リリカルなのはクロスSSスレその2

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1名無しさん@お腹いっぱい。
ここはリリカルなのはのクロスオーバーSSスレです。

ガンダム関係のクロスオーバーSSは新シャア板に専用スレあるので投下はそちらにお願いします。
オリネタ、エロパロはエロパロ板の専用スレの方でお願いします。
このスレはsage進行です。
荒らし、煽り等はスルーしてください。

前スレ
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anichara/1177202668/
2マロン名無しさん:2007/05/21(月) 20:23:20 ID:qsAVhS+t
2ゲット あとスレ主GJ
3名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/21(月) 20:27:36 ID:05cI8+gq
(0M0)<3!
4名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/21(月) 20:32:23 ID:Ik7h2fCk
>>1
乙&GJです
あとついでにこれも

リリカルなのはクロスSS倉庫
http://wiki.livedoor.jp/beast0916/d/

>>3
ダディがいらっしゃる…
5名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/21(月) 20:33:52 ID:d5oSyK5Y
   lヽ  ,、,、./    ,-、_,-、   , '´ ⌒、ヽ
   <)' ~´ハバ    Y ;' A`) .  l(((!((("メi .    /゙Y /^ヘヘYヘ
   | イノリノハ)) : : : :`ヽ/´ ̄ ̄ 从^ヮ^ メij .刀.、/,ィjミノレハ从リヾ   .,'`》'´⌒`彡
  ノ.人l|゚ -゚ノl| .  : : : : : : : : : : : : : : :、:\/: : : く+ハ(!`Д´ノハ+>/ ,ィ∝ノノ)))))
     /:/.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヾ:ヘ\: : : : : : : ∪: :∪ : : : : ( ( ゝ(l!゚ -゚ノ|l
    l://.:.:/.:./ .:./ .:l.:.:,'.:.:{:.:.:.:.l.:.:ヽ.:.:.Vl:/ , ミ ´.⌒.^ 、: : : : : : ,(_: :_:<(^!!つつ
      /.:.:/.:. l:.:.:.!>ト/{.:.ハ.:.:斗<:l:.:.:.l.:l. ⌒(((从从〉*⌒`7>f^⌒ヾY⌒>
.      l.:.:/.:.:.:.|:l.: レ仟圷ヽl ヽfチ圷 |.:.:l:|    |l゚ヮ ゚ノ|l ! xくけ从ハル=ト<
.      |:/!.:.:.: 从.:.{. V;;リ    V;;リ 'j.:.,' |    ⊂!卯(⊃t/: : : :.リ、∀`*リハヽ
....    j:ハ.:.:..Wト :.ゝ   '    /.:/レ| _ . 〈_|_ヽ.> /: : : : セ二/  ,-' ̄ ̄ ヽ
         '´.r===ミ彡  V 7   彡'.:.∠ =。= ヘ. し'ノ /: : : : /      ( ((ハル ヽ/ ̄ ̄⌒ヽ
       ノ !リノノ))))|ヽ.   ´ , イ! .:./i !!ノリノ))》.  ,': : : : /.       `ゝ^o ^ノ√i (《レノリノハ) )
.       (  |.|゚ ヮ゚,l|ゝ . ト≧≦ュ| リ/ ノi゚リ.゚ ヮ゚从  i: : : : {    、 _☆ミつ介》ヽ :: ヾ #`−´ノ
..      ∪ ̄ ̄∪ /| >tく |ヽ、__ (つ)Ψ(^つ  {:, -===、アヘヘ `ヘ___ノ: : : <( つ[!;つ
       /ヽ::::::::::::::::/  |/ l只lヘ|  l:::::::::::::::: ̄ヽ    {7/^ー^ヘ.ノ八从ハ : : : :∠† _(†ヽ彡
       |:::: ヘ ̄ ̄ {____|{{<ハ>}}_j ̄ ̄`メ:::::::::|    ∨ifノハヽhリ・ヮ・ノn : : : 又 !从从))))
       |::::{ \   / ∨⌒∨ \   / l::::::::|     ルl| ゚ヮ゚ノル!弁{ ン ̄.〈y.リ(l|゚ -゚ノ|l!
     /ll::::}\ ∨ \  ,VCV  ∠ _∨ |::::/ハ      / ,_厂})){ヒつつ   〈y ⊂^)!†i(^つ
     { }}:::::ン  ̄}__/ ̄`^<_/ /,弖  l ::{{ }    / /_j_j>j       ¥ 《/、,、,、,ヘ¥
     V__/   / /   /:/`\r'〃ニフ   }::V/.    ん'(_ノノ、ノ         .`~じフ~  
     {´ /了 ̄|l   /:/      ̄ ̄`ヽ ヽ:/  
6名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/21(月) 20:35:15 ID:j6yOtfv0
(0H0)<8!
7リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/21(月) 23:04:12 ID:Ik7h2fCk
新スレ早々第十二話投下します
いいよね?答えは聞かないけど
8リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/21(月) 23:05:03 ID:Ik7h2fCk
『大きな魔力反応、来るよ!』
 そのエイミィの言葉とともに、翠屋付近の空間が歪んだ。
そして、その歪みから現れたのは…P.T事件の関係者なら知っている、しかしこの場にいるのが信じられない存在だった。
「母…さん…!」
 そう、現れたのはプレシア・テスタロッサだった。

「これで全部か…全く、これは何なんだ?」
 その頃、翠屋から数百メートルほど離れた位置。蓮とヴィータ、ザフィーラが傀儡兵を殲滅したところのようだ。
「さっきも言ったろ?『傀儡兵』っていう魔力で動く鎧だって」
「魔力…か」
 蓮は未だに半信半疑のようだ。目の前でこの二人(?)の戦闘…魔法を見たというのに。
「我らは主はやてを探す。お前はどうする?」
 この日、はやてはなのは達との用事で出かけていた。その最中に傀儡兵の襲来である。
今どこにいるのかが分からない今、手分けして探したほうがいいと言う事になり、二班に分けて探していたのである。
「俺は一度翠屋に戻る。ちょうどモンスターも出たようだからな」
 なるほど、確かに翠屋の方から例の金属音が鳴っている。
「…ザフィーラ、俺達も翠屋に急ぐぞ」
「何?どういう事だ?」
「はやてだよ!念話で聞いたんだけど、今翠屋にいるんだ!」

 そして場所は翠屋へと戻る。
「プレシアァァァァァ!!」
 怒りをあらわにし、プレシアへと飛びかかるアルフ。
そして張っていたバリアをぶち抜き、プレシアの胸倉を掴んだ。
「フェイト、あなたの使い魔はずいぶん教育がなっていないわね」
「黙れ!あんたがフェイトにしてきた仕打ち、あたしは忘れてないよ!」
 そしてアルフが殴りかかろうとする。
だが、横から出てきた何かに右腕を絡めとられ、拳を封じられた。
「な、何だ!?」
 驚き、その右腕の方を見る。すると、緑色の何かが舌のようなものを伸ばし、アルフの腕を縛っている。
「紹介するわ…私の契約モンスター、『バイオグリーザ』よ」

第十二話『プレシア・テスタロッサ』
9リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/21(月) 23:05:54 ID:Ik7h2fCk
「このモンスター、高見沢の!?」
 見覚えがあった真司が驚く。
「知っているの?真司君」
「ああ。以前高見沢グループの社長が殺された事件があったよな?
あのモンスターは…その社長がライダーとして使ってたモンスターだ!」
 それを聞き、全員がある結論に至った。
プレシアが高見沢を殺し、新たにライダーとなったという結論だ。
だが、フェイトはそれを信じたくないらしく、プレシアに聞く。
「母さん、まさか…」
 それを皆まで聞かぬうち、プレシアが笑う。効果音があったら「にたぁ」という音だっただろう。
「ええ、そうよ。あの人を殺し、ライダーになったの。
これもアリシアを生き返らせるため…そのためならいくらでも殺すわ」
「ふざけるなぁっ!」
 アルフが激昂する。だが…
「うるさいわね…バイオグリーザ、やっておしまい」
 命令を受け、バイオグリーザが舌を振り回す。
右腕をその舌で縛られているアルフも、一緒に振り回されている。
「やめて…そんな事したら、アルフが死んじゃうよ…」
 フェイトが言うが、プレシアは止める気配が無い。
「やめてよ…!やめて!」
 言うが早いか、バルディッシュを構え、プラズマスマッシャーを放とうとする。
だが、それより早くバイオグリーザから火花と衝撃音。舌がほどけ、飛ばされるアルフ。
「ザフィーラ!」「任せろ!」
 その火花を起こした張本人、ナイトが合図をする。
それと同時にザフィーラがアルフをキャッチし、降りてきた。
「蓮、お前…」
「勘違いするな、俺はそのライダーを倒しに来ただけだ」
 そう言いながら、バイザーでプレシアの方を指す。
「ふうん、ここでライダーに会えるなんて…今日は運がいいわ」

「アルフッ!」
 ザフィーラがアルフを抱えて降りてくる。それと同時にフェイトが駆け寄った。
「心配は無用だ。見た目のケガこそ酷いが、大して血も出ていない」
 ザフィーラの言葉にほっと胸をなで下ろす。だが、新たな傀儡兵が現れ、安心する暇も与えない。
「くっ、まだいるの!?」
 そう言い、身構えるフェイト。だが、そのうちの一体が爆ぜ飛ぶ。
「あたし、参上!なんてな」
 グラーフアイゼンを手に、見得を切るヴィータ。どうやら今の一発は彼女が放ったシュワルベフリーゲンだったらしい。
10リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/21(月) 23:06:54 ID:Ik7h2fCk
「二人とも、来てくれたんやな」
「たりめーだろ。もうすぐシグナムとシャマルも来るはずだ」
「あのプレシアという女は、ライダー達が片付けるようです」
「ならうちらの仕事は…傀儡兵を叩き返す事やな?」
 そう言うと、蒼天の書を開くはやて。
「いくで、リィン!」
『はいです!』
 そしてシュベルトクロイツを構え、数体の傀儡兵めがけて攻撃魔法を放った。
「刃もて、血に染めよ。穿て、ブラッディダガー!」
 先代のリィンフォースが使っていた魔法、ブラッディダガー。それは、赤い短剣を高速で操り、そして撃ち込む魔法。
それが今、数体の傀儡兵を撃ち抜き、そして爆散させた。
『マイスターはやて、今のはなんなんですか?』
「前のリィンが使ってた魔法や。試しにやってみたんやけど…何とかうまくいったわ」
 そう言ったはやては、どことなく嬉しそうな表情をしていた。
「主はやて、何故今になって傀儡兵が?」
 片っ端から鋼のくびきでなぎ払いながら、ザフィーラが問う。
縛る気がないだろうという突っ込みはこの際ご遠慮いただきたい。
「えぇと、プレシアやったかな?あの女の人が操ってるらしいで」
 シュヴァルツェ・ヴィルクングで叩きのめしつつ、はやてが答える。
「何だって?じゃあ、傀儡兵呼んでたのこいつだったのか!」
 今気付いたのか、ヴィータ。

「ライダーに会えたのが幸運とは…どうやらお前も戦う気らしいな」
「ええ…それじゃ、さっそく戦いましょうか」
 そう言うと、プレシアが翠屋の窓ガラスにベルデのデッキを向け、右腕を左に振る。
「変身!」
 そしてVバックルへとデッキを装填、ベルデへと変身した。
「ついていらっしゃい。ライダー同士の戦いはミラーワールドで、でしょう?」
 それを挑発と受け取ったのか、ナイトが先にミラーワールドへと入った。それに続いてベルデがミラーワールドへと入る。
「あっ、おい!待てよ蓮!」
 それを止めようとする真司だが、時既に遅し。すでに二人ともミラーワールドへと入ってしまった。
「どうする?城戸」
「決まってんだろ、止めに行く!」
「…お前ならそう言うと思っていた。行くぞ」
 そして真司と手塚もまた、ミラーワールドへと飛び込んだ。真司は傀儡兵を一体持って。

 ナイトがウイングランサーを手に、ベルデへと向かっていく。
そのベルデは、足のバイオバイザーからワイヤーを引っ張り出し、一枚のカードを挟んで離した。
『HOLDVENT』
「なるほど…これがこのライダーの武器なのね」
 そのカードで出たバイオワインダーを見て、感心するベルデ。その隙にナイトが一撃を見舞おうとするが…
「ぐッ!?」
 爆発魔法『フォトンバースト』が飛んだ。さすがに至近距離からのは効いたらしく、多少ふらついているようだ。
「それじゃあ…死になさい」
『FINALVENT』
 バイオグリーザの舌を足に巻きつけ、デスバニッシュの体勢に入った。そして、ナイトを空中ブランコの要領で掴もうとする。
だが、その軌道上に一体の傀儡兵が飛び込んできた。
「な!?」
 慌ててかわそうとするも、間に合わない。やむを得ずその傀儡兵にデスバニッシュを食らわせる羽目になった。
それを喰らった傀儡兵だが、ぐちゃぐちゃに砕けていた。
もしこれを喰らったのが人間だったらと思うと…いや、考えるのは止めておこう。
「ここに傀儡兵を出した憶えは無いのに…どういう事?」
 その理由はすぐにはっきりした。飛んできた方向を見ると、龍騎とライアがいたのだ。
しかも龍騎は何かを野球のピッチャーのようなフォームで投げたような格好をしている。
「…さすがに3対1は不利ね。やめましょう」
 ベルデはそう言うと、さっさとミラーワールドから出て行ってしまった。
残されたナイトが龍騎・ライアの二人に聞く。
「城戸、手塚、どういうつもりだ…ライダーは敵同士だと分かっているだろう」
「そんなの関係ない。助けたいと思ったから助けただけだ!」
11リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/21(月) 23:07:46 ID:Ik7h2fCk
「それで、あの人は一体何者なん?」
 事情を知らないメンバーを代表し、はやてが問う。
プレシア撤退後、それに呼応するかのように傀儡兵も退いていった。
そして現在、翠屋であれが何者かを聞いていたところだ。
「フェイトちゃん、やっぱり私が話したほうが…」
「いや、いいよ。この事は私の口から言わなきゃいけないんだと思うから」
 そう言うと、フェイトが話し始めた。
「あの人は…私を造った人です」

「なるほどな。あの女の娘のクローン、それがお前ということか」
「…はい」
 事情の説明がちょうど終わったところだ。
話を要約すると、フェイトはプレシアの娘・アリシアのクローンで、そのアリシアを蘇らせるためにジュエルシードを集めていたということだ。
しかも集めていた当時はその事を知らなかったという。
「多分、母さんがライダーになったのも、アリシアを生き返らせるためだと思います。
ライダーになって、最後の一人になるまで生き残れば、願いが叶うって聞きましたから」
「そうか…それで、お前は次にあの女が出たとき、どうするつもりだ?」
 シグナムの疑問ももっともだ。
その女に作られたクローンだったとはいえ、一度は母として慕った存在だ。
次に会ったとき、戦うことが出来るか。それを疑問に思っているのである。
「その時は…私が止めます。あの人は、私が止めなくちゃいけないから」

   次回予告
「弁護士の北岡秀一を呼べ」
「嘘だろ…?またこうなるのかよ…」
「一体何故こんな要求を…?」
「浅倉ァァァァッ!!」
仮面ライダーリリカル龍騎 第十三話『集結』
12リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/21(月) 23:09:36 ID:Ik7h2fCk
投下終了
どうしても俺はヴィータをモモタロスにしたいようです

とりあえず前回のラスト際に出ていた「大物モンスター」はバイオグリーザでした。
…第九話でプレシアがベルデになったこと覚えてますよね?
13リリカルスクライド:2007/05/22(火) 00:03:28 ID:OuRNImKS
>>12
乙です!
ちょいとミス発見
はやてのストレージデバイスの名前は夜天の書で、
リィンフォースIIのストレージデバイスが蒼天の書だったと記憶してるのですが、
間違ってたらすいません。
14名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/22(火) 00:41:43 ID:KPRmcHkm
>>12
早速GJ!
もちろん覚えてますぜ
15名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/22(火) 00:45:55 ID:oJM8YF1Y

リリカル龍騎お疲れさまです!新スレ早々GJ!

>>12
いえ蒼天の書でもいいと思いますよ。
最初は蒼天の書をはやて&リインUの共同で使っていたけど、魔法数の容量か何かが満杯になって、
後に蒼天の書を完全にリインU用に、はやて用に夜天の書を作った設定みたいですし……
16リリカルなのは マスカレード:2007/05/22(火) 01:06:26 ID:J2O87sed
GJです

時間はついにゾルダ&王蛇が本格参戦!?
楽しみにしてますw
17リリカルなのは マスカレード:2007/05/22(火) 08:14:06 ID:J2O87sed
>>16
すいません、ミスりましたι

×時間は
〇次回は

です。
18名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/22(火) 09:09:02 ID:ry+9f6dN
しかし、ここ見てると特撮好きな人って多いんだなと感じる
ライダー系がすでに2作品あるから、それに対抗してレンジャーズストライクとのクロスとかも見てみたいかも
19名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/22(火) 09:43:09 ID:TBF2Tle/
なのはさんが任務中に赤い発光体と激突する。
そんなULTRAMANな電波を受信した。
20リリカル龍騎@携帯:2007/05/22(火) 10:17:20 ID:bS/t0UWz
>>リリカルスクライド氏

確かはやてが一時期蒼天の書を使っていたという設定があったはずなので、
当SSはその一時期の間に起こった出来事と受け取っていただけると幸いです
21リリカルスクライド:2007/05/22(火) 10:33:53 ID:OuRNImKS
>>20
勘違いしちゃって申し訳ない。
漫画版はAsしか読んで無いからSts版でたら読んで見ます。
今後も執筆頑張ってください!
22リリカルスクライド:2007/05/22(火) 15:40:00 ID:OuRNImKS
それじゃあ、第三話その1投下しますね。
「一つの終わりは、新しい始まり。俺たちの旅はこれからも続いていく。
 そうは思わないか」
byオーヴァン .hack//G.U.Vol.3より
23リリカルスクライド:2007/05/22(火) 15:42:13 ID:OuRNImKS
スクライドの世界に派遣される魔法少女達の冒険 

第三話「闇に染まりし優しい人」

 劉鳳の目の前に聳え立つ巨人。
 それは青色の輝きを放ち、左腕には右腕と違い手首から下が鋭利なナイフ状の形に成っている。
 さらに、左肩からは赤い脈を打つ黒い腕が生えている。
 老人などに見せれば、神の化身と崇めるかも知れない造形だ。
 だが、目の前に居る巨人はオーヴァンと言う人間。
 神話に出てくる神とは違い、人の作り出したモノ。

「どんな巨大な壁だろうと、打ち崩す。俺の中にある正義が貴様を処断することを欲する」

 オーヴァンを裁こうと突進し、右腕に装備された鋭利な紫紺の手甲による突きを繰り出す劉鳳。
 その攻撃を、巨体に似合わない動きで回避するコルベニクは左腕のナイフ状の手首で劉鳳を狙う。
 巨人から繰り出された斬撃を手甲で受け止めようとした劉鳳だが、圧倒的質量差によって吹き飛ばされる。
 空中で気合を込め、運動エネルギーを打ち消しその場で急停止する劉鳳。
 すぐさま反撃に移り、全身を銀色の光で包み更なるスピードで攻撃に出た。
 

 劉鳳の怒涛の攻撃を少し遠くの岩の上から見続けるシグナムとヴィータ。
 シャマルの遠距離通信で、一旦集合することを聞き機動六課が揃うのを待っているのだ。
 だが、劉鳳一人に任せっぱなしは性に合わないのか、ヴィータは右足で何度も足場を踏みつけている。
「どうしたヴィータ?奴のことが気に成るのか」
「そんなんじゃねぇけど、一人で突っ込ませてるのが無性に腹正しいだけだ。元は、あたしらで捕獲するはずなのにさ」
 戦闘を続ける劉鳳とオーヴァンが変化した巨人を見つめるヴィータ。
「オーヴァンの化けた巨人からは、馬鹿みたいな巨大な魔力を感じる。闇の書の暴走に似てるかもな」
「あの暴走よりも、こちらの方がやっかいだ。暴走した闇の書の防衛プログラムは本能のままに防衛を続けるのに対し、
オーヴァンが生み出したと思われる巨人“コルベニク”と言ったか。アレは意志があるかのような立ち振る舞いをしている。恐らくオーヴァン自身が操作してるのだろう」
「って、ことは知能を持った闇の書の暴走プログラムって感じに思ってれば良いってことだなって、やべぇじゃねぇか!」
 シグナムの説明に慌てながらも納得したヴィータだったが、更に険しい顔つきになる。
「だったら、あいつを引かせてやった方が良いんじゃねぇか?」
 戦い続ける劉鳳を指差すヴィータ。
「それは無理だろう。劉鳳と言う男は自分の信念に一途だと私は思う」
「何でそんなこと分るんだよ?」
「似たもの同士、と言えば良いのか…」
「要するにバトルマニアってことか」
 その一言を聞いたシグナムはレヴァンティンを鞘から引き抜こうとする。
「レヴァンティンの取れない錆にしてくれようか…」
「へっ!グラーフアイゼンの頑固な汚れにしてやろうか?」
 二人が口喧嘩を始めている横を、黄金の閃光が突っ切る。
「なんだ、ありゃ?」
24リリカルスクライド:2007/05/22(火) 15:43:54 ID:OuRNImKS
『足りない…足りないぞぉぉぉ!極限を超えろぉぉぉ!』
 コルベニクへと変化したオーヴァンは、何かに憑依されたかのように吼える。
 左肩と一体化するAIDAの黒い泡から8つの針状の武器を出現させ、右手で取り出し劉鳳へ投射する。
 8つの紫色に発光する黒い魔針が目標に向けて横一列に迫ってくる。
 劉鳳は、寸前のところで針と針の間に滑り込み回避する。
 長時間戦闘を繰り広げている筈なのだが、疲れを微塵にも見せない動きを続ける劉鳳。
 実際は、全身に痛みが走り、今にも倒れるかもしれない状態だ。
 しかし、この男は止まらない。敵を打ち倒すまで、体を動かすことを止めない。
『そんな力では、空間を歪ます力には成らないぞぉぉぉ!!』

“変異なる召喚”

 絶叫するオーヴァンことコルベニクは、AIDAの腕から微生物のようなAIDAを5体召喚させる。
 その姿は、半透明の微生物の形の中に紫色に発光する黒いコアを持つ。
 劉鳳を取り囲んだ召喚AIDAは、各個に砲撃魔法を放つ。
 砲撃を回避し、すれ違いざまに右腕の手甲で一刀両断にし、破壊していく。
 次々と破壊される召喚AIDAを他所に、コルベニクはAIDAの腕に膨大な魔力を集中させていた。

“掃討の魔針”

 紫色に発光する魔力の球体を爆発させ、前方180度範囲に多数の魔針が放出される。
 ほぼ回避は不可能な攻撃だったため、直撃コースの魔針を撃墜していく劉鳳だったが、何発か掠る。
「ぐっ!?」
 掠った場所が痺れ、動きが鈍る劉鳳。
 その隙を狙っていたのか、急接近してくるコルベニク。

“凶つ神の裁き”

 AIDAの腕が素早い動作で劉鳳を掴み、隆起した巨大な岩へ投げ飛ばす。
 岩は突き破りながらも吹き飛ばされる劉鳳に追い討ちを掛けるように、右腕の手で劉鳳を掴み地面叩きつけ引きずり回す。
 意識が遠のいていくのを感じる劉鳳。
“この、ままでは…死ぬ!?”
 アルターで強化した肉体と鎧があろうと、これ程の衝撃を受ければ待っているのは…“死”のみ。
 ほぼ意識が無くなった劉鳳を上空へ投げ捨てるコルベニクは、己のボディの中心に炎属性の魔力球を生成。
 コルベニクの巨体に合わせての魔力球は、半径5m以上を超えている。
 それをAIDAの腕で掴み、劉鳳へと投射した。
『極限を超えろぉぉぉ!!』
 灼熱化する魔力球が劉鳳を捉えようとした瞬間、黄金の閃光が突っ込んできた。

「俺の自慢の拳だぁぁぁ!!」

 黄金の閃光は、劉鳳の目前に迫る灼熱の球を、両拳を前に突き出し己の命を一つの拳にした大技で粉砕した。
 重力に引かれ落下する劉鳳を、黄金に輝く閃光より現れたカズマが、その左腕を掴み助ける。
「おい!劉鳳。死んでねぇよな?」
「勝手に…殺すな…」
 アルターの装甲も剥げ落ち傷だらけな劉鳳だったが、何とか返事をするぐらいの力は残っていたようだ。
 だが、危険な状態なのは変わらない。
 劉鳳とのケンカの決着がついていないカズマは、ここで奴を死なせる訳にはいかなかった。
 医者のところまで劉鳳を連れて行こうと考えた矢先、敵が迫ってきた。
 コルベニクは、二人を逃がすまいと召喚AIDAを多数出現させ逃げ場を無くしていく。
「ちっ、邪魔すんじゃねぇよ!」
25リリカルスクライド:2007/05/22(火) 15:44:56 ID:OuRNImKS
 左腰に劉鳳を担ぎ、逃走経路を塞ぐ壁と成っている化け物共に対して攻撃を仕掛けるカズマ。
 右手にエネルギーを収束、それを敵に向かって振るうと光の刃と化したエネルギーが召喚AIDAたちを切り裂いていく。
 道が開けたのを確認したカズマは、右肩甲骨の尻尾パーツを使い一気に加速しようとした。
 だが、考えていたよりも敵の動きが速く回り込まれる。
『逃がすわけには行かない。全ての鍵をこの場に止めなくては、俺の願いは叶わない!』
 コルベニクは、AIDAの腕でカズマを捕獲しようと動く。
 尻尾パーツを使い、緊急回避するカズマだったが劉鳳の吐血が激しくなったのを見て動きが鈍る。
“クソ!無茶してたら、こいつが先に逝っちまう…どうすりゃいいんだよぉぉぉ!?”
 そんなことを考えている弱い自分にイラつきを積もらせながらも、青く光る巨人から逃げ続けるカズマ。
 だが、そんな行動を取るカズマに怒りを爆発する者が居た。
「何をしているカズマ…反撃しろ」
「手前ェ、虫の息なクセに強がってんじゃねぇ!」
「俺の知っている奴なら、逃げると言う弱い考えをしない!シェルブリットのカズマなら…な」
「へっ!言ってくれるじゃねぇか、絶影を持つ劉鳳さんよぉ」
 劉鳳の喝に弱気だった己を、元のアルター使いの男。シェルブリットのカズマへと戻す。
「死んじまっても、化けて来んなよぉ!」
「貴様に抱えられたままでは死ぬに死ねん」
「言ってくれるじゃねぇか!」
 コルベニクの右拳が目前に迫ってくるのを、カズマは右拳で迎え撃つ。
 拳と拳の衝突は、激突点から衝撃波が発生し近くに存在した岩や瓦礫を消し飛ばしていく。

「手前ェ、一体何モンだぁ!」
『少し前に会ったはずだがね。ロストグラウンドの悪魔』
「手前ェかぁぁぁ!」
 カズマの脳裏に浮かぶ、すかしたサングラスをした男の顔。
『そうだ!その力だ!君らの力を極限まで高め、向こう側への扉を開け!』
「蛇野郎と同じ事を言うなぁぁぁ!!」

 更に力を込めるカズマとコルベニクの激突は、周囲の大地を削り取っていく。
「ぐっ」
 カズマに抱えられたままの劉鳳にとって、今の状況は命を削られていく行為。
“アルターで装甲を再構築しても長くは持たないか…くっ”
 徐々に向こう側への扉が開こうと、周囲の物質がアルター化され、隆起現象まで起こり始める。
「カズマ。奴の企みに手を貸すな!」
「わぁってるよ。でもよぉ、引くに引けねぇんだよぉ!」
 もし力を弱めればコルベニクの拳がカズマと劉鳳を捉え吹き飛ばすだろう。
 逆に力を込めれば向こう側への扉が直ぐにでも開きそうになる。
 そんな膠着状態を一筋の砲撃が崩す。

「ディバイィィィン、バスタァァァ!!」
『Extension』
 ぶつかり合う二人の遥か直上から撃たれる砲撃魔法が膠着状態を吹き飛ばす…少々やり過ぎな感は拭えないが。
 
 ピンク色の爆煙から降下するカズマと劉鳳に、どこからか魔法が掛けられ落下スピードを落とし着地させる。
 突然の強力な砲撃に吹き飛ばされ気を失い、アルターが解除された状態のカズマと劉鳳。
 その横に降り立つのは、管理局の白い魔王…失礼、機動六課スターズ部隊隊長、高町なのは一等空尉その人だった。

「ちょっと、やりすぎたかなぁ?」
『Don't worry(いいんじゃないでしょうか)』
26リリカルスクライド:2007/05/22(火) 15:47:07 ID:OuRNImKS
投下完了。
なのは様、どうかお許しをOrz

コルベニク強すぎかな?一応ゲーム引っ張り出して技調べてきたw
27リリカル龍騎@携帯:2007/05/22(火) 15:57:44 ID:bS/t0UWz
>>26
乙GJです
なのはさん魔王にランクアップしてらっしゃる・・・
やっぱりStS第八話のあれの影響ですかね?
28リリカルスクライド:2007/05/22(火) 16:24:08 ID:OuRNImKS
>>27
衝撃を受けました…寝不足&言うこと聞かないワガママ生徒に静かな怒りを放つなのは様。
制限解除(互いに全力全開)でカズマと劉鳳がタッグを組んでも、この状態のなのは様を倒すことが可能か不明w
29名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/22(火) 16:47:51 ID:KPRmcHkm
>>28
GJ!
そろそろなのは「様」でいい気がしてきた……
30名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/22(火) 16:54:37 ID:/6qcVLtH
>>28
流石に劉鳳とカズマは強さと引き換えに相応の代償を払ってるわけだし
魔王モードのなのは様には勝て・・・るのだろうか(;つД`)カテルキシナイヨママン
31名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/22(火) 18:15:15 ID:77D+XXQy
反則キャラには反則キャラだ!
乙女座のシャカや怒りの皇子バイオライダーなら勝て…るか?
32名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/22(火) 19:23:04 ID:/X4oekZe
>>31
なのはがバイオ・・・というかRXに勝ってる部分なんて一つも無いんだが・・・
むしろなのはがRXに勝つ方法があるなら教えてほしいぐらいだ。
33リリカルなのは マスカレード:2007/05/22(火) 19:36:22 ID:J2O87sed
>>リリカルスクライドさん
GJです!
自分、.hack実はまだ途中だったり……
次回め期待してます!
34名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/22(火) 19:59:20 ID:3YJbIscw
>>27
それが影響だろ。
某所では管理局の白い魔王という名称がついてるし…
あれは怖かった…見た瞬間背筋に悪寒が駆け上がって戦慄した。
35名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/22(火) 21:25:28 ID:E+hqoBVh
なのはと戦国BASARA2のクロスってのを考えた。
BASARAの世界なら何でもありみたいなノリだから合うと思うんだけど………
話が思いつかないorz
36名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/23(水) 01:58:01 ID:z6SYyjfZ
あれ?
倉庫が見れない・・・何で?
37名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/23(水) 02:10:06 ID:vCffqtgI
>>35
白い魔王・なのはさんvs黒い魔王・若本信長とか、
ファイトvs伊達政宗の雷使い対決とか、
シグナムvs島津義久の剛剣対決とか、
実は生きていたプレシアがザビー教に入信してたりとか
38名無しさん@お腹いっぱい?:2007/05/23(水) 03:22:45 ID:/xuGMpCx
28&30 方々。

逆っすよ逆。
なのは見ながらスクライド見直したんすけど、やばすぎっす。
悔しいっすけど、なのはさん達じゃ勝てませんって。
音速を超えるクーガーの速さを超えるカズマと劉鳳にまず追いつけませんもん。
まぁ、リリなのが作品世界観のメインだから補正かかるとしても・・・ねぇ?
 まこと遺憾ながら、多分速さ的に届くとしたらはシグナム嬢とフェイト嬢
ソニックフォーム時ぐらいっすかねぇ?
更には、本能レベルの感覚尖鋭されてるロクデナシと劉家の嫡男ですから、二人が
マジで余裕ない時位しか攻撃当たらなさそうっすよ。
39名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/23(水) 07:09:59 ID:7Yr5CeUw
クロスでのどちらが強いうんぬんは果てしなく鬼門です。
自重しましょう。
40名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/23(水) 08:18:03 ID:nVwJmjRk
>>28
さすがに2人でなら勝てるでしょ。
これで勝てなかったらアルター使いが可愛そすぎる。
まぁ、兄貴なら一人でもがんばれば互角に持ち込めるんじゃないか?
兄貴の速さなら攻撃も当たらないだろうし。
41リリカルスクライド携帯:2007/05/23(水) 09:07:10 ID:7xSe4knk
>>38
>>40
そこまで熱くならないで。
ネタで書いただけだから、リリカルスクライドでは強さを原作基準で書いてますので安心して下さい。
42名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/23(水) 09:31:49 ID:XPeL6FzA
まあ、スクライドの二人は原作最終話見る限りDBのキャラともガチで戦えそうなほどのバケモンだからなあ……w
生身で宇宙行ったり、全力全開の技を出し合ったり……w
43名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/23(水) 09:37:12 ID:AspP22OM
ヴィータ「悪魔め…。」
なのは「悪魔でいいよ。悪魔らしいやりかたで話を聞いてもらうから。」
老アシュラマン「良い事言ってくれるじゃねぇか。人間にしとくには惜しいぜ。」
老サンシャシン「お前なら立派な悪魔になれるぜグォッフォフォフォ。」
老アシュラマン「倅の嫁にこねーかー。」
老サンシャイン「いや、お前の倅はもう死んでるだろ。」
フェイト「そこ! なのはを変な道に誘わない!」
悪魔友情コンビ「ワーイ!」
ヴィータ「元気な爺ちゃん方だ…。」

どうせキン肉マンU世とクロスさせる奴なんて俺以外いないだろうからやった。
今も反省して無い。
44名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/23(水) 15:18:53 ID:Z1GxjtmC
>>12 GJです。次回浅倉いよいよ再登場ですね。
>>前507
私もカブトとなのはStSのクロスオーバーを考えています。
8話のなのはを見て、カブトがクロックアップしてティアナを助けるという光景が頭に浮かびました。
そしてなのはと戦うな感じの電波が流れてきました。
45前507:2007/05/23(水) 15:27:49 ID:2m9yCoSC
>>44
同士よ…
俺は十五歳時のなのは達とカブトのコラボを考えてる。
ちなみに主役は矢車さんで。
ただ中々構成難しいし、兄貴が毒舌達者な人みたいな感じになって…
SICキッパーが発売する頃には投下する予定ではいるけど。
ちなみに昭和から平成までの全ライダー+なのはStSも考えてる。
こっちのほうがカブトよりきついけど…
まぁモチベーション続く限り頑張る。
46名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/23(水) 17:22:38 ID:eznTI30b
ドラゴンボールだったらプレシアの願いなんて簡単にかなうんだよな……見つかるかどうかは別として
47名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/23(水) 17:31:10 ID:AspP22OM
これが闘将!!拉麺男だったら何の説明も無くアリシア生き返って
それが当たり前のように再登場してそうだな
48名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/23(水) 18:27:37 ID:Ici+fRct
う〜むリリカルスクライド氏の影響でスクライド見直したら
休日丸々つぶして俺もスクライドクロス書いちゃったよ・・・
まぁ様子みて落とせる空気なら落とします(;つД`)
49リリカルスクライド:2007/05/23(水) 18:46:54 ID:9AJB9y1f
>>48
いつでも待ってるよ〜
私のは兄貴の出番が少ないので(死期迫ってるのに動かしまくると即逝きそうでw)
兄貴分をよろしく!(ぇ
50s.TRI..ed:2007/05/23(水) 19:48:35 ID:Ici+fRct
 ご注意 時空管理局ネタでクロスオーバーがかなりあるので
今回なのは達はスクライド世界の住人になってもらいました。
でも魔法がアルターに変わってるだけでAsのエピソードは同じような流れで終わってる・・・って事で
尚設定を強引に捻じ曲がってる箇所もあるんで御用者を(´・ω・`)
51s.TRI..ed 第1話「ストライカーズ」:2007/05/23(水) 19:49:37 ID:Ici+fRct
夢を見ていたんです・・・いつも見る夢とは違う別の夢を
とても穏やかで、温かく、優しい夢を・・・見続けていたのです。

早朝、診療所跡の廃墟にやけに楽しげな声が響く。
「カッズマく〜ん、ツイてるか〜い?ノッテルか〜い?ツイてないなら出てくるなよ伝染するから!」
薄汚れたジャケットを着た声の主は診療所のドアをげしげしと叩いた。
「・・・とうとう不運が祟って逝っちまったか、かなみちゃんは俺が保護してやるから安心しろよ、エイメン」
「〜!朝から不吉な事言ってんじゃねぇ、何かの嫌がらせか君島ぁ!」
急に勢い良く扉が開いてにゅっと腕が伸び君島と呼ばれた男は胸倉を掴まれた。
「やっだなぁ〜朝の軽いジョークじゃないか、カズマ君。ん、かなみちゃん取られるのやっぱジェラシー?」
扉から出てきたのは少々猫背ぎみだが体格の良い男、近所じゃ喧嘩で有名なカズマと言う男である。
「何わけの判らん事言ってんだ、子供に妬いてどうするんだあ?」
カズマは君島の襟元をつかんで激しくシェイクした。
大声で馬鹿騒ぎをしてると建物の奥から恨めしそうに声が聞こえてきた。
「子供、カズ君は私に妬いてもくれないんだ・・・」
扉の奥からポニーテールを大きいリボンで留めた10歳前後の可愛い少女が恨めしそうにカズマを見ていた。
名前は由詑 かなみ、カズマと一緒に診療所跡に住む少女である。
「んぁ、じゃなくてだな朝からやかましいから怒ってるわけでな、別に妬くも妬かないも無いだろ?」
カズマは意に介せずしれっと答える。
「・・・お茶いれて来るから、それと君島さんを離してあげてねカズ君」
かなみは不機嫌な顔で診療所の奥へ引っ込んだ。
「はいはい、悪かったから放してくれないかなカズマ君、後でかなみちゃんのフォローいれておくからさ」
急に胸倉を離され尻餅をつく君島、何度もこんな事をやってるのか慣れたもんである。
「たくっ朝からややこしいマネしてんじゃねーよ、朝っぱら何だ?景気のいい話じゃなきゃゆるさねーからな」
「残念、バッドニュースだよ良かったね〜♪」
「朝から騒いでそれかよ、良くねーだろ!」
再び君島の胸倉を掴んでシェイキング
「まぁ待てって今回はマジな話なんだからさ、奥で話そうぜ」
君島の緩んだ顔が真剣になる。
「OK、じゃ奥で話すぞ。かなみに聞かせるんじゃねーぞ」
部屋の奥に移る。診療用のベッドにカズマは腰を下ろし、君島も何故か部屋にある木製のベンチに腰を下ろす。
52s.TRI..ed 第1話「ストライカーズ」:2007/05/23(水) 19:51:24 ID:Ici+fRct
「カズマ、お前HOLYとどれくらいドンパチやったか覚えているか?」
「数は覚えてないがかなりやった気はするぜ」
カズマが住むこの大地はロストグラウンドと呼ばれ、アルターと呼ばれる人外の力を持つ人間がいる。
物質の分解と再構築、構成されるものはほぼ武器に順ずる物と言って良い。
ロストグラウンドではこの力を持つ人間と、そうでない人間、この二つに分類される。
アルターがあるために混乱を極め、日本いや世界から見放された地、それがロストグラウンド。
HOLYはアルター犯罪を治めるために作られた、アルター能力者の集団である。
だがHOLYはアルター能力者だけでなく持たない者も『市街』に登録されたない人間は全て弾圧されるのだ。
カズマと君島は偶発的に交戦したHOLYとの敗北を皮切りに、次々にHOLY部隊を排除していった。
「今までにデカイ銃やら玉玉ウルサイ奴やらけっこうやったよなぁ」
「派手に暴れまわったおかげで本土が重い腰をあげてな・・・HOLYに大規模な追加要員が来るそうだ」
君島は懐から紙を取り出した。
「市街の情報屋が本土から届く荷物の情報をを掴んでな、本土から届く武器が最近馬鹿みたいに増えてる。
それと受け取りに来たHOLY隊員の噂話を聞いたってよ」
「はん、くだらねぇ。そんなもん全部ボコればおしまいだろうが」
腕を組みふんぞりかえるカズマ。
「バカかっ!その噂話じゃお前が今までボコったHOLY隊員は格下。
今度送られる隊員が本土のアルター能力者のエリート部隊なんだよ!」
「だったら俺は宇宙一だな!」
カズマはあごに指をあてポーズをきめる。
「アホか!裏が取れるまでHOLYとのドンパチ禁止!お前がパクられたら俺も商売あがったりなんだぞ」
「お前の為かよ!」
君島の胸倉の掴む(以下略
53s.TRI..ed 第1話「ストライカーズ」:2007/05/23(水) 19:53:11 ID:Ici+fRct
カズく〜んお茶と朝ごはんだよ」
話の流れを遮りトレイに朝食とお茶を載せてかなみが部屋に来た。
「おお〜♪すまないねかなみちゃん、朝まだだったんだよ」
「金払えよ」
かなみは腰に手をあて一刺し指を立てる。
「も〜カズ君をそんなにケチんぼに教育した憶えは無いよ」
「へいへい、君島と大事な話があるから子供は向こうにいってな」
ピシリ、何か空気が凍る音を君島は聞いた。よく見ればかなみの顔に青筋マークが見えた。(ような気がした)
「・・・じゃあカズ君大人なんだ、じゃあ大人なら朝ご飯ひとりできるよね♪」
えらくにこやかな顔でかなみはカズマの朝食をさげていった。
「ちょっ待て、かな・・・」
「じゃ君島さんごゆっくり♪」
ピシャリと扉が閉まりかなみは出て行った。
「飯・・・やらないからな」
君島は頬をハムスターのようにトーストを詰め込んだ。
「そえにかまみひゃんだっれろびひしららまういらろ」
「君島、飯食うか喋るかどっちかにしろ。朝メシとらねーから」
「それにかなみちゃんだって飛び火したらまずいだろ」
お茶で流しながら君島は喋った。
「まぁな・・・とりあえずしばらく大人しくしてりゃいーんだろ?まぁ向こうから売って来たら別だがな」
「OK、流石カズマ先生〜しばらくそうしてくれると助かるぜ」

「しばらくしたら情報入れるから待ってろよ」
君島は診療所の前に停めていた車にキーを入れた。
「っとかなみちゃんかなみちゃんこっちこっち」
君島かなみを手招きする。
「何ですか君島さん?」
「あのな、実は朝にかなみちゃん取るぞってけしかけたらけっこうマジな顔してキレてたんだぜ」
君島はかなみに耳打ちをした。
「っへ?っえ??」
「カズマの方が精神的にガキなんだから、奥さんであるかなみちゃんが落ち着いてなきゃな?」
「はは・・・はい;」
かなみは顔を赤くしながら答える
「何コソコソ話してるんだ?」
カズマは微妙に不機嫌そうな顔をする。
「カズマがガキだって話さ、なー?かなみちゃん」
「カズ君が子供で困るって話してたんだよー♪」
かなみと君島はけらけらと笑った。
54s.TRI..ed 第1話「ストライカーズ」:2007/05/23(水) 19:54:19 ID:Ici+fRct
ロストグラウンドの市街、中心にそびえ立つ建物がHOLY本部がある。
その最上階に近い部屋、隊長室にHOLY隊員が集められたいた。
「ジグマール隊長、用件の言うのは何でしょうか」
しなやかで引き締まった体を持ち、鋭い眼光を持つHOLY隊員の劉 鳳がジグマールと呼ばれる人物に質問をした。
隊長と呼ばれる男の名前はマーティン・ジグマール、HOLYの隊長である。
「以前より言ってた事だが、本土より追加要員が来ることになった。本日の夜に到着する予定だ」
「噂のアレですか、誰よりも早く動ける俺に迎えに行けと、そう言う事ですね!」
嬉しそうに答えたサングラスの隊員、顔だちから髪型サングラスまで鋭角的な特徴を持つ男。
名をストレイト・クーガー、自称(他称)世界最速の男である。
「ってそんなわけないでしょクーガー」
クーガーの台詞を聞いて頭を抱えてるショートカットとミニスカートが特徴的女性隊員、
名前はシェリス・アジャーニ、劉 鳳 とよく仕事でパートナーを組んでいる。
劉 鳳 、シェリス、クーガーは3人でよく仕事を組まされる。今回も指令が来ると思っていたのだが・・・
「君たち3名はHOLYの顔みたいな存在だからな、是非迎えに行ってもらいたい」
ジグマールは目の前の3名に命令を言った。
「えー、ただの迎えですか?そんなのクーガーに」
「私はね、何でも速く走らせる事ができるんですよ!この世の理はすなわち速さどと思いませんか?
物事を早く成し遂げれば時間を有効に使えます、100年あれば嫁でも傑作脚本が書ける、
豚でも50年あれば傑作アニメを作る事ができる、つまり速さこそ有能なのだ、文化の基本・・・」
「我々が迎えにいく事に何か意味でも?」
劉 鳳はクーガーの最速的な口上を遮りジグマールに質問をする。
「そうだな今回来る追加の隊員は少々変わってな、本土にもHOLYのようなアルター使いの集団がいるのだよ。
今回来る彼ら、いや彼女らはその組織の象徴的な存在だ」
『彼女ら』と言う言葉に後ろで速さを語っていたクーガーがピキーン!と反応する。
「女性なんですか!素晴らしい、殺伐とした仕事に女性がいてくれるだけで光り輝く!
女性が職場にいる事自体が華です、ここに速さは必要ありません。人生は光陰矢のごとしと言いますが、
生まれた瞬間から限りある人生、やはり女性に使うべきでは無いでしょうか?
趣味や食事に時間を裂くのも必要ですがやはり女性に捧げるのが一番良いと思うのです。
そして愛を育み子儲け慈しみながら育てるのがより良い時間のすごし方では無いでしょうか!
そう、それこそが至上の人生の過ごし方と言うものでは無いでしょうか?」
いいかげんうざくなったのかシェリスは踵でやたら早口で喋るクーガーの足を踏んで黙らせた。
「話の続きをいいかな?今回来る追加要員は特例中の特例でね、彼女らはアルター使いであるがHOLYに所属しない。
いわば外部スタッフとして行動するのだ、考えてもみたまえHOLYは組織だ。
組織である緊急の事態には対応が遅くなる。
そこで少人数で編成された遊撃部隊を編成しHOLYの命令系統とは外れて独立行動を取ってもらうのだよ。」
「つまり外部の人間による独立遊撃部隊ですか・・・」
劉鳳はわずかに眉を歪めた。
ジグマールは厳しい顔で言う。
「つまりHOLYの仕事を不服とし本土が介入を始めたようなものだ、これがどう言う意味か判るな」
「要するにナメられないようにビシっと牽制してこいってわけですね」
何故かシェリスは嬉しそうに答える。
「ふっ頼もしいな、牽制だけで無く今後の仕事も頼むぞ」
ジグマールは劉鳳にリストを渡した。
「今日来るは先遣隊だ、隊長以下隊員達は後日やって来る事になる」
劉鳳は先遣隊のリストに目を落とす、そこにはアルターランクS+の人物があった。
「特別に今回編成される部隊名を教えておこう、StrikerSと言うらしい」

アルター独立遊撃部隊StrikerS スターズ分隊

 スターズ分隊 隊長  ナノハ・タカマチ   アルターランクS+
               スバル・ナカジマ   アルターランクB
               ティアナ・ランスター アルターランクB

「どうだ劉鳳、お前と同じSランクだ・・・」
ジグマールはにやりと笑った。
55s.TRI..ed 第1話「ストライカーズ」:2007/05/23(水) 19:55:52 ID:Ici+fRct
「へっくし!あ〜誰か噂しとるんかなぁそれとも風邪かなぁ?」
空港でスーツの女性が派手にくしゃみをした。
童顔にスーツ、『HAHAHA!まだ学生だろ?』ともコメントされかねない女性だ。
何を隠そう彼女がジグマールが警戒する噂のStrikerS の隊長八神はやてである。
「やっぱりパジャマ着て寝た方がいいかもね・・・」
にはと笑うポニーテールをサイドに結った幼さが残る女性、
待ってました皆のヒーロー魔砲少女にしてスターズ分隊の隊長
高町なのはである。
「・・・魔砲?」
「ん、どうかしたんですかなのはさん?」
聞いたのは新人のホープ、目指せ主人公!ハチマキが特徴的なボーイッシュな少女
スバルナ カジマである。
「出番食われないようにがんばります!」
「二人とも妙な電波受信してません?」
冷静にツッコミを入れたのは
ティアナ ランスター、ツインテールが特徴的なスバルの愉快なパートナーである、あとツンデレ。
「ツンデレ?ビキビキ・・・」
「本当に御免な、本来ならウチが先に行って挨拶せないかんのやろうけど」
はやては手の平あわせてなのはに謝った。
「あ〜仕方無いよ、計画が前倒しになったんだから仕方が無いよ」
なのはも気にしてないようである。
実は言うとアルター能力者はロストグラウンドだけに留まっていないのである。
数十年前、神奈川県の一部で突如横浜を中心に原因不明の大規模な隆起現象が発生しロストグラウンドが誕生した。
アルター能力者はロストグラウンドでしか生まれないとされているがそうでも無い。
ロストグラウンド発生直後の混乱で本土に流れた者、地方で散発的に『向こう側』のチャンネルが開いたりもする。
アルター事件の発生率はロストグラウンドに比べて極めて低いが、日本でも発生するのだ。
それを鎮圧、アルター使いを保護するのが本局アルター管理部と呼ばれているのだ。
本来、八神はやてを筆頭に『本局アルター管理部機動六課』を立ち上げる予定が、急遽ロストグラウンドに派遣が決定。
「せっかくやから赤・・・コホンコホンカッコよく名前かえへん?」
とまぁはやての鶴の一声によりStrikerS隊誕生となったわけである。
「ま、今回の前倒しもあの蛇おじさんの嫌がらせじゃない?」
「かもねぇ」
スバルとティアナは嫌な他部署の上司の話をした。
「こ〜ら、人様の悪口言ったらいかんていうたやろ!」
「「すいませ〜ん」」
しっかりユニゾンするあたりは名コンビと言うべきか。
「まぁまぁ、その話はまた今度にね?」
なのはが止めに入る。
はやての説教は長いのだ、聞いていたらフライトの時間など過ぎ去ってしまうだろう。
「そうやな、え〜とお土産って必要やろか?なら今のうちに売店でも・・・」
「いやいや、それいらないって」
素早くはやてにツッコムなのは、伊達に十年親友はやっていない。
「まぁ頑張って来るよ、ちゃんとしっかりやってくるからまかせて」
ビシとなのはがVサインを決めた所で飛行機のアナウンスが流れた。
「あ〜もう時間かぁ、ほな頑張ってな」
「それではStrikerS隊スターズ分隊行って参ります」
敬礼を交わすなのはとはやて、こうしてロストグラウンドに飛び立ったのである。
56s.TRI..ed 第1話「ストライカーズ」:2007/05/23(水) 19:57:03 ID:Ici+fRct
夜にカズマは高層ビルの廃墟の屋上に座って空を見ていた。
夕方に君島が現れしっかり夕飯にあずかりながら教えに来たのである。
「空港の警備が厳重になってきたぞ本土の重要人物が乗ってるて話だ、噂は本当かもな」
まぁそんなわけでこんな場所にいるのだが・・・全く君島の忠告を聞いてなかった。
「ん、ここにいる理由なんて判るだろお前も!」
誰に言うまでも独り言を言った。
何か本土側の空から光がこちらにやって来る。
「ビンゴだな、じゃあ派手に挨拶してやるか・・・」
カズマは深く息を吸い吐く。周りのコンクリートを分解しながら右腕を再構成させていく。
黄金の右腕と背中の3枚の赤いフィン、カズマのアルターシェルブリッドだ。
「さぁいっくぜぇ!」
右腕で屋上の床をぶち抜き跳躍する、ビルの上空に軽々とカズマのカラダは空に舞う。
だがまだ飛行機に届く高度では無い。
「まだまだぁ、衝撃のファーストブリッドぉ!!」
カズマの背中のフィンの1枚が分解し巨大な推進力に変わる。
緑の光が尾を引きさらにカズマを上空に追し上げる。
「きゃっ何、乱気流・・・じゃあ無いよね」
なのは達を乗せた飛行機が文字道理に『衝撃』襲われた。
スバルが窓をガクブルと指差していた。
「って何、嘘でしょ!」
ティアナもスバルと同じようにガクブルと指を刺す。
「ん、何々・・・人!?」
そりゃなのはもびっくりしただろう。
飛行機の翼の上に人がいるのだ、驚かないはずが無い。
「さーってと中に骨のある奴なんていそうにねぇけどなぁ・・・」
飛行機の窓から機内の様子を見るがいまいち判らない。
「まぁいいか、ビッてるなら良しだ、アバヨ!」
ご丁寧に飛行機の翼に穴を開け、地上にカズマは落下した。
「さて最後のシメだ、いっくぜぇ撃殺のダブルブリッドォォォォ!」
カズマの背中ののフィンが2枚同時に割れ1枚の時以上の推進力をはじき出す。
アルターの流星となったカズマは廃墟ビルに突撃し、盛大な爆音とともにビルを爆砕した。
ビルを爆砕した衝撃は飛行機の機内にもビリビリと伝わっていた。
「ってあれがロストグラウンドのネイティブですよねなのはさささんっ」
「って少し落ち着きなさいスバル」
混乱してるスバルを落ち着かせるティアナ、よく心得ている。
「ねぇ・・・窓のネイティブの特徴わかった?」
何やらなのはは思考してるようだ。
「暗くてあまり特徴が判りませんでしたけどおそらく融合型、右腕と背中に2枚のフィンが付いてました」
「よっく憶えてるねぇティア、全然わからなかったよ」
スバルがしきりに寒心していた。
「シェルブリッド・・・」
なのははそう呟いた。


「チッ狙いがそれて隣のビル砕いちまったか・・・まだまだ使えねぇな」
ビル跡の中心にカズマは立っていた。
笑いがこみ上げて来た。
「さぁ喧嘩をやろうぜははははは!」
カズマの笑いがロストグラウンドの夜空に響いた。
57s.TRI..ed 第1話「ストライカーズ」:2007/05/23(水) 19:58:36 ID:Ici+fRct

夢を見ていたんです、夢の中で私はいつも見るあの人と違う人になってました。
夢の中の私は思わぬ再開に驚いていました。
そして同時に悲しくもありました、夢の中で再開した人は敵。
再開した人は私の言う事を全く聞かないでしょう。
ならば倒さなければならない。
その人の心の痛みはとても強く、その思いも強かったのです。
私は叫びました、大丈夫きっと思いは通じると。
思いはきっと通じると叫び続けたのです。
       
       予告
  第2話
    「高町なのは」
ロストグラウンド、都市部の華やかさとは裏腹に情念渦巻く最果ての地。
自立できない経済、機能しない政治、横行する犯罪
なのは達の祈りを飲み込む程に傷は深く、簡単には癒えない。
58s.TRI..ed :2007/05/23(水) 20:01:16 ID:Ici+fRct
ではまた縁があれば(´・ω・`)ノシ
59リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/23(水) 20:16:26 ID:hj7fOxWw
>>58
GJです
地の文への反応が…ってそれでティアナがお怒りにw
さて、アルター化したレイジングハートがどんな事になっているのやら…
60リリカルなのは マスカレード:2007/05/23(水) 20:19:47 ID:WWG2b70Q
>>58
GJです
君島の言うことをまるで聞かないところがなんともカズマらしいw
一つ気になったんですが、二発目はダブルブリットでしたっけ?
セカンドブリットだった気がするのですが……
私の勘違いならすいません
61リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/23(水) 20:34:26 ID:hj7fOxWw
>>60
あれ?二発いっぺんに使ったからダブルブリットなんじゃないですか?
62リリカルなのは マスカレード:2007/05/23(水) 20:38:07 ID:WWG2b70Q
>>61
あ、なるほど。納得しました♪
63s.TRI..ed :2007/05/23(水) 20:42:20 ID:Ici+fRct
ダブルブリッドについて
完全に作者の創作バカ技です。
まぁ何だ、なのはさん相手じゃ流石に1発ずつ打つんじゃ勝ち目なさそうなんで
2枚のフィンを同時に使ったらどうなるかを実験してみました。
まぁ結果はご覧の通り
それに暫くパワーアップの予定も無いですし
(;´Д`)アタレバツヨイケドアタラナイヨー
64名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/23(水) 22:28:05 ID:k8mrCrlD
一応、漫画版だと「双撃のシェルブリット(ハイブリット)」って技があるぜ
まあ漫画だとそもそも「激動のハイブリット×1000」とかトンでもないバリエーションまであるけどw
65リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/23(水) 22:45:33 ID:hj7fOxWw
第十三話、長くなりそうなのでとりあえず前編だけ投下しますが…かまいませんか?
66名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/23(水) 22:49:06 ID:GN/uzwp4
私は一向に構わんッ!
67リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/23(水) 22:49:44 ID:hj7fOxWw
「多分、母さんがライダーになったのも、アリシアを生き返らせるためだと思います。
ライダーになって、最後の一人になるまで生き残れば、願いが叶うって聞きましたから」
「そうか…それで、お前は次にあの女が出たとき、どうするつもりだ?」
 シグナムの疑問ももっともだ。
その女に作られたクローンだったとはいえ、一度は母として慕った存在だ。
次に会ったとき、戦うことが出来るか。それを疑問に思っているのである。
「その時は…私が止めます。あの人は、私が止めなくちゃいけないから」

「あれ…もしかしてあの人、脱獄犯の浅倉威?」
 レストランで食事を終え、店から芝浦が出てくる。浅倉を見かけたのはこの時だ。
と、このタイミングで例の金属音。モンスターだ。
「モンスターか…?」
 どうやら浅倉も、この音に気付いているようだ。
もしかして、と思い、芝浦がカマをかけに行った。
「へぇ、これに気付いたって事は、あんたもライダーなんだ」
「何?という事は、お前もライダーか」
「ま、そーゆー事」
 それを聞くと浅倉は芝浦へと近づいた。その目からは戦意がありありと見える。
「ライダー同士は戦うものだったな…」
 それを聞き、いぶかしむ芝浦。
「何?もしかして、まだ誰とも戦ったこと無いの?」
「他のライダーが見つからなかったからな…だが、やっと見つかった」
 やはりまだモンスター以外とは戦っていなかったようだ。正直、かなり意外だ。
「デビュー戦ってわけね。だったらさ…どうせなら因縁のある相手と戦ってみたらどう?」
「どういう意味だ…?」
「弁護士の北岡秀一って知ってる?」
 北岡秀一、その名を聞いて浅倉の眉がピクリと動く。
「知ってるよね?あんたを弁護した弁護士なんだから」
 この時点で浅倉にも言っている意味は分かった。だが、一応聞き返す。
「何が言いたい…」
「あの人もライダーだよ」
 やはりか。つまり北岡と戦えと言っているのだろう。
ならば、その思惑に乗ってやろう。浅倉はそう考えた。だが、話が終わっていないようなのでまだ去らない。
「頑張んなよ。デビュー戦って大事だからさ」
 それを聞くと、浅倉は去っていった。いや、さっきまで芝浦がいたレストランへと向かっていった。
浅倉が視界から消えた後、芝浦が携帯電話を取り出し、どこかへと電話をかける。
「あ、もしもし、警察ですか?実は―――」
 春休みの最終日、4月7日。この日、ライダーの戦いに動きが起こる。

第十三話『集結』
68リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/23(水) 22:50:54 ID:hj7fOxWw
 なぜ、こんな状況になっているのだろうか。
「お願いです、この子を放して下さい!お願いします!」
「黙れ」
 浅倉がレストランに立て篭もっている。ご丁寧に銃と人質まで用意して。
芝浦が警察を呼んだ後何が起こったか、その顛末はこうである。

 浅倉がそのレストランへと入る寸前、店の窓ガラスに龍騎の姿を見た。
「ここにも別のライダーがいたか…」
 北岡との戦いの前に前哨戦もいいだろう。浅倉はそう考え、王蛇のデッキを取り出した。
だが、浅倉が変身するより早くサイレン音。さらには複数台の車のエンジン音。
何が起こったかと思い周りを見渡すと、警察に囲まれていた。ここまで仕事が早いとは、日本の警察もバカにしたものではなさそうだ。
「警察ってのは、何でこんなにイライラさせるかねぇ?」
 そうつぶやく頃には、見渡す限りパトカーだった。
「動くな!抵抗をやめ、おとなしく投降しろ!」
 数人の警官が出てきて、浅倉を取り囲む。何人かは銃を持っているようだ。
 それをどう切り抜けるかを考えていると、一台のパトカーから見知った顔が出てきた。
「匿名のタレコミが入ったときはいまいち信用していませんでしたが…本当だったようですね、浅倉」
「須藤刑事か…」
 かつて逮捕した者とされた者の再会であった。
「浅倉…もう一度、あなたを逮捕しに来ました」
「そうかい…やってみろ」
 言うが早いか、浅倉は警官のうち一人を叩きのめし、気絶させる。
「やめるんだ!大人しく両手を挙げろ!」
 そうこうしている間にも、どんどん警察が増える。と、その時。
「千佳、ダメよ!」
 子供が一人、店から出てきた。
それを見た浅倉は、先ほど叩きのめした警官から銃を奪い、その子供の方へと走る。
「浅倉!何をするつもりです!?」
「何をだと?こうするつもりだ!」
 浅倉はその子供(千佳というらしいので、今後はそう呼称)を抱え上げ、先ほど奪った銃を頭に突きつけた。
それを見た警官が、一斉に浅倉に銃を向ける。
「俺に近づくな!イラつく…」

 で、今のこの状況が出来上がっているというわけだ。
浅倉が外を見る。見事なまでに人の海だ。ちなみにほとんどは警官と記者だ。
「それもこれも、あの弁護士が役立たずなせいだ…」
 そう言うと、連絡用に持たされた携帯電話を使い、外の警官に連絡を入れる。
「浅倉だ、要求がある。弁護士の北岡秀一を呼べ」
69リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/23(水) 22:54:16 ID:hj7fOxWw
 浅倉が篭城を始めた頃、真司がミラーワールドから戻ってきた。
「っと、仕事仕事。また編集長に怒られ「千佳!」…え!?」
 その声に驚き、思わず物陰に隠れる真司。
前と…タイムベントで時が戻る前と同じ。浅倉による篭城事件だ。
「嘘だろ…?またこうなるのかよ…」
 真司にとって幸いなのは、前の篭城事件を知っていることだ。これならある程度は打つ手もある。とりあえず、令子へとメールを送信した。
内容は、今真司が現場の建物の中にいること、まだ気付かれていないということ、中の様子、そして…おそらく浅倉がライダーだということ。
それが終わると、今度は北岡へと電話を入れた。今回は前にライダーだった人間で分かる限りの連絡先を携帯に入れていたのだ。
ちなみに、バレないようにトイレからの連絡だ。万全を期し、可能な限り声も潜めている。
『はい、こちら北岡弁護士事務所』
「もしもし、北岡さんですね?」
『ええ、そうですが。何か?』
「浅倉威が立て篭もり事件を起こしたのは知ってますよね?おそらくあれは…北岡さんを呼び寄せるためのものです」
『…言っている意味がよく分かりませんが?』
「ならはっきり言います。浅倉はライダーで、北岡さんと戦うためにこの事件を起こしたんです」

 その頃外は。
「…嘘!?」
 令子が一言、そう驚く。今しがた届いた真司からのメールが原因だということは言うまでもない。
とにかく編集長に連絡を入れようと思い、すぐに電話をかける。
『…何、真司が!?本当かよ?』
「はい。どうしてだか分かりませんけど、確かに店の中にいるみたいです」
『そうか…分かった。俺も今からそっちに行く』

「あの中にライダー二人か…面白すぎるよ」
 外の車から、芝浦が見ている。
ちなみに真司のことを知っているのは、先ほどのモンスター戦で真司の手助けをしたからだ。
無論、「こんなのがいたらせっかくの状況が盛り下がる」という理由だが。
「どうせならもっと盛り上げようかな」
 そう言うと、芝浦は去っていった。おそらく盛り上げるための工作に向かうのだろう。
70リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/23(水) 22:55:08 ID:hj7fOxWw
「浅倉から何か連絡はありましたか?」
 須藤が部下の警官に聞く。
「いえ、今のところは何も…あ、今来ました!」
 連絡用の携帯電話から、浅倉の声が聞こえる。
『浅倉だ、要求がある。弁護士の北岡秀一を呼べ』
 その一言とともに電話が切れた。
「北岡弁護士を?一体何故こんな要求を…?」
 そもそも須藤が知る限りでは、北岡と浅倉の接点が無い。
どういうことかを署に問い合わせると、北岡が浅倉の担当弁護士だという事らしい。
「担当弁護士、ですか…」
「どうします?」
 今は浅倉を刺激しないほうがいい。そう判断した須藤は、この決断を下した。
「…協力を要請しましょう」

「あれ?何やろ?なんか人だかり出来とるけど…」
 買い物から帰る最中の、はやてとシャマルが通りがかった。
「…ちょっと、行ってみましょうか」
 好奇心に負けた。という訳で二人ともその人だかりに近づいた。
…と、見知った顔を見かけ、声をかける。
「なのはちゃん…こんな所でどないしたん?」
「あ、はやてちゃん。シャマルさん。」
 何故なのはがここにいるのか。理由は多分この二人と同じだろう。
「ほら、この通りここは人がいっぱい集まってるでしょ?だから何かあったのかな?って」
 予想通りである。
「それで、何かあったん?なんか警察の人もたくさん来とるみたいやけど…」
「ほら、何ヶ月か前に、浅倉威って人が脱獄したでしょ?その人がここに立て篭もってるらしいの」
 それを聞くと、二人とも黙り込んでしまった。
「こんな事をしても、何にもならないのに…」
 シャマルが呟く。その時はやてが何かに気付いた。
「あれ?あそこにいるの…編集長さん?」
71リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/23(水) 22:56:21 ID:hj7fOxWw
前編終了です。
今回の話は龍騎本編19話をベースにしました
…話のベースがこの回の時点で死亡フラグが約一名orz
72名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/23(水) 23:32:18 ID:OdRJkWX2
浅倉はリリなのシリーズ初の完全な悪人と言えるでしょうね。
さすがのなのは達も浅倉相手じゃ分が悪いかも…。
73リリカルスクライド:2007/05/23(水) 23:33:27 ID:9AJB9y1f
>>s.TRI..edさん
GJです!カズマたちの書き方がトンでナイス!
ギャグも良い感じで羨ましい限り!

>>71
GJですぅ。
アリシアは復活できるのか!?したらだめかw
真司を助けるシャマルさんと、はやての活躍に期待(ぇ

ちょいとネタ
シャマル「みんなぁ〜マリーさんから私専用のアームドデバイスが届いたんですよ〜♪」
ヴィータ「おぉ〜どんなんだ?」
はやて 「シャマル専用のデバイスかぁ〜どんな形何や?」
シグナム「ほぉ、クラールヴィントは補助専門だったが、そのアームドデバイスは戦闘用なのか?」
シャマル「そうなのよぉ〜力ちゃんと武装(ryなどの協力で完成したのよ♪」
シグナム「力ちゃんとは」
シャマル「さて、ちょっと試運転したいからシグナム相手をお願いしても良いかしら?」
シグナム「かまわんが」
シャマル「それじゃあ、家の外で結界張ってやりましょう♪」

外に出て戦闘開始数分後…

シャマル「汚物をぶちまけろぉぉぉ!!」
シグナム「ぐっ!?」
シャマル「私と言う女性が居ながら、他の女と話すなぁぁぁ!!」
シグナム「キャラが変わりすぎて(ry」

以上続きません。
74リリカルなのは マスカレード:2007/05/24(木) 12:07:28 ID:OxMg2teL
>>71
GJです♪
浅倉がなのは達とどう絡むか楽しみですね

一方自分はテスト期間中でしばらく投下不可能というていたらく……
75名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/24(木) 12:52:11 ID:uVXfbvMb
リリカルなのはとバキのクロスSSはアリ?
76名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/24(木) 13:29:42 ID:XR0lELzE
シャイニングティアーズやシャイニングウィンドで書いてみたいかも
あんまり自信はないけど……

なのは達はどんな心剣が出せるかな〜
ほとんどが陽な気もするけど…
77名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/24(木) 14:38:46 ID:W0pkCt80
>>75
オーガがなのはさんに会ったら「捜し求めていた女だ。俺の子を産め!」とか言い出しそうで怖い
78名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/24(木) 15:52:15 ID:LkpQYdBI
>>77
オーガにロリコン疑惑急浮上

え?StS版?
79名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/24(木) 16:40:16 ID:uVXfbvMb
>>77
なのは逃げてぇぇぇぇぇ

オリバが魔力を否定して筋力が最強だとアピールするとかアリ?
80名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/24(木) 16:42:01 ID:PRZ9YMuT
なのはの力の強大さを察知した敵のボスはなのはを悪の道にさそいこむ。そしてなのはが悪に染まっていく
そしてなのははとんでもない悪行をおかす。ソレを知ったフェイトは、悲しみながらもなのはを倒すと決意する
そしてなのはとはやてが火山地帯に行っていくのをフェイトは尾行した。
なのははハヤテを自分の仲間に入れようとしていたのだ。だが、悪に染まった状態でもハヤテには情を持っていた
「さあ、私と一緒にすべてを思い通りにしよう!○○(敵のボス)も倒してしまえばいいの!」
「ちがうう・・・なのはちゃんやない・・・」
そこへフェイトが現れる
「騙したな!私を抹殺するために騙したのね!」
そういってなのははハヤテを魔力で苦しめ、窒息させる。ハヤテは倒れる
「なのは・・・そこまで落ちたの!?」
「あなたたち、局の裏切りにはもううんざりなの!!」
「あなたの勝手な思い込み・・・悪に染まったあなたを生かすわけにはいかない・・」
そういって大激突を開始、フェイトは有利な状況になる
「もうやめなさいなのは・・・私の勝ちよ」
「私の力を見くびらないで!」
そういってなのははフェイトに飛び掛る、しかし、フェイトは攻撃し、なのはの右腕以外の四肢を切断してしまう・・
「あなたは選ばれし者だった!!友達だと思っていた!!"ともだちになりたい"って言われてうれしかった・・・なんで・・こんなことに・・うぅ・・」
フェイトは自分で友をこんな風にしてしまってないてしまうが、なのはは悪から戻ってくることはなかった
「あぁ・・あなたが憎い!!」
そうなのはが言った瞬間、火山地帯だった、しかも溶岩の近くだったためなのはの体に火が引火する
「ぬぁぁぁぁぁぁぁ!!!うぉぉ・・・!!」
なのはの体は見る見るうちに焼けていく。それを泣きながら見ているフェイト。
だが、フェイトは大人になっていた。仕方のないことだと割り切って、その場を離れていった。

敵のボスは瀕死状態のなのはを発見し、すぐに緊急手術を行った
失われた右手以外の四肢に機械の義手義足をつけていく
さらに、呼吸機能が弱まっているため、呼吸装置と生命維持装置をつけた
「マスター、ハヤテちゃんは・・・」以前の美しいなのはの声と違い、ガラガラの声で敵のボスに言う
「八神ハヤテはお前の怒りの衝動で殺してしまった・・」
するとなのははパワーを発揮する。重症で力が弱まったとはいえ、今の世界ではかなうものはいないほどのパワーを発揮した
「そんな馬鹿な!ありえない!あの子は生きていたの!!!うぁー・・・!!」
なのはは悪に染まり、ハヤテは死んでしまった。
なのはの両親も悲しむ
「あの子はやさしすぎたのかもしれない・・・純粋すぎたのかもしれない・・わたしどうしたらいいの?」
みたいなことを母親が言う。局のみんなも悲しむ、と同時になのはの絶望的なスーパーパワーに戸惑う
これがストライカーズのラスト

ストライカーズの続編の最終回の1話前
ついにすべてに決着をつけるため、フェイトとなのはは最終決戦を始める
そしてフェイトはなのはを倒す。だが、敵のボスがフェイトを苦しめる
「あぁ・・・た・・・たすけてなのは!!」
その言葉に、ついになのはは悪の魔の手から帰ってきた
そして敵のボスを命を懸けて倒す。フェイトはなのはの側にかけよる
「ごめんねなのは!!私のせいでこんな姿に・・!うっ・・・ひっく・・・」
「・・・違うよフェイトちゃん、悪いのは私、私は間違っていたの・・・」
そしてなのはの死の瞬間が訪れる。だが、最後に奇跡が起きた。なのはのデバイスが光り輝きだし
なのはを元の美しい姿に変えたのだった。だが、死を変えることはできなかった・・・
結果、なのはは美しい姿のまま死んでいった。悪に染まったが、最後の最後には結局悪の権化を倒したといえる

そして最終回、エンディングは無印のOP,イノセントスターターにのせて無印から最終シリーズまでの名場面をプレイバック
なのはvsフェイト、友達になりたいの場面、闇の書とのバトル、友を倒さなければならなかったつらいシーン、
そして最後になのはが美しい姿に戻って死んでいくシーンも・・・そして最後にはフェイトが
「ありがとう、なのは・・・」と言ってエンド



これだったら間違いなくなのははテレ朝の「泣けるアニメ名場面ベスト100」とかでフランダースの犬抜くww
81ナナシ:2007/05/24(木) 17:14:58 ID:IVwjNcIA
それ俺も考えたwww
ちなみに私はフェイトと明智光秀、ヴィータと森蘭丸を戦わせたい。
82名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/24(木) 19:13:15 ID:EPnca7x9
まぁ、いったん落ち着いて、sageようぜ。
83名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/24(木) 22:13:10 ID:uVXfbvMb
クロスとはちょっと違うかもしれないけど
リリカルなのはGT的な話とか見てみたいw

時間軸的にはなのはに孫(男)がいて、その孫も3期なのは位の歳になってる時期。
その頃になるとなのはも年齢相応に老けてるんだけど、
突如出現した謎のロストロギアのせいで1・2期の頃の様な9歳に若返ってしまい、
「孫より年下のおばあちゃん」になってしまう上に、その後各次元に散った謎のロストロギアは
世界も滅ぼしてしまう力を持っていたと言う事実が発覚して、なのはは孫と共に
ロストロギア探しの為に各次元を旅する事になる。
(19歳の孫に「おばあちゃん」と呼ばれる9歳なのはと言う違和感が個人的に良い)

道中、各次元でいろんな人に出会ったり、また「世の中まだまだ強い奴はいるものだな」と言う
まだ見ぬ強豪とかとも戦ったりしながらロストロギア探していくんだけど
気が付くと全次元をひっくるめた「この世」と言う概念そのものを消滅させてしまおうとする
破壊神との戦いになる。それでなのはは今まで各次元で出会っていた人達から
魔力を集めたスターライトブレイカーで倒すんだけど(そこで破壊神にすら「お前は何者なんだ?」とかビビられる)
破壊神を倒すと同時に行方不明になる。

それから数十年後、なのはの孫も歳を取ってそのさらに曾曾孫の活躍を見守ってたんだけど
そこでなのはの姿を見て慌ててそこに走ったけどなのはの姿は無かった。

その後全シリーズの名シーンとか各キャラの登場シーンとかを編集したEDの後…

”なのはがいたから楽しかった。ドシで明るくて、優しくて、
そんななのはが皆大好きだったから、これで魔法少女リリカルなのはの話はおしまい”
84名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/24(木) 22:21:39 ID:P8VLeO11
>>81
とりあえず真田幸村がなのは達の変身を見たら、「破廉恥ィィッ!!」とか言うんだろうな。
85名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/24(木) 22:37:58 ID:f7EB4RSF
>>83それGTじゃなくてAFじゃない?
AFわかんないかな?マイナーだからな
86名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/24(木) 22:41:23 ID:uVXfbvMb
>>85
AFはGTの後日談って設定の奴じゃなかったっけ?
87名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/24(木) 22:41:35 ID:f7EB4RSF
>>83なのはGTだったら、かつての文明が作り出した寄生型生命体「ベビー」が
なのはの仲間たちに寄生して行って敵になり、最後にはフェイトまで寄生されて敵になるとか
ちなみにフェイトは人造人間だから年をとらないため、ベビーには一番のターゲットだったとか

ごめんわすれてww俺の要望してすまん
88名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/24(木) 22:43:00 ID:f7EB4RSF
>>86ごめんGTだった。AFにパンばあちゃんの子供とかいたからな。
なのはばあちゃんと間違えたのかも。性別が違うだけでGT基準だな
ちなみにAFは時間がむちゃくちゃになるんだよな確か。
89名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/24(木) 23:11:26 ID:lgFRUAf6
>>80って元ネタあるの?
90名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/24(木) 23:12:29 ID:f7EB4RSF
「魔道師たちよ。いつでもお前達の安住の地にもどるがいい。この私、闇の書の意思の中にな。
 私の体内でお前達のパワーが結集し、神をも破壊する私の偉大なデバイスとなるのだ」

闇の意思に刃向かう 愚かな奴よ 私と戦う 栄誉をやろう
フォトンランサーで はいつくばって スターライトブレイカーで死ぬがよい
ミッドチルダに 風が吹く 戦場に浮かぶデスマスク
アイサイサー 闇の書 魔道軍団 従え
アイサイサー 闇の意思 地獄の底からやって来た
私の野望邪魔する者は たとえ神でも許さない
キング オブ デビル 悪魔将軍

セリフ
「高町なのはだと ふん! 闇の意思である私が
 魔法少女というものを認めたことはない
 私の認める魔道師たち それはこの世界に存在することさえあってはならんのだ」

正義を掲げる 魔道師共よ やがて私に ひれ伏すだろう
闇のパワーが 愛を切り裂く フォトンランサー・ジェノサイドシフト
ミッドチルダに 風が吹く 戦場に聞こえる 断末魔
アイアイサー 闇の書 すべての闇を あやつり
アイアイサー 闇の書 世界を闇に 塗り変える
私の行く手 邪魔する者は 闇の裁き 受けるだろう
キング オブ デビル 闇の書
キング オブ デビル 闇の書 (フフフ…ハハハ)
キング オブ デビル 闇の書 (フフフ…ハハハ)

元ネタわかるか?SSじゃないがww
91名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/24(木) 23:14:18 ID:f7EB4RSF
>>89スターウォーズシリーズ、とくにEP3だな
92名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/24(木) 23:16:50 ID:uVXfbvMb
>>88
GTでもスペシャルと最終回でパンの悟空と同じ名前の曾曾孫が出てきたね。
ついでにベジータのも

>>90
悪魔将軍のテーマでしょ?

バッファローマンのテーマでそれやるなら
「デビル デビル なのは 砲撃ナンバーワン」
とかなっちまうのかな?
93リリカルなのはと地球防衛軍のクロス:2007/05/25(金) 00:08:23 ID:16knn77a
ある日突然地球はインベーダーの襲撃を受けた。インベーダーの送り込む巨大生物や
地球の技術レベルを遥かに超越した様々な兵器群に世界中の多くの人々が殺された。
地球防衛軍…EDF隊員である俺も仲間と共に地球に住む全ての人々の為に戦った。
しかしインベーダーの力は絶大。俺は傷を負い、弾も切れてしまった。
敵巨大生物は俺の眼前にまで迫っている。もうここまでか…俺がそう覚悟した時、
突然上無数の光の弾が飛んで来て巨大生物の身体を貫いていた。
一体何が起こったのか…あっけに取られる俺はそれを見てしまった。
上空に一人の女の子が静止しているのだ。ペイルウィング隊が救援に来たのか…?
いや違う…。ペイルウィングではない。白い服に身を包み、杖の様な物を持った…
まるで漫画やアニメに出てくる魔法少女の様な風貌…。冗談じゃない…こんな事があってたまるか。 
だってそうじゃないか。ここは戦場だ。戦場に魔法少女なんて…笑えないギャグ以外の
何者でも無いじゃないか…。それとも何か? 俺を迎えに来た天使か死神ってか?
面白い。好きにしろ。もうインベーダーによって世界中が焦土と化し、多くの人が殺されたんだ。
俺の家族も…仲間も…もはやEDF自体がまともに機能していないのかもしれない。
もう今更になって失う物は何も無い。ほら見ろ、言ってるそばからインベーダーの本隊のお出ましだ。
巨大生物だけじゃない、宇宙生物ソラスから円盤からマザーシップまでいやがる。
しかし…そこで俺は不思議な光景を見た…。上空に静止した魔法少女の格好をした女の子が
一人で辺り一面を覆い尽くすインベーダーの大群の立ち向かって行ったのだ…
無謀だ。EDFが総力を挙げても勝ち得なかった相手に女の子一人で何が出来ると言うんだ…
俺がそう思う間も無くその女の子は空中を自在に飛び回り、杖から発射するビーム砲で
インベーダーの巨大生物や円盤を次々に落としていく。何者なんだあの子は…
宇宙生物ソラスさえその子の敵では無かった…。挙句の果てには…マザーシップさえ
その女の子は撃墜してしまった。俺は夢を見ているのか…あり得ない…
そして唖然とする俺を尻目に…女の子は何処へと飛び去って行った…

その後、俺は助かり今も生きている。そしてインベーダーは謎の壊滅を遂げて
残存部隊も地球から撤退したのだと言う。その不可解な行動に皆は首を傾げていたが
俺は思った。あの子が…あの不思議な女の子がやったに違いないと…
                 おわり


THE地球防衛軍2でペイルウィングを使ってる時いつも思ってたんだよね。(3は持ってない)
このシステムでなのはを操作出来るゲームがあればいいのにって。
94リリカルスクライド:2007/05/25(金) 00:43:42 ID:LmLvIMFc
凄い流れになってますが、投下します。
95リリカルスクライド:2007/05/25(金) 00:47:01 ID:LmLvIMFc
スクライドの世界に派遣される魔法少女達の冒険 

第三話「闇に染まりし優しい人」

>>25の続き
 突風で爆煙から姿を現したコルベニク。
 突然の砲撃魔法で向こう側への扉を開き損ね舌打ちをするオーヴァン。
 眼下には、管理局内で最強の教導官である高町なのはの姿があった。
“この魔力量は…リミッターが外されているのか。だが、コルベニクと化した俺には通用しない”
 なのはを撃退しようと動き出すコルベニクを多数の赤い魔力球が直撃、続いて金色の魔力刃がボディを削る。
『ぐっ!?』
 若干ダメージを受け怯むオーヴァンは、攻撃してきた何者かを探そうとしたとき何者かが話しかけてくる。
「なのはの所へ行かせねぇぞ」
「これ以上、貴方に好き勝手させる訳にはいきません」
 コルベニクを見下ろすように浮く、赤い服の少女ヴィータと黒い服の上に白いコートを着た女性フェイトがデバイスを構えていた。
「貴様には、主はやての味わった恐怖を存分に味わってもらう」
 コルベニクの後方で抜刀の構えをするシグナム。
 機動六課の接近戦最強のメンバーが、コルベニクを包囲する。

「二人とも気絶してるね」
『Yes. my master』
 なのはの足元で気絶している男二人。
 カズマと思われる少年の顔を見つめ、悲しげな表情をするなのは。
「まだ少年って呼ばれても良いぐらいの顔立ちなのに、あんな戦いをするなんて…」
 アクセルシューターを弾き、プロテクションを殴って粉砕する黄金の鎧を着た男だとは思えなかった。
 もう一人の男を見て慌てて近寄り、回復魔法を施すなのは。
「こんなに傷だらけになるまで戦うなんて…人の事、言えないか」
 徐々に傷が癒えていく劉鳳。
「さて、行こうか。レイジングハート」
『Reacts to a sensor. A moving object is approaching at about 30km/h. (センサーに反応。移動物体が時速30km程で接近中)』
 レイジングハートが反応を示した先には、一台の車がこちらに近づいていた。

「橘さん、その方向にカズくん達が居ます」
「わかりました。それにしても、この先では何が起きてるんだ?」
 かなみの誘導で車を動かす橘あすかは、前方で起こる地響きと爆音。
 そして光を放つ巨人の周りを飛ぶ、赤と薄紫と金色の閃光。
「Sクラスオーバーのアルター使いが集まっているんでしょうか…あ、アルター使いじゃ無いって言ってましたね」
 以前にカズマと劉鳳の戦闘を間近で見た橘は、その光景を思い出し震え、相手はアルター使いでは無いのにこれ程の力を扱う。
「襲われたら確実に勝てないだろうな…あ、でも御二人を逃がす時間稼ぎならできると思うので心配しないで下さい」
「顔が引きつってますよ。橘さん」
 助手席に座る水守は、冷や汗をかく橘を気遣ってるのかは分らないが心配そうな顔をしている。
 苦笑いで返す橘を他所に、前方を見続けるかなみ。

“二人は傷つき倒れようとも、ある男性を『倒す』『必ず裁く』こと望んでいます。これ以上相手に好き勝手させたくない。
その強い意志に私は震えるのです。心の中で、がんばれ、がんばれ。そう、私は叫んでいました。止めようも無く”

「あ、あれは?」
 橘あすかが何かを見つけたらしく、声を荒げる。
 水守は、双眼鏡を使い社長が見つめる先を覗く。
「白い服を着た女性が居ますね。ここでは見かけない服装だわ」
「情報が欲しいですし、その女性のところに行って見ましょう」
 社長の判断で前方に居る女性の所まで行くことになった3人を乗せた車は、スピードを緩めながら近づいていった。

「現地の人かな?封鎖結界を張っておければ良いんだけど…」
 遠くから接近してくる車を見て、関わらせたくないと思う一方、状況がそれを許さない。
『Jamming is received to area type magic. (エリアタイプの魔法に対しジャミングを受けています)』
 この大地に来てから通信および結界の魔法に対してのみ妨害を受けている。
 考えているうちに車は、なのはから少し離れた場所で止まり中から人が降りてくる。
96リリカルスクライド:2007/05/25(金) 00:48:29 ID:LmLvIMFc
「すいませ〜ん。そこの方、向こうで起こってることで知っていることがあれば教えてくれませんか?」
 運転席から降りてきた中性的な顔立ちの男性が、こちらに近づきながら話しかけてきた。
 その後ろについてくる大人な女性と9~10歳前後の女の子。
 どう答えるべきか考えているなのはだったが、近づいてくる3人は驚いた顔で走ってきた。
「カズマ!劉鳳!」
「カズくん!劉鳳さん!」
「劉鳳!カズマさん」
 なのはの足元で眠る二人に駆け寄る3人。

「カズくん!しっかりして」
 カズマの横で膝を着き、彼の体を必死に揺さぶるかなみ。
 その必死な瞳から涙が零れる。大切な人が傷つき倒れている姿を見た少女には、涙を流しながら呼びかけることしか出来ない。
「大丈夫だよ。気を失っているけど、大きな怪我はして無いよ」
 かなみを慰めるように言うなのはだったが、少女は振り向くと涙目な顔を向ける。
「あ、突然泣き出してすいません」
 袖で涙を拭くかなみを見て、強い子だなと思うなのは。
 劉鳳を膝枕している水守は、彼の状態を見て厳しい顔をする。
「外傷は無いけど、内出血が多いわ…早く医療施設がある場所へ連れて行かないと危険だわ」
 なのはの回復魔法を受けても、先ほどの戦いでのダメージは簡単には取れない。
 カズマと劉鳳の状態を知った社長こと橘あすかは、なのはに問いかける。
「すいません。話を聞いても宜しいでしょうか?僕の名前は橘あすか。ロストグラウンドで交易会社を経営しています」
「初めまして。私の名前は高町なのは。ある理由でこの大地に来ました」
「先程も言いましたが、ここではいったい何が起こっているんでしょうか?」
 なのはは、あすか君の問いに激戦が続く場所を指差す。
「あそこで、カズマ君たちを傷つけた人が居ます。私たちは、その人物の逮捕する目的で来ました」
 魔法使いであることを伏せながら話を続けるなのは。
「あなた達は、直ぐにこの場から離れてください。この一帯を封鎖したいのですが、それが出来ない状況です」
 目の前の5人を見て、彼女は出来るだけ優しく言う。
「ここに居ては、戦いに巻き込まれます。彼らを連れて出来るだけ離れてください」
 なのはの説明に耳を貸す橘たちは、首を縦に振り了承したことを伝える。
「わかりました。僕らも彼らの治療がしたいですし、ここはお任せします。ですが、この状況が続くのであれば、この大地に住む住人の一人として戦わせてもらいます」
 橘あすかの強い意志を知り「全力を尽くします」と言い、なのはは戦場へと飛立って行った。

 なのはが飛立って行った後、カズマと劉鳳を担いで車の後部座席に座らせる社長は先ほどの事を思い出す。
「それにしても、あんな可愛い顔をして、大地を揺るがす程の敵と戦うなんて…自信無くしそうだよ」
「ふふふ、橘さんも十分強いですよ。劉鳳やカズマさんのような人は、そうそう居ませんから」
 あまり慰めてるとは言えないが、橘を元気つけよとする水守。
 この大地で彼らのような力を持つ者は、今や居ないだろう。
 時が経てば、若いアルター使いがカズマ達を超える時代も来るだろう。しかし、今は今。
「それじゃあ、一旦事務所まで戻りましょう。カズマたちを降ろしたら僕一人で偵察に出てみます」
 危険では、と言う水守に「これでもアルター能力者ですよ」と心配要らないことを伝える社長。
 カズマと劉鳳を座らせ、かなみも後部座席に座り、水守を助手席に座らせ出発しようとした橘だったが、車が動かないことに気付く。
「な!?エンジンが掛からない?ちゃんとメンテしているのに何故」
 運転席から降りエンジン部分を調べようとしたとき、17歳の若い社長こと橘あすかに不運が舞い降りた。
97リリカルスクライド:2007/05/25(金) 00:50:41 ID:LmLvIMFc

「何だ、これは?黒い液体…いや、泡かな」
 正体不明の何かがエンジンに掛かっており、拭き取ろうと雑巾を黒い泡に当てようとした時、その泡は雑巾を伝い社長の右腕に巻きついてくる。
 突然の状況で尻を着く橘を徐々に侵食していく黒い斑点。
「こ、これは!?うっうあぁぁっぁぁっぁ!!」
 
 橘が倒れた後に絶叫が聞こえ、急いで車外へと出る水守。
「橘さん、いったい何が…あ、あぁぁぁ!?」
 声を引きつる水守の目の前には、黒い何かに右半身を覆われた橘の姿があった。
「み、みもりさん…早く逃げて…今なら車は動くはずで…す」
 声が薄れ、視界もぼんやりと成っていく橘は必死に水守に逃げるように言う。
「で、でも、橘さんを置いてなんて」
「良いから早く!僕の意識が、徐々に無くなって…何かが起こる前に早く…」
 橘あすかの必死の願いに、頭を縦に振った水守は急いで運転席に乗りアクセルを踏み、その場から退避した。

 遠ざかる車を見て安堵する橘だったが、このまま好きなようにされることに反逆しようとアルターを構成する。
 エタニティ・エイト。その名の通り八つの玉を操る生命の宝珠。
 元ホーリー隊員だった、橘あすかのアルターだ。
「エタニティ・エイト!」
 八つの宝玉が橘の左半身に埋め込まれていく。
 生命を司る宝珠であるアルターは、あすかを侵食する正体不明のモノの進行を抑えようと力を発動する。
 急激な侵食行動をしていた黒い泡のようなものは、エタニティ・エイトの影響なのかスピードを落ち始めた。
 だが、侵食が無くなったわけではなく徐々に橘の意識を食らっていく。
“このままじゃ…あ、視界が真っ暗になった。もう駄目かも、ごめん…キャミィ”
 あすかの意識はブランクし、アルターが消失…黒い泡による侵食は全体に巡り終えた。
 倒れていた橘は、すっと立ち上がり周りを見回す。
 その姿は生きている人間なのか疑いそうになる真っ白な肌と、黒く染まる二つの眼を狂喜に満ちていた。

「僕の敵…Triedge<トライエッジ>を襲う者の排除…それが、全てのAIDAの総意…」

 何かに憑依されたかのような言動を口走りながら、橘あすかはアルターを使い周囲の物質をエタニティ・エイトへと再構成する。
 八つの玉を足元に集め飛翔する。
 低空飛行なら可能だった技が、大空を飛行する程の力を発揮する。
 変異した橘が目指す先は、オーヴァンと機動六課が戦う戦場であった。
98リリカルスクライド:2007/05/25(金) 00:52:22 ID:LmLvIMFc
投下完了〜
社長パワーアップの回でした!だって、こうでもしないと活躍できないヘタレなので

99名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/25(金) 01:16:56 ID:YUa8R7iN
>>98
GJです!
次回あるかもしれない社長の活躍?に胸が躍るぜっ!
100名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/25(金) 02:31:27 ID:owGKBCXu
社長www
ここまで来てもそんな役回りwww
GJです!!
101リリカルなのは マスカレード:2007/05/25(金) 12:50:16 ID:ndkMn8u9
GJです〜
社長取り付かれた!?w
どうなるのか楽しみですね〜
102リリカル龍騎@携帯:2007/05/25(金) 13:06:58 ID:DtzYKke/
>>98
GJです
こ、これは社長VSなのはさんフラグ?
・・・今からwktkして待ちます。許可を
103リリカルスクライド携帯:2007/05/25(金) 13:53:16 ID:kEDUh1zD
>>102
許可します。

社長の運命は…作者も知りませんが\(^_^)/
104名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/25(金) 16:43:23 ID:qCdojfte
私はフェイト・テスタロッサ
人呼んでファイティング魔道師
私のことを人造人間だと笑うなら笑って
確かに俺は体の半分は人造で半分は魔道師だ
体の中に人造物や人造臓器が組み込まれている
だけど言っておくけど 私をバカにする者は
このデバイス、バルディッシュが胸に突き刺さるのを覚悟しておくがいい

バルディッシュが 鋭く光り
戦場に広がる 地獄絵図
プラズマランサーで 返り血浴びる
冷たいファイティング・魔道師
★(フェイト) 苦しみを超えた時
 (フェイト) 微笑さえ失っちまった
☆魔道師でもない
 人間でもない
 悲しみがミッドチルダに こぼれ落ちる
 愛を知らずに 夢にはぐれて
 Ah-Lonely night

(セリフ)
母親の仕打ちは厳しい
私が生まれ育ったのは研究所
出来損ないの魔道師として母親に鞭を打たれる毎日・・・
そして次に入ったのが孤独な部屋
虐待専門の母親の部屋
だけど生まれながらに私に備わっている戦う本能が負けることを許さなかった
私は相手をぶちのめして雪の中を逃げたのさ
この世は勝たなければやられる
だから勝つために私は戦う
だが言っておく 私の体の中にも赤い血が流れているのよ

鉄のハートが重いお前は
戦うことが 生きがいなのか
寂しげな目をした少女と 仇名されても
無口なファイティング・魔道師
(フェイト) 残酷なラフ・ファイト
(フェイト) 美貌の下に悲劇を隠す
☆くりかえし
★くりかえし
☆くりかえし

105名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/25(金) 16:45:38 ID:qCdojfte
私はフェイト・テスタロッサ
人呼んでファイティング魔道師
私のことを人造人間だと笑うなら笑って
確かに私は体の半分は人造で半分は魔道師だ
体の中に人造物や人造臓器が組み込まれている
だけど言っておくけど 私をバカにする者は
このデバイス、バルディッシュが胸に突き刺さるのを覚悟しておくことね

バルディッシュが 鋭く光り
戦場に広がる 地獄絵図
プラズマランサーで 返り血浴びる
冷たいファイティング・魔道師
★(フェイト) 苦しみを超えた時
 (フェイト) 微笑さえ失っちまった
☆魔道師でもない
 人間でもない
 悲しみがミッドチルダに こぼれ落ちる
 愛を知らずに 夢にはぐれて
 Ah-Lonely night

(セリフ)
母親の仕打ちは厳しい
私が生まれ育ったのは研究所
出来損ないの魔道師として母親に鞭を打たれる毎日・・・
そして次に入ったのが孤独な部屋
虐待専門の母親の部屋
だけど生まれながらに私に備わっている戦う本能が負けることを許さなかった
私は相手をぶちのめして雪の中を逃げたの
この世は勝たなければやられる
だから勝つために私は戦う
けど言っておくわ 私の体の中にも赤い血が流れているのよ

鉄のハートが重いお前は
戦うことが 生きがいなのか
寂しげな目をした少女と 仇名されても
無口なファイティング・魔道師
(フェイト) 残酷なラフ・ファイト
(フェイト) 美貌の下に悲劇を隠す
☆くりかえし
★くりかえし
☆くりかえし

わかる人にしかわかるまいwww
106名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/25(金) 16:46:47 ID:16knn77a
ウォーズマンGJ!
107魔法少女リリカルスクリームの人:2007/05/25(金) 17:30:57 ID:IykTzz+T
やばい。
二十日前に突然天に召されてしまったパソコンとともに失われたネット環境をやっと
復旧させたと思ったらまるっきり浦島太郎状態だ…。
108リリカルスクライド携帯:2007/05/25(金) 17:52:57 ID:kEDUh1zD
>>107
お久しぶりです。
書き手が一気に増えてる状態です(^O^)/
リリカルスクリームの続き楽しみだったので、復活されてワクワクが止まらない('-^*)/
109名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/25(金) 17:54:07 ID:16knn77a
リリカルなのはとハヌマーンのクロスを考えたけど
どうやって絡めれば良いんだろう…

タイ出身の時空管理局員がいて、そいつが実はハヌマーンで
「仏様を大切にしない奴は死ぬべきなんだ」とか言って
寺院から仏像を盗んだ時空犯罪者を握り潰すとか
110リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/25(金) 18:43:51 ID:By2rsXVg
>>107
おお、復活おめでとうございます
PCがお逝きになってたんですか…災難でしたね

第十三話後編が完成しましたので、これから投下します
111リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/25(金) 18:46:10 ID:By2rsXVg
「それで、何かあったん?なんか警察の人もたくさん来とるみたいやけど…」
「ほら、何ヶ月か前に、浅倉威って人が脱獄したでしょ?その人がここに立て篭もってるらしいの」
 それを聞くと、二人とも黙り込んでしまった。
「こんな事をしても、何にもならないのに…」
 シャマルが呟く。その時はやてが何かに気付いた。
「あれ?あそこにいるの…編集長さん?」

 その頃芝浦は、とある住居の前にいた。ある人を訪ね、ここに来たのだ。
…と、その「ある人」が出てきたようだ。
「はーい、今出まー…あんたは!」
「や、久しぶりだね」
 出てきたのは女だった。芝浦と何の接点があるのだろうか…?
「何の用?また戦いにでも来たのか?」
「いや。一つ耳寄りな情報を持ってきたんだよ。霧島美穂さん?」
 芝浦による、場を盛り上げるための工作。それは別の仮面ライダーをあの場に放り込むことだった。
そして、白羽の矢が立ったのが霧島美穂。仮面ライダー『ファム』である。
この二人は以前戦ったことがあり、その時に聞いた名前から芝浦が違法手段で住所を突き止め、そして今に至るというわけだ。
「確かあんたの姉さん、浅倉に殺されてたんだったよね?」
 これもその違法手段で手に入れた情報である。
「!? 何で、あんたがそれを…」
「まあまあ、そんなのどーだっていいじゃん。でさ、その浅倉なんだけど―――」
 この後、美穂が戦いへと駆り出されることとなった。

「危険ですから、一般の方はこれ以上入らないでください!」
「いや、だから一般の方じゃないんだって!ちょっ、そこの刑事さーん!」
 大久保の声に気付き、振り向く須藤。
「裏情報があるんですけどー!」

第十三話『集結』
112リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/25(金) 18:47:02 ID:By2rsXVg
「え?浅倉が私を?…ええ、すぐに行きます。協力しますよ。では後ほど」
 北岡が受話器を置く。
「吾郎ちゃん、ちょっと出かけてくるわ」
 そう言うとスーツを着て、出発の準備を整える。当然ゾルダのデッキも持っていく。
そんな北岡を見て、不安の色を浮かべる吾郎。先ほどの真司の電話が引っかかっているのだろうか。
「先生!…危険です」
「ここで行かなきゃ俺の評判ガタ落ちよ。行けばイメージ大幅アップ。
全国ネットでしょ?多分」
 心配させまいとしたのか、わざとこのようなことを言う。
「ですけど…さっきの電話のこともありますし…」
「あれが本当だって保証ある?無いでしょ?
それに本当だとしても、ライダーってのはいつか戦う相手なんだから。
だったら今のうちに潰しておいたほうが得策、でしょ?」
 これだけ言っても吾郎の心配は尽きないのか、浮かない顔をしている。
「だーいじょぶだって。美味い夕食、用意しといてよ。じゃね」
 これで話は終わった。自家用の車を運転し、現場のレストランへと走った。

 その頃、真司の携帯にメールが入る。文面はこうだ。
『大久保だ。今から警察に全面協力する。中の様子を知らせろ。
人質の位置と状況を正確に。人質と、お前を心配してくれている子達のために頑張れ』
「編集長…!」

 それを送信した時点での外の様子はこうだ。
「『―――心配してくれている子達のために頑張れ』…と」
 島田がメールを打ち終え、真司の携帯電話へと送信した。
「うちの真司はね、やりますよ」
 大久保はそう言うと、令子へと話しかける。
「OREジャーナルの独占だ。バッチリ頂くぞ」「はい…」
 ああ、なんか二人とも素晴らしいほどの邪悪な笑顔だ。
「真司君、大丈夫やろか…」
 中に真司がいることを大久保から聞いたらしい。はやてが心配している。
「気休めにしかならないと思うけど、真司君ならきっと大丈夫だよ」
 その様子を見たなのはが、はやてを励ます。
二人とも…いや、シャマルを入れて三人か。真司は大丈夫だと信じている目をしている。

 真司が中の様子を外に知らせるべく、テーブルの影に伏せて携帯を構えている。
カメラ機能を使って中の様子を撮影しようというのだ。
そしてカメラで中の様子を…
『はい、ちーじゅ☆』パシャッ。
 最近の携帯は盗撮防止の為、マナーモードでもカメラだけは音が消えないようになっている。
真司はそれを失念していたがために、カメラを使ってしまい、そして気付かれた。
…やはり馬鹿である。いや、迂闊で残念をつけてもいい。
気付いた浅倉が銃を構え、真司の方へと素早く近づく。そして真司を見つけ、銃を突きつけた。
だが、時既に遅し。真司は撮った写真をメールで送信した後だ。
113リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/25(金) 18:48:38 ID:By2rsXVg
「真司君からのメールです!中の様子の写真が届きました!」
「本当ですか?」
 島田の報告に須藤が真っ先に食いついた。それに呼応するかのように、全員でその写真を見る。
ちなみにその全員には、なのは・はやて・シャマルもいる。大久保の口添えにより、警察車両の近くにいることを許可されたのだ。
「っしゃあ。中の様子ゲ〜ット」
 大久保が写真を見てほくそ笑む。だが、ここでシャマルがある事に気付いた。
「この写真を撮って、真司さんは無事かしら…」
 その言葉に一斉に振り向く一同。「何を言ってるんだこいつは」という表情だ。
「え…?シャマル、それどういう事?」
「最近の携帯電話は、マナーモードでもカメラの音が消えないように出来ているんでしょう?だったら…」
 その言葉で全員が気付いた。
「じゃ、じゃあその音が浅倉さんに聞こえて」「その音で気付かれたって事やろか?」

 ドガシャァン!
真司が浅倉に殴り飛ばされる。その先に積んだテーブルがあったので、そのテーブルに思い切り突っ込んだ。
それを見て千佳が駆け寄る。
「お兄ちゃん!」
 それを見て、心配させまいと笑顔で答える真司。
「大丈夫だから」
 言い終えると、真司が浅倉を睨みつけた。
それに対抗するかのように、真司に銃を向け、言い放つ浅倉。
「俺をイラつかせるな」

 北岡が到着したのは、それからさらに少し経った後だ。
「弁護士の北岡さんです」
 警官が北岡を連れ、須藤のもとへと連れて行く。
「刑事の須藤です。ご苦労様です」「いえ、当然の事ですよ」
「人質が出てきたら、私も行きます。あなたが来たことで気も緩むでしょうからね」
 須藤の持つライダーの力を当てにした策だろう。だからこそ須藤も安心できるのだが。
「お一人でですか?少し心配ですね」
「ご心配なく。秘策があるんです。あなたに怪我はさせませんよ」
「…分かりました。信頼してますよ、須藤刑事」

「…分かった」
 北岡が来たことを聞き、携帯を切る。
「弁護士と引き換えにお前達を解放する。出口へ行け」
 これを聞き、大喜びの人質達。千佳も浅倉から解放され、嬉しそうだ。
人質達が出口へと向かうが、千佳が再び捕まる。
「お前は残れ。万が一の保険だ」
 母親が食い下がるが、浅倉は一向に聞き入れない。
「待てよ!だったら俺が代わりに「さっさと行け!」…この子が残るなら、俺も一緒に残る」
 放っておいたら北岡と戦い始めるだろう。それだけは止めないといけない。そう考えた真司は、人質として残る道を選んだ。
子供が一人残されるのも精神的に辛いだろうという判断の方が大きな理由だが。
「…珍しい馬鹿がいたもんだな。勝手にしろ」
114リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/25(金) 18:49:31 ID:By2rsXVg
 北岡が出入り口の前で止まり、呼びかける。
「浅倉、俺だ!人質を解放しろ!」
「よし、中に入って来い。同時に人質を解放する」
 それを聞き、店内に入る北岡。その後も指示に従い、浅倉に近づく。
「よし、お前達は外に出ろ」
 それを聞いた人質達は、一斉に外に出た。外では警官達が人質達を保護している。
そして中にいるのが真司・北岡・浅倉・千佳の4人だけになったとき、浅倉がポケットからあるものを取り出す。
「お前…!」
 その取り出したもの…王蛇のデッキを北岡に見せた。
「へえ、さっきの電話は本当だったって訳だ」
「電話だと…?」
 そう言って真司を睨む浅倉。その視線にはどういう意味が籠められているのか。
北岡がその視線の意味を察し、言う。
「さっきの電話、あんたがかけてきたの?そんなの知ってるってことは…あんたもライダー?」
 うなずく真司。そして一言呟いた。
「結局止められないのかよ…!」
 外から何かの音がするようだが、今の彼らは気にも留めない。
「神崎士郎…ほんと人が悪いよ。まさかお前をライダーにするとはな」
「まずはお前に借りを返すためだ…来いよ」
 そう言うと、店の鏡に近づく浅倉。
北岡も近づこうとするが、その前に先ほどの音の正体が現れ、一度中断された。
「なるほど、そういう事ですか」
 全員が振り向く。あらかじめ知っていた北岡以外は驚いているようだ。
「須藤刑事ですか。せっかくですが、あなたは帰ったほうがいい。
こいつはただの人間の手に負える相手じゃない」
「ご忠告ありがとうございます。ですが、私もあなた達と同じ力を持っているとしたら?」
 そう言って、背広のポケットから何かを取り出そうとする。
真司にはその『何か』の正体が分かっていた。だから思わず口をついて出る。
「須藤刑事…って、仮面ライダーシザースの?」
 知られていたことに驚く須藤。それもそのはず、合った事もないライダーに知られていたのだから。
「ほう、あなたは私を知っていたようですね。それなら話は早い」
「何でもいい…俺を逮捕した刑事と、俺を無罪にしなかった弁護士。
そいつらにまとめて借りを返せるんだからな…!」
「前も言ったろ?あれが目一杯だって」
 そう言いながら、北岡・浅倉・須藤が店の鏡に近づく。
「ちょ、ちょっと待てよ!あんたら一体何を…」
「何を…だと?決まってんだろ」
「ライダーは戦うもんでしょ?」
「そういう事ですよ。貴方もライダーなら、戦ってはどうです?」
 そう言うと、三人揃って鏡に向き直り、Vバックルを腰に装着し、各々の変身時のポーズを取る。そして…
「「「変身!」」」
 北岡がゾルダ、浅倉が王蛇、須藤がシザースへとそれぞれ変身し、ミラーワールドへと飛び込んだ。
「止めないと…変身!」
 それを見た真司も、戦いを止めるべく龍騎へと変身し、ミラーワールドへと飛び込んだ。
115リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/25(金) 18:50:21 ID:By2rsXVg
『STRIKEVENT』
 左腕のシザースバイザーに、ストライクベントのカードを装填するシザース。
それと同時に蟹のハサミみたいなものが飛来、シザースの右腕に収まった。
これがシザースの武器『シザースピンチ』である。
「まずは貴方からです!浅倉ァァァァッ!!」
 シザースピンチを手に、王蛇へと駆け出すシザース。
「来いよ…」
 王蛇もそれに対抗し、ベノバイザーに一枚のカードを装填する。
『SWORDVENT』
 突撃剣『ベノサーベル』が飛来し、それを右手でキャッチ。シザースへと向かっていった。
そして、振り下ろしたシザースピンチと振り上げたベノサーベルが激突、鍔迫り合いの様相となった。
「く…!」
「何だよ…こんなもんか?」
 やはり契約モンスターの力量が勝る王蛇が優勢だ。力でシザースを押し返した。
そのままベノサーベルを突き刺そうとするが、真横から別のライダーの攻撃が飛ぶ。それはゾルダが放った銃撃だ。
彼の持つ『マグナバイザー』は、連射式の拳銃としても使用可能。それを使った銃撃が王蛇を襲ったのだ。
ベノサーベルを使い、それを紙一重で防ぐ。そしてゾルダの方に向き直った。
「そう言えば、お前もいたんだったな…北岡」
「おいおい、呼びつけた張本人が忘れるなよ」

   次回予告
「せっかく盛り上がったんだから、水差さないでよ」
「死にたくないならどいてな!」
「近くにいた、お前が悪い…」
「どうしてそんな簡単に人を殺せるんですか!」
仮面ライダーリリカル龍騎 第十四話『砕け散る鎧』
116リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/25(金) 18:52:27 ID:By2rsXVg
投下終了です。
あー…これは次回登場キャラ数で地獄見るな…orz
117リリカルなのは マスカレード:2007/05/25(金) 19:13:10 ID:ndkMn8u9
GJです!
近くにいたお前が悪い……ってことは、ついに誰か一人死亡ですかね……
楽しみに待ってます!
118リリカルスクライド:2007/05/25(金) 19:41:06 ID:LmLvIMFc
>>116
GJです!
大量の人物を動かすことが大変なのは十分分りますぜ旦那。
次回でライダー死者二人目か…
119リリカルGEAR@第1話執筆中:2007/05/25(金) 19:45:38 ID:Mo+bUCd/
今書いてますが……書いてるノーパソがネットに繋げない事に気付いた件についてorz
何処行ったよLANカードorz
しかも下書きをルーズリーフに書いて、ノーパソに書き写したら即ルーズリーフ捨ててるからもう下書きが手元に無いよorz
しばらくまっていてください……orz
120名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/25(金) 21:49:46 ID:i60uhf+Z
>>116
GJ
真司と美穂・・・
今度こそ結ばれれば良いなぁ・・・
死が二人を分かつって言う展開がかいまみえるが・・・
121名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/25(金) 22:45:51 ID:k99Zxe4r
次で芝浦死ぬな。
人がライダーバトルで殺されるのを目の当たりにするなのははどんな反応をするやら…。
122名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/25(金) 23:02:56 ID:1BQP3zAc
面白いけど、なのは達が微妙に空気だな……そろそろ活躍してホスィ
123名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/25(金) 23:17:26 ID:16knn77a
もしリリカル世界の高町士郎もとらハ同様にテロで死に、しかも士郎を殺したテロリストは
実はただのテロリストでは無く、様々な次元で暗躍する多次元組織であったら…と言うIF

既に士郎を除く他のボディーガード達はテロリストの襲撃によって殉職。
もはや残るのは士郎一人のみ。しかし士郎は「小太刀二刀御神流」正当継承者。
最後の一人になってもなお獅子奮迅の活躍でテロリスト達を返り討ちにしていく。
そこで突如現れるテロリストのボス。どんな組織でも頭が潰されれば崩壊する。
士郎がテロリストのボスに狙いを絞るのは当然の事だった。
だがその直後、ボスの指先から放たれた光線に貫かれた。
士郎は何が起こったのか分からなかった。そして彼は知らなかった。
これが彼の知り得ない技…魔術による物だと言う事を。
そしてその存在を完全に消し去られる直前に士郎は脳裏に見た。
19歳に成長した娘、なのながこのテロリストのボスと相対して仇を取る光景を…
それは単なる願望…死の間際に見た幻だったのかもしれない。
しかしそれを見た時士郎の顔に笑みが浮かび、笑いながら死んでいった。

もちろん賢いみんなはこれの元ネタは分かるよね
124名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/25(金) 23:35:42 ID:ane5F11w
L・Y・R・I・C・A・L LYRICAL!
L・Y・R・I・C・A・L LYRICAL!
 3・2・1・・・FIRE!

 胸の思いが戦場焦がす 今日の勝負は並じゃないの
 闇のパワーに負けたら最後 未来が闇に閉ざされる

 愛する友の眼差しが 傷つくたび倒れるたび私を強くする

 (デバイス!)掟破りの (レイジング!)悪の魔道師
 さあお遊びはここまでなの!
 (エクセリオン!)ラスト5秒の (スターライト!)逆転魔道師
 私は光の高町なのは


L・Y・R・I・C・A・L LYRICAL!
L・Y・R・I・C・A・L LYRICAL!
 3・2・1・・・FIRE!

次回作のOPはこれで決まり!!誰が歌うかだ
125名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/26(土) 00:11:18 ID:z9cQlXHk
喫茶翠屋に新たな風を吹き込む為に牛丼を始めたら
キン肉ムキムキの超人達しか来なくなったという悲しい話はどうだろう。
126名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/26(土) 00:47:17 ID:7xJDkomn
>>123
それなんてたった一人の最終決戦?
127名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/26(土) 01:24:31 ID:DNE6y8k/
魔法を使って歌を戦場に響かせるバサラを思いついたww
128リリカルなのはVSボウケンジャー:2007/05/26(土) 06:13:03 ID:aOtoDZX/
ロストロギア――かつての文明の遺物。超高度技術や魔法。それら指定遺失物を総じてロストロギアと呼ぶ。
次元世界全てに危機を及ぼす可能性を秘めたそれは、時空管理局によって最優先に回収され、厳重に保管される。だが、それでも悪意ある者の手によって、もしくは自らの意思で次元世界に散らばるロストロギアは時に大きな事件を引き起こす――


Extra Task01 「異界の来訪者」

「まったく……やれやれだ」
クロノ・ハラオウンは誰にともなく、ひとりごちた。外見は二十歳かそこらの立派な青年だが、どこか幼さを感じさせる顔つきをしている。
次元空間航行船『アースラ』。船内通路を歩きながらクロノは疲れた目を押さえた。このところ忙しく、まともに休養もしていない。この仕事を選んだ時から分かってはいたが、たまに退屈が恋しくなることもある。
ブリッジの扉をくぐると、すぐに管制担当のエイミィに声を掛けられた。
エイミィ・リミエッタ。古い付き合いである彼女をクロノはパートナーとして信頼している。
「あっ、クロノ君!大変、大変!」
「どうした?エイミィ」
すぐにモニターに目をやる。モニターの多くの情報を瞬時に処理していき、
「これは……」
クロノは大きく目を見開いた。
「百鬼界の周辺に次元震を感知!?」
百鬼界――それは正確には世界の一つとしては数えられていない。次元の狭間に封印されたその世界には、昔から誰も立ち入ることはなく、誰も出てくることはない。クロノもその名前しか聞いたことはなかった。
「今、原因を調査中。だけど百鬼界は、第97管理外世界――なのはちゃん達の世界だね。そこの近くだし、地球とも関連があるみたい。詳しくはユーノ君に調査を頼んであるから」
手早く報告を済ませたエイミィはすぐに席に戻った。
ロストロギアが関わっている可能性もある。どうやらまた忙しくなりそうだ。クロノは軽くため息を吐いた後、すぐに気を引き締め直した。

129リリカルなのはVSボウケンジャー:2007/05/26(土) 06:14:02 ID:aOtoDZX/
プレシャス――それは危険な力を持つ秘宝。古代文明の遺産、超科学の兵器、奇妙な美術品、地球の自然を由来とする宝石や動植物、想像でしかありえないような幻獣。
これら様々なものの総称がプレシャスである。そしてその中には、遥か宇宙から地球に飛来したものもあるという。
別世界をわたってきた秘宝。そんなものが存在する可能性も0ではないかもしれない――

「おしっ!ミッション完了!」
ビルを包む炎は、通常を上回る放水によって完全に鎮火し、負傷者は無し。
高岡映士は上機嫌で変身を解く。全身に纏った銀の光が消え、茶髪の青年――髪の一部が白い――が現れた。歳は二十代前半だろうが、老成しているような雰囲気も感じられる。
銀のジャケットの背中にはSearch Guard Successor とロゴが入っている。そのロゴは彼がサージェス財団の人間であることを示していた。
正式名称『SGS―foundation』。通称『サージェス』とは貴重な宝を回収・保護する民間団体である。プレシャスを災害救助に利用するサージェスレスキューが現在の彼の任務だ。

消防車型のビークル『ゴーゴーファイヤー』を基地へ帰し、彼は歩き出した。空は晴れ、陽射しが心地いい。たまには歩いて帰るのも悪くない。
キュウリを懐から取り出し、かじりながら街を散歩する内に、ふと周りを見回す。どうやら路地裏に迷い込んだようだ。人の気配は消え、先程までの太陽には雲が掛かりだしていた。
なにかがおかしい――映士はそう感じ始めていた。消火に当たったビルはサージェスの近くだ。知った道で自分が迷うはずがない。
肌が粟立つ。空気の流れが変わった。五感の全てが映士に異常を告げている。
(まさか……結界?)
それを感じることができるのは、映士の生まれと過酷な修行故だろう。だが、この結界は映士が学んだものともまた違う気がする。
警戒しつつ歩き続ける。変わらず人の気配はない。
代わりに別の気配が急激に膨れ上がる。肌にひりつく殺気だ。
映士は専用武器『サガスナイパー』を槍状に変形させた『サガスピア』を握り締める。こんなこともあろうかと、変身前から持ち歩く癖が幸いした。
「はっ!」
後ろから振り下ろされた小型の鎌を受け止め、同時に敵の腹を蹴り飛ばす。
「手前ぇはっ!カース!」
石に魔力を込めた人形――古代ゴードム文明の大神官ガジャの使役していた戦闘員。これまで最も多く戦った雑魚だろう。
「なんで手前ぇらが!?」
だがガジャは最終決戦に破れ、海に沈んだはずだった。操る者のいないはずの人形を前に映士は問わずにいられなかった。
当然答えるはずもなく、カースは距離を詰めてくる。背後にも三体のカースが現れた。
「仕様がねえっ!まずは手前ぇらを片付けてからここから出るか!」
左手の腕時計『ゴーゴーチェンジャー』のカバーを開き、文字盤に触れる。
130リリカルなのはVSボウケンジャー:2007/05/26(土) 06:15:06 ID:aOtoDZX/
「スタートアップ!」

映士が叫ぶと同時に全身が銀の光に包まれ、『アクセルスーツ』を身に纏う。ほぼ全身が銀色、足から首まで身体の中心を黒のスーツ。頭部の角の様なアンテナが特徴的だ。
ボウケンシルバーはサガスピアを振り回し、最初に前のカースに袈裟斬りに切りつける。そのまま身体を回転させ、背後のカース二体を薙ぎ払う。一対四であろうと、カースごときに後れをとることはなかった。火花を散らし仰け反ったカース三体は耐え切れず、爆発し、四散した。
「よっしゃあっ!」
だが、カースは四体いたはずだ。背後にいたはずの残りのカースは振り向いた先にはいない。
瞬間、背後に滑り込んだ影に振り向く。
カースの鎌が風を切り、目前まで迫っていた。だが、その鎌は見えない壁に阻まれる。カースは何が起こっているのか理解できず、鎌をガンガンと叩きつけるのみだった。
シルバーは自分の懐に目を下ろす。
そこには――少年が両手をカースに向け、突き出していた。
「早くっ!早く止めを刺して下さい!!」
一瞬混乱したが、すぐにサガスピアをサガスナイパーへ切り替え、カースの頭目掛け撃ち込む。ビームの連射を至近距離から受けたカースは爆散した。
「「は〜〜っ」」
シルバーも少年も張り詰めた緊張を解いたのか、大きく息を吐き出した。同じモーションで膝に手を当てた二人の目が合う。少年は気まずそうに苦笑する。
さっき飛び込んできたのはこの少年だったのか。少年は見た目、14、5歳。金の長髪の上、眼鏡を掛けているため、中性的に見える。実際、最初は少女かと思ったくらいだ。
周りにもう敵がいないのを確認し、変身を解除する。
「それで坊主、お前はなんなんだ?」
少年は一度、映士を上目遣いで見た後、深呼吸した。
「えっと、僕はユーノ・スクライアと申します。魔導師です。あなたは……高岡映士さん、ですよね?『アシュ』についてお聞きしたいことがありまして――」
「お前、何でアシュを知ってる!?それに魔導師だと?」
ユーノが最後まで言い終わる前に、映士は彼に詰め寄っていた。

『アシュ』。それは映士にとって忘れることなどできない言葉だった。
人類の進化の過程で別の道筋を辿った高等生物。それがアシュである。その言葉通り、人間の亜種といえる。
好戦的で人間を敵視していた彼らは一部を除き、次元の狭間の百鬼界へと追放、封印された。逃れたアシュを抹殺し、アシュの封印を監視するもの。それが映士の一族、高岡家である。
だが、映士自身の身体の中にも、アシュの血が半分流れていた。それ故、彼はアシュの討滅に全てを賭けていた過去がある。
131リリカルなのはVSボウケンジャー:2007/05/26(土) 06:16:25 ID:aOtoDZX/
「お、落ち着いて下さい!これから順に話しますから!」
ユーノは驚き、映士をなだめようとする。映士が落ち着いたと見ると、ぽつりぽつりと話し出した――
「魔導師……、それに時空管理局ねぇ……」
ユーノから聞かされた説明は、これまでの映士の常識を遥かに超える、とても信じ難いものだった。
「信じられないのも無理はないかと思います。でも、事実なんです。なんらかの理由により、百鬼界とこの世界が繋がろうとしているんです」
だが、戦闘での彼の結界術をこの目で見てしまうと信じざるをえない、とも思う。それにさっきのカース達、何かが起ころうとしているのは間違いないだろう。アシュが関係しているならなおさらだ。
「つまり、俺様はアシュの情報提供と調査の協力をすればいいんだな?」
ユーノはようやく理解が得られたのが嬉しいのか、少し表情が和らいでいる。
「はい。それと……この世界に原因となるロストロギアが存在しているかもしれません。その時は――あなた達ボウケンジャーに探索と回収の協力をお願いしたいんです」
「おう!プレシャス回収なら、ボウケンジャーに任せときな!」
映士はそう言って力強く頷いた。

『轟轟戦隊ボウケンジャー』
それはサージェスによって組織された秘密部隊。危険なプレシャスを回収し、プレシャスを狙う悪と戦い続けている。
その本拠地たる博物館『サージェスミュージアム』の奥にプレシャスが、そしてボウケンジャーの基地が存在する。
だが、そのメンバーが待機するサロンには、一人の青年が暇そうに座っているだけだった。
黒を基調としたジャケットの青年。普段は鋭く研ぎ澄まされたその眼も、今は眠たげに半分閉じられている。

伊能真墨――ボウケンブラックであり、現在ボウケンジャーのリーダーでもある彼は、退屈していた。このところ出動も少なく、ほとんど学芸員の仕事しかしていないのだ。
プレシャスを悪用しようとする連中――『ネガティブシンジケート』が減ると同時に出動回数も減ってしまった。別に戦いがしたいわけではない、だが、冒険の機会が減ってしまったのが退屈なのだ。
一年半ほど前のガジャとの決戦に勝利した後、ガジャは深い海の底で眠りに就いた。
恐竜遺伝子と掛け合わされ誕生した『ジャリュウ一族』も、長にして創造主のリュウオーンを亡くして以来、鳴りを潜めている。
忍者集団『ダークシャドウ』は、他の組織のように人類滅亡を企てているわけでもない、ただの営利目的の小悪党だ。その上、好戦的な副頭領『闇のヤイバ』の裏切りと死により、随分と大人しくなった。
映士と深い因縁のある『アシュ』。わずか数人に何度もピンチに陥ったが、今では封印されていないアシュは全て倒した。
その後、前リーダーのボウケンレッドと副リーダーのボウケンピンクは仲良く?宇宙へプレシャスを探しに旅立っていった。
今に不満はない。だが、宇宙へ冒険に行ったボウケンレッド――明石暁を少し羨ましく感じているのも事実だった。

132リリカルなのはVSボウケンジャー:2007/05/26(土) 06:18:01 ID:aOtoDZX/
「どうしたの?真墨」
いつの間にか黄色のジャケットを着た女性が真墨の顔を覗き込んでいた。両端で結んだ髪が、突然目の前に垂れ下がり、思わず椅子から転げ落ちそうになる。
「なんだ菜月か。なんでもねえよ」
真墨はうざったそうに片手を振って答える。
彼女はボウケンイエローこと間宮菜月。真墨の入隊以前からの仲間で、最も古い付き合いといえるだろう。
「暇そうですね。チ〜フ」
その内、ブルーのジャケットを着た軽薄そうな男も入ってきた。
最上蒼太――ボウケンブルーであり、菜月や真墨よりも先にボウケンジャーに入隊していたが、真墨がリーダーになったことを不満に思っている様子もない。たまにからかい半分で「チ〜フ」とか呼んでくるだけだ。
結局、未だ新しいレッドとピンクは入ってきていない。出動しても、ビークルを発進させる機会も少なければ、合体する機会はもっと少ないのだ。真墨を含む三人に、ここにはいないが、ボウケンシルバーの高岡映士の四人で事足りてしまうのだった。

「お〜い。みんな集まってるね。」
三人で他愛もない会話を交わしていると、モニターから声が聞こえた。
そして逆さにした白いコーン(円錐)に手や顔を付けたCGキャラクターが現れる。
「なんだ。ボイスか」
真墨がボソっと漏らすと
「なんだ、じゃないでしょブラック君。なんだ、じゃ。え〜、今日はみんなにちょっと用事があるんだ」
耳に障る加工音声で喋るCG。ミスター・ボイスと呼ばれるそれはボウケンジャーの司令官的な存在だ。サージェスの命令をボウケンジャーに伝えるのだが、真墨は実際に会ったことはない。
「なんだよ。用事って」
「新しいピンクとレッドの面接をしてもらおうかと思ってね。ほら、ブラック君の時もレッド君が決めてたし、君達の意思も大事だから。お〜い、入ってきて〜」
間の抜けた声でボイスが呼ぶよりも先に、ドアを開けて入ってきたのは二人の女性。いや――女性と子供が一人ずつ、と言ったほうが適当だろうか。
一人はピンクの長い髪を後ろで束ねた女性。かなりの美人だが、鋭い刀剣のような雰囲気を漂わせている。
もう一人の子供は、緋色の髪を三つ編みにして二つに分けている。普通にしていれば可愛いのだろうが、何が気に入らないのか、噛み付きそうな目でこちらを睨んでいる。
「ええ〜〜!!」
三人ともが声を上げ驚いた。言うまでもなく、子供に。
だが、この二人との出会いが真墨の退屈を流し去ってしまうことになるとは、まだ、この時点では気付くはずもない。



133名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/26(土) 06:19:22 ID:aOtoDZX/
以上です。長くなりましたが、一話投下してみました。なのは側はA'sからStSの間、A'sエピローグくらいでしょうか。
知らない方もいるかと、だいぶ説明臭くなってしまいました。ボウケンジャーは最終回後からです。
このスレはオリジナルのキャラは出してもいいんでしょうか?
134名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/26(土) 07:22:24 ID:2/uEDFcU
とうとう戦隊シリーズを題材にした作品がw
ボウケンは目のつけどころいいね、ロストロギアとプレシャスとモロに設定的に共通項あるし
いきなりヴィータとシグナムがボウケンジャー加入ってのもブッ飛んでて面白い
最終回後だからチーフはまだ宇宙にいるみたいだけど、物語途中で颯爽と駆けつけてくれる展開に期待
135名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/26(土) 08:52:00 ID:JDZgiN27
>>125
大丈夫、どこぞの勇者も通いに来るはず
136リリカルスクライド:2007/05/26(土) 08:55:51 ID:qM8kJxKo
>>133
GJです!
運よく早起きしたとき見てたなぁボウケンジャー

これで長編クロス作品の種類は
コードギアス・トランスフォーマー・仮面ライダー・スクライド・
戦隊シリーズ・スパロボ・ゲッター・北斗の拳
なのはって結構どんなシリーズでも対応出来ちゃう魔法少女(笑)だよねw

137リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/26(土) 09:13:01 ID:sAMJvspV
>>133
乙GJです
まさかボウケンジャーにシグナムとヴィータが参入するとは…
138ナナシ:2007/05/26(土) 09:30:01 ID:/qH6r3cL
>>84

そうそう。あと、スバルと前田慶次、ザフィーラと武田信玄、また
なのは&フェイトVS信長&明智の戦いを見てみたい。
139リリカル悪魔将軍:2007/05/26(土) 11:15:35 ID:z9cQlXHk
魔界は悪魔超人界を束ねる悪魔将軍にも悩みはある。
何しろ何億と言う悪魔達を世話しなければならないのだ。
支配者にも支配者の苦労と言う物がある。正義超人達のどんな技にも
耐える強靭な肉体を持つ悪魔将軍だが、政務の精神的な疲労はちと勝手が違う。
「悪魔将軍様、気分転換に出かけられては?」
「うむ。それもそうだな。」
と言う事で悪魔将軍は出かける事にした。目指すは地球。いずれ近い内再び
地球制圧に向けて動き出そうと言う考えもあったし、その下見も兼ねて悪魔将軍は地球にやって来た。
「さて、地球にやって来たは良いが何をしよう。」
とりあえず悪魔将軍は手近にあった喫茶店「翠屋」でこれからの事を
ゆっくり考えようと言う事になったのだが、翠屋の人達はビックリだ。
いきなり全身ダイアモンドで出来た2メートル以上の大男が入ってくるのだから仕方が無い。
しかもこの翠屋と言う喫茶店、本来女性客が多い店だったらしく、違和感ありまくりである。
「あ…あの…ご…ご注文を…。」
店の人と思しき女の子が恐る恐る注文をとりにやって来た。まだ小さいのにしっかりした子だなと
悪魔将軍も感心しつつ、注文をする事にした。
「じゃあ〜牛丼!」
「あの〜ぎゅ…牛丼は…。」
「何!? まさか無いと言うのか!? 地球では牛丼が世界共通の主食だと言うのは嘘だったのか!?」
これには悪魔将軍も驚いた。てっきり地球では牛丼が主食になっているとばかり思っていたのだ。
これは悪魔将軍にとって唯一の汚点たるキン肉マンの影響なのは言うまでも無い。
「はっ! さては狂牛病だな! 狂牛病問題のせいだな!?」
「いえ、狂牛病違いますから…。最初から翠屋のメニューに牛丼ありませんから…。」
物凄い剣幕で迫る悪魔将軍に女の子も泣きそうだ。そして牛丼を食べられない怒りからか
悪魔将軍はついにやってしまった。
「おのれぇぇ! まさか正義超人の陰謀か! 貴様も正義超人の刺客だな!? 許さぬぞぉ!」
「え!? ってキャァァァァァ!!」
悪魔将軍は女の子を掴むと共にダブルアームスピン。そして天高く放り投げた後に
己もより高く飛びあがり、女の子の首下目掛けて…
「地獄の断頭台!!」
「ぐぇ…。」
幾多の正義超人を地獄に送って来た悪魔将軍の必殺技、地獄の断頭台が女の子の首に炸裂し、
その女の子は動かなくなった。幾らなんでも大の大人が女の子相手に大人気ないんじゃないか?
と思われるかもしれないが悪魔将軍は魔界の悪魔達を束ねる存在だ。この位極悪で無ければ勤まらない。
「あああ! なのはー!」
「なのはがー!」
店内は大騒ぎとなったが悪魔将軍にとっては何処吹く風。牛丼のある店を探す為に翠屋を出たのだが
それから直ぐの事だった。
「待ちなさい! そこの全身ダイアモンド男!」
突然呼び止められた悪魔将軍がふと後を向くと、そこには黒いマントに実を包み、
光の刃を持つ漆黒の鎌を持った金髪の女の子が立っていた。そして悪魔将軍に向けて憎悪の炎を燃やす。
「何だその目は…まさかこの悪魔将軍に戦いを挑むつもりではあるまいな? 
やめておけ、お前もあの人間のガキと同じ運命を辿る事になるぞ。」
「あの人間のガキ…なのはの事か…なのはの事かぁぁぁぁぁぁ!!」

悪魔将軍となのは好きな人スマソ
140名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/26(土) 11:17:22 ID:z9cQlXHk
>>133
GJ
ボウケンジャーあんまり良く分からないけど、
細かい説明とかのおかげで随分助かった。
個人的にユーノの活躍が楽しみだったり…
141リリカルなのは マスカレード:2007/05/26(土) 11:30:31 ID:O6L+tQme
>>133
GJです!
いいところで終わりますね〜
wktkして待ってますw
142名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/26(土) 12:53:18 ID:F8tz4mA3
ライダー、戦隊ときたら後はウルトラだな。
異次元人ヤプール絡みでやれそうだが、さて。
143名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/26(土) 14:38:30 ID:VM1pozsS
ウルトラと組み合わせるとなのはさんが巨大化しそうなんだが。
バリアジャケットのスカートの下が危険だな。
144名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/26(土) 14:46:16 ID:dwr3N0n8
大丈夫だろ。
人間サイズの侵略者が科学特捜隊基地を
乗っ取りそうになるエピソードならよくある
145名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/26(土) 14:48:19 ID:nsA04SfL
>>123
敵「見ろ!○○、■■!美しい人間花火だぞはっはっはっは!」
士郎は幻影を見ていた。なのはとこのボスが対峙している場面を
士郎「な・・・の・・・は・・・なのはよー!!!!」
こうして、リリカルなのはの伝説は始まるのだった
「なのはよ!俺たちの仇を撃て!」
146王蛇のファイナルベントのかっこよさは異常:2007/05/26(土) 15:10:25 ID:h3FOWPoy
ひとつ質問を、龍騎やカブトのライダー達はこのSSでは基本的に
なのは達魔導師と互角ぐらいの設定ですよね?するとファイナルベントや
ライダーキックって魔導師にどの程度ダメージを与えられるのでしょうか?
147名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/26(土) 15:19:40 ID:nsA04SfL
ストライカーズから数年後、フェイトは結婚していて、子供をさずかっていた
だが、なのはは病気で死んでしまった。それでも、平和な世界だった・・・
しかし、その世界は数ヵ月後、今は亡きプレシアによって作り出された2体のクローンにより、荒廃した世界となっていた
世界の人口も1億人足らずである。この危機に立ち向かったのはもちろん機動六課だった。
しかし、2人の人クローンは恐ろしい力で仲間たちを次々と殺していった。あらゆる魔道士たちは死んでいった。そしてフェイトも死んだ・・・
残ったのはハヤテとフェイトの子供だけであった。2人は修行し、クローンを倒そうと考えていた。
1度目にクローンにいどみ、ハヤテは戦いで片腕を失った。2度目には死んでしまった。
残る戦士はフェイトの子供だけだ。フェイトは過去へ行き、なのはたちの力を借りようとする
戦いに参加していなかったため、生きていたアリシアはタイムマシーンを完成させていた。

フェイト子供「アリシアさん、なのはさんてそんなに凄い人だったんですか?」
アリシア「たしかに強いんだけど、どんなことがおきても何とかしてくる気にさせてくれるの」

そしてフェイトの子供は過去へ行く。hopeという文字をタイムマシンに書き残して・・・
そこには新たな戦いが待っているのだった・・・

エンディング「青いかぜのhope」歌;水樹奈々

まあわかるひとにしかわからない歌だww内容は誰でもわかるだろうが
青い風のHOPEはなのはに似合う曲だと思うんだが
148名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/26(土) 15:25:34 ID:D+CSo9zu
>>139
ちょww何故か吹いた
149名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/26(土) 15:45:14 ID:nsA04SfL
(♪〜ちゃ〜ら へっちゃら〜♪)
2009年東映アニメフェア、都築真紀ザワールド!
私なのは、高町なのは!なんとフェイトちゃんが新世界の王として迎えられたの!
そのころ、全世界を荒らしまわっているという伝説のスーパー魔道師の話を聞いたの!
平和を乱す悪は許せない!みんな力をかして!
彗星が迫る中、伝説のスーパー魔道師との決戦が始まるの!

劇場版最新作、リリカルなのはZ〜燃え尽きるの!熱戦・烈戦・超激戦



340 :メロン名無しさん:2007/05/19(土) 18:37:56 ID:???0
私、高町なのは!みんな応援してくれてありがとう!あたしたちのゲームで遊んでくれてる?
進化したウルトラZ リリカルなのはZスパーキングネオ!
(♪〜光る雲をつきぬけ〜♪)
今回のなのはZはなんと、150体を越えるキャラが参戦なの!それじゃあ進化したなのはバトル、見てね!
まずは戦闘中の変身が可能なの!これで相手を倒すのよ!
そしてコンボもあるの!ワクワクするね!
それじゃあ、進化したバトルを見てね!
ボコ!スカッ!ゴオオオ・・・!!バキ!!
「バカヤロなのぉぉぉーー!!」(怒りのスターライトブレイカー)
(♪ちゃ〜ら へっちゃら〜)
「プレシア!!私はあなたがゆるせない!!!」
「やめて!爆破しないで!」「なのはちゃ〜ん!」
「元気がもどった!ありがとう、ジュエルシード」
あの名シーンも完全再現よ!

(♪何がおきても気分は〜へのへのカッパ〜♪)
テンションまでスパーキング!フルCGオープニング!!
あたしたちの戦いは、まだまだ続くの!

(♪ スパーキング!! ♪)
PS2専用ソフト、リリカルなのはZSparking!NEO 発売予定 絶対遊んでほしい・・・

↑こんなのでたら最高!
150名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/26(土) 18:38:40 ID:z9cQlXHk
ドラゴンボールとか特撮とかみんな色々組み合わせてるけど、
ここでガンバの大冒険と組み合わせてみたい。
ノロイ打倒後、ガンバの一派が別に何の悪い事もしていないイタチも
ノロイと同一視して襲ったりしてると言う設定で、フェレット状態の
ユーノが襲われると言う内容。
151名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/26(土) 18:48:39 ID:iplB1RH3
>>133
GJ!

読み終わったとき、サージェスの制服着てるシグナムとヴィータ想像したわ。
152名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/26(土) 22:22:09 ID:z9cQlXHk
?「敵は全次元世界を飲み込もうとしています」
?「全ての攻撃は敵には通じません!」
?「最後の攻撃・・・ビッグバンの命令を!」
?「ビッグバンは成功だ!敵は崩壊している!」
?「しかし敵は無限だ! いずれビッグバンの爆発力も弱まる、
  それまでに敵の核を見つけて攻撃せねば」
?「私は次の攻撃の準備を!」
?「私は・・・原始的だが分子構造体を食い見合わせ、敵を攻撃する生物を作り出す!
  我々のような意識体ではなく、己ら同士が食い合う種が良い!
  破壊せよ!同胞を殺せ! 武器をつくり上げよ!
  全てを破壊する白き悪魔が生まれてもいい! 万物を切り裂く黒き女神でも良い!
  何者をも取り込む機械の化物でも良い!」
?「しかし、そいつらには自滅すると言うリスクが付きまとうぞ!」
?「かまわぬ! そしたらまた一からやりなおせばいい」
?「ビッグバンが収まるまでに作り上げろ・・・ 」

こうして魔法少女リリカルなのはの壮大な物語は幕を開けたのである…
153名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/26(土) 22:24:42 ID:/2KuXRot
それにしては狂気が足りない
154リリカルなのは マスカレード:2007/05/26(土) 22:25:38 ID:O6L+tQme
>>152
ゲッターですか?
155名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/26(土) 22:26:16 ID:CcbTyM/z
>>142
メビウスでヤプール編から暗黒四天王編で復活するまで、機動6課と戦ってたと言うのを妄想して書いてみた。

ディメンショナル・ディゾルバーによって、ウルトラ世界に侵攻できなくなったヤプールだがミッドチルダに侵攻する。
超獣とヤプールの卑劣な罠に苦戦する機動6課だが、次々とそれを撃破する。

追い詰められたヤプールは、切り札ジャンボキングを繰り出し自らも巨大ヤプールとして最後の戦いを挑む。
ジャンボキングと、巨大ヤプールの圧倒的な力の前に満身創痍のなのは達。

止めを刺そうとするヤプールの前に、突如として光の柱が立つ。
光の中からウルトラマンAが、現れる。
光の国はヤプールが他の次元世界に対しての侵攻を食い止めるために、ウルトラマンAを派遣したのだ。

現れたAと共にヤプール、ジャンボキングを破るなのは達。
Aはなのは達に、今までヤプールの侵攻を食い止めてくれた事に感謝の言葉を残し光の国へと帰っていった。
機動6課も本来の任務に戻りガジェット達と戦うのであった。

そして、闇の中で敗れたヤプールを復活させる皇帝の姿があった。

後、ヒッポリト星人によってブロンズ像にされる6課メンバーとか、FERからカオスロイドN、F、Hとか考えた。

スレ汚しすまん。
156名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/26(土) 22:38:23 ID:z9cQlXHk
>>154
ゲッターじゃなくて真説魔獣戦線のラスト
157名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/26(土) 22:38:53 ID:VM1pozsS
6課が回収することになった最大のロストロギア・・・・イデオン
というのを思いついたがストーリーの締めが思いつかんかった。
158リリカルなのは マスカレード:2007/05/26(土) 22:43:16 ID:O6L+tQme
>>156
時天空を倒すためにゲッター線が生まれたあたりかと思いましたw

>>157
なんかバッドエンドになりそうですね……
でも読んでみたいですw
159名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/26(土) 22:47:37 ID:jYp+pXdm

「魔道師たちよ。いつでもお前達の安住の地にもどるがいい
 この私、高町なのはの中に。
 私の体内でお前達のパワーが結集し、
 神をも破壊する私の偉大な魔力となるの」
サタンに刃向かう 愚かな奴よ
私と戦う 栄誉をやろう
バレルショットで はいつくばって
エクセリオンバスター で死ぬがよい
ゴーストタウンに 風が吹く
空に浮かぶデスマスク
アイサイサー キョーカン
悪魔軍団 従え
アイサイサー キョーカン
地獄の底からやって来た
私の野望邪魔する者は
たとえ神でも許さない
エース オブ デビル 高町なのは

「"お話を聞かない"だと ふん! 悪魔教官である私が
 "お話を聞かない"というものを認めたことはない
 "私のお話を聞かない者"たち
 それはこの宇宙に存在することさえあってはないの」

正義を掲げる 魔道師共よ
やがて私に ひれ伏すだろう
レイジングハートのパワーが 愛を切り裂く
地獄のスターライトブレイカー
ゴーストタウンに 風が吹く
大地に聞こえる 断末魔
アイアイサー キョウカン
すべての悪を あやつり
アイアイサー キョウカン
世界を闇に 塗り変える
私の行く手 邪魔する者は
魔王の裁き 受けるだろう
エース オブ エース 高町なのは
エース オブ デビル 高町なのは (フフフ…ハハハ)
エース オブ デビル 悪魔なのは (フフフ…ハハハ)
160リリカルスクライド:2007/05/26(土) 22:47:59 ID:qM8kJxKo
よっしゃーーーーシリアス編書けたので投下する。
社長の出番は無いのでご了承下さい。
161リリカルスクライド:2007/05/26(土) 22:51:03 ID:qM8kJxKo
スクライドの世界に派遣される魔法少女達の冒険 

第三話「闇に染まりし優しい人」

>>97の続きより

 幾多の雷光が地表を焼き、多数の赤き閃光が空を舞う。
 青く光る巨人に薄紫の閃光がぶつかり、大きな火花が散る。
『管理局の若き実力派で構成された組織…機動六課。力を解放した実力は流石と言って良い』
 コルベニクの剣と化した左手とシグナムの炎の魔剣レヴァンティンがぶつかり合う。
 力任せに振りぬかれたコルベニクの斬撃で吹き飛ばされるが、シグナムは素早く体勢を整えレヴァンティンを鞘へ戻し魔力を集中させる。
 片刃の長剣の形をしたシュベルトフォルムに魔力を集中させ鞘から引き抜き、刃身の付け根にあるダクトパーツをスライドさせ、ロードと同時に排莢を行う。
「いくら褒められようが、貴様の行って来た非道が許されるわけでは無い。仕えるべき主を傷つけた代償は」
『Explosion』
「剣の騎士である我が貴殿に与える!」
 レヴァンティンに炎を纏わせ、両手で柄を掴み加速し斬りかかる。
「紫電一閃!」
 コルベニクに向けて炎を纏った刀身による斬撃が振り下ろされる。
 事前に劉鳳との戦闘で経験を得ていたコルベニクは、瞬時に剣と化した左手とAIDAの腕の連携技を繰り出した。

“戦慄の訪問者”

 赤く発光する剣と化した左手をシグナムの必殺の一撃である紫電一閃にぶつける。
 剣と剣の衝突は、周囲にある隆起した岩などを衝撃波で粉砕し周囲の空気を振るわせる。
 互いに均衡しあい、引くことも押すことも出来ない状態の中、オーヴァンに取り付いているAIDAが己の意志で腕を振るってきた。
 シグナムは、横っ腹に不意な打撃を受け大きく吹き飛び、近くにあった崖に衝突。
 AIDAの腕による一撃は防御魔法を張る暇さへ無く、騎士甲冑が傷つき右腕にも痺れが走る。
 崖への衝突はパンツァーガイストによる装着型バリアでダメージを減らすことが出来たが、口から血がにじむ。
 
 追い討ちをしようとシグナムに迫るコルベニクだったが、高速回転する円形状の魔力刃が真横から接近してきたことを察知しAIDAの腕で防ぐ。
 続いて、魔力刃が襲ってきた方向とは逆の方向から爆音が聞こえ、振り向くコルベニク。
「ラケーテンハンマー!」
『Explosion』
 ヴィータの持つグラーフアイゼンのラケーテンフォルムから繰り出す大技をコルベニクの中心に向けて叩きつける。
 カートリッジの魔力を燃料としてロケットのように噴射させ、加速した上、ハンマーの先端部分が鋭くなっており対象の防御に食い込む。
 青白い防御魔法を纏ったコルベニクだったが、フェイトのハーケンスラッシュでバリアを貫通されていることからヴィータの一撃はコルベニク本体を捉えていた。
 その一撃に苦痛を洩らし、右手で直撃を受けた中心部分を押さえるコルベニク。
162名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/26(土) 22:51:55 ID:z9cQlXHk
>>158
>時天空を倒すためにゲッター線が生まれたあたりかと思いましたw

その詳細は石川先生が旅立たれてしまった(orz)為に謎だけど
ゲッター線はおろかラ・グース(虚無戦記)さえも対時天空の為に誕生した物に過ぎない
と言う事をほのめかすセリフなんじゃないか?って言う説は確かにある。
実際にそう明言されてるワケじゃないけど

>>157
今までの登場キャラ全員が裸で宇宙遊泳してるシーンを連想しちった
163リリカルスクライド:2007/05/26(土) 22:52:43 ID:qM8kJxKo

「敵のデカ物ってのは、中心が弱点ってのが多いけど、こいつも同類だった訳か」
 グラーフアイゼンを肩に担ぎながら、苦しむコルベニクを見据えるヴィータ。
 コア付近に打撃を受けたコルベニクは胸を押さえながら、後退し始めた。
 AIDAの腕から多数の召喚AIDAが出現し、コルベニクの退路を守ろうと動く。
 だが、金色の閃光が出現した敵を瞬時に切り捨てていく。
 反撃の砲撃を開始する召喚AIDA達だったが、次々交わされ金色の魔力で出来た鎌で次々と切断され消滅していく。
「オーヴァン!貴方を逃がすわけには行かない」
 金色の閃光に包まれたフェイトの攻撃が召喚AIDA達を切り伏せ、コルベニクへ近づく。
 コルベニクも黙って攻撃を受けることを良しとせず、AIDAの腕より生成された紫色に鈍く光る魔力の球体をフェイトへ向け爆破させる。

“掃討の魔針”

 凄まじい数の魔針が生成され、前方180度範囲に居るものを襲う。
 回避は不可能だと判断したフェイトは、瞬時に手を前に出し、バルディッシュのカートリッジを1発消費、バリア魔法ディフェンサープラスを発動し防ぐ。
 相手の攻撃を防御することより反らすことに特化したバリア魔法は、次々と迫ってくる魔針を反らしていく。
 反らされた魔針は、大地に直撃し抉っていく。
 魔針での攻撃がフェイトを襲っている隙を突いて、一気に距離を開けるコルベニクことオーヴァン。
“これ以上ダメージを受けるわけには行かない。もし通常の再誕が発動すれば、AIDAを強化してしまう恐れがある”
 仲間に救いを求めれば、こんな結果に成らなかっただろうがオーヴァンは一人で修羅の道を行く。
 そんなオーヴァンを長距離から狙う者がいた。

「行くよ!久しぶりの長距離精密砲撃」
『Cartridge Load』
 レイジングハート・エクセリオン・バスターモードから2発カートリッジが消費され、レイジングハートを4つの環状魔法陣が取り巻く。
 更にレイジングハートの先端に三つの光点が出現し、なのはの魔力光であるピンク色の光が集まる。
『Divine Buster Extension』
「ディバイィィィン、バスタァァァ!!」
 レイジングハートから放たれた強力な砲撃が、逃走するコルベニクに迫る。
 後ろを振り向きシールド魔法を発動したコルベニクだったが、瞬時に貫通され胸付近に砲撃を受ける。
 着弾と同時に爆煙が発生し、その中からコルベニクが墜落していく姿を見るなのは。

「ちょっと、遣り過ぎたかな?」
『My master inattention is a prohibited thing(マスター、油断は禁物です)』
「そうだね。気を引き締めて、怪我人を出さないよう確実にやって行こう」
 気を引き締め、後方から来る仲間たちと合流しオーヴァンの逮捕と奪われたレリックの回収に全力を注ぐなのは。
 
 墜落する中、オーヴァンは過去のことを思い返していた…これから自分が行う、一人の人間を救うために行う強大な悪事への心構えをするために。
164リリカルスクライド:2007/05/26(土) 22:54:16 ID:qM8kJxKo

 オーヴァンの変身した青く光る巨人、憑神(アバター)八相の碑文、再誕のコルベニク。
 滅亡した世界で誕生した究極の自立型デバイスAuraを生み出したモルガナと呼ばれるシステムを分解し八つに分けた存在、それが八相の碑文。
 現在のデバイスに例えるなら八相の碑文とは、ユニゾンデバイスと呼ばれるものと機能が似通っている。
 碑文自体の意志は無く、簡単な受け応え程度のAIを持ち、モルガナによってプログラムされた特殊能力と膨大な魔力と巨人へと変身させる3つの力が備わっている。
 その中で一体だけ、意志を持ち自立行動を行うことが出来る例外も存在する。
 モルガナの八相は、適格者を任意に選出し憑依する。
 憑依された本人には、碑文が取り付いたことには気付かず生活することが普通だ。
 だが、憑依された人物が多大なストレスと危機的状況に追い込まれた時、碑文は開眼する。
 オーヴァンの開眼した場所は、時空管理局の施設のある第82管理世界。
 開眼前は何人かの仲間と共に究極のデバイスの探索を行っていたオーヴァンは、この世界で黄昏の碑文と言い伝えられた古代遺失物を発見する。
 それを持ち帰り管理局の上層部の判断で、最新設備の整った研究施設で調査を行っていた。
 だが、調査は難航し一旦発見した世界の研究施設で保管されることになった。
 オーヴァンは仲間達と別れ、病弱な妹のアイナの面倒を見ながら黄昏の碑文を解析し続け、ある文章を解読することに成功する。
 そこには、ある世界の物語が描かれていた。
 生まれたときから病弱だったオーヴァンの妹アイナは、その物語を兄に呼んでもらって以降この物語を好きになり、兄に読んでもらうことを楽しみにしていた…悲劇の日まで。

「兄さん。私このお話大好き。でも途中で終わってる…続きは?」
「未完なんだ。この黄昏の碑文を作った者は―」
 その時、研究所の職員が大慌てで二人の所へ来て緊急事態を教えた。
「テンジョウが本局の施設で、黄昏の碑文のコピーを使ってAuraを出現させようとしている」
「馬鹿な。黄昏の鍵が無い上、そのコピーで女神を光臨させるなど無理だ!誰がそんな許可を」
「上層部のお偉い方が、研究結果を提出しろって強引に催促してきたんだ。他の奴らは、まだ時間がかかると言ったんだが、テンジョウが独断専行を…」
 それを聞きオーヴァンは、すぐに本局へと向かった。
 アイナを黄昏の碑文を保管している第82管理世界の研究施設に預けた事が後に、オーヴァンを苦しめ続けることの原因となる。
 
 オーヴァンが現場に着いた時には全てが終わった後だった。
 彼の眼に映るのは、半壊した研究所と多数のスタッフの倒れた姿だけだった。
 警備の者も殆んど意識不明と成っており、ここで何が起きたのか調べようが無かった。
 そんな中、研究所のスタッフの一人が意識を取り戻したことを知り病院へ直行、同じ研究所の仲で数分だけ話を聞かせてもらった。
 
 嘘であって欲しい真実と、大切なものが襲われるかも知れない現実を。

 急ぎ妹アイナが居る第82管理世界の研究施設へ舞い戻ったオーヴァンは、まだ襲われていない研究所を見て安堵した。
 しかし、アイナが黄昏の碑文を見に研究所奥まで来ていた事が悲劇を生んだ。
 研究所のスタッフにアイナが碑文を保管してある場所へ向かったことを聞き、オーヴァンは息を切らせながら向かった。
 保管室の扉を開けた瞬間目に入ったものは、怯える妹と、今にも襲い掛かろうとする人物。

「何だ…あれは!?」

165リリカルスクライド:2007/05/26(土) 22:55:54 ID:qM8kJxKo

 黒い霧とも思える何かが、白衣を着た人物から放出されているのを見た。
 危険を察知しバリアジャケットを装着、銃剣型アームドデバイスを取り出し戦闘準備を始めたオーヴァンを嘲笑うように襲い掛かる白衣を着た人物。
 非殺傷設定で魔力弾を放つオーヴァンだったが、人とは思えない動きで攻撃を回避する相手に恐怖する。
 数分の激戦の後、オーヴァンは男を取り押さえることに成功したがそれが間違いの元だと思い知らされる。
「お前は…テンジョウなのか!?」
 白衣を着た人物はテンジョウ…本局のエリート魔導師であり、どんな分野の仕事でも難なくこなす男だ。
 その男から黒い泡のような実体があるのか無いのか不明なモノが飛び出し、オーヴァンの左腕に取り付いた。
 激しい痛みと、精神を喰らわれる感触が全身を巡る。
 その激しい痛みと精神を喰われる感触に、持ち前の強靭な精神力と碑文使いとしての力が黒い泡の浸食を抑える。
 しかし左腕に取り付いた黒い泡は、実体化し始め、黒く禍々しい腕へと変化しオーヴァンの意識を奪い去った。
 そんな自分を助けようと駆け寄ってくるアイナ。
「…兄…さん…?」
 虚ろな瞳のまま兄は、新たに生えた腕の先端にある刃を妹に対して振るった。
 
 宙を舞う小さな体。

 その瞳からは一筋の涙が零れ落ちた。

 少女はゆっくりと瞼を閉じていく。

 まるで眠るかのように…安らかに。

「あ、ああ、あああ…」
 己の瞳に映る光景を否定したかった。
 床に落ちた妹の姿を現実だとは思いたくなかった。
 夢なら覚めてくれと何度も叫んだ。
 しかし、これは現実…目の前で起こった真実は元には戻らない。

「うっ…うおぉぉぉ!!」
 オーヴァンの絶叫が保管室を震わせ、彼の体に青い紋様が浮かび上がる。
 激しいストレスと、深い絶望がオーヴァンの中で眠っていた再誕の因子を持つ八相コルベニクを呼び起こした。
 オーヴァンから放出される青い霧状の魔力が渦巻きながら、宿主を中心に形を成していく。
 保管室を突き破り、青く光る巨人が姿を現した。
 その輝きとは裏腹に、左腕に寄生する黒い腕。
 コルベニクの右手には、胸に三爪痕の傷が痛々しく見える少女が掴まれ、その小さな体に青白い治癒魔法が施されていた。
 そして、左手には黄昏の碑文が握られていた。
 上空へ飛んだコルベニクは、人里離れた森林に降り立つと右手に掴んでいたアイナを地面に下ろすと、右腕に力を集中した。

“データドレイン”

 全ての八相が持つ、特殊な砲撃魔法。
 右腕を砲台と化し、現代魔法技術を持ってしても解読不可能な術式で構成された砲弾を打ち出す技。
 着弾した相手のデータを任意に変異させ、相手の持つ術や魔力などを取り込むことが出来る。
 
 コルベニクへ開眼したオーヴァンは、瞬時に再誕の碑文が持つ能力を知った。
 睡眠学習に似た方法で、開眼するまで気付かず学んでいたのだ。
 このデータドレインを使い、アイナへ取り付いたであろう黒い泡のようなウィルスを駆除しようと彼女へ砲台と化した右腕を向ける。
 一瞬ためらったオーヴァンだったが、これ以外の治療方法が無いと判断し、心を鬼と化して放った。
 アイナにデータドレインが当たるが、黒いウィルスはアイナの脳まで進入しており引き剥がすことが出来なかった。
 今の己が出来る最大限の事を行ったオーヴァンだったが、何一つ解決できなかった。
 
 元の姿に戻ったオーヴァンの左腕には、コルベニクの力を実体化させた錠付き装甲で覆われていた。
166リリカルスクライド:2007/05/26(土) 22:57:18 ID:qM8kJxKo
 己の力で半壊させてしまった研究所に戻ると、知り合いの博士にアイナを預けた。
 アイナの首には、ウィルスの進行を抑える術式が編み込まれたネックレスが掛けられていた。

「お前さん、これからどうする気じゃ?」
「アイナを襲った黒い泡の情報を調べる。そして、意識不明者の回復させる方法を探す」
「一人で何でも出来るわけが無かろう。こんな老いぼれでも、少しは力になると思うがのぉ」
 ワシを頼れと遠まわしに言う博士に微笑むオーヴァンだったが、すぐさま鋭い目つきと成り博士たちに背を向け歩き出す。

「俺は、魂を悪魔に売ってでもアイナを救い出す」

 大切な妹の命を救うため、オーヴァンは各文献を調べまわった。
 無限書庫にも顔を出し、若い司書長に過去に意識不明者が多く出た事件が無いか調べてもらうも無駄に終わったと思った矢先に、ある情報を手に入れた。

“アルハザード”
 
 今は失われし秘術が眠る地。
 昔のオーヴァンなら、こんな夢物語に出てくるような地に興味を抱かなかったが、今は違った。
 コルベニクによりもたらされた情報で、アルハザードが実際に実現すること、そこで眠る究極のデバイスであるAuraが眠っていると知る。
 アルハザードへ向かうためには、強大なエネルギーを持つ高エネルギー結晶体による魔力の補助と、膨大なエネルギーが充満している異空間での次元転送魔法の使用が必要だった。
 更に、Auraを呼び起こすためには黄昏の碑文と、黄昏の鍵が必要だった。
 過去に幾多の次元世界を調査したオーヴァンでも見つけられなかった鍵を、今から探すなど到底不可能だった。
 
 コルベニクと黄昏の碑文と時空管理局へのハッキングで得た情報から導き出された結果に、頭を抱えながらも彼は立ち止まらなかった。
 
“修羅と成ってでも、大切な人を取り戻す…例え大切な仲間を犠牲にしてでも”

 
『そうだ。俺は、ここで立ち止まるわけには行かない。大切な…妹を救うために!』
 落下していたオーヴァンことコルベニクは、己の特殊能力を発動した。
 全身を青い光が包み、ダメージを負った部分を再誕させる。
 体勢を整え、地面すれすれを浮遊し上空で集合する機動六課を無い目で見上げるコルベニク。

“敵が最強の部隊だとしても、俺の心は屈しない。いかなる犠牲を出そうとも”

 彼の心は最初から決まっていた。
 妹を救い出す…ただ、それ一点に。
167リリカルスクライド:2007/05/26(土) 22:59:29 ID:qM8kJxKo
投下完了〜
スクライドの皆さんが出ていませんが、敵の紹介だと思ってください。
.hack//G.U.のストーリーを若干?変化させてますので、ネタバレには成って無いかと思う…
168名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/27(日) 00:23:58 ID:1gkokEZA
>>167
GJ!
そしていつかある社長の活躍にwktkが止まらないぜ……
169名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/27(日) 00:40:56 ID:JsCf2Cpd
>>155
自分はウルトラマンネクサスで24話のメフィストとの激戦のあとの姫矢を
妄想したぞ。
 目覚めたらミッドチルダで倒れていてそして、ビーストに捕食
されそうになっているスバルを助ける姫矢。
 スバルにどうして光を手に入れたのかを言ったり六課の前でウルトラマンに
変身をする姫矢が浮かんだ自分。
170リリカルマスカレード:2007/05/27(日) 01:00:16 ID:zZNHvBZr
>>167
GJ!さりげない心遣いに感謝!w

>>169
それは是非見てみたいです♪
自分実はガイアとネクサスファンでして……w
171名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/27(日) 01:02:00 ID:QjvGA4p4
ガイアの最後は・・・・・

それと前の人の作品との間隔って、どれくらい空ければいいの?
172名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/27(日) 01:05:09 ID:qYCVZIRX
>>171
ある程度まとまっていて、前に10分ほど作品の投稿が無ければGO
くらいでいいんじゃないだろうか?
173名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/27(日) 01:25:18 ID:HL5C8NTE
≫169
俺もネクサスで考えたな…
遺跡調査で出会った少女を死なせてしまった事を後悔し、戦い続けるユーノ

自分の光を走り抜くフェイトとか
174リリカル・パニック:2007/05/27(日) 03:02:05 ID:QjvGA4p4
プロローグ
11月27日  2030時(現地時間)
イギリス  ロンドン郊外

ロンドン郊外にある大きな館。
ミスリル創始者であるマロリー伯爵の館である。

「それで今日は何の用だ?」

客間で旧友と会っているマロリー卿が言う。
旧友―――長い付き合いだがどこで何をしているか、いまいち分からない友の髪は
もう自分と同じように白くなっている。
その旧友の後ろに護衛として二人の黒髪の男が控えている。

「何、個人的な頼みがあるんだ・・・」

「個人的な頼み?」

マロリー卿が怪訝そうに聞き返す。

「・・・ミスリルの部隊を貸して欲しい。」

「馬鹿な。我々ミスリルは国際紛争の火消し役だ。ごく個人的なことでは
 動かすことはできない。それは出資者であるお前もよく分かってるはずだ。」

取り付く島もなくマロリー卿は断る。しかし久しぶり尋ねて来た旧友は続ける。

「なんらかの組織が日本で作戦を起こすという情報があるのは
 マロリー、お前も知っているだろう。この頼みはそれと関係しているんだ。」

旧友の言葉にわずかに目を細め、マロリーは黙る。なぜそのことを知っているのか?
もう二十年以上の付き合いになるが、この旧友の得体の知れなさは相変わらずである。
そして30秒ほど考え込み答えた。

「分かった。ちょうど日本に常駐している作戦部のエージェントを知っている。
 しかし、情報の出所が不明な点を考慮して派遣できるのは少人数になる。
 何かの陽動の可能性もあるといかんのでな。」

マロリー卿は自分の人を見る目を信じて見ることにし
先日、ミスリル上層部の前で啖呵を切った若い傭兵を思い出した。
そうして、海鳴市に戦争馬鹿が派遣されることが決定された。
175リリカル・パニック:2007/05/27(日) 03:05:41 ID:QjvGA4p4
11月31日  1710時
東京都   陣代高校生徒会室

授業が終わり特に生徒会の仕事もなく家に帰っても暇なときは
生徒会のメンバーはここで好きなことをして時間を潰す。
かなめも特にすることがないらしく、生徒会室の備品であるテレビで再放送のドラマを見ている。
宗介も机で書類を作成していた。香港での事件後に上層部と掛け合った契約内容の変更についてのだ。
ちょうどテレビのドラマが後半に差し掛かるときに宗介の携帯が鳴った。

「相良だ。・・・了解、ポイントエコーで合流する。」

そう言って帰り支度を始める宗介にかなめがテレビから視線を外して聞く。

「どこいくのよ、宗介。まさかまた任務じゃないでしょね?単位やばいってのに平気なの?」

「肯定だ。単位は何らかの口利きをしてくれると言っていたので
 長い任務になるかもしれん。なるべく一人で出歩くなよ。」

「長いって、どれくらいになるの?」

「分からん。もしかすると冬休みにまでずれ込むかもしれん。」

 そういって、支度を整え終え宗介は生徒会室を出る

「・・・ホント大丈夫なの?ちゃんと早く帰ってきなさいよ。」

「了解した」
176リリカル・パニック:2007/05/27(日) 03:08:56 ID:QjvGA4p4
11月31日  1924時
MH-67<ペイブ・メア>汎用ヘリ
コールサイン "ゲーボ9"

「なあ、姐さん。かなめの護衛任務のときに経験したとは言え
 この装備はいくらなんでも過剰じゃねぇか?今回は俺ら3人だけじゃなくて
 情報部の奴も参加するんだろ?」

絵に描いたような金髪碧眼の美形―――クルツ・ウェーバー軍曹は
チームリーダーであるメリッサ・マオ曹長に素直に疑問をぶつける。

「アンタ、少佐の説明に聞いてなかったの。情報部の援軍と言ってもたった一人だけなのよ。
 私たちが選ばれたのもかなめの護衛任務の経験があったからでしょうね。」

「しかしねぇ、一回やったとは言えASを持って来るのは、やっぱりやりすぎだろ。」

クルツは自分がやりすぎと称した装備―――ASを見る。
それは一見、華奢そうに見えるが力強い人型をしていて装甲板と頭部は丸く
ブレードアンテナが伸びていた。ミスリルが所有している第三世代ASのM9である。
確かに過剰と言えば過剰かもしれないが・・・

「この少人数でやるなら不可視型ECSを搭載したASのセンサーと火力がいるわよ。」

「そういうもんかね・・・おい、ソースケ何してるんだ?」

クルツは興味が失せたらしく、宗介のほうを向く。

「契約内容の変更に必要な書類の確認だ。学校に通えるように最大限の便宜を図ってくれるそうだ。」

「本当に契約の変更するのかよ。俺もあやかりてーな。」

「ならばお前も上層部に掛け合ってみるか?」

さらっと宗介は恐ろしいことを口にする。クルツはそれを聞いて即答した。

「いや、止めとくぜ。そのままクビになりそうだし。それにしても今回の任務、お前はどう思う?」

マオにぶつけた質問をクルツは宗介にも聞いてみる。

「任務の目的が不透明で人員が少ないのは、いつものことだ。早く終了して欲しいとは思うが」

「そうじゃなくて、今回の護衛対象だよ。まだ九歳の女の子とその親戚だぜ?
 この娘たちもかなめの同類なのかね。」

宗介は少し考え込み返答する

「資料にはウィスパードやそれに類する単語はなかった。ただこの娘と親戚が
 何らかの組織に狙われている可能性があるから最大一ヶ月間護衛せよというだけだ。」

「ウィスパードでもないのに九歳の子供が狙われる理由ね・・・。防衛省に紛れ込んでる
 スパイの名前でも知ってしまったのかね〜。」

「それは分からん、ただ一ヶ月護衛すればいいと言うのだから時間が解決する類のものなのかもしれん。」

それを聞いてクルツは、もう一度資料に目を通す。
――――――――八神はやてとその親類たち
それが今回の護衛対象である。
177リリカル・パニック:2007/05/27(日) 03:11:50 ID:QjvGA4p4
投下は終了です。
なのははA’s、フルメタはデイ・バイ・デイの後でクロスを考えました
最後までいけるよう頑張りますので
お手柔らかにお願いします。
178名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/27(日) 06:02:27 ID:HEpfTfrC
Fateとクロスさせてインテリジェンスデバイスがマジカルルビーというはさすがにありがちすぎて誰も書かないか。
179リリカルスクライド:2007/05/27(日) 09:06:57 ID:YodmV4Fa
>>177
今後が楽しみです〜
香港編からですか、それだと客船の話が関わってくる?
あと、レーバテインVSレヴァンティンが見てみたいなと思う声
180リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/27(日) 10:25:13 ID:rDm7PDzd
皆さん乙GJです

>>167
アルハザード…オーヴァンお前もか…

>>177
あの戦争バカが海鳴市でどんなバカをやらかすのやら…
多分シグナムあたりに張り倒されるな
181リリカルなのはVSゴリラ:2007/05/27(日) 11:22:33 ID:o4gEInVa
時空管理局には魔物が棲む。
「僕はそう言った超常現象の類は信じてない…。そう言った物は人間の心理に起因する事が多く、
科学的に説明が付いてしまうんだ。」
「別に私はそう言う話をしてるわけじゃないよ。」
「じゃ、どういう話なんだいなのは?」
「まあここでウダウダ言っててもラチがあかない。まず確認してみないと。」
時空管理局に棲む魔物の噂の真相を確かめるべく集まったユーノ・なのは・フェイトの三人は
ついにその魔物が棲むとされる部屋までやって来たのである。
「じゃ、行くよ。せーの!」
そしてついにドアが開かれた時、そこには一頭のゴリラの姿が…
「ほらね。」
「…。」
「まだこの世には科学では解明出来ない物が沢山ある…。」
「科学とかそう言う問題じゃないでしょ。」
何故時空管理局にゴリラがいるのか? そのあまりにも非現実的な現実を受け入れる事の出来ない
ユーノとフェイトの二人は呆れる他無かった。
「確かにこの時空管理局には全次元世界中から魔法少女が集まってくるけど…
まさかこれ程の魔法少女がいたなんてビックリなの…。」
「魔法少女じゃないよなのは! と言うか人間じゃないでしょあれは!」
「いくら時空管理局が色んな次元世界の人にオープンだと言ってもゴリラを入局させるとは思えない。
となれば彼は人間だと考えるべきなんじゃないかな? 毛深い人ってたまにいるじゃない。」
「そうそう、部隊に一人は必ずいるよね。ああいう毛深い人。」
「いないよ! なのはにしてもユーノにしても何を根拠にアイツを人間だと言い張れるの?
「だってデバイス持ってるよ。」
「あっ! 本当だ!」
何と言う事か、そのゴリラはデバイスを持っていたのである。これにはフェイトもびびる。
「いや…デバイスを持っているからと言って人間と認めるわけには…
とは言え何を持って人間とするか…。」
「あ…思念通話してる…。」
「何ですってぇ!?」
「ザフィーラも思念通話してる!」
「まさかザフィーラがゴリラと思念通話してるの!?」
とにかくそんな感じでゴリラはザフィーラと思念通話していた。
「デバイス持って、思念通話してるんだから人間として認めてあげても言いんじゃない?」
「いいやダメ! 思念通話くらいゴリラだって出来るよ!」
「フェイトちゃんも強情なの…。」
と言う事で、ゴリラが人間か否かを調べる為に新たな実検を行う事となった。
182リリカルなのはVSゴリラ:2007/05/27(日) 11:25:06 ID:o4gEInVa
「箱と棒と吊るしたバナナなの?」
「ユーノ、一体何を始める気?」
「以前なのはの家でお世話になってた頃にテレビで見たんだけど、地球のアメリカって国の
研究所で行ったチンパンジーの知能を調べる為のテストだよ。道具を使ってあのバナナを
取れれば少なくともチンパンジー以上の知能を持つ証拠だよ。」
「じゃ、あのバナナが取れたらアイツを人間として認めろって事?」
「その通りだよフェイト。」
「なるほど。じゃあユーノ君、それでどうやったらあのバナナ取れるの?」
「ユーノ! 早速実検開始!」
「ちょっと待ってよフェイトちゃん。ザフィーラさんがバナナ欲しがってるの。」
「よし、じゃあ取ってみて。」
そんなこんなでゴリラに先駆けてザフィーラで実検を行う事となった。が…
ザフィーラはバナナの取り方が分からず、暴れ出し、取り押さえねばならなかった。
「やめて! もう良いよ!」
「箱の上に乗って棒でバナナを取るだけなのに何でこんな事になるかな?」
「え? そうやって取るの!?」
「なのは…。ま…いずれにせよあのバナナを取る事が出来れば流石の私も人間として認めるよ。
ザフィーラは取れなかったけど。」
そこで噂をすれば影、ゴリラがやって来たのである。
「あ! 来たぞ!」
「ウホウホ。」
「よし! これでアイツが人間かゴリラかハッキリするよ!」
「あのバナナ! 取れる物なら取って見なさい!」
すると、ゴリラは脚立を使ってバナナを取っていた。
「僕達より頭良いよぉぉぉぉぉぉ!!」

今日も何処かの次元でゴリラの時空管理局員が大活躍してるのかもしれない。
                  おわり
183名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/27(日) 11:26:29 ID:o4gEInVa
時空管理局にゴリラがいたらと言う展開をやってみたとよ

>>177
GJ
まさか海鳴市が紛争地と化してしまうなんて事は…無いよね
184名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/27(日) 11:34:20 ID:Nbg32U4j
クロ高吹いたw
185名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/27(日) 13:06:26 ID:Tw4GZULJ
フレディやメカ沢とかマスクドもいそうだw
186リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/27(日) 16:15:48 ID:rDm7PDzd
第十四話完成しました。これから投下します。
拒否されても投下します。
187リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/27(日) 16:16:39 ID:rDm7PDzd
「く…!」
「何だよ…こんなもんか?」
 やはり契約モンスターの力量が勝る王蛇が優勢だ。力でシザースを押し返した。
そのままベノサーベルを突き刺そうとするが、真横から別のライダーの攻撃が飛ぶ。それはゾルダが放った銃撃だ。
彼の持つ『マグナバイザー』は、連射式の拳銃としても使用可能。それを使った銃撃が王蛇を襲ったのだ。
ベノサーベルを使い、それを紙一重で防ぐ。そしてゾルダの方に向き直った。
「そう言えば、お前もいたんだったな…北岡」
「おいおい、呼びつけた張本人が忘れるなよ」

 一方その頃、真司もまたミラーワールドへと到着していた。
先に入った三人を探し、そして見つける。
「もう戦ってる…止めないと!」
『GUARDVENT』
 言うが早いか、ドラグシールドを手に戦いを止めに行く。
「うわっ!」
 だが、それも見慣れたサイのモンスター…メタルゲラスに止められる。
「メタルゲラス…こいつがいるって事は!」
 想像通り、ガイが近くにいた。しかもメタルホーンを用意して。
「空気読めないな。せっかく盛り上がったんだから、水差さないでよ」

 それと同じ頃、外では警官隊が突入を始めていた。
突入から戻ってきた警官の一人が、須藤の後から来た刑事に報告する。
「警部、中に誰もいません!」
「何?どういう事だ。ちゃんと探したのか?」
 誰もいない。どういう事か。普通の人間には分からない。
この場の人間でその理由を理解しているのは、僅か六人だけだ。
『はやてちゃん、まさか…!』
 いや、リィンを入れれば七人か。
「…多分、それで正解や」
「うお、小人!?」
 大久保らOREジャーナルメンバーが驚いている。リィンよ、出てくるなら場所を選べ。
「あ、いや、これは、その…」
「って、今はどうでもいいか。それより令子、確かメールには『浅倉もライダーだ』ってあったんだよな?」
「はい。私も最初は信じてませんでしたけど…全員いないって事は、本当だったんだと思います」
「そうか…って、おい!どこ行くんだよ!」
 大久保の注意が逸れている間に、なのは達が店の裏手へと走り出していた。
そこからミラーワールドへと入るつもりなのだろう。

 霧島美穂もまた、店の近くに来ていた。
「浅倉…!絶対あたしが…!」
 その目は浅倉への憎しみで満ちている。
そんな状態だから、目の前でなのは達がミラーワールドに入ったのを見落としたとしても、誰が責められようか。
「今の…いや、今はそれより浅倉だ!変身!」
 そして美穂もまたファムへと変身し、ミラーワールドへと踏み込んだ。

第十四話『砕け散る鎧』
188リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/27(日) 16:17:40 ID:rDm7PDzd
「戦いを止めろって言ってんだろ!」
 メタルホーンをドラグシールドで受け止めながら、龍騎が言う。
「は?何言ってんの?ライダーは戦うもんでしょ?」
 だが、ガイは聞く耳を持たず。攻撃をさらに激しくする。
「はぁ…もういいよ。戦う気無いなら死んでくれる?」
 そう言うと、ファイナルベントのカードを取り出して見せ、バイザーに放り込んだ。
『FINALVENT』
 先ほどまで近くにいたメタルゲラスがガイに近づき、ヘビープレッシャーの体勢に入る。
そして、ヘビープレッシャーで龍騎の方へと突っ込んできた。
防げるとは思っていなかったが、ドラグシールドを構え、防御姿勢をとる。
…だが、次の瞬間ガイとメタルゲラスが消えた…いや、空間に出来た鏡(?)に突っ込んだのだ。

「上手くいった…はやてちゃん、なのはちゃん、準備はいい?」
「はい!」「うん!」
 シャマルの前には、転移魔法『旅の鏡』のために作られた、クラールヴィント・ペンダルフォルムの輪があった。
旅の鏡でガイを店の外に引きずり出し、防御魔法でヘビープレッシャーを防ごうという策だ。
…もっとも、防御魔法うんぬんの件は、ガイがファイナルベントのカードを見せた時に慌てて打ち合わせたものであるが。
…と、ガイが出てくる。ご丁寧にヘビープレッシャーの状態で。
「二人とも、今よ!」
「盾!」『Protection Powered.』
 同時に防御魔法を展開し、ヘビープレッシャーを受け止めた。
だが、さすがに250トンもの破壊力は伊達ではない。多少押されているようだ。
『Barrier Burst.』
 このままでは破られる。そう判断したレイジングハートがバリアバーストを行い、ガイを吹き飛ばした。
「っはー…流石にファイナルベントを受け止めるのは骨やわ」
 今のではやても結構疲れているらしく、その場に座り込んだ。
「そうだね。でも、まだ仕事が残ってるよ」
「ええ。あの人を止めないと…」
 そう言い、ガイの方を見る3人。その当のガイはというと、立ち上がった後不思議そうに周りを見ている。
「あれ?さっき俺店の中にいたよな…」
189リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/27(日) 16:18:32 ID:rDm7PDzd
「あいつが消えた?」
 目の前からガイが消え、驚いて辺りを見回す龍騎。
外に目線が行った時、なのは・はやて・シャマルの3人がガイと対峙しているのが見えた。
「え…みんな何でここに?」
 とにかく手助けに行こうとするが、その考えはすぐに中止された。
「浅倉!どこだ!どこにいる!!」
 その声に振り向く龍騎。そこにファムがいた。
「お前かぁ!」
 すぐに振り向いたせいで、ファムに浅倉と勘違いされてしまう。
そのままファムがブランバイザーで斬りかかって来た。それをドラグシールドで防ぐ龍騎。
「ちょっ、違うって!浅倉はあっち!あの紫色の!」
 防ぎながら店の外を指差す龍騎。その方向を見ると、ゾルダ・王蛇・シザースが戦っていた。
「そう…悪かったね、間違えて」
 そう言うと、ファムは攻撃をやめ、その3人の戦いに近づいていった。
「待てよ、どうするつもりなんだ?」
「決まってるよ。浅倉を倒しに行くんだ」
「そうか…だったら、行かせる訳にはいかない!」
 この男は何を言っている。ファムはそう思った。
どちらが死ぬにしろ、ライバルが減って万々歳のはずだろう。それなのに何故止める?
…まあいい、どういうつもりにしろ…
「どういうつもりか知らないけど、邪魔するんならあんたから倒すよ!」

 そしてこちらはというと…
「須藤刑事、ここは一時休戦にしない?このバカ何とかしないといけないしさ」
「…いいですね、その話。乗りましょう」
 ゾルダとシザースの休戦協定が結ばれたところのようだ。
「話は終わりか?」
 その声に反応し、前を向く二人。すでに王蛇がベノサーベルを振り上げ、ゾルダの目の前に来ていた。
素早くバイザーを正面に向け、連射。さすがにこの至近距離では反応しきれず、王蛇に直撃する。
そして怯んだ隙にカードを装填した。
『SHOOTVENT』
 ゾルダの両肩に大砲『ギガキャノン』が現れる。それを王蛇めがけて撃つ。撃つ。撃ちまくる。
王蛇もそれをかわしながら、バイザーにカードを装填した。
『STEALVENT』
 武器カードを奪うカード『スチールベント』を使い、ギガキャノンを奪取したが、
「こんなものいらん!」
 と、さっさと投げ捨ててしまった。
そしてベノサーベルで再び向かっていくが、ゾルダは失くした武器を別のカードで補填した。
『SHOOTVENT』
 二枚目のシュートベントで特大のバズーカ『ギガランチャー』を取り出し、撃とうとする。
だが、その時には既に王蛇が目の前にいた。
「ハァァッ!」
 ベノサーベルをゾルダへと振り下ろす。それを先ほどのギガランチャーで受け止めるゾルダ。
ギガランチャーで両手がふさがっている今、ゾルダに反撃は困難。それを隙と見たか、空いている左手で王蛇が殴る。
だが、突然王蛇の背中に衝撃とダメージが。驚いてゾルダから離れる。
「私を忘れてもらっては困りますね…」
 シザースだ。バイザーとシザースピンチを使い、同時攻撃を仕掛けたのだ。
190リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/27(日) 16:20:06 ID:rDm7PDzd
「なるほどね、魔法とかいうやつ?それで俺を外に出したってワケだ」
 ガイがそう言う。3人とも驚くが、はやてとシャマルはすぐに納得した。
「あなただったのね、シグナムが戦ったライダーっていうのは」
「そーゆー事。それじゃ、あの赤い奴の代わりに相手してもらうよ」
 そう言ってメタルホーンで飛びかかるガイ。標的はなのはだ。
「まずはお前だよ、白いの!」
 そう言ってメタルホーンを突き刺そうとした。が、さすがにそう簡単にはいかない。
『Protection Powered.』
 防御魔法『プロテクション・パワード』で、メタルホーンを受け止めた。
その時に出来た隙は一瞬。だが、はやてが打撃魔法『シュヴァルツェ・ヴィルグング』を叩き込むには十分な隙だ。
「このぉぉっ!」
 シュヴァルツェ・ヴィルグングがガイを捉える。そして吹き飛ばした。
「ってぇ…さすがに3対1はきついかな」
 そう言うと、どこからかメタルゲラスが駆け込んできた。
それを見つけたガイが、メタルゲラスに命令する。
「ちょっとあの二人の相手しててくれない?俺はこっちと戦ってるから」
 そう言われると同時に、メタルゲラスがはやてとシャマルの方へと走り出した。
「な!?カードも使ってないのに何で来たの!?」
 だが、そんな疑問には誰も答えず、その間にもメタルゲラスが近づいてくる。
誰も気付いていないが、モンスターの中にはライダーを契約者以上に見ているものがいる。例えば友人や主従としてだ。
メタルゲラスもガイを友人として見ているらしく、だから呼ばなくても危機を察知して現れたのだ。
「さて、コレで一対一だね?」
 そう言うと、改めてなのはに向き直る。が、もうその方向にはいなかった。
高速移動魔法『フラッシュムーブ』で背後に回っていたのである。
「えぇぇぇぇいっ!」
 そのままフラッシュムーブからの打撃『フラッシュインパクト』で吹き飛ばした。
「いくよ、レイジングハート!中距離砲撃モード!」『All right.』
 レイジングハートを中距離砲撃モードに変形させ、構える。
『Divine Buster.』
「ディバイィィィィン!バスタァァァァァ!!」
『Extension.』
 放たれるディバインバスター。そしてガイは、それに飲まれ、吹き飛んだ。
中距離とはいえ、射程は長い。かなり離れていた王蛇をも飲み込むほどに。
「ちょっと…やりすぎちゃったかな?」
『大丈夫でしょう』

「ハァァァ!」
 持ち直した王蛇がゾルダへと突っ込む。
…だが、それは横から飛んできた桃色の閃光と、それに巻き込まれて飛んできたガイによって中断される。
「ぐお!?」
 桃色の閃光に巻き込まれ、思い切り吹き飛ぶ王蛇。それを見たゾルダとシザースは驚き、その方向を見た。
そこには…その発生源と思われる、白衣の少女がいた。それも杖を構えて。
「冗談でしょう?あの距離からこれだけの攻撃を…」
「別に驚くことでもないでしょ?俺もギガランチャーならあれくらいの距離いけるし」
 そう話している間に、王蛇とガイが立ち上がる。
まずいと思ったのか、ゾルダが一枚のカードを取り出し、バイザーに装填した。
『FINALVENT』
 ゾルダの目の前の地面から、彼の契約モンスター『鋼の巨人マグナギガ』が現れる。
そして、背中のホルダーのような場所にバイザーを繋げた。
「そこのあんたら、死にたくないならどいてな!そこの銀色、お前もだ!」
 そう言った直後、トリガーを引く。すると、マグナギガの胴体が開き、そこから無数のミサイルが飛び出した。
これがゾルダ最大の必殺技『エンドオブワールド』だ。
額からのビームが、胴や腕からの無数のミサイルが、攻撃範囲一帯を焦土へと変えた。
191リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/27(日) 16:20:58 ID:rDm7PDzd
「危なかった…もう少しで巻き込まれるところだったよ」
 空に避難したなのはが、降下しながら言う。
「せやな。あんなの喰らったらただじゃ済まなさそうやし」
 同じくはやてが言う。
「…あ、あの人!」
 シャマルが何かに気付いた。ガイだ。
ガイはエンドオブワールドの攻撃範囲に立ってい…いや、よく見ると少し浮いている。
その後ろには王蛇だ。よく見るとガイの首根っこを掴んで持ち上げている…今放り捨てた。
…つまり、ガイは王蛇が身を守るための盾にされたということだ。
「お前…せっかく俺がゲームを面白くしてやったのに…」
「近くにいた、お前が悪い…」
 そう言ったとたん、ガイが王蛇へと殴りかかった。
だが、満身創痍のガイがほぼ万全の状態の王蛇に勝てるはずも無く、さっさと叩き伏せられてしまった。
…そして王蛇が一枚のカードを取り出し、装填した。
『ADVENT』
 遠くから契約モンスター『ベノスネイカー』が現れ、ガイを喰おうと迫る。
だが、ガイもただではやられない。最後の力を振り絞って立ち上がり、カードを放り込む。
『CONFINEVENT』
 ベノスネイカーが消えた。コンファインベントがアドベントを無効化したのだ。
「は、はは…やったぞ…!」
 せめてもの抵抗ということか。だが、さすがに立つことはできてももう一枚のコンファインベントを使う余力は残っていない。
「それがどうした?」
『FINALVENT』
 再びベノスネイカーが現れる。王蛇もそれに呼応するかのように、同じ方向へ、地を這うように走る。
そして、高く高くバック宙をし、ベノスネイカーのエネルギーとともに、ガイめがけて飛んだ。
王蛇最大の大技『ベノクラッシュ』である。
「させへん!刃もて、血に染めよ。穿て、ブラッディダガー!」
 はやてがブラッディダガーで阻止しようとする。
十数本の短剣を飛ばし、ベノクラッシュの軌道上へと放った…
だが、ブラッディダガーが王蛇に届くより早く、ベノクラッシュがガイに届いた。
そして、水泳のバタ足のようにガイを蹴る。とことん蹴る。徹底的に蹴る。
無理にブラッディダガーの軌道を変え、王蛇に撃ち込んでも止まらない。蹴る、蹴る、蹴る。
「ぐあ…ぁ…」
 それが…ガイの断末魔となった。
何度も何度も蹴られ、ついには爆散してしまったのだ。

仮面ライダーガイ:芝浦淳…死亡
残るライダー:12人

(助け…られへんかった…)
「あ、ああ…あああぁぁぁぁぁ!!」
 はやてが突如、声を上げて泣き出す。
助けられたはず、でも助けられなかったという罪悪感、そして目の前での人死にのショックに打ちのめされたのだ。
「どうしてそんな簡単に人を殺せるんですか!どうして!!」
 精神的に打ちのめされたはやてに代わり、なのはが問い詰める。
すると、こともなげに王蛇が答えた。
「ライダーってのはこういうもんだろ?」
192リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/27(日) 16:21:51 ID:rDm7PDzd
投下終了です
予告は浮かばなかった+軽いネタバレになりかねないということで
今回から廃止とさせていただきました
193リリカルスクライド:2007/05/27(日) 16:47:40 ID:YodmV4Fa
>>192
乙GJ!蟹より先に逝くとは…ガイに黙祷(−人ー)
なのは様なんと凛々しい!
はやてが普通の反応でよかった。
194魔法少女リリカルスクリーム六話:2007/05/27(日) 17:28:22 ID:MyfyKSBP
「復活したばかりだってのに全く人使いが荒いなおい。」
「ノロマどもめ!さっさと出撃しろい!」
「貴様もだッ!」
ハッチから続々と出撃していくデストロン達に偉そうに怒鳴りつけた
スタースクリームの尻をスーパースタースクリームが蹴飛ばした。
「来るぞ!」
戦艦の入り口からチラリと見えた影を見てシグナムが叫んだ。
その頃発進口では…
「よーし!…クイックストライク。お前が一番乗りじゃ。奴等を片っ端からやっちまえ!」
「よっしゃーまかせてぎっちょんちょん!」
勇んで出て行ったクイックストライクを用捨無い攻撃が襲った。
「ブレイズカノン!」
「ぎっちょんちょ〜ん…。」
クロノが放った魔力の炎に呆気なく飛ばされ力なく倒れるクイックストライク。
「進歩の無い奴じゃわい!」
カニの姿をしたデストロン・ランページが嘲るように言った。
彼は以前「ビーストウォーズ」と呼ばれた戦いに参加していた頃にもこうやって
クイックストライクを捨て駒に使った事があったのだ
「よーし、デストロン全員アターーーック!」
サイクロナスが叫んだ。
「一体だけで終わりか…それとも今のは斥候か何かだったのか…?いや、来る!」
突然バーニアの轟音と共に大量のトランスフォーマーが飛び出してきた。
「予想以上の数だな…。」
身構えるクロノ。
「どんな理屈で浮いてるのかしらねーが所詮ただの人間だ!ヤローども!片付けちまえぇぇ!」
スカージの号令一下スゥイープスとジェットロンがクロノ目掛けて襲い掛かった。
「やはりこいつら、単なる機械じゃないな…。」
そう言いつつもクロノのはスティンガースナイプで冷静に応戦していく。
「ぐわぁ!」
何体かが撃ち落されるが残りが果敢にビームガンで攻撃を加えてくる。
「ぐお!」
なのはの砲撃を食らったブリッツウィングが地面に叩き付けられた。
「バリアーがはられてんのか!?」
呻くブリッツウィングをアクセルシューターの追撃が襲った。
「冗談じゃねえ…あんな奴等とまともにやりあっていたら命がいくつあっても…。」
「貴様がこの軍団の将なのだろう?なら先頭に立って戦ったらどうだ!」
「黙れこの羽虫野郎!」
「遅い!」
「うわあああああ!」
そのころデストロンの大型戦艦「ネメシスマークU」の内部では…。
「ごっつんこ。開戦からニ分にして我が軍の部隊がごっつんやられまくってます。」
蟻の姿を持つトランスフォーマーインフェルノが
巨大なモニターの前に控えているスーパースタースクリームに報告した。
「そんなことは見れば解る!チッ…数万年前にこの世界を訪れた時やはり連中は根絶やしにしておくべきだったか…。」
195リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/27(日) 17:58:20 ID:rDm7PDzd
>>194
乙GJ…って今入れていいんですよね?
クイックストライク…(´・ω・)
196リリカルなのは マスカレード:2007/05/27(日) 18:11:50 ID:zZNHvBZr
皆さんGJです!


>>リリカル龍騎さん
今回もGJです!
やっぱり死ぬのはガイでしたか……
そしてガイの死に悲しむはやて。切ないですね……
それはそうと次回予告無くなったんですね
読者に続きを気させるという面では結構いいシステムだと思いますが……
まぁとにかく毎回楽しみにしてます!
197名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/27(日) 18:16:52 ID:6Iv9R50a
>龍騎の人
GJ
真ちゃんは早速美穂とフラグ(?)立ててますな。
しかも原作よりタイミングが速いからたっぷりとバカップルぶりが楽しめそうだw
最終的に真司は原作通り蓮や北岡とも仲良くなっていきそうだな。
もしかして放送当時噂されてた「真司は蓮・北岡と共に神崎士郎を倒す」ってエンドになったりして。
198名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/27(日) 18:30:15 ID:HEpfTfrC
>193

普通の反応じゃないハヤテってどんなのになるんだろう。

「時空管理力なめたらおえんよ。おまんら、逃がさんぜよ。あはははははは」
とか方言むちゃくちゃになりながらエンドオブワールドに対抗して広域魔法連発し出すのだろうか。
199名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/27(日) 19:01:53 ID:CVM+DslY
はやては、今回の龍騎のようなスマブラ状態でこそ真価を発揮できる術者だな
強力な広域魔法を複数持ってるが、その分どれも詠唱が長いので、なのはやフェイトのようにタイマン向きではない
元々守護騎士に前衛で守ってもらうの前提の能力だしね
200名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/27(日) 19:04:11 ID:XDnsMgaN
『リリカルギアソリッド:予告編』

アースラに乗り込んだスネーク。
「こちらスネーク」

謎の敵の警告。
「貴方がその引金を引けば、それは全面時空戦争の始まりを意味する」
「ハハハ、その通りだろうな」

なのはと対峙するスネーク
「あなたは世界に背を向けられるの?」
「それよりも今は流れに身を任せたい」
「殺 ら な い か」
 
なのはに突撃するスネーク
 
再び謎の敵と対峙するスネーク、今度は銃口を敵に向けて……
「うおぉぉぉぉ!!」
「スネーク、早く撤退するんだ!」
「黙れ!オタク野郎」 
飛んでくる魔砲……もとい魔法をかいくぐるスネーク。
なのは、フェイトら時空管理局の面々に囲まれるスネーク。さすがに焦りの色を隠せない。
そして……
「うおおおぉぉぉ!」 
という断末魔と共に森の中へと落下していくスネーク……果たして彼の運命は?
 
リリカルギアソリッド 
 
勢いで書いた。ものすごく反省している。
元ネタがあれな時点でどうかと思ってしまいました。
時系列的には
 
メタルギア側:スネークはソリッドです。2と4の間の話になります。
なのは側:A'sの後、空港火災前後の話です。
需要と暇があれば本編も書こうと思ってます。
他の職人様の作品のクオリティには遠く及ばないものになってしまいそうですが……
てか、書いたの読み直して思ったんですが、
無駄にスネークがシリアスっすねwww
201名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/27(日) 19:14:14 ID:uYfCXr1c
>>魔法少女リリカルスクリームの人
GJ
ビーストのデストロンは本当に面白いですね
質問ですが、サイバトロン戦士も出てくるのでしょうか?
202名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/27(日) 20:22:52 ID:e2CB0mnb
前スレで遊びで魔装機神 THE BELA……を書いた人だけど、試しに続き描いてみたけど……すごいことになった……
203リリカル・パニック:2007/05/27(日) 20:34:12 ID:OXq9MZ8p
どうすごくなったか、よく分からんができたら投下だよ
魔装機神 THE BELKA OF ELEMENTAL ラ・ギアス編1話。

リィンフォースは、目覚めたときにそばにいたテュッティとマサキにこの世界の様々な事を聞かされた。
ここは地球の裏側の世界ラ・ギアスにある国、神聖ラングラン王国であること。
ここでは科学ではなく魔法と錬金学が主になっていること。
宗教は精霊信仰が行われ、万物に生命が宿っていると考えられていること。
そして、面白いものを見せてあげるといって、テュティはリィンを外に連れ出した。
外に出ると、様々な主に仕えていたリィンでも驚く光景だった。
だが、同時になるほどと納得も出来た。
さっき、地球の裏側の世界だといっていたが、本当に裏側で、なんと説明したらいいのだろう。
とにかく、裏側なのだ。
見上げても、向こう側の大地が見え、ボールの中に住んでいるようだった。
だが、ちゃんとこの球体の世界の真ん中に太陽もある。
話によれば、ちゃんと夜もあるらしく、その時は太陽の光が消えて、やがて太陽も消え、少しずつ月が現れ、地上では体験できない神秘的な光景が見れるらしい。
「どう、面白いでしょ?」
テュッティの言葉に、リィンは静かに頷いた。
そして、自分がどうなっているのかを確かめる。
魔力は……闇の書の主といわれてきたときの同じ魔力を感じられる。
さらには……
(!!…闇の書の暴走プログラムが消えている?)
こんな都合のいいことが……何か理由があるのだろうか?
もしくは暴走プログラムだけがこの世界へ来た衝撃で自分と離れたか……
だが、自分が存在している以上、暴走プログラムが無いということはもう主に危険は無いということであり、その点についてはほっとし、ありがたいと思っている。
最も、夜天の書がない今はやてを主と呼べるのかどうかは微妙だが、最後の、そして、自分にリィンフォースと言う名前をくれた最も敬愛すべき人物なので、これからも主と呼ぶことにしようとリィンフォースは思った。
もしも破壊プログラムが離れていて、別のところにあるのなら、自身を犠牲にしてでも破壊するだけだ……
そう考えていた時だった。
「マサキ、彼女が目を覚ましたのかニャ?」
やけに下のほうから声が聞こえてきたと思い、下を見ると、そこには猫が2匹いた。
「私はクロ、よろしくニャ」
「オイラはシロっていうニャ」
この、何故かしゃべっている2匹を見て、リィンは問いかける。
「誰かの使い魔か何かか?」
リィンフォースの言葉に、あたりは黙り込む。
何故彼女が使い魔、もといファミリアの事を知っているのだろうか。
「そ、それで、あなたがここに来た本当の理由だけど……」
彼女のことも気になったが、テュッティは、何故彼女がこの世界へ来たのかを説明する。
なんでも、約10年ほど前に、予言でこのラングランに「魔神の脅威」により、ラングランに不幸が訪れるという。
それを回避するために、ラングランは「魔装機計画」を進めていた。
「これは、実際見てもらったほうがいいわよね。マサキ」
テュッティに言われ、さっきから説明するのが下手なのかずっと黙っていた少年、マサキ・アンドーは静かに意識を集中させ……
「サイバスター、GO!」
と言う掛け声と共に胸のペンダントがひかり、姿を瞬時に変える。
その姿は、どこかロボットのような、だが騎士の甲冑にも見えなくも無い。
特徴的なのは、全体のモチーフが鳥っぽいところで、背中の羽のようなものも印象的であった。
その後、マサキは瞬時に元の姿に戻る。
「ペンダントに宿っている精霊の力を借りて戦う力を得る。それが『魔装化』といって、この魔装化によって変化した姿を「魔装機」というの
魔神の脅威に立ち向かうのが『魔装計画』なの」
さらに言えば、その精霊のうち、上位の4種は『魔装機神』と呼ばれること。
マサキの『サイバスター』、そしてテュッティの持つ『ガッデス』は魔装機神らしい。
そして、精霊と魔装化するものを「操者」という。
ただし、魔装機神は精霊に選ばなければ魔装化することは出来ない。
そして、この魔装機計画には一つ難点があった。
それは、ラ・ギアス内で魔装化が行える人物がほとんどいないこと。
魔装化するためにはプラーナと言う精神エネルギーが必要になる。
プラーナは一般的に激しい感情を持つ人ほど高いといわれている。
しかし、ラ・ギアスの人々は精神的に落ち着いているので、プラーナが高いものはなかなか見つからないのだ。
そこで地上に目をつけたのである。
こうして、地上にいる人々をこのラ・ギアスに呼び、協力してもらおうとしたのだ。
「まあ、まずは国王に会いましょう」
そういって、3人は第287代神聖ラングラン王国国王、アルザール・グラン・ビルセイアの元へと向かう。

「彼女が新しく召還された地上人か」
ラングランの王都の玉座に座っているのはあるザールの息子、フェイルロード・グラン・ビルセイア王子。
アルザール国王は現在ここを留守にしていて、代理としてフェイルロードが要る。
リィンはフェイルロードにはいといって一礼する
フェイルロードはリィンを見て驚いている。
しかし、その理由はマサキにはテュッティにはわからない。
確かに、国王や王子に対する礼節は完璧と言う言葉にプラスをつけてもいいだろう。
どこでこんなものを学んだのだろうか……
しかし、フェイルは違うところで驚いていた。
「なんということだ。地上の者で父上よりも高い魔力を持っているものがいるとは……」
このリィンと言う女性から無意識のうちに発せられている魔力にフェイルは驚いている。
リィンはフェイルに自分の事を説明する。
「フェイルロード王子、私は地上の人では…いや、人ですらありません」
リィンフォースは説明する。
この世界には様々な次元世界があること。そこにも様々な人々がいること。
そして、自分が人ではなく、夜天の魔道書……いや、リィンフォースの意思、プログラムだと言うこと。
リィンの説明に、フェイルロードは唖然とする。
そんな事を信じていいのかどうかと言うこと、そして彼女の目が本気であること。
「まあ、地球の裏側の世界とかあるんだから、そういうのもあるんじゃないか?」
すでに地上から召還されると言う不可思議な事を経験したマサキは、多少こういうことに免疫が出来たようだ。
とりあえず、とフェイルはリィンにたずねる。
「われわれに協力してはくれないか?ラングランの……いや、この世界のため。だめなのならすぐにでも地上へ戻そう」
そう言われて、リィンは少し考える。
主は騎士達や友人達がいるのでもはや問題は無い。
彼女達なら信頼におけ、安心できる。
おそらく、これは罪滅ぼしなのかもしれない。
今まで数々の文明を破壊してきた自分。
しかし、今回はちがう。
自分の力で、この世界を守って欲しいと言う。
なら、結果は決まっている。
「ご協力いたしましょう、フェイルロード・グラン・ビルセイア王子。この力、存分にお使いください」
リィンの反応を見て、テュッティは静かにマサキにつぶやく。
(あなたもあの人を見習いなさい)
(うるせえ!俺がそんな事で切るわけ無いだろう!!)
フェイルは笑いながら言う。
「そんなにかしこまらなくても、フェイルかフェイル王子でいい。私自身、堅苦しいのは苦手なのだ」
フェイルに言われ、かしこまりました、フェイル王子、と返すリィン。
……本当にわかっているのだろうか?
「と、ところで、話を聞く限りでは君は魔術が使えるというが……」
フェイルは、彼女がどんな魔術を使うのかそれとなく興味があった。
魔法の事を聞かれ、リィンは瞬時に戦闘用の甲冑を装着する。
最も、甲冑と言う名前だが鎧ではなく、ほとんど衣服のようなものである。
フェイル達、この場にいるみんなはリィンを見て言葉を失う。
向こうの魔術師は、魔装化とそう大差はなさそうだ。
ただ、使う力がプラーナか魔力かどうかの違いだけで……

さて、協力することになったのだが、次の問題は……
「あなたの住まいよねー……」
そういってテュッディは考える。
話によれば、彼女はずっと様々な主に仕えてきて、ひとりで生活なんてしたこともないらしい。
ということは……
「マサキ、あなたゼオルートさんに事情を説明して、この人も一緒に住まわせてもらえないかどうか聞いてもらえないかしら?」
まああの家なら問題なくいけいれてもらえそうではあり、一番生活環境が整っているだろう。
それに、テュッティの一緒に生活するのは危険だ。
特に食生活あたりが……
彼女は恐ろしいほどの甘党なのだ。
彼女の味覚についていけるものなどそうはいない。
「ああ、ちょうど今ゼオルートのおっさんが城にいるから聞いてくる」
そういって、ゼオルートなる人物を探しにいこうと思ったときだった。
「さっきから聞こえているよ、マサキ」
現れたのは短い金色の髪、眼鏡をかけていて、優しそうな雰囲気を持つ男性だった。
「どうも、ゼオルート・ザン・ゼノサキスといいます」
ゼオルートなる人物は笑みでリィンを見る。
「私もこれから帰ることですし、家までご案内しますよ」
そういって、ゼオルート、マサキ、リィン、クロ、シロの3人と2匹はゼオルートの家へと向かった。
その帰り道。
「あ、そういえばプレセアに今晩の夕飯の買い物頼まれてましたね……マサキ、すみませんが先に帰っていてください。クロ、シロ。流石にもう迷わないとは思いますが、もしものときは頼みましたよ」
そういってゼオルートは町へと姿を消していく。
「おっさん……いくら俺でももう迷わないっつうの」
だてに1年もあの家で生活しているわけじゃない。
いくら極度の方向音痴のマサキでもそこまでバカじゃない。
こうしてゼオルート家にたどり着く一同。
「もどったぞー」
家に入ると、「お帰りなさーい!」と元気な女の子の声が聞こえてきた。
そして現れたのは、声どおり幼い女の子で、その女の子はリィンフォースの方を見る。
「お兄ちゃん、その人は?」
女の子はマサキにリィンフォースの事を聞く。
「こいつはリィンフォース。俺と同じ地上に召還された奴だ。話し合ってここで住むことになったからな」
マサキの言葉に、わかったといって再びリィンを見る。
「私はプレセア・ゼノサキス。よろしくね」
こうしてリィンフォースは、新しい生活をおくることになった。


とりあえず投下完了。
自分自身魔装機神をクリアしてなく、各キャラの性格がこれでいいのかちと不安。
おまけにかなり下手という……
まあ、これでも需要があればちょくちょくかいていこうかなと。
208リリカル・パニック:2007/05/27(日) 20:51:32 ID:OXq9MZ8p
魔装機神はマサキとシュウしかしらんけどおもしろいな。
リィンTが出るクロスは少ないから希少価値もある

GJ!
209名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/27(日) 20:57:21 ID:Jvj+IzbM
新作乙
魔装機神がロボットじゃなくて甲冑という設定なのか
リィンは確かに無茶苦茶強いだろうが、魔装機神もシャレにならん強さだし、
何よりシュウという問答無用の最強キャラが居る時点でバランス破壊にはならんだろう
各キャラの性格には、今のところ違和感は無い

あと、早速ひとつだけ訂正を

×プレセア
○プレシア
210魔法少女リリカルスクリーム六話:2007/05/27(日) 22:18:24 ID:MyfyKSBP
>>201う〜ん。
それは今のところ考え中です。
最初は考えていたんですけどサイバトロンまで出しちゃうと
某所に掲載されてる作品と被っちゃうんだよなぁ…。

211魔法少女リリカルスクリームの人:2007/05/27(日) 22:20:35 ID:MyfyKSBP
おっと。
HN直すの忘れてた。
212名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/27(日) 22:25:33 ID:HEpfTfrC
サイバトロン側は全部マスターフォースにしてしまうとか
スーパーなのはとかゴッドなのはとか
213名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/27(日) 23:20:33 ID:6KIUfxC3
>魔装の人
まずはGJ。文は読んで書いて慣れてその内に上達するさ。
ところで装着型と言うことはサイバード変形苦しくならんかな。

ゼオルート師範は基本的に誰に対してもですます調だったと思う。
214名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/27(日) 23:40:22 ID:qYCVZIRX
皆がスルーしてるけど、私はスネークも見てみたいと思う。
215ゲゲゲのアリサ:2007/05/28(月) 00:03:54 ID:e1Fref9e
『許さない…許さない…何故貴女だけが…許さない…。』
「キャァァァ! 何なの!? 何なのこれぇぇ!」
ある日を境にアリサは幽霊に襲われる様になった。しかもその幽霊はアリサ本人にそっくり。
幽霊に襲われる事だけでも嫌だと言うのに、その上自分そっくりの幽霊に襲われると言うのは
心底気持ちの良い物では無く、アリサは日に日にやつれて行った。

「なのは…フェイト…助けて…。」
幽霊に悩まされ続けて早一週間、もうげっそりとやつれていたアリサがなのはとフェイトに
助けを求めるのは当然の事だった。しかし…
「幽霊って本当?」
「まさか幽霊なんて…信じられないよ。」
「え!? 魔法はアリで幽霊はダメって変じゃない!?」
意外な事に二人はアリサの話をまともに聞いてくれなかった。
残念な事だが、如何に魔法技術の発達したミッドチルダであろうとも霊の解明は進んでいない。
実際霊が解明されているならあのプレシアもアリシアの霊を呼び出す事をやっていても
おかしくないはずである。そして実際はそうしなかった。それが全てを物語っているのである。
頼みの綱だったなのはとフェイトも役に立たないとなると…このままアリサは
幽霊に呪い殺されてしまえと言うのか…

「嫌! 嫌! こんな事で幽霊に憑り殺されるなんて嫌! 何とかして! 何とかしないと!」
どうあっても死にたくないアリサはあの手この手で幽霊を何とかする方法を探した。
その結果、ある事実を突き止めるのである。
「妖怪ポスト!?」
インターネット上の小さなHPでその様な記述を見つけた。
日本各地の山々に妖怪ポストと言う物があり、妖怪や幽霊に関する悩みを持った人が
その妖怪ポストに手紙を入れると、鬼太郎と言う不思議な少年が助けてくれると言うのである。
「何かまゆつばだけど…もうこれでもいい! 私が助かるなら…。」
ワラをも掴む思いでアリサは手紙を書き、妖怪ポストのある山に登って手紙を入れた。

それから数日、またもアリサは自分そっくりの幽霊に襲われた。
『許さない…許さない…何故貴女だけが…許さない…。』
「何で私ばっかりこんな目にあわなきゃならないの!?」
アリサは手近の棒を掴んで振り回すが、幽霊にはすり抜ける様でまるで当たらない。
であるにも関わらず幽霊はアリサに触れる事ができ、ついには彼女の首を締め上げ始めた。
『許さない…許さない…何故貴女だけが…許さない…。』
「う…う…うあああ!」
もうダメか…そう思われた時だった。突然何処からか飛んで来たゲタが幽霊を叩き飛ばしたのである。
「え…。」
突然ゲタが飛んで来た事も驚きだが、自分が触れる事の出来なかった幽霊を叩き飛ばすなど
明らかに普通のゲタではない。そしてカランコロンとゲタの音と共に黄色と黒のシマシマの
チャンチャンコを着て、髪の毛で左目の隠れた少年が現れた。
216ゲゲゲのアリサ:2007/05/28(月) 00:04:54 ID:e1Fref9e
「あ…貴方は…。」
「危なかったね。僕はゲゲゲの鬼太郎。アリサ=バニングスさんだね? 助けに来たよ。」
「え…よ…妖怪ポストって本当だったの…。」
鬼太郎と名乗る少年は唖然とするアリサを守る様に幽霊の前に立った。
するとどうだ。今度は鬼太郎の髪の中から手足の生えた目玉が飛び出して来たのである。
「鬼太郎! この幽霊はこの世界の者では無いぞ!」
「きゃ! 目玉がしゃべったぁ!」
「アリサさん、こちらは僕の父さんだよ。そして父さん、あの幽霊がこの世界の者では無いと言う事は?」
アリサは目玉の親父に驚き腰を抜かしてしまったが、目玉の親父は言った。
「世界と言うのは人間達が住んでいる世界以外にも沢山あるのは鬼太郎も知っていよう。」
「はい。妖怪横丁のある世界や死者の行く天国や地獄など色々ありますね。」
「そうじゃ。そしてあの幽霊はこの人間が住む世界に限りなく近く、限りなく遠い、
いわば並行世界からやって来たのじゃ!」
「並行世界!?」
『その通り…私の名はアリサ…アリサ=ローウェル…。私は…並行世界の貴女だよ…。』
「え!? 私!?」
なんと言う事であろうか。その幽霊もまたアリサと言う名で、しかも並行世界における
アリサだったのである。
「何故じゃ! 何故並行世界とは言え、同一人物とも言える相手を襲う!?」
『許せなかった…。同じアリサなのに…私はあんな目にあったと言うのに…世界が違うだけで
こんなにも境遇の違う貴女が許せなかった…。』
「え!?」
『私はあんな見ず知らずの男達に囲まれてあんな酷い事をされた挙句に殺されてしまったと言うのに…
貴女は裕福な家庭に生まれて…何不自由なく育って…沢山の友達を持って…羨ましい…何て羨ましい…
だから許せない! 同じアリサなのに…何故私ばっかりこんな目にぃぃぃぃぃ!!』
「きゃぁぁ!」
怒り狂った末に狂気の目となった幽霊アリサ=ローウェルはアリサ=バニングスに襲い掛かった。
が、しかし、それより先に鬼太郎のチャンチャンコが幽霊アリサを押さえ込んでいた。
「悪いね。そう言うのは逆恨みだと思うんだ。とりあえずこの子は僕があの世に連れて行くから
安心してアリサさん。それじゃあ…。」
「え…あ…。」
こうして幽霊を取り押さえた鬼太郎は何処へと消え去り、一人残されたアリサは呆然とするしか無かった。

この日を境にアリサは幽霊に悩まされる事は無くなった。しかし、あれは一体何だったのか…
もしかしたら一生涯理解出来る様な事では無いのかもしれない…。ただ分かる事があるとするなら…
この世にはまだまだ自分達の想像を超越する謎があると言う事である。
                    おわり
217名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/28(月) 00:05:15 ID:s34+vrMs
>>200
元軍人のコックでもいけるぞ
218名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/28(月) 00:06:44 ID:e1Fref9e
ビデオに録画した鬼太郎を夜に見てて
ああ鬼太郎とクロスさせる手もあるなと思って
勢いで書いたのがこれ

最初はなのはが妖怪と戦う話とか書こうと思ったけど
中々良いネタが思い浮かばず、結局アリサ幽霊ネタになった
219名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/28(月) 01:33:09 ID:c6IeJY7a
一、二日覗かなかっただけで、こんなに投下されてるなんて……皆マジGJ!

リリカルスクライド 氏
.hack儲だから突っ込んでおくが、「テンジョウ」じゃなくて「アマギ」じゃないか?
意図的にやってるならスマン。
220リリカルなのは マスカレード:2007/05/28(月) 01:45:09 ID:PjLsp1Iz
これよりリリカルなのは マスカレード第5話を投下します。
もう一度言いますが、ライダーシリーズ・なのはシリーズとはまったくのパラレルワールド設定です。そこんとこよろしくです。
221リリカルなのは マスカレード:2007/05/28(月) 01:48:53 ID:PjLsp1Iz
アギトのベルトが青く光り輝く。
そしてベルトの中心から薙刀状の武器、『ストームハルバード』を取り出す。
同時にアギトのボディは青くなり、風の力を宿した『ストームフォーム』へとフォームチェンジした。
「変わった!?」
アギトのフォームチェンジに驚くフェイト。
さらにアギトのストームハルバードは変型し、左右が伸びる。
「伸びた!?」
はやても驚きの声をあげる。

一方アギトのフォームチェンジを目の当たりにしたアラクネアワームは、アギトに向かって走っていく。
そして−−
「フンッ!」
真っ二つに切り裂かれ、緑の炎に消えるワーム。


「変身!」
『Turn up(ターンアップ)』
そしてブレイド−剣崎一真−は仲間の仇を討つためにブレイラウザーを構え、アギトに迫る。
「うぉぉぁぁ!」
「…………!」
ブレイドはブレイラウザーでアギトに斬り掛かり、アギトも上手く避ける。

「互角か?」
「いや……金色の方がちょっと優性だよ」
はやてとフェイトは二人の戦いを見て実況している。冷静に実況などしている場合では無いのでは、と思うかもしれないが、
敵なのかわからないアギトとかなりキレているブレイドの戦いにどう介入していいのか正直わからないのである。

だが二人の戦いはほぼ互角に見えるが、良く見ればアギトはブレイドの攻撃をすべてさばき、逆にカウンターを入れている。
お互い特にセリフの無いまま戦闘が続く。ブレイドはブレイラウザーを振るうも回避され、アギトにカウンターを入れられる。この繰り返しだ。
そして次第にアギトの攻撃はエスカレートしていく。
「ハッ!フン!」
「く……ぐぁっ!」
アギトのパンチやキックはどんどんブレイドの鎧を傷付けていく。ブレイドはもはや攻撃などする余裕はなく、ただブレイラウザーを受けに使うのみだ。
「あかん!」
「うわぁ……っ!」
はやてが叫ぶと同時に、アギトのライダーパンチがブレイドに炸裂し、数メートル飛ばされ、ガレキの山に埋もれる。

ブレイドはよろよろの体でガレキを払いのけ、前方を見る。するとアギトの角、『クロスホーン』は展開され、地面には赤い紋章が浮かんでいるではないか。
「はぁぁぁぁ……」
アギトはライダーキックの構えをとる。ついにブレイドにトドメを刺すつもりだ。
「いけない!はやて、止めないと!」
「うん!わかっとる……!」
しかし、はやて達が止めようとした時……
「……ハッ!?……お、俺は?」
アギトが突然喋り出す。
「「え!?喋った?」」
はやてとフェイトも驚く。突然アギトが喋り出し、地面の紋章も消え、クロスホーンも戻ったのだ。
アギトは少しキョロキョロし、すぐに乗ってきたバイクへと走っていく。
222リリカルなのは マスカレード:2007/05/28(月) 01:52:57 ID:PjLsp1Iz
「ま……まて……」
ブレイドは起き上がりアギトを追おうとするも、流石にあれだけボロボロにやられた後ではそう自由に動けるはずもなく、すぐにその場に膝をつく。

「フェイトちゃん!はやてちゃん!」
「なのは!」
その直後、フェイト達を呼ぶ声。倒壊したBOARDからなのはと一人の女性が現れる。
「……剣崎くん!?」
その女性はボロボロになったブレイドを見て、ブレイドの方へと走っていく。
「栞……さん……よかった……。」
ブレイドは最後にそう呟き、気絶する。


第5話「愛惜の旋律」


翌日、アースラ。
「ん……ここは……?」
剣崎はどこかのベッドの上で目覚め、「ここはどこだろう?」と起き上がる。
「あ……気がつきました?剣崎さん。」
「あ……ああ。キミは?」
目覚めた剣崎に、金髪の女性が話かけてくる。
「あ、私は湖の騎士、シャマルといいます。」



「あの未確認、結局逃げられちゃったね……」
「うん。途中で反応が消えちゃったんだ」
なのはとエイミィが話している。
エイミィが言うにはアギトの反応は途中で消えてしまったという。それはつまり人間に戻ったということだが、今のなのは達は知る由も無かった。
「また現れたら、今度こそ話を聞こうよ」
フェイトが言う。できるかどうかはわからないが、フェイトはそれでも話し合いをするつもりだ。
「何言ってんのよ?アイツは間違いなく私たちの敵でしょ」
「栞さん……。」
BOARDの生き残り、『広瀬 栞』が言う。本部が壊滅し、色々と聞きたいこともあったなのは達は、栞をアースラへと招いたのだ。
「だがアンノウンやワームを倒したのも事実だ。」とクロノ。
「だからって何よ?アイツはブレイドを破壊したのよ?敵と決めつけるには十分な理由だわ」
「だが……!」
栞は完全にアギトを敵と見なし、敵対心をあらわにするが、納得のいかないクロノは反論しようとする。
しかし、クロノのセリフは遮られる。
「あの〜……剣崎くん、目が覚めましたよ?」
シャマルが言いながら剣崎連れてアースラのブリッジへと入ってくる。


所変わって食堂。
「じゃあ、BOARDを壊滅させたのはアイツじゃないんですか!?」
「ええ。アイツはBOARDを壊滅させたワームを倒しただけよ。」
「……そうだったのか。」
「だからってアイツが敵なのに変わりは無いわ。今度会ったらボッコボコにしてやりなさい」
「…………。」
栞と剣崎がアースラの食堂で話をしている。時空管理局についてもある程度説明を受けた後だ。
しかも一度ボコボコにされた相手をボコボコにしろとは、栞さん……アンタは相変わらず無茶な人だ。
223リリカルなのは マスカレード:2007/05/28(月) 01:57:21 ID:PjLsp1Iz
「だから、まだ敵かどうかわからないだろ」
「ダリナンダアンタイッタイ!」
「ああ、僕は執務官のクロノ・ハラオウンだ。」
クロノが割り込みをかけ、自己紹介する。剣崎のセリフになのは達は一瞬「ん!?」という顔をしたが気にしてはいけない。
「アンタもしつこいわね。剣崎くんをこんなにした奴なんだから、敵に決まってるでしょ!」
「だからといって……」
「まぁまぁまぁ、落ち着きぃや!あのアンノウンについては今は保留ってことでええやん。な?」
「…………。」
再び言い争いになりそうな栞とクロノをはやてが遮る。っていうかクロノよく遮られるな。
「とにかく!次は負けませんから!」と、剣崎。
すると……
「それとブレイバックルだけど……」
「え?」
なのはがブレイドに変身するためのベルト『ブレイバックル』の話をする。
「今、データを取らせて貰ってるよ。」
「時空管理局でも未確認の敵に対抗するために新たなシステムを作ろうとしてるんだよ。」
エイミィとクロノが言う。
「新たなシステムですって?」
栞の質問に、クロノが説明を始める。
「ああ。ZECTとBOARDのマスクドライダーシステムを元に時空管理局でも新兵器を開発しようとしてるんだ。」
「確かプロジェクトD……『電王計画』……だったかな?」
エイミィがクロノの解説に割り込み、サラっと計画名をネタバレする。
「「デンオウ計画?」」
声を揃えてクロノに質問する一同。
「なっ……エイミィ……!それはまだ極秘だ……!」
「たは……ごめん、クロノくん。つい」
エイミィは「てへっ」て感じに謝罪する。本当に反省しているのだろうか。
「こ、これ以上口を滑らす訳にはいかない。僕は失礼するよ!」
そう言ってクロノは立ち去ってしまうのだった。
「……で、ブレイバックルはいつまで預けておけばいいのかな?」
「う〜ん……まだわかんないけど、多分もうちょっとかな」
剣崎の質問にエイミィが答える。いつアンデッドが現れるかわからないのにそれでは困るのだが……

「とりあえず、壊滅したBOARDの変わりに私達は時空管理局に協力することになったわ。」
栞は剣崎が寝てる間にBOARDに変わり時空管理局の協力をすることになった事を告げる。
そしてその間フェイトの暮らすマンションの別室で生活することとなった事も告げる。

「はぁ……そうなんですか。」
「剣崎くんもアパート追い出されたんだし、調度いいじゃない」
「は!?追い出されたぁ!?」
「ええ。家賃の滞納でね。……剣崎くんが寝てた間に決まったのよ。」
「そんなぁ……。」
「そんな暗い顔しないの!時空管理局も協力してくれるんだから!」
「はぁ……。じゃあ、所長や橘さんは?」
ここで剣崎は気になる質問をする
「あの二人は今行方不明よ。大丈夫、そのうち帰ってくると思うから!」
「はぁ……そうですか。」
かくして、剣崎も海鳴市で生活することとなったのだった。
224リリカルなのは マスカレード:2007/05/28(月) 02:06:45 ID:PjLsp1Iz

一方、海鳴市某所のアパート。

水泳部のコーチがアパートの一室の前で立ち止まる。表札には「葦原」と書かれている。入院していた涼は突如として姿を消してしまったのだ。
「涼……いるんだろ?開けてくれ。」
「……。」
「安心しろ。どんな相談にも乗ってやる。」
すると、玄関が開き、涼の顔が見える。
「わかりました。コーチだけには……俺のすべてを見せます。」
コーチは黙ってアパートの中へと入ってゆく。そして扉はしまり、鍵をしめる音が響く。


それからさらに翌日、放課後、ハカランダ。

「へぇ〜結構いい感じの店だね〜」
「えへへ♪そうでしょ?」
「うん。翠屋にライバル現るだねぇ」
「そうだね〜。うちも頑張らないと!」
いつもの5人と、今日は同級生の天音も含めて、天音の母親が経営する喫茶店『ハカランダ』へと遊びにきたのだ。
「やぁ、みんないらっしゃい」
なのは達が色々と世間話をしていると、奥から若い茶髪の男が6人分のジュースを持って現れる。
「あ、始さん!ただいま!」
「おかえり、天音ちゃん」
笑顔でただいまを言う天音ちゃんに、始と呼ばれた青年はこれまた優しい笑顔でおかえり、と言う。相当なイケメンだ。
「ねぇねぇ天音、アレ誰?」
「もしかして、お兄ちゃん?」
「まさかお父さんとか!?」
「いやそれは無いやろ!」
アリサ、フェイト、なのはが順に天音に質問する。はやてはツッコミだが。
「あの人は、うちの居候の相川始さん♪カッコイイでしょ?」
天音は自慢げに始を紹介する。紹介された始も常に笑顔を絶やさない。なかなかの好青年といった雰囲気だ。
「でもなんでやろ?始さん、うちとどっかで会えへんかった?」
始ははやての顔を見て「……!」と、一瞬険しい顔をする。何かに気付いたのだ。その表情の変化を見逃さなかったなのはとフェイトは「え?」という表情をする。
「いや……無かったと思うな」
また元の笑顔に戻る始。
「何、はやて?逆ナン〜?」
「な!そんなんちゃうて!」
アリサに冷やかされたはやては慌てて否定する。
「(なのは……見た?)」
「(うん……すごい顔したよね?一瞬……)」
始の表情を不審に思ったフェイトは念話でなのはと話す。はやてもなんとなくだが、確かにどこかで会った気がしたのだ。
や、それもそのはずだろう。はやては一度カリスとしての始と会っているのだから。始もその事に気付いたのだろう

「あ、そうだ始さん!ギター弾いてよ!」
「あはは、仕方ないな。いいよ」
天音の提案で始はギターを手にした。そして、演奏が始まり−−
「上手いねぇ♪」
始のギターを聴き、なのは達はとてもリラックスしていた。ギターの美しい音色がなのは達全員の心に響く。
始のギターの調べがハカランダに満ちる。
未来へと流れる愛惜の旋律……その果てに待つものは、悲しみなのだろうか?……それとも……?

そして演奏が終わり……
「聴いてくれてありがとう」
始はそう言いギターを置く。鳴り響く拍手。
「素敵だったなぁ♪」
「うんうん♪えらい幸せな気分になったわぁ」
「すごいよねぇ〜始さんって。優しいしカッコイイしギター上手いし……」
なのは、はやて、アリサがそれぞれの意見を述べる。始も天音も鼻高々だ。
225リリカルなのは マスカレード:2007/05/28(月) 02:12:04 ID:PjLsp1Iz

そうこうしていると、ハカランダの扉が開き、一人の眼鏡をかけた男性が入ってくる。
「あ、いらっしゃい!」
「……コーヒーを一つ。」
その男、『金居』は静かに注文を言う。
「……っ!?」
始は金居を見た途端にガタッと立ち上がる。そしと金居に近寄り……
バァン!
「何をしにきた?まさか本当にコーヒーを飲みにきたわけではなかろう」
金居の座るテーブルをバァン!と叩き、小さな声で言う。
「フ……いいのか?あの娘達が見ているぞ?」
「……。」
天音達はびっくりした顔で始を見る。なのは達も「やはり何かあるのだろうか?」という顔だ。
「……こい。」
「……いいだろう。」
始が金居を連れだす。このやり取りの後、二人はハカランダから出ていくのだった。
「アレ?お客さんは?」
天音の母、遥がコーヒーを持ってくる。
「始さんならさっきのお客さんと一緒にどっか行ったよ。」
「え〜どうしよう、このコーヒー……」
遥が飲み逃げに近い形になったコーヒーを見てなげいている。
一方、なのは達魔導師組は。
「(やっぱりあの人、なんだか変だよ)」
「(うん。なんかあの雰囲気どっかで見たことあんねんけどなぁ……)」
「(はやてちゃんやあの人を見た途端に表情変わったよね……)」
なのは達は何かに気付き初めていた。



「要件は何だ?」
ハカランダから離れた場所で始と金居が向き合っている。
「……まぁそう怖い顔をするな……。手を組もうと思ってな」
「手を組むだと?」
「ああ。最近グロンギやワームが怪しい動きを見せているからな」
「……断る。貴様と手を組む必要は無い。」
そう言うと同時に始の腹あたりに『カリスラウザー』が現れる。
「フ……今日は戦いにきた訳ではない。言いたいことはそれだけだ。」
金居は踵を返す。
「……待て!」
「あ、そうそう。それと……これをお前に渡しておこう。」
始が呼び止めると、金居は立ち止まり一枚のカードを「シュッ」と投げる。
始はそれを掴み、
「これは……」
受け取ったカードはワイルドベスタ。トンボの絵が書かれている。
『フロートドラゴンフライ』のカードだ。
「待て!何故貴様がこのカードを!?」
「フ……」
だが金居は始の問いに答える事は無かった……。


数日後、葦原家(アパート)。

「コーチ、お願いします。俺と会って下さい。話がしたいんです」
涼はコーチと電話をしている。
『ああ、もちろんだ。話そう。』
コーチからはほとんど棒読みのような返事が帰ってくる。
涼はコーチに会うために聖祥大学へ向かう……

その頃、小学校では。
今日は天音はいない。いつも通り5人で屋上にいる。ただし一人、中等部の『天道樹花』がいるが……
226リリカルなのは マスカレード:2007/05/28(月) 02:15:20 ID:PjLsp1Iz
「やっぱりここの焼きそばパンはおいしいね!」
「当たり前だ。なんせ『俺様』が作ったんだからな」
「あはは……相変わらずだね、天道さん」
すずかの言葉に天道が当たり前だと言う。相変わらずの天道になのはも苦笑だ。
「さっすがお兄ちゃん!今日もバッチグー!」
天道の妹、樹花もおいしそうに食べている。
「お兄ちゃん……ってことは、天道さんの妹さん?」
「うん!そうだよ!」
そこでふと疑問に感じたフェイトが問い、樹花も自慢げに言う。
やたらとハイテンションだ。言うなれば「自慢のお兄ちゃんっさ!めがっさ幸せにょろ♪」って感じだ。

「みんなお兄ちゃんがいるんだね〜」
アリサが唐突に言う。
その言葉に「え?」と言うなのは。
「始さんとか、クロノくんとか、恭也さんとか……私もちょっと前までお兄ちゃんいたんだけどね……」
「「えー!?」」
すずか以外の一同は驚きの声をあげる。まったくもって初耳だ。そんな情報聞いた覚えは無いぞ。
「その様子だと、すずかは知ってたの?」
「うん。確か、血は繋がってないって。水泳やってる人なんだよね?」
「うん……べ、別にあんな奴好きじゃないんだけど……水泳の練習に没頭するようになってから会えなくなっちゃったのよ」
「…………。」
一同はアリサの説明に、へ〜といった表情をしている。
「まぁそんなところがアイツのいいとこなんだけどね……」
アリサは熱っぽい顔で言う。一同は「へぇ〜そうなんだ〜好きなんだ〜」という表情でニヤつく。
「な、何よその顔は!べ、別に好きなんかじゃないんだから!」

……まったくもってツンデレである。この後しばらくいじられたのは言うまでもない。



一方、聖祥大学プール。

「コーチは……」
涼が水泳部員に問おうとするが−
「コーチならいねぇよ」
「ってかお前ちょっと水泳上手いからって調子乗ってたんじゃねぇか?」
「ヘッ……まぁお前はもう終わりだ!水泳部をやめたお前がコーチに会う必要もねぇだろ。帰れよ」
部員達はみんなして涼を帰らせようとする。
そして涼は反論することなく、「……わかった。」とだけ言い、その場を後にするのだった……。

「……行ったか?」
涼が立ち去った後に物影からコーチが現れる。
「はい。言われた通り追い払いましたよ?」
「あいつ黙って帰りましたけど……喧嘩でもしたんですか?」
「いや……これでいいんだ。」
どうやらコーチ達は部員を使って涼を避けていたようだ。まったく正々堂々と会えばいい物を、めんどうな真似をする男だ。
「…………。」
だが、涼はまだ立ち去ってはいなかった。物影からコーチの姿を見た涼は、避けられている事を悟り、今度こそ静かに立ち去るのだった……。
最も信用していた男に裏切られた涼が行く先に待つ者は……
227リリカルなのは マスカレード:2007/05/28(月) 02:18:47 ID:PjLsp1Iz


アリサはいつもの4人を家に呼んでいた。特に用はないが、放課後に友達の家に遊びに行くというのは子供の特権である。

アリサを筆頭にバニングス邸の敷地内に入るなのは達。相も変わらず豪勢な家だ。
まったく余った部屋があるなら分けてほしいね。まぁこの家の主になるかと言われれば微妙だが。やっぱり普通の家が一番だ。
失礼、そしてなのは達が敷地内に入ると同時に、庭で日曜大工的な作業をしていた青年に話し掛けられる。
「あ、アリサちゃん、もうすぐ犬小屋直るよ♪」
「うん、ありがとう♪」
アリサは御礼を言う。そして「あ、この人は……」と紹介しようとした時、はやてが口を開く。
「あ!翔一くんや〜ん!」
「おぉっ!はやてちゃ〜ん」
「え、なに?知り合い?」
翔一とはやてはどうやら知り合いのようだ。そして翔一はアリサとも知り合い……変な三角関係だ。
「うん、うちの近所に住んではって、よく壊れた家具とか直してくれてんよ」
「へぇ〜はやてのとこもそうなんだ。うちもほら、犬小屋直して貰ってたの」
「そうゆうことです!津上翔一っていいます!よろしく!」
満面の笑みで挨拶する翔一は始とはまた違った雰囲気で好青年といった感じだ。

数分後。
「じゃあ、俺が皆の分のおやつつくるよ!」とバニングス家のキッチンへと向かっていく翔一。
さらに「負けてられへん!」と共にキッチンへと消えたはやて。
「はやてちゃん達、何作ってるんだろうね?」
「さぁ?でも翔一は何だって作れちゃうからね〜」
「へぇ〜そうなんだ〜。楽しみだね」
なのは達も楽しみに待っている。
すると、しばらくたって二人がキッチンから帰ってきた。
「どぉや!二人で作ったケーキやで〜」
「さぁさ、皆で食べよう!」
はやてと翔一が一番ハイテンションだ。
「待ってました〜」
「おいしそ〜う」
なのはもアリサも目を輝かせている。……今回すずかの出番少ないな……。
そして味の方は……
「「美味しい!」」
「二人の料理の腕、天道さんに匹敵するんじゃないかしら!」
「今度勝負してみて欲しいよね〜」
「天道さん?」
天道の話をし始めたなのは達に翔一が「誰?」と質問する。それに対しすずかが答える。
「すっごく料理が美味しいんです!」
「へぇ〜今度料理対決してみたいなぁ〜」
「じゃあなのはのお母さんもだね♪」
すずかのこれでもかというくらい簡単な説明に翔一が食いついた。アリサも乗って、料理対決な雰囲気だ。



その頃……海鳴某所。
「兄貴……なんだか兄貴が呼ばれてる気がするよ……」
地獄兄弟、弟、影山が言う。すると兄、矢車は「バッ」と片手を出す。
「相棒……光を求めるな!……どうせ俺に出番は無いぃ……!」
いつになくドスのきいた低い声である。
「ご、ごめんよ兄貴!でももう一回兄貴の料理……食べてみたいな……」
「フン…俺には……眩しすぎる……」

はてさて、これは果たして伏線なのだろうか……答えは神のみぞ知るって奴だ……。
228リリカルなのは マスカレード:2007/05/28(月) 02:23:24 ID:PjLsp1Iz

「じゃあ翔一、今日はありがとうね♪」
「うん!ってかお前、呼び捨ては止めろよな〜」
「あははっ、ええやん別に♪」
「うんうん、だって『翔一さん』ってキャラじゃないしね」
「ちぇ、なんだよソレ」
アリサは帰ろうとする翔一達を見送る。本当にほのぼのした空気だ。こんな平和がいつまでも続けばいいのに……と、なのは達は思ったという。
そしてなのは達が立ち去った後、アリサの後ろに一人の男が佇んでいた。

「……。」
「涼!」
「久しぶり……アリサ。」
葦原涼である。水泳に没頭し、アリサの前から姿を消した涼が再び戻ってきたのだ。アリサにとっては嬉しいことである。


「あれ、もしかしてアリサちゃんが言ってたお兄ちゃん?」
「そうみたいだけど……」
しばらく歩いた後、なのはとフェイトは後ろを振り向くと、涼がいることに気付く。
「今更戻ってきて何様やねん?うちが説教したる!」
「まぁまぁまぁまぁ!待ってはやてちゃん!」
はやてが涼の方へと歩いて行こうとした時、翔一が止める。
「なんで止めんねん!」
「はやて、そっとしといてあげようよ」
「うん。野暮なことしない方がいいよ」
「う……しゃあないなぁ……二人がそう言うなら……。」
そう言いはやて達は黙って歩いていくのだった。


数分後。
「涼、どうしたの?水泳は?」
「あぁ……。やめたんだ……」
「やめた?」
「色々あってな……」
「そっか。」
涼はアリサと二人で話している。アリサは心なしか嬉しそうな表情をしている。久々に兄のように慕う涼に会えたのだ。無理も無いだろう。
そしてしばらく話をした後、涼は帰っていくのだった。そんなアリサをアンノウンは影から狙っていることなど、アリサは知る由もなかった……。



「う……!」
翔一が突然何かを感じたような表情になる−アンノウンだ−。
「どうしたん?翔一くん」
「気分でも悪いの?」
「ごめん皆!俺、行かなきゃ!」
翔一はそう言うと、押していたバイクに跨がり一気に翔けていった。
「へ、変な奴やなぁ……」
それと同時にちょうどなのは達の携帯にも連絡が入る。
『みんな!アンノウンだ!場所は−』



「剣崎くん!アンノウンよ!」
「アンノウン!?」
サーチャーにエネミー判定され反応した画面には『ANKNOWN』の文字。元はアンデッドサーチャーなのに、進歩したものである。
「いいから、早く行って!ブレイバックルはもう返ってきたから!」
「わ、わかった!」
こうして剣崎もブレイバックルを手に戦場へと赴くのであった……。
229リリカルなのは マスカレード:2007/05/28(月) 02:28:30 ID:PjLsp1Iz
バイクを走らせる剣崎はブルースペイダーに乗ったまま変身する。
「変身!」
『Turn up(ターンアップ)』
バイクの前に現れたヘラクレスオオカブトムシ−スペードA−のゲートが剣崎の体を変化させる。



「きゃああああああ!」
「……。」
アリサの目の前に現れたのは蛇の姿をしたアンノウン『スネークロード』だ。
スネークロードは黙ってアリサに迫る……。
だがその時、突如現れたバイクはアンノウンを弾き飛ばす。
銀と青のライダー『ブレイド』がブルースペイダーでスネークロードに突っ込んだのだ。
「大丈夫か!?キミ!」
「…………ぁ。」
ブレイドがアリサに話し掛けるが、気が緩んだせいかアリサは気を失ってしまう。
とりあえずアリサをその場に寝かせ、ブレイドはブレイラウザーでスネークロードに斬り掛かる。
スネークロードはブレイドの攻撃を受け、取っ組み合いになった……

その時だった。
遠くから聞こえるバイクの音。その音は真っ直ぐにこっちに向かっている。
「何だ?」
剣崎がバイクの方向を見る。
すると−−
「変身!」
バイクに乗った男が叫ぶと同時に、なんとバイクごと変身してしまったのだ。
「あいつは!?」
そう、現れたのは以前自分をボコボコにしてくれた黄金のアンノウンだ。
ついに力を押さえ込んだ金の龍……『仮面ライダーアギト』は専用バイク『マシントルネイダー』に乗り、スネークロードとブレイドに突進する。二人は弾き飛ばされ、アギトはバイクから降りる。
「アァギトォ……!」
「アギトぉ?」
スネークロードの言葉に「何それ?」といった感じに復唱するブレイド。
一方アギトも倒れたアリサを見て驚く。
「(アリサちゃん……!)」
アギトはもう一度スネークロードを見る。こいつは絶対に許せない敵だ。アギトはそう判断し、ベルトを青く輝かせる。
そしてベルトからストームハルバードを取り出し、例によって変形させる。
「青くなった!?」
ブレイドは驚きながらもブレイラウザーを構える。アギトもブレイドの隣でアンノウンに武器を構えている。どうやら今回は敵対する意思は無いようだ。
アギトとブレイドは同時にスネークロードに襲い掛かる。スネークロードはすかさず槍のような武器を取り出し応戦する。


『なのは!すでに現場にはブレイドと、例のアンノウンがいる!』
「例のアンノウン?」
現場に急ぐなのはにクロノからの通信が入る。
「ああ、ブレイドを破壊したアンノウンだ!注意してくれ!」
「わかった!」

こうしてなのはも戦場へと急ぐ……。
230リリカルなのは マスカレード:2007/05/28(月) 02:33:07 ID:PjLsp1Iz
次回予告


愛する物を守るため、漆黒のライダーと緑のライダーは戦場を翔ける……

そして戦いの記憶に呼び覚まされる魂……。

守るべきものを知った時、宿命に向かって戦いを挑む……!

『これ以上アリサに触らせない!これ以上アリサの前には立たせない!!』

次回、魔法少女リリカルなのは マスカレード
第6話「覚醒〜ギルス〜」
に、ドライブ、イグニッション!!




スーパーヒーロータイム



「次回……また新たなライダーが覚醒するぅ……!」

「兄貴!対決が楽しみだね!」

「いいよなぁ……必要とされる奴らはよ……どぉうせ俺に光は当たらないぃ……!」

「あ、兄貴……」

「……!出番があるかもしれないだとぉ!?……何?料理勝負だとぉ……?」

「もしかして……また兄貴の麻婆豆腐が食えるの!?」

「……フ。勝利において最も必要なもの……それはパーフェクトハーモニー、完全調和だ。」

「Σ兄貴!?」

「料理勝負なら吾郎ちゃんを忘れて貰っちゃ困るね」

「ええ。絶対勝ちますよ、先生。」

「……テメェ……三島……(ゴゴゴゴゴ……)」

「三島……お前よく俺達の前に顔出せたな……(ゴゴゴゴゴ……)」

「え……吾郎ちゃん、こいつらに何かしたの?」

「い、いえ……特に何もした覚えは……」
231リリカルなのは マスカレード:2007/05/28(月) 02:35:43 ID:PjLsp1Iz
今回はいつもよりちょっと長い気がしますが投下終了です。

どうでしたでしょうか?
少しでも楽しんで頂けたなら幸いです。

料理対決はもしかしたら短編とかでやるかもです
232名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/28(月) 02:55:01 ID:0YTEc6LT
GJ!! ところで555や響鬼は出る予定ありますか?
233なのは×ギアスクロスSS:2007/05/28(月) 04:39:44 ID:g7kcI18p
お久し振りです
十分後に投下します
234なのは×ギアスクロスSS:2007/05/28(月) 04:49:19 ID:g7kcI18p
九月末、時空管理局本局、コーネリア提督の執務室・・・
”彼”はコーネリア提督に次の任務への着任辞令を受けていた・・・

「・・・では私は次の任地へ赴くが・・・いいなルルーシュ?
くれぐれも判断を誤るなよ。お前はいつも・・・」
「・・・その口上はもう聞き飽きましたので私は失礼させてもらいたいのですが・・・」
「・・・相変わらずだな、その人を舐め切った態度は」
「誰のお陰でこんな性格になったと思っているんです、提督殿?」

「閃光の女帝」の異名を持ち、時空管理局内はおろか行政府にも強い発言力を持つ彼女に
唯一まともに張り合える男・・・ルルーシュ・ランペルージ
彼は元々ミッドチルダ行政府に強い影響力を持っていた高官の家系の出自だったのだが、
彼らの両親がロストロギア関係のテロに巻き込まれて命を落とし、
その時に救助に現れたコーネリアに幼い妹共々命を救われ
彼女の庇護の元で穏やかに暮らしていたのだが、
自身に魔法の才覚があったことと両親を殺した犯人を自らの手で見つけたいという思いから
時空管理局への入局を志願し、現在では彼女の片腕として辣腕を振るっているのだが・・・
二人とも大の負けず嫌いであり、二人が顔を合わせればいつもこんなケンカ口調で
会話が始まる・・・

「全く・・・本来ならば、我等が全軍で事に臨まねばならぬ事態だというのに・・・
何故今年に限ってこうも”豊作”なのだ・・・!」
「仕方ないでしょう・・・。今年に入って発見されたロストロギアは総計で128、
内、第一種指定物が25、しかも遺跡型が12ですから・・・
それらの調査の為に我々はおろか、行政府や聖王教会の部隊まで駆り出してるのが
現状ですからね・・・シュナイゼル卿が手を回してくれなかったらお手上げですよ・・・」

コーネリアは大きく溜息をついて話を続けた
「・・・ともかく今回のお前の任務はあの”11年前の惨劇”を起こした闇の書の回収だ
くれぐれも油断はするなよ。もし何かあれば我等も直ぐに駆けつける」

彼女の言葉にカチンときたルルーシュはまたも無意味に張り合い始めた
「・・・まだ着任すらしていないのになぜ貴方にギブアップ宣言をしろと
言われなければならないんです・・・?」
その彼の言葉にコーネリアも我慢の限界とばかりに立ち上がり彼を怒鳴りつけた
「もしもの時の事を言っているっ・・・!!お前は指揮官としての自覚が・・・!」

また長くなるなとルルーシュが考えていた時、突如提督宛に緊急の連絡が入った
「提督、アヴァロンより緊急入電です。第237特定放置エリアにて闇の書の不法所持で
手配中の人物を発見、カレン副長率いる第二、第三部隊が現在その者達と交戦中、との事です」
「・・・わかった、ご苦労だったな」
「第237特定放置エリアか・・・ここからではカレンとの合流までに2時間以上掛かるな・・・」
ルルーシュがそう呟いた
「それを言っても仕方あるまい。ルルーシュ、お前は直ぐに現場に向かえ。
現場までの足はこちらで用意する。いいな?」
「了解です、提督」
「いいか、繰り返すようだがくれぐれも判断を・・・」
彼女がしつこくルルーシュに注意を促そうとすると、彼は無理矢理彼女の発言に割って入った
「・・・分かっていますよ。私としてもあの惨劇を再び起こす気など毛頭ありませんからね・・・
では提督、私はこれで失礼します」

余程の事が無い限り見せないルルーシュの決意の満ちた表情・・・
それを見たコーネリアは落ち着きを取り戻し、椅子に腰をかけた
「・・・ふっ、では頼むぞルルーシュ。ハラオウン提督にも宜しく言っておいてくれ」
彼女の笑みを背にし、ルルーシュは執務室を後にした・・・
235なのは×ギアスクロスSS:2007/05/28(月) 04:51:01 ID:g7kcI18p
そこから時間をさかのぼる事1時間前・・・
アヴァロンに正体不明の魔力反応を発見したとの報告が飛び込んできた

「火山の噴火?」
カレンが通信管制官のシャーリーにそう問いかけた
「ええ。第237特定放置エリアにて原因不明の火山活動が確認されて
それの調査に向かった情報部員が奇妙な魔力反応を感知した、という事なんだけど・・・」
「それで、その魔力反応のデータは?検証は行っているの?」
「現在、ドルイド・システムによる検証を・・・あっ、今終わったとこ。メインモニターに回すわね」

メインモニターに映し出された映像を見て、カレンとシャーリーは溜息をついた・・・
「はぁ、大当たり・・・。手配中の容疑者の内2人の魔力反応が送られてきたデータと一致したわ・・・」
「・・・ふぅっ、そうね、なんてタイミングの悪い・・・」
シャーリーの報告にカレンはつい本音を漏らしてしまいシャーリーもそれに同意する
「ホント、もう直ぐルルが来てくれるっていう時に・・・。おまけになのはちゃん達も今は地球にいるし・・・」
「・・・今更そんな事を言ってても仕様がないわ・・・私達だけでも出ましょう。
シャーリー、アースラとの通信回線を開いて、リンディさんに出撃許可を要請するから」
「了解。アースラとの通信回線、開きます。」

「本当にカレンさん達だけで行くの?せめてランペルージ師団長と合流してからの方が・・・」
カレンからの出撃承認要請を受けたリンディだったが、前回の戦闘の事もあってか
素直に要請を承認出来ずにいた・・・
「いえ、ようやく奴等の尻尾を掴んだ以上、この機を逃したくはありません。リンディさん、出撃許可を。」
「ですが・・・」
「大丈夫です。奴等の戦闘スタイルは前回の戦闘で既に検証済みですし、それにいざとなれば私も
”紅帝”を使うつもりです。お任せ下さい。」

カレン達の能力を信じていない訳では無かったが、リンディはやはり彼女達の出撃を渋っていた
だがその時・・・

「・・・僕がカレンさんの援護に回ります。提督はなのはやフェイトを回収した後に現地で合流して下さい」
クロノがリンディにそう提案した
「クロノ・・・!?駄目よそんな・・・!」
リンディは強く反発したが、クロノはそんな彼女を宥め、発言を続けた
「母さん、父さんや多くの人の命を奪ったあの闇の書の復活だけは何としてでも阻止しなければならない
それは分かるでしょう?それに僕もカレンさんも別に死にに行く訳じゃない、
自分と、仲間と、そして罪無き人達を守る為に戦うんです。それが僕達の役目ですから
今度は前回の様な油断はしません。行かせて下さい、”提督”」

クロノの発言に同調し、カレンもまたリンディに懇願する
そんな二人の覚悟に心を打たれ、遂にリンディは彼らに出撃命令を下す

「分かりました。アヴァロンはクロノ執務官の移乗が完了し次第現場に急行、対象の捕縛または排除を行って下さい
我々はなのはさん達を回収の後に現場にてアヴァロンと合流、皆さんのバックアップに回ります。いいわね?」
「了解!!」
彼女の言葉に皆が承服し、応答した
カレンがリンディに例を言い、アースラとの通信回線を切ろうとしたとき、
「カレンさん、どうか気をつけて・・・クロノの事を頼みます・・・」
リンディがカレンにそう呟き、カレンもまたそれに頷いて応えた
そしてカレンは皆の生還を固く心に誓うのだった
236なのは×ギアスクロスSS:2007/05/28(月) 04:52:05 ID:g7kcI18p

こうしてカレン率いる第二、第三部隊はクロノ執務官と共にアヴァロンにて
第237特定放置エリアへと先行、アースラは地球にいるなのは、フェイト、アルフの
三人を引き入れる為に衛星軌道上に待機となった・・・
そして一方・・・
闇の書の纂集を行っていた朱雀、シグナムの二人は、火山地帯に住み着いていた巨大な竜との
戦闘に臨みこれに勝利する。だが、纂集を行う前にその竜が死に際に起こした火山の噴火を起こし
それにに巻き込まれそうになるも、命からがら脱出に成功。二人は安堵の溜息をついていた・・・

「ふぅ、危なかったなぁ」
「全くです。まさかあの竜が我等を道連れにしようとするとは・・・」

それだけ相手も生きる為に必死だったんだと、朱雀はそう考えていた

「朱雀様?どこかお怪我でも?」
「ん?ああ、いや、何でも無いよ。ちょっと考え事をしていたんだ。すまない」
「そうですか・・・それよりもここは危険です。どこか安全な場所に避難しましょう」
「そうですね・・・」

二人は火山地帯を離れ、草原で一休みをする事にした
朱雀は草原で大の字になって寝転がり、透き通る様な青空を見上げていた・・・
「シグナムさん・・・僕達のやっている事って本当に正しいんでしょうか・・・」
「朱雀様・・・?」
シグナムは朱雀の突然の問いにキョトンとするが、朱雀は尚も話を続ける
「・・・確かに僕達は大切な人の命を守る為に戦っている・・・いや、そもそも僕達が生きていると言う事自体が
多くの命の犠牲の上にあるという事、それは理解はしているつもりです・・・
ですが、こうやって何も無い草原や砂漠の上にいると嫌でも考えてしまうんです。
妹の病も”運命”という結果の一つなんじゃ無いかって・・・」
シグナムは押し黙っていた・・・
「・・・ただ僕達は妹の運命を認めたくない一心で無意味な犠牲を他の命に押し付けているだけなんじゃないかって
つい考えてしま・・・」
そんな朱雀の悲壮感に業を煮やしたのか、シグナムも反論し、朱雀の言葉を中断させる・・・

「・・・ならば朱雀様は、はやて様をこのまま見殺しになさるのですか?」
シグナムの言葉に朱雀はハッと驚き、顔を下に向けて自らの迷いを強引に振り切った

「・・・わかってる。それが出来ないから、僕達は戦っている、いや、生きているんだ」
シグナムとて朱雀の苦しみを理解していない訳では無かったが、
彼を生かし諭す為に敢えて苦言を呈し続ける・・・

「朱雀様の御気持ちは分かりますが、今はご自身が生き残る事のみに専念して下さい。
貴方のその迷いは、いずれ自分自身の首を絞める事にもなり兼ねません。
貴方にははやて様という貴方の帰りを心待ちにしている方が居るのです。
その事だけは決してお忘れにならないで下さい」

シグナムの励ましによって心の整理がついた朱雀は彼女に例を言う
「肝に銘じておくよ。ありがとう、シグナムさん。でも、はやてが帰りを待っているのは僕だけじゃない
シグナムさんも、だという事を」

この状況にあっても彼は自分を家族だと認め、自分を求めてくる・・・
シグナムはそんな彼に心の中で深く感謝する
「ふふっ、言ってくれます。その気持ちがあればまだ大丈夫ですね?
さて、もう十分に休息も取れたでしょうし、纂集を続けましょう。
それともまた先程の様な弱音を吐いて逃げ帰りますか?」
シグナムの言葉にカチンときた朱雀は少々膨れっ面をして反論する
「まさか、さぁ行きましょうシグナムさん!まだ全然やれますよ!」
237なのは×ギアスクロスSS:2007/05/28(月) 04:53:52 ID:g7kcI18p
朱雀が決意を新たに立ちあがろうとした時、彼は自分の頭上の青空がぼやけて霞んでいる事に気付いた
「何だ?空がぼやけて・・・目の錯覚か?」
シグナムもそれに気付き、空を見上げる。と、その時だった・・・

「なっ・・・!?」
「馬鹿な・・・!?」

その空間から突如金色の魔力波動を纏った魔導師達が次々と現れ、あっと言う間に
朱雀達を包囲してしまった・・・
二人が突然の状況に驚き呆けていると、その魔導師達の内の一人が朱雀に話しかけて来た

「私達は時空管理局の者です、ってそれは前にも言ったわね・・・?」
朱雀は自分の目の前に居る女性・・・カレンに目を大きく見開いて答えた
「貴方はあの時僕が倒した・・・!」
「そう。覚えていていてくれたのね?なら私達がどうしてここにいるかも、理解してくれるわね?」

焦った朱雀はカレンに反論した
「どうして僕達を捕まえようとするんだ!?僕やシグナムさん達が何かしたというのか!?
ただ僕達は・・・!」
「・・・貴方達は闇の書を復活させようとしている。私達はそれを止めなければならない。
十分過ぎる理由だわ。」

朱雀の言葉にカレンが割って入った。だが朱雀も負けじと反論を続ける
「だからどうしてそれだけで僕達が捕まらなければならない!?
僕はただ、この力で妹を救いたいだけなんだ!!他に何もするつもり・・・」

「ふざっ・・・!!けるなぁぁぁっ・・・!!」

突如朱雀の言葉を叫びと共に阻んだ人物がいた
それは以前シグナムが打ち倒し、リンカーコアを抜き取られた少年・・・クロノ・ハラオウンだった

「何が・・・!何が妹を救う、だ・・・!?寝言を言うなぁっ!!
僕の父や数十億もの人間を無残に殺しておいて・・・!!その力で今度は誰を殺す気なんだ!?答えろぉっ・・・!!」

彼の言葉で朱雀は強い衝撃を受け激しく動揺した・・・!
「そんな・・・!父さん・・・!?数十億もの人間・・・!?シグナムさん!!一体どういう事なんですか!?
闇の書に妹を救う力があるって・・・!、闇の書を復活させると妹が助かるって・・・!
あれは嘘だったんですか・・・!?答えて下さい!!シグナムさんっ!!!」

シグナムは朱雀の問いに答えず顔を背けただ俯くだけだった・・・
見渡す限りの広い大草原・・・
そこにはただ朱雀の悲痛な叫びが木霊するのみだった・・・
238なのは×ギアスクロスSS:2007/05/28(月) 05:12:54 ID:g7kcI18p
投下終了
といってもこれは龍騎氏が作って下さった
まとめサイトの11話、12話(仮称)を
作り直しただけなのですが・・・

自分自身あの一件以来もうSSを書くのを止めようと
そう考えていたんですが、なのはやギアスのドラマCDを聞いて
もう少しだけ頑張って見ようと、そう思った次第であります

スレ汚しではありますが、見て頂けると幸いです

後今回の話からアヴァロン管制、通信管としてシャーリーを出しました
本当は最後に出してルルーシュと「俺は生きてる」ネタをやらせるつもりでしたが
台本形式を辞めると決めた以上、アヴァロン側に名のある管制官が
必要かな、と、そう思った次第であります

また、今後の話でこれまでに書いたものとは違う設定を書く事になるとは
思いますが、その都度説明していきますのでご了承願います

最後に、自分勘違いしていてなのは達の住んでた所を「鳴神市」と
書いていたんですが「海鳴市」の間違いでした
確かプロローグと10話の最後にそう書いていたはずなので
可能であれば修正願います


239名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/28(月) 05:43:07 ID:ONVM7+i5
>マスカレード氏
剣崎はやっぱり負けたか・・・
だがこの剣崎が後に平成最強の一角を担うんだから凄いよな。
まあ文句なく平成で一番強いのは謎の青年だろうけどw
240名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/28(月) 07:53:50 ID:c47WjTWu
>マスカレード氏

>>ダリナンダアンタイッタイ!
吹いたwww懐かしすぎますwwwww
241名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/28(月) 08:11:39 ID:l0bbDy85
>>210
いや、ギャラクシーフォースの最終回で
ソニックボンバー、ガードシェル、デモリッシャーがスタースクリームを捜索しに行ったので
もしかしたらと思ったんですが…
242名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/28(月) 08:20:29 ID:dNVWQB81
>>238
GJです。
ギアス氏が来られない日が続いていたので
心配していたのですが話の続きが見られて嬉しいです。
243高町なのはVSねぎま:2007/05/28(月) 11:28:49 ID:e1Fref9e
なのはの通う学校に二人の兄弟転入して来た。兄弟は何故か5歳にも満たぬ男の子を連れて登校して来る。
三人はいつも行動を共にし、どう言うわけかキズだらけ。何かに怯えていた。
「早く家に帰りなさい。」
「家に帰りたく無いんだもん。」
「こ…こ…怖いんだ…。」
つくね、なんこつ、たんの三兄弟が下校拒否していた所から物語は始まる。
「先生どうしたんですかー?」
そこで現れるなのは・フェイト・アリサ・すずかの四人。
「ちょっとこの子達を家まで送って行ってくれない?」
「やだー…。」
「何この子達…。」
「三日前に転入して来た鳥野兄弟よ。」
と言う事で四人は鳥野兄弟を家まで送る事となった。
しかし、その間も鳥野兄弟は何かに怯えて泣き続けるばかり。
「この小さい子は何者なの?」
「さっきから怖い怖いって一体何が怖いの?」
「お姉ちゃんが…怖いんだ…。」
「ギャー!!」
「ははははははははは!!」
「キャハハハハハハハ!!」
思わず四人も呆れて笑い出してしまうが、やっと家に到着した様であった。
「この家みたいだよー。」
「そこね?」
「早く行こう?」
「やだよー!」
怯えて帰宅を拒否し続ける鳥野兄弟を無理矢理家のある場所まで連れて行くと…
そこには何と空き地の中にポツンと立つ小さな小屋があった。
「アハハハハハハ!! 何この家!!」
「ウサギ小屋じゃないの!?」
「ワハハハハハ!!」
「ってあら!?」
そこでなのはがある事に気付いた。
「誰か寝てるの。」
確かになのはの言う通り、空き地の中に中年の男が横たわっていた。
「とーさんだよ。またタバコ吸ってる所見付かったんだ…。」
「誰に!?」
「お姉ちゃんだよぉぉぉ!!」
鳥野兄弟は号泣するが、それでも四人はしっかりと兄弟を家まで送らねばならない。
そして空き地の中へと連れて行くのである。
244高町なのはVSねぎま:2007/05/28(月) 11:30:52 ID:e1Fref9e
「行こ行こ。」
「やめてーこわいよー!」
「入ろうよ。」
「待って! 絶対お姉ちゃんと顔をあわせたらダメだよ!」
「目〜!?」
「とにかくダメなのー!」
そうすると小屋の戸が開き、一人の大人の男が現れた。
「シロさんだ。」
「ヨレヨレじゃない。」
「うおらぁぁぁぁぁ!!」
何と言う事か、戸から現れたボロボロの男に追い討ちをかけるがごとく、背後から
二メートルはあろうかと言う割烹着を着た大女が強烈なラリアートで男を倒したのである。
これには四人も愕然とする。
「ほふっ! ほふっ!」
「ま…まさか…あれが…。」
「ねぎま姉ちゃんだよ。」
これでやっと四人は鳥野兄弟が怯え、帰宅を拒み続けていた理由が分かった。
確かに彼等の姉、ねぎまはまるでこの世の者とは思えぬ程恐ろしかった。
既に魔法少女として幾多の修羅場を潜り抜けたなのは&フェイトだって
あれほどのバケモノはお目にかかった事が無い。
そしてねぎまは倒した男に強烈なストンピングを浴びせ、さらに空き地にある物を
そこら中怖しまくっていたのである。
「うぉら! うぉら! ハイィ! ちぇい!」
「な…何であんなに怒ってるの?」
「と…特に理由は無いんだ…。」
と、その時だった。ついになのは達四人と鳥野兄弟に気付いたねぎまは彼女等を睨み付けたのである。
「目見ちゃだめだよ!」
「キャー!」
皆一斉に目を閉じ、目を背け、目を隠した。が、しかし…なのはは目があってしまった。
「あ…。」
「少し…目が…あっちゃったの…。」
「ねぎま姉ちゃんは目があった相手を襲う習性があるのよー!」
「猛獣なのぉー!?」
物凄い形相で言うつくねになのはも唖然。そしてついにねぎまが襲い掛かった。
「ほおぉぉぉぉぉぉぉ!!」
「わぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「うぉらぁぁぁぁぁ!!」
「わっ!」
ねぎまの飛び蹴りがつくねを吹き飛ばし、空き地を覆う柵を破壊した。
「ワカメッ!!」
「つくねー!!」
「ギャァァ!!」
なのはは真っ青になって逃げ出し、ねぎまはその後を追った。
「うおらぁぁぁぁ!!」
「わぁぁぁぁぁぁ!!」
「なのはー!!」
フェイトが慌てて後を追おうとしたが、そこをねぎまがいなくなってケロっとしたなんこつに止められた。
「もう大丈夫だよ。お姉ちゃんいなくなったから中でお茶でも飲まない?」
「なのは〜…。」
245高町なのはVSねぎま:2007/05/28(月) 11:32:28 ID:e1Fref9e
「うおらぁぁぁ!!」
なのはの逃避行は続いていた。しかしねぎまは後を追ってくる。
そして敵の強さは圧倒的だ。恐らく変身してディバインバスターを撃ち込んだとしても
通用するのかさえ怪しい。それだけ恐ろしい相手だったのである。
「うわぁぁぁ!! ユーノ君助けてぇぇぇ!!」
涙を流しながら叫ぶなのはの気持ちに応え、なのはの為なら例え火の中水の中、
なのはの為に頑張る漢、ユーノ=スクライアが何故かマンホールの蓋を開けて現れた。
「どうしたんだいなのは!?」
「ユーノ君後は任せたの!!」
「うぉらぁぁぁぁぁ!!」
と、そこで出端を挫かれるがごとく、ねぎまのラリアートがユーノの後頭部を直撃し、
ユーノはダウン。だが、そこでねぎまはマンホールの中に落ちてしまった。
「ポー!!」
「あっ!」
それに気付いたなのはは大急ぎでマンホールの蓋を閉じてねぎまを下水道に閉じ込めた。
「やったぁぁぁぁぁ!!」
なのはも思わずガッツポーズ。今までのいかなる勝利よりも大きな喜びをなのはは感じていた。

しかし…ねぎまは下水道に閉じ込められてもなおなのはの気配を感知し、
喜び勇んで帰るなのはの後を下水道の中から追った。
「うぉらうぉら!」

「無事生還したの!」
「あら!」
「良く帰って来たね!」
なのはの無事生還は皆も喜ばせるに十分だった。
「あのバケモノは下水道に閉じ込めたの!」
「ホントかい!? 死んだかなー!」
「やったやった! 天国ね! お兄ちゃん!」
いつの間にか蘇生していたつくねも大喜びしていたが…その時だった。
突如地面から盛り上がった二つの手がなのはの両脚をガッチリと掴んだのは…
「………!!」
                  おわり
246名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/28(月) 11:34:53 ID:e1Fref9e
ネギまじゃなくて浦安のねぎまなのがポイント。

朝起きたら一気に沢山投下されて驚いたよ。
とにかくじっくり読んで見ようかなと思った。
247名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/28(月) 11:44:04 ID:+sGjimrM
なんとまたカオスなwwwww
248名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/28(月) 13:05:01 ID:lvVo66od
朝からGJ多すぎだwww
249魔法少女リリカルスクリームの人:2007/05/28(月) 16:53:54 ID:vYFQm1Tp
>マスカレード氏
GJ!
ところで個人的には555の草加雅人となのはキャラが絡む話を見てみたいんですが
彼が登場する予定は今のところあるんですか?
250リリカルスクライド:2007/05/28(月) 19:34:30 ID:nfjqMR7+
>>231
乙GJです!
今後の展開も期待してます。

>>238
おかえりなさい〜無事完結できるよう頑張りましょう!

251名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/28(月) 20:03:22 ID:xuW0oJYn
>>238
待ってました!
何だかんだあっても楽しみにしてますから。頑張ってください。
252リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/28(月) 20:28:52 ID:l5/NabqX
や、やっとまとめ更新終わった…

>>200
本編書くって言ってたので連載欄に予告載せましたが…問題ありませんよね?

>>207
おお、ついに連載開始ですか
ラ・ギアス編…ってことは、地上編もあるんですね?

>>218
幽霊アリサ…どうやって来たんですかね?
そう言えば目玉がしゃべれば普通驚きますよね…

>>231
分かってはいましたが…剣崎滑舌悪っw
え、ここでの電王は管理局製になるんですか?

>>238
おお、お帰りなさいませ
ついに連載再開ですか。お互い完結までがんばりましょう

>>246
あまりのカオスさに何度吹いたことか…
なのはさん逃げてぇぇぇぇぇ!!

では、最後に投下した皆様に乙GJと言わせていただきます
253リリカルなのは マスカレード:2007/05/28(月) 21:05:30 ID:PjLsp1Iz
皆さん感想どうもです

>>232
555は出ますが鬼は出ません……
もしも鬼を出して欲しいという声が多いようなら空気参戦するかもしれませんが……

>>249
あまりネタバレはしたくないのですが……
現時点では草賀はカブトのあるキャラとのクロスを考えています。
他にも人間として生きようとする彼をおとしめようとしたり……まぁ色々と考えてますよw

>>252
まぁこれも続きに期待してて下さいですw


それと一つ悩んでる事があるんですが、G3ユニットは管理局製でも問題ありませんかね?
254魔法少女リリカルスクリームの人:2007/05/28(月) 21:08:06 ID:vYFQm1Tp
>>246
余裕があったら
なのはVS国会議員
なのはVS大巨人
なのはVS春巻龍
ザフィーラVS松五郎動物王国軍団
とかもよろしくお願いします。
255名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/28(月) 21:31:04 ID:aa8PNCLs
>>243
もし余裕があるのでしたら
別バージョンもお願いします。
クロノVSねぎま
ユーノVSねぎま
高町兄VSねぎま
とか…
256名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/28(月) 21:51:24 ID:vhNg2sxB
>>238
おかえりなさいませ、復活大変喜ばしく思います。
いきなり投稿がなくなったので心配しておりました。
今後の展開今までどおり、大変期待しております。
257名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/29(火) 06:34:31 ID:32dX/YHl
>238
あなたを待っていました!
GJ

どうでもいいことだけどシャーリーで
フェネットの娘さんではなくフィニーノの娘さんを思い浮かべて
混乱したのは自分だけでいい
258魔法少女探偵団:2007/05/29(火) 08:11:25 ID:PrjkuAia
時空管理局が解散した。いきなり何を言うんだ? と言われても困るが、とにかく解散したのである。
時空管理局に所属する魔導師達は揃って職を失う事となったが、それでも皆新たな職を見付けて
第二の人生を歩んでいた。八神はやてとヴォルケンリッター達はお好み焼き屋を始め、
ハラオウン家はクリーニング屋を始めた。そんなある日の事…

「それではシャツ3枚とジャケットですね。仕上がりは明日の3時になりますので。」
「よろしくね。」
「ありがとうございました。」
クリーニング屋を始めてしばらく経つが、そのかいあってクロノも仕事に随分慣れて来た。
すると買い物に出かけていたフェイトが帰って来た。
「買い物帰りで済まないけど手伝ってくれないかな? 今日は少し忙しいんだ。」
「ハァ…ハァ…そ…そんな事より…。」
「ん?」
その時のフェイトの顔はまるでとんでもない物を見てしまったかのように真っ青になっていた。
「どうしたんだ? そんな血相変えて。」
「お…落ち着いて聞いて…。な…なのはが…なのはが見付かった…。」
「な…なんだって!? 本当か!? 何処で何をやってるんだあいつは!」
「それが…。」
フェイトは目から大粒の涙を流し始めた。
「お…落ちぶれて…ホームレスに…。」
「な…なにぃ…。」
フェイトはついには泣き出し、クロノも愕然とする他無かった。

一方ハラオウン家の経営しているクリーニング屋の近くの公園でボロボロのコートに身を包み、
目をサングラスで隠したなのはが物陰に隠れて双眼鏡で何かを覗いていた。
そして覗いた先に映っている一人の男の姿を追い、今度はコートの中からカメラを取り出し、
木の陰に隠れて盗撮を始めた。そして男が近所のマンションの中へ入って行く所まで撮った時、
それを遮るかのようにクロノとフェイトの二人が号泣しながら走って来たのである。
「なのは!」
「あ…。」
「何をやってるんだお前は!」
「あ…あ…し〜っ。」
クロノとフェイトに迫られたなのはは戸惑うが、この二人とて戸惑いを隠せない。
「職が無いんならどうして言ってくれなかったんだよ! こんな落ちぶれた姿見たく無かったよ!」
二人はひたすらに号泣するしか無かった。時空管理局解散以後行方不明となっていたなのはが
まさかこんな落ちぶれた姿で発見されるなど…誰だって泣きたくなる。
259魔法少女探偵団:2007/05/29(火) 08:12:41 ID:PrjkuAia
「とにかくすぐウチに来い!」
「そうだよ! ウチの仕事もやっとどうにか軌道に乗って来て、今ちょうど自給600円の
バイト探してたところなのんだよ!」
「あ…ま…まって…今仕事中なの! じゃましないで!」
「な…なにぃ!?」
「仕事って何!?」
「浮気調査なの!」
なのはは不機嫌そうに走り出した。
「今、依頼人の旦那さんが浮気相手のマンションに入る所だったの! 決定的瞬間を
撮り損ねちゃったじゃない! もうバカ!」
「…。」
一体なのはは何をやっているのか。まだ状況のつかめない二人は唖然とする他無かったが、
なのははマンションへ向けて走り、階段を幾つも登って行く。
「何処行ったの!? 依頼人の旦那さんは! ん…? 相手の部屋の窓が開いてるの…。」
そして、そ〜っと中を覗いてみると…
「あ…。」
何とまあ依頼人の旦那と浮気相手が物の見事に何かやってますよ。しかも相手からも
見つかってしまい、これは非常に気まずい。
「し…失礼しました! 覗くつもりじゃなかったんです!
物騒ですからこの窓閉めておきましょうか?」
「あ…すみません…お願いします。」
そうしてなのははゆっくりと窓を閉めるが、その瞬間にカメラで二人の浮気現場を映像に収めていた。

「高町探偵事務所!?」
なのはから渡された名刺を見たクロノとフェイトは驚きを隠せない。
「ほ…本当に…本物の探偵になったのか!?」
「どうして探偵なんてやってるの!?」
「そういう話はまだ今度なの…。」

           高町なのは 職業探偵 自称変装の名人
                 おわり
260名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/29(火) 08:15:17 ID:PrjkuAia
元ネタが分かるか心配だけど、一応説明すると小林まことの一ニの三四郎の続編の
そのまた続編にあたる「格闘探偵団」って探偵漫画。主人公が元プロレスラーと言う
数多の探偵物の中でも特に変り種の漫画で、推理シーンとかより犯罪者相手の格闘シーンのが
印象深く、個人的には好きな漫画の一つ。3巻で柔道部物語の三五十五が
柔道金メダルに一番近い男と呼ばれながらオリンピック一回戦で無名の相手に負けたと言う
設定になってたのは泣けた。

>>231
>「ダリナンダアンタイッタイ!」
あの伝説のオンドルルギッタンディスカを思い出して吹いたw

>>238
闇の書編にかなりうまく溶け込めてる様な気がする。
それでいて若干異なる部分もあるし、今後それによるIFもあるのかな?

>>254-255
国会議員は好きだね。もう下ネタで笑うような歳じゃなくなっても、浦安の国会議員ネタでは
未だに爆笑してしまう。でも…このスレ向けのネタでは無い気がするんだよね。
だって海鳴市か、時空管理局そのものが国会議員のウ○コに飲み込まれる話しか連想出来ないもんorz
流石になのはやフェイトが国会議員のウ○コまみれになる話とかヤバイでしょ?

あと、穴川ションジーのネタまで思い付いてしまったのだけど…
流石に誰かが44浣腸されるネタとかやったら怒る人でそうな悪寒がした。

でもまあとにかく他にも頭の中にネタがあって実現出来るか分からないけど
一応参考には考えておきたいよ。
261名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/29(火) 17:33:07 ID:TAaoBWAN
ちょwなに?このフィット感www
262名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/29(火) 17:46:43 ID:cf3ZeT/t
>>259
ワロタ。
けどなのはなら翠屋手伝えばいいだけと思うのは突っ込んではいけないウことなのか?
263名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/29(火) 18:14:39 ID:OaC01GA6
>>259-260
吹いたwwwww
まさかこのようなチョイスで来るとは……!www
小林まことの漫画は結構読んでいたので余計に笑えてしまうwww
264なのは新シリーズのOPアニメ:2007/05/29(火) 18:14:50 ID:p81Ld1sf
ジュエルシードが画面いっぱいにでる
(シードの中にはタイトルの「なのは○○」の○の部分が入り、それが上から下へ映ってく)
タイトルロゴがでる。タイトルロゴは広大な海を駆け抜けていく。
空がくるくる回り、空を飛んでいるなのは。そのうしろからもぞもぞっとルシエが出てくる
そして空高く飛んでいく。ジュエルシードが画面アップで映り、数秒映った後空へ飛んでいく
ルシエが走っていると、仲間たちがルシエの走っているところを横切っていく
氷が解ける。
(前期:新たな強敵が2人、炎と稲妻の中を黒いシルエット状で歩いてくる)
(後期:プレシアの顔がドアップで映り、その後無数のコードで手が形成される)
ガジェットに襲われながら必死で逃げるルシア
宇宙から謎の発行物体が画面へ向かって飛んでくる。
隕石なのか宇宙船なのか、謎の物体が3つ空から降ってきて地上に激突しそうになる
月がアップでうつり、爆発が起きて、大暴れするガジェット。
目をぱっと開き、大量の光を浴びているハヤテ
胸が映り、ガジェットから逃げている非戦闘要員
(前期:デバイスを使用してるヴィータ、スバル、ティアナ)
(後期:気合を入れるフェイト、敵に上空から切りかかるシグナム)
エクセリオンモードを発動しようとするなのはが腕から映っていく。最後は全身が映ってスパークまでする
山を走るルシエ、その横に竜がいる
空から落ちてくるルシエが画面に向かってくる。
画面にルシエがアップで映ったら地上に落ちていき、それをなのはがうけとめてなのはが画面にむかって飛んでくる
エクセリオンモードが発動し、大爆発を起こすなのは
地上には謎の3つの物体が衝突し、画面は大爆発シーン
最後には全員集合
(前期:最初になのは以外のキャラが集合していて、ジュエルシード(イントロに出てきたやつ)が映った後なのはが上からジャンプしてきてデバイスを持って終わり)
(後期:全員集合していて、なのはが空から降りてくる。全員集合シーンのあと、イントロのジュエルシードが映り、また全員集合のシーン。このとき、なのはが気合いれて終わり)

まあわかった奴は凄いけどwwわかるやつには最高のOP
265なのは新シリーズのOPアニメ2:2007/05/29(火) 18:42:52 ID:p81Ld1sf
ルシエの召喚した巨大竜がうつる。それに乗ってるルシエ、エリオ、なのは
竜の前にフェイトが飛んでいる。竜の口が大きく開き、タイトルロゴが映る。
A’s時代のフェイト、ハヤテ、シグナム、ヴィータが攻撃してる動作をする(1人ずつ映りながら)
少女なのはが叫んでいるシーン。
黒い雲が映り、雲が消えて大空を見てるなのは・
なのはの大きな瞳がうつり、その中に過去のなのはが3つほど映っていく。
自転車をこぎ、自転車が空中に浮いたらなのはが空を飛んでるシーンになり、うしろからこっそりルシエが出てきてニッコリ笑う
車に乗ってるシグナムたちを追い抜かし、太陽に向かって飛んでいくように大空へ向かうなのはとルシエ
目を閉じていた状態から目を開くなのは
車に乗って楽しく走ってるなのはとハヤテ
前髪を触っているフェイト。すずかに抱きつきじゃれあうなのは
ちょっとじゃれあうルシアとエリオ。それを持ち上げられて止められる
なのは、フェイト、ハヤテ、シグナム、エリオ、ルシエが気合を入れる
するとテレビを見ていたアリサのテレビが爆発する
建物の上に突っ立っているなのは。ちょっとデバイスをつかうポーズをする
悪人を軽くぶっ倒すなのは
空から降ってきて、すずかとアリサに腕を組まれるなのは
デバイスを使うルシエとエリオ
真剣な顔つきが映って、エクセリオンモードを発動させて大爆発を起こすなのは
その後なのはが空から降ってきて全員集合。なのはとフェイトが軽く抱き合ってる


これもわかったら強者
266名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/29(火) 19:10:14 ID:3n5NlAZf
ドラゴンボールZだろ。
267魔法少女リリカルスクリーム七話:2007/05/29(火) 21:05:59 ID:bon+/PxP
スーパースタースクリームが慣れぬ魔導師との戦いに翻弄される部下の姿を見て忌々しげにつぶやいた。
「オラ。“私にあの不真面目なイカレ反乱分子の真似をしろというのか?”
なんて変な意地はって人間を掃討しとかなかった結果がこのザマだ。
マグマん中から助けてもらった恩があるとは言えよぉ〜これならメガトロン様
の方がいくぶんマシだったかも知れないぜ。オラオラ。」
「まったくまったく。スーパースタースクリーム様はワンマン主義がすぎます。
これも若さゆえのなんとかって奴ですかねぇ?」
かれこれ数万年ほど…眠りに付く前にかつて彼の司令官だったメガトロンが
そうしたように人間を掃討するべきたと進言して突っぱねられた蠍の姿を持つ
トランスフォーマー・スコルポスとフライがぼやいた。
「何か言ったか?」
苛ついた様子でスーパースタースクリームが言った。その時…
「らんぶる〜らんぶる〜。」
スーパースタースクリームの足元を四本足の虫とも戦車とも付かない形状の
小さいトランスフォーマーが三匹ほど駆け抜けてそばの壁に開いた穴に潜り込んでいった。
「いつからこのネメシスマークUにはゴキブリが湧くようになったのだ?」
いよいよイライラした様子でスーパースタースクリームが言った。
「あーそいつらか?セーバートロンに湧いてたランブルとかいう奴等だよ。
役に立つかと思って2、3匹捕まえてきたのさ。大人を捕まえてきたんだけど
あれは見たかんじ子供だな〜。水槽から逃げて殖えちまったらしいな。」
ノイズメイズがのん気に言った。
「ペットを飼っていいと言った覚えは無いぞ!」
「…まあまあその話はこの事態を切り抜けてからにしようぜ。
それじゃあ俺は撤退の援護をしてくる。」
ノイズメイズはスーパースタースクリームの追求をたくみにかわすと去っていった。
「そろそろ時間だ。全員引き上げさせろ。それからあの海賊四人組と繋げ!。」
「オラ!了解です。」
「なんだよ。撤退するんじゃねーのか?こっちは忙しいんだよ!」
かつてエクスカイザー率いる宇宙警備隊と激戦を繰り広げた
宇宙海賊ガイスターのメンバー「プテラガイスト」が苛立ちを隠そうともせず
通信に答えた。
「貴様らにしか出来ない仕事を与えてやると言ってるんだ。
宇宙刑務所からの脱獄に失敗して時空の狭間を彷徨っていたお前達を助けてやった
恩は果たしてもらうぞ。“マリオネットボール”の準備は出来てるか?」
「“エネルギーボックス”だ!勝手に変な名前にすんな!」
彼の言うエネルギーボックスとはかつて彼が宇宙海賊ガイスターとして
別の次元世界で活動していた頃に開発したものである。一見すると
ラグビーボールに似ているが無機物に取り付いてAIや駆動装置等を擬似的に生成し
命令に忠実に従う忠実な戦闘ロボット「ガイスターロボ」に変形させるという
スーパーメカだ。
「置き土産だ。奴らに一体けしかけてやれ。」
「わかったよ。」
「奴らが引き上げていく…?」
デストロンの兵士達がわれ先にネメシスマークUに引き上げていく光景を見て
クロノが訝しげに呟いた。
「クロノ君!目標は次元移動をしようとしてるみたい!逃げられちゃうよ!」
「時間稼ぎだったという事か…。してやられたな。」
シグナムが渋い顔で言った。
「どけどけ!俺様が先だ!」
その頃スタースクリームはシグナムの追撃から逃れるべく他のデストロンを
おしのけてネメシスマークUへ乗り込もうとしていた。
「お前たいして仕事してなかった癖にいきなり何ならあ!」
「なんと美しく無い!あれで指揮官になろうとしていたとは全くお笑いだな!」
押しのけられたカニに変形するトランスフォーマー・ランページと
ステゴサウルスに変形するトランスフォーマー・セイバーバックが
不平を言ったがスタースクリームは全くお構いなしだ。
この辺の器の小ささが「大嘘吐きのコンコンチキ」「宇宙1の裏切り者」といった
彼の数多くの悪名や蔑称の語源を生んだのだが
勿論本人はそんなことには気付いていない。
268魔法少女リリカルスクリームの人:2007/05/29(火) 21:08:28 ID:bon+/PxP
とりあえず今日はこれだけ。
ギャラクシーフォースのランブルってこんな可愛げのあるキャラじゃなかっただろ
と思う人も居るかもしれませんがそこのところは勘弁して下さい…。
ああいうわらわら出てくる系のキャラクターってな〜んか好きなんだよなあ…。
269名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/29(火) 21:32:52 ID:h8OjrOSQ
とりあえず、ネタを思いついた



今日の訓練はいつもと違っていた。
シャーリーだけが居てなのははない。
「みんな、今日はテレビ局が取材に来ているけどいつも通り訓練をしてね」
スバルがあちこちに視線をうろつかせる。
「なにやってんの」
「だって、テレビ局が・・・・」
「だったら、なおのとこ落ち着きなさい」
今度は、カチコチになるスバルを見てまたシャーリーが口を開いた。
「それでね、今日はなのはさんはおやすみ。だから、かわりの教官に来てもらいました。どうぞー」

スバル今までもうないと言うほど目を開いた。
ティアナはあごが外れそうなほど口を開けた。
エリオは手を開いてストラーダを落とした。
キャロは何でもなさそうだがフリードが羽を広げて回っている。

出てきた誰か・・・誰かと言っていいのだろうか・・・
それは胸囲・胴囲・腰回り・頭囲・肩幅がだいたい同じくらいだった。
皮膚は緑色で、お腹はツートンカラー。
さらに、腕にはなにか玉のようなものがついている。

「一日教官のガチャンピンです。皆さん。今日はよろしくお願いします」
ティアナがおそるおそる右手を挙げる。
「あの・・・なのはさん・・・ですよね?」
「ガチャピンです」
「だって、なのはさんいないし」
「ガチャピンです」
「レイジングハート持ってるし」
「ガチャピンです」
いつの間にか鼻先にレイジングハートの切っ先があった。
「はい。ガチャンピン教官」

こうして今日の訓練が始まった。
270名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/29(火) 21:35:37 ID:F4pcFmyJ
ちょwwwwwwwwっをまwwwwwwwwwww
271リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/29(火) 21:41:17 ID:/3VgD6fy
乙GJです

>>268
ランブルをゴキ扱い…まあ確かに俺も第一印象ゴキでしたが
さて、エネルギーボックスがどんなガイスターロボになることやら

>>269
ガチャピンwwwwwwwwwwwwww …雑草失礼しました
なのはさん何やってんのとしか言いようが(ry
272魔法少女リリカルスクリームの人:2007/05/29(火) 21:53:19 ID:bon+/PxP
ガチャピンの発言には有無を言わさない説得力がありますよね。
子供を食べようとした事もあるし。
273リリカルスクライド:2007/05/29(火) 22:11:15 ID:IFCbvHwa
投下します。
社長ご乱心&新人たちの話
274リリカルスクライド:2007/05/29(火) 22:14:16 ID:IFCbvHwa
スクライドの世界に派遣される魔法少女達の冒険 

第三話「闇に染まりし優しい人」

>>166の続きより
「なのはちゃん達、オーヴァンと戦闘開始したみたい」
 クラールヴィントのセンサーで的確に周囲の状況を調べるヴォルケンリッターの参謀役を務めていた湖の騎士シャマル。
 現在は、機動六課所属主任医務官として主はやてのサポートを行っている。
「オーヴァンとの直接戦闘は、各部隊長たちに任せよう。私らは皆が全力全開で戦えるように環境を整えてやるだけや」
 シャマルと話す人物は、機動六課部隊長“ロングアーチ”トップである八神はやて二等陸佐。
 二人は、上空から部隊長たちの動きを察知し彼女たちへの適切な情報の提供および予想外の事態への対処部隊として待機している。
 
 はやてたちが上空で情報の整理と作戦方針を決めている時、地上ではリィンフォースIIによる隊員たちへの指導が始まっていた。

「はぁ〜い、皆さん。今回の戦闘は、隊長たちにお任せする事に成ったのはわかりますね?」
「はい。犯罪者であるオーヴァン・コルベニク氏は、飛行魔法を使用でき、更に私たちでは太刀打ちできない力を持っています」
 ティアナの目先に映る巨大で青く光る人型のモノ。
それと戦う各隊長たちの魔力光の輝きがティアナに現実を教える。
「あれが、なのはさん達のリミッター解除した力…私たちもいつか、あんな戦闘が出来るようになれるのかな」
「馬鹿スバル!そうなるために、なのはさんの訓練を受けてるんでしょう!」
 ティアナに一喝され「ごめんティア」と謝る。
「みんな実力が付いてきてますよ!初めて会ったときよりも実力がグーーーンと上がってます!」
 両腕を大きく広げ、あなた達は強くなってますと、体全体で表現したリィンを見て元気良く「ありがとうございます」と返事をするスバルたち。
「それじゃあ、スターズとライトニングは二組で周辺の警備へ行ってください。私への連絡を忘れないようにして下さいね」
 リィンフォースII空曹長の命令を聞き、二人ペアで周辺の警戒にでるスバルとティアナ。
エリオとキャロルとフリードリヒ達も周囲の警戒に出動した。
 
 そんな彼女らを見張るように宙に浮く黒ずんだ野球のボールほどの大きさの玉の姿があった。

「ティア〜ちょっと聞いて良い?」
「何よ、スバル?」
 周囲に警戒しながら移動する二人。
「あの金色の鎧を着てた人が襲ってきたら、どうしようか」
「リィン曹長に連絡して、出来るだけここで足止めさせるって感じで行こうと考えてるけど、スバルは何か考えがあるの?」
「話を聞いてもらって、協力してくれるようにお願いしようかと思って」
 それが出来たら苦労しないと言い返され、やっぱりだめかなぁと苦笑をするスバル。
 
 そんな彼女たちを見つめる一人の男。
「へっ、いい気なもんだぜ。だが都合が良い…こいつらを操って、トライエッジの援護をするかねぇ〜」
 口元を歪め、目も劇物を摂取したかのように瞳孔が開いたり閉じたりなど通常の人の顔ではなかった。
 この人物は元々橘あすかと言う、この大地で社長をしている青年だ。
 少し前までは優しい笑顔で皆に慕われていた社長だったが、黒い泡のようなAIDAに感染した後、人が変わったかのように性格が変貌したのだ。
 橘は偵察に行かせた宝玉以外の宝玉残り7個を使いスバル達に奇襲を仕掛けようと動き出した。
「まってなよぉ〜お嬢ちゃん達」

 急な寒気を感じたスバルは立ち止まり、震える体を両手で押さえる。
 スバルの変化に気付き「どうしたの?」と話しかけた。
「急に寒気を感じちゃって」
「まさか風邪!?…それは無いか。体の頑丈さが取り柄なスバルが風邪引くわけ無かったわね」
「えー少しは心配してよ〜ティア〜」
「ッサイ!」

275リリカルスクライド:2007/05/29(火) 22:15:47 ID:IFCbvHwa

 スバル達とは逆方向の警戒に出ていたライトニングチームは、あるモノを発見していた。
「これは、何だろう」
「何でしょう?棺桶…でしょうか」
「キュゥ?」
 エリオ達の発見した物体は、装飾された棺桶と呼べばしっくり来る代物だった。
 それは、後部だと思われる方が地面に突き刺さっており、その形から十字架にも見える。
「一先ず、リィン曹長へ連絡するね」
 何故こんな物が放置されているのか疑問に思ったエリオは、リィンフォースII曹長へ思念通話で連絡を入れた。

「(リィンさん)」
「(はい!何か起こりましたか、エリオくん?)」
「(それが、不自然に放置された棺桶を発見しました)」
「(か、棺桶ですかぁぁぁ!?)」
 エリオの報告に驚くリィン。
 まだ生まれてから7年しか経っていないリィンにとっては、オバケ関係の話には滅法弱いのであった。
「(リィンさん、何か問題でもありましたか?)」
 行き成り大きな声を出したリィンを心配するエリオ。
「(な、何でもありません!…えっと、その棺桶からは何か魔力反応など感知できますか?)」
「(魔力反応があります。でも、中を覗こうにも窓部分が黒ずんで見えません。
棺桶の蓋を開けようとしても強固な封印がされているみたいで開けることができませんでした)」
 エリオの報告を聞き、考えを巡らせるリィン。

“ロストロギア関連?でも、何故こんな場所に落ちているのか分らない…一旦回収して調べた方が良いかもです”

 考えがまとまったリィンフィースII空曹長は、エリオたちに棺桶を回収し持ち帰るように命令を下した後はやてへ報告しに空へ飛び立った。
 思念通話を使用すれば簡単なのだが、コルベニクに取り付いているAIDAによる妨害波が流されており、
離れた位置に居なければ使えなくなっているのが現状である。

 地上をローラースケートで移動するスバルと、走って追いかけるティアナ。
 先程から嫌な気配を感じた二人は、スピードを上げて移動し始めたのだ。
「(ティア、私がウィングロードで上空から誰か居ないか調べてみようか?)」
 思念通話でティアナに、話しかけるスバル。
「(下手に動いたら、相手の思う壺よ。ここは一旦はやて隊長たちの居る場所まで戻って体制を整える)」
「(わかった!ティア私の背中に乗って。一気に突っ切る)」
「(えっ?ちょっとまっ)」
 ティアナの返事を待たずに背中に背負うとスバルは、ローラースケート型インテリジェントデバイス・マッハキャリバーを使いウィングロードを出現させる。
「行くよ!マッハキャリバー」
『Wing Road』
 帯状の魔法陣が道を作り、その上を高速で移動するスバルとティアナ。
 
 突如獲物が高速で移動し始めたことに舌打ちをする橘は、先程まで考えていた作戦…獲物が独りになったところエタニティ・エイトで襲う手筈を破棄し、
一気に近寄り、宝玉で相手を操る作戦へと変更した。
「面倒を掛けさせやがって、存分に楽しませてもらうぜぇ。お嬢ちゃんたち」

 ウィングロードを疾走する二人は、追いかけてくる人影を発見する。
 深夜で見え難かったが、月明かりでその人物の姿がおおよそ掴めた。
 その人物は、赤いTシャツとGパンとその上から薄茶色のコートを着ていた。
 一番目に付くのは、肌が死人のように白く、目が黒ずんでいるのだ。
 足元には鈍く光る輪…いや、玉が高速回転で動き輪として見せているのだ。
「(ティア、あの人、魔導師なのかな?)」
「(分らない。魔力資質があるかも知れないけど、あの力…魔法を使ってるとは思えない)」
 徐々に相手を引き離していくスバル達だったが、突然の緑色の発光の後、突如男の姿消え去った。
 消えた男を捜すため一旦動きを止めてしまったスバル達に、闇よりの襲撃が舞い降りた。

「隙だらけだぜぇぇぇ!お前たちィィィ!」
276リリカルスクライド:2007/05/29(火) 22:16:49 ID:IFCbvHwa

 アルター・エタニティエイトの応用で姿を晦まし、奇襲をかける橘あすか。
 彼のアルターは、緑色に発光し明かり代わりにもなり、攻撃防御や飛行能力さへもある万能型である。
 特化した能力は無いため、その万能さ故に特化した力相手には負けてしまうことが多かった。
 
 しかし、今の橘には前まで無かった力と…悪意の塊を持ち合わせている。
 
 橘は、足元にある7個のエタニティエイトの内、両足に一つずつ残し、あとの宝玉を両手に二つ回転させ防御に当て最後の一つをスバルへと飛ばす。
 投射された黒ずんだ宝玉は、一直線にスバルの額へと吸い込まれるように移動する。
 敵だと思われる男からの攻撃に対し、スバルはウィングロードを多数出現させ変則的な動きで回避、ロードから飛び降りながら男へと殴りかかる。
 勢いをつけたスバルのリボルバーナックルが男を狙うが、寸前で相手は右手の漆黒に輝く輪で盾を作り攻撃を防いだ。
 続けて、左手の宝玉二つを一つの大きな玉へ変化させスバルのボディに叩きつける。
 電撃と圧力の同時攻撃がスバルを襲う。
 バリアジャケット越しのダメージだったため、スバルは外傷を負うことは無かったが意識が一瞬失う。
 墜落していくスバルの額へ宝玉を埋め込もうと迫る橘をオレンジ色の多数の閃光が迫る。
 瞬時に防御した橘は、宝玉を足に集めてスピードを上げ回避運動に移った。
 スバルが気を失っているため、マッハキャリバーの自動詠唱によりウィングロードが落下地点に出現しスバルを受け止める。
「スバル!起きなさい!!」
 片腕でクロスミラージュから魔力弾を打ち出しながら、ティアナはスバルを起こそうと空いている手で肩を揺らす。
「うっ…あ、ティア」
「目、覚めた?」
「うん。ごめんね、ティア。単独で突っ込んじゃって」
 相手の力量を計れなかった事を反省するスバル。
 ティアナは、その言葉を聞いて「なら、次は気をつけてやれば良いわ」と返す。
「スバル。クロスシフトA+行くわよ」
「了解!」
 武器を構えなおし、作戦に移るスバルとティアナ。

 彼女らが体勢整えて、こちらに向かってくるのを上空で腕組みしながらニヤつく橘あすか。
「ほぉ〜次は何を仕掛けてくるのかねぇ。キサマたちの心の闇をもっと見せてくれよ〜なぁ!」
 足の裏に宝玉を二つ貼り付け、残りの宝玉を周囲に散らばせると詠唱を始める橘。
「深き闇に眠りし邪神よ…我に仕え、その力を行使せよ!」
 周囲に散らばった宝玉が巨大化し、徐々に玉から他の形へと変貌していく。
 5つの宝玉が変化し、人ぐらいの大きさで半透明の魚に似たモノへと変貌していた。
「さぁ、お嬢ちゃん達と遊んできな<Helen>(ヘレン)ども」
 魚の形へと変化したエタニティエイトが、スバルとティアナへと襲い掛かる。
277リリカルスクライド:2007/05/29(火) 22:19:52 ID:IFCbvHwa
投下終了

社長のご乱心は、中の人ネタです!(ヒント:墓守の一族・遊戯を殺す)

アニロワで絵を描いてみて、こっちでも描けるかなと思ったり
(カズマが予想外に良く描けたw)
278名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/29(火) 22:36:49 ID:cf3ZeT/t
乙。
イシュタールな顔芸を披露する社長を想像して吹いた
279名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/29(火) 22:42:39 ID:bgd46Z1y
>>277
GJ!
闇社長ワロタww
280リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/29(火) 22:45:58 ID:/3VgD6fy
>>277
GJです
マリク社長vs新人コンビ、はたして生き残れるのか…社長が
いや、だってリミッター解除したなのはさんが出てきて社長をぶち殺しかねませんから…
281名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/29(火) 22:58:09 ID:pjdTTGb5
>>218

私は海座頭の回で襲われた子がキャロだったら……と考えた事がありました。

それと、すみません……私も鬼太郎とのクロスネタ(といっても現在放映中の第5期の次回予告に似せた嘘予告ですが)を思いついたので投下させていただきます。

282嘘予告ゲゲゲのアリサ第○話:2007/05/29(火) 22:59:48 ID:pjdTTGb5
「それにしても、まさか彼女を襲ってきた幽霊が平行世界の彼女だったのには驚きましたね、父さん」

「ふむ、わし等妖怪にも信じられない事が起こるのじゃなぁ」

「彼女がこのことを気にしなければいいんですが……」

「こればっかりはあのこ次第じゃよ」

「ですね……」

「さて、次回の妖怪は何かの?」


正体はこのあとすぐ!

283嘘予告ゲゲゲのアリサ第○話:2007/05/29(火) 23:00:20 ID:pjdTTGb5
「父さん、、妖怪ポストの手紙だとこの間行った海鳴に季節外れの大雪だそうです」

「何じゃと!? いかん、鬼太郎みんなに声をかけて総力戦じゃ!!」

「そんなに慌てて一体どうしたんです? 父さん」

「あそこにはあまりの強さに神としておそれらた妖怪が封じられておったんじゃ!!」

「何ですって!?」

「恐らく今までにない戦いになるはずじゃ、助けたあの子の知り合いという子達と共に戦うんじゃ!!」

「はい、父さん」


「戦う相手はこいつじゃ」

《座空(ざから)》

284一発ネタ 白い魔王VS紫の狂人:2007/05/29(火) 23:18:07 ID:zJEwPrNi
「頭、冷やそっか?」

桃色の閃光がティアを襲う。
しかし土煙が晴れた先には誰もいず、代わりにその遥か後方にティアを抱えた良太郎(リュウタロス)が佇んでいた。

「? ……良太郎君?」

「りょ……良太郎………」

(リュ、リュウタロス!?)

「お前、なんか気に入らない。倒していいよね?」

ティアを地面に置いてなのはを指差し、完全にバカにしたような視線を送るリュウタロス。
なのはは虚ろな目でリュウタロスを捉え、静かに呟いた。

「……そうだね、まずは君から頭冷や」

『Gun form』

なのはの呟きをデンオウベルトの電子音声で潰し、リュウタロスはガンフォームへと変身した。
デンガッシャーを組み立て、なのはに向ける。

「答えは聞いてない」



……という電波を受信した。
銭湯の回を見てたからか、リュウタロスならあの状況でもティアに味方しそうだと思た。
誰かこんなの書いてくれないだろうか……俺が書いてもいいんだけど、俺の地方StSやってないからorz
285名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/30(水) 01:16:14 ID:6eBnGH5P
>>277
GJです。
社長がエライ事にwww
あと、棺桶ってことは…蒼炎の人の登場に期待しちゃっていいですか?
286なのは×ギアスクロスSS:2007/05/30(水) 04:48:17 ID:CaGtDIZT
出来ましたので10分後に投下します
287なのは×ギアスクロスSS:2007/05/30(水) 04:59:37 ID:CaGtDIZT
>>238の続きです

朱雀の言葉に沈黙するシグナム・・・
だが、カレンやクロノ達も彼の意外な発言に絶句していた・・・

「彼は本当に何も知らないの・・・?なら説得すれば投降してくれるかも・・・」
「いえ、カレンさん。今の内に”紅帝”の詠唱を。彼等は僕が引き付けます」
クロノがカレンの考えを押し退けそう提案した
「クロノ君?でも彼等にも最低限の人権保障を・・・」
「そんな事を言っている場合では無いでしょう。今僕達がしくじれば
いずれその対価を仲間や同胞の命で償わなければならなくなる・・・
僕達はもうこれまでの様なミスは出来ないんです。説得は僕が続けます。
カレンさんは万一に備え”紅帝”を発動出来る様にして下さい」

クロノの提案に他の魔導師達も頷き、カレンを見据える
「・・・わかったわ。では当初の作戦通りに。皆も、いいわね?」
「了解!!」
覚悟を決めたカレンが皆を奮起し、戦闘開始の檄を飛ばす
クロノや他の魔導師達が攻撃態勢に入る中、カレンは一人戦線を離脱し、
広域攻撃魔法の詠唱準備に入った

「いくわよ、紅蓮。」
(承知!紅帝、招来!!)
カレンの掛け声に紅蓮が応じ、彼女の足元に紅いベルカ式の魔法陣を展開。
カレンは右腕の紅蓮を前方に突き出し詠唱を始める・・・
「全知全能たる天の帝よ、理に背きし外法なる者共に裁きの鉄槌を・・・」
詠唱開始と共に吹き飛ぶ計6発の薬莢。
直後に紅蓮の手甲の前方に3つの円環型の魔法陣が形成され、
紅蓮の手の平に眩いばかりの閃光が集束していくのだった・・・

その頃朱雀とシグナムはクロノ他20名以上の魔導師達の集中砲火を浴び、苦戦していた

「朱雀様!!何故ヴァリスを使われないのです!?」
朱雀を辛うじて護っていたシグナムは彼にそう叱咤する
「だめだ!!僕は誰も殺したく無いんだ!!」
朱雀はそう反論し、攻撃を渋っていた
「ならば尚の事です!!今はヴァリスを使い、この者達を引き離し離脱を!!」
「くっ・・・!ランスロット!!」
(Yes,My lord. VARIS,Wide Shot)
朱雀は彼女の言葉に従い、ヴァリスを放とうとする。しかし・・・
「させるか!!」(Stinger Snipe)
クロノの速射光弾魔法に翻弄され、ヴァリス発動を妨害されてしまう・・・
「くっ・・・!ならばっ!!」(Land Spiner)
意を決した朱雀が両足のブーツに魔力を送りそれを開放。
爆発的な加速を生み出しクロノに向かい突進する
メッサーソードで魔力さえ奪えれば、と朱雀はそう考えていた。だが・・・
「甘いっ!!」(Brake Impulse)
メッサーソードとクロノのS2Uが触れた瞬間、突如発生した爆発の直撃を喰らい
朱雀は後方に吹き飛ばされる

「・・・お前の戦闘形態及び魔力波形パターンは既に解析済みだ。近接戦闘に持ち込ませはしない。」
クロノは朱雀にそう言い放つ
「くっ・・・」
全身の苦痛に耐えながら朱雀は立ち上がり、クロノを見据えた
288なのは×ギアスクロスSS:2007/05/30(水) 05:02:14 ID:CaGtDIZT
「・・・一つ訊きたい。闇の書の所為で君の父親が死んだという話・・・それは事実なのか?」
朱雀は先程の彼の言葉をもう一度確認した
「ああ、そうだ。11年前に発生した闇の書の暴走事件に巻き込まれてな・・・」
「暴走?あれは人による制御が出来ない代物なのか?」
朱雀は更に質問を投げかける
「・・・本当に何も知らないのか?あれの本性を。あれは本来持ち主の命を喰らい・・・」
クロノが朱雀の問いに答えようとしたその時・・・

「紫電・・・一閃っ!!」
魔導師達を振り切ったシグナムがクロノに斬りかかった
クロノはすんでの所でシグナムの魔力波をかわし、距離を取る

「・・・そこまでだ。朱雀様に余計な事を吹き込まないで貰おうか?」
シグナムはそう言ってクロノを睨みつける

「成程・・・そういう事か・・・おいお前、スザク・・・とか言ったな
僕達に投降しろ。お前はそこの女に騙されているんだ」
「貴様ぁっ・・・!!」
クロノの要請にシグナムがいきり立つが朱雀はそんな彼女の前方に左手を突き出し、制止する
「投降すれば、真実が分かると・・・そう言いたいのか?」
「勿論、そのつもりだ。少なくとも君には弁護の余地がある。
投降すれば君の生命の安全は保証すると約束する。だから・・・」
「朱雀様っ!!いけません!!敵の言葉など・・・」
シグナムが声を荒げて朱雀に進言するが、朱雀はまたもそれを制止する
「僕が投降すれば皆の命を奪わないと、妹を助けると、約束出来るのか・・・?」
「・・・君以外の生命の保証は出来兼ねる。少なくともそこの女は闇の書の魔導生命体だ
生かしておく事は出来ない」
朱雀は黙り込む・・・
「君達が抵抗を続けるならば排除も止む無しとの命令を受けている・・・
もう一度言う、僕達に投降しろ。これは最後通告だ。でなければ・・・」

(警告!上空に強大な魔力反応あり!広域攻撃魔法、発射態勢!!)
ランスロットが突如朱雀にそう警告する
朱雀とシグナムが空を見上げると、カレンが紅蓮を朱雀達に向けて下方に突き出し
手甲の前方に強烈な閃光とプラズマ過流を発生させていた・・・
それと共にクロノや他の魔導師達も範囲攻撃魔法の詠唱準備に入った

「・・・それが君達のやり方なのか?これは只の脅迫だ」
朱雀は怒りを顕わにしてクロノを睨みつける
「・・・それだけ僕達も本気だという事だ。本当は僕達もこんな手法を取りたくは無い・・・
だけど僕達もこれ以上の悲劇を繰り返したくは無いんだ・・・投降してくれ。頼む」
クロノはそう朱雀に頼み込んだ

朱雀はクロノの言葉を受けてシグナムにもう一度確認する
「シグナムさん、彼等の言っている闇の書の暴走・・・それは事実なんですか?」
朱雀の疑念に観念したのか、シグナムは首を縦に振りそれを認めた
「・・・我々も故あって全てを知っているわけではありませんが、おそらく彼等の
言っている事は全て”事実”でしょう・・・」
シグナムは更に発言を続ける
「詳しいことはこの場を脱してからシャマルに訊いてください。
・・・私が囮となり突破口を開きます。朱雀様はどうぞ脱出を」
朱雀は努めて冷静に彼女に質問する
「・・・つまり、シグナムさんは自分を犠牲にしてでも僕を逃がすと・・・?」
「はい。はやて様が貴方の帰りを待っているのです。騎士の使命に懸けても
必ず貴方を守り抜いて見せます。ですから・・・」

朱雀は考え込んだ・・・その後に首を横に振り、彼女の言葉を否定する
289なのは×ギアスクロスSS:2007/05/30(水) 05:03:33 ID:CaGtDIZT
「帰りましょう、シグナムさん。二人ではやての許へ」
朱雀の予想外の提案にシグナムは驚く
「ですが、この状況を・・・」
「さっきも言ったでしょう?はやてが帰りを待っているのは僕だけじゃないって
シグナムさんも僕達の”家族”なんです。見捨てるなんて出来ません
ここは僕が何とかします。だから、無事に家に帰る事が出来たら・・・
真実を全て打ち明けて下さい。約束ですよ」
シグナムは朱雀の言葉に狼狽していたが、彼はそれを見て微笑み
クロノ達に返答を投げつける

「・・・投降は出来ない。やはり彼女を見捨てるなんて事は僕には出来ない
僕は皆ともう一度話し合って誰も殺めずに済む道を探す。
必ず誰も傷つけないと誓う。虫の良い話だという事は分かっているが
どうか見逃して欲しい。頼む!」

朱雀は彼等の提案を跳ね除け、逆に懇願する
それを聞いたカレンは大声を上げて朱雀に再度投降を促す
「御願い!投降して!今ならまだ間に合うから・・・!」
「・・・すみません。でも僕はそれでも彼女を見捨てたくは無いんです・・・」
カレンの悲痛な叫びを朱雀は済まなさそうに否定する
それを聞いたカレン他の魔導師達は落胆の色を隠せずにいた。だが・・・
「・・・残念だ。君なら分かってくれると考えていたんだが・・・」
クロノは怒りに打ち震えながら朱雀達を睨んでいた
「ならば・・・ならば実力でお前達を排除するっ・・・!!
スティンガーブレイド・エクスキューションシフト!!」

クロノの掛け声と共に瞬時に生み出される無数の魔力刃
それらが一斉に朱雀に襲い掛かる!

「くっ!ランスロット!ユグドラシル・ドライブ起動!!シールド展開!!」
(Yes,My lord. Yggdrasill Drive, Begining to move.MG shell,set up!)
朱雀の右腕のユグドラシル・ドライブが光り輝き、手甲から翠色の半透明の膜が形成される
そしてその膜はクロノの魔力刃をいとも容易く弾き返していく!

「なっ・・・!?」
その状況に驚きながらもクロノは尚もスティンガーブレイドを放ち続け、
また他の魔導師達もそれを見て一斉に範囲攻撃魔法を発動し集中砲火を浴びせる
だが・・・朱雀のシールドはその豪雨の如き攻撃を右腕一つで全て弾き返していくのだった

「カレンさん!”紅帝”を!!僕達が引き付けている内に!!」
焦ったクロノはカレンにそう進言した
「・・・分かったわ。皆、離れて!!」
カレンの言葉と共に魔導師達は攻撃を続けながらも上空へと距離を取り、そして・・・
「唸れ、紅き烈光!紅帝、招来!!」

カレンの叫びの直後、紅蓮から発せられる直径20メートル以上は在ろうかと言う
巨大な紅きプラズマ過流の柱・・・
それを身動き出来ずにいた朱雀に文字通り叩きつける!!
その余りに膨大なエネルギーは大地を抉り、やがて眩い光と共に
強烈なプラズマと爆風を周囲に撒き散らす!
付近にいた魔導師達も障壁を張り自身を守るが、その余りの爆風に
障壁ごと吹き飛ばされてしまう程だった・・・
290なのは×ギアスクロスSS:2007/05/30(水) 05:06:06 ID:CaGtDIZT
やがて爆風も収まり、辺りには目を覆う程の大量の噴煙が充満していた
カレンの持つ最強の広範囲殲滅魔法、通称”紅帝”・・・
これを喰らって生きている人間はいまいと、誰もがそう思っていた。だが・・・
「紅蓮、もう一度よ。いけるわね?」
(無論!魔力弾装填!紅帝、招来!!)
カレンは再度紅帝の発動準備を始める
彼女自身あの闇の書の守護騎士達相手にこれだけで平伏させられるとは考えてはいなかった
ならば彼等が動けなくなるまで何度でも”紅帝”を叩き込んでやると、そう思っていた
「嘘・・・どうして・・・?」
だが、噴煙が風で飛ばされ視界が回復した時に見た光景にカレンは絶句した・・・

朱雀達は無傷だった
朱雀の展開したシールドがあの強大なプラズマ過流を完全に防ぎ切ったのだ
それだけでなく朱雀のバリアジャケットがこれまでの騎士服から
白をベースにと金色のラインが入った甲冑の様な物に変貌し、手甲も腕全体を覆う程に大型化。
そしてその手甲の中に収められたユグドラシル・ドライブが
かつてない程に強大な白光を放っていた

その状況に、クロノや他の魔導師達はおろか、朱雀に守られていたシグナムさえも
驚き、呆けていた・・・

「くそっ・・・!ならばっ・・・!!」
カレンが迷いを吹っ切り再度紅帝を放とうとする。だが、その直後・・・

「ランスロット!シールド解除!並びにハーケン・ブースター発動!!」
(Yes,My lord.Harken booster,Absorb bind mode!)
朱雀の言葉と共にランスロットが前方に巨大な魔法陣を展開。
その魔法陣から数十本に及ぶ光の帯が飛び出し
それらが一斉に魔導師達に襲い掛かった

「くそっ!」(Stinger Snipe)
クロノや他の魔導師達は迎撃、防御、回避と即座に対応する
だが、その光の帯は迎撃魔法や障壁を紙の様に突き破り、爆発的なスピードで
魔導師達を追尾し、遂にはその場に居た者達全ての両腕を縛り上げてしまう

「バインド!?だが、このくらいっ!!」
クロノ達は魔力を送りそれを破壊しようとするが、光の帯が彼等の魔力を吸い尽くし
ついにはデバイスが機能不全に追い込まれてしまう

「そんな・・・これもなの・・・!?」
現在の状況に驚き、絶望するカレン
ハーケン・ブースターによって文字通り吊るし上げの状態にされて身動き一つ取れず、
魔導師達は自らの死を覚悟した。しかし・・・
291なのは×ギアスクロスSS:2007/05/30(水) 05:07:41 ID:CaGtDIZT
「シグナムさん、行きましょう。」
と、朱雀はそうシグナムに進言した
無論シグナムはそれに猛反発する
「何故です!?今ここで奴等を仕留めなければまた・・・」
「でも、それでも僕は誰も殺したくはないんです」
朱雀は冷静に自分の思いを述べ、シグナムの発言を阻んだ
「・・・ならばせめて闇の書の纂集を!!命は奪わずとも足止めにはなるでしょう!!」
シグナムの憤りは止まらなかったが、それでも朱雀は首を横に振る
「・・・シグナムさん、僕は彼等に妹と同じ様な思いを味わわせたくは無いんです・・・
彼等も守りたい者の為に戦っていただけですから・・・御願いします、どうかこのまま・・・」

朱雀は悲しみの表情と共にシグナムに頭を下げた
それをみた彼女は沈黙し、考え込む・・・
(そうだ・・・我等の今の主はこういう方なのだ・・・だからこそ、我等は・・・)
朱雀の愚直なまでの優しさに溜息をつきながらも、安らぎを感じていた

「ふうっ・・・全く、貴方という方は・・・仕方ありませんね・・・
では急ぎこの場より離脱しましょう。奴等の増援に来られては厄介ですから」
「本当にすみません、シグナムさん」
朱雀は嬉しそうにシグナムに頭を下げた
「構いませんよ。では、行きましょうか」
「あっ、ちょっと待ってください」

朱雀は魔導師達をゆっくりと地面に降ろし、ハーケン・ブースターを解除した
カレンはそんな朱雀の行動に声を荒げて反論する
「どうして・・・どうして私達に止めを刺さないの・・・!?」
「・・・そうしたく、無いからです・・・」
朱雀はカレンを見詰めてそう答えた
「・・・貴方みたいな人がどうして闇の書の復活なんかに手を貸すの!?
何でよ!?答えなさいよ!!」
カレンは涙ながらに朱雀にそう訴えた。朱雀はそんな彼女に深く一礼し・・・
「ランスロット、転移ゲートの位置は?」
(南南西約150キロの位置にあります)
「・・・済みません。いくぞ、ランスロット!」
(Yes,My lord.Flight ynit get set)
悲しそうな瞳をカレンに向けた後、朱雀は彼女達の許から飛び去った・・・
292なのは×ギアスクロスSS:2007/05/30(水) 05:09:42 ID:CaGtDIZT
「くっ、そおぉぉぉぉっ・・・!!」
二度も敗れ、その上情けまで懸けられた・・・
クロノは自分の無力さに憤り、地面に拳を突きつけた
カレンや魔導師達も同様の思いに駆られ、自責の念に苛まれていた・・・
その時だった・・・

「カレンさん、皆さん、大丈夫!?」
突如エィミィの声がデバイスから飛び込んで来た
アースラがなのは達を引き連れ救援に来たのだ
「ええ、全員無事です・・・」
カレンがそう応答し、リンディやエィミィ、なのは達はホッと胸を撫で下ろす
「・・・ですが、私の失策で対象を取り逃がしてしまいました・・・
責任は全て、私にあります・・・」
カレンの言葉にリンディは首を横に振って答える
「いえ、貴方達は良くやってくれたわ。責は私が負います
なのはさん達や救護班をそちらに回します。今は撤退し、ランペルージ師団長と
今後の善後策を練り直しましょう。」
「そうですね・・・なのは達だけで奴等を追撃するのは自殺行為以外の何者でも・・・」
クロノがリンディの提案を受け入れようとしたその時
カレンが突如クロノの発言を阻んだ

「・・・待ってください。なのはさん、フェイトさん、そしてアルフさんをアヴァロンの
”緊急転移射出発進用ランチャー”に移送してもらえないでしょうか?」
カレンの提案に驚くリンディやクロノ
「カレンさん?一体何を・・・」
二人は同時にカレンに質問を投げかけるが、彼女は尚も発言を続ける

「私に、考えがあります」
293なのは×ギアスクロスSS:2007/05/30(水) 05:12:17 ID:CaGtDIZT
投下完了
カレンの紅帝が分かりにくくて済みません
ぶっちゃけ種のローエングリンやタンホイザーだと思ってください
後デバイスの発言を一部英語(?)にしてみました
スペル間違ってたらゴメンナサイ。学が無いもので・・・

>>リリカルスクライド氏
有難うございます。根性続く限り頑張ります

>>リリカル龍騎氏
ご面倒おかけして本当に済みません
また訂正依頼をすることになると思う(実は確実)ので
ご迷惑でなかったらまた御願いします

以外と自分の拙いSSを見てくれている人がいるんだな、と
驚いています
これからも頑張りますんで、よろしければまたお付き合いください
それでは
294名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/30(水) 09:57:54 ID:e8+3Tx7V
>>293
GJ!
アンタァまだこれからの人だ………頑張って下さい
295高町なのはVSウォッシュアス:2007/05/30(水) 10:04:31 ID:6jtztAFK
時空管理局のトイレには魔物が棲む。そう言う都市伝説がミッドチルダには存在していた。
しかし、それにしてはトイレでその様な物が確認されたと言う報告は無い。
故に一部の怖がりかホラーマニアあたりが流したただの噂話として片付けられていたのだが、
そんなある日、その魔物がついに姿を現す日がやって来たのである。

時空管理局で教官をしている魔導師「高町なのは」
仕事も終わり、トイレに行った時の事である。
「…………!!!」
トイレの個室を開いた瞬間、彼女は絶句した。何しろ手足の生えた洋式便器が
個室の中で胡坐を書いて座っていたのである。
「な…なにこれ…。」
なのはは目の前のそれが何なのか良く分からなかった。すると、手足の生えた洋式便器の
フタが開き、中から人間の顔が現れたのである。
「どうした? 俺は便器だぞ。思う存分用を足すが良かろう。」
「キャァァ!! 誰か来てぇぇぇ!! 女子トイレに不審者が忍び込んでるの!!」
なのはが悲鳴を上げるのは仕方の無い事だった。何しろこんな状況に
置かれたら誰だって変体の所業であるとしか思えないだろう。
そしてなのはの悲鳴を聞いたフェイトとヴィータが駆け付けて来た。
「どうしたどうしたって何ぃぃぃぃ!?」
二人も手足の生えた洋式便器の存在にどう反応して良いか分からず唖然とするばかり。
「と…とにかく…だ…誰?」
三人はデバイスを構え、恐る恐るそう問う。
「俺の名はウォッシュアス。出身は古代インカ帝国。マスターベンキマンの教えを受けた正義超人だ。」
「ど…どこが正義よ…。女子トイレに忍び込むなんて最低じゃない…。」
三人が怒るのはもっともである。しかし…
「俺は見ての通り洋式便器の超人だ。その俺がトイレの中にいて何か悪い事でもあるのか?」
「悪い!」
「と言うか古代インカ帝国の超人さんとやらが何故こんな所にいるの!?」
「うむ。良くぞ聞いてくれた。これには聞くも涙、語るも涙の理由があるのだ。」
「うわっ! 何か語り出したぞ!」
三人は呆れるが、ウォッシュアスは構わずに語り始めた。
「俺は古代インカ帝国の誇る偉大な超人、マスターベンキマンの下で辛く苦しい修行をして来た。
その目的は一つ。超人オリンピック・ザ・ビッグファイトでマスターベンキマンを破った
キン肉マンの息子、キン肉万太郎を倒すと言う形でマスターベンキマンの仇を討つ事。
しかし俺は超人オリンピック・ザ・レザレクションでキン肉万太郎を後一歩の所まで
追い詰めながら最後の最後で逆転負けを喫してしまった…。」
「あの…それと時空管理局のトイレにいる事は関係無い気が…。」
ウォッシュアスの目からは悔し涙が流れていたが、三人はやはり呆れるしかなかった。
「そこで俺は修行の旅に出た。次の超人オリンピックで万太郎を倒す実力を付ける為に…。
そして俺は世界各地のトイレを巡り、結果このトイレにまでやって来たのだ。」
「でもそれが何の修行になるの? どう見ても変体にしか見えないよ。」
「と言うか、何で女子トイレにいるのよ!」
「そうだそうだ! 男子トイレに行け!」
三人はやはりウォッシュアスを変体としか見ていなかったが、ウォッシュアス本人は構わずこう続けた。
「俺は闘いの前に女人を便座に座らせて英気を養う事にしている。」
これは事実だ。実際超人オリンピック・ザ・レザレクション決勝トーナメントの
対キン肉万太郎戦の前に、付き人の女性を自分の便座に座らせると言うパフォーマンスを披露している。
しかし、やはり女性本人にとってはセクハラ以外の何者でも無いのも事実である。
296高町なのはVSウォッシュアス:2007/05/30(水) 10:06:02 ID:6jtztAFK
「何も恐縮する事は無い。堂々とその豊満な尻を乗せれば良いのだ。」
「そ…そんな事出来ないの!」
「何を言うか。見よ、この俺のウォシュレット、ウォッシュアスシャワーは
一度受ければ天にも昇る気分を味わう事が出来るのだぞ。」
ウォッシュアスの額からウォシュレットが伸び、そこから水が発射されるのだが、
直後、その水は物の見事にトイレの壁をぶち抜いていた。
「ちょっ! そんな物食らったら本当に天国に逝っちゃうよ!」
「そんなの出来るわけないでしょ!」
「帰れ帰れ!」
三人は口々にそう言う。誰だってそんな物にしゃがみたくないのは当然だ。
しかし、それはウォッシュアスを怒らせる事になった。
「黙れ! 何度も言うが俺は洋式便器の超人だぞ! さっさと用を足せばよかろう!」
ついにウォッシュアスは立ち上がり、三人に襲い掛かった。
そしてトイレの外に逃げてもなお追い駆けて来るのである。
「待てぇぇ!!」
「キャァァァ!! 怖いぃぃぃ!!」
「うわぁぁぁ!! 便器が走ってるぅぅ!!」
ウォッシュアスが外にまで追い駆けて来た事により、他の者達にもその存在が知られる事となり、
時空管理局全体が大パニックとなった。
「大変です! 洋式便器が走ってます!」
「はぁ!? 何を言っているんだねキミは!」
「いや本当に走ってるんです!」
「えええええ!?」
その報告を聞いた時、上層部も最初は変な冗談かと思ったが、実際にウォッシュアスが
走っている所を見せられて驚愕のあまり腰を抜かしてしまう程だった。
だが、そうしている内もなおウォッシュアスはなのはを追い駆け回していた。
「うぉぉぉ!! こうなったらお前の体ごとこの便器の中に流してくれるわぁぁぁ!」
「キャァァ!! そんなの嫌ぁぁぁぁぁ!!」
対戦相手を便器の中に流し込む技はベンキマンやウォッシュアスなど、
トイレ超人が得意とし、その代名詞でもある最大最強の必殺技だ。
しかし、そんなの誰だって食らいたくない。もうなのはは子供のように泣き崩れていた。
もう正義超人もへったくれもない。と言うか、もう完全に手段と目的が入れ替わっている。
「嫌ぁぁ! そんな見っとも無い事嫌ぁぁ! お嫁にいけなくなっちゃうの!」
「お前が行くのはお嫁では無くこの便器の中だぁ!」
「だからそれが嫌なの! スターライトブレイカー!!」
「わぁぁ! 高町教官ご乱心! 室内でスターライトブレイカーを発射しようとしてます!」
「ちょ…! 止めろ! 誰か止めさせろ!」
恐怖の余りなのははスターライトブレイカーを発射しようとするに至ってしまった。
時空管理局内でこんな物を撃たれてしまったらどうなってしまうのか分からない。
どういう理屈かは不明だが、少なくともなのはの魔砲で人が死ぬ事は無いが、
それでも建築物は破壊されるし、破壊された瓦礫の下敷きになったり、魔砲の衝撃波で
吹き飛ばされた後に壁に強く叩き付けられて死ぬ者が出るのは必至だ。
とにかくここでスターライトブレイカーを放たれたらまずい。
周囲にいた時空管理局魔導師達が大慌てでなのはを取り押さえようとしたが、
ウォッシュアスに迫られて冷静な判断が出来なくなっていたなのはに対してそれは無意味なあがきだった…。

なのはが我に返った時、ウォッシュアスの姿は忽然と消えていた。
一体何だったのか…。今はもう分からない。残るのはなのはのスターライトブレイカーによって
焦土と化した大地が空しく広がるのみ。

古代インカ帝国の誇る洋式便器超人ウォッシュアス。
彼がこのまま死んでしまったとは思えない。
もしかするなら…君の家のトイレに潜んでいるのかもしれないよ。
                     おわり
297名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/30(水) 10:08:20 ID:6jtztAFK
格闘探偵団ネタが思いの他好評で吹いたw で、今回はウォッシュアスと絡ませてみた。
師のベンキマンと比べてマイナーなのが玉にキズだけど。
そして未遂に終わったとは言え、かなり下っぽいネタになってスマソ

>>268
スタースクリームの人望が無いのはやはり相変わらずなのかなと思った

>>269
やっぱそのガチャピンはバリアジャケット着てるのかな?

>>277
スバルとティアナ劣勢だけどどうなるか気になる。

>>281-283
>《座空(ざから)》
これどんなのかな? って検索したけどそれっぽいの見付からなかったorz

>>284
自分も実は3期やってない地域在住だから何となく気持ちが分かる。

>>293
クロノは負けてしまった様子だけど、「考え」と言うのがどんな考えなんだろう。
298魔法少女リリカルスクリームの人:2007/05/30(水) 16:46:30 ID:eWhgvz1D
>>297
ざからっていうのはアニメ版なのはの原作のとらいあんぐるハートっていう
18禁のゲームの「ラブラブおもちゃ箱」っていうサブシナリオに出てくる妖怪です。
かなりマニアックなネタなんで解らなくても無理は無いかと思います。
299名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/30(水) 17:12:16 ID:BVXGDsDm
>>295
何だコレw何だこの空気、大好きだアンタ
300リリカルスクライド:2007/05/30(水) 17:55:13 ID:Vgbi21rq
遅れながら皆さんの作品への感想を

>>268 リリカルスクリームの人
スコルボス良い味出してますね!他のデストロンメンバーも良いw
続き待ってまーす!あとGJ!

>>269
良い味出ててGJw

>>293 なのは×ギアスクロスSS氏
GJ!続き待ってました!
カレン強いですな!そのカレン以上のスザク…化け物染みた潜在能力
ルルーシュの活躍を待ってるデス

あと、単発ネタSSの方々
ネタが分らないものもあったけど良い味出てGJ

スクライドの世界に派遣される魔法少女達の冒険の感想アリガトウ
棺桶はご想像に任せます。
社長に入り込んだ闇人格さんは、嫌な物を残していきますのでお楽しみにw
301名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/30(水) 18:52:08 ID:aNFGhrG1
フェイト「フュージョンするよなのは!」
なのは「ほえ?」
フェイト「・・・だから・・・フュージョンするって言ってるの・・・」
なのは「うふふふ」
フェイト「おかしいの?何か変なの?」
なのは「おかしいんじゃないの、うれしいの!フェイトちゃんがフュージョンしたいなんて」
フェイト「・・・いいからさぁ・・フュージョンするわよ」
なのは「最高だよフェイトちゃん・・」
敵「フュージョンはさせんぞ!」
敵をリインフェースと同化したはやてが食い止める
2人「フューーーージョン!!ハッ!!」
すさまじい魔力を持った戦士が登場する
敵「だれだ貴様!?」
スーパー魔道師4ナノト「私はなのはでもフェイトでもないの!私はあなたを倒す者」
302名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/30(水) 20:51:59 ID:/rueNxRY
UCなのはスレの埋めみたいにZOEクロスで書いてほしいなあ
303名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/30(水) 21:12:39 ID:rcF6/zp8
>>295
腹が痛い、殺す気か。 GJ。
304リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/30(水) 21:24:47 ID:NXnnBf+e
皆さん乙GJです

>>293
カレン凄…そしてそれを圧倒する朱雀強…
カレンが何をするつもりなのか非常に気になります

>>295
なんか管理局中がパニックになってらっしゃる…
…まあ、こんなのいるんじゃパニックにもなりますけど
305魔法少女リリカルスクリームの人:2007/05/30(水) 21:36:36 ID:eWhgvz1D
>>300
スコルポスは中の人の遠藤雅さんも頑張ってたしメタルス一話でフェードアウト
しちゃったのがほんと残念だったなあ…。
関係ないけど最近フジテレビ系列でたまに流れるポークゼリー(?)のCMのナレーターが
ワスピーターの中の人の加藤賢崇さんなんですよね。
あの人は漫画も書けるしDJとか映画評論なんかもやった事があるらしいしかなりオールラウンドな方だそうで。
306魔法少女リリカルスクリームの人:2007/05/30(水) 21:44:15 ID:eWhgvz1D
>>295を見てふと思い出した。
今だから言えるけど昔便器の中にはブラックホールがあって流された物は
宇宙の果てに放り出されるんだと思ってました。
307リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/30(水) 22:18:11 ID:NXnnBf+e
第十五話完成しました。
五分後に投下開始します
308リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/30(水) 22:23:05 ID:NXnnBf+e
『FINALVENT』
 再びベノスネイカーが現れる。王蛇もそれに呼応するかのように、同じ方向へ、地を這うように走る。
そして、高く高くバック宙をし、ベノクラッシュを放った。
「させへん!刃もて、血に染めよ。穿て、ブラッディダガー!」
 はやてがブラッディダガーで阻止しようとする。
十数本の短剣を飛ばし、ベノクラッシュの軌道上へと放ったが、それより早くベノクラッシュがガイに届いた。
そして、水泳のバタ足のようにガイを蹴る。とことん蹴る。徹底的に蹴る。
ブラッディダガーの軌道を変え、王蛇に撃ち込んでも止まらない。蹴る、蹴る、蹴る。
「ぐあ…ぁ…」
 それが…ガイの断末魔となった。
何度も何度も蹴られ、ついには爆散してしまったのだ。

(助け…られへんかった…)
「あ、ああ…あああぁぁぁぁぁ!!」
 はやてが突如へたり込み、声を上げて泣き出す。
助けられたはず、でも助けられなかったという罪悪感、そして目の前での人死にのショックに打ちのめされたのだ。
「どうしてそんな簡単に人を殺せるんですか!どうして!!」
 精神的に打ちのめされたはやてに代わり、なのはが問い詰める。
すると、こともなげに王蛇が答えた。
「ライダーってのはこういうもんだろ?」

 ズドォォォォン!!
「なっ、何だぁ!?」
 ファムを止める為に店内にいた龍騎が爆発音に気付き、店から出る。
「あっ、待て!」
 それを追い、ファムが店を出た。そして、泣くはやてと王蛇を問い詰めるなのはを見て、全てを察した。
「またかよ…またここで芝浦がやられたのか…!」
 また?何を言っているのか分からないファム。だが、今はそれよりも優先すべきことがあった。
「浅倉…!あんたを殺すッ!」
 龍騎との戦闘で出していた薙刀『ウイングスラッシャー』を手に、王蛇へと駆け出した。

第十五話『再起の時』
309リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/30(水) 22:24:55 ID:NXnnBf+e
『はやてちゃん、大丈夫ですか?』
「ありがとな、リィン。もう大丈夫や」
 はやてが立ち上がる。どうやら泣くだけ泣いたらしい。
「それより、あの人だけは止めなあかん。力貸してな」
『はいです!』
 そう言ってシュベルトクロイツを構えるが…
(何でやろ…あかん、腕が震える…力が入らへん)
 ガイの死がトラウマとなったのか、恐怖で体に力が入らない。
そのままシュベルトクロイツを落とし、再びへたり込んでしまう。
「はやてちゃん!?」
 慌ててなのはとシャマルが助け起こすが、はやては依然、怯えている。
「何だよ…つまらねえな」
 王蛇がそう言い、ファムの方を向く。
「お前と戦りあう方が面白そうだ」
 そして、ベノサーベルを片手にファムへと向かっていった。
「くそっ!止めないと…」
 龍騎が止めに入ろうとしたが、それより早く王蛇に銀のサイが体当たりを仕掛ける。
銀のサイ、それはメタルゲラスだ。契約者が死んだのに何故ライダーに喧嘩を売るような真似をしたのか。
前述の通り、メタルゲラスはガイを友人としてみていた。そう考えると、友人の敵討ちという自然な理由になる。
そして何度も王蛇へと体当たりを仕掛けた。ちなみにファムはメタルゲラスが邪魔で攻撃できない状態である。
「何だよ…そんなに俺が気に入ったか?」
 そう言って、王蛇がカードを取り出す。そのカードには『CONTRACT』の文字が刻まれていた。
次の瞬間、カードとメタルゲラスが輝きだす…光が収まったときには、メタルゲラスが消えていた。いや、王蛇の契約モンスターになったのだ。
「早速試すか…?」
 そう言うが早いか、メタルゲラスのファイナルベントのカードを取り出し、装填しようとする。が、そうしようとした時に体の粒子化に気付いた。
「時間切れか…」
 そう言うと、王蛇がミラーワールドを出て行った。去り際に「次は倒す、必ず倒す」と言い残して。
それを見た一同も、自分が粒子化し始めているのに気付き、それぞれミラーワールドを出て行った。

 その夜、八神家にて。
『僕〜ら〜は〜選〜b『バナナといったら滑r『「詐欺師?」「お前の親z』
「だぁ、もう!遠慮して譲れよ!」
「いやダメだこれは譲れん!」
「まあまあ、じゃあここは間を取ってこの番組に「「おい!」」
 この時間帯は、どこの家庭でもテレビのチャンネル争いが勃発している。
八神家もその例に漏れず、現在チャンネル争いの真っ最中だ。
ただいつもと違うのは…はやてがそれに参加していないことだ。
(…なあ、はやてがなんか変だけどどうしたんだ?)
 シャマルとリィンには、ガイの死が尾を引いているとしか思えなかった。
(…リィンちゃん、もしかして)
(はいです…きっとあの事です)
(あの事?あの事とは何だ?)
「みんなコソコソして、どないしたん?」
 さすがにチャンネル争いをやめてコソコソしだすのはおかしいと思われたらしく、はやてが聞く。
「あ…いえ、何でもありません」
 シグナムがそう言って、またチャンネル争いが始まった。ただしはやてに聞こえないよう、念話を使って話の続きをしているのだが。
(で、あの事って何だ?)
 ヴィータの質問に、シャマルが今日あった事を説明した。
浅倉の起こした立て篭もり事件、それによるライダー同士の戦い、そして目の前でのガイの死についてを。
…チャンネル争いしながらなので聞こえているかは疑問であるが。
310名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/30(水) 22:25:47 ID:e8+3Tx7V
支援
311リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/30(水) 22:26:44 ID:NXnnBf+e
 翌日の午後、再び八神家にて。ちなみに始業式が終わって帰宅した後である。
「はやて…昨日からなんか変だよ。何かあったのか?」
 ヴィータが意を決し、はやてに問いかける。
昨日シャマルから事情は聞いていたが、それでも自分の耳で聞かねば納得できないのだろう。
「…え?多分気のせいやないの?」
 嘘だ。
いつものはやてとは、やはりどこかが違う。どこがかは分からないが、漠然と。
…と、ここで例の金属音が響いた。
「モンスターか!はやて、行くぞ!」
 そう言って外へと駆け出そうとするヴィータ。はやても行こうとするが、その場を動けない。
「どうしたんだよ、はやて」
「ごめん、ヴィータ…うちは戦えへん」
 そう言ったとき、二階からシグナムが駆け下りてきた。
「主はやて…ヴィータ、先に行っていてくれ。私もすぐに行く」
「…分かった。はやて、シグナム、後で必ず来いよ」
 そう言ってヴィータが駆け出した。
残ったシグナムがはやてと話し始める。
「主はやて、シャマルから話は聞きました。そのおかしな様子の原因もです」
「…はは、ヴィータにも見抜かれてるくらいやし、よっぽどバレバレだったんやな」
 そう言い、自嘲気味に笑うはやて。その後、自分の肩を抱き、話す。
「何でやろな…?あの時から、戦いの場に出るのが怖くなったんや。
またうちの目の前で誰かに死なれたらと思うと…」
 弱々しい、今にも泣き出しそうな声だ。心なしか、震えているようにも見える。
そんなはやてに業を煮やしたのか、シグナムが苦言を呈する。
「だから戦わないのですか。戦うことで救える人を見殺しにして…!」
「シグナム…?」
「死なれるのが怖いなら、死なせないよう強くなればいい。
少なくとも、私はその方が遥かにマシだと思います」
 そう言うと、シグナムが玄関へと足を進める。
「シグナムにも、そういう経験があったん?」
「…ええ、それこそ数え切れないほどに」
 そして靴を履き、はやての方に向き直る。
「主はやて、無礼な物言いをお詫びします」
 そしてシグナムがモンスターの気配へと駆け抜けていった。
「死なせないように強く…か」

「ちっ…もうモンスターは逃げた後か」
 ヴィータが気配の場所に着いたときには、もうモンスターの気配はしなかった。
肩を落とし、帰ろうとするヴィータ。だが、その場所から先ほどとは別のモンスターの気配がした。
(逃げた奴以外にもいたのか。狙いは…あたしか?)
 そう思ったとき、モンスターが映る。幸いシアゴーストだから、倒すのは難しくなさそうだ。
「うわ、すげえ数」
 …訂正、ミラーワールドの外からでも分かるほどの大群だから、殲滅は難しそうだ。
「ま、いいや。じゃ、行くか!」
 グラーフアイゼンをハンマーフォルムへと切り替え、騎士甲冑を纏う。
そしてヴィータはミラーワールドへと踏み込んだ…どういう訳か、シアゴーストではない、人型の何かもいる。
「あなた…どうやって生身で入ってきたのですか?」
 …シザースだ。シアゴーストの群れと戦いながら、ヴィータに問う。
「あんたこそ、何でいるんだ?あたしは気配がしたのと同じくらいに入ったんだけど…」
 ヴィータがシザースに聞き返す。シアゴーストの群れを相手にしながらだ。
「質問にはその答えで返してほしいものですが…まあいいでしょう。
このモンスターが現れるより前に、別のモンスターがいました。私はそいつの相手をしていたのです。
これで満足いきましたね?」
「ああ。で、そっちの質問の答えだけど…こいつら片付けてからでいいか?」
 ざっと30体。先日の傀儡兵よりは少ないが、こちらの戦力も少なく、相手は傀儡兵より強力、さらには時間制限まで付いているときた。
話は戦いに片をつけてからの方がいい。
「…ええ、いいでしょう」
 シザースも納得したらしく、シザースピンチを構えた。
(…どうやら、気付かれなかったようですね)
 シザースはまだ腹の底に何か隠しているようだったが、そんな様子に気付かず、ヴィータがシアゴーストに一撃を見舞う。
312リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/30(水) 22:27:38 ID:NXnnBf+e
 はやてはまだ八神家にいた。
先ほどのシグナムの言葉を反芻し、そして考えている。自分が今何をすべきかを。
『はやてちゃん…』
 リィンも心配している。下手をすればそのまま再起不能になりかねないようなトラウマを持っているのだから、当然といえば当然か。
…と、はやてが立ち上がり、蒼天の書を手に、リィンとともに家を出た。
『はやてちゃん、もう大丈夫なんですか?』
「何とかな。うちなりの答えも見つかったし」
『答え?』
「うん。誰かに死なれるのは怖いけど、何もしないで見殺しにするのはもっと嫌。これがうちなりの答えや」

「く…数が多すぎる」
 シアゴーストの大群を前に、さすがのシグナムも参っているようだ。
…というのも、倒したそばからゾロゾロと現れるのだ。まるで某『一匹見たら三十匹いると思え』の虫である。
「というかあなた、一体いつからいたんですか?」
「ついさっき…2分ほど前だな」
 そう言いながら、また一体斬り倒す。
「ヴィータ、カートリッジは後どれだけ残っている」
「まずいな…あと2発しかねえ」
 そろそろカートリッジも数が少なくなってきた。これでこの数を何とかしなければならないとなると、多少きつい。
「みんな、今からでかいのいくで!ちゃんと避けてや!」
 声に反応し、3人とも上へと振り向いた。はやてがいた。
「フォトンランサー・ジェノサイドシフト!」
 刹那、金色の光の雨が降り注ぐ。そして降り注いだ光は、シアゴーストのほとんどを射抜いた。
シアゴーストの残りは3体。だが、それよりも驚いたのは、はやてが立ち直ったことである。
「はやて!もう大丈夫なのか?」
「うん。心配かけてごめんな。でも、もう大丈夫や」
 はやてはそう言うと、シグナムの方を向く。
「シグナム、ありがとな。おかげで目が覚めたわ」
「…何のことかは存じませんが、お役に立てたのなら幸いです」

「じゃ、後はこいつらを片付けるだけだな。グラーフアイゼン、ラケーテンフォルム!」
『Jawohl. Raketenform.』
 ヴィータがグラーフアイゼンを変形させ、回転を始める。
それと同時に、シグナムはレヴァンティンに炎を纏わせ、シザースは一枚のカードを取り出した。
「ラケーテンハンマー!」『Explosion.』
「紫電一閃!」『Explosion.』
『FINALVENT』「はぁっ!」
 遠心力を利用した打撃魔法『ラケーテンハンマー』が、
 炎を纏った斬撃『紫電一閃』が、
 空中での回転体当たり『シザースアタック』が、3体のシアゴーストを砕いた。

『渇いた〜叫びg』『第一球…投げt』『同情するならk』『5300円という大胆予想だg』
「昨日お前だったんだから譲ってくれたっていいだろ!」
「ダメよ、この回見逃すわけにはいかないわ」
「あ、ホームラン打たれた…」
「よし、今のうちに…「「待て待て待てぇ!」」
 その晩も例によってチャンネル争いの真っ最中である。
はやてがまた参加したことから見ると、どうやら復活できたらs…いや、贔屓のチームの投手が打たれ、落ち込んでいるようだ。
分かりやすく言うと、 orz ←こんな感じだ。今ので逆転不可能なまでの点差がつき、さらに落ち込む。
そんなはやてを尻目に、チャンネル争いを続ける一同。ちなみに真司は夜勤の真っ最中で家にいない。
だが、はやてはすぐ復活し、チャンネル争いに再び参加する。そんなはやての様子を見て、シグナムがほっと一安心。
(主は立ち直れたようだな…よかった)
「リモコン取ったりぃ!」「しまった!」
 本日のチャンネル争い、勝者はヴィータでした。
313名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/30(水) 22:28:26 ID:e8+3Tx7V
支援
314リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/30(水) 22:30:57 ID:NXnnBf+e
投下終了
あれ?はやてがトラウマ乗り越えて成長する話書きたかったはずなのに…

チャンネル争いの様子を見て分かると思いますが、この世界の番組欄は素敵なくらいカオスです。
木曜七時枠でビーファイターカブトとクロサギやってたり、金曜八時枠で遊戯王と家なき子やってたり…
多分今後もそのカオスぶりが出ると思います

余談ですが、ビーファイターカブトの後期OPでザビーとドレイクを見つけて吹いたのは俺だけですか?
315魔法少女リリカルスクリームの人:2007/05/30(水) 22:44:49 ID:eWhgvz1D
GJ!
相変わらずクオリティ高いですなあ…
それにビーファイター懐かしいなあ。
ビーファイターカブトに無印ビーファイターがゲスト出演して
理由は忘れたけど暴走してビーファイターカブトのキャラに襲い掛かる話だけ覚えてるな。
316名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/30(水) 23:31:42 ID:Vn/Yb+bx
>269の続きです。
オチをつけたかっただけ、とも言います。

訓練はいつものようにハードだった。
いつもと同じ強烈な魔力がいつもと同じ正確さでたたき込まれる。
「すごいわね。なのはさん。あんなの着てても、いつもと同じなんて」
スバルとティアナは狭い路地に隠れていた。
「あ、ティア。なのはさんじゃなくて・・・」
砲撃がいつもの1割り増しで飛んでくる。
崩れるビルと、砕ける地面が煙になりあたりに立ちこめた。
「なのはさんじゃなくて・・・・ガチャピン教官」
巻き上げられた砂はまだ落ち着かず、視界を悪くしている。
「チャンス。行くわよ、スバル。あんなハンデがあるときくらいクリーンヒット決めるわよ」
「わかった」

結局クリーンヒットは出なかった。
いつものように早朝の訓練の終わりにはみんな地面に倒れてしまう。
「朝の訓練は終わり。朝食の後にまた集合してね」
「はい」
これもいつも通り。
なのはではなく、ガチャピンが言っている以外は。

警報が鳴り響いた。
緊急出動の警報だ。
朝食の暇はない。
ストームレイダーに駆け込み、現地に飛びながら説明を聞く。
ガチャピンも一緒に。

「・・・・というわけで、護衛する輸送機を中心に3方向に分かれてドローンを迎撃します。
前方にはガチャピンさん。右後方はスターズ03、04。左後方はライトニング03、04で対処してください。
前方のドローンの数は多いので後方は処理が終わっら前方に合流して対処してください」
指揮を執るシャマルの一通りの説明が終わった。
「あの、質問があります」
「あら、なにかしら。ティアナさん」
「なの・・・じゃなかった、ガチャピンさんのコールサインはないんでしょうか?」
「そうね・・・じゃあ、いつもの通りスターズ01でいいかしら」
「いいですよ。僕のコールサインはスターズ01ですね」
ティアナがスバルに頭を寄せ、声を潜める。
「今の聞いた?」
「うん、聞いた。いつもの通りって言ってた」
「やっぱり・・・なのはさんよね」
「でも、言わない方がいいと思う」
ヘリコプターのハッチが開いた。
「みんな、出発だよ」
ガチャピンが手を振っていた。

317名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/30(水) 23:33:07 ID:Vn/Yb+bx
「スバル、落とすわ」
「まかせて!」
ティアナの射撃でバランスを崩したドローンが落下する。
それを下からアッパーでスバルが迎撃。爆発。
AMFを高速で通過して魔力減衰を抑えるフォーメーションだ。
「これでこっちは最後だね。早くガチャピンさんと合流しないと」
「数が居るみたいね。急ぐわよ」
シャマルから念話が届く。
「シャマルです。全ドローンの撃墜を確認しました。皆さんはそのまま空港まで警戒しながら向かってください」
「スターズ03了解。さすがね。なの・・・ガチャピンさん」
「スターズ04了解。そうだね。あんなの着ててもいつもと同じように動いてる」

空港に着いたスバル、ティアナ、エリオ、キャロをなのはが迎えた。
「おつかれさま。テレビ局の取材があったのに、緊急の出動があったから心配になってたんだけど。無事だったみたいね」
「ええ、だってなのはさんが・・・」
ティアナの服の裾が引っ張られた。
「ティアナさん。あれ、あれ」
キャロの指さす向こう。そこではガチャピンが赤いもふもふしたムックとなにか話している。
「えええええええええええええええええええええええ」
4人そろった声が響いた。
「あたし、あの中になのはさんがいると思ってたのよ」
「あたしだってそう思ってたよ」
「でも、なのはさんここにいますよ」
「ガチャピンさんはあそこにいます」
もう一回。
「えええええええええええええええええええええええ」
なのはがぽんと手を打ち合わせる。
「みんな、勘違いしてるみたい。いい?よく聞いてね」
「はい」
4人は注目する。
「いい?ガチャピンさんにはね。中の人なんていないの」

「いないの」
「ないの」
「いの」
「の・・・・・」

その日、6課は4人の負傷者を出したことになっている。
極度の精神的なショックを受けたことが原因らしい。
318リリカル・パニック:2007/05/30(水) 23:35:23 ID:yWV+SfjA
これはGJwwwwwwwww
319リリカルスクライド:2007/05/31(木) 00:24:47 ID:AwXj/shQ
>>314
GJです!
はやてなりの答えが良いw
シザーズ一人だったら確実にお亡くなりになってたと思う声w

>>317
GJ!ガチャピン…恐ろしい怪獣(;・v・)
320名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/31(木) 00:38:06 ID:csJToWuv
中の人なんて居ませんよ
ファンタジーやメルヘンじゃあないんですから
321名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/31(木) 07:58:21 ID:8I1AapzM
某Wのやりとりを思い出したw
そして某着ぐるみと戦う九歳のなのはさんというのを考えた。
322マスカレ〜ド:2007/05/31(木) 09:03:54 ID:m2aXwT/q
>>314
GJです!
はやてなんとか立ち直れましたね〜
このままだと次死ぬのは手塚ですかね……
323フェレットゾンダー出現!! 1:2007/05/31(木) 09:42:06 ID:2AHCizyY
闇の書=夜天の魔導書事件も無事解決されてしばらく経った。
なのはも本格的に時空管理局で働く道を選び、かつての敵であったヴォルケンリッター達とも
仲良くなった。しかし…ミッドチルダ時空管理局の感知しない所で地球に危機が迫っていた。
遥か外宇宙からの侵略者「機界生命体ゾンダー」の襲来である。
人間の持つストレスをエネルギーとするゾンダーは、強いストレスを持った人間を取り込み、
そこからさらにゾンダーメタルを増殖する。ゾンダーメタルは有機、無機に関係無く
全ての物質を取り込み、最終的にはその星そのものを機界昇華させてしまう。
それに対し、日本政府は同じく外宇宙からもたらされた、ゾンダーメタルとは
反物質の関係にあり、対消滅させる事が可能な特殊物質Gストーンから発生するエネルギーで
稼動する各種兵器を備えた特殊防衛組織「GGG」を極秘裏に設立。
軍国化への軍靴の足音が聞こえると言うお隣の国からの批判に日々耐えつつ、
ゾンダーと戦い続けていた。とはいえ、地球においては一民間人に過ぎないなのは達にとっては
遠い世界で起こっている無関係の出来事に過ぎなかったのであるが…
ついに無関係とは言えない事態が発生してしまうのである。

「なのは…。」
時空管理局で無限書庫の管理を任されているユーノ=スクライア。
ひそかになのはに恋焦がれる彼であったが、中々想いを告げられずにいた。
なのは自身が鈍感であるのもそうであるし、なのはといつも一緒にいるフェイトのせいで
なのはと二人きりになるチャンスが無いと言うのもある。フェイトを何とかしようと考えた事もあったが、
自分の実力でそんな事は不可能であるし、また下手をすればなのはに嫌われるのは必至だ。
その上フェレットとして高町家でお世話になった時になのはと一緒に寝たり、
風呂に入ったりした事で、なのはの父の士郎&兄の恭也から良い目で見て貰えていないどころか
殺されそうになった事があった為、高町家への出入りが出来ない状況にある。
それ故にユーノは地球においては遠くからこっそりなのはを見守る事しか出来ず、
こうして不甲斐ない自分に苛立ちを感じながら、仕事の合間になのはの写真を眺めて
溜息を付く事しか出来なかった。
「は〜…なのは…。」
「貴方のそのお悩み…私が解消して差し上げましょうか?」
「え!?」
突然ユーノの背後に一人の男が現れ、ユーノに「Z」と書かれた紫色の物体を渡した。
その男こそ地球の機界昇華を狙うゾンダーの機界四天王であるゾンダリアンの一人、
ボロネズであり、Zと書かれた紫色の物体は人間をゾンダーにしてしまう
ゾンダーメタルである事をユーノは知る由も無かった…
324フェレットゾンダー出現!! 2:2007/05/31(木) 09:44:38 ID:2AHCizyY
一方なのははと言うと、フェイトと家で休日を楽しんでいた。しかしそれも長くは続かなかった。
二人が何気無く家のテレビを付けた時に…
『本日未明、突如出現した巨大フェレット怪獣は街を破壊しながら海鳴市へ進んでいる模様です。』
「え…。」
ニュースキャスターの発した言葉になのはとフェイトは硬直した。
確かに時空管理局での仕事の中でも色々怪物の類と戦う様な事も珍しい物では無かったが、
巨大フェレット怪獣とはいかほどの物か…。
『現場の状況をご覧下さい!』
『ゾンダ〜!!』
「うわっ! 本当に巨大なフェレットなの!」
「しかも泣き声が何か変!」
確かに現場の映像では巨大なフェレットの様な怪獣が自衛隊の迎撃を物ともせずに
街を破壊しながら進んでいた。そしてその額にはZの文字が…
そう、この巨大フェレット怪獣こそなのはに告白出来なくて苛立つユーノの
ストレスをエネルギーとして誕生したゾンダーロボである。
だが、その様な事をなのはとフェイトは知る由も無かった。
『ゾンダ〜!』
『見てください! 自衛隊の攻撃が全く歯が立ちません! 可愛い顔をして恐ろしい怪獣です!
早く来てぇぇぇ! こういう状況でいつも駆け付けてくる黒いロボットー! ってあっ!
大変です! 巨大フェレット怪獣がこちらに向かって来ました! これで皆様ともお別れです!
さようなら! さようなら! さようなら! さようなら! さような…。』
「………!!」
そこで映像は途切れ、なのはとフェイトは絶句するしか無かった。
「これ…どうする? 海鳴市に向かってるって言ってたけど…。」
「と言うより、この世界の常識的にあんな巨大なフェレットなんてあり得ない…。
だとするとこれってもしかして…ロストロギアが関わっているのでは…。」
「ロストロギア…。」
特に根拠は無い。しかし、突然フェレットが巨大化した様な怪獣が出現すると言う事態は
二人にとってロストロギアが捲き起こした物以外には考えられなかった。
「とにかく行こう!」
「うん!」
これも時空管理局員の仕事だと、なのはとフェイトはバリアジャケットを装着して飛び立つが、
間も無くヴィータが駆け付けて来た。
「ヴィータちゃん!」
「テレビ見たぞ! 何か大変な事になってるけど…あれってやっぱりロストロギアのせいか?」
「それはまだ分からない。けど…あれは流石に放っておけない。」
はやてと他のヴォルケンリッターは時空管理局の仕事でミッドチルダに行っており、
何故かヴィータが一人非番で留守番をしていた故にここに駆け付けてくる事が出来たのだが、
あんまり人を増やしすぎると書くのが大変だと筆者が面倒臭がったのは秘密だ。
325323-324:2007/05/31(木) 09:47:16 ID:2AHCizyY
ガオガイガーとのクロスネタやってみた。
あと、ちょっと長くなりそうなんでタイトルに番号を付ける事にした。
で、今回はこの位に。

>>298
ああなるほど、それじゃあ分からないのも無理ないね。
ウィキにも載ってなかったし。サンクス

>>307
はやて人の死を目の当たりにしてトラウマになった時はどうなるかと思ったけど
無事にトラウマ克服出来て何か安心したよ。

>>316-317
ガチャピンwww
これはやっぱりあれかな? 途中でなのはとガチャピンの中の人が入れ替わってて、
それで、なのはが口封じをやったから精神的ショック患者4名が出たとか…?
326名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/31(木) 16:12:48 ID:Z7ythI83
>>295 を見たら、変態仮面とのクロスが読みたくなってしまった。
誰か挑戦してほしい。
327ナナシ:2007/05/31(木) 16:44:05 ID:RJpzhjQD
>>326

頼む、それだけはやめろぉぉーーー!!
328名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/31(木) 16:45:48 ID:9NAvLHeB
ガチャピンの見たらきかんしゃトーマスとのクロスが何故か見たくなったお(いやハガレンでもいいな)
329名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/31(木) 17:09:19 ID:Z7ythI83
stsの八話でティアを助けるのが変態仮面か、学校帰りに誘拐されそうな、
なのはたちを助けるのが変態仮面のようなのが激しく読みたい。
連続投稿すいません。
330リリカルスクライド:2007/05/31(木) 17:46:29 ID:AwXj/shQ
みんな感想など書くのは大変良いのだけど、
出来るだけsage進行でお願いします。
荒れると嫌なのですよ。
E-mailのとこにsageをヨロシクお願いします。

>>325
GJです!ガオガイガーとのクロス待ってましたw
フェレットゾンダーは、無事浄化されるのか、それともSLBの餌食になるのかw
331リリカル犬狼伝説:2007/05/31(木) 17:58:09 ID:Uy6T7Q8B
なのは「今回の任務はもう皆知ってると思うけど、空港で起きてるロストロギアが関わると思われるハイジャック事件の応援です。現場指揮は機動3課が執り行い、私達6課は後方で救助他、不測の事態に対処します」
はやて「あ〜みんな、そんな緊張しなくてもええよ。前の合同演習で付き合って知っとるように、3課の人たちはみんな気の良いプロやさかい。これも訓練の一環と思って見習うやで」

 空港ロビー。
 正面入り口から漆黒のバリアジャケットに身を包んだ武装部隊が入る。
3課隊長「空港施設における事件に関する指揮権は、空港警察及びその要請に基づいて派遣された機動三課に属する。知っているな」
1課副長「そちらこそ忘れたのか。首都圏の治安に関わるA級以上の魔導師若しくは遺跡が関わる事件に際し我々機動一課の指揮権はあらゆる管轄を優越して発動される」
3課隊長「それは有事に際しての特例処置に過ぎん。平時に於いては……」
1課副長「見解の違いだ。ここで貴官と議論する気はない。そこをどいて貰おうか」
3課隊長「……我々は空港施設の警備及び事件の解決に際し万難を拝しこれにあたる旨下名されてきている」
3課隊員A「帰れよ!」
3課隊員B「いつも勝手が通ると思ってるの!」
3課隊員C「古代遺物管理部は軍隊じゃねえんだ!!」
3課隊員D「この大量虐殺野郎!!」
1課突入後衛隊員「何ッ!」
 副長、気をはやる部下を制止。
1課副長「……我々に対する敵対行動は、これを任務に対する妨害とみなし実力をもって排除するがいいのか」
3課隊長「……!!」
 1課副長、デバイスを振るう。
 それが合図となって1課が前進する。
3課隊員E「止まれ!」
 3課武装部隊、デバイスと銃火器を一課に向け構える。
 1課、速やかに左右に展開し3課に対し武器を向ける。
 全てが凍てついたように固まる。

   機動1課突入部隊
   現場指揮権の確保をめぐり衆人監視の中
   機動3課の武装精鋭部隊と空港中央ロビーにて対峙す 

シグナム「知らんのか?古代遺物管理部機動一課の目的は遺跡の捜索管理じゃない。完全なる破壊と消滅だ」
ザフィーラ「個々の魔力はB・Cクラスだが、あいつらの恐ろしさは連携攻撃だ。お前達には言ってなかったが、昔やつらと部隊間実戦演習を行ったんだが。良くて相打ちの全滅。悪ければ一方的にこちらがやられた。あいつらは有効ならば自爆もいとわん」
フェイト「もし機動一課に行動拘束規定が無かったら、母様の起こした事件に即座に介入し……私もアルフもなのは達とは合えなかったでしょう」
332331:2007/05/31(木) 18:02:21 ID:Uy6T7Q8B
ごめん、勢いだけでこんなの書いて載せちゃった……orz。

でも、いつも思うんです。
時空管理局には犬のようにしか生きられなかった男達だけの部隊があってもおかしくないって。
もうリリカルじゃないですね。

それと、今日はじめてきて職人さん作品読ませていただきました!
全ての職人さんGJ!
333名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/31(木) 18:06:39 ID:Uy6T7Q8B
ageちゃった。すみませんorz
334名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/31(木) 18:11:30 ID:Ip4CFfYQ
ケルベロスの作戦行動見ちゃったらトラウマもんだね
白い魔王も霞むよ
335名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/31(木) 19:46:31 ID:6tl8sIPI
>>331
これは是非とも読んでみたい
336リリカルなのは マスカレード:2007/05/31(木) 21:40:52 ID:m2aXwT/q
え〜……
流れぶった切ってすいません。
まとめwikiの件でまたしても私のミスを発見してしまったので、wiki掲示板に修正して欲しい箇所を書いておきました。
何度も申し訳ないですが、修正お願いします。


それと最近忙しくて、あまりここも見れない状況が続いてるので、マスカレードの更新も遅れるかもしれませんが、止める訳ではないのでしばらくお待ち下さい……
337331:2007/05/31(木) 21:50:15 ID:StyFxkQK
ありがとう。

続編書くよ!
今度はちゃんとSSぽくして。
中年率が原作より253パーセントほど上がっちゃうけど簡便な!
338名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/31(木) 22:06:28 ID:1dGkV3xp
ちょっと質問なんですが
今考えてるクロスが結構百合展開が多いんですが、ここって百合はNGですかね?
339名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/31(木) 22:18:06 ID:6tl8sIPI
>>337
おk。期待している。

>>338
如何なんだろうか?
まず、何とのクロスを構想しているのかを教えてくれ。
340名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/31(木) 22:18:33 ID:ooi3nXbw
>>338
……まあ友情か、軽いスキンシップぐらいでとどめておいてくれるとありがたい
舞HiMEの静留や、神無月みたいなのやられたら流石にドン引きだから
341名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/31(木) 22:36:25 ID:1dGkV3xp
>>339
今、月9でやってるプロポーズ大作戦とのクロスです。
ユーノとなのはの結婚式に出席したフェイトが結婚式場の妖精に出会い、現在を変えるために過去へ向かう。みたいな話です

>>340
流石にあそこまでは…
でもやっぱりこういう作品は百合スレで展開した方がいいでしょうか?
342名無しさん@お腹いっぱい。:2007/05/31(木) 22:51:17 ID:qFz9LaND
>マスカレードさん
先に謝っておく。
今更こんなこと言って非常に申し訳ないということは分かってるけど言わしてくれ。
電王出すのはハッキリ言ってキツかったんじゃないか?
放送まだ終わってないからどんな展開になるか分からないし、展開によって自分の
考えていたストーリーが全部パーになる可能性だってある。
そんな危ない賭けをしてしまうぐらいだったら空気は違っても鬼やファーストを出した
方が安定したストーリーが書けると思った。

まぁこれは個人の意見だから気にしなくても結構だが。
今更ストーリー変更なんてできないだろうし。
343リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/05/31(木) 22:58:31 ID:3aNJddW0
皆さんGJです

>>316
ガチャピンの無敵ぶりに改めて吹いたw

>>325
フェレットゾンダー…想像しなければよかったorz
そういえば前スレにガガガとのクロスの鬼畜技があったような…

>>332
一課…なんて物騒な人たち

で、皆さんスルーしているようですが…
>>マスカレード氏
多分G3は管理局製で問題ないと思いますよ
…というか当時の警察にこんなもの作れる科学力があったとは思えませんし
それと、修正は確かに承りました
344魔法少女リリカルスクリーム八話:2007/05/31(木) 23:19:11 ID:/gCXc8LK
「ちょっと手荒かも知れないけど転移を阻止するくらいの砲撃なら…」
なのはがレイジングハートを構えた。
「Cartridge Load…DivineBuster!」
レイジングハートの先端に桜色の光球が現れ見る間に巨大化していく。
しかし発射までほんの2、3秒というところで…
「ん?おおっと!撃たせるかよ!フォースチップ、イグニッション!」
プラネットXのフォースチップを介して発射されるノイズメイズの必殺技
「ブラインドアロー」がなのは目掛けて発射された。
「Protection」
「うっ!」
光の矢はディバインバスターをキャンセルして防御魔法を発動したなのはの横をかすめて飛んでいった。
「外したか。だけど今ので撃とうとしていたあのどでかいビームはパアだな。」
「まさかまたこれを使うことになるとはな。活躍を見物することが出来ないのはシャクだがせいぜい遊ぶことだな!」
プテラガイストがエネルギーボックスを地面に放るとノイズメイズとともにネメシス
マークUの内部に引っ込んでいった。
そしてその瞬間ネメシスマークUが光に包まれ、震えだした。
「転移シークェンス…間に合わなかった、か…。」
シグナムがそう呟くのとほぼ同時に全長数百メートルを誇るネメシスマークU
は彼らの目の前から消えうせていた。
「エイミィ。奴らがどこに転移したのか…ん?あれは…。」
不意にクロノは足元の地面にラグビーボールのようなものが転がっているの
に気が付いた。これはなんだ?彼が一瞬そう思ったのもつかの間。
その物体が光り出し周囲の地面が隆起したかと思うとグニャグニャと
形を変えていく。ほどなく半人型をとったそれ…ガイスターロボは
クロノ達の方を見据えると咆哮をあげた。
「ゴーレム…?」
その異様な姿を見てフェイトが呟いた。
「あの物体が周囲の岩石や土砂を取り込んでコントロールしているみたい!」
「要するに操り人形か…。ならば一息に切捨ててしまえばいいことだ!紫電一閃!」
エイミィの報告を聞くやいなやシグナムが突っかけた。しかしガイスターロボには全くこたえていない。
紫電一閃は確かに命中しガイスターロボは真っ二つになったがこのガイスターロボは
体をいくらでも分解してさらに再構成することが可能という能力を備えていたのだ。
「グオオオオ…。」
ガイスターロボは態勢を立て直すと背中から火山弾と見紛うような燃えた岩石を
放って反撃してきた。
「なら今度は私が!」
「Photon Lancer phalanx shift」
三十八個の発射体から秒間七発のフォトンランサーを発射するフェイトの大技
「フォトンランサーファランクスシフト」が発動し、発射体から凄まじい勢いで
雷がガイスターロボに突き刺さっていく。
僅か三秒のうちに文字通りガイスターロボは粉々になった。だが、
「ギガゴゴゴ…。」
ガイスターロボは不気味な音を発しながら粉末状に分解された自分の体を再構成し、
今度は人型の形態をとり始めた。
「そんな…。」
「奴は不死身なのか!?」
クロノ達に無力感が走った。しかし…人型をとったガイスターロボは2、3歩ほど
踏み出すと跡形もなく崩れ去った。
単なる砂山と化したガイスターロボの残骸の頂でエネルギーボックスの残骸が
バチバチとショートして火花をあげている。
345魔法少女リリカルスクリームの人:2007/05/31(木) 23:22:50 ID:/gCXc8LK
とりあえずこれだけ。
今回のガイスターロボはエクスカイザーの25話に登場した物で
設定段階では「ガンセッキ」と名づけられていた奴ですが
ガイスターロボの怪物じみた雰囲気を醸し出すために敢えてこの
親しみやすい名前は伏せて出しました。
346魔法少女リリカルスクリームの人:2007/05/31(木) 23:26:35 ID:/gCXc8LK
>>343
G3はクウガというお手本があってこそ警察の科学力で作れたって設定
だったんだけどクウガとアギトが繋がってるのか繋がらないのか
うやむやになっちゃったからいろいろと説明不足になっている点がありますからねぇ…。
347リリカルなのは マスカレード:2007/06/01(金) 01:07:15 ID:h4qqcqF5
>>342
最初にも断りましたが、ライダーシリーズとは完全なパラレルワールドです。
電王を管理局製にした時点で既に電王本編とは別物にしたつもりです。
そういう意味もこめてACT.5は最初にパラレルワールドと断っておいたのですが……
まぁ電王だけでなく涼とアリサの関係や橘さんが裏切ってない辺りもですけどね……

>>リリカル龍騎さん
修正ありがとうございます。
とりあえず管理局製ということでG3ユニットやGトレーラーについては原作とは少し違う設定を考えてます

>>リリカルスクリームさん
そうですねぇ……
あれは繋がってるという解釈もパラレルワールドだという解釈もできますからね……
まぁなんとかG3は管理局に造らせてみます
348名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/01(金) 01:55:19 ID:3IesDbDk
>>341
この板的に合うのか如何かが、判らない。
ガチ百合なんだったら百合板に行くのが無難かなぁ
349リリカルスクライド:2007/06/01(金) 08:06:38 ID:kFt69wd2
>>345
GJです!
エクスカイザーは見たことないので、今度調べてみます。

>>341
百合ですか…ここは一応健全なスレなのでガチ百合なら、それ専用の板で書かれるのが宜しいかと思います。

>>リリカルなのはマスカレード氏
平成ライダー(響鬼抜きかな)の統合は難しいでしょうが、ゆっくり焦らず頑張ってください。
G3ユニットが管理局製なら、アギトの時より強力に成りそうだw
350フェレットゾンダー出現!! 3:2007/06/01(金) 09:50:04 ID:aXEp9DHN
一方、日本政府の誇るGGGもまたフェレットゾンダーへの対策へ動き出していた。
「今度のゾンダーはフェレットに酷似した形状をしています!」
「海鳴市へ向けて真っ直ぐに進んでいる模様!」
「機動部隊が現在現場へ急行中です!」
GGGのメインオーダールームに現場の映像が映し出され、長官の大河を中心に
各GGGメンバー達が対応を行っていた。

なのは・フェイト・ヴィータの三人が現場に到着した時、もう街は酷い有様だった。
「こ…これは酷い…。」
ビル街はフェレットゾンダーロボによって滅茶苦茶に破壊され、犠牲者も多分多数。
幸い大人の都合で何故かほぼ無人に近い状態になっていた為、なのは達三人の姿が
一般市民の目に知られる事は無かったが、とりあえずビルの残骸の陰に隠れて
フェレットゾンダーを観察する事にした。
『ゾンダ〜!』
「本当にフェレットそっくりなの。」
「しかし何でフェレット…。」
「と言うか何だよゾンダ〜って泣き声は。普通フェレットはあんな声で鳴かないぞ。」
三人がそう口々にフェレットゾンダーに対する感想を述べていた時…
「君達、ここは危険だぞ。早く安全な所に避難するんだ。」
「え!?」
すると、背後に顔を除く全身が金属で覆われた男が立っていた。
彼こそ、GGGの誇るサイボーグ「獅子王凱」であるのだが、やはり三人にそれを知る由は無い。
「あ〜それにしても何て格好なんだ? この辺でコスプレイベントなんてやってたかな〜?」
「コスプレって…おじさんの方がよっぽどコスプレではないかと…。」
「おいおい、おじさんは無いだろ? これでもまだ二十歳なんだぜ。」
凱がなのは達三人を何かのコスプレだと勘違いしたように、凱をサイボーグだと
知る由も無い三人もまた、凱を何かのコスプレであると勘違いした様子であった。
とまあ、そんな感じであーだこーだと騒いでいると、フェレットゾンダーに見付かってしまった。
『ゾンダ〜!』
「やばい見付かった! ここは俺が引き付けるから今の内に逃げるんだ!」
凱はフェレットゾンダーを引き付ける為に前に飛び出したのだが、何とフェレットゾンダーは
凱には目もくれずに真っ直ぐになのは達に向けて突っ込んで来たでは無いか。
『ゾンダ〜!』
「え!?」
「キャアア! 何でこっちに来るのぉ!?」
「とっとにかく逃げないと!」
三人は散り散りになって逃げるが、フェレットゾンダーはまるで最初から狙っているかの様に
迷わずなのはの方に突き進んでいた。
351フェレットゾンダー出現!! 4:2007/06/01(金) 09:51:48 ID:aXEp9DHN
『ゾンダ〜!』
「キャァァ! 何で私の方に来るのぉ!?」
「なのは!」
「不味い! ギャレオォォォン!!」
「こんな時に何叫んでるんだおっさん?」
「だから俺はまだ二十歳だって!」
突然三人にとって意味不明な言葉を叫ぶ凱にヴィータも呆れていたが、直後何処からとも無く
真っ白なライオン型の巨大ロボットが飛んで来た。これこそ地球にゾンダーの危機と
Gストーンを伝えた外宇宙のロボット「ギャレオン」である。そして…
『フュゥゥジョン! ガイガァァ!!』
ギャレオンはサイボーグ凱とフュージョンする事によってメカノイド「ガイガー」へと変形するのである。
「ワー! おじさんがライオンに食べられたと思ったらライオンのロボットが人型に変形したー!」
『俺が相手だ! あの子には指一本触れさせはしない!』
ガイガーはなおもなのはを追い駆けるフェレットゾンダーの行く手を阻む様に割って入り、
フェレットゾンダーを押し返そうとした。しかしパワーに差があり過ぎた為に簡単に吹っ飛ばされてしまった。
『うわぁぁぁ!』
「ああ! 弱い! 弱すぎるぞあのロボット!」
『うるさい!』
ガイガー単体ではゾンダーロボに歯が立たないのはGGGにとっても何時もの事だから
仕方が無いが、やはりそういうのを子供に突っ込まれるのは嫌だった。
『とにかく俺がコイツを抑えている間に逃げるんだ!』
素早く起き上がったガイガーは再びフェレットゾンダーへ向かっていくが、
そこでやっと他のGGGのロボットが駆け付けて来た。
『フリージングガン!』
『メルディングガン!』
『マーグキャノン!』
『シルバームーン!』
氷竜・炎竜・ゴルディーマーグ・ボルフォッグの最強勇者ロボ軍団が到着すると共に
それぞれの武器でフェレットゾンダーへ攻撃を仕掛け始めた。
「日本は何時の間にあんな沢山のロボットを作っていたなんて…。」
「この税金ドロボー!」
『だからうるさいって!』
文句を言うヴィータの相手は程々にしつつ、とにかくなのはを追い駆け回す
フェレットゾンダーの足止めを勇者ロボ軍団は行っていたのだが…
『ゾンダ〜!』
『うわっ! こっちの砲撃を物ともしないなんて!』
可愛い顔してフェレットゾンダーは強力なゾンダーバリアで
勇者ロボ軍団の砲撃を防いでいるのである。しかし、一つ解せない所があった。
352フェレットゾンダー出現!! 5:2007/06/01(金) 09:54:07 ID:aXEp9DHN
『ゾンダ〜!』
『くそっ! 俺達を無視しやがって!』
『しかし何故私達を無視してあの女の子ばかりを追うのでしょうか…?』
『さぁな、どうせ女関係でストレス抱えた奴がゾンダーの素体にされたか何かだろ?』
そう口々に言いつつ、勇者ロボ軍団はフェレットゾンダーの後を追うのだが、
まだなのはは追い駆け回されている事を忘れずに。
『ゾンダ〜!』
「嫌ぁぁぁ!! 助けて!! 怖いよお父さん!!」
『待てぇぇぇ!!』
「もう何が何だか…。」
こうして、なのはを追うフェレットゾンダー、フェレットゾンダーを追う勇者ロボ軍団。
そして勇者ロボの後を追うフェイト&ヴィータと言う図式が成り立っていたのだが
やはりこのままでは埒が明かず、被害の拡大は必至だった。

「長官! ガイガーからファイナルフュージョン要請のシグナルが来ています!」
「よし! ファイナルフュージョン承認!!」
「了解! ファイナルフュージョンプログラムドラーイブ!!」
とまあGGGメインオーダールームではその様なやりとりが行われており、
ガイガーからの要請を大河長官が承認し、その後で
GGG隊員「宇都木命」がファイナルフュージョンプログラムボタンを覆った
ガラスを殴り壊す事でガイガーはファイナルフュージョンが可能になるのである。

そして何処からとも無くステルス爆撃機に酷似したステルスガオー、
新幹線に酷似したライナーガオー、ドリルタンクに酷似したドリルガオーが
ガイガーの所まで飛んで来た。
「うわ! また新しいメカが来た!」
「まだあるのか! こんな下らない物に私達の税金が使われてると思うと泣けてくる!」
『なんだと!? と言うか危険だから早く非難しろよ!』
『隊長落ち着いてください!』
『本当腹立つ子供だけど、まずあのゾンダーを何とかする方が大切だ!』
元々口が悪い上にメカに思い入れの無いヴィータにとってはGGGの誇るスーパーマシンも
下らないの一言で片付けられてしまう。これには凱や勇者ロボ達も怒りたくなるが
その怒りを必死に抑えガイガーはファイナルフュージョンへ入った。
353350-352:2007/06/01(金) 09:59:18 ID:aXEp9DHN
今回はここまでです。
フェイトやヴィータだって一応は地球で暮らしてるわけですから
日本にも税金を払ってる…のかな?

>>332
これはかなり殺伐としてそうですね
ブービートラップとかゲリラ的な戦法も得意そう。
なのは達が地下闘技場闘士なら、こっちは最凶死刑囚とかそんな風な印象受けました。

>>338
そこまでエロくならなければ良いと思いますよ。
未遂とは言え下ネタやっちまった自分が言う立場無いですけど…

>>343
既に前スレにガオガイガーとのクロスあったのですか。
クロスSS倉庫を確認してもそれらしいのは無かったんですけど。

>>345
ガイスターロボ凄い…と思ったらその最期もあっけなかったけど、
これは今後にも何か意味がある事だったのしょうか?
354リリカルスクライド携帯:2007/06/01(金) 10:44:38 ID:Kn1MCJn2
>>353
GJです!
ヴィータってロボットモノとか好きなタイプだと思ってたから新鮮だ(笑)

ガオガイガーのSSじゃなくて、ネタだけです。
ハンマーヘル&ヘブンでリンカーコアを摘出、そのままゴルディオンハンマーで光に(笑)
355名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/01(金) 11:58:44 ID:ajp1lwRR
>>338です
やっぱり百合は好き嫌いがあるみたいなんで、投下するのはやめておきます。皆さんお騒がせしました
最後に>>
356名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/01(金) 12:00:16 ID:ajp1lwRR
すみません、ミスりました;

最後に>>353氏。GJです
357名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/01(金) 14:10:46 ID:qP81o8Hb
>>331華やかな管理局の中にある必要悪であるのがすごくいいです。六課の人たちと
協力して事件の解決もいいですが、縄張り争いは大きな組織である以上存在するので
そういう所をどうするか気になります。彼らから見たなのは達はどう写るのでしょうか・・・
358リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/06/01(金) 19:17:36 ID:nb32cXR/
まずはお決まりのこのフレーズ
皆さん乙GJです

>>リリカルスクリーム氏
ガイスターロボ強…と思ったら結構あっけないですね

>>353
我らがGGGにそこまで言うかヴィータ…
359名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/01(金) 21:31:37 ID:nGzmQtQq
>>353
まさかとは思うけどガオガイガーファンに喧嘩売ってる?
休憩中に読んでてイライラしたぞ
360名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/01(金) 21:43:53 ID:03cW+yVk
>>359
少し頭冷やそうか
361名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/01(金) 21:46:46 ID:nGzmQtQq
>>360
ん、そうする。
362名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/01(金) 22:52:45 ID:ONZskzXE
・・・別にクロスってゲームでも良いのかね?と初歩的な事聞いたり
363名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/01(金) 22:55:58 ID:Eajkc/pU
>>362
一応アニキャラ板だからOKとも言いづらいな
364魔装機神:2007/06/01(金) 23:03:17 ID:rAyppC5Q
じゃあ俺どうしよう……今気付いたけどもろゲームだ
365リリカル・パニック:2007/06/01(金) 23:07:33 ID:czUfszFa
問題ない
魔装機神はアニメ化したはず
見てないから何ともいえないけど
366軍神強襲リリカルボウケンジャー ◆DppZDahiPc :2007/06/01(金) 23:48:55 ID:Be2W75Z5
特撮とのクロスもOKみたいなんで、書いてみた。大体三回くらいで決着つけようとは思う。
なのはAs(エピローグ時くらい)×轟轟戦隊ボウケンジャー(ED後)×デモンベイン(軍神強襲ネタメイン)
色々間違ってる部分がありそうだが、そこらへんは多めにみてもらいたい。
全14レス

 無音の闇が広がっている。
 それができたのは何時のことなのだろう、それともこの世界が創られた瞬間から存在していたのだろうか。それを識るモノはなく、また、それを識る術は無い。
 それは永劫の闇。
 星星の瞬きすら呑み込む、濃縮された闇。
 時間と空間、そんな概念すら忘却させる、希釈の闇。
 生命の輝きを、一瞬きで終わらせる、虚無の闇。
 闇の中では、光は呑み込まれるしかないのか。ただ悲鳴をあげることすらもできず、闇に敗北することしかできないのか。
 闇の前には、生命は無力なのか。
 光と闇の戦いは、闇の勝利に終わる運命なのか。
 ……否!
『否』と叫ぶその意思こそが、虚無を討ち祓う光芒となる。

***

「――ンっ」
 西堀さくらは強張った背筋を伸ばして、五時間の勤務の疲れを緩和しようとした。
 だが上手くいかず、逆に肩に違和感を覚え、右肩をぐりぐりとまわしてみるが、違和感はなかなか拭えない。
 座っているだけだから駄目なのは理解していたが、他の事をして観測任務に支障をきたすわけにもいかない。
 ダイボイジャーで宇宙空間探査任務についてから三ヶ月、そのことは身をもってよく知らされている。
 宇宙空間においては、石ころ一つでも巡航速度のダイボイジャーには重大なダメージを与える存在であり、その一撃ダイボイジャーが沈む可能性すらある。
 実際、出航して一週間ほどで、三十センチ程度の岩と衝突してしまい、それの修理のためにダイボイジャーは変形機構を失ってしまった。
 だからさくらは同乗している明石暁との相談で、交代で監視任務にあたることにしたのだが、それはさくらにとっては不幸なこと。
 広大な宇宙に、未知なるプレシャス、冒険を求めた暁とは違い。さくらにとってこの旅路は、想い人との二人きりの旅行でもあったのだ。
 仕事に私情を挟むわけではないが、宇宙に行ってしまえば二度と会うことができないかもしれない。それはさくらにとって何よりも怖かった、だから付いてきた。
 そこには、もしかしたら何か進展があるかもしれない、という期待もあった。
 限定された空間に男女二人きり、もしかしたら、ではなく、さくらの予定では確実に進展があるはずだったのだが。
 交代での寝起き、寝ても冷めても冒険のことばかり考えている冒険馬鹿。
 これは押し倒した方が早いんじゃないかと、考えもしたが――実行に移せるほどの勇気もなかった。
 二人の関係は進展もないまま、ようやく火星につこうかとしていた。
 さくらはモニターに表示されている赤い星を観て、不意に想った。
 かつて火星には生命が存在した可能性もあったといわれている。
 正確な所は解っていない。
367軍神強襲リリカルボウケンジャー ◆DppZDahiPc :2007/06/01(金) 23:50:46 ID:Be2W75Z5
 そうかもしれないし、そうでないかもしれない――それを調べるのも、今回の任務の一環だ。
 その時、宇宙空間航行船として改造された際増設された居住スペースへ繋がる扉が開かれ、暁が現れた。
「どうだ、火星の様子は」
 暁を見て、さくらは時計を確認したが、まだ交代の時間にはなっていない。
 そのさくらの様子をみて、暁は笑った。
「いや、なに、少し気になってな」
「はぁ」
 さくらは息を洩らした。
 宇宙にでても不滅の牙明石暁という男に変化はない、常に冒険に目を輝かせているのがこの不滅の牙。
 今は火星という新たなステージを前に、常以上に気が昂ぶっているのだろう。
「現在のところ、異変はありません。静かなものです」
「そうか、それならいいんだが……」
 いまいち煮え切らない暁の言葉。
「何か気になることでもあるんですか?」
「……それが――いや、なんでもない。忘れてくれ」
「はぁ」
 そう言われると余計気になるのだが、暁は言う気がないようで、中央シートに座ると。
「じゃあ、少し早いが交代にしよう」
「あ、はい」
 そういって、さくらが立ち上がった瞬間のことであった。
 観測システムに異常が起きた。
「これは」
 火星表面に熱量の発生。
 ダイボイジャーに搭載された熱源探知レーダーは、プラス十六…十七…十九……熱量が増大化していく、既に二三を超えた。
 それはこれまで観測されている限りの火星のデータにおいては、最大値の更新である。
 更新は続く。
「さくら、記録を――」
「採っています。ですが、これはいったいどういうことなんでしょうか」
「さあな、しかし、これは面白いことになりそうだ」
「――え?」
 暁の口には確かな笑みが浮かんでいた。
 それはこの状況においては狂気とも言える貌かもしれない、状況についていけなくなった狂気だと――しかし、違う。
 この男、明石暁に限って言えば、それは違う、この男はこの状況を愉しんでいる。
 それは酷く狂気に似ているが、その笑みは狂気などではなく、無垢なる子供の純粋な興味の笑顔。
 あれはなんだ?
 これからどうなる?
 ただそれだけを見ている、未知の状況に対しても刃向かうことなく受け入れ、それを凌駕してしまう。
 それが明石暁という男だと、ボウケンジャーとして共に戦っている間に学んだことだ。
 さくらは口元に笑みを浮かべた。
368軍神強襲リリカルボウケンジャー ◆DppZDahiPc :2007/06/01(金) 23:52:24 ID:Be2W75Z5
「取り合えず、一つ目の成果になりそうですね、明石さん」
「ああ。――む? 熱量の増加の目があるな」
「目、ですか?」
「ああ」
 さくらは一瞬意味を掴みかねたが、暁が熱量の中心点を指差して、台風の目と同じ意味だと気づいた。
「映像拡大します」
 さくらは操作板で指を躍らせ、モニター上に表示されている映像を、暁が示した熱量の目を中心に拡大。ダイボイジャーの眼が一瞬だけ宙間に瞬き、モニターの映像が変化する。
 そこに映し出されたのは、
「な――」
 さくらは言葉を失いもし、しかしそれをどこかで見たことがあるという錯覚を覚えた。
 火星の表面にいたのは、蛸――否、蛸という表記は正しくないだろう。
 その蛸はさくらが知るような、食用の蛸ではなく。軟体生物特有のグロテスクさをもったまま、直立で動いていた。
 それも一匹や二匹ではない、蛸は無数にいた。
 さくらは数を数えようとして放棄した、それだけ蛸は火星上に群がっており、それに加え増えていっている。
 いまや火星の表面の一部が、蛸で覆われ、地表が見えなくなっていた。
「親父でも連れてくれば喜びそうなシチュエーションだな――彼らとコンタクトを取れると思うか、さくら」
「……私的な見解になりますが、おそらく不可能かと」
「ほう、その理由は?」
「私たちには彼らと交感できる手段がないように思われます。
 変身して火星表面に降りても、私たちの声を伝えるだけの空気はありませんし、私たちが使用する言語を使える可能性もありえないでしょう。
 それにどのような文明か――私には彼らがこの瞬間に出現したように見えましたけど――存在するかは分かりません、
 ですからジェスチャーでの意思伝達も不可能に思えます」
 さくらは顔を青ざめさせながらも、それだけ言ってのけた。
 その回答に暁は満足し、自分の中にある回答とも符合することを確かめると、頷き。
「現在俺たちが優先すべき任務は、この映像を地球に伝えることだ。電信は可能な距離だったか?」
「……はい、タイムラグが生じますが、この位置ならば、地球への電信は可能です」
「よし、ならば、この映像をミスターボイスへ」
「了解」
 さくらはすぐさま行動に移し、事実映像の一部は地球にまで到達した――だが、それは、直ぐに遮断されてしまった。
 強力な電波障害かとさくらは考えたが、それは違った。
 ダイボイジャーの内臓電源が、全て消され、艦内が暗黒に包まれる。
「――チーフっ」
「慌てるなっ」
『そう、慌てない方がいい』
 暁とさくらの二人きりの艦内に、もう一人、聞き覚えのない声が聞こえた。
 さくらは周囲を見たが、暗闇で何も見えない。手探りで予備電源への切り替えをしようとしたが、うまくいかず、椅子から落ちそうになる――
369軍神強襲リリカルボウケンジャー ◆DppZDahiPc :2007/06/01(金) 23:53:20 ID:Be2W75Z5
 そこを暁の腕が抱き寄せた。
 さくらを太い腕で抱いた暁が闇に向かって呼びかける。
「誰だ。あの火星にいるものたちの首領格だと考えていいのか」
『その質問は難しい、そうでもあるし、そうでもないといえる――』
「なら、お前は誰だ」
『そうだな、答える理由はないが、答えておこう、答えるとすれば』
 暗転したモニターに、一瞬象形文字に似た線が表示され、それが瞬く間に変容していき、英語へと。
 Nyarlathotep
 モニターにはそう表示されていた。

***


『定置観測隊からの報告によれば、当該世界太陽系第四惑星火星にて、当該世界標準時刻紀元前2007年に異変が発生。
 それまで観測していた限り生物が存在していなかった、第四惑星に生物を確認されました』
 時空管理局・巡航L級8番艦。次元空間航行艦船アースラに持ち込まれたその事件は、難解極めていた。だがすべきことは決まっている。
『我々に与えられた任務は、当該宙域での調査です。
 アースラで第四惑星まで行きますので、ハラウオン執務官には当該宙域から発せられた電信の内容を受信した施設までいき、その内容の確認をお願いします』
 既に当該世界第三惑星地球に転送されたフェイト・T・テスタロッサは、空間モニターの向こうにいるエイミィ・リミエッタに頷いてみせ。
「了解」
 短く答えた。
 空間モニターの映像がエイミィから、フェイトの義理の兄であり、アースラ艦長であるクロノ・ハラウオンに切り替わる。
『本来ならば、君を行かせるような任務ではないのだが。どうやらその世界の情勢は不安定のようでな――それに、人手が足りないんだ』
 頬を掻き申し訳無さそうにいうクロノに、フェイトは小さく口元に笑みを浮かべ。
「分かっています。それよりも、そちらの方こそ気をつけてくださいね、何があるか分かりませんから」
『ああ、心配するな――じゃあ、君の働きに期待する』
 そういって空間モニターは切れた。
 フェイトは息を吐くと、事前に渡された情報を再確認することとした。
 フェイトが向かう先、それは――サージェス財団日本支部。


***
370軍神強襲リリカルボウケンジャー ◆DppZDahiPc :2007/06/01(金) 23:54:14 ID:Be2W75Z5
 サージェスレスキュー、それが現在の彼の肩書きである。
 大規模災害に出動し、被災者の救出や、火災の鎮圧が彼の役目だ。
 しかし、サージェスレスキューはまだ彼一人しかおらず、彼の仕事には定められた休日というのは存在しない。
 だが彼にとって、この仕事内容に不満はなかった。
 今日の闘いの場は水族館。
『すまない。施設地下最奥部に、施設職員が五名ほど取り残されている。我々も部隊を派遣したが、』
「ア? 何かあったのか」
『二十分経過しても連絡がつかない』
「つまり、ソイツらも連れて来いってこったろ?」
『ああ、……頼む』
 たった一人のサージェスレスキュー/高丘映士は手の甲でくいっと鼻の下を擦ると、口端を釣り上げて笑った。
「俺様に任せろ――ゴーゴーチェンジャー、スタートアップ!」
 そういって、不敵なまでの自信を鎧いボウケンシルバーは今日も自らの戦場へと赴く。
 
***

 水族館内部は、現在外部による水抜き作業を行っている最中であるが、映士/ボウケンシルバーの目にはそうは見えなかった。
 漏れ出した水と魚で、水族館の地下全体が水族館と化していた。
 入り口付近では、逃げ出した魚の救助活動を行っているが、水面付近に来るのは小魚ばかりで中々捗っていないようだ。
 電源を直ぐに切断したから良かったものの、流れたままであれば、凄惨な状況になっていただろう。
 土産モノコーナーから流れ出してきたお菓子やぬいぐるみを払いのけ、こんな状況でも騒がずゆったりと泳ぐエイの隣を並泳し、ボウケンシルバーは施設内を進んでいく。
 施設内は迷うような複雑さもなく、まず二人を見つけると、地上まで連れて行き、再び潜った。
 その際、現場指揮官から施設内の水抜き作業の様子を聞かれたが、内部に変化がないことを告げると。
「まあ、そうだな。少ししたら変化も起きるだろう、水抜き用の設備は正しく起動した」
「おうっ」
 潜ってみても変化はないように思えた。
 それに先行しているレスキュー隊員が見つからないのも、不思議な話だった。
 その理由は焦らずとも、施設を進んでいくことで判明した。
 施設最奥に位置する展示物は深海魚、途中鮫と遭遇したこともあり、映士は今回の任務にいつになく乗り気になっていた。
 父と世界を駆けていた頃も、ボウケンジャーの一員としてネガティブとの戦闘をしていた頃も、遊ぶ暇は少なく、水族館になど来たことがなかった。
 だから、鮫を見たのもこれが初めてだったのだ。
「食ったら美味そうだったな」
 どうにもシンプルなのがこの男である。
371軍神強襲リリカルボウケンジャー ◆DppZDahiPc :2007/06/01(金) 23:55:20 ID:Be2W75Z5
 最奥部に到達しても、周囲環境は水によって満たされていて、けれどその水は濁っていた。
 そして――
「アアッ?」
 そこには、ダイビングスーツを着た人間の一部が漂っていた。
「な、おいっ、嘘だろ」
 無残にも引き裂かれ――いや、食い千切られたような、人間の残骸。それも一つや二つではなく、無数に。
 映士はアクセルスーツ頭部のライトを左右上下に向け、生存者を探す。
 生物相手には反応しないサガスナイパーサガスモードを起動して振り回すが、誰も見つからない。
 ――いや、見つけた。
「なんだ、テメエら」
 水槽の奥に立ち、何かを喰らう異形の獣たち。
 映士には見慣れたものであり、こういった光景も少なからず見てきた。
 だが、だからといって赦せる様なものではない。
「テメエらがやったのか、テメエらがやったのかって訊いてんだよっ! サガスナイパー、スナイパーモード!」
 ボウケンシルバー専用ボウケンアームズであるサガスナイパーを手動で変形させ、狙いを付けるのも素早く、引き金を引く。
 映士とそう変わらない身長の、魚か蛙によく似た異形は、喰らうのに夢中で逃げ遅れ、半数の三体を撃ち抜いた。
 残り三体、サガスナイパーを再変形、サガスピアへ。
 後ろ手に構えると、壁を蹴り、勢いをつけ突撃。
 異形どももまた、床を蹴り、人間と同じ五本の指のまたにある水かきで、水中を突き進み突撃してくる。
 映士の知識にはこんな生物の存在はない。
 人間――いや、類人猿によく似た体つきで、蛙面、水かきを持ち、鰓まで持つ、ぬらぬらとした肌のそれが何かということは映士にとってはどうでもいいことだ。
 彼は以前、これと似たようなものとも戦ったことがあった。
 進化のレールを外れた存在――アシュ。
 こいつらが何者だろうが知ったことではない、どうせアシュの一種だろう。重要なのは、一つ、こいつらが人間に危害を加えた、それが重要だ。
「うおおぉぉぉぉぉっ!」
 気迫一閃、先頭の異形を二つに割り、返しでもう一体の鰓を突き、最後の一体を蹴り飛ばし、サガスナイパーへ再変形、体勢を崩した人型蛙へ撃つ。
 瞬く間に殲滅したが、しかし、自分の遅さに映士は苛立った。
 救えなかった。
 その後悔が映士を苛もうとする――が、事態はそれを許さなかった。
 人型蛙たちが立っていた場所を良く見れば、大穴が開いていることが分かっただろう。
 その大穴は、どこかへと繋がっていた、そうとしか考えられない事態が生じた。
 大穴から何か――それを何かと言われれば、それは肉で編まれた縄、或いは肉の触手。赤黒い体色の触手が、大穴から溢れ出し、
「あ? ――っ」
 映士を捕らえ、大穴に引きずり込んだ。
372軍神強襲リリカルボウケンジャー ◆DppZDahiPc :2007/06/01(金) 23:56:15 ID:Be2W75Z5
***

 現代の科学水準を超えた危険な力を持つ秘宝――プレシャスを、安全に管理する為に創られたのが実働チームボウケンジャー。
 彼らの任務とは、プレシャスの探索であり、プレシャスを狙うネガティブシンジケートからプレシャスを護ること。
「……要は時空管理局をスケールダウンした組織、か」
 フェイトが接触することとなったのは、サージェス財団の代表でありボウケンジャーへ指令を与える存在、ミスターボイス。
 火星宙域から発せられた電信は、サージェスミュージアムで受信されたらしく、フェイトはミュージアムを訪れていた。
 クロノから与えられた情報によると、ボウケンジャーの隊員は通常時、ここで学芸員をしているとのこと。
 その居所さえ掴めない、ミスターボイスへの直接接触手段が存在しない為、ボウケンジャーを介して接触することにしたのだが。
「……うわ」
 海鳴市にも同様の施設は存在したし、小学校時代見学に行ったこともあったが、サージェスミュージアムにあるものは一味違っていた。
 恐竜の骨格標本が幾つも並び、近代の発明品――特にレオナルド・ジョルダーナの作品を再現したものが多数展示されていたり。
 触れることはできなかったが、百鬼鏡や初音の鼓、風水羅板、ハーメルンの笛といったロストロギア指定を受けていいものが展示されていた。
 中でも、シンデレラの靴を見つけた時、フェイトの目は輝いていた。
 ガラスケースの中飾られたシンデレラの靴には、フェイトも聞いたことがあり、一瞬仕事を忘れて見入っていると。
「よお」
 いつのまにやら隣に一人、黒いジャケットを着た男が腕を組んで立っていた。
「これ好きなのか」
「え、あ、まあ」
 一時とはいえ、気を抜いてしまっていたせいで、少々声が裏返ってしまった。
 男はふんと鼻を鳴らすと。
「ま、見てくのはいいけどよ、学校は大丈夫なのか? こんな時間に来て」
「――え」
 時刻は朝十時、フェイトの見た目は中学生そのもの――その心配は当然といえた。
「はい、今日は休みなので」
「そうか、なら楽しんでってくれ。分からないことがあったら――そうだな、黄色か青のジャケット着た奴に訊いてくれ」
 そういって立ち去ろうとした男の、ジャケットの背にSGSの三文字――ボウケンジャーは普段ミュージアムで学芸員をしている。
「待ってくださいっ、貴方、ボウケンジャーですよね」
 フェイトがそう叫ぶと、男は何もないところですっころびそうになりながらも、振り返り、面倒臭そうに応えた。
「そうだ。ボウケンブラック、伊能真墨。なんで知ってるんだよ」
「それは、……私は時空管理局執務官フェイト・T・ハラウオン、サージェス財団代表ミスターボイスとの対面を希望します」
 真墨の顔が微かに歪んだ。
「わけわかんねぇが……取り合えず、付いて来てもらおうか。ミスターボイスのこと、誰から聞いたか、聞かせてもらう」
「はい」

***
373軍神強襲リリカルボウケンジャー ◆DppZDahiPc :2007/06/01(金) 23:57:12 ID:Be2W75Z5
 ミュージアムから直結で繋がっているサロンルームにフェイトは通された、その道のり、真澄は口を開かず、フェイトもまた沈黙していた。
 だが、不快な感じはしなかった。
 苛立っているようだったが、それはフェイトへ向けられているのではなく、別の誰か――サージェスへと向けられているように感じた。
 それもそうだろう、見ず知らずの少女に組織のこと――どうやらミスターボイスとは、内部で使われる暗号のようだ。――を知られているのだから、その情報管理能力を疑いたくなるのも仕方ない。
 けれど、時空管理局の前には、この程度の秘密を知ることなど容易なのだ。
 そのことを説明すれば、真澄の苛立ちも消えるかと思い、説明しようかとも思ったが、その前にサロンについてしまい機会は失われた。
「おいボイス、出て来い。客だ客」
 乱暴な口調で叫ぶ真澄にフェイトも驚いたが、サロンにいた二人の男女も声をあげて驚いた。
 ソファに座って、パソコンを弄っていた青いジャケットを着た男が立ち上がり。
「なーに怒ってんの? ていうか、お客って――この子?」
「ああそうだ」
 青いジャケットの男はフェイトを見て、ふーんと感心したように唸ると、にっこり人のいい笑みを浮かべ。
「ね、かーのじょ。僕の名前は最上蒼太、蒼太って呼んでね」
「あ、はい」
「名前知りたいな、教えてくれる?」
「フェイト、フェイト・ハラウオンです」
「フェイトちゃんか、いい名前だね。後でお茶でも――」
 さりげなくフェイトの手を握ろうとした蒼太の服を引き、真墨が苛立った口調で叫ぶ。
「ガキ口説いてんじゃねぇっ」
「おっと、ひどいな、お茶くらいいいじゃない」
 そう言いながらも、蒼太は肩を竦め下がったのだが、給湯室にいた黄色いジャケットのフェイトより年上のツインテールの少女が、フェイトを見て、目を輝かせた。
「きゃー」
「――っ」
 黄色いジャケットの間宮菜月は、怯えるフェイトに抱きついた。
「かわいいー、誰この子。ねえ真墨ぃ、この子誰ー」
 頬ずりしてくる菜月にフェイトは戸惑いながらも、
「私はフェイト・T――」
「いちいち律儀に答えなくていい、いい加減話がすすまねぇっ。菜月も誰とも分からない内から抱きつくな」
「えー、だって可愛いよ。ねぇ、ズバーン?」
 一瞬、菜月が言った言葉の意味が理解できなかった。なんで語尾にズバーンと付けるのだろうか、と。
374軍神強襲リリカルボウケンジャー ◆DppZDahiPc :2007/06/01(金) 23:58:08 ID:Be2W75Z5
 その答えは――
 菜月の腰に付けられていた黄金の剣が、外れ、地面に落下する直前、変形、巨大化した。
 人間の男性と同じほどの身長の、黄金魔人にフェイトは言葉を失った。
 無機質ともいえる対の瞳がフェイトを捉え、
「あ……えと…はじめまして」
 思わず挨拶するフェイトに、黄金魔人は。
「ズン、ズバーン。バンバン」
「え、あの」
「ズンズン、ズン、ズバーン」
「……あ、あの」
「ズバーン」
「……ずばーん」
「ズバーン、バンバン」
 ズバーンは最後に一度、フェイトの肩を叩くと、これで出番が終わったというように剣に戻り、菜月の腰にくっついた。
 隙をみてフェイトを誘おうとする蒼太、終始笑顔の菜月、菜月に抱きつかれ困惑したままのフェイト――真墨はうんざりしたように、ため息をつくと。
「とにかく、ボイス。いいからとっとと出て来い」
 その言葉にサロンの奥の壁一面に埋め込まれた三台のモニターが、それまで外の風景を映していた状態から変化し、
「そんなに呼ばなくても聞こえてるよ」
「ならとっとと出て来い」
「もー、真墨クンは厳しいなあ」
 三台の中央モニターに、銀色の逆三角錐に目と口がついたキャラクターが表示された。
 それはにっこりと微笑むと、左右のモニターに表示された手を動かしながら。
「まあいいや。それよりも、フェイト・T・テスタロッサちゃん?」
「あ、はい」
「初めまして、ボクがサージェス財団代表ミスターボイスだよ」
「アナタが……」
 フェイトはその姿――モニター上に表示された逆三角錐を見て、絶句した。
 姿を見せない理由は理解できるが、それでもこんな形の代弁者が現れるとは思ってもみなかった。
 おちょくられてるような気すらしたが、しかしボウケンジャーの反応を見る限り、この逆三角錐がミスターボイスのようだ。
 フェイトは表情を改めると。
「初めまして、時空管理局執務官フェイト・テスタロッサ・ハラウオンです。今回訪問させていただいた理由は――」
「うん、それについては今からボイスが説明しようと思っていたところなんだ」
「――え?」
 驚くフェイトを横目に、真墨はボイスを睨みつけ、蒼太があれと口を開いた。
「ということは、ミスターボイスはフェイトちゃんが来るの知ってたんですか」
「うん、久しぶりに会った友人に教えられてね。フェイトちゃんが来ることも、これからきみたちがどうすればいいのかも聞いたんだ」
「その友人て?」菜月が小首を傾げる。
「古い古い友人さ、てっきりもう会うこともないと思っていた……じゃあ、話そうか、あったことと起きること、それにどうすればいいかを」
375軍神強襲リリカルボウケンジャー ◆DppZDahiPc :2007/06/01(金) 23:59:21 ID:Be2W75Z5
***

 時空管理局の中枢が存在し、次元世界の中でも高度に発達した文明を持つ世界のうちの一つ――ミッドチルダ。
 その時空管理局本部にある無限書庫に、一人の少年がいた。
 今は昼時、本来ならば業務時間外ではあるのだが、彼は友人であるクロノ・ハラウオンのためにあることを調べていた。
 それというのも、一時間ほど前、ある次元世界に調査のため飛んだクロノから連絡があったのだ。
 クロノはいつになく冷静さを逸しており、唐突に空間モニターで彼の前に現れると、一歩的にも言ったのだ。
『フェイトに伝えろっ、HGウエルズ、宇宙戦争、……だっ。いいな。これから起きようとしているのは宇宙戦そ――』
 一歩的に途切れた空間モニター、それから彼側から連絡をつけようとしても、クロノ/アースラには繋がらない。
 彼はクロノから与えられた言葉を、正確に伝える為、クロノの言葉を無限書庫で調べていた。
 現在、片付けの最中である無限書庫からその情報を得るのには時間がいった。
 ハーバート・ジョージ・ウエルズ、イギリスの小説家、SFの父とも言われている。
 宇宙戦争とは、どうやら彼の著作のようだ。
 宇宙戦争――1898年に書かれたSF小説。20世紀の初めに火星人が地球に到来し、地球を侵略する様子を英国人男性による回顧録書かれた作品。
 それが調べ終わっても、なんでクロノがフェイトにこのことを伝えろと言ったのか分からなかったが。
「うーん、どういうことなんだろ?」
「ンー? なんか悩んでる?」
 昼食から帰ってきた――もとい、フライドチキンを咥えて、現在昼食中のアルフが彼に訊いた。彼がそれを伝えると、アルフは簡単に答えた。
「あれじゃないの? ほら、フェイトたちが調査にいったのって、あっちの世界の火星でしょ。ほらその小説の舞台にさ」
「あ、火星」
「だから、その小説みたいなことが起きるんじゃないの……えーと、火星から、侵略者?」
「そんなっ」
 驚いたが、しかしクロノは冗談をいうような男ではない、少なくとも下らない冗句は。
 だから、アルフの予想が正しければ――
「空間モニター……フェイトっ」
 空間モニターを表示させたが、
「え?」
「うそ」
 フェイトにも通じず、砂嵐のような画面を表示するばかり。
 だが、フェイトたちのいる世界に通じないような距離ではない、それが示すのは何らかの異変が起きているということ。
 だが、既にクロノからヒントは与えられている、打開策は存在するということだ、フェイトにさえ伝えられれば。
 彼/ユーノ・スクライアは無限書庫から出ると、アルフに
「通信が回復するのを待つより、クロノたちに応援を派遣した方が良さそうだ」
376軍神強襲リリカルボウケンジャー ◆DppZDahiPc :2007/06/02(土) 00:00:23 ID:3EgYNyXt
「そだね。じゃあ、あたしが管理局の方に連絡入れといてあげるから、ユーノはなのは呼んどいて」
「――ふぇ?」
「必要でしょ、こういう時にはさ」
 アルフはにひっと笑うと、振り返り管理局へ報告へ行こうとしたが、足を止めた。
 そこには、一人の少女と四人の騎士が立っていた。
「んー? なんの話ぃ?」


***

「明石クンたちから連絡があったのは、今から二日前――連絡というべきではないのかもしれない。送られてきたのはほんの一瞬の映像」
 ボイスが消え、その変わりに映像が映し出された、それを見て真墨は首を傾げた。
「なんだこりゃ」
「岩……どこかの星ですか?」
 蒼太が訊くと、映像が拡大。それを見て、菜月が短い悲鳴をあげた。
 何か分からなかったそれは、隙間なく群がる赤色の蛸。
「なんだよ、これ」
 真墨が先程と同じことを呟いた、それへフェイトが思わず口走った。
「まさか、……火星人」
 ボウケンジャー三名が、思わずフェイトを振り返った。
 沈黙する四人。
 蒼太、軽やかに笑うと。
「まっさか、そんなわけないですよね。ミスターボイス」
「それが、そのまさかなんだ」
 ボイスは映像を消すと、再び、自らをモニターを映すと。
「今君たちが見たのは火星人、火星人と呼称される存在で、彼らの目的はこの地球を侵略することだ」
「冗談だろ」
「そう言いたい所なんだけど、今回ばかりは無理なんだ。それにこうして話している暇はない、彼らの先遣隊は既に派遣されている、ボウケンジャー、火星人を迎え撃ってくれ」
 真墨はチッと舌打つと、モニターに背を向け。
「ボウケンジャー、出動だ」
「もう少し詳しく聞かせて欲しいところなんだけど」
「グチグチ言うな蒼太」
「はいはいってね」
 歩いていく三人を見ていたフェイトへ、ボイスが言った。
「できたら、君の力を貸して欲しい」
 フェイトは青い瞳でボイスを見据えた、言葉の裏を知りたかったからだが、傀儡人形をいくら睨んでもそんなものは解らない。
「君が乗って来たアースラとも連絡が取れなくなっている、彼らを救うためには今現在、この状況を打破する必要がある、だから――」
「分かりました」
 フェイトは頷いた、現在起こっていることは、明らかな異常事態だ。これを放っておけるほど、フェイトはのんきではなく。
 フェイトは困っている人たちを見捨てられるような少女ではない。
 自らの力できることならば、全力を尽くすのがフェイト・T・ハラウオンという少女なのだ。
「微力ですが、協力します」
「ありがとう」
 ボイスの礼にフェイトは再び頷き、ボウケンジャーの後を追った。

 誰もいなくなったサロンに、ぽつり、ボイスの呟きが響いた。
「間にあってくれよ、鋼造クン」
377軍神強襲リリカルボウケンジャー ◆DppZDahiPc :2007/06/02(土) 00:01:21 ID:Be2W75Z5
***

 火星から向かってきているという、火星人の部隊が降下するであろうポイントは既に監視衛星からの映像で判明していた。
 各国は部隊を展開しようとしていたが、火星人を迎え撃つという、夢のような話にそれは遅遅として進んでいない。
 火星人の第一降下ポイントは――ロンドン。
 十台のビーグルからなるアルティメットダイボウケンは、その紅の翼で向かっていたが、しかし間に合いそうになかった。
 既に空には幾筋もの降下の帯が流れていた。
「くそ、間に合わないってのかよ」
 ボウケンブラックに変身した真墨がハンドルの上部を叩いた。
「でもこれ以上速くは飛べないよ」
 ボウケンイエロー/菜月がおろおろしながら言う。
「どうすれば、いいんだ」
 ボウケンブルー/蒼太がそう言った時、シートに腰掛ていたフェイトが立ち上がり、コクピットから出て行こうとした。
 それにボウケンブラックが気づき。
「おい、どうする気だ」
 訊くと。
 フェイトは桜色の唇に、うっすら笑みを浮かべ。
「私が先行します」
「先行? どうやって」
 フェイトは祈願型インテリジェントデバイス〈バルディッシュ・アサルト〉を取り出し。
「こう見えても私、魔導師なんです」
「――え?」
「バルディッシュ、セットアップ!」
 フェイトの言葉に反応し、〈バルディッシュ・アサルト〉が黄金の煌きを見せる。
 閃光が消えると、そこには先程までとは、全く違う姿のフェイトが立っていた。
「うわ、すご」
 菜月が素直な感想を洩らした。
 黒依の上から黒い外套を纏い、金の髪は左右で二つにまとめられ、その手にはインテリジェンスデバイス〈バルディッシュ・アサルト〉その真の姿、ベルカ式カートリッジシステム『CVK792-R』を組み込んだ閃光の戦斧。
 真墨はその姿を見て、マスクの下でふんと鼻を鳴らすと。
「任せる」
「了解」
378軍神強襲リリカルボウケンジャー ◆DppZDahiPc :2007/06/02(土) 00:02:28 ID:Be2W75Z5
***

 フェイトはアルティメットダイボウケンから出ると、風向きを確認しながら、飛び降り飛翔する。
「ブリッツアクション」
 短い詠唱、
「Yes Sir !」
 直後、フェイトは閃光の弾丸と化した。

 敵の数は目視で分かるだけで十五、それを地上に落着する前に撃墜しなければならない。
 幅十メートルクラスの弾丸が地球を穿てば、どれだけの被害が出るか。
 なんとしても阻止しなければならない、フェイトは火星人の降下カプセルの下方に回りこむと、迎え撃つべく。
 黄金のが展開環状魔法陣が精製される、魔力光が溢れる。ベルカ式カートリッジシステムが唸りをあげ、連続的にロード/ロード/ロード/ロード。
「いくよ、バルディッシュ。――撃ち貫け、轟雷! プラズマ・スマッシャー!!」
 フェイトの叫びが、バルディッシュ・アサルトを介し、咆哮する。
 純粋魔力はまるで下から上へと突き上げる、逆転した稲光のように迸り、火星人の降下カプセルを飲み込んだ。
 フェイトは勝利を確信した。
 必要ないかとも考えたが四発ものロード、状態異常の魔力を注ぎ込んだAAAクラスの中・近距離砲撃魔法。
 ――だが、
「……なにっ」
 火星人の降下カプセルは確かに、フェイトの攻撃によって粉々になったのだが、それはあくまで外殻でしかなかったのだ。
 殻を破ってその中から、入りきるわけのない量の同様の降下カプセルが出てきた。
「――なっ。圧縮魔法?」
 迎撃を予測していた火星人たちは、事前にくす玉方式での魔術的降下カプセルの精製に成功していたのだ。
 迫るカプセル群を前に、フェイトは一瞬対応が遅れた。
 それは全力に近い形で魔法を撃ち、その上で予測を大幅に凌駕された結果。
「――くっ」
『アルティメットブラスター!』
 フェイトに衝突しそうな降下カプセルが、アルティメットダイボウケンの放ったブラスターによって砕け散り。
 破片が降り注ぐ前に、アルティメットダイボウケンがフェイトを庇った。
『大丈夫か』
 フェイトはアルティメットダイボウケンの手に乗ると、真墨の声に頷き。
「すいません、失敗しました」
『謝るのは後だ。今は連中を止めるのが先決だ』
「了解」
 フェイトは手から飛び降りると、再び降下カプセルを追った。
 既に降下カプセルは地表まで後数百メートルもなかった。
379軍神強襲リリカルボウケンジャー ◆DppZDahiPc :2007/06/02(土) 00:04:02 ID:3EgYNyXt
「ジャケットパージ、ソニックフォーム!」
 フェイトを鎧っていたバリアジャケットが弾け、黒衣だけになり、光速で降下カプセルを追撃する。
 それは風よりも早く、瞬きよりも速く、刹那よりも迅い。それは雷迅。
「うおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」
 既にフェイトの発動できる魔法では、地表にダメージを与えない限り、降下カプセル全てを殲滅することはできない。
 なのはならば、あれらだけを狙い撃つことも可能かも知れない。
 ここになのはがいれば、そう願っても――なのははいない。
 今、フェイトにできることは、フェイトにできる限りのことをすることだけ。
 環状魔方陣が展開しながら、バルディッシュをザンバーフォームへ。
「アルカス・クルタス・エイギアス……」
 一機の降下カプセルにザンバーの光の刃を突き立てると、
「疾風なりし天神、今導きのもと撃ちかかれ。バルエル・ザルエル・ブラウゼル」
ザンバーをアックスモードへ、ロード、爆発する降下カプセルの上で、次なる魔法を発動。
「フォトンランサー・ファランクスシフト!」
 精製される光球は五十、そこから同高度にいるカプセルに向かって、斉射。
 次々にカプセルが蜂の巣になり、爆発、炎上。
 圧倒的火力の前に破壊される侵略軍。
 撃ち尽くすと、フェイトは爆発するカプセルの上から飛び上がった。
 見ればアルティメットダイボウケンも落としていたようで、半数以上のカプセルを破壊することができたが、まだ半数以上が残っていた。
 そしてそれらは、地表に衝突した。
「Defensor Plus」
 バルディッシュ・アサルトが主を護るべく、自動詠唱を行った。
 この一撃で、逃げ遅れたロンドン市民の三分の一が死亡した。
「……遅かったの」
『まだだ、まだ終わってないっ!』


 続く
380軍神強襲リリカルボウケンジャー ◆DppZDahiPc :2007/06/02(土) 00:10:01 ID:3EgYNyXt
できるだけ早い内に続き書きあげようと思ってる。
なのはさんの参戦をできるだけ早めたいけど、主役らしく美味しいところかっさらってく感じにしたいから
随分後半になりそうだなあ、とか思った(ロリコンとチーフも同様に)
381名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 00:31:07 ID:s1NoDfIz
>>365
あんた……アニバスターはやめなはれ……

>>364
それはともかく特撮もアニメじゃないけどどこからもクレームついてないし問題ないんじゃねー?
382名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 00:37:53 ID:lFRfj3IP
◆DppZDahiPc氏GJです!
しかしデモベとボウケンジャーとは…
続き、期待します!
383名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 01:14:15 ID:L/nJBs8q
>>364
ちょっと前に地球防衛軍とのクロスがあったから、ゲームとのクロスも問題ないと思う。
384なのはVSボウケンの作者:2007/06/02(土) 02:23:58 ID:0aoPholp
「もうすぐ……もうすぐあなたに会えるわね……アリシア」
薄暗い部屋を、試験管のようなカプセルの明かりだけがほのかに照らしている。広間の中心には、ただそのカプセルのみが機械に繋がれていた。
そしてカプセルにすがりつく女性が一人。それほどの歳でもないだろうに、顔には皺が刻まれていた。やつれ果てた美貌とは逆に、その眼はなにかに取り憑かれたかのように狂気の光を放っている。
彼女はただ涙を流し、時折「もう少し……」と呟くのみだった――


「うわぁ、すごいなあ。虹の世界かぁ……」
僕はしずかちゃんに借りた漫画を見て素直に感想を言った。
漫画の内容は、"虹の向こうの世界からこの世界に現れた少女が、普通の人として暮らしながら不思議な力で事件を解決する"という、よくある魔法少女ものだった。
学校帰りにしずかちゃんの家に遊びに行くと、昔の漫画が出てきたと見せてくれたんだ。少女漫画だけど読み始めると面白くて、つい全部読んでしまった。
外を見るとうっすらと虹が見えた。
「ねえ、しずかちゃん、虹って綺麗だよね。七色に光っててさぁ……魔法少女が降りてきたりして。ああ、僕も虹のすべり台に乗ってみたいなぁ」
ふと、そんなことを言ってみるとしずかちゃんはクスクスと笑い出した。
「やだぁ、のび太さんったら。虹は光の屈折や反射で見えるもので、漫画みたいに虹に触ることなんてできないわよ」
「え?あ、いや。あはははは、知ってるよー。ちょっと言ってみただけだって」
本当は知らなかった……。恥ずかしいなあ。顔が赤くなってるかもしれない。

「それに魔法ネタは一度やってるじゃない。最近映画にもなったし」
「え?なんのこと?」

「でも、虹って本当に綺麗よね。本当に触れたらいいなあって私も思うわ」
「だよね、そう思うよねぇ」
しずかちゃんならわかってくれると思ってた。
「あっ。ごめんなさい、のび太さん。私これからピアノのお稽古があるの」
「そうなんだ、じゃあもう帰るよ」
しずかちゃんに見送られて外に出ると、もう虹は消えていた。
(あーあ。もっと見たかったのに……)

385なのはVSボウケンの作者:2007/06/02(土) 02:25:01 ID:0aoPholp
「それじゃあ行ってきまーす」
そう言って家を出ると台所からママの声が返ってきた。
「いってらっしゃい、ドラちゃん。車に気をつけてね」
どらやきを買いにお菓子屋さんの方へと向かう。空はもう、ちょっと赤く染まってる。
そろそろのび太くんも帰ってくる頃かな?
そんなことを考えながら歩いてると、後ろから声をかけられた。
「こんにちは、ドラえもん」
ランドセルを背負った小学生の女の子だ。左右に結んだ髪がぴょこぴょこ跳ねてる。
「やあ、こんにちは。なのはちゃんは学校の帰り?」
高町なのはちゃん。彼女はこの近くの喫茶店『翠屋』の娘さんで、確か今は小学3年生だったかな?
「うん。ドラえもんはどら焼きを買いにきたの?」
「そうだよ。この先のお菓子屋さんに」
喫茶店なんて普段は行かないけど、翠屋にはたまに行くことがある。のび太くんが以前、お使いのサイフを落とした時に、なのはちゃんに助けてもらったらしい。
「あっ、そうそう。お父さんがドラえもん用のメニューを作ってみたって言ってたよ。これから来てみない?」
「えっ?これから?」
どうしようかなぁ。行ってみたいけど、どら焼きも食べたいし……。そう思って僕が迷ってると、
「ねっ。食べてみてよ」
なのはちゃんは僕の手を引っ張って歩き出した。
うーん。しっかりしてるなぁ。のび太にも少しは見習って欲しい。

「おかえり、なのは。いらっしゃい、ドラえもん」
店長さんの士郎さん――なのはちゃんのお父さんだ――が僕たちを迎えてくれた。
「こんにちは」
翠屋は夕方に入って少し賑わっている時間帯だった。
「よいしょっ」
僕はカウンターの席に跳び乗って料理を待つ。
「はい、お待ちどうさま」
しばらくして出てきたのは、なんだかどら焼きに似た形のお菓子だ。ホットケーキかな?
ナイフとフォークで切り、口に運ぶ。
「もぐもぐ――美味しいっ!」
それは薄めに焼いたホットケーキであんこを挟んだものだった。どら焼きに似てるような、そうでないような……。でも不思議に美味しい。
僕は夢中で食べ終わって、ミルクをごくごくと飲み干す。
「あー美味しかった」
気付くと士郎さんはニコニコと僕を見ていた。なんだか照れ臭いなぁ。
「ごちそうさまでした。ほんとに僕好みですね」
どら焼き用のお金、500円を渡して店を出た。後ろでは士郎さんとなのはちゃんが手を振って見送ってくれた。のび太くんにも教えてあげよう。
外はちょっとだけ夕立がポツポツと降っていた。
「まあいいか、どうせすぐ止むよね。そろそろのび太くんは帰ってきてるかな?」
案の定、帰り道で雨は止んだ。

386なのはVSボウケンの作者:2007/06/02(土) 02:26:09 ID:0aoPholp
「あーあ。止んじゃった」
このまま振り続けてくれれば中止になったのに。
帰り道でジャイアンとスネ夫に野球の人数合わせに捕まってしまった。せっかく夕立が降ったのに、すぐに止むとか言っちゃってさ。
でも断るとまたジャイアンが怒るだろうしなあ……。
ろくにボールも来ないポジションでずっと空を見上げていた。赤い夕日が落ちていく。
もう虹は見えないかなぁ。
「おーい!のび太―!!」
ほんとに虹の世界があれば面白いのに。
その時、空を七色の光が横切った。
(虹かな!?)
でもすぐにそれは見えなくなった。変わりに見えてきたのは白いボールだ。しかもぐんぐん近づいてくる。
「わぁ!!」
目の前に星が飛んだ気がした。すぐに痛みが走る。
「のび太――!!早く起きろぉー!」
視界がぼやけている。メガネメガネ……。
「あったっ!」
メガネを掛けなおすと、そこには真っ赤な夕日が――いや、真っ赤なジャイアンが……。
「ご、ごごごご、ごめんなさーーい!!」
僕はその後起こることを想像できた。だから僕はすぐに背を向けて全力で走りだす。
「待てー!!のび太―!!」
後ろからはジャイアンがバットを振り回しながら追いかけてくる。後ろをちらっと見ると、スネ夫や他のみんなも一緒だ。
徐々にその差は縮まってくる。僕は無駄とは知りつつも、叫ばずにはいられなかった。

「ドラえも――――ん!!!!」


『ドラえもん のび太と虹の魔法使い(仮)』
387なのはVSボウケンの作者:2007/06/02(土) 02:27:25 ID:0aoPholp
以上です。ボウケンジャーがちょっと詰まったんで気分転換と一人称の練習を兼ねて書いてみました。
続きは未定ですが、こっちもたまに書いてみたいなぁと思います。ボウケンジャーは明日か明後日くらいにはできそうです。

>>◆DppZDahiPc氏 GJです!他にもボウケンジャーネタが。あの最終回の後は、なんだか妄想したくなりますね。

>>353 GJ!ガオガイガーも好きです。続きに期待!
388なのは×ギアスクロスSS:2007/06/02(土) 04:35:18 ID:Dl1gmEMi
出来たので十分後に投下します
389なのは×ギアスクロスSS:2007/06/02(土) 04:45:36 ID:Dl1gmEMi
「なのはさんとフェイトさんの最大攻撃魔法による奇襲、狙撃、ですか?」
リンディはカレンの提案を繰り返し尋ねた

「はい。なのはさん、フェイトさん、アルフさんをアヴァロンの
”緊急転移射出発進用ランチャー”に移送し、ランチャー内部で攻撃魔法を詠唱、
発動可能状態になり次第、対象の両端になのはさん、フェイトさんを
時間差で転移させ、その後片一方に魔法を発動させ対象を足止めし、
もう片方の攻撃で対象を殲滅します。」

「ですが、それは・・・」
カレンの提案をリンディは承認出来ずにいたが、カレンは説得を続ける

「・・・分かっています。正直言ってかなり汚い作戦ではありますし、
それに必ず成功するという保証も有りません・・・ですが、このまま奴等を見逃し
あの悲劇を再び起こさせるわけにはいかないんです・・・
この作戦の成否如何に関わらず三人には狙撃終了後離脱を優先させますし、
それに”緊急転移射出発進用ランチャー”は通常の転移とは違い
空間歪曲による転移先との直接的な接続方式を採用していて
転移による魔力反応は事実上存在しません。実際先程の戦闘でも私達は
対象に気付かれずに転移、そして包囲に成功しています・・・
御願いします。一度試してみてもらえないでしょうか・・・」

リンディは沈黙し、考え込む・・・
そして意を決しなのは達の前に屈みこみ尋ねる

「・・・こんな事を頼むのは本当に心苦しいのだけれど・・・御願い、出来るかしら・・・?」
リンディの謝罪の様な問いにフェイトが答える
「・・・私は構わないのですが、なのはは・・・」
そう言ってフェイトは不安そうになのはを見つめる。
「・・・大丈夫だよ。フェイトちゃん」
フェイトの心中を察したなのはが意外な程冷静に彼女を嗜める
「でも・・・」
「大丈夫。あの人は朱雀さんじゃ無いって、それは分かってるから・・・
信じて、フェイトちゃん・・・」
「うん・・・」
二人の意味不明な会話が少し気掛かりではあったが、
リンディはそれを振り払い先程の問いの返答を促す

「本当に、いいの?もし嫌なら無理にとは・・・」
「いえ、大丈夫です。やらせてください。リンディさん」
なのははリンディの言葉を振り切り作戦参加の意思を示した
それと共にフェイト、アルフも作戦参加を了承し、遂に・・・

「・・・分かりました。カレンさん、貴方の提案を了承します。
なのはさん、フェイトさん、アルフさん。貴方たちはここの転移ゲートから
アヴァロンの緊急転移射出発進用ランチャーに移乗してください。
以後の指示はそちらで出します。いいですね?」
『はい!!』
三人がリンディの言葉を承服し、応答する

「本当にごめんなさい・・・こんな役目を押し付けてしまって・・・どうか気をつけて・・・」
カレンがモニター越しに三人に謝罪する・・・
それを見た三人は微笑みながら頷き、ブリッジを後にした
390なのは×ギアスクロスSS:2007/06/02(土) 04:46:51 ID:Dl1gmEMi
そして一方・・・
朱雀達は前もって作成しておいた帰還用の転移ゲートに向かっていた
そして転移ゲートにあと約3km程まで近づいたその時
突然自身の名を呼ぶ声に気付き、立ち止まる

「お〜い!朱雀〜!!シグナム〜!!」
掛け声と共にヴィータが朱雀達の目の前に現れたのである
だが、そのヴィータをシグナムが出逢うなり怒鳴りつけた
「ヴィータ!!何故来た!?お前ははやて様をお守りするという使命が・・・」
「違うんだ!!はやてが、はやてがぁっ・・・!!」
今にも泣きそうな表情でシグナムの叱咤を遮るヴィータ
それを聞いた二人ははやての容態の異常に気付き、青ざめるのだった・・・
391なのは×ギアスクロスSS:2007/06/02(土) 04:47:41 ID:Dl1gmEMi
同じ頃、アヴァロンの緊急転移射出発進用ランチャー内部にて
なのはとフェイトが広域攻撃魔法の発動準備に入っていた

「私達が目標地点まで皆さんを送り出します。なのはさん、フェイトさんは対象の捕捉と狙撃、
只それ一点のみに集中してください」
シャーリーがなのは達に作戦内容を説明する
「はい!いくよ。レイジングハート」
(All right.Starlight Breaker.)
「御願い、バルディッシュ」
(Yes sir.Thunder Rage,get set)

二人の魔法詠唱と共に膨大な魔力が彼女達の許に集束し
ランチャー内部が激しく振動する

「おっ、おい!保つのか!?」
アヴァロンの管制員が叫び、狼狽する
「うわっ、これは不味いねぇー。仕様が無い。はいっと!」
なのはとフェイトの傍で発進を待っていたアルフが状況を見兼ねて
二人の周囲に障壁を張りランチャー内部の振動を弱めた
「これで大丈夫なはずだよ。アンタ達はアタシ等を送り出す事に専念して。」
「済みません、助かります」
シャーリーがアルフに礼を言う
「いいってことさ。それよりも、しっかり頼むよ!」
アルフがシャーリーを激励し、彼女はそれに笑顔で答え、気持ちを切り替える

「発進シークエンスを開始します。ハッチ開放」
なのは達の前方に有る壁が下り、プリズムの空間の歪みが現れる
「転移先の空間座標軸測定、並びに環境監査を開始します・・・
ドルイド・システム起動。監査開始」
ドルイド・システムによって転移先の環境が測定され、転移に問題無しと判断される
「ランチャー内部、及び転移先との空間を接続、固定。続いて射出発進用魔力奔流噴出」
前方の空間の歪みが青空・・・つまり転移先の情景に変化し、
更にランチャー内部に金色の魔力の奔流が噴出され、ランチャー内部がそれに満たされていく
「転移先の情報を転移者のデバイスに伝達、並びに射出用の防護膜を形成」
なのは達の後ろに射出用の防護膜が形成され、更に転移先の情報がデバイスを通じ
彼女達の頭に叩き込まれる

「朱雀さん・・・」
なのは達の頭の中に転移先の情景が浮かび上がる・・・
青空の中で朱雀・・・に良く似た人物が闇の書の守護騎士達と何か話をしている・・・そんな情景だった
「なのは・・・あれは・・・」
「・・・ごめん、フェイトちゃん。あれは”違う”って、分かってるから。信じて・・・」
「・・・うん・・・」
フェイトがなのはに忠告し、なのはもまたそれに応えた

「発進シークエンスの全プロセス終了を確認。進路クリア。
フェイトさん、アルフさん。発進、どうぞ!」
発進準備が完了しシャーリーが二人に発進の合図を促す
「・・・先に行くね、なのは。フェイト・テスサロッサ、行きます!!」
「同じくアルフ、出るよ!!」
金色の魔力奔流が二人を包み込み宙に浮かせ、直後に後方の防護膜ごと
二人を前方に一気に押し出し転移先に送り出す

「両名の転移射出発進を確認。続いて転移座標の再設定を開始・・・設定完了。
転移先の空間接続。魔力奔流再充填。防護膜形成。プロセス終了。なのはさん!発進、どうぞ!!」
「はい!!高町なのは、行きます!!」
先程の二人と同じくなのはも金色の魔力奔流によって前方に押し出され、転移する
「・・・転移射出発進完了。みんな、気をつけて・・・」
三人を送り出しながら、シャーリーは皆の無事の帰還を祈っていた・・・
392なのは×ギアスクロスSS:2007/06/02(土) 04:49:28 ID:Dl1gmEMi
その頃朱雀はヴィータからはやての窮状を聞き出していた
「・・・一時間位前にはやてが急に苦しみだして・・・今シャマルがはやてを看てるんだけど
シャマルもどうしたら良いか分かんないって・・・
はやてが呼んでるんだ・・・朱雀の事・・・だから・・・だから・・・!」
ヴィータは朱雀の胸の中で泣きじゃくっていた。朱雀はそんな彼女を抱きとめ、宥めていたが、
彼の心の中は不安と焦燥が渦巻いていた・・・

「戻りましょう、シグナムさん。今、直ぐに」
「分かっています。急ぎましょう」
二人がヴィータを抱きかかえながら転移ゲートに向かおうと飛び立とうとする・・・
正にその時だった・・・

「・・・ダー・レイジッ!!」
突如現れたフェイトが広範囲雷撃魔法を朱雀達に向けて放つ!

「なっ・・・!?ランスロットぉっ・・・!!」
(Yes,My lord. MG shell,set up)
突然の攻撃に朱雀は咄嗟にシールドを展開し、シグナム達を庇う

「くっ、そおっ・・・!!さっきの攻撃程じゃないけど、これも・・・!!」
朱雀はシールドに魔力を集中させ、雷撃を受け切っていた
「朱雀様っ!!」
「朱雀っ!!」
シグナム、ヴィータも朱雀を助けようとシールドを展開しようとした、その時・・・

「・・・ライト・ブレイカー!!」
フェイトの放った雷撃の進行方向の反対側・・・
つまり朱雀達の真後ろから突如桜色の巨大な閃光が降りかかる!!
(・・・まずいっ!!)
朱雀がそう考える間もなく、桜色の閃光が彼等を捉え、呑み込んでいく・・・

星と雷・・・
その二つの魔力波動がぶつかり合い互いに干渉し、やがてその衝突地点から
眩いばかりの閃光と、全てを薙ぎ払う程の強烈な魔力波動と爆風を周囲に撒き散らす
朱雀達はその強大な魔力干渉に巻き込まれ、押しつぶされた・・・
そう、思われたが・・・
393なのは×ギアスクロスSS:2007/06/02(土) 04:51:08 ID:Dl1gmEMi
「うっ、くっ・・・」
シグナムが目を覚ますと、彼女の直ぐ傍にヴィータが横たわっていて
更にそのすぐ後ろに闇の書と帰還用の転移ゲートがあった
「ヴィータ!おい、起きろ!」
シグナムがヴィータの身体を揺さぶり彼女を強引に起こす
「う〜ん、何だシグナム・・・?」
記憶が混乱し、状況が上手く呑み込めないヴィータだったが、
やがて先程の攻撃の事を思い出し、動揺する
「そうだ、俺らさっきの攻撃で・・・!?朱雀は!?どこだ!?」
ヴィータの言葉にシグナムもハッと気付き、二人は慌てて周囲を見回す
だが・・・周囲に朱雀の姿は無く、彼女達の遥か後方に巨大な噴煙が
上がっているのが見えるのみだった

「まさか・・・朱雀様・・・?」
「そんな・・・冗談だろ・・・?」
二人の後方にある巨大な噴煙・・・
二人は最悪の事態を想定し、戦慄する・・・

「・・・行くぞヴィータ!!まだそうだと決まった訳ではない!!」
「・・・ああ、わかってる!!」
矢も立ても溜まらず、二人はその噴煙の許に全速で飛び立つ

「・・・でも何で俺らだけ無傷なんだ・・・!!何で朱雀だけ・・・!!」
飛行している最中にヴィータがそう吐き捨てる。
「・・・恐らくは朱雀様があの砲撃が命中する直前に我等をヴァリスで吹き飛ばし
逃がしてくださったのだ・・・。そして・・・」
「馬鹿野郎・・・!!何であいつはいつも他人の事ばっかり・・・!!」
二人は己の無力さを痛感し、自責の念に苛まれていた・・・

二人が先程の攻撃を受けた地点まで辿りつくと
その余りの光景に二人は絶句した・・・

攻撃地点の周囲に100m以上はあろうかという巨大なクレーターが存在し、
その付近で、カレン、クロノ、なのは、フェイト、アルフ他計30人以上の魔導師達が
一人の人物を包囲、拘束していた・・・

「朱雀様・・・」
二人は直ぐに悟った。その人物こそ朱雀であると・・・
「・・・行くぞヴィータ!!朱雀様をっ・・・!!」
「・・・ああ、待ってろ朱雀っ!!今助けに・・・!!」
二人がレヴァンティンとグラーフアイゼンを展開し、朱雀の許に向かい突撃していく、
その時だった・・・
394なのは×ギアスクロスSS:2007/06/02(土) 04:52:09 ID:Dl1gmEMi
『来るなぁっ・・・!!』

突然の咆哮に思わず立ち止まる二人。
シグナムが何事かと前方を見据えると、そこには全身のダメージで憔悴していた朱雀が
鬼の様な形相で彼女を睨みつけている姿があった・・・
それを見たシグナムの脳裏に、かつて朱雀に言われたある言葉が過ぎった

(僕と妹、どちらかを護らなければならないとしたら、先ずは妹の方を・・・)

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!」
シグナムの心の中に葛藤が生まれる
唇に血を流す程の痛みを自ら生み出しながらもそれに気付かぬ程に悩み、苦しむ。
散々迷い考えた挙句、遂に彼女は意を決し・・・!
「行くぞシグナム・・・っておい!何すんだよ離せっ!!」
何とシグナムはヴィータを抱え朱雀の居る場所とは逆の方向へと飛び去ったのだ!

「離せ馬鹿野郎!朱雀がっ!朱雀がぁっ!!」
ヴィータがシグナムの腕の中で暴れまわると逆にシグナムがヴィータを叱咤する
「黙れヴィータ!主の・・・”朱雀様の命”だ!!黙って従えっ!!」
「ふざけんなっ!!何が朱雀の命だっ!?はな・・・!?シグ・・・な・・・」
尚も暴れ回るヴィータにシグナムが彼女の腹部に当身を食らわせ気絶させる
(お許しください・・・朱雀様・・・)
心の中で朱雀に幾度も詫びながら、シグナムはヴィータを抱え転移ゲートの方に
引き返していくのだった・・・

「ありがとう、シグナムさん・・・どうか・・・はや・て・を・・・」
朱雀はそう言って気を失ってしまった・・・

「・・・闇の書が見つからないからもしやと思っていたけれど・・・
まさか無傷だなんて・・・ちっ、厄介な・・・!」
カレンはそう言って舌打ちする
「カレン!奴等は俺達が追う!お前はこの男の護送を!」
わかったわ!気を付けて!」
第三部隊の隊長がカレンに提案し、カレンもまたこれを了承する
「・・・カレンさん、僕達も行きます。なのは、フェイト、アルフさん、行きましょう」
「分かりました」
「あいよ」
クロノの提案にフェイト、アルフが応答するが・・・
「・・・」
只一人、なのはだけが朱雀を見詰めながら震えていた・・・
「・・・クロノ、きっとなのはは疲れているのよ・・・私達だけで行きましょう。
カレンさん、なのはの事を頼みます・・・」
そんななのはの心情を察したフェイトがクロノとカレンにそう進言する
「・・・分かった。行こう。カレンさん、なのはを・・・」
「ええ、任せて。みんな、気を付けて・・・」

こうしてクロノ達と第三部隊が逃亡したシグナム達を追撃し、
カレンと第二部隊が朱雀をアースラへと護送する事となった
そして一方・・・
なのはは自分の目の前にいる人物・・・朱雀が放った”はやて”という言葉に動揺していた・・・

(そんな・・・じゃあやっぱりこの人は・・・朱雀さん・・・なの・・・)

彼女の心の中に生まれる強い恐怖と罪悪感・・・
それに堪えきれず彼女はレイジングハートを地面に落としその場にへたり込んでしまう・・・

「わ・・・私が・・・朱雀さんを・・・撃っ、た・・・?
嫌・・・そんなの・・・嫌ァっ・・・!!」

なのはがそう叫び、カレンが彼女の許に駆け寄ると、彼女は既に意識を失っていたのだった・・・
395なのは×ギアスクロスSS:2007/06/02(土) 05:15:01 ID:Dl1gmEMi
投下完了
いつも恥ずかしい事ばかり書いてんなァ〜と思っているけど
今回は特に恥ずかしかった・・・!
もう完全に死種入ってるし・・・
今回出した転移ランチャーについてはもうぶっちゃけ
ドラえもんのどこでもドアと種のカタパルト発進機構がくっついたものだと
思ってください

>>リリカルスクライド氏
スンマセン。ルルーシュは次の話で出します
朱雀の尋問を彼にやらせます

>>リリカル龍騎氏
乙且つGJです!
今回の氏の話は自分が書いてる話とちょっと似ている所があったので
興味深く拝見させて頂きました
マジメな中にもチャンネル争いのような和みの要素もあって
ちょっと羨ましいかな、とそう思っております。
これからも頑張って下さい(はやて立ち直って良かった)

それにしても、このスレも本当賑やかになってきましたね
ウォッシュアス氏、ガチャピン氏、ガオガイガー氏の様に
腹がよじれる程に面白いSSが多数投下されるようになって
自分もこりゃ負けていられ・・・(いや負けてるか)
まぁとにかく皆さんGJです!

>>364
自分がこんな事をいうのは何ですが
ちゃんと誠意を持って書けば皆も分かってくれると思います
少なくとも自分は魔装機神好きですし
ただ、あの中国人製のアニメ版サイバスターだけは
絶対にネタにしない方がいいと思います
間違いなくドン引きするでしょう

396フェレットゾンダー出現!! 6:2007/06/02(土) 08:16:25 ID:E8f63EC6
『ファイナル!! フュゥゥゥゥゥジョォォォォォォン!!』
凱の叫び声と共にステルスガオーがガイガーの背中に、ライナーガオーが両肩に
ドリルガオーが両脚と合体する事でファイナルフュージョンが完了され、
GGGの誇るスーパーメカノイド「ガオガイガー」が誕生するのである。
『ガオ!! ガイ!! ガァァァァ!!』
「今度は合体した!!」
「だからこんな物に私達の税金を使うな!!」
ヴィータはもう完全に呆れてしまっていたが、他の勇者ロボ達も合体を開始した。
『シンメトリカル!! ドッキング!! 超竜神!!』
『三位一体!! ビッグボルフォォォッグ!!』
氷竜・炎竜の合体して超竜神、ボルフォッグを中心にガンドーベル・ガングルーの
二体の支援メカの合体してビッグボルフォッグとなった。
「うわ! こっちも合体した!」
「もう突っ込む気にもならないよ…。」
ヴィータはもう文句さえ言う気力も無くなっていたが、ガオガイガー・超竜神・
ビッグボルフォッグ・ゴルディーマーグの4体はフェレットゾンダーへ向けて攻撃を開始した。
『一点集中攻撃行くぞ!! ブロゥゥクンマグナム!!』
『ダブルガン!!』
『4000マグナム!!』
『マーグキャノン!!』
各ロボットの武装による一斉発射がフェレットゾンダーに襲い掛かった。
これならば如何に強力なゾンダーバリアであろうとも突破は容易い…と思われた。
『ゾンダ〜!』
『何!?』
何と言う事か、4体の一斉攻撃を弾き返したでは無いか。しかし…これは
通常のゾンダーバリアとは少し様子が違う様だった。
『何だあのバリアは…何と言うか…魔方陣の様にも見えたが…。』
「あれはミッド式防御魔法!!」
「何故フェレット怪獣があんな事出来るんだ!?」
フェレットゾンダーはユーノがベースとなっている。そしてミッド式魔導師でもある
ユーノの防御魔砲がゾンダーとなった今も使用可能だったのだが、その様な事を
GGGもなのは達も知る由もなかった。
『こうなったら肉弾戦だ! 取り押さえろ!』
『よっしゃ! うぉぉぉぉ!!』
勇者ロボ軍団が一斉にフェレットゾンダーに飛びかかった。が、その時だ。
フェレットゾンダーの足元に魔方陣が現れ、そこから光り輝く鎖が飛び出して
勇者ロボ軍団の動きを封じてしまったのである。
『ゾンダ〜!』
『うっ! 何だこれは!?』
「これは! ディレイドバインド!? こんな事まで出来るの!?」
これもやはりミッド式のバインド魔法の一つである。そして勇者ロボが
動けなくなった今、フェレットゾンダーは再びなのはに向けて突き進むのみ。
『ゾンダ〜!』
「キャァァァ!! 何で私ばっかり追い駆けられるの!?」
「なのはー!!」
『くそぉぉ!! このままでは子供の命が!! 俺は子供一人の命も救えないのかぁ!?』
397フェレットゾンダー出現!! 7:2007/06/02(土) 08:17:58 ID:E8f63EC6
もう滅茶苦茶だ。勇者ロボ達は動けず、後を追うフェイト&ヴィータも間に合わない。
恐怖の余りなのははフェレットゾンダーに最大出力のディバインバスターを撃ち込むが、
フェレットゾンダーの強力なゾンダーバリアとミッド式防御魔法の二重の防御を破れない。
そしてついにはその手に捕まってしまった。本来のフェレットの前足は物を掴める様には
出来ていないが(?)ゾンダー特有の変形能力によって前足を人間の手の様に変形させ、
なのはを掴んでいたのである。
「キャァァァァ!!」
「なのはー!!」
『やばい! 子供が捕まった!』
『と言うかさっきあの子供が何かビームみたいなの撃たなかったか!?』
魔法の存在を知る由も無いGGG勇者ロボ達は思わずなのはのディバインバスターに突っ込みを入れていたが、
このままではなのはの命が危ない。握り潰されるか…喰われてしまうか…取り込まれてしまうか…
いずれの内の一つかと思われたが…意外な事にフェレットゾンダーの取った行動はそのどれでも無かった。
『ゾンダ〜! ゾンダ〜! ゾンダ〜!』
「キャァ! 何!? くすぐったい! くすぐったいよぉ!」
「え…?」
フェレットゾンダーは嬉しそうになのはに頬擦りを始めたのである。勿論なのはを傷付けない様に
上手く手加減して…。これにはその場にいた全員が唖然としてしまうが、その間も
フェレットゾンダーはなのはへの頬擦りを続ける。
『ゾンダ〜! ナノハ〜! ナノハ〜!』
「え!? こ…この声は!」
なのはは気付いた。若干電子的な音声に変換されてはいるがフェレットゾンダーの泣き声は
ユーノの物であり、その上魔力パターンもなのはの知るユーノのそれだったのである。
「ユーノ君!? もしかしてユーノ君なの!?」
『ゾンダ〜…。』
「ゾンダ〜じゃ分からないよ! ユーノ君なの!? 違うの!? どっちなの!?」
『ゾンダ〜…。』
『ど…どうなってるんだ?』
状況が飲み込めない他の皆は唖然とするばかりだったが、なのはを掴んだ途端に
フェレットゾンダーが大人しくなったのは事実だった。
「一体どうしたの!? どうしてこんな酷い事するの!?」
『ゾンダ〜…。』
「だからゾンダ〜じゃ分からないよ!」
フェレットゾンダーの正体がユーノであると悟ったなのはは何とか説得しようとしていたが、
それによって勇者ロボ達を縛っていたバインドが緩み、脱出する事が出来た。
『奴が大人しくなった今がチャンスだ!』
「あのフェレットのバケモノからなのはを助けないと!」
勇者ロボ達とフェイト&ヴィータが同時にフェレットゾンダーへ突っ込んだ。
そしてまずはフェレットゾンダーに捕まったなのはの救出だとばかりに
フェイトとビッグボルフォッグが先行する。
398フェレットゾンダー出現!! 8:2007/06/02(土) 08:21:50 ID:E8f63EC6
「バルディッシュザンバー!!」
『ムラサメソード!!』
『わー! あの子供も何かビームの剣みたいなの出したー!』
フェイトのバルディッシュザンバーに勇者ロボ達はやはり驚きを隠せなかったが、
とりあえずバルディッシュザンバーとムラサメソードのダブル攻撃が
フェレットゾンダーの前脚を切り裂き、なのはを引き離す事に成功した。
『ようし今だ! 行くぞゴルディマーグ!』
『おう! システムチェェェンジ!!』
今度はゴルディマーグがガオガイガーの右腕となるマーグハンドと武器となる巨大ハンマー、
ゴルディオンハンマーへと分離変形した。
『ハンマーコネク…。』
ガオガイガーがマーグハンドを装着し、今度はゴルディオンハンマーを握ろうとした時…
『ゾンダ〜!』
『うおっ!』
引き離されたなのはを再び取り戻さんばかりにフェレットゾンダーが突撃して来たのである。
そしてその進路上にガオガイガーがいたばかりにゴルディオンハンマーを握りそこねて
弾き飛ばされてしまった。
『うわぁぁぁぁ!!』
『隊長!』
「このぉぉぉぉぉグラーフアイゼン!!」
ガオガイガーをフォローする為に超竜神が、なのは救出の為にヴィータが突撃した。
しかしこれも逆に弾き飛ばされてしまい、フェレットゾンダーの再生した前足によって
再びなのはは囚われてしまった。
『ゾンダ〜! ナノハ〜! ナノハ〜!』
「やめて! ユーノ君やめて! どうして!? どうしてこんな事するの!?」
フェレットゾンダーはなのはを掴んだまま移動を始め、海鳴市にさり気なく存在した
超高層ビル「海鳴タワー」へ上り始めた。
『うわ! あいつあの女の子を掴んだまま海鳴タワーに登り始めたぞ!』
『もう勘弁してくれ! キングコングじゃないんだからさ!』
さながらキングコングを連想させる光景に勇者ロボ軍団もちと呆れていたが、
このままではなのはが危険な事に代わりは無い。しかし高層ビルに登られてしまったら
ガイガイガーしか飛行手段を持たない勇者ロボにとってキツイ状況だと言える。
特になのはが人質に取られたも同然の状態である為、人命救助もまた重要な任務である彼等は
なのはを傷付ける事を恐れて手出しが出来なかった。せめてもの幸いはフェレットゾンダーが
なのはを大切にしており、別に取り込んだり食い殺したりと言った事はしていない事であろう。
『くそっ! あんな高いビルに登られてしまったら手が出せない!』
『ゾンダ〜!』
海鳴タワーの頂上まで登ったフェレットゾンダーはまるで自らの勝利を誇るかのように鳴く。
そしてその様子を遠くから見たゾンダリアンボロネズがかすかな笑みを浮かべるのである。
「さて…そろそろですね…。」
399396-398:2007/06/02(土) 08:24:56 ID:E8f63EC6
ディバイディングドライバー使わなかったのはキングコング的なシーンをやりたいが為だったりします。
あと、勝手に海鳴市に超高層ビルがある設定にして済みません

>>359
ただギャグノリでやっていただけで、そういう気は全くありませんでした。
また、なのは達とGGGがお互いを知らない事が前提なので
双方の違和感描いた為に不快感を感じる人も出てしまった事は済みません。

色んな人が富樫虎丸化してるのもギャグの一環と言う事でおねがいします…

>>380
GJ
火星に突如現れた火星人の謎と戦いで今後どうなるか楽しみです。
この危機に皆どのように立ち向かっていくかも気なります。

>>387
ドラえもんとのクロスが意外にも合っていて、良いと思いました。

>>395
突如容態の悪化したはやて、逮捕された朱雀、罪悪感を感じるなのは等々
これらが今後どう展開していくのでしょうか?

アニメ版サイバスターは今考えるとかなり評判悪いですけど
自分は何だかんだで当時は見ていた記憶があります。
最終回のサイフラッシュでシュウやサフィーネの肉が削げて
骨になって消滅するシーンが妙にリアルで怖かった…
400名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 09:42:49 ID:fXrjC7yr
なのは達は、ついに奴らを追い詰めてた。
「まってー。ロスト・ロギアを返して!」
追われるのは、ミレンジョ、コケマツ、スカドンの三悪。
人呼んでミレンジョ一味。
一人足らないけど。
なのは達はこの三人にロスト・ロギアを持ち逃げされたのだ。

「しつこい連中だねぇ、なんとかおし」
ミレンジョがいらついた声を上げる。
「任せてください、ミレンジョ様。今回のは自身があるんですよ」
「そうかい、そうかい。なら、やっておしまい」

「イチジクニンジンさんしょの木
ごぼうにどろぼうバッテン棒
やって来い来い巨大メカ」

いろいろあって、巨大メカはやられました。

巨大メカの残骸が散らばる中でバインドで拘束された一味がすごい勢いで土下座をはじめる。
「神様仏様なのは様、どうかお許し下さい。心を入れ替えて真人間になりますから。どうか、どうか」
そのまま地の底に潜っていきそうに見える。
「ちゃんと、罪を償って下さいね」
ミレンジョが胸の前で手を合わせて哀れっぽく泣いている。
「償います、償います。でも、どうか最後に家族と話をさせて下さい。ほら、お前達も頼むんだよ」
コケマツが涙を拭いている
「小生には妻と3人の子供がいるんです」
スカドンも叫ぶ
「かーちゃーーーん」
「皆さん、家族思いなんですね」
なのはの目にきらり光るものが出てくる。
それを指先でぬぐい、3人に背を向けて少し離れる。
「現場を見てきます。その間、ご家族に連絡されても私、気づかないかも知れません」
401名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 09:43:53 ID:fXrjC7yr
なのはが離れていくと、コケマツは隠していた怪しいメカを動かしはじめる。
「ほら、さっさと今のうちにバインド外すんだよ」
「でも、あの娘の魔力、意外に強くてなかなか外れないんですよ」

3人は声を潜めていて周りには聞こえない。
実際スバルやティアナは気づいていない。
しかし、なのはは突然足を止めた。

「きー、くやしいねぇ。あの年でリリカルで魔法少女もないだろうに。アレじゃ魔砲少女じゃないか」
「でも、近頃は魔王少女って言われているみたいですよ」

レイジングハートが赤く点滅する。
「なのはさん、どうしたんですか?・・・・・ひぃっ」
ティアナは生まれてからこれ以上に恐ろしいものを見たことはなかった。
邪神とか旧支配者とかもこれほどではないにちがいない。

「大魔王少女になる日も近いだろうねぇ。アレじゃ嫁のもらい手もないだろうに」
「あ、わかりましたよ。それでですよ。結婚するまでは少女ってわけです」

スバルもなのはを見た。
あまりの恐ろしさに逃げたくなった。
でもエリオとキャロは守りたかった。
「エリオ、キャロ。見ちゃだめ」
二人を抱いてなのはを背中で隠す。

カートリッジシステムの破裂音が連続して響く。
なのはの足元には薬莢が山になっている。
いま、何本目かのマガジンを取り替えたところだ
すでにレイジングハートは赤熱し、周囲の空間をゆがませていた。

「それじゃ、一生少女じゃないか。まったく厚かましい女だね」

なのはがゆっくりと振り向いた。
レイジングハートを3人組に突きつける。

「全力全壊の大・激・怒!!!ディバイーーーーーンバスタぁアーーー、シューーーーートっ」

地は割れ
山は燃え
海は枯れ果てた
天はその有様に涙した

「ねえ」
「なに?」
「なのはさん、ランク元に戻したのかな」
「知らないわよ」

ドクロの煙が舞い上がった。

「任務完了。みんな、撤収しよう」

ロスト・ロギア、ロスト・ロギア、どこにあるのかロスト・ロギア  誰かロスト・ロギアを知らないか…
402リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/06/02(土) 10:26:55 ID:wFKFxiW2
皆さん乙GJです

>>◆DppZDahiPc氏
管理局・サージェスVS火星人、はてさてどうなることやら…
って、ちょ、火星人のボスナイアさん!?

>>なのはVSボウケンの作者氏
ドラとのクロスがここまで合うとは…予想外です
しっかりドラが順応してらっしゃる…

>>なのは×ギアスクロスSS氏
朱雀…ついに捕まった…
はやてに対して朱雀がいなくなったことをどう説明するのやら…

>>フェレットゾンダー氏
キングコングユーノに吹いたw
…どうやって高層ビルに登ったんだろう?
403リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/06/02(土) 10:31:12 ID:wFKFxiW2
連投失礼します
>>400-401
なのは様の化け物ぶりに磨きがかかってらっしゃる…
多分某最弱無敵の機会神すら軽く凌駕するかと…

あれ?遠くから桃色の光g
404リリカル・パニック:2007/06/02(土) 13:00:46 ID:6x+6xNZy
アニバスターってそんなにヤバイのか;
405名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 13:10:56 ID:mEDGlNxG
なのはさんは魔術師の位階に当てはめると、小達人ぐらいはいってるかな
406名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 13:49:43 ID:s1NoDfIz
>>404
ググってみそ
407名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 15:08:25 ID:c4DfXiE5
>>404
唯一強烈に記憶してるのが、主人公が5分前の自分の行動を覚えていないと
いう一話での超展開。おまえ妹を助けるために走っとったんちゃうんかと。
あれとタメをはれるのは、映画デビルマンくらいじゃないだろうか。
408名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 16:43:54 ID:V5tz5luw
>>404
とりあえず、マサキがグランヴェールに乗るというトンでも作品
409リリカル・パニック:2007/06/02(土) 17:24:08 ID:6x+6xNZy
>>406-407
ググッた、見た、思った
これはすごい黒歴史

投下するけど、おk?
410名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 17:27:01 ID:5ITj83gs
あにばすたーは歌だけはいいんだよなwwww
411リリカル・パニック:2007/06/02(土) 17:31:38 ID:6x+6xNZy
第一話「昼と夜」
12月1日  0730時
海鳴市   高町家リビングルーム

朝早く起きて、街を見渡せる丘の上で魔法の練習をするのは
半年前から続くなのはの日課だ。今日はディバイン・シューターの制御練習をして
レイジング・ハートから80点をもらったので、なのははとても上機嫌である。

「なのは、お前宛に海外郵便が来てるぞ」

兄の恭也が手に大きめの茶封筒を持ってリビングに入ってきた。

「お兄ちゃん、ありがとう。宛名は・・・やっぱりフェイトちゃんだ」

「その文通も結構続いてるよね。私は筆不精だから手紙書くのは苦手だなぁ。
 あ、もしかして今回もビデオレター?」

半年も続く文通に感心した姉の高町美由紀がなのはに尋ねる。

「うん、そうみたい。そうだ、返事のビデオにお兄ちゃんとお姉ちゃんも入る?」

「お、いいね。それなら私でも大丈夫そうだよ」

美由紀は快諾し、朝ごはんを食べる為に席に着く。
なのはも同じように美由紀の隣に座り朝食をとり始めた。

学校に登校する途中、海鳴市の街並みを見渡すなのは。
この半年でジュエルシードの暴走で受けた傷跡は、徐々に癒え始めている。
巨大な木の根で破壊された道路もきちんと整備され、
高波で壊れた港も今は大きなタンカーが入港できるくらいに修復拡張された。
街は市や県の特別復興予算もあり、確実に以前の姿に戻ろうとしている。
そういう感慨にふけていると、背後から耳慣れた親友二人の声が聞こえてきた。
今日も、いつもの日常が始まってゆく。
412リリカル・パニック:2007/06/02(土) 17:34:16 ID:6x+6xNZy
同日  1034時
時空管理局所属巡航L級8番艦「アースラ」

アースラのbQであるクロノ・ハラオウンは食堂でPT事件の最終的な後始末である
フェイト・テスタロッサの裁判の打ち合わせをしていた。

「次で最後の裁判になるわけだが、これまでの経過を鑑みれば、まず間違いなく保護観察処分を
 勝ち取れるはずだ。それでも最後で躓くわけには行かないので一応、この書類通りに証言してくれ。」

渡した書類にはPT事件に関わった経緯、反省の意思があることなどの裁判の大体のシナリオが書かれていた。
金髪の少女フェイト・テスタロッサは、頷き真剣に渡された書類に目を通してゆく。
隣のアルフは、めんどくさそうだが主のために目を通している。
さらに隣にいるフェレットもどきには証言者としてこちらに有利な証言をしてもらう予定である。


ブリッジでは、艦の責任者たるリンディ提督が本局の監査部を預かっているレティ提督に
アースラの整備についての相談と情報交換をしていた。

「明日で今回の巡航任務が終わりね。この艦もちょうど定期整備の時期だわ。
 今のうちに書類を作っておいたほうがいいかしら?」

『そうね。今、L級を整備できるドッグはいっぱいだから早めに揃えてくれたほうが整備部も助かるわ。』

L級巡航艦は管理局が保有する高性能戦艦である。その整備には本局の専用ドッグが必要で
現在2番艦、6番艦、9番艦が定期整備しており、残りの空きは一つしかなかった。

「それはそうと、本局は今どんな感じなの?」

『よくないわ。人員不足は以前から言われてることだけど、ここ三ヶ月前から起こってる
 連続魔導師襲撃事件のせいで武装隊、捜索隊は予備役を召集することになったわ。
 死者がまだ出てないのが、唯一の救いね。』

「それって襲われた後にリンカーコアが極端に小さくなると言う、あの事件?」

『それよ。今、あなた達が巡航している付近を中心として起こってると予測されてるから
 もしかすると一悶着あるかもしれないわよぉ?』

本気半分、冗談半分といった感じでレティは、リンディをからかう。
ため息をつきリンディは、そうかもねと返す。
フェイトの裁判を控えてるのに、面倒ごとにはなるべく巻き込まれたくなかった。
413リリカル・パニック:2007/06/02(土) 17:37:32 ID:6x+6xNZy
12月2日  0115時
海鳴市   セーフハウス

『0115時、ケルビム、ヴァーチャーがペットの犬を連れて外出と・・・
 ウルズ6、7!行きなさい。ここは私とケット・シーが引き受けるわ』

「へいへい」

「ウルズ7、了解」

M9に搭乗しているマオがセーフハウスで待機しているクルツ、宗介に指示を飛ばす。
二人は、マガジンと薬室を確認をしてから八神家から出た二人の後をつけて行く。

「しかし、どこ行くのかね。犬の散歩にしては時間が遅いし、大体昼間の買出しのときに
 犬もついて行ってたんだろ。」

「肯定だ。だが、そこまで気にすることではあるまい。俺もシロを散歩させるときは必ず深夜だ。」

「虎の散歩と一緒にするなよ。」

と、クルツは突っ込み前を歩いてるポニーテールの女と赤毛の少女を見る。
ポニーテールの女と赤毛の少女―――自分達はケルビムとヴァーチャーと呼んでおり
八神はやてをセラフィム、金髪の女をドミニオンというコードネームをつけられている

「情報部の援軍がいるとはいえ深夜に移動されると、やり難いったらありゃしねぇ。」

「それも肯定だが、文句を言っても仕方あるまい。狙われているかどうかも
 よく分からない状況でそう多くの人員をかける訳にはいかんだろう。」

「そりゃ、そうだけどよ。情報部から来たのが男というのもなんかなー。」

ケット・シーというコールサインを持つ情報部からの援軍――黒髪の東洋系の男だったが――は
初日に顔をあわせてから自分達とは別の場所から護衛、監視をしている。
それが情報部員の強みだからだそうだ。

「気にいらなそうだな」

「護衛対象が美人だからまだいいけどよ。周りが男ばかりだと息がつまりそうなんだよ」

「よく分からんが、情報部の変装技術はそれなりに進んでいる。
 もしかすると性別を偽っている可能性もあるぞ。」

宗介はそういって、今もかなめの護衛をしてるだろう性別不祥な情報部のエージェントを思い出す。
クルツもそういうことには期待してないらしく、そうだなーと投げやりな答えを返した。
そうしている間に、尾行対象が二手に分かれた。

「おい、二手に分かれたぞ。気付かれたか?」

「分からん。お前はケルビムを追え。俺はヴァーチャーのほうに行く。」
414リリカル・パニック:2007/06/02(土) 17:40:15 ID:6x+6xNZy
12月2日  0223時
海鳴市   オフィス街

シグナム、ザフィーラと別れたヴィータは単独で魔力反応を探している。
昨日は突然、はやてが発作を起こし魔力蒐集ができなかった上
闇の書が、まだ半分も完成していないことに焦り、イライラしていた。
それでも気付くことができたのは、追跡者の偽装がチョロ過ぎたためである。

「ち、誰だ?あたしの後をつけるのは」

振り返ると2人の男が立っていた。
その手には音叉状の杖らしきものを持っている。
間違いない。管理局の捜索隊だ。

「見つかっちまったか。まだ管理局にあたしらの顔がばれるわけにはいかねぇんだ。
 わりぃけど、ぶっ潰させてもらうぜ!」

そう言って、一瞬でグラーフ・アイゼンを起動して間合いを詰める。
捜索隊の二人は、最初からデバイスを起動していることが、アドバンテージになっていると思っているようだが
その程度の戦術的優位性は、この近距離でしかもベルカの騎士相手には通用しない。
ましてや、この程度の魔力資質なんざ・・・

「でやああ!」

気合をのせ一息で二撃の攻撃を放つだけであっさりと勝負はつき
反撃する間もなく捜索隊の二人は地面に倒れ伏した。

「雑魚いな。次があるなら、相手の力量ぐらい測れる様になりな・・・
 たいした足しにもならないだろうけど、闇の書の糧になってもらうぜ。」

だが、ヴィータは気付いてなかった。後をつけているのが二人だけではなかったということを
415リリカル・パニック:2007/06/02(土) 17:41:48 ID:6x+6xNZy
投下終了です。
いやー、投下しようとチャンスを窺がってたら他の人と時間が被りまくるもんですね
おかげで、書き溜めができましたけど
416名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 17:44:10 ID:8b2t1ycZ
乙!
>高波で壊れた港も今は大きなタンカーが入港できるくらいに修復拡張された。
これはもしかしてメリダ島仕様のあいつが出てきます?
417リリカル・パニック:2007/06/02(土) 18:06:30 ID:6x+6xNZy
それは秘密ですw
418リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/06/02(土) 18:07:37 ID:wFKFxiW2
リリカル・パニック氏乙GJです
ザフィーラはやっぱりペット扱いですか…
って捜索隊弱っ!
419リリカルスクライド:2007/06/02(土) 18:13:00 ID:8zdDer44
>>380
GJです!チーフたちの仲が発展しないですなぁw
このスレで初めての死者書き…勉強になります。
続きが楽しみです。

>>395
乙GJですー
とうとうスザク逮捕か〜流石にSLBとサンダーレイジ相手じゃ倒れないほうが可笑しいよねw

>>398
GJです!ヴィータの容赦ない突っ込みは痛いw
このままユーノ君は、ゾンダー胞子をばら撒くのか?w

>>400-401
タイムボカーン?でしたっけ、あのヤラレ役3人組みと白い魔王の会話が(笑)

>>404
リアルタイムで見てたけど、原作知らなかった見れるかも〜当時小学生だった自分より

>>415
GJです!
ここで虎の話が出るとはw
続き楽しみです(^-^)b
420名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 18:33:35 ID:fXrjC7yr
400です

> >>400-401
> タイムボカーン?でしたっけ、あのヤラレ役3人組みと白い魔王の会話が(笑)

正確には、タイムボカンシーリズの第五作目のヤットデタマンですね。
もちろん三悪の名前はヤットデタマンのものです。
421リリカルスクライド:2007/06/02(土) 19:01:41 ID:8zdDer44
そんじゃ、私も投下しますねー
リアルがとても厄介なことになってきた…あ、ニートとかじゃないですよ!
422リリカルスクライド:2007/06/02(土) 19:05:04 ID:8zdDer44
スクライドの世界に派遣される魔法少女達の冒険 

第三話「闇に染まりし優しい人」

>>276の続きより
 前方から5つの紫色に発光する黒い魚の形のモノが、スバルとティアナを襲おうと迫る。
 スバルはウィングロードを多数出現させ、橘の周り張り巡らせる。
 続いてスバルが橘に向かって駆け出し、後方でティアナはカートリッジ2発消費しクロスファイヤーの詠唱に入った。
 スバルに向けて5匹のヘレンが襲い掛かる。
 巧みに多数のウィングロードへ移り、ヘレン達の体当たりを避け続けるスバル。

 詠唱が終わりティアナの周囲には、オレンジ色の魔力弾が10発出現していた。
 彼女の瞳が化け物魚を捕らえ、周囲の魔力弾を一斉掃射した。
「クロスファイヤーシュート!」
 オレンジ色の魔力弾は一直線にヘレンに向かい、そのボディへと吸い込まれ突き破っていく。
 クロスファイヤーの直撃を受けたヘレンたちは、次々と砕けていく。

 エタニティエイトを媒体として巨大化させていたため、強度はエタニティエイト本体より更に低くなっていたが、
Bクラスの魔導師程度の魔力弾では破壊できない筈だったのを次々とティアナの放ったクロスファイヤーが破壊している。
 なのはの教導により強化されたティアナのクロスファイヤーは、以前の威力を遥かに超えていたのだ。

 ティアナの援護を受け、化け物魚からの攻撃すり抜け、悪意が漏れ出しているとも思える顔をした敵へリボルバーナックルを向けるスバル。
 カートリッジを1発ロードし、ナックルスピナーを回転させ衝撃波を撃ち出す。
「リボルバーシュート!」
 スバルのリボルバーナックルから放たれた近距離射撃攻撃が、敵のボディを捕らえ吹き飛ばす。
 リボルバーシュートを受け吹き飛んでいく敵を見て慌てて助けに行くスバル。
「あー!やり過ぎちゃった」

 格闘女から攻撃を受け地面へと墜落していく橘あすか…否、その人格を掌握する闇人格の闇あすかは、更に凶悪な表情をしていた。
“くくく、良いねぇ。久しぶりの肉体での痛みだぁぁぁ。闇に落ちた俺の魂が味わえなかった感覚だぁぁぁ”
 腹に当たった衝撃は、胃を圧迫し汚物を吐かせる。
“この痛みぃぃぃ、地獄の業火に焼かねぇと治まらねぇぇぇ!!あの女どもが泣きながら命乞いをする姿を見ねぇと腹の虫が収まらねぇぇぇ!”
 凄まじい形相になった闇あすかは、墜落しながらアルターを生成、宝玉を背中に終結させ落下速度を消し宝玉を足へ移動させ浮き上がる。
 その時、頭上から青い道を作りながら、こちらに近づいてくる青髪でボーイッシュな女を見る。
「おいおい、そっちから出向いてくれるとは良い心がけだぁ〜じっくりと料理してやるよぉぉぉオンナァァァァ!!」

 自力で浮き上がった相手を見て安堵したスバルだったが、突然「料理してやるよぉぉぉオンナァァァァ!!」と言われ驚きが隠せない。
「えっ!?行き成りそんなこと言われても」
 弁解をしようにも、そっちから攻撃してきたんだしと思ったりするなど混乱するスバル。

 それを他所に、スバルを飛び越え近場の背の高い岩場へ降り立った闇あすかは、周囲の物質を分解し左腕に集める。
 左腕に集まったエネルギーは、弓の形へと成り闇あすかの左腕に装着された。
「宿主さんには結構辛いだろうが、ちったぁ〜がまんしてくれよぉ〜俺の精神力も貸してやるからよぉ」
 偵察に出した特別仕様のエタニティエイトを出現させたまま、新たにエタニティエイトを生成し左腕には大型の弓の生成…前の彼なら扱えなかった力だ。
 周囲に浮くエタニティエイトを全て集め、弓の矢として化しスバルに向けて標準を絞る。
「(や、やめろ。女性を狙うなんて)」
 突如スバルを狙っていた闇橘の弓がぶれ始める。
「(おいおい、宿主様よぉ〜今頃起きたってなぁ〜おせぇんだよぉぉぉ!心の隅でガタガタ震えてなぁぁぁ)」
 闇人格の行動を止めようとした橘あすかだったが、逆に押さえつけられ球体の中へ幽閉されてしまう。
「(な!?だせ!ここから出してくれぇぇぇ!)」
 心の底で叫ぶあすかの叫びは、誰にも届くことは無かったはずだった・・・一人を除いては。
423リリカルスクライド:2007/06/02(土) 19:06:30 ID:8zdDer44
「…橘さん?」
 かなみの頭の中に微かに響く橘あすかの声。
 しかし、彼女の近くには車の運転をする桐生水守と、戦いの連続で眠っているカズマと劉鳳のみだ。
 キョロキョロ周りを見回すかなみの行動に疑問を感じた水守は、どうしたの?と話しかけた。
「私のアルターが橘さんの声に反応したような気がして…」
“かなみちゃんのアルターは、確か深層意識へのアクセス…一緒に暮らしていたことで橘さんの深層意識にもアクセスできるようになったという事かしら?”
 水守は一旦車を止め、かなみの話をじっくりと聞くことにした。
 
 かなみちゃんが言うには、橘さんが闇の中に閉じ込められ身動きが出来なくなっているらしい。
 あの黒い泡が橘さんに取り付き、彼のみに大変なことが起こっているのかと思う水守だったが今の自分に何が出来るのか悩む。
“私にはアルターも、戦うすべも無い…出来るのは怪我人の治療と、本土で学んできた知識を使うことだけ…どうしたら良いの…”
 水守とかなみが会話を続けている中、後部座席で寝ていたカズマは目を覚ましていた。
「おい、何で俺がここで寝てるんだ?しかも、何でこいつが隣で寝てんだよ」
 寝起きが悪いのか、左目を半開きにしたまま右手で隣の劉鳳を指差すカズマ。
「あ、カズくん!おはよう」
「って、かなみ、何でここに居るんだよ!?」
 寝ぼけていたカズマは、運転席と助手席の人物の顔を見ていなかったため知り合いが運転していたとは思ってなかったのだ。
「カズマさん、起きられたんですね」
「って、黒髪の姉ちゃんも居るのかよ」
 未だに名前を覚えてくれないカズマに苦笑いする水守。
 混乱するカズマに今までの経緯を話す水守とかなみ。

 かなみのアルターがカズマ達の危機を感じ、この事態の詳細を知りたいと考えた橘が彼女らを連れて車で現場まで向かったこと。
 そこで、倒れていたカズマと劉鳳を発見。
 その横で立っていた変わった服装の女性から、ここから離れるように言われたこと。
 カズマ達を車に乗せ一旦社宅まで戻ろうとした時、何者かによって橘あすかが襲撃に会い彼を残して退避してしまったことを話した。

「まぁ〜それが妥当だな。ケンカするにも、お前らじゃ橘を殴れねぇだろう?」
 カズマらしい答えに微笑む二人。
「水守。その黒い泡について、もっと詳しくは分らないか?」
 突然名前を呼ばれ驚く水守が見た先には、背もたれに体を預けながら赤い両眼でこちらを見つめる男、劉鳳が目を覚ましていた。
「やっとお目覚めかぁ?劉鳳さんよぉ」
 カズマの軽い挑発を流し、水守の答えを待つ劉鳳。
「私が見た限りでは、あの黒い泡は人へ感染する病原菌に似たものだと思うわ。橘さんの体を覆うように動いていたのを…見たわ」
「やはり、あの男に取り付いていたモノと同一物だと判断したほうが、説明が付くか」
「あの男って…あのサングラス野郎か!」
 劉鳳とカズマの頭に浮かぶ一人の男…否、今は青白く光る巨人と化した人とは呼べないモノ。
 あの時の痛みを思い出したのか、劉鳳は背中に負った傷の痛みに顔をしかめる。
「ならば、もう一度あの男…オーヴァンの元へ行くしかあるまい。橘に取り付いたモノの除去…そして、この傷の借りを返さなければ成らない」
「へっ、今回は気が合うなぁ〜劉鳳。あのサングラス兄ちゃんとのケンカの決着と、あの女…なのはに借りを返さねぇと気が収まらねぇ」
 男二人は、後部座席のドアを開き外に出る。
 慌てて、男二人を止めようと外へ出る女二人。
「やめてカズくん、劉鳳さん!そんな傷だらけの体で動いたら、本当に死んじゃうよ」
「劉鳳!カズマさん。この戦いは、本土が関わっていないわ。あの女性、高町なのはさんに任せたほうが良いはずよ」
 必死に二人を戦場へと行かせないように奮闘するが、この男二人は己のルールに従い歩んでいく。
「わりぃが俺は進むぜ。売られたケンカは買う…そんでもって、売った相手をボコる。徹底的にな!」
「俺の信念に基づき、奴を断罪しなければならない。この状況が続けばロストグラウンドに住む者にも多大な被害がでる。だから俺は進む」
 二人の言っていることは、最終的には同じことだった。
424リリカルスクライド:2007/06/02(土) 19:08:08 ID:8zdDer44

“奴を倒して、かなみ(水守)を守る”

 単純且つ一途な心は、どんな大きな壁が立ち塞がろうとも粉砕し己の道を切り開く。
 
 好いた男が戦場へと進んでいくのを見守る女二人…男の歩みを止められるものなら止めたい。
 しかし、その歩みを止めるすべは彼女らには無い…ならば、やれる事は一つ。
 男たちの帰還を信じる事…そして彼らの進む道が真実への道だと信じることだけだ。

「カズくん。私は待ちます…あなたが無事帰ってくることを信じて」
「劉鳳…私は貴方の在るがままを全て受け止めます。だから、必ず生きて帰ってきて」

 彼女たちの声を聞いたか聞かずか、男たちは立ち止まりアルターを発動した。
 彼らの周囲の物質が虹色のエネルギーと化し、形を成していく。
 
 カズマの右腕は分解され、その部分には新たにオレンジ色の装甲を纏った右腕が出現し、背中にはプロペラのような金色のアルターが再構成され、
右目付近には尖ったオレンジ色の装甲が3つ装着されていた。
  
 劉鳳の目前には再構成され出現した絶影第一形態は、瞬時に拘束帯を解除し第二形態とも呼ぶ真の姿“真・絶影”へと変化した。
 その姿は、巨大な人の上半身と蛇のような下半身を持つ。

「行くぜぇぇぇ!」
 カズマは雄たけびと共に、右腕を地面に叩き込み、その反動で空高く飛び上がると背中のプロペラが回転、
その真ん中からエネルギーが放出され一気に加速、戦場へと一直線に飛んでいく。

「奴に遅れを取る訳にはいかん!絶影!!」
 劉鳳は、絶影の巨大な尻尾の上に乗る。
 それと同時に、絶影は一気に上昇しカズマを抜き去らんと加速していった。
425リリカルスクライド:2007/06/02(土) 19:09:43 ID:8zdDer44
投下終了
二人の強さは、なのは教導官の修行の賜物ってことで!
426名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 19:42:02 ID:2Q3lZ1JM
GJ
復活ッ!カズマ&劉鳳復活ッ!
427リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/06/02(土) 20:26:03 ID:wFKFxiW2
リリカルスクライド氏乙GJです
社長…どう見ても千年ロッドの闇人格です。本当に(ry
そしてカズマ&劉鳳復活キタァァ!!
428名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 20:35:42 ID:60MHsJPW
GJ
社長 パワーアップしてるはずなのに強そうに感じないよ(´;ω;`)
429リリカル・パニック:2007/06/02(土) 20:51:43 ID:6x+6xNZy
GJ!
料理してやるぜ!と言う所に反応した俺は負け組み
430魔法少女リリカルスクリームの人:2007/06/02(土) 21:06:32 ID:kFkS7k0B
GJ!
皆さんクオリティ高いですなぁ。
431リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/06/02(土) 21:15:42 ID:wFKFxiW2
第16話完成しました
9:25頃に投下します
432リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/06/02(土) 21:25:23 ID:wFKFxiW2
「フォトンランサー・ジェノサイドシフト!」
 刹那、金色の光の雨が降り注ぐ。そして降り注いだ光は、シアゴーストのほとんどを射抜いた。
シアゴーストの残りは3体。だが、それよりも驚いたのは、はやてが立ち直ったことである。
「はやて!もう大丈夫なのか?」
「うん。心配かけてごめんな。でも、もう大丈夫や」
 はやてはそう言うと、シグナムの方を向く。
「シグナム、ありがとな。おかげで目が覚めたわ」
「…何のことかは存じませんが、お役に立てたのなら幸いです」

「ラケーテンハンマー!」『Explosion.』
「紫電一閃!」『Explosion.』
『FINALVENT』「はぁっ!」
 遠心力を利用した打撃魔法『ラケーテンハンマー』が、
 炎を纏った斬撃『紫電一閃』が、
 空中での回転体当たり『シザースアタック』が、3体のシアゴーストを砕いた。

「神崎士郎が言っていた邪魔者…どうやら彼女達のようですね」
 帰宅後、誰もいない自室で須藤が呟く。彼の言う邪魔者とは、時空管理局の面々だ。
というのも、時空管理局の面々は神崎から「戦いを邪魔する者」と称され、ライダー達にも先日「早く倒しておいた方がいい」という通告が来たのだ。
「まさかあのような子供だったとは…まあいいでしょう。
前のように邪魔をされては困りますからね、早めに潰しておくとしましょうか」
 須藤が敵に回ることが確定した。ちなみに、前というのは浅倉の立て篭もりの一件である。

第十六話『白き翼・ファム』
433名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 21:25:37 ID:2Q3lZ1JM
支援
434リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/06/02(土) 21:26:16 ID:wFKFxiW2
「名前、水岡和夫、佐伯琢磨…職業パイロット、弁護士、医者…」
「とにかく色々だよ、その他色々!」
 資料を読む真司の思考を大久保が止める。
「何スかこれ?」
「その男の今まで見つかった偽名と偽の職業」
 令子の説明を聞き、真司がある結論に至った。
「ってことは…!」
「だから詐欺師なんだよ詐欺師!それも名うての結婚詐欺師だ!」
 そう、その男(とりあえず、今の偽名『水岡和夫』で呼ぶとしよう)の正体は詐欺師だ。
「名うての」とついた所から察するに、今までかなりの回数、詐欺を繰り返したのだろう。
「あ、なるほど。この男の罪暴くってのが今回の仕事ですか」
「…ピンポン!お前、そうなりゃこりゃ立派な社会正義だよ。
しかもお前その男許せるか?あっちこっちの女にモテまくりやがって!」
 真司にしては珍しく察しがいい。そしてそれに私怨交じりで返す大久保。
「許せませんねえ!」
 そして真司もそれに同調した。
今現在、この二人の思考は見事にシンクロしている。
分かりやすく言えば「目の前(の写真)にいるこの野郎だけは絶対に許せねぇ!」といった感じだ。
「妬み、僻み…嫉みですか?」
 呆れ顔で言う島田に、同じく呆れ顔で令子がうなずく。
それはともかくとして、令子が写真を取り出した。今現在水岡が狙っている女性の写真だ。
「そしてこれが今、その男が狙っているターゲットよ。霧島美穂。中々のお嬢様らしいわ」
「はー…綺麗な人ですね…」

「そんな…彼が詐欺師だなんて…」
「信じられないかもしれませんが、全て事実です」
 現在、真司と令子が美穂に協力を依頼しているところだ。
さすがに恋人だと思っていた相手が詐欺師だと言われるのは精神的にこたえるようだ。
だが、無理にでも信じさせなければならない。そうせねば泣きを見るのは美穂なのだから。
「何か証拠でもあるんですか?彼が詐欺師だという証拠が…」
 そう言われ、真司が先ほどまで見ていた資料を取り出し、美穂に見せる。
「あの水岡って奴が今まで使ってきた偽の身分のリストです。これだけあれば詐欺師と決め付けるには十分だと思いますけどね」
 美穂がリストを手に取り、目を通す。
そこには水岡が今まで使ってきた偽の身分がズラリ。何かの名簿に見えてもおかしくないほどの数だ。
さらに、裏にも何かが書かれているのを見つけ、それにも目を通す。今度は被害女性の名前がズラリ。
さすがに信じたらしく、資料を真司に返す。
「…分かりました。協力します」
 そう言って、令子から差し出されていた小型集音マイクを受け取った。
「では、今後の予定は追って連絡します」
 そう言い、二人揃って退室していった。
帰る途中、真司の頭に引っかかることがあったが、今はどうでもいいと考えて仕事に戻った。
(あの人の声、どっかで聞いたことがあるんだよな…)
435リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/06/02(土) 21:27:13 ID:wFKFxiW2
 そして作戦実行の当日、霧島邸にて。
「いや、これは立派なお宅だ。美穂さんが住むのに相応しい」
「私には広すぎます。ぬくもりが感じられないから…」
 そう言って、美穂と水岡がソファーに座る。
「なら、僕達が結婚したら…うんと狭い家で暮らしましょう。そうすれば、いつも一緒に寄り添っていられる」

 ちなみに集音マイクで音を拾っているため、外で待機している真司と令子にも会話の内容は筒抜けだ。
「…っかー!キザな奴!」
 歯の浮くようなセリフで、真司が多少参っているようだ。

「結婚してくれますね?」
「私なんかのためにこんな…」
 水岡が指輪のケースを取り出し、美穂に差し出す。美穂もそれを笑顔で受け取った。
「いいんですよ。婚約指輪くらい、多少無理したって…」
 それを聞き、怪訝そうな顔をする。
「無理、なさった…?」
「会社の方がうまくいってなくて、資金繰りに困っていて…
いえ、すいません。つまらない話をしてしまった…何、大したことありませんよ」
 それを言った瞬間、思い切り扉が開く音と、真司の「そこまでだ!」という声が響いた。
「やっぱり最後は金か!毎度同じ手を使いやがって、ネタは挙がってんだよこのイカサマ野郎!」
「な、何だ君達は!」
 水岡がそう言うと、待ってましたとばかりに真司が財布から名刺を取り出す。
そして財布を放り投げ、名刺を掲げて名乗った。
「正義の味方、城戸真司!OREジャーナルの記者だ!」
 そう名乗っている間に、令子が美穂を逃がす。そして令子が啖呵を切った。
「残念だったわね。ま、女を食い物にするような人生がそう長続きするはずが無いわ。諦めなさい!」
 そんなやり取りの最中、美穂の両親と思われる老夫婦がその部屋に入ってきた。
いるはずの無い人間がいる事に驚き、老婦が問い詰める。
「何なんですかあなた達は!」
「美穂さんのご両親ですね?」
「…美穂?何を言ってるんだ?うちに娘はおらんがな」
 …はい?
「え?で、でも…」
 うろたえながらも家族の写真を手に取る令子。だが、先ほどとは違う写真に差し替えられていた。
どう違うかというと…中央に写っている美穂が、あかんべえをしている。
「あ!?」「何これ?」「これは…!」
 ついでに言うと、その写真の近くに放り投げられた真司の財布も無い。

「よっしゃー!指輪ゲットー!」
 駅のホームで、美穂が大喜びしている…そう、実はこの女こそが結婚詐欺師だったのだ。
先日の真司達とのやりとりも、全て演技で応えていた。「女は役者」という言葉を体現したような女である。
「それから…何だこりゃ?小銭だけかよ…」
 先ほど写真すり替えのついでに盗った真司の財布を開き、中身を確認する。
…が、中身は小銭くらいしか入っていない。それを見た美穂も落胆しているようだ。
436名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 21:27:25 ID:2Q3lZ1JM
支援
437リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/06/02(土) 21:28:07 ID:wFKFxiW2
「あいつどこに…あ!」
 先ほどのやり取りの後、3人で手分けして美穂を探している。
特に真司は財布を盗られているから必死だ…と、見つけたようだ。
だが時既に遅し。美穂は真司の金で缶コーヒーを買った後だ。
「そ、それ!俺の財布!」
「え、あ…これ飲む?奢るけど」
「ああ、ありがと…ってお前ふざけんな!」

「買うものはこれで全部かな…って、あれ?真司?」
 買い物帰りのフェイトが偶然通りかかった。
何故駅前まで来ているのかは…探し物が売ってなくて駅前まで探しに来たからである。
で、道路を挟んで反対側に真司の姿を見つけ、現在近寄ろうとしているところだ。
…だが、見慣れない女が真司と話しているのを見て、一度中断した。
「あの人誰だろ…彼女かな?」

「いいから離せって!ほら!」
「いいの?離して」
「いいよ!」
 今現在、真司の財布の取り合い…というか、引っ張り合いの真っ最中だ。
フェイトよ、この状況のどこをどう見れば恋人に見えるというのだ。
「はい」
 離した。それと同時に真司が転ぶ。
綱引きと同じ要領だ。思い切り引っ張り合っているときに片方が手を離すと、もう片方がバランスを崩すアレである。
そして転んだ拍子に財布の中身を路上にぶち撒けた。
「何やってんだよ、もう!」
 慌ててぶち撒けた小銭を拾う真司。だが見える範囲にある小銭を全て拾ってもまだ足りない。
そんな時、目の前に差し出される手。その手には小銭が乗っていた。
「はい。拾っておいたよ」
「あ、ありがと…って、フェイトちゃん?何でここに…」
 そのやり取りの間に、美穂が先ほどのコーヒーを口に含む。
「真司こそ。その人とデート?熱いね」
 そして思い切り吹き出した。コーヒーで虹が出来たように見えたが、気のせいだと思いたい。
「いや違うって。実はかくかくしかじかで…」
 毎回思うが、何故これで通じるのだろうか?
…ともかく、フェイトも納得したらしく、冷やかすのも止めたようだ。
438名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 21:28:24 ID:2Q3lZ1JM
支援
439リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/06/02(土) 21:29:53 ID:wFKFxiW2
「だから言ったでしょ?騙される方が悪いんだって」
「いや人のせいにするなよ」
「あ、でも騙されるのはあたしの美貌が悪い?ってことはあたしを美しくお造りになった神様が悪い?」
「神様のせいにしないでよ…」
 現在、美穂の弁解に真司とフェイトが揃って突っ込みを入れている状況だ。
騙される奴が悪いという詐欺師の論法には負けないでほしいと思う。
「おい、指輪を返してもらおうか」
 声に気付き、揃って振り向く。声の主は水岡だ。
真司が身振りで指輪を返すようせかす。それに対し美穂は返す気が無いようだ。
「真司、あの人が?」
「そう。さっき話した結婚詐欺師だよ。ほら、指輪返せって」
「やだよ。何でもらい物返さなきゃなんないの?」
 そんなやり取りの間にも、水岡が近づいてくる。
だが、水岡への注意は次の瞬間それた。例の金属音である。
水岡以外の3人が気付き、「どこから来る?」といった感じで辺りを見回した。
…と、次の瞬間。金属柱から触手が伸び、水岡が引き込まれた。
「あの触手、もしかして…!」
 伸びてきた触手は、フェイトには見覚えのあるものだった。
だが、それはとりあえず置いておき、その金属柱の前へと移動する3人。
そして、変身しようとしたとき、真司が信じられないものを見た。
「変身!」
 それは、美穂がライダーへと変身した姿だ。しかもかつて戦ったファムにだ。
(そうか…どっかで聞いたことがあると思ったら、あの立て篭もりの時か)
 そう思いながら、真司もカードデッキを金属柱へと向け、変身した。
「あんた…あの時のライダーだったのか」
 立て篭もり事件の時、その戦いに参加していなかったフェイトは話についていけてない。
「それより、早く行った方が…」
「っと、そうだった!」
 すぐに話を切り上げ、ミラーワールドへと踏み込んだ。

「そんな、あのモンスターは前に手塚さんが倒したはず…!」
 彼らの前にいるモンスター、それはかつて手塚が討ったモンスターで、管理局がライダーとの戦いに介入するきっかけにもなったモンスターでもある。
そのモンスターの名は…バクラーケン。かつてなのはやフェイトを圧倒したモンスターである。
フェイトにとっては因縁のモンスターといったところか。
「同じ種類のモンスターが複数いるって事くらい、別に珍しくも無いよ。
ギガゼールやシアゴーストみたいに群れで動くのもいるくらいだしね」
 そう言うと、ファムがバイザーを振るい、バクラーケンへと向かっていった。
それを見たフェイトも、バルディッシュをハーケンフォームにして突っ込む。
「よし、じゃあ俺も…うわ!?」
 ドラグセイバーを手に、龍騎もバクラーケンへと向かおうとする…が、後ろからの一撃で中断せざるを得なくなった。
「くっ、もう一体いたのかよ!」
 真司に一撃を喰らわせたモンスター、それはバクラーケンの亜種で、武器の扱いを得意とするモンスター『ウィスクラーケン』だ。
声と衝撃音に気付き、真司の方を見るフェイト。そこでウィスクラーケンの存在に気付いた。
「真司!?待ってて、今そっちに…」
「いや、こいつは俺が何とかする。フェイトちゃんはそっちを頼むよ」
440名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 21:30:26 ID:2Q3lZ1JM
支援
441リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/06/02(土) 21:30:48 ID:wFKFxiW2
 あの時と比べると、フェイトは確実に強くなっている。
通らなかった攻撃も通っている。効いている。攻撃も防御魔法『ディフェンサープラス』で防げる。
と、またハーケンフォームの一撃が通った。さらにファムのウイングスラッシャーが傷口に当たり、通常より大きなダメージを与えている。
「私、強くなってる…?」
『ええ、強くなってますよ。前よりずっと』
 フェイトの独り言にバルディッシュが答える。どうやら聞こえていたらしい。
「しゃべってる場合?このまま一気に決めるよ!」
 そう言ってカードを取り出すが、煙幕で姿を隠される。
「煙幕なんかで止まるわけないだろ!」
『ADVENT』
 地面のアスファルトが砕け飛ぶ。そこから現れたのはファムの契約モンスター『閃光の翼ブランウイング』だ。
砕けた地面から水が噴き出しているのを見ると、どうやら地下水脈があったのだろう。
それはともかく、ブランウイングが羽ばたき、その風で煙幕を吹き飛ばした。だが、バクラーケンは往生際が悪く、再び煙幕を張ろうとする。
「いくよ、バルディッシュ。ブリッツラッシュ」
『Yes,sir. Blitz Rush.』
 だが、そうは問屋がおろさない。高速移動魔法『ブリッツラッシュ』で距離を詰め、零距離で左手を突きつけた。
「この距離なら、煙幕を張られても外さない…!撃ち抜け、轟雷!プラズマスマッシャー!」
『Plasma Smasher.』
 魔法陣が複数形成される。さらに魔力が溜まってゆく。
そして、雷の砲撃魔法『プラズマスマッシャー』がバクラーケンに風穴を開け、そのまま爆散させた。

 一方こちらはというと…
「うわっ、とっ、やっぱ手伝ってもらったほうがよかったかな…?」
 ウィスクラーケンの槍をかわし、受け止め、払い、そして隙を衝いて反撃という状況が続いていた。
痺れを切らし、ドラグセイバーで斬りかかる龍騎。だが、ウィスクラーケンはそれをかわし、龍騎に槍を振り下ろしてくる。
龍騎はその槍を受け止め、空いた脇腹に蹴りを見舞った。
「よし…!」
『STRIKEVENT』
 ドラグゼイバーを左手に持ち替え、ストライクベントを装填。ドラグクローを呼び出した。
そして剣と拳による連続攻撃を決め、バクラーケンを弱らせる。完全に龍騎のペースだ。
さらにドラグセイバーを投げつけたが、槍で払われてしまう。
だが、その時にわずかな隙が出来た。それで十分トドメを刺せる。
「ハァァァァ…りゃぁぁぁぁぁ!!」
 払ったときの隙の間にドラグクローを構えていた。それに呼応しドラグレッダーが現れる。
そして、右ストレートの要領で昇竜突破を放った。
ウィスクラーケンはそれを槍で受け止めようとしたが、槍で炎を受け止められるはずも無く、そのまま焼き尽くされた。

「フェイトちゃん、そっちは終わ…って、聞くまでも無いか」
 確かに聞くまでも無い。ちょうどバクラーケンを倒したところだ。
…と、ファムがフェイトに向き直る。
「へぇ、それが魔法?ってことは神崎士郎が言ってた邪魔者ってのは…」
「邪魔者って…どういう事?」
「言葉通りの意味だよ。あんたら魔法使いはライダーの戦いを邪魔するんだって聞いてるんだ」
 初耳だ。一体いつの間に神崎に存在を知られたのだろうか?
「何だよそれ…俺はそんなの聞いてないぞ!」
「あんた、その子と親しいみたいだし、邪魔者に加担してるって思われてるんじゃないの?」
 なるほど、道理で龍騎の所にはその情報が届かなかったわけだ。
だとしたら、蓮や手塚の所にもその情報は来ていないのだろう。
「今ここで倒してもいいけど…今回は警告だけにしておくよ」
 そう言うと、フェイトの喉下にバイザーをつき付け、言った。
「ライダーの戦い、邪魔はしないほうがいいよ」
 ファムは言いたい事を言うとバイザーを収め、ミラーワールドを出て行った。
442名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 21:31:36 ID:2Q3lZ1JM
支援
443リリカル龍騎の人 ◆l5ZL/l4pJY :2007/06/02(土) 21:32:11 ID:wFKFxiW2
投下終了です
どう見ても劇場版龍騎の序盤の焼き直しです。本当に(ry
美穂のキャラ掴めないよママン…orz

何だろう、終盤のこのボドボド具合orz
444名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 21:34:09 ID:2Q3lZ1JM
支援
445名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 22:36:34 ID:lPpTK8Bn
乙でした!
446名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 22:44:52 ID:njhKOihc

美穂、そんなこと言ったって結局真司側に付いちゃうんだよな。
なにせ北岡に負けず劣らずのツンデレですからw
447名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 23:11:22 ID:WI0GX5Ex
龍騎見てると思うんだが、真司って自分が経験した戦いの事、
管理局とかに伝えてないのか?
あらかじめこういう事があるかもしれないからと注意しておけば防げたっぽいことも有るし、
ライダーズバトルを理解するためにもフルで戦った経験を話しておけば対策も寄り立てやすくなると思うんだが
少なくとも蟹や虎については前回ではこういうことやっていたからちょっと様子を見ておいて欲しい、
とでも促しておけば蟹の犠牲者も出なかった可能性もあるわけで
ミラーモンスターの犠牲者を出さないという意味で教授となら連携ないし提携ぐらいはできるだろうし、
そうすれば管理局製のオリジナルライダーも作れると思うんだが
448名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 23:12:27 ID:eI+NltxX
文学少女となのはのクロスを考えてますが、ここに文学少女を知っている人いますかね?
449名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/02(土) 23:30:35 ID:6x+6xNZy
概要だけなら
450名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/03(日) 01:51:37 ID:15Jo/T73
むしろクロスから興味を持つということもあるな
451なのは×ギアスクロスSS:2007/06/03(日) 05:40:26 ID:u5AZnn0s
少し作ったのでとりあえず5分後に投下します
452なのはA's×ギアスクロスSS:2007/06/03(日) 05:45:30 ID:u5AZnn0s
カレン達に捕らえられ、アースラに護送される朱雀・・・
その様を見守る二人の人物がいた・・・

「ちぃぃっ・・・!!この程度の状況すらクリア出来んとは・・・!!
だが”ヴィレッタ”、何故八神朱雀を助けに行くのを止める?」
「・・・必要だからだ」
「必要だと?管理局の連中に奴の素性が知れれば後々面倒に・・・」
「奴の素性などいずれは知れる。それよりも奴と我等が父との関係が知られる方が
問題なのだ・・・」
「だからっ・・・!!奴が父の事を連中に話すやも知れんのだぞ!!お前はそれを・・・!!」
「・・・いや、奴は父に対する恩義の手前、直ぐに話す事は無いだろう・・・
それよりも、アースラ内部に我等と父の行状を示す証拠が残されている・・・
それを滅する為にも、奴等が”捕らえられるという状況”が必要だったのだ・・・」
「・・・成る程、そう言う事か・・・。ちっ、面倒な・・・」
「”ジェレミア”、悪いが八神朱雀の救助と”後始末”を頼んでもいいか?
”私”という手札はまだ見せたくは無い・・・」
「・・・止むを得んな・・・全く、貴様はいつも面倒事を私に押し付ける・・・」
「ふっ・・・」

朱雀がアースラに収容されてから二時間程が経ち・・・
ルルーシュ・ランペルージ師団長率いる第一部隊がアースラに合流し
リンディやクロノ達の出迎えを受けた

「第四特務師団師団長、ルルーシュ・ランペルージです
本日付けを以って貴官と合同で任務にあたる事となりました。宜しく御願い致します」
「アースラ艦長、リンディ・ハラオウンです。お待ちしていました。ランペルージ師団長。」
二人は互いに握手を交わす。そして互いの顔を見つめ合い穏やかに微笑んだ

「・・・ルルーシュでいいですよ、ハラオウン提督。貴方には俺やナナリーの事で
色々お世話になっていますからね・・・」
「じゃあ私の事もいつも通りリンディ、と呼んでくれるかしら?
カレンさん達にもそうして欲しいと言ってありますし、それに私自身階級で区別するのは
あまり好きではありませんから・・・」
「ふっ、相変わらずですね、貴方は・・・。ところでそのカレンから今回の事件の容疑者達の
内一人の拘束に成功したとの報告を受けているのですが・・・」
「ええ、現在、治療カプセルによる看護を行っているのですが、彼の怪我自体は
そう大したもので無く、じきに目を覚ますそうです。これから彼の尋問を
行う予定なのですが、ついてはルルーシュさん達にも尋問に参加して欲しいのですけど・・・
よろしいかしら?」
「・・・了解しました。その方がいいでしょうね・・・」
ルルーシュはリンディの提案を受け入れ、リンディの傍にいたクロノにも挨拶を交わす

「久し振りだな、クロノ。元気そうだな。活躍は聞いている。」
「お久し振りです、先輩。アカデミー以来ですね。先輩こそ、コーネリア提督の許で
活躍をされているそうじゃないですか。自分はまだまだです。
先程も、残る容疑者達の確保に失敗してしまいましたし・・・」
「・・・気に病むな。お前達が捕まえた男から情報を引き出せば、状況も進展するだろう
久し振りの共同作業になるが、共に事件解決に向け励もう。よろしく頼む」
「はい!こちらこそ、よろしく御願いします!」
ルルーシュとクロノは互いに握手を交わし、再会を喜び合う
そしてリンディはルルーシュ達をアースラの中へと案内するのだった
453なのはA's×ギアスクロスSS:2007/06/03(日) 05:46:22 ID:u5AZnn0s
そして一方・・・
クロノ達の追撃を何とか振り切ったシグナム達は無事はやての許へと
辿り着いたのだが、はやての窮状になんら打開策が見出せず
ただ立ち尽くすばかりだった・・・

「シグナム、朱雀兄ぃは・・・?まだ帰って来ないん・・・?」
苦しみの中、はやてがシグナムに尋ねる
「・・・朱雀様から今こちらに向かわれているとの連絡を承ってます。もうしばしお待ちを。」
「そっか・・・」
シグナムは嘘をつき、はやてを落ち着かせる・・・
彼女はそんな自分自身に強い憤りを覚えていた・・・

「シグナムっ!!何であの時朱雀を見捨てた!?答えろぉっ!!」
一階のベランダで皆を集めて状況を説明しようとしたシグナムだったが
ヴィータの憤りに為すすべなく顔を背ける事しか出来ずにいた・・・

「やめろっ!!今シグナムを責めた所で事態が変わる訳ではないのだぞ!!」
ザフィーラがヴィータを両腕で羽交い絞めにする
「離せっ!!こいつが、こいつが朱雀をっ!!」
ヴィータは尚もシグナムに突っかかろうとするが、シグナムはそんな彼女の頬を叩く・・・
「・・・私ははやて様を護れという朱雀様の命を全うしただけに過ぎん・・・
それに納得出来ない様なら何時でも私を殺すがいい。だが私は自らの命に代えても
はやて様だけは護り抜いてみせる・・・それが私の意志であり使命だ。」

シグナムは鬼気迫る表情でヴィータを睨みつけていた
それに恐怖を感じたヴィータは泣きながら反論する・・・

「でも・・・、はやてには朱雀が必要なんだ・・・朱雀の事待ってんだ・・・
俺ははやてを助けたくて・・・朱雀を・・・くっそぉっ・・・、くっそぉっ・・・!!」

(朱雀様・・・。我等は、我等は一体どうすれば・・・!!)
4人は自身の無力さに只絶望する事しか出来ずにいた・・・
454なのはA's×ギアスクロスSS:2007/06/03(日) 05:47:29 ID:u5AZnn0s
その頃、アースラ内部では、朱雀が目を覚ましたとの連絡を受けて
ルルーシュ、リンディ、カレン、クロノの4名による彼の尋問を行おうとしていた

「ここは・・・?」
目を覚ました朱雀がリンディに尋ねる
「ここは時空管理局が所有する艦船”アースラ”の中です。
貴方は我々の警告に逆らい逮捕、拘束されました。」
「・・・そう、ですか・・・」
ベッドの上で四肢をバインドで繋がれ、拘束されている状況を見て
朱雀は今の自分の立場を認識し受け入れる・・・

「・・・私はこの船の艦長、リンディ・ハラオウン提督です。
これから貴方に幾つか質問を行います。貴方は私の問いに正直に答えて下さい。いいですね?」
「・・・」

リンディは彼がどのようにして闇の書を手に入れたか、彼がどの世界の出身か、等
様々な質問を投げかけた。だが朱雀はそれらの問いに対し黙秘を貫き、
口を開こうとはしなかった・・・

「お前っ・・・!!いい加減に、しろぉっ・・・!!」
朱雀の黙秘に業を煮やしたクロノが怒りを顕にして朱雀の胸座に掴みかかる
「止めなさい!!クロノ!!」
リンディとカレンは慌ててクロノを取り押さえようとするが・・・

「止めろっ!!」
ルルーシュの一喝でクロノの手が止まる

「・・・拘束中の捕虜への虐待は時空管理局法で禁止されているっ!!
それを忘れ私情に走るとは・・・!!」
ルルーシュの苦言でクロノはその場に立ち尽くし、手を震わせ怒りを堪えていた
「・・・リンディさん、尋問は我々が行います。よろしいですね?」
「・・・分かりました。お願いします・・・」
ルルーシュの提案を受け入れ、リンディはクロノを外に連れ出す。

「・・・クロノ、お前は既に管理局執務官としての責任を負っているのだ・・・
何時如何なる時も私情を捨て、常に冷静な対処を行う様心がけろ。頭を冷やせ。いいな?」
「・・・済みません、先輩・・・」
ルルーシュの忠告に対し去り際にクロノが謝罪し、部屋を後にする・・・
455なのはA's×ギアスクロスSS:2007/06/03(日) 05:48:55 ID:u5AZnn0s
二人が去ったのを確認したルルーシュは尋問を再開しようとしたが、
意外にも朱雀の方から質問を投げかけてきた

「貴方は・・・彼の様に力による恫喝は行わないんですか?」
「先程も言ったろう、不当な暴力は禁止されていると。それにお前は無闇に
他人を傷つける行為を行わないを聞いているからな。そう言う相手には
極力説得で応じたいと、そう考えている。」
ルルーシュは朱雀の問いに対しそう答えた
「・・・私は時空管理局第四特務師団師団長、ルルーシュ・ランペルージだ。
今からお前への尋問は私が引き継ぐ。お前は私の問いに正直に答えてもらいたい。」

ルルーシュはリンディと同様朱雀に質問を投げかけるが、朱雀はまたも
それを無視し、黙秘を続ける・・・

「黙秘、か・・・。だが、いつまでもそうしていた所で事態が変わるわけでは
無いのだぞ・・・まぁいい、時間はまだ有る。質問を続けるぞ」

その後もルルーシュは朱雀は質問を投げかけるが、朱雀は黙秘を貫き通していた
そして一方・・・
朱雀を撃った事による精神的ショックで倒れたなのはだったが
リンディやフェイト達による介抱で目を覚まそうとしていた

「・・・ここは?」
なのはが目を覚まし安堵するリンディ、エィミィ、クロノ、フェイト、アルフの五人。
「・・・アースラの医務室よ。御免なさい。あなたにはいつも辛い思いばかりをさせて・・・」
なのはに対し謝罪するリンディ
「よかった・・・。なのはが倒れたって聞いた時はもう本当に不安で・・・
ごめん、なのは。朱雀さんを撃った事がそんなにも辛かった・・・」
フェイトが朱雀の名を出した直後、なのはは血相を変えてフェイトに問いただす
「す、ざく、さ・・・!フェイトちゃん、朱雀さんは!?」
「えっ!?今、ランペルージ師団長による尋問を受けてるけど・・・」
なのはの突然の発言に困惑するリンディだが、記憶の混乱だと思い込み
とにかくなのはを落ち着けようと努める

「なのはさん落ち着いて。今はゆっくり休んで・・・」
「リンディさん。”彼”に、朱雀さんに会わせて下さい!!
あの人は・・・私の・・・、幼馴染なんです・・・!!」
「えっ・・・!?もしかして、今尋問を受けている”彼”が!?
なのはさん、それは本当なの!!?」
リンディの問いになのはとフェイトが頷き驚愕するリンディ、クロノ、そしてエィミィの三人
そしてリンディそれが真実かどうかを確かめる為に
ルルーシュに連絡し、朱雀となのはとの面会の場を設けるのだった・・・
456なのはA's×ギアスクロスSS:2007/06/03(日) 05:52:23 ID:u5AZnn0s
投下終了
今日の夜中までにもう一回投稿します
申し訳ありませんが他の皆様のSSへのレスはその時に
させていただきます
それでは、もう寝ます
457フェレットゾンダー出現!! 9:2007/06/03(日) 08:56:06 ID:lNxUyWXR
前述の通りゾンダーは人間のストレスをエネルギーとする。そして元になった人間の
欲求が全て満たされた時、ゾンダーロボはゾンダー胞子の苗床と化して素粒子Z0を放出、
有機生命体をゾンダーに、無機物をゾンダーメタルプラントの基盤へと変えてしまう。
無論そこでゾンダー化した者からさらにゾンダーへ変質させられるゾンダー化の連鎖も起こり、
元がたった一体のゾンダーロボであろうとも、ゾンダー胞子の苗床として完成した時、
地球全体を機界昇華させられる力を持っているのである。しかし…
「どうして!? どうしてなの!? どうしてユーノ君そんな悪い事するの!?」
『ゾンダ〜!』
「だからゾンダ〜じゃ分からないよ! 正直に答えてよ!」
なのははフェレットゾンダーがユーノであると完全に悟り、説得しようとしている様であった。
しかし、ゾンダーに何を言っても無駄であり、ただ『ゾンダ〜!』と返って来るのみであり、
その様な事情の分からぬなのはを怒らせてしまう事は必然だった。
「もう! こんな悪い事する上に聞き分けの無いユーノ君なんか…大っ嫌いっ!!」
『ゾ…。』
なのはが涙を流しながらそう叫んだ瞬間、フェレットゾンダーの動きが止まった。
まるで己の全てを否定された様な…その様な顔になっていたのである。
そしてなのはを掴む前足が緩み、なのははフェレットゾンダーから脱出した。
『おお! 何か分からんが女の子が脱出したぞ!』
『でも何か空飛んでる様に見えるのは気のせいか?』
なのはの脱出によって勇者ロボ達にも勝機が見えて来たのだが、一方その頃、
ヴィータは先程フェレットゾンダーに吹っ飛ばされた際、ギリギリの所で防御魔法で
身を守った為に致命傷は免れたが、それでもごくわずかな時間気を失っており、
そして目を覚ました時、自分の帽子のウサギが汚れていた事に気付いたのである。
「あ…はやてに買ってもらったウサギが…うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
ヴィータは帽子のアクセサリーとしているウサギのぬいぐるみを汚される事を
何よりも嫌う。それによって怒り狂ったヴィータはグラーフアイゼンを拾い上げて
フェレットゾンダーへ再度突撃をかけようとしていたのだが…
『ちょっと待てぇ! 俺を持って何をするつもりだ!? と言う以前に何故俺を持ち上げる事が出来る!?』
ヴィータが拾い上げた物はグラーフアイゼンでは無く、何を勘違いしたか、先程ガオガイガーが
ハンマーコネクトに失敗したゴルディオンハンマーを拾い上げていたのである。
しかもそれを持ち上げたまま海鳴タワー上のフェレットゾンダーに向けて飛び上がっている。
確かにグラーフアイゼンにはヴィータ本人の何倍ものサイズの巨大ハンマーに変形するモードがあるが、
ゴルディオンハンマーの重量は300トンに及ぶ。はっきり言ってこれは異常事態である。
「うおおおおおおおお!!」
『ちっ小さな女の子がゴルディオンハンマーを持ち上げて飛んでるぞ!』
『私達は夢を見ているのでしょうか…。』
無理も無い。推定小学校低学年程度の外見のヴィータがゴルディオンハンマーを持ち上げて飛ぶ光景は
明らかに普通では無く、勇者ロボ達も呆れてしまうのは仕方の無い事だった。
458フェレットゾンダー出現!! 10:2007/06/03(日) 08:57:29 ID:lNxUyWXR
「うおおおおお!! 死にくされぇぇぇ!!」
ここで説明しよう! ゴルディオンハンマー。
正式名称「Gravity Shooc WaveGenerating Tool」
重力場の中に活断ウェーブを作り出し、あらゆる物質を光エネルギーに変換する地上最強の…
「うぉりゃぁぁぁぁ!!」
大発明…であるが…理解出来ない人間にとっては全くの無意味であり、ヴィータもまた
単なるハンマーとしてフェレットゾンダーを殴り飛ばす事しかしていなかった。
『こらぁ! 活断ウェーブが出る前にぶん殴るんじゃねぇ!』
「ってうわぁ! こいつグラーフアイゼンじゃない! いつ入れ替わったんだ!?」
ヴィータもやっと気付いていたが、これでフェレットゾンダーも海鳴タワーから叩き出され、地に落ちた。
『よし今だ! ダブルトンファー!!』
地面に叩き付けられて体勢を崩したフェレットゾンダーを超竜神がダブルトンファーで滅多打ちにする。
だが、それだけでは無かった。
「ユーノ君!! こんな悪い事する子にはお仕置きだよ!!」
『わー!! あの女の子が何か光ってるぞ!!』
なのはが海鳴タワーよりもさらに高い所から周囲の魔力の集束を行っていた。そして…
「スタァァライトォォブレイカァァァァァァ!!!」
『うわぁぁぁ!!』
『た…退避ぃぃぃぃ!!』
『何か良く分からんけどプロテクトシェェェド!!』
ついになのはの内に眠れる悪魔が目を覚まし、これはやばいと本能的に悟った勇者ロボ達はその場を退避。
そして放たれたスターライトブレイカーはフェレットゾンダーのゾンダーバリアと防御魔法の
二重防御を容易く突破し、吹き飛ばしていた。
『何だ!? 何が起こったんだ!?』
『まったく何て子供だ…。』
「とにかくなのはが無事でよかった。」
勇者ロボ達は呆れるしか無かったが、これでフェレットゾンダーは大きなダメージを受けた。
それを確認したガオガイガーはゴルディオンハンマーへと走る。
『よし! 再度ハンマーコネクトォ!! ゴルディオン!! ハンマァァァァ!!』
「わー! あの黒いロボットが金ピカ成金になったー!」
ついにハンマーコネクトに成功したガオガイガー。ガオガイガーはゴルディオンハンマーを
装着する事で、風さえ光に変える金色の破壊神となるのである。
『うおぉぉぉぉ!! ハンマーヘル!!』
「うわー釘成金ロボが釘刺したー!」
マーグハンドのタイヤの部分から飛び出た光の杭をフェレットゾンダーの頭部へ突き刺した。
『ハンマーヘブン!!』
「中から丸いの抜き出したー!」
そして釘抜き状の部分から光の杭と共にゾンダー核を抜き取る。
『ゾンダーよ!! 光になれぇぇぇぇぇぇ!!』
「わーフェレットゾンダーが光になったー!」
ゾンダー核を抜き取った後、フェレットゾンダーの体はゴルディオンハンマーの一撃によって
忽ち光へと変換されて行った。
459フェレットゾンダー出現!! 11:2007/06/03(日) 08:59:18 ID:lNxUyWXR
「クーラティオー! テネリタース…セクティオー…サルース…コクトゥーラ!」
「ああ…ありがとう…ありがとう…。」
「やっぱりユーノ君だったの…。でもどうしてあんな酷い事を…。」
『あの子にただゾンダーに寄生されていただけで、非は無いんだ。そう責めないでやってくれ。』
フェレットゾンダーが光にされた後、ゾンダー核はGGG特別隊員「天海護」少年の手によって
浄解される。ギャレオンの手によって地球に運ばれた異星人でもある彼はゾンダー化した人を
浄解によって元の人間に戻す事が出来る。そしてゾンダーから解放されたユーノは
ガオガイガーの左手の上で両手を合わせ、これ以上無い程に嬉しそうに涙を流していた…。

ゾンダーメタルは元々、異星人が己のストレスを消す為に作られた物である。
だからこそ強いストレスを持った人間をゾンダーへ変えていたのだが、天海護少年によって
浄解された後、ゾンダーへ変えられた人のストレスは完全に消滅し、心晴れやかとなる。
これによって凶暴さで有名だった悪役レスラーが正義の善玉レスラーへ変貌するなど、
様々な変化があったのだが、ユーノもまたストレスが消え、素直になのはに告白するに至っていた。

「なのは!! 僕は君が好きだ!!」
「私もだよユーノ君。」
『あのさぁ…そういうのって…もっと場の空気を考えてやろうな…見てるこっちが恥かしくなるよ…。』
ユーノの大告白劇に勇者ロボ達も本当に呆れていたが、これで事件は解決。
破壊された街もGGGの力と大人の事情によって来週辺りには完全復興しているからその辺も無問題。

恋愛に関して鈍感ななのははユーノの好きだと言う告白を、「LOVE」としての好きではなく
「LIKE」としての好きだと勘違いしていたのだが、それでも以前より二人きりで
いてくれる時間が増え、ユーノはとても嬉しかった。そして休日には復興した街に
二人で遊びに行ったりもしていたのだが、それを快く思わぬ者がいた。
「ユーノ…許さない…。」
その者こそフェイト=テスタロッサ=ハラオウンその人である。そしてユーノに
憎悪を燃やす彼女の放つ強烈なストレスがゾンダリアンを招き寄せるのは当然の事だった。

『ゾンダ〜!』
『行くぞゾンダー!! ガオガイガーが相手だ!!』
バルディッシュに手足の生えたようなゾンダーロボと化したフェイトとガオガイガーの
壮絶な格闘戦が繰り広げられ、そこからさらに浄解された後、
フェイトは盛大になのはをベッドに押し倒したりなんかしたりしなかったりするのだが
それはまた別のお話と言えるだろう。
                おわり
460457-459:2007/06/03(日) 09:01:43 ID:lNxUyWXR
ガオガイガーとのクロスネタはこれで終了です。
最後のオチの部分でゾンダー化したフェイトとガオガイガーの戦いに関しては
皆様のご想像にお任せします。

>>400-401
名前からしてタイムボカンシリーズの三悪と分かりますけど
どの作品の三悪なんでしょう? ドロンボーしか分からなくて済みません。
でも、こういうシンプルな悪役がリリカルなのは本編に出て来ても
良いんじゃないかな〜と思ったりしました。

>>415
一期での戦いの傷跡がしっかり残ってたって所がかなり良いと思いました。
特に一期三話であれだけ派手に街が破壊されていながら、海鳴市の人が
揃ってスルーしてたのが凄く気になっていただけに…
そして今後、フルメタメンバーがどう関わってくるのでしょう?

>>425
スバル&ティアナは苦戦中ですし、復帰したカズマ&劉鳳が
今後どう戦っていくのでしょうか?

>>443
結婚詐欺は美穂の方だった展開がかなり意外でした。
しかし戦闘そのものは真剣だったからそのギャップも良いと思いました。

>>456
ヴィータがシグナムに怒る所なんかかなりヴィータらしいと思いました。
そして朱雀となのはの面会はどうなるのでしょう?
461リリカルスクライド:2007/06/03(日) 09:12:47 ID:tw07zW8j
>>443
乙です!ゆっくりまったり納得できるまで書いた行けばいずれ(ry
魔法少女たちに死人が出ませんように(−人ー)

>>456
乙です!ルルーシュと朱雀は旧友設定無いのかぁ〜新鮮だw

>>459
なんという落ち!
ヴィータの投げ遣りなセリフが勇者たちを追い詰めてるZE
ゴルディオンハンマーが効果発動したらヴィータ死んじゃうよね確かw
462リリカル龍騎 ◆l5ZL/l4pJY :2007/06/03(日) 09:15:05 ID:/B/UhcoK
>>447
大体の事は伝えてありますが…
当SSでタイムベント使われたのが本編28話にあたる時なので、それ以降に登場する香川研究室メンバーや
劇場版・TVSP組の事は知らないという設定になってます。
なので提携うんぬんは存在を知らないので不可能ということで。
防げたかもしれないことの方は…盲点でしたorz
蟹:次回の話で説明
ガイ:今回はTVSP版なので悪行はしていなかった。様子見終了
王蛇:居場所が分からず様子見不可能
こういうことでお願いします

>>なのはA's×ギアスクロスSS氏
乙GJです
ヴィレッタさん後始末って何させる気ですか…
そしてついにルルキタァ!

>>フェレットゾンダー氏
乙GJです
なんかヴィータが化け物じみたことに…
ゾンダーフェイト…想像したのは失敗でしたw
463400:2007/06/03(日) 10:39:52 ID:atOA5wKZ
> >>400-401
> 名前からしてタイムボカンシリーズの三悪と分かりますけど
> どの作品の三悪なんでしょう? ドロンボーしか分からなくて済みません。

>420

タイムボカンシーリズの第五作目のヤットデタマンです。

このシリーズもけっこうマイナーになってきましたか。
私は再放送で何度か見てたので他の地方でもそうなのかと思ってました。
464まじかるしん:2007/06/03(日) 22:11:11 ID:cjuIkXWf
魔装機神 THE BELKA OF ELEMENTAL ラ・ギアス編2話

リィンフォースがラ・ギアスで生活しはじめてから1ヶ月がたとうとしていている。
この世界の生活、もとい誰かの命ではなく、一人の人間としての生活にも少しずつ慣れてきた。
「あ、リィンお姉ちゃんおはよう」
朝起きると、朝食の準備をしているプレシアが挨拶してくる。
そんなプレシアに、おはようと軽く会釈するリィンフォース。
あれから、すっかりプレシアからお姉ちゃんといわれて慕われるようになった。
プレシアはリィンフォースお姉ちゃんはちょっと長いからリィンお姉ちゃんと呼ぶことにしている。
そして、この生活でリィンフォースは自分でもいろいろと丸くなったような気がした。
話し方や背仕方もそうだが、最初この家に来たときはほとんど何も出来なかったが(ずっと闇の書の意思として存在してきたので当たり前と言えば当たり前である)プレシアのおかげで家事を手伝ったり、今のように食事の手伝いをしたりしている。
食事の手伝いと言っても、皿を並べるくらいだが、プレシアは「料理に専念できるので助かる」という。
こうして新しい家族を交えた食事は、いっそう楽しいものになっている。
(マサキ、これ食べてくれませんか……)
ゼオルートはマサキに嫌いな野菜をこっそりと食べてくれないかと言う。
だが、孫行為は既にプレシアにばれている。
「お父さん!野菜は食べないとだめって言ってるでしょ!!」
プレシアの言葉にトホホとゼオルートは残念そうに野菜を嫌々口へ運ぶ。
このどちらが年上なのかわからないいつものやり取り。
それを見て笑うリィンフォースとマサキ、そして白と黒。
(守護騎士達が主はやてと生活して間もないときも、こんな感じだったな……)
はやての中から見ていたときの、以前とは全く違う騎士達を思い出す。
烈火の将シグナムと盾の守護獣ザフィーらあまり変わっていないように見えるが(特にザフィーラ)、湖の騎士シャマルと鉄槌の騎士ヴィータは見ただけでも今までとは違う。
4人とも、今までと違い人としての感情が出来た。
そして、本気で夜天の書の主として、そして大切な人として騎士達ははやてを今でも守っている。
そして、自分もこうやって普通の人と同じように暮らしている。
本当に主はやてには感謝している。
そう思い朝食を食べていると。
「リィンフォース、今日は城へ来て陛下と残りの魔装機神操作と挨拶しておけってフェイル殿下が言ってたぜ」
そういえば、とこの前テュッティが言っていた事を思い出す。
魔装機神は全部で4体いること、
そしてそのうち二人がサイバスターの操作であるマサキとガッデスの操作テュッティ。
それ以外に後二人いるはずだ。
その二人に顔見せするのだろう。
もしかしたら、他の魔装機操作にもあえるかもしれない。
そして、この前は国王は留守だったので結局会えなかった。
「プレシア、昼までには戻ると思いますのでお留守番、よろしくお願いしますね」
ゼオルートの言葉にはーい、と元気の答えるプレシア。
こうして、リィンフォースの一日が始まった。
465魔装機神:2007/06/03(日) 22:12:28 ID:cjuIkXWf
「君がリィンフォース君だね。フェイルから話は聞いているよ」
玉座の謁見室、ここにアルザール・グラン・ビルセイアはいた。
リィンフォースは「はっ」といって頭を下げ方ひざを着く。
「フェイルがいっていたとおりだな。恐ろしいほどの魔力を持っている」
そして彼から彼女のことも聞いた。
なんでも、異世界の人だとか。
確かに最初は驚いたが、マサキが言っている事を聞いて確かに、と国王は笑った。
確かに、地上人にとっては地下世界があれば異世界があってもおかしくは無いとも思うだろう。
「我々に協力してくれる事を心より感謝するよ」
アルザールはフェイトに向かって微笑む。
彼の言葉に、もったいないお言葉、とリィンフォースは一礼する。
その後リィンは少し話をして謁見室を出て行く。
マサキ、リィン、テュッティの3人が廊下を走っていると、二人の人がいた。
「お、マサキ。両手に花とはお前さんもやるようになったじゃないか」
そのうちの一人がマサキを茶化す。
「んなわけねえだろ!」
マサキはその男にいいかえすが、その男、リカルド・シルベイラはテュッティを見る。
「よ、テュッティ!今日も相変わらずチャーミングだな」
「朝からなに言ってるのよ、もう……」
リカルドの言葉にテュッティは呆れる。
これの恒例の夫婦漫才モドキをクロ広げていると、もう一人の男がリィンフォースを見る。
「君が新しく召還された人か。グランヴェールの操者、ホワン・ヤンロンだ。ヤンロンと呼んでくれていい」
「リィンフォースだ。面倒だったらリィンでかまわない」
ヤンロンとリィンはお互いに自己紹介する。
確か暮らしているうちにマサキから聞いた。
グランヴェールとは確か魔装機神の一体。
ということは……
「彼も魔装機神の操者ですか?」
リィンはチラッとリカルドの方を見て聞く。
「ああ、彼はリカルド・シルベイラ。魔装機神ザムシードの操作だ」
一方リカルドはまだテュッティに詰め寄っていた。
「とめなくていいのか?」
リィンはマサキを見る。
彼女は子供や目上に対しては敬語を使い、気心の知れた人には今までどおりに接しているようにしている(というより、フェイルやマサキみたいに、向こうがかしこまらなくても言いといえばそうしている)
リィンの質問に、マサキは言う。
「大丈夫だって。それに、テュッティの方もまんざらじゃなさそうだしな」
ま、いつものことさ、とマサキは言う。
確かに、見てみればどう見てもいやそうには見えない。
「ま、あいつの猫嫌いを克服しないと難しいけどな」
466魔装機神:2007/06/03(日) 22:15:51 ID:cjuIkXWf
リカルドは猫に大事なところを引っかかれたことがあって、それ以降猫が大の苦手になっている。
以前ザムシードにクロとシロを入れたらすごい事になった。
それに対してテュッティは大の猫好き。
リカルドはこの先大変だな、とマサキは笑いながら二人のやり取りを見る。
その時、城に警報が鳴り響いた。
「敵襲!?」
そう思ったマサキは一目散に外へ出る。
それを追うようにして他の操者も外へ向かう。
その時リィンは感じた。
邪悪な魔力を持つものを。

「ルオゾール!手前また懲りずに!!」
マサキは馬目にいる敵を睨む。
既にマサキは魔装化をしている状態だった。
そこにいるのはルオゾール・ゾラン・ロイエル。
何度もマサキの前に立ちふさがる神出鬼没の男。
そして、邪心ヴォルクス復活を目論む魔神官
「お久しぶりです、ランドール殿」
ルオゾールは紳士的な言葉で対応する。
「今度は何をしにきた!」
ルオゾールを睨むと、別のところから声が聞こえた。
「あーら、その性格相変わらずのようね」
ん?とマサキは上を見ると、そこには赤く長い髪の女性がいた。
「サフィーネ!お前も要るのか!」
サフィーネ・ゼオラ・ヴォルクス、通称「紅蓮のサフィーネ」。
邪神ヴォルクスを崇拝するものは、ファミリーネームにヴォルクスをつけられる。
そこへ、他の魔装機神操作もやってくる。
「ルオゾール。サフィーネもいるのか」
「主役は揃ったようですね」
そういいルオゾールの体が見る見るうちに変化していく。
ナグツァート、魔装機とは違う咒霊機と呼ばれるものになる。
「今回のあなた達の相手はこれです」
そして、何か呪文のようなものを唱える。
そして、地面がボコ、ボコと盛り上がり、人型の形となって形成していく。
デモンゴーレム。死霊の魂を土塊に宿らせた兵器。
「ハ、またいつものデモンゴーレムか!相変わらずだな!!」
いつものデモンゴーレム、しかも1体だけと言うことにマサキはいつもの調子で切りかかろうとする。
マサキの言葉に、いや、とヤンロンが異変に気付く。
「このデモンゴーレム、今までとは違うぞ。用心したほうがいい」
ヤンロンの言葉通り、デモンゴーレムがだんだんと大きくなっていく。
そして、デモンゴーレムは手を前に出す。
そこに、謎の魔法陣が現れる。
そこから、謎の砲撃が放たれる。
マサキたちはそれそれ回避するが驚く。
確かに、これは一筋縄では行きそうもない。
467魔装機神:2007/06/03(日) 22:17:07 ID:cjuIkXWf
「あら、あのデモンゴーレム意外とやるじゃない」
サフィーネは様々な攻撃を繰り出すゴーレムを見る。
今までのデモンゴーレムとは一味も二味も違う。
「実は、以前あるものを手に入れましてね、それをデモンゴーレムに混ぜると、ご覧のとおりです」
ルオゾールは実験中にある反応を察知、その場所に向かうと、まだ小さいがなにやらうねうねした生命体を見つける。
ゼオルートはその生命体にある謎の魔力を察知し、独自の方法でデモンゴーレムに取り付けたら、このようなものが出来上がった。
謎の攻撃も双だが、一番の恐怖はその再生能力。
試しにルオゾール自身が戦ってみたが、いくら倒しても起き上がってきて、傷も修復する。
「あれはまだまだ進化するでしょう」
見つけた時はまだ小さなものでしかなかったが、絵尾ルートはそれがまだ未完成なものであるとルオゾールは思う。
「ですが、その前に一度性能を試しておきたかったのです。危ないと思えばすぐに下がらせ、私達で時間を稼ぎましょう。あれは今のところ一つしかありませんから非常に貴重です」
わかったわよ、とサフィーネは答える。
ミスをして後でいろいろ愚痴ぐち言われるのは勘弁。
それが拷問とかならまだましだが、とさりげなく危ない事を考えるサフィーネ。
そんなときだった。
「何!?」
突如、ゴーレムとマサキたちを覆う結界のようなものが張られた。
それもかなり強固なもので、ルオゾールとサフィーネでも破るのにはかなりの時間がッ狩りそうだった。

「でやあーーーー!!」
マサキはゴーレムの腕を自分の件、ディスカッターで叩ききる。
このデモンゴーレムはでかいことはでかいがやはりその分重く動きは遅い。
だから、魔装機神で唯一飛行能力を持つサイバスターの持つマサキが相手をかく乱し相手を攻撃する。
「うおぉーーーー!」
そこへザムシードのブーストナックルで相手をのけぞらせ、
「二人とも下がれ!」
トドメにグランヴェールのカロリックスマッシュがゴーレムを焼き尽くす。
普通ならこれで終るはずである。
しかし……
「くそ!いくらぶっとばしてもすぐに再生しやがる」
マサキはこの敵の再生能力に悪態をつく。
さっきもマサキは速攻でたたっきってもすぐに再生する。
はっきりいってコイツの再生速度は異常だ。
ルオゾールのやつ、いつの間にこんなものを。
「ご主人様、デモンゴーレムの中心部に異様なほどの魔力が」
テュッティの使い魔、フレキとゲリがデモンゴーレムにある魔力を突き止める。
ということは、それを何とか取り除けば、何とかなるかもしれない。
「皆、聞こえた!?」
テュッティの声に、一同は頷く。
「マサキ、わたしが目標に向かってハイドロプレッシャーを撃つから、あなたはその場所へ攻撃して!」
テュッティがそういってガッデスの最強技、ハイドロプレッシャーを放とうとしたときだった。
468魔装機神:2007/06/03(日) 22:19:12 ID:cjuIkXWf
「その役目は私がしよう」
声が聞こえ、それと同時にあたりに何かがつつかれる感じがした。
「なんだ、これは!?」
不可解にな感覚に襲われたマサキが次に見たのが、次々と鎖のようなものがデモンゴーレムに巻きつく。
その鎖の発信源を辿ると、そこには以前フェイル殿下の前で見せた姿のリィンフォースがいた。

リィンフォースは驚いていた。
何故闇の書の暴走プログラムがこんなものに中に?
確かにここに召還されたときに自分と暴走プログラムが別れてしまったかもしれないという予想はしていた。
もしそれが本当だと仮定して、そのプログラムを誰かが見つけて悪用でもしたか……
だが、まだ完全体にはなりきっておらず、とにかく今は早いうちにあれを完全消滅させるしかない。
たとえ自分と暴走プログラムがつながっていて、この行動が死につながっているかもしれないとしても……
「私がやつの中にある闇の書の暴走プログラムを取り出す。その後はお前たちに任せる」
そういって鎖を引っ張りゴーレムの四肢を分断する。
「湖の騎士、そして私と主はやてを救ってくれた魔術師、力を借りるぞ」
リィンフォースは自身の前、そしてゴーレムの前に魔法陣を展開させ、リィンフォースは魔法陣に腕を突っ込む。
すると、ワープしたかのようにゴーレムの前に何か得体の知れないものを掴んだリィンフォースの手が現れる。
その直後にその腕からもう一つ桜色の魔法陣が出現。
「ディバインバスター、エクステンション」
魔法陣から魔法陣と同じ砲撃が放たれる。
それは暴走プログラムを包み、完全に消そうとする。
砲撃が止んだ瞬間、再生中のゴーレムが苦しみだす。
体の中枢になる部分を攻撃されたので当然といえば当然である。
「今なら再生されず攻撃も通じる」
それを聴いた瞬間、おっしゃあとマサキはディスカッターを構える。
そこから緑色の魔法陣が出現、そこにディスカッターを突き刺す。
そこから赤い炎のような鳥が現れ、ゴーレムに向かっていく。
「サイバスター!チェンジサイバード!!」
高らかと叫ぶと、サイバスターの姿が先ほど召還したもののような鳥の姿に変わり、そのまま鳥のほうへ突っ込む。
「アーカシックバスターーーー!!」
突っ込むと同時に鳥の色が青に変わる。
サイバードの驚異的なスピードのままゴーレムに突っ込むマサキ。
ちなみに、何故変形ができるかというと、製作者曰く「魔装化は鎧を着ているように見えるけど、本当は精霊の力を借りて物質を変換…。
まり、鎧を着るのじゃなくて、機械に変身するって思ってくれたほうがいい。
鎧を着るのじゃなかったら魔装化じゃなくて魔装着になる。機械に変身するから魔装化なんだ。勿論傷ついたまま解除すると傷が残る。
不思議と思うが、これが魔術と錬金術の融合された技術の粋を極めた傑作だ」ということらしい。
ちなみに、説明してくれたものはあくまでイメージである事を了承してほしい。
469魔装機神:2007/06/03(日) 22:20:06 ID:cjuIkXWf
ながったるい説明はともかく、サイバスターはまだ本の少し残っていたプログラムごとゴーレムに風穴をあける。
「ぐおおおぉぉぉぉぉぉ」
そのままゴーレムは悲痛な叫びを上げながら爆発する。
「おわったか……」
これで、完全に消滅したと思うリィンフォース。
だが、まだ油断は出来ない。
この暴走プログラムは、自分でもわからないことが多い。
科学者が勝手につけたこのプログラム
それと同時に結界も解除される。
おそらくルオゾールが解除したのだろう。
だが、すべてが遅かった。
既にデモンゴーレムは破壊されたとだったのだ。
「なんと……」
ルオゾールは動揺してマサキたち、そしてまだ見たことも無い、しかも魔装化をしていない人物を見る。
「へ、みやがれルオゾール!ご自慢の変なデモンゴーレムも、見てのとおり木っ端微塵に砕いてやったぜ!!」
マサキの言葉にクッと歯軋りするルオゾール。
現状で魔装機神と詳細不明の浮いている人間をこの二人で戦うのはつらいところがある。
「お見事、流石ランドール殿と魔装機神操者。今回は引かせていただきましょう」
そういって消えていくルオゾールたち。
それを見て、リィンフォースはふぅ、と息をつく。
(おかしい、これで暴走プログラムが消えていれば私は消えるはず……)
あのプログラムが複数あるとは思えない。
またどここへ消えたか、それとも奇跡でも起こって暴走する前の記憶でも戻ったのか……
「リィンといったな、ちょっといいか?」
考えていると、ヤンロンがリィンにさっきの事を訪ねる。
「君はいろいろ知っているみたいなのだが、どういうことなのだ?」
そういえば、ヤンロンとリカルドと言う男にはまだ話してなかったな。
そして、皆にもいろいろ離さなければならない、闇の書の暴走のプログラムとか様々な事を。
リィンフォースは、何かを決したような顔をする。
「わかった、話そう。この話は陛下や殿下にも聞いてほしいことだからな」

「反応が消えた?」
ここはラ・ギアスと変わって地上世界、その時空空間に漂う航空艦「アースラ」
ここでは会議が行われている。
それで、少し前に起こった事を話すアースラ艦長リンディ・ハラオウン。
予断だが、リンディはもうすぐこの間を降りて息子に託し、自分は本局勤務になる。
「ええ、少し前に魔力数値が感知されて、エイミィが場所を特定している最中に反応が消えたんだ」
モニターの前に、リンディの息子であるクロノ・ハラオウン執務官はモニターを映し出す。
「おかしいのは、発言場所が海鳴市なんだが……なのはたちは何か魔力を感じたか?」
クロノに聞かれ、そこにいる小学生くらいの少女3人、高町なのはとフェイト・T・ハラオウン、八神はやては首を揃って横に振る。
470魔装機神:2007/06/03(日) 22:23:25 ID:cjuIkXWf
そんな反応なんて感じたこともないし、彼女達が使っているデバイスたちも(NO)と答える。
「もしかしたら、数ヶ月前に発見されたアンノウン01、02にも関係しているかもしれない」
そういって映し出されたのは、お互いを見ている2体の謎の人型機械。
一つは重厚なフォルムで青と黒が貴重となっている機械。
そしてもう一つ、全体的に白い(銀色にも見て取れる)機械は、現在はラ・ギアスにいるサイバスターだった。
時空管理局はサイバスターをアンノウン01、青と黒の機械をアンノウン02と呼んでいる。
今回の謎の魔力感知と彼らに何か関係がるのかもしれない。
その時だった。
「ちょっとたいへーーん!」
会議室に似合わない声が響く。
それと同時に自動ドアが開く。
「どうしたんだエイミィ?」
クロノは息を切らしている女性、エイミィに目を向ける。
「さっきの魔力反応、調べているうちにどこかで見た反応だと思って調べてたの、そうしたら……」
そういってエイミィは様々な資料を映し出す。
「今回の反応とある事件で起こった反応を照らし合わせるたんだけど……」
照らしあわされる二つのデータ。
全体的な大小の差があるものの、波長がほとんど一致した。
「で、その事件は何なんだ?」
クロノは聞くと、エイミィはあまり見せない暗い顔でコンソールを動かす。
そして現れた一つの書物に一同は驚く。
「この反応、1年前の、闇の書事件のときに戦った、闇の書の暴走プログラムと一致しているの……」
それが示す答えとは、まだ暴走プログラムが存在するということだった。
だがこの中にいる誰もが知るはずは無い。
その暴走プログラムは、リィンフォース本人によって消された事を……

下がっていたのであげついでに投下。
最初の名前は気にしないでください。
そういえば、魔装機神はスレ違いだけど大丈夫かな?
471リリカルスクライド:2007/06/03(日) 22:41:43 ID:tw07zW8j
>>470
GJです!リィンI強いw
サイバスターとかは、スパロボオリジナルジェネレーションにも出たしOKでは?
魔装機神自体の内容を知らないので今から調べてくるよ(笑)
472魔法少女リリカルスクリームの人:2007/06/03(日) 23:09:36 ID:D5JPuJOs
スパロボはニルファとサルファとMXしかやってないんだよな…。
473名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/03(日) 23:10:10 ID:nkZrSUQm
おおおおお?
うん、あえて突っ込まない
しかしGJです。ラ・ギアスにアースラが殴りこみか?
474名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/04(月) 00:44:07 ID:H+1wboRT
やっぱりスレまたいでる人も居るんだな。かく言う俺は三スレまたいでROMってるが。
475名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/04(月) 03:40:54 ID:fyCUqGIr
ヴォルクスじゃなくてヴォルクルスだったような。
476なのはA's×ギアスクロスSS:2007/06/04(月) 04:17:48 ID:i0KmDvKn
出来たので5分後に投下します
477なのはA's×ギアスクロスSS:2007/06/04(月) 04:22:21 ID:i0KmDvKn
「・・・お前が持っていたデバイス、確かランスロット、とか言ったな・・・
あれを一体どのようにして手に入れたのだ?あれに搭載されている”ユグドラシル・ドライブ”は
その強大すぎる出力と危険性故に現在ではそれの開発と使用を禁じられているはずだが・・・」

同じ頃・・・
八神朱雀の尋問を続けていたルルーシュであったが、突如入ってきたリンディの
連絡を受け、尋問を中断するのだった

「・・・はい、ルルーシュです・・・・・・はい・・・現在も・・・!?・・・それは確かですか?
・・・ええ・・・ええ・・・解りました、お待ちしています、では・・・」
「ルルーシュ、何かあったの?」
彼の反応に疑問を抱きカレンが先程の連絡の内容を聞き出そうとしたが
ルルーシュはそれを無視し朱雀にこう伝える・・・

「・・・お前に直接会って話をしたい人物がいるそうだ。尋問を中断し
その者が到着し次第、その者を交えた上で尋問を再開させる。いいな?」
ルルーシュの言葉に一瞬驚いた表情を見せる朱雀。直ぐに冷静さを取り戻す彼であったが
ルルーシュはその彼の動揺を見逃さなかった
(・・・どうやらこの男も気付いている様だな・・・先程の連絡の内容も
あながち嘘ではないのかも知れんな・・・)
ルルーシュがそう考えていると、カレンが先程と同様の問いを繰り返し尋ねて来たので
カレンに耳打ちし、先程の連絡の内容を伝える

(・・・本当なの!?でもそれじゃこちらのデータと矛盾が・・・)
(いや、これは彼から情報を引き出すチャンスだ。やらせてみる価値はある)
連絡の内容に驚くカレンではあったが、ルルーシュはそれを押しのけ
なのはと朱雀の面会を彼女に容認させるのだった
478なのはA's×ギアスクロスSS:2007/06/04(月) 04:23:52 ID:i0KmDvKn
それから程無くしてリンディ、エイミィの二人がなのはを引き連れて
朱雀の捕らえられていた部屋に入室し、そしてなのはを朱雀の横たわる
ベッドの前に引き入れ、座らせる
朱雀となのはは互いの瞳を向き合わせ、微動だにしなかったが
二人は意外な程冷静な態度を崩さなかった。まるで悟ったかの様に・・・
やがてなのはは意を決し朱雀に尋ねる

「朱雀さん、ですよね・・・?」
「・・・ああ、そうだ・・・」
「・・・どうして・・・、どうしてなんですか?何で闇の書の復活なんかに関わっているんですか・・・?
朱雀さん、前に言ってましたよね・・・?はやてちゃんの病気が重くなってるって・・・
あの時は病院に行っていたって・・・。あの話は嘘だったんですか・・・?
答えて・・・!朱雀さん・・・!!」
なのはは今にも泣きそうな表情で朱雀に尋ねる。だが・・・
「はやての症状が重くなっているのは事実だ・・・闇の書による干渉によって・・・」
朱雀の意外な答えになのはは衝撃を受ける・・・
「闇の書による干渉に、って・・・それは一体・・・」
狼狽しながらもなのはは質問を続けるが、朱雀が逆に彼女に質問を投げかける
「・・・君こそ、どうしてこんな事をしているんだい?君はこんな事をするような子じゃ・・・」
「・・・私の事なんかどうでもいいんです!!それよりも何ではやてちゃんが
そんな事になっているんですか!?答えて下さい、朱雀さんっ!!」
なのはが声を荒げて朱雀を問いただす様を見兼ねて、リンディとエイミィが
彼女を落ち着かせようと宥める。そんな彼女の悲痛な叫びを受け遂に朱雀は・・・
「・・・解った。話そう・・・。僕やはやてに何が起こったか、その全てを・・・」

そして朱雀は全てを打ち明けた・・・
闇の書とシグナム達との出会い、彼女達との共同生活、はやての容態の急変
そして何故彼やシグナム達が闇の書の纂集を行っているのか、その本当の理由を・・・
ただ、彼やはやてをを助け支えてきたグレイおじさんの事だけは
彼に迷惑をかけまいと、その事を伏せていた・・・

彼の証言はその場に居た者達全てに衝撃を与えた・・・
そしてなのははその余りの事態の深刻さに堪えきれず、遂に泣き崩れてしまう・・・
「・・・そんな・・・どうして・・・どうして、そんな事に・・・!」
「エイミィさん、なのはさんを救護室へ。もう、これ以上は・・・
ルルーシュさんも、いいですね・・・?」
リンディの提案に頷くエイミィとルルーシュ
「・・・カレン、お前もだ。容態が落ち着き次第彼女から可能な限りの情報を引き出せ。
後でこちらもデータの再検証を行う。いいな?」
「・・・分かったわ・・・」

こうしてエイミィとカレンがなのはを引き連れ部屋を後にし、
部屋にはルルーシュ、リンディ、そして朱雀の三人だけが残された
479なのはA's×ギアスクロスSS:2007/06/04(月) 04:25:18 ID:i0KmDvKn
「あの、質問をしてもいいですか・・・?」
「ん?何だ・・・?」
朱雀の問いにルルーシュが応答する
「虫の良い話とは僕も考えていますが・・・貴方達は妹を救える他の手段を
何かご存知無いでしょうか・・・」
「御免なさい・・・それは私達でも・・・」
朱雀の問いに対しリンディが謝罪する
「闇の書はその性質上、我々も的確な対処が出来ずにいるのが現状だからな。それに・・・
そもそもお前やお前の妹が闇の書に選ばれたのはお前達の持つ”ある特殊能力”が
あるからこそだ。それがこの問題に対する難度を更に高めている・・・」
「特殊能力?」
ルルーシュの発言に疑問を持ち、朱雀は更に質問を投げかける

「我々は、自らが持つ内なる魔力をそのまま使う事が出来ない・・・」
「えっ・・・?一体、何を・・・」
朱雀の発言をルルーシュが制止する
「話は最後まで聞け。それ故に我々は気の遠くなる様な長い時を掛けて
魔力を変換、そして運用する術を編み出してきた・・・
音声魔術や方陣魔術に代表される様々な魔術様式・・・
使い魔やゴーレム等といった魔導生命体・・・
そしてデバイスやお前達が所持していた闇の書といった我々が魔術を行使するのを
補佐し、その性質を高める為の魔導器具・・・
今の我々でもそれら無くして魔力というモノを実際に運用出来ないのが実情だ。だが・・・
そういったプロセスを一切必要とせず、自分の魔力はおろか他人の魔力さえも
吸収、同調、変換、そして転用できる者達がごく稀に現れる・・・」

「そんな・・・それはランスロット、いやデバイスが行うんじゃ・・・」
朱雀は自分がこれまでやってきた事を思い出し、ルルーシュを問いただす
「・・・それはお前自身の力だ。魔力という存在を発見し、魔術という概念を生み出した
一握りの天才達・・・始祖の力・・・レアスキル・・・我々はその者達を
”デヴァイサー”と呼んでいる・・・」
「”デヴァイサー”・・・」
朱雀はルルーシュの言葉を反芻した
「我々の持つデバイスも、元はその者達の名称を語源としているからな・・・
そしてその力は、闇の書が活動する為に必要不可欠なものでもある・・・」

「闇の書に?それは一体・・・」
「闇の書は元々は魔術を行使する為に生み出された触媒だ。他人の魔力を吸収する
機能、というより意思を持ち合わせてはいるが、それを実際に行使する力は
備わっていない、いやその性質上それは不可能だ・・・」

「じゃあ何で闇の書は纂集という行為が・・・!?まさかっ・・・!?」
「そういう事だ。実際に纂集を行っているのは闇の書本体では無い・・・
”デヴァイサー”、つまりお前の妹の魔力がそれを行っているのだ・・・」
480なのはA's×ギアスクロスSS:2007/06/04(月) 04:27:00 ID:i0KmDvKn
朱雀はその事実に驚愕する。
「・・・待ってくれ。じゃあ今妹が苦しんでいるのは・・・でも、纂集を行う事でシグナムさん達の分の
魔力の負担が無くなるって・・・!」
「纂集を行えば守護騎士達の魔力負担が無くなる、か・・・。それは事実かも知れない・・・
だが、纂集を行えば行う程、”デヴァイサー”、つまりお前の妹の魔力が消費され失われる。
となれば、それを補う為に闇の書が取るべき行動は一つだ」

「そんな・・・じゃあ、俺達のやってきたことは・・・」
「そうだ・・・闇の書の纂集は結果的に逆にお前の妹の首を絞めている、という事だ・・・」

自分の信じていた事が崩され、朱雀は恐怖でブルブルと震えだす
「それに闇の書が完全に覚醒すれば、やがてその主である”デヴァイサー”を取り込み、
それをコアとして”デヴァイサー”が絶命するまでその魔力を吸い尽くし
その魔力を用いて無尽蔵に周囲にある物を吸収、変質し続けていく・・・
その後に待っているのは総ての滅びだ。お前が先程居た世界の様にな・・・
闇の書を復活させても結局お前の妹は”モノ”として扱われ、酷使される
それは生き地獄だ・・・分かるか?お前達のやってきた事は何もかもが無意味、且つ
愚かであった、という事が・・・」

「そんな・・・それじゃあ妹はこのまま死ぬしか無いって・・・!!そういう事なのかっ!!
貴方達はそれを知っていながら何で今までそれを止められなかたんだっ・・・!!」
「落ち着きなさいっ!!」
半ば錯乱状態になりバインドを強引に引き千切ろうした朱雀を
リンディは身体を張って止める
「・・・自分達のしてきた事を棚に上げよく言う・・・我々が何もせず闇の書を放置してきたと、
そう思っているのならそれは間違いだ。実際そこにいるリンディさんも
闇の書の所為で11年前に夫を亡くしているだからな・・・」

朱雀はハッとし、身体の動きを止めた
「ルルーシュさん!!」
「いえっ!彼にも知ってもらうべきでしょう!!11年前に起きた惨劇をっ!!」
自分の過去を知られるのを恐れたリンディだったが、ルルーシュはそれを諌め、発言を続けた
481なのはA's×ギアスクロスSS:2007/06/04(月) 04:28:23 ID:i0KmDvKn
「・・・11年前、我々は多くの犠牲を払い、前の闇の書の主を殺して闇の書の奪取に成功、
特異領域に封印しようと闇の書をその為の施設に護送中だった・・・
だが、自らが滅されるのを恐れた闇の書がそれまでに溜め込んでいた魔力を開放し
それを護送していた艦船”エスティア”を侵食し出したのだ・・・」
朱雀はそれを黙って聞き入れていた・・・

「闇の書によって”エスティア”の制御システムが完全に破壊され、艦に乗っていた
多くの者達が脱出出来ずに闇の書の侵食を受け命を落とした・・・
そしてその艦の艦長だったクライド・ハラオウン提督が、別の艦を指揮していた
ギル・グレアム提督に自身ごと”エスティア”を破壊しろと進言し、そして・・・
広範囲大量殲滅兵器”アルカンシェル”を用いて闇の書ごと”エスティア”を撃ち抜き
クライド提督共々”エスティア”は海の藻屑と消えたのだ・・・」

「それなら、どうして、闇の書は・・・?」
朱雀は震えながらもルルーシュに質問する

「・・・闇の書は自身がその存在の危機に晒された時、自身の判断で主の権利を剥奪し
転移、逃亡するという”転生機能”が備わっている・・・大方アルカンシェルが命中する直前に
転移逃亡し、今度はお前達の前に現れた・・・そんな所だろう・・・」

朱雀は呆然と、ただ真上の風景を見上げていた・・・

「ふぅっ、今日の尋問はここまでにしよう・・・構いませんね・・・?」
ルルーシュの言葉にリンディは頷く
「・・・あの、僕はこれから一体どうなるのでしょうか・・・?」
朱雀は二人に尋ねる
「・・・申し訳ないけど・・・貴方も”デヴァイサー”の資質を持っている以上このまま
元の世界に還す事は出来ません・・・詳しくは上層部の判断待ちになりますが、
恐らく、時空管理局・・・つまりこちらの世界の特殊保護管理施設で監視付の生活を
強いられる事となるでしょう・・・」
「そう、ですか・・・」
「ですが、理解して欲しいんです・・・貴方達がこのまま闇の書の纂集を続ければ
貴方の妹はおろか、なのはさんや貴方の世界の人達が危険に晒される、という事を・・・」
「ええ、分かってます・・・」

朱雀が落ち着きを取り戻しルルーシュとリンディが部屋を立ち去ろうとしたその時・・・
「・・・済みません・・・」
と、朱雀はそう謝罪した
「いいのよ、今はゆっくり休んで。後の事はこれから考えましょう。ね?」
「・・・はい・・・」
リンディはそう朱雀に言い残し、部屋を後にした
482なのはA's×ギアスクロスSS:2007/06/04(月) 04:31:15 ID:i0KmDvKn
アースラのブリッジに向かう廊下でルルーシュとリンディは歩きながら
今後の事について話し合っていた
「・・・彼は本当は優しい子なのに・・・なのはさんにはどう説明したらいいか・・・」
「・・・事実を打ち明けるべきでしょう。下手な嘘はかえって命取りになります。」
「ルルーシュさんって本当にリアリストね・・・女の子の心って繊細なのよ?
ナナリーさんにはあんなに優しいのに貴方ってばもう・・・」
「・・・ナナリーは関係無いでしょう。それよりも彼の証言とこちらのデータの食い違い・・・
その件についての再調査を公安部に要請したいのですが、よろしいですね?」
「・・・ええ、御願いするわ・・・はぁっ・・・」
リンディは溜息をつきながらルルーシュの提案を受け入れた
「リンディさん」
「はい?」
「恐らく、今回の一件は只闇の書を捕獲するだけでは済まなくなると思います。もしかする・・・」
ルルーシュが自分の考えをリンディに伝えようとした、正にその時・・・、

「キャアッ・・・!」
「くっ・・・!」

突如として響く轟音と激しい振動。二人は思わずその場に座り込む

「ブリッジ!何があったの!?応答して!!」
リンディが個人用の通信端末でブリッジと連絡を取ろうとしたが、
一向に連絡が付かなかった・・・
「ダメ!!つながらない!!」
「こっちもです!!リンディさん、ともかく今はブリッジへ!!」
「ええ、行きましょう!!」
こうして二人はブリッジへと走り出していくのだった・・・
483なのはA's×ギアスクロスSS:2007/06/04(月) 04:57:58 ID:i0KmDvKn
投下終了
公式設定をかなり無視していると思いますが
まぁ、それは「この話はそういうもの」で理解してくれると幸いです

>>リリカルスクライド氏
GJです!
話の流れ作るのがホント上手い!!

>>リリカル龍騎氏
乙GJです!
フェイト負けるなと応援したくなります

それと実はなのですが・・・
こちらのSSの訂正を依頼したいのですが・・・
確か第8話の最後でマジック・アブソーバーという言葉を使っていたはずですが
それを”デヴァイサー”に変更して頂けないでしょうか?
また、前の話で自分またエイミィの事を”エィミィ”と書いてしまいました
そちらと、最後の2行目の
そしてリンディ”は”それが真実かどうかを確かめる為に の文の
”は”が抜けていました。そちらも含め訂正願います

>>フェレットゾンダー氏
GJです!
ヴィータに光になれ、をやって欲しかった・・・

>>400-401
タイムボカンは爆発はギャグで済むけど、なのはさんはそうはいかないからなぁー
GJです!

魔装機神氏
初投稿乙GJです!
リインTってシュウみたくルオゾールの手違いで
生き返ったはいいけど、結局味方の方になる、そんな感じですね
それと、まじかるしん、ってあなたもしかして・・・
いえ、自分は歓迎しますよ、いや、マジで。ファンでしたし。
参考になりますしね。



484名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/04(月) 05:04:03 ID:i0KmDvKn
ageます
485なのはA's×ギアスクロスSS:2007/06/04(月) 05:16:45 ID:i0KmDvKn
486名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/04(月) 09:16:21 ID:0UqyTbOS
投下GJ

>>484
乙です
487名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/04(月) 10:02:54 ID:FROF8/fQ
早いだろ
488名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/04(月) 10:06:56 ID:cOl+TbvC
>>487
もう残容量10KB切ってるぞ
489名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/04(月) 11:26:43 ID:rOkLfg72
vipに入り浸りの厨房はサイズを知らないのさ
490リリカル龍騎@携帯:2007/06/04(月) 13:28:32 ID:WegyATqo
>>魔装機神氏
乙GJです。名前は・・・やっぱり突っ込まない方がいいですよね
暴走ブログラムがまさかルオゾールの手に渡っていたとは・・・
アンノウン02・・・もしかしてあの機体ですか?

>>なのギア氏(省略失礼しました)
投下&スレ立て乙GJです
さて、闇の書の真実を知った朱雀はこれからどうするつもりなのやら・・・
それと、修正依頼は承りましたが、出来ればスレ消費を押さえるため、
次回からはwiki掲示板でおねがいできませんか?
491名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/04(月) 16:46:41 ID:TfpuWrE8
エヴァとなのはのクロスが読みたい。
なのはがエヴァの世界にサードインパクトを止めにくるような。
(連絡はつくけど管理局は救援に行けない?)
ラミエルと粒子砲とスターライトブレイカーの撃ち合いとか見たい。
492名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/04(月) 17:03:36 ID:oXud9/FL
ラミエルは基本的に相手より先か長距離で撃つしか勝算無い気がする
ヤツの加粒子砲は発射間隔が短い上、弾速も速いというおまけ付き(弾速はスパロボだけかもしれんが)
493フェレットゾンダー書いてた人:2007/06/04(月) 17:20:27 ID:042rGb7P
このスレはそろそろ容量限界が来てますけど、
次スレに移動した時に余裕があればまた何か書こうかと思ってます。
思案中の案としては、時空管理局に入局して間の無いなのはが
ジャングルでのサバイバル訓練を言い渡されて、そこでグラップラー刃牙幼年編に
出て来たガイア隊と戦うとかそういうの出来たら良いな〜と思ったり。
後、ユーノ(フェレット)とファービーのほんわか系や
キン肉マンの超人とクロスしたギャグ編とかも。

>>471
良い大人が嫌いな野菜を他の人にあげようとするシーン笑いました。
しかし、闇の書の力を利用したデモンゴーレムとは…
他にもまだまだ色々出てきそうですね。

>>483
次スレお疲れ様です。
デヴァイサーとは凄い設定が来ましたね。
そして闇の書の恐ろしさと言うのを改めて垣間見た気がします。
そしてアースラブリッジでは何が起こったのでしょうか?
494名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/04(月) 17:27:16 ID:TfpuWrE8
スターライトブレイカーを地下で貯めておいて
地上に射出された瞬間に撃つ。

なのはの砲撃を見たらシンジ君は僕は必要なのかと思ちゃうよなw
495名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/04(月) 17:56:42 ID:jyisoTZn
エヴァ世界に落っこちてきたStSなのはが、チルドレンへの教導を見て、
おまえらなっとらん、と怒りだすのを幻視したw
チルドレンと直接対決させると、9歳なのは相手でもチルドレンは勝てない
ような気がするので、導く側に持っていくってのはどうかなぁ。
496リリカルスクライド:2007/06/04(月) 18:30:21 ID:IYd8e4eR
>>なのはA's×ギアスクロスSS氏
デヴァイサーですかぁ〜結構意味深な設定ですね。
フェレットは、どんなデバイスを使用するのかな?w
あ、忘れてました!GJ!
それと新スレ立て乙です。

今日また病院で入院宣告Orz就職活動終わった(涙)
リリカルなのはStrikerS第十話視聴…
第一期レイジングハート
第二期レイジングハート・エクセリオン
第三期レイジングハート・エクシード
あれ?
エクシード・・・
レイジングハート更に強化されてるYO

一応私の作品では、StrikerSの第9話〜第10話の間で起きた事件ってことで脳内変換お願いします。

あと、スクライドの世界に派遣される魔法少女達の冒険が完結したら、
スクライドの登場人物をリリカルなのはStrikerS本編に介入させてみようかと考え中。
497魔法少女リリカルスクリーム九話:2007/06/04(月) 18:47:58 ID:KeWb/h0X
「どうやら蝋燭の最後の輝きという奴だったらしいな…。」
「改めてエイミィ。奴らの戦艦がどこに転移したのか解らないか?」
「そ…それが…第97管理外世界…なのはちゃんたちの世界に…。」
「な…なんだって!?」
「えっ!?」
「やはり無理にでも阻止しておくべきだったか…。」
エイミィの報告を聞いてクロノ達の顔が青くなった。
「とりあえずみんなアースラに戻って。今後どのように行動するかを話し合います。」
「…了解。リンディ提督。」
リンディの呼びかけに従ってクロノ達はアースラに帰還していった。
その頃…なのはの自宅である喫茶翠屋やアースラクルーが拠点としている
マンションなどが存在する第97管理外世界の海鳴市は
謎の地震に見舞われていた。それもそのはず。海鳴市のはずれに位置する
国守山の地下深くに今まさにデストロン軍の巨大戦艦ネメシスマークUが
転移しようとしていたのである。
「おい!どこかの小惑星の中にでも転移したんじゃねぇだろうなぁ…?」
「うろたえるんじゃない!報告を待てば解ることだ!」
ネメシスマークUの兵員待機ブロックで外の監視カメラから送られてきた一面
真っ暗な地下洞窟の映像を見て不安そうに呟いたデストロンの古参兵にして追跡者軍団
スゥイープスのリーダー・スカージを同じく古参兵の航空参謀・サイクロナスがいなした。
「のわ〜、揺れるんダナ〜!」
「わあ!こんなところで倒れんといて下さい〜!」
「ワイらみんなぺしゃんこになってまうがな!堪えてギガストーム様!」
さらに別のブロックでは転移の際の振動で足元がおぼつかない通常のトランスフォーマーを
遥かに上回る巨躯を誇る破壊大公・ギガストームをその手下…サイボーグ蜂に変形する
トランスフォーマー・ダージガンとサイボーグラプトルに変形する
トランスフォーマー・スラストールが必死に支えていた。
「全く相変わらずねあんた達…私はスーパースタースクリームに状況がどうなってるか聞いてくるから。行くわよマックスビー。」
「マックス、ラジャー。」
サイボーグ鮫に変形するトランスフォーマー・ヘルスクリームはため息を付くと
彼女…もとい彼の忠実な部下であるサイボーグ犬に変形するトランスフォーマー・マックスビーを
従えて部屋を出て行った。
「あーあーあー、マイクテストマイクテスト。転移シークェンス終了。転移完了したらしいぞ〜。」
サウンドウェーブがマイクごしにがなりたてた。
「上手く地下の空洞へのワープには成功したようだな。しかしだ…」
「なんとかならねぇのかよこいつ等ぁ!」
スーパースタースクリーム、ノイズメイズ、サウンドウェーブの三人が控えている
ブリッジの床と壁は異変を察知してどこからともなく現れた小型ランブルの群れで溢れ返っていた。
そのとき
「おいお前達そうはしゃぐなよ。」
「ボスたちが迷惑してるだろ。」
「さあ早く。お母さんたちの居る区画に戻るぞ。」
こんな声とともに突然穴が開いたブリッジの天井裏からメカカブトムシ、メカクワガタムシ、そしてメカバッタが現れて
次々と人型にトランスフォームした。彼等こそがビルドロン・スタントロンなどと
並ぶシャープネル・キックバック・ボンブシェルの三体からなるデストロンの古参兵・昆虫部隊
インセクトロンだ。
「すみませんねえ。すぐ連れて帰りますんで。」
シャープネルが申し訳なさそうに言った。どうやらランブルは彼らの指示には
大人しく従うらしかった。
「さっさと連れてけ!子分の世話ぐらいきっちりやれよ全く。」
「貴様が持ち込んだのだろうが!」
偉そうにシャープネルを叱りつけたノイズメイズにスーパースタースクリームが声を荒げた。
「失礼します!」
その時ブリッジのドアが開き、二体のトランスフォーマーが現れた。一人は不機嫌そうな顔を隠さない
スタースクリームだった。そしてもう一人は…なんと、コンボイそのものの姿をしているではないか。
サイバトロンの象徴ともいうべき彼がなぜこんなところに…?
498魔法少女リリカルスクリームの人:2007/06/04(月) 18:50:49 ID:KeWb/h0X
とりあえずここまで。
小刻みに投稿すると一話まるまるなのは達だけしか出てこなかったり
そうかと思うとデストロン一派だけの話になったりしてしまうのが何とも。
せっかちなのも困り者だなあorz
499名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/04(月) 18:55:38 ID:hHanbN0O
リリカルスクライドさんその話激しく読みたいです。
クーガーがフェイトの車をアルター化して暴走運転してほしい。
500名無しさん@お腹いっぱい。:2007/06/04(月) 18:57:07 ID:CVoVXx3c
ジョジョ4部とのクロスが見たいな
501リリカルスクライド:2007/06/04(月) 18:58:37 ID:IYd8e4eR
>>498
乙です!
続き待ってますー

そして、容量500KBになったので、次スレに移動ヨロシク!
埋め開始DA
502リリカルスクライド
                |::::l   ヽ、::::ヽ、::゙`''‐、:ヾ::::::,"::/:::ノ::::/,.‐" ゙i, }     ,.‐":::::::::::〈
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                ゙〈                `''y" 〈     -=":::::::::::::::::::::::::

           興味あるんでしょ?  アルター能力者同士のた・た・か・い。