アニメキャラ・バトルロワイアル2nd 作品投下スレ3

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229修整

 Dボゥイは表情には出さないものの内心では困っていた。
 ――口に出したのは早計だったか?

 必要以上になつかれないようにと、先に伝えたのが間違いだったかもしれない。
 いずれ離れるということを伝えておけば、別れる時にそう騒がれないだろうという打算もあったのだが。
 「悪いが、断る」 「な、なんですか?」

 これは思ったより面倒なことになったか?
 ゆたかの困った顔を見ながら、短くため息をつく。
 Dボゥイがこれからゆたかを説得するにしろ、ごまかすにしろ、不必要な労力を費やすことを想像して少し後悔した。

 そんな時に、そいつは現れた

 「おやおや、喧嘩はいけないな」
 男はふざけた調子で二人の前に現れた。まるで待ち伏せしていたように、道路の曲がり角から出てきたのだ。
 右手でパールグリーンの中折帽(なかおれぼうし)を押さえ、左手をクリーム色のスーツのポケットに入れて腰を少し低く落としている。今にでもスリラーでも踊りそうな雰囲気だ。
 しかしちょっぴり期待したゆたかの予想は、裏切られることになる。
 男は右手を帽子から離すと、ゆっくりと親指と中指とを合わせた。
 「どれ、私が二人の仲を取り持ってあげよう」

 Dボゥイは腰の後に手を回し、ゆたかから譲り受けたM500ハンターを取り出した。
 こいつは敵だ。そう確信できるほどの邪気が目の前の男から溢れ出していた。