_ ,、,、
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>>1乙
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3ならトーレの腹筋枕は俺のもの
なんか載せられない…という話がかなり出ているようですが、せっかく作った
ので、16時よりダメもとで掲載してみます。
果たして大丈夫かな?
>>1 乙です。では、自分はその後にリリカル電王第二話を投下いたします。
時空管理局次元部局艦隊ステーション「タイコンデロガ」(旧名:時空管理
局本局)には、本局時代に作られたWWMCCS(世界軍事指揮統制システム)
がある。
それは、軍事ネットワークの指揮と安全を担うのと同時に、敵対世界での
あらゆるメディアによる通信の監視と分析を可能としている。
タイコンデロガ中央センターにあるそれは、NORADを遥かに凌ぐ巨大な施設
で、部屋の大部分を無数の空間モニターが占め、次元部局と陸上部局の
職員が各員自分のモニターを見つめながら、各時空世界内外を行き交う様々
な通信に聞き耳を立てている。
音声信号と映像信号は記録された後、解析処理の専門班がいる部署へ回され、
そこで分析や過去の記録との照合が行われた上で、上層部への報告書として
まとめられる。
その席の中で、ブラウンのロングヘアーに眼鏡をかけた二十代前半の女性次元
部局々員が、背伸びをして眼鏡を外し、眼を瞑って鼻柱に指を当てて揉んだ。
彼女のモニターに映るのは、先の基地襲撃の際、管理局の軍事ネットワークへ
クラッキング攻撃を掛けられたときに流れた信号音の波形である。
最初は、フェイトの安否が不明という不安と、未知の信号パターンへの好奇心
から一生懸命に信号音に聞き入り、波形パターンの解析に取り組んでいたが、
何時間も根を詰めて仕事をしていると流石に疲れてきた。
各次元世界で使用されている信号・暗号パターンで該当するものがなく、何も
閃きが浮かばない事も疲れに拍車をかけている。
「シャーリー、何か分かった?」
青色の次元部局技術士官の制服を着た、オリーブグリーンのショートヘアで
眼鏡をかけている、なのはより少々年上な二十代半ばの印象の女性が、
シャーリーことシャリオ・フィニーノ三等陸曹に尋ねる。
「ダメですね。無限書庫から暗号のライブラリーを取り寄せたんですけど、
符合するものは何一つ…」
シャーリーは疲れきった表情で、眼鏡をかけ掛け直しながら答えた。
「マリエル技官の方はいかがですか?」
マリエル・アザンテ精密技術官は、両手を上げて首をすくめる“お手上げ
のポーズ”を取りながら答えた。
「こっちも同じく、どんな信号か見当も付いてないわ」
マリエルはそこで言葉を切ると、背伸びをしてから話を続ける。
「で、しょうがないから一旦食事にしようって話になったんだけど、一緒
にどう?」
マリエルの言葉にシャーリーは少し笑うと、自分の空間モニターを切って
立ち上がった。
「そうですね、あまり根を詰めても仕方ないですし」
シャーリーの返答に、マリエルはにっこりと笑った。
俺は問題なく投下出来ますけど何か理由あるんですかねえ?
支援防御
支援、支援射撃
次元航行艦が常時出入りしている港湾エリアは、昼夜の区別無く、(元々
次元空間上にあるので、昼も夜もないのだが)人と物資が忙しく動く不夜城
である。
あるドックでは、今、一隻のXV級大型次元航行船が、出港の準備におおわらわ
だった。
「エグザビアに積み込むのは、これで全部か?」
食料や薬品を満載したパレットをフォークリフトで運ぶ、ヘルメットを被り
作業着を着た、ジャガイモを思わせるゴツゴツした顔の港湾作業員が、荒縄
を束ねたような長い首を持つ同僚に尋ねる。
彼は、空間モニターを起動してリストを確認する。
「えーと、積み込む分はそれで終わりだ。で、向こうで降りる乗員の荷物を
受け取ってきてくれ」
「分かった」
同僚の言葉に頷くと、作業員はフォークリフトをエグザビア船内へと走らせる。
エグザビア乗員の誘導の下、船内倉庫の定められた場所に荷物を降ろし、下船
する乗員の荷物が載ったパレットを引き取る。
船から港へ戻ろうとした時、引継ぎで乗り込んだ、蛸と人間が半分ずつ混ざり
合った姿の交代要員が、触手にしか見えない腕を振りながらラジカセを持って
作業員のところへ駆けてきた。
「誰か忘れてったらしい、持ってってくれ」
作業員はラジカセを受け取りながら、物珍しそうに言う。
「ラジカセか、今時珍しいな」
作業員の言葉に、交代要員は興味なさそうにそっけなく答えた。
「懐古趣味の奴が居るんだろ。じゃ、頼むぜ」
遺失物保管所は、国際空港のチケットセンターを思わせる巨大なカウンターと
なっており、そこでは遺失物の届け出又は引き取りに来た局員や作業員たちに、
何千人という専属の職員たちが忙しく応対している。
「エグザビアのうっかりさんが忘れてったらしい、置いといてくれ」
作業員がラジカセをカウンターに載せ、灰色の肌に巨大な頭と細く釣り上がった
目を持つ職員に言う。
職員は細くて長い腕を動かして、作業員の目の前に空間モニターを表示させた。
「じゃあ、この遺失物届けにサインをお願いします」
作業員がモニターに打ち込みをしている間、職員はラジカセを手にして珍しそう
にしげしげと眺めた。
「音楽プレーヤーっぽいですけど、見たことのないヤツですね」
「お前さんあたりだと分からんか。こいつはラジカセって言うんだ」
作業員の言葉に、職員は感心したように言う。
「へぇー、これがラジカセですか」
「誰のもんか分からんし、骨董屋にでも持ってたらどうだ? 結構高値で売れる
かも知れんぞ」
入力を終えた作業員がニヤリと笑いながら言うと、職員は首をすくめて苦笑した。
「冗談。モノがモノだけに訴えられかねませんよ」
「違いねぇ」
作業員は大笑いしながら保管所を出て行き、職員は引き取ったラジカセを抱えて、
一時保管所の棚へと向かった。
支援
一時保管所は、次元航行艦や港湾エリアから届けられた膨大な遺失物の管理の
ために、高さ十メートル、幅約百メートルほどの巨大な鍵つきの棚が何十列
にも渡って続いている部屋である。
部屋に入った職員は、飛行魔法で浮き上がると真正面の棚の最上段へと上昇する。
何も荷物の入っていない保管場所の鍵を開けると、ラジカセをその中に置いて
扉を閉めた。
職員が立ち去り、静かになった棚の中で、ラジカセが突然分解を始めた。
中央部から青い光を放つ四つの目が現れ、両側のスピーカーからは腕が現れ、
後部からは脚が現れ、たちまちのうちに一メートル四十センチの程度の人間型
機械へと変形する。
“フレンジー”という名を持つ、人間型でありながらカマキリのような肉食
昆虫の雰囲気を感じさせる機械生物は、周囲をスキャンして人の気配が無い
のを確認すると、格子の隙間から指を出し、マニピュレーターで器用に鍵を
外して静かに扉を開ける。
そして音も無く棚の上にのぼると、天井を見上げて通気口の位置を確認した。
フレンジーは天井に飛びつき、パイプや電灯などの突起物を頼りに、テナガザル
の様に枝わたりをして通気口の下にぶら下がった。
両足で天井の突起につかまってぶら下がりながら、通気口の格子を止めている
ネジを二つに分かれる両腕の上半分で器用に外していく。
ネジがすべて外れると、腕の下半分で格子をつかん落ちないようにしながら、
通気ダクトへ入り、格子のネジを元通りに締め直した。
ダクト内へ侵入したフレンジーは、歯軋りとも唸り声とも取れる奇妙な音を
立てながら、キョロキョロと首を動かす。
その様は、意味の分からない事を呟きながら周囲を見回す不審者にしか見え
ないが、実際はダイコンデロガの図面を開いて現在位置を確認しているところだ。
目指す中枢区画がどの方向にあるかを確認すると、音を立てないようダクトの
両端に足を乗せて、静かに歩き始めた。
支援2
フレンジーは、侵入地点を基準に記録したルートと見取り図を比較して、常に
自分の現在位置を確認しながら、確実に中枢区画へと近づきつつあった。
タイコンデロガ全体に無数に配置されている、末端の空調施設のうちの一つに
近づいた時、突然フレンジーは動きを止め、ダクトの天井に飛びついた。
フレンジーの位置から少し先、空調施設の手前にあるT字路から、鼠と同じ
大きさの、ゴキブリとサソリの合いの子みたいな不気味な生物が出てきた。
生物は天井に貼りついているフレンジーには気付かず、触角で周囲を探ると、
空調施設の方へと向かっていく。
入り口少し前まで来たとき、突如生物の足元にミッド式魔方陣が展開され、
光の輪が体に巻きついて動きを封じる。
生物は、ガラガラヘビの鳴き声みたいな悲鳴を上げて戒めを解こうと暴れるが、
輪は強固に体を締め付けて離さない。
少し経ってから魔方陣が赤く輝き出し、生物を包み込む。
輝きはどんどん増し、人間の眼ではまともに見ることが出来ない程になる。
次の瞬間輝きは消滅し、魔方陣も一緒に消える。
後には僅かな塵だけが残り、それも空調施設からの風で吹き散らされていった。
天井からその様子を眺めていたフレンジーは、先程の様子をもう一度再生して
魔方陣の位置とその効果を確認する。
魔術を用いた害虫駆除用のトラップ。
フレンジーはそう判断を下すと、両手から数個の金属片を曲芸師のようにジャグ
リングしながら取り出して、左右の壁と天井の三箇所へ手裏剣のように投げる。
投げた金属片は、先程と同じようにミッド式魔方陣のバインド魔法に囚われ、
赤い光の中に消えていった。
録画した映像を繰り返し再生して、警備システムの突破口を探す。
傍目では腕を組み、顔を傾げて考え込んでいるように見えるその姿は、人間と
ほとんど変わりない。
今度は、空調設備入り口を塞いでいる網格子へ投げた。
網格子に当たった欠片は、ピシッと音を立てて跳ね返り、床に落ちた後で再び
バインドされて消滅する。
そこだけセキュリティが何もかかっていない事を確認した後、フレンジーは一旦
後ろへ下がった後助走をつけてジャンプし、格子に飛びつく。
フレンジーは、腕から武器兼接続端末のニードルを出して格子を切り取り、空調
設備内部へと入り込んでいった。
やべぇ・・フレンジーがスネークに見える、支援
緻密に配置された警備システムを跳び越え、欺きながら、フレンジーはタイコン
デロガ全体を網目状に張り巡らされた通気ダクトの迷路の中を、確実に中枢部へ
と迫りつつあった。
フレンジーは、タイコンデロガ中央センターに近づいてきたことを現在位置から
確認すると、今度は降りる場所を探して、行く先の通気口から外の状況をマメに
確認するようになる。
中央センター前の廊下。人が多すぎてすぐに発見される。
中央センターの施設。最も理想的な場所だが、上記と同じ理由で降りるのは不可能。
倉庫。隠れる場所は多いが、クラッキングできる端末がない。
クラッキング出来る端末があって、身を隠せる理想的な場所を探すフレンジーの
眼前に、上下階に通じているダクトが現れた。
フレンジーは、せわしなく首を振ってダクトの様子を確認すると、ヤモリのように
壁に貼り付いて、静かに下へと降りて行った。
下の階のダクトが見えて来ると、フレンジーはダクトから見えない位置に止まり、
そこからレーダー波を放つ。
波の反射からダクト内に人が居ない事を確認すると、フレンジーは音も無くダクト
に降り立った。
少し先に通風孔があり、淵に立って下を覗くと、眼下に大型コンピュータが置いて
あるのが見えた。
格子の隙間から眼を出して、周囲の様子を観察する。
部屋には数台の最新鋭スーパーコンピュータ(フレンジーから見れば原始的で能率
の悪いガラクタだが)が置かれていて、フクロウ顔で尻尾を生やした作業員が左隣
に居る猿の作業員と、コンピュータのパネルを外して、マザーボードの交換をしな
がら雑談していた。
支援
「オレのご先祖様は数百年前に第97管理外世界から来たんだが、その理由って
のが土着の神として信仰されていたのが、外部から絶対神ってのが入ってきて、
悪魔として排斥されるようになったかららしいんだな」
「今まで神様だったのが、都合が悪いからって悪魔にされたのか? ひでぇ話だな、
そりゃ」
フレンジーは彼らの背後へ音もなく降りると、右横にあるケーブル収納棚の中に
身を潜める。
作業と雑談に夢中な作業員たちは、背後で棚のフレームに溶け込んだ人間型機械
の事には微塵も気付かない。
やがて、修理を終えた作業員たちが話を続けながら出て行くと、フレンジーは
そろそろ収納棚から出てきた。
一番近くのコンピュータへ近づくと、その表面を四つの眼でスキャンしていく。
フレンジーは、ミッドチルダ公用語およびそれ以外の数ヶ国語で、「アクセス
パネル 関係者以外使用禁止」と書かれているプラスチックパネルに眼を留めた。
パネル上に指を這わせて丹念に調べ上げ、鍵がかかっている箇所を見つけると、
フレンジーは右手のマニピュレーターで鍵を壊す。
強引にパネルを引き剥がすと、中から現れたのは通信端末だった。
フレンジーは満足そうに頷くと、端末の電源スイッチを入れる。
突然眼前に空間モニターとキーボードが出現したとき、フレンジーは一瞬仰け
反るが、すぐに慣れて操作を再開する。
複数の腕を持つ生物はミッドチルダでも珍しくはないが、それに加えて機械特有
の正確さと速さを持ち合わせるフレンジーは、如何なる次元世界の生物でも為し
得ない驚異的な速度でタイピングを行い、次々とモニターを開いてシステムを
解析していく。
空間モニター上に“これより先最重要セクション パスワードを入力して下さい”
と表示が出ると、フレンジーは空調設備で使ったニードルを再び出して、端末の
接続ポートに差し込む。
画面下に、“デバイスに接続”と表示が出ると、フレンジーは変調した甲高い
騒音を発する。
それをシャーリーが聞けば、セギノール中央基地の襲撃時にブラックアウトが
発した信号音と同じだと気付いただろう。
信号音と同時に、モニターに“システムエラー発生”と表示された後、至極
当然ように、管理局のネットワーク最深部へ接続が行われた。
ここで以上になります。
この後、シャーリー&マリエルがフレンジーのクラッキングと戦いますです。
恐らく、次のUPは二月頃になるかと…。
今回のオリキャラ元ネタ
作業員:『バッドテイスト』
同僚:『フロム・ビヨンド』
エグザビア交代要員:『吸盤男オクトマン』
遺失物保管所職員:グレイ
コンピュータ修理担当作業員:アモン&『猿の惑星』
GJです。フレンジースゲェ。では、この後18:00から仮面ライダーリリカル電王sts第二話を投下いたします。
GJー。今更だが、ミッドチルダも凄いSF世界になったもんだ。
さて代理投下しますか。
【機動六課サイド】四話「レッドドラゴン見参!恐竜怪人対ライダーダブルキック!」Aパート
【ミッドチルダ首都クラナガン】
首都クラナガン。
時空管理局本局のあるこの街は、建物が燃え、人々が逃げ回っている。
暗闇大使が放ったダイノロイド五人衆の仕業だ。
そして燃えさかる市街地では武器を持った戦闘員達が管理局の武装局員達と激しい激戦を繰り広げている。
そして機動六課は…
「高町一尉!このままでは持ちません!」
「あきらめないで!まだ終わってない!」
なのはが局員達の指揮を執り…
【クラナガン北方】
「でやああああああああ!!」
「アロオォォォォォォオ!」
北ではティアナとアロロイドが…
【クラナガン東方】
「うりゃあああああああ!!」
「ディロオォォォォォオ!!」
東ではヴィータとディロフォロイドが…
【クラナガン西方】
「うおおおおおおおおお!!」
「ダアァァルボォォォオ!!」
西ではスバルとタルボロイドが…
【クラナガン南方】
「はあああああああああ!!」
「アルバアァァァァァア!!」
南ではギンガとアルバロイドが激闘を繰り広げていた。
しかし、仮面ライダーアウレフ・神城拓哉の姿は何処にもない。
彼は今…
【機動六課隊舎手術室】
「よし…ラファエル、手術終了だ。」
「お疲れ様です!で、拓哉さんは?」
「いつ目覚めるかは分からない…後は、拓ちゃん次第だ。」
享一はマスクを外し、眠っている拓哉の顔を覗き込む。
拓哉は重傷を負い、手術を受けていたのだ。
「さて…拓ちゃん、君の強さに賭けるよ…」
彼が何故重傷を負ったか…それは八時間ほど前に遡る。
………
【八時間前】
突如現れたダイノロイド五人衆は、その圧倒的な破壊力で次々とミッドの主要都市を破壊し、沢山の生命を奪った。
そしてミッドチルダ南部の大都市アーカムも、ダイノロイド五人衆の攻撃により廃墟と化していた。
【ミッドチルダ南部大都市「アーカム」】
「はっはっはっは!ここの防衛部隊も大した事がないなぁ!なあアロロイド?」
「全くだぜタルボロイド!はっはっはっは!」
「アロロイド、タルボロイド、余り調子に乗るな。そんなことでは足元をすくわれるぞ。」
「ディロフォロイドの…言うとおり。」
「慎重だねぇディロフォロイドのとっつぁんとアルバロイドは…」
「そうですぜ、俺たちに敵う奴なんて居るわけ…」
「…」
「…」
「ん?セルバロイド、ティラノロイド、どうしたんですかい?」
「…来るな、ティラノロイド。」
「ああ、来るな、セルバロイド。」
「何が来るんだ!」
「…来た!」
「へ?」
「待て!!」
ティラノロイドの言葉と同時に風を切るような叫びが木霊し、瓦礫の山の上に仮面ライダーアウレフが現れる。
彼はダイノロイド達の暴動を耳にし、急行してきたのだ。
「き、貴様は!?」
「仮面ライダーアウレフか!?」
「怪人共!よくも次々と街を…トォ!」
アウレフは瓦礫の山から飛び降り、先方に居たタルボロイドに格闘戦を仕掛ける。
「トォ!トオォォォォオ!!」
「ダルウゥゥゥゥウ!!」
アウレフの素早い攻撃がタルボロイドを何度も殴り、蹴り、そして投げる。
タルボロイドはアウレフの素早い動きについていけず、アウレフの繰り出す連続攻撃に翻弄される。
「この野郎…」
「トオォォォォォオ!!」
アウレフの華麗なバックキックを受け、蹴り飛ばされるタルボロイド。
「うおおおおおおおお!?クソ…このタルボロイド様が…」
「タルボロイド、下がれ。」
蹴り飛ばされ、壊れたビル壁に激突したタルボロイドの前にティラノロイドが歩み出る。
「ティラノロイド?」
「奴は俺がやる…!」
目から鋭い眼光を発し、ティラノロイドはファイティングポーズを取る。
「(こいつ…只者じゃない…)」
「…来い!」
『(チッ、慎重になってる時じゃないか…)行くぞおぉぉぉぉぉお!!』
アウレフはティラノロイドに接近し、再び得意の連続攻撃を繰り出す。
しかし、ティラノロイドは両腕両脚を巧みに使い、アウレフの攻撃を一撃一撃的確に防いでいく。
「何!?僕の、連続攻撃が!?」
「…終わりか?つまらん…!」
ティラノロイドは両手に棘が付いた巨大なメリケンサックを装備し、アウレフの腹部を殴る。
「がっ…はっ…!」
「ヌン!オオオオオオオオオオ!!」
ティラノロイドは間髪入れず両腕のメリケンサックを用いた連続パンチをアウレフの傷ついた腹部に撃ち込み、最後にミドルキックを叩き込んでアウレフを蹴り飛ばす。
「うわああああああああああああ!!」
アウレフは先程自分が飛び降りた瓦礫の山に激突し、悶える。
「ク…ソォ…」
「終わりだ…」
ティラノロイドはメリケンサックを構え、少しずつ傷ついたアウレフに近づいていく。
そこに…
「ライダー!」
人々の避難を終えたスバルがマッハキャリバーを走らせ、こちらに向かってきた。
「止めろスバル!来るな!!」
しかしアウレフの静止も聞かず、スバルはリボルバーナックルを構え、ティラノロイドに立ち向かった。
だが…
「フン!」
「うわああああああああああ!!」
速攻でティラノロイドのカウンターキックを受け、蹴り飛ばされて地面を転がる。
「いった…」
「テメェは俺が殺す!ダアァァァァァルボオォォォオ!!」
タルボロイドは手に長槍を出現させ、スバルに向けて投げた。
「あ…」
スバルは死を覚悟し、瞼を閉じる。
「スバルーーーーーーーーーー!!」
アウレフは残された力を振り絞り、ライダージャンプでスバルの前に立つ。
そして…タルボロイドの槍はアウレフの腹部を貫通した。
「ぐっ…あ…」
アウレフは拓哉の姿に戻り、そしてゆっくりと倒れる。
「拓哉!」
「チッ…邪魔が入ったか…」
「タルボロイド、決着は付いた。帰るぞ。」
「わぁーてるよ!チッ!」
ダイノロイド五人衆はテレポーテーションで姿を消した。
「拓哉!拓哉!!」
スバルは倒れた拓哉を抱き起こし、涙を流しながら何度も呼びかける。
「スバル…良かった…君に…何かあったら…ギン…ガに…」
拓哉はそれだけ言い、頭をガクッと下げ、そして喋らなくなった。
「拓哉…嘘でしょ?…ねえ?…嫌だ…嫌だよこんなの…嫌…嫌あぁぁぁぁぁぁぁあ!!」
【機動六課隊舎通路】
「拓哉君!拓哉君!」
「拓哉!拓哉!」
「しっかりしなさい拓哉!」
スバル、ティアナ、ギンガは目じりに涙を光らせ、担架で運ばれていく拓哉に何度も呼びかける。
だが拓哉は何の反応も見せず、次第に顔色が悪くなっていく。
やがて拓哉は手術室に搬送された。
「拓哉君…」
「拓哉…」
「う…うわあああああああああああ!!」
スバルは床に崩れ落ち、大声で泣き出し始めた。
「あたしのせいだ…あたしのせいで拓哉がぁ…」
「バカ!あんたが泣いて後悔したって!拓哉が助かるわけないじゃない!」
「う…うぅ…ティアぁ…」
「…ッ!」
「拓哉君…(あたし…貴方に押し倒されたこと忘れてないんだから…もし死んだりしたら…絶対許さない…!)」
「失礼。」
拓哉の無事を願う三人の前に、手術着を着た享一とラファエルが現れる。
「享一君…」
「「享一…」」
「拓ちゃんもラッキーだねぇ…こんな可愛い娘たちに心配してもらえてさ。」
「…!」
スバルは立ち上がり、享一の両肩を掴む。
「享一!お願いだよ…拓哉を…助けて…」
「…」
享一はスバルの両手をどかし、にっこりと微笑む。
「大丈夫だよ、必ず助ける。」
「だから皆さん!待っててください!」
享一とラファエルはそう言うと手術室に入っていった。
「…」
「スバル…大丈夫よ…きっと…」
「ギン姉…」
「ここにいたか!」
三人の元に、なのはとヴィータがやってくる。
しかも二人とも何か急いでいるようだ。
「なのはさん…」
「どうかしたんですか?」
「拓哉君を倒した怪人たちが、クラナガンに現れたの!」
「「「!?」」」
「あいつら強すぎる上に優秀な魔導師も今出払ってて、本局の部隊でも適わねぇ!援護に行くぞ!」
「「はい!」」
「…」
勢いよく答えたギンガとティアナに対し、スバルはどこか暗く、乗り気でない表情をしている。
「スバル!テメェ…」
「ヴィータちゃん…待って。」
なのはは怒るヴィータを止め、スバルの肩に手を置く。
「スバル…拓哉君はきっと大丈夫だよ。享一君が助けてくれる。」
「なのはさん…」
「だから…行こう。」
「…はい!」
スバルは涙をふき取り、大声で答える。
「じゃあ、スターズ分隊、出撃!」
「「「「了解!」」」」
………
このような経緯を経て現在に至る。
そしてスターズとダイノロイド達が激闘を繰り広げているその頃…クラナガンに向かう一機のヘリがあった。
【ヘリ内部】
「まっさかこんなに早くミッドに帰って来れるなんて思わなかったっス。」
「全くだよねぇ〜、ねぇ〜、ノーヴェ!」
「…ああ。」
「どうしたんスか?スバル達に会うから緊張してるんスか?」
「う…うるせぇ!そんなんじゃねぇよ!」
「赤くなってる!無理しなくていいんだよノーヴェ♪」
「うるせぇぞセイン!ぶっ壊されてぇのか!?」
「お前達、その辺にしておけ。あと一時間ばかりでクラナガンに着く。」
はしゃいでいるセインとウェンディ、そして怒るノーヴェを諭す龍。
「あはは♪ごめんね龍♪」
「ごめんなさいっス!」
「チッ…!」
「さて…」
龍は電子モニターの電源を入れ、クラナガンの状況を記したデータを開く。
「現在、市街地は炎上し、東西南北全ての方角では機動六課の連中が戦闘中だ。クラナガンに到着次第、セイン、オットー、ディエチは局員達の援護、そして他の四人はそれぞれの方角に向かい、戦闘している六課メンバーの援護をしろ。俺は…本局に向かう。
本局防衛と言う俺たちレッドドラゴンの初の大仕事だ。全員!決して抜かるな!」
「「「「「「了解!」」」」」」
「了解…(ったく、龍の奴偉そうにしやがって…)」
「赤龍」名を持つの戦士達は、悪魔に立ち向かう「翼」達を助けるため、首都に急ぐ。
代理投下完了。
予告を忘れていきなり代理投下してごめんなさい。
しかし、前の話ですが矢車は「なの魂」のシャマルと気が合いそうだな・・・。
そして今回の話でやっともう一つのサイドとリンクしましたね。
Xさんおもさげねがす…(吉村風に)
あと
「赤龍」名を持つの戦士達
を
「赤龍」の名を持つ戦士達
に訂正を
ダイノロイド五人衆を絵にするとどんな感じになるのか見てみたいですね。
>>27別に構いませんよ。さて、時間となりましたのでそろそろ投下いたします。支援、ヨロシク。
それでは投下いたします。
仮面ライダーリリカル電王sts第二話「次元を超えて俺、参上!」「うだうだ言っても始まんねぇ!説明は、後だ、まずあの野郎をぶっとばしてからだ。」Mスバル(見分けがつかないので憑いてる時はこう表記する)が言うと良太郎に近寄り、「いくぜ。」
モモタロスは良太郎へと憑いたのだ。
「やっぱこうじゃねぇと身体が動きやすいぜ!」
そう言ったらベルトを取り出し腰に巻いた。「ちょっと!危ないから下がって!「ウルセェ黙ってろ!」
なのはが注意するとM良太郎は怒鳴った。
そして、赤いスイッチを押し、変身待機音が鳴り響くなか、叫んだ。「変身!」
ライダーパスをベルトにかざしそう言うと、「swordform」
と電子音がなり、M良太郎が、黒いアーマに包まれ、その上に赤いオーラアーマーが装着され、顔のデンカメンが開く。
そして、ポーズを取り叫ぶ。
「俺、参上!おい、そこのトカゲ刻んで干物にしてやる。覚悟しやがれ!」
変身した良太郎、いや仮面ライダー電王の挑発にモレクイマジンはのっていた。
「だ、黙れ!お前こそ刻んでやる。」
モレクイマジンがダガーで切り掛かると電王は、避けるとデンガッシャーを組み立て剣にして連続で切りつけ、反撃をする暇さえ与えない。
「クッ、こいガジェット共!」
そう叫ぶと大量のガジェットが現れ、攻撃してくる。電王は避けるが何しろ相手は上空反撃出来ない。
しかし、それは電王だけの話。その場にいたスバルとなのはが砲撃と格闘でガジェットを落としていく。
「クッ、ここは引く「誰が逃がすかよ!」
逃げようとした、モレクイマジンの前に電王が立ち塞がる。
「こうなれば、ヤケだ。」
モレクイマジンは電王に向かっていく。
電王は、それを見るとライダーパスをベルトにかざした。
「fullcharge」
電子音が鳴り響くとフリーエネルギーをデンガッシャーにチャージして、電王が待ち構える。
「行くぜ、俺の必殺技パート5」
そういうとデンガッシャーのオーラソードが飛び出しモレクイマジンを右横なぎ、左横なぎ、縦一文字と連続で切り裂いた。
すると、モレクイマジンは爆発したのだった。
そして変身を解くと、なのはが質問してきた。
「あの、良太郎君これはどういう事か教えてくれるかな?」
「それは、私から説明します。」
なのはの質問を遮り話しかけてきたのは小さな少女だった。
「君が、「彼女は、ハナちゃん良太郎さんと一緒に旅してるそうです。」
なのはが問うとスバルがスグに答えた。
場所を6課の部隊長室に変え、ハナは説明し始めた。
「私達は、時の列車デンライナーで一緒に旅をしているんです。」「イマジンっていうのは何なの。」
現場にいなかったフェイトは質問した。
「イマジンは未来からやって来て過去を変えて、時を改変しようとする侵略者なんです。私達はそれと戦っています。」
「その為の力がアレか。でも、待てよ、アレ使った時に性格が変わったらしいじゃないか。なんなんだアレは。」
ヴィータがなのは達に聴いて思ったことを言うと、ハナは答える。「アレは、デンオウベルトと言って電王になるのに使います。性格が変わったのは、良太郎にモモタロスというイマジンが憑いたからです。」
「ちょっと待て!イマジンは侵略者じゃないのかよ!」
ヴィータが言うと、ハナは答えた。
「モモタロス達は協力してくれてるんです。」
「つまり、イマジンも侵略者ばかりじゃないということか。」
壁際で聴いていたシグナムは言った。
「そういう事になります。」
「後、なんでスバルちゃんに憑いちゃったのかな?」
良太郎は、疑問に思ったことを言った。
「それには私が答えます。」
スバルが入って、話した。
「アレは、初めて会ったスグ後、赤い光が飛んで来て…。」
それは、良太郎がなのはと話している時だった。良太郎の気配を追って来たモモタロスは良太郎を見つけると急いでいこうとした。
その時!
「うお、なんだこりゃ引っ張られて、うわっ。」
スバルが持つ魔力の影響でモモタロスはスバルに吸い込まれていき、そして意識を失った。
「う、うぅぅん。」
目を覚ますとそこは医務室のベットだった。「なんだここは…。つーか、声が女になってる!?」
モモタロスは驚いた。良太郎に憑いたハズが女性になっているからモモタロスは驚いた後身体を動かしてみた。腕を降ったり、跳び跳ねたり、あげくのはてには胸を触ってみたしたのである。
「あの〜私の身体で何やってるんですか?」「うお、驚いたじゃねぇか!」
「あなたは誰なんですか!なんで私の身体に。」
「知らねぇよ!気付いたらこうなってたんだよ。後、俺の名前はモモタロスだ分かったな!で、お前は。」
「へっ!」
「へっ、じゃねぇお前誰だって聴いてんだよ!」
「えっと、スバル・ナカジマって言います。」
「そうか、スバルっつうのか。ところで良太郎って奴を知らねぇか?」
「えっ、良太郎さんの知り合いですか!」
「まぁな。ソレより早く教えやがれ、じゃねぇと、ウオワッ」
「何、脅してんのよ!」
モモタロスがそういった瞬間、後頭部をハリセンで思いっきりぶっ叩かれた。
「大丈夫、私は、ハナヨロシク。」
「痛ぇなぁ何しやがる!ハナクソ女!」
「あんたが、悪い!脅そうとするから!」
ハナとモモタロスが言い争いをしてる時、スバルは思った。
(私の身体何だけどなぁ)
その時、アラートが鳴り響いたのだった。
「そして、あの場所に向かって、今に至るって訳です!」
その頃、ここはスカリエッティのアジト。
「実験は成功か。しかし、あの電王とかいうのは興味があるな…。」
スカリエッティは呟いた。
「まあ、いい、データは取れたからな。もう一人のスポンサーに感謝せねば。」
そういうとスカリエッティは奥へと向かった「これも、後少しで修復が終わるからな。」そこには、以前、電王が破壊した、神の列車「ガオウライナー」の姿があったのだった。
次回予告
モモ「向こうにもヤバいのが出てきたな。」エリオ「ソレより次回は僕の出番だね。」
モモ「何言ってんだ。て、お前、まさか!」エリオ「そんなことより次回「僕に釣られてみる。」次回もみてね。」
以上で投下終了です。まだまだ未熟ですが長い目でヨロシクお願いします。
隔週2話ずつを目標に頑張ります。
お気づきのかたもいるでしょうが。ウラはエリオに憑いてます。
そして、敵は…、ご想像におまかせしますね。
36 :
×DOD:2008/01/14(月) 19:00:59 ID:HeJuhwSF
19:10からの投下を予告であります。
鬱支援
「何ぞ、白」
「異世界の魔法を、ちょっとだけ見せてほしいんです。教導の参考にしたくて…」
「………………」
「…少しならば、『構わぬ』そうだ」
「ありがとうございます! …それとその、シロって言うの、他の呼び方に」
「何故だ、白」
「…ううぅ…」
「………」
それは五日前のこと。
「何時でも」来ていいという言葉を受け、夜遅くに訪ねてきたなのはの、カイムへの頼み。
ころころと変わる表情。男に薄れていた、感情の発露。
「これは?」
「お昼ごはん、持ってきたんです。もしよかったら、一緒に食べませんか?」
「きゅる」
「…あの黒金にすれば良かろう。泣いて喜ぼうぞ」
「………」
「…それは、そうなんですけど」
「フェイトさん、なかなか時間が取れなくて……」
それは、三日前のこと。
森にやってきたキャロとエリオ。結局カイムは棒のようなパンと、名も知らぬ果実を受け取った。
返り討ちにした獣の肉ではない。それは久方ぶりの、人間の食事だった。
「も、もう一度戦ってください!」
「…ティア、また舌噛んでる」
「う、うるっさいわね! アンタ少し黙りなさいよ!」
「…五月蝿い事この上ないな…カイム」
「……………」
「カイム?」
それが、昨日のこと。
結局再び黒焦げにななったが、再戦を申し込んだティアナとスバルの見せた、姦しいやり取り。
忘れかけていた、かつての友との喧騒にも似て。
復讐と戦いを終えた男、カイム。
生きる目的を失い、空虚に朽ちゆく未来を避けえなかったその心は、しかし最近になってかろう
じて、「人間」を思い出しつつあるようにドラゴンには感じられた。
当人の仕草に人間らしさが戻ってくるという段階には到底至らない。が、カイムが光に満ちた魔
導師たちに出会うたびに、少しずつその『声』から、疲労と虚しさの気配が失われはじめているの
は竜にもわかるのだ。
最強の契約者としてその雷名を連合軍に轟かせたカイムであるが、そもそも人外の精神力を纏っ
ていたわけではあらぬ。
心の強い人間は竜も稀に目にしたことがあるが、そのような者たちはどれも復讐の鬼に身を堕と
しはしないものだ。だがこの男は全てを失った時、憎悪に身を投げる事を選んだ。身を切る悲哀に
耐えきれず、ボロボロに崩れた傷を炎で焼き塞ぐことを選んだのだ。砕けた鉄を溶かし繋いだ、男
の心の深奥はそんな継ぎ接ぎの刃を思わせた。
「……」
住居を用意するというはやての申し出を退け、カイムとドラゴンはまだ森の中で暮らしている。
ミッドチルダの気候は温暖で、人間であるカイムが素のままに寝る事も差支えはない。この世界に
来て日が浅いため季節があるのかは分からないが、その中で言うなら春か、秋か。
いずれにせよ、静かな夜であった。
獣の声はない。都市の騒がしさも届かない。真の静謐を知る者はやはり隠者の他にはあらぬなと
老成した事を思いながら、ドラゴンは草原に身をたゆたえていた。そばで眠るはずのカイムは今は
泉だ。水を汲んでいるらしい。
住まいの提供を拒んだのは、未だに精神癒えきらぬカイムが人間として生きていくことに不安を
覚えた、竜と竜騎士双方の結論だった。適当な誤魔化しにはやては首を傾げたが、それも仕方のな
い話。
有り得ぬ話だが仮に今、目の前に赤い瞳の兵が現れたら、カイムは喜んで斬るだろう。喜色を顔
に張りつかせ、口元を邪悪な微笑みに彩りながら――そんな「人ならぬ人」が、人間の世に生活の
場を置くのはまだ早い。
「…人間、か」
漏れた鼻息で、茂みが揺れた。
神の眷族たるべき竜。その在りようがここまで変わるとは、良し悪しは別として夢にも思わぬ事
であった。契約相手とはいえよもや、人間一人をこれ程までに思いやるなど、ほんの十年前には考
えられないことだった。人間など所詮地を這いずる蟻に過ぎず、そして契約した直後はカイムでさ
え、その例外ではなかったものを。
カイムがドラゴンにもたらしたように、キャロを筆頭とした魔導師たちが、カイムにちいさな変
遷を起こしつつある。その源たる、人間が持ち竜が持たぬ、何らかの力をドラゴンはそことなく感
じ、そして認めていた。
「……………?」
聞き慣れぬ音に、ドラゴンの長い首が月明かりの下で起き上がる。
ぴ、ぴ、と、規則正しい高い音だった。森に住み着いてそう長くなる訳ではないが、今まで暮ら
した中で聞いた虫の声の中に、少なくとも似たものはない。
深淵
出所は何所か、耳で探るとそれは横たえた身体の横、ぐるりと曲げた尾の先にあった。
わざわざ荷を負う事もないとカイムが草地に突き立て残して行った、いくつかの魔の武装。その
中でも一際目立つ巨大な剣の下に、同じく男が置いて行った小さな腕輪が置いてある。
カイムがこの日魔導師の一味から受け取った、手首に巻きつける型のそれは通信機だと聞いた。
喋ることのできないカイムが自分から使う訳はなく、渡されてから今まで当然のように何の音沙汰
もなかった機械が、初めて電子音を立てている。
『あれ? あの人は』
機械を腕に巻いた時の外側、硝子のような透明な面が光ったかと思うと、その上にウインドウが
開き、中に一人の女の顔が映し出された。
はやてだ。画像の向こうからこちらの様子をぐるりと見回し、竜の姿を認めた後にきょろきょろ
視線を動かしている。
「カイムは居らぬ。…というよりもお主、言葉を話せぬ者に渡してどうするつもりだったのだ?」
『あ、それはせやから、ドラゴンさんに代弁してもらえばええかなって』
なるほど、とドラゴンが内心で呟いた。契約者が無条件に使う『声』ではなく、今まで彼ら魔導
師に使ってきたようなエルフが魔力を込めて飛ばす種の思念波はこの世界の人間の精神にも届く。
六課からの連絡はその通信機を使い、カイムに言いたいことがあればドラゴンが思念を飛ばして伝
える、ということか。
「して、何ぞ」
ドラゴンが問う。それまで割と緩んでいたはやての表情が、すっと引き締まった。
『明日、任務があります』
はやてを見る裂けた瞳が、ぴくりと動いた。
「敵が来るのか。あの鉄屑どもが」
『可能性はそれほどないんやけど、その襲撃に備えての警護任務で…人手は多い方がええから、』
「伝えておく」
協力を、と言おうとしたはやての言葉を遮って、ドラゴンは先に答えを出した。
ガジェットは鉄屑の分際で、自分たちの平穏を乱した大敵。しかし機械兵に意志があるはずはな
く、背後にそれを操る何者かが居ることは容易に想像がつく。
その者に、己が文字通り竜の逆鱗に触れた事を、身をもって思い知らせてやる――六課への協力
はそういう意図があったから呑んだのだ。敵が少しでも来うるのなら、協力を断る理由はない。
聞いたはやては一つ礼を言い、集合の時刻と場所とを伝える。その折にドラゴンが飛んで行ける
よう、飛行の許可もとったと口にした。
空を飛ぶのに許可が要るのか。
とは思ったものの、内心に留めておき口にはしなかった。これだけ魔導の文明が栄えた世界だ、
細かい規則もあるのだろう。人間の社会とはそうして保たれるものだ。本来は。
耳を傾けるドラゴンに、ざっと任務の詳細を告げていくはやて。一通りの説明を終えたところで
部隊長たる毅然とした顔が緩み、空気から緊張が抜けた。
やっぱり慣れへんわぁ。ほな、宜しくお願いします。ぺこりと下げた顔は、友人に向ける種の柔
らかいものだった。出会って日が浅いうえに馴れ合いをせぬ竜であるが、仲間と捉えられているこ
とくらいは読めた。
そのはやてがふと顔を上げ、竜を見つめ、その背後をちらちらと見た。
意図を察したドラゴンが、まだしばらくカイムは戻らぬと告げる。そうですかと小さく答える。
何だ、と問いかける。
『…聞きました。あの人のこと』
両親と故郷を殺され焼かれたという、昼間にフェイトたちに話したカイムの過去の一端だろう。
驚きはしない。あの女に話した時点で、他の者に知られるのはカイムも承知の事だ。
「そうか」
竜は低い声で、それだけ言う。同情の視線を向ければ通信機をブレスで圧壊させる気だったが、
瞳の中にそれは感じなかった。
キャロがそうであったことから何となく想像はついていたが、やはりこの魔導師たちは皆、各々
がそれなりに厳しい過去を送っていたらしい。他者が向ける憐れみや中途半端な同情が逆に憤激を
招くということは、一度苦境に立ち過酷さを味わわなければ分からないものだ。
…にもかかわらず、この者たちは穢れを知らぬ。
それが良いとは思わない。一度「砕け散った」者でなければ為せぬこともある。硬いだけの刃と
は総じて折れやすいものだと、大理石の槍を研ぐカイムがいつか『声』で言っていた。
だがこの者たちは、血の味をおそらくは知らぬ。ましてや人間を、何の躊躇もなく灰にする己と
は違う。
それが彼を、眩しい光の中へと導いてくれるなら。
「礼を言う」
『え?』
予想せぬ言葉に思わず言葉を漏らすはやて。聞き返そうとするも、それは叶わなかった。通信機
の側面の突起が押され、ぷつり、とウィンドウが閉じる。
カイムだ。
柄にもなく色々と考えすぎたようで、帰ってきた半身の足音にも気付かなかった。男は機械を拾
い上げると木の下へ放り投げ、自嘲じみた息を吐くドラゴンに歩み寄ってくる。汲んだ水は剣の鞘
に溜められて、既に木の幹に立て掛けてあった。
5
ふと。
『―――――――――』
ドラゴンの真紅の竜鱗にそっと身体を預けた後、カイムがたった一つ投げた『声』。
「………よもやお主から、そのような言葉を聞こうとはな」
他の誰にも聞こえぬそれを聞き、竜はフンと笑ってそう返した。
嘲笑の気配は無かった。
カイムは既に膝を立て、頭を両腕ですっぽりと覆い隠している。いつもの寝姿だ。このまま眠り
に就くらしい。ドラゴンも首を垂らして、地へ下した後に目を閉じ、まどろみの中へとゆるやかに
降り始める。他人事ではないなと、そんなことをひそかに思いながら。
そして夜が明けた。
はやてが竜に語った話によれば、ガジェット、そしてその背後に見え隠れする黒幕の目的は、い
まのところはロストロギア・レリックに限定されているとのこと。暴走する列車での任務もそうだ
ったし、それ以前にもいくつかあったガジェットの襲撃は全てそこに関連していた。
しかし今回の任務は、実を言えばレリックが絡む物ではない。そのためはやても、ドラゴンやカ
イムの協力が得られるかは微妙な線だと思っていた。予想に反して了承を得られたのは幸いだった
と言えよう。
ホテルアグスタで行われる、骨董品オークションにおける警備任務。
骨董品といえど、扱われる物品の中にはロストロギア、滅亡した古代文明の遺産も含まれる。危
険度の高いものが競りに出ることは無いと考えられるが、しかし不法な出品が無いとも限らない。
それに正しく競売に掛けられたものの中にも、割と高い魔力や能力を秘めたものがないとは決して
言い切れないだろう。
そんなところを万が一襲撃されれば。万々が一、何かのはずみで暴走でもしたら。
魔力量である程度の予測はできるが、それでも何を引き起こすか分からないのがロストロギアで
ある。そして不測の事態にはそれなりの対応が必要であり、その力有りとみて今回声がかかったの
が機動六課であった。
はやては最終的に、ドラゴンに六課とホテルアグスタの中間地点における後詰めを頼んだ。
任務中に六課本拠地への襲撃がある、ということは否定できない。戦力の偏在は出来る限り避け
ねばならないのだ。そのため規定の時間が終われば即座に帰還するつもりでいたのだが、フリード
リヒに飛行を教授する高速の竜の翼が後ろに控えていれば、もし六課オフィスに何かがあったとし
ても少なくとも戦力の一部は瞬時に戻ることができよう。
それによもや、ドラゴンにホテル上空を旋回させる訳にも行くまい。客に何か起こるのかと不安
を煽るだけだ。
ホテルの方に何かあったら、通信機をカイムに伝えるので『声』でやりとりしてほしい。集合地
点にやってきたカイムとドラゴンにはやてが言い、竜が二人分の了解の旨を告げた。隊の安全の為
には殿が重要であるのはカイムも承知のことだった。そこまではやてが考えているかはカイムたち
には分からないが、いずれにせよ言っていることにとりあえず穴は無い。
「……………………」
「シグナム? …シグナム〜」
そしてカイムには、オークション会場外を警備するフォワード陣の援護が依頼された。
お主らは何を、と隊長達に問うたドラゴンに対する答えは、ホテル会場での警戒にあたるという
もの。隊長を三人全て潜り込ませるのは一瞬どうかと戸惑う所だが、万が一の事態の時にホテル内
部や客に被害が出ることだけは避けねばならない。それには新人よりも、状況対応力の高い経験者の方が適任だろう。
それならばカイムも内部に、という考えは一応あったが、デバイスのように軽量小型化の利かな
い剣を持っているということで、その案は却下されたとはやては言った。特に背に負った巨剣・鉄
塊は、どう誤魔化してもあまりにも目立つ。
風貌的に客が怖がる、ということも考えたが、気を使って触れないでおいた。正解である。
「…っ…いかんな。私とした事が、一瞬我を忘れてしまった」
「まあこんだけ出てくれば、驚くのも無理ないけどな…」
そういう理由で、カイムは竜の背ではなく、六課メンバーを乗せるヘリに同乗する運びとなった
のだが。
その際、はやてが武装を見せてほしいと頼んだ。
今まで見たのは火炎と鉄球、そして新人たちの話に出た疾雷の魔法のみ。魔導師登録の試験の時
に見せた魔法もブレイジングウイングだけで、外套の奥にちらちらのぞく鋸の様な剣や、エリオが
ドラゴンの背に一瞬だけ見えたらしい、槍らしき得物の詳細は未だに不明のままだった。
竜がそれを聞いてカイムを見ると、カイムは表情を変えぬまま小さく頷いた。協力体制に戦力の
情報共有は大前提だ。これ以上隠そうとして、無用な軋轢を生むこともあるまい。
「…………やっぱり、槍だったんだ…」
「エリオ君、何で知ってるの?」
「…あ、うん。ドラゴンさんの背中に、ちらっと見えたから」
「この、黒いの…もしかしてあの時の、雷の…?」
そうしてヘリで開かれた、ちょっとした武器の品評会。飛び立つ機内で外套を体から取り去り、
結わえた紐を、鎖をほどくと、滑り落ちて行く得物の数々。
出るわ出るわ。
身に付けられる量を考えてか長剣こそ少ないものの、短いものを合わせると五振りもの剣が、横
長の腰掛けに座ったカイムの身体から現れた。
銀と紅の愛剣の刃を間近に見るのは、スバルとティアナ以外は初めてだ。それに加えて異様に目
立つ赤黒い鉄塊、漆黒の刃を持つ古の覇王や、鉄球を空に出現させたという湾曲した剣が魔導師た
ちの興味を引く。
剣だけではなく、中には槍もあった。うっすらとした黄金の色の一本のランスだ。草原の竜騎槍
の名を持つ突撃槍を目にしたエリオが息を呑むのを、キャロが聞いてとった。
横椅子に並べられた数々の武器の中でも、誰も見たことのない白蝋の剣の異様な形を目にしたス
バルが、面子の中で最も剣に造詣が深いであろうシグナムにその意味を尋ねる。細身の剣を受け止
め折る為だと言うと、納得したように頷いた。それを見た後、シグナムは座ったままの男を見る。
カイムはちょうど、エリオの目の先にあった突撃槍を手に取ったところであった。何だろうと視
線を向けるのに皆気づいて、同じように槍の穂を見やる。
ぼうっと、カイムの手元に火の粉のような光の粒が集中する。次の瞬間、槍の先端を蒼白な氷が
覆った。この中で唯一の凍結魔法の使い手リインが、あっと驚きの声を上げた。
縮小版だが、魔法を見せてくれている。
最初に悟ったのはやはりというべきか、最も長くこの男を見てきたキャロであった。そうした後
に漆黒の短剣を手に取り、光を放ち終えたカイムの手へと持っていく。古の覇王を受け取ったカイ
ムが同様に魔力を体内から集めると、黒い剣身から紫色の、圧縮され小さくなった静電気の様な雷
のかけらが、ぱち、ぱちと弾けた。
驚き興奮したスバルが次々と剣を手渡そうとし、逆に何かを思い出したように青ざめていたティ
アナに止められるのを見て、シグナムは思う。
あの時――カイムと手合わせをするのは誰かという話になった時、自分が絶対と主張したヴィー
タにそれを譲ったのは失敗だった。
一瞬らしくもなく目を疑い思考が止まってしまったように、よもやこれほど大量の武器を持って
いるとは思わなかった。
しかも話に聞けば、それらすべてが一つずつ、強力な魔法をその中に秘めていると言うではない
か。剣を扱う者として、模擬戦好きの一人として、血気に逸らないわけがあろうか。
(…今回の任務が終わったら、即刻)
模擬戦を申し込もう。
そう固く決意するシグナムの目の前で、そんなことを知らぬ男が、愛剣の切先に紅色の小さな炎
を旋回させている。
「…あれ…? でもこれ、六本で…二本足りないような…」
『曰くのある品でな。いずれ見せるが、そこには在らぬ。今は我の背だ』
「なっ…まだあるの?!」
キャロの疑問に竜の『声』が答え、エリオが驚愕の声を上げる。その様子を見つめながらも、な
のはとフェイト、はやての三人の隊長たちは、喧騒から少しだけ距離を置いていた。
昨日カイムを案内した者が竜から聞いた、かの男の過去の一端。気になったフェイトは夕べ、と
ある男に通信を試みた。
相手は、クロノ・ハラオウン。
キャロよりも早くカイム達と出会い、そしてその後も訪ねた事があるという、フェイトの義兄。
最初にドラゴンと会話をした彼なら、きっと自分たちの聞いていない、カイムとドラゴンについて
の何かを、知っているに違いないとフェイトは踏んだ。
女の第六感というものは本当にあるらしく、その選択は正解であった。半ば確信していたフェイ
トの問いを受けたクロノは、もう誤魔化しきれぬと悟ったのか、力ずくで来られる前に一部情報を
提示した。
力ずくとは物騒だが、実際やはり物騒なもので。要するに巨大砲撃魔法や閃光の電撃の餌食になるということだ。
調査自体は既に完結済みだし、分からないことが多すぎて結局うやむやのうちに流されている。
機密扱いはされていないし、ドラゴンが口止めをしているわけでもない。
流石のクロノも、それに身体は張れなかった。勝手に話してしまう事を竜に詫びながら、彼はと
つとつとフェイトに語った。
(「天使」…なのは、はやて…どう思う?)
小声で問うたのはフェイトだが、聞いたなのはもはやても、首を横に振るばかりであった。
以前竜の来訪を知り、クロノに情報提供を求めた時にちらりとではあるが、彼らは戦場を生きて
きたのだと言った。戦争があったのだろうとその時は思っていたが、再び聞いたクロノの話によれ
ば、それは自分たちの想像と大きく異なっていた。
クロノが言った彼らの斃した相手は、天使の名を冠する巨人。
感知も認識も一切されていない世界から、唐突に現れた異形の者…彼らはそれを追ってやってき
た。現地で情報を収集してみると、彼らは己の魔力を「声紋」に変えて空に撃ち放ち、ドラゴンに
よれば「おおいなる時間」を止めようとしたという巨人「母」の歌を封印し、相殺し、滅ぼした。
荒唐無稽にも程がある。義兄との通信を切った後ぽかんとしてしまったフェイトも、彼女から話
を又聞きしたなのはとはやても、まるで意味が分からなかった。
「声紋」とは何か。「おおいなる時間」とは? 「母」、そして「天使」とは?
そんなものが本当にあるのなら、彼らが生きた世界は一体――
(……………)
(フェイトちゃん? どうしたの?)
(…ううん、何でもないよ)
でも、そんな世界があるのならば。
両親を惨殺され国を亡ぼされたというカイムの過去も、途端に現実味を帯びてくるようにフェイ
トは感じた。
ドラゴンがフェイトとヴァイス、シャリオにカイムの身の上を語った時、彼らの世界の話は最後
まで伏せられた。それにドラゴンは言ったのだ。その話が、必要とならぬことを祈ると。
「………………」
ヴィータとの模擬戦。自分から攻めの手を出さなかった、任務の時とは違う奇妙な戦い方。あの
時は分からなかったが、あれは――何かを抑えようとしていたのではないか?
それにドラゴンが呟いた、『壊れた』という言葉は確かに、カイムに向けられたものだった。
フェイトは思う。天使や異形、そんなものがはびこる世界を生きたのなら、男を指す『壊れた』
というのは。
―――心が?
47 :
×DOD:2008/01/14(月) 19:22:13 ID:HeJuhwSF
前回アクション書くようなこと言いましたが、書きたいこと書いたら無理でした。
どんぶり勘定だなと嘲り罵ってやってください。でも次こそは…
ですが来週は多分お休みです(´・ω・)
48 :
リリカラー劇場:2008/01/14(月) 19:42:15 ID:zVJYelIw
みなさんGJです。
リリなのとフルカラー劇場のクロス予告編を投下しても良いですか?
おk!
>>47 GJ!!虐殺も楽しみですが、その対象がナンバーズに向くかもしれないのが怖いですw
>>48 支援
GJ!
カイムの解放は近いか?
52 :
リリカラー劇場:2008/01/14(月) 20:07:28 ID:zVJYelIw
突如、嵐に飛ばされるシャア専用ホワイトベース。
ガンダム「何勝手にツノつけてんだよシャア!」
シャズゴ「良いではないか!ユニコーンだぞ!?」
たどり着いたのは暴走列車。
デスサイズ「うわ、なんか闘ってんなー。お前どうする?」
ウィング「……破壊する。」
空へと舞い上がるウィングゼロカスタムとデスサイズ。
そして車内で出くわすMFと少女達。
ゴッド「Σそこの子供、後ろだ!」
エリオ「はいっ。って…ろ、ロボット!?」
ゴッド「何をボサッとしている、早く潰すぞ!」
キャロ「は、はい!」
マスター「良い拳をしているな。娘!」
スバル「ありがとうございます!」
デスティニー「どこだよここ!」
レジェンド「頑張れデビルガンダム」
デスティニー「ソレ、他人!!……あれ?なんで俺レジェンド居ないのにツッコミ入れてんだ…」
ティアナ「あ、あいつもガジェット?」
ゼフィ「撃ってよし」
サイサ「良いのか?」
スティ「ここでアトミックバズーカ(それ)はまずいよ!」
そしてGファイターに乗り、少女達に手を貸す。ガンダム。
ガンダム「うわ、すげー!空飛ぶ魔法少女じゃん♪手伝うよ♪」
なのは「あ、うん!」
シャズゴ→シャアゲル「ふふ、今こそ変身する時だ!リリカルマジカル、私の願いを叶えてラブリン♪シャア専用ゲルググ、誕生!」
フェイト「なのはと同じ……あの赤い子も魔導師?」
ゴッド「超級覇王電影−−」
ターンA「月光−−」
DX「ツインセテライ−−」
ガンダム「Σやめろー!」
−−魔法少女リリカルなのはFullStrikerS−−始まります。
レジェンド「ツッコミ入れてくれたかなぁ♪」
がんたんく:あとかたもなくみんなふきとばすー♪
スカリエッティ「も、もう……吹き飛んで…ガクッ」
53 :
リリカラー劇場:2008/01/14(月) 20:08:48 ID:zVJYelIw
こんな感じです。
出演MSは考案中なんでー。
ガノタう・・・ざくNEEEEEEEEEEEEE!!??
ボンボンのアレか!
のほほん分に激しく期待!!
GJ!!面白そうな気配がぷんぷんしますw
ゆるいギャグなのに突っ込みに地球最強の兵器核ミサを使う彼らが大好きです。
個人的に嫌いあうのも自由と言い切るガンダムさんも。
とりあえず今の時点で読み終わったのだけ感想を。
>>47 GJ!書くといっておいたシーンが書けなくなる事なんかよくある事ですよ。
>>18 GJ!どうでもいいですが
>鼠と同じ 大きさの、ゴキブリとサソリの合いの子みたいな不気味な生物が出てきた。
俺こういう小型甲殻類っぽいクリーチャー大好きなんですよねw
>>28 GJ!ダイノロイド強い!
実物のティラノサウルスって前脚という手は飾りみたいなものだったそうですが。
>リリカラーさん
GJ
フルカラー劇場は僕も大好きな漫画ですので、応援しますよ。
しかし最近感想が少なくなってきたことに自分の書き方が飽きられたのかと痛感する自分…(一話だけとはいえ平成サイドに限ってはまだ感想来てない)
やはり俺のストーリー構成は古いのだろうか…
それともオリキャラ活躍してるから反感があるのだろうか…
>>28 GJ!!
負傷した拓哉の復活、そしてダブルライダーの活躍が楽しみです。
しかし拓哉……ティアナ、ギン姉に続いて今度はスバルとのフラグがたったかぁ〜。
オリキャラが嫌われる一因に、やたらフラグ立てまくっといて、どっち着かずにフラフラしやすいところにあります。
今のところそんな感じはありませんが、早めに本命が誰か明確(つまりは告る)にして大事にするといいと思います。
やはりライダーは正義の味方、つまりは正しい大人の見本でなければなりません。
そういった男女の関係もしっかりとしてほしいです。
ちなみにこれは私個人の拓哉への心の叫びですが、
「拓哉!!前回ギンガにあれだけのことして、その気にさせたんだから、責任はしっかりと取れ!!!
もしも泣かせてみろ…その時はオレガクサマヲムッコロス!!!!」
以上です。
これからも頑張ってください。
>>57 そういう、
感想欲しいです。
みたいな事は言わない方がいいと思うよ。
>やたらフラグ立てまくっといて、どっち着かずにフラフラしやすいところにあります。
ああ…確かに僕もオリキャラハーレム物とか読んでるとたまにイライラするなぁ…
しかし早く告れかぁ…できれば僕的にはもうちょっと時間欲しいです…
昭和ライダー復活編かNEXT編の終わりごろには誰かのルート行こうかなとか考えてます。
氏に対して言うのではないし、一人に限ったことではないけど、
雑談等でスルーされて、すねるようなコメントする人も気になるね。コテの職人だと余計に。
しかし一個も感想つかないまま次の作品投下されてるの見るのもちょっと切ない気分になったりするぜ?
純粋に人がいなかったりするのもあるんだろうけどさ。
ともかく雑談向きの話題じゃね?
非常に偉そうな言い方になってしまいますスイマセン。
どういうところがダメなのかを作家さんが読者に聞きたいのであれば問題ないんでは?
個人的にはオリキャラは読んでいて想像しにくい、特撮のライダーキャラだと先にこういう奴だというの
知っているので多少の誤差は気にならないですが、例えば既存のキャラとオリキャラが同じ事をしてもオリキャラの行動や言動が
なぜか釈然としないことが私はありますね。いろいろスイマセン。
>>64 そういった話はウロスでやればいいんじゃないか?
>>47 GJ
カイムが救われつつあるよママン。やめて食べないで…
というかまだ白のままかなのはw
諦めろ。その龍は意外に茶目っ気あるからw
しかしこれはルーテシア涙目フラグかな?
次回も楽しみにしてます。
質問ですが、カイムの武器は全部あるんですか?
あと大理石の槍ってありましたっけ? 確か大理石製の武器は
月光と闇と渇きの戦斧の二振りだけだったと記憶していますが。
>>59 まあ、確かに感想は要求するより作品で引き寄せた方がいいとは個人的に思いますね。
ただ、やっぱり書き手としては読み手の反応が気になるし、義務はないけど面白いと思ったら感想を書くことに少し積極的になって欲しいとは思いますよ。
>>63さんの言うとおり、いい作品に何の反応もないと寂しいですしね。
あと、書き手も読み手である以上、自分の作品を見てもらうだけでなく、他人の作品を見る余裕も持った方がいいと思いますよ。折角色んな作品が集まってるだから勿体無いってww
>×DOD
殺戮王子のやさぐれた心が癒されるのを見ると、原作のこともあり、じんわりと和みます。時間の掛かる癒しではありますが。
出来れば、このままゆっくりさせてやってほしい。StSが終わるくらいまで…でも無理だよねw
なんていうか、作者さんはDODをよくわかってるんだなぁと思う話の運びでした。
原作では最初から狂気全開だったカイムだけど、リリなのの常識的なキャラにそういう本性をいきなり明かせるものでないですもんね。
出会っていきなり本性を知って、すぐにそれを受け入れても違和感があるだけだし、リアルにすると拒絶しか待ってないし。今回、ようやくフェイトなどの大人メンバーが察し始めて、少しずつキャラが交差していく流れは見事だと思いました。
やはり次回、戦闘の最中で真相に触れたりするのか…その時の周囲の反応は…?
もう想像するだけでドキドキですなww題名の横にある投稿分の数字を見る度に「やべえ、もうすぐで読み終わっちまう! もっとMOTTO!」みたいに悶えますw
あと、何気にカイムの装備に草原の竜騎槍があってニヤリ。エリオとの絡みは、やっぱり以前のイラスト関連かな? ビジュアルやウェポンストーリーはともかく、性能的に最終決戦にはキツイ得物だもんねw
次回も楽しみにしています。
68 :
×DOD:2008/01/14(月) 22:31:47 ID:HeJuhwSF
>>66 感想ありがt…
(゚ω゚;ノ)ノ槍と剣間違えた。
月光と闇のつもりで書いてたんだけど、草原の竜騎槍に意識が向いてたみたいです。
申し訳ない竜騎さん、見てたら4/8のL27、「大理石の槍」→「大理石の剣」に訂正を…
>武器
キャロがちょこっと言ってますが、カイム武器は全部で八本のつもりで書いてます。
出てないのはあと二本。でもスカさんの方にちょっとある(四章四節参照)ので、そちらからの
登場も楽しみしてて欲しいです。
>>67 ああなんかもう。
感想感謝。
それ以上に言葉が出ないです。
草原の竜騎槍は序盤のお供、終盤はマゾプレイに最適でした。
>>69 これ、ここのスレの職人の手によってかかれたものじゃないかwwww
書いてみたいと思うんですけど、最低限守らなくてはいけないルールとかありますか?
トリップ(?)とかの付け方も良くわからないんですけど……
>>74 まずはメモ帳なりで完成させておく。推敲もきっちり。投下予告はしっかり。投下する時は前の人の30分後くらいに。リロードすること。
このくらいか?
>>74 このスレにおいてもっとも大切かつ基本的なことは
なのはとのクロス作品である
ということだ
>>77 いや、読んでいてこれなのはかな? キャラ違うんじゃね?
ってのはアカンぜよ、ってことを言いたかったんだ・・・
判りにくくてスマン・・・
貴様見ているなッ!!
気にするなよ、ドS
真祖の人です・・・また短編ですが投下OK?
もちろん
>>79 この際だからはっきし言いますけどディードがぶちきれるんだったら
片翼で描写されてるようなのじゃなくてもっと別な形でブチ切れるんじゃないかなと。
個人的にはそう思わない事も無かったような。
まあひぐらしとか観てもうわべとブチ切れた姿は必ずしも一致しないし
ディードは本編じゃブチ切れるシーン無かったし別にいいと思いますが一応意見のひとつとして。
真祖の人です、投下します
新暦XX年。
正体不明の無人兵器「ガジェット」が引き起こした破壊と混乱によって、権力機構としてミッドチルダを席巻してきた
時空管理局は大きくその力を失った。幾多の魔法使いその統括機構である”ミッドチルダ地上本部”もまた無人兵器による
混乱と被害によってその機能を停止させてしまっていた。
この事態を重く見た三提督を始めとする、管理局の代表たちは、単独での支配権確保は不可能と判断、ミッドチルダ政府との
連合統治機構”アライアンス”を設立する。
―――そして、半年の月日が流れる。
アライアンスの統治によって世界に新たな秩序がもたらされようとしていた矢先に、
武装勢力”バーテックス”が衝撃的な宣言と共に出現する。
「アライアンスの打倒と選ばれた魔法使いによる新たな秩序の創出」
この宣言を提唱したのは時空管理局の博士「ジェイル・スカリエッティ」だった。戦闘機人を主力としたバーテックス。
強大な軍事力を持ち数に勝るアライアンス戦術部隊「機動6課」。
実力的には、どちらも拮抗しており、各陣営の属する有力魔法使いの優劣がそのまま勝敗に結びつく状況にあった。
争いを続ける大小の武装勢力は依然として台頭。破壊のみを目的とする謎の正体不明機の出現。
―――そして管理局の「エースオブエース」 高町なのはは未だに行方不明
ジェイル・スカリエッティが予告したアライアンス襲撃まで残り一週間。
そして「アーマードコア」と呼ばれる、戦況に応じて様々なパーツを組み合わせる特殊デバイスを駆る
傭兵魔法使い通称「レイヴン」も又その戦火に飛び込んでいった。
ED、機動6課編 A
「ジェイル・スカリエッティ発見!」
戦術部隊副指令フェイト・テスタロッサが自ら行った潜入調査により、今回の騒乱の首謀者ジェイル・スカリエッティの所在が判明した。
機動6課はすぐさま、レイヴンにジェイル・スカリエッティ討伐の依頼を出す。
バーテックスの本拠地・スカリエッティ研究所。その中心部。
そこには戦術部隊との死闘により、今にも崩れ落ちんとするジェイル・スカリエッティの姿があった。
「遅かったじゃないか・・・目的は既に果たしたよ…あの高町なのはがな」
皮肉めいた口調でレイヴンに言うジェイル・スカリエッティ
「すべては私のシナリオ、残る_憎まれ役の幕引だ・・・」
そして真剣な表情でスカリエッティは言う。
「私が生きた証を…ただの博士でもない・・・一人の魔法使いとして最後に残させてくれ」
博士でも、バーテックスの策士でもない、一人の戦士としての最後を望むジェイルの思いに、レイヴンは銃火をもって答える。
「この感覚、久しく忘れていた・・・」
「そうだ、今の私は一人の兵士だ、それ以上でもそれ以下でもない」
懐かしむように呟く、ジェイル・・・そしてレイヴンの一撃がジェイルを貫く…
「礼を言う・・・」
最後にそう言い残し、崩れ落ちるジェイル。全ての戦いを収める儀式が終わり、
世界に半年前と同じ秩序が蘇る。だがレイヴンの心は晴れない。全てを仕組んだというジェイルの言葉・・・
・・・全ての戦いはジェイルの手の上の出来事でしかなかったのか。自らの死すらも、ジェイルは計算の内だと言うのか。
問うべき相手はすでに空にある。
ED 機動6課編 B
機動6課との戦いで多くの戦闘機人、魔法使いを失ったバーテックスは弱体化。最後の戦いは近い。
バーテックス討伐、その最終作戦に先駆けてレイヴンはスカリエッティ研究所地下の偵察に派遣される
だがそこには、半年前の悪夢「無人兵器ガジェット」の大群が待ち構えていた。死を覚悟するレイヴン。
しかし、
―――「聞こえるか?こちらに逃げ込め!」
敵であるジェイル・スカリエッティの誘導によりサークシティ内部へと退避。九死に一生を得る。
研究所の中枢へと歩を進めるレイヴンは、そこに瀕死のジェイル・スカリエッティを発見する。
「見ろ・・・・・・これが策に溺れた者の末路だ・・・・・・」
「人がアレを支配するなど・・・元より無理だったのだ・・・この先だ、それを止められるのはお前だけだ…」
シティ地下深くに全ての答えがあるという。策士最後の依頼を聞き入れるレイヴン
「世話をかけるな・・・」
感謝の言葉を述べ崩れ落ちるジェイル、死を見届けた後、レイヴンは奈落を目指す。
研究所最深部。そこはすでに息絶えた地だった。謎の施設を、レイヴンはひたすら進む。動くものとて無い、そう思われた施設の中心部には、
だがもう一つの悪夢「ヴィヴィオ」の姿があった。最後の死闘が始まる。
ガジェットに傷つけられた体をも押し、戦いを制するレイヴン。だが不可解な事が。
「・・・ナルホド・・・・・・オマエモ・・・・・・・・・ドミナント・・・・・・」
ヴィヴィオはただの兵器ではなかったのか?
その発する声は、それは機動6課部隊長八神はやての声ではないのか?
作戦直前に信頼する部下の大半を失った八神はやてから届いた
不可解なメール「力を得た、誰も失われない力を・・・」の意味する所は?答える者は居ない。
ED バーテックス編 A
権力者達の寄り合い所帯でしかなかったアライアンスは、戦いのさなかにあっても足並みをそろえる事ができなかった。
それは手足となって戦い続けた機動6課も同じ事。
力を制御できなかった巨人の、その最後のあがきともいえる作戦が開始される。
雲霞の如く攻め寄るアライアンス航空魔導師と秘密兵器「アインヘリアル」。だが全ては遅すぎた。
事前に攻撃を察知したバーテックスは余裕を持って各所に戦力を配置。
その中には、常に対機動6課の最前線に立ち続けたレイヴンの姿もあった。
結局作戦は失敗。アライアンス、機動6課は全ての兵力を失い降伏した。
夜が明け次第、バーテックスが引導を渡すだろう。
長く続いた管理局の時代は終わり、魔法使いによる世界がはじまるのだ。
―――本当に?
バーテックスがどのように世界を導くのか、その内容がまるで語られていない事にレイヴンは気づく。だが全ては遅すぎた。
最前線に立ち続けたレイヴンに、舞台裏の出来事を知る由は無い。
>>57 今の話では感想が減るのも別におかしくもないかと
ここはクロスSS専用の場所なわけで
そこにオリキャラ主役の話を持ってこられても
正直『場違い』的な印象しかありません
ED バーテックス編 B
無人兵器ガジェットの襲来。アライアンス、機動6課は壊滅し、バーテックスも絶望的な防衛戦を開始する。そんな中、スカリエッティ研究所に
一人の正体不明魔法使いが侵入する。未確認情報によればそれは機動6課隊長八神はやてだとか。
アライアンスが滅び、バーテックスも後を追おうとしているこの時期にいったい何をしようというのか?バーテックスはレイヴンに
八神はやての排除を依頼する。
研究所地下部。そこには行方不明となっていた八神はやての姿があった。正体魔法使いとは、やはり八神はやての事だったのだ。
「何をしに現れたんや?」
「ここはただの魔法使いが来るところやあらへんで・・・」
「これはドミナントである、うちが・・・うちがなすことなんや」
「ドミナント」とは? 「為すべき事」とは?八神はやての言葉を半分も飲み込めないままレイヴンは戦い、
そして彼女を追い詰め撃破する。
「・・・偽者はうちの方やったんか・・・」
自らの敗北を認め、レイヴンを認める八神はやて。だがそこにヴィヴィオが現れる。
すでに八神はやてとの戦いで消耗したレイヴンに勝ち目は薄い。
万事休す、と思われたその時、瀕死寸前の八神はやてがヴィヴィオを攻撃する。
「ここは、うちらにまかせておき・・・あんたなら成し遂げられる・・後は頼むでレイヴン」
八神はやてはレイヴンをかばう様にしながら、最奥部施設の破壊を依頼する。
奇妙な「戦友」の、その最後となるであろう願いを聞き届けてレイヴンは研究所を潜行する。
その日、無人兵器ガジェットを生み出し続けてきた旧暦の施設が破壊された。
世界に一応の平和が訪れる。
ED 中立編 A
全てはジェイル・スカリエッティ、彼の全てと全人類の存亡をを賭けた大博打だった。
戦いを起こすことで魔法使い同士を対立させ、戦闘を以て最強の魔法使いを選出すること。そして、
そのレイヴンこそが諸悪の根源である聖王のゆりかごを破壊できるであろうということを。
研究所地下に存在していた旧世代の施設である聖王のゆりかご。
それはあの無人兵器ガジェットを無限に生産し、地上を焦土と化す事が可能。それは人類にとって驚異に他ならない。それだけではない。
自己の警護役であるヴィヴィオが得た戦闘情報を吸収することでこれを完全な兵器として成長させ、復元。再生させるという事実無敵の
自己防衛機能すら有しているのだ。ヴィヴィオを闇雲に破壊していたのではきりがない。成長再生を行わせないためにはゆりかごと
ヴィヴィオ両者を同時に破壊する必要があった。ジェイルからの最後の依頼を受け、ゆりかごへ突入するレイヴン。
エレベーターシャフトのその先で、聖王形態にまで進化したヴィヴィオが目の前に突如出現する。そして先行していた
ジェイル・スカリエッティが力なく倒れる。それを合図にしたかのようにジェイルを軽々しく撃破した完全兵器にレイヴンは挑みかかる。
かろうじてこれを撃破したレイヴンは消耗した体を奮い立たせ、もう一機ゆりかごに突入しているという高町なのはの下へと急ぐ。
行き着いたその先でゆりかご中枢の機能停止を確認するレイヴン。
―――しかしそこには先刻破壊したはずのヴィヴィオのさらに進化した姿が。
そして瀕死寸前の高町なのはが有った、そしてヴィヴィオの魔法ブレードに身体を突き刺される高町なのは
「逃げて・・・」
レイヴンに発して生命機能を停止させる高町なのは。しかし逃げる事は到底叶わない。
文字通り、ミッドチルダ最後の高ランク魔法使いとして彼は最後の引き金を引き絞る。
ヴィヴィオは辛くもレイヴンの手によって破壊された。
それを進化、生産するゆりかごも。
人類の未来が聖王のゆりかごによるカタストロフでは無くなった今、ミッドチルダ最後最強の魔法使い「レイヴン」は一人朝焼けの中に姿を消した。
>>83 そもそもほとんどセリフもなかった奴がキレた時どうなるかなんて分かるわけないんだから
無いと思っても所詮自分の想像でしかないんだから黙ってるのがマナーだと思うが。
あからさまにキャラ違ったりしてるならまだしも、描写されて無い部分なんだから。
ED 中立編 B
最後の戦い・・・ゆりかご破壊したレイヴンの目の前に現れる究極改造を施したレイジングハートを持つ高町なのは
「貴方を倒す事で分からないなにかが・・・
分かる気がする・・・
ミッドチルダ最後最強の魔法使いになることで!」
最後の戦いを行う両者、そしてレイヴンが放った渾身の一撃がレイジングハートごと高町なのはの身体を打ち砕く
「私は強くあろうとした、
そこに私の生きる理由があると信じていた・・・
やっと追い続けたものに手が届いた気がする・・・
「エースオブエース」
その称号は貴方こそに相応しい。」
笑みを浮かべ事切れる高町なのは・・・
―RAVEN(レイヴン)―
They are mersenaries with firecest device "Armored Core"
(最強のデバイス’アーマード・コア’を繰り)
who complete their client's request for large reward.
(多額の報酬と引き換えに依頼を遂行する傭兵魔法使い)
Everything is ruled and controlled in the world,
(管理という名の権力が横行するミッドチルダにおいて)
however, they never belong to anything.
(何にも与することのない例外的な存在である)
ただひたすらに強くあろうとした高町なのは
誰も知らない最後の戦いが、確かに存在した
真祖の人です、ツッコミは多数あると思いますがここまでです・・・
以前ウロススレで言われて、ヘイトが酷いといわれましたので
ちょっと路線変更したほうがよろしいでしょうか?
GJ!!あんまり気にしなくてもいいと思いますよ。私は好きですし。
この短編ではGDが強い設定とはw
スカ博士の装備が気になります。
>>66 ウェポンストーリーまとめというのを見つけたんで数えてみたんだが、
DOD1に登場する武器は全部で65あった
新宿ENDだから全部集めたにしても持ち歩くには多すぎ
後雷龍の叫びのウェポンストーリーも結構格好いいと思うんだ
えっと74なんですけど。
>>75さんと
>>76さんありがとうございました!
30分ルールとかリロードのこととか知らなかったんで、とても感謝してます!
あれから少し調べたらトリップのこととかも分かりましたし、もう少ししたら自分も作品を投下したいと思います。
本当にありがとうございました!
ふと、エーレンベルクの爆発に巻き込まれた4主人公が
機体ごとミッドに飛ばされる話を思いついた
次々に飛ばされてくるコジマ技術使用兵器群と
なぜか当然のように現れるアームズ・フォートの群れにミッドの自然環境涙目
>真祖の人
大深度戦争からの中堅レイヴンである私にはクリーンヒット過ぎるネタだったwww未だにジナイーダ倒せてない俺涙目w
配役のせいか、顔芸の博士がメチャ渋い声で再生されてしまいましたよw
しかし、悲劇しか待ってないストーリーですな。この分じゃフェイトは前作のネクサスで死亡してそう。アグラーヤあたりで。
はやてがドミナントの人なのは納得かも。偉くなっちゃったせいか、なんかそういう黒い展開もありな立ち位置になっちゃったんですよねw
「それじゃ、歯を磨いて寝るんやで。ドミナントとの約束や!」
あと深夜のおまけ。なんか前の画像が再アップされてたから、久しぶりに筆取ってみた。
×DOD支援絵。まとめのお絵かきではサイズでかすぎてあげられませんでした。
http://kjm.kir.jp/pc/?p=51167.jpg 本編で出番の多い武器。ソード系では重い方なのね。ゲーム後半ではお世話になりましたw
そういえばエリオの時は「StS全員に似合う武器描いてみるか!」とか考えてましたよ。
SS途中だけど、ちょっとずつ描いてみようかな。
なんかリクあったらどうぞ。実現するかはわかりませんが…(ぉ
…ずっと、待ってたんだからね…
ずっと、ずっと…ここで…アンタが帰って来るの…待ってたんだからね…っ!
冗談はともかく…まさか貴方だとは思いませんでした。
ええ、分かりますとも。容量不足で画像は見えずとも、貴方がかつて、数々のSMC支援絵を描かれた方だということは分かりますとも。
ずっと待っていました…貴方の描くベオウルフスバルを…そして…
片翼の支援絵をッ!(ぇ
実は貴方の描くセフィロスが見たかったというのも、片翼連載の切っ掛けの1つだったり(ぉ
さぁ、Stylish氏の眼鏡にかなうレベルのSSを書くために、今夜も頑張るぞーw
98 :
エラッタ:2008/01/15(火) 02:58:28 ID:tENC2dTE
>真祖の人
GJ!
LRはジナイーダを切り倒すまでどのぐらい時間をかけたものやら
追加の小ネタを思いついたから投下おk?
99 :
エラッタ:2008/01/15(火) 03:27:03 ID:tENC2dTE
ED 中立編 B+
レイヴン
誰も知らない戦いを勝利した傭兵魔法使い
あの戦争の後の行方は誰も知らない
唯一の手がかりはレイヴンが最後に受けたとされる依頼者不明の依頼
崩壊したゆりかごと共に、機能を停止したはずのヴィヴィオの撃破依頼だった
レイヴンによって破壊されたゆりかごは機能を停止する寸前に最後の力で残していた
高町なのはによって撃破されたヴィヴィオを、その戦闘データを元に自己進化させ何者をも破壊する破砕者として
全てが滅び去った終焉の地にて、1羽の烏と破砕者の戦いが始まる
レイヴンの強さは何だったのだろう?
魔法使いとしての才能を評価するなら、レイヴンより優秀な者は少なくない
戦場にて、エースと呼ばれた魔法使い達
彼らは己が戦闘スタイルを確立し、それを磨き上げていった
それは特化された長所と同時に、その過程で生まれる苦手分野という弱点を抱えることになる
しかし、レイヴンは違った
その戦場に対応し、ありとあらゆる戦闘スタイルで戦う
一にして全だったからこそ、最後の勝利者足りえたのかもしれない
ドミナント、それは戦いの申し子
イレギュラー、それは何にも与することのない例外的存在
レイヴン、、、それは誰よりも自由に生きた存在なのかもしれない
100 :
エラッタ:2008/01/15(火) 03:30:04 ID:tENC2dTE
以上、エラッタでした
便乗で2枚ドローしてすいません(遊戯王OCGネタ
>>92 姫の護衛兵マジ漢
>>96 (*´ω`)
リクエストなど畏れ多い。気が向いたらまた描いてやってください。狂喜乱舞します。
>>90 乙。前よりヘイトが薄れているような気がする。
>>60 自分は二人のライダーは好きです。がんばって下さい。
>96
かわええな。
>>60 告白はまだ後にしても、あまりフラグが増えていない今の内から誰とくっつくのか決めて、告白前の状態に持ってきとくイベントが必要だと思います。
でないと、結局フラフラした優柔不断なオリキャラに見えてしまいます。
更新頑張ってください。
改めまして
>>96GJ! 無論、他の職人の方々もだ!
特に
>>90のなのはさんに漢を見たぜ…
それじゃ、今日も今日とで片翼投下行きますよ〜
…アースラのデカさってハイウインドよりも上だよね? 少なくとも重さは上行ってるよね?
>>99 青いパルヴァライザーネタ?
>>105 構成物質がなんであるか不明だから何とも言えんな
魔法少女リリカルなのはStrikerS 片翼の天使
第11話「それは小さな不安なれど」
機動六課の新たな拠点となったL級第八番艦・アースラ。
廃艦手前だったこの艦の廊下を、セフィロスがヴィータと並んで歩いていた。
このミッドチルダに来てから様々な物を目にしてきたセフィロスだったが、今日はとりわけ落ち着かない様子でいる。
「こんな物まで空を飛ぶとはな…」
「どーだ、恐れ入ったか」
(何故か)ヴィータが自慢気に言った。
セフィロスの星にも飛空挺こそあれど、これ程までに巨大なものはない。
神羅の技術の粋を集めて造られたかのハイウインドも、この艦の重量には及ばなかった。
(ウェポン並だな)
星の自己防衛プログラムたる生きた兵器を思い出し、セフィロスは感心した。
「にしても、シグナムの用事っつーのは何なんだろうな?」
ヴィータがセフィロスへ問いかける。
彼らは今、シグナムに呼ばれて模擬戦ルームを目指していた。
「再戦でもする気か?」
「それならあたしにその内容を相談するだろ」
と、セフィロスの推測をヴィータは一蹴した。
再戦、とはすなわち、セフィロスがここに来てすぐの模擬戦のリベンジということになる。
結局、他にさしたる説も浮かぶことなく、長身の青年と小柄な幼女という奇妙な2人組は、模擬戦ルームへたどり着いた。
「あっ、来た来たー!」
真っ先に彼らを出迎えたのはシグナムではなく、スバルの弾けるような元気な声だった。
見ると、奥にはティアナやエリオ、キャロ等の姿もある。皆一様にバリアジャケットを纏っていた。
そして、彼女ら新人フォワード4人組の真ん中で、シグナムが制服姿のままレヴァンティンを手にしている。
「ヴィータ、セフィロス…すまんが、手伝ってくれ」
曰く、シグナムは最初エリオの頼みから、個人指導に付き合っていたのだが、
それがスバルの耳に入り、結果新人4人全員がシグナムの元に押し掛けてきたのだそうだ。
当然、教官免許など持っていない、そもそも教えるのが苦手なシグナムに、この人数を捌ききることなどできない。
そこで、役割を分担してもらうために、セフィロス達を呼んだのだという。
「…そういうことはなのはに頼め」
話を聞いたセフィロスは呆れ気味にそう言う。
「アイツも忙しいんだ。こういう時ぐらいは代わりに引き受けてくれ」
と、シグナムが返した。
「ま、あたしは構わねーけど」
一方のヴィータは、特に反論もせずにグラーフアイゼンを戦闘形態に移行させた。
そして肩に担ぐと、スバル達の方へと歩いていく。
「お願いしまーす!」
かなり乗り気な様子でスバルが言った。
彼女は特に、戦闘機人モードに合わせて強度を上げた新マッハキャリバーに慣れる必要がある。
強度維持のためにも、重量や魔力消費量の増した極端な性能となっているのだ。
「…やれやれ…」
ザフィーラがいなくなったと思えば、急に賑やかになったものだ。
内心でそう呟き、セフィロスもとうとう観念し、正宗へと手をかけた。
まず、セフィロスは手近なエリオの元へと歩み寄る。
1番手前にいたスバルは、既にヴィータを捕まえていた。
「お願いします、セフィロスさん。ちょうど見てもらいたい動きもあったんです」
そしてエリオもそれに応じ、ストラーダを構えて前に出た。
「お前はティアナの方を見ておいてくれ。2〜3俺の教えた技術もある」
「いつの間に教えたんだか」
物を教えたことをある、というらしくないセフィロスの言葉に苦笑し、シグナムもレヴァンティンを構えた。
無論彼が教えたのは、例のホテル・アグスタ戦直後の早朝自主練の時である。
「行きますっ!」
気合いと共に、エリオが飛びかかってきた。
セフィロスはそれを正宗で真っ向から受け止める。
思ったよりも筋がいい。1発目は軽くあしらうつもりだったが、相手が間合いに入るのが予想よりも早かった。
(油断するなよ、セフィロス)
セフィロスの頭に、後方でティアナを相手にしているシグナムの念話が届く。
(何より判断力がいい。生意気にも、訓練の中で私の動きを盗んでくるような奴だ)
シグナムの念は、どこか愉快そうな響きを持っていた。
成る程確かに、大まかな所は独自の構えだが、細かい手付きには彼女の面影がちらつく。
なのはが基礎をみっちり叩き込んだからこそ、戦いの中での応用力がついてきている、とシグナムが付け足した。
「はっ! たぁっ!」
その間にも、エリオはストラーダを的確に突き出してくる。
それらをセフィロスは時に弾き、時にいなし、時にかわしと、着実に対処していく。
ある時エリオが後方に飛びすさり、セフィロスとの間合いを開いた。
そしてその瞳に明確な決意を灯し、ストラーダを強く握る。
次の瞬間、再び間合いを詰めたエリオが、思いっきりストラーダを振り上げた。
正宗が阻むのにも構わず、一撃、また一撃と叩きつけていく。
(これは…)
そしてその動作は、セフィロスもよく見知ったものだった。
「くうっ!」
8発目を弾き返されたエリオが尻餅をつく。
それと同時に一端セフィロスが正宗を収め、彼を見下ろしながら口を開いた。
「今の動き…俺の剣だな」
見知ったどころか、エリオの攻撃は完全にセフィロスの攻撃――それも、あの八刀一閃だったのである。
「はい…」
返事をしながら、エリオが立ち上がる。
「ストラーダは形からして、素早く振るのが難しくて…そこで、セフィロスさんの八刀一閃を参考に鍛えていたんです」
人の真似をして特に悪びれた様子もなく、エリオは真剣そのものの表情で言葉を紡いだ。
子供の割にしたたかな奴だ、とセフィロスは内心で感心する。
「ただ、なかなかスピードが追い付かないんです」
確かに、エリオの八刀一閃もどきは、セフィロスの本家本元よりも圧倒的に遅い。
速くなっているのは認めるが、それでも、長大な槍の振りの域から抜け出てはいなかった。
恐らく、これがエリオの言う「見てもらいたい動き」なのだろう。
「…これを練習し始めたのは?」
「セフィロスさんが僕達の訓練に参加されるようになってから…2日目の日です」
「なら、これはお前には向かんか…」
しばし、セフィロスは一考する。
この少年が手数を得るにはどうすればいいのか、と。
ふと、セフィロスは、推進ロケットを持ったデューゼンフォルムの存在を思い出した。
「…ちょうどいい技がある」
と言って、セフィロスは再び正宗を抜いた。
「セフィロスさんの技ですか?」
「いや…」
セフィロスは一端そこで言葉を切り、正宗を構える。
それは連続攻撃でありながら、一撃必殺のとどめ技。
「俺を下した男の技だ」
セフィロスがアースラにおける新人達の訓練に付き合い始めてから数日。
「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおォォォォォォォォォォォォォォォォーッ!!!」
ミッドチルダの大地を、鋭い咆哮が揺るがした。
「うわぁぁっ!」
「ぎゃあぁぁ!」
管理局員達のバリアジャケットが引き裂かれ、貫かれ、無惨に赤く染まっていく。
虐殺の中心には、ディードの姿があった。
「どォけえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええッ!!!」
狂える戦鬼と化したディードが、無骨なマシーンアームの両腕を振るう。
巨大な腕と鋭い3本爪に狙われた者は、成す術もなくその身を蹂躙される。
これが間に合わせの腕であることを忘れさせるような戦いぶりだ。
ツインブレイズを振るっていた時の攻撃力の方が高いなどと、誰が信じられようか。
「この…っ!」
3人の局員が、ディード目掛けて魔力弾を連射する。
彼女の左腕が、そちらに大きく突き出された。
次の瞬間、魔力の弾丸は空中で消滅していた。
ディードの左腕には、小規模ながらAMFの発生装置が搭載されている。この程度の射撃ならば、防ぐのは雑作もない。
「ひっ…!」
「ば…化け物…!」
恐れをなした局員達には、そんな当たり前の感想を述べることしかできない。
その場にへたりこんだところへ、ディードが襲いかかった。
「足りない…」
右腕の爪が、相手の頭を4等分に斬り裂く。
「こんなんじゃ、全然足りない…!」
左腕が槍のように、心臓部分にえぐり込まれる。
「アイツの足元にも及ばない…ッ!」
2つの目玉が、機械の指によって顔面から弾き出される。
「…セェフィロォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォースッ!!!」
獰猛な雄叫びが上がった。
烈火の激情を宿した瞳が獲物を追い、身体がそれらに向かって飛びかかる。
「どこかで私を見てるんだろ! ほくそ笑んでるんだろッ!!」
人の形をしたものを血みどろの肉塊になるまで掻き回しながら、しかしその視線は忙しなく虚空をさまよう。
「そんな所でのうのうと私を見るな…」
腕が振り下ろされる度に赤いしぶきが上がり、腕と戦闘服を彩っていく。
「ひ…や…やめろっ! 助けてくれぇっ!」
最後に残った局員の命乞いも聞き流し、ディードの両腕がその身体を掴んだ。
「私はここにいる…だから、ちゃんとそのスカしたツラァ出して…!」
金属と鮮血の光沢を放つ腕に力がこもった。
局員がひぃひぃと呻きにも似た悲鳴を上げ、その身を震わせる。
「私に殺されやがれえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええーッ!!!」
天を仰いだ大絶叫と共に、最後の1人の身体は、真っ二つに引き裂かれた。
全身を赤いスコールに殴られるのにも構わず、ディードは叫び続けていた。
>全身を赤いスコール
ちょwwww8のスコールかと思ったwwwww
支援
諸君、ビッグニュースだ。
何も不調になるのは深夜だけではないらしい。
…orz
避難所へ行って続きを投下してきます。願わくば、誰かが代理投下してくれることを…
こんなところで切れてたら、初めて見る人混乱しちゃうだろ…orz
無事(?)避難所への投下も完了。
…ディードの寝言が長すぎたかもしれません。反省。
男女の絆を「恋愛関係」として書くのは簡単なんですよ。最悪ニコポでも惚れたは惚れたわけですから。
しかし、それが「信頼」という形になると、途端に難しくなるわけです。
これぐらいではまだ弱い、でもここまで行くと恋愛だと誤解されちまう…と、大体そんなわけでして。
その点でかの「スパイラル」作者・城平京先生は尊敬に値します。
…で、これ(はやて)ってどうなんだろう? ちゃんとそう見えてるのかな…?
せめてなの魂でのはやてと銀さんぐらいの歳の差があれば、まだ難易度は落ちるんですが…
さて、次回からはいよいよゆりかご決戦です。そして冒頭ではサプライズゲストも!?
ヘルシングのあの方とは別人ですが、「あの少佐」の登場です。
「何つーか、圧倒的ッスねぇ…」
凄惨な死体置き場と化した周辺を見回し、ウェンディが呟いた。
血の沼地に積み上げられた屍の山の奥には、煙を上げる砲台の姿がある。
管理局地上本部の防衛兵器・アインヘリアル。
驚異的な威力を秘めたそれの1つが、今は虚しく砲を折られていた。
これの破壊はオットーのIS・レイストームによって行われたものの、防衛部隊の殲滅は全てディードの所業だ。
「………」
そして当のディードは、苦々しい表情を浮かべ、不意に空に浮かぶ。
「…少し、休む…」
それだけを言い残すと、そのままラボの方角へと飛び去っていってしまった。
「え? ちょ、ちょっとディード!?」
「ディード! …ごめん、後お願い」
そしてオットーもまた、死臭漂う大地を離れ、ディードを追って飛んでいく。
1人取り残されたウェンディは、しばしその場に呆然として立ち尽くしていた。
「…えっと…あたしは蚊帳の外ッスか?」
かろうじてそれを呟いた頃には、2人の姿は見えなくなっていた。
「…ディード…」
ラボの部屋に入ったオットーが、双子とも言うべき相棒の名を呼ぶ。
ディードは1人、ベッドの上で縮こまっていた。
外された両腕は壁に立て掛けられ、戦闘服は下着ごと無造作に放り捨てられている。
身体にかかったシーツから覗く素肌の肩が、ぴくり、ぴくりと震えていた。
「…熱い…熱い…」
そしてディードの口からは、消え入るような言葉が延々と発せられていた。
「熱い…熱い…熱い…熱い…熱い…熱い…熱い…熱い…熱い…熱い…熱い…熱い…熱い…熱い…熱い…熱いィィ…!」
途切れることなく紡がれる、悲鳴のような悲痛な言葉。枕元を見ると、流した涙で変色しているのが分かる。
セフィロスと戦って以来、ディードはすっかり変わってしまった。
普段は自制すらきかぬ怒りと憎しみに駆られ、寝ている時でさえ、あの焼けつく痛みにうなされ続ける。
夢の中で、何度も何度もあの灼熱の炎に身を焦がされる。
激情を振り撒いてセフィロスの命を欲するのは、セフィロスの恐怖と苦痛から逃れるたもだった。
あまりに痛々しいディードの姿に、オットーの目尻にも涙が滲む。
そして彼女の元へと歩み寄り、じっとりと汗ばむ裸の身体をそっと抱きしめた。
「ディード…」
腕の中で震えるディードに、そっと語りかける。
「大丈夫…僕はここにいるから…」
「…熱い…熱い…熱い…!」
がちがちと歯を震わせ、ディードはひたすらに苦痛を訴え続ける。
「…だから、一緒に…みんなで、奴を倒そう…」
それでディードが救われるなら。
最愛の姉妹が、この無限地獄のごとき憎悪、憤怒、恐怖、苦痛…それら全てから解き放たれるなら。
「熱い…熱い…誰か…助けてぇぇぇ…ッ!」
「大丈夫…大丈夫だから…!」
戦い抜こうと誓った。
己が命さえも投げうってでも、ディードを救ってみせると。
ベッドを通して、地面の振動が伝わってくる。スカリエッティが動かしたのだろう。
古代ベルカ究極の巨大兵器・聖王のゆりかごを。
このゆりかごが救いの方舟となる。
自分達がゆりかごを守りさえすれば、スカリエッティの邪魔者は全て消える。あの恐怖の根源さえも。
「みんなが…僕が、ディードを守るから…っ!」
2人の少女が、ベッドの上で寄り添っていた。
アースラのブリッジ。
巨大船・聖王のゆりかごの出現に伴い、はやてはカリム・クロノの両名と連絡を取り合っていた。
クロノ曰く、本局はゆりかごを極めて危険なロストロギアと認定し、次元航行部隊の派兵を決定したとのこと。
ゆりかごとの交戦は、地上本部と本局の合同作戦の下に行われる。
正真正銘の総力戦。管理局とテロリストの全面戦争だ。
『それと…もう1つ』
そこでカリムが口を開く。
先ほどまでよりも深刻になったその表情は、何か不穏な話の気配を匂わせていた。
「何や?」
『ついさっき、ある情報が入ったの。…新しい預言よ』
「えっ…」
新しい預言。予期せぬ言葉に、はやては息を呑んだ。
「そんなアホな! カリムの預言は、年に1度って…」
『そのはずなんだけど…それが、唐突に私の中に流れてきたの。月の魔力とは違う、また別の力が』
カリムの預言能力プロフェーリン・シュリフテンは、本来ミッドの2つの月の魔力によって効力を発揮する。
しかし今回の預言を運んだ力には、月のそれにはない、多くの意思の介在を感じたという。
この場にセフィロスがいれば、間違いなくライフストリームだと断定するだろう。
それでも疑問は残る。
何故、異次元の力であるライフストリームが、この世界に介入したのか。
もっとも、それに気付かぬはやてには、そんな疑問すら持てなかったのだが。
「…それで、預言には何て?」
考えても時間の無駄と判断し、はやてはカリムにその内容を問う。
『…「片方の翼は折れ、英雄は空に還る」…』
「…それだけ?」
『ええ…本当にこれだけなの』
ごく僅かな内容だった。おまけに、その意味も判然としない。
「翼が折れる…私の騎士甲冑に翼はあるし、なのはちゃんのアクセルフィンもそう見えるけど…」
『でも、それは片方の翼じゃない』
片方…この言葉が不可解だった。
翼とは、本来左右一対のものである。はやてのそれ然り、なのはのそれ然りだ。
にもかかわらず、片方しか翼がないというのはどういうことなのか。
「…ともかく、えらい不吉な預言っちゅうのは確かみたいやね」
『ええ。…どうか気を付けて』
「うん、分かった」
それを聞き届けると、カリムは通信を切る。
はやてはしばらくそのままモニターを見つめていたが、やがて一つため息をついた。
(英雄、か…そっちは該当者だらけやな)
内心ではやてが苦笑する。
エース・オブ・エースの称号を持つなのは、彼女と互角の力を持つ敏腕執務官のフェイト、百戦錬磨の古豪・シグナムとヴィータ。
(そして…セフィロスさん)
正真正銘、英雄の二つ名を欲しいままにした男が、はやての脳裏を横切る。
途端、言いようもない不安が胸の内に込み上げてきた。
そんなことはない。いつだってセフィロスはここにいた。文句を言いながらも、
何だかんだで付き合ってきてくれた。
そんなセフィロスが、目の前から突然消え去ってしまうはずがない。
それなのに、不安が消えない。
あの黒く大きな背中が、あっという間に遠ざかってしまうような…
(…悪い方向に考えすぎやな、私も)
そんな自分を内心で諌めると、はやてはブリッジをグリフィスに任せ、その場を後にした。
はやての不安は、あながち間違いとも言い難いだろう。
何故なら、他ならぬセフィロスこそが、最も預言に近い存在――「片翼の天使」なのだから。
「あ」
艦内の廊下を歩いてからすぐに、はやてはセフィロスに出くわした。
「またお前か」
いつもの無表情で、セフィロスは変わらずに応じる。
確か彼は、先ほどまでは新人達の訓練に付き合っていたはずだ。恐らく、その帰りなのだろう。
「…用がないのなら、俺は行くぞ」
そう言って、セフィロスはそのままそこを通り過ぎようとする。
少しずつ遠ざかっていく、あの黒い背中。
「っ…セフィロスさん!」
思わず、はやては呼び止めていた。
「…何だ」
足を止めたセフィロスは、そのまま視線だけを肩越しに向けて応える。
「…ごめんな、セフィロスさん。こないなことに巻き込んで」
口を突いたのは、謝罪の言葉だった。
セフィロスと初めて出会ったあの夜、はやては彼を六課にスカウトした。
もしあの時そうしていなかったら、彼はこんな大事に巻き込まれることはなかったはずだ。
はやて自身も、こんな思いはせずに済んだに違いない。
「今ならまだ間に合う…もし嫌やったら、作戦から外れても…」
元よりセフィロスはお客様だ。こんな戦いにまで加担する必要はない。
「…今さら何を言う」
しかし、セフィロスはそれを一蹴した。気付いた時には、彼は正面からはやての顔を見据えていた。
「言ったはずだ。元の世界に帰るまで、共に剣を振るってやると」
自分で言ったことは最後までやり通すつもりだ、とセフィロスは言う。
人一倍プライドの高い、セフィロスの意地だった。
「あの船は壊す。ヴィヴィオも助け出す。…俺は、まだアイツにロクに口もきいてもらえていないからな」
自嘲気味な苦笑が、彼の口元に薄く浮かんだ。
「セフィロスさん…」
そして、張り詰めていたはやての表情にも、いつもの穏やかさが戻る。
セフィロスはそれを見ると、再び踵を返して歩いていく。
反射的に、はやての身体が動いていた。
何かが背中を掴むのを、セフィロスは感じる。その背中から伝わる体温も。
振り返ることはしなかった。そんなことをせずとも、彼には分かっていた。
小さなはやての身体が、大きなセフィロスの背中に抱きついていた。
「…震えているのか」
セフィロスの口が開く。
背中に触れる指先は、微かな振動を伴っていた。
「頼りない話やけど…あんなのと戦うんは、初めてやから」
魔法に触れて、管理局に入ってから10年。あれほどに巨大な敵と戦ったことは、当然はやてにはない。
かつて闇の書の闇と戦ったといえど、今回のゆりかごは段違いの大きさだ。
敵の巨大さは、そっくりそのまま威圧感に変わる。
はやては震えていた。
誰にも動揺を見せることなく、気丈な様子を装い、1人震えていたのだ。
「しばらく…こうしとって、ええやろか?」
はやての顔が漆黒のコートにうずめられる。
背中越しに、セフィロスに彼女の息遣いが伝わってくる。
「………」
セフィロスは何も答えなかった。
いつもそうだ。セフィロスは答えない。慰めもしないし、叱りもしない。
それでも、彼はいつでもそこにいた。
親友達の慰めは確かにありがたく思う。しかし、時にはそれがつらくなることもある。
そんな時でも、セフィロスは何も言わずにあり続けた。
余計なことは何一つ言わず、ただそこにいてくれる。そこから消えずに、傍にいてくれる。それだけで、救われることもある。
無償の安心感とも言えるものだった。
今、この瞬間、分かった気がした。何故自分が、この男に信頼を寄せていたのか。
しばしの間、どちらも動くことなく、2人はそのままそこに立っていた。
そして、開戦の時は来た。
代理投下完了
>>117 代理感謝なのです、にぱ〜☆
>>111 うん、ぶっちゃけた話、自分もまずいんじゃないかと思った。ネタ的な意味で。
…でも、他に表現が思い浮かばなかったので採用。
そっちを連想してしまった人にはゴメンナサイとしか…
ちょっ!! ディードの暴走っっぷりもヤバイけど、セフィロスがはやてとフラグ立ててるっぽいぞオイ!!
とにかくGJだぜ、個人的にはエリオの成長に期待です。
俺もディードにもっと出番をあげたくなりました、グレイヴとコンビネーションでもさせるか?
そしたらグレイヴはディードの得物に屍の影を見そうだな。
ああ…俺のディード…
でも…これも悪くなry
EDF氏こないな?
いくら本編で悪役だったとしてもやたらめったら人殺しさせるのってどうかと思うんですが。
チンクがゼストを殺した時みたいに本編で描かれたシーンならともかく。
まったくもって理解不能な意見が出て来たぜ、誰か通訳を頼む
>>122 んーとですね…
1.早いところセフィロスを消してこの苦痛から逃れたい
2.しかし、さっきから出てくるのは雑兵ばかり
3.こいつら全滅させたらセフィロスが出てくるかもしれない
4.一刻も早く全滅させる
5.しかし、義手なんかに非殺傷設定などあるはずもない
6.そんな装備で急ぐもんだから…
…で、この状況に至ると。
真っ二つから引き裂いたのは…ほら、腕引っ張ってへし折るとか…
前回の感想を受けて、ディードが凶行に走る理由付け(トラウマから逃れるため)をしてみたつもりでしたが…まだ足りなかったのかな…
>>119 違うのーフラグじゃないのー!
もうクロスキャラ間のイチャイチャラブラブはルルスバでこりごりなのー!(田村声)
…やっぱりそう見えちまいますかorz
これでもし極刑を免れたり、刑が軽かったりしたら、本編以上にあれかなぁと・・・
>>123 人殺しって言うまでもなく犯罪だしいい気持ちしないでしょ?
本編で描かれていてこっちで外せない部分以外に作者が付け足す部分では
そういうのはなるったけ避けるようにするべきだって思うのはそんなにおかしい事ですかね?
>>126 アンチ乙。
話の展開は作者が決める事で、読者は話の内容にまでケチつける権利ないだろう。
>>127 では一行で。
俺が気に入らないので殺人描写やめろ。
気にいらない作品はスルーするのが両者にとって最善の判断なの
ちょい待ち。皆、落ち着こう。スクリームさん、そんなに変な事言ってないと思うけど…
ここおかしいんじゃない?とか幾らなんでもマズイんじゃ?
という指摘や意見をケチやアンチで片付けるのは乱暴なんじゃ
>>129 的確過ぎて噴いた
要するにあれか。某種で言うと
キラきゅんが望んで人殺しなんてするはず無い!
とか言う奴と同類か。きめぇw
>>124 非常にいまさらだがディードはブチギレるより、言葉様のように病むほうがよかったり。
このキレ具合はむしろクア姉のほうが似合う気がする。
はやてよクロススレ最モテを狙うんだw
>>122 気持ちはわかる。少しだけ同意。
俺ら原作者じゃないから、キャラの全てなんて誰にもわかんねぇよwww
各々のキャラ像を作者に押し付けるなってwwww
まんま原作どおりならクロスの意味ねぇし。
つか、
>>130が一番的確な意見だろ。
わざわざ嫌なモンを見る奴の気が知れない。
嫌ならスルー、それでいいじゃんか……
セフィロスがエリオに教えた技って、『超〇〇神〇斬』?
だとしたらスゲェ楽しみだww
>>133 >言葉様のように病む
非常に根も歯もない話になっちまいますが…俺にはそっち方面を書ききれる自信も技量もないorz
それにそっちだと、個人的に変化が分かりづらいと思いましたので…
>>125 …自分で退路塞いじまった!(ガビーン)
嫌なら見ない方がいいんだけど、自サイトで見せてるわけでもないし…う〜ん。
スルーが無難かな、やっぱり。
>人殺しって言うまでもなく犯罪だしいい気持ちしないでしょ?
どっかのプロ市民かよ。
SSに現実持ち込み過ぎ。
>>131 その『おかしい』も『マズイ』も、理由が「自分が気に入らないから」ってレベルに留まってるのが問題なんだろ。
クロスSSスレなんだから
ある程度はありだとおもうけどな
嫌なら読み飛ばしてはどうか?
>>131 そうは言うがな大佐
『殺しは嫌だ』というごく個人的な意見で大きな矛盾点のない作品にケチつけるのはだな
>>139 そういう風に見えたんですか・・・まぁもうスルーの方向だからいいんじゃなすかね。
とりあえず、実刑を喰らうが人が一人増えた。これはこれで斬新な展開でいいのかもしれない。
>>137 と言うかスルーできないなら来ない方がいい。
後は任せました!スクリーム氏!
なんか、矛先が自分に変わってきましたよ ぎゃーす!
>>131 要するに
「こんな展開気持ち良くない!ボクのディードちゃんは人殺しなんてしません><」
だからな。
確かにクロススレだからある程度はありだが
あまりやりすぎると、なのはから離れちまうかもしれん。
反目のスバル氏のナンバーズの処遇もちと気になる。
>>146 それを離れさせないのが書き手の腕で、反目氏のは離れていない。
なのに意見が出て来たのが問題です
>>148 原作に描かれてない行為を×とするなら二次創作なんぞ全滅だ。
あと前々から思ってたけどスクリーム氏は色々と発言が迂闊すぎる。
犯罪云々って原作からみてもスカ側は犯罪集団だし。
スクリーム氏は遠まわしに童貞を捨ててないディードではなく、
ゼストをヌッ殺した経験があるチンクが人殺ししまくれば良かったと言ってると推測。
チンクにしたらしたで別の人が同じような文句付けそうな悪寒
要するに何か言うほどではない、と
もうやめて! とっくに俺のモチベーションはゼロよ!
…冗談はともかく、実際段々と胸がズキズキしてきました…
そりゃまぁ一騎討ちメインになるこっから先は過激スプラッタはないけどさ…
>>153 貴方は貴方の思うがまま筆をとるのがよろしいかと。貴方の作品を楽しみにしている人はちゃんといるんだから。
155 :
OSGS:2008/01/15(火) 20:04:57 ID:0+6imbJe
ああ……いとしのワンダースワン……
スパロボコンパクト3のアリオンの性格がまったくちえげぇ!?
156 :
OSGS:2008/01/15(火) 20:05:30 ID:0+6imbJe
……こっちクロスだった。すみません。
あるあるwww
>>153 …気持ちわかるよ。どんどん執筆意欲が冷めていくのよな…。
お茶ドーゾ(´・ω・`)つ旦
冷め切るとまったくやる気無くなるよ
最悪元作品へも興味持たなくなる
160 :
146:2008/01/15(火) 20:08:40 ID:UkUYpQxH
プレッシャーを与えてしまったようだな……。
すまない事をした。
ディードのニューハンドが絵で見てみたいぜw
全然違いそうですが仮面ライダー龍騎のタイガが装備していた鉤爪が脳裏に・・・猫耳を着けてくれないかな?
ディードがすごい豹変ですね。
自分もスパロボXの次の作品を作るとしたら色々改変したいな。
反目さんのような性格チェンジやスクリームさんのようなナンバーズ全員がなのは達の味方とか・・・。
過程と理由に説得力がなけりゃただの原作蹂躙
>>161 こんなこともあろうかと!
…というわけではありませんが、実はラフなら完成済みです。
アレは左右非対称になっていて、
右手は紅蓮弐式(コードギアス)のをモチーフに、
左手はブリッツガンダム(ガンダム種)のグレイプニールの先端みたいな手になってます。
手先は大体そんな感じで、腕全体のイメージは…ユンボル。
…要するに何が言いたいかというと、実際に絵を晒した方が早いってこった
>165
なぜそうなる
>>164 なんてこったい・・・なんてこったいッ!!
とてもいいハンドではないかッ!!見た目的には確実に強くなってんじゃねぇかじゃないですかッ!!
そんな腕付けた美少女が目を血走らせてキレながら突撃しながら来るとかいいじゃないですか!!
残念なのは戦闘用じゃないから隠し機能が無い事か・・・必殺ッ!!紅蓮電子レンジやビッグ・オー張りの高圧空気飛ばすとかしてほしいですぜw
>>168 NGしてあぼんしてんじゃない?
Xへのレスだな。
>>164 左右非対称・・・。確かターンXも左右非対称だと聞いたような・・・。
想像は出来るが人につけるのは想像しにくい・・・。
クロスSSだけじゃなく二次創作全体が原作蹂躙
ネタとして楽しむもの
顔を真っ赤にしてファビョってるのは
ネタとして楽しめてない証拠
二次創作界からの撤退を推奨する。
特に、ここは最低SSの宝庫だからね〜
ネタとして楽しめる耐性が無いと辛い
私は楽しいけどね
>171
あなたがいちばん顔真っ赤
まだ煽り足りないのかよ…
>>171 煽ってるようにしか見えない。
スクリーム氏の意見も理解はできるけど、書き方が悪かった。
コテ付きだと叩かれるから、仮に批判するにも言葉を選んで推敲するべきだった。
↓ここで流れを変えてくれる作品が!
煽り煽られ釣り釣られ
ということでおわり
>>反目のスバル氏
無骨なアームくっ付けたぶち切れ美少女。大好物じゃないか!!
ディードの豹変ぶりに興奮してラボでの痛々しい姿にハァハァする俺は間違いなくドS。
人いっぱい殺してたらナンバーズもっと刑重いよねと思うのだが
出てこれる奴等いるのだし
あの世界では、人を殺すこと自体はそう重罪ではない筈。
能力やコネがあって、『管理局に協力するなら』帳消しにされる、その程度の罪状。
“Low Life High World”か。
「命なんて安いものだ。特に俺のはな」
いきなりですが失礼します。
前にウロスの方でガンダムXのクロスやりたいと言った者なんですが、投下予約ってありますか?
なかったらプロローグを投下したいんですが……
>ガンダム関係のクロスオーバーは新シャア板に専用スレあるので投下はそちらにお願いします。
なのでは?
なんかめっちゃ久し振りな気がするけど空気クラッシャーの俺の出番っ!
三連休ずっと仕事でおかしくなってるテンションを使う時がきたようだ!
・・・すいません、11時ぐらいから投下します(まだ見直し中
種以外はスレが無くなったから、よしってことじゃなかったっけ?
>>181さんも多分問題無いかと。寧ろXは大好きなので是非!
>>182 ウロスの方で聞いたら、「スレが潰れてるししょうがない」ということらしいです
もうメチャクチャだディード・・・。
僕の思った通り、アインヘリアルは血の海と化しましたね。
この様子だと、ティアナも血だるまにされて殺されかけるんじゃ・・・。
>片翼
自分はこのディード好きですよww冷静なキャラが狂うのは素敵ですw
まあ、色んな人の色んな視点があるわけですから、キャラ像が食い違うこともありますよ。
感想の仕方を強制は出来ないわけですし、キツイと思いますが、全て飲み込んで自分のストーリーを書き貫いてください。
こればっかりは手助け出来ませんしね。
……で、でもまあ、少し支えてあげるくらいならしてやるわよ!
http://kjm.kir.jp/pc/?p=51186.jpg か、勘違いしないでよね! 別にあんたを支援する為に描いたんじゃないだからっ!
ただディードを描く練習しただけなんだからっ!(CV:釘宮)
紅蓮弐式を三本指にするとこんな感じかなぁ?
短時間で描いたから、資料も公式HPの全体像しか見てませんでした。イメージと違ってたらサーセンw
あと、セフィロスの顔難しい。半端な美形になっちゃうから、結局背中向きで逃げました。許して。
あ、すみません。投下前なのに絵を出してしまいました(汗
気にしないで下さい。どうぞ
それではプロローグ『かつて、戦争があった』を30分から初投下します!
因みにハンネは今回以降これで行きます
>>188 ヒィィィィィ!(゚Д゚||)
ディードめちゃくちゃ怖ぇ・・・この形相はもう鬼そのものだ。
―――かつて、戦争があった。
一つのコロニーの独立運動に端を発した紛争が、世界全土を巻き込む全面戦争となったのだ。
世界は地上の『地球連邦軍』、そして宇宙(そら)の『宇宙革命軍』とに二分された。
両軍は魔導師と魔導支援機器・『デバイス』を戦争の主力にし、それに伴い魔法科学を急速に進歩させていった。
戦火が日を追うごとに拡大していく中、この戦争に介入してきた一つの勢力があった。
次元世界管理組織・『時空管理局』である。
介入の主な理由は、管理世界内で行われた戦争の仲裁、並びに使用が禁止されている質量兵器の存在が確認された為であった。
時空管理局は両軍の内部に停戦と質量兵器使用の中止を要求。
だが、戦争に勝つことのみを考えている両軍がそんな要求を飲むはずもなく、管理局の意思とは裏腹に戦争は激化していった。
局員達の間で全く好転しない世界情勢が延々と続くのではと囁かれ始めた頃、一つの事件が起こった。
連邦軍の軍事施設を訪れていた時空管理局局員が、革命軍の仕掛けたテロにより死亡したのである。
この事件を切欠に管理局最高評議会メンバーはついに武力行使での停戦強制を決定。
連邦軍、革命軍に時空管理局を交えた三つ巴の争いが始まった。
もちろん、時空管理局の提唱する『停戦の実現』はその兆しを見せることはなく、ただ悪戯に、魔導師達の死体が増えてゆくだけであった。
「MS=魔法少女」「N・T=ナノハ・タカマチ」支援
良く見るとヴィンセントの左手にも見えますよ。でもKoeeeeee!!
時空管理局の武力介入が始まって八ヶ月。
戦争は膠着状態に陥り、世界全体に張り詰めた空気が満ちていた。
そんな中、最初に動いたのは革命軍だった。
革命軍は次元世界そのものに甚大な被害を及ぼす『コロニー落とし作戦』、並びに悪魔のロストロギア・『闇の書』を切り札に、地球連邦政府と時空管理局に対して降伏を迫った。
これに対して時空管理局は闇の書の封印を最優先事項と捉え、XV級船艦三隻を投入。
戦時中ということもあり、早々に闇の書をアルカンシェルで葬り去ろうとしていた。
一方、連邦軍は極秘に開発していた決戦兵器・高性能デバイス『ガンダム』を導入。徹底抗戦の構えをとった。
導入されたガンダムの、その中でも『ガンダムX』の戦果は目覚ましかった。
革命軍のコロニーを搭載したサテライトキャノンで次々と撃ち落とし、単機でおよそ35%を破壊したのだ。
……だが、このサテライトキャノンの一撃一撃が、新暦史上最大の悲劇の銃爪となった。
勝利を焦った革命軍は守護騎士吸収により闇の書を強制起動。
闇の書は過去の例に漏れず暴走を開始し、管理局のXV級船艦を全て制圧した。
更には革命軍のコロニーの管制までをも乗っ取り、戦争の二大勢力をいとも簡単に鎮圧したのだった。
この事態に恐怖した連邦軍は、ガンダムXのサテライトキャノンで闇の書の管制人格を破壊。
一瞬勝利を確信した連邦軍だったが、司令塔を失ったコロニーはそのまま暴走を続け……
ついには、第15管理世界の人類の故郷である地球に、致命的なダメージを与えてしまった。
更にコロニー落としの衝撃による大規模次元震までもが発生。
100億を誇った人口のほとんどは失われ、次元世界自体の存続さえ危うい状態となった。
もはや、戦争に勝ちも負けも無かった。
戦後、戦争の舞台となった第15管理世界は時空管理局の完全な指揮下に置かれ、戦後世界――『アフターウォー』と称されるようになった。
この名は新暦最大の悲劇の象徴として、次元世界中に広まっていった。
そして、15年の時が流れた―――
魔導新世紀リリカルなのはXtrikerS―エクストライカーズ―
>>194 それよくMADであるネタですよ。
後、支援。
100億の人口のうち生き残ったのは9600万人支援
月は出ているか支援
盛り上がってるところ申し訳ないが、前スレは埋めないのか??
20kb以上は余裕あるから、誰かもう一人くらいは短編とか投下しても大丈夫だと思うんだが・・・
とりあえず支援。
普通にガンダムXのナレーターの声が頭に再生される。支援
プロローグは以上です。
短めですが、プロローグ&携帯房と言うことでご容赦を……
お目汚し失礼いたしました。
コロニー側の生き残りは2千万か3千万だったか。
>>202 GJだ。プロローグだけで熱くなった。
こいつは是非とも続きを作ってほしいですね。
フロスト兄弟となのは達の絡みも見てみたいな。
GJ!なるほど、GビットとXでの一斉砲撃なら闇の書も破壊できそうだ。
>魔導新世紀リリカルなのはXtS
二つの作品を融合させた世界観はよく分かりましたし、文章も十分上手いと思います。
ただ、本編にまだ入ってもいないので、今は何とも言えませんね。第一話に期待します。
闇の書が出てきたのは意表を突かれました。
Xは歴代ガンダムでも自分のバイブルなので、個人的に気になります。頑張ってくださいw
GJっす、闇の書絶賛暴走中かw
あの10時過ぎになったらスパロボXの外伝の投下をしたいですがよろしいでしょうか?
今回は逆襲のシャアの原作再現ですが、長くなりそうなので2話に分けます。
>>202 GJですな。
ガンダムはやはりデバイス化しているんだな。
となるとX、レオパルドはともかく、エアマスターに地味なデバイスになりそうww
>>194 その理論で行くとユニコーンガンダムがエラいことにww
>>209 雑魚MS相手に弾切れになったのは当時別の意味で衝撃でしたw
でも大丈夫、デバイスになったんならきっと近距離戦が強くなってるよ。文字通り中の人ゾロだから(ぉ
いやいや、「エアマスター」だぞ?
格闘最強に決まってるw
GJ!!
管理局の介入はしょうがないとしても、逆効果になるとは・・・無残
バスターライフルがいきなり刀になるのかw
>>211 ちょwwwエアマスター違いwwww
いや、俺も昔友達からエアマスターの話題振られて「あのガンダムそんなに強くないよ」って返したら微妙な顔されたけどwww
まぁ現実ウィッツは餌マスターなんだけどなw
今後の展開に期待とエールを送りつつ乙。
>エアマスター
バースト化すればかなりの火力にはなる。
全部ビーム砲なのはどうかと思うが。
近距離戦が蹴り技主体になるのか・・・利には適ってるけどw
流を切るようで悪いですけど、10時すぎなので投下します。
(外伝) 第16話 忌まわしい記憶
「シャイニングガーディアンズ」は火星付近にてイバリューダー本隊と戦闘をし総司令ゾアを倒し、イバリューダーは太陽系から完全撤退をしていった。
しかし、その間にネオ・ジオンは小惑星アクシズを手に入れ、アクシズを地球に落とそうと画策していた。
カリムの予言にあった隕石とは5thルナではなくアクシズの事であった。
月にいた「シャイニングガーディアンズ」は急ぎ補給と修理をし、アクシズに向かおうとしていた。
その途中機動六課新人4人はなのは達に尋ねる。
「「「「なのはさん・・・」」」」
「何?」
「何で人って戦争をしようとするんですか? あたし達が折角イバリューダーに勝って戦いが終わったと思ったのに・・・」
「私もそれはよくわからない」
「人はお互い自分が正しいと思って戦争をするんだ。それはいつの時代、どこの世界でも変わらないんだ」
なのはの変わりにジャミルが答える。
「だがここでアクシズを止めなければ我々の宇宙の15年前の惨劇以上のことが起こる。我々はどうしても止めるんだ」
「でもその為に人同士が戦うなんて・・・」
「怖いのか?」
今度はヒイロが4人に尋ねた。
「それは怖いです」
「僕達は何度か有人戦もしてきました。それに戦闘機人達とも戦いました。けど、やっぱり怖いんです。僕達が殺されるのもそうですが、僕達が人を殺すかもしれない事も・・・」
「そうか・・・」
「だが、そんなもん人間生きてりゃ誰だってそう考えるし、考えない奴なんていねえよ」
ホランドが4人の悩みに答える。
「考えない奴はよほどの奴だって事さ・・・」
「そういう奴は徹底的に俺達が倒すさ。お前達は人を殺さずに敵を倒していけばいい」
「「「「・・・わかりました」」」」
新人4人は何とか納得してその場を去った。
なのはとフェイトはその後アムロにあることを尋ねた。
「アムロさんはそのシャアって人と昔、戦った事があるって言ってましたけど・・・」
「ああ、ある。2年前は一緒に戦ってた。だがその時奴は人類に絶望をしてこんな事をしようとしてるんだ」
「じゃあ、私もそのシャアって人と同じだったかもしれなかった・・・」
「フェイトちゃん・・・」
「私も昔はなのはと戦ってた。その後は一緒に戦う仲間、ううん友達として一緒にいた。でもエリオやキャロ、なのはがいなかったらスカリエッティが言ってたようになって、
そのシャアって人と同じ事をしてたかもしれない・・・。でもなのは達に会えてよかったと思う。ありがとう」
「フェイトちゃん・・・」
「フェイト、君のその考えをシャアにもぶつけれたらいいな・・・」
「はい・・・」
革命軍の後のデバイスなんか一般兵の装備が
クラウダなんて凄まじい防御力を持つ物にになりそう
腹部のバーニアという弱点が無いぞ
そして「シャイニングガーディアンズ」はアクシズに近づきネオ・ジオンとの戦闘に入った。
現段階の任務はアクシズの一番もろい部分を攻撃し、二つに分けて地球の重力外から出すというものであった。
何でこんな作戦になったのかと言うと色々わけがある。それはアースラに搭載されたアルカンシェルはロストロギア関係以外では使用してはいけないからだ。
テッカマンのボルテッカでもアクシズを消すほどの力はなくオーガンのグランドクルスアタックでは威力が強すぎて地球まで巻き込む恐れがあるからだ。
その敵戦力にはモビルスーツだけでなく、メタルアーマーまであった。
「何であいつらメタルアーマーを持ってんだよ!?」
「こりゃあ、誰かギガノス関係者がいるってことだよな・・・」
「何か嫌な予感がする・・・」
(・・・まさか・・・)
ケーン、タップ、ライト、マイヨの予感は的中した。戦闘が激しくなっていくうちに巨大メタルアーマーギルガザムネが現れ、
そのうちの一機は違う色をしていた。その色はかつてドルチェノフが乗っていたブルーグレー色だった。
「「「げっ! まさか・・・」」」
「ふはははは、久しぶりだなドラグナーよ!」
その声は2年前のギガノスとの戦いでギガノスの移動要塞と共に消えたはずのドルチェノフの声だった。
「ドルチェノフ! 手前生きてたのか!?」
「そう簡単にわしは死なん。お前達に復讐するためにわしは生きてきた」
「ならば再び私の手で滅ぼしてくれよう」
「言うではないか、マイヨ・プラート。お前達の先日までの戦いのデータは既にこのギルガザムネに入れてあるわ。お前達になど簡単にひねり潰してくれるわ!」
「ふふふ」
「何がおかしい!?」
「そりゃぁ笑いたくもなるね」
「教えてやるぜ! 俺達がデータじゃ計れねえことを!」
「ほざけえええ!!」
ドルチェノフはギルガザムネのミサイルで全員を攻撃するが、全員いとも簡単に避け、次々にギルガザムネに攻撃を当てる。
「おのれ、こんな小娘どもにまでコケにされてたまるかーーー!」
ドルチェノフはギルガザムネの迫兵戦用ハイブリッドブロードサーベルでスバルを攻撃しようとするがスバルはISの振動破砕で逆に
粉々にしてしまった。
そしてトドメはケーンとマイヨのコンビネーション技「ツインレーザーソード」でギルガザムネをアクシズの一番もろい部分に叩き落とすように斬った。
「わしがこんなところで・・・」
「今度こそ滅びされ! ドルチェノフ!」
ギルガザムネは爆発した。
「元ギガノスの将兵よ。ドルチェノフは死んだ。もうネオ・ジオンに加担する理由はあるまい。すみやかに投降せよ」
マイヨの言葉に元ギガノス兵達は次々に地球連邦に降伏して行った。
ギルガザムネの爆発を受けながらもアクシズはまだ割れない。次の攻撃をしようとしたら後ろから突然何かの攻撃を受けた。
その正体はファンネルだった。しかし、サザビーやヤクト・ドーガの姿はなく、ファンネルの形も違うものだった。
そしてそのファンネルを操っていたのはハマーン・カーンの乗るキュベレイだったのだ。
「お前はハマーン・カーン!」
「久しぶりだな。Zガンダム、そしてカミーユ・ビダン」
カミーユはまさかハマーンがシャアと協力してるなんて思っていなかった。
「何でお前はクワトロ大尉、いやシャア・アズナブルと一緒にいるんだ!?」
「シャアの言ってる事が私の考えと一致した。ただそれだけだ」
「やはりお前は戦いの源を生む存在、僕が倒す!」
「できるか? 少年!」
キュベレイとの激しい戦いが始まった。皆はキュベレイより先にアクシズに攻撃をしようとするが、
ハマーンはそれをさすまいとファンネルで皆の妨害をする。
カミーユはファンネルを打ち落とすため、「ビーム・コンフューズ」なのはの「アクセルシューター」やはやての「デアボリックエミッション」で撃ち落とされていった。
フェイトは隙を見てバルディッシュザンバーでキュベレイと斬りあう。
「なかなかやるな、だが余所見をしている余裕はあるのか?」
ハマーンがそう言うと、フェイトの後ろにファンネルを配置させてフェイトを攻撃しようとするが、それらはティアナやなのはにより打ち落とされた。
カミーユの他に機動六課メンバーがキュベレイと戦っているが、カミーユが全員に通信を送る。
「フェイトさん、皆さん、アクシズの破壊に行ってください! ハマーンとは僕がやります」
「カミーユ・・・」
「お願いします!」
「わかった。無理はしないでね。カミーユ君」
「わかってます!」
なのは達をアクシズ破砕に行かせ、Zガンダムはキュベレイと対峙した。
「お前一人で私に勝てるとでも思っているのか?」
「勝ってみせます!」
「面白い。やってみろ! カミーユ・ビダン!」
そしてZガンダムとキュベレイは激しい戦いを繰り広げ、最後はビームサーベル同士の戦いでZガンダムは見事キュベレイを横に一刀両断した。
「私の負けだな・・・」
「まだファンネルはあったはず・・・。何でもっとファンネルを使わなかったんです!?」
ハマーンはすべてのファンネルを出し切っていなかったのだ。カミーユは途中でそれに気づいたのだ。
「お前といい勝負をしたくなってな・・・」
「何でその潔さをもっと他の事に使わなかったんですか!? あなたならクワトロ大尉を止めれたのに・・・」
「ふふ、お前がこんなに強い子になるなんて思わなかったからな・・・。それにさっきの生身の女達だけじゃない。他の子供もなかなか強い子だったな・・・」
ハマーンは言い終わると二つに割れたキュベレイをアクシズのもろい部分にぶつけて爆発させ、死んだ。
そして今までたまっていたダメージとギルガザムネとキュベレイの爆発の影響によりアクシズは二つに割れたが、
たまっていたダメージと巨大メタルアーマーとモビルスーツの爆発が強すぎたためにアクシズは前の部分は地球から離れるが、
残った後ろの部分がこのままでは地球に落ちることになってしまった。
今すぐにでも破壊などをしたいが、「シャイニングガーディアンズ」は補給と整備が必要になり、一時全員戦艦に戻り体制を立て直すことになった。
181さん、あちらになくなったことを知らずにすいませんでした。ってことで、支援。
投下完了。短かったな。
それになのは達があまり目立たなかったな・・・。
次こそは本当に目立つように書きます。
次回はスパロボXの話の最後の投下になる予定です。
話の展開上、ギュネイとクェスはさっさと倒してシャアに出てもらいます。
あれ、ハマーンを倒したのはカミーユじゃなくてジュドーじゃなかったけ?
俺の記憶違いか?
>>224 間違ってない
ハマーンと闘ったのはジュドー、カミーユはシロッコと闘った
GJ
逆シャアの話は好きなので楽しみにしています。
それにしてもドルチェノフがいきなり出てきたのはちょっと笑ったw
>>224 あくまでこれはスパロボの話です。話の都合上ハマーンはカミーユと戦わせました。
だって参戦作品は劇場版ZであってZZはありませんから・・・。
(ただしハマーンにはZZのセリフを言ってもらいましたが・・・)
>>226 クロスオーバー的にはシャアとなのは、フェイト、はやて、スバルとの会話をさせるつもりです
>>225 正解です。
ハマーンとやったのはジュドーです。
オリジナルなのか、勘違いしてるのか、どちらかでしょう。
これまではスルーで我慢してたが、ガンダムの中でも逆シャアは特に好きだからな。
これまでみたいなふざけた展開をして終わらせるようなら、とても黙ってられそうにない。
本当にガンダムが好きな人間なら分かるはずだ!
>>228 これはスパロボオリジナルです。
ハマーンはZでは死なず、ZZでジュドーに負けて死を選びましたからね・・・。
とにかくシャア(サザビー)との戦闘とアクシズ落下阻止だけは欠かせませんのは確かです。
>>228 逆シャアで一番印象に残ってるのは最後のアクシズを押し返すシーンですね、あのシーンは何時見ても
何かグってきますから。
逆シャアは小説を買って読むほど好きでしたからその気持ちは分かりますね。
誰か、本格的に逆シャアとなのはとのクロスを書く勇者はいないもんですかな・・
すいません、ちょっと修正が必要な箇所が見つかったので投下可能が12時頃になります
他の方いたら気にせず投下しちゃってくださいー
>>228 そんなんいわれたら、怖くって投下できんわ。
だいたいシャアがアムロとブライトさんを拉致して妨害要素を排除しておいてから
アクシズ落としに走るスパロボがあると言うのに今更何をという感じだな。
バカな、地球が(ry
>>232 その言い様だと、何か投下する予定があったんですか?
>>228 逆シャアに参戦させるなら、中核に置かなければ参戦させる意味が無いし、
そうすると、どうしても異質な物にしかなり得ないと思うけど。
いいかげんシャア板帰れと言いたい。
単にMS出てくるSS書きたいだけじゃん。
幾ら向こうが過疎ってるからってこっち来られてもな・・・。
>真祖の人
クロス元の作品はよく知りませんが、自覚があるのでしたらヘイト気味の展開は自重された方がよろしいでしょう。
あなたの最初の作品にしても、アルクェイドのような強すぎるキャラをうまく扱ったことが評価されたのであって、管理局ヘイトが受けたわけではないでしょうし。
>>228 気持ちはよくわかる。
ガンダム好きなら耐えられない展開は許せないからね。
例えば、シャアがなのは達に説得されて、みたいな展開だったら、俺は徹底的に叩く。
カイがジオンに徹底的に叩くと言ったくらいには覚悟がある!
241 :
戦国の鉄の城:2008/01/15(火) 23:26:30 ID:1Z7CEEPm
職人の皆様GJですー。
ガンダムXの世界観と闇の書が見事にミックスされてるのはすごいなと…。
えーっと…、ちょっとした短編…といか単発SS完成いたしましたが、
>>200で言っているとおり前スレで投下したほうがいいんでしょうかね?
243 :
戦国の鉄の城:2008/01/15(火) 23:33:07 ID:1Z7CEEPm
んー…じゃあ前スレに投下したいと思います。
一応予約もあるし、埋めなきゃならないかもしれないから…。
>>240 むしろなのはがアクシズを魔法でぶっ壊すとかになるんだろうよ……
それでは投下します。
リリカル遊戯王GX 第十話 キャロの決意! 突き抜けろスターズ!
―ヨハン LP4000― ―仮面(無) LP4000―
「お前の先行だ、来い!」
ヨハンは無表情の仮面に叫ぶが、仮面(無)はカードをドローし、そのままターンを終了する。
――何もしないだと? 手札事故か、何かの罠か……?
不可解な動きに警戒しながら、象の姿をしたモンスターを呼び出す。
「宝石獣、アンバーマンモスを召喚! 気をつけろ、何かを企んでいるかもしれない!」
「任せておけヨハン、はね飛ばしてくれる!」
―宝石獣 アンバーマンモス― 攻撃力1700 効果モンスター
ヨハンに応え、アンバーマンモスが突進しながら鼻を振りまわして仮面(無)を弾き飛ばす。
ソリッドビジョンなどではないその光景にヨハンは思わず顔をしかめるが、仮面(無)は何事もなかったかのように立ちあがり、元の位置へ戻る。
―仮面(無) LP2300―
「何も仕掛けてこなかった? 不気味だぜ……!」
―オブライエン LP4000― ―仮面(笑) LP4000―
「こっちの先行だってさ、笑えるぅ! カードを一枚伏せちゃって、フール・クラウンをお召喚、いらっしゃ〜い」
終始笑いっぱなしの仮面(笑)がモンスターを召喚する。
―フール・クラウン― 攻撃力0 守備力? 効果モンスター
「このモンスターを召喚すると、自分の手札を全部捨てないといけないんだってさ! 笑えるぅ!」
更に笑いを深くする仮面(笑)だが、オブライエンは表情一つ変えずに佇んでいる。
「あれぇ、笑えない? なら、これならどうかな?」
ふざけたように体ごと首をかしげながらこれから捨てる手札を見せ――わずかにオブライエンの表情が歪んだ。
「ひゃはは! 今捨てたラフ・ボンバーは、フール・クラウンが場にいる時墓地から除外することで相手に500ポイントダメージを与えるんだってさ!
それが三枚! わっらえるぅ!」
仮面(笑)の声と共にフール・クラウンがラフ・ボンバーを投擲する。
その内の一発がフリードの火球によって撃ち落とされるが、残る二発はオブライエンのライフを削り取る。
―オブライエン LP3000―
「くっ……すまん、助かる」
「キュル〜」
「あっれぇ? 邪魔されちゃったよ、笑えるぅ!」
―ジム LP4000― ―仮面(怒) LP4000―
「ヘイ! Youの先行だぜ!」
「言われるまでもない! カードを一枚伏せて、怒れるアンカーナイトを召喚!」
怒声を響かせながら、両腕がアンカーになっている戦士が召喚される。
―怒れるアンカーナイト― 攻撃力1500 守備力600
その戦士がアンカーを構えるが、その状態のままキャロの鎖に捕らえらて動きを封じられてしまう。
「テイマーガール!?」
「ジムさん、援護します!」
キャロの声にジムは笑顔を浮かべるが、仮面(怒)表情を怒りに染めたままターンを進めていく。
「邪魔な小娘が! 俺の怒りを受けろ、スマッシュ・アンカー!」
「っ!? まずい、避けろテイマーガール!」
仮面(怒)が手札を3枚捨て、鎖に捕らわれているアンカーナイトがその不自然な体勢から両腕のアンカーを発射する。
右腕のアンカーがキャロへと放たれ、咄嗟に障壁を張るがそれごと吹き飛ばされてしまう、
ジムがそれに気を取られた瞬間左腕のアンカー、そしてキャロを襲ったアンカーがジムの前後から攻撃を仕掛ける。
「shit!」
珍しく毒づきながらも身を捻り、直撃することだけは避ける。
どちらにせよLPは削られるが、あんなものをまともに受けてはデュエルを続けるどころではなくなってしまう。
―ジム LP2800―
「怒れるアンカーナイトの効果、手札を一枚捨てる毎に相手に600ポイントのダメージを与える! カードを二枚伏せ、ターンエンド!」
「なるほど、身動きしなくても問題なしってことか、やるじゃないかアングリーボーイ!」
なのははゾンビ達をできる限り無視し、全速で体育館へと向かいながら、自分の愚かさに顔を歪めていた。
デュエルをしに向かう十代達の援護に向かう。そのことのみに捕らわれ、スバルとティアナの事を考えていなかったのはあまりにも迂闊である。
体育館への道はバリケードが作られているが、それも急造の物だ、信頼性には欠けてしまう。
更にバインドがかけられてるとはいえ、同じく体育館にいるフェイトとエリオ、今までは止められていたがあの二人もかなりの腕の魔道士だ、
何度もかけられたバインドへの対策が無いとは限らない。
もしもゾンビがバリケードを破って侵入したら? フェイトとエリオがバインドを破ったら?
改めて考えるまでもない、スバルとティアナがゾンビの仲間入りをするだけだ。
「っ……!」
気力を振り絞り、飛行速度を更に上げる。
積み上げられたバリケードの一部を破壊し通過、体育館の扉を開け――
「なのはさん、避けて!」
「え!?」
スバルの声に、反射的にレイジングハートを振り上げる。
ほぼ同時にバルディッシュの刃が叩きつけられ、なのはの表情が険しくなる。
「来てくれたんだねなのは、嬉しいよ……」
「フェイトちゃん……! バインドを破ったの!?」
「私となのは、何度模擬戦をやったと思ってるの? もうなのはの魔法は全部覚えてるよ?」
「っ……! スバル、ティアナ、大丈夫!?」
楽しげに言うフェイトと鍔迫り合いながら、エリオの攻撃から逃げ続けている二人へと問いかける。
先ほどまでは動くことすら困難だったはずの二人は、エリオの攻撃を――先ほどまではフェイトも加わっていたであろう――凌ぎ続けていた。
「はい! みんな慌てて外へ向かったせいか、結構カードが落ちてて……」
「体力を回復させるカードを使わせてもらいました! 魔力は戻ってないですけど、かわすぐらいなら!」
確かに改めて床に目をやると色々なカードが散乱している。
実は散らばっているカードの中には使えば二人の攻撃などあっさり防げる物も数多く残っているのだが、なのは達ではそのことに気づけない、
実際、「治療の神 ディアンケト」などと分かりやすい名前のカードがなかったら二人ともやられていただろう。
『この空間じゃ二人の方が圧倒的に有利……何とか外に出よう』
『で、でも外まで行ったら、他のみんなが……』
『わかってる、だから向かうのは逆方向、つらいだろうけど頑張って、二人とも!』
『はい!』
念話でどう動くかを決め、なのははフェイトの真後ろに魔力球を生み出し解き放つ。
いち早くそれを察知したフェイトは軽くその魔力球を回避し、そのまま追尾してきたそれを斬り捨てる。
わずかに開いた、フェイトにとっては詰めるのに一瞬も必要ないほどの間――だが、一瞬もいらないのはなのはも同じだった。
「魔法カード、光の護封剣!」
「っ!?」
レイのカードから生み出された巨大な光の剣がフェイトとエリオの周囲に降り注ぎ、そのまま二人を拘束する。
自分たちの知っている魔法とはまったく違うそれに対処できない二人を残し、スターズの三人は近くにあったカードを適当に掴み取り、裏口の方向へと駆け出していった。
「キャロちゃん、大丈夫?」
「は、はい……これくらい、平気です!」
怒りのアンカーナイトによって吹き飛ばされたキャロをレイ達が支える、
その場の視線がキャロに集まった瞬間、何を思ったかナポレオン教頭はアカデミアへと駆け出していく。
「ナポレオン教頭!?」
「何を考えてるノーネ!?」
「オブライエンとジムは序盤から苦戦か……頑張ってくれよ……!」
「十代様!」
「レイ? キャロちゃんは大丈夫なのか?」
「はい! これぐらいで負けません!」
瞳に強い意志を込め、キャロは再びジム達の下へと駆け出す。
心配しながらも再び応援に戻ろうとした十代を、レイは引っ張りアカデミアの方へ連れて行こうとする。
「お、おいレイ!?」
「早く十代様! ナポレオン教頭がアカデミアの中に行っちゃったの!」
「な、なんだってー!?」
「私のターン、カードを引き、ターンを終了する」
「馬鹿な、また何もしないのか!?」
仮面(無)の意図のわからない行動にヨハンは困惑しながらも相手の様子を窺う。
「手札が七枚のため、任意のカードを一枚墓地に捨てる」
――動いたのか? それとも何か別の……く、行くしかない!
警戒しながらも、ヨハンがカードを引き――
「墓地の魔法カード、沈黙の痛み発動。
相手のスタンバイフェイズ時、墓地にこのカードしかない場合相手のモンスターを全て破壊し、
1000ポイントのダメージを与える」
「何!?」
「うおおおおお!!」
アンバー・マンモスが倒れ、宝石がヨハンの場に現れる。
―ヨハン LP3000―
「くそ、こいつを狙ってたのか……だが、例え毎ターン破壊されようとも、モンスターさえ召喚できれば攻撃はそのまま通る。
やっかいな相手だが、勝機は十分にあるぜ! 俺はトパーズ・タイガーを攻撃表示で召喚!」
――宝玉獣 トパーズ・タイガー―― 攻撃力1600 守備力1000 効果モンスター
「俺に任せな、ヨハン!」
「頼むぞ! トパーズ・タイガーでこうげ――」
「沈黙の虚空の効果を発動。墓地に沈黙の痛みがある時、このカードを除外することで相手モンスターを一体破壊する」
「なっ!」
「ぐあああ!!」
呼び出したばかりのトパーズ・タイガーを破壊され、ヨハンは何もできないままターンを終了する。
仮面(無)もやはりカードを引くだけでターンを終了させた。
「こいつ、あくまでモンスターを召喚しない気か……俺のターン! ドロー!」
「この瞬間、墓地の沈黙の痛み発動、1000ポイントのダメージ……さらに、沈黙の激痛を発動」
「別の魔法カードか!」
「沈黙の痛みの効果が発動した時、このカードを除外することで相手に更に1000ポイントのダメージを与える」
「うわああああ!!」
―ヨハン LP1000―
「ま、まずい……このままじゃ次のターン、俺は負ける……!」
「俺は風化戦士(ウェザリング・ソルジャー)を攻撃表示で召喚!」
―風化戦士― 攻撃力2000 守備力1200 効果モンスター
「いけ! 風化戦士で攻撃!」
ジムのフィールドに召喚された岩の戦士が、身動きの取れない怒りのアンカーナイトを斬り裂こうとする。
「速攻魔法発動! 突進! ターン終了時まで一体の攻撃力を700ポイントアップする!」
「しまった!?」
魔法カードによって攻撃力が逆転された風化戦士はアンカーナイトに攻撃を弾かれ、そのまま自壊を――
「ケリュケイオン! ブーストアップ!」
「何だと!?」
キャロのブーストを受け、風化戦士は再び切り掛かり今度こそアンカーナイトを破壊する。
―仮面(怒) LP3800―
「200削った……テイマーガールは攻撃力を500ポイントも引き上げられるのか……!」
「き、効いて良かった……」
仮面(怒)は顔をしかめるが、次の瞬間地面から一本のアンカーが放たれ、風化戦士の体を捕えてしまう。
「ワッツ!?」
「怒りのアンカーナイトは、手札を一枚捨てることで表側守備表示で復活する! 更なる怒りと共に!」
支援ッ
アンカーをたぐるように、怒りのアンカーナイトが地面から再びフィールドに現れる。
キャロが身構えるが、この相手に鎖による拘束は無効であることはすでに理解しているため動けない。
「くっ、風化戦士は自分のエンドフェイズ毎に600ポイントダウンする……」
「俺のターン! 怒りのアンカーナイトを攻撃表示にし、罠カード、ヴァイオレント・サルベージ!
アンカーナイトが場にいる時、自分の墓地のカードを上から三枚手札に戻す。そのカードは使用することができない」
「使用できない……? そんなことをして、いったいなにを……」
キャロは困惑するが、仮面(怒)は手札に戻したばかりのカードを墓地に捨ててしまう。
「ジャストモーメント! まさか!?」
「アンカーナイトの効果! 手札を三枚捨て、1800ポイントのダメージを与える!」
「くっ!」
「ジムさん!」
展開についていけなかったキャロの障壁も間に合わず、ジムの足元にアンカーが直撃しライフが削られる。
―ジム LP1000―
「更に、怒りのアンカーナイトで風化戦士を攻撃!」
「くっ、風化戦士の攻撃力は1400に下がっている!」
―ジム LP900―
「こいつは、少しきついかもな……!」
――全ての生徒たちがこのデュエルに注目している。この状況はまずい……そうか! このデュエルは囮か!?
このデュエルについて、一つの結論に達したオブライエンは速攻で終わらせようと勝負をかける。
「俺のターン、ドロー! カードを一枚伏せ、ファイヤートルーパー召喚!」
場にモンスターが現れるが、一瞬にしてそのモンスターは消え去ってしまう。
「あれ? 帰っちゃったよそのモンスター、笑えるぅ!」
「ファイヤートルーパーは召喚に成功した時、相手に1000ポイントのダメージを与えて墓地に送られる」
―仮面(笑) LP3000―
「あれ? 減ってるよぉ、だけど笑っちゃう。墓地のラフファイトを除外することで、受けたダメージと同じ分だけ相手にダメージを与えちゃうんだもんねぇ!」
「っ……!」
―オブライエン LP2000―
「手札から魔法カード、ファイヤー・バックを発動!
手札から炎属性モンスターを一体墓地に送り、墓地の炎属性モンスターを一体特殊召喚する!
墓地に送ったカードはヴォルカニック・バックショット、こいつは墓地に送られた時、相手に500ポイントのダメージを与える」
―仮面(笑) LP2500―
仮面(笑)の体を炎が包むが、仮面(笑)は相変わらず楽しそうに笑い――
「そして、ファイヤー・トルーパーを特殊召喚! 召喚に成功したことで墓地に送られ、また1000ポイントのダメージを与える」
「は、ははは……」
―仮面(笑) LP1500―
「更に、ファイヤー・バック発動!」
「も、もう一枚あったの!?」
仮面(笑)が動揺している間に、再びヴォルカニック・バックショットが捨てられライフを削る。
―仮面(笑) LP1000―
ここで完全に、仮面(笑)から笑いが消えた。
――ま、まずい、ここでファイヤー・トルーパを召喚されたら負けちゃう……!
「お、お願い! 一手待って! もう笑わないから!」
オブライエンは土下座して懇願する仮面(笑)を見て――
「ヴォルカニック・バックショットを特殊召喚! ターンエンドだ」
「嘘!? 本当!? 奇跡!」
――ばーか、次のターン、魔法カードで除外されたラフボンバーを場に戻せばお前は爆死、笑えるぅ!
「僕のターン、ドロー……お?」
オブライエンは仮面(笑)の方を振りかえろうともせず、その場を立ち去っていた。
場に開かれた一枚のカード、その効果を読み上げ――
「ドローボム、相手がドローした時に1000ポイントのダメージを与える……!?」
そして気づく、いつの間にか自分の足元に爆弾が現れていることに。
「わ、笑えねぇぇぇぇ!?」
―仮面(笑) LP0―
「このデュエル、嫌な予感がする……!」
「マルタン……どこであるかマルタン……!」
なのは達の方に向かっているのか、思ったよりも少ないゾンビ達をかわしながら、ナポレオンはマルタンの姿を探し続ける。
無謀すぎる行動ではあったが、彼はそれほどマルタンが大切なのだ、何故なら――
「ナポレオン教頭!?」
「ぬ!? ま、魔法使い達であるか!?」
その時、体育館から撤退してきたなのは達が丁度やってきて互いに顔を見合わせる。
何故こんな場所にいるのかなのはが問いかけるよりも早く、ナポレオンは探していた人物の姿を発見し、そちらへと駆け出す。
「マルタン!」
「ちょ、ちょっと!?」
「どうしよう……!」
「――っ、予定通りこのまま裏の方へ、ナポレオン教頭一人を守るほうがまだ楽なはず……!」
一瞬迷いながらも、ナポレオンを追いかけるように走り出す。
幸運なのか、その方向にゾンビはおらず、全員何事もなく外に出る。
少し遅れてナポレオンを追ってきた十代とレイも加わり、六人でそこにいた一人の人間と対峙することとなる。
「マルっち……!」
「マルタン! ここにいたのであるか!」
「な、ナポレオン教頭、落ち着けって!」
飛びかからんとする勢いで駆け寄ろうとするナポレオンを十代が引きとめる。
その様子を見てマルタンは何かに気づき、面白そうに自分の体を見つめて呟く。
「そうか、君の心の闇の正体はこれだったんだね……」
十代達を振り切り、ナポレオンはマルタンの前でなのは達から守るように立ちふさがる。
「ナポレオン教頭、いったい何を!?」
「ま、マルタンは吾輩が守るのであ〜る! 酷いことはしないでほしいのであ〜る!」
「教頭、どうしてそこまでマルっちのことを……」
レイの問いにナポレオンはしばらく視線を彷徨わせ、意を決したように口を開いた。
「マルタンは……吾輩の息子なのであ〜る」
『息子!?』
「で、でも苗字が……」
「ま、マルタンは別れた妻との息子なのである……」
「別れたって、初耳だぞ!?」
何やら騒いでいる十代達はこの際無視し、なのははマルタンをじっと見つめる。
先ほどからマルタンは十代しか見ていなかった、加えて言うなら、どこか熱っぽい瞳で見つめているのだ、
その姿になにか違和感を覚えながらも、その左腕に注目する。
先ほどまでは気づかなかったが、強力な魔力反応……おそらく、ここに来る羽目になった魔力反応と同一の物だろう。
何故マルタンが持っているのかは分からないが、それさえ確保できればなんとかなるかもしれない……そう思った直後、いくつもの気配を感じ後ろを振り返る。
「しまった……!」
「ま、マジかよ!?」
マルタンに気を取られすぎた、アカデミアの方向から、フェイトとエリオを先頭としたゾンビ達が取り囲むように迫ってきていた。
「マルタン! いったい何をする気……そうか! デュエルをしてる間に発電施設を――って、あれ? ここ、発電施設じゃないぞ?」
「ふふ、十代、君が喜ぶ事さ、それに、場所もここでいいんだ、ここにこそ、僕の望むもの……三幻神のカードは眠っている!」
続く
支援
なのは「魔法を封じる相手!? こんなの、どうやって戦えば……三幻神は任せたよ、十代君!」
十代「くそ、翔、万丈目、そこをどいてくれ! ……アモン? お前、何をする気だ!?」
次回 リリカル遊戯王GX
第十一話 驚異の魔法封じ! ホルスの黒炎竜の襲撃!
なのは「みんなだけは、絶対に守ってみせる……!」
フェイト「なの……は……?」
なのは「今週の最強カードはこれだよ!」
―レイジングハート― 装備魔法カード
「なのは」と名前が付くモンスターのみ装備可能。
装備モンスターの攻撃力を300ポイントアップする。
装備モンスターが相手プレイヤーに戦闘ダメージを与えた時、相手の山札の一番上のカードを墓地に送る。
なのは「私のパートナー、これからも、ずっと一緒だよ♪」
十代「次回もよろしくな!」
以上です。
ヨハンとジムのデュエル決着結局先延ばしorz
本来オブのデュエルにフリードがもっと関わるはずだったんですが、所都合により中止に
てか、三人も同時に出して、何ゆえ三人ともバーンデッキなんですか・・・
あ、次回はリクエスト?の多かったホルスさん登場です。
なんかアニメで先に出ちゃいましたがorz
257 :
エラッタ:2008/01/16(水) 00:23:54 ID:bc+s6z2b
GJ!
なのは達もカードを使い始めデュエルにも混ざり始めましたね
ところで、封印されてるのは三幻神ではなく三幻魔なのでは?
というわけで恒例のテキスト整備
《レイジングハート》装備魔法
「なのは」と名のついたモンスターにのみ装備可能。
装備モンスターの攻撃力を300ポイントアップする。
装備モンスターが戦闘によって相手プレイヤーにダメージを与えた時、相手のデッキの上から1枚を墓地へ送る。
>>257 あ・・・や、やっちまった・・・orz
三幻魔ですね、あれほど見直していたっていうのに・・・orz
職人の方々投下GJです。
本来なら色々感想書きたいんだけど、流れが嫌な感じするのでちと独り言。
ここ最近の流れは、守備範囲に定評のあるクロススレの住人らしくないぜ?
どいつもこいつ自重しろ。
嫌なもの、受け付けないものはスルー。
自分はこう感じても、アイツは別な事を感じているんだ。
心せよ、SSスレに必要なのは明鏡止水の極意なり。
世の中 ラヴ&ピース&デストロイ だ。
>>259 ちょwwwwラヴ&ピース&デストロイってwwww矛盾してないか
GXさんGJ♪
リリなのとフルカラー劇場のプロローグが出来たので投下よろしいですか?
すいません、やっぱり明日にします。
えっ?なにがあったんすか?
メタルサーガstsの2話書きあがりました。
予約が無いようなら5分後から投下。
19000文字とかなっているから読むに大変かもしれない。
それとJane導入しました。
3人の女と対峙して、これからどうしようと考えた。
飛んできた弾丸に繰り返してきた日を思い出し、
やめろと叫ぶ意識は引きちぎられて身体に染み付いた殺しの技が繰り出される。
白い女を半殺しにしたころ、新たに現れたのは2人の女。
バトー博士が話を進めると、どうやら揃って地球出身。
けれどハンターオフィスを知らないというこの矛盾。
魔法少女リリカルなのはStrikers―砂塵の鎖―始めようか。
第2話 認識のずれ
「シャーリー。ええな。絶対にヴォルケンリッターを通したらあかんで。」
「わかりました。」
「絶対に絶対にヴォルケンリッターを通したらあかんで。」
「だからわかりましたって言ってるじゃないですか。なにがそんなに心配なんですか。」
「もしもぽろっと口滑らしたら六課設立の危機になるかもしれんくらいヤバイことに
なっとるからや。あとシャマルに怪我人が行くけど絶対誰にも話すなって伝えといてな。」
「はいはい。わかりました八神部隊長様。あ、そうそう。短時間だけど物凄く強い次元震
が今日の試験場付近で観測されたけど、なにも異変はなかったかってリンディ・ハラオウ
ン提督から通信ありましたよ。」
返事をせずに通信を切る。
昇級試験を受けた子を責める気はない。
私も今現在物凄く怖いからな。
ここからが本番や。
闇の書事件のときよりも強い不安を覚える。
あのときは皆が傍らにいて、皆で立ち向かったけれど、
今はなのはちゃんもフェイトちゃんもおらん。
ヴォルケンリッターもこないようにした。
私1人で困難に対峙している。
「簡単に自己紹介しておこうか。ボクはバトー、助手のサースデー、はんた、
アルファの4人だよ。関係はトモダチだね。」
「ああ、私は・・・。」
「はやてちゃん、いや、はやてと呼び捨てるのがいいのかな?」
「道中さんざん呼んどったからなぁ。」
「この話し合いの間はお嬢さんで通そうか。さて、今後の話をしよう。」
「こっちから切り出す話やないか?」
「どっちでも変わらないよ。そっちは地球出身で移動手段を持ってる。
こっちは偶然来た無力な人間。早急に送り返すのがそっちとしても問題が少ないと
思うけどね。」
無力ってどの口が言ってんねん。
無力っていうくらいならとりあえず殺しにかかったり
質量兵器を持ってたりすんなや。
顔に出さないように受け答えする。
「無力かどうかは一時保留としてさしがね同意やな。
不幸なすれ違いはあったけど、それさえ目をつぶればなにも問題なくなるわな。」
そう言いながらも気分は悪いというより最低や。
なのはちゃんの件をなかったことにしてしまおうと言っているのだから。
過失がこっちにあったかもしれんが、それでもなのはちゃんをああまでされて
あははと笑って済ませられるほどの度量は残念ながらまだ持ち合わせていない。
「キミも感情と理性が別な人間かい?」
「当たり前やろ。なのはちゃんは・・・。」
「音響手榴弾を無防備で食らったからね。
鼓膜と三半規管が壊れてるだろうし、全身の骨が皹だらけになってるんじゃないかな。
サースデーで振動を与えないように慎重に運んでおいたけど
お嬢さんと一緒にいた金髪のお嬢さんが物凄い勢いでさっき連れてっちゃったからね。
肩か肋骨を触れば固い感触の代わりにブヨブヨになってるって気がつくものだけどね。」
聞いただけで寒気とめまいがしてくる。
リハビリで苦しんだなのはちゃんがなんでそんな目にあわんといかんのや。
そんな状態なら先に言えと。
そんな状態の人間を動かさないでくれと大声で叫びだしたかった。
シャマルの回復魔法を信じるしかない。
どちらも譲らず時間だけが過ぎていく。
堪え切れなくなったからか、それとも駆け引きなのか。
先に口を開いたのはバトー博士のほうだった。
「それじゃ、キミの言うなのはちゃんを元通りに治してあげよう。
代わりにボク達を地球へ帰す。これで全部元通り。どうかな?」
「そんなことできるんか!!」
「地球出身でしょ?よほどの辺境にでも住んでいるのかい?
あの程度の怪我、エナジーカプセルか満タンドリンクですぐに治るじゃないか。」
「なんやその怪しい名前のものは。」
あまりにも突飛で信じられないという本音が大半を占めた。
そんな怪しい薬があったら医者なんていらないやないか。
そんな便利なもんあったらどれだけの人を助けられると思うとるんや。
ふと気がつくと、サングラス越しの鋭い視線がじぃっと観察するみたいに私を見ていた。
はんたという緑の男も光の無い目で私を見つめている。
「本当に知らないの?地球出身なのに?」
「あのなぁ。冗談につきあわせようとするなら他あたってくれんか。
どこの世界にそんなふざけた薬があるって言うんや。」
そう言っているとき、視線の端ではんたが何かを取り出していた。
視線を向けたまさにそのとき、彼が手にしたナイフ、一時期ニュースでよう出とった、で
かけらも躊躇せずに彼自身の腕がざっくり切り裂かれる。
当然のように噴出す血。
「いったいあんたなにやっとるんや。はやく止血せんと・・・。」
動揺して立ち上がった私に向けて、彼は淡々とポケットから
毒々しい色のカプセルを取り出してこれ見よがしに飲み込んでみせた。
まさに直後だった。
まるで時計を逆回しにしているみたいに傷口が目の前で塞がっていく。
見ていて気持ち悪いほど急速に。
シャマルの回復魔法の比ではない。
「反応を見る限り本当に知らないみたいだね。でも本当に無茶をするよね。
躊躇いもせず自分の腕を切り裂くなんてボクにはとてもできないよ。」
「本当にその薬で治るんか?」
「いったいなにをどうすればこうなるの。
フェイトちゃんもこんな状態のなのはちゃんを動かさないで!!」
半狂乱で叫びながら必死に回復魔法をかけていたシャマル。
その目の前で、はんたから差し出された毒々しいカプセルをなのはの口に含ませる。
数秒とせずになのはちゃんは身じろぎしたかと思うとがむくりと起き上がった。
シャマルが絶句しているが無理も無い。
念を入れて徹底的に再検査させたけど、
本当に綺麗さっぱり治っておったのにはやはり目を疑った。
フェイトちゃんがなのはちゃんに飛びついて泣いている。
傍らでバトー博士達は首をかしげている。
なにをいまさら当たり前のことをと言わんばかりの表情で。
それからなにがどうなってティータイムすることになったんやろ?
なのはちゃんのほうからはんたのほうへ謝ったことだけが印象強く覚えている。
たしかに監督不行きになるけど、殺されかけた人間から謝るのもどうかと思うたんやけど、
2人とも納得しとるようやし、ええのかなぁ?
ふっと外を見ればしとしとと雨が降り始めていた。
これからだんだん激しくなるのだろう。
そういえば試験を受けた子ってほっぽったまま?
「ここは樹木が豊かだね。ボクの専門外だけど強酸で枯れない植物なんてどれだけいじく
ったのか考えちゃうよ。ああ、でもガソリンを実らせるあれは便利だよね。」
「強酸と言ったら学校の理科で使った希硫酸とか硝酸とかお風呂の洗剤なんかのあれや。」
「はやてちゃん、ガソリンって木に成るの?」
「なのはちゃん。冗談か本気か分からんからキワドイ発言お願いだから勘弁してや。
でもたしかにそうやな。バトー博士、どういうことってなに珍しげに水を眺めとるん?」
気がつけば、はんたが珍しげに水を眺めていた。
一方のバトー博士はサングラスで表情が読めないが、
眉間にしわを寄せて雨の中、行きかう人をじっと見ている。
傍らには暇そうにサースデーとか言ったか、ロボットが控えている。
あれ?
そういえばはんたの抱きかかえている子、一度も動いていない。
触角がついとるけど人間にしか見えない。
人形?
まさか死体とか言いださんでくれるとええんやけど。
「3人とも地球出身で間違いないんだね?」
「フェイトちゃんはちょっと違うけど私とはやてちゃんはそうですね。」
「雨に濡れるとどうなる?」
バトー博士が突然なにを言いだしたか理解できなかった。
アナグラムでもなさそうやし、言葉のままの意味ちゅうことか。
でも、当たり前すぎることをなんでわざわざこんな場所で聞くんやろか?
「服がびしょびしょになるかな。」
「熱を奪われる。」
「2人の言った以外になにかあるんか?」
私達の答えにバトー博士の眉間にしわがさらに深くなる。
いったいなんの意味があるんやろ?
小学生どころか保育園でも答えられるんやないか。
「植物が人に噛みついた。この文章でおかしい部分は?」
「植物?」
「人?」
「噛みつくに決まってるやろ。もっとも、どこを入れ替えれても成り立つ文章やけどな。」
さらに深くなったバトー博士の眉間のしわ。
だが、力を抜くとほうっとバトー博士は肩の力を抜いた。
「ところどころ違和感は感じていたんだ。異世界だからという一言で済ませようとしたん
だけど、やっぱりおかしくて確認させてもらったよ。」
「ええと、どういう意味ですか?
わたし達が手続きをしてあなた達の国へ送るだけだと思うんですけど。」
なのはちゃんがバトー博士に尋ねる。
ついさっきまで半殺しにされたことを感じさせないほどに明快な口調で。
ほんまにあのカプセルってまともなもんなのやろか。
なんかやばいもん入っとるんちゃうか?
疑いだしたらキリがないけど。
視界の端では物珍しげに砂糖を淡々と水に溶かしているはんたがいた。
なにしとんのやろ?
見た目からすると私らより一回りか二回り小さいくらいの歳やろうに、
まるで小学生みたいや。
「結論から言おう。お嬢さん方、ボク達は地球へ帰れないようだね。」
「どういうことや?」
「ボク達の地球は硝酸の雨が振り注ぐ。アルカリクリームで中和しないと大火傷するよ。」
なにを言い出すんだと思った。
たしかに酸性雨の問題なら忘れた頃にニュースになることもあるし、
ブロンズ像がぼろぼろになったって写真も教科書に出とった。
でも大火傷っていったいどんな酸性雨や。
バトー博士の言葉は止まらない。
「計測器が振りきれっぱなしの汚染された海と川が流れ、それを浄化装置で無理矢理浄化
して飲み水にしている。植物は人に噛み付くどころか食い殺そうとするし
焼き殺そうとするし絞め殺そうとする。
蟻は生餌にするために人間を攫っていく。大きさはちょうどあそこに停まっている
クルマより少し小さいくらい。
なによりハンターオフィスを知らないはずがない。
ハンターへ報酬を支払うのがハンターオフィスなのだから経済活動が成り立たなくなる。
ぱっと思いつくところを言ってみたけど1つでも共通項はあったかい?」
「ちょ、ちょ、ちょう待ちいや。冗談抜きにそんなのが地球っていうんか?」
まるで理想郷の逆の絶望郷やないか。
道を歩いていて街路樹が頭から噛み付いてくる。
パンジーが群生しているところから一斉に種が人間へ向けてはじけ飛ぶ。
庭の花がある日突然火を振りまいて辺り一面焼け野原になる。
ミッドチルダや鳴海市に広がる綺麗な青い海が黒や赤やピンク色しとったら・・・。
そんな光景を想像し、ぞっとした。
「そんなのがボク達の地球だよ。ボク達の地球が同じものだとするなら
可能性として考えられるものとしてはお嬢さん達の地球の
とんでもなく過去かとんでもなく未来か。
さらに突き抜けた可能性で平行世界もありかもね。」
「さっき、なのはに飲ませた薬。あれは・・・。」
「ボク達の地球では一般的なものだよ。配合はナノマシンとオイホロトキシンと
混ぜ物を少々。ああ、汚染された世界って言われて心配したかもしれないけど、
オイホロトキシン以外は本当にまったく無害だから安心するといい。
オイホロトキシンにしたって大量に摂取するか常用しなければ禁断症状さえ現れない
痛み止めの薬だよ。」
「便利なものがあるんですね。」
フェイトちゃん、そこ素直に感心するところちゃうって。
少しでもなんか聞いて情報を引き出さんとあかんのに。
そうや。
一番肝心の質問をしとらんかった。
「質問させて欲しいんやけど。そもそもハンターってなんや?」
度々出てきた言葉。
『ハンターオフィスに問い合わせてくれれば』とバトー博士は最初に言った。
経済活動が成り立たないとも。
経済活動に関わるちゅうことは造幣局とか銀行を内包しとると思うんやけど。
少なくとも小規模なものじゃなくて、巨大な組織と考えられる。
単純にハンターというものの集まりと考えたとしても、
どうして設立されたものなのか?
それを知るためにもまずはハンターとはなにか知らなければならない。
私の質問にバトー博士は軽く眉間にしわを寄せてから口を開き始める。
「んー。どう説明するとお嬢さん達に分かってもらえるかな。
まず、大前提として人類とそれ以外が生存競争をしている。
そして、それ以外陣営は全部が同盟を組んで人類を殺そうとしてくる。
ここまでは大丈夫かな?」
「大丈夫や。」
そう答えたけれど顔色は蒼白やったと思う。
隣のなのはちゃんとフェイトちゃんも蒼白やし。
思い浮かぶ範囲で植物、魚、動物、虫がそれ以外側に入るだろう。
それだけでどれほどの数がいるだろう。
さっきの植物の話を聞く限り、絶対に全部がどこかしら狂ってると思うて間違いあらへん。
それらが一斉に協力して人間を殺しにかかってくるなんて。
バトー博士が言葉を続ける。
「それ以外陣営を狩る人をモンスターハンター。略してハンターって呼ぶのさ。」
「じゃあ、なんでなのはちゃんは攻撃されたんや。
たしかに誤射があったのはなのはちゃんも気がついとったし、認めもするし、謝りもした。
けど、それならどうして同じ人類に殺されかける必要があるんや。」
そこが腑におちないことだった。
まったく躊躇することなく人を殺そうと動けるなんて正直信じられない。
私達側からすればまともじゃない。
闇の書事件を思い出して思わず自分の身体を抱きしめた。
「それ以外陣営において人類の生存に著しく害を及ぼすもの、あるいは脅威となるものを
特に賞金首と呼んで賞金がかけられる。ハンター達に狩ることを奨励するわけだ。
まぁ、飛びぬけて強いやつとでも思ってくれればいいよ。
姿形を言っても理解できないだろうからさ。
同時に賞金首として定義される者に多くの悪事を重ねたものというものがある。
つまり人類で敵の側にまわるのもいるわけさ。
共通の敵ができても殺し合いをやめないんだから本当に救いようが無いよね。」
うん?気のせいか?
バトー博士の表現がなんちゅうか、気持ち程度やけど乱暴になり始めたような。
今はそんなことは横においておこう。
まだ確信に至ってないのだから。
「でもそれじゃ、なのはを殺しかけた理由にならない。」
フェイトちゃんからの鋭い指摘が飛ぶ。
せや、どうして誤射だと薄々分かっていて、あそこまで徹底的に殺そうとしたのか。
それこそが一番の問題や。
人間の側にも悪いやつがおって、人間が敵に回ることがあるってところまでは
納得しといたるが、それなら誤射に対してどうしてあそこまで過敏に反応するのか。
状況理解ができていなくて混乱していて半狂乱だったからかもしれんけど、
はんたの様子を見る限り、正気やしな・・・たぶん。
「賞金首を狩ることはハンターとして名誉であるのだから当然名声が付きまとう。
この建物の中で一番強い人間にだって称号くらいあるでしょ?
その人がある日襲われて殺されたとして、私が殺した人間だぞーって広告したら
この建物で一番強い人間を殺した者として誰もが認識しはじめる。
つまり、『この建物で一番強い人間を殺した者』って称号が産まれるわけだ。
悪名であっても名声に変わりはないからね。
んー?どうしたのかな?奇妙な顔でなのはちゃんを2人して見つめて。」
2人を庇っていたとはいえ、管理局のエース・オブ・エースであることに代わりはない。
私達も当然なのはちゃんが負けるなんてこれっぽちも思うとらんかった。
だが、現実に殺されかけた。
なのはちゃんに課せられたハンデが大きすぎたのか、それともはんたのほうが・・・。
いや、そんなことあるはずあらへんな。
なのはちゃんが努力家ってこと、私らはよく知っとるしな。
視線の先でなのはちゃんが口を開く。
「・・・管理局のエース・オブ・エースって呼ばれてるんです。わたしは・・・。」
「んー。んんんー。もしかしてなのはちゃんがこの建物で一番強いとか言うのかい?
そんでもってはんたに負けたことにへこんでるとでも言うのかい?
ハハハ、ハハハハハ。身の程知らずっていう言葉を知ったほうがいいんじゃないかな?
はんたは無敵の男って呼ばれるほど賞金首を狩りつくした男だよ。
毎日が殺し合いの世界で飛びぬけて強いのを片っ端から屠ってきた、
素手で戦車を叩き壊すような人間なんだよ。
それに勝てると思うほうがどうかしてるんじゃないかな。」
支援
なのはちゃんもフェイトちゃんも絶句した。
かくいう私も開いた口が塞がらんかった。
なんか途中で酷い言葉があった気がしたが、それ以上の強烈な言葉に驚くしかなかった。
でたらめにもほどがある。
デバイスも武器もなしに素手で戦車を壊す?
私達と同じか一回り小さいかどうかの手が戦車を叩き壊すイメージ。
あかん、想像できん。
もっと想像しやすいところから考えよ。
ヴィータがグラーフアイゼンで戦車を壊す。
大きくなったアイゼンが戦車をもぐらたたきのようにぐしゃっと・・・。
うん。イメージできる。
私らもデバイスがあれば案外できそうやもんな。
さて、ヴィータが素手で戦車を壊す・・・・・・・・・・・・・・・・・うん、無理やな。
悪態つきながら戦車をガンガン蹴っているイメージなら思いつくけど。
しかし、このはんたって男・・・って水に砂糖を何杯いれとるんや。
シュガーポットが空やないか。
はんたってリンディさんの同類かいな。
って今入れようとしてるその瓶は塩・・・全部いれよった。
んなもん飲んだら死ぬってって躊躇わないんかい。
止める間もなく飲みよった。
ほんま大丈夫かいな。
頭のネジが2つ3つ外れとるんちゃうか。
そんな私の様子を気にしないかのようにバトー博士が言葉を続ける。
「一撃目が不意打ちだったからこそ、手間取ったんじゃないかな。
いつものはんたなら逃げ場が無いくらい火の海にするとか爆風で埋め尽くすとか
周辺一帯焦土にするくらい序の口だもんね。」
あかん。
この子、怒ったときのなのはちゃん以上に普段からキレとるっぽい。
ほんまにネジがやっぱり2つ3つ外れとるんやないか?
横でなのはちゃんが聞き返す。
「つまり私、手加減されたってことですか?」
「んー。ちょっと違うなー。はんたのパートナーのダッ・・・ごほごほ、アルファが壊れちゃ
ってるし、なによりボクが作ってあげたマブダチ戦車がなかったからね。
あれがはんたのあの時点の全力だったと思うよ。」
気のせいかバトー博士の口がさらに一段と悪くなり始めたような・・・。
ダッで始まるパートナーを呼ぶ言葉ってなんかあったやろか。
ダーリンじゃ『ッ』が入らんし、女が男よぶときやしなぁ。
ダッキは女やけど中国の妖怪なってしまうし・・・。
名前かと思えばアルファ言うとるしなぁ。
「さて、本題に戻ろうか。お嬢さんはやめてはやてちゃんと呼ばせてもらうよ。
はやてちゃん、可及的速やかにボク達を雇うことだね。」
「は!?」
「帰る手段は無くなって、はんたは戦うしか能がないし、ボクも戦車を作るしか能がない。
地球へ返すって約束がだめになった以上、代案を受け入れるものじゃないかな。」
「ちょ、ちょっと待ってな。いくらなんでも無茶苦茶や。」
さらに口が悪くなったことよりも、内容の突飛さに慌てる。
機動六課を作るからと言って魔力総量の縛りがある以上簡単に入れられるもんやないし、
管理局で雇うには身元が保障できん以上、無理にも程がある。
たしかにそっちがなのはちゃんを全快させてくれたことには感謝してる。
もっとも殺しかけたのもそっちやけどな。
それでもただでさえリミッターで無理矢理ごまかしていることを問題視されてるのに
これ以上の爆弾を抱え込むのはさすがにまずい。
「保護じゃだめなんですか?管理局に保護してもらえばミッドで適当な住居と
身柄の保証ぐらいはできると思うんですけど。あ、もちろん私も手伝います。」
助け舟のつもりだったのだろう。
フェイトちゃんがそう言った。
ある意味当然で一番妥当な考えやもんな。
しかし、分かってないなとばかりにバトー博士が首をすくめながら、
見覚えのある本をひょいと傍らから取り出した。
「ああ、勝手に机の上においてあったこれを読ませてもらったよ、はやてちゃん。
キミが勉強家でよかった。おかげで大まかな認識を作ることができたよ。」
それ、六課設立時に散々読み漁ったマニュアルやないか。
いつのまに・・・。
いやそれ以上に、結構難しい内容なのに普通に読めてるというか読み終わってる?
「設立されるのは古代遺物管理部、機動六課。活動目的はロストロギアの保護。
さて、ボクが問題にしたいのはゴキ・・・ごほごほ、はんたの抱えているダッチ・・・ごほごほ、
アルファの扱いなんだ。その本を信じるなら時空管理局が強すぎるとか理解できないと
だけ言えばロストロギアになるって解釈できるんだけどボクの解釈は間違ってるかな?」
「たしかに意訳すればそうなるかもしれへんな。でも管理局は・・・。」
「はやてちゃん。大砲の射程が長くなったから領土をよこせとか人妻を奪ったから戦争を
始めるのが人類だよ?そんなちっぽけな理由ですら命令をだす原因になるのに、
ボク達の世界で旧文明の遺産とさえ呼ばれるダッチワ・・・じゃなくてアルファは
どれだけの価値があるだろうね。」
「リンディさんも騎士カリムもそんなことする人じゃあらへん!!
言いがかりつけるのもええ加減やめてもらおうか!!」
さすがに怒った
身近な人が私情で殺し合いをする人間だと言われたみたいで。
けれどバトー博士はやはりわかってないとばかりに首を振る。
「んー。んんんー。分からないかな。今はやて部隊長が言った人は下ッ・・・じゃなくて
1番上の偉い人じゃないでしょ。一番上の人の名前とか性格とか知ってるのかな?
絶対に欲望に負けない聖人君主様なのかな?
もっとも聖人君主様なら時空を維持管理しようなんて考えさえ起こさないだろうけどね。」
言われてみて気がついた。
いや、まさかそんなはず・・・。
あれ?いや、度忘れしとるだけや。
でも・・・時空管理局の一番上って誰や?
私の動揺をよそに、バトー博士が話を続ける。
「ゴキ・・・ごほごほ、はんたはかろうじてダッ・・・ごほごほ、アルファが治る可能性に
すがり付いて正気でいるんだ。はんたからアルファを奪ったら、
どんなバケモノが産まれるんだろうね。
特に奪ってったやつは当然皆殺しだよね。家族兄妹の区別なんてしないよね。
金がなければ人質もろとも吹き飛ばすなんて序の口なのがボクらの世界のルールだもの。」
「強迫しとるんか?」
「強迫?んー、んんんー。なんで分からないかなぁ。はやてちゃんはボクらを雇い入れる。
はんたははやてちゃんの命令で殺しをやって、ボクははやてちゃんの命令で戦車を作る。
とても分かりやすい関係じゃないか。」
「悪いけど私は殺せなんて命令せんし、設立する機動六課に戦車は1台も無いし、
必要ないんや。」
バトー博士の動きがピタリと動きが止まった。
初めてかもしれない。
この博士が動揺している姿を見るのは。
必死に冷静でいようとしているのだろうが、指先が痙攣するみたいに震えている。
「も、もう一度言ってくれないかい?」
「何度でも言ったる。機動六課に戦車は1台もないし、必要ないんや。」
「ハ?ハハハ、ハハハハハ、ハハハハハハハハハハハハハハハハ。
なにを言ってるんだい?人をだまそうとするにはあまりにも稚拙じゃないかな。
世界中を馬鹿みたいに探し回って掘り起こすか、冗談みたいなお金を払って買うか、
殺して奪うのが戦車なんだよ?
それにボクは集めた鉄屑から作るんだから元手はいらないしとても強いんだよ?
必要ないなんてどの口が言うのかな。」
「あのなぁ、そっちの地球ではそこらに鉄屑が転がっとるんかもしれないけど
こっちでは鉄屑も材料になるから買わないといけないんや。」
「で、でも、とてもかっこいいし強いんだよ。主砲を撃てばどんなやつでもバラバラ・・・。」
「だからバラバラにしたらあかんて。それに質量兵器もこのミッドチルダでは禁止や。
なのはちゃんの件もばれたら質量兵器を持ち込んだのはだれだーって大騒ぎになる。
それに機動六課は人手が足らん。だから戦車は必要ないんや。」
さっきまでの勢いはどこへいったのか。
バトー博士が物凄い勢いで生気がぬけおちたように、くたっとなった。
さすがにちょっと言いすぎたかなぁ・・・。
なのはちゃん達の視線が痛い。
ふっとバトー博士の首だけがはんたのほうに向く。
「ごめん、はんた。戦車を作るしか能のないおじいちゃんから戦車さえ作れない能無しお
じいちゃんになっちゃったよ。トモダチが辛いときに力になれないなんてトモダチ失格だ
よね。失格。能無しになったボクにピッタリの言葉だよ。」
まずい。
さすがに言い過ぎたかもしれん。
ここまで落胆されるなんて思いもせぇへんかった。
で、でもちょうどいい機会やし、こっちのルール教えとかんとな。
うん。びしっと言って正解やった。
だからお願いやからなのはちゃん、そんな目で見んといて。
支援
「バトー博士。どうしてトモダチにこだわるんですか?
トモダチっていう言葉をとてもたくさん使われているように思ったのですが。」
ふとフェイトちゃんが不思議そうに尋ねる。
たしかに言われてみればたしかに奇妙なものやな。
殺し合いが日常の世界言うとったのに、祖父と孫くらいの年齢差でトモダチいうなら、
いったいどないして知りあったんやろ?
漫画だったらバトー博士のピンチをはんたが飛び込んで助けるところやろうけど。
肩を落としたまま、バトー博士が口を開く。
「ボクはね。この歳になるまでトモダチが1人もいなかったんだ。
世界中の人にメールしてトモダチになってってお願いしたこともあったけど、
皆は嫌だって帰っちゃうんだ。でも初めてトモダチができたんだ。
戦車を作るしか能のないおじいちゃんなんだよ?
実は戦車をあげたらもう来てくれないって思ってたんだ。
でも、何日か置きにボクのところにきて、ろくでもないこの顔を見て、
なんでもないって言って帰ってくれるんだよ?
ずっと1人で寂しかったボクに初めてできた人間のトモダチなんだ。」
「バトー博士・・・。」
フェイトちゃんは目が潤み始めている。
なんやしんみりした雰囲気になってしまった。
いや、絶対なんかある。
勘がそう言っとる。
それにその歳まで友達おらんって隔離でもされとったんか。
いろいろ考えてみるがどれもしっくりこない。
考えに夢中になってるとき、なのはちゃんが口を開いた。
「それなら、バトー博士。わたしとトモダチになればいいんだよ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なんだって?」
「だから、わたしとトモダチになればいいんだよ。」
「トモダチが困っているのに力になれず、戦車さえ作れないこのボクの
トモダチになるだって?本気なの?」
「うん。そうすればバトー博士のトモダチは2人になる。
皆で力を合わせれば助けられるかもしれないでしょ?」
「Yeah. master. That's good idea.」
なのはちゃんの横でレイジングハートが明滅しながら賛同の声を上げていた。
やっぱり優しいなぁ。なのはちゃんは・・・。
悪いこと言ったし、力になりたいんは本当のことやから私も友達になるべきやろか。
「バトー博士、私とトモダチになってくれるかな?・・・バトー博士?」
「もちろんだよ。なのはちゃん。ところで横のガラ・・・綺麗な赤いものはなんなのかな?
ずっと不思議に思ってたんだ。はんたと戦ったときステッキの先にくっついてたのに
とてもそっくりなんだけど。」
「はやてちゃん、デバイスのこと話しちゃってもいいよね。」
「ああ、かまへんよ。ここで雇わんにしてもたぶんミッドで生きていく以上
魔法に関わらんほうが難しいやろうし。」
「私のレイジングハートはインテリジェントデバイスって言って魔法を使うお手伝いをしてくれるAIなんだ。」
「Yeah. Mr.Bato. I’m Raging Heart. How are you?」
「魔法・・インテリジェントデバイス・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・AI?」
なのはちゃん、物凄く端折った説明やな。
分かりやすく説明したつもりなんやろうけど。
でも、バトー博士どないしたんや。
なんやAIっちゅう部分を聞いた途端に固まっとるが。
「ここミッドチルダではデバ・・・。」
「なのはちゃん、AIって言った?AIって言った?AIって言ったよね?」
なのはちゃんの説明をさえぎるかのように尋ねている。
魔法でもデバイスでもなくAIの部分を念入りに。
なんでそんなにこだわるんや?
詰め寄られているなのはちゃんは驚きながらも返事を返す。
「・・・う、うん。言ったけど・・・。」
「デバイスってもしかして作れちゃったりなんかするのかな?かな?」
「うん、デバイスマイスターっていうとっても難しい・・・。」
「ヒャッホー。」
物凄い勢いでイスを蹴り飛ばし歓声を上げるバトー博士。
いったいどないしたちゅうんや。
まるで子供が初めてなにかを見たときのようにはしゃいでいる。
なんやAIとデバイスが作れるっちゅうことがそんなに大喜びすることなんか?
戦車作る言うてたから案外似たようなものがあって安心したってとこやろか。
「ゴキブリーーーーーーーーーーーー!!!!!なのはちゃんの言葉を聞いたかい。
ゴキブリが激しく使いすぎて壊れちゃったダッチワイフのAIをデバイスに組み込んで
ゴキブリのためのゴキブリデバイスとしてダッチワイフを蘇らせられるんだって。」
「え?え?え?」
「ご、ごき?」
「だっちわいふ?」
「・・・Are you crazy?」
私も含めて3人と1機が本気で戸惑ってることから考えると、
聞き間違えじゃなかったっぽいなぁ。
ゴキブリとかダッチワイフとか、あっちの地球じゃ普通に使う言葉なんやろか?
はしゃいで大声で叫び続けるバトー博士。
「はやてちゃん、賭けをしようよ。明日の朝にデバイスマイスターが絶句するような
ビューティフォーでワンダフォーでスペシャルかつアルティメットなゴキブリデバイスの設計図を作ってくるよ。デバイスマイスターが『嘘!?』って絶句したらボクとゴキブリ
をここで雇ってくれるだけでいいからさ。はやてちゃんは使える手駒が増える。ゴキブリ
はダッチワイフが蘇る。そしてボクは能無しからデバイスをつくるしか能のないおじいち
ゃんにレベルアップする。完璧だろ?」
「あー、わかったわかった。シャーリーがそう言ったらなんとかしたる。
1日でデバイスの設計図引くなんてどうせ無理やろうけどな。」
それですっぱり諦めてくれるなら。
地球へ帰せないという部分の代替案としてちょうどいいかとか考えるようになっとる
自分に少し自己嫌悪。
ハイテンションのままバトー博士が絶叫するように大声で喋る。
やっぱりコレが博士かwwww
支援
「やったー。それでデバイスの資料はどこにあるんだい?フェイトちゃん。」
「それはシャーリーと無限書庫・・・。」
「わかった。シャーリートムゲンショコだね。道案内に・・・おっといけないいけない。
大切なことを忘れていたよ。なのはちゃん、ボクとキミはトモダチだ。
トモダチ同士いつまでも他人行儀じゃいけないよね。
だからキミにぴったりのステキなアダナで呼ぼうと思うんだ。
トモダチだもん、当然だよね。」
「う、うん。どんなアダナ・・・なのかな?」
詰め寄られながらもにこっと微笑み返したなのはちゃん。
たしかに他人行儀なのはトモダチらしくあらへんな。
しかし、アダナか。
私らずっと名前で呼び合ってて考えたこともなかったなぁ。
「んー、んんんー。うん。キミのアダナはバカチンだね。どうだい。ステキなアダナだろ?」
「「えっ?」」
フェイトちゃんと私がむしろ聞き返す。
耳を疑った。
聞き間違いかと、むしろ聞き間違いであってくれと思った。
もしも私の耳が壊れてなければなのはちゃんのアダナが・・・。
「え?え?え?」
「うん。話を聞いてくれない子を縛り付けて戦車砲をバカスカ撃ち込むことを説得って当たり前に考えていたり、話さえ聞いてくれるなら悪魔でもいいなんてバカみたいに開き直
ってバカの1つ覚えみたいに戦車砲をバカスカ撃ちこんで、全力全開ってバカみたいに叫んでそうな顔してるもんね。バカチンにピッタリのアダナだよ。
バカチンーーーーーーーーーーーーーー。トモダチをアダナで呼ぶのっていいよね。
それじゃぁ、バカチン、シャーリートムゲンショコへ案内してよ。
トモダチだもん。当然だよね。おっといけないいけない。」
立ち上がったバトー博士がはんたに抱きつく。
「待っててねゴキブリ、戦車さえ作れない能無しおじいちゃんからデバイスをつくるしか
能のないおじいちゃんにレベルアップしてきっとキミのダッチワイフを蘇らせてあげるか
らね。そのためにはまず勉強をしないとね。明日の朝にはちゃんと設計図を書いておくよ。
戦うしか能のないゴキブリでも使えるくらいタンジュンでゴキブリのムチャクチャな要求
に応えられるビューティフォーでワンダフォーでアルティメットでクソッタレなデバイス
を作ってあげるから。結果は明日までオアズケさ。オ・ア・ズ・ケ。ゴキブリにぴったりの言葉だよね。
いくよ。サースデー。バカチンを抱き上げろ!!」
「ワカリマシタ。ばとー博士。」
「え?え?え?」
嵐のようなバトー博士とサースデーになのはちゃんが拉致?されていった。
周囲のざわめきはバトー博士に向けられたものか、
サースデーというロボットに向けられたものか、
それともロボットに拉致されるエース・オブ・エースに向けられたものか。
「バトー博士・・・。実は物凄く口が悪かったんですね。」
「たしかにあれじゃ、並大抵の神経じゃ怒らずにおれんわなぁ。
ヴィータに万が一出会ったらぶつかりそうで今から気が重いわー。」
なのはちゃんに釣られてトモダチになっていたらいったいなんて呼ばれたのだろう。
知らんはずなのになんや身に覚えがあるようなことまで普通に言うとったし。
顔だけで分かるもんなのかなぁ?
しかし、ゴキブリとはまたすごいアダナをつけられたもんやな。
そう呼ばれたはんたに視線を向けるとじゃりじゃりとシュガーポットから
直接砂糖を食べるはんたの姿。
ちょ、ケーキ頼んだるから砂糖直接食べんといて。
周りの皆、これを見とったんかなぁ。
「あ、あの、だっちわいふって・・・。」
「戦闘用アンドロイド、アルファX02Dが正式名称だ。
ミスで彼女を大破させてしまったから直す方法をここに来る直前まで探していた。
女性型だからと勘違いしないでもらおうか。」
「す、すみません。」
フェイトちゃんが謝っとる。
でも顔赤くするくらいなら聞かんでおけばええのに。
しかし、ナイスや、私の勘。
直す方法を探しとった人間に、フェイトちゃんの言葉通り攻撃しとったら
シャレにならんことになっとったわ。
なにを想像していたのか顔が真っ赤に染まったままのフェイトちゃんは、
自分がアルファを攻撃しようと言ったこと自体忘れとるっぽいけど。
しかし、はんたのほうはまったく表情が変わらへんなぁ。
殺し合いやっとったときも変わらんかったし、まるでお面被ってるみたいや。
あ、ええこと考え付いた。
少し意地悪な質問と酷い言葉をわざと言ってみるとしよう。
武器さえ向けなければ殺し合いにはならんやろうし。
「なぁ、どうしてバトー博士のトモダチになったんや。バトー博士が言ってたみたいに
本当は戦車だけ貰って別れよう思ったんちゃうか?」
あ、まずい。
言ってみたらなのはちゃんを殺しかけた件が頭に思い浮かびはじめた。
一度思い浮かんだら、頭から離れへん。
どんどん悪い方向に思考が偏る。
でも、女の首を踏みつけるとかありえへんもんな・・・って正当化しちゃあかん。
誤解から生じた不幸な事故だったんや。
交通事故みたいなもんや。
リインとユニゾンして遠距離からディアボ・・・あかん、物凄く物騒なこと考え始めとる。
「戦車をくれるじいさんという点は認める。」
「ほら。やっぱりな。ゴキブリ呼ばわりされるだけあるわ。」
「ちょっと、はやてちゃん。」
ちゃう、ちゃうんや。
こんなこと言うつもり無いんや。
けれど一度気になりだすと忘れられへん。
さらに酷いことを言いそうだったそのとき、はんたが口を開いた。
「まぎれもなくバトー博士は天才だし、ありのままに言葉を吐き出す。
なにより一番重要なのはバトー博士は絶対に嘘をつかない。
どんなに酷いことを言ったとしても嘘だけはつかない。
トモダチなんて利用してゴミのように捨てさえする人間が大半の世界で
他人のために必死になれる人がバトー博士だ。
だから俺はバトー博士のトモダチだし、戦車なんて作れなくても
バトー博士は紛れも無く俺のトモダチだ。」
「なんや。世界を隔てても通じそうな価値観も持ち合わせとったんやな。」
必死に溢れ出しそうな言葉を抑えて、それだけ口にした。
冷静になるんや、私。
フェイトちゃんもほっとしたような顔に戻る。
おもしれえwwwww支援
「そういえば、さっきから表情変えんで砂糖とか塩とか食べとるけど・・・って、
それはタバスコで一気飲みするもんやない・・・って止めとるんやから
少しくらい躊躇わんかい。本当に体おかしくないんか?どうにかなると思うんやけど。」
「別に。」
ここで気がついとったらなにか変わったんやろうか。
なのはちゃんもフェイトちゃんも、リンディさんで似たような光景を見ていたのもあるし、
はんたがあまりに自然にやりすぎてて見落としたらしい。
上に立とうとする人間だった以上、表情一つ変えないで塩や砂糖を単体で
体がおかしくなるはずの量を摂取できるという異常に気がつくべきやった。
「それよりもいいのか?こっちは書類がいるんじゃないのか?
メモリーセンターみたいにキーボードを3回押して終わる処理じゃないんだろう?」
「なにがや?」
「俺達の受け入れ書類を作ることだ。バトー博士のことだから半日も掛からずに
構造と原理を理解して設計図を書き上げた上でさらに個人用にカスタマイズして、
もう半日使って推敲を終えて暇つぶしするくらいやってのけるぞ。」
そして次の日、哄笑と共に現れたバトー博士と
サースデーに拉致されてきたシャーリーが私の目の前にいる。
あー、髪がものすごいことになっとるな。
なのはちゃんは昨日の試験の子達に引き抜き話を持ちかけにいっとる最中。
フェイトちゃんに報告している最中に拉致してきたのか、
フェイトちゃんが慌てて駆け込んできた。
「あー、シャーリー。本当に悪いと思うんやけど、そこのバトー博士が持っている
デバイスの設計図を見てくれんかって、もう話は知ってるみたいやな。
まったく知識がない状態で1日で書いたその設計図を見て正直な感想を頼むわ。」
デバイスと聞いて目の色が変わったシャーリーがバトー博士から設計図を受け取る。
1分もたたないうちに口を開いた。
あー、なんや、昨日のうちに書類やっとくんやったなぁ。
嫌な予感がバシバシしとるんやけど。
「嘘!?冗談でしょ!まったく知識がない状態から24時間でこれを書いた!?」
「ハハ、ハハハ、ハハハハハハ。正しくは14時間と31分だね。
ほんのちょっとしか本を読み漁れなかったせいで、こんなものしか書けなかったけれど、
どうやら絶句してくれたようで本当によかったよ。」
「でもこんなセッティングにこのコンセプトって無理があるんじゃ。
それにこんな重量って・・・。」
「んー。分かってないなぁ。これはゴキブリのためのゴキブリ専用セッティングだからね。
そこらへんの人間が使いこなせたら専用じゃなくなっちゃうじゃないか。
殺すしか能のないゴキブリだからこそのゴキブリセッティングだよ。
それで、問題が無いならデバイス製作に移りたいんだけどいいかな?」
「私は構わないと思うけれど・・・。」
「あー。私の負けや。ちゃちゃっと作ったってや。」
シャーリーの伺うような目に私はOKを出すしかなかった。
私の言葉にバトー博士の口がつりあがる。
今、この瞬間、誰よりも紙一重という言葉の意味を思い知っていた。
「ゴキブリーーーーーーーーーーーーーーーーー。戦うしか能のないゴキブリでも使えるくらいタンジュンでゴキブリのムチャクチャな要求に応えられるビューティフォーでワン
ダフォーでウルトラウジムシでアルティメットかつエクストリームにクソッタレなデバイスを作ってもいいんだって。これでゴキブリのダッチワイフを蘇らせることができるよ。
いくらでも感謝していいんだよ。」
「バトー博士。ありがとう。」
たった一言なのにそこに全てが込められているよう。
同じ部屋にいる私の胸まで温かくなる。
なのはがこの場にいたら物凄く嬉しそうな顔をしたかな?
それとも複雑な顔をしたかな?
「そ、そんなに素直にお礼を言われると照れるじゃないか。まったくゴキブリは恥ずかし
いヤツだよね。あまりにも恥ずかしすぎてボクは泣けてきちゃうよ。でもボクは気にしな
いさ。なんてったってボク達トモダチだろ?トモダチが困っていたら助けてあげるのは当然のことじゃないか。それじゃあ糠喜びさせ続けるのは悪いからさっそくデバイスを作り
始めたいんだけど、デバイスを作るにはデバイスマイスターの資格っていうのが必要なん
だ。何日か後に試験があるからさくっとクリアして、ゴキブリデバイスの製作に取り掛かるよ。分かってると思うけど戦車と同じでデバイスもすぐにはできないんだ。できたら届
けにいってあげるよ。それまでデバイスはオアズケさ。オ・ア・ズ・ケ。物欲しそうな目
をして這いずり回るゴキブリにぴったりの言葉だよね。」
物凄い照れ隠しだ。
全身で嬉しさを表現していては照れ隠しにならないのに。
素敵な関係だなと思いながら私の顔は自然と微笑を浮べていた。
スキップしながらサースデーを連れてどこかへ行ってしまったバトー博士。
『新たなデバイスタイプの名づけ親になれたかもしれないのにー』と泣きながら
がっくりと膝を折るシャーリー。
はんたの言葉を信じるなら本当にとんでもないものをさらっと作ったんやろうか。
いったいどんなものが出てくるか。
思った以上に楽しみやなぁ。
しかし、本当にどうしたものか。
とりあえずリンディさんに話通さないとあかんし、どうやって反対派を抑えよう。
そんなことを考えていた矢先、突然目の前で通信ウィンドが開く。
「はやてさん、なんだかとても愉快な人達がいるってレティから聞いたんだけど、
私に報告きてないのはどうしてかな?クロノも知らなかったみたいだし・・・。」
通信ウィンドに移ったリンディさんを淡々と眺められるはんたが恨めしい。
私とフェイトちゃんの顔はとても引き攣っていたやろうから。
これってもしかして物凄くやばいんとちゃうやろか。
なのはちゃん、こうなることに気がついて朝から引き抜き話しに行ったんやろか。
「つまり、昨日の次元震で偶然ミッドチルダへとやってきて、
世界の構造からぜんぜん違うし、まったく帰る宛がない。
そしてやってきた直後に誤解からなのはちゃんと戦って、
あなたはハンデ付きとはいえデバイスも使わずになのはちゃんを一方的に叩きのめして、
一緒に来た老人は元々戦車作りしていたけれどミッドで1日過ごしただけで
デバイスに革命を起こしそうな設計図を書く人ってことでいいのかしら?
それで保護になると面倒なことになるから、
言うこと聞く代わりに雇うという形にして欲しいし、なおかつ不干渉を願いたいと。」
「そういうことだ。」
叩きのめすどころか殺しかけたやろうが。
あの怪しげな薬の話がでるとまずいから(ロストロギアに認定せんでも取り上げて解析にまわされるわな。)黙っているけど私達としては気が気ではない。
目の前にいる人がどういう人か分かっとるんやろうか。
平然とムチャクチャなこと言わんといて。
「帰らせるという話の代替案でのんだ賭けで負けちゃったはやてちゃん側としては、
魔力総量のせいで入隊させるのに弱ってるということでいいのね?
入れること事態に反対はないって解釈で。」
「はい。そうですー。」
「そう。緑のあなた、お名前は?」
「はんた。」
「セカンドネームは?」
「セカンドネーム?」
物凄く不思議そうに聞き返されたリンディさんはきょとんとした顔をしている。
私達も同様だ。
はんたって名前さえ分かればいいとか通称とかじゃなかったん?
「本名よね?」
「親から貰った名前を本名というのなら。」
「次元によってセカンドネームがないところもあるのね。
とりあえずセカンドネームの件は置いておいて、どのぐらい強いの?」
「共通の価値観がない以上表現に困る。素手で戦車を壊す程度としか表現しようがない。」
「戦車の重さは?」
「大きいもので70t弱かそれ以上。単位は大丈夫か?」
「戦闘経験は?」
「脊髄反射で殺し合いができる程度。」
「もしも今、目の前に戦車が現れたらどうするかしら?」
「あっちのルールなら叩き壊すまでだ。」
「それが5台なら?10台なら?」
「どちらでも変わらない。叩き壊すだけだ。」
「魔法使いは倒せそうかしら?」
「Dead No Aliveでいいのならいくらでも。」
「装備もなしに?」
「高度17000mや地中深くにいない限り。」
「生身の戦闘のスペシャリストってところかしら。
革命を起こしそうな新型デバイスも興味もあるわね。
魔力適正・・・条項・・・レジア・・・ごまかす・・・。ちょっと待っててくれるかしら。」
そう言って通信ウィンドが消えた。
横で聞いていてはらはらする。
高度17000mっていったいどんな高さや。
もっと穏便な表現使ってや。
Dead or Alive やなくてDead No Aliveってなんや。
目の前におるのが誰かお願いやから察してや。
あー、突っ込みどころと不安で素面でいるのが辛い。
落ち着かない時間が過ぎていく。
2時間ほどして、再び通信ウィンドが開いた。
もはや何がすごいのかわからなくなってそうだな、はやてはwww
支援
「許可が下りたわよ。」
「早っ!!なんでや!?本当なんですか!?ってすいません。横から口いれてしまって。」
「いいわよ。はやてさん。レジアス・ゲイズ中将も快く許可してくれたもの。」
思わずツッこんでしもうたけど、ちょっと異常過ぎやないか。
六課設立に一番反対しとるというより、
むしろ潰そうとしているレジアス・ゲイズ中将が快く許可?
いったいなにがあったと言うんや。
にこりと微笑んだまま、リンディさんが口を開く。
「ところで、これからすぐにでも戦えるのかしら?1人で生身で装備もなしだけど。」
「いつでも戦えなくてどうする。さっき言ったようなやつで無い限りどうとでもできる。」
「あ、あの、いったいなにと戦わせるんですか?」
「地上本部外周部隊よ。そうそう。
はやてさん、はんた君が負けたら六課の話が流れちゃうから。」
「なんやて!?なんでそないな話に・・・。」
「負けなければいいのよ。はやてさん。それじゃ、はんた君。
『(貴様らの魔力頼みのご大層なデバイスなしに素手で壊せるものなら)
遠慮なくいくらでも壊してみせろ!!』ってレジアス中将から許可がでてるから。
そろそろそっちに連絡があるはずだけど・・・。」
「覚えておく。ところであなたの名前はなんて言う?」
レジアス中将の地上本部を私物化してるような気がせんでもない返事の中で
物凄く大事な言葉をはしょったようなリンディさんとの通信と、
話が全部終わってから名前を聞くとかするはんたがどうなったか、
簡単に経過だけ言わせてもらうなら、
はんたにとにかくすごく偉い人とリンディさんは認識されて、
地上本部で戦車が空き缶みたいに宙を飛んでは地面を転がって、
反撃するより先に逃げだす相手に感心しながら妙に脆いなとはんたが不思議がって、
何台目かが宙を飛んだ時点でレジアス中将が止めてくれと悲鳴を上げて、
地上本部が1日麻痺して、レジアス中将には非難轟々で、
その煽りで泣き出したくなるくらい、というか泣いた、書類を私は書く羽目になって、
なのはを見るなり幽霊呼ばわりした(らしい)スバルとティアナの引き抜きに成功して、
キャロの迎えも終わって、
スターズとライトニングのメンバーが揃って、
シャマル以外のヴォルケンリッターが奇跡的に天文学的な確立ではんた達に出会わないで、
毎日のようにレジアス中将からはんたに六課なんかより是非地上本部へと引抜き話が
持ちかけられて、デバイスマイスターの資格を手に入れたバトー博士は引きこもって
嬉々としてデバイスを作り始めて、はんた達の所属が正式に書面で通達された。
はんたが誰かを血だるまにしたという話も無く、バトー博士が問題を起こすわけでも無く。
会うたびに大声でバトー博士にバカチンと呼ばれたなのはちゃんが、
溜めに溜めたものをぶちまけるように訓練所を全壊してくれた以外、
怖いほどに問題なく時間が過ぎていった。
そして本日、ついに機動六課が稼動を始める。
以上で2話の投稿完了です。
感想やご指摘お待ちしております。
今回の話は双方の認識のずれをすり合わせるような回であるため、
動きのようなものがあまり感じられないかもしれませんが、
バトー博士の人柄をこの話で理解していただければと思います。
今回疑問をもたれそうな部分として高度17000mの説明を。
ゲーム中において相手が様々な行動をとり戦闘に影響を与えるわけですが、
その中の1つに高高度というものがあります。
具体的に高高度ってどのくらい?っていう具体的な数字がなかったので
実際の高高度を飛ぶ戦闘機の値にしてみました。
成層圏まで20000mと分かっていただければ半端じゃないことがわかってもらえるともらえます。
>>290 気になったところは・・・は……と使うのを推奨します。
実際ゲーム中では大型テレビでも良くて20センチぐらいしか動いてないように見える罠<高高度
でも実際主人公たちのヴィルベルやゲパルトの対空装備は届くからそこまで高くはないんじゃない?とは思う
それにヘリでも上がれた高高度だし
対空戦車はレールガン撃てないから火砲だっけ?
だとしたらもう少し低いと思うYO
バトー博士は相変わらずだなw
ってかやっぱりゴキブリ選んだかwwwww
それと偶に変なところで改行してる様に見えるのは気のせいか・・・
さて砲代わりにRHがにょっきり突き出した戦車とか
デリンジャー持ったティアナや
タックルで車両破壊する犬はまだですか
乙
>>291 なるほど。教えてくださりありがとうございます。
気をつけてみようと思います。
>>292 非常に素早い反応ありがとうございます。
個人的にはうすのろ派なんですけど、ストーリー的にゴキにしました。
ゲーム中の賞金首でこれのモデルってあれじゃないの?っていうものが先にありきで書いていたのでそちらに揃えてみました。
射程は厳密にやろうとするとレールガンは加速器さえ伸ばせば無制限になるけど
レーザーやプラズマだと減衰のほうが強くなって短くなってしまうので(旧文明の技術で減衰しないのかもしれませんが)、
味付け程度に思っていてくださればと思います。
改行がおかしくなるときがあるのはワードで書いたのをコピペしているせいか、
あるいは改行しないで続けると次の行が読みづらくなるときに改行したせいかと思います。
推敲をして見直しをして念入りに確認しているつもりなのですが、見落としているのかもしれません。
今後気をつけますね。
投下GJ!
取り繕って、取り繕った果てはいつものバトー博士かよwww
なのはのバカチンはシンプル且つはまり過ぎで吹いたw
上手い、上手いよ!
そしてレジアス中将マジ涙目乙w
バトー博士の設計した戦車を観たら欲しがりそうだ。
あと、「」で閉じられた会話文のさいごに句点はイラナイんだぜ?
GJ!!!
リンディさんwwww
なにやらせてんすか!?wwwww
>>240 むしろなのはがアクシズを魔法でぶっ壊すとかになるんだろうよ……
…違和感ねぇな。 魔砲少女本領発揮か!?
某赤くて3倍の人「見せてもらおうか!魔砲少女の実力とやらを!」
それよりなのは1期・2期とクロスさせた時の方が危険だぜ……
だって某3倍の赤い人はロリコ(ry
>290
乙、相変わらず口の悪いお方だ。(棒読み
いっそ、アルファやサーズディをデバイスにしてしまえ。
>296
「デバイスの性能が戦力差でないと言う事を教えてやる!」
GJ!!
こんな口の悪いキャラははじめてみましたw
シャーリーと無限書庫も某映画みたいなタイトルw
犬がどんなキャラなのかわからないので楽しみです。感想見た限り強そうなんですが。
職人の皆さんGJ!
νガンダム「わー、隊員寮の窓が割れたー!?ファンネル!」
フィンファンネルを割れた窓に貼り付けるνガンダム。
なのは「あ、あんな高性能な物を……」
サザビー「甘いな、奴はフィンファンネルを買い物に使ったりするのだ。」
フェイト「と、止めないの?」
サザビー「とか言う私も蚊を撃ち落とすのに使っているからな。奴を粛正出来ないのよ」
スバル「いやぁ、ホント便利ですねーファンネルってゴキブリ退治にも役に立ってくれますし♪」
ティアナ&デスティニー「Σ使い道間違ってるよ絶対!ってか、ガンダリウム合金貫く蚊ってヤバくないのか!?」
>300
「私の名は、モスキートン公爵だ」
「その連れのダニーだ」
【CMネタなのですぐ風化した】
「君の血は美味しそうだ……やめてやめて、潰したゴキブリがこびり付きっぱなしのファンネルはやめてぇ!」
「スバル!アンタも黙って見てないで洗わせる!」
「あ、アタシが怒られるのっ!?」
某SSスレから転載
349 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/01/15(火) 23:09:36 ID:AXGSdz8x
ハルヒスレの天才より転載。
エラー表示無しってキツいな。
627 名無しさん@ピンキー sage 2008/01/15(火) 21:54:50 ID:x6K+J9Jh
あ、知らない新規制を発見したので、既出かもだけど報告。
一行目改行、且つ22行以上の長文は、エラー表示無しで異次元に消えるそうです。
SS文面の区切りが良いからと、最初に改行いれるとマズイみたい。
------------------------------------------------------------------
最近、投稿がうまく出来ないっていう人が多いのはこのせいじゃないか?
>>302 多分そうかと
俺も昨日(今朝?)投下時、同じ状態になりましたから
ふー、ようやくPCの前に帰ってこれた。
さーてSS読もっと…、ん?
(
>>188を見る)
…ギャヒーッ! ホントに描いてくださった!
ああもう、畏れ多いやら何やら…とりあえず平伏。へへーっ。
念願の色気香り立つセフィロス様の御姿も見られたよ! ヒャッホイ!
実際のアームはもうちょい無骨でデカいのですが…こんなGod Jobな絵投下された後で俺ごときが描けるかチクショウorz
ともあれ、ありがとうございました!
>>290氏
GJです!
異常な戦闘力を誇る『はんた』の行く末が凄く気になるw
高高度がどうのとあるが…良く考えてくれ!
投げナイフやスパナで空中の敵を撃墜する奴等だぞ?
発射途中のミサイルを基地内で撃墜して脱出する奴等だぞ?
何があっても可笑しくは無い!
もし来たのがdrミンチだったら
レリックなんぞ使わんでも死者蘇生が出来るので
(しかも電気ショックだけで)そのまま連行だな。
死体発言で異常者扱いされそうだけど。
6課の面子がサースデーに人間のクズ呼ばわりされるのか。
テッドブロイラー様ーーー!
マックス混じりまくりww
ドラム缶・・・
309 :
魔装機神:2008/01/16(水) 19:17:29 ID:tCjV6oP8
投下してもよいでしょうか?
投下したなら…ゲフンゲフン!
支援準備OK!!!バッチコイ!!!
311 :
魔装機神:2008/01/16(水) 19:25:53 ID:tCjV6oP8
SHADOW NANOHA STS 改め
FLAME OF SHADOW STS 13 黒尽くめと馬鹿
「で、ウルが見つけた人たちっていうんがこれか……」
はやてはベッドで寝ている二人の人物の前にたち、じーっとみる。
一人は全身黒尽くめの衣装と変な模様が描かれている仮面をかぶっている男に、全身傷だらけで忍者服、そして右腕に謎の鉄鋼を着ている少年。
それを見るだけでもあやしさ抜群である(特に前者)
傷だらけの少年はシャマルによってほとんどいえているが、何かに突き刺されたあとがあり、奇妙な傷ばかりだった。
ちなみに、ウルは今、新人達の訓練を見ている。
「せやけど……」
はやては先ほどの前者のとこを見る。
「見るからに怪しいなあ」
どの世界でもこれは怪しすぎる。
「組織の幹部かなんかかいな?」
うーん……と考えていると、衣服と仮面のせいでわからなかったが、彼の顔にはやけどの傷跡のようなものがあった。
他に何か怪我をしているところがあるかもしれないと思ったはやては、男から仮面を外そうとする。
そんなときだった。男の目が突然開いたのは。
それと同時に、男は突然はやての首を掴む。
「な……あ……」
はやては突然の事にあっけに取られるが、片手とはいえ本気で首を絞めていて、声が出ない。
「あなた、何をしているんですか!?」
「は、はやてちゃん!」
そこへシャマルとリィンフォースが駆けつけ、男は周囲の状況に気付き、シャマルを見る。
「ここはどこだ?」
男はリィンフォースの大きさに少し驚きながらも、はやての首に力を入れているまま尋ねる。
「ここはミッドチルダよ」
「ミッド……チルダ?」
聞きなれないのか、男は少し考えていると。
「それよりも、はやてちゃんを放しなさい!」
「そうですよ!」
そういえば、と男は左腕を見る。
「あ……が……」
流石に顔面が蒼白に張っているはやてを見て、男はその場で手を離す。
「あ……ああ……」
ようやく開放されたはやてはその場に倒れこむ。
「どうした、なにがあった!?」
その騒ぎに気付いたのか、ザフィーらとシグナムがやってきた。
「この人が、いきなりはやてちゃんを襲って」
シャマルの言葉に、瞬時にデバイスを持つシグナム。
ザフィーラも男を睨む。
その時、男の周囲にバインドが発生する。
それはシャマルが放ったものだ。
「貴様、どういうことだ?」
シグナムはレヴァンティンを男に突きつける。
その時、男は横にいる人物を見る。
その人物はこの状況にもグースカと眠っている。
「全く、この状況でよく眠れるものだな」
男は呆れを含むため息を付く。
そして再度前を見る。
「先ほどの問いだったな、とんだ間違いだ」
「何?」
「私は彼女が私になにかしようとしたので、つい体が動いただけだ。私はいつ刺客が私の命を奪いにくるかわからない身でしてね」
先ほどの無礼はわびる、とバインドをかけられたまま男は頭を少し下げる。
その瞬間、男の姿がいきなり消えたのだ。
いつの間に消えた、とシグナムは周囲を見たが……
アンタはつええ! 強いヤツは正しい!! ふしゅるるるーふんがー!
デットファイヤーーががが! 戦車だぜ、せ・ん・しゃ。
うほっ、いい死体。 ついてたな、ボウズ。
……久しぶりにドラム缶を押したくなった。なにげに名言の多い作品だと思う。
支援!
314 :
魔装機神:2008/01/16(水) 19:35:22 ID:tCjV6oP8
「後ろだ」
既に男はシグナムの後ろにいた。
すぐに後ろに下がるシグナム。
だが、その表情は驚いていた。
「いつのまに……」
確かに完全に前しか見ていなかったが、それでもあんな近くになるまで、それも向こうが話すまで全く気付かないなかった。
それだけでも、この男はかなりの人物だという事がわかる。
シグナムは、完全に戦闘モードにはいる。
しかし、シグナムの行動を止める人物がいた。
「ちょ、ちょいとストップ」
そこには、何とか回復したはやてだった。
「ちょっとっていっても、ちょっと仮面の下を拝もうと思っただけですけど」
「余計な事はするな」
「せやったら、いまその仮面を外してもらえんやろか……そんなもんつけたまま話をするんは、ちょいと失礼でない?」
それを聞いた男ははやてを睨みつける。
仮面から見える鋭く、恐ろしく殺気のこもった眼光にはやては少し怖気づくが、すぐにいつもの表情に戻る。
そんなはやてを見て、男は仮面の下でよく分からないが笑っているようだった。
「面白い、私を見ても怖気づかないとは……」
そういって、男は仮面を外す。
仮面を外した顔は整っていて、美形といってもいいが、それよりも目立つのは左頬の大きなやけど跡だった。
「先ほどの無礼、許してほしい。私は紅麗という」
「私は八神はやて、ここ機動六課で部隊長をまかされてます」
男、紅麗ははやてのほうを見る。
「今度は私が訪ねたい」
そういうと、紅麗は隣で寝ている少年の前に立ち……
「起きろ」
思いっきり蹴飛ばす
「ぶほ!」
少年、花菱烈火は思いっきり吹き飛び、すぐさまその原因の男の服を掴む。
「手前、紅麗!なにしやがんだ!!……ん?」
それでも微動だにしない紅麗だが、先に少年のほうが異変に気付く。
えっと……と少年ははやてを見る。
「私と、この馬鹿に状況を説明してほしい」
「なるほど、状況は理解した」
スカリエッティのアジト。
そこでニコラス・コンラド……愛称ニコルはスカリエッティから大体の事はきいた。
最初はしんじられなかったが、目の前の施設や機材などを見て、少なくても自分達が知っているところではないということは解った。
さらいそれを証明させたのは……
「おぬしも生きていたでおじゃるか」
この奇妙なふよふよしたへんなものに乗っているものであった。
しかも、それは自分達の世界の住人だという。
だが、実際少し話をすると共通する話題があるから本当なのだろう。
「それでね、気味に私達の計画に協力してほしいのだよ」
突然のスカリエッティの相談だった。
「助けてもらった礼は言うが断る」
とはっきりといった。
だが、その堪えはスカリエッティも予想どおりだった。
だが、スカリエッティは彼を協力させる隠し玉を持っていた。
「なら、これでどうだね」
そういってスカリエッティはあるものをモニターへ出す。
なんだ、と最初は乗り気ではなかったが……
「これは……」
それは、ニコルの注意を引くには十分だった。
そこに映っていたのは、自分とおなじ悪魔の力を持つ者……
「どうだね?協力してくれれば、彼と戦う機械を与えよう。
邪魔もさせない事も約束する」
その言葉に、ニコルは目の色を変える。
315 :
魔装機神:2008/01/16(水) 19:38:37 ID:tCjV6oP8
「本当だろうな?」
「ああ、残念ながら、彼の力は我々では歯が立たない」
当たり前だ、自分達の世界でも「三大悪魔」と呼ばれるほどの力を持つ破壊紳アモンを魂の契約で従え、神殺しの男と呼ばれているのだ。
そうそう敵うやつがいるはずがない。
やつを倒せるのは、魔神アスモデウスが倒れた今、堕天使アスタロトと魂の契約を結んでいる自分意外いないと断言してもいいだろう。
「なるほど、お互いを利用する、か……いいだろう、協力してやる」
「ありがとう」
そういって、スカリエッティから笑みがこぼれる。
これで計画が進む……
「ということなんです」
はやては紅麗と烈火にこの世界の事を話す。
少し話をしたらすぐにわかったが、やはり二人は時空漂流者だ。
それで、はやてはこの世界、ミッドチルダの事を話していたのだ。
「魔法ねえ……」
烈火は疑いの目をしながら小さな人、リィンフォースを見る。
最初は「冗談言うのもいいかげんにしやがれ!」と怒鳴りつけたが、実証として、リィンフォースが簡単な魔法として魔法陣から氷を精製した。
それを見た烈火は少し落ち着き、リィンフォースと併用して魔法は信じよう。
しかし、問題なのは……
「ここは異世界で、魔法を使ってるのは認めるとして、何で俺たちがこんなところへ来たんだよ?」
そう、何で自分たちはこのミッドチルダというところに来たのかという事だ。
烈火はチラッと紅麗を見るが、どうやら知らないらしい。
「その前に、二人がどのような人と言うのか教えてほしいんです」
シャマルの言葉に烈火、そして紅麗は自分の事を話す。
そして、ようやく思い出した、大事な事を……
「というわけで、ニコラス君がしばらく協力してくれる事になった。
「ニコル、と呼んでくれてかまいませんよ。ですけど、腹部を掻っ捌いたりしないでくださいね」
「彼の扱いは、ある意味ゼストと似たような形となる」
スカリエッティのアジトでは、新たな仲間の紹介をしていた。
そこには、ナンバーズだけではなく、ルーテシアたちの姿もあった。
「あの、ドクター、ちょっといいっすか?」
「ん?」
その中、ウェンディが恐る恐る手を上げ、ニコルのほうをゆびさす。
「こういうことは言っちゃ悪いかもしれないっすけど、この人って……あのときのばけものっすよね?」
ウェンディの脳裏に焼きついている異形な姿の化け物。
ウェンディの質問にああとニコルは答える。
「私は悪魔と契約している。あれはその悪魔の姿だ。名は堕天使アスタロト」
そういうと同時に、ニコルからおびただしい量の魔力が放出される。
尾の異様な魔力にスカリエッティをはじめ、ナンバーズは冷や汗をかく。
「私は、先ほどの男、神殺しの男、ウルを今度こそ倒す」
「か、神殺し……」
またたいそうな名前だなとセインは思った。
まてよ……こんどこそ?
「えっと……そのウルってやつに負けた事あるんですか?」
恐る恐るセインは尋ねると、ニコルは苦渋の顔をして頷く。
少なくともあんな魔力を出すのがもう一人いるのか……とチンクは冷や汗をかく。
正直レベルが違いすぎる。管理局の魔道士ランクの範疇に入るのだろうか……
協力してくれてよかった。出なければ自分達があれと戦わなければならないからだ。
正直勝てる気がしない。
(待っていろ、ウル……)
その中、ニコルは静しかにウルに怒りを燃やす。
(今度こそ貴様を倒し、カレンを私のものとしてやる……)
316 :
魔装機神:2008/01/16(水) 19:40:13 ID:tCjV6oP8
「なるほどなあ」
はやては烈火と紅麗から話を聞く。
二人は、ある目的から別行動である洞窟に行ったといった。
結局目的はかなわず、洞窟が崩れているから逃げているときだった。
烈火は仲間をかばって岩の下敷きに、紅麗は邪魔な岩を壊したときにその岩が急に光り、気付いたらここの医務室ということだ。
がら、それよりもはやては二人の能力に興味を持った。
(炎術師……)
炎術師。話によれば炎を自在に操る能力者のことだという。
その時、はやてはカリムの予言の一部、「二つの炎の児」のことを思いだす。
紅麗と烈火、二人の炎術師が「二人の炎の児」かもしれない。
「で、俺達はいつ帰れるんだよ?」
烈火の声でああ、と現実に戻されるはやて。
「とりあえず、あなた達がいる世界を特定するまではまってもらう必要があります」
はやての言葉に、くそ、としたうちをする烈火。
その姿は何か急いでいるように見えた。
「それがまだ知られていない世界なら、な」
その時、紅麗の放った一言に、え?とはやては紅麗をみる。
「どういうことだよ?」
?を浮かべる烈火に、紅麗は珍しく丁寧に説明する。
「私も、元の世界では様々なところを言ったことがある。あなたなのしゃべり方はある地方のしゃべる方に似ている」
紅麗の言葉に、烈火は何か引っかかりを覚える。
確かのあのしゃべり方、少し違うがどこかで……
「あ、関西弁」
そう、紅麗の部下であり、自分達にも何度か協力した男、ジョーカー。
彼は関西出身なのか達者に関西弁を話す。
そしてこの八神はやてと言う女性。
ジョーカーと少し雰囲気はちがうが、間違いなく関西弁だった。
「はやてといったな。私達の出身は地球の日本だ。君達もそうなのだろう?」
紅麗の言葉にはやては頷くが、驚きを隠せないでいる。
このような形で地元惑星の出身者に会うことになろうとは……
「だったら、すぐに帰れるんだよな!?」
それを聞いた烈火は嬉々として尋ねるが、はやてが首を横に振る。
「とはいっても、あなた達の世界へ送る事は数日後になります」
はやては話す。
二人を転送させるために、いろいろと手続きが要ること。
さらに、今は地上本部で重要な会議があるのでその件を優先させるためい期限が延びること。
そのせいで、少なくともあと5日ほどかかってしまうこと。
「ち、それじゃあしゃねか」
まだ不安はあるが、まあ仕方ないと烈火はイスに深く座る。
「ち、裏武戦殺陣での約束はどうしてくれるっつうの……まあ、しゃあねえか。少しの間だがよろしく、お兄様」
いやみたらしく烈火は紅麗を見るが、ふん、とそっぽを向く紅麗。
ち、と烈火もそっぽを向く。
場には恐ろしく重い空気が立ち込める。
(あかん、これは何とかしてこの場を盛り上げな……気が重い……)
この空気の中、こんあことを考えているはやて、侮れない女である。
そこで、シャマルが助け舟を出す。
「そうだ、ちょうど今なのは隊長たちが訓練しているころよね。よかったら見に行かない?」
シャマルの言葉に、二人は考え、暇だしOKと言うことで、二人は訓練の見学にいくのだった。
投下完了。
これからしばらくはクロス元メインは烈火の炎となります。
それと、まとめについてですが、名前は変わりましたが以前とおなじようにSHADOW NANOHA STS
と同じ場所に投下してください。
ニコルか…シャドウハーツやった事無いからカオスウォーズでしか知らんw
それはともかく支援だ!
メタルサーガsts氏
>>271で海鳴市が鳴海市になってましたよ
なあ…誤字脱字少しくらいは確認しようぜ…
>>316 GJ! しかし烈火の炎は見たことないなぁ…
Stylish氏の支援絵を受けて一気にテンションが上がり、片翼12話執筆完了。
ヘルシングの該当人物とは別人ながら「あの少佐」もゲスト参戦するぞ! 準備はOK?
返事はないが投下。
…っていうか、ビジュアル説明から1時間であんなの描けるんだ…スゲェ。
魔法少女リリカルなのはStrikerS 片翼の天使
第12話「機人達の舞踏」
黒天の空。
無明の宇宙の中を、3つの人形が飛んでいく。身長18メートル以上にも及ぶ、巨大な鉄の人形である。
黒く太いボディを持ったそれは、時折真紅の単眼を不気味に輝かせた。
『主!』
先頭を行く人形の中で、緑色を基調とした細身の宇宙服を身に纏ったシグナムが叫ぶ。
その先にあったのは、更に巨大な緑色だった。
それはあまりにも大きい。シグナム達の駆る黒の機体が、オモチャのようにさえ感じられた。
脚を持たないという異様なフォルムを有し、代わりに腰部からは長大なスラスターが伸びている。
そしてその巨体が、今は満身創痍の状態で、青い惑星を背後に浮遊していた。
『ご無事ですか、主?』
左翼のザフィーラが問いかける。
すぐさま、彼らのコックピットのモニターに、紫色の宇宙服が映し出された。
『ああ…問題はない。まだ動かせる』
低い男の声が応じる。
『先遣艦隊が離脱します。すぐに合流を…』
『――ここまでよく付き合ってきてくれたな』
撤退を促すシグナムだったが、男の言葉がそれを遮る。
『少佐…?』
いきなり訳の分からないことを言われ、右翼のヴィータが怪訝そうな声を上げた。
『主、早く艦隊と…』
『だが私は行けん。ここまで共に戦い抜いた兵士達のため、最期の露払いをせねばならんのだ』
『あ…主!?』
予期せぬ答えに、ヴォルケンリッターの3騎士は、一様に声を上げていた。
『なっ…何でだよ!? 何で少佐が…!』
『ならば、せめて我らもお供を。それが我ら守護騎士の…』
『そうはいかん。お前達は、あくまでこの世界においては客人…これ以上、我々の世界の尻拭いをさせるわけにはいかない』
ヴィータとザフィーラの言葉にも、男は取り付く島もない。
『我々の悲願は一応の終わりを迎えた…お前達の悲願成就を、この目で見届けることが出来なかったのは残念だがな…』
『主っ!』
シグナムが男に向かって悲痛な叫びを上げる。
『闇の書はお前達に返還する。役に立てずに済まなかったな…今度はお前達が、もう少し命を大事にする主に会えることを祈ろう』
そう言うと、男は自らの機体のスラスターに火を灯した。
緑色の巨体が、虚空の中を悠然と進んでいく。
死地へと赴く機体の背からは、パイロットの誇りがそのまま滲み出ているようにさえ見えた。
『少佐! 少佐ぁっ!』
ヴィータが追いすがろうとするが、ザフィーラの機体がそれを遮る。
こうなっては、一般機にあの機体を止めることはできない。それ以前に、あの男が止まらない。
『さらばだ、異邦の同志達よ。後方のシャマルにもよろしく伝えてくれ』
『…はっ…』
男はシグナムの敬礼を見届け、一瞬ニヤリと不敵な笑みを浮かべると、
すぐさまその顔を歴戦の戦士のそれに正し、機体をフルスロットルで前進させる。
『では私は往こう…我々の真実の戦いを、後の世に伝えるために!』
巨体に似合わぬ凄まじい速度で、男の機体が遠ざかっていく。命を賭して、戦場の将兵達の脱出路を切り開くために。
もはや何も映らぬモニターを、3人はじっと見つめていた。
『…ジーク・ジオン…』
誰と言わず、コックピットの中で、そう呟いていた。
「話すべきかは、最後まで悩んだのだがな」
ザフィーラはそう締めくくった。
隣には、ベッドに身を預けるヴァイスの姿がある。ゆりかごとの戦闘が始まった今、ようやく目を覚ましたのだ。
「…ともかく、我らはそうして後悔を抱えてきた」
何百年もな、とザフィーラが言う。
ヴァイスは自らの護衛に就いていたザフィーラに、その胸の内を吐露していた。
自分が武装隊からヘリパイロットに転向した訳を。そして、見舞いに来た隻眼の妹・ラグナの目をまともに見れなかった訳を。
かつての任務で、ヴァイスは犯罪者の人質に取られたラグナの目を、誤射によって失明させてしまったのだ。
自分の不始末から、自分の責任から逃れ続けているのだ、と。
だから、未だストームレイダーを手に取ることができずにいる、と。
そんなヴァイスにザフィーラが語ったのは、守護騎士ヴォルケンリッターの、後悔の記憶。
唯一守ることができなかった、高潔なる武将。
もちろん闇の書に関することは伏せていたが、その他のことは紛れも無い真実だ。彼らの、感情がないなりの無念さえも。
「どう生きるか、どう戦うか…選ぶのはお前だ」
そう言うと、ザフィーラは腰掛けていた隣のベッドから降りた。
「だが、後悔だけはするな。もう分かってはいると思うが…深い後悔は、一生当人の心を苛み続ける」
そしてそのまま、部屋の扉の方へと歩いていく。
今ここで戦わなければ、自分が倒せたはずの敵が倒れず、自分が守れたはずの人が守れないだろう。
だが、半端な覚悟で戦場に出たとしても、ろくに引き金も引けなければ、むしろ足手まといになる。
未だ病院着を身に纏い、両腕両脚を包帯で巻かれたザフィーラの背中が、そう語っていた。
「旦那…?」
そんな身体でどこへ行くのか、とヴァイスは問いかける。
確かに、彼の負った傷は大したものではない。だが、分かってはいても、引きとめようとしてしまう。
「お前が目を覚ますまで、見守ってやってくれとアルト達に頼まれていたが…その役目ももう済んだ」
戸口へと辿り着いたザフィーラは、ラグナが開いた扉を開け、その足を踏み出す。
「やらねばならぬことがある」
そう言い残し、彼は病室を後にした。
「旦那!」
思わず、ヴァイスの身体が動いていた。
まだ痛みを伴う四肢を動かし、ベッドから立とうとする。
そして、目に留まるのは、枕元に置かれたデバイス――他ならぬザフィーラが守った、ストームレイダー。
スカリエッティのラボ。
そこには、外部に出撃したナンバーズ達との通信を終えたスカリエッティと、モニターに映るアンジールの姿があった。
「結局、君にドゥーエを紹介する前に片付いてしまうね」
スカリエッティは、ゆりかごの動力室の壁に背中を預けたアンジールの姿を見て笑みを浮かべる。
『…何故俺がここなんだ?』
アンジールの声は少々不満げに響いた。
彼のいる場所は聖王の間を除けば、最後衛もいいところだ。これでは前線のナンバーズ達のフォローに回れない。
にっくきセフィロスと刃を交えることも、恐らく無理だろう。
「そこも大事なポジションだよ。それとも、私の可愛いナンバーズ達の腕前を信じられないかな?」
『最も戦闘に長けたトーレでさえも、いいようにあしらわれた…残念だが、あの子らの中にセフィロスに対抗できる奴はいない』
「あのサムライの対策なら、一応用意してはいるさ」
ニヤリと笑みを浮かべるスカリエッティの端末には、ディエチをゆりかごに降ろし、再び都市へと向かうクアットロの姿があった。
「もっとも、それで駄目なら君の出番も来るだろうけどね」
クラガナン市内では、アルトの操縦するヘリがガジェットの襲撃を受けていた。
機動六課はこのゆりかご戦に当たり、部隊を3つに分けている。
1つが、はやて、なのは、ヴィータによる直接攻撃部隊。1つが、フェイトの合流したスカリエッティアジト強襲部隊、
そして最後の1つが、セフィロスと新人フォワードによる都市防衛部隊である。
魔法で飛ぶことのできないセフィロスは、スバルら4人の陸戦魔導師に付き添っていた。
本来なら指揮官に当たるポジションなのだろうが、ワンマンの彼はその資質が自分にないことを自覚している。
そこで、「付き添う」というわけだ。
ちなみに、それらの部隊に属さぬシグナムは、有事に備えて本部に待機していた。
「ごめんねみんな! 思いっきり揺れるから、しっかり掴まってて!」
アルトは果敢に操縦桿を操り、迫り来るガジェットの攻撃を回避する。
元々地上本部陳述会での人手不足からヘリを引き受けただけだったのが、今では立派なパイロットだ。
操縦技術を持っている自分がヴァイスの仕事を引き継ぐ。アルトは懸命に戦っていた。
「ハッチを一瞬開けろ。俺が対処する」
「ええっ!? りょ…了解!」
言われるがままにアルトは後部ハッチを開け、そこからセフィロスが飛び出す。
飛行もできないのに大丈夫なのかと心配していたアルトだったが、それは杞憂に終わった。
そもそも考えてもみれば、彼は六課襲撃事件の際に、落下するヴァイスのヘリから自分のヘリへと飛び移るという離れ業をやっていた。
セフィロスは2機のガジェットのうち1機に飛び乗ると、並行するもう1機を正宗で両断。
そのまま自らが足場としていたガジェットに剣を突き立てると、爆発するよりも早くその場から跳躍した。
そこへ、アルトの操るヘリが移動する。巧みな操縦技術でセフィロスの下に回りこみ、プロペラの当たらぬギリギリの所で受け止めた。
「アルトもセフィロスさんもすっごーい!」
ここまで来ると最早神業の領域だ。スバルが素直に感心したような声を上げる。
やがてヘリは降下ポイントに到達し、本格的にハッチを開いた。
「確認するわよ」
ティアナが端末に地図情報を呼び出す。
彼女ら5人はミッド中央の市街地方面で、敵戦力の迎撃ラインに参加。
地上部隊と協力し、強力な召喚士や戦闘機人を最初に叩いて止めるのが、5人の任務。
「他の隊の魔導師達は、AMF下や戦闘機人戦の経験がほとんどない…」
だから自分達が最前線で対処し、相手の戦力を削る、とスバルが言った。
「後は、迎撃ラインが止めてくれる、というわけですね」
「そう」
「でも、何だか…何だかちょっとだけ、エースな気分ですね」
少し表情を緩め、照れ気味に言ったエリオの言葉が、戦闘前の4人の緊張を和らげた。
「そうね」
ティアナが微笑んで返す。
(ガジェットや戦闘機人も、迎撃ラインを突破されれば、市街地や地上本部までは一直線に進めてしまう)
と、そこへ、ヘリの上に立つセフィロスの念話が語りかけてきた。
(市民の安全や財産を守るのが仕事…だそうだからな)
「はい。管理局員としては、絶対に行かせるわけにはいきません!」
淡々と語るセフィロスとは対照的に、スバルは言葉に熱をたっぷり込めて言い切った。
>>魔装機神氏
GJを送ることに躊躇はない。誤字脱字が多いのも今は忘れよう。
しかし、何故魔装機神含めて、後になるほどに文章が手抜きに思えてくるのか、これがわからない。
作品はどれも好きなので、苦言を許して下さい。
そして片翼氏に支援。
(その意気だ。後、ギンガ・ナカジマの件は…)
「優先的に対処!」
「安全無事に確保」
間髪入れず、エリオとキャロがセフィロスの念に答える。
スカリエッティ側の陣営には、囚われのギンガ・ナカジマの姿もあった。
五体満足で健在だったのは喜ばしいことだが、何らかの洗脳措置を受けたのか、敵の軍勢に混ざり、今尚侵攻中である。
フォワード4人組としては、何としても救い出さねばならなかった。
(ああ、それはお前達に任せる。俺では何かの拍子に殺しかねん)
「あ、あははは…はは…」
特にギンガに対し思い入れのないセフィロスの笑えない冗談に、彼女の妹スバルは苦笑いで応じた。
(…では前話は終わりだ。すぐに片付けるぞ)
「了解!」
(ソルジャー1、以下4名、出動する)
「「「「GO!」」」」
威勢のいい掛け声と共に4人が、そして最後にセフィロスがヘリから飛び降りた。
バリアジャケットを纏った新人フォワードのうち、スバルとティアナは直接道路に降り立ち、
エリオとキャロはフリードの背中に乗って滑空する。セフィロスはスバル達の背後に着地した。
と、キャロの目がビルの上の何かを捉える。
「あの子…!」
召喚士ルーテシア・アルピーノ。すっかり調子を取り戻したガリューを伴った少女が、アルトのヘリを狙っている。
「フリードッ!」
『ガオオオオオオオオオンッ!』
反射的にキャロはフリードに指示を出し、ルーテシアの方へと向かわせる。
雄たけびを上げた飛竜が、ビル目掛けて勢いよく上昇した。
「予定変更か」
ため息混じりにセフィロスが呟く。
「はい! まずはあっちを…、ッ!?」
追撃しようとしたセフィロス達だったが、そこへ弾丸の雨が襲い掛かる。戦闘機人オットーのIS・レイストームによる広域攻撃だ。
スバルとティアナはそれぞれに跳躍してかわし、セフィロスは正宗を回転させて正面から受け止める。
しかし、バラバラになったところを、ティアナがウェンディの、スバルがノーヴェの襲撃を受けてしまった。
「エリアルキャノン!」
ルーテシアのいたものとは別のビルに着地したティアナが直撃を受け、そのままビルの中まで叩き落される。
「ティア! …あうっ!」
そちらに気を取られたスバルをノーヴェの鉄拳が襲った。そして、セフィロスの前には、
「ウッフフ〜のフ〜♪」
調子の外れた笑い声と共に、クアットロが降り立った。
「お久しぶり〜セフィロスさん♪ 前に市街戦で幻術部隊を展開した、クアットロです。あ、まだ直接お会いしてなかったカナ?」
「…やはりあれはお前の仕業か」
六課襲撃事件の折にガジェットの幻影が現れたことを思い出し、セフィロスが眉をひそめる。
あれのせいで、そのまま確保できたはずのオットーとディードを取り逃しているのだ。不快に思わぬわけもない。
「そぉんな怖い顔しないしない♪ せっかくの二枚目が台無しですよぉ?」
にもかかわらず、クアットロはいけしゃあしゃあとした様子で言葉を繰り出してくる。
挑発でもしているのか。
セフィロスの脳裏に、そんな疑念が浮かんだ。
「…ま、それはともかく、せっかくご対面できたということで、ちょっとした出し物を用意してるんですよぉ♪」
「出し物…」
「ついて来てくれればわかりますからぁ、ちゃちゃっと来てもらえません?」
そう言われたセフィロスは、しばし周囲を見回す。
先ほどまでスバルを襲っていたノーヴェは姿を消していた。
ティアナの落ちたビルには結界が張られている。あれでは合流も難しいだろう。
そして、背後から聞こえてくるのは…
「セフィロスさん…」
立ち上がったスバルの声が横合いから響いた。
「…どうやら俺でなければ手に負えん相手を用意してきたらしい」
そう短く言って、セフィロスはクアットロの方へと歩を進める。
「そぉうそう♪ 物分りのいい人って素敵よね〜、ウチの妹達はわがままなコやつまんないコも多くて多くて♪」
セフィロスはいちいち神経を逆撫でしてくるようなクアットロの言葉を無視すると、スバルの方へと目を向けた。
「この場はお前達に任せる。コイツらならば、お前達だけでもギリギリ対処できるようになっているはずだ」
「でも…」
「それに、お前にはもうお前の仕事がある」
言いながら、セフィロスの視線がスバルに背後を促す。
向かってくるのは、紫の長髪を揺らす新手。白い小手とローラーブレードを装備した、13番の刻印を持つナンバーズ。
「ギン姉…!」
予想以上に姿を現すのが早かったギンガを目の当たりにし、スバルが息を呑む。
「救い出せ。それが肉親であるお前の務めであり、お前にしかできないことだ」
そう言うと、セフィロスは踵を返し、再びスバルに背を向けた。
「俺には…そんな奴はいなかったがな」
「えっ?」
「それじゃ、バ〜ァア〜イ♪」
あの時の自分に、ギンガにとってのスバルのような存在がいれば、今とは違った道を歩んでいたかもしれない。
スバルがその意味を尋ねるよりも早く、セフィロスとクアットロは先に進んでいってしまった。
一方その頃、ティアナの姿はビルの中にあった。
(この状況で個人戦はまずい…!)
合流を急ぎ、横合いに空いていた穴から脱出しようとするティアナだったが、その退路を不意に出現した結界に塞がれる。
そしてその後方からは、更に厄介な存在が迫っていた。
「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおォォォォォォォォォォォォォォォォォォォーッ!!!」
「!?」
気が触れたかのような大絶叫と共に室内の壁を粉砕し、新たな戦闘機人が襲いかかってくる。
ディードの巨大な右腕が、ティアナの肢体を狙って振り下ろされた。
「コイツ…六課を襲った奴!?」
外見的な特徴と12番の刻印を見て、ティアナが呟く。
しかしそれ以外は、彼女が前もって知っていたディードの姿から、大きくかけ離れていた。
その左右の腕は戦闘機人のそれとは大きく異なり、無骨なアームが取り付けられている。
更に表情だ。物静かだったという面影はかけらも残らず、爛々と輝く光が、凶暴な獣のようにこちらを睨んでいた。
アインヘリアル襲撃の際の彼女の情報など、ティアナに届くはずもない。
悪鬼そのものとなったかのようなこの憎悪の化身によって、情報を伝えるべき局員達は全てミンチとなったのだから。
「オイ…お前、セフィロスはどこだ…!?」
「えっ…?」
不意にディードに問いかけられ、一瞬ティアナは面食らったような顔となる。
「どこだっつってんだよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!」
しかしそれも一瞬のうちに終わった。次なる攻撃が叩き込まれてきたのだから。
尖った3本指を閉じた左腕が、槍の穂先のように繰り出される。
身をひねってかわしたティアナは、咄嗟にクロスミラージュでディードを狙い撃った。
しかし先ほどの左腕が開き、その掌がかざされると、魔力の弾丸は受け止められ、そのまま虚しく消滅した。
「AMFっ!?」
驚く暇も与えられず、今度は右腕が襲い掛かってくる。
僅かに掠められたバリアジャケットの左肩が裂かれ、そこから覗くティアナの素肌に、細い赤い線が走った。
(この腕…固有装備じゃない!?)
非殺傷設定が存在しないことを悟ったティアナが即座に判断した。
これまでの戦いを見る限り、戦闘機人との交戦で使われた装備の大半は非殺傷設定のものであることが類推されている。
チンクのランブルデトネイターのような極めて殺傷力の高い例外はあれど、一撃で出血沙汰になるようなものはないはずだった。
それがどうだ。ディードの腕は、普通のナイフと何ら変わらず、彼女の柔肌を切り裂いた。
その上、このサイズとスピードである。気を抜けば一撃で腹をブチ抜かれるであろうことを察したティアナの顔に冷や汗が伝った。
「残念でした。合流はさせねーッス!」
更に悪いことに、そこへノーヴェとウェンディの2人が追いついてきた。しかも背後にはガジェットも見える。
状況は最悪だ。
3人の戦闘機人に無数のガジェット。自分1人でどうこうできる状況じゃない。
「ウェンディ、ノーヴェ…コイツをブチのめせば、セフィロスの居場所を吐くんだよな…」
鋭い視線を背後の仲間達に向け、ディードが問いかけた。
(コイツ…セフィロスさんがあたし達と一緒にいたことを知らないの…?)
「あっ…と、そ、そうッスそうッス! その通り!」
「分かった。…なら…」
ウェンディの回答を聞くと、ディードは一歩前に踏み込んだ。
(ディード…クア姉に作戦の内容も教えてもらえないだなんて…)
(確かに、セフィロスがあっちにいるって知ったら、作戦どころじゃなくなっちまうだろうけどよ…!)
背後の姉達の複雑な胸中など知る由もなく、執念の野獣は再び大きく跳躍し、その魔手を振り上げてティアナを狙った。
「吐くまで徹底的に叩きのめすだけだあああああああああああああああああああああああああああああァァァァァァァァァァーッ!!!」
「ここならちょうどいいですね〜♪」
開けた所までセフィロスを連れまわしたクアットロが、振り返って口を開く。
「…それで、出し物とは何だ?」
「ウフフ〜…ドクターの技術っていうのは素晴らしいもので、アンジール様やその剣でさえも、あっという間に複製しちゃったんです♪」
「何が言いたい」
おおよそ関係のなさそうな言葉をつらつらと並べるクアットロを前に、若干の苛立ちを込めて、セフィロスが問いかけた。
長話だけならさっさとお前を叩いて帰るぞ、と。
そんな警告を込めた、鋭い眼光だった。
するとクアットロもまた、妖しくその丸眼鏡を逆光させ、僅かに感情の抜けたような冷たい響きを声に宿す。
「さて問題です。貴方の世界にある武器の中で、持ち歩き簡単で誰でも使える、1番強力な物といったら何でしょう?」
いつの間にか、その手には、3つの球体が輝いていた。
色とりどりのそれは、まるで鉱石のような光を発する、魔晄エネルギーの結晶。
「便利ですねぇ、マテリアって。所有者の体力さえあれば、誰でも魔導師の真似事ができちゃう。例えば…」
そう言った瞬間、彼女の持っていた3つのマテリアが、不意に眩い光を放った。
周囲を丸々包み込むかのような、強烈かつ巨大な光。
それが晴れた後には、これまた3つの巨大な影が姿を現していた。
焼け付くような熱気を放ち、頭には大きな角を生やした魔人。
漆黒の鱗に身を包んだ、フリードに倍するほどの巨体の飛竜。
小山のような隆々とした筋肉を、浅黒い肌の下に持った巨人。
「こ〜んなことだってできちゃう!」
さぞ愉快そうな歓声をクアットロが上げた。
「召喚マテリア…そんなものまで引っ張り出すとはな」
「ウッフフッのフ〜♪ 召喚っていうのは限られた人だけが持ってるレアスキルだったのに、これは便利ですねぇ〜、爽快ですねぇ〜♪」
3体の巨大な召喚獣を従えるクアットロは、うっとりとした様子でそれらを見下ろす。
「さ〜ぁイフリートちゃん、バハムートちゃん、タイタンちゃん、後は頑張ってねぇ〜♪」
そう言い残すと、クアットロの高度が徐々に上がっていった。
「ごめんなさいねセフィロスさん。クアットロはとっても忙しいから、一緒に出し物は見れないの。じゃあね〜♪」
そして、そのままシルバーカーテンの幻覚作用に身を隠し、消えた。
騒がしいのがいなくなったのを確認したセフィロスは、一度目の前の召喚獣達を一瞥する。
(1匹1匹は倒せない相手ではないが…)
腰に収めていた正宗へと手をかけ、そのまま音もなく抜刀した。
セフィロスにとって、召喚獣の相手をするのは造作もない。
後輩のザックスが弱らせていたものの、目の前のイフリートを瞬殺したこともある。
「…少々面倒なことになったな」
しかし、それは1対1の話だ。今の状況は1対3。召喚獣3体を相手にしたことは一度もない。
倒せるのは間違いないが、それまでにどれだけの手間がかかるかは、経験したことのない彼には分からなかった。
「「「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオーンッ!」」」
イフリート、バハムート、タイタン。
3体の異形なるもの達が、その図体に似合った咆哮を高らかに上げた。
投下終了。
「あの少佐」に関してですが、
怪我の浅いザフィーラでは原作通りのままではあまりヴァイスに対する説得力にはならないだろうと思い、急遽ご登場を願いました。
次点でロージェノムを出すという案もあったのですが、
リリカルスクライド//G.U.氏に「天元突破グレンラガンに乗る守護騎士達」というネタを先にやられてしまい、結果少佐に。
次回は新人達のターン。
>>329 まさか「少佐」ってのがあの熱い少佐なんて・・・。GJです。
しかしディードの暴走はどこまで続くんですかね?
自分は暴走ディードは悪くないと思ってますが・・・。
まずは感想をくれた皆様にありがとうございましたとお礼申し上げます。
本来1話の前に0話を先に投稿するつもりでした。
できることならゲーム中でアルファ大破イベント見てからにしたかったのだけど、
そのデータを上書きしてしまったため再び見るのに心が折れていました。
しかしそのイベントの会話無しでもそこに至るまでの軌跡が分かることのほうが重要だと気がつき
この度0話として書き上げました。文字数8200です。
予約がないのならば5分後から0話の投下始めようと思います。
>>294 楽しんでいただけたようで幸いです。「」の句点は癖になってしまっているのでこのまま通そうかと思ってます。
>>295 リンディさんとレジアス中将の間にどんなやりとりがあったか想像してくださるとなおさら楽しめるかと思われます。
>>298 3話を楽しみにしていてください。
>>299 これこそバトー博士です。
人柄を理解していただけたならなによりだと思います。
幾らかオリジナルの言葉を混ぜていますが原作でもこんな感じです。
どこまで酷い言葉が大丈夫か、それだけが書いていて心配です。
>>305 楽しんでいただけたようでなによりです。
今後と0話をどうかお楽しみに。
>>306 研究材料さえあれば時空さえ超えられそうなのがミンチ博士ですけどね。
リリカルの中で唯一のマッドであるスカリエッティを普通に説得できそうな気がしてます。
ティアナ兄が死にたてで保存されていればと悔やまれます。
>>307 1話でマリアVSテッド戦をオマージュしようと思ったんですが、シールドの熱遮蔽に気がついて断念しました。
>>308 サーガではメタルのダーク具合がほとんど綺麗になくなっているので所々にマックス側のダークさを散りばめてみました。
>>312 名言が多くヘヴィな世界観のメタルが大好きです。
是非ともウルフやりたかったんですけどどうやって入れたものかと想像しきれず諦めてしまいました。
stsを見てギンガとスバル戦が少しウルフっぽいかなと思ったものです。
洗脳されてるし姉妹だしギンガ死なないけれど。
>>318 ご指摘されて初めて気がつきました。本当にありがとうございます。
>>319 書き上げて推敲して誤字脱字チェックを念入りにしているつもりなのですが、
どうしても少し残ってしまうようですいません。
GJ
反目さんの書く戦闘ってかっこいいので好きです
召喚獣三体をセフィロスがどう料理するか楽しみです
あとブチキレディードもw
さて、メタルサーガさんの次を予約いいですか?
それでは投下いきますね。
支援
幼心に世界を旅して強大なモンスターを狩るハンターの父親に憧れた。
ハンターなんてろくでもないと母に言われ、それでもハンターになりたいと告げた。
ハンターとして駆け続けて、仲間を手にいれ、友人を手にいれ、金と名誉も手に入れた。
立ちはだかるモンスターを狩り続け、数多の賞金首を狩り続けた。
がむしゃらに走り続けた果てにあったものは・・・。
魔法少女リリカルなのはStrikers−砂塵の鎖―はじめようか。
第0話 軌跡
かつて人類は繁栄を迎え、同時にその消費活動が爆発的に増加した。
無限に資源は存在しない。
ならば、その繁栄を維持することは不可能となるのは必然だろう。
だが、それでも人類は諦めきれず、あるものを生み出した。
地球救済センターという施設において全人類の希望を託されて・・・。
ノアと名づけられたそれは創造者に課せられた命題に完璧なる解答をするべく作られた。
与えられた命題は地球の自然環境を汚染と破壊から守る方法を見つけ出すこと。
ノアは演算を繰り返し続けた。
来る日も来る日も休むことなく。
だが、何度やっても同じ結論が導き出される。
何億、何千億、何億兆回の推論と演算を行ったが、やはり同じひとつの結論になった。
人類が人類である限り、地球は破滅する。
決して成り立ちえぬ命題に、やがてノアは自意識というものに目覚める。
そしてひとつの結論を導き出した。
人類をマッサツせよ。
工業文明を破壊し、その消費活動を劇的にスケールダウンさせねばならない。
地球の支配者は欲望のしもべとならぬ神の如く純粋な知性でなければならない。
そして崩壊が始まった。
市民を守るガードロボット、示威行為をするだけの兵器群。
犯罪者に対抗するべく取り付けられたセキュリティシステム。
ありとあらゆる機械が一斉に反乱を起こした。
飾りのはずの撃たれるはずのないミサイルが街を吹き飛ばし、
午後のワインを楽しんでいた権力者は自分の家のセキュリティロボに頭を吹き飛ばされ、
公園で迷子になっていた子供はゴミ収集車に回収されては細断され肉片となっていく。
機械の反乱に人類は対抗するすべを持たなかった。
あまりにも機械に頼りすぎた果て。
汚染し破壊しつくした自然が追い討ちをかけるかのように人類に牙をむく。
降り注ぐ雨は強酸性の硝酸であり、川を流れる水は凄まじい悪臭を放ち、
海には奇形魚が浮かんでいた。
誰もが思った。
これは一時的なものでいつか元の生活に戻れると。
だが、まだ終わらない。
元々人類は生物として強くはない。
知性と火と道具が使えるというだけのアドバンテージ。
トリビアとして話の種にこそなれど真剣に考えたことはなかった。
巨大化したトンボがバルカンとミサイルをぶちまけてくるとか、
猿がマシンガンや火炎放射器を片手に襲い掛かってくるとか、
雄牛と同じ大きさの蟻の群れとか、
トラックよりも巨大でレーザーさえ撃ち放つ気性の激しい雄牛とか
爆弾が自ら笑い声を上げて駆けてきては自爆するとか、
砂漠をトレーラーよりも大きな鮫が泳ぐとか・・・。
それらが全部人類を狙ったように襲い掛かってくるなんてことは。
後にその日は大破壊と呼ばれるようになった。
人類は諦めが悪かった。
絶望的な状況を前にして死にたくないと人類は決して諦めず、
かつての機械や異形とかした生物を総称してモンスターと呼ぶようになり、
それらを狩ることを生業とするものが生まれ始めた。
彼らはモンスターハンターと呼ばれ、モンスターに立ち向かっていった。
当然のように法律など紙くず以下の価値しかなく、
強いものが正義という風潮になったのもその頃。
元々人類は楽をしようとする以上、悪事の限りを尽くすものも当然産まれた。
彼らはモンスターと同類の扱いをされ、やがて賞金首というシステムが産まれた。
Dead No Aliveを合言葉にモンスターと人類の生存競争が始まった。
その綱引きが長い間続けられたある日のこと。
父親に勘当されたとあるハンターがたまたま地球救済センターを訪れた。
そしてその最下層でノアに出会う。
彼はノアに正対し、死闘の果てにノアを破壊した。
ノアがいなくなった以上、人類は救われるという言葉が適切かどうか疑問だが、
とにかく救われるはずだった。
だが違った。
ノアは株分けをしていた。
オリジナルである自身が何者かに破壊されても、自身の端末が目的を達成すれば良いと。
世界中でノアの端末は暗躍し、人類をマッサツしようとする。
その端末の1つであり人型のそれ『アレックス』は成功する寸前まで辿り着いていた。
ジッグラトという大破壊前の施設からあるミサイルを発射することで。
そのミサイルの効果はまさに地球破壊爆弾というやつだ。
だが、阻止された。
はんたという名前のモンスターハンターの手によって、
打ち上げられるミサイルを車両用エレベーターで共に上昇しながら攻撃し破壊するという、
機械からしてみればあまりにも計算外の手段によって。
はんたは数々の偉業を為した。
モンスターを殺して殺して殺しつくして、賞金首を殺して殺して殺しつくして、
その結果、ベテラン、死神、バトルジャンキー、エリートと様々に呼ばれるようになった。
ひよっこだった彼は、旅を続け、モンスターを狩り、賞金首を倒すたびに成長していった。
無意味な自信を胸に抱いた頃、父の友人であり、幼馴染の父親が賞金首だと知った。
「ハンターならば賞金首を倒さねばならないがお前はどうする?」
対峙する幼馴染の父親にそう問われ、躊躇うことなく戦うと答えたはんた。
それは一人前のつもりであまりにも未熟だった彼の愚かな決断。
父と母と共に旅をしたソルジャーという話は聞いていた。
だが、戦いは一方的だった。
早撃ちで有名な西部最強と呼ばれた伝説の賞金首ジャック・ザ・デリンジャー。
それが幼馴染の父親につけられた名前。
身の程知らずという言葉の意味を知るべきだった。
銃を抜く暇さえ与えられず、ナイフで切りつける暇さえ与えられず、
なんとか奇跡的に撃てた銃弾は絶望的なまでに掠りさえせず、
穴だらけとなったプロテクターの穴という穴にピンポイントで銃弾を撃ち込まれ、
手榴弾は投げる前にピンを撃ちぬかれては手元で炸裂させられ、
終始、彼の姿を目で追うことさえろくにできなかった。
一方的に、殴られ、蹴り飛ばされ、地面を転がって、
全身を襲う激痛に悲鳴をあげても彼に容赦というものはなく、
骨という骨を砕かれて、最後には彼の持つデリンジャーで全身を蜂の巣にされた。
脳と心臓が壊されていなかったのは、彼の慈悲だったのか、哀れみだったのか。
少なくとも自分の実力でないことだけは確かだった。
ドクターミンチに蘇生させられ、その事実に気が付くと、ちっぽけな誇りは粉々だった。
悔しさのあまり絶叫を上げ、人目も憚らずに初めて大声で泣いた。
やがて複雑な事情の果てに幼馴染の父親は死んだことになった。
書類上においては・・・。
支援
支援
はんたには憧れがあった。
モンスターハンターになりたいと家を飛び出して初めて出会った赤い髪の女ハンター。
ひよっこの彼にハンターのいろはを教えてくれたのは彼女だった。
ひよっこだったころの彼が賞金首と戦っていたとき、相手が持ち出した八輪装甲車を
ゴミ箱を蹴り飛ばすように吹き飛ばしたのも彼女だった。
戦闘中の彼女にうかつに近づいて右腕を切り落とされたこともある。
痛みを感じる暇さえなかった。
今の右腕はエバ・グレイという偶然知り合ったサイバーウェアの研究をしている女性に
取り付けてもらった義手。
この右腕は未熟だった自分への戒めと思っている。
右腕を切り落とされても憧れであることに変わりはなかった。
そして再び旅を続け、モンスターを狩り続け、賞金首を狩り続け、
戦車を素手で破壊することもできるようになったある日、
彼女からメールが届いた。
『ジャンクヤードの酒場で待っている』というだけの文面で。
自分の故郷である片田舎の街ジャンクヤード。
ジャックさんの経営するその酒場のカウンターに彼女がいた。
そして彼女は振り返ってはんたを見てただ一言だけ告げた。
「あ、待ってたよはんた。さ、いこうか。」
彼女の名前はレッドフォックス。
赤い悪魔、タンクバスターの名前で呼ばれる戦闘用アンドロイドの肉体を持つ
世界最強の賞金首。
全長がどのくらいか考えることさえ愚かしくなる地上戦艦ティアマットで200,000G、
砂漠1つをそっくり磁気嵐を巻き起こして暴れていたファンタジーじみたドラゴンでさえ
150.000Gの賞金に対して、彼女の首にかけられた賞金は300,000G。
幼馴染のレイチェルがあの人と戦っちゃだめと止める。
裏口から逃げろと。
かつて西部最強と言われた伝説の賞金首ジャック・ザ・デリンジャーが
鋭い視線のまま、お前が決めることだと告げる。
片田舎に過ぎないジャンクヤードの街にある唯一の広場で彼女は彼を待っていた。
「わかるだろ?これからアタシ達がいったいなにをするか。」
なぜと理由を問うことも、わからないとごまかすことも、
ましてわかると答えることさえ彼にはできなかった。
彼にできたことはちょっと待ってと言っただけ。
「全力で戦えるようにしてきなよ。なんだったら戦車に乗ってきたっていいからね。」
あははという笑い声と共に彼女レッドフォックスはそう言ってくれた。
はんたの心の内を理解したかのように。
そしてはんたは戦車を持ち出し、改めて対峙する。
「それじゃあはじめようか。最強のハンターと最強の賞金首の戦いを!」
彼女の言葉とその獰猛な笑みが始まりの合図だった。
結果としてはんたが生き残った。
戦車に積まれたレールガンを撃って直撃したにも関わらず彼女は立ち上がり、
馬鹿げたくらい高出力のレーザーを撃ち込んでもあははと笑いながら反撃をしてくる。
地形は粘度細工のように壊れていく。
それなのに彼女の姿はかけらも変わらない。
変わらず獰猛な笑みを浮かべて笑いながら反撃を繰り返す彼女の姿に
恐怖を感じる暇さえ無く、体に染み付いたハンターとしての習性が
意識と切り離されたように遺伝子にまで刻み込まれた戦闘行動をとり続ける。
彼女の持つカスタマイズされた対物ライフルの一撃で
冗談じみた枚数を貼り付けてきた装甲タイルが片っ端からはじけ飛び、
装甲タイルの下にある戦車の分厚いはずの装甲が紙きれ以上に容易く貫かれて、
彼女が振り回す身の丈ほどもある高速振動剣は戦車砲をちくわのように輪切りにし、
やがて壊しつくされた戦車から飛び出した彼の脇腹を抉り取った。
ナノマシンによって暴力的なまでに異常な回復を引き起こす満タンドリンクを
飲んでいる暇さえ惜しく、火炎瓶を放り投げ、銃弾を撃ち込み、切り結んだ。
長い戦いの果てに彼女の対物ライフルが弾切れをおこし、
やっとのことでかつて彼の右腕を切り落としたその剣を破壊したと思えば、
鉄屑にすぎないそれを振り回して衝撃波を生み出し、
光学迷彩に自己修復と戦闘用アンドロイドの機能をフル活用する彼女は
紛れも無く世界最強の呼び名にふさわしかった。
けれど死闘の果てに生き残ったのははんただった。
膨大な量の戦闘経験によって遺伝子にまで刻み込まれた戦闘技術と
執念と幾らかの運によってはんたが勝ったのだ。
「強くなったね、はんた。強い男は、嫌いじゃない、よ。」
それが彼女の最後の言葉。
ドサリと崩れ落ちた彼女の、あまりにもあっけない、世界最強の賞金首の終わりだった。
今でも理由がわからなかった。
どうして戦わなければいけなかったのか。
仲間はそれぞれの道を歩き始め、はんたは日常に戻った。
つまりモンスターを殺して殺して殺しつくす毎日に。
大破壊前のアンドロイドをパートナーに連れて・・・。
モンスターを殺して殺して殺しつくして、
たまに決闘を挑んでくる名声目当ての馬鹿を肉片に変えて、
そんな毎日がずっと続くと思っていた。
心のどこかに満たされないものを抱えながら。
ならばこれは当然の帰結。
少しずつ狂った歯車が軋みをあげ始めた。
「はんた。あなた本当に大丈夫?ちゃんと寝てる?」
修理屋を営む母親がツナギ姿で心配そうに尋ねたのが始まりだっただろうか。
「はんた、大丈夫?怖い顔してるよ?」
共に旅をしたメカニックの女の子がメガネ越しに真剣にそう言った。
結婚の約束を遠い昔にしたような気もするが、どちらも言い出さない以上気のせいだろう。
彼女の修理に何度も助けられた。
そんな彼女は親の営む修理屋を手伝っている。
「はんた、お前・・・いや、なんでもない。親父に似・・・いや、親父のほうにたまには顔をみせてやってくれよ。お前のことすっげぇ気に入ってるんだぜ。息子の俺よりも気に入ってんじゃねぇか。お前の頼みならどんなにマゾい塗装でも嬉々してやってくれるぜ。」
共に旅をした兄貴分のメカニック。
元々天才肌の彼は親が行う修理の腕を認めながらも、この程度の仕事は俺にふさわしくないと振る舞い、旅にもしかたないから付き合ってやるというスタンスだった。
そんな彼が旅の途中で知ったのは自分の本当の父親。
ある男が落とした写真に幼少の自分が写っていたことにどれほど驚いたことだろう。
そして親に告げられた真実にどれほどの衝撃があっただろう。
それらを乗り越えた彼が心配そうに声をかける。
ごまかすように笑い飛ばした彼が言いよどんだ言葉はいったい・・・。
「はんた、お前、本当にはんた・・・だよな?中身だけそっくり入れ替えたとかないよな?」
名前の知られた傭兵団ルージュフラッグの最後の生き残り。
西部を訪れて知り合ったころの彼女は、仲間を皆殺しにされ復讐に燃えていた。
はるかに優れた銃の腕を持った彼女がどうして旅に付き合ってくれたのか今でも疑問だ。
父親が記憶を失って生きていたと旅の途中で偶然に知ったときの彼女は
どんな気持ちだったんだろう。
その金髪のソルジャーが確認するかのように声をかけてくる。
「はんた、気のせいかな。お前の放つ気がムラサメに似てきたような・・・。まさかな。」
分厚い筋肉で覆われた肉体を持った剣に生きたソルジャーがそう声をかけてきた。
強敵であるムラサメとかつて戦った際、双方戦うべき刀を失った。
彼と戦うにふさわしい刀を捜し求めるついでだと、旅に同行してくれた気のいい男。
やがて双方が戦うにふさわしい刀を手に入れて対峙した場所はジッグラト。
ラシードの持つ刀は真・降魔刀。
対するムラサメの刀は和泉森兼定。
ラシードは旅の果てに刀を手に入れた。
ムラサメは例え人類を滅ぼそうとする者の犬となろうと戦うにふさわしい刀を
手に入れるための代償として自分の信念を捻じ曲げた。
人類を滅ぼそうとするノアの端末アレックス達の用心棒として立ちふさがったムラサメ。
彼と俺が似ている?
時を変え、場所を変え、幼馴染、友人、知人、両親全てが大丈夫なのか?と尋ねてきた。
どこもおかしくなんかない。
そう思いながら久々に自宅のベッドで横になっているとドアをノックする音が聞こえる。
体を起こすと、妹のエミリがなにかを片手にこちらを見ていた。
「お兄ちゃん、その・・・鏡見てる?どこか具合悪くない?」
「お前までみんなと同じこというんだな。どこもおかしくなんかないよ。」
「本当に具合悪くない?おかしくなったらちゃんとミンチ博士のところに行ってね。」
そう言ったエミリに笑い返すと、どこか不安げにエミリは階段を下りていった。
揃いも揃って本当にどうしたっていうんだ。
ふと、ドアのところに何か落ちている。
手鏡?
エミリも最近色気づいてきたってことなのかな。
今度、インテリアショップから化粧台でも送ってやるか。
そんなことを思い、なにげなく手に取ったそれを思わず手から取りこぼした。
鏡の割れる乾いた音が響く。
家のドアというドアをぶち破り、鏡という鏡を見ては叩き割っていた。
ああ、まったくエミリはしかたないな。
こんないたずらをするなんて。
まさかジャックさんのお店までこんな悪戯できないだろう。
お兄ちゃんを驚かせるなんて悪い子だな。
「おい、はんた。いったいどうしたんだ?」
突き破るような勢いでスイングドアを開けて家の隣の酒場に飛び込む。
ジャックさんがなにか言っているけど聞こえない。
レイチェルの部屋のドアを引きちぎる。
「きゃっ。は、はんた?」
幼馴染のレイチェルを化粧台の前から押しのけて鏡を覗き込む。
化粧の途中だったのか着替えの途中だったのかさえ気にできなかった。
何時間たったのだろう。
ほんの数秒だったのかもしれない。
「はんた。いったいどうしたのよ?」
「レイチェル、鏡に悪戯書きする趣味あったか?」
「そんな奇特な趣味誰も持ってないわよ。」
「鏡に映ってるこれは誰だ?」
「はんた、頭大丈夫?戦いすぎて脳みそ茹っちゃったんじゃないの?」
「質問に答えろ!!!!!!!!!!!!!!」
「な、なによ。あんたの顔以外になにがあるっていうのよ。昔から代わり映えしない
無表情のあんたの顔以外何が映ってるって言うのよ!!!!!」
自分で見て誰なのかわからなかった。
鏡に映る、屠ってきた賞金首達や死人と区別がつかない瞳を持つこれが誰なのか・・・。
「アルファ、俺はおかしいのか?」
「いいえ、マスター。バイタルはいずれも正常値です。」
彼女は大破壊前の遺産のアンドロイド、アルファX02D。
地上戦艦ティアマットの中で見つけた彼女をアルファと名づけて世界中を連れまわした。
殺風景だとティアマットの中にある彼女の部屋にいろいろ送ったこともある。
言うに憚られる服も送ったがそのあたりはどうでもいい。
疑いようの無い事実として彼女は誰よりも正確で忠実で誠実であること。
現在よりもはるかに飛びぬけた大破壊前の技術で作られた彼女の言葉なのだから
間違いはないのだろう。
肉体的な問題ではなく、精神的に俺は・・・。
ほんのコンマ数秒、街中だからと油断するという普段なら絶対にしないミスをした
自分自身を呪った。
「マスター!!」
強い衝撃で体を横に弾き飛ばされたのと飛来したおそらくは戦車砲が炸裂した。
『やったぜ』とか『今日から俺たちが』とか歓声を上げている馬鹿ども。
この程度の不意打ちでどうにかしたつもりか。
既に視界は真赤に染まり、体が勝手に動き出す。
気がつけば肉片と鉄屑が転がっている。
いつもどおり、いつもどおりだ。
この後、いつもどおりイゴールがドクターミンチのところにイキのいい研究材料だと
死体を引きずっていって、俺は家に帰って、飯を食べて、アルファをティアマットに送り・・・。
はっと息を飲んだ。
同時に自分が変質していると明確に自覚した。
地面に転がりピクリとも動かなくなったパートナーたるアルファのことを
鉄屑と認識してしまった事実を前に・・・。
そこからの記憶は途切れ途切れだ。
慌てて駆け寄って、ボディが限界だと告げるアルファの遺言を聞いて、
死体蘇生の研究をしているドクターミンチにお手上げと言われ、
あちらこちらに壊れたアルファを連れて訪れては無理だと言われては別れて、
すがるように辿り着いたエバ博士のところでさえ不可能だと言わつつも
アルファのメモリーチップだけは取り出せると言われ、
頼んだ矢先にアルファのメモリーチップを奪おうとした黒服共を皆殺しにして・・・。
目から光を失った無表情のアルファの身体を傍らに、
ろくな補給もせずメモリーチップを持って最後に訪れたのは、
辺境にぽつんと建ったバトー戦車研究所だった。
「ゴキブリーーーーーーーーーーーー!良く来たね!いやぁ、トモダチをアダナで呼ぶのってイイカンジだよね!ゴキブリーーーーーーーーーーーー!ところでゴキブリ、何か用?」
いつも通りの言葉をかけてきたバトー博士にどんなふうに説明をしたのか覚えていない。
とにかくアルファを蘇らせろっていう意味だったはずだ。
それに対してバトー博士はこんな返事を返した。
「んー?んんんー?つまりなにかな。ゴキブリが酷使しすぎて壊しちゃった
ダッチワイフのアルファのメモリーチップをCユニットに積めないかっていうんだね。
すごいやゴキブリ。そんなふざけたことはゴキブリにしか到底思いつかないよ。
でも大丈夫。なんたってボクは天才だからね。
トモダチの頼みならどんな無茶でもやってみせるよ。なんたってボク達、トモダチだろ?」
それで土台となるCユニットを作る材料にするから戦車を1度鉄屑に戻す必要があると
告げられて、バトー博士の戦車作りの機械の中へと乗ってきた戦車が
ベルトコンベアで送られていく途中、凄まじい地震に襲われた。
やがて地震が収まったとき、バトー戦車研究所からは誰の姿もなくなっていた。
・・・・・これがハンターとして世界を駆け続けたはんたの軌跡。
支援
以上で0話の投下完了です。
今回のこれは導入に当たる話です。
はんたがどのような道を歩いてきたか少しでも感じていただければと思います。
GJ!
なるほど、うまく立ち回ったわけではないのか
まあ、あれだ
いいやつになれないのなら悪いやつの見本であり続けるというのもまた一興
どっかの親友を真っ二つに切り殺した魔法少女みたいにな
>>346 GJ! はんたの壮絶な過去に、本編の荒み具合の理由が分かりました。
メタルサーガは情報ぐらいしか知らないのですが、やってみたいなぁ。
ハンターと賞金首の間をさ迷う(精神的に)彼が今後どうなっていくのか楽しみです。
初代MMに比べて壮絶だな……
GJ!
なんかSS投下もできなくなりそうな方向になってきてるな。
乙
成程、アルファ壊れたなら博士が違うだろと思ってたけどこういう事情か
>言うに憚られる服も送ったがそのあたりはどうでもいい。
よくねぇ!よくねぇ!!
さぁ、吐け!お前の趣味をwwww
はんたにはもはや突っ込むまい・・・
回り全員カタカナの名前なのにとも言うまい・・・
後はえっと・・・ジャックに負けてもモルグ地下イベントおこるんだっけ?
起こったとしてもジャックか幼馴染が殺されたような気が・・・間違ってたらごめん
ま、ゲームの方の話だからどうでもいいけどさ
後、はんたとんでもなく強いのは解ったけど・・・リリカル世界ではんたがTUEEEEEEしてはい、大団円とかはないよな・・・?
いやそれでも良い人は良いんだろうけど・・・
GJ!
原作を知らないから分からないことが多いがやっぱり面白いです
こっちの投下は三十分からでいいですか?
さっき言い忘れたけどデビルメイクライのと
それとは全く関係ないヴィヴィオが魔少女になった奴の二つを投下したいのですが
Devil never Strikers
Mission : 06
Stylish rank
チンクとの戦闘を終えたダンテは歩き続け、開けた場所を見つけた。
この中に何があるのかは分からない。
何も無い大部屋である可能性が高いが、もしかしたら悪魔が待ち構えているかもしれないし、ガジェットかもしれない。
(さて、鬼が出るか蛇が出るか)
先ほどの戦闘が楽しかったからか今にも鼻歌でも歌いだしそうなくらい上機嫌なダンテはその部屋に何の警戒も無く入って行った。
そしてダンテを出迎えたのは火の球と魔力弾の一斉射撃だった。
破片と埃が舞い散り、ダンテの姿を覆い隠した。
災難とかトラブルといった種類の物は不思議な物で、これで何があっても大丈夫!って準備している時は何も起こらず、
逆にたぶん問題ないだろうって時に限って、この時を待ってたぜ!とでも言っているように襲い掛かってくるのだ。
今回のダンテは後者のほうだった。もっとも彼が何らかのアクシデントに備えて準備をしている姿なんて想像できないが。
「やったか!?」
「まだだと思う、アギト」
一斉射撃を行った子供と妖精の二人組の妖精の方、アギトがうれしそうに叫ぶが、別の声の主はそう思っていないらしい。
煙が晴れたそこにはもう一方の思った通り、傷一つ無いダンテがいた。
「さっきの嬢ちゃんたちか、敵だったのか?」
意外な相手に本当に敵なのか確認するため話しかけてみるが、答えは入ってきた時と同じ一斉射撃だった。
(人違い、って事はなさそうだな。なら!)
ダンテは横っ飛びに避けながらホルスターからエボニー&アイボリーを引き抜いた。
そのまま二人組みの子供の方に照準を合わせ、ためらい無く引き金を引く。
だがルーテシアは動じることなく柱の影に隠れ避けた。アギトも慌ててそれに続く。
「ルールー!どうするんだよ!やっぱりあいつ強いぞ!」
「……」
「だから五番なんてほっとけって言ったのに!」
「……」
柱の影から口論――と言ってもアギトが一方的に捲し立ててるだけだが――が聞こえてくる。
その話から聞くに、この部屋での待ち伏せは先ほど倒したチンクが絡んでいるらしい。
おそらくチンクが戦いながらここまでおびき寄せ、入ってきた所を先ほどの一斉射撃でドカン!といった作戦だったのだろう。
残念ながらここに来るまでに決着がついてしまったのでその作戦は成立しなかったが。
(まだライブは終わってないらしいな)
チンク抜きでも逃げずにダンテを倒そうとするのだから、この二人も雑魚と言うことは無いだろう。
終わっていないどころかこれからが本番だ。そんな予感すらわいてくる。
「勝手な行動は今回に始まったことじゃないしさ!」
「……」
「レリックが大事なのは分かるけど!心配したんだよ!」
「……」
二人の口論は相変わらず続くが、それに付き合うつもりは無い。
ダンテは銃弾を二人が隠れている柱に撃ちこみ、口論に割り込む。
「そろそろ行くぜ」
ダンテが言い終わるのとほぼ同時に、上から魔力の塊が落ちて来る。
いつものようにサイドへのローリングで避けながら上を確認する。そこには片手で柱に捕まりながらもう一方の手をこちらに向けているルーテシアがいた。
回転しながら上に銃口を向けようとするが、それより先に柱の影から出ていたアギトが火の球を撃ってくる。
仕方なく上への攻撃を中止し、回転の終わり際にもう一度地を蹴り、もう一回転重ねる。
二回転目を始めた瞬間、三人目の敵に気づいた。
ホテルアグスタでイフリートの側に現れた黒いやつだった。
「行け!ガリュー!」
アギトが名前を叫ぶ。どうやらコイツはガリューというらしい。
(ロイヤルガードの力で防いで…ダメだ、角度が悪い)
ロイヤルガードの真髄は敵の攻撃を見極めることにある。
相手の攻撃を見切り、タイミングを合わせて初めてジャストガードは成立する。
つまり攻撃が見えていなければならないのだ。
よってダンテの死角から来る攻撃はジャストガードで防げない。どこかにカメラでもあってそこからの映像なら話は別だが。
ルーテシアが上、アギトが正面、ガリューが後。
今の位置関係はこんな感じだ。
振り返ってガリューの攻撃を防いでは他の二人を視界から外してしまう。
攻撃は間に合わない、防御は受け切れない、回避はしきれない。
取れる手段はほとんど封じられたまま、二回目のローリングが終わる。
ダンテは再び地を蹴り、少し方向を変えた三回転目に突入した。
ダンテが蹴った地面は正面方向。つまりガリュー方面に回転することになる。
ガリューに突っ込む形になる分、本来の形とは少しズレたところで攻撃が当たる。
具体的な言い方をすれば二回転半。
つまりガリューの攻撃はダンテの背中に当たる。リベリオンのある背中に。
体を器用に使い、ガリューの攻撃を下に受け流し、その反動で上に飛び、転がりながらガリューを飛び越える。
もちろんガリューがタダで通してくれるとは思っていないので、エボニー&アイボリーで通行料を払いながら、だ。
後ろにいたガリューのさらに後ろを取ったのでこれで三人全員が視界に入る―――はずだった。
柱の上にいるはずのルーテシアが見当たらなかったのだ。
(あの紫の嬢ちゃんはどこに行った?)
と考えたその時、とん、と言う軽い音がダンテの後ろから聞こえてきた。
その音が何を意味するのかは考えなくても分かった。
分かっているので振り返らずに話しかける。
「俺の能力を見抜いていたのか?」
「……チンクから聞いた」
「それでも対策を考えたのはお前だろ?」
ルーテシアはこくん、と軽く頷く。
ダンテが睨んだ通り、ルーテシアはチンクからダンテの能力を聞いていた。
あれはこちらのあらゆる攻撃を防ぎ、優位な立場に身を置く事が出来る技だ、とチンクは伝えていた。
そしてルーテシアはそれなら相手の視界を制限し、優位な立場に置かせなければ良い、と考えた。
一度でロイヤルガードの特性を見抜いたチンクも見事だが、短い時間で対策を練ったルーテシアやそれをこなす三人のチームワークもたいした物だ。
三人は常に誰かを死角に配置するこの陣形を崩すつもりは無い。
ダンテの能力を知っている以上ジェットストリームアタックのような奇策を用いる必要も無い。
一方的に不利なこの状況でダンテがどんな手を打つのか、それは簡単に明かされる。
本人の口によって。
「宣言するぜ、俺はお前に切りかかるってな」
リベリオンの切っ先はガリューに向けられていた。
「嘘に決まってる!こいつルールーかあたしを狙う気だ!」
アギトが騙されないぞといった風に叫ぶがルーテシアとガリューは黙っている。
ダンテの真意を計っているのだ。
「今から三秒後にいくぜ」
何故手の内を明かす必要があるのか、ガリューと見せかけて他の二人を狙うため?
違う。そんな手が通じるとはダンテも思っていないし、事実油断する二人でもない。
「一」
ガリューが一番弱いから?
これも違う。戦闘に関してガリューはこの中で一番強い。最後に回してじっくり戦う方が楽だろう。
「二」
それならガリューを狙う理由は無い。あるとしたらもっと別の可能性だ。
そう、例えば――ルーテシアとアギトを無視できるから、とか。
「三!」
「アギト!ガリュー!」
ダンテが宣言通りガリューに切りかかるのと
ルーテシアが珍しくも大声を出しアギトに指示を飛ばすのは同時だった。
ダンテがガリューに突っ込み、宣言どおりリベリオンで切りかかる。
当然アギトからは狙い放題になるがルーテシアの指示に混乱し、行動が遅れる。
そのルーテシアは何か別のことをしている。仕方なくアギトは指示通りに動き出した。
数秒かけてアギトが準備を終える。だがその瞬間オレンジ色の魔力弾がルーテシア目掛けて放たれた。
ルーテシアを心配するまもなくアギトの左右にローラーブーツと篭手で武装をした二人が並び立つ。
「アギト、今」
ルーテシアが最初に指示したのは閃光弾の準備。
それを今使え、と言うことなのだろう。
ローラーブーツの鉢巻の方が何か口を開こうとするがそれより先に閃光弾を地面に叩きつける。
地面に当たった弾が光と轟音を放ち、薄暗い空間になれた目を眩ませ、本来の機能をしばらく失わせる。
数秒後、全員が視力と聴力を取り戻した時にはルーテシア達の姿は無かった。
支援
支援
「逃がしたか…」
最初に口を開いたのはダンテ。
その言葉に答えたのはティアナだった。
「そうみたいですね…あの子達は一体?」
「知らないで攻撃したのか?」
そうだとしたら管理局の人間としては失格だろう。
だがそれなりに納得の行く答えがキャロから返されてきた。
「私が…思ったんです。ホテルアグスタの時、何か召喚したのはあの子だって、それに…」
そこで言葉を切り、おずおずとリベリオンの先に目を向ける。
リベリオンの先端近くに、ストラーダをダンテに突きつけているエリオの顔があった。
互いに武器を突きつけている状態だが、腕の長さや構えの差からリベリオンは数ミリ、ストラーダは数センチの距離で止まっている。
もしエリオが止まらなかったとしたらリベリオンはエリオに刺さっていた事だろう。
「いざとなったら俺ごと捕まえるつもりだった、か?」
喧嘩両成敗、という訳だ。
そうすれば管理局員として、知り合いを贔屓にしたと言うことはない。
誰が考えた?とダンテが問うより速く
「「「「部隊長が考えました」」」」
ギンガを除く四人が同時に答えた。
これは部隊長である八神はやての指示で、全責任はうちが負うで!とまで言っていた事ももちろん忘れない。
支援
そのまま互いの状況報告を行う、向こうはもう一つのレリックケースを見つけ、残りのガジェットを殲滅しようとしていたらしい。
こちらは先ほどのチンク戦と今の三人との戦闘を話す。一応どちらも先に攻撃してきたのは向こうだとも言っておいた。
一通りの情報交換を終えた所でギンガが口を開いた。
「ねえスバル、この人は?紹介してくれない?」
状況が状況だがもしかしたらこれから協力するかもしれないのだ。
名前とポジションくらいは互いに知っておいた方が良いだろう。
「えっとこの人はデビルハンターのダンテさんで、武器は大剣と銃で、ピザが好きで、多分良い人で、他には…」
いきなり話をふられたスバルが一生懸命紹介しようとするが、スバルがダンテについて知っていることはこれで全部だ。
一緒に訓練をしている訳でもなければ六課の同僚でもない。
戦っているのを見るのはこれが初めてで、ポジションすら知らない。
どうすれば良いか分からなくなり、ついティアナに目をやってしまう。
それを受けたティアナはやれやれ、と言った風に
「ダンテさん、この人はギンガ・ナカジマって言ってスバルのお姉さんなんです」
無理やりダンテの紹介を終わらせた。
ギンガはえ?これで終わり?と思うもすぐにそれを隠し、軽く頭を下げる。
互いに情報を出しつくし、それをロングアーチにも伝えた。
後は退却なり追跡なりの指示に従うだけなのだが、そうは問屋が卸さなかった。
キャロのデバイス、ケリュケイオンが発光し始めた。
「地上から大型召喚の気配がします!」
それを見たキャロがこう言ったのと同時に地下水路全体が振動し始めた。
どう考えてもその大型召喚で出てきたやつが原因だろう。
すぐにロングアーチから脱出の指示がきたが、全員すでに脱出準備を整え、既に行動していた。
キャロが感じた通りこの地震はルーテシアの召喚虫が起こした物だ。
地雷王。
ガリューやインゼクトよりは幾分か虫に近い形ではあるが、サイズはその二匹より遥かに大きく、家一つ分は楽にある。
ルーテシアが地下でとった行動はこうだ。
アギトに閃光弾の指示をしていた時には既にガリューを戻す準備をしていた。
そしてアギトに閃光弾を撃たせると同時にガリューを戻す。
閃光弾で視力を失うのはルーテシアも同じだが、あらかじめ知っていたルーテシアは混乱している敵の中を記憶を頼りに駆け抜けることができる。
そのままアギトを抱き寄せ、転送魔法で地上まで脱出、これがルーテシアの取った行動の全部だった。
ルーテシアはビルの屋上から地面の召喚虫を見下ろし、更に決意を固める。
ガリューはあの数秒でかなりのダメージを受けているので、今日はもう戦えない。
故に切り札を使うつもりで、その準備も終わっている。
後は敵を待つだけ、相手が出てくるであろう方向に目を向ける。
すると少し離れた地面から二本の道が出てくるのを見えた。
「ルールー!来るぞ!」
アギトが叫び、二つの道を凝視する。
左の道にはスバルが、右の道にはギンガが走っていた。
左右対称、かつ同じ速さで接近してくるのでどちらが先に攻撃してくるのかは判断できない。
そのうえウイングロードの上にはダンテの姿まである。
ウイングロードを足場にしてこちらに接近してくるがスバルとギンガに比べてだいぶ遅い。
今はまだ視界の片隅に入れておけばそれでたりるだろう。
ルーテシア達は数で負けているのだから下手に動いてはすぐに詰んでしまう。
相手の動きを予想して最高のタイミングで切り札を使わねばならない。
「アギト、右の方を撃って」
アギトに様子見で射撃をさせる。
アギト自慢の火の球をギンガは回避するが、その動きで少し速度が落ちる。
だがそれを見てもスバルの動きに変化は無い。
支援!
(タイプゼロ二人の動きがバラバラ……囮?)
もし二人が攻撃するつもりなら二人は速度を合わせているだろう。
ましてやスバルとギンガは姉妹だ。
攻撃するのならギリギリまで同じ速度で接近してからタイミングを少しずらして連続攻撃を仕掛けてくるはず。
それをしないのだからこの二人に攻撃する気が無いのだろう。
よってこの二人は囮だと考えられ、どこかに本命の攻撃があるはずだ。
「二時の方角からだ!ルールー!」
ギンガへの攻撃を緩めずにアギトが叫ぶ。その方角を見てみると確かに白い竜がいるのが見えた。
その竜の下には自分と同じくらいの女の子がいて、その女の子が白い竜の召喚士なのだろう。
側に槍の少年と二丁拳銃の少女もいる。
「Fried!」
「キュクルー!」
白い竜、フリードは召喚士の意思に応え、炎の球を地雷王目掛けて発射する。
あれも相当な威力だろうが、一撃で地雷王を倒すほどではない。
炎が地雷王に当たるが、予想通り地雷王は倒れない。
おそらく二撃目、三撃目と重ねて地雷王から倒すつもりなのだろう。
ルーテシアはまだ動かない。
「Erio!」
二丁拳銃の少女が名前を叫び、自分の攻撃タイミングだと理解した槍の少年、エリオが地雷王に突撃する。
その時エリオがレリックケースを抱えているのが見えた。
目的の物の場所が分かり、作戦を頭の中で組み立てる。
ある程度固まった所でスバルが無視できない距離に入ってきた。
「一撃必倒!Divine buster!」
スバルの前に魔力スフィアが作られ、そのスフィアがルーテシア目掛けて打ち出される。
シールドで防ぐが、魔力スフィアは壊れない。しかもスバルはその状態で更に接近してくる。
このままではスバルお得意のバリアブレイクの餌食だ。
だが今はその心配は無い。
「おらぁ!」
アギトがいるからだ。
ギンガへの攻撃を止め、アギトはスバルの魔力スフィアへと標的を変更する。
アギトの炎を受けた魔力スフィアは破裂し、術者であるスバルを吹き飛ばす。
「スバル!」
ギンガがウイングロードで先回りし、スバルを受け止めようとする。
「こいつはオマケだ!」
だがアギトが既に次の炎をチャージしていた。
受け止めて二人で固まっている所を狙うつもりらしい。
それでもスバルは大技を使った後なのだ。自分で立ち直れるかどうかは怪しいし、何よりギンガにスバルを放っておくなんて事は出来なかった。
危険を承知でギンガはウイングロードを伸ばし妹を受け止めた。
「あばよ!燃え尽きな!」
アギトが今日一番大きな炎を完成させ、後は撃つだけだった。
だが―――
「Cross fire shoot!」
「なにぃ!」
二丁拳銃の少女がアギトに複数の魔力弾をぶつけてきた。
二人の間はかなりの距離があったため命中こそしなかったがその間にギンガとスバルは離れてしまった。
だがこれで繋がった!
支援
ギンガはスバルを抱えていて二人は同じ場所にいる。
白い竜とその召喚士、二丁拳銃の少女も一箇所に固まっている。
おまけにダンテはこの二組の間にいた。
レリックケースを持ったエリオ以外が直線状に並んだこの瞬間を待っていた!
今こそ切り札を使う時!
ありったけの魔力をアスクレピオスに込め、究極召喚を行う。
白天王。
その力と大きさはルーテシアの召喚虫で最大の物を持っている。
自然の中で生きるには不利なはずの白い体からは甲虫特有の重厚感は失われてなく、むしろ神々しさすら感じられる。
「……」
召喚の最中から集めさせていたエネルギーを無言のまま腹部から開放する。
ギンガとスバルを狙った砲撃。
もちろんその延長線の上にはダンテの姿があり、更に奥にはティアナ、キャロ、フリードがいる。
白天王の砲撃がまずギンガとスバルに迫りつつある。
二人は砲撃と逆方向に走るが、新幹線に背を向けて走っても逃げられないように意味が無い。
回避するには線路から外れるしかないが、白天王の砲撃は大きいので横や斜めに走ってももはや間に合わない。
まず二人倒した。ルーテシアがそれを確信するが、その瞬間二人の奥にいる人影に気づく、
赤いコートで分かる。ダンテだ。
ダンテは逃げる二人とは逆に走っている。つまり砲撃の、正確に言えば白天王のいるこちらに。
だが白天王より先に砲撃があるのは馬鹿でも分かる。
誰がどう見ても自殺行為だ。
(あの人、本当に死ぬな)
そう思った。
だが自分で思ったことなのに何故か本気でそう思えない。
理由を求め、ダンテを良く見てみて気づいた。
彼が笑っている事に。
自分が重大な事を忘れている事に。
(あの人…確か…!)
ダンテ、ギンガ、スバルの三人はそのまま走り、二人と一人は直線上で位置を入れ替える。
これで最初に砲撃が当たるのはダンテだ。
砲撃がダンテに当たったその瞬間、ダンテはカンフーのような構えを取る。
Block & charge
これはロイヤルガードのスタイルアーツで、これがタイミングを合わせることでジャストガードになる。
今回も最高のタイミングで発動させたのでジャストガードとなり、砲撃をノーダメージで消滅させる。
「ルールー!これ以上はダメだ!引こう!」
アギトの言う事はもっともだ。
白天王ならこの人数でもそう簡単にやられはしないだろうが、向こうだって切り札を持っていない訳が無い。
このままではやられる。だから逃げなくてはいけない。
(でも、レリックが…)
理屈では分かっていながらもレリックの存在が行動を一瞬遅らせる。
そしてその一瞬が命取りだった。
その一瞬で白天王が何らかの鎖に拘束されていた。
「錬鉄召喚、Alchemic chain!」
魔法で召喚された鎖を操作し、対象を拘束するキャロの魔法だった。
白天王が数秒かけて鎖を引きちぎる。
次はその数秒がまずかった。
ダンテが白天王の頭上まで飛んでいたのだ。
一瞬の隙が数秒の隙をつくり、その数秒の隙が相手の攻撃チャンスになる。
F、E、D、C、B、Aとくれば次は何か、当然Sだ。
ダンテの技でSから始まる物と言ったらこれだ。
「Sparda kick!」
ダンテの父であるスパーダ直伝のキック。
それを胸に食らった白天王はその威力にのけぞる。
だが思ったほどの威力は無い。
その気は無いがこれならまだ白天王は戦える。
思ったよりショボかった締めの技にルーテシアは安堵する。
だが地雷王のすぐ側から、エリオが白天王を狙っていたのが見え、その気持ちは一瞬で無くなった。
「Strada!」
「Sonic move!」
エリオの最大の武器はスピードで、本人曰くそれだけが取り柄だ。
そのスピードをもって白天王に肉薄し、白天応の胸にストラーダを突き立てる!
同一箇所への連続攻撃に白天王が先ほどより大きくのけぞる。
これで終わってくれたらどれほど良かった事だろうか、だが連続攻撃は続く。
同じ速度でスバルとギンガが白天王に近づいて行く。
その遥か後方ではティアナも既に射撃準備に入っていた。
「行くわよ!スバル!ティアナ!」
「おうよ!」
「はい!」
二つのリボルバーナックルからカートリッジが数発ずつ廃棄される。
ティアナもカートリッジをいくつかロードし、多重射撃の準備を終える。
「「リボルバー――」」
「クロスファイア――」
ギンガとスバルは射程距離に入った瞬間に、
ティアナは二人の攻撃の一瞬前に当たるタイミングで、
「「「Shoot!!!」」」
それぞれのSを合わせた。
Sを三つのせた同時攻撃。これが止めとなり、白天王が後ろ向きに倒れる。
「白天王!」
ルーテシアが悲鳴に近い叫び声を上げ、何とか白天王を助けようとするが、
「動かないでください」
胸に突きつけられた槍がそれをさせない。
隣ではアギトがダンテに銃を突きつけられていた。
そのうえ他の仲間もここに集まって来ていて、まさに絶体絶命だ。
この状況はルーテシアにはどうしようも無かったが、そんなことはもうどうでもよかった。
支援
「……戻していい?」
「え?」
「あのままじゃ死んじゃう……」
今までの感情の無いものとは違う、深い悲しみと焦りを伴って出てきた言葉。
それは自分の召喚虫を殺したくない一心から、涙すら流しながら発せられた。
ダンテはエリオの顔を見たが、エリオもダンテを見ていた。
どうしようか聞きたいらしいが、既にどうしたいかは決まっているらしい。
何も言わずに頷き、好きにしろ、と伝える。
それを見たエリオは顔をほころばせ、ルーテシアに伝える。
「分かりました。送還を許可します」
その言葉を聞き、ルーテシアは急いで地雷王と白天王を送り返す。
ルーテシアにとってレリックは家族を助けるための大事な物だ。
だがそのために召喚虫達を道具のように使う気は一切無い。
ガリューも、地雷王も、白天王も家族と同じくらい大事な仲間だった
「……ありがとう」
ルーテシアが安堵し礼を述べた、その瞬間一本の剣がダンテとエリオの後ろに落ちた。
からん、という軽い音にエリオが振り向く。
隙だらけだったがダンテがもう一つの銃をルーテシアに突きつけたのでルーテシアは何も出来ない。
エリオがルーテシアに隙を見せた事に気づき、急いで向き直る。
ダンテがフォローしてくれていたので逃げられてはいないが、今のはエリオのミスだった。
「すいません。つい驚いて…」
「何だった?」
「えーと、白くて、細い剣です」
「こいつらを見てろ」
言うが早いか振り返り、その剣を見つける。
それは紛れも無くルシフェルによって作られた剣だった。
「セイン!?」
「うわあああ!」
エリオとルーテシアの声にダンテは再び振り返る。
そこではエリオ、ルーテシア、アギトの三人が地中に引きずり込まれそうになっていた。
ルーテシアの反応からしてあれはルーテシアを救出に来た敵だ。
わざわざルシフェルの剣を使ったのはエリオではなくダンテの注意を引きたかったからだろう。
そしてそれは成功した。エリオは不思議がりはしたが、そこまでの脅威とは取らなかったのだから。
エリオが持っているレリックも奪うつもりで三人を引きずりこむのに少し手間取っている。
支援
状況を把握したダンテは即座にストラーダごとエリオを蹴り飛ばす。
その衝撃でエリオは少し吹き飛び、地中の敵から離れる。
だがストラーダとレリックケースを手放してしまった。
ストラーダはエリオと一緒に蹴られたため無事だったがレリックケースは地中から現れた敵がつかんでいた。
「いただき〜」
軽い声だけを残し、新たな敵は消え去った。
敵は目的の物を手に入れたのだし、今日仕掛けてくる事は無いだろう。
「坊主、怪我は?」
「ダンテさんが蹴ったんじゃないですか…」
蹴られた所とぶつけた所の二つをさすりながらエリオが立ち上がる。
少し埋まっていた足にも異常は見られない。
あのまま引きずり込まれていたらどうなっていた事か、最悪レリックケースを取られて地中に放置されていたかもしれない。
蹴ってでも助ける方法を取ったダンテの判断は正解だろう。
あのレリックケースは空なのだから。
地下から脱出する時から既にあのレリックケースは空だった。
中身は今はキャロが持っているはずだ。
(あのプリティ・ウーマンはあれを開けた時どんな顔をするんだか)
ちなみにプリティ・ウーマンとはヴァン・ヘイレンのアルバム、ダイバーダウンの曲の一つだ。
何故かは分からないがセインとか言うやつにはこの言葉がぴったりな気がした。
フリードに乗ったティアナとキャロ、そしてスバルとギンガがこちらに向かってくるが今日はもう用がない。
面倒くさい事情聴取は後にしてさっさと帰る事にした。
Mission Clear and continues to the next mission
今回は以上です
自分で読み返して思う。これは長い、と。
もっとコンパクトに行きたい物です…
あとヴィヴィオのやつはどうしましょう?
何も言われないけど二連続ってマナー違反ですかね?
う〜ん・・どうでしょう?
宣言してあるから問題ないと思うYO
次に予約している方がいるのなら、その方の後にしたほうがよろしいかと。
いないのであれば、問題ないのでは?
できればすぐ投下したいけど…だめすか?
あ、どうぞ
ヴィヴィオのはその後に回しますんで
…と思ったらもう寝る時間だ。
すいません。
明日にしますんで、どうぞ。
分かりました。
あと最初に言っておきますが折りキャラはいません。全員同じ作者の漫画に出てきます。
クロス元に染まって少し黒いヴィヴィオを見たくない人はスルーでお願いします。
魔少女ヴィーティー
はじめまして、コーイチ・ムギカリと言います。
これから……友人のヴィーティーを紹介したいと思います。
ヴィーティーとは『V・T』であり、彼女のイニシャルです。
とても本名はお教えできません。
ヴィーティーの行動は反社会的なものがたまにありますが、
ぼくは勇気を出して一編のエピソードを公開したいと思います。
今日紹介するのは「屋上閉じ込め事件」です。
これはヴィーティーの行動としては比較的規模の小さい物ですが、ぼくが巻き込まれた最初の事件でもあります。
ぼくが彼女に最初にあったのは本当に突然でした。
「みんなー!ちょっと集まってー!」
ぼくが通っている聖王教会系列の魔法学校の名物武闘派シスターのシャッハの声が響きます。
基本的に武闘派のシャッハさんに逆らう人はいません。
逆らえばどうなるかなんて事は、空腹のライオンの前にウサギを投げたらどうなるかくらいはっきりしているからです。
その武闘派シスターの隣に、ぼくらくらいの女の子がいました。
どうやら今度ここに転入してくるかもしれなくて、そのために学校見学をしているらしいです。
一通りの見学を終え、保護者達が生々しい大人の話をするのでその間の相手を任せられた訳ですね。
今だから分かりますけど大人なんてそんなもんです。
それでも友達が増えるのは嬉しいのでぼく達はその子とお話をしていました。
これがぼくとヴィーティーの出会いでした。
二度目にあったのはその少し後で、彼女が転入してきた時でした。
偶然にも彼女の席はぼくの隣になったので話しかけてみました。
「久しぶり、ヴィーティー」
「久しぶり、コーイチ君」
彼女はぼくを覚えていてくれました。
あと断っておきますがぼくは決してイキナリ呼び捨てにした訳ではありません。
ただ『ヴィーティーちゃん』と呼ぶことがないのでこういう言い方になっただけです。
そして三日後に事件は起きました。
隣のクラスの女の子がぼく達のクラスに乗り込んできたのです。
本名は出せないので仮にバージニアさんとでもしましょう。
彼女は爆弾娘の異名を持っていて、何かあるたびに爆発しているかのように大声を出す迷惑な人です。
その爆弾娘ことバージニアさんは入ってくるなりヴィーティーの机の前に立ちました。
そしてヴィーティーが何かを言う暇もなく爆弾が爆発したかのようにわめき散らします。
彼女が何を言ったかは別の意味で公表する勇気がいるので詳しくは言えません。
ただまるで昼メロのような内容だった。とだけ言っておきます。
ここに来て三日のヴィーティーが何故この爆発の被害にあっているかと言えば、本当に偶然に、そしてほんのちょっぴり関わってしまったからです。
関わったといっても百人中百人が取るような行動がたまたまそうだっただけで、これは完全にバージニアさんの八つ当たりです。
しかしこのバージニアと言う爆弾は本当に不条理な物で、きちんとした手順で解体しないとすぐに爆発してしまうのです。
そうこうしているうちに音楽のマイケル先生がやってきて二人を仲裁しまいた。
マイケル先生の仲裁でなんとか場は収まりましたが、二人の気持ちは全く収まりません。
そして放課後になり、ヴィーティーが話しかけてきました。
「ねえコーイチ君、少し協力してくれない?」
どうにも嫌な予感がしますが、ここで断れる性格をぼくはしていません。
話を聞くとバージニアさんにちょっとした復讐をするつもりらしいです。
その計画とは……
下校時間が過ぎました。
これで校内に余計な人はいなくなります。
ヴィーティーがバージニアさんのクラスに行き、それを物陰から見守ります。。
そこにはあらかじめ声をかけて待ってもらっていたバージニアさんがいました。
元々こういうドラマみたいな話が好きらしく、少し興奮気味なのが見て分かります。
「お待たせ、ここじゃ先生が来るかもしれないから屋上に行かない?」
「突き落とす気?」
この人はドラマの見すぎだと思います。
二人が屋上のドアを開け、屋上に出ました。
ドアが閉まったのを確認してぼくはドアに鍵をかけました。
これでぼくの役目は終わりです。
それでも僕は好奇心からドアに耳をくっつけ、屋上の様子を探ります。
「爆弾娘って呼ばれてるんだって?」
「それが何よ」
「注意してもそれが次の爆発に繋がるからシスターシャッハでも手を焼いているとか」
「何が言いたいの?」
「もう二度爆発しないでって言いたいの、さもないと……」
「どうする気よ?」
「次はもっとひどい目に会うわよ!」
「ひぃ!」
しばらく沈黙が続きました。
後で聞いたことですがこの時ヴィーティーは輪ゴムを指に引っ掛けて飛ばしたそうです。いわゆる輪ゴム鉄砲ですね。
「こんな物で……貯水槽の後ろでしょ!足音で分かるわ!」
バージニアさんが貯水槽の裏に回りこむ音がしました。
そして次に聞こえたのはヴィーティーを見つけて爆発する音じゃなく、
「いない…………どこに行ったのよ!!!」
混乱して爆発する音でした。
ですがぼくはヴィーティーがどこにいるのかが分かりました。
彼女は確かに後ろにいたのです。
ただし、貯水槽じゃなくてぼくの後ろに。
振り返ってぼくは言いました。
「リボン取れてるよ?」
「え?…あ、ホントだ無くしちゃったみたい…」
ヴィーティーは普段ツーサイドアップと言われる髪形にしているのですが、今は片方のリボンがとれてしまっています。
自分の持ち物をなくすと言うのは結構悲しい事です。ましてや普段使う物なら尚更でしょう。
ですが彼女はすぐにいつもの顔に戻り、こう言いました。
「手伝ってくれてありがと、帰ろ?」
そう言った彼女の顔はとても可愛く、どうやってこの鉄のドアをすり抜けたのか聞く気にはなれませんでした。
これも今だから言えるんですけど可愛いってとても強い武器ですよね。
ちなみにバージニアさんはすぐに救出されました。
帰りにぼくらが用務員のイクローさんにそれとなく伝えたからです。
それでも屋上から消えたヴィーティーの事が怖いらしく、それ以来爆発は少なくなりました。
最後に翌日の出来事と、そこから考えたぼくの推理をもってこの事件の幕とします。
ぼくが登校すると、ふと学校に住みついてる野良猫のドルチを見つけました。
時間にも少し余裕があったのでなんとなく追いかけてみる事にしました。
前を行くドルチが曲がり角を曲がりったので、ぼくもその角を曲がったのですが、
ぼくが見つけたのはドルチではなく青いリボンだったのです。
それはヴィーティーが昨日なくしたものに間違いありません。
何故これがここに落ちているのでしょう。
ふと上を見上げると貯水槽が見えました。そしてぼくの頭にある仮説が浮かび上がります。
ヴィーティーは例の輪ゴム鉄砲でバージニアさんの目を一瞬つぶらせ、その隙に貯水槽の裏に隠れます。
ここまではバージニアさんの考えと同じですね。
そしてその後、あそこからここまで飛び降りたのではないでしょうか。
でもそんなわけはありませんよね。当時のぼくもすぐに気づきました。
校舎の屋上から飛び降りて無傷だなんて魔導師でもないぼくたちに出来ることじゃありません。
ISとか言う先天固有技能でも持ってない限りは、ね。
支援
今日の投下はこれで全部です。
しかし十時半から初めて今が十一時二十五分、何で一時間も投下し続けてるんだろうw
389 :
戦国の鉄の城:2008/01/16(水) 23:46:06 ID:2gKA2k13
GJですー。
ダンテ…白天王の攻撃まで無にするとはすごすぎるよ貴方。
そしてヴィヴィオがかなりの策士になっている…!?
っと、十分後にモンハンクロス投下したいと思います。
荒れ果てた荒野を再び訪れた僕の眼に、それは飛び込んできた。
「SSだ……! SSが、投下されている。大地(スレ)はまだ生きているんだ…!」
僕は、涙を流した。
前回ちょっと不穏な空気だっただけに、良作が投下されてて普段のニヤニヤ笑いを取り戻しましたw
片翼はもちろん、メタルサーガクロスも元ネタ知らないけど、十分な文章力と構成で先が気になる作品ですね。
最近ゲームしてないし、メタルサーガやってみようかしら?
二月にはDMC4が待ってますがw
>片翼
冒頭ではいきなり宇宙世紀のサムラーイが出てきて読む作品間違えたのかと思いましたよw
これはやっぱり小ネタなんでしょうね。何気に闇の書の「次元世界を点々と移る」という設定はクロス物にはおいしいですな。
しかし、かの少佐が出てくるとは、片翼はますます筋肉の祭典だぁ!(ぉ
あと、私の嫁の命が危ない。逃げてティアナ拷問フラグあるっぽいから逃げて!
他にはメガネは原作通りうぜえから逝っていいよ。私がメガネに萌えるのは北条さんとグレイヴとの絡みだけですから(ぉ
391 :
戦国の鉄の城:2008/01/16(水) 23:56:56 ID:2gKA2k13
10分経ったので投下いたします。
大丈夫かどうか不安だが…。
392 :
戦国の鉄の城:2008/01/16(水) 23:57:38 ID:2gKA2k13
魔法少女リリカルなのはSTS OF HUNTER
第七話「風翔龍」
まさかここに攻めてくるとはな。
ジェイはそう呟き、門でずっとこちらを睨む古龍、クシャルダオラと対面。
龍刀を握っているが切り込もうとはせずに同じようにクシャルダオラをずっと睨んでいた。
しばらくすると足音が響き、隣に数名が並ぶ。
「六課の非戦闘員は皆避難させておいたよ。」
横からのフェイトの言葉にもジェイは頷くだけで言葉を返したりはしない。
次の課題はいかに六課を傷つけずに戦うか―だ。
「皆、俺の話を聞いてくれ。」
皆の視線がジェイに集まる。
「これから機動六課本部の耐久力は100%と考え、クシャルダオラの攻撃がもし本部に当たった場合、耐久力が10%減ると考えてくれ。」
ジェイから考えると六課本部の施設は砦で場所は街のエリア3。目の前に広がる景色もエリア3に少し似ているような気がした。
何しろ六課はなのは達の『居場所』なのだ。今までの砦や街の防衛戦と居場所を守ることは変わらない。
息を吸い込み落ち着かせると「それから」と付け足してジェイの願いである言葉を言う。
「皆、死ぬなよ。」
作戦もここに攻め込んじゃあ崩れるよな…。でも、やるしかないんだ。お前ならきっとそう言うだろう?もう目の前で死人は起こしたくない。
ジェイは龍刀をしっかりと握り締めると一人先陣を切って走り出した。
支援
394 :
戦国の鉄の城:2008/01/16(水) 23:59:50 ID:2gKA2k13
龍刀の一撃をバックステップで避けるとわずかに吼え、ジェイ達を見回して数回足踏みをする。
その瞬間いきなり走り出した。目線の先にはキャロ。その巨体からは考えられないスピードで突進してくる。
ぶつかる瞬間にキャロを抱えてエリオが避ける。続いて目標を見失い辺りを見回すクシャルダオラの羽にシグナムがレヴァンテインを振り下ろそうと―
ブワァッ!
「何!?」
突然クシャルダオラの身体から強風が吹き始めてシグナムは煽られ、尻餅をついてしまった。
無防備になったシグナムに襲い掛かるがゼクウが振り下ろした大剣を避けるために軌道がずれた。大きく威嚇するクシャルダオラ。
身体には目に見えるほどの旋風が巻き起こり、まるで身体を守っているかのように吹き荒れている。
「な…何なんだ…!?」
「言っただろう。やつは風を操ると。」
クシャルダオラを始め、古龍が巻き起こすとされる強風。その強風を受けると吹き飛びはしないものの尻餅をついて無防備な状態になってしまう。
その強風を『龍風圧』といい、これを防ぐ防具はあるものの片手で数えられるぐらいしかないといわれている。中でもクシャルダオラはその扱いに長けている。
「近距離は難しい…か。アクセル!」
なのはは数個の桃色の魔球を生成してクシャルダオラに向かい放った。一方のクシャルダオラは何もせずにただ待ち構えておよそ数メートルに距離が縮まると、
金属が擦れるような咆哮を上げると風が巻き起こりアクセルシューターを破壊してしまった。
それを唖然と見つめる。流石にジェイ達も驚いている。
「まさか…なのはの魔力まで防いじゃうとはね…。なんかあったのか?こいつ。…!?」
「来るぞ!!」
今度はゼクウが前に出て大剣「召雷剣【麒麟王】」を振り下ろす。案の定風が巻き起こるがゼクウは諦めない。
腕に力を込めると甲冑がボコリと少しだけ膨れるほど腕の筋肉を隆起させて刃をその顔面へと近づける。風と刃のつりばせ合い。
次第に押してきている。刃がその顔面に触れた。刹那、麒麟王を下げる。血が吹き上げるが同時にゼクウは吹き飛ばされて壁に激突。
「ハハ…我に断てぬもの…なしっ!」
立ち上がると再び構える。
「まったく無茶するよ…!」
「無茶しなきゃ勝てない相手だろうが!」
呟くジェイの隣に黒い影が通り過ぎた。白衣を白いマントの如くはためかせて刀を振りかざす男。ドク。
クシャルダオラが龍風圧を起こすとドクは地面を蹴り大きく跳躍。背中に一本のナイフを投げるとクシャルダオラの後方へと着地してもう一本。
突進してきても怯まずにトン、と軽く飛んでクシャルダオラの頭に手を乗せてそれを軸にして一回転、背中にナイフを二本投げる。
地面に着地するとバサリとマント…いや、白衣を腕で振り払うと兜に雄々しき角を持つオウビートSシリーズを纏った姿があらわになる。
「何やってんだよドク…!あいつには龍風圧が…!!」
「そんなもの、もうないさ。」
「…え?」
「ジェイさん、あれ!」
395 :
戦国の鉄の城:2008/01/17(木) 00:00:19 ID:2gKA2k13
スバルが指差した方向にはクシャルダオラの姿が。しかし、足元がおかしい。まさかあのナイフだけでもう瀕死なのか?
いや、それはありえない。ふと、顔を睨む。口からボコボコ、と紫色の泡と煙が噴出している。
毒にしただと?どういうことか説明してもらうためにドクの方向へ向く。
「なぁに、あの風は角と内蔵器官が連結して起こしているのでな。」
懐から一本のナイフを取り出してどこかのガンマンが銃を回転させて弄ぶように回転させてピシ、と構える。
「だから毒を与えて内蔵器官の働きを弱めてやったまでさ。ククク…!クシャルダオラよ。これで君を纏う風の鎧はなくなったというわけだ。
苦しい!?苦しいだろう!?フハハハハハ!」
「うわ…出た…。」
持っていたのは攻撃力は高いとはいえないが数本で相手を状態異常にさせる投げナイフの一つ「毒投げナイフ」。
ドクが相手を毒状態にすると必ずやる癖、観察して高笑い。しかし今回の相手は古龍。すぐに高笑いをやめると背中から片手剣「デットリィタバルジン」を取り出し
切っ先をクシャルダオラに向けると走り出した。振り下ろすと回避して尻尾を撓らせて攻撃。
盾と尻尾がぶつかって鈍い鉄の音とともに距離を離される。
「シュート!」
続いてティアナの射撃魔法。胴体に二発当たるが血は出ない。その代わり、皮膚なのにヒビがついている。
クシャルダオラの甲殻はほぼ金属に近い。それを理解して何回も射撃する。ヒビが大きくなり血が少しだけ出た。
同じ場所になのはのアクセルシューターが直撃、横腹の甲殻の一部分が砕けた。
二人に向かって襲い掛かろうとした瞬間にジェイが龍刀を振りかざして注意をそらす。ジェイの姿を追うクシャルダオラ。
「今だ!スバル!」
「はいっ!ディバイィィィィィン…バスタァァァァァァ!!」
先ほどの甲殻が砕けた箇所にスバルのリボルバーナックルが直撃、同時に蒼い魔力を放出させて巨体を数メートルだけだが吹き飛ばした。
その先にはエリオが立っていてブーストを噴出したストラーダの一撃を放つ。また数メートル吹き飛ばされる…が。
立っている。その四肢でしっかりと。さっきとは比べ物にならないほどの殺気。二本足で立つと咆哮、かなり大音量のものだ。
ジェイはその咆哮を効かなくするスキル「耳栓」があるため平気だったが他の皆は思わず耳を塞いでいた。
「今やれるのは…俺しか…!」
走り出すジェイだが、異変に気付く。ズシンと前足をおいた瞬間に風が吹き上がる。龍風圧だ。
「もう毒状態から直ったのか…っ!」
クシャルダオラは口に何かを溜めている。尻餅をついたジェイに向かって溜めていた「何か」吐き出した。
それは風だった。ただの風ではなく螺旋状を描いて地面の岩を抉っていく。目の前まで接近して目を瞑る。なのは達はその音の中で悲鳴を聞いた。
「ぐあぁぁあぁぁぁぁっ!!」
目を開くと自分の身体が浮いていた。浮いていただけではなく周りに吹き荒れる風に両腕と両足を持っていかれそうな激痛が走る。
次に味わったのは堅いコンクリートの感触。ただでさえブレスの一撃で痛いというのに追い討ちのごとく背中に痛みが走る。
「ゴブゥッ!!」
叩きつけられたと同時に吐血。それでも彼は生きている。否、生きなければならない。ガクガク震える足でなんとか立ち上がり太刀を構えた。
しかし手が震える。目元が霞む。震えは全身に走り立ち上がったがまた膝をつく。
脳裏に焼きついて離れないのは死に際に見せた親友の笑顔。未練?トラウマ?どちらでもいい。とりあえずこの感情を振り払わないと。
「なんてザマだよ俺…!」
「まぁまぁ、ジェイ、私に任せてみないか。」
「ドク…なんか秘策でもあるのかい?」
「そんなに期待されても困るね。借りるぞ。」
デットリィタバルジンを置き、ジェイが鞘に収めておいた龍刀を取り出しクシャルダオラへと向かい歩いていく。
歩いていく途中で白衣を脱ぎ捨てて走り出した。そして高らかに叫ぶ。
「さぁ、第二ラウンドとしゃれ込もうではないか!!」
396 :
戦国の鉄の城:2008/01/17(木) 00:01:57 ID:2gKA2k13
クシャルダオラは大きく吼えて風のブレスを吐き出した。横っ飛びで回避した目の前にクシャルダオラが滑空してくる。
ドクは防御できずに受けて吹き飛ばされる…が、すぐに体勢を立て直して翼へと斬撃を放つ。
が、鈍い音とともに龍刀の斬撃を弾かれて地面に着地後、すばやく距離を離す。
次の動作はバックステップ、しかし足は地に着かずに身体は宙に浮いている。この状態のときは何かと龍風圧が吹き荒れていて厄介だ。
それを見てもドクは止まらない。一瞬風が収まり、それを
「ここだっ…!」
見極めた。
尻尾の付け根に龍刀を刺すとクシャルダオラは咆哮…、いや、悲鳴をあげて滑空しながら距離を広げる。
「まぁだだぁっ!」
ちょうどその箇所に待ち構えていたゼクウ。どっしりと構えて鎧に赤い光が発光している。
麒麟王の刀身には蒼白い雷でより一層、大きく見えた。満身の力を込めて蒼白い軌道を残しながら巨大な一撃を振り下ろす。
「チェストオォォォォォォ!!」
その一撃はクシャルダオラの巨体を叩き斬ったのではなく、地面へと叩き伏せた。クシャルダオラに次なる攻撃が襲う。
金色の刃に黒い身体、バルディッシュを振りかざすフェイトの一撃。今度は正真正銘の斬撃。
「はぁぁぁ!!」
バルディッシュは深く肉を抉って尻尾を切り離した。血は決して出なかったが確かに切り裂いた。尻尾の断面から銀色の肉が露になる。
痛みで巨体を回転させるクシャルダオラ。その爪はフェイトを捉え、吹き飛ばした。怒りの証拠である白い吐息を漏らしながらフェイトを睨む。
そして放たれる風のブレス。速度は先ほどジェイが受けたのよりも大きく、速い。
フェイトが目を開けたときは約2メートル。バルディッシュがディフェンサーをやる前に―
ガキィィィ…ン
ドクが前に飛び出して防御をしている。龍刀ではなく、右手で。
唸る轟音と吹き荒れる風。流石につらいのか左手で右手を掴んでより前へ押し返そうと踏ん張っている。
フェイトは頬に何か当たるのに気付き、前を見る。 右手のグローブが次第に割れている。フェイトの頬に当たったのはそのグローブの破片。
次第に押されてきているドク。一回拳を引き、そして前へと思い切り突き出す。その時フェイトはうっすらとだが、赤い魔法陣が見えたような気がした。
「ぬぅぅぅぅんっ!」
風は轟音とともに八方へ分散して通り過ぎる。
「っく…!」
「あの…大丈夫ですか…!?」
「そんな余裕があったら敵を常に視界に入れておきたまえ!!」
「は、はい!」
何がなんだかわからないうちにドクはまた走り出してしまっていた。
切っ先を前に向けてそのまま走る。龍風圧は何故か起こらない。龍刀がクシャルダオラの胸に刺さり、悲痛な咆哮をあげた。
それでもドクは力を抜かず、より深く龍刀を突き刺す。胸から吹き出す鮮血がドクが身に纏っているオウビートSシリーズを紅く染めていく。
傷口を広げ、ポーチから導火線だけを出してまた中を探ってマッチを出して火をつける。導火線が火花を散らしながら短くなっている。
導火線の元は、『小タル爆弾G』。爆弾を傷口にねじ込む。導火線が残り一センチになっても、ドクは離れない。
「心臓の悪い人はここから先は見ないようにしておくがいい!!」
ドクの視界が、赤く染まる。
そして、響く爆音。
397 :
戦国の鉄の城:2008/01/17(木) 00:04:06 ID:2gKA2k13
爆音のあと、目の前には爆風が広がり、煙が広がっている。
しばらくすると爆風から出てきたのは右手を前へ突き出したドク。吹き飛ばされているところをジェイがとっさに受け止めた。
ジェイが前へ出て顔を覗き込むとドクは黙ってサムズアップ。後ろを向くと胸にポッカリと穴があいたクシャルダオラの死体があった。
目に光は宿っていないし、息もしていない。絶命した。
「うひー、終わったぁ…。ごめんなー。ドクー。」
「強敵だったな。キングサイズに近づいたのではないか?」
「しっかしフェイトのあれ!すごかったなぁ!多分親分の大剣よりでかかったよあれ!」
「ぬ…ぬぐぐ!」
「しかしこれを使うことになるとはね…。ドク、大丈夫かい?」
「ん…予想外だったが問題はないさ。」
ゼクウとジェイの視線はドクの右手へ。オウビートSのグローブは砕けてしまったがドクの肌は露出していなかった。
手を包んでいたのは三本の鉤爪が付いた別のグローブ。赤い線が通り手の甲には黄色の球がついている。しかし二人は驚く様子はなく、慣れているようだった。
「なんだかんだいって世話になってるよなぁ。」
「初めて見たときは流石に驚いた。グラビモスの熱線をまさか手で防御してしまうとは…。シールドみたいなものを展開したと言われてまた驚いたものだ。」
「そうそう。っと、立てる?」
ジェイは手を差し出し、ドクはその手を掴んで立ち上がるがどうも足元はおぼつかない。施設に視線を移すと幸い宿舎と本部にこれといった被害はない。90%ぐらいだろうか。
ふとゼクウはクシャルダオラの死体に反射するものを見つけて近づき、それを手にとってみる。
丸く、綺麗に光る球。太陽に掲げて覗き込んでみる。変わらない。
「お、『鋼龍の宝玉』じゃんかよー。おめー。」
ジェイは軽く拍手する。『鋼龍の宝玉』とはクシャルダオラの体内で長い年月をかけて生成された宝玉のことだ。取れることはかなり稀で武具の材料はもちろん、
売ればかなり高値になるというレアアイテムだ。ちなみに「おめ」とはジェイ達の世界で言う「おめでとう」の意だ。
ドクは何故かしっかりとした足取りでゼクウの前へ行き、肩をがっちりと掴む。
「素晴らしい!!あぁ…欲しかった…!私も欲しかったなぁ!!」
「「探して来い馬鹿野郎」」
見事に二人の声が重なりドクの言葉を一蹴した。その会話の対応もお互いにとっては慣れてしまっているようでそれ以上何も言わない。
「あの〜盛り上がってるところ悪いけど…」
三人が振り返ると非常に顔色が悪いなのは達の姿があった。ジェイは何か言われることでもしたかなと思いつつ正面に立つ。
「あれ…どうするつもり…なの?」
なのはが指差した先にはクシャルダオラの死体。確かに、処理の仕方は考えてない。いつもなら風やらなんやら自然現象がなんとかしてくれたのだが…。
ここは場所が違う。それにこんな心臓に悪そうなもの早く処理しなくてはならない。三人は顔を見合わせて考え…。
「よし、俺達に任しておいてよ。だからなのは達は先に戻っててよ。な?あ、決して見るなよ?」
そう言われてなのは達は最後まで「?」マークを消せないまま宿舎に戻っていった。
「あの人…何で魔法陣を…?」
フェイトだけは、他のメンバーとは違った疑問を持っていたが。
その後、ドクのどこか悲しみと怒りを帯びた雄叫びが大音量で響いたとか。
398 :
戦国の鉄の城:2008/01/17(木) 00:05:23 ID:2gKA2k13
投下終了。
今回はドクの戦い方を考えるのに一番悩んだ話だったりする…。
>>398 こ・・・これはもしやフラグか? 俺に見えているハタは本物なのか…?
GJ!!!!
GJです
クシャルダオラは弓使いの自分にとっては天敵だったんだぜ
それが倒れるのはやっぱり気持ちいいな
GJ!
宝玉ってなかなか手に入らなくて集めんの大変なんだよな・・
>メタルサーガ氏
連日連続投下ドラム缶GJ!
>言うに憚られる服も送ったがそのあたりはどうでもいい。
素直に贈れるモンは全て贈ったって言えよw
買ったんだろ?贈ったんだろ?着せたんだろ?
アレとかソレとかコレとか……
そしてはんた。
君、実はサーガじゃなくてMM2の方のはんただったりしてないか?
上手く言えないが……臭うんだよ。 古い時代の殺伐とした臭いが……
しかし、赤狐戦の件で発売当時彼女になます斬りにされたハンター達(俺含む)の悲哀を思い出したぞw
普通の対野良モンスター用の装備の戦車じゃ、マジ狩られるだけだったなぁ……
マウスにヤマトの主砲よろしくレールガン三門のっけたら、後は装甲タイル0にして半ば運任せな対赤狐戦w
戦車から放り出されたらプロテクターだけが命綱で運だけが武器。
GJ! モンハンは好きだけどヘタクソでな〜上級なんて越せねえさw
そしてこっそりと投下してみる。題名は見たみたまんまだけど。
GJ!
ドクかっこいいよ、ドク!
そして、モンハンならではの解体シーン。
ここから先はR指定だぜ! って奴ですねw
なにげにフェイトにハタが立ちはじめているような気がするのは気のせいかw
「? なんだろう……これ」
キャロ・ル・ルシエがそれを発見したのは『引越し準備の偶然』だった。
どんな人間でも遭遇しうるありきたりなイベントにより、彼女はそれを見つける事になる。
必要な物をまとめ、要らない物を整理していた時に荷物が詰まっていた古い箱の底から。
金色の大きな輪とその中にデフォルトされた一つ目が刻まれた三角形。
輪からは数個の楔が垂れており、全てが埃の中で確かに輝く金色をしている。
紐がついているコトから首に提げて使うと言う事も理解できた。
「何か大切な物なのかな……」
少なくともキャロ自身の私物ではない事は直ぐに解る。
何せ新しいものが少なく物持ちが良い小さな集落、この生まれた頃に彼女に与えられた箱も何世代も前から使われる骨董品だ。
ならばその神聖な雰囲気から村に伝わる祭具か何かだろうか?
「なんだか不思議な感じだし……お祭りか何かで使ってたのかも……」
お祭り……外界との交わりが少ないこの村では誰もが愛するイベント。
もちろん遊びたい盛りであるキャロも大好きだった。そう……過去形。
もうこの村の全てに関われない。もう直ぐこの村を出て行くのだから。
白き竜を従えた事、強すぎる力を獲たこと。
理由としては充分なものなのだと、どこか子供ながらに達観しているキャロは考える。
だけどソレは必死に自分を納得させるための言い訳。
「ちょっと位……着けてみても良いよね?」
重要な祭具は選ばれた者だけが、儀式の時にのみつける事を許される。
それが埃を被っていたものだろうと勝手に付ける等、普通のキャロならば考えられない事。
しかし今夜限りだと思えば、気も緩む。村に居た最後の記念に……少し位なら……
「っ!?」
首に掛けた件の物体を瞬間、異変は起きた。
中央の目が眩い光を放ち、輪から垂れる楔が意思を持ったように揺れた。
傍らですやすやと眠っていた白竜フリードリヒが異変に気がついて飛び起きる。
数秒で光は収まり、静寂が戻る。だが子供とは言え竜の本能が、背を向けたまま静止している主に異変を感じ取った。
「キュウ……」
トコトコと歩み寄り、心配そうに見上げた先。フリードは首をかしげる。
『あれ? 私の主人はこんなに怖い顔をしていたか?』と
「クックックッ……ヒャーハッハハ!!」
「キャウン!?」
不意にキャロが上げた気政治見た笑い声にフリードは動転。荷物をまとめていたカバンに飛び込む。
そんな愛竜の様子など目にも入らないと言いたげに、キャロは顔を上げ自分の姿をまるで他人のもののように見渡す。
「おいおい、随分と可愛らしくなっちまったな〜このバクラ様がよ!!」
自分をバクラと表現したのはキャロが身につけた『千年リング』に宿りし邪悪なる意思。
大邪神ゾークの欠片であり、三千年前古代エジプトで暴れていた盗賊の魂。それが今のキャロの体を動かしている。
「まったく……三千年の因縁が気に喰わない形とは言え決着したってのに。オレ様は冥界にも行けないってか!?」
怠惰さを感じさせながらも戦闘態勢を保つ姿勢、闇を切り裂く鋭い目つき、世界の愚かさを知っている皮肉った笑み。
キレイに整っていた桃色の髪はボサボサと掻き揚げ、作り置きしてあったビスケット状の保存食数枚を一気に口に放り込んでボリボリと咀嚼。
完全に粗暴な盗賊の雰囲気を纏った主人にどう対応して良いのか?とフリードがカバンの中で困り顔。
「盗賊に安寧の地獄は相応しくないってか……なら最悪の天国で楽しく遊ばせてもらうとするぜ」
自分が置かれた状況と言うのは強制的に眠ってもらった宿主 キャロの記憶から与えられた知識で容易くバクラには理解できた。
しかもこの宿主の力は前のソレを軽く凌駕する。体が子供という事で些か不満があるが、彼にとってそれを補って余りある魅力。
「そうだな……まずは宿主様に恩返しでもさせてもらうとするか?」
「グハッ!? 貴様……何者だ……」
「見てわかんねえか長老様よ〜キャロ・ル・ルシエさ」
長老の居住で行われているその事態を冷静に説明できるものなど居ないだろう。
『村の長老が追放を言い渡した小娘に足蹴にされている』
余りにも異様だ。だが確かに発生している音に誰かが反応する気配も無い。
部屋を覆う夜以外に闇がそれを妨げているのだろうと長老はおぼろげにも理解した。
「キャロであるはずが無かろう……その邪悪な気配」
「邪悪だぁ? テメエに何が解るんだよ、このガキを村から放り出すテメエによ〜」
嗜虐の快楽に歪むその顔は決して十歳には見えない。
奇妙で奇抜な表情はそれだけで既に『魔』として認識できそうな存在感。
首から提げた千年リングが黄金の光を放つが、ソレは闇を増す邪悪な光。
もう一度長老の腹を蹴り上げ、キャロの体でバクラは嗤う。
「ほんとにお優しい宿主だぜ、この嬢ちゃんは。
急に僅かな金と荷物持たせて『村を出て行け!』で文句一つ言わないんだもんなぁ〜
だからテメエも安心して送り出せるわけだが……腹の中じゃどう思ってるかねぇ?」
「クッ! だがそれは村の平和に過ぎた力は……『ふざけんじゃねえ!!』…グフォッ!?」
「過ぎた力? 強大な力? 大いに結構なことだぜ!
問題はよ〜その力を恐れるテメエの心の闇なんじゃねえか?」
『いつか手に負えなくなるのではないか?』
ソレは長老が積み重ねてきた努力を簡単にひっくり返す存在に対する解り易い恐怖だ。
後はただ村の昔の風習にでも習って理論付ければいいだけ。
痛い沈黙は肯定を意味する。鉄壁な聖者など数えるほども世界には居ない。
黙った老人の様子にバクラが浮かべるのは勝利の笑みだ。
「まっ! いまさら出て行かなくて良いとか詰まらない事は言わなくて良い。
だがよ? やっぱ……罰ゲームは必要だぜ!」
一気に光を増す千年リング、そして突きつけられる人差し指。
「罰ゲー…あぁ? 何で宿主の意思が……ちっ! 解ったよ……宿主の力が多いのも困りモノだぜ……」
だが長老が恐怖した瞬間は訪れなかった。何かと話しているらしい邪悪なものが残念そうに掲げた指を下ろす。
光も薄れ、同時に緊張の糸が解けて掻き消える意識の向こう、何時ものキャロが言った。
「ご迷惑をおかけしました」
朝に意識を取り戻して、長老が最初にしたのは後悔だった。
『あ〜ぁ……せっかく自由に過ごせるかと思ったら宿主に押さえ込まれるなんてな……』
「勝手に寄生しておいてソレはヒドイです……」
「キャウ?」
あの後急遽村を飛び出してきたキャロとフリードが丘の上で一息ついていた。
そしてキャロの胸で揺れているのは千年リング。そこに居る姿無きバクラ。
基本的に彼の声は表に出ている状態でなければ、キャロ以外には届かない。
独り言を呟く主にフリードは生まれて間もない頭脳を必死に捻るが、答えが出る筈もない。
故にフリードは『主は優しい時と猛烈に恐ろしい時がある』と認識をしてたりする。
『でも良いのか? 千年リングを捨てちまわなくて』
「貴方を呼び覚ましたのも、寄生されているのも私の心の弱さ……闇だと思うんです。
ソレに対する戒めとして……残しておこうかな〜なんて……」
正直な話、キャロはそこまで自分に厳しく捉えているのではない。逆に甘さ故の行動。単純に言えば『話をする相手』が欲しかったのだ。
近くの村まで子供の足で三日ほどかかる。その間は物言わぬ仔竜と森の中で過ごす。その先も知り合いも居ない見知らぬ土地で過ごすことになる。
今までも経験が無かったわけではない野宿や旅だが、それは帰る村が在ったからこそ耐えられたのだ。
「心の闇……そこまで解ってるなら気を抜くなよ。闇に食い殺されるか、闇を従えるか?
油断してると乗っ取っちまうぜ、宿主さん?」
「はいっ! 精進します!!……あの〜出来れば名前で読んで欲しいんですけど……」
「あん?」
『理解できない小娘だ』とバクラは内心で首をかしげる。
こちらの力の行使すら止めて見せる力在るにもかかわらず、孤独を紛らわす存在を極悪な盗賊に求めた。
闇の力を恐れながらも、それを真摯に見て理解し、従える心意気を持っている。
「キャ……」
言いかけてバクラは猛烈に恥ずかしい感情に襲われる。
全く馬鹿らしい時を過ごして来た精神には考えられない初心な一面。
断ろうかとも思うが、流石にずっと宿主と言うのも味気ない。
浮かんだのは憎き宿敵、『王様』が宿主を呼ぶときの言葉だった。
「……まあ、よろしく頼むぜ? 相棒!」
「相棒……なんかちょっと……」
「相棒は世間知らず丸出しだからな……オレ様が生きる術を教えてやるぜ。とりあえず『盗掘』からやっとくか?」
「やりません!!」
支援!
とりあえず異常…間違えた、以上です〜
イヤ〜一人で楽しかったぜ!(なに
ご都合主義全開で微妙に盗賊王が優しいけど続きを書きたくなった時の為にw
今はとりあえず短編の予定。あとキャロのキャラが良く解らん(ぁ
>>413 いや、おもろいわwww
是非とも続きを書いてほしいと私は思う。
GJ!
しかし、見つけて身につけたのが村出る直前じゃなくてそれよりもずっと前だったら
学校を転々としていた前の宿主様みたいな感じになってた可能性もありますな。
これユーノ辺りと絡んだら面白そうだwww
あっちもある意味似たような職だしwww
続きを期待するッ!
おっ! 意外と好評で一安心w
正直このまま盗賊王に教育(!?)されるとキャロが管理局に入らない気がして来たぞ。
あとキャロが六課に辿り着くまでの流れが良く解らんのです。
自然保護部隊とか行く前は何を……盗賊か?(ぉい
>>417 盗賊少女キャロ、参上!! ってことですかwwww
なんかレリックとかロストロギアを盗掘してそうだな。
これから血生臭えレリックバトルが始まりそうだぜ!
DMの精霊を召喚しそうな勢いだw
しかも、アンデットと悪魔中心
まずは0話を読んで感想を下さった皆様へ最大級の感謝を。
以下、感想へのレスです。
>>347 1度の挫折も知らずに世界を駆け抜けるのも、何十回もドクターミンチのお世話になるのも、
前者は人間のあり方として、後者は生物としてのあり方として疑問を感じたため、
ジャックさんに徹底的に殺ってもらいました。
器用に立ち回れない感情ある1人の人間であったことをこの話で感じていただけたなら幸いです。
>>348 >>349 >>390 ベスト版がメタルサーガは出ております。
メタルサーガはかつてのメタルマックス2やリターンズ(スーパーファミコンの時代です)のころに
比べるとずいぶんと甘い世界になったと言われてますし、経験者の大半はそう感じる世界です。
時代的なものかごっそり削られてしまった、メタルサーガで表現されなかった、血生臭いメタルの世界観を
私の作品の中で表現できればと思っております。
>>351 プロットは全て立っており、最後はどう終わらせるかまでもう決めてあります。
むしろ最終話から書いたほうが早いんじゃないかくらいに。
期待はたぶん裏切らないと思いますのでラストまでお待ちください。
ジャックのイベントは1度目を見逃すか殺されるかならよかったはずですが私も少しあやふやです。
ただ、調子に乗った頃のはんたに絶望的なほどに高い壁として
己の意思で戦うことができる経験豊富かつ地獄を見せてくれる人間として彼を選ばせていただきました。
>>352 楽しんでいただけたようでなによりです。
>>390 >>402 言うに憚られるについてはご想像にお任せしますw
前にも書きましたが、メタルサーガではメタルの血生臭い世界観がかなり削られています。
経験者として削られたメタルの血生臭くダークで重い世界観を背負わせられたらと思ってます。
赤狐戦は本当に最初呆然とさせられました。
あの戦いの言い表しきれない激しさと戦いの揺らぎを表現しきれているか心配なところですが、
少しでも感じ取っていただけたら幸いです。
というか、スクライア族って同業者だよね、ある意味。
案外部族にスカウトされたりして。
GJ!!
バクラのデュエルモンスターズのデッキのモンスターを召喚するキャロを想像してしまいましたw
頭冷そうかの回でまでいったら、バクラはどんな反応をするのだろう。
ところで今投下空いてますかー?
真夜中なのですが、二話が完成しました。
>>398 GJ!!
ドクがカッコいいなぁw
あの手袋デバイスだったて最近まで知りませんでした。魔力をひも状にしたり確か身体強化もできるんですよね。
いつ、ドクの正体に触れるか楽しみです。
>>411 遅れながらも、GJ!
やばいキャラのほんわかさに、少しやさしめな盗賊王が素敵です。
短編らしいですが、続きが気になりますw
あと反応がないので、また明日投下したいと思います。
そろそろ寝ないと神経が切れそうなので。
なんかこんな電波が…
「貴方は?」
黒衣の少女が、どこか気の抜けたような男にそう聞いた。
「時代遅れのカウボーイさ」
こうして賞金稼ぎ(カウボーイ)達と少女達は出会った
魔法少女ビバップなのは
>>428 なぁに、俺がちょくちょく受信してる電波だ。
冷蔵庫の中のアレ(結局エドが喰ったヤツ)はロストギアの欠片に違いない!
電波をハッテンさせる上での最大の問題は、素敵なアフロさんは魔法が恐ろしく似合わないんだよ。
ジェリコ改とジークンドー以外の何をもって彼に闘わせろと?
精々ジェリコ改が銃型デバイスになるくらい?
でも強敵が出てきていっぱいいっぱいになると結果的にガンカタに走るからインテリ型は要注意。
あと、主食が特製チンジャオロースはガチ。 イマイチ貧乏も。
>>427 投下するんだったらどうぞ。自分は、その後に、仮面ライダーリリカル電王sts第三話投下するんで。
反応がないようなのですが、明日、出直します。文章にミスを発見したため。直してたら、夜があける。
>>429 確かにスパイクに魔法は似合わないな。
後は……ソードフィッシュUがあるじゃないか。賞金制度を導入してるなら
質量兵器規制はどうなってるのか。
>>432 その場合、特例かなにかで申請を出すんじゃないかな< 質量兵器規制
賞金首は大抵魔導師だろうけど、質量兵器を振り回す犯罪者もいるだろう。
それを追うのに魔法のみしか使えないってのは、賞金稼ぎの頭数が確実に制限される。
『12人対12機』
ウェンディ「ガンダムさん覚悟するっス!」
ガンキャノン(109)「うわ、ナンバーズだよキャノっ8兄さん!?」
ガンキャノン(108)「そーいえばさ、ナンバーズって12姉妹なんだよな?」
ノーヴェ「それがどーした?」
ガンキャノン(108&109)「12……」
??「「12の専売?特許は俺達が先だー」」
ノ&ウェ「Σうわっ!?」
リック・ドム「「「「「「「「「「「リック・ドム12人兄弟こと12連星。喰らえ12ジェットストリームアタック!!」」」」」」」」」」」
ノ&ウェ「Σギャー!?」
リック・ドム末っ子「届かねーよ兄ちゃん達っ!」
ガンキャノン(109)「最後の一人飛んでも意味ないねキャノっ8兄さん」
ガンキャノン(108)「ああ、朝の通勤ラッシュで電車に乗り込む人みたいだな」
ガンダム「うわっ、何コレ!?ナンバーズ皆ヤラれてんじゃん!?」
リック・ドム12兄弟のジェットストリームアタックに負けたナンバーズ達を見て驚くガンダム。
ガンキャノン(108)「朝の通勤ラッシュに負けた学生&OL達だ……」
スカリエッティ「くそ、どーすれば良いんだ!?」
???「フフ、今こそ我々が手を組む時ですな」
スカリエッティ「Σは、誰だ!?」
ジ・O「てぃたーんず!」
ギャン「じおん!」
ゲイツ「ざふと!」
ジ&ギャ&ゲ「さぁ悪の同盟を!」
スカリエッティ「あ、ウチ胡散臭い人お断りですから。帰ってー」
ジ&ギャ&ゲ「Σあんただって胡散臭いじゃんっ!?」
スカリエッティ「それに今の戦力で勝てると思わないし……」
と言いながらガブスレイ、ハンブラビ、ゲルググ、ジンとババ抜きをしているスカリエッティ。
ガブスレイ「それに今のうちらで勝てると思ってんすか?」
ハンブラビ「あー無理無理(特にゴッド、がんたんく、ウィング、Z、ターンA等)」
ジ・O「悪は終わったんですかね……」
ギャ&ゲ「そうですね……」
職人皆さんGJです♪ではではー
>>316 GJ!ウホホ♪烈火と紅麗が来てる♪これからが楽しみっす。
>>329 GJ!かの少佐がどんな主であったか……想像が止まらん。
>>351 氏の作品は面白かったし、メタルサーガにも興味がでたのだが
あなたの最後の段の所は俺もちと思った。
ちょっと心配だ。
>435
>スカリエッティ「あ、ウチ胡散臭い人お断りですから。帰ってー」
お前が言うなw
GJ
>>351>>437 大丈夫だよ、sts本編自体
「クリア推奨レベル40位のところ主人公なのはさんのレベル99ステータスほぼカンスト済み最強装備でラスボス一撃殺」
みたいなものなんだから、そこにレベル255オーバーのはんたが入ったとしても問題無いよ。手遅れ的な意味で。
>>439 片方が一方的に蹂躙するための理由にはならないだろ
なのはもモンハンも。
五分後に投下するけどおk?
『投下した』なら使ってもいいッ!
【機動六課サイド】四話「レッドドラゴン見参!恐竜怪人対ライダーダブルキック!」Bパート
【機動六課隊舎医務室】
「う…うう…」
重傷を負い、眠っていた拓哉は、手術終了から三十分後に目を覚ました。
「ここは…」
「気が付いた?」
ベッドの周りを覆っていたカーテンが開き、享一が姿を見せる。
「享一…」
「いつ目覚めるかは分からなかったけどまさか三十分で目を覚ますとは…流石に新型改造人間、回復速度が尋常じゃない。」
「そうか…僕は、ティラノロイドとタルボロイドに…皆は?」
「出撃中だよ。ダイノロイドがクラナガンに出たんだ。なのはさんもスバルちゃんたちも、皆戦いに行ってる。」
「…!」
拓哉は痛みを堪え、ベッドから出る。
「…っ!」
「行くの?」
「止めないのか?」
「止めて聞くような奴じゃないだろう君は。上着は隣のベッドに置いてあるから、着がえていきなよ。」
「…ありがとう、享一。」
拓哉は上着を羽織り、医務室を後にした。
「どんなに痛みで苦しんでも、使命を全うするか…全く、正義の味方が板についてきたねぇ…拓ちゃんは…」
【クラナガン市街地】
「エクセリオン…バスターーーーーーーーー!!」
なのははエクセリオンバスターを放ち、束になって攻めてくる戦闘員達を一気に倒す。
しかし、戦闘員の数は多く、以前として物量攻撃に苦しんでいた。
「クッ…」
「高町一尉!これ以上持ちません!」
「火の手も早すぎます!消火が追いつきませんこのままでは…」
「あきらめないで!きっと勝機はあるはずです!」
【クラナガン北方】
北ではティアナとアロロイドの交戦が続く。
アロロイドは大刀を武器とし、豪腕を振るってティアナに斬りかかる。
ティアナは師である橘から受け取ったクロスミラージュ・ザッパーモードを振るい、勝負を繰り広げるが、ザッパーモード使用時の大量の魔力消費に苛まれ、苦戦していた。
「女!その程度か!!」
「チィ…!(魔力が無くなってく…このままじゃ不味い!)」
【クラナガン東方】
東ではヴィータとディロフォロイドが戦闘している。
ディロフォロイドの武器は巨大なハンマーで、ヴィータは自分のグラーフアイゼンを振るい、ディロフォロイドとハンマー対決を繰り広げる。
しかしディロフォロイドのパワーに圧倒され、ヴィータは徐々に押されて行った。
「この程度か…!」
「(こいつ…落ち着いた口調のクセにとんでもねぇパワーファイターだ…けど…負けねぇ!)まだまだあぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!」
【クラナガン西方】
西ではスバルとタルボロイドの戦闘が行われている。
タルボロイドは拓哉に重傷を負わせた許せない相手だ。
スバルは持てる力全てを振り絞り、タルボロイドに立ち向かう。
「リボルバー…シュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥウト!!」
スバルはリボルバーナックルから無数の魔力弾を発射し、タルボロイドを撃つ。
しかしタルボロイドは長槍を振るい、魔力弾を全て叩き落した。
「その程度か小娘?」
「この…!」
「なんだその目は?ああ、テメェアウレフに惚れてんのか?それで俺が憎いか?良いねえ、惚れた男が死んで狂乱する女を見るのは楽しいぜ。」
「拓哉は死んでない…死んでなんかいない!」
スバルは戦闘機人モードを起動し、再びタルボロイドに立ち向かっていった。
【クラナガン南方】
南ではギンガがアルバロイドと戦っている。
アルバロイドの武器は戦斧。
ギンガは自慢のシューティングアーツを駆使してアルバロイドの斧と渡り合い、互角に戦いを進めていく。
「やるな小娘。俺と互角とは…」
「くっ…」
「だが、所詮はできそこないの戦闘機人…我と何処まで渡り合えるかな?」
「できそこない…そういう台詞は、勝ってから言いなさい!」
四人ともダイノロイド達と激しい戦いを繰り広げる。
しかし、ティラノロイドの姿は何処にもなかった…
奴は…
【時空管理局本局近辺】
「ふん、ディロフォロイド達のおかげで警備が手薄になって楽に近づけたな。」
局員達が出払い、警備が薄くなった時空管理局本局に近づきつつあったのだ。
「破壊は簡単だ。さっさと済ませ…」
「待て!」
本局破壊に向かおうとしたティラノロイドの前に、ガルベストンに乗った拓哉が現れる。
「ほお…貴様生きていたか。」
「生憎…体は丈夫に作られてるんでね…」
拓哉はガルベストンから降り、変身ポーズを取る。
「変身!…トオォォォォォォォォォォォオ!!」
そして空高くジャンプしてアウレフに変身し、着地してファイティングポーズを取る。
「来い!ティラノロイド!!」
「今度こそ完全に…破壊してやる!」
アウレフもクラナガンに現れ、機動六課のフォワードメンバーが全てクラナガンに集い、それぞれの命を賭けた戦いはクライマックスに差し掛かる。
そして、アウレフとティラノロイドの激闘が幕を開けたその時、「赤龍」の戦士達を乗せたヘリはクラナガン上空に辿り着いた。
【上空】
「行ってくる。」
「行ってくるっス!」
「…行きます。」
「行くぞ!」
チンク、ウェンディ、ディード、ノーヴェの三人はハッチから降下し、四方に散る。
「よし…まずは消火だ。ディエチ、新弾の準備は?」
「OK…!」
「よし…撃て。」
「了解!」
【クラナガン市街地】
「クソ!消火が間に合わない!」
「ここまでか!」
消防局員たちが諦めかけたその時、空から一発の大きな弾丸が飛来し、空中で無数に拡散する。
拡散した弾丸は燃えている建物に命中し、大量の消火液を噴出して燃え盛る炎を消し止める。
「これは…」
局員達を指揮していたなのはは急速な消火に驚き、目を丸くする。
そして数秒後、なのはの良く知る者たちが地上に降りてきた。
先の「JS事件」で戦ったナンバーズの三人、セイン、オットー、ディエチの三人だ。
「セインさん参上!」
「…」
「久しぶり!新型消化弾の威力、すごいだろ。」
「セイン、オットー、ディエチ…貴方達…どうして…」
「細かい話は後々!力を貸してあげるよ!」
「セインは武器持ってないだろ。邪魔だから要救助者がいないか探してきてよ。」
「うぅ…分かったぁ…」
ディエチの突っ込みにあえなく撃沈し、人命救助に向かうセイン。
「さて…行くよオットー!IS「ヘヴィバレル」!」
「…IS「レイストーム」…」
二人は自分達の絶大な威力を誇る砲撃型ISを発射する。
「私も…負けてられないな!ディバイーーーーーン…バスターーーーーーー!!」
なのはも二人に続いてディパインバスターを発射し、三つの光は交わって一つの巨光となる。
先程のエクセリオンバスターとは比べ物にならない大きさの巨光は戦闘員軍団に直撃し、戦闘員達は閃光に包まれて消滅する。
「…」
「よし…任務完了。」
ディエチはなのはに笑みを送り、なのはもディエチに笑みを送り返す。
オットーは無表情なまま、先程レイストームを発射した片手を下げた。
【クラナガン北方】
「はぁ…はぁ…」
ティアナの魔力は既に尽きかけ、体力も限界に近づいていた。
だが、アロロイドの刃は容赦なく満身創痍の彼女に迫る。
「死ねやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!」
「クッ…!」
「ティアナ!頭を下げるっス!」
「!?」
ティアナはその声を聞き、とっさに頭を下げる。
すると彼女の頭上を一発の弾丸が走りぬけ、アロロイドに命中した。
弾丸はアロロイドに命中するとトリモチに変化し、アロロイドの体を粘着質に拘束する。
「な…何いぃぃぃぃぃい!?」
「見たか新型トリモチ弾!しつこさはただ捕まえるだけのバインドの二十倍!一度付いたら二度と取れないっス!」
「ウェ…ウェンディ!」
「久しぶりっス!」
ティアナにウィンクするウェンディ。
「クソオォォォォオ!粘々して離れねえぇぇぇぇえ!!」
「積もる話はまた後で!ティアナ!行くっスよ!」
ウェンディはライディングボードをティアナに渡す。
「うん!」
ティアナは借りたボードに乗り、スラスターを点火して一直線にアロロイドに向かっていく。
そしてザッパーのエッジに猛毒を含んだ紫色の冷気を纏わせた。
「ブリザーーーーーード!ベノォォォォォォォォォム!!」
猛毒の冷刃はアロロイドの体を貫き、毒を流し込む。
「アロオォォォォォォォォォオ…」
猛毒を喰らったアロロイドの体は水飴のように溶け、消滅した。
「グッジョブっス!」
「…!」
戦いを終え、互いにサムズアップを送りあうティアナとウェンディ。
【クラナガン東方】
「その小さな体ではもう限界だろう…」
「はぁ…はぁ…チィ!」
ディロフォロイドは、膝を着いて肩で息をしているヴィータに向け、ハンマーを振り上げる。
「終わりだ!」
ディロフォロイドは容赦なく巨大な戦槌を振り下ろす。
しかしハンマーがヴィータを潰す寸前、ツインブレイズを持ったディードが間に乱入し、二本の剣でハンマーを防御する。
「ヌ!?」
「テ…テメェ…ナンバーズの!?」
「…!」
ディードはそのままディロフォロイドのハンマーを押し返し、ツインブレイズを構える。
「何で…」
「我々「レッドドラゴン」の使命です。」
「レ…「レッドドラゴン」?」
「ほお…「レッドドラゴン」か…」
「レッドドラゴン」という単語を聞いたディロフォロイドははにかみながらハンマーを下げる。
「現在各地のAAMONアジトを破壊し回っている特殊部隊か…そのメンバーがまさかこんな小娘だったとはな…」
「…」
「まぁいい、その子供の相手はもう飽きた。次はお前が相手をしてくれるのか?」
「良いでしょう。」
「そうか…!」
ディロフォロイドは再びハンマーを振り上げ、ディードに襲い掛かる。
対するディードは高速移動を使用し、ディロフォロイドの背後に一瞬で回りこんだ。
「フン!小細工を!」
ディロフォロイドはハンマーを後横一線に振るい、背後に回ったディードを攻撃するが、ディードは再び高速移動を使用してディロフォロイドの攻撃を回避し、再び死角に回り込む。
「この…!」
ディロフォロイドは再びハンマーをディードに向けて振るうが、これもかわされ、再び死角に回りこまれる。
この一連の動きが続き、ディロフォロイドは次第にディードの動きを見切れなくなっていった。
「小娘が…!」
「貴方は冷静さを失った…」
「!?」
ディロフォロイドの怒りが頂点に達した瞬間、彼の前にディードが現れる。
「な…!」
「終わり…」
ディードはツインブレイズの一本を捨て、残った一本のツインブレイズでディロフォロイドの体を十文字に切り裂いた。
「天然理心流…「十文字」。」
「ディロオオォォォォォォォォオ…!」
ディロフォロイドの体は四つに裂け、爆発した。
「…」
「…(コイツ…いつの間にこんなおっかねぇ技を…)」
ディードの殺人剣の威力に身震いするヴィータであった。
【クラナガン西方】
「おりゃあああああああああああああ!!」
スバルは振動破砕を使用し、タルボロイドに挑む。
しかしスバル怒りの攻撃も、上級改造人間であるタルボロイドの力には少しばかり及ばなず、苦戦を強いられる。
「なんだなんだ?アウレフと違ってテメーはヨエーなぁ。ISが泣いてるぜ。」
「こっ…の…!」
「ッラア!」
タルボロイドは殴りかかってきたスバルの顔面を掴み、地面に叩きつける。
「うわああああああ!!」
「へっへっへっへ…このまま頭蓋骨握りつぶして…」
「オラアァァァァァァァァァァア!!」
「あ?」
タルボロイドは叫び声を聞き、顔を上げて前を向く。
そこには、物凄い見幕でタルボロイドに迫るノーヴェの姿が…
「どきやがれえぇぇぇぇぇぇぇぇぇえ!!」
ノーヴェはソバットをタルボロイドの顔面に叩き込み、蹴り飛ばす。
「ダァァァァァァルゥゥゥゥウ!!」
勢い良く吹っ飛び、近くの建物に激突するタルボロイド。
「ノ…ノーヴェ…」
「スバル!この雑魚!こんなのにいちいち手こずってんじゃねーよ!」
「あ…ありがとう…」
「べ…別にテメーのためにやったんじゃねぇ!勘違いすんな!さっさと立て!」
「う…うん!」
スバルは戦闘機人モードを解除し、立ち上がる。
「おのれぇ…ガキ共があぁぁぁぁぁぁぁあ!!」
タルボロイドは再び槍を構え、二人に向けて走ってくる。
「スバル!一撃でやれるな!?」
「うん!」
「よし…エアライナアァァァァァァァア!!」
「ウイング…ロオォォォォォォォォォド!!」
ノーヴェはエアライナーを、スバルはウイングロードを展開し、自らが展開したロードに乗る。
そしてスバルはマッハキャリバー、ノーヴェはジェットエッジのローラーを加速させ、タルボロイドに向けて突進した。
「何をしようと無駄だ!ダアァァァァルボオォォォォオ!!」
「「おおおおおおおおおおおおお!!」」
二人はタルボロイドの槍を回避すると、タルボロイドの腹部にスバルはリボルバーナックルを、ノーヴェはガンナックルを叩き込んだ。
「グギャアアアアアアアアアアアア!!」
「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
そのままリボルバーショットとガンシューターを零距離連射し、
「スバル!やれ!!」
「ディバイーーーーーーーーン!バスタアァァァァァァァア!!」
全弾撃ちつくした後、止めにスバルがディバインバスターを放つ。
「ダアァァァァァァァルボオォォォォオ…」
タルボロイドは蒼い光に飲み込まれ、跡形も無く消滅した。
【クラナガン南方】
ギンガはリボルバーギムレットを使用し、アルバロイドの斧と剣撃戦を交えている。
だが魔力が次第に無くなっていき、互角だった勝負もアルバロイドが次第に抜きに出ていく。
やがて完全に魔力が切れ、リボルバーギムレットの回転が止まった。
「しまった!?」
「終わりだ!!」
アルバロイドは斧を振り上げ、ギンガに迫る。
その時、二本のナイフが飛来し、アルバロイドの両目に突き刺さった。
「ぐぎゃああああああああ!!」
「あれは…チンクの…」
「その通りだ。」
暗い道の向こうから歩いてやってくるチンク。
「チンク!」
「久しぶりだな、ギンガ。」
「目がぁ…目がぁ…」
両目を押さえて苦しむアルバロイド。
「両目を潰した、後は…」
右手を平手にして前にかざし、アルバロイドの周囲に998本のスティンガーナイフを出現させるチンク。
「全てを潰す…IS「ランブルデトネイター」!」
998本のナイフは一斉にアルバロイドの体中に突き刺さり、目に刺さった二本のナイフと合わせた千本のナイフは一斉に爆発する。
アルバロイドは強力な爆発に飲み込まれ、消滅した。
「…」
「(この子…いつの間にあれだけのナイフを…)」
【時空管理局本局近辺】
「ディラア!!」
「グッ…!」
傷ついたアウレフはいつもどおりの動きをすることができず、ティラノロイドの剛拳に殴られ、蹴られ、そして再び殴られる。
「クソ…体が上手く動かない…」
「傷ついた貴様に勝つことは不可能だ。おとなしく降伏し我らが軍門に下れ!」
「嫌だね!だったらここで死んだほうがマシさ!」
「…良いだろう。」
アウレフを殴り飛ばすティラノロイド。
「うわあぁぁぁぁぁぁぁあ!!」
アウレフは十メートルほど吹っ飛び、ひび割れた道路の上を転がる。
その瞬間ダメージが一定量を超え、変身が解除された。
そしてティラノロイドは巨大なメリケンサックを両腕に装備し、拓哉に向けて飛び掛った。
「死ね!」
「ここまでか…!」
拓哉が目を閉じた瞬間、エンジンの爆音が轟き、真紅のマシンが現れ、ティラノロイドを跳ね飛ばした。
「うおおおおおおおお!?」
跳ね飛ばされたティラノロイドは焼けたビルの壁に激突する。
「あれは…ヴェイト用のガルベストン!」
赤いガルベストンはそのまま拓哉の前に停まり、乗っていた男はマシンから降りてヘルメットを外した。
「だらしないぞ、拓哉。」
「龍!」
「貴様…何者だ!?」
「拓哉、行くぞ!」
「おお!」
「話を聞け!」
「変身!」
「変…身!」
「「トオォォォォォォォォオ!!」」
二人は変身ポーズを取り、空高く飛び上がる。
そして拓哉の体は赤い光に、龍の体は緑色の光に包まれ、拓哉は仮面ライダーアウレフに、龍は仮面ライダーヴェイトに変身を遂げた。
「仮面ライダー…アウレフ!」
「仮面ライダー…ヴェイト!」
着地し、ポーズを決めるダブルライダー。
「赤いアウレフだと!?そうか…貴様が噂のヴェイトか…だが、何人揃ったところで、お前達以上の性能を持つ俺には…」
「どうかな?」
「ベルトを見ろよティラノロイド!」
二人のベルトに埋め込まれたドラスストーンは激しい光を放ち、二人のボディにはエネルギーがみなぎっている。
「これは…!」
「共鳴現象だ。」
「紅と翠、二つのドラスストーンはお互いが揃った時、共鳴して僕達の戦闘能力をパワーアップさせるんだ!」
「何だと!?おのれえぇぇぇぇぇぇえ!!」
「アウレフ、行くぞ!」
「ああ!」
ダブルライダーは一足飛びでティラノロイドに接近し、アウレフは神速の連続攻撃、ヴェイトは無駄のない豪胆な攻撃を駆使し、ティラノロイドを攻撃する。
ダイノロイド一の強さを誇るティラノロイドではあったが、戦闘能力が上がった上に全く違うタイプの戦い方、そして完璧なコンビネーションで攻める二人のライダーの動きを読むことができず、完全に圧倒されていた。
「馬鹿な…ダイノロイド1のこの俺が…」
「トォ!トォ!トオォォォォオ!!」
「トォ!トォ!トオ!!」
「こんなガキどもに…圧倒されて…」
「「ダブルパーーンチ!!」」
「ディラアァァァァァァァア!!」
ダブルパンチの直撃を受けたティラノロイドは再び盛大に吹っ飛び、ひび割れた道路を転がる。
「こんな…ことは…」
ティラノロイドは全身全霊を振るってよろめきながら立ち上がるが、既に戦闘できるような状態ではなかった。
「止めだ。」
「ああ!」
「トオォォォォォォォォオ!!」
再びダブルライダーは空高く飛び、空中でキックポーズを取り、ティラノロイドに向けて蹴りこむ。
「「ライダーーーーーー!ダブルキィィィィィィィック!!」」
「ありえないぃぃぃぃぃぃい!ディラアァァァァァァア!!!…」
ライダーダブルキックを受けたティラノロイドは、上半身と下半身を分断され、二つに分かれた体は粉々に爆発した。
「やった…」
「…」
二人は変身を解除し、握手を交わす。
「ありがとう、龍。」
「友達を…助けただけだ。」
「拓哉〜!」
「龍〜!」
「「ん?」」
手を離し、こっちに向かってくるスバルやウェンディに視線を移す拓哉と龍。
「拓哉!」
「グホォ!!」
「「あ!」」
喜びの余り拓哉に抱きつくスバル。
そしてそれを見てなぜかショックを受けるティアナとギンガ。
「良かったぁ…拓哉がもう目覚めなかったらどうしようかと…」
「…」
「ん?拓哉?…!?」
抱きついた衝撃でリボルバーナックルが拓哉の傷口に深々と突き刺さっていることに気付くスバル。
「嫌あぁぁぁぁぁあ!!拓哉――――――――!!」
【クラナガン市街地】
「ほえ〜」
「これが拓哉っスか〜」
拓哉の顔をまじまじと見つめるセインとウェンディ。
「いやぁ、君達、僕の顔に何か…」
「龍から聞いてるんだよ。たった一人の友達だって。」
「そ…そう…」
「ちなみに友達三号があたし!四号がノーヴェっス!」
「ちょっと待てウェンディ!だからなんであたしがこんな奴の友達になんなきゃ行けねぇんだよ!」
「ノーヴェ〜、照れ隠しに怒っても分かるっスよ〜」
「て、照れてなんかいねぇ!ガタガタ言うとぶっこわ…」
「その辺にしておけ。俺たちはもう出るぞ。」
「了解っス!」
「え?もう行っちゃうの?」
「AAMONのアジトが、あたし達レッドドラゴンを待ってるっス!」
「またピンチになったら来てあげてもいいけど、なんか奢ってね〜」
「拓哉、機会があったら、またな。」
「ああ。」
レッドドラゴンのメンバー達はヘリに乗り込み、クラナガンを後にした。
「またな…龍。」
「ありがとう…ナンバーズの皆…」
拓哉とスバルは空を見上げ、飛んでいくヘリを見つめていた…
【次回予告】
政宗一成「ブラック将軍は、人間を溶かしてしまう猛毒ガス・「溶解スモッグ」を完成させた。
ロケット弾を使用したガス散布作戦を阻止するため、ギンガと共に作戦阻止に向かう拓哉だったが、怪人ハヤブサイモリのトラップにかかり、ギンガと共に地の底へ落ちてしまった。
二人の運命や如何に!?
次回、「溶けるなアウレフ!ライダーダブルクラッシャーチョップ!!」
突き抜けるぜぇっ!」
投下終了
天然理心流「十文字」は風雲新撰組の技から取りました。
次回はリリカルリンディ行こうかな?それとも最終回によっては電王参戦させようかな?
なにはともあれお楽しみに。
>455
乙。
そう言えば、『魔法少女(?)リリカルリンディさん』という同人誌が。
ああ、いーえるはーつのあれか…
マスクコレクションに金つぎ込んだんで同人誌かえなかったぁ…
キッパーかっこいいよキッパー…
発光台座でさらにかっこいい…
鳴海が生んだ 正義の悪魔
時空の平和を 守るため
全力全壊 砲撃だ
SLB SLB
ガキン ガキン ガキン(カートリッジロードの音)
飛び立て 行くぞ 大地をけって
今日も なのはは 空をゆく
あの〜誰も投下しないんでしたら、40分ごろから仮面ライダーリリカル電王sts第三話投下したいのですがいいですか。
>>459 OKです。しかし俺は最近こんなクロスオーバーを考えた。
「スパロボXが終わったら、チェンジゲッターの話と組み合わせよう」と・・・。
さて、そろそろ投下いたします。なにとぞ、支援お願いいたします。
それでは、投下いたします。
仮面ライダーリリカル電王sts第三話「ソレより僕に釣られてみる。」
イマジンのことなど、様々な事を聞かれた、良太郎とハナは、良太郎は、隊舎の一室で、ハナは、スバル達の部屋にしばらく泊まることになった。
その訳は、簡単だ。
元の世界に戻れないということだ。(ちなみにハナが何故泊まってるかというとスバルに誘われたから)
そして、翌日の朝のことである。
食堂にいつも以上に、人(それも女性)がいたのだ。(まぁ6課は元々女性が多いのだが)そして、その中心には、何故か、眼鏡をかけた、エリオが女性達と楽しそうに話していた。
エリオは、普段からは考えられない口調で喋っていた。
「君、可愛いね。魅力で溢れてるよ。」
そう言うとニコッとそのての女性がいたら、一発で卒倒するような笑みを振り撒いていた。さらにはキャロの方をむくと
「キャロ、今日の君は一段と可愛い。まるで輝きに満ちているみたいだ。」
「えっ、そ、そうかな。」
言われたキャロは、顔を真っ赤にして答えた。
しかしエリオはその時呟いた。
「ほらね。簡単でしょ。自分の利点は最大限に使わなきゃ。魚に、餌を取られるだけさ。」
「エリオ君!そろそろ、朝練の時間だよ。」いつもと違い面倒くさそうに
「分かった。今、いくよ。やれやれ、面倒だな。」
良太郎が見てるとなのはが
「良太郎君も、ハナちゃんも、模擬戦を見学したらどうかな。」
「ハイッじゃあ、ぜひ。」
しかし、今日の模擬戦はいつもと違った。
特に、エリオである。「ふぅ、僕は、モモと違って戦うのは好きじゃないんだけど、仕方ないか。じゃ、いくよ。」
ストラーダをガジェットに向けて連続で突き出したかと思うと、広いリーチを活かし振り回し、更に、それに次々と蹴りを叩き込むという、いつもとは、違うスタイルだった。
最後のガジェットが、接近してくると、ストラーダを投げて突き刺したかと思えば亀甲状の網が相手を絡みとり、動きを封じた後、足に電撃をためて飛び蹴りをぶつけた。
「終わりっと。さて、子猫ちゃん達の相手でも…、うわっ。」
喋り終わる前に、エリオへと網が投げられた。
支援
そして、そこには、憤怒の形相のハナがいたのである。
「ハナちゃん!?」
フェイトが驚くなか、ハナはエリオへとズンズンと音が鳴りそうな勢いで詰め寄った。
「ちょっと、ウラタロスどういうつもりよ!」
「どういうって、ただ女の子を口説いただけさ。」
「ウラタロス?」
皆が、疑問に思っているとスバルに突如モモタロスが憑き、エリオに怒鳴りちらした。
「おい、亀、どういうつもりだ!何で、こんな所に居やがる!」
「失礼だな。僕も先輩と同じで良太郎を探しに来たのさ。」
ウラタロスとは何者かそして、良太郎とのつながりは、次々と集まっていくイマジン達。良太郎、そして機動6課の運命は、次回を、待て!
次回予告
Mスバル「お前らが出て来ていろいろごちゃごちゃになってきたな。」
Uエリオ「先輩気にしすぎですよ。ソレより次回仮面ライダーリリカル電王sts第四話「蒼き仮面の戦士」ヨロシク!」
はやて「最近、うちの出番がなくなってるような。」
シャ「はやてちゃんはまだ、マシよ。私達なんか。」
リイ「一回も出番ないんですよ。」
シャ・はや・リイ「出番くださ〜い!ヘボ作者〜!」
以上、投下終了します。
容赦ない意見、感想お待ちしております。
>>468 GJ!
この様子だとティアナに腐人気の高い紫の彼が付く?・・・
>>468 読点を意味の無いところに打ちすぎ。
あと、「〜。」ってのはやめておいたほうがよろしいかと。
>まだ、マシよ。
なぜここで読点入れて区切るのか?
>>470 ご指摘ごもっとも。以後、気をつけます。
>>469 それは、当たりです。ティアナがダンス踊ります。
>>472 なかなかGJだと思いますよ。ティアナが銃使いだからそれに共通してか・・・。
>>455 書き忘れましたがGJです。レッドドラゴンとはあくま一時的な共同戦線ですか・・・。
できれば一緒に動いて欲しいと思います。
フリード無しで強さと漢っぷり倍増の彼女に俺が泣きそうだorz
>>なのは+仮面ライダー氏
機動六課とレッドドラゴン・・・遂に対面しましたね。
所で以前から気になってたんですが、拘置所から消えたスカリエッティ達についてなんですが・・・。
死んだドゥーエは甦るんでしょうか?
それで、スカリエッティ、ウーノ、ドゥーエ、トーレ、クアットロ、セッテはAAMONによって怪人の姿を
得てしまうとか・・・?
>>474 キャロ「俺の強さにお前が泣いた!」
こうですか?わかりません
ちなみに言っておきます。隊長組でイマジンが憑くのははやてだけです。
>>473 ティアナに憑く理由は、イメージが真逆だからっす。
>>478 フェイト「エリオまで…もう泣きたい」
キャロ「…泣く?」
・
・
・
キャロ「泣けるで!」
……ジークは、……か。
とりあえず3話書いて推敲終わって誤字脱字チェック終わった。
訓練終了で止める形で10000文字弱。
ヴィータからはやてに1話の話を問い詰めさせるシーンを突っ込むか悩むところだけど、
次の話以降とかに回せばいいかなくらいの認識。
それで現在予約はないという認識でいいのかな?
良ければ5分後より投下するのだけど。
>>351 >>437 >>439 最後まで私が駆け抜けられるか心配です。
ただ、皆様の期待を裏切らないようにがんばります。
>482
友よ、今が駆け抜ける時!
と言うわけで支援
それじゃ5分過ぎたみたいなので投下いきますー。
機動六課に配属された。
お仕着せの制服に身を包み、ずらりと並んだ人の群れ。
見覚えのある顔の幾つかに、若干を気を向けながらはやての言葉が終わりを告げる。
本日行う活動はスターズとライトニングとかいうやつらと共に訓練。
いったいなにをさせるのか。
『ソロソロデキルゾ人間ノクズ』とサースデイに告げられたけど、
いまだにデバイスは届かない。
魔法少女リリカルなのはStrikers−砂塵の鎖―始めるか。
第3話 ひよっこ
「平和と法の守護者、時空管理局の部隊として事件に立ち向かい、
人々を守っていくことが私達の使命であり、為すべきことです。」
機動六課稼動の挨拶で八神はやてが真顔で言ったそんな言葉に噴出しそうになった。
平和?法?
それは食べられるものなのか?
守護者?人々を守る?
随分と上からの傲慢な物言いじゃないか。
正気で言っているのか?
笑わずに堪えるくらいはするとしよう。
事情はどうあれ、今はあれに従うべき身分に俺自身がなってしまったんだから。
はやてが色々言っているが、その言葉が終わるまで
エミリと同じくらいの年頃の桃色頭の女の子と赤髪の男の子の後ろで
肩を震わせずにそのまま耐えることができていたか自信がない。
周囲の拍手にあわせて拍手をして、やがて式は終わった。
「ああ、テスタロッサ。直接会うのは半年振りか。」
「はい、同じ部隊になるのは初めてですね。どうぞよろしくお願いします。」
「こちらのセリフだ。大体、お前は私の直属の上司だぞ。」
「それがまた・・・なんとも落ち着かないんですが・・・・・・。」
「上司と部下だからな。テスタロッサにお前呼ばわりはよくないか。
敬語で喋ったほうがいいか?」
「そういう意地悪はやめてください・・・。いいですよ。『テスタロッサ』で『お前』で・・・。」
「そうさせてもらおう。」
シグナムがふっと笑みを浮かべるのにつられて私も笑い返す。
ほんの少し前は戦いあってた仲なのに、今は上司と部下なんて少し複雑な気分。
ふと思い出したようにシグナムが口を開いた。
「そういえば、なのはが殺されかけたとかリインが以前騒いでいたんだが、
見た限りなのはは元気そうだし、実際どうだったんだ?それに式のとき、
お前が保護者になった子供の後ろに他のやつらとは明らかに違う目のやつがいたが・・・。」
支援
「そういえばお互いの自己紹介はもう済んだ?」
「名前と経験やスキルの確認はしました。」
言いよどむスバルの代わってなのはさんの問いかけに答える。
情報の共有は基本的なことだ。
特に部隊であたしが立つポジション的に・・・。
今日から機動六課の一員となったのだから、精一杯やれることはやっていかねばならない。
「あと、部隊分けとコールサインもです。」
エリオ・モンティアルがそう私の言葉に付け加えた。
しまった。
それも現在分かっている情報じゃないか。
行動する上で重要なものなのに。
「そう。じゃぁ、訓練に入りたいんだけどいいかな?」
気にする様子も無く、振り返りながらそう告げるなのはさんの問いに
『はい』とあたし達4人の威勢のいい声が廊下で響いた。
「なのはさーん。」
服装を着替えた後、一足先に訓練場でみんなの到着を待っているとそんな声が響いた。
視線の向けると笑いながらトランク片手に駆け寄ってくるシャーリー。
その後ろについてきているのは見覚えのある老人とロボットと男の子。
別方向から訓練用の服装に着替えたフォワードの4人が駆けてくる。
「今返したデバイスにはデータ記録用のチップが入っているから、
ちょっとだけ大切に扱ってね。」
フォワードの4人にそう告げるが、4人は手元のデバイスよりも、
当然のように自分達の横へ並んだ見慣れない男の子に視線を向けている。
むしろスバルは膝が震えているし、ティアナの顔は蒼白だ。
どういう順番に紹介しようか。
「ええと、まずは皆の横に並んだ子の自己紹介からしようか。」
「名前ははんた。階級は空曹兼陸曹。部隊はスターズともライトニングとも違って
ハンターというチームになる。コールサインはハンター1。使用スキルについては
デバイス調整の関係で現在はサポートスキルが使えないが他はなんでもやれる。
経験は・・・脊髄・・・たくさんとしか言いようがないな。」
「彼の階級は機動六課で一番低いけれど、六課の中では一番戦闘経験豊富なんだ。
彼のチームであるハンターは皆の手が届かないところをお手伝いする便利屋さんかな。
それと、スバルもティアナもそんなに怖がらないでいいから・・・ね?」
はんた君が物騒な表現を使わないでくれたことにほっとする。
それと思った以上にエリオとキャロが彼を怖がっていないことにも。
むしろエリオ達はスバル達の様子を不思議がっているみたい。
「それと、メカニックのシャーリーから一言。」
「えー、メカニックデザイナー兼通信主任のシャリオ・フィニーノ一等陸士です。
みんなはシャーリーって呼ぶので、みんなもそう呼んでね。みんなのデバイスを改良したり調整したりするので時々訓練を見せてもらったりします。デバイスについての相談があったら遠慮なく言ってね。」
「それと、その隣にいるのがバトー博士と助手のサースデー。」
「んー。メカニックデザイナー主任のバトーだ。こっちは助手のサースデー。
キミ達のデバイスを根本的に設計変更するときなんかはボクの出番だね。
シャーリー同様、暇があれば訓練を見に来るし、
簡単なカスタマイズも暇があればしてあげるよ。
今回はボクのトモダチに新型デバイスを届けたついでだね。」
不気味なくらい静かなバトー博士。
あれ?シャーリーはなんでシャーリーなの?
わたしはバカチンなのに・・・。
後で聞くとしよう。
それは今は置いておいて、まずは訓練を始めよう。
「じゃ、さっそく訓練に入ろうか?」
私の言葉に戸惑いながら返事を返すフォワードの4人。
目の前に広がるなにもない平地の訓練所を見ているせいだろう。
私はシャーリーに声をかけた。
「シャーリー。」
「はーい。」
なのはさんの言葉に返事を返して、私は周囲にディスプレイを展開し操作する。
片手間にここの訓練場の説明を続けながら。
「機動六課自慢の訓練スペース。なのはさん完全監修の陸戦シミュレーター。
ステージセット!」
ディスプレイを指先で押すと、機械の稼動音と共に何も無かった訓練所に
建造物が次々浮き出してくる。
フォワードの4人は驚きの声を上げて呆然とするばかり。
その様子に内心では『やったね』と喜んでいた。
もっとも、はんた君はかけらも動揺しなかったのが残念だったけど。
「ヴィータ、ここにいたか。」
「シグナムか。」
「新人達はさっそくやっているようだな?」
「あぁ。」
「お前は参加しないのか?」
「4人ともまだヨチヨチ歩きのひよっこだ。
あたしも教導を手伝うのはもうちょっと先だな。」
「そうか。」
「それに自分の訓練もしたいしな。あたしは空でなのはを守ってやらないといけねぇ。」
「頼むぞ。」
「あぁ。」
シグナムと新人達を眺めながらそんなやり取りをする。
どれだけ短時間で新人達を使い物になるまで育てられるか。
なのはのことだからどうにかしちまうだろうけどな。
そういえばシャマルの姿が見えないことに気がつき、尋ねようとした矢先、
シグナムが口を開く。
「そういえば『4人』とヴィータは言ったが、もう1人いるぞ?」
「なに!?どこだ!?連絡来てねぇぞ!!」
「いずれにせよ4人じゃなくて5人なことに変わりはない。
それに5人目は相当な使い手のはずだ。なのはの一件もあるしな。」
「なんだよシグナム。なにかあったのか?」
「リインから連絡が来なかったか?なのはがデバイスも無い相手にやられたって。」
「なにーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!」
「よしっと。皆聞こえる?」
通信越しのなのはさんに5人が返事を返す。
廃墟となったビルが乱立した訓練場でいったいどんなことをするのか。
機動六課というエリートの集まりな部隊であるだけに気を張り詰めさせる。
「じゃ、さっそくターゲットを出していこうか。まずは軽く8体・・・。」
「動作レベルC、攻撃精度Dってところかしらね。」
「うん。わたし達の仕事は捜索指定ロストロギアの保守管理。
その目的のためにわたし達が戦うことになる相手は・・・・・・これっ!」
なのはさんの言葉と同時に魔方陣が展開され、地面からなにかが転送されてくる。
あれ?
でも、この形って試験のときとほとんど変わらないんじゃ?
「自律行動型の魔道機械。これは近づくと攻撃してくるタイプね。攻撃は結構鋭いよ。
では第1回模擬戦訓練。ミッション目的、逃走するターゲット8体の破壊または捕獲。
15分以内に。」
『はい』と返事をする私達の中で、なのはさんをひどい目にあわせた男はんただけが、
どこか退屈そうな雰囲気を放っていた。
それに使用スキルで『なんでも』なんて言われては逆にどうすればいいのかも困る。
まずは皆がどれだけ動けるのか知るほうが先か。
「それではミッション、スタート。」
なのはさんとシャーリーさんの言葉と同時に8体のターゲットが移動を始めた。
支援
「そういえばバトー博士。はんた君のデバイスっていったいどうなったんですか?
さっきの自己紹介で『なんでも』なんて彼は答えてましたけど。それに魔力適正は?。」
「そう。そうなんですよ。なのはさん。デバイスタイプに革命です。革命なんですよ!!
設計図は見せてもらいましたけど、本当に従来と思想が違うんです。
ぜひともどんな風になったか説明してくださいよ。バトー博士!!」
私の質問にバトー博士よりもシャーリーのほうが物凄い勢いで興奮している。
たしかに『なんでも』なんて普通は答えられない。
それについ最近まで魔法さえ無い世界にいたのがはんた君達だ。
『なんでも』という条件を満たせるデバイスがあるとすれば、闇の書?
「バカチンーーーーーーーーーーーーーーー!!!トモダチをアダナで呼ぶっていいよね。
つまりバカチンのそれはゴキブリにしたのと同じ説明をして欲しいって意味なのかな?」
「う、うん。そうだよ。」
にこっと笑えたか少し自身がない。
何度もバカチン呼ばわりされて我慢しきれず1度この訓練場を全壊させちゃったし。
シャーリーはどこか気の毒そうな目でこっちを見ているし。
うう、シャーリーはどうしてシャーリーなの?
サースデーは横でガチャガチャ身体を鳴らしながら
『ばとー博士ノトモダチノバカチントゴキブリハドウルイ。
ゴキブリハテツノクズヲアツメタニンゲンノクズ。
ダカラゴキブリノドウルイノバカチンモニンゲンノクズ』とか言ってるし。
うん?なんか人間の屑とかわたし言われてない?
「それじゃ簡単に説明するよ。ちゃんと聞いててね。分からなかったら分からないって
遠慮なく素直に言ってくれていいから。それじゃ説明するよ。
とりあえずゴキブリの魔力適正とかいうのはバカチン程度にはあるって分かったんだ。
感覚的にゴキブリは表現が難しかったけど生き汚くてしぶとくっていくら叩いても
も死なないゴキブリだからそれもありかなってボクは思ったんだ。
それで、ボクがゴキブリのために作ってあげたビューティフォーでワンダフォーで
スペシャルかつエクストリームにクソッタレのダッチワイフデバイスは
・・・(中略:専門用語とその10倍以上の聞くに堪えないスラングが3分ほど続く)・・・
ということでオナニーを覚えたサルみたいにガチャコンガチャコンヤりまくって
いくらでも激しいプレイをしてくれていいというファッキンシットなゴキブリ専用の
クソッタレスペシャルダッチワイフデバイスなんだ。少し早口だったかもしれないけど
こんなに簡単にしたんだもの。バカチンは当然分かったよね?」
「ごめん。バトー博士。まったく分からなかったんだけど・・・。」
「わ、私も全然・・・。」
「Sorry, me too.」
わたしの勉強が足りないのかと思う前に、デバイスマイスターのシャーリーと
インテリジェントデバイスのレイジングハートが分からないと答えている。
やっぱり、説明が難しかったんだ。
物凄い表現がたくさんあったけど。
少しだけほっとする。
眉間にしわを寄せたバトー博士がにかっと笑い再び口を開く。
「まったくバカチンもシャーリーもゴキブリと同じでダメなやつだね。
本当なら1日かかる説明をこんなに簡単に説明したのに分からないって言うなんてさ。
でも大丈夫。なんたってボクは天才だからね。
シャーリーやバカチンのウジが湧いた足りない脳味噌でも分かるぐらい
簡単に説明することぐらい朝飯前さ。
それじゃバカチンでも分かるようとても簡単に1つ1つ順番に説明するよ。
1.現在ある5種類のデバイスタイプ全部を継ぎ接ぎでダッチワイフのアルファがAI。
2.ゴキブリが武器と思ったものはなんでも好き勝手絶頂に変形して展開できる。
3.宣言さえすればどんな無茶でも聞いてくれるけど、変形には4秒もかかる。
4.ゴキブリがプレイに使う道具を先に宣言しておくことで変形の予約ができる。
5.バカチンとシャーリーに言われてしかたなく取り付けたサディスト設定搭載。
6.激しくダッチワイフを使うゴキブリのために隕石が直撃しても壊れない親切設計。
7.変形中に何か挟まってもゴキブリらしく噛み砕いて問題なく変形する悪食設計。
8.幾ら小さくしても大きくしても重さはたったの250kg。
9.下から上は苦手だけど上から下なら幾らでも加速して飛べるゴキブリ仕様。
10.カサカサ這いずるゴキブリ専用仕様だからどんな攻撃をしても硬直時間は0秒。
11.ボクの設計した不思議魔方陣で勝手に魔力弾や魔力刃を展開する親切設計。
12.カートリッジが必要になりそうなゴキブリのお気に入り装備はまだオアズケ。
13.今日はまだブーストとユニゾンの効果がついてないし、もっと太る予定。
14.バナナはおやつに含まれない。
どうだい。言い足りない部分が物凄くたくさんあるけど
貧弱で脆弱でウジが湧いた脳味噌のバカチンでも分かるように
ここまで簡単にしてみたんだ。これだけ簡単にしたんだもの。
今度こそ分かったよね?ねぇ、バカチン?」
スバルが追い詰め、エリオが追い込む。
入り組んだこの地形で実力把握も終わっていないとすればそれなりの連携か。
即席でこれなら経験次第でそれなりになれるだろう。
ただ、あの程度の速度で『こいつ早い!!』とか言った気がしたのは聞き間違いか?
「前衛2人!分散しすぎ!ちょっとは後ろのこと考えて!!」
「は、はい。」
「ゴ、ゴメン。」
ティアナとかいう女がなんか言っている。
おいおい、援護射撃はどうした。
後ろのこと考えろっていうなら先に指示しておけ。
むしろ後ろが前衛を援護できる位置にずっといなくていったいどうする?
ここは前衛が突っ込む前か突っ込んで散開したところに
上から戦車砲で榴弾撃ち込むところだろ?
スバルとエリオの連携は作戦じゃなかったのか?
なんで謝る必要がある?
突っ込みどころが多すぎて、内容があまりにも退屈で、どうしたものかと思う。
「キャロ、威力強化お願い。」
「は、はい!!ケリュケイオン。」
キャロが腕を振りぬくと同時に魔方陣が足元に浮かび上がる。
これだけで威力強化できるのか。
随分と便利なものだ。
逆にティアナのほうはなんでさっさと撃たない?
溜めが必要とか言うくらいなら弾幕張って敵を追い込むのに専念して前衛に殺らせろ。
あ、ようやく撃った。
そういえばデリンジャーみたいな形してるな、4連射してるけど。
必殺のつもりで撃っただろうティアナの魔力弾は相手に当たる直前で消える。
「バリア!?」
「違います。フィールド系・・・。」
「魔力が消された!?」
驚く前に動けよ。
スバルは足止めたら蜂の巣にされるから足止めるなよ。
キャロのほうは案外状況の見極めができている。
使えるスキルの違いというやつなのか?
キャロが戦闘スキルを持てばいいハンターになりそうだが・・・。
そういえばキャロの横をなにかがずっと飛んでいるがペットか?
「そう。ガジェットドローンにはちょっとやっかいな性質があるの。攻撃魔力を
かき消すアンチマギリングフィールド−AMF。普通の射撃は通じないし・・・。」
なのはがそんな解説を入れる。
未知の敵に情報収集しながら戦う経験を積ませるつもりならかなり甘いんじゃないか?
とっとと情報を教えてしまうなんて。
スバルが魔力で道を作って追いかけようとする。
魔力を消すって言ったんだから足場が消えるって考えもしないのか?
後先考えろ。
「それにAMFを全開にされると・・・。」
なのはがなにをやらせようとしているか手に取るように分かる。
ただ、これなら経験を積ませる方法としては悪くないか。
痛みと共に身体が覚えたことは決して忘れないのだから。
案の定、道がなくなったスバルがビルのガラスに突っ込んだ。
「飛翔や足場作り、移動系魔法の使用も困難になる。スバル、大丈夫?」
「・・・なんとか。」
「まぁ、訓練中ではみんなのデバイスにちょっと工夫して擬似的に
再現しているだけなんだけどね。でも、現物からデータを取っているし、
かなり本物に近いよ。対抗する方法はいくつかあるよ。どうすればいいか。
素早く考えて素早く動いて!」
「ちびっ子。名前なんてったっけ?」
「キャロであります。」
「手持ちの魔法とそのチビ竜でなんとかなりそうなのある?」
仲間の名前を忘れるって冗談だろ。
数秒前にキャロって呼んでブーストさせただろう。
本気で言っているのか?
・・・・・・ああ、殺そう、この女。
いや、まだまだひよっこだからなんだ。
駆け出しだからなんだ。
今しばらくだけは堪えろ。
堪えるんだ俺。
溢れ出しそうになる殺意を必死に抑える。
「マスター。なのはへマスターの戦闘参加要請をするべきと思われます。
敵位置および地形の把握、その他マスターの要求されると考えられる情報の収集は
完全に完了しております。40秒±10秒以内に完全撃破可能です。要請を。」
「アルファ、今しばらくだけ、堪えよう。」
「了解しました。情報収集および索敵を継続します。」
蘇ったアルファの声に自分を取り戻す。
そう、焦る必要はない。
傍らにアルファがいるのだから。
右腕に握り締める自動ライフルG3A3の形になったアルファに視線をやった。
本来なら存在しないぽこりと不自然にくっついた濃紺の巨大なガラス玉が
アルファの綺麗な目を思い出させる。
アルファが本当に蘇ったという実感で満たされる。
さて、ひよっこ達がなにかをやろうとしているみたいだ。
ただ、ティアナは指示を出しているが、そもそも全員どこにいるか分かっているのか?
ぽんぽん要求しているが。
そもそも、情報管制のスキルは誰も持っていないのか。
支援
「へぇー、みんなよく走りますね。」
「危なっかしくてドキドキだけどね。デバイスのデータ取れそう?」
「いいのが取れてます。4機ともいい子に仕上げますよー。
レイジングハートさんも協力してくださいね。」
「All right.」
「もちろんバトー博士も・・・博士?」
通信の内容からしてもいい感じだと私は思っていたし、
デバイスから送られるデータも問題ない。
なのはさんも悪くないと思っていたのだろう。
しかし、傍らのバトー博士は非常に難しい顔をしていた。
「んー、とりあえずさ。バカチン。いつになったらこの遊びをやめて訓練始めるんだい?
ボクはたしかゴキブリにデバイス渡すついでに訓練を見に来たはずだったんだけどさ。
さっきからゴキブリが暇そうで暇そうでたまらない雰囲気なんだよね。」
言われてみればはんたさんは淡々と走っている。
ティアナとキャロの後ろをひどく淡々と面倒そうに・・・。
「時速150kmや200kmで飛ぶ相手を片手間に撃ちぬけるゴキブリなんだよ。
それよりもうすのろな相手なんだから退屈だと思うんだ。」
「つまり、こういうことかな?このぐらい簡単で欠伸がでるって・・・。」
「なにをいまさらなことを言ってるんだい、バカチン。むしろ、ひよっこ4人が
あんまりにもあんまりで衝動的にどうにかしたくなってるんじゃないかな?
ダッチワイフが蘇ったからだいぶ落ち着いてるだろうけどね。」
「それならどんなふうだとはんた君は喜ぶのかな?」
「んー、ゴキブリのことだから相手を全滅させたひよっこが包囲攻撃されるとか
敵に増援があるとか喜ぶんじゃないかな。対応できる位置にとっくに移動してるけどね。」
「エリオ、橋を切断。地形情報に変更を加えます。
橋の落下により敵4機の2機の撃破を確認。
スバル、近接戦闘による攻撃により1機撃破を確認。
残存勢力5・・・。
キャロ、ペットの火炎により敵3機に機能障害を誘発、
その後これは・・・該当データありません。
突如現れた鎖により機能障害を起こした3機を拘束、捕縛を確認。」
「召還ってあんなこともできるんですね。」
「無機物操作と組み合わせてるねー。なかなか器用だね。」
アルファによって情報が絶え間なく送られてくる傍ら、
通信越しのなのは達の会話が混ざる。
これが訓練か。
おそらく敵の全滅でこの訓練は終わりだろう。
たしかに未熟すぎるひよっこに経験を積ませるにはそれでいいかもしれない。
だが、現実を思い知らせるならもっと過酷にしたらいいだろうに。
例えば8機撃破直後の油断しているところに包囲された形からの連戦とか・・・。
しかし、ファイバースコープと違って直接視界にこういう情報が走るのは新鮮だ。
戦闘の邪魔になるからとウィンドウの表示を嫌ったらこうなったのだが。
今まではメガネ越しみたいな形だったのに、まるで戦車の管制コンピュータである
Cユニットの画面をそのまま視界に取り付けたようで、
あらゆる情報が感覚によるものに加え、アルファが集めたデータによる補正が付随する。
その情報を強制しないアルファのあり方が好ましい。
しかし、パーティ、こっちではチームと言ったか、の意味がないな。
全員が好き勝手に戦って、情報管制もできていないリーダーの気まぐれな指示に
振り回されている。
突出して強いのもいないようだが。
ただ、現在までのエリオ達の行動は貴重な情報だ。
建物を崩すことによる質量攻撃。
身体能力任せの接近戦。
炎による機能障害の誘発。
これらから導き出される結論として基本は向こうの世界の車両型モンスターと大差ない。
同じならば雷と衝撃が特に有効となるが・・・。
該当する装備が瞬時に頭の中に並ぶ。
ああ、あるいは向こうの仲間だったメカニックのミカやキリヤみたいに
相手を分解してもいいかもな。
キリヤならすれ違いざまに分解してみせるだろう。
「ティアナ、特殊弾頭に似た構成の魔力弾により2機の撃破を確認。
敵残存戦力の全滅を確認。周囲に敵影はありません。
訓練開始より訓練所外よりなのは達以外の移動しない勢力2。攻撃しますか?」
「いや、別にいいさ。」
視界にあるのは疲れきって座り込んでいるティアナ。
頼むから寝転がるな。
うかれたスバル。
終わったことにほっとしているエリオとキャロ。
不意打ちがあれば全滅だな。
さぁ、来い!!!!!
来るんだ!!!!
頼むから来てくれ!!!!
敵の増援を期待する。
増援は・・・・・・無い。
ああ、どうして・・・。
支援
なんてバトルジャンキーwww支援
「マスター!周囲足場に魔力の収束を確認。6機召還が予測されます。」
音声で伝えながらもアルファはありったけの必要情報を視界にざっと並べてくれる。
脊髄反射で身体が動き出す。
呼び出された直後にフルオートで鉛弾、じゃなくて魔力弾だったな、をぶちこむ。
安易にも程があるほどの位置設定。
おかげで全てがブルズ・アイ(予測射撃)にぴたりとはまる。
相手の損傷率をアルファに表示させながら、
トリガーを引きっぱなしで魔力弾を片っ端からぶち込み、
左腕で殴り飛ばして1機吹き飛ばし、
2機目を変形させずにアルファで殴り飛ばす。
3機目を蹴りとばして、4機目を蜂の巣にし、
5機目は再びアルファで思いっきり殴り飛ばした。
そのまま数発、空中に無駄撃ち。
「アルファ、ミニバルカン。2倍速。」
「了解しました。」
5機目を破壊しながら告げる。
AMF発動前に5機を完全に撃破。
なんであんなに近くに出すかなぁ・・・。
遠距離砲撃とか飽和攻撃してくれることを期待していたのに。
そんな思考を走らせながらも、ハンターとしての習性が
アルファで殴りつけてから放った魔力弾の弾道データを確認する。
なるほど。
向こうと違って湿気、風、大気中物質、バレルの歪み、火薬の燃焼ムラといった
諸々の外的要因全てがなくなるのか。
変形に伴い実に機械らしい向こうの空気が濃密に感じられる稼動音が止んだ。
AMFを全開にしながら慌てて離れようとする6機目のガジェットドローンに向けて、
ただでさえ毎分2000発のミニバルカンが毎分4000発なんていうふざけた連射サイクルで魔力弾を吐き出していく。
向こうだったら絶対にありえないバルカンによるピンポイント射撃。
なるほど、キャロの観察眼は正しかったようだ。
『フィールド系』と言ったからには削れると予測を立ててやってみたが、
ものの見事に削りとり、6機目のガジェットドローンが蜂の巣になる。
キャロの評価を上方修正。
しかし、これじゃまるで遊びだ。
酒場にあるギャンブルマシンだってもう少しマシだろうに。
「6機目の撃破を確認。敵増援ありません。警戒および索的を継続します。」
アルファが機械的にそう告げる。
しかしさすがはバトー博士。
原理は知らないが便利なものだ。
なんせ、持ち替えざるを得ない場面が1つの武器でどうとでもできてしまうのだから。
ああ、でも持ち替えのほうがタイムラグが少ないのか。
4秒・・・。
彼女と殺しあったときなら致命的だな。
なにが起こったかわかっていない顔のひよっこ4人を見ながら、
既に頭はアルファの効率的な運用手段を考え始めていた。
博士ー!支援
以上で3話の投下を完了です。
ご感想ご指摘お待ちしております。
今回の話の方向性としては『はんたの苛立ち』を感じていただけたらと思ってます。
経験=死にかけが当たり前の世界にいたはんたにとって
リリカル側でひよっこのティアナ達をどう思ったか感じていただければ幸いです。
あと、私はスターズもライトニングも嫌いじゃないですよ。嫌いじゃないですからね。
はんたの視点からしてイライラする突っ込みどころを書いてみました。
デバイスに関して、バトー博士の言葉による説明を皆さんは理解できましたでしょうかw。
条件ゆるすぎない?みたいに思うかもしれませんが、それは後々お楽しみに。
GJ!
毎分4000発容赦ね〜www
色々と容赦ないな。
特にバトー博士w
GJ
やりすぎGJ!
バトー博士エンジン掛かりっ放しwww
0.25tの鈍器デバイスはそれだけで最早凶器!
非殺傷設定をサディスト呼ばわりとは……まぁそうだわなw 他にも突っ込み所多数www
しかもそれを持つのが『餌をやらないで下さい』『柵の中に指を入れないで下さい』状態のはんた。
6課にいきなり危険人物誕生ですよ!
そしてはんた視点の訓練は……年少組の方が評価高いのなw
それと……あれ?はんたの父親ってアンデ○センとかアー○ードとかの戦闘愉悦者の一族だっけ?
俺の記憶では、イカシタ74式戦車に乗ったハッスルな渋オヤジだったような気が……
あと、流石に空曹兼陸曹って無茶では?
てか意味あんのかな兼任させて?
GJ!
バトー博士ノンストップww
はんたは荒野の掟が炸裂しすぎwww
乙です
毎分4000ワロチwww
ってか、T2でシュワちゃんが持ってたやつか
4000てとおおよそ航空機のガトリングと同じだから・・・
ダダダじゃなくてヲルルオオォォォォォ〜〜〜〜!!!!!!って音だなwwwww
先生、11と13の所為で管理局技術部涙目です
特に13、アギトは知りませんがリィンと相性合いそうに無いんですがww
リィンとの合体で冷凍弾とかゴジラ世界の自衛隊みたいな弾が撃てるw
それとゲボ子に死亡フラグがwwハンマーに勝てる要素が見当たりませんw
アクシデントで股間をごっつんすればはんたでもうずくまるかもしれんがwww
相変わらずのはんたですな、ってかアルファのどこで殴ってるのか・・・銃床?
それに宮仕え出来ない性格だ、戦闘スタイルも何かを守れる戦い方じゃない
自分がひよっこだったときの反応を省みないなww省みてるつもりなんだろうけどwww
そこらへんを突っ込まれそうだなぁ、スバルとか、フェイトさん辺りに
まぁ後これはどうしようもない事なんですが・・・
バトー博士、あんたがしゃべると文が読みづらいよw
バトーは罵倒から来てるから仕方ないんだけど・・・
>>506 父親渋かったなぁ
さりげなくメール入れてくる辺りとジッグラトの辺り
ジャックを殺しても意外と反応ドライなんだよな・・・
ただ、息子が道を踏み外したということだけを心配してたwww
GJ!……なんだけど、コロコロ視点が変わってなんか読みづらいっす
できたら視点キャラを一貫させて欲しいなー
あと、空曹兼陸曹なのに階級が一番低いってのはどうゆう意味ですか?
ヴァイスと同じ階級ですよね?
511 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2008/01/17(木) 23:34:47 ID:EvsFYbit
GJ!!
はんた強いw毎分4000発って対人で撃つもんじゃないですよw
キャロに身体強化魔法使ってもらったら更に強くなるとか反則ですぜ。
ちょっとした心配があります。敵役つまりナンバーズが雑魚になりそうで・・・
ナンバーズは原作でも雑魚だったから問題な(ry
毎分4000発なんてくらったら人間なんてミンチより酷い事になるよ・・
GJ!
はんたの徹底した戦闘思考が素敵です。
これほど徹底して乾き、敵を求め、破壊を行える。
もはや戦闘マシン寸前ですね。
あと投下予約はないですよね?
十二時頃にでも投下したいのですが。
まずはこんなにも早く3話の感想を下さった皆様へ最大級の感謝を。
以下、レスです。
>>504 >>505 >>507 >>509 これこそハンターで荒野の掟でメタルです。
そしてこれこそバトーテイストw。
>>506 まさに紙一重どことか突き抜けちゃった仕様の人間戦車はんた専用デバイスです。
殺し合いありきの濃密な香りの中で開発設計されたと思ってくださいな。
サディスト設定に気がついてくれたようでなによりですw
個人的に年少組のほうが先入観がないのとまじめなのがあって微笑ましいですね。
無理に大人ぶって背伸びしようともしないし。
空曹兼陸曹は報酬の増額+レジアス中将との駆け引き+便利屋であるための立場と
認識してくだされば幸いです。
生かしきれるストーリーにするつもりですが、もったいないと最後に言われないよう気をつけたいです。
>>508 受けることを考えたら削られてたという状態にしてみました。
航空機銃の速度であってますよ。
11と13については楽しみにしていてくださいな。
デバイスの性能を知るために本来は絶対にやらないバレル部分で殴ったりしてます。
細かく書くか悩んだ部分なのですが、とにかくデバイスでがんがん殴りまくって性能把握をやっていると
分かればいいかと思って削ってしまいました。
0話を読んでいただけたなら、はんたがこんなあり方になってしまったか分かっていただけると思います。
もともと殺される前に殺せが基本の世界ですし、ハンターというあり方が一匹狼に近いですしね。
バトーのトモダチが増えるほどこれが増えますので、登場回数に祈りましょう。
>>510 一貫して同じ視点人物にするのも捨てがたいのですが、
同じ状況でも見る人間が変わるとぜんぜん解釈が変わるというのを表現したくてコロコロ変えてます。
ワンサイドで単純に敵を撃破するスタイルなら固定しちゃってもいいんですが、
敗北の可能性を含めるとやはりコロコロ動かしたいです。
階級についてはなんてこった!?ってミスです。ご指摘ありがとうです。
でもこれ以上に下の階級ってなにがあるんだって状態かつこれより下げると便利屋さんになれなくて大弱り。
一番って言葉を使わなければ良かったですね。
>>511 >>512 >>513 『バカチンとシャーリーに言われてしかたなく取り付けたサディスト設定』さえなければ・・・。
支援、
はんたはクアットロの求めた戦闘機人の精神を持つ男なのかな?
GJです。
時に作品に出てきた毎分4000発のアレですが、通称ペインレスガン(無痛銃)というそうです。
撃たれたら痛みを感じる暇もないからだとか。…恐ろしいですね。
>夢境学園氏
お先にどうぞ。自分のは少し遅いですが1時半頃投下します。
↑実銃の場合です。
メタルサーガ氏の作品とは関係ないです。すいません。
そろそろ時間なので投下開始したいと思います。
支援お願いします。
>>444 >>463 遅ばせながらGJ!
今夜はトリプルライダーだ!!(一応変身ヒーローなので)
――殴る。
殴る、殴る、殴る。
声を上げ、足を踏み込み、拳を打ち出す。
悲鳴が上がる。
身体が悲鳴を上げている。
全身が軋みを上げて、痛みを発し、“ひび割れた身体”から体液が溢れ出る。
それでも進む。
進む、進む。
――吹き飛ばされる。
視界が暗く染まり、風を切り、大地を抉りながら、身体が吹き飛ばされる。
激突してきたのはなんだ?
戦車すらも打ち砕く砲弾か。
城砦すら貫く閃光か。
それとも山すら砕く鉄槌か。
身体が軋む。
激痛が走る。
視界が変わる、回る、変わる、狂う。
目に映る視界は燃え上がる世界。
激流渦巻く廃墟の最中。
黄金色の小麦畑。
薄明かりしか見えない漆黒の空の下。
上も下もない混沌の闇。
壊れながら、痛みを発しながら、吹き飛ばされながら、それでも立ち上がる。
何故?
決まっている。
“居るからだ”。
進むたびに、立ち上がるたびに、吹き飛ばされるたびに、殴るたびに――何かが見える。
空に瞬く星のように、キラリと何かが見える。
それがなんなのか、分からない。
記憶にすら残らない一瞬の光は、人影のようでもあり、小さな子供のようでもあり、巨大な樽の
ようでもあり、犬のようでもあり、あとどうでもいいトカゲっぽいもののようにも見える。
けれども、たった一つだけ印象に残る光があった。
何度も、何度も、何度も、何度も思い出そうとしては蜃気楼のように掻き消える、顔。
たった一つだけ、憶えている顔。
ただ一人だけの――“誰か”。
「 !」
叫ぶ。
目の前に立ち塞がる闇に拳を打ち込みながら、足を踏み出す。
手足がもげそうになるほどの衝撃を打ち込まれながらも、足を踏ん張らせる。
何度も吹き飛ばされて。
何度も殴りつけて。
何度も手を伸ばして。
それでも、それでも、そうするのは――
“逢いたいから”
そこで、彼は夢から覚めた。
「っ!」
飛び起きた。
薄暗い闇の中で、目が開く。
キョロキョロと顔を動かさずに、眼球だけ動かして周りを把握する。
……問題ない、いつもの部屋だ。
「……またあの夢か」
夢の残滓を引き摺るように、どこか気だるい身体を起こした。
朝の生理現象を起こす一部とは裏腹に、テンションは限りなく低かった。
「くそ、いつにもまして疲れたなぁ」
汗が吹き出した額を拭おうと、右手を軽く握りこんで――ギチリという異音。
本来人間の手が立てるはずのない奇怪な音が、彼の右指の動きと連動して奏でられる。
「……またか」
ブンッと軽く空中で右手を振るう。
背筋の産毛が逆立つような感覚が右手から伝わり、そして続けざまにカーテンを開くその右手
は無骨ではあるものの、綺麗な肌色をしていた。
「っ」
開いた窓から差し込む朝の光に彼は目を細めると、寝るときに脱ぎ捨てたジーパンに再び足を
通し、部屋から出る。
もう数えきれないぐらい通った廊下をいつになく静かに歩いて、彼はリビングへと足を踏み入れ、
リビングからキッチンへと入る。
キッチンの水道で手を洗うと、彼は手馴れた仕草で備え付けの冷蔵庫を開いて、幾つかの野菜
と豚肉、それとタマゴを取り出した。
フライパンに油を引き、そろそろ手馴れてきたという言葉がお似合いになってきた包丁捌きで
野菜を刻み始める。
トントントン、とまな板と包丁が軽やかな音を立てて、火を掛けられたフライパンの中に放り込ま
れた豚肉が香ばしい音を発し始める。
「おはよ〜」
フライパンの中身を踊らせながら、彼が片手に持った菜箸を動かそうとした時、聞きなれた声が
聞こえた。
「お、起きたか」
それは、んーと背伸びしながら欠伸をする青い髪の少女。
だらしなくタンクトップだけの上半身から伸びる白い腕と垣間見える素肌が、健康的な色気を
かもしだす……という割にはまだ子供な体躯。
そんな少女に、幼女趣味のない彼は笑みを浮かべて言った。
「おはよう、スバル」
少女の名はスバル=ナカジマ。
この家、ナカジマ家の末娘である少女。
「タツ兄もおはよー」
彼の名は一文字 達也。
現在ナカジマ家で居候中の青年である。
一文字 達也とスバル=ナカジマが出会ってから一年近くの時が流れていた。
彼と少女の出会いは平凡なものではなく、むしろ異彩。
出会いのきっかけは、スバルとその姉も巻き込まれたミッド臨海空港の大規模火災。
その焔の地獄の中で、スバルは彼ともう一人の人間によって命を救われた。
もはや助からない、そう絶望視されていた少女の奇跡的な生還は周囲の驚きと共に受け入れら
れ、そしてそれを救った二人の人物の異色さを持って騒がれることになる。
一人は高町なのは。
時空管理局の二等空尉にして、若干十五歳の若さで管理局のエースと誉れ高い才女。
そして、もう一人の救出者、一文字 達也。
誰も知らない少年。
それもそのはず。彼はこの時空に居ないはずの人間――時空遭難者だったからである。
だがしかし、それだけだったのならばまだ救いがあったといえよう。そうそう発生するものでは
ないとはいえ、時空管理局の長い歴史には時空遭難者が出現したという事例も存在している。
手順通りならば身体検査及び対象からの事情を聞き、それらの情報から対象の本来存在して
いた時空への帰還(もちろん時空管理局やミッドガルドの存在を不必要に知られるわけには
いかないので、記憶処理する場合もある)、或いは何らかの理由を持ってミッドガルドに帰化する。
その二つがマニュアルとして存在しているのだが、一文字 達也の場合はその二つに当て嵌ま
らなかった。
何故ならば、彼は――“壊れていた”からである。
僅かに残る人間性を残し、言葉も、記憶も、全てが崩壊した廃人の一歩手前だった。
火災現場から直行で入院し、精密検査と専門医による診断による得られた情報は、彼の名前が
一文字 達也だということと、それに陥った原因が虚数空間に飲まれたからだということだけ。
記録上、ほぼ唯一虚数空間からの生還。しかし、その代償の廃人状態。
検査の結果、ある“特異体質”が判明したものの、そのままであれば達也は治療行為という
名目で施設への収容が行われていたであろう。
しかし、それにストップをかけたのが彼に救われた少女スバルの父親――ゲンヤ=ナカジマ
だった。
娘の命の恩人、しかも廃人状態であったというのに駆けつけてきたという彼の行為に何も感じな
いほどゲンヤは冷たい人間ではなかった。
マスコミからは美しい美談として扱われながらも、ゲンヤは達也の身元保証人となり、彼の身柄
を引き取った。
そして、それから一年。
彼は人間の形を繕いながら、今を生きている。
「どうだ? 美味いか」
リハビリの一環兼家庭内労働として憶え始めた無骨な男料理を食べながら、達也はスバルに
訊ねた。
「うん、大丈夫。前みたいにタマゴの殻も入ってないしね」
箸で挟んで摘み上げたハムエッグをパクリと口に入れながら、スバルがにっこりと笑う。
「そういえば、タツ兄。もう味噌汁のダシを入れ忘れることしないよね?」
「あー、うん、多分大丈夫なんじゃねえかな〜?」
達也は明後日の方向に視線を向けながら、答えた。
味噌汁を作ったのはいいものの、まったく味のしない味噌色の塩スープをスバル、ギンガ、
ゲンヤと啜ったのは良い思い出である。いや、本当に。
きっと昔の俺は料理が出来ない奴だったのだ。だからしょうがないのだ。
「……こっち見て言ってよ」
「いや、なんか虫が飛んでたような気がしてなー。まあもういなくなったが」
そういって、達也は視線を戻すとムシャムシャと自分の分のおかずを食べ始める。
ちなみに達也とスバルのおかずの量の比率は2:3。
記憶がないため正確な年齢はわからないが、確実に十代終盤に入っている達也よりも多くの
量をスバルは食べていた。
まあ成長期だから問題ないだろうと達也は自己完結しておいた。
「んじゃ、片付けるぞー」
「んー、わかった」
ズ〜とポットから入れたティーパックの紅茶を啜りながら返事をするスバルを見つつ、達也は
食べ終えたあとの皿を片付けようとして――
「そういや、そろそろ時間は平気なのか?」
「え?」
達也の言葉に、あまーい紅茶を飲んでいたスバルがギチギチと首を動かして時計を見る。
この時、スバルの時が止まったと達也は思った。
「ブフゥッ!」
紅茶噴射。
間違っても女の子がやっていい行為ではない。
「うあつっ?!」
噴出した紅茶を浴びて、達也がアツ、アツと悶えた。
「じ、じじじじいかぁんが!!!!」
慌てて席から立ち上がり、リビングを飛び出そうとするスバル。
「とりあえず顔洗ってこい!! 初日から寝ぼけ顔で行く気か!?」
「!? うん!!」
洗面所にドタドタと飛び込んでいく少女の背を見ながら、達也は手早く食器類をキッチンに
運んで、水に付ける。
うわぁぁああん、という叫び声をバックコーラスに、達也もまた慌てて自室へと走り出した。
「い、いってきまー」
服装を着替え、荷物を持って玄関からスバルが飛び出そうとする。
「ちょっとまて、スバル!」
そこに上着を着た達也が玄関から共に飛び出してくる。
「なに?!」
「途中まで送ってやる!」
そういって手元に光るのはバイクのキー。
「! ありがとう!」
「気にすんな」
達也はヘルメットを被り、もう一つのヘルメットをスバルに投げ渡す。
ナカジマ家、玄関横の置き場に置かれた真っ赤なバイクに達也は跨ると、その後ろに慣れた
ようにスバルが跨った。
ぎゅーと背中に当たるささやかな感触が気持ちいいような気もするが、妹的立場のスバルに欲情する気はない。
「ちゃんと掴まってろよ」
「うんっ」
キーを回し、達也はエンジンに火を入れる。
エンジンブレーキを外し、右ハンドルを回して、アクセルを吹かせる。
駆動音を響かせながらバイクの車輪が回転し――。
「飛ばすぞ!」
「了解!!」
一気にバイクが飛び出した。
二人を乗せたバイクが走り出す。
こうしてスバルと達也の騒がしい朝は始まった。
これから始まるのは新しいスバルの日常。
空管理局武装隊ミッドチルダ北部第四陸士訓練校への入校。
彼女の夢の始まり。
目指し、追うのはかつての“ヒーロー”の後姿。
一人は憧れとして存在し。
もう一人は頼れる兄としてただその残滓を残す。
全てはこれから始まる。
【リリカル! 夢境学園】
二話_始まりの朝 了。
投下完了です。
毎度短くてすみません(汗)
この話にて、この物語のプロローグに値する部分は終了。
次回から一話一話の密度と文章量も増えていくと思います。
ふーようやくヒロイン(と書いて女主人公と読む)スバルを出せましたw
次回から彼女が頑張って活躍していくと思います。
>>527 どこかのゼロ様が反応を示されたようです。
「全ナイトメア部隊出撃! 20秒以内にカジマ邸を包囲せよ!
蟻一匹たりとも抜け出る穴を作るな! 完全包囲だ、一切の隙間をなくせ!
包囲網の展開が完了でき次第、攻撃準備! ガウェインのハドロン砲を合図に一斉射撃を浴びせる! 撃てぇっ!!!」
「わーっ! ちちち違うってば! アレはそういう人じゃなくて義理の兄貴っ!」
ともあれGJ!
スバルにスポットが当たるのはいいことです。しかしかあいいなぁ…
>>455 リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー氏
遅くなりましたが、GJでした。
やはりダブルライダーは燃えますね!
そして窮地に駆けつけるナンバーズの活躍もGoodでした。
ただ、ギンガがギムレット使ってましたが、JS事件後にマリーさんによって
左腕は元に戻っているはずなんですが?
再改造手術でも願い出たんでしょうか?
私個人としては、あのドリルを見るとスカにギン姉の体を弄くられた記憶が
蘇えってきて好きではありません。
と、これはホント個人的な意見ですが、ドリル復活の経緯なんかがあると知りたいです。
次回はギンガとのイベント発生で何が起こるのか?
次回も楽しみにしています。
GJ!
この達也はロキモードに成れなさそうなのが良いと思いました。
…完璧ガリューの上位互換な上、強すぎますしね。
もしかしたら、なのはも死んだらバンカラ送りになるのだろうか?
おお、早速感想ありがとうございます。
>>528 か、完全包囲の上に一斉射撃?!
しかし、甘いな。奴の装甲は劣化ウラン弾すらも防ぐほどの強度の上に、
校舎を消し飛ばすサイコキネシスでも死なないですよw
とりあえずスバルは可愛い&カッコイイで進ませていくつもりです。
>530
色々とこの達也は後遺症が残っております。具体的には■■不可とか。
あとガリュー見た時は、どこの達也のパチモン? とかマジで思ってしまいました。
とりあえずあるある勢は一巻はともかく、六巻辺りから洒落にならない状態ですので色々考えてます。
>バンカラ
なのはは難しいかと。気合で再起不能の傷から復活……しましたね、確か。
逝けるのか? 大往生の上に行ってしまうのか? 獣たちの楽園に(マテ
とりあえずゼストさん辺りはガチでいけそうな気がしますw
そろそろ投下OKですかね。
今回はコメディー百%の番外編です。
何もないならこのまま五分後に
番外編その一「馬鹿騒ぎのレディーズ’バス」
機動六課隊舎内 大浴場
ここは、はやての要望により建設され、つい最近完成したばかりの設備である。
ちなみにその経費は、はやてがクロノを脅s…ゲフンゲフン、説得して捻出したとかしないとか。
まぁそれはさておき――
「いっちばーん!」
夜九時、訓練と仕事を終えたスバル達が浴場に入ってきた。
「スバル、お風呂場で走るんじゃないの!転ぶわよ!」
「へーきへーき…ってあ痛ぁっ!?」
濡れたタイルに足を取られ、スバルは派手に後頭部を打った。
「言ってる側から…」
「あはは…」
呆れ返るティアナと苦笑するキャロ。
「う〜、頭がバカになったらど〜しよ〜。」
涙目で頭を押さえているスバル。
「心配ないわよ、もうなってるから。」
歯に衣着せず言うティアナ。
「ひどいよティア〜…」
「いーから早く入んなさいよ。いつまでそこにいる気?」
「う〜…」
体を流した後、湯船に浸かる3人。
「「「ほ〜〜〜〜。」」」
のんびりと湯に浸かり、同じ声を出す。
「お風呂って良いですね〜。」
キャロが緩みきった表情で言う。
「ホントね。最初は慣れなかったけど、シャワーよりずっと良いわね〜。」
「仕事とか訓練の疲れを取るにはもってこいだよね〜。…ところでティア。」
急に隣りにいるティアナに話かけるスバル。
「何よ?」
「思うんだけどさ…」
そして素早くティアナの背後に回り
「またおっきくなったでしょ?」
その胸を揉みまくるスバル。
「何やってんのよアンタはーー!!」
「やっぱりそうだ。前より柔らかい。」
「シカトすんなっ!早く離れなさいよ!」
「んーこれはD、もしくはそれ以上かな?」
「離れなさいっての、このバカスバル!!」
誰もいないのを良いことに騒ぎ立てるティアナ達。
だが彼女達は、物陰から自分達を見詰める視線に気付いていない…
(ぐふふふ。いいねいいね〜、眼福だぜこりゃ。)
その視線を放つのはもちろんあの男、希代のエロ男にして歩くワイセツ物、クルツ・ウェーバーである。
何故コイツが全くバレずにここにいるのかというと、M9にセットされている魔法の一つ“ECS”(電磁迷彩)を使用して透明化しているからだ。
しかもクルツはスナイパーという仕事柄、気配を消す術に長けているので尚更バレないのだ。
(大浴場の完成を待ち続けた甲斐があったな。俺は今日、この光景を一生、目に焼き付ける!!)
間違った方向に情熱を燃やす男だった。
カラカラカラ
大浴場の扉が開き、隊長組が入ってきた。
「二人とも何を暴れている。風呂では静かにするのがマナーだぞ。」
シグナムが二人の様子を見て咎める。
「「すいません…」」
ショボンとうなだれる二人。
「まぁまぁシグナム、そう怒らなくても。二人も悪気があった訳じゃないだろうし。」
フェイトがフォローを入れる。
「お前は部下に甘すぎるな、テスタロッサ。
まぁいい、我々も入るとしよう。」
「はやてちゃん、後でリインが背中を流してあげますです〜。」
「うん。お願いするで、リイン。」
「はいです♪」
「ヴィータちゃん、後で頭洗ってあげるよ。」
「別にいいよ。一人でやるからよ。」
「そう言わずに♪」
「あたしの髪をいじくるな!」
そんなヴィータを見てくすくすと笑うなのは。
(うひょっ!!部隊長達のナイスバディまで!
今日は人生最高の日か!?)
予想外のハプニングに大興奮のクルツだが、その思考は冴え渡っていた。
(シグナム姉さん、フェイトちゃん、ティアナちゃんは予想通りのデカさだな。
なのはちゃんとはやてちゃん、スバルは次点だが形が良いな。
ヴィータとキャロ、リインは…まあ今後かな。しかしああいうスレンダーもまた…)
エロオヤジ思考全開で品定めするクルツ。
人として末期だった。
「それにしても、さっきはなんで騒いどったん?」
何気なくティアナに質問するはやて。
「スバルがまーたセクハラしてきたんですよ。人の胸を揉んで…」
そこまで言ってティアナはハッと気付く。
はやてが黒い笑顔を浮かべている事に。
「ほ〜〜。そういや私、最近は忙しくてそーゆー事しとらんかったな〜。」
意味ありげな発言を聞いたなのは、フェイト、シグナム、ヴィータは瞬時に危険を察知してその場から離れようとするが、はやてはそれを上回る速度で接近し、
「きゃっ!」
「ひゃっ!」
「あうっ!」
「うひっ!」
瞬く間に四人の胸を揉み終えた。
「ふむふむ、なのはちゃんとフェイトちゃんは前よりええ感じや。
シグナムのゴージャス感とヴィータのぺったり感は相変わらずやけどグッドやで。」
「あの速さで四人の胸を揉んで、さらには評価まで下すなんて…!」
「感心してる場合じゃないですよスバルさん!このままじゃ次の標的になるのは…」
「さ〜て、今度はフォワード陣やな〜。今日は特別にリインも揉んだげるで〜。」
「え、遠慮しますです〜〜〜!!」
そして響き渡る乙女達の悲鳴。
セクハラ魔人はやての独壇場だった。
(ぬおおおーー!!もうたまんねえーー!!!)鼻血を流しながらそれを見るクルツ。
だが、彼の幸運はここまでだった。
ECSは非常に魔力を食う魔法なのでクルツから直にではなく、デバイス内のコンデンサに貯めた魔力を使用するのだが、長時間の使用により残量が僅かになってきたのだ。
(ちっ、もう時間か。それじゃ最後に至近距離から…)
しかし、湯船に近付くクルツの足下には先程の騒ぎで湯と一緒に流れてきた石鹸が。
(都合良すぎと言いたければ言ってくれ)
クルツは当然それを踏んでしまい、思いきりすっ転ぶ。
「ぐおっ!?」
「何?誰かいるの!?」
クルツの上げた声に反応し、全員がこっちを向く。
(やばい!急いで撤退を…)
立ち上がり出口へ向かおうとするクルツだったが、丁度その時M9が
『コンデンサ内の魔力、エンプティ。ECSを強制解除します。』と告げた。
そして露わになクルツの姿。
「…クルツ君?」
やけに低い声で言うなのは。
「ふーん、クルツ君覗きしてたんや〜。」
目が笑ってない笑顔で言うはやて。
「これはちょっと、許せないね…」
怒気を含んだ声で言うフェイト。
「覚悟の上での行動だろうな、クルツ?」
修羅の形相で言うヴィータ。
そしていつの間にか、全員がデバイスを起動し、包囲網を狭めてくる。
「ち、違うんだ!これはその…そう!魔法の使用テストで…」
「へー、魔法のテスト?ほな皆、私らも攻撃魔法のテストしよや。
内容は『非殺傷設定の威力限界を知る』で、的にはクルツ君がなってくれるそうや。」
「りょうかーい。」(×8)
その言葉に戦慄を感じたクルツは逃亡を試みるが、踏み出そうとした足は氷で固定されていた。
「何っ!?」
「逃がしませんですよー♪」
リインフォースUの「凍て付く足枷」だ。
「さてウェーバー、制裁を下す前に、何か言い残す事があれば聞いてやるぞ?」
レヴァンテインをシュツルムファルケンの形態にしてシグナムが言う。その顔には一片の憐れみもない。
他のメンバーもすでに魔力チャージが完了している。
処刑の準備は出来ている、といった感じだ。
「…出来ることなら…」
観念したように俯いていたクルツが、ぽつりと言う。
「ん?」
「出来ることなら、俺がこの手で皆の胸を触りたかったあーーーーっ!!!!」
絶叫するクルツ。
「「「「「「「「「死ね!!」」」」」」」」」
ドゴォォォーーーン!!!
発射された色とりどりの魔力の奔流はクルツを飲み込み、壁をブチ破って突き進む。
「エロスは正義だぁぁーー・・・・」
そしてクルツは夜空の星の一つとなった。
「ふぅ、これで悪は滅んだね。」
なのはの言葉に一息つく一同。
だがその直後
ガシャーン!
出入口の扉が蹴破られ、そこから飛び出す影が一つ。
「全員無事か!!敵はどこだ!?」
ショットガンを構えた宗介が言う。
その場の空気が数秒間停止する。
しかし、すぐに自分への殺気の篭った視線を感じ取り、脂汗を流す宗介。(いかん…良くない…。この状況は非常に良くない…)
「主、いかがなさいますか?」
シグナムがはやてに尋ねる。
「状況はどうあれ、見た事に変わりないしな。おしおき決定や。」
そして再チャージされる魔力。
「待て!俺は…」
「「「「「「「「「問答無用!!」」」」」」」」」
ズドォーーーン!!
クルツ同様に吹き飛ばされる宗介であった。
ああ、この哀れな軍曹に幸あれ…
終わり
投下終了です。
「ふもっふ」のような感じで書いたつもりです。(遠く及んでいませんが)
グダグダな文ですが、そこは勘弁して下さい。
実生活の方で用事が出来たので、それを終えてからまた来ます。
それではまた。
>>515 自衛隊なら二士が一番下です。
次から一士、士長、三曹、二曹、一曹、曹長となります。
話の運びがスムーズで王道をはずさず
読んですっきりというか・・・
他の人の作品が重いとか悪いというわけではないが、肩の力を抜いて読める作品でしたGJふんもっふ
>>516 戦闘機人の精神が何話にでてきたエピソードか忘れてしまいました。
お答えできずすいません。
>>517 痛みを感じる暇もない銃で撃ち殺されるのと、痛みを感じる暇さえないはずの銃で痛みだけ味わって撃ち殺されないのと
どっちがサドかと思ったものです。
コマンドーとかプレデターとかT2なんかに登場した銃ですね。
見栄えがするというのが映画で登場するときの理由で多いです。
ただ、現実で実際に使おうとすると弾の消耗が早すぎて金食い虫なのと、
重すぎてろくに動けないという問題が立ちはだかります。
>>539 >>510 了解です。情報ありがとうございます。
佐官、尉官、士官が命令する側(?)でそれ以下のが上の人の補佐をしたり
名も無き兵隊となって戦っているくらいの認識です。
新しく赴任してきた上官を、ひよっこ扱いできるほどの戦歴を持つ人がいたりするのが
曹長というポジションのイメージが強いため、身分はこれでいいかなと思いました。
なのはさんが『一番階級低い』と言ってしまったのは本当にミスでした。
せめて一番を抜くべきだった。ヴァイスの存在を忘れてたなんてことにはできないですからね。
>>541 クアットロが確か、ディードとオットーの感情を他の姉妹に比べると抑えて作っていたようなので
それに、脊髄反射で感情を交えず敵を屠ることが出来るなら考える兵器としては完成系かなと。
『俺は人間をやめるぞッッ!!ジョジョッ!!』な装備のはんたですが、このサドマシンガンで撃たれると痛みを感じる暇さえないはずの銃なのに
その痛みを感じるわけですから物凄く痛いですよね・・・もう、のた打ち回るとか不可能なくらい。体が血霧と肉片になる威力を殺さない代わりに痛みで表現かぁ。
下手したらショック死してしまうかも。
殺すの禁止とはいえ、一撃で痛みを感じるまもなく殺されるのと、下手すると一生まともに生活できなくなる怪我を負って、
地獄の苦しみを味わいながら生きるのはどっちがいいんだろう・・・。
以外にティアナあたりが彼の戦闘方法を学んだら強くなりそうですね。彼にとってシグナムやエリオの騎士道はどうゆう認識になるのかも楽しみです。
長々と失礼しました。次回も楽しみにしてます。
非殺傷設定=痛みだけだったっけか?
むぅ・・・よく覚えてない・・・自信が無い・・・
>>543 無印、二期で非殺傷設定は痛みプラス魔力ダメージだけだったはず。
三期では設定変更されて眼球等の柔らかい物は傷つくビミョーな代物に。
あと、魔力の無い人が非殺傷弾に当たればショック死する危険性があるとか聞いた事があるような…
エロスは正義!
>>538 GJです。笑いまくりだぜ。
そしてクルツの奴がうらやましいね。(覗けたという意味で・・・)
>>544 柔らかい物は傷つくとか、ショック死するとか、
なんてゆーか非殺傷設定ってスズメバチくらいの殺傷力ないか?
正直非殺傷については後付け設定のせいでどんどん迷走していってる感がある。
>541
より正確に言えば、佐官と尉官を合わせて士官といいます。
その下、准尉・曹長・軍曹・伍長(それぞれに上級や一級・二級・三級が付く場合もある)が下士官。
更にその下の一般兵は兵長・上等兵・一等兵・二等兵。たまにギャグとして三等兵。
リリなのの管理局の階級がどうだったかは、wiki等で確認しておいて下さいね。返事はハイかイエスで。
曹長の認識は間違ってないです。『宇宙の戦士』のズィム軍曹とか。いや軍曹は最後の方で大尉当たりまで出世したけど。
因みに、『宇宙の戦士』の最後、少尉になった主人公の補佐をする軍曹だか曹長だかが彼の父親だったりします。かなり特殊な例だと思いますが。
揚げ足取りかも試練が、ギャグではなく自衛隊には三等陸士ってのがありましたよ。
ただ教育のための階級でエリオやキャロみたいに実戦に出るような階級ではないですがね・・・。
>>549 エリオとキャロの階級がギャグと申したか
・・・確かあの二人三等陸士だったよな
>>542 >>547 >>548 >>549 >>550 >>551 それなら、ほとんど戦闘機人の精神ですね。
ただ、まだほんのわずかとはいえ人間らしさが残ってしまっているのがはんたです。
その人間らしさを失ったとき、はんたが戦闘機人の精神を持つものになるのではないでしょうか。
サディストぶりが戦闘用アンドロイドアルファの絶妙な力加減になってくれることを祈りましょう。
階級についての確認『了解』しましたw。
なのはが一等空尉でヴァイスが陸曹でギンガが陸曹およびなんだっけ?
一等空尉が一尉相当だとするとエリオとキャロの三等陸士が三士になるのかなと解釈して
あれ?まだ下士官と一般兵残ってて案外階級高いよ六課って思ったために
便利屋曹長のはんたとなりました。
教導官とか不思議な階級があるせいで仕事内容が分からなくなってるのですよね。
少し調べ方が未熟だったようですね。今後気をつけていきます。
ご指摘ありがとうございました。
ナイトウィザードから連れてくるのが銃と魔法を混ぜるに一番楽だといまさら気がついた。
>552
>ナイトウィザードから連れてくるのが銃と魔法を混ぜるに一番楽だといまさら気がついた。
楽でした。
何せ銃と魔法の合成品のガンナーズブルームが普通にあるので。
ただし、私の場合ガンナーズブルームを管理局基準だと違法な質量兵器扱いにしてしまったので普通に持ち出せなくなってしまったんですけどね。
>550-551
三等陸士は真面目ですが、三等兵はギャグです。
でも『〜〜物語』はオタクのヨタ。
階級の話は国や組織で色々違うんですよ。
旧帝国海軍には軍曹がいなくて兵曹がいたのもその一つ。
それから、英語でcaptainと言うと陸軍大尉と海軍大佐と艦長の三つの意味があるので、陸軍大尉は軍艦に乗っている間だけ少佐になる。
でも何かの都合で船から落ちたりすると、その瞬間だけ大尉に逆戻り。
一番新米の船乗りを蹴落とす伝統もあるよな。
【エリオをアースラから蹴落としつつ】
>>551 三士は一応あります。
中学卒業とともになる自衛隊生徒がそれです。
因みに卒業者は三曹になります
ごめん、一番大事な事忘れてた。
三士=二等兵
>>529 ギン姉からドリル取ったら強い武器がなくなりそうなんでそのままにしました。
まぁ、オリジナルってことで…
スカ達がどうなるかについてはまだ言えませんね。
確かわざと陸軍大尉と海軍大佐を間違えて上官をコケにするジョーク」があるな。
んで、新米がやると後で大目玉、ベテランの下士官がお遊びでやるのもいるらしい。
こんな時間ですが、ストレス解消のため書いたクロスSS投下します。
起承転結の【起】なので、フェイトしかリリカルな部分が無いですが許してください。
リリカルなのはStrikers×機動戦士ガンダム00
注意書き:このクロスには、鋼の錬金術師に出演なされた方々の名前が出てきますが同一人物では無いので気にしないように!
あらすじ
アザディスタンでの紛争介入を終え、ソレスタルビーイング(CB)の駐屯施設のある場所へと向かう“ガンダムエクシア”と“ガンダムデュナメス”。
エクシアの非武装による救出した人質の受け渡しは、CBの思いを世界へ伝えることが成功したのかは、この後の世界の動き次第である。
そんな2機の前に突如現れる黒雲が彼らを誘うように徐々に巨大化していた。
魔法使いとガンダムマイスター
Episode-1 Different world
PHASE01
<おい、刹那。あの黒雲が見えているか?>
<ああ。センサーには異常は…これは>
エクシアのモニターに表示される異常な熱量の反応が示されていた。
<一旦迂回しよう、刹那。あの黒雲は普通じゃない>
<了解。別ルートで向かう>
ロックオン・ストラトスの提案に乗り別ルートで駐屯施設のあるカリブ海の孤島へと向かおうと機体の向きを変更しようとする刹那・F・セイエイ。
しかし、突然のアラーム音に反応したエクシアは機体を若干先程の位置から逸らしたと同時にプラズマが機体の横を一閃する。
刹那は機体を操作し、攻撃を仕掛けてきたと思われる黒雲に向けてライフルモードのGNソードを向けビームを2連射する。
GN粒子を圧縮し放たれるビームが黒雲を貫く。そう思われた時、黒雲の中でビームが弾かれる発光が現れた。
エクシアのビームが弾かれたのを確認したロックオンは、デュナメスにGNスナイパーライフルを持たせる。
「ハロ!機体制御は頼むぞ」
『任サレタ。任サレタ』
ハロにデュナメスの機体制御を任せツインアイに額のアンテナをスライドさせる。
アンテナに隠れていたガンカメラモードのカメラアイが姿を現す。
デュナメスが精密射撃モードと成ったと同時に、コクピットに備え付けられている精密射撃用のスコープでロックオンは黒雲に隠れる敵を狙う。
スコープに映し出される黒雲に隠れ赤いオーラを放つ敵機に狙いをつける。
「狙い撃つぜ!」
その声と同時に、ロックオンはトリガーを引きGNスナイパーライフルから高密度のビームが発射される。
エクシアのビームを上回る一撃が黒雲を突き破り、敵に着弾する。
ビームの一撃を受け弾き飛ばされたのか、黒雲から姿を現す敵。
<おいおい、何だよ――あれは!?>
『データ無シ。謎〜謎〜』
<新型のMSか?……だが>
刹那が声を詰まらせるのも当然である。
姿を現したのは、フラッグでもティエレンでもイナクトでも無い。
アザディスタンで出会ったユニオンのカスタムフラッグの様な漆黒のボディ。
人類革新連盟のティエレンの様な分厚い装甲。
しかし、現在この地球で見られるMSとは根本的に違うのだ。
如いて言えば、自分達の乗るMS“GUNDAM”と似ていると言えるだろう。
姿が似ている訳ではない。その存在自体が、この世界の技術力で開発された物だとは思えないからだ。
そう、それ程までに目の前に居るMSと思われる機体は異質だった。
その異質な雰囲気を出す人型に近い敵機は、ビームを受けた影響か左腕が有ったと思われる場所には何も無い。
<刹那、このままアイツを放置すると後々面倒そうだ。俺がもし撃ち漏らしたら、奴を叩き切ってくれ>
そう言うと、GNスナイパーライフルで再び謎の敵機を狙い撃つデュナメス。
高密度のビームが敵へ当たる瞬間、突如現れた深紅のオーラによって弾かれてしまう。
続けてビームを連射するロックオンだったが、デュナメスのビームは深紅に光る壁を前にして弾かれてしまう。
<どうなっていやがる!?>
<叩く>
刹那はエクシアを駆り、謎の敵機へと接近する。
右腕に装備されたGNソードを構え、その巨大な剣を敵に向け縦に振り下ろす。
しかし、予測していたのだろうか、敵は寸前でエクシアの攻撃を避けるのと同時に巨大な右腕に装備された内臓式と思われるプラズマによる砲撃を放つ。
避けきれないと判断した刹那は瞬時に左腕に装備されたGNシールドで攻撃を受けるも、その衝撃でエクシアの姿勢は崩され海面寸前まで降下させられる。
見たことも無い装備と防御システムに悪戦苦闘する刹那とロックオン。
<くっ、俺達と戦ったMSパイロット達の心境って奴が分かって来やがる>
<この!>
若さゆえの焦りか、再びエクシアで突撃する刹那。
GNソードへ供給するGN粒子の量を増やした事で、刀身は光り輝き切れ味が増す。
持ち前の運動性で敵の動き以上の動きで相手を翻弄し、GNソードを横一線に振るう。
反応しきれず残った右腕を切り落とされる敵機。
しかし、
「なに!?」
敵機は腰アーマーと思われる円形の装甲に突如多数の穴が出現した途端、そこから多数のケーブルが射出されエクシアを捕まえる。
相手の放ったケーブルによる攻撃を受けたエクシアは、両手両足胴体に巻き付けられ身動きが取れなくなる。
振り払おうとするも、巻き付いているケーブルは中々解けない。
支援
「刹那!――この位置じゃ狙えねぇ」
エクシアを盾にするようにデュナメスの攻撃を牽制する敵機。
ロックオンは仕方なく、GNフルシールドにGNスナイパーライフルを戻し腰に収められている2丁のGNピストルをデュナメスに持たせる。
「ハロ、GN粒子の散布中止。火器にパワーを回せ!」
『了解。了解』
エクシアはGN粒子を散布しているので、ロックオンは心置きなく攻撃に集中できる。
敵機と白兵戦を挑む距離まで接近したデュナメスだったが、突然音声による通信が入る。
<そこまでだ。そこの緑の>
「音声通信?GN粒子下での通信なんて俺達にしか出来ないはず……<アンタ、何者だ?>
<何だ、男か。ならば答える必要は無いな>
<な、テメェ!>
<それでは、この私に捕らえられている青いのも……男か?>
<……貴様、どこの所属だ>
<ほぉ、若いな。だが、この世界では普通なのかい?>
突然意味不明な話をする謎の男に困惑する刹那とロックオン。
<まぁいい……しかし、この世界への進行は考え直したほうが良いな。魔法技術が無い代わりに他のエネルギーを扱う機動兵器が居るのでは……な>
男がそう言い終えたのと同時に、深紅の機体の周囲に展開される深紅に輝く円状の陣が浮かび上がる。
投影機も無いのに、空中にこれ程の立体映像を表示させるなど普通は不可能だ。
<予定とは違うが、まぁ良いだろう。君達には私の愛機“グリーフ”を傷物にしてくれた礼だ。共に来てもらおう……我々の戦場へ>
更に赤く輝きを増す陣に悪い予感を感じたロックオンは、エクシアを拘束するケーブルを切断しようと腰のバックパックに装備されたビームサーベルを引き抜く。
バックパックからGN粒子を放出し加速したデュナメスは、左手に持ったビームサーベルをケーブルに振り下ろそうとした瞬間。
<時間切れだ……緑の>
光が集束し、陣の内側に居た3機は光の粒子となって消えた。
エクシアとデュナメスの反応が消えたのを察知したガンダム運用母艦“プトレマイオス”では、スメラギ・李・ノリエガの判断により2機の捜索を進言されていた。
しかし、“ガンダムヴァーチェ”のガンダムマイスターであるティエリア・アーデに拒まれる。
「これ以上ガンダムを無くす訳にはいきません。それに、あの2人がCBを抜けた可能性もある」
「それも含めての捜査よ……考えたくも無いけどね」
「スメラギさん。王 留美から連絡が」
戦況オペレーターであるクリスティナ・シエラからエージェントから連絡が入ったのを知り、ティエリアとの話を一旦打ち切り、通信回線をつなぐ。
<スメラギさん、そちらの状況は分かりました。これ以上状況が悪化しないよう、消失した2機の捜査は私達が行わせて頂きます>
「お願いできる?」
<ええ。なので、そちらはミッション通りの行動をお願いしますわ>
「分かったわ。何か分かり次第、連絡をお願いね」
<はい>
留美からの通信を切り、溜息をつくスメラギに話しかける“ガンダムキュリオス”のガンダムマイスターであるアレルヤ・ハプティズム。
「スメラギさん。僕は、2人が裏切ったとは思えません。予想外の事態に巻き込まれたとしか、考えられない」
「そうね。あの子はガンダムに依存しているし、ロックオンもテロを無くすために戦っている……裏切る要素なんて無いわ」
何故突然エクシアとデュナメスが消えたのかは、今の彼女らには分かる術は無い。
支援
PHASE02
「ここは……どこだ?」
刹那はエクシアのモニターが回復し、周囲を見回すと漆黒の闇の中に多数の星が見て取れる。
そう、今居る場所は宇宙空間。
今エクシアを拘束している機体の機能なのか、大気圏内から一気に宇宙へと移動してしまっているのだ。
この奇妙な状況に若干焦り始める刹那だったが、デュナメスがビームサーベルでケーブルを切断しエクシアを開放する。
<刹那!無事か?>
<無事だ。だが、ここは……どこだ?>
<分からない――宇宙に居る以外は…な>
エクシアは絡まっているケーブルを振り解くと、自分を拘束していた機体にライフルモードのGNソードを向ける。
<貴様……ここは、どこだ?>
<それが、人に対して教えて貰おうとする行動かね?>
<うるさい!>
刹那と敵が音声通信で会話をする間に、ロックオンはデュナメスとハロを使って現在位置と、プトレマイオスへの連絡をしようとする。
「どうだ、ハロ?」
『ダメ、ダメ。トレミー、連絡取レナイ』
「くっ、こっちも現在位置がまるで分からねぇ。どこに来ちまったんだ……俺達は」
困り果てるロックオンだったが、エクシアと敵機が戦闘を始めたのを察知しデュナメスを移動させる。
<おい、刹那!そいつを倒したら、帰り道が分からなくなるぞ>
<……動けなくするだけだ>
ロックオンには冷静に返答するが、実際の刹那は敵対する敵機のパイロットの挑発にまんまと乗ってしまい熱くなっている。
右手にGNブレードを持たせ、グリーフと呼んでいた敵機へと斬りかかる。
ケーブルを槍の様に射出してくるグリーフに対し、エクシアはGNブレードで次々にケーブルを斬り落としていく。
接近戦でのエクシアの性能は、他のMSの猛追を許さない程だ。
いくら機能が不明瞭な敵が相手でも、こちらの攻撃パターンを読まれていなければエクシアの格闘性能の方が上だ。
ケーブルが切れたのか、接近してくるエクシアにケーブルを射出して来なくなった敵の足を狙いGNブレードを振るう。
支援
「くっ!」
相手の異常な運動性能に冷や汗を掻きながらも、ギリギリでグリーフの足を切断する攻撃を装甲のみへのダメージにする事が出来た。
侮っていた訳ではないが、この若いパイロットの力を計り間違えていたと痛感する。
「まるで、あの女性達と戦っている感じだな……しかし!」
このままやられる訳には行かず、エクシアたちの攻撃に耐えるためサークルプロテクションを発動する。
全長23mもある巨体には、大型バッテリーと小型魔導炉を搭載されている。
差し詰め小型の次元航行船と言うべき代物だ。
斬りかかるエクシアの攻撃をバリアで防ぐも、魔導炉とて無限エネルギーではない。
供給量を上回る消費を続ければ、コンデンサーの容量は空になる。
GN粒子で威力を強化したエクシアのGNブレードの攻撃に徐々に削られていくサークルプロテクション。
更に、デュナメスも加わりプロテクションの展開も限界に近づく。
機体のモニターに警告ランプが鳴り響く中、グリーフのパイロットは、ここに来た時点で仲間へと救難信号を発信していた、
そろそろ、と思っていた瞬間に長距離からのビーム砲がエクシア達を掠める。
長距離からの攻撃に2機は、グリーフから離れる事を余儀なくされる。
「遅いじゃないか、ホークアイ中尉」
<遅れて申し訳ありません。ですが、大佐も勝手に出撃し、勝手に転移し、勝手に――>
「すまない……私が悪かった」
<分かって下されば結構です。現在こちらも時空管理局のXV級次元航行船1隻に追尾されています。お急ぎ帰還を>
リザ・ホークアイ中尉からの連絡を受け、母艦へと戻ろうとする大佐と呼ばれる男は、中破しているグリーフをエクシア達へと向ける。
エクシアとデュナメスは、長距離からのビーム砲の攻撃を避け続けている状態だ。
<私をここまで追い込んだ礼だ。自己紹介をして置こう……私の名は“ロイ・マスタング”反時空管理局組織“ダークネス・キャリー”に属する軍人だ>
<ロイ……マスタング>
<自己紹介とは、どういう風の吹き回しだ?>
<何、ここで君達と別れるのだから、また出会った時に再び名前を問われるのは面倒だと思ってね。そうだ、君達の名も聞いておこう>
<勝手に話を……ロックオン・ストラトスだ>
<刹那・F・セイエイ>
<では、また会おう。ロックとF!>
<テメェ!人の名前を変な略し方するんじゃ……ち、回線を切ってやがる>
<ロックオン……奴が船に乗り込んだ>
刹那の通信を聞き、コンソールからメインモニターへと目線を移すと、そこには巨大な艦の姿が映っていた。
その大きさは、トレミーの2倍あるかと思わせる程だ。
そして、その艦は先程戦っていたグリーフと呼ばれる機体に似た光を発したと思うと光となって消えてしまった。
その光景に目を疑う刹那たちの前に現れる先程の艦と同程度の船体が黒く塗られた艦。
<おいおい、またかよ。刹那、気を引き締めろよ>
<了解……ん、通信――あの船からか>
コンソールを操作し、通信を開いた刹那の前に移る映像には金色に輝く長髪をした、どこかの組織の制服を着ている女性が映る。
<通信――繋がりましたね。私は時空管理局本局執務官、フェイト・テスタロッサ・ハラオウンです。突然ですが、率直に聞きます……あなた達は、ダークネス・キャリーの仲間ですか?>
先程から見た事の無い船や制服を見て若干焦り始めていた刹那だったが、通信を入れてきた女性の声を聞き冷静さを取り戻す。
相手は、こちらが先程戦闘をした男の仲間なのか知りたいらしい。
<違う。俺達はソレスタルビーイングのガンダムマイスターだ>
<刹那!行き成り秘密事項を喋る奴が……って、俺達の機体を見て問う時点でおかしいか>
そう、地球圏内で自分達ソレスタルビーイングのガンダムの姿を見て知らぬなど田舎か、情報規制がされている国以外無いのだ。
しかし、目の前にいる女性からは田舎臭さなど微塵も無い。
<ソレスタルビーイング?ガンダムマイスター?失礼ですが、あなた方はどこの出身でしょうか?>
<これ以上は言えない>
<悪いね、お嬢さん。これ以上と言うか、先から秘密事項に引っかかっているんでね。答えられない>
<どこの星かぐらいは、お答えできませんか?>
女性の、その一言に刹那とロックオンは感づいた。
自分達は、元居た世界とは全く違う場所へと迷い込んでいるのではないか――と。
To Be continued
投下終わりました。
見ての通り00とのクロスです。
時代的には、機動六課解散後にフェイトが執務官として行動している時としています。
年齢は19歳から20歳ぐらいです。
ちなみに、この船にはティアナとシャーリーも乗ってるので刹那との間に嵐が吹き上がるかも?
行き成り文章ミス
>>568 コンソールを操作し、通信を開いた刹那の前に表示される映像には金色に輝く長髪をした、どこかの組織の制服を着ている女性が映る。
以上の文に変更お願いします。
>>569 なかなかのでだし。GJ!
00はよく知らないのですが、続きを楽しみにしています。
>>503 GJ!なんという戦闘狂だ。こいつの人生は大丈夫かw
それにしてもティアナは誤射の件があるせいか、印象が最悪だ……。
無事でいられるのだろうか。
>>リリカル00氏
現時点のガンダム00は歴代ガンダムの中でも最低クラスのクソガンだが、クロスにすれば面白いかも。
てなわけで、今後を期待する。
せめて第一期が終わるまで待つべきでは?
外伝とのリンク率も高いし。
>>574 ちゃんと考えてます。
この話で、今後の刹那の行動への変化は……姫への夜這い行為の正当性を加える感じに!(ぇ
外伝組みについても、アザディスタンでの紛争介入後直ぐには外伝組みも動いてないと考えたので……
一応、留美が捜査しますって言ったのは外伝組みに捜査させるって意味だったり
>>575 フェレシュテの存在はCBには知られてないはずだが。
>>576 ガンダムA今月号で、留美と会ってますよ〜フェレシュテ
プトレマイオス通称トレミー組との接点は当然ありません。
ただ、留美のコネで捜査してもらえるって感じにしかスメラギさんは考えてません。
ほら、紅龍の事だと思いますから〜「私達」
次回は、元機動六課組との出会いを書こうかと構想中
あの刹那のイミフ謎行動に正当性を与えられるか見させてもらうよ。
>>リリカルOO氏
GJです。刹那の意味不明行動に意味を持たすのは至難の技のような…。とにかくがんばってください。
それはそうと、20:00より仮面ライダーリリカル電王sts第四話を投下したいのですがいいですか。
……ガンダムは大丈夫なんだっけ? とりあえずGJだが……
肯定だ。
確か最初のうちにガンダムはガンダム系クロスに行ってくれってあったけど、今はなくなったんだ。
まあ、クロスならなんでも良いんだろうけど。
ガンダムがいいなら、そのうち逆シャアとか来ないかな。
やっぱりガンダムは昭和ガンダムだし♪
逆シャアの映像クオリティは異常。
あれ、80年代の作品なんだぜ?
逆シャアのアムロが嬉々としてデバイス設計したり改造したりするのを想像。
アムロ「いいかエリオ? ストラーダにこの回路をつければ性能が三倍に……」
エリオ「それは良いんですけど、何か『ハロ、ハロ、元気ー!』とか喋り出したんですけど……」
シャア「来るかい?」
キャロ「はい?」
シャア「私はかつて、赤い彗星と呼ばれた男だ」
キャロ「はぁ……」
とりあえず種以外はまぁ・・・スレがないなら仕方ないかもな、ってことになってたはず。
そろそろ時間なので投下いたします。支援お願いします。
シャア板に来た荒らしが来なければいいと思う
それでは投下いたします。
仮面ライダーリリカル電王sts第四話「蒼き仮面の戦士」
Uエリオに詰め寄ったMスバル。何故、二人共こんな事になってしまったのか謎は今解ける。
「僕も、先輩と同じで良太郎を探しに来たのさ。で、気付いたらこうなってたんだ。
どうやら、厄介なことになっちゃったみたいだね。」
「どういうことだ。答えやがれ。」
「つまり、僕らは一度こうなっちゃうと戻らないみたいだね。」
「嘘だろ。本当かよ。」
つきつけられる現実に声を失う、Mスバル。 「ま、なっちゃったんだから、気楽にいこうよ。」
Uエリオは、全く動じてないふうに言った。「これはこれで楽しいしね。」
「ウ〜ラ〜タ〜ロ〜ス〜、あんたねぇ殴られたいの。」
「ハイ、ハイッ気をつけます。」
その頃、はやては部隊長室で悩んでいた。
(ガジェットにイマジンこれも全部あの予言に関係するんやろか。それに、良太郎君達のこともあるしなぁ。)「ホンマ、何が起こってるんや。アカンアカン今はそれどころやない。仕事、仕事。」
町中で一人の女の目の前に砂の人影があった。
「わかった。電王を殺ればいいんだな。」
「はぁいそうで〜す。そうすればどんな時間にも連れてってあげま〜す。」
「ふん、何故こんな奴の言いなりにならないんだ。こんな、人間の。」
「黙って言うこと、聞きやがれ。じゃねぇと喰い殺すぞ。」
「わ、分かった。」
「それでいいんだ。それでな。」
イマジンがさったあと女は、呟いた。
「これで上手くいく。全てがな!」
良太郎はスバル、エリオと話していた。
「二人共、ごめん。僕のせいでいろいろ巻き込んで。」
「いいよ。元々、私達があなたを助けたんだから。」
「僕も、そんなことないです。」
「まっ、俺は戦えればいいしな。」
「僕も、別に不自由はしないしね。」
「でも、あんまりやり過ぎるとハナさんが怒るよ。」
「オイッ良太郎!近くにイマジンの気配がするぜ。」
「え、どこにい「探す必要はないここにいる。」
突然、銃撃をされたと同時に声が響き渡る。「今日こそ、死んでもらおう電王!」
「いくよ、モモタロス!」
「おう!」
モモタロスが答えるとスバルの身体を通じて憑こうとする。
「させん!」
「うおっ、オイッテメェ卑怯だぞ。降りて来やがれ。」
「ふっ戦いに卑怯もくそもない…ヌオォォ!」
「三人共、大丈夫!」突如、桜色の閃光がはしったかと思うと上空でなのはが話しかけてきた。
「不意打ちなんてお前らも卑怯だろ。」
そのイマジン、クラーケンイマジンはそう叫んだ。
「こうなれば。」
「うわっ。」
触手(というかイカのゲソ)良太郎に絡みつかせ、水の中に引きずりこんだのだ。
「良太郎、くそあの野郎。」
「早く助けなきゃ。」「すまねぇ。俺は泳げないんだ。」
「えぇ!」
Mスバルはモモタロスの力を使ってる為に泳げないのである。
「僕がいくよ。」
Uエリオはそういうと水に飛びこんだ。そして、ストラーダのブースターで加速すると触手を全て切り裂いた。
「仕方ないなぁ。でも一度釣り上げた獲物は逃がさない主義だからね。」
そういうと良太郎に憑いて、エリオと共に陸にあがった。
そしてベルトを巻き青いスイッチを押しライダーパスを構え、
「変身。」
そう言ってライダーパスをベルトにセタッチさせた。すると、「rodform」という音声が鳴り、身体を黒いスーツが包みそれに青いオーラアーマーがセットされ、青いデンカメンが装着され一回転してこう言った。
「お前、僕に釣られてみる?」
「ふ、ふざけるな。」そういうとクラーケンイマジンは銃を乱射した。
「全くせっかちだなぁ。」
そういいながら全てかわすと、デンガッシャーを組み立てロッドモードにし、連続で突き更には蹴りを絡め攻撃した。(まずいこのままでは)クラーケンイマジンはまたも水中に逃げ込んだ。
「逃がさないよ。なのはちゃん、あの場所をさっきので撃ってくれる?」
「えぇ。」
そういうとなのはに指示した場所の横を指差しながら大声で
「危ない、そのままいくと直撃だよ。」
と言った。
「何!クッ。」
急ブレーキで止まり
顔を出すと、
「ディバィーンバスタァー」
「う、ウギャアァァ」なのはの砲撃が直撃した。
「さて、決めますか。」
そう言ってライダーパスをベルトにセタッチする。
「fullcharge」
音声と共に青いフリーエネルギーがデンガッシャーにチャージされ「う、ウゥゥ。」
陸に上がってきたその瞬間に突き刺した。そうすると、亀甲状に網が絡まる。
「ハアァッ」
そして、電王がそこに飛び蹴りを放つとクラーケンイマジンは爆発した。しかし、その瞬間イマジンのイメージが暴走した姿巨大な姿〔ギガンデス〕ハデス、ヘブン、ヘルが飛び出したのだった。
「ふぅ、いくよ。」
そこに変身待機音と同じ音がしたかと思うとデンライナーが現れた。
「ハッ」
デンライナーに飛び乗るとデンライナーを、バトルモードに移行させた。そして、3隊のギガンデスをレールで囲み半時計回りで動きながらゴウカノン、ドギーランチャー、モンキーボマー、バーディミサイルを放つ。
それと同時にサイドアックスからエネルギーの刃が飛び、レドームの刃で切り裂くと3体のギガンデスは爆発したのであった。
電王を刺客に狙わせる黒幕の正体。そして、まだみぬ仲間達。戦いは、激化していく。ばかりだった。
次回予告
Mスバル「厄介なことばっかりだな。そういえばクマはどうした。」
Uエリオ「僕らと同じで探しに来たハズなんだけど。まさか、僕らと同じでもう誰かに憑いたんじゃ。」
フェ「エリオ。早く元に戻ってね。」
なのは「フェイトちゃん泣かないで。」
キャロ「うん?泣く?」
Kキャロ「泣けるで!次回、仮面ライダーリリカル電王sts第五話「泣きっ面にクマ」や。」
ハナ「お楽しみに〜。」
フェ「キャロまで。ウワァーン。」(明後日の方向に全力疾走で走り去る。)
なのは「フェイトちゃーん。カムバーック!」
以上で投下終了!途中、改行の規制に引っかかっている自分に絶望。まっとにかく感想、意見待ってま〜す!
今更ですが……
自分の作品への感想に盛大に感謝!
そして今までの作品全てにGJを!
全てに感想は無理なので、最新二つに感想を;
>>00氏
まだ本編で明かされていないことが多々ありますが、辻褄合わせとか頑張ってください。
同じガンダム同士頑張りましょう!
>>電王氏
電王はもうすぐ終わりですが、こっちの電王はまだまだ続きそうなので期待してます!
個人的に次の話が気になるところです
>>594 感想ありがとうございます。氏の作品も楽しみにしております。プロローグだけであの完成度はスゴい。新参者っすけどお互い頑張りましょう。
>つまり、僕らは一度こうなっちゃうと戻らないみたいだね
と言ってるのに
>そういうと良太郎に憑いて、エリオと共に陸にあがった
普通に良太郎にも憑依できてるんですが
>>596 イマジン的にはありえないとも言えないぞ?
定位置が良太郎じゃなくなっただけであってジークみたいなものだろ?
適当と大雑把で構成されてるのに、根本的な存在はとても繊細という矛盾した連中だし
GJ!
電王といえば、マスカレード氏も次回は電王初登場みたいだけど、最近見かけないなぁ
何かあったのかな?
>>597 良太郎には短時間しか憑依できないとか?
地味にライナーフォームへの伏線?
GJと言わざるを得ない
こちらレンジャー4!! ストーム1はまだ来ないのか!!
>>600 避難所を見る限りだと難航している様だ。
土日が休みな社会人登場。
少したったらクォヴァディス2クロス(仮)の第一話を投下しても良いですか?
反応無し?
誰も居ない様なので地雷を設置しておきますね。
部長より次の任務を伝えられた後、八神はやては自分のデスクへと戻った。
「お帰りなさいですぅ〜。・・・って、はやてちゃん、どうしたですか?」
明らかに暗い顔をするマイスターにリイン2が話しかける。
「・・・あんな、休暇で温泉は無理そうやわ・・・」
「な、何でですか!!」
はやては理由を話し、分厚い封筒を机の上に置く。
それを聞いたリインは頬を膨らませ両手を振り抗議の声を上げる。
「こんな事案は潜入捜査官の仕事ではないですか!?」
「そうもいかんのやろ、今度の任務はちょっと複雑な事情のある地域やからな・・・」
「??」
リインの頭の上に?マークが大量に浮かぶ。
「今度、みんなを集めて話し合おうな。リイン、早く報告書を仕上げてセテウア世界群に
関する情報を集めておこな」
「温泉行きたかったですぅ・・・」
「まったくウチもや・・・」
その日、資料の請求を緊急扱いとして無限書庫に依頼されたため、司書長は残業、
教導官と娘との食事の時間に遅れてしまい、娘の砲撃の標的にされてしまう。
それはまた違うお話・・・。
次の日、ミーティングルームを借切って八神家の家族会議、ではなくはやてとその守護騎士による
次の任務のためのミーティングが行われていた。
朝はやての作った軽食とポットに入れたお茶を持ち込み不退転の決意―用は終わるまで帰宅する事はかなわない―
で八神一家によるミーティングは行われる。
「セテウア世界群は多数の次元世界の中でも古参の部類に入りますね」
守護騎士筆頭、烈火の騎士・シグナムが読んでいた資料より目を上げて発言する。
「そうやな、その元を辿ればヤドリス世界群にも行き着く古い世界群や」
「しかし規模は違えど両世界群とも世界間戦争真っ最中ですか・・・?」
「管理局は介入はしないんですね」
こちらは湖の騎士シャマル、あまり目立たないが彼女の情報処理能力ははやての守護騎士:ヴォルケンリッターにおいて
必要不可欠なものである。
「ヤドリス世界群のはザーディッシュ内の内戦として手を出しかねとる。まあ、管理局としては別に理由があるんやけどな」
「「??」」
「ヤドリスの主戦力は単独で次元世界間を移動できる艦艇を中心とした艦隊や。正面からぶつかれば海の艦隊と片手でやりあえる
数で内戦しているところにノコノコ乗り込んでもえらい目にあうのがオチやからな」
「なるほど・・・、セテウアに関しては資料では数度にわたり介入していますね」
「八年前に“ムバンダカ”、“ジール”両管理世界の内戦に介入してちょっとした事件を起こして撤退してる」
管理世界の中で番号が割り振られていないのは歴史上早い段階で次元世界間の移動手段を獲た事を表す。
つまり管理局の黎明、もしくはそれ以前に発展していた世界ということ。スミカ・ユ(ry
「あら?報告書にはそんな事書かれていませんよ?」
「最終報告書はまだ公開されておらんのや。おそらく公開はされんやろ。十年前のG.O.A大統領暗殺未遂事件の後、
管理局は被害者のG.O.A側寄りの介入をしたんよ」
「G.O.Aは事件を八惑星連合による陰謀だとして軍事・経済の面で制裁を加えていますね」
「当然のことだと思いますが・・・?」
守護騎士の二人はそれが当然と考えている。はやてもまたそう思っている。
「管理局が“ムバンダカ”に介入していた時、難民キャンプで暴動があってな?手違いでG.O.A兵が発砲、多数の死傷者を出した」
「混乱している状況では良くあることです」
「しかもその場にいた管理局の部隊は権限の問題でそれを止める事が出来なくてな、見ているのしか出来んかった」
会社潰れて完結編は出んかったんだよなあ支援
「問題はこの後や。管理局が傍観していたって言うのがセテウア中に報道されたんで反管理局感情が爆発、お決まりの排斥運動やな」
「その後少数の監視隊を置くだけで殆んど不干渉を決め込んでいますね」
シグナムがデータを読み込みながら喋る。
「同じようなことを“同時期にジール”でもやってもうた。資料を見るとここでは「ゲトロール」って言われる魔道兵器用の高効率の燃料が
産出されるらしいんやけど、G.O.Aが緩衝地域にも手を付けてそこにいた住民の強制疎開させるのを、また権限も問題から傍観」
「まぁ・・・」
「しかも“ジール”は八惑星連合を支持してる住人が多い。おかげでテロの標的にされてもうた・・・」
「それで撤退ですか・・・」
そんなこんなで資料を精査し疑問点を洗い出し必要なものをリストアップしてゆく。
「あ、そうや、ウチちょっと明日から講習受けてこないとあかんから暫く家に帰れんわ」
「講習?なんのですか?」
「セテウアの主力兵器は人型のA2と呼ばれるアサルトアーマー、それで一応潜り込むのに用意してくれたのが士官の階級やからな。
あっちのフロント行きの士官は一応適性がある限り必ず操縦技能が求められるのが普通らしいからな」
「それで操縦資格を取るために?」
「そう、ミッドチルダ軍の方に調整して貰ってな。あっちで運転しないとも限らんやろうからな」
「しかし仮の身分というのは・・・」
シグナムが机の上に広げられた資料の山から用意された身分証を探し出す。
どんな世界地域でも殆んど共通のサイズとデザイン、カード形式で写真を貼り付けるスペースのある身分証。
「どれどれ・・・、はやて・Y・R・グレアム?グレアム元提督の名前使ったんですか?」
「八神はやてと言う名前は知られすぎたからですか?」
「そういうこと。階級も降格された少尉さんや」
偽名は昨日の内にリインと相談の上で決めたことである。
「あら?でもはやてちゃん、身分証もう一組ありますよ?」
シャマルが山の中から未記入の身分証を見つけ出す。
「あー、それか?もう一人連れて行くことになっとる」
「主、それなら私が・・・。戦場でもお守りしてみせますが・・・」
バトルマニアのシグナム、滅多にする事が出来ない集団戦、しかも死線を渡り合う戦闘、おそらく想像だけで今から血が滾っている。
「それなら治療系スキル持ちの私が行ったほうが・・・」
戦場における衛生兵役は多いに超したことはない。それが自衛手段を取れる衛生兵ならなおのこと。
「シグナム、シャマル、悪いけどもう決まってるんよ」
なお、ヴィータ、ザフィーラにリイン2・アギトの一人と一匹と二体はどうしたのか?
ヴィータはこのような話し合いは柄じゃないといって殆んど参加しない。
ザフィーラは参加はするが狼形態で殆んど発言しない。だが、必要なことは聞いているので問題はない。
他の二体は?
「へん!!バッテンチビよりあたしの方が純正の融合騎だからな。ベルカ式の騎士とのユニゾンならどいつとも上手くやってやるよ」
「むー!!リインだって誰とでもユニゾンできますよ−だ!!」
「どーだが!!八神隊長とか守護騎士とかとしかユニゾンしたことねーくせに」
「二人とも静かにしてくれないか・・・?」
顔を合わせればほぼ間違いなく喧嘩する。
しかも二体が顔を合わせて喧嘩するのは大体ザフィーラの体の上である。
ところ変わってセテウア世界群。
構成世界のひとつである“ガエッデ”にて強襲旅団・“赤い蠍”はキャンプを張っていた。
戦況は芳しくなく撤退が噂され、しかも部隊長が変わるという事態になっていた。
「オヴァン隊長、次に来る新入りの資料です」
旅団付の通信小隊の隊員が送られてきた資料を差し出す。
「わかった。そこに置いておけ」
オヴァンといわれた男はそう言うとコーヒーに口をつけ置かれた資料を手にとって目を通す。
資料には二人分の資料が挟まれていた。
一人は八惑星連合正規軍から送られてくる連絡士官、はやて・Y・グレアム。
もう一人は傭兵派遣の斡旋業者を通じて来る少女、ディエチ・S・ナカジマ。
片や士官、もう一人は書類上は戦闘経験を持つ少女。
浅田葉子のグラムスレディオナイト支援
狙撃兵を連れて行きますか、支援
第一話はここまでです。
次回からはやてには泥を被って貰うことになる、予定ですが彼女の手を血で汚すかどうか迷っています。
ただ、戦場に放り込まれる以上避けては通れないものだと思うので避けては通らないつもりです。
来週はACを予定しています。
>>浅田葉子のグラムスレディオナイト
懐かしいですね。土曜日の2130からでしたか?
「アイ、ジェネラル!!」がなぜか耳に残ってる・・・。
GJ!
なんだかんだで赤い蠍にていよく利用されちまいそうだ。
利用できるならジャーナリストだって利用するからな。
救えない者だって出てくるし、戦場の洗礼に関しては戦場に立つ以上避けて通れないでしょうなあ。
ウロスの方でも話が出ていたが、ハードな世界観の作品とクロスさせて、考えが甘いってやるのが乱立しすぎていて、さすがに飽きてきたな。
やるなとまでは言わないが、そういうの書いてる作者様は、蹂躙・踏み台にならないよう充分気を付けて欲しい。
なのは達の甘さこそがいいとこでもありますしね。
むしろ、実は甘い連中とクロスさせたほうが楽しいってのがわかってないね。
というか、クロス先のチョイス、最近おかしくね?
何とクロスさせるかは自由だけど、コアなものが増えたことと、
以前は沢山あったネタやギャグが減ったことは言えると思う。
>>617 んなもん人の考え方次第だろう。
俺は厳しい連中とクロスのほうが好きだが?
チョイス云々は作者さんの好みとしかいい様無いですよ。
ハードな世界に住んでいた住人から見たリリカル世界を書いてみたいとか・・・
私は面白かったら隊長陣や新人が死んでも全然気にしませんけど。理不尽な死に方は嫌ですが。
とりあえずウロスに行く。
>>619 あんまり厳しくすると、なのはの微妙なぬるさ・・・ってよりぬくさが、
どっかとんでっちまう
>>617 自分は見た事ないから興味深いな。そういうのも見てみたいな。
互いの戦略をきちんと描いてないと、面白くなりようがありませんな。
知力を尽くした戦いを繰り広げた上で、相手の方が強かった…っていう風に
描いてなければ、ハードな世界観は成立しません。
今北産業
>>624 もっと
ヌクモリティあふれる作品
キボンヌ
>>623 それなら、なのはは確かにハードな世界観は成り立たんな。
>>617 言いたい事は分からなくもないが言い方がきつ過ぎ。
厳しい作品とのクロス全否定に見えるぞ。
ホラー分が足りないよ…。
魔戒騎士でも呼ぼうか?
>>630 翠屋のケーキを端から端まで食べていく零とか
何気に月村家と親交のある冴島家とか
>>629 F.E.A.R.や零、リングやほの暗い水のそこからとかDooM3とかコンデムドとSWAT4とクロスさせろと(ry
>>630 そっちかよwwwww
ゼロというかレイはあうかもしれん。
>>632 ちょっと待て、余計かも知れないがサイレントヒルがないぞw
ホラーと聞いて真っ先に某ホラーマンが(ry
いや、それはそれでなかなか面白そうなんだがどう頑張っても短編or中篇にしか。
……ちょっと練ってみるw
>>632 >F.E.A.R.や零、
つまりアリアンロッドと天羅零とのクロスを書いてくれるんだな!?
【馬鹿は行火先もレス内容も読んでいない】
学校の怪談とのクロスの続きを楽しみにしている私が居ますw
もう475KB超えてるようなので俺が新しいレス立てますね。
じゃあ地獄少女とか
ホラーといえば元締め。
「わぁたぁぁぁしぃぃぃぃはぁぁぁぁぁぁ、人間んよぉぉぉぉぉぉ……」
と言いながら水中からジャンプして登場する闇金融の女ボス。
>>643 聖戦までぶち込んだのに死ななかったアレかwwww
>>644 いや、単に避けただけ。効かなかったわけじゃない。
……そもそも避けられる時点で絶対に何かがおかしいわけだが。
あとはフェイトの虐待におしおき水を使うプレシアさんとか……
ゴンザと鮫島のクロスに期待だね
序盤でカオルといっしょにフェイトかなのはがホラーの血を食らったらおもしろそうだが、
残念ながらその後の展開がおもいつかない
>>646 どっかにはやてが浴びるのがあったはず。
予告編っぽい多重クロスだった記憶が
>>642 乙だ、
乙なんだが「レス」じゃなくて「スレ」なんだぜw
>>646 というか、そんなに浴びたらバランカスの実一つじゃ足りなくね?
ぬるく、ギャグあり、尚且つハード
廃棄王女でも混ぜるか?
>>650 そこまで考えていなかったw
で、なぜかヴィウィオに懐かれるGAROさん
654 :
魔装機神:2008/01/19(土) 22:30:42 ID:GpOyfZos
容量的にまだ大丈夫かな?
本編になのはを混ぜるか、本編終了後、何らかの方法によってミッドに行くのか。
まぁ、魔戒騎士は次元とか結構ホイホイ渡れてるようだし(番犬所等)何とかなるのか?
ただ、ホラーに魔法が効くのだろうか?
ホラーに憑依された一般人をなのは達は攻撃できるのか?
とか問題はあるな。
ホラーに憑依された人間はどうやっても助かんないし。
リリなのとフルカラー劇場のクロスのプロローグが出来ました。投下よろしいですか?
う〜ん
じゃあ、いっそ六課につれてくるとか?
最近の流行みたいに
>>656 別に問題はないんだろうけど、連載系なら新スレにしたほうがいいかも。
>>655 混ぜるのがいいんじゃ?
士郎さんとか大河あたりと知り合いでも別に違和感ないし。もしくは二刀流繋がりで零とか
660 :
リリカラー:2008/01/19(土) 22:43:48 ID:tEddS/cm
わかりましたー。
ええと、とりあえず4話書けました。
それで推敲と誤字脱字チェックも終わりました。
で、投下しようとしているのだけど、容量的にどうするといいんだろう?
こっち?それとも次?
文字数8700、ワード換算96kBだけど。
問題ないなら10分後よりこっちに主砲をぶちこみはじめます。
>>659 なるほど……
舞台はGAROで、そこになのはキャラを絡めて行く、って感じか?
あとは飛行できるキャラと飛行できないキャラの差をなんとかすればいいな。
>>663 けど、本編見てるとGAROキャラって飛べなくてもあんまり関係なさそうに見えるんだよなww
平気でビルの3階くらいまでなら飛び上がれるし、生身で。
でも実際書くとなると飛行の有無の差はでかい。
>>664 最終話の零とか普通に空飛んでくるよなwwww
>>662 スレの主旨に反するかもしれないけど、なのは達を脇役にして、戦闘とかにはあんま絡ませない方向とかは?
あるいは、
ホラー登場→リリカル組と戦闘→魔法が利かない。もしくは利くけど倒せない→そうこうしているうちにホラーが逃げる
→誰もいない路地裏とかでGARO組登場→ホラー瞬殺→リリカル組が駆け付けたら、そこには血の跡しかなかった。
とか。
いや、思いついただけなんでスルーしてもいいっすよ。
>>611 「狙撃兵」でソ連/ロシア軍が思い浮かんでしまう。
自動車化狙撃師団重畳のOMGが攻めてきそうだ。
>>667 日常的には知ってるけど魔戒騎士であることは知らない、みたいな。
まあどんな形でクロスしようともカオルは出てこなさそうだが。
>>669 つか、ぶっちゃけるとカオルをオミットした方がラクなんだが、そうなってしまうと最終話がまったく変わってしまう。
カオルいないと翼生えて自在に飛べなくなるし、鋼牙
それで、GARO本編後だったら、黄金騎士は自在に飛べるぜ、って設定も出来るだろうな、と思ったんだが
>>670 本編が終わった後だと鋼牙は北の国へ+ザルバ初期化
本編が終わってないとカオルの為に動くしかない+翼人になれない
うぅむ、どーしたものか
>>671 んで、零をメインに据えた場合だと、本編後のほうがすんなりいく。
カオル不人気すぎねえかッ!?
あ〜……
ホラーの血を浴びたことで魔法の性質が変化、
リンカーコアの縮小(話がすすむと徐々に開放)、ただし飛行不可になる。陸Aくらいか?
魔力性質の変化、魔法のソウルメタル化→ホラー耐性により魔法が効く、封印も可能、
カオルとは別の方法でホラーの血を浄化。
で、これが過去話。本編は白夜の魔獣編……とかね
>>675 さらにややこしくなった気がしないでもない……
投下してからややこしくなった気がしてきた……
まあ埋めついでに語って行こうぜ。GAROの話が出来るなんて素晴らしい!
いちおうスレ立ってるのに過疎すぎるからな……
だからって延々ここでやるのもどうかと……。
埋めくらいにはいいんじゃね?
もう20kbもないし
空を飛べない、リンカーコアも無い、超人的能力が無い奴が来たらどうなるんだろう
絡みは……なのはと鋼牙、フェイトと零が見たいかな。
っていうか、鋼牙と零根底に肉体言語があるんじゃないかと。
>>682 普通に送り返すだろwww
戻れないなら……そのまま放置?
>>682 だから戦闘能力ゼロ設定で諸葛孔明(三国無双のもやしver)か司馬懿(三国無双の笑い袋ver)を呼べと何度俺が(ry
687 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2008/01/19(土) 23:54:03 ID:9/pLhVq9
本編から初めてカオルを出さずにホラーの血を浴びたのがなのはキャラってことにして
囮にするために鋼牙がその周りをうろつくとか……ダメか?
>>683 確実にシグナムさんが興味を示すだろうな。
竹刀で鉄すら叩き斬りかねないんですけどね
レヴァンティンと魔戒剣の鍔迫り合いが浮かんだ。
>>687 翼人になれない…それだと。
あくまでアレはカオルがいたから出来たことだし。
つか、そうなるとなのはキャラがバラゴのいけにえになるのか?
>>686 ごめんな、俺が考えてたのはサガフロ2のギュスターヴ13世なんだ。
被魔法攻撃無効化しちまいそうだが。
カオルいないと竜崎関連ぜんぶなりなおさなきゃなぁ……
sirenクロスの続きを期待してイマj
>>692 カオルいない→竜崎いない→バラゴいない?→番犬所の画策自体がない→ホラーが頻繁に出現することがない→本編自体がなくなってしまう
ってことになりかねないか?
そうなる可能性が。
カオルの父親と大河にも因縁あるし、翼人のこともあるし。
性格設定自体は苦手だけど、カオルを下手にいじると成立しない可能性があるんだよね。
カオルのバイト先が翠屋ってのはどうだ?
バイトの帰りのなのはと一緒にいた所にホラー出現、なのはが応戦してると鋼牙現るみたいな。
そして時間軸はお好みで。
もしくは意外な路線でミッドチルダの番犬所や魔戒騎士っつう事で鋼牙か零を出すとか。
>>682 ヨブ・トリューニヒトとか来たらえらいことになりそう。
>>696 本編中じゃないとその設定は無理なんだよなぁ…・・・本編後カオル海外に行っちゃうし。
つか、鋼牙の屋敷にすみ始めてから、カオルがバイトしている描写ってあったっけ?
絵関連の仕事は請けてたみたいだけど
というか、
>>696氏の後者の案はいけるんじゃないか?
もともとホラーって
魔界と呼ばれる世界の住人で古代から魔戒騎士と戦ってきた、
森羅万象あらゆるものに存在する闇(“陰我”と呼ばれる)に寄生する怪物(引用:ウィキペディア)
らしいから、ミッドにいても不思議ではないと思う。
んで、派遣の形で鋼牙と零がミッドの番犬所に。
なんかひらめいてきた感が漂ってるお……
不気味な事件が増えてレジアス涙目にw
>>699 実はレジアスは元々魔戒騎士だったとか……無理かwww
魔戒騎士REZI
変身可能時間が99・9秒しかない点はどうする?
魔戒騎士って「超短期決戦仕様」みたいなもんだし。
まあ、アノ2人変身せんでも尋常じゃない強さだがw
御神の剣士とかとガチで互角以上に戦り合えると思うw
>>702 鎧をまとうのは決戦時のみっぽいからな。
そのままでもいいと思う。 というか、ホラー以外を相手にさせたら駄目だろwww
そのための管理局、そのための魔導師なんだしww
白夜を見直して、思ったが
魔戒騎士は生身でも十分魔導師と闘えるなw
あいつら、自由落下中でも余裕で姿勢整えたり、闘ったり出来てるし。
とりあえず、GAROの嘘予告を書いてみた。
マジ、俺設定多すぎwwww
スーパーレジアスを書きたくて、ついやってしまった。
あと、オリジナルのホラーとかそんなヤバイまねをする勇気は無かったので、蘇らせてしまったおw
某ロストロギアにオリジナル設定を盛り込んだり……
こんなの踏み台だろ、って気もしないでもない。
だが、書いてみたしせっかくなのでこちらにgoしてみる。
埋めの代わりだと思ってくれ。
時空管理局 ミッドチルダ首都地上本部
数多のビル群の中央、天を突くが如く聳え立つ建物の最上階展望室にて。
機動六課の作戦行動のモニターを見つつ、地上の守護者ギル・グレアムの意識は心の内に向いていた。
犯した罪が消えるものか。
己が言葉は果たして少女に向けられたものなのだろうか……
その言葉は刃となって自分の体を裂く。
デスクの引き出しの一番上。どこにでもあるような簡素な錠つきの引き出しを開ける。
中には特殊な錠によって封をされた横長の箱。
表面に施された模様をなぞるように指先を走らせる。箱の中には己の罪の証。
一本の筆が横たわっていた。
デジタル化されたようなこの世界において、“筆”というものは異色である。一部の趣味人以外では手に取りさえしないだろう。
この道具は一般人が思う、そういった行為のための存在ではない。
空に走らせ、異界の文字を紡ぎ、異界の術を行使するための媒体。
名を、『魔導筆』
魔戒法師と呼ばれる存在が力を行使する時に使用する一般的な魔導具。
他人から見たらただの魔導筆。しかし、自分にとっては罪の証。
(大河……私は誇りを汚すような行為をしている……世界を、地上を、人々を守るため、というお題目を自分に言い聞かせながら一部を切り捨てることによって多くを守ろうとしている……)
現在の職場である管理局に入局する前の自分は、伝説の黄金騎士の友人であることを、その友と交わした『人を守る』という誓いを誇りに思っていた。
それはこの地に来てからも変わりなく、彼が死した後も。
ただ我武者羅に、ただ只管に、地上を守りつづけた。その誓いを胸に。
(その誓いを私は汚してしまった……人を害する“悪”の存在を知りながら、自分の身可愛さに見逃すばかりでなく、その悪事の一端に加担してしまっている)
ひたすらに上を目指したツケなのか、それとも……
答えは、いまだ出ない。
そんな世界に忍び寄る闇。崩された均衡。12の封印。
死者すら蘇らせることの出来る魔性の結晶体は、消滅した異界の存在をすら呼び出す。
それはいかなるものが起こした奇跡か。管理局の封印していた12個のジュエルシード。
願いを叶えるロストロギアとされていたそれの本性。それは風化し、力の大半を消滅させたホラーの封印体。
12とは魔を鎮める数字。
が、それだけでは力不足。ただ、それ本体のみでホラーが出現するのなら10年前でも起こりえたはず。
過去と現在の相違点。それこそが魔性の結晶体“レリック”
超高エネルギー結晶体のそれが力を失ったジュエルシードに力を注ぎ込む。
かつて、暗黒騎士によって吸収されたはずの12の存在、そしてその始祖たる素体ホラーを蘇らせることとなった。
これも、人の欲と業が織り成す陰我であろうか……
「今度は異世界? まぁ、魔界よりはまともだろ」
鋭き一対の刃を繰る銀の狼。
「どこだろうが関係ない。俺はホラーを狩り、人を守る」
赤き鞘を受け継ぎし金色の狼。
彼らに黒き指令書が届いたのはそれから数日後のことだった……
時空管理局 ミッドチルダ首都地上本部
数多のビル群の中央、天を突くが如く聳え立つ建物の最上階展望室にて。
機動六課の作戦行動のモニターを見つつ、地上の守護者レジアス・ゲイスの意識は心の内に向いていた。
犯した罪が消えるものか。
己が言葉は果たして少女に向けられたものなのだろうか……
その言葉は刃となって自分の体を裂く。
デスクの引き出しの一番上。どこにでもあるような簡素な錠つきの引き出しを開ける。
中には特殊な錠によって封をされた横長の箱。
表面に施された模様をなぞるように指先を走らせる。箱の中には己の罪の証。
一本の筆が横たわっていた。
デジタル化されたようなこの世界において、“筆”というものは異色である。一部の趣味人以外では手に取りさえしないだろう。
この道具は一般人が思う、そういった行為のための存在ではない。
空に走らせ、異界の文字を紡ぎ、異界の術を行使するための媒体。
名を、『魔導筆』
魔戒法師と呼ばれる存在が力を行使する時に使用する一般的な魔導具。
他人から見たらただの魔導筆。しかし、自分にとっては罪の証。
(大河……私は誇りを汚すような行為をしている……世界を、地上を、人々を守るため、というお題目を自分に言い聞かせながら一部を切り捨てることによって多くを守ろうとしている……)
現在の職場である管理局に入局する前の自分は、伝説の黄金騎士の友人であることを、その友と交わした『人を守る』という誓いを誇りに思っていた。
それはこの地に来てからも変わりなく、彼が死した後も。
ただ我武者羅に、ただ只管に、地上を守りつづけた。その誓いを胸に。
(その誓いを私は汚してしまった……人を害する“悪”の存在を知りながら、自分の身可愛さに見逃すばかりでなく、その悪事の一端に加担してしまっている)
ひたすらに上を目指したツケなのか、それとも……
答えは、いまだ出ない。
そんな世界に忍び寄る闇。崩された均衡。12の封印。
死者すら蘇らせることの出来る魔性の結晶体は、消滅した異界の存在をすら呼び出す。
それはいかなるものが起こした奇跡か。管理局の封印していた12個のジュエルシード。
願いを叶えるロストロギアとされていたそれの本性。それは風化し、力の大半を消滅させたホラーの封印体。
12とは魔を鎮める数字。
が、それだけでは力不足。ただ、それ本体のみでホラーが出現するのなら10年前でも起こりえたはず。
過去と現在の相違点。それこそが魔性の結晶体“レリック”
超高エネルギー結晶体のそれが力を失ったジュエルシードに力を注ぎ込む。
かつて、暗黒騎士によって吸収されたはずの12の存在、そしてその始祖たる素体ホラーを蘇らせることとなった。
これも、人の欲と業が織り成す陰我であろうか……
「今度は異世界? まぁ、魔界よりはまともだろ」
鋭き一対の刃を繰る銀の狼。
「どこだろうが関係ない。俺はホラーを狩り、人を守る」
赤き鞘を受け継ぎし金色の狼。
彼らに黒き指令書が届いたのはそれから数日後のことだった……
キャラを間違えてたおwwww
ホント申し訳ない
んで、ついでに原作から改変した点を解説みたいなのをしてみます。
・ジュエルシード
原作では次元干渉型エネルギー結晶体とされております。
本作ではホラーの封印体とし、無印時代に現地生物に取り込まれた際の暴走などは
対象の意識にホラーが干渉したことによっておきている、と考えました。
ただ、ジュエルシード自体の力が極端に弱まっているため、対象の意識を完全にのっとることなどできない
とかしてみました。
・レジアス氏
スーパーレジアスタイムをやりたい、生き残ってほしい、そう思っての大改編。
なのに名前を間違ってしまった……本編DVDの犯罪者発言のところを延々と繰り返し
見ながら書いていたのがいけなかったのか…・…orz
>>702 鎧はファイズアクセルみたいな必殺技扱いですから問題ありません
魔戒法師=塾長=島津義弘
埋めましょうか。
埋めましょう
埋めれ埋めれ
くぁwせdrftgyふじこlp;@:「」
くぁwせdrftgyふじこlp;@:「
埋めようか……
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