アニメ最萌トーナメント2005 投票スレ・Round141

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214名無しさん@お腹いっぱい。
20世紀最後の数年間は、オタク系サブカルチャーの世界においては、ノベルゲームの
プレゼンスが劇的に高まった時期である。新進気鋭のメーカーであったLEAFの所謂
VN三部作(雫・痕・TO HEART)をきっかけに、多種多様なノベルゲームが作られ、
急激な進化を遂げて行ったこの時期に、最も大きな注目を浴び、話題の中心と
なったのが、TACTICSから独立してKEYを設立した麻枝准らのグループである。
TACTICS時代のONE、KEY設立後のKANONという二作でヒットを飛ばして泣きゲーという
ジャンルを確立した彼らが、シナリオ陣にファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作家
涼元悠一を加え、20世紀最後の年に満を持して発表したのが「AIR」という作品であった。
当然の如くノベルゲームとして驚異的なヒットを記録したこの作品は、少女漫画的な
方法論をノベルゲームに加え、プレイヤーに新鮮な感動を与えたこれら泣きゲーが
主流を占めるに至ったこの時期を象徴する作品と言っていいだろう。
# ちなみに神奈備命は涼元担当パートのキャラ。

しかし、それと全く同時期に、それほど広く知られてはいないものの、主として
ネット上の口コミ伝いに熱狂的なファンを集めたシリーズがあった。むしろ地雷
メーカーとして知られていたivoryを牽引したそのシリーズは、ただ一人の
クリエイターにより、原画、CG、シナリオ等主だった部分全てが担当されていた。
その作品、「とらいあんぐるハート」は、中盤にヒロインと結ばれ(これ自体当時画期的)、
終盤に二人の力で困難に立ち向かい、勝利するという少年漫画的な構造・方法論を
主としており、その意味で主流とは正反対の方向性を持つ作品であったが、それ故に
流行に埋没しない力と存在感を持っていた。リリカルなのはという作品の初出は、
このシリーズのスピンオフ的おまけシナリオとしてである。
# なのは自身の初出はとらいあんぐるハート3本編。

本日対戦の二人は、このように同時期の同じ媒体、しかし対照的な位置付けのニ作品が
初出となっている。片や正に主流の中の主流、片や反主流派的中小シリーズのスピンオフ。
しかし、この二つの最大の共通点は、幸せなアニメ化を経験したことと言える。
定評のあるスタジオが作品に対する理解と共感を持って作ったAIR、原作者である
都築真紀が直接シナリオを担当し、低予算ながら真っ当な物語作りを心がけたなのは。
いずれも不利な放送環境にありながら、アニメの放送を通じて視聴者に強く訴えかけ、
あるいは従来のファンを取り戻し、あるいは多くの新規ファンを獲得した。
これら二例は、原作を持つ作品のアニメ化に何が必要なのか、如実に示す例と言えるだろう。

とゆーわけで、年来の都築ファンなもので、投票はなのはですが、まあどっちも頑張れー!
……と思ったらコード取り損なってた。痛恨。帰ってから投票しよ。間に合えばいいけど。