あの作品のキャラがルイズに召喚されました part122
517 :
レッドサン・ゼロ・メイジ:
――あの日々を想起し、一言で言うのならば、私たちはあまりに幼かった、と言えるのではないだろうか。
ほんの20年前までハルキゲニアは貴族制の王国が分立し、相互に戦争を繰り返し、あるいはまとまってエルフとの小競り合いを繰り返していた。
それは、ひとえに「魔法」という中途半端に万能な力を貴族たちが独占し、文明の根幹を握っていたからにほかならない。
だが、彼らが来てからそれは恐ろしいスピードで変化していった。
トリステイン王国で試みられた立憲君主制と民主共和政の樹立、そして高度産業革命に付随する様々な改革。
これは連邦国家となったアルビオン王国、ついで帝政ゲルマニアに波及した。
この波は魔法先進国であるガリア王国をも飲み込み、彼らが建造した中央大陸ハイウェイで東方からエルフ合衆国からも押し寄せ、ついにはロマリア連合皇国までこの恩恵を受けることになった。
そして、ルネサンスと呼ばれる啓蒙思想の発展は、ハルキゲニア連邦政府の誕生と、この世界をゆるやかに統合する地球連合の誕生へと突き進むことになるのだ。
この間に繰り広げられた激動の時代は、私と、その仲間たちがよく知っている。
なぜなら、私たちは良くも悪くもその中心の近くに位置したのだから。