1 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :
2008/02/28(木) 01:09:50 ID:6h1DaOT6 ゼロの使い クロスオーバーSSを妄想するスレです
2 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/28(木) 01:11:46 ID:soEQWIg0 BE:330739744-2BP(30)
3 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/28(木) 01:18:39 ID:6h1DaOT6
ヒュンケルがない! ヒュンケルがルイズに召喚されました
4 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/02/28(木) 18:16:18 ID:2bWi1aKl
フェンブレンなんてどうだ。 キスしようとしたら切れるw
ポップとかは? 後ヒムとか
変わり種で城兵のブロックとか 妖魔学士ザムザも面白そう。
ガンダールヴ生かそうと思ったら剣士系だろう。 つまりバダっク爺さんをw コルベールとも気が合いそうだ。発明的な意味で。
>>6 ポップもすでに召喚済みだよ。
知ってるだけでも3つある。
10 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/02(日) 23:57:57 ID:NF9dE4wo
ここはクロコダインなんてどうだろう?
ミストバーン様に決まってるだろ!!
凍れる時の秘法相手じゃ契約できんぞ。
適度な強さだと盛り上がりそうだな。 チウ……はむしろウィンダールブだし、 クロコダインは標準でそれに近い力はありそうな上ガンダールブは反則 フレイザードは…… 功に焦り実績を求めるルイズにある意味ピッタリだが 大分性格補正しないと話にならない。 偽勇者一行? あいつら地味に強いからなぁ、特にへろへろ。
ここで意表を突いてジャンクのおっさん。 あの人、いやな大臣殴り飛ばすほど骨がある上、ゼロから武器屋開業した実績あるしな。 ルイズと早々に袂を分かって活躍してくれそうだ。
>>15 マルトーや武器屋のおっさんと絡みがめちゃめちゃおもしろそうだな。
自分としてはノヴァを推す。
キング=マキシマムとか。スキャン能力とか地味に凄くね? 加えて超硬度かつほとんどの魔法を受け付けないボディ。
>>17 しかし、修復手段が無い罠
ワルド戦とかで地味に傷を受けて、
直すのに土属性のメイジに破片のオリハルコンの組成を調べて貰って錬金で…とか?
ヒムみたいになっていると楽だけど。
話の展開は難しそうだか鎧の魔剣召喚もありかな?
一応、意志らしき物もあるし、
……ジョジョスレのアヌビスみたいな形になりそう。
>>18 オリハルコンは魔法を受け付けない性質があるからワルドじゃ傷一つつけられん。
魔法剣は効くから、剣杖に風を纏わせる魔法なら効くんじゃないか?
魔法剣でオリハルコン破壊するシーンってどこだ? 思い出せないんだが教えてもらえないか。
名前は忘れたが、北の勇者が使った闘気剣のことじゃなかろうか。 あと、ヒュンケルやマァムや大魔王のように速度と闘気もしくはパワーさえあれば素手でも破壊できるんだがね
ヒュンケルトとヒムの初顔合わせでも ヒムの頭を鎧の魔槍で貫いていたしな 後半のパワーインフレの前には最硬金属オリハルコンでも ちょっと硬い金属扱いだから 印象薄いのも仕方ない
虚無は多分有効、魔法その物じゃなくて副次的な効果なら何とか効きそう。 まあ、エア・ニードルじゃヒゲ剃る程度だろうけど。 失敗魔法の爆発で地味に凹んで涙目… ってのは面白そう。
25 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/12(水) 00:55:24 ID:L25mf64Z
あっ!強さが丁度いいキャラが居たじゃないか! 「地獄の騎士バルトス」 見た目に難ありだが… 覚えてる人居るかな?
個人的には クロコダイル ヒュンケル アバン ゴメちゃんだっけ? の内どれかがいいな
アバン先生はすでに召喚済みだ。 ほかに召喚されていないアバンの使徒はヒュンケル、マァム、レオナの3人か。 アバンの使徒以外のキャラクターを考えてみる。 バランとかラーハルトは人間を嫌ってるしな…。いっそのことマトリフ師匠とか呼んでみるとかどうだ? 禁呪を使いすぎたおかげで全開で戦える時間も少ないからバランスも何とかなりそうだし。
>>25 ヒュンケルの育ての親だっけ。
6本腕の骸骨。
真ミストバーンなんてどう? ルイズやタバサ達の成長を見届けたり少し力添えしたりとかして 最後は敵になる。 なんてのは あの人はある意味人間らしい魔族だからな見方によっては。 そんな矛盾を抱えた魔族としてバーン様も気に入ったんじゃなかろうか。
>>28 そうそう、んで胸にはヒュンケル手製の星の勲章がかかってる。
あと、ゲームでは必ず二回攻撃と焼け付く息を吐く。
>>29 凍れる時の秘法で無敵状態の奴が敵に回ったらその時点でゲームオーバーだと思う
たとえタバサがエターナルフォースブリザードみたいなチート必殺技習得するまでレベルアップしても勝てないって
ルイズが虚無つながりでメドローア修得すれば勝てる。 まあ、手刀で反射されるんだけどなw
腕怪我した状態のロン・ベルク召喚でアルビオン辺りで治りかけ→怪我って流れとかいいんじゃね? 耳とがってるからエルフ扱いだけどw
ハルケギニアの魔法だったらロン・ベルクの腕治らないかな? まぁ治ったところで武器がないと嘆きそうだが。 デルフじゃたぶん必殺技つかったら砕け散りそうだしな。
致命傷から完治させるベホマで駄目な物が、効率の悪いハルケギニアの魔法で どうにかできるとは思えないが。
>>30 ルイズにヒュンケルの面影を重ね、一度は死んだ身と使い魔となって彼女を見守ることを誓うバルドス。
フーケ戦後、「あんたは貴族じゃないから勲章はもらえないけど、かかか、代わりにわたしが勲章をあげるわ!」、
そんな言葉とともに不器用な主が精一杯作ったであろうボロクズ(マフラー)をバルドスの首に掛けてくる。
そして、アルビオン撤退戦。 押し寄せる7万人の前に星の勲章とマフラーをまとった地獄の騎士が(ry
(´;ω;`)ウッ…
地獄の騎士+ガンダールヴ+デルフリンガーなら余裕で勝てるんじゃないか? ……確かベホイミかベホマ使えたよな?
>>36 しかしやけつく息で7万壊滅という所まで幻視した。
バラモス城に行くまでに何度全滅したか……。
焼け付く息の追加効果のマヒで魔法の使用が困難になるとか…… 二回攻撃+ガンダールブって恐ろしいな。 更にデルフの力が加わったら…… 戦闘じゃこの上なく優秀だな。 幽霊苦手なタバサには恐がられそうだが… さすがにキュルケでも骸骨相手に や ら な い か はしないだろう… しないよね?
真バーン様召喚なら考えたことあるけど。 倒せる人いないんでやめた。
>>40 バーン様ならすぐにHENZAIを習得して下さると信じておりまする。
【対7万】
7万のアルビオン軍VS7万の遍在バーン様
>>37 途中で全体が恐慌状態に陥って壊滅状態になりそうだな。
だって魔法が効かない上に食らっても回復する上にすさまじく強い攻撃してくる骸骨が向かってくるんだぜ?
絶対逃げるって。
おそらく逃げた兵士のなかにはその後PTSDになる人間が続出し、
ハルケギニア中で「悪いことをすると骸骨がくるぞ」とかいう風なことを言われて育つ子供が出てくるんじゃね?
よし、ここはあの動く城を召喚してその中にいる魔王軍団全員召喚。 …聖地から召喚させたほうが早いかも。 ところでもしバーン様召喚されたしたら、やっぱり人間滅ぼそうとするのだろうか? もともとバーン様の目的って地上吹き飛ばすことだしなあ…。
バーン様が地上を消し飛ばそうとしてたのは、自分の領地である魔界を 覆っているのが「邪魔だった」からだから、ハルケギニアを消し飛ばしても 魔界に光が差さないのであれば、やらないんじゃない? 暇つぶしに世界征服ぐらいはやるかもしれないけど。
いやいや、いくらなんでも強すぎて話として成り立たせ辛いのでは?
せめて鬼岩城withシャドー&魔影軍団位に…あまり変わらないな。
>>42 なんというナマハゲ……
きっと年末辺りに骸骨のお面被って
「悪い子は居ないかー」
的な祭りが各地で催されるな。
よしバーン様の肉体だけを召喚。 地下水があらたなミストバーンに。
すごい遅レスだけど、
>>2 のリストって2つ目と3つ目が被ってるよね。
で、ポップが召喚されてるのが抜けてる。
>>4 んでもって、そのポップが召喚されてるのは今年に入ってからも更新されてるから、茶でも飲みながら待つか、避難所の応援スレで応援するとか…
ただ、あのポップは9話時点でいまだに平民のふりしてるっていうか、ルイズの使い魔ですらないんだよな。
個人的には、魔法ばんばん使うポップを見てみたいんだが、そういう需要ってないのかね。
>>47 魔法使いはKOOL!KOOL!KOOL!にってマトリフ師匠に教わったから、
慎重にやってるんじゃないの?
超魔生物ハドラー召喚。 覇者の剣はないけど、デルフなら超魔爆炎波も使えるはず。 7万の兵どころかエルフですら敵になりそうに無いか。
キラーマシンの装甲はハルキゲニアの魔法も無効化できるのかな?
あれってレベルが低い魔法の無効化だけじゃないのか? 最初期に出てきたものが中盤以降にでてきたオリハルコンと同等ってありえないだろ? つーかさ、思いっきり雑魚キャラのキラーマシンが完璧な魔法防御を持ってるとすると… 超魔生物の最大の特徴が対魔法防御ってのが微妙に悲しい話に。
>>51 つ鎧の魔剣or鎧の魔槍or魔影軍団最強の鎧・デッドアーマー
>>54 ダイ大の世界は3をベースにしているから、ドラゴラム効く可能性があるのか。
>>55 ダイ大のベースはW
最初の読み切り参照。
ポップやダイは好きなんだが・・・・・アバンの使徒が人と敵対出来るわけないんだよな〜つまりウェールズまでは良いけど見せ場な対7万戦とかは回避っぽくなる いっそのことハルケギニアに魔界の龍が攻めてきたぁ〜みたいな展開で対モンスターに・・・・ほぼ敵がオリキャラは痛いなぁ。
ジョゼフに召喚されたのがザボエラとかなら 対モンスターにもっていけそうな気も
>>58 それって、何人か超魔生物みたいに改造されそう。
60 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/03/23(日) 11:46:22 ID:BfGv7h2X
うっかりゴールドスライム召喚しようぜ。 ダイが最終決戦で敗北する羽目になるかもだけど。 戦闘能力無いからひたすらルイズが頑張って強くなる話に…
ヒュンケルほどガンダールヴと相性のいいキャラはいないんじゃないか?
ED後のヒュンケルだとガンダの力でムリに動いたら文字通りバラバラになりかねなくね?
ベホイミとかも効かない程の負傷を負ってるヒュンケルに ゼロ魔の水魔法が通用するかどうかだねぇ。 もうやめて!ヒュンケルのHPは1よ!
むしろガンダールヴの力が作用して体に掛かる負担は軽減? ってこれは少々都合が良すぎるかw
>>63 安心しろ、あいつはHP1でもオリハルコン軍団ぐらいなら殲滅できるw
>>63 上のほうでもロン・ベルクの腕が治るかどうかという話が出てたが、
たぶん無理じゃなかろうか。
でも、闘気自体はあるのでガンダールヴで強化されたグランドクロスの移動式砲台としては使えるんじゃないか?
本人はものすごく嫌がりそうだけど。
見えるぞ。 グランドクロス発射の度に悲鳴を上げるデルフが。
DRAGON QUEST―ダイの大冒険― が非常に面白かった。
>>69 ありがとう。
素晴らしいサイトを教えてくれて。
>>61 アイツ素の状態で鼻くそほじくりながらトリステイン滅ぼせるんとちゃうん?w
>>67 デ「おお、すげぇ! すげぇ力が俺の中に流れ込んでくるぜ!!」
ヒュ「デルフ」
デ「あん?」
ヒュ「少し我慢しろ」
デ「は?」
ヒュ「グランドクルス!!!」
デ「ぎぃぃいいぃぃやぁぁぁぁぁぁぁあああぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
ミョズニトニルンで鬼岩城を
>>56 あれ? 確かVがベースで、伝説の魔物として
Wのモンスターが召喚されたんじゃなかったっけ?
確か、見た事のない魔物がどーたらって台詞あったような…
スライム召喚
ダイの大冒険だとスライムはあんまり活躍しないよな。 ゴメちゃんは別格として。 ルイズが『神の涙』を召喚して 「私の使い魔になりなさい!」 でゴメ再臨くらいしか思いつかん。
>77 ルイズの胸が少しずつ大きくなるにつれ 縮んでいくゴメちゃん…
>>78 いや、もう少しシリアスに対ゴーレム、対ワルド戦とか皆で奇跡的に勝利、
しかし、その度に小さくなっていく使い魔……
ゼロ魔キャラの成長がじっくり書けそう。
クロコのおっさんネタは最初のスレにあったな。
漫画でしか知らないから「地獄の騎士バルトス」 のデータが分からない。 詳しい人教えて欲しいな。
人がいない・・・ このスレなくてもよかったような気がする。
そりゃ纏めた競合スレがある上に、ダイのネタがそこで溢れてた訳でもないから意味が無さ過ぎる
俺も最初から、別スレ立てる必要あるのか? と思ったしね。
ダイじゃなくてドラクエ全般にすれば良かった。
過疎ってるなぁ。
項目名 地獄の騎士
読み じごくのきし
分類 モンスター
質問:地獄の騎士と言えば?(回答者:3人)
焼付く息コワイ 3
吹雪の剣を落とす 0
公的データ DQ3に登場するモンスター。
ネグロゴンドの洞窟等に出現する、6本の腕に剣を持ったガイコツ型モンスター。ガイコツ剣士の上位種、ソードイドの下位種。
攻守に優れ、2回行動が可能。そしてパーティー全員が麻痺する可能性がある焼付く息を吐くことがある。
このように恐ろしいモンスターであるが、倒した後で稀にではあるがDQ3ではレアアイテムの吹雪の剣が手に入ることがある。
アメリカ版Dragon warrior 3での名称は、Marauder(略奪者)。
ダイの大冒険ではヒュンケルの育ての父として登場していたが、ハドラーに役立たずと判断されて処刑された。
>>81 俺もちょっと気になったので、調べてみたらこんなのが出てきた。
バルトスが召喚されたらどうなるかってのは気になるけど、ルイズがどう付き合うのか想像できねぇ。
他の作品よりも外見が飛び抜けてアレなので、学院の外に連れて行くのもためらわれるしな・・・
まぁその辺は全身を覆うような服着せるのかもしれないけど。
というか、ドラクエはだいぶ前に6と7やったきりだから、コイツの戦闘能力が分からん。
第二形態ってことは、一般の兵士よりはるかに強そうだし、焼け付く息の追加効果からやっかいな敵なのはわかるけど、7万の兵が焼け付く息一発で全員麻痺しましたとかやるわけにはいかんしな・・・
ネクロゴンドに行く時点で大体Lv30前後くらいなんだが…正直それでもちょっと辛いレベルの強さ。 装備を整えた勇者や戦士なら一撃で20くらいしか喰らわなかったはずだけどな。(それで2回攻撃されて約40) アバンとそこそこ戦えたことからバルトスは多少強化されてると思われ。
>>89 thk
ウィキペディアでのワルドとアバンを見たが
大体ハドラー討伐時のアバン=ワルドかな?
単純に比較できるような物じゃないけど。
だとすると、素の状態だとワルドにはちょい勝てないか・・・
2回攻撃がガンダールヴの能力で、常時痛恨の一撃みたいになるだけで、すげぇ強くなりそうだけど。
>>90 その上デルフの魔法吸収も加わるからもう大変だな。
でも日常も楽しそうだ。
六本の腕で洗濯とか、ルイズの世話をしていてヒュンケルを育ててた時を思い出してすごい子供扱いになって周囲の失笑を買うとか、夜に部屋の前で守衛してたら見かけた生徒が次々と腰を抜かしたりとか
タバ茶が生産されるのは確定的に明らか
バルトスってさ、アニメ見る限り剣を6本持ってるんだよな・・・ これでガンダールヴの力を手に入れたら・・・ゴクリ
ルーン自体、どの腕に刻まれるかわからんな…。 左の手自体3つあるんだし。 ひょっとしたらガンダールヴの3乗とかそんな風になったりとかしないだろうか。
>>96 バルトスの活躍以後、ガンダールヴのルーンは
【地獄の騎士の紋章】
と呼ばれるようになったそうな
ブリミルが魔族を追いやり砂漠に封印しエルフが守っているって設定にすればあるいは
本スレでアバン先生の話題が出ていたようだが、こっちには人が来ない…。
召還されるならクロコダインが一番かな。 たぶんそれなりに言うことを聞いてくれそうだし
だがグレイトアックス装備状態で魔法乱発ルイズ涙目
つまり魔法を使うためにグレイトアックスを振り回そうとするルイズというわけですね。
けど重くて振り回せなくて、腕力=魔法結論に至り戦士として大成するルイズですか
ルイズ「斧が…真上に…」
>>106 「ルイズよ……学の無い俺だが一つ物を知った。それは……この世には本当に煮ても焼いても食えんツンデレが居る! と、言う事だ!」
でもマジでクロコダイン召喚は見てみたい。
おっさんが召還されたとしてどんな流れになるんだろう
>>109 とりあえずきゅいきゅいには体重の問題から乗るのは非常に難しそうだ。
召喚対象としては大成功の類だよね 戦士としても上々、軍団の長を務めてたから指揮能力もそこそこ、つーか獣の王だからな 最低でも人並みの知性と言語能力もあるし どのタイミングでも大抵は強力な魔法の武器まで持ってる 人間召喚で馬鹿にされることが無い上に、ガンダールヴの力を最大限に発揮できるっつー、下手したらあらゆる二次の中で最高の部類になりかねん 逆を言えば奇抜性からの面白みが全く無い
>>110 香水イベントとか発生しないからだいぶ変わるよな。
>>112 おっさんだと香水のビンをつまみ上げたときにうっかり指先で潰しちゃいそうな気がする。
だが、ギーシュも喧嘩売る度胸無いだろうな。
その前におっさんがルイズ経由でもシエスタ経由でも食堂に入ることが無い気がするんだが
そういや、おっさんって気を使って人間とはなれたところで一人で飲んでたりしたな。
>>115 強い上に空気も読める。
なんてパーフェクトな使い魔なんだ!
獣王の能力でモンスターを従える事もできるな。 ヴィンダールヴでも問題ない。 死角が見つかりません、コルベール先生!
むしろそれはガンダの癖してヴィンダ涙目の能力もちとも言う
おっさん以外も敵として召還されれば大丈夫だな
ザボエラあたりをニョズに?
そういう多重召喚は糞な布石になり易い
おっさんには破壊の杖とか不要すぎるな。
破壊の杖=グレートアックス じゃね?
なつかしのデルパイルルな筒で一心同体も同然の部下のガルータがなぜか出てくるとか
あの部下だけでも当たりの使い魔だからますます強くなりすぎる
すいません。おっさんの話題にあがらないとデルフが泣いているんですが。
デルフの魔力吸収が無くても、Gアックスの魔法で相殺しちゃえるからな。
ロン・ベルクあたりなら、剣使いだし自前の武器ないし使ってくれくかもしれん。 やたら頑丈だから、ロン・ベルク的にも大満足。 問題は、一本しかないところだ。
>>126 片手斧の時はもう片方の手に持ってもらい、
グレイトアックス等の両手斧では斧の先に結んでもらうんだ
>>128 必殺技のとき以外は一刀流だから大丈夫。
どうせ必殺技は使っちゃうと終わりだし。
>>128 「デルフを超える剣を作る!」とかいいだすかもね。
>>131 超えるも何も能力的には基本線では魔力吸収の出来る剣ってだけだろ?
あのおっさんなら普通に作れると思うが
というか魔法無効化の方が吸収より強くね?
魔力を吸収する装備、ってのはドラクエに存在しないからロンにとっても新鮮な挑戦だと思うが。 鎧の魔剣・魔槍も魔法無効化できるのはあくまで鎧部分だし。 マホカンタがかかりっぱなしのナイトの盾なんてのもあったけど、あれは作れるんだろうか。
ふと。デルフと「ダイの剣」の鞘を組み合わせると、吸収した魔力を増幅した上で使える 素敵アイテムが作れそうな気が。
もっと素敵アイテム 光魔の杖+魔法吸収
「聖石」は魔力ため込むそうだし、吸収とほぼ同義と考えていいんでないか? 魔弾銃とか、ロンなら直せそうな気がしたんだけどなぁ。
今のところ話が書かれているのは ダイ ポップ アバンで小ネタでクロコダインだっけ?
そんなとこだね ヒム召喚したら喜びそうだな
あれ?クロコダインいたっけ? ヒムを召喚した場合、やはりラスボスはかつての同僚のうち誰かか もしくは主人だったハドラーになるんだろうか?
本スレの一番最初にほんの少しだけある
ダイの大冒険のキャラが召喚されたら強すぎだよな おっさん辺りになると七万の大軍を素の強さでも無傷で倒せるだろうし。
スタミナ的に無理だってば
>>142 グレイトアックスor真空の斧を素振り千回くらいで7万はどうにかなりそうな気がするが。
そしておっさんのスタミナはその程度で尽きないと思う。
無双系のゲームで千人切りを達成して、それを休みなく70連続と考えればどれだけ無茶かわかるような。
ヒュンケルでグランドクロス連射とかしたら何とかなるやもしれん。
黒の結晶なら7万なんて一発だ
>>142 おっさんはバーンにぼこぼこにされてブロックの自爆をおそらく受けて
手当てなしで監禁されて炎天下の中処刑されそうになった状態から
かなり強い雑魚モンスター100人切りした男だぞ。
この間一週間ほど食事をしていない可能性もある
そもそもおっさんの通常攻撃一発で数百人くらいは軽く吹き飛ぶ。
相手が無抵抗な一般人だけだと思ってるのかよ それこそトライアングルクラスのメイジだと強い雑魚モンスターなんか目じゃない強さだろ しかも戦艦とか竜騎士+ドラゴンだっているだろ やられに密集して集まってくる見たいな前提でいわれてもな 七万人が展開するって恐ろしく広大な範囲だぞ いくらなんでも舐めすぎだ
そちらこそダイ世界のジャンプ漫画でも上位の戦闘インフレを舐めているな。 才人一万人くらいを相手にしてもおっさんが勝つくらいの差があるぞ。
メラゾーマがトライアングル級と仮定すれば魔法は真空の斧で防げるだろうし、治金技術の低いハルケギニアの武器なんぞおっさんの鋼鉄の皮膚には効かん。 楽勝ですよ、おっさんなら。
>>148 あの場所にいたモンスターはかなり強いランクの雑魚だと思うぞ。
最終ダンジョン一歩手前だ。
さすがに、スクエアクラスでもそこまでいくかどうか……
まぁ、どんなに頑張ったって通常攻撃の一撃で倒せる人数には限界があるというのは同意。
二桁には届かない。
ただ、獣王会心撃なら戦艦も落とせると思うぞ。
メイジ相手に一番簡単なのは焼けつく息だと思う。
戦争とは、相手を殺す必要はなし、ただ戦闘不能にしてしまえば良い。
麻痺させてしまえば、そのまま人間の盾にもなるという優れもの。
これで、砲撃は封じることができる。
しかも、生きている以上助けないといけないのでめんどくさい。
>>148 七万人が同時に襲いかかってくるわけでない。そもそも七万人も同時に展開できる荒野など存在しない
兵隊の損傷は一割で撤退=敗戦、三割で壊滅というのが軍隊の常識
目標七千人斬り
ゼロ魔の魔法技術流石に舐め過ぎ どっちの読んだこと無しで蹂躙したいだけだろお前ら あの世界の火の魔法トライアングルのレベルで既に鉄とか一瞬で溶かすぞ しかもダイ大の魔法は個人依存でメラゾーマだけでもピンキリってのが作品内で何度もアピールされてるというのに比較に使うとか意味不明すぎる バーンとか異常に突出した存在を二次的に知って何もかもあれに近いと勘違いしてるのいねえか
>>153 お前こそ、ダイ大の技術をなめすぎだと思うが。
クロコダインが処刑されそうになった時に現れた雑魚についてだが、
あの時一緒にやってきた人間側の一般兵は、世界中から集められた先鋭だぞ?
ハルケギニア的に表現するなら、当然全員スクエアクラスだろう。
そいつらが、あの時現れた魔物相手には、明らかに後れを取っていたんだが?
だろうとかかも知れない想定で強引に押し通すってそれ典型的なごり押し蹂躙したい厨の典型的な悪いパターンじゃないか その時点で問題外過ぎる
>>153 ダイ世界は12巻くらいから山に大穴を空けて貫通する攻撃とかが普通になっていた
おっさんは
その攻撃でも倒せないらしい城を一撃で破壊する攻撃より上の攻撃を腕で受けとめ、すこし切れた程度、
さらにそれより数段強い攻撃で皮一枚切れる程度で済む肉体に大ダメージを与える攻撃で
数十秒倒れていただけでまだまだ動ける上に数分後に一キロ以上の爆発に巻き込まれているっぽいのに
普通に生存する怪物だぞ。
ピンキリってのが、ゼロ魔世界だと上下がそんなに実力差がない。 ダイ大の世界だと、上と下の実力差がありえないくらい開くからなあ
オイオイ ゼロ魔のピンキリも物凄い差だろ 本当にゼロ魔読んでないのが混ざってないか 特にカリンとかエルフレベルになるとチート過ぎるレベルにかっとぶだろ 取りあえず蹂躙させたい側=世界の最精鋭 蹂躙したい世界=標準的雑魚中心 ってのやめろよw ダイ大ファンが痛い人間に見えるこの手の主張は嫌がらせにしか見えんぞ
>>158 そもそも、おまいの言う[標準的な雑魚=七万の大軍]をおっさんが倒せるか?という話だろうに…
>>158 サイトとおっさんの戦闘力の差を考えれば7万に対してどれだけやれるか想像付くと思うが。
ぶっちゃけ原作描写であの7万は「標準的雑魚中心」だぞ。チートレベルがいたら原作でサイトは死んでる。
いや、原作だと前線のほんの一部が出ただけで他の構成はまったく不明だな あれが全体でもそうだと言いきるのは流石に無理
>>158 言い方が悪かったな
ゼロ魔世界は上で烈風やエルフで、下が貴族でない兵士
ダイ大世界は上で大魔王バーン、下が同じで一般兵士
どっちもチート過ぎるけど、ゼロ魔世界にはもっと怪物クラスが必要だろう。
最後までシナリオが進んでる上にラスボスありってのと、シナリオ途中でラスボスとか神的存在抜きで比べるとかちょっと乱暴すぎるな 比べかたとして既に印象操作レベルだなぁ ブリミルがバーンとか目じゃないぐらいすげえかもしれないしそうじゃないかもしれない 少なくとも末裔レベルの虚無のエクスプロージョンが既に大魔王の魔法もびっくりレベルだぞ
まあ、待て兄弟。この場合、原作のサイトと原作のクロコダインで比較しても意味はない。 なんせこの場合、7万を相手にするのは「ガンダールブのクロコダイン」なんだからな。 したがって、「ガンダールブ抜きのサイト」と「原作クロコダイン」を比較した上で、ガンダールブ クロコダインの戦力を推定する必要があるだろう。
強さの基準が必要だよな。
俺の中では、アバン≒ルイズママという認識なんだが……
それにしても、
>>148 はひどすぎる。
ダイ大の世界の精鋭<魔界のモンスター<トライアングルメイジ
こう言っているわけなんだが、分かってないのかね。
両方にいるモンスターで基準を作るとかするしかないんじゃない? ゼロ魔オーク:凶暴な亜人として知られるが、メイジにとってはそれほど怖くない。 DQオーク;やはり凶暴な亜人。10〜20Lvぐらいで相手をすることになる。下の中ぐらい。
>>163 国一つ消滅レベルでも驚かないのにその程度でびっくりしないよ。 ダイ世界のチートはアルビオン大陸を一撃で消滅するくらい簡単にできる。 烈風カリンはダイ世界だと最大でもノヴァと同程度くらいだと思われる
>>167 大魔王みたいのがいない世界で、ノヴァと同程度というのは反則級の強さだよな。
オリハルコンをどうにかできるかってところで、壁があるかもしれんけど
>>163 ダイ大で効果範囲重視の素敵びっくり魔法というと、ドルオーラあたりか?
あれ以上だとは絶対に思えないんだが。
>>169 メドローアも対親衛隊戦で後ろの山ふっ飛ばしてなかったか?
>>164 サイトはおっさんの軽い尻尾の一撃で普通に死ぬな。
ダイ世界は後半はヘクサゴンスペルクラスの攻撃が普通になったから
ちょうどいいキャラがあまりいない。
かろうじてチウやレオナくらいかな。
典型的な、押したい方は最大限好意的解釈で最も良い解釈を選択 貶めたい方は極力一番悪い可能性を選択 が並んでて吹いた しかも具体案無しで思われるとかかもとか 直ぐに他のドラクエネタとぶつけて討論して他作品レイプしたがる奴がダイ信者で沸いて嫌われてるのが良くわかるな 隔離スレ立てて大正解だわ
クロコダインみたいに七万人相手にできそうなやつの召喚は蹂躙になるから禁止って言いたいのかな? それなら召喚した使い魔の影響で、夫婦鍛冶師を営むことになったロン・グビルてのはどうか
>>172 ……具体例なしって言ってるが、あの七万ってごく普通の高校生+ガンダールブで足止め出来て、さらに本陣までいける程度の戦力だぞ?
もし、強いメイジがいたとしても、まともに軍団として機能してないただ数が多いだけの烏合の衆。
ゼロ魔のメイジが強いと解釈するとこうなるんだよ。
……原作でサイトが本陣まで行ってる以上、貶める気が無くてもな。
>>173 むしろ過大評価し過ぎで七万全滅wwwwwwとかはしゃいでるのは馬鹿じゃねーのって話しじゃねーの
大抵この手の話しで七万七万言い出して七万涙目とか七万全滅と騒ぐのはお察し下さいになってるからな最近は
作品陵辱どころかスレ陵辱する奴が良く好む
>>174 確かな事は本陣に行ってNEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE
既にサイトどころか原作貶めてるじゃねーか!
よそじゃクロコダインなんて及びもつかない連中が召喚されてて、七万全滅確実なのに… どうしてそこまで過敏になるのかわからない。 クロコダインがゼロ魔の七万相手に勝つのが不愉快だとしても、それを論破しなきゃならないの?
まあまあお互いに素数でも数えて落ち着こうぜ こういう時はあんま自分の意見を交えずに 作中で描写してある部分を挙げていったらどうだ
現実に七万全滅だーとかやってるのなんか殆ど存在しない現実に気付け 取り合えずクロコダインにそんな事させたい奴は戦闘能力の問題以前にクロコダインの人格陵辱だわ
なんでそれが人格陵辱になるかわからん。 そもそも七万戦までいった作品ほとんど無いだろ
軍団長でそんな芸当出来そうなのはバランとミストバーン(バーンの肉体あり)ぐらいか ヒュンケルは風のメイジに気をつけりゃ何とかなりそうだが
ゴメン連投で悪いんだけど 実際サイトは足止めは出来たけど 敵にどれぐらいの被害与えたんだっけ? なんか立て直すのに少し時間がかかるというのは覚えてるんだけど
>>180 ヒュンケルは数キロ先の山まで一瞬で攻撃して穴をあけるとかやっていたから
風のメイジも余裕で倒せるだろ。
それもそうか まあHP1でアレだけ戦っていた奴だしなww
七万で盛り上がってるとこに恐縮だが、正直俺はどんな戦果を上げるかなんてどうでもいい それよりかも今まで人間を守るために戦っていたダイ達が人間同士の戦いに直面したときどうなるか その葛藤や心理の変化なんかを考えるのも面白いと思うんだが
ぶっちゃけダイ大の勇者側が操られてる人間が混ざってるの相手にまともに全滅だとかって戦う訳ないよな むしろその手の事事態忌むべき事態としてバランの過去とか描写されてるというのに 179とか本当に魔王軍抜けた後のおっさんが人間を大量殺戮とか出来ると思ってるのかね
原作では才人が「相手を殺さないように」戦って前線部隊の指揮系統をズタズタにしてる=指揮系統&部隊再編成で半日以上足止め=追撃が間に合わない、だからなぁ。 クロコダインのおっさんが同じ状況になったら矢張り敵とはいえ殺戮戦みたいなことには絶対ならないだろうし、同じように頭を潰す行動に出るだけじゃね? その場合も強すぎる力を持つが故に力加減に苦労する…みたいな感じで。
おっさんは必要なら非情になれるタイプだぞ。 バラン死んだ直後に撤退よりもバーン倒すのを優先していたし。
ダイ達が目先の情に惑わされることはほとんどないからね よくよく考えれば、ダイ大は人間とその他の種族の境目が薄くて、内容が国家間の戦争に近い物語だな その中でポップやマァムはある程度心を通わせたシグマやアルビナスを”殺してる”んだよな。ダイもそうだし それなのに人の命を奪うことを考えさせてもそれは偽善者ってことになるな
だから、クロコダインで焼けつく息が最強だって。 それなり以上の射程を誇って、しかも薙ぎ払えて、なおかつ死なないけど戦闘不能にできる。
それなら焼けつく息+真空の斧で広域拡散。 これが最強のコンボ。
クロコダインに有効そうな魔法がレビテーションぐらいしか思いつかん
記憶操作があるよ
だれかを救出することにおいてはいい動きをするおっさんだから おっさんが召喚されたらウェールズ王子が普通に生存しそうだ。
あとガンダールヴの役割が術者の楯だから 異常なほどに頑丈なおっさんほど適役もいないだろうな
初歩的な話で悪いんだが、おっさんって魔法攻撃食らった時ってどうしてたっけ? 食らって耐えるんだっけ? 斧で相殺とかしてなかったよね?
たしか ・ライオンくらいなら全身が燃える魔法(メラ)・・・息で消す ・それより上の魔法(メラゾーマ)・・・斧の効果で逸らす ・放たれた魔法を会心撃で弾きながら攻撃 それ以外は食らって耐えるだったはず
まあギガブレイクくらって即死しないような奴だから 並大抵の魔法じゃ倒せないだろ
198 :
195 :2008/05/17(土) 21:23:25 ID:u+PWDZlt
ありがとー。 記憶があやふやだなぁ。もう1回読み直してみよう。
そもそも戦闘そのものを回避できそうな人が居る。 という事でメルル召喚。
200 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/05/18(日) 03:19:38 ID:5HOCPd6P
ルイズがワニを召喚して斧でルイズの首をはねて欲しいお
落ち着け 焼け付く息がそんなに効果範囲あったり真空の斧で拡散して効果あったら、逆に誰も防御できない恐ろしい技になっておっさんが魔王軍最強になってた おっさんの難点はベホマほどの即効性の回復魔法が無いから短期的に不利 けど長期的な回復魔法はゼロ魔のが強力に見える節もあるからぎりぎりまで粘れる度は上がると思
ザボエラ・・ある意味毒攻撃のほうが恐ろしい ヒュンケル・・鎧の存在によって効かない ミスト・・チートなので効かない バラン・・チートなので効かない フレイザード・・パワーアップしてしまう ハドラー・・普通に効く
でも、焼け付く息ってゲームでもうっとおしいよね。麻痺って耐性防具少ないし。 キアリクが使えるキャラが麻痺するとわりと積む。
じごくのきしが恐れられてるのもそこら辺が原因だしなー。 3体出てきて1ターンに4回焼け付く息吐かれたことあったぜ。 真面目に全滅寸前まで追い込まれたなー。逃げたけど。
序盤のボスが焼け付く息を使ってくるというのはかなりひどいな。
>>201 もし、学園の宝物庫の中に「力の盾」があったら……
>>206 ちいねえさまが装備して発作の度に使えば
ベホイミ効果だっけ?力の盾は 病気に効くのか?
たいていの病気は体力つければ何とかなると思う。 それでどうしようもない病気は中世レベルじゃ本当にどうしようもないと思うし。
ここはブラスじいちゃんを召喚すべきだろう そこそこ強いがあくまでも鬼面導師、キラーマシーンには勝てません、と言う丁度いい強さじゃないか 問題はガンダ補正があってもイマイチ意味無いところだな つけるんならニョズ辺りが妥当かしら?
最近強さが語られているが、それほど意識しなくてもいいんじゃないか? 例えば・・・ ・老バーン様がルイズの劣等感やタバサの復讐心を利用して部下にしてしまう話 ・本スレにあるカトレアと孫悟飯のヒュンケル版 ・タバサにラーハルトやヒュンケルを召喚させて、協力しつつも復讐の無意味さを説く話 ・ノヴァがハルケギニアの勇者となる話。原作で意中の相手がいなかったからルイズともくっつけやすい ・論外かもしれんが、ハドラー・アルビナス召喚で三角関係 ・・・とまぁ、強すぎるキャラでもいろいろ考えられるわけだ
おそらくルイズは老バーンを平民の爺さんと呼ぶ…それって怖すぎるな
>>212 バーンの威圧感+マント+(光魔の杖)で貴族と思われるさ!
角や三つ目だから大丈夫だろう。
じゃあ若返ったバーン様を平民と… 余計こわくなったな。
召喚して数秒後には全員瞳化するので問題ありません。
耳が長いからエルフ扱いされるような気も
エルフを召喚した、とレッテルを貼られ、恐れられ、虐げられるルイズ 「人間は愚かであろう?」 バーンがささやく 「ええ、まるで悪魔ね・・・」 その瞳は光のない虚無の色 新世紀ファンタジー巨編 ゼロの大魔王〜ハルケギニアの黄昏〜 近日公開!? ・・・してください!
そんなの書こうと思った日には 近日後悔 ですがなw
>>219 誰がうまいこと言えと(ry
ならば!
「宇宙の果てのどこかにいる、私の下僕よ!神聖で、美しく、そして強力な使い魔よ!
私は心より求め、訴えるわ。我が導きに応えなさい!!!」
爆発の中にか何かがうごめいていた
「せ、成功したの?」
期待と不安が入り混じったルイズの眼前に、その何かが現れた
「 海 戦 騎 ボ ラ ホ ー ン 参 り ま し た !」
「・・・へ?」
ゼロと海の王者 〜アンバランスなキスをして〜
ぺったんこ娘とふくらんだトドの大冒険が 今、始 ま る !
ルイズ父がサイトに稽古をつけるとかいってぼこぼこにした所は ダイキャラだと逆に父がぼろぼろになりそうだ。
>>221 あれをやるにはルイズに狼藉を働かないといけない
ダイキャラでそれができるのは、ポップのみ
そして、ポップは殴り飛ばされるのが仕事
何の問題もありません
>>220 人外だから普通に喜びそうだな。
当然ほかのところには鳥とラーハルトと次海戦騎鰐が召喚ですね。
>>211 >本スレにあるカトレアと孫悟飯のヒュンケル版
すごく・・・読みたいです・・・
>>224 ハドラーもいいな
悟飯と同じく死んだし
いじくりやすそうだし、勇者もいるからうまくマッチするかも
さらにアルビナスを絡ませて・・・ウヘヘヘ、いいですなぁ
ハドラーって回復不能状態だから難しいような。
奇遇だな カトレアも回復困難だぜ
ふと思ったが、ゼロ魔の世界にドラクエ系(ダイ大系)の魔法を持ち込むならメラゾーマとか見せるよりも、 ラナ系の天候操作魔法見せたほうがインパクト強くね。 雷雲を呼ぶラナリオンならともかく、昼夜逆転させるラナルータなんか先住魔法すら越えてるのが一目瞭然だろ。
先住魔法が殆ど出てないのに一目瞭然とかなんだそりゃ
むしろ杖持ってとてつもない術使ってんだから 伝説の虚無と思われるんじゃね?
つーか天候操作系って、人間同士の戦争で使うと極悪な魔法だよな。
>>230 昼夜逆転はいくら何でもゼロ魔の「精霊の力」を越えているとおもうが。
同じ事を精霊の力でやるとすると「大地の精霊」に頼んで惑星を半回転してもらうとか……無茶だろ。
クロコダインが召喚されても戦闘機に乗れないからそこで詰まるな。
おっさんがスイスイ乗れる乗り物か…… バーンパレスなら大丈夫じゃね?
あんな馬鹿でかいものどうやって村に隠すんだよw 他にダイ大に出てきた乗り物だと気球か でかいの用意すりゃなんとかなるかもしれんな
逆転の発想、半分地面に埋まった鬼岩城を古城跡として、観光業で栄えるタルブ村。 シエスタの祖父は適当な平民に憑依したのはいいが、出られなくなってしまったシャドーさんで。
>>235 まて、バーンパレスの操縦者はバーン様だから
シエスタは・・・
バーン様がそんな短い期間で死ぬかよ! というか既に征服完了
逆転の発想! 学園でメイドをしているバーン様。
香水イベントで食堂が大変なことになるな。
これが余の給仕だ これが余の洗濯だ これが余のメイド姿だ これが余の
別にバーン様がタルブ村で隠居していても良いじゃないか。 どうしても世界征服しなきゃいけないって訳でもないし、 ハルケギニア壊しても魔界に日が当たるわけでもないし、 100年やそこらのんびりしていてもバーン様的にはちょっと長めの休暇レベルだし。
おっさんがタルブ村へ行ったらバーン様がいたとなるとかなりびっくり展開だ。
スレ活性化のために投下します 稚拙な文章ですがお許し下さい
246 :
ゼロの陸戦騎 :2008/05/24(土) 16:40:43 ID:rgWmKgpT
第一話 異世界の亜人 (絶対に、絶対に成功させなくちゃ!) ルイズはそう心に強く・・・強く言いつけた。 それもそのはず、もう十回以上、召喚の儀式、サモン・サーヴァントを失敗している。引率のコルベール先生からもらったチャンスはあと一回。 ひたすら馬鹿にされた1年、これ以上恥の上塗りをするわけにはいかない。もうつらい思いはしたくない! (だから・・・必ず!!) 願うようにルイズは呪文を唱えた 「宇宙の果てのどこかにいる私の僕よ! 神聖で美しく、そして強力な使い魔よ! 私は心より求め、訴えるわ! 我が導きに、応えなさい!!」 答えは爆発だった。吹き上げる土煙の中、抗議の嵐が場を包む 「また、失敗・・・?」 結局だめだった。やっぱり私は落ちこぼれ ルイズは泣きたくなった。もうこんな思いはしたくなかったのに・・・ 悲しみに暮れるルイズだったが、煙の中に一筋の希望が見えた 煙の中に人影が見える。誰かが動いている 「ルイズが召喚に成功した・・・?」 ざわめきの中、煙の中から現れたのは1人の若者だった。だが、人間ではない。なぜならその男の肌の色は"青"なのだから 「亜人だ!ルイズが亜人を召喚したぞ!」 「さすがはゼロのルイズ!俺達にできないことをやってのける!」 「顔色の悪い野郎だなぁ。なんか気持ち悪ぃ」 「でも結構かっこいい・・・」 亜人召喚という珍しい出来事に周囲はなんとも言えない感情に包まれた。サモン・サーヴァントで亜人が召喚されたなど聞いたことがない いったいあの男は何者なのだと、と皆が考えていたら、男が突然ルイズの腕を掴み叫んだのだ 「貴様!ダイ様はどこだ!どこに隠した!!」 「へ?な、なに!?」 この男の名はラーハルト。後にハルケギニア最強の竜騎士と呼ばれる男である
しえんです。
248 :
ゼロの陸戦騎 :2008/05/24(土) 16:41:49 ID:rgWmKgpT
とりあえずここまで 小説書くのは初めてですので、至らぬ点があったらジャンジャン指摘してください
本スレならともかく、このスレなら召喚だけでも十分貴重だ! 続き頑張ってください。
250 :
ゼロの陸戦騎 :2008/05/24(土) 17:05:17 ID:rgWmKgpT
>>249 どうも^^
言い忘れたことがあります
私はダイを全巻読破しましたが、本自体が家にあるわけじゃありません
原作と違う点があった場合も指摘してください
すごく乙です。
スレ立て3ヶ月にして、初めて投下が…
>>246 ラーハルト召喚か・・・
「閃光のワルド」の二つ名が涙目どころか号泣だな。
>253 「僕の二つ名は閃光よくついてこれたね」とか自信たっぷりに言った瞬間に 服や杖がバラバラになって、素っ裸にひん剥かれるんですね 分かります
ラーハルトだとッ!? (;´Д`)ハァハァ
これは先行き楽しみな。 セリフからしてバーンパレスのところかな。 ところでこれは将来的には本スレのまとめウィキのほうに登録するの?
257 :
ゼロの陸戦騎 :2008/05/25(日) 21:44:55 ID:zj1ZjJU4
2話目投下します 正直、1話の最後のセリフは入れない方がよかった おかげで無駄に長くなってしまった(涙) 駄文ですが楽しんでいただければありがたいです
第二話 陸戦騎、推参 この女はダイ様の行方の手がかりになるはずだ ラーハルトはそう思っていた ヒュンケルと共にダイを探す旅に出て一年、行方は全くつかめなかった しかし、たまたま寄ったロン・ベルクの小屋・・・ エイミが食事を作るというので、水を汲みに行った川沿いにそれはあった キラキラと光の粒子が舞う光の鏡 調べてみると、それは扉のようだった これは何だと考えていると、あることを思い立った ダイがなぜ黒の結晶(コア)の爆発を逃れたか、である その方法は片方の指の数も無い (もしや、このような扉をくぐり、別の空間に逃げ延びた・・・?) そう思った瞬間、ラーハルトはすぐさまヒュンケル達を呼びに戻ろうとした 必要がないと思い、鎧の魔槍も置いてきたままだ しかし、踏みとどまった 扉が小さくなっている ここから小屋まで往復していたら消えてしまうかもしれない これが、自身が敬愛する主のへと続くかは確証がない この先には何があるのかも分からない 遥か偏狭の地か?天界か?魔界か?はたまた地獄のような地か? だが、やっと見つけた手がかりになるかもしれないもの 迷ったのは数秒だった (俺は陸戦騎・ラーハルト。主のためとあらば、恐れるものなど何もない!) 男は覚悟を決め、光の中に足を踏み入れた・・・
・・・光の道を抜けた先 辺りを見渡す 煙でよく見えないが、どうやらここは地上界のようだ 煙が晴れ、当たりの光景が眼に入ってきた 目の前に現れたのは、桃色がかったブロンドの長髪と鳶色の眼を持つ小さな少女だった この女がダイのことを知っているのではないか?そう考えたときにはすでに腕を掴んで問い詰めていた 「貴様!ダイ様はどこだ!どこに隠した!!」 ルイズの頭は混乱していた。 亜人召喚というだけでも、どうしていいか分からなくなっていた そこに使い魔に食って掛かられたのだ 「ちょ!?い、痛いな、なにすんのよ!」 男は、そんなルイズなどお構いなしにまくし立てる 「あの扉は何だ!ここはいったいどこだ!答えろ!!」 「もうなんなのよ〜!何意味分かんないこと言ってるの!!」 「はは、いきなり喧嘩してるぜ」 「使い魔も従わせられないなんて、さすが"ゼロ"のルイズ」 「しっかし、なに言ってんだ?あの亜人は」 今日は人生最悪の日だ ルイズはそう思った 折角、亜人とはいえ召喚に成功したのに・・・ それがこんな礼儀知らずの無礼者だったとは もう泣きたい 魔法の才能ゼロ。使い魔は最悪 何で自分はこんなに不幸なのか 悲しみに暮れるルイズに向かって、男はまだ「ダイ、ダイ」などと叫んでいる もう我慢の限界だった 「うるさいうるさいうるさい!」 「誰よ、ダイって。意味わかんないこと言わないでよ!使い魔のくせに!!」 ルイズの怒号が辺りに響き渡った
少女の叫びを聞いた瞬間、ラーハルトは少女を問いただすのをやめた (ダイ様を知らない!?どういうことだ) 地上に住む人間が勇者ダイを知らないなど考えられない では、ここはいったいどこなのだ・・・? 考えをめぐらせていると、少女の叫びが聞こえてきた 「ミスタ・コルベール!」 ルイズがそう呼ぶと、一人の中年男性が現れた 黒いローブに身を包み杖を持っている。どうやら、魔法使いのようだ 「なんだね。ミス・ヴァリエール」 「もう一度召喚させてください!」 「召喚・・・」 少女と魔法使いらしき男は押し問答を続けている その間、ラーハルトは少女の発した一言・・・召喚について考えていた そういえば先ほど使い魔という言葉も聞こえた 徐々に熱された頭が冷めてきた 自分のおかれた状況を分析する 思考の渦の中、自己のおかれた状況が見え始めた 「あきらめなさい、ミス・ヴァリエール。これは神聖な儀式ですぞ。やり直しなどできようはずありません」 「そ、そんな・・・」 少女が押し黙った どうやら、問答は終わったようだ これを機に、と中年の男に話しかける。状況分析には、まず情報が必要だ 「コルベール、といったか。いくつか質問したいここはどこだ。所属している国の名と、正確な地域を教えて欲しい」 少々無礼な物言いだったかもしれない だが、コルベールは気分を害した様子もなく答えた 「ここはハルケギニア西方のトリステイン王国 王都トリスタニア郊外の魔法学院ですぞ、ミスタ」 ハルケギニア?トリステイン?聞いたことのない地名だ それに魔法学院?あたりを見渡す城が見えた。あれがそうか 霞がかかっていたものがハッキリしてくる。さらに質問 「パプニカ・カール・ベンガーナといった国を知らないか」 「いいえ、存じませぬ」 嘘を言っているようには見えない。そうなるとやはり・・・ 「俺の身に何が起こったのか、説明して欲しい」 コルベールはきょとん、とした顔になったなぜこんな質問をするのかとでも思ったのだろう。 「ミスタ、あなたはサモン・サーヴァント・・・召喚の儀によりこの娘の使い魔として呼び出されたのです。これより使い魔としての契約の儀を行っていただきます」
ようやく状況が理解できた あの扉は、ダイの手がかりでなく、使い魔とやらを呼び出すものだったのだ そして呼び出された場所は自分が良く知る世界ではない いわゆる、異世界というやつだろう 信じられないことだが、それ以外に説明がつかない ため息が出た ダイの手がかりはハズレ。おまけに異世界 陸戦騎とあろうものが何たる失態か。ダイの行方が一向につかめない焦りが相当心を蝕んでいたことに今、気付いた 「ちょっと、あんた。契約してあげるからこっち向きなさい」 自分の心を戒めていると、先ほどの少女がそう話しかけてきた 声色から推測するに、諦めの色が見える。どうやら自分を使い魔をすることに決めたらしい しかし、その申し出を素直に聞く気に離れなかった (俺が忠誠を誓うのはダイ様のみ。他人、それも人間に従うなど考えられん) しかし、その考えには首を振った そういえる状況でないことはハッキリしている。ここにいること自体が大きなミスなのだ。ここで意固地になって路頭に迷うなどと、竜騎衆の名に泥を塗ることになる 帰る方法も探す必要がある。背に腹はかえられん (申し訳ありません、ダイ様) そう決心して、口を開く 「分かった。それで契約の儀式とはどうすればいいのだ」 「ずいぶん素直ね。じゃあ、そこを動かないで」 「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブランド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司るペンタゴン。このものに祝福を与え、我の使い魔となせ」 呪文を唱え何をするかと思ったら、ルイズの顔が接近してきた 「な・・・」 声を出したときには自分の唇のルイズのそれが触れ合っていた やわらかく、ぬくもりを感じるような甘い味 ラーハルトは、今まで感じたことがないような感覚に一瞬我を忘れる 唇が離れる 「終わりました」 少女、ルイズといったか、は顔を真っ赤にしてそう言った 「『サモン・サーヴァント』は何回も失敗したが、『コントラクト・サーヴァント』はきちんとできたね」 半分惚けたようになっていると、突然身体が熱くなりだした 「ぐ、な・・・なんだ・・・これは」 「すぐ終わるわよ。待ってなさいよ。『使い魔のルーン』が刻まれているだけよ」 言われたとおりにすると、体から熱が引いていった 左の手の甲を見ると、見たことのない文字が浮かんでいる 「珍しいルーンだな」 コルベールが身をかがめてそう言った 「ふぅ・・・」 一息つくと、ルイズが話しかけてきた 「あんた、なんて名前?」 「俺はラーハルト。陸戦騎、ラーハルトだ」 新たな主人の下、彼の新しい生活が始まった
262 :
ゼロの陸戦騎 :2008/05/25(日) 21:52:54 ID:zj1ZjJU4
今日はここまで ラーハルトの心境を書いていたらずいぶん長く・・・ 次からはもっと短くまとめるよう努力します とりあえず、1巻までは構想できているのでお楽しみに
乙。 エイミさんがいたのはやはりストーカー・・・
乙! なにげに、エイミさんが先回りしてるのがw
265 :
ゼロの陸戦騎 :2008/05/26(月) 01:25:14 ID:pEkG5sX7
エイミさんは熱視線を送りすぎたため、ストーカー行為がばれたのです ちなみに、ヒュンケルはノヴァに剣術の指南してます
乙 ラーハルトの忠誠心もたいしたもんだ。
ラーハルト一人で大陸を制圧できるw 鎧の魔槍無いからキツイか?
シエスタの曾爺ちゃんがダイやバランだったら・・・ ドラゴニックオーラ全開でアルビオン軍を蹂躙する、ミ・マドモアゼルの姿が・・
そっちかw
>>266 ラーハルトはダイに不滅の忠誠誓ってるしな
「このラーハルトはドラゴンの騎士の後継者たるあなたのために馳せ参じたのです…ディーノ様!」
「死ねと命じられれば笑って死に、戦えと言われれば神々であろうとも立ち向かう」
271 :
ゼロの陸戦騎 :2008/05/29(木) 01:00:39 ID:sq449Aa2
3話が完成したので投下します 駄文ですが楽しんでください
第三話 異世界の月光の巻 「さてと、じゃあ皆教室に戻るぞ」 きびを返したコルベールはそう言って宙に浮いた 「飛翔呪文(トベルーラ)だと」 空中へと飛翔する呪文、トベルーラは使用者の少ない高度な呪文だ コルベールはかなりの魔法の使い手か、と考えていると驚くべき光景が目に映し出された 周りにいた生徒もいっせいに宙に浮いたのである 信じられない。この世界はトベルーラほどの呪文の使い手がこんなに大勢いるのか。恐るべき魔法のレベルの高さだ。しかも皆自分よりもずっと若いにもかかわらず(一応22歳) 「ルイズ、お前は歩いてこいよ!」 「あいつ『フライ』はおろか、『レビテーション』さえまともにできないんだぜ」 「使い魔の尻に敷かれないようにしなさいよ〜」 そう言いながら飛び去っていった 残されたのはルイズとラーハルトだけになった (気に食わんな) ラーハルトはそう思った 今の言われようからすると、ルイズはトベルーラ(この世界では『フライ』『レビテーション』というらしい)が使えないようだ。だからといって、あの言いようはない。 自分たちが少し力を持っていることをいいことに、他者を蔑み侮辱する。 かつて自身が人間を憎んだのはこういった傲慢さも原因だった ルイズは震えている。悔しくて仕方がないのだろう 「ルイズ、といったか。あの程度の連中の言う事など気にする必要はない」 「え・・・」 「人間は自分よりできないものを馬鹿にしたがる。それをいちいち気にしていたら心が もたない。それよりも自己の鍛錬のほうが重要だ」 そう言ったら、ルイズがとんでもない形相でにらんできた 「使い魔のくせに何よ偉そうに!人のことも知りもしないで!あんたなんかに、あんたなんかに同情なんてされたくないんだからぁ」 そう言うとそっぽを向いて歩き出した 初対面の相手だというのに、うれしかった。今まで自分の事を見て真摯な言葉をかけてくれる人はちぃねさまと麗しい婚約者くらいだった。 この使い魔の第一印象は最悪。いきなり分けわかんないこと言うし,貴族に対する礼儀なんて感じられないし でも・・・結構いい奴かもしれない そう思いながら学園へと帰っていった 「やれやれだ・・・」 ラーハルトはため息をついた。どうやら怒らせてしまったらしい。女性の扱いというのは難しいらしいな。などと、主の友の顔を思い浮かべながら思った (鈍すぎじゃないか、お前) オリハルコンの戦士が何か言っているような気がした ・・・・・・無視だ
「いろいろ聞きたいけど、まず陸戦騎って何?」 ここはルイズの部屋。十二畳ほどの大きさだが、中の調度品などを見ると、かなりの身分であることが伺える 「陸戦騎とは、天地魔界の安定を司る竜の騎士様に仕える竜騎衆が一人。陸・海・空それぞれの竜を操る竜使いでもある。」 「竜使い!本当に?」 「嘘をつく理由がないだろう。もっとも今は跨る竜がいないがな」 ルイズの心からふつふつと歓喜がやってきた ハルケギニアにおいて竜は最も乗りこなすことが難しい幻獣だ。それをこの使い魔、ラーハルトはできるという。未だに半信半疑たが、本当ならば自分はかなりすごい使い魔を召喚したことになる 「す、すごいじゃない。それで竜の騎士って何?あんたの口ぶりからすると貴族みたいだけど」 「貴族ではない。ダイ様の母上はアルキードという国の王女であられたが・・・」 「王女ぉ!そのダイって人は王族なの!?もしかしてあなた王家直属の騎士とかじゃないわよね」 「違う。竜の騎士とは・・・」 言いかけて思った。ここは自分がいた世界ではない。説明しても理解しない可能のほうが高い。不毛な論争をするのは有益ではない。 「・・・世の平和を守る騎士、といったところか」 「うさんくさいわね。そんな騎士なんているの?一片会ってみたいんだけど」 頭にくる発言だがここで怒っても仕方がない。優先すべきことは他にある 「それは無理だ」 「何でよ?」 「ダイ様は先の大魔王バーンとの戦いの後に行方不明になってしまった。俺はずっとその行方を探していたのだが、今のところろくな手懸りすらつかめん」 「それじゃあ召喚のとき私に食って掛かったのって・・・」 「あの扉がダイ様に続いていると勘違いした」 「そうだったの。だからあんな必死に・・・」 「気にすることはない。あれはどう見てもこちらが悪いからな」 ルイズは考え込んでしまった。慰めの言葉でもかけようかと思ったら、意を決したように立ち上がった。 「決めた。あんたの人探しを手伝ってあげる」 「・・・は?」 「だから、あんたの言っている貴族を探すのを手伝うのよ」 いきなりの申し出に間抜けな声を出してしまった。今日はらしくないことが多い 「断る」 「何でよ?使い魔の問題を払うのは主人の務めよ」 「無理だからだ」 「どうしてよ」 「それは俺が、こことは別の世界・・・次元とも言えるところの住人だからだ」 「・・・は?」 今度はルイズが間抜けな声を上げた
ラーハルトは自分が異世界から来たことを話した ルイズがあきれたような顔をする 「意味が分からないわ。異世界なんて聞いたことないし」 「そうだな。俺も信じられん。だが事実だ」 ルイズは悩むような仕草を見せこう答えた 「なら証拠を見せてよ。そうしたら信じてあげる」 ラーハルトは対応に困った。そんなものは持っていない。自分たちの世界のことを話そうと思ったが、証拠なしでは信じてもらえる可能性は低い 「残念ながら、証明できるものはない」 この話題はやめたほうがよさそうだ。いつまで経っても平行線になりそうな気がする。それよりも今の自分の立場を何とかしなくてはいけない。 「それより、俺のいた地に帰る方法はないのか」 「知らないわよそんなこと。召喚の魔法『サモン・サーヴァント』は呼び出すことはできても、元に戻すことはできないし、他にそんなことができる呪文なんて聞いた事もないわ」 「その『サモン・サーヴァント』とやらは使い魔を呼び出す扉を開くのだろう。ならば、召喚したときと逆の事をすれば戻れる道理というわけではないのか」 「不可能。今は唱えることもできないわ」 「なぜだ」 「『サモン・サーヴァント』を再び唱えるには、呼び出した使い魔が死なないといけないの。あんた、死んでみる?」 「我が主の命令とあればな。だが、今その主はいない」 薄々、こうなることは分かっていた。となると、次にやることは自分がすべきことを知ることだ そう考えていたら、ルイズからなにやら不機嫌そうな声がかかってきた 「あんたは自分の主にずいぶん御執心なようだけど、今の主は私よ。このルイズ・フランソワーズ・ル・ブランド・ラ・ヴァリエールに忠誠を誓いなさい」 ラーハルトは一時にも満たないほど短く逡巡した後こう答えた 「いいだろう」 「あら、素直ね」 そういったら猛禽類のような鋭い目つきで睨み付けられた 「だが、それは元の世界に戻る間だけの形式的なものだ。この体はダイ様の理想実現のための手駒。悪いが、お前ごときがどうこうして良いものではない。それだけは頭に叩きこんでもらおう」 あんまりな言い方だがルイズは反論ができなかった。主の奉公に報いるのは臣下の当然の義務。 今までの行動、言動から見るにラーハルトはそれを体現している。その心を無下にするなど、高名なラ・ヴァリエールの名を辱める行為である。少々不満が残るが、甘んじて彼の主張を受け入れるしかない 「わかったわ。言うとおりにしてあげる」 「感謝する。では、使い魔とやらは何をすればいいんだ」
「使い魔は主人の目となり、耳となる能力を与えられるわ」 「主の危機を察知しろということか?」 「ちょっと違うわね。使い魔が見たものは、主人も見ることができるのよ」 「お前は自分の姿が見えるのか」 「残念ながら見えないわ」 視覚を共有するなど、君の悪い能力だな・・・ラーハルトは本人に聞かれたら大変なことを思った ルイズが続けて言う 「それから、使い魔は主人の望むものを見つけてくるのよ。例えば秘薬とかね。できる?」 「知識はあるが、この世界では役に立たないだろうな」 ルイズは苛立たしそうに言葉を続けた 「そして、これが一番なんだけど・・・・・・、使い魔は主を守る存在であるのよ。その能力で、主人を敵から守るのが一番の役目なの。あなたは竜使いみたいだけど、どのくらいの実力なの?」 「それなら問題ないな」 そう言うと、ルイズの視界からラーハルトが消えた 「え!?な、何!どこにいったの!?」 「ここだ」 背後から声が聞こえた。振り返ってみるとラーハルトが窓際に立っていた 今の魔法?でも、杖は見えないし・・・ 「どう・・・やったの?」 ルイズは神妙な声で聞いた 「ただ移動しただけだ。どうだ、目に写らぬ男に何か不満があるかな」 自信たっぷりにそう言った 不満?あるわけがない。使い魔の力を見てルイズは今までに感じたことのない喜びに満たされた。 そういえばこいつは亜人だった。亜人は人間よりもはるかに優れた能力を持つことで知られている。 オーク鬼やトロール鬼の剛力のように。 この男はスピードに特化している。それもとんでもなく速い。これほどの速度で動けるなら、そこらの幻獣どころかトライアングルメイジ程度なら簡単にあしらえるだろう。 竜使いと言っていたのは本当だったのだ ルイズはラーハルトの手を取り、人生で感じたことがないほど、大喜びしていた 「すごい、もっっっのすごいわ!!!こんなにすごい使い魔なんて聞いたことないわよ。あんたはどこに出しても恥じないすばらしい使い魔よ!!!」 嬉しさが抑えきれない。今まで自分は魔法が使えないことで馬鹿にされ続けていた。今回の召喚の儀だって、失敗するかも、ひどい使い魔を呼ぶかも、とびくびくしていた。 そうしたら召喚されたのはすごい力を持つ竜使い。使い魔の評価は主に比例する。つまり、自分は今までの評価をひっくり返せるのだ。もう、馬鹿にされない! にやけ顔が直らない。みっともないと思っているのに。次から次へと歓喜がやってくる。いても立ってもいられず、ベッドに飛び乗って枕に顔をうずめ、泳ぐように足をパタパタ 動かし、全身で喜びを表していた。ラーハルトが心配そうに声をかけたのだが、一切耳に入らなかった。
一頻り喜んだルイズであったが、その波が引いてきたら強い眠気に襲われた 「喜んだら眠くなっちゃったわ」 ルイズはあくびをした 「俺はどこで寝ればいいんだ」 ルイズは床を指した 「わかった」 「以外ね。不満じゃないの」 「風雨をしのぎさえすれば、どこでもかまわん」 「そう、じゃあこれ」 ルイズは毛布を一枚投げてよこした それを受け取ったラーハルトはつきの瞬間とんでもない光景を目にした ルイズがブラウスのボタンを外し、服を脱ぎ始めたのだ 「・・・は?」 きょ、今日何回目だ、こんな間抜けな声を出したのは。というかなんだ、この状況は?分析しようにも頭が働かない。いったいどうしたというのだ、俺は!バラン様、ダイ様、お、お助けを!!! ラーハルトがいくら人間を憎んでいたとはいえ、彼の血の半分は人間である。 そうであるゆえに、目の前で女性が服を脱ぎ出した時に動揺しない道理はない。おまけに今の今まで戦闘マシーンのように生きてきた分その動揺は大混乱に達していた そうこうしている内に、ルイズの下着があらわになる 「な、なにをしているのだ!」 顔を真っ赤にしてまくし立てた この顔をポップやヒムが見ていたら間違いなく冷やかしの対象になるだろう きょとんとした声で、ルイズが言った 「寝るから、着替えるのよ」 「女が人前で肌をあらわにしていいわけないだろう!せめて人払いをしろ!!」 「使い魔に見られたって、なんとも思わないわ」 現実を突きつけられたような気がした。そうだ、俺はどこまで行っても戦う事しか能がない男。 ダイ様の手駒であり、生物としての尊厳などとうに捨てたのだ。にもかかわらず、この程度の感情に惑わされるとは、まだまだ未熟! などと考え無理やり感情を押し込めた 「取り乱してすまない」 ルイズが下着を投げてきた 「じゃあ、これ、明日になったら洗濯しといて」 「こんなこともやるのか」 思わず声に出た 「そうよ、洗濯、掃除、雑用、当然じゃない。暫定的でもあんたは私の使い魔なのよ」 「仰せのままに」 そう言うと満足したのか、ぱちんと指を弾いてランプを消して寝てしまった
毛布に包まる 眠れなかった。今日一日、目まぐるしく事が動いたからだろう。 頭に浮かぶことは、自分のいた世界のことだ 突然姿を消したのだ。ヒュンケル達はどうしているか? あいつらのことだから血眼になって俺を探しているのかもしれない 早く帰る方法を探さないといけない。いつまでも心配をかけさせるわけにはいかん。戦いはまだ終わっていないのだから そのためにはこの少女の使い魔となるのが一番の近道だろう。それが何時になるかは不明だが 新たな主人である少女のことを見た。今は安らかに寝息を立てている 昼間のやり取りを思い出した。ダイ以外に従わざるをえないのは実際不満であった。 しかし、ルイズ自身はそれほど悪い人間ではないらしい。他の人間に蔑まれるなど、自分と境遇が似ている部分もある この先どうなるかは分からない 「だが、諦めずに邁進するのみ」 まるでアバンの使徒のようなセリフだ。なんだか可笑しくなって笑ってしまった 外を見る。双月が輝いていた 美しいものだな・・・そう思いながら眠りについた
278 :
ゼロの陸戦騎 :2008/05/29(木) 01:13:02 ID:sq449Aa2
今日はここまで 今回からダイ式のサブタイを採用してみました ラーハルトのキャラをつかむのに結構苦労しました 狼狽しているシーンはあれでいいかだいぶ不安です 次回はレベルゼロの主人の巻(仮)、です お楽しみに
乙。 続きが気になる。楽しみにしています。
乙 そういえば竜使いといってもラーハルトに竜使いの腕前が本当にあるのだろうか 本編でまともに竜使いといえたのは鳥だけだったような。
ヒント:竜とて生き物。 自分より格上の相手には逆らいません。
乙ー クロコダイン「竜騎衆がドラゴンを操った時の戦闘力は六団長に匹敵する」 って言ってるけどさラーハルトは単体の方が圧倒的に強いw
というかラーハルトは確実にクロコダイン、ザボエラ、ヒュンケル(軍団長時代)より強い。 なんにせよ続きが楽しみ。 つか保存はどうするの?
初めて来てみたけど続きが楽しみな物が投下されてる〜〜。
>>284 おっさんのチート防御力なめるな。
下手したらラスボス級より固いぞ。
自分もスレ活性化の為書いてみたのですが駄文ですが投下して良いですか?
>>287 全く問題ない。
本スレと違って過疎っているから、多少トンだ作品でも歓迎するぞ。
但し両方の原作への敬意は必ず持つこと。
魔族との大戦から約一年後ポップはマァムとメルルと世界各地の伝説にまつわるところを旅をしダイの居場所の手がかりを探していた。 ラテンのある遺跡の探索中ポップは鏡のようなものを見つけ、 『マァム』『メルル』とポップは大急ぎ大声ででよんだ。 『メルルこの鏡みたいなものについてどう思う?』 『占いしのカンですけど、何かのゲートだと、思います』 『メルルが言うなら、ゲート間違いないだろ』 『メルル、このゲートはどんな感じだ?』 ポップはダイの手がかりになるかもしれないと胸を弾ませているが師匠の教えを守り、クールを保っている
『邪悪な気配は感じられませんが、行き先は地上でも、天界や魔界でもないと思います』 『つまり、どういうこと?』 マァムはメルルの周りくどい言い方に少しイライラしている。 『つまり、異世界ってことか?』 『はい』 地上一の切れ者であっても異世界について考えるのは至難であった。そして、ポップは一第決心をした。 『俺が異世界に、行ってくる』 胸では、アバンのしるしが輝いている。
ちょw ラテンってどこだよw テランじゃねーの? 後、もうちょい文章の書き方勉強しような。
『邪悪な気配は感じられませんが、行き先は地上でも、天界や魔界でもないと思います』 『つまり、どういうこと?』 マァムはメルルの周りくどい言い方に少しイライラしている。 『つまり、異世界ってことか?』 『はい』 地上一の切れ者であっても異世界について考えるのは至難であった。そして、ポップは一第決心をした。 『俺が異世界に、行ってくる』 胸では、アバンのしるしが輝いている。
『邪悪な気配は感じられませんが、行き先は地上でも、天界や魔界でもないと思います』 『つまり、どういうこと?』 マァムはメルルの周りくどい言い方に少しイライラしている。 『つまり、異世界ってことか?』 『はい』 地上一の切れ者であっても異世界について考えるのは至難であった。そして、ポップは一第決心をした。 『俺が異世界に、行ってくる』 胸では、アバンのしるしが輝いている。
書き込みしてもエラーになるのですがどうすればいいのですか?
すみません、やはり人にお店出来るものではないと判断し中止します。 すみません
誤字、二重カキコ、投下中止… フライングしすぎw 次は少し落ち着いてからやんなさいな。
戻ってくるのを待ってるよ〜〜。 誰もが最初はやっちゃうことだから引きずらないでね。 一人でもGJ貰えれば全ては吹き飛ぶよ。
299 :
ゼロの陸戦騎 :2008/06/02(月) 00:01:46 ID:OwnfpXOt
十二時半ごろに四話投下します
支援宜しく
>>296 最初は誰でも苦労するものだ
人間の価値はそこから一歩前に歩けるかで決まる
あきらめずにがんばればきっといい作品が書けるぜ
ただ、正直俺も結構ダメなんだよな
見返してみたら、日本語がおかしいところ多々・・・
>>284 ジョジョスレみたいに専用の保管庫が必要かなあ。気が早いかもしれないけど、考えといた方がいいね。
仮に専用のを作るとして、「あの作品の〜」内にあるアバン先生・ダイ・ポップ召喚の各作品の扱いも考えなきゃいけないかな。
いくら更新が止まっているとはいえ、勝手に移せるものでもないしなあ。
第四話 レベルゼロの主人の巻 「・・・ん」 朝日を感じて目が覚めた。 「まだ、こんな夢を見るのだな」 かつてあった忌まわしい記憶。 魔族と結ばれた女、たったそれだけで同族にもかかわらず迫害され続けた母。震えることしかできなかった自分。 母が息を引き取ったあの日、人間たちは宴を開いていた。俺たちは平和を手にした、と一晩中騒ぎ続けていた。 首を振る。過去にとらわれても意味がない。今すべきことをしよう。 「ルイズ、朝だ。起きろ」 「むにゃ、ふぁぁ・・・ス〜」 起きない。 「朝だぞ。起きるんだ!」 耳元で叫んだら目が覚めたようだ。 「ふぁ・・・ふぁぁぁ、ふぇ、あんた誰」 「寝ぼけたか。俺はお前に召喚された、ラーハルトだ」 「あぁ、ラーハルトね。おはよ〜」 相当寝ぼけているな、これは。欠伸をしている顔はふにゃふにゃしている。 「服」 椅子にかかった制服を、放り投げた。ルイズはだるそうにネグリジェを脱ぎ始めた。 昨日のことを思い出す。だが、取り乱すようなことはしない。 「下着」 「自分で取らないのか?」 「そこの〜、クローゼットの〜、一番下の引き出しに入ってる」 日常の雑用は全てやらされるよだ。クローゼットから下着を出しルイズに渡す。 下着を身に着けたルイズが、再びだるそうにつぶやく。 「服、着せて」 そんなこともしなければならないのかと思ったが、暫定的とはいえ、今の主はルイズだ。命令には従わなければならない。
着替え終わったルイズと共に部屋を出ると、燃えるような赤い髪の女と遭遇した。褐色の肌を持つ長身の女性だ。 「おはよう。ルイズ」 ルイズは顔をしかめると、いやそうに挨拶を返した。 「おはよう。キュルケ」 この2人は知り合いのようだが、仲はあまりよくなさそうだ。 「あなたの使い魔って、それ?」 自分のことを指差す。 「亜人の使い魔、珍しいわね。よく見ると結構かっこいいし。すごいじゃないの」 後半は本心ではなさそうだ。 「でも、使い魔を従わせることができないなんて、さすがゼロのルイズ」 ルイズの顔がムッとした。 「昨日は行き違いがあっただけ。今は忠誠を誓っているわ」 「あら、そうなの?使い魔さん」 確かめるような視線を向けるキュルケ。 「一応な」 そう言ったら、キュルケという女は小馬鹿にしたような視線でルイズを見た。 「あたし昨日、使い魔を召喚したのよ。誰かさんと違って、一発で呪文成功よ」 「ふ〜ん。あっそ」 キュルケはルイズの態度に少し違和感を感じた。何か馬鹿にしたくなるオーラが消えているような・・・しかし、気のせいだと思い言葉を続けた。 「どうせ使い魔にするなら、こういうのがいいわよねぇ〜。フレイム〜」 勝ち誇ったキュルケの声と共に、部屋からトカゲが現れた。かなり大きい。体の色や尾の火やから見るに炎系のモンスターであるが、見たことのない形態をしている。 異世界のモンスターには興味がある。火トカゲの頭をなでながらコミュニケーションをとる。かつて、魔王軍で竜使いをしていた自分には造作もないことだ。 「なかなか優秀なモンスターだ」 「目利きね、あなた。この尻尾。ここまで鮮やかで大きい炎の尻尾は、間違いなく火竜山脈のサラマンダーよ?ブランド物よー。好事家に見せたら値段なんかつかないわよ?」 「そりゃよかったわね」 キュルケはまたしても違和感を感じた。絶対に悔しがらせることができると思っていたのだが、あまりこたえていないように見える。馬鹿にしすぎておかしくなったのか・・・ 「あんた『火』属性だもんね」 「え、ええ。微熱のキュルケですもの。ささやかに燃える情熱は微熱。でも、男の子はそれでイチコロなのですわ。あなたと違ってね」 言葉の歯切れが悪くなってしまった。これはルイズのせいだ。何とかして会話の主導権を握らなくては。 話から察するに、キュルケはどうもメラ系の魔法が得意らしい。 しかし、それは大して関心を抱く情報ではない他に気になる言葉があったからだ。 「火竜山脈?竜でもいるのか」 「あら、知らないの?火竜山脈はその名のとおり、火竜が住まう赤い岩肌と黒い溶岩で覆われた山よ」 「ほう、一度訪れてみたいな」 「へ〜、竜に興味あるんだ」 言葉を続けようとしたらルイズが割って入った。 「良くぞ聞いてくれたわ!私の使い魔ラーハルトはね、竜使いなのよ!!」
胸をそらせて自信満々に使い魔の力を宣言した。 返ってきたのは・・・ 「くくく、ははは、あ〜はっはっは!?ひ〜、おかしい〜。何言ってるのよ、ルイズ。この使い魔が竜使い?竜ってのはね、このハルケギニアで最も乗りこなすのが難しい幻獣なのよ。あんた馬鹿にされすぎて頭おかしくなったんじゃないの」 大笑いであった。 普段のルイズなら激高する発言であるが、強力な使い魔を得て自信がみなぎっているルイズにはこの程度の嘲笑などそよ風にもならない。 「本当よ!ね、ラーハルト」 満面の笑みで話しかけてくる。 「ああ、だが昨日も言ったように今は跨る竜がいない」 キュルケの表情が怪しさをうかがわせる面妖なものになった。 「ルイズ、この使い魔さんは竜使いの証拠がありませんって言ってるわよ〜」 こう切り返すのか。これだと反論はかなり苦くなる。 「うっさいわね!本当なんだから!!」 まともな反論なっていない。舌戦はキュルケが優勢だ。 「なら証拠〜、竜に跨るところ見せてよ〜」 「証拠!!!」 無理である。そもそも竜はおいそれと用意できるものではないだろう。 期間をくれるなら、火竜山脈とやらに赴き数匹従わせることくらいは造作も無いが。 「あ〜ら残念。嘘だったのね〜」 どうやらその時間も無いらしい。 反論の材料がなくなって、ルイズはワナワナと震えることしかできなくたっていた。 そんなご主人を不憫に思っていたら、楽しそうに笑っていたキュルケだったが、満足したのか顔を上げ自分に顔を向けた。 「あんた、竜なら何でもいいの?」 質問の意味が掴めなかったが、とりあえず答える。 「問題ない」 「なら・・・」 しばし考え込んで、廊下の先にある窓を指差した。 「あれならどう?」 窓の先には竜がいた。少々驚きながらその竜を観察してみる。形態からして風竜の幼生のようだ。 「なぜこんな所に・・・」 「昨日ね、タバサって子が召喚したのよ」 「ほう、あれほどの竜を・・・」 驚いた。この世に住まう種族の中で最高の力を持つ竜を従えるとは・・・ キュルケがいきなり顔を覗き込んできた。 後ずさりはしなかったが、心拍数がわずかに上昇した。 「あなた、あれに乗れる?」 どうやら俺は試されているようだ。 「無論だ」 自身の竜を失って久しいが、それで腕が錆びるほどのなまくらでもない。 「そう。じゃあ、授業が終わった後にあの風竜を操ってみせて。ま、あなたの言っていることが本当なら来なさい。逃げるなら今のうちよ〜」 「逃げる!ふざけるんじゃないわよ。私は貴族、敵に背を向けることは恥よ!待ってなさい。私の使い魔がどれほどすごいか見せてあげるんだから!」 ルイズは胸を張って言い放つ。 これまでの会話を聞いて主人の性格が少し把握できた。・・・相当な負けず嫌いだ。 「あら、そう。それじゃあ楽しみにしてるわよ〜。ゼロのルイズ〜」 そう言ってキュルケは炎のような赤い髪をかきあげ、颯爽と去っていった。
「ふん、サラマンダーがなによ。私の使い魔はあんなトカゲなんか敵じゃないんだから」 あれだけ言われても機嫌は悪くなさそうだ。自分の力を信頼してくれるのは良いのだが・・・ 「俺を力の誇示のために利用するな」 「メイジの実力を測るには使い魔を見ろって言われてるのよ。あなたの実力は私の力よ。それを示すのは当然じゃない」 「こちらにも都合と言うものがある」 「うっるさいわね。あなたは私の使い魔、命令は絶対遵守よ」 聞く耳を持たない。エイミといい、なぜ女と言う生き物は人の話を聞かないのか。 しかし、この世界の竜にも興味がある。話に乗らないことも無い。ここは了承することにした。 「一つ聞きたい」 ルイズが怪訝な顔で返事をする。 「あの女は自分のことを微熱と言っていた。これはそれぞれの魔法の特徴を表す肩書きだろう。では『ゼロ』とはなんだ?」 そういったらものすごい形相でにらみつけられた。どうやら触れてはならないことのようだ。 「知りたい」 明らかに怒っている。これ以上の詮索は無駄だろう。 「いや、言いたくないのなら言う必要なない」 「あっそ」 二人はトリステイン魔法学院の食堂へ入っていった。 ラーハルトの眼前に広がるのは豪華絢爛の食堂だった。 「豪勢なものだ」 「トリステイン魔法学院で教えるのは、魔法だけじゃないのよ」 「ほう」 そういえばここは学校だった。しかし、魔法を教わる学校があるとは。 「メイジはほぼすべてが貴族なの、『貴族は魔法をもってしてその精神となす』のモットーのもと、貴族足るべき教育を、存分に受けるのよ。だから食堂も、貴族の食卓にふさわしいものでなければならないのよ」 「質問したい」 「なに?」 「この世界では魔法を使えるものは誰でも貴族なのか?」 「大体そうね。でも、中には貴族としての家名を捨てるものもいるわ。誰しもが貴族っていうわけじゃないのよ」 「貴族以外の人間が魔法を使えたら、そいつは貴族になれるのか」 「なれないわ。そもそもそんな話聞いたことないわよ。魔法はね、貴族の家に生まれないとその力を授かることができないのよ」 自分のいた世界とこの世界では魔法の形態に多少の差しかないと思い、大して関心がなかったので、この事実は意外だった。 ここの魔法は、契約によって使用できるものでなく血筋によるものらしい。 あの大魔道士とやらの貴族姿を想像してみる。 ・・・気味が悪い。 「俺の世界の魔法とはずいぶんと異なるのだな。もう少し教えてくれないか」 「食事の時間よ。また後でね」
食事が終わり、2人は魔法学院の教室にいる。 亜人の使い魔とあってか、教室に入るなり視線が集中したが、今は興味が失せたのか各人暇をつぶしていた。 ルイズの椅子のそばの床に座っていると、教師らしき人物が入ってきた。 紫のローブに身を包み、帽子を被ったふくよかな中年の女性だ。 「皆さん。春の使い魔召喚は、大成功のようですわね。このシュヴルーズ、こうやって春の新学期に、さまざまな使い魔たちを見るのがとても楽しみなのですよ」 心なしか、ルイズが胸を張ったような気がした。 「おやおや。変わった使い魔を召喚したものですね。ミス。ヴァリエール」 シュヴルーズがとぼけた声で言うと、教室で失笑が起きた。 だが、大半はどう反応していいか困惑しているようだ。 「ゼロのルイズ!召喚ができないからって、亜人の協力を仰ぐとは何事だ」 太っちょの男がこう言ってきた。 「違うわよ。召喚は成功よ。私の使い魔はすごいのよ。あんたらのと違ってね」 この発言で教室がにわかに殺気立った。 「ルイズ、召喚の儀がうまくいったからって、調子に乗ってんじゃないか」 「亜人は確かに優れた能力を有しているけど、俺の使い魔が劣るなんてことはないぞ」 「ゼロのルイズのくせに生意気だぞ」 教室が異様な雰囲気に包まれる。 そこに突然、風が吹き荒れ、いきり立つ生徒をみな椅子に座らせた。 「あなた方は貴族でしょう。みっともないまねはやめなさい」 その一言で、生徒全員が押し黙った。なかなかの魔法だ、とラーハルトは感心した。 シュヴルーズの講義が始まった。 これは『土』系統の魔法の授業であり、現在は錬金の講義をしている。 魔法があまり得意でないラーハルトはそれほど熱心に講義を聞いているわけではなかった。シュヴルーズがお手本として石を真鍮に変える。ラーハルトは面白いなと思って見ていたら、魔法の実演にルイズが指名された。 その瞬間、教室の雰囲気が変わった。何か、腫れ物にでも触れるような緊張感が走った。 「ご指名だそうだ」 しかし、ルイズは動かなかった。困ったようにもじもじしている。 シュヴルーズが呼びかけても、ばつが悪そうにしている。 ラーハルトが疑問に思っていると、キュルケの声が聞こえた。 「先生」 「何です?」 「やめた方がいいと思います」 「どうしてですか?」 「危険です」 同時に教室の全員が頷いた。 しかし、シュヴルーズはルイズに錬金をするように促す。 教室の生徒はどんどん不安な顔になっていく。 しかし、ルイズが立ち上がった。 「やります」 ルイズは、今なら魔法ができる、と妙な自信があった 何を不安になってるんだ。私は、すごい使い魔を召喚した。つまり私にはそれだけの力があるはずなのだ。サモン・サーヴァント成功後から体の調子がいい気がする。これは魔法が使える兆候なのでは?ならば、錬金の魔法程度でてこずるわけにはいかない。 今の私ならきっとできる! 「ミス・ヴァリエール。錬金したい金属を、強く心に思い浮かべるのです」 ラーハルトは危機を察知していた。何か良くないことが起こる。いったいなんだ? その答えはすぐにわかった。 ルイズが緊張した面持ちで呪文を唱えると・・・教室が爆発した あたりは爆風が吹き荒れ、窓ガラスが叩き割られる。その衝撃で教室内にいた使い魔は暴れだし、阿鼻叫喚の大騒ぎとなった。 (ルイズは錬金を唱えたのではなかったのか。これはイオだぞ) 大騒ぎの中、一人だけ冷静なラーハルトは、ルイズがなぜ魔法の使用を反対されたか理解した。 「だから言ったのよ!あいつのやらせるなって」 「もう!ヴァリーエルは退学にしてくれよ!」 教室はルイズに対する罵声で包まれた。 ルイズは顔についた煤をハンカチで拭きながら、淡々と言った。 「ちょっと失敗みたいね」 当然、他の生徒たちから猛然と反撃を食らう。 「ちょっとじゃないだろ!ゼロのルイズ!」 「何時だって成功の確率、ほとんどゼロじゃないか!」 ラーハルトは同時に『ゼロ』の意味も理解した。
ルイズとラーハルトは教室をめちゃくちゃにした罰として後片付けをさせられていた たいした威力である。ラーハルトは目の前の光景を見てそう思った。 この爆発魔法はそこらの魔法使いの『イオ』より使えそうだ。手負いのガルダンディー程度なら一発で倒せるだろう。 たが、ルイズは『イオ』の魔法を唱えたわけではない。何か原因があるのだろうが、それを分析できるほど魔法に精通しているわけではない。もっとも、あの大魔道士とやらは別だろうが・・・ それよりも気になったのはルイズ自身のことだ。魔法ができない魔法使い。『ゼロ』のルイズ・・・ ルイズに顔を向けてみる。そこには、先ほどまでの自信に溢れる顔はなかった。現実に打ちのめされたような、自分を恥じたような、そんな憂鬱を感じる表情だ。 そう思っていると、ルイズが口を開いた。 「私、調子に乗ってたわ」 その声は、ひどく、暗い。 「ねぇ、ラーハルト。私ね、魔法ができないからいつも馬鹿にされてたの。親からも、他の貴族からも・・・私のことを理解てくれる人なんてほとんどいなかったわ。 だから、あなたが召喚できてとっても嬉しかったのよ。これでもうあんな思いはしないって。でも、これが私の力だと勘違いしてたわ」 ルイズは今にも泣きそうだ。 「私は・・・私はやっぱりゼロ・・・ゼロのルイズなのね・・・」 目から光が失せている。酷い落ち込みようだ。 「そう落ち込むな。あきらめずに努力すれば、いつかはできるようになる」 「今までもそうしてきたわよ。でも・・・でもできないのよ」 ルイズは更に落ち込んでしまった。せっかく付いた自信をへし折られてはこうもなろう。 「使い魔の力は主人の力なのだろ」 悲しみに暮れるルイズはその問いの意味が分からなかった。 「俺を召喚したということは、お前は相当な力を秘めていることになる。悲観などせずに、自分を信じてみたらどうだ」 「あ・・・」 ルイズは問いの意図を理解したようだ。 「あなたの力が、私の力?」 「そう言っていただろう、俺の力が信じられんか?」 ルイズは首を振る。 「なら、お前にもそれだけの力があるのだ。他の人間が何と言おうと、俺はそう思ってやる。不満か?」 そう言うと、ルイズの目から涙がこぼれた。それは悲しみから来るものではない。自分のことを認めてくれたことの歓喜の涙だった。 そうだった。自分はラーハルトというすごい使い魔を召喚したじゃないか。それにもかかわらず、魔法ができないことに絶望した自分を恥じた。 そうだ、彼の存在が、自分の魔法の力を示す何よりの証明ではないか。それを彼は教えてくれたのだ。 使い魔に教わることもあると言われるが、まさにこれがそうだ。 そう思ったら、どんどん嬉しくなって、どんどん涙が流れた。使い魔の前で泣き出すなど主人失格だ。掃除ももう終わったことだし、教室に帰ろう! ルイズはラーハルトから顔を背けて歩き出した。 「大丈夫か?」 突然泣き出したルイズを見て、ラーハルトは心配になった。 「らぁ・・・、らいじょうぶだからぁ。余計な心配なんていらないわよぉ」 そういって、スタスタと教室を出て行ってしまった。
「やれやれだ」 溜息が出た。この世界に来て何回目だろうか。 ラーハルトは自分の発言を思い出し苦笑してしまった。 らしくないことを言ってしまった。まるで人間のように。 大魔王バーンとの闘いから1年以上が過ぎた。その間に今まで憎しみの対象でしかなかった人間の尊さ、強さを何度も目にした。それが原因なのか、自分自身がやたら人間臭くなっていた。それはこの体に流れる人間の血がそうさせているのかもしれない。 (人の心、か。悪くないものだな) そう感慨にふけていたら、ルイズから声がかかった。 「ちょっと、いつまでそこにいるの。帰るわよ」 「ああ、そうだな」 体の中にある温かみを感じながら、ラーハルトは立ち上がった。
309 :
ゼロの陸戦騎 :2008/06/02(月) 00:38:27 ID:Fw63/lbf
投下終了 ラストの展開は本来考えていたものと違います それはまた後で書くつもりのなのでお楽しみに 保存に関してはどこにするにせよ、決まったことに従います
310 :
ゼロの陸戦騎 :2008/06/02(月) 00:41:48 ID:Fw63/lbf
次回予告を忘れてました 次は 神速と鼠の巻です お楽しみに
乙〜 完全に保護者だな。 まぁ、精神年齢を考えると仕方がないのだろうが。 保存先は、とりあえずは本スレでいいんじゃないか? 数が増えてきたら独立する方向で。
乙! 手負いのガルダンディーかわいそうだwww でも同僚の認識ってそんな感じだったな
乙 ラーハルトさんあなた陸系の竜騎士だけど空に乗れるの?
乙 楽しかった ネズミはギーシュかな?
ラーハルトはサイトのように女にもてたりするんだろうか……
原作に女とからむシーンがないから何ともいえないな ニコポは萎えるからやめてほしいけど
今のところ、シエスタとのフラグは0だな。
318 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/06/02(月) 22:42:39 ID:UFKIOzi2
受けろ 陸戦騎最強の一撃を!!!!!!!!! ハーケンディストール
319 :
ゼロの陸戦騎 :2008/06/02(月) 23:04:28 ID:Fw63/lbf
ちょっと質問です トリップ付けた方がいいですかね 本スレでも推奨されてるし
>>319 あった方が好ましいとは思えど、場末の過疎スレでそこまで気を使う必要はないと。
荒しが来るとも思えぬぜよ
321 :
ゼロの陸戦騎 :2008/06/03(火) 00:05:21 ID:8R6bqAxc
>>320 返答どうも
大丈夫なら、状況が変わるまでこのままにします
ちょっと独り言
ラーハルトはかなりの長編になるかも
他キャラもいくつか話を考えてるんですけどね
他人行儀ですが、誰かが投稿してくれるとありがたいな〜
これはあくまで独り言です。実際の内容とは異なる場合があります
322 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/06/03(火) 01:27:40 ID:9p0Nrk1G
>>321 せめて小説の中でもあのワニの旦那を活躍さしてください
>>323 旦那はヤの字と違って十分活躍したと思うぞ
>>324 旦那はもっと活躍して良いキャラのはずなんだ
本当はもっと敵を千切っては投げみたいな
おっさんは強すぎる バランス的にはチウがちょうどいいと思う。
おっさんじゃなきゃ嫌なんだよおおお
おっさんの場合体重が重過ぎるだろうからガルーダごと召喚されないと 移動ができなくなるな。
おっさんは強さと優しさと誇りを持ってる良キャラなんだよおお
確かにおっさんは強い。 ただジャンプシステムの理不尽な強さのインフレに置いてけぼりにされてしまったのだ。 ところでラーハルトは本編では 「俺は呪文はさほど得意ではない」 みたいなことを言っていたが、使えるものがあるのかな。 もっとも何か契約に成功していたとしてもMPが無いか。
戦士だからMPとかないかも
どうだろうな? 魔族とのハーフだからMPが無いってのはなさそうだが
魔界編が始まったらレギュラーだったはずの男なのに・・
オッサンの魅力は異常ただのワニのくせにあんなにカッコいいなんて
ダイ大スレからきますた。
ゼロの使い魔は名前だけしかしらなかったけど
>>2 のリンク先にあった話は普通に面白かったし
少なくとも元の話の序盤がどういう展開か理解できた。
展開のわかる序盤だけならなんか書いてみたいとも思う。
>>321 の続きも期待してるよ。
で、一番先まで書かれてるアバン編みながら考えた
上のほうで話が出てる『真バーン召還』
あのアバンの位置にバーン様くるとなると
ルイズの使い魔になること自体は「それも一興」とか面白いと思わせればできそうだが
その後の展開が難しそうだな。
一歩間違うと決闘どころか死人続出…
>>330 全く使えないのなら、「さほど得意ではない」とは言わないだろうから、少しは使えるってことだろうな。
何処まで使えるかは分からないけど、メラくらいは使えてもおかしくはないと思う。
使うとしたら、攻撃手段としてより、覚えていたら色々と便利ってタイプの呪文だろうか?
>>335 書くのはダイ大とゼロ魔の原作両方にハマった後でないといかん。
せめて3巻ぐらいまでは嫁。
二次創作を読んで流れを理解したは全て大きな釣り針
339 :
355 :2008/06/04(水) 12:50:36 ID:7Zm13lyv
>>337 むろん書く前に読むつもり。
原作ってことは読むのは小説のほうで大丈夫だな?
今日の帰りに本屋みるよ。ありがとう。
よんだ結果、やはり自分には書けないよってなるかもしれんが。
>>327 おっさんが才人の立場として鞭打たれたり
シエスタの手伝いをしたりしているのを想像してみるんだ
才人の代わりなら、鞭で打たれても違和感はないけどさ 喚び出されたのが巨大、屈強、立派な武装までした亜人ならば鞭なんか打てんだろ
ルイズの鞭や平手や蹴りなんかおっさんにとってはかゆいとすら感じないだろう。 ヒステリー起こしてるルイズを哀れみの目で見るおっさんの姿しか浮かばない。 人が(?)いいから仕方なく使い魔をやってくれるとは思うけど、 何をやらせるにしても泣き落とし以外じゃ動かんぞw
才人が洗濯とかやらされたのは普通の平民だったからでしょう。 あのおっさんに同じような扱いはしないと思うけど。
おっさんが召喚されたらルイズはたぶん普通に喜ぶだろ…。 335じゃないけど俺もクロス書きたくて今日ゼロ魔の原作3巻まで買って来た。 とりあえず1巻読んだ感想じゃ、書けそうだなと思ったのはノヴァ。 でもホントに書きたいのはおっさんなんだ。 両方は無理だから何とか話練ってノヴァからおっさんにシフトしてみるよ。
345 :
355 :2008/06/04(水) 21:01:44 ID:hcDN6MDj
近所の本屋回ったがブックオフで2巻が手に入ったのみだった…。 (正確には12巻もあったんだが…多分そこからじゃわからない) これでは書けないのでとりあえずクロスは諦める。 イメージの断片はあるけど、それだけではどもならん。 真バーン呼びだしたらどんな反応するのかなルイズ…
真バーンなんて呼び出したらハルケギニアは滅亡 エルフら亜人達がバーンの庇護下で新しい国を建ててエンドしか思い浮かばん
人類代表ルイズに失望してバーン様が殲滅を決意する訳だ。
おっさんは出るたび出るたび血まみれになるのだけが難点だ。
真バーン様召喚は、 人類終了のお知らせか ルイズとタバサやワルドが黒化展開しか思いつかん。
ゼロの使い世界とは利害関係ないから 案外いけそうな気がするんだけどなあ… 大魔王というても彼は破壊の化身というワケではないし。
そもそもバーン様に何をさせようというのだね? 下着の洗濯か?それともフラグ立て?
やっぱ第一印象がな。 老バーンの姿でまじめ化したオスマンを×10したみたいな大メイジだと勘違いされたら、 下にもおかない対応されそうだけど。
>>344 自分の髪と同色で股間丸出しの亜人というのは結構からかわれるネタになりそうだから
ちょっといやと思うかもしれないぞ
>>353 股間丸出しはほっといていてやれ
オッサンはカッコいいんだよ
>>350 100年位は力を蓄えつつこの見知らぬ世界の様子でも見てやるか、って気になるかもな。
あとルイズやらギーシュやらがバーン様に無礼を働くのは絶対無理。
老バーンの状態ですらハドラーを居ながらにして威圧する程のお方だぜ。
常人なら見ただけで失禁ものじゃね?
○なら 大魔王を召喚したルイズの資質を気にかける 貴族が平民を従える弱肉強食の世界を気に入る この見知らぬ世界と召喚魔法のシステムを解明し、魔王軍再生の足がかりにする。 ×なら 大魔王に無礼連発するルイズにきれて 淘汰して世界征服 人間が我が物顔で歩く世界を見限り 淘汰して世界征服 手段選ばないで召喚魔法のシステムをあっさり解明 用済みなのでやっぱり淘汰して征服
>この見知らぬ世界と召喚魔法のシステムを解明し、魔王軍再生の足がかりにする。 大魔王様ってば人材コレクターだしありえそうだな。
デルフを使ってくれるキャラはどのくらいいるのだろうか
>>358 ノヴァ=剣が折れてるので使ってくれる
ヒュンケル=剣が折れてるが、もう戦えない体だから…
>>359 ノヴァはデルフと相性良さそうじゃね?
闘気剣でエネルギー直接流し込めるし…。
>>360 向こうのルールとか守ってないと収録してもらえないだろ
本スレの避難所の運営スレで相談してみれば?
つか向こうでも良かったのに(実際向こうで連載してるのもある)無理矢理独立して保管庫だけ使わせてくれってのはちょっとおかしくないか?とも今思ったんだが
無理矢理独立というか…
なんとなく立っただけだろ、ここ。
本スレでダイ隔離運動があった訳でもないし。
>>1 はあくまで「ダイキャラが」で盛り上がりたかったんだろ、多分。
本スレでそれやると、それこそ隔離運動起きかねんからな。
最近は本スレもそうだけど、肥溜めこと毒吐きでも、 ホンのちょっとでも感想から離れた雑談があるとエライ勢いでファビョって喚き散らす奴らが増えてきてるからなー やっぱ有名になったから、お嬢ちゃんたちが増えてるのかしらん?
理想郷や個人のSS紹介サイトから色々流れてきているのかと
なんか微妙な空気になってるな
ザボエラじゃ!ザボエラの仕業じゃ!
ジョセフがザボエラを使っていろいろとやるのですね
ジョゼフとザボエラが契約したと思うと考えるだけでもおぞましい・・・
タコチュー状態で待ちかまえるザボエラが脳裏に浮かんで吐いた
モシャスを使って美女化すれば問題ない
じじい口調の美女か、悪くない でも色々想像しちゃうのでアウアウ!
376 :
ゼロの陸戦騎 :2008/06/05(木) 22:41:54 ID:68B7kD7v
11:00ごろ、第五話投下します。今回は前後編です
待ってました!支援!
第五話 神速と鼠の巻 魔法学院教師、ミスタ・コルベールは大慌てで学院長室に向かっているところだった。 彼が学院の図書館で見つけた本に驚くべき事実が記されていたからだ。 目的の部屋が見えた。彼はノックもせずに扉をぶち開ける。 「オールド・オスマン!」 「なんじゃ、騒々しい」 この学園の長であるオールド・オスマンは威厳のありそうな声で答えた 「たた、大変です!」 「大変なことなど、あるものか。すべては小事じゃ」 「ここ、これを見てください」 オスマンの前に差し出されたのは、古めかしい本だった。 「これは『始祖ブリミルの使い魔たち』ではないか。おぬしは文献を読みあさるのが好きじゃのぅ。 他にもっとやるべきことがあるだろうに。で、この書物がどうしたのかね」 「これを見てください!」 コルベールはラーハルトの手に現れたルーンのスケッチを手渡した。 それを見たオスマン氏の表情が変わった。目が光って、厳しい色になった。 「ミス・ロングビル。席を外しなさい」 ロングビルが退出するのを見届け、オスマンは口を開いた。 「詳しく説明するんじゃ。ミスタ・コルベール」
二人の中年以上が気にかけ始めた張本人、ラーハルトは外で洗濯をしていた。 掃除がかなり早く片付き、昼食まで時間があったので、今のうちにやれることはやっておこうと考えたからだ。 作業もあらかた終わり、使った桶などを片付けようとすると、一人の少女が立っているのに気づいた。顔にそばかすを持つ黒髪の女だ。 服装とその手の銀のトレイから見て・・・これは裕福な家に従事して、その世話をするメイドというやつか。 「なんだ?」 鋭い眼光に驚いたのか、少女は体をびくつかせる 「あ、いや、すみません」 いきなり謝られた 「そう怖がるな。何の用だ」 そう言うと、少女は恐る恐る話しかけてきた 「あ、あなた、もしかしてミス・ヴァリエールの使い魔になったていう・・・」 「ラーハルトだ。知っているのか?」 「ええ。なんでも、召喚の魔法で亜人を呼んだって。噂になってますか」 やはり、自分の存在は相当珍しいようだ。もっとも、彼自身は他も似たようなものだと思っていたのだが。 「ふむ・・・。もう一度聞くが、その珍しい使い魔に何の用だ」 「あ、いや、用ではないんです。お昼の準備をしていたら、たまたま目に入ったものですから・・・」 「そうか、もう昼か」 ずいぶん時間がたっている。主人を待たせてしまったな。 「お食事はまだで?」 「ああ、今行くところだ」 と、その前に桶を片付けることを忘れてはならない 「その桶は厨房のそばに置いてあったものですね。私が運びましょうか?」 「いや、いい。手がふさがっている人間に物を頼むほど忙しくはない」 「それじゃあ、そこまで一緒に行きませんか?」 「かまわんぞ」 その少女はシエスタと名乗った。トリステイン南方のダルブという村が出身地らしい。 見渡す限りの草原が広がるのどかな村とのことだ。いくつか世間話をしていたら、食堂裏の厨房に着いた。 「あ、桶はそこに置いといてください」 「ああ」 桶を厨房の外壁の壁際に置く 仕事は全て終わった。後は主人の下に戻るだけ、と考えていたら、厨房の扉から両手で大きなトレイをもった男が出てきた 「おー、シエスタ。どこで道草食ってたんだ?早くこれを持っていってくれ」 トレイの上にはぎっしりとデザートのケーキが乗っていた 「あ、はい。ただいま」 トレイを受け取ろうとしたら、ラーハルトがそれを取り上げた。 「あ・・・」 「行きがけの駄賃というやつだ。これくらいなら手伝ってやる」 「あ、ありがとうございます」 そう言って、ぴょこんとお辞儀をした。 その光景を見ていた、トレイを持っていた男は「隅に置けねえなぁ。にぃ〜ちゃ〜ん」などと冷やかす。 だが、この超絶堅物かつ女のにおいを微塵も感じない、色恋沙汰の文字がない辞書を持つこの男には効果はゼロ。さっさと無視して、スタスタと歩き出した。 「い、いや、何言ってるんですか〜」 と、シエスタが顔を真っ赤にし、否定にならない否定をしたときには・・・ 「シエスタ、どうした。早く行くぞ」 「あ、はは、はい!」 いろんな恥ずかしさが顔に出ているシエスタの後に残された厨房で働く男Aは・・・ 「こりゃフラグゼロだわさ・・・」 などと思いながら、再び厨房に戻っていった
二人は食堂に入ると、ラーハルトがトレイを持ち、シエスタがはさみでつまんだケーキを一つずつ貴族たちに配っていく。 作業を進めていると、金色の巻き髪に、フリルのついたシャツを着たメイジが目に入った。 「なあ、ギーシュ!お前、今は誰とつき合っているんだよ!」 「誰が恋人なんだ?ギーシュ!」 ギーシュというメイジは、スッと唇の前に指を立てた 「つきあう?僕にそのような特定の女性はいないのだ。薔薇は多くの人を楽しませるために咲くのだからね」 こういうのをキザというのか。と思う以外は興味の対象からはずれ、作業を進めようとした。 そのとき、ギーシュのポケットからガラスの小瓶が落ちた。 無視するのもなんなので、口頭で教えてやろうとした。両手はふさがっているのだ。 「おい、ポケットから壜が落ちたぞ」 しかし、ギーシュは振り向かない。仕方がないので、片手でトレイを持ち、しゃがんで小壜を拾い・・・ 「落し物だ」 と、テーブルの上に置いた。 「これは僕のじゃない。君は何を言っているんだね」 その小壜の出所に気づいたギーシュの友人たちが、大声で騒ぎ始めた。 「おお?その香水は、もしや、モンモランシーの香水じゃないのか?」 「そうだ!その鮮やかな紫色は、モンモランシーが自分のためだけに調合している香水だぞ!」 「そいつが、ギーシュ、お前のポケットから落ちてきたって事は、つまりお前は今、モンモランシーとつきあっている。そうだな?」 「違う。いいかい?彼女の名誉の為に言っておくが……」 ギーシュが何か言いかけたとき、後ろのテーブルの座っていた茶色のマントの少女が歩いてきた。 その顔は真赤になっていて、目には涙が浮かんでいる。 「ギーシュさま・・・」 静かな声だが、とんでもなく怒っているのが伝わる。 「やはり、ミスモンモランシーと・・・・・・・」 「彼らは誤解しているんだ、ケティ。いいかい、僕の心の中に住んでいるのは、君だけ・・・」 そう言いかけたところに、強烈なビンタが入った。 ギーシュに30のダメージ 「その香水があなたのポケットから出てきたのが何よりの証拠ですわ!さようなら!」 そう言って、ケティは席に戻っていった。 ギーシュが頬をさすっていると、巻き髪の女性が背後に立っていた。こちらもかなり怒っている。 「モンモランシー、誤解だ。彼女とはただ一緒に、ラ・ロシェールの森で遠乗りをしただけで・・・」 首を振りながら冷静に答えようとしているが、冷や汗で内心がバレバレである。 その後もああだ、こうだ、と言い訳をしていたが、モンモランシーにワインを頭にぶっかけられた。 ギーシュに60のダメージ。ギーシュは死んでしまった(枯れた薔薇は見向きもされねぇ) 「うそつき!」 そう怒鳴って、モンモランシーは去っていった。
ギーシュはハンカチで顔を拭いて、芝居がかったしぐさで言った。 「あのレディたちは、薔薇の存在を理解していないようだ」 こんないざこざには興味がないラーハルトは、さっさと次の作業を進めようとしたら、ギーシュに呼び止められた。 「待ちたまえ」 「なんだ」 ギーシュは椅子の上で体を回転し、足を組んだ 「君が軽率に、香水の壜なんかを拾い上げたおかげで、二人のレディの名誉が傷ついた。どうしてくれるんだ」 呆れた物言いだ。 「俺は壜を拾っただけだ。後のことは知らん」 「ずいぶん無責任な給仕だね。僕は君の声がかかったとき、知らないふりをした。話を合わせるぐらいの機転があっても良いだろう?」 「己の不始末を棚に上げるか。たいした男だ」 そう言うと、周りの人間が、そうだ!とはやし立てる。 ギーシュは何かを思い出すようにラーハルトを覗き込み、馬鹿にしたように鼻を鳴らした。 「確か、君はゼロのルイズが呼び出した亜人だったな。人間でないものに貴族の機転を期待した僕が間違っていた。行きたまえ」 「・・・見下げ果てた奴だ・・・!!」 「なんだと・・・」 ギーシュの声に怒気が混ざる。 「己の過ちを省みずに、ずいぶんな言いようだ。貴族とは責任から逃げる腰抜けのことか?」 ギーシュの目が光る。どうも癇に障ったようだ。 「どうやら、君は貴族に対する礼を知らないようだな」 「礼を受けたければ、さっき言ったことを実践してみろ」 こんな問答にはつき合ってられん。会話を切って、さっさと仕事を済ませよう。 しかし、すでにギーシュの怒りはそれで収まるレベルをとうに超えていた。 「よかろう。君に礼儀を教えてやろう。ちょうどいい腹ごなしだ」 人の話をまったく聞いていない。まったく、面倒なことになった。 「やめておけ。お前程度では俺には勝てん」 「メイジの僕が勝てない?はっはっは、君は亜人だけど、平民みたいにひ弱に見える。メイジの敵ではないよ。冗談もほどほどにしたまえ」 これはいくら言っても無駄だと悟った。 「そうか。ではメイジの力とやらを見せてもらおう」 その言葉を承諾の意と捉え、周辺のボルテージは最高潮に達する。 「「「決闘だ!!!」」」 騒ぎ立てる聴衆の中で、ギーシュは体を翻した。 「では、亜人の使い魔君。ヴェストリ広場で待っている。ケーキを配り終えたら、来たまえ」 「わかった。ヴェストリ広場だな」 食堂を去るギーシュに数人がついていき、一人がその場に残った。監視のためだろう。 その男にヴェストリ広場の場所を聞こうとしたら、シエスタに服をつかまれた。その指先はぶるぶる震えている。 「あ、あなた、殺されちゃう・・・・・・」 「俺よりも相手の命を心配してやれ」 「あ、あなたは知らないんですね。貴族の恐ろしさを・・・」 そう言って、シエスタは逃げ出してしまった。やれやれである。
ちょっと前にさかのぼる ルイズは箸が進まなかった。それは、自分の使い魔がまだ来ていないからだ。 その力で、自信を与えてくれた亜人の使い魔、ラーハルト。 昼食は少しくらい自分の分を分けてあげようと思っていたのに・・・ 少しは・・・うん、少しは感謝してるのよ、私。 と、考えていたら、後ろが騒がしい。 いったいなんだ、と思い視線を向けたら・・・ 「「「決闘だ!!!」」」 自分の使い魔がえらいことになっていた。 「あんた!何してんのよ!見てたわよ!」 「ルイズか」 「ルイズか、じゃないわよ!何勝手に決闘の約束なんかしてんのよ!」 「むこうが勝手に言い出したことだが、収拾がつかなくなった」 ルイズがため息をついて、やれやれと肩をすくめた。 「どうすんのよ」 「もう引ける状況ではない。決闘を受けるしかないだろう」 ルイズはもう一度ため息を吐いた。 「やりすぎちゃだめよ」 「己の行いを反省するくらいには痛めつけるぞ」 「そのくらいならいいわ」 そのやり取りを聞いていたほかの貴族は一様に首をかしげていた。 これからメイジと戦う、しかもゼロのルイズの使い魔が。 それにもかかわらず何でこんなに余裕なんだ。頭が壊れているのかこの二人。 もちろん、この場の貴族がラーハルトの実力を知っているはずもない。 だが、すぐに知ることになる。“神速”と謳われるほどの彼の力を。 ヴェストリ広場は決闘という刺激的なイベントのため、熱気であふれていた。 もはやそこは混雑というレベルではない。 「諸君!決闘だ!!」 ギーシュの号令と共に、広場に大歓喜が響く。 「とりあえず、逃げずに来たことは、誉めてやろうじゃないか」 ギーシュは、薔薇の花をいじりながら、歌うように言った。 「それはこちらのセリフだ」 「この期に及んで、まだ減らず口を叩くとは・・・まったく恐れ入ったよ」 ラーハルトは頭が痛くなってきた。 「さてと、では始めるか」 歓喜が怒号に変わり、決闘が始まる。
383 :
ゼロの陸戦騎 :2008/06/05(木) 23:02:55 ID:68B7kD7v
お待たせしました 前半はここまで。後半は12時くらいには投下します
フラグゼロw まぁラーハルトだもんなw
乙〜and後半支援!!
透過乙! もちょっと原作トレース部分を省略してシェイプすると スッキリするような気がする。
決闘場は、雨のように歓声が降っている。その中で二人の男がにらみ合っていた。 「ギーシュ、といったな。お前の魔法を見せてみろ」 「威勢がいいね。では見せてあげるよ。僕の力をね!」 そう言って、薔薇の杖を振り上げると、そこから落ちた花びらが、青銅の人形へと変化した。背丈はギーシュと同程度。姿は女戦士を模ってある。 (この世界の魔法は、杖が必要・・・。ルイズの言ったとおりだな) ハルケギニアの魔法の概要はすでにルイズから聞いていた。 「僕の二つの名は『青銅』。青銅のギーシュだ。そしてこれが僕の魔法、青銅のゴーレム『ワルキューレ』さ!」 「ほう・・・」 「さあ、行くよ。貴族に無礼を働いた報いだ。これで君の骨をへし折ってあげるよ!」 ラーハルトは目の前の人形に大いに関心を抱いた。 これは、キルバーンが魔力で動かしていた人形と同じようなものだろう。 まさか、こんなところでお目にかかるとは。この世界の魔法はなかなか面白い。 しかし、頭に浮かぶ記憶は、あまり良いものではない。 だが、今は決闘の最中だ。雑念にとらわれても仕方ない。胸のうちを心の奥にしまい込む。 「どうした。立っているだけでは何もできないよ。それとも怖気づいたかな?」 ギーシュがそう言うと、ラーハルトはスッと歩み出て、こう言った 「・・・骨をへし折るとやらに興味がある。どうやってやるんだ」 ギーシュは不敵な笑みを浮かべた。 「そんなに怪我がしたいのかい。ではお望みどおりにしてやろう」 ギーシュが杖を振り下ろし・・・ 「行け!ワルキューレ!!」 掛け声と共に、青銅の人形が突進する。 ワルキューレの右拳がラーハルトの腹に命中した。しかし、そこに手ごたえはない。 「お、おい。ゴーレムの腕が貫通してるぞ!」 次の瞬間、ラーハルトの体が消えた。最初からそこにいなかったように。 「な、なんだ!?き、消えた!?どどど、どうなっているのだ!!か、彼はどこにいった!?」 狼狽するギーシュの後ろから、声がかかった。 「俺はここだ」 後ろを振り向いてみると、ラーハルトが壁に体をかけて退屈そうに立っていた。 その時、ギーシュはけんかを売った相手を間違えたと後悔した。
来た!支援だ
あまりの出来事に広場の観衆は状況を理解できないでいた。 「ありゃなんだ!魔法か?まさか、『偏在』!!」 「でも杖持ってないぜ」 「じゃあいったいなんなんだよ〜」 中身のない大激論が繰り広げられる中、二人のメイジが状況を冷静に分析していた。 キュルケ、そして、『雪風』の名を持つ少女、タバサである。 「タバサ、あれ、なんだと思う?魔法じゃないわよね」 タバサが首を前に傾ける。 二人はトライアングル・メイジだ。この程度は見抜けて当然である。 「じゃあ、何でゴーレムの腕がすり抜けて、彼があんなところにいるの?」 「特別なことはしていない。たぶん、瞬間的に移動しただけ。ゴーレムがすり抜けたのは残像」 その言葉にキュルケは目を見開き、驚愕の表情になる。 「ただ移動しただけですって!?あ、あんなに早く!!信じられないわ・・・」 額に手を当て後ずさってしまった。その頬には、冷や汗が流れている。 彼は、自分のことを竜使いである、と言っていた。この分だとどうやら本当かもしれない。 そんな使い魔をゼロのルイズが・・・召喚したなんて。なんなんだ、これは。 ギーシュは震えていた。自分はとんでもない過ちを犯してしまった。 改めてゴーレムのいる場所と、ラーハルトのいる場所を見る。 距離にして、30メイル以上。この距離を一瞬で移動するのは不可能だ。 ただの人間ならば・・・相手はそうではなかった。 「どうした。立ているだけなら、こちらから行くぞ」 彼の足元の草が舞い上がった。 ギーシュはその言葉に戦慄した。 すぐさま呪文を唱えようとしたが、詠唱を始めたときには体が宙に浮いていた。 「へ・・・」 ギーシュは足を払われたのだが、彼は何をされたのか理解できないでいる。 気づいたときには、杖を持つ右手を背中に回され、肘を極められた。 倒された衝撃と、関節技の痛みで手放した杖が眼前に落ちた。 「降参しろ。でなければ、この腕をへし折るぞ」 草はまだ空に漂っていた。
ギーシュの体は降参を主張している。 こんな化け物にかなうわけがない。抵抗は傷を広げるだけだ。相手の力はすごいんだ。 この腕を見ろ。どんどん締め上げられている。このままでは折れてしまうよ。 痛いのはいやだろう?ここでやめても恥にはならないさ。 ・・・ギーシュの心があきらめに染まっていく。 ギーシュは体の悲鳴に追従しかけたが、何かが待ったをかけた。 こいつは強い、体は痛い、ものすごく。でも、このまま負けを認めていいのか?自分は何もしていないのに。 相手が強いから恥にならない?あれだけ啖呵を切って、秒殺。ぶるぶる震えて、まいりました。 ふざけるな。相手がたとえ竜であっても大恥だ。己の恥は、家の恥。元帥である父の顔が浮かんだ。 “命を惜しむな、名を惜しめ” 己の無力で、家名に泥を塗るわけにはいかない! せめて、せめて、一矢でも報わなければ終われない!! ギーシュの心に残っていたもの。それは“意地”だった。 ギーシュは、ラーハルトに気づかれないように、眼前の杖に左腕を伸ばした。 「使い魔君」 脂汗をたっぷりかいたギーシュが声をかけてきた。 「あきらめたか?賢明な判断だ」 しかし、ギーシュの返答は意外なものだった。 「腕をへし折るというのに興味がある・・・。やってみてくれないか・・・」 息も絶え絶えにもかかわらず、こう返ってきた。 「たいした度胸だ。望みどおりにしてやろう」 ラーハルトは相手をつかんだ腕に力を込める。 ルイズとモンモランシーの制止の声が聞こえたが、もう遅い。 そのとき、ラーハルトは自分の足に違和感を覚えた。確認するために、視線を足に向ける。 土から生えた手が、彼の足をつかんでいた。 「なんだと・・・」 ギーシュを見ると、左手で杖を持っているのに気づいた。 まだ戦う気があるのかと感心しつつも、土の手を粉砕するため、即座に拳を振り下ろす。 その瞬間、後頭部を鈍器でぶん殴られた。 「がっ・・・」 衝撃で視界が鈍る、若干であるが、意識が朦朧とする。 振り返ると、一体のゴーレムが拳を振り下ろして、静止していた。 「このネズミ・・・ネコをかみおった!」 全身にすさまじいまでの力を込め、土の手から足を無理やり引っぺがし、一気にその場を離脱する。 着地後、すぐさま迎撃を試みようとしたところ、着地地点に最初に自分を攻撃したゴーレムが槍を持ち待ち構えていた。 「ちっ!」 体をひねり、槍の一撃を回避。落下速度を利用して、思いっきりぶん殴る。 ゴーレムの上半身が砕け散り、槍が地面に刺さった。 ラーハルトは、着地するやいなや、ギーシュの姿を見た。 ギーシュはゆっくりと立ち上がっていた。 「使い魔の君、名前は?」 「ラーハルトだ」 目の前の男は足元はふらふら、体も震えている。しかし、目だけは異様にギラギラしていた。 ラーハルトはこの手の人間の危険性を良く知っている。 「では、ラーハルト君。続きを始めようか・・・」 落ちた薔薇から六体のゴーレムが現れた。 “窮鼠猫をかむ” ・・・追い詰められたネズミは何をするか分からない・・・ 「・・・どうやらこいつを相当見くびっていたようだな、俺は・・・!」 二人の戦士を、広場の熱気が包み込む
所変わってここは学院長室。 2人の中年以上が、ラーハルトのルーンについて激論を交わしていると、ドアがノックされた。 「誰じゃ?」 「私です。オールド・オスマン」 ミス・ロングビルの声だ。 「なんじゃ」 ミス・ロングビルによると、ヴェストリ広場で決闘をしている生徒がいるとのこと。 その1人はギーシュ・ド・グラモン、そして、もう一人は・・・ミス・ヴァリエールの使い魔の亜人。 オスマンとコルベールが顔を見合わせた。 オスマンはミス・ロングビルが伝えてきた『眠りの鐘』の使用に断りをいれ、コルベールと共に、決闘の様子を写した大きな鏡を凝視した。 予想外のギーシュの反撃に、広場の盛り上がりはとどまることを知らない。 普段からおおよそ考えられないギーシュの男気に、応援は彼一色だ。 ラーハルトは過去を振り返る。 己の命を賭け、竜騎衆に挑んでいった二人の男を思い出す。 戦力を削ぐために、命を張った魔法使い。 そして、自分を倒した、今は会えぬ友。 ギーシュは、彼らには及ばないものの、それに近い目をしている。 それは、何があっても引かない、強い心の力が生み出すもの・・・ 「どうしたんだい・・・早くかかってきなよ」 こうなってしまったら、生半可なことでは止まらないだろう。 「ギーシュ」 「なんだい」 「先ほどの発言は詫びよう」 意外な発言に、ギーシュは神妙な顔になり、観衆はざわめいた。 「どういう意味だい?」 「お前は俺が思っていた以上の男だ。決して、腰抜けなどではない」 「そうかい。感謝するよ」 そして、ラーハルトは、先ほど破壊したゴーレムが手にしていた、槍を掴む。 それを見たギーシュが驚く。 「君は槍術でも使うのかい?」 「そうだ。お前ほどの相手に手を抜くのは無礼だ。俺の秘技を見せよう」 「秘技?君ほどの男になればさぞかしすごい技なんだろうね。ぜひとも見てみたいよ・・・」 ギーシュは六体のゴーレム全て突進できる体制にした。玉砕覚悟の特攻だ。 「僕のワルキューレと君の技、どちらが優れているか、勝負だ!!」 ギーシュは杖を振った。かつてないほどの覚悟で。 六体のゴーレムがラーハルトに向かって突進した。先ほどとは比べ物にならないほどの速度、そして圧力だ。 ハルケギニアにおいて、魔法の力は精神の力。こうなるのは当然の道理。 ラーハルトは迎撃のため槍を構えると、不思議な感覚に包まれた。なぜだか分からないが、体が軽くなったのだ。 右手の文字、使い魔のルーンが光っているのが見えた。まるで竜の紋章のように。 だが、今はそのことにかまっている暇はない。 ラーハルトは槍を高速で回転させ、ゴーレムに向かって一直線に突進する。 「受けろ!!陸戦騎最強の一撃を!!!」 高速で弧を描く槍から放たれる衝撃波、あらゆるものを真っ二つにする必殺の一撃。 「ハーケンディストール!!!」 ギーシュは一陣の風を感じた。あっという間に吹き抜ける、光のごとき風。 その風は、ギーシュの杖を、はるか十数メイル上空に吹き上げた。 そして・・・ 「見ろ!」 誰かが叫んだ。 ギーシュのワルキューレ六体全てが、真っ二つになっていた。糸の切れた人形は、次々と、地に伏していった。 それにつられるように、ギーシュは、へなへなと力なく座り込んだ。 舞い上がったギーシュの杖は、風の正体、ラーハルトの手の中に落ちた。 「続けるか?」 「いや、いい。降参だよ」 ギーシュの声には力が感じられない。緊張の糸が切れたのだ。 決着が、ついた。
広場の観客は、予想外の熱い決闘に大変な盛り上がりを見せていた。 あの亜人、勝ちやがった!つ、つえ〜。ギーシュ!あんな相手に良くがんばったな! 戦いを終えた二人に向かって、さまざまな声が飛ぶ。 ラーハルトは槍を地面に突き刺す、ギーシュに歩み寄った。 お互いの手が触れ合える距離に来た時、ギーシュが声をかけてきた。 「すごいね・・・。あれが君の必殺技かい・・・?」 「そうだ。この技を見れただけでも、たいした者だぞ、お前は」 「そうかい・・・。どう・・・も・・・」 ギーシュは気を失ってしまった。いきなり、自分の限界以上の力を使った反動によるものだ。 ラーハルトは気絶したギーシュの体に杖を乗せた。 そのとき、人垣を掻き分けてギーシュに近づく影があった。 一度は、ギーシュに愛想をつかした、モンモランシーである。 「ギーシュ!大丈夫!?しっかりして!!」 モンモランシーは顔面を蒼白にして、ギーシュに呼びかけるが、まったく反応がない。 もしや・・・と、彼女の頭に悪い予感が浮かぶ。 「安心しろ。そいつは力を使いすぎて、気絶しただけだ」 それを聞いたモンモランシーは、始めは不安の色を消すことができなかったが、ギーシュの穏やかな寝息を聞くと、平静を取り戻した。 それを確認した、ラーハルトは、現在の主の下に歩み寄る。 そこには、驚きを通り過ぎて、間抜けな顔の主がいた。 「決闘は終わった。帰るぞ」 使い魔の声を聞いて、ルイズは、はっとなった。落ち着き払って、主としての威厳を見せようと努めているが・・・ 「す、すごいわねぇ、あ、あんた。ま、ギーシュなら当然かな?」 声だけはそうもいかなかった。 「いや、あいつは思ったよりやる男だった。おかげで秘技まで見せてしまった」 「あ、そ、そうなの?ま、まあ、いいわ。もう帰りましょ」 二人はざわつく観衆の中を歩き、学院内へと消えていった。
再び、学院長室。 『遠見の鏡』で決闘の様子を確認していた、二人の中年以上が、顔を合わせていた。 「す、すさまじい。あれが、『ガンダールヴ』・・・」 「なんというスピードじゃ」 二人は、ラーハルトの力に戦慄していた。 「オールド・オスマン。早速王室に報告して、指示を仰ぐべきでは?」 「いや、やめたほうが良い」 「なぜです?」 コルベールが怪訝な顔をする。 「あれほどのスピード、もはや人知を超えておる。おそらく、スクウェア・メイジでさえ、彼の敵ではないであろう。そんなものが王室に知れたらどうなる?」 コルベールはしばし考え、こう答えた 「カンダールヴを手に入れようとしますかな?」 「そうじゃ。そして彼らがその要求に簡単に応じることは考えにくい。ならば・・・」 オスマンの顔が厳しくなる。 「ミスタ・コルベール、この学園が戦場になるやも知れぬ」 コルベールが息を呑む 「この件は私が預かる。他言は無用じゃ。ミスタ・コルベール」 「は、はい!かしこまりました!」 その後、二人はガンダールヴの外見的特徴について言葉を交わした。 コルベールを部屋から退出させた後、オスマンは記憶を探っていた。 あの使い魔の名、陸戦騎という謎の称号・・・、はて、どこかで聞いたような・・・
394 :
ゼロの陸戦 :2008/06/06(金) 00:16:11 ID:6GUkPnoh
第五話終了
誰でしょう、このかっこよそうなトッドメイジは
この話、書いていたらギーシュが勝手に歩き出しました
ちょっと、頑張らせすぎたかな?
>>386 アドバイス乙
今後はもっと短くまとめられるよう努力します
GJ! 頑張るギーシュに拍手。ちゃんと考えてるオスマンとコッパゲも自然でぐっど。 後半は読み応えありました。
乙です 面白かった 戦闘シーンわくわくしちゃったよ
ご苦労様でした。 楽しかったです。 分身状態でのハーケンディストールが炸裂するのがいつかわからないけど楽しみ。
ラーハルト、ギーシュが左手で杖拾ったぐらいは気づけよ……w
ラーハルトはドジッ子
乙 オスマンはどこで名前を聞いたのだろうか
乙! ギーシュ頑張ったな やっぱボッコボコにされるよりは頑張ってくれた方が良いw ただラーハルトさん油断しすぎw
乙でございました …ただ、ガンダールブのルーンって左手ではなかったでしょうか?
乙でーす。 万が一にも勝ち目が無いとは思ってたけどここのギーシュは根性あるな。 そういえばピロロはどうやってキルバーンを操ってたんだろう。 考えてみれば死神の笛ってタネを知らなければ最悪の武器だよな、このルイズが呼んだのがキルバーンでなくてよかった。
胸革命なおっぱいハーフエルフの過去を見ると バランを処刑しようとしたダイの祖父はかなりいい人のように見える
つ 男親は娘には弱い
406 :
ゼロの陸戦騎 :2008/06/06(金) 22:16:39 ID:6GUkPnoh
皆さんどうも^^
いくつか質問したいんですが・・・
本スレ見ていたら、ルイズがちゃんとルイズであるか不安になってきました
これはルイズじゃないかも、という点があったら指摘して欲しいです(もちろん他のキャラも)
>>402 え〜、これは・・・竜の紋章を意識して・・・すみません、勘違いしてましたorz
・DQNに書けばルイズ しかしオススメはできない。
>>406 とりあえず原作読み込むしかないですよね。
アニメ版ルイズはお勧めできない・・・イラッとくる
というかルイズ自体お勧めできないので ここは主人公を大胆に変えてマリコルヌに
なに言ってんだ。ルイズはあれがかわいいんだろ。 ところでフレイザード召喚したら、やっぱ反面教師っぽい感じになるんだろうか。
私は戦うのが好きなんじゃないの・・・。 勝つのが好きなんだよォォッ!!
>>411 魔道生物は主のメンタリティがもろに出るそうだから
…デレのないやたら敵愾心の強いフレイザード一丁上がり
フレイザードの暴魔のメダルの墓標のくだりで小ネタ出来そうな感じなんだけど フレイザード倒せそうなやつがゼロ魔世界にいない…orz
>>414 オールドオスマンなら理論さえわかればメドローア使えそうだけどな
んで不発ってそれを見たフレイザードが使えるようになると
ハルケギニア終了のお知らせw
>>415 ある意味大魔王より厄介だな人格から言っても
フレイザードなら錬金の干渉でなんとかなるんじゃないかな?
>>415 しかし、あの原理で物質消滅呪文が完成するのだとすると、虚無の存在意義とは……
そのあたりを下地に、ネタを作る方向でも面白いが。
>>416 俺から見ればフレイザードも一種のツンデレに見えるけどな。
どっちも子供っぽいしルイズと組んだらうるさそうだw
思ったんだけど、たとえばガンダールヴのルーンが刻まれるとして… フレイザードって核以外の岩石って常に位置は固定なのか? (左手にある岩はバラバラになった後も必ず左手に戻る〜みたいな) 腕切り落としたり溶けたり再生したりもしてるけど。 ルーンは核に刻まれるのかな?
そういえばフレイザードはある意味左右で別に意識をもっているようなものなのだが 左側が消滅して右側だけになったら死んだとみなされるのかな
核に刻まれて、記すことも憚られるじゃね
>>423 なるほど。
氷の体と炎の体を維持する核に刻まれる=究極の消滅魔法メドローア開発=記すことも〜ってこと?
…これは拡大解釈しすぎかな?
>>410 そういえば、まとめの小ネタに、マリコルヌがポッポの卵召喚ってのがあったな。
>>417 つまりドットのギーシュがつくったワルキューレならトライアングル以上のメイジだったら
錬金で干渉できるんじゃないかという考えか?
フレイザードは魔王ハドラーが丹念に魔力を込めたんだが
スクエア程度で干渉できると本気で思うのか?
ようするにフレイザードってハドラーのゴーレムってことか。 ギーシュ程度のメイジの錬金じゃ介入できないんじゃね?
ハルケギニアの魔法には詳しくないんだが、複数のメイジが協力して、個々の実力以上の練金を行うとかできないのかな?
宝物庫の固定化は複数形じゃなかったか?
王族トライアングル×2でヘキサゴンクラス魔法になるんだっけ?
スクウェア×2のオクタゴンもそのうち出るのかね。
ゼロ魔世界では余のメラはどんな風に表現されるのだろう
433 :
ゼロの陸戦騎 :2008/06/08(日) 23:40:44 ID:ybPkr8ke
11:45ごろに第六話投下します
>>432 見た目はトッド、威力はスクウェア
こんな感じかと
第六話 吹雪の少女タバサの巻 今は夕方。授業も全て終了した。ルイズとラーハルトはある場所に向かっていた。 ラーハルトは、その間に、今日あった出来事を振り返っていた。 使い間の仕事、主人の秘密、そしてあの決闘。ずいぶん忙しい一日だった。だが、まだこれからやることがある。 視線を前に向けると、一人の女性が立っていた。キュルケである。 今日の朝、自分たちは彼女と約束をした。 ・・・竜に乗ると。 「あら、騎士様。お待ちしていましたわ」 キュルケは会うなり、艶かしい声を出して、ラーハルトに近づいてきた。 「騎士様。あなたは悪い人ですわ。この微熱のキュルケを燃え上がらせてしまったのよ。責任とって下さる?」 キュルケは体をくねらせながら、擦り付けるようにラーハルトに体を預ける。 「ちょっ、あんたね〜〜〜〜〜!!!」 ルイズが怒っているが、無視だ。ここで手を緩める気などまったくない。 キュルケの、ルイズにはない、二つの丘がラーハルトの体でつぶれる。 「もう私は、あなたのことしか考えられませんわ・・・」 声の色気がさらに増した。上目遣いで、ラーハルトの顔を見つめる。 彼の顔がわずかであるが、熱を帯びているが見えた。よし!いける!! 「今夜、私の部屋に来てくださる?私の情熱を教えて差し上げますわ・・・」 決まった!これで落ちない男はいない。これでこの使い魔は私のもの、とキュルケは確信した。 彼女の家、フォン・ツェルプストー家は恋多き家系である。 そして、国境をはさんで領地が隣同士のヴァリエール家及び、その関係者を寝取るのが伝統になっている。 ヴァリエールに関係する異性は私のもの、それはキュルケとて例外ではない。相手が亜人であっても、その上、使い魔であってもだ。 ただし、キュルケの場合はルイズをからかうため、という理由が半分以上を占めていたりする。 「ちょ、ちょっとーーー!くっつきすぎよ!や、やめなさーーーーーーーい!!!」 ルイズがさらに怒鳴るが、もう遅い。これだけやって落ちない男は・・・ そう思ったら、体を引き離された。 「あら、恥ずかしがらないで」 キュルケがそう言って、ラーハルトを見上げてみると、そこには自分の魅力に酔う顔は無かった。 彼の表情から窺えるのは、寂しく、悲しくもある、何か混沌を感じるものだった。 「やめておけ。こんな男に好意を抱くのはな」 そう言って、彼は先に歩き出してしまった。 ラーハルトの辞書に恋愛は無い。それは、単に興味が無いということではない。 彼は恋愛を知らないわけではない。なにせ1年もの間、それを見てきたからだ。 ヒュンケルとエイミは、ぎこちないながらも良好な関係を築き始めている。 それを見て自分も、という気にはなれなかった。 所詮、己は竜の騎士の駒。戦うことしかできないマシーン。 彼の辞書には、恋愛という文字は無い。なぜなら、必要がないから。己では誰も幸せにすることはできないから。 「私の誘いを断るなんてね〜。しかもあんな顔で。何かありそうね、彼・・・」 ラーハルトの思いと裏腹に、キュルケはますます亜人の使い魔に興味を抱いた。 「何言ってんのよ!!私の使い魔にチョッカイ出さないで!!!」 「恋愛は自由よ、ルイズ。誰に言われても、やめる気はないわ」 「ふ、ふざけないで!!」 「はい、はーい。すみませんね〜」 などと言って、からかう。 爆発寸前のルイズを見て、「やっぱ、楽しい」と思うキュルケであった。
目的地に着いた三人は、三者三様ともに空を見上げている。 全長六メイルほどの風竜、その名はシルフィード。幼生であるが、誰が見ても惚れ惚れするほど立派な竜である。 ラーハルトが思わずつぶやく。 「見事な竜だ・・・」 「そうでしょう。あなた、今からこれに乗るのよ、ラーハルト」 キュルケは、正直、約束を反故にできないかと思っていた。 竜は乗り手の力を見抜き、自身にふさわしい者かを判断できる。よって、竜に跨れるのは、相当な実力を持ったメイジのみである。 たとえ、亜人といえどもそう簡単に乗りこなせる幻獣ではないのだが・・・隣にいるのは化け物だ。 彼は、竜に跨ることができるだろう。そのとき、最も苦しい立場にいるのは自分だ。 今まで馬鹿にしてきた分、何を言われるかわかったものではない。そうなると、しばらくルイズをからかえなくなる。それは困る。 しかし、約束を反故にしたら、負を認めたも同然。こうなると家に帰れなくなる。 どうにかしようと考えても、妙案なし。もう、どうにでもなれ! 「ラーハルト、早く乗ってみてよ」 キュルケと対照的に、ルイズは上機嫌。馬鹿にされ続けた借りをここで返せると確信しているからだ。 「そう急くな」 改めて、目の前の竜を見る。 当然だが、見たことの無い種だ。それになんだか不思議な感じがする竜だ。おそらく、自分が考えているよりもかなり高位の竜であると想像できる。 そう考えると、この主人についての興味も出てきた。 ルイズは使い魔の力は主人の力、と言っていた。つまり、この竜の主人は相当なメイジとなる。 自分のいた世界の魔法で当てはめると、ベギラマ並みの高難度の呪文は使いこなしそうだ。 と、まだ見ぬ竜の主の姿を考えていたら、ルイズが早く乗れ、と目で訴えているのに気づいた。 ラーハルトは竜に近づき、その体に触れようとしたら、竜がすっと背を伸ばしてそっぽを向いてしまった。 「あら、どうしたの?」 キュルケが疑問を口にする。 ラーハルトは単に嫌がっているのかと思い、もう一度接触してみる。しかし、嫌がるように翼をばたばたさせている。 「・・・?」 ラーハルトはこの竜に疑念を抱き始めた。 彼は竜騎衆の一員として陸の竜を操る。だからといって、海や空の竜を操れないわけではない。 竜騎衆は、軍隊全てに言えることだろうが、戦場を選べない。 よって、竜騎衆はあらゆる状況に対応するために、極一部を除いた全ての竜を従えることができる。 なので、いくら高位の竜といっても、魔界にいる“あの竜”でもなければ従うはずなのだが・・・「まさか!」 「何、してるの?」 ラーハルトが、眼前の竜の“とんでもない正体”に気づきかけたとき、声が聞こえた。 「あ、タバサ。ごめんね、あんたの使い魔、ちょっと借りてるわよ」 どうやら、この竜を召喚したメイジらしい。ラーハルトは、このありえない竜を召喚した主に顔を向ける。 その瞬間、彼の目が見開かれた。ありえない少女がそこにいた。
(何・・・だと・・・) ラーハルトの目の前にいたのは、ルイズほどの背丈もない、青い髪が特徴の少女だった。 こんな少女が、“この”竜を召喚したことも驚いたが、それを上回るものを彼は見抜いた。 彼は知っている。目の前の少女の瞳の奥にある感情を。それは、同じ狂いを持ったものにしか見えないもの。 それは・・・憎悪。かつての記憶が蘇る。父と信じる主と共有したあの感情が蘇る。 この少女も、自分たちと同じ経験をしたのだろうか?いや、同じではない。 この憎悪は、自分のものより、バランのものよりも深く、暗い。 いったいどれほどの悲劇が降りかかれば、このような目になるのか・・・ 「私の使い魔」 「も、もうちょっとで終わるからね。ね、いいでしょ?」 タバサの首が左右に振られる。キュルケは頭をかきながら、しょうがないわね、と呟いた。 「ご主人が反対したんじゃ、仕方ないわね。ルイズ、ラーハルト、もう帰っていいわ」 ルイズもキュルケの意見に同意した。 ルイズから部屋に戻るように促されたラーハルトであるが、先ほどのやり取り含め、ほとんど頭に入っていなかった。 彼の頭にあるのはタバサという少女だけだ。 ラーハルトの頭脳は目まぐるしく回転している。 少女の正体は何者だ。魔法力なら例の竜から見て、最大呪文クラスは扱えるだろう。もしかしたら、それ以上があるかもしれない。 次に来歴。憎悪の深さから、親しいもの、これは親族か?に不幸があったことは間違いない。後は、なぜこれほどの憎しみになったか、その詳細の分析だ。 そのとき、耳元で騒音が響いた。 「ラーハルト!!!帰るって言ってるでしょ!!!き・い・て・る・の!!!!」 突然の轟音に、ラーハルトの頭の中のものが全て吹っ飛んだ。 「ずいぶんなまねだな。声のかけ方も知らんのか・・・」 いきり立つことはなかったものの、考えをまとめていたところに邪魔が入ったので、ラーハルトの機嫌は傍目でも危険なほど悪くなった。 危険を感じた、キュルケが後ずさる。タバサは無関心。しかし、ルイズは・・・ 「う・る・さーーーーーい!!!!用は終わったのよ。主人が帰ると言ったら帰る!!」 公害みたいな音量で叫んでいる。 「ふざけ…「主人の命令は黙って聞く!!!」…」 恐ろしいほどの勢いでまくし立てられたラーハルトは、怒るタイミングを失ってしまった。 「さ、帰るわよ」 そう言って、ルイズは歩き出した。 また、考えたいこと、確認したいことは山ほどあるラーハルトであるが、このまま主人をほっぽり出したら、先ほど以上に怒るだろう。 (ここは身を引くのが得策か) だが、手ぶらで帰るつもりもない。一つだけ確認したいことがあった。 ラーハルトはタバサに近づくと、本人しか聞こえないように囁いた。 「…あの竜は人間のようだな…」 それを聴いた瞬間、タバサは目をはっと見開き、ラーハルトを凝視した。 …どうやら当たりらしい。ラーハルトはさらに囁く 「心配するな。別に、あの竜をどうこうする訳じゃない。ただ聞いてみただけだ」 そう言って、彼はルイズの後を追った。
その場に残された、キュルケとタバサのみ。 タバサは用がなくなったので帰ろうとしたが、キュルケに呼び戻された。 「あんた、今何言われたの?」 先ほどキュルケは、ラーハルトがタバサに何か話しかけているのを見た。もちろん、内容は知らない。だから聞いてみたのだが… 「教えない」 こう返ってきた。 「いいじゃない。あなたと私の仲なんだし」 「ダメ」 そう言って、タバサはスタスタと歩き出した。 こりゃダメか、と諦めたキュルケの頭にある可能性が浮かんだ。 「…ふふふ。これはもしかすると…」 何を思いたったのか、急にステップを始めるキュルケであった。 「タバサ。あなたもそうなのね」 タバサは、ルイズの使い魔、ラーハルトについて考えていた。 あの男は自身の使い魔の秘密に気付いた。 彼女の使い魔、シルフィードは人間をはるかに上回る知能を持つ伝説の風韻竜だ。 召喚した当日、絶対にばれないように言い聞かせたが、彼は気付いた。 なぜ気付けたのか?韻竜に対する、豊富な知識でも持っているのか?彼は亜人だ。もしかしたら、韻竜と関係する種族かもしれない。 疑問が頭をめぐるが、確信めいていえることは何もない。 ラーハルト、悪い人間ではなさそうだが、注意する必要がありそうだ。 ラーハルトは謎のメイジ、タバサについて考えていた。 あの問いに対するタバサの反応から確信した。あれは人間並み、もしくはそれ以上の知能を有する竜だ。 この世界の竜については知識がない。しかし、そうお目にかかれるものでないことは間違いない。 そして、それほどの竜を召喚したタバサが、ただの人間であるとも思わない。 それは、彼女の抱く憎悪と関係することなのか… そう考えてるうちに、なぜ自分がこんなことを考えているか疑問に思った。 だが、疑問に思うことでもない。すでに答えは出ている。 …止めたいのだろう。彼女のことを。 かつて、友が自分にそうしたように。 できるかどうかは不明だ。しかし、できる限りやってみるべきだろう。 ラーハルトは知っているから。タバサの心の吹雪がその先どうなってゆくかを。 止めなくてはいけない。かつての自分たちのように、その感情に狂わされる前に。
ルイズと合流したラーハルトであったが、彼女はまだ機嫌が悪かった。 「声が聞こえないほど考え込んでたなんて、あんたいったい何考えてたのよ」 「たいしたことはない」 ルイズがジロっとにらみつけてくる。何度か無視したらしく、それが気に障ったようだ。 ラーハルトは心のうちを気付かれないよう言葉を選びながら、事実だけ話す。 「あの竜の主人、タバサという女についてだ。彼女は何者だ?」 「タバサ?ああ、たしか隣国のガリアからの留学生ね。二つ名は『雪風』。トライアングル・メイジよ」 二つ名からして、ヒャド系とバギ系の呪文が得意と考えられる。 「彼女がどうした…」 そこまで言って、ルイズの機嫌が猛烈に悪くなっていった。 「ねぇ、ラーハルト。何で彼女のこと考えていたの?」 しかし、ルイズはいきなり笑顔になった。言葉遣いもずいぶん丁寧だ。 ラーハルトは得体の知れないものを感じた。 「少し気になっただけだ。たいしたことはない」 当たり障りのない返事をしても、まだルイズはニコニコしている。 「気になる?ナニガ?」 ラーハルトは一つ理解した。ルイズの機嫌が相当悪い。だが、その理由が分からない。 「どうしたんだ?」 「カノジョのこと、どう思ってるの?」 会話が成立していない。 「気になる存在だと思っているが…」 とりあえず、そう答えた 「キニナル?」 笑顔だが、表情がピクリとも変化しない。次の瞬間ルイズがものすごい形相になった。 「この…バカーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」 先ほどの比ではない、鼓膜が破れそうな叫び声が響いた。 その日、ラーハルトは夕食を抜かれた。からが一晩考えても、その理由は分からなかった。
439 :
ゼロの陸戦騎 :2008/06/08(日) 23:55:30 ID:ybPkr8ke
六話終了 ラーハルトはルイズ以外誰と絡ませようか考えた結果、こうなりました。 境遇も似たようなものですし 次回は… 伝説の武器は意思を持つの巻、です 追伸…保存どうしましょう?
441 :
ゼロの陸戦騎 :2008/06/09(月) 00:06:46 ID:q8iRxO9y
>>440 えー、たま〜に間違えて覚えてしまうんです
ごめんなさいorz
どこのダンバインだ畜生
乙です。 ラーハルトとタバサは確かに通じる物がありそうだね。 恋愛とかじゃなくてもコンビとしてルイズよりお似合いかも。 ただし、1日の大半を沈黙が支配しそうなコンビだけどw
あの女子三人のなかではタバサは一番ラーハルトに合う主人になりそうだな。 そういえばゼロの世界ではタバサは犬猫に付ける名前だけど、 ドラクエ5では主人公の娘のデフォルトだったような・・・。 次回はいよいよデル公? ラーハルトがデル公剣使うとルイズと同じようなコンビになりそうな予感w
乙です 自分よりってのはいいがバランよりはちと言い過ぎかなと トッドがダンバインを選んでたらタイトルが聖戦士ドラムロになっていたわけで OPの歌もヤヴァイ事に。。。彼は偉大ですよ?
バランは半分くらいバラン自身が悪い面もあるからな・・・
陸戦騎の人乙です。
タバサとラーハルトはこれからどういう関係になるんでしょうかねぇ。
>>445 バランは確か、一国の姫を拉致って孕ませて3人で暮らしてたんだっけ?
しかし、「やめておけ。こんな男に好意を抱くのはな」このセリフ、実際に聞いたら噴いてしまいそうだwww
イケメンじゃないと許されないセリフだな
たしかにw
クロコのおっさんなら言っても許されると思う。
ポップとかでろりん辺りだと、 絶対に似合わない台詞だなw
許される奴はいる・・・・・チウだ
別の意味でたしかにw
マトリフ師匠も良い線行ってると思うぞ。 両方の意味で。
竜騎将バラン様も似合うと思います!!
456 :
ゼロの陸戦騎 :2008/06/09(月) 23:08:19 ID:q8iRxO9y
自分で書いたのに恥ずかしくなってきた・・・ 話題を変えよう 他に誰を召喚しようかな〜、と考えているものの、ラーハルトが思いのほか長編になりそう しかし、他のネタが腐ってもな〜・・・てことで 投下活性化のために、今持っている原案を公開してみてもいいですかね そんなにしっかりしたものではないです せいぜい、誰が誰を召喚して、キーとなるキャラクター・テーマは何か程度です 他の職人降臨のきっかけになっていただければありがたいのですが
457 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/06/09(月) 23:11:47 ID:0z2iJNLL
あんまりネタを出しちゃうと、ざっと説明してるだけなのに 中身スカスカだから駄目、みたいな気のない反応で潰れるパターンがあるからよしとけ。
460 :
ゼロの陸戦騎 :2008/06/10(火) 00:00:19 ID:3WFEYJo4
>>457 >>458 >>459 ご意見サンクス
とりあえず明日のこの時間まで様子見て、どうするか決めます
とりあえず一例だけ挙げてみる
主人―ルイズ 使い魔―クロコダイン 内容―異世界で嫁探し?
正直言えば1人職人が降臨して書き続けてくれているだけでも僥倖だと思うので、 他の職人も降臨しないかなーとまでは思ってなかったり。 もちろん新しい人がもし現れたら嬉しいけどね〜
>>455 バラン様はやもめだしな
>>460 おっさんなんて呼び出したらルイズ大喜びじゃないか
とても読みたい
おっさん!おっさん!
勇者に助けられるお姫様に憧れるタバサにダイを召喚させる話を考えたことがあったが潰れた
デザートを配るおっさんが見れるのか
おっさんは体でかいし、テーブルの間を彷徨き回るより裏方の力仕事を任される方が (恐れられてなければ)自然な気が。
一人黙々と薪割りを続けるおっさんとか絵になりすぎるだろ……
使い魔を従えて新百獣魔団を作るおっさんを妄想した
ガンダールヴよりヴィンダールヴで、個人の勇に頼り切りで終わらず 数多の幻獣を率いる獣王としての姿で活躍するおっさんを幻視した。
おっさん大人気すぎて吹いた
おっさんならすこしだけどプロット立てたぞ。
ただ、おっさん召喚で弊害になるのが移動手段が無いこと。
このせいで俺のおっさんストーリーはギーシュ戦終了でストップしてるがww
しょうがないからいま
>>36 を骨組みに地獄騎士バルトス召喚でプロット立ててるとこ。
やっぱり剣士系はゼロの使い魔と相性がいい。
こっちはいまのとこゼロ魔原作1巻分くらいまでプロットあるので、
俺の気力さえ続けばそのうち公開できると思う。
>>470 ガルーダで飛行しているときに召喚されれば移動手段は手に入る
>>470 投下される日を待ってるぜ。
旧魔王軍のNo.2だったから実力もあるし、人間と絶賛戦争中なのに、ヒュンケルを拾って育てる人間くささもある。
まぁそのせいで、最後はハドラーを裏切ったようなもんだけど・・・
ルイズとどんな関係を築くのか、一番気になるキャラだ。
おっさんの場合その巨体が問題になるよなあ。 馬に乗るのも厳しそうとなれば町に行くのも一苦労、アルビオンからの脱出時もシルフィードが「お、重すぎるのねー!!」と悲鳴をあげ、その前にヴェルダンデの掘った脱出口につっかえる。
かっこよく魔法の筒とりだして「デルパァッ!!」でガルーダ出現でいいじゃないか。
>>470 です。
色々反応ありがとう。皆おっさん好きなんだなw
しかしやっぱりガルーダも一緒に召喚しかないか…。
でも魔法の筒で出現にしろ、おっさんと同時召喚にしろ、
単に移動手段としてガルーダが出てくるとただでさえ敵のいないおっさんが
本気で万能キャラになっちゃって俺TUEEEEな話にしかならない気がするんだよ。やりようだとは思うけどね。
それ以前に俺の腕ではひとつの話の中でおっさん&ガルーダ、たぶん2匹も制御できないww
とりあえずガルーダ路線でもう少し練ってはみるけど、挫折したらゴメン。
>>472 バルトスはなんとかがんがる。
書くの遅いけど…。
おっさんの活躍はまだ先か・・・
おっさん人気すぎwwwwwww
>>475 ミョズザボエラによって敵を超魔化すれば戦闘バランスは取れそうだな
>>478 ワルドが超魔生物化して大暴れするんですね
わかります
まーそれとは別に
神の雫が召喚されたら
比類なき虚無の使い手から、ただのドットメイジになるルイズ
ブリミルだけが歯噛みして悔しがるだけだなw
アルビオンもトリスティンもロマリアもアボンして、 ジョゼフ一人勝ちですか。
>>479 ゴメちゃんが召喚されたらルイズが猫可愛がりになりそうだな
>>480 そんときゃ
反逆の王女シャルロット編をお楽しみにとかしか言えないなw
それはマジ期待w
おっさん召喚だったら野良ドラゴンとか野良グリフォンとかを、 おっさんに拾わせればいいじゃない。
おっさんがトベルーラ使えたら良いのになぁ
チウにあげた魔物を呼び出して勝ったら仲間(配下?)になる笛を使えばどうだろう。 予備を持っていたってことにすれば問題無いと思うんだが。
いっそクロコダインにはマラソンでついてきてもらうとか。 ルイズが街に行こうとしてクロコダインに「走るのは得意?」と聞いたら、 「得意でもないが、丸1日ぐらいなら走り続けても疲れることはないな。」とか答えて、 「よかった。じゃあ街まで走ってついてきてね。」 「ちょ!おま!」 という事になって走らされるクロコダイン。
ガルーダの時点でマゾの人とかが涙目になってしまうか
ガルーダはマルコメに召喚させれば調度よくねえ? よにもめずらしいマルコメがメインクラスのSSになるぞ。
490 :
ゼロの陸戦騎 :2008/06/10(火) 23:13:16 ID:3WFEYJo4
グッドイブニ〜ング、ダイスレの皆さん
一日様子見たけど、クロコダインの話で盛り上がりすぎだよ
ネタ公開はちょっと不評みたいだね。今はやめとくよ
その代わりと言っちゃなんだけど、少しアドバイスだ
ダイのキャラは力がありすぎる。でも見るべきところは力だけかな?
各作品のキャラクターを分析・比較してみてよう。そこから見えてくるものもあるはずだよ
>>470 投下楽しみにしてるよ。がんばってね
最新話は明日投下予定だ
では……シー・ユー・アゲイン!
バルトスもそうだけど、おっさんは満場一致で良キャラと呼べる。
>>479 ,
>>480 ,
>>482 なるほどその時タバサが呼び出した竜はバランという一見平民のおっさんですね
わかります
この少女の目…憎しみで心を凍らせている
ディーノと変わらぬ年齢でこのような目を…
もし、運命が少しでも違っていたらディーノもこのような目になっていたのだろうか
ならば、このような目をさせておくわけにはいかない
「もはや誰かに仕える事など有り得ぬと思っていたが
いいだろう、竜の騎士バラン お前に仕えてやろう」
テファがバランを呼んだらダイと重ねて絶対に守ろうとするだろうね。 守ってるうちにいつのまにかレコスタ壊滅してそうw
>>494 あー確かにテファの方がスンナリ守りそう
グッドルート
無き父の面影をバランに見出すテファと
頼れる男っぷりを見せ付けられて知らず知らずときめくマチルダ姐さんw
バッドルート
非暴力主義のテファゆえにダイの母親と同じ悲劇を繰り返してしまい
アルビオン消滅のお知らせ ならびに ハルケギニア終了のお知らせ
アルビオンが竜王の統べる地として恐れられる事に
ええええええwwwww
どっちにしてもバランにルイズはなさそうw
バラン様読みたくなってきたじゃねえかwww
500か。スレが立った時にはここまで伸びるとは思わなかったなあ。
>>501 無いと思ってた投下もあったしな。
スレの半分以上おっさんの話題な気もするけどw
おっさんが召喚されたとして、シエスタを初めとした女連中は惚れるのだろうか
>>490 サイヤの使い魔の人は、その辺上手くやってるよな。
力の差が象とミジンコくらいあるのに、ギャグとシリアスを適度に混ぜてて、読み手に飽きさせない。
>>503 使い魔連中がみな雌になっておっさん大もてに決まっているじゃないか!
>>503 もともとおっさんはダイ大のほうでも女ッ気なかったからな。
おっさんの周囲にあったのは男同士の友情とか人間と怪物の間にできた友情とかそういう話だろ。
シエスタとかルイズとかキュルケと惚れたはれたの関係に持ってくのは難しいと思う。
おっさんはどっちかっつうと他の人間達のそう言う関係を見守るタイプだ。
とりあえず候補としてきゅいきゅいが上がるのは間違いないな。
>>507 俺としては限りなく空気なフレイムや
縁の下の力持ちだけど目立たないヴェルダンデに活躍して欲しいw
フレイムがアッーするのか
>>509 それなんだがフレイムってオスって明言されていたっけ?
>>498 今更だけど誤爆これもおっさんの魅力が多すぎるせいだ
512 :
ゼロの陸戦騎 :2008/06/11(水) 22:49:35 ID:YDBygMGN
宣言どおり投下します 時間は11:15〜11:30頃
しえん〜
第七話 伝説の武器は意思を持つの巻 ラーハルトはひどく気分を害していた。 それは、原因不明のルイズの怒りのよって朝食まで抜かれたことではない。 目の前で繰り広げられている、馬鹿騒ぎのことでもない。 そこにいる人間が気に入らないのだ。 ここは、トリステイン魔法学院の厨房。 朝食を抜かれたと、給仕のシエスタに話したらご馳走をすると言うのでここまで来た。 そこで待っていたのは、厨房の皆の歓迎…少なくとも彼らはそう考えているだろう。 特に、コック長である、マルトーという人間は、自分のことを『我らの槍』と称し、丁重にもてなしている。 マルトーに、なぜ自分がこのような扱いを受けるか聞いたところ、それは、昨日の決闘に勝ったことが理由らしい。 話を聞きながらわかったことは、マルトーを始め、厨房で働く平民は貴族のことを毛嫌いしていることだった。 このことを理解したラーハルトは、これが不愉快な歓迎にしか思えなくなっていた。 そんなことを知りもしないマルトーは、ああだ、こうだ、と自分を賞賛している。 気分が悪い。こんな人間に褒められても嬉しいことなど一つもない… 「シエスタ」 「はい!」 シエスタが満面の笑みで答える。 「我らの勇者に、アルビオンの古いのを注いでくれ」 シエスタが言われたとおりのぶどう酒を取りに言ったら、突然、厨房全体が凍りついたように静まり返った。 厨房内の人間全員が竜にでもにらまれたような恐怖を感じたからだ。 「ど、どうした。酒は嫌いか…」 もうこんな場所には用は無い。ラーハルトは席を立って、厨房を後にした。 風に当たろうと思い中庭を歩いていたら、シエスタが追いかけてきた。 「ラ、ラーハルトさん!」 「なんだ…」 シエスタの体が硬直する。蛇ににらまれた蛙だ。 「俺が出て行った理由が知りたいのか」 シエスタが、恐る恐る首を振り肯定を示す 「マルトー、といったか。あの連中をどう思っている」 意外な問いなのだろう。顔にそう書いてある。 「いい人たちだと思いますが…違うんですか?」 言葉は疑問形だが、本心は違うだろう。皆良い人間だと思っているはずだ。そして、それは正解だろう。 「そうだ。だから気に入らないのだ」 「え…」 シエスタは理解できないといった顔をしている。 ラーハルトは思う。彼女はいつか知ることになるかもしれんが、なぜ彼らのことが気に入らないか。 それは、母を死に追いやった人間と同じ顔をしているからだ。 そいつらに、勇者扱いなどされたくはない。
今日は虚無の曜日という日だそうだ。この日は学院の授業が休みになるらしい。 ラーハルトとルイズは学院の厩舎の前にいた。ルイズが城下町で武器を買ってやると言ったのは昨日の夜のことだった。 なぜかもじもじしながら言い出したのは多少気になったが、追求したら怒り出したので、口を紡ぐ。 「武器は、やっぱ槍がいいの?」 「そうしてくれるとありがたい」 二人は馬に乗って、たわいもない会話をしながら学院を出発した。監視されていることも知らずに… ルイズは出発するのを確認したキュルケは、すぐさまタバサの部屋に出向いた。 扉をノックしたが、反応なし。仕方がないので、勝手に扉を開ける。 部屋に入ると、タバサはいつもどおり読書をしていた。『サイレント』の魔法を使っていたようだが、本を取り上げたら魔法を解いた。 キュルケは、タバサに出かける支度を整えるように迫ったが… 「虚無の曜日」 と、一言で反対された。そう答えることは分かっていたので、あの男の名前を出す。 「あの人、ヴァリエールの使い魔が出かけたの。主人と一緒にね」 タバサがキュルケの目を見る。やっぱり反応した。 「あなた、彼に興味があるんじゃない?追いかけて、どこに行くか見に行きましょうよ。あっちは馬に乗ってるから、あなたの竜が必要なの。わかる?」 タバサは頷いた。確かに彼の事は気になる。キュルケの胸の内はわからないが、ほかならぬ彼女の頼みだ。断る理由はない。 窓を開けて、シルフィードを呼ぶ。二人はやって来た竜に飛び乗り、天高く舞い上がる。 (計画第一段階成功…) キュルケは口の端を吊り上げる。そのことの気付いたのは誰もいなかった。 「ここが王都か…」 ラーハルトとルイズはトリステインの城下町を歩いていた。異世界であるが、そこはラーハルトのいた世界と差ほど変わったところのない町だ。 だからといって、居心地が良く感じることもない。道幅に対して人口密度が高すぎる。 これでもこの国一番の大通りらしい。バーンパレスの通路でもプレゼントしたほうがいいかもしれない。 「スリが多いから気を付けてよ」 財布を持っているのはラーハルトである。中には大量の金貨が入っていた。 「俺より手が早い人間がいたら逆にお目にかかりたい」 「それもそうね」 ルイズがくすくすと笑った。二人は他愛もない話をしながら、城下町を散歩した。
目的の武器屋は、路地裏にあった。場所が場所なのでどことなく雰囲気が暗い。外も中も。 ラーハルトはめぼしい槍がないか探していたのだが… 「どう?」 「だめだ。ろくなものがない」 ロン・ベルク級の武器はもとより期待していなかった。しかし、自信の力に耐えられる武器でないと、この先の戦闘で困る。 自分は闘気で武器を強化することはできない。そのため、武器には光速の斬撃の負荷に耐えられる強度が求められる。 「お目が高いね、お客さん。ここいらにはあんたの気に入る槍なんてなですぜ」 「なら、腕のいい鍛冶師を知っているか?」 店にないなら、自力で探すしかない。もっとも王都の武器でこのレベル、期待はできそうにない。 「そんなつてはありませんなぁ…。でも、剣なら業物がありますぜ」 「剣か…」 しばし悩む。一応、剣術が使えないこともない。ここは妥協するべきかもしれない。 「その剣を見せてくれ」 へいへい、と言いながら主人が奥へと消えた。 主人が剣を取りに行っているのを待っていたら、客が入ってきた。 「あ〜ら、御両人。偶然ね〜」 キュルケ、そしてもう一人はあの少女、タバサだ。 「何でこんなとこにいるのよ。あんたたち、跡つけてたわね!」 「さ〜、知らな〜い。私たち、たまたまここに寄っただけだもんね〜」 キュルケがとぼける。ルイズがまくし立てるが、効果がないのに気付いたか、追求はあきらめたようだ。 タバサはそんなことお構いなしに、店の商品を、ぼ〜としながら見ている。 騒ぎが聞こえたのだろう、店の主人があわてて出てきた。 「な、なんで、こんなに貴族が…」 主人が抱えていたのは、長さ1.5メイルはある大剣だった。柄の長さから見て両手剣のようだ。 「お騒がせしましたわ。その剣がこの店の業物で?」 言い方からして、店の前で盗み聞きでもしていたのだろう。 「へい、おっしゃるとおりです。高名なシュペー卿の拵えた逸品ですぜ」 「シュペー卿?その者は貴族なのか?」 「へい。この剣には彼の魔法がかかってるんですぜ」 期待はずれを撤回してもいいかもしれない。魔法を使用して鍛えた剣なら、自身の力に耐えられそうだ。 「見せてみろ」 ラーハルトはその大剣を手に取った。しかし、期待はずれは期待はずれだった。 「すごいわね、この剣。気に入ったんじゃないの」 「キュルケ。残念だがこれは業物ではない。出来損ないのまがい物だ」 大剣を主人に返す。店でもかなりの品だと思っていたのか、主人の表情が憤怒に変わる。 「何がまがい物だ。ちょっと目が利くからって、調子に乗んじゃねぇ!」 キュルケも主人に同意するが、ラーハルトはもうこの程度の店にいる気はない。 帰ろうと、踵を返そうとしたとき、どこからか、声が響いた。 「目利きだね、亜人の兄ちゃん。この店にはあんたが気に入るものなんてないぜ」 誰が言ったのかと、ラーハルトたちは顔を見合すが、その場の5人以外が誰もいない。 「やい!デル公!俺の店の商品にケチつけるとはどういうことだ!」 「うるせぇ!だったらもっとマシなもん売りやがれ!」 主人と口喧嘩を始めて、一同声の主を見つけた。それは…剣だった。
「剣が、喋るだと…」 ロン・ベルク製の武器を始めとし、武器に魂や心のようなものが宿るのは知っている。 しかし、意思を持って言葉を扱う武器など聴いたことがない。 「これ、インテリジェンスソード?」 ルイズが当惑しながら言った。 「そうでさ、口がやたら悪くて気に入らねぇやつだ。デル公、営業妨害するんじゃねぇ!」 ラーハルトは怒りの納まらない主人を制止した。 「なんでぇ」 「あの剣が見たい。いいか?」 「へ!勝手にしろ!!」 デル公、と言われていた剣を手に取る。一目見ただけでそれがただ喋るだけの剣でないことを理解した。 刀身は錆びている。しかし、ロン・ベルクが作った剣のように、不思議な力を秘めている。 金属も鉄や鋼とは違う。各種魔装ほどではないだろうが、それに近い特殊な金属だ。これならば、自身の力を最大限に発揮できるだろう。 「あんた、『使い手』みてぇだな」 「使い手?」 「あんた、俺を買え」 使い手の意味はわからない。だが、自身にとって重要な言葉だということはわかる。 「主人。この剣はいくらだ?」 「へ!百で結構さ」 「いいの?あんな剣で」 ルイズがそう尋ねる。この武器の真価を知らないのだから当然の疑問だろう。 「問題ない。こいつは面白い剣だ」 「そう、じゃあ買っていいわよ」 持っている財布を出そうとしたら、人影が割って入ってきた。 キュルケであった。そしてタバサもいる。武器を見ていたところを、キュルケが無理矢理引っ張って来たようだ 「この子が払うわ。いいでしょ?」 話は少しさかのぼる。 城下町に入ったときから、二人を追跡していたキュルケはラーハルトたちが武器屋に入るのを発見した。 「どうやら武器を買うみたいね。タバサ、このお金を渡すわ。これで彼に武器を買ってあげなさい」 「なぜ?」 「もう、わからないの。プレゼントよ、プレゼント。彼が気になるんでしょ?男と仲良くなりたかったら、まず物よ。やさしいところを見せなきゃ」 タバサはあの男、ラーハルトの素性を調べようと思っていた。 先日の出来事の後、亜人に関する著書を読んだが、彼と関連するものはなかった。ならば、何とか自分で聞き出すしかない。 キュルケが何を考えてこんな提案を出したのか知るところではないが、彼に近づけるなら乗らない手はないだろう。 タバサはこくり、と頷いた。 「決まりね」 キュルケは微笑する。…計画どおり…。
何も知らない二人にとってはかなり予想外の申し出だ。そこまでは一緒の反応で、そこから各々タバサの意図を測る。 タバサの行動を疑ったのはラーハルト。 自分から彼女に近づこうと思っていたら、向こうから近づいてきた。真意を測れない以上、警戒したほうがいいかもしれない。 先日のことで、向こうも自分のことを探ってくるかもしれないからだ。あの竜の正体を見抜いたのだ。当然だろう。 一方ルイズ…震えていた。まさか…まさか…まさか! ラーハルトはこの少女が気になるといっていた。そしてこの少女も…ルイズはキレた。 「ダメよ!絶対ダメダメ!!な、何言っているのよ!何でこいつがお金を払わなきゃいけないわけ。ラーハルトの主人は私よ!わ・た・し!」 「別にいいじゃない。あなたもいいでしょ、ラーハルト」 ラーハルトはどちらが買ってもかまわないのだが…先日の出来事を思い出す。 ルイズは感情を制御できる人間ではない。現に、理由はいまだに不明だが、この間は怒らせたら飯を抜かれた。 ここでタバサに買わせたら、それ以上の仕打ちがあるだろう。実力行使で封じることもできるが…かつてとは違う。今はそんな無分別なまねはしたくない。 また、タバサの謎の行動に対する抵抗もある。 「断る。主人がこう言っているのでな」 「そうよ。いいこと言うわ、ラーハルト!」 キュルケはもちろん納得いかない。その後も説得を繰り返すも、結局相手は折れそうもなかった。 「ちぇっ」 と誰にも聞こえないように舌打ちして、タバサと共に店を後にした。 折角、タバサの恋を実らせようと思ったのに。作戦失敗だわ。 「ごめんね、タバサ。力になれなかったわ」 「いい」 まだ彼を探る時間は山ほどある。あせる必要はない。タバサは目の前の本に目を落とした。 「もう、あんたは。もうちょっと積極性を出しなさいよ」 キュルケはあきれつつも…これほど性格が真逆なのに、しっかり友情が芽生えてることに思いをはせた。 「ま、いいわ。また協力して欲しいことがあったら言ってね」 タバサが頭を傾ける。 キュルケはいい友達だ。自分のことに協力してくれるのも嬉しい。でも…借りっぱなしなのは、やだな。
デル公、もといデルフリンガーという名の剣を買った二人は、再び大通りを歩いている。 「ラーハルト、あんたなんか嬉しそうね」 「そうか?」 「そうよ」 確かにそうかもしれない、自分の今の格好を見れば。 剣は結構な大剣なので、腰から下げることはできない。よって肩越しにベルトを掛けて、背中に背負っている。 ふと、ラーハルトは左手を見る。そこにあるのは、自身が使い魔であることの証明、『使い魔のルーン』が刻まれている。 背に大剣、左手にルーンもとい、紋章…まるで竜の騎士だ。 本来の竜の紋章は右手にあるから、竜の騎士もどきか。 「俺が仕える主と似た格好だからだろう」 それに剣から槍への転向、これはヒュンケルの逆である。運命というのは、こういうことを指すのだろうか。 「へ〜、あんたの主は騎士だったわね。剣術が得意なんだ」 「ああ、だが俺はダイ様の技をほとんど見たことがないがな」 「主なのに?変なの」 ルイズはいたずらっぽく笑った。 「あ…」 今まで気にしなかったのか、それとも目を背けていたのかはわからない。しかし、事実としてそこにある。 (俺は…ダイ様と共に戦った、しかし…) バーンとの最終決戦を思い出す。 ミストバーンとの一戦、勇者を大魔王の下へ導くことはできた。そして、バーン最強の攻撃を破る布石を作った。 元々自分は駒だ。主のためなら、その命は惜しくはない。しかし… (俺はダイ様の何を知っている?) ほとんど知らない。戦い方、技は直に見たことがない。直接相対した時間もヒュンケルたちと比べれば、一瞬だ。 かつて戦った者たちが頭に浮かぶ。皆それぞれ、ダイ様と強い絆を持っていた。 俺にはそれがない。不滅の忠誠を誓ったにもかかわらず。 急に疎外感がやってきた。なぜだ、俺は戦うしか能がないんだぞ。 かつて、父であるバラン様と共有した悲しみではないもの、得体の知れない寂寥感がやってくる… 俺は駒。駒なんだ。では、なんだ、なぜ心に穴が空いたように感じる。 何だ、これは! 「ラーハルト!」 ルイズの声で我に返る。 「あ、いや、どうした?」 「急に考え込んじゃって、どうしたの?」 「た、たいしたことじゃない」 「そう、ならいいけど」 言葉の歯切れが悪い。どうしたんだ、俺は。ラーハルトは心を巡る感情を無理矢理押さえ込み、彼らは城下町を後にした。
520 :
ゼロの陸戦騎 :2008/06/11(水) 23:38:44 ID:YDBygMGN
行き当たりばったり迷走小説第七話 サブタイトルとの関係性がない… ラストの描写はどうするかだいぶ悩みました でも、ラーハルトには欠けているものがあると思い、こうなりました さて、この後どう料理しようか… 今後の展開にご期待ください 次回のサブタイを書くのはやめます。 書いてるうちにだいぶ展開が変わってしまいましたから
乙っす〜。 そいやバランと違ってダイとは付き合い短かったんだよなラーハルトww 次にも期待!
これが見えた。 ラーハルト→ _| ̄|○ ||||
ダイとの付き合いだけならヒムの方が長いくらいだしなぁ
乙!得物が変わろうとも技の冴え(ry まとめサイトがないようなのでもし陸戦騎の人がよろしければ 本家のお預かりにまとめたいのですがいかがでしょうか?
そういえば使い魔を部屋に入れるのは『部屋に入れるサイズの使い魔』限定だけど おっさんの場合ドアにつかえて入れないのではなかろうか
おっさんの顔が入り口の家を自分で作って生活するしかないな
発明家のバダックさんとの縁に重ねて 仲良くなったコルベールの小屋の隣辺りに住まいを増築するおっさん。
>>これでもこの国一番の大通りらしい。バーンパレスの通路でもプレゼントしたほうがいいかもしれない。 未知の材質で出来てるくらいだし貰えるなら貰いたいだろうなぁ コルベール先生みたいな学者は
おっさんなら人間たちと魔物は一緒に居れないって 一人で生活しそう・・・
多少なら部屋の入り口は土の魔法で拡張出来るかも フーケあたりにやってもらうか?
部屋が狭くなるんでね?
>>530 そこできゅいきゅいと出会うわけですね。わかります。
そういえばおっさんなどの人外はなにを食べているのだろうか
仔牛丸呑み?
>>535 おっさんはワニだから肉食・・・かなぁ
酒を飲めるのは漫画でも確認できた
おっさんよりヒムの食生活の方が謎だ
薬草は吐き出してたから食えないか、食っても栄養にならない気がするし
かと言って肉を食べるようにも見えないし・・・金属でも食べるのかな
おっさんは普通に酒飲んでるから人間と同じだろう 猫が住んでる国の食べ物の特徴によって好物が変わるのと同じようなものじゃないか?
ワニやトカゲが何喰うかから考えてみようぜ
540 :
ゼロの陸戦騎 :2008/06/12(木) 00:22:02 ID:QpbnwrDY
>>524 OKです。お願いします
それと・・・
おっさん人気ありすぎwwここまであるとは思わなかった
でも・・・
時々でいいから、ノヴァとかミストとかハドラーとかバーンとかヒムとか偽勇者とかetc...
のことも思い出してあげてください
ノヴァの場合は鍛冶屋修行の途中で呼び出されて困ったさんだな ルイズ「剣を買ってあげるわ!」 ノヴァ「いや、修行中の身だし折角だから自分で打つよ」 デルフ涙目
バーンパレスホワイトガーデンにて初対面で忠誠を誓った後、ダイはすぐバーンの元へ(対面時間10分位?) ダイVS真バーン戦に途中参加、天地魔闘の構え崩しの為に特攻。その後魔力炉へあぼん(戦闘時間長くても30分位?) ダイ、バーンに勝利。しばし皆で談笑(十分位?) キルバーン乱入、黒の核晶爆発、ダイ行方不明。 一時間もねえな多分…
あんま誇り高いメンツ呼ぶと初期ルイズのDQN度が災いして面倒な予感。 人情味のあるおっさんがいいよ、うん。
ルイズじゃないキャラに呼ばせれば解決するけどな 確かタバサのおじさんに呼ばせて皆幸せなまま物語進行させてたのもあった
545 :
ゼロの陸戦騎 :2008/06/12(木) 00:49:26 ID:QpbnwrDY
実は、ラーハルトをタバサに召喚させる案もあったりする
他にも数人考えてたりして
>>543 ダイキャラは人に疎まれた、馬鹿にされた、てキャラばっか
残りはその気持ちをよく理解している
なので無問題
ただ、後者の場合、ハルケギニアを消せるキャラが数人…
ヒムくらいならルイズと精神年齢も近いから喧嘩しながらもお互い上手く・・・成長できるのかなぁ 親衛騎団の連中はどう見ても人間には見えないし・・・ゴーレム扱いになるのかな
>>540 まとめ完了
表示が崩れるので「・・・」だけ「…」に直しておきました。
ヒムはいいかもな。兄と妹っぽい雰囲気出そう。 下手にバーンボディ保持至上主義のミストとか呼ぶとルイズ死亡 バーン様とか呼んで無礼働くとハルケギニア最後の日じゃね?
549 :
ゼロの陸戦騎 :2008/06/12(木) 01:05:41 ID:QpbnwrDY
>>547 ありがとうございます
ヒムは確かに面白そうだな
>>548 両方とも理性的な魔族だからへたに暴れたりしないんじゃないか?
それにその二人は結構書くとこあるんだぜ
うーん、ミストの場合契約でキスしようとしても バーン様のお体に、しかも唇に触れようなど不敬の極み!と譲れない線だろうし、 バーン様当人だと、周りでピーチクパーチクされてるのを羽虫を払う感覚で何の感慨もなく やったら被害が出て、そこから周りが勝手に敵対方向に流れて行きそうなイメージが。
忠誠のキスで契約出来たら問題ないけど最初から立場逆転するなw
ヒムは格闘ファイターな上に体が世界最強の金属だしデルフはマジで要らないだろうなぁ 買うとしたら喧嘩の時に素手で殴ると痛いからルイズが自分用に買うとかかな
>>547 一応向こうの避難所の更新報告スレに報告しといた方がよくね?
>>553 了解。報告してきました。
FAQとかみて特に記載がなかったので思いつかなかったよOTZ
ヒムだとやはりゴーレム扱いになると思います。 物語としての問題はオリハルコンを傷つけられるような相手がいないこと。強さの加減が難しいでしょう。錬金も通るとは考えにくいし。 コルベールも興味持つだろうね。自分よりフサフサだし…
前線に出まくればコッパゲの頭が割れて毛根復活と申したか
ゴーレムじゃなくてガーゴイルじゃね?
おっさんが召喚されたら おっさんを認識した時点でほかの使い魔連中は ものすごい勢いで逃げそうだな
>>537 ヒムは飲まず食わずで、何も出さずジャマイカ?
御飯抜きにしようとして、「いや、俺メシ食わないから」で、ルイズ涙目w
>>544 テファがお友達ほしさに使い魔召喚→おっさんが出てくる→なんだかんだでお友達に。
すっごいほのぼのになりそうなよか〜ん
それだったらチウがカトレアに召喚されて、 「ぼくがカトレアさんを守ります!はっはっは!」みたいに胸を張るチウを にこやかにカトレアが見守ってるような話のほうがほのぼのしそうだ。
test
ザオラル
あ、治ったのか。 ダイやバランが本気を出したらデルフはバラバラかな?
そこは話の都合次第でどっちでもいいんじゃね。 竜の騎士の足枷にしかならなくても、真魔剛竜剣に匹敵させても。
オリハルコン製にすれば問題ない
「あり」又は「よし」と思わせる物語であればそれでいいのさ。
むしろオリハルコンを超える未知の何かでもいい
>>563 人間大好きなダイはともかく、バラン様召喚だとデルフの前にルイズがバラバラにならね?
基本的に人間嫌いだし、身勝手な人間はもっと嫌いのような。
なら、これならどう? 人間嫌いになる前のバランなら…。
カトレアの貞操の危機である
>>569 冥竜王と戦って傷ついたところに飛ばされるのか!
ソアラポジにルイズ(キュルケ、タバサ、テファ・・・etc)が来るならいけそうだな
というかバランなら女子供が呼び出せばセーフだと思うよ
572 :
まとめた罪人 :2008/06/13(金) 22:09:40 ID:DqqPd9dd
先走り本家wikiにまとめた者です。 住民の方々にご迷惑かけて申し訳ありません。 あの作品のキャラがルイズに召喚されました 避難所 運営議論スレ3 >535 名前:名無しさん 投稿日: 2008/06/13(金) 00:13:16 ID:LH2/mSOU >一応この辺は判っといて >こっちのまとめを使うって事は、要するにこの避難所の範疇にも入るって事 >要するに毒吐きの対象にもなってしまうって事 >特に姉妹スレと違って分化スレの類だから遠慮ない言葉が飛んでくるかもしれない > >そういった所まで向こうの住人同士で話し合ったのかな? >兎に角独断で動いて良い事じゃないと思うんで、その辺のチェックも向こうで済ませた上で話しを進めた方が良い このような問題を指摘いただいたので改めて住民の方々に お聞きしたいのですが本家のwikiに載せて貰ってもよろしいでしょうか? ご意見など頂ければ幸いです。
573 :
ゼロの陸戦騎 :2008/06/13(金) 22:10:01 ID:F8bJd7Zw
皆さんこんばんは 作品登録の際、トラブルを発生させてしまい申し訳ありません 書き手として、人間として、己の未熟さを恥じるばかりです そして、現在執筆中のゼロの陸戦騎について… この作品は軽い気持ちで書いてしまったため、正直自分でも納得のいかない作品になってしまいました つきましては、投下を凍結してもよろしいでしょうか? その代わりとして、一から再構成し直した、真・ゼロの陸戦騎(仮)を投下したいと考えております 勝手な申し出で恐縮ですが、皆様の意見をお聞きしたいと思います 真摯な意見お待ちしております
まだ序盤の段階だから、改訂作業がよっぽど長くならない分には再構成もいいんじゃないかと。 地の文もうちょっと欲しいなぁと思ってもいたし。 ただ、改訂決意→1,2話改訂されるもそのまま失速→放置、みたいな流れは非常に多いので、 モチベーション持たせるの大変なんじゃないかと心配。
575 :
まとめた罪人 :2008/06/13(金) 22:28:38 ID:DqqPd9dd
>>573 作者様の思うとおりになさればよろしいかと
ただ自分がきっかけでモチベーションを下げさせてしまって重ね重ね申し訳ありません。
そして作品を楽しみにしてた住人の方々にたいし凍結のきっかけを作ってしまった事を
同じくお詫びします。本当に申し訳ありません。
576 :
ゼロの陸戦騎 :2008/06/13(金) 22:34:04 ID:F8bJd7Zw
>>575 そう言わないでくれ
あれは元々人様に読んでもらうものじゃないよ
ま、双方反省はこれくらいにして、この後どうするか考えましょう
>>574 一応、一巻までならプロットを練ってあります。ご心配なく
安心した。期待してます。
>>572 自分はどちらでもよいですよ
毒吐きの対象になっても自分はまとめを除けばここにしか来てないのであまり関係がないかなと
作者さんの希望通りにお願いします
しかしまとめのお世話になると別の投下があったときも同じように保管されるのでしょうか?
>>573 構わないですよ
応援してます
タイトルも改め第一話を11:45頃投下します
お待ちします。
第一話 ラーハルト、異世界に召喚されるの巻 のどかな日の光が一面に広がる草原を照らしていた。しかし、その空気とは裏腹に、地上に根を張る草花は強風に煽られたかのように天高く舞っていった。 強風、もとい爆風の発生源、ルイズ・フランソワーズ・ド・ラ・ヴァリエールは自身の魔法を発現する杖を振り下ろした格好のまま、目の前で蠢く人物を凝視していた。 ここは、トリステイン魔法学院。魔法を使う貴族、メイジの教育をその旨とする学校である。 学院では、進学時に生徒の使い魔を召喚する儀式を行う。今日がその日であり、各人、長きに渡り自身に仕える使い魔を召喚していった。 ルイズの召喚はその最後に行われた。もっともこれには理由があるのだが… ルイズは目の前のものを再び、今度は足の先から頭まで、その形を確認するように視線を走らせる。 ルイズが自分の使い魔が何者か認識するのに数秒かかった。そこにいるものの正体、それは“人間”だった。 肩まで伸びたブロンドの髪、顔たちは整っていて、鋭いという言葉が当てはまる吊り上った目つき。 マントを羽織っているが、杖を所持しているようには見えないので、貴族ではない。服装は大きな布を襷掛けしているような感じだ。 肌が露出した部分から見える、戦いを生業にしているのか、鍛え抜かれた肉体はその者が只者でないことをうかがわせる。 しかし、目の前の男は人間ではない。 それもそのはず、と言えるかもしれない。その男には人間に見られる色が無かった。肌の色が青いのだ。 さらに目元には、くまなのか、頬を伝うように黒いラインが走っている。耳も天に向かって尖っていて、いずれも人間には見られない特徴だ。 ハルケギニアに住む人間は、このような異形の人をこう呼ぶ。亜人、と。 「あ、亜人か、あれ?」 「でも人間に近いな」 「もしかして…エルフ!」 「馬鹿。エルフの耳は横に突き出てるんだよ」 召喚の終わった生徒らが、それぞれ感想を述べる。 皆、亜人の召喚という反応に困る出来事にいつもなら発している言葉が出せないでいる。 一方、召喚された男は、己に降りかかった状況が理解できない人にもれなく、首を回して辺りの風景を見渡している。 抜けるような青空にもかかわらず、そこにいる人々の空気はどんよりとした雲で覆われかけていた。 その空気に飲まれたくなかったのか、はたまた、こうしなければならないと思ったのか、ルイズの口から言葉が漏れた。 「あんた…誰?」 この正体不明の男、かつて世界の命運をかけた戦いでその身を削った戦士の一人。竜の騎士の忠実な部下あり、陸の竜の覇者。 その名はラーハルト。これは、陸戦騎と呼ばれた彼の異世界における冒険の記録である。
582 :
ゼロの竜騎衆 :2008/06/13(金) 23:47:02 ID:F8bJd7Zw
短いですがここまで 内容の変化はこの時点ではあまりないです しかし、次回からはグリグリ変えていきます 今度はしっかりした作品になるよう頑張ります
改訂という事で、お預かったwikiの作品を一旦削除しますたよ。
乙でした。頑張って!
乙です どう変わるのか楽しみです
ラーハルトの人乙です!書くの早くてうらやましいな…。
で、投下のあったあとにわざわざ流れ戻してすみませんが……
たしかに本スレまとめに掲載される以上、向こうの毒吐きスレとかで毒を吐かれる可能性はある。
けどまとめへ掲載されることで得られるのは毒だけなのかな?
可能性だけで言えばおなじくマンセーされる可能性も両方あるとおもうんだけど。
(あとむこうで何も反応がでてこない可能性も)
>そういった所まで向こうの住人同士で話し合ったのかな?
こういう意見が運営で出てたけど、もし毒吐きがなされた場合に直接的に心を抉られるのはスレ住人じゃなくて最終的に作者さんなんだから
作者さんが掲載いいよって言った作品を俺らスレ住人がやめろと口出すのはへんだと思うんだ…
つか毒吐きスレってSS職人は必読ですって規則みたいなのあったっけ?
>>578 >しかしまとめのお世話になると別の投下があったときも同じように保管されるのでしょうか?
この部分に関しては、今回の件もあるしまとめる前に作者さんなり有志の方が一度運営スレに挨拶しにいったほうが無難だと思う。
毒吐きだけに収まってればいいけど、その見透しは甘いとしか。 >心を抉られるのはスレ住人じゃなくて最終的に作者 この認識も、他のジャンルのSSを取り巻く状況を知ってれば到底言えたもんじゃないな。
>>587 まあこっちに流れてきて荒らされてあぼんする可能性もあるけどさ。
今回の件を見る限りではそういう感じがしたからその流れで言ってみたんだけど、
確かに認識はちと甘かったな、スマン。
ただ
毒吐き>>>反応なし>>>>>(越えられない壁)>>>>>>マンセー
だとは書いてて思った。
ていうかマンセーの場合は向こうで言わないで普通にこっちに流れてくるよな…。
こっちも言い方キツかったな。スマン。
好意的な感想はリアルタイムで作者の人に伝えたいって欲求があるし、
某ジャンルで、マンセーしてると目を付けられて作品本体が荒らされるのが常態化するって
経験してると積極的に語る気分にもなれんわ。
>>588 平たく言えば、集団心理で気が大きくなったのがスレに直接ちょっかいかけるようになったり、
そういう行為をする奴が心を抉ろうとする対象は作者と読者の両方だから、被害が無いという
訳にはいかないだろうって話。
591 :
ゼロの竜騎衆 :2008/06/14(土) 01:10:57 ID:JAibhfDP
>>583 お手数かけます。どうも^^
登録に関しては、まだ時間がいるかと
今は事の推移を見守ることにしています
専用の登録サイトを作る、て方法もありますが
やっぱちゃんと別個にまとめサイトなり作るべきなのかね? それかスレ住人各自でログ保存して、スレ内のみでまったり進行か…。
結論を急いてはトラブルになりやすい。 時を置いて話数、というか文章量がまとめ読みしたいぐらい貯まってから考えてもいいんじゃね?
本スレ及びその避難所じゃ嫌われ易い傾向とかもあるから単独でwikiとかがいいと思うなぁ 作品がじゃ無くてスレの考察とかの内容ね どうにもダイ>ゼロ魔で愛が偏ってるから
おっさんの力は地震さえ起こすのか!?
おっさんのパワ−より、妙に便利化された「グランドクルス!」の方が破壊規模でかいぜ。
初獣王痛恨撃見ると負けてないと思うんだけどなー
>>596 ゼロ魔でどうやって生かすつもりだww
アルビオン撤退戦でボロボロの体をおして撃たせて、その後真っ白に燃え尽きるとか?
よし、ヒュンケル召喚だな。
599 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/06/14(土) 22:06:14 ID:69EGISxI
ヒュンケルは真っ白に燃え尽きてもそのうち復活するな
ヒュンケル召喚だと、掃除屋キングと能力の似たギーシュ戦で今度は復帰するのか
北の勇者よんでやろうよ 居なくなっても鍛冶屋以外困らないから
>>602 よんでやろうよ
居なくなっても誰も困らないから
ここで鍛冶屋ジャンク召喚。 戦闘イベントとかそっちのけで、ハルケギニアの鍛冶技術に革命を起こす。
5行くらいのネタで済ますつもりだったんだけど書いてたらちょっと長くなった… ヒュンケルの小ネタ投下します。
おっさんをルイズに召喚させるからチート化するんだ イザベラ様が召喚するのなら問題は無い
「あのね、わたし…、あんたを死なせたくないの」 シティオブサウスゴータの街外れ。廃れた寺院の中で少女は語った。 ステンドグラス越しの夕日が中央にある始祖の像と、そしてその前に立つ2人の男女を淡く照らし出している。 自分の身長の半分も無い小さな少女の、小さな唇から絞り出される震えるその言葉を、男―――ヒュンケルはじっと目を閉じて聞いていた。 「あんた、いつも無茶ばっかりしてたじゃない。 ヴェストリの広場でギーシュの決闘に付き合った時だって、フーケをやっつけた時だって、……ワルド様が、…裏切った時だって……体中ボロボロなのに、いつもわたしを助けてくれたじゃない…」 高価な水の秘薬を使った水の魔法でも治せない身体で、でもいつも自分を助けてくれた、平民の使い魔ヒュンケル。 『あんたは戦えないじゃない!!下がってなさいよ!』 そう言っても聞く男じゃなかった。 『大丈夫だ』と、いつもその一言で自分の命令を簡単に反故にして。 ボロボロの体の癖にいつも…、いつも、紙一重の勝利をその手に提げて戻ってきてくれた。 ルイズは常にハラハラさせられ通しだった。 そして戦地に笑って赴く彼を助けることができない自分を―――帰って来た彼を癒してあげられない、「ゼロ」である自分を歯がゆく思っていた。 『わたしは結局『ゼロ』のままなのね…』 そう落ち込んだときもあった。 ―――でも、今は違う。 「わたし、あんたのおかげでこの力を手に入れることができたわ。『虚無』の力…。あんたがいなかったら、わたしはずっと『ゼロ』のままだったかもしれない。 ……だから恩返しをしたいの。あんたを助けたい、死なせたくないの……ヒュンケル…」 絞り出すように言って、ルイズはマントを握り締めた。 連合軍撤退のための時間稼ぎとして、ルイズには『虚無』の力を使っての街道の死守命令が下っていた。 死と同義のその命令に殉ずるのはやはり怖かった。 でも、ここはたった一人で行かなくてはいけない。 相手は7万の軍勢なのだ。 今度この使い魔に力を振るわせたら、そのときは間違いなく死んでしまう。 それは絶対に嫌だった。 いつも助けられてきたんだから。 だから今度は自分が守らなくてはいけないのだと、ルイズは堅く決心していた。 マントを握り締め、恐怖を打ち消した。
「今度ばかりはあんたを行かせないから。あんたは早くロサイスに戻って…」 「ルイズ。」 心地いい低音の声にさえぎられて、うつむいていた顔を上げたルイズ。 その瞬間、首の後ろあたりに衝撃を受けた。何?と思う間もなく、一気に意識が遠のいていく。 「ヒュン、ケル…?」 「気持ちだけで十分さルイズ。心配するな。…俺は不死身だ」 薄れ行く意識の中、ルイズはそんないつもの言葉を聞いた気がした。 小高い丘の上。 デルフリンガーを携えてヒュンケルはたった一人、眼下に見えるアルビオン軍7万の軍勢を見下ろしその場所に立っていた。 「いやぁ!かっけーなぁ相棒!『俺は不死身だ。』なんて、かーっ!普通の男じゃ言えないぜ!」 場に似つかわしくないような陽気な声が風に流されていく。ヒュンケルはフッとそれに冷笑を返した。 「少し口を閉じたらどうだ、デルフ」 「いつものことさね!気にしたら負けだぜ、相棒?」 「…そうだな、いつものことだ」 少し楽しげにつぶやいてヒュンケルはデルフリンガーを地面に刺し、そして構えた。 左手に刻まれたガンダールヴのルーンが光る。 「でもよう。いくら相棒でも今度ばかりはヤバイと思うわけだよ」 「そうかもしれんな」 「…なあ相棒」 「なんだ?」 「相棒からはいまひとつ危機感みたいなもんが感じられないんだけど」 「俺にとっては命すら武器の一つに過ぎないだけだ」 「わからんねぇ。なんであんな娘っこなんかのために命を懸けられるのか」 デルフリンガーに言われ、ヒュンケルはスッと目を閉じて考えた。 思い出す、亡き父の顔。思い出した後はゆっくりと目を開いて、それからヒュンケルは手元の剣に向かって笑った。 「あんな小さな女を見殺しにして生き残ったら、俺がいつかあの世に逝ったときに武人だった父に叱られてしまう」 「ははッ、そうかい。じゃあ俺もそんな相棒に応えるためにがんばるとするか。俺だってブチ折られた後、あの世でブリミルに叱られるのはカンベンだ」 左手に光るルーンが輝きを増した。ヒュンケルの心にある熱い闘志に呼応するかのようだった。 「ぬううっ…!!」 体中が悲鳴を上げている。腕の先から砕け散っていくような激しい痛みだった。 それでもなおヒュンケルの闘志は萎えない。 「すげえ!すげぇぜ、相棒!たとえお前の命が燃え尽きようと、俺はお前に会えたこと一生の誇りにするぜ!?」 ルーンの輝きが剣へと伝わり、逆さに構えられたデルフリンガーが聖なる十字架を築きあげる。 「いくぞデルフ!」 「まかせろや相棒!!」 「 グランドクルス!! 」 まばゆいばかりの十字の閃光がハルケギニアの空に輝いた。
ウィ、終了です。
乙 最初から見てみたいよ イザベラ様いいな 黒くなる前のジョゼフに召喚されて男の友情ってのもいいな
611 :
鰐男 :2008/06/15(日) 09:47:15 ID:0uBAtj8E
むかしむかしハルケギニアという異世界に アルビオンという空に浮かんだ王国がありました アルビオンの王様はエルフが大嫌いでしたが 王様の弟は王様に隠れてエルフの女性と恋仲になっていました それを知ってとても怒った王様は軍隊を差し向け弟と恋人のエルフ そして弟の味方をしたサウスゴータ公の首を刎ねてしまいました 王様は知りませんでしたが弟とエルフの女性の間には子供がいました ティファニアという名前のハーフエルフの女の子です サウスゴータ公の娘のマチルダと一緒にサウスゴータから逃げ出したティファニアは ウエストウッドの森でマチルダと二人で人目を避けて暮らしはじめました そしてティファニアが17歳の誕生日を迎えた日に物語ははじまります 「シッ!」 目を血走らせて組み付いてきた男にショートレンジから素早いジャブを繰り出す 顎を狙ったパンチは綺麗に決まり 上体を仰け反らせた男のせつない部位に渾身の力を込めた前蹴りを叩き込む 「■■■■■■■■■■■■■―――――――――――――ツ!!!!」 表記不能な叫び声をあげて昏倒する野盗その一 杖を失ったメイジの女など何程のものかとばかりに獣欲に脳味噌を沸騰させた 野盗の一人を不意打ちで無力化したマチルダは さり気無くブラウスのボタンを引き千切り 露わになった胸の谷間が野盗達の目に留まるように前屈みの姿勢から ゆっくりと立ち上がる 案の定好色な笑みを浮かべた男達は生意気な女メイジをたっぷり時間をかけて 嬲る気になったらしく 包囲の輪を広げると武器を下ろし楽な姿勢をとる そして野盗達の輪の中から進み出た一人の男が ベルトに通した鞘から引き抜いたナイフを順手に持ち 腰を落としてじりじりとマチルダににじり寄る その様子をさほど遠くない茂みの中から息を殺して見つめるティファニア 野盗達の襲撃を受けたとき森の奥に逃げるよう言われたティファニアだったが 一人残ったマチルダが心配でその場を立ち去りかねていた 最初はマチルダが作り出した土のゴーレムが野盗達を蹴散らしていたが 隠れていた狙撃手の先込め銃で杖を折られてしまう
612 :
鰐男 :2008/06/15(日) 09:48:15 ID:0uBAtj8E
そして今 ティファニアが逃げる時間を稼ぐため素手で野盗に立ち向かったマチルダは ナイフ使いの男にいいように嬲られていた 男のナイフが閃くたび マチルダのブラウスが切り刻まれ スカートの切れ端が宙を舞う マチルダも生半可な無法者など魔法無しで軽くあしらえる実力の持ち主だが このナイフ使いは本物のプロだった 見物する男達の歓声が高まる中 下着姿に剥かれたうえブラを切り飛ばされ 遂に両手で胸を覆って座り込んでしまうマチルダ それを見たティファニアは思わずマチルダのもとに向おうとするが 木の根に躓いて盛大にすっ転ぶ そのはずみで大容量を誇るティファニアの胸の谷間から飛び出したのは 父親の形見のオルゴール 地面に転がったオルゴールの蓋が開いて流れ出す不可思議な旋律 ティファニア以外聞くことが出来ないそのメロディーは ハーフエルフの少女に流れる始祖の血脈を呼び覚ます いつの間にかティファニアは呪文を唱えていた 誰からも教わっていない ハルケギニアではティファニアを含め四人しか使えるものがいない呪文を 醜悪な笑み浮かべゆっくりと歩み寄ってくるナイフ使いを睨みつけながら マチルダは必死にこの場を切り抜ける方法を模索する このまま野獣のような男達に蹂躙し尽くされたうえ殺されてしまったら 一人残されたティファニアはどうなるか そう考えるとどんなに状況が悪くても諦めることは出来なかった 突然頭上に膨大な魔力が収束するのを感じたマチルダが顔をあげると 空中に光り輝く鏡のような門が開き そこから落下してきた何かがナイフ使いを押し潰す それは全長5メイルはあろうかという鰐だった しかも後足で直立しているうえ鎧を着てマントを羽織り 強大な魔力の籠った宝石を埋め込んだやたら物騒な造形の斧を持っている 胸を隠すのも忘れて呆然としているマチルダの身体を外したマントで包んだ鰐は ぐるりと首を廻し 居並ぶ野盗達を一瞥すると錆の効いた声で言った 「とりあえずお前らが悪者ということでいいか?」
投下終わりですか?
乙です
おっさんの声って銀河万丈だっけ?
クロコダイルの子守生活が始まるのかw 意外となじみそうだ
おおっ!ついにおっさんが!乙です! でも句読点が欲しい気も。
乙、しぶいぜおっさん! ただ、題名がちょっと地味すぎない?
乙 こりゃあおっさんの嫁は決まったな
じゃあ何、『鰐の嫁取り』とでもするのか?w シルフ「きゅ、きゅい〜っ! あの鰐さんシルフィを見る目つきが尋常じゃないのねっ!」
おっさんクラスのいい男となるとむこうから抱いてほしいといってくる
622 :
鰐男 :2008/06/15(日) 17:46:57 ID:0uBAtj8E
おお ブラボー! ちょっとこれドット絵にしてゲームにしてぇ…
>>622 おっさんの魅力が良く出てるな
おっさんに抱かれてぇ・・・・・
うpる時はせめてjpgかpngで… さておき、なんというふともも!
GJ! 誰もが待っていたけどありえなかったものが今、ここに。 続きが読みたい!
627 :
ゼロの竜騎衆 :2008/06/16(月) 01:01:39 ID:4a3JMOES
第二話完成〜 誤字脱字などをチェックして、1:30までには投下したいと思います ついに!第二、第三の職人が! しかも、ラーハルトの友・ヒュンケル そして…待望のクロコダイン! 共に面白そうな作品です おっさんはどうなるか楽しみですね ヒュンケルは最初から見てみたい内容ですね 私も負けないよう、精進しますよ〜
628 :
ゼロの竜騎衆 :2008/06/16(月) 01:24:57 ID:4a3JMOES
第二話 奇妙な関係誕生!の巻 (ここは…どこだ) この状況下で、誰もがつぶやく言葉だ。 勇者ダイの行方を掴むため、友であるヒュンケルと旅をして、途中で一人加わったが、早一年が経った。 行けども行けども、手がかり一つつかめない。誰も口には出さなかったが、それは不毛な旅であった。 ラーハルトは、先ほどの奇妙な出来事を反芻する。 山の中で食料を採取していたら、目の前に光が現れた。突然すぎる現象に彼は反射的に動くことすらできなかった。 そして、光が消え失せ、むしろ光の中を通過した感じがしたが、彼は草原の上に座り込んでいた。 心ここに在らず、とラーハルトが周囲を見渡したのは一瞬だった。すぐさま、持てる知識を総動員し、己の置かれた状況を分析する。 真っ先に考えたのは冥竜王ヴェルザーの仕業か、ということだ。 まずあの光。森から草原に飛ばされたことから見て、あれは空間同士を繋ぐ、言わば、扉のようなものではないか。 彼はヴェルザーの部下にそんな真似ができる卑怯者を知っている。だが、そいつは既に死んでいる。なら、別の誰かが… これが事実だとしたら、状況はかなり悪い。何せ自身の武器である鎧の魔槍は食料採集の際にヒュンケルに預けたままだ。 ただ、自身を別の空間に転移するならともかく、第三者をそうする術は見たことがない。 もし、そんなことができるなら…、ヴェルザーが敵対する勢力の戦力を殺ぐために行動を起こしたのなら、場所は地上ではないはずだ。 魔界のマグマの上空にでも招待して、出迎えには魔族の大群を遣すだろう。 あえて地上に落とし油断を誘うため、とも考えられる。結局いずれの可能性も、肯定も否定もできなかった。 とりあえず分かったことは、自身がこの場にいるのは、偶然か必然か、何者かが作り出した光の扉に突っ込んだのが原因ということになる。 となると、次は現在地の確認だ。場所さえ特定できれば、いくらでも対処できる。 自身の周辺は青々と草原が広がっている。何もないかと思いきや、目印になりそうな建造物があった。 ここから少々距離があるが、城の様な大型の建造物がある。だが、城ではないだろう。眼前にはその建物しかない。 ならば修道院や協会と踏んだが、それと特定できるものは発見できなかった。 次に、先ほどから自分を見ている人間だ。服装は、多少の差異はあるものの、白い服に黒いマント、皆が同じものを着ている。 仕立てが良いように見えるので、それなりの身分の人間だろうか。 ラーハルトが、己の目で得た情報はその程度だった。後は、先ほどの出来事と整合して、現在の場所のめどをつけるだけだ。 さらに、思考をめぐらせようとした時、目の前に立っている少女から声が届いた。 「あんた、誰?」
629 :
ゼロの竜騎衆 :2008/06/16(月) 01:26:08 ID:4a3JMOES
何者か問われたラーハルトはどう返答するべきか迷った。そして… 「俺はラーハルトだ。お前は?」 名を名乗ることにした。 初めは隠そうとも考えたが、もし、ここにいる理由が敵の陰謀の場合、隠し事をしても意味はない。自分の名はすでに知れている。 偶発的にここにいるのなら、主の名前を出せば素性を伝えることはできる。この場合はいかに信じさせるかに心血を注がなくてはいけないのだが 「わ、私はルイズ・フランソワーズ・ド・ラ・ヴァリエールよ。あんた、どこの亜人?」 ラーハルトは、長い名前なのでルイズと覚えることにした。 ルイズの表情をうかがうと、自分の名前は知らないように見える。亜人という言葉は気になったが、人型の魔族の通称なのだろう。 敵意にはなさそうに見える。だが、油断はできない。素性を明かして反応を見る。 「陸戦騎を知っているか?勇者ダイ様の忠実なる部下の一人。それが俺だ」 ラーハルトは、何が起きても即座に反応できる体制を整えながら、この後起こる騒ぎをどう落ち着けようか頭を働かせていた。 「勇者ダイ?誰よ、それ」 どんな生き物でも、予測を大きく外れる事態に遭遇したら、思考と体がフリーズする。 「な…に…」 かろうじて声を出すことはできた。しかし、目の前の、存在するはずがない人間から目が離せないでいる。 「それに、リクセンキって何?」 ルイズの問いかけも、今のラーハルトの耳には入らなかった。 彼の頭を巡ることは、非常にまずい、それこそ最悪と言えるほど酷い状況に遭遇してるということ。 それが更に、彼の心を不安という暗がりに引きずり込む。 だが、ここでパニックを起こすほど、やわな人生は歩んでいない。すぐさま冷静さを取り戻すことに努める。 「知らないのか…勇者ダイ様のことを…」 もう一度確認する。今度は周りにも聞こえるくらいの声で。 「知らないわよ」 周囲の声にも気を配る。しかし、主の名を知る声、驚く声はなかった。 ラーハルトは、今、自身がいる場所の見当がついてしまった。 勇者ダイを知らない者は存在しない。例外である、物心がついていない子供もいない。 勇者を知らない世界が存在するのなら、そこは勇者がいない世界だ。 つまり…ここは自分が本来いるべき世界ではない場所。人はそれを異世界と呼んでいる。 理由は不明だが、ラーハルトは冥竜王ヴェルザーの顔を拝みたくなった。
ラーハルトの心が泥沼にはまりかけている原因であるルイズは、召喚した亜人を使い魔にすべきか逡巡していた。 ハルケギニアの亜人は、たいてい人間を大きく上回る能力を持っている。例えば、あの忌まわしき存在、エルフのように。 このラーハルトという名の亜人、体格はなかなかいい。 人の体は良くわからないルイズだが、しなやかな筋肉を持っていると感じた。 結構強そうに見え、ルイズは使い魔としては上出来かもしれないと分析した。 しかし、ルイズには許せぬことがあった。先ほど二言三言程度会話した時の言葉遣いが問題だった。 貴族に対する礼儀が感じられないのだ。これは彼女にとっては重要である。もし、使い魔に舐められたらお終いだからだ。 ただ、礼儀などは教育することが可能である。そこで自分が主人であることを叩き込んでやろう、と考えたルイズは『契約』を決心した。 「ミス・ヴァリエール、早く召喚した使い魔と契約を済ませなさい」 考え込んでいたせいで、コルベール先生に催促された。 さっさと契約を済ませよう、と腰を下ろした近づいたルイズの方をラーハルトが鷲掴みにした。 「女!俺を元の世界に帰せ!今すぐにだ!!」 いきなりシェイクされたルイズは、使い魔の印象を改めなくてはいけなくなった。 前言撤回。最悪だ、こいつ! 「い、痛!ちょっ、や、やめて…」 ルイズの悲痛な声も、ラーハルトの耳には入らない。 彼は、先ほど現れた黒いローブの男の言葉で全てを理解した。 召喚…使い魔…、そう、自分がここにいる理由は、状況から類推するにルイズという少女に召喚されたからだ。使い魔として。 “その程度”のことで異世界に飛ばされた、それは彼の逆鱗を揺さぶるには十分だった。 「やめて…やめっ…いい加減にして!!!」 ルイズも激昂するが、身に降りかかった事が重大すぎるラーハルトはそれで止まるわけがなかった。 「なんだ〜。ルイズの奴、使い魔に食って掛かられてるぜ〜」 「やっぱ『ゼロ』か」 「ルイズ〜。契約の仕方教えてやろうか〜」 こんな状況にもかかわらず、ルイズの耳には、周りの罵りがどんどん入ってく。 聞きたくないと強く思えば思うほど。それはルイズの心を削っていった。今まで感じたことがないほどに… (何で…なんで…、なんでいつもこんな目に遭わなきゃいけないの…) 絶対に成功させなければならないと、強く心に誓い挑んだ召喚の儀。結果は大失敗だった。 一瞬でも、成功を信じた分、裏切られた。ルイズの心が徐々に絶望に染まっていく。 召喚した亜人、ラーハルトはまだ大声で叫びながら体を揺すっている。もう限界だった。 ルイズは己の心を奈落に落とした分の怒りを目の前の犬にぶつけようとした時、黒い影が横切るのを見た。
「ミスタ!落ち着きなさい!」 コルベール先生だった。ルイズの身の危険を感じ、助けに入ったのだ。 「放せ!落ち着いていられる状況ではないのだ!」 それでもラーハルトは止まらない。 生半可なことでは止まらないと理解したコルベールは、自身が捨てたものを再び拾い上げることになってしまった。 「ミスタ!!!」 ありったけの殺気を込めて、ラーハルトに叩きつける。 ラーハルトは動きを止めた。というより、止めさせられた。黒ローブの男の殺気が尋常ならざるものだったからだ。 「ミスタ。落ち着きましょう。冷静さを欠いては、進むものも進みませぬぞ」 ラーハルトは、予想外の男の登場に感情の高ぶりが徐々に沈静化し、冷静な頭が戻ってきた。 「すまない。だが、こちらも事情があるのでな」 「なにが…事情よ…」 コルベールがラーハルトに事情とは何かを問おうとしたら、奈落の底から声が出てきた。 「ミスタ・コルベール。もう一度召喚させてください…」 並の人間ならその場から逃げたくなるほど暗い声だ。 「それはダメだ。ミス・ヴァリエール」 「どうして…」 「現れた『使い魔』で今後の属性を固定し、それにより専門課程へと進むんだ。一度呼び出した『使い魔』は変更する事はできない。何故なら春の使い魔召喚は神聖な儀式だからだ。好むと好まざるに関らず、彼等を使い魔にするしかない」 コルベールはルイズの心を少しでも楽にするように優しく諭す。 「こんな…こんな奴…使い魔になんかしたくない!!」 ルイズは今まで溜まりに溜まったものをぶちまけた。しかし、それでも心が晴れることはない。 「ミス・ヴァリエール。例外は認められないんだよ」 「悪いが俺もこの少女と同じ意見だ」 ラーハルトが割って入ってきた。 「ミスタ…」 「気が合うじゃない…」 ルイズからヒステリックな声が発せられる。 状況の解決がしばらく見られないと考えたコルベールは、他の生徒を学院に戻すことにした。 「ミス・ヴァリエールの契約はしばらく終わらない。皆、先に学院に戻りなさい」 周辺の生徒たちは、喜劇に無理矢理幕を下ろされたようながっかりした表情で、空に飛び立っていった。 「ルイズ!ちゃんと契約しろよ」 「ハハ。俺応援しちゃうぜ」 「学院の恥にならないようにな〜」 彼らは、余計な一言を忘れるような真似はしなかった。 その場には、ルイズ・ラーハルト・コルベールが残された。
ラーハルトは周りの人間が空を飛んだことに驚いた。彼の知識でいえば、あれは飛翔呪文・トベルーラ。 使い手はそう多くない魔法だ。それを十数人のほどの人間がいっせいに使用したのだ。 先ほどのコルベールの一喝といい、彼は相当厄介な世界に召喚されたと警戒を強める。 「いいかい、二人とも、いがみ合っていないで、契約を済ませてくれないか」 何とかこの場を収めて、契約まで漕ぎ着けようとするコルベールだが… 「「無理だ(よ)」」 見事に否定された。 「こんな礼儀知らずを使い魔に?なら平民を使い魔にしたほうがましよ」 「俺は今すぐ、元の世界に戻らねばならない。それに、人間に従うなど御免蒙る」 コルベールは頭を抱えたくなった。両者の溝を埋めるのは不可能に近いかもしれない。 だが、諦めてしまっては両者のためにはならない、言葉を拾いながら、何とか説得できないか模索する。 「ミスタ…元の場所に戻ることはできませぬ」 「なぜだ?」 「使い魔として召喚されたのなら、その変更はできません。あなたが死なない限りは…」 コルベール自身、こんなことは言いたくなかったが、背に腹は変えられない。 「なんだと…」 ラーハルトの感情がまた熱くなりだしたが、自重する。さっきのことの繰り返しになるからだ。 「ふざけるな。何とかしてもらいた」 「そう言われましても」 ラーハルトの期待に副えるようなものはこのハルケギニアにはない。 「あるわよ…」 ルイズが地獄の底の悪魔のような声で話しかけてきた。 「あるのなら、教えてもらおう。その方法を」 返ってきた返事は… 「あんたが死ねばいいのよ」 ようなではなかった。そこに悪魔がいた。 杖を振り下ろすのを、ラーハルトとコルベールが大慌てで止めた。 「放しなさい!ラーハルト、あんたの望みをかなえてやるのよ!!」 二人の男、しかも片方は強大な力を持っているのだが、ルイズは体を目一杯使ってばたばたと暴れる。 しばらくしたら、疲れたのかルイズの動きが止まった。同時にルイズの口から嗚咽が漏れ始めた。 「なんで…なんで私はいつもこうなの…なんでなのよぉ…」 今まで、魔法が使えないことで馬鹿にされ続けたルイズ。今日こそはそれを覆そうと挑んだ召喚の儀。 でも、結果は馬鹿にされるネタを増やすだけだった。 ルイズはこの先、考えたくもない未来を想像する。また、いや、今度はもっとひどく馬鹿にされ続ける日々が続くのか。それがずっと… 悪夢のような日々がやってこようとしている。果たして自分はそれに耐えられることはできるのか? 今のルイズには、これからどころか、今ここに在ることがすでに地獄のように思えた。 (もうやだ…こんな思い…) 涙を止めることができないルイズを二人の男はただ見つめるしかできないでいる。 「ミスタ。提案があるのですが」 「なんだ?」 コルベールは納得してもらえるか自信がないものの、今できる最大限の譲歩をした。
コルベールは、まず、召喚の儀の詳細を説明した。 「つまり俺は、召喚はされたが、完全にこの少女の使い魔とはなっていないのか」 「そうです。ミスタ・ラーハルト。しかし…」 「元の世界に戻る方法はない」 「そうです」 「では、お前の提案とはなんだ」 コルベールは恐る恐る尋ねる。 「あなたはミス・ヴァリエールの使い魔になる気はありますか?」 「ないな。それに俺には仕える主がいる」 「そうですか。では、使い魔にならず、あちらに見えるトリステイン魔法学院に滞在するというのはどうでしょうか」 ラーハルトが怪訝な顔をする。 「どういうことだ?」 「ミスタ、あなたが帰る方法を見つけるには時間が掛かるでしょう。よって、風雨をしのげる場所が必要です」 「そうだな」 「そして、魔法学院には、各魔法の資料があります。それで、帰還の方法を見つけるのです。悪い案ではないでしょう?」 ラーハルトが迷ったのはほんのわずかな時だった。 「考えられる上で、最良の案だろう。応じてやる」 コルベールは胸を撫で下ろしかけたが、まだ難関が待っているので堪える。 「その間、ミス・ヴァリエールの使い魔の振りをして頂けませんか。何分、使い魔がいないとなると、弊害が大きいので…」 ラーハルトの眼光が鋭くなる。当然だった。 「あくまで形式上です。他の生徒にはそう見せなければいけないのです。なにとぞご理解いただきたい」 コルベールは断られるか不安で仕方がなかったが、返答はそれをかき消すものだった。 「それくらいならいいだろう」 納得しない気持ちもあったものの、これ以上我侭は言えない。あくまで形だけなら大丈夫だろうとラーハルトは判断した。 それに…目の前で悲しみにくれるルイズを見て、よくわからないが罪悪感を感じてしまったのだ。 コルベールは今度こそ安堵…できなかった。了承を取る人物がもう一人いる。 「ミス・ヴァリエール…これでよろしいでしょうか…?」 地面に突っ伏したまま動かないルイズがYesという可能性は限りなく低いように思えた。 「もう…勝手にしなさいよ…」 しかし、ルイズにはもう反論するほどの元気は消えうせていた。心身ともに限界を超えたのだ。 コルベールはやっと大きく息を吐くことができた。だが、これからを思うときが重い。 「ミスタ・ラーハルト、私もできる限り協力します。聞きたいことなどがあるなら、私の研究室を訪ねてください」 「協力感謝する。俺もやれるだけのことはやろう。名は?」 「コルベールです。ミスタ・ラーハルト」 「世話になるぞ、コルベール」 二人の男は熱い握手を交わした。ルイズはいまだに顔すら上げられないでいる。 ここに、奇妙な主従関係と協力関係が誕生したのだ。
634 :
ゼロの竜騎衆 :2008/06/16(月) 01:32:39 ID:4a3JMOES
投下終了 以前のストーリーの面影なし
ダイ以外は主を持たんと言うことを態度でも示すあたりがよりラーハルトらしさを感じます。 続きがより楽しみ。 ルイズの扱いはいまのまんまでもおもしろそ。
投下乙です。 誘拐して、拒んでるのに契約迫るコルベール氏の非道さにワロタw ルイズも早く笑えるといいな。
職人さんたち投下乙。 ところで思ったんだけどこのスレってあんましダイの事話題に上がらないな。 強すぎるし純粋すぎるからルイズとは絡めづらいのか。
黒のコアの衝撃でハルキゲニアに飛ばされてっていう事にすれば 召喚させずに済むよね やっぱり強過ぎるから誰に絡めてもバランスブレイカーになりそうなのがねぇ
>>638 あそうか、そういう飛ばさせ方もあるのか…。
てっきり黒のコア爆発寸前でテンプレどおり召喚されるとか思ってた。
でもダイは間違いなく敵がいないな。ドラゴニックオーラ使わなきゃならんような相手がルイズママくらいしか思いつかんが
ルイズママ怒らすダイってどんなダイだよって感じだ。
ダイやポップってモンスターとの戦いならともかく、人と戦った経験って少ないよね。 ゼロ魔世界の人対人の戦いにおいて、ためらったりするんだろうか。人間同士の戦争なんて経験してないしなあ。
>>640 ヒュンケルやら、偽勇者やら、人が乗ったキラーアーマーやら
ルイズやギーシュよりは対人戦やってるな
ゼロ魔はガンダールヴ自体がチート能力だから、 余所からどんなに強いキャラ持ってきても大して問題にならないんだよな。 原作サイトだって、デルフの他に護身用の武器一つ持たない警戒感の無さがなければ、 ピンチになるシーンが随分減る。
>>639 たぶんカリンさんでも発動しない
そのくらいダイは基礎能力の時点で強い
>>640 ダイ大の原作終盤では六つの黒のコア止めるために世界が一つになったみたいなことあったし、
その人間同士で戦争やって争ってる場面見たらいろいろ悩むんじゃないかな?
ましてや自分がそこに介入するとなったらサイト以上に葛藤しそうだ。絶対ルイズと猛ゲンカになる気がする。
俺もおっさんで書いてみようかな……。ルイズ側で。
人と争うことになるのなら地上を去る選択肢を選ぶのがダイですよ
>>640 本気で殺し合いしたことはないよな。
おっさんやヒュンケルやラーハルトとかは人殺した経験あるだろうけど。
竜騎衆の続き投下来てたのか。乙彼様。 簡単に使い魔の契約を無理矢理されたり心を許したりしないラーハルトはラーハルトらしくて好感持てますw
651 :
ゼロの大魔王 :2008/06/16(月) 21:28:16 ID:KdV+k5Au
試しにバーン様で最初だけ書いてみた。 『ゼロの大魔王』 草原の中に少年少女達が円を描くようにして集っていた。 その中心に立つ桃色の髪の少女が朗々と呪文を詠唱し、それに応じるかのように奇跡の業が顕現する――わけではなく味も素気もない爆発が起こった。 そこまでは周囲の予想通りであったため動揺も何もない。すでに地面には爆発によって散々穿たれた跡がある。 だが、少女は息を呑んだ。今回は立ち上った煙の向こうに影が見える。 (やった……!) 女は召喚の儀式によって使い魔を呼びだそうとしていた。 普段から魔法は失敗ばかり、起こるのは爆発のみ。周りの人間からもバカにされ、「ゼロのルイズ」という有り難くない名前もちょうだいした。 だが、使い魔の召喚に成功すれば――欲を言えば強力なものならば今までの蔑視や嘲笑を叩き返してお釣りがくる。次第に煙が薄れていくのを、目を皿のようにして見つめている。 煙が消えると一人の青年が立っていた。 頭の角や額の中央にある第三の眼が人間ではないことを何よりも雄弁に物語っている。 瞼は閉ざされており、腰までとどこうかという長い白銀の髪が風に揺れた。身に纏う衣は上質なものであり、佇んでいるだけで上に立つ者特有の空気をまき散らしている。
652 :
ゼロの大魔王 :2008/06/16(月) 21:31:15 ID:KdV+k5Au
少年達が口を開きかけ、虚しく閉ざした。彼の眼が開かれ周囲を睥睨したためである。 彼の眼には呼び出した少女も取り囲む子供達も映っていないようだった。 他者が存在しないかのように視線が動き、己の両腕に留まる。全身を――世界を照らす光が信じられぬというように。 その顔がゆっくりと空に向き、彼は手を上げた。そのまま天空に輝く日輪を掴み取る仕草をする。 彼を囲む者達は凍りついていた。本来ならば失敗してばかりの少女の成功に何らかの反応を示すところだが、中央に立つ者の姿がそれを許さなかった。 しばらくの間両腕を広げて存分に光を味わっていた彼は、ようやく自分の置かれた状況を確認する気になったのか正面に立つ少女に視線を向けた。 「わ、私はルイズ。……あなたは?」 頭と舌がうまく働かず、そう言うだけで精いっぱいだった。いつもの彼女ならば「アンタ誰」で済ませただろうが、そのような態度を取るのはさすがに躊躇われた。 青年は不敵な笑みを浮かべ、答えた。 「余はバーン。大魔王バーンだ」 ……ここから先が思い浮かびませんでした。
直後に全員瞳化するな
身の程を弁えたルイズは賢いルイズ これなら少しは生き延びれるか?
GJ! 下手な対応すると即BADENDの恐怖 大魔王からは逃げられない……!
このまま身の程をわきまえたルイズが徐々にバーン様に感化されて黒化、バーン様の手駒になっていったら燃える。
身をわきまえたっつーより単に生物学的な本能に従っただけと思えないでもない
>生物学的な本能 それを備えてるだけでも、このルイズは進化したルイズ。
ルイズがクロコダイン召喚で考えてるんだけど、クロコって身長いくつ位なんでしょ? 2.5〜3メートル位を想定してるんですが、ルイズの部屋や教室に入れるんかな、と。
3メートル前後でいいと思う
>>659 おっさんが見れるなんて・・楽しみにしてるぞ
>>652 続き気になるなあ〜
ルイズの綱渡り人生って感じになりそうだ…
バーン様は別に破壊を好む性格じゃないしな。 従う理由はもちろんないが、あえて殺す理由もないだろう。 純粋に、魔界と魔族を愛していたんだろうなぁ、魔界のためだけに地上を吹き飛ばそうとしたわけだし。
ただ、学院に腰を落ち着ける理由もないから、少し図書館の本さらったら サハラとかに旅行に行きそうな気がする。
むしろルイズの潜在能力を見抜いて うまく育つように誘導しつつ いつかもとの世界に返ったときに一緒に連れて行こうとすると。
「余がそなたの使い魔になるのではない。そなたが余のしもべとなるのだ。」 と言ってルイズに使い魔の刻印を刻む大魔王。
しかし問題は、ルイズが虚無覚醒したところで バーン様のお眼鏡に適うレベルなのかという事だ。
虚無の力はかなりのもんだろ レコン・キスタの艦隊を全滅させたこともあるし(イオナズンを超える威力かも…) 大規模な幻影も作れて、強力な魔法の解除も可能 おまけに、未知の要素も多い バーン様が気に入ること間違いなしですよ
バーンも結構ひねくれた感性の持ち主だからな ルイズの暗黒面をむしろ増すように誘導していくかもしれん
空回っちゃいるが、「強い者」であることは間違いないからな。>ルイズ 強いものでさえあれば、別に属性は気にしないとは思うが…… むしろ、「世界のすべてを見返してやる」というルイズの覇気を気にいるかもしれんぜよ?
>>668 威力も何も、艦隊を直接破壊なんてしない筈だが。それに大規模幻影はともかく、
ディスペルマジックで消したのも、ダイ側の魔法と比べて瞠目する規模のもんじゃなかった記憶が。
唯一可能性があるとすれば、世界扉のシステムぐらいかと。
バーンの「知らなかったのか?大魔王からは逃げられない」に吹いたのは懐かしい記憶だ
>>671 そういや、ダイ大の世界って旅の扉はないよな。
あってもよかりそうなものなのに……
誰かダイ大〜ルイズに召喚の専用WIKI作ってくれないかな。本家にない作品も読んでみたいし。需要ないのかな
無いのは需要でなくて、投下の絶対数だ。
おっさんが足りてないんだよ
>>671 破壊じゃなくて、航行不能だな。それでも規模はすごいが
ディスペルマジックはエルフの反射のことがある
こいつは、スクウェアスペル、ダイで言えば、最大呪文級の威力をはね返すほどだ
それを解除したのだから、その有用性は推し量るべき
>スクウェアスペル=最大呪文級 そうか?
参考文献がとあるクロス小説なのですが… やっぱダメっすか?
>>679 何がだめなのか聞いてるの?
とあると言われても困るし
ダイの大冒険の最大呪文級って言うとバーンがヒュンケルに使ったカイザーフェニックス2連射?
>>679 両方の原作を知ったうえで、クロスする際のすり合わせの参考にするのなら問題ないと思う。
ただ、その認識が万人に納得してもらえるかというと、答えはノーだな。
>>679 違和感の元はそれか。('A`)
どうもレスの内容が原作のイメージと重ならないから首傾げてたんだが。
そのSSの中では納得の出来る描写されてるかも知れないけど、
他の場所でそこだけ切り取って来て独自解釈の下地にしても通用するもんじゃないよ。
>>682 カイザーフェニックス自体は、術者が飛びぬけているだけでただのメラゾーマだぞ?
ぶっちゃけ、フィンガーフレアボムズの方がレベルが高い。
>>685 威力はフィンガーよりカイザーのが強いっしょ
それより強力なのが極大消滅呪文だが
ダイ世界の場合、威力は最終的に本人の魔力のでかさ次第だな。 術式の厄介さじゃ指火ボムズの方が上かもしれんが。消滅呪文はマホカンタ怖い。
ドルオーラじゃないのかな?あれ一応呪文だし竜に騎士専用だけど
ルイズの失敗爆発orエクスプロージョンはバーン様フェニックスウィングで跳ね返せるもんなのかな? ダイ大のイオラみたいに魔法を手から打ち出すんじゃなくて直接物質が爆発するん……だよね?
>>668 ダイでの上位陣のイオナズンは核兵器クラスを超えているだろうから
どうだろう
>>691 お前の中の核兵器ってのは一体何だ?
現状使われたことのあるレベルのもんと比べてもいくらなんでも違いすぎるだろ
シグマが手首から放つライトニングバスターもイオナズン級エネルギーと書かれているが
0距離で当てて人体が原型を留めるどころか骨が砕けたって程度だぞ
ポップが天地魔闘破りで使ったイオ系呪文もバーンがイオナズン級と仮定してるがカイザーフェニックスと同時HITしてすら
周囲の地形が変わるほどでもなくそれなりのダメージを与えたものの爆炎が舞ったとかその程度
似た威力というならソアラが殺された時のバランのドルオーラ、もしくはそれに類似した闘気放出あたりは
勝るとも劣らんとは思うが・・・
バーンがフィンガフレアボムズ使ったらどうなるんだろうな?
ちっちゃい鳥が5匹飛ぶんだろうか?
いくらなんでも元サイズのカイザーがでかすぎて指から出る想像がつかなかった
>>692 SFCロマサガ一作目の火の鳥みたいに、ハトくらいの大きさの鳥が山ほど飛ぶんじゃないだろうか?
バーン様だと両手の指でフレアボムズやってきそうで怖いな。
やっぱ派手さではグランド・クルス
>>692 大陸一つを破壊する爆弾でもあまり影響の無い物質をかなり破壊する
数キロ単位での爆発を起こす自爆を防ぐバーン防御を
突破してバーンを黒焦げにできるアバンストラッシュAを相殺できるハドラーイオナズン
>>692 フレアボムズってたしかメラゾーマを5発同時に打ち出す技だから
バーン様のメラゾーマ=カイザーで、やっぱカイザー5匹じゃなかろか。最終的には5匹分合体しそうだが。
それ以前にバーン様、魔法の溜めが無いから同時に撃とうが連発しようがあんまり変わりないような気も。
議論中すいません。クロコダイン召喚でちょっと書いてみました。 今から投下してもいいでしょうか。
>>695 たしかにダイの世界じゃ威力の集中というか純度みたいなのがあるんだよな
かといってハドラーイオナズンであの大陸を丸々消せたかっつーと激しく疑問符
>>696 バーンって呪文の溜めは無いけど同時っていけるのかな?
ポップが使ってバーンは「器用なことをする」ってちょっと驚いてたぞ
フィンガーフレアボムズは確かに普通のメラゾーマを5発出すがバーンのカイザーは
バーンの溢れる賢さ(ステータス的な意味で)によって特殊な形状に進化した正しいメラゾーマ
とはいえないような代物だからどうなんだろうな
フィンガーフレアボムズみたいに特殊な術式というかを噛ませるよりそのまま溢れ出る勢いに任せて
放ったほうが威力は高そうな気がする・・・
ダイの世界だと呪文は術者のレベルによってかなり左右されるし、闘気も集中することで大規模破壊とはまた別の
威力を出すんだよな
おっさん10人でグランドクルスには敵わないとか言ってたけどおっさん10人も居ればバルジの大渦*20クラスだろ?
たまにTVでみるようなハリケーンは軽く再現しそうだぜ・・・
>>697 凄くごめん、こんなことする場所じゃなかったな
おっさん期待してるよ!
>>699 いえいえお気になさらず。
ではいきます。
虚無と獣王
1 召喚者と獣王
突然だが、ルイズ・フランソワーズ・ド・ラ・ヴァリエールは、追い詰められている。
彼女は、周囲にある感情を侮蔑と嘲笑と無関心と極少量の同情で構成されていると考えており、それは概ね正しかった。
頭のどこかで、それも仕方のない事だという声がする。
まともに魔法を成功させた事など一度もなく、どんな簡単な呪文でも、引き起こされるのは望みもしない爆発なのよ。
皆が馬鹿にするのも無理のない事でしょう?素直に出来ないものは出来ないと言うのも美徳というものよ。
そんな分別くさい声を、ルイズは全身全霊をもって否定する。
ううううう煩いわね!ひひひ人が何を言おうがわたしは栄えある侯爵家の一員なのよそれがららららくらく落第なんて許されるわけないじゃないの!!
そう、彼女はトリステイン王国の名門貴族、その血を遡れば王家に繋がるというヴァリエール侯爵家の三女であった。
ほんの幼い頃から大貴族として、一国の中枢近くに存在する人間としての在り方を、ルイズは両親(特に母親)から叩き込まれてきたのだ。
そんな環境の中で培われたプライドが、そう簡単に負けを認める事を許すだろうか?
無論、否である。
まあ、自分に対する反論がどもり気味なのはこの際ご愛嬌というものだ。
あー……ミス・ヴァリエール……非常に言いにくいのだが」
「ひゃいっ!?」
ずいぶん風通しの良くなった髪型の男に話しかけられて、ルイズは素っ頓狂な声を上げた。
「申し訳ないが時間もかなり押してきている。そろそろ儀式を再開してもらえないかな?あと考えている事が全部口からダダ漏れなのは侯爵家の人間としてはどうかと」
「すすすすすみませんコルベール先生すぐに再開します!あとひとりごとに関しては優しい気持ちでほっといてください」
トリステイン魔法学院の、春の使い魔召喚の儀式。 この儀式は学生にとってただ単に使い魔を召喚する、というだけのものではない。 使い魔の召喚により己の魔法属性が決定され、より高度な理論や実技を学んでいく為の重要なステップ。つまりは進級試験なのである。 召喚できない場合?そりゃあ勿論落第だ。いくら生徒が貴族だからといっても、それに例外はない。 そしてルイズは、現時点において24回にわたる召喚失敗を成し遂げていた。記録に残る怪挙といえよう。 ここまで失敗して、なお儀式の再開が許されるのには理由がある。 ひとつはルイズの実技以外の成績が非常に優秀である事。こと座学においてはかつてこの学院に在籍し、後に王立魔法研究所入りした長姉以上の成績を残している。 もうひとつはこの場の責任者であるジャン・コルベールがルイズを高く評価している事だ。成績だけでなく、常に理想の貴族足らんとするその精神を。 短気な教師なら3回目くらいで儀式を打ち切っていただろう。 ただ、25回目以降の失敗が許されるとは限らない。コルベールがさっき言ったように、時間が押してきている。 先程まで飛んできていた野次も、だんだん飽きてきたのか自分の使い魔との交流の方が大事と踏んだのかめっきり減っている。 自分が追い詰められている事を思い出したルイズは意識を集中し、祈るような気持ちで呪文を唱えた。 「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司るペンタゴン!我の運命に従いし、"使い魔"を召喚せよ!」 結果は、これまでの失敗以上の爆発であった。 「うそ……」 思わずへたり込むルイズ。脳裏には家名に泥を塗ったと怒り狂う母と長姉が浮かんでいた。仮面をつけた母親がマンティコアに乗ってるあたり、やけにリアルだ。 そんなルイズを見てここぞとばかりに囃し立てようとした同級生たちの声が、ふいに止まる。 爆風の中、何かが存在する事に気づいたのだ。
支援!
徐々に晴れつつある黒煙の中に、それはいた。 それは、3メイルほどもある巨体であった。 それは、赤銅の様な鱗をもっていた。 それは、マントと鈍く光る鎧を身に纏い、手には巨大な戦斧が握られていた。 それは、2足で立つ、鰐の頭をした獣人であった。 (召喚成功!?というかひょっとして大当たりやった落第回避OKわたしやればできる子流石だから怒らないで母様姉様ふえでかしたよくやったわね有難うございます父様ちい姉様) 人間の思考速度は弾丸より速いというが、ほんの一瞬でここまで思考した公爵家三女はある意味大物である。 ともあれ召喚が成功した以上、次は契約をしなければならない。 が、ここで、予想もつかない出来事が起きた。 それは、ぐるりと周りを見渡し、ただ一つ残された右目でへたり込んだルイズを見つめ、徐に口を開いたのだ。 「……ここはどこなのだ、少女よ」 「しゃしゃしゃしゃしゃ喋ったあああああああああ!?」 その場にいた人間の心がひとつになった瞬間であった。
乙! これは続くんだよな?! な?!
以上で投下終了です。 投下した後で間違いに気づいたよ…orz × あー……ミス・ヴァリエール……非常に言いにくいのだが」 ○ 「あー……ミス・ヴァリエール……非常に言いにくいのだが」 × 栄えある侯爵家の一員 ○ 栄えある公爵家の一員 侯爵→公爵については他の個所にもあるうえ完全に勘違いしてました 初SS投下にしてもひどいorz
ルイズと一緒で、おおおお追い詰められていたのよ! ともあれ、投下乙。次が楽しみだね。
おおおおおつ! おっさんが今後どんな物語を展開してくれるのか期待&応援!
708 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/06/17(火) 14:02:24 ID:Cg6LCqcr
乙! 次の投下がものすごく楽しみだ
うーむ元からヴィンダールヴみたいなもんだから普通にガンダつけてまぁお得!ってかんじかな?
GJ! おっさんが召還されるなんて・・・・・
これは期待できる
ピンクワニ召喚ッッッ!!!
うーん、たった1週間程度でこの盛り上がりようはすごい。 それはともかくほんと保存どうする。本スレの保管所にもダイSSはあるからやっぱり使わせてもらう?
ここで別に保管庫作った方がいいと思 本スレ保管庫にあるのはあくまでもあっちでやってるのだから混ぜた考え方は宜しくない
そうだな
716 :
鰐男 :2008/06/17(火) 20:10:55 ID:2MF8KwBy
「お早う旦那」 早朝クロコダインが薪割をしているところへ馬を引いたマチルダがやって来た 「鰐がこんなに働き者だったなんて知らなかったよ」 「久し振りに労働の尊さを思い出してな」 あの日、野盗達を一蹴した後で 元の世界に返すことが出来ないと言って泣いて謝罪するティファニアに クロコダインは笑って言った どこだろうと住めば都だと 仲間たちとの冒険を終えたあとデルムリン島に引っ込み 餌を捜すとき以外は日がな一日洞窟の中でゴロ寝する生活を送っていたクロコダインは 本当に久し振りに誰かのために汗を流すことに喜びを感じている自分を発見し それだけでもハルケギニアに呼ばれた甲斐があったと感じていた 「出かけるのか?」 旅装束のマチルダを見てたずねる鰐 「ちょっと買出しにね」 「食料なら足りているはずだが?」 クロコダインが来てからというものマチルダ宅の食料事情は劇的に改善された なにしろ森の動物達が魚やら果物やらの貢物を毎日のように届けにくるのだ この世界におけるクロコダインのステイタスには 【カリスマ(動物限定):EX】が追加されるらしい さすがにジャイアントモールがアナコンダサイズのミミズを持ってきたときは 丁重にお引取り願ったが 「人間食べるもの以外にも色々入用なんだよ」 特に女はねと悪戯っぽく笑い一週間ほど家を空けるというマチルダに 胸を叩いて留守はまかせろと答える鰐 「頼りにしてるよダ・ン・ナ」 「旦那は止めて欲しいのだが」 「う〜ん私的には旦那が一番しっくりくるんだけど… もっとカワイイ呼び方のほうがいい? クロちゃん、クロ助、いっそクロマティ!」 「旦那でいい…」 黙っていれば深窓の令嬢で通るのに口を開けば大の男が唖然とするような啖呵が ポンポンと飛び出すこの美女に口では勝てないという苦い事実を ここ数日でクロコダインはたっぷり味わっている (オレが関わる人間の女は一筋縄ではいかない奴らばかりだな) 遠ざかるマチルダの背中を見送りつつ心の声でボヤく鰐だった
717 :
鰐男 :2008/06/17(火) 20:11:51 ID:2MF8KwBy
「行方不明?」 「いえ、居場所の見当はつくんですが無事かどうかは…」 祖父がロマリアの出だというセセリオは浅黒い顔を更に暗くする クロイドンの街に馴染みの行商人アシャー・ウォードを尋ねたマチルダを 迎えたのは店番のセセリオだった 「最後に届いた手紙ではダコタでの取引が上手くいったのでベルファストの知り合い のところに顔を出してから戻るとありました、だから…」 すがるような視線でマチルダを見つめるセセリオ マチルダは溜息をついた やり手の商人でその上口の固いウォードにはマチルダ自身大いに世話になっていたし なによりティファニアの胸に合う下着は他所ではまず手に入らない 「ベルファストだね」 戸口に向うマチルダにセセリオが声を掛ける 「気を付けて下さい、最近あちこちで王党派と貴族派が小競り合いをしてますから」 マチルダは背中を向けたまま杖を振って見せた 「マチルダ姐さんにまかしときな」 「甘かった…」 マチルダはいきなり捕まっていた “仕事”の予定は無かったとはいえせめて服の中に予備の杖を仕込んでおくべきだった 馬鹿みたいに強い鰐が“家族”に加わったことで 知らないうちに警戒心が鈍っていたのかもしれない 「これより尋問を始める」 ベルファストの街を支配するモーティマー大佐は大佐と名乗ってはいるが 正式な軍属というわけではなくあくまで自称である 王党派と貴族派の武力衝突が頻発し無政府状態にあったベルファストに どこからともなく現れたモーティマーは容赦の無い暴力によって たちまちベルファストの町長兼警察署長兼治安判事の椅子についてしまった モーティマーについてはっきり分かっていることは二つ 曲者揃いの傭兵メイジ達を力で従えさせられる力量の持ち主であること そしてベルファストの人間の生死はモーティマーの気分次第であるということ 葉巻をくゆらせながら目の前に引き出されたマチルダの ゆったりとした服の上からでもわかる均整のとれたプロポーションに 舐めるような視線を這わせるモーティマー 「この私に隠し事は通用しないぞ」 「隠し事もなにもそこに書いてあるとおりだよ」 毒蛇の笑みを浮かべるモーティマーが手に持つのは 取調室で書かされた素性や経歴を適当にでっちあげた調書だ モーティマーはマチルダの髪を掴んで顔を上げさせ白い首筋に舌を這わせる 「これは…嘘の味だな」 不幸なことにモーティマーは頭のタガが外れているがボンクラではなかった 「大佐、この女どうします?」 「もちろん身体検査だ」 モーティマーの命令で控えていた男達が動き出す 「隅から隅まで念入りに調べろ、女はポケットを余分に持ってるからな」 モーティマーの部下はマチルダを取り囲むと一斉に手を伸ばした
旦那支援
乙だぜ!
大人気だな、おっさん
>>713 独自で作ったほうがいいよ
ちょっと前にそれで揉めたことがあったし
後、呪文考察だけど…
最大呪文は、バギクロス・マヒャド・メラゾーマなど(一応)片手で放つ呪文
で、ここで比べたいことがある
ノヴァのマヒャドとダバサのアイス・ストーム(威力はスクウェア)
マヒャド→辺り一面が氷結。呪文耐性付きのダイ、ポップが着ている服を凍らす。
アイス・ストーム→部屋の内装を切り裂く。タバサが一撃で倒された。
原作で威力を表してた描写はこの程度かな
一応、両者の魔法の比較はしたほうがいいと考えている
その方が、職人も書きやすいと思うし
720 :
鰐男 :2008/06/17(火) 20:14:27 ID:2MF8KwBy
721 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/06/17(火) 20:21:26 ID:SO4G3nWY
投下終了ですか? なら乙です それと…投下を確認せずに書き込みしてしまいました。すみません
乙 がんばれおっさん! ところで保管庫のことだけど、ダイ大のみでずっとやって行くのって難しくないか?
(立てられると仮定してだけど)そのひっそり感がいい、と思わないでもない
おっさんがニートに見えた
失敬な、ご隠居だ
むしろ「先生」の方じゃね?
乙です おっさんの力はヴィンダールブかな? これからの展開が楽しみだ しかし・・・おっさんは魔王軍入る前もあんな生活送ってたのかな あんな感じで魔王軍に入ってたりしたら・・・ おっさんの充実した時間のために地上殲滅になるところだったかも
おっさんはやっぱりカリスマなんだな・・
GJなんだけど、どっかでみたことある絵柄だなあ…。 もしかして自分が知ってる人か?
734 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/06/18(水) 00:09:45 ID:cjkZxEPh
>>731 おっさんの和み具合にわろた
ラーハルトはなんか険悪そうだ
大魔王は完全にルイズを食った目立ちっぷり
乙 こうしてみるとルイズにとってはおっさんがくるのが 一番よさそうだな
>>656 ちょっと見てみたい希ガスw
悪イズ「大魔王様のお言葉は全てに優先する……!」
おっさん乙 しかし、鰐男の所のマチルダ姉さんは毎回ヤられそうになるなw ひょっとしてヒロイン兼お色気要因?
>>738 ハルケギニア版ミストバーン=悪イズというわけですね。
そしてシエスタを暗黒闘気で黒シエスタ化…ゴクリ
バーン様に(禁呪法とかの力で)魔法の才能を引き出されて自在に強大な魔法を使えるようになったルイズは その力に感動し、大魔王の器の大きさと絶対的な力に惹かれて、最後には忠誠を誓うように。
ルイズバーンとか名乗りそうなルイズだw
>>738 とか
>>740 とか見てたら
ルイズはバーンに裏切られる
その時に黒シエスタが「大魔王様のお言葉は全てに優先する……!」
ルイズに黒のコアとか
ギーシュがオリハルコンワルキューレを率いてるとか(ただし、ギーシュはハドラーじゃなくてキングのほうな)
変な想像が頭を駆け抜けた俺は異端ですかそうですか
その黒ルイズってミョズっぽくね?ジョセフとミョズと重なる。
>>740 シエスタがヒュンケルの役になって
最後のほうは上半身裸で戦うのですね
バーン様、レオナみたいな気の強い女性には好感持つようだし
二人は案外良い関係を築けると思う。
>>652 の直後に
「…ふむ、良い目をしている。(潜在能力も中々だな)」
ってルイズの顎に手を添えてるバーン様が思い浮かんだ。
しかし大魔王って名乗ったんだとコルベール先生が別の意味でも焦りそうだ。
王って単語でてる時点でどっかの国王呼び出しちまった!!って。
今にも燃え尽きそうな私の胸ですが…虚乳ごときにとらせてやるほど安くはありませんっ!
ルイズバーンの話題はネタ化が激しいなw
読みきりに出てた乗り込むタイプのキラーマシンを召喚したルイズがキラーマシンで大暴れ! もしくは 魔法の筒を召喚したルイズがモンスターを従えて恐怖の大王的に・・・
召喚しても役に立たないから ゼロ魔世界を激変させない奴… 老師?
>>743 俺はバーン様とルイズとシエスタを倒すため
タバサとキュルケとギーシュとコッパゲがハルケギニア各地を大冒険する電波を受信した
>>751 コッパゲ先生が自爆して魔軍司令メンヌヴィルを倒そうとするも失敗するんですね?わかります
>>752 キュルケ「先生は尊敬してたけどこの魔法だけは使いたくなかったわ」
>>743 ギーシュは決闘イベントでタバサに召喚されていた勇者サイトの空裂斬で粉々に砕かれ、直後、
ルイズバーンによって「せいどうのよろい(守備力25、700G)」を与えられて強制復活させられたポジかと思ってたwww
>>754 じゃあトリステイン魔法学院が魔王本拠地になって、テファが各地を大冒険
アンアンはレオナの位置な。
>>755 アンアンがレオナだと…
彼女こそ魔影参謀のポジションじゃないか
アンアンに出来る役なんてあるのか?
>>755 たしかに、テファはハーフで純粋で女版ダイだな。
そしてふと、
テファ=ダイ
ポップ=サイト
アバン=マチルダ
てなのが浮かんでしまった。
ずるぼん
>>759 ウェールズがニセ勇者の位置で、アンアンと亡命して各地を逃げ回った後、最後の最後でなにかの役に立つ……
立つよね?
>>758 剣を振るう度に胸が揺れまくる為視線釘づけの敵→マチルダストラッシュのコンボですねわかります。
揺れすぎる胸で感じてしまうのが弱点の胸勇者とな?
アンアンとウェールズは物語の最終局面で 「 バ ル ス !! 」 を唱える係です。 あのちーへいせーん かーがーやくーのーはー♪ そして、トリスタニアに降り注ぐ浮遊大陸アルビオンの欠片……。
滅ぶじゃん
アンリエッタはエイミ役なんてどうか。 実らぬ恋つながりで。
鬼眼と石化バーン召喚→いろいろあって鬼眼と契約→鬼眼を勝手にされたくないバーンは魂を肉体から分離させ ルイズの中に入り込む→ところがルーンの力で反抗できない→お前が死ぬまで鬼眼を貸してやろう →鬼眼の力で膨大な魔力と叡智を得る→大魔王ルイズ誕生!→もうゼロじゃないわ、カーッハッハッ! 布団で妄想しまくってたらこんな電波受信した。
最後は鬼眼王ルイズになるんですね、わかります
>>766 ルイズ「人間は最低よ、キュルケ。私の部下にならない?」
しかし今日の妄想は付いて行きづらくて困るぜ。 俺にも降りてこいセンスよ。
ルイズ「貴方の友達は“イエス”と答えたわ」 キュルケ(ギクッ) マリコルヌ「僕はそんなことしないよ〜」 キュルケ「…いいわ。部下になって(ry」
コッパゲはメンウヴェルとの最終決戦で前頭部が割れてそこからふさふさの髪の毛が! あれ?これだとメンヌヴェルが正義の戦士になっちまうな・・・
ここは、メンウヴェルがテファの魔法で…もとい説得で改心してならOK?
女性キャラが鎧の魔槍召喚 決して鎧が壊れておっぱおポロリとか考えたワケじゃないから
俺も中学生のころヒュンケルの鎧が砕けるたびに「クソッ、なんでこいつ女キャラじゃないんだ」 とかずっと考えてたわ。
若いな
サイトとダイキャラの人外が入れ替わったとしたら、 ルイズの家族はどんな反応をするのかな
バーンが危険言われてるけど、ルイズの使い魔扱い的に一番危険なのは「私は冷静だ……!!」だな。 ダイのキャラじゃないから喚べないけど。
>>776 ゴメちゃんだととても喜びそう
おもにちいねえさまとか。エレ姉さまは……想像つかんな
>>777 そりゃ閣下は冷静(cool)で寛大だけど人間に使い魔呼ばわりされたらその時点で脱皮しちゃうしね
キングマキシマムだっけ? あいつとか出したら面白そうだな 防御力と分析力だけ無敵であとは雑魚キャラ 皆から壁扱いされつつ権力の回復の為に頑張るなり上がり物語とか
オリハルコンボディだからギーシュのワルキューレ相手に圧勝 フーケのゴーレムはでかくて再生力あるからお互いに決定打がなくて千日手 ワルドくらいのレベルなら打ち倒さずにやり込めれそう ライトニングクラウドは効くのかどうか判らないけど
性格が初期サイト以上に嫌味だからルイズが切れないといいけどw
切れてもルイズの出来る攻撃じゃ無効だからなあ それに気付いたがガンダールヴ補正が入るとバランスが崩壊する…… いっそガリアに召喚された方が良いな。小物っぷりを存分に発揮してくれそう
>>783 小物て。そうだけどw
やはりコイツはどこに行ってもそういう星の下にwww
785 :
ゼロの大魔王 :2008/06/19(木) 22:14:02 ID:svMf4Ts0
絵師様のバーン様に触発され、少しだけ続きが思い浮かびましたので投下します。 前回のものにサブタイトルをつけるならば「大魔王降臨」、今回は「この――で勝利を」です。 ルイズは身を震わせていた。 召喚に成功したことはとても嬉しい。相手が強そうなのも実に喜ばしい。 問題は、相手がルイズを主と認めていないことだった。それどころかルイズを見る目つきは下僕に対するもの――否、視界に入ってすらいないかもしれない。 バーンはコルベールにいくつか質問している。年長者かつ統率者の彼に情報を求めるのは当然と言えたが、それもルイズには面白くない。 バーンは驚くほどあっさりと現実を受け入れていた。ここが地上ではなく別の世界であり、魔法を教える学院であること。彼は儀式によって呼び出され――その影響で言語を理解できるのだろう――この場に現れたこと。 コルベールには目の前の男の強さが理解できた。この場の全員の力を足しても到底届かないことも。言葉に気を配りつつ説明するが、暴れ出す様子は無いためほっと胸をなでおろした。 いくら大魔王と言えども狂った破壊神でもなければ血に飢えた殺人鬼でもない。目的のためならば冷酷になるが、見境なしに暴れまわるような真似はしない。 バーンは未知の世界に興味を覚えていた。新たな力や知識は魅力的だ。何より彼は優秀な人材を欲していた。最大の目的を遂げるためだけでなく、その後も見据えて。 帰る手段が無いことに関してはそこまで心配していない。計画の成就までには気の遠くなるような年月が必要となるため少々戻るのが遅くなってもそう変わらない。 だが、もちろん引っかかることはある。 「余が使い魔となるのか?」 視線の先にはぷるぷる震えているルイズ。この機会に失った主導権を取り戻そうと――そもそも最初から彼女には存在していないが――ビシッと指差す。 「そ、そうよ。私が呼び出したんだから」 コルベールは真っ青になった。胃が引き絞られるように痛むがぐっとこらえる。 予想に反してバーンは怒ってはいないようだ。面白いというように唇をゆがめている。 「……従っても良いぞ」 顔を輝かせたルイズは心の中で勢いよくガッツポーズを決めた。 いくら偉そうなオーラを漂わせていても、大魔王と名乗っていても、客としてこちらの流儀を尊重するつもりのようだ――甘い幻想は続く言葉で木っ端微塵に粉砕された。 「余を力で屈服させることができれば、の話だが」 天地が逆転してもありえないと確信しているからこその発言だ。どうせ恐ろしくて何も行動しないに決まっている、と言いたげな口調にルイズの中で何かが弾けた。 今までの屈辱を晴らせるという歓喜、その期待が裏切られた反動による深い深い衝撃と失望、目の前の男の重圧と、それに怯えている己への怒りと悔しさ。それらがバーンの発言によって一気に爆発し、感情の波が押し寄せ、あふれた。 ――後に目撃者はまるで武人の魂が乗り移ったようだったと語る。 「私をなめるなァッ! 大魔王ォッ!」
ちょ、ルイズwww
787 :
ゼロの大魔王 :2008/06/19(木) 22:19:34 ID:svMf4Ts0
爆弾が仕込まれた相手に剣で思い切り攻撃するような危険極まりない行為に、その場の全員が鼻水を垂らしつつ呻いた。周囲の者が石化するなかルイズの声が響き渡る。 「この私ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは誇り高き貴族! その目的はゼロのルイズの汚名返上だけよっ! 目的のために死を恐れる気持ちなど私の心には一片もないわっ! ……バーン! 屈するのはあんたの方よ!」 言った。言ってやった。 たとえ超全力チョップが叩き込まれようと、超高速ビンタが炸裂しようと、爪ほどの大きさでありながら巨大な火柱を立ち上らせる火球が飛んでこようと、一矢報いることができた。 誇りを踏みにじられた怒りに一度はあなたと呼んだことも忘れ、あんた呼ばわりしてしまった。 痛いほどの沈黙の中、紡がれたのは謝罪の言葉だった。 「済まなかったな」 ルイズが目を見開く。この私は天下の大魔王を言い負かした世界最強の女の子よ、と言いたげに。 だが、バーンはどこまでも涼しい顔をしている。 「少々考え事をしていたものでな……もう一度言ってくれないか?」 さすが大魔王、どこまでもマイペースである。 「この――!」 脳の血管が切れそうなルイズが杖を構えようとするのを周囲が必死に止める。 ここで暴れさせたら確実に全員が怪我する。ルイズの爆発によるものが半分、バーンの反撃によるものが半分。後者だと怪我どころか命を落とす可能性が高い。 ようやく我に返ったルイズは唇を噛みしめた。このままでは終われない。 「私と勝負なさい」 「ほう……」 「これから私が一回だけ、杖なしで攻撃するわ。お強い大魔王様なら脆弱な私の腕や足が当たったところで痛くもかゆくもないでしょう? だから防ぎもかわしもしないで受けなさい」 その後はどうなるのか。 「何も起こらなければ……そうね、同じ攻撃で反撃なさい」 どうやら状況が変わらなければ彼女の負けということらしい。条件が曖昧だが今の彼女に論理的な解答を求めても無駄だろう。 バーンは手を垂らし、唇を吊り上げた。 「よかろう。受けて立ってやる」 単に挑発に乗ったのではなくルイズの意思を見極めようとしている。逆上して頭に血が上っているだけなのか、状況を切り拓く策があるのか、何らかの意図があるのか。 ルイズが杖を捨て、疾走した。バーンの頭部に手を伸ばす。 「この一瞬に、私のすべてをこめてぇぇっ!」 (目を潰す気か?) 流石に目は鍛えようがないため効率よくダメージを与えるのに適しているが、まさか実戦経験のなさそうな少女にそんな覚悟があるとは思っていなかった。反射的に振り払おうと手を動かしかけ、踏み止まる。 押し付けられたルールでも、受け入れた以上、ひ弱な人間の少女一人を相手に前言を翻す真似はできない。 だが、彼の予想は外れた。ルイズの手が頭を抱くように動く。両者の顔が接近し、唇が触れた。バーンは訝しげに目を細め、ルイズは興奮に顔を赤くした。 「こ、これで成功よ!」
788 :
ゼロの大魔王 :2008/06/19(木) 22:24:17 ID:svMf4Ts0
バーンが目でコルベールに説明を促した。口づけによって契約が完了することを知り彼女の意図を理解する。 彼女が今できることはゼロから一歩でも進むこと。 (踏み出すための挑戦、か) バーンが勝負にのらず反撃する可能性もあった。当然迷いや恐怖があったはずだが気迫によって一撃を受けさせ、結果を出した。 それは彼女自身の力。追い詰められて絞り出した一時的なものであっても、覚悟に嘘はない。 誇りにかけて、理不尽な状況を受け入れるのをよしとせず、力を手に入れはねかえそうとしている。 バーンの視線が空の彼方へと動くが、その時左手に熱が集った。全身に焼かれるような痛みが走る。 動揺を表に出さずわずかに顔をしかめただけだったがコルベールは気づいたらしい。気の毒なくらい顔を白くしつつ使い魔のルーンが刻みこまれたことを説明する。 一瞬眼光が鋭くなったが、コルベールが必死で客人として丁重にもてなすことを力説した。使い魔扱いなどしようものなら高笑いと共に学院が破壊されそうだ。しかも素手で。 ルイズの覇気――果たして本当にそう言えるかは甚だ疑問だが――を好ましく思ったこともあり、情報収集と人材探しのため大魔王は客として学院に滞在することを決めたのだった。 おれの文章は…ここまでだぜ…!! 最後まで書けるなら正式に連載したいという思いがあるのですが、どうしても続きが思い浮かばず難しいのでとりあえずここまでということで。 余のメラで大抵の敵は倒せる気がする 大人数相手でも瞳化+カラミティウォールで粉砕 ギーシュとの決闘など多くのイベントが起こりそうにない そもそも口づけの時点で無理がありすぎる などなど問題が山積みです。
乙乙。ルイズ頑張ったなwww 7万vs1人でも瞳化+カラミティウォールでボコボコにできる気がするぜ
乙。 ある意味ご立派なルイズの偉業に笑わせてもらったw
乙&GJ!! ルイズの頭脳プレイに感心した。あえて挑発する大魔導師のようだw >大人数相手でも瞳化+カラミティウォールで粉砕 戦場に転がる7万個の瞳を幻視した。
おっさんクラスでも瞳化しちゃうからなぁ ハルケギニアだと瞳化耐えられそうなのってエルフの中でも超強いのとかしか居なさそう
エルフは自身が強いんじゃないから、そういうのもいないだろう。
おっさんの場合は、監禁&その後休憩無しで連戦だぜ? たぶん、通常の状態なら瞳化されてないと思うぞ。
実はワルキューレ一体がおっさん一人分の実力・・・は、ありえないな 青銅どころか鋼のゴーレムが100体いてもおっさんには勝てそうに無い
おっさんに勝てる奴なんて居ないだろ魅力的にも最強の男じゃなくて最高の漢だぜ
アニメ版の獣王は、どう見てもピンク……まあ、それは黒歴史として忘れよう。 獣王遊撃隊の面子も結構いいキャラしていると思うのだがどうだろうか。
>780 マルコメに召喚させて、スーパースキャンで女性キャラのスリーサイズをだな……
大魔王の人乙でした。 バーン様の気紛れで学院どころかトリステインが滅びそうだな
ゼロの大魔王の人、乙。 ルイズが大魔王の唇を奪うとは、死ぬ気の覚悟が奇跡を起こしたということか。一応主人公だしねw たぶんここからはゼロ魔の原作の流れから大きく外れて 大魔王の人材発掘と降りかかる火の粉を払う冒険の旅が始まるんだねw ルイズは……一応自分を使い魔にした事実を尊重していくらかは望みをきいてくれるかも?
大魔王様に魅せられ手下になるキュルケ、タバサ、ギーシュ 精霊と交渉できるモンモラシーも天界への足がかりになるかもしれないんでとりあえず手中に収め、 ついでに大魔王様のてほどきを受けて大魔道士になるルイズ
大魔王の人乙です。 ルイズ、バーン様相手に契約とは、それだけで歴史に名を残せるな。 しかし、ハルケギニアにバーン様が求めるような人材がいるのかはちょっと疑問だな。 主に寿命的な意味で。
ハルケギニアには錬金術があるから賢者の石で不死になるとか・・・
錬金術はないが、錬金の魔法はあるんだ。 あと、スケベは300年ぐらい長生き出来る。
>>797 おっさんの色がピンクならそれをネタにルイズをからかうやつがでるな
>802 一応人間だったヒュンケルが軍団長やってたんだし、寿命に関してはそれほど気にする必要は・・・ないのかなあ?
>>806 ヒュンケルって、なによりあの目が気に入った〜みたいな記述あったから
人間に対して純粋に強さだけ求めてるわけでもないんじゃね?
そりゃ強いに越した事はないだろうけど。強い奴は無条件で好きみたいだし
大魔王の人乙! 叶うならば続きを期待してるぜ…。
武装錬金のムーンフェイスが「濁った目」を評価して配下を選んでたみたいなもんか。 アニエスとかワルドとかタバサとか?
ヒュンケルの見所は、鬩ぎ合う光と闇の力を内に抱えて〜みたいなコメントもなかったか。 レア度も大事?
今までゼロとバカにされ続けてきたルイズの心の闇と正しい貴族たらんとする正義の心の鬩ぎあいとかが もしかしたらバーン様の御眼鏡にかなうかも試練 でも投下されてる大魔王のやつのルイズってどっちかっていうとレオナ側の「強い女の子」っぽい感じがしたので 余の歌姫になれとか言い出してもおかしくないな
812 :
鰐男 :2008/06/20(金) 18:19:25 ID:ls0kcHbJ
「では頼んだぞ」 クロコダインの声に答え蒼空に舞い上がる漆黒の翼 それは鷲と見紛うばかりの三羽の大鴉だった 大鴉に続いて一斉に飛び立つ夥しい鴉の群れに陽の光は遮られ 局所的な日食が発生したかのようにウエストウッドの森を薄闇が包む やがて鴉達はおのおののリーダーの下に集合すると 空を流れる三本の河となって別々の方向に散っていく 全体の指揮を執るのはジョウスケ ウエストウッドの森を縄張りとする鴉達(以後ウエストウッド・グループと呼称)の リーダーだ クロコダインの“航空参謀”を自認するジョウスケは配下の鴉達を使って マチルダの行方を探していたが未だ発見できていない そこで捜索範囲を広げるべくビギンヒル・グループのリーダーオクヤスと マンストン・グループのリーダーヨシカゲに協力を仰ぎ アルビオンの鴉のおよそ半数を動因する大捜索網を敷こうとしていた 「大丈夫だ、きっと見つかる」 祈るような表情でいつまでも空を見上げるハーフエルフの少女の肩に クロコダインはそっと手を置いた その頃マチルダは地の底にいた 正確にはベルファストの街を少し外れた山の中に切り開かれた露天掘りの鉱山で 街から徴用された男達に混じって強制労働に就かされていた 労働は過酷 食事は劣悪 かろうじて胸と腰を隠せるだけのボロ布を着させられ 朝から晩まで好色な看守達に小突き廻される 日々消耗していくマチルダにとって唯一の慰めは アシャー・ウォードとの再開だった 「嫁入り前の娘が何て格好だい」 竪穴の底で顔を合わせたウォードの第一声がそれだった 「文句はモーティマーに言っとくれ」 憮然と答えるマチルダの肢体を包むのは申し訳程度に肌を覆う粗末な布地 明らかに看守達の目の保養を目的としたそのコスチュームは 「恐竜百万年」のラクエル・ウエルチさえ白旗を掲げるサービス振りだ
813 :
鰐男 :2008/06/20(金) 18:20:17 ID:ls0kcHbJ
「密輸?」 「みんな命惜しさに口を閉ざしちゃいるが公然の秘密だ ここで採れた風石は十中八九“床下”の闇ルートに流れてる」 空に浮かぶアルビオンの住人の言う床下とは地上のことだ 並んでツルハシを振るいながら看守の目を盗んで言葉を交わすマチルダとウォード 「ちょっと待っとくれ、風石貿易はアルビオンの生命線じゃないか いくら王宮でふんぞり返ってるのが寸足らずな連中ばかりでも たかだか田舎町一つ牛耳ってる程度の悪党に空軍を出し抜くことなんて…」 「出来るんだよ」 ウォードはマチルダの耳元に顔を寄せ声を潜めた 「レコン・キスタ、か…」 鉱山が深い眠りに落ちた深夜 囚人棟を抜け出したマチルダは闇に包まれた坑道の中を 獲物に忍び寄る山猫のように一切の気配を断って移動していた 昨日までの下調べで看守の大まかな配置と交代のスケジュールは掴んでいる 鉱山の中に限るなら監視の目を盗んで動き回ることはさほど難しくない 問題は鉱山からの脱出だった それも出来るだけ早く逃げ出さねばならない 「レコン・キスタがモーティマーの後ろ盾になっている」 昼間ウォードから聞いた話が事実なら事態は気に入らないどころではない 隠し鉱山の運営に一枚噛んでいるような貴族ならいざとなったら 証拠隠滅のため囚人ごと鉱山を吹き飛ばすくらい平気でやる マチルダに言わせればそうした連中にとっては 平民の生死より毎朝の食卓に上る卵の茹で加減のほうがよっぽど問題なのだ そしてそういった貴族が何より嫌いなマチルダは当然自分一人が抜け出すだけで 済ませるつもりはなかった 完全に “裏の仕事モード”に切り替わったマチルダの頭の中では このくそいまいましい鉱山を叩き潰し囚人全員を脱走させる計画の青写真が 描かれつつありそのためにも正確な情報が必要だった 息を殺して看守棟に忍び寄るマチルダは 突然背後の暗がりからあがった声に凍りついた 「こりゃ驚いた、こんな所で何してんだ“フーケ”?」
814 :
鰐男 :2008/06/20(金) 18:23:56 ID:ls0kcHbJ
乙です! おっさん猛獣使いみたいでかっこいいな やっぱりルーンは右手? あんまり活躍できないマチルダの裏の仕事モードにも期待!
乙 おっさんいつものように早く助けに行くんだ!
817 :
ゼロの竜騎衆 :2008/06/20(金) 23:35:55 ID:HjXGeexF
11:45ごろ第三話投下します
>>731 すばらしい仕事です。感謝感激!
即時保存!!それが余の結論だっ!!
絵が上手いっていいな〜
真・バーンの方、クロコダインの方(脳髄を直撃する絵、最高)も乙です。
第三話 夜空の闇と浮かぶ二つの光の巻 ここは学院内のルイズの部屋。部屋にいるのは二人。ルイズとラーハルトだ。 ルイズはベッドの突っ伏したままピクリとも動かず、ラーハルトも床に座ったまま目をつむって、瞑想でもしてるかのように沈黙している。 どれほどの時間が過ぎただろうか、それすらわからなくなった頃、部屋の扉をノックする音がした。 「私だ。コルベールだ」 訪ねてきたのはコルベールだった。 待っていた用が来たので、ラーハルトは身を起こす。カーテンを閉めているので部屋の中は真っ暗だった 扉を開ける前に、ルイズを一瞥する。暗くて姿は見えないが、ベッドの上からは人が動く気配も音もなかった。 相当落ち込んでいることを確認してから、扉を開ける。廊下の淡い光が、部屋に注ぎ込まれる。 「例の件だな」 学院に戻る時、コルベールはラーハルトに、ある人物に会うことを約束したのだ。 「そうです。では、案内します」 二人の男が部屋を出て行き。再び部屋の中は暗闇に包まれる。残ったのはルイズだけだ。 部屋に戻るなり、溜まった疲労でベッドに倒れこんだルイズだが、最悪なことに意識だけははっきりしていた。 体を動かすことができないので、その分、頭はどんどん回転してゆく。そこに浮かぶことは、使い魔召喚の儀式に失敗したこと。彼女にとっては悪夢以外の何物でもない。 魔法学院の歴史上、使い魔と契約できなかったメイジなどいない。自分が第一号だ。 さすがは『ゼロ』のルイズと笑いたくなった。でも、顔の形を変えることはできなかった。 (これから…どうしよう…) 使い魔召喚後、思考がストップしかけていたルイズであるが、コルベールのしていた提案はかろうじて頭に入っていた。 使い魔の契約をせずに、その者を使い魔とする。思い出しただけで、ガックリと下げれない頭を下げた。 契約を結べないどころか、名高き公爵家、ラ・ヴァリエール家の自分が、人を欺く真似をしなくてはならないとは… ベッドに体を沈めてみる。心地が良くなる感覚はやってこない。 何とかしなくてはいけない。明日までに。家名に泥を塗らないために。そして、馬鹿にされないために! その瞬間、あることをひらめいた。身を起こしたルイズの背に、ぼんやりと双月の光が注がれる。
ラーハルトが案内された場所、それは学院長室だ。彼がなぜここにいるかというと… 今回の異常事態を学院長オスマンに報告すると同時に、召喚された使い魔の帰還方法の協力を取り付けよう、とコルベールが持ちかけてきたからだ。 ラーハルトにとってはありがたい話だったので、二つ返事で了承したのだ。 二人が部屋に入ると、白い立派な口ひげをたらした、厳格そうな老人が立っていた。 「君がラーハルト君か。ミスタ・コルベールから話は聞いているよ。私がこの学院の長、オスマンじゃ」 威厳のある声、隙のない立居振る舞い。魔法学院の長を任されるだけはある。 ラーハルトのオスマン評はこんなところだ。ただ… (どこかで聞いた声だな…) 暫し、記憶をめぐってみたが誰であるか思い出すことはできなかった。 「君の要求は、使い魔の契約をせずに元の世界に帰りたいじゃな」 「そうだ」 オスマンは面倒くさそうに髭をかき、とぼけたように顎を上げてる。 「しかし、そのような魔法はわしでも耳にした事がなくてのお。かなりの時間を費やすぞい」 聞きなくない返答だったが、悲しいことに予想通りだ。ラーハルトは心の中だけで顔をしかめる。 「それは理解する。だが、俺は時間が惜しい身だ」 蝋燭の火が揺れる。妥協する気のない、断固とした主張だ。何か切迫した事態に追われていることを感じさせる だからこそ。二人のメイジはこのイレギュラーな亜人の背景が気になったのだ。 「いくつかお聞きしたいですが、よろしいですか?ミスタ・ラーハルト」 疑問を口に出したのはコルベールだ。 「なんだ?」 「あなたは、いったいどこにいたのですか?」 ラーハルトは目を閉じ、物思いに耽るような格好で答えた。 「遠い場所だ。普通の移動手段では辿り着けない」 二人は、内容自体もそうだが、その口振りも奇妙に感じた。コルベールはさらに問う。 「あなたは何をしていたのですか?」 彼の核心に触れるような問いだ。ラーハルトの目尻がわずかに吊り上る。 「多くは語れない。ただ…」 学院長室が静寂に包まれる。 「ある御方を探している」 蝋燭の火が揺れた。何も知らぬ二人に、事の類推をさせるには十分な単語が入っていた。 「つまり君は、その何者かを探していたらこの場所に召喚された、ということなのじゃな」 「そうだ…」 ラーハルトは窓の先にある二つの、自分のいる世界がどこかを突きつける、二つの月に視線を移した。 その月の遥か先、忠誠を誓った主、共に戦った仲間、そして、己が魂を受け継いだ友を思いながら… 「もう一つ…よろしいですかな?」 ラーハルトはゆっくりとコルベールに顔を向ける。先ほどよりも引き締まった表情になっていた。 「あなたが探している人物は何者でしょうか?」 その時、ラーハルトは言葉で言い表し難い奇妙な表情になった。あえて言うなら、その問いを発すること事態が愚かであると言わんばかりの、どことなく蔑んだような顔だ。 「答える義理はない。この世界にいるお前たちには関係のないことだ」 妙な返答だった。手出しをするなという意味が感じられない。むしろ、手を出すこと自体が不可能だ、そう言われた感じである。 「余計な詮索じゃったな。では、君の要求どおり、使い魔としての関係の解消、及び、召喚地の帰還方法を探そう」 オスマンは淡々と、台本を読むように彼が望む答えを述べた。 「手間をかけてすまない。俺もできる限りの協力はしよう」 「では、ミスタ・コルベール。君は図書館で使い魔に関する資料を閲覧、手懸りになりそうなものがあったら、わしに報告する。これでよいか?」 「仰せのままに」 コルベールが深々と頭を下げる。それが今後の方針が決定した合図だ。 「夜分に呼び出し申し訳ないの。もう下がって良いぞ。ラーハルト君。ミス・ヴァリエールと仲良くするのじゃぞ」 「…善処はしよう」 ラーハルトは形式的に頭を下げて、部屋を後にした。
残ったコルベールとオスマンは、彼の足音が聞こえなくなったのを確認して… 「は〜〜〜〜〜〜〜〜」 大きなため息をついた。蝋燭がゆらゆら揺れている。 「これでよいのか?ミスタ・コルベール」 「はい。協力感謝します。オールド・オスマン」 コルベールは胸に手を当てて、全身で安堵を表現していた。 「はい。しかし、上手くいくかどうか…」 オスマンは、言い出しっぺにあるまじき態度に怒りたくなったが、彼の言うとおりなので言葉を慎む。 それよりも、今後、最も負担のかかる少女を心配することを優先する。 「それは、ミス・ヴァリエールに懸かっておるじゃろう」 「ですね」 二人は部屋の扉を見る。あの亜人の男がここで別れの言葉を告げぬよう祈りながら。 「とりあえず、引き止めることには成功しました」 何か釈然としない感覚を抱きながらも、ラーハルトは元の世界への帰還に近づいたことを、確かな第一歩を力強く踏みしめた。 一歩一歩を確かめながら歩き、そこにしか行けない部屋に到達する。自分を召喚した女、ルイズの部屋だ。 ドアのノブを掴もうとした時、昼間の出来事を思い出した。自分が彼女にしてしまったことだ。 あまりに突然のことで頭に血が上りすぎた。おかげで、ずいぶん傷つけてしまったらしい。 仕方がないこと、とは思わなかった。むしろ、竜騎衆の頭である自分があのように感情を乱してしまったことを恥じた。 自分は主の駒である。駒ならば、余計な感情に惑わされてはいけない。 常に冷静沈着。主のためだけに戦う。主のためだけに命を捧げる。主の理想実現に最も利となる行動をとる。 今すべきことはできるだけ早く元の世界に帰還すること。事の障害になることはなるべく排除したほうがいい。 それほど長い付き合いにはならないだろうが、しばらく共に過ごすのだ。形だけの使い魔として。 許されないかもしれないが、詫びを入れるべきだろう。 力強くドアのノブを握り、扉を開けたラーハルトを迎えたのは… ピシィッ…と床に叩きつけられた、乾いたムチの音だった。その先にはルイズの手があった。目線をさらに上向きにすると、部屋の暗さと同化しそうな、ルイズの瞳があった。 「お帰りなさい、犬。今日から私が躾てあげるわ。感謝しなさい」 口調は優しい。しかし、無理矢理そうしているようだ。だが、言葉の内容が喧嘩を売るではすまなくなっている。 「躾を受けるほど無教養ではない」 落ち着いた口調で返す。この程度で腹を立てる彼ではない。 ラーハルトは、読み書きそろばん、全て父親であるバランに教わった。よって知的水準なら貴族と変わらない。 ただ、彼には己の血肉となっていない知識もある。 「嘘ついちゃだめよ。貴族の礼儀が全然なってないわ」 ラーハルトは目上の人物への言葉遣いや態度などは教わっている。 ただ、彼にとって目上とは、その地位にふさわしい能力を持つと認めた者だけだ。 単に身分が高いだけでは、たとえ形式的にでも敬おうという気にはならないのだ。 ルイズが貴族、それも公爵家の人間であることは知っている。だが、彼にとってはそれだけだった。 よってラーハルトは、他の一般人と同じ対応をしたのだが…今、彼は一応の使い魔の身である。 従者が、主の無謀を咎める以外で、無作法な真似はできない。 ルイズの関係に波風を立てたくないラーハルトは、詫びる機会だと感じ、その言葉を続けようとしたら… 「でしょうね」 ルイズが割って入ってきた。 「あんたの親の顔が見てみたいわ。顔に無作法って書いてある親をね」 ラーハルトから、詫びの言葉が消え去った。
「貴様…」 「なによ。文句あるの」 先ほど、感情を乱す真似はしないと心に決めたラーハルトだが、絶対に言ってはならない言葉がある。 彼にとって、血の繋がりはなくとも、父と慕うバランを侮辱されることは身を引き裂かれる以上の痛みであり屈辱でもある。 それを許すことはできない。たとえ、大魔王であっても、神であっても。 「ふざけるな!貴様ごときがバラン様を卑下するとは!!恥を知れ!!!」 冷めかけていたラーハルトの怒りが一瞬の内に頂点に達した。近づいたものを全て焼き尽くさんばかりの殺気が放たれる。 だが、それにもかかわらず、ルイズが臆した様子はない。たいしたものである。 「恥を知れですて!それはあんたよ!!貴族にあんなことして、許されると思ったら大間違いだわ!!」 ルイズもラーハルトに負けないほど大声で叫ぶ。 「何が貴族だ!身分が高いからといっていい気になるな!」 こうなったら売り言葉に買い言葉。ルイズも更なる暴言で返す。 「なによ!あんたなんか亜人じゃない!人間の常識も知らないんでしょ!」 ラーハルトは、自分が人間でないこと自体を気にすることはない。 しかし、人間と違うことで人間の生活に適応できない邪魔な存在、と見下されることは彼の忌まわしい記憶を呼び起こさせることにしかならない。 ルイズは、突然使い魔が意気消沈したように押し黙ったため、怒りのはけ口がなくなり、声のトーンが小さくなった。 「…なによ…。間違ってるって言う気?」 ラーハルトの心が暗い闇で満ち始めた。同時に、目的をとんでもない形で妨害された怒りが蘇る。 とうに忘れたはずの黒々しい“もの”が蘇る。 しかし、それは忘れたのではなかったのかもしれない。いや、忘れたとしたのが、彼の間違いだった。 ラーハルトは、ヒュンケルやポップのような他人のことを我が身の様に考える人間に出会ったことで、人間も全てが悪いものではないと学んだ。 そして自分自身を駒と割り切ることで、かつて抱いた憎しみを心の奥底に封じ込めた。 そこで終わってしまったことがいけなかったのだ。彼には足りないものがあった。 ラーハルトと類似した境遇を持つヒュンケルにあるもの。 ヒュンケルは、かつての戦いの中で、多くの人々と関わりを持った。数多くの危難が降りかかった。そして、仲間と共に乗り越えた。 そこで彼が経験したこと、それは憎しみの、闇に呑まれることの虚しさ、正義を信じる光の強さだ。 そして、時としてさまざま顔を見せる人間の心の尊さ、難しさも知った。 しかし、それを学んだところで、ヒュンケルの心の根本的な解決には至らなかった。 それをラーハルトは知らない。彼には、未来への道を示した王女もいない。慈愛の天使もいない。己を愛した女性もいない。 彼は人のことを、己のことを知らなすぎた。 ラーハルトは寝過ごしてしまった長い時は、あまりに多くの可能性を奪ってしまった。 ラーハルトの拳に力が込められる。消えていなかった憎しみに支配されてゆく。 ルイズを見る。その顔が、かつて母を虐げた人間とダブって見えた。 ラーハルトの目が、かつてのように荒んでゆく。悪夢のような出来事を、自身の根源を汚した女に戻りかけた憎しみをぶつけようとした時、部屋の扉か盛大に開かれた。 「今何時だと思ってんの!うるさくて眠れないじゃない!!」 真っ暗な部屋の闇を消したのは、隣室のキュルケの怒鳴り声だった。
「あんたらね。夜中に騒ぐなんて、どこのガキなの!人の迷惑考えなさい!!」 キュルケの叫び声も十分近所迷惑なのだが、寝ているところに、怒鳴り声で叩き起こされたらこうもなる。 頭の猛る炎の様なぼさぼさのままの髪が彼女の怒りを良く表している。 一方、喧嘩に横槍を刺されたルイズは、当然それをした人物に八つ当たりをする。 「うっさいわね。今大事なことしてるの。邪魔しないで!」 しかし、何も知らないキュルケがそれで納得するはずもない。 「何が邪魔よ!人に迷惑かけるのは魔法だけにしなさいよ!」 ルイズの心を抉る一言。先ほどからの出来事と相まって、いつも以上のショックを受けた。 たったそれだけで、ルイズは押し黙ってしまったのだ。 「うるさいわね…今は関係ないでしょ…」 先ほどまであった、狂ったような怒りが消えうせたルイズは、まるで子犬のようなか細い姿だ。 それを見たキュルケは、用が済んだとばかりにとどめの一言を放つ。 「魔法も騒ぐのも人のいないとこでしなさい!ゼロのルイズ!」 キュルケは入ってきたときと同じ勢いで扉を閉めた。 激しく燃え上がる炎が、まったく予想していないところからの火によって吹き飛ばされてしまった。 向かう方向を失った怒りがあっという間に霧散する。 真っ暗な部屋でしばらく沈黙が続いていたが、ルイズがそれに耐えられないかのように悪態を吐く。 「あんたのせいで怒られたじゃない。どうしてくれるの」 キュルケに怒られたばかりなので、声は限りなく小さい。それが彼女自身も悪いと感じていることを意識させてしまう。 だが、ルイズは心からそれを認めない、彼女の、貴族としてのプライドは高すぎる。そして、これまでのことで傷付き過ぎていたからだ。 しかし、ルイズの理不尽な愚痴はラーハルトの耳には入らなかった。彼は、苛立つようにぼりぼりと頭を手でかいている。 ラーハルトは、怒りが舞い散ったことで、冷静さを徐々に取り戻していった。 そうなるにつれて、彼は再び己の過ちを、恥じることになった。また、やってしまったのだ。 そして、自身の失態で良くない状況になったことを自覚する。ルイズに詫びの言葉を掛けることができなくなってしまったのだ。 今、ルイズに謝罪しようものなら、先ほどの暴言をすべて認めてしまうことになる。 それができるほど、彼の過去は安くはなく、父は小さい人間ではない。結局、ばつの悪さを露呈することしかできなかった。 それがルイズの増長を招いてしまった。 「なによ、黙り込んで。あんたの立場をようやく理解したわけ?」 ルイズは、自分の立ち位置を確認するように言葉を吐き出す。 「使い魔だったな…」 冷静さを完全に取り戻したラーハルトは、ルイズの望む、形だけの返答を用意する。 「そうよ。やっとわかってくれたのね」 ルイズが胸を張る。自身の優位が確定したことを感じたからだ。 それを良しとしないラーハルトは、目じりを吊り上げる。 「あくまで形だけだがな…」 ラーハルトはこんなことしか言えなかった。先ほどの騒動が、解けかけた彼の心を頑なにしてしまった。 「だめよ、そんなの。この私が人を騙すなんて、貴族の名誉を汚す行為だわ」 そう言われて、ラーハルトは、今まで深く考えなかった問題に直面した。 自分の信条は、常に正々堂々、卑劣な手段は許さない。人を欺くなど持ってのほか。 彼の心が、一瞬、使い魔の契約を結ぶことに傾いた。 「…だろうな。だが、無理だ…」 しかし、ラーハルトは天秤を元に戻す。今はすべきことがある。そのくらいの分別はある。 「ふざけないで。あんた…ふ、ふぁ…ぁ」 抗議をしようとしたルイズだが、突然強い眠気がやってきた。 もう夜も深い。それに、さっきの出来事で緊張の糸が切れてしまったのだ。 「なんか疲れちゃった」 ルイズはトロンとする瞼をこすり、何とか目を見開いてから使い魔に宣言する。 「今日はもう寝るわ。でも、明日になったら、必ず契約を結んでよ!」 ラーハルトは、もういちいち反論する気にはならなかった。それよりも、ルイズが寝るのをただ待つことにした。そうすれば、落ち着く環境になるからだ。 沈黙を肯定と捉えたかもしれない。ルイズは、何か自信がありそうな目で使い魔を一瞥して就寝の支度を始めた。
そっぽを向いていたラーハルトは、そんなルイズの表情に気づかなかった。 ようやく平穏と言える時間が訪れたのだ。彼は、今日あった出来事を整理し始めた。 しかし、今日という日にそんな暇は与えられなかった。ラーハルトに頭に何かが覆いかぶさったのだ。 大して驚きもしなかったが、怪訝な顔をしながら、頭上のものを手に取る。 それは…ルイズの着ていた白いブラウスだった。何か後ろにまずいものがある、そう思ったラーハルトが体を90度回転させたら…下着姿のルイズがいた。 男の生来持つ本能が彼の顔をわずかばかり朱に染める。 「な、何をしている!女が人前で肌をさらすなど…」 「何よ。使い魔に見られたって、何とも思わないわ」 ルイズは使い魔の自覚を突きつける一言を放つ。もっとも、ただの強がりも多く含まれているが。 ラーハルトはため息が出たが、しばらくはこういう暮らしをするのだ。おとなしく受け入れるしかない。 「後、その服洗っといてね。洗濯、掃除、雑用は使い魔の義務よ」 何でこんなことをしなければならないんだ、と言う抗議は心の中だけにしておく。また怒らせたらかなわない。 それよりも、確認しなければならないことを優先する。 「俺はどこで寝ればいい?」 ルイズは毛布を一枚投げてよこした。 「外」 ラーハルトの顔が強張る。だが、野宿で文句を言うほど幸福な人生でもないし、こうなった責任も自覚しているので、すぐに表情を戻す。 「嘘よ。あんたは床」 とりあえず風雨だけはしのげるらしい。ラーハルトは少し安堵した。ルイズが少し笑ったような気がしたが、理由はわからなかった。 着替えが終わったルイズは、さっさとベッドに入っていった。明日こそは、必ずこいつを使い魔にしてやる、と思いながら。 ルイズの瞳には先ほどまであった闇に少し光が射していた。 ルイズがスー、スーと寝息を立てたので、ラーハルトも眠ることにする。 今日は天地がひっくり返るほどの出来事が次々にやってきた。さすがの彼でも疲れを感じ始めている。 しかし、横になる気にはならない。毛布を羽織るように座り込む。 目に光が当たった。顔を上げて、何であるか確認する。その光は窓からこぼれていた。ルイズが開けたのか、カーテンの隙間から夜空が見える。 その空に、いまだかつて目にした事がないものがある。夜空に浮かぶ、二つの月。 ラーハルトはぼんやりと異世界の象徴を眺めている。身の境遇を嘆きながら。 それではいけないと、双月から目を放す。眠気を払い、真っ直ぐ前を見つめる。 いきなり姿を暗ましたのだ。元の世界の皆は心配しているだろう。 早く、早く帰還する。戦いはこれからなのだ。自分だけもたもたしているわけには行かない。 もう一度二つの月を見る。これを土産話にする日がすぐに訪れるように祈りながら…
824 :
ゼロの竜騎衆 :2008/06/20(金) 23:54:10 ID:HjXGeexF
投下終了 ハドラーの中の人は明夫や万丈も合いそうな気が(無論青野さんもいいけど) たとえ既存のキャラでも、人となりを正確に理解するって大変 これが今回苦労した事でした おかげで、こいつはこれでいいのかと不安で不安で(笑) もっともっと、各キャラクターを“らしく”書けるように頑張ります
乙! ルイズとラーハルトが良い関係だ
乙。う〜ん、コメントし辛いなぁ。 二人の溝は深い。躾が必要なDQNの娘なのはある意味正しいんだけど、 それだけで終わっちゃうと読んでて楽しくないのが問題だ。(´・ω・`) あれか、生暖かい目で許せちゃうあのアホの子振りがまだ出てこないからか。
乙です! 怒りに耐えて暴力に訴えなかったラーハルトに感動した! っていうか、ルイズがバランを侮辱したあたりはハラハラしました。「うわ、やっちまった……」と思ってw キュルケが入ってこなければ流血沙汰だったかもしれず。 あれはラーハルトに言ってはならない言葉ベスト5ぐらいには入るでしょうからね。 このあと2人が互いを許して仲直りするという事がありうるのか、興味深いですw
乙です。 話の進み方が楽しみ。 自称ご主人様が勝手に盛り上がって勝手にブチギレを起こしそう。 で、それを非常に冷めた目で見るラーハルトが 「救いのない奴」 とか言うのかな?
乙です! ルイズやっちまったw この最悪な関係からどうやって歩み寄っていくのかその過程にwktk 次もお待ちしています
竜騎衆さま乙でございました。 がんばれルイズ!溝が深いだけ絆も強くなる!たぶん。 あと遅くなりましたが>>731サマありがとうございました! 無論即保存しましたとも! 短めですが2話ができました。 9:35から投下しますです。
虚無と獣王 2 教師と獣王 ハルケギニアには、人間以外にも人語を解し、話す事が出来る生物が存在する。 エルフや翼人・吸血鬼などがそれにあたるのだが、しかし彼らは概ね人間に似通った姿をしているものだ。 けれど召喚された獣人は、二足で立ち、手には武器を持ってはいるが、人間とはほど遠い姿をしている。 また、かつて知性が高く、言語感覚に優れた韻竜と呼ばれる幻獣がいたとされているが、こちらは既に絶滅したといわれて久しい。 そして召喚された獣人は、鰐や蜥蜴等の爬虫類に似通った姿をしているが、竜ではないと思われる。 では、目の前にいるこの獣人は一体何なのだろうか? 一時の驚愕から真っ先に立ち直ったのは、学院教師にして今回の儀式の引率役である『炎蛇』ジャン・コルベールであった。 (教職に就いてから、いや、それ以前にもこんな生物は見た事がない……。まだ見ぬ東の地から召喚されたのか?) (人語を話すという事は、知性も人間並みにあるとみていいだろう。エルフのように先住魔法を使えるのなら驚異だな) (あの鎧と戦斧……戦士なのだろうが、一兵卒ではあるまい。風格からしても、騎士団長級かそれ以上) コルベールは努めて何気ない風を装い、けれど袖口に隠した杖を意識しながらゆっくりと近寄って行った。 (召喚された「彼」に敵意がないならそれでよし。しかし……) 屈強な体躯、手にした長大な戦斧、もしかしたら先住魔法を操る可能性すらある獣人が敵対行動を起こした場合、果たして自分がそれを止められるだろうか? (日々の鍛錬を怠ったつもりは無いが、今の私の力がどれほど通じたものか……生徒をどこまで逃がす事が出来るかが鍵だな) ちらりと周囲を見回すと、大半の生徒が驚きから立ち直れていない中、青い髪を持つ少女が「彼」を油断なく注視しているのが分かった。 その近くにいた赤毛の少女も平静を取り戻しつつあるようだ。 ちなみに桃色の髪の少女はまだ唖然としている。 (まずは時間を稼ぐ。その後は出たとこ勝負になるか) いざという時は己の身を盾にする覚悟で、コルベールは「彼」に声をかける事にした。
「横から失礼します。ここはトリステイン魔法学院。私はこの学院の教師、ジャン・コルベールと申します」 両手を軽く上げる事で害意がないのを示す。すると獣人は、少し離れた地面に戦斧を突き立て、コルベールの方を向いた。 (こちらにも害意はない、と取っていいのでしょうね。ですがまだ気は抜けません) 毛は抜ける一方なのはやはり贖罪なのでしょうか始祖よ、と少し現実逃避するコルベールだが、あくまで気は抜いていない。 「オレの名はクロコダイン。つい先ほどまでデルムリンという名の島にいた。他にも少し聞きたい事があるのだが、良いか?」 「無論です、ミスタ・クロコダイン」 「助かる。あとコルベール殿、と言ったか。オレの事は呼び捨てでかまわん。ミスタなどと呼ばれた日にはこそばゆくてたまらぬわ」 そう言って笑みを浮かべるクロコダイン。幼子がみたら泣き出しそうな迫力があったが、コルベールには好ましいものに思われた。 「では私の事もコルベールと」 「うむ。ではコルベール。ここはトリステイン魔法学院と言われたが、オレはその様な学校があるとはついぞ聞いた事が無いのだ。そもそもトリステインとは地名なのか?」 「ええ、この学院があるのはトリステイン王国ですから。……という事は、トリステイン王国もご存じない?」 「……ああ。では、パプニカ王国・ベンガーナ王国・カール王国を知っているか?」 「いえ、少なくともこのハルケギニアには、その様な名のついた王国は存在致しませんな……」 「そうか……」 会話が進むごとに、クロコダインの顔から笑みが消えていくのが判る。 (彼はハルケギニアの事を知らないようだ。そして私達も彼のいた地域についての知識は無い……) (いくつかの王国の名が挙がった。彼の様な獣人の統べる国なのか、我等の様な人間も其処には居るのだろうか……?) コルベールが頭の片隅でそんな事を考えていると、クロコダインは真剣そのもの、といった顔つきで次の質問をした。 「コルベールよ……お前たちは勇者ダイと、大魔王バーンの戦いを知っているか?」 「…勇者、ダイ……?失礼ですが、それは物語か何かの事ですかな?いえ、少なくとも私は知らないのですが、本には詳しい者が居りますので」 ちらりと青髪の少女の方を見る。彼女は無表情のまま、首を横に振って見せた。 (おや、『図書室の主』殿もご存じないか) 視線をクロコダインに戻す。すると彼は、どこか途方に暮れた様な表情で、頭を抱えこんでいた。 「だ、大丈夫ですか!?」 「ん、ああ、いや、大丈夫だ……ただ、オレよりも頭の廻る仲間がこの場にいて欲しかっただけで、な……」 「……?」 クロコダインの脳裏に、勇者の家庭教師やその弟子の大魔導師の姿がよぎったのを、コルベールは知る由もない。 「オレはどうも、とんでもなく遠い所に来てしまったらしいな……」 「あ、あの、コルベール先生!」 と、ここで、ここにきて、ようやっと茫然自失状態からの復帰を果たしたピーチブロンドの少女(お忘れかもしれませんがヒロインです)が声をかけた。 「ん?ミス・ヴァリエール、どうしました?」 「どどどうしましたじゃなくて!何時まで話し込んでるんですか!召喚できたんですから契約!コントラクト・サーヴァント!」 顔を真っ赤にして叫ぶルイズ。必死である。 「……おお!」 コルベールの悪癖は、一つの事に集中すると他の事が全く見えなくなる所である。 生徒を守るための時間稼ぎに集中する余り、神聖な儀式も契約も次の授業の事も完全に忘れ去っていた。 とは言え、規格外の召喚を成し遂げてしまったルイズにも、責任の一端はあるのかもしれないが。 「……おお、て!忘れてましたか!?忘れてやがりましたかセンセイ!!」 一気に沸騰する公爵家三女。傍で見ている分には面白い。自分が被害者でないのならだが。 「いえ忘れていた訳ではアリマセンヨ、ミス・ヴァリエール!そうですね召喚したら契約デスナ!」 「召喚?契約…?」 耳慣れない単語に首をひねるクロコダインに、ルイズはハイでアッパーなテンションを維持しながらこう言い放った。 「そう!あんたはわたしに召喚されたの!これからは使い魔として生涯わたしに仕えるのよ!」 「……」 一瞬の間をおいて、ルイズ以外の人間全員から、強烈なツッコミが入った。 「もうちょっと空気読んで言葉選べえええええええっ!!」
以上で投下終了です。 おかしいなあ…最初は契約者と獣王のサブタイで契約までやるつもりだったのに ほとんどコッパケ゜先生とおっさんの会話で終わったらプロットの意味ないじゃない…… 少し頭冷やそうか(自分)
乙です。 クロコダインは根っからの武人で、実直な性格ですからコルベール先生との相性は良さそうですね。特に過去を悔いて現在を生きているあたりが。 ですがルイズには……私も最後の皆さんと一緒に叫びたい気持ちでした。
乙でした! ちびすけよ、もう少し言い方という物があるだろう…と、困った顔のクロコさんが脳裏に浮かんだw
おっさん最高。続き期待。 真面目に考察してギーシュ決闘はないのかな。おっさんの見た目がアレだし獣王だし。ビビって決闘しないだろ。 デルフも不要か?そもそも武器を買いに行くイベントが発生しない。既に最高クラスの斧持ってるし。デルフの特殊能力で重要なのは7万突撃の時の緊急回避ぐらいか。おっさん単独でメラゾーマ位の魔法はかき消せるし。
獣王会心撃でも岩くりぬける位の威力はあるしな おっさんのタフネス+ガンダールヴのスピードだけでもチートすぎる
>>836 決闘する以前に、落ちてた香水のビンをあの足で踏まずに避けられるかどうかだ。
いやそれより給仕、か…?
あの図体で給仕なんて、周りの迷惑になるだけだろw 裏庭で薪とか割るのが渋くていいんだよ。
他には 獣王激烈掌→獣王最強技、海を割りオリハルコンを砕く 獣王の能力=ヴィンダールブ 焼けつく息 どいみてもチートです。ありがとうございました。
おっさんはやけつく息も吐けるし、七万を「全滅」はともかく「足止め」なら楽勝だろうな。 迂回しようとする奴らの足下に「獣王会心撃」を打ち込んだり、グレイトアックス振るうだけで十分足止めになる。
7万戦は無双するより、アルビオン侵攻前のアンアンに「ルイズの精神力切れてるよ?」と一言添えておけば済むような。 なんだか分からない不思議で超強力なパワーと思って、気が大きくなっちゃった面もある訳だし。
いやいや、おっさんには無双やってもらわんと・・・、むしろ無双やるおっさんが見たい!!
じゃあ無双っぽく派手に、獣王の咆吼で追っ手7万の内、操られた3万が正気に戻る。
百獣魔団ハルケギニア大隊を引き連れた獣王なおっさんが見れるとな!
おまいらもちつけww おっさんはまだ契約すら完了してないんだぞw
847 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/06/21(土) 16:09:36 ID:MByP7aXG
おっさんで盛り上がってるとこすまんが大魔王のほう あのバーンは地上に出てくるより前って感じなのかな? ダイとの闘いの最中だったらもうちょっと焦りそうだと思ったので。
ミストに体を預ける前かな。ずいぶん昔になるが。
預ける前か、分けて預けた直後かな… 分けた直後なら両方の年令は一緒かなと思ったんで。
850 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/06/21(土) 17:56:22 ID:oiSMvY8Z
>>849 それはないんじゃないか?
ベースの肉体に「若さ」が残っているはずないし。
>>850 本体が老人なのは時を止めてないからで
分けてから何千年かけて老化してったからだと思ったんだ。
確かに台詞だと叡智と魔力・若さと力に分けたっていうけど
実際の所ミスト側にも魔力残ってるようだし(黒のコア爆破)
老人バーンも全く力とかないわけではないようだから。
もっとも、そこは職人さんの判断にまかせるしかないんだけども。
面白いなら解釈はどちらでも構わない。
>>841 足止めどころか余裕で皆殺しが可能だぞ
ダイのキャラでは一番燃費がいいキャラだしタフネス等もチート速さも地味に高い
対抗するには七万の簡易超魔生物とかオリハルコン戦士しかないな
獣王激烈掌>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>獣王会心撃>>>>>>>>>>>>>>>カッタートルネードこんな感じだろ
会心撃ってヒュンケル編で再登場以降雑魚にしか効いてないから、 いまいち強い印象がないんだが。
>>854 でもあの周囲の崩壊っぷりはすごいと思うよ
>>833 怒らせたら一番容赦のなさそうなキャラに喧嘩売っているな〜〜。
いつプッツンさせるかある意味楽しみ。
よく考えりゃクロコダインは劇中でマジ切れしたのって数えるくらいしかないな。
イザベラにフレイザード召喚させてみたんだけど途中で挫折した・・・ 二人とも性格がアレのせいだorz
>>857 ちょww
挫折しないでがんばってくれよ
見てみたいよ
イザベラ「使い魔の契約を解除するには対象が死ななきゃ(ry」 フレイザ「じゃあ、てめぇが死ねばいいわけだなぁ!」
乙!旦那の活躍が楽しみだ
861 :
鰐男 :2008/06/22(日) 06:29:44 ID:kL08xJRW
「真夜中のお散歩かい?」 「ブロンディ…」 暗闇から現れたのは過去数回マチルダと組んで“裏の仕事”をこなしたことのある 小悪党だった 「なかなかの羽振りじゃないか」 風石の貯蔵庫の一角に作られたブロンディの隠し部屋でマチルダは何週間か振りの チーズとワインを味わいながらそれなりの地位にいるらしいもと“相棒”に 鋭い視線を投げる 「神様は俺みたいに誠実な働き者をちゃんと見ててくれるんだよ」 「あんたが誠実な働き者で通るなら鰐だって教皇になれるよ」 たわいも無い会話を続けながら相手の表情や口調から腹の底を探ろうとするマチルダ 一方ブロンディの視線はマチルダの胸の谷間と剥き出しの太腿の間を正確なリズムで 往復している 「ところで…」 「ここから逃がしてくれって話なら聞けないぜ」 「サン・ヴィトの酒場でイカサマ賭博がバレて川に沈められるところを 助けてやったのは誰だっけ?」 「そいつはヒュルトゲンの一件でチャラだ、と言いたいところだが条件によっちゃあ 力にならんでもない」 「検討はつくけど一応言ってみな」 「そりゃ一発ヤらせ−おっと!」 股間を狙って繰り出された爪先を膝小僧を交差させてブロックしニヤリと笑う ブロンディの顔面にマチルダのヘッドバットが突き刺さる 大輪の鼻血の花を咲かせて崩れ落ちるブロンディを放置して マチルダは憤然と歩み去った 「では行ってくる」 ウエストウッドの森では鴉の報告によりマチルダの居場所に大体の見当をつけた クロコダインが直々に捜索に赴くところだった 「ティファニアを頼んだぞ独眼鉄」 留守を任された大猪はクロコダインに匹敵する巨体を揺すり 右目の潰れた厳つい顔に男臭い笑みを浮かべる 「クロコダインさん、これを」 ティファニアが差し出したのは藍色に染められたマントに似た被り物と 植物を編んで作られたスープ皿型の帽子だった 「これを身に着けていれば…その……少しは目立たないと思うから」 「そうだな」 ティファニアから手渡された道中合羽を羽織り三度笠を被ったクロコダインは どこからか取り出したバカ長い楊枝を咥え中村敦夫のような声で言った 「御免なすって」
862 :
鰐男 :2008/06/22(日) 06:30:42 ID:kL08xJRW
その頃マチルダは相変わらず穴の底にいた 自分の裏の顔を知っているブロンディが看守側にいることは不安材料ではあるが ブロンディがそのことをモーティマーに告げることはあるまいとマチルダは考えている 大法螺吹きで金に汚くそのうえ卑劣漢だがここぞというときには意外な男気を見せる ブロンディという男をなんだかんだでマチルダは信用していた さしあたっての問題はウォードが目に見えて衰弱していることだった その日マチルダの目の前で遂にウォードはツルハシを取り落とし地面に横たわってしまう 「てめえ、サボるんじゃねえ!」 「やめな!」 ウォードを蹴り回していた看守の前に立ちはだかるマチルダだったが頬を張られて 尻餅をつく 看守は罵声を浴びせながら再びウォードの脇腹に蹴りを入れる 「立てよ!立てねえんならこのまま豚みたいにくたばっちまえ!」 その言葉が引き金となりマチルダの精神は十年前に跳んだ “王に叛いた愚か者は豚のように死ぬがいい” ほとんど無意識のうちに動き出したマチルダは背後から看守の頭を抱え 捻りを加えて体重を掛ける 頚椎の砕ける音が鈍く響いた 町から鉱山の視察にやって来たモーティマーは縦穴の底で暴れまわるマチルダを ローマの闘技場で剣闘士の試合を見る様な調子で見物していた 今となっては別世界の出来事のように思える少女時代 海兵隊の上級曹長に徒手格闘の手ほどきを受け 十代半ばからのアウトロー生活で実戦による磨きをかけてきたマチルダである エキストラの雑兵では何人いようと屁の突っ張りにもならない そのうえ溜りに溜まった怒りに火の点いたマチルダは尻に散弾銃を撃ち込まれた バッファローのように見境を無くしていた 「降りてきなモーティマー!あんたが本物のタフガイか試してやろうじゃないか!」
863 :
鰐男 :2008/06/22(日) 06:32:45 ID:kL08xJRW
おっさんかっけええええええ
乙! この作品、SS+挿絵の投下で見てると、少年ケニアとか、 昔の冒険小説の新聞連載見てるような気分になれてなんかいい。(´∀` ) あと、この画像の場合、 IrfanViewとかでpngにすると画質劣化無しで、1.5MB→50KBぐらいに減ってお得ですぜ。
乙 おっさんはカッコいいなぁ
しかしおっさんはカッコいいな
ダイの大冒険で渋いキャラというとバラン、ロン・ベルク、クロコダインくらいかな? 他は魅力的であっても『渋い』とは違うし。
老バーン様は渋いに入りますか?
マトリフ師匠はー?
乙 おっさん三度笠ww
>>873 あれは『熱い』に入るだろ
渋いのとは違う気がする
虚無と獣王氏の続きがみたいぜ。
ダイ世界の人外でいきなり異世界に連れてこられて 「一生奴隷にする」的なことをいきなり言われてとりあえず攻撃しないのはおっさんくらいだな
ブライじいちゃんも攻撃はしなさそう
ダイを思って泣くな つД`)・゚・。・゚゚・*:.。
ブライはDQ4の魔法使いじゃ ダイのじいちゃんはブラスな。
時期的に『ハルケギニア=デルムリン島の結界の外』だけは勘弁して欲しい。 いや、ハルケギニアがダイ世界の一地方というのもアリか。
いやいや、ダイ世界でダイやアバンやバーンやハドラーを知らないのは問題があるだろう。
ハルケギニアは○にT字書いて全世界とか言い出しかねない田舎だけど ダイ側は普通に世界地図ある文化的なとこだしな。
田舎の定義間違えてないか 世界地図が出来る前の時代は世界中田舎かよって訳で
そういう意図で使ったわけじゃないがw
実際ブラスじいちゃんが召喚されたらどうなるんだろな? 魔法が全然使えなかった小さい頃のダイを思い出してルイズの横暴にも笑って付き合うのかな?
ブラスじいちゃんは攻撃はしないけど延々と説教はしそうだな。
ブラスじいちゃん鞭でぶつルイズって鬼畜でね?
使い魔達の集会で言ってるが、ルイズはもともと鬼畜。
地面で犬のように餌をむさぼるブラス老w
魔物で使い魔だけどハルケギニアで一番の人格者なじいちゃん
なんか話がほのぼのしそうだな
ルイズが辛く当たるのは何もできない平民だからであって 魔法が使える亜人だったら・・・ やっぱご主人様が魔法使えないのに何で使い魔は魔法使えるのよってやつあたりしそうだな
まぁルイズは可愛くなければただの糞女だし・・・
そこでアバン先生が性根を叩き直す話になるわけだ。
>>894 本スレではアバン召喚済だな。面白かったが残念なことに随分と更新されてない。
根性叩き直すならマトリフ方が的確かもしれない。 その辺の使い魔に乗ってルイズを追っかけて基礎体力作りと言いそう。
キュルケのチチとシリとフトモモがピンチですよ
ブラスじいちゃんって鬼面導師だから、魔法ってバシルーラとメダパニしか使えないんだっけ?
多分関係ない。メラだかメラミだか使ってたし ある程度の魔法なら使えるんじゃね
じいちゃんのホイミとかキアリーとかってダイが言ってたしな
ブラスじいちゃんは旧魔王軍(ハドラー軍)で副指令とかそういう高い地位にいたんじゃなかったっけ? そんなチート鬼面導師なら色々魔法が使えてもおかしくはない
ダイ大の世界は、魔法を覚えるには何やら契約をして、そして実力がついたら覚えられるって感じみたいだからね ブラスじいちゃんは、一通り色んな魔法の契約してるんじゃないかな そして、そろそろ次スレを考えるべき?
その前に専用wiki 悪いが俺には作れん
ウィキペディアによると、ブラスじいちゃんはハドラー軍において、バーン軍でいう所の妖魔士団長クラスだった様子。 ちなみにバルトスは不死騎団長的な存在だったそうな。
ハドラーもかなり良いキャラかもしれない。魔王、魔軍司令、超魔生物、どのタイミングで召喚されるかで物語が全く別物になる、というかゼロ魔ですらなくなるのが問題か。 死ぬ瞬間に召喚される超魔生物ハドラー、強大な力を持ち、武人の魂を持ちながらも次第にに崩れていく肉体……熱い物語になりそうだ。
最期は強大な敵か大群相手に超魔爆炎破撃ちながら突撃だよな
そしてハドラーの死とともに纏わり付いた灰が消えクリメイションされるアバン先生
ルイズとおっさんの続きがみたい。虚無と獣王氏、戻ってきてくれ。
確かに続きがきになる
ロン・ベルクが召喚されれば鍛冶職人として有名になりそうだな 武器屋行っても大した物がないから自分で作ったら高値で売れたり ルーン効果で腕が壊れなかったり
test
>>911 あのおっさん数打ちしないからなぁ
たまに作っても所詮平民用という先入観から
現物みればともかく噂話程度だと
まったく評価されなさそうだ
鎧の魔剣100個ほどつくったらマジで平民の傭兵団が
一国の軍隊相手に出来そうだけどなwww
でもポップの親父には適当に作った武器を卸してたっぽいけどそれでも元王国一の鍛冶屋 以上の腕前なんだよな…… あと鎧の魔剣とかは金属があるのか疑問だけど、あったら火のメイジ涙目www 土と風もトライアングルクラスじゃないと勝てなくなって(´・ω・`)な感じになっちまうwww
あーでも光魔の杖をルイズにもたせると たまり溜まった精神力が暴走気味にやばい事になりそうw フーケの30mゴーレムを真っ二つとかな でも精神力消費しちゃってタルブ侵攻時に役立たずになりそうだがw
そういや召喚するのがアイテムだけってのも面白そうだね。
917 :
名無しさん@お腹いっぱい。 :2008/06/24(火) 18:53:19 ID:CNxhNbLo
どこかで真魔剛竜剣が召喚されるのを見たことがある。 ルーン(竜の紋章)はルイズに刻まれてた。
真ミストバーン召喚を書いてみたのですが投下してもよろしいでしょうか?
お願いします
大歓迎です。むしろお願いします。
お願いします!
922 :
ゼロの影 :2008/06/24(火) 21:06:39 ID:mQVmwomp
では投下します。 『ゼロの影(ミスト)』 第一話 ルイズと影 一人の少女が杖を握りしめ、己の前に立ち上る煙を食い入るように見つめている。それを取り囲む者達はからかいと好奇心を混ぜた表情だ。 「まーた失敗か?」 「う、うるさいわね!」 彼女の名はルイズ。トリステイン魔法学院にて日々勉学に励む将来有望な魔法使い――のはずだが、フライやレビテーションなどの基本的なものすら使えず生み出すものは爆発だけである。当然他の生徒からは馬鹿にされ、ゼロのルイズと呼ばれている。 今日は使い魔を召喚する儀式が行われているが成功を確信している者は一人もいない有様だった。何しろ本人でさえ祈っているのである。 (お願い、お願いだから……!) 祈りが届いたのか、煙が晴れると一人の若者が倒れ伏していた。白銀の髪は長く伸び、青白い衣とも相まって神秘的な煌きを放っている。 「何だよ、人間の――平民か?」 「さっすがゼロのルイズ」 彼らの傍らには幻想的という言葉が相応しい獣たちの姿があった。比べると弱く頼りなさそうに見える。実際は彼らの常識の範囲から逸脱している存在なのだが。 凝視に応えるように若者の指が動き、ゆっくりと身を起こした。顔が露になり見た者が唾を呑む。整った相貌は冬の月を思わせた。目は閉ざされ、額には装飾品を連想させる黒い影が集っている。 唇からかすれた響きが漏れた。 「お許し下さい……バーン様」 (バーン様? 誰かしら) 今はとにかくコントラクト・サーヴァントを行うべきだ。歩み寄るルイズに青年は立ち上がり身構えようとした。 しかし、未熟な傀儡師が人形を操ったかのように動きがぎこちない。立ち上がりかけたところでルイズの唇が触れた。
923 :
ゼロの影 :2008/06/24(火) 21:10:16 ID:mQVmwomp
若者は目の前の状況を理解しようと頭を働かせていた。 いつものように玉座の間に控えていたところ突然光り輝く鏡が出現し、主を庇おうとした際に腕が触れてしまった彼を吸いこんだのだ。 奇妙な感覚に襲われ、枷が幾つもつけられたかのように彼の体が重くなり――見知らぬ場所に放り出され、少女が歩み寄って来た時も思うように体を動かせなかった。そのため反応が遅れ口づけを交わすこととなってしまった。 (バーン様、申し訳ありません) 真っ先に思い浮かんだのは主への謝罪の言葉。 大切な主の体に、それも唇に触れられるとは――考えられぬ失態に身を震わせる。 次に湧き上がるのは、怒り。 「よくも……許さぬ!」 端正な面からは想像できない激しい語調にルイズは思わず気圧され、一歩下がる。足を踏み出しかけたミストバーンの体が揺れた。 「ぐああああっ!」 膝をつき、己が体を抱きしめ苦痛の叫びを上げる。 彼は弱点の光の闘気による攻撃以外痛みを感じぬはず。だが炎に焼かれるような苦痛が全身を責め苛んでいく。その左手に不可思議な紋様が浮かび上がり、光が収まると彼は先ほどよりも怒りを燃え立たせながら立ち上がった。 主の体を汚された。罪状はそれだけで十分だ。相手がか弱い少女であろうと容赦するはずもない。突然主から引き離され、唇を奪われ、手に妙なものを刻みこまれた。一連の異常な状況に疑問を抱くより先に罪人を裁こうとする。 だが、脱力感は残っている。 ふと口元に手を当てると指先に血が付着している。先ほど叫びを噛み殺そうとした際に唇を切ってしまったらしい。 (馬鹿な……封印と秘法が解けている!?) 彼はある秘法をかけられ、いかなる攻撃も受け付けない体だった。さらに強大な力を主から封じられていたはず。どうやらこの場に呼び出された際に両方とも解けてしまったらしい。 しかも力は解放されるどころか逆に弱まっているようだ。 怒りが衝撃によって無理矢理冷まされ、ようやく己の置かれた状況に目を向ける気になった。先ほどからずっと主に呼びかけているが返事はない。つまりここは――主の声が届かぬ、遥か遠い世界。 虚勢を張っているものの怯えを隠せない少女へ、感情を押し殺しながら言葉を吐き出す。 「早く私を戻せ」 「無理よ」 間を置かぬ答えに空気が不穏なものをはらむ。ミストバーンの全身から殺気が噴き出した。張りつめた糸を緩めようと教師のコルベールがルイズを庇うように進み出る。 「ミスタ、お怒りももっともですが一度契約した者を送り返すすべはないのです」 「契約だと? ……何を言っている? それにここはどこだ? 地上ではないようだが」 コルベールは青年の威圧感に汗を噴きだしつつ説明した。ここがハルケギアと呼ばれる世界であること、トリステイン魔法学院であること。使い魔を呼びだす儀式や契約について。 ミストバーンの沈黙をどう受け取ったかルイズは胸を張って宣言した。 「つまり、わたしがあんたのご主人様ってことよ」
924 :
ゼロの影 :2008/06/24(火) 21:13:39 ID:mQVmwomp
それを聞いた瞬間、ミストバーンは激高した。 「笑わせるなっ! 小娘風情が主のような顔をするのは……身の程を知らぬにも限度がある!」 小娘呼ばわりされてルイズも負けじと声を張り上げようとしたが、続く言葉に動きを止めた。 「私は……あの御方をお守りせねばならないのに……!」 怒りだけではなく深い悲しみと悔しさ、絶望に染まった声。 ルイズは何も言えなかった。もし自分が突然未知の場所に呼び出され、元の世界の者達と引き離されて二度と会えないと告げられたらどんな気持ちになるだろう。 「我々も帰る方法を探します。ですからしばらくは――」 「ここで働かねばならぬか……」 どこまでも虚ろな声が響く。 手がかりになりそうなのはこの魔法学院と呼びだした存在であるルイズのみ。 今の段階では彼らと戦おうとここから出ていこうと戻る方法は見つかりそうにない。それに、秘法が解けている今食事や休息が必要となる。 主の考えに影響され人間という種への嫌悪感は拭い去れぬままだが、別の世界ならば主の敵にはなり得ない。主の敵に対してはどこまでも容赦しないが、それ以外の相手に暴れるつもりはない。 ならばここで過ごすしかない。 「ええ。できれば彼女の力になってほしいのです」 ゼロのルイズと呼ばれている少女の初めての成功だ。誇り高い彼女がどれほど傷つき苦しんでいるか知っているだけに周囲の者と本人に認めさせてやりたかった。 「……いいだろう」 主どころか一時的な上司としても相応しいとはおもえないが、それは学院長でも誰でも同じことだ。主の元へ戻るまでの一時的なもの、仕事の一環だと割り切るしかない。 全ては一刻も早く主の元へ戻るため。 彼にとっての主は大魔王以外に存在せず、ルイズは仕事上の上司のようなものであり、顔を立てるつもりだが心から認めてはいない。 そんな彼の内心も知らずルイズは安堵したように笑った。 「わたしはルイズ。ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールよ」 「ミストバーンだ」 本来相まみえぬはずの二人が巡り合ったことによって何が起こるのか――その時はまだ誰にも分らなかった。
925 :
ゼロの影 :2008/06/24(火) 21:15:54 ID:mQVmwomp
以上です。 闇の衣状態だと 口づけに怒ってビュートデストリンガー 使い魔発言に怒ってビュートデストリンガー 呼び出したのに帰る方法はわからないことに怒ってビュートデストリンガー しばらく協力することに決めたが偉そうに命令され怒ってビュートデストリンガー とにかく怒ってビュートデストリンガー でルイズが危ないのでこうなりました。
ミストキターー!!GJでした!
乙でした〜
>>925 ビュートデストリンガーしすぎでしょうw
乙です! 凍れる時の秘法が解けてる……虚無の魔法の影響だったりするのかな。 ミストが状況に冷静に対応してるから、帰る目処が立つまでは結構うまくやっていくのでしょうか。 続きに期待してます。
GJ!続き読みてえ!
投下乙 すげぇなルーンの洗脳効果は あの「大魔王様の命令はすべてにおいて優先する」が信条のミストに 譲歩させちまうとはw バーンの身体を汚したとミストが認識した瞬間に辺りが血の海になると思った。 まぁ思考を弄られている事を自覚したら真面目にハルケギニア終了のお知らせだなw
乙です。 バーンを侮辱した瞬間にどうなるかが想像できてしまうだけに 是非ともルイズにはバーンを侮辱してほしいなどと思ってしまいます。
乙です このミストバーンに床で就寝させようものなら・・・ガクブル
洗脳効果じゃなくて、どこまでもバーンさまのためなんじゃないかと思うが… バーン様のために帰らなきゃ、帰るためにはむやみに殺すわけにも の自覚さえ忘れなきゃ殺しはしないだろうけど 半殺しはありえるなw
最悪の場合ミストが暴力や恐怖で学院の人々を従わせるという選択肢を選ぶ可能性もあるからなー 今はまだこの世界の事や自分(とバーン様の体)の状態がよくわからないから自重しているのかも。 体をうまく操れない現象がまだ続いてるのかもしれない。
>>933 いやあ原作で顔を見られかけたというだけで
回り全てのものを皆殺しにしようとした
「情け無用の男!ミストバーッ」 だぜw
帰還の為の手がかりでルイズは殺さないまでも
周りの生徒は機密保持の為に皆殺しにするかと思ったよ
まさに(情け)ゼロの使い魔
>>935 そりゃあのときは見られた相手が敵だったし…
今回は世界が違う上、利害関係もないから機密保持とか考える必要はないと思われ。
機密以前にバーン様のご尊顔を晒してしまったという想いの方が強いような気もするが。
938に同意。 テファに忘却かけらた時がルイズの最期。
今のところ召喚されたのは ダイ ポップ アバン おっさん ラーハルト バーン ミスト くらいか
耳をみられたらやっぱり「きゃーエルフだ!」っつー話になるのかな。>ミスト
>>940 個人的には家庭教師、陸戦騎、虚無と獣王の続きが気になる。家庭教師は最終更新が去年orz陸戦騎と獣王は最近アップされたが新作くるのだろうか・・・
かなり楽しみにしてるんだが。ミストの人も続き期待してる。
秘法が解けてるってことはバーンの肉体が年老いていくってことじゃない? そんな状況でミストなら悠長なことしてられない…ビュートデストリンガー避ける展開が浮かばん。
>>937 正直ミストにとっては敵味方という考えより
バーン様>超えられない壁>その他という凄いシンプルな考えじゃね?
バーンにとって不利益なこの状況は
手段を選ばずに解決しなきゃいかん事態とミストは考えそうだがな
ルイズには荷が重そうだ いや誰が召喚しようが荷が重いだろうけどw
ミストを止められるのって、バーンを除けば親友のキルくらいだろう。
test
キルは親友ではないだろ。敵のスパイ、獅子身中の虫。共に主に忠実な者同士という点で奇妙な友情みたいのはあるかもしれんが。
キルか忠実だって描写はなかったと思う。 人間への当て付けもあるとはいえ、ヴェルザーのこと欲深いと言ってたしな。 むしろミストとは逆に主人のことは仕事上の上司程度の意識しかないような感じするなあ。 そして逆の人格だからこそ友情が生まれた、って感じ。
というかウマが合うってだけじゃない?
学のないオレだが、ひとつ学んだ事がある 夜勤中にSSは書けんという事だ! というわけで第三話を22:55頃投下しまーす。
虚無と獣王 3 契約者と獣王 はて、わたしは何か悪い事を言ったのだろうか。 ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは考えてみた。 @ 目の前にいる獣人はたった今自分が召喚したものである。 A 魔法初成功バンザイ。 B 使い魔として召喚したのだから、主たる自分に仕えるのは当然の事だ。 C 魔法初成功バンザイ。 D そもそも使い魔に雇用期限など存在しない。その生涯を主と共に歩むのが使い魔の使い魔たる所以だと、わたしはそう教わった。 E 魔法初成功バンザイ。 F 故に、その事実を使い魔に伝えただけの事で、皆から総ツッコミを受ける理由などは存在しない。 G 魔法初成功バンザイ。 H だいたい栄えあるヴァリエール家の人間に空気読めとかゆーな。 I 魔法初成功バンザイ。 J あとなんで使い魔に言葉を選ばなきゃいけないのよ主と使い魔と言ったら親と子も同然ってちょっと違うな先生と生徒でもないわねえーと上司と部下というか将軍と兵士というかそうとにかくご主人様の方が使い魔よりも偉いんだからこっちが気を使う必要なんてないのよ! ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールの茹だった脳内会議はそう結論し、周囲の総ツッコミを華麗にスルーしたのだった。 召喚された生物は自らの意思でゲートを通る。またゲートを通る際、術者に対する好意が刷り込まれる為、危害を加えることはない。 王立魔法研究機関は以上の様な研究成果をずいぶん前に発表しており、これは今を生きる魔法使いにとっては当然の常識であった。 ここ、トリスタニア魔法学院でも、召喚前の授業ではこう教えている。 どんな生物が召喚されても恐れることはありません。そこにいるのは唯一無二のパートナーなのです、と。 確かに召喚されたのが普通の獣であれば、まあ百歩譲って召喚されたのが異世界からきた普通の男子高校生であったならば。 同級生たちは野次が飛ばす程度の反応しか示さず、引率教師もサックリ契約をルイズに勧めていたであろう。 しかし、召喚のゲートから出現したのは誰も今まで見た事のない獣人で、人間並みの知性を有し、おまけにパッと見ただけでも強いと判る戦士であった。 今までの常識が通用するのか全く分からない。 何より本能が警告するのだ。目の前にいるのは人間という『種』よりも強い存在である、と。
ルイズの発言により、その場の緊張は一気に高まっていた。 逃げ腰になる者多数、何かを守る為に覚悟を決めた者少数、初めての魔法成功による興奮で周囲の状況に気づいていない者1名。 次にクロコダインと名乗る「彼」が果たしてどう動くのか。状況を受け入れてくれるのか、拒んで暴れだすのかによって自分たちの運命が決まる。 一同の注目を一身に集めた獣人は、重々しく口を開いた。 「生涯仕える、というのは難しいな。オレにも事情というものがある」 それを聞いて即座に反論しようとするルイズを獣人が押しとどめた。 「オレに事情があるように、そちらにも当然事情というものがあるだろう。よければ聞かせてもらえるか?」 暴力を選ばず、会話によるコミュニケーションを取ろうとするその態度に皆は(大人だ……!)と思った。 一方、ルイズも興奮状態から徐々に醒め、同時に現状を把握しつつあった。 自分が魔法を初めて成功させて浮かれていた事、周囲の人達が獣人を警戒している事、その獣人が「話せばわかる」タイプであろう事。 なにより、彼に使い魔になって貰わなければ自分がとても困る事。 故に、ルイズは真摯に事情を説明する事にした。 「成程。その魔法に成功しなかったらレベルアップできず、最悪自宅に強制送還、か」 進級という概念が理解しづらかったのか、クロコダインはレベルアップという耳慣れない言葉を使った。 「そうよ。あんたからしたら大した事ない事情かもしれないけど……」 そういって俯くルイズ。だがすぐに面を上げる。 「で、そっちの事情とやらを教えて?」 「行方不明になった仲間を共に探してくれないかと戦友達に言われていてな。 あといくつかの国から近衛隊やら陸軍やらの長になってくれないかと勧誘されていたんだが、まだ返事をしておらんのだ」 「そ、それはすごいわね……」 ただの平民からそんな事を聞いてもルイズは信用しなかったであろう。だが、クロコダインから滲み出る風格というか威厳の様なものが、発言に深みと説得力を与えていた。 「あとは、己自身に誓った事もあってな、出来る事なら帰りたいのさ」 「誓いって?あ、あああの言いたくなければ別にいいんだけどっ」 「オレのいた所はしばらく前まで戦争をしていてな。それを一人の男が終結させた」 「……」 「だがその男は最後の最後に行方知れずになってしまった。生きてはいるのだが、どこにいるのか全く分からん。 だが生きている以上、いつかは帰ってくる。そいつが帰ってきた時に、自分が命がけで守った土地が荒れていたのでは合わす顔がないからな。 あいつのもたらしてくれた平和を守り抜くと、オレはそう誓った」 ルイズは再び俯いてしまっていた。落第だのなんだので騒いでいた自分が、急に卑小に思えた。
おっさん大人だな支援
「まあ、そんなわけでな。ずっとこの地にいる訳にはいかん」 この時点でルイズはクロコダインへの説得を半分諦めていた。 クロコダインは、その話や出で立ちからしても明らかに戦士であるのだが、その精神は貴族のそれに近いと彼女は感じていたからだ。 そんな男が己に課した誓いを、わたしの我侭で破らせてはいけない。 彼女の中の貴族としての部分がしきりにそう主張する。 その一方で少女としての自分が「イヤー!落第→退学→政略結婚のコンボはイヤー!」と叫んでいる。 二律背反に陥った少女を前にして、クロコダインはかがみこみ、視線を合わせた。 「この試験は召喚と契約が出来れば合格となる、と言ったな。 ならばオレと契約した上で、オレを故郷に帰す事は出来るか?オレに用がある時は、都合の付く限り参上するが」 クロコダインの出した譲歩案にルイズは一瞬顔を上げ、三度俯く事となった。 「それは不可能なのです、クロコダイン」 後ろからコルベールが声をかける。 「……サモン・サーヴァントは呼び出すだけの呪文なの。呼び出した相手を送り返す呪文なんて、聞いた事がないわ……」 消え入る様なルイズの言葉に、クロコダインの表情も流石に曇る。 「それはまた、ずいぶん一方通行な呪文なのだな……」 ルイズはクロコダインと目を合わせようとせず、俯いたまま尋ねた。 「ね、ねえ、どうしてここへ来たの?ゲートはただ現れるだけで、それを通るかは本人の意思に任されるの。 あんたは自分の意思でここへ来たんでしょう?」 言外に大事な誓いを破るような事をなぜしたのか、という響きがある。 「……あの鏡から、声がしたのでな」 「声?」 「ああ、男なのか女なのか、若いのか老いているのかも判らなかったが、確かに聞こえたのだ。助けを呼ぶ声が」 「……」 「祈るような、泣いているような、追い詰められている感じのする声だった。余りに切なげなものだったのでな、つい鏡に触れてしまったのだよ」 やや苦笑気味のクロコダインを見て、ルイズは直感した。 彼の聞いた『声』は、自分のものだと。 神祖の血に連なり、家族全員が大きな魔力を持つ公爵家に生まれながら、一切の魔法が使えず、起きるのは意図しない爆発だけ。 周囲に感じるのは希望と失望、同情と侮蔑、諦観と敬遠。 16歳の少女の肩に載せるには余りに重いであろうそれらを、平気だと、何でもないと撥ね退けながらここにいる。 だけど、平気ではなかった。大丈夫ではなかったのだ。自分のプライドが、折れるのを拒んだだけの事だ。 もし召喚の儀式が失敗のまま終わっていたら。 果たして自分は虚勢を張る事が出来ただろうか?
「……探すわ」 「ん?」 「帰る方法を探す、と言ったの。送喚呪文なんて確かに聞いた事ないけど、 ここの図書室には多くの文献があるから何かヒントになる様なものがあるかもしれないし、姉が王立魔法研究機関にいるからそっちから何か分かるかも」 もう充分だ、とルイズは思った。 魔法の使えない『ゼロ』のわたしが、初めて成功した召喚の呪文。 自分の、決して口には出さなかった『声』を感じ取り、大切な誓いの事も忘れてわたしに逢いに来てくれた。 クロコダインはわたしを助けに来てくれたんだ。 それだけで、もう充分。今度はわたしが助ける番だ。 「わたしが呼び出したんだから、住む処と食べ物は勿論提供する。学院にいるのが無理ならわたしの実家に来て貰ってもいいし」 両親が何と言うか判らないが、少なくともちいねえさまは喜んでくれるだろう。 体が弱く外に出れない、あの優しい姉の話し相手になってもらえれば、わたしとしても有り難い。 ルイズは正面からクロコダインを見つめる。 その姿は、真の貴族のものだった。 「その心遣いに感謝する」 クロコダインはそう言って、ルイズに頭を下げた。 「本当に良いのですか、ミス・ヴァリエール」 コルベールが心配そうに声をかけるが、ルイズは笑って答える。 「貴族に二言はありませんわ、ミスタ・コルベール」 コルベールは彼女の意思が揺るがない事を悟った。 彼は、この学院の中でも数少ない、ルイズの内面を評価している人間だったからだ。 「二人とも、何か質問などがありましたら私の所まで来なさい。援助は惜しまないつもりだ」 「では早速だが、いいか?」 右手を挙げたのはクロコダインだった。教師と生徒を見ながら彼は言う。 「契約とやらは、どうやるんだ?」 一瞬の間をおいて、わたわたとルイズが答えた。 「え?でも、あああの、ちょ、ええ?」 正確には答えようとしたが混乱して言葉になってなかった。 「帰る方法を探すといっても、そう直ぐに見つかるモノでもないのだろう。 その間、ただ食客になっているというのも性に合わん。ならば帰るまでの間、使い魔とやらになるのも悪くはあるまいよ」 「クロコダイン……」 (本当に大人だ……!!) 感動する魔法学院関係者一同。 「なによりこんな幼子の助けを拒んだとあっては、仲間たちに何を言われるかわからんからな!」 ガッハッハ、と豪快に笑うクロコダインに、ルイズは耳まで真っ赤にして飛びついて、そのまま契約のキスをした。 「だだだ、誰が幼子よもうふんとにもうこれでも16なんだからね!」
支援
以上で投下終了であります。 学のないオレだが、ひとつ学んだ事がある 大腸バリウム検査の前後にSSを書くのは困難だという事だ! 危うくA感覚に目覚めるとこだったよママン(嘘 支援応援ありがとうございました。マジで励みになるとですよ。 次回はおっさんの住宅環境を整えるべく走り回るルイズ もしくは幕間として全く心理描写のないおっさんサイドの話になるかまだ未定であります。
GJ!!しかしおっさんはかっこいいな
乙 おっさんの素敵さは異常 ところで住宅というとクロコダイン初登場時にいた洞窟みたいに おっさんの顔の形が入り口になるのだろうか
乙です。 ふと思ったんだがオークとかいるくらいだからリザードマンとかもいるのかなあの世界 ファンタジーではそれほど珍しくはない種族だと思うんだが…
人間という種より〜 ってことで考えてみれば ダイ大世界でも、人間でクロコダインより強いってのは四人くらいしかいないんだな。
投下乙。 しかし、このスレも残り少なくなってきたな。 結局、各自のSSのまとめってどうする? これだけ数が増えたのだから、ダイ大単独でまとめるべきなのかな?
>>962 一対一だと強いのはヒュンケルくらいだと思う
ポップは一対一だと最大攻撃を使わせてもらえない上に燃費が非常に悪い
マァムは遠距離攻撃不可の上の上黒のコアの際の反応から考えるとおっさんより反応速度は低い
からおっさんに先に攻撃を当てられる
アバン先生は攻撃力が低すぎる
老師は初期ハドラーを倒せない程度の攻撃力
マトリフはすこし戦うだけで戦闘不能
>>964 うぅむ…それでも皆人外レベル。
おっさんの守備力は頼もしすぎる、しかもそれを知って敵の攻撃をわざと受けて時間稼ぎするとか男前すぎる。
獣王乙した!
>>958 待たせやがってコノヤロウ。かっこいいじゃねーか、おっさん。続き期待。凄く期待。
おっさんは最強じゃなくて最高 もし魅力のパラメーターがあったらナンバー1だな
いやおっさんがいくら渋くてかっこよくても、魅力のナンバー1はゴメしかいないだろ
>>964 マァムと老師は烈光拳があるからおっさんには勝てるんじゃね
>>969 ギガブレイクに耐えたおっさんにそんなのは効かないだろ・・・多分
烈光拳は流石に効くだろうけど一撃で倒せないとマズイ。 おっさんなら二発目を喰らった瞬間、相打ち覚悟でバックブリーカーをやりそう
マジレスすると烈光拳はおっさんにも効くと思うが直接身体当てなければならない。対して会心撃や焼けつく息は離れてもおk。 おっさんのパワー&遠距離攻撃VSマァムの素早さという図式になるが、隙をついたとはいえおっさんはマァムより素早いシグマに激烈掌でオリハルコンの腕をもぎ取っている。おっさんの方に分があると思う。 ダイ世界でおっさんに勝てそうなのはヒュン・ポップ他はアバンくらいか。
おっさんが魔力鍛えればかなり最強に近づくと思う
連スマソ。誰か次スレ頼む。それとWIKI・・・
オッサンってバランに二発ぐらい殴られて戦闘不能になったから弱いイメージがあったが強いんだね
その時ってたしか鎧じゃなく顔面殴られてたよね?しかも竜闘気出されて。
おっさんに鎧の魔斧があればな・・・・
なんて読むんだ? まおの? まふ?
>>978 すまん俺も読めないけど雰囲気で察してくれ
>>979 そうか、だったらビルキースとでも読んどこう。
>>975 あのバランだしな・・・
逆にあのバランの拳を二発受けてようやく戦闘不能になると考えればいい
専用wikiだけど、只今作成中であります あんまり知識も無いんだが、取りあえずの体裁をなんとか保てるよう作業してます 本家へお預かり願うような話題もあったんですが、専用が欲しいってな感じの意見があったりしたので 本家への掲載は2スレ目で議論していただけるとありがたいです。 相談せずに作り始めちゃってるけど大丈夫だろうか・・・
バーンと同格を倒したバランがびっくりするような防御力だからな
>>982 乙!
本当にありがとう!
次スレは自分がたててくるわ
ついでに次スレでテンプレについても考えようぜ
>>985 乙!
現在このスレに投下された作品はwikiに掲載しちゃっていいのかな?
作者の了解待ちをした方がいい?
>>982 とりあえず、まとめ方法などFAQを本家を参考に作った方がいいかも
色々SS系のWIKIみてるがあそこほど綺麗にまとまってるところを知らない
wikiは本文の修正とかは気軽に出来るけど削除とかファイル名変更は
管理人権限もちしか出来ないから
最初の登録が全角数字とか漢数字でつけてしまったせいでnavi使えずに
全部手動で進む戻る目次のリンクを張るのはすごく面倒
次スレも立ったし、埋めるとしようかね。
>>975 相手が悪すぎるだけだからな。
本気で殺り合えば人間で勝てるのは極一部だよ、
ヒュンケルも負けないまでも楽勝で勝てる相手ではない。
マァム・ポップ辺りも勝つか負けるか五分といったところだろ。
それに能力考えると多数戦闘だと非常に便利な人でもある。
ヒュンケル、マァム、基本的に複数の敵を相手にする技が乏しい。
グランドクルスは申し分ないが燃費が悪すぎる。
ポップ、通常呪文に加えベタンやメドローアなど多数を一度に倒せる攻撃法が豊富、ただしMPの問題があり長期戦は不向き。
クロコダイン、焼け付く息に獣王会心撃など範囲攻撃が豊富、斧の特殊能力もある上にタフさはパーティーでもトップクラス。
雑魚一掃で一番活躍できるのはおっさんだよ!!
>>990 何と言う無双向きの人材……!
でも無双まで辿り着くのか自分orz
>991 ダイ大無双? むしろ画面狭しと襲い掛かってくる敵モンスターが何かが気になるかも。
>>989 とりあえず自分が最初に作った分はnavi使いやすいようにしておきましたが
FAQは本家のやつがわかりやすいですよね・・・
同じ文章パクったら怒られるだろうか・・・?
すでに見た目がパクリまくりだという突っ込みは勘弁していただきたい
>>994 参考にさせてくださいって頼んどくか
参考元としてスペシャルサンクスにしておけば大丈夫な気がしないでもないけどどうだろう?
>>994 まとめGJ
FAQの件は運営スレに挨拶&お願いしにいけば良いかと
本家にお伺いをたてておきます サイトデザインをそもそも丸まるパクtt(ryなのでおっかなびっくりです・・・
>>988 >>990 乙です
まさかの次スレ、そして待望の専ウィキ、嬉しい。しかしこのスレ住人のおっさん人気は異常w
999
1000ならダイ続編連載決定
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Over 1000 Thread このスレッドは1000を超えました。 もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。