<サン・シェラルド@まもって!ロリポップ>文章支援(一次予選既出)
作品紹介
>>208 ヤシガニ
>>217 キャラクター紹介
>>504 5話ストーリー紹介その1
>>571 ○第五話「7月17日のサン」ストーリー紹介○
しかし、現実は残酷なものでした。
ある日突然、サンの母親が亡くなってしまいます。
早すぎる彼女の死に、亡くなったのはやはり『呪われた子供』のせいだ、と人々の間で噂されます。
母親のお葬式でもサンちゃんは平気そうな顔。
それを見て、さらに人々から「あの子には心ってものがないのか」と囁かれてしまいます。
あまりにもサンの気持ちを無視して好き勝手に話す大人達。
フォルテには解っていました。
サンがいつも無理をして笑っていることを。
「サンは普通の女の子だ!
呪われてなんかいない!」
周りの人間にそう言い放ち、サンを連れて式場から去ります。
二人だけになっても我慢しているサンちゃんに、フォーちゃんは震えた声で話しかけました。
「…泣きたいときは我慢しなくていいんだ…!
笑うのは楽しいときだけでいいんだよ!」
「サン、僕がいるよ。
いつもサンの心の一番そばにいるから。
僕の前では泣いてもいいんだよ!」
ここで初めてサンちゃんは声を上げて泣いたのでした。
「ママ───サンを一人にしないで……っ!」
涙を流し、そう叫ぶサンちゃんを抱きしめて、
フォーちゃんは、「これからもずっとサンのそばにいる」
そう、思っていたのでした。
その時から、サンちゃんとフォーちゃんの二人は、特別強い絆で結ばれているのです。