情で飛び込んできたのは、グラン・トロワに勤務している衛兵の1人であった。
野球仮面1号が『空気読めよコイツ……』とでも言いたげな視線を彼に送るが、男は有無を言わせぬ必死さで説明を始める。
「モリエール夫人と最後に顔を合わせたのはいつでございますか? へい……いえ、野球仮面1号様」
「ああ、居たなそんなの。
最近は野球の練習が忙しくてすっかり忘れていたが」
「そのモリエール夫人が、今朝から延々と空の鍋をかき混ぜておるのです……
時折、この世の物とは思えないような奇声も聞こえておりまして、城の者は皆恐慌状態となっております。
このまま放っていおいては、鮮血の結末ルートが確定してしまいます。
野球仮面1号様、どうかお戻りを!」
「……むぅ」
「チームガリア、選手の交代をお知らせいたします」
1・近所の暇な人E(中) 1・近所の暇な人E(中)
2・イルククゥ(投) 2・イルククゥ(投)
3・近所の暇な人F(二) 3・近所の暇な人F(二)
4・野球仮面1号(遊) 4・近所の暇な人G(遊)
5・賈言羽(捕) →5・賈言羽(捕)
6・近所の暇な人A(一) 6・近所の暇な人A(一)
7・近所の暇な人B(三) 7・近所の暇な人B(三)
8・近所の暇な人C(右) 8・近所の暇な人C(右)
9・近所の暇な人D(左) 9・近所の暇な人D(左)
〜7回・裏〜
銃『19』
ガ『2』
「ギーシュ! 大変だ!
モンランシーが空の鍋をかき混ぜているんだ!!」
「何だって!?」
「銃士隊、選手の交代をお知らせいたします」
1・ワルド(遊) 1・ワルド(遊)
2・コルベール(二) 2・コルベール(二)
3・ワルド(捕) 3・ワルド(捕)
4・曹操(三) 4・曹操(三)
5・アニエス(中) →5・アニエス(中)
6・ワルド(一) 6・ワルド(一)
7・ギーシュ(投) 7・ワルド(投)
8・マルコリヌ(左) 8・マルコリヌ(左)
9・ワルド(右) 9・ワルド(右)
〜9回・裏〜
銃『21』
ガ『2』
「ゲームセット!!」
最後の打者、近所の暇な人Cが3振に終わり、この長く苦しくグダグダな戦いは終わりを迎えた。
9人中7人が近所の暇な人となったチームガリアは、当然のように敗北したのだ。
同時に、賈言羽は燃え尽きたかのように倒れ伏した。
走馬灯のように今までの苦労が浮かんでは消えていった。
彼は既に、打ち上げに出席する気力も、この話にオチをつける気力も失っていたのであった。
作戦成功
賈言羽は『野球監督』の称号を得た。
タバサとの関係が『用心』から『バッテリー』に変わった。
獲得称号一覧
『ミョズニトニルン』
『呉学人』
『下着ドロ』
『野球監督』
ジョゼフは『牛丼王』『柔道王』『ホームラン王』『ヤンデレの夫人に死ぬほど愛されて眠れない王』の称号を得た。
タバサとの関係が『仇敵』から『険悪』に変わった。
獲得称号一覧
『無能王』
『ロマンティック王』
『空腹王』
『牛丼王』
『柔道王』
『ホームラン王』
『ヤンデレの夫人に死ぬほど愛されて眠れない王』
珍しく大活躍のワルド支援
投下終了です。
次回は(少なくとも今回よりは)シリアスな展開になるかと思います。
無事初投下終了いたしました。
>鮮血の結末ルートが確定
誠と違ってジョゼフは弟一筋だが姪を気にかけることも忘れない男だぞ。
ちょっと愛し方が普通じゃないだけだ。
空鍋大流行だなw
ウルフウッド召喚のといい空前の空鍋ブームw
空鍋自重wwwwwwwwwwwww
乙でした。
ワルドたちには可哀想だが
どっちにしろルイズの世界はすぐゲルマニアあたりで産業革命が起こりそうだし
貴族たちの時代はスグ終わりそうだな
製鉄技術向上・拳銃の漏洩→市民に拳銃が広く浸透する→
改良されてライフルやショットガンなどが発明される→
あちこちで平民が貴族を射殺する事件が起こり始める→平民の所持が禁止になる→
平民の不満を煽る→ゲルマニアあたりから闇ルートで銃が輸出される→
遂に平民爆発!平民による武装蜂起→どこかの王政が倒され革命・平民国家誕生→
それ機にあちこちの国でも決起→長い戦争で銃や兵器や科学技術が練磨される→
全国で王政崩壊→魔女狩りの時代突入
こんな感じかな
今までの貴族による横暴の不満が一気に爆発して
百年ぐらいは魔女狩りの時代になるな
そこで魔法の施設破壊されたり魔法使い自体の遺伝や数も減って
大分魔法の技術も衰退するだろう
その後はオーフェンの世界みたいに人権がどうたらで市民権得て
飲み物の氷作ったり公共の仕事についたり安定しそう
なんで、貴族の横暴がデフォルトなん?
現実社会でルサンチマン(怨恨)をためこんでる人ほど「革命」とか「平等」とか騒ぎ立てるのさ
>>945 安心しろ、どう少なく見積もっても生活の基盤の半分以上をメイジが握っているハルケギニアで
そんな事態(特に「あちこちで〜」以降)になんか絶対ならないから
権力者=絶対悪なんだろ、きっと
アンリエッタは国策よりも色恋が大事なビッチだし
鳥の骨は国民から思われてるように国を牛耳って私腹を肥やす腐れ聖職者だし
一見公正で領民に慕われてそうな公爵夫妻も年貢を毟り取るだけでなく領民に無理矢理種子や金を貸し付けて利子をふんだくっている
モット伯なんかもっと迫害してるもんな
>>945 いや、そんな魔法をも上回る兵器の開発(言わば貴族の最大のステータスたる魔法の存在意義を揺るがす存在)
なんてしようもんならどっかしらで暗殺されてしまいそうな気がするがな、ああいう時代だと。
ほら、やっぱ昔から庶民に受けのいい政治をしようとする人達って大概自分勝手な貴族主義的な奴らに暗殺されてるじゃん。
ゲルマニアと言えど、グラモンみたいな武家の貴族もいるだろうしね。
魔法の存在意義が薄れると困る貴族たちも多いだろうし、そういう奴らってここぞという時の団結力は凄まじいし。
どれほど文明の維持と発展にメイジが貢献していても、初期ルイズが周囲からおかしいと思われていなかった以上、メイジが平民をどう扱ってもいい世界の可能性が非常に高い。
もっとも周囲に居たのが、社会基盤の維持に平民がどれほど重要なのか理解していない、坊ちゃん嬢ちゃんだからかもしれないが。
ただ、メイジの暗殺を容易にするだろう銃器の蔓延が起きれば、確かに革命が起こりうるかもしれない。
潜在的な不満を煽る、扇動家が居ないはずが無いのだから。
しかしなんでこんな2次創作スレで
その作品の支配階級への愚痴を延々と書き込むのだろう。
こういう言い方は何だけど、所詮はラノベの中だけの話でしかないと思うのだが。
せめて毒吐き辺りでやって貰えないだろうか。
ラノベの、それも二次創作のスレで言うって。
毒吐きに行くより、精神科でのカウンセリングをお勧めするね。
普通のラノベは、貴族が主人公を奴隷扱いしないからな。
提と・・・・いや、なんでもない
暗殺では革命は果たせない、そんな常識無視して革命論ぶたれてもなぁ
アンチは飽きずに繰り返してるけど、
ゼロの提督でも貴族制を否定していないし、銀河帝国の介入以降も魔法の優位性、貴族の優位性はそのままなんだがな。
>>951 いやいや拳銃自体はアンリエッタの私兵あたりが持ってるし
そのあたりで拳銃作った技術者あたりが金欲しさに技術漏洩したり
国力上げるのに平民の部隊の戦力向上に危険とはわかっていながらも銃を所持させたり
ゲルマニアあたりは平民も力持ってるから
現実世界から流れて来た武器を製鉄技術が向上したゲルマニアの技術者が解明して作って
ゲルマニア国内で市民用の護身武器として大量に流通してそれが他の国に流れたりするだろ?
銃自体は貴族も舐めてる連中多いから気づいた時には
取り締まれないぐらい世界各国に銃が蔓延してると思う
物語を書く上で作品内の時代背景の考察は重要じゃないか?
と思う俺はへんなのか?
重要ではあるが避難所におあつらえ向きのスレがあるので此処でやるのは鬱陶しいということさ
支配者打倒に革命幻想だろ?
ほらいたじゃん、ほんのちょっと昔にも
山に立てこもったりハイジャックしかけるような人達がさー
いつの時代も若者はそーゆーもんさね
で、そんな革命闘志やボランティア精神、平和主義や動物愛護精神に溢れた鉄砲玉を脅迫の道具に使って幹部は私腹を肥やすんだよな
革命はした後の方が大変なんじゃないかって気がするが
そいで銃持った貧民どもがアジテーターに煽られて、うんざりするような犠牲を払って
貴族を駆逐した揚句、貴族が維持してた社会基盤が崩壊。
白人を追放したアフリカの失敗国家のような状況になるわけですね。
ハルキゲニアで革命起こす計画たててるエネルギーあるなら、リアルでデモ行進
の一つでもやれよ。
連邦の白い悪魔も言ってただろ、インテリは革命を起こしても現実見えてないから破綻して、自分の非を認められずに独裁者になって腐っていくってw
おっぱい革命以外の革命の話題は本スレで禁止。これ豆知識な。
アムロ 「世直しのこと、知らないんだな。革命はいつもインテリが始めるが、夢みたいな目標を持ってやるからいつも過激な事しかやらない」
シャア 「四方から電波が来る・・・」
アムロ 「しかし革命のあとでは、気高い革命の心だって官僚主義と大衆に飲み込まれていくから、インテリはそれを嫌って世間からも政治からも身を退いて世捨て人になる。だったら・・・」
>>970次スレ頼む。
>>966 リアルとフィクションの区別くらいつけろよ?
では少女革命とのクロスを
レーニン「マルクス主義は真理であるがゆえに全能である」
笠井潔「インテリゲンツィアは知的無用者だ。彼らが革命の理想にとりつかれたのは、本来は無用者であるにもかかわらず、
自分をひとかどの人間だと思い込んだエリート意識であり、過剰な自己観念であり、
にもかかわらず自分を評価しない社会に対するルサンチマン、劣等感である」
小泉信三「社会主義は科学ではなく、労働者の資本家に対する体系化された嫉妬の情である」
少女革命、DVDの発売が待ち遠しい
白人がいないと社会が成り立たない。
かといって白人に富を独占されてるのは我慢できない。
ジンバブエも悩ましいところだな。
空鍋は伝染病の如く広がるのな・・・
それと産業革命早く起きてハルケ産の近代兵器でないもんかな
理由はかっこいいからだ だけど
>>961 本当の中世ヨーロッパを題材とした作品ならそうだろうけどファンタジーだからなぁ。
狼と香辛料のアニメスレでも中世はどうだったとか言う人いたけど
狼の化身やら月を狩る熊とかいるフィクション世界なのに、何かずれてる気がした。
ラノベならある程度再現してて後は物語が面白ければそれで良いと思う。
>>973 同志よ
だが劣等性のルイズは御影ゼミ行きだな
こんな話題で盛り上がっても貴族社会を叩き潰す展開の話を書くと蹂躙だとか言われるんだから意味ないわな
00:25過ぎて立ってないか>>980ならスレ立て行ってきます
貴族が社会制度を支えてると言いながら、少数派のメイジの、有限の精神力に依存する魔法でどの様に運用してるのか、
そこら辺が原作で全く触れられて無いしなあ。
悩ましいじゃないだろ、もう追い出した後なんだからw
構築維持する為のノウハウも学ばないうちに基盤破壊すれば奈落に落ちるのが当たり前
革命を起こすにしろ、まずは平民への教育が充実し、官僚にもなれるほど蓄積されてからじゃないと無理
とりあえず減速しようぜ
例えば水戸黄門見て
こんな悪代官を生み出す幕府というシステムは許せん!
八兵衛が立ち上がって革命を起こすべきだ!
とか喚かれても、言ってる人は楽しいのかもしれないけど、ねー
フランス革命のときに「平民」が一気に権力を握り皇帝や元帥まで成り上がったりしたが、
その前後になにがどうなったかは多少歴史をかじっていればわかる
ナチスドイツとかな
986 :
980:2008/08/21(木) 00:24:42 ID:a00ijJr7
規制中で失敗しました誰か御願いします。
やけに重いけどオリンピックが原因かな?
じゃ、やってくる。
だいたい貴族がいつ平民を無下に扱ったよ?
貴族に平民の生殺与奪権があったら今ごろハルケギニアの平民は絶滅してるって
江戸幕府にあってハルケギニアに無いもの、それは説得力だな。
少数派のエリート階級が多数派を支配できるだけのシステムって点で。
立ったね乙
>>990 強力な魔法という武力と技術(文明)
メイジの始祖であるブリミルへの信仰
他になにかいるかな?
>>989 ハルケの貴族と平民は地球の猿と人くらいの差があると思う
あの程度の支配で済んでるなら優しいよね
>>989 貴族は平民を手討ちしてもおkじゃね?
生殺与奪権があれば平民を全滅させるとか馬鹿じゃね?
江戸時代はそんなにお侍ばっかり威張ってた時代じゃねえからなぁ
初期は武力で抑えた軍事政権だけど、だんだん商人が台頭してだな
>>992 武力と恐怖で支配してると言うならそれで十分だな。
江戸よりも
中世のヨーロッパの封建社会のほうが近いものがあると思うが
武士でも手打ちにするにはそれなりの理由が必要でだな…
>>998 切り捨て御免やったら自分も切腹だっけ。
1001 :
1001:
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。