アニメ最萌トーナメント2005 投票スレ・Round156

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438名無しさん@お腹いっぱい。
<真紅@ローゼンメイデン>キャラ紹介補足その一
概説 真紅(これはもはや萌えとは縁遠い支援かもしれませんが)

真紅は見ての通りとても誇り高い人形です。
えてして誇りというものは根拠のないものでありますが
彼女はそつのなく気品があり、それに裏打ちされる要素を持っていました。
しかしその誇りの根拠を打ち砕かれた時、挫折を味わった時人はどうするのか
そうしたテーマが真紅を中心としたローゼンメイデンという話であったようです。

どうしても真紅について話す際、避けて通れないのが主人公桜田ジュンです。
主人公桜田ジュンは一言で言うなら外の世界では弱く、家の中では威張り放題という
典型的な内弁慶型の少年でした。
彼は誰からも見捨てられていることと態度をはっきり出されることを極度に恐れていたようです。
それが姉に対する甘え=過剰な暴力として出ていたのでしょうか。
姉ののりに当たることでしか自分を保つことが出来なかったと考えていた節があります。
そしてそんな中真紅が現われるのです。

どうも人形の契約相手の人間には何かしら人形の個性と共通するものがあるようです。

ジュンと真紅の間には皮肉なくらいの共通項がありました。
お互いに内向的であり、傲慢にもとれる言いかたであること。
ジュンは自分の殻に篭ることでかろうじて自分自身を保っていると皮肉られていましたが
真紅もまた自らの殻に篭るように本を読みふける、そんな一面を持っていました。
それをして真紅はジュンのある一面が具現化した存在であるという解釈も出たくらいです。

真紅はジュンに暴力という形で脅迫し契約をさせました。
ジュンは人形に従うという奇妙な状況下を余儀なくされます。
いわゆるやられる立場になった事でやられる側の痛みを思い知ったということでしょう。
さらに真紅は勝手にどんどん人形達を連れ込み、ますますジュンの殻の中と外は曖昧になっていきました。
一人もしくは姉と二人のみの環境に突如大世帯が出現したのです。
ジュンの自分の殻に篭る空間はどんどん人形たちによって消されていきました。
そのためか閉じられた世界にいたジュンの心は徐々に外に向かっていくことになります。

普段から鉄面皮のように無愛想、知識がある分やたらと高慢と思われがちな言動をする真紅様。
そんな真紅でしたが自分の予想外のことにはすぐ取り乱す人間臭さがありました。
かのトイレをテーブルと間違えたり、くんくんの篭絡にすぐ騙されていたり…。
何か大人のようで大人でない、そんなアンバランスな人形でした。

真紅は多くの物言わぬものたち=ローゼンメイデンシリーズ以外の人形達の声を聞き取ります。
それはまるで物言わぬ人形達の代弁者のように。
事実、彼女はそれがために女王のような振る舞いをしているといえます。
彼女の優しさとは作られたもの全てに対し向けられているのかもしれません。
何より彼女自身もまた作られ、かつ必要がなくなれば捨てられるかもしれない人形なのですから。

(続きます)
439名無しさん@お腹いっぱい。:2005/11/11(金) 20:50:40 ID:yQgYM4CO
<真紅@ローゼンメイデン>キャラ紹介補足その二

やがて真紅の宿敵水銀燈との対決が迫りつつあります。
水銀燈との決闘を受けた真紅は一人水銀燈と戦おうとします。
しかし真紅の腕は水銀燈との決闘の中で引きちぎられてしまいますした。
同時にそれは真紅自身の中の虚飾が引っぺがされた瞬間でもあったのです。
そのためかその時の真紅の顔はいつにもまして脅えていたような、そんな作画でした。

真紅はかねがね何事も完全でなければならない、そうしなければ意味がないと常に言っていましたが
それは自分自身が完全でなければ必要のないもの(=ジャンク)として捨てられてしまうという恐怖の裏返しであり、
真紅自身も捨てられることを何よりも恐れていた、ただの弱い者に過ぎなかったことが暴露されます。
壊れた人形は必要がなくなる、それが真紅が何より恐れていたことで
ジャンクであることを必死に否定していた水銀燈となんら変わりはなかったのでしょう。
それは真紅のみならず全ての人形達にいえる事でしたが。

完全ではなくなったことで脅えている、そんな真紅にジュンははじめて自分と同じ弱さを真紅に見出しました。
この両者はこのときお互いの弱さを見せ合ったことで完全に対等の関係になったのです。
その結果、両者の結びつきを強くしたということで、孤独な悪役、水銀燈を撃退し、焼き尽くすに至りました。

本来でしたらここで真紅はその役割を終え、物語の中で消滅するはずだったと思われます。
あのジャイアンとの一戦で打ち勝った少年の姿を見てもう大丈夫と思い、姿を消した某ネコ型ロボットのように。
それが自立というものの姿でしたから。
しかし、結局真紅達は存在し続けることになりました。
それにはお互いに弱点を補い合う、そのことで一人より大きな力を引き出せるという意味があったのかもしれません。
奇妙なことにローゼンメイデンの人形も幾つかの属性を一人に集約させるよりも個別に分けたことで
大幅に各人形の個性が際立つことになりました。

この先、第二期トロイメントにて真紅がどのような活躍をしていくのかはまだわかりません。
ですが、常にとりみださないようにしている癖に一度混乱するととことんドツボに嵌ってしまう真紅様は
やはり見ていて面白いものがあります。

最後までこのような長文に付き合っていただきありがとうございました。
これにて私の真紅に対し出せる支援は全て終わりです。
第二期でもどうか皆無事生き残れますように。