GJ!>>1こそまさに冒険者!
まだ前スレでも大丈夫かもしれませんが、その辺いま一つ掴めないのでこちらで。かなり趣味に走った読切を投下したいと思います。
色々突っ込み所はあるかと思いますが、「熱いハートを叩きつければそれがSS」ということで。皆さんへの感想は前スレで。
「皆さんこんにちは!!今夜の『MID HIT CHART』大スペシャルに先駆けまして、これから生放送で街行く人にFIRE BOMBERの魅力を聞いてみたいと思います!」
ちょうど歌番組が始まったところだった。
『LET'S FIRE!!』とテロップが流れ、女性レポーターは軽快な調子で捲くし立てる。
彼女の背後には大規模な野外ステージが映っていた。ステージには続々と機材が運び込まれ、所狭しとスタッフが走り回っている。
「今夜、この特設ライブステージにてFIRE BOMBER のライブが行われます。このミッドチルダに、新星の如く現れた謎のロックバンド『FIRE BOMBER』。
彼らの魅力とは何か、その答えに今日は迫ります!」
大仰な振りでテンションを上げながら走り出す彼女をカメラが追う。
「それではまず、最初に彼女達に聞いてみましょう。こんにちは〜」
彼女が最初に選んだのは、凛々しそうな長身の女性と、対照的に優しげな金髪の女性。そして少女の三人組だった。
「何か……?」
長身の女性に訝しげな視線を向けられる。
長身の女性と少女が着ているのは時空管理局の制服だ。何故、子供がそんなものを着ているのか――こっちが聞きたいくらいだ。
だが、彼女はそれを気にしないことにしたようだ。すぐに得意の営業スマイルを作る。
「あの〜、突然ですがFIRE BOMBER ってご存知ですか?」
彼女達は顔を見合わせて頷く。
「それじゃあ、好きなメンバーはいますか?やっぱり若い女性なら……」
「いや、好きというわけではないが、あのビヒーダというドラマーにはどこか近いものを感じる。あのスティックから感じる気迫はなかなかのものだ」
長身の女性が答える。ジョークかと思ったが、顔から察するにどうやらジョークではない。
「はぁ……」
としか答えようがないだろう。
さすがの彼女も、これには呆気に取られてしまった。
「それではこちらの……あなたはどうですか?」
金髪の女性に素早くターゲットを切り替えた。その辺は流石プロである。
「私ですか?私は……レイさんは渋いなぁ、と思いますね〜」
金髪の女性はおっとりとした口調で答える。
「お〜っと、レイさんとはなかなか渋い趣味をお持ちですね〜」
この女性からはなんとか期待通りの答えが返ってきたことに、彼女は、ほっと胸を撫で下ろした。
「最後に……」
ちらりと子供の方を見る。
――この子にはどう接すればいいのだろう?可愛い外見なのに、目つきは鋭いし……。
その目はそう物語っていた。そもそもFIRE BOMBERを知っているのかも怪しい。
彼女は戸惑っていたが、やがて意を決しインタビューを行う。
「あなたは――」
「あたしが好きなのは『SEVENTH MOON』だな!」
彼女が言い終わるよりも早く少女は答えた。しかも、やたら自信あり気に。
ひょっとして聞いてほしかったのだろうか?
「そ……そうなんだぁ〜。まだ子供なのにFIRE BOMBERが好きなんてすごいね〜」
少女は少し眉をひそめていたが、どうやら滑り出しは上手くいった――かに見えた。
背後の長身の女性が口を開くまでは。
「ヴィータ。お前は前に『SWEET FANTASY』という曲 が好きだと言っていなかったか?」
瞬間、空気が凍った。
徐々に少女の顔は真っ赤に染まる。それはもう、誰が見ても解るくらいに耳まで赤くなって。
「なななな、何言ってんだよ、シグナム!」
少女が赤くなった顔を長身の女性へと向けた。声は怒りか羞恥か解らないが震えていることだけは確かだ。
「まぁまぁ……やっぱり女の子だもんね?ミレーヌ可愛いもんね〜」
彼女がなんとか空気を変えようと放った一言も逆効果。
「お前もあんまりあたしを子供子供って言うんじゃねー!」
少女の怒りの矛先は彼女に向けられた。
手足をバタバタさせて暴れる少女を、他の二人はなんとか宥めようとしている。
「ご、ご協力ありがとうございましたーー!!」
彼女は逃げるように、その場を離れた。というか完全に逃げ出した。
「それでは、次はあの子達に聞いてみましょう!こんにちは〜!」
「あ、はい。こんにちは」
彼女が次に選んだのは15,6の少女二人と、更に小さい10歳くらいの男の子と女の子の四人組だ。
「突然ですが、FIRE BOMBER って知ってますか〜?」
「FIRE BOMBER!?私、大ファンです!」
青いショートヘアの少女が目を輝かせて答えた。
「そうなんですか〜。それじゃあ好きな曲を教えてもらえますか?」
「はい!『DYNAMITE EXPLOSION』と『1.2.3.4.5.6.7NIGHTS』です!」
「やっぱり元気な娘には元気な曲ですね〜。それじゃあ次は、ちっちゃな二人に聞いてみようかな?」
彼女は子供二人にマイクを向けた。
「は、はい。僕は『NEW FROTIER』と『PARADE』が……」
「私は……ミレーヌさんの『MY FRIENDS』と『LIGHT THE LIGHT』が好きです……」
二人ともカメラに戸惑っているようだったが、緊張しながらも質問に答える。
その仕種は何だか微笑ましい。
「それでは最後に――そっちの娘はどうですか?」
次はツインテールの少女。しかし、これまでの感触からさっきのようにはならないだろう。
彼女もきっとそう思っていただろうに。
「私は……敢えて上げるなら『ANGEL BOICE』かな」
少女は素っ気無くそう答えた。
最後は盛り上がらなかったが、まぁ、こんなものだろう。
「ありがとう――」
彼女がそう言いながら去ろうとした直前に、
「ティアはあれがお気に入りだよね〜。なんせ昨日も夜中に聞きながら歌ってたくらい――」
青髪の娘が言い終わらぬうちに、ツインテールの少女はその口を凄まじい速さで塞いだ。
「あんた、起きてたの!?」
少女の表情は耳まで赤い。
「もごもごもご……(だって結構大きな声だったから……)。ぷはっ……!窓開いてたからたぶん外まで……」
塞がれた口をようやく外して青髪の少女は答えた。
「ええーーーー!!」
少女は頭を抱えて悶えだした。
青髪の少女はきょとんとしており、子供達は少女を気の毒そうに慰めている。
彼女はその光景に、どこか既視感を感じつつも慌ててその場を立ち去った。
「そ、それではご協力ありがとうございましたー」
未だ頭を抱えて身を捩る少女を少し可哀想に思いつつ――。
「ふうっ。なんか変な番組……」
ピンク色の髪をした少女はそう呟いてモニターを切った。
「まぁ歌番組なんてどこの世界でもあんなもんさ。それよりミレーヌ、練習を再開しよう。最後の仕上げだ」
FIRE BONBERのベースであり、ヴォーカルでもあるミレーヌは、同じくキーボード担当であるレイの言葉に反発した。
「でもでもっ!レイは私達のスペシャルライブを、異世界のミッドチルダの人達がどう捉えているのか気にならないの?」
「そりゃあ気になるさ。だからこそライブをいいものにしないとな」
そんなことはミレーヌだって解っている。
レイは色黒の肌と口髭のせいで厳つい印象を受けるが、実はメンバーの誰よりも細かいところに気が付いて面倒見がいいのだ。
「……」
ドラム担当のビヒーダは、相変わらず黙々と大柄な身体を震わせてドラムを叩いている。
「もうっ!大体こんなところに来ちゃったのは誰のせいなのよ!」
――あの時、プロトカルチャーの遺跡でアイツが勝手に歌わなければこんなところに来ることもなかっただろうに。
そう思うと、ミレーヌは張本人に思い切り怒鳴りたくなった。
だが、練習場には張本人の姿はどこにもない。
ぷぅっと頬を膨らませるミレーヌに、「いつものことだ」と肩を竦ませるレイ。全く反応せずにドラムを叩き続けるビヒーダ。
やり場のない怒りに彼女は叫ぶ。
「ライブ前だってのに……アイツはどこに行っちゃったのよーー!」
久し振りに、そして偶然に予定が合い、食堂には六課メンバーの全員が集まっていた。
「ふぅーん。そんなことがあったんだ……」
「まぁ……ヴィータもあんまり恥ずかしがらんでもええんよ?」
「ティアも……。なんていうか……災難だったね」
隊長陣がランチを取りながら、それぞれの感想を口にする。
なのはも、流石にティアナに掛ける言葉に困った。
恥ずかしい秘密を電波に流されたヴィータとティアナは食欲が無いのかぐったりとテーブルに突っ伏している。
「そうそう、FIRE BOMBERって最近凄い人気だよね」
フェイトが二人を気遣って話題を逸らそうとするが、あまり逸れていない。
「うちは『HOLY LONELY LIGHT』とか『WILD LIFE』とか好きなんやけど――フェイトちゃんは?」
「私は……『SUBMARINE STREET』と……『MY SOUL FOR YOU』。後は『REMENBER16』かな?」
なるほど。どちらも彼女達らしい曲かもしれない。
今、機動六課で――否、陸上本局でFIRE BOMBERを知らない者はいない。
なのはは、ぼーっと二人の会話を聞きながら少し前のことを思い出していた。それは、なのはを含む六課全てが彼を覚えた時のこと――。
レリックを追って入り込んだ廃棄都市区画。
現れたのは、いつものガジェットドローン。そして謎の少女と、彼女に協力する数字の名を持つ女達。
空のガジェットを落とす為に、フェイトとなのはは空へ。新人達は地上でナンバーズの相手にする状況だった。
新人達に聞いた話では強力な敵でかなり苦戦したことは確かなようだ。
敵は高機動の戦闘機型ガジェット。数こそ多かったが、なのはとフェイトにとってはさして苦も無く撃墜できる相手だった。
「(フェイト隊長。そっちはどう?)」
少し離れた場所で戦うフェイトに念話で語りかける。
「(こっちはもう大体終わりかな。…………ちょっと待って!)」
その声は急に切羽詰ったものへと変わった。
「(新手が接近中。でも……何か追ってるみたい……。あれは……戦闘機!?)
フェイトが見たのはガジェットに追われる戦闘機の姿だった。ガジェットの数は10数機。ロングアーチからの通信よりも目視が早かった。
追われているといっても、その速さはガジェットを上回っており、徐々に距離を開き始めている。
機銃を回避しながら、それはフェイトへとぐんぐん迫っていた。
それは追われているのではなく、振り切ろうとしている訳でもない。おそらくは気にも留めていない。
もっと遠くの目的地へとひたすらに急いでいる。そんな印象を受けた。
「(とりあえずガジェット撃墜と戦闘機の護衛を優先する!)」
念話を終了した時、既に戦闘機はほぼ目前まで迫っていた。それはガジェットよりも、洗練されたシャープなフォルム。流線型の機体は抵抗を減らす効率的なデザイン。
そして炎を思わせる真赤なカラーリング。
速度を緩めることなく、戦闘機は加速する。ガジェットとの距離は更に離れ、じきに振り切るだろう。
しかし、フェイトが構えたと同時にガジェットから戦闘機を狙った誘導弾が発射された。それは光の尾を引き、複雑な軌道を描きながら戦闘機を捉える。
ミサイルは全てを撃ち尽くしたのか、数えられないほどに空を埋めていく。
「させない!」
雷の矢を飛ばしミサイルを撃ち落とすが、それでも残った半分は絡み合うように動き、戦闘機を執拗に追う。
上空へと伸び上がる戦闘機と尾を引きながら迫るミサイル。戦闘機は更に加速するも、ぐんぐんと距離は縮まる。
「はぁっ!」
再度放たれた雷の矢は、最後尾を追うミサイルを幾つか爆発させる。
とても射撃魔法では全てを撃墜することはできない。とはいえ範囲攻撃ならば一掃することも可能だが、戦闘機にも被害を及ぼすだろう。
ついにミサイルが逃げる獲物に届こうかという瞬間――。
戦闘機は機体を左右に何度もロールさせた。
翼を掠めるくらいに、ミサイルは戦闘機を追い越していく。
互いにぶつかり合い、爆発し、爆煙がたちこめる。
「なっ!?」
黒煙の中からほぼ無傷の戦闘機が飛び出した。数発のミサイルはまだ残っている。
フェイトでも、もう追いつくことは出来ない。
風を切り、機体を限界まで振り回しながらそれは飛び去っていった。
なのはが目視で確認した時、既にミサイルは確認できなかった。
すれ違う一瞬、先の尖ったコクピットに見えたのは髪を箒の様に逆立てた男。小さな眼鏡を掛けている。
だが、それらは実際は"見えたかもしれない"程度のことだ。それも突風のせいだけではないだろう。
なのはの視線を奪っていたのは、男が"両手"でしっかりと握っているギターだった。
ナンバーズ――数字で呼ばれる彼女達を、この時点では機動六課の面々は何も知らない。
廃墟の街を舞台に、レリックを巡って戦う六課の新人達とナンバーズ。特殊な能力を操る彼女達は三人でも新人達を圧倒するだけの力を持っていた。
トーレを先頭に、クアットロがそれをサポートする布陣。ディエチが後方から狙っている為、立ち止まることもできない。
ヴィータ、シグナム等とも分断された新人フォワードは街中を逃げ回る防戦一方だ。
特に前衛の疲労は深刻だった。トーレと正面から打ち合うスバル、ライドインパルスに唯一対抗できるエリオはダメージも多く、徐々に押されるようになり魔力も減少していく。
「スバル!私が援護するから後退するわよ!このままじゃ手に入れたレリックも……」
ティアナの手には紅く光る宝石が握られていた。
スバルも彼女に頷き後退する。スバルが跳び退った跡をティアナの射撃が穿つ。
エリオがその隙にソニックムーブでトーレを牽制。一瞬の攻防に競り勝ちストラーダの柄でトーレの腹を突き、素早く自分も後退する。
なんとか撤退できそうだ――。新人達は安堵の息を漏らす。
それが誤りであり、彼等の戦闘経験の少なさを表していた。
目の前に転移してくる少女――薄紫の髪、額の紋様。歳はエリオやキャロに近いはずなのに、彼女の瞳はとても冷たいものに感じられた。
彼女に付き従うガリューが拳を振りかぶる――。
「っ!」
防御姿勢を取るスバル達だったが、その拳は構えられたまま止まっていた。
少女は空を不思議そうに見上げている。感情の殆ど見られない瞳が僅かに動いた。
釣られてスバル達も空を見る。この時、スバル達は気付かなかったが、ナンバーズも同様に空を見上げていた。
空に浮かんでいるのは巨大な赤い影――。
肩等の一部を除く全身が燃えるように赤く塗られたロボットは、右手に握った銃まで赤い。
――VF19改ファイアーバルキリー。といってもこの時点では、やはり誰もその名を知らないが。
「きゃぁぁ!」
ドドドドと轟音がこだまし、全員が衝撃に顔を覆う。
煙が晴れると、周囲の地面やビルに何かが埋め込まれていた。
「これは……?」
スバルが呟く。こんなものが何故?おそらくロボットの銃から撃ち出されたのだろうが、スバルには信じ難かった。何故なら、こんなものがここにあるなど有り得ないからだ。ましてやロボットの銃から発射されるなど。
「スピーカー?」
全員を代弁したティアナの言葉を最後に。
"戦場"は"会場"に。"戦士"は"観客"へと変わる――。
「ここがどこだろうと関係ねぇ!皆まとめて……俺の歌を聴けぇ!!」
「やはり……来ると思っていたよ……」
モニターの向こうの薄暗い部屋で科学者は不気味な笑いを浮かべていた。
「君の歌を聴かせたい女の子がいるんだ」
あの時、彼の前に現れた自分はたしかそんな意味のことを言った。
胡散臭い科学者に突然話しかけられた彼は、
「誰だ、お前?」
と言った。まあ当然の反応だろう。
そしてこうも言った。
「俺の歌を聴きたけりゃライブに来い。ライブじゃなきゃ本物のサウンドは伝わらねぇんだよ!」
「残念だが、彼女は人前には姿を見せないんだ。彼女が現れるのは戦場だけ……。いや、彼女がそこを戦場にしてでも得ようとしているものの為……かな」
彼は黙ったまま、ギターをポロンと鳴らす。
「やはり君でも無理なのかな?おそらく彼女は君の歌でも心を震わすことはない。たとえ君でも……彼女を笑顔にするのは不可能なのだろうね」
あまりにも見え透いた挑発であることは解っているはず。それでも彼は何も言わない。
「一度でいいから彼女に会ってみてくれたまえ。その時は私の玩具が案内するだろう……」
去り際に聞こえたのは、彼が喧しくギターを掻き鳴らす音。そして口の端を持ち上げ、歯を見せる彼の顔。
――面白そうだ。その顔はそう物語っていた。
「玩具達の歓迎を潜り抜け、そうまでして来るとはね……」
彼は見込みどおりの馬鹿者だと改めて嬉しくなってくる。
科学者――ジェイル・スカリエッティはモニターの前で歓迎するように両手を大きく広げた。
「さあ、聴かせてくれ!熱気バサラ!!」
「たった一曲のロックンロール――」
スピーカーから聞こえてくるのは、深く遠く響く歌声。
その声を聞いたその場の誰もが動きを止めた。全ての音が止み、聞こえるのは歌声だけ。
「朝焼けの彼方へ――」
何故か解った。この歌はあのロボットから出ているのだと。
「お前をさえぎるものは――」
声の後ろで静かに旋律を奏でるのはギターの音。
「何も無い――!」
そこまで歌ったところで、これまで静かだった演奏が一気に賑やかなものへと爆発した。
「この歌は……」
スバルは歌自体に聞き覚えは無いが、歌声には覚えがあった。
それは少し前の休みに、ティアと一緒に街へ出た時。その時は何となく聞き流しただけだったのだが――。
今は違う。歌詞の一言一言が。音の一つ一つが。
確かな衝動となって胸へと飛び込んでくる。
「FLY AWAY―FLY AWAY昇ってゆこう――」
エリオとキャロも胸の鼓動に戸惑っていた。動悸が激しくなっていくのは疲れのせいではない。
「TRY AGAIN―TRY AGAIN 昨日に手を振って――」
ティアナも自然にリズムを取っていた。拳はいつの間に握っていたのか。
「FLY AWAY―FLY AWAY 信じる限り――」
興奮、昂揚、熱狂。どの言葉も正しく、どの言葉も相応しくない。
唯一つ言えるのは、それが強烈なサウンドであること。周囲一帯を彼のライブ会場に変えるに足るパワーを持っているということ。
身体がウズウズしてくる。思うがままに拳を突き上げ、無性に叫びだしたくなる。
「魔力が湧いてくるみたい……」
それは錯覚ではないことを、スバルは後に知ることになる。彼の歌に心を、魂を震わせる者なら誰しもがそうなのだ、と。
反対にナンバーズ達は、胸を押さえる者、耳を塞ぐ者と様々な反応を見せる。それでも頬が紅潮しているのは、感じるものは同じということなのだろうか?
「こんなもの……認めない!」
今まで沈黙していたディエチが、手に持っていたヘヴィバレルを構えのんきに宙を飛び回るロボットに狙いを付ける。
狙撃に気付いたのか?ロボットの頭部が180°回転し、身体が折れ曲がる。
突き出た胸がスライドし、ロボットは戦闘機に手足を生やした状態となる。それでも歌うのを止めなかった。
「くっ……!」
照準がぶれてしまう。音が――快感が身体を蝕んでいく。
「その歌を……止めろぉー!」
ディエチの発射と、ロボットが手足を折り畳み急発進するのは同時だった。
戦闘機は真上に向かって伸びる砲撃を掠め、螺旋を描きながら空へと上っていき、再びロボットへと変形した。
「TRY AGAIN―TRY AGAIN―明日を愛せるさ――」
ロボットの視線と少女の視線がぶつかる。純粋な瞳同士が交差する。
これまで全く反応の無かった少女の瞳は驚きに見開かれ、頬も紅潮していた。
「『TRY AGAIN』……何度だってやりなおせる……」
誰に対しての言葉なのか、少女はそう言い残し姿を消す。そして歌に耐えられなくなったのか、ナンバーズ達も。
残ったのは歌い続けるロボットと拳を振り上げる機動六課のメンバーだけだった。
いつもの訓練やデスクワークをこなし、自室に戻ったなのはは、窓を開けて夜の街を見ていた。
殆どの明かりが消えているにも関わらず、一箇所だけ煌々と明かりが灯っている。
静かで冷たい夜の中でそこだけが熱く燃え、歓声が轟いている。
「あれって……FIRE BOMBERのライブだよね……?」
後ろからフェイトが顔を見せる。彼女も寝巻き姿に着替えていた。
「うん。そうみたい……」
それっきり二人とも黙って、今まさに始まろうとしているライブの歓声に耳を傾けていた。
「ねえ……あれってやっぱり魔法なのかな……?」
あれから何度も、レリックを追うガジェットやナンバーズとの戦いに熱気バサラは現れた。――そして謎の少女も。
彼の歌には何かある。少なくとも、魔力を回復させる作用は確認された。
管理局は、歌の調査依頼と厳重注意の為、局員が何度も廃棄都市区画のスラムのような地区に足を運んだのだが、彼の返事はいつも同じだった。
「俺の歌を聴きたけりゃライブに来な」と。
今日もシャーリーが調査に行っているが、おそらくいい結果は得られないだろう。そもそも何をどう調べていいのか解らない。
まあ、それでも彼女は経費でライブに行けると小躍りしていたが。
「解らないよ。けど……」
「けど……?」
FIRE BOMBERがステージに登場したのか、虹のようにカラフルに多くのライトが瞬き、歓声は一際勢いを増した。
「ただの歌……だと思う」
ただの歌――それでも彼はそれに己の全てを懸けている。
歌こそが、彼の力――彼の夢。
溢れるその想いを歌に、そして流線型の機体に乗せて身体ごとぶつかっていく――。
「それってなのはの好きなあの2曲の……?」
「うん……」
涼しい夜風に当たりながら、二人はステージへと目をやる。
夜を切り裂いて声が響いた。
「行くぜぇ!『PLANET DANCE』!!」
今頃、スバル達は屋上に駆け上がっているだろうか?今日という日に休みが取れないことを心底悔しがっていたから。
「バサラが……歌ってる……」
彼が雄叫びを上げることで、歓声は最高潮まで高まる――。
「FIRE!!」
第一話っぽくなってしまいましたが、以上です。クロス元及び、作中に出てくる歌は全てアニメ『マクロス7』より引用しました。
本当は一部でもまずいのでしょうが、そこは「熱い(ry」でどうか一つ。
好きな歌予想は全て作者の偏見です。なのはさんの好きな2曲も知ってる人ならすぐに解るかと。
改めてバサラって目的が単純ゆえに動かす理由が難しいです。思い通り動かない奴。
ボウケンジャーの3話も上手くいけばこの土日に。いかなければもうお盆までお休みが無いので最悪それくらい。
GJっす!
熱気バサラが来るとは想定外!
SRWα3でハマってレンタルしたよぉ!
音楽も聞きまくったから、読みながら思い出しました(笑
GJ!
バサラ達にはサルファじゃ世話になったなあ。
それと前スレの
リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー氏
GJ!
俺の中では神作品のZOとJきたああああああ!
本編に登場するのを心待ちにしてます。
欲を言わせて頂くとドラスは死んだって事になってるようですが
出来れば出して欲しいなあ…
あの問答無用の悪役デザインと一度見聞きしたら忘れられない
本体のグロテスクな姿と声は不気味さだけならライダーシリーズでもトップだと思う。
暗闇の中に浮かぶ光のラインは、闇を切り裂く赤き閃光――Magical Flower 555 in a Flash!
すいませんマスカレードさん、ジャンクションの真似しちゃいました…ダメなら止めます
5〜10分後には投下するってことでいいですか?
リニアレール車両内のレリック回収後―――時空管理局 遺失物対策部隊 機動六課隊舎
「あーくそ面倒だな……なんで俺はこんなことやってるんだっけ」
乾巧は共同宿舎(簡単に言えば寮)内の掃除をしていた……丁寧に清掃服まで着用して
聞いた話では巧は傷が深すぎてかなり危ない状況、というよりは常人なら死んでいるはずだったらしい
生きていることがありえないと言われたのが少しだけ癇に触ったがまあ仕方ないと思ったが……
(普通じゃないのはわかってるからいちいち言うなってんだよ、あー苛つく!)
「あいつファイズのミッションメモリーに妙なことしてねえだろうな……?」
前に啓太郎から店の周辺や中は常に綺麗にするように言われていたので清掃は手馴れている
それ以前にバイトを多くこなしているうちに自然に身についていた技能だった。
心の中で愚痴を少しずつ溢しながら通路をすべて磨き終え一息ついた、その数時間前……
つまり朝、医療室のベッドで眠りから覚めた時はあの時の戦いからすでに2日が経っていたらしい。
一度は外に出ようとしたがなぜか服は大半が脱がされていたため迂闊に動けなかった。
やることもないのでしばらく寝ていたら突然誰かが入ってきたので身を起こしてみたら……
「あっ、目覚めていたのですか……?」
「いやまだ寝るとこ」
「も、申し訳ありません騎士ファイズ!」
「いや別に謝ることじゃねえだろ……なんだよ騎士って」
礼儀正しくて堅苦しそうな眼鏡男がその手には袋に包まれた服を握られていた。
後ろにいたもう一人も眼鏡だ……しかも女でロングヘアー、こっちも服を持っている。
息が詰まりそうな顔をしている男とは違って幾許か話し易い雰囲気がある。
かといって巧が自分から話しかけることがあるのかと言われると……答え辛い。
「お初にお目にかかります、騎士ファイズ。私は時空管理局本局古代遺失物管理部
機動六課所属ロングアーチ、グリフィス・ロウラン準陸尉です」
「おいちょっと待てなんだ今の早口言葉は」
「はい、私は時空管理」
「誰が繰り返せって言ったんだよ、え?」
怒る気など始めからなかったのにしつこい眼鏡の青年につい怒気を含んだ声を発してしまう
自分の対応の拙さに苛立ちを覚えながらも目の前で頭を下げる青年に話しかけた
「申し訳ありません!」
「だから謝ることじゃねえって、息苦しいやつだな……で、そっちは誰だよ?」
巧の荒唐無稽な言動と突っ込みを受けても真面目に返答してばかりの眼鏡の男。
ほんの少しだけ木場勇治に似たものを感じたが今は考えないことにする
そして横に立っていた眼鏡の女……こちらは長田結花に似ていたが全然違う。
(それ以前にまずあいつは言葉すら喋れなかったみたいだからな)
「おはようございます騎士ファイズ。私は時空」
「いい、その辺りは飛ばせ」
巧の意見を組んで省略する眼鏡の少女はいたって表情を崩さずに明るい顔で続けた。
「執務官の補佐を務めていますシャリオ・フィニーノ一等陸士です、気軽にシャーリーって呼んでください」
「わかったシャーリー」
「わぁー、順応が早いですね」
「じゃあやめるぞ眼鏡2号」
「いえいえちょっと待ってください! その反応とあだ名は有り得ませんから!」
しかもノリがいい、ちょっとうるさそうだがこんな場所ではそれが憂鬱な気分を飛ばしてくれる。
そしてこの雰囲気についていけない眼鏡1号を眺めるのが少しだけ面白かったがさすがに悪いと思い
巧は慣れない助け船を出すことにした、他人のフォローに回る巧など聞いたことはないが……
「眼鏡2号はシャーリーでいいとして……おい眼鏡1号、おまえはなんて呼べばいいんだ?」
「あなたの呼びかたに合わせます。できればその呼び名は遠慮したいのですが・・・」
「じゃあロウランって呼ぶよ。あと俺には敬語を使わなくていい、こっちが疲れる。」
「ですが聖王教会騎士団でも有数の力を持つと言われる騎士ファイズに」
「それだよ! なんで俺が騎士ってことになってるんだ!?」
そこでで眼鏡1号もといロウランから詳しい説明が入ったが細かく話すのが有り難くもあり……
簡単に纏めるとカリムとシャッハが手を回して一先ずそういう扱いにしていたらしい。
巧にはそういうことにしておかなければいろいろと面倒になるということしかわからなかったが
機動六課の隊舎を案内してもらっている間に大抵の説明は聞いた。
見回っている最中に何人かの人間とすれ違ったが皆脅えを含んだ目で巧を見ていた。
もう慣れきっている巧は我関せずでもういつもどおりに他人に関わらないことにする。
しかし両隣を歩いているシャーリーとロウランは別のことが気になるらしい。
「あのーところでファイズ君? なんでよりによってその服着てるの?」
「普通に私が持ってきた制服を着てくれれば…」
「冗談じゃねえ! こんなくそ暑い時期にあんな暑苦しいもん着てられっか!」
「私達は着てるけど? 隊舎内じゃ空調が聞いてるのに」
「通気性は良いはずなのですが……」
「見た目が暑いんだよ!」
聖王教会の騎士が無愛想かつぶっきらぼうに言い放つ姿を見てさぞかし滑稽に見えただろう
しかも着てる服がロウランの持ってた制服ではなくシャーリーが持ってた作業着でしかも清掃服……
「騎士にそんな格好をさせるなんて」とロウランは口にしていたが
「いいの、ファイズ君って全然騎士っぽくないから」とあっさり流したシャーリー
「グリフィス君だって思ってるよね? この人が騎士っぽくないって」
「いやそんなことは・・・」
「正直に言っていいぜ、別にわかってるから」
「……はい、正直に言えば全然」
それは当たり前だろう、実際に自分は騎士でもなんでもないのだから。
無理にでっちあげたカリムとシャッハのやり方に無理があると言わざるを得ない。
もし話す機会があればきっちりと問い詰めてやろうと思いながら
……2人は服のことを突っ込んでいたがそれはきっと気遣われていたのだろう。
この世界に来てから1ヶ月・・・既に巧は理解している、自分はここでも異物なのだと。
それはいつものことなのでもう完全に慣れてしまっていた。
しかし誰かに会う度に嫌な顔を見せられたらこっちも気分を害する
だから掃除をするとロウランとシャーリーに言い出したのだ。
(いちいち知らない奴に避けられるよりかこっちのほうがマシだ)
知らない人間と関りを持つのは苦痛でしかないはずのそんな巧の心を解してくれたのは
ロウランの過剰なほどの礼儀正しさとシャーリーの人懐っこさのせいだろうか?
(掃除は自分から言ったんだったな……にしてもあの眼鏡コンビ、やけに仲がよかったが)
巧は他人の恋愛話に関して非常に興味が深い。自分ができないからというのもあるかもしれないが
今日は案内と相手してくれたお礼にいつかは助けてやろうと思ったりもするのである。
……あの2人がそういう関係という前提の話ではあったが。掃除が終わった巧は
自販機で飲み物を買い宛がわれた部屋に帰ろうとしたが途中で部屋に続くドアから話し声が聞こえる
規制食らってる?
不味い・・支援しなければ!
「はいティア、いつものドリンク。」
「ありがと。あれ? あんたは飲まないの?」
「そんなに喉乾いてないからいいよ。」
「水分補給は欠かさない、忘れたの? しょうがないわね……」
どうやら声の主は列車の上で出会った二人らしく飲み物のことで話をしていたらしい
巧が手に持っているドリンクは自販機の当たりで手に入れたものを含め2つ
ちょっと考えたがどうせ2本も飲まないからと思いドアの前に立つ。
一先ず被っていた帽子を目深く被り顔を見せないようにするのを忘れない。
「はーい・・あれ? その服って清掃員さん……って」
「差し入れだ、受け取れ」
自動的にドアが開け放たれた瞬間にでてくる青髪の少女が一瞬で感づく。
顔を見られる前に巧は左手に持ってたスポーツドリンクを放り投げる。
一瞬驚いた顔をしたがすぐに反応して動き、ドリンクをキャッチ。反応速度はかなりいいらしい。
「わわわ……っ!」
「ナイスキャッチだ、じゃあな。」
「え? あ、ちょっと!」
呆然としたまま固まるティアナと貰ったことを素直に喜びながらも追い掛けようとしたスバル。
2人の表情は既にドアの前から離れていった巧の目には写るわけがなく……
別に逃げる必要などなかったのだがただでさえ疲れている奴をさらに追い込むことはないだろう。
そして宛がわれた部屋に戻った巧は無造作に服を脱ぎ投げ散らかして地面に倒れ込む。
ロウラン曰く『私物は部屋に置いておきました』だが巧の私物はアタッシュケースに詰められるほどしかない
例外はいつものようにベッドの下に置かれてあったギターだがこれも持ち歩けないわけではなく
(風呂にはまだ入れねえな…それにそんなに汗はかいてねえし……)
全身の傷は治ったと言われていたが両頬の怪我はまだ治ってないため染みる可能性もある。
……それに古傷に何の影響があるかまだわからないため風呂はやめておくことにした。
こうして巧の夜は、意識のある中で初めて過ごした機動六課の夜は普通に過ぎていく……
「これが生きて動いているプロジェクトFの残滓さ…どうだね? 素晴らしいだろう?」
「嬉しそう・・・いつになっても考える事は変わらないんだね、ドクター?」
「それは君も同じさ。違うのは求めるもの、私は研究資料で君は自分だけの家……それだけさ」
不気味なほどに広い部屋、周囲に設置されているカプセルの奥で機動六課の戦いが映し出されている
ドクターと呼ばれた長髪の男と共にモニターに写る映像を脅えた様子で見守る一人の青年。
心から漏れ出しそうなほどの笑顔で語っている長髪の男から放たれる気に押されているのだろう。
黙りこんだまま動かなくなった青年をモニター越しで見ていた女性が喋り始める
「あなたに朗報よ、ゼストとルーテシアが再び動こうとしているわ。」
「え……ルーテシアにゼストさんが?」
「またあなたに来てほしい、そう伝えてくれと言われたの。」
一瞬驚いた顔をしたがすぐに笑顔になる青年を見て笑みを浮かべる長髪の男
表情を崩さない女性は移ろい易い青年の感情に一瞬不安を覚えたが構わずにドクターが喋る。
「彼らがまた動くのか……うむ、君としては向こうにいたほうがいいだろう?」
「うん……ここにいたらクアットロに苛められちゃうからさ」
「いけない子だなぁ、あとで注意しておくよ」
「助かるよ。それじゃ準備をしてくるね」
その場から離れようとする青年だったが女性がそれを止めて不安の種となっている要因を尋ねた。
「大丈夫なの? あなたのIS【デモンズストレート】はまだ制御が……」
「それがなくても俺には別の力もあるから大丈夫だよ。」
「おやおや、随分と嬉しそうだねぇ?」
「あそこも家みたいなものだから……家に帰れるのは嬉しいし」
嬉しさを押さえ切れないのかドクターから次第に離れていく青年のスピードは速い。
長く一緒に居たくなかったせいもあって即座に離れ数分で支度を整えたところに頭の中に声が聞こえてくる。
昔とまるで変わらない懐かしい声に青年の心は沸き上がった。
〔シュウジ? 聞こえる? 久しぶり……〕
〔ルーテシア! ゼストさんやアギトちゃんはいるの?〕
〔うん。今から道を繋ぐから転送用意ができたら〕
〔大丈夫! いいよ、デバイスも持ったから〕
〔わかった、行くよ〕
銃の握り手を思わせる銀色のデバイスを持った青年は紫色の魔法陣に包まれ自分の家に帰っていく
昔と変化のない感覚だが光が眩しくてつい両目を閉じてしまう。そして光は不意に闇へと変わった
目を開けた彼を迎えたのは、屈強な体つきをした大柄な男に赤い髪をした妖精の少女
そして額に何かのマークを刻んだ紫髪の幼き少女…かつて行動を共にしていた仲間たち。
彼は再び帰ってきた、愛すべき仲間がいる場所。自分の家族がいる暖かい家に……
支援すべきか?
〔ねえねえティア、いったい何の話かな? ひょっとしてもうリミッター解除だったりして〕
〔いやまだ早すぎるから。このデバイス受けとってまだ3日も経ってないのよ?〕
〔そういえばシャーリーさんから要望を出すって珍しいですね〕
〔普段は訓練を見学しにきてその後にデバイスを改良してるのに……〕
「はーい! みんなちょっと聞いてくれるかな?」
4人が念話でそれぞれの意見を出し合っている間に話が纏まったらしくなのはが声を出す。
訓練開始から1ヶ月ということもあってやや慣れてきたそれに4人は返事をして横一列に整列。
「皆も知ってると思うけど、明日から個人スキルに入るからね?」
「それで最後のシュートイベ―ションで皆の実力を確認するはずだったんだけど……」
「シャーリーが『デバイスのデータを採るためにどうしても戦ってほしい相手がいる』って」
『なのはさん、フェイトさん。そこからは私が説明します』
なのはとフェイトの話を遮って空間モニターで割り込んでくるシャーリー。
新人フォワードの4人も少し驚いたが姿勢は揺るがない。
『実はと言うと……4人のデバイスはまだ接近戦主体の相手とのデータがとれてないんです
クロスミラージュやケリュケイオンは遠距離や支援主体だからあまり重要視されないんですが……』
『アームドデバイスであるストラーダやリボルバーナックルの動作にも影響して
なおかつシューティングアーツを使用するスバルのマッハキャリバーはそうもいかないから』
「確かになのはさんは中〜遠距離の砲撃戦が主体だから接近戦の訓練はあまり……」
シャーリーの言葉にスバルが呟く、遠くからの攻撃が強力ななのは相手にいつもリボルバーナックルで
殴りかかるのだがその度に防御魔法で弾き返され距離を離されてしまう。
それはストラーダに関しても同様で接近戦同士の戦いはまるでやったことがない。
「ごめんねみんな、私も訓練に参加できてればこんなことには……」
「それはフェイトさんのせいじゃないですよ!」
「それより大丈夫ですか? 事件の捜査で忙しいんじゃ……」
「ふふふ、ありがとうエリオにキャロ。」
年下の2人に気を使わせることを軽く恥ながらも素直に例を言うフェイト。
他人を気遣えるようになった2人を見て内心驚くとともに嬉しい気持ちになったのは秘密
……のはずなのだが表情は隠そうとしていない、フェイトは生粋の親ばかなのだ。
「ところでシャーリーさん、相手は誰なんですか? ヴィータ副隊長やシグナム副隊長はいませんし……」
『ああうん、そうだね。その人は私の近くにいるから……皆、準備はいいかな?』
ティアナの質問にシャーリーが答え、その問いに4人全員が頷く……準備完了の合図だった。
支援する
模擬戦wktk支援
すみません……ミスっちゃいました
>>27の最初の文にこれを付け加えてください
翌日、機動六課自慢の訓練場でいつものように訓練をする機動六課新人フォワード4人。
いつもなら戦技教導官でありスターズ隊長でもある高町なのはだけが指導しているのだが
今回は執務官でありライトニング隊長のフェイト・T・ハラオウンも立ち合っている。
午前の訓練がラスト一本で終わるその前に突如デバイスマスターのシャーリーから通信が入る。
いきなりのことで虚を付かれたなのはだがすぐにフェイトと共に話の内容を聞き始めた
GJ!
三原が敵に回るとは…。
『これで準備完了……それじゃあ見せてもらうよ、キミの実力をすべてをね。』
『いきなり呼び出されたと思ったらこれかよ』
『まぁまぁ愚痴らない愚痴らない、データがとれたらそのデバイスもメンテナンスしてあげるから』
『余計なことするのが好きな奴だな』
(男の人の声? この声、どこかで聞いたような……まさか?)
昔ではない最近知ったような声を聞いてフェイトは考え出すがそれに構わず
話し声が途切れると同時に空間シミュレーターで出来た廃墟ビルの屋上から飛び降りる人影。
地面に着地した瞬間、男の周囲に強風が舞い上がり4人の新人フォワードだけでなく
見守っていたなのはとフェイトも飛ばされないように踏ん張っている。
「うわっ……いったいなんなのよ、この風……!」
「くっ…大丈夫キャロ?」
「う、うん! ……スバルさん? どうしたんですか?」
「……この感じは」
「ちょっとスバル! どうしたの!?」
「わかる、あの人だ……!」
「スバルさん!?」
身を守るのが精一杯なライトニング2人とスバルを気遣うティアナ。
そして風をその身に受けながら感じた気配をティアナにそのまま伝える。
スバルの説明を聞いてティアナは真面目な顔をして全員に伝える
「気をつけてみんな……今から私達が戦う相手は、ここにいる全員より遥かに強いわ」
風が収まりその姿が現れる、昨日突然部屋の中に現れドリンクを投げ渡した青年
3日前のレリック回収任務に先行して空のガジェットを多数撃墜。
ツインブーストの力を得て破った大型ガジェットを瀕死の状態で撃破した男
降り立った青年は、教会騎士団有数の実力を持つ恐るべき青年…
という完全な嘘の認識が刷り込まれていることも知らずに協力している乾巧だった。
巧を確認したなのはとフェイトは心の中で同じことを考えていた。
きっとこの模擬戦は、普通に終わることは絶対にないだろうなぁ……と。
GJ!
あの三原が……考えてみたら、本編で一番幸せだったような
ファイズVS機動六課新人ズの模擬戦が楽しみ!
私怨
投下終了、そして支援感謝……いやーなんだかもう状況がよくわかりませんね
そんなこんなで次回は巧vs新人フォワードです、1対4じゃちょっと辛いと思いますが・・・
なるべく日常生活もいれていきたいとは思うんですけどね
いきなり現れた異物である巧を受け入れてくれる人っているのかな
って思ってたんですがシャーリーは人懐っこいという設定があったのでこんな感じになりました
グリフィス君は本編であまり目立ちませんが・・・まあ趣味ということで、幼なじみだし
さてルーテシアとゼストに同行する謎の青年・・・正体はわかりやすいですね
彼は凾イと正伝では出てこないのですが今のままだと機動六課が有利過ぎますので
パワーバランスをとる為に、あまり弱くはしない気で居ますのでご安心を
それにああいう人物は個人的に大好きなんで活躍を楽しみにしてください
実は別の人にするかけっこう悩んだんですけど
その人の活躍はまた別の話で……機会があればの話ですけど
仮面ライダークロスの人もたくさん出てきましたので負けられない!
と思いつつ今日はここまでです。そして皆さんにGJ!
模擬戦開始直後にアクセルフォーム発動で新人達が瞬殺・・・支援
GJです!
しかし三原・・・どうしても足を引っ張る場面しか思いつかないw
デルタ自体の性能は凄いはずなんだけどなぁ・・・
OG2やってると、なのは達がインスペクターのように見えてしまうな
力で圧倒するスタイル
GJ!
三原ってザ・ヘタレの三原ですかーwwここで三原伝説まとめだ!
・ヘタれて脚が動かない
・仲間がみんな悲しんでるのに『俺バイトあるから...』
・デルタに変身してやってみると決意したのに「もうやってらんねぇ!」とベルト投げ捨てる
・最強のベルトなのに最弱化
・彼女があまりの三原の情けなさにベルトを奪って代わりに変身しようとした
・ジェットスライガー呼んだ途端薔薇社長にデルタセット奪われる
・海道に頼まれて養父の誘い断って助っ人に行ってやったのに『乾を呼べぇ!』とか言われる
・巧の初オルフェノク化に敵も味方も(あの草加でさえも)動けなくなってたのに一人だけファイティングポーズで構える
・照夫が王だと気づいて情けかけずに即座に連射。しかも何銃なのに飛びながら近づいて連射して吹き飛ばされる
・特に役に立ってないのに『結局は人間の心次第じゃないのかな』と作品のテーマ語り出す
どうすんだよwww
超星神シリーズでなのはと最も相性が良いのはどれだろう・・・
自分も投下して構わないでしょうか?
さあこい
「なっ…!?」
「AMX‐102かいこいつは!?」
「むしろ“山”ではないのか?」
「どっでもいいよ。下らないこといってる場合か!」
「うがああああ!」
轟音をたてて三人に弾幕がせまりくる。
「うわあ!」
パンツァーガイストをはじめとする各々の防御魔法を発動させて
しのごうとした三人だったがそれでも無数のミサイルはヴィータ達に
少なからずダメージを与え爆発音が辺りに響き渡った。その頃…。ちゃららら〜らっ!(何の効果音だ。)
忍とすずか、ファリンとノエルの姉妹と成り行きで同行した恭也はノエルの
運転する車で近くまで乗り付けようとしていた。
「デストロンの反応をキャッチしたブーン。」
「やっぱりあそこに居るのはあなたの仲間なの?」
「仲間ぁ〜?僕ちゃんもうデストロンは抜けたんだぶーん。LOVE&PEACEなんだぶ〜ん。」
「なんだかよく解らないが…そのデストロンというのが悪玉なんだな?で、サイバトロンというのが善玉なんだな?」
ワスピーターと忍が交わす緊迫感の無い会話に恭也は適当に応対していた。
彼はワスピーターの言う事を信じていなかった。否、彼でなくてもほとんどの人間は信じなかったろう。
勿論彼とてこれまで妖狐や退魔師、吸血鬼、超能力者、さらにはいつのまにか魔導師になっていた
妹とその親友の少女など人外の存在との遭遇にはことかかない。
だがこの素性の知れないハチロボットと言い彼の話すロボットアニメそこのけの
物語といいあまりにも飛躍しすぎるではないか。どうせ出来のいい電子ペットか
なにかだろう。今は適当に相手をしておいて後で事情を飲み込んでしょげかえる
忍とすずかをどうやって慰めるか今から考えておこうか。とさえ考えた。
だがその考えは次の瞬間起こった出来事によって忘却の彼方へと吹っ飛ぶことになる。
「な、なにあれ…?」
「戦闘機のようですが…。様子がどうも変です。」
ノエルが車を止めて頭上を飛行している戦闘機を凝視した。しかしその戦闘機の
飛び方はどうも様子が変だ。突然ジンギング(ジグザグ)飛行したり変に遅く飛んでいたり
その飛び方はまるで戦闘機というよりはUFOを思わせるものがあった。さらに…
「へ、変形したよお姉ちゃん。」
その戦闘機は目の前で人型に変形したのだ。
きわめつけは忍達が乗っている車のほんの10メートル程上を空を切り裂いて飛んでいった
小型ミサイルだ。彼らは知るよしもないがサンダーガイストが乱発した内の一発である。
「な…なんなんだアレは…!?」
恭也は一瞬にして自分達が足を踏み入れた状況を理解しつつも呻くように言った。
「ぶ〜ん。ここに居たら危ないぶ〜ん。は…早く逃げないと…ぶん。」
「それが今飛んできたミサイルで道路が通れなくなってしまいました。」
焦るワスピーターの横でノエルがさらりと言った。
「少しは焦るべきだと思うがな…。逃げないと巻き込まれるぞ忍。車から降りよう。」
「そうだよ!逃げようお姉ちゃん!」
車から逃げ出そうとする恭也達だったが彼らの前になのは達から逃げてきたアルカディスが
立ちはだかった。
「む、なぜこんなところに人間が…?まあいい…絶好のチャンスだ。
貴様らには人質になってもらうぞ。」
「と…鳥のロボット…?」
「ノエルさん!忍を頼みます!」
「はい!…支援の必要は?」
「ノエルさんが必要と判断した時にお願いします!」
「了解しました。」
「君達がトランスフォーマーと戦うなんて無理だよ〜馬鹿なことはよしたほうがいいぶん…」
「…安心しろ。」
ワスピーターの弱音に恭也は内心の不安を悟られぬよう力強く答え
ノエルは一礼するとすずかや忍を伴って物陰へと退避していった。
「俺に逆らう気か地球人?だが…何が出来ると言うんだ?」
アルカディスは嘲るように言った。しかしその二人のやり取りを少し離れたところから監視している者が居た。
「なあ俺達は何もしなくていいのかいサウンドブラスター?」
「地球人の手並みを見ル…。」
「あらゆるデータをどう検討してもあの地球人がトランスフォーマーに
太刀打ちできるとは思いませんが?」
「どういう考えだよサウンドブラスター?あの上で戦ってる奴らと協力して
スタースクリームについた裏切り者と戦うんじゃないのか?」
「ランブル。サウンドブラスターには何か考えがあるのだ。」
「まだその頃合じゃナイ…だがあと数分と行ったところだろう。
いつでも出れるよう準備はしておけ。フレンジー、ランブル、フリップサイズ…。」
それぞれ薄紫色、紅色と黒に塗り分けられた身長2メートル程の
小さめのトランスフォーマーが2体…フレンジー、ランブルと白と小豆色に
塗り分けられた他の2体よりもスリムで女性的な形状をしたトランスフォーマー…フリップサイズ
さらに全身が黒ずくめに塗装された強いエフェクトのかかった声で喋る
ノーマルサイズのトランスフォーマー…サウンドブラスターが
工場の施設の脇にたたずんでいた。
「はあああっ!」
「痛ウッ!な…何をした…!?」
不用意に手を伸ばしてきたアルカディスの手の甲を恭也が小太刀で打ち付けた。
小太刀二刀御神流の奥義の一つである徹と呼ばれる相手の防御の上から
内部に直接打撃を与える技術を応用した一撃に反撃など想定していなかった
アルカディスは思わず怯む。
「相手の防御の上からでも内部を直接攻撃出来る「徹」…お前が何者かも…
そしてどれほどの実力を持っているかも知らないがただでやられると思うな!」
「調子に乗るなっ!」
アルカディスは言うが早いか急上昇。翼の両端に装備された多目的ビーム砲
「ウイングガントレッド」を乱射してきた。なのは達への人質にしようという
目的の手前当てるつもりはなかったがその爆風は容赦なく恭也に襲い掛かった!
47 :
白き異界の魔王:2007/07/14(土) 23:39:43 ID:36hh1Mtw
ありがたいことに続きを読みたいという方がおられたので続きを書いてみました。
投下してよろしいでしょうか。
投下すると思ったその時に投下は終わってるんだ!
いいよ
>>46 GJ!
爆風もなんのそのの恭也が次回暴れることに期待
「投下した」なら使ってもいいッ!
後、柊蓮司とグィード・ボルジアの扱いに期待。
51 :
白き異界の魔王:2007/07/14(土) 23:45:03 ID:36hh1Mtw
月匣内:キャロ・ル・ルシエ
羽を寄せキャロとエリオを乗せたフリードが高速で飛ぶ。
すでに何度も攻撃魔法を唱え魔王を名乗る少女、ベール・ゼファーに直撃させている。
だが、全て避けられ、弾かれ、止められている。
ベール・ゼファーの投げた黒い球がフリードを追い、徐々に差を詰める。
キャロは肩越しに黒い球を見つめる。
ギリギリまで引きつけて羽を広げ急旋回。
黒い球は結界の堺にぶつかり消滅した。
「あら、なかなかいい竜ね。よく見せて」
前にベール・ゼファーがいた。
「フリード!」
フリードは首をひねり、ベール・ゼファーと距離を取る。
「そんなに逃げなくてもいいじゃない」
ベール・ゼファー手のひらをフリードにそっと向ける。
「アポート」
開いた手を握りながら返す。
フリードの目の前にベルがいた。
「そんな、こんなに速く・・・」
周りを見回していたエリオが叫ぶ。
「ちがう!引き寄せられたんだ」
「当たり。周りにある物を引き寄せるのがこの魔法よ」
ベール・ゼファーはフリードの下あごを踏みつけ、上あごを持ち上げた。
「フリード、逃げて!」
口を開くことも、閉じることもできない。
ベール・ゼファーの手をふりほどくこともできずフリードはもがく。
「大切に育てられているのね。それでいて甘やかされているわけでもない。いい飼い主なのね。でも・・・」
かざしたベールゼファーの手の上に黒い球体が大きくなっていく。
「私と戦うのは100年は生きてからにした方がよかったわね」
エリオがフリードの背で動いた。
「Sonic Move」
球体が放たれる寸前に、ストラーダがベール・ゼファーの目の前を走る。
ベール・ゼファーはフリードをはなし、一歩下がる。
宙を斬るストラーダを持ったエリオが落ちていく。
「エリオ君」
キャロの心を感じたフリードがエリオを追う。
「高速移動はいいけど、空を飛べないんじゃ無謀よ」
空を踏み、エリオに追いつこうとするベール・ゼファーの周囲に雷が走った。
ベル様支援します!
53 :
白き異界の魔王:2007/07/14(土) 23:46:45 ID:36hh1Mtw
月匣内:フェイト・T・ハラオウン
「疾風、迅雷!」
高速移動でベール・ゼファーの行く手を遮るのはザンバーフォームのバルディッシュを握り、ソニックフォームのバリアジャケットをまとうフェイト。
「スプライト」
巨大な金の刃が輝きを増す。
「ザンバーーッ!」
切っ先で結界の境を削りながらベール・ゼファーに振り下ろす。
衝撃。
「すごいわね」
ザンバーはベール・ゼファーの手の中にあった。
金色の刃も、はじける雷も傷一つつけられない。
「でも・・・ここまでね」
ベール・ゼファーの手からザンバーにヒビが走る。
実体化するほどの高密度の魔力が少女の手によりへし折られた。
「そん・・・な」
衝撃で飛ばされる
結界の境が目に入った。
「キャロ!エリオ!あそこに飛んで」
ベルディシュが削った結界の境の一点に、穴ができていた。
フリードが穴めがけて飛ぶのが見えた。
フェイトも穴に向かって飛ぶ。
「待ちなさい!」
黒い球を背中に感じながらフェイトは急旋回を繰り返す。
フリードが結界の外に出る。
フェイトも結界の外に片手がかかった。
「あの速さに狙いをつけるのは面倒ね」
ベール・ゼファーの手の間に光がともる。
光は、周りの光を吸い込みながら徐々に大きくなっていく。
フェイトは今までとは違う魔力を感じ、振り返る。
「収束魔法!?」
ベール・ゼファーの手の間の光が臨界に達する。
「リブレイド」
光の帯がフェイトを遅う。
フェイトは結界の外に飛び出し旋回を繰り返すが、光は屈折を繰り返しついにはフェイトを直撃した。
「きゃああぁあああああああっ」
「フェイトさん」
放物線を描き、落ちるフェイトをフリードが追う。
54 :
白き異界の魔王:2007/07/14(土) 23:48:28 ID:36hh1Mtw
月匣内:ベール・ゼファー
もはや壊れた月光に意味はない。
赤い月は消え、周囲の星空は正常に戻る。
「これでおわりね」
フェイトとは少し離れてしまった。
魔法が届かなければ意味がない。
少し飛ぶことにした。
「え?なに?」
ベール・ゼファーが少し前に拾ったインテリジェンスデバイス、オッドに顔を向ける。
オッドの声は持ち主にしか聞こえない。
「それはそうだけど、少し待ちなさい。とどめを刺す時間くらいあるでしょ?」
オッドは激しく明滅をはじめる。
「しょうがないわね。約束だものね。でも、それならあなたの眷属を貸しなさい」
オッドにつけられているステラからいくつかの緑色の粒が落ちていく。
粒は徐々に大きさを増していき、その形をはっきりしていく。
それは緑色のイナゴだった。
その中の一匹は人より大きいどころではない。
バスほどの大きさになり、他の小さいイナゴを引きつれフェイトが落ちる方向へ飛んだ。
空:フェイト・T・ハラオウン
少し物理の復習をしてみよう。
落下する物体を考える際には、速度を下方向と横方向の二つの速度ベクトルに分解して考えるというのをやったことのある人も多いだろう。
では、下方向の速度ベクトルが突如「下がったら」どうなるか。
物体はより水平に近い軌道で落ちていくことになる。
気を失ったフェイトに起こったことはつまりはそういうことだ。
フェイトは魔法を使っていないにもかかわらず地球の重力加速度ではあり得ない軌道でゆっくり落下をしていった。
秋葉原のマンション:柊蓮司
その日の柊連司はまさに絶好調だった。
姉と食べた晩ご飯もうまかった。
かつてないほどに上機嫌の姉が作ったのだが、これまたかつてないほどうまかった。
両親は居なかったがまあ、これはいつものことだ。
なぜなら設定がないからである(マジで)。
食事の後は宿題をした。
頭の冴えは素晴らしく、あらゆる問いに正解を出していった。
今日はなんて素晴らしい日なんだろう。
明日はこの半分でいいから良い日であるといいな。
そんなことを考えながら柊蓮司はベッドに潜り込んで目を閉じた。
だが、柊蓮司は知らなかった。
彼の夜はまだ終わっていないことを。
彼の部屋の窓をめがけて金色と黒色の物体がそりゃもう、すごい勢いで突進してきていることを。
55 :
白き異界の魔王:2007/07/14(土) 23:50:21 ID:36hh1Mtw
今回はここまでです。
今回からはフェイトサイドの話しに移ります。
ところで、ベル様は虚属性と共に天属性まで使えるんですよね。
なんて怖い組み合わせなんだ。
56 :
白き異界の魔王:2007/07/14(土) 23:53:25 ID:36hh1Mtw
書き忘れ。
柊は出ること確実ですが、グィードは出るかどうか・・・・
出したいんですけど、キャラが出過ぎると書けないんですよ。
GJ!
さすがベル様!かっこよかったです!
柊ktkr……って早速不幸になりそうな展開。
天然フラグメイカーは、果たしてどんなトラブルに巻き込まれるのか。
そして今度は何が下がるのか。
学年とレベルは下がったから……年齢(と書いてショタ化と読む)?
作者の皆様乙です。
マクロス7は丁度思いついたばかりだったので、ちと悔しかったです。
60 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/15(日) 00:37:29 ID:22Bcj/Du
なんて柊フラグ!
>>59 書けばいいじゃない。マクロスなら俺は何だろうと支持する。
63 :
59:2007/07/15(日) 12:17:38 ID:E8lrhAYS
>62
いや、その前に木曜洋画劇場風『魔法中年アヴェンジャるでる』予告編が。
スペースレンジャー・バズ・ライトイヤーわかる人?
思いついて2秒で、
『スペースレンジャー・リリカルなのは 逆襲のマモー』
になったけど。
【タイトルだけでお腹いっぱい】
……そのキャラは危ないと思うんだ、著作権的に。
あれですか
トイストーリーの
・・・・ネ○ミーが著作権持ってるな、危な
66 :
59:2007/07/15(日) 13:42:50 ID:E8lrhAYS
じゃあ完全に没だ。
その後は地下スレでオリキャラとユーノの対話物かな。
職人の皆様GJです
>>なのはVSボウケン氏
ヴィータとタティアナさんが可哀想な事に…w
やっぱりバサラはこっちでも戦場で歌ってるんですね… そ れ で こ そ で す
>>なのはStS+φ’s正伝氏
ちょっ!?三原が敵として登場ですか…
…ナンバーズの足を物凄い勢いで引っ張りそうですね…
>>リリカルスクリーム氏
何でズサとかバーストン知ってるんだろう…ってサンダーガイストSUGEEEEEE(ry
…言われてみればいろんな人外と遭遇してましたね恭也…
>>白き異界の魔王氏
ライトニングをこれほど圧倒するとは…ベール・ゼファー強…
柊…(´・ω・)
68 :
19:2007/07/15(日) 16:43:40 ID:KiObdDz4
できたので投下してみる
俺がこの世界に来て数ヶ月が過ぎた
本当にここの世界は平和だ
笑いあってって生活ができる
いいことだ
「おはよう。はやて。」
「おはよう。悟飯。あいかわらず早いなぁ。」
「そうかな?」
「そうやで。」
「朝ご飯作るんだろ。手伝うよ。」
「いつもありがとな。」
「いいって。今日のメニューは?」
「和食にしようと思っとるんや。」
「和食か。それじゃ魚は俺が焼くよ。」
「うん。よろしくな。」
こういった朝の風景も
「あ、悟飯君。」
「シャマルさん。何か用ですか?」
「これ、食べてみてくれる?」
「なんですか?これ。」
「テレビで簡単料理っていうのやってたから作ってみたの。」
「そうなんですか。」
「どう、食べてくれる?」
「それじゃ、いたただきます。」
「どうぞ、召し上がれ。」
「…………。」
「どう?」
「…………。」
「悟飯君?」
69 :
19:2007/07/15(日) 16:45:41 ID:KiObdDz4
「こう…甘くて苦くて辛くて酸っぱくて…こ…個性的な…味…です…ね…。」
「あら?悟飯君?」
こういったハプニングも
「ごーはーんー。」
「ヴィータ。どうした?」
「一緒に出かけねーか。」
「……アイスでもほしいの?」
「な!べ…別にいーだろ!!」
「わかったよ。アイス、買いにいこっか。」
「やった!」
「わ、わ、コラ、引っ張るなって。」
「いーから、いーから。早く行こうぜ!!」
「わかったって。」
こういった日常も
「おまえも不思議な奴だな。孫。」
「何がですか?シグナムさん。」
「我等と普通に話せることだ。」
「?」
「聞いてるとは思うが我等は魔道生命体。人間ではない。
主はやてもそうだがよくこう普通に接することができると思ってな。」
「うーん、でもあなた達は俺達少し生まれ方が少し違うだけでしょ。」
「どういうことだ?」
「つまり生まれ方が少し違うだけで他は何も変わらないってことですよ。」
「何も変わらない?」
「そうですよ。一緒に話したり笑ったり泣いたり怒ったり。
なにも変わらないですよ。」
「そう…なのか?」
70 :
19:2007/07/15(日) 16:46:47 ID:KiObdDz4
「そうですよ。少なくとも俺とはやてはそう思ってますよ。」
「そうか。…すまなかったな。変なことを聞いて。」
「いえ、いいですよ。」
こんな会話も
「いい夜空ですね。」
「…そうだな。」
「どうしたんですか、ザフィーラさん?」
「今までの主は我等を道具としてしか見ていなかったからな。
今の主はそんなことはしない。そのことを不思議に感じていてな。」
「でも、いやな感じはしないでしょ。」
「ああ。」
「ならいいじゃないですか。それは今を幸せに感じてる証拠ですよ。」
「…そうだな。」
「さて、結構遅い時間ですから戻りましょうか。」
「そうだな。」
こういった一日の終わり方も
この世界に来てからこういった生活がとても穏やかだと感じられる
ずっと忘れてた感覚だ
勿論平和ボケしないように修行は毎日している
自分の戦闘力を落とす訳にはいかないしね
むしろ上げなければならない
そう思っているけど
ただ
こんな日常がずっと続けばいい
こんな穏やかな日々がずっと続けばいい
こうも思っている
71 :
19:2007/07/15(日) 16:47:59 ID:KiObdDz4
庭先で修行していたらはやて達が帰ってきたみたいだ
ただ、はやて以外のみんなの顔色が良くなかった
どうしたのかと聞いてみれば
「なんでもない。気にするな。」
と言うだけだった
はやての前じゃ顔色は戻っていたから深くは追求しなかった
だけどやはり違和感は感じる
何も起こらなければいいけど…
夜中、みんなが寝静まったころ
この家から離れていく気を四つ感じた
多分、シャマルさん、ヴィータ、シグナムさん、ザフィーラさんの四人だ
確証はないが当ってるはずだ
どうも気と魔力は別物らしく
気と同じ要領では魔力を感じることができない
かといって魔力を感じる方法もわからない
だけどみんなからまったく気を感じないというわけでもない
ただ、みんな…というより一般人の気を探るにしてもかなり集中して探さなければ見つからない
みんなが帰ってきた時の様子に不安を感じてずっと集中しておいたので
見逃さずにすんだみたいだ
悪いとは思うが気を消して付けさせてもらおう
……どうも悪い話のようだ
はやての命がこのままでは危険だということだ
くわしいことはわからなかったが
蒐集ということをして闇の書を完成させなければはやての命はない
というものだった
ならば俺のやることは決まっている
「俺にも手伝わせてくれ。」
そう言って俺はみんなの前に姿を現した
72 :
19:2007/07/15(日) 16:49:05 ID:KiObdDz4
「え!?ご、悟飯君!?ど…どうしてここに!?」
「今日のみんなの様子がおかしかったので
悪いとは思いましたが付けさせてもらいました。」
みんな驚いた顔してるな
俺に付けられてるとは思わなかったんだろう
「な、なぁ悟飯、い…今の話聞いてたのか!?」
「ああ、くわしいことはわからないが
蒐集ということをして闇の書を完成させないとはやてがやばいんだろ。
だったら数は多いほうがいいだろ。」
ヴィータも焦った顔してるな
「…孫。」
「なんですか、シグナムさん?」
「おまえの申し出はうれしい。
だが、おまえの実力では我等の足手まといになりかねん。」
「そう…ですか、なら。」
抑えていた気を開放し
超高速移動でシグナムさんの後ろに回りこみ腕を掴む
無論腕を動かせないくらいに力を込めて
「これでも実力、足りませんか?」
「「「「な!?」」」」
この状態が数秒続いた
「…孫。」
「なんですか?」
そういって腕を開放する
「おまえの実力はわかった。だが一つ聞かせてくれ。」
「なにをです?」
「なぜ我等に協力しようと思ったのかを。」
「はやてを死なせたくないというのもあります。
けど、わかるから。」
「何をだ?」
「大切な人を何が何でも助けたいって気持ちを。」
73 :
19:2007/07/15(日) 16:50:16 ID:KiObdDz4
ふと、お父さん顔が頭を過ぎった
「そして知ってるから。その大切な人を死なせてしまった時の
虚しさを、つらさを、悲しさを。」
あの時
お父さんが体調を崩したあの時
お医者さんがただの風邪だと言って
俺はその日お父さんがいつもしていることを
木材を運んだり、魚を獲ってきたり、薬草を集めたりすることをした
少しお父さんに近づけた感じがしてうれしかった
その後お父さんは元気になったけど
それから体調を崩しがちになった
そして、それからしばらくたったある日お父さんは倒れた
その時お母さんが教えてくれた
お父さんは心臓病だって
それを聞いたとたん俺はすぐに家を飛び出した
ブルマさん家に向かいドラゴンレーダーを貸してもらい
ドラゴンボールを集めにいった
そして数日後
ドラゴンボールを全て集めることができた
『いでよ、神龍!!そして願いを叶えたまえ!!』
空が暗くなって神龍が現れた
やった、これでお父さんの病気は治る
『さぁ、願い事を言え。どんな願い事でも一つだけ叶えてやろう。』
『あの、お父さんの病気を治してください。』
『残念だが、それはできない。』
え?
どうして?
『どうしてですか!?』
74 :
19:2007/07/15(日) 16:51:33 ID:KiObdDz4
『おまえの父親、孫悟空は既に死んでいるからだ。』
『え?』
お父さんが死んだ?
『嘘だ。』
僕はそのまま駆け出した
嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ
『嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ。』
お父さんがお父さんが死んだだなんて
『嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ。』
あの強いお父さんが
あの優しいお父さんが
死んだだなんて
『嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ。嘘だ!!』
さらにスピードを上げた
お父さんが死ぬはずがない
フリーザにだって勝ったんだ
『そうだ!!死ぬはずがないんだ!!』
フリーザとフリーザ父親が地球に来たときだって
お父さんは瞬間移動で現れて
超サイヤ人になって
フリーザとフリーザの父親を倒したじゃないか
その後僕やみんなに笑顔で
『みんな、ただいま!元気だったか?』
って言ってくれたじゃないか
その後僕を抱っこして
『大きくなったなぁ、悟飯。』
って言ってくれたじゃないか
そんなお父さんが死んだだなんて
『嘘だ!!』
またさらにスピードを上げた
75 :
19:2007/07/15(日) 16:52:43 ID:KiObdDz4
やっと家が見えてきた
家の方を見ると
ピッコロさん、クリリンさん、ヤムチャさん、天津飯さん、餃子さん、ヤジロべーさん
ベジータさん、ブルマさん、トランクス、ウーロンさん、プーアルさん
みんながいた
『悟飯!!』
『早く早く!!』
クリリンさんとウーロンさんが叫んでいた
どうしてみんな悲しそうな顔してるの
なんで、涙を流しているの
まさか…
嘘だ嘘だ嘘だ
ドアを開ければお父さんとお母さんがいつもみたいに笑顔で
『お帰り、悟飯。』
って言ってくれるはずだ
そう思ってドアを開けた
『悟飯!!』
お母さんが涙目で僕の名前を呼んだ
なんで泣いてるの
そうだお父さんは
お父さんの呼吸音が聞こえない
お父さんの胸が上下していない
お父さんの気が…感じ…られな…い
『お……お父…さ…ん…。』
涙で…視界が……歪んだ
「俺は、そんな想いをみんなにしてほしくないから。」
「そう…か。」
そう言ってシグナムさんは俺の涙を拭いてくれた
いつのまにか涙を流していたいたようだ
「孫。いや、孫悟飯。おまえの力我等に貸してくれるか?」
「こちらこそ、よろしくお願いします。」
こうして俺は蒐集活動を手伝うことになった
76 :
19:2007/07/15(日) 16:54:55 ID:KiObdDz4
投下完了
他の作家さんGJでうらやましいぜ
もうちょい俺もうまく書けるようがんばりたいぜ
GJ!!
悟飯のかめはめ波となのはの全力全開のスターライトブレイカーのぶつけあいが
見たいです。
GJです
甘くて苦くて辛くて酸っぱいって…どんな味付けしたんですかシャマル…
悟飯が蒐集参加となると…どうしよう、悟飯が蒐集対象を圧倒する所しか浮かばない…orz
GJでっす。
悟飯の蒐集参加で管理局魔導師たち涙目
管理局魔導師の集団にはクリリン直伝の拡散エネルギー波、ユーノには気円斬で対抗だッ!!
クロノはどうするんだ?
クロノにはアクマイト光線かナッパの指をクイってやるヤツ。
投下していいでしょうか?
おねがいします
魔導師Bランクあたりでチャパ王といい勝負あたりだろうから
ナッパとか無理だろ
では・・・
第七話「追うものと追われるもの」
12月9日 0834時
海鳴市 八神家が見えるどこか
情報部員として監視を始めてから今日で10日になる。
冬場の冷たい雨が降る中、『闇の書』の主とその守護騎士の監視するのはなかなか堪える。
話は変わるが日本での冬という季節は梅雨並みに雨の降る回数が多いそうだ。
これではM9に搭載されているECSもあまり使えない。
「今日も異常なし・・・」
退屈である。自分達にとってあの日まで何も起きないほうがいいのだが
流石にこうも何も無いと飽き飽きする。
別のところから監視している作戦部の連中に通信でも入れて
暇つぶしでもしようかとも思ったが、流石に思いとどまった。
私が表に出ることはなるべく避けたほうがいい。それが情報部員のセオリーでもあり
自分の存在を管理局に知られないようにする一番の安全策だ。
「とは分かってはいるもののやっぱり暇ね〜。」
しょうがないので最近買った携帯ゲーム機で時間を潰すことにした。
しかし、あと2〜3時間で監視対象が買い物に行く時間だ。
そうすれば少しはこの暇な状況もどうにかなるだろう。
「戦場はつかの間の平和を満喫しているか・・・。」
シューティングゲームを3週したところで監視対象が出てきた。
予想通り買い物に行くようだ。シグナム、シャマル、ヴィータを連れている。
この何も知らない無垢な少女が最悪の特定遺失物である『闇の書』の主だと誰も思わないだろう。
いや、本人の意思に関係なくあれは不幸を撒き散らす。
関わってきた人間の生き血を啜り、心の闇を喰らいあらゆるものを侵食する。
それが例え自らの主だとしても・・・・
12月9日 1015時
海鳴市 スーパーマーケット
ぱらぱらと雨の降る中の買い物は、やはり大変であるのだが
お天気キャスターの天然パーマのお兄さんが言うにはこれから数日間雨が降る予定らしい。
とりあえず今日の内に食料を買い占めておいたほうがよさそうだという結論に至り
はやてはシャマルとシグナム、ヴィータを引き連れて贔屓にしているスーパーマーケットにやって来た。
「うーん、数日分の献立考えるのはやっぱり大変やな」
八神家の主兼コック長であるはやてでも数日分の献立を考えるのは大変なことなのだ。
「じゃあ、食品を見ながら考えましょうか。」
「そやな。」
「ねえねえ、はやてはやてアイス買っていい?」
「ヴィータがきちんと手伝いしてくれたらな〜」
数日分の食料はそれはそれは多くなる。運び手は多いほうがいいのである。
本当ならシグナムとシャマルで足りるのだがヴィータがついて行くと言って聞かなかったので
連れて来たが、どうやら目的はアイスだったようだ。
「うおー!やったー!」
小躍りを始めるヴィータは果然やる気が出てきたらしく目がキラキラ輝きだした。
そうこう言ってる間に食品コーナーに着き、はやてとシャマルは物色を始める。
「そういえばシャマル。ちょっと聞きたいことあるんやけど。」
「なんですか?はやてちゃん」
「この前シグナムがカフェで話してた相手って誰なん?」
図書館に行ったあの日シグナムはカフェで若い男2人と何やら話していた。あのシグナムが、である。
遠くからだったので何を話していたか分からなかったし、シグナムにあれこれ聞くのは
野暮だとは思ったが、そこはまだ9歳の女の子である。
恋仲やったらどないしよう?赤飯でも炊いてお祝いするべきなんやろか?
などということが。はやての頭の中を駆け巡っていた。
「ええと、その、街で偶然知り合った人らしいですよ?」
「やっぱりええ関係なんかな?」
「ええ!?それは、そのう・・・シグナムに直接聞てください。」
主の頭の中で自分達と監視者の関係について凄まじい超展開が
起きていることに驚き、フォローを諦めシグナムにバトンを強制的に渡す。
別の場所でヴィータとジャガイモ論争をしているシグナムをちらりと見るはやて。
何やら男爵とメークインのどちらが優れているかで揉めているらしい。
「本人だと、やっぱり聞き辛いやん?そういえば名前はなんて言うん?」
「確か、サガラソウスケさんとクルツ・ウェーバーさんていう方です。」
「何されてる人達なんやろか?」
シャマルは答えを窮した。なんと言えばいいのだろうか?
シグナムの話ではこの世界の組織から自分達を守る為に来たということらしい。
それが本当かどうかは自分には判断しきれないが、自分達のリーダーの目を信用することにしている。
「すいません。そこまでは聞いてません。」
仕方ないのでシャマルは素直に分からないと答えることにした。
それにザフィーラが言うには昨日からあの刺激臭がしなくなったそうだ。
もしかすると護衛任務が終了して撤収してしまったのかもしれない。
元から彼らの戦力は当てにはしていなかったし自分達の主敵は管理局だ。
この前の女の子を蒐集したおかげでかなりのページが埋まった。
あと133ページ、管理局の妨害もあるだろうがやるしかない。
はやてはシャマルの言葉にそうか〜と残念そうに頷き、ジャガイモの山の前で
もはや喧嘩腰になるつつあるシグナムとヴィータを止めに行ってしまった。
余談だが、この喧嘩のせいでヴィータはアイスを食べ損ねてしまった。
12月11日 1540時
海鳴市 闇の書事件対策本部
今日はアースラの主要メンバーを集めての会議があった。
もちろん民間協力者としてなのはとフェイト、ユーノ、アルフも参加している。
会議はまず最初にランディが闇の書関連についての報告を始める。
「前回の襲撃からまだ遭遇はしていませんが被害は拡大しています。
魔導師が2人、大型動物が65頭が襲われリンカーコアが蒐集されています。」
「大型動物?」
「どうも蒐集相手は人間じゃなくてもいいようです。それに魔導師を避けてる傾向があります。」
「では、我々捜索隊の探索範囲も限定されてきますな。」
アースラ捜索隊の責任者のギャレットは、エイミィ達オペレーターがまとめた行動パターンの
資料を見ながら頭の中で今後の重点的に探索範囲を勘案していた。
「恐らく、魔導師相手より獣相手のほうが楽だと踏んだのでしょう。
人間の天敵は常に人間ですから」
ランディがそう言って報告を終える。
「クロノ執務官はなにかありますか?」
「守護騎士達の目的が『闇の書』の完成だということにもはや疑いは無いと思います。
過去のどの例も暴走し現れた土地も甚大な被害を受けました。
問題は、そんな危険物をこの世界の人間までもが狙ってるということにあります。
どこで『闇の書』のことを知ったのか分かりませんが、これは危険なことです。」
「でもクロノ、『闇の書』は主にしか使えないんでしょ?」
「そのことを知らないのか、もしくは完成前に主を捕え洗脳しようとしているのかもしれない。」
「その前にあたし達が『闇の書』の主を拘束すれば全てが解決するわけだ。」
「そうだ。我々の第一目標は『闇の書』だ。現地組織については後からでも調べることが出来る。」
「分かりやすくていいね。」
フェイト、アルフがクロノに質問し今後の方針の形が整う。
そう、自分達の任務は乱入者の相手ではなくロストロギアの回収である。
もちろん、ふりかかる火の粉は払うことになるが・・・
「武装隊の一個中隊が来てるとはいえ凄腕揃いの守護騎士を相手にするのはちょっと無理があるよ。」
管理局の一個中隊はおよそ150人であるが個人転送が出来る範囲に戦力を分散しており
彼らの相手はかなり難しい。足止め程度は出来るだろうが決定打に欠けるのだ。
今のところクロノとアルフは出撃可能ではあるのだが・・・最悪5対2の状況もありうる。
現在なのはの魔力はほぼ回復しており、デバイスも例の部品を積み込めば修理も完了だ。
あとは医師のお墨付きが出れば出撃可能だ。
ただ、不安もある。あの部品を積み込めば守護騎士達に対抗できるようになるのだろうが安全性の問題がある。
本局の研究班の馬鹿共はあのシステムを使うAAAランク魔導師の実戦データが取れると喜んでるらしい。
本来なら反対する所だが、それがあの子たちの願いでもあった。
もう負けたくないと、あんな思いはもうしたくないと、頑なに訴えるあの子たちを説得するのは無理だった。
「まあ確かにそうだが、数日後には戦力は回復する。心配するほどのことでも無いだろう。
問題があるようなら僕達が全力でフォローすればいい。」
「それはそうかもしれないけど・・・」
「大丈夫ですよエイミィさん、『闇の書』が完成したら大変なことになるんですよね?
だったら迷うことなんて無いです。」
協力者であるなのは本人の言葉を聞いてエイミィの心も固まった。
この子達なら大丈夫、きっと何とかしてくれる。そう信じることにした。
投下終了
次回こそ第二回戦に突入・・・
あ、あと武装隊一個中隊が150人というのは適当です
現実世界の中隊もこれくらいの人数だそうで・・・・
GJです
前々回のあれで誤解されるとは…シグナムの反応が楽しみに(ry
イモ論争から喧嘩になりかけるって…どれだけ沸点低いんでしょう、この二人…
今回ははっきり言って・・・どうだったか・・・自信がない・・・
話の繋ぎにすらどうかと思うがどうしようもない・・・
だが、『投下する』!!
ぶっちゃけ悟飯がいればハヤテのことなんかすぐ解決だろうな
闇の書とかもピッコロ大魔王で倒せそうだし
「それでは、フェイトちゃんの嘱託魔導師試験合格を記念して・・・」
「乾杯!」
アースラ艦内では、本局で試験を終えたフェイトのささやかな祝賀会が開かれていた。最低限のオペレーター以外は食堂に集合し、そ
の主役のフェイトはその中で恥ずかしそうにしつつ、皆に持ち上げられていた。
「あ・・・ありがとございま」
「飲めー!歌えー!騒げー!デストローイ!!!」
「ハイ、ハイ、ハイハイハイハイリンディ提督のちょっといいトコみてみたーい!!!」
「YEAAAAAAAAAAAAAAAAAAHUUUUUUUUUUUUUUUU!!!!」
ささやかと言うには騒ぎ過ぎである。この艦の理性でもあったクロノ・ハラオウンがいないと言う事はこれほどまでに混沌を呼ぶのか。
「どーしたのー?フェイトちゃんの為の宴なのに〜」
「リンディ提督、いえ、その・・・うわ、酒臭」
「ぶふ〜ん、リンディママに全部話して御覧なさ〜い、っていうかなのはちゃんでしょ〜?」
「・・・はい」
その時、通信音が響き、ヘッドセットをつけっぱなしのエイミィが出た。
「はいはい〜ああ、クロノ君?」
通信に応対するエイミィのさりげない言葉に戦慄が走り、全員が一瞬で凍りつく。
「うん、今フェイトちゃんの試験終わって・・・え?組織の人と連絡取りたい?わかった・・・最寄の電話ボックスと組織の人を繋ぐから」
「組織・・・?」
フェイトがリンディに怪訝な顔をして尋ねる。リンディは少々顔を引き締める。
「ええ・・・クロノとなのはちゃんには今、捜査の依頼が来ていたからそちらに向かってもらっていたの、後数時間で定期連絡が来るだろう
し、その時に一度戻ってもらうように言っておきましょうか?」
「いえ・・・大丈夫です、ですが」
フェイトは真っ直ぐにリンディを見つめ、言った。
「私の方から会いにいきます」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ネアポリス市内のケーブルカー
車掌の笛の音が響く。
「ふぇぇー!!待ってぇ!待ってください!」
ドアが閉まりきる前に間一髪滑り込んだなのは、周りの乗客の注目の的となり、軽く誤魔化し笑い。
「危なかったぁ・・・」
「もう少し待ってくれてもいいよね・・・外国の交通はしんどいよ・・・」
席を探すなのはとユーノだがその最中とんでもない人物を見つけてしまった。
「あ」
「あ」
「あ」
先程空港で自分達を騙した人物・・・ジョルノ・ジョバーナと聞いた彼がボックス席にいた。
「えと・・・座ってもいいですか?」
「え?いや、ああ、どうぞ・・・」
ジョルノと向かい合って座るなのは、荷物は通路側に置く。なのはの横の座席にユーノがちょこんと座る。
「君は・・・いや、覚えてないのか・・・?」
「さっき、空港で会った、ジョルノ・ジョバーナさんですよね?」
「・・・ああ、そうだけど・・・」
「荷物・・・無いんですか・・・」
若干落胆した顔を見せるなのは、ジョルノはそこで話を切り出す。
「その・・・さ、こう言うのは何だけど君は危機感が足りないように思えるんだ、僕が泥棒まがいの事をしていると知っているならわざわざ近寄ったりしないと思うし、荷物だって抱えて持つほうが安全じゃないか?」
「じゃあ、また盗むんですか?」
流石のジョルノも頭痛を覚えた。
「出来るなら今やってみてください」
「(なのは・・・ちょっと怒ってる・・・?)」
「(うん)」
念話での会話すら・・・いや、念話だからこそなのはの静かな怒りが伝わってきた。元よりなのはは曲がった事が嫌いであった、如何なる
理由があっても、どんな境遇であろうと、犯罪に手を染める事を許せない、頑固で真っ直ぐな性格であった。
「出来るのなら今すぐに、盗んでみてください」
「・・・なら、遠慮無く」
ジョルノは即座になのはの荷物を掴む、だが、そこまでだった。
「これは!?重い・・・!!」
出発前
「はいこれ、なのはちゃんは女の子だから色々入れなきゃいけないでしょ?盗まれたりするかもしれないし、特性のスーツケースを用意したのよ」
「なのはちゃんの魔力波動を登録すれば他の人には開けるどころか持つ事すら出来ないようにしてみたよ、開けっ放しには注意してね」
「ありがとうございます、エイミィさん、リンディさん」
「提督・・・僕には・・・」
「それじゃあいってらっしゃい」
「・・・はい・・・」
ジョルノは自分の判断が間違っていた事に気付いた。
この少女は・・・危機感が無いのではない。
危機感を持って、あえてこの場所にいるのだ・・・と
「そうか、お前がジョルノ・ジョバーナか・・・」
そんな中、唐突に話しかけてくる男がいた。ケーブルカーの上の方からゆっくりと歩いてくる、おかっぱ頭の男。
「・・・あんた、誰です?」
「あ、すみません、今ちょっと取り込み中なのでお話なら後にして・・・」
なのはの言葉が途切れる、そばで見ていたユーノは男がなのはに向かって手を突き出したのを見た。
「すまないが・・・ちょっと話したい事があってね、少し時間をもらうよ」
男がすぐに手を離した、にも拘らずなのはは口を塞がれたかの様に呻いている。
「むぐッ!?むぐう!!?」
『ジッパー』がなのはの口に縫い付けられている所為で喋れないのだ。
「ば、馬鹿な!?こんな事が・・・」
「ジョルノ・ジョバーナ、率直に聞きたい・・・このような能力を使う者を見た事は無いか?」
「この様な・・・他にも能力を持つ者がッ!!」
殴った。振り下ろすような拳がジョルノの顔を打ち抜く。
「質問はいらない、ただ答えればいい・・・ここ数日ギャングの中で腕に心得のあるやつが連続して狙われている・・・俺の仲間もその襲撃にあっている、それはどうやら特異な能力を持った奴らが、何らかの目的で集中してここ一帯を狙っている・・・という事なんだ・・・」
「・・・」
「お前が空港周辺で稼いでいるのは知っている・・・だから、妙な奴が来たなら一番お前が詳しいと思ってな・・・」
「・・・魔術士連続襲撃事件か」
「(ゆ、ユーノ君!)」
男が声の方向に向き直る、しかしフェレットであるユーノを当然無視してなのはへと。
「今のは君の声かい?オカシイ、な?口を閉じているのに喋るなんて・・・それに何やら・・・連続襲撃事件と聞こえたが気の所為かい・・・?」
「(ごめんなのは・・・!!)」
「・・・」
なのはは何も言わずじっと堪えた。男はそれを恐怖で緊張していると感じ取ったのか、少し優しい口調で
「じゃあ一つだけ答えてくれないかな・・・?俺の言ったギャングが連続して狙われている事件について、君は心当たりがある・・・イエスかノーか首を動かして答えてくれ」
イエスと応じれば、当然更なる追及を受けるだろう。
ノーと応じれば・・・解放してはくれないだろう、解放してくれたとしても背後関係を洗われる。
どちらも選べない状況で逡巡するなのは、顔に一筋流れる汗を
ベロンッ!
男が舐め取った。
「!!??!?!?」
「(こいつ・・・!!)」
「・・・」
「俺ね・・・人が嘘をついてるかどうか汗の味で解るんだ・・・この味は答える事に嘘・・・つまり答える事を隠したい・・・って事」
今度はなのはの肩口から二の腕の辺りまでがジッパーで大きく開かれた。
「ムゥー!!ムグゥー!!」
なのははすっかり気が動転していた。無理も無い、こんな身の危機では成人男性ですら悲鳴を上げて逃げ出す程だ。
「もう少し、話を聞く必要があるようだな・・・俺の名はブローノ・ブチャラティ・・・あまりにだんまりが続くようなら質問を『拷問』に変える必要があるぜ・・・」
「(なのは!!目くらましと解呪をセットでぶつける!!この場は脱出だ!)」
念話の声に理性を取り戻すと同時に、閃光弾の様な光が炸裂した。
「ぐぅっ!!?」
「うああッ!!」
ジョルノとブチャラティが目を押さえて仰け反る。
解呪によって身体のジッパーが無効化した事を確認すると、脱出経路を探そうと目を走らせた刹那、なのはに見えた。
『Protection』
窓の外で鉄槌を振りかぶる少女の姿が
「おらあああぁぁぁ!!!!」
窓ガラスを突き破って来た少女の鉄槌がなのはのプロテクションに食い込み・・・ぶち破った。
衝撃でそのまま反対側の壁まで吹っ飛ばされるなのは
「っかはっ・・・」
瞬時にバリアジャケットを展開していなかったら壁に叩きつけられて気絶していただろう・・・同時にレイジングハートを展開し、対峙するなのは。
「誰なの!?」
「命はもらわねぇ・・・おとなしくやられてくれ」
to be continue・・・
ごめんなさあああああい・・・
ありのままに今起こった事を話すぜ・・・
『ジョジョの台詞を入れようと思うと、なのはとの設定が繋がらない』
何を言ってるのかわからねーと思うが
設定ミスとか題材が違いすぎるとかそんなレベルじゃねえ・・・
もっと大元の・・・文才が無いという事に今気付いたぜ・・・
ブラック・サバス戦までは土台を錬ると考えた方がいいかもしれん・・・ジョルノもチームに腰落ち着けるし・・・
デュワ
GJ!!
拷問の対象がなのはに変わるなんて思わなかったぜ。
スタンド使いが蒐集されたらリインフォースはスタンドが使えるようになるのかな?
GJ!
>ハイ、ハイ、ハイハイハイハイリンディ提督のちょっといいトコみてみたーい!!!
これうちの部活の応援メニューの一つだ。ジョジョが元ネタだったのか・・・・
一応最後だけは考えてあるんだよね・・・
ヒントは『転生システム』と『ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム』
答えだなコレ・・・
ジョジョって案外一般的に見るとグロめな表現多いんだよね・・・カビとか老化とか・・・
爺さん婆さんになったなのは達なんて見たくねえよォォォ〜〜〜!
>>100 ジョジョじゃない・・・ごめん
多分H×Hの爆弾魔が漫画に初出
それ以前は何かのテレビ番組だった気がする・・・
103 :
魔装機神:2007/07/15(日) 22:19:23 ID:N7XkrUXU
さっきまで約1週間くらい人大杉って出てたけど、そんなに長期間なる事ってあるんだ……
っつーわけで、とりあえず帰還直後の投下おk?(また多すぎってなる可能性も捨てきれないけど)
さあ、来い
105 :
魔装機神:2007/07/15(日) 22:23:57 ID:N7XkrUXU
スーパーリリカル大戦(!?)外伝 魔装機神 THE BELKA OF MAZIKAL 地上編2話 捜索
「いらっしゃいませー!」
今日も喫茶翠屋はお昼時にはOLや学生で大繁盛であった。
その中、新しいウェイトレスが加わった。
金色の髪を偏り少し下まで伸ばし、少し落ち着いた感じの女性。
「ご注文のシュークリームとブラックです」
パイ・エンダー、本名リィンフォースはこんなに生活が充実している時間はないと思った。
地下世界での生活もよかったが、こうやって普通に働いて、お金をもらっての生活もいいものだと思う。
これも自分にある程度の生活能力を教えてくれたプレシアのおかげだ。
(私は、物を教えてもらうのは子供ばかりだな……)
と苦笑する。
ふとここである疑問が……
(マサキはバイトするといったが、なにをするつもりだったのだ?)
マサキは、あまりこういうのは苦手なはずだ。
まあ、アルバイトといっても様々な種類がある。こういう接客業だけがバイトではない。
夜にでも何をするつもりだったのだろうか聞いてみようとリィンフォースは思っていた。
一方、桃子たちも彼女のは働きに素直に感心した。
なんというか、本当にこの仕事を楽しんでいるように見えて、何か自分達もうれしくなるがする。
言葉に例えると「初めてのことでとてもうきうきしている」と言った感じだろうか。
なにか、見た目は大人びて見えるが、こういうところを見ると10代末くらいの女性に見える。
「パイさん、一旦休憩しましょ。夕方頃からまた忙しくなるから」
客もまばらになり、翠屋のメンバーは一端の休憩に入った。
少しお添えの昼食を取る店員達。
昼食を食べているなか、今日のことなどを話したりしていた。
「ところでパイさん」
桃子は昼食を食べているパイに、尋ねたい事があった。
「差し出がましいとは思うんですけど、あなたと正樹さん、どうして旅なんか」
なかなか男女二人と猫ニ匹で旅、何て話は聞いたことがない。
桃子に聞かれ、リィンフォースは少し考えてから話す。
「ちょっと、人探しをしてまして。彼も人を探していて、出会ってからは、協力し合おうという事になって、今に至っています」
あまり嘘をつくのは尺に騒ぐが、仕方がない(人探しはあたっているが)
リィンフォースの言葉に、そうなんですかとはなしをきく桃子。
「早く見つかるといいですね」
桃子の言葉に、そうですねといってリィンは紅茶を飲む。
そうだ、早く見つけなければ…早く見つけなければこの世界が大変な事になるかもしれない。
106 :
魔装機神:2007/07/15(日) 22:25:09 ID:N7XkrUXU
「クロ、シロ。どうだ?」
マサキは周囲を探りながらクロとシロに尋ねる。
今マサキはシュウを探すためにレーダーで探しているのだが、なかなか見つからないでいる。
「だめにゃ、精霊レーダーにも反応はニャいニャ…そもそも、グランゾンには精霊シールドがかかっててもおかしくニャいし……」
クロノ言葉に悩むマサキ。
精霊レーダーとは、精霊が派する波などを利用したレーダーで非常に高性能なのだが、精霊の数によって索敵範囲が限られるのが痛いところ。
精霊シールドは、精霊の干渉を受けず、精霊レーダーに反応市内と言う特製もある。
マサキのサイバスターをはじめ、魔装機神にも精霊シールドはついている。
「リィンフォースからも連絡はニャいってことは、シュウはまだグランゾンを使ってニャいっていう可能性もあるニャよ」
魔力反応なら、精霊シールドは関係ないとリィンフォースが言っていて、リィンフォースはあれほどの魔力は忘れるはずないから魔力が発動すれば探し当てる事ができるといっていた。
最も、サイバスターも魔力での捜索もできるのだが、あまり使えない。
その理由は時空管理局だ。
魔力で捜索する場合、勿論魔力反応を出す。
それを管理局に察知されるといろいろまずい。
だから魔力捜索はあまり行わないようにしている。
最も、向こうもサイバスターの反応は確認しているだろうが……
(マサキ、一応ここで切り上げニャいと、管理局に感づかれるニャよ)
(わーってるよ)
そういってマサキは人気の少ないところに降り、魔装化を解除。
「ち、こうも手がかりがないとな……」
マサキはなかなかシュウが見つからないことに悪態をつく。
(やっぱり、シュウがニャにか行動をおこさニャいと探すのは難しいんじゃないかニャ?)
確かにクロの言うとおりだ。
何も手がかりがないのなら、待つほうが手っ取り早いかもしれない。
(けど、あいつをほうっておくと何をしでかすかわからねえんだ)
あいつが何か行動してから遅いとマサキは思っている。
だからこのようにしていろいろと調べている。
まあ、結果はご覧のとおりだが……
とりあえずマサキはいったんリィンフォースと合流するため、翠屋に行く事にした。
その頃、翠屋は学校帰りの学生でこの日一番の忙しさを迎えている。
リィンフォースもせっせと働いていた。
「いらっしゃいませー」
新しく入ってきたのは一組の男女だった。
リィンフォースはここで働く事になって数日が立つが、新しく入っていた客は見たこともない制服だった。
女性のほうは明るい分浮きをもっているが、男性のほうは口をへの字にしてやけにむっつりとした顔だった。
無理やりつれてこられたのだろうか、はたまた奢らされることになったのか……
後で桃子に聞くとわかったが、二人は陣代高校と言う学校の生徒らしい。
陣代高校は、ここからは遠いからあまり生徒は来ないという。
「ただいまあ」
元気のいい声とともに、なのはたちがやってきた。
桃子はお帰りなさいといって、なのははいつもどおり外で話をしていて、リィンフォースが飲み物やケーキを持っていった。
その後の物語は……皆さんの存知のとおりです。
107 :
魔装機神:2007/07/15(日) 22:27:15 ID:N7XkrUXU
「エイミィ、またあの反応が出たのか?」
アースラのブリッジで、クロノ・ハラオウン執務官はモニターを見る。
モニターに写されているのは、最近になってたびたび出てくる反応だ。
魔法でもない何か。
検出されるものも全く未知のもので、それに関しての捜査も難航していた。
モニターに移そうと思っても、うまい具合に映像に移らない。
「あれが関連しているのか?」
そういってクロノはあれを、アンノウン01と02を思い出す。
なのはの友人、アリサの話で、問いのような白い機械、アンノウン01は女性とともにいきなりバニングス邸に現れ、すぐに去っていったという。
一体彼らは何なのか、この世界へやってきた炉夕は。謎が深まるばかりだった。
「手がかりはいまだ何もない、か……」
マサキは翠屋でリィンフォースに今日の結果を話す。
今日も収穫は何もなし。
相変らず手がかりは何もなく、手詰まり状態であった。
「正樹さん、人探しのほうはどうですか?」
飲み物を持ってきた桃子に「人探し?」と尋ねる。
(実は何故旅をしているのか聞かれてな……適当な理由を言っておいた)
(なるほど……)
マサキはリィンフォースから話しの内容を聞いて頷く。
ならば話をあわせたほうがいいだろうとマサキは思った。
「まだ手がかりも何もねえ。いったい、どこに行っちまったんだあいつ……」
ふと考えると、話をあわせる以前にそのままだという感じがしないでもないが。
早く見つかるといいですね、という桃子の言葉に、マサキはああと頷く。
「正樹君、そろそろ店を閉めるんだが手伝ってくれないかな?」
士郎の頼みに、あいよとマサキは頷く。
どうやら遅くまで時はなしていたみたいで、まあさっき飲み物もおごってもらったみたいだからこれくらいは、とマサキはカーテンを全部閉めて店を出る。
その帰り道、今度は二人で捜索する事にした。
ちょっとした手がかりだけでも手に入れるために。
次の日の昼頃、なのはたちもアースラで定例の会議をしていた。
勿論話題は例の奇妙な反応についてだ。
「最近、アースラの奇妙なものが確認されている」
そういってクロノはモニター起動させ、数日の間確認されている現在調査中の反応を出す。
映像に出そうにもその頃には既にその悔い息刃物家のからであった。
「これは今まで、管理局が設立されてから一度も観測されていないパターンだ」
ユーノに調べてもらったところ、このような反応は今まで一度もなかったといっていた。
前例がないだけに慎重に調査しなければならない。
「これだけでも厄介だというのに、アンノウン01と02の件もある」
クロノは深いため息を付きたくなってくる。
こうまで忙しいのも本当に久しぶりである。
久しぶりになかなかまとまった睡眠時間が取れない毎日が続きそうな気がしてくる。
これも執務官の性か……(いや、クロノが生真面目ゆえだからだろう)
こうして会議も終わり、なのはたちはちょっと話をしていた。
今の話題は八神家に新しく加わった家族のことについてだった。
108 :
魔装機神:2007/07/15(日) 22:28:36 ID:N7XkrUXU
「はやてちゃん、リィンフォースちゃんはどうしてるの?」
リィンフォースとは、はやての融合型デバイスで、人格を持ち、人の体を持つ極めて珍しいデバイス(構造はヴォルケンリッターと同じ)
あのときの、リィンフォース1との約束を守り生まれた八神家の末っ子。
本名は、リィンフォースU(ツヴァイ)
なのはの言葉に、はやては笑いながら言う。
「いまリィンはお昼ね中や。まだうまれて間がないから、いろいろと教えなあかんことも多いけど、とってもいい子や。
まだわたしら以外の人とはちょっと話しづらいところもあるから、もうちょっとしたら二人にも顔を合わせるな」
『はやてちゃーーん!!』
はやてが言葉を言おうとしたとき、会議室からなのはたちより幼い声が聞こえてくる。
そしてやってきたのは、本当に小さな、ファンタジー者などで出てくる妖精ほどの大きさの女の子がいた。
彼女こそ、先ほど話していたリィンフォースUだった。
リィンフォースUは思いっきりはやてに飛び込んできた。
「リィン、お昼寝しとったんとちゃうん?」
何故彼女がここにいるのかと思ったら、遅れる事十数秒、ぜえぜえ、と息を切らせながらヴィータがやってきた。
「こいつ、起きるなり「はやてはどこ?」ってきいてきて、おとなしく待ってろって言おうとしたらシャマルが面白そうにアースラにいるって言って……」
なるほど、それで勝手にここへやってきたのか。
甘えん坊やなあ、といいながらはやてはリィンフォースの頭をぽんぽんと軽く叩く。
「ヴィータもご苦労さん」
はやての言葉にうんとはやてが頷く。
リィンフォースUが来てから、自分がお姉ちゃんとなった事でヴィータも少しずつ変わってきている。
かなりはやてに甘えていたのだが、今はそれを我慢できるようになったし、彼女自身もリィンフォースにいろいろ世話をしていたりする。
はやてはこれをいいことだと思っている。
「へえ、この子が……」
リィンフォースは、見知らぬ二人組みの女の子の存在に気付く。
『はやてちゃん、この人たちは?』
リィンフォースは二人を見ながらおずおずとはやてに尋ねる。
「二人はなのはちゃんとフェイトちゃん。二人とも、私の大切な友達や」
「私は高町なのは、なのはだよ」
「私はフェイト・テスタロッサ」
二人は微笑みながら自己紹介をして、リィンフォースUは必死に名前を覚える。
「えっと……フェイトちゃんに……な…なぬはちゃん?」
名前を間違えられ、ガクッと肩をお落とすなのは。
やぱり外人には自分の名前は発音しにくいのだろうか。
しかし、フェイトは一発で覚えたのだが……まだ小さいからだろうか。
「なのはだよ、な・の・は」
もう一度、ゆっくりと名前を言うなのは。
もう一度、リィンUは必死で覚える。
「な…なのはちゃん」
「そう、なのはだよ」
その様子を見て、はやてたちは微笑む。
こうやって過ぎていく日々。
109 :
魔装機神:2007/07/15(日) 22:33:06 ID:N7XkrUXU
しかし、南極にて起こった事件により、事件は急展開を迎える事になるとは、誰も知らなかった……
嘘だろ…とヴィータは動揺していた。
(あいつが…あいつがそう簡単にくたばるはずがねえ……)
ヴィータは目の前の現状を納得できないでいた。
夢なら覚めてくれ。
目の前にいるもう一人の少女。
名前は高町なのは。
もうすぐ11歳という幼い年齢ならがも管理局の若きエースといってもいいほどの実力を持つ。
しかし、そんな彼女は今血まみれになってゆっくりと倒れていく。
ヴィータ自身の体、騎士甲冑ともにぼろぼろである。
ヴィータはなのはを、そして自分をこんな目にした目の前にいるアンノウン02を睨む。
アンノウンはそんな二人をあざ笑うかのように見下すのだった。
すべてのことは少しさかのぼる事になる……
投下完了。そして久しぶり。
次回はグランゾンが大暴れします
GJですよ
>二人は陣代高校と言う学校の生徒らしい
ここであれがリンクするわけか!素晴らしい・・・
専ブラ使わないのか?
SS投下するなら使った方がいいと思うんだけど・・・
ジッパーを解呪?効くのはノートリアスB・I・Gぐらいじゃねーのか?
113 :
19:2007/07/15(日) 22:57:45 ID:KiObdDz4
皆様GJです
>>リリカル・パニック氏
監視中にゲームか
俺だったらゲーム集中して監視対象見逃しそうだぜ
>>リリカルなのはGE氏
なのはは危うく拷問を受けるとこになりそうでしたね
けど、一難さってまた一難という状況ですね
>>魔装機神氏
次回はグランゾン登場ですか
楽しみにしてます
皆GJです!!
>>98 フーゴのパープル・ヘイズとかどうなるんだ?
あれってスタンドすら崩壊させていく脅威の殺人ウィルス撒き散らすし、本人も完全に制御できてないから暴走するし
>>114 荒木ですらこいつはいかん!と退場させた能力だからな。
>>115 確実にシールドやバリアでは防げないだろ。
もし防げるんなら、あのバリアは通気性が限りなく低く、酸素の供給が不可能になってしまう
ぶっちゃけ暗殺チームが全員まとめてかかってきたら終わる。
イルーゾォやばすぎ「デバイスは許可しないっ!」
>>114 それってトランスフォーマー2010に出てきた宇宙ペストとどっちがやばいですかね?
>>118 パープル・ヘイズのウィルスはまだ成長するそうだからなあ。
>>118 宇宙ペストがどういうものかわからないので、なんともいえないが。
パープル・ヘイズは原作の作画を見る限り、肉とか骨とかが崩壊していってたからなぁ
しかも短時間で。感染した人に触ってもすぐに感染し始めるし
あーッと・・・作品内で言ったほうがいいのかもしれないけど
・スタンドは魔術
・スタンドが起こした現象の中でスタンドが制御できるものは魔術として扱う(ジッパーやエアロスミスの弾丸とか)
・スタンドが起こした現象の中でスタンドが制御できないものは自然現象として扱う(リゾットの金属とかウイルスとか)
というオリ設定を使っています・・・解りにくくてすいません・・・作品内で纏めてゆくので・・・
パープルは日光の中で殺菌されるので外である程度距離をとれば感染しない
空戦の本領になるかも
イルーゾォは確かにやば過ぎ。原作読んでて「どうすんだよこれ」って思ったし
弱点にさえ気づけば、プロシュートが一番楽かもしれないな
>>121 スタンドが魔術…凄い違和感が…なのは世界の魔法は数学的なだけになおさら。
それならせめて解呪で無効化は止めてほしかったな、これじゃ格下扱いじゃん。
ジョジョじゃスタンド能力を別のスタンド能力で相殺てのはあっても、スタンド能力そのものを無効化ってのはなかったし。
>>122 ホワイトアルバムもやばくね?
空気すら凍らせることが出来るってどんだけw
>>121 魔術でもレアスキル扱いにすれば大丈夫じゃね?
いつの間に3つもSSが投下されておる……
GJ!
>>リリカル・パニック氏
ミスリルは、宗介たちはどう動くのか、管理局も動き出して
ヴォルケンたちは包囲されてしまうのか!
はやてから見たシグナムは女の子なのだね……(*・w・)
>>リリカルなのはGE氏
あぁ〜あの有名な舌舐め!マンガの方はまだ読んでないから
身体が回復したら読んでみるか
>>魔装機神氏
まさか、あの高町なのは撃墜シーンを扱うとは……その勇気に敬礼
リィンも普通の生活に慣れ始めたけど、敵は平和を揺るがすものだ(;ω;)
フルメタ組みも着たりなど、どう話が進むか楽しみです。
それと、あまり作品の考査してると書き難くなる書き手が出てくるかもなので
この特殊能力は、なのはたちに効果あるとか書くと大変かもなのでほどほどにお願いします。
そうですね・・・機能的にはついているだけだと問題ないのでジッパー閉めるだけのほうが良かったですね・・・
あのジッパーって他人が閉めたり開けたりって出来るんでしょうか?
兄貴との戦いの時、電車がカーブして意識の殆どない身体を勝手に心臓その他がくっついていましたが
ホワルバは・・・鎧についてよく解らないんだよなぁ・・・鎧自体が冷えてるのか・・・中身との温度差はどうやって解消してるのか・・・
>>122 しかし、あれはトリッシュを捕らえるためにあのわざわざ温度設定を使っていたという説もあるので、
兄貴の活躍も考えているなら作者次第で無差別設定にすることもありだと思う。
ジョジョ側に空が得意な奴ってあんまりいないんだよな……
空中からフルボッコだとあまりにもアレだ
「魔法は秘匿すべき」なら空中戦は避けるか? でも結界があるからなあ
うまく書くには調整が難しそうだ
>>128 スタンド使いじゃないと見えないことは確か。
>>130 通りすがりの露伴先生にヘブンズドアーで飛行魔法は使えないと書き込んでもらう。
えっと…設定まとめという物を書いていたら10人ライダー(どんな戦い方が得意で現在ミッドチルダでは何をしているのか)と一部の関わった人たちの紹介文見たいな物ができちゃったんですけど…
一応投稿したほうが良いでしょうか?(用語集とかはまた今度必ず作るんで)
>>132 “投下”しなきゃあオレたちは“栄光”をつかめねえ。
【登場人物紹介1】
本郷猛・仮面ライダー1号
かつて悪の秘密結社ショッカーに捕らえられ改造手術を受け、改造人間となった男。
脳改造前にショッカーアジトから脱出した彼は、「ショッカーの犠牲者は自分で最後にする」と誓い、ショッカーと戦った。
後に再改造を受け、新1号にパワーアップした。
四十八個の多彩な技を持つことから「技の1号」と呼ばれ、ショッカー、ゲルショッカーを震え上がらせた。
十三年前の「奴」との戦いの後、変身能力を失い、現在はミッドチルダでレーシングクラブを開き、オートバイレーサーの育成をしている。
一文字隼人・仮面ライダー2号
外交官の息子としてロンドンで育ったフリーカメラマン。
柔道六段空手五段の格闘の達人でもある。
それが原因でショッカーに目を付けられ、対本郷猛用の改造人間にされてしまうが脳改造寸前で本郷に助けられ、南米のショッカーを倒すために旅立った本郷に代わって日本を死守した。
本郷が日本に帰還し、一文字が南米に旅立った後は彼も新2号にパワーアップした。
1号に比べて力押しで戦うスタイルが強いため「力の2号」と呼ばれ恐れられた。
変身機能を失った今は写真館を開き、スナップや様々な風景を写真に撮りながら生活している。
風見志郎・仮面ライダーV3
ゲルショッカーの後に現れた悪の秘密結社デストロンに父と母と妹を殺され、自身も1号2号を助け重傷を負い、1号2号の改造手術によって改造人間になった男。
ライダー1号の技とライダー2号の力を受け継ぎ、体に秘められた26の秘密を駆使して戦った。
現在はスポーツクラブのトレーナーを勤めている。
結城丈二・ライダーマン
デストロンの科学者だった彼はデストロンの大幹部、ヨロイ元帥の策略によって右腕を失った。
命からがらデストロンから脱出した彼は自分の失った右腕をに開発中だった「カセットアーム」を装着し、ライダーマンとして蘇った。
最初は復讐のために戦っていた彼だが、V3と共に戦って行く内に正義に目覚め、人々を守るために戦った。
デストロンの最終作戦発動時、デストロンの秘密兵器プルトン爆弾を空中で爆発させ、死んだと思われたが無事だった。
現在はミッドチルダで研究所を開き、「奴」が復活した場合の対策を計画している。
神敬介・仮面ライダーX
元々は船乗りになることを夢見ていた青年だったが、突如現れたGOD機関によって父と共に命を奪われてしまう。
だが敬介の父・神敬太郎は残った力を振り絞り、彼を深海開発用改造人間カイゾーグへと改造し、敬介は仮面ライダーXとして復活した。
ベルト中央部に装備された三つの形態に変形する武器、ライドルを使ってGODの神話怪人と戦った。
後にマーキュリー回路が取り付けられ、更なるパワーアップを果たす。
現在はフェリーの船長になっている。
アマゾン(山本大介)・仮面ライダーアマゾン
生後まもなく飛行機事故にあってアマゾンに不時着した日本人。
そのため当初は日本語を話すことが殆ど出来なかった。
古代インカ帝国の末裔の長老・バゴーによって腕に「ギギの腕輪」を埋め込まれ、それを守る為にグドン、ガランダー帝国と戦った。
現在は動物園の園長を勤め、遊びに来る近所の子供達を遠足に連れて行くなどして、子供達から慕われている。
城茂・仮面ライダーストロンガー
彼は悪の組織・ブラックサタンに殺された親友の仇を討つため、自ら進んでブラックサタンに捕まり、電気人間・仮面ライダーストロンガーになった。
ブラックサタンを倒した後に現れた組織・デルザー軍団との戦いで己の力不足により、最愛のパートナーであった電波人間タックル・岬ユリ子を失ってしまうが、悲しみを乗り越えて戦い続け、体に超電子ダイナモを埋め込みパワーアップした。
現在は学校の教師になり、子供達を導いている。
筑波洋・スカイライダー
元々は城南大学のハングライダー部員だったが、ネオショッカーから脱出した科学者・志度敬太郎博士を救い出したことからネオショッカーに襲われ、重傷を負った。
そして志度博士によって改造手術を受け、スカイライダーとして復活し、重力低減装置を使って飛行するセイリングジャンプを駆使してネオショッカーと戦った。
後に七人ライダーから特訓を受け、99の技を見に付けパワーアップする。
現在はハングライダークラブを設立している。
沖一也・仮面ライダースーパー1
旧アメリカ国際開発研究所の科学者で、自ら志願し宇宙探査用改造人間・仮面ライダースーパー1となった。
だが悪の組織ドグマの襲撃で研究所が破壊され、外部からの変身コマンドで変身する彼は変身能力を失ってしまう。
しかし、秘拳・赤心少林拳の修行に励み、赤心少林拳から得た呼吸法を用いて変身能力を得た。
ファイブハンドと呼ばれる五つの腕と赤心少林拳を用いてドグマ・ジンドグマと戦った。
現在は道場を開き、子供達に空手を教えている。
村雨良・仮面ライダーZX
ブラジルの大学に通っていた青年。
悪の組織バダンに姉を殺され、自身も記憶を消され、体の99パーセントを改造されてしまう。
だが事故で自らの記憶を取り戻しバダンを脱走。
仮面ライダーZXとして先輩ライダー達と共にバダンと戦った。
十字手裏剣や衝撃集中爆弾のような小型武器、虚像投影装置のような特殊な装置を使った忍者戦法を駆使して戦う。
現在は水族館の館長を勤めている。
滝一也…現在FBIの長官の任に着き、アメリカで画策されている次世代戦闘用改造人間プロジェクトにも協力的。
本郷・一文字とは今も連絡を取り合っている。
立花藤兵衛…故人。仮面ライダー達を時に優しく、時に厳しく導いてきた男性。
ライダー達に取って父親のような存在である。
十三年前、「奴」との戦いに向かい、姿を消した10人ライダーが地球に帰ってくるのを待っていたが、彼らに会うことは叶わず、五年後に息を引き取った。
谷源次郎…故人。洋と一也を兄のように見守ってきた男。
彼も藤兵衛と共にライダー達を待っていたが再会は叶わず、藤兵衛が死去した一ヵ月後に彼も亡くなった。
これにて登場人物紹介1を終了します。
光太郎達の紹介や用語集はまた後日。
最後に一言。
オヤッサン死なせちゃってごめんなさい(泣)
>>136 おやっさん(´;ω;`)
>>130 ここは逆に考えるんだ…!ジョジョキャラが空を飛べばいいと考えるんだ!
>>136 昔のライダーはライダーマンまでしか知りませんがGJ
>>137 じゃんけんで空飛ぶし・・・w
空を飛ばずとも能力が届けばいいのですから
>>138 承太郎VSDIO戦は軽く数十mはジャンプしたり軽く数百mはぶっ飛んだりしてたなw
OVAはさらに凄いことになってたwww
DIOの時止め中の飛行の原理が謎過ぎるwww
……あれか。「凄み」か
>>121 正直言ってスタンドが魔術という設定にはガックリ来た、一気に「凄味」のないチンケなものになってしまった。
スタンドは精神のビジョンそれだけでいい、スタンドが魔力の塊とかマジで勘弁してほしい。
魔力じゃあないんだ!
スタンドは『精神力』の塊なんだ!
ほらダービー弟も言ってたじゃないか「負けを認めたとき、魂の防御力は限りなくゼロに近づく」と!
そしてGJ!!
むしろ魔力を精神力にしてしまえばいいんだよw
じゃあ魔法ってなんだ?
おいーっす!
>59だったり前スレ553だったりした節制の14だ!
……『魔法中年アヴェンジャるでる』の予告編が、A-10成分ばかりでなのは分が足りないのです……
>76
そこからそう来てなんで泣かせるんだよ・゚・(つД`)・゚・
>91
逃げてー!海鳴市の皆さん超逃げてー!?
……いっそ、修学旅行にでも行ってもらって……
>98
いやむしろ、リンディ提督のちょっといいところがめがっさ気になるー!
>109
ああ、あれグランゾンやってんかー!てゆーかここでもかー!?
>121
いやぁ、魔術とスタンドは似て非なるものだと、僕も思うなぁ。
>136
うん、おやっさんは、僕らの心の中に生き続けるんだよ。
では、ちょこっと投下してみようかと。
スタンドの一部を機械的に真似たものとか?
o ┣┯┫ジャーン!
(゙ヽ―◎┃ ジャーン!!
/> .┃ ┃ ジャーン!!!
お待たせしました、『魔法中年アヴェンジャるでる』!
魔法全盛のミッドチルダの空に、一人の漢が帰って来る!
爽やかなアベンジャーの爆音が、澄みきったミッドチルダの青空に木霊する!!
空の覇権を賭けて、魔導師達に戦いを挑む!!!
迎え撃つは、魔女っ子界随一の戦闘種族、“白い悪魔”高町なのはと機動6課の精鋭たち!
「任せろ(・∀・)」「をー凄い、トラックが『蒸発』したぞ」
「もう二度と空軍をジョークのネタにはしないよ」
「対空兵器でいちいち停まるな!制空機が来なかったら迷わず進め!」
彼の武器は唯一つ、自ら作り上げた雷鳴の翼と、生まれ変わった復讐の牙!
もとい武器は二つ!! サンダーボルト、アヴェンジャー、ヘルファイヤー!!!
いやいや三つだ――!?
「でも私、空が、この青い空を飛ぶのが好きだから……!」
「そんな、時代遅れの質量兵器が……!?」
「あなたを、A-10です」
そして、彼と彼女らが手を組んだ時、いかなる邪悪も存在し得ない!!
「悪魔でいいよ。悪魔らしいやり方で話を聞いてもらうから」
「ズルくないっ!これがわたしの全力全開ッ!」
リアル絢爛舞踏、“スツーカの”ハンス・ウルリッヒ・ルデル大佐と魔法のアヴェンジャー、降臨!
『魔法中年アヴェンジャるでる 蘇るワートホッグ』克目して待て!
「ま、そんな事はどうでも良い。シャワーと食事をくれないか」
……とまあ、なのは分が明らかに足りないのです。
これをまともなSSにできる自信は僕にはありません……
次は地下スレで、ユーノとオリキャラの対話編の予定。
すぐ上の魔法とスタンドの比較も盛り込んでみたいな、と。
ではまた。
>あなたを、A-10です
ちょっとまてwww
なんか洗脳探偵が混じってるぞwwww
>時代遅れの質量兵器が……!?
だがそれがいい
言葉が悪かったか・・・
精神力で現実に自分の精神を投影し現実を動かす、その力を魔法と呼ぶかスタンドと呼ぶかの違いだと思っていたんだが・・・
そもそも管理局はそれを魔法と呼んでいるが、その呼称が通用する世界というのは管理内世界だろうて
五部では矢の力でスタンド使いを選別するような描写があったが、大元の三部であったスタンド=波紋の具現化は何処へいったのか?
波紋=仙力とも呼ばれていたが、波紋は訓練ではないのか?
訓練以外の才能の部分だとしたらジョセフですら天才だったはずなのにそれ以上の天才がごろごろって事なのだろうか?
更に五部後半では矢は太古に隕石から作られたが内部に存在したウイルスにより、人間を先へと進化させるという 推測 すらされていたわけだし
それとは別に矢がなくとも、遺伝によりスタンドが発露するケースもあります(ジョルノはもとよりトリッシュ、承り太郎も)
スタンドが精神力というのを否定するわけじゃありませんが、精神力だけで発露するとも思えません。
魔法はそもそも力の元リンカーコアは何処から出ているのか?
リンカーコアが外科的に抽出できるとは思えないし、だとしたら精神の形の一つじゃないかと思っていたが
同じとは言い切らずとも、魔法も精神を現実を動かす力だとしたらスタンドに近いものがあるとは考えていました。
魔法もスタンドも使える人間はそれなりに限られていますし。
管理局風の言葉で言うのなら、スタンドは独自の魔法の形態
ジョジョ風に言うのなら、魔法は、輝ける精神の具現化・・・違うな、魂の形・・・そりゃもっと違うわ・・・
というのがクロスの前提だったんですが・・・
承り太郎噴いた。よくあるミスだ。
解説乙。
あ、『克目して待て! 』を『はじめました。』に差し替えて下さい。
せめてこのくらいはなのは分を……
>149
……どうやら、洗脳されていたようです。
そんなネタが混じっていたら、なのは分が相対的に足りないはずだ。
>150
この2007年の時点で既に時代遅れと呼ばれて、でもそれがいい!
実は推敲中に間違えて実行キー押したんだよぅ・・・
やっちまったZE
自分も予告しますね。本編作っているのですが時間もなく忙しくて…orz
それは英雄達の再来
「僕が見ている前で困っている人を置いていけない!バーナウ・レッジバトー・ファイターロアッ!!」
炎の戦士は熱く燃え上がり
「ふふん、スーパーアイドルエミィちゃんとは私の事よ!」
風の乙女は清らかに踊り
「上等や、闇もどき…その腐った性根を深淵から叩き潰す…そして見せてやるで、真の闇をな!」
闇の王はその冷たいまなざしを向け
「ま、金さえ貰えれば問題はないぜ…どんな汚い仕事でもやってやるぜ?」
金色のハンターは静かに答え
「フ…死んでいたさ、だが争いを呼ぶ者がいる限り、この黒い十字架は貴様らに災いをもたらす!」
黒い十字架を背負った男は咆哮する
「フフフ…さぁ、始めようではないか…世界の覇権をかけた、戦いを!フッハッハッハ!」
「違う!世界は誰の物でもない!ましてやお前の物じゃない!!なのはちゃん…これで全てを終わらせよう!」
「はい、ファイター・ロアさん!貴方なんかに大切なこの世界を渡しはしないっ!」
今、ザ・グレイトバトル…英雄達の闘いが時を越えて復活する
『魔法少女リリカルなのはAsTGB』
英雄達の闘いをしかと見よ
「せやから、たこ焼きよりも明石焼きや!」
「いーや!元祖たこ焼きこそが関西の心もとい世界や!」
「…いい加減に討議を終わって欲しいのだが…」
「たく、どっちだっていいだろ?」
「「良くないでぇ!」」
「…やれやれだな」
無理に理屈付け無くてもスタンドは魔法とも違う何か。位でいいんじゃないの?
個人的には解呪は無い方がいいような。
魔法でスタンドに影響与えられなくても魔導師なら十分本体狙いで行けるんじゃね?
,;r''"~ ̄^'ヽ,
./ ;ヽ
l _,,,,,,,,_,;;;;i <いいぞ ベイべー!
l l''|~___;;、_y__ lミ;l 今週のStSを観ても設定をなおさず初期構成のままSSを続けられるのはクロスSS職人だ!
゙l;| | `'",;_,i`'"|;i | 今週のStSを見て泣く泣く設定を作り直すのは訓練されていないクロスSS職人だ!!
,r''i ヽ, '~rーj`c=/
,/ ヽ ヽ`ー"/:: `ヽ
/ ゙ヽ  ̄、::::: ゙l, ホント 連載中作品のクロスSSは地獄だぜ! フゥハハハーハァー
|;/"⌒ヽ, \ ヽ: _l_ ri ri
l l ヽr‐─ヽ_|_⊂////;`ゞ--―─-r| | / |
゙l゙l, l,|`゙゙゙''―ll___l,,l,|,iノ二二二二│`""""""""""""|二;;二二;;二二二i≡二三三l
| ヽ ヽ _|_ _ "l ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ |二;;二二;;二=''''''''''' ̄ノ
/"ヽ 'j_/ヽヽ, ̄ ,,,/"''''''''''''⊃r‐l'二二二T ̄ ̄ ̄ [i゙''''''''''''''''"゙゙゙ ̄`"
/ ヽ ー──''''''""(;;) `゙,j" | | | !
orz
一体、何が……?
京都組にkwsk
ふぅ……最終決戦前で助かったぜ!
一応私の作品はティアナが高町教導官に諭された後の話なので
リミッター解除前話だから、ユニゾンイン設定だって対応できるぜ!
フェイトのプレシア母さんへの思い書き上げる予定……文才【下さい】
現在アルハザードでの進行率20パーセント……先は長い
さて、Jcomまで規制きた・・・Dionも入れて無かったら書き込み不可になるとこだった……
今書き上がった所なんだけど投下していいかな?
カオスな上に短いの死か書けない。
自分の文才の無さが目立つぜ……。
>>151 スタンドはジョジョの根幹設定であり、荒木先生の理念の現れでもあるので下手にいじるのは鬼門。
バイツァ・ダストやマン・イン・ザ・ミラー、メイドインヘブンを魔法と言われても納得できない。
なのはの魔法は体系化されてて理論に基づき一定の条件を満たせば同じ魔法を使えるけど、
スタンドはあのねずみ以外兄弟でも一人一人能力が全く違う代物で、修行で他者のスタンド能力を習得できない。
本当にスタンドが魔法という設定に必要性があるか考えた方がいいと思う。
彼のもの、燃える三眼。
彼のもの、盲目にして無貌。
彼のもの、造物主をも嘲笑うもの。
彼のものは、彼のものは、彼のものは……。
第二話 混沌とティアナ
彼女、高町なのはは悩んでいた。
悩みの原因はティアナ・ランスターの状態である。
「うーん、クロスミラージュとの相性も問題ないし……やっぱり原因はティアナ自身なのかな?」
モニターに表示されているデータを見つつ一人ごちる。
ある時期を境にして極端な魔力の消費が――まるで大規模な魔法をつかったかのような――確認できるのだ。
しかも原因が全く分からないときている。
ティアナに訊いても「なんでもありません、ただ調子が悪いだけです」とにべもなく返されるだけで何の収穫
もない。
「はぁ……何事もなければいいんだけれど」
なのはの溜息と言葉は、ただ空調機に吸い込まれてゆくだけだった。
彼女、ティアナ・ランスターは悩んでいた。
悩みの種は自身の極端な魔力の低下だ。
それが一日だけなら、不調の一言で済ませることが出来るだろう。だがあの悪夢を見た日から魔力が極端に落
ち込んでいるのだ。
すぐに戻ると考えていたが甘かった。まったく戻る気配がない。
訓練では足りない魔力をどうにかこうにか遣り繰りして何とか付いていってるが、それも何処まで出来るかわ
からない。
これまでは努力で乗り越えてきたが、こればかりはどうしようもないのではないか?
彼女の頭の中に諦観が渦巻き始めた時、ある格言が浮かんだ。
――魔力が足りない? 逆に考えるんだ。効率的に魔力を使う訓練だと考えるんだ。
どこかのジョース■ー卿の格言だった。
確かに今の魔力は乏しい。まったく足りない。悲しい程に足りない。
だが、これも自身を高めるための訓練なのだ。
そう考えると、少し気が楽になった。
それに、煮詰まった頭で悩んでいても悪循環にはなれど、好転などしない。
こんな時は気分転換でもするに限る。
幸い今日は休日だ。天気も快晴。出掛けるには実に好都合だ。
着替えと準備、化粧を済ませスバルへ声をかける。
「スバルー、ちょっと出掛けてくるわね……ってまだ寝てる」
時刻は既に十時を回っているにも関わらず、二段ベッドの上段ではスバルが実に幸せそうに、だらしなーく涎
を垂らし寝息を立てながら眠っている。
そんなスバルの様子を見ていると、ティアナはなにがなんだかよくわからないが少し憎らしくなってきた。
おもむろに机の引き出しから取り出した細身の油性ペンでスバルの瞼に瞳を書き入れる。
これがただの八つ当たりであることは理解している。嫉妬の感情が多分に含まれていることも理解している。
しかし何故か止められない。
「はぁ、我ながら醜いというか、幼稚というか」
嘆息と呟きを漏らしながらも、指の動きが止まることは決してなかった。
そしてそれは完成した。
力作だった。
凄く力作だった。
この上なく力作だった。
どうしようもなく力作だった。
少女漫画チックな瞳――しかも異様に上手い――が書き入れられたスバルの寝顔は、間抜け以外の何ものでも
ない。
「ははは、私って絵心あったんだ。はは……」
妙に乾いた笑いと言葉が部屋に木霊した。
最寄の駅まで歩き、レールウェイへ乗り込む。
その車両に乗客は彼女以外、何故か存在しなかった。
座席に腰掛ける。
発進すると同時に感じる、心地よい僅かな振動と加速感。
ふと窓の外を見る。
見慣れている筈の景色が、今の彼女には違ったものに見えた。
脆い。
車窓の外に映る景色はまるで書き割り。
少しの衝撃で壊れてしまうような、脆い世界。
この世界が何者かの見ている夢であると言われても不思議が無いほどに、脆弱。
――いや、もしかすると『何者かの見ている夢』それこそが世界の真理ではないのか?
疑問が鎌首をもたげたところで彼女は思考を打ち切った。
そんな事を考えても意味は無い。今は風景を楽しむことにしよう。
目的の駅に到着するまで、彼女はずっと書き割りの世界を眺めていた。
―――
買い物を済ませ駅へ向かう道すがら、なんとなく街を散策していた彼女が立ち止まったそこはアンティークシ
ョップだった。
街に溶け込んでいるようで、何処となく浮いてる印象のあるそんな店だった。
店の看板は何処にも出ていなかったが、ショーウィンドウには様々な骨董品――中には年代物の魔導書型デバ
イスと思しき物まで!――が無造作に並べられ、混沌とした様相を呈している。
(そういえば、兄さんはこんな骨董品を熱心に集めてたっけ)
彼女は、今は亡き兄のことを思い出していた。
彼女の兄、ティーダ・ランスターには奇妙な趣味があった。
それは燃える五芒の星を模った金属板であったり、或いは奇怪なアラベスク文様に表面が覆われた、長さ12cm
近くある大きな銀の鍵であったり、或いは鉄で装丁された――まるで蛆がのたくった様な文字が表紙を飾る――
忌まわしき大冊だったりした。
ティーダは彼女にこれは触れてもいい、これには決して触れてはいけないと、時には満面の笑みで、時には厳
しい表情で蒐集した品物を逐一取り出しながら説明までしていた。
不思議なことにそれらの品物はティーダ・ランスターの死後、何処からともなくやってきた好事家により、ま
たひとつ、またひとつと引き取られていった。まるで品物自身が主を呼ぶかのように。
結局ティアナの手元に残ったものは五芒星を象った金属板だけ。それしか残らなかった。
そんな風に兄の事を思い出していると、無性にこの店に入りたくなってきたのだ。
(ちょっと冷やかすくらいならいいか)
彼女はそんな軽い気持ちで、開けてはいけない扉を、開けてしまった。
とりあえず、支援
からんからん。扉に設置されたカウベルが鳴り、客の来店を告げる。
店の中に入った瞬間彼女は圧倒された。
不規則にゆらぐランプに照らし出されたるは棚。
本、本、本! 骨董品(アンティーク)、骨董品、骨董品! 右を見ても左を見ても斜めを見ても上を見ても下
を見てもそれ以外の方向を見ても! 陳列棚が、本棚が、それらで埋め尽くされていた。
並べられてる品物はどれも年代物ばかりで、素人目に見てもこれらが相当な価値を有していることは容易に窺
い知れた。
ふと本棚を見る。
そこに並べられた本の中に異彩を放つ書物があった。
他の本がほぼ完全な『本』としての姿を留めているにもかかわらず、その本は背表紙すら焼け焦げ、題すら読
めぬほどに損傷している。
夢遊病めいた手つきでその本を取ろうとした、その時だった。
「いらっしゃい。なにかお探し物でも?」
恐ろしく妖艶な女の声が響く。
「あ――」
ティアナは言葉を失った。
店の奥にあるキャッシャーの近くに立っていたのは、見たことも無い美しい女性。胸元が大きく開いた紫のパ
ンツスーツ、同色の手袋。手足と腰の細さからは考えられない豊満なバスト、アップに纏められた髪、真っ赤な
紅(ルージュ)の引かれた唇、そして最も印象に残るのはフレームレスの眼鏡の奥、鮮血めいたルビーの色彩を持
つ瞳。その透き通った紅い瞳は何処となく昏さと、何故か禍々しさを感じさせた。
釘付けになった。目が離せない。この深淵たる魅力を持つ女から目を離せない。
果たしてこの女は本当に存在しているのだろうか? いや、存在していて良いのだろうか? これほどの禍々しさ
を持った存在がこの世界に、存在していて良いのだろうか!?
呆然としながら見つめていると女が声をかけてきた。
「どうしたのかな? ぼうっとして」
甘い聲。何処となく巫山戯たような、からかうような調子の聲が響く。
「あ、いえちょっと見惚れちゃったみたいです……」
ティアナは少しばつが悪そうに、少し赤みの差した頬を人差し指で掻きながら答えた。
「ふふっ、お世辞を言っても何も出やしないよ? けど僕も女だからね。そんな風に言われるのも悪い気はしな
いやね」
微笑を浮かべながら女は答える。しかしその笑みは何処となく作り物めいていて不気味だった。
「それにしても凄い品揃えですね」
感心したようにティアナが言った。
右も左も前も後ろも斜めも、ユークリッド幾何学、非ユークリッド幾何学の範疇を超えて存在する棚も、どれ
もが本で、骨董品で埋め尽くされているのだ。感心しないほうがおかしい。
「これは僕の悪い癖でね。何でもかんでも無節操に集めては此処に陳列してしまうのさ。
……っと、失礼。自己紹介がまだだったね。僕はこの店の店長で名前は、ナイアとでも呼んでくれればいいよ
。どうぞこれからもご贔屓に」
「あ……私はティアナ・ランスターです。よ、よろしく」
思わず自己紹介を返した時だった。
背筋を蛭が這う、感触。何がなんだかよくわからない、感覚。
あのユメよりもはるかに悍ましい存在が目の前にいる、そんな錯覚。
「で、何をお探しかな? いや、この店に来たということは何かが君を呼んだのだろうね」
呼ばれた訳ではない。ただ少し気になった―――兄のことを少し思い出した―――から入っただけなのだ。
なのに、何かが君を呼んだ。その言葉があたかも真実であるかのように心に響く。
「そうさね、君を呼ぶようなものがあるとすれば……これかな?」
女が取り出したのは、先ほどティアナが見つけた異彩を放つ本だった。
「これはね、相当に強い力を持っていた魔導書だったんだ。でも千年ほど前に焚書に処されちゃってね、それ以
来こんな状態さ」
そう話しながら女の指が表紙をなぞる。
表紙には『Νεkρονομιkων』と書かれていた。
To Be Continued...
独りよがりな文章になってないか心配だが、投下してみた。
今では反省している。
>>161 ねずみ・・・虫食いか、忘れとった。
>スタンドはジョジョの根幹設定であり、荒木先生の理念の現れでもあるので下手にいじるのは鬼門。
全くです。書いてもいないのに自分のこの設定の破綻っぷり、考えが甘かった。
>バイツァ・ダストやマン・イン・ザ・ミラー、メイドインヘブンを魔法と言われても納得できない。
BDは転生システムと記憶操作・・・後者は無いですな、MITMは結界魔法かな・・・最後の一つは無理か・・・MIHは一巡後の世界に行く事自体が能力でしたっけ?それとも時間を進める事が能力でしたっけ・・・
後者なら・・・指定範囲内(自分)を時間の進みと隔離する事が出来れば・・・無理か
>なのはの魔法は体系化されてて理論に基づき一定の条件を満たせば同じ魔法を使えるけど、
>スタンドはあのねずみ以外兄弟でも一人一人能力が全く違う代物で、修行で他者のスタンド能力を習得できない。
とはいえ、デバイスを持った個人個人で独自の魔法を持つものは多いでしょうし
なのはのSLBを再現と言われてできる人はそうはいないでしょう(闇の書は蒐集能力によってなのはの情報を取り込んでいます)
それに管理局側も段階を踏んで多くの人間に教えているからこそ、体系化されているのであって
魔法を自然発露させればかなり差が出るでしょう(なのはとてユーノの助言無くてはどうなっていたかわかりませんし。現に砲撃魔法の多用で身体を壊していましたし)
ミッドチルダ式、ベルカ式とそれぞれ異なる構築式を持っている場合もありますし、多世界に渡って管理局と魔法は存在していますが全ての世界を網羅しているわけではないでしょう
ですがスタンド=魔法というのは完全に此方の設定ミスです。
スタンドに対して魔法が効果あり、魔法に対してスタンドが効果ありという構図を作りたいがために短絡的になってしまいました。
スタンド攻撃に対して魔法で防御する事は出来ないというのはどうかと思うので、スタンドを魔法の構築式の一環として・・・と考えていましたが・・・全くもって甘かった。
スタンドの攻撃及び、能力を全く防げないのであれば
結局、近接戦闘ではスタンド>魔法になって遠距離からフルボッコしたほうが早いじゃんと言う事に・・・
それに空戦技能を持っている人がいると・・・グリーン・デイ駄目じゃん安全すぎる
ヘリごとぶち抜かれる
しばし設定錬ってみる事にします。
ですが、捨て置くわけではないです。
ここは『退く』のだ・・・逃げるわけではない・・・俺には再びSSを書く力がある筈だ!!
後ついでに五部ではないですが、スタンドはDISCによってつけたり外したり・・・アレってどうなってんの!!?
教えてプッチ!!どうやったの!?
>>155 TGBー!?そりゃロアがOGs出て旬と言えなくもないが
昨今の若い連中知らんぞ、暗脳とか。
>>168 別に同じ物じゃなくてもある程度干渉し会えるということにすりゃーいーじゃねーか。
荒木世界でも全ての怪異がスタンドな訳でもないんだし。
例を挙げると幽霊関係、特に小道の『手』とか、ジプシー占い師の的中ぶりとか。
ただジョジョの性質上、ルールや特殊能力系への抵抗・解除はすごい反発を招くのが予想される。
>簡単に言えばかかると狂暴になって敵味方関係なくバトロワおっ始める病気です。
つまりサバイバーってことだな、把握した
【阿呆はジョジョネタが出ていればジョジョネタで説明すればいいと思ってる】
ウイルスじゃないがそういうので一番怖かったのは遊星から来た物体X(英語名The Thing)だった
ってかグロイ
あれか。南極での死闘だな
>167
銀の……鍵!?
いやちょっとティーダお兄さん、
その節はお手数おかけしました。
【fromランスター家to無限図書館な魔道書、これ持って地下行きます】
>>168 魔法の亜種で魔法以上に精神に依存する力では駄目なのかな?魔力が枯渇しかけても精神力である程度カバーできるとか。
>>167 GJ!!
続きを期待します。タティアナサンにはベルゼビュートかレガシー・オブ・ゴールドを
使って欲しいぞい。
>>167 GJですぜ!
最後の本が何か分からなかったけど
ググッたらネクロノミコンって出てきたよ、アルキター!!
>>177 俺的にはロード・ビヤーキーのイメージが・・・
なんでだろ?風のランスターだからかな?
ここはいっそのこと破壊ロボでどうだろう
やばい……ヒロイックエイジが神回だったので
クロス考えてみるか
あ、でもベルクロスは星を破壊できる化け物だし……設定修正がいるな
>>なのはStS×デモベ氏
GJです。
ティアナの心情がよく出てますね〜
最後の魔導書が何に繋がるかワクワク
あと、携帯で書いてるのかな?PCだと改行が可笑しかったので
>>180 西博士の問題点は、
たった一人&一台でリリカル世界に放り出しても、
見せ場を全て奪う可能性が高すぎるため、取り扱いには充分注意してください!
主な顕在化した問題点
・ナンバーズの語尾が必ず「ロボ」になる。
・ガジェットドローンがドリルドリルドリルドリルドリルドリルドリルドリルドリルドリルドリルドリルドリルドリルドリルドリルドリルドリルドリルドリルドリルドリルドリルドリルドリルドリルドリルドリルドリルドリルドリルドリル
「質量兵器とは、コレ即ち漢(オトコ)の浪漫なのであ〜〜〜〜る!!
漢の浪漫とは万国共通、世界の合言葉!
我輩が管理局を潰した暁には質量兵器規制を撤廃し、全ての魔導師にドリル装備を義務付けるマニフェストを宣言するのだ〜〜!
そしてぇドリルによる平和、ドリルによる秩序を原則にした、新時空管理局を創るのであ〜〜〜〜る!!」
・キバヤシ「死者とは死した恋人を基にして作られたアンドロイドと考えるならば、
死者の王とはアンドロイドの生みの親、即ち死体蘇生者ハーバード・ウェストを意味していたんだよ!」
四人「な、なんだって〜〜〜!?」
>182
博士っ
女性管理局員に限りタテマキドリルな髪型で勘弁してもらえんでしょうか。
寝てる間にGJ作品が…皆さんGJです
>>リリカルなのはGE氏
駄目だこのアースラクルー…早く何とかしないと…
ブチャの拷問からさらにヴィータの襲撃…なのはさん散々ですね…
>>魔装機神氏
ここからあの短編に繋げるとは…これはいいリンクです
何しでかしてくれてるんですかシュウ…
>>なのはStS×デモベ氏
ちょ、何でタティアナさんがジョースター卿の格言知って…w
いやいやいやナイアさんあんた何て物を渡してんですか…
「ここ…何処だろう…。どうして私こんな所を歩いてるんだろう…。」
なのはは薄暗い森の中を一人歩いていた。自分がどうしてこんな所にいるのか…
何故こんな所を歩いているのか分からない。周囲を見回しても見覚えの無い上に
薄暗くて良く分からない。空を眺めても、やはり薄暗い。
しかし、この周囲の風景が普通では無い事は理解出来た。
例えば天に浮かぶ太陽。普通ならば直視出来ない程の光を放つはずのそれが
逆に闇を放出している。黒い太陽なのである。
「何か…とても気味が悪い…。誰かいないの?」
良い加減心細くなって来た。と、その時だ。目の前に辛うじて人影が見えたのである。
「あ! 良かった! 誰かいたんだ!」
なのはや藁をも掴む思いで人影の方へ走った。しかし…
「え? ええええええ!?」
それを見た瞬間なのはは思わず驚いてしまった。
「私…み…見てはいけない物を見てしまったかもしれない…。」
なのはが驚くのも無理は無かった。確かにそこには人がいた。
しかしただの人では無い。木が人の形をしているのか…人が木になったのか…
とにかく、その様な物が立っていたのである。
「こ…こ…これは…。」
しかもこの木になった人の数は一人二人どころの騒ぎでは無い。
もう彼方此方にそれが立っているのである。
「一体これは何なの!?」
「こいつ等は自分で自分の命を絶った者の末路さ。」
「え!?」
いつの間にかなのはの目の前に一人の目付きの悪い青年が立っていた。
年齢的にはなのはと同じ位で、何処か不思議な雰囲気を持った青年だった。
「あの…こ…ここは…何処なんですか?」
「お前はまだ分からないのか? ここが…。」
「は…ハイ…恥ずかしながら…。ここが何処なのか教えてもらえませんでしょうか?」
目の前の青年の不思議な雰囲気に押され、なのはも思わず下手に出てしまう。
そしてこの後青年の口から出た言葉は意外な物だった。
「ここは地獄。生前罪を犯した者が落ちる場所だ。」
「え? えええええええええええ!?」
驚くのも無理は無い。いきなりこの様な事を言われて驚かない方が凄い。
「そんな…そんな…それじゃあ私…地獄に落ちちゃったんですかぁ!?」
「残念ながらその通りだな。」
「そんな…そんな…私まだ19歳なのに…ワケも分からずいきなり死んだ事にされて…
それも有無も言わせずに地獄行きになるなんて…酷すぎるよぉぉ!!」
ワケも分からず突然地獄に落ちてしまったなのはは思い切り落ち込み、
地に跪いて地面をバンバン叩いていたが、目の前の青年は逆にそれが良い事で
あるかのように不敵な笑みを浮かべていた。
「だが地獄も悪くは無いぜ? 何しろここには選りすぐりの悪人が集まってる場所だからな。」
「そ…それが嫌なんですけど…。」
青年はフォローしているつもりなのだろうが、なのはにとってはフォローでも何でもなく、
傷に塩水を塗りこむような効果にしかならなかった。
「…それで…私は一体何の地獄に落ちたんでしょう…。」
「そんな事は俺は知らん。少なくともここにいる連中の様に木になっていないと言う事は確かだが…。」
そうして青年はこの場から立ち去ろうと歩き始めたのだが、とてこんなワケも
分からない場所で一人になるのは嫌ななのはは、とりあえずこの青年に付いて行く事にした。
「ちょっと待って! 私も連れてって! こんなワケも分からない所で一人は嫌だよ!」
「…ったくだらしの無い奴だな…。勝手にしろ…。」
青年に付いて行く中、周囲を見ると見た事も無い様な怪物がひしめき歩いているのを見て
本当にここは地獄なんだなと実感していた。相変わらず薄暗い空がますます恐怖をかきたてる。
「あの…地獄に落ちたらいつまでここにいなきゃならないんですか…?」
「それは永遠だ。人の一生は精々が数十年程度だが、死後、地獄に落ちたら最後
永遠に責め苦を受け続けねばならない。これが地獄と言う所なのだ。」
「そ…そんな…酷すぎるよ! 後生過ぎるよ! 今まで一人でも多くの人の命を
守る為に戦って来たのは何だったの!?」
また泣き出してしまったなのはに青年もほとほと困り果てる程だった。
「ええい一々泣くな! しかし…お前の気持ちも分からないでも無い。
神がどの様な基準で善悪を判断しているのかは俺にも分からない。
既に生前に犯した罪を償い、また罰を受けた者もいるだろう。
しかし、神に対してそれは通用しないのだ。確かに人は誰もが
本人の知らない内に罪を犯している事は分かってる。
俺も俺なりの正義を信じて戦って来た。だがその結果がこれだ…。」
「…。」
「もう犬にかまれたと思って諦めるんだな。」
「無理です…。」
いくらなんでもこの状況を妥協する事は出来ない。
と、そんな時にふと正面が明るくなっているのが見えた。
「え? あれは…街?」
その明かりは電灯の明かり。何と目の前にビル街があるでは無いか。
「嘘! 地獄なのに街があるの!?」
「地獄にだって街はあるさ。」
流石に地獄に街があるなどなのはは想像も出来なかった。
空はやはり薄暗いままだが、このビル街の照明明るい。
そしてビル街の中では人が生活を営んでいたのである。
「何か少し安心しちゃった…。」
「おっと…いくら街があると言ってもここが地獄だと言う事を忘れるな? 例えば…あれなんかな…。」
するとどうだろう。今度は突然バイクに乗った集団が現れたのである。
それも前からだけでは無い。後からも同様の集団が走ってくる。
しかもただバイクに乗っているだけでは無く、誰もが何かしらの武装をしていた。
「な…何が始まるの!?」
「これからケンカが始まるのさ。」
「ケンカ!?」
「ケンカと言っても地獄のケンカだ。タダで済むはずが無い。」
思わずなのはは道を空けて道路の端に寄っていたのだが、確かに青年の言う通りかもしれない。
地獄にいる者は既に死亡した者であるからしてこれ以上死にようがない。
その上、選りすぐりの悪人が揃った場所でもある故にどんな残虐な行為もまかり通る。
それすなわち、地獄のケンカは現世で言う所の殺し合い以上に情け容赦の無い物である事は
想像に難くないのである。
「わ…わ…どうしよどうしよ!」
この状況でどうすれば良いか分からずなのはが焦っていると、
その時突如としてバイクに乗っていた武装集団がバイクや身に付けていた武装と融合し、
怪物へ変化したでは無いか。そして怪物化した状態での殺し合い(既に死んでるから殺し合いと
言えるのか微妙な所ではあるが…)を始めたのである。
「え!? ちょっと! 今の何なの!? あの人達怪物になっちゃった!」
「ここ地獄では物質のある現世と違い、精神力が物を言う世界だ。だからこそ生きていた頃は
ただの人間であった者も、その精神も持ち様によって地獄ではあの様に変化する事もある。」
なのはは完全にヒザが笑うくらい焦っていたが、この状況にあっても表情一つ崩さない
青年の肝は凄く据わっていると思えた。しかしその間にも地獄のケンカが続いている。
怪物化した者同士の壮絶なケンカ。それはもう前述の通りケンカのレベルを遥かに超越している。
身が切られ、骨が砕けるのは当たり前。脳や内臓が潰され、大量の血が噴出す。
「キャァ!」
なのはも思わず目を背けてしまう様な惨状だった。しかし、死ぬ事は無い。
どんなにグチャグチャにされようとも、ここ地獄でこれ以上死にようがない。
しばらくすればまた元に戻る。同時に地獄に落ちるような悪人だからこそ
あのような情け容赦の無い戦いが出来るのである。…とそうこうしてる間に
ケンカのドサクサに紛れて怪物化した人の一人がなのはに襲い掛かってきたでは無いか。
「嫌ぁ!」
怪物化した人間は釘バットと融合した腕を振り上げ、情け容赦無くなのはの顔面目掛けて振り下ろした。
「その綺麗な顔を吹っ飛ばしてやる!」
「キャア!」
「ま、死ぬ事は無いから安心しろ。死ぬ程痛いだろうけどな…。」
青年は助ける気は無いらしく、まるで他人事の様になのはに対しアドバイス(?)を送っていたが…
次の瞬間、吹っ飛んだのはなのはでは無く、なのはに襲い掛かった怪物の方だった。
「何?」
「みんな…あんまり調子に乗っちゃ駄目だよ…。少し…頭冷やそうか…。」
その時のなのはは先程まで泣き言を言っていたなのはとは全くの別人だった。
怪物に襲われると言う極限状態がなのはの内に棲む悪魔を目覚めさせたのである。
そして左手にレイジングハートを握り締め、右手は人差し指を立たせた状態で
その場にいる怪物達に向ける。直後になのはの足元に魔法陣が現れ、
指先から極太の魔砲を発射! 喧嘩両成敗的にその場にいる怪物達を
見境無く次々に撃ち飛ばして行くのである。
支援
「ほぉ…面白い事が出来るんだな…。今の現世ではあんな能力を持った奴がいるのか?」
魔砲を連発するなのはに青年も感心していたのだが、そんな時また新たに何者かが現れた。
「ここにいたかデビルマン不動明!」
「ん!?」
青年の目の前に現れ、敵意を燃やす軍服に身を包んだ目付きの鋭い謎の美女。
「今度こそ決着を付けるぞ! デビルマン!」
謎の美女は巨大化し、純白の翼を持つ鳥人へ姿を変えた。
「シレーヌか!? 決着ならば既に以前付いたはずだが!?」
「あのような物を決着とは言わぬ!」
「仕方ないのか!?」
謎の美女が鳥人へ変身した事に合わせ、青年も変身、巨大化した。
純白の鳥人へ変身した謎の美女とは対照的に頭部に蝙蝠の翼の生えた悪魔の様な人間である。
そして巨大な怪物同士の対決が始まった。そのあまりの熾烈さにビルは崩れ、周囲にいた
怪物達も次々に下敷きになっていく。
「え!? うそ! あれがあの人なの!?」
次々降り注ぐ瓦礫をかわしながらなのはは変身した青年の姿に驚愕していた。
…と、その時である。巨大怪物同士の戦いによって発生した巨大なエネルギーの
流れ弾がなのはの近くに着弾し、なのはは強烈な光に包まれ吹き飛ばされてしまった…
「はっ…。」
なのはが目を覚ますと、そこは病室だった。
「なのはさん!」
「よかった! なのはさんが目を覚ましてくれた!」
なのはが寝ていたベッドの隣にはスバルとティアナの二人がおり、
涙を滝の様にボロボロと流していた。
後で詳しく聞いた話によるとなのはは訓練中の事故で気を失い、それから三日間寝たままだったのだという。
つまりなのはは死んではいなかったのである。いずれにせよ良かった。
しかし…じゃあなのはが見たあの光景は夢だったのか…?
それとも…眠り続けていた三日間の間に見た臨死体験と言う奴なのか…
それはなのはには分からない。そして本当にあれが死後の世界なのかも
本当に死なない限りは分かりようが無い。そしてまだ死ぬつもりもない。
仮にあれが本当に死後の世界の地獄だったとしても、なのははまだ生きている。
だからこそ死なない。本当に命の火が燃え尽きるまで…生き抜いてみせる。
おわり
ネオデビルマンって言うデビルマンアンソロジーで
永井豪先生が直接描かれたデビルマンレディーの外伝的な位置付けの話で、
レディー本編に登場した薬漬けにされた挙句にビースト化して、
レディーが何とか助けようとするのにも空しくデビルマンライガー(だっけ?)に
惨殺された女子高生が、死後地獄に落ちて、そこで初代デビルマンこと不動明と出会う
って言うお話がありまして、そこでレディー本編で描かれた地獄とはまた違った
地獄が描かれていたんですよ。(地獄に街があって、そこで人が生活してるとか)
このお話はそれとのクロスなんですけど、その本の現物が無くて以前読んだ記憶に頼ったうろ覚えで
書いた物ですから、本家とかなり違ってると言う以前に自分なりにかなり
アレンジしてる所とかありますけどその辺はご了承してくれたら嬉しいです。
>>136 strikersと仮面ライダー達の競演。とても楽しみです。
ストロンガーが出ているのでぜひカブトと絡んでほしいですね。
天の道を往く男の登場はあるのですか?
>>182 なっなんだってー!
ナノシングで気づいた事
ロンドン死闘編はやばい事に
クリステラソングスクールチャリティコンサートで吸血鬼たちを殲滅する恭也に美由紀
楽しみの休暇をぶっ潰されて魔王モードで暴れるなのは
吸血鬼を斬艦刀でぶった切るフェイト
広域殲滅魔法で吸血鬼を屠殺するはやて
とらハ勢が参加して洒落にならない事態に
やっぱミッドチルダ死闘編のほうがよさそう?
名前修正今後これに統一
しかしデモベでもアイオーンでもなくシュブあたりを呼ぶのがタティアナクォリティww
千年前に焚書にされたってことはミカエル主教がやった奴かな。
ギリシャ語版……古い方ですか、やべえ。
個人的にはロードビヤーキーかサイクラノーシュ使って欲しかった。
一応そういった恐るべき事態にする予定は今のところありません…
というか、そんな事したら最後の大隊とイスカリオテがもの凄くかわいそうになりますしorz
>>リリカル龍騎氏
対抗できるの、大尉と神父あとウォルター位でしょうね……。
あと、貴方の作品読んでてヘルシング世界から帰還したあと(原作未刊だけど)ティアナとスバルが暴れまくるっていう妄想が。
ヘルシングの台詞引用してるだけだし、文章にする技量もないけどorz
>194
むしろティアナ自身がシェブ
と、どっかの漫画みたいな事言ってみる。
>>177 数値測定可能なリンカーコアという存在からの魔力でスタンドが発現するというのはなあ…
スタンド能力はスタンド能力という一つの能力でいいじゃん、無理に魔法にしなくても。
>>191 僕の書いた駄文なんか楽しみにしてくださってありがとうございます。
ライダーは真、龍騎、電王以外のライダーは全て出す予定で居ます。(THE FIRSTは続編で出す予定ですが)
とりあえず書く前に皆さんに必要な情報を伝達しなければならないので本編のほうは少しお待ちを…
あと登場人物紹介2が出来たので投下してよろしいでしょうか?
>>190 すばらしい!
実にすばらしい!!
そのまま地獄管理局を設立し地獄の番人にw
>>199もち投下おっけーですよ。
俺としてはZOとJ出してくれたのが嬉しいです。
>>197 健太郎版神話漫画だな!
てことはヴァイス兄貴はナイアルラトテップ(『無数』に存在する一つの貌。一説では全ての人間はナイが演じているらしい)なのか!?
すっごくいいかもしんないw
登場人物紹介2
南光太郎・仮面ライダーBLACKRX
皆既日食の日に生まれ、十九歳の誕生日に悪の秘密結社ゴルゴムに捕らえられ、親友である秋月信彦と共に腹部に神秘の石「キングストーン」を埋め込まれ、ゴルゴムの世紀王・ブラックサンとなった男。
脳改造寸前に脱出した彼は仮面ライダーBLACKと名乗り、ゴルゴムに反旗を翻す。
性格は明るい好青年だが、戦いの中で親友・秋月信彦が悪の世紀王・シャドームーンとして復活し、彼に挑んだ時は苦悩する姿も垣間見せた。
シャドームーンとゴルゴム創生王を倒した後はヘリパイロットとして生活していたが、突如現れた悪の帝国・クライシス帝国に捕らえられ、地球侵略の誘いを断ったため、大気圏に落とされてしまう。
だがその時奇跡が起こり、太陽のエネルギーを吸収して仮面ライダーBLACKRXにパワーアップし、クライシスと戦いを繰り広げた。
戦いの中でロボライダー・バイオライダーに変身する能力も身につけ、さらにパワーアップする。
「奴」との戦いの時はクライシスの大攻勢の時、共に戦った先輩の10人ライダーと共にミッドに行こうとしたが本郷に「お前は麻生や瀬川達と共に地球を守れ」と言われ、地球に残った。
現在世界中を旅しており、消息不明。
だが、なにやら謎の敵と戦っている様子…
佐原茂
かつて光太郎と共に暮らしていた佐原家の長男。
大学卒業後にリンディとレティの勧めで局入りし、時元探査員となる。
本来は宇宙飛行士志望だったが、本人は「宇宙飛行士のような仕事ができて良かった」と語る。
宏とは大学の先輩後輩の間柄。
霞のジョー
かつて光太郎と共にクライシスと戦った男。
記憶捜しの旅をしていたが現在は光太郎と合流し、光太郎と共に謎の敵と戦っている。
麻生勝・仮面ライダーZO
元は遺伝子工学の権威、望月博士の助手であったが、狂気に駆られた望月の手により、バッタの遺伝子を埋め込んだネオ生命体のプロトタイプに改造されてしまう。
望月の元を脱出した後、落雷に打たれ四年間昏睡状態にあったが、謎の声(後に地空人の物と判明)を聞き、望月博士の息子である望月宏をネオ生命体・ドラスから守るために戦った。
数年後にドラスが復活した際には仮面ライダーJや先輩ライダー達と共にドラスを倒した。
現在アメリカで次世代戦闘用改造人間プロジェクトの候補生を教育中。
望月宏…ネオ生命体・ドラスを作り出した今は亡き遺伝子工学の権威、望月博士の息子。
ZOに助けられた事をきっかけに自分も遺伝子工学を学び、現在は世界でも五本の指に入る天才科学者の一人である。
父の形見であるオルゴール付きの時計は今も大事に持っている。
次世代戦闘用改造人間プロジェクトの最高責任者。
瀬川耕二・仮面ライダーJ
職業はフリーカメラマンで、環境破壊の現状を世間に伝えるため、取材の旅をしていたが、突如現れた悪の軍団・フォッグに殺され、取材先で知り合った少女・木村加那を誘拐されてしまう。
だが、大地の精霊である地空人に蘇生手術を受け、仮面ライダーJとなり復活し、フォッグと戦い、彼らの母であるフォッグ・マザーを倒した。
ドラス復活の際にはZOの代わりとしてドラスに吸収されてしまうが、ZOや先輩ライダーに助けられ、ドラスと戦った。
Jの最大の特徴は大地の精霊の力を吸収し、巨大化が可能なことである。
なお、これは精霊達の協力を得なければならないため、自身で行うことは出来ない。
現在は麻生勝と共に次世代戦闘用改造人間プロジェクトの候補生を教育中。
木村加那
かつてフォッグに生贄として誘拐され、Jに助けられた少女。
成長した現在は自然保護官になり、次世代戦闘用改造人間プロジェクトの候補生達のメンタルトレーニングも行っている。
投下終了ッス。
>スクリームさん
あの二人は忘れてはいけないと思いましたので出しました。
よく黒歴史三部作のうちの二つと言われてしまいますがこの二つは絶対に黒歴史にしたら駄目ですよね。
真は…まぁちょっとあれですけど…
次に登場人物紹介3(平成ライダー関係)を書いたら本編に戻ろうと思います。
>202
よし、これで実はランスター家には深き者どもの血が混じっていて兄の殉職は嘘で実は海に、
ティアナもそのうちインスマウス面になるというのは避けられたかもしれない。
劇場版ミュウツーVS時空管理局
管理局の面々のクローン作られそうだな・・・
当時小5の俺は話の内容が全然理解できなかった
今見たらすごい作品だよな・・・
アレを超えるポケモン映画は存在しませぬ事よ?
ミュウツーはこの解らずや!とフェイトに怒鳴られるそうだw
最後は管理局の面々のクローンと空を飛んで行くんだな・・・。
>>147 亀レスですが、白い悪魔同士「シモ・ヘイヘ」や同じ悪魔と呼ばれた「エーリッヒ・ハルトマン」
と組ませられれば・・・
シモ・ヘイヘの名言
Q.「どうしてあのような戦果を上げれたのか?」
A.「練習したから」
肉体は同型でも魂が別物だから…って言う展開は無し?
たくさんのGJマジありがとう!
励みになります。
>>171氏
GJサンキュー!
今回の話はキャラ壊しすぎとか言われないか、ひやひやしながらの投稿だったのですよ。
節制の14氏
ティーダさんは銀の鍵使ってませんよ?
ただ……ん、なんだ?
嗚呼ッ! 窓の外に! 窓の外に!
>>177氏
ご期待に沿えず申し訳ないです。
ベルゼビュートやレガシー・オブ・ゴールドにティアナさんは乗りませんのでorz
>>178氏
アルではないんです。ごめんなさい。
>>179氏
しまった、風の(ティアナ)ランスターの手があったのか! 不覚っ!
>>180氏
破壊ロボはドクターの専売特許ですよー!?
リリカルスクライド//G.U. 氏
あの魔導書は結構な代物なんですよ。
……なんてこった! 改行がぐっちゃぐちゃになってる……。
ご指摘サンクスです。以後気をつけますorz
リリカル龍騎氏
タティアナさんがジョースター卿の格言を知っているのは、邪神の謀略とお考えくださ(ry
ナイアさんはとんでもない物を渡していきました。それは……。
>>194氏
ば、ばれてーら!
そして、ご期待に沿えず誠に申し訳ございませぬorz
俺の書いた駄文を読んでくださってありがとうございます!
皆様に千の感謝を!
>>204 おぉ〜!歴代ライダー勢ぞろいですな。
しかもリンディ提督が彼らと面識があったとは…。
所で一つお聞きしたいんですが…。
本郷達の言う「奴」と言うのは…もしや邪眼の事ではありませんか?
>>190氏
GJ!!
そのきれいな顔を吹っ飛ばしてやる!
に吹いたwww
>>19氏
GJ!この展開だとなのは達とバトルかな?この悟飯には幸せになってほしいです。
>>リリカルパニック氏
GJ!着々と話が進んできてますね。かなめは出てくるのでしょうか?
>>リリカルなのはGE氏
GJ!ヴィータが?どういう展開になるのか楽しみです。
>>魔装機神氏
GJ!さすがのなのはでもグランゾンはきついのか……。楽しみです。
リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー氏
GJ!昭和ライダー達も結構、いい歳になってるのかな?おやっさんも亡くなってるとは。
J、ZOあたりは殆ど知らないので期待してます。
>>147、155
予告GJ!ザ・グレイトバトル懐かしい。全シリーズやりました。
>>なのはStS×デモベ氏
GJ!細やかで上手いと思います。是非、見習いたい。これからティアナがどうなるのか。
>>リリカルスクライド//G.U氏
エイジは大好きなので見てみたいです。ノドスは強すぎだけどスケールダウンはして欲しくないかも。
今期のアニメならDARKER THAN BLACKがやってみたいなぁ。クロノかユーノあたり主役で地味に。
>>190氏
GJ!その綺麗な顔を〜に思わず吹いたwシリアスかと思ってたので特に。
原作デビルマンのラストはちょっとトラウマです。
さっき帰ってもう寝なくちゃ。MEIOUは原作も絡ませて広げてみたいので、しばらくStrikerSの推移を見守ろうかと。
最新回の色々とか。来週も衝撃の展開みたいですし。
>>213 邪眼ではないのですよ…もっと恐ろしいものです。
それに邪眼なら10人ライダーを無視してでも光太郎を狙いますし。
でもヒントをお与えします、「奴」というのは仮面ライダー達が長い間戦い続けた者です。
これだけでも大ヒントかもしれませんが…
にしても、このスレの進行速度は・・・
どうも、前スレで「メ○○ットクロス書きます」とか言ってた者です
とりあえず触りだけ形になったので投下していいですか?
『投下する』と思ったときにはッ!!もうすでに投下してなきゃ駄目なんだッ!!
『投下した』なら使っていいッ!!
祝福する。
220 :
217:2007/07/16(月) 23:01:01 ID:fPcDFbFX
押忍!分かりました!
新参なもんでまだまだ心構えが足りなかったようです・・・
それでは、「投下した(約数分後に)」
リリカル魂(仮) プロローグ
メダロット。それは、テクノロジーが生み出した全く新しいロボットである。
ティンペットと呼ばれる基本フレームに人工知能メダルを搭載、
さらに多種にわたるパーツを組み合わせることによって、
無限の能力を引き出すことができるのだ!
おみくじ町のとある公園、子供たちの声と射撃音が聞こえる。
「メタビー、サブマシンガン!!」
ズガガガガガガガガッ!
『頭部パーツ、ダメージ100。機能停止』
腕時計から発せられる電子的な音声とともに、シアンドッグは糸が切れたように
ばたりと倒れる。
と同時に、背中から『キュピンッ』と音を立てて何か光るものが飛び出した。
「あぁっ、シアンドッグ!」
少年がボロボロになった相棒へ急いで駆け寄る。心底心配そうな面持ちだ。
「いよっしゃあ!! またオレたちの勝ちだな」
「ってかイワノイ、お前もパーツの組み合わせ考えろよな。
サルメダルと射撃パーツは相性が悪いってのに」
腰に手をあてて満足げに勝ち誇っているのはメタビー。
ボディは全体的に明銅色で、右腕には単装の、左には二連装の銃身を装備している。
そして頭部には一対の大型バレルを備えたツノ。
一見するとカブトムシを思わせるフォルムだ。
そして、呆れ顔でアドバイスをしているのはイッキ。
頭のチョンマゲが特徴的な、メダロット大好き少年(小3)である。
「うるさいっ! 誰に何と言われようと、パーツを換えるつもりはないね。
俺はこのシアンドッグが好きなんだ!」
シアンドッグのメンテをしていたイワノイは、説教をタレるイッキに言い返した。
髪をデー○ン閣下よろしくカッチリ立てたヘアスタイルの、ややツリ目な少年だ。
いったい何を使えばそこまでソリッドに立ち上がるのか、作者に問いただしたい。
「まぁ、前よりは射撃の精度も上がってきてはいるけどな。
回避のタイミングとマスターの指示がまだまだってとこだな〜」
メタビーのダメ出しにイワノイは反論しようとしたが、
言われたことはほぼ的を得ているため、歯軋りをするしかない。
221 :
217:2007/07/16(月) 23:02:22 ID:fPcDFbFX
「ほい、お前のメダル。確かにパーツ自体は性能良いけどさぁ、
負けてばかりじゃお前の相棒もいつかグレちまうぜ?」
イッキは落ちていたサルメダルを拾って手渡す。
「へん!余計なお世話だ」とか言いながらイワノイは乱暴に受け取った。そこへ――
「あ、いたいた。ふーん、この様子だといつもどおりみたいね」
「イワノイ、また負けたのかい!? 情けないね〜まったく!」
声がする方向へ振り向くと、
そこに2人の少女と1人の少年が近づいてくるところだった。
「あらら〜、シアンドッグもボロボロじゃない!イッキ、手加減してやんなかったの?」
「ロボトルに手加減などない!
メダロッターなら知恵と勇気で勝負ってもんだろアリカ」
「何よそれ?ワケわかんないわ・・・・」
目を炎にしながら熱く語るイッキをジト目で見るのは、
今どき珍しいオーバーオールを着ている少女、アリカ。
イッキとは幼馴染&お隣さんであり、幼少時代からの腐れ縁である。
「イワノイ。あんた、また今度負けでもしたら本気でスクリューズから除名するよ!!」
「ひぇええ〜、オヤビンそれだけはー!」
あちらでイワノイに激を飛ばしているのはキクヒメ。
ウェーブのかかった茶髪、首元に下げたサングラス、
パンツルックの服装・・・・と、男っぽい格好をした女の子である。
その横でキクヒメの付き添いのように居るのはカガミヤマ。
少々ポッチャリしている少年で、どうやら物言いは少ないようだ。
ちなみにスクリューズとは、キクヒメを頭にイワノイ・カガミヤマの3人で構成された
悪ガキグループである。
名前の由来はお酒の『スクリュードライバー』から来ているとか何とか・・・・
「まぁいい、かわいい子分の仇討ちだ。あたしとも勝負しなイッキ!」
さすがはリーダーとでも言うべきか、キクヒメがリベンジを申し出る。
「お、オヤビン・・・・一生ついて行きやす!!」
キラキラした目で自分のリーダーを崇めているイワノイ。
連戦はちょっとキツイんだけどな〜とかイッキは考えていたが、
「上等だ、連戦連勝で返り討ちにしてやるぜ!」
とかメタビーがヤル気満々で言い返したもんだから、もう取り返しがつかない。
「ま、いいか。相手になるぜ」
「いい気になってんじゃないよ!メダロット、転送!!」
キクヒメの腕時計・メダロッチから閃光が走り、メダロットが転送される。
赤いボディに愛くるしい大きな目、特徴的な耳と尻尾のあるネコ型メダロットだ。
222 :
魔法少女リリカルスクリームの人:2007/07/16(月) 23:03:38 ID:BKM0rnVV
支援。
関係ないけどワイルドハリーとガンデスべラードは同じ銃型メダロットに見えてモチーフが
リボルバーとオートマチックという違いがある。
223 :
217:2007/07/16(月) 23:06:06 ID:fPcDFbFX
『合意と見てよろしいですね?』
どこからともなく声が聞こえる。メダロッターなら必ず聞き覚えのある、あの声。
ズバーーーーーッ!!!
地中から土を舞い上げ、現れたアノ人とは・・・・
『Mr.うるち!!?』
「暖かいご歓迎ありがとうございます!
只今この戦いは真剣ロボトルと認定されました。よってこのMr.うるちが
レフェリーを務めさせていただきます!」
「誰も歓迎なんてしてないわよ・・・?」
うるちにさりげなく突っ込みを入れるアリカ。
なるほど鋭いな、さすがは未来のジャーナリスト。
「こ、細かいことはどうでもよろしいのです!
ルールは簡単、互いのメダロットを戦わせ、先に機能停止させた方が勝ちです。
よろしいですか〜?」
「おうっ!!」
「いつでもかかってきな!」
「それでは、ロボトルぅ〜〜・・・フ ァ イ ト ぉ ! ! !」
カンッ!
ゴングが鳴り響いた。誰が鳴らしたのかは突っ込まないで頂けると幸いである。
「ペッパーキャット、速攻で勝負をつけるよ!」
「了解ですおやびん!」
戦闘開始と同時に、ペッパーキャットは持ち前のスピードでメタビーに迫る。
「メタビー、相手の足元を狙え!動きを止めるんだ!」
「分かった!」
狙いを定めてサブマシンガンを連射する。が、
ペッパーキャットはネコ並みの俊敏性で弾幕をジグザグにすり抜ける。
「懐に飛び込んでライトジャブ!」
「はい!」
右腕パーツ・ライトジャブに紫電をまとわせ、メダビーに飛びかかった。
「バックステップでかわせ!!」
間一髪で後ろに飛び退き、電撃を回避するメタビー。
しかし、接近戦においては格闘型の相手のほうが上手だった。
「次!ライトブローだよ!」
先ほどより一回り大きな電撃がキャットの左手から発生する。
左腕パーツ・ライトブロー。威力が大きい分、右より攻撃スピードは劣るが
バックステップから体勢を立て直せていないメタビーに当てるには十分だった。
バ チ チ チ チ チ ッ !
「ぐわあぁぁあっ!」
「メタビー!!」
横殴り気味のブローはメタビーの頭にヒット、そのままの勢いでぶっ飛ばされる。
『頭部パーツ、ダメージ52』
「っく、痛って〜・・・・」
どこかの回路が軽くショートしたのか、視界に砂嵐が混じっては消える。
「さすがオヤビン、その調子!」
イワノイが歓声を上げ、カガミヤマも『うんうん』と頷いている。
「おい大丈夫か!?」
「あぁ・・・・ちょっと油断しちまったな」
心配するイッキに、かろうじて余裕を含めた返事をするメタビー。
本当はモニターの調子が思わしくないのだが、そのことはあえて言わなかった。
一応の安心をした後、イッキはこの後どうするかを思案する。
(あの機動性じゃ、おそらくリボルバーもそう当たらないはず。
せめて動きを鈍らせられれば・・・・そうだ!)
224 :
217:2007/07/16(月) 23:07:46 ID:fPcDFbFX
「メタビー、反応弾だ!」
「何ぃ?アレが当たると思ってんのか!?」
「いいから!発射機能はまだ大丈夫なんだろ?」
『反応弾』。メタビーの必殺武器とも言える大火力の武装。
確かに当てればほぼ一撃だろうが、問題はその『当たるかどうか』なのだ。
しかし、イッキの顔は何か自信と確信に満ちている。
イッキの様子に訝しがりながらも、メタビーはペッパーキャットに照準を合わせ、
「いっけぇ!」
「ハンノウダン!!」 ドシュゥッ!
大型バレルから2発のミサイルが黒煙をまとって飛び出し、
真っすぐにペッパーキャットへ突き進んでいく。
「ほーぅ、お得意の反応弾かい?ま、当たるつもりはないけどねぇ」
目前1メートルまで迫った刹那、キャットは垂直に跳び反応弾を回避。
いかに火力がある武器といえども、避けられてしまっては意味はない。
「残念だったねぇ〜。さて、そろそろ仕留めるよ!」
「はいっおやび/ドゴォォォン!!」
突如、爆炎が立ち上った。背後からの爆風で吹き飛ぶペッパーキャット。
そこに、
「メタビー、リボルバー連射!」
「もらった!!」
ガッチリと右腕を構えたメタビーは照準を合わせ、連撃を放った。
「あ痛っ!」
「ペッパーキャット!!」
『脚部パーツ、ダメージ53』
脚部にダメージを受け、思わず膝をつくペッパーキャット。
「いよっしゃぁー!!」
「なーるほど、考えたじゃねぇかよ」
わざと相手の背後付近に着弾させて爆風を起こし、バランスを崩した隙に攻撃する。
――イッキの考えたアイデアは見事に成功した。
「へぇー、やるじゃないイッキ」
観戦していたアリカも、イッキの戦法に少し感心する。
「やってくれるねぇ。次はこうはいかないよ」
「ああ、ここからが本当の勝負だぜ!」
互いに向き直り、改めて攻撃タイミングを見測るキクヒメとイッキ。
225 :
217:2007/07/16(月) 23:09:25 ID:fPcDFbFX
先に動いたのはキクヒメだった。
「反応弾はもう当たらないよ。いいね?ペッパーキャット!」
「了解おやびん!油断はナシです」
ステップを利かせてメタビーに迫る。照準を絞らせないつもりだ。
しかし、相手の動きを見てイッキは何かに気付いた。
(脚部パーツにダメージがあるからか?さっきよりもスピードが少し落ちてる)
よくよく見ると、若干だがキャットの動きにスキが生じている。
「脚が弱ってるなら、こっちの攻撃も当たりやすくなってるはず。メタビー!」
イッキの呼びかけに、
「分かってるさ。オレ様の射撃の腕をなめんなよ」
威勢よく左手のサブマシンガンを構えるメタビー。
その間にも、右に左に動きながらペッパーキャットは距離を詰めてくる。
と、やはり脚部の異常か、一瞬だけステップにブレが生じた。そこを見逃さないイッキ。
「今だ!」
「くらえっ・・・・う!?」
まさに決定打を撃とうとした矢先、メタビーのモニターが再び砂嵐に襲われる。
視界の定まらない中で闇雲に撃ったマシンガンは、相手に当たることはなく・・・・
ガガガガッ――ドバァー!!
「んな?何やってんだお前ー!?」
公園の中心にある噴水の土台に命中。生じた亀裂から、大量の水が噴き出す。
そしてその水は、
「うわぁっ冷てー!!」
「な ん で 俺 ま で 〜 ! ?」
噴水を破壊したメタビーと、すぐ隣にいたイッキへと降り注いだ。
「何やってるんでしょう?メタビー達」
突然の相手の自滅に、唖然とするペッパーキャット。
「あ〜・・・・よく分からんが、とにかくチャンスだ!ライトジャブ!」
「はい!」
キクヒメも同様に呆れていたが、これ見よがしと攻勢に出る。
「げぇ〜、びしょびしょだ・・・」
濡れそぼった服の感触にぼやくイッキ。と、
「おいイッキ!ボヤボヤしてんな!」
キャットの接近にいち早く気付いたメタビーが警告を発する。
「や、やばいぞ!こんなに濡れてるときに電撃なんか食らったら・・・・」
なんて考えている間に、目前まで迫る赤い猫。右手には紫電をまとっている。
「とにかく回避だ、走れメタビー!!」
「よしっ・・・・っておわぁー!」 べちゃっ
大量の水でぬかるんだ地面に脚を取られ、盛大にコケるメタビー。
「決まりだねぇ。とどめだよ!」
キクヒメの勝利宣言と同時、ライトジャブがメタビーを捉えた。
226 :
217:2007/07/16(月) 23:10:40 ID:fPcDFbFX
ちょっと待てよ?
大量の水でメタビーとイッキはびしょ濡れ。しかも地面も水浸し。
ということは――
「「あぎゃぁぁぁぁあ!!」」 バリビリビリ!!
二人そろって感電していたりするわけで。
「えっ?ちょ、イッキ!?」
アリカが思わず叫ぶ。と、
ド ガ ァ ァ ァ ン ! ! !
何故か派手な爆発が起き、辺りは爆煙に包まれる。
やがて煙が晴れ、黒コゲになったペッパーキャット、そしてイッキとメタビーが――
イッキとメタビーが、いなかった。
『え・・・・?』
その場の一同は、ただただ呆然とするだけだった。
「・・・・とりあえず、この試合は没収試合とさせていただきま〜す〜」
所変わって、ここは海鳴町。とある民家の子ども部屋。
「んーっ、宿題終わり〜!」
週末用に出された宿題をやっつけ、なのはは大きく伸びをした。
『Good job. Master(お疲れ様です。マスター)』
机の上に置いてある赤い宝玉が労いの言葉をかける。
「ありがと、レイジングハート。さてとっ、夕飯まで何しようかな〜」
現在時刻は午後4時30分ほど。涼しい時間帯を使って宿題を終わらせたなのはだが、
これから特に何をするという用事はなかった。すると、
『How will be a walk? It is good a change after study.
(散歩はいかがでしょう。勉強後の良い気分転換になると思います)』
と、レイジングハートが提案する。
「ん、そうだね。さっきの問題解くのにけっこー頭使っちゃったし」
パートナーを首にさげて、なのはは家を出た。
227 :
217:2007/07/16(月) 23:12:18 ID:fPcDFbFX
またまた所変わって、ここは時空管理局所属の巡航艦、アースラ内ブリッジ。
艦長のリンディ・ハラオウンは、キャプテンシートに座っていた。
「ここのところ大きな異常はなし。いいことねぇ〜」
と言って、日本茶の淹れてある湯飲みに手を伸ばす。
そのまま飲むのかと思いきや。角砂糖を2個、さらにミルクをたっぷり注いだ。
そしてよくかき混ぜ、一口。
「うん、美味しい」
『本当に美味しいのか?』と突っ込みたくなるが、そこは暗黙の了解というやつで。
「あ、艦長!お疲れさまですっ」
「あら、エイミィ早いわね。もっとゆっくりしてても良かったのよ?」
ブリッジのドアが開き、入ってきたのはエイミィ・リミエッタ。
ショートカットに1本ハネた癖っ毛(?)、活発そうな顔立ちの少女だ。
「ご心配なく!ちゃーんと休憩はしてきましたから。それに・・・・」
と、彼女はそこで言葉を切って顔を引き締めた。
「それに?」
急に真面目な表情になったエイミィに、リンディは疑問符を浮かべる。
「何だか落ち着かないんですよ。オペレータとしての勘っていうか――」
優秀な管制官である彼女の経験と勘が、何かを訴えていた。
「こういう『異常なし』って日が続いてると、『唐突に何かが起こる』って」
「ぇ・・・・」
一時の静寂がブリッジを包んだ。
「――なーんちゃって!やだなぁ艦長、冗談ですよジョーダン!」
自分の言葉を間に受けてしまったらしい艦長に、
エイミィは『あははは』と苦笑いながら前言を撤回。したつもりだったが、
ヴィー!! ヴィー!!
突如としてアースラの管制システムが異常を感知した。
「ありゃ、当たっちゃった?」
タラ〜ッと、エイミィの頬に一筋の汗が流れた。
228 :
217:2007/07/16(月) 23:15:46 ID:fPcDFbFX
改めて「投下した!」、というか投下完了です
色々と設定が甘いとこもあるんで「ん?」と思うところも・・・
文章は何回か見直したのですが、指摘でも頂ければ幸いです
GJ!!
メタビーはデバイス化するのかな?ありえないが質量兵器だらけで全身凶器だったら
なのは達が引きそうだなぁ。
メタビーはビームじゃないあれが「いい」んだよ!
そのままでGO!
質量兵器云々で文句を言うクロノにメタビーが「でっかく生きろよ男ならー・・・」
とコンプレックスジャブを打つな。
232 :
19:2007/07/16(月) 23:35:24 ID:IOIJNd4i
皆様GJです
>>なのはStS×デモベ氏
ティアナが悩んでますね
魔導書がどう繋がるか楽しみです
俺だけかもしれないけど何もなければいいとぼやくと
けっこうな確率で何かあるから困る
>>地獄に落ちた高町なのは氏
デビルマンとか懐かしいですね
レディの方では明地獄にいるんでしたよね
ネオデビルマンは見たことないので
探して見てみたいです
>>217氏
リボルバーにサブマシンガンがあるからこのメタビーのパーツはメタルビートルですね
イッキとメタビーの扱いがどうなるか楽しみです
余談ですが、俺はメダチェンジあまりしない派だから
3でサイカチスになった時装甲落ちてて泣いた
233 :
217:2007/07/16(月) 23:38:37 ID:fPcDFbFX
初GJに感謝いたします!
う、確かに質量兵器やら実弾てんこ盛りですねメタビーはw
まぁ戦闘モノを書くのは得意ではないのでホノボノ日常でも(逃げ
クロノとの会話が意外に苦戦してます・・・
管理局に属さなければ質量云々関係なくね?
民間協力者にしとけばいいじゃない
>>233 メダロットは玩具だから質量兵器ではないのでは?(グレイン・パーティクル除く)
アニメみるかぎり実弾だからって人間が喰らっても死にはしませんし、メダロット三原則だってありますし。(アニメではこの三原則存在してませんでしたが)
魔法で岩飛ばすのはOKなんだからメダロットや実弾系パーツもOKだろ。
237 :
マスカレード:2007/07/17(火) 00:03:20 ID:WyiZYDzr
久々に来てみれば次スレが立っているとは……
さらに色んな作品が投下されていて、軽く浦島太郎気分ですねw
>>228 GJですよー!
メダロットシリーズ大好きな自分的にはかなり嬉しいクロスです!
次回、メタビーと管理局の邂逅ですかね……
とにかく楽しみにしてます!
さて、投下しようと思っていたのですが、しばらくは
>>217さんの感想レスが優先だと思うので、しばらくたってから頃合いを見て投下しますね
238 :
217:2007/07/17(火) 00:12:49 ID:DXw6a+oK
>>マスカレード氏
GJありがとうございます。
新参のことは気にせずどうぞ投下を!
にしてもメダ世代がこんなにいたとは・・・!
>>217氏
GJ!メダロットリアルタイムで見てたから覚えてるw
メタビーがデバイス化して質量兵器や実弾だったとしても、
ヴィータが既に質量兵器使ってますw
今現在舞Hime視聴中……あれ?ティアナ主人公ジャン!
なのは以上の主人公補正!アリッサ死んじゃった(;ω;)
ミドリちゃん……あれ?声が魔王さま
>>215 たしかに、エイジの設定変更じゃなくてベルクロスの力加減を(ry
>マスカレードさん
僕もいつでもいいので投下よろしくお願いします、先輩♪
>>237 感想は俺が止めた…00:13:41の時点でな。
242 :
マスカレード:2007/07/17(火) 00:27:42 ID:WyiZYDzr
それは、小さな願いでした。
望んだのは静かな日々。待っていたのは遠く離れた大切な友達との再開。
……だけど、訪れたのは突然の襲撃者。
出会い、戦い、大きな力……。
運命が、今静かに動き初めて
嵐の中での、心を繋げた絆を信じて……
宇宙の騎士リリカルなのはBLADE……
始まります。
243 :
マスカレード:2007/07/17(火) 00:35:28 ID:WyiZYDzr
いつも通りの静かな夜だった。
美しい月を映す水面は、優しい風に吹かれて静かに波を立てる。そんな静かな夜の出来事……
「あはは、そっか……そうだったんだぁ」
ここはバニングス邸。
家の中から少女の声が聞こえる。
声の主はアリサ・バニングス。今は友達のすずかと電話中だ。
「……でも、フェイトに会えるのちょっと楽しみよね」
『でも私達でもこんなに楽しみなんだから、フェイトちゃんとの思い出が
たくさんあるなのはちゃんは、もっともっと楽しみなんだろうね』
電話の相手、すずかもうんと頷きながら言う。
「フェイトがこっちに来るって聞いて、なのは本当に嬉しそうだったもんね〜」
アリサは言いながら、机に並べたフェイトや自分達の写真を眺める。
「フェイトのお迎えイベント、今のうちから考えておこうか!」
そこでアリサは「いいこと思い付いた!」といった感じに立ち上がる。
『いいね〜』
「うん。パーっとやろ〜」
『誰のお家でやる?』
「喫茶翠屋とか♪」
アリサは笑いながら提案した。
第2話 「赤い戦慄エビル」
「民間人への魔法攻撃……軽犯罪では済まない罪だ」
「何だテメェ?管理局の魔導師か?」
バルディッシュを向けられたヴィータが、フェイトに質問する。
「時空管理局嘱託魔導師……フェイト・テスタロッサ。」
フェイトはヴィータのそばにいる白い魔神……ブレードを気にしながらも名乗る。
「抵抗しなければ、弁護の機会がキミにはある。同意するなら、武装を解除して……」
「誰がするかよっ!」
だがフェイトの説明を聞かずに一気に後退し、ビルから飛び出すヴィータ。
「逃がすか!」
それを見たブレードはすぐに後を追うようにビルを飛び出す。
「あ……ちょっと!」
フェイトは飛び出していったブレードに声を掛けようとするが、凄まじい速度で飛んでいったためにそれを断念。
そこでフェイトは一瞬なのはを見て……
「ユーノ、なのはを頼むよ!」
「うん!」
フェイトもブレードの後に続くため、ビルから飛び出した。
「ユーノくん……」
「うん。」
ユーノはなのはに右手を当て、治療しながらこれまでの経緯を説明する。
フェイトの裁判が終わり、なのはに連絡をとろうとするも失敗。さらに海鳴市に張られた結界を観測し、今に至る、と。
「そっか。……ごめんね。ありがとう……」
「あれは誰?なんでなのはを?」
礼を言うなのはに、今一番の謎を聞くため核心に迫るユーノ。
「わかんない……急に襲ってきたの……」
なのはも少し暗い表情で呟く。いきなり襲われる覚えなど無いというのに……
「……でも、もう大丈夫。フェイトもいるし、アルフもいるから」
「……あの、白いテッカマンは……?」
大丈夫と告げるユーノに聞き返すなのは。『テッカマン』……さっきヴィータが呼んでいた名称だ。
ユーノにもテッカマンなど心当たりは無い。
「それが……僕たちにもよくわからないんだ……」
「そうなの……」
「でも、多分……」
ユーノは「多分」と言い、ビルから外を見上げた……。
244 :
マスカレード:2007/07/17(火) 00:42:30 ID:WyiZYDzr
「くっ!」
ガキィン!
鋭い音をたてて、ヴィータのグラーフアイゼンとブレードのテックランサーがぶつかり合う。
「なんなんだテメェは!」
「お前はラダムか!?」
ヴィータはブレードに向かって叫ぶが、ブレードがその質問に答える事は無い。
「何訳わかんねぇこと言ってんだ!」
ヴィータはグラーフアイゼンでブレードを弾き、距離を取る。
「グラーフアイゼン!」
『シュワルベフリーゲン』
そして4つの小さな鉄球をグラーフアイゼンで叩き、ブレードへと飛ばす。
ヴィータの中距離誘導型射撃魔法だ。
シュワルベフリーゲンはブレードに向かって飛んでいくが……
「ふん!」
ブレードは飛んで来た4つの鉄球すべてをたたき落とし、そのまま突っ込んで来る。
「……な!?障壁!」
『パンツァーヒンダネス』
シュワルベフリーゲンをたたき落とされた事に驚きながらも障壁を張る。
次の瞬間、ブレードのテックランサーがヴィータの障壁に衝突。
「うおぉぉおおお!!」
「(な……なんて威力だ……!このままじゃ破られちまう……!)」
明らかに押されているのはヴィータだ。テッカマンの力が予想以上に強かった。
そこへ……
「バリアァ……ブレェェェイクッ!!!」
「なに……!?」
下方向からの攻撃。アルフの放ったパンチ……バリアブレイクが、ヴィータを守る障壁に直撃。
ただでさえブレードの斬撃で破られかけていた障壁に亀裂が生じ……
障壁は大きな音をたてて破られ、消滅。
「……ンのやろぉーッ!」
怒ったヴィータはアルフの目前まで急降下、グラーフアイゼンを振り下ろす。
「ふんっ!」
「あぁっ!」
咄嗟にアルフも防御魔法を発動するが、たやすく破られ地面へと落下するアルフ。
「……!?」
アルフに攻撃し、一瞬動きが止まったヴィータ。だがすぐに右方向から飛んできた攻撃に気付く。
ヴィータは飛んできた何かを咄嗟にかわす。
「これは……テックランサーか!?」
ヴィータの横を掠めていったのはブレードが投げたテックランサーだ。
ブレードは接近しながらテックランサーを投げ、すぐにワイヤーで回収、そして再びヴィータに切り掛かった。
「答えろ!お前はラダムの手先なのか!」
「ンなこた知るかよッ!」
言いながらブレードの攻撃をかわすヴィータ。この相手の攻撃を正面から受けるのは危険だ。
それはさっきの接触で証明されている。悔しいが今はかわすしかない。
一方、アースラ。
スタッフ一同は、アースラの整備を後回しにして海鳴市の広域結界を解こうとしていた。
もちろんモニターは何も表示しようとはしない。
「(無事でいて……なのはちゃん、Dボゥイ……!)」
リンディは砂嵐を映すだけのモニターを見て冷や汗を流す。
「術式が違う……ミッドチルダ式の結界じゃないな」
「そうなんだよ……どこの魔法なんだろ?コレ……」
結界の解析完了まであと少し。
クロノとエイミィはこの「ミッドチルダ式では無い術式」に不安を感じていた……
245 :
マスカレード:2007/07/17(火) 00:49:32 ID:WyiZYDzr
「……ッ!?」
一方、ヴィータはアルフのバインドにより自由を奪われていた。
「終わりだね。名前と、出身世界……目的を教えてもらうよ」
フェイトはバルディッシュをつきつけながら言う。
ブレードはそんなヴィータを黙って見つめる。
「(奴はラダムとは関係無いのか……?いや……)」
近付いてくる何かの気配に気付いたブレードは、再び力強くテックランサーを握りしめた。
そしてブレードの予感は的中する……
「……なんかヤバいよ!フェイト!」
アルフもまた何かに気付き、警告するが……
「……!!」
時すでに遅し。突如現れた女がフェイトに斬り掛かってきたのだ。
咄嗟にバルディッシュで受けるが弾き飛ばされるフェイト。
ヴィータは自由を奪われながらも「……シグナム?」と女の名を口にした。
「レヴァンティン、カートリッジロード。」
シグナムと呼ばれた女は剣状のデバイス『レヴァンティン』に命令し、剣の柄から「カートリッジ」を排出させる。
そしてレヴァンティンは炎を纏い……
「紫電一閃ッ!」
『Jar』
フェイトに向かって急降下、そのままレヴァンティンを振り下ろした。
「なっ!?」
バルディッシュで受けるが、レヴァンティンの圧力に堪えられずに切断される。
そしてシグナムは再び剣を振り下ろすが……
『ディフェンサー』
切断されたバルディッシュが咄嗟に防御魔法を展開。致命傷は避けることができたが、それでも吹っ飛ぶフェイト。
そしてフェイトはユーノの付近に落下し、激しい轟音と共にビルの壁を突き破った。
「フェイトーーーッ!」
アルフは墜落したフェイトに駆け寄ろうとするが、銀髪の男に阻まれそれを断念する。
一方、シグナムもヴィータを捕縛していたバインドを破壊。
「あまり無茶はするな。我らが主が心配する」
「わぁってるよ!」
優しい口調で言うシグナムに、少し不機嫌気味に答えるヴィータ。
「それから、落とし物だ。破損は直しておいたぞ」
「……ありがと。」
シグナムはヴィータの帽子を手渡し、ヴィータもボソッと礼を言いながら受け取る。
そしてぶつかり合うアルフとザフィーラを眺めながら状況をまとめるシグナム。
「状況は……3対4。いや……」
「4対4だな!」
シグナムに割り込んでヴィータが言う。
フェイト・なのは・アルフ・ブレードvsシグナム・ヴィータ・ザフィーラ……
これならば4対3のはずだが……?
「ああ、そうだな。一対一なら、我らベルカの騎士に……」
「ふふ…」と笑いながら言うシグナム。そして……
「負けはねぇッ!!」
シグナムに続けてヴィータが言い、二人は再び戦場へと赴く。
246 :
マスカレード:2007/07/17(火) 00:54:27 ID:WyiZYDzr
「状況は4対4」。その意味とは……。
「(……俺が感じた気配はあの女達の物では無い。ならば……)」
シグナムもザフィーラもさっきブレードが感じた気配とは違っていた……。
つまり、まだ誰かが来るということだろう。そして……
「……ッ!!」
上空から突如として飛んできた短剣。ブレードは咄嗟にそれを弾く。
「ラムショルダー……だと?」
そしてこの武器の持ち主には心当たりがある。ブレードは「まさか……!」とラムショルダーが飛んできた方向を見上げる。
そこにいたのは、赤いテッカマン。
「久しぶりだね、兄さん……」
「エビルッ……!」
しばらく睨み合う二人。相手は赤い悪魔、『テッカマンエビル』だ。
「やはり生きていたか、エビルッ!」
「当たり前さ。兄さんとの決着をつけるまでは、死ねないよ」
嘲笑うかのように言うエビル。
「……俺もお前達を滅ぼすまでは、死なないッ!」
刹那、ブレードはエビルに急接近。二人のテックランサーがぶつかり合い、火花を散らす。
「はっきり言ってくれるじゃないか?兄さぁんッ!!」
「……っ!」
次の瞬間、ブレードはエビルのテックランサーに弾き飛ばされていた。
「……なるべく急いで帰りますから。……はい、それじゃあ。」
シャマルはシグナム達の戦闘を眺めながら主であるはやてに通信を入れる。
あまり遅くなって心配されるのもまずいのだ。
「……そう。なるべく急いで、確実に済ませます。」
シャマルはぽつりと呟き……
「クラールヴィント、導いてね」
言うが早いかシャマルの指輪……『クラールヴィント』のクリスタル部分が宙に浮く。
一方フェイトは切断されたバルディッシュをリカバリーし、再びシグナムとぶつかり合っていた。
『フォトンランサー』
バルディッシュの機械音声が術名を告げる。
「……レヴァンティン。私の甲冑を。」
『パンツァーガイスト』
フェイトの狙いに気付いたシグナムは防御魔法を発動。シグナムの体をピンクの光が包む。
実に冷静な対応だ。
「打ち抜け……ファイアッ!!」
そしてフェイトは4つの光り輝くスフィアをシグナムへと発射。
だがシグナムは全く動じない。間違いなく直撃ルートだ。しかし……
「……な!?」
「魔導師にしては悪くないセンスだ。だがベルカの騎士に一対一を挑むには……まだ足りん!」
シグナムは防御魔法、パンツァーガイストでフェイトの放ったフォトンランサーを全て弾き、再びフェイトに斬り掛かる。
カートリッジをロードし、渦巻く炎を身に纏ったレヴァンティンでだ。
「レヴァンティン!叩き斬れッ!!」
「……ッ!!」
再びフェイトは弾き飛ばされ、ビルの壁を突き破った。ビルの持ち主からすればこの上無く迷惑な話だ。
乱れバック突きFSEX支援
なんつう誤爆をしちまったんだ…アタイは
249 :
マスカレード:2007/07/17(火) 00:59:01 ID:WyiZYDzr
「フェイトちゃん!」
なのははユーノが張った回復・防御を兼ね備えた結界の中で叫んだ。
悔しいが今のなのはには何もできない。
ふと、別の方向を見上げると白と赤の閃光がぶつかり合っているのが目に入る。
「あれは……テッカマン?」
「俺達は双子だよなぁ!?兄さんの好きな兄弟愛はどうしたんだい!?」
言いながら突き刺すようにテックランサーを振るうエビル。
「なんの話だッ……!」
攻撃を受け、フェイトと同じようにビルの壁を突き破るブレード。
そしてエビルは追撃のために接近する。
「俺にあるのは……ラダムへの怒りと憎しみだけだッ!」
エビルがブレードのレンジに入った瞬間、背中のスラスターを噴射。エビルを蹴り飛ばす。
「……くっ!」
「うぉおおおおッ!!」
さらにエビルを追撃するブレード。お互いのテックランサーが火花を散らしながら上空へと昇っていく。
「(シンヤ……)」
シグナムはレヴァンティンにカートリッジロードさせながら一瞬エビルを見るが、再びフェイトへと目線を戻す。
「(あれだ……あの弾丸みたいなの……)」
フェイトもこの力量の差の秘密の一つがカートリッジであろうことに気付く。
「終わりか?抵抗しなければ命までは取らん」
「誰がッ……!」
シグナムの挑発に反応し、フェイトは再び立ち上がる。
「いい気迫だ。私はベルカの騎士、ヴォルケンリッターの将、シグナムだ。そして炎の魔剣、レヴァンティン……お前は?」
シグナムは興味のある相手の名前しか知ろうとはしない。そのシグナムから
名前を聞かれたということは、それなりに認められているのだろう。
「ミッドチルダの魔導師。時空管理局嘱託魔導師……フェイト・テスタロッサ。この子はバルディッシュ……」
フェイトもシグナムと同じ高度まで上昇し、自分の名を名乗る。
「テスタロッサ……それにバルディッシュか……」
シグナムはどこか気持ちの良さそうな顔で「ふふっ」と笑いながら復唱した。
「そんなものなのかい?えぇ!?兄さぁんッ!!!」
「ぐぁッ……!」
エビルはテックランサーでブレードのテックランサーを弾き、もう片方の腕に装着したラムショルダーで
ブレードの装甲を切り裂いた。それにより地面に落下するブレード。
それと同時に、ザフィーラの攻撃を受けたアルフもブレードのそばに墜落する。
「く……エビルゥッ!」
「その声……アンタまさか、Dボゥイかい!?」
エビルを見上げ唸るブレードに、犬の姿をしたアルフが問い掛ける。
250 :
マスカレード:2007/07/17(火) 01:02:50 ID:WyiZYDzr
「……そう言うアンタは……?」
「アルフだよ、フェイトの使い魔の……!」
お互いに相手を認識する。
「Dボゥイ、ここは一つ連携といかないかい?」
アルフはブレードに提案するが……
「断る!……奴は俺一人で倒すッ!」
「ちょ、ちょっとDボゥイ!」
ブレードはアルフの提案を拒否。再び背中のスラスターを噴射し、エビルに向かって突撃していった。
「何なんだい……まったく!」
「話は済んだようだな。」
「チッ……!」
愚痴るアルフに再び牙を剥くザフィーラ。アルフは飛び上がりそれを回避する。
なのはは結界の中でこの戦闘を見ている。
ユーノvsヴィータ。
シグナムvsフェイト。
アルフvsザフィーラ。
そして、赤と白の二人のテッカマン。
様々な色の閃光が驚異的な速度でぶつかっては離れ、ぶつかっては離れを繰り返している。
「助けなきゃ……私が皆を、助けなきゃ……」
なのははフラフラと歩き始める。すると、突然レイジングハートから桜色の翼が飛び出す。
「レイジングハート……」
『撃ってください。スターライトブレイカーを』
「そんな……無理だよ、そんな状態じゃ!」
スターライトブレイカーの発射を指示するレイジングハート。だがレイジングハートはヴィータの攻撃により
すでにボロボロで、コアには大量の亀裂まで入っている。こんな状態でスターライトブレイカーを撃つのは避けたいが……
『撃てます』
「あんな負担のかかる魔法……レイジングハートが壊れちゃうよ!」
『私はマスターを信じてます』
「…………。」
『だから私を信じてください』
なのはは考える。だが、答えはすぐに決した。
「……レイジングハートが私を信じてくれるなら……私はレイジングハートを信じるよ!」
なのははスターライトブレイカーの発射を決定し、他の皆に念話で伝える。
「フェイトちゃん、ユーノ君、アルフさん……それから、テッカマンさん!」
なのはに呼ばれたブレード以外の3人はなのはを見る。ブレードには聞こえていないのだろう。
「私が結界を壊すから、タイミングを合わせて転送を!」
なのはの正面に桜色の魔法陣が展開される。それを心配そうに見る一同。特にフェイトだが……
「なのは……大丈夫なのかい?」
「大丈夫……スターライトブレイカーで撃ち抜くから!!」
そして……
「レイジングハート!カウントを!」
『All light Count……Nine……Eight……』
レイジングハートのカウントが始まる。途中で音声が途切れそうになる。
だがそれでもレイジングハートは大丈夫だと言う。
251 :
マスカレード:2007/07/17(火) 01:13:22 ID:WyiZYDzr
『……Seven……Six……』
「兄さぁぁぁぁぁんッ!!!」
「エビルゥゥゥゥッ!!」
二人は何度も激しくぶつかり合う。ブレードのテックランサーがエビルを切り裂き、エビルもまたブレードを切り裂く。
『……Five……Four……』
フェイトとシグナムもまたお互いのデバイスをぶつけ合う。
レヴァンティンとバルディッシュは鋭い効果音と共に弾け合い……
『……Three……Two……』
アルフはザフィーラに頭突き攻撃。それにより吹っ飛ぶザフィーラ。
お互いに動物形態になり、二匹の獣が激しくぶつかり合う。
『……One……Zero……』
「……ッ!?」
次の瞬間、なのはの勢いは静止した。
胸から何者かの腕が伸びているのだ。愕然とする一同。もちろんなのはも含めて。
その腕は小さな桜色の光を掴んでいる。
苦しむなのはに比例し、光も小さくなっていくが……
『Count……Zero』
「……スターライト……ブレイカー……!」
それでもなのははスターライトブレイカーを発射。凄まじい威力の桜色の閃光が、
「ドゴォン!」というこれまた凄まじい轟音を響かせながら空を目掛けて駆け抜け、協力な結界をブチ破った。
まったくもって凄まじい威力だ。味方さえも恐怖を抱くという……
「結界、破れました!映像、来ます!」
アースラのモニターに映し出されるのは4人のヴォルケンリッターと、二人のテッカマン。
「何これ!?どういう状況!?」
慌てるエイミィ。
「これは……こいつら……」
続けてぽつりと呟くクロノ。
「あれは……?」
そしてリンディの目に映るのは白い魔神『テッカマンブレード』。
「結界が抜かれた……!?皆、一度散って、いつもの場所で集合!」
シャマルの声に反応し、散り始めるヴォルケンリッター。
「チッ……いいところで……!」
エビルも不服だがシャマルに従い、このエリアから離れることにする。
「待てエビル!逃げるのか!?」
ブレードは逃げようとするエビルを追撃しようと追い掛ける。
「フン……今回は見逃してやるよ。命拾いしたね、兄さん……」
「何だと……!」
「ふふ……それに、もうすぐテックセットしてから30分たつんじゃないのかい?兄さん?」
「……くっ!」
「だから今回は見逃してやるよ。……次会った時、兄さんに確実にトドメを刺してやるからさぁ……!」
エビルはそう言いながら立ち去ってゆく……。
「……あれは!?」
一方、クロノはモニターに映る映像を見て愕然とした。
それはシャマルが持っている黒い本……。
そして、それはクロノ……いや、ハラオウンの者にとって少しばかり嫌な因縁を持っていた。
252 :
マスカレード:2007/07/17(火) 01:17:09 ID:WyiZYDzr
投下終了!
今回はちょっとグダグダしてるかも……orz
実は途中でストーリー上重大なミスに気付きまして……最終話までのストーリーを大幅に改変したんですよ。
で、当初の予定では全9話構成でしたが全13話に伸びました
7月中にどこまで進められるか……
>190
永井顔のなのは……訳わかンねーっ!?
>197
そのネタは僕が出したネタだ。
地下で。(マテ
>209
お任せします。
僕の愛はA-10に向いてるんであって、当時の軍人にはそれ程……
でも、イワン・タワノビッチやバカラシン・イイノデビッチ・ゾルなら……
>212
持ってるだけでも意味がある(byアニメ店長)逸品ですよ?
>228
メダロットはよくわかりませんが、某落書き道場で幾つか見た気が。
>252
リアルタイムで読みました、乙!
全13話なら第12話でのスーパークロノタイムでテッカマンの一人や二人倒してくれるか!
254 :
19:2007/07/17(火) 01:24:28 ID:eL8LOCcu
GJ!!
バトルがかなり燃えました!!
Dボゥイの今後とかも楽しみです
>>253 >全13話なら第12話でのスーパークロノタイムでテッカマンの一人や二人倒してくれるか!
確実に無理だろww
>>マスカレード氏
GJです。
ブレードの憎悪が痛々しい……これも家族愛
なのは達との生活で人間らしい性格になればいいが……
ベガスはデバイスで登場かな?
「超時空大決戦! リリカルなのはvs平成愚連艦隊」
このスレの住人ならもう知ってるかな?
7割がた愚連艦隊になってるけどあげとく
時空を駆ける魔王大官寺重蔵率いる愚連艦隊と白い悪魔が所属する管理局の共同作戦
同人だけどお勧めしておく
>>257 ちょwwwwwwwwwwww
それはwwwwwwwwwwwwwwwww
ヤヴァイ!
管理局が!
って、同人ですか!?
>マスカレードさん
流石は先輩、纏まった文章で羨ましいです…
これからも頑張ってください。
>節制の14さん
>イワン・タワノビッチやバカラシン・イイノデビッチ・ゾル
ちょw大幹部w
はぁ・・・・・・単位欲しくても入院で出席日数OUT
大学\(^o^)/
そんでは、投下開始します。
リリカルスクライド//G.U.
スクライドの世界に派遣される魔法少女達の冒険
最終話「優しく君は微笑んでいた」
次元世界の狭間に存在すると語り継がれてきた大地『アルハザード』。
その地に眠る秘術は、人の命さへ蘇らせるとも語られている。
ある一人の女性が『アルハザード』へ関心を持ちました。
その女性は、亡くなった自分の娘を生き返らせるため違法行為に手を染めていました。
一つは亡くなった娘の遺伝子から生み出した人造生命体。
だが、その生命は亡くなった娘本人を蘇らせることには成らなかった……当然であった。
無くなった魂が、新たに生み出された身に宿ることは無いのだから。
彼女が過去に携わっていたプロジェクトから、その出来損ないを『フェイト』と呼んだ。
娘の名前を出来損ないに渡すなど、彼女の心が許さなかったのだ……そう、彼女の精神は壊れていた。
そして彼女は願いの叶う小さき宝石を集め始めた。
だが、自分が作った出来損ないと管理局の介入により娘の遺体と共に虚数空間へ落ちて行った。
管理局では虚数空間に落ちた事による死亡と報告書が提出されている。
しかし実際は違った……彼女『プレシア・テスタロッサ』は生きていた……否、生かされていた。
虚数空間へ落とされたプレシアは魔法も使えず、遺体である娘『アリシア・テスタロッサ』の待つ死へと向かっていたはずだった。
そこに……虚数空間に現れた黒い泡が彼女たちを飲み込んだことで、新たな物語が語り始めたのだ。
金髪の少女が目の前で緑色に光る培養液が入ったカプセルを見つめている。
カプセルの中では紫色の長髪をした裸体の女性が浸かっていた。
この女性は、自分を全力で愛した母だ。
自分が死ぬ前まであった記憶にある優しい笑顔は、そこには無い……あるのは瞳を閉じたままの冷たい顔だけ。
ふと右手をカプセルに触る……冷たい感触が返ってくる。
母の目覚めが無いと悟った少女は薄暗い研究施設から離れて行く。
赤い絨毯が敷かれた通路を歩く少女アリシアの瞳には生気が感じられない。
“私は……このままで良いのかな。このまま彼らに力を貸して母さんを蘇らせることが出来るのかな”
心の中で葛藤を続けるアリシアの精神は、すでに限界に達していた。
俯きながら歩いていると、目の前に立体モニターが表示されたことに気づき立ち止まる。
そのモニターに映っていたのは緑色のサングラスをした男。無常矜侍の顔が映されていた。
『やぁ、アリシア。ご機嫌斜めのようだけど、緊急事態です』
そう言い終えると彼の映っているモニターの横に新たに表示されたモニターに映し出される巨大な亀のような物。
「これは?」
『彼らが来たのです。そう、ロストグラウンドの悪魔たちと、時空管理局の者たちが』
その言葉に一瞬チラつく妹の横顔。
“母さんは妹じゃ無いって言ってたけど、フェイトは……”
『ん、何を呆けているのですか?アリシア』
「いえ、それで私は何をすれば」
『オーヴァンのいる部屋への門番をしてもらいたいのです』
「それだけですか?私を戦場へ向かわせるつもりだったのではないのですか?無常さん」
アリシアの疑問に「うふ」と不気味な笑顔を見せる無常は、口元に手袋をはめた右手の人差し指を置く。
『秘密です』
その顔にムッとするアリシアであった。
モニターのスイッチを切り椅子から立ち上がり後ろに振り向く無常矜侍。
「さぁ!あなた達には存分に働いてもらいますよぉ〜私を消したあの男への復讐と、我々の未来を潰そうとする者たちへ粛清を!」
狂気に満ちた顔をした無常の掛け声とともに暗闇から現れる多数の人影。
現れた者たちの姿は異質なオーラを醸し出していた。
その者たちの姿は16歳前後の野性児風の少年、ギリシャ神話に出てくるような姿をした巨漢な男性、サラリーマン風の男性、
全身を黒き装甲で覆った竜のような頭部を持った竜人、そして小学生程の身長しかない黒いローブに包まれた者。
見た目だけなら、変わった集団と思われても仕方がない者たちだが実力は人外と呼ばれる程の実力者たちだ。
無常の命に従い転送魔法陣へと歩み寄っていく5人。
ふとサラリーマン風の男が立ち止まり無常に問う。
「あぁ、無常さん。我々は独自の行動で動きますので」
「な……何を言っているのですか!私の命令に絶対服従のはずだ。違うのですかぁ?」
彼らはアルハザードの秘術とAIDAによって生み出された魔法生命体で、無常への服従因子が埋め込まれているはずなのだ。
それなの、無常の命令を無視して独断で動くなどあっては成らないことなのだ。
「いやいや、驚かせてすいません。ただ、戦う相手を殺してしまうのはどうかと思いましてね。私は悪人以外殺す事には躊躇してしまうもので」
「ふん、殺さなくても良いですが戦闘不能状態までにはして置いてください。彼らもAIDAの先兵とします」
「わかりました。それでは行ってきますよ」
ソフト帽を取り無常へ挨拶した男は、待機している者たちと共に転送魔法陣へ乗り転送されていった。
少女が一人椅子に座っている。
椅子のある白い床にはトライアングル状の赤いサインが描かれている。
周囲には多数の本が散乱していた。
この場所の名は『神造の部屋』。女神が造り出された部屋ということで、その名称で呼ばれている。
そんな場所に一人佇む少女の瞳には生気がまったく無かった……肌も白く死人のようだ。
生きた屍と化した少女を微笑みながら見つめる左腕を装甲で覆った男性。
「もうすぐ君を目覚めさせる旋律が奏でられるよ……アイナ」
眠り姫と化した少女を目覚めさせる時が刻一刻と近づいている。
大地に赤く光る三角状のサインから現れる巨大な艦船タルタルガー。
その巨大な亀のような形状から予想出来ないほどの機動性を持ち直ぐに、地上から数百メートル上空へと浮き上がる。
タルタルガーのブリッジのモニターに映る『アルハザード』の光景。
木々が生い茂り、塔などにツタが巻き付いているなど、見た目から既に人が数百年以上住んでいないことが見て取れる。
未知の大地に目を食い入るように見つめる者たちの中で一人、この大地に一番の深い入れがあるフェイトは待機状態のバルディッシュを握り締める。
“ついに来た……この大地のどこかにプレシア母さんと、アリシア姉さんが居るはず……会って話がしたい。
生きているなら、もう一度家族で暮らしたい”
「フェイトちゃん、大丈夫?」
なのはに声をかけられハッとするフェイト。
「あ、私そんなに深刻そうな顔してたかな?」
「大丈夫だよ。もし、お母さんに出会えたら今度こそお話聞いてもらおう。無理矢理でもね」
ニッコリとほほ笑みながらフェイトに元気に成ってもらおうとする彼女の心遣いに感謝するフェイト。
欅はタルタルガーのメインシステムにアクセスし、ブリッジ後方にある転送システムを起動する。
「さぁ、準備は整いました。戦闘部隊の方々が先行し、調査部隊は先行部隊が道を切り開いたのち移動を開始します」
欅の号令と共に次々に転送システムの陣の上へ乗り、転送されていく機動六課のメンバーたちと、プロジェクトG.U.のメンバーたち。
カズマ達も陣に乗ろうとした時、二人の女性に呼び止められる。
「カズくん……これ、持って行って」
「ん?何だよ、かなみ……これは」
かなみから渡された物を受け取ったカズマは驚いていた。
渡された物が、昔彼女が髪を束ねる時に使っていたバンダナ……今は、首に巻いている物を彼に渡したのだ。
「かなみ、良いのか?これ昔から大切にしてた物じゃ」
「良いんだよ。カズくんが無事に戻って来てくれるようにお願いしたから。お守り代わりに持って行って」
「わかった。そんじゃ、行ってくる」
「行ってらっしゃい」
かなみのバンダナを左腕に巻き、気持ちを新たに戦場へ向かうカズマ。
「劉鳳。気をつけて……」
「あぁ、水守……君も気をつけてくれ。戦場がどこに移るのか想定できない……橘!二人を頼むぞ」
「分かっていますよ!僕のエタニティ・エイトで全力を持ってお二人を守ります」
胸を叩いて「任せて下さい」と言い切る橘に若干嫌な予感がよぎる劉鳳だったが、今は彼に頼るしかないと思い嫌な考えを振り払う。
“今はただ、悪を断罪するのみ”
クーガーも陣へ歩み寄って行こうとした時、後ろから呼び止められる。
「クーガーさん。少し待って下さい」
「ん?なんだ、少年。俺は何事にも迅速かつ最速を信条に動いている男だぜ。俺を止められる者は、誰もいなぁぁぁい!」
「あはは。そう言っていれないでしょう?クーガーさんの両足は治って無いんですから」
欅の言い分に言葉が詰まるクーガー。
そう、彼の足は元々限界を超えてしまっていてボロボロなのだ。立っているだけでも奇跡と言っても良い程傷ついている。
「なので、一時的ですが」
欅はクーガーの足に手を翳すと水色の魔力光を当て始める。
「これは……なにぃぃぃ!?足の痛みが無くなったぁぁぁ?」
「一時的に、ですが回復と肉体強化の同時効果を及ぼす回復魔法を施しました。効果時間はジャスト4時間……
それが過ぎると痛みがぶり返してきます。しっかりと彼女たちを守ってくださいね」
クーガーが組まされているチームには、スバルたち機動六課新人たちがいる。
彼には彼女たちの護衛を頼んでいるのだ。
「了解した。彼女たちの護衛は、ラディカルグッドスピードを持つ最速のアルター使い『ストレイト・クーガー』が紳士的にやらせてもらうよ」
「はい。よろしくお願いします」
そして、カズマたちが転送されていったのを見届けた欅とカエデ、そして橘と水守とかなみ。
「それでは、僕らは三蒼騎士たちの修復が終わったら彼らを従えて先行部隊の後を追いましょう。解析機材などは、
先ほど桐生水守さんにお渡ししたトランクに入っています。あ、それと由詫かなみさん。先ほどの説明で使い方は分りましたか?」
「は、はい。私のアルターを、このデバイスが強化して皆に声を届けられるんですよね」
「そうです。あなた自体に魔力資質があるとは想定外でしたけどね」
そうなのだ。かなみに魔力資質があることが判明したのは、このインテリジェントデバイス『シャイニングハーツ』を持った時だった。
このデバイスはレイジングハートと同型のデバイスだ。
かなみの能力を解析したデータを入力した特別型のデバイスで、カートリッジシステムは未実装だが扱いやすい。
『Let's do our best. My master(頑張りましょう。私のマスター)』
「うん。がんばろうね。シャイニングハーツ」
転送されたプロジェクトG.U.と機動六課とアルターズは、目の前にある巨大な城を見上げている。
「この中にオーヴァンが居るのか……よし、行こう」
居てもたっても居られなかったハセヲが、すぐに扉へ手をかけようとしたのを見た八咫は彼を止める。
「まて、ハセヲ。調べもせずに扉に触るな」
「くっ、何故止める?」
「頭を冷やせ。オーヴァンが、こうも簡単に通せるように扉に仕掛けの一つも掛けずにいると思うかね?」
そう言うと周囲に空間モニターを多数表示させた八咫は、周囲のサーチを始める。
「……やはりな。この扉には多重の魔法結界が張り巡らされている。並大抵の攻撃では傷さへ付かないだろう」
「なら、ぶち壊すだけだぁ!」
そう言い放ったハセヲは、アームドデバイス『ジラード』を抜き出す。
ジラードは、Xthフォーム記念に欅から譲ってもらった大剣型のデバイスだ。
魔力を増幅させる効果と、防御の際には対魔力能力を発揮する高性能なデバイス。
大剣を構え魔力を集中するハセヲは、己の持つ技を扉に向かって放つ。
「奥義・甲冑割!」
魔法壁で守られた扉を大剣の刃で貫いて切り上げ粉砕した。
ハセヲの持つアーツであるこの技は、防御などに優れた相手に対して絶大な効果を及ぼす奥義なのだ。
「さぁ、行くぜ」
合計24人と2匹の大所帯が名も無き城へ無許可に上がり込み赤い絨毯の上を歩く。
廊下を歩いて行くと壁には朽ち果てた壁画や、大理石によく似た物質で作られたと思われる崩れた彫刻などが目に映る。
金目の物があればと思い壊れた花瓶などを手に取るカズマを「時間が無いから後で」と言い、引きずって行く高町教導官。
更に進んでいくと大きな扉が一つあり、それ以外の道が無かったことから扉を開き先へ進むことになった。
「この扉の先に何が待ってるんだろう」
「無常の野郎が何か企んでるんなら、ムカつくお出迎えをしてるかもな」
なのはの問いに答えてやるカズマの心境は、以前無常にかなみを誘拐されセントラルピラーでの激戦を思い出させていた。
“ちっ、思い出しちまった……まぁ忘れる気はねぇよ。あぁ、あいつらの死に様はハッキリ覚えてる……だから奴をボコす”
そう考えている内に扉が開かれた。
扉の先には、地球の格式のある劇場コンサートホールがそこにあった。
「劇場?何でこんな場所に」
周囲を見渡すハセヲは、何故アルハザードに劇場のホールがあるのか疑問に思った。
先ほどまで朽ち果てた芸術品らしき物を見てきたことから、このホールの真新しさには違和感がある。
「わぁ〜すごいですよ、ハセヲさん。このホールってウィーンのアン・デア・ウィーン劇場に似てますよぉ」
「アトリ……何でそんなこと分かるんだ?」
「インターネットで劇場とかの内装を調べてたんですよ。学校の授業で興味を持っちゃって」
ああ、そう。と、生返事をするハセヲだったが、急に周囲を照らしていた照明が消えたことで身構える。
他のメンバーたちも既にバリアジャケットを着て戦闘態勢に移っていた。
カズマたちも、ホールの一部の物質を分解しアルターを再構成していた。
そして、暗闇の中でホールのお立ち台付近に現れる巨大な空間モニター。
そこに映るのは白髪でオールバックに緑色のサングラスをかけた男。
『やぁ〜お久しぶりです。劉鳳、カズマ。あの時以来ですね』
カズマは、アルター化した右腕でモニターに映るクソ野郎を指さす。
「へっ!久しぶりじゃねぇか。俺の自慢の拳で消し飛んだ奴」
「相変わらずの悪そのものだな……無常」
劉鳳も絶影に攻撃態勢を取らせ、自分自身も戦う態勢に入っていた。
『お二人ともお元気そうで結構。おや、ストレイト・クーガー。生きていらしたのですね』
「あぁ、お生憎さまだがピンピンしてるぜ。今回は手前ェの顔面に蹴りを叩き込んでやるから待ってろよぉ!」
『それは丁重にお断りさせてもらいます。あぁ、彼ら以外の方とは初対面でしたね』
黒いスーツの襟を整えると、自己紹介を始める無常。
『初めまして。私の名は『無常矜侍』。そこの彼等と同じアルター能力者です。今はオーヴァンの配下として働いています。はい』
ほくそ笑んでいる男の顔に悪寒を感じるプロジェクトG.U.と機動六課の隊員たち。
『おやおや、そんなに身構えないで欲しいですねぇ。まぁ、これから起こる地獄の体験を受ける前なら仕方ないですが』
そう言うと、突如揺れ始める劇場コンサートホール。
『あなた方には、これからある者たちと戦ってもらいます。あぁ、強制なので拒否権などありません。はい』
更に揺れが激しくなり、立って居られなくなる人々。
「くそぉぉぉ、何が起こるってんだぁぁぁ!?」
床に手を着き倒れないように踏み止まるカズマの眼は、まっすぐに目の前のクソ野郎に向けている。
徐々に周囲の空間が捩れ始め、強制転送が行われ始める。
「こ、これは!?」
最初に転送されてしまったのは劉鳳だった。その近くに居たフェイトは彼の後追い、続いて八咫とパイも消えて行った。
「みんな!チームごとに固まって!バラバラにならないように―」
瞬時にチームごとに固まったことで、転移されていくもバラけることは無かった。
残ったのは無常の映るモニターと、観客のいない劇場のホールのみ。
『さぁ!ゲームの開始です。私の渇きを潤す戦いを見せて下さい。うふふ』
投下完了〜
人数多すぎなので分散させました(笑)
新たな敵5人……家にマンガと小説とアニメがある物から登場させちゃいました。
さて、最初はどのメンバーを戦わせるか悩む
267 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/17(火) 10:02:11 ID:UDSUQAQz
>>252 マスカレード氏、投下乙です。
いくらヴィータでも、テッカマンの逝かれた推進力での突進はやばいすぎですね(汗
そして共闘の申し出を断るDボゥイはやっぱりDボゥイでしたw
>>253 スーパークロノタイムが来ても相手のスペック(攻撃力・防御力・機動性)がイカレテルしなぁ(汗
>>266 投下乙です。
最終話だけに豪華キャストですねw
テンザン「ホ!俺の妹たちがいると聞いてきたぜ」
なのは達がゲーセンで遊んでたらテンザンが乱入してくる展開か?
ホ! それ面白いっての!
270 :
257:2007/07/17(火) 11:40:32 ID:Caw1ljfp
メロンブックスにて通販可能
¥1,575也
271 :
257:2007/07/17(火) 11:41:41 ID:Caw1ljfp
申し訳ない
「リリカル犬狼伝」氏あてです。
>>266 >合計24人と2匹
すごく・・・多いです・・・。
しかしGJ、この大人数を見事に捌ききるのは貴方しかいない!
GJ!
しかし
>金目の物があればと思い壊れた花瓶などを手に取るカズマ
何やってんだカズマww
無常が呼び出した人間のうち、2名はアタリがついたんですが他はどうも。
リーマン……はヤバイよヤバすぎるよ。
でもこれだとまた無常は自分の力はたいしたことないまま終わりそうですね。
+蒼炎ぐらいじゃお話にならないし。また怪物化かなw
>>228 GJ!
メダロットは3パーコレから入って無印3→4の順にやったけどどれも面白かったな。
4はカブトだったんだけどクワガタじゃないとグレインが手に入らないと知って
天を仰いだのを覚えてますよ。
パーティクルも好きだけどどっちが使えるかっつったらグレインだからなあ…。
というか14日に立てたのにもう200k超えてるしw
ほんと早いな、ここw
職人の皆様方GJです
>>217氏
あの重装質量兵器の塊のメタビーがなのは世界に…
強烈な電流+爆発で無事に済むんでしょうか、イッキ…
>>マスカレード氏
地上最凶の兄弟喧嘩、第1ラウンド終了ですね…
全13話となると…最終話の1話前のスーパークロノタイムはありまs(ry
>>リリカルスクライド//G.U.氏
>「は、はい。私のアルターを、このデバイスが強化して皆に声を届けられるんですよね」
ま…魔法少女リリカルかなみ…ですか?
橘…なんて信用が無い…
リリカル龍騎の設定ではやて関連の大チョンボが…orz
幸い十話までの間の該当箇所直せば修正できそうなので、まとめの方で多少修正します…
>>リリカルなのはStriker+仮面ライダー氏
登場する敵とかって、やっぱアレですか?
歴代組織の大幹部や怪人や戦闘員が…?
>>リリカルスクライド//G.U.氏 、蝶Gjです!
やっぱりラストダンジョンでのパーティ分散による個別戦闘はロマンですよね。
>>277 もちろん大幹部達は出ますよ。(ゾル大佐も死神博士も大好きです(笑))
ただもうちょっと出るのは後ですね…
歴代怪人達は今光太郎が戦ってる「謎の敵」の尖兵達として出す予定で居ます。
とりあえず今書いているのはなのはやスバル達がライダー達と協力してガジェットやナンバースと戦っていく物なのです。(つまりはStrikerSの各話にライダーをぶち込んでるという単純なものですが(泣))
だからまだ大幹部達は顔見せくらいはあっても本格的には絡んできません。ごめんなさい。
しかも私は独断と偏見が強いせいか自分がStrikerSにて必要ないと判断した話(四話など)は切り捨てる可能性がありますのでそれもまたお許しを…
でも削られた話の変わりにリンディさんの思い出話(本郷猛、一文字隼人とのファーストコンタクトや歴代悪の組織との戦いの日々)等を書く予定で居ますのでお楽しみに。
ところで第一話「空への翼」のAパートが完成したんですけど、投下おkですか?
「投下した」なら(ry
一話「空への翼」Aパート
四年前…ロストロギアを原因とした火災がミッド臨海空港で発生。
その被害は空港一つ消失するほどの大惨事となった
時空管理局の陸士部隊は火災の消化の為に消火活動を行っていた。
しかし、人手と装備が足りず、消化は難航していた。
消防隊員1「うわあ!駄目だ駄目だ!こっちは駄目だ!!」
消防隊員2「この先に子供が取り残されているんだ!何とかならないのか!?」
消防隊員1「さっき本局の魔導士と協力者が突入した!救助は彼女がしてくれる!!」
消防隊員2「くっ…仕方ない、撤退だ!」
陸士部隊は本局の魔導師に全てを託し、撤退した。
その頃、エントランスホールにある空港のシンボルである女神像の傍で、一人の少女・スバル・ナカジマは泣いていた。
スバル「お父さん…お姉ちゃん…恐いよ…熱いよ…こんなの嫌だよ…帰りたいよぉ…誰か…助けて…」
スバルはただ泣く事しかできなかった…
爆炎の中でただ泣いて何かに助けを求めることしか出来なかったのだ。
そんな中、死の足音は確実に彼女に近づいていた。
シンボルである女神像の台座が砕け始めたのだ。
スバル「あ!?…!!」
スバルが気付いた時にはもう遅く、女神像は自分に向けて落ちてきた。
そしてスバルが何もかもあきらめたその時だった
?「うぉりゃあぁぁぁぁぁぁあ!!」
一筋の金色の閃光が走り、女神像は粉々に砕け散る。
スバルはその時の轟音に驚き、目を開ける。
そして目の前には白い服を着た魔導師の少女・高町なのはと鎧を纏ったバイク・ライジングビートゴウラムに乗った赤と金色の戦士・仮面ライダークウガが居た
クウガ「どう?なのはちゃん!久々の金のゴウラム合体ビートチェイサーボディアタック!」
なのは「すばらしい威力だけど、女神像を破壊してどうするのよ!」
クウガ「ごめんごめん!でも間に合いそうに無かったからつい…」
なのは「もう…でも良かった、大丈夫?助けに来たよ。」
なのははスバルの肩に手を置き、スバルの命が助かった事に安心する。
クウガ「よく頑張ったね、偉いよ!」
クウガはスバルに向かってサムズアップする。
スバル「仮面…ライダー?」
スバルはクウガをそう呼んだ。
クウガ「俺のこと知ってるんだ。良かったぁ…恐がられちゃったらどうしようかと思った…」
なのは「知らないわけ無いでしょ。今や仮面ライダーはミッドチルダの子供達に大人気なんだから。」
クウガ「そうだったんだ…冒険ばっかりしてて知らなかった…」
なのは「はぁ…まぁ良いわ、あたしはこの子を連れて脱出するから、五代さんはビートゴウラムで引き続き被害者がいないかどうか、確かめて頂戴。」
クウガ「了解!」
クウガはライジングビートゴウラムを走らせ、瓦礫を砕きながら別の場所に向かった。
なのは「さてと…もう大丈夫だからね、安全な場所まで、一直線だから!」
なのはは上空に自分の相棒である杖・レイジングハート・エクセリオンを構えた。
RH「Upward clearance confirmation.」
なのはの足元に魔方陣が展開される。
RH「A firing lock is cancelled.(ファイアリングロック、解除します)」
なのは「一撃で、地上までに抜くよ!!」
RH「All right. Load cartridge.」
レイジングハート・エクセリオンは二発のカートリッジをロードし、バスターモードに切り替わる。
RH「Buster set.」
なのは「ディバイィィィン!…バスタァァァァァア!!」
レイジングハート・エクセリオンからピンク色の光が放たれ、天井を派手に撃ち抜いた。
そしてなのははスバルを抱え、あけた穴から空を飛んで脱出した。
なのは「こちら教導隊01、エントランスホール内の要救助者、女の子一名を救助しました。」
通信士「ありがとうございます!流石は航空魔道士の「エース・オブ・エース」ですね!」
なのは「西側の救護隊に引き渡した後、すぐに救助活動を続行しますね。」
?「その必要は無い…」
なのはに別の人間から通信が入る。
なのは「矢車さん?」
キックホッパー「航空内の人間は、俺と相棒、そして四号のあいつが全て救助した。今、ドクターとシャマルが診ているが、全員命に別状は無いそうだ。それに、もうすぐはやてが消火に当たるそうだ。」
なのは「そう…でもごめんね、矢車さんと影山さんの本職はこんなことじゃないのに。」
キックホッパー「俺達は、光を求めて生きると…誓ったばかりだからな。」
なのは「…ほんの数ヶ月前の貴方達とは大違いね。」
キックホッパー「そんなことはどうでも良いから戻ってこい、あの五代って奴が、特性のコーヒーを入れて待ってるそうだ。」
なのは「了解!」
なのははそこで通信を切った。
そしてスバルを救急隊に預け、その場を飛び去った。
スバル「…」
スバルは思った。
「泣いてばかりいる自分はもう嫌だ、この人達のように強くなりたい。」と…
四年後…
0075年 四月二十日 ミッドチルダ
臨海第8空港近隣 廃棄都市街
スバル「フン!…シッ!シッ!ハッ!フン!!」
高町なのはと仮面ライダークウガに助け出されたスバルはその後、魔法と格闘技法「シューティングアーツ」を本格的に学び、魔導士を志した。
そして今日は魔導士Bランクの試験日であり、スバルは張り切っていた。
ティアナ「スバル、そんなに暴れてると、試験中にそのオンボロローラーが逝っちゃうわよ。」
彼女はティアナ・ランスター
スバルとは訓練校時代からの腐れ縁であり、長い間コンビを組んでいるパートナーだ。
スバル「もう…ティア、嫌なこと言わないで。ちゃんと油も注してきた。」
ティア「なら良いけど。」
ティアは自分の武器であるアンカーガンの調整を終え、時間を調べた。
試験はもうすぐである。
そして試験時間丁度、二人の目の前にモニターが浮かび上がる。
画面には一人の少女が映っていた。
リィン「おはようございます!さて…魔導士試験の受験者二名、そろってますかぁ?」
スバル・ティア「ハイ!」
リィン「確認しますね…時空管理局陸士386部隊に所属の、スバル・ナカジマ二等陸士と…」
スバル「ハイ!」
リィン「ティアナ・ランスター二等陸士ですね?」
ティア「ハイ!」
リィン「所有しているランクは陸戦Cランク、本日受験するのは、陸戦Bランク、でよろしいですね?」
スバル・ティア「ハイ!」
リィン「ハイ、本日試験管を勤めますのは、私、リィンフォースU(ツヴァイ)空曹長です!よろしくですよー!」
リィンが二人に敬礼するに合わせ、二人もリィンに敬礼する。
スバル・ティア「よろしくお願いします!」
そして上空では…
はやて「おお〜早速始まってるなぁ〜リィンもちやんと試験管しとる…」
フェイト「はやて、ドア全開にしてると、危ないよ、モニターでも、見られるんだから。」
はやて「はぁ〜い。」
はやてはヘリのドアを閉め、フェイトの隣に座り、モニターの電源を付ける。
そしてモニターにはスバルとティアナのデータが表示された。
フェイト「この二人が、はやてが見つけた子達だね。」
はやて「うん…二人とも、中々伸びが良さそうなええ素材や。」
フェイト「今日の試験を受けて、いけそうだったら、このまま引き抜き?」
はやて「うん、直接の判断は、なのはちゃんにお任せしてるけどな。」
フェイト「そっか…」
はやて「部隊に入ったら、なのはちゃんの直接の部下で、教え子になるわけやからな。」
フェイト「でもあの二人…この試験を突破できるかな?」
はやて「うーん…今回はラスボスがラスボスやからなぁ…」
その頃…
RH「There is no life response within the range.
There is no dangerous object either.
(範囲内に生命反応、危険物の反応はありません)
Check of the course was finished.(コースチェック、終了です)。」
なのは「うん…ありがとう、レイジングハート。観察用のサーチャーと、障害用のオートスフイアも、設置完了」
なのはに別の人物から連絡が入る。
?「なのはちゃん、こっちも準備できたよ。」
なのは「調子はどう?津上さん。」
なのはに通信を送った人物は仮面ライダーアギト・津上翔一であった。
翔一「今日も快食快便、調子はバッチリだよ!」
なのは「そう…じゃあ今日はよろしくね。」
翔一「でも良いの?新人の受験者を俺なんかと戦わせちゃって。自慢じゃないけど、大型スフィア何かよりずっと難易度高いと
思うけど。」
なのは「今の私達には、確実に戦力になる人間が必要なの。せめてライダー一人と戦えるくらいの強さを持っていないと、意味
が無いのよ。」
翔一「分かったよ。」
なのは「バーニングフォームとシャイニングフォームは使わないでね。あたし達でも勝てるかどうか分からないフォームを
ぶつけるのは流石に可哀想だし。」
翔一「了解了解、任せてよ。」
翔一はそういって通信を切った
なのは「さて、レイジングハート、私達は、全体を見てようか。」
RH「Yes, my master」
そして再び外…
リィン「二人はここからスタートして、各所に設置されたターゲットを破壊、
あ!もちろん破壊しちゃダメなダミーターゲットもありますからね!
全てのターゲットを破壊した後、制限時間内にゴールを目指してくださいです!
ああ!それともう一つ、ラストターゲットに入れる攻撃は、一発だけ当てればOKですよ。」
スバル「ええ!?」
ティアナ「たった一撃!?」
リィン「でも、油断しないでくださいね。もしかしたら、一撃入れるのがとても厳しいと思いますので。」
スバル「は、はい…」
ティアナ「分かり…ました。」
リィン「何か他に質問は?」
ティアナ「ありません!」
スバル「ええっと…ありません!」
リィン「では、スタートまでもう少し、ゴール地点で会いましょう!ですよ!」
モニターからリィンが消え、カウントが開始される。
そしてカウントがゼロになった瞬間、二人は一斉にスタートした。
【ヘリ内部】
はやて「おお!始まった始まった。」
フェイト「お手並み拝見だね。」
【試験場】
ティアナはアンカーガンからワイヤーを射出し、ビルの壁に取り付ける。
そしてスバルと肩を組み、ワイヤーを戻しながら壁を登る。
スバル「中のターゲットは、あたしが潰してくる!」
ティア「手早くね!」
スバル「オッケー!!」
スバルはティアナから離れ、ビルの窓を突き破って突入した。
スバルが突入した瞬間、設置されていた三つのスフィアがスバルに攻撃を仕掛ける。
だがスバルはその攻撃を容易く回避し、スフィアに接近する。
スバル「ハアァァァァァア!!」
さらに間髪いれずに二つのオートスフィアに拳と蹴りを叩き込み、破壊する。
そして残り一つのスフィアに狙いを定めた。
スバル「ロードカートリッジ!」
スバルの右腕のリボルバーナックルはカートリッジを一発ロードする。
スバル「シュウゥゥゥゥゥゥゥト!!」
リボルバーナックルから発射された光弾・リボルバーショットがスフィアを破壊する。
これで三つのスフィア全てが破壊され、スバルは別のスフィアを探しに向かった。
そして外ではティアナが外部から内部のターゲットを狙っていた。
ターゲットの中にはダミーターゲットも含まれており、設置されている位置もかなり難しい位置にあり、狙いを定めるのはかなり難しかった。
ティア「落ち着いて…冷静に…」
心を落ち着け、狙いを正確に絞ったティアナは一気にターゲットを撃ち抜く。
少し危なかったが、ダミーターゲットは破壊せずにすんだ。
そして一定量のターゲットを破壊した二人は合流し、次の標的の破壊に向かった。
スバル「良いタイム!」
ティア「当然!」
そしてまた上空のヘリの内部では…
フェイト「うん…良いコンビだね。」
はやて「せやけど、難関はまだまだ続くよ…それに、今回は特別難しい試験やさかい、このまま無事には終わらへんよ…」
フェイト「今の二人のレベルだと…トリニティフォームが丁度良いかな。」
はやて「じゃあ、津上さんにはトリニティフォームでお願いって連絡入れなあかんな…この難関をどう切り抜けるか、知恵と勇気の見せ所や。」
そして再び試験場…
スバルとティアナは新たなターゲットを確認し、破壊へと向かっていた。
スバル「行っくぞぉ〜!!」
ティアナ「スバル、うっさい!!」
Aパート投下終了ッス。
文才の無さは…どうかお慈悲を…
Bパート、後から仕上げて投下します。
288 :
マスカレード:2007/07/17(火) 22:08:00 ID:WyiZYDzr
リアルタイムGJ!
早速3人も出ましたね〜
翔一は記憶取り戻した後だからまたトリニティフォーム復活したんですね
スバル達とのバトルに期待してます!
あぁ……マスカレードも早いとこフレイムフォーム取得イベントやらなきゃな……
GJです
初っ端からクウガキタァ!さらにやさぐるまの兄貴キタァ!!
…Bランク試験でアギト(トリニティ)ですか…勝ち目あるんですかね?
290 :
19:2007/07/17(火) 22:15:32 ID:eL8LOCcu
GJです
>>リリカルスクライド//G.U.氏
個人的には無常が誰がボコられるか楽しみです
ところで、次はアルター少女リリカルかなみが大活躍ですか?
なにはともあれ次回も楽しみにしいます
>>リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー氏
クウガが大好きな自分としてはいきなりクウガでてきてうれしい限りです
クウガは次いつ出るか楽しみにしてます
スバルとティアナが翔一相手にどう戦うか楽しみです
>>リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー氏
GJ!
アギトのトリニティフォームってシャイニングとバーニング除けば
一番強いフォームでは?ティアナとスバルがどう戦うか楽しみです。
>>279 おぉ、大幹部や怪人は出ますか!
で…戦闘員の方は?
GJです! ひょえーライダーが多いなあ……大変そうですが頑張ってください
たった2回しか出てない上にPがあまり好感持ってなかったフォームがどう戦うのか
>マスカレードさん、リリカル龍騎さん、スクリームさん
三人ともありがとうございます。
トリニティはねぇ、ほんともったいないと思っていたんですよ。
あんなにかっこいいのに二話しか出番が無いんですから。
なのでBパートでは久々に活躍させようと思っていますのでお楽しみに。
>>290 とりあえずクウガは管理局に所属しているわけではないし、本人ももう血を流す戦いに参加するつもりは毛頭無いという感じなので出番は遅くなると思います。
でももしかしたらナンバースの本局襲撃の時にはビートチェイサーの爆音が聞こえてくるかも…
>>292 戦闘員はちょい無理ッス。
すみません…
>>293 おそらくデルザーの改造魔人の如く空気多数になる可能性は高いッス…
しかし、やるだけやってみますのでどうか見守ってくださいッス…
東京都葛飾区亀有公園前派出所に両津勘吉と言う名の名物お巡りさんが勤務している。
「両津! また勤務中にプラモを作りおってぇ!」
「部長〜!」
そんな彼は今日も勤務をサボっている所を上司の大原部長に見付かって雷を落とされていた。
しかし、そこからが少し何時もと違っていた。
「ま…まあそれは一まず置いておくとして…また特殊刑事課から新しい特殊刑事が来るらしい…。」
「ま…またですか!?」
「特殊刑事課」
警視庁の誇るエリート刑事集団…と聞けば聞こえは良いが、その実態はただの変態刑事集団である。
一年中海パン一丁の海パン刑事や、ティーガー戦車に乗ったタイガー刑事など、
本当にこんな刑事がいて良いのか分からない様な変態刑事ばっかりが所属している。
彼等には両津も度々酷い目にあわされ、苦手としていた。
「…で…今度はどんな刑事が来るんですか? 部長…。」
「う…うむ…。それなのだが…。」
特殊刑事課の特殊さは大原部長も理解している為、口調も気まずくなる。
「今度来る特殊刑事は…何でも魔法少女刑事と言うらしい…。」
「魔法少女刑事!? あの…部長…以前来た美少女刑事みたいに
魔法少女のコスプレをしただけの男だったりしませんよね!?」
特殊刑事課には既にその様なパターンがあった。両津の口から出た美少女刑事は
バレリーナの格好をした男であるし、某セーラー戦士みたいな格好をした
月光刑事と美茄子刑事(勿論男)なんてのもいる。
この傾向からして、その魔法少女刑事もただ魔法少女のコスプレをしただけの
男なんじゃないかと両津は考えていた。
「いや…報告によるとちゃんとした女性らしい。」
「へ〜…連中にしては珍しい事もあるもんですね?」
しかし、特殊刑事課の刑事であるからして何が飛び出してくるか分からない。
そうやって両津も大原部長も自然と身構えていたのだが…そんな時だった。
「あの〜済みません…。亀有公園前派出所はここですか?」
「はいここですけど…って…。」
亀有公園前派出所の正面入り口の前に白い変な服を着た一人の女性が立っていた。
「ま…まさか…。」
両津と大原部長に戦慄が走った。そして…そのまさかであった。
「特殊刑事課から来ました魔法少女刑事こと高町なのはと申します。」
「…………!!」
驚愕の余り両津と大原部長は声が出ない。そして10秒間位の沈黙の後、両津がやっと口を開いた。
「と…所でお前…何歳だ?」
「19です。」
「じゅ…19で魔法少女は無いだろ?」
「ハイ…私もそう思います。」
「自覚してたのか…。」
19歳なのに何故か魔法「少女」な変な特殊刑事に両津は呆れてまた声が出なくなった。
しかし…やはり変でなければ特殊刑事では無いのであろう。
「ま…まあ百歩譲ってお前が魔法少女として…当然魔法が使えるんだよな?」
「ハイ使えますよ。」
魔法少女刑事は即答するが、それに対して両津は一つの空き缶を机の上に置いた。
「それじゃあこの空き缶を魔法でダイアモンドに変えてみろ。それが出来たら認めてやる。」
「あ…あの〜…済みません…。私は物質変換の魔法は使えないんです…。」
「何だ!? 大した事無いな〜!」
両津は他にも魔法を使える連中を知っている。それで両津自身が魔法でトキに変えられて
しまったりなど、大変な目にあったのだが、それと比べて魔法少女刑事が
大した事無く感じてしまうのは仕方の無い事だった。
それ故両津も大原部長もすっかり冷めてしまっていたが、そんな時に突如電話がなった。
「はいこちら亀有公園前派出所…何!? 銀行強盗!?」
その電話によると、近所の銀行に武装した銀行強盗が襲撃し、大金を強奪して車で逃走中との事。
当然両津達も出動する事になるのだが、その時に魔法少女刑事の目の色が変わった。
「私も行きます!」
「え!? ってわっ! 飛んだ!」
魔法少女刑事は物凄い速度で飛び上がり、そのまま飛んで行ってしまった。
支援
その頃銀行強盗が乗った車が高速道路を逃走していた。
拳銃や機関銃で武装した銀行強盗は追跡しているパトカーを撃つ。
まさにやりたい放題だったのだがその時、銀行強盗の車の正面に魔法少女刑事が現れた。
「な!? 何だ!?」
「レイジングハート! アクセルシューター!」
「うわぁぁぁ!!」
魔法少女刑事の握る杖からエネルギー弾が発射され、銀行強盗の車のタイヤを撃ち抜いた。
忽ち車はスピンして引っくり返る。そしてそれに魔法少女刑事が近寄った。
「どうしてそんな事するのかな…。貴方のお母さんも悲しむよ?」
「うるせぇこのガキ!」
車から這い出た銀行強盗が魔法少女刑事に対し発砲する。
しかし、魔法少女刑事の正面空間に魔法陣の様な物が現れ、弾丸が止められてしまった。
「え!?」
意味が分からず立ち尽くす事しか出来ない銀行強盗に対し、魔法少女刑事は指差した。
「少し…頭冷やそうか…。」
「ヒ!」
魔法少女刑事の指先からビームの様な物が発射され、銀行強盗を飲み込んだ。
とはいえ力を加減していたのか、銀行強盗は気絶するだけで怪我は無かった。
「なるほど…あいつは戦いに関する魔法専門なんだ…。
これじゃあ魔法少女刑事じゃなくて魔砲少女刑事だな…。」
やっと駆け付けて来た両津もそう言うしか無かった。
数日後、特殊刑事の一人海パン刑事が亀有公園前派出所にやって来た。
「やあ両津。久し振りだな。」
「ゲゲ! 海パン刑事。」
年がら年中海パン一丁の海パン刑事の異様に両津もついつい後に下がっていたのだが、
そこでふとこの間の魔法少女刑事の事を思い出して訪ねてみた。
「そういえば…この間ここに来たあいつはどうなったんだ?」
「ああ…魔法少女刑事の事か。彼女ならやめたよ。」
「え!? やめたのか!?」
「やめたって言うのは言い方が悪かったが…彼女は元々別の場所から出向して
来た人だからね。出向期間を終えて元の勤務先に戻ったんだよ。」
「そ…その元の勤務先ってのは?」
「さあ…それは私にも分からない。」
「分からない!? お前も分からないのか!?」
「うむ。おっと! 栄養補給の時間じゃないか。」
海パン刑事は履いている海パンの中からバナナを取り出し、食べ始めた。
それには思わず両津も退いていた。
「うわっ! 前も言ったがそんな所にバナナ入れとくなよ!
しかし…アイツは結局何者だったんだろうな〜…。」
「出向先から帰って来てからなのはさんが何か変なんです。」
「そうです。訓練が終わった後も一人訓練場に残って空き缶相手に何かやってるんです。」
「え?」
ミッドチルダの時空管理局にて、なのはの教え子であるスバルとティアナに言われて
フェイトがなのはの身に起こった異変と言うのを確認しに行く事になった。
「なのは、何やってるの?」
「空き缶よダイアモンドになれ! 空き缶よダイアモンドになれ!」
「何…やってるの…。」
両津に言われた事を未だに気にしていたなのはは物質変換魔法を身に付けようと
闇雲に空き缶相手にその様な事を延々とブツブツ言い続け、その異様には
フェイトも退いてしまう程だった。
おわり
何となく思い付いたこち亀とのクロスを勢いで書き上げましたスマソ
なのはを特殊刑事課の刑事として登場させたのは、
特殊刑事課なら、例え魔法を使っても「ああそんな刑事なんだな」
位にしか皆は思わないからとかそんな感じでお願いします。
他にもこち亀世界には魔法使いとかいますし。
>>300 そういやあの世界って天国も地獄もあれば神様だって居るんだよな……
>266
人数多いよwww富士鷹ジュピロ先生の二の舞はwwwww
>287
色々楽しみです!
ライダーのクロスオーバーは昔やってた事が……
一条薫専用G-3改を作る前にまず(31)を縛り上げた上で、
ブレードアンテナを付け、赤くリペイントとか。
で、そちらのG-3は誰なんでしょうか?
>300
大丈夫!心が輝いていれば!!
303 :
19:2007/07/17(火) 23:55:59 ID:eL8LOCcu
GJ
こち亀とのクロスとは
まぁあの世界じゃ魔法もあればタイムマシンもありますしね
こち亀のクロスはいいですな。
両さんが時空を行き来できると知ったら、人がいない世界に行ってダイヤや金を手に入れたり
するんだろうなあ。
最後は時空管理局に追われるだろうけど。
305 :
魔装機神:2007/07/18(水) 00:17:31 ID:pbgpXhpo
乙!
まさか両さんとのコラボだなんて……しかも異様にあってるし
>>304 はやて、なのは、フェイト、シグナム、ヴィータ、シャマル、リィンフォースU「両津の馬鹿はどこにおるんや(いる、いるの、いるんだ、いるんですか)!!」
キャロ、エリオ、スバル、ティア「管理世界30週旅行に出かけました!」
こうですか?わかりm(ry
>305
ジャンプ漫画は三つに分けられる!
ジャンプらしい漫画、らしくない漫画、こち亀、ジョジョ。
しまった四つだ、撤収ー!?
こちかめワロタ
>>281-286 GJです
新人達はかなり苦戦するでしょうね・・・
兄貴が出てくれたのは嬉しいですが、カブトさんの参戦はいつでしょうか?
310 :
マスカレード:2007/07/18(水) 03:00:07 ID:eYt8bl5A
これよりリリカルBLADE第3話を投下します
許可を……
って誰もいないか(笑)
10分後ぐらいに投下します
311 :
マスカレード:2007/07/18(水) 03:07:58 ID:eYt8bl5A
敵から予想外の攻撃を受け、倒れたなのははまだ眠っていた。
すでに検査は終わっている。後は目が覚めるのを待つだけだという。
エイミィはリンディと二人で本局の廊下を歩きながら、なのはの容態を報告する。
「検査の結果、怪我はたいしたこと無いそうです。」
「そう……。」
エイミィの報告に、リンディは一言だけ返事を返す。
「ただ……魔導師の魔力の源、『リンカーコア』が極端に小さくなってるんです」
「……じゃあやっぱり、一連の事件と同じ流れね」
「はい。間違いないみたいです。」
最近立て続けに発生していた「魔導師襲撃事件」。
リンカーコアが小さくなるという症状は、その被害者に共通していた。
「休暇は延期ですかね。流れ的に、うちの担当になっちゃいそうだし」
「仕方ないわ。そういうお仕事だもの」
二人はそう言い、ツカツカと歩きながら苦笑する。
「……さて。後はもう一つの問題ね……」
リンディは目的地である部屋のドア前で立ち止まった。
「テッカマン……ですか。」
リンディは一言「ええ……」と返事をし、ドアを開ける。
部屋の中にいるのは管理局から借りた服を着て、ぽつんと座っている男だ。
「気分はどう?Dボゥイ」
「…………。」
第3話「お引越し、そして理由無き敵前逃亡」
「ん……」
医務室で目を覚ますなのは。
ゆっくりと横を見ると、暗い表情をしたフェイトが座っていた。
手には包帯を巻いている。シグナムにやられた傷だろう。
「あの……ごめんね。せっかくの再会が、こんなで……怪我、大丈夫?」
自分のせいでは無いのに謝罪するなのは。
「ううん。こんなの、全然。それより……なのはは?」
「私も平気。フェイトちゃん達のおかげだよ!」
なのはは「元気元気!」と笑いながら腕を動かして元気さをアピール。
二人はしばらくお喋りし、しだいに気まずい雰囲気も無くなっていった。
「ところでフェイトちゃん」
「何?なのは」
少し真剣な表情になるなのは。フェイトは「何だろう?」と聞き返す。
「私を助けてくれたあの……テッカマンさん?のことなんだけど……」
フェイトは「やっぱりその話題か」という顔をする。
「それが、まだよくわかって無いんだ。今リンディさんが取り調べしてるらしいけど……」
「そっかぁ。味方……だよね?」
「うん……多分……」
恐る恐る聞くなのはに答えるフェイト。だがやはり自信は無く、「多分」としか言えなかった。
「もう一度聞くわ。あなたは記憶喪失なのよね?」
「そうだ。何度も聞くな」
取調室でDボゥイに尋問するリンディ。
「なら、ラダムって何なの?貴方が頻繁に口にしていたらしいけど……」
ちなみにこれはフェイトからの情報だ。
「俺が倒すべき敵だ。」
「記憶喪失なのにそれは覚えてるのね。ちょっとおかしく無いかしら?」
「俺が覚えているのは、クリスタルを使ってテッカマンに変身できる事と、ラダムを滅ぼさなければならないという事だけだ」
Dボゥイの話を聞き、「はぁ」と溜め息をつくリンディ。
312 :
マスカレード:2007/07/18(水) 03:15:31 ID:eYt8bl5A
「……わかりました。それは信じます」
「…………。」
これ以上尋問しても埒が明かない。リンディは諦めて次の話へと進むことにした。
「じゃあ、ここからは貴方へのお願いなんだけど……いいかしら?」
「お願いだと?」
聞き返すDボゥイ。
「ええ。聞いてくれるかしら?」
同時にエイミィが二人にお茶を出す。しかもDボゥイの分までミルクと砂糖をいれ始めるリンディ。
「あ、ああ……」
Dボゥイはこの異様な飲み物を凝視しながら返事を返す。
「ふふ……よかった。まぁ、まずはお茶でも」
そう言いこの緑茶に砂糖とミルクを入れた異様な液体を飲み始めるリンディ。
「…………(ゴクッ)。」
リンディを見たDボゥイも、ソレを恐る恐る口に運ぶ。しかし……
「ん?……なかなか……いけるな。」
「そうでしょ〜?この味がわかってくれて嬉しいわ」
Dボゥイの反応に喜ぶリンディ。
横でエイミィが「マジかよコイツ……」というような青ざめた顔でDボゥイを見つめているが、そこは割愛しよう。
「で、Dボゥイ。私達に協力して欲しいんだけど……」
本題に入るリンディ。
「協力だと?」
「ええ。今回の『魔導師襲撃事件』の解決に手を貸して欲しいの。」
そして魔導師襲撃事件の全容を説明するリンディ。
「あの赤いテッカマンもこの事件に関わっているみたいなの。どうかしら?」
しばらく考えるDボゥイ。本来ならこんな組織に協力してやる義理は無いが
確かにエビルと決着をつけるにはその方がいいかもしれない。
しかも協力するならば当面の住居まで用意してくれるらしい。リンディは巧みな話術でDボゥイを引き込む。
「……いいだろう。協力してやる。」
「本当?感謝するわ!じゃあ、これから……」
「ただし!」
「……え?」
リンディはDボゥイの返答に「よろしく」と言おうとするが、大きな声で遮られてしまう。
「ラダムが現れた時はそっちを優先させてもらう!」
「…………。」
再び真剣な表情に戻るリンディ。そして……
「わかりました。どうやらそれが貴方の目的みたいだしね……」
リンディは少し考えたが、その条件を飲む事にした。
ちなみにラダムについても「倒すべき敵」としか教えてもらえなかったという。
ラダムを放っておけば大勢の人間が死に、地球は死の星になる……と。にわかには信じ難いが、まぁ信じるとしよう。
「バルディッシュ……。ごめんね、私の力不足で……」
「いっぱい頑張ってくれて、ありがとう。レイジングハート……今はゆっくり休んでてね……」
傷だらけになったデバイスを眺めるなのはとフェイト。
そしてユーノとクロノが、二人のデバイスの状態と今回の敵が使ってきた魔法の説明をする。
あれは「ベルカ式」というらしく、魔力を込めた弾丸で一時的にパワーを跳ね上げる物だという。
「そういえば……ベルカの騎士って……」
フェイトもシグナムの言葉を思い出し……。
313 :
マスカレード:2007/07/18(水) 03:21:03 ID:eYt8bl5A
同刻、八神家
「じゃあ、お先にお風呂入らせてもらうわ」
シャマル・ヴィータ・はやての三人は浴室へと向かう。もちろんはやてはシャマルに抱き抱えられながらだ。
「シンヤはいいとして……シグナムは入らないのかよ?お風呂好きが珍しいな」
まるでホストのようにソファに座って足を組んでいるシンヤをちらっと見て、シグナムに質問するヴィータ。
「ああ。明日の朝入らせてもらう。」
その言葉を聞き、三人は浴室へと入っていった。
「……今日の戦闘かい?」
三人が風呂に入ったのを見計らって、おもむろに口を開くシンヤ。
「敏いな。その通りだ」
シグナムは服を上げる。
すると、腹辺りにできた傷が目につく。フェイトの斬撃がかすっていたのだ。
「まさかシグナムの装甲を撃ち抜くとはね……」
「良い師に学んだのだろう。それよりも……」
シンヤを睨むシグナム。
「お前が兄さんと呼んでいた、あの白いテッカマンは何だ?」
「ふふ……聞いての通り、僕の兄さんさ。しかも双子のね」
さらっと答えるシンヤ。
「……いいのか?我らに協力したために実の兄と戦う事になっても。」
「もちろんさ。兄さんは俺以外には殺せない……いや、俺以外には殺させない……。」
ニヤッと不敵に笑うシンヤ。シグナムは黙ってシンヤの話を聞いていた。
数日後、海鳴市。
「ここが俺の家……か。」
なかなか豪勢なマンションを見てぽつりと呟いたDボゥイ。
「そうよ、Dボゥイ。もう貴方は家族も同然なんだから、もっと堂々としなさい」
リンディも笑顔で言う。
「そういう訳だ、Dボゥイ。この荷物運ぶの手伝ってくれ」
「ああ、わかった。」
そこへ大きな荷物を持ったクロノが現れ、Dボゥイに手伝うように言う。Dボゥイは仕方ないと思い、それを手伝う。
なのはとフェイトは二人でマンションの玄関から外を眺めてお喋りしている。本当に楽しそうだ。
数分たって、Dボゥイが荷物を運び終えると、リビングに赤い子犬とフェレットが立っているのが目に入る。
赤い犬の方にはどこか見覚えがあるが……
「新形態、子犬フォーム!」
子犬はどこか聞き覚えのある声でそう言った。
「お前……アルフか!?」
「そうだよ、Dボゥイ!」
Dボゥイは軽く驚く。まさか子犬にも変身できるとは……
「なのはやフェイトの友達の前では、この姿でなくちゃならないんだ」
今度は頭を掻きながらフェレットが口を開く。
「……お前は?」
「僕だよ、ユーノ・スクライア!」
「(そういえば居たな……そんな奴)」
思ったが口には出さない。この雰囲気で存在自体忘れていたなんて流石のDボゥイにも言える訳が無い。
「……お前らも、大変なんだな。」
Dボゥイは少し同情しながら言った。
「うわぁ〜!アルフ小さい!」
「ユーノ君、久しぶり〜!」
そこへなのはとフェイトが入ってくる。二人はすぐにアルフとユーノを抱き抱える。
微笑ましい光景だ。こんな平和な日常、Dボゥイのいた世界では有り得なかっただろう
314 :
マスカレード:2007/07/18(水) 03:28:31 ID:eYt8bl5A
「なのは、フェイト。友達だよ」
今度はクロノがリビングに戻ってきて、笑顔でそう伝える。
「こんにちわ〜」
「きたよ〜」
さらにその直後、リビングにアリサとすずかが現れる。二人共満面の笑みだ。
そしてリンディの申し出でなのは達はなのはの家族が経営している喫茶翠屋に行く事になった。
クロノとエイミィ、そしてDボゥイは留守番だ。
「ロストロギア……闇の書の最大の特徴はそのエネルギー源にある。」
皆がいなくなった後、リビングに闇の書の画像を表示しながら説明を始めるクロノ。
「闇の書は魔導師の魔力と、魔法資質を奪うために、リンカーコアを喰うんだ。」
「なのはちゃんのリンカーコアも、その被害に……?」
質問するエイミィ。
「ああ、間違いない。リンカーコアは魔力を喰う事でそのページを増やしていく。
そして、最終ページまで全て埋めることで、闇の書は完成する……」
「もし完成したら、どうなるんだ?」
今度はDボゥイが質問する。
「少なくともろくな事にはならない……。」
「そうか……。そんなことにエビルは協力しているのか……」
エビルは一体何のためにそんなことに協力しているのだろうか?
いや……そんなことはどうでもいい。エビルは倒せばいいだけだ。目的など知った事では無い。
「……エビル?あの赤いテッカマンか……?」
Dボゥイの一言を聞き逃さなかったクロノ。
「ああ。奴は俺がこの手で倒す……!」
「…………。」
言いながら拳を握りしめるDボゥイ。クロノは何も言わずに黙ってそれを見つめていた。
まさかこの時「倒す」=「殺す」などとは思っていなかったのだから……。
数時間後、ハラオウン家。
「フェイトか。」
「あ……おかえり、Dボゥイ」
空も暗くなり始め、Dボゥイが海鳴市の散策から帰ってくる。まぁ散策といってもただの散歩だが。
「提督とクロノは?」
テレビを見ているフェイト以外の人影が無い事に気付いたDボゥイ。
「さっき本局へ行ったよ。今日は遅くなるって……」
Dボゥイは一言、「そうか。」と返す。
「それにしても……この世界は本当に平和なんだな。」
「え……?」
突然の言葉に反応するフェイト。
「いや、ラダム樹が一本も生えていなかったからな。」
「……ラダム樹?」
聞き慣れない単語だ。
「いや、何でも無い。気にしないでくれ」
「う、うん……。」
Dボゥイもうっかり口を滑らしそうになったことに気付く。油断は禁物だ。
同刻、海鳴市。とあるビルの屋上。
屋上の扉を開け、ヴィータが走ってくる。
それを見たシグナムが「来たか。」と呟く。
「うん。今、何ページまで来てるっけ?」
「370ページ。この間の白い服の子で、だいぶ稼いだわ」
ヴィータの質問に闇の書をパラパラとめくりながら答えるシャマル。
「おし、半分は越えたんだな!ズバッと集めて、早く完成させよう!それで、はやてとずっと一緒に、静かに暮らすんだ!」
一同は再び決意を固め、ヴィータの顔を見る。
「そろそろ行こうか。もう時間もあまり無い」
そこでシンヤが言う。それを聞いた一同は頷き、シグナムとヴィータはネックレスを、シャマルは指輪を掲げる。
315 :
マスカレード:2007/07/18(水) 03:34:48 ID:eYt8bl5A
「ゆくぞ、レヴァンティン!」
シグナムの体を騎士甲冑が包んでいく……。
「クラールヴィント!」
「グラーフアイゼン!」
それに続き、シャマルとヴィータもデバイスを起動。三人の体を光が包み、次の瞬間には変身が完了していた。
そして……
「テックセッタァーッ!!」
それに続いてシンヤも赤いクリスタルを掲げる。同時に赤い装甲を身に纏い、テッカマンエビルへと変貌する。
「それじゃあ、夜明け前にまたここで!」
「ヴィータ、あまり熱くなるなよ」
「わかってるよ!」
次の瞬間、ヴォルケンリッターとエビルの5人は光の如き速度でその場から飛び去っていた。
一方、アースラ。
エイミィは本局メンテナンススタッフであるマリーからの通信を受けていた。何やらデバイスの様子がおかしいらしいが……
『部品交換と修理は終わったんですけど、エラーコードが消えなくって……』
モニター越しに困った表情で相談するマリー。
「エラーって……何系の?」
『必要な部品が足りないって……今データ送りますね』
マリーが送信ボタンを押すと、すぐにデータの一覧が届く。
「お、きたきた……ってこれ!?」
エイミィも届いたデータを見て驚く。
「エラー解決のための部品
CVK-792を含む
システムを組み込んで下さい」
『2機共、このメッセージのまま、コマンドを受け付けないんです』
エイミィは驚いた顔でパネルを叩く。
「(レイジングハート、バルディッシュ……本気なの?
CVK-792……ベルカ式カートリッジシステム……!)」
モニターに表示された『お願いします』という文字。エイミィはその文字を見つめる……。
「もう3時か……」
闇の書とテッカマンブレードの出現によりクロノ達はさらに仕事が増え、今日も遅くまで残業だ。
魔導師襲撃事件は正式にアースラメンバーが対応することとなった為、
執務官のクロノと提督兼艦長のリンディの多忙さはさらに加速している。
「もうフェイトも寝てるだろうな。」
コンピュータのパネルをカタカタと叩きながら呟く。クロノも兄として妹を心配しているのだ。
その時……
ピピピピピピッ
通信が入る。誰かと思いながらモニターに回すクロノ。
『クロノ!』
「か、艦長?どうしたんですか?」
相手はリンディだ。たとえ母親といえど仕事中は敬語で話す。
『辺境の世界に、テッカマンと思しき反応が確認されました』
「何だって!?」
『クロノ。わかってると思うけど、フェイトちゃんもなのはちゃんも今は戦えません。行ってくれるわね?』
レイジングハート・バルディッシュは修理中、さらに持ち主は睡眠中と来た。ならば今動けるのはクロノのみ。
「わかりました。すぐに向かいます。」
そう言い、通信を切ったクロノはS2Uを手に立ち上がろうとするが……
ピピピピピピッ
再び鳴り響く通信。
「くそ、誰だこんな時に!」
クロノは苛立ちながらも通信に出る。
316 :
マスカレード:2007/07/18(水) 03:42:41 ID:eYt8bl5A
しかしモニターには何も表示されない。つまり音声のみということか。
「はい、もしもし!」
『クロノか。俺だ』
「Dボゥイか!?」
『ラダムのテッカマンが現れた。すぐに出動させてくれ!』
「ああ、わかってるよ!僕も今から行くところだ」
こうしてクロノとDボゥイは二人でテッカマンが現れたという辺境の世界へと向かうのだった。
「ふん……テックランサァーーーー!!」
見渡す限り何も無い世界。
エビルは巨大な龍のような敵にテックランサーを突き刺し、切り刻む。
龍の血が飛び散り、体の中身はえぐられ、肉が飛び出す。
龍は悲痛な叫び声をあげる。もう助からないだろう。かなりグロテスクな光景だ。
「もういいわ!止めてシンヤくん!収集できなくなっちゃう!」
そこでシャマルが叫び、エビルの攻撃をストップさせる。
ストップさせた理由の一つとして、これ以上こんな酷い光景を見たくは無いというのもあるが……
シャマルは動けなくなった龍のリンカーコアの収集を開始する。
「フン……毎度ながら敵にトドメを刺せないのはつまらないね……」
「そう言わないの。シンヤ君はいつもやり過ぎなのよ。私達の目的は殺す事じゃ無いのよ?」
残酷なエビルに戒めるように言うシャマル。
「……そんなことはわかっている。ただ、殺せないのはつまらないと言っただけだよ」
「シンヤくん……。」
シャマルは溜め息をつきながらエビルを見る。元々残酷な性格なのだろう。何を言っても無駄だ。
『ブレイズキャノン』
「……な!?」
次の瞬間、彼方から飛んでくる光に気付いたシャマルは咄嗟に飛びのく。
「シンヤくん!?」
だがエビルは微動だにせず、ブレイズキャノンの直撃を喰らう。
そして光が晴れ……
「ククク……やっぱり来てくれたね?兄さぁん!!」
エビルは全くの無傷だ。シャマルも「ぎょっ」とする。
それもそのはず。いかに魔導師であれ人間が放った、しかも「非殺傷設定」付きの
魔法に当たった程度では、核爆発にも堪えるテッカマンの装甲を傷付けるのは不可能だろう。
「シンヤくん……大丈夫なの?」
「当たり前だ。最強のテッカマンであるこの俺がたかが虫けらの技に当たった程度で死ぬ訳が無い」
シャマルはエビルがさらっと言った「虫けら」という言葉に対し少し暗い顔をする。
戦闘になると態度や言葉遣いなど……いろいろと残酷になるのは今に始まった事では無い。
エビル。この男だけは敵に回したくは無い。シャマルはそう思った。
「シャマル。お前は先にこの場所から離れろ。奴らは俺が片付ける」
「う……うん。わかったけど、くれぐれも殺さないでね?」
「ああ。極力ね」
「……じゃあ、ここは任せるわね。」
はやての未来を血で染めたくは無い。だから「殺さないように」と念を押し、シャマルは戦線を離脱した。
317 :
マスカレード:2007/07/18(水) 03:48:17 ID:eYt8bl5A
「……片方には逃げられたか。」
遠くでシャマルが離脱したのを見て、クロノが言う。
「……エビルッ!」
だがもうそんなことは眼中に無く、Dボゥイの頭は目の前のエビルでいっぱいだった。
そんなDボゥイの目の前にスラスターを一気に噴射させ飛んでくるエビル。
「また会えたね?タカヤ兄さん」
「シンヤ……いや!テッカマンエビルッ!!」
エビルは人間の姿に戻り、ゆっくりと歩いてくる。
「嬉しいよ。また兄さんと戦えるなんて」
「……ああ、俺も嬉しいさ。お前をこの手で殺せるんだからな!」
二人の距離はわずか1m程にまで縮まっている。クロノはすぐ側でそれを見ているが……
次の瞬間、二人は一気にジャンプし、10mほど距離をとった。お互いの手に輝くのは緑と赤のクリスタル。
そして……
「「テェックセッタァーーーーーーーーーッ!!!」」
二人の体を赤と緑の光が包み……
「テッカマンブレードッ!」
「テッカマンエビルッ!」
二人はそう名乗った。クロノは変身したエビルにS2Uを構えるが、エビルの姿はすぐに消える。
「なに!?」
空を見上げれば、緑と赤の閃光が凄まじい速度でぶつかり合っている。
あまりに速過ぎる動きのせいで、スラスターの光がそう見えるのだ。
「クソ……これじゃ照準が定まらない……砲撃も、バインドも……!」
クロノは空で戦う二人を見て、何もできない自分に苛立ちを感じる。
Dボゥイ……いや、ブレードがエビルを弱らせた所をバインドで拘束、本局へ連れ帰るしかない。
「Dボゥイ……!」
クロノは悔しい表情をしながらDボゥイの名前を呼ぶ。
「うおおおおッ!!」
テックランサーを分割し、両手に持ったランサーでエビルを攻撃する。
「甘いよ兄さんッ!!」
エビルはテックランサーで片方のランサーを弾き、もう片方のランサーをラムショルダーで受ける。
そして二人はその場所から再び距離をとる。
「くらえッ!」
エビルは短剣の嵐をブレードに見舞う。
「そんなもの!」
だがブレードはそれをダブルランサーで弾いて弾いて弾きまくる。そうしながら距離をつめ……
「うおおおおおッ!!」
再びダブルランサーを一本のテックランサーに合体させ、振り回しながら突進。
「チッ!」
それを自分のテックランサーで受け止めるエビル。
お互いのテックランサーは激しい火花を散らしながらぶつかり合い、睨み合うエビルとブレード。
二人はまた離れ、再びテックランサーでの突進でぶつかり合う。それがしばらく繰り返される。
「……これならどうだ!」
埒が明かないと踏んだブレードは自分の装甲を変形させる。足や肩、手などといったあらゆる装甲がスリムになってゆく。
「クラッシュイン……トルゥーーーーーードッ!!!」
次の瞬間ブレードはさらに速い、まさに光のような速度に達していた。
318 :
マスカレード:2007/07/18(水) 03:54:30 ID:eYt8bl5A
それは凄まじい速度で空を駆ける。ブレードが通った後は、まるで空に緑色の絵を描いたかのように輝く。
「うおおおおおッッ!!!」
「く……ぐぁッ!」
右から、左から、あらゆる方向から飛んでくる閃光に翻弄されるエビル。360゚からの攻撃にさらされ、エビルの装甲に傷が入っていく。
「……調子に乗るなァッ!」
だが、流石にエビル相手にずっと同じ攻撃が通用する訳も無く、ついにテックランサーで受け止められる。
ブレードはすぐに変形を解除、テックランサーでエビルを斬ろうとするが……
「死ね!ブレェーーードォッ!!」
エビルは一瞬できた隙を突いてブレードの胸にテックランサーを突き刺す。
「ぐぁあああッ!」
その衝撃でブレードはこれまた凄まじい速度で地面に落下。近くにいたクロノはそれにより生じた砂埃にむせる。
「おい……クロノ……!」
ブレードは自分が地面に落下・激突することでできたクレーターからはい出るように立ち上がる。
「なんだDボゥイ?」
「俺がテックセットしてから……何分たった……?」
「え?……多分、もうすぐ30分くらいだ。それがどうかしたのか……?」
「そうか……!」
ブレードは再び凄まじい速度で空へと飛び上がった。
「(そろそろ決着をつけないと……俺は……!)」
ブレードはエビルと同じ高度で静止。エビルとの距離は……だいたい100mくらいか。
そしてブレードの両肩の装甲が開き、中から巨大なレンズのような物が飛び出す。
「……なんだ?何をする気なんだ、Dボゥイは……!」
クロノは地上で目を見開く。
「エビルゥーッ!!」
ブレードは叫びながら両腕を広げる。まるで何かを発射するような体制だ。
そして両肩のレンズ状の物体が光りを吸い込み輝き出し……
「ハハハハハッ!滑稽だね、兄さん!」
それを見たエビルは高らかに笑い始める。
「まさか俺のPSYボルテッカの効果を忘れた訳じゃ無いだろう!えぇ!?兄さぁんッ!!」
エビルも笑いながら、ブレードと同じように両腕を広げる。同時に胸のボタンのような物が光を吸い込み、輝き始める。
「これで終わりだ、エビルゥーーーッ!!」
「これで最期だ、ブレェーーードォッ!!」
そして……
「ヴォォルテッカァァァーーーーーッッ!!!」
「PSYボォルテッカァーーーーーーーーッッ!!!」
刹那、二人の体から放たれた光が衝突する。凄まじい衝撃に、周囲の物全てが吹き飛びそうになる。
「な……なんて威力だ……!これは……スターライトブレイカーなんかの比じゃないぞ……!」
『プロテクション』
クロノも衝撃だけで吹き飛びそうになり、S2Uで障壁を張る。まさか、直接攻撃された訳でも無いのに、
ましてや味方の放った攻撃の衝撃に堪えるために障壁を張るなんて初めてだ。
「クソ……障壁が……!」
だが例え障壁を張ろうが、反物質粒子の塊であるダブルボルテッカに堪えるのは少しばかりきつい。
319 :
マスカレード:2007/07/18(水) 03:59:12 ID:eYt8bl5A
だんだんとS2Uの障壁は脆くなってゆき、今にも吹き飛ばされそうだ。
何度も言うが、これはあくまで衝撃に過ぎず、攻撃された訳では無い。
「「うおおおおおおおおッッ!!!」」
二人は叫びながらお互いのボルテッカをぶつけるが、ブレードが放った緑のボルテッカは次第に威力を失っていく。
そして代わりにエビルの発した赤いボルテッカは威力を増していき……
「終わりだね……兄さん!」
「……!?」
エビルのPSYボルテッカはブレードのボルテッカを吸収・無効化し、そのままブレードに直撃する。
「ぐぁああああああああああああッッ!!!」
大きな叫び声と共に再び地面に落下するブレード。
クロノはすぐにブレードに駆け付ける。
「大丈夫か、Dボゥイ!?」
「う……ぅ……」
ブレードはフラフラと立ち上がる。
「まだ戦えるよな?兄さん。威力は絞ったはずだぞ?」
エビルが挑発的に言う。ブレードとクロノはそんなエビルを睨み付ける。
「まだ……戦える!」
「Dボゥイ……!」
ブレードは再び飛ぼうとしたが、そうは行かなかった。
「う……ぐぁあああ!」
突然頭を抱えて苦しみ出したのだ。
「ふふ……タイムアウトだよ、兄さん」
「……ッ!!」
ブレードは最後に一瞬、エビルを睨み付け、そのままスラスター全開で立ち去った。それもクロノを置きざりにして。
「Dボゥイッ!?」
「ハハハハハッ!お前はブレードに見捨てられたのさ!」
エビルはクロノを見てまた高らかに笑い出した。
「(そんな……Dボゥイ……!)」
クロノは悔しい表情で笑いながら立ち去っていくエビルを見るしかできない。
理由無き、敵前逃亡……。
320 :
マスカレード:2007/07/18(水) 04:02:15 ID:eYt8bl5A
投下完了〜
もうなんていうか……
クロノ君、役に立たせてあげられなくてごめんなさいorz
7月中になんとか6話くらいまで進めたいですね〜
イロイロキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
皆さんGJです!!
起き掛けに、こち亀クロスが読めるとは良い時代になった!
あいかわらずのなのはさんと海パン刑事に爆笑してしまったw
脅威のマイク破壊兵器キター!
クロノ、普通のボルテッカでビビってたらブラスター・ボルテッカ見た時にはどうなっちまうんだw
投下乙です。
シンヤも戦闘時以外は結構普通っぽい?
本来は結構礼儀正しく優しいタイプみたいだったから、はやても懐いてるかもなぁ。
しかしクロノってホント苦労人だよなぁ(汗
次回はクロノvsエビル…がんばれクロノ(汗
そりゃ超音速戦闘が基本のテッカマンについて行けるわけねよなw
ブラスター化マダー?
つかブラスターはやばくね?
非殺傷なんて便利な機能は無いんだから、最悪海鳴ごと消滅するぞ
しかもブラスター化の後遺症で状況を考えずに撃っちまう可能性あるし
GJ!!
シャマルよ、エビルにブレードを殺すなってそりゃ、無理だwwww
最後はやっぱり両者ブラスター化して一騎打ちかな?周囲の被害が酷くなりそうだから宇宙空間で。
流れを読まずに小ネタ。
後、スーパークロノタイムなんて生意気言ってごめんなさい。
「なのはよ……戦う前に一つ言っておく事がある。
お前は、ジュエルシードによってこの死神博士がイカデビルになったと思っているようだが……
別に無くても変身出来る」
「ふ、上等よ……
私も一つ言っておく事がある。
貴方は生け捕りにしなきゃいけないと思っていたが、どうやら気のせいだったようね!」
「そうか」
「ウオォォォいくぞォォォ!」
「さあ来いなのは!」
リリカルマスターなのは、完
……いや、死神博士は今でも、スペインにいるのです。
GJ!
ダブルボルテッカキター!!!
理由なき敵前逃亡ですか・・・
確かに30分以上戦い続ければ今度はクロノがピンチになりますからねw
クロノがこのブラザーコンビを相手にしたんじゃ間違いなく死ぬwww
>>リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー氏
GJです。
クウガとキックホッパーが登場するとは!
二人の試験にアギドが壁になるとは・・・手加減しますよね?w
>>魔法少女刑事
うわぁ〜違和感がないw
最後のなのはさんの暴走が(笑)
>>マスカレード氏
とうとう暴走しちゃったか……元に戻れるかなぁ
テッカマン相手にするには、人外の力が無いと太刀打ち出来ないから
クロノは、頑張った方ですね(つー;)
>>マスカレード氏
GJ!
テッカマン見てないんであまり詳しくすけど…TUEEEEEEEE!
GJ!
ここはやはりテッカマンブレードらしく鬱展開へ突入するのを期待します!!
ミッシングリンクの鬱っぷりはガチ。
テッカマンは光=物質変換機能の応用でホワイトホールを作って、
太陽系を消滅させる規模の赤色星を召喚できるとかマジスゴス。
333 :
マスカレード:2007/07/18(水) 19:23:51 ID:eYt8bl5A
皆さん感想ありがとうございます!
え〜と、テッカマン見てなかった人のために「ボルテッカ」の説明をしますね
「ボルテッカ」とは、ラダムの地球侵略用の生体兵器である「テッカマン」に
標準装備されている反物質ビーム砲、まぁ簡単にいえば必殺技です。
その原理は体内に蓄積された反物質粒子「フェルミオン」を加速して放出するというものです。
反物質粒子フェルミオンは、「物質と衝突した場合互いに破壊し合う」
という特性があるため、並大抵の物質は直撃すれば消滅してしまいます。
そのフェルミオンを高速で放つボルテッカはまさにテッカマンの必殺技と呼ぶに違わぬ威力があります。
またテッカマンに変身前の人間の個体能力が反映されるように、ボルテッカにも反映されます。
例えば、パワーファイターである「テッカマンアックス」のボルテッカは
弾速と射程が劣る代わりに威力(フェルミオンの密度)が上がっている、等が挙げられます。
ボルテッカの派生武器として「PSYボルテッカ」「ハイコートボルテッカ」「ブラスターボルテッカ」「リアクターボルテッカ」
等が存在しますが、これらは本編が進むにつれて説明していこうと思います。
ボルテッカによりフェルミオン化された物質が再び物質に還元されることは不可能な為、
命中すればどんな物質でも完全に消滅させてしまう、理論上最強の兵器です。
ですが、そんなボルテッカにも弱点があります。
1、「連射不可能」
2、「発射までに時間がかかる」
3、「体力の消耗が凄まじい」
以上三つが挙げられます。
更に「一度の変身につき一発しか撃てない」ことが挙げられますが、これはブレードのみに
明かされた設定であり、他のテッカマンは不明となっています。
フェルミオンを使用した武器は他に「コスモボウガン」や「フェルミオン砲」等がありますが
今回はあくまでボルテッカ限定の説明なので名前だけの紹介とします。
闇の書の暴走プログラムも部屋の隅で震える威力だなぁ。
最後はアルカンシェルと兄弟合体攻撃ダブルボルテッカで消え去りそうだ。
>>333 まあ、ボルテッカが時間がかかるといっても数秒、ブラスターボルテッカでも10秒程度だけどな。
>>マスカレード氏
ボルテッカについてはわかった。わかりやすい説明d
>>335 超音速での戦いにおいてその数秒はデカいんざね?
俺はブラスターボルテッカでも長く感じるよ
マスカレード氏GJでありますよ!
反物質はやばいですよね……。
クロノ頑張れ、どうしようもないけど頑張れ。
反物質はマジヤバイ、あれは最強だ。
一グラムの質量がエネルギーに変換されただけで五大湖の水が全部干上がる威力だし
>>336 僕らのテッカマンダガー様のボルテッカは溜め時間なしで即発射が可能だぜ!噛ませ犬だけどな!
正直、ダガー・ランス・ソードは、なのは達でも普通に瞬殺できそうだから困る
ボルテッカって、水中だと撃てなかった記憶がある。
水と反応して、自爆するような形になる……だったかな。
>>341 そう思えるのはブレードが強かったかのと彼らのやられる場面だけが印象に残っているからだろう、
実際はなのは達でも無理の領域。
テッカマンどもはスピードだけじゃなく反応速度も違いすぎる、攻撃を当てられるかどうか…
バルザックがソードに勝てたのは執念と捨て身が起こした奇跡のようなもんだし。
まあトランスフォーマーでも
デバスターは合体中に床をハンマーアームで揺らされただけで
バラバラになってたしブルーティカスはガーディアンのただの一発でバラバラになってたし
インフェルノとかクイックストライクは猿人にボコボコにされてたし。
>>336 普通のボルテッカについては忘れたが、ブラスターボルテッカのため中は自分の周囲にシールドが発生したはず。
あと普通のと違ってブラスターの時って確か全範囲型のぶきだったよね?
全範囲と正面集中(対エビルのとき)の2パターンに撃ち分けられるようだ
他にも通常ボルテッカ並の威力のビームみたいなのをランサーから出したりできるしな
連続でレスしてすまんが最強スレのテンプレ見つけたから張ってみる。
【共通設定・世界観】
テッカマン:寄生生命体「ラダム」が寄生するために遺伝子レベルで改造された人。
個体差はあるが能力はほぼ同じで
・超音速で飛行可能。設定上最高速度は制限なし(<c)。
・反応弾(核兵器)の直撃を受けてほぼ無傷
・あらゆる環境で生活可能
・単独で大気圏突入可能
・通常兵器は一切通用しない装甲を持つ
【名前】テッカマンブレード
【属性】生体兵器
【大きさ】2.32m
【攻撃力】テックランサー:テッカマンの装甲を貫く威力の両刃の槍。二つに分けることが可能
クラッシュイントルード:高速飛行形態。普段の数倍の飛行速度で突撃、ラダム獣を粉砕できる威力を持つ。
ボルテッカ:反物質砲。発射のタメは一秒未満。直撃すればテッカマンを消滅させるほどの威力。
射程は数km程度。速度は宇宙に向けて発射されて点程度にしか見えなくなったミサイルを
地上から打ち落とせる程度。設定上一回しか使えない。
【防御力】【素早さ】共通設定参照
【特殊能力】ブラスター化:肉体を進化させ、機能を極限まで高める。タメに数秒必要。ブラスター化した後の能力は
・至近距離からのボルテッカの直撃に全くの無傷。
・基礎能力が自分より30%上のエビルを圧倒
・テックランサーの先端から通常のボルテッカと同等の威力のビームを発射可能
・ボルテッカの威力が数倍に上昇。発射のタメが数秒できるがタメの間はラダム獣が粉砕されるほどの力場が
ブレードを中心に数百m程発生。
・一方向に向けて放つことしか出来なかったボルテッカが全方位に向けて放つことが可能になった
・単独で大気圏離脱可能
・十数分で地球一周できる速度で飛行可能
【長所】全体的に高い能力を誇る
【短所】30分以上戦うと暴走、考えて行動できなくなる
ついでにラダム獣に通常兵器はまともに効かん。
>>345 ブラスターボルテッカは通常の収束型と全範囲型で使い分けれる。
さらにサイボルテッカと同じように曲げたりもできる
>>348 ボルテッカのフェルミオン粒子は元々精神波でコントロールできる性質があるからな
それにしてもテッカマンキャラにとっての倒す=殺すなところがこれからどう影響するかだな。
俺を倒せたら止めてやる(殺すのを)って言われたら悪夢だ・・・。
>>350 管理局の全戦力導入しても不可能です、本当にありがとうございました。
正気に戻るにはラダム虫が宿主から離れなきゃならんが条件は瀕死になることだしな
ところでブラスターブレードの短所に脳神経核の破壊による記憶障害がないな
>351
両さんなら……両津勘吉ならあるいは……
などと思ってしまった。
さすがにねぇ。
>>351 まぁこれは公式じゃないただのSSなんだから多少無茶があってもいいんじゃないか?
例えばなのは達がみんなで力を合わせてテッカマンを一人くらい倒すとか。
SSでくらいそんな奇跡が起きてもいいと思う
マスカレード氏のSSに他のテッカマンが出るかわかんないけど
パワーキャラが炸裂した後は、頭脳戦が見たくなる。
何が言いたいかというとGEや愚者の書、なのはだけジョジョ風味のジョジョクロス系が読みたいよぅ。
言ってもしょおぉがねーですが。
ラダムの連中も何気に技術凄いからなあ。
ブラックホールを形成して地球をぶっ壊す重力レールガンがあったり、
太陽系そのものを閉鎖できちゃうそうだから、アルカンシェルどころの話じゃねーぞ!
ボルテッカはそのブラックホールすら消滅させちゃうんだけど。
>>352 最強スレ的には戦闘に関係ないからだろう。
テッカマンブレードとユニクロンだったらどっちが強いですかね?
大きさ違いすぎて戦えないか。
そういや反物質って空気中の原始に触れても対消滅して莫大なエネルギーを発生するんだけど、
ボルテッカとかローエングリンとかポジトロンライフルとかの反物質ビームはその問題点をどうやって
克服しているんだろう……?
>>357 まぁマスカレード氏の説明でも解るように
ボルテッカは質量に関係なく触れた物を消滅させるからなぁ・・・
スパロボとかになったらわかんないけど
PSYボルテッカの例もあるからある程度精神力で何とか…?
まあぶっ放す量が量だから、量と勢いで空気とかもお構いなしで巻き込んでいってるんじゃないかしら?
>>359まあ確かに反物質なんて持ち出されたら大抵の奴じゃ相手になりませんよね。
…殆どの人が知らないか忘れてる(自分もこないだ知りました)設定なんですけど
初代メガトロン様の右腕に付いてるあのキャノン砲は反物質兵器なんすよね。
ブラックホール生成能力に関してもあると明記されてます。
アニメじゃ全然出てこなかったけど。
>>358 ボルテッカのフェルミオン粒子を精神波で操作して、特別な力場を形成してまとわせているんだろう。
ブラスターボルテッカを撃つ時周囲に展開されている強力な力場はそれが強化拡大したものだと思う。
ラダムはブレードでも破れないフィールドを張れてたし。
>359
スパロボだと幼女に瞬殺されたり。
ガウルンに喧嘩を売って瀕死になるからなあ。
時空を越えてふえるワカメ並のレベル。
>>358 >ローエングリン
種のなら、監督のこんな台詞がある。
「え? 陽電子砲ってすごいビーム砲じゃないんですか?」
陽電子砲を防ぐのは物理的に不可能だ、って突っ込まれた時の台詞ね。
>ポジトロンライフル
エヴァのなら力技。関西を停電させて出力稼いでる。
あとATフィールドじゃね?
>>364 種世界の陽電子砲は陽・電子さんが発明したものというのが新シャアじゃ定説w
>>365 あとレールガンはレー・ルガン博士開発のビーム兵器なんだっけ?
……何の脈絡もなくシグルイクロスとか思い付く自分はどうかしてる
>>366 高町なのはが心の平衡を失ったのはいつの頃からであろう。
こうですか?わかりません!
虎眼→なのはさん
牛股→フェイトorはやて
先輩s→ヴォルケンズ
源之助→スバル
伊良子→ティア
涼→エリオ
……嫌な構図だなあ……
__.. -―─ 、__
/` 三ミー ヘ、_
ゝ' ;; ,, , ,, ミミ , il ゙Z,
_〉,.. ////, ,彡ffッィ彡从j彡
〉,ィiiif , ,, 'ノ川jノ川; :.`フ公)了
\.:.:.:i=珍/二''=く、 !ノ一ヾ゙;.;.;) なに?クロノだとテッカマンエビルに勝てないどころか殺されちゃう?
く:.:.:.:lムjイ rfモテ〉゙} ijィtケ 1イ'´
〕:.:.|,Y!:!、 ニ '、 ; |`ニ イj' 逆に考えるんだ
{:.:.:j {: :} ` 、_{__} /ノ
〉イ 、゙! ,ィ__三ー、 j′ 「クロノはアーキタイプ・オーガンと戦えばいいさ」
,{ \ ミ \ ゝ' ェェ' `' /
-‐' \ \ ヽ\ 彡 イ-、 と考えるんだ
\ \.ヽゝ‐‐‐升 ト、 ヽ、__
\ ヽ- 、.// j!:.} ` ー 、
ヽ\ 厶_r__ハ/!:.{
´ / !
卿・・・逆に考えても目の前のエビルは消えてくれません。
というかアーキタイプ・オーガンにも勝てる気がしません・・・
>クロノは悔しい表情で笑いながら立ち去っていくエビルを見るしかできない。
ってあるから、見逃してもらえたんでない?
>>368 いく→フェイトで
……最悪だな、ティアナの末路が
374 :
217:2007/07/18(水) 23:44:46 ID:OswO+642
遅ればせながら。マスカレード氏GJ!
自分はテッカマンについてはスパロボ程度の知識しか・・・
置き去りにされたクロノの今後が気になってしょうがないです
>>372 スーパーエビルタイムで大量出血するクロノが見れそうだったのに残念。
まあテッカマンはテッカマン同士戦闘するから、双方戦力が相殺される・・・よね?
クロノの戦いに期待しつつ…何故か目から心の汗が
すごい討論になってますねぇ
今現在戦闘パート考えてるんですが……
サラリーマンの行動パターンがテラ難しい(;・ω・)
てか、劉鳳&フェイトでも勝てるのかってぐらい戦闘経験差があって
文章に書きだすのが一苦労〜
来週の初めには投下予定
Bパート仕上がったんですけど。
投下おkですか?
379 :
マスカレード:2007/07/19(木) 00:20:45 ID:bFCOZX/r
おっけーですw
一話「空への翼」Bパート
ティア「クロスファイヤアァァァァア!!」
スバル「リボルバアァァァァァア!!」
スバル・ティアナ「シュウゥゥゥゥゥト!!!!」
二人の合体攻撃が攻撃用スフィアのみを全て破壊する。
残りはターゲットのみとなり、スバルはそれを丁寧に破壊していく。
スバル「イェ〜イ!ナイスだよティア!一発で決まったね!」
ティア「ま、あれだけ時間があればね。」
スバル「普段はマルチショットの命中率、あんま高くないのに、ティアはやっぱ本番に強いなぁ〜」
ティアナ「うっさい!さっさとラストターゲットの破壊に向かうわよ!」
【ヘリ内部】
フェイト「なるほど…これは確かに伸びが良さそうだね。」
はやて「そやろ〜」
フェイト「残るは…最終関門だけだね。」
はやて「よっしゃ。」
はやては通信機を使い、翔一に連絡を入れた。
はやて「津上さん、準備は?」
アギト「とっくにオッケー!後は台詞を考えるだけかな。」
はやて「台詞?」
アギト「そうそう!何か言ったほうが雰囲気あって、良いでしょ?うーん…何が良いかなぁ…」
はやて「何でもええけど、油断して攻撃を受けたらあかんよ。」
アギト「大丈夫大丈夫、氷川さんじゃないんだから。」
【地球 焼肉屋】
氷川「ハックション!」
尾室「どうしたんですか氷川さん?」
小沢「風邪でも引いた?」
氷川「いえ、何でもありません。」
氷川はハンカチで自分の手を拭く。
小沢「それにしても、津上君ももったいないわよね。せっかく開店したお店を友達に任せて、変な世界へ行っちゃうなんて。」
小沢はビールを口に含む。
氷川「津上さんは津上さんでやることがあるんですよ。それに、今度の休みに一度帰ってくると、連絡をくれたようですし。」
尾室「ようだって、氷川さんが直接連絡もらった訳じゃないんですか?」
氷川「ええ、津上さんが「葦原さんに」連絡を入れたみたいなんですよ、それで、僕がこの前「偶然葦原さんに会って」、津上さんが帰ってくるって事を教えてもらいました。」
小沢「…」
尾室「…」
氷川「どうしたんです?そんな哀れみをこめた目で僕を見て?」
小沢「!?…いえ!なんでもないわ!?」
尾室「あ!肉、焼けたみたいですよ!?氷川さん、食べてくださいよ!G5ユニットの訓練も午後からあるんですから、体力付けないと持ちませんよ!」
尾室は氷川の皿に大量のカルビをのせる。
氷川「?」
なにがなんだか分からぬまま、氷川はカルビを口に運んだ。
【ミッドチルダ 試験場】
スバルとティアナはラストターゲットの位置の確認を終え、破壊に向かっていた。
スバル「ほんとにこの建物の中に、ラストターゲットがあるのかな?」
ティア「間違いないわ、さっさと破壊して、ゴールを目指すわよ。」
スバル「ティア、試験官は一発当てれば良いって言ってたじゃん。」
ティア「うっさい。」
話している間に二人はポイントに到着した。
そこは真っ暗で何も見えなかった。
ティア「ここに…ラストターゲットが?」
スバル「真っ暗で何も見えな…」
?「よく来たな…」
スバル・ティア「!?」
?「ここまでこれたことは褒めてやる、だが、ここが貴様らの墓場だ!」
台詞が終わると同時に一斉に証明が着く。
そしてそこには…
ティア「嘘…」
スバル「仮面…ライダー?」
疾風の槍・ストームハルバード、炎の剣・フレイムセイバーの二つを構えた、別名(三位一体の戦士)仮面ライダーアギト・トリニティフォームがそこに居た。
アギト「うーん…ねぇ、そこの二人!」
スバル・ティア「!」
二人は身構えるが…
アギト「今の台詞、どうだった?」
ティア「は?」
アギト「悪役っぽくて、結構、良かったでしょ?君らが来るまで結構練習したんだよねぇ…」
ティア「は、はぁ…」
スバル「ねぇ仮面ライダー、あなたが最終関門なの?」
アギト「そうだよ、だから早くかかってきてよ。時間、無くなっちゃうよ?」
二人は思い切りアギトにペースを狂わされていた。
スバル「…ティアから行ってよ。」
ティア「何でよ?あんたから行きなさいよ。」
スバル「じゃあ、コインで決めよ。表が出たらあたしからね。」
ティア「うん…分かった。」
スバルはコインを用意し、宙に向けて弾く。
そして落ちてきたコインを右手でキャッチする。
コインは裏だった。
スバル「ヤタ!」
ティア「何喜んでるのよ…まぁ良いわ、大分落ち着いてきたし…」
ティアナはアンカーガンの照準をアギトに向ける。
ティア「さっさと一発当てて、ゴールに向かわせてもらうわ!」
ティアナは無数の弾丸をアギトに向けて放つ。だが…
アギト「ハ!ハァ!ハァ…ハァ!!」
アギトは弾丸をフレイムセイバー、ストームハルバードの両方を巧に扱い、全て叩き落す。
アギト「ま、こんなもんかな♪」
ティア「嘘!あれだけの弾丸を!」
スバル「まだまだあぁぁぁぁぁあ!!」
スバルはスピードを加速させ一気に間合いを詰める。
スバル「うおぉりゃあぁぁぁぁぁあ!!!!」
スバルはパンチやキックを連続でアギトに打ち込む。
だがアギトはスバルの攻撃をものともせず、一発一発を綺麗に受け流していく。
スバル「ウソ!?こんなに打ってるのに何で当たらないの!?」
アギト「成程…確かに腕も悪くないし、はやてちゃんが欲しがる理由も分かる…けど!」
アギトはスバルの拳を武器で振り払い、懐に飛び込む。
スバル「!?」
アギト「相手が悪かったかな!?」
そしてスバルの腹部にフレイムフォームの力を宿した右腕で拳を叩き込んだ。
スバル「がっ…」
スバルは数メートル吹き飛ばされ、壁に激突する。
アギト「ちょっと…力入れすぎたかな?」
ティア「スバル!」
ティアナはスバルの所へ大急ぎで向かい、スバルを抱き起こした
ティア「スバル!大丈夫!?」
スバル「だ…大丈夫、まだ戦えるよ…」
ティア「なら良いけど…一人づつかかっていっても勝てないわ、同時攻撃で攻めるわよ!」
スバル「うん!じゃあ、あたしがあいつの後ろに回るよ!」
スバルは高速でアギトの後ろに回り、リボルバーナックルにカートリッジをロードさせる。
一方のティアナはアギトの正面に立ち、クロスファイヤーシュートの体制に入る。
アギト「ん?」
ティア「クロスファイヤアァァァァア!!」
スバル「リボルバアァァァァァア!!」
スバル・ティアナ「シュウゥゥゥゥゥト!!!!」
二人は先程大量のスフィアを瞬殺した連携技を繰り出す。
もちろん、撃つ弾数はさっきの二倍近くに増やしてある。
ティア「流石の仮面ライダーと言えど、これを避けられる訳が無いわ!」
スバル「これで、あたし達の勝ちだ!」
ティアナとスバルは勝利を確信していた。
「下手な鉄砲でも数を撃てば当たる」
多少ヤケクソな答えではあるが、ある意味効果的な答えであろう。
アギト「結構な数だな…俺が氷川さんだったら当たってあげるんだけど、俺は氷川さんじゃないから…」
アギトのクロスホーンが展開する。
アギト「当たって…あげられないんだよね!!」
アギトはリボルバーショットの方角にフレイムセイバーを、クロスファイヤーシュートの方角にストームハルバードを振るう。
そしてその軌跡から炎の刃と疾風の刃が発射され、二人の攻撃を相殺する。
その余波は土埃をあげ、スバルとティアナに容赦なく襲い掛かった。
スバル「うわあぁぁぁぁぁあ!!」
ティア「きゃあぁぁぁぁあ!!」
二人は土埃の中に消える。
そしてその凄まじい衝撃は、監視用のサーチャーまで破壊してしまった。
アギト「逃げたか…それにしてもサーチャー壊しちゃったよ…ちょっと、やりすぎたかな?」
【ヘリ内部】
はやて「?、なんや?」
フェイト「サーチャーの故障かな?」
【調整室】
なのは「もう…津上さんったら…サーチャーまで壊せなんて言ってないよ…リィン、外に言って様子を見てくる。」
リィン「はい、お願いします。」
RH「Am I set up ?(私もセットアップしますか?)」
なのは「そうだね。念のため、お願い」
RH「All right. Barrier Jacket standing up.」
なのははバリアジャケットを装着し、現場に向かった。
一方、ビルから脱出したスバルとティアナは…
スバル「ティア!大丈夫?」
ティア「なんとか…でも、走るのは無理そうね…さっきので、足をやられたわ。」
スバル「そんな!?」
ティア「私が離れた位置からサポートするわ。そしたら、あんた一人ならゴールできる」
スバル「ティア!!」
ティア「うっさい!!次の受験の時は、私一人で受けるっつってんのよ!」
スバル「次って…半年後だよ?」
ティア「迷惑な足手まといがいなくなれば、私はそのほうが気楽なのよ!」
スバル「ティア…私、前に言ったよね?弱くて、情けなくて、誰かに助けられっぱなしの自分が嫌だったから、管理局の陸士部隊に入った。魔道士を目指して、魔法とシューティングアーツを習って、人助けの仕事についた」
ティア「知ってるわよ。聞きたくもないのに、何度も聞かされたから」
スバル「ティアとはずっとコンビだったから、ティアがどんな夢を見てるか、魔道士ランクのアップと昇進にどれくらい一生懸命かもよく知ってる。だから!こんなとこで!私の目の前で!ティアの夢をちょっとでも躓かせるのなんて嫌だ!!一人で行くのなんて、絶対嫌だ!!」
ティア「じゃあどうすんのよ!?走れないバックスを抱えて、あのライダーを倒して、残りちょっとの時間で、どうやってゴールすんのよ!?」
スバル「裏技…反則、取られちゃうかもしれないし、ちゃんとできるかも、分からない…でも、上手くいけば二人でゴールできる!」
ティア「…本当?」
スバル「うぅ…ちょっと難しいかもなんだけど…ティアにもちょっと、無理してもらうことになるし…
よく考えると…やっぱ無茶っぽくはあるんだけど…あの、なんて言うか、ティアがもし良ければって…」
スバルの優柔不断な態度にティアナはだんだんイライラしてきた…
そしてついに堪忍袋の緒が切れた。
ティア「あー!!イライラする!!グチグチ言っても、どうせあんたは自分のわがままを通すんでしょ!?どうせ私はあんたのわがままに付き合わされるんでしょ!?だったら、はっきり言いなさいよ」
スバル「あ…二人でやれば、きっとできる。信じて、ティア。」
二人の決意は、今ここに固まった。
ティアナ「…残り時間、三分四十秒…プランは?」
スバル「!?…うん!」
【建物内】
そしてその頃…
アギト「うーん…」
建物内ではアギトが退屈そうにしていた。
逃がした二人が中々戻ってこないのだ。
アギト「どうしたのかなぁ…あの二人…まさかこのまま棄権しちゃうのかなぁ…ん?」
アギトは何者かが階段を上がる気配を感じた。
アギト「戻ってきたな…よおし…」
アギトは両手に再び武器を持ち、身構える。
そして入り口にティアナが立った瞬間、一足飛びで彼女に間合いを詰める。
アギト「痛いだろうけど、我慢してね!ハアァァァア!!」
アギトは二つの武器を振るい、彼女に攻撃を当てた。
【ヘリ内部】
一方、フェイトとはやては回復したサーチャーで対アギト戦を視聴していた。
はやて「あ!?直撃!?」
フェイト「違う…」
【建物内】
アギトの攻撃は確かにティアナに直撃した
だが、攻撃が当たったティアナは幻のように消滅したのだ。
アギト「何?…!?」
気がつくとアギトの回りには沢山のティアナが出現し、アギトを包囲していた。
アギト「これは…?」
出現した沢山のティアナは一斉にアギトに襲い掛かる。
アギト「なんだか分からないけど、とにかく戦う!」
そしてアギトはティアナたちに応戦し、次々と幻を破壊していった。
【建物外】
建物の外ではティアナが瓦礫に隠れ、幻術魔法「フェイクシルエット」を使用していた。
これが「大量のティアナ」のからくりの正体である。
幻がある程度アギトに破壊された後、ティアナはスバルに思念通話を送った。
ティア「フェイクシルエット…これ、滅茶苦茶魔力喰うのよ…長く持たないんだから…一撃で決めなさいよ!じゃないと、二人揃って落第なんだから!」
スバル「…うん!」
ティアナはそこで思念通話を切る。
スバル「あたしは空も飛べないし、ティアみたいに器用じゃない…遠くまで届く攻撃も無い…できるのは、全力で走ることと、クロスレンジの一発だけ…
だけど、決めたんだ!あの人とあのライダーのように、強く優しくなるんだって!
誰かを守れる自分になるんだって!!」
スバルは覚悟を決め、拳を地面に叩き込む。
スバル「ウイング…ロオォォォォォォド!!」
スバルの拳から青く光る「道」が召還され、その「道」はアギトが居るフロアに直結される。
【建物内】
アギト「!?」
幻を全滅させたアギトは自分に向かい、大きな何かが迫ってくることに気付く。
だが、彼は逃げず、大きな気配がする方向へ向け、トリニティフォーム必殺技「ライダーシュート」の体制をとる。
アギト「覚悟を決めたのか…なら、逃げちゃダメだよね!」
再びアギトのクロスホーンが展開し、足元に紋章が浮かび上がる。
アギト「さぁ…来い!」
【アギトVSスバル】
スバル「いっくぞおぉぉぉぉぉお!!!!!」
スバルはスピードを最大限に加速させ、ウイングロードを突き進む。
スバル「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉお!!!!!」
さらにビルの外壁を拳で打ち破り、アギトに向かい突進する。
アギト「はぁぁぁぁあ…」
一方のアギトは必要最低限のオルタフォースを足に集中させ、宙に飛ぶ。
そして両足で蹴りこむタイプのキックポーズを取り、トリニティフォーム必殺・ライダーシュートを繰り出した。
アギト「ハアァァァァァァァァア!!!!!」
スバルの拳とアギトのキックは激しく激突し、火花を散らす。
スバル「(すごい力…腕が…今にも砕け散りそう…)」
アギト「(この娘…まだこんな力を残していたなんて…)」
スバル「(でも…あたしは負けるわけには行かないんだ!ティアが作ってくれたチャンス、潰すわけには行かない!!)」
スバルは砕け散りそうな腕に更に力を込める。
スバル「うりゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!」
アギト「!?」
スバルの拳は更に強く、強く突き進み、ついにライダーシュートを弾き返した。
アギト「(そんな!?いくら威力は抑えてるからって、あの技を!?)」
アギトは吹き飛ばされ、壁に激突する。
だが、スバルの攻撃はまだ終わっては居なかった。
スバル「まだまだあぁぁぁぁぁぁあ!!!!!」
アギト「え!?ちょっと!?もう良いんだ…」
だがアギトの言葉はスバルには聞こえず、既にリボルバーナックルがカートリッジをロードしていた。
スバル「一撃必倒!!」
アギト「ヒッ!?」
スバル「ディバイィィィィィィイン!!!バスタアァァァァァァア!!!!!」
スバルの右腕から放たれた極太の青い光がアギトに襲い掛かる。
アギト「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!」
直撃を受けたアギトは壁を貫通し、空の彼方に飛んでいった…
スバル「はぁ…はぁ…」
疲労困憊しているスバルにティアナから思念通話が入る。
ティア「やった!?」
スバル「うん…なんとか…」
ティア「残り時間…後一分ちょい!スバル!!」
スバル「うん!」
【ゴール地点】
ゴール地点ではリィン、シャマル、矢車の三人がスバルとティアナを待っていた。
残り時間は既に一分を切っている。
リィン「もう…なんでシャマルと矢車さんまで来るんですか!リィン一人で十分なのに!」
シャマル「だって、リィンちゃん試験官なんて初めてでしょ?はやてちゃんは良いって言っていたけど、私は、どうも心配で…」
矢車「同感だな…子供に出来るほど試験官って仕事は甘くは無い。」
リィン「リィンは子供じゃないです!!」
矢車「…来たぞ。」
リィン「ふぇ?」
矢車の言った通り、地平線の向こうにティアナを背負ったスバルが見えてきていた。
リィン「あ?ほんとに来たです!」
スバル「あと何秒!?」
ティア「十六秒!」
スバル「よぉし、魔力、全開!」
スバルは残った魔力を全てローラーに注ぎ込み、ラストスパートをかける。
そのスピードは凄まじく、ゴールまで一直線に進んでいく。
ティア「ちょ!スバル!止まる時のこと考えてるんでしょうね!?」
スバル「ふぇ!?」
ティア「ウソォ!?」
矢車「…やばそうだな。」
リィン「うん…やばそうです…」
シャマル「あのスピードじゃ、邯鄲には止まらないわね…想さん、お願いできる?私は「クッション」張っておくから。」
矢車「はぁ…」
矢車はホッパーゼクターを呼び寄せ、腰のゼクトバックルにセットする。
矢車「変身…」「HENSINN! Change!Kick hopper!」
矢車はキックホッパーに変身し、ゴール地点の数メートル先に立つ。
ティア「!?また新しい仮面ライダー!?」
スバル「そこどいてえぇぇぇぇぇぇえ!!」
二人はゴールを通過するが勢いは止まらず、キックホッパーに向かい突撃していく。
キックホッパー「ライダージャンプ…」「Rider jump!」
対するキックホッパーはゼクターレバーを操作し、左足にタキオン粒子をチャージし、ジャンプする。
スバル「へ?」
キックホッパー「ライダーキック!」「Rider kick!」
キックホッパーは突進してくるスバルに向け、ライダーキックを決める。
スバル・ティア「うわあぁぁぁぁぁぁあ!?」
キックホッパーに蹴り飛ばされたスバルとティアナは後方でシャマルが仕掛けた「魔力のクッション」に激突した。
スバル「イタタ…」
ティアナ「うう…」
リィン「二人とも!」
満身創痍の状態の二人にリィンが追い討ちをかけるように怒声をかける。
リィン「棄権行為で減点です!頑張るのは良いですが!怪我をしたら元も子もないですよぉ!!そんなんじゃ、魔導士としてはダメダメです!!」
スバル「うわぁ…」
ティア「ちっさ…」
キックホッパー「おいチビ、それくらいにしとけ、お前の声は五月蝿くてかなわん…」
リィン「チビじゃないです!まったくもう…これだから元ホームレスは…」
?「あはは…まぁまぁ」
リィン「?」
スバル・ティア「?」
三人は上空から聞こえた声に驚き、空を見上げる。
なのは「ちょっとびっくりしたけど…無事でよかった…」
声の主は管理局の「エース・オブ・エース」であり、そしてスバルの命の恩人の一人である高町なのはの物であった。
なのは「とりあえずこれで試験は終了ね…お疲れ様。」
スバル「!?」
なのは「リィンもお疲れ様、ちゃんと試験官できてたよ。」
リィン「うわぁ〜い!ありがとうございます!なのはさん!」
なのは「矢車さんとシャマルさんもありがとね。」
キックホッパー「ふん…」
シャマル「どういたしまして。」
なのははバリアジャケットの装着を解除する。
なのは「まあ…細かいことは後回しにして…ランスター二等陸士。」
ティア「!?…はい!?」
なのは「ごめんね、家のコックが迷惑かけちゃって。足、怪我してるんでしょ?
治療するから、ブーツ脱いで。」
ティア「は、ハイ!(コックって…誰のことかしら?)」
シャマル「じゃあ、足の治療は私が…」
なのは「お願いしますね。それから…」
なのははスバルに視線を合わせる。
支援する
スバル「なのは…さん?」
なのは「うん…」
スバル「あ、いえ!高町教導官一等空尉!!」
スバルは立ち上がり、なのはに敬礼する。
なのは「なのはさんでいいよ。皆そう呼ぶから。四年ぶりかな。背、伸びたね、スバル」
スバル「!?…えっと、あの、その…」
なのは「また会えて嬉しいよ」
スバル「!?」
スバルの目には少しずつ涙が溜まっていく。
憧れの人にまた会えた喜びと覚えてもらえていたという喜びがスバルの心を打った証拠であった。
スバル「…ウッ…ヒック…ウゥ…」
スバルの目から沢山の涙が零れ落ちる。
そんなスバルをなのはは優しく抱きしめるのであった。
そしてまた上空では…
はやて「さて、なのはちゃん的に二人はどやろ?合格かな?」
フェイト「ふふっ。どうだろうね?」
規制かな。支援
【地球 東南アジア】
一方その頃、地球の東南アジアでは、仮面ライダーBLACKRXが、怪人蟷螂男と戦っていた。
蟷螂男「おのれ…RXめ!」
RX「リボルケイン!」
RXはベルトのサンバイザーから必殺剣・リボルケインを引き抜き、構える。
そして空高くジャンプし、急降下しながら剣を蟷螂男の腹部に突き刺した。
蟷螂男「ギャアァァァァァァア!!」
そしてRXは蟷螂男の体からリボルケインを引き抜き、特有のポーズを決める。
これがRXの必殺技・リボルクラッシュである。
蟷螂男はその凄まじい攻撃力に耐えることが出来ず、爆発した。
RX「ハァ…ハァ…今日で、三体目か…」
RXは地面に方膝を着く。
RX「先輩…任せてください…貴方達が居ない分、僕が責任もってこの地球を守ります!
それが…地球に残った僕の使命です!」
RXはそう独り言を言うと、彼のマシン・アクロバッターに乗り、颯爽と走っていった…
投下終了…
いやぁ、途中酷い目に会いました…
遅くなってしまってすみません。
RXがんばれーw
GJ!RXktkr
396 :
マスカレード:2007/07/19(木) 01:10:38 ID:bFCOZX/r
GJです
氷川さんの扱いが……w
翔一もらしさが出てていいですね〜
そしてまさか矢車さんのライダーキックに堪えるとは……w
RXも出ましたし、次回に期待してます。
ふと思ったんですか、ザビーは出るんでしょうか?
GJ!
兄貴最高です。スバルはもう仮面ライダーになれそうな気がします。
吹っ飛ばされたアギトは戻って来れるのかな・・・
今人がいないようなので……投下します。
「どうあがいても絶望」っていうキャッチフレーズの某ホラーゲームのクロスです。
長いので続き物になる予定です。
399 :
398:2007/07/19(木) 02:45:44 ID:FpyGYFdm
ミッドチルダ新暦75年8月1日 22時35分12秒
『第97管理外世界内の惑星・地球でレリックのものらしき反応あり』
突如機動六課に入った一報。
ロングアーチの面々がモニター越しに懸命に探索するも、すぐさまその反応は消滅する。
確認のため、すぐさまフォワードの部隊に出動命令が下る。
※※※※
ミッドチルダ新暦75年8月1日 22時41分19秒
ミッドチルダ某所/スカリエッティのアジト
レリックの反応を見つけたという事で、すぐさまこの陣営からも地球に向かう面々。
ルーテシアがすぐさま転移魔法を発動させる。
彼女と……トーレ、クアットロ、セイン、セッテのナンバーズの4人。
それに加えて、数十機のガジェットがみるみるうちに地球に転送されていく……。
400 :
398:2007/07/19(木) 02:47:09 ID:FpyGYFdm
※※※※
ミッドチルダ新暦75年8月2日(日本で昭和78年8月2日)16時44分44秒
第97管理外世界/地球日本国/○○県海鳴市。
スターズのスバル、ティアナ。それにライトニングのエリオとキャロ。
反応は日本国内のどこかだという。
だが、一瞬で消滅したため、具体的な場所は不明。
とりあえず、東西南北を4手に分かれて探すことになった。
即座に各自は分散した。
※※※※
同日 23時45分49秒
第97管理外世界/地球日本国/某県三隅郡羽生蛇村付近
「すっかり遅くなっちゃったね……」
「キュア……」
キャロ・ル・ルシエは、使役竜のフリードにまたがりながら、森の上を低空飛行で流していた。
やや疲れたといった様子で、すっかり暗くなった空を見上げる。
星が瞬いているなんてことはなく、空にはただ暗雲が立ち込めている。
前方に目を移すと、そこにはただ鬱蒼とした森が広がるのみ。
わずかながら、人家のものらしき明かりが点在するだけ。
正直不気味だと思えた。
この辺で今日は切り上げて、引き返そうかと思ったとき……。
401 :
398:2007/07/19(木) 02:48:16 ID:FpyGYFdm
――!
手にはめていたケリュケイオンが妙な反応を起こした。
「これって……あの時の!?」
かつて、ホテルアグスタの事件の時に見せたあの反応。
さらには……ガジェットの反応!?
思わず前方を向きなおすと……目の前にはガジェットの大群がこちらに向かっているのが見えた。
その背後には数人の人影が……恐らく、レリックを狙う戦闘機人!
今ここにいるのは、わたしとフリードだけ!
太刀打ちできそうに無い。
「フリード!引き返して!」
「キャウ!」
即座にキャロは手綱を引いて、旋回させようとした。
が……既に遅かった。
左手からいつのまにか、勢いよく飛んでくる人型の巨大な虫が、間近に迫っていた。
「ギャウウ!」
直後、虫はフリードの脇腹に勢いよくぶつかった。
大きく唸りをあげるフリード。
それと同時に口から猛烈な炎を、戦闘機人らの方に向けて放射した。
だが、虫がぶつかった衝撃でキャロがフリードの背から振り落とされ、そのまま森の中へと落ちていったのには気付かずに……。
402 :
398:2007/07/19(木) 02:49:17 ID:FpyGYFdm
※※※※
キャロ・ル・ルシエ 蛇ノ首谷/折臥ノ森
同日/23時59分11秒
――ううっ……。
足が……思い切り痛いよ……。
ずきずきとした痛みをこらえながらも、わたしはゆっくりと目を開けた。
真っ暗。
真上には森の木々が空を隠すように覆っているのが微かに見える。
後ろには何かちくちくとした感覚。
ふとそちらに目をやると、椿の枝々が私の肌に触れていた。
どうやら、これがクッション代わりになったらしい。
ぼんやりした頭を無理矢理覚まして、フリードを呼ぼうとした……その時だった。
403 :
398:2007/07/19(木) 02:50:38 ID:FpyGYFdm
ウォォォォォォン!!
静かな空気を引き裂くかのようなサイレンが何処からとも無く鳴り響いた。
一瞬、管理局で響くサイレンにも似ている気がしたが……どこか違う。
地の底から響くような……何かの甲高いうめき声のような不快な音。
わたしはただ……しばらく、サイレンが鳴り止むまで、その場に固まっていることしか出来なかった。
※※※※
これが……全ての始まり。
屈せずとも、立ち向かおうとも、信じ続けようとも、
ど う あ が い て も 絶 望 。
そんな世界の――。
―Lylycal Nanoha StrikerS × SIREN 〜Welcome to Hanyuda vil〜―
―to be continiued―
404 :
398:2007/07/19(木) 02:56:44 ID:FpyGYFdm
本日はとりあえずここまでです。
なお、魔法とかの設定に関しては作中で追々示すという事で……。
また、年号とかに関しては元ネタに合わせた仕様にしています。
(´゚ω゚):;*.':;ブッ
ちょwwwwwwwwwww
孤島のほうがまだ救いが……ねえな
ヽ(゚∀゚)ノ オワタ
原作あまり知らないのだが、、、
管理外世界があるんだよな?
それじゃ、どっからどこまで管理してるんだ?
あれ……1か2かわからんなった。
どっちだっけコレ。
いずれにせよ期待せざるを得ない
……ええもうホント、何も知らずにCM見ちゃった時はビビったのなんのw
仮面ライダーで思い出したけど
電王はなんか普通に交通手段としてデンライナーがいろんな世界に路線引いてそうだなw
そして、ゼロライナーはロストロギア扱いか?
>>408 デンライナーは時間の列車だから世界は超えないんじゃないか・・・?自信無いが
ホラーで思い出したがF.E.A.R.って作品があって・・・
よくは知らんが心霊溢れる場所に最新鋭の装備の特殊部隊が出向くというシナリオだった気がする
新人四人だったらどうなるんだろう・・・とか・・・
だめぽ
>>404 GJ!!
屍人より強力な闇人がいるのがどうなるか、救いはデバイスがあることかな?
原作の登場人物やナンバーズとの共同戦線があるのか楽しみです。
>>407 サイレン2ですね。
>>409 いや、劇中で消滅した時間や歴史改変が出てるから並行世界の壁を超えてるから大丈夫じゃないの。
>>398 初代の方だ。蛇ノ首谷は羽生蛇村。
果たしてどれだけの登場人物が生還できるか。
SIRENキター!
デバイスを無くし、最強鈍器ネイルハンマーで戦うヴィータとか……
あの難易度はトラウマですよw
初プレイで20秒で死んだ記憶が……
なんというSIREN…間違いなくこのSSはバッドエンド一直線。
テッカマンブレードとのクロスがあるとは…。
テッカマンならなのは達とでもガチでやりあえますし、続きがすげぇ気になります。
しかし、テッカマンの強さは洒落にならなかったりする
まあ、二次だからバランスとってもいいんだ
SIREN来たのか・・・・これは間違いなく全員無事ではすまない
これだけSSあると自分も書きたくなるから困る
んー、まあバランスとらなくても、なのは達なら一斉に掛かれば
ダガー(スペックやや低い))、ランス("自称"完成されたテッカマン)、ソード(戦闘経験値低い)あたりなら
各個撃破で何とかなりそうではある。
無論、策は必要だろうけどソルテッカマンよりははるかに勝算はあると思う。
>>418 ソルテッカと比べりゃのましの話でなんとかならんだろ、言っておくがそいつらも無茶強いんだぞ。
なのは達って策で戦うタイプでもないっしょ。非殺傷設定も魔力関係ないテッカマンには意味ないし。
人間相手だと慢心してるところを不意で突くしかないだろう。
つうかラダムテッカマンが来る=ラダム獣も一緒に大量に来るなわけで…
一方を弱体化してバランスをとるよりは良いんじゃない?
策は…クロノあたりが追い込むなり何なりしてくれ…たら良いかな。
かといって下手な弱体化をしたら……ねぇ?
というかマスカレード氏の作品中にはブレードとエビルしかでないっぽいから二人で戦わせておけばいいんでない?
嫌な言い方になるが、化け物は化け物同士で戦わせるのが一番いいだろ。
ブラスターボルテッカ同士の激突キボン。
424 :
続・一発ネタ:2007/07/19(木) 19:07:09 ID:wnESDFxm
その日、スバルとティアナは真っ当な休日の過ごし方として街に来ていた。
歳相応の女の子らしくウインドウショッピングを楽しむ二人。
何時もの如く、スバルがアイスを買おうとして立ち寄った店には、何故だか人だかりが出来ていて。
「原因はこれじゃないの?」
ティアナが指差す先には
『特大アイス五つ 30分以内に完食したら無料 20分以内で賞金進呈』
の文字。察するに、この人だかりは挑戦者を見に来た観客の皆さんだろう。
さてどんな人間が居るのやらと、首を伸ばして覗き込んで見れば、今まさに食い終わらんとするサングラスをかけた男の姿が見える。
「じゅ……18分34秒!?」
店主の読み上げる記録に周囲から歓声が沸き起こる。それをよそに、あくまでも淡々と賞金を受け取る挑戦者。
立ち上がったことで確認できる体つきは、多少筋肉質ではあるが意外にも普通だ。
尤も、スバル自身が痩せの大食いの体現者である以上、体型と胃の容量が無関係である事は証明済みだが。
と、そこでティアナが
「スバル。あの程度の量ならあンたも賞金狙えるんじゃないの?」
などとのたまった。その声がどうやら男の耳に届いたらしい。
「大食いをなめるんじゃねぇ────────ッ!!」
いきなり怒鳴られた。そりゃあ自分が必死になって成し得た記録を、あの程度呼ばわりされて頭にくるのは理解できるが、
いきなり怒鳴るのも大人気ないんじゃあないだろうか、などと思っていたら、何やらスバルに妙なスイッチが入ったらしい。
「ティア……私、挑戦するよ」
半分冗談で言ったつもりなのだが、スバルは完全にやる気になっている。
こうなってしまえば止められない事を、長年の付き合いで学習しているティアナとしては見送る他なく。
そうして挑戦者の席に向かうスバル。途中、男と視線を交錯させて、
「名前を……聞いてもいいですか」
「……獅子戸錠二。ハンター錠二とも呼ばれている」
「じゃあ錠二さん……見てて下さい。これが私の……全力全開です!!」
これが、後に管理局員とフードファイター、二つの分野でストライカーと呼ばれるスバル・ナカジマの始まりの一歩となる。
////
続きません。クロス元・食いしん坊
>421
片方をパワーアップさせるのはどうだろう
ハイパーなのはとか、ローリングフェイトとか、パワードはやてとかで
ラダムの技術を流用するんですね?
つまりラダム樹に入って素体テッカマンになるわけですね。
だがテッカマンは変身するたびに寿命が縮む鬱仕様だぜ?
スパロボ方式でいいよ
ちなみにスパロボクオリティのランスは、ロボットに乗った11歳の女の子に負けます
>>428 だが、なのは世界の地球にはラダム樹が生えていない。
エビルを倒すためだけに地球にラダム樹を生やすのはリスクが高すぎないか?
>>431 ニ、三本程度なら大丈夫じゃね?
ステエキ達新人をミッドチルダ製テッカマンにするフラグも立つ。
愚妹にPC持っていかれてwiki更新不可能orz
まとめwiki更新はしばしお待ちを・・・
それはそうと職人の皆様方GJです
数が多くて一つ一つ感想を言えないことをお詫びしますo...rz
>>432 破壊衝動といったラダム寄生脳の弊害はどうするんだ?
ブレードとレイピアがそれに支配されなかったのはあくまで偶然だ
つか、肉体が崩壊していくやんw
にしても前回マスカレード氏が投下してから
他の職人さんも投下してるのにまだその話題が続くとは・・・
恐るべしテッカマン人気だな
>>433 管理人様マジでお疲れ様です!
サイレンとのクロスもマスカレード氏も食いしん坊とのクロスもGJであります!!
>>435 テッカマンはよく知らないけど、復讐もので主人公が時間制限アリの最強っぽいのが
いいなぁ。強いのに弱い。
>>434 素体テッカマンから戦闘段階へのフォーマットでラダム式を使わなければいいだけ。
要するにブレードIIの地球製テッカマンと同じ方法で解決できる。
動きを止めさえすれば攻撃は通るんじゃね?
あと、わざわざテッカマンにするならなのはとのクロスの意味がないだろ。
すれ違い気味だしそろそろ自粛しようぜ
全力全開のスターライトブレイカー+のゼロ距離発射なら通るんじゃね?
441 :
続・一発ネタ:2007/07/19(木) 21:22:28 ID:hfogAs1T
>>425 ミッドチルダのとある売れない飲食店に北方歳三登場。
「これより特訓を開始する! 質問は一切受け付けん!!」
「着いたぞ、目隠しを取っても構わん」 「こ……ここは!?」
果たして、主人が連れて来られた場所とは?
a・機動六課隊舎
b・スカリエッティのアジト
ぐらいしか思いつかんな。つーか、何の役に立つか解らないけど後になって
「そ……そうか。この為にあの作業が!」なんて特訓方法中々思いつきません。orz
////
強さ、設定関係の議論は荒れる原因になりやすいので、程々にしておいた方が良い様な気が……
デバイスにテッカマンの解析データを流用するとか・・・
ワイルドライフの魔法少女リョリョカルでなんかクロスオーバーできんかな
ブレードの救いのない展開はマジ衝撃的だったぜえ。
作画レベルも凄かったけどwキャベツなんてもんじゃなかったぜ!
食キングきたー!?
「食すに値せず!」とか言われたりするんだろうか?w
大威力なら当たれば効く、それで良いじゃない。
たまには強者とガチバトルもきっと楽しいさ。
二次創作で強さ議論なんて二の次だしな
話が面白ければ細かい設定なんて、作者の胸先三寸でOK
いいこと思いついた。
結界魔法で防御固めた淫獣を亜光速で発射してぶちこめばよくね?
テッカマンの装甲は核兵器でも傷つけられない。
まぁSSなんだしストーリー上なのは達の攻撃が通った方が面白いかもしれないけどね
449 :
まじかるしん:2007/07/19(木) 21:38:05 ID:MTE6+k7V
フェイトの言葉に、なのはは静かに頷いてその場を後にした。
あのときの出来事をなのはは思い出す。
結局、自分達隊長陣だけが、この事を知らずにいた。
「私達も、みんなの事をもっと知ってなくちゃだめだね」
俯いたままなのはは言う。
その言葉に、うんとフェイトも頷く。
その時、今の気持ちを吹き飛ばすかのようにアラートが鳴り響き、なのはたちはヘリポートへと向かう。
「アズラエル……」
アズラエルはいきなりの通信に証書驚く。
通信相手はルーテシアからだ
「これはこれは、あなたから連絡をよこしてくるとは、どうしたのですか?」
「アズラエルのおもちゃがいっぱい来てるけど、レリックがあったの?」
ルーテシアはガジェットの反応を読み取り、どういうこと何かをアズラエルに尋ねたのだ。
「心配しなくてもいいですよ。今回はレリックは関係ありません。ちょっと実験に出しただけですよ」
実験?とルーテシアは首をかしげる。
「ちょっと、相手の出方を伺うんですよ、それで何かいいものが得られるかと思ってね」
だから、数もそこまで出していない。
おそらく向こうも気付くだろう。
だから、それを承知の上でどう戦っていくのかアズラエルは気になった。
「あの部隊、私達の計画の邪魔になる事は必須です。ですから、彼ら…いや、彼女らの戦い方というのを知っておく必要があります」
アズラエルの言葉に、わかったといって通信を切るルーテシア。
通信が終ると、やれやれと肩をすくめるアズラエル。
パーツのクセに妙なところで気が聞くやつらだ、と。
そう、アズラエルにとって彼女達はただのパーツに過ぎない。
(ま、せいぜい役に立ってはもらいますよ。一応は、高い金をかけてるんですからね。)
そういえば、と思い出す。
(彼ら、うまくやってるのでしょうか……)
まあ、あの人もいますし大丈夫だとおもいますがね、と一人でつぶやく。
なのはたちはヘリポートで敵の様子を見て不思議に思った。
今まで、ガジェットはレリックはロストロギアの反応を察知してからやってくる。
しかし、今回はただ海域をぐるぐると回っているだけ。
以上の点からわかる事は……
「やっぱり誘ってるね。私達の力を見定めようと…」
なぜこんな事をしているのかはわからないが、おそらくレリックを操っている者たちが自分達の力を見定めようとしてるのだろう。
ならば、全力をださず、今までどおりで戦ったほうがいいだろう。
遠慮区を出さす、いつもどおりの戦い方で。
「今回は空戦だから、私とフェイト隊長とヴィータ副隊長、そしてシンの4人で行って、残りのメンバーは待機」
なのはの言葉に了解、というメンバー。
あんな事があったから、シンはどうだろうと思ったが、いつもどおりでちょっとほっとしたあのは。
しかし、ティアナはなのはの方を見ようとはせず、何か後ろめたさを感じていた。
「今回、ティアナは出撃待機から外れておこうか」
「え!?」
昼間のことがあったから、なのははティアナはまだ本調子じゃないと思っての判断だった。
「そうほうがいいな…今日はそうしとけ」
>>409 映画版だと平行世界から主人公を4人同じ世界に集めてるから超えられるだろ
おお!?
453 :
まじかるしん:2007/07/19(木) 21:39:56 ID:MTE6+k7V
投下ミス……すまん
>>450 違う時代なんじゃないの?
ゼロライナーもあくまで元の時間の流れは同じなんだから今は違う世界でも過去に戻れば同じでしょ
456 :
触発された男:2007/07/19(木) 22:29:04 ID:x2GYruN0
>>441 ・機動六課食堂
ゴロー「うん。ここの食堂は正解だ。主食、副菜、お汁。どれをとっても上手い。どんどんご飯が進む。
うおォン、俺はまるで人間火力発電所だ」
ナンバーズ襲撃
・秘密のアジト
スカ「なんだおまえは?」
ゴロー「人の食べてる前で、あんなに襲撃しなくたっていいでしょう?
今日はものすごくお腹が減っているはずなのに、見てください。これしか喉を通らなかった!!
ものを食べる時はね誰にも邪魔されず、自由で、なんというか救われなきゃダメなんだ!」
上位存在「???理解できな、があああ!!!痛ッイイ!お…折れるう〜〜」
ルー「……やめて。それ以上いけない……」
ゴロー「ふう……なんだってこんな思いをしなけりゃいけないんだろう」
などという妄想が数秒で出来上がってしまった。
(ネタ元 孤独なグルメ)
457 :
456:2007/07/19(木) 22:30:40 ID:x2GYruN0
あ、一部間違えたorz
ちなみに某スレこの大元のネタ文を載せたのはこのオレさ。
だから著作(略
::| 从
::| 从从
::| 从从从
::|. / |.| ヽ.
::|. / |.| ヽ
::|-〈 __ || `l_
::||ヾ||〈  ̄`i ||r‐'''''i| |
::|.|:::|| `--イ |ゝ-イ:|/
::|.ヾ/.::. | ./
::| ';:::::┌===┐./<ここは私が最強ということで治めてくれたまえ。
::| _〉ヾ ヾ二ソ./
::| 。 ゝ::::::::`---´:ト。
::|:ヽ 。ヽ:::::::::::::::::ノ 。 `|:⌒`。
::|:::ヽ 。ヾ::::::/ 。 ノ:::i `。
::|:::::::| 。 |:::| 。 /:::::::|ヾ:::::::::)
::|::::::::| . 。 (●) 。 |:::::::::::|、 ::::〈
短めですが投下します
秋葉原のマンション:柊京子
マンションに激震が走った。
住人達は何事とかと飛び起き電灯をつけていく。
外に居れば一斉にマンション中の窓が光っていくのが見えただろう。
だが、住人達はその発信源が柊さん家であることを知ると、
「ああ、また柊蓮司か」
と興味をなくし思い思いにある者は活動したり、ある者は寝たりするのだった。
その中で1人だけ収まりのつかない人物がいた。
柊蓮司の姉、京子である。
至福のあんにゅいな一時を邪魔された柊京子は足音を弟の部屋まで鳴り響かせながら突き進み、ノブを回すと同時に遠心力をたっぷりつけた回し蹴りをドアに浴びせかけた。
「れぇええんじぃいいいっ、なにしてんのよっ」
怒鳴り声と共に弟の部屋に飛び込んだ柊京子は想像を超える物を発見した。
割れた窓、引き裂かれたカーテン、剥がれまくっている壁紙、焦げているフローリング、へしゃげているタンスに木っ端微塵の机。
これらは想定の範囲内である。
だが、そこに見た物はいくら何でも想像していなかった。
はっきり言ってばつが悪い。
だがまあ、一言行っておくべきだろう。
「あのね・・・若いんだから激しいのはわかるけどさぁ・・・もうちょっと、近所のことを考えた方がいいと思うよ。お姉ちゃんは」
弟がなにかを文句を言っているようだがとりあえず気にしないことにした。
「まあ・・・その・・・なんだ。後はごゆっくりね。あたし、これから出かけてくるから」
さらに弟がなにやら言っているが無視。
弟の部屋を出た柊京子は自分の部屋に戻り、サイフと小物入れを持って外に出た。
このまま家にいるのは野暮という物だろう。
かといって、こんな時間に友達の部屋に行くとか電話をかけるとさすがに怒られそうだ。
と言うわけで柊京子は行きつけのインターネット喫茶に足を向けた。
「そうそう、あたしの出番ここだけなんでサヨナラ〜」
秋葉原のマンション:柊蓮司
姉がなにか不穏なことを言って出ていったが柊蓮司はそれどころではなかった。
寝付いたところに轟音、激震。
さらには何者かがいきなりボディプレスを仕掛けてきたのだ。
苦しいことこの上ない。
ようやく、顔を押しつぶしていた物を横にどけるとそれが金髪で黒い服を着た女性だとわかった。
ここで一般人なら着ている服に疑問を感じるのだが秋葉原ではこれが普通である(大嘘)。
とにかく行動の自由を取り戻した柊蓮司は自分の部屋を見回すとため息をつくしかなくなってしまった。
こういう事態に慣れている身としてはここであわててもしょうがないのは経験則でわかる。
とりあえず、ちゃぶ台を組み立てて台所からお茶を持ってくる。
あとは、この女性だ。
起こす事にした。
こういう非常識な訪問の仕方をするのはウィザードしか居ない。
ウィザードなら落下の衝撃で重傷という事は絶対にないなら、起こしてもかまわないだろう。
秋葉原のマンション:フェイト・T・ハラオウン
ほどけていた意識が頬を軽く叩かれる衝撃でまとまっていった。
「おい、おい」
知らない声がする。
目を開けた。
まず、目に入ったのは知らない少年。
自分よりは年下だろう。
スバルかティアナくらいの年に見える。
次に目に入ったのはめちゃくちゃになっている部屋。
割れた窓、引き裂かれたカーテン、剥がれまくっている壁紙、焦げているフローリング、へしゃげているタンスに木っ端微塵の机。
そして、自分が座っているベッドだった物は真っ二つになっている。
ベール・ゼファーの攻撃魔法を受けた後の事は覚えていないが、この部屋の惨状から判断すると、ここにつっこんだのだという事は簡単に想像できた。
「あ・・・あの・・・」
目の前の少年にまずは謝罪をしなければならない。
「まあ、そこに座れ」
少年はフェイトの言葉を遮り、ちゃぶ台の端を指さす。
緑茶が注がれた湯飲みがフェイトの前に出される。
少年も自分の湯飲みに緑茶をついで、ぐいと一飲みした。
フェイトは砂糖が欲しかったが、とても少年に砂糖を頼める雰囲気ではない。
「あのな」
少年がちゃぶ台に湯飲みを置く。
「おれも、人が丸くなったと思うよ。リムジンでさらわれたり、檻に閉じこめられてヘリにつるされながらさらわれたり、下駄箱に引っ張り込まれたりして、よろしくお願いしますね、なんて頼まれたらそりゃー、人も丸くなるだろうよ」
「は、はぁ・・・」
なんの事かわからないが、かなり壮絶だという事はわかった。
「だから、あんたがどんな事を言っても手伝ってやってもいい。が・・・これはないだろこれは」
少年の声のトーンが上がる。
フェイトは怒られたアルフみたいに体をびくつかせた。
「どうせアンゼロットに言われたんだろ?俺のとこに行くんなら、こうやれって。だからって、それを真に受けることはないだろ?」
「あ、アンゼロット?」
「ああ、そうだよ。アンゼロットだよ。で、今度はなにをすれば良いんだ?隕石を壊しに行くのか?魔王を倒しに行くのか?異世界にでも行ってやるぞ」
轟音
「うごぁあああああああああああ」
エキサイトしている少年が叫び声を上げて目の前から消える。
今まで少年のいた場所にはキャロとエリオを乗せたフリードが居る。
「ど、どうしよう」
キャロはふっとんだ少年をみて、うろたえてる。
「大丈夫ですか?」
「いたた・・・」
かなり勢いよくぶつかったにもかかわらず少年はけっこう平気そうだった。
フェイトが少年に手を貸そうとすると音が聞こえてきた。
耳障りな羽音。
「フェイトさん、あれ!」
エリオが窓の外を見た。
そこには数えられないほどの虫がいた。
バッタ・・・いや、イナゴだ。
その向こうにはイナゴに覆い尽くされようとしている赤い月があった。
今回はここまでです。
戦闘シーンがけっこう多めの話になってきました。
怒りも諦めも通り越して悟りの域に入ってる柊吹いた。
もうこいつ解脱できるんじゃね?www
>>リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー氏
ナンバーズの事で色々考えたんですが、昭和ライダー達の視点はどんな風ですかねぇ…?
彼女達は人の身体に機械を融合させた戦闘機人…。
要約すると、彼女達は本郷達と同じ改造人間なワケですし。
それ言ったら怪人達もそうじゃなかったっけ。
でも今思い出すと、RX時代の怪人どもはやたらと楽しそうに暴れていたなぁ……
>>462 GJ!!
しかし、下がる男はまた下がるのか
リリカルなのはZスパーキングメテオ発売
Wii・PS2にて二機種同時発売決定
50人以上のキャラクターが登場し、発売日は20XX年Y月Z日
主題歌は水樹奈々さんが歌うオリジナル新曲『Super Survivor』
新キャラ確定:高町なのは(前期)・高町なのは(As)・シグナム(前期)・アリサ・すずか・高町恭也・高町四郎
追加確定ステージ:砂漠・海・鳴海市
改良点
・グラフィックの進化
・トランスフォームリリカルの改良
・ステージの昼夜選択が可能に(同上)
新要素
・「デバイスコンボ」 コンボ中に必殺技を発動できるようになった
・「リリカルバーストダッシュ」 オーラをまとい相手の背後に高速移動
・「リリカルカウンター」 攻撃をくらう直前相手の背後に回り反撃
・「ソニックスウェイ」 相手の攻撃を紙一重でかわす防御テクニック
メインモードである「リリカルヒストリー」では、数々の原作バトルを臨場感満載で追体験できる。
原作にある数々の「印象的なアクションシーン」を、メインモード専用のデモとしてバトルに盛りこんだり、
バトルの状況次第でキャラ同士の会話がバトル中に流れたりする。
>リリカルライダーさん
氷川君も津上君もRXもいつも通り?
>食通の皆さん
つ [シャマルさんの手料理]
>管理人さん
強く……生きて下さい。
>白い魔王さん
柊もいつも通りですね。
リリカルなのはZスパーキングメテオ発売
Wii・PS2にて二機種同時発売決定
50人以上のキャラクターが登場し、発売日は20XX年Y月Z日
主題歌は水樹奈々さんが歌うオリジナル新曲『Super Survivor』
新キャラ:高町なのは(前期)・高町なのは(As)・シグナム(前期)・ヴィヴィオ・プレシアテスタロッサ
アリサ・バニングス(前期)・アリサ・バニングス(後期)・月村すずか(前期)
月村すずか(後期)・高町士郎・高町恭也・・・今後も他にもキャラが参戦予定
追加確定ステージ:砂漠・海・海鳴市
改良点
・グラフィックの進化
・トランスフォームリリカルの改良
・ステージの昼夜選択が可能に(同上)
・ステージ崩壊エフェクトあり(地表がえぐれるシーンもある)
新要素
・「デバイスコンボ」 コンボ中に必殺技を発動できるようになった
・「リリカルバーストダッシュ」 オーラをまとい相手の背後に高速移動
・「リリカルカウンター」 攻撃をくらう直前相手の背後に回り反撃
・「ソニックスウェイ」 相手の攻撃を紙一重でかわす防御テクニック
メインモードである「リリカルヒストリー」では、数々の原作バトルを臨場感満載で追体験できる。
原作にある数々の「印象的なアクションシーン」を、メインモード専用のデモとしてバトルに盛りこんだり、
バトルの状況次第でキャラ同士の会話がバトル中に流れたりする。
470 :
217:2007/07/20(金) 01:16:33 ID:zTrJIdQp
また少し形になったんで投下します
471 :
217:2007/07/20(金) 01:18:12 ID:zTrJIdQp
「ふぃーっ。なんだかんだ歩いてるうちに、こんなとこまで来ちゃったんだ」
潮風が茶色の髪を撫でる。なのはは臨海の公園へ来ていた。
時刻は午後5時を少し過ぎたところ。空には薄っすらとオレンジが混ざりつつある。
「海かぁ・・・・そういえば、海には色々と思い出があるかも」
魔法を知って間もない頃、ユーノと色々なことについて話し合った。
ジュエルシードを巡ってフェイトと戦い、そこへクロノが止めに割って入り、
時空管理局の存在を知ることになった。
P・T事件後、裁判のためミッドチルダに渡るフェイトに初めて名前を呼んでもらった。
数ヶ月前の出来事。闇の書の『闇』と戦い、仲間たちと協同戦線の末に消滅させた。
わずか2年足らずの間なのに、この場所にこんなに関わりがあるとは思わなかった。
静かに揺れる波を眺めながらそんなことを考えていると、
「あれ、電話だ・・・・えっと、管理局から?」
ポケットからピンク色の携帯電話を取り出し、着信相手を確認する。
いつもならば、ほとんどの連絡事項はメールで伝えられるため、
わざわざ直接の音声電話をかけてくるということは、余程の緊急事態時のようだ。
『あ、なのはちゃん!? こんな時間にごめんね。ちょっと急ぎの用を頼みたいの!』
「え、どうしたんですか?エイミィさん。そんなに慌てて」
『それがね、別次元の砂漠地帯で急に時空の歪みが発見されちゃって。
あいにく別の用件でクロノくんとフェイトちゃん、局員もほとんど出払ってて・・・・』
そこまで聞いて、なのはは理解した。つまり、自分が行く必要がある、と。
「分かりました。今のところは特に用事もありませんから、大丈夫ですよ」
『あ〜りがとうっなのはちゃん!!待ってて、すぐに転送の用意するから!』
「了解。・・・・はぁ、もうそろそろ夜ご飯だったんだけどなぁ」
少し残念そうにお腹をさするなのは。
それから数十秒後、臨海の公園にいたはずの少女は、光とともに姿を消した。
472 :
217:2007/07/20(金) 01:19:38 ID:zTrJIdQp
「・・・・ぅ、暑っちぃ・・・・」
四方八方から、刺すような熱を感じる。
わずかに手を動かすと、『ジャリッ』とした乾いた感触が神経に障る。
今まで感じたことのない暑さと手の感覚に、否応なく意識を引き戻された。
ゆっくりとイッキは身を起こし、周りを見渡す。そこは、
「な・・・・何だよ、ここ?」
どこまでも同じ光景が広がっていた。
テレビや学校の教科書などでしか見たことのなかった、ベージュ一色の大地。
人はおろか、動植物一つの気配すらも感じられない。周囲360度の砂漠だった。
その360度の中に――
「メ、タビー?・・・・メタビー!!」
明銅色の相棒が、うつ伏せになって倒れていた。
「メタビー起きろ!俺たち大変なことになっちまっ・・・・」
急いでメタビーを仰向けにしたイッキは、そこで言葉を失った。
メタビーの目には、光が灯っていなかった。
まるで『人形』のように。
「おい、起きろよ・・・・下手な冗談やっても面白くねぇぞ・・・・」
軽く揺さぶりながら声をかけるが、横たわる相棒から返事はない。
「くそっ!起きろってば!!おい、メタビー!!」
今度は乱暴に揺さぶってみる。しかし、やはり返事が返ってくることはなかった。
「おいっ!!!――くそ、どうしちまったんだよ・・・・」
やがて動きを止め、力なく腰を落とすイッキ。
「・・・・とにかく、ここから動かないと」
しばらくしてから気を取り直し、移動するべく立ち上がる。が、
「痛っ」
全身から鈍痛を感じ、再び地に腰を落としてしまった。
なんで?どうしてこんなに体中が痛いんだ? あ。そうだ・・・
「感電して、爆発に巻き込まれたんだっけ・・・?」
今になって初めて気付いたことに自分でも驚いてしまう。
そういえば、錯乱状態になったメタビーが反応弾を撃ったのを見たような気が。
そいつが運悪く電撃で引火して、派手な地上花火を打ち上げたのだろう。
これじゃ泣きっ面にハチだ、などと心の中で嘆くイッキ。
473 :
217:2007/07/20(金) 01:21:05 ID:zTrJIdQp
ゴゴゴゴゴゴ・・・・
「・・・・っ?」
鈍く響く音がする。嫌な予感がしたイッキは、ぐるりと周囲を見回した。
しかし、ベージュ色の景色には何ら変化はない。と、突然――
ギ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ア ! !
砂を舞い上げ、巨大な生物が奇声をあげて地面から飛び出してきた。
『ミミズを1000倍くらい凶悪にした』といった感じ(?)のワーム状の怪物。
そのスーパーミミズ(仮)は、
「うわっ!!」
牙を剥き出しにしながら真っすぐ獲物へ向かって飛びかかった。
とっさにメタビーを抱きかかえ、ダイビングで間一髪回避するイッキ。
が、慣れないことをしたのがマズかった。
したたかに体を地面に打ちつけ、起き上がるまでに大きなスキができてしまう。
そこへ『待ってました』とばかりに触手を伸ばすスーパーミミズ(仮)。
「うあぁぁぁ!」
無意識にメタビーをかばうようにうずくまり、イッキは固く目を閉じた。
『Protection』
妙に機械的な音声が聞こえた。あれ、天使の声って意外と素っ気無いんだな・・・・
死を覚悟していたイッキはそんなことを考えた。と、
グ ゥ ゥ ゥ ゥ ア ゥ ?
スーパーミミズ(仮)の困惑したような鳴き声が聞こえる。見上げてみると、
「な、何だ・・・・これ」
自分の周りを半透明のドームが覆っている。ほのかに桜色のバリア状のものだ。
「ふぅ〜、間に合ったぁ」
場違いな女の子の声が響く。
夢だと思った。いや、夢だと思いたかった。
イッキは、その光景を現実のものと受け入れることができなかった。
白い服を着た、自分と同い年くらいの女の子が、空に浮かんでいる。
「は?」
おめでとう少年よ。君はまだ正常な意識を保っているようだ。いやそうではなく、
「そこのキミ!危ないから、その中でじっとしててね!」
まだ幼いながらも緊張感を伴った声で、女の子が言った。
「え・・・・あ、うん」
めくるめく『意味不明』の連続でワケが分からないイッキは生返事をするしかない。
474 :
217:2007/07/20(金) 01:23:53 ID:zTrJIdQp
「とにかく、アレを倒すか撃退しないと。レイジングハート!」
『All right. Accel shooter』
レイジングハートの先端付近に、5,6個の魔力弾が形成される。
「あのウネウネはちょっと厄介だからね、まずはそれを・・・・
アクセルシューター、シ ュ ー ト ! ! 」
合図と同時に、魔力弾はスーパーミミズ(仮)へ向けて一斉に突撃。
そのまま加速し、体側面から生えている触手を片っ端から薙ぎ払っていく。
ギ ア ア ァ ァ ア ! !
自分の手足(?)を断絶され、さすがの怪物も悲鳴をあげた。
怒り心頭で、なのはにボディアタックを敢行する。が、
『Accel Fin』
「おっとぉ、危ない危ない!」
両足で思いきり空を蹴り、難なく攻撃をかわすなのは。
『Buster mode』
音叉状の砲撃重視型にレイジングハートを変化させ、カートリッジ2発をロード。
魔方陣を展開し、怪物へ照準を合わせようとした、その時――
ギ ァ ァ ァ ァ ァ ア ア ! !
突如として、もう一匹の巨大ミミズが砂の中から姿を現した。
「ふええぇ!まだいたの〜!?」
ミミズ第2号の出現になのはは驚くが、
よくよく考えてみれば、『1匹しかいない』などと誰も言っていないわけで。
その2号は近くにいたイッキに気付き、結界へ触手攻撃を始める。
「うわっ、何だよコイツ!」
「マズいっ・・・・!」
数発のアクセルシューターで2匹目を牽制し、結界から引き離す。が、
その間に1匹目が再びなのはへ攻撃を仕掛ける。
上空に逃げれば2匹同時に攻撃できるが、
その間に怪物の攻撃対象は要救助者に移り、結界を破られる可能性が高い。
かと言って、それを破られないように近づいて戦えば、
2匹同時に相手をするのが難しくなる。
二つの苦しい選択肢のうち、なのはは後者を選んだ。
無論、2体の攻撃をかわしながら要救助者を守るため、苦戦するのは言うまでもない。
「うぅっ、一体どうすれば・・・・」
打開策を見出せず、なのはは歯噛みする。
475 :
217:2007/07/20(金) 01:26:54 ID:zTrJIdQp
「・・・・どうすればいいんだよ」
目の前で謎の少女が2匹の怪物相手に苦戦している。自分を守るためにだ。
さっきからわけが分からないが、良い状況でないことだけははっきりしている。
そんなときに自分は何ができる? 何もできない、見ているだけ。
「くっそぉ、何かできないのかよ!?」
何もできない苛立ちが募るイッキの視線の端に、相棒が映る。
(せめてコイツが動けば、何かできるかもしれないのに・・・・!)
最後の望みをかけて、イッキはもう一度メタビーを揺さぶる。
体のオーケストラが鈍痛曲を演奏し始めるが、そんなの気にしていられない。
「おい、メタビー!よく分かんねぇけど今大変なことになってんだぞ!
起きろ!!」
しかし、やはりメタビーから反応はなかった。
その間にも、なのははミミズ1号2号に苦戦を強いられている。
イッキの心に激しい無力感と苛立ちが煮え返った。
「くそっ、こんな大事にときに・・・・なんでお前は寝てんだよ・・・・」
無力感と、物言わぬ相棒への憤りは沸々と温度を上げる。そして、
「くっそぉおおー!!
動 け よ っ ! こ の ポ ン コ ツ メ ダ ロ ッ ト ぉ ! !」
臨界温度に達した――
「――何 だ と ぉ ー ー ! !
やいイッキ!お前またオレをポンコツ呼ばわりしやがったな!?」
突如、ブラックアウトしていたモニターに緑色の双眸が灯り、
メタビーは起き抜け一番、イッキに向かって声を張り上げた。
「メタビー!起きたんだな/ジャキッ!」
イッキの目の前に、鈍く光る黒い筒が突きつけられた。
「って危ねぇからリボルバー向けんな!話は後だ、後ろを見てみろよ!」
「うるせぇ話を反ら・・・・のわー!何じゃこりゃ〜!!?」
絶叫するメタビー。
まぁでっかいミミズが2匹もいれば驚くのが普通なわけで。
「こいつらとあの白い服の子が戦ってる。あの子を援護するんだ!!」
イッキは空に浮かぶ少女に視線を向ける。
「誰だあれ?それに、何で飛んでんの?」
「俺にも分からん!」ドガシャッ
言い切った。盛大にコケるメタビー。
「何だよそれは!」
要するに横の相棒も状況を飲み込めていないらしい。
476 :
217:2007/07/20(金) 01:31:48 ID:zTrJIdQp
声が聞こえた。
「え?あれは・・・・」
見ると、要救助者の少年が結界内から出てしまっている。
「ちょっとキミ!!出たら危な――」
「サブマシンガン!!」
「お り ゃ あ あ ぁ あ あ ! ! !」 ズガガガガガガガッ!
弾丸の嵐。予期せぬ攻撃に巨体のミミズがわずかに動きを止める。
「おい!えーと・・・・そこの人!
俺たちが援護する。そのスキにこいつらを何とかしてくれ!!」
「・・・・え?え?」
援護する、と突然言われても・・・・となのはは思ったが、
「ん〜とぉ・・・分かった、でも!ムチャなことはしないでねっ」
先ほどの射撃を見る限り、多少の援護は期待できると判断したのだろう、
「レイジングハート、バスターで一気に片付けるよ」
『All right』
空を蹴って上昇し、魔方陣を展開する。
「キミ!デカいのやっちゃうから離れて!」
杖の先端に魔力を充填しながら、少年へ叫ぶ。
「で、デカいの??」
見る見るうちに膨れ上がる魔力の塊。なるほど、確かにデカそうだ。
「メタビー!あいつらに反応弾、全部ぶつけるんだ。それから緊急退避!!」
「簡単に言うなよ〜!」
ありったけのミサイルをミミズの足元に発射し、急いで退避行動をとるメタビー。
イッキはというと、指示を出しながらすでに走り出していた。
「退避を確認。よぉし、全力全開っ・・・は危ないから出力60%でいくよ!!」
『Alright. Output control 60%』
反応弾の爆煙で視界を塞がれキョロキョロしているミミズ2匹は、
「ディバイィィン・・・バ ス タ ぁ ー ー ! ! !」『Extension』
情け無用の一撃――桜色の巨大な光に飲み込まれた。
「・・・・よく分かんないけどぶっ飛ばしすぎだろ・・・・」
「あれ、ホントに女の子か?人間技じゃないな・・・・」
支援
478 :
217:2007/07/20(金) 01:38:56 ID:zTrJIdQp
以上で2話目の投下終了です
相変わらず設定がアレですね・・・
ミミズごときに手こずるなのはさんではないでしょうが、
それだとお終いなので苦戦させてみましたw
479 :
19:2007/07/20(金) 01:43:34 ID:os3W0Gqe
皆様GJです
>>マスカレード氏
ブレードが暴走ですか
彼が無事に戻れるかどうか…
>>リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー氏
スバル凄いな
アギトがえらい吹っ飛ばされましたが大丈夫でしょうか?
>>398氏
あの作品とのクロスですか
続きが気になりますね
>>白き異界の魔王氏
柊、色々悟ったようだががんばれ
そのうちいいことあるさ
>>217氏
メタビー機能停止してると思ったらあのセリフで復活ですか
こういうのはいいですね
ところで続き書いたから投下したいんですがいいですか?
480 :
マスカレード:2007/07/20(金) 01:47:41 ID:cHJinZrl
リアルタイムGJ!
いいとこで終わりますね〜
メタビーが起きた辺りでかなりテンション上がりましたw
サブマシンガンにリボルバーってことは初代メタビーですね〜
482 :
19:2007/07/20(金) 01:51:43 ID:os3W0Gqe
では、投下します
俺の目の前にはパオズ山にいるような恐竜を巨大化させ凶悪化させたような生物が4匹いる
みな油断無く俺を睨み付けている
よし、始めるか
まず一番遠い位置にいる奴に高速で近づき一撃入れる
ちゃんと気絶したみたいだ
まず一匹目
近くにいた奴が俺を叩き落そうと腕を俺に振り落としてくる
それを左腕で防ぎ驚いている隙に顔面に近づき顎を蹴り上げる
これで二匹目
一番遠い位置にいた奴が俺に魔力弾を放ってきた
それを上空に弾き飛ばした後
そいつに向けてエネルギー波を放つ
それはそのままそいつに当たりそいつは近くの岩山に突っ込んでいく
三匹目
最後に残った奴が俺を弾き飛ばそうと尻尾を振るってきた
その尻尾を手で掴みジャイアントスイングの要領で振り回し
「うおうりゃああああああ!!!!」
近くの岩山に投げ飛ばす
よし、終わり
「終わりましたよ。シャマルさん。」
「え、もう!?ほ…ほんと凄いわね。悟飯君は。」
「いやあ、俺なんてまだまだですよ。」
今俺は蒐集活動を手伝っている
と言っても俺にできるのは誰かと組んでその人のサポートをして負担を減らすことだ
俺ができるのは戦闘だけで念話も蒐集も空間転移も次元転移もできないので必然的にこうなる
ついでに言えば結界も張れない
今一番負担の溜まっている人の所に行くか
敵の数の多い所に行くかして戦う
そんな感じだ
「みんな気絶してるんで蒐集始めてもらえますか。」
「わかったわ。」
483 :
217:2007/07/20(金) 01:52:15 ID:zTrJIdQp
>>19氏
GJありがとうございます
親切な人いわく「投下した」なら良い・・・らしいので
どうぞ投下を!
484 :
19:2007/07/20(金) 01:53:15 ID:os3W0Gqe
そう言ってシャマルさんは蒐集を始める
正直蒐集される生物には悪いとは思うが
命までは取らないので勘弁してほしい
「……よし、終わったわよ。」
「そうですか。他のみんなはどうです?」
「ちょっとまってね。…………うん、むこうも終わったみたいよ。」
「それじゃ、そろそろ戻りましょうか。寝不足ではやてに心配を掛ける訳にはいきませんしね。」
「そうね。」
そう言って集合場所に移動する
家に戻ってみればけっこうな時間が過ぎていた
「アタシはそろそろ寝るぜ。」
「はやてを起こさないようにするんだぞ。」
「わかってるよ。」
そう言ってヴィータははやての部屋に向かった
さてと、俺寝るか
「それじゃ、おやすみなさい。」
「ああ、おやすみ。」
もう、朝か
ちなみに俺は八神家の中で一番早く起きる
はやてが起きるまでは庭先で修行をし
はやてが起きて来たら朝食を作るのを手伝うといった日々を送ってる
しばらく修行をしているとはやてが起きてきたようだ
「おはよう、はやて。」
「あ、悟飯。おはようさん。」
はやてがじっと俺の顔を見てくる
俺の顔に何か付いてるのかな
「俺の顔に何か付いてる?」
「そうやないんやけど、いつもより少し疲れた顔してへん?」
485 :
19:2007/07/20(金) 01:54:18 ID:os3W0Gqe
少し疲れ…というか寝不足かな
というかわかるものなんだ
「少し修行に熱が入りすぎたのかな?俺は大丈夫だよ。」
「そやったらええけど。修行もええけど自分の体は大切にせなあかんよ。」
「わかってるよ。」
蒐集活動のことははやてには秘密だから本当のことは言えない
嘘を吐いてるのは心苦しいけどはやてのためと思って我慢するしかない
…さて、気持ちを切り替えてっと
「それじゃ、朝ご飯作ろっか。」
「うん。」
こんな感じで一日は始まっていく
さて、いい具合に日も暮れてきた
今は上空で蒐集対象を探している
メンバーは俺、ヴィータ、ザフィーラさんだ
シャマルさんとシグナムさんははやてと一緒に図書館の方へ行ってる
ちなみに蒐集活動や修行をする時は胴着を着ている
私服を汚す訳にはいかないしね
後、いつも夜中抜け出して寝不足ではやてに心配を掛ける訳にはいかないので
晩御飯取る前に蒐集に出ることもある
でも、ここ最近は集まりが少し悪いので家を空けがちになっている
これは近いうちになんとかしないとな
「どうだ、ヴィータ?」
「ああ、それっぽいのはいるっぽいんだけどな。」
「なら、手分けして探そうか?」
「そうだな。」
「それじゃ、アタシはあっちの方に行くぜ。」
「一人で大丈夫か?」
「大丈夫だよ。」
笑顔でそう言い
そのままヴィータは飛んで行った
486 :
19:2007/07/20(金) 01:55:32 ID:os3W0Gqe
「それじゃ俺達も行きましょうか、ザフィーラさん。」
「ああ、そうしよう。」
そう言って俺とザフィーラさんは別の方に向かった
しばらく探しているとザフィーラさんが何かを感じ取ったようだ
「どうしました?」
「ヴィータが結界を張ったようだ。」
「と言う事は見つけたようですね。」
「そうみたいだな。」
さて、どうする
ヴィータなら問題無いと思うが
何かありそうだな
前にみんなで会議を開いた時そろそろ時空管理局という組織が動いてくるかもしれないって
話もあったもんな
前に何度もその管理局の人間らしき者を倒してるからな
そろそろ動いてくる可能性もあるな
「じゃあ、ヴィータ方には俺が向かいますよ。
ザフィーラさんはこのことみんなに話しておいてください。」
「わかった。油断はするなよ。」
「ええ、大丈夫ですよ。」
そう言ってヴィータの方へ転移させてもらった
ヴィータの方に転移したが状況が少し変わってた
すでに一人を戦闘不能にしてるみたいだが
金髪の女の子と橙色の髪の女性に少し押されてるみたいだ
援護に向かった方がよさそうだな
そのまま戦闘領域に近づきながら
金髪の女の子と橙色の髪の女性に向けてエネルギー弾を放つ
それは避けられたがその隙にヴィータの前に移動した
「大丈夫か、ヴィータ?」
「悟飯!!」
487 :
19:2007/07/20(金) 01:57:09 ID:os3W0Gqe
「無事みたいだな。」
「あったり前だろ!!アタシがこんな奴らにやられるか!!」
「それは悪かったな。お詫びにこいつ等の相手をするから
おまえは帽子を探してこい。大事な物なんだろ。」
「ああ……うん。…その…悟飯。」
「なに?」
「………助けてくれて……ありがとな。」
そう言って下の方に向かって行った
少し頬が緩んだ
さて、気を引き締めて相手の方に向き直る
二人とも油断無く構えている
金髪の女の子は俺とそんなに年離れていないみたいだな
はやてと同じくらいかな
というかいくらなんでも女性を本気で吹っ飛ばす訳にはいかないよなぁ
どうしようもない、救いようの無い悪党って訳でも無いみたいだし
気を抑えながらできるだけ怪我させないように戦うかな
とかいろいろ考えていると
「私は時空管理局の嘱託魔導師フェイト・テスタロッサ。こっちはアルフ。あなたは?」
と金髪の女の子、フェイトが言ってきた
「俺は悟飯。孫悟飯。」
「投降してください。そうすればこれ以上罪を重ねなくてすみます。」
「悪いけどそれはできない。」
そう言って構えをとる
一瞬フェイトが悲しそうな顔をして
「……わかりました。あなたを逮捕します。」
そう言って突っ込んで来た
鎌みたいな武器で俺を切ろうしてきたのでそれを回避する
それを数回繰り返した後俺はフェイトの武器を掴み
「え!?」
上空に投げ飛ばした
「この!!」
今度はアルフが突っ込んできた
488 :
19:2007/07/20(金) 01:58:51 ID:os3W0Gqe
そのまま俺に向けて拳を放ってきた
俺はそれを避けて蹴りを放つが防御されてしまう
今度は顎めがけて蹴りを繰り出してきたので顎を引いて回避する
そのまま少し距離をとる
後ろの方から気配を感じて振り返ってみると
フェイトが俺に斬りかかろうとしていた
ギリギリで回避したがそのまま斬りかかってきた
避けられないと思い俺は真剣白刃取りをした
「嘘!?」
「んぎぎぎぎぎ!!」
刃の部分はエネルギー状のようだがへし折れるかなと思い
へし折ろうと思い力を籠めようとしたが
「はあああ!!」
「うわ!!」
後ろの方から蹴りを喰らった
そのまま地面の方に激突するところだったが
途中で体を反転させその勢いでエネルギー弾を放つ
そのまま急ブレーキを掛けて
二人に向かって突っ込んでいく
俺のエネルギー弾を避けたみたいだが
俺はその隙を付き
フェイトに近づき
「え?」
「うおうりゃああ!!」
「キャアアアアァァァ!!」
一本背負いの要領で地面の方に投げる
「フェイト!!」
「はあ!!」
「うわあ!!」
次に驚いてるアルフに向けて気合砲を放つ
よし遠くまで飛んで行ったみたいだ
もしかして、規制?
490 :
19:2007/07/20(金) 02:03:25 ID:os3W0Gqe
アルフが飛んで行った方を見ていると
「サンダースマッシャー!!」
と言う声がしたのでそちらを見ると
目の前に黄色い閃光が迫って来ていた
「何!?」
咄嗟に腕を交差して防御した
「ぐぐ!!」
耐え切ったがなんかビリっと来たなぁ
しかし油断なら無い相手だ
これまで倒してきた生物なんかよりずっと強いや
それにいつのまにかもう一人来たみたいだしな
ヴィータが倒した女の子の近くに居た男の子だ
彼の戦闘力はわからないが油断すべきじゃない
気を引き締め直すか
そう思い気を開放しよとすると
「大丈夫かー、ごはーん。」
気が付くとヴィータとシグナムさんが居た
「あれ?シグナムさん何でここに?」
「帰りが遅かったのでな。あまり遅いと主に心配を掛ける。」
「そうですか。シャマルさんとザフィーラさんは?」
「シャマルは少し離れた所で待機している。
ザフィーラは向こうの方で戦っている。」
向こうということは相手はアルフかな
戦うことになったのは俺が吹き飛ばしたせいかな
「孫、伏兵がいる可能性がある。お前はザフィーラの方に向かってくれ。」
「わかりました。でも大丈夫ですか?」
「無論だ。」
「あったり前だろ!!」
「そうですね。でも気を付けてくださいね。」
「ああ。」
「安心しな。一対一ならベルカの騎士に負けはねぇ!!」
491 :
19:2007/07/20(金) 02:05:02 ID:os3W0Gqe
それを聞いて俺はザフィーラさんの方に飛んで行った
しばらく飛んでいると戦闘音が聞こえてきた
恐らくザフィーラさんだ
そちらに向かおうとしたが
視界の隅に何かが入ってきた
慌ててそちらを見ると
少し離れた所でヴィータが倒した女の子が何かしようとしている
…まさか結界を破壊する気か
予感は当たり桜色の閃光が走る
止めようと魔閃光を放とうとしたが
「魔せうわあ!!」
斜め上から何かが突っ込んで来て俺は墜落した
「いててててて。」
何が突っ込んで来たんだ
と見てみたらザフィーラさんだった
「だ、大丈夫ですか!?ザフィーラさん!?」
「すまない。油断した。」
上空を見てみると結界が破壊されたようだ
「結界が破壊されたか。撤退するぞ!!」
「はい!!」
そのまま俺達は撤退した
いろいろ移動しつつ家に帰ると
「みんな、お帰りー。」
と、はやてが笑顔で迎えてくれた
492 :
19:2007/07/20(金) 02:06:22 ID:os3W0Gqe
「ただいま。」
「はやて、晩御飯できてる?」
「できてるで。」
「よかった。俺すごく腹減っててさ。」
「悟飯よう食べるからな。」
「まぁ、育ち盛りだからね。」
「そやね。ほらほら、はよぉ手洗ってきぃ。」
そうはやてに急かされて俺達は洗面所に行く
晩御飯が終わり俺は皿洗いをしてる
相変わらずはやての料理はおいしいな
途中で大食いしそうになったのは俺だけの秘密だ
俺の食費で八神家を破産させる訳にはいかないしね
おっと、皿を落としそうになった
気を付けないと
今は皿洗いに集中しよう
しばらくして洗い物が終わり俺もリビングでのんびりしていると
シャマルさんが戻って来た
どうやらお風呂の準備ができたみたいだ
「シグナムと悟飯君はどうする?」
「私は今日はいい。明日の朝にでも入るよ。」
「珍しいですね。」
「たまにはそんな日もあるさ。」
「そう。悟飯君はどうする?」
「俺はお三方が上がったら入らせてもらいます。」
「じゃあ、お先に入らせてもらうな。」
「うん。ごゆっくり。」
そう言った後、はやて、シャマルさん、ヴィータの三人は風呂場の方へ向かって行った
「今日の戦闘か?」
と、ザフィーラさんがシグナムさんに尋ねていた
493 :
19:2007/07/20(金) 02:08:33 ID:os3W0Gqe
「ああ、そうだ。」
そう言ってシグナムさんは服を捲り上げた
「わわわわわわ!!」
俺は真っ赤な顔して声を上げた
お腹のあたりある赤い痣を確認したらすぐに顔を背けた
何か心臓がドキドキいってる
二人はそんな俺を気にせず会話を続けている
聞き取れたのは良い師がどったらこったらというところだ
師か…俺にとってはピッコロさんだな
甘ったれで泣き虫だった俺を鍛えてくれた
いつも俺のことを気に掛けてくれた
ベジータさんと戦った時と初めて人造人間と戦った時
二回とも俺を庇って死んでしまった
ねぇ、ピッコロさん
俺はあなたの弟子として恥ずかしくない存在になれたでしょうか
俺は強くなれたでしょうか
「孫。孫。」
シグナムさんに声を掛けられた
「え、どうしました?」
「いや、おまえがボーっとしていたからな。」
「そうですか?ただちょっと物思いに耽っていただけですから。」
「そうか。」
そう言ってシグナムさんは夜空に視線を戻した
しばらくするとはやて達がお風呂から上がって来た
さて、俺もお風呂に入るか
着替えを取って来て風呂場に向かった
494 :
19:2007/07/20(金) 02:12:14 ID:os3W0Gqe
投下完了です
途中でスピードが遅くなったのはただネットの反応が鈍っただけです
お騒がせ掛けたようでしたら申し訳ありませんでした
あとなんか悟飯が強いですが使用です
お気になさらず
GJ!!
悟飯はこれくらい強くてもいいと思う。
サイヤ人の血を引いてるんだし
あと、途中でレスってしまって申し訳ない。
GJ!
そういえば、この時の悟飯はスーパーサイヤ人になれるんだっけか?まあ、なれなくても問題なさそうだがw
497 :
217:2007/07/20(金) 02:22:15 ID:zTrJIdQp
GJ!そして投下乙です。
バルディッシュの魔力刃を真剣白刃取り!?
御飯、お前さんの手は一体どうなってんだ・・・
それと投下中に挟んでスマソ
テロは簡単
家庭用品などで爆薬作ったり、テルミットを用意するのは簡単
ただ、それをどうやって時空管理局のトップに使うかは難題
武器をミッドチルダの外から運び込む必要なし
質量兵器以外が存在するなら、生産設備をスクラップと偽って入手は可能だし
材料も手に入れることは不可能ではないし
問題は設計図や化学合成が必要な装薬だったりする
設計図は犯罪結社などを通じて97管理外世界のAK−47を手に入れれば完璧
レジアス・ゲイツは現実主義者のようだからAMFの登場をかなり以前に予想していたといえるのでは
でないと、管理局法の改正を必要とする質量兵器の開発を極秘でも実行は難しいし
499 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/20(金) 03:54:42 ID:a/8T6Nmb
>節制の14
死ねよ
500 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/20(金) 03:56:20 ID:a/8T6Nmb
>節制の14
コテ雑談して荒らしてんじゃねぇよ
何様?
死ねよ
501 :
名無しさん@お腹いっぱい。:2007/07/20(金) 03:58:35 ID:a/8T6Nmb
>節制の14
死ねよ
自分で始めたことなのに……
初志貫徹できなくって……
「次はACT2でしょ?」そんな声が聞こえます!
「でっかく頭冷やそっか……」(((((( ;゚Д゚)))))ガクガクブルブル
というわけで行きますね
【魔法成人リリカル某】
※注意
・イロイロと壊れてます!
・美少女の活躍なんて期待しないで下さい!
・魔法のお話なのに何故か硝煙弾雨になってしまいます!
私の名は「武乱知得 某」!
もちろん偽名だ!
カムフラージュのため名前を日本風に変えてある!
どうだ!完璧な名前であろう!!
あの決定的な敗北、『死』を体験した私は、次こそ憎っきスプリガンを打倒するため、燃えたぎる心を内に秘め修行を続けている!
(なに!?なぜ死んだのに生きているだと!??
馬鹿者!奇跡の一つぐらい起こさずして何がエリートだッッ!!
埋葬中に棺桶を突き破った私を見てうろたえた後輩、ネオ○チス党員は全員修行が足りんことは明らか!
当然その場で腕立てとスクワット、持久走をさせた後、正しき選民思想とはなんたるかを小一時間ほど正座をさせて教えてやったのは懐かしき記憶だ!
しかし奇跡の代償であろうか!?日差しが強烈に感じるようになってしまった他、教会や神社仏閣、霊験あらたかな場所に居ると苦しくてたまらなくなってしまった!!!
何故だ??!!)
さて、私が今この日本で修行をしているのは訳がある!
スプリガンの一人、宿敵・御神苗優は東洋武術を学んでいる!
つまり、私が対抗するには、同じ東洋武術を学べば良いのだッッ!!
様々な流派の門を叩き、私は砂のように武術の真髄を学んでいった!
そして、今月の目標は【小太刀二刀流で有名な御神流を制覇しよう!】である!
もちろん住み込みであるため、道場主が営んでいる喫茶店を感謝の気持ちでお手伝いをしている!!
当然、選ばれたるネオ○チスの戦士として、私はお手伝いといえども修行の一環としている!
見よ!これが“高速分身皿洗い術”だ!!
一秒間に5枚の皿洗いを可能とする!
このような多種多様な秘技を使える私は最早、翠屋に無くてはならい重要人物となってしまった!!
フッ、エリートとは頼られるものだ!!
むろん精神鍛錬も怠らない!
過去の敗北を冷静に分析すれば、私にたりなかったものの一つは精神的強さであることは明白ッ!
朝は町内一週はき掃除をし、己の邪気を祓うのだッッ!!
フハハハハッ!どうだ!心身共に磨き上げる完璧な修行内容であろう!!
最近では近所にあるさざなみ女子寮に住む漫画家が、私の鍛え上げた肉体の素晴らしさを知りデッサンを頼まれている!
おお!ついに日本の未来を担う少年たちが、ゲルマン的肉体美を学ぶ日が来たか!!
そしてデッサンをさせた帰り道のことであった!
舞い散る落ち葉を標的に、考案中の技の数々を試していた所、傷つき倒れているフェレットを見つけたのだ!!
幸い、本日デッサンをさせに行った寮には獣医が居て事なきを得た!
小動物を助ける心遣い!これもまた一つの修行の成果なのだ!
ワハハハハハッ!また一歩成長した事を実感する喜びは何事にも変えがたい!!
今日は気がいいので道場の雑巾掛けを3セットほど行うか!
そして帰宅後、あらかた道場を磨き上げた時だった!
突然頭に響く声!
ムッ!これはテレパシ−かッ!?
『聞こえますか?ボクの声が、聞こえますか?聞いてください。ボクの声が聞こえる貴方、お願いです!
ボクに少しだけちからを与えてください!』
ここはまず焦らず心に強く思い、聞き返すのだ!
そうすればホラ!
「何とォッ!あの小動物が喋ってるというのか!!
フッ……だがこのぐらいの事、遺跡争奪戦では日常茶飯事だぜ!!」
『おねがい……ボクの所へ…時間が、危険がもう!』
ネオ○チとは常に弱き者の盾であるべしと自覚する私にこの訴えを退ける事は不可能!!
よろしい!全力で助けに行くぞ!
まずは武装を整えるべし!!
道場の縁の下に隠してある各種銃火器を入れた大型のバックを開く!
相手が傭兵部隊くらいであれば、鍛えられた拳一つ充分であるが、念には念を入れるのが戦士というもの!
それに超能力で助けを求めるとは、コレ即ち尋常な戦いにあらずッ!
ドイツの誇り!H&K G-3を持っていくか?
7.62ミリは確かに高威力だが、音が気にになる!
御町内の皆様に迷惑をかけずに事を成し遂げるにはやはり消音機能のつけられる武器が好ましい!
よし!決まったぞ!!
H&K UMPだ!減音装置を着ければ発砲音も小さくなれる!なにより45ACP弾は9oパラと違って威力がある!
相手がへたな防弾チョッキを着ていようと中に鉄板でも仕込んでいない限り、45ACPの衝撃力で肋骨を折るぐらい分けない!
サイドアームに当然H&K USPだ。9oパラベラムを使うが、見事なゲンルマン的システムで出来上がっている!
ダブルカムを採用し、15発を装てんできる!まずまずだ!
あとはスタングレネードに閃光弾と煙幕弾、そしてグレネード!うむ基本構成である!
ここまで時間はジャスト30秒!!
火器は目立たないようにリュックに入れる!
さあ、待っていろ!助けを求める者よ!!
このネオ○チの騎士!武乱知得 某が推して参ろうぞ!!
ワハハハハハハハッッッ!!!
「トウ!」
屋根を飛び、道路を跳び越え、塀の上を駆け、あっという間に槙原動物病院に到着!!
しかし敷地内に入った途端感じる違和感!
ムウウウウ、なんだこの音は!
私は我慢して動物病院の敷地内に入る!
そして違和感の正体に気付く!
これはもしや……結界か?ま、まさか相手はスプリガンのティア・フラットか!??
よろしい!ならば今こそ決着をつけてやろう!!
そう私がいきがった瞬間、件のフェレットが私の横を走り去るのを見た!
そして、それを追いかけるように得体の知れない何かが止まりきれず病院の植木にぶつかる!
いかん!
「助けを求める者よ!コッチだ!」
わかっているのか我が鍛え上げた腕に飛び込んできた!
到着する数瞬、小動物の首にかかっていた赤い真珠のようなアクセサリーが私を見たような気がした!
ううむ!それにしても……。
「むう……スプリガンにしては周りの被害を考えないとはどういうことだ!?」
やつは折れた木が邪魔してよく見えな。
もしもティア・フラットのコーリング・ビーストであるなら、気合を込めてやれば召喚符を切り裂いて仕留める事もわけない!
私はその間に武装を整える!
その間に、私の肩に移らせた小動物もといフェレット(愛殿はそう教えてくれた)が人語を話す!
「たすけに……来てくれたの」
「当然ッ!困った者を助けるのことが、正しきネオ○チであると私は考えている!!そのための精進を!鍛錬を日々積み重ねるのだ!
フェレット君よ!君も私のような立派なフェレットになれ!!」
(……な、なんか、なにか間違っちゃった人に助けられたかも……)
何かが起き上がる!この場で我が拳の贄にするのも悪くない!
が……一般に暮す方々に迷惑をおかけしては、私の考えるネオ○チにとって本末転倒!
ココはひとまず逃げる!
しかしこの武乱知得 某!戦いから逃げるのではない!勝つために逃げるのだッッ!!
そう、これは我が逃走経路!フェレット君にはわからないであろう!この先に続くのは……。
フッ以前はこのような思考などするような人間ではなかった!
しかし!これこそ私がまた一歩成長したという証なのだッッッ!!!
観ておれ、スプリガンどもよ!
ウハハハハハッ!
(ヒイイイ〜〜〜ッ!ジュエル・シード暴走体に追いかけられてるのに笑ってるよこの人〜〜〜!し、しかもメチャクチャ速いいいいいいいいいいいい!)
うむ……ヤツとの距離が開きすぎてしまった!
ではこの時間を利用して質問しよう!
「ところで、あやつは一体何なのだ?」
「え〜と細かい話はあとにしていいですか?まずは貴方の持っている素質、力を少しでいいから借りたいんです」
「素質!その言葉を私はどれほど待っていたかッ!よくぞ判った!この私が鍛え上げしこの肉体の素晴らしさを……」
「ちょwいえ、違います!素質は魔法の素質なんです」
「……なにい!そのような特殊能力も私は使えるのか!なんということだッッ!!天はこの私に二物をあたえたというのかああああああああ!!」
「あの……もしもし〜〜?」
「ワハハハハハ!見ておれ全てのスプリガンどもめ!この肉体と魔法の力で目にものをみせてやる!」
「人の話を聞いてくださいッッ!!」
「むッ失礼した!話を聞こう!!」
「ボク、ある探し物のためにココではない世界から来ました。でもボクひとりの力では思うように遂げられないかもしれない。
だから……迷惑とはわかっているのですが、資質を持った人に協力をしてほしくて……。
お礼はします!絶対にします!だから、ボクの持ってる力を貴方に使って欲しいのです!ボクの力を、魔法の力を!
その時、ヤツが雲のように当然上空に現れ、双眸を輝かせ襲い掛かってきた!
垂直降下で地面がえぐれる!
私はとっさに木の陰にはいり衝撃波をかわす!
我が腕のフェレットが懇願する!
「お礼は必ずしますから!」
「よし!では魔法について教えてもらうぞ。そして他の世界の事も全てだ!フェレット君、君の言葉は世界史……否、裏の世界史を覆す!
これだけは間違いないぞ!しかし、その前にあいつを倒して良いのだな!?」
「はいッ!じゃあこれを使ってください」
フェレット君が加えていた赤い玉を私は手に取った!
これは首に下げていたアクセサリではないか!
ほのかに光り輝いているぞ!?
……もしやこれは何かの遺跡かッッ!??
「それを手に、目を閉じて心を澄まして……そしてボクの言うとうりに繰り返して……いい?いくよ!」
「望むところよッッ!!」
「我、使命を受けし者なり……」
「我ッ!使命を受けし者なりッッ!!」
「契約のもと、その力を解き放て」
「契約のもとッ!その力を解き放てえぇッッ!!」
「風は空に。星は天に」
「風は空にッッ!!星は天にッッッ!!!」
肉体的なものとはまた違ったなにかの波紋がおきるのを感じる!
「そして不屈の心は」
「そしてええぇッ!不屈の心はあぁッッ!!」
「「この胸に(ッ!)」」
心が重なる!!
しかし気合が入った私の声量は、林を超え、海鳴市全体へ轟いたであろう!!
「「この手に魔法を(ッ!)」」
「「レイジングハ(ァ)ート(ォ)・セットアップ(ッッ!!)」」
私は何も考えられず、とにかく紅玉を頭上に掲げる!
全ての動きが定められているように!!
紅玉が「セットアップレディ ゲットアップ」とか何かを言ったような気がしたと思ったとき、光の柱が我が身を包む!!
支援
・同時刻ペンタゴン
「日本列島横浜地区にクラスSの発光現象あり!当時上空にかかっていた雲を……信じられません!くもの形を変えるほどの光量など日本の発電能力では無理です!」
「在日米軍の横須賀より緊急入電!!発光現象確認!!夜なのに昼間になったとのこと!ただし磁場・放射線は確認できず!」
「あの発光現象で他に何も観測できないだと!現地ではそのような報告はあるか?至急大使館を呼び出せ!理由はなんでももいいので電話で発光現場の確認させろ!
……うむ…………発光もとの町では何の異常もない?火災もなし?……いやありえん!……ま、まさかあ!いかんエマージェンシーシグナル発生させろ!
国防総省長官権限で全米軍のデフコンレベルを3にアップ!
それと……大統領に緊急連絡だ……」
・同時刻アーカム本社
「フラット会長!東京支社より緊急入電!横浜方面に光の柱立つも、熱・電磁場・放射線その他は確認できず!直ちに社員を送り調査をするとのこと!」
「あら……そう。……映像か画像どちらでもいいけど、その光の柱とやらを早く見てみたいわね〜」
・鳴海市
「おおおおおおおおッ!これはああああああああッッ!!」
「なんて……なんて……低い魔力だ orz
いいや、ここからどうにかしなくては!いいですか。まず落ち着いて。落ち着いてイメージして。あなたの魔法を制御する、魔法の杖の姿を!
そして貴方を身を守る強い衣服の姿を!」
「ナントォッ!そ、それではあ〜んなことやこ〜んな姿になってしまうのか〜〜〜〜ッッ!!」
「へ、変な考えはやめてください!!」
「ええい……ならば!よしッ!とりあえずコレにしよう!!」
【見苦しいので中略】
「セイッ!」
着地と同時に空手における逆突きの態勢をとる!
「成功……なの……か?」
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!こ、これは!!まさに男子の本懐ッッ!!」
「グオオオオオオオオッ!!」
プシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッシュッ!!
変身した直後に巨大な怪物が口を開けていかにも襲い掛かろうとしていたところだった!
そのでかい口目掛けて、とりあえず私はUMPを一マガジン分30発ほど撃ちこむ!
のけぞる怪物!あとはそのでかい口の中にM67手榴弾を放り込めば終りそうである!
正直つまらないぞッッ!!
フェレット君は驚いていたが……そうか!やはり銃火器は貴重なので最後まで取って置くべきなのだな!!?
ならば話は単純!
みよこの強壮にして質実剛健を絵に描いたような衣服を!!!
これぞまさに「力強い衣服」である!!
肘、膝にプロテクターが付いた戦闘服だ!
実用一点張りのスーツである。
色は、今は夜間だが林の中なので森林迷彩に決めている。
「ふむ!!」
様々な突きや蹴りの素振りをし怪物に向かい放ち、バリアジャケット(たったいま教えてくれた)の稼動範囲を調べ、納得をした!
垂直踵おとしを決め、あらためて私が想像したとおりの性能を発揮してくれる!
素晴らしいの一言だ!!
「シックリくる!体、いや、まるで神経と一体化されている感じだッッ!!
ワハハハハハ!この伸縮性だけでもアーカムのアーマー・マッスルスーツを超えたのがわかる!
見ておれよスプリガンどもめ!!
この日をもってスプリガンに宣戦布告を行うのだあああああああああぁッッ!!!
【第一話 それは不思議な出会いなのだッッ!!】 完
……なにか……いろいろと間違ってしまった気がする。
高町教官から
「永遠に頭冷やそっか」と言われそうでマジデ怖い
(((((( ;゚Д゚)))))ガクガクブルブル
それじゃ朝飯食ってきますね ノシ
あ、あとUMPはいいにゃ〜
そうそう、これを忘れていた。
【次回予告】
我が名は武乱知得 某!
極々平凡なスプリガンに復讐心を燃やすネオ○チだったのだが、
なんの因果か運命か!
なんと魔法戦士に任命されてしまったッッ!!
待ち受けるは如何なる運命か!?
あと、まだ名前を聞いていないこのフェレット君を高町家にいれてもよろしいのだろうか!?
てっきり(ネオ)ナチ服だと思ったのに
あくる日、なのはとユーノの二人にクロノから召集がかかった。
「実はなのは、君の世界でロストロギアが発見されたのだが…その回収に行って欲しい。
あと…ついでにそこのフェレットもどきもな。」
「誰がフェレットもどきだよ…。」
相変わらずフェレットもどき呼ばわりするクロノにユーノも機嫌良く無かったが、
気を取り直してなのはは訪ねた。
「で…一体何処に行けばいいの?」
「地球の日本国北海道…そこの大量の粗大ゴミが不法投棄されている地域あるのだが、
そこにあるこれを回収して来て欲しいんだ。」
クロノがそう言いいながら一枚の写真を渡す。その写真には小さな小瓶の中に入った
可愛いコックさん人形が写っていた。
「小瓶の中の…可愛いコックさん人形…。」
「これはひょっとしてギャグで言っているのか…。」
なのはもユーノも呆れてしまうが、クロノは真剣だった。
「確かに一見するだけならこれはただの小瓶の中に入った可愛いコックさん人形だが…
侮ってはいけない。何故ならこの可愛いコックさん人形の中にはその昔、
破壊の限りを尽くしたと言う恐ろしいアストラル生命体が封印されているんだ。」
「アストラル生命体!?」
「このアストラル生命体がどの様にしてかつて破壊の限りを尽くしたと言うのかは
定かでは無いが…これの封印が再び解かれる様な事があれば君の世界だけの問題では無い。
いずれは次元世界全体に関わる大事になるのは必至だ。だから早急に回収して来て欲しい。」
「うん分かったの。」
「そこのフェレットもどきもちゃんとなのはを補佐しろよ。」
「だからフェレットもどきはやめろって…。」
地球は日本国北海道にて、大量の粗大ゴミが不法投棄されている地域があった。
周囲をゴミに囲まれた場所に一つの掘っ立て小屋が建っていた。
その掘っ立て小屋の主の名は「ドクター剛」。知っている者は良く知っているし、
知らない者は全く知らない悪の科学者である。彼はかつて自身の作り上げたサイボーグ猫軍団
「ニャンニャンアーミー」による世界征服を企んでいたが…諸所の事情に
よってことごとく失敗に終わり、今ではすっかりその野望を諦めてしまい、
サイボーグ猫の最初期型にして彼の下に唯一残った「ミーくん」と
共にのんびり暮らしていた。そしてそんな彼等の平穏を脅かす存在が
今日もまたやってくるのである。
「お〜っす剛! 暇だから遊びに来てやったぞ!」
「ゲゲ! クロ!」
突然剛のもとを訪れた者は人間では無い。剛の作ったサイボーグ猫の一体である「クロ」である。
彼も本来は剛のニャンニャンアーミーとして世界征服の尖兵となるはずであったが、
彼自身はそれを拒絶し、逆に剛の世界征服の障害となると共に剛が
世界征服を諦めてしまった最大の原因の黒猫である。
クロの方から剛のもとを訪れるのはロクな事が無い証拠であるが、
その時のクロは妙に機嫌が良かった。
「おい! 今日ここに来る途中でイタチを捕まえたんだが…今夜はイタチ鍋にしようぜ!」
「キュー! キュー!」
サイボーグ故に人間との対話は愚か二足歩行さえ可能なクロの右前脚に
一匹の小さなイタチが掴まれてもがいていたのだが…そのイタチ…何処かで見覚えのあるイタチだった…。
「よーしミーくん! 今直ぐコイツを捌いてくれ!」
「よっしゃ任せろクロ!」
「キュー! キュー!」
クロは料理の得意なミーくんにイタチを放り、ミーくんも嬉しそうに包丁を
取り出していたが、そんな時だった。
「待って! ユーノ君を返して!」
「ん?」
一人の少女が駆け付けて来た。その少女こそ先に説明された任務によって
北海道にやって来た高町なのはである。
「何だ!? コイツお前のペットかよ。」
「あ〜あ〜、せっかくイタチ鍋にして食べようと思ったのに。」
「あ〜あ〜、イタチ鍋食べたかったな〜。」
「ユーノ君をイタチ鍋にしちゃだめだよ!」
つまり、クロが捕まえて来たイタチとはフェレットモードのユーノだった事が明らかになり、
解放されたユーノはなのはの肩まで登っていた。
「ユーノ君が助かった所でちょっと聞きたいんだけど…。」
「ん? このイタチを追って来ただけじゃないのか?」
「私、ここにコレがあるって聞いて来たんだけど…分かる?」
なのははロストロギア指定された小瓶に入った可愛いコックさん人形の写真をクロ達に見せた。
「何だ? これ何処かで見た事があったな〜。」
「これデビルが封印された奴じゃないか!」
「ああ! あったなそんな事が!」
「デビル?」
クロ達の言うデビルと言う単語に首を傾げるなのはだったが、そこで剛が
その写真に写った可愛いコックさん人形の入った小瓶をゴミの山から持って来た。
「写真に写っているのはこれだな。」
「あの…これ…持って行ってもよろしいですか?」
「ああ持ってけ持ってけ! コイツには二度も酷い目にあわされてるからな!
だが…この小瓶のフタは絶対に空けるなよ! じゃないと大変な事になるからな!」
「ご忠告ありがとう…って…私…今猫と会話してるぅぅぅぅ!!」
「気付くの遅いよ!!」
「(あの…なのは…今更驚く事なのかなそれ…。)」
まあとりあえず…目的のロストロギアを回収する事に成功したなのはとユーノは
その可愛いコックさん人形の入った小瓶を持ってミッドチルダ時空管理局に帰還した。
とりあえず今回はサイボーグクロちゃんとのクロスやってみました。
クロちゃんの設定に関してアニメと原作がごっちゃになってる部分ありますけど
その辺は勘弁してください。
あと、このスレには色々なクロスパターンがあって自分の知らない作品のクロスなんかも
あったりしますが、昔好きで良く見ていたメダロットとのクロスネタは
特に今後楽しみにしたいと思ってます。
やべえwwwすっごく馴染むwww
515 :
230:2007/07/20(金) 12:07:10 ID:RTLRm+7x
サイボーグクロちゃん・・・これは期待せざるを得ない・・・
剛君ミー君、ジム鈴木、マタタビとかロミオとジュリエットとかオーサムコサム・・・懐かしい・・・
しかしボンボンももう無い・・・廃刊決定・・・寂しい・・・
さて、そんな良作のが来た所でベークライト注入、丸ごと硬化
あらすじ
アギトは信号弾を撃った、タスカテ・・・と
エリオ「なんでしょう・・・アレ」
シグナム「タスカテ・・・?」
ハラ王「わけわからんな・・・」
アギト「しまった・・・字数多すぎだった・・・」
なのは「ミッドチルダ語だよ、間違いない!」
フェイト「聞いた事もないんだけど・・・
・・・!!なのはさん後ろー!!」
ゼスト「ぬおおおおお!!!」
なのは「甘い!」
ゼスト「い、一瞬で背後に・・・」
なのは「その程度はお見通しだよ・・・冥王奥義その3・・・分身!」
(足元に呪い兎)
シグナム「そんなの代わりにならーーーーん!!!」
ティアナ「意味わかってるんですかーーーー!!」
ゼスト「ど・・・どうする?」
アギト「2人じゃ敵うと思えないし、ドクターにも通じてないっぽい、一旦退こう・・・」
ハラ王「何を話している」
アギト「!!」
ハラ王「これ以上何かする気なら・・・管理局法、公務執行妨害に従って逮捕するぞ?」
なのは「勿論、フルボッコつきなの・・・花火も見てないし・・・」
シグナム「真のベルカの騎士を目指す烈火の将も参加しよう」
ティアナ「マッスルティアナダブルツインセカンドマークUも」
スバル「私の拳がギュン☆ギュン☆!」
キャロ「フリード、フルパワーでいける?」
エリオ「ストラーダ、チャージ開始・・・」
フェイト「じゃあ私、突っ込みで・・・」
アギト「まさか・・・フルボッコ?本当にフルボッコされちゃうのか・・・?嫌だ、フルボッコだけは・・・助けて」
シグナム「ぬぐうっ!?」
エリオ「シ、シグナムさん!?」
フェイト「う、後ろからだなんて・・・こんな卑怯な真似をするのは誰!?」
ガリュー「・・・」
アギト「お、お嬢か!?」
ルーテシア「うん」
スカリエッティ「卑怯ね・・・結構な事だ」
「ド、ドクター!!!・・・ナンバーズは・・・?」
スカリエッティ「私一人で十分だ!」
アギト「おっさん、撤退準備」
フェイト「卑怯な真似をしておいて・・・何者!?」
スカリエッティ「目的のためなら手段を選ぶな、これは基本だよ・・・此方もちょっとわけアリでね・・・悪いがそのデバイス、渡してもらうよ」
なのは「・・・」
スカリエッティ「そう、私達は謎の研究集団・・・スカリエッティと!」
アギト「協力者」
ゼスト「右に同じ」
ルーテシア「以下同文」
一同「うわ、カッコ悪ぅ・・・」
エリオ「しかも謎とか言っておいて首謀者一人でバレバレですし」
スバル「決め台詞ぐらいは統一して欲しいよね」
ティアナ「どうせなら次元世界犯罪者協会及びガジェットドローン統括部隊ぐらいは欲しいデス」
シグナム「だがこれでわかったな・・・高町なのはのデバイスが他のものと違う点を知っているという事は、
それを使ってガジェットドローンの強化でも狙っているのか?・・・フフフ、そして襲撃を繰り返し資金が集めるがAMF対応策が管理局に出揃った
しかしその時今度はデバイスを体内に内蔵した戦闘機人を作成AMFだけと思っていた管理局は大慌て
しかし機人のメイン能力はISだったりして『それ、デバイスの意味無いやんけ!!』という一発ギャグで世界を席巻するつもりだな・・・?私には解っているぞ!」
エリオ「何言ってんだろう・・・」
スカリエッティ「・・・そこまでばれていては仕方ないな・・・」
一同「ええええええええ!!!!」
スカリエッティ「だがそれなら話は早い、力づくでもそのデバイス頂く!」
なのは「原作の残りすら奪おうとする理不尽な輩には少々お仕置きが必要みたいなの・・・」
シグナム「アハハハハ・・・当たってたんだぁ・・・ウフフフフ・・・」
スカリエッティ「そう簡単にはいかない・・・今週のうっとりねっちょりドッキリメカー!!」
(ガジェットドローン三式)
アギト「またガジェットじゃねーか」
スカリエッティ「今回はちょっと違うぞ・・・効果範囲内では魔法使用が完全不可能になるAMF付だ・・・!」
ハラ王「そうはさせん、ブレイズキャノン!・・・出ない」
シグナム「馬鹿な・・・あの執務官ですら魔力弾一つ出せないのか・・・ハブッ!」
フェイト「シグナム!!」
キャロ「アルケミックチェーン!・・・ま、全く出ません」
ティアナ「だったらバリアを切り裂いて、一撃必ハフンッ!!」
なのは「マッスルティアナダブルツインセカンドマークU!!」
スカリエッティ「ハッハッハ!!魔法が無ければ、管理局とて烏合の衆だ!」
アギト「あたし達もなんもできねーけどな」
ゼスト「召喚魔法も駄目か」
ルーテシア「一人で悦・・・」
フェイト「・・・どうする?」
なのは「・・・エリオは効果範囲外まで走ってカタパルト射出で物理攻撃、スバルは走ってぶん殴るか、時間稼ぎ」
エリオ・スバル「特攻ですか、特攻ですね?」
なのは「物理は通用するよ、確実に、後は技量如何だから・・・男ならやってやれなの!」
スバル「女でーす・・・」
なのは「女も!!・・・で、フェイトちゃん、アレ、あの人の持ってる物」
フェイト「・・・明らかにコントローラー・・・しかもUS●接続ね」
なのは「多分、止まるよね、紐抜くと」
フェイト「狙うのは本体よね」
スカリエッティ「これで終わりだぁ!!」
エリオ「ストラーダ!!限界までかっ飛べえええええええええええええ!!!」
スバル「おりゃあああああああああああああああああああ」
がじぇっとびーむ
スバル・エリオ「どうせそんなこったろうと思ったってば・・・」
スカリエッティ「フハハハハ!!」
ルーテシア「ドクター後ろ」
スカリエッティ「は?」
フェイト「陸士訓練で培ったこの拳・・・」
なのは「冥王秘奥義・・・」
ダブル鉄拳
スカリエッティ「ふんぶるぎえいああいぐしがうがかぎぃくゅヴぇ・・・
シャーリー(コードギアスの)・・・」
ルーテシア「ゼスト丸いの止まっちゃったから拾ってあげて・・・」
ゼスト「わかった・・・ドクターはどうする」
アギト「あたしが持ってく、今日はこのくらいで勘弁しといたらあー!!」
なのは「いっちゃったね」
フェイト「皆、初勝利の気分はどうかな?」
一同「いまいち・・・」
戦い方もいまいちと思う、一同であった。
519 :
230:2007/07/20(金) 12:20:20 ID:RTLRm+7x
以上でスラッシャ
>>509 GJ!!これからフェイトやアルフ、アースラメンバーに会うと思うと笑ってしまう。
彼は変人だがめちゃくちゃ強いからなぁ。常時ソニックフォームだし。クロノ登場時に
間違えて分身烈風拳を喰らわせて欲しい。
>>519 GJ!!ティアナ名前長いし二が多いのとスバルせめて会話をしようとしてくれw
>>464 本郷達は変身能力を失ってる身なんでナンバース達と戦う予定はありません…
ただ皆がナンバースに会ったとしたら彼女達を哀れむとは思いますよ。
本郷達も脳改造されていたら(村雨に至ってはもう少し記憶を取り戻すのが遅れていたら)
確実に彼女達のような戦う為だけの戦闘兵器になっていたので。
>翔一について
それはまた後日話しますのでお楽しみに。
>マスカレードさん
ザビーは出しません。
出したところで空気は確定だし、戦力にもならないので…
アナザーアギトとサソードで許してください…
それと質問なのですが、僕、第二話のAパートだけはなのは達を全く絡めず、光太郎さん主役で行こうと思ってるんですけど、やっぱなのは達と絡めなきゃダメですか?
それでもかがみんザビーを待っている俺がいる君がいる太陽が呼んでる
アナザーアギトがでると分かった時点で私はあなたの下僕だ。
好きにすればいい。他のライダーに比べると一番生物ぽくって好きだ。
アサルトキック時のクラッシャー開放なんて興奮して寝れないよ。
皆さんGJです!
サイボーグクロちゃんかぁ…アニメでは漫画の自衛隊がめちゃくちゃ
やるって展開が不味かったのか民間自衛隊とかいう組織が出てきたの覚えてます。
>>521別に構わないのでは?
自分の作品でも恭也とTFの戦いだけでなのは達
管理局メンバーが出てこなかったことがありますし。
>>52 そういえば、個人が核兵器を所有してたっけな、クロちゃんの自衛隊はwwww
そして打とうとするたび、クロちゃんやミーくんの突っ込み入ってたな。
ヘビビンガーとかおスネちゃん作戦とかあったなwww
まだ本編書くかどうかは未定なんすけど(需要あるかわからないし
知ってる人居あんましいないないだろうし)とある映画とのクロス思いついたんで
出だし投下して見てもいいですか?
あとリリカルスクリームの続きは今日か明日投下します。
かもおおおおおおおん!!!!
時空管理局機動六課フォワード・スターズ03スバル・ナカジマ
それは六課設立から少し経ったある夏の
ことでした…その日、私とティアナ二等陸士はちょっとした事故の事後処理があったために
なのは隊長達が住んでいる世界を訪れました。事故の事後処理は問題なく
終了し、私達は付近に巡らした結界を解いて機動六課の宿舎のコテージに戻ろうとしました。
しかし転移した先はコテージではなく、古い木造の小学校の校舎でした。転移座標を
間違えてしまったのかと思い外に出ようとする私とティアナでしたがどの出入り口も硬く閉ざされて開きません。
それどころか魔法まで使えなくなってしまったのです。校舎中の時計は全て「4時44分」を指したまま
止まっていました。どこからか女の子の無邪気な笑い声が聞こえてきて、背後からは怪しい気配が…
振り返るとそこには…あぁ…。
クロス元「学校の怪談」シリーズ
『投下した』なら使っていいッ!!
学校の怪談は
1は面白いですよ。後半はクマヒゲさんことインフェルノの造形とあいまって
ほとんどバイオハザードですけど。
2は時計がテーマで1よりもストーリー重視になってます。ラストはちょい感動。
3はいささか怪獣映画っぽい音楽が微妙。基本面白いけど。
4は一番怖いです。でも花子さんもテケテケも出てこないんだよな。
学校の怪談シリーズとして見ると微妙。
ちなみに撮影ロケ中に砂浜に卒塔婆が流れ着いてきたり主演の子役の夢枕に幽霊が立ったり
など怖いエピソードにも事欠きません。
532 :
398:2007/07/20(金) 17:33:50 ID:yxsT01TI
>>529 なかなか面白そうな雰囲気ですね。続き期待しています。
では、こっちもSIRENクロスネタの続きを投下しようと思います。
キター!
534 :
398:2007/07/20(金) 17:36:09 ID:yxsT01TI
―Lylycal Nanoha StrikerS × SIREN 〜Welcome to Hanyuda vil〜― part2
キャロ・ル・ルシエ 蛇ノ首谷/折臥ノ森
初日/0時03分34秒
サイレンが鳴り止んだ。
その後、周囲に拡がる静けさ。
時折木の葉がこすれる音が聞こえる。
とにかく……フリードを呼んでここから出よう。
わたしは相棒の竜の名前を呼んだ。
足がまだ痛い。
そしてその場に座り込んでじっと待った。
下は水溜りだったらしく、じとっと濡れる感触があった。
気持ち悪いので、濡れていない場所を探して再度腰掛けた。
ふと真上を見上げた。
木々の隙間からのぞかせる空には星一つ無く、ただ真っ暗な空間が拡がるのみ。
――?
5分ほど待ったが、いっこうにフリードは姿を現さない。
535 :
398:2007/07/20(金) 17:37:14 ID:yxsT01TI
「フリード!早く来て!」
わたしはもう一度呼んだ。
たが、やはりその後には何事も無かったかのように、静まり返っていた。
竜の羽ばたきの音はおろか、風の音すらしない。
ただでさえ、近くにはガジェットや戦闘機人がうろついているかもしれない状況。
こんな時なら、すぐさま飛んでくるはずなのに。
どうしちゃったんだろ。
ひょっとしたら、ガジェットらに取り囲まれているんじゃ……。
わたしはすぐさま竜魂召喚の詠唱を始めた。
足元に巨大な魔方陣が現れ出した……。
「蒼穹を奔る白き閃光。我が翼となり、天を翔けよ。来よ、我が竜フリードリヒ。竜魂召還!」
だが……フリードリヒの姿は現れない。
ただ魔方陣が空しく回転しているだけ。
そして、何事も無かったかのように魔方陣は消滅した。
「え?なんで?」
今起こっているが理解できなかった。
普通なら、本来の姿のフリードが出てくるはずなのに!
詠唱が不完全だったのかと思い、すぐさま再度魔法の発動させる。
魔法陣が出現するものの……やはりフリードは現れない。
536 :
398:2007/07/20(金) 17:39:18 ID:yxsT01TI
ど、どうなっているの?これ!?
わたしはただ、うろたえるしかなかった。
普通ならまずありえないことだった。
まさか……フリードが倒されて死んだんじゃ……。
そんな思いがふと頭をよぎった。
いや、そんなのは嫌!
わたしは目を閉じて、けんめいに首を振って、そんな予感を振り払おうとした。
その時だった。
視界に白い砂嵐――まるで放送が終わったテレビが映し出す画面のような――が現れて、画面が切り替わる。
目の前には勢いよく生い茂る木々の葉。
それを掻き分けながら前進しているようだった。
そして再び砂嵐の画像になって……私が今までいた風景が見える。
い、今のは何?
何が起こったのか、全く理解できなく、その場でただ立ち尽くす。
再び、砂嵐が映って……画面が切り替わる。
相変わらず木々を掻き分けて……立ち止まっていた。
息遣いがやたらと荒い。しかも、視線もどこか安定していなく、ふらふらとしている。
537 :
398:2007/07/20(金) 17:40:26 ID:yxsT01TI
葉の隙間から、目の前に広がる光景が僅かに見える。
その先には誰かの後姿。
背は小さく、白い帽子をかぶった、桃色の髪の小柄な人物。白いマントを羽織っていた。
これって……わたし!?
ふと視界の隅に、わたしを見ている「誰か」の手にしているものが映る。
――鎌!?
それははっきりとは分からなかったが、草刈なんかで使う鎌だった。
しかも、その刃先には何かが滴り落ちて……!!
同時に画面が再び切り替わり、元の視界に戻る。
すぐさまわたしは後ろを振り返った。
すると……それと同時にその先に見える茂みが動き出す。
がさがさと木の葉を掻き分ける音が響く。
わたしの頬を一筋の汗が静かに流れ落ちる。
やけにひんやりとして気持ち悪い。
538 :
398:2007/07/20(金) 17:41:44 ID:yxsT01TI
茂みを掻き分けて……一人の人影が姿を現した。
麦藁帽子をかぶって、白いシャツにズボンをはいた男の人だった……。
でも……明らかに様子が変だった。
服は汚れがついて、ボロボロで。
姿勢もどこかおぼつかなく、フラフラしている。
何より……顔は青白く、目からは血の涙を流し、白目をむいて不気味に笑っていた!
その手には、血が滴り落ちた鎌が!
明らかに人じゃない。
そいつはゆっくりとわたしに近寄ってきた。
逃げ出さなきゃ……そう思っても、体が動かない。
ただ、ぶるぶると震えながら……そいつが近寄ってくるのを見ていることしか出来ない。
そいつはわたしの目の前に立ち、じっと見ると、口を歪めてなお笑い出す。
「……お嬢ちゃんも悪い子だね……こんな夜中に出歩いちゃだめだぞお!ぎゃははは!」
うめくような低い声で笑い出すと、手にしていた鎌を振り上げた!
―to be continiued―
539 :
398:2007/07/20(金) 17:43:31 ID:yxsT01TI
今回の投下はここまでです。
感想およびご期待に激しく感謝です。
キャロが・・・・・最初の犠牲者か!?
いやここはまだ助かって、最後の最後に絶望がやってくるんだな、きっと
541 :
398:2007/07/20(金) 17:46:48 ID:yxsT01TI
いい忘れましたが、今回の舞台は1です。
なお、作中で他人の視界を盗み見る描写を示しましたが、これはSIRENではおなじみ
の視界ジャックとお考えください。
できれば夜にもう1発投下します。
あ、言い忘れた
/ ̄ ̄ ̄フ\ _ ノ^)
// ̄フ / \ .//\ ./ /
// ∠/ ___\___ __// \ / (___
// ̄ ̄ ̄フ /_ .//_ //_ / \./ (_(__)
// ̄フ / ̄//////////// | (_(__)
/∠_/./ ./∠///∠///∠// ∧ ∧ /) (_(__)
∠___,,,__/ .∠__/∠__/∠__/ (´ー` ( ( (_(___)
\ \ \/ ̄ ̄ ̄フ\ \ \_ \ _ /⌒ `´ 人___ソ
\ \ \フ / ̄\ \ .//\ //\ / 人 l 彡ノ \
\ _ \//___\/∠_ // < Y ヽ ヽ (. \
//\///_ //_ /// 人├'" ヽ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
// //.////////∠/ ヽ-i ヽ__ ヽ
/∠_//./∠///∠// .\\ `リノ ヽ |\ ヽ
∠____/.∠__/∠__/∠フ\.\\ c;_,;....ノ ヾノヽ__ノ
GJ!
キャロ死亡フラグ?
GJ!!初めて友達がサイレンをプレイしたのを一緒に見ててめちゃくちゃびびったの覚えてるよ。
なんか怖いというか気持ち悪いという雰囲気とキャロの恐怖がよくわかっていいです。
電波を受信したんだがサイレンの世界にティベリウスが召還されたらさらにめちゃくちゃになるな。
>>リリカルなのはStrikerS+仮面ライダー氏(なのは達と絡めなきゃダメですか?)
私としましては…絡めて頂きたいですねぇ。
職人の皆様GJです
>>白き異界の魔王氏
柊…もはや近所の人にまで慣れられて…カワイソス(´・ω・)
フェイトがリンディさんの味覚に染まってる…
>>217氏
>「あれ、ホントに女の子か?人間技じゃないな・・・・」
…うん、同感です
>>19氏
悟飯凄…って、考えてみればサイヤ人なんですからこれくらいはできますよね…
…よく考えたら、悟飯の攻撃防いだアルフも凄…
>>リリカル犬狼伝説氏
ちょ、ボーいったい何やって…w
…うん、無数の武器は日本でも違法ですね。見つかったら捕まりますね
>>511氏
サイボーグクロちゃん…これは大いに期待…
…いやいやいやユーノを食うなクロ…
>>230氏
タティアナさんの名前に2が多すぎて昔のボーボボ思い出したのも私だw
スカリの目的がバカ過ぎて吹いたのも(ry
>>リリカルスクリーム氏
学校の怪談…あまりの懐かしさに全俺が(ry
続きを大いに期待させてもらうとしましょう…
>>398氏
屍人怖い…屍人怖い…(SIRENがトラウマと化している)
キャロ終わ…りませんよね?さすがにこんな早く終わりませんよね?
最近、このスレを携帯で見るだけが、多忙の中の唯一の潤いだったり。
今日の分だけですが、勿論他の職人さんもGJ!
>>217氏
GJ!メダロット懐かしいです。凄くらしさが出てました。
>>19氏
GJ!やはり悟飯は強い。本気になったらどうなるのか……。
>>リリカル犬狼伝説氏
GJ!異様なテンションと中略に爆笑しましたw
>>悪魔砲少女 対 生機融合猫氏
GJ!クロちゃん懐かしいなぁ。意外にマッチしてました。
ボンボンといえばJINGとハンゾーとNOAとナイトガンダムと……懐かしい……。
>>230氏
GJ!シグナムもうキャラが違うwwあとフルボッコに怯えるアギトw
>>魔法少女リリカルスクリーム氏
GJ!学校の怪談は全部見てました。1はクマヒゲさん怖かったけど怪談って感じはしませんでした。
2は怖くないけど話は面白かった記憶が。
>>398氏
GJ!キャロ大ピンチですね。sdkがいれば何とか……でも1ではただの人だったか。
サイレンの「どうあがいても絶望」ってキャッチコピーはなのはとは正反対の
ベクトルですね。不屈の心を持った教官の教え子達はどこまで持つか楽しみです。
サイレンの世界に来たのはキャロだけなのかな?
「ぐうっ!」
思わず呻く恭也。
「仮にお前が死んだところで他の三人を人質にすればすむことだ!」
アルカディスがウイングガントレッドを単発モードに切り替え恭也に狙いを定めた。
「うう…!?。」
アルカディスを見上げた恭也にウイングガントレッドのビーム砲が襲い掛かった。
爆発音が辺りにこだまする。
爆炎はじきに収まったが恭也の姿はその場から忽然とかききえていた。
「当たっても別に構わんとは思ったがまさか本当に吹っ飛んでしまうとはな…。」
アルカディスは地面に降下すると辺りを見回しつつ言った。しかし…
「む!?センサーに反の…があ!」
センサーの反応を探知したアルカディスが反応するより早く彼の顔面に激痛を
告げるシグナルが走った。
「ば…馬鹿な!貴様は今吹っ飛んだハズ…?」
「御神流奥義…神速。」
瞬間的に自らの知覚力を爆発的に高めることにより、あたかも周囲が
止まっているかのように振る舞うことを可能とする恭也が習得した中でも
トップクラスに入る奥義である。彼は爆風で自分の体が隠れた瞬間に
これを使いアルカディスの背後に回ったのだ。再び身構える恭也。しかし…。
「……フッ。」
「何がおかしい!」
「貴様確かに人間にしてはなかなかにやる…。だが敵が一機だと思ったのは甘かったな。」
「何!?うわあ!」
神速は人間では知覚出来ないスピードで高速移動するという離れ業な
だけあって使い手の身体にかかる負担もまた大きい。
恭也が一瞬注意力散漫になった隙をついて戦闘機形態で音もなく接近してきた
スタースクリームが一瞬にして恭也を捕獲してしまったのだ。
「捕まえたぜ!この蟻野郎め覚悟しやがれ!」
「頃合ダナ…行くゾ!」
サウンドブラスターはレーザードライフルを取り出すとスタースクリームの
腕に狙いを定めた。
「恭也さん!」
「恭也!…ノエル!お願い!恭也を助けて!」
「はいお嬢様…!?…これは…新手です!」
「え…?」
殆ど悲鳴に近い声で叫んだ忍にノエルがやや上ずった声で答えた。
「うわあ!だ、誰だ!」
低出力のレーザーが恭也を捕らえていたスタースクリームの腕を撃ち抜いた。
スタースクリームがうめき声を挙げて撃たれた箇所を抑え、蹲った。
「お前人間にしちゃなかなかやるな〜。まあ後は下がってゆっくりしてなよ。」
「うっ…お前は…?まあいい、とりあえずいまは感謝する」
「恭也様。こちらへ!」
神速の副作用とスタースクリームに乱暴に握りしめられたせいで身体が
痛む恭也はフラつきながらノエル達の居る方へと歩いていった。
「イジェェェェェェクト!奴を攻撃シロ!フレンジー・ランブル・フリップサイズ、
お前達はオレを援護シロ!」
サウンドブラスターは忠実な部下であるカセットロンを次々と胸の格納スペースから
出撃させた。
「民間人が襲われている!?そんな…。」
ガイルダート達との攻防を続けていたシグナムは恭也達の横で銃撃戦を始めた
サウンドブラスター達を見て青い顔をして叫んだ。
「あれはなのはのお兄さん!?…。不味い!」
「何余所見してやがる!」
「サンダースマッシャー!」
「があああ!」
その光景をフェイトも確認した。と、同時にビームガンを乱射しながらフェイトめがけて突っ込んできた
スリングがサンダースマッシャーをもろに食らって墜落していく。
「サウンドブラスター!手前…俺と一緒にメガトロンの下で働いていたくせに裏切るのかよ!」
スタースクリームとサウンドブラスター、またの名を「初代」
サウンドウェーブはかつて初代メガトロンの下で働いていた事があった。
「デストロンはもはやサイバトロンとの戦いでセーバートロンを追ワレ、
残党軍として存在するのみダ。そんな時期に分け前に目がくらんで
スーパースタースクリームに付き逃げ出したお前達こそ裏切り者ダ。」
「ほざけ!」
アルカディスがサウンドブラスターに飛び掛った。しかし、サウンドブラスターは
バックステップで軽快に回避するとそのままアルカディスの腹に回し蹴りを食らわせた。
「ぐあっ!」
アルカディスはなすすべなく吹っ飛ばされる。
「畜生!」
今度はスタースクリームが胸のダクトからミサイルを乱射してきた。
「そんな武器じゃ当たらない!」
女性型の人型形態に変形したカセットロンの1体、コンドルが翼から
噴霧したチャフとフレアで素早くミサイルを逸らした。さらにコンドルの
同型カセットロン、バズソーが胸のダクトを正確にライフルで狙い射った。
アニメでは人型に変形出来なかった彼女達カセットロンだったがビーストウォーズメタルスでの
ジャガーのようにリフォーマットされて人型形態と感情を得ていたのだ。ただし
ジャガーの場合獣の頭が頭部にきていたが彼女達は他のトランスフォーマーのように
完全な人型をしていた。
「にゃーっはっはっはっ!」
ちなみにそのジャガーも再々リフォーマットを施され、やはり以前とは違う姿の
ロボットモードを会得して無事戦線に復帰していた。
「撤退だ!アルカディス!」
「…解った!」
スタースクリームとアルカディス国守山の基地へ撤退していった。
「スタースクリームとアルカディスが逃げるぞ!俺達も行こう!」
ガイルダート達もそれに続いた。なまじガイスターズが考えた作戦を信じていない分行動は早かった。
「逃がすかよ!アアアアアッーーーー!?」
スタースクリームに追撃をかけようとしたカセットロンの一人、フレンジーだったが
突然襲ってきた雷撃によって仰向けにひっくり返った。
攻撃の主はフェイトである。素早く接近してバルディッシュで電撃を帯びた一撃を食らわしたのだ。
「一体何ガ…?グ…。」
呻いたサウンドブラスターの後頭部にシグナムがレヴァンティンを突きつける。
「あなたを犯人です。速やかに武装を解除すればあなたにはまだ弁護の機会が…。」
フェイトは少し焦って少し間違えつつも手順どおりにサウンドブラスターに武装解除を要求した。
とある真夜中の小学校…廊下に絵日記などが張り出されている中、
電話の音だけが闇をつんざいて木霊している。
「はいはいはいはい今出ますよお!」
中年の教師が電話にしぶしぶといったかんじで出ようとする。こんな夜中に
一体だれが…。
「はいもしもし〜北海鳴小学校ですが。」
「…私、メリーさん。今、正門の前に居るの。」
受話器から聞こえてきたのはくぐもった女の声だった。
「ハア?あの…もしもし?……あれ?切れちゃった。」
中年の教師はやれやれ、と言いたげな調子で受話器から離れようとする。
ところが数秒するかしないかといううちに再び電話が鳴り始めた。
「私、メリーさん。」
「どなたか知りませんが…悪戯はやめてもらえませんか?」
再び受話器から流れてきた女の子の声に中年の教師はやや強い調子で言った。
「…今、校庭に居るの。」
「え?」
電話をかけてきた少女は相変わらず生気のこもらない声で言った。
中年の教師はギョッとして校庭を見回すが、人影どころか猫一匹いない。
「…花壇のところよ。」
窓に顔をくっつけて辺りを見回す教師を嘲笑うようにそこまで言うと電話は切れた。
「ったく…もう…!!…」
教師が毒づいて受話器を放ったその時再び電話が鳴り始めた。
「私、メリーさん。今、昇降口の前に居るの。」
電話の主はそういうと電話を切った。中年の教師はおそるおそる職員室
から顔を出し、昇降口の方を見た。誰も…いない。その時再び電話が鳴り始めた。
職員室の物ではない。廊下の公衆電話の音だと解った。
既に恐怖を覚え始めていた教師は体を震わせながら受話器をとる…
「あんたいい加減にしろ!こっちは忙しいんだ!」
中年の教師は勇気を振り絞って怒鳴った。
「…私…メリーさん。今…あなたのうしろにいるの。」
「えっ…」
受話器からその台詞が聞こえてきた瞬間中年の教師の背後に悪寒が走り、
何者かの気配を感じた。ゆっくりと振り返る。すると…
「な…!?」
そこにはなんと…スイカが浮いていた。そのスイカは教師が驚いて立ちすくむのを
尻目にぐるりと回転。ハロウィーンのカボチャのように目と鼻と口の装飾が施された顔を
露にすると教師に向かっていった。
「うえあああああああああああああああ!!!!!」
中年の教師の絶叫が木霊する。やがて、静かになった廊下を赤い服をはおった
女の子がゆっくりと歩いていく…。
「その先生は翌日死体となって発見されました。おしまい。…………わっ!!」
「きゃああああああ!」
ピンク色の髪の少女がクリと震えて後ろへと飛びのく。
彼女が驚いた原因の大きな声の主は時空管理局機動六課のスターズ分隊の一員スバル・ナカジマだ。
「い…いきなり何するんですかあ!」
「あははは…ごめんごめんあんまり怖がるもんだからついおかしくって…。」
頬を膨らませるキャロにスバルがケラケラと笑いながら言った。
「何馬鹿な事やってんのよスバル。キャロをいじめるとフェイト隊長に雷落とされちゃうわよ。」
スバルの同僚、ティアナ・ランスターがスバルを咎める。
平時における機動六課のごく当たり前の風景だった。そう、あの出撃命令が
出るまでは…。
今日はここまで。
学校の怪談とのクロスSSなんてどうせ需要ねえだろうなと思ってたもんだから
リリカルなのはのKWAIDANかなりやっつけ仕事ですよ…。
零話なんでさきほど投稿した出だしの前の話です。
次の更新は一週間後くらいかな…。
突然だが、なのはAs×真・女神転生V NOCTURNE マニアクス
なんてものは、需要あるかい?
ここの職人さんの作品読んでたら書いてみたくなって。
>>554 パトるシーンが出てくるなら需要ありありです。
>>554 今から龍の眼光>wktk>wktk>wktk>龍の眼光(以下ループ)
して待ってます。
557 :
554:2007/07/20(金) 23:59:31 ID:bwUgbxPL
了解!現在、大方のプロットはできてるからちょっと書いてみるよ。
確実に遅筆の初心者だが待っててくれるとありがたい。
もちろんマニアクスである以上、例の『狩人』も出すことは大決定している。
あと、リリカルスクライド//G.U. 氏にお聞きしたいのですが
この作品のスクライドはもしかしてTV最終回前ですか?
作者じゃないですが、アニメ後だと思う。無常はカズマたちを恨んでたし。
559 :
554:2007/07/21(土) 00:17:04 ID:X3bcdoiz
>>558 あ〜、そう言う事じゃなくて
TV最終回のカズマと劉鳳のガチタイマンの前なのかなと・・・。
クーガーの兄貴も生きてるし、それならこの事件の後にあの『ケンカ』をやるのかなと。
もしそうならスバルやエリオあたりがどんな感想を持つのかという妄想が膨らんだもんで。
>>559 実は最終回あとでもクーガーさん生きてるらしいんだぜ
でも、俺アフターはなかったことにしたい派なんで最終回で散っていって欲しい…
>>560 アフターって小説版?
あれもTV最終回のバトル以前の話じゃなかった?
>>561 一応amazonの説明では最終回の後日らしい
563 :
554:2007/07/21(土) 01:16:48 ID:X3bcdoiz
>>560 あれ?アフターに出てくる兄貴は回想のみで実際には散ってるんじゃなかったか?
それに、アフター時だとカズマと劉鳳がアルター使い過ぎでえらいことに・・・。
564 :
マスカレード:2007/07/21(土) 01:46:59 ID:WcAejm35
それは小さな思いでした。
新たに始まる私達の日々。
決めたのは、戦う事を諦めない事。
誓ったのは、昨日よりももっと強くなる事。
走り出した復讐のプログラミング。
もう、二度と大切な人を傷付けないために。
宇宙の騎士リリカルなのはBLADE……
始まります。
565 :
マスカレード:2007/07/21(土) 01:56:03 ID:WcAejm35
ピピピピピピピッ……
鳴り響く目覚まし時計のアラーム音。
「……ん。」
はやては時計をパシッと叩き、アラームを止めた。
明るい朝日が差し込み、今日もいつも通りの日常が始まる。
起き上がって横を見ればヴィータはすやすやと寝息をたたて眠っている。
はやてはクスッと笑いヴィータに布団をかけ直し、そのままリビングへと向かった。
「……ん……あ?」
リビングのソファで眠っていたシグナムは、キッチンから聞こえる音に目を覚ました。
「ごめんな、起こした?」
「あ……いえ。」
キッチンで朝食の準備をしていたのははやてだ。
「ちゃんとベッドで寝やなあかんよ?風邪ひいてまう」
「す、すみません……」
シグナムは自分にかけられた毛布をたたみながら謝罪する。
「シグナム、夕べもまた夜更かしさんかぁ?」
「あ……あぁ、その……少しばかり……」
シグナムの答えに「ふふっ」と笑うはやて。
間違っても闇の書を完成させる為にリンカーコアを蒐集していた等とは言えない。
「はい、ホットミルク。ザフィーラのもあるよ」
「ありがとう…ございます。」
シグナムははやてから差し出されたホットミルクを両手で受け取り、礼を言う。
「すみません、寝坊しました!」
そうこうしていると、今度はシャマルがエプロンを付けながら急いでリビングに入ってくる。
「おはよう、シャマル」
「……ああ、もう……ごめんなさい、はやてちゃん!」
シャマルはあいさつと同時に謝罪しながらキッチンに入る。もちろんはやては「ええよ」と笑う。
「おはよう……」
次にリビングに入ってくるのはシンヤだ。
「おはよう……ってなんや、シンヤも夜更かしさんか?」
「ああ……まぁね。それより、ホットミルクはあるかい?」
やはりはやてにはすぐに見破られてしまうのか。返事を返しながら着席し、ホットミルクを要求するシンヤ。
「あ……シンヤくん、その前に顔洗ってきなさい!」
それを聞いたシャマルは腰に手を当て、まるで母親のように言う。
「朝からうるさいなぁ、もう洗ったよ」
「あはは、流石シンヤやなぁ。はい、あったまるよ」
「ああ、ありがとうはやて」
シンヤの返答を聞いて笑いながらホットミルクを差し出すはやて。シンヤも「ふふ……」と笑いながら受け取る。
「(あったかい……な。)」
シンヤは手に持ったホットミルクを見つめる。そうしていると、人間だった頃の記憶が甦ってくる。
普通の家と何も変わらない朝食の風景。そこにいるのは父さん、ケンゴ兄さん、ミユキ、フォン、そして……
タカヤ兄さん。
思い出した途端に、シンヤの中から何かが込み上げてくる。自然にカップを持つ手が震えてくる。
「(タカヤ兄さん……いや、ブレードッ!)」
強くカップを握りしめ、それにより中のミルクが振動する。そして憎しみの次に込み上げる感情は、喜び。
「(ククク……ブレードは今頃……)」
考えれば考える程笑みがこぼれる。はやて達に気付かれはしないが、ちょっと危ない笑いだ。
566 :
マスカレード:2007/07/21(土) 02:00:17 ID:WcAejm35
第4話「ペガス発進!新たなる力、起動!」
それは昨日の出来事。
「ハッハハハハハ……アーハッハッハッハッ!」
笑いながらクロノから離れてゆくエビル。
しかし……
「……ん?」
エビルの周囲から現れた、輝く鎖のような物が自分目掛けて飛んでくる。これには見覚えがある。
「人間共が使うバインドとか言う奴か……」
クロノの目の前で堂々と去ろうとしているエビル。もちろん執務官として逃がす訳にはいかない。
ましてやエビルは闇の書に関わる者。クロノとしても尚更逃がす訳にはいかない。
テッカマンとまともに戦っても勝ち目は無い。なら、バインドで何重にも拘束し、
動きを封じて転送する。今がそのチャンスかもしれない。いや、今しか無いというべきか。
詠唱を終え、『ディレイバインド』を発動するクロノ。エビルの周囲に現れた鎖はエビル目掛けて飛んでゆく。
しかし……
「消え……ッ!?」
目の前のエビルが消えた。そして一瞬、クロノの肌を風が掠めた。
「(まさか……)」
そして背後から感じる何者かの気配。クロノは恐る恐る後ろを振り向く。
そこにいたのは、自分の首筋辺りにテックランサーを突き付けて立っているエビル。
「……ッ!?」
「お前、死にたいのか?」
「何を……!」
「せっかく見逃してやろうと思ったけど……そんなに死にたいなら望み通り殺してやるよ!」
エビルはテックランサーを振り上げる。それを見て「殺される!」と思ったクロノは反射的に目をつむる。
「(………な?)」
しかし、テックランサーが自分に突き刺さる事は無かった。
ゆっくりと見上げれば、エビルはテックランサーを振り上げたまま静止している。
「…………。」
『(くれぐれも、殺さないでね。)』
エビルの脳裏をよぎるシャマルの言葉。
こんな虫けら一人、殺そうと思えば一瞬だ。だが、それはできない。してはならない。
ブレードならまだしも、こいつはただの人間だ。
「チッ……今回だけは見逃してやるよ。」
「……な!?」
「ただし……これが最期のチャンスだ。次は無いと思え……!」
「…………!」
エビルの恐ろしい声に返す言葉を失うクロノ。さすがのクロノでも死の恐怖を感じたのは初めてだった。
「それより……ブレードを追い掛けたらどうだ?」
さっきの恐ろしい声とは打って変わり、今度は少し楽しそうに言うエビル。
「……なに!?」
「ククク……行ってやれよ?楽しい事になってるかもなぁ」
最後にそう言い、また笑いながら立ち去ってゆくエビル。
「(ククク……『俺は』殺さないさ。後は知らないけどねぇ……)」
エビルはそう思いながらまた楽しそうに歩き始めた。
「そうだ……Dボゥイ!」
クロノはエビルが見えなくなった頃にやっと正気を取り戻し、空に上がる。まずはエビルが言うようにブレードを追うのが先だ。
「……にしても、なんでこんな時に!」
こんな非常時に敵から逃げ出したブレードに対し愚痴を零しながらクロノは捜索を開始した。
支援
568 :
マスカレード:2007/07/21(土) 02:07:11 ID:WcAejm35
ハラオウン家、クロノ自室。
現在、クロノは通信中。相手はレティ提督だ。
内容は、グレアム提督の口利きのお陰で武装局員の指揮権が借りられた、という話。
『それはそうと……』
「何ですか?レティ提督」
『Dボゥイの様子はどう?』
「……はぁ。今はアースラで眠ってますよ……」
クロノは少ししかめっ面をして答える。
『そう……昨日は散々な目にあったみたいね?』
それを見たレティはクスクスと笑いながら言う。まぁ昨日といっても正確には今日だが。
「はぁ、もう……死ぬかと思いましたよ……まったく。」
『フフ……まぁ助かって良かったじゃない』
「……それはそうですけど……」
言いながらかなり不機嫌そうな表情をするクロノ。
ここで再び回想シーンだ。
「……Dボゥイ!!」
クロノはブレードの捜索を開始してすぐにブレードを発見、地面に佇むDボゥイに呼び掛ける。
「聞こえないのか、Dボゥイ!」
今度はさらに接近して呼ぶ。それに気付いたブレードはゆっくりとクロノへと目線を向ける。
この時、ブレードの瞳の色が赤くなっていることにクロノは気付かなかった。
「一体どういうことなんだDボゥイ!理由の無い敵前逃亡なんて……ッ!?」
言いながら歩み寄るクロノの動きが止まった。ブレードはクロノの目の前で肩から二本のテックランサーを出し、連結したのだ。
「D……ボゥイ?」
「うおおおおおおッ!」
テックランサーを振り回し、クロノに襲い掛かろうと走ってくるブレード。
クロノは咄嗟に空に飛び上がり回避する。
「何をするんだDボゥイ!」
「うおお!おおおおお!」
言葉は通じず、さらにクロノに追撃しようとするブレード。もちろんクロノは全力全開で逃げる。
「くそッ……本当にデンジャラスボゥイだな、キミは!」
クロノはしばらく逃げ続け、いよいよもってキレかけていた。逃げながらブレイズキャノンの発射準備に入り……
「クソ……なんでこんなこと……」
クロノの中で何かが弾けた。意識を集中させるクロノ。
そして一気に急降下……いや、落下する。ブレードもそれを追うためすぐに急降下。
「うおおおおおおッ!!」
ブレードは叫びながらクロノの顔面を狙ってテックランサーを振るう。しかしクロノはそれを顎を上げて紙一重で回避。そして……
「何なんだアンタはァーーーーーーーーーッ!!」
『ブレイズキャノン』
急降下してきたブレードの腹にS2Uを突き付け、零距離でブレイズキャノンを発射。
お互いに落下する。
「……やったか?」
ダメージは与えられないまでも衝撃は伝わったはずだ。そう思いブレードを見る。
しかし、やはりブレードは無傷。普通に立っている。クロノは「ダメか」と思った。しかし……
「うおおおおおおッ!」
「何!?」
次の瞬間、ブレードはまた両手で頭を抱えて苦しみ出したのだ。
本当に苦しそうにもがき苦しみ、そして最後はその場に倒れた。
569 :
マスカレード:2007/07/21(土) 02:11:46 ID:WcAejm35
「Dボゥイ?」
「…………。」
返事は無い。ブレードは死んだように動かない。
やがてブレードの体は緑の光に包まれ、人間の姿に戻った。
その時、近くに割れた緑のクリスタルが落ちていたという……。
『……で、拘束されてアースラに転送されたわけね』
「はい。まったく、Dボゥイの奴一体何考えてんだか……」
話をまとめるレティ。クロノは大きな溜め息をつきながら答えた。
「お、クロノ君。どう?そっちは」
部屋から出てきたクロノに、リビングで冷蔵庫を漁っていたエイミィが話し掛ける。
「武装局員の中隊を借りられたよ。そっちは?」
「よく無いね〜。夕べもまたやられてる」
エイミィは昨晩の被害について説明する。昨日は魔導師が十数人、リンカーコアを持つ野性生物が5匹。
いずれもリンカーコアを奪われており、野性生物の内一匹はエビルが倒した龍だ。
「そういえば、Dボゥイ……目が覚めたらしいよ」
「そうか……。」
エイミィはリモコンのボタンを押し、さっきまで空中に表示していた闇の書の画像を別の画像に切り替えた。
「……これは?」
表示されているのは緑のクリスタル。だが、割れてしまっている。
「うん、Dボゥイが変身……テックセットだっけ?に使うクリスタル。」
「……でも、割れてるぞ?」
「うん……これが割れちゃったらもう……テックセット、できないらしいよ……」
「……そんな!」
クロノは耳を疑った。いきなり逃げ出して、いきなり襲い掛かって、いきなりテックセット不能なんて……訳がわからなさすぎる。
「……とりあえず今、艦長が事情を聞いてるらしいよ」
「…………。」
アースラ、面会室。
ガチャリとドアノブを回す音が聞こえ、リンディが入ってくる。
「Dボゥイ……。」
「…………。」
Dボゥイは何も言えない。
「理由の無い敵前逃亡……それにクロノ執務官に襲い掛かった理由、聞かせて貰えるかしら?」
「…………。」
数時間後。
「あ、メール……」
携帯の着信に気付いたなのは。
相手はクロノだ。どうやらレイジングハートとバルディッシュは来週には修理が終わるらしい。
それともう一つ、フェイトに「寄り道は自由だが夕食の時間には戻ってくるように」と伝えて欲しいとの事。
なのははレイジングハートの復活を心待ちにしながら、フェイトやアリサ達と思い思いの時を過ごす
同刻、八神家。
「カートリッジか?」
シャマルがカートリッジに魔力を込めていると、目の前で壁にもたれているシンヤが話し掛けてくる。
「うん、昼間のうちに造り置きしておかなきゃ」
シャマルが答える。
「大変だね。一人で任されっぱなしで」
「ううん、バックアップが私の役割だからね。これくらい平気よ」
カートリッジを眺めながら笑顔で言うシャマル。
570 :
マスカレード:2007/07/21(土) 02:16:02 ID:WcAejm35
「そうか。ま、俺には造れ無いしね」
「それに、お前にカートリッジは必要無いからな」
今度は外出準備中のシグナムが上着を着ながら言う。
確かにテッカマンには魔力もカートリッジも全く関係無い。
「まあね。シグナムはこれからはやてのお迎えかい?」
「ああ。お前も来るか?」
「遠慮しとくよ。俺が行く意味が無いからね。」
シンヤはシグナムの誘いを断る。
別段はやてを嫌いな訳でも無いが、ただ迎えに行くだけならわざわざ自分が行く必要も無い。
シグナムは「そうか。」と言い、そのまま部屋を出た。
一方、再びアースラ。
「Dボゥイ……そろそろ答えてくれないかしら?悪いようにはしないから……」
「…………。」
ずっとだんまりを決め込むDボゥイにリンディは半ば諦めかけていた。その時……
「俺は……」
「……?何、Dボゥイ?」
「俺が、人の心を保っていられるのは、テックセットしてから30分が限界だ。」
「……え?」
予想外の展開にキョトンとした顔をするリンディ。
「テックセットしてから30分が経過すれば、俺の心はラダムに支配され、身も心もあの化け物になってしまう。」
「そんな……!?」
リンディはあまりにショッキングな事実に口を塞ぐ。
「だから……30分が経過して、できるだけクロノから離れようとしたのね……?」
「…………。」
「でも……それならどうして貴方はまた人間に戻れたの?」
ここで疑問に思った事を質問してみるリンディ。
「恐らく、暴走する直前にエビルのPSYボルテッカを受けて体力を消耗していたからだろう」
「…………。」
今度はDボゥイの説明に言葉を無くすリンディ。
「いいえ……きっと違うわ。」
「何?」
「貴方がまた人に戻れたのはきっと、貴方が人でありたいと願ったからよ」
リンディの言葉に驚くDボゥイ。まさかこんな風に言われるとは思っていなかった。
「貴方は化け物なんかじゃないわ。だって、ちゃんとこうして戻って来れたじゃない」
「……だとしても、変身できなくなった俺にはもう生きる意味なんて無い」
「……そんなこと言っちゃダメよ。生きてる事に意味があるんだから……」
突然ネガティブな話をしだしたDボゥイ。リンディは戒めるように説得を試みる。
「……仮に変身できたとしても……もう戦いたく無い。」
「……どうして?」
「こんないつ化け物になるか解らない奴がいても迷惑なだけだろ……」
「…………。」
Dボゥイの話を聞きながら黙って深く息を吸い込むリンディ。
「それに、俺はもう誰も傷付けたく無い。これ以上戦ってまた皆を……」
「い い 加 減 に な さ い ッ ! !」
「……!?」
リンディは大きな声でDボゥイを制した。それこそ他の部屋にまで聞こえるくらいの、特大の声で。
571 :
マスカレード:2007/07/21(土) 02:21:47 ID:WcAejm35
「さっきから聞いてれば化け物だとか傷付けるとかって……あなたは誰も傷付けたりしてないじゃない!」
「傷付けてからじゃ遅いんだよ!俺みたいな化け物、いつ仲間を襲うかわからない!」
「いいえ、貴方は人間よ!化け物なんかじゃ無いわ!」
「……何と言おうが、俺にはもう変身能力は無い!もう戦え無いんだよ!」
「…………!!」
しばし流れる沈黙。リンディも黙ってしまう。いや、何か考えがあるのだろうか?
「……わかりました。」
「…………。」
だが今度はやけにあっさりと引き下がる。そのままリンディは席を立ち、面会室を後にした。
本局、メンテナンスルーム。
ピピピピピピピピッ
バルディッシュとレイジングハートの改修作業を進めていたマリーの元に通信が入る。
「誰だろ……?」
言いながらボタンを押し、相手をモニターに映す。
『久しぶりね、マリー』
「あ……お久しぶりです、リンディ提督!どうしたんですか?」
相手はアースラ艦長リンディ・ハラオウン。
『それが……ちょっと急ぎの用なのよ』
「はぁ……。」
『とりあえず、今から送るデータを見て頂戴。』
「あ、はい。」
マリーは受信したデータを見る為にボタンを押す。
同時にモニターに割れた緑のクリスタルと、そのデータが表示される。
「これは……テッククリスタル?……ですか?」
表示されている名前を読み上げるマリー。
『ええ、その割れたクリスタルを元通りに直して欲しいの。できれば一週間以内で』
「ええ!?む、無茶ですよ……こんな複雑なデータ……ロストロギア級じゃないですか!!」
モニターに表示されているだけでもテッククリスタルのデータは膨大な量となっており、それでもまだ未知の部分が多いという。
『そこをなんとかお願い!今必要なのよ、コレ……』
「う〜ん……」
う〜んと唸り、しばらく考えるマリー。
「……わかりました。完全に元通りになる保証はありませんけど……」
『ありがとう、感謝するわ!』
数分後、マリーの元にテッククリスタルが転送される。
「さてと……どうしようか……」
割れたクリスタルを眺めるマリー。
「そうだ……アレなら……」
何かを思い出したマリーは、ぽつりと呟いた。
その日の晩、ハラオウン家。
「……Dボゥイ、入るよ?」
言いながらDボゥイの部屋に入り、パチッと電気をつけるフェイト。
「ねぇ、Dボゥイ……」
「……何だ。」
ふて腐れたようにベッドに寝転がったまま素っ気ない返事を返す。
「その……変身、できなくなったんだって……?」
「ああ、その通りだ。戦え無い俺に生きる意味なんて無い」
気まずそうに話を持ち掛けるフェイトに、Dボゥイは冷たい口調で返す。
「前にDボゥイ……ラダムを倒すのは使命だって言ってたよね……?」
「…………。」
「その……ラダムって何なのかイマイチよくわかんないけど、Dボゥイの気持ち……わかるよ」
「……お前に何がわかる?」
Dボゥイはフェイトの顔を見ず、窓を向いたまま答える。
572 :
マスカレード:2007/07/21(土) 02:28:45 ID:WcAejm35
「使命……目的の為に、強い意思で自分を固めちゃうと、周りの言葉が入らなくなるから……」
「…………。」
「そうなっちゃうと、使命を果たすまでは一歩も後に引けなくなる……。」
Dボゥイは黙ってフェイトの話を聞く。
「……それが間違ってるかもって思っても……疑っても……」
「…………。」
「だけど、絶対間違って無いって信じてた時は……信じようとしてた時は……誰の言葉も入ってこなかった。私がそうだったからね」
「お前……」
ここで始めて振り向き、フェイトと顔を合わせたDボゥイ。
それはかつてのフェイト自身の話。フェイトは母親であるプレシア・テスタロッサの命令に従い、その使命の為になのは達と戦い続けた。
「だからこそ、その使命が果たせ無くなったら……拠り所を無くしちゃったら……どうしていいのかわかんなくなっちゃう……」
フェイトはかつて母親の為に戦い続けたにも関わらず、その母親に見捨てられ、自分を見失いかけた。
当時のフェイトは、使命を見失った今のDボゥイと似ていると、そう言いたいのだ。
「Dボゥイのとはちょっと違うかもしれないけど……強い心で、想いを貫けば……」
「ミユキ……」
「……え?」
Dボゥイがぽつりと呟いた言葉に「え?」という顔をするフェイト。
「……いや、何でもない。」
「………。」
「……少し、フェイトの姿が死んだ俺の妹の姿と被ったんだ。」
妹?そんな話初耳だ。気になったフェイトはそれについて言及することにした。
「Dボゥイ……妹いたの?」
「ああ……元の世界でな……」
それからフェイトはしばらくDボゥイの妹……ミユキについての話を聞いていた。
自分と年が近い事や、優しい性格だった事など、色々だ……。
「Dボゥイの様子はどうだった?」
「うん……まだしばらくは落ち込んだままかな……」
リビングに戻って、クロノに報告するフェイト。
妹の話など、今まで言わなかったような話をしてくれるあたり、少しずつだが心を開いてくれている。そう考えると、やはり嬉しかった。
「……あれ?」
だが、フェイトはそこで一つの矛盾に気付いた。
「Dボゥイ……記憶、戻ったのかな……?」
妹の話をするという事は記憶が残っているということになる。
つまり、Dボゥイは少しずつだが記憶を取り戻しつつあるのか……
もしくは、「最初から記憶を失ってなどいない」のか……
一週間後。
この一週間、海鳴市に住む者は皆、思い思いの時を過ごした。
なのはは毎日魔法のリハビリに勤しみ、本局でもバルディッシュとレイジングハートの改修が進む。
そしてその間にもシンヤを含めたヴォルケンリッターはリンカーコアの蒐集を続ける。
一方、Dボゥイはやり切れない思いで葛藤を続けていた。
ラダムは憎い。だがまたいつ仲間を襲うか解らない為、戦うのが怖い。さらにテックセットも不能ときた……
573 :
マスカレード:2007/07/21(土) 02:35:25 ID:WcAejm35
「ありがとうございましたー!」
本局の医務室からなのはが出てくる。すると、「なのは!」と呼びながらユーノ、アルフ、フェイトが駆け寄ってくる。
「検査結果、どうだった?」
「無事、完治!」
アルフの質問に笑顔で答えるなのは。魔力は完全に回復したらしい。それを聞いてフェイト達も笑顔になる。
「こっちも、完治だって!」
フェイトとユーノの手に輝くのは、赤い宝石と黄色い宝石。レイジングハートとバルディッシュだ。
「そう、よかったぁ!じゃあ戻ったら、レイジングハートとバルディッシュの説明しなきゃね」
二機のデバイスとなのはが完治したとの報を受けたエイミィは通信相手に喜ぶ。
「それから……Dボゥイにはこっちも説明しなきゃね……」
隣のモニターを見るエイミィ。そこに映し出されていたのは青い巨大なロボット。この世界的には傀儡兵というべきか。
「ふふ……Dボゥイ、驚くだろうな……ってコレ!?」
突如、警報が鳴り響く。モニターにはアラートの文字。要するに緊急事態だ。
「……管理局か。」
「でも、チャラいよこいつら?」
ザフィーラとヴィータ、それとエビルが大勢の武装局員に囲まれていた。
「ふん……こんな奴ら相手にしたってつまらないよ」
だがエビルは余裕な態度だ。ブレードがいない今、この世界にエビルを楽しませる相手はいないのか……
しかし、次の瞬間周囲の局員は一斉に撤退し……
「上だ!」
「スティンガーブレイド、エクスキューションシフト!!」
ザフィーラの声に上を向けば、そこにいるのは青く輝く大量の剣を従えたクロノ。
次の瞬間大量の剣は三人に向けて降り注ぎ、爆発。
眩しい光と爆煙が立ち込める。
「少しは、通ったか……!?」
はぁはぁと息切れしながら言うクロノ。しかし、ザフィーラの腕に何本かの剣が刺さっただけで、
特に大きなダメージを与えた様子は無い。しかもその剣もすぐに抜かれてしまう。
一方、アースラ。
「クロノ君、今助っ人を二人転送したから!」
『……なのは、フェイト!?』
エイミィの言葉に下を振り向くクロノ。そこにいるのはなのはとフェイト。もう完治したのかと驚くクロノ。
そして二人は新たなデバイスの名を叫ぶ。
『レイジングハート・エクセリオン!!』
『バルディッシュ・アサルト!!』
二人の体はピンクと黄色の光に包まれ、バリアジャケットの装着が完了。
二人は新しくなったデバイスを構えた。
「どうDボゥイ?あの子達の新しい力。」
「……俺には、関係無い。」
モニター越しに二人を見ていたDボゥイに話し掛けるリンディ。
「やっぱり……戦うのが怖いの?」
「ああ、その通りさ。第一今の俺は変身できない。行っても足手まといになるだけ……」
「そうでも無いっスよー!」
リンディに答えるDボゥイの言葉を遮り、大声で言うエイミィ。
574 :
マスカレード:2007/07/21(土) 02:39:43 ID:WcAejm35
「何だと?」
「Dボゥイはテックセットできるよ!」
「馬鹿な……クリスタルが無いのにどうやって?」
その質問に対し、「ふふん」と笑いながら目の前のパネルをカタカタと叩くエイミィ。
そして表示された画像。それは格納庫らしき場所に保管されている青いロボット。
「これは……!?」
「よくぞ聞いてくれましたぁ!機動兵ペガス、Dボゥイのテックセットを可能にするサポートロボだよ!」
エイミィの言葉に驚いて言葉も無いDボゥイ。
「これ元は作業用のロボットなんだけど、一週間でここまで改修するのは大変だったのよ?」
リンディが「ふふふ」と笑いながら言う。
「だが、テックセットができたとしても……もう俺は戦いたくない!」
モニターを見れば、なのは達は相手の守護騎士と何か喋っている。エビルは腕を組んで黙っているようだが……
「もう嫌なんだ……俺が弱いせいで……俺の力が足りないせいで、これ以上誰かが傷付いていくのは……!」
「Dボゥイ……」
「大丈夫よ、Dボゥイ。」
リンディが優しい口調で言う。
「貴方は強いわ。だって、強い心を持っているもの」
「……提督。」
俯いていたDボゥイはゆっくりと顔を上げる。
「そうだよ!今までだって、ちゃんと戦ってきたじゃない!」
「……エイミィ。」
今度はエイミィだ。
「そりゃあ、人間は誰だって一度くらい失敗するわ。でも、それで諦めちゃダメよ!」
「だが……俺は……」
「いい?貴方は化け物なんかじゃないわ。れっきとした人間よ!」
「……俺は……。」
確かに今自分が行かねば、なのは達がヴォルケンリッターを倒せたとしてもエビルにまで勝てる保証は無い。
「それに、もしまた暴走しても私達が絶対元に戻すから!」
エイミィが自信に満ちた表情で言う。何故か信じてみたくなるような、そんな笑顔だ。
エイミィとリンディの激励に心を揺さぶられつつあるDボゥイは、俯きながらぎゅっと拳をにぎりしめる。
『強い心で、想いを貫く。』
さらに、あの日のフェイトの言葉がDボゥイの脳裏をよぎる。
もうDボゥイの答えは決まっていた。
いや……最初から決まっていたはずだ。家族や友人がラダムのテックシステムに取り込まれたあの時から。
さっきまでのDボゥイはただ、その決意から逃げていただけ。
そして……
「俺は……俺はッ……!!」
次の瞬間、Dボゥイは転送ポートを目指して一気に走り出していた。それを見たリンディとエイミィはニコッと笑いアイコンタクト。
「お待たせしました!機動兵ペガス……発進ッ!!」
パネルのボタンを押すエイミィ。それと同時にDボゥイはアースラから姿を消した。
支援
576 :
マスカレード:2007/07/21(土) 02:49:07 ID:WcAejm35
「話し合いをしようってのに武器を持ってやってくる馬鹿がいるか、バァ〜カ!」
「いきなり襲ってきた人がそれを言う!?」
上空からグラーフアイゼンを突き付けるヴィータに、なのはが反論する。
「この感覚は……まさか……!」
しかし二人のやり取りを無視して割り込むエビル。
「あ?どうしたんだよシンヤ?」
「まさか……ブレードか?」
エビルの態度がいつもと違う事に気付いたザフィーラとヴィータ。
「いや……まさか……ブレードはもう……!」
小さな声でブツブツと驚きの声をあげるエビル。ブレードはもはや完全にラダムと化したはずだ。
まさかまたここに現れるなんてことは有り得ないはずだ。
しかし、エビルの予感は的中することとなる。
近くに現れた魔法陣から現れたのは見覚えのある男……。
「Dボゥイ!?」
「Dボゥイさん!」
「あいつ……ブレードの野郎か!」
フェイト、なのは、ヴィータもそれぞれに驚く。もちろんフェイトとなのはは嬉しそうな表情で。
「ク……ククク……兄さぁん、流石だよ兄さぁん!!ラダムの支配を脱したんだね!?」
そしてエビルは両手を広げて笑い出す。
「Dボゥイ、もう大丈夫なの……!?」
「ああ、俺はもう迷わない!
……エビル!俺は貴様らテッカマンを一人残らず滅ぼすまで戦い続ける!」
フェイトに返事を返しながらエビルを指差すDボゥイ。エビルも実に楽しそうだ。
「フン、いつラダムに支配されるか解らない兄さんにそれができるかな?」
「黙れエビル!俺は確かに人間では無いかも知れない……!」
その言葉になのはとフェイトは顔をしかめる。
「……だが、貴様らの様に人の心まで捨てはしない!俺は……俺はァッ……!!!」
次の瞬間、少し離れた空中に魔法陣が現れ、中から青いロボットが飛んでくる。
「テッカマンブレードだッ!ペガァスッ!!」
言うと同時に一気に飛び上がり、大きな声で青いロボットの名を呼ぶDボゥイ。
ロボットの名は『ペガス』。
ペガスの背中が開き、中に人一人が入れるスペースが現れる。
『マッテイマシタ。騎士ブレード』
「行くぞ、ペガスッ!!」
『ラーサッ!!』
そしてDボゥイがペガスの内部に入り、再び閉じる。次の瞬間にはペガスの頭部が変型。
そして中から現れたのは紛れも無い『テッカマンブレード』だった。
「また変身できたんだね!」
「クリスタル……直ったんだ!」
なのはとフェイトも嬉しそうな、ヒーローを見るような目でブレードを見る。
ブレードはすぐにペガスの背中に飛び乗り、連結したテックランサーを振り回しながら回転させ、構える。
そして……
「テッカマンブレェーーードッッ!!!」
テックランサーを構え、大きな声でその名を名乗った。
577 :
マスカレード:2007/07/21(土) 02:55:17 ID:WcAejm35
投下終了!
投下開始から終了までに結構時間かかってしまいましたね……
ちょっと詰め込みすぎた感がありますがそこは大目にみてくれると幸いです
それと、テッカマンキャラの強さでだいぶ討論になってたみたいですが、リリカルBLADE作中では今後なのはキャラとテッカマンが対等とはいかないまでも
それなりにいい勝負をすることもあるかと思います。
その時はテッカマン側が人間に合わせている等、都合のいいように解釈してくれると幸いです
GJ!!
超越者ゆえに遊ぶか・・・某英○王を思い出した。
油断してて手痛い攻撃を喰らうと逆切れするんだよなこういう奴ら。
関係ないがゼストの旦那には斬艦刀が似合うと思う今日この頃。
579 :
19:2007/07/21(土) 03:10:45 ID:hLLceRZg
皆様GJです
>>リリカル犬狼伝説氏
ちょ、何かえらいことになってますな
ただ、レイジング・ハートが主と認めるかどうか…
>>511氏
クロちゃんとのクロス……期待大です
ミー君の能力でデバイスとの融合とかあるのかな?
>>230氏
冥王奥義でまず最初に天の人が思い浮かびましたよ
なのはがそのうち「私、参上!」とか言ったり…しませんよね?
>>リリカルスクリーム氏
学校の怪談ですか
俺の記憶で一番新しいのは日記を使っておばけを封印するやつですかね。
>>398氏
キャロが大ピンチですね
ここはエリオ君が助けにきたりするのかな?
>>マスカレード氏
ペガスがここで来るとは
ブレードとエビルがどう戦いを繰り広げるか楽しみです
あなたの30分を私に頂戴イベントはー?
クーガー兄貴生存説が出たんで思ったんだが、兄貴のスピードって結局どれくらい?
音速超えてるのは本編中から分かるけど、それ言ったらホーリーアイ落としに行った時点でカズマ&劉鳳も超えてるしなあ。
ホーリーアイは軍事衛星の探索衛星。ということは高度は数百キロ上空でも可能(逆に対流圏、成層圏は大気の存在上考えにくい)。
まず音速が1193.4km/h。スペースシャトルがロケットブースタを切り離す時の速度が5040km/h。長距離弾道ミサイルが24500km/h。
第一宇宙速度(衛星射出の最低速度)が28440km/h。第二宇宙速度(重力圏脱出速度)が40248km/h。
宇宙速度までは行くまいが、ビーム押し返しながらでさえ弾道ミサイルぐらいのスピードじゃないと時間がかかりすぎてるんだよなぁ……
しかし最大の問題はこの二人より速い兄貴が横を通り過ぎてなお乱れない無常のスーツと髪型だろうな
>>581 細かいことは分からんが、ホーリーアイに関して言えば『向こう側の力』が関係してくるんじゃないか?
『向こう側の力』の扉を開いたときにビーム自体は分解消滅、距離に関して言えば一種の空間転移な感じで・・・。
遅れてすみません、そろそろ10話投下できるかもしれないので許可をください
……誰もいない場合は10時に投下しますとだけ言っておきます
今起きた俺が許可する!
投下したなら(ry
『今回皆と模擬戦を行なうのは訓練の話を聞いてぜひ協力させてもらいたいと自ら立候補した……』
降り立った巧はシャーリーの適当に並べ立てられた美辞麗句を耳に入れながら準備運動をしていた。
熱さに関わることが巧は嫌いだがだからといってこのような薄ら寒くなるような話が好きなわけじゃない
……この熱さだというのに作業着で隠された中はほとんど鳥肌状態だった。
(人が涼んでたとこにいきなり呼び出しておいてこれかよ……くそったれ)
『ねえファイズ君? ちょーっとだけ付き合ってくれないかなー?』
「くそったれ! ちくしょう!」
借りがあったとはいえあのような怪しさ全開な言葉に付き合った自分の愚かさに腹が立つ。
頭の中がしだいに熱を帯びていくのが嫌になりデバイスを起動させようとしたが
目の前にいた4人組もどうやら自分のデバイスを持っていたらしく起動させたのはほぼ同時だった
「マッハキャリバー!」「クロスミラージュ」「ストラーダ!」「ケリュケイオン……」
「「「「 セ ッ ト ア ッ プ ! ! 」」」」
“スタンバイレディ”
「くそったれ……仕方ねえ。ファイズメモリー、いくぞ!」
"Mode Set“Normal Faiz”Standing by!"
「変身!」"Complete!"
5人はそれぞれのバリアジャケットを装備し、魔力を変換した力を送るための道が浮かび上がる
巧のデバイスがジャケットと融合し赤い光が広がるのを見て場にいる全員が少し驚く。
暑苦しい空気が遮断されるこの瞬間が巧はたまらなく好きだった。
〔ちょっとなにアイツ? 模擬戦の前なのににやけた顔しちゃって……〕
〔頬も緩んでる……ひょっとしてあの時に頭がおかしくなったんじゃ〕
〔変な目で見るんじゃねえ! いったい何考えてやがったんだおまえら〕
直接口で言えば簡単にことは済むのだがたまには念話を使って突っ込んでみた
一定期に使わなければいつやり方を忘れてしまうかわからない……巧は物覚えがあまりよくない
ただでさえ仕事に厳しい啓太郎のクリーニングのまともな手伝いができるようになるまで数ヶ月掛かった
……たったの3日で完璧にできるようになっていた真理が未だに信じられない
「見たことのないタイプのジャケットとデバイスだね……」
「ユニゾンデバイス……にしては人格がないみたいだし……」
『それはこれから明らかになりますよ! さーって』
なのはとフェイトを差し置いてシャーリーが嬉しそうにモニターを制御する
『午前はストラーダとマッハキャリバーのデータを取ります!』
「はい!」「わかりました!」
『射撃魔法は禁止! 接近戦だけで相手してね!』
「ってちょっと待て! まさか午後もやるのかよ!?」
『そうそう、午後は4人のコンビネーションプレーでやるからね?』
「4vs1……苛めと何が違うんだそれは!?」
『大変そうですねぇ? でも、楽しいですよねー♪』
「・・・・・」
歯牙にもかけずに口にした。この瞬間巧はようやく悟った、こいつには何を言ったところで無駄だろうと
馴れ馴れしいだけならともかく人の話を聞いてない……いや聞いてるんだろうが
おそらく何を言ったところで自分の意見は変えないだろう。こいつはマイペースすぎる。
『それじゃあなのはさん、お願いします!』
「うん、わかった。それじゃ……午前の部最後の訓練、特殊模擬戦・・・レディー、ファイトっ!!」
(特殊ってなんだよ……)
突っ込む気力も惜しい巧は大人しく訓練に付き合うことにする・・・負けを認めたような気がした。
「スバル、思いきりぶつかってきなさい!」
「エリオくん、気をつけて!」
「わかった!」「うん!」
〔じゃあエリオ、わたしが先に相手をするから……〕
〔わかりました!〕
ティアナとキャロの言葉に力強い答えを返しエリオとスバルが迫ってくる巧に向かって突っ込んでいく
一瞬自分が傷つけた頬のことが頭を過ぎったがこうして模擬戦に出られるという事は大丈夫ということだ
そう自己暗示をかけマッハキャリバーをさらに加速させ右腕をしならせながら歩いてくる巧に急接近。
(手加減はできない……勝負っ!)
(よりによっていあいつか……殺されたくねーな)
かち合う巧とスバルの目線、お互いに受け止め先制攻撃をしかけようとするスバルにやや遅れる巧。
姉直伝のシューティングアーツが巧を襲うがわずかに動いただけで回避される
スバルの気合に気圧されたのかはたまた最初からやる気がないのか距離を離した巧を追った。
顔面を狙うリボルバーナックルとマッハキャリバーを狙うローキックが同時に繰り出された。
「うおおおぉっ!!」
「……ちっ!」
ナックルを避けずに額で受けても蹴りを止めない巧、デバイスには当たらなかったがブーツに直撃。
体勢を崩すが転び慣れているためすぐに立て直すスバルと後ろに仰け反りながらも踏ん張る巧。
額に受けたリボルバーナックルが効いたのか少しふらつく……確認したがどうやら割れてはいないらしい
「ああやって切り返すなんて……やっぱりすごい!」
「何嬉しがってやがるんだよおまえは!」
相手が想像以上に強いことを知りスバルの心は燃え上がるがそれとは対照的に
フィールドがなかったら間違いなく額が粉砕されていたと感じる巧は恐怖で心が冷えていく
しかもスバルが嬉しそうに笑う場面を見てさらに増大していく不安。
過去の傷の一部……というか火傷の跡がほんの少しだけ痛んだ。
「けど、これからが本番だよ!」
「何・・・!?」
反応が一瞬遅れた、スバルの膝蹴りが身体に減り込む。好機を逃がさずリボルバーナックルを放つ
生み出された衝撃波と共に殴りつけ吹き飛ばす、リボルバーキャノンが巧のこめかみに入った。
倒れた巧を追いながら繰り出される蹴りが数回。なおも巧は避ける、全部避ける
対するスバルも独楽のように身体を回しつつ蹴った。攻撃が速く拳も警戒するためにさばくのが精一杯。
少々乗り気じゃなかった巧は並のオルフェノクを軽く凌駕するほどの少女の動きに戸惑っている。
「この……しつこいぞおまえ!」
「こうでもしないと君には勝てないの!」
「なんでだよ!?」
「絶対にあのキックは打たせないよ!」
それは新人フォワードの間で決まったことで既にエリオとキャロにも伝えてある。
スバルとティアナにとって記憶に刻まれたクリムゾンスマッシュの威力は脅威となっていた。
エリオがキャロのツインブーストを受けてやっと倒したガジェットを瀕死の重傷の身で一撃……
(殺されてたまるか……!)
「まだまだぁ!!」
恐怖を拭い去るためにもなおも迫り来てラッシュをかけてくるスバルの攻撃を受けながら
心を決めた巧は容赦をかなぐり捨てていつも通りに戦うことにする。
いつもファイズとしてオルフェノクと戦ってきたように、いつも通りに戦うことに。
「はあっ! ……う!?」
「たまにはこっちにも攻撃させろ!」
突き出してきた左拳を避けつつ掴みそのまま押すようにして動き壁に追い詰める
もがいて振り解いたスバルの顔をぶん殴りよろめかせたところにバリアジャケットの裾と襟を掴み
自分ごと建物に向かって体当たり。壁が壊れたが多少の物理攻撃なら勝手に守ってくれる為気にしない。
「痛…くうっ!?」
「やられた分は返す!」
倒れたスバルを引き摺り起こして打ち上げる拳、よろめいたところに放った拳が突き刺さる。
自分の手首を掻き鳴らしながら一発、また一発と的確に殴る。がら空きの腹部に執拗に連打を続ける。
スバルのガードが下がった瞬間顎を跳ね上げる。躊躇う必要はない、仰け反ったところを蹴り飛ばした。
一度攻撃に入らせたらこの女は手がつけられない。だから手を出す前に倒すか、あるいは
「くぅっ……だあっ!」
(次が来る前に入れて、止める!)
スバルが拳を振り被ったところに巧の蹴りが突き刺さる、よろめいた最中に目の前まで前進
繰り出した蹴りは避けられさらに殴られる顔面。攻撃が来たら避けて殴る、ただそれだけ。
こういう単純な作業は巧にとって容易い。少なくともクリーニングで啓太郎に認められるよりかは
「ううっ……まだまだっ!」
「まだやる気か」
殴っても殴ってもその度に立ち向かってくるスバルの頑丈さに再び恐怖を感じる巧
軽く30は殴っただろうか、いい加減に巧も固めた拳が痛くなってきた
"φ's Shot Ready"
一撃で決めるべきだと考えた巧は生成したブラッドスフィアを変換させる
デジタルカメラ型パンチングユニット、『ファイズショット』を右手に握り締めた
“リボルバーキャノン” "φ's Shot Exceed Charge"
同時に音声が鳴り響きそれぞれの魔力を込めた右拳同士がぶつかり合う
鍔迫り合いのような状態になり次第に押してきたのは巧。
体力が落ちていたスバルのリボルバーキャノンでは巧の一撃を押し返すことは不可能。
大地を揺るがすほどの衝撃を放つ必殺拳『グランインパクト』が直撃した瞬間、動かなくなる少女
その身体に"φ"の紋章が刻み込まれがくりと項垂れる……声をかけるが応答はない。
呼吸があることから死んではいないようだが立ったままで気絶した、ということだろうか?
「―――だああぁっ!!」
「ちっ、新手か!?」
気絶した少女を蹴り飛ばすことも考えたがまた一瞬躊躇した、瞬間何かが割り込んでくる
巧が後退すると同時に上がった砂煙の中から現れたのは赤い髪をした子供の男だった。
年は10に届くかどうかで背は小さい……どう見ても戦うような人間には見えない。
その少年――エリオ・モンディアルが動こうとしないスバルの殴られた痕跡を見て怒りに震えた
「今度はガキかよ? まったく何考えてやがるんだこいつらは!」
「ひどい、ここまで痛めつけるなんて……こんな戦い方! あなたはそれでも騎士なんですか!?」
「そんなこと俺が知るかよ。……くだらねえこと言ってる暇があったら、さっさと来い」
気だるそうに手招きする巧(実際にはいつもの癖で手首を回していただけなのだがそう見えた)
のその言葉を聞いたエリオは怒りでストラーダを握り締める手に力が入る。
一人前で立派な騎士を目指しているエリオは聖王教会の騎士である巧との戦いを楽しみにしていた。
しかし正々堂々とは思えない立ち振る舞いの挙句に近づいて追い討ちをしかけようとするとは……
自分の理想の騎士像を汚されたと思ったエリオはストラーダを構え高速攻撃を仕掛ける。
当然巧には怒られる理由を完全に理解することはできない。
「許さない……ストラーダ、いくよ!」
“ソニックムーブ”
巧の目の前からエリオが消えた瞬間、身体に突き刺さる衝撃。最初は腹部次は背中その次は足……
まるで電気が全身を走るかのように痛みが駆け巡っていく……違う、実際に電気が走っている
自分が魔力を光と血に変換できるようにあの少年は電気エネルギーに変換できるのだろう
防御に回る巧の頭の中に声が聞こえてくる、エリオが念話で話しているのだ
〔信じられない、あなたが聖王教会の騎士だなんて……!〕
〔……ああ、まったくだな〕
(まだ速く走れる! そうだよね、ストラーダ!)
“OK,フルドライブ”
歯牙にもかけない巧に反応しさらにスピードを上げていくエリオの動きは目で追えないほどとなる。
文字通り雷のごとき動きに戸惑い攻撃の糸口をつかめないまま傷つけられていくバリアジャケット。
その執拗なまでの攻めに巧も次第に苛立ってきたが今は我慢するしかない
モニターで見守っていたなのはとシャーリーも目まぐるしく動くエリオについていけない
ただ1人、エリオより性能の高いソニックムーブを自在に操るフェイトだけは別だったが
「デバイスの力なのかな? この前のシュートイベーションのときよりスピードが上がってるよ……」
「すごいでしょう? そろそろなのはも4人を同時に相手にするのは厳しくなってくるかもね」
『でもなのはさんたちにはリミッターもありますし、まだまだ大丈夫ですよ!』
そんな会話が呑気に交わされていることなど露知らず巧は防御に回りっぱなしだった。
傷つけられている間にも念話は止まらない、なぜこうまで傷つけたのか
それは騎士の道に反しているふと先ほどのエリオの言葉が思い出される。
“こんな戦い方をするなんて、あなたはそれでも騎士なんですか!?”
〔立派な騎士は誰かを守るための存在なのに……なぜであなたはこんな誰かを傷つけるような戦い方を〕
〔おまえもべらべら喋る奴だな……つーかうるさいからいい加減口を閉じやがれ〕
〔あ・・・あなたって人はぁ!!〕
〔騎士がどれだけ凄いか知らないが……おまえの考えを俺に押しつけんな、迷惑だよ。〕
只でさえ堪え性がない上に先程から我慢の限界を超えていた巧は大人げない言葉を叩きつける
しかも自分の年の半分に満ちてるかどうか分からない相手に向かって
念話で話しているのだから口は最初から開いてないのだが考える間もなく
頭部に振り下ろされたストラーダを両腕で掴み受け止められたエリオの目が驚愕で開かれた
「……どうだ? 捕まえてやったぜ」
「まさか!?」
『0.1秒後出しだ! 俺はファイズだから超人的な動態視力でどんな後出しジャンケンも見逃さない』
じゃんけんに負けた言い訳の筋を通すための手段として以前真理と啓太郎に向かって口にした言葉。
あれは苦し紛れの発言だったとは思うが別に巧は嘘を言っていたわけではない
“動態視力”とそれを最大限に活かす“反射神経”はウルフオルフェノクとして覚醒していた巧にあった。
気が動転したエリオは自分の魔力を全開にしてロケットを吹かし魔力の雷を使いとなんとかして
巧の手を振り解こうとしたがうまくいかない。エリオは焦っていた。
ストラーダのロケットを全開で噴射しているのに腰がやや落ちた程度で防御は抜けない
『スピードだけが取り得』と自称してはいたがまるで通用していないのに驚いていた
現に巧には先ほどのソニックムーブとの応用で与えたダメージもまるで意味がなかった。
せいぜい鬱陶しさに苛ついたくらいでスバルの重い攻撃に比べると、軽い
子供はあくまでも子供、要するにエリオそのものの力はとても非力なのだ。
そして何よりもファイズとして戦った最後の敵、ホースオルフェノク……
自分の夢を絶望の闇に閉ざされてしまった男が繰り出してきた剣と比べるとあまりにも重みも、力もない。
「そんな……ストラーダが、押し返され……!?」
「子供と遊ぶのは別にいいんだけどな……」
不意に海堂が可愛がっていた勇介の無垢な顔が浮かぶ、今ごろどうしてるのか。もう会えないのか……
その気持ちをぶつけるかのごとく言い放った巧は腕を瞬時に振り上げエリオごとストラーダを押し返す。
身体が軽く握ったストラーダとごと宙を回転するエリオに叩き込まれる一撃。
「ガキに痛めつけられんのは大っ嫌いなんだよ!!」
背中に突き刺さった巧の蹴りはエリオの身動きをとれなくさせるダメージを与えるには充分な重さだった。
手加減はしなかった。散々痛めつけたんだからこれくらいしてもいい。先ほどの言葉へのお返しもある。
人を裏切るのが嫌な巧だが、だからといって要らぬ期待に答えてやるほど酔狂でもない。
「……おいシャーリー、聞こえたか? さっき言ったとおり2人とも倒したぞ」
倒れたまま動かなくなっているエリオと未だに動かないスバルをしばらく見つめたままで通信をする。
シャーリーから咎められたが巧は黙ったまま空間シミュレーターから立ち去ろうとした。
確かに少々やり過ぎたとは思う、模擬戦とはいえ本気を出せと言われたが確かにここまでやる必要もない
あの子供が言ったことも少しはわかるがだからといって謝る気にはなれない
――不意にめきり、と何か音がした。何かが身体に減り込んだような感覚が巧を襲う
「――ぐ、っ・・・え?」
背中に激痛が走った、突然のことだった。衝撃が身体を貫通していく。膝ががくんと折れた。
心臓が爆発したような感覚がしたがそれは痛みから来る錯覚。だが少なくとも巧には現実に思えた。
『え? 何今の声……どうしたの、ファイズ君?』
「……なんでもねえ、通信は終わりだ!」
シャーリーがまだ何かを言っているが話している暇はないため一方的に通信を切る巧。
何が起こったのかは背後を振り返るだけでわかった。呼吸が少し苦しいが立ち上がって戦闘態勢を取る
拳を突き出したまま立ち尽くしている青髪の少女の姿……模擬戦はまだ終わってないということらしい
「おまえ、騙し討ちなんて趣味があったのか……?」
「・・・・・」
巧の問いにスバルは答えない、動かない。その顔に表情はなかった、自分がやったことを理解していない。
唐突にマッハキャリバーの車輪が動く、さっきの不意打ちで動きと反応が若干鈍くなってしまった
攻撃を仕掛けてきた。しかしさっきから何か様子がおかしい、何も答えようとしないならともかく
なぜか動きが先程より速くなっているような気がする……自分が遅くなったのか? 答えは否
(こいつ、まさか……攻撃に躊躇いがなくなってるのか!?)
「ハァァァァァ・・・・ッ!!」
リボルバーナックルを叩きつけ壁まで吹き飛ばした巧に向かってさらに拳を突き出す
避けた巧の後ろを容易く破壊しローラーブーツを振り上げて巧の顔面を狙う。
顔面への致命傷は避けたがバリアジャケットに一本の線が入る、車輪で切られたのだろう
よろめいた巧を追って再び回し蹴りを叩き込むスバル、ガードした巧が吹き飛んだ。
腕の骨が軋む。攻撃力も上がっている、一体何が起こっているのかわからない
「……“ロードカートリッジ”」
「!! "φ's Pointer Ready"」
リボルバーナックルが回転したのを見て背筋が寒くなった巧は反射的に右手のファイズショットを外し
再び形状変化、デジタルトーチライト・ファイズポインターを右足部分に装着して置き上がる
技の体勢に入ったのはほぼ同時。スバルは拳を引いて構え、巧はやや腰を落としてエネルギーを装填。
“ディバインバスター” "φ's Pointer Exceed Charge"
先に動くのは巧、低く跳び上がって空中回転。足を伸ばして必殺の一撃の準備を始める
狙ったのはスバルの前に生成されている魔力スフィア……前の戦いの時に技の概要は聞いている
巧の魔力を注ぎ込んだ真紅のポイント弾が青色のスフィア弾に当たり開いた。
巧ごと撃ち抜くために構わずに魔力スフィアに向かって拳を打ち込むスバルとポイント弾に蹴り込む巧。
「「――――うわあああぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」」
ディバインバスターとクリムゾンスマッシュがぶつかり合う瞬間、周囲に魔力と共に異常が走る
サーチャーの全機能が一瞬だけ停止する、巧が初めてこちらに来た時と同じことが起こった
相殺した魔力に飲み込まれた巧はどこからか漂ってきた匂いに意識を持っていかれる
それが不意に周囲を取り囲んでいた花びら――薔薇の匂いだと巧が気付く時には岩壁に叩きつけられていた。
投下完遂・・・前の投下から一週間、遅くなって申し訳ありません
戦闘シーンを考えるのは時間がかかる上につい長くなるから困ります
ディバインバスターvsクリムゾンスマッシュは書く予定になかったのですが……
まああの敏樹様も『いいんだよ、そういうのが面白いんだからさ』
とおっしゃってくださってるのだからいいということにしています
新たな仮面ライダークロスの人も出てきましたしますます負けてられない……
既に負けてるかもしれませんが。そして皆さん本当にGJ
そして更新の速さに少し嫉妬……しながら今日はここまでです
巧容赦ねえなぁ。
取り合えずエリオは、鉄パイプで素振り100本かな?
595 :
217:2007/07/21(土) 11:41:11 ID:9SUqeDny
なのはStS+φ’s正伝氏の言うとおり、皆さん投下が速いですね〜
各職人の方々GJです!そして、感想の一つも書かないで申し訳ない・・・
なんだか便乗するような形ですが投下↓
596 :
217:2007/07/21(土) 11:50:30 ID:9SUqeDny
リリカル魂 第二話「魔法と管理局」
「さてと、まずは援護ありがとっ。時空管理局民間協力者の高町なのはです。
じゃあキミの名前と所属世界、それと・・・そのロボットは?」
砂漠に降り立ち、二人に質問をするなのは。
「「・・・」」
固まってる。
「ねぇ、ちょっと?」
「あ。えーと、俺の名前はイッキ、天領イッキ。そんでこいつは」
「オレはメタビーだ。それより・・・・時空なんたらって何だ?」
ロボットが思いのほかスラスラと喋ったことに多少驚きつつも、
「ん〜、詳しい話はアースラに行ってから教えるよ。
それで、イッキくん達はどこから来たの?」
(いや、だからアースラって何だよ?)
新たな単語に頭を捻るメタビー。その横でイッキは、
「どこからって・・・・っていうか、ここは地球、なのか?」
知っているかぎり、地球の砂漠にあんな怪物が住んでいるなんて聞いたことがない。
「確かに似てるけど、ここは地球の砂漠じゃないんだ。
その様子だと自分達で転移してきたってわけでもなさそうだし・・・・
つまり、イッキくん達は別世界に飛ばされてきちゃったってことになるね」
え?何言ってんのこの子?・・・・イッキとメタビーは呆気にとられる。
「とにかくアースラに戻ってからちゃんとお話しよ?
何があったか分からないけど怪我もしてるみたいだし。
――エイミィさん聞こえますかー?要救助者+αの保護完了。転送お願いしま〜す」
『はいはーい、お疲れ様!すぐに送るからちょっと待ってね』
「ちょ、ま、待てよ!何だよ別世界って?人の話を聞k――」
「おい!その+αってまさかオレのこt――」
最後まで言い切る前に、3人は灼熱の大地から姿を消した。
597 :
217:2007/07/21(土) 11:52:35 ID:9SUqeDny
「転送完了っ、そろそろ戻ってきますね」
「うん、大した異常じゃなくて良かったわ。それにしても『+α』って何なのかしら?」
なのはの言っていた「要救助者+αを保護」の後半部分がちょっと気にかかるリンディ。
救助されたのは年齢的にあまりなのはと変わらない少年のようだが、
それにどんな『おまけ』がくっついているのか。
ほぼ同時刻、アースラの転送ポートに少年と少女とロボットが到着した。
「うわっ、どこだよここ!?ってか俺たちって今まで砂漠にいたのに・・・」
いきなり光に包まれたと思ったら次の瞬間には見知らぬ施設の中にいる。
一体自分はどこにいるんだとキョロキョロするイッキ。
「・・・つまり、ここがさっき言ってた『アースラ』ってやつなのか?」
一方で、メタビーは冷静に状況を見て質問した。
「そうだよ、時空航行戦艦アースラ。ちょっと待ってて、クロノくんを呼んでくるから」
「いや、その必要はない」
メタビーに応えてから歩き出そうとするなのはを制した声の主は、
全体的に黒い服に身を包んだ少年。時空管理局執務官クロノ・ハラオウンだった。
「緊急の用事を頼んですまなかった、なのは。で・・・救助したのがその少年か?」
労いの言葉をかけるクロノ。そして、先ほどから落ち着きのないイッキを一瞥した。
「うん、天領イッキくん。それとそのロボットはメタビーくんっていうんだって」
「・・・そうか、自己紹介が遅れてしまったな。
僕は時空管理局の執務官、クロノ・ハラオウンだ。
天領イッキと、メタビー・・・だったか? 色々と聞くこともあるから
ついて来てくれないか」
言いながら既に歩き出しているクロノ。なのはもその後ろについて
「こっちこっち」と手招きしている。
メタビーも二人の後に続いて歩き出したが、ふと振り返り、
(・・・まったく、あいつは・・・!)
「おいイッキ、いつまでキョロキョロしてんだよ? 置いてくぞ」
メタビーの声に、待てよ〜と言いながら追いかけていくイッキ。
「ふーむ、つまりその『メダロット』で戦っている最中に事故が起きたわけね?」
管理局による簡単な手当てと身体検査を受けた後、イッキとメタビーはアースラの
食堂に案内された。そこで待っていたのは一人の女性。
この戦艦の艦長、リンディ・ハラオウンだった。
クロノとなのはも立会い、互いに自己紹介を済ませ今は事情聴取の最中である。
最初の内こそ「別世界って何だ〜!?」とか何とか騒いでいたが、
3人掛かりの熱心な説明により、ようやく理解できたところだ。
598 :
217:2007/07/21(土) 11:54:22 ID:9SUqeDny
「事故っていうか、とにかく電撃を食らって・・・気付いたら砂漠にいたんです」
頭の包帯を指で触りながら、イッキは在りのままを話した。
「なるほどね、イッキくん本人にもなぜだか分からない、か」
顎に指を添え、難しい顔をするリンディ。
9歳の子どもの話からでは、やはり元いた世界の詳しい情報は得られない。
聞く限りでは、どうやらこちらがまだ認知していない世界の住人のようだ。が、
断片的に聞いた内容が、なのはの住む地球のそれと酷似しており、
しかも彼らの世界でも『地球』と呼んでいるらしいことが不可解だった。
ブラックホールを抜けた先に左右が逆なだけの地球が存在するなどという
信じ難い論説があるが、むしろそれを信じる方が楽なくらいだ。
とにかく彼の世界を探索し帰してあげることには職務的にも個人的にも全力を尽くす。
検査の結果、危険因子は発見されなかったし、保護してしばらく様子を見よう。
それにしても、とイッキの隣に視線を移す。
「『おまけ』がこの子か・・・」
「おまけ?」
ポツリと呟やかれた独り言にメタビーが反応する。
「ああ、気にしないで! こちらのことだから」
「?」
独り言のつもりが、実は聞こえていたことに少々慌てる艦長さん。
「それで・・・俺の方からも聞きたいことがあるんですけど」
イッキが口を開く。
「その、なのは・・・ちゃんはなんであんなことができるんですか?」
「ああ、オレもそれは気になってた」
メタビーも同意見のようだ。
イッキの言う『あんなこと』とは、空を飛んだり砲撃を撃ったりといった魔法のこと。
リンディは「そうねぇ」と言い、
「世の中には、『リンカーコア』っていう魔力の源を持つ人がいるの」
「魔力の源?」
「そう。それを持っている人は大小の差はあるけど様々な魔法を使えるわ」
「はぁ」
信じ難い話だ。おとぎ話かメルヘンの産物だと思っていたのだから仕方ないが。
リンディは続ける。
「でもそれはごく少数の人たちで、現になのはさんの世界でもわずか数人しか
確認されてなくてね」
正確には『管理局が認識している魔力保持者』の数であり、
もしかしたらまだ確認されていない者もいるかのもしれない。
599 :
217:2007/07/21(土) 11:57:41 ID:9SUqeDny
「それで、そのごく稀な人たちのほとんどは高い魔力資質を持っていることが多いの。
なのはさんも、そのうちの一人」
「えっ!?」
「つまり、なのはさんは魔法使いってことになるかしらね」
今更ながら、正直驚いた。確かに自分とそれほど変わらない歳の子が
そんな力を持っているなど普通は考えられないだろう。
パッカーンと開いたイッキの口は、しばらく塞がりそうにない。
「ふふっ、まだ小学生の可愛い女の子にそんな力があるなんて思わないわよね」
リンディも初めてなのはのバカ魔力を目の当たりにしたときを思い出した。
あのときはまだ魔道士としての技量は低く、魔力量に頼っている部分も多かったが、
P・T事件、闇の書事件と修羅場をくぐり抜け、よく成長したものだと感心する。
「けど、あのすんげぇビーム見たら納得できるかもな」
と、メタビーは砂漠で見たディバインバスターを思い出す。
巨大ミミズ2頭を一瞬のうちに吹き飛ばしたのは、間違いなく目の前の少女だ。
「えと、あれでも抑え気味だったんだけど・・・」
さらりと怖いことを言うなのは。ミミズたちもあの世でさぞ微妙な心境だろう。
「「・・・・・・(汗」」
「あの・・・イッキくん?メタビーくん?」
イッキとメタビーも何か悪寒を感じたので、その発言はスルーすることにした。
「・・・とにかく、君たちの身柄はしばらくこちらが保護することになる。
なのはの世界ではもう夜も遅いし、今日のところはここまでにしようと思うが」
今まで話の流れを簡潔にまとめ、「よろしいですか?艦長」と尋ねるクロノ。
「そうねぇ。なのはさんもそろそろご家族が心配してるでしょうし」
いくら緊急の用事とはいえ、小学生を夜遅くまで留めておくのは少し問題がある。
ちらりと時計を確認するリンディに対し、
「いえ、仕事によっては遅くなることも家族には話してますし、大丈夫かと・・・」
と弁解するなのは。
「それに、家族のみんなは『無理しない程度に頑張れ』って認めてくれてますから」
「その割には、時折『無理』とか『無茶』を押し通すことがあるようだが?」
「にゃはは・・・(汗」
クロノの指摘に苦笑いを浮かべるなのは。
「確かに、ここのところなのはさんは頑張りすぎかもね」
「そんなぁ〜、リンディさんまで」
艦長にまで追い討ちをかけられた。
「本格的に局の仕事に協力してくれるのは嬉しいけど、本業も忘れちゃダメよ」
「・・・は〜い」
なのはは渋々といった感じで応える。
600 :
217:2007/07/21(土) 12:01:07 ID:9SUqeDny
「うん、良いお返事ね。あ!そういえばイッキくん達の住むところを決めなくちゃ」
思い出したようにポンッと手を打つリンディ。
「オレたちの住むところ?」
「そう。管理局にもちゃんとした居住スペースはあるけど、たぶんあなた達では
息が詰まって暮らしにくいと思うの」
そういえば、とイッキとメタビーは顔を見合わせる。
別世界に飛ばされたとなれば、まずは住むところを探さなければならない。
かといって施設のようなところで暮らすのは正直なところ不安要素が多いわけで。
どうしようかと思案顔をするイッキに、リンディは一つ提案を出した。
「とりあえず今日は私達の家に泊まるといいわ。後のことはまた考えましょう」
「母さ・・艦長!!いきなりそんな!」
予期せぬ提案に一番驚いたのはクロノだった。
「あら、いいじゃないクロノ。別に女の子が泊まるわけじゃないんだし」
「いや男とか女とかの問題じゃなく!決定が急すぎますよ!」
慌てふためくクロノ。
先ほどのすました顔が印象に強かったイッキは、珍しそうな目で今の彼を見る。
(なんだか偉そうなヤツだなって思ってたけど、意外に面白いかも・・・)
内心そんなことを考えていたりする。人は見かけによらないものだったりするわけで。
「なぁ、なのはちゃん。この二人っていつもこんな感じなの?」
「なのはでいいよ。クロノくんがあんなに慌てるのは久しぶりかなぁ」
「ふーん・・・」
やっぱり珍しいのか、とか思いながら相槌を打つイッキ。
その目の前では未だにハラオウン親子の滑稽なやりとりが続行中だ。
本部に掛け合ってみるべきだとか一時的に保護スペースに預けるだとか
まくし立てるクロノを無視し、リンディは「パジャマ用意しなくちゃ」とか言っている。
結局、クロノはリンディにいいように丸め込まれ、承諾させられる破目になった。
「・・・それじゃあ僕と艦長も今日は家に帰るから、なのはもその時でいいか?」
「うん!大丈夫だよ」
「執務官、イッキくんとメタビーくんもでしょ?」
「・・・・保護対象者の天領イッキと+αも一緒に帰宅することになる。以上」
「おい!!なんだその態度の違いは!」
「ってか+αってオレのことかよコラ!!」
あからさまな扱いの違いに、揃って文句を言う二人。それを無視するクロノ。
「まぁまぁ。二人とも落ち着いて」
なのはが仲裁に入り、二人は何とか落ち着きを取り戻す。しかしまだ何か言いたげだ。
「それじゃ、みんな帰りましょうか」
やれやれとリンディが腰を上げ、転送ポートへと向かう一同。
その間、クロノとイッキ達は一言どころか顔も合わそうとしなかった。
そして、彼らの様子を見ながら本日二度目の苦笑いをするなのはであった。
601 :
217:2007/07/21(土) 12:05:54 ID:9SUqeDny
今回の投下はこれにて終了!
やっぱりクロノとの会話が一番の悩みどころですw
にしても、初対面のキャラ同士を馴染ませるのが早すぎたかなと後悔・・・
次回は色々なキャラと顔合わせしていけたらと思います
602 :
217:2007/07/21(土) 12:08:33 ID:9SUqeDny
今回の投下終了!
やっぱりクロノとの会話が一番の悩みどころです
にしても、初対面のキャラ同士を馴染ませるのが早すぎた、後悔・・・
次回は色々と顔合わせの回になる予定ですが、よく考えて投下せねば!
603 :
217:2007/07/21(土) 12:09:56 ID:9SUqeDny
うわ、誤爆した・・・orz
無駄レス申し訳ない!
ロストロギアとして回収された可愛いコックさん人形入りの小瓶はすぐさま管理局内の
ロストロギア封引用特殊倉庫に収められるわけだが、その特殊倉庫に侵入する者がいた。
「管理局の連中も結構ずさんなんだな〜。清掃会社の格好するだけであっさり信用しやがったぜ。」
それは管理局内に収められるロストロギアを盗み出して金儲けしようと企む
名も無きコソドロ達であった。管理局潜入の為に清掃会社の人間に成りすました彼等は
ロストロギア封引用特殊倉庫にまで潜入していたのである。
「よし! とりあえずコレにしようぜ。」
「え? こんなショボそうなのが良いのか!?」
「分かって無いな〜。こういう一見ショボそうなのが実は凄かったりするもんなんだよ。」
名も無きコソドロが盗み出そうとしたロストロギアこそ、なのはとユーノが先程回収したばかりの
可愛いコックさん人形入りの小瓶だった。そして気付かれないようにこっそりと
特殊倉庫から脱出する名も無きコソドロ達であったが、そこでたまたま近くを通りかかった
なのはに発見されてしまった。
「そこ! 何をやってるの!?」
「やべ! 見付かった!」
「しかもあれ白い悪魔じゃねーか!」
名も無きコソドロ達は大慌てで逃げ出そうとするが、その時の弾みで小瓶のフタが開いてしまった。
「!?」
それがいけなかった…。小瓶のフタが開いた瞬間…その小瓶の中に封印されていたデビルが
解き放たれてしまったのである。そしてデビルは何という事かなのはに憑依していた。
「わぁぁ! このロストロギアから飛び出した変なのが白い悪魔に乗り移った!」
『白い悪魔…か…この女は元々そう言われていたのか…。』
「!?」
名も無きコソドロ達は青ざめた。デビルに憑依された直後から、なのはの声が
本来の物では無い地の底から響いてきそうな低い物に変わっていたのである。
それだけではない。なのはの背中からは悪魔を思わせるの漆黒の翼が生え、
頭からは鬼の様な角が…口には野獣の様な鋭い牙が…両手には鋭い爪が伸びると言う
おぞましき姿に変質したのである。
『フハハハ! 白い悪魔とは良い得て妙だな! 確かにこの女の体は素晴らしい!
力が…力が溢れる…フハハハハハ!!』
「うわぁぁぁぁ!! 白い悪魔が本物の悪魔になったぁぁ!!」
恐怖の余り腰が抜けてしまったコソロドであったが、デビルに憑かれたなのは…
いや、デビルなのはは右手を軽く上げ、正面を指差した。
その直後である、デビルなのはの指先から極太の魔砲が放たれ、正面の分厚い壁を
容易く貫き、さらにその向こう側まで完全に吹き飛ばされていた。
『フハハハ! 素晴らしい! 素晴らしい力だ! これならば…奴に復讐する事が出来るぞ!』
「アワワワワワ…。」
恐怖が限界に達して完全に失禁していたコソドロを尻目にデビルなのはは壁に空いた
風穴を通って何処へ飛び去ってしまった。
一方、管理局内では大パニックになっていた。
「一体何が起こったんだ!?」
「ロストロギアを盗み出そうとした不法侵入者を高町隊員が取り押さえようと
した所、そのロストロギアに封印されていたアストラル生命体が解放されてしまい、
高町隊員の身体を乗っ取ってしまった物だと思われます!」
「なんだって!?」
「本日高町隊員が回収して来たロストロギアに封印されていたアストラル生命体は
乗っ取った生命体を怪物へ変貌させ操る事が出来る様子です!」
「何とかして取り押さえろ!」
「既にやっていますが…押されています!」
「何!?」
「構うな! 撃てぇ!」
管理局の武装隊が一斉にデビルなのはに向けて魔砲を発射した。しかし…全く通用していない。
『フフフ…無駄だ…。次はこちらの番だな…。デビルレイジングハート!』
デビルなのはがデビルの力によってグロテスクに変質したレイジングハート
「デビルレイジングハート」を振り上げた。
『デビルディバインバスター!』
「うわぁぁぁぁぁぁ!!」
デビルレイジングハートから放たれる漆黒の魔砲はあっと言う間に
武装隊を飲み込み、全滅させた。本来のなのはの魔砲はピンク色だが、
今は違う。デビルの力によって魔砲の色もどす黒く変質していたのである。
そしてデビルなのはが向かう先にはアースラがあった。
『なるほど…この艦は次元を飛び越えて様々な世界を行き来する事が出来るのか…
面白いな…では…この艦も使わせてもらう事にしよう…。』
デビルなのはがアースラに手を当てた直後、アースラにもデビルの力が送り込まれ
グロテスクに変質。デビルアースラとなってしまったのである。
『さあ行け! これで元の世界に戻るのだ! そして…この力で奴に…クロに復讐する!』
ユーノとフェイトが駆け付けた頃には既に管理局はデビルなのはによって破壊され、
アースラも奪われてしまった後だった。
「な…なんて事…。」
「ひ…酷い…。なのは…何故こんな事を…。」
「いや違う…なのは本人に非は無い。なのははロストロギア内に封印されていた
アストラル生命体に身体を乗っ取られているだけなんだ。」
「え?」
管理局の惨状に呆然とするユーノとフェイトの前にクロノが現れ、そしてさり気なく
あの騒ぎの中でも生き延びていたが、結局逮捕された名も無きコソドロが突き出される。
「悪いのはこいつ等だ。こいつ等がロストロギアを盗み出そうとした為に
あのロストロギアに封印されていたアストラル生命体が解き放たれてしまった。」
「え!? アストラル生命体!?」
「ああ。しかもあのアストラル生命体の力は想像以上の物だった…。
生物無生物に関係無く、物質世界のあらゆる存在を乗っ取る事が出来る様だ。
現になのは本人だけじゃない、彼女のレイジングハートや挙句の果てにはアースラさえも
奴の力によって乗っ取られ、おぞましい姿に変質させられてしまった…。」
「レイジングハートやアースラまで!?」
「それで…なのはを乗っ取ったアストラル生命体は…。」
「アースラを乗っ取った後…あのロストロギアのあった元の世界へ行ってしまった。
今動ける他の次元航行艦を探しているが、一刻も早く奴をなんとかしないと大変な事になる。」
「なのは…。」
ユーノもフェイトもなのはの身を案じていた…。
なのはさんがデビルに身体を乗っ取られるポジションでスンマセン
後、そろそろ次スレの必要性ありますけどどうしましょう?
>>学校の会談とか関連氏
一まとめにしてしまって済みませんが、恐怖感や絶望感と言うのが
良く表現できてて良かったと思います。
>>217氏
双方のカルチャーギャップと、馴染みのそれぞれが描かれてたと思います。
ハラオウン家預かりになったイッキとメタビーはこの先どうなってしまうのでしょうか?
ちょwww次元世界オワタwwwww
>>マスカレード氏
投下乙です。
しかしDボゥイ、割とあっさりと復活しましたね。
でもまあ、あの状態で人妻のリンディさんがフラグたてるわけにもいかずw
しかしシンヤ、ホント嬉しそうだなぁw
強さに関してはクロンとの戦闘(?)をみるに、要するに当てることが出来ればどうにかなるんでしょうね。
テッカマンの桁違いの機動性をいかに殺すか、ですかね。
>>606 なのはが乗っ取られたって一番最悪の展開ですねw
どうなるんだろか(汗
デビルって確か自己再生能力もあった様なwww頭吹っ飛ばされても再生するなのはさんコワスwwww
で、次スレは必要ですか?
職人の皆様方GJです
>>リリカルスクリーム氏
ちょ、フェイトが某洗脳探偵にw
メリーさん怖…って、何でスバルがこんなの知ってるんでしょう…?
>>マスカレード氏
あのエビルが殺さずに止めるとは…どういう心境の変化なんでしょう…
ペガス登場ってことは…次回のハイコート炸裂楽しみに(ry
>>なのはStS+φ’s正伝氏
>(殺されてたまるか……!)
巧…スバルにマッハキャリバーで轢かれたのがトラウマになってるんですね…
>>217氏
メタビー…誰からも+α扱いされて…orz
リンディさん…なんて楽しそうな…
>>悪魔砲少女 対 生機融合猫氏
白い悪魔が本物の悪魔と同化した…どう見ても無敵です。本当に(ry
…南極の時のクロとミーくんの合体でもやらない限り勝ち目なさそうに思えて(ry
では、次スレ立ててきますがいいですね?答えは(ry
613 :
マスカレード:2007/07/21(土) 14:43:57 ID:WcAejm35
>>φ's正伝さん
GJです!
巧がエリオとスバルを圧倒するのは気持ち良かったです
最後のってまさか社長さんですかね……
続き楽しみにしてます!
それと、大分前のジャンクションの話ですが、全然OKですよ。自分もTVの真似しただけですからね……
>>601 GJです!
果たしてイッキとクロノは仲直りするんでしょうか……?
メタビーがどんな扱いを受けるのかとか、色々楽しみにしてます!
>>606 GJです
白い悪魔が体を乗っとられてさらに悪魔度を増すとは……
クロちゃんとデビルなのはの邂逅が楽しみです!
確かにもう480KB越えてますね。そろそろ立てるべきでしょうか
エラー…誰か代わりに頼みますorz
では漏れが
いってらっしゃい。
イギーの人帰ってこないかなぁ…
リロードし忘れたorz俺立ててきます
よっしゃ!乙!
どなたか短編書く人はいらっしゃいませんか?
明日の昼まで待って埋め実行委員会は作業を開始します
某日某所。
思わず見惚れてしまいそうな筋肉質(主観的感想)で暑っ苦しい漢が、両手をVの字に広げた「グリコ!」なポーズで大笑いしている。
???「ワハハハハハッ!来た!遂にこの時が来たぞ!
これで夢にまで見た【リリカル某本編に関わるようであんまり関わらない短編】が載せられるぞッッ!!」
漢は「トウッ!」と言ってジャンプ!しくるくると空中ねじり十六回転!
シュタッと着地!
???「じゅってん!じゅってん!じゅってん!!今この瞬間ッ、着地もまた一歩進歩したッ!」
そして漢は “ こ ち ら 側 ” 向って叫ぶッッ!!
???「まずは全ての職人に……!」
右手で懐からもぞもぞとまさぐった後、バッと取り出す!
大きな白紙に、達筆で清書された『GJ!』の文字ッッ!!
???「そしてええぇッ!感想レスをくれた未来の職人達に……」
左手で懐から、また巨大な白紙を取り出す!
これまた美事な達筆で『unixフラッシュ(ゆにっくすふらっしゅ)』と記されていたッッ!!
二枚の紙を掲げ叫ぶ!
???「ウハハハハハハハハッ!今回も返信を兼ね、1kも無駄にすることなくネタレスをしたぞ!!」
???「む……!?なあにいッ!!生前はA・Mスーツを惰弱な物として着なかったのになんでバリアジャケットで喜んでいるんですか、だとおッッッ!!!
馬鹿者ッ!弱き者の盾であらんとしても、貫通される“盾”では意味がないのだァ!!
むろん、ゴッチゴチに関節がうごいては機動力を損ね、しいては守る事が間に合わなくなってしまう!
『俊敏な盾であれ!』
どうだ!理解したか!あと生前とか言うな!
まるで私が、霊的な意味の(ライカンスロープなどの古代に創られたせ生物兵器群ではない)グールや吸血鬼のような言い方ではないかッッ!!
……確かに此処最近……ヴァチカンからの挑戦者が増えていたり
(無論彼ら彼女らには正々堂々と試合をして敗北とは何かを身を持って教えてやったわ!)、
昨晩はアルトルージュ・ブリュンスタッドと名乗る(あんな少女が死徒二十七祖なわけがあるかッ!私は相手の力量を推し量れない輩とは違う!!)少女が、
「新入りさん……私と契約してみない?」とか言ってたりもしたが、断じて違うぞ!!
む、時間だ!それでは庭の草刈という重要な依頼が待っているので此処で失礼する!!」
624 :
魔法少女リリカルスクリームの人:2007/07/21(土) 17:27:50 ID:6SR+9qbC
支援。
支援
彼なら気合で太陽を克服しそうだ。
つってももうホントに短いのしか投下できないだろうな
多分好き好んで投下する奴はいないと思うぜ
NANOSINGの最新話が出来たんですが…どうしましょう?
ここの残り容量ギリギリくらいの容量ですし…やっぱりこっちに投下して埋めに貢献した方がいいですかね?
「ローマが、法王庁が、ヴァチカン特務第13課イスカリオテ機関が動いています!」
眼鏡をかけた管制官の男が、インテグラへと報告する。
現在アーカードら3人に与え、遂行させている任務。それにヴァチカンの絶滅機関『イスカリオテ機関』が介入しているというのだ。
「イスカリオテ第13課…ローマカトリックの絶滅機関か!兵力は?」
「派遣戦力は3名!ハインケル・ウーフー、高木由美江、
そして…『聖堂騎士(パラディン)』アレクサンド・アンデルセン神父!」
「やれやれ…由美江、そっちは?」
一方こちらは現場であるベイドリックの家屋二階。こちらではハインケルと由美江がグールの相手をしていた。
「こっちも終わり。んでもホントわっかんねえなぁ」
たった今二階のグールの殲滅が終わったところのようだ。だが、由美江は何かがおかしいと感じている。
「わかんない…って、何が?」
「ここの吸血鬼はとっくの昔に神父様がたたっ斬ったはずよね?なのに『何でまだグールがいるのか』気になったからさ」
確かにそうだ。グールは本来、母体である吸血鬼が死ねば全滅するはず。それなのにまだこれだけの数がいた。
アンデルセン神父が仕留めそこなったという解釈も出来るが、彼の実力から考えるとそれもありえない。
…ならば、このグール達には何かある。そう考えるのが自然だろう。
…と、下の階からバヨネットが突き刺さる音がした。おそらくHELLSING機関と接触したのだろう。
こうしてはいられないとばかりに、二人そろって下の階へと降りていった。
第三話『ANGEL DUST』(2)
「イスカリオテ第13課…ヴァチカンの非公式特務実行部隊…!」
インテグラの表情が険しいものになる。それを見たシャーリーがインテグラへと聞いた。
「そのイスカリオテって人達…そんなに危ない人達なんですか?」
「ヴァチカンの持つ唯一にして最強の戦力。『イスカリオテ』の名を持つ存在しないはずの第13課。
悪魔退治、異教弾圧、異端殲滅のプロフェッショナル達…こう言えば分かるか?」
「じゅ、十分理解しました〜…」
シャーリーがそう言うのと同じ頃に、インテグラが葉巻をくわえる。
…だが、そこでシャーリーにはもう一つの疑問が浮かぶ。再び口を開き、インテグラへと聞いた。
「あれ?でも何でそのイスカリオテの人達があの町にいるんですか?
確か協定ではベイドリックはこっち側だって聞いてたんですけど…」
「連中はそんな事どうでもいいのさ。プロテスタントとカトリックの境界ぎりぎりの所に吸血鬼がいて暴れている。
いるのなら絶滅させる手段も方法も選ばない。それが連中だ」
再びのシャーリーの問いにインテグラが答える。もはや眼鏡の管制官が忘れられているが、気にしないで頂きたい。
「問題は協定違反だけではない。アーカード達だ。
もしあいつらと第13課の面々…特にアンデルセン神父が鉢合わせになったらどうなる?絶対にヤバい」
インテグラの口調から、その危険性を理解。ゾッとするシャーリーを尻目に、内線電話を取りウォルターと連絡を取る。
「ウォルター!」
『はい、お嬢様。報告は既に受けたまわっております』
「ヴァチカンと連絡を取りたい。手は無いか?」
『すでにカンタンベリー大司教を通じて法王庁と連絡を取りつつあります。
それとこれは独断で準備いたしましたが、戦闘部隊2個小隊を待機させておきました』
「さすがだウォルター…装備は?」
『重装です。下手をするとあのアンデルセン神父とやりあう羽目になるかもしれません』
ウォルターがそう言うと同時に、受話器の向こうからバサバサという音が聞こえる。
おそらくはウォルターがアンデルセンに関する資料を無造作に広げているのだろう。
『アレクサンド・アンデルセン神父、『聖堂騎士』アンデルセン、『殺し屋』アンデルセン、
『銃剣(バヨネット)』アンデルセン、『首斬判事』アンデルセン、『天使の塵(エンジェルダスト)』アンデルセン。
出身、人種、年齢全てが不明、分かっているのはこの数々のあだ名の他一つだけ…彼が化け物専門の戦闘屋であるということです。
我々にとって化け物に対する切り札がアーカードであるように、彼もヴァチカン第13課の対『化け物』の切り札であるということです』
アンデルセンの恐ろしさが、ウォルターの電話でさらに強調される。それを聞いたインテグラは奥歯で葉巻を噛み潰し、立ち上がる。
「…私もすぐベイドリックに行く。ヴァチカンの交渉はウォルターに任せる。
部隊は待機させておけ。命令あるまで絶対に動かしてはいけない。下手をするとヴァチカンと抗争になる恐れがある」
『承知いたしております、お嬢様。くれぐれもお気をつけてください』
そしてインテグラは、近くにいた管制官に、銃と剣、それと二人の護衛を用意するよう命じた。
「化け物殺しのあの『聖堂騎士』が、あの絶滅主義者が、アーカード達を目の前にして何もしないはずが無い!」
十字の構えを解き、階段から降りてくるアンデルセン。もっとも、血染めのバヨネットは放さないが。
そしてアンデルセンはアーカード達を見て、最高級に邪悪な笑みを浮かべて言う。
「良い月だな、化け物共」
約一名、吸血鬼ではない人がいるのだが…まあ、アンデルセンが知っていたとしても「奴らに協力している時点で異端の一味だ」とでも言うだろう。
それはさておき、アンデルセンがどんどん近寄ってくる。それを見たアーカードもアンデルセンへと近づく。
「ヴァチカン第13課…特務機関イスカリオテ…!」
「その通りだ、HELLSINGの犬共…お前がアーカードか。
吸血鬼の分際でありながら人間に味方し、吸血鬼を狩るヘルシングのゴミ処理屋」
「ここにいた吸血鬼はどうした?」
「とうの昔に始末したよ。とんだザコだった…楽しむ間すらありはしない」
そう会話する間にもどんどん距離は縮まり、そしてすれ違ったところで止まった。
「残っているのは貴様らだけ…」
「そうかい」
お互い素晴らしいくらいの笑顔。ここが戦場じゃなかったらどう見えたのだろう。
…少なくともここが戦場である今は、これから始まる戦いを楽しみにしているようにしか見えない。
「マスターが笑ってる…そこまで強いって事?」
一触即発の空気の中、ティアナが状況を分析する。
口ぶりから察するに、この男はどうやら真っ向から吸血鬼を斬り伏せたらしい。それだけでも相当の実力だと理解できる。
さらにアーカードが楽しそうな笑顔を浮かべている…HELLSING機関で働いているうちに理解したのだが、アーカードは戦いを楽しんでいる。強い相手なら尚更だ。
もしかしたらアーカードともまともに渡り合えるほどの腕なのかもしれない。そうティアナは理解した。
「おぉぉぉぉぉっ!!」
背後からの咆哮。振り向くと、シスターの服を着た、刀を持った女…由美江が突っ込んできている。それも刀を振りかぶって。
気づいたときには由美江の間合い。というか振り下ろしている間だった。吸血鬼だったから避けることはできたが、それでもバリアジャケットをかすめていた。
「クソ化け物共めが!偉大なるヴァチカンに逆らうド腐れ外道共!地獄に落ちろ!!」
こちらもかなりの笑顔。例えるなら、戦いの真っ最中のバーサーカーといったところか。
刀にもかなりの量の血がついている。グールを斬った返り血だろう。
…由美江がいる方向からさらに一人分の足音。サングラスをかけ、二丁拳銃を持った神父服の女…ハインケルがいる。
「ったく、普通仲間をおいて一人でさっさと行く?」
「ああ、ゴメンゴメン」
この二人は仲間。さらには由美江がすぐに襲い掛かってきたことから察するに、ティアナ達にとっては敵ということだろう。
アーカードはアンデルセンとの闘争の真っ最中。ならば自分達で何とかするしかない。それを理解したティアナは、クロスミラージュを構え直す。
「スバル…あんたはあの刀使いの女をお願い。私は銃使いを何とかするわ」
もしアーカードがこれを聞いていたら、いい判断だとでも言っただろう。
ハインケルは銃使い。もしスバルのような接近戦型が相手をするとなると、必然的に弾丸を防ぐかかわすかしながらの接近となるはず。
防御魔法を張りながらの移動は困難。かといって単発の銃ならまだしも、相手の武器は拳銃。連射は十分効くはず。弾の連射をかわしながらの接近はさらに困難。
ならば銃使い同士、接近戦型同士で戦った方がいい。そう判断しての指示である。
「分かった。ティア…やられたりしないでよ」
「私がそう簡単にやられると思う?いいから行った行った!」
互いにうなずいたかと思うと、次の瞬間にはスバルが目一杯マッハキャリバーを飛ばし、由美江を殴り飛ばした。
加速とリボルバーナックルの硬度、さらに全体重を乗せた一撃だったため、由美江が家の外まで吹き飛ばされる。
「…人間ってあれだけ飛ぶものなのね」
吹き飛んだ由美江を見て、ハインケルがぽつりと呟く。指示した張本人のティアナも、あまりの出来事に唖然としている。
スバルも驚いてはいるが、すぐにそんな場合ではないと頭を切り替え、由美江を追って外に出た。
決着は一瞬だった。
アンデルセンが振り向きざまにアーカードへとバヨネットを振りかざし、アーカードの喉を貫く。
だが、ミンチにされても死ななかったアーカードだ。この程度では到底死なない。
アンデルセンがバヨネットを構えると同時に構えていたカスールを撃ち、アンデルセンの脳天に直撃させた。
さすがにこれだけの大口径の銃だ。アンデルセンが思い切り吹き飛び、廊下のドアへと叩きつけられた。
「夜に正面から不意もうたずに吸血鬼に戦いを仕掛けるとは、勇敢な神父だな…だが愚か者だ。だが…人間にしてはやる方か」
そう言うと、バヨネットを喉から抜き取り、誰に言うのでもなく呟く。
「この剣…生意気に、全て教会で祝福儀礼を施されている。こいつで斬られると我々でも厄介だ。我々でもこれでやられたら、傷をふさぐことができん」
確かに喉の傷跡から、未だに血が噴き出している…が、抜き取った今治りは早い。すぐに傷がふさがった。
一方、こちらはというと…
(この人、強い…!!)
少し戦っただけで、ティアナはハインケルの実力を理解する。「相当強い」と。
「こいつ、魔法を使えるのか…結構手こずりそうね」
対するハインケルも、魔法を使う吸血鬼の相手は初めてなので、多少いつもより苦戦しそうだと認識する。
…もっとも、魔法をなぜ知っているのかは疑問だが。
「AMEN!AMEN!AMEN!AMEN!!」
ハインケルの選んだ対処法は、魔法を使う前にしとめるというものだった。
装備している銃弾は、対吸血鬼用の法儀済銀弾。一発でも当たれば相当のダメージになるだろう…『当たれば』の話だが。
「はぁぁぁっ!!」
クロスミラージュを連射し、発射された弾丸を片っ端から叩き落とす。
ハインケルの銃の腕は確かに良いが、それ故どこが狙いかが分かりやすい。それプラス吸血鬼の持つ動体視力だ。弾を弾で落とすのも不可能ではないだろう。
いつの間にかティアナの瞳が真紅に染まり…吸血鬼のそれとなっていた。
そしてさらに一方、外では…
「あの人大丈夫かな?」
先ほど殴り飛ばした由美江を心配するスバルの姿があった。
あれだけの勢いでの一撃だ。死にはしないまでも相当のダメージになるだろう。そう思い、心配して探しているのである。
…だが、その心配は次の瞬間無駄になる。
「あぁぁぁぁぁッ!!」
正面の崩れた建物から、刀を構え、咆哮しながらの突撃を仕掛けてきた人間がいる…正体は言うまでもない。由美江だ。
「島原抜刀居合流!天山!!」
自らの扱う剣術『島原抜刀居合流』の技の一つ、目を斬り裂く高速の一閃『天山』を仕掛ける。
「プロテクション!」『Protection.』
だが、スバルもただではやられない。防御魔法『プロテクション』を刀の軌道上に張り、受け止める。
「へえ、騎士…いや、魔導師か?」
スバルのプロテクションを見て、そう言いながら由美江が飛び退く。
ハインケルといい、由美江といい、何故管理外世界の人間が魔法を知っているのか。疑問に思ったスバルが問う。
「魔法を知ってる…どういう事?何で魔導師を知ってるの?」
それに対し、答えながら斬りかかる由美江。
「昔ウチに、第13課に魔導師がいたからに決まってるだ…ろッ!」
首をはねんと思い切り一閃。再びプロテクションで防ぎ、距離をとる。
『Wing Road.』
距離をとるべきだと判断したマッハキャリバーが、ウイングロードを自動で発動させてその上へと駆ける。
その際に現場の家の2階に、割られた窓があった…
もしかしたら、ここから飛び降りてきたんじゃないだろうか。そんな疑問が浮かんだが、すぐに頭の中から削除した。
「ありがとう、マッハキャリバー。それじゃあいくよ!カートリッジロード!」
リボルバーナックルから薬莢が飛び出し、それと同時にナックルスピナーが高速回転を始める。そして…
「リボルバー…シュゥゥゥゥト!!」
衝撃波が由美江へと飛んだ。
そして再び、視点はアーカードへと戻る。
彼はここを出るため、結界に使われている聖書のページをはがして回っていた。
これが貼られたままだと、いつまでも吸血鬼のような存在はこの家から出られない。だからはがしていたのだが…
「!?」
背後からの気配。それと同時に彼の背を貫くバヨネット。
死んだはずのアンデルセンが蘇り、バヨネットを突き刺したのだ。
「何ィィ!?」
「クッ、ククッ、クカカカカッ!」
高笑いをあげるアンデルセンから慌てて距離をとり、カスールを再び脳天に叩き込む。
今回も狙い通り直撃だが、倒れると同時に腕の力だけで跳ね起きた。
そして袖からバヨネットを取り出し、カスールの弾丸をかわし、バヨネットでアーカードを磔にした。
「シィィィィィィ…AMEN」
アンデルセンがとどめを刺さんとバヨネットを取り出す。一体あの服の袖のどこにしまっていたのだろうか。
ふとアンデルセンを見ると、傷口から煙が噴き出し、叩き込まれた弾丸がそこから排出され、そして傷が完治した。
「…!再生者(リジエネーター)…!!」
「そうだ…我々人類が貴様らと戦うために作り出した技術だ!」
人間の…いや、生命体の持つ治癒能力。再生者とはそれを爆発的に引き上げ、吸血鬼並みの再生能力を得た存在。
つまり、アンデルセンがその再生者だということだ。それならば脳天にカスールを何発食らっても生きていることに納得がいく。
ドカカカカカッ!!
「一体どこにこれだけの数のバヨネットを持っていた」と聞きたくなるほどの量のバヨネットが、アーカードの全身へと放たれ…そして貫いた。
「ゲァハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハァ!!」
吸血鬼を屠ったことがよほど嬉しいらしく、アンデルセンが高笑いをあげた。
そして同じ頃、現場となった家のすぐ近く。
一台のヘリコプターが飛来し、着陸した。
中から降りてきたのは、HELLSING機関長インテグラだ。遅れて護衛が二人降りてくる。
「今はヴァチカンと争っている場合ではない!もしアーカード達が戦闘に至っているなら、止めねばならん!急げ!!」